(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(54)【発明の名称】骨年齢評価のための装置、方法及びプログラムを記録した記録媒体
(51)【国際特許分類】
A61B 6/00 20060101AFI20220112BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20220112BHJP
【FI】
A61B6/00 350A
A61B6/00 330Z
A61B6/00 350Z
G06T7/00 614
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021535477
(86)(22)【出願日】2018-09-04
(85)【翻訳文提出日】2021-02-26
(86)【国際出願番号】 KR2018010322
(87)【国際公開番号】W WO2020050431
(87)【国際公開日】2020-03-12
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521084149
【氏名又は名称】ボンワイズインコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002697
【氏名又は名称】めぶき国際特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100104709
【氏名又は名称】松尾 誠剛
(72)【発明者】
【氏名】ジン,ドンキュ
【テーマコード(参考)】
4C093
5L096
【Fターム(参考)】
4C093AA01
4C093CA18
4C093FF12
4C093FF15
4C093FF25
4C093FF37
4C093FH08
5L096AA03
5L096AA06
5L096BA06
5L096BA13
5L096CA27
5L096DA02
5L096EA12
5L096EA45
5L096GA19
5L096HA07
5L096JA03
5L096KA01
(57)【要約】
本開示は、骨年齢導出のための装置を提案する。本開示による装置は、人体を撮影した入力イメージを分割した複数の分割イメージから、複数の人体部位のうち第1人体部位に対する優先順位が最も高い第1分割イメージを決定し、前記入力イメージの全ピクセルから導き出された基準値に基づいて、前記第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理し、基準イメージ集合から、前記第1人体部位に対する第1基準イメージを選択し、前記基準値により処理された第1分割イメージの前記第1ピクセル及び前記第1ピクセルに対応する前記第1基準イメージの第2ピクセルの間の演算結果に基づいて、前記第1基準イメージとマッチングされる部分領域が存在するか決定し、前記第1基準イメージに基づいて前記部分領域が示す前記第1人体部位の骨年齢等級を決定し、前記骨年齢等級に基づいて前記人体の骨年齢を導き出すことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の人体部位のそれぞれに対する複数の基準イメージを含む基準イメージ集合を格納するメモリ;及び
前記メモリと通信可能に連結されたプロセッサを含み、
前記プロセッサは、
人体を撮影した入力イメージを複数の分割イメージに区分し、
前記複数の分割イメージから、前記複数の人体部位のうち第1人体部位に対する優先順位が最も高い第1分割イメージを決定し、
前記入力イメージの全ピクセルから導き出された基準値に基づいて、前記第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理し、
前記基準イメージ集合から、前記第1人体部位に対する第1基準イメージを選択し、
前記基準値により処理された第1分割イメージの前記第1ピクセル及び前記第1ピクセルに対応する前記第1基準イメージの第2ピクセルの間の演算結果に基づいて、前記第1基準イメージとマッチングされる部分領域が前記基準値により処理された第1分割イメージ内に存在するか決定し、
前記部分領域が存在するという決定に従って、前記第1基準イメージに基づいて前記部分領域が示す前記第1人体部位の骨年齢等級を決定し、
前記骨年齢等級に基づいて前記人体の骨年齢を導き出す、電子装置。
【請求項2】
第1項において、
前記プロセッサは、
前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのうち、ピクセル値が前記基準値より小さいピクセルはピクセル値を0に設定し、ピクセル値が前記基準値より大きいピクセルはピクセル値を前記ピクセル値と前記基準値の差の値に設定して、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する、電子装置。
【請求項3】
第2項において、
前記基準値は、前記入力イメージの前記全ピクセルの平均値である、電子装置。
【請求項4】
第1項において、
前記プロセッサは、
前記基準値により処理された第1分割イメージの前記部分領域及び前記第1基準イメージの間の互いに対応するピクセルを積演算し、
前記部分領域の各ピクセルに対してそれぞれ前記積演算が行われた値を合算してマッチングスコアを導き出し、
前記マッチングスコアが予め設定された値以上である場合、前記部分領域が前記第1基準イメージとマッチングされると決定する、電子装置。
【請求項5】
第1項において、
前記プロセッサは、
前記複数の人体部位のうち第2人体部位に対する優先順位が最も高い第2分割イメージ及び前記基準イメージ集合のうち前記第2人体部位に対する第2基準イメージを用いて前記第2人体部位の骨年齢等級を決定し、
前記第1人体部位の骨年齢等級及び前記第2人体部位の骨年齢等級に基づいて、前記人体の骨年齢を導き出す、電子装置。
【請求項6】
第1項において、
前記プロセッサは、
前記部分領域が存在しないという決定に従って、前記第1人体部位に対して前記第1分割イメージの次の優先順位を有する第3分割イメージ及び前記第1基準イメージを用いて前記部分領域が存在するか決定する、電子装置。
【請求項7】
第1項において、
前記プロセッサは、
前記部分領域が存在しないという決定に従って、前記基準値を調整し、
前記調整された基準値に基づいて、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理し、
前記調整された基準値により処理された第1分割イメージ及び前記第1基準イメージを用いて前記部分領域が存在するか決定する、電子装置。
【請求項8】
第1項において、
前記メモリは、人種及び性別による複数の基準イメージ集合を格納し、
前記プロセッサは、
使用者から入力を受けた人種情報及び性別情報に基づいて、前記複数の基準イメージ集合のうち前記第1分割イメージと比較される前記基準イメージ集合を決定する、電子装置。
【請求項9】
第1項において、
前記プロセッサは、TW3(Tanner‐Whitehouse 3rd edition)方式に従って前記第1人体部位の骨年齢等級を決定する、電子装置。
【請求項10】
人体を撮影した入力イメージを複数の分割イメージに区分する段階;
前記複数の分割イメージから、複数の人体部位のうち第1人体部位に対する優先順位が最も高い第1分割イメージを決定する段階;
前記入力イメージの全ピクセルから導き出された基準値に基づいて、前記第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階;
前記複数の人体部位のそれぞれに対する複数の基準イメージを含む基準イメージ集合から、前記第1人体部位に対する第1基準イメージを選択する段階;
前記基準値により処理された第1分割イメージの前記第1ピクセル及び前記第1ピクセルに対応する前記第1基準イメージの第2ピクセルの間の演算結果に基づいて、前記第1基準イメージとマッチングされる部分領域が前記基準値により処理された第1分割イメージ内に存在するか決定する段階;
前記部分領域が存在するという決定に従って、前記第1基準イメージに基づいて前記部分領域が示す前記第1人体部位の骨年齢等級を決定する段階;及び
前記骨年齢等級に基づいて前記人体の骨年齢を導き出す段階を含む、方法。
【請求項11】
第10項において、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階は:
前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのうち、ピクセル値が前記基準値
より小さいピクセルはピクセル値を0に設定し、ピクセル値が前記基準値より大きいピクセルはピクセル値を前記ピクセル値と前記基準値の差の値に設定して、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階を含む、方法。
【請求項12】
第10項において、前記部分領域が存在するか決定する段階は:
前記基準値により処理された第1分割イメージの前記部分領域及び前記第1基準イメージの間の互いに対応するピクセルを積演算する段階;
前記部分領域の各ピクセルに対してそれぞれ前記積演算が行われた値を合算してマッチングスコアを導き出す段階;及び
前記マッチングスコアが予め設定された値以上である場合、前記部分領域が前記第1基準イメージとマッチングされると決定する段階を含む、方法。
【請求項13】
コンピュータ上で行われるためのプログラムを記録した非一時的コンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記プログラムは、プロセッサによる実行時に、前記プロセッサが、
人体を撮影した入力イメージを複数の分割イメージに区分する段階;
前記複数の分割イメージから、複数の人体部位のうち第1人体部位に対する優先順位が最も高い第1分割イメージを決定する段階;
前記入力イメージの全ピクセルから導き出された基準値に基づいて、前記第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階;
前記複数の人体部位のそれぞれに対する複数の基準イメージを含む基準イメージ集合から、前記第1人体部位に対する第1基準イメージを選択する段階;
前記基準値により処理された第1分割イメージの前記第1ピクセル及び前記第1ピクセルに対応する前記第1基準イメージの第2ピクセルの間の演算結果に基づいて、前記第1基準イメージとマッチングされる部分領域が前記基準値により処理された第1分割イメージ内に存在するか決定する段階;
前記部分領域が存在するという決定に従って、前記第1基準イメージに基づいて前記部分領域が示す前記第1人体部位の骨年齢等級を決定する段階;及び
前記骨年齢等級に基づいて前記人体の骨年齢を導き出す段階
を行うようにする実行可能な命令を含む、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項14】
第13項において、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階は:
前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのうち、ピクセル値が前記基準値より小さいピクセルはピクセル値を0に設定し、ピクセル値が前記基準値より大きいピクセルはピクセル値を前記ピクセル値と前記基準値の差の値に設定して、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階を含む、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項15】
第13項において、前記部分領域が存在するか決定する段階は:
前記基準値により処理された第1分割イメージの前記部分領域及び前記第1基準イメージの間の互いに対応するピクセルを積演算する段階;
前記部分領域の各ピクセルに対してそれぞれ前記積演算が行われた値を合算してマッチングスコアを導き出す段階;及び
前記マッチングスコアが予め設定された値以上である場合、前記部分領域が前記第1基準イメージとマッチングされると決定する段階を含む、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項16】
第13項において、
前記プログラムは、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサが、
前記部分領域が存在しないという決定に従って、前記第1人体部位に対して前記第1分割イメージの次の優先順位を有する第3分割イメージ及び前記第1基準イメージを用いて前記部分領域が存在するか決定する段階
をさらに行うようにする実行可能な命令を含む、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項17】
第13項において、
前記プログラムは、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサが、
前記部分領域が存在しないという決定に従って、前記基準値を調整する段階;
前記調整された基準値に基づいて、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階;及び
前記調整された基準値により処理された第1分割イメージ及び前記第1基準イメージを用いて前記部分領域が存在するか決定する段階
をさらに行うようにする実行可能な命令を含む、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は骨年齢評価のための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
患者の人体を撮影した医療映像(例:X-rayイメージなど)から患者の骨年齢を評価することができる。患者の骨年齢を評価し、患者の実際の年齢と比較することによって、当該人体部位の成長の可能性が把握されることができる。また、患者の骨年齢から各人体部位が人体発達の過程に応じて正常に成長中であるか把握することができる。
【0003】
患者の骨年齢を導き出すために、Greulich-Pyle(G&P)方法またはTanner-Whitehouse(TW)方法が用いられる。G&P方法は、患者の医療映像と各年月齢を代表するイメージを比較して骨の成熟度が最も近接した年月齢を導き出す方式であり、TW方法は、人体部位別に骨の形状及び密度を分析して等級を付け、最終の骨年齢を導き出す方式である。しかし、2つの方法とも手動でイメージの対比作業を行わなければならないという点、及び、これによりイメージの対比において精度が落ちるという点などの問題があり得る。
[発明の詳細な説明]
[技術的課題]
【0004】
本開示は上述の問題点を解決するためのものであって、骨年齢を評価するための技術を提供する。
[技術的解決方法]
【0005】
本開示の一側面として、骨年齢評価のための電子装置が提案され得る。本開示の一側面による電子装置は、複数の人体部位のそれぞれに対する複数の基準イメージを含む基準イメージ集合を格納するメモリ;及び前記メモリと通信可能に連結されたプロセッサを含み、前記プロセッサは、人体を撮影した入力イメージを複数の分割イメージに区分し、前記複数の分割イメージから、前記複数の人体部位のうち第1人体部位に対する優先順位が最も高い第1分割イメージを決定し、前記入力イメージの全ピクセルから導き出された基準値に基づいて、前記第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理し、前記基準イメージ集合から、前記第1人体部位に対する第1基準イメージを選択し、前記基準値によって処理された第1分割イメージの前記第1ピクセル及び前記第1ピクセルに対応する前記第1基準イメージの第2ピクセルの間の演算結果に基づいて、前記第1基準イメージとマッチングされる部分領域が前記基準値によって処理された第1分割イメージ内に存在するか決定し、前記部分領域が存在するという決定に従って、前記第1基準イメージに基づいて前記部分領域が示す前記第1人体部位の骨年齢等級を決定し、前記骨年齢等級に基づいて前記人体の骨年齢を導き出すことができる。
【0006】
一実施例において、前記プロセッサは、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのうち、ピクセル値が前記基準値より小さいピクセルは、ピクセル値を0に設定し、ピクセル値が前記基準値より大きいピクセルは、ピクセル値を前記ピクセル値と前記基準値の差の値に設定して、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理することができる。
【0007】
一実施例において、前記基準値は、前記入力イメージの前記全ピクセルの平均値であり得る。
【0008】
一実施例において、前記プロセッサは、前記基準値によって処理された第1分割イメージの前記部分領域及び前記第1基準イメージの間の互いに対応するピクセルを積演算し、前記部分領域の各ピクセルに対してそれぞれ前記積演算が行われた値を合算してマッチングスコアを導き出し、前記マッチングスコアが予め設定された値以上である場合、前記部分領域が前記第1基準イメージとマッチングされると決定することができる。
【0009】
一実施例において、前記プロセッサは、前記複数の人体部位のうち第2人体部位に対する優先順位が最も高い第2分割イメージ及び前記基準イメージ集合のうち前記第2人体部位に対する第2基準イメージを用いて前記第2人体部位の骨年齢等級を決定し、前記第1人体部位の骨年齢等級及び前記第2人体部位の骨年齢等級に基づいて、前記人体の骨年齢を導き出すことができる。
【0010】
一実施例において、前記プロセッサは、前記部分領域が存在しないという決定に従って、前記第1人体部位に対して前記第1分割イメージの次の優先順位を有する第3分割イメージ及び前記第1基準イメージを用いて前記部分領域が存在するか決定することができる。
【0011】
一実施例において、前記プロセッサは、前記部分領域が存在しないという決定に従って、前記基準値を調整し、前記調整された基準値に基づいて、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理し、前記調整された基準値によって処理された第1分割イメージ及び前記第1基準イメージを用いて前記部分領域が存在するか決定することができる。
【0012】
一実施例において、前記メモリは、人種及び性別による複数の基準イメージ集合を格納し、前記プロセッサは、使用者から入力を受けた人種情報及び性別情報に基づいて、前記複数の基準イメージ集合のうち前記第1分割イメージと比較される前記基準イメージ集合を決定することができる。
【0013】
一実施例において、前記プロセッサは、TW3(Tanner-Whitehouse 3rd edition)方式によって前記第1人体部位の骨年齢等級を決定することができる。
【0014】
本開示の一側面として、骨年齢評価のための方法が提案され得る。本開示の一側面による方法は、人体を撮影した入力イメージを複数の分割イメージに区分する段階;前記複数の分割イメージから、複数の人体部位のうち第1人体部位に対する優先順位が最も高い第1分割イメージを決定する段階;前記入力イメージの全ピクセルから導き出された基準値に基づいて、前記第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階;前記複数の人体部位のそれぞれに対する複数の基準イメージを含む基準イメージ集合から、前記第1人体部位に対する第1基準イメージを選択する段階;前記基準値によって処理された第1分割イメージの前記第1ピクセル及び前記第1ピクセルに対応する前記第1基準イメージの第2ピクセルの間の演算結果に基づいて、前記第1基準イメージとマッチングされる部分領域が前記基準値によって処理された第1分割イメージ内に存在するか決定する段階;前記部分領域が存在するという決定に従って、前記第1基準イメージに基づいて前記部分領域が示す前記第1人体部位の骨年齢等級を決定する段階;及び前記骨年齢等級に基づいて前記人体の骨年齢を導き出す段階を含み得る。
【0015】
一実施例において、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階は:前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのうち、ピクセル値が前記基準値より小さいピクセルはピクセル値を0に設定し、ピクセル値が前記基準値より大きいピクセルはピクセル値を前記ピクセル値と前記基準値の差の値に設定して、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階を含み得る。
【0016】
一実施例において、前記部分領域が存在するか決定する段階は:前記基準値によって処理された第1分割イメージの前記部分領域及び前記第1基準イメージの間の互いに対応するピクセルを積演算する段階;前記部分領域の各ピクセルに対してそれぞれ前記積演算が行われた値を合算してマッチングスコアを導き出す段階;及び前記マッチングスコアが予め設定された値以上である場合、前記部分領域が前記第1基準イメージとマッチングされると決定する段階を含み得る。
【0017】
本開示の一側面として、骨年齢評価のためのプログラムを記録した記録媒体が提案され得る。本開示の一側面による記録媒体は、コンピュータ上で行われるためのプログラムを記録した非一時的コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり得る。プログラムは、プロセッサによる実行時に、プロセッサが、人体を撮影した入力イメージを複数の分割イメージに区分する段階;前記複数の分割イメージから、複数の人体部位のうち第1人体部位に対する優先順位が最も高い第1分割イメージを決定する段階;前記入力イメージの全ピクセルから導き出された基準値に基づいて、前記第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階;前記複数の人体部位のそれぞれに対する複数の基準イメージを含む基準イメージ集合から、前記第1人体部位に対する第1基準イメージを選択する段階;前記基準値によって処理された第1分割イメージの前記第1ピクセル及び前記第1ピクセルに対応する前記第1基準イメージの第2ピクセルの間の演算結果に基づいて、前記第1基準イメージとマッチングされる部分領域が前記基準値によって処理された第1分割イメージ内に存在するか決定する段階;前記部分領域が存在するという決定に従って、前記第1基準イメージに基づいて前記部分領域が示す前記第1人体部位の骨年齢等級を決定する段階;及び前記骨年齢等級に基づいて前記人体の骨年齢を導き出す段階を行うようにする実行可能な命令を含み得る。
【0018】
一実施例において、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階は:前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのうち、ピクセル値が前記基準値より小さいピクセルはピクセル値を0に設定し、ピクセル値が前記基準値より大きいピクセルはピクセル値を前記ピクセル値と前記基準値の差の値に設定して、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階を含み得る。
【0019】
一実施例において、前記部分領域が存在するか決定する段階は:前記基準値によって処理された第1分割イメージの前記部分領域及び前記第1基準イメージの間の互いに対応するピクセルを積演算する段階;前記部分領域の各ピクセルに対してそれぞれ前記積演算が行われた値を合算してマッチングスコアを導き出す段階;及び前記マッチングスコアが予め設定された値以上である場合、前記部分領域が前記第1基準イメージとマッチングされると決定する段階を含み得る。
【0020】
一実施例において、前記プログラムは、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサが、前記部分領域が存在しないという決定に従って、前記第1人体部位に対して前記第1分割イメージの次の優先順位を有する第3分割イメージ及び前記第1基準イメージを用いて前記部分領域が存在するか決定する段階をさらに行うようにする実行可能な命令を含み得る。
【0021】
一実施例において、前記プログラムは、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサが、前記部分領域が存在しないという決定に従って、前記基準値を調整する段階;前記調整された基準値に基づいて、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階;及び前記調整された基準値によって処理された第1分割イメージ及び前記第1基準イメージを用いて前記部分領域が存在するか決定する段階をさらに行うようにする実行可能な命令を含み得る。
[発明の効果]
【0022】
本開示の多様な実施例によれば、患者の人体を撮影したイメージと人体部位に対する基準イメージを自動で比較して、患者の骨年齢を評価することができる。
【0023】
本開示の多様な実施例によれば、人体を撮影したイメージと基準イメージとの間の形状をピクセル別パターンマッチングを通じて比較することによって、正確なイメージの対比及び骨年齢評価が行われることができる。
【0024】
本開示の多様な実施例によれば、人体を撮影したイメージを区画別に分けてイメージの対比を行うか、区画別に優先順位を置くなどの方法を通じて、イメージの対比に消耗する演算量を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1は、本開示による電子装置が動作する過程の一実施例を示した図面である。
【0026】
図2は、本開示の多様な実施例による電子装置(200)のブロック図を示した図面である。
【0027】
図3は、本開示の一実施例による、分割イメージのピクセルを処理する過程を示した図面である。
【0028】
図4は、本開示の一実施例による、基準イメージとマッチングされる部分領域を分割イメージ内で探す過程を示した図面である。
【0029】
図5は、本開示の一実施例による、複数の人体部位に対する骨年齢等級に基づいて人体の骨年齢を導き出す過程を示した図面である。
【0030】
図6は、本開示の一実施例による、優先順位に従って次の基準イメージの対比を行う分割イメージを選択する過程を示した図面である。
【0031】
図7は、本開示の一実施例による、マッチングされる部分領域が存在しない場合、基準値を調整する過程を示した図面である。
【0032】
図8は、本開示の一実施例による、複数の基準イメージ集合を示した図面である。
【0033】
図9は、本開示の一実施例による、複数の人体部位及びある人体部位の骨年齢等級別基準イメージを示した図面である。
【0034】
図10は、本開示による電子装置(200)により行われ得る、骨年齢評価方法の一実施例を示した図面である。
【発明の実施のための形態】
【0035】
本文書に記載された多様な実施例は、本開示の技術的思想を明確に説明する目的で例示されたものであり、これを特定の実施形態に限定しようとするわけではない。本開示の技術的思想は、本文書に記載された各実施例の多様な変更(modifications)、均等物(equivalents)、代替物(alternatives)及び各実施例の全部または一部から選択的に組み合わせられた実施例を含む。また、本開示の技術的思想の権利範囲は、以下に提示される多様な実施例やこれに関する具体的な説明に限定されない。
【0036】
技術的または科学的な用語を含め、本文書で用いられる用語は、特に定義されない限り、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般に理解される意味を有し得る。
【0037】
本文書で用いられる「含む」、「含み得る」、「備える」、「備え得る」、「有する」、「有し得る」等のような表現は、対象となる特徴(例:機能、動作または構成要素など)が存在することを意味し、他の追加の特徴の存在を排除しない。即ち、このような表現は、他の実施例を含む可能性を内包している開放型用語(open-ended terms)として理解されるべきである。
【0038】
本文書で用いられる単数型の表現は、文脈上異なって意味しない限り、複数型の意味を含み得、これは請求項に記載された単数型の表現にも同様に適用される。
【0039】
本文書で用いられる「第1」、「第2」、または「1番目」、「2番目」等の表現は、文脈上異なって意味しない限り、複数の同種対象を指すにおいて、ある対象を他の対象と区分するために用いられ、当該対象の間の順序または重要度を限定するわけではない。
【0040】
本文書で用いられる「A、B、及びC」、「A、B、またはC」、「A、B、及び/又はC」または「A、B、及びCのうち少なくとも1つ」、「A、B、または、Cのうち少なくとも1つ」、「A、B、及び/又はCのうち少なくとも1つ」等の表現は、それぞれの羅列された項目または羅列された項目の可能な全ての組合わせを意味し得る。例えば、「AまたはBのうち少なくとも1つ」は、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、(3)少なくとも1つのA及び少なくとも1つのBをいずれも指し得る。
【0041】
本文書で用いられる「部」という表現は、ソフトウェア、またはFPGA(field‐programmable gate array)、ASIC(application specific integrated circuit)のようなハードウェア構成要素を意味し得る。しかし、「部」はハードウェア及びソフトウェアに限定されるわけではない。「部」はアドレッシングできる格納媒体に格納されているように構成されることもでき、1つまたはそれ以上のプロセッサを実行させるように構成されることもできる。一実施例において、「部」はソフトウェア構成要素、オブジェクト指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素及びタスク構成要素のような構成要素と、プロセッサ、関数、属性、プロシージャ、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバー、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ及び変数を含み得る。
【0042】
本文書で用いられる「~に基づいて」という表現は、当該表現が含まれる語句または文章で記述される、決定、判断の行為または動作に影響を与える1つ以上の因子を記述するのに用いられ、この表現は当該決定、判断の行為または動作に影響を与える追加の因子を排除しない。
【0043】
本文書で用いられる、ある構成要素(例:第1構成要素)が他の構成要素(例:第2構成要素)に「連結されて」いるとか、「接続されて」いるという表現は、上記ある構成要素が上記他の構成要素に直接的に連結または接続されるだけでなく、新たな他の構成要素(例:第3構成要素)を媒介として連結または接続されることを意味し得る。
【0044】
本文書で用いられた表現「~するように構成された(configured to)」は、文脈によって、「~するように設定された」、「~する能力を有する」、「~するように変更された」、「~するように作られた」、「~ができる」等の意味を有し得る。当該表現は、「ハードウェア的に特別に設計された」という意味に制限されず、例えば、特定の動作を行うように構成されたプロセッサというのは、ソフトウェアを実行することによってその特定の動作を行うことができる汎用プロセッサ(genericpurpose processor)を意味し得る。
【0045】
以下、添付の図面を参照して、本開示の多様な実施例を説明する。添付の図面及び図面に関する説明において、同一または実質的に同等の(substantially equivalent)構成要素には同一の参照符号が付与され得る。また、以下、多様な実施例の説明において、同一または対応する構成要素を重複して記述することが省略され得るが、これは当該構成要素がその実施例に含まれないことを意味するわけではない。
【0046】
図1は、本開示による電子装置(図示せず)が動作する過程の一実施例を示した図面である。本開示による骨年齢評価のための装置は、多様な実施例による電子装置によって具現されることができる。本開示の多様な実施例による電子装置は、人体を撮影した入力イメージと人体部位のそれぞれに対する基準イメージの対比を通じて骨年齢を導き出すことができる。以下で説明する電子装置は、1つ以上のコンピュータ及び/又はサーバーを含み得る。それぞれのコンピュータ及び/又はサーバーは、例えば、ネットワークを介して通信可能に連結され得る。コンピュータ及び/又はサーバーのそれぞれは、1つ以上のプロセッサ及び/又は1つ以上のメモリ(乃至ストレージ装置)を含み得る。
【0047】
具体的には、電子装置は人体を撮影した入力イメージ(110)を取得することができる。入力イメージ(110)は人体の一部を撮影した医療映像(例:Xrayイメージ)であり得、例えば、患者の手を撮影したものであり得る。電子装置は、入力イメージ(110)を複数の分割イメージに区分することができる。入力イメージ(110)を実施者の意図によって多様な方法に分割することができる。一実施例において、電子装置は入力イメージ(110)を9つの長方形に等分することができる。
【0048】
電子装置は、複数の分割イメージから第1分割イメージ(120)を選択することができる。選択される第1分割イメージ(120)は、複数の人体部位のうちの1つである第1人体部位に対する優先順位が最も高い分割イメージであり得る。本開示において、分割イメージが特定の人体部位に対して有する優先順位というのは、その分割イメージがその特定の人体部位を含む確率が高い程度を意味し得る。即ち、分割イメージ(120)が特定の人体部位(例:第1人体部位)に対して優先順位が最も高いというのは、複数の分割イメージのうちその分割イメージ(120)が特定の人体部位を含む確率が最も高いということを意味し得る。人体(例:手)を撮影した入力イメージ(110)において、人体(例:手)の形態、大きさ及び撮影時の人体の位置などによって、特定の人体部位(例:手首の関節)が入力イメージ上のどの分割イメージに含まれるかは変わり得る。しかし、統計的にその特定の人体部位(例:手首の関節)は、他の分割イメージより特定のある分割イメージ(120)に含まれる確率が大きいこともある。複数の人体部位のそれぞれが含まれる確率に基づいて、各分割イメージは人体部位のそれぞれに対する優先順位を有することになり得る。示された実施例では、分割イメージ(120)は第1人体部位に対して最も高い優先順位を有すると見られる。
【0049】
電子装置は、入力イメージ(110)の全ピクセルから導き出された基準値に基づいて、第1分割イメージ(120)が有する複数の第1ピクセルのそれぞれを処理することができる。入力イメージ(110)の各ピクセルはピクセル値を有することができる。このピクセルのピクセル値に基づいて所定の基準に従って基準値が導き出されることができる。電子装置は、第1分割イメージ(120)が有する第1ピクセルのピクセル値と基準値を比較して、一定の基準によって第1ピクセルのピクセル値を調整することができる。第1分割イメージ(120)の複数の第1ピクセルのピクセル値を処理する具体的な方法については後述する。
【0050】
一方、電子装置は、ある基準イメージ集合(140)から、第1人体部位に対する第1基準イメージ(150)を選択することができる。電子装置は、少なくとも1つ以上の基準イメージ集合を格納することができ、それぞれの基準イメージ集合は1つ以上の基準イメージを含むことができる。
【0051】
本開示において、基準イメージは、ある人体部位が特定の骨年齢で有する基準になる形態を示すイメージであり得る。それぞれの基準イメージは、1つの特定の人体部位及びその人体部位の特定の骨年齢等級と連関していることがある。基準イメージは、入力イメージ(乃至分割イメージ)と対比され、特定の領域が示す人体部位及びその人体部位の骨年齢を判断するのに用いられ得る。例えば、入力イメージ(乃至分割イメージ)において、ある基準イメージに対応する部分領域があれば、その部分領域は当該基準イメージが示す人体部位(例:手首の関節)に該当する領域であり得る。それと同時に、その部分領域が示す人体部位(例:手首の関節)は、当該基準イメージが示す骨年齢(例:骨年齢5才)を有すると判断され得る。本開示において、基準イメージ集合は、特定の人種及び/又は性別によって区分される複数の基準イメージの集合であり得る。ある基準イメージ集合は、当該人種及び/又は性別に対する、複数の人体部位別、複数の骨年齢別基準イメージを含み得る。
【0052】
電子装置は、基準値により処理された第1分割イメージ(130)と、選択された第1基準イメージ(150)を比較することができる。比較過程で、電子装置は第1分割イメージ(130)の複数の第1ピクセル及び第1ピクセルのそれぞれに対応する第1基準イメージ(150)の第2ピクセルの間のピクセル別演算を行うことができる。演算結果に応じて第1基準イメージ(150)とマッチングされる部分領域(170)が、第1分割イメージ(130)内に存在するか決定されることができる。ピクセル別演算の具体的な過程は後述する。
【0053】
電子装置は、部分領域(170)が存在すると決定すれば、比較過程に用いられた第1基準イメージ(150)の情報に基づいて、当該部分領域(170)が示す第1人体部位の骨年齢等級を決定することができる。即ち、第1基準イメージ(150)とマッチングされる部分領域(170)があれば、当該部分領域(170)は第1基準イメージ(150)が示す第1人体部位を示す領域であることが確認されることができる。また、当該第1人体部位の骨年齢等級は、第1基準イメージ(150)に対応する骨年齢等級に決定されることができる。
【0054】
電子装置は、第1人体部位に対して決定された骨年齢等級によって、人体(例:手)の骨年齢を導き出すことができる。一実施例において、電子装置は、第1人体部位だけでなく、複数の人体部位に対してそれぞれ骨年齢等級を決定し、それぞれ決定された骨年齢等級を総合して、人体(例:手)の骨年齢を導き出すことができる。
【0055】
図2は、本開示の多様な実施例による電子装置(200)のブロック図を示した図面である。一実施例において、電子装置(200)は、プロセッサ(210)、メモリ(220)、入力装置(230)及び/又は出力装置(240)を含み得る。一実施例においては、電子装置(200)のこの構成要素のうち少なくとも1つが省略されるか、他の構成要素が電子装置(200)に追加され得る。追加で(additionally)または概ね(alternatively)、一部の構成要素が統合されて具現されるか、単数または複数の個体で具現され得る。特に、入力装置(230)及び/又は出力装置(240)は電子装置(200)において省略され得る。電子装置(200)の内/外部の構成要素のうち少なくとも一部の構成要素は、バス、GPIO(general purpose input/output)、SPI(serial peripheral interface)またはMIPI(mobile industry processor interface)等を通じて互いに連結され、データ及び/又はシグナルをやり取りすることができる。
【0056】
プロセッサ(210)は、ソフトウェア(例:プログラム)を駆動してプロセッサ(210)に連結された電子装置(200)の少なくとも1つの構成要素を制御することができる。また、プロセッサ(210)は、本開示と関連した多様な演算、処理、データの生成、加工などの動作を行うことができる。また、プロセッサ(210)は、データなどをメモリ(220)からロードしたり、メモリ(220)に格納したりすることができる。
【0057】
プロセッサ(210)は、人体を撮影した入力イメージを複数の分割イメージに区分することができる。プロセッサ(210)は、複数の分割イメージから、複数の人体部位のうち第1人体部位に対する優先順位が最も高い第1分割イメージを決定(選択)することができる。プロセッサ(210)は、前述の基準値に基づいて、決定された第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理することができる。また、プロセッサ(210)は、ある基準イメージ集合から、第1人体部位に対する第1基準イメージを選択することができる。
【0058】
プロセッサ(210)は、基準値により処理された第1分割イメージと、第1基準イメージを比較することができる。具体的には、プロセッサ(210)は、第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれと、当該第1ピクセルのそれぞれに対応する第1基準イメージの複数の第2ピクセルのそれぞれを演算することができる。プロセッサ(210)は、演算結果に基づいて、第1分割イメージ内に、第1基準イメージとマッチングされる部分領域が存在するか否かを決定することができる。
【0059】
プロセッサ(210)は、上述の部分領域が存在すると決定されれば、当該部分領域が第1人体部位を示す領域であると判断し、第1基準イメージと連関した骨年齢等級を第1人体部位の骨年齢等級に決定することができる。プロセッサ(210)は、決定された骨年齢等級に基づいて人体(例:手)の骨年齢を導き出すことができる。一実施例において、プロセッサ(210)は、第1基準イメージに基づいて第1人体部位の骨年齢等級を決定する時、多様な骨年齢等級の導出方式を用いることができる。例えば、骨年齢等級を決定する時、TW3(TannerWhitehouse 3rd edition)方式が用いられ得る。各骨年齢等級の導出方式を行うのに必要なデータ(例:骨形態アトラスなど)はメモリ(220)に格納されていることができる。
【0060】
メモリ(220)は、多様なデータを格納することができる。メモリ(220)に格納されるデータは、電子装置(200)の少なくとも1つの構成要素により獲得されたり、処理されたり、用いられたりするデータであって、ソフトウェア(例:プログラム)を含み得る。メモリ(220)は、揮発性及び/又は非揮発性メモリを含み得る。メモリ(220)は、少なくとも1つ以上の基準イメージ集合を格納することができる。
【0061】
本開示において、プログラムはメモリ(220)に格納されるソフトウェアであって、電子装置(200)のリソースを制御するためのオペレーションシステム、アプリケーション及び/又はアプリケーションが電子装置のリソースを活用することができるように多様な機能をアプリケーションに提供するミドルウェアなどを含み得る。アプリケーションは、モバイル装置で動作するアプリケーションなどを含む概念であり得る。
【0062】
一実施例において、電子装置(200)は入力装置(230)をさらに含み得る。入力装置は、外部から電子装置(200)の少なくとも1つの構成要素に伝達するためのデータの入力を受ける装置であり得る。例えば、入力装置は、マウス、キーボード、タッチパッドなどを含み得る。
【0063】
一実施例において、電子装置(200)は出力装置(240)をさらに含み得る。出力装置は、電子装置(200)の検査結果、動作状態など多様なデータを使用者に視覚的形態で提供する装置であり得る。例えば、出力装置は、ディスプレイ、プロジェクター、ホログラムなどを含み得る。
【0064】
一実施例において、電子装置(200)は通信インターフェース(図示せず)をさらに含み得る。通信インターフェースは、電子装置(200)とサーバーまたは電子装置(200)と他の外部電子装置との間の無線または有線通信を行い得る。例えば、通信インターフェースは、LTE(long‐term evolution)、LTEA(LTE Advance)、CDMA(code division multiple access)、WCDMA(wideband CDMA)、WiBro(Wireless Broadband)、WiFi(wireless fidelity)、ブルートゥース(Bluetooth)、NFC(near field communication)、GPS(Global Positioning System)またはGNSS(global navigation satellite system)等の方式による無線通信を行うことができる。例えば、通信インターフェースは、USB(universal serial bus)、HDMI(high definition multimedia interface)、RS232(recommended standard232)またはPOTS(plain old telephone service)等の方式による有線通信を行い得る。一実施例において、プロセッサ(210)は、通信インターフェースを制御してサーバーから情報を取得し得る。サーバーから獲得された情報はメモリ(220)に格納され得る。一実施例において、サーバーから獲得される情報は少なくとも1つの基準イメージ集合などを含み得る。
【0065】
一実施例において、電子装置(200)は多様な形態の装置になり得る。例えば、電子装置(200)は、携帯用通信装置、コンピュータ装置、携帯用マルチメディア装置、ウェアラブル(wearable)装置または上述の装置のうち1つまたはそれ以上の組合わせによる装置であり得る。本開示の電子装置(200)は前述の装置に限定されない。
【0066】
本開示による電子装置(200)の多様な実施例は、互いに組み合わせられ得る。各実施例は、それぞれのケースに応じて組み合わせられ得、組み合わせられて作られた電子装置(200)の実施例も本開示の範囲に属する。また、前述の本開示による電子装置(200)の内/外部の構成要素は、実施例によって追加、変更、代替または削除され得る。また、前述の電子装置(200)の内/外部の構成要素は、ハードウェアコンポーネントで具現され得る。
【0067】
図3は、本開示の一実施例による、分割イメージのピクセルを処理する過程を示した図面である。前述した通り、プロセッサ(210)は入力イメージの全ピクセルから導き出された基準値に基づいて、第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理することができる。本開示において、分割イメージのピクセルは基準イメージとの比較過程に先立ち、多様な方式で処理されることができる。
【0068】
一実施例において、プロセッサ(210)は基準値を基準として、第1分割イメージ(120)の複数の第1ピクセルのピクセル値のそれぞれを調整し得る。具体的には、プロセッサ(210)は第1分割イメージ(120)の複数の第1ピクセルのうち、そのピクセル値が上述の基準値より小さいピクセルはピクセル値を0に設定し得る。また、プロセッサ(210)は、第1分割イメージ(120)の複数の第1ピクセルのうち、そのピクセル値が上述の基準値より大きいか同じピクセルはピクセル値を基準値と当該ピクセル値の差の値に設定し得る。
【0069】
一般に、X-rayなどの入力イメージ(乃至分割イメージ)は白黒で撮影されるが、入力イメージ上で皮膚、肉などの軟組織は灰色で、骨などの硬組織は白色で示され得る。上述したように基準値に応じてピクセル値を調整すれば、灰色で示される軟組織の部分はピクセル値が0となって黒色で示されることになり、その形態が入力イメージ上から消えることができる。一方、白色で示される硬組織は、上述の処理の後にもその形態を維持することになる。その結果、その後に行われる基準イメージとの比較過程で軟組織によるエラーを減らすことができ、実際の骨の形態と基準イメージとの明確な対比が可能になる。示された通り、第1分割イメージ(120)は上述の過程によって第1分割イメージ(130)のように処理され得る。処理後の第1分割イメージ(130)は、処理前の第1分割イメージ(120)に比べ、軟組織が現れないことを確認することができる。
【0070】
一実施例において、基準値は入力イメージの全ピクセルのピクセル値の平均値であり得る。一実施例において、基準値はプロセッサ(210)が導き出す値であり得、予め決定されてメモリ(220)に格納されており、必要に応じてプロセッサ(210)によりロードされる値であり得る。一実施例において、プロセッサ(210)は第1分割イメージ(120)の複数の第1ピクセルのうち、そのピクセル値が上述の基準値より大きいか同じピクセルはピクセル値を最大値(例:100)に設定することもできる。一実施例において、プロセッサ(210)は第1分割イメージ(120)の複数の第1ピクセルのうち、そのピクセル値が上述の基準値より大きいか同じピクセルは、そのピクセル値を調整せず、本来のピクセル値のまま維持するようにおくこともできる。
【0071】
図4は、本開示の一実施例による、基準イメージとマッチングされる部分領域を分割イメージ内で探す過程を示した図面である。前述した通り、プロセッサ(210)は、基準値により処理された第1分割イメージと、第1基準イメージを比較することができる。プロセッサ(210)は、第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれと、当該第1ピクセルのそれぞれに対応する第1基準イメージの複数の第2ピクセルのそれぞれを演算し、その演算結果に基づいて、第1分割イメージ内に第1基準イメージとマッチングされる部分領域が存在するか否かを決定することができる。
【0072】
具体的には、プロセッサ(210)は、上述の基準値により処理された第1分割イメージ(410)と、上述の第1基準イメージ(420)を比較することができる。第1基準イメージ(420)は、複数の人体部位のうちの1つである第1人体部位が特定の骨年齢で有する形態を示すイメージであり得る。比較過程で、プロセッサ(210)は、第1基準イメージ(420)とマッチングされる形態を有する部分領域が第1分割イメージ(410)内に存在するか判断するために、第1基準イメージ(420)で第1分割イメージ(410)をスキャンしていくことができる。
【0073】
プロセッサ(210)は、第1分割イメージ(410)内に第1基準イメージ(420)とマッチングされる部分領域(430)が存在するか否かを決定することができる。ある部分領域が第1基準イメージ(420)とマッチングされたか否かの判断は、部分領域と第1基準イメージ(420)間のピクセル別演算による演算結果によって行われることができる。
【0074】
このようなピクセル別演算は、多様な実施例により行われることができる。一実施例において、プロセッサ(210)は、ある部分領域と第1基準イメージの対応するピクセル値のそれぞれを乗じ得、各ピクセルに対する積演算結果を合わせて導き出されたマッチングスコアに基づいて、その部分領域と第1基準イメージのマッチングの有無を決定し得る。具体的には、プロセッサ(210)は、基準値により処理された第1分割イメージ(410)のある部分領域(四角形で表示された領域)及び第1基準イメージ(420)の間の互いに対応するピクセルを積演算し得る。ここで、部分領域と第1基準イメージ(420)の解像度、即ち、横、縦のピクセル個数は同じであり得る。対応するピクセルというのは、部分領域及び第1基準イメージ(420)において同じところに位置するピクセルを意味し得る。この後、プロセッサ(210)は、各ピクセルに対する積演算結果を全て合算してマッチングスコアを導き出すことができる。導き出されたマッチングスコアが予め設定された値以上である場合、プロセッサ(210)は当該部分領域が第1基準イメージ(420)とマッチングされる領域(即ち、部分領域(430))と決定することができる。
【0075】
例えば、基準値により処理された第1分割イメージのある部分領域のピクセル値は、図示されたピクセル値分布(412)のように示され得る。また、第1基準イメージのピクセル値は、図示されたピクセル値分布(422)のように示され得る。プロセッサ(210)は、対応するピクセル値を乗じた後、それぞれの値を合算してマッチングスコアを導き出すことができる。即ち、この場合、マッチングスコアは、(50*30)+(50*30)+(50*30)+(20*30)+(50*30)=6600と決定され得る。ピクセル値が0であるピクセルと積演算され、マッチングスコアに影響を与えない値は数式から省略された。予め設定された基準値が、例えば5000であれば、当該部分領域は第1基準イメージとマッチングされる部分領域と決定され得る。
【0076】
一実施例において、マッチングスコアと対比される予め設定された値は、上述のメモリ(220)に格納されていることができる。一実施例において、プロセッサ(210)は、導き出されたマッチングスコアを予め設定された値と対比するのではなく、当該第1分割イメージ(410)で最も高いマッチングスコアを導き出す部分領域を、第1基準イメージ(420)とマッチングされる部分領域(430)と決定することもできる。一実施例において、第1基準イメージ(420)とマッチングされる部分領域を決定するために、上述したものと異なる、他のパターンマッチングアルゴリズムが用いられることもできる。
【0077】
図5は、本開示の一実施例による、複数の人体部位に対する骨年齢等級に基づいて人体の骨年齢を導き出す過程を示した図面である。一実施例において、電子装置(200)は人体(例:手)の複数の人体部位(例:親指の関節、手首の関節など)のそれぞれに対して上述したような方法で骨年齢等級を決定し、各部位に対する骨年齢等級を考慮して全人体(例:手)の骨年齢を導き出すことができる。
【0078】
骨年齢評価の対象となる人体は、複数の人体部位を含み得る。複数の人体部位は、当該人体に対する最終の骨年齢判断に影響を与え得る当該人体内の主な部位であり得る。例えば、手の場合、約13個の主な人体部位が骨年齢導出のためのイメージの対比に活用され得る。前述の基準イメージ集合は、複数の人体部位のそれぞれに対して骨年齢別基準イメージを含み得る。
【0079】
上述の過程によって第1人体部位に対する骨年齢等級を決定したように、プロセッサ(210)は他の人体部位、例えば、第2人体部位に対して同じ方法で骨年齢等級を決定することができる。プロセッサ(210)は、複数の人体部位のうち第2人体部位に対する優先順位が最も高い第2分割イメージを決定することができる。プロセッサ(210)は、基準値に基づいて第2分割イメージのピクセルを処理し、処理された第2分割イメージを第2人体部位に対する第2基準イメージと対比することができる。対比過程は前述した通りであり得る。これを通じてプロセッサ(210)は第2人体部位の骨年齢等級を決定することができる。プロセッサ(210)は、第1人体部位に対して導き出された骨年齢等級、第2人体部位に対して導き出された骨年齢等級、及び/又はその他の人体部位に対して導き出された骨年齢等級を考慮して、人体に対する骨年齢を導き出すことができる。
【0080】
例えば、プロセッサは、図示された複数の人体部位(510,520,530等)に対する骨年齢等級をまず導き出すことができる。人体部位(510)、人体部位(520)、人体部位(530)は、それぞれB、D、Eの骨年齢等級を有すると判断されることができる。他の人体部位も同じ方式で骨年齢等級が導き出されることができる。プロセッサ(210)は、当該骨年齢等級に基づいて、当該人体の全体スコアを導き出すことができる。図示された実施例では、全体スコアが259であると決定され、これにより、当該人体の骨年齢は7.42才と決定され得る。全体スコアから骨年齢を導き出す過程は、メモリ(220)に予め格納された情報(例:ルック-アップテーブル)に基づいて行われ得る。
【0081】
一実施例において、プロセッサ(210)は、複数の人体部位の全ての骨年齢等級ではなく、所定の基準に従って選択された一部の人体部位に対する骨年齢等級のみに基づいて、骨年齢を導き出すこともできる。一実施例において、プロセッサ(210)は、所定の基準に従って一部の人体部位の骨年齢等級に加重値を与えて骨年齢を導き出すこともできる。これは、各人体部位別に全体の骨年齢を決定するのに影響を与える程度が異なり得るためである。一実施例において、ある人体部位の骨年齢等級が他の部位の骨年齢等級に比べて所定の基準値以上逸脱する場合、プロセッサ(210)は当該部位に対して導き出された骨年齢等級がエラーであると判断し、全体の骨年齢導出の際に当該人体部位の骨年齢等級を除くことができる。
【0082】
図6は、本開示の一実施例による、優先順位に従って次の基準イメージの対比を行う分割イメージを選択する過程を示した図面である。前述した通り、各分割イメージは、ある人体部位が含まれる確率に応じて、その人体部位に対してイメージの比較を行う優先順位を有すると見られる。例えば、人体(例:手)を撮影した入力イメージ(610)において、ある人体部位(例:手首の関節)は入力イメージ(610)の特定のある分割イメージ(620)に含まれている確率が高くなり得る。人体(例:手)の形態、大きさ及び撮影時の人体の位置などによって誤差があり得るが、統計的に、ある人体部位(例:手首の関節)は他の分割イメージより特定のある分割イメージ(620)に含まれる確率が大きくなり得る。即ち、各分割イメージにある人体部位が含まれる確率に応じて、分割イメージはその人体部位に対してイメージの比較を行う優先順位を有することになり得る。
【0083】
一実施例において、電子装置(200)は、第1人体部位に対して最も高い優先順位を有する第1分割イメージから、第1基準イメージにマッチングされる部分領域を発見できない場合、次の優先順位を有する第3分割イメージでマッチングされる部分領域を引き続き探すことができる。具体的には、プロセッサ(210)は基準値に応じて処理された第1分割イメージ(620)内に第1基準イメージとマッチングされる部分領域が存在しないと決定することができる。この場合、プロセッサ(210)は、その部分領域が存在しないという決定に従って、第1人体部位に対して第1分割イメージの次に優先順位を有する第3分割イメージ(630)を決定することができる。上述したように、プロセッサ(210)は第3分割イメージ(630)のピクセル値を、基準値に基づいて処理することができる。プロセッサ(210)は、処理された第3分割イメージ(630)と第1基準イメージを対比して、第3分割イメージ(630)内に第1基準イメージとマッチングされる部分領域が存在するか探索することができる。第3分割イメージ(630)内に当該部分領域が存在すれば、その部分領域が第1人体部位を示し、その第1人体部位は第1基準イメージと連関した骨年齢等級を有すると判断することができる。
【0084】
一実施例において、次の優先順位による分割イメージ(例:第3分割イメージ)でも第1基準イメージとマッチングされる部分領域がない場合、プロセッサ(210)は第1人体部位に対して第3分割イメージの次の優先順位を有する分割イメージで探索を継続していくことができる。この後、第1人体部位に対する優先順位に従って、プロセッサ(210)は分割イメージを順次探索していくことができる。
【0085】
一実施例において、プロセッサ(210)は、ある人体部位に対して一定の優先順位を逸脱する分割イメージでは第1基準イメージとの対比作業を行わないことができる。例えば、第1人体部位とマッチングされる部分領域が存在する確率が統計的に希薄なところで、第1基準イメージとマッチングされる形態が発見されるならば、その形態は、第1人体部位ではなく、他の人体部位、または、任意的に発生した入力イメージ上のエラーであり得るためである。
【0086】
図7は、本開示の一実施例による、マッチングされる部分領域が存在しない場合、基準値を調整する過程を示した図面である。一実施例において、部分領域が存在しないという決定に従って、電子装置(200)は上述の基準値を調整し、第1分割イメージのピクセル値を再処理して、第1基準イメージと再び対比し得る。調整された基準値を用いてピクセル値を処理することにより、実施例によって、第1分割イメージの白黒対比(contrast)がさらに明確になることができ、これにより第1基準イメージとのマッチング作業でエラーを更に減らすこともできる。
【0087】
具体的には、基準値により処理された第1分割イメージで第1基準イメージとマッチングされる部分領域が存在しないと決定された場合、プロセッサ(210)は第1分割イメージの処理に用いられた基準値を調整することができる。上述した通り、基準値は入力イメージの全ピクセルに基づいて導き出された値であって、一実施例で入力イメージの全ピクセルの平均値であり得る。調整過程で、プロセッサ(210)は既に用いられた基準値に所定の比率(α)を適用した値を新たな基準値として用いることができる(730)。即ち、新たな基準値は、既存の基準値(例:50、55等)と所定の比率(例:0.75、1.25等)を乗じた値であり得る。
【0088】
プロセッサ(210)は、新たな基準値(調整された基準値)を用いて、第1分割イメージ(120)を処理することができる。新たな基準値を用いた第1分割イメージの処理過程は、前述の基準値を用いた第1分割イメージの処理過程の一実施例に従うことができる。プロセッサ(210)は、調整された基準値を用いて処理された第1分割イメージ(720)で第1基準イメージとマッチングされる部分領域を再び探索し、当該部分領域が存在するか否かを決定することができる。当該第1分割イメージ(720)でマッチングされる部分領域が発見されれば、第1基準イメージを用いて当該第1人体部位の骨年齢等級を導き出すことができる。
【0089】
一実施例において、基準値を調整するには多様な方法が用いられ得る。一実施例において、基準値を調整するのに用いられる所定の比率は1より大きいか小さくなり得る。一実施例において、既存の基準値に所定の比率を乗じるのではなく、入力イメージのピクセル値から既存と異なる方式で基準値を導き出し、その基準値を新たな基準値とすることもできる。一実施例において、処理前の第1分割イメージ(120)を調整された基準値で処理するのではなく、既存の基準値により既に処理された第1分割イメージ(130)を基準として、調整された基準値による処理を追加で処理することもできる。
【0090】
図8は、本開示の一実施例による、複数の基準イメージ集合を示した図面である。メモリ(220)は、複数の基準イメージ集合を格納することができる。前述した通り、基準イメージ集合は、特定の人種及び/又は性別により区分される複数の基準イメージの集合であり得る。ある基準イメージ集合は当該人種及び/又は性別に対する、複数の人体部位別、複数の骨年齢別基準イメージを含み得る。
【0091】
ある基準イメージ集合は複数の人体部位のそれぞれに対する基準イメージを含み得る。例えば、ある基準イメージ集合は、第1人体部位に対する基準イメージ(810)、第2人体部位に対する基準イメージ(820)、第3人体部位に対する基準イメージ(830)を含み得る。図示された基準イメージは例示的なものであって、第1、2、3人体部位は図示された基準イメージが示す人体部位に限定されない。
【0092】
また、ある基準イメージ集合内で、ある人体部位(例:第1人体部位)に対する基準イメージ(810)は、その人体部位の骨年齢別基準イメージ(812,814,816,818等)を含み得る。例えば、ある基準イメージ集合は、第1人体部位の骨年齢5才に該当する基準イメージ(812)、第1人体部位の骨年齢6才に該当する基準イメージ(814)、第1人体部位の骨年齢7才に該当する基準イメージ(816)、第1人体部位の骨年齢8才に該当する基準イメージ(818)等を含み得る。
【0093】
メモリ(220)は、このような基準イメージ集合を複数含み得る(142,144,146)。複数の基準イメージ集合のそれぞれは、上述の基準イメージ集合と同様に、各人体部位別、各人体部位の骨年齢別基準イメージを含み得る。複数の基準イメージ集合のそれぞれは、いずれか1つの人種及び/又はある性別に対する人体の骨形態を示す基準イメージを含み得る。例えば、ある基準イメージ集合(142)は、黒人女性に対する人体部位別、骨年齢別基準イメージの集合であり得る。また、他の基準イメージ集合(144,146)等は、それぞれゲルマン人男性、漢民族女性に対する人体部位別、骨年齢別基準イメージの集合であり得る。
【0094】
一実施例において、入力装置(230)は、使用者から検査対象となる身体の人種情報及び/又は性別情報の入力を受け得る。プロセッサ(210)は、使用者から入力を受けた人種情報及び/又は性別情報に基づいて、メモリ(220)に格納された複数の基準イメージ集合のうちある基準イメージ集合を決定し得る。決定される基準イメージ集合は、入力を受けた人種情報及び/又は性別情報による基準イメージを含む基準イメージ集合であって、例えば、上述の第1分割イメージと比較される基準イメージを含み得る。
【0095】
図9は、本開示の一実施例による、複数の人体部位及びある人体部位の骨年齢等級別基準イメージを示した図面である。前述した通り、人体(例:手)はその人体の骨年齢評価に影響を与え得る主な人体部位を含み得る(910)。図示された人体(910)は、骨年齢導出のためのイメージの対比の対象となる主な人体部位13個を有し得る。イメージの対比の対象となる人体部位の選定及びその個数は実施例によって変更され得、図示されたものによって限定されない。
【0096】
前述した通り、ある基準イメージ集合は複数の人体部位のそれぞれに対して骨年齢別基準イメージを含み得る。例えば、ある基準イメージ集合は、人体の図示されたマル1番の人体部位に対する骨年齢別基準イメージを含み得る(920)。当該人体部位の骨発達過程に応じて、基準イメージ(920)は当該人体部位の等級別(例:B‐E)形態をそれぞれ示し得る。もしC等級を有する基準イメージと入力イメージ(乃至分割イメージ)を比較してマッチングされる部分領域が発見されるならば、当該部分領域はマル1番の人体部位を示し、C等級に該当する骨年齢等級を有すると判断され得る。
【0097】
図10は、本開示による電子装置(200)により行われ得る、骨年齢評価方法の一実施例を示した図面である。図示されたフローチャートで本開示による方法またはアルゴリズムの各段階が逐次的な順序で説明されたが、各段階は順次行われること以外に、本開示によって任意に組み合わせられることができる順序に従って行われることもできる。本フローチャートによる説明は、方法またはアルゴリズムに変化または修正を加えることを除外せず、任意の段階が必須であるか望ましいということを意味しない。一実施例において、少なくとも一部の段階が並列的または繰り返し行われ得る。一実施例において、少なくとも一部の段階が省略されるか、他の段階が追加され得る。
【0098】
本開示による電子装置(200)は、本開示の多様な実施例による骨年齢評価方法を行い得る。本開示の一実施例による骨年齢評価方法は、入力イメージを複数の分割イメージに区分する段階(S1010)、複数の分割イメージから第1分割イメージを決定する段階(S1020)、基準値に基づいて第1分割イメージのピクセルのそれぞれを処理する段階(S1030)、基準イメージ集合から第1人体部位に対する第1基準イメージを選択する段階(S1040)、第1分割イメージ及び第1基準イメージのピクセル別演算結果に基づいて、第1基準イメージとマッチングされる部分領域が第1分割イメージ内に存在するか決定する段階(S1050)、部分領域が存在するという決定に従って、第1人体部位の骨年齢等級を決定する段階(S1060)及び/又は骨年齢等級に基づいて人体の骨年齢を導き出す段階(S1070)を含み得る。
【0099】
段階S1010で、電子装置(200)のプロセッサ(210)は、人体を撮影した入力イメージを複数の分割イメージに区分することができる。段階S1020で、プロセッサ(210)は複数の分割イメージから、複数の人体部位のうち第1人体部位に対する優先順位が最も高い第1分割イメージを決定することができる。段階S1030で、プロセッサ(210)は入力イメージの全ピクセルから導き出された基準値に基づいて、第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理することができる。段階S1040で、プロセッサ(210)は、複数の人体部位のそれぞれに対する複数の基準イメージを含む基準イメージ集合から、第1人体部位に対する第1基準イメージを選択することができる。段階S1050で、プロセッサ(210)は、基準値により処理された第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれ及び第1ピクセルに対応する第1基準イメージの複数の第2ピクセルのそれぞれを演算することができる。このようなピクセル別演算結果に基づいて、プロセッサ(210)は第1基準イメージとマッチングされる部分領域が基準値により処理された第1分割イメージ内に存在するか決定することができる。段階S1060で、当該部分領域が存在するという決定に従って、プロセッサ(210)は第1基準イメージに基づいてその部分領域が示す第1人体部位の骨年齢等級を決定することができる。段階S1070で、プロセッサ(210)は、決定された骨年齢等級に基づいて人体の骨年齢を導き出すことができる。
【0100】
一実施例において、第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階(S1030)は、プロセッサ(210)が第1分割イメージの複数の第1ピクセルのうち、ピクセル値が基準値より小さいピクセルはピクセル値を0に設定し、ピクセル値が基準値より大きいピクセルはピクセル値をピクセル値と基準値の差の値に設定して、第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階を含み得る。一実施例において、基準値は入力イメージの全ピクセルの平均値であり得る。
【0101】
一実施例において、部分領域が存在するか決定する段階(S1050)は、プロセッサ(210)が基準値により処理された第1分割イメージの部分領域及び第1基準イメージの間の互いに対応するピクセルを積演算する段階、部分領域の各ピクセルに対してそれぞれ積演算が行われた値を合算してマッチングスコアを導き出す段階、及び/又はマッチングスコアが予め設定された値以上である場合、部分領域が第1基準イメージとマッチングされると決定する段階を含み得る。
【0102】
一実施例において、骨年齢評価方法は、プロセッサ(210)が複数の人体部位のうち第2人体部位に対する優先順位が最も高い第2分割イメージ及び基準イメージ集合のうち第2人体部位に対する第2基準イメージを用いて第2人体部位の骨年齢等級を決定する段階、及び/又は第1人体部位の骨年齢等級及び第2人体部位の骨年齢等級に基づいて人体の骨年齢を導き出す段階を含み得る。
【0103】
一実施例において、骨年齢評価方法は、部分領域が存在しないという決定に従って、プロセッサ(210)が第1人体部位に対して第1分割イメージの次の優先順位を有する第3分割イメージ及び第1基準イメージを用いて部分領域が存在するか決定する段階をさらに含み得る。
【0104】
一実施例において、骨年齢評価方法は、部分領域が存在しないという決定に従ってプロセッサ(210)が基準値を調整する段階、調整された基準値に基づいて、第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階、及び/又は調整された基準値により処理された第1分割イメージ及び第1基準イメージを用いて部分領域が存在するか決定する段階をさらに含み得る。
【0105】
一実施例において、骨年齢評価方法は、プロセッサ(210)が使用者から入力を受けた人種情報及び/又は性別情報に基づいて、複数の基準イメージ集合のうち第1分割イメージと比較される基準イメージ集合を決定する段階をさらに含み得る。一実施例において、骨年齢評価方法は、入力装置(230)が使用者から骨年齢導出の対象となる人体の人種情報及び/又は性別情報の入力を受ける段階をさらに含み得る。一実施例において、メモリ(220)は、人種及び/又は性別による複数の基準イメージ集合を格納し得る。
【0106】
本開示の多様な実施例は、機器(machine)が読み出すことができる格納媒体(machine‐readable storage medium)にソフトウェアとして具現され得る。ソフトウェアは、本開示の多様な実施例を実現するためのソフトウェアであり得る。ソフトウェアは、本開示が属する技術分野のプログラマーにより本開示の多様な実施例から推論され得る。例えば、ソフトウェアは、機器が読み出すことができる命令語(例:コードまたはコードセグメント)を含むプログラムであり得る。機器は、格納媒体から呼び出された命令語により動作が可能な装置であって、例えば、コンピュータであり得る。一実施例において、機器は、本開示の実施例による電子装置(200)であり得る。一実施例において、機器のプロセッサは、呼び出された命令語を実行し、機器の構成要素が当該命令語に該当する機能を行うようにし得る。一実施例において、プロセッサは、本開示の実施例によるプロセッサ(210)であり得る。格納媒体は、機器により読み出されることができる、データが格納される全ての種類の記録媒体(recording medium)を意味し得る。格納媒体は、例えば、ROM、RAM、CD‐ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ格納装置などを含み得る。一実施例において、格納媒体は、メモリ(220)であり得る。一実施例において、格納媒体は、ネットワークで連結されたコンピュータシステムなどに分散した形態として具現されることもできる。ソフトウェアは、コンピュータシステムなどに分散して格納され、実行され得る。格納媒体は、非一時的(non‐transitory)格納媒体であり得る。非一時的格納媒体は、データが半永久的または臨時に格納されることとは関係なく実在する媒体(tangible medium)を意味し、一時的(transitory)に伝播される信号(signal)を含まない。
【0107】
以上、多様な実施例により本開示の技術的思想が説明されたが、本開示の技術的思想は、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者が理解できる範囲でなされる多様な置換、変形及び変更を含む。また、そのような置換、変形及び変更は、添付の請求の範囲内に含まれると理解されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2021-02-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は骨年齢評価のための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
患者の人体を撮影した医療映像(例:X-rayイメージなど)から患者の骨年齢を評価することができる。患者の骨年齢を評価し、患者の実際の年齢と比較することによって、当該人体部位の成長の可能性が把握されることができる。また、患者の骨年齢から各人体部位が人体発達の過程に応じて正常に成長中であるか把握することができる。
【0003】
患者の骨年齢を導き出すために、Greulich-Pyle(G&P)方法またはTanner-Whitehouse(TW)方法が用いられる。G&P方法は、患者の医療映像と各年月齢を代表するイメージを比較して骨の成熟度が最も近接した年月齢を導き出す方式であり、TW方法は、人体部位別に骨の形状及び密度を分析して等級を付け、最終の骨年齢を導き出す方式である。しかし、2つの方法とも手動でイメージの対比作業を行わなければならないという点、及び、これによりイメージの対比において精度が落ちるという点などの問題があり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は上述の問題点を解決するためのものであって、骨年齢を評価するための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一側面として、骨年齢評価のための電子装置が提案され得る。本開示の一側面による電子装置は、複数の人体部位のそれぞれに対する複数の基準イメージを含む基準イメージ集合を格納するメモリ;及び前記メモリと通信可能に連結されたプロセッサを含み、前記プロセッサは、人体を撮影した入力イメージを複数の分割イメージに区分し、前記複数の分割イメージから、前記複数の人体部位のうち第1人体部位に対する優先順位が最も高い第1分割イメージを決定し、前記入力イメージの全ピクセルから導き出された基準値に基づいて、前記第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理し、前記基準イメージ集合から、前記第1人体部位に対する第1基準イメージを選択し、前記基準値によって処理された第1分割イメージの前記第1ピクセル及び前記第1ピクセルに対応する前記第1基準イメージの第2ピクセルの間の演算結果に基づいて、前記第1基準イメージとマッチングされる部分領域が前記基準値によって処理された第1分割イメージ内に存在するか決定し、前記部分領域が存在するという決定に従って、前記第1基準イメージに基づいて前記部分領域が示す前記第1人体部位の骨年齢等級を決定し、前記骨年齢等級に基づいて前記人体の骨年齢を導き出すことができる。
【0006】
一実施例において、前記プロセッサは、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのうち、ピクセル値が前記基準値より小さいピクセルは、ピクセル値を0に設定し、ピクセル値が前記基準値より大きいピクセルは、ピクセル値を前記ピクセル値と前記基準値の差の値に設定して、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理することができる。
【0007】
一実施例において、前記基準値は、前記入力イメージの前記全ピクセルの平均値であり得る。
【0008】
一実施例において、前記プロセッサは、前記基準値によって処理された第1分割イメージの前記部分領域及び前記第1基準イメージの間の互いに対応するピクセルを積演算し、前記部分領域の各ピクセルに対してそれぞれ前記積演算が行われた値を合算してマッチングスコアを導き出し、前記マッチングスコアが予め設定された値以上である場合、前記部分領域が前記第1基準イメージとマッチングされると決定することができる。
【0009】
一実施例において、前記プロセッサは、前記複数の人体部位のうち第2人体部位に対する優先順位が最も高い第2分割イメージ及び前記基準イメージ集合のうち前記第2人体部位に対する第2基準イメージを用いて前記第2人体部位の骨年齢等級を決定し、前記第1人体部位の骨年齢等級及び前記第2人体部位の骨年齢等級に基づいて、前記人体の骨年齢を導き出すことができる。
【0010】
一実施例において、前記プロセッサは、前記部分領域が存在しないという決定に従って、前記第1人体部位に対して前記第1分割イメージの次の優先順位を有する第3分割イメージ及び前記第1基準イメージを用いて前記部分領域が存在するか決定することができる。
【0011】
一実施例において、前記プロセッサは、前記部分領域が存在しないという決定に従って、前記基準値を調整し、前記調整された基準値に基づいて、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理し、前記調整された基準値によって処理された第1分割イメージ及び前記第1基準イメージを用いて前記部分領域が存在するか決定することができる。
【0012】
一実施例において、前記メモリは、人種及び性別による複数の基準イメージ集合を格納し、前記プロセッサは、使用者から入力を受けた人種情報及び性別情報に基づいて、前記複数の基準イメージ集合のうち前記第1分割イメージと比較される前記基準イメージ集合を決定することができる。
【0013】
一実施例において、前記プロセッサは、TW3(Tanner-Whitehouse 3rd edition)方式によって前記第1人体部位の骨年齢等級を決定することができる。
【0014】
本開示の一側面として、骨年齢評価のための方法が提案され得る。本開示の一側面による方法は、人体を撮影した入力イメージを複数の分割イメージに区分する段階;前記複数の分割イメージから、複数の人体部位のうち第1人体部位に対する優先順位が最も高い第1分割イメージを決定する段階;前記入力イメージの全ピクセルから導き出された基準値に基づいて、前記第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階;前記複数の人体部位のそれぞれに対する複数の基準イメージを含む基準イメージ集合から、前記第1人体部位に対する第1基準イメージを選択する段階;前記基準値によって処理された第1分割イメージの前記第1ピクセル及び前記第1ピクセルに対応する前記第1基準イメージの第2ピクセルの間の演算結果に基づいて、前記第1基準イメージとマッチングされる部分領域が前記基準値によって処理された第1分割イメージ内に存在するか決定する段階;前記部分領域が存在するという決定に従って、前記第1基準イメージに基づいて前記部分領域が示す前記第1人体部位の骨年齢等級を決定する段階;及び前記骨年齢等級に基づいて前記人体の骨年齢を導き出す段階を含み得る。
【0015】
一実施例において、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階は:前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのうち、ピクセル値が前記基準値より小さいピクセルはピクセル値を0に設定し、ピクセル値が前記基準値より大きいピクセルはピクセル値を前記ピクセル値と前記基準値の差の値に設定して、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階を含み得る。
【0016】
一実施例において、前記部分領域が存在するか決定する段階は:前記基準値によって処理された第1分割イメージの前記部分領域及び前記第1基準イメージの間の互いに対応するピクセルを積演算する段階;前記部分領域の各ピクセルに対してそれぞれ前記積演算が行われた値を合算してマッチングスコアを導き出す段階;及び前記マッチングスコアが予め設定された値以上である場合、前記部分領域が前記第1基準イメージとマッチングされると決定する段階を含み得る。
【0017】
本開示の一側面として、骨年齢評価のためのプログラムを記録した記録媒体が提案され得る。本開示の一側面による記録媒体は、コンピュータ上で行われるためのプログラムを記録した非一時的コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり得る。プログラムは、プロセッサによる実行時に、プロセッサが、人体を撮影した入力イメージを複数の分割イメージに区分する段階;前記複数の分割イメージから、複数の人体部位のうち第1人体部位に対する優先順位が最も高い第1分割イメージを決定する段階;前記入力イメージの全ピクセルから導き出された基準値に基づいて、前記第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階;前記複数の人体部位のそれぞれに対する複数の基準イメージを含む基準イメージ集合から、前記第1人体部位に対する第1基準イメージを選択する段階;前記基準値によって処理された第1分割イメージの前記第1ピクセル及び前記第1ピクセルに対応する前記第1基準イメージの第2ピクセルの間の演算結果に基づいて、前記第1基準イメージとマッチングされる部分領域が前記基準値によって処理された第1分割イメージ内に存在するか決定する段階;前記部分領域が存在するという決定に従って、前記第1基準イメージに基づいて前記部分領域が示す前記第1人体部位の骨年齢等級を決定する段階;及び前記骨年齢等級に基づいて前記人体の骨年齢を導き出す段階を行うようにする実行可能な命令を含み得る。
【0018】
一実施例において、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階は:前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのうち、ピクセル値が前記基準値より小さいピクセルはピクセル値を0に設定し、ピクセル値が前記基準値より大きいピクセルはピクセル値を前記ピクセル値と前記基準値の差の値に設定して、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階を含み得る。
【0019】
一実施例において、前記部分領域が存在するか決定する段階は:前記基準値によって処理された第1分割イメージの前記部分領域及び前記第1基準イメージの間の互いに対応するピクセルを積演算する段階;前記部分領域の各ピクセルに対してそれぞれ前記積演算が行われた値を合算してマッチングスコアを導き出す段階;及び前記マッチングスコアが予め設定された値以上である場合、前記部分領域が前記第1基準イメージとマッチングされると決定する段階を含み得る。
【0020】
一実施例において、前記プログラムは、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサが、前記部分領域が存在しないという決定に従って、前記第1人体部位に対して前記第1分割イメージの次の優先順位を有する第3分割イメージ及び前記第1基準イメージを用いて前記部分領域が存在するか決定する段階をさらに行うようにする実行可能な命令を含み得る。
【0021】
一実施例において、前記プログラムは、前記プロセッサによる実行時に、前記プロセッサが、前記部分領域が存在しないという決定に従って、前記基準値を調整する段階;前記調整された基準値に基づいて、前記第1分割イメージの前記複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階;及び前記調整された基準値によって処理された第1分割イメージ及び前記第1基準イメージを用いて前記部分領域が存在するか決定する段階をさらに行うようにする実行可能な命令を含み得る。
【発明の効果】
【0022】
本開示の多様な実施例によれば、患者の人体を撮影したイメージと人体部位に対する基準イメージを自動で比較して、患者の骨年齢を評価することができる。
【0023】
本開示の多様な実施例によれば、人体を撮影したイメージと基準イメージとの間の形状をピクセル別パターンマッチングを通じて比較することによって、正確なイメージの対比及び骨年齢評価が行われることができる。
【0024】
本開示の多様な実施例によれば、人体を撮影したイメージを区画別に分けてイメージの対比を行うか、区画別に優先順位を置くなどの方法を通じて、イメージの対比に消耗する演算量を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】
図1は、本開示による電子装置が動作する過程の一実施例を示した図面である。
【
図2】
図2は、本開示の多様な実施例による電子装置(200)のブロック図を示した図面である。
【
図3】
図3は、本開示の一実施例による、分割イメージのピクセルを処理する過程を示した図面である。
【
図4】
図4は、本開示の一実施例による、基準イメージとマッチングされる部分領域を分割イメージ内で探す過程を示した図面である。
【
図5】
図5は、本開示の一実施例による、複数の人体部位に対する骨年齢等級に基づいて人体の骨年齢を導き出す過程を示した図面である。
【
図6】
図6は、本開示の一実施例による、優先順位に従って次の基準イメージの対比を行う分割イメージを選択する過程を示した図面である。
【
図7】
図7は、本開示の一実施例による、マッチングされる部分領域が存在しない場合、基準値を調整する過程を示した図面である。
【
図8】
図8は、本開示の一実施例による、複数の基準イメージ集合を示した図面である。
【
図9】
図9は、本開示の一実施例による、複数の人体部位及びある人体部位の骨年齢等級別基準イメージを示した図面である。
【
図10】
図10は、本開示による電子装置(200)により行われ得る、骨年齢評価方法の一実施例を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本文書に記載された多様な実施例は、本開示の技術的思想を明確に説明する目的で例示されたものであり、これを特定の実施形態に限定しようとするわけではない。本開示の技術的思想は、本文書に記載された各実施例の多様な変更(modifications)、均等物(equivalents)、代替物(alternatives)及び各実施例の全部または一部から選択的に組み合わせられた実施例を含む。また、本開示の技術的思想の権利範囲は、以下に提示される多様な実施例やこれに関する具体的な説明に限定されない。
【0027】
技術的または科学的な用語を含め、本文書で用いられる用語は、特に定義されない限り、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般に理解される意味を有し得る。
【0028】
本文書で用いられる「含む」、「含み得る」、「備える」、「備え得る」、「有する」、「有し得る」等のような表現は、対象となる特徴(例:機能、動作または構成要素など)が存在することを意味し、他の追加の特徴の存在を排除しない。即ち、このような表現は、他の実施例を含む可能性を内包している開放型用語(open-ended terms)として理解されるべきである。
【0029】
本文書で用いられる単数型の表現は、文脈上異なって意味しない限り、複数型の意味を含み得、これは請求項に記載された単数型の表現にも同様に適用される。
【0030】
本文書で用いられる「第1」、「第2」、または「1番目」、「2番目」等の表現は、文脈上異なって意味しない限り、複数の同種対象を指すにおいて、ある対象を他の対象と区分するために用いられ、当該対象の間の順序または重要度を限定するわけではない。
【0031】
本文書で用いられる「A、B、及びC」、「A、B、またはC」、「A、B、及び/又はC」または「A、B、及びCのうち少なくとも1つ」、「A、B、または、Cのうち少なくとも1つ」、「A、B、及び/又はCのうち少なくとも1つ」等の表現は、それぞれの羅列された項目または羅列された項目の可能な全ての組合わせを意味し得る。例えば、「AまたはBのうち少なくとも1つ」は、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、(3)少なくとも1つのA及び少なくとも1つのBをいずれも指し得る。
【0032】
本文書で用いられる「部」という表現は、ソフトウェア、またはFPGA(field‐programmable gate array)、ASIC(application specific integrated circuit)のようなハードウェア構成要素を意味し得る。しかし、「部」はハードウェア及びソフトウェアに限定されるわけではない。「部」はアドレッシングできる格納媒体に格納されているように構成されることもでき、1つまたはそれ以上のプロセッサを実行させるように構成されることもできる。一実施例において、「部」はソフトウェア構成要素、オブジェクト指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素及びタスク構成要素のような構成要素と、プロセッサ、関数、属性、プロシージャ、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバー、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ及び変数を含み得る。
【0033】
本文書で用いられる「~に基づいて」という表現は、当該表現が含まれる語句または文章で記述される、決定、判断の行為または動作に影響を与える1つ以上の因子を記述するのに用いられ、この表現は当該決定、判断の行為または動作に影響を与える追加の因子を排除しない。
【0034】
本文書で用いられる、ある構成要素(例:第1構成要素)が他の構成要素(例:第2構成要素)に「連結されて」いるとか、「接続されて」いるという表現は、上記ある構成要素が上記他の構成要素に直接的に連結または接続されるだけでなく、新たな他の構成要素(例:第3構成要素)を媒介として連結または接続されることを意味し得る。
【0035】
本文書で用いられた表現「~するように構成された(configured to)」は、文脈によって、「~するように設定された」、「~する能力を有する」、「~するように変更された」、「~するように作られた」、「~ができる」等の意味を有し得る。
【0036】
以下、添付の図面を参照して、本開示の多様な実施例を説明する。添付の図面及び図面に関する説明において、同一または実質的に同等の(substantially equivalent)構成要素には同一の参照符号が付与され得る。また、以下、多様な実施例の説明において、同一または対応する構成要素を重複して記述することが省略され得るが、これは当該構成要素がその実施例に含まれないことを意味するわけではない。
【0037】
図1は、本開示による電子装置(図示せず)が動作する過程の一実施例を示した図面である。本開示による骨年齢評価のための装置は、多様な実施例による電子装置によって具現されることができる。本開示の多様な実施例による電子装置は、人体を撮影した入力イメージと人体部位のそれぞれに対する基準イメージの対比を通じて骨年齢を導き出すことができる。以下で説明する電子装置は、1つ以上のコンピュータ及び/又はサーバーを含み得る。それぞれのコンピュータ及び/又はサーバーは、例えば、ネットワークを介して通信可能に連結され得る。コンピュータ及び/又はサーバーのそれぞれは、1つ以上のプロセッサ及び/又は1つ以上のメモリ(乃至ストレージ装置)を含み得る。
【0038】
具体的には、電子装置は人体を撮影した入力イメージ(110)を取得することができる。入力イメージ(110)は人体の一部を撮影した医療映像(例:Xrayイメージ)であり得、例えば、患者の手を撮影したものであり得る。電子装置は、入力イメージ(110)を複数の分割イメージに区分することができる。入力イメージ(110)を実施者の意図によって多様な方法に分割することができる。一実施例において、電子装置は入力イメージ(110)を9つの長方形に等分することができる。
【0039】
電子装置は、複数の分割イメージから第1分割イメージ(120)を選択することができる。選択される第1分割イメージ(120)は、複数の人体部位のうちの1つである第1人体部位に対する優先順位が最も高い分割イメージであり得る。本開示において、分割イメージが特定の人体部位に対して有する優先順位というのは、その分割イメージがその特定の人体部位を含む確率が高い程度を意味し得る。即ち、分割イメージ(120)が特定の人体部位(例:第1人体部位)に対して優先順位が最も高いというのは、複数の分割イメージのうちその分割イメージ(120)が特定の人体部位を含む確率が最も高いということを意味し得る。人体(例:手)を撮影した入力イメージ(110)において、人体(例:手)の形態、大きさ及び撮影時の人体の位置などによって、特定の人体部位(例:手首の関節)が入力イメージ上のどの分割イメージに含まれるかは変わり得る。しかし、統計的にその特定の人体部位(例:手首の関節)は、他の分割イメージより特定のある分割イメージ(120)に含まれる確率が大きいこともある。複数の人体部位のそれぞれが含まれる確率に基づいて、各分割イメージは人体部位のそれぞれに対する優先順位を有することになり得る。示された実施例では、分割イメージ(120)は第1人体部位に対して最も高い優先順位を有すると見られる。
【0040】
電子装置は、入力イメージ(110)の全ピクセルから導き出された基準値に基づいて、第1分割イメージ(120)が有する複数の第1ピクセルのそれぞれを処理することができる。入力イメージ(110)の各ピクセルはピクセル値を有することができる。このピクセルのピクセル値に基づいて所定の基準に従って基準値が導き出されることができる。電子装置は、第1分割イメージ(120)が有する第1ピクセルのピクセル値と基準値を比較して、一定の基準によって第1ピクセルのピクセル値を調整することができる。第1分割イメージ(120)の複数の第1ピクセルのピクセル値を処理する具体的な方法については後述する。
【0041】
一方、電子装置は、ある基準イメージ集合(140)から、第1人体部位に対する第1基準イメージ(150)を選択することができる。電子装置は、少なくとも1つ以上の基準イメージ集合を格納することができ、それぞれの基準イメージ集合は1つ以上の基準イメージを含むことができる。
【0042】
本開示において、基準イメージは、ある人体部位が特定の骨年齢で有する基準になる形態を示すイメージであり得る。それぞれの基準イメージは、1つの特定の人体部位及びその人体部位の特定の骨年齢等級と連関していることがある。基準イメージは、入力イメージ(乃至分割イメージ)と対比され、特定の領域が示す人体部位及びその人体部位の骨年齢を判断するのに用いられ得る。例えば、入力イメージ(乃至分割イメージ)において、ある基準イメージに対応する部分領域があれば、その部分領域は当該基準イメージが示す人体部位(例:手首の関節)に該当する領域であり得る。それと同時に、その部分領域が示す人体部位(例:手首の関節)は、当該基準イメージが示す骨年齢(例:骨年齢5才)を有すると判断され得る。本開示において、基準イメージ集合は、特定の人種及び/又は性別によって区分される複数の基準イメージの集合であり得る。ある基準イメージ集合は、当該人種及び/又は性別に対する、複数の人体部位別、複数の骨年齢別基準イメージを含み得る。
【0043】
電子装置は、基準値により処理された第1分割イメージ(130)と、選択された第1基準イメージ(150)を比較することができる。比較過程で、電子装置は第1分割イメージ(130)の複数の第1ピクセル及び第1ピクセルのそれぞれに対応する第1基準イメージ(150)の第2ピクセルの間のピクセル別演算を行うことができる。演算結果に応じて第1基準イメージ(150)とマッチングされる部分領域(170)が、第1分割イメージ(130)内に存在するか決定されることができる。ピクセル別演算の具体的な過程は後述する。
【0044】
電子装置は、部分領域(170)が存在すると決定すれば、比較過程に用いられた第1基準イメージ(150)の情報に基づいて、当該部分領域(170)が示す第1人体部位の骨年齢等級を決定することができる。即ち、第1基準イメージ(150)とマッチングされる部分領域(170)があれば、当該部分領域(170)は第1基準イメージ(150)が示す第1人体部位を示す領域であることが確認されることができる。また、当該第1人体部位の骨年齢等級は、第1基準イメージ(150)に対応する骨年齢等級に決定されることができる。
【0045】
電子装置は、第1人体部位に対して決定された骨年齢等級によって、人体(例:手)の骨年齢を導き出すことができる。一実施例において、電子装置は、第1人体部位だけでなく、複数の人体部位に対してそれぞれ骨年齢等級を決定し、それぞれ決定された骨年齢等級を総合して、人体(例:手)の骨年齢を導き出すことができる。
【0046】
図2は、本開示の多様な実施例による電子装置(200)のブロック図を示した図面である。一実施例において、電子装置(200)は、プロセッサ(210)、メモリ(220)、入力装置(230)及び/又は出力装置(240)を含み得る。一実施例においては、電子装置(200)のこの構成要素のうち少なくとも1つが省略されるか、他の構成要素が電子装置(200)に追加され得る。追加で(additionally)または概ね(alternatively)、一部の構成要素が統合されて具現されるか、単数または複数の個体で具現され得る。特に、入力装置(230)及び/又は出力装置(240)は電子装置(200)において省略され得る。電子装置(200)の内/外部の構成要素のうち少なくとも一部の構成要素は、バス、GPIO(general purpose input/output)、SPI(serial peripheral interface)またはMIPI(mobile industry processor interface)等を通じて互いに連結され、データ及び/又はシグナルをやり取りすることができる。
【0047】
プロセッサ(210)は、ソフトウェア(例:プログラム)を駆動してプロセッサ(210)に連結された電子装置(200)の少なくとも1つの構成要素を制御することができる。また、プロセッサ(210)は、本開示と関連した多様な演算、処理、データの生成、加工などの動作を行うことができる。また、プロセッサ(210)は、データなどをメモリ(220)からロードしたり、メモリ(220)に格納したりすることができる。
【0048】
プロセッサ(210)は、人体を撮影した入力イメージを複数の分割イメージに区分することができる。プロセッサ(210)は、複数の分割イメージから、複数の人体部位のうち第1人体部位に対する優先順位が最も高い第1分割イメージを決定(選択)することができる。プロセッサ(210)は、前述の基準値に基づいて、決定された第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理することができる。また、プロセッサ(210)は、ある基準イメージ集合から、第1人体部位に対する第1基準イメージを選択することができる。
【0049】
プロセッサ(210)は、基準値により処理された第1分割イメージと、第1基準イメージを比較することができる。具体的には、プロセッサ(210)は、第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれと、当該第1ピクセルのそれぞれに対応する第1基準イメージの複数の第2ピクセルのそれぞれを演算することができる。プロセッサ(210)は、演算結果に基づいて、第1分割イメージ内に、第1基準イメージとマッチングされる部分領域が存在するか否かを決定することができる。
【0050】
プロセッサ(210)は、上述の部分領域が存在すると決定されれば、当該部分領域が第1人体部位を示す領域であると判断し、第1基準イメージと連関した骨年齢等級を第1人体部位の骨年齢等級に決定することができる。プロセッサ(210)は、決定された骨年齢等級に基づいて人体(例:手)の骨年齢を導き出すことができる。一実施例において、プロセッサ(210)は、第1基準イメージに基づいて第1人体部位の骨年齢等級を決定する時、多様な骨年齢等級の導出方式を用いることができる。例えば、骨年齢等級を決定する時、TW3(TannerWhitehouse 3rd edition)方式が用いられ得る。各骨年齢等級の導出方式を行うのに必要なデータ(例:骨形態アトラスなど)はメモリ(220)に格納されていることができる。
【0051】
メモリ(220)は、多様なデータを格納することができる。メモリ(220)に格納されるデータは、電子装置(200)の少なくとも1つの構成要素により獲得されたり、処理されたり、用いられたりするデータであって、ソフトウェア(例:プログラム)を含み得る。メモリ(220)は、揮発性及び/又は非揮発性メモリを含み得る。メモリ(220)は、少なくとも1つ以上の基準イメージ集合を格納することができる。
【0052】
本開示において、プログラムはメモリ(220)に格納されるソフトウェアであって、電子装置(200)のリソースを制御するためのオペレーションシステム、アプリケーション及び/又はアプリケーションが電子装置のリソースを活用することができるように多様な機能をアプリケーションに提供するミドルウェアなどを含み得る。アプリケーションは、モバイル装置で動作するアプリケーションなどを含む概念であり得る。
【0053】
一実施例において、電子装置(200)は入力装置(230)をさらに含み得る。入力装置は、外部から電子装置(200)の少なくとも1つの構成要素に伝達するためのデータの入力を受ける装置であり得る。例えば、入力装置は、マウス、キーボード、タッチパッドなどを含み得る。
【0054】
一実施例において、電子装置(200)は出力装置(240)をさらに含み得る。出力装置は、電子装置(200)の検査結果、動作状態など多様なデータを使用者に視覚的形態で提供する装置であり得る。例えば、出力装置は、ディスプレイ、プロジェクター、ホログラムなどを含み得る。
【0055】
一実施例において、電子装置(200)は通信インターフェース(図示せず)をさらに含み得る。通信インターフェースは、電子装置(200)とサーバーまたは電子装置(200)と他の外部電子装置との間の無線または有線通信を行い得る。例えば、通信インターフェースは、LTE(long‐term evolution)、LTEA(LTE Advance)、CDMA(code division multiple access)、WCDMA(wideband CDMA)(登録商標)、WiBro(Wireless Broadband)、WiFi(wireless fidelity)、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)、NFC(near field communication)、GPS(Global Positioning System)またはGNSS(global navigation satellite system)等の方式による無線通信を行うことができる。例えば、通信インターフェースは、USB(universal serial bus)、HDMI(high definition multimedia interface)(登録商標)、RS232(recommended standard232)またはPOTS(plain old telephone service)等の方式による有線通信を行い得る。一実施例において、プロセッサ(210)は、通信インターフェースを制御してサーバーから情報を取得し得る。サーバーから獲得された情報はメモリ(220)に格納され得る。一実施例において、サーバーから獲得される情報は少なくとも1つの基準イメージ集合などを含み得る。
【0056】
一実施例において、電子装置(200)は多様な形態の装置になり得る。例えば、電子装置(200)は、携帯用通信装置、コンピュータ装置、携帯用マルチメディア装置、ウェアラブル(wearable)装置または上述の装置のうち1つまたはそれ以上の組合わせによる装置であり得る。本開示の電子装置(200)は前述の装置に限定されない。
【0057】
本開示による電子装置(200)の多様な実施例は、互いに組み合わせられ得る。各実施例は、それぞれのケースに応じて組み合わせられ得、組み合わせられて作られた電子装置(200)の実施例も本開示の範囲に属する。また、前述の本開示による電子装置(200)の内/外部の構成要素は、実施例によって追加、変更、代替または削除され得る。また、前述の電子装置(200)の内/外部の構成要素は、ハードウェアコンポーネントで具現され得る。
【0058】
図3は、本開示の一実施例による、分割イメージのピクセルを処理する過程を示した図面である。前述した通り、プロセッサ(210)は入力イメージの全ピクセルから導き出された基準値に基づいて、第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理することができる。本開示において、分割イメージのピクセルは基準イメージとの比較過程に先立ち、多様な方式で処理されることができる。
【0059】
一実施例において、プロセッサ(210)は基準値を基準として、第1分割イメージ(120)の複数の第1ピクセルのピクセル値のそれぞれを調整し得る。具体的には、プロセッサ(210)は第1分割イメージ(120)の複数の第1ピクセルのうち、そのピクセル値が上述の基準値より小さいピクセルはピクセル値を0に設定し得る。また、プロセッサ(210)は、第1分割イメージ(120)の複数の第1ピクセルのうち、そのピクセル値が上述の基準値より大きいか同じピクセルはピクセル値を基準値と当該ピクセル値の差の値に設定し得る。
【0060】
一般に、X-rayなどの入力イメージ(乃至分割イメージ)は白黒で撮影されるが、入力イメージ上で皮膚、肉などの軟組織は灰色で、骨などの硬組織は白色で示され得る。上述したように基準値に応じてピクセル値を調整すれば、灰色で示される軟組織の部分はピクセル値が0となって黒色で示されることになり、その形態が入力イメージ上から消えることができる。一方、白色で示される硬組織は、上述の処理の後にもその形態を維持することになる。その結果、その後に行われる基準イメージとの比較過程で軟組織によるエラーを減らすことができ、実際の骨の形態と基準イメージとの明確な対比が可能になる。示された通り、第1分割イメージ(120)は上述の過程によって第1分割イメージ(130)のように処理され得る。処理後の第1分割イメージ(130)は、処理前の第1分割イメージ(120)に比べ、軟組織が現れないことを確認することができる。
【0061】
一実施例において、基準値は入力イメージの全ピクセルのピクセル値の平均値であり得る。一実施例において、基準値はプロセッサ(210)が導き出す値であり得、予め決定されてメモリ(220)に格納されており、必要に応じてプロセッサ(210)によりロードされる値であり得る。一実施例において、プロセッサ(210)は第1分割イメージ(120)の複数の第1ピクセルのうち、そのピクセル値が上述の基準値より大きいか同じピクセルはピクセル値を最大値(例:100)に設定することもできる。一実施例において、プロセッサ(210)は第1分割イメージ(120)の複数の第1ピクセルのうち、そのピクセル値が上述の基準値より大きいか同じピクセルは、そのピクセル値を調整せず、本来のピクセル値のまま維持するようにおくこともできる。
【0062】
図4は、本開示の一実施例による、基準イメージとマッチングされる部分領域を分割イメージ内で探す過程を示した図面である。前述した通り、プロセッサ(210)は、基準値により処理された第1分割イメージと、第1基準イメージを比較することができる。プロセッサ(210)は、第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれと、当該第1ピクセルのそれぞれに対応する第1基準イメージの複数の第2ピクセルのそれぞれを演算し、その演算結果に基づいて、第1分割イメージ内に第1基準イメージとマッチングされる部分領域が存在するか否かを決定することができる。
【0063】
具体的には、プロセッサ(210)は、上述の基準値により処理された第1分割イメージ(410)と、上述の第1基準イメージ(420)を比較することができる。第1基準イメージ(420)は、複数の人体部位のうちの1つである第1人体部位が特定の骨年齢で有する形態を示すイメージであり得る。比較過程で、プロセッサ(210)は、第1基準イメージ(420)とマッチングされる形態を有する部分領域が第1分割イメージ(410)内に存在するか判断するために、第1基準イメージ(420)で第1分割イメージ(410)をスキャンしていくことができる。
【0064】
プロセッサ(210)は、第1分割イメージ(410)内に第1基準イメージ(420)とマッチングされる部分領域(430)が存在するか否かを決定することができる。ある部分領域が第1基準イメージ(420)とマッチングされたか否かの判断は、部分領域と第1基準イメージ(420)間のピクセル別演算による演算結果によって行われることができる。
【0065】
このようなピクセル別演算は、多様な実施例により行われることができる。一実施例において、プロセッサ(210)は、ある部分領域と第1基準イメージの対応するピクセル値のそれぞれを乗じ得、各ピクセルに対する積演算結果を合わせて導き出されたマッチングスコアに基づいて、その部分領域と第1基準イメージのマッチングの有無を決定し得る。具体的には、プロセッサ(210)は、基準値により処理された第1分割イメージ(410)のある部分領域(四角形で表示された領域)及び第1基準イメージ(420)の間の互いに対応するピクセルを積演算し得る。ここで、部分領域と第1基準イメージ(420)の解像度、即ち、横、縦のピクセル個数は同じであり得る。対応するピクセルというのは、部分領域及び第1基準イメージ(420)において同じところに位置するピクセルを意味し得る。この後、プロセッサ(210)は、各ピクセルに対する積演算結果を全て合算してマッチングスコアを導き出すことができる。導き出されたマッチングスコアが予め設定された値以上である場合、プロセッサ(210)は当該部分領域が第1基準イメージ(420)とマッチングされる領域(即ち、部分領域(430))と決定することができる。
【0066】
例えば、基準値により処理された第1分割イメージのある部分領域のピクセル値は、図示されたピクセル値分布(412)のように示され得る。また、第1基準イメージのピクセル値は、図示されたピクセル値分布(422)のように示され得る。プロセッサ(210)は、対応するピクセル値を乗じた後、それぞれの値を合算してマッチングスコアを導き出すことができる。即ち、この場合、マッチングスコアは、(50*30)+(50*30)+(50*30)+(20*30)+(50*30)=6600と決定され得る。ピクセル値が0であるピクセルと積演算され、マッチングスコアに影響を与えない値は数式から省略された。予め設定された基準値が、例えば5000であれば、当該部分領域は第1基準イメージとマッチングされる部分領域と決定され得る。
【0067】
一実施例において、マッチングスコアと対比される予め設定された値は、上述のメモリ(220)に格納されていることができる。一実施例において、プロセッサ(210)は、導き出されたマッチングスコアを予め設定された値と対比するのではなく、当該第1分割イメージ(410)で最も高いマッチングスコアを導き出す部分領域を、第1基準イメージ(420)とマッチングされる部分領域(430)と決定することもできる。一実施例において、第1基準イメージ(420)とマッチングされる部分領域を決定するために、上述したものと異なる、他のパターンマッチングアルゴリズムが用いられることもできる。
【0068】
図5は、本開示の一実施例による、複数の人体部位に対する骨年齢等級に基づいて人体の骨年齢を導き出す過程を示した図面である。一実施例において、電子装置(200)は人体(例:手)の複数の人体部位(例:親指の関節、手首の関節など)のそれぞれに対して上述したような方法で骨年齢等級を決定し、各部位に対する骨年齢等級を考慮して全人体(例:手)の骨年齢を導き出すことができる。
【0069】
骨年齢評価の対象となる人体は、複数の人体部位を含み得る。複数の人体部位は、当該人体に対する最終の骨年齢判断に影響を与え得る当該人体内の主な部位であり得る。例えば、手の場合、約13個の主な人体部位が骨年齢導出のためのイメージの対比に活用され得る。前述の基準イメージ集合は、複数の人体部位のそれぞれに対して骨年齢別基準イメージを含み得る。
【0070】
上述の過程によって第1人体部位に対する骨年齢等級を決定したように、プロセッサ(210)は他の人体部位、例えば、第2人体部位に対して同じ方法で骨年齢等級を決定することができる。プロセッサ(210)は、複数の人体部位のうち第2人体部位に対する優先順位が最も高い第2分割イメージを決定することができる。プロセッサ(210)は、基準値に基づいて第2分割イメージのピクセルを処理し、処理された第2分割イメージを第2人体部位に対する第2基準イメージと対比することができる。対比過程は前述した通りであり得る。これを通じてプロセッサ(210)は第2人体部位の骨年齢等級を決定することができる。プロセッサ(210)は、第1人体部位に対して導き出された骨年齢等級、第2人体部位に対して導き出された骨年齢等級、及び/又はその他の人体部位に対して導き出された骨年齢等級を考慮して、人体に対する骨年齢を導き出すことができる。
【0071】
例えば、プロセッサは、図示された複数の人体部位(510,520,530等)に対する骨年齢等級をまず導き出すことができる。人体部位(510)、人体部位(520)、人体部位(530)は、それぞれB、D、Eの骨年齢等級を有すると判断されることができる。他の人体部位も同じ方式で骨年齢等級が導き出されることができる。プロセッサ(210)は、当該骨年齢等級に基づいて、当該人体の全体スコアを導き出すことができる。図示された実施例では、全体スコアが259であると決定され、これにより、当該人体の骨年齢は7.42才と決定され得る。全体スコアから骨年齢を導き出す過程は、メモリ(220)に予め格納された情報(例:ルック-アップテーブル)に基づいて行われ得る。
【0072】
一実施例において、プロセッサ(210)は、複数の人体部位の全ての骨年齢等級ではなく、所定の基準に従って選択された一部の人体部位に対する骨年齢等級のみに基づいて、骨年齢を導き出すこともできる。一実施例において、プロセッサ(210)は、所定の基準に従って一部の人体部位の骨年齢等級に加重値を与えて骨年齢を導き出すこともできる。これは、各人体部位別に全体の骨年齢を決定するのに影響を与える程度が異なり得るためである。一実施例において、ある人体部位の骨年齢等級が他の部位の骨年齢等級に比べて所定の基準値以上逸脱する場合、プロセッサ(210)は当該部位に対して導き出された骨年齢等級がエラーであると判断し、全体の骨年齢導出の際に当該人体部位の骨年齢等級を除くことができる。
【0073】
図6は、本開示の一実施例による、優先順位に従って次の基準イメージの対比を行う分割イメージを選択する過程を示した図面である。前述した通り、各分割イメージは、ある人体部位が含まれる確率に応じて、その人体部位に対してイメージの比較を行う優先順位を有すると見られる。例えば、人体(例:手)を撮影した入力イメージ(610)において、ある人体部位(例:手首の関節)は入力イメージ(610)の特定のある分割イメージ(620)に含まれている確率が高くなり得る。人体(例:手)の形態、大きさ及び撮影時の人体の位置などによって誤差があり得るが、統計的に、ある人体部位(例:手首の関節)は他の分割イメージより特定のある分割イメージ(620)に含まれる確率が大きくなり得る。即ち、各分割イメージにある人体部位が含まれる確率に応じて、分割イメージはその人体部位に対してイメージの比較を行う優先順位を有することになり得る。
【0074】
一実施例において、電子装置(200)は、第1人体部位に対して最も高い優先順位を有する第1分割イメージから、第1基準イメージにマッチングされる部分領域を発見できない場合、次の優先順位を有する第3分割イメージでマッチングされる部分領域を引き続き探すことができる。具体的には、プロセッサ(210)は基準値に応じて処理された第1分割イメージ(620)内に第1基準イメージとマッチングされる部分領域が存在しないと決定することができる。この場合、プロセッサ(210)は、その部分領域が存在しないという決定に従って、第1人体部位に対して第1分割イメージの次に優先順位を有する第3分割イメージ(630)を決定することができる。上述したように、プロセッサ(210)は第3分割イメージ(630)のピクセル値を、基準値に基づいて処理することができる。プロセッサ(210)は、処理された第3分割イメージ(630)と第1基準イメージを対比して、第3分割イメージ(630)内に第1基準イメージとマッチングされる部分領域が存在するか探索することができる。第3分割イメージ(630)内に当該部分領域が存在すれば、その部分領域が第1人体部位を示し、その第1人体部位は第1基準イメージと連関した骨年齢等級を有すると判断することができる。
【0075】
一実施例において、次の優先順位による分割イメージ(例:第3分割イメージ)でも第1基準イメージとマッチングされる部分領域がない場合、プロセッサ(210)は第1人体部位に対して第3分割イメージの次の優先順位を有する分割イメージで探索を継続していくことができる。この後、第1人体部位に対する優先順位に従って、プロセッサ(210)は分割イメージを順次探索していくことができる。
【0076】
一実施例において、プロセッサ(210)は、ある人体部位に対して一定の優先順位を逸脱する分割イメージでは第1基準イメージとの対比作業を行わないことができる。例えば、第1人体部位とマッチングされる部分領域が存在する確率が統計的に希薄なところで、第1基準イメージとマッチングされる形態が発見されるならば、その形態は、第1人体部位ではなく、他の人体部位、または、任意的に発生した入力イメージ上のエラーであり得るためである。
【0077】
図7は、本開示の一実施例による、マッチングされる部分領域が存在しない場合、基準値を調整する過程を示した図面である。一実施例において、部分領域が存在しないという決定に従って、電子装置(200)は上述の基準値を調整し、第1分割イメージのピクセル値を再処理して、第1基準イメージと再び対比し得る。調整された基準値を用いてピクセル値を処理することにより、実施例によって、第1分割イメージの白黒対比(contrast)がさらに明確になることができ、これにより第1基準イメージとのマッチング作業でエラーを更に減らすこともできる。
【0078】
具体的には、基準値により処理された第1分割イメージで第1基準イメージとマッチングされる部分領域が存在しないと決定された場合、プロセッサ(210)は第1分割イメージの処理に用いられた基準値を調整することができる。上述した通り、基準値は入力イメージの全ピクセルに基づいて導き出された値であって、一実施例で入力イメージの全ピクセルの平均値であり得る。調整過程で、プロセッサ(210)は既に用いられた基準値に所定の比率(α)を適用した値を新たな基準値として用いることができる(730)。即ち、新たな基準値は、既存の基準値(例:50、55等)と所定の比率(例:0.75、1.25等)を乗じた値であり得る。
【0079】
プロセッサ(210)は、新たな基準値(調整された基準値)を用いて、第1分割イメージ(120)を処理することができる。新たな基準値を用いた第1分割イメージの処理過程は、前述の基準値を用いた第1分割イメージの処理過程の一実施例に従うことができる。プロセッサ(210)は、調整された基準値を用いて処理された第1分割イメージ(720)で第1基準イメージとマッチングされる部分領域を再び探索し、当該部分領域が存在するか否かを決定することができる。当該第1分割イメージ(720)でマッチングされる部分領域が発見されれば、第1基準イメージを用いて当該第1人体部位の骨年齢等級を導き出すことができる。
【0080】
一実施例において、基準値を調整するには多様な方法が用いられ得る。一実施例において、基準値を調整するのに用いられる所定の比率は1より大きいか小さくなり得る。一実施例において、既存の基準値に所定の比率を乗じるのではなく、入力イメージのピクセル値から既存と異なる方式で基準値を導き出し、その基準値を新たな基準値とすることもできる。一実施例において、処理前の第1分割イメージ(120)を調整された基準値で処理するのではなく、既存の基準値により既に処理された第1分割イメージ(130)を基準として、調整された基準値による処理を追加で処理することもできる。
【0081】
図8は、本開示の一実施例による、複数の基準イメージ集合を示した図面である。メモリ(220)は、複数の基準イメージ集合を格納することができる。前述した通り、基準イメージ集合は、特定の人種及び/又は性別により区分される複数の基準イメージの集合であり得る。ある基準イメージ集合は当該人種及び/又は性別に対する、複数の人体部位別、複数の骨年齢別基準イメージを含み得る。
【0082】
ある基準イメージ集合は複数の人体部位のそれぞれに対する基準イメージを含み得る。例えば、ある基準イメージ集合は、第1人体部位に対する基準イメージ(810)、第2人体部位に対する基準イメージ(820)、第3人体部位に対する基準イメージ(830)を含み得る。図示された基準イメージは例示的なものであって、第1、2、3人体部位は図示された基準イメージが示す人体部位に限定されない。
【0083】
また、ある基準イメージ集合内で、ある人体部位(例:第1人体部位)に対する基準イメージ(810)は、その人体部位の骨年齢別基準イメージ(812,814,816,818等)を含み得る。例えば、ある基準イメージ集合は、第1人体部位の骨年齢5才に該当する基準イメージ(812)、第1人体部位の骨年齢6才に該当する基準イメージ(814)、第1人体部位の骨年齢7才に該当する基準イメージ(816)、第1人体部位の骨年齢8才に該当する基準イメージ(818)等を含み得る。
【0084】
メモリ(220)は、このような基準イメージ集合を複数含み得る(142,144,146)。複数の基準イメージ集合のそれぞれは、上述の基準イメージ集合と同様に、各人体部位別、各人体部位の骨年齢別基準イメージを含み得る。複数の基準イメージ集合のそれぞれは、いずれか1つの人種及び/又はある性別に対する人体の骨形態を示す基準イメージを含み得る。例えば、ある基準イメージ集合(142)は、黒人女性に対する人体部位別、骨年齢別基準イメージの集合であり得る。また、他の基準イメージ集合(144,146)等は、それぞれゲルマン人男性、漢民族女性に対する人体部位別、骨年齢別基準イメージの集合であり得る。
【0085】
一実施例において、入力装置(230)は、使用者から検査対象となる身体の人種情報及び/又は性別情報の入力を受け得る。プロセッサ(210)は、使用者から入力を受けた人種情報及び/又は性別情報に基づいて、メモリ(220)に格納された複数の基準イメージ集合のうちある基準イメージ集合を決定し得る。決定される基準イメージ集合は、入力を受けた人種情報及び/又は性別情報による基準イメージを含む基準イメージ集合であって、例えば、上述の第1分割イメージと比較される基準イメージを含み得る。
【0086】
図9は、本開示の一実施例による、複数の人体部位及びある人体部位の骨年齢等級別基準イメージを示した図面である。前述した通り、人体(例:手)はその人体の骨年齢評価に影響を与え得る主な人体部位を含み得る(910)。図示された人体(910)は、骨年齢導出のためのイメージの対比の対象となる主な人体部位13個を有し得る。イメージの対比の対象となる人体部位の選定及びその個数は実施例によって変更され得、図示されたものによって限定されない。
【0087】
前述した通り、ある基準イメージ集合は複数の人体部位のそれぞれに対して骨年齢別基準イメージを含み得る。例えば、ある基準イメージ集合は、人体の図示されたマル1番の人体部位に対する骨年齢別基準イメージを含み得る(920)。当該人体部位の骨発達過程に応じて、基準イメージ(920)は当該人体部位の等級別(例:B‐E)形態をそれぞれ示し得る。もしC等級を有する基準イメージと入力イメージ(乃至分割イメージ)を比較してマッチングされる部分領域が発見されるならば、当該部分領域はマル1番の人体部位を示し、C等級に該当する骨年齢等級を有すると判断され得る。
【0088】
図10は、本開示による電子装置(200)により行われ得る、骨年齢評価方法の一実施例を示した図面である。図示されたフローチャートで本開示による方法またはアルゴリズムの各段階が逐次的な順序で説明されたが、各段階は順次行われること以外に、本開示によって任意に組み合わせられることができる順序に従って行われることもできる。本フローチャートによる説明は、方法またはアルゴリズムに変化または修正を加えることを除外せず、任意の段階が必須であるか望ましいということを意味しない。一実施例において、少なくとも一部の段階が並列的または繰り返し行われ得る。一実施例において、少なくとも一部の段階が省略されるか、他の段階が追加され得る。
【0089】
本開示による電子装置(200)は、本開示の多様な実施例による骨年齢評価方法を行い得る。本開示の一実施例による骨年齢評価方法は、入力イメージを複数の分割イメージに区分する段階(S1010)、複数の分割イメージから第1分割イメージを決定する段階(S1020)、基準値に基づいて第1分割イメージのピクセルのそれぞれを処理する段階(S1030)、基準イメージ集合から第1人体部位に対する第1基準イメージを選択する段階(S1040)、第1分割イメージ及び第1基準イメージのピクセル別演算結果に基づいて、第1基準イメージとマッチングされる部分領域が第1分割イメージ内に存在するか決定する段階(S1050)、部分領域が存在するという決定に従って、第1人体部位の骨年齢等級を決定する段階(S1060)及び/又は骨年齢等級に基づいて人体の骨年齢を導き出す段階(S1070)を含み得る。
【0090】
段階S1010で、電子装置(200)のプロセッサ(210)は、人体を撮影した入力イメージを複数の分割イメージに区分することができる。段階S1020で、プロセッサ(210)は複数の分割イメージから、複数の人体部位のうち第1人体部位に対する優先順位が最も高い第1分割イメージを決定することができる。段階S1030で、プロセッサ(210)は入力イメージの全ピクセルから導き出された基準値に基づいて、第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理することができる。段階S1040で、プロセッサ(210)は、複数の人体部位のそれぞれに対する複数の基準イメージを含む基準イメージ集合から、第1人体部位に対する第1基準イメージを選択することができる。段階S1050で、プロセッサ(210)は、基準値により処理された第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれ及び第1ピクセルに対応する第1基準イメージの複数の第2ピクセルのそれぞれを演算することができる。このようなピクセル別演算結果に基づいて、プロセッサ(210)は第1基準イメージとマッチングされる部分領域が基準値により処理された第1分割イメージ内に存在するか決定することができる。段階S1060で、当該部分領域が存在するという決定に従って、プロセッサ(210)は第1基準イメージに基づいてその部分領域が示す第1人体部位の骨年齢等級を決定することができる。段階S1070で、プロセッサ(210)は、決定された骨年齢等級に基づいて人体の骨年齢を導き出すことができる。
【0091】
一実施例において、第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階(S1030)は、プロセッサ(210)が第1分割イメージの複数の第1ピクセルのうち、ピクセル値が基準値より小さいピクセルはピクセル値を0に設定し、ピクセル値が基準値より大きいピクセルはピクセル値をピクセル値と基準値の差の値に設定して、第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階を含み得る。一実施例において、基準値は入力イメージの全ピクセルの平均値であり得る。
【0092】
一実施例において、部分領域が存在するか決定する段階(S1050)は、プロセッサ(210)が基準値により処理された第1分割イメージの部分領域及び第1基準イメージの間の互いに対応するピクセルを積演算する段階、部分領域の各ピクセルに対してそれぞれ積演算が行われた値を合算してマッチングスコアを導き出す段階、及び/又はマッチングスコアが予め設定された値以上である場合、部分領域が第1基準イメージとマッチングされると決定する段階を含み得る。
【0093】
一実施例において、骨年齢評価方法は、プロセッサ(210)が複数の人体部位のうち第2人体部位に対する優先順位が最も高い第2分割イメージ及び基準イメージ集合のうち第2人体部位に対する第2基準イメージを用いて第2人体部位の骨年齢等級を決定する段階、及び/又は第1人体部位の骨年齢等級及び第2人体部位の骨年齢等級に基づいて人体の骨年齢を導き出す段階を含み得る。
【0094】
一実施例において、骨年齢評価方法は、部分領域が存在しないという決定に従って、プロセッサ(210)が第1人体部位に対して第1分割イメージの次の優先順位を有する第3分割イメージ及び第1基準イメージを用いて部分領域が存在するか決定する段階をさらに含み得る。
【0095】
一実施例において、骨年齢評価方法は、部分領域が存在しないという決定に従ってプロセッサ(210)が基準値を調整する段階、調整された基準値に基づいて、第1分割イメージの複数の第1ピクセルのそれぞれを処理する段階、及び/又は調整された基準値により処理された第1分割イメージ及び第1基準イメージを用いて部分領域が存在するか決定する段階をさらに含み得る。
【0096】
一実施例において、骨年齢評価方法は、プロセッサ(210)が使用者から入力を受けた人種情報及び/又は性別情報に基づいて、複数の基準イメージ集合のうち第1分割イメージと比較される基準イメージ集合を決定する段階をさらに含み得る。一実施例において、骨年齢評価方法は、入力装置(230)が使用者から骨年齢導出の対象となる人体の人種情報及び/又は性別情報の入力を受ける段階をさらに含み得る。一実施例において、メモリ(220)は、人種及び/又は性別による複数の基準イメージ集合を格納し得る。
【0097】
本開示の多様な実施例は、機器(machine)が読み出すことができる格納媒体(machine‐readable storage medium)にソフトウェアとして具現され得る。ソフトウェアは、本開示の多様な実施例を実現するためのソフトウェアであり得る。ソフトウェアは、本開示が属する技術分野のプログラマーにより本開示の多様な実施例から推論され得る。例えば、ソフトウェアは、機器が読み出すことができる命令語(例:コードまたはコードセグメント)を含むプログラムであり得る。機器は、格納媒体から呼び出された命令語により動作が可能な装置であって、例えば、コンピュータであり得る。一実施例において、機器は、本開示の実施例による電子装置(200)であり得る。一実施例において、機器のプロセッサは、呼び出された命令語を実行し、機器の構成要素が当該命令語に該当する機能を行うようにし得る。一実施例において、プロセッサは、本開示の実施例によるプロセッサ(210)であり得る。格納媒体は、機器により読み出されることができる、データが格納される全ての種類の記録媒体(recording medium)を意味し得る。格納媒体は、例えば、ROM、RAM、CD‐ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ格納装置などを含み得る。一実施例において、格納媒体は、メモリ(220)であり得る。一実施例において、格納媒体は、ネットワークで連結されたコンピュータシステムなどに分散した形態として具現されることもできる。ソフトウェアは、コンピュータシステムなどに分散して格納され、実行され得る。格納媒体は、非一時的(non‐transitory)格納媒体であり得る。非一時的格納媒体は、データが半永久的または臨時に格納されることとは関係なく実在する媒体(tangible medium)を意味し、一時的(transitory)に伝播される信号(signal)を含まない。
【0098】
以上、多様な実施例により本開示の技術的思想が説明されたが、本開示の技術的思想は、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者が理解できる範囲でなされる多様な置換、変形及び変更を含む。また、そのような置換、変形及び変更は、添付の請求の範囲内に含まれると理解されるべきである。
【国際調査報告】