(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(54)【発明の名称】3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体
(51)【国際特許分類】
C07D 487/04 20060101AFI20220112BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20220112BHJP
A61P 31/04 20060101ALI20220112BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20220112BHJP
A61K 31/519 20060101ALI20220112BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220112BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20220112BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20220112BHJP
【FI】
C07D487/04 146
C07D487/04 CSP
A61P17/00
A61P31/04
A61P29/00
A61K31/519
A61P43/00 121
A61K45/00
A61K31/5377
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021530158
(86)(22)【出願日】2019-11-27
(85)【翻訳文提出日】2021-07-21
(86)【国際出願番号】 EP2019082663
(87)【国際公開番号】W WO2020109350
(87)【国際公開日】2020-06-04
(32)【優先日】2018-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511311956
【氏名又は名称】バイオヴァーシス・アーゲー
【氏名又は名称原語表記】BIOVERSYS AG
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ブロット, マリリン
(72)【発明者】
【氏名】ピエーレン, ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】ロシウロ, セルジオ
(72)【発明者】
【氏名】ギッツィンガー, マルク
(72)【発明者】
【氏名】ケンマー, クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】シェルホルン, ビルギット
(72)【発明者】
【氏名】シル, ジュリアン
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー, ペーター
【テーマコード(参考)】
4C050
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C050AA01
4C050AA07
4C050BB06
4C050CC08
4C050EE04
4C050FF01
4C050FF03
4C050GG05
4C050HH01
4C050HH02
4C050HH04
4C084AA19
4C084NA05
4C084ZA901
4C084ZB111
4C084ZB351
4C084ZB352
4C084ZC751
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086CB08
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA04
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA90
4C086ZB11
4C086ZB35
4C086ZC75
(57)【要約】
本発明は、式(I)による化合物(式中、R1およびR5は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、R3は、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、R2およびR4は、独立して、H、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、R6、R7、R8およびR9は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R12)(R13)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、R10は、H、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、該1つ以上のR11は、独立して、Cl、Fおよびヒドロキシから選択され、R12、R13、R14、R15およびR16は、独立して、H、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、場合により1つ以上のR11によって置換された-SO
2-C
1-C
6-アルキルから選択されるか、または、該R12およびR13は、それらが結合している窒素と一緒になって、場合により1つ以上のR17によって置換された複素環を形成し、該1つ以上のR17は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、NO
2、CN、-N(R12)(R13)、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシから選択され、R18は、-N(R12)(R13)、-OR10、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C(O)-N(R12)(R13)、CN、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8またはR9のうちの少なくとも1つはHではない)、および式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、立体異性体、鏡像異性体、互変異性体、ならびにそれらの医薬組成物、ならびにAgrAを発現する細菌の病原性を低減する方法における、細菌、好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスによって引き起こされるもしくは悪化する、皮膚もしくは肺の感染症またはアトピー性皮膚炎などの疾患を予防もしくは治療するための方法におけるそれらの使用に関する。
【選択図】なし

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物
(式中、
R1およびR5は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R3は、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R2およびR4は、独立して、H、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、
R6、R7、R8およびR9は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R12)(R13)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R10は、H、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、
前記1つ以上のR11は、独立して、Cl、Fおよびヒドロキシから選択され、
R12、R13、R14、R15およびR16は、独立して、H、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、場合により1つ以上のR11によって置換された-SO
2-C
1-C
6-アルキルから選択されるか、または、前記R12およびR13は、それらが結合している窒素と一緒になって、場合により1つ以上のR17によって置換された複素環を形成し、
前記1つ以上のR17は、独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、NO
2、CN、-N(R12)(R13)、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシから選択され、
R18は、-N(R12)(R13)、-OR10、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C(O)-N(R12)(R13)、CN、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8またはR9のうちの少なくとも1つはHではない)、および
前記式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、立体異性体、鏡像異性体、互変異性体。
【請求項2】
前記R2およびR4がHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記R1、R2およびR4~R9のうちの1つ、2つまたは3つが、独立して、Hではなく、前記R1、R2およびR4~R9のうちのその他がHであり、独立してHではない前記R1、R2およびR4~R9のうちの前記1つ、2つまたは3つが、(i)前記R1、R2、R4およびR5のうちの1つまたは2つが独立してHではない、(ii)前記R6、R7、R8およびR9のうちの1つまたは2つが独立してHではない、(iii)前記R1、R2、R4およびR5のうちの1つまたは2つが独立してHではなく、かつ前記R6、R7、R8およびR9のうちの1つまたは2つが独立してHではない、から選択される、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
前記R1および前記R5が、独立して、H、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、ハロゲンまたはC
1-C
6-アルコキシから選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
前記R1および前記R5が、独立して、H、C
1-C
2-アルキル、CF
3およびハロゲンから選択され、前記R1およびR5のうちの少なくとも1つがHではない、請求項1~4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
前記R3が、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-N(R12)(R13)、-C(O)N(R12)(R13)、-N(R14)-C(O)-R15、-C(O)-OR16、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
n-C
1-C
3-アルキル-OR10(n=0~3)、C
1-C
3-アルキル-O-C
1-C
3-アルキル、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された5~6員の複素環から選択され、前記複素環は芳香族、部分飽和または完全飽和であり、かつ1~4個の窒素ヘテロ原子を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
前記R3が、場合により1~3つのR11によって置換されたC
1-C
3-アルキルまたはC
3-C
5-シクロアルキルから選択される、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
前記R6、R7、R8およびR9が、独立して、H、ハロゲン、CN、ヒドロキシル、場合により1つ以上のFまたはヒドロキシルによって置換されたC
1-C
3-アルキル、場合により1つ以上のFによって置換されたC
1-C
3-アルコキシ、C
3-C
6-シクロアルキル、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
n-C
1-C
3-アルキル-OR10(n=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択される、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
前記化合物が、
7-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
6-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
9-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-カルボニトリル、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-フルオロ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
6-クロロ-3-(4-イソプロピルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
9-クロロ-3-(4-イソプロピルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-メトキシ-3-(2-メトキシ-4-メチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(4-イソプロポキシ-2-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-クロロ-4-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(4-ブロモ-2-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-フルオロ-4-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-メトキシ-3-(4-メトキシ-2-メチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
N-[4-[(8-メトキシ-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-3-イル)スルホニル]-3-メチル-フェニル]アセトアミド、
3-(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-ブロモ-4-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-メトキシ-3-[2-メチル-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(4-クロロ-2-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(4-シクロプロピルフェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
4-[(8-メトキシ-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-3-イル)スルホニル]-3-メチル-ベンゾニトリル、
4-[(8-メトキシ-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-3-イル)スルホニル]-3-メチル-安息香酸、
4-[(8-メトキシ-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-3-イル)スルホニル]-3-メチル-安息香酸エチル、
8-メトキシ-3-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-メトキシ-3-[4-メチル-2-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(4-シクロプロピル-2-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(4-エチル-2-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
4-[(8-メトキシ-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-3-イル)スルホニル]ベンゾニトリル、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-7-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-メトキシ-3-[2-メチル-4-(2H-テトラゾール-5-イル)フェニル]スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
4-[(8-メトキシ-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-3-イル)スルホニル]-3-メチル-ベンズアミド、
8-メトキシ-3-[2-メチル-4-(5-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-クロロ-4-メチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-ヒドロキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-ヒドロキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-ヒドロキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-6-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(3-メトキシプロポキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
4-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-イル]オキシ]ブタンニトリル、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-ヨード-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(2-メトキシエトキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-ブロモ-4,5-ジメチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-(アゼチジン-1-イル)-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-7-ヒドロキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-9-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(2-モルホリノエチルアミノ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(テトラヒドロピラン-4-イルアミノ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-9-ヒドロキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-クロロ-4,6-ジメチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-ブロモ-4,6-ジメチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(2-ヒドロキシエトキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
2-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-イル]オキシ]アセトニトリル、
4-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-イル]オキシ]ブタノエートメチル、
4-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-イル]オキシ]ブタンアミド、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-ヒドロキシ-7-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-7-ヒドロキシ-8-(2-メトキシエトキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-[(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ]-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、および
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-7-ヒドロキシ-8-(2-ヒドロキシエトキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
細菌、好ましくはAgrAを発現する細菌、さらに好ましくは、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、ストレプトコッカス(Streptococcus)またはクロストリジウム(Clostridium)から選択される属の細菌、より好ましくはスタフィロコッカス、またさらに好ましくはスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)の病原性を低減する方法において使用するための、請求項1~9のいずれか1項に記載の式(I)による化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、鏡像異性体、互変異性体。
【請求項11】
前記化合物が、前記細菌による1つ以上の病原性因子の合成を阻害し、前記1つ以上の病原性因子がPSMαおよびRNAIIIから選択される、請求項10に記載の使用のための化合物。
【請求項12】
対象の疾患、好ましくは感染症または炎症性疾患、さらに好ましくは細菌によって引き起こされるかまたは悪化する細菌感染症または炎症性皮膚疾患を予防または治療する方法において使用するための、請求項1~9のいずれか1項に記載の式(I)による化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、鏡像異性体、互変異性体であって、好ましくは前記細菌は、スタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムの属から選択され、より好ましくはスタフィロコッカスの属であり、またさらに好ましくは前記細菌がスタフィロコッカス・アウレウスである、化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、鏡像異性体、互変異性体。
【請求項13】
前記疾患が、抗生物質耐性スタフィロコッカス感染症を含む細菌感染症であり、好ましくは前記抗生物質耐性スタフィロコッカス感染症がメチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(MRSA)感染症を含む、請求項12に記載の使用のための化合物。
【請求項14】
請求項1~9のいずれか1項に記載の式(I)による少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、鏡像異性体、互変異性体、および薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
【請求項15】
細菌に対して活性な少なくとも1つの抗生物質または抗炎症剤、好ましくは細菌に対して、好ましくはスタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムから選択される属の細菌に対して、より好ましくはスタフィロコッカスに対して、またさらに好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスに対して活性な少なくとも1つの抗生物質をさらに含む、請求項14に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体およびその医薬組成物、ならびにアクセサリー遺伝子レギュレーターA(AgrA)またはAgrAのオルソログを発現する細菌の病原性を低減する方法における、細菌、好ましくはスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)におけるクオラムセンシングの阻害方法における、対象の皮膚または肺の感染症、アトピー性皮膚炎または乾癬などの、細菌、好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスによって引き起こされるかまたは悪化する疾患を予防または治療するための方法におけるそれらの使用に関する。したがって、本発明は、細菌、好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスによって引き起こされるかまたは悪化する疾患を治療、改善および/または予防するための、抗病原性組成物および方法、より具体的には、AgrAまたはAgrAのオルソログ、好ましくはAgrAを発現する細菌の病原性を低減するための組成物および方法に関する。
【0002】
関連技術
スタフィロコッカス・アウレウスは、人間の片利共生体であり、かつ深刻な市中感染および院内感染を引き起こす悪名高い日和見病原体である。スタフィロコッカス・アウレウスは、軽度の表在性皮膚感染症から、心内膜炎、肺炎、敗血症などの重度の全身性生命を脅かす状態に至るまで、さまざまな感染症を引き起こす可能性がある(Lee AS,et al.(2018)Nat Rev Dis Primers,Vol 4,Article 18033 pp 1-23(doi:10.1038/nrdp.2018.33)。さらに、スタフィロコッカス・アウレウスは、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性皮膚状態への関与があるとされている(Geoghegan JA,et al.(2018)Trends Microbiol 26(6):484-497)。このようなさまざまな病気を引き起こすスタフィロコッカス・アウレウスの成功は、β-ラクタム耐性、およびほとんどのクローンでは他の抗生物質クラスに対する耐性と組み合わされて産生された病原性因子の広範な兵器庫の結果である。臨床的に関連する抗生物質耐性は、配備されたほぼすべての抗生物質に対して進化してきたが、新規の抗生物質クラスの発見および開発は、今日直面している抗生物質耐性の危機を引き起こすのに遅れをとっている。したがって、メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(MRSA)などの多剤耐性菌に対しても有効なスタフィロコッカス・アウレウス媒介細菌感染症を治療または予防するための代替戦略が必要である(Dickey SW,et al.(2017)Nat Rev Drug Discov 16(7):457-471)。
【0003】
これらの戦略の1つは、病原性に関連する特性のみを対象とし、生存/適応度に関連する特性は対象としない抗病原性アプローチである。一般的な抗生物質療法とは対照的に、抗病原性薬はそれ自体が静菌性(細菌の増殖を阻害する)または殺菌性(細菌を殺す)ではない。このアプローチは、発現をブロックするか、病原性因子を中和することによって病原性細菌を武装解除し、最終的に細菌の病原性メカニズムを妨害し、それによって宿主免疫系による病原体クリアランスを促進することに焦点を当てている。抗病原性薬は細菌の増殖と生存の本質的なメカニズムを妨害しないため、耐性を発達させる病原体への圧力を軽減すると考えられている。さらなる利点は、特定の抗病原性薬が健康な宿主微生物叢を維持し、最終的にはスタフィロコッカス・アウレウスなどの病原体の攻撃性を調整することによって微生物の腸内毒素症に対抗するのに役立つことである。重要なことに、抗病原性アプローチは、薬理学的標的のリポジトリを増やし、したがって、新規の作用機序を備えた代替抗菌剤を産生する可能性を提供する(Muhlen SおよびDersch P(2016)Curr Top Microbiol Immunol 398:147-183)。
【0004】
スタフィロコッカス・アウレウスにおける病原性因子の調節方法:agrオペロンは、スタフィロコッカス・アウレウスにおける細胞密度依存性の病原性因子の発現を制御する細菌のクオラムセンシングシステムである。これは、2つの異なるプロモーターP2およびP3で構成され、P2はクオラムセンシングシステムの成分の産生を担当する(AgrB、D、C、A、
図1を参照)。前駆体ペプチドAgrDはAgrBによって処理され、細菌の膜を越えて分泌される成熟した自動誘導ペプチド(AIP)を形成する。AIPはヒスチジンキナーゼAgrCに結合し、リン酸化によって転写調節因子AgrAを活性化し、P2およびP3からの発現を促進する。agrには4つの対立遺伝子変異体(タイプI~IV)があり、それぞれが別個のAIPをコードしており、それ自体の細胞のAgrCの特異的リガンドとして機能するが、他のAgrC変異体の阻害剤として機能する。P3は、AgrAとともに、定常期の成長に関与する複数の病原性因子および代謝経路を含む約200の遺伝子の転写制御に関与するagrエフェクター分子RNAIIIを産生する(Khan BA,et al.(2015)Expert Opin Investig Drugs 24(5):689-704)。AgrAによって調節される病原性因子の例は、プロテインA(SpA)およびフィブロネクチン結合タンパク質などの細胞表面関連タンパク質、α-溶血素/α-毒素(Hla)、δ-溶血素(Hld)、フェノール-可溶性モジュリン(PSM)、パントン-バレンタインロイコシジン(PVL)、ロイコトキシンEおよびD(LukED)、ロイコトキシンGおよびH(LukGH)などの分泌毒素、またはSspAもしくはオーレオリシンなどの分泌型プロテアーゼである。まとめると、多数の多機能病原性決定因子は、スタフィロコッカス・アウレウスの病因を特に複雑にし、病原体に、宿主に損傷を与えるか、または宿主の免疫防御を回避および回避するための武器となるメカニズムを提供する。注意すべき重要な点として、ほとんどのAgrA調節病原性因子は、皮膚および軟部組織感染症(SSTI)、肺感染症におけるスタフィロコッカス・アウレウスの病原性の原因であり、アトピー性皮膚炎などの慢性炎症性皮膚疾患に貢献することも示された(Oliveira D et al.(2018)Toxins 10:252(doi:10.3390/toxins10060252)、Geoghegan JA,et al.(2018)Trends Microbiol 26(6):484-497)。
【0005】
病原性因子の発現の予防方法:PSMα産生の阻害と組み合わされた中枢調節RNAIIIの発現の阻害は、病原性因子のレベルの強力な全体的な減少につながると考えられている(
図1を参照)。RNAIII発現を抑制する現在の戦略は、異なったカテゴリー、(1)ヒスチジンキナーゼAgrCの競合阻害剤、(2)RNAIII転写阻害剤(正確なメカニズムは不明)、および(3)AgrA-P2/P3相互作用の阻害、に分類できる。AgrAを標的化すると、4つのagrグループすべてでAgrA依存性の病原性因子の発現をブロックできるという利点がある(Gordon CP,et al.(2013)J Med Chem 56(4):1389-404)。
【0006】
最近、サビリンと呼ばれるAgrA阻害剤が、スタフィロコッカス・アウレウスによって、引き起こされた急性細菌性皮膚および軟部組織感染症に関連する研究の文脈で、環状チオラクトンペプチドフェロモン(AIP)誘発性agrの阻害のために選択された24’087化合物のスクリーニングでSullyおよび同僚によって発見された(Sully EK,et al.(2014)PLoS Pathog 10(6):e1004174)。サビリンは、スタフィロコッカス・アウレウスの生存率に影響を与えることなく、4つのagrグループすべてにわたってhla、psmα、pvlなどのAgrA調節毒素遺伝子転写の強力なモジュレーターであることが示された。サビリンは、外毒素によって誘発される赤血球(RBC)の溶解を抑制した。サビリンで複数回継代した後、抵抗は発生しなかった。この分子は、AgrA-DNA相互作用を妨害し、病原性遺伝子の上方調節を妨げることが示された。サビリンを複数回投与した場合、MRSA USA300タイプ株に感染したマウスで膿瘍のサイズおよび皮膚壊死の有意な減少が観察された。
【0007】
最近の発見にもかかわらず、AgrAを発現する細菌、好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスの病原性を低減し、および/または細菌、好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスにおけるクオラムセンシングを阻害し、したがって、皮膚または肺感染症、アトピー性皮膚炎または乾癬などの、細菌、好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスによって引き起こされるかまたは悪化する細菌感染症および/または疾患を予防または治療することができる化合物に対する大きな必要性が依然としてある。
【発明の概要】
【0008】
我々は今、驚くべきことに、AgrAと相互作用し、AgrAによって調節される病原性因子の発現を阻害することができる新規の一連の化合物を同定した。特に、本発明の化合物が、α-溶血素などのほとんどの病原性因子の発現を制御する最も中心的な調節RNAであるRNAIIIの発現を低下させることができることがqRT-PCRによって実証されている。qRT-PCRにより、我々は、psmαの発現が本発明の化合物によって有意に減少することを示した。本発明の化合物は、サビリンよりも効果的にRNAIIIおよびpsmαの発現を低下させる。さらに、MRSAを本発明の化合物およびAgrA阻害剤とそれぞれインキュベートすると、溶血アッセイによってモニターされる赤血球(RBC)の損傷が防止される。本発明の化合物は、サビリンよりもRBC溶解の防止においてより強力である。本発明の化合物は、典型的には、哺乳動物細胞に対して抗菌性および非細胞毒性ではなく、したがって、本発明の化合物を、抗病原性阻害剤、すなわち、細菌、好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスの病原性因子のレベルを調節するが、直接、細菌の増殖を防止しないまたは細菌を殺さない化合物として分類する。
【0009】
第1の態様では、本発明は、式(I)による少なくとも1つの化合物
(式中、
R1およびR5は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R3は、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R2およびR4は、独立して、H、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、
R6、R7、R8およびR9は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R12)(R13)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R10は、H、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、
該1つ以上のR11は、独立して、Cl、Fおよびヒドロキシから選択され、
R12、R13、R14、R15およびR16は、独立して、H、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、場合により1つ以上のR11によって置換された-SO
2-C
1-C
6-アルキルから選択されるか、または、該R12およびR13は、それらが結合している窒素と一緒になって、場合により1つ以上のR17によって置換された複素環を形成し、
該1つ以上のR17は、ハロゲン、ヒドロキシ、NO
2、CN、-N(R12)(R13)、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシから選択され、
R18は、-N(R12)(R13)、-OR10、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C(O)-N(R12)(R13)、CN、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8またはR9のうちの少なくとも1つはHではない)
および、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、立体異性体、鏡像異性体、互変異性体を含む医薬組成物を提供する。
【0010】
さらなる態様では、本発明は、式(I)の化合物
(式中、
R1およびR5は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R3は、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R2およびR4は、独立して、H、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、
R6、R7、R8およびR9は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R12)(R13)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R10は、H、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、
該1つ以上のR11は、独立して、Cl、Fおよびヒドロキシから選択され、
R12、R13、R14、R15およびR16は、独立して、H、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、場合により1つ以上のR11によって置換された-SO
2-C
1-C
6-アルキルから選択されるか、または、該R12およびR13は、それらが結合している窒素と一緒になって、場合により1つ以上のR17によって置換された複素環を形成し、
該1つ以上のR17は、ハロゲン、ヒドロキシ、NO
2、CN、-N(R12)(R13)、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシから選択され、
R18は、-N(R12)(R13)、-OR10、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C(O)-N(R12)(R13)、CN、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8またはR9のうちの少なくとも1つはHではない、
ただし、
R3がメチルであり、R1がメチルである場合、R2、R4~R9のうちの少なくとも1つはHではない、
R3がメチルであり、R1がメチルであり、R5がメチルである場合、R2、R4、R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない、
R3がメチルであり、R2がメチルである場合、R7はClではない、
R3がメチルであり、R7がClである場合、R1、R2、R4、R5、R6、R8、R9のうちの少なくとも1つはHではない、
R3がメチルであり、R7およびR8が両方ともメトキシである場合、R1、R2、R4~R6、R9のうちの少なくとも1つはHではない、
R3がClであり、R7およびR8が両方ともメトキシである場合、R1、R2、R4~R6、R9のうちの少なくとも1つはHではない、
R3がFであり、R7がメチルである場合、R1、R2、R4~R6、R9のうちの少なくとも1つはHではない、
R3がメチルであり、R2がメチルである場合、R1、R4~R9のうちの少なくとも1つはHではない、
R3がエチルであり、R7がClである場合、R1、R2、R4~R6、R8~R9のうちの少なくとも1つはHではない、
R3がメトキシであり、R2がメトキシである場合、R1、R4~R9のうちの少なくとも1つはHではない、
R1がClであり、R3がClである場合、R2、R4~R9のうちの少なくとも1つはHではない)、
および、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、立体異性体、鏡像異性体、互変異性体を提供する。
【0011】
したがって、本発明は、二置換、三置換、または多置換の3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体、好ましくは二置換および三置換の3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体であって、スルホニル基に結合したフェニル環の4位またはパラ位(R3)の横に、フェニル環またはキナゾリン部分のベンゼン環のいずれかに少なくとも1つのさらなる置換基が存在し、水素ではない、該誘導体を提供する。
【0012】
さらなる態様では、本発明は、細菌、好ましくはAgrAを発現する細菌またはAgrAのオルソログ、好ましくはAgrA、さらに好ましくはスタフィロコッカス(Staphylococcus)、ストレプトコッカス(Streptococcus)またはクロストリジウム(Clostridium)から選択される属の細菌、より好ましくはスタフィロコッカス、さらに好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスの病原性を低減する方法において使用するための式(I)による化合物
(式中、
R1およびR5は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R3は、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R2およびR4は、独立して、H、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、
R6、R7、R8およびR9は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R12)(R13)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R10は、H、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、
該1つ以上のR11は、独立して、Cl、Fおよびヒドロキシから選択され、
R12、R13、R14、R15およびR16は、独立して、H、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、場合により1つ以上のR11によって置換された-SO
2-C
1-C
6-アルキルから選択されるか、または、該R12およびR13は、それらが結合している窒素と一緒になって、場合により1つ以上のR17によって置換された複素環を形成し、
該1つ以上のR17は、ハロゲン、ヒドロキシ、NO
2、CN、-N(R12)(R13)、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシから選択され、
R18は、-N(R12)(R13)、-OR10、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C(O)-N(R12)(R13)、CN、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8またはR9のうちの少なくとも1つはHではない)、
および、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、立体異性体、鏡像異性体、互変異性体を提供する。
【0013】
さらなる態様では、本発明は、疾患、好ましくは感染症または炎症性疾患、さらに好ましくは細菌によって引き起こされるかまたは悪化する細菌感染症または炎症性皮膚疾患を予防または治療する方法において使用するための、式(I)による化合物
(式中、
R1およびR5は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R3は、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R2およびR4は、独立して、H、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、
R6、R7、R8およびR9は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R12)(R13)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R10は、H、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、
該1つ以上のR11は、独立して、Cl、Fおよびヒドロキシから選択され、
R12、R13、R14、R15およびR16は、独立して、H、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、場合により1つ以上のR11によって置換された-SO
2-C
1-C
6-アルキルから選択されるか、または、該R12およびR13は、それらが結合している窒素と一緒になって、場合により1つ以上のR17によって置換された複素環を形成し、
該1つ以上のR17は、ハロゲン、ヒドロキシ、NO
2、CN、-N(R12)(R13)、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシから選択され、
R18は、-N(R12)(R13)、-OR10、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C(O)-N(R12)(R13)、CN、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8またはR9のうちの少なくとも1つはHではない)、
および、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、立体異性体、鏡像異性体、互変異性体であって、好ましくは該細菌がスタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムの属から選択され、より好ましくはスタフィロコッカスであり、さらに好ましくは該細菌がスタフィロコッカス・アウレウスである、化合物、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、立体異性体、鏡像異性体、互変異性体を提供する。
【0014】
本発明のさらなる態様および実施形態は、この説明が続くにつれて明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】病原性因子の産生を制御するためのスタフィロコッカスのクオラムセンシングシグナル伝達を示す。前駆体ペプチドAgrDはAgrBによって処理され、成熟した自動誘導ペプチド(AIP)が細菌の膜を介して分泌される。AIPは、それ自体の細胞または他の細菌細胞のヒスチジンキナーゼAgrCに結合する。次に、AgrCはリン酸化によって応答レギュレーターAgrAを活性化する。Phospho-AgrAは、agr P2およびP3プロモーター、ならびにpsmオペロンのプロモーターに結合して転写を活性化する(RNAIIIに依存しないAgrA調節)。AgrAの古典的な標的は、RNAIII依存性の制御下にあり、上方調節されているいくつかの毒素およびプロテアーゼ、ならびに下方調節されているプロテインAなどのいくつかの表面結合タンパク質を含む。AgrAのDNA結合ドメインに結合する小分子阻害剤は、P2およびP3プロモーターへの結合を防ぎ、AIP(P2駆動)および病原性因子(P3駆動)の継続的な産生をブロックするが、PSMの産生などのRNAIIIに依存しないAgrA調節の発現もブロックする。
【
図2】化合物がAgrAcに結合したときに観察される化学シフト摂動を示す。
15N-AgrAc(100μM)の
1H、
15N-HSQCスペクトルを、本発明の化合物34の非存在下(灰色)または1.6mMの存在下(黒色)で記録した。化合物34の添加は、タンパク質のC末端のいくつかの残基の骨格アミドに対応する化学シフトの摂動をもたらした。これらの摂動は、化合物34とAgrAcとの間の相互作用を明確に示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
別段定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載および開示される実施形態、好ましい実施形態および非常に好ましい実施形態は、簡潔にするために具体的に再度言及されるか、またはその繰り返しが回避されるかに関係なく、すべての態様および他の実施形態、好ましい実施形態および非常に好ましい実施形態に適用されるべきである。
【0017】
本明細書で使用される冠詞「a」および「an」は、冠詞の文法的目的語の1つまたは複数(すなわち、少なくとも1つ)を指す。本明細書で使用される「または」という用語は、文脈が明らかに他のことを示さない限り、「および/または」を意味すると理解されるべきである。
【0018】
本明細書で使用される「C1-C6-アルキル」は、直鎖または分岐C1-C6-アルキル、すなわち、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を含むアルキルを指し、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、直鎖または分岐ペンチル、直鎖または分岐ヘキシルでよい。好ましいC1-C6-アルキルは、C1-C4-アルキルであり、さらに好ましくは、C1-C3-アルキルである。
【0019】
本明細書で使用される「Cn-アルキル」は、nの値に応じて、n=0の場合は結合、またはnが0でない場合は直鎖または分岐炭化水素鎖を指し、したがって、Cn-アルキルはC1-C6-アルキルで定義されている直鎖状または分枝状炭化水素を指す。
【0020】
本明細書で使用される「C1-C6-アルコキシ」は、式(-OR’)の「置換ヒドロキシル」を指し、R’は、本明細書で定義される場合、場合により置換されたC1-C6-アルキルであり、酸素部分は親分子に直接結合しているため、本明細書で使用される「C1-C6-アルコキシ」という用語は、直鎖または分岐C1-C6-アルコキシを指し、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、直鎖または分岐ペントキシ、直鎖または分岐ヘキシルオキシでよい。好ましいC1-C8-アルコキシは、C1-C4アルコキシである。
【0021】
本明細書で使用される「ハロゲン」は、フッ素(フルオロ、-F)、塩素(クロロ、-Cl)、臭素(ブロモ、-Br)、およびヨウ素(ヨード、-I)を指す。好ましくは、それはフッ素、塩素または臭素を指す。これは、対応して、ハロアルキルなどの他の意味と組み合わせたハロゲンにも適用される。
【0022】
本明細書で使用される「C1-C6-ハロアルキル」は、1個以上のハロゲン原子、好ましくは1、2または3個のハロゲン原子、好ましくはフッ素または塩素原子によって置換される、上記の定義されるC1-C6-アルキルを指す。好ましくは、C1-C8-ハロアルキルは、1、2または3個のフッ素または塩素原子によって置換されるC1-C4-アルキルである。好ましい例としては、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、および2,2,2-トリフルオロエチルが挙げられる。
【0023】
本明細書で使用される「シクロアルキル」という用語は、単環式または二環式形態、典型的および好ましくは単環式形態を指し、かつ好ましくは3~8個の炭素原子、より好ましくは3~6個の炭素原子を含む。単環式シクロアルキル基の具体的および好ましい例としては、シクロプロピル、シクロブチル、およびシクロヘキシルが挙げられる。本明細書で使用される「C3-C6シクロアルキル」という用語は、3~6個の炭素原子を含む単環式形態、特にシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルを指す。
【0024】
本明細書で使用される「アリール」という用語は、フェニルまたはナフチル、アントラニルまたはフェナントリルなどのC6-C14単環式または多環式アリール、好ましくはC6-C14単環式アリール、および最も好ましくはフェニルを指す。
【0025】
本明細書で使用される「複素環」という用語は、窒素、酸素および硫黄から選択される1~4個のヘテロ原子を含む芳香族、部分飽和または完全飽和の4~14員環系を指す。ただし、各環系は2個を超える酸素原子および2個を超える硫黄原子を含むことができない。本明細書で使用される複素環は、単一の環、または少なくとも1つの環がヘテロ原子を含む2個以上の縮合環でよい。好ましくは、本明細書で使用される「複素環」という用語は、芳香族、部分飽和または完全飽和の5~7員、好ましくは4~6員の、窒素、酸素、および硫黄から選択される1~4個のヘテロ原子を含む単一の環を指す。ただし、各環系は2個を超える酸素原子および2個を超える硫黄原子を含むことができない。本発明の単環式芳香族複素環の典型的かつ好ましい例には、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、フリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、チエニル、ピラン、ピロリル、ピリジニル、トリアゾリル、テトラゾイル、イミダゾリジニルおよびピラゾリルが含まれる。本発明の単環式部分飽和または完全飽和複素環の典型的かつ好ましい例には、アゼチジン、オキセタン、ジオキソラン、ピロリジン、ピロリジン-2-オン、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、ホモピペラジン、テトラヒドロピランが含まれる。
【0026】
基が場合により置換されていると言われる場合、好ましくは場合により1~5個の置換基、より好ましくは場合により1~3個の置換基、また、さらに好ましくは場合により1または2個の置換基、最も好ましくは1個の置換基が存在する。基が場合により置換されていると言われる場合、および該基の該任意の置換について2個以上の置換基が存在する場合、該2個以上の置換基は、同一または異なっているかのいずれかでよい。
【0027】
本明細書で使用される「オルソログ」という用語は、この用語のよく知られた意味を示す。この技術において、オルソログは、共通の祖先遺伝子から進化した異なる種の遺伝子である。種分化イベント後のそれらの分離のために、オルソログは発散する可能性があるが、通常、配列および構造レベルで類似性がある。さらに、オルソログは通常同じ機能を持つ。オルソロジーは相同性の一種である。本願では、オルソログという用語は、オルソログ遺伝子(DNAまたはRNA)またはオルソログのペプチド/タンパク質産物を含むために使用される。オルソログのペプチド/タンパク質産物は、「オルソログ産物」または単に「オルソログ」と呼ばれることがある。意味は文脈から明らかである(例えば、本発明の抗病原性組成物は、AgrAのオルソログと呼ばれ得るペプチドまたはタンパク質、すなわち、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogene)などの別の細菌からのスタフィロコッカス・アウレウスAgrAのオルソログ遺伝子の産物を発現する細菌の病原を低減することができる抗病原性剤を含んでよい)。特定の態様では、AgrAのオルソログは、AgrAの遺伝子産物のアミノ酸配列と約70%、約80%、または約90%を超える同一性を共有するタンパク質/ペプチドを産生する。
【0028】
「低減する(reducing)」および「阻害する」という用語は、一般的に理解されている、少なくする(lessening)または減少(decreasing)するという意味を持つ。
【0029】
本明細書で使用される「AgrAを発現する細菌の病原性を低減する」という表現は、典型的かつ好ましくは、式(I)の本発明の化合物または本発明の組成物、好ましくは式(I)の本発明の化合物を含む医薬組成物による該細菌による1つ以上の病原性因子の合成を阻害することを指す。AgrAによって調節される病原性因子の例は、プロテインA(SpA)およびフィブロネクチン結合タンパク質などの細胞表面関連タンパク質、α-溶血素/α-毒素(Hla)、δ-溶血素(Hld)、フェノール-可溶性モジュリン(PSM)、パントン-バレンタインロイコシジン(PVL)、ロイコトキシンEおよびD(LukED)、ロイコトキシンGおよびH(LukGH)などの分泌毒素、またはSspAまたはオーレオリシンなどの分泌型プロテアーゼである。本発明の好ましい例および実施形態では、AgrAを発現する細菌の病原性を低減することは、PSMα、RNAIIIおよびその下流の標的から選択される1つ以上の病原性因子の合成を阻害することである。本発明の好ましい例および実施形態では、AgrAを発現する細菌の病原性を低減することは、PSMαの合成を阻害している。本発明の好ましい例および実施形態では、AgrAを発現する細菌の病原性を低減することは、RNAIIIおよび/またはその下流の標的、好ましくはRNAIIIの合成を阻害することである。
【0030】
本明細書で使用される「1つ以上の病原性因子の合成を阻害する」という用語は、式(I)の本発明の化合物もしくは本発明の組成物、好ましくは本発明の化合物を含む医薬組成物の存在下で該細菌による1つ以上の病原性因子の合成と比較して、または式(I)のそのような本発明の化合物もしくは本発明の組成物、好ましくは式(I)の本発明の化合物を含む組成物が適用されないまたは使用されない本発明の方法と比較して、1つ以上の病原性因子の合成の、完全または部分的阻害(好ましくは20%超、さらに好ましくは30%超、さらに好ましくは50%超、さらに好ましくは90%超、さらにより好ましくは95%超、またはなお99%超)を指すものとする。
【0031】
本明細書で企図される病原性因子には、宿主対象におけるコロニー形成および/または接着を促進し、宿主組織における炎症を促進し、宿主の免疫応答の回避を促進し、そして宿主対象から栄養を得るために細菌によって発現および分泌される任意の分子が含まれる。病原性因子には、外毒素と内毒素の両方が含まれる場合もある。式(I)の本発明の化合物または本発明の組成物、好ましくは本明細書に記載の式(I)の本発明の化合物を含む本発明の医薬組成物によって阻害される病原性因子の非限定的な例は、1つ以上の毒素(例えば、α、β、γ、γ変異体、およびδ-溶血素、PSM(例えば、PSMα)、パントン-バレンタインロイコシジン(PVL)、ロイコトキシンEおよびD(LukED)、ロイコトキシンGおよびH(LukGH)、エンテロトキシン(例えば、エンテロトキシンB)、剥離性毒素)、プロテアーゼ(例えば、セリンプロテアーゼ、メタロプロテアーゼ、システインプロテアーゼ)、ヌクレアーゼ、リパーゼ、コアグラーゼ、ヒアルロニダーゼ、フィブロネクチン結合タンパク質、凝集因子、発熱性毒素超抗原(例えば、TSST-1)を含む。好ましい実施形態では、阻害される病原性因子は、RNAIIIおよび/またはその下流の標的またはPSMαである。
【0032】
抗病原性薬は、抗生物質などの治療薬と組み合わせることができ、通常、好ましくは、スタフィロコッカス、主にスタフィロコッカス・アウレウスなどの細菌によって引き起こされる感染症の予防および治療に使用される。
【0033】
抗病原性薬は、スタフィロコッカス、主にスタフィロコッカス・アウレウスなどの細菌によって悪化する慢性炎症性皮膚疾患(例えば、アトピー性皮膚炎)の予防および治療に典型的かつ好ましくは使用される治療薬と組み合わせることができる。
【0034】
本明細書で使用される「抗生物質」という用語は、細菌を殺す(殺菌性抗生物質)または細菌の増殖および/または代謝を阻害する(静菌性抗生物質)抗菌剤または抗感染薬を指す。抗生物質は当業者に周知であり、その特定の好ましい例には、ペニシリン、セファロスポリン、ポリミキシン、リファマイシン、リピアマイシン、キノロン、スルホンアミド、マクロライド、オキサゾリジノン、リンコサミドおよびテトラサイクリンが含まれる。
【0035】
本明細書で使用される「治療すること」、「治療」または「療法」という用語は、所望の生理学的効果を得る手段を指す。効果は、疾患または状態および/または疾患もしくは状態に起因する症状を部分的または完全に治癒することに関して治療的でよい。この用語は、疾患または状態を阻害すること、すなわちその発生を阻止することまたは、疾患または状態の改善、すなわち疾患または状態の退行を引き起こすことを指す。
【0036】
本明細書で使用される「予防」という用語は、疾患もしくは状態および/または疾患もしくは状態に起因する症状の発症を予防または遅延させる手段を指す。
【0037】
式(I)の本発明の化合物、本明細書に記載の式(I)の本発明の化合物を含む本発明の医薬組成物は、疾患、好ましくは感染症または炎症性疾患、さらに好ましくは、細菌によって引き起こされるかまたは悪化する細菌感染症または炎症性皮膚疾患の予防的および治療的処置において使用することができ、好ましくは、該細菌は、スタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムの属から選択され、より好ましくはスタフィロコッカスであり、また、さらに好ましくは、該細菌はスタフィロコッカス・アウレウスである。
【0038】
本明細書で使用される場合、「対象」または「動物」または「患者」または「哺乳動物」という用語は、診断、予後、予防または治療が望まれる任意の対象、特に哺乳動物対象、例えば、ヒト、または犬、猫、馬などの家畜、または牛、羊、豚などの食用動物、好ましくはヒトを指す。したがって、本発明の好ましい実施形態では、該対象はヒトである。
【0039】
「薬学的に許容される」または「治療的に許容される」という用語は、有効成分の有効性または生物学的活性を妨害せず、宿主に対して毒性がない物質を指す。
【0040】
式(I)の化合物の「薬学的に許容される塩」は、薬学的に許容され、親化合物の所望の薬理学的活性を有する塩を意味する。例えば、塩は酸付加塩でよい。酸付加塩の一実施形態は、塩酸塩である。薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法によって、塩基性または酸性部分を含む親化合物から合成することができる。一般に、そのような塩は、これらの化合物の遊離酸または塩基形態を、水中もしくは有機溶媒中、または2つの混合物中の化学量論量の適切な塩基または酸と反応させることによって調製することができる。一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルなどの非水性媒体が好ましい。塩のリストは、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版(Mack Publishing Company,1990)にある。
【0041】
本明細書で使用する場合、「疾患の治療または予防に使用するための組成物」で使用する「使用するため」という用語は、対応する治療または予防方法および対応する疾患の治療または予防用薬剤の製造のための調製物の使用も開示するものとする。」
【0042】
「治療有効量」は、研究者、獣医師、医師、または他の臨床医によって求められている対象、好ましくはヒト対象の生物学的または医学的応答を引き出す化合物または本発明による薬学的組成物の量である。本明細書で使用される「治療的投与」という用語は、治療有効量の投与を指すべきである。特に、本明細書で使用される「有効」、「有効量」、および「治療有効量」という用語は、典型的かつ好ましくは、式(I)の本発明の化合物または本発明の組成物、好ましくは細菌の病原性を低減するか、または細菌関連の疾患もしくは障害を有する対象において症状の改善もしくは生存の延長をもたらす、式(I)の本発明の化合物を含む医薬組成物のその量を指す。「有効量」という用語は、本明細書では一般的に使用され、所与の化合物の量、または混合物の場合、記載された機能に測定可能な効果を提供する混合物成分の合計量を指す。所与の用途について、有効量は、本明細書に記載されているかまたは当技術分野で知られている方法による過度の実験なしに、日常的な実験の適用によって決定できることが当業者によって理解されるであろう。「治療有効量」という用語は、本明細書では一般的に使用され、所与の化合物の量、または混合物の場合、測定可能なものを提供する、ヒトまたは非ヒト動物を含む個体に投与されたときの混合物成分の合計量を指し、そのような疾患、障害または状態の症状を少なくとも部分的に改善するための、記載された疾患、障害または状態に対する治療効果を与える。治療の結果は、障害、状態、またはそれらの1つ以上の症状を部分的または完全に軽減、阻害、予防、改善、および/または緩和することができる。
【0043】
第1の態様では、本発明は、式(I)の化合物
(式中、
R1およびR5は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R3は、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R2およびR4は、独立して、H、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、
R6、R7、R8およびR9は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R12)(R13)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R10は、H、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、
該1つ以上のR11は、独立して、Cl、Fおよびヒドロキシから選択され、
R12、R13、R14、R15およびR16は、独立して、H、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、場合により1つ以上のR11によって置換された-SO
2-C
1-C
6-アルキルから選択されるか、または、該R12およびR13は、それらが結合している窒素と一緒になって、場合により1つ以上のR17によって置換された複素環を形成し、
該1つ以上のR17は、ハロゲン、ヒドロキシ、NO
2、CN、-N(R12)(R13)、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシから選択され、
R18は、-N(R12)(R13)、-OR10、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C(O)-N(R12)(R13)、CN、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8またはR9のうちの少なくとも1つはHではない)、
および、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、立体異性体、鏡像異性体、互変異性体を提供する。
【0044】
一実施形態では、R3がメチルでR1がメチルである場合、該R2、R4~R9のうちの少なくとも1つはHではない。別の実施形態では、R3がメチルであり、R1がメチルであり、R5がメチルである場合、該R2、R4、R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。別の実施形態では、R3がメチルであり、R2がメチルである場合、R7はClではない。別の実施形態では、R3がメチルであり、R7がClである場合、R1、R2、R4、R5、R6、R8~R9のうちの少なくとも1つはHではない。別の実施形態では、R3がメチルであり、R7およびR8が両方ともメトキシである場合、R1、R2、R4~R6、R9のうちの少なくとも1つはHではない。別の実施形態では、R3がClであり、R7およびR8が両方ともメトキシである場合、R1、R2、R4~R6、R9のうちの少なくとも1つは、Hではない。別の実施形態では、R3がFであり、R7がメチルである場合、R1、R2、R4~R6、R9のうちの少なくとも1つはHではない。別の実施形態では、R3がメチルであり、R2がメチルである場合、少なくともR1、R4~R9のうちの1つはHではない。別の実施形態では、R3がエチルであり、R7がClである場合、R1、R2、R4~R6、R8、R9のうちの少なくとも1つはHではない。別の実施形態では、R3がメトキシであり、R2がメトキシである場合、R1、R4~R9のうちの少なくとも1つはHではない。別の実施形態では、R1がClであり、R3がClである場合、R2、R4~R9のうちの少なくとも1つはHではない。
【0045】
したがって、本発明は、二置換、三置換、または多置換の3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体、好ましくは二置換および三置換の3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体であって、スルホニルに結合したフェニル環の4位またはパラ位(R3)の横に、該フェニル環またはキナゾリン部分のベンゼン環のいずれかに少なくとも1つのさらなる置換基が存在し、それは水素ではない、該誘導体を提供する。
【0046】
さらなる好ましい実施形態では、該R1、R2およびR4~R9のうちの1、2、3、4または5つは独立してHではなく、該R1、R2およびR4~R9の他方は独立してHである。さらなる好ましい実施形態では、該R1、R2およびR4~R9のうちの1つ、2つ、3つまたは4つは独立してHではなく、該R1、R2およびR4~R9の他方は独立してHである。さらなる好ましい実施形態では、該R1、R2およびR4~R9のうちの1つ、2つ、または3つは独立してHではなく、該R1、R2およびR4~R9の他方は独立してHである。再び好ましい実施形態では、該R1、R2およびR4~R9のうちの1つまたは2つは独立してHではなく、該R1、R2およびR4~R9の他方は独立してHである。
【0047】
したがって、好ましい実施形態では、本発明は、二置換、三置換、四置換、または五置換の3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体を提供する。好ましい実施形態では、本発明は、二置換、三置換、または四置換の3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体を提供する。さらなる好ましい実施形態では、本発明は、二置換および三置換の3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体を提供する。さらなる好ましい実施形態では、該R1、R2およびR4~R9のうちの1つ、2つ、3つまたは4つは、独立してHではなく、したがって、該二置換、三置換、四置換または五置換は、(i)該R1、R2、R4およびR5のうちの1つは独立してHではない、(ii)該R6、R7、R8およびR9のうちの1つは独立してHではない、(iii)該R1、R2、R4およびR5のうちの1つは独立してHではなく、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つは独立してHではない、(iv)該R6、R7、R8およびR9のうちの2つは独立してHではない、(v)該R1、R2、R4およびR5のうちの1つは独立してHではなく、該R6、R7、R8およびR9の2つは独立してHではない、(vi)該R1、R2、R4およびR5のうちの2つは独立してHではなく、該R6、R7、R8およびR9のうちの2つは独立してHではない、から選択される。さらなる好ましい実施形態では、該R1、R2およびR4~R9のうちの1つまたは2つは独立してHではなく、したがって、該二置換および該二置換および三置換は、(i)該R1、R2、R4およびR5のうちの1つは独立してHではない、(ii)該R6、R7、R8およびR9のうちの1つは独立してHではない、(iii)該R1、R2、R4およびR5のうちの1つは独立してHではなく、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つは独立してHではない、(iv)該R1、R2、R4およびR5のうちの1つは独立してHではなく、該R6、R7、R8およびR9のうちの2つは独立してHではない、(v)該R6、R7、R8およびR9の2つは独立してHではない、から選択される。さらなる好ましい実施形態では、該R1、R2およびR4~R9のうちの1つまたは2つは、独立してHではなく、したがって、該二置換および該二置換および三置換は、(i)該R1、R2、R4およびR5のうちの1つは独立してHではない、(ii)該R6、R7、R8およびR9のうちの1つは独立してHではない、(iii)該R1、R2、R4およびR5のうちの1つは独立してHではなく、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つは独立してHではない、および(iv)該R6、R7、R8およびR9のうちの2つは独立してHではない、から選択される。
【0048】
したがって、好ましい実施形態では、本発明は、二置換、三置換、四置換、または五置換の3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体であって、スルホニル基に結合したフェニル環の4位またはパラ位(R3)の横に、1つまたは2つのさらなる置換基が該フェニル環に存在する、および/またはどこにも存在しないのいずれかであり、1つまたは2つの置換基がキナゾリン部分のベンゼン環に存在し、Hではない、該誘導体を提供する。好ましい実施形態では、本発明は、二置換および三置換の3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体であって、スルホニル基に結合したフェニル環の4位またはパラ位(R3)の横に、1つのさらなる置換基が該フェニル環またはキナゾリン部分のベンゼン環のいずれかに存在し、水素ではない、または、1つのさらなる置換基が該フェニル環およびキナゾリン部分のベンゼン環に存在するか、もしくは2つの置換基がキナゾリン部分のベンゼン環に存在し、Hではない、該誘導体を提供する。
【0049】
さらなる好ましい実施形態では、独立してHではない該R1、R2およびR4~R9のうちの該1つまたは2つは、(i)該R1、R2、R4およびR5のうちの1つは、独立してHではない、(ii)該R6、R7、R8およびR9のうちの1つは独立してHではない、(iii)該R1、R2、R4およびR5のうちの1つは独立してHではなく、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つは独立してHではない、から選択される。
【0050】
さらなる好ましい実施形態では、該R1、R2、R4およびR5のうちの少なくとも1つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4、R5のうちの1つまたは2つはHではなく、該R1、R2、R4、R5はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4、R5の正確に1つはHではなく、該R1、R2、R4、R5の他方はHである。
【0051】
したがって、本発明のこれらの好ましい実施形態は、二置換、三置換、または多置換の3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体であって、少なくとも2つ、好ましくは2つまたは3つ、さらに好ましくは正確に2つの置換基がスルホニル基に結合したフェニル環上に存在し、かつそれは水素ではない、該誘導体を提供する。
【0052】
さらなる好ましい実施形態では、該R1またはR5はHではない。さらなる好ましい実施形態では、該R1および該R5のうちの1つはHであり、該R1および該R5の他方はHではない。したがって、R1がHである場合、R5はHではなく、R5がHの場合、R1はHではない。
【0053】
したがって、本発明のこれらの好ましい実施形態は、二置換、三置換、または多置換の3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体であって、スルホニル基に結合したフェニル環の4位またはパラ位(R3)の横に、該フェニル環上の少なくとも1つ、好ましくは1つのさらなる置換基が存在し、水素ではなく、オルト位(R1またはR5)にある)、該誘導体を提供する。これらの好ましい実施形態では、2つのオルト位、すなわちR1およびR5は区別できない。
【0054】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4およびR5のうちの1つは独立してHではなく、該R1、R2、R4およびR5の他方はHであり、該R6~R9はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは独立してHではなく、該R1およびR5の他方はHであり、該R2、R4およびR6~R9はHである。したがって、R1がHの場合、R5はHではなく、R5がHの場合、R1はHではない。
【0055】
本発明のこれらの好ましい実施形態は、二置換の3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体であって、スルホニル基に結合したフェニル環の4位またはパラ位(R3)の横に、該フェニル環上のもう1つの置換基が存在し、水素ではなく、そのさらなる置換はオルト位(R1またはR5)にあり、キナゾリン部分のベンゼン環は置換されない、該誘導体を提供する。これらの好ましい実施形態では、2つのオルソ位置、R1およびR5は区別できない。
【0056】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6~R9の少なくとも1つはHではない。さらなる好ましい実施形態では、該R6~R9の正確に1つはHではない。
【0057】
したがって、本発明のこれらの好ましい実施形態は、二置換、三置換、または多置換の3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体であって、スルホニル基に結合したフェニル環の4位またはパラ位(R3)の横に、キナゾリン部分のベンゼン環上の少なくとも1つ、好ましくは正確に1つのさらなる置換基が存在し、水素ではない、該誘導体を提供する。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つは独立してHではなく、該R6、R7、R8およびR9の他方はHであり、該R1、R2、R4およびR5はHである。
【0058】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つはHではなく、該R6、R7、R8およびR9の他方はHであり、該R1、R2、R4およびR5のうちの、少なくとも1つ、好ましくは1つまたは2つ、さらに好ましくは、正確に1つはHではない。さらなる好ましい実施形態では、該R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8またはR9のうちの少なくとも2つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8またはR9のうちの正確に2つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4、R5のうちの少なくとも1つはHではなく、該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。
【0059】
したがって、本発明のこれらの好ましい実施形態は、三置換または多置換の3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体、好ましくは二置換および三置換の3-(フェニルスルホニル)-[1,2,3]トリアゾロ[1,5a]キナゾリン-5(4H)-オン誘導体であって、スルホニル基に結合したフェニル環の4-またはパラ位(R3)の横に、少なくとも2つ、好ましくは正確に2つの置換基が存在し、水素ではなく、該フェニル環またはキナゾリン部分のベンゼン環のいずれかに少なくとも1つのさらなる置換基が存在し、水素ではない、該誘導体を提供する。
【0060】
さらなる好ましい実施形態では、該R1またはR5はHではなく、該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1またはR5はHではなく、該R6~R9のうちの正確に1つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、R1およびR5の正確に1つはHであり、該R1およびR5の他方はHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、R1およびR5の正確に1つはHであり、該R1およびR5はHではなく、該R6~9のうちの少なくとも1つはHではない。また、さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、R1およびR5の正確に1つはHであり、該R1およびR5の他方はHではなく、該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは独立してHではなく、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つは独立してHではなく、該R1およびR5の他方はHであり、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。
【0061】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルキル、ハロゲンまたはC1-C6-アルコキシから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5は、独立して、H、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルコキシから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、またはC1-C3-アルコキシから選択される。
【0062】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、ハロゲン、C1-C3-アルキル、CF3、またはC1-C3-アルコキシから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5は、独立して、H、ハロゲン、メチル、エチル、CF3、メトキシ、およびイソプロポキシから選択される。
【0063】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、メチル、エチル、CF3、F、Cl、Br、またはメトキシから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、メチル、エチル、CF3、F、Cl、またはBrから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、メチル、エチル、CF3、Cl、またはBrから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、メチル、エチル、CF3、F、Cl、またはBrから選択され、該R1および該R5の他方はHである。
【0064】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1または該R5は独立して水素である。
【0065】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1または該R5は独立してメチルである。
【0066】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1または該R5は独立してエチルである。
【0067】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1または該R5は独立してCF3である。
【0068】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1または該R5は独立してFである。
【0069】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1または該R5は独立してClである。
【0070】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1または該R5は独立してBrである。
【0071】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1または該R5は独立してメトキシである。
【0072】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは、独立して、H、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルコキシから選択され、該R1およびR5の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは、独立して、H、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、またはC1-C3-アルコキシから選択され、該R1およびR5の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは、独立して、H、ハロゲンC1-C3-アルキル、CF3またはC1-C3-アルコキシから選択され、該R1およびR5の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは、独立して、H、ハロゲン、メチル、エチル、CF3、メトキシおよびイソプロポキシから選択され、該R1およびR5の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは、独立して、H、メチル、エチル、CF3、F、Cl、Brまたはメトキシから選択され、該R1およびR5の他方はHである。
【0073】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1または該R5は独立して水素である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1は水素である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R5は水素である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは独立してメチルであり、該R1およびR5の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは独立してエチルであり、該R1およびR5の他方は独立してHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは独立してCF3であり、該R1およびR5の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは独立してFであり、該R1およびR5の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは独立してClであり、該R1およびR5の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは独立してBrであり、該R1およびR5の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは独立してメトキシであり、該R1およびR5の他方はHである。
【0074】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、ハロゲン、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C2-アルキルから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、Cl、Br、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C2-アルキルから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、Cl、Br、および場合により1つ以上のハロゲンによって置換されたC1-C2-アルキルから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、Cl、Br、および場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C2-アルキルから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、Cl、Br、およびCH3およびCF3から選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5のうちの1つは、独立して、Cl、Br、およびCH3およびCF3から選択され、該R1および該R5の他方はHである。
【0075】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1またはR5の1つは、独立して、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルキル、ハロゲンまたはC1-C6-アルコキシから選択され、該R1またはR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1またはR5の1つは、独立して、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、ハロゲンまたはC1-C3-アルコキシから選択され、該R1またはR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、Cl、Br、および場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C2-アルキルから選択され、該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、Cl、Br、およびCH3およびCF3から選択され、該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。
【0076】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1またはR5のうちの1つは、独立して、C1-C3-アルキル、CF3、ハロゲンまたはC1-C2-アルコキシから選択され、該R1またはR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1または該R5は、Cl、Br、および場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C2-アルキルから選択され、該R1およびR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、Cl、Br、CH3およびCF3から選択され、該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1または該R5のうちの1つは、Cl、Br、CH3およびCF3から選択され、該R1および該R5の他方はHであり、該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。
【0077】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1またはR5のうちの1つは、独立して、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルキル、ハロゲン、またはC1-C6-アルコキシから選択され、該R1またはR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの少なくとも1つ、好ましくは正確に1つはHではない。
【0078】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1またはR5のうちの1つは、独立して、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、ハロゲン、またはC1-C3-アルコキシから選択され、該R1またはR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの少なくとも1つ、好ましくは正確に1つはHではない。
【0079】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1またはR5のうちの1つは、独立して、C1-C3-アルキル、CF3、ハロゲンまたはC1-C2-アルコキシから選択され、該R1またはR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの少なくとも1つ、好ましくは正確に1つはHではない。
【0080】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1またはR5のうちの1つは、独立して、メチル、エチル、CF3、F、Cl、Br、またはメトキシから選択され、該R1またはR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの少なくとも1つ、好ましくは正確に1つはHではない。
【0081】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1および該R5は、独立して、H、Cl、Br、および場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C2-アルキルから選択され、少なくとも該R6~R9のうちの1つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1および該R5は、独立して、H、Cl、BrおよびCH3、およびCF3から選択され、少なくとも該R6~R9のうちの1つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1または該R5は、C1、Br、および場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C2-アルキルから選択され、該R1およびR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの少なくとも1つ、好ましくは1つまたは2つ、さらに好ましくは正確に1つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1および該R5は、独立して、H、Cl、Br、CH3およびCF3から選択され、該R6~R9のうちの少なくとも1つ、好ましくは1つまたは2つ、さらに好ましくは正確には1つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1または該R5のうちの1つは、Cl、Br、CH3およびCF3から選択され、該R1および該R5の他方はHであり、該R6~R9のうちの少なくとも1つ、好ましくは1つまたは2つ、さらに好ましくは正確に1つはHではない。
【0082】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1またはR5の1つは、独立して、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルキル、ハロゲン、またはC1-C6-アルコキシから選択され、該R1またはR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの正確に1つはHではない。
【0083】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1またはR5のうちの1つは、独立して、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、ハロゲンまたはC1-C3-アルコキシから選択され、該R1またはR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの正確に1つはHではない。
【0084】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1またはR5のうちの1つは、独立して、C1-C3-アルキル、CF3、ハロゲンまたはC1-C2-アルコキシから選択され、該R1またはR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの正確に1つはHでない。
【0085】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1またはR5のうちの1つは、独立して、メチル、エチル、CF3、F、Cl、Brまたはメトキシから選択され、該R1またはR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの1つはHではない。
【0086】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2はHである。
【0087】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R4はHである。
【0088】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2および該R4はHである。
【0089】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1またはR5の1つは、独立して、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルキル、ハロゲンまたはC1-C6-アルコキシから選択され、該R1またはR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの正確に1つはHではない。
【0090】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1またはR5のうちの1つは、独立して、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、ハロゲンまたはC1-C3-アルコキシから選択され、該R1またはR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの正確に1つはHではない。
【0091】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1またはR5のうちの1つは、独立して、C1-C3-アルキル、CF3、ハロゲンまたはC1-C2-アルコキシから選択され、該R1またはR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの正確に1つはHではない。
【0092】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1またはR5のうちの1つは、独立して、メチル、エチル、CF3、F、Cl、Brまたはメトキシから選択され、該R1またはR5の他方の1つはHであり、該R6~R9のうちの正確に1つはHではない。
【0093】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4およびR5はHであり、該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではなく、好ましくは該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。
【0094】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4およびR5はHであり、該R6~R9のうちの正確に1つはHではない。
【0095】
さらなる好ましい実施形態では、該R3は、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC3-C6-シクロアルキル、-Cn-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-Cn-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-Cn-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-Cn-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR10(m=0~3)、-Cn-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)2、-PO(OR10)2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、好ましくは、該複素環は芳香族、部分飽和または完全飽和であり、1~4個の窒素ヘテロ原子および多くても1個の酸素原子を含む。
【0096】
さらなる好ましい実施形態では、該R3は、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC3-C6-シクロアルキル、-Cn-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-Cn-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-Cn-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-Cn-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR10(m=0~3)、-Cn-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)2、-PO(OR10)2、および場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環から選択され、該複素環は芳香族、部分飽和または完全飽和であり、1~4個の窒素ヘテロ原子を含み、多くても1個の酸素原子を含む。
【0097】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC3-C6-シクロアルキル、-C(O)N(R12)(R13)、-N(R14)-C(O)-R15、-C(O)-OR16、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR10(m=0~3)、-Cn-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)2、-PO(OR10)2、および場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環から選択され、該複素環は芳香族であり、1~4個の窒素ヘテロ原子を含み、多くても1個の酸素原子を含む。
【0098】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC3-C6-シクロアルキル、-C(O)N(R12)(R13)、-N(R14)-C(O)-R15、-C(O)-OR16、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR10(m=0~3)、-OR16、-NH-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)2、-PO(OR10)2、および場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環から選択され、該複素環は芳香族であり、1~4個の窒素ヘテロ原子を含み、多くても1個の酸素原子を含む。
【0099】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC3-C6-シクロアルキル、-C(O)N(R12)(R13)、-N(R14)-C(O)-R15、-C(O)-OR16、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR10(m=0~3)、-OR16、-NH-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)2、-PO(OR10)2、および場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環から選択され、該複素環は芳香族であり、1~4個の窒素ヘテロ原子を含み、多くても1個の酸素原子を含み、該R10はHまたはメチルである。
【0100】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、F、Cl、Br、CN、場合により1つ以上のFまたはヒドロキシルによって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルコキシ、C3-C6-シクロアルキル、-C(O)N(R12)(R13)、-N(R14)-C(O)-R15、-C(O)-OR16、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR10(m=0~3)、-OR16、-NH-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)2、-PO(OR10)2、および場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環から選択され、該複素環は芳香族であり、1~4個の窒素ヘテロ原子を含み、多くても1個の酸素原子を含み、好ましくは該R10はHまたはメチルである。
【0101】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、F、Cl、Br、CN、場合により1つ以上のFまたはヒドロキシルによって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルコキシ、C3-C6-シクロアルキル、-C(O)N(R12)(R13)、-N(R14)-C(O)-R15、-C(O)-OR16、および場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環から選択され、該複素環は芳香族であり、1~4個の窒素ヘテロ原子を含み、多くても1個の酸素原子を含む。
【0102】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、F、Cl、Br、CN、場合により1つ以上のFまたはヒドロキシルによって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルコキシ、C3-C5-シクロアルキル、-C(O)N(R12)(R13)、-N(R14)-C(O)-R15、および場合により1つ以上のR17によって置換された5~6員の複素環から選択され、該複素環は芳香族であり、1~4個の窒素ヘテロ原子を含む。
【0103】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、F、Cl、Br、CN、メチル、エチル、イソプロピル、CF3、メトキシ、イソプロポキシ、OCF3、シクロプロピル、-C(O)NH2、-NHCOCH3、-C(O)OC2H5、5-メチル-トリアゾリル、トリアゾリルおよびテトラゾリルから選択される。
【0104】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、F、Cl、Br、CN、メチル、エチル、イソプロピル、CF3、メトキシ、イソプロポキシ、-NHCOCH3およびシクロプロピルから選択される。
【0105】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、F、Cl、Br、CN、メチル、エチル、イソプロピル、CF3、メトキシ、イソプロポキシおよびシクロプロピルから選択される。
【0106】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、メチル、エチル、イソプロピル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC3-C5-シクロアルキルから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、メチル、エチル、イソプロピル、C3-C5-シクロアルキルから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、メチル、エチル、イソプロピルおよびシクロプロピルから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、メチル、エチルおよびイソプロピルから選択される。
【0107】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3はFである。
【0108】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3はClである。
【0109】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3はBrである。
【0110】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3はCNである。
【0111】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3はメチルである。
【0112】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3はエチルである。
【0113】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3はイソプロピルである。
【0114】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3はCF3である。
【0115】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3はメトキシである。
【0116】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3はイソプロポキシである。
【0117】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3はOCF3である。
【0118】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3はシクロプロピルである。
【0119】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は-C(O)NH2である。
【0120】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3が-NHCOCH3である。
【0121】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は-C(O)OC2H5である。
【0122】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3はトリアゾリルである。
【0123】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は5-メチル-トリアゾリルである。
【0124】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3がテトラゾリルである。
【0125】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、ハロゲンまたはC1-C3-アルコキシから選択され、該R3は、F、Cl、Br、CN、メチル、エチル、イソプロピル、CF3、メトキシ、イソプロポキシ、OCF3、シクロプロピル、-C(O)NH2、-NHCOCH3、C(O)OC2H5、5-メチル-トリアゾリル、トリアゾリルおよびテトラゾイルから選択される。
【0126】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、C1-C3-アルキル、CF3、ハロゲンまたはC1-C2-アルコキシから選択され、該R3は、F、Cl、Br、CN、メチル、エチル、イソプロピル、CF3、メトキシ、イソプロポキシ、-NHCOCH3およびシクロプロピルから選択される。
【0127】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、メチル、エチル、CF3、F、Cl、Brまたはメトキシから選択され、該R3は、F、Cl、Br、CN、メチル、エチル、イソプロピル、CF3、メトキシ、イソプロポキシおよびシクロプロピルから選択される。
【0128】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1または該R5は、Cl、Brおよび場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C2-アルキルから選択され、該R1およびR5の他方の1つはHであり、該R3は、メチル、エチル、イソプロピル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC3-C5-シクロアルキルから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、Cl、Br、CH3およびCF3から選択され、該R3は、メチル、エチル、イソプロピル、C3-C5-シクロアルキルから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1または該R5のうちの1つは、Cl、Br、CH3およびCF3から選択され、該R1および該R5の他方はHであり、該R3は、メチル、エチル、イソプロピルおよびシクロプロピルであり、好ましくは、該R3は、メチル、エチル、およびシクロプロピルから選択される。
【0129】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、ハロゲンまたはC1-C3-アルコキシから選択され、該R2およびR4はHであり、該R3は、F、Cl、Br、CN、メチル、エチル、イソプロピル、CF3、メトキシ、イソプロポキシ、OCF3、シクロプロピル、-C(O)NH2、-NHCOCH3、-C(O)OC2H5、およびトリアゾリルおよびテトラゾリルから選択される。
【0130】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、C1-C3-アルキル、CF3、ハロゲンまたはC1-C2-アルコキシから選択され、該R2およびR4はHであり、該R3は、F、Cl、Br、CN、メチル、エチル、イソプロピル、CF3、メトキシ、イソプロポキシ、-NHCOCH3、およびシクロプロピルから選択される。
【0131】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、メチル、エチル、CF3、F、Cl、Brまたはメトキシから選択され、該R2およびR4はHであり、該R3は、F、Cl、Br、CN、メチル、エチル、イソプロピル、CF3、メトキシ、イソプロポキシおよびシクロプロピルから選択される。
【0132】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1または該R5は、Cl、Brおよび場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C2-アルキルから選択され、該R1およびR5の他方の1つはHであり、該R2およびR4はHであり、該R3は、メチル、エチル、イソプロピル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC3-C5-シクロアルキルから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1および該R5は、独立して、H、Cl、Br、CH3およびCF3から選択され、該R2およびR4はHであり、該R3は、メチル、エチル、イソプロピル、C3-C5-シクロアルキルから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1または該R5のうちの1つは、Cl、Br、CH3およびCF3から選択され、該R1および該R5の他方はHであり、該R2およびR4はHであり、該R3は、メチル、エチル、イソプロピルおよびシクロプロピルから選択され、好ましくは該R3は、メチル、エチル、およびシクロプロピルから選択される。
【0133】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R10はHまたはメチルである。
【0134】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R11は独立してFおよびヒドロキシから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R11は独立してClである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R11は独立してFである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R11は独立してヒドロキシである。
【0135】
さらなる好ましい実施形態では、該R12、R13、R14、R15およびR16は、独立して、H、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキルから選択されるか、または該R12およびR13は、それらが結合する窒素と一緒になって、場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環を形成する。さらなる好ましい実施形態では、該R12、R13、R14、R15およびR16は、独立して、H、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルキルおよびヒドロキシルから選択されるか、または該R12およびR13は、それらが結合する窒素と一緒になって、場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環を形成する。さらなる好ましい実施形態では、該R12は、独立して、H、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルキルおよびヒドロキシルから選択されるか、または該R12およびR13は、それらが結合する窒素と一緒になって、場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環を形成する。さらなる好ましい実施形態では、該R13は、独立して、H、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルキルおよびヒドロキシルから選択されるか、または該R12およびR13は、それらが結合する窒素と一緒になって、場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環を形成する。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R14は、独立して、H、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルキルおよびヒドロキシルから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R15は、独立して、H、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルキルおよびヒドロキシルから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R16は、独立して、H、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルキルおよびヒドロキシルから選択される。
【0136】
さらなる好ましい実施形態では、該1つ以上のR17は、独立して、ハロゲン、CN、-N(R12)(R13)、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-Cn-アルキル-OR16(n=0~3)、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルコキシから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該1つ以上のR17は、独立して、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルコキシから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該1つ以上のR17は、独立して、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルキル、およびC1-C3-アルコキシから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該1つ以上のR17は、独立して、C1-C3-アルキルおよびC1-C3-アルコキシから選択される。
【0137】
さらなる好ましい実施形態では、該R18は、-N(R12)(R13)、-OR10、および場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環から選択される。
【0138】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4およびR5はHであり、R3は、F、Cl、Br、CN、メチル、エチル、イソプロピル、CF3、メトキシ、イソプロポキシ、OCF3、シクロプロピル、-C(O)NH2、-NHCOCH3、-C(O)OC2H5、およびトリアゾリルおよびテトラゾリルから選択され、該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。
【0139】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4およびR5はHであり、R3は、F、Cl、Br、CN、メチル、エチル、イソプロピル、CF3、メトキシ、イソプロポキシ、OCF3、シクロプロピル、-C(O)NH2、-NHCOCH3、-C(O)OC2H5、およびトリアゾリルおよびテトラゾリルから選択され、該R6~R9のうちの正確に1つはHではない。
【0140】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4およびR5はHであり、R3は、F、Cl、Br、CN、メチル、エチル、イソプロピル、CF3、メトキシ、イソプロポキシ、-NHCOCH3およびシクロプロピルから選択され、該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。
【0141】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4およびR5はHであり、R3は、F、Cl、Br、CN、メチル、エチル、イソプロピル、CF3、メトキシ、イソプロポキシ、-NHCOCH3およびシクロプロピルから選択され、該R6~R9のうちの正確に1つはHではない。
【0142】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4およびR5はHであり、R3はF、Cl、Br、CN、メチル、エチル、イソプロピル、CF3、メトキシ、イソプロポキシおよびシクロプロピルから選択され、該R6~R9のうちの1つはHではない。
【0143】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4およびR5はHであり、R3はF、Cl、Br、CN、メチル、エチル、イソプロピル、CF3、メトキシ、イソプロポキシおよびシクロプロピルから選択され、該R6~R9のうちの正確に1つはHではない。
【0144】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4およびR5はHであり、R3はシクロプロピルであり、該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。
【0145】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4およびR5はHであり、R3はシクロプロピルであり、該R6~R9のうちの正確に1つはHではない。
【0146】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4およびR5はHであり、R3はイソプロピルであり、該R6~R9の少なくとも1つはHではない。
【0147】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4およびR5はHであり、R3はイソプロピルであり、該R6~R9のうちの正確に1つはHではない。
【0148】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、H、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のFまたはヒドロキシルによって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルコキシ、C3-C6-シクロアルキル、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR10(m=0~3)、-Cn-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)から選択される。
【0149】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC3-C6-シクロアルキル、-Cn-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-Cn-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO2-N(R12)(R13)、-SO2-N(R14)-C(O)-R15、-Cn-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-Cn-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR10(m=0~3)、-Cn-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)2、-PO(OR10)2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択される。
【0150】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、H、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルコキシ、C3-C6-シクロアルキルから選択される。
【0151】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、H、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルコキシから選択される。
【0152】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、H、ハロゲン、CN、C1-C3-アルコキシから選択される。
【0153】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、H、F、Cl、Br、CN、メトキシおよびエトキシから選択される。
【0154】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は独立してHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は独立してハロゲンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は独立してCNである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、場合により1つ以上のFまたはヒドロキシルによって置換されたC1-C3-アルキルである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は独立してヒドロキシルである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルキルである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルコキシである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立してCF3である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立してC3-C6-シクロアルキルである。
【0155】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR10(m=0-3)であり、好ましくはm=1または2である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、-O(C2-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR10(m=0~3)であり、好ましくはm=1または2である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、-O(C2-アルキル-O)m-C2-アルキル-OR10(m=0~3)であり、好ましくはm=1または2である。
【0156】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、C1-C3-アルキル-O-C1-C3-アルキルである。
【0157】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、-NH-Cn-アルキル-R18(n=0~3)であり、好ましくはn=1または2である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、-NH-Cn-アルキル-R18(n=0~3)であり、好ましくはn=0、1または2であり、該R18は、場合により1つ以上のR17によって置換された複素環である。好ましくは、該複素環は、窒素、酸素および硫黄から選択される1個または2個のヘテロ原子を含む、完全に飽和した5員または6員、好ましくは6員の単環系である。さらに好ましくは、該複素環は、場合により1つまたは2つのR17によって置換されたピペリジン、モルホリンおよびテトラヒドロピランから選択され、好ましくは該R17は、C1-C2-アルキルである。
【0158】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)であり、好ましくは、n=1、2または3である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R18は、-OR10、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、CN、および場合により1以上のR17によって置換された複素環から選択され、好ましくは、該R10は、HまたはCH3から選択され、好ましくは、R16は、HまたはCH3から選択され、好ましくは、該複素環は、窒素、酸素および硫黄から選択される1個または2個のヘテロ原子を含む、完全に飽和された5員または6員、好ましくは6員の単環系であり、またさらに好ましくは該複素環は、場合により1つまたは2つのR17によって置換されたジオキソランであり、好ましくは該R17は、CH3である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)であり、好ましくは、n=1、2または3である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R18は、-OR10、-C(O)-OR16、CN、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、好ましくは、該R10は、HまたはCH3から選択され、好ましくは、R16は、HまたはCH3から選択され、好ましくは、該複素環は、窒素および酸素から選択される1個または2個のヘテロ原子を含む完全に飽和した5または6員、好ましくは6員の単環系である。
【0159】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18は-OR10であり、好ましくは、該R10は、HまたはCH3から選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18は、-C(O)-OR16であり、好ましくは、該R16は、HまたはCH3から選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18はCNである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、-O-Cn-アルキル-R18(n=1または2)であり、該R18は、場合により1つ以上のR17によって置換された複素環であり、該複素環は、窒素および酸素から選択される1個または2個のヘテロ原子を含む、完全に飽和した5または6員、好ましくは6員の単環系であり、さらに好ましくは、該複素環は、場合により1つまたは2つのR17、好ましくは2つのR17によって置換されたジオキソランであり、該R17は好ましくはCH3である。
【0160】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、場合により1つ以上のR17によって置換された複素環であり、好ましくは、該複素環は、窒素および酸素から選択される1個または2個のヘテロ原子を含む、完全に飽和した4~6員の単環系である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は、独立して、場合により1つ以上のR17によって置換された複素環であり、好ましくは、該複素環はアゼチジンである。
【0161】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は独立してC1-C3-アルコキシである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は独立してFである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は独立してClである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は独立してBrである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は独立してIである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は独立してCNである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は独立してメトキシである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9は独立してエトキシである。
【0162】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つまたは2つは、独立して、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のFまたはヒドロキシルによって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルコキシ、C3-C6-シクロアルキル、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR10(m=0~3)、-Cn-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)から選択され、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの正確に1つは、独立して、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のFまたはヒドロキシルによって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルコキシ、C3-C6-シクロアルキル、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR11(m=0~3)、-Cn-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)から選択され、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。
【0163】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つまたは2つは、独立して、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルコキシ、C3-C6-シクロアルキルから選択され、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの正確に1つは、独立して、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルコキシ、C3-C6-シクロアルキルから選択され、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。
【0164】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つまたは2つは、独立して、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルコキシから選択され、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの正確に1つは、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のFによって置換されたC1-C3-アルコキシから独立しており、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。
【0165】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つまたは2つは、独立して、ハロゲン、CN、C1-C3-アルコキシから選択され、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの正確に1つは、ハロゲン、CN、C1-C3-アルコキシから独立しており、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。
【0166】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つまたは2つは、独立して、F、Cl、Br、CN、メトキシおよびエトキシから選択され、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの正確に1つは、F、Cl、Br、CN、メトキシおよびエトキシから独立しており、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。
【0167】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの正確に1つは、独立して、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルコキシから選択され、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの正確に1つは、独立して、F、Cl、CN、メトキシおよびエトキシから選択され、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。
【0168】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つまたは2つは、独立して、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)から選択され、好ましくは、n=1、2または3であり、該R6、R7、R8およびR9はHである。好ましくは、該R18は、-OR10、-C(O)-OR16、CN、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、好ましくは、該R10は、HまたはCH3から選択され、好ましくは、R16は、HまたはCH3から選択され、好ましくは、該複素環は、完全飽和の5員または6員の、好ましくは6員の、窒素および酸素から選択される1個または2個のヘテロ原子を含む単環系である。
【0169】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つまたは2つは、独立して-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18は、-OR10であり、好ましくは、該R10は、HまたはCH3から選択され、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つまたは2つは、独立して-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18は、-C(O)-OR16であり、好ましくは、該R16は、HまたはCH3から選択され、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つまたは2つは、独立して、-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18はCNであり、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つまたは2つは、独立して-O-Cn-アルキル-R18(n=1または2)であり、該R18は、場合により1つ以上のR17によって置換された複素環であり、該複素環は、窒素および酸素から選択される1個または2個のヘテロ原子を含む、完全に飽和した5員または6員、好ましくは6員の単環系であり、さらに好ましくは、該複素環は、場合により1つまたは2つのR17、好ましくは2つのR17によって置換されたジオキソランであり、好ましくは該R17はCH3であり、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。
【0170】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの正確に1つは、独立して-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18は-OR10であり、好ましくは、該R10は、HまたはCH3から選択され、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの正確に1つは独立して-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18は-C(O)-OR16であり、好ましくは、該R16は、HまたはCH3から選択され、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの正確に1つは、-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18はCNであり、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの正確に1つは独立して-O-Cn-アルキル-R18(n=1または2)であり、該R18は、場合により1つ以上のR17によって置換された複素環であり、該複素環は、窒素および酸素から選択される1個または2個のヘテロ原子を含む、完全に飽和した5員または6員、好ましくは6員の単環系であり、さらに好ましくは、該複素環は、場合により1つまたは2つのR17、好ましくは2つのR17によって置換されジオキソランであり、該R17は好ましくはCH3であり、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。
【0171】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの1つまたは2つは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、-O-Cn-アルキル-R18(n=1、2または3)であり、該R18は、-OR10、-C(O)-OR16またはCNであり、好ましくは該R10はHまたはCH3から選択され、好ましくは該R16はHまたはCH3から選択され、好ましくは該R6、R7、R8およびR9の少なくとも2つはHであり、さらに好ましくは、該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6、R7、R8およびR9のうちの正確に1つは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、-O-Cn-アルキル-R18(n=1、2または3)であり、該R18は、-OR10、-C(O)-OR16またはCNであり、好ましくは該R10はHまたはCH3から選択され、好ましくは該R16はHまたはCH3から選択され、好ましくは該R6、R7、R8およびR9の少なくとも2つはHであり、さらに好ましくは該R6、R7、R8およびR9の他方はHである。
【0172】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6は、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、-O-Cn-アルキル-R18(n=1、2または3)であり、該R18は、-OR10、-C(O)-OR16またはCNであり、好ましくは該R10はHまたはCH3から選択され、好ましくは該R16はHまたはCH3から選択され、好ましくは該R7、R8およびR9の少なくとも2つはHであり、さらに好ましくはR7、R8およびR9はHである。
【0173】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R7は、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、-O-Cn-アルキル-R18(n=1、2または3)であり、該R18は、-OR10、-C(O)-OR16またはCNであり、好ましくは該R10はHまたはCH3から選択され、好ましくは該R16はHまたはCH3から選択され、好ましくは該R6、R8およびR9の少なくとも2つはHであり、さらに好ましくはR6、R8およびR9はHである。
【0174】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R8は、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、-O-Cn-アルキル-R18(n=1、2または3)であり、該R18は、-OR10、-C(O)-OR16またはCNであり、好ましくは該R10はHまたはCH3から選択され、好ましくは該R16はHまたはCH3から選択され、好ましくは該R6、R7およびR9のうちの少なくとも2つはHであり、さらに好ましくはR6、R7およびR9はHである。
【0175】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R9は、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、-O-Cn-アルキル-R18(n=1、2または3)であり、該R18は、-OR10、-C(O)-OR16またはCNであり、好ましくは該R10はHまたはCH3から選択され、好ましくは該R16はHまたはCH3から選択され、好ましくは該R6、R7およびR8のうちの少なくとも2つはHであり、さらに好ましくはR6、R7およびR8はHである。
【0176】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6は、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18は-OR10であり、好ましくは、該R10は、HまたはCH3から選択され、該R7、R8およびR9の少なくとも2つはHであり、好ましくはR7、R8およびR9はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6は、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18は、-C(O)-OR16であり、好ましくは、該R16は、HまたはCH3から選択され、該R7、R8およびR9のうちの少なくとも2つはHであり、好ましくは該R7、R8およびR9はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6は、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18はCNであり、該R7、R8およびR9のうちの少なくとも2つはHであり、好ましくは該R7、R8およびR9はHである。
【0177】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R7は、ハロゲン、ヒドロキシル、-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18は-OR10であり、好ましくは、該R10はHであり、R6、R8およびR9のうちの少なくとも2つはHであり、好ましくは該R6、R8およびR9はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R7は、ハロゲン、ヒドロキシル、-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18は-C(O)-OR16であり、好ましくは、該R16はHであり、R6、R8およびR9のうちの少なくとも2つはHであり、好ましくは該R6、R8およびR9はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R7は、ハロゲン、ヒドロキシル、-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18はCNであり、R6、R8およびR9のうちの少なくとも2つはHであり、好ましくは該R6、R8およびR9はHである。
【0178】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R8は、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18は-OR10であり、好ましくは、該R10はHまたはCH3から選択され、該R6、R7およびR9のうちの少なくとも2つはHであり、好ましくは該R6、R7およびR9はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R8は、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18は-C(O)-OR16であり、好ましくは、該R16はHまたはCH3から選択され、該R6、R7およびR9のうちの少なくとも2つはHであり、好ましくは該R6、R7およびR9はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R8は、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18はCNであり、該R7、R8およびR9のうちの少なくとも2つはHであり、好ましくは該R6、R7およびR9はHである。
【0179】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R9は、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18は-OR10であり、好ましくは、該R10は、HまたはCH3から選択され、該R6、R7およびR8のうちの少なくとも2つはHであり、好ましくはR6、R7およびR8はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R9は、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18は-C(O)-OR16であり、好ましくは、該R16は、HまたはCH3から選択され、該R6、R7およびR8のうちの少なくとも2つはHであり、好ましくはR6、R7およびR8はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R9は、ハロゲン、ヒドロキシル、メトキシ、エトキシ、-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18はCNであり、該R6、R7およびR8のうちの少なくとも2つはHであり、好ましくはR6、R7およびR8はHである。
【0180】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R8は、Cl、F、CNおよびメトキシから選択され、R6、R7、およびR9はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R8はメトキシであり、R6、R7、およびR9はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R8は、Cl、F、メトキシ、ヒドロキシ、または-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18は、-OR10、-C(O)-OR16またはCNであり、好ましくは該R10はHまたはCH3から選択され、好ましくは該R16はHまたはCH3から選択され、好ましくは該R6、R7およびR9のうちの少なくとも2つはHであり、さらに好ましくはR6、R7およびR9はHである。
【0181】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6はClであり、R7、R8およびR9はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6はCl、OHまたはメトキシであり、該R7、R8およびR9のうちの2つはHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6は、Cl、OHまたはメトキシであり、R7、R8およびR9はHである。
【0182】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R7はClまたはメトキシであり、R6、R8、およびR9はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R7は、Cl、F、ヒドロキシ、または-O-Cn-アルキル-R18(n=2または3)であり、該R18は、-OR10、-C(O)-OR16、またはCNであり、好ましくは該R10はHから選択され、好ましくは該R16はHであり、好ましくは該R6、R8およびR9のうちの少なくとも2つはHであり、さらに好ましくは該R6、R8およびR9はHである。
【0183】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R9はCl、OHまたはメトキシであり、該R6、R7およびR8のうちの2つはHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6はCl、OHまたはメトキシであり、R6、R7およびR8はHである。
【0184】
さらなる好ましい実施形態では、該R6~R9はHであり、該R1、R2、R4およびR5のうちの少なくとも1つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6~R9はHであり、該R1、R2、R4およびR5のうちの正確に1つはHではない。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6~R9はHであり、R1またはR5は、場合により1つ以上のR11によって選択によって置換されたC1-C6-アルキルであり、R2およびR4はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6~R9はHであり、R1またはR5は、場合により1つ以上のR11によって選択によって置換されたC1-C3-アルキルであり、R2およびR4はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6~R9はHであり、R1またはR5はC1-C3-アルキルであり、R2およびR4はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6~R9はHであり、R1またはR5はメチル、エチル、シクロプロピルまたはイソプロピルであり、R2およびR4はHである。
【0185】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6~R9はHであり、R3は、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルキルであり、R1またはR5は、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルキルであり、R2およびR4はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6~R9はHであり、R3は、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキルであり、R1またはR5は、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキルであり、R2およびR4はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6~R9はHであり、R3はC1-C3-アルキルであり、R1またはR5はC1-C3-アルキルであり、R2およびR4はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R6~R9はHであり、R3はメチル、エチルまたはイソプロピルであり、R1またはR5はメチル、エチル、シクロプロピルまたはイソプロピルであり、R2およびR4はHである。
【0186】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルコキシから選択され、該R1およびR5の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、C1-C3-アルコキシから選択され、該R1およびR5の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは、ハロゲン、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシおよびエトキシから選択され、該R1およびR5の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R1およびR5のうちの1つは、F、Cl、Br、メチル、エチル、トリフルオロメチルおよびメトキシから選択され、該R1およびR5の他方はHである。
【0187】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1およびR5のうちの1つは、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルコキシから選択され、該R1およびR5の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1およびR5のうちの1つは、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、C1-C3-アルコキシから選択され、該R1およびR5の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、R1およびR5のうちの1つは、ハロゲン、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシおよびイソプロポキシから選択され、該R1およびR5の他方はHである。
【0188】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1およびR5のうちの1つはF、Cl、Br、メチル、エチル、トリフルオロメチルおよびメトキシから選択され、該R1およびR5の他方はHである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R2およびR4はHであり、該R1およびR5のうちの1つはF、Cl、Br、メチル、トリフルオロメチルおよびメトキシから選択され、該R1およびR5の他方はHである。
【0189】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC3-C6-シクロアルキル、-Cn-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-Cn-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-Cn-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-Cn-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR10(m=0~3)、-Cn-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)2、-PO(OR10)2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環、ならびに場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環から選択され、該複素環は芳香族、部分飽和または完全飽和でよく、窒素、酸素から選択される1~4個のへテロ原子を含み、ただし、各環系は2個を超える酸素原子を含むことができず、好ましくは該複素環はヘテロ原子として少なくとも1個の窒素を含む。
【0190】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC3-C6-シクロアルキル、-Cn-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-Cn-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-Cn-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-Cn-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR10(m=0~3)、-Cn-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)2、-PO(OR10)2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環、ならびに場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環から選択され、該複素環は芳香族、部分飽和または完全飽和でよく、窒素および酸素から選択される1~4個のへテロ原子を含み、ただし、各環系は2個を超える酸素原子を含むことができず、好ましくは該複素環はヘテロ原子として少なくとも1個の窒素を含む。
【0191】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC3-C6-シクロアルキル、-C(O)N(R12)(R13)、-N(R14)-C(O)-R15、-C(O)-OR16、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR10(m=0~3)、-Cn-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)2、-PO(OR10)2、および場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環から選択され、該複素環は、テトラゾール、ピラゾール、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、トリアゾール、ピロリジン、ピロリジン-2-オン、ピペリジンおよびモルホリンから選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、ハロゲン、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC1-C3-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC3-C6-シクロアルキル、-C(O)N(R12)(R13)、-N(R14)-C(O)-R15、-C(O)-OR16、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR10(m=0~3)、-OR16、-NH-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-O-Cn-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)2、-PO(OR10)2、および場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環から選択され、該複素環は、テトラゾール、ピラゾール、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、トリアゾール、ピロリジン、ピロリジン-2-オン、ピペリジンおよびモルホリンから選択される。
【0192】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、F、Cl、Br、CN、C1-C2-アルキル-O-C1-C2-アルキル、C1-C3-アルキル、トリフルオロメチル、C1-C2-アルコキシ、-N(R14)-C(O)-R15、-C(O)-OR16、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR11(m=0~3)、-OPO(OR10)2、-PO(OR10)2、および場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環から選択され、該複素環はトリアゾールおよびテトラゾールから選択される。
【0193】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該R3は、F、Cl、Br、CN、CH2-O-CH3、メチル、エチル イソプロピル、トリフルオロメチル、メトキシ、-N(R14)-C(O)-R15、-C(O)-OR16、-O(C1-C3-アルキル-O)m-C1-C3-アルキル-OR11(m=0~3)、-OPO(OR10)2、-PO(OR10)2、および場合により1つ以上のR17によって置換された4~6員の複素環から選択され、該複素環はトリアゾールおよびテトラゾールから選択される。
【0194】
別の非常に好ましい実施形態では、該R1、R2およびR4はHであり、R3は、メチル エチル、シクロプロピルおよびイソプロピルから選択され、R5は、H、Cl、Br、CF3およびメチルから選択され、該R6~R9のうちの少なくとも1つはHではない。
【0195】
別の非常に好ましい実施形態では、該R3はイソプロピルであり、R6、R7、R8またはR9のうちの少なくとも1つはHではない。
【0196】
別の非常に好ましい実施形態では、該R1、R2、R4およびR5はHであり、R3はイソプロピルであり、R6、R7、R8またはR9のうちの少なくとも1つはHではない。
【0197】
別の非常に好ましい実施形態では、該R1はメチルであり、R2、R4およびR5はHであり、R3はメチルであり、R6、R7、R8またはR9のうちの少なくとも1つはHではない。
【0198】
さらなる非常に好ましい実施形態では、式(I)の該化合物は以下から選択され、
好ましくは、該化合物は以下から選択される。
【0199】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は以下から選択される。
【0200】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は以下、
7-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
6-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
9-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-カルボニトリル、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-フルオロ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
6-クロロ-3-(4-イソプロピルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
9-クロロ-3-(4-イソプロピルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-メトキシ-3-(2-メトキシ-4-メチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(4-イソプロポキシ-2-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-クロロ-4-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(4-ブロモ-2-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-フルオロ-4-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-メトキシ-3-(4-メトキシ-2-メチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
N-[4-[(8-メトキシ-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-3-イル)スルホニル]-3-メチル-フェニル]アセトアミド、
3-(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-ブロモ-4-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-メトキシ-3-[2-メチル-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(4-クロロ-2-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(4-シクロプロピルフェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
4-[(8-メトキシ-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-3-イル)スルホニル]-3-メチル-ベンゾニトリル、
4-[(8-メトキシ-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-3-イル)スルホニル]-3-メチル-安息香酸、
4-[(8-メトキシ-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-3-イル)スルホニル]-3-メチル-安息香酸エチル、
8-メトキシ-3-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-メトキシ-3-[4-メチル-2-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(4-シクロプロピル-2-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(4-エチル-2-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
4-[(8-メトキシ-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-3-イル)スルホニル]ベンゾニトリル、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-7-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-メトキシ-3-[2-メチル-4-(2H-テトラゾール-5-イル)フェニル]スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
4-[(8-メトキシ-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-3-イル)スルホニル]-3-メチル-ベンズアミド、
8-メトキシ-3-[2-メチル-4-(5-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-クロロ-4-メチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-ヒドロキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-ブロモ-4-メチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-ブロモ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、および
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-6-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(3-メトキシプロポキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
4-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-イル]オキシ]ブタンニトリル、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-ヨード-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(2-メトキシエトキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-ブロモ-4,5-ジメチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-(アゼチジン-1-イル)-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-7-ヒドロキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-9-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(2-モルホリノエチルアミノ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(テトラヒドロピラン-4-イルアミノ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-9-ヒドロキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-クロロ-4,6-ジメチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-ブロモ-4,6-ジメチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(2-ヒドロキシエトキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
2-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-イル]オキシ]アセトニトリル、
4-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-イル]オキシ]ブタノエートメチル、
4-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-イル]オキシ]ブタンアミド、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-ヒドロキシ-7-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-7-ヒドロキシ-8-(2-メトキシエトキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-[(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ]-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、および
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-7-ヒドロキシ-8-(2-ヒドロキシエトキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンから選択される。
【0201】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、該化合物は以下、
7-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
6-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
9-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
6-クロロ-3-(4-イソプロピルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
9-クロロ-3-(4-イソプロピルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-クロロ-4-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-ブロモ-4-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-メトキシ-3-[4-メチル-2-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-クロロ-4-メチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-ヒドロキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2-ブロモ-4-メチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
8-ブロモ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-6-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(3-メトキシプロポキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
4-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-イル]オキシ]ブタンニトリル、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(2-メトキシエトキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-7-ヒドロキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-9-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(テトラヒドロピラン-4-イルアミノ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-9-ヒドロキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(2-ヒドロキシエトキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、
4-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-イル]オキシ]ブタノエートメチル、
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-7-ヒドロキシ-8-(2-メトキシエトキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン、および
8-[(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ]-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンから選択される。
【0202】
さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、7-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、6-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、8-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、9-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、6-クロロ-3-(4-イソプロピルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、9-クロロ-3-(4-イソプロピルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、3-(2-クロロ-4-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、3-(2-ブロモ-4-メチル-フェニル)スルホニル-8-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、8-メトキシ-3-[4-メチル-2-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、使用するための該化合物は、3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、3-(2-クロロ-4-メチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-ヒドロキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、3-(2-ブロモ-4-メチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、8-ブロモ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-6-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(3-メトキシプロポキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、4-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-イル]オキシ]ブタンニトリルである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(2-メトキシエトキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-7-ヒドロキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-9-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(テトラヒドロピラン-4-イルアミノ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-9-ヒドロキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(2-ヒドロキシエトキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、4-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-イル]オキシ]ブタノエートメチルである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-7-ヒドロキシ-8-(2-メトキシエトキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該化合物は、8-[(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ]-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オンである。
【0203】
さらなる態様では、本発明は、細菌、好ましくは、AgrAまたはAgrAのオルソログを発現する細菌、好ましくはAgrAを発現する細菌、さらに好ましくは、スタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムから選択される属の細菌、より好ましくはスタフィロコッカス、またさらに好ましくはスタフィロコッカス・アウレウス、の病原性を低減する方法で使用するための、式(I)による化合物、および本明細書に開示された式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、立体異性体、鏡像異性体、互変異性体を提供する。さらなる非常に好ましい実施形態では、該細菌は、AgrAまたはAgrAのオルソログを発現する。さらなる非常に好ましい実施形態では、該細菌はAgrAを発現する。さらなる非常に好ましい実施形態では、該細菌は、スタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムから選択される属のものである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該細菌はスタフィロコッカス属のものである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該細菌はスタフィロコッカス・アウレウスである。式(I)の化合物の本明細書に記載および開示された実施形態、好ましい実施形態および非常に好ましい実施形態は、具体的に再度言及されるか、または簡潔にするためにその繰り返しが回避されるかに関係なく、本発明の方法に適用されるべきである。
【0204】
さらなる態様では、本発明は、疾患、好ましくは感染症または炎症性疾患、さらに好ましくは細菌によって引き起こされるかまたは悪化する細菌感染症または炎症性皮膚疾患を予防または治療する方法で使用するための、式(I)による化合物、および本明細書に開示された式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、立体異性体、鏡像異性体、互変異性体を提供し、好ましくは、該細菌は、スタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムの属から選択され、より好ましくはスタフィロコッカス、またさらに好ましくは該細菌はスタフィロコッカス・アウレウスである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該疾患は感染症または炎症性疾患である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該疾患は感染症である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該疾患は、細菌によって引き起こされるかまたは悪化する細菌感染症または炎症性皮膚疾患である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該疾患は細菌感染症であり、該細菌は、スタフィロコッカス、ストレプトコッカス、またはクロストリジウムの属から選択される。さらなる非常に好ましい実施形態では、該疾患は、スタフィロコッカス、好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスから選択される属の細菌によって悪化する。さらなる非常に好ましい実施形態では、該疾患は、スタフィロコッカス属から選択された細菌によって引き起こされるかまたは悪化する感染症である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該疾患は、スタフィロコッカス・アウレウスによって引き起こされるかまたは悪化する感染症である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該疾患は炎症性皮膚疾患、好ましくはアトピー性皮膚炎である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該疾患は、炎症性皮膚疾患、好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスによって悪化するアトピー性皮膚炎である。式Iの化合物の本明細書に記載および開示された実施形態、好ましい実施形態および非常に好ましい実施形態は、具体的に再度言及されるか、または簡潔にするためにその繰り返しが回避されるかに関係なく、本発明の方法に適用されるべきである。
【0205】
さらなる態様では、本発明は、細菌、好ましくはスタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムから選択される属の細菌、より好ましくはスタフィロコッカス、またさらにより好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスにおけるクオラムセンシング、好ましくはAgrAクオラムセンシングの阻害方法で使用するための、式(I)による化合物
(式中、
R1およびR5は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R3は、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R2およびR4は、独立して、H、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、
R6、R7、R8およびR9は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R12)(R13)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R10は、H、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、
該1つ以上のR11は、独立して、Cl、Fおよびヒドロキシから選択され、
R12、R13、R14、R15およびR16は、独立して、H、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、場合により1つ以上のR11によって置換された-SO
2-C
1-C
6-アルキルから選択されるか、または、該R12およびR13は、それらが結合している窒素と一緒になって、場合により1つ以上のR17によって置換された複素環を形成し、
該1つ以上のR17は、ハロゲン、ヒドロキシ、NO
2、CN、-N(R12)(R13)、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシから選択され、
R18は、-N(R12)(R13)、-OR10、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C(O)-N(R12)(R13)、CN、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8またはR9のうちの少なくとも1つはHではない)、
および、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、立体異性体、鏡像異性体、互変異性体を提供する。さらなる好ましい実施形態では、該細菌は、ストレプトコッカス・ピオゲネス、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)またはスタフィロコッカス・アウレウスから選択され、好ましくは、該細菌はスタフィロコッカス・アウレウスである。非常に好ましい実施形態では、該細菌はスタフィロコッカス・アウレウスである。
【0206】
さらなる態様では、本発明は、式(I)による少なくとも1つの化合物
(式中、
R1およびR5は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R3は、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R2およびR4は、独立して、H、ハロゲン、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、
R6、R7、R8およびR9は、独立して、H、ハロゲン、ヒドロキシル、NO
2、CN、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシ、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、-C
n-アルキル-N(R12)(R13)(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)N(R12)(R13)(n=0~3)、-SO
2-N(R12)(R13)、-SO
2-N(R14)-C(O)-R15、-C
n-アルキル-N(R14)-C(O)-R15(n=0~3)、-C
n-アルキル-C(O)-OR16(n=0~3)、-O(C
1-C
3-アルキル-O)
m-C
1-C
3-アルキル-OR10(m=0~3)、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、-NH-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-O-C
n-アルキル-R18(n=0~3)、-OPO(OR10)
2、-PO(OR10)
2、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R10は、H、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキルから選択され、
該1つ以上のR11は、独立して、Cl、Fおよびヒドロキシから選択され、
R12、R13、R14、R15およびR16は、独立して、H、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
3-C
6-シクロアルキル、場合により1つ以上のR11によって置換された-SO
2-C
1-C
6-アルキルから選択されるか、または、該R12およびR13は、それらが結合している窒素と一緒になって、場合により1つ以上のR17によって置換された複素環を形成し、
該1つ以上のR17は、ハロゲン、ヒドロキシ、NO
2、CN、-N(R12)(R13)、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C
n-アルキル-OR16(n=0~3)、場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルキル、および場合により1つ以上のR11によって置換されたC
1-C
6-アルコキシから選択され、
R18は、-N(R12)(R13)、-OR10、-C(O)-R16、-C(O)-OR16、-C(O)-N(R12)(R13)、CN、および場合により1つ以上のR17によって置換された複素環から選択され、
R1、R2、R4、R5、R6、R7、R8またはR9のうちの少なくとも1つはHではない)、および
式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、立体異性体、鏡像異性体、互変異性体、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0207】
さらなる好ましい実施形態では、該細菌は、ストレプトコッカス・ピオゲネス、クロストリジウム・ディフィシルまたはスタフィロコッカス・アウレウスから選択され、好ましくは、該細菌はスタフィロコッカス・アウレウスである。
【0208】
好ましい実施形態では、該医薬組成物は、細菌に対して、好ましくはスタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムから選択される属の細菌に対して、より好ましくはスタフィロコッカスに対して、またさらに好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスに対して活性な少なくとも1つの抗生物質をさらに含む。非常に好ましい実施形態では、該医薬組成物は、スタフィロコッカス・アウレウスに対して活性な少なくとも1つの抗生物質をさらに含む。
【0209】
したがって、本発明の組成物および化合物は、組織損傷の低減、炎症の低減、疾患播種の低減、完全な免疫応答および再発率の低下によって感染した宿主自己防衛および宿主自己治癒能力を強化する単独の治療法として使用され得る抗病原性療法を示す。武装解除された病原体が宿主によって十分に除去されない場合は、従来の抗生物質(スタフィロコッカス・アウレウスによって引き起こされる感染症の場合)または抗炎症剤(スタフィロコッカス・アウレウスによって悪化する疾患の場合)との併用療法が検討される可能性があり、最終的には、適時性および/または治療の用量を最適化する(Dickey SW,et al.(2017)Nat Rev Drug Discov 16(7):457-471)。
【0210】
好ましい実施形態では、該医薬組成物は、少なくとも1つの抗炎症剤、好ましくは、慢性炎症性皮膚疾患を治療するために少なくとも1つの抗炎症剤をさらに含む。
【0211】
さらなる態様では、本発明は、式(I)による少なくとも1つの化合物と、細菌に対して、好ましくはスタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムから選択される属の細菌に対して、より好ましくはスタフィロコッカスに対して、またさらに好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスに対して活性な少なくとも1つの抗生物質とを含む組み合わせ生成物を提供する。したがって、他の実施形態では、式(I)の本発明の化合物は、抗生物質と組み合わせて投与することができる。例示的な抗生物質には、コロイド銀、ペニシリン(ペニシリンG、アンピシリン、アモキシシリン、メチシリン、オキサシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、アモキシシリン/クラブラン酸塩、アンピシリン/スルバクタムを含む)、カルバペネム(イミペネム、メロペネム、エルタアペネム、ドリペネム、イミペネム-シラスタチンを含む)、セファロスポリン(セファロチン、セファゾリン、セファレクシン、セフラジン、セファマンドール、セフォキシチン、および第3世代セファロスポリンを含む)、糖ペプチド(バンコマイシン、テイコプラニン、オリタバンシン、テラバンシン、ダルババンシンを含む)、オキサゾリジノン(リネゾリド、テジゾリドを含む)、リポペプチド(ダプトマイシン、ラモプラニンを含む)、リンコサミド(クリンダマイシンおよびリンコマイシンを含む)、マクロライド(エリスロマイシン、スピラマイシン、ロキシスロマイシン、クラリスロマイシン、アジスロマイシンを含む)、アミノグリコシド(ストレプトマイシン、ゲンタマイシン、アミカシン、カナマイシン、ネオマイシン、トブラマイシンを含む)、ケトリド(テリスロマイシン、ソリスロマイシンを含む)、バシトラシン、アンサマイシン(リファンピシンを含む)、テトラサイクリン(ドキシサイクリン、ミノサイクリンを含む)、グリシルサイクリン(チゲサイクリンを含む)、キノロン(シプロフロキサシン、モキシフロキサシン、レボフロキサシン、オフロキサシンを含む)、ストレプトグラミン(キヌプリスチン/ダルホプリスチンを含む)、トリメトプリム-スルファメトキサゾール(TMP-SMX)、局所ムピロシンが含まれるが、これらに限定されない。
【0212】
さらなる態様では、本発明は、式(I)による少なくとも1つの化合物および少なくとも1つの薬剤、好ましくは炎症性疾患、好ましくは慢性炎症性皮膚疾患を治療するために典型的かつ好ましくは使用される抗炎症剤を含む組み合わせ生成物であって、該疾患は、スタフィロコッカスから選択される属の細菌によって、好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスに対して悪化する、組み合わせ生成物提供する。
【0213】
本明細書に記載の併用療法は、式(I)の本発明の化合物および少なくとも1つの抗生物質または少なくとも1つの薬剤、好ましくは、典型的かつ好ましくは炎症性疾患を治療するために使用される抗炎症剤、の同時投与または連続投与を含んでよい。式(I)の本発明の化合物と、本発明の方法および/または組成物または組み合わせにおける少なくとも1つの抗生物質または少なくとも1つの抗炎症剤との組み合わせは、治療上有効な投薬量として必要ないずれかの医薬化合物の量を減らすことができ、それにより、抗生物質または薬剤がインビボで誘発し得る負の副作用を低減する。さらに、式(I)の本発明の化合物と、本発明の方法および/または組成物または組み合わせにおける少なくとも1つの抗生物質または少なくとも1つの抗炎症剤との組み合わせは、インビボでの治療の時間を短縮し得る。さらに、式(I)の本発明の化合物と本発明の方法および/または組成物または組み合わせにおける少なくとも1つの抗生物質との組み合わせは、有効用量を減少させるか、または抗生物質による治療の成功に必要な時間を短縮し得、これは次に特定の抗生物質に対する微生物耐性の機会を低減する。
【0214】
式(I)の本発明の化合物、医薬組成物または組み合わせ生成物は、本明細書に記載されるように、本発明の化合物、組成物または生成物の有益な効果を経験することができる任意の対象に投与することができる。より好ましくは、該対象はヒトである。本明細書に記載の本発明の化合物、組成物または生成物は、それらの意図された目的を達成する任意の手段によって投与することができる。例えば、投与は、非経口、局所、局所、皮下、経口、静脈内、関節内、髄腔内、筋肉内、腹腔内、または皮内送達によって、または経皮、頬側、口腔粘膜、眼経路によってもしくは吸入によって行うことができる。好ましい実施形態では、対象への投与は全身性である。他の実施形態では、対象への投与は、局所溶液、局所軟膏、または局所クリームなどの局所的である。より好ましくは、該対象はヒトである。
【0215】
さらなる態様では、本発明は、細菌、好ましくはAgrAまたはAgrAのオルソログ、好ましくはAgrAを発現する細菌、さらに好ましくはスタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムから選択される属の細菌、より好ましくはスタフィロコッカス、またさらに好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスの病原性を低減するための薬剤の製造のための本発明による式(I)の化合物、医薬組成物または組み合わせ生成物の使用を提供する。さらなる非常に好ましい実施形態では、該細菌はAgrAを発現する。さらなる非常に好ましい実施形態では、該細菌は、スタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムから選択される属のものである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該細菌はスタフィロコッカス属のものである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該細菌はスタフィロコッカス・アウレウスである。
【0216】
さらなる態様では、本発明は、疾患、好ましくは感染症または炎症性疾患、さらに好ましくは細菌によって引き起こされるかまたは悪化する細菌感染症または炎症性皮膚疾患を予防または治療するための薬剤の製造のための、本発明による式(I)の化合物、医薬組成物または組み合わせ生成物の使用であって、好ましくは、該細菌は、スタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムの属から選択され、より好ましくはスタフィロコッカスであり、またさらに好ましくは、該細菌は、スタフィロコッカス・アウレウスである、使用を提供する。さらなる非常に好ましい実施形態では、該疾患は、スタフィロコッカス、ストレプトコッカス、またはクロストリジウム属から選択される細菌によって引き起こされるかまたは悪化する感染症である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該疾患は、スタフィロコッカス属から選択された細菌によって引き起こされるかまたは悪化する感染症である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該疾患は、スタフィロコッカス・アウレウスによって引き起こされるかまたは悪化する感染症である。
【0217】
さらなる態様では、本発明は、細菌、好ましくは、スタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムから選択される属の細菌において、より好ましくはスタフィロコッカスに対して、またさらに好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスに対して、クオラムセンシング、好ましくはAgrAクオラムセンシングの阻害に有効な薬剤の製造のための、本発明による式(I)の化合物、医薬組成物または組み合わせ生成物の使用を提供する。さらなる態様では、本発明は、細菌、好ましくは、スタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムから選択される属、より好ましくはスタフィロコッカスの細菌において、またさらに好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスに対して、クオラムセンシング、好ましくはAgrAクオラムセンシングの阻害のための薬剤の製造のための本発明による医薬組成物の使用を提供する。
【0218】
さらなる態様では、本発明は、細菌、好ましくはAgrAまたはAgrAのオルソログを発現する細菌、好ましくはAgrA、さらに好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスの病原性を低減する方法であって、細菌による1つ以上の病原性因子の合成を阻害するのに有効な量の本発明による式(I)の化合物、医薬組成物または組み合わせ生成物、好ましくは式(I)の化合物を対象に投与することを含む、方法を提供する。さらなる非常に好ましい実施形態では、該細菌はAgrAを発現する。さらなる非常に好ましい実施形態では、該細菌は、スタフィロコッカス、ストレプトコッカスおよびクロストリジウムから選択される属のものである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該細菌はスタフィロコッカス属のものである。さらなる非常に好ましい実施形態では、該細菌はスタフィロコッカス・アウレウスである。式Iの化合物の本明細書に記載および開示された実施形態、好ましい実施形態および非常に好ましい実施形態は、具体的に再度言及されるか、または簡潔にするためにその繰り返しが回避されるかに関係なく、本発明の方法に適用されるべきである。
【0219】
本発明の方法のさらなる好ましい実施形態では、式(I)の該化合物は、細菌による1つ以上の病原性因子の合成を阻害し、該1つ以上の病原性因子は、1つ以上の毒素(例えば、α、β、γ、γ-変異体、およびδ-溶血素、PSM(例えば、PSMα)、パントン-バレンタインロイコシジン(PVL)、ロイコトキシンEおよびD(LukED)、ロイコトキシンGおよびH(LukGH)、エンテロトキシン(例えば、エンテロトキシンB)、剥離性毒素)、プロテアーゼ(例えば、セリンプロテアーゼ、メタロプロテアーゼおよびシステインプロテアーゼ)、ヌクレアーゼ、リパーゼ、コアグラーゼ、ヒアルロニダーゼ、凝集因子、発熱性毒素超抗原(例えば、TSST-1)、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。したがって、本発明の方法のさらなる好ましい実施形態では、該1つの毒素は、α、β、γ、γ-変異体、およびδ-溶血素から選択される。本発明の方法のさらなる好ましい実施形態では、該PSMはPSMαである。本発明の方法のさらなる好ましい実施形態では、該エンテロトキシンは、エンテロトキシンBまたは剥離性毒素である。本発明の方法のさらなる好ましい実施形態では、該プロテアーゼは、セリンプロテアーゼ、メタロプロテアーゼ、およびシステインプロテアーゼから選択される。本発明の方法のさらなる好ましい実施形態では、該発熱性毒素スーパー抗原は、TSST-1である。本発明の方法のさらなる好ましい実施形態では、式(I)の該化合物は、細菌による1つ以上の病原性因子の合成を阻害し、該1つ以上の病原性因子は、α、β、γ、γ-変異体、およびδ-溶血素、PSMα、パントン-バレンタインロイコシジン(PVL)、ロイコトキシンEおよびD(LukED)、ロイコトキシンGおよびH(LukGH)、エンテロトキシンB、剥離性毒素、セリンプロテアーゼ、メタロプロテアーゼ、システインプロテアーゼ、ヌクレアーゼ、リパーゼ、コアグラーゼ、ヒアルロニダーゼ、凝集因子、TSST-1、および任意の特定の病原性因子またはそれらの一般的な病原性因子群のうちの1つ以上の任意の組み合わせからなる群から選択される。本発明の方法のさらなる非常に好ましい実施形態では、式(I)の該化合物は、PSMα、RNAIIIおよび/またはその下流の標的のいずれかの発現を阻害する。本発明の方法のさらなる非常に好ましい実施形態では、式(I)の該化合物は、PSMαの発現を阻害する。本発明の方法のさらなる非常に好ましい実施形態では、式(I)の該化合物は、RNAIIIの発現を阻害する。本発明の方法のさらなる非常に好ましい実施形態では、式(I)の該化合物は、RNAIIIの下流標的の発現を阻害する。さらなる非常に好ましい実施形態では、該方法は、抗生物質または抗炎症剤を該対象、好ましくは該ヒトに投与することをさらに含む。さらなる非常に好ましい実施形態では、該方法は、抗生物質を該対象、好ましくは該ヒトに投与することをさらに含む。さらなる非常に好ましい実施形態では、該方法は、抗炎症剤を好ましくは該ヒトに投与することをさらに含む。
【0220】
さらなる態様では、本発明は、対象の疾患、好ましくは感染症または炎症性疾患、さらに好ましくは細菌によって引き起こされるまたは悪化する細菌感染症または炎症性皮膚疾患を予防または治療する方法であって、好ましくは、該細菌は、スタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムの属から選択され、より好ましくはスタフィロコッカスの属であり、さらに好ましくは、該細菌がスタフィロコッカス・アウレウスであり、該方法は、そのような予防または治療を必要とする対象に有効量の式(I)、医薬組成物または組み合わせ生成物、好ましくは式(I)の化合物を投与することを含む、方法を提供する。さらなる非常に好ましい実施形態では、該疾患は感染症または炎症性疾患である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該疾患は感染症である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該疾患は細菌感染症である。さらなる非常に好ましい実施形態では、該疾患は、細菌によって引き起こされるかまたは悪化する炎症性皮膚疾患である。好ましくは、該感染症、好ましくは該細菌感染症は、スタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムから選択される属の細菌によって、より好ましくはスタフィロコッカスによって、またさらに好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスによって引き起こされる。さらなる非常に好ましい実施形態では、該感染症、好ましくは、該細菌感染症は抗生物質耐性スタフィロコッカス感染症を含み、好ましくは、該抗生物質耐性スタフィロコッカス感染症はメチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス感染症を含む。
【0221】
したがって、本明細書に記載の式(I)の本発明の化合物または本発明の組成物、好ましくは式(I)の本発明の化合物を含む本発明の医薬組成物は、AgrAの活性を阻害するために対象に投与することができ、それにより、細菌感染症または細菌感染症に関連する病状もしくは障害の発症を助ける病原性因子の産生を予防する。本発明の化合物および/または組成物による治療に応答する細菌感染症に関連する疾患および障害の例には、皮膚および軟組織感染症、肺感染症、またはアトピー性皮膚炎などの慢性炎症性皮膚疾患が含まれるが、これらに限定されない。
【0222】
さらなる態様では、本発明は、細菌、好ましくはスタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムから選択される属の細菌、より好ましくはスタフィロコッカス、またさらに好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスにおいて、クオラムセンシング、好ましくはAgrAクオラムセンシングを阻害する方法であって、有効量の式(I)の化合物、医薬組成物または組み合わせ生成物、好ましくは式(I)の化合物を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0223】
本発明のさらなる好ましい実施形態では、式(I)の該化合物は、薬学的に許容される担体とともに局所組成物で提供され、対象に局所投与され、好ましくは、対象は、細菌感染症に関連する疾患または障害を有し、該細菌感染症は、細菌によって、好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスによって引き起こされるかまたは悪化する感染症である。さらなる好ましい実施形態では、細菌によって引き起こされるかまたは悪化する該感染症は、SSTIまたはアトピー性皮膚炎である。さらなる好ましい実施形態では、該細菌感染症は、SSTIまたはアトピー性皮膚炎である。
【0224】
したがって、式(I)の本発明の化合物または本発明の組成物または本発明の組み合わせ生成物、好ましくは式(I)の本発明の化合物、本明細書に記載の式(I)の本発明の化合物を含む本発明の組成物は、クオラムセンシングおよび病原性因子の産生におけるAgrA応答レギュレーターを利用する任意の細菌種によって対象の感染症を予防または治療するために使用することができる。本発明の化合物および組成物は、典型的かつ好ましくは、感染症、好ましくはスタフィロコッカスおよび/またはストレプトコッカス感染症などの細菌感染症を有するまたは有するリスクのある対象に投与される。例えば、本明細書に記載の本発明の化合物または組成物による治療から利益を得ることができる対象は、院内感染を発症するリスクのある入院患者、または例えば、メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス、バンコマイシン中間感受性スタフィロコッカス・アウレウス、およびバンコマイシン耐性スタフィロコッカス・アウレウスなどの抗生物質耐性菌に感染するもしくは曝露されたことがわかっている対象でよい。スタフィロコッカス細菌感染の存在を検出する方法はよく知られており、例えば、対象からの試料から培養することによって、例えば、血液培養を使用することができる。
【0225】
さらなる態様では、本発明は、スタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムから選択される属の細菌、より好ましくはスタフィロコッカス、またさらに好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスによって引き起こされる感染症または炎症性疾患、好ましくは細菌感染症または炎症性皮膚疾患に罹患している対象の治療のための方法であって、該方法は、本発明による式(I)の化合物、および細菌に対する、好ましくはストレプトコッカスまたはクロストリジウムから選択される属の細菌に対して、またさらに好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスに対して活性な少なくとも1つの抗生物質を対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0226】
さらなる態様では、本発明は、対象における細菌感染症を予防または治療するための方法であって、本発明による有効量の式(I)の化合物を、そのような予防または治療を必要とする対象に投与するステップを含む、方法を提供する。好ましくは、該細菌感染は、スタフィロコッカス、ストレプトコッカスまたはクロストリジウムから選択される属の細菌、より好ましくはスタフィロコッカスの属、またさらに好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスによって引き起こされる。
【0227】
さらなる態様では、本発明は、そのような予防または治療を必要としている対象に、本発明による有効量の式(I)の化合物を対象に投与することを含む、グラム陽性クオラムセンシング細菌によって引き起こされるかまたは悪化する疾患を予防または治療する方法を提供する。
【0228】
化合物の調製
本発明の化合物は、標準的な化学を含む様々な方法によって調製することができる。以前に定義された置換基は、特に明記されていない限り、以前に定義された意味を持ち続ける。例示的な一般的な合成方法は、以下のスキームに示され、本発明の他の化合物を調製するために容易に適合させることができる。本発明の特定の好ましい化合物は、実施例の項に開示された実験手順に従って調製することができる。
【0229】
式(I)の化合物を合成するために使用される一般的な手順は、以下の反応スキーム1~3に記載されており、実施例の項に示されている。
【0230】
式(I)の化合物の調製
本発明の式(I)の化合物(式中、R1~R9は先に定義されたとおりである)は、スキーム1に従って調製することができる。適切に置換されたアントラニル酸エステル(III)は、アジ化ナトリウム
1またはトリメチルシリルアジドによるジアゾ化および置換によって対応する2-アジド安息香酸エステル(II)に容易に変換された(Barral,K.,et al.Org.Lett.2007,9(9),1809-1811)。塩基の存在下で(II)を置換アリールスルホニルアセトニトリル(IV)で処理すると、式(I)の所望のトリアゾロキナゾリノンが得られた(Lee,K.,et al.Bioorganic Med.Chem.Lett.2010,20(5),1767-1770、Jones,P.,et al.Tetrahedron 2002,58(50),9973-9981)。
【0231】
中間化合物の調製
式(IV)の中間体は、亜硫酸ナトリウムの存在下で、式(V)の対応する市販のアリールスルホニルクロリドをクロロアセトニトリルと反応させることにより、スキーム2に従って調製することができる。
【0232】
あるいは、式(IV)の中間体は、mCPBA(Anderson,M.O.,et al.J.Med.Chem.2012,55(12),5942-5950)または過酸化水素(Tsui,G.C.,et al.Org.Lett.2011,13(2),208-211)の存在下で式(VI)の硫化物を酸化することにより、スキーム3に従って調製することができる。式(VI)の中間体は、炭酸カリウムの存在下でブロモアセトニトリルを用いて式(VII)の市販のアリールチオールをアルキル化することによって調製することができる(Anderson,M.O.,et al.J.Med.Chem.2012,55(12),5942-5950)。あるいは、式(VI)の化合物は、銅によって触媒されるS転移反応によって、式(VIII)の市販のアニリンおよびブロモアセトニトリルから調製することができる(Li,Y.,et al.Org.Lett.2014,16(10),2692-2695)。
【0233】
本発明の式(I)の非常に好ましい化合物は、化合物番号、化学構造および名前を提供することによって表1に記載されている。
【0234】
特に好ましい化合物の合成および物理的データの特徴付けは、実施例の項に記載されている。化合物34はAK Scientificから購入した。
【実施例】
【0235】
本発明は、以下の非限定的な実施例によって例示される。本発明の特定の実施形態を以下に説明するが、当業者は、様々な変更および修正を行うことができることを理解するであろう。他の調製物と同様の方法で、または他の調製物の一般的な方法によって実行される調製物への言及は、時間、温度、後処理条件、試薬量のわずかな変化などのルーチンパラメータの変動を含み得る。
【0236】
略語
次のリストは、本明細書で使用される特定の略語と記号の定義を示している。リストが網羅的ではないことは理解されようが、本明細書で以下に定義されていない略語および記号の意味は、当業者には容易に明らかになるであろう。本発明を説明する際に、化学元素は、元素の周期表に従って識別される。
【0237】
プロトン核磁気共鳴(1H NMR)スペクトルは、5mm BBIプローブを備えたBruker DPX 300MHz、5mm PABBOプローブを備えたBruker AV400MHz、5mm PABBIプローブを備えたBruker DRX 500MHz、または5mm室温BBIプローブを備えたBruker Avance III600分光計で記録された。サンプルは、特に明記しない限り、溶媒としてDMSO-D6、C5D5N、CD2Cl2、Pyr-d5またはCDCl3を用いて25℃で記録された。
【0238】
2D 1H、15N HSQCスペクトルは、極低温三重共鳴プローブ(Bruker、Karlsruhe、Germany)を備えたBruker Avance IIIHD 600MHz NMR分光計で298Kで取得された。プロトンの化学シフトは、0ppmの3-トリメチルシリル-[2,2,3,3-d4]-プロピオン酸ナトリウムのメチルシグナルを使用して参照された。スペクトルはBruker TopSpinソフトウェアパッケージ3.5で処理され、Sparkyソフトウェアで分析された。AgrAcの割り当ては、生体分子磁気共鳴銀行(BMRB)のエントリ18598から推定された。化学シフトは、内部標準のテトラメチルシラン(TMS)からのダウンフィールドのppmで報告される。NMRデータの略語は次のとおりである、s=シングレット、d=ダブレット、t=トリプレット、q=カルテット、sep=セプトゥプレット、m=マルチプレット、app=見かけ、br=ブロード。質量スペクトルは、エレクトロスプレー(ES)イオン化技術を使用して得た。すべての温度は摂氏で報告される。マイクロ波加熱は、Robot Sixtyを備えたBiotage Initiator(商標)を使用して実行される。
【0239】
中間体VI
中間体VI-1:2-[2-メチル-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルファニルアセトニトリル
チオ硫酸ナトリウム五水和物(Fluorochem、1818mg、7.3mmol)、2-ブロモアセトニトリル(Fluorochem、878.5mg、7.3mmol)、硫酸銅(II)五水和物(Kemika、26.12mg、0.105mmol)および2,2’-の混合物MeOH/H
2O(10mL/20mL)中のジピリジル(Fluorochem、16.34mg、0.105mmol)を80℃で2時間撹拌し、次に2-メチル-4-(トリフルオロメトキシ)アニリン(ArkPharm、200mg、1.05mmol)および亜硝酸tert-ブチル(Fluorochem、186.7μL、1.57mmol)を加え、80℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、DCMを加えた(30mL)。有機相を抽出し、真空中で蒸発させて、150mgの褐色の油性残留物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(溶離液cHex:EtOAc 7:3)によって精製して、標題化合物(97mg、37.5%)を黄色がかった油として得た。
1H NMR(300MHz、CDCl
3) δ ppm:7.57(d、J=8.6Hz、1H)、7.17-7.06(m、2H)、3.52(s、2H)、2.51(s、3H)。
【0240】
中間体VI-2~VI-8は、2-メチル-4-(トリフルオロメトキシ)アニリンを以下の表に示されるもので置き換えて、VI-1について記載されたように同様に調製された。プロトコルおよび精製ステップの変更も示されている。
【0241】
中間体IV
中間体IV-1:2-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニルアセトニトリル
2-ブロモアセトニトリル(Alfa Aesar、174μL、2.50mmol)を、氷浴中で撹拌し、DMF(0.4M)に溶解し、次いで2,4-ジメチルベンゼンチオール(Enamine、321μL、2.38mmol)およびK
2CO
3(691mg、5.00mmol)で処理し、0℃で2時間撹拌した。反応混合物を過剰のH
2Oに取り、Et
2Oで3回抽出した。併せた有機抽出物を水およびNaCl(飽和水溶液)で2回洗浄し、続いて真空で濃縮して、2-(2,4-ジメチルフェニル)スルファニルアセトニトリルを約90%の収率で生成した。次に、2-(2,4-ジメチルフェニル)スルファニルアセトニトリル(380mg、2.14mmol)をDCM(0.4M)に溶解し、0℃でmCPBA(77.0%、961mg、4.29mmol)で部分的に処理した。反応物をアルゴン下、室温で3日間撹拌した。反応混合物を過剰の亜硫酸ナトリウム溶液でクエンチし、DCMで2回抽出した。有機層を飽和水溶液NaHCO
3、飽和食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空で濃縮して、標題化合物(300mg、67%)を生成した。
1H NMR(300MHz、CD
2Cl
2) δ ppm:7.95(d、J=8.0Hz、1H)、8.32-8.25(m、2H)、4.15(s、2H)、2.69(s、3H)、2.45(s、3H)。[ES-MS]m/z 208(MH-)。
【0242】
中間体IV-2:2-(4-クロロ-2-メチル-フェニル)スルホニルアセトニトリル
2-ブロモアセトニトリル(Aldrich、159mg、1.33mmol)を、氷浴中で撹拌し、DMF(0.4M)に溶解し、次いで、4-クロロ-2-メチルベンゼン(Fluorochem、200mg、1.26mmol)およびK
2CO
3(348mg、2.52mmol)で処理し、0℃で1時間撹拌した。反応混合物を過剰のH
20に取り、Et
20で3回抽出した。合わせた有機抽出物を水およびNaCl(飽和水溶液)で2回洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、続いて真空で濃縮して、2-(4-クロロ-2-メチルフェニル)スルファニルアセトニトリルを23%の収率で生成した。2-(4-クロロ-2-メチルフェニル)スルファニルアセトニトリルを氷酢酸(5mL)および水中30%のH
2O
2(413μL)に溶解し、添加した。溶液を110℃で1.5時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、真空下で蒸発させた。水を加え、残留物をDCMで抽出した。有機層を、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過、真空中で濃縮し、標題化合物(107mgの、92%)を生成した。
1H NMR(300MHz、DMSO-d6) δ ppm:7.94(d、J=8.47Hz、1H)、7.70(d、J=2.16Hz、1H)、7.63(dd、J=8.44、2.07Hz、1H)、5.22(s,2H)、2.64(s、3H)。[ES-MS]m/z 227(MH-)。
【0243】
中間体IV-3:2-(2-メトキシ-4-メチルフェニル)スルホニルアセトニトリル
2-メトキシ-4-メチル-ベンゼンスルホニルクロリド(Santa Cruz、200mg、0.906mmol)、亜硫酸ナトリウム(183mg、1.45mmol)および重炭酸ナトリウム(122mg、1.45mmol)の混合物を、水(2.0mL)およびi-PrOH(0.5mL)の混合物に懸濁させた。得られた懸濁液をマイクロ波照射により120℃で30分間加熱した。2-クロロアセトニトリル(Aldrich、2.72mmol、172μL)を反応混合物に加え、次にマイクロ波照射により120℃で20分間加熱した。次に、NH
4Cl(飽和水溶液、15mL)を加え、得られた懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空で蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(cHex:EtOAc 4:1)によって精製して、標題化合物(177mg、87%)を無色の油として得た。
1H NMR(300MHz、DMSO-d6) δ ppm:7.71(d、J=8.1Hz、1H)、7.20(s、1H)、7.05-7.60(m、1H)、5.08(s、2H)、3.94(s、3H)、2.42(s、3H)。[ES-MS]m/z 224(MH-)。
【0244】
中間体IV-4~IV-14は、2-メトキシ-4-メチル-ベンゼンスルホニルクロリドを以下の表の出発物質として示したものに置き換えて、IV-3について説明したように同様に調製した。精製ステップでの変更も示されている。
【0245】
中間体IV-15:2-[2-メチル-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニルアセトニトリル
中間体VI-1(93mg、0.38mmol)をDCM(5mL)に溶解し、mCPBA(Apollo Scientific、204mg、1.18mmol)を0℃で少しずつ加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。mCPBA(Apollo Scientific、102mg、1当量)を添加し、室温で72時間撹拌を続けた。飽和Na
2SO
3水溶液(10mL)を反応混合物に加えた。水層をDCM(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO
3水溶液、水、次に飽和食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空で濃縮して、標題化合物(84mg、80%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR(300MHz、DMSO-d6) δ ppm:8.07(d、J=8.8Hz、1H)、7.63-7.51(m、2H)、5.26(s、2H)、2.69(s、3H)。[ES-MS]m/z 278(MH-)。
【0246】
中間体IV-16~IV-17は、中間体VI-1、2-[2-メチル-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルファニルアセトニトリルを、以下の表に出発物質として示されているものに置き換えて、IV-15について説明したように同様に調製した。プロトコルおよび精製ステップの変更も示されている。
【0247】
中間体IV-18:2-[4-メチル-2-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニルアセトニトリル
中間体VI-4(167mg、0.63mmol)を氷酢酸(5mL)に溶解し、水中の30%H
2O
2(513μL、5mmol)を加えた。溶液を110℃で5時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、真空下で蒸発させた。水を加え、残留物をDCMで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液cHex:EtOAc 8:2)によって精製して、標題化合物(98mg、54%)を生成した。
1H NMR(300MHz、DMSO-d6) δ ppm:8.15(d、J=8.2Hz、1H)、7.97(s、1H)、7.85(d、J=8.3Hz、1H)、5.21(s、2H)、2.52(s、3H、溶媒下)。[ES-MS]m/z 262(MH-)。
【0248】
中間体IV-19~IV-22は、中間体VI-4を以下の表で出発物質として示したものに置き換えて、IV-18について説明したように同様に調製した。プロトコルおよび精製ステップの変更も示されている。
【0249】
(中間体II)
中間体II-1:2-アジド-5-クロロ安息香酸メチル
2-アミノ-5-クロロ安息香酸メチル(Enamine、400mg、2.16mmol)を乾燥ACN(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。亜硝酸タートブチル(Sigma-aldrich、388μL、3.23mmol)を加え、反応混合物を5分間撹拌した。アジド(トリメチル)シラン(Acros、343μL、2.59mmol)を滴下し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。NaHCO
3飽和水溶液を加え、反応混合物をEtOAcで抽出した。有機層をNaHCO
3飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、真空下で蒸発させて、標題化合物(391mg、86%)をオレンジ色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
1H NMR(300MHz、DMSO-d6) δ ppm:7.77(d、J=2.5Hz、1H)、7.69(dd、J=8.6 & 2.6Hz、1H)、7.44(d、J=8.6Hz、1H)、3.82(s、3H)。
【0250】
中間体II-2~II-4は、2-アミノ-5-クロロ安息香酸メチルを以下の表に示すものに置き換えて、II-1について説明した方法と同様の方法で調製した。
【0251】
中間体II-5:2-アジド-4-メトキシ-安息香酸メチル
2-アミノ-4-メトキシ-安息香酸メチル(1g、5.4mmol)の氷冷懸濁液に、HCl(水溶液、6M、27mL)中、亜硝酸ナトリウム(564mg、8.2mmol)の溶液水(7.0mL)をN
2雰囲気下で添加した。得られた黄色の溶液を0℃で20分間撹拌した。得られた溶液を、N
2雰囲気下、水(30mL)中のアジ化ナトリウム(703mg、11mmol)および酢酸ナトリウム(4437mg、54mmol)の氷冷溶液に滴下して加えた。得られた溶液を0℃で15分間撹拌し、次に2時間自発的に室温に到達させた。反応混合物をEt
2O(3×80mL)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO
3(飽和水溶液、2×100mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させて、標題生成物(1.1g、94%)を黄色の油として得た。
1H NMR(300MHz、DMSO-d6) δ ppm:7.83-7.58(m、1H)、6.89-6.80(m、2H)、3.85(s、3H)、3.78(s、3H)。
【0252】
中間体II-6:2-アジド安息香酸メチル
HCl(水溶液、6M、17mL)中の2-アミノ安息香酸メチル(0.5g、3.3mmol)の氷冷懸濁液に、N
2雰囲気下で、亜硝酸ナトリウム(345mg、5mmol)の水(4.0mL)溶液)を添加した。得られた黄色の溶液を0℃で20分間撹拌し、N
2雰囲気下、水(18mL)中のアジ化ナトリウム(430mg、6.6mmol)および酢酸ナトリウム(2713mg、33mmol)の氷冷溶液に滴下した。得られた溶液を0℃で30分間撹拌し、次に1.5時間自発的に室温に到達させた。反応混合物をEt
2O(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO
3(飽和水溶液、3×50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、標題生成物(413mg、70%)を黄色の油として得た。
1H NMR(300MHz、DMSO-d6) δ ppm:7.76(d、J=7.8Hz、1H)、7.63(t、J=7.6Hz、1H)、7.40(d、J=8.4Hz、1H) 7.28(t、J=7.6Hz、1H)、3.81(s、3H)。
【0253】
中間体II-7:2-アジド-4-ブロモ-安息香酸メチル
HCl(水溶液、6M、17mL)中の2-アミノ-4-ブロモ安息香酸メチル(0.5g、2.2mmol)の氷冷懸濁液に、N
2雰囲気下、亜硝酸ナトリウム(226mg、3.3mmol)の溶液水(3.0mL)を添加した。得られた黄色溶液を20分間0℃で撹拌し、N
2雰囲気下で、アジ化ナトリウム(212mg、3.3mmol)および水(22mL)中の酢酸ナトリウム(3.57g、43mmol)の氷冷却溶液に滴下した。得られた溶液を0℃で20分間撹拌し、次に2時間自発的に室温に到達させた。反応混合物をEt
2O(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO
3(飽和水溶液、3×50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、標題生成物(410mg、74%)を黄色の油として得た。
【0254】
中間体II-8:2-アジド-6-メトキシ-安息香酸メチル
HCl(水溶液、6M、8mL)中の2-アミノ-6-メトキシ安息香酸メチル(0.25g、1.4mmol)の氷冷懸濁液に、N
2雰囲気下、亜硝酸ナトリウム(144mg、2.1mmol)の溶液水(1.5mL)を添加した。得られた黄色の溶液を0℃で20分間撹拌し、N
2雰囲気下、水(10mL)中のアジ化ナトリウム(135mg、2.1mmol)および酢酸ナトリウム(2.26g、28mmol)の氷冷溶液に滴下した。得られた溶液を0℃で20分間撹拌し、次に1時間自発的に室温に到達させた。反応混合物をEt
2O(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO
3(飽和水溶液、3×50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させて、標題生成物(260mg、91%)を黄色の油として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
【0255】
中間体II-9~II-12は、2-アミノ-6-メトキシ安息香酸メチルを以下の表に示す方法に置き換えて、II-8について説明した方法と同様の方法で調製した。
【0256】
中間体II-13:2-アジド-5-メトキシ-4-(2-メトキシエトキシ)安息香酸メチル
中間体II-11(130mg、0.58mmol)のDMF(2mL)溶液に、1-ブロモ-2-メトキシ-エタン(82.1μL、0.87mmol)およびK
2CO
3(242mg、1.75mmol)を加え、反応混合物を室温で4日間撹拌した。反応混合物をEtOAc(75ml)で希釈し、飽和食塩水で洗浄した。NH
4Cl溶液および飽和食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、標題生成物(170mg、100%)を得た。
【0257】
中間体II-14:2-アジド-4-[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ]安息香酸メチル
中間体II-12(75mg、0.39mmol)のDMF(1mL)溶液に、1-[2-(2-ブロモエトキシ)エトキシ]-2-メトキシエタン(135μL、0.78mmol)およびK
2CO
3(215mg、1.55mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、飽和食塩水で洗浄した。NH
4Cl溶液および飽和食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、標題生成物(130mg、98%)を得た。
【0258】
中間体II-15:2-アジド-4-[(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メトキシ]安息香酸メチル
中間体II-12(75mg、0.39mmol)のDMF(1mL)溶液に、4-(ブロモメチル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン(66μL、0.47mmol)およびK
2CO
3(215mg、1.55mmol)を加え、反応混合物を50℃で4日間撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、飽和食塩水で洗浄した。NH
4Cl溶液および飽和食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、標題生成物(85mg、71%)を得た。
【0259】
中間体II-16:メチル2-アジド-4-(2-ヒドロキシエトキシ)-5-メトキシ-安息香酸
中間体II-11(120mg、0.54mmol)のDMF(2mL)溶液に、2-ブロモエタノール(153μL、2.1mmol)およびK
2CO
3(594mg、4.3mmol)を加え、反応混合物を室温で6日間撹拌した。反応混合物をEtOAc(75ml)で希釈し、飽和食塩水で洗浄した。NH
4Cl溶液および飽和食塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させて、標題生成物(144mg、100%)を得た。
【0260】
式Iの化合物
化合物1:7-クロロ-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン
ナトリウムメトキシド溶液は、ナトリウム(27.2mg、1.18mmol)をアルゴン下で無水MeOH(0.1M)に溶解することにより、インサイチュで注意深く調製した。この溶液に中間体IV-1(112mg、0.536mmol)を加え、溶液を室温で20分間撹拌した。中間体II-1(100mg、0.47mmol)を少しずつ加え、得られたオレンジ色の溶液を室温で一晩撹拌した。減圧下で濃縮した後、残留物をH
2Oに懸濁し、1N HClでpH2に酸性化した。沈殿物を濾過し、水で洗浄した。黄色固体をEtOH中で加熱し、濾過して、標題化合物(80.0mg、43.5%)を白色固体として得た。
1H NMR(300MHz、DMSO-d6) δ ppm:12.63(br s、1H)、8.32(d、J=8.7Hz、1H)、8.19(d、J=8.2Hz、1H)、8.14(d、J=1.9Hz、1H)、8.1-7.9(m、1H)、7.28(d、J=8.2Hz、1H)、7.22(s、1H)、2.59(s、3H)、2.33(s、3H)。[ES+MS]m/z 389(MH
+)。
【0261】
本発明の式(I)の化合物2~30は、中間体IV-1およびII-1を以下の表に示される対応する中間体IVおよびIIで置き換えて、化合物1について記載された方法と類似の方法によって調製した。プロトコルおよび精製ステップの変更も示されている。
【0262】
化合物31:8-メトキシ-3-[2-メチル-4-(2H-テトラゾール-5-イル)フェニル]スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン
化合物31は、Akhlaghinia,B.et al.J.Braz.Chem.Soc..2012,23(12),2197-2203に記載されているのと同様に、アジ化ナトリウムおよび硫酸銅(II)を用いて化合物22から[3+2]環化付加によって調製することができる。
【0263】
DMSO(0.4mL)中の化合物22(0.0910mmol、40.0mg)、硫酸銅(II)五水和物(Kemika、0.0018mmol、0.5mg)、アジ化ナトリウム(Sigma-aldrich、0.091mmol、5.9mg)の混合物を撹拌し、140℃で1時間加熱した。反応混合物をHCl(水溶液4M)に注ぎ、得られた懸濁液をEtOAc(3×30mL)で抽出した。水層をNaHCO3(飽和水溶液)で中和し、DCM/i-PrOH(7:2)で再抽出した。併せた有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させて、粗生成物を得、分取HPLC精製(高pH、方法B)に付して、白色固体として標題化合物(6.3mg、15.5%)を得た。1H NMR(500MHz、Pyr-d5) δ ppm:8.58-8.48(m、2H)、8.48-8.42(m、2H)、7.83(d、J=2.2Hz、1H)、7.20-7.15(m、1H、溶媒下)、3.78(s、3H)、2.94(s、3H)。[ES+MS]m/z 439(MH+)。
【0264】
化合物32:4-[(8-メトキシ-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-3-イル)スルホニル]-3-メチル-ベンズアミド
化合物32は、Maffioli,S.Et al.Org.Lett.2005,7,(13),5237-5239に記載されているのと同様に、アセトアミドおよび塩化パラジウム(II)を用いて化合物22の加水分解によって調製することができる。
【0265】
水/THF 1:3(1.3mL)の混合物中の化合物22(0.06mmol、25.0mg)の溶液に、アセトアミド(15mg、0.25mmol)およびPdCl2(2.2mg、0.012mmol)を添加し、混合物を室温で5時間撹拌した。NaOHの1N溶液(0.1mL)を加え、反応混合物を室温で3日間撹拌した。反応混合物を真空中で蒸発させた。残留物に水を加え、pHをpH2に調整して、褐色の沈殿物を得た。沈殿物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液DCM:MeOH 10:0.05)により精製して、標題化合物(6.39mg、24%)をベージュ色の固体として得た。1H NMR(500MHz、Pyr-d5) δ ppm:9.07(br s.、1H)、8.66(br s.、1H)、8.54-8.50(m、1H)、8.45-8.20(m、1H)、8.25-8.20(m、2H)、7.84(d、J=2.1Hz、1H)、3.80(s、3H)、2.92(s、3H)。[ES+MS]m/z 414(MH+)。
【0266】
化合物33:8-メトキシ-3-[2-メチル-4-(5-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)フェニル]スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン
化合物33は、Ueda,S.et al.J.Am.Chem.Soc.2009 131(42),15080-15081に記載されているのと同様に、アセトアミドおよび臭化パラジウム(I)を用いて化合物22の銅触媒酸化環化によって調製することができる。
【0267】
化合物22(0.601mmol、25.0mg)、臭化銅(I)(0.003mmol、0.43mg)、炭酸セシウム(0.180mmol、58.7mg)および塩酸アセトアミジン(0.0901mmol、8.52mg)の混合物にDMSO(0.19mL)を加えた。得られた混合物を撹拌し、120℃で6時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(5mL)およびNaHCO3飽和水溶液(10mL)の混合物で希釈した。得られた懸濁液をEtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4で乾燥させ、濾過し、真空で蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(逆相、溶離液NH4HCO3の水溶液/MeCN 8:2)を白色固体として標題化合物(5.5mg、19.5%)を得た。1H NMR(500MHz、Pyr-d5) δ ppm:8.58-8.53(m、1H)、8.49-8.39(m、3H)、7.83(d、J=1.95Hz、1H)、7.24-7.17(m、1H、溶媒下)、3.79(s、3H)、2.99(s、3H)、2.49(s、3H)。[ES+MS]m/z 452(MH+)。
【0268】
化合物35:3-(2-クロロ-4-メチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン
3Åモレキュラーシーブを含む無水EtOH(2mL)で希釈し、窒素雰囲気下で2時間撹拌したナトリウムエトキシド20%溶液(0.655mL、1.69mmol)を、窒素雰囲気下、無水EtOH(3mL)および4Åモレキュラーシーブ中の中間体IV-5(194.5mg、0.85mmol)の懸濁液に加えた。得られた混合物を室温で15分間撹拌した。次に、乾燥EtOH中の中間体II-6(100mg、0.56mmol)の溶液をゆっくりと調製し、得られた黄色がかった溶液を室温で一晩撹拌した。濾過し、減圧下で濃縮した後、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCMからDCM中の1%MeOH)によって精製した。残留物をMeOHに溶解し、Et
2Oで沈殿させた。残留物を乾燥させて、標題化合物(8mg、4%)を白色の固体として得た。
1H NMR(500MHz、CDCl
3) δ ppm:9.58(bs、1H)、8.46-8.60(m、2H)、8.34(d、J=8.3Hz、1H)、7.97(t、J=8.0Hz、1H)、7.72(t、J=7.8Hz、1H)、7.35(d、J=8.6Hz、1H)、7.31(s、1H)、2.43(s、3H)。[ES+MS]m/z 375(MH+)。
【0269】
化合物36:3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-ヒドロキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン
化合物36は、以下に記載されたと同様に、水酸化ナトリウムおよび1-ドデカンチオールを用いて化合物5のメトキシ基の脱メチル化により調製することができる。Chae,J.Arch.Pharm.Res.2008、31(3)、305-309。
【0270】
化合物5(40mg、0.102mmol)およびNaOH(12.2mg、0.306mmol)をNMP(0.4mL)に溶解し、1-ドデカンチオール(37μL、0.153mmol)を溶液に加えた。反応混合物を130℃で15分間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル(30mL)を加え、3x30mlの水で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM~DCM:MeOH:NH3(90:9:1.5)10~100%)によって精製して、標題化合物(8mg、21%)を白色の固体として得た。1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ ppm:12.13(bs、1H)、11.27(s、1H)、8.18(d、J=8.0Hz、1H)、8.04(d、J=8.5Hz、1H)、7.54(d、J=2.8Hz、1H)、7.27(d、J=8.2Hz、1H)、7.07(dd、J=8.8、2.3Hz、1H)、7.31(s、1H)、2.57(s、3H)、2.32(s、3H)。[ES+MS]m/z 371(MH+)。
【0271】
本発明の式(I)の化合物46および50は、出発物質としての化合物5を以下の表に示されるもので置き換えて、化合物36について記載されたものと類似の方法によって調製された。プロトコルおよび精製ステップの変更も示されている。
【0272】
化合物37:3-(2-ブロモ-4-メチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン
ナトリウムエトキシド溶液は、ナトリウム(13mg、0.56mmol)を氷浴で冷却した無水EtOH(2mL)に窒素下で溶解することにより、インサイチュで注意深く調製した。この溶液に、中間体IV-10(61.3mg、0.22mmol)を加え、溶液を15分間撹拌した。乾燥EtOH(0.5mL)に溶解した中間体II-6(33mg、0.19mmol)を加え、得られた黄色がかった溶液を室温で一晩撹拌した。減圧下で濃縮した後、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCMからDCM:MeOH:NH
3(90:9:1.5)3~100%)、次に分取HPLC(ACN/HCOOH(水中1%v/v)、30/70~80/20、14分)によって精製して、標題化合物(1.1mg、1.4%)をオレンジ色の固体として得た。
1H NMR(500MHz、CDCl
3) δ ppm:9.60(bs、1H)、8.48-8.36(m、3H)、7.98(t、J=7.5Hz、1H)、7.73(t、J=8.2Hz、1H)、7.53(s、1H)、7.41(d、J=8.4Hz、1H)、7.43(s、3H)。[ES+MS]m/z 419、421(MH
+)。
【0273】
化合物38:3-(2-ブロモ-4-メチル-フェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン
乾燥EtOH(0.5mL)中の中間体IV-1(20.4mg、0.1mmol)の溶液に、EtOH(75.5μL、0.2mmol)中のNaOEtの20%溶液を加え、得られた溶液を室温で20分間撹拌した。次に、乾燥EtOH(0.5mL)中の中間体II-7(25mg、0.1mmol)の溶液を加え、得られた黄色がかった溶液を室温で1時間撹拌した。エタノールを蒸発させ、残渣を水(3ml)に溶解し、pHを約2に調整した後、EtOAc(約100ml)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、蒸発乾固させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM~DCM:MeOH:NH
3(90:9:1.5)0~100%)によって精製して、標題化合物(13mg、31%)を白色の固体として得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ ppm:9.51(br.s、1H)、8.54(d、J=1.6Hz、1H)、8.22(d、J=8.8Hz、1H)、8.06(d、J=8.4Hz、1H)、7.79(dd、J=8.4、1.6Hz、1H)、7.19(d、J=8Hz、1H)、7.12(s、1H)、2.68(s、3H)、2.36(s、3H)。[ES+MS]m/z 433、435(MH
+)。
【0274】
化合物39:3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-6-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン
乾燥EtOH(2.5mL)中の中間体IV-1(150mg、0.7mmol)の溶液に、EtOH(543μL、1.4mmol)中のNaOEtの20%溶液を加え、得られた溶液を室温で20分間撹拌した。次に、乾燥EtOH(2mL)中の中間体II-8(174.6mg、0.84mmol)の溶液を加え、得られた黄色がかった溶液を室温で一晩撹拌した。エタノールを蒸発させ、残渣を水(6mL)に溶解し、pHを約2に調整した後、EtOAc(約100ml)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM~DCM:MeOH:NH
4OH(90:9:1.5)0~100%)によって精製して、標題化合物(60mg、22%)を白色の固体として得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ ppm:9.25(br.s、1H)、8.06(d、J=8.4Hz、1H)、7.96(d、J=8.4Hz、1H)、7.81(t、J=8.4Hz、1H)、7.18(d、J=8Hz、1H)、7.09-7.12(m、2H)、4.05(s、3H)、2.68(s、3H)、2.35(s、3H)。[ES+MS]m/z 385(MH
+)。
【0275】
本発明の式(I)の化合物42、44、47、51、52、57、59および60は、中間体IV-1およびII-8を下の表に示されている対応する中間体IVおよびIIと置き換えて、化合物39について記載されたものと類似の方法によって調製した。プロトコルおよび精製ステップの変更も示されている。
【0276】
化合物40:3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-6-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン
化合物36(50mg、0.1mmol)のDMF(1mL)溶液に、1-ブロモ-3-メトキシプロパン(12μL、0.1mmol)および炭酸カリウム(43.7mg、0.3mmol)を加え、得られた溶液を室温で一晩撹拌した。出発物質が完全に消費されなかったので、1-ブロモ-3-メトキシプロパン(12μL、0.1mmol)および炭酸カリウム(43.7mg、0.3mmol)を加え、得られた溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(3×30mL)で洗浄した。水層をEtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層を集め、Na
2SO
4で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM~DCM:MeOH:NH
4OH(90:9:1.5)0~100%)によって精製して、標題化合物(20mg、40%)を白色の固体として得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3) δ ppm:9.59(bs、1H)、8.38(d、J=8.88Hz、1H)、8.21(d、J=7.99Hz、1H)、7.89(s、1H)、7.35-7.21(m、3H)、4.38(t、J=6.22Hz、2H)、3.69(t、J=5.86Hz、2H)、3.48(s、3H)、2.81(s、3H)、2.49(s、3H)、2.31-2.18(m、2H)。[ES+MS]m/z 443(MH
+)。
【0277】
本発明の式(I)の化合物41、43、54および55は、1-ブロモ-3-メトキシプロパンを以下の表に出発物質として示されるもので置き換えて、化合物40について記載された方法と類似の方法によって調製した。プロトコルおよび精製ステップの変更も示されている。
【0278】
化合物45:8-(アゼチジン-1-イル)-3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン
化合物42(40mg、0.08mmol)のジオキサン(1.5mL)溶液に、アゼチジン(8.25μL、0.12mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(11.8mg、0.12mmol)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’6’-ジ-i-プロポキシ-1,1’-ビフェニル)[2-(2-アミノエチルフェニル)]パラジウム(II)、メチル-t-ブチルエーテル付加物(RuPhos precatalyst、6.6mg、0.008mmol)、および2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシ-1,1’-ビフェニル(RuPhos、3.8mg、0.008mmol)を加えた。反応混合物を120℃で3時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM~DCM:MeOH:NH
4OH(90:9:1.5)0~100%)によって精製して、標題化合物(20mg、59%)を白色粉末として得た。
1H NMR(300MHz、CDCl
3) δ ppm:9.18(br.s、1H)、8.07(d、J=8.7Hz、2H)、7.17(d、J=8.1Hz、1H)、7.09(s、1H)、7.00(d、J=2.4Hz、1H)、6.50(dd、J=8.7、2.4Hz、1H)、4.12(t、J=7.5Hz、4H)、2.66(s、3H)、2.45-2.55(m、2H)、2.35(s、3H)。[ES+MS]m/z 410(MH+)。
【0279】
本発明の式(I)の化合物48および49は、アゼチジンを以下の表に出発物質として示されるもので置き換えて、化合物45について記載された方法と類似の方法によって調製した。プロトコルおよび精製ステップの変更も示されている。
【0280】
化合物53:3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(2-ヒドロキシエトキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン
化合物36(150mg、0.4mmol)のDMF(1mL)の溶液に、2-ブロモエチルアセテート(100mg、0.6mmol)および炭酸カリウム(222mg、1.6mmol)を加え、得られた溶液を室温で一晩撹拌した。出発物質が完全に消費されなかったので、酢酸2-ブロモエチル(33.5mg、0.2mmol)および炭酸カリウム(55mg、0.4mmol)を加え、得られた溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、水(2x10mL)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM~DCM:MeOH:NH
4OH(90:9:1.5)0~100%)によって精製した。残渣をEt
2Oで洗浄し、真空下で乾燥させた。次に、それを水に懸濁し、pH約2に酸性化し、DCMで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固し、ジエチルエーテルで洗浄して、2-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-イル]オキシ]酢酸エチル(86mg、46%)を得た。[ES+MS]m/z 457(MH
+)。
【0281】
2-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-イル]オキシ]酢酸エチル(20mg、0.043mmol)のMeOH:水(2mL、1:1)溶液に水酸化リチウム(10.3mg、0.43mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。MeOHを真空中で蒸発させ、水層をEtOAc(2×30mL)で抽出した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM~DCM:MeOH:NH4OH(90:9:1.5)0~100%)によって精製して、標題化合物(17mg、92%)を白色粉末として得た。1H NMR(300MHz、DMSO-d6) δ ppm:12.27(bs、1H)、8.14(d、J=8.21Hz、1H)、8.08(d、J=8.86Hz、1H)、7.66(d、J=2.38Hz、1H)、7.29-7.15(m、3H)、4.97(t、J=5.50Hz、1H)、4.21(t、J=4.35Hz、2H)、3.81-3.71(m、2H)、2.55(s、3H)、2.32(s、3H)。[ES+MS]m/z 415(MH+)。
【0282】
化合物56:4-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾール-イン-8-イル]オキシ]ブタンアミド
化合物55(150mg、0.3mmol)のMeOH(20mL)の溶液に、LiOH(27mg、0.64mmol)を加え、得られた溶液を室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を水(2.5mL)に溶解し、2N HClの溶液で酸性化した。沈殿物を濾過し、真空乾燥して、4-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-イル]オキシ]ブタン酸(40mg、28%)を得た。
1H NMR(300MHz、DMSO-d6) δ ppm:12.26(br.s、1H)、12.18(br.s、1H)、8.18(d、J=7.8Hz、1H)、8.10(d、J=8.1Hz、1H)、7.68(d、J=2.4Hz、1H)、7.21-7.29(n、3H)、4.23(t、J=6.0Hz、2H)、2.72(s、3H)、2.41(t、J=7.2Hz、2H)、2.33(s、3H)、1.95-2.05(m、2H)。
【0283】
4-[[3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-5-オキソ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-8-イル]オキシ]ブタン酸メチルの溶液(20mg、0.044mmol)、HOBt(10.1mg、0.066mmol)、DIPEA(30.5μL、0.175mmol)、およびHATU(25mg、0.066mmol)のDMF(1mL)溶液を室温で5分間撹拌した。次に、塩化アンモニウム(47mg、0.088mmol)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc(100ml)で希釈し、飽和食塩水で洗浄した。NH4Cl溶液と飽和食塩水をNa2SO4で乾燥し、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM~DCM:MeOH:NH4OH(90:9:1.5)0~100%)によって精製して、標題化合物(12mg、60%)を白色粉末として得た。1H NMR(300MHz、DMSO-d6) δ ppm:8.15(d、J=8.1Hz、1H)、8.09(d、J=8.7Hz、1H)、7.65(d、J=2.4Hz、1H)、7.20-7.34(m、4H)、6.79(s、1H)、4.19(t、J=6.3Hz、2H)、2.56(s、3H)、2.32(s、3H)、2.25(t、J=7.4Hz、2H)、1.94-2.03(m、2H)。[ES+MS]m/z 456(MH+)。
【0284】
化合物61:3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-7-ヒドロキシ-8-(2-ヒドロキシエトキシ)-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン
中間体IV-1(100mg、0.47mmol)の乾燥EtOH(1mL)溶液に、EtOH(362μL、0.94mmol)中のNaOEtの20%溶液を加え、得られた溶液を室温で20分間撹拌した。次に、乾燥EtOH(2mL)中の中間体II-16(199mg、0.47mmol)の溶液を加え、得られた黄色がかった溶液を室温で一晩撹拌した。エタノールを蒸発させ、残渣を水(6mL)に溶解し、pHを約2に調整した後、EtOAc(約250ml)で抽出した。有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM~DCM:MeOH:NH
4OH(90:9:1.5)0~100%)によって精製して、3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(2-ヒドロキシエトキシ)-7-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン(75mg、36%)を白色固体として得た。
1H NMR(300MHz、DMSO-d6) δ ppm:12.38(br.s、1H)、8.20,(d、J=8.4Hz)、7.75(s、1H)、7.55(s、1H)、7.27(d、J=8.7Hz、1H)、7.21(s、1H),4.98(br.s、1H)、4.22-4.26(m、2H)、3.92(s、3H)、3.78-3.80(m、2H)、2.57(s、3H)、2.33(s、3H)。[ES+MS]m/z 445(MH
+)。
【0285】
3-(2,4-ジメチルフェニル)スルホニル-8-(2-ヒドロキシエトキシ)-7-メトキシ-4H-トリアゾロ[1,5-a]キナゾリン-5-オン(50mg、0.11mmol)およびNaOH(13.5mg、0.34mmol)をNMP(1.5mL)に溶解し、1-ドデカンチオール(40.4μL、0.17mmol)を溶液に加えた。反応混合物を130℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した。反応混合物に酢酸エチル(300mL)を加え、3x50mlの水で洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM~DCM:MeOH:NH3(90:9:1.5)10~100%)によって精製して、標題化合物(7mg、14%)を白色固体として得た。1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ ppm:12.22(br.s、1H)、10.08(s、1H)、8.19,(d、J=8.5Hz)、7.72(s、1H)、7.49(s、1H)、7.28(d、J=9.0Hz、1H)、7.22(s、1H)、4.96(t、J=6Hz、1H)、4.24(t、J=4.5Hz、2H)、3.78-3.81(m、2H)、2.57(s、3H)、2.33(s、3H)。[ES+MS]m/z 431(MH+)。
【0286】
1H、15N HSQC NMR分光法:
2D 1H、15N HSQCスペクトル(96スキャン)は、典型的には、それぞれ、1Hおよび15Nの元で3072および180点で、100μMもしくは200μMの15N-AgrAc試料のいずれかで取得した。すべてのスペクトルは、3%DMSO-d6の存在下で取得した。
【0287】
試験した各試料について、[50mMのNaPi pH6.3;100mMのNaCl 3mMのTHP;5%D2O;+TMSP]中の100μMで400μLの15N-AgrAcを13μLの化合物のストック溶液(DMSO-d6に溶解)と混合した。対照実験のために13μLのDMSO-d6を加えた。各NMRサンプルでは、DMSO-d6の最終濃度は3%であった。遠心分離ステップ(約7000xgで数分)の後、上清をシゲミNMRチューブに移した。サンプルは、サンプルチェンジャーを備えた600MHz分光計で分析した。各チューブについて、1D 1Hスペクトルおよび2D 1H、15N-HSQCを取得した。
【0288】
図2は、化合物34がAgrA
Cに結合する際に観察される化学シフト摂動を説明し、これらの阻害剤が実際にAgrAのC末端ドメインに結合していることを示している。
【0289】
MIC:
最小発育阻止濃度(MIC)は、CLSIガイドラインに従って、陽イオン調整ミューラーヒントン(CA-MHB)ブロスでブロス微量希釈法によって決定された。一晩培養プレートから、細胞を0.9%(w/v)生理食塩水に再懸濁し、細菌接種物を5x10^5 CFU/mlのCA-MHBで調製した。化合物をCA-MHBで2倍段階希釈し、この10倍濃縮サンプル10μLを96ウェルプレートに添加した。最後に、90μLの細菌懸濁液を化合物に加えた。プレートを覆い、35℃で18時間振とうせずにインキュベートした。すべての実験には、品質管理として抗生物質が含まれていた。MICは、細菌の目に見える増殖を防ぐ化合物の最低濃度として視覚的に決定され、プレートは文書化のためにスキャンされた。
【0290】
致死量50%(LD
50):
ヒト分泌胚性アルカリホスファターゼ(hSEAP)の安定した発現のために設計されたヒト肝細胞癌細胞(HepG2)をLD50測定に使用した。細胞は、EMEM(EBSS)+2mMグルタミン+1%非必須アミノ酸(NEAA)+10%ウシ胎児血清(FBS)+1%ペニシリン/ストレプトマイシン(PS)(Sigma)で10cmペトリ皿で、37℃加湿雰囲気中、5%CO
2で培養した。LD50測定のために、ウェル当たり20.000細胞を透明な96ウェル組織培養プレートに播種し、細胞接着のため、5%CO
2で37℃でo/n(一晩)インキュベートした。翌朝、培地を、0.8~100μMの範囲の2倍段階希釈化合物またはDMSO(溶媒対照)を含む新鮮な培地と交換した。プレートを、5%CO
2および加湿で、37℃で48時間インキュベートした。SEAPの定量化のために、培養上清を回収し、65℃で15分間、熱不活性化し、その後、10μLの熱不活化上清を、70μLのMilliQおよび100μLの2×SEAPバッファー(20mM ホモアルギニン、1mM MgCl
2、21%ジエタノールアミン、HClでpH9.8に調整)を新しい96ウェル平底プレート(Greiner)で混合した。酵素活性を、マイクロプレートリーダーを使用して405nmでの吸光度を測定することにより、25分間測定し、ランベルトベールの法則を使用して吸光度の線形範囲内で比SEAP活性を計算した。LD
50>100μMの化合物は、細胞毒性がないと見なされる。
【0291】
溶血アッセイ:
溶血アッセイは、スタフィロコッカス・アウレウス培養物の上清(SN)から回収された外毒素によって媒介される赤血球(RBC)の溶解を測定するための表現型アッセイである。このアッセイは、AgrAの阻害による外毒素発現の低下における化合物の効力を評価するために開発された。
【0292】
2つの溶血アッセイを実施した。最初の溶血アッセイ(溶血アッセイI)において、一晩、MRSAの培養物(USA300単離物)を、新鮮な1mLのTSB、および10μMの化合物(一次試験、固定濃度)または30/10/3.3/1.1および0.37μMの化合物のいずれかを含むチューブに、0.1のOD600まで接種した(IC50測定)。培養物は、その後、細胞密度を測定し、新鮮な培地で希釈して6.0のOD600に調整し、37℃、220rpmで8時間増殖させた。培養物を0.2μmフィルターに通し、すぐに溶血アッセイに使用した。毒素を含む濾液をPBSで段階希釈し、1:2~1:256の希釈を試験した。溶血活性は、Sullyらによって記述されたプロトコルの修正を使用して評価された。簡単に言えば、脱線維化ウサギ血液(10%洗浄プール細胞、Rockland)をPBSで1:5に希釈して細胞濃度を2%にした。毒素を含む希釈された濾液を赤血球と1:1で混合した(各100uL)。PBSまたは0.4%TX-100で処理した血球を使用して、それぞれ溶解なしおよび完全溶解のベースラインを決定した。反応物を穏やかなピペッティングにより混合し、37℃で1時間インキュベートした。インキュベーション後、プレートを1000xgで5分間室温で遠心分離した。上清の30μLのアリコートを96ウェルU底プレートに移し、405nmでの吸光度を測定した。PBSコントロールの値を実験データから差し引き、その差をTX-100溶解コントロールの吸光度値に正規化した。これらの値を抽出物の濃度に対してプロットして、グラフパッドを使用して4パラメーターロジスティックモデル(EC50)に適合させた活性曲線を作成した。化合物は、30/10/3.3/1.1/0.37μMの化合物の存在下でさらに分析された。IC50の測定には、5つの濃度すべての0.75のOD600での吸光度値を使用した(表3、右の列)。値が低いほど、化合物の活性が高くなる。化合物12、18および26は、約1μMのIC50を有する最も強力な化合物である。
【0293】
2番目の溶血アッセイ(溶血アッセイII)では、Cation-adjusted Mueller Hinton Broth(CA-MHB)で2倍希釈を使用して、化合物を32μg/ml~0.0156μg/mlに段階希釈した。DMSO(0.9%、N=6)およびBV2985(16μg/ml、n=6)を使用して、溶解の阻害なしおよび完全な阻害のベースラインをそれぞれ決定した。調製した化合物希釈液250μlおよびコントロールを96ディープウェルプレートに移した。スタフィロコッカス・アウレウスMRSA株(USA300分離株)を新鮮なオリエンテーション寒天プレートからこすり取り、濁度0.1のOD610(0.5McFarlandスケールに対応)に調整した生理食塩水に懸濁した。続いて、細菌懸濁液をCA-MHBで100倍に希釈し、化合物希釈液と1:1で混合して、化合物希釈液を2倍に希釈した。プレートを37℃、600rpmで18時間インキュベートした後、培養物を、4500rpmで2分間、室温で遠心分離することにより、レシーバープレートの上に積み重ねられた96ウェル、0.2μmフィルタープレート(Corning)を使用してフィルター滅菌した。溶血活性は、Sullyらによって記述されたプロトコルの修正を使用して評価された。簡単に言えば、脱線維化ウサギ血液(10%洗浄プール細胞、Rockland)をPBSで1:5に希釈して細胞濃度を2%にした。毒素を含む希釈された濾液を赤血球と1:1で混合した(各100μl)。反応物を穏やかなピペッティングにより混合し、37℃で1時間インキュベートした。インキュベーション後、プレートを1000xgで5分間室温で遠心分離した。上清の30μLのアリコートを96ウェルU底プレートに移し、405nmでの吸光度を測定した。完全な抑制対照(HTS007753)の値を実験データから差し引き、その後、その差を抑制なし対照(DMSO)の値に正規化した。これらの値を試験化合物の濃度に対してプロットして、阻害濃度応答曲線を作成し、GraphPadを使用して4パラメーターロジスティックモデル(IC50;IC95)に適合させた。化合物濃度が完全な阻害対照の平均の2倍未満の吸光度をもたらすため、最小有効濃度(MEC)は生データから直接決定された。値が低いほど、化合物の活性が高くなる。
【0294】
psmaおよびRNAIIIの定量的RT-PCR分析:
MRSAの一晩培養物(USA300単離物)を、25mLの新鮮なTSBを含む100mLの三角フラスコに0.05の開始OD600で接種した。培養物を0.5のOD600に到達するまで、37℃で220rpmで増殖させた。対数中期培養物の1ミリリットルを12ウェルプレートの各ウェルに移し、10μMの化合物または1%v/vのDMSOを加えた。培養物を37℃で振とうしながら300rpmで2時間増殖させた。遠心分離により細胞を回収し、500μLのRNAlaterを添加して細胞代謝とRNA分解を停止し、PureLink RNAミニキット(Ambion)を製造元の推奨に従って使用して全RNAを抽出した。Turbo DNAフリーキット(Ambion)を使用して、残留DNA汚染を除去した。定量的逆転写PCR(qRT-PCR)は、CFX96リアルタイムPCR検出システム(BioRad)でGoTaq 1ステップRT-qPCRシステムキット(Promega)を使用して実行した。抽出したRNA(25ng)を、10μLのGoTaq MasterMix、1μLの8μMプライマー、0.4μLのGoScript RTミックス、0.3μLのカルボキシ-X-ローダミン(CXR)標準色素と総量20μLで混合した。ハウスキーピング遺伝子として、RNAポリメラーゼシグマ因子D(rpoD)を定量し、比較ΔΔCT(CTは閾値サイクル)法を使用して、psmαおよびRNAIIIの発現をrpoDに正規化した。
【0295】
転写産物検出のためのqRT-PCRで使用されるプローブの配列情報(5’-3’):
【0296】
AgrAの主なエフェクターは、P3プロモーターの制御下にあるRNAIIIである(
図1を参照)。RNAIII自体は、α-溶血素を含む多数の病原性遺伝子の調節に関与している。対照的に、psmαはAgrAによって直接制御されている。両方の遺伝子は、強力なAgrA阻害剤の存在下では有意に発現が少ない。凡例:0=0~10倍の下方調節、+下方調節>10倍(1log
10)、++下方調節>100倍(2log
10)。試験したすべての化合物は、サビリンよりもpsmαおよびRNAIIIの下方調節において有意に強力である。
【0297】
AgrAcの発現および精製:
AgrA(AgrAc)の15N標識C末端ドメインを産生するために、Escherichia coli BL21(DE3)細胞を、M9ベースのセミリッチ培地である、[15N]-NH4Cl(1.5g/リットル)、非標識D-グルコース(4g/リットル)、Isogro-15N粉末-増殖培地(1g/リットル、10%;Sigma-Aldrich)で補充したM9培地で成長させた。600nmでの光学密度が約0.8~1.0の値に達したとき、温度を18℃に下げ、0.4mMのイソプロピル-β-D-1-チオガラクトピラノシドでタンパク質の産生を誘導した。誘導後20時間の遠心分離により細胞を回収し、溶解バッファー[50mM Na2HPO4/NaH2PO4(NaPi)pH7.8、500mM NaCl、プロテアーゼ阻害剤カクテル(完全EDTAフリー、Roche)]に再懸濁し、ホモジナイザー(20000psi)を使用して溶解した。遠心分離(30,000×g)により細胞破片を除去した後、得られた上清を[50mM NaPi pH7.8、500mM NaCl]で平衡化したNi2+アフィニティークロマトグラフィー(HisTrapカラム、5ml;GE Healthcare Europe)にかけた。AgrAcの溶出は、イミダゾールの急激な勾配(0~400mM)で行い、画分をSDS-PAGE(4~20%)で分析した。15N-AgrAcを含む選択した画分をプールし、50mM NaPi、pH6.8、100mM NaCl、4mM DTTに対して透析した。Vivaspin Turbo 4濃縮器(カットオフ、5kDa、Sartorius Stedim Biotech、Aubagne、France)を使用してタンパク質を200μMまで濃縮し、0.2μmでろ過し、液体窒素で瞬間冷凍した後、-80℃で保存した。タンパク質濃度は、280nmでのUV吸光度に基づいて推定した。
【配列表】
【国際調査報告】