(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(54)【発明の名称】心血管イベントに対するバイオマーカー
(51)【国際特許分類】
G01N 33/92 20060101AFI20220112BHJP
G01N 33/68 20060101ALI20220112BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20220112BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20220112BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20220112BHJP
A61K 31/455 20060101ALI20220112BHJP
A61K 31/7088 20060101ALI20220112BHJP
A61K 31/616 20060101ALI20220112BHJP
A61K 48/00 20060101ALI20220112BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20220112BHJP
【FI】
G01N33/92 Z
G01N33/68
A61P9/00
A61P9/10
A61K45/00
A61K31/455
A61K31/7088
A61K31/616
A61K48/00
A61K39/395 N
A61K39/395 T
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531869
(86)(22)【出願日】2019-12-06
(85)【翻訳文提出日】2021-07-26
(86)【国際出願番号】 EP2019084008
(87)【国際公開番号】W WO2020115288
(87)【国際公開日】2020-06-11
(32)【優先日】2018-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521240882
【氏名又は名称】ゾラ バイオサイエンシーズ オサケ ユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100137626
【氏名又は名称】田代 玄
(72)【発明者】
【氏名】ヒルヴォ ミカ
(72)【発明者】
【氏名】ラークソネン レイヨ
【テーマコード(参考)】
2G045
4C084
4C085
4C086
【Fターム(参考)】
2G045AA25
2G045CA25
2G045CA26
2G045CB01
2G045CB03
2G045CB07
2G045DA60
2G045FA36
2G045FB03
2G045FB06
2G045FB08
2G045FB12
4C084AA13
4C084AA17
4C084NA05
4C084ZA361
4C084ZA451
4C084ZC411
4C085AA14
4C085CC23
4C085EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC19
4C086DA17
4C086EA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA05
4C086ZB08
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZB32
(57)【要約】
本開示は、対象において、1つまたは複数の心血管イベントを診断、予測、予防および/または処置するための脂質濃度の決定に関する方法および使用に関する。本方法は、対象からの試料の脂質濃度を分析し、これらを対照と比較することを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の心血管(CV)イベントを発症する対象のリスクを決定するための方法であって、
(a)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度を決定するステップ、
【化1】
(式中、R
1は、11~17個の炭素原子を有する飽和、一価不飽和または二価不飽和のアルキル鎖であり、R
2は、13~25個の炭素原子を有する飽和、一価不飽和または二価不飽和のアルキル鎖である)、
(b)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定するステップ、
【化2】
(式中、R
3およびR
4は、飽和、一価不飽和または多価不飽和のアルキル鎖である)、ならびに
(c)試料が、対照と比較して増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCを含有する場合、対象が1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有することを決定するステップ
を含む方法。
【請求項2】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または
少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(i)試料をアッセイして、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerの濃度を決定するステップ、ならびに/または
(ii)試料をアッセイして、表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定するステップ、ならびに
(iii)試料が、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または追加のPCを含有する場合、対象が1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有することを決定するステップ
をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
決定するステップ(c)および/または(iii)の後に、
(d)1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有すると決定された対象に処置を施すステップ
をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
対象において心血管疾患(CVD)を処置するまたは1つもしくは複数の心血管(CV)イベントを予防する方法であって、対象が請求項1~3のいずれか1項に記載の方法により1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有すると特定された場合、対象に処置を施すことを含む方法。
【請求項6】
対象からの試料中に少なくとも2種の脂質を検出する方法であって、少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度を検出することを含む方法。
【請求項7】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
試料中の、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または追加のPCの濃度を検出することをさらに含む、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度、ならびに/または表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加のPCの濃度を、対照と比較することを含む、請求項6~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1種の式IのCerおよび/または少なくとも1種の式IIのPCを含む標準組合せを使用することをさらに含む、請求項6~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
標準組合せが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/またはPCをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
(a)少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度ならびに/または表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/もしくはPCの濃度を対照と比較するステップ、ならびに
(b)少なくとも1種の式IのCer、少なくとも1種の式IIのPCおよび/または少なくとも1種の追加のCerおよび/またはPCの濃度が、対照と比較して変化した場合、1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有すると対象を決定するステップ
をさらに含む、請求項6~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
1つまたは複数のCVイベントを発症する対象のリスクを決定するためのデータを得る方法であって、
(a)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度を決定するステップ、
(b)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定するステップ、ならびに
(c)試料が、対照と比較して増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCを含有する場合、対象が1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有することを決定するステップ
を含む方法。
【請求項14】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
(a)試料をアッセイして、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerの濃度を決定するステップ、ならびに/または
(b)試料をアッセイして、表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定するステップ、ならびに
(c)試料が、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCを含有する場合、対象が1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有することを決定するステップ
をさらに含む、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
対象からの試料を得ることをさらに含む、請求項13~15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
対象に関して定量的データを生成する方法であって、
(a)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度を決定するステップ、および
(b)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定するステップ
を含む方法。
【請求項18】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
(a)試料をアッセイして、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerの濃度を決定するステップ、および/または
(b)試料をアッセイして、表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定するステップ
をさらに含む、請求項17または18に記載の方法。
【請求項20】
アッセイが質量分析法(MS)で実施される、請求項17~19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
対象においてCVD処置の有効性を評価する方法であって、
(a)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度を決定するステップ、
(b)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定するステップ、ならびに
(c)試料が、対照と比較して減少した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または増加した濃度の少なくとも1種の式IIのPCを含有する場合、処置が有効であることを決定するステップ
を含む方法。
【請求項22】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
(i)試料をアッセイして、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerの濃度を決定するステップ、ならびに/または
(ii)試料をアッセイして、表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定するステップ、ならびに
(iii)試料が、対照と比較して増加または減少した濃度の少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCを含有する場合、処置が有効であることを決定するステップ
をさらに含む、請求項21または22に記載の方法。
【請求項24】
決定するステップ(c)または(iii)の後に、(d)前記決定するステップ(c)または(iii)で得た、少なくとも1種の式IのCerの濃度、追加のCerの濃度、少なくとも1種の式IIのPCの濃度および/または追加のPCの濃度に基づいて、対象にすでに施されている処置を変更する、補充する、またはそれを保つことをさらに含む、請求項21~23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
処置が対象において有効ではないと決定し、対象の処置を増大するまたは異なる処置に変更することをさらに含む、請求項21~23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
CVDに対する処置を受けている対象において、CVDを処置するまたは1つもしくは複数のCVイベントを予防する方法であって、対象が請求項21~23のいずれか1項に記載の方法によりCVDに対して、効果を伴わずに処置されていると特定された場合、対象に薬物を投与すること、ならびに/または治療、行動および/もしくはライフスタイルの改変を提供することを含む方法。
【請求項27】
対象に対して適切なCVD処置を選ぶ方法であって、
(a)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度を決定するステップ、
(b)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定するステップ、ならびに
(c)試料が、対照と比較して増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCを含有する場合、対象が、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を必要とすることを決定するステップ
を含む方法。
【請求項28】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
(i)試料をアッセイして、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerの濃度を決定するステップ、ならびに/または
(ii)試料をアッセイして、表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定するステップ、
(iii)試料が、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCを含有する場合、対象が、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を必要とすることを決定するステップ
をさらに含む、請求項27または28に記載の方法。
【請求項30】
決定するステップ(c)または(iii)の後に、(d)前記決定するステップ(c)またはステップ(iii)で得た、少なくとも1種の式IのCerの濃度、追加のCerの濃度、少なくとも1種の式IIのPCの濃度および/または追加のPCの濃度に基づいて対象を処置するステップをさらに含む、請求項27~29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
対象が処置、またはすでに施されている処置の変更、もしくは補充を必要とすることを決定すること、および対象が必要とすると決定された処置を対象に施すことをさらに含む、請求項27~29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
対象において、CVDを処置するまたは1つもしくは複数のCVイベントを予防する方法であって、対象に薬物を投与すること、ならびに/または対象が請求項27~29のいずれか1項に記載の方法に従い、すでに施されている処置の変更、または補充を必要とすると特定された場合、治療、行動および/またはライフスタイルの改変を提供することを含む方法。
【請求項33】
1つまたは複数の心血管(CV)イベントを発症する対象のリスクを決定するためのデータを収集する方法であって、
(a)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度を決定するステップ、
(b)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定するステップ、ならびに
(c)試料が、対照と比較して増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCを含有する場合、対象が1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有することを決定するステップ
を含む方法。
【請求項34】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または
少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
(i)試料をアッセイして、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerの濃度を決定するステップ、ならびに/または
(ii)試料をアッセイして、表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定するステップ、ならびに
(iii)試料が、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCを含有する場合、対象が1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有することを決定するステップ
をさらに含む、請求項33または34に記載の方法。
【請求項36】
対象からの試料中の少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度を検出するためのデータを収集する方法。
【請求項37】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
試料中の、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/またはPCの濃度を検出することをさらに含む、請求項36または37に記載の方法。
【請求項39】
対象においてCVD処置の有効性を評価するためのデータを収集する方法であって、
(a)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度を決定するステップ、
(b)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定するステップ、ならびに
(c)試料が、対照と比較して減少した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または増加した濃度の少なくとも1種の式IIのPCを含有する場合、処置が有効であることを決定するステップ
を含む方法。
【請求項40】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または
少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
(i)試料をアッセイして、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerの濃度を決定するステップ、ならびに/または
(ii)試料をアッセイして、表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定するステップ、ならびに
(iii)試料が、対照と比較して増加または減少した濃度の少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCを含有する場合、処置が有効であることを決定するステップ
をさらに含む、請求項39または40に記載の方法。
【請求項42】
対象に対して適当なCVD処置を選ぶためにデータを収集する方法であって、
(a)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度を決定するステップ、
(b)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定するステップ、ならびに
(c)試料が、対照と比較して増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCを含有する場合、対象が、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を必要とすることを決定するステップ
を含む方法。
【請求項43】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式2のPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
(i)試料をアッセイして、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerの濃度を決定するステップ、ならびに/または
(ii)試料をアッセイして、表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定するステップ、ならびに
(iii)試料が、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCを含有する場合、対象が、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を必要とすることを決定するステップ
をさらに含む、請求項42または43に記載の方法。
【請求項45】
1つまたは複数の心血管イベントを発症する対象のリスクを決定するための心血管疾患(CVD)マーカー組合せであって、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含む、心血管疾患(CVD)マーカー組合せ。
【請求項46】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項45に記載のCVDマーカー組合せ。
【請求項47】
表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーをさらに含む、請求項45または46に記載のCVDマーカー組合せ。
【請求項48】
1つまたは複数の心血管(CV)イベントを発症する対象のリスクを決定するための、心血管疾患(CVD)マーカー組合せの使用であって、CVDマーカー組合せが、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含み、使用が、
(a)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度を決定するステップ、
(b)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定するステップ、ならびに
(c)試料が、対照と比較して増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCを含有する場合、対象が1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有することを決定するステップ
を含む、使用。
【請求項49】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項48に記載の使用。
【請求項50】
CVDマーカー組合せが表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーをさらに含み、使用が、
(i)試料をアッセイして、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerの濃度を決定するステップ、ならびに/または
(ii)試料をアッセイして、表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定するステップ、ならびに
(iii)試料が、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCを含有する場合、対象が1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有することを決定するステップ
を含む、請求項48または49に記載の使用。
【請求項51】
対象からの試料中の少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度を検出するための、心血管疾患(CVD)マーカー組合せの使用。
【請求項52】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項51に記載の使用。
【請求項53】
試料中の、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度を検出することをさらに含む、請求項51または52に記載の使用。
【請求項54】
少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度、ならびに/または表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加のPCの濃度を、対照と比較することを含む、請求項51~53のいずれか1項に記載の使用。
【請求項55】
1つまたは複数の心血管(CV)イベントを発症する対象のリスクを決定するためのデータを得るための、心血管疾患(CVD)マーカー組合せの使用であって、CVDマーカーの組合せが、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含み、使用が、
(a)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IのCerの濃度を決定するステップ、
(b)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IIのPCの濃度を決定するステップ、ならびに
(c)試料が、対照と比較して増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCを含有する場合、対象が1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有することを決定するステップ
を含む、使用。
【請求項56】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項55に記載の使用。
【請求項57】
CVDマーカー組合せが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーをさらに含み、使用が、
(i)試料をアッセイして、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerの濃度を決定するステップ、ならびに/または
(ii)試料をアッセイして、表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定するステップ、ならびに
(iii)試料が、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCを含有する場合、対象が1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有することを決定するステップ
を含む、請求項55または56に記載の使用。
【請求項58】
対象においてCVD処置の有効性を評価するための、心血管疾患(CVD)マーカー組合せの使用であって、
(a)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度を決定するステップ、
(b)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定するステップ、ならびに
(c)試料が、対照と比較して減少した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または増加した濃度の少なくとも1種の式IIのPCを含有する場合、処置が有効であることを決定するステップ
を含む使用。
【請求項59】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または
少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項58に記載の使用。
【請求項60】
(i)試料をアッセイして、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerの濃度を決定するステップ、ならびに/または
(ii)試料をアッセイして、表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定するステップ、ならびに
(iii)試料が、対照と比較して増加または減少した濃度の少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCを含有する場合、処置が有効であると決定するステップ
をさらに含む、請求項58または59に記載の使用。
【請求項61】
対象に対して適当なCVD処置を選ぶための、心血管疾患(CVD)マーカー組合せの使用であって、
(a)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度を決定するステップ、
(b)対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定するステップ、ならびに
(c)試料が、対照と比較して増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCを含有する場合、対象が、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を必要とすることを決定するステップ
を含む使用。
【請求項62】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項61に記載の使用。
【請求項63】
(i)試料をアッセイして、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerの濃度を決定するステップ、ならびに/または
(ii)試料をアッセイして、表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定するステップ、ならびに
(iii)試料が、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCを含有する場合、対象が、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を必要とすることを決定するステップ
をさらに含む、請求項61または62に記載の使用。
【請求項64】
1つまたは複数の心血管(CV)イベントを発症する対象のリスクを決定するための標準組合せであって、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含む、標準組合せ。
【請求項65】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項64に記載の標準組合せ。
【請求項66】
表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む、請求項64または65に記載の標準組合せ。
【請求項67】
1つまたは複数の心血管(CV)イベントを発症する対象のリスクを決定するための試薬、キットまたは組成物の調製における、対象からの試料中の少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度をアッセイするための標準組合せであって、少なくとも1種の式IのCerおよび少なくとも1種の式IIのPCを含む、標準組合せ。
【請求項68】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項67に記載の標準組合せ。
【請求項69】
表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む、請求項67または68に記載の標準組合せ。
【請求項70】
対象においてCVD処置の有効性を評価するための試薬、キットまたは組成物の調製における、対象からの試料中の少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度をアッセイするための標準組合せであって、少なくとも1種の式IのCerおよび少なくとも1種の式IIのPCを含む、標準組合せ。
【請求項71】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項70に記載の標準組合せ。
【請求項72】
表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む、請求項70または71に記載の標準組合せ。
【請求項73】
対象に対して適当な心血管疾患(CVD)処置を選ぶための試薬、キットまたは組成物の調製における、対象からの試料中の少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度をアッセイするための標準組合せであって、少なくとも1種の式IのCerおよび少なくとも1種の式IIのPCを含む、標準組合せ。
【請求項74】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項73に記載の標準組合せ。
【請求項75】
表1で言及された追加のCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む、請求項73または74に記載の標準組合せ。
【請求項76】
少なくとも1種の式IのCerが同位体標識されたCerであり、少なくとも1種の式IIのPCが同位体標識されたPCであり、ならびに/または表1で言及された少なくとも1種の追加のCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加のPC種が同位体標識されたCerおよび/もしくは同位体標識されたPCである、請求項64~75のいずれか1項に記載の標準組合せ。
【請求項77】
少なくとも1種の同位体標識された式IのCer、少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCならびに/または表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加の同位体標識されたCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加の同位体標識されたPCの同位体が、重水素、
13Cまたは
15Nである、請求項76に記載の標準組合せ。
【請求項78】
対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、1つまたは複数の心血管(CV)イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、請求項64に記載の標準組合せの使用。
【請求項79】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項78に記載の標準組合せの使用。
【請求項80】
使用が、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、1つまたは複数の心血管(CV)イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、請求項78または79に記載の標準組合せの使用。
【請求項81】
対象からの試料中の少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度を検出するための、標準組合せの使用であって、標準組合せが少なくとも1種の式IのCerおよび少なくとも1種の式IIのPCを含む、使用。
【請求項82】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項81に記載の使用。
【請求項83】
使用が、試料中の、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度を検出することをさらに含み、標準組合せが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む、請求項81または82に記載の使用。
【請求項84】
対象における心血管疾患(CVD)処置の有効性を評価するための、標準組合せの使用であって、標準組合せが、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含み、使用が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の減少した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または増加した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、前記処置の有効性を示す、使用。
【請求項85】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項84に記載の使用。
【請求項86】
標準組合せが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含み、使用が、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、前記処置の有効性を示す、請求項84または85に記載の使用。
【請求項87】
対象に対して適当なCVD処置を選ぶための、標準組合せの使用であって、標準組合せが、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含み、使用が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を対象が必要とすることを示す、使用。
【請求項88】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項87に記載の使用。
【請求項89】
標準組合せが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含み、使用が、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を対象が必要とすることを示す、請求項87または88に記載の使用。
【請求項90】
1つまたは複数の心血管(CV)イベントを発症する対象のリスクを決定するためのデータを得るための、標準組合せの使用であって、標準組合せが、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含み、使用が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、使用。
【請求項91】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式のPCが少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項90に記載の使用。
【請求項92】
標準組合せが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含み、使用が、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、請求項90または91に記載の使用。
【請求項93】
少なくとも1種の式IのCerが同位体標識されたCerであり、少なくとも1種の式IIのPCが同位体標識されたPCであり、ならびに/または表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加のPCが同位体標識されたCerおよび/もしくは同位体標識されたPCである、請求項78~92のいずれか1項に記載の使用。
【請求項94】
少なくとも1種の同位体標識された式IのCerの同位体、少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCの同位体ならびに/または表1で言及された少なくとも1種の追加の同位体標識されたCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加の同位体標識されたPCの同位体が、重水素、
13Cまたは
15Nである、請求項93に記載の使用。
【請求項95】
1つまたは複数の心血管(CV)イベントを発症する対象のリスクを決定するための試薬、キットまたは組成物の調製における、1種または複数の試薬の使用であって、使用が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、使用。
【請求項96】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項95に記載の使用。
【請求項97】
使用が、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、請求項95または96に記載の使用。
【請求項98】
対象からの試料中の少なくとも1種の式Iのセラミドの濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリンの濃度を検出するための試薬、キットまたは組成物の調製における1種または複数の試薬の使用。
【請求項99】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項98に記載の使用。
【請求項100】
試料中の、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度を検出することをさらに含む、請求項98または99に記載の使用。
【請求項101】
対象からの試料中の少なくとも1種の式IのCerの変化した濃度および/または少なくとも1種の式IIのPCの変化した濃度を検出することを含む、請求項98~100のいずれか1項に記載の使用。
【請求項102】
対象からの試料中の少なくとも1種の式IのCerの増加した濃度および/または少なくとも1種の式IIのPCの減少した濃度を検出することを含む、請求項98~101のいずれか1項に記載の使用。
【請求項103】
少なくとも1種の式IのCerおよび/または少なくとも1種の式IIのPCを含む標準組合せを使用することを含む、請求項98~102のいずれか1項に記載の使用。
【請求項104】
1つまたは複数の心血管(CV)イベントを発症する対象のリスクを決定するためのデータを得るための試薬、キットまたは組成物の調製における、1種または複数の試薬の使用であって、使用が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、使用。
【請求項105】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項104に記載の使用。
【請求項106】
使用が、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、請求項104または105に記載の使用。
【請求項107】
対象における心血管疾患(CVD)処置の有効性を評価するための試薬、キットまたは組成物の調製における、1種または複数の試薬の使用であって、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の減少した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または増加した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、前記処置の有効性を示す、使用。
【請求項108】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項107に記載の使用。
【請求項109】
使用が、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、前記処置の有効性を示す、請求項107または108に記載の使用。
【請求項110】
対象に対して適当な心血管疾患(CVD)処置を選ぶための試薬、キットまたは組成物の調製における、1種または複数の試薬の使用であって、方法が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を対象が必要とすることを示す、使用。
【請求項111】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項110に記載の使用。
【請求項112】
使用が、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を対象が必要とすることを示す、請求項110または111に記載の使用。
【請求項113】
対象において1つまたは複数の心血管(CV)イベントを診断、予測もしくは検出するための、または請求項1~112のいずれか1項に記載の方法または使用のいずれかを実施するための組成物またはキットであって、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含む組成物またはキット。
【請求項114】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項113に記載の組成物またはキット。
【請求項115】
表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む、請求項113または114に記載の組成物またはキット。
【請求項116】
少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerが同位体標識されたCerであり、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCが同位体標識されたPCであり、ならびに/または表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加の式IのCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加の式IIのPCが同位体標識されたCerおよび/もしくは同位体標識されたPCである、請求項113~115のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
【請求項117】
少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IのCer、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IIのPCならびに/または表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加の同位体標識されたCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加の同位体標識されたPCの同位体が、重水素、
13Cまたは
15Nである、請求項116に記載の組成物またはキット。
【請求項118】
請求項1~117のいずれか1項に記載の方法または使用を実施するための標準物質、対照、試薬、溶液、溶媒、容器、使用指示および/または他の要素をさらに含む、請求項113~117のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
【請求項119】
血液試料を収集するための要素を含む、請求項113~118のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
【請求項120】
フィルター上に乾燥血液スポットを収集するための要素を含む、請求項113~119のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
【請求項121】
試験室で使用されるための試験キットまたは家庭用試験キットである、請求項113~120のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
【請求項122】
対象において1つまたは複数の心血管(CV)イベントを診断、予測または検出するため、または請求項1~121のいずれか1項に記載の方法もしくは使用のいずれかを実施するために使用される任意の標準物質、対照、試薬、溶液または溶媒の組合せである、請求項113~121のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
【請求項123】
試料をアッセイして、少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度を決定するために使用される任意の標準物質、対照、試薬、溶液または溶媒の組合せである、請求項113~122のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
【請求項124】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項113~123のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
【請求項125】
試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定するためにさらに使用される、請求項123または124に記載の組成物またはキット。
【請求項126】
任意の標準物質、対照、試薬、溶液または溶媒の組合せが、民間の製造業者から購入したまたは社内の試験室で調製したものである、請求項122~125のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
【請求項127】
質量分析法(MS)または核磁気共鳴(NMR)アッセイに使用される、請求項113~127のいずれか1項に記載の組成物またはキット。
【請求項128】
質量分析法(MS)が、ガスクロマトグラフィー(GC)、2次元ガスクロマトグラフィー(GC×GC)、液体クロマトグラフィー(LC)、2次元液体クロマトグラフィー(LC×LC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)または超高速液体クロマトグラフィー(UHPLC)と連結している、請求項127に記載の組成物またはキット。
【請求項129】
少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度を決定するのに有用なアッセイの結果を提供する試験室による試験を要求すること、ならびに対象が、対照と比較して増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCを有する場合、任意に対象に処置を施すことをさらに含む、請求項4、5、24~26または30~32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項130】
心血管(CV)イベントが、安定狭心症、不安定狭心症、心筋梗塞(MI)、急性心筋梗塞(AMI)、急性冠不全症候群(ACS)、脳卒中、一過性脳虚血発作、深部静脈血栓症、心不全、心不全のための入院および心血管系による死亡を含む、請求項1~129のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項131】
心血管(CV)イベントが、アテローム動脈硬化症により誘発される、請求項130に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項132】
対象が、CVDの事前の徴候もしくは症状のない健常個体であり、CVDを患っている、以前にCVDを患ったことがある、CVDを患っている疑いがあるまたは以前にCVイベントを患ったことがある、請求項1~131のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項133】
対象が糖尿病を患っている、請求項1~132のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項134】
対象が処置を受けている、請求項1~133のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項135】
対象がスタチン処置を受けている、請求項134に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項136】
対象が、正常レベルの従来のリスクマーカー、例えば、全コレステロール、LDLおよび/もしくはHDLを有する、ならびに/または従来のリスクファクター、例えば、糖尿病、高血圧もしくは喫煙を有さない、請求項1~135のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項137】
試料が生体試料である、請求項1~136のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項138】
試料が、血液試料、血清試料、血漿試料、唾液試料、尿試料、組織試料またはその画分、例えば、リポタンパク質画分である、請求項137に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項139】
試料が乾燥血液スポットである、請求項137に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項140】
対照が、対照試料または対照値、例えば、1つの個体または個体の集団から得た濃度またはスコアである、請求項1~139のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項141】
対照が、同じ対象から以前に得た試料から得られる、請求項1~140のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項142】
対照が、健常個体、健常個体の一般的な集団、任意の主要なCVイベントが依然として発生していないCVD患者、または任意の主要なCVイベントが依然として発生していないCVD患者の群からのものである、請求項1~141のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項143】
処置が、薬物を投与すること、ならびに/または治療、行動および/もしくはライフスタイルの改変を提供することを含む、請求項1~142のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項144】
処置が、CVDおよび/またはその合併症の進行を制御することを含む、請求項1~143のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項145】
薬物が、HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチンまたは他のHMG-CoA還元酵素阻害剤)、ナイアシン(ニコチン酸)、コレステロール吸収阻害剤(エゼチミベ)、コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤、胆汁酸封鎖剤、フィブラート、フィトステロール、抗炎症剤(例えばメトトレキセート、IL-1mAb、TNF-アルファmAb)、アセチルサリチル酸(アスピリン)もしくはPCSK9阻害剤、または小分子、抗体、アンチセンスRNA、小分子干渉RNA(siRNA)、および天然もしくは修飾された脂質から選択される脂質濃度のモジュレーター、あるいはこれらの任意の組合せを含む、請求項143に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項146】
スタチンが、アトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、フルバスタチンXL、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンもしくはシンバスタチン、またはこれらの任意の組合せを含む、請求項145に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項147】
コレステロール吸収阻害剤がエゼチミベまたはSCH-48461であり、コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤がエバセトラピブ、アナセトラピブまたはダルセトラピブであり、胆汁酸封鎖剤がコレセベラム、コレスチラミンまたはコレスチポールであり、フィブラートがフェノフィブラート、ゲムフィブロジル、クロフィブラート、またはベザフィブラートであり、PCSK9阻害剤がPCSK9特定の抗体、siRNA、およびペプチド模倣体である、請求項145に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項148】
CVDマーカー組合せが、少なくとも1種の式IのCerおよび少なくとも1種の式IIのPCの比、合計、差異、積、余り、値、スコア、計算、式、方程式、アルゴリズム、またはこれらの任意の組合せを含む、請求項1~147のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項149】
CVDマーカー組合せが、少なくとも1種の式IのCerおよび少なくとも1種の式IIのPCの濃度比を含む、請求項148に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項150】
CVDマーカー組合せが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または1種の追加のPCをさらに含む、請求項149に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項151】
試薬が、請求項1~150のいずれかに記載の方法および使用のために使用される任意の標準物質、対照、物質、化合物、溶液、溶媒、薬剤、成分、調製物、またはこれらの任意の組合せを含む、請求項95~112のいずれか1項に記載の使用。
【請求項152】
試薬が、請求項1~151のいずれかに記載の方法および使用のために使用される任意の標準物質、対照、物質、化合物、溶液、溶媒、薬剤、成分または調製物の組合せを含む、請求項95~112のいずれか1項に記載の使用。
【請求項153】
試薬が、試料中の少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度をアッセイするために使用される、請求項95~112のいずれか1項に記載の使用。
【請求項154】
表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度をアッセイすることをさらに含む、請求項153に記載の使用。
【請求項155】
少なくとも1種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCを試料に添加することをさらに含む、請求項1~154のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項156】
表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加の同位体標識されたCerおよび/または少なくとも1種の追加の同位体標識されたPCを試料に添加することをさらに含む、請求項1~155のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項157】
少なくとも1種の同位体標識された式IのCer、少なくとも1種の同位体標識された式IIのPC、ならびに/または少なくとも1種の追加の同位体標識されたCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加の同位体標識されたPCの同位体が、重水素、
13Cまたは
15Nである、請求項155または156に記載の方法または使用。
【請求項158】
少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度が、1種のアッセイで決定される、請求項1~157のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項159】
1種のアッセイが、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度および少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度を決定することを含む、請求項158に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項160】
1種のアッセイが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定することをさらに含む、請求項158または159に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項161】
1種のアッセイが質量分析法(MS)を用いて実施される、請求項158~160のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項162】
濃度が、質量分析法、核磁気共鳴分光法、蛍光分光法または二面偏波式干渉法、高性能分離法、例えば、LC、GC、HPLC、UHPLCまたはUPLC、イムノアッセイ例えば、ELISAおよび/または分析物に特異的に結合可能な結合部分を用いたアッセイを使用することにより決定される、請求項1~161のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項163】
(a)方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキットが、対象からの試料中の全コレステロール(TC)、低密度リポタンパク質(LDL)、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)、高密度リポタンパク質(HDL)、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)、低密度リポタンパク質粒子(LDL-P)、高密度リポタンパク質粒子(HDL-P)、アポリポタンパク質B(ApoB)、アポリポタンパク質AI(ApoAI)、アポリポタンパク質AII(ApoAII)、および/もしくはアポリポタンパク質C(ApoC)のレベルを決定するステップをさらに含む、ならびに/あるいは
(b)対象が、上昇したレベルの1種もしくは複数のTC、LDL-C、ApoCもしくはApoB、または減少したレベルのHDL-Cを有さない、
請求項1~162のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項164】
対象のCVDおよび/またはCVイベントリスクの進行をモニタリングする方法であって、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度を決定し、これらの濃度を、同じ対象から以前に得た試料中の濃度と比較することを含む方法。
【請求項165】
少なくとも1種の式IのCerが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである、請求項164に記載の方法。
【請求項166】
試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定することをさらに含む、請求項164または165に記載の方法。
【請求項167】
式IIのR
3および/またはR
4が、11~26個の炭素を含むアルキル鎖である、請求項1に記載の方法。
【請求項168】
式IIのR
3および/またはR
4が、6個までの二重結合を含むアルキル鎖である、請求項1に記載の方法。
【請求項169】
少なくとも1種の式IのCerが、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/22:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/26:1)、Cer(d16:1/16:0)、Cer(d16:1/18:0)、Cer(d16:1/24:1)、Cer(d18:2/16:0)、Cer(d18:2/18:0)、Cer(d18:2/24:1)および/またはCer(d20:1/24:1)である、請求項1~168のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項170】
少なくとも1種の式IIのPCが、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC18:0/20:5、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC18:0/20:3、PC16:0/22:6、PC16:1/18:2、PC16:0/18:3、PC17:0/20:3、PC17:0/20:4、PC38:5、PC36:6、PC38:5、PC36:4、PC38:4、PC38:3、PC38:6、PC38:7、PC34:3、PC37:3、PC37:4、PC34:4および/またはPC40:8である、請求項1~169のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項171】
少なくとも1種の式IIのPCが、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC16:0/22:6、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC17:0/20:3、PC36:8、PC36:6、PC36:4、PC38:4、PC38:7、PC34:4および/またはPC40:8である、請求項1~170のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項172】
少なくとも1種の式IのCerが、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/22:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/26:1)、Cer(d16:1/16:0)、Cer(d16:1/18:0)、Cer(d16:1/24:1)、Cer(d18:2/16:0)、Cer(d18:2/18:0)、Cer(d18:2/24:1)および/またはCer(d20:1/24:1)であり、少なくとも1種の式IIのPCが、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC18:0/20:5、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC18:0/20:3、PC16:0/22:6、PC16:1/18:2、PC16:0/18:3、PC17:0/20:3、PC17:0/20:4、PC38:5、PC36:6、PC38:5、PC36:4、PC38:4、PC38:3、PC38:6、PC38:7、PC34:3、PC37:3、PC37:4、PC34:4および/またはPC40:8である、請求項1~171のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項173】
少なくとも1種の式IのCerが、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/22:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/26:1)、Cer(d16:1/16:0)、Cer(d16:1/18:0)、Cer(d16:1/24:1)、Cer(d18:2/16:0)、Cer(d18:2/18:0)、Cer(d18:2/24:1)および/またはCer(d20:1/24:1)であり、少なくとも1種の式IIのPCが、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC16:0/22:6、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC17:0/20:3、PC36:8、PC36:6、PC36:4、PC38:4、PC38:7、PC34:4および/またはPC40:8である、請求項1~172のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項174】
少なくとも1種の式IのCerが、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)であり、少なくとも1種の式IIのPCが、PC16:0/22:5および/またはPC14:0/22:6である、請求項1~173のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項175】
少なくとも1種の追加のCerが、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/26:0)、Cer(d18:1/26:1)、Cer(d16:1/16:0)、Cer(d16:1/18:0)、Cer(d16:1/24:0)、Cer(d16:1/24:1)、Cer(d18:2/16:0)、Cer(d18:2/18:0)、Cer(18:2/24:0)、Cer(d18:2/24:1)、Cer(d20:1/24:0)および/またはCer(d20:1/24:1)である、請求項1~174のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項176】
少なくとも1種の追加のPCが、PC16:0/16:0、16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC18:0/20:5、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC18:0/20:3、PC16:0/22:6、PC16:1/18:2、PC16:0/18:3、PC17:0/20:3、PC17:0/20:4、PC38:5、PC36:6、PC38:5、PC36:4、PC38:4、PC38:3、PC38:6、PC38:7、PC34:3、PC37:3、PC37:4、PC34:4および/またはPC40:8である、請求項1~175のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項177】
以下の脂質のうちの少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種または少なくとも7種の濃度がアッセイされる、請求項1~176のいずれか1項に記載のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6およびPC16:0/16:0。
【請求項178】
Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6およびPC16:0/16:0の濃度がアッセイされる、請求項1~177のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項179】
以下の脂質のうちの少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種または少なくとも7種の濃度がアッセイされる、請求項1~178のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/22:5、PC16:0/22:6およびPC16:0/16:0。
【請求項180】
Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/22:5、PC16:0/22:6およびPC16:0/16:0の濃度がアッセイされる、請求項1~179のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項181】
以下の脂質の少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種または少なくとも7種の濃度がアッセイされる、請求項1~180のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/22:5、PC16:0/22:6およびPC16:0/18:3。
【請求項182】
Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/22:5、PC16:0/22:6およびPC16:0/18:3の濃度がアッセイされる、請求項1~181のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項183】
以下の脂質の少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5または少なくとも6種の濃度がアッセイされる、請求項1~182のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4およびPC38:7。
【請求項184】
Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4およびPC38:7の濃度がアッセイされる、請求項1~183のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項185】
濃度比が、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度、および/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度から計算される、請求項1~184のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項186】
濃度比が、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度から計算される、請求項1~185のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項187】
濃度比が、Cer/Cer、Cer/PC、PC/Cerおよび/またはPC/PC比である、請求項186に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項188】
濃度比が、表2、3、4、6、7、8、9、10、11または12で言及された脂質比のいずれかから選択される、請求項185~187のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項189】
濃度比が、以下の脂質のうちの少なくとも2種から計算される、請求項185~188のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/22:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/26:0)、Cer(d18:1/26:1)、Cer(d16:1/16:0)、Cer(d16:1/18:0)、Cer(d16:1/24:0)、Cer(d16:1/24:1)、Cer(d18:2/16:0)、Cer(d18:2/18:0)、Cer(d18:2/24:1)、Cer(d16:1/24:0)および/またはCer(d20:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC16:0/16:0、PC18:0/20:5、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC18:0/20:3、PC16:0/22:6、PC16:1/18:2、PC16:0/18:3、PC17:0/20:3、PC17:0/20:4、PC38:5、PC36:6、PC38:5、PC36:4、PC38:4、PC38:3、PC38:6、PC38:7、PC34:3、PC37:3、PC37:4、PC34:4および/またはPC40:8。
【請求項190】
濃度比が、以下の脂質のうちの2種から計算される、請求項185~189のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6および/またはPC16:0/16:0。
【請求項191】
濃度比が、Cer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:5および/またはCer(d18:1/18:0)/PC14:0/22:6である、請求項185~190のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項192】
濃度比Cer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:5およびCer(d18:1/18:0)/PC14:0/22:6がアッセイされ、PC16:0/16:0の濃度がアッセイされる、請求項185~191のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項193】
他の心血管バイオマーカー、例えば、トリグリセリド(TG)、C反応性タンパク質(CRP)、トロポニンT(TnT)、トロポニンI(TnI)、B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、N末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)、シスタチンC、糖化ヘモグロビンA1c(HbA1c)、グルコース、腫瘍形成抑制因子2(St2)、ガレクチン、トリメチルアミン-N-オキシド(TMAO)、リポタンパク質関連ホスホリパーゼA2(Lp-PLA2)、成長分化因子15(GDF15)、リポタンパク質(a)(Lp(a))、任意の他のリポタンパク質サブグループ組成物もしくは粒子数、またはこれらの任意の組合せを決定することをさらに含む、請求項1~192のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項194】
他の個人情報または健康データ、例えば、性別、年齢、血圧、BMI、喫煙状態、糖尿病、脂質低下処置または他の薬物、心血管イベントの病歴、少数民族バックグランド、地理的場所、医学画像データ、例えば、血管造影もしくはコンピュータ断層撮影(CT)からのデータ、またはこれらの任意の組合せを使用することをさらに含む、請求項1~193のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項195】
処置が、外科手術、例えば、血管形成、ステント留置または迂回手術を含む、請求項1~194のいずれか1項に記載の方法または使用。
【請求項196】
マーカー組合せが、線型結合、回帰モデル、他の教師なしもしくは教師付き頻度論的またはベイズ統計的分類あるいは機械学習手法、例えば、サポートベクターマシン、カーネル推定、決定木またはニューラルネットワークにより構築される、請求項1~195のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項197】
マーカー組合せが、Cer、PC、Cer/PC、Cer/Cer、PC/Cer、PC/PCおよび/または他の心血管バイオマーカーに基づく連続的または離散スコアリングシステムである、請求項1~196のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項198】
離散スコアリングシステムが、同じまたは他の集団から決定した、個々のスコアコンポーネントの、同じでない確率を有する区間、変位値または他のカットオフ値に基づき付与されるポイントに基づく、請求項197に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項199】
マーカー組合せが、全体の研究集団の四分位数(Q1~Q4)に基づいてポイントが付与されるスコアリングシステムである、請求項197または198に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項200】
スコアが、以下の脂質のうちの少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種または少なくとも7種に基づく、請求項1~199のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6および/またはPC16:0/16:0。
【請求項201】
スコアが以下の脂質に基づく、請求項1~200のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6および/またはPC16:0/16:0。
【請求項202】
スコアが以下の脂質比および個々の脂質に基づく、請求項1~201のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:5、Cer(d18:1/18:0)/PC14:0/22:6、Cer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)および/またはPC16:0/16:0。
【請求項203】
スコアが表8、9、10または11に従い構築される、請求項1~202のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項204】
スコアが、他の心血管バイオマーカー、例えば、トリグリセリド(TG)、C反応性タンパク質(CRP)、トロポニンT(TNTまたはTnT)、トロポニンI(TNIまたはTnI)、B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、N末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)、シスタチンC、糖化ヘモグロビンA1c(HbA1c)、グルコース、腫瘍形成抑制因子2(St2)、ガレクチン、トリメチルアミン-N-オキシド(TMAO)、リポタンパク質関連ホスホリパーゼA2(Lp-PLA2)、成長分化因子15(GDF15)、リポタンパク質(a)(Lp(a))、任意の他のリポタンパク質サブグループ組成物もしくは粒子数、またはこれらの任意の組合せを決定することをさらに含む、請求項1~203のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項205】
スコアがTNTをさらに含む、請求項204に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項206】
スコアが、他の個人情報または健康データ、例えば、性別、年齢、血圧、BMI、喫煙状態、糖尿病、脂質低下処置または他の薬物、心血管イベントの病歴、少数民族バックグランド、地理的場所、医学画像データ、例えば、血管造影もしくはコンピュータ断層撮影(CT)による医学画像データ、またはこれらの任意の組合せを使用することをさらに含む、請求項1~205のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項207】
スコアが、医学画像データをさらに含む、請求項206に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項208】
少なくとも1種の式IのCerが同位体標識されたCerであり、少なくとも1種の式IIのPCが同位体標識されたPCであり、ならびに/または表1で言及された少なくとも1種の追加のCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加のPC種が、同位体標識されたCerおよび/もしくは同位体標識されたPCである、請求項95~112のいずれか1項に記載の使用。
【請求項209】
少なくとも1種の同位体標識された式IのCer、少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCならびに/または表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加の同位体標識されたCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加の同位体標識されたPCの同位体が、重水素、
13Cまたは
15Nである、請求項95~112のいずれか1項に記載の使用。
【請求項210】
同位体標識されたCerおよび/またはPCが、以下の同位体標識された脂質から選択される、請求項1~209のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/22:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/26:0)、Cer(d18:1/26:1)、Cer(d16:1/16:0)、Cer(d16:1/18:0)、Cer(d16:1/24:0)、Cer(d16:1/24:1)、Cer(d18:2/16:0)、Cer(d18:2/18:0)、Cer(d18:2/24:1)、Cer(d18:2/24:0)、Cer(d20:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC16:0/16:0、PC18:0/20:5、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC18:0/20:3、PC16:0/22:6、PC16:1/18:2、PC16:0/18:3、PC17:0/20:3、PC17:0/20:4、PC38:5、PC36:6、PC38:5、PC36:4、PC38:4、PC38:3、PC38:6、PC38:7、PC34:3、PC37:3、PC37:4、PC34:4およびPC40:8。
【請求項211】
同位体標識されたCerおよび/またはPCが、以下の同位体標識された脂質から選択される、請求項1~210のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6およびPC16:0/16:0。
【請求項212】
同位体標識されたCerおよびPCが、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6およびPC16:0/16:0である、請求項1~211のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項213】
同位体標識されたCer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6および/またはPC16:0/16:0が重水素標識されている、請求項1~212のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項214】
同位体標識されたCerおよび/またはPCが、d7-Cer(d18:1/16:0)、d7-Cer(d18:1/18:0)、d7-Cer(d18:1/24:0)、d7-Cer(d18:1/24:1)、d9-PC16:0/22:5、d9-PC14:0/22:6および/またはd9-PC16:0/16:0である、請求項1~213のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項215】
式IのR
1が、11~17個の炭素原子を有する飽和、一価不飽和または二価不飽和のアルキル鎖であり、R
2が、13~21個の炭素原子を有する飽和のアルキル鎖、13~25個の炭素原子を有する一価不飽和または二価不飽和のアルキル鎖である、請求項1~214のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項216】
式IのR
1が、13~15個の炭素原子を有する一価不飽和または二価不飽和のアルキル鎖であり、R
2が、15~25個の炭素原子を有する飽和、一価不飽和または二価不飽和のアルキル鎖である、請求項1~215のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項217】
式IのR
1が、13~15個の炭素原子を有する一価不飽和のまたは二価不飽和のアルキル鎖であり、R
2が、15~21個の炭素原子を有する飽和のアルキル鎖、15~25個の炭素原子を有する一価不飽和のまたは二価不飽和のアルキル鎖である、請求項1~216のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項218】
以下の脂質のうちの少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5または少なくとも6種の濃度がアッセイされる、請求項1~217のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/22:5およびPC14:0/22:6。
【請求項219】
Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/22:5およびPC14:0/22:6の濃度がアッセイされる、請求項1~218のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項220】
濃度比Cer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:5およびCer(d18:1/18:0)/PC14:0/22:6がアッセイされる、請求項185~191のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項221】
スコアが、以下の脂質に基づく、請求項1~220のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5および/またはPC14:0/22:6。
【請求項222】
スコアが、以下の脂質比に基づく、請求項1~221のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:5、Cer(d18:1/18:0)/PC14:0/22:6および/またはCer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)。
【請求項223】
脂質の組合せが、表2~18で言及された脂質の組合せのいずれかから選択される、請求項1~222のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項224】
以下の脂質のうちの少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5または少なくとも6種の濃度がアッセイされる、請求項1~223のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC36:6およびPC38:5。
【請求項225】
Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC36:6および38:5の濃度がアッセイされる、請求項1~224のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項226】
濃度比Cer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/16:0)/PC38:5およびCer(d18:1/18:0)/PC36:6がアッセイされる、請求項1~225のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項227】
濃度比Cer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/16:0)/PC38:5およびCer(d18:1/18:0)/PC36:6がアッセイされ、PC32:0の濃度がアッセイされる、請求項1~226のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項228】
スコアが、以下の脂質に基づく、請求項1~227のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC38:5および/またはPC36:6。
【請求項229】
スコアが、以下の脂質に基づく、請求項1~228のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC38:5、PC36:6および/またはPC32:0。
【請求項230】
スコアが、以下の脂質比に基づく、請求項1~229のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット:Cer(d18:1/16:0)/PC38:5、Cer(d18:1/18:0)/PC36:6および/またはCer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)。
【請求項231】
PCが、brutto PCまたは分子PCであってよい、請求項1~230のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項232】
心血管(CV)イベントが、安定狭心症、不安定狭心症、心筋梗塞(MI)、急性心筋梗塞(AMI)、急性冠不全症候群(ACS)、脳卒中、一過性脳虚血発作、深部静脈血栓症、心不全、心不全のための入院、心血管系による死亡、末梢動脈疾患および/または不整脈を含む、請求項1~231のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項233】
試料がカード上に収集された乾燥した血漿または血清である、請求項1~232のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項234】
処置が、任意の医学的および/またはライフスタイル管理サービスを対象に提供することを含む、請求項4、5、24~26または30~32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項235】
薬物が、CVD、糖尿病、メタボリックシンドロームまたは他の代謝障害を処置または予防するための任意の医薬品を含む、請求項143に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項236】
他の心血管バイオマーカー、例えば、トリグリセリド(TG)、C反応性タンパク質(CRP)、トロポニンT(TnT)、トロポニンI(TnI)、B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、N末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)、シスタチンC、糖化ヘモグロビンA1c(HbA1c)、グルコース、腫瘍形成抑制因子2(St2)、ガレクチン、トリメチルアミン-N-オキシド(TMAO)、リポタンパク質関連ホスホリパーゼA2(Lp-PLA2)、成長分化因子15(GDF15)、リポタンパク質(a)(Lp(a))、任意の他のリポタンパク質サブグループ組成物もしくは粒子数、クレアチンキナーゼ(CK)、またはこれらの任意の組合せを決定することをさらに含む、請求項1~235のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【請求項237】
他の個人情報または健康データ、例えば、性別、年齢、血圧、BMI、喫煙状態、糖尿病、脂質低下処置または他の薬物、CVDおよび/もしくはCVイベントの病歴、少数民族バックグランド、地理的場所、CVD、CVイベントおよび/もしくは糖尿病の家族歴、医学画像データ、例えば、血管造影もしくはコンピュータ断層撮影(CT)からのデータ、またはこれらの任意の組合せを使用することをさらに含む、請求項1~236のいずれか1項に記載の方法、使用、CVDマーカー組合せ、標準組合せ、組成物またはキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、心血管(CV)転帰に対する予後バイオマーカーの分野に関係する。特に、本開示は、心血管イベントを発症する対象のリスクを評価するための新規のin vitro法を提供する。加えて、本発明のバイオマーカーは、心血管疾患(CVD)の処置の有効性を評価する方法、心血管疾患を処置すること、および心血管イベントを予防することに使用することができる。
【背景技術】
【0002】
世界中で、心血管疾患は、死亡および罹患の主要原因の1つであり、前にも増して広がり続けている。CVDは、身体の心臓、心臓弁、血液、および血管系に影響を与える多くの状態を分類するために使用される。
10年にわたり、血漿もしくは血清全コレステロール、低密度リポタンパク質(LDL)または高密度リポタンパク質(HDL)濃度がCVDリスクの予測および処置の標的に対する判断基準バイオマーカーとして使用されてきた。しかし、最近の研究では、これらの広く使用されているバイオマーカーがCV転帰、例えば、心筋梗塞(MI)または心血管死亡に確実には関連しないことが示された。例えば、急性心筋梗塞(AMI)患者の半数は、推奨される正常な範囲内のLDL-コレステロール(LDL-C)レベルを有することが観察されている。それにも関わらず、LDL-C濃度の低下は、CVD処置、例えば、広く使用されているスタチン処置の主要標的として現在使用されている。加えて、LDL-Cの低下にも関わらず、スタチンで処置した患者においてCVDイベントを発症するリスクが依然として実質的に残っていることが認められている。したがって、LDL-Cを超える追加の予後および治療標的に対する必要性が存在する。
全コレステロールに加えて、LDL-C、およびHDL-C、いくつかの非脂質リスクファクター(年齢、血圧、糖尿病、喫煙、およびボディマス指数を含む)が、心血管イベントに対する個々のリスクを評価するためのリスク評価において使用されている。
スタチンは、心血管イベントのリスクの高い人々に対する脂質低下薬物の1つのファミリーである。スタチンは広く使用されている。例えば、アメリカ合衆国だけでも、スタチンで処置した患者がほぼ2,000万人存在する。さらに、アメリカ合衆国だけでもほぼ5,000万人の患者が、スタチン処置から恩恵を受けていることが計算される。しかし、スタチンでの処置にも関わらず、CVD患者は、激しいCVD関連イベントを発症する実質的なリスクを有する。CVD関連の激しいイベント、例えば、AMIおよび心血管死亡を標的とする予防対策の早期開始は重大なメリットがあり、CVDを患っている患者において、死亡率および罹患率を低減させる主要な機会を提供することになる。CVDおよび心血管イベントを発症するリスクがある個体の正確な特定が必要である。従来のリスク評価では、個体の大半が中程度のリスクを有すると分類されるが、ハイリスクの患者の大半を認識することができず、患者の管理は不確定なまま放置されている。したがって、CVD患者のリスク評価をさらに改良する追加的戦略が大いに必要とされる。
例えば、Zora Biosciences特許出願WO2011138419、WO2011161062、WO2013068373およびWO2013068374においてある特定の対象集団において心血管イベントを予測するための脂質分子の大集団が特定された。しかし、心血管イベントを発症するリスクを有する個体を特定するための改善された方法に対する必要性は依然として存在する。
【発明の概要】
【0003】
本開示のバイオマーカー組合せは、現在使用されている任意の他の脂質ベースの心血管バイオマーカーと比較して、リスク階層化に対して優れた性能を提供する。加えて、本発明のバイオマーカー組合せのレベルは、特定の脂質修飾療法、例えば、スタチンにより影響を受ける可能性がある。したがって、本開示のバイオマーカー組合せは、心血管イベントの正確および実施可能なリスクの階層化を提供する。
【0004】
本開示は、心血管イベントを発症するリスクを有する対象の特定のための新規のバイオマーカー組合せおよび関連する診断法および使用を提供する。このような方法および使用は、対象からの試料中の特定の脂質濃度の組合せをモニタリングし、このような濃度を対照のものと比較することを含む。
新規のバイオマーカー組合せは、少なくとも1種のセラミド(Cer)分子および少なくとも1種のホスファチジルコリン(PC)分子からなる。少なくとも1種のセラミドは、式Iのセラミドから選択され、少なくとも1種のホスファチジルコリンは、式IIのホスファチジルコリンから選択される。
【0005】
式Iのセラミドは以下の構造を有する。
【化1】
(式中、R
1は11~17個の炭素原子を有する飽和、一価不飽和または二価不飽和のアルキル鎖であり、R
2は13~25個の炭素原子を有する飽和、一価不飽和または二価不飽和のアルキル鎖である)
【0006】
式IIのホスファチジルコリンは以下の構造を有する。
【化2】
(式中、R
3およびR
4は飽和、一価不飽和または多価不飽和のアルキル鎖である)
【0007】
本開示の第1の態様では、1つまたは複数の心血管イベントを発症する対象のリスクを決定するための方法であって、前記対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、方法が提供される。
1つまたは複数の心血管イベントを発症する対象のリスクを決定する方法のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
【0008】
ある特定の実施形態では、本方法は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す。
【0009】
表1.追加のセラミド(Cer、表1a)およびホスファチジルコリン(PC、表1b)。本開示のすべての態様に従い、PCはbrutto PCまたは分子PCであり得る。本開示によると、分子PCは表1に提示された例に限定されない。変化の方向は、対象が1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを有する場合、対照と比較した、対象からの試料中のバイオマーカーの量、含量、存在量、レベルまたは濃度の変化を指す。対象においてCVD処置の有効性を評価する場合、本開示の一部の態様に従い、変化の方向は表1に提示されたものと反対の方向である。
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【0010】
ある特定の実施形態では、1つまたは複数の心血管イベントを発症する対象のリスクを決定する方法は、決定するステップの後、ならびに/または少なくとも1種の追加のCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加のPCをアッセイするステップの後、対象、例えば、ヒト対象を、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを有すると診断するステップ、および前のステップで診断された対象に処置を施すステップをさらに含む。
ある特定の実施形態では、1つまたは複数の心血管イベントを発症する対象のリスクを決定する方法は、決定するステップの後、ならびに/または少なくとも1種の追加のCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加のPCをアッセイするステップの後、対象、例えば、ヒト対象を、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを有すると診断するステップ、および薬物を投与するステップ、ならびに/または前のステップで診断された対象に治療、行動および/もしくはライフスタイルの改変を提供するステップをさらに含む。
【0011】
一態様では、本開示は、1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有すると特定された対象において、心血管疾患(CVD)を処置するまたは1つもしくは複数の心血管(CV)イベントを予防する方法であって、対象に、本明細書に記載されている処置を施すことを含み、処置を施す前に、本明細書に記載されているリスクを決定する方法により対象が1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有すると特定される、方法を対象とする。
【0012】
別の態様では、本開示は、対象において、CVDを処置するまたは1つもしくは複数のCVイベントを予防する方法であって、本明細書に記載されているリスクを決定する方法に従い1つまたは複数のCVイベントを発症する対象のリスクを決定すること、および対象が1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有すると特定された場合、対象に処置を施すことを含む方法を対象とする。
【0013】
本開示に従い、処置は、例えば、対象に薬物を投与すること、ならびに/または治療、行動および/もしくはライフスタイルの改変を提供することを含み得る。薬物は、例えば、スタチン、別の脂質低下薬物、および/または本開示の他の箇所で記載されているような脂質濃度のモジュレーターであってよい。行動および/またはライフスタイルの改変は、例えば、これらに限定されないが、健康的な食生活、肉体的活動/運動および/または禁煙に関する指示および/または奨励を含めたライフスタイルカウンセリングを含むことができる。処置はまた、本明細書に記載されているような外科手術であってもよい。
ある特定の実施形態では、対象において、CVDを処置するまたは1つもしくは複数のCVイベントを予防する方法は、例えば、試験を要求する、または例えば、少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度を決定するのに有用なアッセイ結果を提供する民間の試験室からの試験結果を受け取ることにより、対象が処置または予防を必要とすると特定すること、ならびに対象が、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCを有する場合、対象に処置を施す、例えば、治療有効量の薬物を投与することをさらに含む。
【0014】
本開示の別の態様では、対象からの試料中に少なくとも2種の脂質を検出するための方法であって、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を検出することを含む方法が提供される。
【0015】
本明細書に記載されているように検出することを含む本方法のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、本方法は、試料中の、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を検出することをさらに含む。
ある特定の実施形態では、本方法は、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度ならびに/または表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加のPCの濃度を、対照と比較することをさらに含む。
【0016】
ある特定の実施形態では、本方法は、例えば、対照と比較して、対象からの試料中の少なくとも1種の式IのCerの変化した濃度および/または少なくとも1種の式IIのPCの変化した濃度を検出することを含む。
ある特定の実施形態では、本方法は、例えば、対照と比較して、対象からの試料中の少なくとも1種の式IのCerの増加した濃度および/または少なくとも1種の式IIのPCの減少した濃度を検出することを含む。
ある特定の実施形態では、対象からの試料中の少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度を検出する方法は、少なくとも1種の式IのCerおよび/または少なくとも1種の式IIのPCを含む標準組合せを使用することを含む。
ある特定の実施形態では、標準組合せは、少なくとも1種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCを含む。
ある特定の実施形態では、少なくとも1種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
ある特定の実施形態では、標準組合せは、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む。
ある特定の実施形態では、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCは同位体標識されている。
ある特定の実施形態では、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加の同位体標識されたCerおよび/または少なくとも1種の追加の同位体標識されたPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
ある特定の実施形態では、本方法は、少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度を対照と比較すること、ならびに対照と比較して、少なくとも1種の式IのCerの濃度が増加している、および/または少なくとも1種の式IIのPCの濃度が減少している場合、対象が、1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有すると決定することをさらに含む。
【0017】
本開示の別の態様では、1つまたは複数のCVイベントを発症する対象のリスクを決定するためのデータを得るための方法であって、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、方法が提供される。
本明細書に記載されているようにデータを得る方法のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerおよび/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、本方法は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す。
【0018】
本開示の別の態様では、対象に関して定量的データを作成するための方法であって、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含む方法が提供される。
本明細書に記載されているように定量的データを作成する方法のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、本方法は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含む。
【0019】
本開示の別の態様では、対象においてCVD処置の有効性を評価する方法であって、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の減少した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または増加した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、前記処置の有効性を示す、方法が提供される。
【0020】
本明細書に記載されているようにCVD処置の有効性を評価する方法のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、本方法は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、前記処置の有効性を示す。
ある特定の実施形態では、本開示に従い対象においてCVD処置の有効性を評価するための方法は、決定するステップの後、ならびに/または少なくとも1種の追加のCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーをアッセイするステップの後、決定するステップならびに/または少なくとも1種の追加のCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーをアッセイするステップで得たCerの濃度および/またはPCの濃度に基づき、対象にすでに施されている処置を変更する、補充する、またはそれを保つことをさらに含むことができる。
ある特定の実施形態では、対象においてCVD処置の有効性を評価する方法は、処置が対象において有効ではないと決定し、対象の処置を増大するまたは異なる処置に変更することをさらに含む。
ある特定の実施形態では、処置レジメンの段階的増大は、関連するガイドラインで定められている通り、決定するステップで得た少なくとも1種の式IのCerおよび/または少なくとも1種の式IIのPCの濃度における好ましくない変化に基づき、対象を推奨される次の段階に移動させるようにする。
ある特定の実施形態では、効果がないと決定された処置レジメンは、薬物、例えば、本明細書に記載されているような脂質低下薬物(例えばスタチン)の投与を含む。ある特定の実施形態では、関連するガイドラインは、決定するステップの前に投与されていた薬物の用量または種類と比較して、対象に投与される薬物の用量または種類を増加することを含む。
【0021】
別の態様では、本開示は、CVD、例えば、冠動脈疾患またはアテローム動脈硬化症に対する処置を受けている対象において、CVDを処置するまたは1つもしくは複数のCVイベントを予防する方法であって、対象に薬物、例えば、本明細書に記載されているような脂質低下薬物を投与すること、ならびに/または治療、行動および/もしくはライフスタイルの改変を提供することを含み、薬物の投与前に、本明細書に記載されているような処置の有効性を評価するための方法により、対象がCVDに対して、効果を伴わずに処置されていると特定される、方法を対象とする。
【0022】
別の態様では、本開示は、CVD、例えば、冠動脈疾患またはアテローム動脈硬化症に対する処置を受けている対象において、CVDを処置するまたは1つもしくは複数のCVイベントを予防する方法であって、本明細書に記載されているような処置の有効性を評価するための方法に従い、対象がCVDに対して、効果を伴わずに処置されているかどうか決定すること、ならびに対象がCVDに対して、効果を伴わずに処置されていると特定された場合、対象に薬物、例えば、脂質低下薬物を投与すること、ならびに/または治療、行動および/もしくはライフスタイルの改変を提供することを含む方法を対象とする。
【0023】
本開示の別の態様では、対象に対して適当なCVD処置を選ぶための方法であって、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を対象が必要とすることを示す、方法が提供される。
【0024】
本明細書に記載されているように対象に対して適当なCVD処置を選ぶ方法のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、本方法は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を対象が必要とすることを示す。
ある特定の実施形態では、対象に対して適当なCVD処置を選ぶために提供される方法は、決定するステップの後、ならびに/または少なくとも1種の追加のCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーをアッセイするステップの後、決定するステップで得たCerの濃度および/またはPCの濃度に基づき、対象を処置する、ならびに/または対象に治療、行動および/もしくはライフスタイルの改変を提供するステップをさらに含む。
ある特定の実施形態では、対象に対して適当なCVD処置を選ぶ方法は、決定するステップの後、ならびに/または少なくとも1種の追加のCerおよび/もしくは少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーをアッセイするステップの後、対象が処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を必要とすると決定するステップ、ならびに対象が必要とすると決定された処置を対象に施すステップ、ならびに/または対象に治療、行動および/もしくはライフスタイルの改変を提供するステップをさらに含む。
ある特定の実施形態では、その有効性が評価され得るか、または本明細書に記載および特許請求され得る方法に従い、必要に応じて選ばれるCVD処置は、脂質修飾療法(例えば、スタチンまたは本出願の他の箇所で記載されている他の脂質低下薬物)である。
【0025】
別の態様では、本開示は、対象においてCVDを処置するまたは1つもしくは複数のCVイベントを予防する方法であって、対象に薬物、例えば、本明細書に記載されているような脂質低下薬物を投与すること、ならびに/または治療、行動および/もしくはライフスタイルの改変を提供することを含み、薬物を投与する前に、ならびに/または治療、行動および/もしくはライフスタイルの改変を提供する前に、本明細書に記載されているような適当なCVD処置を選ぶ方法により、対象がすでに施されている処置の変更、または補充を必要とすると特定される、方法を対象とする。
【0026】
別の態様では、本開示は、対象において、CVDを処置するまたは1つもしくは複数のCVイベントを予防する方法であって、本明細書に記載されているような適当な処置を選ぶ方法に従い、対象がすでに施されている処置の変更、または補充が必要かどうか決定すること、および対象がすでに施されている処置を変更、または補充する必要があると特定された場合、対象に薬物、例えば、本明細書に記載されているような脂質低下薬物を投与することを含む方法を対象とする。
【0027】
本開示の別の態様は、対象において、CVDを処置するまたは1つもしくは複数のCVイベントを予防する方法であって、対象に、治療有効量の薬物を投与することを含み、薬物が、スタチン;スタチン以外のHMG-CoA還元酵素阻害剤、ナイアシン(ニコチン酸)、コレステロール吸収阻害剤(例えばエゼチミベ)、コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)、胆汁酸封鎖剤、フィブラート、フィトステロール、抗炎症剤(例えば、メトトレキセート、IL-1mAb、TNF-アルファmAb)、アセチルサリチル酸(アスピリン)、およびPCSK9阻害剤から選択される脂質低下薬物;または小分子、抗体、アンチセンスRNA、小分子干渉RNA(siRNA)、および天然もしくは修飾された脂質から選択される脂質濃度のモジュレーターであり、薬物を投与する前に、対象が、本明細書中に開示されている方法に基づき、1つまたは複数のCVイベントを発症するリスクを有すると特定される、方法に関する。
本開示の態様および実施形態のいずれかに従い、対象は、スタチン、別の脂質低下薬物、および/または脂質濃度のモジュレーターで処置することができる、または処置されてきた。代わりに、対象は、スタチン治療、別の脂質低下薬物での治療、および/または脂質濃度のモジュレーターでの治療を未だ受けたことがない者であってもよい。
【0028】
一部の実施形態では、処置または予防方法は、少なくとも1種の式IのCerおよび/または少なくとも1種の式IIのPCの濃度を決定するのに有用なアッセイの結果を提供する、例えば、民間の試験室による試験を要求することにより、対象が処置または予防を必要とすると特定すること、ならびに対照試料と比較して、対象が、増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCを有する場合、対象に処置を施す、例えば、治療有効量の薬物を投与すること、ならびに/または治療、行動および/もしくはライフスタイルの改変を施すことをさらに含む。
【0029】
本開示のさらに別の態様では、1つまたは複数の心血管イベントを発症する対象のリスクを決定するためのデータを収集するための方法であって、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、方法が提供される。
【0030】
本明細書に記載されているようにデータを収集する方法のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのホスファチジルコリンである。
ある特定の実施形態では、本方法は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す。
【0031】
本開示の別の態様では、対象からの試料中の少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を検出するためのデータを収集するための方法が提供される。
本明細書に記載されているように検出するためのデータを収集する方法のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、本方法は、試料中の、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を検出することをさらに含む。
【0032】
本開示の別の態様では、対象においてCVD処置の有効性を評価するためのデータを収集するための方法であって、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の減少した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または増加した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、前記処置の有効性を示す、方法が提供される。
【0033】
本明細書に記載されているようにCVD処置の有効性を評価するためのデータを収集する方法のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式Iのセラミドであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、本方法は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、前記処置の有効性を示す。
【0034】
本開示の別の態様では、対象に対して適当なCVD処置を選ぶためにデータを収集するための方法であって、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を対象が必要とすることを示す、方法が提供される。
【0035】
本明細書に記載されているように適当なCVD処置を選ぶためにデータを収集する方法のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、本方法は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を対象が必要とすることを示す。
【0036】
本開示の別の態様では、1つまたは複数の心血管イベントを発症する対象のリスクを決定するための心血管疾患(CVD)マーカー組合せであって、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含む、CVDマーカー組合せが提供される。
本明細書に記載されているようなCVDマーカー組合せのある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、CVDマーカー組合せは、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーをさらに含む。
【0037】
本開示の別の態様では、1つまたは複数の心血管イベントを発症する対象のリスクを決定するためのCVDマーカー組合せの使用であって、CVDマーカー組合せが、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含み、使用が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、使用が提供される。
本明細書に記載されているように1つまたは複数の心血管イベントを発症する対象のリスクを決定するためのCVDマーカー組合せの使用のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCであり、CVDマーカー組合せは、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCを含む。
ある特定の実施形態では、CVDマーカー組合せの使用は、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度をアッセイすることをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示し、CVDマーカー組合せが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーをさらに含む。
【0038】
本開示の別の態様では、対象からの試料中の少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を検出するためのCVDマーカー組合せの使用が提供される。
【0039】
本明細書に記載されているように検出するためのCVDマーカー組合せの使用のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、使用は、試料中の、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を検出することをさらに含む。
ある特定の実施形態では、使用は、例えば、対照と比較して、対象からの試料中の少なくとも1種の式IのCerの変化した濃度および/または少なくとも1種の式IIのPCの変化した濃度を検出することを含む。
ある特定の実施形態では、使用は、対象からの試料中の少なくとも1種の式IのCerの増加した濃度および/または少なくとも1種の式IIのPCの減少した濃度を検出することを含む。
【0040】
本開示の別の態様では、1つまたは複数のCVイベントを発症する対象のリスクを決定するためのデータを得るためのCVDマーカー組合せの使用であって、CVDマーカー組合せが、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含み、使用が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、使用が提供される。
【0041】
本明細書に記載されているようにデータを得るためのCVDマーカー組合せの使用のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCであり、CVDマーカー組合せは、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCを含む。
ある特定の実施形態では、使用は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示し、CVDマーカー組合せが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーをさらに含む。
【0042】
本開示の別の態様では、対象においてCVD処置の有効性を評価するためのCVDマーカー組合せの使用であって、CVDマーカー組合せが、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含み、使用が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の減少した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または増加した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、前記処置の有効性を示す、使用が提供される。
【0043】
本明細書に記載されているようにCVD処置の有効性を評価するためのCVDマーカー組合せの使用のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCであり、CVDマーカー組合せは、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCを含む。
ある特定の実施形態では、使用は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、前記処置の有効性を示し、CVDマーカー組合せが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーをさらに含む。
【0044】
本開示の別の態様では、対象に対して適当なCVD処置を選ぶためのCVDマーカーの組合せの使用であって、CVDマーカー組合せが、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含み、使用が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を対象が必要とすることを示す、使用が提供される。
【0045】
本明細書に記載されているように適当なCVD処置を選ぶためのCVDマーカー組合せの使用のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCであり、CVDマーカー組合せは、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCを含む。
ある特定の実施形態では、使用は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を対象が必要とすることを示し、CVDマーカー組合せが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーをさらに含む。
【0046】
本開示の別の態様では、1つまたは複数の心血管イベントを発症する対象のリスクを決定するための標準組合せであって、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含む標準組合せが提供される。
ある特定の実施形態では、標準組合せは、少なくとも1種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCを含む。
ある特定の実施形態では、少なくとも1種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
【0047】
本明細書に記載されているような標準組合せのある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
【0048】
本明細書に記載されているような標準組合せのある特定の実施形態では、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerは同位体標識された式IのCerであり、および/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCは同位体標識された式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IのCerの同位体および/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IIのPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
ある特定の実施形態では、標準組合せは、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む。
ある特定の実施形態では、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCは同位体標識されている。
ある特定の実施形態では、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加の同位体標識されたCerおよび/または少なくとも1種の追加の同位体標識されたPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
【0049】
本開示の別の態様では、試薬、キットまたは組成物の調製における、対象からの試料中の少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度をアッセイして、1つまたは複数の心血管イベントを発症する対象のリスクを決定するための標準組合せであって、少なくとも1種の式IのCerおよび少なくとも1種の式IIのPCを含む、標準組合せが提供される。
【0050】
本明細書に記載されているようにアッセイするための標準組合せのある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerおよび/または少なくとも1種の式IIのPCは同位体標識されている。
ある特定の実施形態では、少なくとも1種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
本明細書に記載されているようにアッセイするための標準組合せのある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
【0051】
本明細書に記載されているようなアッセイのための標準組合せのある特定の実施形態では、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerは同位体標識されており、および/または少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCは同位体標識されている。
ある特定の実施形態では、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IのCerの同位体、および/または少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IIのPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
ある特定の実施形態では、標準組合せは、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む。
ある特定の実施形態では、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCは同位体標識されている。
ある特定の実施形態では、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加の同位体標識されたCerの同位体および/または少なくとも1種の追加の同位体標識されたPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
【0052】
本開示の別の態様では、対象においてCVD処置の有効性を評価するための試薬、キットまたは組成物の調製における、対象からの試料中の少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度をアッセイするための標準組合せであって、少なくとも1種の式IのCerおよび少なくとも1種の式IIのPCを含む標準組合せが提供される。
【0053】
本明細書に記載されているようにアッセイして、有効性を評価するための標準組合せのある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerおよび/または少なくとも1種の式IIのPCは同位体標識されている。
ある特定の実施形態では、少なくとも1種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
本明細書に記載されているようにアッセイして、有効性を評価するための標準組合せのある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
【0054】
本明細書に記載されているようにアッセイして、有効性を評価するための標準組合せのある特定の実施形態では、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerは同位体標識されており、および/または少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCは同位体標識されている。
ある特定の実施形態では、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IのCerの同位体および/または少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IIのPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
ある特定の実施形態では、標準組合せは、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む。
ある特定の実施形態では、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCは同位体標識されている。
ある特定の実施形態では、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加の同位体標識されたCerおよび/または少なくとも1種の追加の同位体標識されたPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
【0055】
本開示の別の態様では、対象に対して適当なCVD処置を選ぶための試薬、キットまたは組成物の調製における、対象からの試料中の少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度をアッセイするための標準組合せであって、少なくとも1種の式IのCerおよび少なくとも1種の式IIのPCを含む標準組合せが提供される。
本明細書に記載されているようにアッセイして、適当なCVD処置を選ぶための標準組合せのある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerおよび/または少なくとも1種の式IIのPCは同位体標識されている。
ある特定の実施形態では、少なくとも1種の同位体標識された式IのCerの同位体および/または少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
【0056】
本明細書に記載されているようにアッセイして、適当なCVD処置を選ぶための標準組合せのある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
【0057】
本明細書に記載されているようにアッセイして、適当なCVD処置を選ぶための標準組合せのある特定の実施形態では、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerは同位体標識されており、および/または少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCは同位体標識されている。
ある特定の実施形態では、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IのCerの同位体および/または少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IIのPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
ある特定の実施形態では、標準組合せは、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む。
ある特定の実施形態では、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCは同位体標識されている。
ある特定の実施形態では、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加の同位体標識されたCerおよび/または少なくとも1種の追加の同位体標識されたPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
【0058】
本開示の別の態様では、1つまたは複数の心血管イベントを発症する対象のリスクを決定するための標準組合せの使用であって、標準組合せが、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含み、使用が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、使用が提供される。
【0059】
本明細書に記載されているようにリスクを決定するための標準組合せの使用のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCであり、標準組合せは、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCを含む。
ある特定の実施形態では、標準組合せの使用は、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度をアッセイすることをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示し、標準組合せが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む。
【0060】
本開示の別の態様では、対象からの試料中の少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を検出するための標準組合せの使用であって、標準組合せが少なくとも1種の式IのCerおよび少なくとも1種の式IIのPCを含む使用が提供される。
【0061】
本明細書に記載されているように検出するための標準組合せの使用のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCであり、標準組合せは、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCを含む。
ある特定の実施形態では、使用は、試料中の、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度を検出することをさらに含み、標準組合せが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む。
ある特定の実施形態では、使用は、対象からの試料中の少なくとも1種の式IのCerの変化した濃度および/または少なくとも1種の式IIのPCの変化した濃度を検出することを含む。
ある特定の実施形態では、使用は、対象からの試料中の少なくとも1種の式IのCerの増加した濃度および/または少なくとも1種の式IIのPCの減少した濃度を検出することを含む。
【0062】
本開示の別の態様では、1つまたは複数のCVイベントを発症する対象のリスクを決定するためのデータを得るための標準組合せの使用であって、標準組合せが、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含み、使用が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、使用が提供される。
【0063】
本明細書に記載されているようにデータを得るための標準組合せの使用のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCであり、標準組合せは、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCを含む。
ある特定の実施形態では、使用は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示し、標準組合せが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む。
【0064】
本開示の別の態様では、対象においてCVD処置の有効性を評価するための標準組合せの使用であって、標準組合せが、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含み、使用が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の減少した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または増加した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、前記処置の有効性を示す、使用が提供される。
【0065】
本明細書に記載されているようにCVD処置の有効性を評価するための標準組合せの使用のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCであり、標準組合せは、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCを含む。
ある特定の実施形態では、使用は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、前記処置の有効性を示し、標準組合せが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む。
【0066】
本開示の別の態様では、対象に対して適当なCVD処置を選ぶための標準組合せの使用であって、標準組合せが、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含み、使用が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を対象が必要とすることを示す、使用が提供される。
【0067】
本明細書に記載されているように適当なCVD処置を選ぶための標準組合せの使用のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCであり、標準組合せは、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCを含む。
ある特定の実施形態では、使用は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を対象が必要とすることを示し、標準組合せが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む。
【0068】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、標準組合せは、少なくとも1種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCを含む。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、少なくとも1種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、標準組合せは、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IIのPCを含む。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IのCerの同位体および/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IIのPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
【0069】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCは同位体標識されている。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加の同位体標識されたCerおよび/または少なくとも1種の追加の同位体標識されたPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
【0070】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、標準組合せは、以下の同位体標識された脂質から選択される少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識されたCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識されたPCを含む:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/22:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/26:0)、Cer(d18:1/26:1)、Cer(d16:1/16:0)、Cer(d16:1/18:0)、Cer(d16:1/24:0)、Cer(d16:1/24:1)、Cer(d18:2/16:0)、Cer(d18:2/18:0)、Cer(d18:2/24:1)、Cer(d18:2/24:0)、Cer(d20:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC16:0/16:0、PC18:0/20:5、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC18:0/20:3、PC16:0/22:6、PC16:1/18:2、PC16:0/18:3、PC17:0/20:3、PC17:0/20:4、PC38:5、PC36:6、PC38:5、PC36:4、PC38:4、PC38:3、PC38:6、PC38:7、PC34:3、PC37:3、PC37:4、PC34:4および/またはPC40:8。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、標準組合せの少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種または少なくとも7種の同位体標識された脂質は、以下の同位体標識された脂質から選択される:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6およびPC16:0/16:0。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、標準組合せの同位体標識された脂質は、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6およびPC16:0/16:0である。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、標準組合せの同位体標識された脂質Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6および/またはPC16:0/16:0は重水素標識されている。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、標準組合せの同位体標識された脂質は、d7-Cer(d18:1/16:0)、d7-Cer(d18:1/18:0)、d7-Cer(d18:1/24:0)、d7-Cer(d18:1/24:1)、d9-PC16:0/22:5、d9-PC14:0/22:6および/またはd9-PC16:0/16:0である。
【0071】
本開示の別の態様では、1つまたは複数の心血管イベントを発症する対象のリスクを決定するための試薬、キットまたは組成物の調製における1種または複数の試薬の使用であって、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、使用が提供される。
【0072】
本明細書に記載されているようにリスクを決定するための1種または複数の試薬の使用のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、使用は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す。
【0073】
本開示の別の態様では、対象からの試料中の少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を検出するための、試薬、キットまたは組成物の調製における1種または複数の試薬の使用が提供される。
【0074】
本明細書に記載されているように検出するための1種または複数の試薬の使用のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、使用は、試料中の、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を検出することをさらに含む。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されているように検出するための1種または複数の試薬の使用は、対象からの試料中の少なくとも1種の式IのCerの変化した濃度および/または少なくとも1種の式IIのPCの変化した濃度を検出することを含む。
ある特定の実施形態では、使用は、対象からの試料中の少なくとも1種の式IのCerの増加した濃度および/または少なくとも1種の式IIのPCの減少した濃度を検出することを含む。
ある特定の実施形態では、対象からの試料中の少なくとも1種の式Iのセラミドの濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリンの濃度を検出するための試薬、キットまたは組成物の調製における1種または複数の試薬の使用は、少なくとも1種の式IのCerおよび/または少なくとも1種の式IIのPCを含む標準組合せを使用することを含む。
【0075】
本開示の別の態様では、1つまたは複数のCVイベントを発症する対象のリスクを決定するためのデータを得るための試薬、キットまたは組成物の調製における1種または複数の試薬の使用であって、使用が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す、使用が提供される。
【0076】
本明細書に記載されているようにデータを得るための1種または複数の試薬の使用のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、使用は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す。
【0077】
本開示の別の態様では、対象においてCVD処置の有効性を評価するための試薬、キットまたは組成物の調製における1種または複数の試薬の使用であって、使用が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の減少した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または増加した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、前記処置の有効性を示す、使用が提供される。
【0078】
本明細書に記載されているようにCVD処置の有効性を評価するための1種または複数の試薬の使用のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、使用は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、前記処置の有効性を示す。
【0079】
本開示の別の態様では、対象に対して適当なCVD処置を選ぶための、試薬、キットまたは組成物の調製における1種または複数の試薬の使用であって、方法が、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定することを含み、対照と比較して、試料中の増加した濃度の少なくとも1種の式IのCerおよび/または減少した濃度の少なくとも1種の式IIのPCが、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を対象が必要とすることを示す、使用が提供される。
【0080】
本明細書に記載されているように適当なCVD処置を選ぶための1種または複数の試薬の使用のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、使用は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCバイオマーカーの濃度を決定することをさらに含み、対照と比較して増加または減少した濃度の表1に示された少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCが、処置、またはすでに施されている処置の変更もしくは補充を対象が必要とすることを示す。
ある特定の実施形態では、試薬は、本開示の方法および使用のために使用される任意の標準物質、対照、物質、化合物、溶液、溶媒、薬剤、成分、調製物、またはこれらの任意の組合せを含む。ある特定の実施形態では、試薬は、本開示の方法および使用に使用される任意の標準物質、対照、物質、化合物、溶液、溶媒、薬剤、成分および調製物の組合せまたは混合物である。
【0081】
一部の実施形態では、試薬の任意の構成成分の1種または複数は同位体標識されている。一部の実施形態では、同位体標識された構成成分の同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
【0082】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、試薬は、以下の同位体標識された脂質から選択される少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識されたCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識されたPCを含む:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/22:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/26:0)、Cer(d18:1/26:1)、Cer(d16:1/16:0)、Cer(d16:1/18:0)、Cer(d16:1/24:0)、Cer(d16:1/24:1)、Cer(d18:2/16:0)、Cer(d18:2/18:0)、Cer(d18:2/24:1)、Cer(d18:2/24:0)、Cer(d20:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC16:0/16:0、PC18:0/20:5、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC18:0/20:3、PC16:0/22:6、PC16:1/18:2、PC16:0/18:3、PC17:0/20:3、PC17:0/20:4、PC38:5、PC36:6、PC38:5、PC36:4、PC38:4、PC38:3、PC38:6、PC38:7、PC34:3、PC37:3、PC37:4、PC34:4および/またはPC40:8。
【0083】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、試薬の少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種または少なくとも7種の同位体標識された脂質は、以下の同位体標識された脂質から選択される:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6およびPC16:0/16:0。
【0084】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、試薬の同位体標識された脂質は、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6およびPC16:0/16:0である。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、試薬の同位体標識された脂質Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6および/またはPC16:0/16:0は重水素標識されている。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、試薬の同位体標識された脂質は、d7-Cer(d18:1/16:0)、d7-Cer(d18:1/18:0)、d7-Cer(d18:1/24:0)、d7-Cer(d18:1/24:1)、d9-PC16:0/22:5、d9-PC14:0/22:6および/またはd9-PC16:0/16:0である。
ある特定の実施形態では、試薬は、試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定するために使用される。一部の実施形態では、試薬は、試料をアッセイして、本開示の表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/またはPCの濃度を決定するためにさらに使用される。
ある特定の実施形態では、試薬は、本開示の方法および使用を実施するために使用される試薬、キットまたは組成物の調製物において使用される。
【0085】
本開示の別の態様では、対象において1つまたは複数の心血管イベントを診断、予測または検出するためのまたは本開示による方法または使用のいずれかを実施するための組成物またはキットであって、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)を含む組成物またはキットが提供される。
【0086】
組成物またはキットのある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、組成物またはキットは、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCをさらに含む。
ある特定の実施形態では、組成物またはキットは、少なくとも1種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCを含む。
ある特定の実施形態では、少なくとも1種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
組成物またはキットのある特定の実施形態では、少なくとも1種の同位体標識された式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IのCerであり、および/または少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IIのPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
ある特定の実施形態では、組成物またはキットは、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加の同位体標識されたCerおよび/または少なくとも1種の追加の同位体標識されたPCを含む。
ある特定の実施形態では、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加の同位体標識されたCerおよび/または少なくとも1種の追加の同位体標識されたPCの同位体は、重水素、13Cまたは15Nである。
【0087】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、組成物またはキットは、以下の同位体標識された脂質から選択される少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識されたCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識されたPCを含む:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/22:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/26:0)、Cer(d18:1/26:1)、Cer(d16:1/16:0)、Cer(d16:1/18:0)、Cer(d16:1/24:0)、Cer(d16:1/24:1)、Cer(d18:2/16:0)、Cer(d18:2/18:0)、Cer(d18:2/24:1)、Cer(d18:2/24:0)、Cer(d20:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC16:0/16:0、PC18:0/20:5、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC18:0/20:3、PC16:0/22:6、PC16:1/18:2、PC16:0/18:3、PC17:0/20:3、PC17:0/20:4、PC38:5、PC36:6、PC38:5、PC36:4、PC38:4、PC38:3、PC38:6、PC38:7、PC34:3、PC37:3、PC37:4、PC34:4および/またはPC40:8。
【0088】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、組成物またはキットの少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種または少なくとも7種の同位体標識された脂質は、以下の同位体標識された脂質から選択される:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6およびPC16:0/16:0。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、組成物またはキットの同位体標識された脂質は、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6およびPC16:0/16:0である。
【0089】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、組成物またはキットの同位体標識された脂質Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6および/またはPC16:0/16:0は重水素標識されている。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、組成物またはキットの同位体標識された脂質は、d7-Cer(d18:1/16:0)、d7-Cer(d18:1/18:0)、d7-Cer(d18:1/24:0)、d7-Cer(d18:1/24:1)、d9-PC16:0/22:5、d9-PC14:0/22:6および/またはd9-PC16:0/16:0である。組成物またはキットは、本明細書に開示されている方法または使用のための標準物質、対照、試薬、溶液、溶媒、容器、使用指示および/または本明細書に開示されている方法または使用を実施するための他の要素をさらに含むことができる。
【0090】
一部の実施形態では、組成物またはキットは、血液試料を収集するための要素、例えば、フィルター上の乾燥血液スポットを含む。
組成物またはキットは、試験室での使用のための試験キットまたは家庭用試験キット(市販の試験)であってよい。組成物またはキットは、対象において1つまたは複数の心血管イベントを診断、予測もしくは検出するため、または本開示による方法もしくは使用のいずれかを実施するために使用される、民間の(commercial)製造業者から購入したまたは社内(in-house)の試験室で調製した、任意の標準物質、対照、試薬、溶液または溶媒の組合せであってよい。
ある特定の実施形態では、組成物またはキットは、少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度をアッセイするために使用される、民間の製造業者から購入したまたは社内の試験室で調製した、任意の標準物質、対照、試薬、溶液または溶媒の組合せである。
【0091】
民間の製造業者から購入したまたは社内の試験室で調製した、任意の標準物質、対照、試薬、溶液または溶媒の組合せを有する組成物またはキットのある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
ある特定の実施形態では、組成物またはキットは、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種のCerおよび/または少なくとも1種のPCの濃度をアッセイするために使用される、民間の製造業者から購入したまたは社内の試験室で調製した任意の標準物質、対照、試薬、溶液または溶媒の組合せである。
組成物またはキットは、必要に応じて様々な化学的および高分解能な分析技術を用いて実施されるアッセイに使用することができる。本発明の方法および使用による適切な分析技術として、これらに限定されないが、質量分析法(MS)および核磁気共鳴(NMR)が挙げられる。個々のバイオマーカーを分解可能な任意の高分解能技術を使用して、問題のバイオマーカー、例えば、生体試料からのバイオマーカープロファイルの濃度についての情報を収集することができる。典型的に、情報は、質量分析法を使用して収集する。MS分析は、別の高性能分離法、例えば、ガスクロマトグラフィー(GC)、2次元ガスクロマトグラフィー(GCxGC)、液体クロマトグラフィー(LC)、2次元液体クロマトグラフィー(LCxLC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)または超高速液体クロマトグラフィー(UHPLC)と連結することができる。
【0092】
本開示の別の態様では、対象のCVDおよび/またはCVイベントのリスクの進行をモニタリングするための方法であって、対象からの試料をアッセイして、少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度を決定すること、およびこれらの濃度を、同じ対象から以前に得た試料中の濃度と比較することを含む方法が提供される。
本明細書に記載されているように対象のCVDおよび/またはCVイベントのリスクの進行をモニタリングするための方法のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerであり、および/または少なくとも1種の式IIのPCは、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCである。
【0093】
ある特定の実施形態では、本方法は、試料をアッセイして、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度を決定することをさらに含む。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、本方法および使用は、少なくとも1種の式IのCerおよび/または少なくとも1種の式IIのPCの濃度をアッセイする前に、少なくとも1種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCを試料に添加するステップをさらに含む。少なくとも1種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCは、これらに限定されないが、重水素標識された式IのCerおよび/または重水素標識された式IIのPCであってよい。少なくとも1種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種の同位体標識された式IIのPCはまた、13C標識または15N標識されていてもよい。本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、本方法および使用は、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IIのPCを試料に添加するステップをさらに含む。少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IのCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の同位体標識された式IIのPCは、これらに限定されないが、重水素標識された、13C標識されたまたは15N標識された式IのCerおよび/または重水素標識された式IIのPCであってよい。
【0094】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、本方法および使用は、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加の同位体標識されたCerおよび/または少なくとも1種の追加の同位体標識されたPCを試料に添加するステップをさらに含む。表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加の同位体標識されたCerおよび/または少なくとも1種の追加の同位体標識されたPCは、これらに限定されないが、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される重水素標識された、13C標識されたまたは15N標識されたCer、および/または重水素標識された、13C標識されたまたは15N標識されたPCであってよい。
【0095】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、同位体標識されたCerおよび/またはPCは、以下の同位体標識された脂質から選択される:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/22:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/26:0)、Cer(d18:1/26:1)、Cer(d16:1/16:0)、Cer(d16:1/18:0)、Cer(d16:1/24:0)、Cer(d16:1/24:1)、Cer(d18:2/16:0)、Cer(d18:2/18:0)、Cer(d18:2/24:1)、Cer(d18:2/24:0)、Cer(d20:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC16:0/16:0、PC18:0/20:5、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC18:0/20:3、PC16:0/22:6、PC16:1/18:2、PC16:0/18:3、PC17:0/20:3、PC17:0/20:4、PC38:5、PC36:6、PC38:5、PC36:4、PC38:4、PC38:3、PC38:6、PC38:7、PC34:3、PC37:3、PC37:4、PC34:4および/またはPC40:8。
【0096】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、同位体標識されたCerおよび/またはPCは、以下の同位体標識された脂質から選択される:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6およびPC16:0/16:0。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、同位体標識されたCerおよびPCは、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6およびPC16:0/16:0である。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、同位体標識されたCer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6および/またはPC16:0/16:0は重水素標識されている。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、同位体標識された脂質は、d7-Cer(d18:1/16:0)、d7-Cer(d18:1/18:0)、d7-Cer(d18:1/24:0)、d7-Cer(d18:1/24:1)、d9-PC16:0/22:5、d9-PC14:0/22:6および/またはd9-PC16:0/16:0である。
【0097】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、少なくとも1種の式IのCerの濃度および少なくとも1種の式IIのPCの濃度は、1種のアッセイで決定する。一部の実施形態では、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度は同じアッセイで決定する。一部の実施形態では、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度は同じアッセイで決定する。一部の実施形態では、1種のアッセイは質量分析法(MS)で実施される。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、少なくとも1種の追加のCerは、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のCerである。一部の実施形態では、少なくとも1種の追加のCerは、これらに限定されないが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のCerのCer/Cer比を含む組合せである。組合せはまた、本明細書に記載されている別の組合せであってもよい。
【0098】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、少なくとも1種の追加のPCは、表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のPCである。一部の実施形態では、少なくとも1種の追加のPCは、これらに限定されないが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のPCのPC/PC比を含む組合せである。組合せはまた、本明細書に記載されている別の組合せであってもよい。
【0099】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、本方法または使用は、対象からの試料中の全コレステロール(TC)、低密度リポタンパク質(LDL)、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)、高密度リポタンパク質(HDL)、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)、低密度リポタンパク質粒子(LDL-P)、高密度リポタンパク質粒子(HDL-P)、アポリポタンパク質B(ApoB)、アポリポタンパク質AI(ApoAI)、アポリポタンパク質AII(ApoAII)、および/またはアポリポタンパク質C(ApoC)のレベルを決定することをさらに含む。ある特定の実施形態では、対象は、上昇したレベルの1種または複数の全コレステロール、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)、アポリポタンパク質C(ApoC)またはアポリポタンパク質B(ApoB)、または減少したレベルのHDL-コレステロール(HDL-C)を有さない。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、本方法または使用は、これらに限定されないが、トリグリセリド(triglyseride)(TG)、C反応性タンパク質(CRP)、トロポニンT(TNTまたはTnT)、トロポニンI(TNIまたはTnI)、B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、N末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)、シスタチンC、糖化ヘモグロビンA1c(HbA1c)、グルコース、腫瘍形成抑制因子2(St2)、ガレクチン、トリメチルアミン-N-オキシド(TMAO)、リポタンパク質関連ホスホリパーゼA2(Lp-PLA2)、成長分化因子15(GDF15)、リポタンパク質(a)(Lp(a))、任意の他のリポタンパク質サブグループ組成物もしくは粒子数、またはこれらの任意の組合せを含む他の心血管バイオマーカーを決定することをさらに含む。
【0100】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、本方法または使用は、これに限定されないが、クレアチンキナーゼ(CK)を含む、任意の他の心血管または代謝バイオマーカーを決定することをさらに含むことができる。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、本方法または使用は、他の個人情報または健康データ、例えば、性別、年齢、血圧、BMI、喫煙状態、糖尿病、脂質低下処置または他の薬物、心血管イベントの病歴、少数民族バックグランド、地理的場所、医学画像データ、例えば、血管造影もしくはコンピュータ断層撮影(CT)による医学画像データ、またはこれらの任意の組合せを使用することをさらに含む。
【0101】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、本方法または使用は、これらに限定されないが、CVDおよび/またはCVイベントの病歴、CVDおよび/またはCVイベントの家族歴、糖尿病の家族歴、他の疾患の家族歴を含む任意の個人情報または健康データを使用することをさらに含むことができる。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、心血管(CV)イベントは、安定狭心症、不安定狭心症、心筋梗塞(MI)、急性心筋梗塞(AMI)、急性冠不全症候群(ACS)、脳卒中、一過性脳虚血発作、深部静脈血栓症、心不全、心不全のための入院および心血管系による死亡を含む。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、心血管(CV)イベントは、末梢動脈疾患(末梢動脈疾患とも呼ばれる)および/または不整脈、例えば、心房細動を含む。
【0102】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、対象は、予測、診断または治療が所望される任意の哺乳動物の対象である。ある特定の実施形態では、対象はヒトである。一部の実施形態では、対象は事前の徴候またはCVDの症状のない健常個体である。他の実施形態では、対象はCVDまたはCADを以前に患ったことがある、または患っている。対象はまた以前に心血管イベント、例えば、狭心症、心筋梗塞または脳卒中を患ったことがあってもよい。一部の実施形態では、対象は、代謝性疾患、例えば、糖尿病を患っている。一部の実施形態では、対象はCVDを患っている疑いがある、および/またはCVイベントを発症するハイリスクがある。一部の実施形態では、対象は、従来のリスクマーカー、例えば、全コレステロール、LDLもしくはHDLの正常レベルを有する、および/または従来のリスクファクター、例えば、糖尿病、高血圧もしくは喫煙を有さない。ある特定の実施形態では、対象は、処置、例えば、スタチン処置を受けている。
【0103】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、試料は、対象または対象の群もしくは集団から得た生体試料である。ある特定の実施形態では、試料は、血液試料、血清試料、血漿試料、唾液試料、尿試料、組織試料またはその画分、例えば、リポタンパク質画分である。ある特定の実施形態では、試料は血清または血漿試料である。試料は当技術分野で周知の技術を用いて調製することができる。ある特定の実施形態では、血液試料は乾燥血液スポットである。ある特定の実施形態では、血液試料はフィルター上で乾燥させている。
【0104】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、対照は、単一の健常個体または健常個体の一般的集団から得た対照試料または対照値である。一部の実施形態では、対照は、以前に決定された試料中のバイオマーカーに関する対照値または一連のデータである。一部の実施形態では、対照試料は、例えば、CVDの進行を制御するために使用するための、同じ対象から以前に得たもの、または同じ対象から以前に採取された試料から得た対照値である。
ある特定の実施形態では、対照は、任意の主要なCVイベントが依然として発生していないCVD患者、または任意の主要なCVイベントが依然として発生していないCVD患者の群から得たものである。
ある特定の実施形態では、対照は、対照値、例えば、少なくとも1種の式IのCerおよび少なくとも1種の式IIのPCの濃度のスコアもしくは組合せ値、または少なくとも1種の式IのCerおよび少なくとも1種の式IIのPCと、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerもしくはPCとの組合せ値である。
【0105】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、処置は、CVDを発症するリスクがある対象またはCVDを患っている対象に典型的に付与される任意の治療的処置、例えば、これらに限定されないが、薬物を投与すること、ならびに/または対象に治療、行動および/もしくはライフスタイルの改変を提供することを含む。一部の実施形態では、行動および/またはライフスタイルの改変は、例えば、ライフスタイルへの介入および/またはカウンセリングを含み、これには、健康な食生活、体重管理、肉体的活動/運動および/または禁煙に関する指示、奨励および/または追跡調査が含まれる。ある特定の実施形態では、処置は、外科手術、例えば、血管形成、ステント留置または迂回手術を含む。ある特定の実施形態では、処置は、CVDおよび/またはその合併症の進行を制御することを含む。
【0106】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、薬物は、CVDを有する対象に典型的に付与される任意の医薬品、例えば、スタチン、別の脂質低下/修飾薬、および/または脂質濃度のモジュレーターを含む。一部の実施形態では、薬物は、HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチンまたは他のHMG-CoA還元酵素阻害剤)、ナイアシン(ニコチン酸)、コレステロール吸収阻害剤(エゼチミベ)、コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤、胆汁酸封鎖剤、フィブラート、フィトステロール、抗炎症剤(例えばメトトレキセート、IL-1mAb、TNF-アルファmAb)、アセチルサリチル酸(アスピリン)もしくはPCSK9阻害剤、または小分子、抗体、アンチセンスRNA、小分子干渉RNA(siRNA)、および天然もしくは修飾された脂質から選択される脂質濃度のモジュレーター、あるいはこれらの任意の組合せである。
ある特定の実施形態では、スタチンは、アトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、フルバスタチンXL、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、シンバスタチン、またはこれらの任意の組合せを含む。
【0107】
一部の実施形態では、コレステロール吸収阻害剤はエゼチミベまたはSCH-48461であり、コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤はエバセトラピブ、アナセトラピブまたはダルセトラピブであり、胆汁酸封鎖剤はコレセベラム、コレスチラミンまたはコレスチポールであり、フィブラートはフェノフィブラート、ゲムフィブロジル、クロフィブラート、またはベザフィブラートであり、PCSK9阻害剤はPCSK9特異的抗体、siRNA、およびペプチド模倣体である。
【0108】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、CerおよびPCの濃度の決定は典型的アッセイを使用して実施される。ある特定の実施形態では、このようなアッセイは、質量分析法、核磁気共鳴分光法、蛍光分光法または二面偏波式干渉法、高性能分離法、例えば、液体クロマトグラフィー(LC)、ガスクロマトグラフィー(GC)、2次元液体クロマトグラフィー(LCxLC)、2次元ガスクロマトグラフィー(GCxGC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、超高速液体クロマトグラフィー(UHPLC)もしくは超高速液体クロマトグラフィー(UPLC)、イムノアッセイ、例えば、ELISA、および/または分析物に特異的に結合可能な結合部分を用いたアッセイであるか、あるいはこれらを含む。ある特定の実施形態では、アッセイは質量分析法(MS)である。MS装置は、直接試料注入法、例えば、ロボット型ナノフローイオン源装置、または高性能分離法、例えば、HPLC、UHPLC、またはUPLCと連結することができる。
【0109】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度がアッセイされる。別の実施形態では、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされる。さらに別の実施形態では、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、もしくは少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされる。
【0110】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のCerの濃度がアッセイされる。別の実施形態では、表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のPCの濃度がアッセイされる。さらに別の実施形態では、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、または少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加の式IのCerおよび/または表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加の式IIのPCの濃度がアッセイされる。
【0111】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、式IのR1は、11~17個の炭素原子を有する飽和、一価不飽和または二価不飽和のアルキル鎖であり、R2は、13~21個の炭素原子を有する飽和のアルキル鎖、13~25個の炭素原子を有する一価不飽和または二価不飽和のアルキル鎖である。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、式IのR1は13~15個の炭素原子を有する一価不飽和または二価不飽和のアルキル鎖であり、R2は、15~25個の炭素原子を有する、飽和、一価不飽和または二価不飽和のアルキル鎖である。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、式IのR1は、13~15個の炭素原子を有する一価不飽和または二価不飽和のアルキル鎖であり、R2は、15~21個の炭素原子を有する飽和のアルキル鎖、15~25個の炭素原子を有する一価不飽和または二価不飽和のアルキル鎖である。
【0112】
本開示のすべての態様では、PCはbrutto PCまたは分子PCであってよい。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、式IIのR3およびR4は、11~26個の炭素原子を有する飽和、一価不飽和または多価不飽和のアルキル鎖である。本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、式IIのR3およびR4は、6つまでの二重結合を有する、飽和、一価不飽和または多価不飽和のアルキル鎖である。
【0113】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度がアッセイされる:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/22:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/26:1)、Cer(d16:1/16:0)、Cer(d16:1/18:0)、Cer(d16:1/24:1)、Cer(d18:2/16:0)、Cer(d18:2/18:0)、Cer(d18:2/24:1)および/またはCer(d20:1/24:1)。一部の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされる:PC16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC18:0/20:5、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC18:0/20:3、PC16:0/22:6、PC16:1/18:2、PC16:0/18:3、PC17:0/20:3、PC17:0/20:4、PC38:5、PC36:6、PC38:5、PC36:4、PC38:4、PC38:3、PC38:6、PC38:7、PC34:3、PC37:3、PC37:4、PC34:4および/またはPC40:8。他の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerがアッセイされ:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/22:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/26:1)、Cer(d16:1/16:0)、Cer(d16:1/18:0)、Cer(d16:1/24:1)、Cer(d18:2/16:0)、Cer(d18:2/18:0)、Cer(d18:2/24:1)および/またはCer(d20:1/24:1)、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされる:PC16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC18:0/20:5、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC18:0/20:3、PC16:0/22:6、PC16:1/18:2、PC16:0/18:3、PC17:0/20:3、PC17:0/20:4、PC38:5、PC36:6、PC38:5、PC36:4、PC38:4、PC38:3、PC38:6、PC38:7、PC34:3、PC37:3、PC37:4、PC34:4および/またはPC40:8。
【0114】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度がアッセイされる:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)。一部の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされる:PC16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC16:0/22:6、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC17:0/20:3、PC36:8、PC36:6、PC36:4、PC38:4、PC38:7、PC34:4および/またはPC40:8。他の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerがアッセイされ:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされる:PC16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC16:0/22:6、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC17:0/20:3、PC36:8、PC36:6、PC36:4、PC38:4、PC38:7、PC34:4および/またはPC40:8。
【0115】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度がアッセイされる:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)。一部の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされる:PC16:0/22:5および/またはPC14:0/22:6。他の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerがアッセイされ:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされる:PC16:0/22:5および/またはPC14:0/22:6。本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度がアッセイされ:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度がアッセイされる。
【0116】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされ:PC16:0/22:5および/またはPC14:0/22:6、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度がアッセイされる。
【0117】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerがアッセイされ:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされ:PC16:0/22:5および/またはPC14:0/22:6、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度がアッセイされる。
【0118】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度がアッセイされ:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種の追加のCerの濃度がアッセイされる:Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/26:0)、Cer(d18:1/26:1)、Cer(d16:1/16:0)、Cer(d16:1/18:0)、Cer(d16:1/24:0)、Cer(d16:1/24:1)、Cer(d18:2/16:0)、Cer(d18:2/18:0)、Cer(18:2/24:0)、Cer(d18:2/24:1)、Cer(d20:1/24:0)および/またはCer(d20:1/24:1。一部の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされ:PC16:0/22:5および/またはPC14:0/22:6、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種の追加のPCの濃度がアッセイされる:PC16:0/16:0、16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC18:0/20:5、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC18:0/20:3、PC16:0/22:6、PC16:1/18:2、PC16:0/18:3、PC17:0/20:3、PC17:0/20:4、PC38:5、PC36:6、PC38:5、PC36:4、PC38:4、PC38:3、PC38:6、PC38:7、PC34:3、PC37:3、PC37:4、PC34:4および/またはPC40:8。他の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerがアッセイされ:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされ:PC16:0/22:5および/またはPC14:0/22:6、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種の追加のCerの濃度がアッセイされ:Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/26:0)、Cer(d18:1/26:1)、Cer(d16:1/16:0)、Cer(d16:1/18:0)、Cer(d16:1/24:0)、Cer(d16:1/24:1)、Cer(d18:2/16:0)、Cer(d18:2/18:0)、Cer(18:2/24:0)、Cer(d18:2/24:1)、Cer(d20:1/24:0)および/またはCer(d20:1/24:1)、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種の追加のPCの濃度がアッセイされる:PC16:0/16:0、16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC18:0/20:5、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC18:0/20:3、PC16:0/22:6、PC16:1/18:2、PC16:0/18:3、PC17:0/20:3、PC17:0/20:4、PC38:5、PC36:6、PC38:5、PC36:4、PC38:4、PC38:3、PC38:6、PC38:7、PC34:3、PC37:3、PC37:4、PC34:4および/またはPC40:8。
【0119】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)および/またはCer(d18:1/24:0)の濃度がアッセイされる。一部の実施形態では、PC16:0/22:5および/またはPC14:0/22:6の濃度がアッセイされる。
【0120】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、以下の脂質の少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5または少なくとも6種の濃度がアッセイされる:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/22:5およびPC14:0/22:6。
【0121】
他の実施形態では、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/22:5およびPC14:0/22:6がアッセイされる。
【0122】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度がアッセイされ:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)、これに限定されないが、以下を含む少なくとも1種の追加のCerの濃度がアッセイされる:Cer(d18:1/24:0)。一部の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされる:PC16:0/22:5および/またはPC16:0/22:6。他の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerがアッセイされ:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされ:PC16:0/22:5および/またはPC16:0/22:6、これに限定されないが、以下を含む少なくとも1種の追加のCerの濃度がアッセイされる:Cer(d18:1/24:0)。
【0123】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)および/またはCer(d18:1/24:0)の濃度がアッセイされる。一部の実施形態では、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6および/またはPC16:0/16:0の濃度がアッセイされる。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、以下の脂質の少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種または少なくとも7種の濃度がアッセイされる:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6およびPC16:0/16:0。
他の実施形態では、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6およびPC16:0/16:0がアッセイされる。
【0124】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度がアッセイされ:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)、これに限定されないが、以下を含む少なくとも1種の追加のCerの濃度がアッセイされる:Cer(d18:1/24:0)。一部の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされ:PC16:0/22:5および/またはPC16:0/22:6、これに限定されないが、以下を含む少なくとも1種の追加のPCの濃度がアッセイされる:PC16:0/16:0。他の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerがアッセイされ:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされ:PC16:0/22:5および/またはPC16:0/22:6、これに限定されないが、以下を含む少なくとも1種の追加のCerの濃度がアッセイされ:Cer(d18:1/24:0)、これに限定されないが、以下を含む少なくとも1種の追加のPCの濃度がアッセイされる:PC16:0/16:0。
【0125】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)および/またはCer(d18:1/24:0)の濃度がアッセイされる。一部の実施形態では、PC16:0/22:5、PC16:0/22:6および/またはPC16:0/16:0の濃度がアッセイされる。
【0126】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、以下の脂質の少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種または少なくとも7種の濃度がアッセイされる:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/22:5、PC16:0/22:6およびPC16:0/16:0。
他の実施形態では、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/22:5、PC16:0/22:6およびPC16:0/16:0がアッセイされる。
【0127】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度がアッセイされ:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)、これに限定されないが、以下を含む少なくとも1種の追加のCerの濃度がアッセイされる:Cer(d18:1/24:0)。一部の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされ:PC16:0/22:5および/またはPC40:8、これに限定されないが、以下を含む少なくとも1種の追加のPCの濃度がアッセイされる:PC16:0/18:3。他の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerがアッセイされ:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされ:PC16:0/22:5および/またはPC40:8、これに限定されないが、以下を含む少なくとも1種の追加のCerの濃度がアッセイされ:Cer(d18:1/24:0)、これに限定されないが、以下を含む少なくとも1種の追加のPCの濃度がアッセイされる:PC16:0/18:3。
【0128】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、少なくともCer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)およびCer(d18:1/24:0)の濃度がアッセイされる。一部の実施形態では、少なくともPC16:0/22:5、PC40:8およびPC16:0/18:3の濃度がアッセイされる。
【0129】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、以下の脂質の少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種または少なくとも7種の濃度がアッセイされる:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/22:5、PC16:0/22:6およびPC16:0/18:3。
他の実施形態では、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/22:5、PC16:0/22:6およびPC16:0/18:3がアッセイされる。
【0130】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度がアッセイされる:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)。一部の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされる:PC16:0/20:4、PC18:0/20:4および/またはPC38:7。他の実施形態では、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerがアッセイされ:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)および/またはCer(d18:1/24:1)、これらに限定されないが、以下を含む少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度がアッセイされる:PC16:0/20:4、PC18:0/20:4および/またはPC38:7。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、少なくともCer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)の濃度がアッセイされる。一部の実施形態では、少なくともPC16:0/20:4、PC18:0/20:4および/またはPC38:7の濃度がアッセイされる。
【0131】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種または少なくとも6種の以下の脂質の濃度がアッセイされる:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4およびPC38:7。
他の実施形態では、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4およびPC38:7がアッセイされる。
【0132】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、濃度比率は、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度および/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度から計算される。
【0133】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、濃度比は、少なくとも1種の式IのCerの濃度および/または少なくとも1種の式IIのPCの濃度から計算される。一部の実施形態では、濃度比は、式IのCerの濃度および式IIのPCの濃度から計算される。ある特定の実施形態では、濃度比は、Cer/Cer、Cer/PC、PC/Cerおよび/またはPC/PC比、例えば、Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:5、Cer(d18:1/18:0)/PC14:0/22:6、PC16:0/22:5/Cer(d18:1/16:0)および/またはPC14:0/22:6/Cer(d18:1/18:0)である。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、濃度比は、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のCerおよび/または少なくとも1種の追加のPCの濃度から計算される。ある特定の実施形態では、濃度比は、Cer/Cer、Cer/PC、PC/Cerおよび/またはPC/PC比、例えば、Cer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)および/またはCer(d18:1/24:0)/Cer(d18:1/24:1)である。
【0134】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、対象からの試料中の、対照と比較して増加した濃度比の少なくとも1種の式IのCerおよび少なくとも1種の式IIのPCは、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、対象からの試料中の、対照と比較して増加または減少した濃度比の、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加の式IのCerおよび/または少なくとも1種の追加の式IIのPCは、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す。
【0135】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、濃度比は、Cer/Cer、Cer/PC、PC/Cerおよび/またはPC/PC比であり、対照と比較して、対象からの試料中の増加または減少した濃度比は、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを対象が有することを示す。
本開示のすべての態様の典型的な実施形態では、以下の濃度比は式IのCerおよび式IIのPCから決定される:Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:5および/またはCer(d18:1/18:0)/PC14:0/22:6。この典型的な実施形態では、表1の追加のCer種からの以下の濃度比もまた決定される:Cer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)。本開示のすべての態様のこの典型的な実施形態では、表1からの追加のPC種からの以下の濃度もまた決定される:PC16:0/16:0。
【0136】
本開示のすべての態様の別の典型的な実施形態では、以下の濃度比は、式IのCerおよび式IIのPCから決定される:Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:5および/またはCer(d18:1/18:0)/PC14:0/22:6。この典型的な実施形態では、表1の追加のCer種からの以下の濃度比もまた決定される:Cer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)。
【0137】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、濃度比は、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のCerおよび/または少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のPCの濃度から計算される。一部の実施形態では、濃度比は、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のCerを含む。一部の実施形態では、濃度比は、表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のPCを含む。一部の実施形態では、濃度比は、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のCerおよび表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のPCを含む。
【0138】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、濃度比は、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IのCerの濃度、少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の式IIのPCの濃度、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のCer、および/または表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のPCから計算される。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、濃度比は、表2、3、4、6、7、8、9、10、11または12で言及された脂質比のいずれかから選択される。
【0139】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、濃度比は、以下の脂質のうちの少なくとも2種から計算される:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/22:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/26:0)、Cer(d18:1/26:1)、Cer(d16:1/16:0)、Cer(d16:1/18:0)、Cer(d16:1/24:0)、Cer(d16:1/24:1)、Cer(d18:2/16:0)、Cer(d18:2/18:0)、Cer(d18:2/24:1)、Cer(d18:2/24:0)、Cer(d20:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6、PC16:0/16:0、PC18:0/20:5、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC18:0/20:3、PC16:0/22:6、PC16:1/18:2、PC16:0/18:3、PC17:0/20:3、PC17:0/20:4、PC38:5、PC36:6、PC38:5、PC36:4、PC38:4、PC38:3、PC38:6、PC38:7、PC34:3、PC37:3、PC37:4、PC34:4および/またはPC40:8。
【0140】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、濃度比は、以下の脂質のうちの2種から計算される:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6および/またはPC16:0/16:0。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、濃度比は、以下の脂質のうちの2種から計算される:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5および/またはPC14:0/22:6。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、濃度比は、これらに限定されないが、Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:5、Cer(d18:1/18:0)/PC14:0/22:6および/またはCer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)であってよい。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、濃度比Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:5、Cer(d18:1/18:0)/PC14:0/22:6およびCer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)がアッセイされる。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、濃度比Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:5、Cer(d18:1/18:0)/PC14:0/22:6およびCer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)がアッセイされ、PC16:0/16:0の濃度がアッセイされる。
【0141】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、脂質の組合せは、表2~18で言及された脂質の組合せのいずれかから選択される。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、以下の脂質のうちの少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5または少なくとも6種の濃度がアッセイされる:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC36:6およびPC38:5。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC36:6および38:5の濃度がアッセイされる。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、濃度比Cer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/16:0)/PC38:5およびCer(d18:1/18:0)/PC36:6がアッセイされ、PC32:0の濃度がアッセイされる。
【0142】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、マーカーの組合せは、線型結合、回帰モデル、他の教師なし(unsupervised)もしくは教師付き(supervised)頻度論的またはベイズ統計的分類あるいは機械学習手法、例えば、サポートベクターマシン、カーネル推定、決定木またはニューラルネットワークにより構築することができる。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、マーカーの組合せは、Cer、PC、Cer/PC、Cer/Cer、PC/Cer、PC/PCまたは他の心血管バイオマーカーに基づく連続的または離散スコアリングシステムである。離散スコアリングに関しては、ポイントは、同じまたは他の集団から決定した、個々のスコアコンポーネントの、同じでない確率を有する区間、変位値または他のカットオフ値に基づき付与され得る。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、マーカーの組合せは、スコアリングシステム(例えば、これらに限定されないが、ポイント0~12、0~15または0~9)であり、ポイントは全体の研究集団の四分位数(Q1~Q4)に基づき付与される。例えば、人間の脂質バイオマーカーが最も高い四分位数に属する場合、人間は3ポイントを得る。同じ評価を他の脂質バイオマーカーに対して実施し、合計する。
【0143】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアは、以下から選択される少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の脂質に基づく:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6、Cer(d18:1/24:1)、Cer(d18:1/24:0)、PC16:0/16:0、Cer(d18:1/22:0)、Cer(d18:1/26:0)、Cer(d18:1/26:1)、Cer(d16:1/16:0)、Cer(d16:1/18:0)、Cer(d16:1/24:0)、Cer(d16:1/24:1)、Cer(d18:2/16:0)、Cer(d18:2/18:0)、Cer(d18:2/24:1)、Cer(d18:2/24:0)、Cer(d20:1/24:1)、PC18:0/20:5、PC16:0/20:4、PC18:0/20:4、PC18:0/20:3、PC16:0/22:6、PC16:1/18:2、PC16:0/18:3、PC17:0/20:3、PC17:0/20:4、PC38:5、PC36:6、PC38:5、PC36:4、PC38:4、PC38:3、PC38:6、PC38:7、PC34:3、PC37:3、PC37:4、PC34:4およびPC40:8。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアは、以下の脂質のうちの少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5または少なくとも6種に基づく:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5および/またはPC14:0/22:6。
【0144】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアは、以下の脂質に基づく:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5および/またはPC14:0/22:6。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアは、以下の脂質比に基づく:Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:5、Cer(d18:1/18:0)/PC14:0/22:6および/またはCer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)。
【0145】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアは、以下の脂質のうちの少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種または少なくとも7種に基づく:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6および/またはPC16:0/16:0。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアは、以下の脂質に基づく:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC16:0/22:5、PC14:0/22:6および/またはPC16:0/16:0。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアは、以下の脂質比および個々の脂質に基づく:Cer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:5、Cer(d18:1/18:0)/PC14:0/22:6、Cer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)および/またはPC16:0/16:0。
【0146】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアは、以下の脂質に基づく:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC38:5および/またはPC36:6。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアは、以下の脂質に基づく:Cer(d18:1/16:0)、Cer(d18:1/18:0)、Cer(d18:1/24:0)、Cer(d18:1/24:1)、PC38:5、PC36:6および/またはPC32:0。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアは、以下の脂質比に基づく:Cer(d18:1/16:0)/PC38:5、Cer(d18:1/18:0)/PC36:6および/またはCer(d18:1/24:1)/Cer(d18:1/24:0)。
【0147】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアは、表8、9、10または11に従い構築する。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアは、これらに限定されないが、トリグリセリド(TG)、C反応性タンパク質(CRP)、トロポニンT(TNTまたはTnT)、トロポニンI(TNIまたはTnI)、B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、N末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)、シスタチンC、糖化ヘモグロビンA1c(HbA1c)、グルコース、腫瘍形成抑制因子2(St2)、ガレクチン、トリメチルアミン-N-オキシド(TMAO)、リポタンパク質関連ホスホリパーゼA2(Lp-PLA2)、成長分化因子15(GDF15)、リポタンパク質(a)(Lp(a))、任意の他のリポタンパク質サブグループ組成物もしくは粒子数、またはこれらの任意の組合せを含む他の心血管バイオマーカーを決定することをさらに含む。
【0148】
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアは、これに限定されないが、クレアチンキナーゼ(CK)を含む、任意の他の心血管または代謝バイオマーカーを決定することをさらに含むことができる。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアはTNTをさらに含む。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアは、他の個人情報または健康データ、例えば、性別、年齢、血圧、BMI、喫煙状態、糖尿病、脂質低下処置または他の薬物、心血管イベントの病歴、少数民族バックグランド、地理的場所、医学画像データ、例えば、血管造影もしくはコンピュータ断層撮影(CT)による医学画像データ、またはこれらの任意の組合せを使用することをさらに含む。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアは、これらに限定されないが、CVDおよび/またはCVイベントの病歴、CVDおよび/またはCVイベントの家族歴、糖尿病の家族歴、他の疾患の家族歴を含む、任意の個人情報または健康データをさらに含んでもよい。
本開示のすべての態様のある特定の実施形態では、スコアは医学画像データをさらに含む。
【発明を実施するための形態】
【0149】
本開示は、生体試料、例えば、将来1つまたは複数の心血管(CV)イベントを発症するリスクを有する対象の血液中で、ある特定の分子が、対照と比較してより高いレベルで発現し、ある特定の分子がより低いレベルで発現するという発見に基づく。これらの分子の濃度から導出される組合せは、驚くことに本明細書に記載されているように、心血管イベントの優れた予測的バイオマーカーであることが判明した。
【0150】
本開示によると、少なくとも1種のセラミド(Cer)および少なくとも1種のホスファチジルコリン(PC)の濃度の組合せは、心血管イベントを発症するリスクがある対象を特定するために使用することができる特異的および高感度の診断用試験を提供する。本開示のバイオマーカーの組合せは、従来のマーカー、例えば、LDL-C(低密度リポタンパク質コレステロール)、HDL-C(高密度リポタンパク質コレステロール)および全コレステロールのレベルが正常である、増加した、または減少した場合、CVイベントを予測するために使用することができる。本発明のバイオマーカーの組合せはまた、従来のリスクファクター、例えば、糖尿病、高血圧または喫煙を有するまたは有さない対象に対して使用することができる。加えて、本開示による予測的試験は、スタチン処置を受けている患者に対して、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクが患者らに残っているかどうか評価するために有利に使用することができる。試験はまた、CVイベントを経験した心血管疾患患者に対して、患者らが1つまたは複数のその後のCVイベントを発症するハイリスクを有するかどうか決定するために使用することができる。
【0151】
本開示に従い1つまたは複数の冠動脈疾患イベントを予測する方法は、試料、例えば、血液試料、例えば、血清および/または血漿試料から、少なくとも1種のセラミドおよび少なくとも1種のホスファチジルコリンの分子、ならびに任意の少なくとも1種の追加のセラミドおよび/またはホスファチジルコリンの濃度を測定するステップを含む。特定のCerおよびPC分子の濃度から導出される新規の組合せが将来の心血管イベントに対するマーカーとして使用される。
【0152】
本開示の方法に従い、対象の試料から脂質バイオマーカー、例えば、脂質濃度の情報収集は、様々な化学的および高分解能分析技術を介して実施することができる。特に適切な分析技術として、これらに限定されないが、質量分析法(MS)および核磁気共鳴(NMR)分光法が挙げられる。実際に、個々の脂質種を分解し、その構造的情報を提供することが可能ないずれの高分解能技術も、本開示に従い脂質マーカーを決定するために使用することができる。本開示の方法の目的のため、脂質濃度は典型的には、質量分析法を使用することによって決定する。MS装置は、直接試料注入法、例えば、ロボット型ナノフローイオン源装置、または高性能分離法、例えば、LC、GC、HPLC、UHPLC、もしくはUPLCと連結することができる。加えて、核磁気共鳴分光法、蛍光分光法または二面偏波式干渉法、高性能分離法、例えば、HPLC、UHPLCまたはUPLC、イムノアッセイ、例えば、ELISA、および/または脂質分析物に特異的に結合可能な結合部分の使用はこの関連で有用である。
【0153】
本開示において、生体試料、例えば、血漿または血清試料から決定された脂質バイオマーカーの新規の組合せが特定される。驚くことに、セラミドおよびホスファチジルコリン濃度の組合せは、心血管イベントに対する予測的バイオマーカーとして、既存のおよび慣例的に使用されているバイオマーカーと比較して優れた性能を示した。
【0154】
略語
本明細書で使用される場合、「ACS」は急性冠不全症候群であり、「AMI」は急性心筋梗塞であり、「ApoA」はアポリポタンパク質Aであり、「ApoAI」はアポリポタンパク質AIであり、「ApoAII」はアポリポタンパク質AIIであり、「ApoB」はアポリポタンパク質Bであり、「ApoC」はアポリポタンパク質Cであり、「BMI」はボディマス指数であり、「BNP」はB型ナトリウム利尿ペプチドであり、「13C」は炭素-13同位体であり、「CAC」は冠動脈石灰化であり、「CAD」は冠動脈疾患であり、「Cer」はセラミドであり、「CETP」はコレステリルエステル輸送タンパク質であり、「CHD」は冠動脈心疾患であり、「CRP」はC反応性タンパク質であり、「CT」はコンピュータ断層撮影であり、「CV」は心血管であり、「CVD」は心血管疾患/冠状動脈血管系疾患であり、「ELISA」は酵素結合免疫吸着法であり、「FA」は脂肪酸であり、「GC」はガスクロマトグラフィーであり、「GCxGC」は2次元ガスクロマトグラフィーであり、「GDF15」は成長分化因子15であり、「2H」は重水素であり、「HbA1c」は糖化ヘモグロビンA1cであり、「HDL」は高密度リポタンパク質であり、「HDL-C」は高密度リポタンパク質コレステロールであり、「HDL-P」は高密度リポタンパク質粒子または高密度リポタンパク質粒子数であり、「HMG-CoA」は3-ヒドロキシ-3-メチル-グルタリル-コエンザイムAであり、「HPLC」は高速液体クロマトグラフィーであり、「HR」は危険率であり、「IHD」は虚血性心疾患であり、「IL-1mAb」はインターロイキン-1モノクローナル抗体であり、「LC」は液体クロマトグラフィーであり、「LCxLC」は2次元液体クロマトグラフィーであり、「LDL」は低密度リポタンパク質であり、「LDL-C」は低密度リポタンパク質コレステロールであり、「LDL-P」は低密度リポタンパク質粒子または低密度リポタンパク質粒子数であり、「Lp(a)」はリポタンパク質(a)であり、「Lp-PLA2」はリポタンパク質関連ホスホリパーゼA2であり、「MI」は心筋梗塞であり、「MRM」はマルチ反応モニタリングであり、「MS」は質量分析法であり、「15N」は窒素-15同位体であり、「NMR」は核磁気共鳴であり、「NT-proBNP」はN末端プロB型ナトリウム利尿ペプチドであり、「PC」はホスファチジルコリンであり、「PCSK9」はプロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシンタイプ9であり、「RNA」はリボ核酸であり、「SB」はスフィンゴイド塩基であり、「SCH-48461」は(3R,4S)-1,4-ビス(4-メトキシフェニル)-3-(3-フェニルプロピル)-2-アゼチジノンであり、「SD」は標準偏差であり、「siRNA」は小分子干渉RNAであり、「St2」は腫瘍形成抑制因子2であり、「TC」は全コレステロールであり、「TG」はトリグリセリドであり、「TMAO」はトリメチルアミン-N-オキシドであり、「TNF-アルファmAb」は腫瘍壊死因子アルファモノクローナル抗体であり、「TNI」または「TnI」はトロポニンIまたは高感受性トロポニンIであり、「TNT」または「TnT」はトロポニンTまたは高感受性トロポニンTであり、「UHPLC」は超高速液体クロマトグラフィーであり、「UPLC」は超高速液体クロマトグラフィーである。
【0155】
加えて、本開示では以下の略語が使用される:「ACE」はアンジオテンシン変換酵素であり、「ACL」はアデノシン三リン酸クエン酸リアーゼであり、「ALA」はα-リノレン酸であり、「ARB」はアンジオテンシンII受容体遮断剤であり、「ATP」はアデノシン三リン酸(adenocine)であり、「CCTA」は冠状動脈のコンピュータ断層撮影血管造影であり、「CK」はクレアチンキナーゼであり、「DHA」はドコサヘキサエン酸であり、「ECGまたはEKG」は心電図記録法であり、「EPA」はエイコサペンタエン酸であり、「GLP1」はグルカゴン様ペプチド1であり、「MRI」は磁気共鳴画像法であり、「NM」は核医学であり、「PET」はポジトロン発光断層撮影であり、「SPECT」は単光子放射コンピュータ断層撮影であり、「SGLT2」はナトリウム-グルコーストランスポーター2であり、「ω-3またはn-3」はオメガ-3であり、「ω-6またはn-6」はオメガ-6である。
【0156】
定義
本発明がより容易に理解され得るように、ある特定の用語は本明細書で定義されている。追加の定義は詳細な説明全体にわたり記載されている。
本明細書で使用される場合、「心血管疾患(CVD)」は、当技術分野でのその一般的な意味を有し、冠動脈疾患(CAD)を含む、身体の心臓、心臓弁、血液、および血管系に影響を与える多くの状態を分類するために使用されている。CVDは、アテローム動脈硬化症を含んでも含まなくてもよい。本開示において、CVDおよびCADという用語は交換可能なように使用することができる。
本明細書で使用される場合、「冠動脈疾患(CAD)」は、「冠動脈心疾患(CHD)」および「虚血性心疾患(IHD)」としてもまた公知であり、冠状動脈の動脈内のアテローム動脈硬化症を特徴とする。アテローム性動脈硬化巣は冠動脈内腔を狭くして、心臓への血流を減少させる。酸素が豊富な血液の心臓への流れを低減または遮断した場合、狭心症または心筋梗塞が生じ得る。
本開示では、「心血管(CV)イベント」は、安定狭心症、不安定狭心症、心筋梗塞(MI)、急性心筋梗塞(AMI)、急性冠不全症候群(ACS)、脳卒中、一過性脳虚血発作、深部静脈血栓症、心不全、心不全のための入院および心血管系による死亡を含む。このようなイベントはアテローム動脈硬化症を含み得る。本開示では、CVイベント、CVDイベント、CADイベント、CHDイベント、CV合併症、CVD合併症、CAD合併症、CHD合併症、CV転帰、CVD転帰、CAD転帰およびCHD転帰という用語は、交換可能なように使用することができる。
本開示では、「心血管(CV)イベント」はまた、末梢動脈疾患(末梢動脈疾患とも呼ばれている)および異なる形態の不整脈、例えば、心房細動を含み得る。
【0157】
本明細書で使用される場合、「対象」、「患者」および「個人」という用語は、本明細書で交換可能なように使用されて、予測、診断または治療が所望される任意の哺乳動物の対象、特にヒトを指す。対象は、CVDの事前の徴候または症状のない健常個体であってよい。または対象は、CVDまたはCADに以前に患ったことがあっても、または患っていてもよい。対象はまたCVDに患っている疑いがあってもよい、および/またはCVイベントを発症するハイリスクがあってもよい。対象は、以前に心血管イベント、例えば、狭心症、心筋梗塞または脳卒中を患ったことがあっても、なくてもよい。対象は、代謝性疾患、例えば、糖尿病を患っていても、いなくてもよい。加えて、対象は、従来の脂質マーカー、例えば、全コレステロール、LDLまたはHDLの正常レベルを有していても、いなくてもよい、および/または従来のリスクファクター、例えば、糖尿病、高血圧または喫煙を有していても、いなくてもよい。
対象は、処置、例えば、これに限定されないが、スタチン処置を受けていても、いなくてもよい、または任意の事前の処置または薬物を受けたことがなくてもよい。
【0158】
本明細書で使用される場合、「試料」は、対象または対象の群もしくは集団から得た生体試料である。試料は、血液試料、血清試料、血漿試料、唾液試料、尿試料、組織試料またはその画分、例えば、リポタンパク質画分であってもよい。血清および血漿試料は典型的である。試料は、当技術分野において周知の技術を用いて調製することができる。ある特定の実施形態では、血液試料は乾燥血液スポットである。ある特定の実施形態では、血液試料はフィルター上で乾燥させる。
一部の実施形態では、血液試料はカード上の乾燥した血漿または血清として収集されてもよい。カードは、一滴の血液から血漿または血清を分離し、分離した血漿または血清試料をカード上で乾燥させる。
【0159】
本明細書で使用される場合、「対照」は対照試料であってよい。対照はまた、単一の健常個体からの試料から決定された濃度であってもよい。対照はまた、健常個体の一般的な集団からの試料の組合せを表す試料であってもよい。代わりに、対照は、対照値、スコアまたは以前に決定、計算または外挿された試料中のバイオマーカーに関する一連のデータであってもよいし、あるいは未だ決定、計算もしくは外挿されていないものでもよいし、または文献から取ってもよい。
一部の実施形態では、対照試料は、同じ対象から以前に得たものであってよく、または対照値は同じ対象から以前に採取した試料から得たものであってよい。他の実施形態では、対照試料または対照値は別の対象から得たものであってもよい。
「対照」、すなわち、対照値または対照試料とは、本明細書で使用される場合、典型的には、対象の群または対象の集団を代表するものである。この文脈において、「代表する」とは、本開示の文脈で比較される前記対照値が反映される脂質濃度が、前記群または集団の対象からの対応する個々の試料中の前記脂質濃度の平均濃度値に対応することを意味する。同様に、対照試料の場合、「代表的する」とは、本開示の文脈で比較される前記対照試料中の脂質濃度が、前記群または集団の対象からの対応する個々の試料中の前記脂質濃度の平均濃度に対応することを意味する。典型的に、前記対照試料中のすべての脂質濃度である濃度は、前記群または集団の対象からの対応する個々の試料中の前記脂質濃度の平均濃度に対応する。このような値を有する個体は、本開示の目的のため、「健常個体」と考えることができる。
対照試料は、同じ種類の生物学的な組織または供給源から、同じ、または本質的に同じ方式で得たものである場合、対象の試料と特に適切に比較することができる。例えば、対象の試料が血清試料または血漿試料である場合、対応する対照試料は同様にそれぞれ血清試料または血漿試料である。
【0160】
一部の実施形態では、本開示の意味での対象の群からの対照試料または対象の集団からの対照試料は、前記群または集団の対象から直接得た等量の試料を混合することにより、または等量の画分、構成物質またはその反応生成物を混合することにより得られる。
本開示の目的に対して有用な対照値は典型的には、本明細書に記載されている適切な対照試料のうちのいずれか1つを使用して得た、または得られる値であることを認識されたい。
本開示の文脈において、対照試料は、健常個体、健常個体の一般的な集団、任意の主要なCVイベントが依然として発症していないCVD患者、または任意の主要なCVイベントが依然として発症していないCVD患者の群からの試料であり得る。
本明細書に記載されている方法の一部の実施形態では、対照は、対照値、例えば、少なくとも1種の式Iのセラミドおよび少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリンの濃度のスコアもしくは組合せ値、または少なくとも1種の式Iのセラミドおよび少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリンと、表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のセラミドもしくはホスファチジルコリンとの組合せ値であってよい。
【0161】
本開示の目的のため、脂質は以下の命名法に従い命名される:Cerはセラミドであり、PCはホスファチジルコリンである。
本明細書で使用される場合、セラミド(Cer)の命名法は、スフィンゴイド塩基(SB)に対応する最初のペアの数および分子の脂肪酸(FA)鎖に対応する2番目のペアの数として提示される。SBおよびFA命名法において、各ペアの最初の数はSBまたはFA鎖内の炭素原子の数を指し、第2の数はSBまたはFA鎖の炭素炭素二重結合の数を指す。
【0162】
本明細書で使用される場合、式Iのセラミド(Cer)は以下の構造を有するセラミド種を指す。
【化3】
(式中、R
1は、11~17個の炭素原子を有する飽和、一価不飽和または二価不飽和のアルキル鎖であり、R
2は、13~25個の炭素原子を有する飽和、一価不飽和または二価不飽和のアルキル鎖である)
【0163】
本明細書で使用される場合、ホスファチジルコリン(PC)の命名法は、brutto種または分子種のいずれかとして提示される。brutto命名法では、最初の数は、分子内の炭素原子の総数を指し、2番目の数は分子の炭素炭素二重結合の総数を指す。分子命名法では、最初のペアの数は第1の脂肪酸(FA)鎖に対応し、2番目のペアの数は分子の第2のFA鎖に対応する。FA命名法では、各対の最初の数は、FA鎖内の炭素原子の数を指し、2番目の数はFA鎖の炭素炭素二重結合の数を指す。分子命名法では、第1のFA鎖は式IIのR
1またはR
2のいずれかであってよい。したがって、第2のFA鎖はまた式IIのR
1またはR
2のいずれかであってもよい。
本明細書で使用される場合、式IIのホスファチジルコリン(PC)は、以下の構造を有するホスファチジルコリン種を指す。
【化4】
(式中、R
3およびR
4は、飽和、一価不飽和または多価不飽和のアルキル鎖である)
【0164】
「処置」および「治療」は本開示において交換可能なように使用され、CVDを発症するリスクがある対象またはCVDを患っている対象に典型的に付与される任意の治療的処置、例えば、これらに限定されないが、薬物を投与すること、ならびに/または対象に治療、行動および/もしくはライフスタイルの改変を提供することを含み得る。行動および/またはライフスタイルの改変は、例えば、これらに限定されないが、健康な食生活、体重管理、肉体的活動/運動および/または禁煙に関する指示、奨励および/または追跡調査を含めたライフスタイルへの介入および/またはカウンセリングを含み得る。処置はまた外科手術、例えば、血管形成、ステント留置または迂回手術であってもよい。処置はまたCVDおよび/またはその合併症の進行を制御することも含み得る。
本明細書で使用される場合、処置はまた、任意の心臓および/または血管手術、例えば、これらに限定されないが、血管再生、例えば、血管形成、ステント留置または迂回手術、および任意のライフスタイルの改変、例えば、これらに限定されないが、健康な食生活、体重管理、肉体的活動/運動、ストレス対応および/または禁煙に関する指示、奨励および/または追跡調査を含むライフスタイルへの介入および/またはカウンセリングであってよい。
【0165】
処置は、任意の心臓のおよび/または血管系画像化および試験、例えば、これらに限定されないが、超音波、心エコー検査、血管造影、心電図記録法(ECGまたはEKG)、心臓のストレス試験、コンピュータ断層撮影(CT)、冠状動脈CTカルシウムスキャン、冠状動脈コンピュータ断層撮影血管造影(CCTA)、磁気共鳴画像法(MRI)、核医学(NM)画像化、ポジトロン発光断層撮影(PET)、単光子放射コンピュータ断層撮影(SPECT)および/または心筋かん流画像化をさらに含み得る。
処置はまた、任意の医学的および/またはライフスタイル管理サービスを対象に提供することも含み得る。処置は任意の保健医療プロバイダー、例えば、これらに限定されないが、臨床医、医師、医学博士、セラピスト、看護師、心理学者、理学療法士、パーソナルトレイナーおよび/または栄養士により付与することができる。
処置は、予防的手段、例えば、これらに限定されないが、薬物を投与すること、ならびに/または対象に治療、行動および/もしくはライフスタイルの改変を提供することもまた含み得る。行動および/またはライフスタイルの改変は、例えば、これらに限定されないが、健康な食生活、体重管理、肉体的活動/運動、ストレス対応および/または禁煙に関する指示、奨励および/または追跡調査を含むライフスタイルへの介入および/またはカウンセリングを含み得る。
処置または予防は、例えば、対象が処置または予防を必要とするかどうか決定するのに有用なアッセイの結果を提供する、民間の試験室による試験を要求することをさらに含み得る。
【0166】
「薬物」、「医薬品」、「医薬」、「薬」および「薬物」は本開示で交換可能なように使用され、CVDを有する対象に典型的に付与される任意の医薬品、例えば、スタチン、別の脂質低下/修飾薬、および/または脂質濃度のモジュレーターを含み得る。
本明細書で使用される場合、薬物は、例えば、HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチンまたは他のHMG-CoA還元酵素阻害剤)、ナイアシン(ニコチン酸)、コレステロール吸収阻害剤(エゼチミベ)、コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤、胆汁酸封鎖剤、フィブラート、フィトステロール、抗炎症剤(例えばメトトレキセート、IL-1mAb、TNF-アルファmAb)、アセチルサリチル酸(アスピリン)もしくはPCSK9阻害剤、または小分子、抗体、アンチセンスRNA、小分子干渉RNA(siRNA)、および天然もしくは修飾された脂質から選択される脂質濃度のモジュレーター、あるいはこれらの任意の組合せであってよい。
【0167】
本明細書で使用される場合、薬物はまた、CVD、糖尿病、メタボリックシンドロームまたは他の代謝障害を処置するまたは予防するための任意の医薬品であってよく、これには、これらに限定されないが、抗凝血剤および抗血栓薬物(例えば、リバーロキサバン)、糖尿病薬物(例えばインスリン、SGLT2(ナトリウム-グルコーストランスポーター2)阻害剤、メトホルミン、GLP1(グルカゴン様ペプチド1)アゴニスト)、血圧薬物(例えば、利尿剤、β受容体遮断剤、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、アンジオテンシンII受容体遮断剤(ARB)、カルシウムチャネル遮断剤、アルファ遮断剤、β受容体遮断剤、レニン阻害剤)、心不全薬物、オメガ-3(ω-3またはn-3)およびオメガ-6(ω-6またはn-6)多価不飽和脂肪酸(例えばエイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、α-リノレン酸(ALA))、ATP(アデノシン三リン酸)クエン酸リアーゼ(ACL)阻害剤(例えば、ベンペド酸)、アンチセンスオリゴヌクレオチド、またはこれらの任意の組合せが含まれる。
【0168】
本明細書で使用される場合、「スタチン」とは脂質低下薬物の1つのクラスである(HMG-CoA還元酵素阻害剤)。スタチンは、これらに限定されないが、アトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、フルバスタチンXL、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチン、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される。
本明細書で使用される場合、スタチンはまたメバスタチンであってよい。
【0169】
本開示の目的のため、「コレステロール吸収阻害剤」は、エゼチミベまたはSCH-48461であってよく、コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤はエバセトラピブ、アナセトラピブまたはダルセトラピブであってよく、胆汁酸封鎖剤はコレセベラム、コレスチラミンまたはコレスチポールであってよく、フィブラートはフェノフィブラート、ゲムフィブロジル、クロフィブラート、またはベザフィブラートであってよく、PCSK9阻害剤は、これらに限定されないが、PCSK9特異的抗体、siRNA、およびペプチド模倣体から選択される。
本開示によると「モジュレーター」は、小分子(<1500ダルトン分子量、典型的には<800ダルトン分子量)、抗体、アンチセンスRNA、小分子干渉RNA(siRNA)、または天然もしくは修飾された脂質であってよい。
本明細書で使用される場合、「処置の有効性」および「治療の有効性」は、それが施される治療目的を達成する処置の能力を意味するものとする。
【0170】
本明細書で使用される場合、「CVDマーカー組合せ」とは、本開示の方法および使用のために使用される脂質バイオマーカーの特定の組合せを指す。CVDマーカー組合せは、少なくとも1種の式Iのセラミドおよび少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリンを含む。一部の実施形態では、CVDマーカー組合せは、本開示の表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のセラミドおよび/または少なくとも1種の追加のホスファチジルコリンをさらに含む。本明細書で使用される場合、組合せは、例えば、少なくとも1種の式Iのセラミドおよび少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリンの比、合計、差異、積、余り、値、スコア、計算、式、方程式、アルゴリズム、またはこれらの任意の組合せであってよい。一部の実施形態では、組合せは、少なくとも1種の式Iのセラミドおよび少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリンの濃度から計算することができる。一部の実施形態では、CVDマーカー組合せは、少なくとも1種の式Iのセラミドと少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリンとの濃度比であってよい。一部の実施形態では、組合せは、本開示の表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のセラミドおよび/または少なくとも1種の追加のホスファチジルコリンをさらに含む。
【0171】
一部の実施形態では、少なくとも1種の追加のCerは、表1で言及されたCer種のいずれかから選択される少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のCerである。一部の実施形態では、少なくとも1種の追加のCerは、これらに限定されないが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のCerのCer/Cer比を含む組合せである。組合せはまた本明細書に記載されているような別の組合せであってよい。
【0172】
一部の実施形態では、少なくとも1種の追加のPCは、表1で言及されたPC種のいずれかから選択される少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のPCである。一部の実施形態では、少なくとも1種の追加のPCは、これらに限定されないが、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種もしくは少なくとも10種の追加のPCのPC/PC比を含む組合せである。組合せはまた、本明細書に記載されているような別の組合せであってよい。
【0173】
一部の実施形態では、CVDマーカー組合せは、他の心血管バイオマーカーをさらに含み、これには、これらに限定されないが、LDL、LDL-C、LDL-P、HDL、HDL-C、HDL-P、任意の他のリポタンパク質サブグループ組成物または粒子数、TC、TG、CRP、トロポニンT、トロポニンI、BNP、NT-proBNP、シスタチンC、HbA1c、グルコース、St2、ガレクチン、TMAO、Lp-PLA2、GDF15、Lp(a)、ApoB、ApoAI、ApoAII、ApoC、またはこれらの任意の組合せが含まれる。一部の実施形態では、CVDマーカー組合せは、他の個人情報または健康データ、例えば、性別、年齢、血圧、喫煙状態、糖尿病、脂質低下処置または他の薬物、心血管イベントの病歴、少数民族バックグランド、地理的場所、医学画像データ、例えば、血管造影もしくはコンピュータ断層撮影(CT)からの医学画像データ、またはこれらの任意の組合せをさらに含む。一部の実施形態では、マーカーの組合せは、線型結合、回帰モデル、他の教師なしもしくは教師付き頻度論的またはベイズ統計的分類あるいは機械学習手法、例えば、サポートベクターマシン、カーネル推定、決定木またはニューラルネットワークにより構築することができる。
一部の実施形態では、CVDマーカー組合せは、任意の他の心血管または代謝バイオマーカーをさらに含んでもよく、これには、これに限定されないがクレアチンキナーゼ(CK)が含まれる。
一部の実施形態では、マーカーの組合せは、Cer、PC、Cer/PC、Cer/Cer、PC/Cer、PC/PCまたは他の心血管バイオマーカーに基づく連続的または離散スコアリングシステムである。離散スコアリングに関して、ポイントは、同じまたは他の集団から決定した、個々のスコアコンポーネントの、同じでない確率を有する区間、変位値または他のカットオフ値に基づき付与され得る。
本開示では、CVDマーカー組合せ、CVDバイオマーカー組合せ、CVマーカー組合せ、CVバイオマーカー組合せ、マーカー組合せ、バイオマーカー組合せ、脂質マーカー組合せおよび組合せという用語は、交換可能なように使用することができる。
【0174】
本明細書で使用される場合、「標準組合せ(standard combination)」とは、本開示の方法および使用のために使用されている脂質標準物質の特定の組合せを指す。標準組合せは少なくとも1種の式Iのセラミドおよび少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリンを含む。一部の実施形態では、標準組合せは、本開示の表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のセラミドおよび/またはホスファチジルコリンをさらに含む。一部の実施形態では、標準組合せの1種または複数の構成成分は同位体標識されている。一部の実施形態では、同位体標識された構成成分の同位体は重水素(2H)である。一部の実施形態では、同位体標識された構成成分の同位体は13Cまたは15Nである。
【0175】
本明細書で使用される場合、「組成物」または「キット」は、本開示の方法および使用のために使用されている任意の標準物質、対照、試薬、溶液または溶媒の任意の組合せであってよい。組成物またはキットは、少なくとも1種の式Iのセラミドおよび少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリンを含み得る。一部の実施形態では、組成物またはキットは、本開示の表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のセラミドおよび/またはホスファチジルコリンをさらに含む。一部の実施形態では、組成物またはキットの1種または複数の構成成分は同位体標識されている。一部の実施形態では、同位体標識された構成成分の同位体は重水素である。一部の実施形態では、同位体標識された構成成分の同位体は13Cまたは15Nである。
本明細書で使用される場合、組成物またはキットは、容器、本明細書に開示されている方法もしくは使用に対する使用の指示、および/または本開示に開示されている方法もしくは使用を実施するための他の要素をさらに含んでもよい。一部の実施形態では、組成物またはキットは、血液試料、例えば、フィルター上に乾燥血液スポットを収集するための要素を含む。
組成物またはキットは、民間の製造業者から購入したものまたは社内の試験室で調製したものであってよい。組成物またはキットは、試験室で使用するための試験キットまたは家庭用試験キット(市販の試験)であってよい。
ある特定の実施形態では、組成物またはキットは、少なくとも1種の式Iのセラミドの濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリンの濃度、ならびに本開示の表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される、任意の少なくとも1種の追加のセラミドおよび/またはホスファチジルコリンの濃度をアッセイするために使用される任意の標準物質、対照、試薬、溶液または溶媒の組合せである。
組成物またはキットは、様々な化学的および高分解能な分析技術、例えば、これらに限定されないが、質量分析法(MS)および核磁気共鳴(NMR)を用いて実施されるアッセイに使用することができる。MS分析は、別の高性能分離法、例えば、ガスクロマトグラフィー(GC)、2次元ガスクロマトグラフィー(GCxGC)、液体クロマトグラフィー(LC)、2次元液体クロマトグラフィー(LCxLC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)または超高速液体クロマトグラフィー(UHPLC)に連結することができる。
【0176】
本明細書で使用される場合、「試薬」は、本開示の方法および使用のために使用される任意の標準物質、対照、物質、化合物、溶液、溶媒、薬剤、成分、調製物、またはこれらの任意の組合せであってよい。試薬はまた本開示の方法および使用において使用される任意の標準物質、対照、物質、化合物、溶液、溶媒、薬剤、成分および調製物の組合せまたは混合物でもあってよい。
一部の実施形態では、試薬の任意の構成成分の1種または複数は同位体標識されている。一部の実施形態では、同位体標識された構成成分の同位体は重水素である。一部の実施形態では、同位体標識された構成成分の同位体は13Cまたは15Nである。
一部の実施形態では、試薬は、試料中の少なくとも1種の式Iのセラミド(Cer)の濃度および少なくとも1種の式IIのホスファチジルコリン(PC)の濃度をアッセイするために使用される。一部の実施形態では、試薬は、本開示の表1で言及されたCerおよびPC種のいずれかから選択される少なくとも1種の追加のセラミドおよび/またはホスファチジルコリンの濃度をアッセイするためにさらに使用される。
一部の実施形態では、試薬は試薬、キットまたは組成物の調製物において、本開示の方法および使用を実施するために使用される。
【0177】
本開示の目的のため、「データを得る」、「データを収集する」、「情報を得る」および「情報を収集する」という用語は、交換可能なように使用することができる。
本明細書で使用される場合、本明細書に開示されているバイオマーカーに関連して「決定する」とは、試料中のバイオマーカーの量を定量的にまたは相対的に決定することを指す。定量的な決定のため、試料中のバイオマーカーの絶対量または正確な量のいずれかを決定する。試料中のバイオマーカーの相対量またはレベルを代わりに決定してもよく、例えば,試料中のバイオマーカー量を決定して、本明細書に記載されているように対照に対して、増大または縮小する。
【0178】
本明細書で使用される場合、「アッセイする」、「検出する」、「分析する」または「定量的データを生成する」とは、検査装置、装置またはデバイス、例えば、これに限定されないが、質量分析法を使用して、試料中の本開示のバイオマーカーの量、含量、存在量、レベルまたは濃度を測定することを指す。
本明細書で使用される場合、「バイオマーカー」、「マーカー」、「CVDマーカー」、「CVDバイオマーカー」、「CVマーカー」、「CVバイオマーカー」、「脂質マーカー」および「脂質バイオマーカー」は交換可能なように使用することができる。
【0179】
本明細書で使用される場合、「組合せ」、「群」、「セット」、「組成物」および「混合物」は交換可能なように使用することができる。
本明細書で使用される場合、および表1に従い、「変化の方向」とは、対象が、1つまたは複数の心血管イベントを発症するリスクを有する場合、対照と比較した、対象からの試料中のバイオマーカーの量、含量、存在量、レベルまたは濃度の変化を指す。対象においてCVD処置の有効性を評価する場合、本開示の一部の態様によると、変化の方向は表1で提示されたものと反対である。
本明細書で使用される場合,「リスク」は、1つまたは複数の心血管イベントを発症する低いリスク、中程度のリスクまたはハイリスクを指す。
【0180】
「本開示、説明または発明(the disclosure、description or invention)」、「本開示、説明または発明に従い(in accordance with the disclosure、description or invention)」、「本開示、説明または発明による(according to the disclosure、description or invention)」、「本開示、説明または発明(the present disclosure、description or invention)」という用語は、本明細書で使用される場合、本明細書で記載されているおよび/または特許請求された開示のすべての態様および実施形態を指すことを意図する。
本明細書で使用される場合、「含む」という用語は、「を含めた」と「からなる」の両方を包含すると解釈され得る。
【実施例】
【0181】
(実施例1)
材料および方法
研究コホートおよび試料の説明
安定狭心症ではないかと疑われる、冠状動脈の血管造影を受けた3700人の成人対象から血漿試料を得た。これらの対象は、平均して10年間の間、心血管(CV)系による死亡またはCVイベントについて追跡調査を行った。
第1の研究コホートに加えて、別の研究コホート、すなわち集団研究コホートからの試料もまた分析した。このコホートの成人対象からの7300件の血清試料を分析した。対象は、平均して16年の間、いくつかの心血管転帰、例えば心筋梗塞、心不全およびCV系による死亡について追跡調査を行った。
【0182】
分析法
脂質の定量化のため、その全体が参照により本明細書に組み込まれているJung HR et al, High throughput quantitative molecular lipidomics. Biochim Biophys Acta.2011 Nov;1811(11):925-34に記載されているようにHamilton Microlab Starロボットで実施される、改変Folch脂質抽出法を使用して血清試料を抽出した。試料に公知の量の非内因性合成内部標準を加えた。脂質抽出後、試料をクロロホルム:メタノール(1:2、v/v)中で復元し、抽出後、合成外部標準を抽出物に加えた。MS分析前、抽出物を-20℃で貯蔵した。
マルチ反応モニタリング(MRM)を使用する超高速液体クロマトグラフィー(UHPLC)システム(Eksigent ultraLC100システム)を備えたハイブリッド三重四重極/線形イオントラップ質量分析器(5500 QTRAP)でセラミドおよびリン脂質(例えばホスファチジルコリン)を分析した。Sullards MC et al., Structure-specific, quantitative methods for analysis of sphingolipids by liquid chromatography-tandem mass spectrometry: "inside-out" sphingolipidomics. Methods Enzymol.2007;432:83-115による説明に基づくネガティブイオンモード法に基づきセラミドを分析した。以前に公開された方法、Niemi et al., Ovarian tumours of different histologic type and clinical stage induce similar changes in lipid metabolism. British Journal of Cancer. 2018;119:847-854に基づき、リン脂質を分析した。
【0183】
統計分析
Rソフトウエアを使用してすべての統計分析を実施した。コックス比例ハザードモデル(R package survivalを使用して構築)を使用して、変数またはこれらの組合せの、研究対象の結果への関連を決定した。コックス回帰モデルから得た危険率(HR)を標準偏差(SD)ごとに表現した。二成分ロジスティック回帰モデルを使用して変数の線型結合を構築し、Hmiscパッケージを使用してコックス回帰モデルに対してC統計を計算した。
【0184】
(実施例2)
結果
表2~12は第1の研究コホートの結果を提示し、表13~18は第2の研究コホートを提示している。
表2は、セラミド対ホスファチジルコリンまたはセラミド対セラミドの比が、対応するセラミドまたはホスファチジルコリン単独の場合よりも正確にCVイベントを予測することを示している。この実施例では、コックスモデルを年齢で調整し、性別に対して階層化した。表2に示されている通り、脂質比は、個々の脂質成分と比較してより低いp値およびより高いC統計を有する。
【0185】
表2.脂質比のp値は対応する脂質単独の場合より低い。
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【表2-5】
【表2-6】
【表2-7】
【表2-8】
【表2-9】
【表2-10】
【0186】
以下の例(表3~12)では、ロジスティック回帰を使用して、変数の組合せを構築し、非調整コックス回帰モデルを使用して、個々の脂質もしくは脂質比またはこれらの組合せの予測値を評価した。すべてのCVイベントならびにCV系による死亡の両方に対して、危険率およびC統計として結果を提示する。
【0187】
表3は、2種のセラミド/ホスファチジルコリン比の組合せが、個々のセラミド/ホスファチジルコリン比単独の場合と比較してより低いp値およびより高いC統計をもたらす例を提示している。さらに、追加のセラミド/セラミド比および個々のホスファチジルコリンは予測値を増加させる。加えて、高い感受性トロポニン(TNT)はまたより正確な予測に繋がる。
【表3】
【0188】
表4は、セラミド/ホスファチジルコリン比とセラミド/セラミド比の組合せが個々の脂質比単独の場合と比較して、より低いp値およびより高いC統計をもたらす例を提示している。さらに、追加のセラミド/ホスファチジルコリン比および個々のホスファチジルコリンは予測値を増加させる。
【表4】
【0189】
表5は、セラミドおよびホスファチジルコリンの個々の脂質濃度の組合せが、より多くの脂質がモデルに組み込まれた場合、より低いp値およびより高いC統計をもたらす例を提示している。
【表5】
【0190】
表6は、セラミド/セラミド比とセラミド/ホスファチジルコリン比の組合せが、個々の脂質比単独の場合と比較して、より低いp値およびより高いC統計をもたらす例を提示している。さらに、追加のセラミド/ホスファチジルコリン比および個々のホスファチジルコリンは予測値を増加させる。
【表6】
【0191】
表7は、セラミドとホスファチジルコリン濃度の組合せが、個々の脂質単独の場合と比較して、より低いp値およびより高いC統計をもたらす例を提示している。さらに、追加のセラミド/ホスファチジルコリン比は予測値を増加させる。
【表7】
【0192】
表8および9は、単純化スコアリングシステム(それぞれポイント0~12および0~9)を提示しており、この場合ポイントは、全体の研究集団の四分位数(Q1~Q4)に基づき付与される。例えば、ある人のCer(d18:1/16:0)/PC16:0/22:5比が最も高い四分位数に属する場合、この人は3ポイントを得る。同じ評価を他の3種の脂質バイオマーカーに対して実施し、合計する。
【表8】
【表9】
【0193】
表10および11は、同様に非脂質心血管バイオマーカーであるTNTがスコアリングシステムに加えられた追加の例を提示している。この場合、スコアリングシステムのスケールはそれぞれ0~15および0~12である。
【表10】
【表11】
【0194】
表12は、スコアリングシステムの予測値の例を提示している。この例では、CVスコア(3つのコンポーネント)は表9に提示されたスコアリングシステムを指し、CVスコア(4つのコンポーネント)は表8に提示されたスコアリングシステムを指し、CVスコア(4つのコンポーネント+TNT)は表10に提示されたスコアリングシステムを指す。この例に示されている通り、スコアは、例えば、個々のセラミド/ホスファチジルコリン比より低いp値および高いC統計を付与する。
【表12】
【0195】
表13~18は第2の研究コホートの結果を示している。表13は、集団研究コホート対象における急性冠不全症候群を予測するセラミドとホスファチジルコリンの組合せの例を提示している。
表13.追跡調査中に急性冠不全症候群を発症した対象におけるセラミドとホスファチジルコリンの組合せの危険率(HR)およびp値。CVスコア(4つのコンポーネント)は表8に提示されたスコアリングシステムを指し、CVスコア(3つのコンポーネント)は表9に提示されたスコアリングシステムを指す。95%CI=95%信頼区間。
【表13-1】
【表13-2】
【表13-3】
【0196】
表14は、集団研究コホート対象における心血管系による死亡を予測するセラミドとホスファチジルコリンの組合せの例を提示している。
表14.追跡調査中に心血管系の理由で死亡した対象におけるセラミドとホスファチジルコリンの組合せの危険率(HR)およびp値。CVスコア(4つのコンポーネント)は、表8に提示されたスコアリングシステムを指し、CVスコア(3つのコンポーネント)は表9に提示されたスコアリングシステムを指す。95%CI=95%信頼区間。
【表14-1】
【表14-2】
【表14-3】
【表14-4】
【0197】
表15は、集団研究コホート対象における心不全を予測するセラミドとホスファチジルコリンの組合せの例を提示している。
表15.追跡調査中に心不全を発症した対象におけるセラミドとホスファチジルコリンの組合せの危険率(HR)およびp値。CVスコア(4つのコンポーネント)は表8に提示されたスコアリングシステムを指し、CVスコア(3つのコンポーネント)は表9に提示されたスコアリングシステムを指す。95%CI=95%信頼区間。
【表15-1】
【表15-2】
【表15-3】
【0198】
表16は、集団研究コホート対象における心筋梗塞を予測するセラミドとホスファチジルコリンの組合せの例を提示している。
表16.追跡調査中に心筋梗塞を発症した対象におけるセラミドとホスファチジルコリンの組合せの危険率(HR)およびp値。CVスコア(4つのコンポーネント)は、表8に提示されたスコアリングシステムを指し、CVスコア(3つのコンポーネント)は表9に提示されたスコアリングシステムを指す。95%CI=95%信頼区間。
【表16-1】
【表16-2】
【表16-3】
【0199】
表17は、集団研究コホート対象における末梢動脈疾患を予測するセラミドとホスファチジルコリンの組合せの例を提示している。
表17.追跡調査中に末梢動脈疾患を発症した対象におけるセラミドとホスファチジルコリンの組合せの危険率(HR)およびp値。CVスコア(4つのコンポーネント)は表8に提示されたスコアリングシステムを指し、CVスコア(3つのコンポーネント)は表9に提示されたスコアリングシステムを指す。95%CI=95%信頼区間。
【表17-1】
【表17-2】
【0200】
表18は、集団研究コホート対象における脳卒中を予測するセラミドとホスファチジルコリンの組合せの例を提示している。
表18.追跡調査中に脳卒中を発症した対象におけるセラミドとホスファチジルコリンの組合せの危険率(HR)およびp値。CVスコア(4つのコンポーネント)は表8に提示されたスコアリングシステムを指し、CVスコア(3つのコンポーネント)は表9に提示されたスコアリングシステムを指す。95%CI=95%信頼区間。
【表18-1】
【表18-2】
【0201】
当業者であれば、所定の実験だけを使用して、実施例と明細書全体の本文の両方において本明細書に記載されている特定の実施形態に対する多くの均等物を認識する、または決定することができる。このような均等物は、本開示の範囲内と考えられ、以下の特許請求の範囲または上記に列挙された項目に包含されることが意図される。
【国際調査報告】