IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オプティカル スパインの特許一覧

<>
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図1
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図2
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図3
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図4
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図5
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図6
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図7
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図8
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図9
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図10
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図11
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図12
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図13
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図14
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図15
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図16
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図17
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図18
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図19
  • 特表-半透明の照明付き内視鏡プローブ 図20
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(54)【発明の名称】半透明の照明付き内視鏡プローブ
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/06 20060101AFI20220112BHJP
【FI】
A61M25/06 500
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531615
(86)(22)【出願日】2019-08-09
(85)【翻訳文提出日】2021-02-08
(86)【国際出願番号】 US2019045956
(87)【国際公開番号】W WO2020033862
(87)【国際公開日】2020-02-13
(31)【優先権主張番号】62/716,677
(32)【優先日】2018-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521059435
【氏名又は名称】オプティカル スパイン
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ジャクソン,3世,アヴリー
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA21
4C267BB02
4C267CC04
4C267DD10
4C267GG26
(57)【要約】
照明付き半透明内視鏡プローブシステムは、ハンドルと、硬質および/または骨組織に貫入して通過するための剛性の細長い本体とを含み、ハンドルから遠位に配置され且つ透明な掘進ヘッドを含む遠位先端に隣接して配置された一体型カメラおよび光源を含む。システムは、組織に貫入して通過するときに遠位端におけるリアルタイムの視覚化を提供する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明付き半透明内視鏡プローブであって、
(a)共通の中央の細長い軸に沿って相互に係合可能な剛性のカニューレ構成要素を含む組織貫通プローブであって、
(i)剛性の外側アクセスカニューレ、および
(ii)遠位端に透明な掘進ヘッドを含む剛性の貫通カニューレ、
を含む組織貫通プローブと、
(b)スコープ構成要素と、を備え、
前記剛性の外側アクセスカニューレは、遠位先端と近位開口部によって境界を定められ、前記剛性貫通カニューレをスライド可能に受け入れるように適合された内側貫通チャネルを含み、前記剛性貫通カニューレは、遠位透明掘進ヘッドと近位開口部によって境界を定められ、前記スコープ構成要素をスライド可能に受け入れるように適合された内側貫通チャネルを含む、照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項2】
前記組織貫通プローブの前記構成要素のそれぞれが、前記構成要素の制御を支援するためにユーザの手と協働するための近位ハンドルを備える、請求項1に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項3】
前記剛性貫通カニューレの細長い本体および前記透明な掘進ヘッドのうちの1つまたは複数が、ポリマー、ガラス、および金属-セラミックガラス様材料から選択される透明材料で形成される、請求項1に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項4】
前記剛性貫通カニューレの細長い本体と前記透明な掘進ヘッドが一体ではなく、分離可能に結合される、請求項1に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項5】
前記透明な掘進ヘッドが、ポリマー、ガラス、および金属-セラミックガラス様材料から選択される透明材料で形成される、請求項1に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項6】
前記剛性貫通カニューレの細長い本体および前記透明な掘進ヘッドのそれぞれが、ポリマー、ガラス、および金属-セラミックガラス様材料から選択される透明材料で形成される、請求項1に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項7】
前記剛性貫通カニューレの前記細長い本体と前記透明な掘進ヘッドが一体である、請求項6に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項8】
前記透明材料が金属-セラミックガラス様材料である、請求項3に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項9】
前記透明材料が酸窒化アルミニウムである、請求項8に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項10】
照明付き半透明内視鏡プローブであって、
前記プローブの制御を支援するためにユーザの手と協働するためのハンドルと、
前記ハンドルと係合可能な近位端を有し、前記ハンドルから遠位端まで延びる縦軸を有する本体であって、
前記ハンドルとの係合部分から前記遠位端まで前記本体を通って延びる中央貫通チャネル、および
前記中央貫通チャネルを少なくとも部分的に取り囲み、前記遠位端の上部まで延在し、それに隣接して終端する周辺ボイド、
を含む本体と、を含み、
前記本体の前記遠位端および前記遠位端に近接する前記本体の少なくとも一部が、ポリマー、ガラス、および金属-セラミックガラス様材料から選択される透明材料で形成される、照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項11】
先端が、骨を通して押されるように適合された硬度および構成を有する、請求項11に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項12】
前記本体が円筒形であり、前記遠位端が円筒形であり、円錐台状の先端で終端する、請求項12に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項13】
前記プローブが、前記プローブが組織内で前方に移動されるときにリアルタイムの視覚化を可能にするために近位に配置されたライティングと、最も少ない1つのカメラとをさらに備える、請求項12に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項14】
前記中央貫通チャネルが円筒形である形状を有する、請求項11に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項15】
前記周辺ボイドが、前記中央貫通チャネルの境界を定める内壁と外壁との間に画定された単一の円周方向ボイドチャネルを含む、請求項11に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項16】
前記周辺ボイドが最低部で湾曲した形状の基部を成し、基部は代替の実施形態では、湾曲以外の形状を有し得、円錐形、平面であり得るか、または前記内壁と外壁のそれぞれに隣接する直角または丸みを帯びた角を有し得る、請求項11に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項17】
前記周辺ボイドが、それぞれ内壁によって輪郭を描かれた2つ以上の別個の周辺ボイドチャネルによって形成される、請求項11に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項18】
前記周辺ボイドが、前記中央貫通チャネルと同心以外で配置された1つまたは複数の別個の周辺ボイドチャネルを含む、請求項11に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項19】
前記周辺ボイドが、2つ、3つまたはそれ以上の別個の周辺ボイドチャネルを含み、前記周辺ボイドが、2つ以上の卵形、円形、または腎臓形の周辺ボイドチャネルを含む、請求項11に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【請求項20】
前記透明材料が酸窒化アルミニウムを含む、請求項11に記載の照明付き半透明内視鏡プローブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国特許法第119条(e)の下、2018年8月9日に提出された米国仮特許出願第62/716,677号および2018年12月14日に提出された米国仮特許出願第62/779,902号に付与された利益を主張し、それら出願の全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
体内の組織内への器具およびインプラントの配置は、様々な難題を呈する場合がある。骨の貫通が必要であるか、様々な種類の軟組織の貫通が必要であるかにかかわらず、通常は視覚化が必要である。組織への進入が完了すると視覚化を提供する腹腔鏡装置およびシステムの多くの例がある。しかし、胃腸系や血管系向けなど、十二指腸管腔系の背景を超えて、リアルタイムで視覚化を伴う組織への進入を許容するために利用できる技術が不足している。特に、骨を貫通する際の視覚化、または軟組織および半軟組織および臓器と骨の間の結合組織を貫通する際の視覚化の選択肢はほとんどない。そのような例の1つには、椎骨の椎弓根の貫通など、スクリューを配置するための骨の貫通が含まれる。別の例は、脊椎傍筋と椎間関節の保存を可能にする孔を介した椎間板への経孔アクセスのためのカンビンの三角形(Kambin’s triangle)への貫通である。
【0003】
視覚化が有益であろう最初の例に関して、脊椎への前方アクセスを伴わないほとんどの脊椎固定手術には、椎骨の椎弓根の貫通が必要である。椎弓根は、椎骨の後部から突出する密な茎のような構造であり、椎骨ごとに他の構造に接続する2つの椎弓根がある。椎弓根は脊椎の最も強い取り付け点であるため、骨と金属の接続を損なうことなく、脊椎に大きな力を加えることができる。椎弓根スクリューを挿入するために、長くて細い金属製のプローブを、椎弓根を通して椎体に挿入し、スクリューを受け入れるための穴を形成する。従来の椎弓根プローブは、直線状または湾曲状であり得、近位端に拡大されたハンドグリップを備えた細長い中実の金属シャフトを備えている。プローブは、椎弓根を貫通する穴を形成するように適合された成形遠位端を有し得るか、または別個の千枚通しまたはリーマを最初に使用して椎弓根を貫通する穴を形成し、次いでスクリューの経路を開発するためにプローブが椎弓根の海綿骨および椎体に挿入される。いわゆるギアシフトペディクルプローブおよびフォックスペディクルプローブを含む、様々なプローブが従来技術で知られている。ギアシフトプローブは近位端に丸い頭部を備えるが、フォックスプローブは近位端に平らな円盤状の頭部を備える。
【0004】
スクリュー配置を概算またはシミュレートするために使用される従来のモダリティは間接的であり、X線透視ガイダンスおよびフレームレス定位的ガイダンスを含む。椎弓根と周囲の生体構造の概算は、手術前に行われるCTスキャンまたはMRIから取得される。従来のプローブの適切な配置は、触感にある程度依存する。例えば、プローブの前進はスムーズで一貫しているはずである。突然の下落は、椎弓根から横方向に抜け出ることを示唆し、抵抗の増加は、椎弓根または椎体皮質に対する当接を示す。これらの従来のモダリティは急な学習曲線を必要とし、不適切または不正確なプローブの操作と椎弓根スクリューの配置は、椎弓根皮質の尾側または内側への貫通および硬膜または神経の損傷をもたらし得る。さらに、従来の椎弓根プローブの場合、椎弓根内に穴が開けられたこと、およびスクリューが椎弓根内に完全に配置されることを確認する直接的な方法はない。スクリューの一部が椎弓根の外側に配置されると、周囲の構造が損傷し得る。スクリューの置き間違いにより、神経根の損傷、硬膜外血管の損傷、または髄液の漏出が発生する可能性がある。
【0005】
したがって、従来技術の当て推量およびエラーが発生しやすいモダリティを排除し、外科的処置中に椎弓根プローブが椎弓根スクリューを適切に配置するための穴を形成するための正しい位置にあるという確認を提供する椎弓根スクリューを挿入するためのシステムおよび方法が必要である。
【0006】
さらに、カンビンの三角形を介して組織にアクセスするための第2の例に関して、組織は椎弓根骨ほどの耐性はないが、可撓性スコープシステムには大きすぎる抵抗を示し、より従来的な腹腔鏡の使用には適しておらず、これらはいずれも、標的組織へのアクセスが達成された場合にのみ有用である。したがって、組織が貫通されている間に視覚化を可能にし、外科医が神経および他の敏感な構造を避けて操作することを誘導しながら組織を貫通することができるシステムおよび方法が必要である。より一般的には、体内の部位、特に骨などの中実組織を介して形成された通路内の部位、および骨組織内またはそれに隣接する空隙内の部位のリアルタイムでの直接視覚化を外科医に提供する内視鏡システムが必要である。
【発明の概要】
【0007】
本発明は一般に外科用器具に関する。より具体的には、本発明は、リアルタイムで組織内を視覚化するために組織内で使用するための組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブに関する。いくつかの例において、視覚化は、例えば、組織の開放空間、骨の通路(通路の形成後または形成中)、2つの椎骨の間の椎間板空間内、ジョイント関節空間内、骨以外の他の中実組織内、カンビンの三角形(腰椎の背外側椎間板および脊椎に到達するための共通のアクセス通路の上に位置する3次元の解剖学的直角三角形)などの空間内、および他の解剖学的空間内を含む、任意の1つまたは複数の解剖学的空間内で、本開示による発明の組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブを使用して達成され得る。
【0008】
いくつかの特定の実施形態では、本発明は、骨などの全体的に中実の組織を通過するための、およびいくつかの特定の用途では、椎弓根スクリュー挿入の準備において、椎骨椎弓根などの骨を通過するための、組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブ(「プローブ」)に関する。いくつかの実施形態では、本発明は、皮質骨を貫通することができる、または海綿骨を通って前進することができる、またはこれらの組み合わせを実行できるプローブに関する。さらに他の実施形態では、プローブは、切削および/または焼灼器具の必要なしに、筋肉および結合組織などの組織を貫通するように適合されている。
【0009】
一実施形態では、ハンドルと、硬い組織および/または骨組織に貫入して通過するための剛性の細長い本体とを含み、ハンドルから遠位に配置され、透明な掘進ヘッドを含む遠位先端に隣接して配置された一体型カメラおよび光源を含む、照明付き半透明内視鏡プローブシステムが提供される。プローブシステムは、スライド可能に係合可能な構成要素を含み、その1つまたは複数は、独立して操作することができるか、または協調操作のために係合可能であり得る近位ハンドルを含む。別の実施形態では、プローブは、近位ハンドルおよび遠位テーパ先端、ならびにハンドルと先端との間の本体を含む。
【0010】
1つの特徴によれば、プローブは、プローブのユーザが、プローブ先端が挿入されている領域を見ることを可能にする少なくとも1つの光源を組み込む。そして、プローブは、プローブ本体内の近位または遠位のいずれかに配置された少なくとも1つのカメラを組み込む。いくつかの特定の実施形態では、カメラおよびライティングは遠位に配置され、その細長い軸においてプローブ内の中央にあるか、または軸から横方向に向けられ、遠位端に方向付けられて、プローブが組織内で前方に動かされるときに遠位先端でリアルタイムの視覚化を可能にする。実施形態によれば、カメラとライトは一体化され、貫通プローブ内の透明な掘進ヘッドに隣接して遠位に配置される。掘進ヘッドの透明性は、光源からの光の通過を可能にし、遠位端で照明を方向付けて提供し、カメラによる視覚化を提供するのに十分である。いくつかの実施形態では、プローブの少なくとも一部、および遠位先端の近位および上方の位置に配置された1つまたは複数のカメラのリテーナに沿った透明性は、プローブおよびプローブの遠位端の周囲組織の追加の可視性を提供することができる。他の特徴によれば、プローブは、任意選択的に、その遠位端の取り外し可能な先端、骨にリーマ加工するための遠位切削特徴部のいずれか1つまたは複数、および灌注および吸引機能の1つまたは複数を含み得る。
【0011】
本発明の前述の、ならびに他の目的および利点は、添付の図面と併せて検討される場合、以下の詳細な記載から明らかになり、ここで同様の参照文字はいくつかの図を通して同様の部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示による、発明の照明付き半透明内視鏡プローブの概略斜視図であり、椎骨との関連で、特に椎弓根(P)を参照して表されている。
図2図1に示される本発明の照明付き半透明内視鏡プローブの立面図であり、ここで、プローブの一部は、図1に比べて近接した状態で示されている。
図3図2に示される本発明の照明付き半透明内視鏡プローブの側面断面斜視図であり、断面図はプローブの縦軸に沿っている。
図4】本発明の照明付き半透明内視鏡プローブの本体の縦軸を横切る断面図であり、中心および周辺ボイドを示している。
図5】本発明の代替の実施形態の照明付き半透明内視鏡プローブの本体を通る縦軸を横切る断面図であり、中心および周辺ボイドを示している。
図6】本発明の照明付き半透明内視鏡プローブの先端部分の縦軸を横切る断面図であり、中央貫通チャネルを示している。
図7】本開示による、発明の組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステムの概略斜視図であり、椎骨との関連で、特に椎弓根を参照して表されている。
図8図7に示される本発明のプローブシステムの分解斜視図である。
図9図7に示される本発明のプローブシステムの外側アクセスカニューレ構成要素の斜視図である。
図10図7に示される本発明のプローブシステムの外側貫通カニューレ構成要素の斜視図である。
図11図7に示される本発明のプローブシステムの一体化されたカメラおよびライト構成要素を備えたスコープの斜視図である。
図12図7に示される本発明のプローブシステムの遠位先端部分における縦軸を横切る断面図である。
図13図7に示される本発明のプローブシステムの貫通カニューレおよび透明な掘進ヘッド構成要素の拡大された分解斜視図である。
図14】本発明のプローブシステムの貫通カニューレおよび透明な掘進ヘッド構成要素の代替の実施形態の拡大斜視図である。
図15図14に示される本発明のプローブシステムの遠位先端部分における縦軸を横切る拡大断面図である。
図16図14に示される本発明のプローブシステムの外側アクセスカニューレ、貫通カニューレ、および透明な掘進ヘッド部分の拡大側面斜視図である。
図17】一体型のカメラおよびライトを備えるスコープの遠位先端の拡大斜視図である。
図18】本発明のプローブシステムの貫通カニューレおよび透明な掘進ヘッド構成要素の代替実施形態の拡大斜視図である。
図19図18に示される本発明のプローブシステムの遠位先端部分における縦軸に沿った断面図である。
図20図18に示される本発明のプローブシステムの外側アクセスカニューレ、貫通カニューレ、および透明な掘進ヘッド部分の拡大側面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示によれば、骨組織を貫通するためのプローブなどの従来型プローブとその基本的特徴が概ね一致する、組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブが提供される。したがって、照明付き半透明内視鏡プローブは、ハンドル、本体、および貫通先端を含む従来の特徴を含む。代表的な従来のプローブは、基準枠として、近位端に直径約2インチの円盤状の頭部を有し、その一方の側の中心から突出する細長い中実の金属シャフトを有する従来のフォックスペディクルプローブである。シャフトの遠位端にある低減された直径の先端は、リーマとして機能するように構成されている。すなわち、ドリルビットに見られるような溝付きの構成を有し得る。使用中、外科医は円盤状の頭部を自分の手の平に置き、このときシャフトは前方に延びている。次に、プローブがシャフトの縦軸を中心に前後に回転されている間、先端が椎弓根に押し付けられて、椎弓根スクリューを受け入れるための穴が椎弓根に形成される。
【0014】
様々な実施形態によれば、ここに開示される組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステムは、組織を貫いて移動するときに、組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステムの遠位端で直接リアルタイムの視覚化を可能にする特徴を含む。本開示は、例として、脊椎における、具体的には椎骨の椎弓根にアクセスする、外科的処置との関連で本発明の組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステムの使用をもっぱら提供するが、本開示は、外科的検査または介入のために体内の空間にアクセスするいずれかの他の組織での使用に及ぶことは理解されよう。いくつかの特定の実施形態では、本開示は、中実組織、特に骨組織を通過して視覚化するのに特に適した、組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステムを提供する。他のいくつかの例では、組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステムを使用して、2つの椎骨間の椎間板空間内、ジョイント関節空間内、骨以外の他の中実組織内、カンビンの三角形(腰椎の背外側椎間板および脊椎に到達するための共通のアクセス通路の上に位置する3次元の解剖学的直角三角形)などの空間内、および他の解剖学的空間内を視覚化することができる。
【0015】
次に参照する図1~20は、本発明の様々な実施形態およびそれらが組み立てられる方法を示し、それぞれ、同様の参照番号は、図面および本明細書で提供される参照番号のキーに従って同様の構成要素を指す。
【0016】
ここで図面を参照すると、いくつかの実施形態において、本開示による発明の照明付き半透明内視鏡プローブが図1図6に示されている。
【0017】
図1に示されるように、いくつかの実施形態において、本発明の照明付き半透明内視鏡プローブ10は、少なくとも部分的に、透明なポリマー、透明なガラスまたはガラス様材料で形成される。特に、照明付き半透明内視鏡プローブ10の少なくとも一部は、そのような透明なポリマー、透明なガラス、またはガラス様材料で形成される。以下でさらに記載するように、照明付き半透明内視鏡プローブ10は、少なくとも1つの光源を組み込んで、プローブが挿入されている領域をユーザが見ることができるようにする。そして、照明付き半透明内視鏡プローブ10は、照明時に、近位に配置された最も少ない1つのカメラを組み込み、プローブが組織内で前方に移動されるときにリアルタイムの視覚化を可能にする。プローブは、その長さの少なくとも一部に沿って透明であり、その透明度は、近位に配置された光源からの光の通過を可能にして遠位端22に照明を向けて提供するのに十分である。同様に、プローブの少なくとも一部に沿ったプローブの透明度は、遠位端22の近位および上方の位置に配置された1つまたは複数のカメラが、その画像および周囲の組織の画像を提供できるようにするのに十分である。他の特徴によれば、プローブは、任意選択的に、その遠位端に取り外し可能な先端のいずれか1つまたは複数、骨にリーマ加工するための遠位切削機能、および灌注および吸引機能の1つまたは複数を含み得る。
【0018】
再び図1を参照すると、本開示による発明の照明付き半透明内視鏡プローブ10は、脊椎の解剖学的構造、すなわち椎体の椎弓根(P)との関連で描かれている。示されるように、照明付き半透明内視鏡プローブ10は、遠位テーパ先端22で終端する遠位端20と、近位ハンドル60と、ハンドル60および先端22の間の本体40とを含む。図示されるように、照明付き半透明内視鏡プローブ10は、近位ハンドル60に隣接して、光ファイバ照明、カメラ、流体の流入および流出、排気、および神経監視/神経刺激電極のうちの1つまたは複数など、様々な入力および出力を収容することができるライン52、54を備えたマニホルド30を含む。示されたマニホルド30およびハンドル60は本質的に概略的であり、他の特徴、形状、および構成が可能であり、示されるような特徴は、本発明の照明付き半透明内視鏡プローブ10に関して限定することを決して意図しないことが理解されよう。
【0019】
ここで図2図6を参照すると、照明付き半透明内視鏡プローブ10の遠位端20および本体40の少なくとも一部の代替図が示されている。図3の断面図に示されるように、照明付き半透明内視鏡プローブ10は、本体40の近位部分から遠位先端22を通って延びる中央貫通チャネル100を含む。チャネル100は、工具または器具、例えば、Kワイヤ(キルシュナーワイヤ)または様々な外科的処置で通常使用される他のガイドラインまたはワイヤの通過を可能にする形状およびサイズである。照明付き半透明内視鏡プローブ10はまた、本体40の一部内に含まれるが、照明付き半透明内視鏡プローブ10の遠位端20内には含まれず、本体40の近位部分から延在し、遠位端20の近位部分に隣接する地点で、本体40内で終了する周辺ボイド200を含む。
【0020】
再び図4図6を参照すると、縦軸を横切る断面の別の図は、照明付き半透明内視鏡プローブ10の本体40および遠位端20を示している。図6を参照すると、中央貫通チャネル100は、遠位端20の断面図に示されている。ここで、図4および図5を参照すると、周辺ボイド200の代替の実施形態が示されている。図4では、周辺ボイド200は、中央貫通チャネル100の境界を定める内壁110と、単一の外壁210との間に確定された単一の円周方向周辺ボイド200として示され、周辺ボイド200は本体40の近位部分から延び、遠位端20の上部(近位)部分に隣接して終了する。示されるように、周辺ボイド200は、最低部で湾曲した形状の基部を成し、基部は代替の実施形態では、湾曲以外の形状を有し得、円錐形、平面状であり得、または内壁110および外壁210のそれぞれに隣接する直角のまたは丸みを帯びた角を有し得る。
【0021】
ここで図5を参照すると、周辺ボイド200の代替の実施形態が示され、周辺ボイド200は、6つの別個のくさび形チャネル200’によって形成され、内壁210’によって輪郭を描かれる。さらに他の実施形態では、中央貫通チャネル100は、円筒形以外の形状を有し得、中央に配置され得るが、必ずしも照明付き半透明内視鏡プローブ10の中心自体内にあるとは限らないことは理解されよう。さらに、本体40の1つまたは複数は、円筒形以外の形状を有し得、遠位端20は同様に円筒形以外の形状を有し得、円筒形または円錐形の先端で終端し得る。さらに、周辺ボイド200は、中央貫通チャネル100と同心以外に配置された1つまたは複数の別個のチャネルから形成され得る。また、周辺ボイド200は、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上の別個のチャネルから形成され得る。したがって、代替の例では、周辺ボイド200は、2つ以上の卵形、円形、または腎臓形(腎臓)のチャネルから形成され得る。そして、さらに別の例では、周辺ボイド200は、2つ以上のチャネルを含み得、その1つまたは複数は、チャネルの1つまたは複数の他の終端点と異なる、照明付き半透明内視鏡プローブ10の長さに沿った位置で終端し得る。そして、様々な実施形態において、周辺ボイド200の特徴のうちの1つまたは複数は、周辺ボイド200およびそれらの終端をさらに確定し得る厚さの特性および光学特性を含み得る。
【0022】
いくつかの代替実施形態では、周辺ボイド200および/または1つまたは複数いくつかの代替実施形態では、周辺ボイドチャネル200'は、両端で開放し得(すなわち、貫通チャネルである)、ここで周辺ボイド200またはボイドチャネル200'の遠位端は、照明付き半透明内視鏡プローブ10の外壁に開放している。いくつかのそのような実施形態によれば、照明付き半透明内視鏡プローブ10は、レンズまたはシールドの形態の1つまたは複数の追加の構成要素をさらに含む。そのような実施形態によれば、レンズまたはシールドは、透明ポリマー、透明ガラスまたはガラス様材料で形成され、一方、周辺ボイド200を含む本体40の部分は、透明ポリマー、透明ガラスまたはガラス様材料で形成され得る、または透明ではない別の材料で形成され得る。
【0023】
様々な実施形態によれば、照明付き半透明内視鏡プローブ10は、周辺ボイド200内に配置された照明およびカメラ特徴部の1つまたは複数を含む。本体40の、特に周辺ボイド200を含む領域内の、比較的大きな円周は、照明およびカメラを、照明付き半透明内視鏡プローブ10の遠位端20の上およびそれに向けて配置することを可能にする。照明およびカメラ構成要素の数、配置、および他の特徴は、本体40および遠位端20、ならびにそれらの長さを形成するために使用される材料の光学特性に基づいて選択され得、それにより、照明付き半透明内視鏡プローブ10が使用されているときに遠位先端22および周囲組織の所望の視覚化を提供するようにする。
【0024】
再び図2および図3を参照すると、遠位端20は、その長さの一部を通して実質的に均一な直径を有し、先端面23により遠位先端22で終端する領域を含む。示される実施形態では、本体40は、遠位端20の直径よりも大きい直径を有し、本体40と遠位端20との間の移行部は、漸進的なテーパとして示されている。本体40と遠位端20との間の移行部の性質は、より急激であるか、またはより緩やかである可能性があることが理解されよう。いくつかの実施形態では、照明付き半透明内視鏡プローブ10の本体40および遠位端20は単一であり、透明なポリマー、透明なガラス、またはガラス様材料などの同じ材料で形成される。
【0025】
他の実施形態では、遠位端20のみ、または本体40の一部および遠位端20が、本体40に取り付け可能な別個の部分として形成される。そのような1つの例では、図3を参照すると、遠位端20は、ジョイント24で本体40の遠位部分と係合可能である。さらに他の実施形態によれば、ジョイント24は、より近位に、本体40と遠位端20との間の接合部に、および周辺ボイド200の下(すなわち、それを横切ることなく)に、または本体40内に、周辺ボイド200を横切って位置付けることができる。図示のように、ジョイント24を介した取り外し可能な遠位端20の任意選択の特徴は、遠位先端22が損傷しているか、または骨などに起因する摩耗により不明瞭になっている場合に交換を可能にする、または交換は遠位先端22で他の特徴を提供するために望まれる。いくつかの実施形態では、ジョイントはルアーロックであり、本体および取り外し可能な先端のそれぞれは、係合可能なルアーテーパおよびロックを含む。いくつかの実施形態では、取り外し可能な先端および本体のそれぞれは、相補的なねじ山を含む。
【0026】
いくつかの例では、その長さの少なくとも一部に沿った遠位端20は、照明付き半透明内視鏡プローブ10で形成された穴に挿入される椎弓根スクリューの直径とほぼ同じか、またはそれよりもわずかに小さい直径を有し、穴に挿入されるスクリューと確実に係合するために、均一な直径を有する細長い穴を形成する。いくつかの実施形態では、照明付き半透明内視鏡プローブ10は、硬い皮質骨組織、例えば、椎骨椎弓根の硬い皮質骨組織を貫通して、椎弓根スクリューを受け入れるための穴を形成するように適合される。そのような実施形態によれば、先端は、硬骨組織を通るプローブの貫通を促すためのリーマとして機能する硬度および構成を有する。そのような実施形態によれば、図面に示されるように、先端面23は、ベベル状、平面状、または尖鋭状であり得、骨の貫通を向上する表面テクスチャ特徴部の1つまたは複数を含み得、そのような特徴部は、例えば、ローレット切り、バリ、溝および歯から選択される。
【0027】
いくつかの代替の実施形態では、遠位先端22は、金属または他の材料で形成され得、閉鎖またはカニューレ挿入され得る先行先端を含み、骨の貫通を促進する構造または特徴部を含む先行部分を含む、取り外し可能なキャップまたはスリーブと係合するように適合される。取り外し可能なキャップまたはスリーブは、皮質骨の貫通を可能にするためにユーザによって選択的に係合され、その後、組織内の視覚化のために照明付き半透明内視鏡プローブ10の遠位端20の明確な視界を可能にするために切り離され得る。他の実施形態では、先端面23は、本質的に滑らかであり、概して平面状、ベベル状、または尖鋭状であり得、面取りした、ベベル状、平面状、または丸みを帯びたエッジの1つであり得るエッジを含むことが理解される。
【0028】
いくつかの実施形態によれば、プローブは、その長さの少なくとも一部に沿って透明であり、近位に配置された光源からの光の通過を可能にして遠位端に照明を向け、提供するのに十分な透明度である。いくつかの実施形態によれば、プローブは、その遠位端の取り外し可能な先端、骨にリーマ加工するための遠位切削特徴部のいずれか1つまたは複数、および灌注および吸引機能の1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態によれば、プローブは、光ファイバ照明、カメラ、流体の流入および流出、排気、および神経監視/神経刺激電極の1つまたは複数など、様々な入力および出力を収容することができるラインを備えたマニホルドを含む。
【0029】
再び図面を参照すると、組織貫通プローブ250を含む発明の照明付き半透明内視鏡プローブシステム310の実施形態が図7図20に示されている。貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステム310の機能の鍵は、少なくとも外側アクセスカニューレ320および貫通カニューレ330の剛性、ならびに透明な掘進ヘッド350の透明および貫通性であり、その組み合わせが、リアルタイム可視化のために、軟組織、骨組織、または結合組織で形成された中実組織を貫通して案内するために必要な機械的特徴部を提供する。これらの特徴部は、当技術分野におけるプローブに対する有意かつ非自明な改善を構成し、胃腸管および血管系内などの管腔によって画定されない一般に中実な組織内で、プローブの遠位先端にある組織をリアルタイムに見る能力を初めて可能にする。
【0030】
ここで図8を参照すると、組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステム310は、剛性の外側アクセスカニューレ320と、遠位端332に透明な掘進ヘッド350を有する剛性の貫通カニューレ330とを含む組織貫通プローブ250を含み、いくつかの実施形態では、一体化されたカメラおよびライトを備えたスコープ構成要素340を含むスコープ構成要素340を受け入れるように適合される。様々な実施形態によれば、図7および図8に示されるように、剛性の外側アクセスカニューレ320、剛性の貫通カニューレ330、ならびに一体化されたカメラおよびライト構成要素を備えたスコープ構成要素340は、共通の中央の細長い軸に沿って相互係合可能であり、一体化されたカメラおよびライトを備えたスコープ構成要素340は、剛性の貫通カニューレ330内にスライド可能に受け取られ、剛性の貫通カニューレ330はそれ自体が剛性の外側アクセスカニューレ320内にスライド可能に受け入れられる。
【0031】
図12および図13を参照すると、貫通カニューレ330の壁は、中実であり得るか、または有窓であり得る。同様に、示されていないが、外側アクセスカニューレ320の壁もまた、中実または有窓であり得る。いくつかの実施形態では、開窓は、図示のようにスロット339であり得るか、またはそれらは他の非限定的な形状を有し得る。
【0032】
ここで図9図11を参照すると、組み立てられると、組織貫通プローブ250は、外側アクセスカニューレ320および貫通カニューレ330を含み、貫通カニューレ330は、外側アクセスカニューレ320の貫通チャネル327内にスライド可能に配置される。組み立てられると、組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステム310は、一体化されたカメラおよびライトを備えたスコープ構成要素340が貫通カニューレ330の貫通チャネル337内にスライド可能に配置される組織貫通プローブ250を含む。示されるように、カニューレ320、330の細長い剛性ハウジング325、335の壁は、密接に接触している可能性がある。他の実施形態では、貫通チャネル327の直径が、貫通カニューレ330の細長い剛性ハウジング325、335の直径に近いか、またはそれよりはるかに大きいように、壁の間に間隔が存在し得る。この関係性は、スコープ受け入れチャネル337および、カメラおよびライトが一体化されたスコープ構成要素340の細長いスコープハウジング346に対する寸法上のその関係性にもあてはまる。
【0033】
様々な実施形態において、貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステム310は、各構成要素の細長い剛性ハウジング325、335の間の流体(液体または気体)の通過を可能にするように適切なクリアランスで適合され、貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステム310の遠位端322における流体の送達および除去を可能にする。いくつかの実施形態では、貫通カニューレ330および一体型カメラおよびライトを備えたスコープ構成要素340のうちの1つまたは複数は、それらのハウジング335、346の長さの少なくとも一部に沿った外壁に、流体の動きを可能にし、および/またはスライド可能な係合および切離しを容易にし、組み立てられた貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステム310の長軸に沿ったねじれまたは曲がりの発生時のロックまたは使用時の水分等への曝露を防止するリブまたは他の形状またはテクスチャ(図示せず)を含み得る。
【0034】
図11を参照すると、一体化されたカメラおよびライトを備えたスコープ構成要素340は、その近位端341において、図面に示されるような円筒形、または他の人間工学的に許容される形状、例えば、カニューレ320、330について本明細書に示されるハンドル324、334のような構成などを含む、把持に適した任意の構成を有し得るガイドハンドル345を含む。ガイドハンドル345は、図面に示されるようなグリップまたはストライクプレート343、およびライティング、カメラまたは流体を作動させることのうちの1つまたは複数のためのアクチュエータ344を含み得る。ガイドハンドル345は、いくつかの実施形態では、カメラへの熱および電力の管理に必要な計装を収容し得、ライティングがそこに含まれてもよく、電源およびビデオソース(図示せず)に取り付けるための配線をさらに含むことができる。本体346の遠位先端において、一体化されたカメラおよびライトを備えたスコープ構成要素340は、照明アレイおよびカメラを含む。図面に示されるように、図示の実施形態では、照明アレイ348は遠位先端347の周囲に配置され、カメラ349は中央に配置される。当然のことながら、図面は、例えば、Medigus,Ltd(イスラエル、Omer)から入手可能な一体型カメラおよび照明装置であるMedigus LEDプローブなどの市販の製品を使用する、スコープ構成要素340の照明およびカメラの1つの可能な構成を描写していることは理解されよう。Medigus LEDプローブは、直径1.8/2.0mmの剛性内視鏡で、デバイスの遠位先端に1.2mmのカメラを含んでいる。それには、高品質の100°/140°視野(FOV)の光学系と、デバイスのハンドルに配置された大きなLEDが装備されている。デバイスはステンレス鋼のシャフトを備え、照明はシャフトを介してデバイスの遠位先端に向かって導かれ、そこでカメラは照明用ファイバを介して配置される。LEDはビデオプロセッサから電力を供給されるため、モニタ以外の周辺機器は必要ない。このシステムで使用されるカメラの直径はわずか1.2mm、長さはわずか5mmである。それは高品質の100°FOVの光学系、金属コネクタ付きのシールドカメラケーブル、およびビデオプロセッサを有する。照明およびカメラの他の構成が可能であることは理解されよう。
【0035】
再び図8図10を参照すると、外側アクセスカニューレ320および貫通カニューレ330のそれぞれは、ハンドル324、334に固定されている。ハンドル324、334は、流体マニホルドポート323、333を含む。ハンドル324、334は、外科医または他のユーザの手に快適にフィットするように人間工学的に成形される。ハンドル324、334は、個人の手のひらに適合するように成形される。ハンドル324、334の形状は、カニューレ320、330の制御を支援するために指によって囲まれ、把持されるように設計されている。ハンドル324、334は、流体マニホルドポート323、333への流体吸引または除去導管の取り付けのためにカニューレ320、330を安定させるために、またはカニューレ320、330を組織内に押し込むために使用され得る。いくつかの実施形態では、組織貫通プローブ250は、ユーザが手動の圧力のみを加えることによってハンドル324、334を直接操作することによって、骨および/または軟組織を通して押し込むことができる。図示のように、ハンドル324、334は、係合およびロックのために適合されている。いくつかの実施形態では、外側カニューレおよび内側カニューレの間の係合およびロック特徴部は、近位端321以外にある手段によるものであり得ることは理解されよう。例えば、それぞれは、スナップ嵌め、ツイストロック、ねじ込み式係合などによる係合のために、それらの遠位端322、332に相補的特徴部を含み得る。
【0036】
他の実施形態では、貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステム310は、一体型のカメラおよびライト340を備えるスコープ構成要素340のグリップ/ストライクプレート343上にハンマーまたは他の器具を適用できるように完全に組み立てられ得る。さらに他の実施形態では、ドライバアタッチメント(図示せず)は、組織貫通プローブ250構成要素と係合することができ、アタッチメントは、単純な手動圧力または回転以外の力で器具を押し込むことを容易にするグリップ/ストライクプレート343特徴部を含む。外側アクセスカニューレ320は、キルシュナーワイヤ、Kワイヤまたはそれらに類似するものを、貫通チャネル327を介して手術部位まで通すのに適している。いくつかの実施形態では、外側アクセスカニューレ320は、骨に植え込むためのスクリュー、または手術部位内の組織を操作するための別の器具の通過に適している。
【0037】
ここで図12を参照すると、貫通カニューレ330は、その遠位端332で、透明な掘進ヘッド350と係合するように特に適合される。本発明の実施形態によれば、この透明な掘進ヘッド350は、輪郭のある貫通先端352を有し、半透明性とある程度の光学的透明性を提供しながら、破壊、亀裂、およびひび割れの1つまたは複数に耐えることを可能にする機械的特性を有する材料で形成される。この用途に適した材料の例には、ガラス、半透明の金属セラミック、およびポリマーが含まれる。ここで図12~17および図18~20を参照すると、透明な掘進ヘッド350は、例えば図16に示されるように、円錐形の輪郭のある先端358、または例えば図18に示されるように、平面、凸面、または凹面のうちの1つである面を含む円錐台の輪郭のある先端458の1つである輪郭のある貫通先端352を有し得る。さらに、透明な掘進ヘッド350は、中実であるかまたはカニューレ挿入される、したがって開放端を有する、中実本体357またはカニューレ挿入される本体457を有し得る。いくつかのそのような実施形態では、透明な掘進ヘッド350は、一体型カメラおよびライト遠位端342を備えたスコープ構成要素340を受け入れるためのスコープ着座凹部354、454を含み得る。例えば図16に示される実施形態では、透明な掘進ヘッド350は一体型カメラおよびライトを備えたスコープ構成要素340の遠位端342に対抗する概ね平坦な面を有するロッキング本体356を備えた中実本体357を有する。係合した透明な掘進ヘッド350に隣接する貫通カニューレ330のスコープ受け入れチャネル337にスコープが挿入されるときに、一体型カメラおよびライトを備えたスコープ構成要素340を備えたスコープとのインターフェースにおけるロッキング本体356の他の可能な構成が存在することは理解されよう。
【0038】
いくつかの例では、その長さの少なくとも一部に沿った外側アクセスカニューレ320の細長い剛性ハウジング325は、組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステム310によって形成される穴に挿入されるスクリュー、例えば椎弓根スクリューの直径とほぼ同じか、またはそれよりわずかに小さい直径を有し、穴に挿入されたスクリューと確実に係合するために均一な直径を有する細長い穴を形成する。いくつかの実施形態では、組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステム310は、硬い皮質骨組織、例えば、椎骨椎弓根の硬い皮質骨組織を貫通して、椎弓根スクリューを受け入れるための穴を形成するように適合される。そのような実施形態によれば、透明な掘進ヘッド350は、硬骨組織を通るプローブの貫通を容易にするためのリーマとして機能する硬度および構成を有する。
【0039】
様々な実施形態によれば、組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステムは、吸引、流体(液体および空気)潅注、換気を含む特徴の任意の1つまたは複数をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、そのような特徴の1つまたは複数は、アタッチメントを介して、組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブシステムの近位端にあるマニホルドへ送達され、そのような特徴、例えば限定しないが、外側アクセスカニューレの中央貫通チャネルを通る流れが提供され得る。
【0040】
本発明の組織を貫通する半透明の照明付き内視鏡プローブは、外科医にプローブの正確な位置の照明された直接の視覚的表示を提供し、治療される領域から体液および破砕ごみを洗い流すことを提供し、それによって穴を正確かつ精密に形成することができる。
【0041】
本明細書の様々な実施形態によれば、1つまたは複数の構成要素は、透明な材料で形成され得る。いくつかの実施形態では、透明材料は、医療用途に適しており、一般的な透明性を有する従来の既知のポリマー材料を含み得る。いくつかの実施形態では、特に骨および組織の貫通に適した硬い先端部分に関して、透明な材料は、透明なアルミニウム窒化物であり得る。例えば、ALON(登録商標)すなわち酸窒化アルミニウムの材料は、立方晶スピネル結晶構造を持つ多結晶(粉末製)の透明な高度なセラミックである。この材料は、Surmet(マサチューセッツ州、バーリントン)から商業的に入手することができる。この材料の特性(URL:surmet.com/technology/alon-optical-ceramics/でSurmetによって記載されている)を表1に示す。
【表1】
【0042】
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかに別段に示さない限り、複数形も含むことを意図している。いずれかの物体に関連して使用される「近位」という用語は、物体の操作者(または何らかの他の述べられた基準点)に最も近い物体の部分を指し、「遠位」という用語は、物体の操作者(または何らかの他の述べられた基準点)から最も遠い物体の部分を指す。「操作者」という用語は、特にケアの提供に関連して、医療患者に臨床ケアを提供する専門家または準専門家を意味し、それらを指す。
【0043】
本明細書で使用される解剖学的言及は、医学界で理解されるような用語の標準的な意味を有することを意図している。例えば、本出願は、次の用語への言及を含む場合がある:「頭側」、「頭蓋」および「上」は頭に向かう方向を示し、「尾側」および「下」という用語は足に向かう方向を示す。同様に、「背側」および「後方」という用語は背面に向かう方向を示し、「腹側」および「前方」という用語は正面に向かう方向を示す。そして、「側方」という用語は、患者の側方に向かう方向を示す。「内側」という用語は、患者の正中線に向かう方向を示し、側方から離れる方向を示し、「同側(ipsalateral)」という用語は、操作者または言及される物体に近位の側に向かう方向を示し、「反対側」という用語は、操作者または言及される物体に遠位の側に向かう方向を示す。
【0044】
別段の指示がない限り、明細書、図面、および特許請求の範囲で使用される量、特性などを表すすべての数字は、すべての場合において「約」という用語によって修飾されるものとして理解されるべきである。したがって、別段の指示がない限り、本明細書および特許請求の範囲に記載される数値特性は、本発明の実施形態で望まれる適切な特性に応じて変化し得る近似値である。一般的な発明概念の広い範囲を示す数値範囲およびパラメータは近似値であるにもかかわらず、特定の例に記載される数値は可能な限り正確に報告される。しかしながら、いかなる数値も、本質的に、それぞれの測定で見出されるエラーに必ず起因する特定のエラーを含んでいる。
【0045】
本明細書の例示的な技術に記載され得るようなX線撮影を使用する視覚化への言及は、多くの利用可能なモダリティのうちの1つにおいて手術野および患者を操作者が視覚化する選択肢の単なる代表である。手術室での利用可能性、操作者の好み、および曝露限界に関連する他の要因に依存して、代替の装置および代替の視覚化モダリティを使用できることは当業者によって理解されるであろう。技術の過程での器具の配置の確認は適切であるが、技術の一連のステップに関連する頻度およびタイミングは変化する可能性があり、本明細書の記載は限定することを意図するものではない。したがって、より多くのまたはより少ない視点からの、より多くのまたはより少ない画像が収集され得る。
【0046】
当業者は、体内の位置への言及が特定の外科的アプローチを単に代表するものであることを理解するであろう。さらに、本明細書におけるすべての言及は、図面に示される代表的な画像を背景にして行われる。操作者の好みに応じて、一般的な器具を含む、より少ないまたは追加の器具を使用することができる。さらに、本明細書における特定の機器への言及は、一般的な選択肢が利用可能なまたは操作者の好みに従う他の機器を使用するための選択肢に関して、限定することを意図するものではない。
【0047】
開示された実施形態は、ヒトの脊椎との関連で図面に記載および描写されているが、本明細書の実施形態のすべてまたは様々な態様は、他の種類に関連して、および組織内の深いアクセスが望ましい体の他の部分の任意の種類内で使用され得ることは当業者によって理解されよう。
【0048】
一般的な発明の概念の様々な発明の態様、概念および特徴が、様々な例示的な実施形態との関連で本明細書に記載および図示されるが、これらの様々な態様、概念および特徴は、個別にまたは様々な組み合わせおよびその下位組み合わせのいずれかで、多くの代替の実施形態で使用され得る。本明細書で明示的に除外されない限り、そのようなすべての組み合わせおよび下位組み合わせは、一般的な発明の概念の範囲内にあることが意図されている。さらに、本発明の様々な態様、概念および特徴に関する様々な代替の実施形態(代替の材料、構造、構成、方法、デバイスおよび構成要素、形成、適合および機能に関する代替など)が本明細書に記載されているが、そのような記載は、現在知られているか、または後で開発されるかにかかわらず、利用可能な代替実施形態の完全および網羅的なリストであることを意図しない。
【0049】
当業者は、たとえそのような実施形態が本明細書に明示的に開示されていなくても、発明の態様、概念、および特徴の1つまたは複数を追加の実施形態に容易に採用し得、一般的な発明概念の範囲内で使用する。さらに、本発明のいくつかの特徴、概念および態様は、好ましい配置または方法であるとして本明細書に記載され得るが、そのような記載は、明示的にそのように述べられない限り、そのような特徴が要求されているまたは必要であることを示唆することを意図しない。さらに、本開示の理解を助けるために、例示的または代表的な値および範囲が含まれる場合があるが、そのような値および範囲は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、そのように明示的に述べられている場合にのみ、重要な値または範囲であることが意図されている。
【0050】
さらに、様々な態様、特徴および概念は、本明細書において、発明に関するまたは発明の一部を形成するものとして明示的に識別され得るが、そのような識別は、排他的であることを意図せず、むしろ、そのようなものとして、または特定の発明の一部として明示的に識別されることなく、本明細書に完全に記載される発明の態様、概念および特徴が存在し得る。例示的な方法またはプロセスの記載は、すべての場合に必要であるとしてすべてのステップを含めることに限定されず、また、ステップが提示される順番は、明示的に述べられない限り、要求されるとも必要であるとも解釈されるべきでない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【国際調査報告】