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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(54)【発明の名称】可視性制御デバイス
(51)【国際特許分類】
   C09K 3/00 20060101AFI20220112BHJP
   C08K 5/18 20060101ALI20220112BHJP
   C08L 71/00 20060101ALI20220112BHJP
   C08K 5/3462 20060101ALI20220112BHJP
   C08K 5/3432 20060101ALI20220112BHJP
   G02B 26/02 20060101ALI20220112BHJP
   E06B 9/24 20060101ALI20220112BHJP
【FI】
C09K3/00 Z
C08K5/18
C08L71/00 Y
C08K5/3462
C08K5/3432
G02B26/02 H
E06B9/24 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021542289
(86)(22)【出願日】2019-09-16
(85)【翻訳文提出日】2021-05-24
(86)【国際出願番号】 IB2019057762
(87)【国際公開番号】W WO2020070568
(87)【国際公開日】2020-04-09
(31)【優先権主張番号】201841037142
(32)【優先日】2018-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521136253
【氏名又は名称】センター フォー ナノ アンド ソフト マター サイエンシズ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100108903
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 和広
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 正俊
(72)【発明者】
【氏名】ギリドハー ウダピ ラオ クルカルニ
(72)【発明者】
【氏名】アシュトシュ クマール シン
(72)【発明者】
【氏名】ラーフル ムトゥクマラン
【テーマコード(参考)】
2H141
4J002
【Fターム(参考)】
2H141MA04
2H141MB43
2H141MC01
2H141MF22
4J002AA051
4J002AA05W
4J002CH011
4J002CH01W
4J002EN066
4J002EU057
4J002EU097
4J002FD097
4J002GL00
4J002GN00
(57)【要約】
本発明は、透明性を切り替えることができる可視性制御デバイスを開示する。この可視性制御デバイスの設計は経済的であり、手動又は電力下で操作することができる。半透明状態から透明状態へ切り替わるまでの所要時間は約5~30秒である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可視性制御デバイス(A)に採用するための、10体積%~90体積%の範囲の芳香族アミンと90体積%~10体積%の範囲のポリマーとを含んでなる相乗作用液体組成物。
【請求項2】
前記芳香族アミンはアニリンであり、かつ、前記ポリマーはポリエチレングリコールである、請求項1記載の相乗作用液体組成物。
【請求項3】
前記組成物は、必要に応じて、2-(1,3-ジヒドロ-3-オキソ-2H-インダゾール-2-イリデン)-1,2-ジヒドロ-3H-インドール-3-オン及び2,2'-ビス(2,3-ジヒドロ-3-オキソインドリリデン)からなる群より選ばれた着色化合物で着色されている、請求項1記載の相乗作用液体組成物。
【請求項4】
当該液体の屈折率が1.480~1.580の範囲である、請求項1記載の相乗作用液体組成物。
【請求項5】
10体積%~90体積%の範囲の芳香族アミンと90体積%~10体積%の範囲のポリマーとの相乗作用液体組成物を含んでなり、不透明領域と透明領域とが制御される可視性制御デバイス(A)であって、並置された2枚の透明シート[1及び3]から形成されたフレームワークを含み、片面が粗面化されている一方のシート[1]は、スペーサ[2]を介してギャップ[9]及び通気用孔[5]を備えて接着剤[6]で接着されてシールされ、さらに該フレームワークは、該相乗作用液体組成物が充填されている液体ポンピングステーション[8]に、インレット/アウトレットポート[4]を介して接続されていることを特徴とする、可視性制御デバイス(A)。
【請求項6】
可視性は、上から下、下から上、横方向、特定の領域又はそれらの組み合わせで制御される、請求項5記載の可視性制御デバイス。
【請求項7】
前記透明シートは、ガラス、ポリマー及びアクリルシートからなる材料群より選ばれる、請求項5記載の可視性制御デバイス。
【請求項8】
前記透明シートの粗さが10nm~3μmの範囲である、請求項5記載の可視性制御デバイス。
【請求項9】
前記透明接着剤は、ポリウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、α-シアノアクリレート系接着剤及びシリコン系接着剤からなる群より選ばれる、請求項5記載の可視性制御デバイス。
【請求項10】
前記スペーサは、ポリエチレンテレフタレート及びポリプロピレンシートからなる群より選ばれる、請求項5記載の可視性制御デバイス。
【請求項11】
前記シート間のギャップが10μm~500μmの範囲である、請求項5記載の可視性制御デバイス。
【請求項12】
前記可視性は1cm3/s~100cm3/sの範囲の液体流によって制御される、請求項5記載の可視性制御デバイス。
【請求項13】
前記可視性は1cm3/s~100cm3/sの範囲の速度の液体流によって均一に維持される、請求項5記載の可視性制御デバイス。
【請求項14】
前記ポンピングステーション[8]は、手動式ポンピング及び/又は電気式ポンピング機構によって制御される、請求項5記載の可視性制御デバイス。
【請求項15】
前記デバイスは、透明状態において80%~90%、かつ、半透明状態において5%~10%の範囲の光を透過する、請求項5記載の可視性制御デバイス。
【請求項16】
前記デバイスは、99%~100%のUV光線及び25%~30%のIR光線を遮る、請求項5記載の可視性制御デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可視性制御デバイスに関する。特に、本発明は、選択された領域における半透明状態と透明状態との間のトグルスイッチ選択を備えた可視性制御デバイスに関する。より具体的には、本発明は、ガラス/ポリマーの構成要素エッチングされたペイン及び液体組成物の屈折率整合による光制御透過が関与するスマート可視性制御デバイスを提供する。この方法は、電力の干渉を用い又は用いない、エッチングされたペイン間の液体組成物の量及び流れを制御することを含む。
【背景技術】
【0002】
現在、外界との光のやり取りのための広域切り替え可能なゲートとして機能するスマートパーティションパネルに対する大きな需要がある。適切な場所で事務所及び家に追加機能のないパーティションとしてポリマー材料又はガラスを見かけることは非常に一般的である。しかしながら、光透過を制御することでプライバシーを保護することは困難であり、パーティションの特定の性質とともにしばしば変化する。広く使用されているプライバシー設備の従来の方法は、ブラインド、スクリーン、カーテン、シャッター、くもりガラス又はそれらのそのような組み合わせなどの恒久的な備品である。これらの方法はプライバシーを向上するが、内部空間を占有し、頻繁で不便な清掃を必要とし、高い外光の利用可能性にもかかわらず人工光が必要となる。くもりガラスを使用しても、透明度をユーザーが制御することはできない。
【0003】
スマートウィンドウ又は切り替え可能な透明ウィンドウが開発されており、該ウィンドウは不透明になり、炎天下の日光を遮断又は反射することで、冷却デバイスのエネルギー及びコストを節約し、弱光条件で透明状態に戻って、自由に利用できる自然光の採取を強化し、太陽からの自由暖気を捕獲する。光透過率を変調するために屈折率適合の概念のみを利用する発明は、周知の温室効果ガス及びヒープ毒素である四塩化炭素をベース液体として、目及び気道に散発的な刺激を引き起こすことが知られているo-ジクロロベンゼンとともに使用するスマート調光ガラスを発明するUS2783682A及びCN103197438に記載されている。これらのデバイスは、傷のパターン形成に悩まされ、オン/オフ状態を切り替えている間に半透明状態ではリッピング様外観を生じた。切り替え可能なウィンドウへのエレクトロクロミック材料の使用は、CN101833211A及びUS20130242370A1に記載されている。これらのエレクトロクロミック材料を利用した調整可能なスマートウィンドウは、可視光透過率が3.5~62%にすぎず、高い太陽光吸収率、スケーラビリティの問題、サイクリングの増加に伴う切り替え時間の延長、高資本コストの傾向があり、透明度を切り替えるだけでなく、その状態を維持するために電圧を印加する必要がある。特開2014-134676号公報の発明は、よく制御されたガス交換システムを必要とする水素ガスを使用した水素化/脱水素化によって透明性を反転させるためにガスクロミック材料を利用している。これらのデバイスの安定性はなおも改善が必要である。スマートガラスの製造にUS3761165Aで使用されているフォトクロミック材料及びKR101792403で使用されているサーモクロミック材料は、透明度を切り替えるために電気を必要としないが、周期不安定性及び低い透過率に悩まされる。
【0004】
米国特許第5270843号明細書に議論されているポリマー分散液晶(PDLC)は、UV及び温度安定性が低く、「自己透明性」効果がある。ポリマー分散液晶は、光の波長が長くなると、後方散乱が減少するために、オフ/オン状態間で50~80%の低透過率変調を受ける。スマートレトロフィットウィンドウを生成するための米国特許第6429961号明細書に記載されている浮遊粒子デバイスに関連する問題は、長期不安定性、周期非耐久性、粒子の沈降及び凝集である。液晶デバイス及び浮遊型電気デバイスはどちらも、平均消費電力が20ワット/m2の一定の電源を必要とする。上記のデバイスで一般的に使用される透明導体であるスズドープ酸化インジウムは、インジウムの需要供給量が高いために、非常に膨張性がある。これらの透明な導体フィルムは、かすみやすく、したがって、散乱損失のために全体的な光透過率を低下させる。透明導体の製造に関連するその他の課題としては、大面積の製造及び規模設定性が挙げられる。
【0005】
Sangki Park及びSun-KyuLee(Applied Optics Vol. 55, Issue 9, pp.2457-2462(2016))は、省エネルギーで環境に優しい切り替え可能なガラスを得るための、パターン化されたプレート及び液体媒体としての脱イオン水から構成されたマイクロオプティカルパターンベースの選択的透過機構を記載している。しかしながら、超精密ダイヤモンドカッティングマシンを使用してパターンを生成すると、発明のコストがかかり、より大きなサイズのパーティションの製造には不適切になる。Daniel Wolfe及びK.W. Goossen(Optics Express Vol. 26, Issue 2, pp.A85-A98(2018))は3Dプリントされた幾何光学及び粘性のオプトフルイドサリチル酸メチルを利用した新しいオプトフルイドスマートガラスを考案した。特に小児集団において潜在的に致命的である3Dプリントされたフォトポリマー及びサリチル酸メチルは、当該発明を非常に高価で危険なものにする。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、既知のトグル切り替えデバイスに関連する頓挫を回避することを目的とし、費用効果が高く、サイズに融通性があり、リサイクル可能で、電力消費量が無視でき、そして産業規模での製造が可能なスケーラビリティのあるスマート可視性制御デバイスを開発することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の特徴は添付の図面の支援を受けて詳細に理解されうる。しかしながら、添付の図面は本発明の典型的な実施形態を例示し、したがって、本明細書の範囲を限定するものと考えられないことに留意されたい。
【0008】
図1図1は、a)デバイスの製造工程、b)デバイスの正面図、c)デバイスの傾斜図及びd)デバイスの上からの断面図を示す。
【0009】
図2図2は、デバイスの機能手順をa)完全な不透明状態、b)部分的な透明/不透明状態及びc)完全な透明状態として示す。
【0010】
図3図3は、半透明状態から透明状態にトグル切り替えするプロセスを示す。(a)デバイスが完全な半透明状態(内部に液体が充填されていない)、(b)デバイスが半透明から透明状態にトグル切り替えする(デバイス内に部分的に液体が充填されている)、(c)完全に透明な状態のデバイス(液体はデバイス内に完全に充填されている)、(d)デバイスが透明状態から半透明状態にトグル切り替えする(デバイス内に部分的に液体が充填されている)、(e)デバイスが完全な半透明状態(内部に液体が充填されていない)、(f)所与の波長範囲についてのデバイス無関係状態の透過率プロット:(g)成分A、(h)液体組成物M、(i)成分Bで充填されたデバイスのデジタル画像。
【0011】
図4図4は、様々な厚さのスペーサ(0、100、200、300、500μm)を使用して作成されたデバイスの透明状態から半透明状態へのトグル切り替えを示す。
【0012】
図5図5は、様々な種類のガラス(グリッドブラスト加工、サンドブラスト加工、レーザパターン加工)を使用して作成されたデバイスの半透明状態と透明状態のトグル切り替えを示す。
【0013】
図6a図6aは、グリットブラスト加工法で作成された粗面ガラスの光学プロファイラ及び走査型電子顕微鏡の画像を示す。
図6b図6bは、粗サンドブラスト加工法で作成された粗面ガラスの光学プロファイラ及び走査型電子顕微鏡の画像を示す。
図6c図6cは、微細サンドブラスト加工法で作成された粗面ガラスの光学プロファイラ及び走査型電子顕微鏡の画像を示す。
図6d図6dは、レーザアブレーション法で作成された粗面ガラスの光学プロファイラ及び走査型電子顕微鏡の画像を示す。
【0014】
図7図7は、アクリル系材料から作られたデバイスの半透明状態と透明状態との間のトグル切り替えを示す。ここで、(a)半透明状態、(b)液体を充填した後の透明状態、(c)半透明状態及び透明状態の両方でのデバイスの透過率を示す。
【0015】
図8図8は、ピストン方式のポンピング機構を備えたデバイスを示す。(a)概略図、(b)半透明状態のデバイス、(c)半透明/透明状態のデバイス、(d)完全透明状態のデバイス、及び、(e)取り付けられたデバイスをピストン(シリンジ)を使用して液体で充填するための詳細な手動式ピストン機構を示す。
【0016】
図9図9は、ベローズ圧縮/膨張方式のポンピング機構を備えたデバイスを示す。ここで、(a)ポンピング方法の概略図、(b)半透明状態のデバイス、(c)透明状態のデバイス、(d)ポンピング機構の近景図、及び、(e)ノブの回転を伴うポンピング機構の操作を提供する。
【0017】
図10図10は、空気圧縮機方式のポンピング機構を示す。(a)空気圧誘導流による液体流の概略図、(b)半透明状態のデバイス、(c)透明状態のデバイスである。
【0018】
図11図11は、(a)半透明状態、(b)着色液を充填した後の透明状態のカラーデバイス、及び、(c)半透明及び透明状態のデバイスのグラフ表示透過率を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
したがって、本発明は、可視性制御デバイス(A)において採用するための、10体積%~90体積%の範囲の芳香族アミン及び90体積%~10体積%の範囲のポリマーを含む相乗作用液体組成物を提供する。
【0020】
本発明はまた、10体積%~90体積%の範囲の芳香族アミン及び90体積%~10体積%の範囲のポリマーの相乗作用液体組成物を含む、不透明及び透明の制御される領域を有する可視性制御デバイス(A)であって、並置された2枚の透明シート[1及び3]から形成されたフレームワークを含み、片面が粗面化されている一方のシート[1]は、スペーサ[2]を介したギャップ[9]及び通気用孔[5]を備えて接着剤[6]で接着されてシールされ、該フレームワークは、該相乗作用液体組成物が充填されている液体ポンピングステーション[8]に、インレット/アウトレットポート[4]を介して接続されている、可視性制御デバイス(A)を提供する。
【0021】
本発明は、独特のデバイス構築法と、独特の組成の液体を充填し又は抜き出すことによって、透明から半透明に、またその逆に変化させることができる単純な方法によって作製されたスマートパーティションデバイスを提供する。
【0022】
本発明の実施形態の前述の説明は、例示の目的で提示されている。図、記載及び特許請求の範囲を参照して当業者にとって本開示に照らして多くの変更及び変形が可能であるため、網羅的であること又は開示された正確な形態に本発明を限定することを意図するものではない。さらに、本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるときに、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が明確に別段の指示をしない限り、複数形の参照を含むことに留意されたい。別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術的及び科学的用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
【0023】
本発明の1つの態様は、可視性制御デバイス(A)に採用するための、10体積%~90体積%の範囲の芳香族アミンと90体積%~10体積%の範囲のポリマーとを含んでなる液体組成物(M)である。
【0024】
本発明の1つの実施形態において、芳香族アミンはアニリンであり、かつ、ポリマーはポリエチレングリコールである。
【0025】
本発明の別の実施形態において、組成物は、場合により、着色化合物とともに形成される着色組成物(M1)であり、前記着色化合物は、限定するわけではないが、2-(1,3-ジヒドロ-3-オキソ-2H-インダゾール-2-イリデン)-1,2-ジヒドロ-3H-インドール-3-オン、2,2'-ビス(2,3-ジヒドロ-3-オキソインドリリデン)などからなる群より選ばれる。
【0026】
本発明の別の実施形態において、前記液体組成物の屈折率は1.480~1.580の範囲である。
【0027】
本発明の別の態様は、10体積%~90体積%の範囲の芳香族アミンと90体積%~10体積%の範囲のポリマーとの相乗作用液体組成物を含んでなる、不透明領域と透明領域とが制御される可視性制御デバイス(A)である。
【0028】
片面が粗面化された、さもなければ透明であるシートを形成するためのデバイス材料は、ガラス、ポリエチレンテレフタレートなどのポリマー、又は、ポリメチルメタクリレートなどのアクリルシートを含む群より選ばれる。例示的な目的のために、ガラス製のデバイスを図1に、アクリルシート製のデバイスを図7に示す。図1(a)を参照すると、デバイスの製造は、片面が粗面化された透明シート(1)を、もう一方の、片面が粗面化された又は滑らかなシート(3)の上に配置すること、及び、透明な接着剤(6)を使用して、ポリ塩化ビニル又はポリエチレンテレフタレート製のスペーサ(2)を配置することによって固定し、複合シート間にボイド(9)を作成することを含む。複合シートを側面からシールし、キャビティをすべての側面からブロックして、通気用の穴(5)と、液体(M)の流れ用のシートの平面へのインレット/アウトレット(4)のためのオプションを残す。コネクタパイプ(7)を介してデバイスのインレット/アウトレットポート(4)に接続された液体ポンピングステーション(8)が提供される。デバイスは、手動式又は電気式的手段を介して操作することができる。
【0029】
デバイスは、片面が粗面化され、さもなければ透明であるシート(1)が一緒に固定されている2つの(1)及び(3)により形成されたマイクロ流体キャビティを含む、選択された領域で、不透明状態(T~10%)と透明状態(T~85%)の間でトグル切り替え選択を行う。キャビティは、屈折率が透明シートの屈折率と正確に一致する液体で適切にポンピングすることによって充填され、したがって、内壁の粗さにもかかわらず、キャビティを通る光透過性を付与する。液体がないときに、粗面化された内壁面からの光散乱により、キャビティは半透明になる。このデバイスは、選択した領域(上から下、下から上、横方向又は特定の領域)で半透明状態と透明状態とのトグル切り替え選択も提供する。粗面化された表面に固有の半透明状態は、選択された領域の背景への液体の侵入を回避することによって保持されることができ、したがって透明状態の背景において所望の半透明パターンを生成し、又はその逆を生成する。
【0030】
本発明の1つの実施形態において、シート間のボイドは、100μm~500μmの範囲である。
【0031】
本発明の別の実施形態において、スペーサは、限定するわけではないが、ポリプロピレンシート及びポリエチレンテレフタレートを含む群より選ばれる。
【0032】
本発明の別の実施形態において、透明接着剤は、ポリウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、α-シアノアクリレート系接着剤及びシリコン系接着剤を含む群より選ばれる。
【0033】
本発明の別の実施形態において、液体組成物は、無色組成物(M)及び着色組成物(M1)を含む群より選ばれる。
【0034】
透明シートの少なくとも1つに粗さが存在するために、透明シートは通常の状態で半透明に見える(図2(a))。スペーサ(3)によって形成されたギャップに独特の組成の液体が充填され始めると、透明度が徐々に変化し(図2(b))、ギャップがこの新規の液体組成物で完全に充填されると、ウィンドウは完全に透明になる(図2(c))。形成されたキャビティは、手動式又は電子式ポンピングのいずれかによって液体(M)で充填される。
【0035】
手動による方法は、ピストン方式の機構(図8)、ベローズの圧縮及び膨張機構、又は、空気圧縮方式の機構が関与することができる。
【0036】
図8(a)を参照すると、ピストン方式の機構を備えた液体ポンピングステーション[8]は、パイプをシリンジポンピングシステムに接続するコネクタ[10]、ピストン-シリンジ壁[11]、液体用途の押し/引き用のピストンロッドヘッド[12]、ピストンロッドヘッドを締めるためのナット[13]、ピストン回転中に固定するために7に反対方向に締めるナット[14]、ピストンロッドを回転可能にするためのネジ口付きピストン壁のカバー[15]、ピストンロッド[16]、ピストンロッド回転ホルダを締め付けるためのナット[17]、ピストンロッド回転ホルダ[18]、ピストンロッドホルダのピストン回転中に固定するための[11]に反対方向に締めるナット[19]、及び、ピストンロッド用ネジホルダ[20]を含む。手動で操作して、ピストンロッドホルダ[18]を時計回り/反時計回りに回転させ、ピストンロッドヘッド[12]は、デバイス内の液体をそれぞれ押し又は引き、そのことが半透明状態から透明状態に又はその逆に状態を切り替える。
【0037】
本発明の1つの実施形態において、可視性は、上から下、下から上、横方向、特定の領域又はそれらの組み合わせで制御される。
【0038】
本発明の別の実施形態において、透明シートは、ガラス、ポリマー及びアクリルシートを含む材料の群より選ばれる。
【0039】
本発明のさらに別の実施形態において、透明シートの粗さは、10nm~3μmの範囲である。
【0040】
本発明のさらに別の実施形態において、透明接着剤は、ポリウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、α-シアノアクリレート系接着剤及びシリコン系接着剤を含む群より選ばれる。
【0041】
本発明のさらに別の実施形態において、スペーサは、ポリエチレンテレフタレート及びポリプロピレンシートを含む群より選ばれる。
【0042】
本発明のさらに別の実施形態において、シート間のギャップは、10μm~500μmの範囲である。
【0043】
前記可視性は、1cm3/s~100cm3/sの範囲の速度の液体流によって均一に維持される、請求項5記載の可視性制御デバイス。
【0044】
本発明のさらに別の実施形態において、ポンピングステーション[8]は、手動式ポンピング及び/又は電気式ポンピング機構によって制御される。
【0045】
図9(a)を参照すると、ベローズ圧縮/膨張方式のポンピングステーション[8]は、回転ロッド[21]、自然なベローズ膨張によって回転ロッドがシステムから外れるのを防ぐための金属ガスケット[22]、保持及び回転するための回転ロッドホルダ[23]、ベローズ圧縮/膨張ポンピングシステム用の外部ケーシング[24]、ベローズホルダ[25]、ベローズ[26]、ベローズ口コネクタ[27]、ロッドホルダ[28]、ネジ山とともにナットを保持するナットホルダ[29]、ロッドの回転を可能にするネジ山付きナット[31]、液体Mが充填されるベローズ内部の空間[32]、及びガラスにおける穴[4]を含み、ベローズ口[27]はデバイスに接続される。ガラス上のロッドホルダ[28]は、ロッドの回転中にロッドが自由に回転できるようにし、ベローズホルダ[26]は、回転ロッドホルダを時計回り及び反時計回りにそれぞれ回転させながら上下に動作する。この動作は、ロッドの回転を伴うベローズ圧縮/膨張機構に反映される。
【0046】
図10(a)を参照すると、空気圧誘導流機構を有する液体ポンピングステーション[8]は、手動式又は電気式空気圧縮機[33]、逆止弁[34]、液体容器[36]、空気弁[37]及びパイプのTジャンクション[38]を含む。
【0047】
本発明のさらに別の実施形態において、デバイスは、透明状態で80%~90%、半透明状態で5%~10%の範囲の光を透過する。
【0048】
本発明のさらに別の実施形態において、デバイスは、99%~100%のUV光線及び25%~30%のIR光線を遮る。
【0049】
液体(M)は2つの液体成分A及びBの相乗作用混合物であり、成分Aは、芳香族アミンからなる群より選ばれ、好ましくはアニリンであり、成分Bは、ポリエーテルから選ばれ、好ましくはポリエチレングリコール(PEG200)であり、これらは固定比率で一緒に混合されてMを形成する。成分A対B及びB対Aの混合溶液の比率は、10体積パーセント~90体積パーセントの範囲であることができる。成分A及び成分Bを使用して形成された混合物Mは、デバイスの粗面化された透明シートの屈折率に等しい屈折率を有する。
【0050】
組成物Mを調製するために、成分A及び成分Bは、特定の体積比(表1に示されるとおり)を取り、一緒に混合されて均一な相乗作用混合物を形成し、屈折率値は、表1に示されるアッベスの方法によって計算される。
【0051】
【表1】
【0052】
成分Aと成分Bの比率を変えて組成Mを形成すると、異なる透過率を生じ、それらを図3(g)~3(i)に示す。図3fに示すように、成分Aと成分Bの比率51.33:48.66が最良の結果を提供することに留意されたい。他のすべての実験では、粗面化されたガラスの屈折率と完全に一致し、最大の透明度を与える特定の比率A及びBの組成物Mの屈折率を選択する。作製したデバイスで組成物M(最高の透過率を提供)を使用して観察されたトグル切り替えを図3(a)~3(e)に示す。
【0053】
液体組成物(M1)を使用することにより、要求に応じてデバイスをカラフルにすることもできる。M1は2つの液体成分A及びBと、2-(1,3-ジヒドロ-3-オキソ-2H-インダゾール-2-イリデン)-1,2-ジヒドロ-3H-インドール-3-オン、2,2'-ビス(2,3-ジヒドロ-3-オキソインドリリデン)などを含む群より選ばれる任意の着色インクとを含み、一定の比率で混合し(A:Bが51.33:48.66体積%で混合して混合物Mを形成し、着色インクを、比率M:インク90:10体積%で添加して、最終着色混合物はM1である)、成分Aが芳香族アミンからなる群より選ばれ、好ましくはアニリンであり、成分Bがポリエーテルから選ばれ、好ましくはポリエチレングリコール(PEG200)であるM1を形成する。着色インクを含む特定の比率A及びBの組成物M1の屈折率は、好ましくは、粗面化されたガラス/アクリルシートの屈折率と完全に一致し、最大の透明度を付与する。
【0054】
透明状態と半透明状態とを切り替える時間は、デバイスに出入りする液体流の速度によって異なる。したがって、フローを変化させると、スイッチング状態にコントラストが生じうる。切り替え可能性は、1cm3/s~100cm3/sの範囲の速度の液体の流れによって均一に維持され、半透明状態から透明状態又は透明状態から半透明状態に切り替わる時間に約5~30秒かかることが観察される。
【0055】
液レベルを下げて透明状態から半透明状態に変換する間に、ギャップが狭いほど、半透明状態は乾燥する。間隔が大きいほど、状態は湿潤しており、間隔の大きさによっては滴り落ちる状況になる可能性がある。状態が湿潤しているほど、乾燥状態に移行するのにかかる時間が長くなる。間隔が大きいために湿潤性が増すので、滴下は繰り返し不可能な滴下パターンを有する可能性がある。半透明状態が乾燥しているほど、表面の引っかき傷及び欠陥粒子(存在する場合)から生じる欠陥は自己修復される。しかしながら、液レベルは乾燥状態では不均一で再現性がない場合があり、一方、間隔が広い湿潤状態では、液レベルは完全に水平である。ガラス系のデバイスの用途では、キャビティサイズは200~350μmの範囲になることができる。最適な条件は、液レベルを維持しながら自己修復性の状態の十分な乾燥性を達成するために、300~350μmの間隔を示す(図4)。液レベルの低下が遅いほど、乾燥した状態が達成される。したがって、様々な液体排出量は、乾燥状態でコントラストを生成することができる。
【0056】
透明性の質は、粗面化された表面への液体の保持特性が異なるため、表面粗さのタイプ及び透明シートのモルホロジーにも依存する。粗面化されたガラスは、金属グリットブラスト加工ガラス、粗サンドブラスト加工ガラス、微細サンドブラスト加工ガラス及び熱インプリントによるテクスチャー化ガラスを含む(表2)。
【0057】
【表2】
【0058】
熱インプリンティングによるテクスチャー化加工ガラスは、約135μmの粗さが大面積わたって均一に広がっているが、グリットブラスト加工ガラス及び粗サンドブラスト加工ガラスは、それぞれ約7μm及び約4μmの粗さがより大きな面積にわたって不均一に広がっている(図5)。微細サンドブラスト加工ガラスは、表面にわたって均一に広がっている約1μmの粗さが存在しているので、液体の保持を最小限かつ均一にし、デバイスを前の不透明状態から後の状態に迅速に回復するのに役立ち、前記デバイスに最適となる(図6及び表2)。半透明状態の不要な(液滴)領域は、金属グリット、粗サンドブラスト加工ガラスの白い円内で強調表示されている図5で顕著であり、一方、微細サンドブラスト加工ガラスデバイスでは、半透明状態でそのようなパターンは形成されない。しかしながら、テクスチャー化加工ガラスは透明性の問題がある。
【実施例
【0059】
実験
例1:図1を参照すると、少なくとも1枚(1)が粗面化された2枚のガラスシート(1)及び(4)が取り出され、縁が所望の厚さのポリエチレンテレフタレート製のスペーサ(2)とともに貼り付けられて、ガラス間にキャビティを作成する。ガラスの粗面はキャビティに面するようになっている。複合デバイスは、液体のインレット/アウトレット(3)用の開口部と、マイクロキャビティ内のガスを出し入れするための開口部を残して、すべての側面からシールされている。粗面化されたガラスと同じ屈折率を有する液体組成物(M)は、ガラス間のインレット/アウトレット(3)を介して手動で又はポンピングデバイスを介してキャビティに充填される。液体の充填中に透明度の変化を観察することができる。透過率は分光光度計を使用して測定され、スイッチング速度は単純なストップウォッチを使用して計算される。
【0060】
例2:図1を参照すると、少なくとも1枚(1)が粗面化された2枚のアクリルシート(1)及び(4)が取り出され、縁が所望の厚さのポリエチレンテレフタレート製のスペーサ(2)とともに貼り付けられて、ガラスの間にキャビティを作成する。アクリルシートの粗面は、キャビティに面するようになっている。複合デバイスは、液体のインレット/アウトレット(3)用の開口部と、マイクロキャビティ内のガスを出し入れするための開口部を残して、すべての側面からシールされている。粗面化されたガラスと同じ屈折率を有する液体混合物(M)は、ガラス間のインレット/アウトレット(3)を介して、容器に基づく配置を利用する空気圧誘導流機構によって電気圧縮機を使用してキャビティに充填される。液体の充填中に透明度の変化を観察できる。図7(a)は、デバイス内に液体がないときの半透明状態のデバイスを示している。さらに、図7(b)は、新規の液体組成物(M)で充填されたときの透明状態のデバイスを示している。図7(c)ではデバイスのUV-visスペクトルは、デバイス内に液体(M)を注入した後に、デバイスが透明になることを確認している。
【0061】
例3:例1及び例2で提供される方法を使用して作製されたデバイスは、ピストン方式のポンピング機構を利用する注射器を使用して液体組成物(M)で充填される。図8(b)では、流体がマイクロ流体チャネルからほぼ抜き出されており(ポンプレバーが上位置にある)、デバイスは均一に半透明になっている。チャネルを通過する液体の痕跡は見られない。マイクロ流体チャネルは、ポンプレバーを半分下げた状態でデバイスの高さの半分まで充填されると(図8(c))、部分的に半透明状態(上部)及び部分的に透明状態(下半分)になる。ここで「カーテン効果」を実現することができる。図8(d)は、マイクロ流体チャネルが液体で完全に充填されている(ポンプレバーが完全に下がっている)状態で、デバイスは完全に透明になる。チャネルの存在又は内部の液体の視覚的印象は見られないことに留意されたい。
【0062】
例4:例1及び例2で提供された方法を使用して作成されたデバイスは、ベローズ圧縮/膨張方式のポンピング機構を使用して液体組成物(M)で充填される(図9)。カーテンレベルは、それぞれ時計回りと反時計回りの方向でのノブの回転によって半透明状態と透明状態との間で切り替えることができる。デバイス(A)は、ロッド[28]を時計回りと反時計回りにそれぞれ回転させることにより、半透明状態から透明状態に又はその逆に変化される。ベローズホルダ[25]は、回転ロッドホルダ[28]を時計回りと反時計回りにそれぞれ回転させる間に、上下動する。この動作は、ロッドの回転を伴うベローズ[26]の圧縮/膨張機構に反映される。ベローズ[26]が圧縮されると、ベローズ内部の液体[32]はガラスデバイスの穴[4]及び[27]を通してデバイス[29]に押し込まれ、透明にし、ロッド[28]を反時計回りに回転させながら、ベローズ[26]が膨張すると、デバイスは半透明状態に切り替わる。
【0063】
液体は、ポンピング機構を備えたベローズを含む液体ポンピングステーション[8]内に隠されている(図9(a))。ノブを時計回りと反時計回りにそれぞれ回転させることにより、半透明状態と透明状態との間でカーテンレベルを必要に応じて維持できる(図9(b)~9(e))。この機構には、ベローズが完全に膨張された状態であっても、ノブハンドルが突き出ないという利点がある。このポンピング機構は、操作のための追加電力のコストに基づいて、IOT方式の操作にアップグレードできる。
【0064】
例5:例1及び例2で提供される方法を使用して作製されたデバイスは、空気圧誘導流機構を利用する電気圧縮機を使用して液体組成物(M)で充填される(図10)。電気圧縮機を使用して、デバイス内の容器内部で充填された液体(M)を押して透明状態になり(図10(c))、それを後に圧力解放してデバイスから引き出して、半透明状態にすることができる(図10(b))。空気圧縮機がオンになると、空気圧が発生し、逆止弁[34]を通って流れる。これにより、空気が圧縮機に戻らないようになり、容器[36]内に空気圧が発生し、一方、空気弁[37]は閉じた状態であろう。この空気圧は、パイプ[7]を介してインレット[4]を通して液体Mをガラスデバイスに押し出し、それにより、ガラスデバイスを透明状態に変換させる。デバイスを透明状態から半透明状態に切り替えるには、空気弁[37]を開く必要があり、これにより、液体容器[36]内に蓄積された空気圧が解放され、液体は重力流によりパイプ[7]を介してアウトレット[4]を通してガラスデバイスから容器[36]に逆流する。
【0065】
例6:例1及び例2で提供される方法を使用して作製されたデバイスは液体組成物(M1)で充填され、該液体組成物(M1)は、2つの液体成分A及びB、ここで、成分Aは、芳香族アミンからなる群より選ばれ、好ましくはアニリンであり、成分Bは、ポリエーテルより選ばれ、好ましくは、ポリエチレングリコール(PEG200)である、及び、M1を形成するのに固定比率で一緒に混合されたインディゴブルーカラーインクを含む。図11(a)は、デバイス内に液体がないときの半透明状態のデバイスを示し、図11(b)は、デバイスが着色液体組成物M1で完全に充填されたときの着色透明状態のデバイスを示している。
【0066】
透明状態のデバイスの透過率は約85%であり、半透明状態のデバイスの透過率は約5%である。このデバイスは、分光光度計を使用して測定して、99%を超える紫外線及び約25~30%の赤外線を遮ることができる。不透明から透明へ及び透明から不透明への切り替え速度は5~30秒である。
【0067】
可視性制御デバイスは、安価で再使用可能で容易に入手可能な材料を使用して作成され、5~30秒で不透明から透明又は透明から不透明状態に切り替える際に無視できる電力を使用する。本発明は、明確化された境界をもって鏡面透明状態と高度に半透明な状態との間の明確な切り替えを提供し、進行状態に先行状態の痕跡を残さない。任意のサイズの可視性制御デバイスは、リサイクル可能である安価な非危険構成要素を備えたそれぞれのサイズの透明シートを使用して製造することができる。重要なことに、デバイスは2つの状態のいずれかにある間はエネルギーを消費せず、手動で操作しない場合に、わずかな消費量のみが状態の切り替え中に使用される。この新しいクラスのデバイスは、その容易に適応可能な製造プロセス及び低コストにより、自動車及び現代インフラストラクチャ開発業界で幅広い用途を有することが考えられる。
図1(a)】
図1(b)】
図1(c)】
図1(d)】
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図6c
図6d
図7
図8(a)】
図8(b)】
図8(c)】
図8(d)】
図8(e)】
図9(a)】
図9(b)】
図9(c)】
図9(d)】
図9(e)】
図10(a)】
図10(b)】
図10(c)】
図11
【国際調査報告】