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特表2022-508624ポンガミア組成物、その調製方法および分析方法、ならびにそれらの使用
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(54)【発明の名称】ポンガミア組成物、その調製方法および分析方法、ならびにそれらの使用
(51)【国際特許分類】
   A23K 10/30 20160101AFI20220112BHJP
   A23J 1/14 20060101ALI20220112BHJP
   A23K 50/10 20160101ALI20220112BHJP
【FI】
A23K10/30
A23J1/14
A23K50/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021543987
(86)(22)【出願日】2019-10-03
(85)【翻訳文提出日】2021-06-01
(86)【国際出願番号】 US2019054579
(87)【国際公開番号】W WO2020072827
(87)【国際公開日】2020-04-09
(31)【優先権主張番号】62/741,351
(32)【優先日】2018-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521140870
【氏名又は名称】テルヴィーヴァ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】シッカ,ナヴィーン
(72)【発明者】
【氏名】クッシュ,ウィリアム ニューウェル
(72)【発明者】
【氏名】ラニ,ヴァムシ クリシュナ
【テーマコード(参考)】
2B005
2B150
【Fターム(参考)】
2B005BA01
2B150AA02
2B150AB02
2B150BC06
2B150CE25
2B150DD45
2B150DD57
(57)【要約】
本開示は、ポンガミア油料種子が本来有するカランジンおよびポンガモールを低濃度で有するポンガミア組成物、前述のポンガミア組成物を調製および使用する方法に関する。本開示はまた、ポンガミア組成物を分析する方法、およびポンガミア組成物の使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンガミア組成物をアルカン酸アルキル溶媒と混合して抽出混合物を準備することと、
前記抽出混合物にマイクロ波放射を照射して照射混合物を準備することと、
前記照射混合物を、抽出されたポンガミア組成物とアルカン酸アルキル抽出物とに分離し、前記アルカン酸アルキル抽出物中におけるカランジン濃度を測定することとを含む、方法。
【請求項2】
前記アルカン酸アルキル溶媒が酢酸エチルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ポンガミア組成物が脱油したポンガミア種子のケーキである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ポンガミア組成物が、機械的抽出、溶媒抽出、またはそれらの組み合わせによって得られる、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記アルカン酸アルキル抽出物中の前記カランジン濃度を測定することが、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって前記カランジン濃度を測定することを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
ポンガミアの油料種子を機械的に抽出することで、脱油したポンガミア種子のケーキを製造し、
ここで、脱油した前記ポンガミア種子のケーキは8~30重量%の油を含むことと、
脱油した前記ポンガミア種子のケーキをアルカン酸アルキル溶媒と混合することで抽出混合物を準備することと、
前記抽出混合物をミセラとポンガミア組成物とに分離し、
ここで、前記ポンガミア組成物は、(i)脱油した前記ポンガミア種子のケーキ中におけるカランジン濃度の20%未満であるカランジン濃度、または(ii)100ppm以下であるカランジン濃度を有するミールであることと、を含む、方法。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか一項に記載の方法によって測定したときに、前記ポンガミア組成物が、100ppm以下のカランジン濃度を有する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
脱油した前記ポンガミア種子のケーキが少なくとも200ppmのカランジン濃度を有する、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記ミセラが約4000ppm以上のカランジン濃度を有する、請求項6~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記ポンガミア組成物が、100ppm未満のポンガモール濃度を有する、請求項6~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記アルカン酸アルキル溶媒が酢酸エチルを含む、請求項6~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
ポンガミア組成物が、
カランジンと、
炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、タンニン、トリプシン阻害剤、他のフラノフラボノイド、およびカルコンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の成分と、を含み、
ここで、前記ポンガミア組成物は、100ppm以下のカランジン濃度を有し、
ここで、前記ポンガミア組成物はミールである、ポンガミア組成物。
【請求項13】
請求項1~5のいずれか一項に記載の方法によって測定したときに、前記ポンガミア組成物が、100ppm以下のカランジン濃度を有する、請求項12に記載のポンガミア組成物。
【請求項14】
前記ポンガミア組成物がポンガモールをさらに含む、請求項12または13に記載のポンガミア組成物。
【請求項15】
前記ポンガミア組成物が、100ppm以下のポンガモールの濃度を有する、請求項12~14のいずれか一項に記載のポンガミア組成物。
【請求項16】
アルカン酸アルキル溶媒をさらに含む、請求項12~15のいずれか一項に記載のポンガミア組成物。
【請求項17】
前記ポンガミア種子のミールが、5,000ppm未満のアルカン酸アルキル溶媒の濃度を有する、請求項16に記載のポンガミア組成物。
【請求項18】
前記アルカン酸アルキル溶媒が酢酸エチルを含む、請求項16または17に記載のポンガミア組成物。
【請求項19】
前記ポンガミア組成物が、乾燥重量で5%未満の油を含む、請求項12~18のいずれか一項に記載のポンガミア組成物。
【請求項20】
前記ポンガミア組成物が、乾燥重量で少なくとも30%のタンパク質を含む、請求項12~19のいずれか一項に記載のポンガミア組成物。
【請求項21】
前記ポンガミア組成物が、20~30重量%の総アミノ酸含量を有する、請求項12~20のいずれか一項に記載のポンガミア組成物。
【請求項22】
前記ポンガミア組成物が、50~70重量%の炭水化物を含む、請求項12~21のいずれか一項に記載のポンガミア組成物。
【請求項23】
前記ポンガミア組成物が、少なくとも200ppmのカランジン濃度を有する、脱油したポンガミア種子のケーキから得られる、請求項12~22のいずれか一項に記載のポンガミア組成物。
【請求項24】
請求項1~11のいずれか一項に記載の方法によって得られるか、または得ることができる、ポンガミア組成物。
【請求項25】
ポンガミア組成物が、
カランジンと、
炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、タンニン、トリプシン阻害剤、他のフラノフラボノイド、およびカルコンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の成分と、を含み、
ここで、前記ポンガミア組成物は100ppm以下のカランジン濃度を有し、前記カランジン濃度は、マイクロ波照射下において、アルカン酸アルキル溶媒を用いて前記ポンガミア組成物を処理することによって測定され、
ここで、前記ポンガミア組成物はミールである、ポンガミア組成物。
【請求項26】
請求項12~25のいずれか一項に記載のポンガミア組成物と、
ベース飼料とを含む、飼料組成物。
【請求項27】
前記飼料組成物が、少なくとも30重量%のポンガミア組成物を含む、請求項26に記載の飼料組成物。
【請求項28】
請求項12~25のいずれか一項に記載のポンガミア組成物、または請求項26または27に記載の飼料組成物を反芻動物に提供することを含む、反芻動物に飼料を与える方法。
【請求項29】
前記反芻動物がウシである、請求項28に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔関連出願の参照〕
本出願は2018年10月4日に出願された米国仮出願第62/741,351号の優先権および利益を主張し、その開示全体は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
〔技術分野〕
本開示は、一般に、ポンガミア油料種子の製品に関し、より具体的には、残留ポンガミア油、カランジンおよびポンガモールの低い濃度を有するポンガミア組成物、並びにそのようなポンガミア組成物を調製および使用する方法に関する。本開示はまた、本明細書に記載の方法によって、および当技術分野で公知の他の処理方法によって調製されたポンガミア組成物を分析するための方法に関する。本開示はまた、ウシおよび他の反芻動物のための飼料としてのポンガミア組成物の使用に関する。
【0003】
〔背景〕
ポンガミア種子のケーキはポンガミア油料種子からの油抽出の副産物であり、食品に使用するための潜在的な再生可能な蛋白質源を提供する。しかしながら、粗製のポンガミア種子のケーキには、残油と、カランジンやポンガモールなどの固有の化学成分とが含まれている。適切な食物源として使用するために、種子のケーキ中におけるカランジンおよびポンガモールの量を減少させることが望ましい。特に、カランジンおよびポンガモールはそれら自体の利点で経済的に価値があると確認されており、その結果、粗ポンガミア種子のケーキから高純度のカランジンおよびポンガモールを抽出するための様々な処理が検討されてきた。しかしながら、既存の方法はしばしば、ポンガミア種子のケーキからの残留油、カランジンおよびポンガモールの不完全な除去をもたらし、したがって、種子ケーキ自身の下流での使用を妨げる。
【0004】
現在、粗ポンガミア種子のケーキからカランジンおよびポンガモールをより完全かつ十分に抽出するための改良法と同様に、低濃度の残留油、カランジンおよびポンガモールを有するポンガミア組成物が必要とされている。
【0005】
さらに、改良された抽出方法の開発に対する主要な障害は、このような処理後における種子のケーキ中に残存するカランジンおよびポンガモールのレベルを評価するための標準化された方法がないことであった。抽出処理後のポンガミア種子のケーキ中の残留カランジンおよびポンガモールを定量するための多くの方法が現在存在するが、これらの方法はしばしば不正確および/または不明確である。
【0006】
分析方法の大部分は、カランジンおよびポンガモールの濃度を、対応するメタノールまたはヘキサン溶媒抽出物中に存在するこれらのカランジンおよびポンガモールという化学成分の濃度を測定することによって、ポンガミア組成物中のカランジンおよびポンガモールの濃度を評価し、これにより、代替的にポンガミア組成物中の濃度を評価する。しかしながら、このような方法はメタノールまたはヘキサン抽出の効率に依存し、このような効率は、分析される材料の性質およびその材料がそれまでに受けた処理の履歴に依存し、各方法によって変化するので、これらの方法によって報告されたポンガミア種子のケーキ中のカランジンおよび他の化合物の値は不正確となる。さらに、同じポンガミア種子のケーキにおけるサンプルについて、異なる分析方法による油、カランジン、およびポンガモールの様々な濃度が報告されており、前記分析方法ではしばしば、異なる処理にわたって内部的に一貫した参照スケールは提供されない。その結果、既存の分析方法に基づく異なる処理方法の有意義な比較は、本技術分野では困難であった。
【0007】
したがって、残留油、カランジンおよびポンガモールの低い濃度を有するポンガミア組成物、ならびにそのようなポンガミア組成物を製造するための代替方法だけでなく、一般的な様々な処理方法によって製造されるポンガミア組成物を分析するためのより正確な方法も必要とされている。
【0008】
〔概要〕
一態様では、ポンガミア組成物をアルカン酸アルキル溶媒と混合して抽出混合物を準備することと、前記抽出混合物にマイクロ波放射線を照射して照射混合物を準備することと、前記照射混合物を、抽出されたポンガミア組成物とアルカン酸アルキル抽出物とに分離し、アルカン酸アルキル抽出物中のカランジン濃度を測定することと、を含む方法が本明細書において提供される。
【0009】
別の態様では、第1のポンガミア組成物を準備し、ここで、第1のポンガミア組成物が機械的に抽出することで得られた脱油したポンガミア種子のケーキであって、8~30重量%の油を含むことと、第1のポンガミア組成物をアルカン酸アルキル溶媒と混合することで抽出混合物を準備することと、前記抽出混合物をミセラ(miscella)と第2のポンガミア組成物とに分離し、前記第2のポンガミア組成物は、(i)第1のポンガミア組成物中のカランジン濃度の20%未満であるカランジン濃度、または(ii)100ppm以下であるカランジン濃度を有することとを含む、方法が本明細書において提供される。
【0010】
さらに別の態様では、カランジンと、炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、タンニン、トリプシン阻害剤、他のフラノフラボノイド、およびカルコンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の成分とを含むポンガミア組成物が、本明細書において提供される。いくつかの変形例において、前記ポンガミア組成物は、100ppm以下のカランジン濃度を有する。特定の変形例において、前記カランジン濃度は、マイクロ波照射下において、アルカン酸アルキル溶媒を用いて、前記ポンガミア組成物を処理することによって測定される。
【0011】
特定の態様において、本明細書に記載された方法に従って製造されるポンガミア組成物が提供される。別の態様では、本明細書に記載されたポンガミア組成物のいずれかを含む飼料組成物が、本明細書において提供される。
【0012】
さらに他の態様では、反芻動物に給餌する方法であって、本明細書に記載されたポンガミア組成物または本明細書に記載された飼料組成物のいずれかを、前記反芻動物に提供することを含む方法が提供される。
【0013】
〔図面の簡単な説明〕
本出願は、添付の図面と共に以下の説明を参照することによって理解することができる。
【0014】
図1は、ポンガミア組成物を分析するための例示的なプロセスを示す。
【0015】
図2は、100ppm以下であるカランジン濃度を有するポンガミア組成物を調製するための例示的なプロセスを示す。
【0016】
図3Aおよび3Bは、脱油したポンガミア種子のケーキから、様々なメタノールベースの抽出方法を用いて抽出されたカランジンおよびポンガモールの総濃度(出発物質の量に対する、ppmに調整された)を比較する棒グラフを示す。
【0017】
図4Aおよび4Bは、脱油したポンガミア種子のケーキから、様々な抽出方法と組み合わせて様々な溶媒(メチルtert-ブチルエーテル、エタノール、ヘキサン、トルエン、および酢酸エチル)を用いて抽出された、カランジンおよびポンガモールの総濃度(出発物質の量に対する、ppmに調整された)を比較する棒グラフを示す。
【0018】
図5Aおよび図5Bは、溶媒として酢酸エチルまたはイオン液体を用いて、マイクロ波に補助された抽出を用い、脱油したポンガミア種子のケーキから抽出されたカランジンおよびポンガモールの総濃度(ppm単位、出発物質量で調整)を比較した棒グラフを示す。
【0019】
図6Aおよび6Bは、脱油したポンガミア種子のケーキから、図3A~5Bに示される様々な方法および溶媒において抽出されたカランジンおよびポンガモールの総濃度(出発物質の量に対する、ppmに調整された)の比較を示す。
【0020】
図7A~7Bは、脱油したポンガミア種子のケーキから、マイクロ波に補助された溶媒抽出と組み合わせ、様々なアルカン酸アルキル溶媒を用いて抽出されたカランジンおよびポンガモールの観察された総濃度(出発物質の量に対する、ppmに調整された)についてのバー(bar)を示す。
【0021】
図8Aおよび8Bは、マイクロ波に補助された酢酸エチル抽出の分析によって測定された、様々な機械的処理に供されたポンガミア種子のケーキ中におけるカランジンおよびポンガモールの残留濃度(出発物質の量に対する、ppmに調整された)を比較する棒グラフを示す。
【0022】
図9Aおよび9Bは、マイクロ波に補助された酢酸エチル抽出の分析によって測定された、溶媒抽出処理と組み合わせた様々な機械的処理に供されたポンガミア種子のケーキ中におけるカランジンおよびポンガモールの残留濃度(ppm、出発物質量について調整された)を比較する棒グラフを示す。
【0023】
〔詳細な説明〕
以下の説明は、例示的な方法、パラメータなどを記載する。しかしながら、そのような説明は本開示の範囲に対する限定として意図されておらず、代わりに、例示的な実施形態の説明として提供されることが認識されるべきである。
【0024】
以下の説明は、低濃度のカランジンおよびポンガモールを有するポンガミア組成物、ならびに低濃度のカランジンを有するポンガミア組成物を調製および使用する方法、同様にポンガミア組成物を分析する方法に関する。
【0025】
〔ポンガミア組成物の分析方法〕
いくつかの態様において、本明細書中に提供されるのは、ポンガミア組成物を分析する方法である。いくつかの実施形態では、ポンガミア中のカランジンおよびポンガモールの濃度を測定する方法が本明細書に提供される。
【0026】
ポンガミア(「Cytisus pinnatus」、「Dalbergia arbore」、「Derris indica」、「Galedupa pungum」、「karanj」、「Millettia pinnata」、「pongamia」、「pongamia」、「pongamia glabra」、「Pterocarpus flavus」、「pongamia pinnata」、および「Robinia mitis」、「Indian beech」、および「mempari」としても知られる)から採取された油料種子は再生可能なオイル源として高く評価されている。例えば、非石油ベースの燃料源への新たな利益が、世界の多くの地域で、バイオディーゼルを生成するための供給原料としてのポンガミア油の使用をもたらした。
【0027】
ポンガミア油料種子から油を抽出した後に残る脱油されたポンガミア種子のケーキは、栄養補給剤として使用することができるタンパク質の潜在的に継続可能な供給源として長い間認識されてきた。しかしながら、脱油したポンガミア種子のケーキは、高濃度のカランジンおよびポンガモールを含有する。これらの高濃度は、一般的に、健康に有害な影響を与えずに食品において種子ケーキを使用することを妨げてきた。これらの化合物は、種子のケーキを非食用化し、ヒトおよび動物にとって潜在的に有害なものにすることがある。食用のポンガミア組成物を開発するための以前の試みは、カランジンの濃度および消費を目的とした他の抗栄養素についての一貫した許容可能な最大閾値がまだ確立されていないという事実のために、部分的に不成功であった。さらに、ポンガミア組成物を分析するための既存の方法は、不正確であり、信頼できず、このため、さらに許容可能な最大カランジン濃度を決定することもちろん、ポンガミア組成物中に存在するカランジンの濃度を評価することは、大変な試みである。したがって、ポンガミア組成物中に存在するカランジンおよび他の抗栄養化合物のレベルを測定するためのより正確な方法が依然として必要とされている。
【0028】
本開示はポンガミア組成物を分析する方法、すなわち、ポンガミア油性種子に固有のカランジンおよび他の化合物の濃度を、既存の方法よりも高い精度および明確さで測定する方法を提供することによって、この必要性に対処する。具体的には、いくつかの態様では本開示がポンガミア組成物中のカランジンおよびポンガモールの濃度を決定するためのマイクロ波に補助された溶媒抽出の分析方法を提供する。このような方法での使用に適した溶媒は本明細書に記載されており、アルカン酸アルキルを含む溶媒を含むことができる。
【0029】
驚くべきことに、本開示の分析方法が、以前に存在する方法よりもポンガミア組成物中のカランジンおよびポンガモールの正確な測定を提供するだけでなく、ヘキサンおよびメタノールベースの検定を使用した同様の従来の方法が、処理されたポンガミア組成物中の残留カランジンの濃度を有意に過小報告することも見出された。マイクロ波放射との組み合わせを含み、少なくとも1つのアルカン酸アルキルを包含するアルカン酸アルキル溶媒の使用は、ポンガミア組成物からのカランジンおよびポンガモールの抽出効率の改善および、結果的に、処理後のポンガミア組成物に残存する残留カランジンおよびポンガモールの定量化の改善につながる。したがって、本明細書に記載の分析方法は、従来のヘキサンおよびメタノールベースの方法で検出することができる濃度よりも低い濃度での、様々なポンガミア由来組成物中のカランジンおよびポンガモールの存在を検出および定量する、広く適用可能であるが信頼できる手段を提供する。
【0030】
一態様では、本明細書で提供されるのはポンガミア組成物を分析するための方法であって、この方法は、ポンガミア組成物をアルカン酸アルキル溶媒と混合して抽出混合物を準備することと、抽出混合物にマイクロ波放射を照射して照射混合物を準備することと、照射混合物を抽出ポンガミア組成物とアルカン酸アルキル抽出物とに分離することと、アルカン酸アルキル抽出物中のカランジンおよびポンガモールの濃度、このような、ポンガミア組成物中の対応する濃度を代用物によって測定することとを含む方法である。別の態様では、本明細書で、ポンガミア組成物をマイクロ波照射下においてアルカン酸アルキル溶媒で処理することを含む、ポンガミア組成物中のカランジンおよびポンガモールの濃度を測定する方法が提供される。
【0031】
図1を参照すると、プロセス100は、ポンガミア組成物を分析するための例示的なプロセスである。ステップ102において、ポンガミア組成物が準備される。ポンガミア組成物は、ステップ104においてアルカン酸アルキル溶媒と混合され、それによって抽出混合物を提供する。抽出混合物は、ポンガミア組成物およびアルカン酸アルキル溶媒を含む。抽出混合物は、ステップ106においてマイクロ波放射で照射され、照射混合物を準備する。照射混合物は、ステップ108で分離されて、抽出されたポンガミア組成物およびアルカン酸アルキル抽出物を生成する。ステップ110において、アルカン酸アルキル抽出物を分析する。
【0032】
他の変形例では、プロセス100が追加の処理工程を含むことができることを理解されたい。さらに他の変形例では、プロセス100の特定の工程を省略することができる。
【0033】
一変形例ではポンガミア組成物を分析するための方法が提供され、この方法はポンガミア組成物をアルカン酸アルキル溶媒と混合して抽出混合物を準備することと、抽出混合物にマイクロ波放射線を照射して照射混合物を準備することと、照射混合物を抽出ポンガミア組成物およびアルカン酸アルキル抽出物に分離することと、アルカン酸アルキル抽出物中のカランジン濃度を測定することとを含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、ポンガミア組成物はポンガミア種子を含む。他の実施形態では、ポンガミア組成物は脱油したポンガミア種子のケーキを含む。特定の実施形態では、ポンガミア組成物はポンガミア種子および/または脱油したポンガミア種子のケーキを含む。
【0035】
ポンガミア組成物が脱油したポンガミア種子のケーキである前述の変形例では、脱油したポンガミア種子のケーキは機械的抽出によって得られる。特定の実施形態では、脱油したポンガミア種子のケーキはポンガミア種子の機械的抽出によって得られる。他の実施形態では、脱油したポンガミア種子のケーキはポンガミア種子のケーキの機械的抽出によって得られる。特定の実施形態では、脱油したポンガミア種子のケーキは連続圧搾機圧搾(expeller press)を用いた機械的抽出によって得られる。ポンガミア組成物が脱油したポンガミア種子のケーキを含む他の実施形態では、脱油したポンガミア種子のケーキは、ポンガミア種子またはポンガミア種子のケーキの溶媒抽出によって得られる。特定の実施形態では、脱油したポンガミア種子のケーキは、酢酸エチルなどの少なくとも1つのアルカン酸アルキルを含有するアルカン酸アルキル溶媒を用いたポンガミア種子のケーキの溶媒抽出によって得られる。ポンガミア組成物が脱油したポンガミア種子のケーキを含むさらに他の実施形態において、脱油したポンガミア種子のケーキは、機械的抽出、溶媒抽出、またはそれらの組み合わせによって得られる。
【0036】
前述の方法のいくつかの実施形態では、ポンガミア組成物をアルカン酸アルキル溶媒と混合する。いくつかの変形例において、アルカン酸アルキル溶媒は、少なくとも1つのアルカン酸アルキルを含む溶媒である。特定の変形例において、溶媒は1つのアルカン酸アルキルを含む。他の変形例では、溶媒はアルカン酸アルキルの混合物を含む。アルカン酸アルキル溶媒はアルカン酸アルキルのみを含有してもよく、あるいはアルカン酸アルキルではない1つ以上のさらなる共溶媒を含有する可能性がある。いくつかの実施形態において、ポンガミア組成物は、少なくとも1つのアルカン酸アルキルを含有するアルカン酸アルキル溶媒と混合させられる。特定の実施形態では、アルカン酸アルキル溶媒が少なくとも1つのアルカン酸アルキルと、アルカン酸アルキルではない1つ以上の共溶媒とを含む。他の実施形態では、アルカン酸アルキル溶媒が少なくとも1つのアルカン酸アルキルを含有するが、アルカン酸アルキルではない共溶媒を含有しない。いくつかの変形例において、「アルカン酸アルキル」は、カルボン酸基の水素原子がアルキル基によって置換されている、少なくとも1つのエステル基を含む。特定の変形例において、アルカン酸アルキルは、カルボン酸基の水素原子がアルキル基によって置換されている1つのエステル基を含む。
【0037】
溶媒のいくつかの実施形態では、アルカン酸アルキルのアルキルがメチル、エチル、プロピル、またはブチルである。他の実施形態では、溶媒がアルカン酸メチル、アルカン酸エチル、アルカン酸プロピル、またはアルカン酸ブチル、またはそれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態では、溶媒がアルカン酸エチルを含む。いくつかの実施形態では、アルカン酸がエタン酸、プロパン酸、ブタン酸、またはペンタン酸である。特定の実施形態では、溶媒がエタン酸アルキル、プロパン酸アルキル、ブタン酸アルキル、ペンタン酸アルキル、またはそれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態では、溶媒はエタン酸アルキルを含む。特定の実施形態では、溶媒は酢酸エチルを含む。他の実施形態では、溶媒が酢酸エチルである。
【0038】
いくつかの実施形態において、アルカン酸アルキル溶媒は、メタン酸メチル、エタン酸メチル、プロパン酸メチル、ブタン酸メチル、ペンタン酸メチル、メタン酸エチル、エタン酸エチル、プロパン酸エチル、ブタン酸エチル、ペンタン酸エチル、メタン酸プロピル、エタン酸プロピル、プロパン酸プロピル、ブタン酸プロピル、ペンタン酸プロピル、メタン酸ブチル、エタン酸ブチル、プロパン酸ブチル、ブタン酸ブチル、およびペンタン酸ブチル、ならびにそれらの任意の組合せからなる群から選択されるアルカン酸アルキルを含む。特定の実施形態では、アルカン酸アルキル溶媒はエタン酸メチル、プロパン酸メチル、ブタン酸メチル、メタン酸エチル、エタン酸エチル、プロパン酸エチル、ブタン酸エチル、メタン酸プロピル、エタン酸プロピル、プロパン酸プロピル、ブタン酸プロピル、メタン酸ブチル、エタン酸ブチル、プロパン酸ブチル、およびブタン酸ブチル、ならびにそれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるアルカン酸アルキルを含む。
【0039】
また、国際純正応用化学連合(IUPAC)命名規格に従って本明細書で使用される化学名は、それらの対応する一般名、例えば、エタン酸エステルについては酢酸エステル、プロパン酸エステルについてはプロピオン酸エステル、ブタン酸エステルについては酪酸エステル、ペンタン酸エステルについては吉草酸エステルなどによって言及されてもよいことも認識されるべきである。そのようなものとして、エタン酸アルキルは、酢酸エステルとも呼ばれ得る。
【0040】
他の実施形態では、本方法は、ポンガミア組成物を少なくとも1つの式(I)のアルカン酸アルキルを含む溶媒と組み合わせることを含み、
【化1】

式中、
はC-Cのアルキルであり、
は、水素またはC-Cのアルキルである。
【0041】
いくつかの実施形態では、RがC-Cのアルキルであり、Rが水素またはC-Cのアルキルである。特定の実施形態では、RおよびRが独立したC-Cのアルキルである。特定の他の実施形態ではRがC-Cのアルキルであり、Rは水素である。
【0042】
がC-Cのアルキルであるいくつかの実施形態では、RはCH-、CHCH-、CHCHCH-、(CHCH-、CHCHCHCH-、CHCH(CH)CH-、(CHCHCH-、または(CHC-である。特定の実施形態では、RがCHCH-である。他の実施形態ではRがCHCHCHCH-である。さらに別の実施形態では、RはCHCHCH-である。
【0043】
いくつかの実施形態では、Rは水素である。他の実施形態では、RがC-Cのアルキルである。RがC-Cのアルキルであるいくつかの実施形態では、RはCH-、CHCH-,CHCHCH-、(CHCH-、CHCHCHCH-、CHCH(CH)CH-、(CHCHCH-、または(CHC-である。特定の実施形態では、Rが水素、CH-、CHCH-、またはCHCHCH-である。
【0044】
さらに別の実施形態では、RはCHCHであり、RはCH-である。いくつかの実施形態において、RはCHCH-またはCHCHCHCH-であり、Rは水素である。他の実施形態では、RはCHCHCH-であり、RはCHCHCH-またはCHCHCHCH-である。
【0045】
他の実施形態では、RはC-Cのアルキルである。さらに他の実施形態では、Rはメチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。特定の実施形態では、Rはエチルである。いくつかの実施形態では、RはC-Cのアルキルである。特定の実施形態では、Rはエチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、またはtert-ブチルである。他の実施形態では、Rが水素またはC-Cのアルキルである。特定の実施形態では、Rは水素、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。特定の実施形態では、Rはメチルである。さらに他の実施形態では、Rはエチルであり、Rはメチルである。
【0046】
本開示の分析方法は、本明細書に記載のアルカン酸アルキル溶媒をマイクロ波放射と組み合わせて使用し、カランジンおよびポンガモールの高い抽出効率を提供する。それによって、本開示の分析方法は、例えば、メタノールまたはヘキサン抽出に基づく他の分析方法よりも、カランジン濃度のより正確な測定をもたらす。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される分析方法において使用されるアルカン酸アルキル溶媒は、特定の共溶媒を除外する。前述の分析方法のいくつかの実施形態では、ポンガミア組成物と混合されるアルカン酸アルキル溶媒は、アルコール、アルカン、ケトン、エーテル、および/または芳香族炭化水素を含まない。特定の実施形態では、溶媒はメタノール、エタノール、プロパノール、ヘキサン、メチルtert-ブチルエーテル、ジエチルエーテル、トルエン、ベンゼン、またはアセトンを含まない。さらに他の実施形態では、アルカン酸アルキル溶媒は、例えば、コハク酸エステル、セバシン酸エステル、グルタル酸エステル、またはマロン酸エステルのようなジケトンまたはジエステルを含まない。
【0047】
しかしながら、いくつかの変形例において、アルカン酸アルキル溶媒は、上記に開示された排除された溶媒の痕跡量または残留レベルを含み得ることが認識されるべきである。これらの追加溶媒の痕跡は、例えば、標準的な化学的製造または取扱い手順によってアルカン酸アルキル溶媒中に導入されてもよい。メタノールまたはヘキサンなどの溶媒の残留レベルは、アルカン酸アルキル溶媒中の総不純物の、標準的な分析測定に許容されると考えられる特定の閾値未満に維持されてもよく、これにより、本明細書に記載される分析方法の効力は、有意に影響されない。例えば、いくつかの実施形態では、アルカン酸アルキル溶媒がアルカン酸アルキル溶媒ではない1つ以上のさらなる溶媒を含み、1つ以上のさらなる溶媒の濃度の合計は、溶媒の5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、または1%未満である。
【0048】
いくつかの実施形態では、この方法がポンガミア組成物とアルカン酸アルキル溶媒とを混合して抽出混合物を提供することを含む。特定の実施形態では、ポンガミア組成物とアルカン酸アルキル溶媒とを混合することは、ポンガミア組成物とアルカン酸アルキル溶媒とを一緒に混合、撹拌または乱流撹拌して、抽出混合物を準備することを含み得る。他の実施形態において、ポンガミア組成物とアルカン酸アルキル溶媒とを混合することは、ポンガミア組成物およびアルカン酸アルキル溶媒を加熱して抽出混合物を準備することを含み得る。また、ポンガミア組成物およびアルカン酸アルキル溶媒は、混合する前に、個々に撹拌または乱流撹拌または加熱してもよいことを認識すべきである。また、本開示の方法は、例えば、ポンガミア組成物とアルカン酸アルキル溶媒とが混合される持続時間、それらが混合される温度および/または圧力、混合されるポンガミア組成物とアルカン酸アルキル溶媒との比率、および粒度分布などのポンガミア組成物の他の物理的特性を含む、混合工程の一部であり得る他のパラメータの変形を提供することも認識されるべきである。
【0049】
いくつかの実施形態では、抽出混合物は照射混合物を提供するために照射される。特定の実施形態において、抽出混合物は、マイクロ波放射で照射されて、照射混合物を準備する。いくつかの実施形態では、抽出混合物はマイクロ波抽出器を使用して照射される。他の実施形態において、本開示はまた、例えば、抽出混合物が照射されるマイクロ波放射の持続時間、温度、圧力、および周波数を含む、照射工程に関連し得るパラメータの変形を提供する。
【0050】
アルカン酸アルキル溶媒とマイクロ波放射との組み合わせの効力のおかげで、本開示の分析方法は、ソックスレー抽出、水酸化ナトリウムを用いたポンガミア種子もしくは種子のケーキの事前浸漬、または臨界未満の水/水蒸気を用いたポンガミア種子もしくは種子のケーキの事前処理など、既存の分析方法で一般に使用される特定の技術を必要としないことに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、本開示はソックスレー抽出を含まない分析方法を提供する。他の実施形態では、分析方法は、塩基(例えば、水酸化物溶液)中にポンガミア種子または種子のケーキを浸漬することを含まない。
【0051】
いくつかの実施形態では、照射混合物が固体成分と液体成分とに分離される。固体成分は、本明細書では抽出ポンガミア組成物と称され、液体成分は溶媒抽出物(または代替的にはアルカン酸アルキル抽出物)と称される。照射混合物は、固液分離のために当技術分野で公知の任意の適切な方法によって、抽出ポンガミア組成物および溶媒抽出物に分離され得る。例えば、特定の実施形態において、照射混合物は、遠心分離によって分離される。いくつかの実施形態において、照射混合物は、デカンテーションによって分離される。他の実施形態において、照射混合物は、濾過によって分離される。
【0052】
いくつかの実施形態では、抽出ポンガミア組成物は、アルカン酸アルキル溶媒と混合したポンガミア組成物中に元々存在していた任意の固体物質および/または固有の化学成分を含む。しかしながら、これらはアルカン酸アルキル溶媒に不溶性であり、従って抽出物の液相に分配されなかった。
【0053】
いくつかの変形例において、溶媒抽出物は、アルカン酸アルキル溶媒(アルカン酸アルキルおよび任意の共溶媒を含む)およびポンガミアに固有の特定の化学成分を含む。特定の化学成分は、ポンガミア組成物からアルカン酸アルキル溶媒中に抽出した。いくつかの実施形態では、抽出物はフラノフラボノイドを含む。フラノフラボノイドは、例えば、フラボン、フラボノール(例えば、カランジン)およびジベンゾイルメタン(例えば、ポンガモール)を含む亜網(sub-classes)によってさらに同定され得る。特定の実施形態では、抽出物はカランジンを含む。他の実施形態では、抽出物はポンガモールを含む。いくつかの実施形態では、抽出物はカランジンおよび他のフラノフラボノイドを含む。いくつかの実施形態では、抽出物は、カランジン、ポンガモール、ランセオラチン、カンジョン、ポンガグラブロン、ポンガグラボール、オバリホリン、サナガノン、ピンナチン、ガマチン、ポンゴン、グラボン、カランジョノール、ポンガピン、パキカリン(pachycarin)、ポンガグラボールメチルエーテル、イソポンガグラボール、メトキシイソポンガグラボール、ポンゴルメチルエーテル、ミルトカリキシン(millettocalyxin)、6-メトキシイソポンガグラボール、ポンガモシドA、ポンガモシドB、ポンガノンXI、ポンガモシドC、グラブラI、オバリテノン、ポンガノンIX、およびポンガロテンからなる群より選択される少なくとも1つ以上のフラノフラボノイドを含む。
【0054】
いくつかの実施形態では、照射混合物の抽出ポンガミア組成物および溶媒抽出物への分離に続いて、本方法は、溶媒抽出物を分析することをさらに含む。本明細書に記載されるように、溶媒抽出物を分析する工程は、溶媒抽出物中の特定の化学成分の濃度を測定することを含み、これは、ポンガミア組成物中に元々存在する当該の化学成分の濃度の代替測定として役立つ。いくつかの実施形態では、本方法が溶媒抽出物中の1つ以上のフラノフラボノイドの個々の濃度を測定することを含む。特定の実施形態では、本方法が溶媒抽出物中のカランジン濃度を測定することを含む。他の実施形態において、本方法が溶媒抽出物中のポンガモール濃度を測定することを含む。
【0055】
溶媒抽出物中のカランジン、ポンガモールおよび他のフラノフラボノイドの濃度の測定は、当技術分野で知られている分析分離および検出技術を使用して行うことができる。いくつかの実施形態において、カランジン、ポンガモールおよび他のフラノフラボノイドの濃度は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって測定される。他の実施形態において、カランジン、ポンガモールおよび他のフラノフラボノイドの濃度は、HPLC-質量分析(HPLC-MS)によって測定される。特定の実施形態において、カランジン、ポンガモールおよび他のフラノフラボノイドの濃度は、HPLC-タンデム質量分析(HPLC-MS/MS)によって測定される。いくつかの実施形態において、カランジン、ポンガモールおよび他のフラノフラボノイドの濃度は、HPLC-紫外-可視分光光度法(HPLC-UV-vis)によって測定される。
【0056】
いくつかの変形例では、本明細書に記載される分析方法は「マイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出分析法」と呼ばれてもよい。特定のアルカン酸アルキルがアルカン酸アルキル溶媒に使用される特定の実施形態では、抽出は使用される特定のアルカン酸アルキルによってより具体的に言及されてもよい。例えば、アルカン酸アルキル溶媒が酢酸エチルを含む前述の方法の特定の実施形態では、分析方法は「マイクロ波支援酢酸エチル抽出分析法」と呼ばれてもよい。
【0057】
「マイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出分析法」への言及は、アルカン酸アルキル溶媒が、少なくとも1つのアルカン酸アルキル溶媒と、任意選択でアルカン酸アルキルではない1つ以上の共溶媒とを含む実施形態を含むことを認識されたい。例えば、「マイクロ波支援酢酸エチル抽出分析法」は、酢酸エチルと、任意選択で1つ以上の共溶媒とを含むアルカン酸アルキル溶媒の使用を指すことができる。
【0058】
〔ポンガミア組成物の調製方法〕
上記のように、低濃度の残留油、カランジンおよびポンガモールを有するポンガミア組成物を調製する目的で改良された方法を開発するための従来の努力は、このような濃度を測定するための既存の分析方法の信頼性の欠如および不一致によって、以前は妨げられていた。しかしながら、低濃度のカランジンを有するポンガミア組成物を調製するための改善された方法の開発は、今や、上記の分析方法のおかげで可能になる。上記のような分析方法は、カランジン濃度測定のためのより高い精度および信頼性を提供する。したがって、本開示は、ポンガミア種子および種子のケーキからカランジンおよび他のフラノフラボノイドを除去するためのより効率的な方法を提供する。本開示は、以下に記載されるような、ポンガミア組成物が低いカランジン濃度を有するポンガミア組成物の調製方法を含む。より具体的には、本開示は、ポンガミア組成物がカランジンを含み、100ppm以下のカランジン濃度を有するポンガミア組成物の調製方法を提供する。
【0059】
1つの態様において、本明細書において、上記のマイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出分析法によって測定されるような、低いカランジン濃度を有するポンガミア組成物の調製方法が提供される。いくつかの実施形態では、本明細書において、上記のマイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出分析法によって測定されるような、100ppm以下のカランジン濃度を有するポンガミア組成物の調製方法が提供される。他の実施形態では、本明細書において、得られた最初のまたは第1のポンガミア組成物と比較して、上記のマイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出分析法によって測定されるような、20%より少ないカランジンを有するポンガミア組成物の調製方法が提供される。
【0060】
一態様では、本明細書で提供されるのはポンガミア組成物を調製するための方法であって、この方法は第1のポンガミア組成物をアルカン酸アルキル溶媒と混合して抽出混合物を提供することと、抽出混合物を分離してミセラおよび第2のポンガミア組成物を提供することとを含み、第2のポンガミア組成物が(i)第1のポンガミア組成物中のカランジン濃度の20%未満であるカランジン濃度、または(ii)100ppm以下のカランジン濃度を有する。
【0061】
図2を参照すると、プロセス200は、ポンガミア組成物を調製するための例示的なプロセスである。ステップ202において、第1のポンガミア組成物が準備される。第1のポンガミア組成物は、ステップ204においてアルカン酸アルキル溶媒と混合させられ、それによって抽出混合物を準備する。抽出混合物は、ステップ206で分離されて、第2のポンガミア組成物およびミセラを生成する。
【0062】
他の変形例では、プロセス200が追加の処理工程を含むことができることを理解されたい。さらに他の変形例では、プロセス200の特定の工程を省略することができる。
【0063】
一変形例では、第1のポンガミア組成物を準備することと、第1のポンガミア組成物を、少なくとも1種のアルカン酸アルキルを含む溶媒と混合して抽出混合物を準備することと、抽出混合物を、ミセラおよび第2のポンガミア組成物に分離することとを含むポンガミア組成物の調製方法が提供される。特定の変形例では、第2のポンガミア組成物は(i)第1のポンガミア組成物におけるカランジン濃度の20%未満のカランジン濃度、または(ii)100ppm以下のカランジン濃度を有する。
【0064】
いくつかの実施形態では、第1のポンガミア組成物は、ポンガミアの木または植物(「Cytisus pinnatus」、「Dalbergia arborea」、「Derris indica」、「Galedupa pungum」、「Karanj」、「Millettia pinnata」、「pongam」、「pongamia」、「pongamia glabra」、「Pterocarpus flavus」、「pongamia pinnata」、および「Robinia mitis」、「Indian beech」、および「mempari」としても知られる)に由来する植物原料から得られた。
【0065】
いくつかの実施形態において、第1のポンガミア組成物は、脱油したポンガミア種子のケーキである。脱油したポンガミア種子のケーキは、脱油したポンガミア種子のケーキを得ることを通して、前述の処置の条件を記載することができる。例えばいくつかの実施形態では、第1のポンガミア組成物は脱油したポンガミア種子のケーキであり、脱油したポンガミア種子のケーキは機械的抽出によって得られる。他の実施形態では、第1のポンガミア組成物は、ポンガミア種子またはポンガミア種子のケーキの機械的抽出によって得られる脱油したポンガミア種子のケーキである。特定の実施形態では、脱油したポンガミア種子のケーキは連続圧搾機の圧搾を使用する機械的抽出によって得られる。機械的抽出の1回以上の反復をポンガミア種子および/または種子のケーキのいずれかに適用して、脱油したポンガミア種子のケーキを第1のポンガミア組成物として提供してもよいことを認識すべきである。いくつかの実施形態において、第1のポンガミア組成物は、ポンガミアの油料種子または油料種子ではない。他の実施形態では、第1のポンガミア組成物は溶媒抽出によって得られる脱油したポンガミア種子のケーキではない。
【0066】
第1のポンガミア組成物は例えば、そのカランジン濃度、油含量、水分含量、および粒度分布を含む他の属性によってさらに定義されてもよい。これらの属性は、第1のポンガミア組成物からのカランジンおよびポンガモールの抽出に特に有利であり得る。例えば、いくつかの実施形態において、第1のポンガミア組成物は少なくとも200ppmのカランジン濃度を有する。他の実施形態では、第1のポンガミア組成物は少なくとも500ppmのカランジン濃度を有する。いくつかの実施形態では、第1のポンガミア組成物は8~40重量%の油、10~35重量%の油、または8~30重量%の油を含む。特定の実施形態では、第1のポンガミア組成物は8~30重量%の油を含む。
【0067】
前述の方法のいくつかの実施形態では、第1のポンガミア組成物を準備することは、第1のポンガミア組成物を生成するための任意の工程をさらに含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、本方法がポンガミアの油料種子を準備することと、ポンガミアの油料種子を機械的抽出に供して、第1のポンガミア組成物として脱油したポンガミア種子のケーキを準備することとを含む。特定の実施形態では、本方法はポンガミアの油料種子を機械的に圧搾して、脱油したポンガミア種子のケーキを第1のポンガミア組成物として準備することを含む。他の実施形態では、本方法が脱油した種子のケーキを準備することと、脱油したポンガミア種子のケーキを機械的抽出に供し、所望の油含有量および/またはカランジン濃度を有する第1のポンガミア組成物を準備することを含むことができる。さらに他の実施形態では、本方法が本明細書に記載されるような第1のポンガミア組成物を準備すること、および第1のポンガミア組成物の油含有量をさらに最小化することを含むことができる。さらに他の実施形態では、本方法が脱油したポンガミア種子のケーキを準備することと、脱油したポンガミア種子のケーキをさらに分解して、所望の粒度分布を有する第1のポンガミア組成物を準備することを含み得る。
【0068】
前述の方法のいくつかの実施形態では、第1のポンガミア組成物は、分析方法で使用されることが記載された溶媒のいずれかと混合することができる。例えば、いくつかの変形例において、溶媒はアルカン酸アルキル溶媒である。特定の変形例において、アルカン酸アルキル溶媒はアルカン酸アルキルのみを含み得るか、または代わりに、アルカン酸アルキルではない1つ以上のさらなる共溶媒を含み得る。特定の実施形態では、溶媒は少なくとも1つのアルカン酸アルキルと、アルカン酸アルキルではない1つ以上のさらなる共溶媒とを含む。他の実施形態では、溶媒は少なくとも1つのアルカン酸アルキルを含有するが、アルカン酸アルキルではない共溶媒を含有しない。特定の実施形態では、溶媒はアルカン酸アルキルである。
【0069】
いくつかの実施形態では、アルカン酸アルキルのアルキルがメチル、エチル、プロピル、またはブチルである。他の実施形態では、溶媒はアルカン酸メチル、アルカン酸エチル、アルカン酸プロピル、またはアルカン酸ブチル、またはそれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態では、溶媒はアルカン酸エチルを含む。いくつかの実施形態では、アルカン酸アルキルのアルカン酸がメタン酸、エタン酸、プロパン酸、ブタン酸、またはペンタン酸である。他の実施形態において、溶媒は、メタン酸アルキル、エタン酸アルキル、プロパン酸アルキル、ブタン酸アルキル、ペンタン酸アルキル、またはそれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態では、溶媒はエタン酸アルキルを含む。特定の実施形態では、溶媒は酢酸エチルを含む。他の実施形態では、溶媒は酢酸エチルである。
【0070】
いくつかの実施形態において、溶媒は、メタン酸メチル、エタン酸メチル、プロパン酸メチル、ブタン酸メチル、ペンタン酸メチル、メタン酸エチル、エタン酸エチル、プロパン酸エチル、ブタン酸エチル、ペンタン酸エチル、メタン酸プロピル、エタン酸プロピル、プロパン酸プロピル、ブタン酸プロピル、ペンタン酸プロピル、メタン酸ブチル、エタン酸ブチル、プロパン酸ブチル、ブタン酸ブチル、およびペンタン酸ブチル、ならびにそれらの任意の組合せからなる群から選択されるアルカン酸アルキル溶媒を含む。特定の実施形態では、溶媒がエタン酸メチル、プロパン酸メチル、ブタン酸メチル、メタン酸エチル、エタン酸エチル、プロパン酸エチル、ブタン酸エチル、メタン酸プロピル、エタン酸プロピル、プロパン酸プロピル、ブタン酸プロピル、メタン酸ブチル、エタン酸ブチル、プロパン酸ブチル、およびブタン酸ブチル、ならびにそれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるアルカン酸アルキル溶媒を含む。
【0071】
他の実施形態において、本方法は、第1のポンガミア組成物を少なくとも1つの式(I)のアルカン酸アルキルを含むアルカン酸アルキル溶媒と混合させることを含み、
【化2】

式中、
はC-Cのアルキルであり、
は、水素またはC-Cのアルキルである。
【0072】
いくつかの実施形態では、RがC-Cのアルキルである。他の実施形態では、Rが水素またはC-Cのアルキルである。特定の実施形態では、RおよびRが独立したC-Cのアルキルである。特定の他の実施形態ではRがC-Cのアルキルであり、Rは水素である。
【0073】
がC-Cのアルキルであるいくつかの実施形態では、RはCH-、CHCH-、CHCHCH-、(CHCH-、CHCHCHCH-、CHCH(CH)CH-、(CHCHCH-、または(CHC-である。特定の実施形態では、RはCHCH-である。他の実施形態では、RはCHCHCHCH-である。さらに別の実施形態では、RはCHCHCH-である。
【0074】
いくつかの実施形態では、Rは水素である。他の実施形態では、RはC-Cのアルキルである。RがC-Cのアルキルである特定の実施形態では、RはCH-、CHCH-、CHCHCH-、(CHCH-、CHCHCHCH-、CHCH(CH)CH-、(CHCHCH-、または(CHC-である。特定の実施形態では、Rが水素、CH-、CHCH-、またはCHCHCH-である。
【0075】
さらに別の実施形態では、RはCHCH-であり、RはCH-である。いくつかの実施形態において、RはCHCH-またはCHCHCHCH-であり、Rは、水素である。他の実施形態では、RはCHCHCH-であり、RはCHCHCH-またはCHCHCHCH-である。
【0076】
他の実施形態では、RがC-Cのアルキルである。さらに他の実施形態では、Rがメチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。特定の実施形態では、Rはエチルである。いくつかの実施形態では、RがC-Cのアルキルである。特定の実施形態では、Rがエチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、またはtert-ブチルである。他の実施形態では、Rが水素またはC-Cのアルキルである。特定の実施形態では、Rはメチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。特定の実施形態では、Rはメチルである。さらに他の実施形態では、Rはエチルであり、Rはメチルである。さらに他の実施形態では、Rは水素、エチルまたはn-プロピルである。なお、さらなる実施形態において、Rはエチル、n-プロピル、またはn-ブチルであり、Rは、水素、メチル、エチル、またはn-プロピルである。特定の実施形態では、Rはメチルである。さらに他の実施形態では、Rはエチルであり、Rはメチルである。
【0077】
いくつかの実施形態では、アルカン酸アルキル溶媒はその場で(in situ)調製される。例えば、アルカン酸アルキルは、対応するアルコールを対応するカルボン酸と混合することによって調製することができる。いくつかの実施形態では、式(I)のアルカン酸アルキルは、アルコールR-OHをカルボン酸R-COOHと混合することによってその場で調製され、ここで、RおよびRは上記で定義されるとおりである。アルカン酸アルキルが酢酸エチルである特定の実施形態では、酢酸エチルはエタノールを酢酸と混合することによってその場で調製される。いくつかの実施形態において、アルカン酸アルキルは、アルカン酸アルキル溶媒が第1のポンガミア組成物と混合される前に、その場で調製される。他の実施形態では、アルカン酸アルキルは第1のポンガミア組成物を用いてその場で調製される。例えば、いくつかの実施形態における本方法は、第1のポンガミア組成物を、酢酸エチルを含む溶媒と混合させることを含み、その酢酸エチルはその場で調製され、本方法は第1のポンガミア組成物をエタノールおよび酢酸と混合することを含む。
【0078】
いくつかの変形例において、溶媒は、アルカン酸アルキルではない1つ以上の共溶媒を含み得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、溶媒は特定の共溶媒を除外する。例えば、いくつかの変形例において、アルカン酸アルキル溶媒は、アルカン、ケトン、エーテル、および/または芳香族炭化水素を含まない。特定の実施形態では、アルカン酸アルキル溶媒は、ヘキサン、メチルtert-ブチルエーテル、ジエチルエーテル、トルエン、ベンゼン、および/またはアセトンを含まない。さらに他の実施形態では、アルカン酸アルキル溶媒は、例えば、コハク酸エステル、セバシン酸エステル、グルタル酸エステル、またはマロン酸エステルのようなジケトンおよび/またはジエステルを含まない。
【0079】
いくつかの実施形態では、第1のポンガミア組成物および溶媒が、抽出混合物を準備するために混合される。特定の実施形態では、第1のポンガミア組成物と溶媒とを混合することは、抽出混合物を準備するために抽出器中で第1のポンガミア組成物と溶媒とを混合することを含む。特定の実施形態では、混合工程は、抽出器中で抽出混合物を混合、撹拌、または乱流撹拌することを含む。いくつかの実施形態では、抽出混合物を提供するために第1のポンガミア組成物と溶媒とを混合することは、抽出混合物を準備するために第1のポンガミア組成物と溶媒とを加熱することを含む。さらに他の実施形態において、本方法は、抽出混合物を加熱することをさらに含む。前述の方法は、例えば、抽出器内での抽出混合物の滞留時間、抽出器温度および圧力、抽出器のチェーンの速度、第1のポンガミア組成物の粒度分布、アルカン酸アルキル溶媒に対する第1のポンガミア組成物の比、ならびに抽出器へのポンガミア組成物およびアルカン酸アルキル溶媒の供給速度を含む、混合工程の一部であり得る他のパラメータの変形を含み得ることに留意されたい。
【0080】
いくつかの実施形態では、本方法が抽出混合物にマイクロ波放射を照射することをさらに含んでもよい。特定の実施形態において、抽出混合物は混合工程の後、および分離工程の前に、マイクロ波放射で照射される。本開示はまた、例えば、抽出混合物が照射されるマイクロ波放射の持続時間、温度、圧力、および頻度を含む、照射工程に関連し得るパラメータの変形を提供する。
【0081】
いくつかの実施形態では、抽出混合物がミセラと第2のポンガミア組成物とに分離される。ミセラは、主に抽出混合物の液体画分(油、アルカン酸アルキル溶媒および任意の可溶性化合物)を含有するが、第2のポンガミア組成物は、大部分は第1のポンガミア組成物から残る残留不溶性の固形物質またはミールから構成される。抽出混合物をミセラおよび第2のポンガミア組成物に分離する工程は、固液分離のために当技術分野で公知の任意の適切な方法を含み得る。特定の実施形態では、抽出混合物は濾過によって分離される。他の実施形態では、抽出混合物はデカンテーションによって分離される。
【0082】
いくつかの実施形態では、ミセラは抽出油、カランジン、他のフラノフラボノイド、およびアルカン酸アルキル溶媒(アルカン酸アルキルおよび任意の共溶媒を含む)の混合物を含む。他の実施形態では、ミセラが4000ppm以上のカランジン濃度を有する。特定の実施形態において、ミセラは、上記の方法によって測定されるように、4000ppm以上のカランジン濃度を有する。特定の実施形態では、ミセラは、油含量、水含量、水分含量、固形分含量、または当技術分野で知られている他の特性によって特徴付けることができる。
【0083】
いくつかの実施形態において、第2のポンガミア組成物は、100ppm以下のカランジン濃度を有する。他の実施形態において、第2のポンガミア組成物は、第1のポンガミア組成物におけるカランジン濃度の20%未満のカランジン濃度を有する。さらに他の実施形態では、第2のポンガミア組成物は、本明細書に記載のマイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出分析法によって測定されるように、100ppm以下のカランジン濃度を有する。さらに他の実施形態では、第2のポンガミア組成物は、本明細書に記載のマイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出分析法によって測定されるように、第1のポンガミア組成物中のカランジン濃度の20%未満であるカランジン濃度を有する。
【0084】
本明細書中に記載されるような調製方法のおかげで、第2のポンガミア組成物は、100ppm以下のカランジン濃度を有することが認識されるべきである。いくつかの実施形態において、第2のポンガミア組成物は、100万分の1桁の位数(order)でのカランジンおよび/またはポンガモールの濃度、またはその分数量を有し得る。いくつかの実施形態では、第2のポンガミア組成物は、従来のヘキサンおよびメタノールベースの分析方法によって検出不能である100ppm未満のカランジンおよび/またはポンガモールの濃度を有する可能性がある。なおさらなる実施形態において、第2のポンガミア組成物は、10億分の1(ppb)または1兆分の1(ppt)の位数のカランジンおよび/またはポンガモールの痕跡濃度を有し得る。痕跡濃度が存在する状況では、本明細書に記載されるマイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出分析法によるカランジンおよびポンガモールの検出は、液体クロマトグラフィー技術および使用する材料の検出限界によって制限され得る。いくつかの実施形態では、カランジンおよび/またはポンガモールの痕跡量は、本明細書に記載のアルカン酸アルキルベースのマイクロ波支援溶媒抽出分析法によって検出不能であってもよい。
【0085】
上記のように、第1のポンガミア組成物は、ポンガミアの木または植物に由来する植物原料から得ることができる。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法によって第1のポンガミア組成物から得られる第2のポンガミア組成物は、ポンガミアの木または植物(「Cytisus pinnatus」、「Dalbergia arborea」、「Derris indica」、「Galedupa pungum」、「karanj」、「Millettia pinnata」、「pongam」、「pongamia」、「Pongamia glabra」、「Pterocarpus flavus」、「Pongamia pinnata」、および「Robinia mitis」、「Indian beech」、および「mempari」)に由来する植物原料から得られることを特徴づけられ得る。
【0086】
さらに上述したように、第2のポンガミア組成物は、大部分はアルカン酸アルキル溶媒での抽出およびミセラを除去するための固液分離に続いて第1のポンガミア組成物から残る残留不溶性固形物質またはミールから構成される。いくつかの実施形態では、第2のポンガミア組成物はミールである。本明細書に記載されるような100ppm以下のカランジン濃度を有する、結果的に生じる第2のポンガミア組成物は、第1のポンガミア組成物中に元々存在する、炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、タンニン、トリプシン阻害剤、他のフラノフラボノイド、およびカルコンなどの任意の数の成分をさらに含み得る。例えば、第2のポンガミア組成物がタンパク質を含むいくつかの実施形態において、第2のポンガミア組成物は、乾燥重量で少なくとも30%のタンパク質を含む。特定の実施形態では、第2のポンガミア組成物が乾燥重量で30~50%のタンパク質、または30~40%のタンパク質を含む。第2のポンガミア組成物が炭水化物を含む他の実施形態において、第2のポンガミア組成物は、乾燥重量で少なくとも40%の炭水化物を含む。特定の実施形態では、第2のポンガミア組成物が乾燥重量で40~70%の炭水化物、50~70%の炭水化物、または50~60%の炭水化物を含む。
【0087】
さらなる成分は、第1のポンガミア組成物に適用される非破壊的方法を反映して、全組成物の重量割合で第2のポンガミア組成物中に存在してもよい。すなわち、本開示の方法は、100ppm以下のカランジン濃度を有するポンガミア組成物が得られる第1のポンガミア組成物中に存在するレベルと比較して、炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、またはそれらの任意の組み合わせのような栄養成分のレベルを維持または保存しながら、カランジンおよびポンガモールを除去するのに特に適し得る。なおさらなる実施形態において、本明細書に記載の方法は、アルカン酸アルキル溶媒による抽出中の残留油の除去およびその結果として生じる第2のポンガミア組成物の総重量の減少のおかげで、これらのさらなる成分の濃度の明らかな増加をもたらし得る。
【0088】
いくつかの実施形態では、100ppm以下のカランジン濃度を有する第2のポンガミア組成物は、第1のポンガミア組成物中に存在する対応する成分の少なくとも90%の質量割合である第2のポンガミア組成物の質量割合で、炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む。特定の実施形態では、100ppm以下のカランジン濃度を有する第2のポンガミア組成物は、第1のポンガミア組成物中に存在する対応する成分の質量割合の90~125%である第2のポンガミア組成物の質量割合で、炭水化物、タンパク質、繊維、灰分およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む。
【0089】
いくつかの実施形態において、第2のポンガミア組成物は、第1のポンガミア組成物中に存在する炭水化物の質量割合の90~125%である第2のポンガミア組成物の質量割合で炭水化物を含む。他の実施形態において、第2のポンガミア組成物は、第1のポンガミア組成物中に存在するタンパク質の質量割合の90~125%である第2のポンガミア組成物の質量割合でタンパク質を含む。さらに他の実施形態では、第2のポンガミア組成物は、第1のポンガミア組成物中に存在する繊維の質量割合の90~150%である第2のポンガミア組成物の質量割合で繊維を含む。さらに他の実施形態では、第2のポンガミア組成物は、第1のポンガミア組成物中に存在する灰分の質量割合の90~125%である第2のポンガミア組成物の質量割合で灰分を含む。
【0090】
特定の実施形態では、第2のポンガミア組成物中の他の成分は、第1のポンガミア組成物と比較して濃度がわずかに低下し得る。いくつかの実施形態において、第2のポンガミア組成物は、第1のポンガミア組成物中に存在するトリプシン阻害剤の質量割合の60~90%である第2のポンガミア組成物の質量割合でトリプシン阻害剤を含む。他の実施形態では、第2のポンガミア組成物は、第1のポンガミア組成物中に存在するカルコンおよび/または他のフラノフラボノイドの質量割合の100%未満である第2のポンガミア組成物の質量割合でカルコンおよび/または他のフラノフラボノイドを含む。
【0091】
なおさらなる実施形態において、ポンガミア組成物の総タンパク質含量は、アミノ酸プロファイルによってさらに特徴付けられ得る。アミノ酸プロファイルは、存在する個々のアミノ酸の量、存在する異なるアミノ酸の種々の組み合わせの量、または存在するアミノ酸の合計に基づくポンガミア組成物の特徴付けを含み得る。いくつかの実施形態において、第2のポンガミア組成物は、組成物の少なくとも20重量%の総アミノ酸量を有する。他の実施形態において、第2のポンガミア組成物は、組成物の20~30重量%の総アミノ酸量を有する。さらに他の実施形態において、第2のポンガミア組成物は、第1のポンガミア組成物中に存在する総アミノ酸量の少なくとも90%である総アミノ酸量を有する。特定の実施形態では、第2のポンガミア組成物は、第1のポンガミア組成物中に存在する総アミノ酸量の質量割合の90~125%である第2のポンガミア組成物の質量割合で総アミノ酸量を有する。
【0092】
第1のポンガミア組成物を溶媒と混合することを含む本明細書に記載される抽出方法の性質によって、第2のポンガミア組成物は、溶媒の残留レベルを含有し得ることが認識されるべきである。例えば、第2のポンガミア組成物は、第2のポンガミア組成物からミセラを分離した後でさえ、使用されるアルカン酸アルキル溶媒中の特定のアルカン酸アルキルおよび任意の共溶媒の残留レベルを含有する可能性がある。したがって、いくつかの実施形態において、第2のポンガミア組成物は、アルカン酸アルキル溶媒を含む。特定の実施形態では、第2のポンガミア組成物が100,000ppm未満のアルカン酸アルキル溶媒濃度を有する。第1のポンガミア組成物と組み合わせたアルカン酸アルキル溶媒が酢酸エチルを含む他の実施形態において、第2のポンガミア組成物は酢酸エチルを含む。ポンガミア組成物が酢酸エチルを含む特定の実施形態では、ポンガミア組成物が100,000ppm未満の酢酸エチル濃度を有する。
【0093】
本開示の方法は、脱溶媒するための、すなわち第2のポンガミア組成物中の残留アルカン酸アルキル溶媒のレベルを低減するための乾式加熱または焼く(toasting)工程をさらに含んでもよい。したがって、いくつかの実施形態では、本方法は、焼いたポンガミア組成物を準備するために、第2のポンガミア組成物を焼くことをさらに含む。いくつかの実施形態では、第2のポンガミア組成物を焼いた後、焼いたポンガミア組成物はアルカン酸アルキル溶媒を含み、5,000ppm以下のアルカン酸アルキル溶媒濃度を有する。特定の実施形態では、焼いたポンガミア組成物が0ppm~5,000ppm、0ppm~1,000ppm、1,000ppm~3,000ppm、または3,000ppm~5,000ppmのアルカン酸アルキル溶媒濃度を有する。さらに他の実施形態では、第1のポンガミア組成物と混合したアルカン酸アルキル溶媒が酢酸エチルを含有し、第2のポンガミア組成物が焼かれる。焼いたポンガミア組成物は、酢酸エチルを含み、5,000ppm以下の酢酸エチル濃度を有する。特定の実施形態では、焼いたポンガミア組成物が酢酸エチルを含む。焼いたポンガミア組成物は、0ppm~5,000ppm、0ppm~1,000ppm、1,000ppm~3,000ppm、または3,000ppm~5,000ppmの酢酸エチル濃度を有する。
【0094】
〔ポンガミア組成物〕
前述のように、低濃度のカランジンおよび他の抗栄養素を有するポンガミア組成物は、下流で使用することが望ましい。しかしながら、ポンガミア組成物を分析するための上記の方法の開発前に、処理されたポンガミア組成物中の残留カランジン濃度は、正確かつ一貫して評価することが困難であり、したがって、同様に、低カランジン濃度を有するポンガミア組成物の調製を達成することが困難であった。本開示のマイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出分析法は、低カランジン濃度を有するポンガミア組成物の調製および検証を可能にした。本発明は、カランジン濃度が100ppm以下であるポンガミア組成物を提供する。本明細書に記載される方法によって調製されるように、および/または本明細書に記載されるマイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出分析法によって測定されるように、カランジン濃度が100ppm以下であるポンガミア組成物もまた、本明細書に開示される。
【0095】
一態様では、本明細書はカランジンを含むポンガミア組成物を提供し、ここでポンガミア組成物は100ppm以下、90ppm以下、80ppm以下、70ppm以下、60ppm以下、50ppm以下、40ppm以下、30ppm以下、20ppm以下、または10ppm以下のカランジン濃度を有する。特定の実施形態では、ポンガミア組成物は100ppm以下のカランジン濃度を有する。
【0096】
別の態様では、本明細書はポンガモールを含むポンガミア組成物を提供し、ここでポンガミア組成物は100ppm以下、90ppm以下、80ppm以下、70ppm以下、60ppm以下、50ppm以下、40ppm以下、30ppm以下、20ppm以下、または10ppm以下のポンガモール濃度を有する。特定の実施形態では、ポンガミア組成物が100ppm以下のポンガモール濃度を有する。
【0097】
いくつかの実施形態では、ポンガミア組成物は、ポンガミアの木または植物(「Cytisus pinnatus」、「Dalbergia arborea」、「Derris indica」、「Galedupa pungum」、「karanj」、「Millettia pinnata」、「pongam」、「pongamia」、「Pongamia glabra」、「Pterocarpus flavus」、「Pongamia pinnata」、および「Robinia mitis」、「Indian beech」、および「mempari」としても知られる)に由来する植物原料から得られる。
【0098】
いくつかの実施形態では、本明細書において、アルカン酸アルキル溶媒による脱油したポンガミア種子のケーキの溶媒抽出によって得られるか、または得ることができるポンガミア組成物を提供する。いくつかの実施形態では、マイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出によって調製されるポンガミア組成物が本明細書で提供される。特定の実施形態では、ポンガミア組成物は、脱油したポンガミア種子のケーキのマイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出によって調製される。
【0099】
別の態様では、カランジンと、炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、タンニン、トリプシン阻害剤、他のフラノフラボノイド、およびカルコンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の成分とを含むポンガミア組成物が提供される。
【0100】
いくつかの実施形態では、ポンガミア組成物は100ppm以下のカランジン濃度を有する。他の実施形態では、ポンガミア組成物は、上述のマイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出分析法によって測定されるように、100ppm以下のカランジン濃度を有する。さらに他の実施形態では、ポンガミア組成物が100ppm以下のカランジン濃度を有し、カランジン濃度はマイクロ波照射下でアルカン酸アルキル溶媒を用いてポンガミア組成物を処理することによって測定される、カランジンを含むポンガミア組成物が本明細書で提供される。
【0101】
いくつかの実施形態では、ポンガミア組成物が、カランジンと、炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、タンニン、トリプシン阻害剤、他のフラノフラボノイド、およびカルコンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の成分とを含む。他の実施形態では、ポンガミア組成物は炭水化物およびタンパク質を含む。特定の実施形態では、ポンガミア組成物はタンニンおよびトリプシン阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、ポンガミア組成物は繊維および灰分を含む。他の実施形態では、ポンガミア組成物は他のフラノフラボノイドおよびカルコンを含む。特定の実施形態では、ポンガミア組成物は炭水化物および繊維を含む。いくつかの実施形態では、ポンガミア組成物は炭水化物および灰分を含む。
【0102】
いくつかの実施形態では、低カランジン濃度を有するポンガミア組成物は、本明細書に記載の調製方法によって調製または得られてもよい。さらに他の実施形態では、100ppm以下のカランジン濃度を有するポンガミア組成物は、本明細書に記載のポンガミア組成物を調製する方法によって得られる第2のポンガミア組成物である。いくつかの実施形態では、ポンガミア組成物は、少なくとも200ppmのカランジン濃度を有する第1のポンガミア組成物から得られる。他の実施形態では、ポンガミア組成物は、少なくとも500ppmのカランジン濃度を有する第1のポンガミア組成物から得られる。
【0103】
上記のように、本明細書に記載されるような100ppm以下のカランジンおよび/またはポンガモール濃度を有するポンガミア組成物は、存在する場合には、本明細書に記載されるポンガミア組成物を調製する非破壊的方法を反映して、全組成物の重量割合でさらなる成分(炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、タンニン、トリプシン阻害剤、他のフラノフラボノイド、およびカルコン)を含んでもよいことを認識すべきである。例えば、ポンガミア組成物がタンパク質を含むいくつかの実施形態において、ポンガミア組成物は、乾燥重量で少なくとも30%のタンパク質を含む。特定の実施形態では、ポンガミア組成物が乾燥重量で30~50%のタンパク質または30~40%のタンパク質を含む。ポンガミア組成物が炭水化物を含む他の実施形態において、ポンガミア組成物は、乾燥重量で少なくとも40%の炭水化物を含む。特定の実施形態では、ポンガミア組成物は乾燥重量で40~70%の炭水化物、50~70%の炭水化物、または50~60%の炭水化物を含む。
【0104】
なおさらなる実施形態において、ポンガミア組成物の総タンパク質含量は、アミノ酸プロファイルによってさらに特徴付けられ得る。アミノ酸プロファイルは、存在する個々のアミノ酸の量、存在する異なるアミノ酸の種々の組み合わせの量、または存在するアミノ酸の合計に基づくポンガミア組成物の特徴付けを含み得る。いくつかの実施形態において、ポンガミア組成物は、組成物の少なくとも20重量%の総アミノ酸量を有する。他の実施形態において、ポンガミア組成物は、組成物の20~30重量%の総アミノ酸量を有する。
【0105】
さらに、本明細書に記載され、本明細書に記載されるアルカン酸アルキルベースの抽出方法によって調製される、低いカランジン濃度を有するポンガミア組成物は、残留ポンガミア油およびアルカン酸アルキル溶媒を依然として含有し得ることが認識されるべきである。
【0106】
いくつかの実施形態では、ポンガミア組成物は油を含む。特定の実施形態では、ポンガミア組成物は乾燥重量で5%未満の油を含む。特定の実施形態では、ポンガミア組成物は乾燥重量で1%~5%の油を含む。
【0107】
いくつかの実施形態において、ポンガミア組成物は、アルカン酸アルキル溶媒をさらに含む。他の実施形態では、ポンガミア組成物は100,000ppm以下のアルカン酸アルキル溶媒濃度を有する。さらに他の実施形態では、ポンガミア組成物は5,000ppm以下のアルカン酸アルキル溶媒濃度を有する。特定の実施形態では、ポンガミア組成物は0ppm~5,000ppm、0ppm~1,000ppm、1,000ppm~3,000ppm、または3,000ppm~5,000ppmのアルカン酸アルキル溶媒濃度を有する。
【0108】
ポンガミア組成物がアルカン酸アルキル溶媒を含み、アルカン酸アルキル溶媒が酢酸エチルを含むいくつかの実施形態では、ポンガミア組成物は酢酸エチルを含む。ポンガミア組成物が酢酸エチルを含む特定の実施形態では、ポンガミア組成物は100,000ppm以下の酢酸エチル濃度を有する。さらに他の実施形態では、ポンガミア組成物は5,000ppm以下の酢酸エチル濃度を有する。ポンガミア組成物が酢酸エチルを含む特定の実施形態では、ポンガミア組成物は0ppm~5,000ppm、0ppm~1,000ppm、1,000ppm~3,000ppm、または3,000ppm~5,000ppmの酢酸エチル濃度を有する。
【0109】
本明細書で述べるように、ポンガミア組成物の調製方法は、極端に低いカランジンおよび/またはポンガモール濃度を有するポンガミア組成物をもたらす可能性がある。いくつかの実施形態では、ポンガミア組成物は、100万分の1桁の位数のカランジン濃度および/またはポンガモール濃度、またはその分数量を有する。いくつかの実施形態において、ポンガミア組成物は、100ppm未満のカランジンおよび/またはポンガモールの濃度を有し得る。これらの濃度は、従来のヘキサンおよびメタノールベースの分析方法によっては検出不能である。なおさらなる実施形態において、ポンガミア組成物は、10億分の1(ppb)または1兆分の1(ppt)の位数のカランジンおよび/またはポンガモールの痕跡濃度を有し得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるポンガミア組成物は、本明細書に記載されるアルカン酸アルキルベースのマイクロ波支援溶媒抽出分析法によって検出不能な痕跡量のカランジンおよび/またはポンガモールを含み得る。
【0110】
したがって、ポンガミア組成物が本明細書に記載されるアルカン酸アルキルベースのマイクロ波支援溶媒抽出分析法によって検出不能であるカランジン濃度を有するいくつかの実施形態において、ポンガミア組成物は、炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、タンニン、トリプシン阻害剤、他のフラノフラボノイド、カルコン、アルカン酸アルキル溶媒、またはアミノ酸含有量、またはそれらの任意の組み合わせを含む組成物中に存在する他の成分によって特徴付けられ得る。
【0111】
いくつかの実施形態では、炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、タンニン、トリプシン阻害剤、他のフラノフラボノイド、およびカルコンからなる群より選択される少なくとも1つ以上の成分を含むポンガミア組成物が提供され、ポンガミア組成物は100ppm以下のカランジン濃度を有する。前述の特定の実施形態では、ポンガミア組成物は本明細書に記載されるマイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出分析法によって測定されるような検出不能なカランジン濃度を有する。いくつかの実施形態において、ポンガミア組成物は、(i)乾燥重量で30~50%のタンパク質;(ii)40~70%の炭水化物;(iii)20~30重量%の総アミノ酸含有量;またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0112】
〔ポンガミア組成物の使用〕
上記のような低濃度のカランジンおよびポンガモールを有し、上記の方法によって調製されたポンガミア組成物は、ウシ飼料組成物のような反芻動物用飼料組成物中の栄養サプリメントまたは主要飼料として特に有用であり得る。本明細書中に記載されるポンガミア組成物を調製する非破壊的方法は、許容される飼料変換効率を達成するために非常に重要な多量栄養素(例えば、タンパク質および炭水化物)を含む他の成分の量を減少させることなく、抗栄養成分カランジンおよびポンガモールの首尾よい除去を生じる。ポンガミア組成物は、反芻動物飼料組成物中で単独で、または非ポンガミア由来のベース飼料と組み合わせて使用されて、複合反芻動物飼料組成物を提供し得る。
【0113】
本明細書中に記載されるように、「反芻動物」という用語は、植物物質の消化に適合した多室胃(第一胃を含む)を有する任意の野生または家畜化された蹄のある哺乳動物を含むと理解されるべきである。適切な反芻動物としてはウシ、ヤク、バッファロー、ヤギ、ヒツジ、シカ、ガゼル、およびアンテロープが挙げられ得るが、これらに限定されない。特定の実施形態では、ウシは肉用ウシである。
【0114】
一態様において、本明細書では、上記のような低いカランジン濃度を有するポンガミア組成物を含む反芻動物飼料組成物が提供される。いくつかの実施形態では、反芻動物飼料組成物が100ppm以下のカランジン濃度を有するポンガミア組成物を含む。他の実施形態において、反芻動物飼料組成物はベース飼料およびポンガミア組成物を含み、ポンガミア組成物は、本明細書に記載されるように100ppm未満のカランジン濃度を有する。
【0115】
いくつかの実施形態では、本明細書において、上記のような低カランジン濃度を有するポンガミア組成物を含むウシ飼料組成物が提供される。いくつかの実施形態では、ウシ飼料組成物は100ppm以下のカランジン濃度を有するポンガミア組成物を含む。他の実施形態において、ウシ飼料組成物はベース飼料およびポンガミア組成物を含み、ポンガミア組成物は、本明細書に記載されるように100ppm未満のカランジン濃度を有する。
【0116】
いくつかの実施形態では、本明細書では、本明細書に記載のポンガミア組成物のいずれかを含む反芻動物飼料組成物(例えば、ウシ飼料組成物を含む)が提供される。一実施形態では、本明細書において、ベース飼料、および本明細書に記載されるポンガミア組成物のいずれかを含む反芻動物飼料組成物(例えば、ウシ飼料組成物を含む)が提供される。
【0117】
前述のいくつかの変形例において、ポンガミア組成物はカランジンと、炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、タンニン、トリプシン阻害剤、他のフラノフラボノイド、およびカルコンからなる群より選択される少なくとも1つ以上の成分とを含み、ポンガミア組成物は、100ppm以下のカランジン濃度を有する。他の変形例において、ポンガミア組成物は炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、タンニン、トリプシン阻害剤、他のフラノフラボノイド、およびカルコンからなる群より選択される少なくとも1つ以上の成分を含み、ポンガミア組成物は、100ppm以下のカランジン濃度を有する。
【0118】
それらの低濃度のカランジンのおかげで、本明細書に記載されるポンガミア組成物は、これまで使用されているよりも多量に、かつ以前に観察されているよりも少ない抗栄養または長期病理学的効果で、ウシ飼料組成物のような反芻動物飼料組成物において利用され得る。したがって、いくつかの実施形態では、反芻動物飼料組成物またはウシ飼料組成物が少なくとも30重量%または少なくとも40重量%のポンガミア組成物を含み、ポンガミア組成物は100ppm以下のカランジン濃度を有する。いくつかの実施形態では、ポンガミア組成物が100ppm以下のカランジン濃度を有し、カランジン濃度は、マイクロ波照射下でアルカン酸アルキル溶媒を用いてポンガミア組成物を処理することによって測定される。他の実施形態では、ポンガミア組成物が100ppm以下のカランジン濃度を有し、カランジン濃度はマイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出分析法によって測定される。
【0119】
いくつかの実施形態では、反芻動物飼料組成物(例えば、ウシ飼料組成物を含む)はベース飼料を含む。本明細書に記載される反芻動物飼料組成物のための適切なベース飼料は、例えば、干し草、わら、貯蔵生牧草、穀物、マメ科植物、食品屑および食品加工の副産物を含む、飼草または家畜の飼料として当該技術分野で知られている任意の非ポンガミア由来の供給原料であり得る。特定の実施形態では、ベース飼料が小麦飼料、トウモロコシ飼料、大麦飼料、オート麦飼料、大豆ミール、綿実ミール、ベニバナ種子ミール、ヒマワリ種子ミール、ピーナッツミール、落花生ミール、および干し草からなる群より選択される1つ以上の飼料を含んでもよい。特定の実施形態では、ベース飼料は小麦飼料、トウモロコシ飼料、大豆ミールまたはそれらの任意の組み合わせを含む。本明細書中に記載されるポンガミア組成物中の低濃度のカランジンのおかげで、ポンガミア組成物は、大きな比率でポンガミア由来飼料を含有する反芻動物飼料組成物を製造するために、ベース飼料と組み合わせることができる。したがって、本開示の動物組成物のベース飼料の量を減少させることができる。他の実施形態において、反芻動物飼料組成物(例えば、ウシ飼料組成物を含む)は、60重量%未満または70重量%未満のベース飼料を含む。
【0120】
本明細書中に記載される反芻動物飼料組成物(例えば、ウシ飼料組成物を含む)は、例えば、抗生物質および他の獣医薬品、成長ホルモン、ビタミン、ミネラルまたは栄養サプリメント、嗜好性増強剤、加工添加剤などを含む、当該分野で公知のさらなる飼料添加剤を含み得ることが認識されるべきである。
【0121】
さらに別の態様では、本開示は、本明細書に記載のポンガミア組成物または反芻動物飼料組成物を反芻動物に提供することを含む、ウシなどの反芻動物に飼料を与える方法を提供する。特定の実施形態では、本開示は、マイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出分析法によって測定されるように、100ppm以下のカランジン濃度を有するポンガミア組成物を反芻動物に提供することを含む、反芻動物に飼料を与える方法を提供する。他の実施形態では、本明細書において、反芻動物にウシ飼料組成物を提供することを含む反芻動物に飼料を与える方法が提供され、反芻動物飼料組成物は100ppm以下のカランジン濃度を有するポンガミア組成物を含み、かつカランジン濃度はマイクロ波照射下で本明細書に記載のいずれかのアルカン酸アルキル溶媒を用いてポンガミア組成物を処理することによって測定される。
【0122】
いくつかの実施形態では、反芻動物はウシである。特定の実施形態では、ウシは肉用ウシである。特定の変形例において、本開示は、本明細書中に記載されるようなポンガミア組成物または反芻動物飼料組成物をウシに提供することを含む、ウシに飼料を与える方法を提供する。特定の実施形態では、本開示は、マイクロ波支援アルカン酸アルキル溶媒抽出分析法によって測定されるように、100ppm以下のカランジン濃度を有するポンガミア組成物をウシに提供することを含む、ウシに飼料を与える方法を提供する。他の実施形態では、ウシにウシ飼料組成物を提供することを含む、ウシにウシ飼料組成物を与える方法が本明細書で提供され、ウシ飼料組成物は100ppm以下のカランジン濃度を有するポンガミア組成物を含み、カランジン濃度は、マイクロ波照射下で本明細書に記載のいずれかのアルカン酸アルキル溶媒でポンガミア組成物を処理することによって測定される。
【0123】
本明細書中に記載される反芻動物またはウシに飼料を与える方法について、反芻動物飼料組成物(例えば、ウシ飼料組成物を含む)は、反芻動物またはウシに適切な種々の形態で提供され得る。いくつかの実施形態では、反芻動物飼料組成物は粉末ミール、ペレット飼料、液体飼料、またはマッシュ飼料として提供される。例えば、いくつかの実施形態では、反芻動物飼料組成物は粉末ミールまたはペレット飼料として提供されてもよい。
【0124】
特に、本明細書に記載の非破壊的処理方法は、カランジン、およびポンガモールのような低レベルの抗栄養素を有するポンガミア組成物を提供するだけでなく、同等のレベルの栄養素、および低減されたカランジン濃度を有するポンガミア組成物が得られる最初のポンガミア組成物中に存在する近接物を保存または維持することもできる。したがって、本明細書に記載される方法によって調製されるポンガミア組成物はまた、特に飼料変換効率に関して、飼料を与えられる反芻動物(例えば、ウシ)の栄養要件に特に適した特定のレベルの栄養素または近接物(灰分、水分、タンパク質、脂肪、炭水化物、ミネラル、ビタミン)を有し得ることも認識されるべきである。
【0125】
他の態様では、本明細書に記載のポンガミア組成物を含む容器、または本明細書に記載のポンガミア組成物を含む飼料などの製造物品、およびそのようなポンガミア組成物または飼料の使用説明書を含むラベルが提供される。
【0126】
さらに他の態様では、本明細書に記載のポンガミア組成物を含むキット、または本明細書に記載のポンガミア組成物を含む飼料、およびそのようなポンガミア組成物または飼料の使用説明書を含む添付文書が提供される。
【0127】
〔列挙された実施形態〕
以下に列挙する実施形態は、本発明のいくつかの態様を代表するものである。
(1)ポンガミア組成物をアルカン酸アルキル溶媒と混合して抽出混合物を準備することと、
前記抽出混合物にマイクロ波放射を照射して照射混合物を準備することと、
前記照射混合物を、抽出されたポンガミア組成物とアルカン酸アルキル抽出物とに分離し、前記アルカン酸アルキル抽出物中におけるカランジン濃度を測定することとを含む、方法。
(2)前記アルカン酸アルキル溶媒が、メタン酸メチル、エタン酸メチル、プロパン酸メチル、ブタン酸メチル、ペンタン酸メチル、メタン酸エチル、エタン酸エチル、プロパン酸エチル、ブタン酸エチル、ペンタン酸エチル、メタン酸プロピル、エタン酸プロピル、プロパン酸プロピル、ブタン酸プロピル、ペンタン酸プロピル、メタン酸ブチル、エタン酸ブチル、プロパン酸ブチル、ブタン酸ブチル、およびペンタン酸ブチル、ならびにそれらの任意の組合せからなる群から選択されるアルカン酸アルキルを含む、実施態様(1)に記載の方法。
(3)前記アルカン酸アルキル溶媒が酢酸エチルを含む、実施形態(1)または(2)に記載の方法。
(4)前記ポンガミア組成物が脱油したポンガミア種子のケーキである、実施形態(1)~(3)に記載の方法。
(5)前記ポンガミア組成物が、機械的抽出、溶媒抽出、またはそれらの組み合わせによって得られる、実施形態(1)~(4)のいずれか1つに記載の方法。
(6)前記アルカン酸アルキル抽出物中の前記カランジン濃度を測定することが、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって前記カランジン濃度を測定することを含む、実施形態(1)~(5)のいずれか1つに記載の方法。
(7)第1のポンガミア組成物を準備することと、
前記第1のポンガミア組成物とアルカン酸アルキル溶媒を混合することで抽出混合物を準備することと、
前記抽出混合物をミセラと第2のポンガミア組成物とに分離し、
ここで、前記第2のポンガミア組成物は、(i)前記第1のポンガミア組成物中における前記カランジン濃度の20%未満のカランジン濃度、または(ii)100ppm以下であるカランジン濃度を有することと、を含む、方法。
(8)実施形態1~5のいずれか1つに記載の方法によって測定したときに、前記第2のポンガミア組成物が、100ppm以下のカランジン濃度を有する、実施形態7に記載の方法。
(9)前記第1のポンガミア組成物が脱油した前記ポンガミア種子のケーキである、実施形態(7)または(8)に記載の方法。
(10)前記第1のポンガミア組成物が、機械的抽出によって得られる脱油した前記ポンガミア種子のケーキである、実施態様(9)に記載の方法。
(11)前記第1のポンガミア組成物が、溶媒抽出によって得られる脱油した前記ポンガミア種子のケーキではない、実施態様(9)または(10)に記載の方法。
(12)前記第1のポンガミア組成物が、少なくとも200ppmのカランジン濃度を有する、実施形態(7)~(11)のいずれか1つに記載の方法。
(13)前記第1のポンガミア組成物が、8~30重量%の油を含む、実施形態(7)~(12)に記載の方法。
(14)前記ミセラが、約4,000ppm以上のカランジン濃度を有する、実施形態(7)~(13)のいずれか1つに記載の方法。
(15)前記第2のポンガミア組成物が、100ppm以下のポンガモールの濃度を有する、実施形態(7)~(14)のいずれか1つに記載の方法。
(16)前記アルカン酸アルキル溶媒が酢酸エチルを含む、実施形態(7)~(15)のいずれか1つに記載の方法。
(17)前記方法が、前記抽出混合物にマイクロ波放射を照射することをさらに含む、実施形態(7)~(16)のいずれか1つに記載の方法。
(18)ポンガミア組成物が、
カランジンと、
炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、タンニン、トリプシン阻害剤、他のフラノフラボノイド、およびカルコンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の成分と、を含み、
ここで、前記ポンガミア組成物は、100ppm以下のカランジン濃度を有する、ポンガミア組成物。
(19)前記ポンガミア組成物が、実施形態(1)~(6)のいずれか1つの方法によって測定したときに、100ppm以下のカランジン濃度を有する、実施形態(18)に記載のポンガミア組成物。
(20)前記ポンガミア組成物がポンガモールをさらに含む、実施形態(18)または(19)に記載のポンガミア組成物。
(21)前記ポンガミア組成物が100ppm以下のポンガモールの濃度を有する、実施形態(18)~(20)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物。
(22)アルカン酸アルキル溶媒をさらに含む、実施形態(18)~(21)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物。
(23)前記ポンガミア組成物が100,000ppm未満のアルカン酸アルキル溶媒濃度を有する、実施形態(22)に記載のポンガミア組成物。
(24)前記ポンガミア種子のミールが5,000ppm未満のアルカン酸アルキル溶媒濃度を有する、実施形態(22)または(23)に記載のポンガミア組成物。
(25)前記アルカン酸アルキル溶媒が酢酸エチルを含む、実施形態(22)~(24)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物。
(26)前記ポンガミア組成物が、乾燥重量で5%未満の油を含む、実施形態(18)~(25)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物。
(27)前記ポンガミア組成物が、乾燥重量で1%~5%の油を含む、実施形態(18)~(26)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物。
(28)前記ポンガミア組成物が、乾燥重量で少なくとも30%のタンパク質を含む、実施形態(18)~(27)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物。
(29)前記ポンガミア組成物が、乾燥重量で30~40%のタンパク質を含む、実施形態(18)~(28)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物。
(30)前記ポンガミア組成物が、少なくとも20重量%の総アミノ酸含量を有する、実施形態(18)~(29)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物。
(31)前記ポンガミア組成物が20~30重量%の総アミノ酸含量を有する、実施形態(18)~(30)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物。
(32)前記ポンガミア組成物が、少なくとも40重量%の炭水化物を含む、実施形態(18)~(31)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物。
(33)前記ポンガミア組成物が、50~70重量%の炭水化物の総アミノ酸含量を有する、実施形態(18)~(32)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物。
(34)前記ポンガミア組成物が、少なくとも200ppmのカランジン濃度を有する最初のポンガミア組成物から得られる、実施形態(18)~(33)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物。
(35)前記ポンガミア組成物が、アルカン酸アルキル溶媒による脱油したポンガミア種子のケーキの溶媒抽出から得られる、実施形態(18)~(34)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物。
(36)前記ポンガミア組成物が、アルカン酸アルキル溶媒による脱油したポンガミア種子のケーキの溶媒抽出およびマイクロ波照射から得られる、実施形態(18)~(35)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物。
(37)実施形態(1)~(17)のいずれか1つに記載の方法によって得られるか、または得ることができる、ポンガミア組成物。
(38)ポンガミア組成物が、
炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、タンニン、トリプシン阻害剤、他のフラノフラボノイド、およびカルコンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の成分を含み、
ここで、前記ポンガミア組成物は、100ppm以下のカランジン濃度を有する、ポンガミア組成物。
(39)ポンガミア組成物が、
炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、タンニン、トリプシン阻害剤、他のフラノフラボノイド、およびカルコンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の成分を含み、
ここで、前記ポンガミア組成物は100ppm以下のカランジン濃度を有し、
ここで、前記ポンガミア組成物は、100ppm以下のポンガモール濃度を有する、ポンガミア組成物。
(40)ポンガミア組成物が、
カランジン、またはポンガモール、もしくはカランジンとポンガモールとの混合物と、
炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、タンニン、トリプシン阻害剤、他のフラノフラボノイド、およびカルコンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の成分と、を含み、
ここで、カランジンが存在する場合、前記ポンガミア組成物は100ppm以下のカランシン濃度を有し、
ここで、ポンガモールが存在する場合、前記ポンガミア組成物は100ppm以下のポンガモール濃度を有する、ポンガミア組成物。
(41)ポンガミア組成物が、
カランジンと、
炭水化物、タンパク質、繊維、灰分、タンニン、トリプシン阻害剤、他のフラノフラボノイド、およびカルコンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の成分と、を含み、
ここで、前記ポンガミア組成物は100ppm以下のカランジン濃度を有し、前記カランジン濃度は、マイクロ波照射下において、アルカン酸アルキル溶媒を用いて前記ポンガミア組成物を処理することによって測定される、ポンガミア組成物。
(42)前記ポンガミア組成物が、ポンガミアの木または植物由来の植物原料から得られる、実施形態(18)~(41)のいずれか一項に記載のポンガミア組成物。
(43)前記ポンガミア組成物がミールである、実施形態(18)~(42)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物。
(44)飼料組成物が、
実施形態(18)から(43)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物と、
ベースウシ飼料と、を含む、飼料組成物。
(45)飼料組成物が、
実施形態18から43のいずれか1つに記載のポンガミア組成物と、
ベース飼料と、を含む、飼料組成物。
(46)前記飼料組成物が、少なくとも30重量%または少なくとも40重量%のポンガミア組成物を含む、実施形態(44)または(45)に記載の飼料組成物。
(47)前記飼料組成物が、60重量%未満または70重量%未満のベース飼料を含む、実施形態(44)~(46)のいずれか1つに記載の飼料組成物。
(48)前記飼料組成物がペレット状飼料である、実施形態(44)~(47)のいずれか1つに記載の飼料組成物。
(49)実施形態(18)~(43)のいずれか1つに記載のポンガミア組成物または実施形態(44)~(48)のいずれか1つに記載の飼料組成物を反芻動物に提供することを含む、反芻動物に飼料を与える方法。
(50)前記反芻動物が、ウシ、ヤク、バッファロー、ヤギ、ヒツジ、シカ、ガゼル、およびアンテロープからなる群より選択される、実施態様(49)に記載の方法。
(51)前記反芻動物がウシである、実施形態(50)に記載の方法。
【0128】
〔実施例〕
本開示の主題は以下の実施例を参照することによってより良く理解され、実施例は本発明の例示として提供され、限定として提供されるものではない。
【0129】
〔実施例A:分析方法〕
<実施例A1:メタノールベースの抽出物の比較方法>
以下の例では、溶媒としてメタノールを用いたポンガミア種子のケーキからのカランジンおよびポンガモールの抽出を比較した実験について述べる。
【0130】
(カランジンおよびポンガモールの均質化抽出)
0.5gのポンガミア種子のケーキを、最終比10:1(溶媒:固体)となるように5mLのメタノールを含む50mLのポリプロピレン遠心管に入れた。次に、試料を植物/組織ホモジナイザーに入れ、1500rpmで2分間振盪した。次に、試料を3000rpmで5分間遠心分離して、固体から溶媒を分離し、上清を清潔な50mLポリプロピレンチューブに注いだ。前記抽出プロセスを5回繰り返して、カランジンおよびポンガモールの抽出を向上させた。
【0131】
(NaOH浸漬による均質化抽出)
均質化抽出の前に、0.5gのポンガミア種子のケーキを、1mLの2%NaOHを含む50mLポリプロピレン遠心管に入れた。次に、混合物を24時間インキュベートした。インキュベーション後、10mLの水を添加し、チューブを機械的シェーカー上に置き、10分間高速で(on high)振盪した。次に、チューブを3000rpmで遠心分離して、固体物質をペレット化した。水を分析のために保存し、洗浄処理をもう一度繰り返して、NaOHの除去を確実にした。NaOHでのインキュベーション後、試料を上記のようにメタノールで抽出した。
【0132】
(メタノール浸漬による均質化抽出)
均質化抽出の前に、0.5gのポンガミア種子のケーキを、最終比50:1(溶媒:固体)となるように、25mLのメタノールを含む50mLポリプロピレン遠心管に入れた。次に、混合物を室温で24時間、48時間、72時間または96時間インキュベートした。インキュベーション後、試料を植物/組織ホモジナイザーに入れ、1500rpmで2分間振盪した。均質化後、試料を3000rpmで5分間遠心分離して、溶媒を固体から分離し、上清を清潔な50mLポリプロピレンチューブに注いだ。均質化を5回繰り返して、カランジンおよびポンガモールの抽出を向上させた。
【0133】
(濾過による均質化抽出)
0.5gのポンガミア種子のケーキを、最終比50:1(溶媒:固体)となるように25mLのメタノールを含む50mLポリプロピレン遠心管に入れた。次に、試料を植物/組織ホモジナイザーに入れ、1500rpmで2分間振盪した。次に、試料を濾過して、メタノールから固体を分離した。抽出プロセスを5回繰り返して、カランジンおよびポンガモール抽出を向上させた。
【0134】
(カランジンおよびポンガモールのソックスレー抽出)
0.5gのポンガミア種子のケーキを、125mLのメタノールを含む抽出シンブルに入れた。抽出を24時間または48時間進行させ、その時点で、ソックスレー抽出物を清潔なポリプロピレンチューブに移した。
【0135】
(HPLC用標準溶液)
市販のカランジンおよびポンガモールをメタノールと混合して、以下のHPLC標準を生成した:0.05、0.1、0.2、0.5、1.0、5.0、および20.0μg/mL。
【0136】
(HPLC装置)
HPLC分析は、溶媒A(HPLC水中0.1%ギ酸)および溶媒B(アセトニトリル中0.1%ギ酸)からなる移動相を用いて行った。注入容量は2μLであり、流速は0.75mL/分であった。カラムは、C18 5μm,50×2mmHPLCカラムを使用した。全てのHPLC分析は、陰イオンモードで行った。MSパラメータは、カーテンガス30psi、衝突ガス4psi、ネブライザーガス(GS1)50psi、乾燥ガス(GS2)50psi、イオン噴霧電圧5000、温度500℃、デクラスタリングポテンシャル(DP)51V、エントランスポテンシャル10V、衝突エネルギー(CE) カランジンでは60eV、ポンガモールでは30eVであった。
【0137】
(抽出物中のカランジンおよびポンガモールのMS/MS定量)
多重反応モニタリング(MRM)イオン遷移を、カランジンおよびポンガモールの両方についてモニターした。抽出試料中に存在するカランジンおよびポンガモールのレベルを、Analyst version 1.6.3を用いて計算した。簡潔には、抽出試料中のカランジンおよびポンガモールのピーク面積を校正標準のピーク面積と比較して、カランジンおよびポンガモールの百万分率を決定した。
【0138】
(ポンガミア種子のケーキからのカランジンおよびポンガモールのメタノール抽出)
表1は、抽出溶媒としてメタノール(10:1の溶媒:固体比)を使用する均質化抽出法下で、ポンガミア種子のケーキ(図3Aおよび3B)から抽出することができるカランジンおよびポンガモールのレベルを示した。5回の連続抽出のそれぞれから得られたカランジンおよびポンガモールの量を総合して加え、表1に示すように、抽出された総カランジンおよび抽出された総ポンガモールの測定値をそれぞれ得た。
【0139】
【表1】

(カランジンおよびポンガモールの抽出における24時間のNaOH浸漬の影響評価)
5回の連続抽出のそれぞれから得られたカランジンおよびポンガモールの量を総合して加え、表2に示すように、抽出されたカランジンの総量および抽出されたポンガモールの総量の測定値をそれぞれ得た。表2は、メタノール均質化抽出(10:1の溶媒:固体比)の前にポンガミア種子のケーキをNaOHで処理したとき、未処理抽出と比較して、抽出および残留カランジンおよびポンガモールの総レベルが減少したことを示した(図3Aおよび3B)。
【0140】
【表2】

(NaOH洗浄水中のカランジンおよびポンガモールの濃度測定)
表3は、カランジンとポンガモールがNaOH浸漬後に洗浄水に浸出したことを示している。しかし、洗浄水中のカランジンおよびポンガモールのレベルは、NaOH処理後に単離されたカランジンおよびポンガモールのレベル低下を説明するのに十分ではなかった。
【0141】
【表3】

(カランジン抽出におけるメタノール浸漬の影響評価)
5回の連続抽出のそれぞれから得られたカランジンおよびポンガモールの量を総合して加え、表4に示すように、抽出されたカランジンの総量および抽出されたポンガモールの総量の測定値をそれぞれ得た。表4は、抽出前のポンガミア種子のケーキのメタノールへの任意の時間の浸漬が、メタノール浸漬なしの抽出(50:1の溶媒:固体比)と比較してカランジンの回収率を減少させたことを示した(図3Aおよび3B)。
【0142】
【表4】

(メタノール均質化抽出後に遠心分離よりむしろ濾過を用いた場合のカランジンおよびポンガモールの回収率評価)
5回の連続抽出(50:1の溶媒:固体比)のそれぞれから得られたカランジンおよびポンガモールの量を総合して加え、表5に示すように、抽出された総カランジンおよび抽出された総ポンガモールの測定値をそれぞれ得た。表5は、濾過によるメタノール均質化抽出が、遠心分離によるメタノール均質化抽出と比較して、ポンガミア種子のケーキから同様のレベルのカランジンおよびポンガモールを回収できることを実証した(図3Aおよび3B)。
【0143】
【表5】

(カランジンおよびポンガモールのソックスレー抽出)
表6は、メタノール均質化抽出(50:1の溶媒:固体比)とメタノールソックスレー抽出との比較を示す。メタノール均質化処理で抽出された総カランジンおよびポンガモールは、5回の連続抽出のそれぞれから得られたカランジンおよびポンガモールの合計であり、ソックスレー処理で抽出されたカランジンおよびポンガモールの総量は、示された時間の間の単一のソックスレー実験から得られたカランジンおよびポンガモールの量である。24時間および48時間のメタノールソックスレー抽出で測定された値を、それぞれ2つの別々の実験の平均とした。表6は、24時間および48時間のメタノールソックスレー抽出がメタノール均質化抽出技術(図3Aおよび3B)より多くのカランジンおよびポンガモールを単離したことを示している。
【0144】
【表6】

<実施例A2:抽出方法の溶媒依存性>
以下の実施例は、ポンガミア種子のケーキからカランジンおよびポンガモールを抽出する様々な溶媒の能力を評価するための実験的努力を記載する。
【0145】
(カランジンおよびポンガモールの均質化抽出)
本実施例では、実施例A1と同様に均質化抽出を行った。しかしながら、試験した溶媒はエタノール、ヘキサン、メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)、トルエン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、およびアセトンを含み、すべて溶媒:固体比は50:1であった。最後に、酢酸エチル溶媒抽出における均質化時間の影響を評価するために実験を行い、10分(2分/サイクル、5サイクル)および50分(10分/サイクル、5サイクル)の均質化を比較した。
【0146】
(カランジンおよびポンガモールのソックスレー抽出)
本実施例では、実施例A1と同様にソックスレー抽出を行った。しかしながら、試験した溶媒は、メタノール、MTBE、および酢酸エチルであった。さらに、酢酸エチルを試験した反応時間は、6時間、24時間、48時間、72時間および96時間を包含した。
【0147】
(均質化抽出を用いた異なる溶媒でのカランジンおよびポンガモール抽出効率の評価)
5回の連続抽出のそれぞれから得られたカランジンおよびポンガモールの量を総合して加え、表7に示すように、抽出された総カランジンおよび抽出された総ポンガモールの測定値をそれぞれ得た。表7は、酢酸エチルが均質化技術を用いて試験した他の溶媒よりも多くのカランジンおよびポンガモールを抽出したことを示す(図3A、3B、4Aおよび4B)。
【0148】
【表7】

(酢酸エチルでのカランジンおよびポンガモール抽出における均質化時間の延長による影響評価)
表8は、溶媒として酢酸エチルを用いた合計10分間の均質化抽出と、溶媒として酢酸エチルを用いた合計50分間の均質化抽出の比較を示した。表8は、10分から50分までの総均質化時間の増加がカランジンおよびポンガモールの酢酸エチル抽出効率を低下させることを実証している(図4Aおよび4B)。
【0149】
【表8】

(ソックスレー抽出を用いた異なる溶媒でのカランジンおよびポンガモール抽出効率の評価)
表9は、種々の溶媒を用いた異なる時間の単一のソックスレー実験から抽出された総カランジンおよび総ポンガモールを示した。表9は、酢酸エチルが、ソックスレー抽出技術(図3A、3B、4Aおよび4B)を用いて試験した他の溶媒よりも多くのカランジンおよびポンガモールを抽出したことを示す。さらに、表9は、短いソックスレー抽出時間は、長い抽出時間よりもカランジンを単離するのに効率的であったことを示す。しかしながら、一般的に、より長いソックスレー抽出時間は、短い抽出時間よりもポンガモールを単離するのに効率的であった。
【0150】
【表9】

<実施例A3:マイクロ波支援抽出法(MAE)>
以下の実施例は、カランジンおよびポンガモールへの酢酸エチルMAE方法を開発するための実験的努力を記載する。
【0151】
(イオン液体の準備)
イオン液体を、40.1gの1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムブロミドおよび75mLの0.8N HClをガラス瓶に添加することによって調製した。次に、混合物を渦流撹拌(vortexed)して固体を溶解した。
【0152】
(カランジンおよびポンガモールのマイクロ波支援抽出)
0.5gのポンガミア種子のケーキをマイクロ波抽出管に添加した。次いで、15mLの酢酸エチルまたはイオン液体のいずれかを試料管に添加し、渦流撹拌して混合した。次に、試料を、マイクロ波抽出器を用いて以下の条件下で抽出した:1)70℃まで15分間傾斜、2)70℃で10分間保持。一度冷却し、上清をブフナー漏斗中の濾紙を用いて真空下で濾過した。
【0153】
(カランジンおよびポンガモールの抽出を補助する酢酸エチルマイクロ波の効率評価)
表10は、酢酸エチルMAEがポンガミア種子のケーキから、9600ppmを超えるカランジンおよび790ppmを超えるポンガモールを抽出したことを示す(図5Aおよび5Bも参照)。
【0154】
【表10】

(種子のケーキ抽出の要約)
表11は、実施例A1~A3に詳述されるカランジンおよびポンガモール抽出データの要約を示す。図6Aおよび6Bは、抽出されたカランジンの総量およびポンガモールの総量をppmで測定したときの各抽出処理の相対効率の棒グラフを示す。
【0155】
【表11】

<実施例A4:アルカン酸アルキルを用いたマイクロ波支援抽出法(MAE)>
以下の実施例は、マイクロ波支援抽出下でポンガミア種子のケーキからカランジンおよびポンガモールを抽出する種々のアルカン酸アルキル溶媒の能力を評価するための実験的努力を記載する。
【0156】
以下のパートI~Vで使用したポンガミア種子のケーキの試料は、上記の実施例A1~A3で使用した種子のケーキと同じ起源および調製日であった。ポンガミア種子のケーキは、実施例A4の開始時に18ヶ月間(-20℃で)貯蔵されていた。
【0157】
マイクロ波支援抽出条件下における、種々のアルカン酸アルキル溶媒のカランジンおよびポンガモールの抽出能力について評価した。
【0158】
部分的に脱脂したポンガミアミールを、ドライアイスを用いて均質化した。試料を凍結保存し、ドライアイスを昇華させた。0.5g +/-0.02gのポンガミアミールを別々のマイクロ波抽出管に入れ、15.0mLの各溶媒(30:1の溶媒:固体(v/w)比)を対応するマイクロ波管に加えた。次に、マイクロ波管に蓋をし、渦流撹拌した。抽出は、MARS6マイクロ波抽出器を使用して、以下の条件下で行った:1)70℃まで15分間傾斜、2)70℃で10分間保持。上清を室温に冷却した後、抽出物をブフナー漏斗中のWhatman GF/F濾紙を通して真空下で濾過し、抽出物を予め標識した50mL遠心管に注いだ。
【0159】
(分析)
LCMS/MSバイアルまたはメスフラスコを直接使用して、LCMS/MS分析のために、すべての試料抽出物を10倍および100倍に希釈した。(10倍希釈:100μLの試料抽出物を900μLの適切な溶媒に添加し、渦流撹拌した。100倍希釈:10μLの試料抽出物を990μLの適切な溶媒に添加し、渦流撹拌した。)LCMS/MS分析のためのパラメータは、上記の実施例A1で説明したパラメータと同一であった。
【0160】
(種々のアルカン酸アルキル溶媒を用いたカランジンおよびポンガモールのマイクロ波支援抽出効率の評価)
表12は、マイクロ波支援抽出条件下で列挙された溶媒を使用してポンガミア種子のケーキ試料から抽出されたカランジンの総量およびポンガモールの総量を示す(図7Aおよび7Bも参照)。
【0161】
【表12】

〔実施例B:大規模抽出方法〕
本実施例は、カランジンおよびポンガモールの抽出を商業的に実行可能なレベルにスケールアップするための実験的努力を詳述する。
【0162】
<パートI-機械的加工>
(熱間押出法及び連続圧搾機の圧搾抽出法)
ポンガミア種子のケーキ試料を、別々に、熱間押出法(「種子コンディショニング」)および連続圧搾機圧搾法(「連続圧搾機圧搾」、1回(第1)または2回(第2)の圧搾)にかけて、ポンガミア種子のケーキから油、カランジンおよびポンガモールを除去した。
【0163】
(機械的加工によるカランジンおよびポンガモール抽出効率の評価)
ポンガミア種子のケーキ試料を、マイクロ波支援酢酸エチル溶媒抽出(上記実施例A3のプロトコールに従って)によって分析し、種子のコンディショニングおよび連続圧搾機圧搾加工法による処理後に、処理されたポンガミア種子のケーキ中に残存するカランジンおよびポンガモールの量を測定した。表13および14は、種子のコンディショニングおよび連続圧搾機圧搾の両方の機械的加工法を使用して、商業的規模でポンガミア種子のケーキからカランジンおよびポンガモールを抽出することができることを実証している(図8Aおよび8B)。
【0164】
【表13】

【表14】

<パートII-溶媒抽出>
(カランジンおよびポンガモールの単一溶媒抽出)
ポンガミア種子のケーキを、定量供給機を用いて浸漬抽出器に導入した。供給速度は、各抽出器のパドル部が約50%満杯になるように調節した。表15は、各溶媒についての具体的な抽出設定を示す。
【0165】
【表15】

(カランジンおよびポンガモールの二重溶媒抽出)
上記に詳述したヘキサンによる一次抽出に続いて、ポンガミア種子のケーキを収集し、定量供給機を用いて浸漬抽出器に導入した。供給速度は、各抽出器のパドル部が約50%満杯になるように調節した。表16は、各溶媒についての具体的な抽出設定を示す。
【0166】
【表16】

(カランジンとポンガモールの大規模溶媒抽出の評価)
表15および16に概説した機械的抽出法および溶媒抽出法の組み合わせから製造したそれぞれ試料を、マイクロ波支援酢酸エチル抽出(上記実施例A3のプロトコールに従って)によって分析して、抽出処置後のポンガミア種子のケーキ中に残存する残留カランジンおよび残留ポンガモールの量を測定した。表17Aは、従来の機械的抽出法にかかわらず、酢酸エチルによる単一抽出が、ポンガミア種子のケーキからカランジンおよびポンガモールを除去するための最も効率的な溶媒であることを示す(図9Aおよび9B)。
【0167】
【表17A】

連続圧搾機圧搾(第2圧搾)、酢酸エチル抽出した種子のケーキは、以前に使用した実施例A3の条件下で、後日、カランジンおよびポンガモール濃度について2回目の分析を行い、表17Aにおける最初の測定を確認した。第2の実験の結果は、最初の測定よりもわずかに高いことが観察された。第1の実験(実験番号1、上記の表17Aと同じ)、第2の実験(実験番号2)、および2つの測定の平均(「平均」)を以下の表17Bに示した。
【0168】
【表17B】

<パートIII-抽出した種子のケーキの組成プロファイル>
上記のパートIIにおけるポンガミア種子のケーキの抽出に続いて、パートIにおける出発ポンガミア種子のケーキ試料およびパートIIにおける溶媒抽出ポンガミア種子のケーキ試料を、種子のケーキの組成プロファイルにおける機械的加工および溶媒抽出の効果がもしあれば測定するために、評価した。機械的に圧搾したポンガミア種子のケーキおよび機械的に圧搾した酢酸エチル抽出種子のケーキの総タンパク質、総炭水化物、およびアミノ酸プロファイルを測定した。
【0169】
ポンガミア種子のケーキ中のアミノ酸含量は、定量するアミノ酸の同一性に応じて、様々な方法によって測定した。例えば、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、プロリン、セリン、トレオニン、チロシン、およびバリンの測定は、ポンガミア種子のケーキ試料を6NのHCl中で24時間、110℃で酸加水分解し、続いてニンヒドリンポストカラム反応およびUV/vis検出を伴うイオン交換クロマトグラフィーで定量することによって行った(AOAC 982.30参照方法、改変)。種子のケーキ試料中のトリプトファンの測定は、種子のケーキを水酸化リチウムで22時間、110℃でアルカリ消化し、続いて蛍光検出を伴う逆相クロマトグラフィーにより定量することによって行った(AOAC 998.15参照方法)。システインおよびメチオニンの量は、システインをシステイン酸に変換し、メチオニンをメチオニンスルホンに変換するために、種子のケーキ試料を過ギ酸で酸化処理することによって測定した。次いで、酸化された試料を加水分解して、タンパク質からシステイン酸およびメチオニンスルホンを放出させ、続いて、イオン交換クロマトグラフィーによって放出されたシステイン酸およびメチオニンスルホンを定量した(AOAC 994.12参照方法、改変)。
【0170】
2つの別々の実験から得たポンガミアミールのアミノ酸プロファイルの平均を、機械的圧搾後であるが溶媒抽出前(連続圧搾機圧搾、第2圧搾、「処理前」)および酢酸エチルでの機械的圧搾および溶媒抽出の両方の後の(連続圧搾機圧搾、第2圧搾、「処理後」)アミノ酸含量として、下表18に示した。アミノ酸プロファイルは、ミールの相対アミノ酸含量の重量割合(%w/w)および全アミノ酸含量の割合として表した。
【0171】
【表18】

上記の表18に示すように、種子のケーキ試料の相対アミノ酸含量およびプロファイルは、カランジンおよびポンガモールを除去するための酢酸エチル溶媒抽出後に大部分保存された。溶媒抽出種子のケーキは、一般的に、リジン含量が減少したことを除いて、出発種子のケーキよりもわずかに高いアミノ酸濃度を示した。溶媒抽出ミール中のアミノ酸のより高い濃度は、一部には溶媒抽出中のポンガミア油の除去、したがって種子のケーキの総重量の減少に起因し得る。
【0172】
また、酢酸エチル溶媒抽出の前後に、種子のケーキ試料における全タンパク質および炭水化物を測定した。総タンパク質含量は、ポンガミア種子のケーキ試料をタンパク質分析器の燃焼室に入れ、燃焼によって生成したガスの総窒素含量を測定し、観察された窒素含量(タンパク質含量=6.25×窒素含量)からタンパク質を計算することによって決定した。
【0173】
総炭水化物含量は、ポンガミア種子のケーキ(100%)の残りの割合から、総灰分含量(%)、総タンパク質含量(%)、総水分含量(%)、および総脂質(%)の合計を引いたものとして計算した。種子のケーキ試料(2g)をるつぼに入れ、オーブン中で試料を染色し、600℃のマッフル炉中で試料を灰化し、灰の重量を測定することにより、全灰分含量を測定した(AOAC 942.05参照方法)。総水分含量は、秤量した試料を強制ドラフトオーブン中で2時間、130℃で加熱し、水分含量として計算した%差に対して試料重量の差を確定することで決定した(AOCS BA 2A-38参照方法)。全脂質含量は、石油エーテルを用いた還流下での溶媒抽出によって決定した(AOCS BA3-38参照方法、改変)。
【0174】
表19は、機械的圧搾後であるが溶媒抽出の前(連続圧搾機圧搾、第2圧搾、「処理前」)および機械的圧搾および酢酸エチルでの溶媒抽出の両方の後の(連続圧搾機圧搾後の酢酸エチル抽出、第2圧搾、「処理後」)2つの実験についての平均総タンパク質および平均総炭水化物含有量(試料の総重量の重量パーセントとして)を示した。
【0175】
【表19】

溶媒抽出過程は、ポンガミア種子のケーキ中のタンパク質または炭水化物含量の損失をもたらさなかった。上記のアミノ酸プロファイルと同様に、溶媒抽出種子のケーキ試料は、連続圧搾機圧搾された出発種子のケーキよりもわずかに高濃度の総タンパク質および総炭水化物を示した。
【0176】
〔実施例C:反芻動物飼料組成物〕
以下の実施例は、酢酸エチル抽出ポンガミアミールをウシに投与する実現可能性を評価するための実験的努力を詳述する。
【0177】
<実施例C1:ポンガミアサプリメント試験>
以下の実施例は、ウシにおける低品質飼料食に関して、別々のサプリメントタンパク質源としての酢酸エチル抽出ポンガミア種子のケーキの使用と、大豆ミールの使用とを比較した研究を記載する。
【0178】
13頭の去勢ウシを完全にランダム化した研究で利用し、対照として低品質の干し草(5.0%粗タンパク質)(CON(n=4)、大豆ミールを補充したトウモロコシおよび蒸留乾燥穀物ベースの食餌(SBM)(n=4)、および酢酸エチル抽出ポンガミア種子のケーキを補充した蒸留乾燥穀物ベースの食餌(PSC)(n=5)を含む3つの食餌のうちの1つを与えた。本研究で使用したポンガミア種子のケーキは、実施例B、パートIIで調製した連続圧搾機圧搾、第2圧搾、酢酸エチル抽出ポンガミアミールであった。
【0179】
表20は、研究に利用した3つの試験食餌グループ、干し草(対照)、大豆ミール(SBM)、および溶媒抽出ポンガミア種子のケーキ(PSC)の組成物を示す。
【0180】
【表20】

表21は、干し草、大豆ミールおよびポンガミア種子のケーキの化学組成を示す。
【0181】
干し草、SBM、およびPSCを、強制空調オーブン中にて55℃で96時間乾燥させ、部分的な乾燥物質(DM)の測定のために空気平衡化させた。干し草および補充物を、等重量基準で1日に渡って蓄え、次いで、Wileyミルを使用して1mmスクリーンを通して粉砕し、そしてDMを決定するために105℃で乾燥した。有機物質(OM)は、マッフル炉中にて450℃で8時間燃焼させたときの乾燥重量の損失として測定した。窒素はElementar rapid N cube(Elementar社,Hanua,Germany)を用いて測定し、粗タンパク質(CP)はN×6.25として計算した。中性デタージェント繊維(NDF)および酸性デタージェント繊維(ADF)分析は、アミラーゼを有するAnkom繊維分析器を用いて連続的に行った。
【0182】
ポンガミア種子のケーキ中のカランジンおよびポンガモール含有量は、実施例A3および実施例A4に記載の酢酸エチルを使用したマイクロ波支援溶媒抽出法によって測定した。
【0183】
【表21】

試験去勢ウシには、適応のために13日間、および試料収集のために8日間を含む、合計21日間の持続時間、指定された食餌を与えた。乾燥物質摂取量および消化率の測定は、6日間の糞袋による全糞採取によって促進した。
【0184】
(統計解析)
SAS 9.2(SAS InstInc.,Cary,NC)のMIXED手順を使用して、乾燥物質の摂取量および消化率を分析した。モデルの用語は処置および期間を含み、無作為効果として去勢ウシを用いた。モデルの用語は処置、期間、時間、および時間×処置であり、去勢ウシおよび処置×期間×去勢ウシを無作為な用語として含めた。反復期間は1時間であり、処置×去勢ウシを対象とした。処置手段は、LSMEANSオプションを用いて計算した。表22は、3つの処置群にわたる統計分析の結果を示した。
【0185】
【表22】

表22に示すように、大豆ミールおよびポンガミア種子のケーキ含有食の両方における飼料乾燥物質摂取量は、干し草対照食よりも大きかった。大豆ミールおよびポンガミア種子のケーキ含有食における消化性乾燥物質摂取量も、干し草対照食より大きかった。飼料消化率に差は認められなかった。大豆ミール試験群とポンガミア種子のケーキ試験群との間に有意差は認められなかった。
【0186】
<実施例C2:ポンガミアベースのタンパク質サプリメントまたは市販のタンパク質サプリメントを用いたウシ給餌飼料ベース食の比較>
本実施例は、ポンガミアタンパク質サプリメントを含む飼料(グループA)、飼料のみ(グループB)、および市販のタンパク質サプリメントを含む飼料(グループC)を含んだ、表23に示すような3つの食餌のうちの1つを試験ウシに与えた比較研究を詳述する。
【0187】
本研究で使用したポンガミア種子のケーキは、上記の実施例B、パートIIで調製した連続圧搾機圧搾、第2圧搾、酢酸エチル抽出ポンガミアミールである。ポンガミア種子のケーキを蒸留乾燥穀物(DDGS)と重量比30:70で混合し、ポンガミアタンパク質サプリメントを調製した。表24は、上記実施例A4に記載した酢酸エチルによるマイクロ波支援溶媒抽出分析法によって測定した、本研究で使用したポンガミア組成物のカランジンおよびポンガモール濃度を示す。試験の最初の30日間、Cグループのウシの市販サプリメントとしてSweet Pro CattleKandiタンパク質サプリメントを採用し、残りの試験ではSweet Pro 16サプリメントに置き換えた。
【0188】
【表23】

【表24】

各試験群(計9頭の去勢ウシ)にブラックアンガス×和牛肉用ウシ(去勢雄、22~24ヶ月齢)を使用し、各試験群に指定されたサイズの3~5エーカーの畜舎に収容した。各畜舎内における飲用水および畜舎内の飼料への接触は、試験期間中、自由に提供した。試験処置群(A群)には、試験処置用畜舎のウシ3頭すべてが接近可能な共同試料槽にポンガミアベースのタンパク質サプリメントをそれぞれ1kg投与した。陽性対照群(C群)のウシには、SweetPro槽ベースのタンパク質サプリメントの標準配合物を与えた。Bグループのウシには、タンパク質サプリメントは投与しなかった。
【0189】
試験ウシをモニタリングし、1日あたり少なくとも全量のポンガミアベースのタンパク質サプリメントを摂取し、試験期間を通じて健康へのマイナスの影響が生じないことを保証するために、1日あたりの定性的評価を行った。体重増加を観察するために、3群すべての試験ウシを約30日毎に体重測定した。各試験ウシおよび処置群について記録した体重増加を表25に示した。
【0190】
【表25】

表25に示すように、ポンガミアミール由来タンパク質サプリメントを含むウシの食餌は、飼料のみの食餌と比較して体重増加の改善をもたらし、市販のタンパク質サプリメントを含む食餌と比較して、試験去勢ウシについて同等の平均体重増加を示した。
【図面の簡単な説明】
【0191】
図1図1は、ポンガミア組成物を分析するための例示的なプロセスを示す。
図2図2は、100ppm以下であるカランジンの濃度を有するポンガミア組成物を調製するための例示的なプロセスを示す。
図3A図3Aは、脱油したポンガミア種子のケーキから、様々なメタノールベースの抽出方法を用いて抽出されたカランジンおよびポンガモールの総濃度(出発物質の量に対する、ppmに調整された)を比較する棒グラフを示す。
図3B図3Bは、脱油したポンガミア種子のケーキから、様々なメタノールベースの抽出方法を用いて抽出されたカランジンおよびポンガモールの総濃度(出発物質の量に対する、ppmに調整された)を比較する棒グラフを示す。
図4A図4Aは、脱油したポンガミア種子のケーキから、様々な抽出方法と組み合わせて様々な溶媒(メチルtert-ブチルエーテル、エタノール、ヘキサン、トルエン、および酢酸エチル)を用いて抽出された、カランジンおよびポンガモールの総濃度(出発物質の量に対する、ppmに調整された)を比較する棒グラフを示す。
図4B図4Bは、脱油したポンガミア種子のケーキから、様々な抽出方法と組み合わせて様々な溶媒(メチルtert-ブチルエーテル、エタノール、ヘキサン、トルエン、および酢酸エチル)を用いて抽出された、カランジンおよびポンガモールの総濃度(出発物質の量に対する、ppmに調整された)を比較する棒グラフを示す。
図5A図5Aは、溶媒として酢酸エチルまたはイオン液体を用いたマイクロ波に補助された抽出を用い、脱油したポンガミアシードケーキから抽出されたカランジンおよびポンガモールの総濃度(ppm単位、出発物質量で調整)を比較した棒グラフを示す。
図5B図5Bは、溶媒として酢酸エチルまたはイオン液体を用いて、マイクロ波に補助された抽出を用い、脱油したポンガミア種子のケーキから抽出されたカランジンおよびポンガモールの総濃度(ppm単位、出発物質量で調整)を比較した棒グラフを示す。
図6A図6Aは、脱油したポンガミア種子のケーキから、図3A~5Bに示される様々な方法および溶媒において抽出されたカランジンおよびポンガモールの総濃度(出発物質の量に対する、ppmに調整された)の比較を示す。
図6B図6Bは、脱油したポンガミア種子のケーキから、図3A~5Bに示される様々な方法および溶媒において抽出されたカランジンおよびポンガモールの総濃度(出発物質の量に対する、ppmに調整された)の比較を示す。
図7A図7Aは、脱油したポンガミア種子のケーキから、マイクロ波に補助された溶媒抽出と組み合わせ、様々なアルカン酸アルキル溶媒を用いて抽出されたカランジンおよびポンガモールの観察された総濃度(出発物質の量に対する、ppmに調整された)についてのバー(bar)を示す。
図7B図7Bは、脱油したポンガミア種子のケーキから、マイクロ波に補助された溶媒抽出と組み合わせ、様々なアルカン酸アルキル溶媒を用いて抽出されたカランジンおよびポンガモールの観察された総濃度(出発物質の量に対する、ppmに調整された)についてのバー(bar)を示す。
図8A図8Aは、マイクロ波に補助された酢酸エチル抽出の分析によって測定された、様々な機械的処理に供されたポンガミア種子のケーキ中におけるカランジンおよびポンガモールの残留濃度(出発物質の量に対する、ppmに調整された)を比較する棒グラフを示す。
図8B図8Bは、マイクロ波に補助された酢酸エチル抽出の分析によって測定された、様々な機械的処理に供されたポンガミア種子のケーキ中におけるカランジンおよびポンガモールの残留濃度(出発物質の量に対する、ppmに調整された)を比較する棒グラフを示す。
図9A図9Aは、マイクロ波に補助された酢酸エチル抽出の分析によって測定された、溶媒抽出処理と組み合わせた様々な機械的処理に供されたポンガミア種子のケーキ中におけるカランジンおよびポンガモールの残留濃度(ppm、出発物質量について調整された)を比較する棒グラフを示す。
図9B図9Bは、マイクロ波に補助された酢酸エチル抽出の分析によって測定された、溶媒抽出処理と組み合わせた様々な機械的処理に供されたポンガミア種子のケーキ中におけるカランジンおよびポンガモールの残留濃度(ppm、出発物質量について調整された)を比較する棒グラフを示す。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
【国際調査報告】