(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(54)【発明の名称】フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止監視装置及びクレーン
(51)【国際特許分類】
B66C 1/34 20060101AFI20220112BHJP
B66C 13/22 20060101ALI20220112BHJP
【FI】
B66C1/34 E
B66C13/22 R
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021538327
(86)(22)【出願日】2021-03-18
(85)【翻訳文提出日】2021-06-29
(86)【国際出願番号】 CN2021081577
(87)【国際公開番号】W WO2021115496
(87)【国際公開日】2021-06-17
(31)【優先権主張番号】202011419645.0
(32)【優先日】2020-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010431089.2
(32)【優先日】2020-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519027534
【氏名又は名称】林 漢丁
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】林 漢丁
(72)【発明者】
【氏名】胡 立明
【テーマコード(参考)】
3F004
3F204
【Fターム(参考)】
3F004CB03
3F004DB20
3F204AA04
3F204BA02
3F204CA03
3F204EA01
3F204EA03
3F204EA15
3F204EB05
3F204EB08
(57)【要約】
【課題】 フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防
止監視装置及びクレーンを提供すること。
【解決手段】 フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防
止監視装置及びクレーンであって、それは、クレーンの定滑車アセンブリa1はシャックルa5付きの連結体a3によりクレーンのジブb1の吊下ラグb2に吊り下げられ、連結体a3の他端は蝶番軸a2により固定滑車アセンブリa1に連結され、且つ蝶番軸a2は定滑車の軸線に垂直な方向に配置される。連結体a3にプーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面a6が設けられ、平台面a6に角度測定装置a7が取り付けられ、
フックの振れ角と方向をリアルタイムで正確に検出して表示することにより、主にターンテーブルによる旋回センタリングとジブによるチルトセンタリングを含む巻上げ過程でのフックの振れ角と方向の調整や制御を行って垂直巻上げを行う。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)フックの振れ角を検出して表示する:クレーンの定滑車アセンブリa1は連結体a3によりシャックルa5でジブb1の吊下ラグb2に吊り下げられ、前記連結体a3の他端は蝶番軸a2で前記定滑車アセンブリa1に連結され、且つ蝶番軸a2は定滑車の軸線に垂直な方向に設けられ、前記連結体a3上にプーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面a6が設けられ、前記平台面a6に角度測定装置a7が取り付けられ、且つ角度測定装置はクレーン運転室に取り付けられた制御器に連結され、検出されたリアルタイムなX、Y軸方向成分を合成すると、リアルタイムなフックの振れ角が得られ、クレーン運転室のモニターに表示されることと、
(2)リアルタイムなフックの振れ角に基づいて吊り荷をセンタリングして吊り上げることと、
(3)リアルタイムなフックの振れ角に基づいてクレーンのフックの振れ角が許容値を超えないようにすることと、
(4)取得されたリアルタイムなフックの振れ角と加速度に基づいて、クレーンの揚重が停止してバックスイングする瞬間、ダブルパルスフィードフォワードによって生じた振れをなくすことを含む
ことを特徴とするフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置。
【請求項2】
正確に検出してリアルタイムで表示されているフックの振れ角と方向に基づいて、クレーンによる緩慢又は非常に緩慢な吊り上げと前記クレーンによるセンタリングが交替して行われている中に、垂直吊り上げを実現する
請求項1に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置。
【請求項3】
まず、リアルタイムで表示されているフックの振れ角の方向に基づいて、対応する旋回ハンドルを操縦してセンタリングを行い、ターンテーブルによってジブをリアルタイムなフックの振れ角の方向にするように旋回し、次に、リアルタイムで表示されているフックの振れ角に基づいて、対応するジブチルトハンドルを操縦してセンタリングを行い、リアルタイムなフックの振れ角を0°にする
請求項1又は2に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置。
【請求項4】
前記リアルタイムなフック振れ角と方向に基づくセンタリングには、
S1前記制御器は前記クレーンのフックの振れ角と方向をリアルタイムで取得するステップと、
S21リアルタイムなフックの振れ角の方向を検出し、S22ジブがリアルタイムなフックの振れ角の方向からずれたか否かを判定し、ずれた場合、ステップS23に進み、逆に、ステップS21に進み、ステップS23において、ターンテーブルによってジブをリアルタイムなフックの振れ角の方向にするように旋回するというS2ターンテーブルによる旋回センタリングを行うステップと、
S31リアルタイムなフックの振れ角を検出し、S32リアルタイムなフックの振れ角の絶対値が>0°であるか否かを判定し、そうであれば、ステップS33に進み、逆に、ステップS31に進み、ステップS33において、リアルタイムなフックの振れ角を0°にするというS3ジブによるチルトセンタリングを行うステップとが含まれている
請求項1又は2に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置。
【請求項5】
まず、リアルタイムで表示されているフックの振れ角の方向に基づいて、対応する大型車のハンドルを操縦してセンタリングを行い、大型車を走行させて、小型車をリアルタイムなフックの振れ角の方向に正確に合わせ、次に、リアルタイムで表示されているフックの振れ角に基づいて、対応する小型車のハンドルを操縦してセンタリングを行い、小型車をリアルタイムなフックの振れ角が0°となるように走行させる
請求項1又は2に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置。
【請求項6】
前記リアルタイムなフック振れ角と方向に基づくセンタリングには、
S1前記制御器は前記クレーンのフックの振れ角と方向をリアルタイムで取得するステップと、
S21リアルタイムなフックの振れ角の方向を検出し、S22小型車がリアルタイムなフックの振れ角の方向からずれたか否かを判定し、外れた場合、ステップS23に進み、逆に、ステップS21に進み、ステップS23において、大型車を走行させ、小型車をリアルタイムなフックの振れ角の方向に正確に合わせるというS2大型車による行走センタリングを行うステップと、
S31リアルタイムなフックの振れ角を検出し、S32リアルタイムなフックの振れ角の絶対値が>0°であるか否かを判定し、そうであれば、ステップS33に進み、逆に、ステップS31に進み、ステップS33において、小型車をリアルタイムなフックの振れ角が0°となるように走行させるというS3小型車による行走センタリングを行うステップが含まれている
請求項1又は2に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置。
【請求項7】
正確に検出してリアルタイムで表示されているフックの振れ角と方向に基づいて、巻き上げ過程でのクレーンのフックの振れ角が許容値を超えないようにする
請求項1に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置。
【請求項8】
クレーンの巻上げ高さ位置とフックの水平シフト量が早期警報値に達すると警報を出す
請求項7に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置。
【請求項9】
クレーンの斜吊りによる増加モーメントが早期警報値に達すると警報を出し、定格クレーンモーメントを超えた場合上昇又は振れ幅の大きな方向への運動を停止する
請求項7に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置。
【請求項10】
動滑車ガードプレートに取り付けられた慣性センサーとクレーン運転室に取り付けられた前記制御器を無線で連結してクレーンの吊り荷の移動方向におけるリアルタイムなフックの振れ角と加速度を取得し、クレーンの揚重が停止する瞬間、前記制御器はクレーンをクレーンのフックの振れ角が0°になるまで継続的に前記移動方向と所述加速度で移動するように制御する
請求項1に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め装置。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれかに記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置を備えた
ことを特徴とするクレーン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置及びクレーンであって、クレーンの技術分野に属し、本発明はさらに上記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置を備えたクレーンに関する。
【背景技術】
【0002】
最新の非特許文献1に基づき、「巻上げ過程で、フックの振れ角が1°未満である」と規定されている。
【0003】
クレーンの揚重作業中において、フック追跡やフック安定化作業の目的は、吊り荷の振れ幅が最大になり、まだバックスイングしていない瞬間、フックの振れ方向に追従し、バックスイングする瞬間にフックに反対する力を加えることにより、バックスイングの力と相殺し、振れをなくすことであり、一方で、フックの振れにより、作業上の困難さが向上し、運転効率が低下し、クレーン運転士の可視距離が増加し続け、フック追跡作業がますます難しくなっており、生産効率に大きな影響を与え、安全上の危険性が発生してしまう。
【0004】
垂直巻上げと巻上げ過程でのフックの振れ角監視はクレーンを安全に作動させるための基本的な要件であり、しかしクレーン運転士は巻上げ過程でのフックが垂直状態にあるか否かを判定できず、さらにプーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れたことによる斜吊り位置でどのような状態にあるかを把握することもできず、プーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れたことによる斜吊りを予防するか、垂直巻上げを実現するかに関わらず、いずれもクレーン自体に改善する必要がある問題となっている。
【0005】
従来のクレーンの電子式の振れ止め手段は典型的な開ループシステムであり、このような振れ止め手段はフックの初期状態が静止である場合に適用されるが、実際には、フックは、クレーンが加速又は減速する前に、既に振れ始まってしまい、したがって開ループ型の電子式振れ止めが行われにくい。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】SH/T3515-2017石油化学大型設備巻上工事の施工技術仕様書11.1.4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はフックの振れ角をリアルタイムで正確に表示可能な斜吊り防止・振れ止め監視装置を提供し、別の目的はフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置を備えたクレーンを提供することである。
【0008】
フックの振れ角をリアルタイムで正確に表示する理由として、前記フックの振れ角とは、クレーンのプーリーブロックのフック(力の作用点)に作用する力の作用線が鉛垂線(力の作用方向)から外れた時のなす角を指し、力作用効果を引き起こす要素の一つであり、最新の大型設備巻上技術仕様書に基づき、「巻上げ過程で、フックの振れ角が1°未満であり」、タワー型クレーンを例とすれば、巻上げ高さを40mにする場合、フックの振れ角が3°になる時、吊り荷が吊り上げられたばかりに、タワー型クレーンの巻上げ高さ位置とフックの水平シフト量が2mに達し、吊り上げられた後、その往復振れ幅が4mに達することができ、一方で、流動式クレーン及び超大型のタワー型クレーンの場合、巻き上げ時の巻上げ高さが倍増する可能性があり、また、荷重して吊り上げられた場合、斜吊り角(フックの振れ角、以下同)により、巻上げ高さ部位(ジブ又は可動アームの先端)に作用する吊り荷の水平成分による転覆モーメントが発生してしまい、さらに、製錬、ガスタービン組立等のためのブリッジ式クレーンの場合、垂直巻上げを正確に行う必要があるが、設備巻上げ工程装置としてのクレーンには、今まで正確なフック振れ角表示手段が設けられていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記技術的課題を解決するために、本発明は以下の技術的解決手段を採用し、即ち、フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置であって、
図1に示すように、それは、
(1)
図2に示すように、クレーンの定滑車アセンブリa1は連結体a3によりシャックルa5でジブb1の吊下ラグb2に吊り下げられ、前記連結体a3の他端は蝶番軸a2で前記定滑車アセンブリa1に連結され、且つ蝶番軸a2は定滑車の軸線に垂直な方位に設けられ、前記連結体a3にプーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面a6が設けられ、前記平台面a6に角度測定装置a7が取り付けられ、且つ前記角度測定装置はクレーン運転室にある制御器に連結され、検出されたリアルタイムなX、Y軸方向成分を合成すると、リアルタイムなフックの振れ角が得られ、且つクレーン運転室のモニターに表示されるというフックの振れ角を検出して表示すること、
(2)リアルタイムなフックの振れ角に基づいて吊り荷をセンタリングして吊り上げること、
(3)リアルタイムなフックの振れ角に基づいてクレーンのフックの振れ角が許容値を超えないようにすること、
(4)取得されたリアルタイムなフックの振れ角と加速度に基づいて、吊り荷が停止してバックスイングする瞬間、ダブルパルスフィードフォワードにより形成した振れをなくすことを特徴とする。
【0010】
前記平台面a6に角度測定装置a7が取り付けられ、検出されたリアルタイムなX、Y軸方向成分を合成するとリアルタイムなフックの振れ角が得られ、且つプーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れた時のリアルタイムな方位は前記平台面a6と水平面との交線に垂直であり、前記プーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れた時の両線のリアルタイムでなす角は、前記プーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面a6と水平面のリアルタイムでなす角と同一平面にあり、したがって、正確に検出してリアルタイムで表示されているフックの振れ角と方向は巻き上げ過程におけるフックの振れ角と方向の調整と監視のために根拠を提供しており、ターンテーブルによる旋回センタリングとジブによるチルトセンタリングを行う流動式クレーン、可動アーム式タワー型クレーン等、及び、大型車による走行センタリングと小型車による走行センタリングを行うブリッジ式クレーン等の二つのセンタリングタイプを含む。前記制御器として、プログラマブル論理制御器(PLC)を採用する。
【0011】
正確に検出してリアルタイムで表示されているフックの振れ角と方向に基づき、クレーンによる緩慢又は非常に緩慢な巻上げと前記クレーンによるセンタリングが交替して行われている中に、垂直吊り上げが実現される、前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置である。
【0012】
まず、リアルタイムで表示されているフックの振れ角と方向に基づいて、対応する旋回ハンドルを操縦してセンタリングを行い、ターンテーブルによってジブをリアルタイムなフックの振れ角の方向にするように旋回し(即ちリアルタイムなジブのチルト方位とリアルタイムなフックの振れ角の方位に一致させる)、次に、リアルタイムで表示されているフックの振れ角に基づいて、対応するジブチルトハンドルを操縦してセンタリングを行い、リアルタイムなフックの振れ角を0°にする、前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置である。
【0013】
前記リアルタイムなフックの振れ角と方向に基づくセンタリングには(
図6)、S1前記制御器は前記クレーンのフックの振れ角と方向をリアルタイムで取得するステップと、S21リアルタイムなフックの振れ角の方向を検出し、S22ジブがリアルタイムなフックの振れ角の方向からずれたか否かを判定し(即ちリアルタイムなジブのチルト方位がリアルタイムなフックの振れ角の方位からずれたか否かを判定する)、ずれた場合、ステップS23に進み、逆に、ステップS21に進み、ステップS23において、ターンテーブルがジブをリアルタイムなフックの振れ角の方向にするように旋回する(即ちリアルタイムなジブのチルト方位とリアルタイムなフックの振れ角の方位に一致させる)というS2ターンテーブルによる旋回センタリングを行うステップと、S31リアルタイムなフックの振れ角を検出し、S32リアルタイムなフックの振れ角の絶対値が>0°であるか否かを判定し、そうであれば、ステップS33に進み、逆に、ステップS31に進み、ステップS33において、リアルタイムなフックの振れ角を0°にする(又はリアルタイムなフックの振れ角が0°となるようにリアルタイムでジブのチルトを調整する)というS3ジブによるチルトセンタリングを行うステップとが含まれている、前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置である。
【0014】
まず、リアルタイムで表示されているフックの振れ角と方向に基づいて、対応する大型車のハンドルを操縦してセンタリングを行い、大型車を走行させて、小型車をリアルタイムなフックの振れ角の方向に正確に合わせ(即ちリアルタイムな小型車の走行方位をリアルタイムなフックの振れ角の方位に一致させる)、次に、リアルタイムで表示されているフックの振れ角に基づいて、対応する小型車のハンドルを操縦してセンタリングを行い、小型車をリアルタイムなフックの振れ角が0°となるように走行させる、前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置である。
【0015】
前記リアルタイムなフックの振れ角と方向に基づくセンタリングには(
図7)、S1前記制御器は前記クレーンのフックの振れ角と方向をリアルタイムで取得するステップと、S21リアルタイムなフックの振れ角の方向を検出し、S22小型車がリアルタイムなフックの振れ角の方向からずれたか否かを判定し(即ちリアルタイムな小型車の走行方位がリアルタイムなフックの振れ角の方位からずれたか否かを判定する)、ずれた場合、ステップS23に進み、逆に、ステップS21に進み、ステップS23において、大型車を走行させ、小型車をリアルタイムなフックの振れ角の方向に正確に合わせる(即ちリアルタイムな小型車の走行方位をリアルタイムなフックの振れ角の方位に一致させる)というS2大型車による走行センタリングを行うステップと、S31リアルタイムなフックの振れ角を検出し、S32リアルタイムなフックの振れ角の絶対値が>0°であるか否かを判定し、そうであれば、ステップS33に進み、逆に、ステップS31に進み、ステップS33において、小型車をリアルタイムなフックの振れ角が0°となるように走行させるというS3小型車による走行センタリングを行うステップとが含まれている、前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置である。
【0016】
前記大型車による走行センタリングと小型車による走行センタリングを行うブリッジ式クレーンのタイプは、さらにガントリークレーン、コンテナ門式クレーン、ブリッジ等を含む。
正確に検出してリアルタイムで表示されているフックの振れ角と方向に基づき、巻き上げ過程でのクレーンのフックの振れ角が許容値を超えないようにする、前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置である。
【0017】
非垂直巻上げ及び巻上げ過程での慣性力の存在により、プーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れたことによる斜吊りが発生し、非垂直巻上げの場合制約が消えた時、及び巻き上げ過程で慣性力が存在する場合揚重が停止する時、いずれもフックの振れが発生し、さらに斜吊りにより、可動アームの先端に作用する吊り荷の水平成分による転覆モーメントが生成されるが、リアルタイムなフックの振れ角を正確に検出して表示することができるため、流動式クレーン及び超大型タワー型クレーンの早期警報又は制約を含む先行監視を行うことが可能になる。
【0018】
流動式クレーン及び超大型タワー型クレーンの巻上げ高さ位置とフックの水平シフト量が早期警報値に達すると警報を出す[即ち、リアルタイムな巻上げ高さ(メートル)とリアルタイムなフックの高さ(メートル)との差にリアルタイムなフックの振れ角(度)を乗じた積が早期警報値に達すると警報を出す]、前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置である。
【0019】
流動式クレーン及び超大型タワー型クレーンの斜吊りによる増加モーメントが早期警報値に達すると警報を出し[前記斜吊りによる増加モーメント(トン/メートル)はリアルタイムな吊り荷(トン)に斜吊り角(度)の正接値を乗じてから巻上げ高さ(メートル)を乗じた後の値に等しい]、定格クレーンモーメントを超えた場合、上昇及び振り幅の大きな方向への運動を停止する[即ち、リアルタイムな吊り荷(トン)に、リアルタイムな作動半径(メートル)と斜吊りによる増加モーメント(トン/メートル)の和を乗じた値は定格クレーンモーメントを超えた場合、上昇及び振り幅の大きな方向への運動を停止する]、前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置である。
【0020】
現在、生じた振れをなくすダブルパルスフィードフォワードがあり(
図9に示す)、このうち、振れ周期T=2π√l/gであり、tは減速時間であり、lはロープの長さであり、gは重力加速度であり、フックが所定の振れ周期(T)で振れる場合、振れ周期(T/2)の半分になる時(バックスイングの瞬間)、大きさと時間が同じのパルス量を加えれば、生じた振れがなくされる。
【0021】
図8は既存の公知されている動滑車ブロックA1とフックアセンブリA2がヨークプレートA3を介して直接連結されているフックアセンブリであり、動滑車ガードプレートA4の平台A5に慣性センサーA6が取り付けられ、慣性センサーはクレーン運転室に固設されている前記制御器に無線連結されている。
【0022】
正確に検出されたリアルタイムなフックの振れ角に基づいてセンタリングして吊り上げることにより垂直巻上げが実現され、よって、開ループ型の電子式の振れ止め手段の使用に役立ち、一方で、ダブルパルスフィードフォワード振れ止め手段として、前記制御器がクレーンのリアルタイムなフックの振れ角、加速度(いずれも絶対値)を取得し、クレーン小型車又はクレーン大型車が停止した後、クレーンのフックは第一の周期の後半の周期時刻までバックスイングし、移動方向はクレーンハンドルが送信した操作信号に応じてクレーン小型車又はクレーン大型車を制御する移動方向であり、前記制御器は、この時取得されたフックの振れ角と加速度に基づいて、クレーン小型車又はクレーン大型車を前記加速度でクレーンのフックの振れ角がゼロになるまで継続的に前記移動方向に移動するように制御する、前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置である。
【0023】
上記いずれか一項に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置を含むことを特徴とする、クレーンである。
【0024】
図2、
図4に示すように、クレーンの定滑車アセンブリa1は連結体a3によりシャックルa5でジブb1の吊下ラグb2に吊り下げられ、前記連結体a3の他端は蝶番軸a2で前記定滑車アセンブリa1に連結され、蝶番軸a2は定滑車の軸線に垂直な方位に設けられ、したがって定滑車の軸線に作用するプーリーブロックの力の作用点が偏る場合、前記プーリーブロックの揚重の張力の作用下で、前記定滑車アセンブリa1は前記蝶番軸a2に沿って自ら調整し、この時定滑車の軸線は僅かに傾斜し、前記プーリーブロックの力の作用線が前記連結体a3を通過するため、前記連結体a3に前記プーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面a6となる平台を固設する場合、揚重時前記プーリーブロックの力の作用線が常に前記平台面a6に垂直である。なお、クレーンの定滑車アセンブリa1は連結体a3によりジブb1の吊下ラグb2に吊り上げられることは、即ち、(従来のクレーンジブ(ブームとも呼ばれる)、アーム、横梁等)の定滑車を固定する様々な場所に吊下ラグが設けられ、クレーンの定滑車アセンブリは限定された連結体により設けられた吊下ラグに吊り上げられるということである。
【0025】
揚重時前記プーリーブロックの力の作用線が常に前記平台面に垂直であるため、前記連結体の前記平台面に角度測定装置が固設された場合、検出されたプーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面と水平面のなす角は、前記プーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れた時の両線のなす角のリアルタイムなフックの振れ角に数値的に等しい。
【0026】
図5に示すように、仮に点bを通る前記プーリーブロックの力の作用線mと点bを通る鉛垂線nとの交角を∠bとし、プーリーブロックの力の作用線mに垂直な平台面W(即ち
図2内のa6)とZ水平面のなす角を∠aとすると、2平面のなす角の点bから、2平面W、Zに下ろした垂線の足をそれぞれC、Dとし、点Cを通って平面内に、平面Wと平面Zの交線Lに下ろしたCaを作り、垂線の足を点aとし、Daを繋ぐ。∵L⊥Ca、L⊥bC、∴L⊥面bCa、∴L⊥ba、又∵L⊥bD、∴L⊥面bDa、∴L⊥Da、∴∠CaDは、2平面のなす角の平面角で、四辺形aCbDは直線m、nと同一平面上にあり、且つ∠C=∠D=90°である。
故に、∠a(∠CbDと補角をなす)は、直線mと直線nが交わる鋭角∠bに等しい。
上記のことから分かるように、前記プーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れた時の両線のリアルタイムでなす角は、前記プーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面と水平面のリアルタイムでなす角に等しく、前記プーリーブロックの力の作用線が鉛直線から外れたときのリアルタイムな方位は前記平台面と水平面の交線に垂直であり、且つ前記プーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れた時の両線のリアルタイムでなす角は、前記プーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面と水平面のなす角と同一平面上にある。
【0027】
したがって、前記平台面a6に角度測定装置を取り付けて前記プーリーブロックの力の作用線が鉛直線から外れたときの両線のなす角としてのリアルタイムなフックの振れ角と方向を検出できる。
【0028】
フックの振れ角と方向を正確に検出してリアルタイムで表示できるため、前記クレーン運転士はそれらに基づいて対応するハンドルを操縦してターンテーブルを前記フックの振れ角の方向へ旋回するように調整すること、及びジブの仰角を調整し、吊り荷をセンタリングして吊り上げて(フックの振れ角が0°である)垂直巻上げを実現できるようになり、したがってフックの振れ角と方向を正確にリアルタイムで表示できる技術的解決手段は、インテリジェントクレーンの登場のために必要な条件を作った。
【0029】
また、前記フックの振れ角と方向を正確にリアルタイムで表示できる技術的解決手段は、揚重周波数変換調速型の振れ止めクレーン及びその他の振れ止めクレーンの実施と改善のために基礎を提供した。
【発明の効果】
【0030】
前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止め監視装置及びクレーンの有益な効果は、
本発明はフックの振れ角と方向を正確に検出してリアルタイムで表示できるため、クレーンを安全に作動させるための基本的な要件としての前記のセンタリングして吊り上げることに対する操縦又は前記制御器によるセンタリング吊り上げ又は斜吊りへの監視、及び流動式クレーン及び超大型タワー型クレーンの早期警報又は制約に対する先行監視が実現され、同時にダブルパルスフィードフォワードを採用して停止時に生じた振れをなくし、インテリジェントクレーン製品をさらに開発するために必要な条件を作ったということである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止めの技術的手段の実施を示す概略図である。
【
図3】
図2の実施例の左側から見た構造断面図である。
【
図5】プーリーブロックの力の作用線からフックの振れ角を検出した場合の説明図である。
【
図6】流動式クレーンによるセンタリングタイプにおけるセンタリングフローチャートである。
【
図7】ブリッジ式クレーンによるセンタリングタイプにおけるセンタリングフローチャートである。
【
図9】ダブルパルスフィードフォワードの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止・振れ止めの技術的手段
まず、フックの振れ角を検出して表示し、
図2に示すように、クレーンの定滑車アセンブリa1は連結体a3によりジブb1の吊下ラグb2に吊り上げられ、前記連結体a3の他端は蝶番軸a2で前記定滑車アセンブリa1に連結され、蝶番軸a2は定滑車の軸線に垂直な方位に設けられ、したがって定滑車の軸線に作用するプーリーブロックの力の作用点が偏る場合、前記プーリーブロックの揚重の張力の作用下で、前記定滑車アセンブリa1は前記蝶番軸a2に沿って自ら調整し、この時定滑車の軸線は僅かに傾斜し、前記プーリーブロックの力の作用線が前記連結体a3を通過するため、前記連結体a3に前記プーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面a6となる平台を固設する場合、揚重時前記プーリーブロックの力の作用線が常に前記平台面a6に垂直である。
【0033】
これにより、前記平台面a6を通じてフックの揺れ姿勢等を正確に検出することができ、揚重時前記プーリーブロックの力の作用線が常に前記平台面a6に垂直であるため、前記連結体a3の前記平台面a6に角度測定装置a7を固設する場合、検出されたプーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面と水平面のなす角は、リアルタイムなフックの振れ角に数値的に等しくなる。
【0034】
検出された前記リアルタイムなフックの振れ角は前記プーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れた時の両線のなす角度によって決定されるため、理論的根拠が明確であり、疑問もなく、前記平台面に角度測定装置を取り付けて検出を行うことは信頼的な従来技術であり、したがって前記フックの振れ角検出の技術的手段は信頼性、実行可能性を有する。
【0035】
二軸動的角度傾斜計を取り付けてリアルタイムなフックの振れ角を検出する
北微伝感(WWW.bewis.com.cn)社製のBWD-VG500動的角度傾斜計(X、Y軸の動的精度が0.1度)を選択し、前記連接体a3と前記プーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面a6に取り付け、検出されたリアルタイムなX、Y軸方向成分を無線で伝送し又はパスによって伝送し、シングルチップマイコンは、リアルタイムなフックの振れ角の数値がリアルタイムなX、Y軸方向成分の合成値に等しく、前記プーリーブロックの力の作用線が鉛直線から外れたときのリアルタイムな方位が前記平台面と水平面の交線に垂直であり、かつ前記プーリーブロックの力の作用線が鉛直線から外れたときの両線のリアルタイムでなす角が前記プーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面a6と水平面のなす角と同一平面上にあること、およびリアルタイムなX、Y軸方向成分の極性に基づいて、従来技術のモニターを介してクレーン運転室にフックの振れ角の数値と方位を正確にリアルタイムで表示する。
【0036】
正確に検出してリアルタイムで表示されているフックの振れ角と方向に基づいて、前記のセンタリングして吊り上げることに対する操縦又は前記制御器によるセンタリング吊り上げ又は斜吊りへの監視、及び早期警報又は制約への先行監視を行う。
【0037】
以下にクレーン小型車を例としてクレーンのフックの振れ止めを説明し、前記慣性センサーは、クレーンのフックの振れ角と加速度をリアルタイムで検出し、検出結果を前記制御器に送信し、クレーン小型車が停止した後、クレーンのフックは慣性の作用下で振れ、この時前記制御器は取得されたクレーン小型車のハンドルの操作信号における移動方向及び振れ角並びに加速度に基づいて、クレーン小型車の揚重が停止して第一の周期の後半の周期時刻までバックスイングすると、前記制御器は、クレーン小型車を前記加速度でクレーンのフックの振れ角がゼロになるまで継続的に前記移動方向に移動するように制御する。
【0038】
以上の記載は単なる本発明の実施態様の例示に過ぎなく、当業者にとって、本発明の様々な変形や修飾も本発明の保護範囲内にある。
【符号の説明】
【0039】
a1 定滑車アセンブリ
a2 蝶番軸
a3 連結体
a4 シャックル1
a5 シャックル2
a6 平台面
a7 角度測定装置
b1 ジブ
b2 吊下ラグ
A1 動滑車アセンブリ
A2 フックアセンブリ
A3 ヨークプレート
A4 動滑車ガードプレート
A5 平台 A6 慣性センサー
【手続補正書】
【提出日】2021-06-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止監視装置及びクレーンであって、クレーンの技術分野に属し、本発明は、さらに上記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止監視装置を備えたクレーンに関する。
【背景技術】
【0002】
最新の非特許文献1に基づき、4に基づき、「巻上げ過程で、フックの振れ角が1°未満である」と規定されている。
【0003】
垂直巻上げと巻上げ過程でのフックの振れ角監視はクレーンを安全に作動させるための基本的な要件であり、しかしクレーン運転士は巻上げ過程でのフックが垂直状態にあるか否かを判定することができず、さらにプーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れたことによる斜吊り位置でどのような状態にあるかを把握することもできず、プーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れたことによる斜吊りを予防するか、垂直巻上げを実現するかに関わらず、いずれもクレーン自体に改善する必要がある問題となっている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】SH/T3515-2017石油化学大型設備巻上工事の施工技術仕様書11.1.4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はフックの振れ角を正確にリアルタイムで表示する斜吊り防止監視装置を提供し、別の目的はフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止監視装置が取り付けられたクレーンを提供することである。
【0006】
フックの振れ角を正確にリアルタイムで表示する理由として、前記フックの振れ角とは、クレーンのプーリーブロックのフックに作用する力の作用線が鉛垂線(力の作用方向)から外れた時のなす角を指し、力作用効果を引き起こす要素の一つであり、最新の大型設備巻上技術仕様書に基づき、「巻上げ過程で、フックの振れ角が1°未満であり」、タワー型クレーンを例とすれば、巻上げ高さを40mにする場合、フックの振れ角が3°になる時、吊り荷が吊り上げられたばかりに、タワー型クレーンの巻上げ高さ位置とフックの水平シフト量が2mに達し、吊り上げられた後、その往復振れ幅が4mに達することができ、一方で、流動式クレーン及び超大型のタワー型クレーンの場合、巻き上げ時の巻上げ高さが倍増する可能性があり、また、荷重して吊り上げられた場合、斜吊り角(フックの振れ角、以下同)により、巻上げ高さ部位(ジブ又は可動アームの先端)に作用する吊り荷の水平成分による転覆モーメントが発生してしまい、さらに、製錬、ガスタービン組立等のためのブリッジ式クレーンの場合、垂直巻上げを正確に行う必要があるが、設備巻上げ工程装置としてのクレーンには、今まで正確なフック振れ角表示手段が設けられていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記技術的課題を解決するために本発明は以下の技術的解決手段を採用し、即ち、フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防
止監視装置であって、
図1に示すように、それは、
(1)
図2に示すように、クレーンの定滑車アセンブリa1は連結体a3によりシャックルa5でジブb1の吊下ラグb2に吊り下げられ、前記連結体a3の他端は蝶番軸a2で前記定滑車アセンブリa1に連結され、且つ蝶番軸a2は定滑車の軸線に垂直な方位に設けられ、前記連結体a3にプーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面a6が設けられ、前記平台面a6に角度測定装置a7が取り付けられ、且つ前記角度測定装置はクレーン運転室にある制御器に連結され、検出されたリアルタイムなX、Y軸方向成分を合成すると、リアルタイムなフックの振れ角が得られ、且つクレーン運転室のモニターに表示されるというフックの振れ角を検出して表示すること、
(2)リアルタイムなフックの振れ角に基づいて吊り荷をセンタリングして吊り上げること、
(3)リアルタイムなフックの振れ角に基づいてクレーンのフックの振れ角が許容値を超えないようにすることを特徴とす
る。
【0008】
前記平台面a6に角度測定装置a7が取り付けられ、検出されたリアルタイムなX、Y軸方向成分を合成するとリアルタイムなフックの振れ角が得られ、且つプーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れた時のリアルタイムな方位は前記平台面a6と水平面との交線に垂直であり、前記プーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れた時の両線のリアルタイムでなす角は、前記プーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面a6と水平面のリアルタイムでなす角と同一平面にあり、したがって、正確に検出してリアルタイムで表示されているフックの振れ角と方向は巻き上げ過程におけるフックの振れ角と方向の調整と監視のために根拠を提供しており、ターンテーブルによる旋回センタリングとジブによるチルトセンタリングを行う流動式クレーン、可動アーム式タワー型クレーン等、及び、大型車による走行センタリングと小型車による走行センタリングを行うブリッジ式クレーン等の二つのセンタリングタイプを含む。前記制御器として、プログラマブル論理制御器(PLC)を採用する。
【0009】
正確に検出してリアルタイムで表示されているフックの振れ角と方向に基づき、クレーンによる緩慢又は非常に緩慢な巻上げと前記クレーンによるセンタリングが交替して行われている中に、垂直吊り上げが実現前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止監視装置である。
【0010】
まず、リアルタイムで表示されているフックの振れ角と方向に基づいて、対応する旋回ハンドルを操縦してセンタリングを行い、ターンテーブルによってジブをリアルタイムなフックの振れ角の方向にするように旋回し(即ちリアルタイムなジブのチルト方位とリアルタイムなフックの振れ角の方位に一致させる)、次に、リアルタイムで表示されているフックの振れ角に基づいて、対応するジブチルトハンドルを操縦してセンタリングを行い、リアルタイムなフックの振れ角を0°にする、前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止監視装置である。
【0011】
前記リアルタイムなフックの振れ角と方向に基づくセンタリングには(
図6)、S1前記制御器は前記クレーンのフックの振れ角と方向をリアルタイムで取得するステップと、S21リアルタイムなフックの振れ角の方向を検出し、S22ジブがリアルタイムなフックの振れ角の方向からずれたか否かを判定し(即ちリアルタイムなジブのチルト方位がリアルタイムなフックの振れ角の方位からずれたか否かを判定する)、ずれた場合、ステップS23に進み、逆に、ステップS21に進み、ステップS23において、ターンテーブルがジブをリアルタイムなフックの振れ角の方向にするように旋回する(即ちリアルタイムなジブのチルト方位とリアルタイムなフックの振れ角の方位に一致させる)というS2ターンテーブルによる旋回センタリングを行うステップと、S31リアルタイムなフックの振れ角を検出し、S32リアルタイムなフックの振れ角の絶対値が>0°であるか否かを判定し、そうであれば、ステップS33に進み、逆に、ステップS31に進み、ステップS33において、リアルタイムなフックの振れ角を0°にする(又はリアルタイムなフックの振れ角が0°となるようにリアルタイムでジブのチルトを調整する)というS3ジブによるチルトセンタリングを行うステップとが含まれている、前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防
止監視装置である。
【0012】
まずリアルタイムで表示されているフックの振れ角と方向に基づいて、対応する大型車のハンドルを操縦してセンタリングを行い、大型車を走行させて、小型車をリアルタイムなフックの振れ角の方向に正確に合わせ(即ちリアルタイムな小型車の走行方位をリアルタイムなフックの振れ角の方位に一致させる)、次にリアルタイムで表示されているフックの振れ角に基づいて、対応する小型車のハンドルを操縦してセンタリングを行い、小型車をリアルタイムなフックの振れ角が0°となるように走行させる、前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止監視装置である。
【0013】
前記リアルタイムなフックの振れ角と方向に基づくセンタリングには(
図7)、S1前記制御器は前記クレーンのフックの振れ角と方向をリアルタイムで取得するステップと、S21リアルタイムなフックの振れ角の方向を検出し、S22小型車がリアルタイムなフックの振れ角の方向からずれたか否かを判定し(即ちリアルタイムな小型車の走行方位がリアルタイムなフックの振れ角の方位からずれたか否かを判定する)、ずれた場合、ステップS23に進み、逆に、ステップS21に進み、ステップS23において、大型車を走行させ、小型車をリアルタイムなフックの振れ角の方向に正確に合わせる(即ちリアルタイムな小型車の走行方位をリアルタイムなフックの振れ角の方位に一致させる)というS2大型車による走行センタリングを行うステップと、S31リアルタイムなフックの振れ角を検出し、S32リアルタイムなフックの振れ角の絶対値が>0°であるか否かを判定し、そうであれば、ステップS33に進み、逆に、ステップS31に進み、ステップS33において、小型車をリアルタイムなフックの振れ角が0°となるように走行させるというS3小型車による走行センタリングを行うステップとが含まれている、前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防
止監視装置である。
【0014】
前記大型車による走行センタリングと小型車による走行センタリングを行うブリッジ式クレーンのタイプは、さらにガントリークレーン、コンテナ門式クレーン、ブリッジ等を含む。
正確に検出してリアルタイムで表示されているフックの振れ角と方向に基づき、巻き上げ過程でのクレーンのフックの振れ角が許容値を超えないようにする、前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止監視装置である。
【0015】
非垂直巻上げ及び巻上げ過程での慣性力の存在により、プーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れたことによる斜吊りが発生し、非垂直巻上げの場合制約が消えた時、及び巻き上げ過程で慣性力が存在する場合揚重が停止する時、いずれもフックの振れが発生し、さらに斜吊りにより、可動アームの先端に作用する吊り荷の水平成分による転覆モーメントが生成されるが、リアルタイムなフックの振れ角を正確に検出して表示することができるため、流動式クレーン及び超大型タワー型クレーンの早期警報又は制約を含む先行監視を行うことが可能になる。
【0016】
流動式クレーン及び超大型タワー型クレーンの巻上げ高さ位置とフックの水平シフト量が早期警報値に達すると警報を出す[即ち、リアルタイムな巻上げ高さ(メートル)とリアルタイムなフックの高さ(メートル)との差にリアルタイムなフックの振れ角(度)を乗じた積が早期警報値に達すると警報を出す]、前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止監視装置である。
【0017】
流動式クレーン及び超大型タワー型クレーンの斜吊りによる増加モーメントが早期警報値に達すると警報を出し[前記斜吊りによる増加モーメント(トン/メートル)はリアルタイムな吊り荷(トン)に斜吊り角(度)の正接値を乗じてから巻上げ高さ(メートル)を乗じた後の値に等しい]、定格クレーンモーメントを超えた場合、上昇及び振り幅の大きな方向への運動を停止する[即ち、リアルタイムな吊り荷(トン)に、リアルタイムな作動半径(メートル)と斜吊りによる増加モーメント(トン/メートル)の和を乗じた値は定格クレーンモーメントを超えた場合、上昇及び振り幅の大きな方向への運動を停止する]、前記フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止監視装置である。
【0018】
上記いずれか一項に記載フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止監視装置を備えたことを特徴とするクレーンである。
【0019】
図2、
図4に示すように、クレーンの定滑車アセンブリa1は連結体a3によりシャックルa5でジブb1の吊下ラグb2に吊り下げられ、前記連結体a3の他端は蝶番軸a2で前記定滑車アセンブリa1に連結され、蝶番軸a2は定滑車の軸線に垂直な方位に設けられ、したがって定滑車の軸線に作用するプーリーブロックの力の作用点が偏る場合、前記プーリーブロックの揚重の張力の作用下で、前記定滑車アセンブリa1は前記蝶番軸a2に沿って自ら調整し、この時定滑車の軸線は僅かに傾斜し、前記プーリーブロックの力の作用線が前記連結体a3を通過するため、前記連結体a3に前記プーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面a6となる平台を固設する場合、揚重時前記プーリーブロックの力の作用線が常に前記平台面a6に垂直である。なお、クレーンの定滑車アセンブリa1は連結体a3によりジブb1の吊下ラグb2に吊り上げられることは、即ち、(従来のクレーンジブ(ブームとも呼ばれる)、アーム、横梁等)の定滑車を固定する様々な場所に吊下ラグが設けられ、クレーンの定滑車アセンブリは限定された連結体により設けられた吊下ラグに吊り上げられるということである。
【0020】
揚重時前記プーリーブロックの力の作用線が常に前記平台面に垂直であるため、前記連結体の前記平台面に角度測定装置が固設された場合、検出されたプーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面と水平面のなす角は、前記プーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れた時の両線のなす角のリアルタイムなフックの振れ角に数値的に等しい。
【0021】
図5に示すように、仮に点bを通る前記プーリーブロックの力の作用線mと点bを通る鉛垂線nとの交角を∠bとし、プーリーブロックの力の作用線mに垂直な平台面W(即ち
図2内のa6)とZ水平面のなす角を∠aとすると、2平面のなす角の点bから、2平面W、Zに下ろした垂線の足をそれぞれC、Dとし、点Cを通って平面内に、平面Wと平面Zの交線Lに下ろしたCaを作り、垂線の足を点aとし、Daを繋ぐ。∵L⊥Ca、L⊥bC、∴L⊥面bCa、∴L⊥ba、又∵L⊥bD、∴L⊥面bDa、∴L⊥Da、∴∠CaDは、2平面のなす角の平面角で、四辺形aCbDは直線m、nと同一平面上にあり、且つ∠C=∠D=90°である。
故に、∠a(∠CbDと補角をなす)は、直線mと直線nが交わる鋭角∠bに等しい。
上記のことから分かるように、前記プーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れた時の両線のリアルタイムでなす角は、前記プーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面と水平面のリアルタイムでなす角に等しく、前記プーリーブロックの力の作用線が鉛直線から外れたときのリアルタイムな方位は前記平台面と水平面の交線に垂直であり、且つ前記プーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れた時の両線のリアルタイムでなす角は、前記プーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面と水平面のなす角と同一平面上にある。
【0022】
したがって、前記平台面a6に角度測定装置を取り付けて前記プーリーブロックの力の作用線が鉛直線から外れたときの両線のなす角としてのリアルタイムなフックの振れ角と方向を検出できる。
【0023】
フックの振れ角と方向を正確に検出してリアルタイムで表示できるため、前記クレーン運転士はそれらに基づいて対応するハンドルを操縦してターンテーブルを前記フックの振れ角の方向へ旋回するように調整すること、及びジブの仰角を調整し、吊り荷をセンタリングして吊り上げて(フックの振れ角が0°である)垂直巻上げを実現できるようになり、したがってフックの振れ角と方向を正確にリアルタイムで表示できる技術的解決手段は、インテリジェントクレーンの登場のために必要な条件を作った。
【0024】
また、前記フックの振れ角と方向を正確にリアルタイムで表示できる技術的解決手段は、揚重周波数変換調速型の振れ止めクレーン及びその他の振れ止めクレーンの実施と改善のために基礎を提供した。
【発明の効果】
【0025】
前記のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止監視装置及びクレーンの有益な効果は、
本発明はフックの振れ角と方向を正確に検出してリアルタイムで表示できるため、クレーンを安全に作動させるための基本的な要件としての前記のセンタリングして吊り上げることに対する操縦又は前記制御器によるセンタリング吊り上げ又は斜吊りへの監視、及び流動式クレーン及び超大型タワー型クレーンの早期警報又は制約に対する先行監視が実現され、インテリジェントクレーン製品をさらに開発するために必要な条件を作ったということである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止の技術手段の実施を示す概略図である。
【
図3】
図2の実施例の左側から見た構造断面図である。
【
図5】プーリーブロックの力の作用線からフックの振れ角を検出した場合の説明図である。
【
図6】流動式クレーンによるセンタリングタイプにおけるセンタリングフローチャートである。
【
図7】ブリッジ式クレーンによるセンタリングタイプにおけるセンタリングフローチャートであ
る。
【発明を実施するための形態】
【0027】
フックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防止監視装置
図2に示すように、クレーンの定滑車アセンブリa1は連結体a3によりジブb1の吊下ラグb2に吊り上げられ、前記連結体a3の他端は蝶番軸a2で前記定滑車アセンブリa1に連結され、蝶番軸a2は定滑車の軸線に垂直な方位に設けられ、したがって定滑車の軸線に作用するプーリーブロックの力の作用点が偏る場合、前記プーリーブロックの揚重の張力の作用下で、前記定滑車アセンブリa1は前記蝶番軸a2に沿って自ら調整し、この時定滑車の軸線は僅かに傾斜し、前記プーリーブロックの力の作用線が前記連結体a3を通過するため、前記連結体a3に前記プーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面a6となる平台を固設する場合、揚重時前記プーリーブロックの力の作用線が常に前記平台面a6に垂直である。
【0028】
これにより、前記平台面a6を通じてフックの揺れ姿勢等を正確に検出することができ、揚重時前記プーリーブロックの力の作用線が常に前記平台面a6に垂直であるため、前記連結体a3の前記平台面a6に角度測定装置a7を固設する場合、検出されたプーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面と水平面のなす角は、リアルタイムなフックの振れ角に数値的に等しくなる。
【0029】
検出された前記リアルタイムなフックの振れ角は前記プーリーブロックの力の作用線が鉛垂線から外れた時の両線のなす角度によって決定されるため、理論的根拠が明確であり、疑問もなく、前記平台面に角度測定装置を取り付けて検出を行うことは信頼的な従来技術であり、したがって前記フックの振れ角検出の技術的手段は信頼性、実行可能性を有する。
【0030】
二軸動的角度傾斜計を取り付けてリアルタイムなフックの振れ角を検出する
北微伝感(WWW.bewis.com.cn)社製のBWD-VG500動的角度傾斜計(X、Y軸の動的精度が0.1度)を選択し、前記連接体a3と前記プーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面a6に取り付け、検出されたリアルタイムなX、Y軸方向成分を無線で伝送し又はパスによって伝送し、シングルチップマイコンは、リアルタイムなフックの振れ角の数値がリアルタイムなX、Y軸方向成分の合成値に等しく、前記プーリーブロックの力の作用線が鉛直線から外れたときのリアルタイムな方位が前記平台面と水平面の交線に垂直であり、かつ前記プーリーブロックの力の作用線が鉛直線から外れたときの両線のリアルタイムでなす角が前記プーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面a6と水平面のなす角と同一平面上にあること、およびリアルタイムなX、Y軸方向成分の極性に基づいて、従来技術のモニターを介してクレーン運転室にフックの振れ角の数値と方位を正確にリアルタイムで表示する。
【0031】
リアルタイムで正確に検出して表示されているフックの振れ角と方向に基づい
て、制御器によるセンタリング吊り上げ又
は監視が実現され、且つ早期警報
と制約
を含む先行監視
が実現され、ここで、
図6は本発明に係る流動式クレーンの垂直巻上げを制御するためのセンタリングの実施例である。
図7は本発明に係るブリッジ式クレーンの垂直巻上げを制御するためのセンタリングの実施例である。
【0032】
以上の記載は単なる本発明の実施態様の例示に過ぎなく、当業者にとって、本発明の様々な変形や修飾も本発明の保護範囲内にある。
【符号の説明】
【0033】
a1 定滑車アセンブリ
a2 蝶番軸
a3 連結体
a4 シャックル1
a5 シャックル2
a6 平台面
a7 角度測定装置
b1 ジブ
b2 吊下ラグ
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)フックの振れ角を検出して表示する:クレーンの定滑車アセンブリ(a1)は連結体(a3)によりシャックル(a5)でジブ(b1)の吊下ラグ(b2)に吊り下げられ、前記連結体(a3)の他端は蝶番軸(a2)で前記定滑車アセンブリ(a1)に連結され、且つ蝶番軸(a2)は定滑車の軸線に垂直な方向に設けられ、前記連結体(a3)上にプーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面(a6)が設けられ、前記平台面(a6)に角度測定装置(a7)が取り付けられ、且つ角度測定装置(a7)はクレーン運転室に取り付けられた制御器に連結され、検出されたリアルタイムなX、Y軸方向成分を合成すると、リアルタイムなフックの振れ角が得られ、且つクレーン運転室のモニターに表示されることと、
(2)リアルタイムなフックの振れ角に基づいて吊り荷をセンタリングして吊り上げることと、
(3)リアルタイムなフックの振れ角に基づいてクレーンのフックの振れ角が許容値を超えないようにするこ
とを含む
ことを特徴とするフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防
止監視装置。
【請求項2】
正確に検出してリアルタイムで表示されているフックの振れ角と方向に基づいて、クレーンによる緩慢又は非常に緩慢な吊り上げと前記クレーンによるセンタリングが交替して行われている中に、垂直巻上げを実現し、又はセンタリングして垂直巻上げを行う
請求項1に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防
止監視装置。
【請求項3】
まず、リアルタイムで表示されているフック振れ角の方向に基づいて、対応する旋回ハンドルを操縦してセンタリングを行い、ターンテーブルによってジブをリアルタイムなフックの振れ角の方向にするように旋回し、次に、リアルタイムで表示されているフックの振れ角に基づいて、対応するジブチルトハンドルを操縦してセンタリングを行い、リアルタイムなフックの振れ角を0°にする
請求項1又は2に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防
止監視装置。
【請求項4】
前記リアルタイムなフックの振れ角と方向に基づくセンタリングに
よる垂直巻上げには、
S1前記制御器は前記クレーンのフックの振れ角と方向をリアルタイムで取得するステップと、
S21リアルタイムなフックの振れ角の方向を検出し、S22ジブがリアルタイムなフックの振れ角の方向からずれたか否かを判定し、ずれた場合、ステップS23に進み、逆に、ステップS21に進み、ステップS23において、ターンテーブルはジブをリアルタイムなフックの振れ角の方向にするように旋回するというS2ターンテーブルによる旋回センタリングを行うステップと、
S31リアルタイムなフックの振れ角を検出し、S32リアルタイムなフックの振れ角の絶対値が>0°であるか否かを判定し、そうであれば、ステップS33に進み、逆に、ステップS31に進み、ステップS33において、リアルタイムなフックの振れ角を0°にするというS3ジブによるチルトセンタリングを行うステップが含まれている
請求項1又は2に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防
止監視装置。
【請求項5】
まず、リアルタイムで表示されているフックの振れ角の方向に基づいて、対応する大型車のハンドルを操縦してセンタリングを行い、大型車を走行させて、小型車をリアルタイムなフックの振れ角の方向に正確に合わせ、次に、リアルタイムで表示されているフックの振れ角に基づいて、対応する小型車のハンドルを操縦してセンタリングを行い、小型車をリアルタイムなフックの振れ角が0°となるように走行させる
請求項1又は2に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防
止監視装置。
【請求項6】
前記リアルタイムなフックの振れ角と方向に基づくセンタリングに
よる垂直巻上げには、
S1前記制御器は前記クレーンのフックの振れ角と方向をリアルタイムで取得するステップと、
S21リアルタイムなフックの振れ角の方向を検出し、S22小型車がリアルタイムなフックの振れ角の方向からずれたか否かを判定し、ずれた場合、ステップS23に進み、逆に、ステップS21に進み、ステップS23において、大型車を走行させ、小型車をリアルタイムなフックの振れ角の方向に正確に合わせるというS2大型車による走行センタリングを行うステップと、
S31リアルタイムなフックの振れ角を検出し、S32リアルタイムなフックの振れ角の絶対値が>0°であるか否かを判定し、そうであれば、ステップS33に進み、逆に、ステップS31に進み、ステップS33において、小型車をリアルタイムなフックの振れ角が0°となるように走行させるというS3小型車による走行センタリングを行うステップが含まれている
請求項1又は2に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防
止監視装置。
【請求項7】
正確に検出してリアルタイムで表示されているフックの振れ角と方向に基づいて、巻き上げ過程でのクレーンのフックの振れ角が許容値を超えないようにする
請求項1に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防
止監視装置。
【請求項8】
クレーンの巻上げ高さ位置とフックの水平シフト量が早期警報値に達すると警報を出す
請求項7に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防
止監視装置。
【請求項9】
クレーンの斜吊りによる増加モーメントが早期警報値に達すると警報を出し、定格クレーンモーメントを超えた場合上昇又は振れ幅の大きな方向への運動を停止する
請求項7に記載のフックの振れ角をリアルタイムで表示する斜吊り防
止監視装置。
【請求項10】
(
1)フックの振れ角を検出して表示する:クレーンの定滑車アセンブリ(a1)は連結体(a3)によりシャックル(a5)でジブ(b1)の吊下ラグ(b2)に吊り下げられ、前記連結体(a3)の他端は蝶番軸(a2)で前記定滑車アセンブリ(a1)に連結され、且つ蝶番軸(a2)は定滑車の軸線に垂直な方向に設けられ、前記連結体(a3)上にプーリーブロックの力の作用線に垂直な平台面(a6)が設けられ、前記平台面(a6)に角度測定装置(a7)が取り付けられ、且つ角度測定装置(a7)はクレーン運転室に取り付けられた制御器に連結され、検出されたリアルタイムなX、Y軸方向成分を合成すると、リアルタイムなフックの振れ角が得られ、且つクレーン運転室のモニターに表示されることと、
(2)リアルタイムなフックの振れ角に基づいて吊り荷をセンタリングして吊り上げることと、
(3)リアルタイムなフックの振れ角に基づいてクレーンのフックの振れ角が許容値を超えないようにすることを含む
ことを特徴とするクレーン。
【請求項11】
前記リアルタイムなフックの振れ角と方向に基づくセンタリングによる垂直巻上げには、
S1前記制御器は前記クレーンのフックの振れ角と方向をリアルタイムで取得するステップと、
S21リアルタイムなフックの振れ角の方向を検出し、S22ジブがリアルタイムなフックの振れ角の方向からずれたか否かを判定し、ずれた場合、ステップS23に進み、逆に、ステップS21に進み、ステップS23において、ターンテーブルはジブをリアルタイムなフックの振れ角の方向にするように旋回するというS2ターンテーブルによる旋回センタリングを行うステップと、
S31アルタイムなフックの振れ角を検出し、S32リアルタイムなフックの振れ角の絶対値が>0°であるか否かを判定し、そうであれば、ステップS33に進み、逆に、ステップS31に進み、ステップS33において、リアルタイムなフックの振れ角を0°にするというS3ジブによるチルトセンタリングを行うステップが含まれている
請求項10に記載のクレーン。
【請求項12】
前記リアルタイムなフックの振れ角と方向に基づくセンタリングによる垂直巻上げには、
S1前記制御器は前記クレーンのフックの振れ角と方向をリアルタイムで取得するステップと、
S21リアルタイムなフックの振れ角の方向を検出し、S22小型車がリアルタイムなフックの振れ角の方向からずれたか否かを判定し、ずれた場合、ステップS23に進み、逆に、ステップS21に進み、ステップS23において、大型車を走行させ、小型車をリアルタイムなフックの振れ角の方向に正確に合わせるというS2大型車による走行センタリングを行うステップと、
S31リアルタイムなフックの振れ角を検出し、S32リアルタイムなフックの振れ角の絶対値が>0°であるか否かを判定し、そうであれば、ステップS33に進み、逆に、ステップS31に進み、ステップS33において、小型車をリアルタイムなフックの振れ角が0°となるように走行させるというS3小型車による走行センタリングを行うステップが含まれている
請求項10に記載のクレーン。
【請求項13】
クレーンの巻上げ高さ位置とフックの水平シフト量が早期警報値に達すると警報を出す
請求項10に記載のクレーン。
【請求項14】
クレーンの斜吊りによる増加モーメントが早期警報値に達すると警報を出し、定格クレーンモーメントを超えた場合上昇又は振れ幅の大きな方向への運動を停止する
請求項10に記載のクレーン。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】