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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(54)【発明の名称】冷凍アブレーションカテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/02 20060101AFI20220112BHJP
   A61M 25/10 20130101ALI20220112BHJP
【FI】
A61B18/02
A61M25/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021537210
(86)(22)【出願日】2019-12-25
(85)【翻訳文提出日】2021-07-26
(86)【国際出願番号】 CN2019128137
(87)【国際公開番号】W WO2020135468
(87)【国際公開日】2020-07-02
(31)【優先権主張番号】201811593755.1
(32)【優先日】2018-12-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521278036
【氏名又は名称】心諾普医療技術(北京)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】彭博
(72)【発明者】
【氏名】▲ごん▼傑
(72)【発明者】
【氏名】馮驥
【テーマコード(参考)】
4C160
4C267
【Fターム(参考)】
4C160JJ03
4C160KL03
4C160MM33
4C160NN01
4C267AA07
4C267BB02
4C267CC08
4C267DD01
(57)【要約】
本発明は、遠位端、近位端、及び少なくとも1つのルーメンを有する本体管と、本体管の遠位端に嵌着された膨張素子と、本体管のルーメンを通って膨張素子内まで延びている流体デリバリパイプであって、流体デリバリパイプの遠位端に開口が設けられ、冷媒が開口を介して噴出される、流体デリバリパイプと、本体管のルーメンを通って膨張素子内まで延びている流体回収通路であって、流体回収通路の遠位端が本体管の遠位端の回収孔に連通し、冷媒が回収孔を介して流入される、流体回収通路と、を含み、開口は、本体管の遠位端の長さ方向に沿って直線状に設けられる、冷凍アブレーションカテーテルを開示する。本発明の冷凍アブレーションカテーテルは、アブレーション対象組織に1本のアブレーションラインを形成することができ、一回又は少数回の全体的なマッキングのリニア連続アブレーションにより、アブレーションのワンタイム成功率は外科手術の成功率に近くなる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位端、近位端、及び少なくとも1つのルーメンを有する本体管と、
前記本体管の前記遠位端に嵌着された膨張素子と、
前記本体管のルーメンを通って前記膨張素子内まで延びている流体デリバリパイプであって、当該流体デリバリパイプの遠位端に開口が設けられ、冷媒が前記開口を介して噴出される、流体デリバリパイプと、
前記本体管のルーメンを通って前記膨張素子内まで延びている流体回収通路であって、当該流体回収通路の遠位端が前記本体管の前記遠位端の回収孔に連通し、冷媒が前記回収孔を介して流入される、流体回収通路と、を含み、
前記開口は、前記本体管の前記遠位端の長さ方向に沿って直線状に設けられることを特徴とする、冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項2】
前記流体デリバリパイプは、前記ヘッドエンドパイプ内で直線状に延び、前記開口は前記流体デリバリパイプに直線状に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項3】
前記流体デリバリパイプの遠位端は、前記ヘッドエンドパイプの外部まで延び、前記ヘッドエンドパイプと平行な方向に延び、前記開口は前記流体デリバリパイプに直線状に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項4】
前記流体デリバリパイプの遠位端は前記ヘッドエンドパイプの周りに巻回され、巻回された前記流体デリバリパイプの開口は前記ヘッドエンドパイプの表面に直線状に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項5】
前記本体管のルーメン内で延びている牽引線であって、当該牽引線の遠位端が前記冷凍アブレーションカテーテルの遠位端に固定されている、牽引線をさらに含み、
前記牽引線の軸方向の動きにより前記冷凍アブレーションカテーテルの遠位端が偏向することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項6】
前記牽引線が前記アブレーションカテーテルの遠位端を引っ張って偏向させる場合に、前記冷媒が、前記本体管の遠位端に対する前記アブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向によって形成される平面内に噴射されうるように、前記牽引線が配置されていることを特徴とする、請求項5に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項7】
前記冷媒の噴射方向は、前記本体管の遠位端に対する前記アブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向に沿っていることを特徴とする、請求項6に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項8】
前記開口は、複数の小孔、複数のスリット、又は単一のスリットで構成されていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項9】
前記複数の小孔又は複数のスリットの中心は、一直線上又は基本的に一直線上にあることを特徴とする、請求項8に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項10】
前記単一のスリットは、直線状又は基本的に直線状であることを特徴とする、請求項8に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項11】
前記複数の小孔又は複数のスリットは、ヘッドエンドパイプの遠位端管体の一側部に設けられ、前記複数の小孔又は複数のスリットの中心が位置する直線又は大まかに構成された直線は、前記本体管の軸線と平行であるか、或いは基本的に平行であることを特徴とする、請求項9に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項12】
前記単一のスリットは、ヘッドエンドパイプの遠位端管体の一側部に設けられ、前記単一のスリットは前記本体管の軸線と平行であるか、或いは基本的に平行であることを特徴とする、請求項10に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項13】
前記複数の小孔又は複数のスリットの中心は、基本的に一曲線上にあることを特徴とする、請求項8に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項14】
前記単一のスリットは曲線であることを特徴とする、請求項8に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項15】
前記アブレーションカテーテルは、2本の流体デリバリパイプ及び2本の牽引線を含み、前記2本の流体デリバリパイプにおける開口は、それぞれ2本の基本的に平行な線を形成することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項16】
いずれか一方の前記牽引線が前記アブレーションカテーテルの遠位端を引っ張って偏向させる場合に、前記冷媒が、前記本体管の遠位端に対する前記アブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向によって形成される平面内に噴射されうるように、前記2本の牽引線が配置されていることを特徴とする、請求項15に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項17】
いずれか一方の前記牽引線が前記アブレーションカテーテルの遠位端を引っ張って偏向させる場合に、対応する一方の流体デリバリパイプからの冷媒が、前記本体管の遠位端に対する前記アブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向に沿って噴射されるように、前記2本の牽引線が配置されていることを特徴とする、請求項16に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項18】
前記膨張素子は単層構造であり、好ましくは、前記単層の膨張素子にコーティング層が設けられていることを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項19】
前記膨張素子は内層と外層を含む二層構造であり、好ましくは、前記二層の膨張素子にコーティング層が設けられていることを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項20】
前記本体管は、外層本体管及び内層本体管を含むことを特徴とする、請求項19に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項21】
前記膨張素子の外層及び内層の近位端は、前記外層本体管の異なる部位まで延びて固定され、前記膨張素子の前記外層の近位端と前記内層の近位端の固定箇所に隙間があることを特徴とする、請求項20に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項22】
前記膨張素子は、直径が4~15mmであることを特徴とする、請求項1から21のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項23】
前記膨張素子の本体直線部分の長さが10~30mmであることを特徴とする、請求項1から22のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項24】
バルーン内には、圧力測定装置が設けられていることを特徴とする、請求項1から23のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項25】
前記膨張素子の前記外層の近位端と前記内層の近位端の固定箇所の隙間内には、圧力測定装置が設けられていることを特徴とする、請求項21に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項26】
制御ハンドル内には圧力測定装置が設けられていることを特徴とする、請求項1から25のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項27】
前記本体管のルーメン内には、ガイドチューブが設けられ、前記ガイドチューブの遠位端は、膨張素子内まで延びていることを特徴とする請求項26に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項28】
膨張素子の外層の近位端と内層の近位端の固定箇所の隙間には開口が設けられ、第1ガイドチューブの遠位端は本体管のルーメンを通って前記開口まで延び、前記第1ガイドチューブの近位端は制御ハンドル内まで延びて固定されていることを特徴とする、請求項26に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項29】
前記第2ガイドチューブの遠位端は、前記本体管のルーメンを通って前記膨張素子の近位端まで延び、その開口が前記膨張素子の内部に向き、前記第2ガイドチューブの近位端は前記制御ハンドル内まで延びて固定されていることを特徴とする、請求項28に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項30】
前記制御ハンドル又は前記本体管には、噴射方向インジケータが設けられていることを特徴とする、請求項1から29のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項31】
前記牽引線は前記本体管の管体内で延び、その遠位端が前記本体管の遠位端に固定されていることを特徴とする、請求項1から30のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項32】
前記牽引線の遠位端は前記膨張素子内に位置する一部分の主体管又は内層主体管内まで延びて固定されていることを特徴とする、請求項1から31のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項33】
前記膨張素子内で延びる一部分の本体管又は内層本体管には、前記流体デリバリパイプにおける開口に対応する第2開口が設けられることを特徴とする、請求項1から32のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項34】
前記本体管又は内層本体管における前記第2開口は、複数の小孔、複数のスリット、1つの大孔、又は単一のスリットであることを特徴とする、請求項33に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項35】
前記膨張素子内には、インピーダンスセンサが設けられていることを特徴とする、請求項1から34のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項36】
前記制御ハンドル内には、フォトカップリングセンサが設けられていることを特徴とする、請求項1から35のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項37】
遠位端、近位端、及び少なくとも1つのルーメンを有するカテーテル本体と、
前記カテーテル本体の遠位端が接続されたヘッドエンドパイプと、
前記ヘッドエンドパイプに嵌着された膨張素子と、
前記カテーテル本体のルーメンを通って前記膨張素子内まで延びている流体デリバリパイプであって、当該流体デリバリパイプの遠位端に開口が設けられ、冷媒が前記開口を介して噴出される、流体デリバリパイプと、
前記カテーテル本体のルーメンを通って前記膨張素子内まで延びている流体回収通路であって、流体排出管の遠位端に回収孔が設けられ、冷媒が前記回収孔を介して流入される、流体回収通路と、を含み、
前記開口は、前記ヘッドエンドパイプの長さ方向に沿って直線状に設けられていることを特徴とする、冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項38】
前記カテーテル本体のルーメン内で延びている牽引線であって、当該牽引線の遠位端が前記冷凍アブレーションカテーテルの遠位端に固定されている、牽引線をさらに含み、前記牽引線の軸方向の動きにより前記冷凍アブレーションカテーテルの遠位端が偏向することを特徴とする、請求項37に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項39】
前記流体デリバリパイプは前記ヘッドエンドパイプ内で直線状に延び、前記開口は前記流体デリバリパイプに直線状に設けられていることを特徴とする、請求項37に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項40】
前記牽引線が前記アブレーションカテーテルの遠位端を引っ張って偏向させる場合に、前記冷媒が、前記本体管の遠位端に対する前記アブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向により形成される平面内に噴射されうるように、前記牽引線が配置されていることを特徴とする、請求項38に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項41】
前記冷媒の噴射方向は、前記本体管の遠位端に対する前記アブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向に沿っていることを特徴とする、請求項40に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍アブレーションカテーテルに関する。
【背景技術】
【0002】
心房細動(atrial fibrillation,AF)は臨床で最も一般的な頻脈性不整脈の1つである。カテーテルアブレーションは、現在中国国内、海外で心房細動を治療するために最も多く適用されている方法で、正常な心電活動を妨害する心筋組織又は副伝導路を遮断し、正常な電気伝導を回復することを目的とする。現在使用されているカテーテルアブレーションは、高周波アブレーションカテーテル治療及び冷凍アブレーションカテーテル治療を含む。
【0003】
高周波アブレーションカテーテルは、治療時に線形アブレーションを実現することができず、一回又は数回のアブレーションが、いずれも点状アブレーションを形成する。このようなアブレーションによって、隙間が発生しやすく、いくつかの組織が焼灼されず、アブレーションが徹底的ではなく、かつ医師に発見されにくい。しばらくして、隙間は、伝導を回復して、心房細動も再発する可能性がある。
【0004】
近年、冷凍アブレーション用バルーンカテーテルは心房細動治療分野の新たな技術となり、臨床研究から、冷凍バルーンによる心房細動のアブレーションが、安全で効果的な治療方式であることが証明された。現在、十分に発達した製品は米国メドトロニック社(Medtronic)のバルーン型冷凍アブレーションカテーテルのみである。しかし、該カテーテル遠位端のバルーンは、球形構造又は略球形バルーンを呈し、肺静脈口のアブレーションのみに適し、線形アブレーションを実現する必要がある他の組織領域に対して適用することができない。
【0005】
したがって、新型の冷凍アブレーションカテーテルが必要とされている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一態様によれば、遠位端、近位端、及び少なくとも1つのルーメンを有する本体管と、本体管のルーメンを通って膨張素子内まで延びている本体管流体デリバリパイプであって、流体デリバリパイプの遠位端に開口が設けられ、冷媒が開口を介して噴出される、本体管流体デリバリパイプと、本体管のルーメンを通って膨張素子内まで延びている流体回収通路であって、流体回収通路が本体管の遠位端の回収孔に連通し、冷媒が回収孔を介して流入される、流体回収通路と、を含み、開口は、本体管の遠位端の長さ方向に沿って直線状に設けられる、冷凍アブレーションカテーテルを提供する。
【0007】
本発明の別の態様によれば、遠位端、近位端、及び少なくとも1つのルーメンを有するカテーテル本体と、カテーテル本体の遠位端が接続されたヘッドエンドパイプと、ヘッドエンドパイプに嵌着された膨張素子と、カテーテル本体のルーメンを通って膨張素子内まで延びている流体デリバリパイプであって、流体デリバリパイプの遠位端に開口が設けられ、冷媒が開口を介して噴出される、流体デリバリパイプと、カテーテル本体のルーメンを通って膨張素子内まで延びている流体回収管であって、流体排出管の遠位端に回収孔が設けられ、冷媒が回収孔を介して流入される、流体回収管と、カテーテル本体のルーメン内で延びている牽引線であって、その遠位端が冷凍アブレーションカテーテルの遠位端に固定され、牽引線の軸方向の動きにより冷凍アブレーションカテーテルの遠位端を偏向させる、牽引線とを含み、開口は、ヘッドエンドパイプの長さ方向に沿って直線状に設けられる、冷凍アブレーションカテーテルを提供する。
【0008】
本発明に係る冷凍アブレーションカテーテルの流体デリバリパイプの遠位端は直線状に設けられる開口を有するため、一回の冷凍操作で基本的に線形のアブレーションラインを形成することができる。例えば、流体デリバリパイプの遠位端の開口は小孔又はスリットであり、小孔又はスリットは複数が好ましく、例えば5個、10個であり、さらに多くあり、線形配列、例えば直線、曲線形状を呈してもよい。流体デリバリパイプの直線状に設けられる開口は、例えば、流体デリバリパイプがヘッドエンドパイプ又は膨張素子に直接挿入して取り付けられる場合、或いはヘッドエンドパイプ外まで延びて取り付けられる場合に、流体デリバリパイプに直接直線状に設けられてもよく、流体デリバリパイプがヘッドエンドパイプの周りに巻かれて取り付けられる場合に、その開口が直線状に設けられてもよい。
【0009】
本発明の好ましい実施形態に係る冷凍アブレーションカテーテルによれば、アブレーションする時に、カテーテルの遠位端を移動させ、それを左心房の頂部、峡部及び後壁にアブレーションを行わせ、このようにしていくつかの電気的分離領域に分割することができ、かつこれらの部位でいずれも1本のアブレーションラインが形成される。一回又は少数回の全体的なマッキングのリニア連続アブレーションにより、アブレーションのワンタイム成功率は外科手術の成功率に近くなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る冷凍アブレーションカテーテルの構造概略図である。
図2図1のI部の拡大図である。
図3図2のA-A線に沿う断面図である。
図4図2のB-B線に沿う断面図である。
図5】本発明の実施例に係る膨張素子の内部構造の概略図である。
図6】本発明の別の実施形態に係る膨張素子の内部構造の概略図である。
図7】アブレーションカテーテルの遠位端の構造概略図である。
図8図7のI部の拡大図である。
図9】アブレーションカテーテルの遠位端の構造概略図である。
図10】アブレーションカテーテルの遠位端が偏向する概略図である。
図11】本発明の別の実施形態に係る膨張素子の内部構造の概略図である。
図12】本発明の別の実施形態のヘッドエンドパイプの横断面図である。
図13】本発明の別の実施形態に係る冷凍アブレーションカテーテルの遠位端の構造概略図である。
図14図13のA-A線に沿う断面図である。
図15図13における冷凍アブレーションカテーテルの遠位端の構造断面図である。
図16図15における遠位端の構造の斜視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、例示的な実施形態により、図面を合わせて、本発明の技術的解決策をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0012】
図1は、本発明に係る冷凍アブレーションカテーテル10の構造概略図であり、図2図1のI部の拡大図である。図1及び図2に示すように、カテーテル10は、本体管12を含み、本体管12は、遠位端、近位端、及び少なくとも1つのルーメンを有する。本体管は、カテーテル本体と称されてもよい。本発明に記載の遠位端及び近位端は、操作者に対するものであり、すなわち操作時に操作者に近い一端が近位端となり、操作者から遠い一端が遠位端となる。本体管12の遠位端には、治療素子13が設けられ、本体管12の近位端には、制御ハンドル11が設けられる。治療素子13は膨張素子31であってもよく、例えばバルーンであり、その適切な素子であってもよい。本発明の一実施形態によれば、治療素子13は少なくとも1つのバルーンを含む。遠位端は、一般的に操作者又は制御ハンドル11から離れる一端を指し、近位端は、一般的に操作者又は制御ハンドル11に近づく他端を指す。
【0013】
図3図2のA-A線に沿う断面図であり、図4図2のB-B線に沿う断面図である。図3及び図4に示すように、本体管の遠位端には、ヘッドエンドパイプ17が設けられてもよく、膨張素子31はヘッドエンドパイプ17に嵌着され、その両端が、適切な方式、例えば接着により、ヘッドエンドパイプ17に固定される。ヘッドエンドパイプ17は、本体管12の遠位端に設けられる。本発明の一実施形態によれば、ヘッドエンドパイプがなくてもよく、膨張素子31は本体管の遠位端に直接設けられてもよい。本発明の別の実施形態によれば、ヘッドエンドパイプ17は本体管と一体的に形成され、本体管の一部である。
【0014】
本発明の一実施例によれば、膨張素子が取り付けられるヘッドエンドパイプの部分が硬い一方で、ヘッドエンドパイプの近位端部分(すなわち本体管の遠位端に接続される部分)が柔軟で、牽引線を引っ張りやすく、カテーテルの遠位端を偏向させるように、ヘッドエンドパイプが配置されてもよい。ヘッドエンドパイプは、ヘッドエンドパイプ全体が比較的柔軟になるように配置されてもよい。ヘッドエンドパイプは、牽引線を固定する一部分の管体のみが柔軟であるように配置されてもよい。
【0015】
本体管12は、例えば流体デリバリルーメン、流体回収ルーメン、及び貫通ルーメン等の1つ以上のルーメンを含んでもよい。本体管12は、例えば流体デリバリパイプ、流体回収通路等の1つ以上の通路又は管路が内部に設けられる1つの中心ルーメンを含んでもよい。ヘッドエンドパイプ17は、例えば流体デリバリルーメン、流体回収ルーメン、及び貫通ルーメン等の複数のルーメンを含んでもよい。本体管12とヘッドエンドパイプ17の貫通ルーメンは、ガイドワイヤー又はマッピングカテーテルの通過に用いられることができる。本発明の一実施形態によれば、ヘッドエンドパイプ17は、流体デリバリルーメン、流体回収ルーメン15、及び貫通ルーメン19を含む。図4に示すように、流体デリバリパイプ14は、流体デリバリルーメン内で延び、流体回収通路51は流体回収ルーメン15内で延び、ガイドワイヤーは貫通ルーメン19内で延びる。本発明の別の実施形態によれば、流体回収通路51は中心ルーメン内に設けられた流通回収管によって提供されうる。
【0016】
膨張素子31は、単層、双層又は多層の構造であってもよい。膨張素子31が単層構造である場合、膨張素子には、コーティング層が設けられてもよい。コーティング層の作用は、主に器械表面の摩擦係数を減少させ、器械表面に血栓を凝固する度合を低下させることである。コーティング層は、任意の適切な位置、例えば膨張素子の表面に設けられてもよい。コーティング層は、例えばカテーテルが人体に入る部分等の他部分に設けられてもよく、該部分は膨張素子を含み、本体管などを含んでもよい。膨張素子31の本体部分は、伸張状態で円筒形構造であり、両端は直径が徐々に小さくなってヘッドエンドパイプ17まで収縮する円錐形構造である。本発明の一実施形態によれば、膨張素子31の本体部分は、直径が4~15mmであり、本体直線部分の長さが10~30mmである。膨張素子31は、開口又は孔を介して流体デリバリルーメン及び流体回収ルーメン15に流体連通することができる。
【0017】
図5は、膨張素子31の内部構成図である。流体デリバリパイプ14の遠位端は、流体デリバリルーメンを通って膨張素子31内に位置する本体管の遠位端又はヘッドエンドパイプ17内に延びて入り、その末端が一般的に封止されるものであり、かつ適切な方式、例えば接着により、本体管の遠位端又はヘッドエンドパイプ17内に固定されうる。流体輸送管14の近位端は制御ハンドルを介して延出して冷媒貯蔵容器に接続される。流体デリバリパイプ14の遠位端には開口42が設けられ、開口42の形式及びサイズについては、当業者であれば必要に応じて設置することができ、例えば、開口42は複数の小孔又は複数のスリットで構成されてもよく、単一のスリットで構成されてもよい。複数の小孔又は複数のスリットの分布方式は、当業者であれば必要に応じて設定することができ、線形配列、例えば直線配列又は曲線配列であってもよい。複数の小孔又は複数のスリットの中心は同一直線上にあってもよく、一直線上に位置しなくてもよい。本発明の一実施形態によれば、複数の小孔又は複数のスリットの中心は同一直線上にある。当業者は、必要に応じて複数の小孔又は複数のスリットの中心を大体又は基本的に一直線上に設置することもでき、同様な技術的効果を奏することができ、かつ本発明の主旨から逸脱しない。開口42が単一のスリットである場合に、単一のスリットは直線形構造又は略直線形構造であってもよく、曲線構造であってもよい。
【0018】
すなわち、流体デリバリパイプ14の遠位端の開口42は線形的設置に配置され、複数の小孔又はスリットが配列して形成されてもよく、又は単一のスリットで形成されてもよい。線形的設置とは、該開口42が細長い直線又は曲線の形式であり、よって冷媒がその中から噴出されてもよく、線形形状のアブレーションを形成することを意味する。
【0019】
膨張素子31内で延びる一部分の本体管の遠位端又はヘッドエンドパイプは、その管体に、対応する第2開口(図示なし)が設けられてもよく、流体デリバリパイプ14における開口42に対応する。ヘッドエンドパイプにおける開口は複数の小孔又は複数のスリットで構成されてもよく、1つの大孔又は単一のスリットで構成されてもよい。即ち、本体管の遠位端又はヘッドエンドパイプにおける第2開口の設置方式としては、流体デリバリパイプにおける開口42の対応する位置の本体管の遠位端又はヘッドエンドパイプ管体をパーシャルカットすることにより、カット後の本体管の遠位端又はヘッドエンドパイプ管体における開口と、流体デリバリパイプ14における開口42とがそれぞれ対応するようにしてもよく、流体デリバリパイプ14における開口42の対応する位置の本体管の遠位端又はヘッドエンドパイプ管体部分を全体的にカットすることにより、開口42が全体的に外部に露出するようにしてもよい。
【0020】
本発明の好ましい実施形態によれば、膨張素子31内には圧力測定装置が設けられ、これは圧力センサ又は他の適切な装置であってもよく、膨張素子31内の圧力を測定するために用いられる。バルーン内部の圧力はバルーン内部の冷媒の量を示すため、バルーン内部の圧力を監視すると冷却効果を保証することができる。本発明の一実施形態によれば、圧力測定装置は、膨張素子31内で延びる一部分のヘッドエンドパイプ17(ヘッドエンドパイプを設けた場合)に設けられてもよく、他の適切な位置に設けられてもよい。本発明の別の実施形態によれば、圧力測定装置は、制御ハンドル内に設けられ、圧力測定装置は、制御ハンドル内の任意の適切な位置に設けられることができる。この実施形態において、本体管及びヘッドエンドパイプ(ヘッドエンドパイプを設けた場合)のルーメン内にはガイドチューブが設けられ、ガイドチューブの遠位端は膨張素子内の任意の適切な位置まで延び、例えば膨張素子の近位端まで延び、その遠位端の開口が膨張素子の内部に向かうようにしてもよい。ガイドチューブの近位端は制御ハンドルに固定され、このようにして制御ハンドルにおける圧力測定装置は膨張素子の内部の圧力を測定することができる。
【0021】
図6は本発明の別の実施形態に係る膨張素子の内部の構造概略図である。図6に示すように、本体管の遠位端又はヘッドエンドパイプには、1つの開口が設けられてもよく、流体デリバリパイプの遠位端は該開口を介して延出し、この時に流体デリバリパイプの遠位端はヘッドエンドパイプと平行又は略平行な方向に延び、ヘッドエンドパイプの開口の位置は流体デリバリパイプの開口42に対応しなくてもよい。このとき、ヘッドエンドパイプにおける開口の位置は、当業者であれば実際の必要に応じて設定することができ、冷媒が流体デリバリパイプ14の開口を介して外部へ噴射することに影響を与えない。流体デリバリパイプ14とヘッドエンドパイプ17との間は固定されてもよく、固定されなくてもよい。本発明の一実施例によれば、流体デリバリパイプ14とヘッドエンドパイプ17との間は固定される。流体デリバリパイプ14とヘッドエンドパイプ17との距離は、当業者であれば実際の必要に応じて設定することができる。
【0022】
流体回収通路51の遠位端は膨張素子31内に位置する一部分のヘッドエンドパイプ17内まで延び、その末端が一般的に封止されるものであり、かつ適切な方式、例えば接着により、ヘッドエンドパイプ17に固定されうる。流体回収通路51の近位端は、制御ハンドルを介して延出し冷媒貯蔵容器及び圧力制御ユニットに接続される。膨張素子31内で延びる一部分の流体回収通路の遠位端は、本体管の遠位端の回収孔52に連通し、ガス化された冷媒は回収孔52を介して流体回収通路51内に入る。膨張素子31内で延びる一部分のヘッドエンドパイプ17の管体には、回収孔52に対応する小孔が設けられてもよく、又は、ガス化された冷媒が回収孔52を介して流体回収通路51内に入るように、回収孔52に対応する部分のヘッドエンドパイプの管体部分を直接的にカットして、回収孔52を外部に露出させる。回収孔は、ガス化された冷媒を排出しやすくするように、複数であってもよい。
【0023】
図7はアブレーションカテーテルの遠位端の構造概略図であり、図8図7のI部の拡大図であり、図9はアブレーションカテーテルの遠位端13の構造概略図であり、図10はアブレーションカテーテルの遠位端13の偏向概略図である。図7図8図9及び図10に示すように、冷凍バルーンカテーテル10の本体管は、マッピングカテーテルをガイドするために用いられ、冷媒の流体デリバリパイプ14と分離される貫通ルーメン19を含む。牽引線20は本体管12の1つのルーメン内で延びることができる。牽引線の遠位端は本体管12の遠位端まで延び、かつ適切な方式、例えば溶接により固定される。牽引線の固定位置は膨張素子の近位端に位置し、本体管12の遠位端に近接する位置であってもよい。
【0024】
牽引線の固定位置は、冷媒が流体デリバリパイプ14の遠位端の開口42から噴出される時に、その噴射方向が本体管12の遠位端の偏向方向に形成された平面に位置するように、選択されてもよい。このとき、冷媒の噴射方向は、例えば、図7及び図9における破線に示すように、本体管の遠位端に対するアブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向に沿っていることが可能である。本発明に記載の偏向方向とは、本体管の遠位端が偏向した後に形成された湾曲部の法線方向を指す。冷媒の噴射方向は、本体管の遠位端に対するアブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向とは逆方向に噴射されてもよい。牽引線20と本体管12の軸線は平面Dを構成し、図8に示すように、流体デリバリパイプ14、牽引線20、及び本体管12の軸線は同一平面に位置し、即ち流体デリバリパイプ14は、牽引線20と本体管の軸線とで構成された平面D内に位置する。偏向方向に形成された平面とは、牽引線20を引っ張ると、牽引線20の軸方向の動きにより、膨張素子31が偏向して形成された平面を指し、図10に示すように、該平面と平面Dとは同一平面である。この時に、牽引線20を引っ張ることにより、膨張素子31がアブレーション対象部位を囲ませるか、或いは貼り合わせ、流体輸送管14の開口42が偏向平面Dにおいて冷媒を噴出し、基本的に線形のアブレーションを形成する。
【0025】
牽引線は1本又は2本であってもよく、カテーテル軸方向に沿う牽引線の動きにより、本体管12の遠位端は偏向する。本発明の一実施形態によれば、牽引線は2本であり、牽引線の遠位端は、2本の牽引線の軸方向の動きにより本体管12の遠位端がそれぞれ対向する2つの方向に偏向するように、固定される。いずれか1本の牽引線がアブレーションカテーテルの遠位端を引っ張って偏向させる場合に、冷媒が、本体管の遠位端に対するアブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向により形成される平面内に噴射されうるように、2本の牽引線は配置される。すなわち、いずれか1本の牽引線が、アブレーションカテーテルの遠位端を引っ張って偏向させる場合には、対応する1つの流体デリバリパイプからの冷媒が、本体管の遠位端に対するアブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向に沿って噴射されうる。いずれか1本の牽引線がアブレーションカテーテルの遠位端を引っ張って偏向させる場合には、該牽引線から離れた他の流体デリバリパイプの冷媒が、本体管の遠位端に対するアブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向とは逆方向に沿って噴射されうる。
【0026】
本発明の好ましい実施形態によれば、牽引線の遠位端は、膨張素子31内に位置する一部分の本体管の遠位端又はヘッドエンドパイプ17内まで延びて固定されてもよく、牽引線の軸方向の動きにより膨張素子31も偏向する。このように、膨張素子31はアブレーション対象組織の構造に適するようになり、より高いアブレーション効果を奏することができる。
【0027】
図3に示すように、本体管の遠位端又はヘッドエンドパイプ17の遠位端は開口構造であり、必要な場合に、マッピングカテーテル(図示なし)の遠位端は制御ハンドルを介して本体管12の貫通ルーメン内に延びて入り、かつ本体管の遠位端又はヘッドエンドパイプ17の貫通ルーメンを通って遠位端の開口まで延び、それにより延出することができる。
【0028】
マッピングカテーテルは、ラッソーカテーテルであってもよく、一般的なマッピングカテーテルであってもよい。冷凍バルーンカテーテル10の本体管の貫通ルーメンは、マッピングカテーテルをガイドするために用いられ、冷媒の流体デリバリパイプと分離される。マッピングカテーテルの遠位端には、マッピング電極が設けられる。マッピングカテーテルの遠位端が本体管又はヘッドエンドパイプ17の遠位端の開口から延出した後、マッピングカテーテルの遠位端のマッピング電極がアブレーション対象組織に対してマッピングを行うことができるように、冷凍バルーンカテーテル10を前向きにプッシュすることで、アブレーションが成功したか否かを判断する。
【0029】
膨張素子31内には、温度センサ18がさらに設けられてもよく、それは膨張可能素子における任意の適切な位置に固定されてもよく、例えば膨張可能素子内で延びる一部分の本体管の遠位端に設けられる。温度センサ18の導線の近位端は本体管のルーメンを通って制御ハンドルまで延び、かつ制御ハンドルから延出し、温度監視装置に接続される(図示なし)。
【0030】
膨張素子31内には、インピーダンスセンサ(図示なし)がさらに設けられてもよく、それは膨張可能素子における任意の適切な位置に固定されてもよく、例えば膨張可能素子内で延びる一部分の本体管の遠位端に設けられる。インピーダンスセンサの導線の近位端は本体管のルーメンを通って制御ハンドルまで延び、かつ制御ハンドルから延出し、監視装置に接続される(図示なし)。インピーダンスセンサが血液に接触した後、インピーダンスが変化するため、膨張可能素子が破裂したか否かを監視するために用いることができる。
【0031】
制御ハンドル内には、フォトカップリングセンサがさらに設けられ、それは制御ハンドル内の任意の適切な位置に設けられてもよく、血液が制御ハンドルに吸入されたか否かを監視することにより、カテーテルが人体内部分のいずれか箇所で破裂したか否かを判断するために用いられうる。具体的には、フォトカップリングセンサは送信端及び受信端を有し、送信端及び受信端で物体によって遮断される場合に、出力が変化する。流体回収通路は制御ハンドル内で透明な管体となり、管体は送信端と受信端との間に設けられ、正常な場合に、フォトカップリングセンサは赤外光線を正常に受信することができ、血液が通過すると、送信端及び受信端の信号を遮断するようになるので、血液が通過したと判断することができる。
【0032】
本発明の1つの好ましい実施形態によれば、カテーテル10は使用中に案内器具を借りる必要があり、一般的にスティラブルシースであり、中隔穿刺により、左心房の目標位置に入って治療を行う。左心房における膨張素子の配置及び位置決めは、主にシースチューブのステアリング機能に依存するが、一部の状況では、カテーテル10自体のステアリング機能を借りなければならない。したがって、カテーテル10はステアリング機能を有してもよく、ステアリング機能を有しなくてもよい。より広い範囲で異なる患者の左心房構造に適するように、ステアリング機能を有するのは好ましい。
【0033】
本発明の一実施形態によれば、カテーテル10はステアリング機能がなく、牽引線が設けられず、制御ハンドル又は本体管の近位端に噴射方向インジケータが設けられ、流体の噴射方向を指示することができる。カテーテルは使用時にシースチューブと組み合わせて使用することができるため、シースチューブはスティラブルシースであってもよく、その遠位端が偏向することができ、使用時にシースチューブの遠位端の湾曲方向と噴射方向インジケータを一致させればよい。本発明の別の実施形態によれば、牽引線が設けられても、制御ハンドル又は本体管の近位端に噴射方向インジケータを設置することができる。
【0034】
流体デリバリパイプには線形配列された小孔が設けられたため、カテーテル10は使用中に、制御ハンドル11を回転させて牽引線を操作することにより、遠位端の膨張素子31が左心房の頂部、峡部、及び後壁に線形アブレーションを行うことができ、アブレーションラインによっていくつかの電気的分離領域に分割することができ、かつこれらの部位でいずれも1本のアブレーションラインを形成する。一回又は少数回のリニア連続アブレーションにより、アブレーションのワンタイム成功率は外科手術の成功率に近くなり、アブレーション効果が外科メイズ手術の効果を奏することができ、手術の成功率が向上する。
【0035】
図11は、本発明の別の実施形態に係る膨張要素の内部構成図である。図11に示すように、流体デリバリパイプ410はヘッドエンドパイプ170の外面に巻き付けられてもよく、流体デリバリパイプ410には開口420が設けられる。流体デリバリパイプ410が巻かれた後に、流体デリバリパイプ410における開口は、流体デリバリパイプ410の軸線に対して曲線を呈して配列されてもよい。
【0036】
つまり、流体デリバリパイプにおける開口420の配置は、前の実施例のように、流体デリバパイプがヘッドエンドパイプ内で直線状に延び、開口420が流体デリバリパイプ上に直線状に配列されるようにしてもよく、流体デリバリパイプの遠位端がヘッドエンドパイプの遠位端から延出し、この時に流体デリバリパイプの遠位端がヘッドエンドパイプと平行な方向に延びるようにしてもよく、本実施例のように、流体デリバリパイプがヘッドエンドパイプの周りに巻回され、巻回された流体デリバリパイプの開口がヘッドエンドパイプの表面上に直線状に配列されるようにしてもよい。
【0037】
図11に示す実施形態の他の構成は、図1から図10と同様である。
【0038】
図12は、本発明の別の実施形態に係るヘッドエンドパイプ17の横断面図である。図12に示すように、ヘッドエンドパイプ17のルーメンは、2つの流体デリバリルーメン及び3つの流体回収ルーメン15を含む。2つの流体デリバリルーメン内には、それぞれ1本の流体デリバリパイプ14が設けられ、流体デリバリパイプ14の遠位端に開口42が設けられる。流体デリバリパイプ14内の冷媒が開口42内から噴出される場合に、2本の流体デリバリパイプ14における開口42は、同時に噴射されてもよく、別に噴射されてもよい。2本の牽引線を適切に設置することにより、本体管12の遠位端をそれぞれ対向する2つの方向に偏向させることができ、冷媒の噴射方向は本体管12の遠位端の2つの対向する偏向方向で形成された平面に位置する。
【0039】
図12に示す実施形態の他の構成は、図1から図10と同様である。
【0040】
図1図10図11、及び図12に記載の実施例において、膨張素子は単層構造であり、単層構造の表面にコーティングしてもよく、膨張素子は二層構造であってもよく、二層構造の表面にコーティングしてもよく、下記に具体的に説明する。
【0041】
図13は本発明の別の実施形態に係る冷凍アブレーションカテーテルの遠位端の構造概略図であり、図14図13のA-A線に沿う断面図であり、図15図13における冷凍アブレーションカテーテルの遠位端の構造の断面図であり、図16図15における遠位端の構造の立体断面図である。図13図16に示すように、カテーテル200は本体管210を含み、本体管210は一部分の単層管で構成されてもよく、図13に示すように、本体管210は外層本体管211及び内層本体管212を含んでもよい。膨張素子230は本体管210の遠位端に設けられる。本発明の一実施形態によれば、膨張素子230の遠位端は内層本体管212に設けられ、膨張素子230の近位端は外層本体管121の遠位端に設けられる。即ち、二層の本体管がある場合に、外層本体管211の遠位端は膨張素子の近位端までで終わる。外層本体管211と内層本体管212との間で、相対的に摺動することができ、膨張素子の膨張及び収縮の過程において、所望の寸法及び形態に達しやすい。外層本体管211と内層本体管212との間の空間は、ガス化された冷媒を排出するための流体回収通路510とすることができる。
【0042】
膨張素子230は二層構造であってもよく、その表面にコーティングすることができる。膨張素子230は外層234及び内層235を含む。膨張素子の内層235及び外層234の近位端は、外層本体管における異なる部位まで延びて固定されてもよく、同じ位置まで延びて固定されてもよい。本発明の一実施形態によれば、膨張素子230の外層234の近位端は内層235の近位端よりも本体管又はヘッドエンドパイプの近位端に近く、このように膨張素子230の外層の近位端と内層の近位端の固定箇所に隙間が存在する。該箇所に圧力測定装置を設けることにより、膨張素子の二層間の圧力を監視することができる。正常に使用する場合には、膨張素子の二層間の圧力が非常に低く、内層バルーンの内部圧力が高く、内層バルーンが漏洩するか又は故障する場合には、圧力が二層間に伝導し、圧力の低から高への変化を検出することにより、内層バルーンが破裂したか否かを監視することができる。本発明の別の実施形態によれば、二層間の圧力を監視するように、第1圧力測定装置を制御ハンドルにおける任意の適切な位置に設け、第1ガイドチューブ232によって膨張素子の二層間の圧力を制御ハンドルにおける第1圧力測定装置にガイドするようにしてもよい。この場合に、膨張素子230の近位端の隙間、すなわち膨張素子230の外層の近位端と内層の近位端の固定部の隙間には、開口236が設けられる。第1ガイドチューブの遠位端は本体管のルーメンを通って開口236まで延び、第1ガイドチューブの近位端は制御ハンドル内まで延びて固定される。
【0043】
膨張素子の内部には、膨張素子における任意の適切な位置に設置可能で、膨張素子の内部の圧力を監視するための第2圧力測定装置がさらに設けられてもよい。第2圧力測定装置は制御ハンドル内に設けられてもよく、この場合に、第2ガイドチューブにより膨張素子内部の圧力を制御ハンドルでの第2圧力測定装置にガイドする。第2ガイドチューブ233の遠位端は本体管のルーメンを通って膨張素子の近位端まで延び、その開口が膨張素子の内部に向かう。第2ガイドチューブ233の近位端は制御ハンドル内まで延びて固定される。
【0044】
流体デリバリパイプ240には小孔241が設けられ、その構造が図1から図10に記載の実施形態と同じであり、図11及び図12に記載の実施形態と同様であってもよい。牽引線260、温度センサ280、インピーダンスセンサ、及び他の構造は、図1から図10に記載の実施形態と同じであり、図11及び図12に記載の実施形態と同様であってもよい。
【0045】
本発明の実施形態は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨及び範囲から逸脱することなく、当業者が、形式及び詳細において本発明に対して行った様々な変更及び改良は、いずれも本発明の保護範囲に入ると考えられる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2021-08-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位端、近位端、及び少なくとも1つのルーメンを有する本体管と、
前記本体管の前記遠位端に嵌着された膨張素子と、
前記本体管のルーメンを通って前記膨張素子内まで延びている流体デリバリパイプであって、当該流体デリバリパイプの遠位端に開口が設けられ、冷媒が前記開口を介して噴出される、流体デリバリパイプと、
前記本体管のルーメンを通って前記膨張素子内まで延びている流体回収通路であって、当該流体回収通路の遠位端が前記本体管の前記遠位端の回収孔に連通し、冷媒が前記回収孔を介して流入される、流体回収通路と、を含み、
前記開口は、前記本体管の前記遠位端の長さ方向に沿って直線状に設けられることを特徴とする、冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項2】
前記流体デリバリパイプは、前記ヘッドエンドパイプ内で直線状に延び、前記開口は前記流体デリバリパイプに直線状に設けられ、又は、
前記流体デリバリパイプの遠位端は、前記ヘッドエンドパイプの外部まで延び、前記ヘッドエンドパイプと平行な方向に延び、前記開口は前記流体デリバリパイプに直線状に設けられ、又は、
前記流体デリバリパイプの遠位端は前記ヘッドエンドパイプの周りに巻回され、巻回された前記流体デリバリパイプの開口は前記ヘッドエンドパイプの表面に直線状に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項3】
前記本体管のルーメン内で延びている牽引線であって、当該牽引線の遠位端が前記冷凍アブレーションカテーテルの遠位端に固定されている、牽引線をさらに含み、
前記牽引線の軸方向の動きにより前記冷凍アブレーションカテーテルの遠位端が偏向することを特徴とする、請求項1又は2に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項4】
前記牽引線が前記アブレーションカテーテルの遠位端を引っ張って偏向させる場合に、前記冷媒が、前記本体管の遠位端に対する前記アブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向によって形成される平面内に噴射されうるように、前記牽引線が配置されていることを特徴とする、請求項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項5】
前記冷媒の噴射方向は、前記本体管の遠位端に対する前記アブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向に沿っていることを特徴とする、請求項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項6】
前記開口は、複数の小孔、複数のスリット、又は単一のスリットで構成され、又は、
2本の流体搬送管と2本の牽引線を含み、2本の流体搬送管における開口はそれぞれ2本の略平行な線を構成することを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項7】
前記開口は複数の小孔、複数のスリット、又は単一のスリットで構成される場合、
前記複数の小孔又は複数のスリットの中心は、一直線上又は基本的に一直線上にあり、又は、
前記単一のスリットは、直線状又は基本的に直線状であり、又は
前記複数の小孔又は複数のスリットの中心は、基本的に一曲線上にあり、又は、
前記単一のスリットは曲線であることを特徴とする、請求項6に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項8】
前記複数の小孔又は複数のスリットの中心は、一直線上又は基本的に一直線上にある場合、
前記複数の小孔又は複数のスリットは、ヘッドエンドパイプの遠位端管体の一側部に設けられ、前記複数の小孔又は複数のスリットの中心が位置する直線又は大まかに構成された直線は、前記本体管の軸線と平行であるか、或いは基本的に平行であることを特徴とする、請求項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項9】
前記単一のスリットは、直線状又は基本的に直線状である場合、
前記単一のスリットは、ヘッドエンドパイプの遠位端管体の一側部に設けられ、前記単一のスリットは前記本体管の軸線と平行であるか、或いは基本的に平行であることを特徴とする、請求項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項10】
前記冷凍アブレーションカテーテルは2本の流体搬送管と2本の牽引線を含み、2本の流体搬送管における開口はそれぞれ2本の略平行な線を構成する場合、
いずれか一方の前記牽引線が前記アブレーションカテーテルの遠位端を引っ張って偏向させる場合に、前記冷媒が、前記本体管の遠位端に対する前記アブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向によって形成される平面内に噴射されうるように、前記2本の牽引線が配置されていることを特徴とする、請求項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項11】
いずれか一方の前記牽引線が前記アブレーションカテーテルの遠位端を引っ張って偏向させる場合に、対応する一方の流体デリバリパイプからの冷媒が、前記本体管の遠位端に対する前記アブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向に沿って噴射されるように、前記2本の牽引線が配置されていることを特徴とする、請求項10に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項12】
前記膨張素子は単層構造であり、好ましくは、前記単層の膨張素子にコーティング層が設けられ、又は、
前記膨張素子は内層と外層を含む二層構造であり、好ましくは、前記二層の膨張素子にコーティング層が設けられていることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項13】
前記膨張素子は二層構造である場合、
前記本体管は、外層本体管及び内層本体管を含むことを特徴とする、請求項12に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項14】
前記膨張素子の外層及び内層の近位端は、前記外層本体管の異なる部位まで延びて固定され、前記膨張素子の前記外層の近位端と前記内層の近位端の固定箇所に隙間があることを特徴とする、請求項13に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項15】
前記膨張素子は、直径が4~15mmであり、又は、
前記膨張素子の本体直線部分の長さが10~30mmであり、又は、
前記バルーン内には、圧力測定装置が設けられていることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項16】
前記膨張素子の前記外層の近位端と前記内層の近位端の固定箇所の隙間内には、圧力測定装置が設けられていることを特徴とする、請求項14に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項17】
前記本体管の近位端には制御ハンドルが設けられ、
制御ハンドル内には圧力測定装置が設けられていることを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項18】
前記本体管のルーメン内には、ガイドチューブが設けられ、前記ガイドチューブの遠位端は、膨張素子内まで延びていることを特徴とする請求項17に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項19】
膨張素子の外層の近位端と内層の近位端の固定箇所の隙間には開口が設けられ、第1ガイドチューブの遠位端は本体管のルーメンを通って前記開口まで延び、前記第1ガイドチューブの近位端は制御ハンドル内まで延びて固定されていることを特徴とする、請求項17に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項20】
前記第2ガイドチューブの遠位端は、前記本体管のルーメンを通って前記膨張素子の近位端まで延び、その開口が前記膨張素子の内部に向き、前記第2ガイドチューブの近位端は前記制御ハンドル内まで延びて固定されていることを特徴とする、請求項19に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項21】
前記制御ハンドル又は前記本体管には、噴射方向インジケータが設けられ、又は、
前記牽引線は前記本体管の管体内で延び、その遠位端が前記本体管の遠位端に固定され、又は、
前記牽引線の遠位端は前記膨張素子内に位置する一部分の主体管又は内層主体管内まで延びて固定され、又は、
前記膨張素子内で延びる一部分の本体管又は内層本体管には、前記流体デリバリパイプにおける開口に対応する第2開口が設けられ、
前記本体管又は内層本体管における前記第2開口は、複数の小孔、複数のスリット、1つの大孔、又は単一のスリットであり、又は、
前記膨張素子内には、インピーダンスセンサが設けられ、又は、
前記制御ハンドル内には、光カップリングセンサが設けられていることを特徴とする、請求項1から20のいずれか一項に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項22】
遠位端、近位端、及び少なくとも1つのルーメンを有するカテーテル本体と、
前記カテーテル本体の遠位端が接続されたヘッドエンドパイプと、
前記ヘッドエンドパイプに嵌着された膨張素子と、
前記カテーテル本体のルーメンを通って前記膨張素子内まで延びている流体デリバリパイプであって、当該流体デリバリパイプの遠位端に開口が設けられ、冷媒が前記開口を介して噴出される、流体デリバリパイプと、
前記カテーテル本体のルーメンを通って前記膨張素子内まで延びている流体回収通路であって、流体排出管の遠位端に回収孔が設けられ、冷媒が前記回収孔を介して流入される、流体回収通路と、を含み、
前記開口は、前記ヘッドエンドパイプの長さ方向に沿って直線状に設けられていることを特徴とする、冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項23】
前記カテーテル本体のルーメン内で延びている牽引線であって、当該牽引線の遠位端が前記冷凍アブレーションカテーテルの遠位端に固定されている、牽引線をさらに含み、前記牽引線の軸方向の動きにより前記冷凍アブレーションカテーテルの遠位端が偏向し、又は
前記流体デリバリパイプは前記ヘッドエンドパイプ内で直線状に延び、前記開口は前記流体デリバリパイプに直線状に設けられていることを特徴とする、請求項22に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項24】
前記カテーテル本体のルーメン内で延びている牽引線であって、当該牽引線の遠位端が前記アブレーションカテーテルの遠位端に固定されている、牽引線をさらに含み、前記牽引線の軸方向の動きにより前記冷凍アブレーションカテーテルの遠位端が偏向するときに、
前記牽引線が前記アブレーションカテーテルの遠位端を引っ張って偏向させる場合に、前記冷媒が、前記本体管の遠位端に対する前記アブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向により形成される平面内に噴射されうるように、前記牽引線が配置されていることを特徴とする、請求項23に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【請求項25】
前記冷媒の噴射方向は、前記本体管の遠位端に対する前記アブレーションカテーテルの遠位端の偏向方向に沿っていることを特徴とする、請求項24に記載の冷凍アブレーションカテーテル。
【国際調査報告】