(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(54)【発明の名称】独立型灌水コントローラ
(51)【国際特許分類】
A01G 25/16 20060101AFI20220112BHJP
【FI】
A01G25/16
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021537845
(86)(22)【出願日】2019-12-09
(85)【翻訳文提出日】2021-06-25
(86)【国際出願番号】 EP2019084228
(87)【国際公開番号】W WO2020169231
(87)【国際公開日】2020-08-27
(31)【優先権主張番号】102019001271.2
(32)【優先日】2019-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511268591
【氏名又は名称】ハスクバーナ・アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ラウフ、マルティン
(72)【発明者】
【氏名】ヴィルク、クリスティアン
(57)【要約】
灌水コントローラ(100)は、少なくとも1つの制御要素(170)を統合するハウジング(110)を含む。ハウジング(110)は、第1の部分(112)と第2の部分(114)とを有する。さらに、本灌水コントローラ(100)は、本灌水コントローラ(100)と動作可能に結合されたポンプを含む。本灌水コントローラ(100)は、ポンプに電力を供給するための電源(150)と、ポンプとともに構成された制御要素(170)とを含む。本灌水コントローラ(100)は、第1の部分(112)と第2の部分(114)とが90度未満の角度(α)で互いに角度を付けて向き合っていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
灌水コントローラ(100)であって、
少なくとも1つの制御要素(170)を統合するハウジング(110)を備え、前記ハウジング(110)は、第1の部分(112)と第2の部分(114)とを有し、
本灌水コントローラ(100)と動作可能に結合されたポンプを備え、
前記ポンプに電力を供給するための電源(150)を備え、
前記ポンプとともに構成された制御要素(170)を備えた
灌水コントローラ(100)において、
前記第1の部分(112)と前記第2の部分(114)とは、90度未満の角度(α)で互いに角度を付けて向き合っている
ことを特徴とする灌水コントローラ(100)。
【請求項2】
前記第2の部分(114)は、電池収納部(152)を含み、該電池収納部(152)は、前記電源(150)を構成する少なくとも1つの電池(150)を有する、請求項1に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項3】
前記第2の部分(114)は、錘を含む、請求項1又は2に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項4】
前記電池収納部(152)内の前記電池(150)の重量は、本灌水コントローラ(100)が前記第2の部分(114)に配置されたときに安定性を提供する、
請求項1~3のいずれか一項に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項5】
前記電池(150)は、太陽電池(130)によって充電される、
請求項1~4のいずれか1項に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項6】
本灌水コントローラ(100)は、水瓶(504)、ガードレール(502)、又は壁掛けのいずれかに取り付けられる、
請求項1~5のいずれか一項に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項7】
本灌水コントローラ(100)はフック型の形状を有する、
請求項1~6のいずれか一項に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項8】
前記制御要素(170)は、前記ポンプによって供給される液体の量を調整するための回転ノブ(170)と一体化される、
請求項1~7のいずれか一項に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項9】
前記制御要素(170)が少なくとも部分的に太陽電池(130)によって囲繞される、請求項5~8のいずれか一項に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項10】
前記ハウジング(110)の第2の部分(114)は、貫通孔を備える、
請求項1~9のいずれか一項に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項11】
前記ハウジング(110)の前記第1の部分(112)は、1つ以上の視覚的インジケータを備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項12】
前記第1の部分(112)と前記第2の部分(114)との間の少なくとも前記移行領域が移行カバー(302)で形成される、請求項1~11のいずれか一項に記載の灌水コントローラ(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、灌水コントローラに関する。より具体的には、本発明は、強化された設置オプションのために、屋内の用途と同様に屋外の至る所に見出される灌水コントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
灌水コントローラは、屋外に設置し、植物や花などの対象となる植物相にインテリジェント灌水する用途、かつ、独立して灌水する用途に見出される。技術の出現に伴い、灌水コントローラは、利用可能な再生可能資源(太陽放射)を利用して、太陽電池によって動作するように設計されてきた。しかしながら、それには太陽電池と灌水コントローラの統合を比較的面倒で複雑なものにするという特定の制約と問題とがある。
【0003】
いくつかの用途において、太陽電池は独立して設けられ、追加のケーブル接続によって灌水コントローラに追加的に接続する必要がある。代替的に、太陽電池が灌水コントローラの本体/ユニットと一体的に設けられる場合、据付と設置の可能性が限られるという不満がある。このような不満は、灌水コントローラを実装したり、テラス、バルコニー、床、テーブル、壁、水瓶、ガードレールなどのさまざまな設備間に移動したりする必要がある場合に、より顕著になる。
【0004】
灌水コントローラの例は、特許文献1によって提供される。特許文献1は、ポンプ装置を開示する。該ポンプ装置は、液体タンクに浸漬して液体を除去可能なポンプ管に接続可能なポンプと、1つ以上の灌水装置に接続可能な供給管とを含む。さらに、このポンプに電力を供給するために少なくとも1つの充電式電池が使用されるとともに、充電式電池を充電するために少なくとも1つのソーラパネルが使用される。さらに、ポンプ装置は、回転ノブを具備した手動コントローラを有しており、これを使用して、供給されるべき液体の量と液体の分配頻度とを手動で調整する。しかしながら、開示されている特許文献1のポンプ装置は、充電式電池とソーラパネルとが独立して配置されており、手動コントローラから離れているため、配置が煩雑で複雑になっている。この配置は、手動コントローラの吊り下げ及び/又は低スペースでの設置などの設置が望まれる場合におけるポンプ装置の用途をさらに制約する。
【0005】
従って、さまざまな屋外設置に適した、シンプルでコンパクト、かつ、ユーザフレンドリな配置を備えた改良された灌水コントローラが必要とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許出願公開第3108747号明細書
【発明の概要】
【0007】
上述したことに鑑みて、上述した欠点を解決するか、又は少なくとも軽減することが本発明の目的である。本目的は、灌水コントローラによって少なくとも部分的に達成される。灌水コントローラは、少なくとも1つの制御要素を統合するハウジングを含む。さらに、ハウジングは、第1の部分と第2の部分とを有する。灌水コントローラは、灌水コントローラと作動可能に結合されたポンプを含む。灌水コントローラは、ポンプに電力を供給するための電源を含む。そして、制御要素はポンプとともに構成される。灌水コントローラは、第1の部分と第2の部分とが90度未満の角度で互いに角度を付けて向き合っていることを特徴とする。従って、本発明は、水瓶、レール、壁などの様々な屋外の設置に適合性のある、単純で、コンパクトで、設置に適した灌水コントローラを提供する。
【0008】
本発明の一実施態様によれば、第2の部分は、電池収納部を含み、該電池収納部は、電源を構成する少なくとも1つの電池を有する。電池収納部があることにより、メンテナンスなどのために電池に簡単にアクセスできる。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、第2の部分は、錘を含む。これは、壁、水瓶、レール等へ吊り下げて使用する際に、灌水コントローラのバランスを改善する。
本発明の一実施態様によれば、電池収納部内の電池の重量は、灌水コントローラが第2の部分に配置されたときに安定性を提供する。これにより、灌水コントローラは安定し、たとえ、平らな面又は水平な面に灌水コントローラを設置する必要がある用途にも適している。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、電池は太陽電池によって充電される。これは、太陽電池により日射に応じて電池を充電するオプションを備えた灌水コントローラの屋外用途において非常に有益であることが証明される。
【0011】
本発明の一実施態様によれば、灌水コントローラは、水瓶、ガードレール、又は壁掛けのいずれかに取り付けられる。これは、要件に応じて灌水コントローラに「フック」形状を提供する、第1の部分と第2の部分との角度のある向きによるものである。
【0012】
本発明の一実施態様によれば、灌水コントローラは、フック型の形状を有する。この形状は、(例えばテーブル、地面、壁などの)平らな面への設置や、水瓶やガードレールなどの形状を確認しながら設置を行う際に大きな意味を持つ。
【0013】
本発明の一実施態様によれば、制御要素は、ポンプによって供給される液体の量を調整するための回転ノブと一体化される。これにより、回転ノブを使用することによる灌漑制御からの液量調整のために、ユーザフレンドリな操作性が可能になる。
【0014】
本発明の一実施態様によれば、制御要素は、少なくとも部分的に太陽電池によって囲繞される。これは、当業者には明らかであるように、構造的及び人間工学的利益を提供する。
【0015】
本発明の一実施態様によれば、ハウジングの第2の部分は、貫通孔を備える。これは、灌水コントローラの適用により、換気及びその他の利点を提供することが期待される。
本発明の一実施態様によれば、ハウジングの第1の部分は、1つ以上の視覚的インジケータを備える。視覚的インジケータは、任意のアラート又は他の情報をユーザに伝達するためのLED、LDCなどの聴覚的/視覚的手段であり得るが、これらには限定されない。
【0016】
本発明の一実施態様によれば、少なくとも第1の部分と第2の部分との間の移行領域は、移行カバーで形成される。この移行カバーは、ハウジングに取り付けられた別個の部品にすることも、特に2部材又は多部材の成形技術を使用してハウジングと一体化させることも可能である。これにより、移行カバーの領域は、ハウジングの他の部分とは異なる摩擦係数、好ましくはかなり高い摩擦係数を示すことになる。従って、例えばレール又は水瓶などに灌水コントローラの固定の安定性を支援する。
【0017】
本発明の他の特徴及び態様は、以下の説明及び添付の図面から明らかになるであろう。
本発明は、添付の図面を参照してより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態による、灌水コントローラの正面斜視図。
【
図2】本発明の一実施形態による、灌水コントローラの背面斜視図。
【
図3】本発明の一実施形態による、灌水コントローラの側面断面図。
【
図4】本発明の一実施形態による、灌水コントローラの側面図。
【
図5A】本発明の別の実施形態による、ガードレールに設置された灌水コントローラの斜視図。
【
図5B】本発明の別の実施形態による、水瓶に設置された灌水コントローラの斜視図。
【
図6】本発明の実施形態による、灌水コントローラの用途を示す屋外システムの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、本発明の1つ以上の態様を組み込んだ本発明の例示的な実施形態が示される添付の図面を参照して、以下でより完全に説明される。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具体化することができ、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本発明が完全かつ完全であり、本発明の範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。例えば、本発明の1つ以上の態様は、他の実施形態、さらには他のタイプの構造及び/又は方法にさえ利用することができる。図面では、同様の番号は同様の要素を指す。
【0020】
特定の用語は、本明細書では便宜のためにのみ使用されており、本発明を限定するものとみなされるべきではない。例えば、「上方」、「下方」、「前」、「後」、「側」、「長手の」、「横の」、「横向きの」、「上向き」、「下向き」、「前向き」、「後向き」、「側向き」、「左」、「右」、「水平の」、「垂直の」、「上向きの」、「内側」、「外側」、「内方」、「外方」、「天」、「底」、「より高い」、「上」、「下」、「中央」、「中間」、「途中」、「の間」、「端」、「隣接」、「近接」、「近傍」、「遠位」、「遠隔」、「放射状」、「円周方向」などは、単に各図に示される構成を説明しているにすぎない。実際、構成要素は任意の方向に向けることができ、従って、用語は、特に明記しない限り、そのようなバリエーションを包含するものとして理解されるべきである。
【0021】
図1は、灌水コントローラ100を示す。灌水コントローラ100は、少なくとも1つの制御要素170を統合するハウジング110を含む。さらに、ハウジング110は、第1の部分112と第2の部分114とを有する。灌水コントローラ100は、灌水コントローラ100と動作可能に結合されたポンプ(図示せず)を含む。灌水コントローラ100は、ポンプに電力を供給するための電源(あるいは、電池150)を含む。
【0022】
電池150は、太陽電池130(
図2に示す)が受けた太陽放射に基づいて、太陽電池130によって充電される。太陽電池130は、当技術分野で知られる任意の従来型の太陽電池であり得るとともに、本発明は、いかなる場合においても太陽電池130のタイプの選択によって制限されない。さらに、制御要素170は、回転ノブ170と一体化され、ポンプとともに構成される。灌水コントローラ100には、押しボタン、スライダスイッチ、セレクタスイッチ、制御レバーなどの本発明の様々な態様を用いた用途に適し得る他のタイプの制御要素170も同様に組み込み得る。本発明は、いかなる場合においても制御要素170の選択によって制限されない。
【0023】
図示のように、ハウジング110の第1の部分112は、1つ以上の視覚的インジケータを備えている。視覚的インジケータは、アラート又は他の情報をユーザに伝達するためのLED160、LDC162などのオーディオ/視覚的手段であり得るが、これらには限定されない。視覚的インジケータはまた、灌水コントローラ100の太陽電池130、電池150、又は他の任意の構成要素の寿命/サービスコール/ステータスを伝達し得る。
【0024】
いくつかの実施形態において、制御要素170は、太陽電池130によって少なくとも部分的に囲繞される。これは、当業者には明らかであるように、構造的及び人間工学的利益を提供する。
【0025】
灌水コントローラ100は、第1の部分112及び第2の部分114が互いに角度を付けて向き合っている。第1の部分112及び第2の部分114は、角度(α)で角度を付けられる。角度(α)は90度未満として示される。さらに、灌水コントローラ100は、供給源又は貯水池(図示せず)から水にアクセスするための入口ポート120と、用途の要件に従って植物又は他の植物相に水を供給するための出口ポート122とを有する。
【0026】
本明細書で使用されるように、本発明は、複数の設置上の利点となる灌水コントローラ100のフック状の形状/構成をもたらす第1の部分112と第2の部分114との間の「角度のある向き」に着目する。そのような形状/構成により、灌水コントローラ100は、レール502、水瓶504(
図5A及び
図5Bに示される)壁などの園芸ユニットと互換性がある一方、同時に平らな面/水平な面での設置にも適合する。さらに、当業者に明らかであるように、第1の部分112と第2の部分114との間の角度(α)は、90度以外の任意の角度であり得る。そのような角度の選択は、レール502、水瓶504、壁などの形状/サイズ/寸法/数などの複数の要因に基づいて行われる。さらに、灌水コントローラ100の形状/サイズ/寸法/重量/耐用年数もまた、第1の部分112と第2の部分114との間の角度(α)の選択に関係することが予想される。
【0027】
図2は、本発明の実施形態による、灌水コントローラ100の背面斜視図を示す。ハウジング110は、説明上の配慮から透明な状態で図示され、第2の部分114は、電池150を有する電池収納部152を含む。電池収納部152があることで、メンテナンスなどのために電池150への許可された容易なアクセスが可能になる。電池収納部152はまた、許可されていない介入、並びに、雨、ほこり、湿気などの環境因子から電池150を保護する。
【0028】
いくつかの実施形態において、灌水コントローラ100は、複数の部分を有することができ、これらは、用途の要件に従って、第1の部分112及び第2の部分114に追加的に提供可能である。複数の部分(例えば、第3又は第4の部分)があることで、例えば、複数のレール502を用いる場合や、又は水瓶504の異なるデザインに適合する場合など、複数の設置ポイントを必要とし得るいくつかの用途において、灌水コントローラ100のより多様な適用を可能にする。
【0029】
図3は、本発明の実施形態による、灌水コントローラ100の側面断面図を示す。電池収納部152内の電池150の重量は、灌水コントローラ100が第2の部分114で配置されたときに安定性を提供する。これにより、灌水コントローラ100は、平らな面又は水平な面上に灌水コントローラ100を設置する必要がある用途にも適したものとなり、また、そのような設置での灌水コントローラ100の望ましくない転倒を防止する。さらに、灌水コントローラ100は、移行カバー302を含む。該移行カバー302は、少なくとも第1の部分(112)と第2の部分(114)との間の移行領域に配置される。この移行カバー(302)は、ハウジングに取り付けられた別個の部品であってもよく、或いは、特に2成分又は多成分成形技術の使用によって、ハウジングに一体化されてもよい。これにより、移行カバーの領域は、ハウジングの他の部分とは異なる摩擦係数、好ましくはかなり高い摩擦係数を示すことになる。従って、例えばレール又は水瓶などに灌水コントローラの固定の安定性を支援する。さらなる実施形態において、第1の部分(112)と第2の部分(114)との間の移行領域は、第1の部分112と第2の部分114との間の角度(α)をある限界まで変更させる能力を提供する、可撓性及び/又は揺動可能な構成として実現される。いくつかの実施形態において、灌水コントローラ100は、金属、ゴム、ポリマー、プラスチック、又は当技術分野で使用又は知られる他の任意の材料などの材料で作ることができるが、これらに限定されるものではない。さらに、灌水コントローラ100、特に移行カバー302は、灌水コントローラ100の第1の部分112と第2の部分114との間の角度(α)の限定的な変化を可能にするような材料(例えば、ゴム、ポリマー又は他の任意の弾性材料)で作製され得る。より具体的には、角度(α)は、他のガードレール502や水瓶504などの寸法要求に応じて、例えば±5度などの予め設定された範囲で変更し得る。角度(α)の変化は、他の任意の適切な範囲でも提供することができ、本発明は、そのような角度範囲に何ら限定されるものではない。これにより、灌水コントローラ100の変更や追加の要素の使用を必要とせずに、灌水コントローラ100を異なる設置に適用可能にする。
【0030】
いくつかの実施形態において、第2の部分114は、錘を含む。錘の役割は、壁(
図3のこの向きに適用可能)、水瓶504、レール502などへの吊り下げを含むその用途のために、灌水コントローラ100のより良いバランスを可能にする。錘は、電池セル、ペンシルセル、又は当技術分野で使用又は知られるその他の電池などの異なる電池を含む用途に高度に適用可能であり得る。そのような場合、
図3に示すように、錘を使用して、第2の部分114周りに灌水コントローラ100を最適にバランスさせ得る。さらに、第1の部分112が第2の部分114と45度の角度(他の角度も可能であり、本発明の範囲内に十分にある)をなす灌水コントローラ100のこの構成に示されるように、その他の実施上の利点の中でも、太陽電池130を充電するために太陽放射をよりよく利用できる。
【0031】
図4は本発明の実施形態による灌水コントローラ100の側面図を示す。この図は、灌水コントローラ100のフック型の形状を強調するのに役立つ。この形状は、平らな面(例えば、テーブル、地面、壁)や、
図5A及び
図5Bに示すように水瓶504、ガードレール502などに適合する形状でさえ、設置に非常に適する。本発明は、灌水コントローラ100をフック型の形状とするが、「U」、「V」、「A」、「C」、さらには「W」、「X」(前述のように複数の部分を備えた構成の場合)の他の形状も、限定するわけではないが想定されており、本発明の範囲内に十分に含まれる。
【0032】
いくつかの実施形態において、ハウジング110の第2の部分114は、貫通孔(図示せず)を備えている。これは、灌水コントローラ100の適用に当たって、換気及び他の利点を提供することが期待される。さらに、
図4に示されるように、灌水コントローラ100は、当技術分野で使用され又は知られる任意の手段の中で、限定するわけではないが、接触テープ、ハンガー、突起、穴、ノッチなどの任意の取り付け/保持手段によって、第2の部分114周りに壁へ取り付け可能である。
【0033】
図5A及び
図5Bは、本発明の別の実施形態による、灌水コントローラ100のいくつかの設置を示す。図示のように、本発明の様々な実施形態によれば、灌水コントローラ100は、ガードレール502及び水瓶504にそれぞれ取り付け可能であるが、壁、テーブル、床などのバルコニーや庭の特徴を備えたさらに多くの取り付けが可能であり、本発明の範囲内である。これは、要件に応じた灌水コントローラ100の第1の部分112と第2の部分114との角度のある向きのために可能である。例えば、
図5Aに示されるように、第1の部分112と第2の部分114との間に形成されるフック型の形状は、当該第1の部分112と第2の部分114との間にガードレール502が入ることを可能にするとともに、灌水コントローラ100が吊り下がるアンカーポイントを提供する。同様に、
図5Bに示されるように、水瓶504の周縁は、アンカーポイントとして機能する。
【0034】
図6は、本発明の実施形態による、灌水コントローラ100の用途を示す屋外システムを示す。灌水コントローラ100は、ここでは水瓶504に取り付けられた状態で図示されており、灌水コントローラ100は、水瓶504からの水にアクセスするための入口ポート120に取り付けられた入口ホース600と、出口ポート122に取り付けられた出口ホース602とを有する。さらに、出口ホース602は、対応する水瓶504の異なるプラントに到達し、出口ホース602の端部に設けられた異なるドリッパ604によって水を供給する。
【0035】
先に説明したように、制御要素170は、ポンプによって供給される液量を、例えば、時間制御プログラムによって調整するために、回転ノブ170と一体化される。これにより、回転ノブ170を使用することにより、灌水制御の(液量調整のための)ユーザフレンドリな操作が可能になる。さらに、気象条件が一般にソーラパネル130による電池150の充電に関係すると予想されることから(例えば、日射量の変化)、回転ノブ170の適用は、ユーザが灌水コントローラ100の自動及び/又は気象条件に基づく動作を無効にすることを可能にする。このように、本発明は、水瓶504、レール502、壁などの様々な屋外設定との設置と互換性のある、単純で、コンパクトで、ユーザフレンドリな灌水コントローラ100を提供する。
【0036】
図面及び明細書において、本発明の好ましい実施形態及び例が開示されており、特定の用語が使用されるが、それらは、一般的かつ説明的な意味でのみ使用されており、以下の特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定する目的では使用されない。
【符号の説明】
【0037】
100 灌水コントローラ
110 ハウジング
112 第1の部分
114 第2の部分
120 入口ポート
122 出口ポート
130 太陽電池
150 電源/電池
152 電池収納部
160 LED
162 LCD
170 制御要素/回転ノブ
302 移行カバー
502 ガードレール
504 水瓶
600 入口ホース
602 出口ホース
604 ドリッパ
α 第1の部分と第2の部分との間の角度
【手続補正書】
【提出日】2020-10-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
灌水コントローラ(100)であって、
少なくとも1つの制御要素(170)を統合するハウジング(110)を備え、前記ハウジング(110)は、第1の部分(112)と第2の部分(114)とを有し、
本灌水コントローラ(100)と動作可能に結合されたポンプを備え、
前記ポンプに電力を供給するための電源(150)を備え、
前記ポンプとともに構成された制御要素(170)を備えた
灌水コントローラ(100)において、
前記第1の部分(112)と前記第2の部分(114)とは、90度未満の角度(α)で互いに角度を付けて向き合っ
ており、
本灌水コントローラ(100)は、概ねフック型の形状を有する
ことを特徴とする灌水コントローラ(100)。
【請求項2】
前記第2の部分(114)は、電池収納部(152)を含み、該電池収納部(152)は、前記電源(150)を構成する少なくとも1つの電池(150)を有する、請求項1に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項3】
前記第2の部分(114)は、錘を含む、請求項1又は2に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項4】
前記電池収納部(152)内の前記電池(150)の重量は、本灌水コントローラ(100)が前記第2の部分(114)に配置されたときに安定性を提供する、
請求項
2に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項5】
前記電池(150)は、太陽電池(130)によって充電される、
請求項
2又は4に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項6】
本灌水コントローラ(100)は、水瓶(504)、ガードレール(502)、又は壁掛けのいずれかに取り付けられる、
請求項1~5のいずれか一項に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項7】
前記制御要素(170)は、前記ポンプによって供給される液体の量を調整するための回転ノブ(170)と一体化される、
請求項1~
6のいずれか一項に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項8】
前記制御要素(170)が少なくとも部分的に太陽電池(130)によって囲繞される、請求項5
又は7に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項9】
前記ハウジング(110)の第2の部分(114)は、貫通孔を備える、
請求項1~
8のいずれか一項に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項10】
前記ハウジング(110)の前記第1の部分(112)は、1つ以上の視覚的インジケータを備える、請求項1~
9のいずれか一項に記載の灌水コントローラ(100)。
【請求項11】
前記第1の部分(112)と前記第2の部分(114)との間の少なくと
も移行領域が移行カバー(302)で形成される、請求項1~
10のいずれか一項に記載の灌水コントローラ(100)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】