(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(54)【発明の名称】APJ受容体活性に関連する状態を処置するための化合物および組成物
(51)【国際特許分類】
C07D 487/04 20060101AFI20220112BHJP
C07D 471/04 20060101ALI20220112BHJP
A61K 31/4985 20060101ALI20220112BHJP
A61K 31/506 20060101ALI20220112BHJP
A61K 31/444 20060101ALI20220112BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20220112BHJP
A61K 31/5025 20060101ALI20220112BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20220112BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20220112BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220112BHJP
【FI】
C07D487/04 144
C07D487/04 CSP
C07D471/04 107E
A61K31/4985
A61K31/506
A61K31/444
A61K31/5377
A61K31/5025
A61P11/00
A61P9/00
A61P43/00 111
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021544102
(86)(22)【出願日】2019-10-04
(85)【翻訳文提出日】2021-06-04
(86)【国際出願番号】 US2019054880
(87)【国際公開番号】W WO2020073011
(87)【国際公開日】2020-04-09
(32)【優先日】2018-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521143424
【氏名又は名称】アンナプルナ バイオ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】タン ハイフェン
(72)【発明者】
【氏名】ハンソン マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ボイス サラ
(72)【発明者】
【氏名】ニエ ヂゥー
【テーマコード(参考)】
4C050
4C065
4C086
【Fターム(参考)】
4C050AA01
4C050BB05
4C050CC08
4C050EE04
4C050FF10
4C050GG01
4C050GG02
4C050GG03
4C050GG04
4C050HH04
4C065AA04
4C065BB06
4C065CC01
4C065DD03
4C065EE02
4C065HH01
4C065JJ06
4C065KK09
4C065LL01
4C065PP03
4C065PP12
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086CB05
4C086GA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA42
4C086ZA59
4C086ZC41
(57)【要約】
本開示は、アペリン受容体(本明細書ではAPJ受容体とも呼ぶ; 遺伝子記号APLNR)を調節する(例えば刺激する)化学的実体(例えば化合物、または該化合物の薬学的に許容される塩および/もしくは水和物および/もしくはプロドラッグ)を特徴とする。本開示はまた、それを含む組成物、ならびにそれを使用および作製する他の方法を特徴とする。例えば、本化学的実体は、APJ受容体活性の減少(例えばAPJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損; 例えばアペリン-APJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損)または内因性アペリンの下方制御が疾患、障害、または状態の病態および/または症状および/または進行の一因である疾患、障害、または状態を有する対象(例えばヒト)を処置するために有用である。該疾患、障害、または状態の非限定的な例としては(i) 心血管疾患; (ii) 代謝障害; (iii) 血管病態に関連する疾患、障害、および状態; ならびに(iv) 臓器不全; (v) 感染症(例えば微生物感染症)に関連する疾患、障害、および状態; ならびに(vi) 上記のうちいずれかまたは本明細書に開示されるいずれかに伴う続発症または併存症である疾患、障害、または状態が挙げられる。該疾患、障害、または状態のより具体的な非限定的な例としては肺高血圧症(例えばPAH); 心不全; II型糖尿病; 腎不全; 敗血症; および全身性高血圧が挙げられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、
式中、
A
1はCHまたはNであり;
X
1、X
2、X
3、およびX
4の各々は独立してNおよびCR
3からなる群より選択され;
R
1は以下:
(i) -(Y
1)
n-Y
2、ここで
・nは0または1であり;
・Y
1は1~6個のR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキレンであり; かつ
・Y
2は以下である:
(a) 1~4個のR
bで置換されていてもよいC
3~10シクロアルキル;
(b) 1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリール;
(c) 5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール; または
(d) 3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、ヘテロシクリル;
あるいは
(ii) -Z
1-Z
2-Z
3、ここで
・Z
1は1~4個のR
aで置換されていてもよいC
1~3アルキレンであり;
・Z
2は-N(H)-、-N(R
d)-、-O-、または-S-であり; かつ
・Z
3は1~4個のR
aで置換されていてもよいC
2~7アルキルである;
あるいは
(iii) 1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
3~10アルキル;
あるいは
(iv) -Z
4-Z
5-Z
6-Y
2、ここで
・Z
4は1~4個のR
aで置換されていてもよいC
1~3アルキレンであり;
・Z
5は-N(H)-、-N(R
d)-、-O-、または-S-であり;
・Z
6は1~4個のR
aで置換されていてもよいC
1~4アルキレンであり; かつ
・Y
2は上記に規定される通りである
であり;
R
2は以下:
(i) 1~4個のR
cでさらに置換されていてもよいC
6~10アリール;
(ii) 5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール;
(iii) 1~4個のR
bで置換されていてもよいC
3~10シクロアルキル;
(iv) 3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、ヘテロシクリル; または
(v) 1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~10アルキル
であり;
R
3の各出現は独立して、-L
4-R
4、H、およびR
c'からなる群より選択され;
L
4の各出現は独立して、以下:
(i) 単結合;
(ii) N(H)、N(R
d)、またはN(R
4);
(iii) -N(H)S(O)
1~2-または-N(R
d)S(O)
1~2-;
(iv) -S(O)
1~2N(H)-または-S(O)
1~2N(R
d)-;
(v) -O-;
(vi) -S(O)
0~2-;
(vii) -C(O)NH-または-C(O)N(R
d);
(viii) -N(H)C(O)-または-N(R
d)C(O)-;
(ix) -C≡C;
(x) -N(H)S(O)(=NH)-、-N(R
d)S(O)(=NH)、-N(H)S(O)(=NR
d)-、または-N(R
d)S(O)(=NR
d)-;
(xi) -S(O)(=NH)NH-、-S(O)(=NR
d)NH-、-S(O)(=NH)NR
d-、または-S(O)(=NR
d)NR
d-;
(xii) -S(O)(=NH)-または-S(O)(=NR
d); および
(xiii) -N(H)S(O)
1~2N(H)-、-N(R
d)S(O)
1~2N(H)-、-N(H)S(O)
1~2N(R
d)-、または-N(R
d)S(O)
1~2N(R
d)-
からなる群より選択され;
R
4の各出現は独立して、以下:
(i) -(Y
3)
p-Y
4、ここで
・pは0または1であり;
・Y
3は、1~6個のR
aでそれぞれ置換されていてもよいC
1~6アルキレンまたはC
1~6アルケニレンであり; かつ
・Y
4は以下である:
(a) 1~4個のR
bで置換されていてもよいC
3~6シクロアルキル;
(b) 1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリール;
(c) 5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール; または
(d) 3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、ヘテロシクリル;
あるいは
(ii) 1~6個の独立して選択されるR
aでそれぞれ置換されていてもよいC
1~10アルキル、C
1~10アルケニル、またはC
1~10アルキニル
であり;
R
aの各出現は独立して、-OH; -F; -Cl; -Br; -NR
eR
f; C
1~4アルコキシ; C
1~4ハロアルコキシ; -C(=O)O(C
1~4アルキル); -C(=O)(C
1~4アルキル); -C(=O)OH; -CON(R')(R''); -S(O)
1~2(NR'R''); -S(O)
1~2(C
1~4アルキル); シアノ; および1~4個の独立して選択されるC
1~4アルキルで置換されていてもよいC
3~6シクロアルキルからなる群より選択され;
R
bの各出現は独立して、C
1~6アルキル; C
1~4ハロアルキル; -OH; オキソ; -F; -Cl; -Br; -NR
eR
f; C
1~4アルコキシ; C
1~4ハロアルコキシ; -C(=O)(C
1~4アルキル); -C(=O)O(C
1~4アルキル); -C(=O)OH; -C(=O)N(R')(R''); -S(O)
1~2(NR'R''); -S(O)
1~2(C
1~4アルキル); シアノ; および1~4個の独立して選択されるC
1~4アルキルで置換されていてもよいC
3~6シクロアルキルからなる群より選択され;
R
cの各出現は独立して、以下:
(i) ハロ;
(ii) シアノ;
(iii) C
1~6アルキル;
(iv) C
2~6アルケニル;
(v) C
2~6アルキニル;
(vi) C
1~4ハロアルキル;
(vii) C
1~4アルコキシ;
(viii) C
1~4ハロアルコキシ;
(ix) 1~4個の独立して選択されるC
1~4アルキルで置換されていてもよい-(C
0~3アルキレン)-C
3~6シクロアルキル;
(x) -S(O)
1~2(C
1~4アルキル);
(xi) -NR
eR
f;
(xii) -OH;
(xiii) -S(O)
1~2(NR'R'');
(xiv) -C
1~4チオアルコキシ;
(xv) -NO
2;
(xvi) -C(=O)(C
1~4アルキル);
(xvii) -C(=O)O(C
1~4アルキル);
(xviii) -C(=O)OH;
(xix) -C(=O)N(R')(R''); および
(xx) C
3~6シクロアルコキシ
からなる群より選択され;
R
c'の各出現は独立して、以下:
(i) ハロ;
(ii) シアノ;
(iii) -OH;
(iv) -NO
2;
(v) -C(=O)(C
1~4アルキル);
(vi) -C(=O)O(C
1~4アルキル);
(vii) -C(=O)OH; および
(viii) -NH
2
からなる群より選択され;
R
dはC
1~6アルキル; C
3~6シクロアルキル; -C(O)(C
1~4アルキル); -C(O)O(C
1~4アルキル); -CON(R')(R''); -S(O)
1~2(NR'R''); -S(O)
1~2(C
1~4アルキル); -OH; およびC
1~4アルコキシからなる群より選択され;
R
eおよびR
fの各出現は独立してH; C
1~6アルキル; C
3~6シクロアルキル; -C(O)(C
1~4アルキル); -C(O)O(C
1~4アルキル); -CON(R')(R''); -S(O)
1~2(NR'R''); -S(O)
1~2(C
1~4アルキル); -OH; およびC
1~4アルコキシからなる群より選択されるか、あるいは、R
eおよびR
fは、それぞれが結合している窒素原子と一緒になって、3~8個の環原子を含む環を形成し、該環は、(a) HおよびC
1~3アルキルより独立して選択される1~2個の置換基でそれぞれ置換された1~7個の環炭素原子; ならびに(b) それぞれ独立してN(R
d)、O、およびSからなる群より選択される0~3個の環ヘテロ原子(R'およびR''に結合した窒素原子以外に)を含み;
R'およびR''の各出現は独立してHおよびC
1~4アルキルからなる群より選択されるか、あるいは、R'およびR''は、それぞれが結合している窒素原子と一緒になって、3~8個の環原子を含む環を形成し、該環は、(a) HおよびC
1~3アルキルより独立して選択される1~2個の置換基でそれぞれ置換された1~7個の環炭素原子; ならびに(b) それぞれ独立してN(R
d)、O、およびSからなる群より選択される0~3個の環ヘテロ原子(R'およびR''に結合した窒素原子以外に)を含み、
但し、化合物が式(I-1):
の化合物である場合、R
1は非置換フェニル、p-ジメチルアミノフェニル、p-アミノスルホニルフェニル、および非置換4-ピリジニル以外であり;
化合物が式(I-2):
の化合物である場合、R
1は非置換フェニル以外であり;
但し、化合物は式(I-3):
の化合物ではなく;
但し、化合物が式(I-4):
の化合物である場合、R
1はp-フルオロフェニル以外であり;
但し、化合物が式(I-5):
の化合物である場合、R
3はトリフルオロメチル以外であり;
但し、化合物が式(I-6):
の化合物である場合、R
2は、以下:
(i) 非置換フェニル;
(ii)
;
(iii)
;
(iv) 非置換ピリジニル;
(v)
ここで、Q
1、Q
2、Q
3、およびQ
4はそれぞれ独立してNおよびCHより選択される; または
(vi) 9~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~2個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~2個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール
を除く、
式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
X
1、X
2、X
3、およびX
4のうち1~2個が独立してNであり; かつX
1、X
2、X
3、およびX
4のうち2~3個がそれぞれ、独立して選択されるCR
3である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
式(I-a):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
式(I-a1):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1~3のいずれか一項記載の化合物。
【請求項5】
式(I-a2):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1~3のいずれか一項記載の化合物。
【請求項6】
式(I-b):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1記載の化合物。
【請求項7】
式(I-b1):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1および6のいずれか一項記載の化合物。
【請求項8】
式(I-c)もしくは(I-d):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1記載の化合物。
【請求項9】
式(I-c1)もしくは(I-d1):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1および8のいずれか一項記載の化合物。
【請求項10】
R
1が-(Y
1)
n-Y
2である、請求項1~9のいずれか一項記載の化合物。
【請求項11】
nが0である、請求項1~10のいずれか一項記載の化合物。
【請求項12】
nが1である、請求項1~10のいずれか一項記載の化合物。
【請求項13】
Y
1がC
1~3アルキレンである、請求項12記載の化合物。
【請求項14】
Y
2が、
5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール
である、請求項1~13のいずれか一項記載の化合物。
【請求項15】
Y
2が、
5~6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール
である、請求項1~14のいずれか一項記載の化合物。
【請求項16】
Y
2が、
6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~2個の環原子がNであり、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール
である、請求項1~15のいずれか一項記載の化合物。
【請求項17】
Y
2が、
環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ピリジル(例えば2-ピリジルまたは6-ピリジル)
である、請求項16記載の化合物。
【請求項18】
Y
2が、
環炭素原子の1個または複数個が1個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ピリジル(例えば2-ピリジルまたは6-ピリジル)
である、請求項17記載の化合物。
【請求項19】
Y
2が、
5個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~3個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール
である、請求項1~15のいずれか一項記載の化合物。
【請求項20】
Y
2が、
環炭素原子の1個または複数個が1~2個(例えば1個)の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、フラニル
である、請求項19記載の化合物。
【請求項21】
R
cの各出現が独立して、以下:
(iii) C
1~6アルキル;
(iv) C
2~6アルケニル;
(v) C
2~6アルキニル;
(vi) C
1~4ハロアルキル;
(vii) C
1~4アルコキシ;
(viii) C
1~4ハロアルコキシ;
(ix) 1~4個の独立して選択されるC
1~4アルキルで置換されていてもよい-(C
0~3アルキレン)-C
3~6シクロアルキル;
(xiv) -C
1~4チオアルコキシ; および
(xx) C
3~6シクロアルコキシ
からなる群より選択される、請求項14~20のいずれか一項記載の化合物。
【請求項22】
R
cの各出現が独立して、以下:
(vii) C
1~4アルコキシ;
(viii) C
1~4ハロアルコキシ(例えばOCH
2CF
3またはOCF
3);
(xiv) -C
1~4チオアルコキシ; および
(xx) C
3~6シクロアルコキシ(例えばシクロプロポキシ)
からなる群より選択される、請求項14~20のいずれか一項記載の化合物。
【請求項23】
R
cの各出現が、独立して選択されるC
1~4アルコキシ(例えば-OCH
3、-OCH
2CH
3)である、請求項14~20のいずれか一項記載の化合物。
【請求項24】
R
cの各出現が、独立して選択されるC
1~6アルキル(例えばメチル)である、請求項14~20のいずれか一項記載の化合物。
【請求項25】
nが0である、請求項14~24のいずれか一項記載の化合物。
【請求項26】
R
1が
である、請求項1~11、14~18、および21~23のいずれか一項記載の化合物。
【請求項27】
R
1が
である、請求項1~11、14~18、21、および24のいずれか一項記載の化合物。
【請求項28】
R
1が
である、請求項1~11、14~15、19~21、および24のいずれか一項記載の化合物。
【請求項29】
R
2が、1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリールである、請求項1~28のいずれか一項記載の化合物。
【請求項30】
R
2が、1~4個のR
cで置換されていてもよいフェニルである、請求項1~29のいずれか一項記載の化合物。
【請求項31】
R
2が、1~2個のR
cで置換されていてもよいフェニルである、請求項1~30のいずれか一項記載の化合物。
【請求項32】
R
2が、2個のR
cで置換されていてもよいフェニルである、請求項1~31のいずれか一項記載の化合物。
【請求項33】
R
cの各出現が独立して、以下:
(i) ハロ(例えばF);
(vi) C
1~4ハロアルキル(例えばCF
3);
(vii) C
1~4アルコキシ;
(viii) C
1~4ハロアルコキシ; および
(xiv) -C
1~4チオアルコキシ
からなる群より選択される、請求項29~32のいずれか一項記載の化合物。
【請求項34】
R
cの各出現が独立してハロ、C
1~4アルコキシ、およびC
1~4ハロアルキルより選択される、請求項29~33のいずれか一項記載の化合物。
【請求項35】
R
cの各出現が独立して-OCH
3、CF
3、またはFである、請求項29~34のいずれか一項記載の化合物。
【請求項36】
R
2が
であり、例えば、R
2が
である、請求項1~35のいずれか一項記載の化合物。
【請求項37】
R
2が、
5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール
である、請求項1~28のいずれか一項記載の化合物。
【請求項38】
R
2が、
6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、およびN(R
d)からなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール
である、請求項1~28および37のいずれか一項記載の化合物。
【請求項39】
R
2が、1~2個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよいピリジニルである、請求項1~28および37~38のいずれか一項記載の化合物。
【請求項40】
各R
cが独立して、以下:
(i) ハロ;
(vi) C
1~4ハロアルキル(例えばCF
3);
(vii) C
1~4アルコキシ;
(viii) C
1~4ハロアルコキシ; および
(xiv) -C
1~4チオアルコキシ
より選択される、請求項1~28および37~39のいずれか一項記載の化合物。
【請求項41】
各R
cが独立してC
1~4アルコキシ(例えばメトキシ)である、請求項1~28および37~39のいずれか一項記載の化合物。
【請求項42】
R
2が
である、請求項1~28および37~41のいずれか一項記載の化合物。
【請求項43】
R
2が
である、請求項1~28および37~41のいずれか一項記載の化合物。
【請求項44】
R
3の1つの出現が-L
4-R
4である、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項45】
R
3の1つの出現がHまたはR
c'である(例えば、R
c'がハロ、例えばBrもしくはClであってもよく; またはR
c'が-OHもしくはNH
2であってもよい)、請求項1~44のいずれか一項記載の化合物。
【請求項46】
R
3の1つの出現がHである、請求項1~45のいずれか一項記載の化合物。
【請求項47】
R
3の1つの出現が-L
4-R
4であり; かつR
3の残りの出現の各々が独立して、HおよびR
c'からなる群より選択される(例えば、R
c'がハロ、例えばBrもしくはClであってもよく; またはR
c'がNH
2であってもよい)、請求項1~46のいずれか一項記載の化合物。
【請求項48】
R
3の1つの出現が-L
4-R
4であり、かつR
3の残りの出現の各々がHである、請求項1~47のいずれか一項記載の化合物。
【請求項49】
R
3の1つの出現が-L
4-R
4であり、かつR
3の1つの出現がR
c'である(例えば、R
c'がハロ、例えばBrまたはClであってもよい(例えば、R
c'がClであってもよい))、請求項1~47のいずれか一項記載の化合物。
【請求項50】
R
3の1つの出現が-L
4-R
4であり、かつR
3の1つの出現がHである、請求項1~49のいずれか一項記載の化合物。
【請求項51】
R
3の2つの出現が、独立して選択される-L
4-R
4である、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項52】
R
3の任意の残りの出現がHおよびR
c'からなる群より選択される、請求項1~43および51のいずれか一項記載の化合物。
【請求項53】
R
3の任意の残りの出現がHである、請求項1~43および51~52のいずれか一項記載の化合物。
【請求項54】
L
4が-N(H)S(O)
1~2-または-N(R
d)S(O)
1~2(例えばN(C
1~3アルキル)S(O)
2)である、請求項1~53のいずれか一項記載の化合物。
【請求項55】
L
4が-N(H)S(O)
2-である、請求項1~54のいずれか一項記載の化合物。
【請求項56】
L
4が-N(H)C(O)-または-N(R
d)C(O)である、請求項1~53のいずれか一項記載の化合物。
【請求項57】
L
4が-N(H)C(O)-である、請求項1~53および56のいずれか一項記載の化合物。
【請求項58】
L
4が-C(O)NH-または-C(O)N(R
d)-である、請求項1~53のいずれか一項記載の化合物。
【請求項59】
L
4が-N(H)-、-N(R
d)-、または-N(R
4)-である、請求項1~53のいずれか一項記載の化合物。
【請求項60】
L
4が単結合である、請求項1~53のいずれか一項記載の化合物。
【請求項61】
L
4がC≡Cである、請求項1~53のいずれか一項記載の化合物。
【請求項62】
L
4が-O-である、請求項1~53のいずれか一項記載の化合物。
【請求項63】
L
4が-N(H)S(O)
1~2N(H)-、-N(R
d)S(O)
1~2N(H)-、-N(H)S(O)
1~2N(R
d)-、および-N(R
d)S(O)
1~2N(R
d)-からなる群より選択される、請求項1~53のいずれか一項記載の化合物。
【請求項64】
L
4が-N(H)S(O)
1~2N(H)-(例えば-N(H)S(O)
2N(H)-)である、請求項1~53および63のいずれか一項記載の化合物。
【請求項65】
L
4が-N(H)S(O)
1~2N(R
d)-(例えば-N(H)S(O)
2N(R
d)-、例えば-N(H)S(O)
2N(C
1~3アルキル)-)である、請求項1~53および63のいずれか一項記載の化合物。
【請求項66】
R
4が-(Y
3)
p-Y
4である、請求項1~65のいずれか一項記載の化合物。
【請求項67】
pが1である、請求項1~66のいずれか一項記載の化合物。
【請求項68】
Y
3がC
1~3アルキレンである、請求項1~67のいずれか一項記載の化合物。
【請求項69】
Y
3がCH
2またはCH
2-CH
2である、請求項1~68のいずれか一項記載の化合物。
【請求項70】
pが0である、請求項1~66のいずれか一項記載の化合物。
【請求項71】
Y
4が、1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリールである、請求項1~70のいずれか一項記載の化合物。
【請求項72】
Y
4が、1~2個(例えば1個)のR
cで置換されていてもよいフェニルである、請求項1~71のいずれか一項記載の化合物。
【請求項73】
R
cの各出現が独立して、以下:
(i) ハロ;
(ii) シアノ;
(iii) C
1~6アルキル;
(iv) C
2~6アルケニル;
(v) C
2~6アルキニル;
(vi) C
1~4ハロアルキル;
(vii) C
1~4アルコキシ;
(viii) C
1~4ハロアルコキシ;
(ix) 1~4個の独立して選択されるC
1~4アルキルで置換されていてもよい-(C
0~3アルキレン)-C
3~6シクロアルキル;
(xiv) -C
1~4チオアルコキシ; および
(xx) C
3~6シクロアルコキシ
からなる群より選択される、請求項71または72記載の化合物。
【請求項74】
R
cの各出現が独立して、以下:
(i) ハロ;
(iii) C
1~6アルキル;
(vi) C
1~4ハロアルキル;
(vii) C
1~4アルコキシ; および
(viii) C
1~4ハロアルコキシ
からなる群より選択される、請求項71または72記載の化合物。
【請求項75】
R
cの各出現が独立して、以下:
(vii) C
1~4アルコキシ;
(viii) C
1~4ハロアルコキシ; および
(xiv) -C
1~4チオアルコキシ
からなる群より選択される、請求項71または72記載の化合物。
【請求項76】
Y
4が、非置換であるC
6~10アリール(例えばフェニル)である、請求項1~72のいずれか一項記載の化合物。
【請求項77】
Y
4が、1~4個のR
bで置換されていてもよいC
3~6(例えばC
3~4またはC
6)シクロアルキルである、請求項1~70のいずれか一項記載の化合物。
【請求項78】
Y
4が、1~2個のR
bで置換されていてもよいシクロプロピルまたはシクロブチルである、請求項1~70および77のいずれか一項記載の化合物。
【請求項79】
Y
4が、1~2個のR
bで置換されていてもよいC
6シクロアルキル(例えばシクロヘキシル)である、請求項1~70および77のいずれか一項記載の化合物。
【請求項80】
R
bの各出現が独立して、-F、C
1~6アルキル、C
1~4ハロアルキル、および-OHからなる群より選択される(例えば、R
bがOHであってもよく; かつ/またはR
bがC
1~6アルキル、例えばメチルであってもよい)、請求項1~70および77~79のいずれか一項記載の化合物。
【請求項81】
Y
4が、非置換であるC
3~6(例えばC
3~4またはC
6)シクロアルキルである、請求項1~70および77のいずれか一項記載の化合物。
【請求項82】
Y
4が非置換シクロプロピルまたは非置換シクロブチル(例えば非置換シクロプロピル)である、請求項81記載の化合物。
【請求項83】
Y
4が、
5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール
である、請求項1~70のいずれか一項記載の化合物。
【請求項84】
Y
4が、
6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、およびN(R
d)からなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール
である、請求項1~70および83のいずれか一項記載の化合物。
【請求項85】
Y
4が、1~2個の独立して選択されるR
cでそれぞれ置換されていてもよいピリジニル(例えば2-ピリジニル、3-ピリジニル、または4-ピリジニル)、ピリミジニル(例えば2-ピリミジニルまたは5-ピリミジニル)、またはピラジニルである、請求項1~70および83~84のいずれか一項記載の化合物。
【請求項86】
R
cの各出現が独立して、以下:
(i) ハロ;
(ii) シアノ;
(iii) C
1~6アルキル;
(iv) C
2~6アルケニル;
(v) C
2~6アルキニル;
(vi) C
1~4ハロアルキル;
(vii) C
1~4アルコキシ;
(viii) C
1~4ハロアルコキシ;
(ix) 1~4個の独立して選択されるC
1~4アルキルで置換されていてもよい-(C
0~3アルキレン)-C
3~6シクロアルキル;
(xii) OH;
(xiv) -C
1~4チオアルコキシ; および
(xx) C
3~6シクロアルコキシ
からなる群より選択される、請求項83~85のいずれか一項記載の化合物。
【請求項87】
R
cの各出現が独立して、以下:
(i) ハロ(例えばF、Cl);
(iii) C
1~6アルキル(例えばメチル); および
(xii) OH
からなる群より選択される、請求項86記載の化合物。
【請求項88】
Y
4が、それぞれ非置換であるピリジニル、ピリミジニル、またはピラジニルである、請求項1~70および83~85のいずれか一項記載の化合物。
【請求項89】
Y
4が、
3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、ヘテロシクリル
である、請求項1~70のいずれか一項記載の化合物。
【請求項90】
Y
4が、
4~6個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~2個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、ヘテロシクリル
である、請求項1~70および89のいずれか一項記載の化合物。
【請求項91】
Y
4が、
4個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1個の環原子がヘテロ原子であり、独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個または複数個が1~2個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、ヘテロシクリル
である、請求項1~70および89~90のいずれか一項記載の化合物。
【請求項92】
Y
4が、1~2個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよいオキセタニル(例えば非置換オキセタニル)である、請求項1~70および89~91のいずれか一項記載の化合物。
【請求項93】
Y
4が、1~2個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよいアゼチジニル(例えば1個のR
bで置換されたアゼチジニル)である、請求項1~70および89~91のいずれか一項記載の化合物。
【請求項94】
Y
4が、
6個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~2個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、ヘテロシクリル
である、請求項1~70および89~90のいずれか一項記載の化合物。
【請求項95】
Y
4が、1~2個の独立して選択されるR
bでそれぞれ置換されていてもよいテトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、およびモルホリニルからなる群より選択される、請求項1~70、89~90、および94のいずれか一項記載の化合物。
【請求項96】
Y
4が、1~2個の独立して選択されるR
bでそれぞれ置換されていてもよいテトラヒドロピラニル、ピペリジニル、およびモルホリニルからなる群より選択される、請求項1~70、89~90、および94~95のいずれか一項記載の化合物。
【請求項97】
R
bの各出現が独立して、-F、C
1~6アルキル、C
1~4ハロアルキル、オキソ、および-OHからなる群より選択される、請求項89~96のいずれか一項記載の化合物。
【請求項98】
R
bの各出現が独立して、-F、C
1~6アルキル、C
1~4ハロアルキル、および-OHからなる群より選択される(例えば、R
bがOHであってもよい)、請求項89~96のいずれか一項記載の化合物。
【請求項99】
R
4が以下:
からなる群より選択される、請求項1~69および71~76のいずれか一項記載の化合物。
【請求項100】
R
4が以下:
からなる群より選択される、請求項1~69および71~76のいずれか一項記載の化合物。
【請求項101】
R
4が
である、請求項1~66、70、および71~76のいずれか一項記載の化合物。
【請求項102】
R
4が
である、請求項1~66、70、および71~76のいずれか一項記載の化合物。
【請求項103】
R
4が以下:
からなる群より選択される、請求項1~69および77~82のいずれか一項記載の化合物。
【請求項104】
R
4が以下:
からなる群より選択される、請求項1~69および77~82のいずれか一項記載の化合物。
【請求項105】
R
4が以下:
からなる群より選択される、請求項1~66、70、および77~82のいずれか一項記載の化合物。
【請求項106】
R
4が以下:
からなる群より選択される、請求項1~69および83~88のいずれか一項記載の化合物。
【請求項107】
R
4が以下:
からなる群より選択される、請求項1~69および83~88のいずれか一項記載の化合物。
【請求項108】
R
4が以下:
からなる群より選択される、請求項1~66、70、および83~88のいずれか一項記載の化合物。
【請求項109】
R
4が以下:
からなる群より選択される、請求項1~66、70、および83~88のいずれか一項記載の化合物。
【請求項110】
R
4が以下:
からなる群より選択される、請求項1~69および89~98のいずれか一項記載の化合物。
【請求項111】
R
4が
である、請求項1~69および89~98のいずれか一項記載の化合物。
【請求項112】
R
4が以下:
からなる群より選択される、請求項1~66、70、および89~98のいずれか一項記載の化合物。
【請求項113】
R
4が以下:
からなる群より選択される、請求項1~66、70、および89~98のいずれか一項記載の化合物。
【請求項114】
R
4が、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~10アルキルである、請求項1~65のいずれか一項記載の化合物。
【請求項115】
R
4が、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキルである、請求項1~65および114のいずれか一項記載の化合物。
【請求項116】
R
4が、1~2個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキルである、請求項1~65および114~115のいずれか一項記載の化合物。
【請求項117】
R
aの各出現が独立して、-F; -OH; C
1~4アルコキシ; およびC
1~4ハロアルコキシからなる群より選択される、請求項1~65および114~116のいずれか一項記載の化合物。
【請求項118】
R
aの各出現が独立して-OHである、請求項1~65および114~117のいずれか一項記載の化合物。
【請求項119】
R
4がメチル、エチル、
より選択される、請求項1~65および114~118のいずれか一項記載の化合物。
【請求項120】
R
4がメチルおよび
より選択される、請求項1~65および114~118のいずれか一項記載の化合物。
【請求項121】
R
4が、1~6個(例えば1~3個)の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
2~10(例えばC
2~4)アルキニル(例えば
などの非置換C
2~4アルキニル)である、請求項1~65のいずれか一項記載の化合物。
【請求項122】
R
4が、1~6個(例えば1~3個)の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
2~10(例えばC
2~4)アルケニル(例えばビニルなどの非置換C
2~4アルケニル)である、請求項1~65のいずれか一項記載の化合物。
【請求項123】
-L
4が-N(H)S(O)
2-、C≡C、単結合、-C(O)N(H)-、-N(H)-、-N(R
4)-、-N(R
d)-、および-N(H)C(O)-からなる群より選択され; かつ
R
4が以下:
(i) 1~2個のR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキル; および
(ii) -(Y
3)
p-Y
4
からなる群より選択される、請求項1~53のいずれか一項記載の化合物。
【請求項124】
-L
4が-N(H)S(O)
2-、単結合、-NH-、-N(R
4)-、および-N(H)C(O)-からなる群より選択され; かつ
R
4が以下:
(i) 1~2個のR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキル; および
(ii) -(Y
3)
p-Y
4
からなる群より選択される、請求項1~53および123のいずれか一項記載の化合物。
【請求項125】
-L
4が-N(H)S(O)
2-、-N(H)S(O)
2N(H)-、-N(H)S(O)
2N(R
d)-、C≡C、単結合、-C(O)N(H)-、-N(H)-、-N(R
4)-、-N(R
d)-、および-N(H)C(O)-からなる群より選択され; かつ
R
4が以下:
(i) 1~2個のR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキル;
(ii) -(Y
3)
p-Y
4; および
(iii) 1~3個の独立して選択されるR
aでそれぞれ置換されていてもよいC
2~10アルケニルまたはC
2~10アルキニル
からなる群より選択される、請求項1~53のいずれか一項記載の化合物。
【請求項126】
-L
4が-N(H)S(O)
2-、-N(H)S(O)
2N(H)-、および-N(H)S(O)
2N(R
d)-からなる群より選択され; かつ
R
4が以下:
(i) 1~2個のR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキル;
(ii) -(Y
3)
p-Y
4; および
(iii) 1~3個の独立して選択されるR
aでそれぞれ置換されていてもよいC
2~10アルケニルまたはC
2~10アルキニル
からなる群より選択される、請求項1~53および125のいずれか一項記載の化合物。
【請求項127】
-L
4が-N(H)S(O)
2-である、請求項123~126のいずれか一項記載の化合物。
【請求項128】
-L
4が-N(H)S(O)
2N(H)-または-N(H)S(O)
2N(R
d)-である、請求項125~126のいずれか一項記載の化合物。
【請求項129】
-L
4が単結合である、請求項123~125のいずれか一項記載の化合物。
【請求項130】
-L
4が-NH-または-N(R
4)-である、請求項123~125のいずれか一項記載の化合物。
【請求項131】
-L
4が-N(H)C(O)-である、請求項123~125のいずれか一項記載の化合物。
【請求項132】
R
4が、1~2個のR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキルである、請求項123~131のいずれか一項記載の化合物。
【請求項133】
R
4が、1~3個の独立して選択されるR
aでそれぞれ置換されていてもよいC
2~10アルケニルまたはC
2~10アルキニルである、請求項123~131のいずれか一項記載の化合物。
【請求項134】
R
4が、1~3個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
2~10(例えばC
2~5)アルキニル(例えば
などの非置換C
2~5アルキニル)である、請求項133記載の化合物。
【請求項135】
R
4が-(Y
3)
p-Y
4である、請求項123~131記載の化合物。
【請求項136】
Y
4が、1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリールである、請求項135記載の化合物。
【請求項137】
Y
4が、1~2個(例えば1個)のR
cで置換されていてもよいフェニルである、請求項136記載の化合物。
【請求項138】
Y
4が、1~4個のR
bで置換されていてもよいC
3~6(例えばC
3~4またはC
6)シクロアルキルである、請求項135記載の化合物。
【請求項139】
Y
4が、1~2個のR
bでそれぞれ置換されていてもよいC
3~4シクロアルキルまたはC
6シクロアルキルである(例えば、R
bが-OHであってもよい)、請求項138記載の化合物。
【請求項140】
Y
4が、
4~6個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個または複数個が1~2個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、ヘテロシクリル
である、請求項135記載の化合物。
【請求項141】
Y
4が、
6個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個または複数個が1~2個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、ヘテロシクリル
である(例えば、Y
4が、1~2個の独立して選択されるR
bでそれぞれ置換されていてもよいテトラヒドロピラニル、ピペリジニル、またはモルホリニルであってもよい)、請求項140記載の化合物。
【請求項142】
Y
4が、
4個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個または複数個が1~2個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、ヘテロシクリル
である(例えば、Y
4がオキセタニルであってもよく; またはY
4がアゼチジニルであってもよい)、請求項140記載の化合物。
【請求項143】
Y
4が、
6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、およびN(R
d)からなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール
である、請求項135記載の化合物。
【請求項144】
Y
4が、1~2個の独立して選択されるR
cでそれぞれ置換されていてもよいピリジニル(例えば2-ピリジニル、3-ピリジニル、または4-ピリジニル)、ピリミジニル(例えば2-ピリミジニルまたは5-ピリミジニル)、またはピラジニルである、請求項143記載の化合物。
【請求項145】
pが0である、請求項135~144のいずれか一項記載の化合物。
【請求項146】
pが1である、請求項135~144のいずれか一項記載の化合物。
【請求項147】
Y
3がC
1~3アルキレン(例えばCH
2、CH
2-CH
2)である、請求項146記載の化合物。
【請求項148】
R
3が以下:
からなる群より選択される、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項149】
R
3が以下:
からなる群より選択される、請求項148記載の化合物。
【請求項150】
R
3が以下:
からなる群より選択される、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項151】
R
3が以下:
からなる群より選択される、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項152】
R
3が以下:
からなる群より選択される、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項153】
R
3が以下:
からなる群より選択される、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項154】
R
3が以下:
からなる群より選択される、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項155】
R
3が以下:
からなる群より選択される、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項156】
R
3が以下:
からなる群より選択される、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項157】
R
3が以下:
からなる群より選択される、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項158】
R
3が以下:
からなる群より選択される、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項159】
R
3が以下:
からなる群より選択される、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項160】
R
3が以下:
からなる群より選択される、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項161】
R
3が以下:
からなる群より選択される、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項162】
R
3が以下:
、NHMe、およびNMe
2
からなる群より選択される、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項163】
R
3が以下:
からなる群より選択される、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項164】
R
3が以下:
からなる群より選択される、請求項1~43のいずれか一項記載の化合物。
【請求項165】
R
3の1つの出現が
である、請求項162または163記載の化合物。
【請求項166】
R
1が-(Y
1)
n-Y
2であり; かつ
R
2が、1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリールである、
請求項1記載の化合物。
【請求項167】
nが0である、請求項166記載の化合物。
【請求項168】
X
1、X
2、X
3、およびX
4のうち1~2個がNであり; かつX
1、X
2、X
3、およびX
4のうち2~3個がそれぞれ、独立して選択されるCR
3である、請求項166~167のいずれか一項記載の化合物。
【請求項169】
X
1、X
2、X
3、およびX
4のうち1個がNであり; かつ残りのX
1、X
2、X
3、およびX
4の各々が、独立して選択されるCR
3である; または
X
1、X
2、X
3、およびX
4のうち2個がNであり; かつ残りのX
1、X
2、X
3、およびX
4の各々が、独立して選択されるCR
3である、
請求項168記載の化合物。
【請求項170】
X
2およびX
3のうち1~2個がそれぞれ、独立して選択されるCR
3であり、例えば、X
2およびX
3の両方がそれぞれ、独立して選択されるCR
3である、請求項168~169のいずれか一項記載の化合物。
【請求項171】
R
3の1つの出現が-L
4-R
4であり、R
4が-(Y
3)
p-Y
4であるか、またはR
4が、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~10アルキルである、請求項168~170のいずれか一項記載の化合物。
【請求項172】
R
4が(Y
3)
p-Y
4であり; かつpが1である、請求項171記載の化合物。
【請求項173】
R
4が(Y
3)
p-Y
4であり; かつpが0である、請求項171記載の化合物。
【請求項174】
R
3の残りの出現の各々が独立して、HおよびR
c'からなる群より選択される(例えば、R
3の残りの出現の各々がHである)、請求項171~173のいずれか一項記載の化合物。
【請求項175】
R
3の1つの出現が-L
4-R
4であり; かつR
3の1つの出現がR
c'、例えばハロである、請求項171~174のいずれか一項記載の化合物。
【請求項176】
R
3の1つの出現がR
c'(例えばBrまたはCl、例えばCl)であり; かつR
3の残りの出現の各々がHである、請求項166~169のいずれか一項記載の化合物。
【請求項177】
Y
2が請求項14~20および26~28のいずれか一項に規定される通りであり; かつ各R
cが、存在する場合、独立して請求項21~24のいずれか一項に規定される通りである、請求項166~176のいずれか一項記載の化合物。
【請求項178】
Y
2が請求項14~18のいずれか一項に規定される通りであり; かつ各R
cが、存在する場合、請求項21~23のいずれか一項に規定される通りである、請求項166~176のいずれか一項記載の化合物。
【請求項179】
Y
2が請求項16~18のいずれか一項に規定される通りであり; かつ各R
cが、存在する場合、請求項21~23のいずれか一項に規定される通りである、請求項166~176のいずれか一項記載の化合物。
【請求項180】
R
1が
であり、例えば、R
1が
である、請求項166~176のいずれか一項記載の化合物。
【請求項181】
R
2が、1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリール、例えば1~4個のR
cまたは1~2個のR
cまたは2個のR
cで置換されていてもよいフェニルであり; かつR
cが、存在する場合、請求項33~35のいずれか一項に規定される通りである、請求項166~180のいずれか一項記載の化合物。
【請求項182】
R
2が、2個のR
cで置換されていてもよいフェニルであり、例えば、R
2が
であり; かつR
cが、存在する場合、請求項33~35のいずれか一項に規定される通りである、請求項166~181のいずれか一項記載の化合物。
【請求項183】
R
2が、
5~10個(例えば6個)の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個(例えば1~3個)の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群(例えばN、N(H)、およびN(R
d)からなる群)より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール
であり、例えば、R
2が、1~2個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよいピリジニルであるか、または例えば、R
2が
であり; かつR
cが、存在する場合、請求項40~41のいずれか一項に規定される通りである、請求項166~180のいずれか一項記載の化合物。
【請求項184】
R
2が
である、請求項166~180のいずれか一項記載の化合物。
【請求項185】
-L
4が以下:
・-N(H)S(O)
1~2-または-N(R
d)S(O)
1~2(例えばN(C
1~3アルキル)S(O)
2)、例えば、L
4は-N(H)S(O)
2-である;
・-N(H)C(O)-または-N(R
d)C(O)、例えば、L
4は-N(H)C(O)-である;
・-C(O)NH-または-C(O)N(R
d)-;
・-N(H)-、-N(R
d)-、または-N(R
4)-;
・単結合;
・C≡C;
・-O-; ならびに
・-N(H)S(O)
1~2N(H)-、-N(R
d)S(O)
1~2N(H)-、-N(H)S(O)
1~2N(R
d)-、および-N(R
d)S(O)
1~2N(R
d)-、例えば、L
4は-N(H)S(O)
1~2N(H)-(例えば-N(H)S(O)
2N(H)-)である、またはL
4は-N(H)S(O)
1~2N(R
d)-(例えば-N(H)S(O)
2N(R
d)-(例えば-N(H)S(O)
2N(C
1~3アルキル)-))である
からなる群より選択される、請求項171~184のいずれか一項記載の化合物。
【請求項186】
-L
4が以下:
・-N(H)S(O)
1~2-または-N(R
d)S(O)
1~2(例えばN(C
1~3アルキル)S(O)
2)、例えば、L
4は-N(H)S(O)
2-である;
・-N(H)C(O)-または-N(R
d)C(O)、例えば、L
4は-N(H)C(O)-である;
・-C(O)NH-または-C(O)N(R
d)-;
・-N(H)-、-N(R
d)-、または-N(R
4)-;
・単結合; および
・C≡C
からなる群より選択される、請求項171~184のいずれか一項記載の化合物。
【請求項187】
-L
4が以下:
・N(H)S(O)
2-;
・-N(H)C(O)-; および
・-N(H)-、-N(R
d)-、または-N(R
4)-
からなる群より選択される、請求項171~184のいずれか一項記載の化合物。
【請求項188】
-L
4が以下:
-N(H)S(O)
1~2-または-N(R
d)S(O)
1~2(例えばN(C
1~3アルキル)S(O)
2)、例えば、L
4は-N(H)S(O)
2-である; ならびに
-N(H)S(O)
1~2N(H)-、-N(R
d)S(O)
1~2N(H)-、-N(H)S(O)
1~2N(R
d)-、および-N(R
d)S(O)
1~2N(R
d)-、例えば、L
4は-N(H)S(O)
1~2N(H)-(例えば-N(H)S(O)
2N(H)-)である、またはL
4は-N(H)S(O)
1~2N(R
d)-(例えば-N(H)S(O)
2N(R
d)-(例えば-N(H)S(O)
2N(C
1~3アルキル)-))である
からなる群より選択される、請求項171~184のいずれか一項記載の化合物。
【請求項189】
-L
4が-N(H)S(O)
2-である、請求項171~188のいずれか一項記載の化合物。
【請求項190】
Y
4が、1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリール、例えば1~2個(例えば1個)のR
cで置換されていてもよいフェニルであるか、またはY
4が非置換C
6~10アリール、例えば非置換フェニルであり; かつR
cが、存在する場合、請求項73~75のいずれか一項に規定される通りである、請求項171~189のいずれか一項記載の化合物。
【請求項191】
Y
4が、1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリール、例えば1~4個のR
cで置換されていてもよいフェニルであり; かつR
cの各出現が、存在する場合、独立して、以下:
(vii) C
1~4アルコキシ;
(viii) C
1~4ハロアルコキシ; および
(xiv) -C
1~4チオアルコキシ
からなる群より選択される、請求項171~189のいずれか一項記載の化合物。
【請求項192】
Y
4が請求項77、78、79、81、および82のいずれか一項に規定される通りであり; かつR
bが、存在する場合、請求項80に規定される通りである、請求項171~189のいずれか一項記載の化合物。
【請求項193】
Y
4が請求項77~79のいずれか一項に規定される通りであり; かつR
bが、存在する場合、請求項80に規定される通りである、請求項171~189のいずれか一項記載の化合物。
【請求項194】
Y
4が請求項83~85および88のいずれか一項に規定される通りであり; かつR
cが、存在する場合、請求項86~87のいずれか一項に規定される通りである、請求項171~189のいずれか一項記載の化合物。
【請求項195】
Y
4が請求項83~85および88のいずれか一項に規定される通りである、請求項171~189のいずれか一項記載の化合物。
【請求項196】
Y
4が請求項89~96のいずれか一項に規定される通りであり; かつR
bが、存在する場合、請求項97~98のいずれか一項に規定される通りである、請求項171~189のいずれか一項記載の化合物。
【請求項197】
Y
4が請求項89~92、94、および96のいずれか一項に規定される通りであり; かつR
bが、存在する場合、請求項98に規定される通りである、請求項171~189のいずれか一項記載の化合物。
【請求項198】
R
4が、請求項99~113に記載の構造からなる群より選択される、請求項171~189のいずれか一項記載の化合物。
【請求項199】
R
4が、請求項100、101、104~105、107、109、111、および113に記載の構造からなる群より選択される、請求項171~189のいずれか一項記載の化合物。
【請求項200】
・R
4が、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~10アルキルである; または
・R
4が、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキルである; または
・R
4が、1~2個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキルであり、例えば、R
4がメチル、エチル、
(例えばメチルおよび
)からなる群より選択される; または
・R
4が、1~6個(例えば1~3個)の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
2~10アルキニル(例えばC
2~4アルキニル)(例えば
などの非置換C
2~4アルキニル)である; または
・R
4が、1~6個(例えば1~3個)の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
2~10アルケニル(例えばC
2~4アルケニル)(例えばビニルなどの非置換C
2~4アルケニル)であり;
ここで、各R
aが、存在する場合、独立して、-F; -OH; C
1~4アルコキシ; およびC
1~4ハロアルコキシからなる群より選択され、例えば、R
aの各出現が独立して-OHである、
請求項171および174~189のいずれか一項記載の化合物。
【請求項201】
・R
4が、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~10アルキルである; または
・R
4が、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキルである; または
・R
4が、1~2個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキル、例えばメチルおよび
であり;
ここで、各R
aが、存在する場合、独立して、-OHなど、-F; -OH; C
1~4アルコキシ; およびC
1~4ハロアルコキシからなる群より選択される、
請求項171および174~189のいずれか一項記載の化合物。
【請求項202】
-L
4が-N(H)S(O)
2-、-N(H)S(O)
2N(H)-、-N(H)S(O)
2N(R
d)-、C≡C、単結合、-C(O)N(H)-、-N(H)-、-N(R
4)-、-N(R
d)-、および-N(H)C(O)-からなる群より選択され; かつ
R
4が以下:
(i) 1~2個のR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキル;
(ii) -(Y
3)
p-Y
4; および
(iii) 1~3個の独立して選択されるR
aでそれぞれ置換されていてもよいC
2~10アルケニルまたはC
2~10アルキニル
からなる群より選択される、請求項171~184のいずれか一項記載の化合物。
【請求項203】
-L
4が-N(H)S(O)
2-、-N(H)S(O)
2N(H)-、および-N(H)S(O)
2N(R
d)-からなる群より選択され; かつ
R
4が以下:
(i) 1~2個のR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキル;
(ii) -(Y
3)
p-Y
4; および
(iii) 1~3個の独立して選択されるR
aでそれぞれ置換されていてもよいC
2~10アルケニルまたはC
2~10アルキニル
からなる群より選択される、請求項171~184のいずれか一項記載の化合物。
【請求項204】
R
3が、請求項148~165に記載の構造からなる群より選択される; またはR
3が、請求項148~149、151、153、155~156、158、160、162、および165に記載の構造からなる群より選択される、請求項171~189のいずれか一項記載の化合物。
【請求項205】
X
2およびX
3の各々が、独立して選択されるCR
3であり; かつX
1およびX
4の各々がNである、請求項166~169のいずれか一項記載の化合物。
【請求項206】
各R
3が、独立して選択される-L
4-R
4である、請求項205記載の化合物。
【請求項207】
-L
4-R
4の1つの出現が-R
4である(すなわち、L
4の1つの出現が結合である)、請求項206記載の化合物。
【請求項208】
-L
4の他の出現が以下:
・-N(H)S(O)
1~2-または-N(R
d)S(O)
1~2(例えばN(C
1~3アルキル)S(O)
2)、例えば、L
4は-N(H)S(O)
2-である;
・-N(H)C(O)-または-N(R
d)C(O)、例えば、L
4は-N(H)C(O)-である;
・-C(O)NH-または-C(O)N(R
d)-;
・-N(H)-、-N(R
d)-、または-N(R
4)-;
・単結合;
・C≡C;
・-O-; ならびに
・-N(H)S(O)
1~2N(H)-、-N(R
d)S(O)
1~2N(H)-、-N(H)S(O)
1~2N(R
d)-、および-N(R
d)S(O)
1~2N(R
d)-、例えば、L
4は-N(H)S(O)
1~2N(H)-(例えば-N(H)S(O)
2N(H)-)である、またはL
4は-N(H)S(O)
1~2N(R
d)-(例えば-N(H)S(O)
2N(R
d)-(例えば-N(H)S(O)
2N(C
1~3アルキル)-))である
からなる群より選択される、請求項205~207のいずれか一項記載の化合物。
【請求項209】
-L
4の他の出現が以下:
・-N(H)S(O)
1~2-または-N(R
d)S(O)
1~2(例えばN(C
1~3アルキル)S(O)
2)、例えば、L
4は-N(H)S(O)
2-である;
・-N(H)C(O)-または-N(R
d)C(O)、例えば、L
4は-N(H)C(O)-である;
・-C(O)NH-または-C(O)N(R
d)-;
・-N(H)-、-N(R
d)-、または-N(R
4)-;
・単結合; および
・C≡C
からなる群より選択される、請求項205~207のいずれか一項記載の化合物。
【請求項210】
-L
4の他の出現が以下:
・-N(H)S(O)
2-;
・-N(H)C(O)-; および
・-N(H)-、-N(R
d)-、または-N(R
4)-
からなる群より選択され、例えば、-L
4の他の出現はN(H)S(O)
2-である、請求項205~207のいずれか一項記載の化合物。
【請求項211】
-L
4の他の出現が以下:
・-N(H)S(O)
1~2-または-N(R
d)S(O)
1~2(例えばN(C
1~3アルキル)S(O)
2)、例えば、L
4は-N(H)S(O)
2-である; ならびに
・-N(H)S(O)
1~2N(H)-、-N(R
d)S(O)
1~2N(H)-、-N(H)S(O)
1~2N(R
d)-、および-N(R
d)S(O)
1~2N(R
d)-、例えば、L
4は-N(H)S(O)
1~2N(H)-(例えば-N(H)S(O)
2N(H)-)である、またはL
4は-N(H)S(O)
1~2N(R
d)-(例えば-N(H)S(O)
2N(R
d)-(例えば-N(H)S(O)
2N(C
1~3アルキル)-))である
からなる群より選択される、請求項205~207のいずれか一項記載の化合物。
【請求項212】
R
3の1つの出現が-L
4-R
4であり(例えば、L
4がN(H)S(O)
2-であり); かつR
3の他の出現がR
c'(例えばハロ、例えば-Cl)である、請求項205記載の化合物。
【請求項213】
式(I-a1-a):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1~4のいずれか一項記載の化合物。
【請求項214】
式(I-a1-a1)、(I-a1-a2)、もしくは(I-a1-a3):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項213記載の化合物。
【請求項215】
式(I-a1-a)の化合物が、式(I-a1-a5):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項213記載の化合物。
【請求項216】
R
c'がハロ(例えば-Cl)である、請求項215記載の化合物。
【請求項217】
L
4が-NHS(O)
2-である、請求項215~216のいずれか一項記載の化合物。
【請求項218】
L
4が-N(H)S(O)
2N(H)-または-N(H)S(O)
2N(R
d)-である、請求項215~216のいずれか一項記載の化合物。
【請求項219】
式(I-a1-a)の化合物が、式(I-a1-a6):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、L
4AおよびL
4Bの各々は、独立して選択されるL
4であり; かつ
R
4AおよびR
4Bの各々は、独立して選択されるR
4である、
請求項213記載の化合物。
【請求項220】
L
4Bが結合である、請求項219記載の化合物。
【請求項221】
L
4Aが-NHS(O)
2-である、請求項219~220のいずれか一項記載の化合物。
【請求項222】
L
4Aが-N(H)S(O)
2N(H)-または-N(H)S(O)
2N(R
d)-である、請求項219~220のいずれか一項記載の化合物。
【請求項223】
式(I-a1-a7)、(I-a1-a8)、もしくは(I-a1-a9):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、R
d'はHまたはR
d(例えばHまたはC
1~3アルキル)である、
請求項213記載の化合物。
【請求項224】
式(I-a1-b):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1~4のいずれか一項記載の化合物。
【請求項225】
式(I-a1-b1)もしくは式(I-a1-b2):
(例えば、L
4はN(H)SO
2、-N(H)-、またはNHC(O)である)
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項224記載の化合物。
【請求項226】
式(I-a2-a):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1~3および5のいずれか一項記載の化合物。
【請求項227】
式(I-a2-a1):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項226記載の化合物。
【請求項228】
式(I-b1-a):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1および6~7のいずれか一項記載の化合物。
【請求項229】
式(I-b1-a1):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項228記載の化合物。
【請求項230】
式(I-b1-a3):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、R
d'はHまたはR
d(例えばHまたはC
1~3アルキル)である、
請求項228記載の化合物。
【請求項231】
式(I-c1-a):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1および8~9のいずれか一項記載の化合物。
【請求項232】
式(I-c1-a1):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項231記載の化合物。
【請求項233】
式(I-d1-a):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1および8~9のいずれか一項記載の化合物。
【請求項234】
式(I-d1-a1):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である、請求項233記載の化合物。
【請求項235】
R
4が以下:
(i) 1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~10アルキル;
(ii) -(Y
3)
p-Y
4; および
(iii) 1~3個の独立して選択されるR
aでそれぞれ置換されていてもよいC
2~10アルケニルまたはC
2~10アルキニル
からなる群より選択される、請求項213~234のいずれか一項記載の化合物。
【請求項236】
R
4が-(Y
3)
p-Y
4である、請求項213~235のいずれか一項記載の化合物。
【請求項237】
Y
4が、1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリール、例えば1~2個(例えば1個)のR
cで置換されていてもよいフェニルであるか、またはY
4が非置換C
6~10アリール、例えば非置換フェニルであり; かつR
cが、存在する場合、請求項73~75のいずれか一項に規定される通りである、請求項205~236のいずれか一項記載の化合物。
【請求項238】
Y
4が、1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリール、例えば1~4個のR
cで置換されていてもよいフェニルであり; かつR
cの各出現が、存在する場合、独立して、以下:
(vii) C
1~4アルコキシ;
(viii) C
1~4ハロアルコキシ; および
(xiv) -C
1~4チオアルコキシ
からなる群より選択される、請求項205~236のいずれか一項記載の化合物。
【請求項239】
Y
4が請求項77、78、79、81、および82のいずれか一項に規定される通りであり; かつR
bが、存在する場合、請求項80に規定される通りである、請求項205~236のいずれか一項記載の化合物。
【請求項240】
Y
4が請求項77~79のいずれか一項に規定される通りであり; かつR
bが、存在する場合、請求項80に規定される通りである、請求項205~236のいずれか一項記載の化合物。
【請求項241】
Y
4が請求項83~85および88のいずれか一項に規定される通りであり; かつR
cが、存在する場合、請求項86~87のいずれか一項に規定される通りである、請求項205~236のいずれか一項記載の化合物。
【請求項242】
Y
4が請求項83~85および88のいずれか一項に規定される通りである、請求項205~236のいずれか一項記載の化合物。
【請求項243】
Y
4が請求項89~96のいずれか一項に規定される通りであり; かつR
bが、存在する場合、請求項97~98のいずれか一項に規定される通りである、請求項205~236のいずれか一項記載の化合物。
【請求項244】
Y
4が請求項89~92、94、および96のいずれか一項に規定される通りであり; かつR
bが、存在する場合、請求項98に規定される通りである、請求項205~236のいずれか一項記載の化合物。
【請求項245】
pが0である、請求項235~244のいずれか一項記載の化合物。
【請求項246】
pが1である、請求項235~244のいずれか一項記載の化合物。
【請求項247】
Y
3がC
1~3アルキレン、例えばCH
2またはCH
2-CH
2である、請求項244記載の化合物。
【請求項248】
R
4が、請求項99~113に記載の構造からなる群より選択される、請求項205~236のいずれか一項記載の化合物。
【請求項249】
各R
4が、請求項100、101、104~105、107、109、111、および113に記載の構造からなる群より選択される、請求項205~236のいずれか一項記載の化合物。
【請求項250】
・R
4が、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~10アルキルである; または
・R
4が、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキルである; または
・R
4が、1~2個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキルであり、例えば、R
4がメチル、エチル、
(例えばメチルおよび
)からなる群より選択される; または
・R
4が、1~6個(例えば1~3個)の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
2~10アルキニル(例えばC
2~4アルキニル)(例えば
などの非置換C
2~4アルキニル)である; または
・R
4が、1~6個(例えば1~3個)の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
2~10アルケニル(例えばC
2~4アルケニル)(例えばビニルなどの非置換C
2~4アルケニル)であり;
ここで、各R
aが、存在する場合、独立して、-F; -OH; C
1~4アルコキシ; およびC
1~4ハロアルコキシからなる群より選択され、例えば、R
aの各出現が独立して-OHである、
請求項205~235のいずれか一項記載の化合物。
【請求項251】
・R
4が、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~10アルキルである; または
・R
4が、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキルである; または
・R
4が、1~2個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキル、例えばメチルおよび
であり;
ここで、各R
aが、存在する場合、独立して、-OHなど、-F; -OH; C
1~4アルコキシ; およびC
1~4ハロアルコキシからなる群より選択される、
請求項205~235のいずれか一項記載の化合物。
【請求項252】
R
1が-(Y
1)
n-Y
2である、請求項205~251のいずれか一項記載の化合物。
【請求項253】
Y
2が請求項14~20のいずれか一項に規定される通りであり; かつ各R
cが、存在する場合、独立して請求項21~24のいずれか一項に規定される通りである、請求項205~252のいずれか一項記載の化合物。
【請求項254】
Y
2が請求項14~18および26のいずれか一項に規定される通りであり; かつ各R
cが、存在する場合、請求項21~23のいずれか一項に規定される通りである、請求項205~253のいずれか一項記載の化合物。
【請求項255】
Y
2が請求項16~18のいずれか一項に規定される通りであり; かつ各R
cが、存在する場合、請求項21~23のいずれか一項に規定される通りである、請求項205~252のいずれか一項記載の化合物。
【請求項256】
R
1が
、例えば
である、請求項205~252のいずれか一項記載の化合物。
【請求項257】
nが0である、請求項250~256のいずれか一項記載の化合物。
【請求項258】
R
2が、1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリール、例えば1~4個のR
cまたは1~2個のR
cまたは2個のR
cで置換されていてもよいフェニルであり; かつR
cが、存在する場合、請求項33~35のいずれか一項に規定される通りである、請求項205~257のいずれか一項記載の化合物。
【請求項259】
R
2が、2個のR
cで置換されていてもよいフェニルであり、例えば、R
2が
であり; かつR
cが、存在する場合、請求項33~35のいずれか一項に規定される通りである、請求項205~257のいずれか一項記載の化合物。
【請求項260】
R
2が、
5~10個(例えば6個)の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個(例えば1~3個)の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群(例えばN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群)より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール
であり、例えば、R
2が、1~2個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよいピリジニルであるか、または例えば、R
2が
であり; かつR
cが、存在する場合、請求項40~41のいずれか一項に規定される通りである、請求項205~257のいずれか一項記載の化合物。
【請求項261】
R
2が
である、請求項205~257のいずれか一項記載の化合物。
【請求項262】
R
1が-(Y
1)
n-Y
2であり; かつ
R
2が、1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリールである、
請求項213~251のいずれか一項記載の化合物。
【請求項263】
nが0である、請求項262記載の化合物。
【請求項264】
Y
2が、
6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~2個の環原子がNであり、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール
である、請求項262~263のいずれか一項記載の化合物。
【請求項265】
Y
2が、
環炭素原子の1個または複数個が1~4個(例えば1個)の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ピリジル(例えば2-ピリジルまたは6-ピリジル)
である、請求項262~264のいずれか一項記載の化合物。
【請求項266】
R
cの各出現が、独立して選択されるC
1~4アルコキシ(例えば-OCH
3、-OCH
2CH
3)である、請求項262~265のいずれか一項記載の化合物。
【請求項267】
R
1が
である、請求項262~266のいずれか一項記載の化合物。
【請求項268】
R
2が、1~4個のR
cで置換されていてもよいフェニルである、請求項262~267のいずれか一項記載の化合物。
【請求項269】
R
2が、2個のR
cで置換されていてもよいフェニルである、請求項262~268のいずれか一項記載の化合物。
【請求項270】
R
2が
である、請求項269記載の化合物。
【請求項271】
R
1が
であり; かつR
2が
である、請求項205~251のいずれか一項記載の化合物。
【請求項272】
式(I-a1-a4):
の化合物である、請求項213、235~251、および271のいずれか一項記載の化合物。
【請求項273】
R
3がHである、請求項272記載の化合物。
【請求項274】
R
3がR
c'、例えばハロ(例えばCl)である、請求項272記載の化合物。
【請求項275】
式(I-b1-a2):
の化合物である、請求項228、235~251、および271のいずれか一項記載の化合物。
【請求項276】
L
4がNHS(O)
2である、請求項272~275のいずれか一項記載の化合物。
【請求項277】
下記表:
における化合物、およびその薬学的に許容される塩からなる群より選択される、請求項1記載の化合物。
【請求項278】
請求項1~277のいずれか一項記載の化合物または塩と、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤とを含む、薬学的組成物。
【請求項279】
APJ受容体活性を調節するための方法であって、APJ受容体と請求項1~277のいずれか一項記載の化合物とを接触させる段階を含む、方法。
【請求項280】
前記調節することが、APJ受容体を刺激することを含む、請求項279記載の方法。
【請求項281】
インビトロで行われる、請求項279または280記載の方法。
【請求項282】
インビボで行われる、請求項279または280記載の方法。
【請求項283】
肺血管抵抗を調節する(例えば減少させる)ことを必要とする対象において肺血管抵抗を調節する(例えば減少させる)ための方法であって、該対象に有効量の請求項1~277のいずれか一項記載の化合物を投与する段階を含む、方法。
【請求項284】
右室後負荷を調節する(例えば減少させる)ことを必要とする対象において右室後負荷を調節する(例えば減少させる)ための方法であって、該対象に有効量の請求項1~277のいずれか一項記載の化合物を投与する段階を含む、方法。
【請求項285】
平均肺動脈圧を調節する(例えば減少させる)ことを必要とする対象において平均肺動脈圧を調節する(例えば減少させる)ための方法であって、該対象に有効量の請求項1~277のいずれか一項記載の化合物を投与する段階を含む、方法。
【請求項286】
対象が25mmHg超の平均肺動脈圧を示す、請求項285記載の方法。
【請求項287】
右室不全の危険性を減少させることを必要とする対象において右室不全の危険性を減少させるための方法であって、該対象に有効量の請求項1~277のいずれか一項記載の化合物を投与する段階を含む、方法。
【請求項288】
APJ受容体シグナル伝達の抑制もしくは欠損または内因性アペリンの下方制御が疾患、障害、または状態の病態および/または症状および/または進行の一因である疾患、障害、または状態を処置するための方法であって、それを必要とする対象に有効量の請求項1~277のいずれか一項記載の化合物を投与する段階を含む、方法。
【請求項289】
前記疾患、障害、または状態が、肺動脈性肺高血圧症(「PAH」)である、請求項288記載の方法。
【請求項290】
PAHが特発性である、請求項289記載の方法。
【請求項291】
PAHが遺伝性PAH、毒素性もしくは薬物性PAH、または以下:
先天性心疾患、結合組織障害(例えば強皮症、全身性エリテマトーデス、全身性硬化症、橋本甲状腺炎、シェーグレン症候群、および抗リン脂質抗体症候群)、門脈圧亢進症、BMPR2変異、住血吸虫症、ならびにHIV感染症
のうち1つもしくは複数に関連するPAHである、請求項289記載の方法。
【請求項292】
前記疾患、障害、または状態が、線維症である、請求項288記載の方法。
【請求項293】
線維症が、肺、肝臓、心臓、縦隔、骨髄、後腹膜、皮膚、腸、関節、生殖器、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される臓器または組織に関連している、請求項292記載の方法。
【請求項294】
前記疾患、障害、または状態が、特発性肺線維症(IPF)である、請求項288および292記載の方法。
【請求項295】
前記疾患、障害、または状態が、結合組織障害である、請求項288記載の方法。
【請求項296】
結合組織障害が強皮症、全身性エリテマトーデス、全身性硬化症、橋本甲状腺炎、シェーグレン症候群、および抗リン脂質抗体症候群からなる群より選択される、請求項295記載の方法。
【請求項297】
前記疾患、障害、または状態が、全身性硬化症である、請求項288および295~296のいずれか一項記載の方法。
【請求項298】
対象を同定する段階をさらに含む、請求項279~297のいずれか一項記載の方法。
【請求項299】
前記同定することが、対象において1つまたは複数の以下のパラメータ:
ロイコトリエンB4レベル、肺血管抵抗、肺動脈圧、心係数、肺毛細血管楔入圧、右心房圧、6分歩行距離、脳性ナトリウム利尿ペプチドレベル、心房性ナトリウム利尿ペプチドレベル、および肺拡散能
のレベルを決定することを含む、請求項298記載の方法。
【請求項300】
対象がヒトである、請求項279~299のいずれか一項記載の方法。
【請求項301】
1つまたは複数のさらなる治療剤を投与する段階をさらに含む、請求項279~300のいずれか一項記載の方法。
【請求項302】
PAHの続発症または併存症である1つまたは複数の疾患、障害、または状態を処置する段階をさらに含む、請求項279~301のいずれか一項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は2018年10月5日出願の米国仮出願第62/742,218号の恩典を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【0002】
技術分野
本開示は、アペリン受容体(本明細書ではAPJ受容体とも呼ぶ; 遺伝子記号「APLNR」)を調節する(例えば刺激する)化学的実体(例えば化合物、または該化合物の薬学的に許容される塩および/もしくは水和物および/もしくはプロドラッグ)を特徴とする。本開示はまた、それを含む組成物、ならびにそれを使用および作製する他の方法を特徴とする。例えば、本化学的実体は、APJ受容体活性の減少(例えばAPJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損; 例えばアペリン-APJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損)または内因性アペリンの下方制御が疾患、障害、または状態の病態および/または症状および/または進行の一因である疾患、障害、または状態を有する対象(例えばヒト)を処置するために有用である。該疾患、障害、または状態の非限定的な例としては(i) 心血管疾患; (ii) 代謝障害; (iii) 血管病態に関連する疾患、障害、および状態; ならびに(iv) 臓器不全; (v) 感染症(例えば微生物感染症)に関連する疾患、障害、および状態; ならびに(vi) 上記のうちいずれかまたは本明細書に開示されるいずれかに伴う続発症または併存症である疾患、障害、または状態が挙げられる。該疾患、障害、または状態のより具体的な非限定的な例としては肺高血圧症(例えばPAH); 心不全; II型糖尿病; 腎不全; 敗血症; および全身性高血圧が挙げられる。
【背景技術】
【0003】
背景
肺動脈性肺高血圧症(PAH)は、増殖性血管細胞で構成される叢状病変および同心円状病変の形成を含む、肺細動脈の血管リモデリングを特徴とする、重症心肺障害である。PAHは、小肺動脈の細胞増殖および線維化により引き起こされると考えられる。臨床的には、PAHにより、肺動脈圧の上昇、続いて罹患および死亡の主因の1つである右室不全が生じる。死亡率は非常に高いままであり、診断1年後、2年後、3年後の死亡率はそれぞれ15%、30%、45%である。例えばKim, J., Mol. Cells 2014; 37(3): 196-201(非特許文献1)およびLau, E.M.T., Nature Reviews, 2017, 1-12(非特許文献2)参照。
【0004】
真性2型糖尿病(2型糖尿病)は、高い血糖値およびインスリン抵抗性を特徴とする。米国だけでも数千万人が2型糖尿病、および2型糖尿病の併存症または続発症である状態に罹患している。多くの場合、2型糖尿病は肥満を伴う。
【0005】
アペリン受容体またはAPJ受容体は、7個の疎水性膜貫通ドメインを含むGタンパク質共役型受容体である(例えばKim前掲論文参照)。アペリン(APLNとしても知られる)は、ヒトにおいてAPLN遺伝子によりコードされるアミノ酸36個のペプチドであり、APJ受容体の内因性リガンドである(例えばO'Carroll, A-M., et al., J Endocrinol 2013, 219, R13-R35(非特許文献3)参照)。
【0006】
アペリン/APJ系は、心臓、腎臓、膵臓、肺、血管構造、中枢神経系、肝臓、脂肪、胃腸管、脳、副腎、内皮、およびヒト血漿などの多くの組織に存在する。
【0007】
さらに、アペリンおよびAPJの両方が、心血管制御および心血管機能; 血管新生; 体液恒常性; 水分平衡; 視床下部-下垂体-副腎系(HPA)制御; 代謝恒常性; エネルギー代謝; および腎機能などの複数の恒常性攪乱作用に対する中枢応答および末梢応答の制御因子であることを示すエビデンスが存在する。例えば、APJ-アペリンシグナル伝達が肺血管恒常性の維持において役割を果たすというエビデンスが明らかになっている(例えばKim前掲論文参照)。また、エビデンスは、アペリン作動系(例えばアペリン受容体およびAPJ受容体)と敗血症、敗血症性ショック、および腎不全などの状態の処置との間の関連も示している(例えばCoquerel, D., et al., Critical Care 2018, 22: 10(非特許文献4)参照)。別の例として、脂肪細胞により合成および分泌されるアペリンは、肥満に関して有益なアディポカインとして記載されており、さらには、糖代謝およびエネルギー代謝におけるアペリン受容体およびAPJ受容体の潜在的役割に関するエビデンスが存在する(例えばO'Carroll前掲論文参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Kim, J., Mol. Cells 2014; 37(3): 196-201
【非特許文献2】Lau, E.M.T., Nature Reviews, 2017, 1-12
【非特許文献3】O'Carroll, A-M., et al., J Endocrinol 2013, 219, R13-R35
【非特許文献4】Coquerel, D., et al., Critical Care 2018, 22: 10
【発明の概要】
【0009】
概要
本開示は、アペリン受容体(本明細書ではAPJ受容体とも呼ぶ; 遺伝子記号「APLNR」)を調節する(例えば刺激する)化学的実体(例えば化合物、または該化合物の薬学的に許容される塩および/もしくは水和物および/もしくはプロドラッグ)を特徴とする。本開示はまた、それを含む組成物、ならびにそれを使用および作製する他の方法を特徴とする。例えば、本化学的実体は、APJ受容体活性の減少(例えばAPJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損; 例えばアペリン-APJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損)または内因性アペリンの下方制御が疾患、障害、または状態の病態および/または症状および/または進行の一因である疾患、障害、または状態を有する対象(例えばヒト)を処置するために有用である。該疾患、障害、または状態の非限定的な例としては(i) 心血管疾患; (ii) 代謝障害; (iii) 血管病態に関連する疾患、障害、および状態; ならびに(iv) 臓器不全; (v) 感染症(例えば微生物感染症)に関連する疾患、障害、および状態; ならびに(vi) 上記のうちいずれかまたは本明細書に開示されるいずれかに伴う続発症または併存症である疾患、障害、または状態が挙げられる。該疾患、障害、または状態のより具体的な非限定的な例としては肺高血圧症(例えばPAH); 心不全; II型糖尿病; 腎不全; 敗血症; 全身性高血圧; 特発性肺線維症(IPF); および全身性硬化症が挙げられる。
【0010】
APJ受容体の「アゴニスト」は、APJ受容体活性が例えば活性化、安定化、分布変化、または他のやり方によって増加するように、タンパク質レベルでAPJ受容体に直接結合するかまたはそれを修飾する、化合物を含む。
【0011】
APJ受容体完全アゴニストよりも少ない程度でAPJ受容体を刺激する本明細書に記載の特定の化学的実体は、アッセイにおいてアゴニストとしてだけでなくアンタゴニストとして機能しうる。これらの化学的実体は、APJ受容体相互作用の完全な効果を防止することから、APJ受容体完全アゴニストによるAPJ受容体の活性化に拮抗する。しかし、本化学的実体はまた、それ自体で、通常はAPJ受容体完全アゴニストの対応する量よりも少なく、何らかのAPJ受容体活性を活性化する。本明細書では、これらの化学的実体を「APJ受容体の部分アゴニスト」と呼ぶことがある。
【0012】
いくつかの態様では、本明細書に記載の化学的実体はAPJ受容体のアゴニスト(例えば完全アゴニスト)である。他の態様では、本明細書に記載の化学的実体はAPJ受容体の部分アゴニストである。
【0013】
他の態様では、本明細書に記載の化学的実体はAPJ受容体を経路特異的に調節する(例えば刺激する)。したがって、本開示はまた、リガンドバイアスド調節剤(例えばリガンドバイアスドアゴニスト)としての活性を示す化学的実体を特徴とする。APJ受容体活性は下流Gタンパク質シグナル伝達(活性化)およびβ-アレスチン動員の競合レベルを調節する(例えば改変またはバイアスする)ことができる。β-アレスチンを通じたAPJ受容体シグナル伝達は、伸展性心筋肥大を媒介することが示されている。例えばScimia, M.C., et al., Nature 2012, 488, 394-398参照。特定の態様では、本明細書に記載の化学的実体はβ-アレスチンシグナル伝達を調節する(例えば減少させ、例えば減弱し、妨害し、阻害する)。特定の態様では、本明細書に記載の化学的実体はβ-アレスチン動員を調節する(例えば減少させ、例えば減弱し、妨害し、阻害する)。
【0014】
特定の態様では、本明細書に記載の化学的実体は下流Gタンパク質シグナル伝達を活性化するかまたはそのレベルを増加させる。
【0015】
特定の態様では、本明細書に記載の化学的実体はβ-アレスチン動員を阻害するかまたはそのレベルを減少させる。
【0016】
特定の態様では、本明細書に記載の化学的実体はβ-アレスチン動員を活性化するかまたはそのレベルを増加させる。
【0017】
特定の態様では、本明細書に記載の化学的実体は一方の経路を他方の経路に対して選択的に調節する(例えば増加させる)。例えば、本明細書に記載の化学的実体は下流Gタンパク質シグナル伝達を活性化するかまたはそのレベルを増加させ、かつβ-アレスチン動員を阻害するかまたはそのレベルを減少させることができる。
【0018】
他の態様では、本明細書に記載の化学的実体は下流Gタンパク質シグナル伝達を活性化するかまたはそのレベルを増加させ、かつβ-アレスチン動員を活性化するかまたはそのレベルを増加させることができる。例えば、本明細書に記載の化学的実体はβ-アレスチンおよびGタンパク質の両方のシグナル伝達経路を完全に刺激することができる。
【0019】
一般に、受容体は活性立体配座(Ra)および不活性立体配座(Ri)で存在する。受容体に影響する特定の化合物はRa対Ri比(Ra/Ri)を変化させうる。例えば、完全アゴニストはRa/Ri比を増加させるものであり、「最大」飽和効果を引き起こしうる。部分アゴニストは、受容体に結合する際に、完全アゴニスト(例えば内因性アゴニスト)により誘発される応答よりも低い応答を与える。したがって、部分アゴニストのRa/Riは完全アゴニストよりも小さい。しかし、部分アゴニストの効力は完全アゴニストの効力よりも大きいこともあれば、小さいこともある。
【0020】
一局面では、特徴となる化学的実体は、式I:
の化合物、またはその薬学的に許容される塩を含み、
式中、R
1、R
2、A
1、X
1、X
2、X
3、およびX
4は本明細書中の任意の箇所に規定される通りでありうる。
【0021】
一局面では、本明細書に記載の化学的実体(例えば、本明細書に一般的もしくは具体的に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそれを含む組成物)と、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤とを含む、薬学的組成物を特徴とする。
【0022】
一局面では、APJ受容体活性を調節する(例えば刺激する、部分的に刺激する)ための方法であって、APJ受容体と本明細書に記載の化学的実体(例えば、本明細書に一般的もしくは具体的に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそれを含む組成物)とを接触させる段階を含む方法を特徴とする。方法としてはインビトロ法、例えば、それぞれ独立して1つまたは複数のAPJ受容体を含む1個または複数個の細胞を含む試料と本化学的実体とを接触させることが挙げられる。また、方法としてインビボ法を挙げることもできる。該方法は、APJ受容体活性の減少(例えばAPJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損; 例えばアペリン-APJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損)または内因性アペリンの下方制御が疾患、障害、または状態の病態および/または症状および/または進行の一因である疾患、障害、または状態(例えばPAH; 心不全; II型糖尿病; 敗血症; 腎不全; および全身性高血圧)を有する対象(例えばヒト)に、本化学的実体を投与する段階を例えば含みうる。インビボ法は、対象(例えばヒト)において右室後負荷を調節する(例えば減少させる)こと; 平均肺動脈圧を調節する(例えば減少させる)こと; インスリンレベルを調節する(例えば増加させる)こと; およびグルコースレベルを調節する(例えば減少させる)ことを含むがそれに限定されない。
【0023】
さらなる局面では、APJ受容体活性の減少(例えばAPJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損; 例えばアペリン-APJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損)または内因性アペリンの下方制御が疾患、障害、または状態の病態および/または症状および/または進行の一因である疾患、障害、または状態の処置方法を特徴とする。本方法は、該処置を必要とする対象に有効量の本明細書に記載の化学的実体(例えば、本明細書に一般的もしくは具体的に記載の化合物、その薬学的に許容される塩、またはそれを含む組成物)を投与する段階を含む。
【0024】
別の局面では、本開示は、APJ受容体活性の減少(例えばAPJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損; 例えばアペリン-APJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損)または内因性アペリンの下方制御が疾患、障害、または状態の病態および/または症状および/または進行の一因である疾患、障害、または状態を有する対象を処置する方法を特徴とする。本方法は、本明細書に記載の化学的実体(例えば、本明細書に一般的もしくは具体的に記載の化合物、その薬学的に許容される塩、またはそれを含む組成物)を、該疾患、障害、または状態を処置するために有効な量で投与する段階を含む。
【0025】
さらなる局面では、対象に本明細書に記載の化学的実体(例えば、本明細書に一般的もしくは具体的に記載の化合物、その薬学的に許容される塩、またはそれを含む組成物)を投与する段階を含む、処置方法を特徴とする。本方法は、APJ受容体活性の減少(例えばAPJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損; 例えばアペリン-APJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損)または内因性アペリンの下方制御が疾患、障害、または状態の病態および/または症状および/または進行の一因である疾患、障害、または状態を処置するために有効な量で本化学的実体を投与することで該疾患、障害、または状態を処置する段階を含む。
【0026】
前記疾患、障害、および状態の非限定的な例としてはPAHがある。いくつかの態様では、PAHは特発性である。他の態様では、PAHは遺伝性PAH、毒素性もしくは薬物性PAH、または以下のうち1つもしくは複数に関連するPAHである: 先天性心疾患、結合組織障害(例えば強皮症、全身性エリテマトーデス、全身性硬化症、橋本甲状腺炎、シェーグレン症候群、および抗リン脂質抗体症候群)、門脈圧亢進症、BMPR2変異、住血吸虫症、ならびにHIV感染症。
【0027】
前記疾患、障害、および状態の別の非限定的な例としては心血管疾患、例えば冠動脈性心疾患および心不全がある。特定の態様では、心血管疾患は心不全; 例えば収縮期心不全、拡張期心不全、糖尿病性心不全、および駆出率が保たれた心不全、心筋症、心筋梗塞、心筋梗塞後の左室機能障害を含む左室機能障害、右室機能障害、右室不全、心肥大、梗塞後または心臓手術後の心筋リモデリングを含む心筋リモデリング、ならびに心臓弁膜症である。
【0028】
前記疾患、障害、および状態のさらに別の非限定的な例としては代謝障害、例えばメタボリックシンドローム; 糖尿病(例えば2型糖尿病); 肥満; 肥満関連障害; 耐糖能異常; およびインスリン抵抗性がある。
【0029】
前記疾患、障害、および状態の他の非限定的な例としては敗血症、敗血症性ショック、腎不全、全身性高血圧、特発性肺線維症(IPF)、および全身性硬化症が挙げられる。
【0030】
さらなる非限定的な例としては冠動脈疾患(CAD)、末梢血管疾患(PVD)、大動脈アテローム性動脈硬化症、および脳動脈硬化症を含む非CADアテローム性動脈硬化状態、糖尿病網膜症、虚血再灌流障害、肺気腫、放射線性臓器・組織損傷、黄体退縮、強皮症、全身性硬化症、ならびに免疫調節不全疾患が挙げられる。
【0031】
一局面では、本開示は、本明細書に記載の方法が有益でありそうな対象(例えばヒト)を同定および/または選択するための方法、ならびに、対象(例えばヒト)が該方法に応答しているか否かを判定するための方法を特徴とする。特定の態様では、例えば非限定的に息、痰、組織、血漿試料または血清試料、尿でありうる生体試料を対象から得て、試料中の特定のパラメータのレベルを決定し、対照値と比較する。いくつかの場合では、対照値を、処置される疾患、障害、または状態に罹患していない1人または複数の正常な個人から決定してもよい。他の場合では、対照値を、対象から既に得られた試料から決定してもよい。一般に、正常な罹患していない個人または集団から決定される対照値に比べて高い(または上昇した)測定パラメータレベルは、本明細書に記載の方法が対象に有益であることを示す。一般に、対照値に比べて低いレベルは、患者が治療に応答していること、または、該治療を受けていない対象に関して、本治療法が該対象にそれほど有益ではない可能性があることを示す。
【0032】
上記態様のうちいくつかでは、対象はPAHに罹患しているかまたは罹患する危険性がある。PAHに関連する非限定的で例示的なパラメータを以下に記載する。
【0033】
特定の態様では、パラメータはLTB4レベルである。例えば、LTB4のベースライン値または基準値は100pg/mL以上、200pg/mL以上、300pg/mL以上、400pg/mL以上、500pg/mL以上、600pg/mL以上、または100pg/mL以上でありうる。特定の態様では、提供される処置は、処置が開始した後で対象のエンドポイントLTB4レベルがベースラインまたは基準LTB4レベルより減少する場合、有効である。例えば、対象のエンドポイントLTB4レベルは600pg/mL以下、500pg/mL以下、400pg/mL以下、300pg/mL以下、200pg/mL以下、または100pg/mL以下に減少する。特定の態様では、提供される処置は、処置が開始した後でエンドポイントLTB4レベルが30pg/mg組織以下、20pg/mg組織以下、10pg/mg組織以下、7.5pg/mg組織以下、または5pg/mg組織以下である場合、有効である。他の態様では、提供される処置は、処置が開始した後でエンドポイントLTB4レベルがベースラインLTB4レベルに比べて2倍以上、3倍以上、4倍以上、または5倍以上低い場合、有効である。
【0034】
特定の態様では、パラメータは肺血管抵抗(PVR)である。ベースラインまたは基準PVRレベルは200dynsec/cm5以上、240dynsec/cm5以上、300dynsec/cm5以上、400dynsec/cm5以上、500dynsec/cm5以上、600dynsec/cm5以上、700dynsec/cm5以上、または800dynsec/cm5以上でありうる。特定の態様では、提供される処置は、処置が開始した後で対象のエンドポイントPVRレベルがベースラインまたは基準PVRレベルより70dynsec/cm5以上、100dynsec/cm5以上、130dynsec/cm5以上、または160dynsec/cm5以上減少する場合、有効である。
【0035】
特定の態様では、パラメータは肺動脈圧(PAP)である。ベースラインまたは基準PAPレベルは20mmHg以上、25mmHg以上、30mmHg以上、35mmHg以上、40mmHg以上、45mmHg以上、50mmHg以上、60mmHg以上、または70mmHg以上でありうる。特定の態様では、提供される処置は、処置が開始した後で対象のエンドポイントPAPレベルがベースラインまたは基準PAPレベルより0.5mmHg以上、1mmHg以上、1.5mmHg以上、5mmHg以上、10mmHg以上、20mmHg以上、30mmHg以上、40mmHg以上、または50mmHg減少する場合、有効である。特定の態様では、対象は25mmHg超の平均肺動脈圧を示す。
【0036】
特定の態様では、パラメータは心係数(CI)である。ベースラインまたは基準CIレベルは5L/分/m.sup.2以下、2.5L/分/m.sup.2以下、2L/分/m.sup.2以下、1.5L/分/m.sup.2以下、または1L/分/m.sup.2以下でありうる。特定の態様では、提供される処置は、処置が開始した後でエンドポイントCIレベルがベースラインまたは基準CIレベルより0.1以上、0.2以上、0.3以上、0.4以上、0.5以上、1以上、または2以上増加する場合、有効である。
【0037】
特定の態様では、パラメータは肺毛細血管楔入圧(PCWP)である。ベースラインまたは基準PCWPレベルは36mmHg以下、24mmHg以下、18mmHg以下、10mmHg、または5mmHg以下でありうる。特定の態様では、提供される処置は、処置が開始した後でエンドポイントPCWPレベルがベースラインまたは基準PCWPレベルより0.2mmHg以上、0.3mmHg以上、0.4mmHg以上、0.5mmHg以上、0.6mmHg以上、1mmHg以上、または5mmHg以上増加する場合、有効である。
【0038】
特定の態様では、パラメータは右心房圧(RAP)である。ベースラインまたは基準RAPレベルは4mmHg以上、6mmHg以上、8mmHg以上、10mmHg以上、12mmHg以上、16mmHg以上、20mmHg以上、または25mmHg以上でありうる。特定の態様では、提供される処置は、処置が開始した後で対象のエンドポイントRAPレベルがベースラインまたは基準RAPレベルより5mmHg以上、2.5mmHg以上、1mmHg以上、0.5mmHg以上、または0.2mmHg以上減少する場合、有効である。
【0039】
特定の態様では、パラメータは6分歩行距離(6 MWD)である。ベースラインまたは基準6 MWDは50m以下、100m以下、200m以下、300m以下、400m以下、または500m以下でありうる。特定の態様では、提供される処置は、処置が開始した後で対象のエンドポイント6 MWDがベースラインまたは基準6 MWDより10m以上、15m以上、20m以上、25m以上、30m以上、または50m以上増加する場合、有効である。あるいは、またはさらには、本発明において提供される処置は、処置が開始した後で対象のエンドポイント6 MWDがベースラインレベルより3%以上、4%以上、5%以上、10%以上、または20%以上増加する場合、有効である。
【0040】
特定の態様では、パラメータは脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)レベルである。ベースラインまたは基準BNPレベルは60pg/mL以上、80pg/mL以上、100pg/mL以上、120pg/mL以上、140pg/mL以上、200pg/mL以上、500pg/mL以上、または1000pg/mL以上でありうる。特定の態様では、提供される処置は、処置が開始した後で対象のエンドポイントBNPレベルがベースラインまたは基準BNPレベルより減少する場合、有効である。例えば、対象のエンドポイントBNPレベルは1pg/mL以上、2pg/mL以上、5pg/mL以上、10pg/mL以上、20pg/mL以上、100pg/mL以上、500pg/mL以上、または1000pg/mL以上減少しうる。
【0041】
特定の態様では、パラメータは心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)レベルである。ベースラインまたは基準ANPレベルは60pg/mL以上、80pg/mL以上、100pg/mL以上、120pg/mL以上、140pg/mL以上、200pg/mL以上、500pg/mL以上、または1000pg/mL以上でありうる。特定の態様では、提供される処置は、処置が開始した後で対象のエンドポイントANPレベルがベースラインまたは基準ANPレベルより減少する場合、有効である。例えば、対象のエンドポイントANPレベルは1pg/mL以上、2pg/mL以上、5pg/mL以上、10pg/mL以上、20pg/mL以上、100pg/mL以上、500pg/mL以上、または1000pg/mL以上減少しうる。
【0042】
特定の態様では、パラメータは肺拡散能(DLCO)、またはCO拡散能であり、有効性を判定するためのパラメータとして本方法において使用してもよい。ベースラインまたは基準DLCOは90%以下、80%以下、70%以下、50%以下、45%以下、または40%以下でありうる。特定の態様では、提供される処置は、処置が開始した後でエンドポイントDLCOがベースラインレベルより増加する場合、有効である。例えば、エンドポイントDLCOはベースラインまたは基準DLCOより1%以上、5%以上、10%以上、15%以上、20%以上、または50%以上増加しうる。
【0043】
別の局面では、本開示は、右室不全の危険性を減少させることを必要とする対象において右室不全の危険性を減少させるための方法であって、該対象に有効量の本明細書に記載の化学的実体を投与する段階を含む方法を特徴とする。
【0044】
本明細書に記載の方法は、本明細書に記載の任意の1つまたは複数の状態の随伴症、併存症、または続発症である1つまたは複数の状態を処置することをさらに含みうる。
【0045】
例えば、本方法は、PAH、例えば冠動脈性心疾患または心不全の随伴症、併存症、または続発症である1つまたは複数の状態を処置することをさらに含みうる。特定の態様では、心血管疾患は心不全、例えば収縮期心不全、拡張期心不全、糖尿病性心不全、および駆出率が保たれた心不全、心筋症、心筋梗塞、心筋梗塞後の左室機能障害を含む左室機能障害、右室機能障害、右室不全、心肥大、梗塞後または心臓手術後の心筋リモデリングを含む心筋リモデリング、ならびに心臓弁膜症である。
【0046】
別の例として、本方法は、糖尿病(例えば2型糖尿病)の併存症または続発症である1つまたは複数の状態、例えば肥満、肥満関連障害、メタボリックシンドローム、耐糖能異常; インスリン抵抗性; 心血管危険因子(例えば冠動脈疾患、末梢動脈疾患、脳血管疾患、高血圧、ならびに、管理されないコレステロールレベルおよび/もしくは脂質レベル、ならびに/または炎症に関連する危険因子)、網膜症、腎症、神経障害、NASH、骨折、ならびに認知機能障害を処置する段階をさらに含みうる。
【0047】
本方法は、1つまたは複数の他の治療剤を(例えば本明細書に記載の化学的実体との組み合わせで)投与する段階をさらに含みうる。
【0048】
態様は以下の1つまたは複数の有利な特性を含みうる。
【0049】
アペリンペプチドは不安定であり、したがって、アペリンペプチドの急性薬力学作用のみが観察可能である。いくつかの態様では、本明細書に記載の化合物は、非急性薬力学作用の観察を可能にする相対的に高い代謝安定性を示す。
【0050】
いくつかの態様では、本明細書に記載の化合物は、心拍出量を上昇させることに加えて、心房圧を低下させることができる。
【0051】
いくつかの態様では、本明細書に記載の化合物は、APJ受容体を通じてGタンパク質経路を選択的に活性化することで、強力なアゴニストの投与にしばしば関連するタキフィラキシーを減少させることができる。したがって、特定の態様では、本明細書に記載の化合物はアレスチン関連心肥大を減少させることができる。
【0052】
いくつかの態様では、本明細書に記載の化合物は多面的特性(例えば強心血管拡張活性、心腎保護作用、および体液恒常性制御作用)を示しうる。
【0053】
他の態様としては、詳細な説明および/または特許請求の範囲に記載の態様が挙げられる。
【0054】
さらなる定義
本明細書に記載の開示の理解を促進するために、いくつかのさらなる用語を以下で定義する。一般に、本明細書において使用される命名法、ならびに本明細書に記載の有機化学、薬化学、および薬理学における実験法は、当技術分野において周知でありかつ一般的に使用されているものである。別途定義がない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者が通常理解するものと同じ意味を一般に有する。本明細書および付録の全体を通じて言及される特許、出願、出願公開、および他の刊行物はそれぞれ参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0055】
本明細書において使用される「APJ受容体」という用語は、その核酸、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、センスおよびアンチセンスポリヌクレオチド鎖、相補配列、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、相同および/またはオルソログAPJ分子またはAPJ受容体分子、アイソフォーム、前駆体、変異体、バリアント、誘導体、スプライスバリアント、対立遺伝子、異なる種、ならびに活性断片を非限定的に含むように意図されている。
【0056】
本明細書において使用される、製剤、組成物、または成分に関する「許容される」という用語は、処置される対象の全身的健康に対する持続的な有害作用がないことを意味する。
【0057】
「API」とは薬学的有効成分を意味する。
【0058】
「IC50」または「EC50」という用語は、最大応答を測定するアッセイにおいて最大応答の50%阻害または活性化に必要な化合物の量、濃度、または投与量を意味する。
【0059】
本明細書において使用される「有効量」または「治療有効量」という用語は、処置される疾患または状態の1つまたは複数の症状をある程度軽減する上で十分な、投与される化学的実体(例えば、本明細書に一般的もしくは具体的に記載の化合物、その薬学的に許容される塩、またはそれを含む組成物)の量を意味する。結果は、疾患の徴候、症状、もしくは原因の減少および/もしくは軽減、または生体系の任意の他の所望の変化を含む。例えば、治療用途での「有効量」とは、疾患症状の臨床的に有意な減少を実現するために必要な、本明細書に開示される化合物を含む組成物の量のことである。任意の個々の症例での適切な「有効」量は、用量漸増試験などの任意の好適な技術を使用して決定される。
【0060】
「賦形剤」または「薬学的に許容される賦形剤」という用語は、液体もしくは固体充填剤、希釈剤、担体、溶媒、または封入材料などの、薬学的に許容される材料、組成物、または媒体を意味する。一態様では、各成分は、薬学的製剤の他の成分と適合しているという意味で、かつ、ヒトおよび動物の組織または臓器と接触させての使用に好適であり、過剰な毒性、刺激、アレルギー応答、免疫原性、または他の問題もしくは合併症がなく、妥当なベネフィット/リスク比に相応しているという意味で、「薬学的に許容される」。例えばRemington: The Science and Practice of Pharmacy, 21st ed.; Lippincott Williams & Wilkins: Philadelphia, PA, 2005; Handbook of Pharmaceutical Excipients, 6th ed.; Rowe et al., Eds.; The Pharmaceutical Press and the American Pharmaceutical Association: 2009; Handbook of Pharmaceutical Additives, 3rd ed.; Ash and Ash Eds.; Gower Publishing Company: 2007; Pharmaceutical Preformulation and Formulation, 2nd ed.; Gibson Ed.; CRC Press LLC: Boca Raton, FL, 2009を参照。
【0061】
「薬学的に許容される塩」という用語は、それが投与される生物に対する著しい刺激を引き起こさず、かつ化合物の生物活性および生物特性を抑止しない、化合物の製剤を意味する。特定の場合では、薬学的に許容される塩は、本明細書に記載の化合物と塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸などの酸とを反応させることで得られる。いくつかの場合では、薬学的に許容される塩は、本明細書に記載の酸性基を有する化合物と、アンモニウム塩、ナトリウム塩もしくはカリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩もしくはマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、ジシクロヘキシルアミン、N-メチル-D-グルカミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミンなどの有機塩基の塩、およびアルギニン、リジンなどのアミノ酸との塩などの塩を形成するための塩基とを反応させることで、または、既に確定された他の方法によって得られる。薬理学的に許容される塩は、医薬中で使用可能である限り特に限定されない。本明細書に記載の化合物が塩基と形成する塩の例としては以下が挙げられる: ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびアルミニウムなどの無機塩基とのその塩; メチルアミン、エチルアミン、およびエタノールアミンなどの有機塩基とのその塩; リジンおよびオルニチンなどの塩基性アミノ酸とのその塩; ならびにアンモニウム塩。塩は、以下との酸付加塩を具体例とする酸付加塩でありうる: 塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、およびリン酸などの鉱酸; ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、およびエタンスルホン酸などの有機酸; アスパラギン酸およびグルタミン酸などの酸性アミノ酸。
【0062】
「薬学的組成物」という用語は、本明細書に記載の化合物と担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁化剤、および/または増粘剤などの他の化学成分(本明細書ではまとめて「賦形剤」と呼ぶ)との混合物を意味する。薬学的組成物は、生物への本化合物の投与を促進する。直腸投与、経口投与、静脈内投与、エアロゾル投与、非経口投与、眼内投与、肺内投与、および局所投与を含むがそれに限定されない、化合物を投与する複数の技術が当技術分野に存在する。
【0063】
「対象」という用語は、霊長類(例えばヒト)、サル、雌ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、またはマウスを含むがそれに限定されない動物を意味する。本明細書において、「対象」および「患者」という用語は、例えばヒトなどの哺乳動物対象に関して互換的に使用される。
【0064】
疾患、障害、または状態を処置するという文脈での「処置する」、「処置すること」、および「処置」という用語は、障害、疾患、もしくは状態、または該障害、疾患、もしくは状態に関連する1つもしくは複数の症状を軽減または抑止すること; あるいは、疾患、障害、もしくは状態、またはその1つもしくは複数の症状の進行、転移、または悪化を遅延させることを含むように意図されている。
【0065】
「ハロ」という用語はフルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)、またはヨード(I)を意味する。
【0066】
「アルキル」という用語は、指示された数の炭素原子を含む、直鎖または分岐鎖でありうる炭化水素鎖を意味する。例えば、C1~10は、基が1個以上10個以下の炭素原子をその中に有しうることを示す。非限定的な例としてはメチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、n-ヘキシルが挙げられる。
【0067】
「ハロアルキル」という用語は、1個または複数個の水素原子が独立して選択されるハロで置き換えられたアルキルを意味する。
【0068】
「アルコキシ」という用語は-O-アルキル基(例えば-OCH3)を意味する。
【0069】
「ハロアルコキシ」という用語は-O-ハロアルキル基(例えば-OCH3)を意味する。
【0070】
「アルキレン」という用語は二価の分岐または非分岐アルキル(例えば-CH2-)を意味する。
【0071】
「アリーレン」などの用語は二価の環系の形態、ここでは二価のアリールを意味する。
【0072】
「アルケニル」という用語は、1個または複数個の炭素-炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖でありうる炭化水素鎖を意味する。アルケニル部分は指示された数の炭素原子を含む。例えば、C2~6は、基が2個以上6個以下の炭素原子をその中に有しうることを示す。
【0073】
「アルキニル」という用語は、1個または複数個の炭素-炭素三重結合を有する直鎖または分岐鎖でありうる炭化水素鎖を意味する。アルキニル部分は指示された数の炭素原子を含む。例えば、C2~6は、基が2個以上6個以下の炭素原子をその中に有しうることを示す。
【0074】
「アリール」という用語は、6炭素単環式、10炭素二環式、または14炭素三環式の芳香環系であって、各環の0個、1個、2個、3個、または4個の原子が置換基で置換されていてもよく、単環式基を含む環が芳香環であり、二環式基または三環式基を含む少なくとも1個の縮合環が芳香環、例えばテトラヒドロナフチルである、芳香環系を意味する。また、アリール基の例としてはフェニル、ナフチルなどが挙げられる。
【0075】
本明細書において使用される「シクロアルキル」という用語は、3~10個の炭素、好ましくは3~8個の炭素、より好ましくは3~6個の炭素を有する、置換されていてもよい飽和環状炭化水素基を含む。好ましいシクロアルキル基としてはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられるがそれに限定されない。
【0076】
「ヘテロアリール」という用語は、単環式の場合は1~3個のヘテロ原子、二環式の場合は1~6個のヘテロ原子、または三環式の場合は1~9個のヘテロ原子を有する、5~8員単環式、8~12員二環式、または11~14員三環式の芳香環系であって、該ヘテロ原子がO、N、またはSより選択され(例えば炭素原子、および、単環式、二環式、または三環式の場合、それぞれ1~3個、1~6個、または1~9個のN、O、またはSヘテロ原子)、各環の0個、1個、2個、3個、または4個の原子が置換基で置換されていてもよく、単環式基を含む環が芳香環であり、二環式基または三環式基を含む少なくとも1個の縮合環が芳香環であり(但しヘテロ原子を含む環、例えばテトラヒドロイソキノリニルである必要はない)、芳香環系を意味する。例示的なヘテロアリール系は以下の環系に由来するがそれに限定されない: ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール(=[1,3]オキサゾール)、イソオキサゾール(=[1,2]オキサゾール)、チアゾール(=[1,3]チアゾール)、イソチアゾール(=[1,2]チアゾール)、[1,2,3]トリアゾール、[1,2,4]トリアゾール、[1,2,4]オキサジアゾール、[1,3,4]オキサジアゾール、[1,2,4]チアジアゾール、[1,3,4]チアジアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、[1,2,3]トリアジン、[1,2,4]トリアジン、[1,3,5]トリアジン、インドール、イソインドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、[1,3]ベンゾオキサゾール、[1,3]ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、インダゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、フタラジン、異なるナフチリジン、例えば[1,8]ナフチリジン、異なるチエノピリジン、例えばチエノ[2,3-b]ピリジン、およびプリン。
【0077】
「ヘテロシクリル」という用語は、単環式の場合は1~3個のヘテロ原子、二環式の場合は1~6個のヘテロ原子、または三環式の場合は1~9個のヘテロ原子を有する、5~8員単環式、8~12員二環式、または11~14員三環式の芳香環系であって、該ヘテロ原子がO、N、またはSより選択され(例えば炭素原子、および、単環式、二環式、または三環式の場合、それぞれ1~3個、1~6個、または1~9個のN、O、またはSヘテロ原子)、各環の0個、1個、2個、または3個の原子が置換基で置換されていてもよい、芳香環系を意味する。ヘテロシクリル基の例としてはピペラジニル、ピロリジニル、ジオキサニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニルなどが挙げられる。
【0078】
さらに、本態様の化合物を構成する原子は、該原子のすべての同位体形態を含むように意図されている。本明細書において使用される同位体は、同じ原子番号を有するが異なる質量数を有する原子を含む。一般例としてかつ非限定的に、水素の同位体としてはトリチウムおよび重水素が挙げられ、炭素の同位体としては13Cおよび14Cが挙げられる。
【0079】
本明細書において提供される化合物は様々な立体化学的形態を包含しうる。本化合物はまた、特定の化合物における構造的非対称の結果として生じる、ジアステレオマーおよび光学異性体、例えば、ラセミ混合物を含む鏡像異性体(アトロプ異性体を含む)混合物、ならびに個々の鏡像異性体およびジアステレオマーを包含する。個々の異性体の分離または個々の異性体の選択的合成は、当業者に周知の様々な方法の適用によって達成される。別途指示がない限り、開示される化合物が、立体化学構造の特定なしに1つの構造によって命名または図示されて、かつ1個または複数個のキラル中心を有する場合、開示される化合物は、該化合物のすべての可能な立体異性体を表すと理解されよう。例えば、-S(O)(=NH)-R
4は鏡像異性体
および鏡像異性体
、ならびにその混合物(例えばラセミ混合物)を包含するように意図されている。
【0080】
本発明の1つまたは複数の態様の詳細を、以下の説明、および、本開示の一部と明確に見なされる添付の補遺に記載する。また、他の特徴および利点は、特許請求の範囲から明らかであろう。
【発明を実施するための形態】
【0081】
詳細な説明
本開示は、アペリン受容体(本明細書ではAPJ受容体とも呼ぶ; 遺伝子記号「APLNR」)を調節する(例えば刺激する)化学的実体(例えば化合物、または該化合物の薬学的に許容される塩および/もしくは水和物および/もしくはプロドラッグ)を特徴とする。本開示はまた、それを含む組成物、ならびにそれを使用および作製する他の方法を特徴とする。例えば、本化学的実体は、APJ受容体活性の減少(例えばAPJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損; 例えばアペリン-APJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損)または内因性アペリンの下方制御が疾患、障害、または状態の病態および/または症状および/または進行の一因である疾患、障害、または状態を有する対象(例えばヒト)を処置するために有用である。該疾患、障害、または状態の非限定的な例としては(i) 心血管疾患; (ii) 代謝障害; (iii) 血管病態に関連する疾患、障害、および状態; ならびに(iv) 臓器不全; (v) 感染症(例えば微生物感染症)に関連する疾患、障害、および状態; ならびに(vi) 上記のうちいずれかまたは本明細書に開示されるいずれかに伴う続発症または併存症である疾患、障害、または状態が挙げられる。該疾患、障害、または状態のより具体的な非限定的な例としては肺高血圧症(例えばPAH); 心不全; II型糖尿病; 腎不全; 敗血症; および全身性高血圧が挙げられる。
【0082】
式(I)の化合物
一局面では、本開示は、式(I):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩を特徴とし、
式中、
A
1はCHまたはNであり;
X
1、X
2、X
3、およびX
4はそれぞれ独立してNおよびCR
3からなる群より選択され;
R
1は以下:
(i) -(Y
1)
n-Y
2、ここで
・nは0または1であり;
・Y
1は1~6個のR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキレンであり; かつ
・Y
2は以下である:
(a) 1~4個のR
bで置換されていてもよいC
3~10シクロアルキル;
(b) 1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリール;
(c) 5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール; または
(d) 3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、ヘテロシクリル;
あるいは
(ii) -Z
1-Z
2-Z
3、ここで
・Z
1は1~4個のR
aで置換されていてもよいC
1~3アルキレンであり;
・Z
2は-N(H)-、-N(R
d)-、-O-、または-S-であり; かつ
・Z
3は1~4個のR
aで置換されていてもよいC
2~7アルキルである;
あるいは
(iii) 1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
3~10アルキル;
あるいは
(iv) -Z
4-Z
5-Z
6-Y
2、ここで
・Z
4は1~4個のR
aで置換されていてもよいC
1~3アルキレンであり;
・Z
5は-N(H)-、-N(R
d)-、-O-、または-S-であり;
・Z
6は1~4個のR
aで置換されていてもよいC
1~4アルキレンであり; かつ
・Y
2は上記に規定される通りである
であり;
R
2は以下:
(i) 1~4個のR
cでさらに置換されていてもよいC
6~10アリール;
(ii) 5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール;
(iii) 1~4個のR
bで置換されていてもよいC
3~10シクロアルキル;
(iv) 3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、ヘテロシクリル; または
(v) 1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~10アルキル
であり;
R
3の各出現は独立して、-L
4-R
4、H、およびR
c'からなる群より選択され;
L
4の各出現は独立して、以下:
(i) 単結合;
(ii) N(H)、N(R
d)、またはN(R
4);
(iii) -N(H)S(O)
1~2-または-N(R
d)S(O)
1~2-;
(iv) -S(O)
1~2N(H)-または-S(O)
1~2N(R
d)-;
(v) -O-;
(vi) -S(O)
0~2-;
(vii) -C(O)NH-または-C(O)N(R
d);
(viii) -N(H)C(O)-または-N(R
d)C(O)-;
(ix) -C≡C;
(x) -N(H)S(O)(=NH)-、-N(R
d)S(O)(=NH)、-N(H)S(O)(=NR
d)-、または-N(R
d)S(O)(=NR
d)-;
(xi) -S(O)(=NH)NH-、-S(O)(=NR
d)NH-、-S(O)(=NH)NR
d-、または-S(O)(=NR
d)NR
d-;
(xii) -S(O)(=NH)-または-S(O)(=NR
d); および
(xiii) -N(H)S(O)
1~2N(H)-、-N(R
d)S(O)
1~2N(H)-、-N(H)S(O)
1~2N(R
d)-、または-N(R
d)S(O)
1~2N(R
d)-
からなる群より選択され;
R
4の各出現は独立して、以下:
(i) -(Y
3)
p-Y
4、ここで
・pは0または1であり;
・Y
3は、1~6個のR
aでそれぞれ置換されていてもよいC
1~6アルキレンまたはC
1~6アルケニレンであり; かつ
・Y
4は以下である:
(a) 1~4個のR
bで置換されていてもよいC
3~6シクロアルキル;
(b) 1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリール;
(c) 5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール; または
(d) 3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、ヘテロシクリル;
あるいは
(ii) 1~6個の独立して選択されるR
aでそれぞれ置換されていてもよいC
1~10アルキル、C
1~10アルケニル、またはC
1~10アルキニル
であり;
R
aの各出現は独立して、-OH; -F; -Cl; -Br; -NR
eR
f; C
1~4アルコキシ; C
1~4ハロアルコキシ; -C(=O)O(C
1~4アルキル); -C(=O)(C
1~4アルキル); -C(=O)OH; -CON(R')(R''); -S(O)
1~2(NR'R''); -S(O)
1~2(C
1~4アルキル); シアノ; および1~4個の独立して選択されるC
1~4アルキルで置換されていてもよいC
3~6シクロアルキルからなる群より選択され;
R
bの各出現は独立して、C
1~6アルキル; C
1~4ハロアルキル; -OH; オキソ; -F; -Cl; -Br; -NR
eR
f; C
1~4アルコキシ; C
1~4ハロアルコキシ; -C(=O)(C
1~4アルキル); -C(=O)O(C
1~4アルキル); -C(=O)OH; -C(=O)N(R')(R''); -S(O)
1~2(NR'R''); -S(O)
1~2(C
1~4アルキル); シアノ; および1~4個の独立して選択されるC
1~4アルキルで置換されていてもよいC
3~6シクロアルキルからなる群より選択され;
R
cの各出現は独立して、以下:
(i) ハロ;
(ii) シアノ;
(iii) C
1~6アルキル;
(iv) C
2~6アルケニル;
(v) C
2~6アルキニル;
(vi) C
1~4ハロアルキル;
(vii) C
1~4アルコキシ;
(viii) C
1~4ハロアルコキシ;
(ix) 1~4個の独立して選択されるC
1~4アルキルで置換されていてもよい-(C
0~3アルキレン)-C
3~6シクロアルキル;
(x) -S(O)
1~2(C
1~4アルキル);
(xi) -NR
eR
f;
(xii) -OH;
(xiii) -S(O)
1~2(NR'R'');
(xiv) -C
1~4チオアルコキシ;
(xv) -NO
2;
(xvi) -C(=O)(C
1~4アルキル);
(xvii) -C(=O)O(C
1~4アルキル);
(xviii) -C(=O)OH、
(xix) -C(=O)N(R')(R'')、および
(xx) C
3~6シクロアルコキシ
からなる群より選択され;
R
c'の各出現は独立して、以下:
(i) ハロ;
(ii) シアノ;
(iii) -OH;
(iv) -NO
2;
(v) -C(=O)(C
1~4アルキル);
(vi) -C(=O)O(C
1~4アルキル);
(vii) -C(=O)OH; および
(viii) -NH
2
からなる群より選択され;
R
dはC
1~6アルキル; C
3~6シクロアルキル; -C(O)(C
1~4アルキル); -C(O)O(C
1~4アルキル); -CON(R')(R''); -S(O)
1~2(NR'R''); -S(O)
1~2(C
1~4アルキル); -OH; およびC
1~4アルコキシからなる群より選択され;
R
eおよびR
fの各出現は独立してH; C
1~6アルキル; C
3~6シクロアルキル; -C(O)(C
1~4アルキル); -C(O)O(C
1~4アルキル); -CON(R')(R''); -S(O)
1~2(NR'R''); -S(O)
1~2(C
1~4アルキル); -OH; およびC
1~4アルコキシからなる群より選択されるか、あるいは、R
eおよびR
fは、それぞれが結合している窒素原子と一緒になって、3~8個の環原子を含む環を形成し、該環は、(a) HおよびC
1~3アルキルより独立して選択される1~2個の置換基でそれぞれ置換された1~7個の環炭素原子; ならびに(b) それぞれ独立してN(R
d)、O、およびSからなる群より選択される0~3個の環ヘテロ原子(R'およびR''に結合した窒素原子以外に)を含み;
R'およびR''の各出現は独立してHおよびC
1~4アルキルからなる群より選択されるか、あるいは、R'およびR''は、それぞれが結合している窒素原子と一緒になって、3~8個の環原子を含む環を形成し、該環は、(a) HおよびC
1~3アルキルより独立して選択される1~2個の置換基でそれぞれ置換された1~7個の環炭素原子; ならびに(b) それぞれ独立してN(R
d)、O、およびSからなる群より選択される0~3個の環ヘテロ原子(R'およびR''に結合した窒素原子以外に)を含む。
【0083】
いくつかの態様では、本開示は、式(I):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩を特徴とし、
式中、
A
1はCHまたはNであり;
X
1、X
2、X
3、およびX
4はそれぞれ独立してNおよびCR
3からなる群より選択される(例えば、X
1およびX
4はそれぞれ独立してCHまたはNであり; X
2およびX
3はそれぞれ独立してCR
3またはNである)が、但し、X
1、X
2、X
3、およびX
4のうち1~3個はNであり;
R
1は以下:
(i) -(Y
1)
n-Y
2、ここで
・nは0または1であり;
・Y
1は1~6個のR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキレンであり; かつ
・Y
2は以下である:
(a) 1~4個のR
bで置換されていてもよいC
3~10シクロアルキル;
(b) 1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリール;
(c) 5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール; または
(d) 3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、ヘテロシクリル;
あるいは
(ii) -Z
1-Z
2-Z
3、ここで
・Z
1は1~4個のR
aで置換されていてもよいC
1~3アルキレンであり;
・Z
2は-N(H)-、-N(R
d)-、-O-、または-S-であり; かつ
・Z
3は1~4個のR
aで置換されていてもよいC
2~7アルキルである;
あるいは
(iii) 1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
3~10アルキル;
あるいは
(iv) -Z
4-Z
5-Z
6-Y
2、ここで
・Z
4は1~4個のR
aで置換されていてもよいC
1~3アルキレンであり;
・Z
5は-N(H)-、-N(R
d)-、-O-、または-S-であり;
・Z
6は1~4個のR
aで置換されていてもよいC
1~4アルキレンであり; かつ
・Y
2は上記に規定される通りである
であり;
R
2は以下:
(i) 1~4個のR
cでさらに置換されていてもよいC
6~10アリール;
(ii) 5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール;
(iii) 1~4個のR
bで置換されていてもよいC
3~10シクロアルキル;
(iv) 3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、ヘテロシクリル; または
(v) 1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~10アルキル
であり;
R
3の各出現は独立して、-L
4-R
4、H、およびR
c'からなる群より選択され;
L
4の各出現は独立して、以下:
(i) 単結合;
(ii) N(H)、N(R
d)、またはN(R
4);
(iii) -N(H)S(O)
1~2-または-N(R
d)S(O)
1~2-;
(iv) -S(O)
1~2N(H)-または-S(O)
1~2N(R
d)-;
(v) -O-;
(vi) -S(O)
0~2-;
(vii) -C(O)NH-または-C(O)N(R
d);
(viii) -N(H)C(O)-または-N(R
d)C(O)-;
(ix) -C≡C;
(x) -N(H)S(O)(=NH)-、-N(R
d)S(O)(=NH)、-N(H)S(O)(=NR
d)-、または-N(R
d)S(O)(=NR
d)-;
(xi) -S(O)(=NH)NH-、-S(O)(=NR
d)NH-、-S(O)(=NH)NR
d-、または-S(O)(=NR
d)NR
d-; および
(xii) -S(O)(=NH)-または-S(O)(=NR
d)
からなる群より選択され;
R
4の各出現は独立して、以下:
(i) -(Y
3)
p-Y
4、ここで
・pは0または1であり;
・Y
3は、1~6個のR
aでそれぞれ置換されていてもよいC
1~6アルキレンまたはC
1~6アルケニレンであり; かつ
・Y
4は以下である:
(a) 1~4個のR
bで置換されていてもよいC
3~6シクロアルキル;
(b) 1~4個のR
cでさらに置換されていてもよいC
6~10アリール;
(c) 5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール; または
(d) 3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、ヘテロシクリル;
あるいは
(ii) 1~6個の独立して選択されるR
aでそれぞれ置換されていてもよいC
1~10アルキル、C
1~10アルケニル、またはC
1~10アルキニル
であり;
R
aの各出現は独立して、-OH; -F; -Cl; -Br; -NR
eR
f; C
1~4アルコキシ; C
1~4ハロアルコキシ; -C(=O)O(C
1~4アルキル); -C(=O)(C
1~4アルキル); -C(=O)OH; -CON(R')(R''); -S(O)
1~2(NR'R''); -S(O)
1~2(C
1~4アルキル); シアノ; および1~4個の独立して選択されるC
1~4アルキルで置換されていてもよいC
3~6シクロアルキルからなる群より選択され;
R
bの各出現は独立して、C
1~6アルキル; C
1~4ハロアルキル; -OH; オキソ; -F; -Cl; -Br; -NR
eR
f; C
1~4アルコキシ; C
1~4ハロアルコキシ; -C(=O)(C
1~4アルキル); -C(=O)O(C
1~4アルキル); -C(=O)OH; -C(=O)N(R')(R''); -S(O)
1~2(NR'R''); -S(O)
1~2(C
1~4アルキル); シアノ; および1~4個の独立して選択されるC
1~4アルキルで置換されていてもよいC
3~6シクロアルキルからなる群より選択され;
R
cの各出現は独立して、以下:
(i) ハロ;
(ii) シアノ;
(iii) C
1~6アルキル;
(iv) C
2~6アルケニル;
(v) C
2~6アルキニル;
(vi) C
1~4ハロアルキル;
(vii) C
1~4アルコキシ;
(viii) C
1~4ハロアルコキシ;
(ix) 1~4個の独立して選択されるC
1~4アルキルで置換されていてもよい-(C
0~3アルキレン)-C
3~6シクロアルキル;
(x) -S(O)
1~2(C
1~4アルキル);
(xi) -NR
eR
f;
(xii) -OH;
(xiii) -S(O)
1~2(NR'R'');
(xiv) -C
1~4チオアルコキシ;
(xv) -NO
2;
(xvi) -C(=O)(C
1~4アルキル);
(xvii) -C(=O)O(C
1~4アルキル);
(xviii) -C(=O)OH;
(xix) -C(=O)N(R')(R''); および
(xx) C
3~6シクロアルコキシ
からなる群より選択され;
R
c'の各出現は独立して、以下:
(i) ハロ;
(ii) シアノ;
(iii) -OH;
(iv) -NO
2;
(v) -C(=O)(C
1~4アルキル);
(vi) -C(=O)O(C
1~4アルキル);
(vii) -C(=O)OH; および
(viii) -NH
2
からなる群より選択され;
R
dはC
1~6アルキル; C
3~6シクロアルキル; -C(O)(C
1~4アルキル); -C(O)O(C
1~4アルキル); -CON(R')(R''); -S(O)
1~2(NR'R''); -S(O)
1~2(C
1~4アルキル); -OH; およびC
1~4アルコキシからなる群より選択され;
R
eおよびR
fの各出現は独立してH; C
1~6アルキル; C
3~6シクロアルキル; -C(O)(C
1~4アルキル); -C(O)O(C
1~4アルキル); -CON(R')(R''); -S(O)
1~2(NR'R''); -S(O)
1~2(C
1~4アルキル); -OH; およびC
1~4アルコキシからなる群より選択されるか、あるいは、R
eおよびR
fは、それぞれが結合している窒素原子と一緒になって、3~8個の環原子を含む環を形成し、該環は、(a) HおよびC
1~3アルキルより独立して選択される1~2個の置換基でそれぞれ置換された1~7個の環炭素原子; ならびに(b) それぞれ独立してN(R
d)、O、およびSからなる群より選択される0~3個の環ヘテロ原子(R'およびR''に結合した窒素原子以外に)を含み;
R'およびR''の各出現は独立してHおよびC
1~4アルキルからなる群より選択されるか、あるいは、R'およびR''は、それぞれが結合している窒素原子と一緒になって、3~8個の環原子を含む環を形成し、該環は、(a) HおよびC
1~3アルキルより独立して選択される1~2個の置換基でそれぞれ置換された1~7個の環炭素原子; ならびに(b) それぞれ独立してN(R
d)、O、およびSからなる群より選択される0~3個の環ヘテロ原子(R'およびR''に結合した窒素原子以外に)を含む。
【0084】
いくつかの態様では、化合物が式(I-1):
の化合物である場合、R
1は非置換フェニル、p-ジメチルアミノフェニル、p-アミノスルホニルフェニル、および非置換4-ピリジニル以外であるものとする。
【0085】
いくつかの態様では、化合物が式(I-1):
の化合物である場合、R
1は非置換フェニル、p-一置換フェニル、および非置換ピリジニル以外であるものとする。
【0086】
いくつかの態様では、化合物が式(I-2):
の化合物である場合、R
1は非置換フェニル以外であるものとする。
【0087】
いくつかの態様では、化合物は式(I-1)または式(I-2):
の化合物以外であるものとする。
【0088】
いくつかの態様では、化合物は式(I-3):
の化合物ではないものとする。
【0089】
いくつかの態様では、化合物が式(I-4):
の化合物である場合、R
1はp-一置換フェニル(例えばp-フルオロフェニル)以外であるものとする。
【0090】
いくつかの態様では、化合物が式(I-5):
の化合物である場合、R
3はトリフルオロメチル以外であるものとする。
【0091】
いくつかの態様では、化合物が式(I-6):
の化合物である場合、R
2は、以下:
(i) 非置換フェニル;
(ii)
;
(iii)
;
(iv) 非置換ピリジニル;
(v)
ここで、Q
1、Q
2、Q
3、およびQ
4はそれぞれ独立してNおよびCHより選択される; または
(vi) 9~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~2個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~2個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール
を除くものとする。
【0092】
いくつかの態様では、化合物は以下のうち1つまたは複数を除く:
。
。
【0093】
いくつかの態様では、化合物は、以下のうち1つまたは複数を除く:
。
【0094】
特定の態様では、化合物はEuropean Journal of Medicinal Chemistry (2014), 86, 270-278に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物はTetrahedron Letters (2012), 53(25), 3126-3130に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物はOrganic Letters (2011), 13(24), 6516-6519に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物は米国特許出願公開第2012/0095037号および/または米国特許第8,362,019号に開示される化合物以外である。
【0095】
特定の態様では、化合物はAngewandte Chemie, International Edition (2018), 57(5), 1399-1403に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物はOrganic Letters (2017), 19(19), 5118-5121に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物はTetrahedron (2009), 65(44), 8930-8939に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物はOrganic Letters (2016), 18(13), 3250-3253に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物はOrganic & Biomolecular Chemistry (2015), 13(21), 6047-6058に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物はChemistry - A European Journal (2013), 19(49), 16760-16771に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物はOrganic & Biomolecular Chemistry (2013), 11(18), 3064-3072に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物はOrganic Letters (2011), 13(24), 6516-6519に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物はBioorganic & Medicinal Chemistry Letters (2004), 14(13), 3595-3599に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物は国際特許出願公開第2015/073528号に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物は国際特許出願公開第2012/146667号に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物は国際特許出願公開第2001/030778号に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物は米国特許出願公開第2012/0095037号に開示される化合物以外である。
【0096】
特定の態様では、化合物はJournal of Medicinal Chemistry (2012), 55(11), 5291-5310に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物はTetrahedron Letters (2000), 41(28), 5383-5386に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物は国際特許出願公開WO 2017/171234号に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物は国際特許出願公開WO 2016/176460号に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物は特開2013-018771号および/または特許第5,959,330号に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物は国際特許出願公開WO 2011/153310号に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物は国際特許出願公開WO 2011/082270号に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物はオーストラリア特許出願公開AU 2010/331175号ならびに/または米国特許出願公開US 2012/0258951号および/もしくはU.S. 2014/0194407号に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物は国際特許出願公開WO 2010/051245号および/または米国特許出願公開US 2011/0207750号に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物はWO 2010/030360号に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物は欧州特許出願EP 1878724号および/または米国特許第8,188,282号に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物は国際特許出願WO 2007/075629号に開示される化合物以外である。特定の態様では、化合物は特開2000-302754号および/または米国特許第6,358,634号に開示される化合物以外である。
【0097】
変動要素A
1
およびX
1
~X
4
いくつかの態様では、A1はNである。
【0098】
他の態様では、A1はCHである。
【0099】
いくつかの態様では、X1およびX4はそれぞれ独立してCHおよびNより選択される。
【0100】
いくつかの態様では、X1、X2、X3、およびX4のうち1~2個は独立してNである。
【0101】
特定の態様では、X1、X2、X3、およびX4のうち1~2個は独立してNであり; X1、X2、X3、およびX4のうち2~3個はそれぞれ、独立して選択されるCR3である。
【0102】
特定の態様では、X1、X2、X3、およびX4のうち1~2個は独立してNであり; X1およびX4はそれぞれ独立してNまたはCHである。
【0103】
いくつかの態様では、X1、X2、X3、およびX4のうち2個は独立してNであり; X1、X2、X3、およびX4のうち他の2個は独立してNおよびCR3より選択される。
【0104】
特定の態様では、式(I)の化合物は、式(I-a):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0105】
特定の態様では、式(I)の化合物は、式(I-b):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0106】
上記態様のうちいくつかでは、X1、X2、X3、およびX4のうち2個が独立してNである場合、X1、X2、X3、およびX4のうち他の2個は、独立して選択されるCR3である。
【0107】
特定の態様では、式(I)の化合物は、式(I-a1):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0108】
特定の態様では、式(I)の化合物は、式(I-a2):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0109】
特定の態様では、式(I)の化合物は、式(I-b1):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0110】
いくつかの態様では、X1、X2、X3、およびX4のうち1個は独立してNであり; X1、X2、X3、およびX4のうち他の3個は独立してNおよびCR3より選択される。
【0111】
特定の態様では、式(I)の化合物は、式(I-c):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0112】
特定の態様では、式(I)の化合物は、式(I-d):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0113】
上記態様のうちいくつかでは、X1、X2、X3、およびX4のうち1個が独立してNである場合、X1、X2、X3、およびX4のうち他の3個は、独立して選択されるCR3である。
【0114】
特定の態様では、式(I)の化合物は、式(I-c1):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0115】
特定の態様では、式(I)の化合物は、式(I-d1):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0116】
特定の態様では、式(I-d1)の化合物は下記式:
を有し、
式中、
1個のR
3は独立して-L
4-R
4およびR
c'より選択され;
他のR
3は独立してH、-L
4-R
4、およびR
c'より選択され;
R
1は (i) -(Y
1)
n-Y
2、ここで
・nは0であり;
・Y
2は以下:
(a) 1~4個のR
bで置換されていてもよい部分不飽和C
3~10シクロアルキル;
(b) 1~4個のR
cで置換されていてもよいC
6~10アリール;
(c) 5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール; または
(d) 3~10個の環原子を含む部分不飽和ヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、部分不飽和ヘテロシクリル
であり;
R
2は以下:
(i) 1~4個のR
cでさらに置換されていてもよいC
6~10アリール;
(ii) 5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール;
(iii) 1~4個のR
bで置換されていてもよい部分不飽和C
3~10シクロアルキル; または
(iv) 3~10個の環原子を含む部分不飽和ヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよい、部分不飽和ヘテロシクリル
である。
【0117】
変動要素R
1
いくつかの態様では、R1は-(Y1)n-Y2である。
【0118】
いくつかの態様では、nは0である。
【0119】
他の態様では、nは1である。これらの態様のうちいくつかでは、Y1はC1~3アルキレンである。
【0120】
いくつかの態様では、Y2は、5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリールである。上記態様のうちいくつかでは、nは0である。
【0121】
いくつかの態様では、Y2は、6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるRcで置換されている、ヘテロアリール; または5個もしくは9~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリールである。上記態様のうちいくつかでは、nは0である。
【0122】
特定の態様では、Y2は、5~6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリールである。これらの態様のうちいくつかでは、nは0である。
【0123】
特定の態様では、Y2は、6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~2個の環原子がNであり、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリールである。例えば、Y2は、環炭素原子の1個または複数個が1~4個(例えば1個、2個、3個、または4個)の独立して選択されるRcで置換されていてもよいピリジル(例えば2-ピリジルまたは6-ピリジル)であってもよい(例えば、Y2は、環炭素原子の1個または複数個が1個の独立して選択されるRcで置換されていてもよいピリジル(例えば2-ピリジルまたは6-ピリジル)である)。これらの態様のうちいくつかでは、nは0である。
【0124】
特定の態様では、Y2は、5個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~2個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリールである。例えば、Y2は、任意の置換可能な窒素原子がRdで置換されていてもよく、環炭素原子の1個または複数個が1~2個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ピラゾリル、オキサゾリル、またはチアゾリルであってもよい。これらの態様のうちいくつかでは、nは0である。
【0125】
特定の態様では、Y2は、5個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~3個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリールである。これらの態様のうちいくつかでは、nは0である。
【0126】
これらの態様のうちいくつかでは、Y2は、環炭素原子の1個または複数個が1~2個(例えば1個)の独立して選択されるRcで置換されていてもよいフラニルである。これらの態様のうちいくつかでは、nは0である。
【0127】
上記態様のうちいくつかでは、Y2がヘテロアリールである場合、Rcの各出現は独立して以下からなる群より選択される:
(iii) C1~6アルキル;
(iv) C2~6アルケニル;
(v) C2~6アルキニル;
(vi) C1~4ハロアルキル;
(vii) C1~4アルコキシ;
(viii) C1~4ハロアルコキシ;
(ix) 1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよい-(C0~3アルキレン)-C3~6シクロアルキル;
(xiv) -C1~4チオアルコキシ;
および
(xx) C3~6シクロアルコキシ。
【0128】
上記態様のうちいくつかでは、Y2がヘテロアリールである場合、Rcの各出現は独立して以下からなる群より選択される:
(vii) C1~4アルコキシ;
(viii) C1~4ハロアルコキシ(例えばOCH2CF3またはOCF3);
(xiv) -C1~4チオアルコキシ; および
(xx) C3~6シクロアルコキシ(例えばシクロプロポキシ)。
【0129】
例えば、Rcの各出現は、独立して選択されるC1~4アルコキシ(例えば-OCH3、-OCH2CH3)である。
【0130】
別の例として、Rcの各出現は、独立して選択されるC1~6アルキル(例えばメチル)である。
【0131】
上記態様のうちいくつかでは、Y2がヘテロアリールである場合、Rdの各出現は、独立して選択されるC1~6アルキルである。
【0132】
上記態様のうちいくつかでは、Y
2がヘテロアリールであり、nが0である場合、R
1は以下:
からなる群より選択されてもよい。
【0133】
上記態様のうちいくつかでは、Y
2がヘテロアリールであり、nが0である場合、R
1は以下:
からなる群より選択されてもよい。
【0134】
上記態様の非限定的な例として、Y
2がヘテロアリールであり、nが0である場合、R
1は
であってもよい。
【0135】
特定の態様では、Y
2がヘテロアリールであり、nが0である場合、R
1は
であってもよい。
【0136】
特定の態様では、Y
2がヘテロアリールであり、nが0である場合、R
1は
であってもよい。
【0137】
いくつかの態様では、Y2は、1~4個のRbで置換されていてもよいC3~10シクロアルキルである。これらの態様のうちいくつかでは、nは0である。
【0138】
いくつかの態様では、Y2は、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである。
【0139】
特定の態様では、Y2は、1~4個のRcで置換されたフェニルである。特定の態様では、Y2がフェニルであって; Y1への結合点に対してパラ位にある環炭素原子がRcで置換されている場合、1個または複数個の他の環炭素原子は1~3個のRcで置換されていてもよい。
【0140】
いくつかの態様では、R1は-Z1-Z2-Z3である。
【0141】
いくつかの態様では、Z1はCH2である。
【0142】
いくつかの態様では、Z2は-O-または-S-である。例えば、Z2は-O-であってもよい。
【0143】
いくつかの態様では、Z3はC2~3アルキレンである。
【0144】
特定の態様では、Z1はCH2であり、Z2は-O-または-S-(例えば-O-)である。
【0145】
特定の態様では、Z2は-O-または-S-(例えば-O-)であり、Z3はC2~3アルキレンである。
【0146】
特定の態様では、Z1はCH2であり、Z2は-O-または-S-(例えば-O-)であり、Z3はC2~3アルキレンである。
【0147】
上記態様のうちいくつかでは、R
1が-Z
1-Z
2-Z
3である場合、R
1は
である。
【0148】
変動要素R
2
いくつかの態様では、R2は以下である:
(i) 1~4個のRcでさらに置換されていてもよいC6~10アリール;
(ii) 5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリール;
(iii) 1~4個のRbで置換されていてもよい部分不飽和C3~10シクロアルキル; または
(iv) 3~10個の環原子を含む部分不飽和ヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、部分不飽和ヘテロシクリル。
【0149】
いくつかの態様では、R2は、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである。
【0150】
特定の態様では、R2は、1~4個のRcで置換されていてもよいフェニルである。上記態様のうちいくつかでは、R2は、1~2個のRcで置換されていてもよいフェニルであってもよい。非限定的な例として、R2は、2個のRcで置換されていてもよいフェニルであってもよい。
【0151】
上記態様のうちいくつかでは、R2がアリール(例えばフェニル)である場合、Rcの各出現は独立して以下からなる群より選択される:
(i) ハロ(例えばF);
(vi) C1~4ハロアルキル(例えばCF3);
(vii) C1~4アルコキシ;
(viii) C1~4ハロアルコキシ; および
(xiv) -C1~4チオアルコキシ。
【0152】
非限定的な例として、Rcの各出現はハロ、C1~4アルコキシ、およびC1~4ハロアルキルより独立して選択されてもよい(例えば、Rcの各出現は独立して-OCH3、CF3、またはFである)。
【0153】
上記態様のうちいくつかでは、R
2がアリール(例えばフェニル)である場合、R
2は下記式(A):
を有し、
式中、R
2a、R
2b、R
2c、R
2d、およびR
2eはそれぞれ独立してHおよびR
cからなる群より選択される。
【0154】
特定の態様では、R2a、R2b、R2c、R2d、およびR2eのうち4個はそれぞれ、独立して選択されるRcであり、その他はHである。
【0155】
特定の態様では、R2a、R2b、R2c、R2d、およびR2eのうち3個はそれぞれ、独立して選択されるRcであり、その他はHである。
【0156】
特定の態様では、R2a、R2b、R2c、R2d、およびR2eのうち2個はそれぞれ、独立して選択されるRcであり、その他はHである。これらの態様のうちいくつかでは、R2aおよびR2eはそれぞれ、独立して選択されるRc(例えばC1~4アルコキシ; C1~4ハロアルコキシ; -C1~4チオアルコキシ; C1~4ハロアルキル; およびハロ)であり、例えば、Rcの各出現は、独立して選択されるC1~4アルコキシ(例えば-OCH3)である。例えば、R2aおよびR2eはそれぞれOCH3である。
【0157】
【0158】
上記態様のうちいくつかでは、R
2がアリール(例えばフェニル)である場合、R
2は式(B):
を有する。
【0159】
いくつかの態様では、R
2がアリール(例えばフェニル)であり; R
2が下記式(A):
を有する場合、R
2a、R
2b、R
2d、およびR
2eのうち1~4個は、独立して選択されるR
cである。
【0160】
上記態様のうちいくつかでは、各Rcは独立して以下より選択される:
(i) -F;
(ii) シアノ;
(iii) C1~3アルキル、C5~6アルキル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル;
(iv) C2~6アルケニル;
(v) C2~6アルキニル;
(vi) C1~4ハロアルキル;
(vii) C1~4アルコキシ;
(viii) C1~4ハロアルコキシ;
(ix) 1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよい-(C0~3アルキレン)-C3~6シクロアルキル;
(x) -S(O)1~2(C1~4アルキル);
(xii) -OH;
(xiv) -C1~4チオアルコキシ;
(xv) -NO2;
(xvi) -C(=O)(C1~4アルキル);
(xvii) -C(=O)O(C1~4アルキル);
(xviii) -C(=O)OH;
(xix) -C(=O)N(R')(R''); および
(xx) C3~6シクロアルコキシ。
【0161】
いくつかの態様では、R2は、5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリールである。
【0162】
上記態様のうちいくつかでは、R2は、6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、およびN(Rd)からなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリールである。
【0163】
非限定的な例として、R2は、1~2個の独立して選択されるRcで置換されていてもよいピリジニルであってもよい。
【0164】
上記態様のうちいくつかでは、R2が上記に規定されるヘテロアリールである場合(例えば、R2が、5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリールである場合)、各Rcは独立して以下より選択される:
(i) ハロ;
(vi) C1~4ハロアルキル(例えばCF3);
(vii) C1~4アルコキシ;
(viii) C1~4ハロアルコキシ; および
(xiv) -C1~4チオアルコキシ。
【0165】
非限定的な例として、各Rcは独立してC1~4アルコキシ(例えばメトキシ)であってもよい。
【0166】
上記態様のうちいくつかでは、R
2がヘテロアリールである場合、R
2は
である。
【0167】
上記態様のうちいくつかでは、R
2がヘテロアリールである場合、R
2は
である。
【0168】
いくつかの態様では(例えば、化合物が式I-d1を有する場合)、R
2が本明細書の他の箇所に規定されるヘテロアリールである場合、R
2は以下より選択される:
(a) 5個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~2個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリール;
(b)
ここで、Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、およびQ
5はそれぞれ独立してN、CH、およびCR
cより選択されるが、但し、
・Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、およびQ
5のうち1~4個は独立してCR
cであり;
・Q
1、Q
2、Q
3、Q
4、およびQ
5のうち1個または複数個は独立してNであり; かつ
・Q
5がCR
cである場合、Q
1、Q
2、Q
3、およびQ
4のうち1個または複数個はCR
cである; ならびに
(c) 9~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されている、ヘテロアリール;
ここでR
cの各出現は独立して以下より選択される:
(i) -F;
(ii) シアノ;
(iii) C
2~6アルキル;
(iv) C
2~6アルケニル;
(v) C
2~6アルキニル;
(vi) C
1~4ハロアルキル;
(vii) C
1~4アルコキシ;
(viii) C
1~4ハロアルコキシ;
(ix) 1~4個の独立して選択されるC
1~4アルキルで置換されていてもよい-(C
0~3アルキレン)-C
3~6シクロアルキル;
(x) -S(O)
1~2(C
1~4アルキル);
(xi) -NR
eR
f;
(xiii) -S(O)
1~2(NR'R'');
(xiv) -C
1~4チオアルコキシ;
(xv) -NO
2;
(xvi) -C(=O)(C
1~4アルキル);
(xvii) -C(=O)O(C
1~4アルキル);
(xviii) -C(=O)OH;
(xix) -C(=O)N(R')(R''); および
(xx) C
3~6シクロアルコキシ。
【0169】
変動要素R
3
いくつかの態様では、R3の1つまたは複数の出現はそれぞれ独立してRc'および-L4-R4より選択される。
【0170】
いくつかの態様では、R3の1つの出現は-L4-R4である。
【0171】
上記態様のうちいくつかでは、R3の1つの出現が-L4-R4である場合、R3の残りの出現の各々は独立してHおよびRc'からなる群より選択される(例えば、Rc'はハロ、例えばBrもしくはClであってもよく; またはRc'は-OHもしくはNH2であってもよい)。例えば、R3の残りの出現の各々はHであってもよい。
【0172】
いくつかの態様では、R3の1つの出現は-L4-R4であり、R3の1つの出現はHまたはRc'である(例えば、Rc'はハロ、例えばBrもしくはClであってもよく; またはRc'はNH2であってもよい)。
【0173】
いくつかの態様では、R3の1つの出現は-L4-R4であり、R3の1つの出現はRc'である(例えば、Rc'はハロ、例えばBrまたはClであってもよい(例えば、Rc'はClであってもよい))。
【0174】
いくつかの態様では、R3の1つの出現は-L4-R4であり、R3の1つの出現はHである。
【0175】
いくつかの態様では、R3の2つの出現は、独立して選択される-L4-R4である。
【0176】
上記態様のうちいくつかでは、R3の任意の残りの出現はHおよびRc'からなる群より選択される。例えば、R3の任意の残りの出現はHであってもよい。
【0177】
上記態様の非限定的な例として、X2およびX3はそれぞれCR3であってもよく、ここで各R3は、独立して選択される-L4-R4である(特定の態様では、X1およびX4はそれぞれ独立してCHまたはNである)。
【0178】
いくつかの態様では、R3の1つの出現はHまたはRc'である(例えば、Rc'はハロ、例えばBrもしくはClであってもよく; またはRc'は-OHもしくはNH2であってもよい)。
【0179】
特定の態様では、R3の1つの出現がRc'である場合、R3の残りの出現の各々は独立してHまたはRc'である。例えば、R3の残りの出現の各々はHであってもよい。
【0180】
特定の態様では、R3の1つの出現がRc'である場合、残りのR3の1つまたは複数の出現は独立して-L4-R4およびRc'より選択される。
【0181】
いくつかの態様では、R3の1つの出現はHである。
【0182】
X
1~X
4およびR
3の非限定的な組み合わせ
いくつかの態様では、部分
(接続点をさらに明確にするために、米国仮出願第62/742,218号に当初示された構造
が再描画されたもの)は
(接続点をさらに明確にするために、米国仮出願第62/742,218号に当初示された構造
が再描画されたもの)であり、ここで、*はNR
2への結合点を示し;
はA
1への結合点を示す。
【0183】
特定の態様では、R3Bは-L4-R4であり; R3CはHである(例えば、-L4はNHS(O)2であってもよい)。
【0184】
特定の態様では、R3Bは-L4-R4であり; R3CはRc'である(例えば、Rc'はハロ、例えば-Clであってもよく; かつ/あるいは、-L4はNHS(O)2であってもよい)。
【0185】
特定の態様では、R3Bは-L4-R4であり; R3Cは、独立して選択される-L4-R4である。上記態様のうちいくつかでは、R3Bの-L4はR3Cの-L4と異なる。非限定的な例として、R3Bの-L4はNHS(O)2であってもよく; R3Cの-L4は結合であってもよい。
【0186】
特定の態様では、R3BはHであり; R3Cは-L4-R4である(例えば、-L4はNHS(O)2であってもよい)。
【0187】
特定の態様では、R3BはRc'であり; R3Cは-L4-R4である(例えば、-L4はNHS(O)2であってもよい)。
【0188】
特定の態様では、R3BはHであり; R3CはRc'である。
【0189】
いくつかの態様では、部分
(接続点をさらに明確にするために、米国仮出願第62/742,218号に当初示された構造
が再描画されたもの)は
(接続点をさらに明確にするために、米国仮出願第62/742,218号に当初示された構造
が再描画されたもの)であり、ここで、*はNR
2への結合点を示し;
はA
1への結合点を示す。
【0190】
特定の態様では、R3AはHである。
【0191】
上記態様のうちいくつかでは、R3Bは-L4-R4である(例えば、-L4はNHS(O)2であってもよい)。
【0192】
いくつかの態様では、部分
(接続点をさらに明確にするために、米国仮出願第62/742,218号に当初示された構造
が再描画されたもの)は
(接続点をさらに明確にするために、米国仮出願第62/742,218号に当初示された構造
が再描画されたもの)であり、ここで、*はNR
2への結合点を示し;
はA
1への結合点を示す。
【0193】
特定の態様では、R3AはHである。
【0194】
上記態様のうちいくつかでは、R3Bは-L4-R4である(例えば、-L4はNHS(O)2であってもよい)。
【0195】
上記態様のうちいくつかでは、R3Bは-L4-R4であり(例えば、-L4はNHS(O)2であってもよく); R3CはHである。
【0196】
上記態様のうちいくつかでは、R3Bは-L4-R4であり(例えば、-L4はNHS(O)2であってもよく); R3CはRc'である。
【0197】
上記態様のうちいくつかでは、R3Bは-L4-R4であり(例えば、-L4はNHS(O)2であってもよく); R3Cは、独立して選択される-L4-R4である。上記態様のうちいくつかでは、R3Bの-L4はR3Cの-L4と異なる。非限定的な例として、R3Bの-L4はNHS(O)2であってもよく; R3Cの-L4は結合であってもよい。
【0198】
いくつかの態様では、部分
(接続点をさらに明確にするために、米国仮出願第62/742,218号に当初示された構造
が再描画されたもの)は
(接続点をさらに明確にするために、米国仮出願第62/742,218号に当初示された構造
が再描画されたもの)であり、ここで、*はNR
2への結合点を示し;
はA
1への結合点を示す。
【0199】
特定の態様では、R3DはHである。
【0200】
上記態様のうちいくつかでは、R3Bは-L4-R4である(例えば、-L4はNHS(O)2であってもよい)。
【0201】
上記態様のうちいくつかでは、R3Bは-L4-R4であり(例えば、-L4はNHS(O)2であってもよく); R3CはHである。
【0202】
上記態様のうちいくつかでは、R3Bは-L4-R4であり(例えば、-L4はNHS(O)2であってもよく); R3CはRc'である。
【0203】
上記態様のうちいくつかでは、R3Bは-L4-R4であり(例えば、-L4はNHS(O)2であってもよく); R3Cは、独立して選択される-L4-R4である。上記態様のうちいくつかでは、R3Bの-L4はR3Cの-L4と異なる。非限定的な例として、R3Bの-L4はNHS(O)2であってもよく; R3Cの-L4は結合であってもよい。
【0204】
変動要素L4
いくつかの態様では、-L4は-N(H)S(O)1~2-または-N(Rd)S(O)1~2(例えばN(C1~3アルキル)S(O)2)である。
【0205】
上記態様のうちいくつかでは、-L4は-N(H)S(O)2-である。
【0206】
いくつかの態様では、-L4は-N(H)S(O)(=NH)-、-N(Rd)S(O)(=NH)、N(H)S(O)(=NRd)-、または-N(Rd)S(O)(=NRd)-である。
【0207】
上記態様のうちいくつかでは、-L4は-N(H)S(O)(=NH)-である。
【0208】
いくつかの態様では、-L4は-S(O)(=NH)NH-、-S(O)(=NRd)NH-、-S(O)(=NH)NRd-、または-S(O)(=NRd)NRd-である。
【0209】
上記態様のうちいくつかでは、-L4は-S(O)(=NH)NH-である。
【0210】
いくつかの態様では、-L4は-S(O)1~2N(H)-または-S(O)1~2N(Rd)-である。
【0211】
上記態様のうちいくつかでは、-L4は-S(O)2N(H)-である。
【0212】
いくつかの態様では、-L4は-N(H)C(O)-または-N(Rd)C(O)である。
【0213】
上記態様のうちいくつかでは、-L4は-N(H)C(O)-である。
【0214】
いくつかの態様では、L4は-C(O)NH-または-C(O)N(Rd)-である。
【0215】
いくつかの態様では、-L4は-N(H)-、-N(Rd)-、または-N(R4)-である。
【0216】
特定の態様では、-L4は-N(H)-または-N(R4)-である。
【0217】
いくつかの態様では、-L4は単結合である。
【0218】
いくつかの態様では、-L4はC≡Cである。
【0219】
いくつかの態様では、-L4は-O-である。
【0220】
いくつかの態様では、L4は-N(H)S(O)1~2N(H)-、-N(Rd)S(O)1~2N(H)-、-N(H)S(O)1~2N(Rd)-、および-N(Rd)S(O)1~2N(Rd)-からなる群より選択される。
【0221】
いくつかの態様では、L4は-N(H)S(O)1~2N(H)-(例えば-N(H)S(O)2N(H)-)である。
【0222】
いくつかの態様では、L4は-N(H)S(O)1~2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(Rd)-、例えば-N(H)S(O)2N(C1~3アルキル)-)である。
【0223】
いくつかの態様では、-L4は-N(H)S(O)2-、C≡C、単結合、-C(O)N(H)-、-N(H)-、-N(R4)-、-N(Rd)-、および-N(H)C(O)-からなる群より選択される。
【0224】
上記態様のうちいくつかでは、-L4は-N(H)S(O)2-、単結合、-NH-、-N(R4)-、および-N(H)C(O)-からなる群より選択される。
【0225】
いくつかの態様では、-L1は以下より選択される:
(i) 結合(特定の態様では、-L4が結合であり; R4が-(Y3)p-Y4である場合、pは1である);
(ii) N(R4);
(iii) -N(H)S(O)1~2-または-N(Rd)S(O)1~2-;
(iv) -S(O)1~2N(H)-または-S(O)1~2N(Rd)-;
(vi) -S(O)1~2-;
(viii) -N(H)C(O)-または-N(Rd)C(O)-;
(ix) -C≡C;
(x) -N(H)S(O)(=NH)-、-N(Rd)S(O)(=NH)、-N(H)S(O)(=NRd)-、または-N(Rd)S(O)(=NRd)-;
(xi) -S(O)(=NH)NH-、-S(O)(=NRd)NH-、-S(O)(=NH)NRd-、または-S(O)(=NRd)NRd-; および
(xii) -S(O)(=NH)-または-S(O)(=NRd)。
【0226】
変動要素R4
いくつかの態様では、R4は-(Y3)p-Y4である。
【0227】
いくつかの態様では、pは0である。
【0228】
他の態様では、pは1である。これらの態様のうちいくつかでは、Y3はC1~3アルキレンである。例えば、Y3はCH2であってもまたはCH2-CH2であってもよい。
【0229】
いくつかの態様では、Y4は、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである。
【0230】
いくつかの態様では、Y4は、1~2個(例えば1個)のRcで置換されていてもよいフェニルである。
【0231】
特定の態様では、Y4が、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである場合(例えば、Y4が、1~2個(例えば1個)のRcで置換されていてもよいフェニルである場合)、Rcの各出現は独立して以下からなる群より選択される:
(i) ハロ;
(ii) シアノ;
(iii) C1~6アルキル;
(iv) C2~6アルケニル;
(v) C2~6アルキニル;
(vi) C1~4ハロアルキル;
(vii) C1~4アルコキシ;
(viii) C1~4ハロアルコキシ;
(ix) 1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよい-(C0~3アルキレン)-C3~6シクロアルキル;
(xiv) -C1~4チオアルコキシ; および
(xx) C3~6シクロアルコキシ。
【0232】
特定の態様では、Y4が、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである場合(例えば、Y4が、1~2個(例えば1個)のRcで置換されていてもよいフェニルである場合)、Rcの各出現は独立して以下からなる群より選択される:
(i) ハロ;
(iii) C1~6アルキル;
(vi) C1~4ハロアルキル;
(vii) C1~4アルコキシ; および
(viii) C1~4ハロアルコキシ。
【0233】
特定の態様では、Y4がC6~10アリールである場合、Rcの各出現は独立して以下からなる群より選択される:
(vii) C1~4アルコキシ;
(viii) C1~4ハロアルコキシ; および
(xiv) -C1~4チオアルコキシ。
【0234】
特定の態様では、Y4は、非置換であるC6~10アリール(例えばフェニル)である。
【0235】
特定の態様では、p=1であって、Y
4がC
6~10アリールである場合、R
4は以下:
からなる群より選択される。
【0236】
特定の態様では、p=1であって、Y
4がC
6~10アリールである場合、R
4は以下:
からなる群より選択される。
【0237】
特定の態様では、p=0であって、Y
4がC
6~10アリールである場合、R
4は
である。
【0238】
特定の態様では、p=0であって、Y
4がC
6~10アリールである場合、R
4は
である。
【0239】
いくつかの態様では、Y4は、1~4個のRbで置換されていてもよいC3~6(例えばC3~4またはC6)シクロアルキルである。
【0240】
上記態様のうちいくつかでは、Y4は、1~2個のRbで置換されていてもよいシクロプロピルである。例えば、Y4は非置換シクロプロピルである。
【0241】
いくつかの態様では、Y4は、1~2個のRbで置換されていてもよいC6シクロアルキル(例えばシクロヘキシル)である。
【0242】
上記態様のうちいくつかでは、Y4が、1~4個のRbで置換されていてもよいシクロアルキルである場合、Rbの各出現は独立して、-F、C1~6アルキル、C1~4ハロアルキル、および-OHからなる群より選択される(例えば、RbはOHであってもよく; かつ/あるいは、RbはC1~6アルキル、例えばメチルであってもよい)。
【0243】
特定の態様では、p=1であって、Y
4が、1~4個のR
bで置換されていてもよいC
3~6シクロアルキルである場合、R
4は以下:
からなる群より選択される。
【0244】
特定の態様では、p=1であって、Y
4が、1~4個のR
bで置換されていてもよいC
3~6シクロアルキルである場合、R
4は以下:
からなる群より選択される。
【0245】
特定の態様では、p=0であって、Y
4が、1~4個のR
bで置換されていてもよいC
3~6シクロアルキルである場合、R
4は以下:
からなる群より選択される。
【0246】
特定の態様では、Y4は、非置換であるC3~6(例えばC3~4またはC6)シクロアルキルである。
【0247】
これらの態様のうちいくつかでは、Y4は非置換シクロプロピルまたは非置換シクロブチル(例えば非置換シクロプロピル)である。
【0248】
いくつかの態様では、Y4は、5~10個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、O、およびSからなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリールである。
【0249】
上記態様のうちいくつかでは、Y4は、6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、およびN(Rd)からなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリールである。
【0250】
上記態様の非限定的な例として、Y4は、1~2個の独立して選択されるRcでそれぞれ置換されていてもよいピリジニル(例えば2-ピリジニル、3-ピリジニル、または4-ピリジニル)、ピリミジニル(例えば2-ピリミジニルまたは5-ピリミジニル)、またはピラジニルであってもよい。
【0251】
例えば、Y4は、それぞれ非置換であるピリジニル、ピリミジニル、またはピラジニルであってもよい。
【0252】
特定の態様では、Y4が、1個または複数個の独立して選択される上記に規定されるRcで置換されていてもよいヘテロアリールである場合、Rcの各出現は独立して以下からなる群より選択される:
(i) ハロ;
(ii) シアノ;
(iii) C1~6アルキル;
(iv) C2~6アルケニル;
(v) C2~6アルキニル;
(vi) C1~4ハロアルキル;
(vii) C1~4アルコキシ;
(viii) C1~4ハロアルコキシ;
(ix) 1~4個の独立して選択されるC1~4アルキルで置換されていてもよい-(C0~3アルキレン)-C3~6シクロアルキル;
(xii) OH;
(xiv) -C1~4チオアルコキシ; および
(xx) C3~6シクロアルコキシ。
【0253】
これらの態様のうちいくつかでは、Rcの各出現は独立して以下からなる群より選択される:
(i) ハロ(例えばF、Cl);
(iii) C1~6アルキル(例えばメチル); および
(xii) OH。
【0254】
特定の態様では、p = 1であって; Y
4がヘテロアリールである場合、R
4は以下:
からなる群より選択される。
【0255】
特定の態様では、p = 1であって; Y
4がヘテロアリールである場合、R
4は以下:
からなる群より選択される。
【0256】
特定の態様では、p = 0であって; Y
4がヘテロアリールである場合、R
4は以下:
からなる群より選択される。
【0257】
特定の態様では、p = 0であって; Y
4がヘテロアリールである場合、R
4は以下:
からなる群より選択される。
【0258】
いくつかの態様では、Y4は、3~10個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、ヘテロシクリルである。
【0259】
上記態様のうちいくつかでは、Y4は、4~6個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~2個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、ヘテロシクリルである。
【0260】
特定の態様では、Y4は、4個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1個の環原子がヘテロ原子であり、独立してN、N(H)、N(Rd)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個または複数個が1~2個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、ヘテロシクリルである。
【0261】
非限定的な例として、Y4は、1~2個の独立して選択されるRbで置換されていてもよいオキセタニル(例えば非置換オキセタニル)であってもよい。
【0262】
別の非限定的な例として、Y4は、1~2個の独立して選択されるRbで置換されていてもよいアゼチジニル(例えば1個のRbで置換されたアゼチジニル)であってもよい。
【0263】
いくつかの態様では、Y4は、6個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~2個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、ヘテロシクリルである。
【0264】
非限定的な例として、Y4は、1~2個の独立して選択されるRbでそれぞれ置換されていてもよいテトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、およびモルホリニルからなる群より選択されてもよい。
【0265】
非限定的な例として、Y4は、1~2個の独立して選択されるRbでそれぞれ置換されていてもよいテトラヒドロピラニル、ピペリジニル、およびモルホリニルより選択されてもよい。
【0266】
上記態様のうちいくつかでは、Y4が、1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよいヘテロシクリルである場合、Rbの各出現は独立して、-F、C1~6アルキル、C1~4ハロアルキル、オキソ、および-OHからなる群より選択される。
【0267】
上記態様のうちいくつかでは、Y4が、1~4個の独立して選択されるRbで置換されていてもよいヘテロシクリルである場合、Rbの各出現は独立して、-F、C1~6アルキル、C1~4ハロアルキル、および-OHからなる群より選択される(例えば、RbはOHであってもよい)。
【0268】
特定の態様では、p = 1であって; Y
4が、1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよいヘテロシクリルである場合、R
4は以下:
からなる群より選択される。
【0269】
特定の態様では、p = 1であって; Y
4が、1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよいヘテロシクリルである場合、R
4は
である。
【0270】
特定の態様では、p = 0であって; Y
4が、1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよいヘテロシクリルである場合、R
4は以下:
からなる群より選択される。
【0271】
特定の態様では、p = 0であって; Y
4が、1~4個の独立して選択されるR
bで置換されていてもよいヘテロシクリルである場合、R
4は以下:
からなる群より選択される。
【0272】
いくつかの態様では、R4は、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキルである。
【0273】
特定の態様では、R4は、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキルである。
【0274】
特定の態様では、R4は、1~2個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~6アルキルである。例えば、R4はメチルであってもよい。
【0275】
上記態様のうちいくつかでは、R4がC1~6アルキルである場合、Raの各出現は独立して、-F; -OH; C1~4アルコキシ; およびC1~4ハロアルコキシからなる群より選択される。
【0276】
特定の態様では、R
aの各出現は独立して-OHである。例えば、R
4は
である。
【0277】
いくつかの態様では、R
4はメチル、エチル、
からなる群より選択される。
【0278】
いくつかの態様では、R
4はメチルおよび
より選択される。
【0279】
いくつかの態様では、R
4は、1~6個(例えば1~3個)の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
2~10(例えばC
2~4)アルキニル(例えば
などの非置換C
2~4アルキニル)である。
【0280】
いくつかの態様では、R4は、1~6個(例えば1~3個)の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC2~10(例えばC2~4)アルケニル(例えばビニルなどの非置換C2~4アルケニル)である。
【0281】
いくつかの態様では(例えば、-L4が結合または-O-である場合)、R4は、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC2~10アルキル; または1~2個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいメチルである。
【0282】
特定の態様では(例えば、-L4が結合または-O-である場合)、R4は、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC2~10アルキル; または1~2個の独立して選択されるRaで置換されたメチルである。
【0283】
-L4およびR4の非限定的な組み合わせ
非限定的な組み合わせ[A]
いくつかの態様では、-L4は-N(H)S(O)2-、-N(H)S(O)2N(H)-、-N(H)S(O)2N(Rd)-、C≡C、単結合、-C(O)N(H)-、-N(H)-、-N(R4)-、-N(Rd)-、および-N(H)C(O)-からなる群より選択され;
R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル;
(ii) -(Y3)p-Y4; および
(iii) 1~3個の独立して選択されるRaでそれぞれ置換されていてもよいC2~10アルケニルまたはC2~10アルキニル。
【0284】
特定の態様では、-L4は-N(H)S(O)2-、-N(H)S(O)2N(H)-、および-N(H)S(O)2N(Rd)-からなる群より選択され;
R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル;
(ii) -(Y3)p-Y4; および
(iii) 1~3個の独立して選択されるRaでそれぞれ置換されていてもよいC2~10アルケニルまたはC2~10アルキニル。
【0285】
いくつかの態様では、-L4は-N(H)S(O)2-、C≡C、単結合、-C(O)N(H)-、-N(H)-、-N(R4)-、-N(Rd)-、および-N(H)C(O)-からなる群より選択され;
R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル; および
(ii) -(Y3)p-Y4。
【0286】
特定の態様では、-L4が-N(H)S(O)2-、単結合、-NH-、-N(R4)-、および-N(H)C(O)-からなる群より選択され;
R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル; および
(ii) -(Y3)p-Y4。
【0287】
特定の態様では、-L4は-N(H)S(O)2-であり; R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル; および
(ii) -(Y3)p-Y4。
【0288】
特定の態様では、-L4は単結合であり; R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル; および
(ii) -(Y3)p-Y4。
【0289】
特定の態様では、-L4は-NH-または-N(R4)-であり; R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル; および
(ii) -(Y3)p-Y4。
【0290】
特定の態様では、-L4は-N(H)C(O)-であり; R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル; および
(ii) -(Y3)p-Y4。
【0291】
これらの態様のうちいくつかでは、-L4は-N(H)S(O)2N(H)-または-N(H)S(O)2N(Rd)-であり;
R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル; および
(ii) -(Y3)p-Y4。
【0292】
特定の態様では、-L4は-N(H)S(O)2-であり; R4は以下からなる群より選択される:
R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル;
(ii) -(Y3)p-Y4; および
(iii) 1~3個の独立して選択されるRaでそれぞれ置換されていてもよいC2~10アルケニルまたはC2~10アルキニル。
【0293】
特定の態様では、-L4は単結合であり; R4は以下からなる群より選択される:
R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル;
(ii) -(Y3)p-Y4; および
(iii) 1~3個の独立して選択されるRaでそれぞれ置換されていてもよいC2~10アルケニルまたはC2~10アルキニル。
【0294】
特定の態様では、-L4は-NH-または-N(R4)-であり; R4は以下からなる群より選択される:
R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル;
(ii) -(Y3)p-Y4; および
(iii) 1~3個の独立して選択されるRaでそれぞれ置換されていてもよいC2~10アルケニルまたはC2~10アルキニル。
【0295】
特定の態様では、-L4は-N(H)C(O)-であり; R4は以下からなる群より選択される:
R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル;
(ii) -(Y3)p-Y4; および
(iii) 1~3個の独立して選択されるRaでそれぞれ置換されていてもよいC2~10アルケニルまたはC2~10アルキニル。
【0296】
特定の態様では、-L4は-N(H)S(O)2N(H)-または-N(H)S(O)2N(Rd)-であり;
R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル;
(ii) -(Y3)p-Y4; および
(iii) 1~3個の独立して選択されるRaでそれぞれ置換されていてもよいC2~10アルケニルまたはC2~10アルキニル。
【0297】
[A]のいくつかの態様では、R4は、1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキルである。
【0298】
[A]のいくつかの態様では、R4は、1~3個の独立して選択されるRaでそれぞれ置換されていてもよいC2~10アルケニルまたはC2~10アルキニルである。
【0299】
これらの態様のうちいくつかでは、R
4は、1~3個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
2~10(例えばC
2~5)アルキニル(例えば
などの非置換C
2~5アルキニル)である。
【0300】
[A]のいくつかの態様では、R4は-(Y3)p-Y4である。特定の態様では、Y4は、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである。例えば、Y4は、1~2個(例えば1個)のRcで置換されていてもよいフェニルであってもよい。
【0301】
[A]のいくつかの態様では、R4が-(Y3)p-Y4である場合、Y4は、1~4個のRbで置換されていてもよいC3~6(例えばC3~4またはC6)シクロアルキルである。特定の態様では、Y4は、1~2個のRbでそれぞれ置換されていてもよいC3~4シクロアルキルまたはC6シクロアルキルである(例えば、Rbは-OHであってもよい)。
【0302】
[A]のいくつかの態様では、R4は-(Y3)p-Y4である。特定の態様では、Y4は、4~6個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個または複数個が1~2個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、ヘテロシクリルである。特定の態様では、Y4は、6個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個または複数個が1~2個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、ヘテロシクリルである(例えば、Y4は、1~2個の独立して選択されるRbでそれぞれ置換されていてもよいテトラヒドロピラニル、ピペリジニル、またはモルホリニルであってもよい)。特定の態様では、Y4は、4個の環原子を含むヘテロシクリルであって、1~3個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(Rd)、およびOからなる群より選択され、ヘテロシクリル環炭素原子の1個または複数個が1~2個の独立して選択されるRbで置換されていてもよい、ヘテロシクリルである(例えば、Y4はオキセタニルであってもよく; またはY4はアゼチジニルであってもよい)。
【0303】
[A]のいくつかの態様では、R4は-(Y3)p-Y4である。特定の態様では、Y4は、6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、およびN(Rd)からなる群より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリールである。特定の態様では、Y4は、1~2個の独立して選択されるRcでそれぞれ置換されていてもよいピリジニル(例えば2-ピリジニル、3-ピリジニル、または4-ピリジニル)、ピリミジニル(例えば2-ピリミジニルまたは5-ピリミジニル)、またはピラジニルである。
【0304】
[A]の上記態様のうちいくつかでは、R4が-(Y3)p-Y4である場合、p=0である。
【0305】
[A]の他の態様では、R4が-(Y3)p-Y4である場合、p=1である。これらの態様のうちいくつかでは、Y3はC1~3アルキレン(例えばCH2、CH2-CH2)である。
【0306】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
からなる群より選択される。
【0307】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
からなる群より選択される。
【0308】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
からなる群より選択される。
【0309】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
からなる群より選択される。
【0310】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
からなる群より選択される。
【0311】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
からなる群より選択される。
【0312】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
からなる群より選択される。
【0313】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
からなる群より選択される。
【0314】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
からなる群より選択される。
【0315】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
からなる群より選択される。
【0316】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
からなる群より選択される。
【0317】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
からなる群より選択される。
【0318】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
からなる群より選択される。
【0319】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
からなる群より選択される。
【0320】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
、NHMe、およびNMe
2
からなる群より選択される。
【0321】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
からなる群より選択される。
【0322】
いくつかの態様では、R
3が-L
4-R
4である場合、R
3は以下:
からなる群より選択される。
【0323】
【0324】
変動要素Rc'
いくつかの態様では、Rc'の各出現は独立して以下からなる群より選択される:
(i) ハロ(例えば-F、Cl);
(ii) シアノ;
(iii) -OH;
(iv) -NO2;
(v) -C(=O)(C1~4アルキル);
(vi) -C(=O)O(C1~4アルキル);
(vii) -C(=O)OH; および
(viii) -NH2。
【0325】
特定の態様では、Rc'の各出現は独立して以下からなる群より選択される:
(i) ハロ(例えば-F、Cl);
(iii) -OH;
(iv) -NO2;
(v) -C(=O)(C1~4アルキル); および
(vi) -C(=O)O(C1~4アルキル)。
【0326】
特定の態様では、Rc'の各出現は独立してハロ(例えば-F、Cl)より選択される。
【0327】
特定の態様では、Rc'の各出現は独立してOHおよびNH2より選択される。
【0328】
非限定的な組み合わせ
非限定的な組み合わせ[1]
いくつかの態様では、
R1は-(Y1)n-Y2であり;
R2は、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである。
【0329】
これらの態様のうちいくつかでは、nは0である。
【0330】
[1]の上記態様のうちいくつかでは、X1、X2、X3、およびX4のうち1~2個はNであり; X1、X2、X3、およびX4のうち2~3個はそれぞれ、独立して選択されるCR3である。
【0331】
[1]の上記態様のうちいくつかでは、X1、X2、X3、およびX4のうち1個はNであり; 残りのX1、X2、X3、およびX4はそれぞれ、独立して選択されるCR3である; または
X1、X2、X3、およびX4のうち2個はNであり; 残りのX1、X2、X3、およびX4はそれぞれ、独立して選択されるCR3である。
【0332】
特定の態様では、X2およびX3のうち1~2個は独立してCR3であり、例えば、X2およびX3の両方はそれぞれ、独立して選択されるCR3である。上記態様のうちいくつかでは、X1およびX4はそれぞれ独立してCHまたはNである(例えば、X1およびX4はそれぞれNである)。
【0333】
[1]の上記態様のうちいくつかでは、R3の1つの出現は-L4-R4である。
【0334】
[1]の上記態様のうちいくつかでは、R4は-(Y3)p-Y4である。
【0335】
上記態様のうちいくつかでは、R4が(Y3)p-Y4である場合、p=1である。他の態様では、p=0である。
【0336】
[1]の上記態様のうちいくつかでは、R4は、1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキルである。
【0337】
[1]の上記態様のうちいくつかでは、R3の残りの出現の各々は独立してHおよびRc'からなる群より選択される。例えば、R3の残りの出現の各々は独立してHであってもよい。
【0338】
[1]の上記態様のうちいくつかでは、R3の1つの出現が-L4-R4である場合、R3の1つの出現はHである。
【0339】
[1]の上記態様のうちいくつかでは、R3の1つの出現が-L4-R4である場合、R3の1つの出現はRc'(例えばハロ(例えばBrまたはCl、例えばCl))である。
【0340】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現はRc'(例えばBrまたはCl、例えばCl)であり; R3の残りの出現の各々はHである。
【0341】
[1]のいくつかの態様では、Y2は請求項14~20および26~28のいずれか一項に規定される通りであり; 各Rcは、存在する場合、独立して請求項21~24のいずれか一項に規定される通りである。
【0342】
[1]のいくつかの態様では、Y2は請求項14~18のいずれか一項に規定される通りであり; 各Rcは、存在する場合、請求項21~23のいずれか一項に規定される通りである。
【0343】
[1]のいくつかの態様では、Y2は請求項16~18のいずれか一項に規定される通りであり; 各Rcは、存在する場合、請求項21~23のいずれか一項に規定される通りである。
【0344】
[1]のいくつかの態様では、Y2は請求項18に規定される通りであり; 各Rcは、存在する場合、請求項23に規定される通りである。
【0345】
[1]の特定の態様では、R
1は
、例えば
である。
【0346】
[1]のいくつかの態様では、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項10~23のいずれか一項に規定される通りである。上記態様のうちいくつかでは、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項16~23のいずれか一項に規定される通りである。例えば、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項23に規定される通りであってもよい。[1]のいくつかの態様では、R2は、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリール、例えば1~4個のRcまたは1~2個のRcまたは2個のRcで置換されていてもよいフェニルであり; Rcは、存在する場合、請求項33~35のいずれか一項に規定される通りである。
【0347】
[1]のいくつかの態様では、R
2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項24~31のいずれか一項に規定される通りである。上記態様のうちいくつかでは、R
2は、2個のR
cで置換されていてもよいフェニルであり、例えば、R
2は
、
であり; R
cは、存在する場合、請求項33~35のいずれか一項に規定される通りである。
【0348】
[1]の特定の態様では、R
2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項27~31のいずれか一項に規定される通りである。例えば、R
2は
であってもよい。
【0349】
[1]のいくつかの態様では、R
2は、5~10個(例えば6個)の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個(例えば1~3個)の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群(例えばN、N(H)、およびN(R
d)からなる群)より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリールであり、例えば、R
2は、1~2個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよいピリジニルであるか、または例えば、R
2は
であり; R
cは、存在する場合、請求項40~41のいずれか一項に規定される通りである。
【0350】
【0351】
[1]のいくつかの態様では、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項32~37のいずれか一項に規定される通りである。上記態様のうちいくつかでは、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項34~37のいずれか一項に規定される通りである。例えば、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項37に規定される通りであってもよい。
【0352】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4である場合、-L4は以下からなる群より選択され:
・-N(H)S(O)1~2-または-N(Rd)S(O)1~2(例えばN(C1~3アルキル)S(O)2)、例えば、L4は-N(H)S(O)2-である;
・-N(H)C(O)-または-N(Rd)C(O)、例えば、L4は-N(H)C(O)-である;
・-C(O)NH-または-C(O)N(Rd)-;
・-N(H)-、-N(Rd)-、または-N(R4)-;
・単結合;
・C≡C;
・-O-; ならびに
・-N(H)S(O)1~2N(H)-、-N(Rd)S(O)1~2N(H)-、-N(H)S(O)1~2N(Rd)-、および-N(Rd)S(O)1~2N(Rd)-、例えば、L4は-N(H)S(O)1~2N(H)-(例えば-N(H)S(O)2N(H)-)である、またはL4は-N(H)S(O)1~2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(C1~3アルキル)-))である;
かつ、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項48~55のいずれか一項に規定される通りである。
【0353】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4である場合、-L4は以下からなる群より選択される:
・-N(H)S(O)1~2-または-N(Rd)S(O)1~2(例えばN(C1~3アルキル)S(O)2)、例えば、L4は-N(H)S(O)2-である;
・-N(H)C(O)-または-N(Rd)C(O)、例えば、L4は-N(H)C(O)-である;
・-C(O)NH-または-C(O)N(Rd)-;
・-N(H)-、-N(Rd)-、または-N(R4)-;
・単結合; および
・C≡C。
【0354】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4である場合、-L4は以下からなる群より選択される:
・N(H)S(O)2-;
・-N(H)C(O)-; および
・-N(H)-、-N(Rd)-、または-N(R4)-。
【0355】
[1]の特定の態様では、-L4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項49、51、および53のいずれか一項に規定される通りである。例えば、L4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項49に規定される通りであってもよい。[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4である場合、-L4は-NHS(O)(=NH)-である。
【0356】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4である場合、-L4は以下からなる群より選択される:
・-N(H)S(O)1~2-または-N(Rd)S(O)1~2(例えばN(C1~3アルキル)S(O)2)、例えば、L4は-N(H)S(O)2-である; ならびに
・-N(H)S(O)1~2N(H)-、-N(Rd)S(O)1~2N(H)-、-N(H)S(O)1~2N(Rd)-、および-N(Rd)S(O)1~2N(Rd)-、例えば、L4は-N(H)S(O)1~2N(H)-(例えば-N(H)S(O)2N(H)-)である、またはL4は-N(H)S(O)1~2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(C1~3アルキル)-))である。
【0357】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4であって; R4が(Y3)p-Y4である場合、Y4は、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリール、例えば1~2個(例えば1個)のRcで置換されていてもよいフェニルであるか、またはY4は非置換C6~10アリール、例えば非置換フェニルであり; Rcは、存在する場合、請求項73~75のいずれか一項に規定される通りである。
【0358】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4であって; R4が(Y3)p-Y4である場合、Y4は、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリール、例えば1~4個のRcで置換されていてもよいフェニルであり; Rcの各出現は、存在する場合、独立して以下からなる群より選択される:
(vii) C1~4アルコキシ;
(viii) C1~4ハロアルコキシ; および
(xiv) -C1~4チオアルコキシ。
【0359】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4であって; R4が(Y3)p-Y4である場合、Y4は請求項77、78、79、81、および82のいずれか一項に規定される通りであり; Rbは、存在する場合、請求項80に規定される通りである。
【0360】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4であって; R4が(Y3)p-Y4である場合、Y4は請求項77~79のいずれか一項に規定される通りであり; Rbは、存在する場合、請求項80に規定される通りである。
【0361】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4であって; R4が(Y3)p-Y4である場合、Y4は請求項83~85および88のいずれか一項に規定される通りであり; Rcは、存在する場合、請求項86~87のいずれか一項に規定される通りである。
【0362】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4であって; R4が(Y3)p-Y4である場合、Y4は請求項83~85および88のいずれか一項に規定される通りである。
【0363】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4であって; R4が(Y3)p-Y4である場合、Y4は請求項89~96のいずれか一項に規定される通りであり; Rbは、存在する場合、請求項97~98のいずれか一項に規定される通りである。
【0364】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4であって; R4が(Y3)p-Y4である場合、Y4は請求項89~92、94、および96のいずれか一項に規定される通りであり; Rbは、存在する場合、請求項98に規定される通りである。
【0365】
[1]のいくつかの態様では、R4は、請求項99~113に記載の構造からなる群より選択される。
【0366】
[1]のいくつかの態様では、R4は、請求項100、101、104~105、107、109、111、および113に記載の構造からなる群より選択される。
【0367】
[1]のいくつかの態様では、R
3の1つの出現が-L
4-R
4である場合、
・R
4は、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~10アルキルである; または
・R
4は、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキルである; または
・R
4は、1~2個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキルであり、例えば、R
4はメチル、エチル、
(例えばメチルおよび
)からなる群より選択される; または
・R
4は、1~6個(例えば1~3個)の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
2~10アルキニル(例えばC
2~4アルキニル)(例えば
などの非置換C
2~4アルキニル)である; または
・R
4は、1~6個(例えば1~3個)の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
2~10アルケニル(例えばC
2~4アルケニル)(例えばビニルなどの非置換C
2~4アルケニル)であり;
ここで、各R
aは、存在する場合、独立して、-F; -OH; C
1~4アルコキシ; およびC
1~4ハロアルコキシからなる群より選択され、例えば、R
aの各出現は独立して-OHである。
【0368】
[1]のいくつかの態様では、R
3の1つの出現が-L
4-R
4である場合、
・R
4は、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~10アルキルである; または
・R
4は、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキルである; または
・R
4は、1~2個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキル、例えばメチルおよび
であり;
ここで、各R
aは、存在する場合、独立して、-OHなど、-F; -OH; C
1~4アルコキシ; およびC
1~4ハロアルコキシからなる群より選択される。
【0369】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4である場合、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および61~63のいずれか一項に規定される通りである。
【0370】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4である場合、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および64~67のいずれか一項に規定される通りである。
【0371】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4である場合、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および68~71のいずれか一項に規定される通りである。
【0372】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4である場合、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および72~78のいずれか一項に規定される通りである。
【0373】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4である場合、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および79~86のいずれか一項に規定される通りである。
【0374】
[1]のいくつかの態様では、R3の1つの出現が-L4-R4である場合、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および87~92のいずれか一項に規定される通りである。
【0375】
[1]の特定の態様では、-L4は-N(H)S(O)2-、-N(H)S(O)2N(H)-、-N(H)S(O)2N(Rd)-、C≡C、単結合、-C(O)N(H)-、-N(H)-、-N(R4)-、-N(Rd)-、および-N(H)C(O)-からなる群より選択され;
R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル;
(ii) -(Y3)p-Y4; および
(iii) 1~3個の独立して選択されるRaでそれぞれ置換されていてもよいC2~10アルケニルまたはC2~10アルキニル。
【0376】
[1]の特定の態様では、-L4は-N(H)S(O)2-、-N(H)S(O)2N(H)-、および-N(H)S(O)2N(Rd)-からなる群より選択され;
R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~2個のRaで置換されていてもよいC1~6アルキル;
(ii) -(Y3)p-Y4; および
(iii) 1~3個の独立して選択されるRaでそれぞれ置換されていてもよいC2~10アルケニルまたはC2~10アルキニル。
【0377】
[1]のいくつかの態様では、R3は、請求項148~165に記載の構造からなる群より選択される; またはR3は、請求項148~149、151、153、155~156、158、160、162、および165に記載の構造からなる群より選択される。
【0378】
[1]のいくつかの態様では、R3は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項113~122のいずれか一項に規定される通りである。
【0379】
[1-1]
[1]のいくつかの態様では、X2およびX3はそれぞれ、独立して選択されるCR3であり; X1およびX4はそれぞれ独立してNまたはCHである。これらの態様のうちいくつかでは、X1およびX4はそれぞれNである。上記態様のうちいくつかでは、各R3は、独立して選択される-L4-R4である。
【0380】
[1-1]のいくつかの態様では、-L4-R4の1つの出現は-R4である(すなわち、L4の1つの出現は結合である)。
【0381】
これらの態様のうちいくつかでは、-L4の他の出現は以下からなる群より選択される:
・-N(H)S(O)1~2-または-N(Rd)S(O)1~2(例えばN(C1~3アルキル)S(O)2)、例えば、L4は-N(H)S(O)2-である;
・-N(H)C(O)-または-N(Rd)C(O)、例えば、L4は-N(H)C(O)-である;
・-C(O)NH-または-C(O)N(Rd)-;
・-N(H)-、-N(Rd)-、または-N(R4)-;
・単結合;
・C≡C;
・-O-; ならびに
・-N(H)S(O)1~2N(H)-、-N(Rd)S(O)1~2N(H)-、-N(H)S(O)1~2N(Rd)-、および-N(Rd)S(O)1~2N(Rd)-、例えば、L4は-N(H)S(O)1~2N(H)-(例えば-N(H)S(O)2N(H)-)である、またはL4は-N(H)S(O)1~2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(C1~3アルキル)-))である。
【0382】
特定の態様では、-L4の他の出現は以下からなる群より選択される:
・-N(H)S(O)1~2-または-N(Rd)S(O)1~2(例えばN(C1~3アルキル)S(O)2)、例えば、L4は-N(H)S(O)2-である;
・-N(H)C(O)-または-N(Rd)C(O)、例えば、L4は-N(H)C(O)-である;
・-C(O)NH-または-C(O)N(Rd)-;
・-N(H)-、-N(Rd)-、または-N(R4)-;
・単結合; および
・C≡C。
【0383】
特定の態様では、-L4の他の出現は以下からなる群より選択され:
・-N(H)S(O)2-;
・-N(H)C(O)-; および
・-N(H)-、-N(Rd)-、または-N(R4)-、例えば、-L4の他の出現はN(H)S(O)2-である。
【0384】
特定の態様では、-L4の他の出現は以下からなる群より選択される:
-N(H)S(O)1~2-または-N(Rd)S(O)1~2(例えばN(C1~3アルキル)S(O)2)、例えば、L4は-N(H)S(O)2-である; ならびに
-N(H)S(O)1~2N(H)-、-N(Rd)S(O)1~2N(H)-、-N(H)S(O)1~2N(Rd)-、および-N(Rd)S(O)1~2N(Rd)-、例えば、L4は-N(H)S(O)1~2N(H)-(例えば-N(H)S(O)2N(H)-)である、またはL4は-N(H)S(O)1~2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(C1~3アルキル)-))である。
【0385】
上記態様のうちいくつかでは、-L4の他の出現は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項48~55のいずれか一項に規定される通りである。例えば、-L4の他の出現は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項49、51、および53のいずれか一項(例えば請求項49)に規定される通りであってもよい。
【0386】
[1-1]のいくつかの態様では、各R4は独立して、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および61~63のいずれか一項に規定される通りである。
【0387】
[1-1]のいくつかの態様では、各R4は独立して、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および64~67のいずれか一項に規定される通りである。
【0388】
[1-1]のいくつかの態様では、各R4は独立して、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および68~71のいずれか一項に規定される通りである。
【0389】
[1-1]のいくつかの態様では、各R4は独立して、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および72~78のいずれか一項に規定される通りである。
【0390】
[1-1]のいくつかの態様では、各R4は独立して、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項79~86のいずれか一項に規定される通りである。
【0391】
[1-1]のいくつかの態様では、各R4は独立して、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項87~92のいずれか一項に規定される通りである。
【0392】
[1-1]のいくつかの態様では、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項10~23のいずれか一項に規定される通りである。
【0393】
[1-1]のいくつかの態様では、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項16~23のいずれか一項に規定される通りである。
【0394】
[1-1]のいくつかの態様では、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項23に規定される通りである。
【0395】
[1-1]のいくつかの態様では、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項24~31のいずれか一項に規定される通りである。
【0396】
[1-1]のいくつかの態様では、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項27~31のいずれか一項に規定される通りである。
【0397】
[1-1]のいくつかの態様では、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項32~37(例えば34~37)のいずれか一項に規定される通りである。
【0398】
[1-2]
[1]のいくつかの態様では、X2およびX3はそれぞれ、独立して選択されるCR3であり; X1およびX4はそれぞれ独立してNまたはCHである。これらの態様のうちいくつかでは、X1およびX4はそれぞれNである。
【0399】
[1-2]のいくつかの態様では、R3の1つの出現は-L4-R4であり(例えば、-L4は請求項49に規定される通りであり); R3の他の出現はRc'である(例えば、Rc'はハロ、例えば-Clであってもよい)。
【0400】
これらの態様のうちいくつかでは、-L4は以下からなる群より選択される:
・-N(H)S(O)1~2-または-N(Rd)S(O)1~2(例えばN(C1~3アルキル)S(O)2)、例えば、L4は-N(H)S(O)2-である;
・-N(H)C(O)-または-N(Rd)C(O)、例えば、L4は-N(H)C(O)-である;
・-C(O)NH-または-C(O)N(Rd)-;
・-N(H)-、-N(Rd)-、または-N(R4)-;
・単結合;
・C≡C;
・-O-; ならびに
・-N(H)S(O)1~2N(H)-、-N(Rd)S(O)1~2N(H)-、-N(H)S(O)1~2N(Rd)-、および-N(Rd)S(O)1~2N(Rd)-、例えば、L4は-N(H)S(O)1~2N(H)-(例えば-N(H)S(O)2N(H)-)である、またはL4は-N(H)S(O)1~2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(C1~3アルキル)-))である。
【0401】
特定の態様では、-L4は以下からなる群より選択される:
・-N(H)S(O)1~2-または-N(Rd)S(O)1~2(例えばN(C1~3アルキル)S(O)2)、例えば、L4は-N(H)S(O)2-である;
・-N(H)C(O)-または-N(Rd)C(O)、例えば、L4は-N(H)C(O)-である;
・-C(O)NH-または-C(O)N(Rd)-;
・-N(H)-、-N(Rd)-、または-N(R4)-;
・単結合; および
・C≡C。
【0402】
特定の態様では、-L4は以下からなる群より選択され:
・-N(H)S(O)2-;
・-N(H)C(O)-; および
・-N(H)-、-N(Rd)-、または-N(R4)-、例えば、-L4の他の出現はN(H)S(O)2-である。
【0403】
特定の態様では、-L4は以下からなる群より選択される:
・-N(H)S(O)1~2-または-N(Rd)S(O)1~2(例えばN(C1~3アルキル)S(O)2)、例えば、L4は-N(H)S(O)2-である; ならびに
・-N(H)S(O)1~2N(H)-、-N(Rd)S(O)1~2N(H)-、-N(H)S(O)1~2N(Rd)-、および-N(Rd)S(O)1~2N(Rd)-、例えば、L4は-N(H)S(O)1~2N(H)-(例えば-N(H)S(O)2N(H)-)である、またはL4は-N(H)S(O)1~2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(C1~3アルキル)-))である。
【0404】
上記態様のうちいくつかでは、-L4の他の出現は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項48~55のいずれか一項に規定される通りである。例えば、-L4の他の出現は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項49、51、および53のいずれか一項(例えば請求項49)に規定される通りであってもよい。
【0405】
[1-2]のいくつかの態様では、各R4は独立して、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および61~63のいずれか一項に規定される通りである。
【0406】
[1-2]のいくつかの態様では、各R4は独立して、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および64~67のいずれか一項に規定される通りである。
【0407】
[1-2]のいくつかの態様では、各R4は独立して、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および68~71のいずれか一項に規定される通りである。
【0408】
[1-2]のいくつかの態様では、各R4は独立して、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および72~78のいずれか一項に規定される通りである。
【0409】
[1-2]のいくつかの態様では、各R4は独立して、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項79~86のいずれか一項に規定される通りである。
【0410】
[1-2]のいくつかの態様では、各R4は独立して、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項87~92のいずれか一項に規定される通りである。
【0411】
[1-2]のいくつかの態様では、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項10~23のいずれか一項に規定される通りである。
【0412】
[1-2]のいくつかの態様では、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項16~23のいずれか一項に規定される通りである。
【0413】
[1-2]のいくつかの態様では、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項23に規定される通りである。
【0414】
[1-2]のいくつかの態様では、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項24~31のいずれか一項に規定される通りである。
【0415】
[1-2]のいくつかの態様では、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項27~31のいずれか一項に規定される通りである。
【0416】
[1-2]のいくつかの態様では、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項32~37(例えば34~37)のいずれか一項に規定される通りである。
【0417】
非限定的な組み合わせ[2]
いくつかの態様では、式(I)の化合物は、式(I-a1-a):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0418】
[2]のいくつかの態様では、-L4は以下からなる群より選択される:
・-N(H)S(O)1~2-または-N(Rd)S(O)1~2(例えばN(C1~3アルキル)S(O)2)、例えば、L4は-N(H)S(O)2-である; ならびに
・-N(H)S(O)1~2N(H)-、-N(Rd)S(O)1~2N(H)-、-N(H)S(O)1~2N(Rd)-、および-N(Rd)S(O)1~2N(Rd)-、例えば、L4は-N(H)S(O)1~2N(H)-(例えば-N(H)S(O)2N(H)-)である、またはL4は-N(H)S(O)1~2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(C1~3アルキル)-))である。
【0419】
[2]の特定の態様では、式(I-a1-a)の化合物は、式(I-a1-a1):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0420】
[2]の特定の態様では、式(I-a1-a)の化合物は、式(I-a1-a2):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0421】
[2]の特定の態様では、式(I-a1-a)の化合物は、式(I-a1-a3):
(例えば、R
c'はハロ、例えば-Clである)
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0422】
[2]の上記態様のうちいくつかでは、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項10~23のいずれか一項に規定される通りであり; かつ/あるいは、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項24~37のいずれか一項に規定される通りであり; かつ/あるいは、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~92のいずれか一項に規定される通りである。
【0423】
[2]の特定の態様では、式(I-a1-a)の化合物は、式(I-a1-a4):
(例えば、R
3はR
c'である; またはR
3は-L
4-R
4である)
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0424】
式(I-a1-a4)の特定の態様では、L3はNHS(O)2である。
【0425】
式(I-a1-a4)の特定の態様では、R3はHである。
【0426】
式(I-a1-a4)の特定の態様では、R3はRc'、例えばハロ(例えば-Cl)である。
【0427】
式(I-a1-a4)の特定の態様では、R3は-L4-R4である。
【0428】
[2]の上記態様のうちいくつかでは(例えば、化合物が式(I-a1-a4)を有する場合)、L4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項48~55のいずれか一項に規定される通りであり; かつ/あるいは、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60ならびに2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項61~63; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60ならびに2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項64~67; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60ならびに2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項68~71; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および72~78; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項79~86; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項87~92のいずれか一項に規定される通りである。
【0429】
[2-1]
[2]のいくつかの態様では、式(I-a1-a)の化合物は、式(I-a1-a5):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0430】
[2-1]のいくつかの態様では、Rc'はハロ(例えば-Cl)である。
【0431】
[2-1]のいくつかの態様では、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項10~23のいずれか一項に規定される通りである。
【0432】
[2-1]のいくつかの態様では、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項24~37(例えば請求項24~31)のいずれか一項に規定される通りである。
【0433】
[2-1]のいくつかの態様では、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~92(例えば請求項87~92)のいずれか一項に規定される通りである。[2-1]のいくつかの態様では、L4は-NHS(O)2-である。
【0434】
[2-1]のいくつかの態様では、L4は-N(H)S(O)2N(H)-または-N(H)S(O)2N(Rd)-である。
【0435】
[2-2]
[2]のいくつかの態様では、式(I-a1-a)の化合物は、式(I-a1-a6):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、L
4AおよびL
4Bの各々は、独立して選択されるL
4であり;
R
4AおよびR
4Bの各々は、独立して選択されるR
4である。
【0436】
[2-2]のいくつかの態様では、L4Bは結合である。
【0437】
[2-2]のいくつかの態様では、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項10~23のいずれか一項に規定される通りである。
【0438】
[2-2]のいくつかの態様では、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項24~37(例えば請求項24~31)のいずれか一項に規定される通りである。
【0439】
[2-2]のいくつかの態様では、R4Aは、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~92のいずれか一項に規定される通りである。
【0440】
[2-2]のいくつかの態様では、L4Aは-NHS(O)2-である。
【0441】
[2-2]のいくつかの態様では、L4は-N(H)S(O)2N(H)-または-N(H)S(O)2N(Rd)-である。
【0442】
[2-2]のいくつかの態様では、R4Bは、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~92(例えば請求項56~60および64~67)のいずれか一項に規定される通りである。
【0443】
[2-3]
[2]のいくつかの態様では、式(I-a1-a)の化合物は、式(I-a1-a7)、(I-a1-a8)、もしくは(I-a1-a9):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、R
d'はHまたはR
d(例えばHまたはC
1~3アルキル)である。
【0444】
非限定的な組み合わせ[3]
いくつかの態様では、式(I)の化合物は、式(I-a1-b):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0445】
[3]の特定の態様では、式(I-a1-b)の化合物は、式(I-a1-b1)もしくは式(I-a1-b2):
(例えば、L
4はN(H)SO
2、-N(H)-、またはNHC(O)である)
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0446】
[3]のいくつかの態様では、-L4は以下からなる群より選択される:
-N(H)S(O)1~2-または-N(Rd)S(O)1~2(例えばN(C1~3アルキル)S(O)2)、例えば、L4は-N(H)S(O)2-である; ならびに
-N(H)S(O)1~2N(H)-、-N(Rd)S(O)1~2N(H)-、-N(H)S(O)1~2N(Rd)-、および-N(Rd)S(O)1~2N(Rd)-、例えば、L4は-N(H)S(O)1~2N(H)-(例えば-N(H)S(O)2N(H)-)である、またはL4は-N(H)S(O)1~2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(Rd)-(例えば-N(H)S(O)2N(C1~3アルキル)-))である。
【0447】
[3]の上記態様のうちいくつかでは、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項10~23のいずれか一項に規定される通りであり; かつ/あるいは、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項24~37のいずれか一項に規定される通りであり; かつ/あるいは、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~92のいずれか一項に規定される通りである。
【0448】
[3]の上記態様のうちいくつかでは、Rc'はハロ(例えばCl、Br)、-OH、およびNH2より選択される。
【0449】
非限定的な組み合わせ[4]
いくつかの態様では、式(I)の化合物は、式(I-a2-a):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0450】
[4]の特定の態様では、式(I-a2-a1)の化合物は、式(I-a2-a1):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0451】
[4]の上記態様のうちいくつかでは、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項10~23のいずれか一項に規定される通りであり; かつ/あるいは、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項24~37のいずれか一項に規定される通りであり; かつ/あるいは、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~92のいずれか一項に規定される通りである。
【0452】
[4]の特定の態様では、式(I-a2-a)の化合物は、式(I-a1-a2):
(例えば、L
4はNHS(O)
2である)
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0453】
[4]の上記態様のうちいくつかでは(例えば、化合物が式(I-a2-a2)を有する場合)、L4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項48~55のいずれか一項(例えば49)に規定される通りであり; かつ/あるいは、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項61~63; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項64~67; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項68~71; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項72~78; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項79~86; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項87~92のいずれか一項に規定される通りである。
【0454】
非限定的な組み合わせ[5]
いくつかの態様では、式(I)の化合物は、式(I-b1-a):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0455】
[5]の特定の態様では、式(I-b1-a)の化合物は、式(I-b1-a1):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0456】
[5]の上記態様のうちいくつかでは、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項10~23のいずれか一項に規定される通りであり; かつ/あるいは、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項24~37のいずれか一項に規定される通りであり; かつ/あるいは、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~92のいずれか一項に規定される通りである。
【0457】
[5]の特定の態様では、式(I-b1-a)の化合物は、式(I-b1-a3):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、R
d'はHまたはR
d(例えばHまたはC
1~3アルキル)である。
【0458】
[5]の特定の態様では、式(I-b1-a)の化合物は、式(I-b1-a2):
(例えば、L
4はNHS(O)
2である)
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0459】
式(I-b1-a2)の特定の態様では、L4はNHS(O)2である。
【0460】
[5]の上記態様のうちいくつかでは(例えば、化合物が式(I-b1-a2)を有する場合)、L4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項48~55のいずれか一項(例えば49)に規定される通りであり; かつ/あるいは、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項61~63; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項64~67; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項68~71; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項72~78; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項79~86; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項87~92のいずれか一項に規定される通りである。
【0461】
非限定的な組み合わせ[6]
いくつかの態様では、式(I)の化合物は、式(I-c1-a):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0462】
[6]の特定の態様では、式(I-c1-a)の化合物は、式(I-c1-a1):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0463】
[6]の上記態様のうちいくつかでは、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項10~23のいずれか一項に規定される通りであり; かつ/あるいは、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項24~37のいずれか一項に規定される通りであり; かつ/あるいは、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~92のいずれか一項に規定される通りである。
【0464】
[6]の特定の態様では、式(I-c1-a)の化合物は、式(I-c1-a2):
(例えば、L
4はNHS(O)
2である)
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0465】
[6]の上記態様のうちいくつかでは(例えば、化合物が式(I-c1-a2)を有する場合)、L4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項48~55のいずれか一項(例えば49)に規定される通りであり; かつ/あるいは、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項61~63; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項64~67; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項68~71; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項72~78; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項79~86; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項87~92のいずれか一項に規定される通りである。
【0466】
非限定的な組み合わせ[7]
いくつかの態様では、式(I)の化合物は、式(I-d1-a):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0467】
[7]の特定の態様では、式(I-d1-a)の化合物は、式(I-d1-a1):
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0468】
[7]の特定の態様では、R1は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項10~23のいずれか一項に規定される通りであり; かつ/あるいは、R2は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項24~37のいずれか一項に規定される通りであり; かつ/あるいは、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~92のいずれか一項に規定される通りである。
【0469】
[7]の特定の態様では、式(I-d1-a)の化合物は、式(I-d1-a2):
(例えば、L
4はNHS(O)
2である)
の化合物、またはその薬学的に許容される塩である。
【0470】
[7]の上記態様のうちいくつかでは(例えば、化合物が式(I-c1-a2)を有する場合)、L4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項48~55のいずれか一項(例えば49)に規定される通りであり; かつ/あるいは、R4は、2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項61~63; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項64~67; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項68~71; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項56~60および2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項72~78; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項79~86; または2018年10月5日出願のUS 62/742,218号の請求項87~92のいずれか一項に規定される通りである。
【0471】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R4は以下からなる群より選択される:
(i) 1~6個の独立して選択されるRaで置換されていてもよいC1~10アルキル;
(ii) -(Y3)p-Y4; および
(iii) 1~3個の独立して選択されるRaでそれぞれ置換されていてもよいC2~10アルケニルまたはC2~10アルキニル。
【0472】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R4は-(Y3)p-Y4である。
【0473】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R4が-(Y3)p-Y4である場合、Y4は、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリール、例えば1~2個(例えば1個)のRcで置換されていてもよいフェニルであるか、またはY4は非置換C6~10アリール、例えば非置換フェニルであり; Rcは、存在する場合、請求項73~75のいずれか一項(例えば請求項75)に規定される通りである。
【0474】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R4が-(Y3)p-Y4である場合、Y4は、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリール、例えば1~4個のRcで置換されていてもよいフェニルであり; Rcの各出現は、存在する場合、独立して以下からなる群より選択される:
(vii) C1~4アルコキシ;
(viii) C1~4ハロアルコキシ; および
(xiv) -C1~4チオアルコキシ。
【0475】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R4が-(Y3)p-Y4である場合、Y4は請求項77、78、79、81、および82のいずれか一項に規定される通りであり; Rbは、存在する場合、請求項80に規定される通りである。
【0476】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R4が-(Y3)p-Y4である場合、Y4は請求項77~79のいずれか一項に規定される通りであり; Rbは、存在する場合、請求項80に規定される通りである。
【0477】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R4が-(Y3)p-Y4である場合、Y4は請求項83~85および88のいずれか一項に規定される通りであり; Rcは、存在する場合、請求項86~87のいずれか一項に規定される通りである。
【0478】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R4が-(Y3)p-Y4である場合、Y4は請求項83~85および88のいずれか一項に規定される通りである。
【0479】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R4が-(Y3)p-Y4である場合、Y4は請求項89~96のいずれか一項に規定される通りであり; Rbは、存在する場合、請求項97~98のいずれか一項に規定される通りである。
【0480】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R4が-(Y3)p-Y4である場合、Y4は請求項89~92、94、および96のいずれか一項に規定される通りであり; Rbは、存在する場合、請求項98に規定される通りである。
【0481】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R4が-(Y3)p-Y4である場合、pは0である。
【0482】
他の態様では、pは1である。これらの態様のうちいくつかでは、Y3はC1~3アルキレン、例えばCH2またはCH2-CH2である。
【0483】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R4は、請求項99~113に記載の構造からなる群より選択される。
【0484】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、各R4は、請求項100、101、104~105、107、109、111、および113に記載の構造からなる群より選択される。
【0485】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、
・R
4は、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~10アルキルである; または
・R
4は、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキルである; または
・R
4は、1~2個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキルであり、例えば、R
4がメチル、エチル、
(例えばメチルおよび
)からなる群より選択される; または
・R
4は、1~6個(例えば1~3個)の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
2~10アルキニル(例えばC
2~4アルキニル)(例えば
などの非置換C
2~4アルキニル)である; または
・R
4は、1~6個(例えば1~3個)の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
2~10アルケニル(例えばC
2~4アルケニル)(例えばビニルなどの非置換C
2~4アルケニル)であり;
ここで、各R
aは、存在する場合、独立して、-F; -OH; C
1~4アルコキシ; およびC
1~4ハロアルコキシからなる群より選択され、例えば、R
aの各出現は独立して-OHである。
【0486】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、
・R
4は、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~10アルキルである; または
・R
4は、1~6個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキルである; または
・R
4は、1~2個の独立して選択されるR
aで置換されていてもよいC
1~6アルキル、例えばメチルおよび
であり;
ここで、各R
aは、存在する場合、独立して、-OHなど、-F; -OH; C
1~4アルコキシ; およびC
1~4ハロアルコキシからなる群より選択される。
【0487】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R1は-(Y1)n-Y2である。
【0488】
これらの態様のうちいくつかでは、Y2が請求項14~20のいずれか一項に規定される通りであり; 各Rcは、存在する場合、独立して請求項21~24のいずれか一項に規定される通りである。
【0489】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R1が-(Y1)n-Y2である場合、Y2が請求項14~18および26のいずれか一項に規定される通りであり; 各Rcは、存在する場合、請求項21~23のいずれか一項に規定される通りである。
【0490】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R1が-(Y1)n-Y2である場合、Y2は請求項16~18のいずれか一項に規定される通りであり; 各Rcは、存在する場合、請求項21~23のいずれか一項に規定される通りである。
【0491】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R1が-(Y1)n-Y2である場合、nは0である。
【0492】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R
1が-(Y
1)
n-Y
2である場合、R
1は
である。非限定的な例として、R
1は
であってもよい。
【0493】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R2は、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリール、例えば1~4個のRcまたは1~2個のRcまたは2個のRcで置換されていてもよいフェニルであり; Rcは、存在する場合、請求項33~35のいずれか一項に規定される通りである。
【0494】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R
2は、2個のR
cで置換されていてもよいフェニルであり、例えば、R
2は
であり; R
cは、存在する場合、請求項33~35のいずれか一項に規定される通りである。
【0495】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R
2は、5~10個(例えば6個)の環原子を含むヘテロアリールであって、1~4個(例えば1~3個)の環原子がヘテロ原子であり、それぞれ独立してN、N(H)、N(R
d)、O、およびSからなる群(例えばN、N(H)、N(R
d)、およびOからなる群)より選択され、ヘテロアリール環炭素原子の1個もしくは複数個が1~4個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよい、ヘテロアリールであり、例えば、R
2は、1~2個の独立して選択されるR
cで置換されていてもよいピリジニルであるか、または例えば、R
2は
であり; R
cは、存在する場合、請求項40~41のいずれか一項に規定される通りである。
【0496】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R
2は
である。
【0497】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R1は-(Y1)n-Y2であり;R2は、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールである。
【0498】
これらの態様のうちいくつかでは、nは0である。
【0499】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R1が-(Y1)n-Y2である場合、Y2は、6個の環原子を含むヘテロアリールであって、1~2個の環原子がNであり、ヘテロアリール環炭素原子の1個または複数個が1~4個の独立して選択されるRcで置換されていてもよい、ヘテロアリールである。
【0500】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R1が-(Y1)n-Y2である場合、Y2は、環炭素原子の1個または複数個が1~4個(例えば1個)の独立して選択されるRcで置換されていてもよいピリジル(例えば2-ピリジルまたは6-ピリジル)である。
【0501】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R1が-(Y1)n-Y2であって; Y2が、1~4個の独立して選択される上記に規定されるRcで置換されていてもよいピリジルなどのヘテロアリールである場合、Rcの各出現は、独立して選択されるC1~4アルコキシ(例えば-OCH3、-OCH2CH3)である。
【0502】
【0503】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では(R1が-(Y1)n-Y2である場合)、R2は、1~4個のRcで置換されていてもよいC6~10アリールであり、例えば、R2は、1~4個のRcで置換されていてもよいフェニルである。
【0504】
これらの態様のうちいくつかでは、R
2は、2個のR
cで置換されていてもよいフェニルである。例えば、R
2は
であってもよい。
【0505】
[1-1]、[1-2]、[2]、[2-1]、[2-2]、[2-3]、[3]、[4]、[5]、[6]、および[7]のうち任意の1つまたは複数に関する特定の態様では、R
1は
であり; R
2は
である。
【0506】
本明細書は302個の請求項で終結する。説明を容易にするために、特定の変動可能な規定は1つまたは複数の特定の請求項番号を指すものとし、したがって、参照される各請求項の主題全体は、それが参照される本開示の一部分に、その全体が参照により組み入れられるものと理解される。疑義を避けるために、また、非限定的な例として、「Y4は請求項77、78、79、81、および82のいずれか一項に規定される通りである」などの語句の使用は、以下の一組の規定に関する簡略な記載を表すように意図されている。
Y4は、1~4個のRbで置換されていてもよいC3~6(例えばC3~4またはC6)シクロアルキルである。
Y4は、1~2個のRbで置換されていてもよいシクロプロピルまたはシクロブチルである。
Y4は、1~2個のRbで置換されていてもよいC6シクロアルキル(例えばシクロヘキシル)である。
Y4は、非置換であるC3~6(例えばC3~4またはC6)シクロアルキルである。
Y4は非置換シクロプロピルまたは非置換シクロブチル(例えば非置換シクロプロピル)である。
Y4は、1~4個のRbで置換されていてもよいC3~6(例えばC3~4またはC6)シクロアルキル; 1~2個のRbで置換されていてもよいシクロプロピルまたはシクロブチル; 1~2個のRbで置換されていてもよいC6シクロアルキル(例えばシクロヘキシル); 非置換であるC3~6(例えばC3~4またはC6)シクロアルキル; および非置換シクロプロピルまたは非置換シクロブチル(例えば非置換シクロプロピル)からなる群より選択される。
【0507】
これは、2018年10月5日出願の優先権文献US 62/742,218号から参照される請求項にも適用される。
【0508】
薬学的組成物および投与
一般
いくつかの態様では、APJ受容体を調節する(例えば刺激する)化学的実体(例えば化合物、または該化合物の薬学的に許容される塩および/もしくは水和物および/もしくはプロドラッグ)は、該化学的実体と、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤と、場合によっては本明細書に記載の1つまたは複数のさらなる治療剤とを含む、薬学的組成物として投与される。
【0509】
いくつかの態様では、化学的実体は、1つまたは複数の従来の薬学的賦形剤との組み合わせで投与可能である。薬学的に許容される賦形剤としては、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、d-α-トコフェロールポリエチレングリコール1000スクシネートなどの自己乳化薬物送達系(SEDDS)、Tween、ポロキサマー、または他の同様のポリマー送達マトリックスなどの薬学的剤形中で使用される界面活性剤、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、リン酸塩、トリスなどの緩衝物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩などの塩または電解質、コロイダルシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレンブロック共重合体、および羊毛脂が挙げられるがそれに限定されない。また、α-、β、およびγ-シクロデキストリンなどのシクロデキストリン、または2-および3-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンを含むヒドロキシアルキルシクロデキストリン、または他の可溶化誘導体などの化学修飾誘導体を、本明細書に記載の化合物の送達を向上させるために使用することができる。本明細書に記載の化学的実体を0.005%~100%の範囲で含み、残りが無毒の賦形剤から構成される、剤形または組成物を調製することができる。想定される組成物は0.001%~100%、一態様では0.1~95%、別の態様では75~85%、さらなる態様では20~80%の本明細書において提供される化学的実体を含みうる。これらの剤形を調製する実際の方法は、当業者に公知であり、または当業者に明らかであろう。例えばRemington: The Science and Practice of Pharmacy, 22nd Edition (Pharmaceutical Press, London, UK. 2012)を参照。
【0510】
投与経路および組成物成分
いくつかの態様では、本明細書に記載の化学的実体、またはその薬学的組成物は、それを必要とする対象に、任意の許容される投与経路で投与可能である。許容される投与経路としては頬側、皮膚、子宮頸管内、洞内(endosinusial)、気管内、腸内、硬膜外(epidural)、間質内、腹腔内、動脈内、気管支内、嚢内、脳内、大槽内、冠内、皮内、管内、十二指腸内、硬膜内、表皮内、食道内、胃内、歯肉内、回腸内、リンパ内、髄内、髄膜内、筋肉内、卵巣内、腹腔内、前立腺内、肺内、洞内(intrasinal)、脊髄内、滑液包内、精巣内、くも膜下腔内、管内、腫瘍内、子宮内、血管内、静脈内、鼻内、経鼻胃、経口、非経口、経皮(percutaneous)、硬膜外(peridural)、直腸、呼吸(吸入)、皮下、舌下、粘膜下、局所、経皮(transdermal)、経粘膜、経気管、尿管、尿道、および膣内が挙げられるがそれに限定されない。
【0511】
組成物を非経口投与用に製剤化することができ、例えば静脈内、筋肉内、皮下、さらには腹腔内経路による注射用に製剤化することができる。通常、これらの組成物を溶液剤または懸濁液剤としての注射剤として調製することができ、注射前に液体の添加により溶液剤または懸濁液剤を調製するための使用に好適な固体形態を調製することもでき、製剤を乳化することもできる。本開示に照らせば、これらの製剤の調製法は当業者に明らかであろう。
【0512】
注射用に好適な薬学的形態としては、滅菌水溶液剤または水性分散液剤; ゴマ油、ピーナッツ油、または水性プロピレングリコールを含む製剤; および滅菌注射用溶液剤または分散液剤の即時調製用の滅菌散剤が挙げられる。一般に、形態は滅菌されていなければならず、容易に注射可能な程度に流動的でなければならない。また、形態は製造条件および貯蔵条件下で安定であるべきであり、細菌および真菌などの微生物の汚染作用に対して保存されなければならない。
【0513】
また、担体は、水、エタノール、ポリオール(例えばグリセリン、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコールなど)、その好適な混合物、ならびに植物油を例えば含む、溶媒または分散媒でありうる。適当な流動性を、例えばレシチンなどのコーティングの使用、分散液剤の場合における必要な粒径の維持、および界面活性剤の使用により維持することができる。微生物の作用の阻止を様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどによってもたらすことができる。多くの場合、等張剤、例えば糖または塩化ナトリウムを含むことが好ましい。注射用組成物の長期吸収を組成物中での吸収遅延剤、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンの使用によってもたらすことができる。
【0514】
滅菌注射用溶液剤は、所要量の有効化合物を適切な溶媒中に必要に応じて上記で列挙した様々な他の成分と共に組み込んだ後、濾過滅菌を行うことで調製される。一般に、分散液剤は、塩基性分散媒および上記で列挙した成分のうち必要な他の成分を含む滅菌媒体に様々な滅菌有効成分を組み入れることで調製される。滅菌注射用溶液剤の調製用の滅菌散剤の場合、好ましい調製方法は、有効成分と任意のさらなる所望の成分との粉末を、既に滅菌濾過されたその溶液から生じさせる、真空乾燥および凍結乾燥技術である。
【0515】
ゲル剤、クリーム剤、浣腸剤、または直腸坐薬としての直腸用組成物中で使用可能である薬理学的に許容される賦形剤としては、カカオバターグリセリド、ポリビニルピロリドン、PEG(PEG軟膏のような)などの合成ポリマー、グリセリン、グリセリン化ゼラチン、硬化植物油、ポロキサマー、様々な分子量のポリエチレングリコールの混合物およびポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ワセリン、無水ラノリン、サメ肝油、サッカリン酸ナトリウム、メントール、スイートアーモンドオイル、ソルビトール、安息香酸ナトリウム、Anoxid SBN、バニラ精油、エアロゾル、フェノキシエタノール中パラベン、p-オキシ安息香酸メチルナトリウム、p-オキシ安息香酸プロピルナトリウム、ジエチルアミン、カルボマー、Carbopol、オキシ安息香酸メチル、マクロゴールセトステアリルエーテル、ココイルカプリロカプラート、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、流動パラフィン、キサンタンガム、カルボキシ-メタ重亜硫酸塩、エデト酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム、グレープフルーツ種子エキス、メチルスルホニルメタン(MSM)、乳酸、グリシン、ビタミンAおよびEなどのビタミン、ならびに酢酸カリウムのうち1つまたは複数が挙げられるがそれに限定されない。
【0516】
特定の態様では、坐薬を、本明細書に記載の化学的実体と、周囲温度では固体であるが体温では液体であり、したがって直腸内で融解して有効化合物を放出する、カカオバター、ポリエチレングリコール、または坐薬ワックスなどの好適な非刺激性の賦形剤または担体とを混合することで調製することができる。他の態様では、直腸投与用組成物は浣腸剤の形態である。
【0517】
他の態様では、本明細書に記載の化合物、またはその薬学的組成物は、経口投与(例えば固体または液体剤形)による消化管または胃腸管への局部送達に好適である。
【0518】
経口投与用の固体剤形としてはカプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、および顆粒剤が挙げられる。これらの固体剤形において、化学的実体は、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムなどの1つもしくは複数の薬学的に許容される賦形剤、ならびに/またはa) デンプン、ラクトース、ショ糖、グルコース、マンニトール、およびケイ酸などの充填剤もしくは増量剤、b) 例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、ショ糖、およびアラビアゴムなどの結合剤、c) グリセリンなどの保水剤、d) 寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプンもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e) パラフィンなどの溶解遅延剤、f) 第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g) 例えばセチルアルコールおよびグリセロールモノステアレートなどの湿潤剤、h) カオリン粘土およびベントナイト粘土などの吸収剤、ならびにi) タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの潤滑剤、ならびに、それらの組み合わせと混合される。カプセル、錠剤、および丸剤の場合、剤形は緩衝剤を含んでいてもよい。同様の種類の固体組成物を、ラクトースまたは乳糖および高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用する軟充填および硬充填ゼラチンカプセル中の充填剤として使用してもよい。
【0519】
一態様では、組成物は丸剤または錠剤などの単位剤形の形態を取り、したがって組成物は、本明細書において提供される化学的実体と共に、ラクトース、ショ糖、リン酸二カルシウムなどの希釈剤; ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤; およびデンプン、アラビアゴム、ポリビニルピロリジン、ゼラチン、セルロース、セルロース誘導体などの結合剤を含みうる。別の固体剤形では、散剤、marume、溶液剤または懸濁液剤(例えば炭酸プロピレン、植物油、PEG、ポロキサマー124、またはトリグリセリド中の)がカプセル(ゼラチンまたはセルロース系カプセル)中に封入される。1つまたは複数の本明細書において提供される化学的実体またはさらなる有効剤が物理的に分離された単位剤形、例えば各薬物の顆粒(またはカプセル中錠剤)を有するカプセル剤; 2層錠剤; 2区画ゲルカプセル剤なども想定される。腸溶コーティング経口剤形または遅延放出経口剤形も想定される。
【0520】
他の生理学的に許容される化合物としては、湿潤剤、乳化剤、分散剤、または微生物の増殖または作用を防止するために特に有用な保存料が挙げられる。様々な保存料が周知であり、例えばフェノールおよびアスコルビン酸が挙げられる。
【0521】
特定の態様では、賦形剤は滅菌であり、望ましくない物質を一般に含まない。これらの組成物は従来の周知の滅菌技術により滅菌可能である。錠剤およびカプセルなどの様々な経口剤形の賦形剤には、無菌性は必要ではない。USP/NF基準で通常は十分である。
【0522】
点眼用組成物は、以下のうちいずれか1つまたは複数を非限定的に含みうる: ビスコゲン(viscogens)(例えばカルボキシメチルセルロース、グリセリン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール); 安定剤(例えば、Pluronic(三元ブロック共重合体)、シクロデキストリン); 保存料(例えば塩化ベンザルコニウム、ETDA、SofZia(ホウ酸、プロピレングリコール、ソルビトール、および塩化亜鉛; Alcon Laboratories, Inc.)、Purite(安定化オキシクロロ複合体; Allergan, Inc.))。
【0523】
局所用組成物としては軟膏剤およびクリーム剤を挙げることができる。軟膏剤は、ワセリンまたは他の石油誘導体を通常はベースとする半固体製剤である。通常、選択される有効剤を含むクリーム剤は、多くの場合は水中油型または油中水型の液体または半固体乳剤である。クリーム基剤は、通常は水で洗浄可能であり、油相、乳化剤、および水相を含む。油相は、「内」相とも時々呼ばれ、一般にワセリン、およびセチルまたはステアリルアルコールなどの脂肪アルコールで構成され、水相は、必ずしもそうではないが通常は、量に関して油相を上回り、一般に保水剤を含む。一般に、クリーム製剤中の乳化剤は非イオン性、アニオン性、カチオン性、または両性界面活性剤である。他の担体または媒体と同様に、軟膏基剤は不活性、安定、非刺激性、および非感作性であるべきである。
【0524】
上記のいずれかの態様では、本明細書に記載の薬学的組成物は以下のうち1つまたは複数を含みうる: 脂質、二分子膜間架橋多重膜ベシクル、生分解性ポリ(D,L-乳酸-co-グリコール酸)[PLGA]系またはポリ無水物系ナノ粒子または微粒子、およびナノポーラス粒子担持脂質二分子膜。
【0525】
投与量
投与量は、患者の所要量、処置される状態の重症度、および使用される特定の化合物に応じて変動しうる。特定の状況における適切な投与量は、医療分野における当業者が決定することができる。いくつかの場合では、総一日量を分割して、1日を通じて数回に分けて投与するか、または連続送達を実行する手段によって投与することができる。
【0526】
いくつかの態様では、本明細書に記載の化合物は約0.001 mg/Kg~約500mg/Kg(例えば約0.001mg/Kg~約200mg/Kg; 約0.01mg/Kg~約200mg/Kg; 約0.01mg/Kg~約150mg/Kg; 約0.01mg/Kg~約100mg/Kg; 約0.01mg/Kg~約50mg/Kg; 約0.01mg/Kg~約10mg/Kg; 約0.01mg/Kg~約5mg/Kg; 約0.01mg/Kg~約1mg/Kg; 約0.01mg/Kg~約0.5mg/Kg; 約0.01mg/Kg~約0.1mg/Kg; 約0.1mg/Kg~約200mg/Kg; 約0.1mg/Kg~約150mg/Kg; 約0.1mg/Kg~約100mg/Kg; 約0.1mg/Kg~約50mg/Kg; 約0.1mg/Kg~約10mg/Kg; 約0.1mg/Kg~約5mg/Kg; 約0.1mg/Kg~約1mg/Kg; 約0.1mg/Kg~約0.5mg/Kg)の投与量で投与される。
【0527】
レジメン
上記の投与量を毎日(例えば1用量もしくは2分割用量以上として)、または毎日ではなく(例えば隔日、2日毎、3日毎、週1回、数週間に2回、2週間に1回、月1回)投与することができる。
【0528】
いくつかの態様では、本明細書に記載の化合物の投与期間は1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、14日間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4ヶ月間、5ヶ月間、6ヶ月間、7ヶ月間、8ヶ月間、9ヶ月間、10ヶ月間、11ヶ月間、12ヶ月間、またはそれ以上である。さらなる態様では、投与が中止される期間は1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、14日間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4ヶ月間、5ヶ月間、6ヶ月間、7ヶ月間、8ヶ月間、9ヶ月間、10ヶ月間、11ヶ月間、12ヶ月間、またはそれ以上である。一態様では、治療用化合物が個人に1つの期間、続いて別の期間投与される。別の態様では、治療用化合物が第1の期間、および第1の期間に続く第2の期間投与され、第2の期間中に投与が中止され、続いて第3の期間に治療用化合物の投与が開始された後、第3の期間に続く第4の期間に投与が中止される。本態様の一局面では、治療用化合物の投与期間と、それに続く投与が中止される期間とが、所定期間または不定期間繰り返される。さらなる態様では、投与期間は1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、14日間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4ヶ月間、5ヶ月間、6ヶ月間、7ヶ月間、8ヶ月間、9ヶ月間、10ヶ月間、11ヶ月間、12ヶ月間、またはそれ以上である。さらなる態様では、投与が中止される期間は1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、14日間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4ヶ月間、5ヶ月間、6ヶ月間、7ヶ月間、8ヶ月間、9ヶ月間、10ヶ月間、11ヶ月間、12ヶ月間、またはそれ以上である。
【0529】
処置方法
本開示は、APJ受容体活性の減少(例えばAPJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損; 例えばアペリン-APJ受容体シグナル伝達の抑制または欠損)または内因性アペリンの下方制御が疾患、障害、または状態の病態および/または症状および/または進行の一因である疾患、障害、または状態を有する対象(例えばヒト)を処置するための方法を特徴とする。特定の態様では、本明細書に記載の方法は、本明細書に記載の任意の1つまたは複数の状態の随伴症、併存症、または続発症である1つまたは複数の状態を処置することを含みうるか、またはさらに含みうる。
【0530】
いくつかの態様では、本方法は、対象を同定する段階をさらに含む。いくつかの態様では、同定することは、対象において1つまたは複数の以下のパラメータのレベルを決定することを含む: ロイコトリエンB4レベル、肺血管抵抗、肺動脈圧、心係数、肺毛細血管楔入圧、右心房圧、6分歩行距離、脳性ナトリウム利尿ペプチドレベル、心房性ナトリウム利尿ペプチド、および肺拡散能。
【0531】
特定の態様では、本明細書に記載の化学的実体は、肺血管抵抗を調節し(例えば減少させ)、右室後負荷を調節し(例えば減少させ)、平均肺動脈圧を調節する(例えば減少させる)。特定の態様では、本明細書に記載の化学的実体は右室不全の危険性を減少させる。
【0532】
特定の態様では、本明細書に記載の化学的実体は、血管緊張を調節し、体液恒常性を調節し、腎機能を調節し、エネルギー代謝を調節し、炎症応答を調節し、血栓症を調節する。
【0533】
適応症
肺高血圧症
いくつかの態様では、状態、疾患、または障害は肺動脈性肺高血圧症(PAH)である。PAHおよび関連状態の非限定的な例としては特発性PAH、遺伝性PAH(例えばBMPR2変異および他の変異)、薬物性または毒素性PAH、ならびに、結合組織病(CTD)(例えば強皮症、全身性エリテマトーデス、全身性硬化症、橋本甲状腺炎、シェーグレン症候群、および抗リン脂質抗体症候群)、HIV感染症、門脈圧亢進症、先天性心疾患、ならびに住血吸虫症を含むがそれに限定されない状態に関連するPAHが挙げられる。
【0534】
いくつかの態様では、PAHは特発性である。
【0535】
他の態様では、PAHは遺伝性PAH、毒素性もしくは薬物性PAH、または以下のうち1つもしくは複数に関連するPAHである: 先天性心疾患、結合組織障害(例えば強皮症、全身性エリテマトーデス、全身性硬化症、橋本甲状腺炎、シェーグレン症候群、および抗リン脂質抗体症候群)、門脈圧亢進症、BMPR2変異、住血吸虫症、ならびにHIV感染症。
【0536】
いくつかの態様では、状態、疾患、または障害はPAH以外の肺高血圧症である。該状態の例としては、左心疾患(例えば左室収縮機能障害、左室拡張機能障害、心臓弁膜症、ならびに先天性/後天性の左心流入路/流出路閉塞および先天性心筋症)による肺高血圧症、肺疾患および/または低酸素症(例えば慢性閉塞性肺疾患、間質性肺疾患、拘束性および閉塞性パターンが混在するその他の肺疾患、睡眠時呼吸障害、肺胞低換気障害、高地への慢性曝露、発達性肺疾患)による肺高血圧症、慢性血栓塞栓性肺高血圧症および他の肺動脈閉塞症(例えば慢性血栓塞栓性肺高血圧症、他の肺動脈閉塞症)、ならびに、未解明の多因子機序(例えば血液障害、全身障害、代謝障害など)による肺高血圧症が挙げられるがそれに限定されない。
【0537】
心血管状態、心血管疾患、または心血管障害
いくつかの態様では、状態、疾患、または障害は心血管状態、心血管疾患、または心血管障害である。心血管状態、心血管疾患、または心血管障害の非限定的な例としては冠動脈心疾患、急性冠症候群、末梢血管疾患、アンギナ、脳卒中、脳血管事故、一過性脳虚血発作、心不全、心筋症、心筋梗塞、心臓手術後の心筋リモデリング、心臓弁膜症、高血圧(例えば全身性高血圧、本態性高血圧、肺高血圧症、門脈圧亢進症、収縮期高血圧)、大動脈瘤(例えば腹部大動脈瘤)、心房細動、不整脈、アテローム性動脈硬化症、ブルガダ症候群、虚血性心血管疾患、末梢動脈疾患、子癇前症、心室頻拍、および心線維症が挙げられる。
【0538】
いくつかの態様では、心血管状態、心血管疾患、または心血管障害は心不全である。心不全の非限定的な例としては慢性心不全、収縮期心不全、拡張期心不全、糖尿病性心不全、うっ血性心不全、駆出率が保たれた心不全、駆出率が低下した心不全、左室機能障害(例えば心筋梗塞後の左室機能障害)、右室機能障害、心肥大、心筋リモデリング、および急性非代償性心不全(ADHF)が挙げられる。
【0539】
いくつかの態様では、心血管状態、心血管疾患、または心血管障害は、血管病態を伴う(例えば血管透過性の増加および血管の非機能性を伴う)状態、疾患、または障害である。該状態、疾患、または障害の非限定的な例としては血管肥大、血管リモデリング(例えば血管硬化)、アテローム性動脈硬化症、末梢動脈閉塞性疾患(PAOD)、再狭窄(例えば血管形成性再狭窄)、血栓症および血管透過性障害、ならびに虚血および/または再灌流障害(例えば心臓、腎臓、および網膜の虚血および/または再灌流障害)が挙げられる。いくつかの態様では、状態、疾患、または障害は静脈関連である。該状態、疾患、または障害の非限定的な例としては血管腫、静脈不全、うっ滞、または血栓症が挙げられる。
【0540】
いくつかの態様では、本明細書に記載の化学的実体は、心血管状態に罹患している対象において心収縮能(例えば心弛緩能)、心室動脈連関、変力機能、または変弛緩機能を改善することができる。いくつかの態様では、本明細書に記載の化学的実体は、心血管状態に罹患している対象において駆出率を増加させることができる。
【0541】
代謝機能障害および恒常性機能障害、ならびに関連する状態、疾患、または障害
いくつかの態様では、状態、疾患、または障害は代謝機能障害に関連している。該状態、疾患、または障害の非限定的な例としては代謝機能障害、肥満、糖尿病(例えばII型糖尿病、妊娠糖尿病)、糖尿病合併症(例えばメタボリックシンドローム、インスリン抵抗性、微小血管性または大血管性の臓器損傷、例えば大血管障害および微小血管障害、糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、心臓自律神経障害)、腎疾患(例えば慢性腎疾患)、浮腫、脂質異常症、食欲不振、過食症、多食症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、高脂血症、成長ホルモン障害(例えば巨人症、先端巨大症)、乳漏症、ならびに心臓消耗が挙げられる。
【0542】
いくつかの態様では、状態、疾患、または障害はバソプレシン不適切分泌症候群(SIADH)に関連している。該状態、疾患、または障害の非限定的な例としては神経性糖尿病(例えば糖尿病腎症、糖尿病神経障害、糖尿病網膜症などの糖尿病合併症)、肺がん、敗血症性ショック、および口渇トラブルが挙げられる。
【0543】
いくつかの態様では、状態、疾患、または障害は全身炎症に関連している。該状態、疾患、または障害の非限定的な例としては全身性炎症反応症候群(SIRs)、敗血症(例えば重症敗血症)、および敗血症性ショックが挙げられる。いくつかの態様では、状態、疾患、または障害は敗血症に関連している(例えば敗血症の合併症、併存症、または続発症)。敗血症に関連している状態、疾患、または障害の非限定的な例としては敗血症性心筋機能障害、敗血症関連炎症応答(例えば全身炎症)、敗血症関連血行動態変化、血液量減少、敗血症関連臓器不全(例えば多臓器不全、腎不全)、急性腎損傷、血管麻痺、肺損傷、バソプレシン不適切分泌症候群、全身性血管拡張に関連する持続性高血圧、難治性筋収縮応答性、巨大形質細胞毛細血管漏出症候群、凝固/線溶不均衡、および血流乳酸値の上昇を特徴とする代謝障害が挙げられる。例えばCoquerel et al. Critical Care (2018) 22:10参照。
【0544】
いくつかの態様では、本明細書に記載の化学的実体はアルギニンバソプレシン(AVP)受容体またはアンジオテンシン受容体を制御することができる。
【0545】
いくつかの態様では、状態、疾患、または障害は、CNS依存性および非依存性作用による体液恒常性障害に関連している。該状態、疾患、または障害の非限定的な例としては腎不全(例えば急性および慢性腎不全)、腎灌流、腎機能障害(例えば多発性嚢胞腎疾患)、水利尿、ならびに多尿が挙げられる。
【0546】
認知症および関連する状態、疾患、または障害
いくつかの態様では、状態、疾患、または障害は認知症である。該状態、疾患、または障害の非限定的な例としては老年認知症、脳血管性認知症、系統変性による認知症、変性疾患(例えばアルツハイマー病、パーキンソン病、ピック病、ハンチントン病など)、感染性疾患(例えばクロイツフェルト・ヤコブ病などの遅発性ウイルス感染症)による認知症、内分泌疾患、代謝疾患、または中毒症(例えば甲状腺機能低下症、ビタミンB12欠乏症、アルコール依存症、様々な薬物、金属、または有機化合物により引き起こされる中毒症)に関連する認知症、腫瘍(例えば脳腫瘍)により引き起こされる認知症、ならびに外傷性疾患(例えば慢性硬膜下血腫)、うつ病、多動児症候群(小脳症)、意識障害、不安障害、統合失調症、および恐怖症による認知症が挙げられる。
【0547】
結合組織障害
いくつかの態様では、状態、疾患、または障害は結合組織障害である。特定の態様では、結合組織障害は強皮症、全身性エリテマトーデス、全身性硬化症、橋本甲状腺炎、シェーグレン症候群、および抗リン脂質抗体症候群からなる群より選択される。特定の態様では、状態、疾患、または障害は全身性硬化症である。
【0548】
線維症
いくつかの態様では、状態、疾患、または障害は線維症である。特定の態様では、線維症は、肺、肝臓、心臓、縦隔、骨髄、後腹膜、皮膚、腸、関節、生殖器、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される臓器または組織に関連している。特定の態様では、線維症は特発性肺線維症(IPF)である。特定の態様では、線維症は肝線維症である。特定の態様では、線維症は非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)に関連している。
【0549】
他の状態、疾患、または障害
いくつかの態様では、状態、疾患、または障害は肝疾患である。該状態、疾患、または障害の非限定的な例としてはアルコール性肝疾患、毒物性肝疾患、ウイルス性肝疾患、および肝硬変が挙げられる。
【0550】
いくつかの態様では、状態、疾患、または障害は肺疾患である。該状態、疾患、または障害の非限定的な例としては慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、および筋萎縮性側索硬化症が挙げられる。いくつかの態様では、状態、疾患、または障害は網膜症(例えば黄斑変性症)である。
【0551】
いくつかの態様では、状態、疾患、または障害はHIV感染症、HIV神経変性、神経変性疾患、がん(例えば乳がん、リンパ球性白血病、膀胱がん、卵巣がん、前立腺がんなど)、喘息、熱傷(例えば日焼け)、脳外傷、膵炎、ターナー症候群、神経症、関節リウマチ、脊髄損傷、免疫機能、炎症、脊髄小脳変性症、骨折、創傷、アトピー性皮膚炎、骨粗鬆症、喘息、てんかん、および不妊である。
【0552】
幹細胞を活性化する
また、本明細書に記載の化学的実体を、幹細胞(例えば内因性心筋幹細胞などの心筋幹細胞)を活性化するために使用することができる。いくつかの態様では、本明細書に記載の化学的実体を、組織を再成長させること、細胞(例えば骨髄由来間葉系幹細胞を伴う細胞)の移植後に機能回復を補助すること、心筋幹細胞増殖を向上させること(例えば心筋梗塞に罹患した患者において)、梗塞サイズを減少させること、心臓修復を促進すること、心筋梗塞後の対象において幹細胞および前駆細胞を活性化すること、または再灌流障害を減少させること(例えば心臓バイパス手術もしくは心臓移植手術などの手術中に)において使用することができる。
【0553】
併用療法
本開示は、単剤療法レジメンおよび併用療法レジメンの両方を想定する。
【0554】
いくつかの態様では、本明細書に記載の方法は、本明細書に記載の化合物の投与との組み合わせで1つもしくは複数のさらなる治療(例えば1つもしくは複数のさらなる治療剤および/または1つもしくは複数の治療レジメン)を投与する段階をさらに含みうる。
【0555】
いくつかの態様では、本明細書に記載の化合物を1つまたは複数のさらなる治療剤との組み合わせで投与することができる。
【0556】
代表的なさらなる治療剤としてはPAH、肺高血圧症、心不全(例えばADHF、慢性心不全)、高血圧(例えば全身性高血圧)、筋萎縮性側索硬化症、不整脈、喘息、アテローム性動脈硬化症、心房細動、ブルガダ症候群、熱傷(例えば日焼け)、がん、心線維症、心筋症、脳血管事故、糖尿病(例えば妊娠糖尿病)、敗血症性ショック、敗血症、腎不全、脂質異常症、HIV神経変性、炎症、虚血性心血管疾患、肝疾患、代謝障害、神経変性疾患、肥満、末梢動脈疾患、子癇前症、再狭窄、一過性脳虚血発作、脳外傷、心室頻拍、浮腫、または免疫機能の治療剤が挙げられるがそれに限定されない。
【0557】
いくつかの態様では、1つまたは複数のさらなる治療剤は、例えばPAH治療剤として有用な治療剤を含む。非限定的な例としては以下が挙げられる:
・プロスタサイクリン類似体(例えばエポプロステノール、トレプロスチニル、イロプロスト);
・プロスタサイクリンIP受容体(例えばセレキシパグ);
・エンドセリン受容体アンタゴニスト(例えばボセンタン、アンブリセンタン、マシテンタン);
・PDE 5阻害剤(例えばシルデナフィル、タダラフィル);
・可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激剤(例えばリオシグアト);
・ミトコンドリア機能障害治療剤(例えばバルドキソロンメチル);
・抗炎症剤(例えばリツキシマブ、トシリズマブ、ウベニメクス); および
・酸化ストレスを調節する剤(例えばフマル酸ジメチル、静脈内鉄)。
【0558】
いくつかの態様では、1つまたは複数のさらなる治療剤は、例えば心不全または高血圧の治療剤として有用な治療剤を含む。非限定的な例としては以下が挙げられる:
・α遮断薬(例えばドキサゾシン、プラゾシン、タムスロシン、テラゾシン);
・β遮断薬(例えばアセブトロール、アセツトロール(acetutolol)、アテノロール、ビソプロロール、ブプラノロール、カルテオロール、カルベジロール、セリプロロール、エスモロール、メピンドロール、メトプロロール、ナドロール、オクスプレノロール、ペンブトロール、ピンドロール、プロプラノロール、タリプロロール(taliprolol));
・ジヒドロピリジン(DHP)(例えばアムロジピン、フェロジピン、イスラジピン、ラシジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニグルピジン(nigulpidine)、ニルチピン(nilutipine)、ニモジピン(nimodiphine)、ニソルジピン、ニトレンジピン、ニルバジピン(nivaldipine)、リオシジン(ryosidine))および非DHP(例えばアニパミル、ジルチアゼム、フェンジリン、フルナリジン、ガロパミル(gallpamil)、ミベフラジル、プレニラミン、チアパミル、ベラパミル)を含むがそれに限定されないカルシウムチャネル遮断薬;
・利尿剤(例えばアミロライド、クロルタリドン(chlorothalidon)、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、およびメチルクロロチアジドなどであるがそれに限定されないチアジド誘導体)
・中枢性高血圧用剤(例えばクロニジン、グアナベンズ、グアンファシン、メチルドパ);
・アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤(アラセプリル(alaceptril)、ベナゼプリル、ベナゼプリラート(benazaprilat)、カプトプリル、セロナプリル、シラザプリル、デラプリル、エナラプリル、エナラプリラート(analaprilat)、ホシノプリル、リシノプリル、モエキシプリル(moexipiril)、モベルトプリル(moveltopril)、ペリンドプリル、キナプリル、キナプリラート、ラミプリル、ラミプリラート、スプリアプリル(spriapril)、テモカプリル、トランドラプリル(trendolapril)、およびゾフェノプリル)ならびに二重ACE/NEP阻害剤(例えばオマパトリラート、ファシドトリル、およびファシドトリラート(fasidotrilat));
・アンジオテンシン受容体遮断薬(ARB)(例えばカンデサルタン、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、オルメサルタン、タソサルタン、テルミサルタン、バルサルタン)および二重ARB/NEP阻害剤(例えばバルサルタンとサクビトリルとの合剤);
・中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤(例えばサクビトリル);
・アルドステロン合成酵素阻害剤(例えばアナストロゾール、ファドロゾール、エキセメスタン);
・エンドセリンアンタゴニスト(例えばボセンタン、エンラセンタン、アトラセンタン、ダルセンタン、マシテンタン、シタクセンタン、テゾセンタン);
・奇異性電流阻害剤(例えばイバブラジン);
・ミオシン活性化剤(例えば心筋ミオシン活性化剤);
・ナトリウム利尿薬;
・塩類利尿薬;
・血管拡張剤/血管弛緩剤(例えば硝酸薬)
・ミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト;
・レニン阻害剤;
・ジギタリス化合物;
・変力剤およびβ受容体アゴニスト;
・抗高脂血症剤、
・血漿HDL上昇剤;
・抗高コレステロール血症剤;
・コレステロール生合成阻害剤(例えばHMG CoA還元酵素阻害剤)
・LXRアゴニスト;
・プロブコール;
・ラロキシフェン;
・ニコチン酸;
・ナイアシンアミド;
・コレステロール吸収阻害剤;
・胆汁酸捕捉剤(例えばアニオン交換樹脂、またはコレスチラミンもしくはコレスチポールなどの第四級アミン);
・低密度リポタンパク質受容体誘導剤;
・クロフィブラート;
・フェノフィブラート;
・ベザフィブラート;
・シプロフィブラート;
・ゲムフィブロジル(gemfibrizol);
・ビタミン(例えばビタミンB6、ビタミンB12、抗酸化ビタミン);
・血小板凝集阻害剤;
・フィブリノーゲン受容体アンタゴニスト;
・アスピリン; ならびに
・フィブリン酸誘導体。
【0559】
いくつかの態様では、1つまたは複数のさらなる治療剤は、例えば糖尿病を処置するために有用な治療剤を含む。非限定的な例としては以下が挙げられる:
・スルホニル尿素(例えばクロルプロパミド、トルブタミド、アセトヘキサミド、トラザミド、グリブリド、グリクラジド、グリナーゼ、グリメピリド、グリピジド);
・ビグアナイド(例えばメトホルミン);
・チアゾリジンジオン(例えばシグリタゾン、ピオグリタゾン、トログリタゾン、ロシグリタゾン)
・上記に関連するインスリン増感剤(例えばPPAR-α、PPAR-β、およびPPAR-γの選択的および非選択的活性化剤);
・デヒドロエピアンドロステロン(DHEAまたはその共役硫酸エステルDHEA-SO4とも呼ばれる);
・抗グルココルチコイド;
・TNF-α阻害剤、
・ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤(例えばシタグリプチン、サクサグリプチン);
・GLP-1アゴニストまたは類似体(例えばエキセナチド);
・α-グルコシダーゼ阻害剤(例えばアカルボース、ミグリトール、およびボグリボース);
・プラムリンチド(ヒトホルモンアミリンの合成類似体);
・他のインスリン分泌促進剤(例えばレパグリニド、グリキドン、およびナテグリニド); ならびに
・インスリン。
【0560】
いくつかの態様では、1つまたは複数のさらなる治療剤は、例えば肥満を処置するために有用な治療剤を含む。非限定的な例としてはフェニルプロパノールアミン、フェンテルミン、ジエチルプロピオン、マジンドール、フェンフルラミン、デクスフェンフルラミン、フェニラミン、β3-アドレナリン受容体アゴニスト剤、シブトラミン、胃腸リパーゼ阻害剤(例えばオルリスタット)、レプチン、ニューロペプチドY、エンテロスタチン、コレシストキニン、ボンベシン、アミリン、ヒスタミンH3受容体、ドパミンD2受容体調節剤、メラニン細胞刺激ホルモン、コルチコトロピン放出因子、ガラニン、およびγ-アミノ酪酸(GABA)が挙げられる。
【0561】
他のさらなる治療剤としては以下が挙げられる:
・抗アテローム性動脈硬化症剤;
・抗脂質異常症剤;
・抗高インスリン血症剤;
・抗血栓症剤;
・抗網膜症剤;
・抗神経障害剤;
・抗腎症剤;
・抗虚血剤;
・抗高脂血症剤、
・抗高トリグリセリド血症剤;
・抗高コレステロール血症剤;
・抗再狭窄剤;
・抗膵臓剤;
・食欲低下剤;
・記憶増強剤;
・抗認知症剤;
・認知促進剤;
・食欲抑制剤;
・末梢動脈疾患を処置するための剤;
・悪性腫瘍を処置するための剤;
・抗炎症剤;
・水利尿剤;
・ジゴキシン;
・一酸化窒素供与体;
・ヒドララジン;
・変力剤;
・バソプレシン受容体アンタゴニスト;
・スタチン;
・抗不整脈剤;
・ホスホジエステラーゼ阻害剤(例えばPDE5阻害剤); および
・腎保護剤。
【0562】
さらなる治療剤の非限定的な例として、参照により本明細書に組み入れられるUS9156796B2号に記載の治療剤を挙げることもできる。
【0563】
特定の態様では、第2の治療剤または治療レジメンは、化学的実体と接触させるかまたはそれを投与する前(例えば約1時間前、または約6時間前、または約12時間前、または約24時間前、または約48時間前、または約1週間前、または約1ヶ月前)に、対象に投与される。
【0564】
他の態様では、第2の治療剤または治療レジメンは、化学的実体と接触させるかまたはそれを投与するのとほぼ同時に対象に投与される。例えば、第2の治療剤または治療レジメンおよび化学的実体は同じ剤形中で同時に対象に与えられる。別の例として、第2の治療剤または治療レジメンおよび化学的実体は別々の剤形中で同時的に対象に与えられる。
【0565】
さらに他の態様では、化学的実体と接触させたかまたはそれを投与した後(例えば約1時間後、または約6時間後、または約12時間後、または約24時間後、または約48時間後、または約1週間後、または約1ヶ月後)に、第2の治療剤または治療レジメンが対象に投与される。
【0566】
化合物調製および生物学的アッセイ
当業者が認識しうるように、本明細書中の式の化合物を合成する方法は、当業者には自明であろう。本明細書に記載の化合物を合成する上で有用な合成化学変換ならびに保護基の方法論(保護および脱保護)は当技術分野において公知であり、R. Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers (1989); T. W. Greene and RGM. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 2d. Ed., John Wiley and Sons (1991); L. Fieser and M. Fieser, Fieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1994); およびL. Paquette, ed., Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1995)、ならびにそれらの後続の版に記載のものが例えば挙げられる。
【0567】
いくつかの態様では、本明細書に記載の化合物を調製するために有用な中間体を、以下のスキームおよび非限定的実施例のうちいずれか1つまたは複数に記載の化学反応を使用して調製することができる。
【0568】
化合物調製
スキーム1~4は、例示目的で、本明細書において提供される化合物および中間体を調製するための一般的方法を示す。個々の反応工程のより詳細な説明に関しては以下の合成例のセクションを参照されたい。当業者は、本発明の化合物を合成するために他の合成経路が使用可能であることを認識するであろう。特定の出発原料および試薬がスキームに示され、以下で説明されるが、種々の誘導体および/または反応条件を得るために他の出発原料および試薬で容易に代用することができる。さらに、以下に記載の方法により調製される多くの化合物を、当業者に周知である従来の化学反応を使用することで、本開示に照らしてさらに修飾することができる。
【0569】
スキーム1
スキーム1に関して、式(I)の化合物(I-6およびI-7として示す)を、R
1およびR
2が本明細書に規定される通りである化合物I-1、I-2、およびI-4から調製することができる。アミノピラジンI-1とカルボン酸I-2とを標準的条件下(例えばI-2を塩化アシルに変換する塩化オキサリルの存在下、またはペプチドカップリング試薬の存在下)で反応させることでアミドI-3(式中、Xはハロ、例えばブロモまたはクロロである)を得ることができる。次に、I-3とアミンI-4との間のS
NArまたは金属触媒クロスカップリング条件下での反応(例えばキサントホスおよびPd(OAc)
2を使用するBuchwald Hartwigカップリング)により化合物I-5を得ることができる。I-5中のカルボニル部分をアミノ基に縮合することで、式(I)の化合物であるI-6を得ることができる。
【0570】
あるいは、I-1とI-2のエステル(例えばアルキルエステル、例えばメチルまたはエチルエステル)との間の適切な条件下(例えばAlMe3の存在下)でのカップリングを通じてI-3を得ることもできる。
【0571】
場合によっては、I-6中のX部分を他のR3基に変換することで、別の式(I)の化合物であるI-7を得ることができる。I-6とI-7との間の変換に関する非限定的な例として、I-6とスルホンアミドとをウルマンカップリング条件下で反応させることで化合物I-8(上記スキーム1参照)を得ることができる。
【0572】
以下の出発原料をI-1の代わりに使用し、スキーム1に示す順序に供することができる。
【0573】
スキーム2
スキーム2に関して、スキーム2中の式(I)の化合物(化合物II-7~II-9として示す)を、R
1が本明細書の他の箇所に規定される通りであり、Xがハロ(例えばBr)基または擬ハロ(例えばOTf)基である、化合物II-1から調製することができる。II-1を保護アセチレン(例えばTMS-アセチレン)との薗頭カップリングまたはそれに相当する反応に供することで化合物II-2を得ることができる。続いてアルキン保護基を除去することでII-3を得ることができ、これをピラジン誘導体II-4とカップリングすることで化合物II-5を得ることができる。II-5中のアミノ基をアルキニル部分に環化することで化合物II-6を得ることができ、これをR
2が本明細書の他の箇所に規定される通りである式R
2-B(OH)
2のボロン酸、またはそのボロン酸エステルとのクロスカップリング(例えばChan-Lamカップリング条件下での)に供することで、式(I)の化合物である化合物II-7を得ることができる。さらに、化合物II-7を官能化することで、やはり式(I)の化合物である化合物II-8を得ることができる。
【0574】
II-7からII-8への変換に関する非限定的な例として、II-7と、R4が本明細書の他の箇所に規定される通りである式H2NS(O)2R4の化合物とをカップリングすることで(例えばウルマンカップリング条件下で)、化合物II-8の非限定的な例である化合物II-9を得ることができる。
【0575】
スキーム3
スキーム3に関して、式(I)の化合物(スキーム3では化合物III-5~III-7として示す)を、R
1が本明細書の他の箇所に規定される通りである化合物III-1から調製することができる。III-1とIII-2との間のカップリング(例えばAlMe
3などのルイス酸の存在下での)により化合物III-3を得ることができ、これをR
2が本明細書の他の箇所に規定される通りである式R
2NH
2の化合物とのクロスカップリングに供することで化合物III-4を得ることができる。III-4中のアミノ基をアミド部分に環化することで(例えば加熱下、P(O)Cl
3の存在下で)、式(I)の化合物であるIII-5を得ることができる。III-5を官能化することで、やはり式(I)の化合物であるIII-6を得ることができる。
【0576】
III-5からIII-6への変換に関する非限定的な例として、II-5と、R4が本明細書の他の箇所に規定される通りである式H2NS(O)2R4の化合物とをカップリングすることで(例えばウルマンカップリング条件下で)、化合物III-6の非限定的な例である化合物III-7を得ることができる。
【0577】
スキーム4
スキーム4に関して、式(I)の化合物(スキーム4では化合物IV-6~IV-8として示す)をピリダジン誘導体IV-1から調製することができる。IV-1を水酸化アンモニウムおよび臭素で順次処理することでIV-3を得ることができ、続いてIV-3とR
1CO
2H(式中、R
1は本明細書の他の箇所に規定される通りである)とのカップリングによりIV-4を得ることができる。IV-4をR
2が本明細書の他の箇所に規定される通りであるR
2NH
2とのカップリング(例えばBuchwald-Hartwigカップリング条件下での)に供することでIV-5を得ることができ、これを環化させることで(例えば加熱下および/またはマイクロ波照射下で)、式(I)の化合物であるIV-6を得ることができる。化合物IV-6を官能化することで、やはり式(I)の化合物であるIV-7を得ることができる。
【0578】
IV-6からIV-7への変換に関する非限定的な例として、IV-6と、R4が本明細書の他の箇所に規定される通りである式H2NS(O)2R4の化合物とをカップリングすることで(例えばウルマンカップリング条件下で)、化合物IV-7の非限定的な例である化合物IV-8を得ることができる。
【0579】
スキーム5
スキーム5に関して、式(I)の化合物(V-6およびV-7として示す)を、R
1およびR
2が本明細書に規定される通りである化合物V-1、V-2、およびV-4から調製することができる。アミノピラジンV-1とカルボン酸V-2とを標準的条件下で反応させることでアミドV-3(式中、Xはハロ、例えばブロモまたはクロロである)を得ることができる。次に、V-3とアミンV-4との間のS
NArまたは金属触媒クロスカップリング条件下での反応(例えばキサントホスおよびPd(OAc)
2を使用するBuchwald Hartwigカップリング)により化合物V-5を得ることができる。V-5中のカルボニル部分をアミノ基に縮合することで、式(I)の化合物であるV-6を得ることができる。
【0580】
あるいは、V-1とV-2のエステル(例えばアルキルエステル、例えばメチルまたはエチルエステル)との間の適切な条件下(例えばAlMe3の存在下)でのカップリングを通じてV-3を得ることもできる。
【0581】
場合によっては、V-6中のX部分を他のR3基に変換することで、別の式(I)の化合物であるI-7を得ることができる。V-6とV-7との間の変換に関する非限定的な例として、V-6とスルホンアミドとをウルマンカップリング条件下で反応させることで化合物V-8(上記スキーム5参照)を得ることができる。
【0582】
一般的手順
水分または空気に感受性の高い反応を、窒素またはアルゴン下、無水溶媒および試薬を使用して行った。反応の進行を、SanpontプレコーティングTLCプレート、シリカゲルGF-254、層厚0.25mmを用いて通常行われる分析用薄層クロマトグラフィー(TLC)、または液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)により確定した。
【0583】
通常、使用した分析用LC-MSシステムは、オートサンプラー付きAgilent 1260シリーズHPLCを備えた、陽イオン検出モードのエレクトロスプレーイオン化によるAgilent 6120プラットフォームからなるものとした。カラムは通常Agilent Poroshell C18、3.0x50mm、2.7μmとした。流量は0.6mL/分とし、注入量は5μLとした。UV検出は190~400nmの範囲とした。移動相は、溶媒A(水+0.1% TFA)および溶媒B(アセトニトリル+0.05% TFA)からなるものとし、溶媒A 90%の勾配が1.7分かけて溶媒B 95%に変化し、1.8分間維持された後、0.1分かけて溶媒A 90%に逆戻りし、1.4分間維持された。
【0584】
分取HPLC精製を通常は2489 UV検出器を備えたWaters 2555~2767システムにより行った。カラムはWelch C-18、21.2x150mm、5μmとした。移動相は、0.05% TFAを含む水中のアセトニトリル(5~95%)の混合物からなるものとした。流量を20mL/分に維持し、注入量を1800μLとし、UV検出器では2つのチャネル254nmおよび280nmを使用した。移動相勾配を個々の化合物に関して最適化した。
【0585】
マイクロ波照射を使用して行われる反応を通常はBiotage製のInitiatorを使用して行った。溶液の濃縮を減圧下、ロータリーエバポレーター上で行った。フラッシュクロマトグラフィーを、通常は記載されたサイズの予備充填カートリッジ中のシリカゲル(40~63mM、孔径60Å)上のBiotageフラッシュクロマトグラフィー装置(Dyax Corp.)を使用して行った。別途記載がない限り、1H NMRスペクトルをCDCl3溶液中で400MHz分光計により取得した。化学シフトを百万分率(ppm)で報告した。テトラメチルシラン(TMS)をCD3Cl溶液中で内部標準として使用し、残留CH3OHピークまたはTMSをCD3OD溶液中で内部標準として使用した。カップリング定数(J)をヘルツ(Hz)で報告した。キラル分析用クロマトグラフィーをChiralpak AS、Chiralpak AD、Chiralcel OD、Chiralcel IA、またはChiralcel OJカラム(250x4.6mm)(Daicel Chemical Industries, Ltd.)のうち1つにおいて、記載された割合のエタノールヘキサン溶液(%Et/Hex)またはイソプロパノールヘプタン溶液(%IPA/Hep)を無勾配溶媒系として用いて行った。キラル分取クロマトグラフィーをChiralpak AS、Chiralpak AD、Chiralcel OD、Ciralcel IA、またはChiralcel OJカラム(20x250mm)(Daicel Chemical Industries, Ltd.)のうち1つにおいて、キラル分析用クロマトグラフィーまたは超臨界流体(SFC)条件で同定された所望の無勾配溶媒系を用いて行った。
【0586】
略語
-C(O)CH3(Ac); 酢酸(AcOH); -OC(O)CH3(OAc); 水溶液(aq); Cbz(ベンジルオキシカルボニル); N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIEA); N;N-ジメチルホルムアミド(DMF); 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI); 酢酸エチル(EtOAc); ジエチルエーテル(エーテルまたはEt2O); 石油エーテル(PE); グラム(g); 時間(hまたはhr); 2-プロパノール(IPA); 質量スペクトル(msまたはMS); マイクロリットル(μL); ミリグラム(mg); ミリリットル(mL); ミリモル(mmol); 分(min); メチルt-ブチルエーテル(MTBE); (ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP); 保持時間(Rt); 室温(rtまたはRT); 飽和塩化ナトリウム水溶液(ブライン); トリフルオロ酢酸(TFA); テトラヒドロフラン(THF); フラッシュクロマトグラフィー(FC); 液体クロマトグラフィー(LC); 液体クロマトグラフィー質量分析(LCMSまたはLC-MS); 超臨界流体クロマトグラフィー(SFC); t-ブチルオキシカルボニル(BocまたはBOC); ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(DAST); ジクロロメタン(DCM); ジメチルアセトアミド(DMA; DMAC); ジメチルスルホキシド(DMSO); 1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(DPPP); 酢酸(HOAc); 3-クロロペルオキシ安息香酸(m-CPBA); メチル(Me); メタノール(MeOH); N-ブロモスクシンアミド(NBS); 薄層クロマトグラフィー(TLC)。
【実施例】
【0587】
合成例
以下は、市販されていないことがある、下記実施例において使用される化合物、または下記実施例において使用される化合物を代替しうる化合物の調製に関する代表的手順である。
【0588】
【0589】
実施例1
6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
および
実施例2
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
【0590】
工程A
6-エトキシピコリン酸エチル
6-ヒドロキシ-ピリジン-2-カルボン酸(25.0g、180mmol、1当量)および炭酸銀(I)(100g、360mmol、2当量)のCHCl3(400mL)懸濁液にヨウ化エチル(112.2g、720mmol、4当量)を加えた。混合物を30℃で1日間攪拌した。不溶物を濾去し、固体をCHCl3で洗浄した。濾液を減圧濃縮して標記化合物6-エトキシピコリン酸エチルを明黄色油状物として得て、これをさらに精製せずに次の工程に使用した。
LC-MS: m/z 196.0 (M+H)+
【0591】
工程B
6-エトキシピコリン酸
6-エトキシピコリン酸エチル(25g、128mmol、1当量)のEtOH(30mL)溶液に水酸化ナトリウム溶液(1mol/L、384mL、384mmol、3当量)を加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌した。反応混合物を1N HCl(水)溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、減圧濃縮して標記化合物6-エトキシピコリン酸を得た。
LC-MS: m/z 168.0 (M+H)+
【0592】
工程C
N-(3,5-ジブロモピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
6-エトキシピコリン酸(10g、59.9mmol、1当量)のDCM(100mL)溶液に0℃で塩化オキサリル(11.4g、89.8mmol、1.5当量)およびDMF(1mL)を滴下した。得られた混合物を室温で1時間攪拌した。反応溶液を濃縮して粗生成物6-エトキシピコリン酸クロリドを明黄色固体として得た。3,5-ジブロモピラジン-2-アミン(14.4g、56.9mmol、0.95当量)およびNaH(6.8g、170.7mmol、2.85当量)のDMF(100mL)懸濁液を室温で1時間攪拌した。次に粗生成物6-エトキシピコリン酸クロリドのDMF(100mL)溶液を30分かけて滴下した。添加後、混合物を室温で終夜攪拌した。混合物を飽和NH4Cl(水溶液)(100mL)で反応停止させ、DCM(3*150mL)で抽出した。抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をDCM中で再結晶して化合物N-(3,5-ジブロモピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを得た。
LC-MS: m/z 400.9, 402.9, 404.9 (M+H)+
【0593】
工程D
N-(5-ブロモ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(3,5-ジブロモピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(1.0g、2.5mmol、1当量)、2,6-ジメトキシアニリン(380mg、2.5mmol、1当量)、Pd(OAc)2(112mg、0.5mmol、0.2当量)、キサントホス(576mg、1.0mmol、0.4当量)、およびK2CO3(680mg、3.0mmol、2当量)の1.4-ジオキサン(10mL)懸濁液をN2雰囲気下、マイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。混合物をDCM(20mL)で希釈し、セライトを通じて濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 4/1)で精製して標記化合物N-(5-ブロモ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを得た。
LC-MS: m/z 474.0, 476.0 (M+H)+
【0594】
工程E
6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例1)
N-(5-ブロモ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(1.0g、2.1mmol、1当量)のAcOH(10mL)溶液をマイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。混合物を室温に冷却した。析出物を濾去し、EtOAc/PE = 1/2混合物(3*1mL)で洗浄して標記化合物を白色固体として得た。
【0595】
工程F
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(実施例2)
6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(150mg、0.33mmol)、メタンスルホンアミド(62mg、0.66mmol、2当量)、CuI(125mg、0.66mmol、2当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(94mg、0.66mmol、2当量)、およびK
2CO
3(137mg、0.99mmol、3当量)のDMF(5mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって115℃で1.5時間攪拌した。反応液を水(150mL)で洗浄した後、EtOAc(3*100mL)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 20/1~5/1で溶離)で精製して標記化合物を黄色固体として得た。
【0596】
実施例3
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-フェニルメタンスルホンアミド
一般的手順Aの工程Fに従って、実施例1から出発して、ベンジルスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0597】
実施例4
1-シクロプロピル-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
一般的手順Aの工程Fに従って、実施例1から出発して、1-シクロプロピルメタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0598】
実施例5
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ベンゼンスルホンアミド
一般的手順Aの工程Fに従って、実施例1から出発して、ベンゼンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0599】
実施例6
1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-6-(フェニルエチニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
および
実施例7
1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-6-フェネチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
【0600】
工程A
1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-6-(フェニルエチニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例6)
6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例1、100mg、0.22mmol、1当量)、エチニルベンゼン(44.5mg、0.44mmol、2当量)、Pd(PPh
3)
2Cl
2(15.3mg、0.022mmol、0.1当量)、CuI(8.3mg、0.044mmol、0.2当量)、およびEt
3N(66mg、0.66mmol、3.0当量)のDMF(5mL)懸濁液にN
2を1分間吹き込んだ後、80℃で4時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、エチルエーテル(3*100mL)で抽出した。一緒にした有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1)で精製して標記化合物を得た。
【0601】
工程B
1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-6-フェネチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例7)
1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-6-(フェニルエチニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(70mg、0.157mmol)および10% Pd/C(7mg)のEtOAc(10mL)中混合物をH
2下、室温で終夜攪拌した。反応混合物をセライトを通じて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1)で精製して標記化合物を得た。
【0602】
実施例8
N-ベンジル-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-カルボキサミド
【0603】
工程A
メチル 1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-カルボキシレート
6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(105mg、0.23mmol、1当量)をMeOHに溶解させた。次にPd(dppf)Cl2(33mg、0.046mmol、0.2当量)およびトリエチルアミン(70mg、0.69mmol、3当量)を加えた。懸濁液を脱気し、COで3回掃流した。次に反応混合物を3MPa下、90℃で終夜攪拌した。反応混合物を濾過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、PE中25% EtOAcで溶離)で精製して標記化合物メチル 1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-カルボキシレートを得た。
LC-MS: m/z 436.1 (M+H)+
【0604】
工程B
N-ベンジル-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-カルボキサミド(実施例8)
メチル 1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-カルボキシレート(32.4mg、0.074mmol、1当量)およびベンジルアミン(15mg、0.148mmol、2当量)を封管中に加え、混合物を90℃で2時間加熱した。次に反応混合物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、PE中25% EtOAcで溶離)で精製して標記化合物を得た。
【0605】
実施例9
1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-N-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-アミン
6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例1、60mg、0.1mmol、当量)およびCH
3NH
2(水溶液、40重量%、5mL)の混合物をマイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/2)で精製して標記化合物を得た。
【0606】
【0607】
工程A
tert-ブチル (1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)カルバメート
6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(500mg、1.09mmol、1当量)、BocNH2(255mg、2.18mmol、2当量)、Pd(OAc)2(49mg、0.22mmol、0.2当量)、キサントホス(252mg、0.44mmol、0.4当量)、およびCs2CO3(711mg、2.18mmol、2当量)の1.4-ジオキサン(10mL)懸濁液をN2雰囲気下、マイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。混合物をセライトを通じて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 2/1)で精製して標記化合物tert-ブチル (1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)カルバメートを得た。
LC-MS: m/z 493.2 (M+H)+
【0608】
工程B
1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-アミン(実施例10)
tert-ブチル (1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)カルバメート(350mg、0.71mmol、1当量)およびHClのジオキサン(4mol/L、20mL)中混合物を0℃で。次に混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(100% EtOAc)で精製して実施例10を得た。
【0609】
実施例11
N,N-ジベンジル-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-アミン
実施例10の化合物(50mg、0.13mmol、1当量)およびNaH(10.2mg、0.26mmol、2当量)のDMF(5mL)中混合物を0℃で30分間攪拌した。ブロモメチルベンゼン(24mg、0.14mmol、1.1当量)を加え、混合物を室温で終夜攪拌した。反応混合物を水(30mL)で希釈し、エチルエーテル(3*50mL)で抽出した。一緒にした有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1)で精製して標記化合物を得た。
【0610】
実施例12
1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-N,N-ジメチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-アミン
実施例10の化合物(50mg、0.13mmol、1当量)およびNaH(15.3mg、0.38mmol、3当量)のDMF(5mL)中混合物を0℃で30分間攪拌した。ヨードメタン(54.3mg、0.38mmol、3当量)を加え、混合物を室温で終夜攪拌した。反応混合物を水(30mL)で希釈し、エチルエーテル(3*50mL)で抽出した。一緒にした有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 3/7)で精製して所望の生成物を得た。
【0611】
実施例13
N-ベンジル-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-アミン
十分に攪拌された1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-アミン(実施例10、60mg、0.15mmol、1当量)の1,2-ジクロロエタン(20mL)中赤色懸濁液にベンジルアルデヒド(65mg、0.61mmol、4当量)を加え、反応フラスコを氷浴に浸漬した。次にAcOH(37mg、0.61mmol、4当量)を加えた後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(130mg、0.61mmol、4当量)を小分けして15分かけて加えた。得られた懸濁液を50℃にゆっくりと昇温させ、終夜攪拌した。反応液を0℃で攪拌しながら飽和NaHCO
3(20mL)をゆっくりと加えることで反応停止させた。二相性混合物を30分間攪拌し、DCM(3*25mL)で抽出した。一緒にした有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1)で精製して所望の生成物を得た。
【0612】
実施例14
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-2-フェニルアセトアミド
1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-アミン(実施例10、50mg、0.13mmol、1当量)およびNaH(15.3mg、0.38mmol、3当量)のDMF(5mL)中混合物を0℃で30分間攪拌した。2-フェニルアセチルクロリド(21mg、0.13mmol、1当量)を加え、混合物を室温で終夜攪拌した。反応混合物を水(30mL)で希釈し、エチルエーテル(3*50mL)で抽出した。一緒にした有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 3/7)で精製して所望の生成物を得た。
【0613】
実施例15
5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
および
実施例16
1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-アミン
【0614】
工程A
N-(3-ブロモ-6-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
6-エトキシピコリン酸エチル(500mg、2.56mmol、1当量)および3-ブロモ-6-クロロピラジン-2-アミン(530mg、2.56mmol、1当量)のトルエン中混合物を0℃に冷却し、AlMe
3を滴下した。次に混合物を100℃で16時間攪拌した。混合物をNH
4Cl溶液で反応停止させ、EtOAc(3*20mL)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 10/1)で精製して標記化合物N-(3-ブロモ-6-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを得た。
【0615】
工程B
N-(6-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(3-ブロモ-6-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(500mg、1.4mmol、1当量)、2,6-ジメトキシアニリン(430mg、2.8mmol、2当量)、キサントホス(162mg、0.28mmol、2当量)、Pd
2(dba)
3(128mg、0.14mmol、0.1当量)、カリウム2-メチルプロパン-2-オレート(297mg、2.8mmol、2当量)のトルエン(10mL)中混合物をN
2雰囲気下、110℃で16時間攪拌した。混合物を濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 10/1)で精製して標記化合物N-(6-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを得た。
【0616】
工程C
5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例15)
N-(6-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(280mg、0.56mmol、1当量)のAcOH(20mL)溶液をMW下、120℃で1時間攪拌した。混合物を減圧濃縮した。残渣をエーテルで洗浄し、濾過し、乾燥させて所望の生成物を得た。
【0617】
工程D
tert-ブチル (1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)カルバメート
5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(80mg、0.19mmol、1当量)、カルバミン酸tert-ブチル(46mg、0.38mmol、2当量)、キサントホス(22mg、0.038mmol、0.2当量)、Pd
2(dba)
3(17mg、0.019mmol、0.1当量)、カリウム2-メチルプロパン-2-オレート(43mg、0.38mmol、2当量)のトルエン(5mL)中混合物をN
2雰囲気下、110℃で16時間攪拌した。混合物を濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 3/1)で精製して標記化合物tert-ブチル (1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)カルバメートを得た。
【0618】
工程E
1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-アミン(実施例16)
tert-ブチル (1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)カルバメート(30mg、0.06mmol、1当量)のHCl/MeOH(4mol/L、10mL)溶液を室温で6時間攪拌した。混合物を減圧濃縮し、残渣をエーテルで洗浄して所望の生成物を得た。
【0619】
実施例17
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)-2-フェニルアセトアミド
5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例15、60mg、0.15mmol、1当量)、2-フェニルアセトアミド(19.7mg、0.15mmol、1当量)、キサントホス(17mg、0.03mmol、0.2当量)、Pd
2(dba)
3(13mg、0.015mmol、0.1当量)、Cs
2CO
3(95mg、0.3mmol、2当量)のジオキサン(5mL)中混合物をN
2雰囲気下、110℃で16時間攪拌した。混合物を濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 3/1)で精製して標記化合物を得た。
【0620】
実施例18
1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
【0621】
工程A
6-エトキシピコリン酸エチル
6-ヒドロキシピコリン酸(12g、86.33mmol)のDCM(250ml)溶液にAg2CO3(48g、174mmol)を加えた後、EtI(27.6ml、345.32mmol)を滴下した。混合物を25℃で12時間攪拌し、濾過した。濾液を減圧濃縮して6-エトキシピコリン酸エチルを灰色油状物として得て、これをさらに精製せずに次の工程に使用した。
LC-MS: m/z 196.3 (M+H)+
【0622】
工程B
(6-エトキシピリジン-2-イル)メタノール
6-エトキシピコリン酸エチル(5.8g、29.7mmol)のTHF(60ml)溶液に0℃でLiAlH4(15ml、1M THF溶液)を滴下した。反応混合物を25℃で3時間攪拌し、H2O/EAで反応停止させた。収集した有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して(6-エトキシピリジン-2-イル)メタノールを得た。
LC-MS: m/z 154.3 (M+H)+
【0623】
工程C
6-エトキシピコリンアルデヒド
(6-エトキシピリジン-2-イル)メタノール(3g、19.61mmol)の1,4-ジオキサン(30ml)溶液にMnO2(12g、137.25mmol)を加え、反応混合物を3時間還流させた。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して6-エトキシピコリンアルデヒドを得た。
LC-MS: m/z 152.3 (M+H)+
【0624】
工程D
3-クロロ-N-(2,6-ジメトキシフェニル)ピラジン-2-アミン
2,3-ジクロロピラジン(0.918g、6mmol)のTHF(15mL)溶液に0℃でKHMDS(1N TMF溶液、6mL、6mmol)をゆっくりと加え、混合物を0℃で15分間攪拌した後、0℃で3-5(0.74g、5mmol)のTHF(5mL)溶液を滴下した。濃緑色混合物を室温で3時間攪拌し、氷水(40mL)に注ぎ、EA(10mL*3)で抽出した。一緒にした有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィー(PE:EA=97:3~66:34)で精製して3-クロロ-N-(2,6-ジメトキシフェニル)ピラジン-2-アミンを得た。
【0625】
工程E
N-(2,6-ジメトキシフェニル)テトラゾロ[1,5-a]ピラジン-8-アミン
3-クロロ-N-(2,6-ジメトキシフェニル)ピラジン-2-アミン(0.14g、0.53mmol)およびNaN3(86mg、1.32mmol)のDMSO(3mL)中混合物を130℃で18時間攪拌した。溶液を氷水10mLに注ぎ、EAで抽出した。有機層を乾燥させ、蒸発させて濃赤色油状物を得て、これを精製せずに次の工程に使用した。
LC-MS: m/z 273.1 (M+H)+
【0626】
工程F
N-(2,6-ジメトキシフェニル)テトラゾロ[1,5-a]ピラジン-8-アミン
粗生成物N-(2,6-ジメトキシフェニル)テトラゾロ[1,5-a]ピラジン-8-アミン(143.7mg、0.53mmol)の濃HCl水溶液(3mL)中溶液にSnCl2.H2O(1.19g、5.3mmol)を加え、混合物を115℃で2時間攪拌した。室温に冷却後、混合物にK2CO3を加えてpH=8~9に調整し、濾過した。濾液をEAで抽出し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、減圧濃縮して残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィー(PE:EA=97:3~66:34)で精製してN-(2,6-ジメトキシフェニル)テトラゾロ[1,5-a]ピラジン-8-アミンを得た。
LC-MS: m/z 247.1 (M+H)+
【0627】
工程G
1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
N-(2,6-ジメトキシフェニル)テトラゾロ[1,5-a]ピラジン-8-アミン(70mg、0.285mmol)および6-エトキシピコリンアルデヒド(43mg、0.285mmol)のAcOH(1mL)中混合物をMW下、110℃で10分間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンを得た。
LC-MS: m/z 378.2 (M+H)+
【0628】
実施例19
N-(5-(2,6-ジメトキシフェニル)-6-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5H-ピロロ[2,3-b]ピラジン-3-イル)メタンスルホンアミド
【0629】
工程A
2-ブロモ-6-エトキシピリジン
2,6-ジブロモピリジン(20g、84mmol、1当量)のEtOH(200mL)溶液にナトリウムエタノラート(22.9g、336mmol、4当量)を加えた。混合物を還流温度で3日間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣に水(300mL)を加え、混合物をDCM(2*300mL)で抽出した。一緒にした有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(100% PE)で精製して標記化合物を得た。
LC-MS: m/z 202.0, 204.0 (M+H)+
【0630】
工程B
2-エトキシ-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピリジン
2-ブロモ-6-エトキシピリジン(13.0g、64mmol、1当量)、エチニルトリメチルシラン(10.11g、103mmol、1.6当量)、Pd(PPh3)2Cl2(1.13g、1.6mmol、0.025当量)、およびCuI(610mg、3.2mmol、0.05当量)のEt3N(230mL)懸濁液をN2雰囲気下、85℃で2.5時間攪拌した。混合物をセライトを通じて濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(100% PE)で精製して標記化合物6-クロロ-3-((6-エトキシピリジン-2-イル)エチニル)ピラジン-2-アミンを得た。
LC-MS: m/z 220.3 (M+H)+
【0631】
工程C
2-エトキシ-6-エチニルピリジン
2-エトキシ-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピリジン(11g、50.2mmol、1当量)のTHF(100mL)溶液にTBAF(50mL、50.2mmol、1当量)を加えた。得られた混合物を室温で16時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 100/1)で精製して標記化合物2-エトキシ-6-エチニルピリジンを得た。
LC-MS: m/z 148.1 (M+H)+
【0632】
工程D
6-クロロ-3-((6-エトキシピリジン-2-イル)エチニル)ピラジン-2-アミン
2-エトキシ-6-エチニルピリジン(2.0g、13.6mmol、1当量)、3-ブロモ-6-クロロピラジン-2-アミン(2.8g、13.6mmol、1当量)、Pd(PPh3)2Cl2(238mg、0.34mmol、0.03当量)、およびCuI(129mg、0.68mmol、0.06当量)のEt3N(80mL)懸濁液をN2雰囲気下、85℃で2時間攪拌した。混合物をEtOAc(120mL)で希釈し、セライトを通じて濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 6/1)で精製して標記化合物6-クロロ-3-((6-エトキシピリジン-2-イル)エチニル)ピラジン-2-アミンを得た。
LC-MS: m/z 275.1 (M+H)+
【0633】
工程E
3-クロロ-6-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5H-ピロロ[2,3-b]ピラジン
6-クロロ-3-((6-エトキシピリジン-2-イル)エチニル)ピラジン-2-アミン(2.3g、8.4mmol、1当量)のTHF(50mL)溶液に0℃でNaH(0.5g、12.6mmol、1.5当量)を加えた。混合物を室温で1時間攪拌した後、60℃に終夜加熱した。混合物をH2O 0.5mLで反応停止させた後、減圧下で濃縮乾固させて残渣を得て、これをフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 5/1)で精製して標記化合物3-クロロ-6-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5H-ピロロ[2,3-b]ピラジンを得た。
LC-MS: m/z 275.1 (M+H)+
【0634】
工程F
3-クロロ-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-6-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5H-ピロロ[2,3-b]ピラジン
3-クロロ-6-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5H-ピロロ[2,3-b]ピラジン(1g、3.65mmol、1.0当量)、(2,6-ジメトキシフェニル)ボロン酸(1.3g、7.3mmol、2当量)、Cu(OAc)2(1.3g、7.3mmol、2当量)、乾燥ピリジン(865mg、11mmol、3当量)、および4Åモレキュラーシーブの乾燥DCE(10mL)懸濁液をO2雰囲気下、25℃で30時間攪拌した。反応液をDCM(50mL)で希釈し、セライトを通じて濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 5/1)で精製して標記化合物3-クロロ-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-6-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5H-ピロロ[2,3-b]ピラジンを得た。
LC-MS: m/z 411.1 (M+H)+
【0635】
工程G
N-(5-(2,6-ジメトキシフェニル)-6-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5H-ピロロ[2,3-b]ピラジン-3-イル)メタンスルホンアミド
3-クロロ-5-(2,6-ジメトキシフェニル)-6-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5H-ピロロ[2,3-b]ピラジン(30mg、0.07mmol、1.0当量)、メタンスルホンアミド(28mg、0.28mmol、4当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(22mg、0.14mmol、2当量)、CuI(29mg、0.14mmol、2当量)、およびK
2CO
3(30mg、0.22mmol、3当量)のDMF(2mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって115℃で2時間攪拌した。反応混合物をH
2O(20mL)に注ぎ、EtOAc(3*20mL)で抽出した。抽出物を水(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1)で精製して標記化合物N-(5-(2,6-ジメトキシフェニル)-6-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5H-ピロロ[2,3-b]ピラジン-3-イル)メタンスルホンアミドを得た。
【0636】
実施例20
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-イル)メタンスルホンアミド
【0637】
工程A
N-(5-ブロモ-3-ヨードピリジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
5-ブロモ-3-ヨードピリジン-2-アミン化合物(2g、6.7mmol、1.1当量)のトルエン(50mL)溶液に室温でAl(Me)3(1.6mol/Lトルエン溶液、7.6mL、12.2mmol、2当量)を滴下した。混合物を50℃で30分間攪拌した後、6-エトキシピコリン酸エチル(1.19g、6.1mmol、1当量)を加え、混合物を110℃で2時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で反応停止させた後、EtOAc(3*50mL)で抽出した。一緒にした有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をPE/EtOAc(20/1~5/1)で溶離するフラッシュクロマトグラフィーで精製して標記化合物N-(5-ブロモ-3-ヨードピリジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを得た。
LC-MS: m/z 447.9, 449.9 (M+H)+
【0638】
工程B
N-(5-ブロモ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピリジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(5-ブロモ-3-ヨードピリジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(200mg、0.45mmol、1当量)、2,6-ジメトキシアニリン(68mg、0.45mmol、1当量)、Pd2(dba)3(82mg、0.09mmol、0.1当量)、キサントホス(208mg、0.36mmol、0.8当量)、およびCs2CO3(292mg、0.87mmol、2当量)の1.4-ジオキサン(50mL)懸濁液をN2雰囲気下、マイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。混合物を水(30mL)で希釈した後、EtOAc(3*20mL)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を分取TLC(PE/EtOAc = 5/1)で精製して標記化合物N-(5-ブロモ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピリジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを得た。
LC-MS: m/z 473.0, 475.0 (M+H)+
【0639】
工程C
6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン
N-(5-ブロモ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(100mg、0.21mmol、1当量)のAcOH(10mL)溶液にPOCl3 1滴を加えた。混合物をマイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。混合物を室温に冷却し、蒸発させ、残渣を分取TLC(PE/EtOAc = 1/1)で精製して標記化合物6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジンを得た。
LC-MS: m/z 455.0, 457.0 (M+H)+
【0640】
工程D
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-イル)メタンスルホンアミド
6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(40mg、0.09mmol、1当量)、メタンスルホンアミド(17mg、0.18mmol、2当量)、CuI(34mg、0.18mmol、2当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(25mg、0.18mmol、2当量)、およびK
2CO
3(37mg、0.27mmol、3当量)のDMF(5mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって115℃で1.5時間攪拌した。反応液を水(15mL)で希釈し、EtOAc(3*50mL)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を分取TLC(PE/EtOAc = 1/2)で精製して標記化合物N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-6-イル)メタンスルホンアミドを得た。
【0641】
実施例21
N-(5-(2,6-ジメトキシフェニル)-6-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)メタンスルホンアミド
【0642】
工程A
6-クロロピリダジン-3-アミン
PTFE被覆加圧反応器中で3,6-ジクロロピリダジン(10g、67mmol、1当量)の25%アンモニア水(50mL)中懸濁液を120℃で約12時間加熱した。室温に冷却した時点で、得られた結晶性固体を濾取し、水で洗浄し、乾燥させて標記化合物6-クロロピリダジン-3-アミンを得た。
LC-MS: m/z 130.0 (M+H)+
【0643】
工程B
4-ブロモ-6-クロロピリダジン-3-アミン
6-クロロピリダジン-3-アミン(6.2g、48mmol、1当量)のメタノール(200mL)溶液にNaHCO3(8.1g、96mmol、2当量)を加えた。混合物を室温で30分間攪拌した後、臭素(11.5g、72mmol、1.5当量)を滴下した。次に反応混合物をさらに16時間攪拌し、減圧濃縮して残渣を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中40パーセントEtOAcで溶離)で精製して標記化合物4-ブロモ-6-クロロピリダジン-3-アミンを得た。
LC-MS: m/z 207.9, 209.9 (M+H)+
【0644】
工程C
N-(4-ブロモ-6-クロロピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミド
6-エトキシピコリン酸(2.3g、13.9mmol、1.2当量)および塩化オキサリル(2.2g、17.4mmol、1.5当量)のDCM(50mL)溶液に0℃でDMF(0.1mL)を加えた。得られた混合物を室温で1時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮して6-エトキシピコリノイルクロリドを得て、これを直接使用した。4-ブロモ-6-クロロピリダジン-3-アミン(2.4g、11.6mmol、1当量)のDMF(50mL)溶液に室温でNaH(1.4g、34.8mmol、3当量)を加えた。混合物を室温で1時間攪拌した後、6-エトキシピコリノイルクロリドのDMF(50mL)溶液を加えた。混合物を室温で終夜攪拌した。反応混合物を塩化アンモニウム溶液(水溶液、100mL)で反応停止させ、DCM(3*150mL)で抽出した。一緒にした有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をDCM中で再結晶して標記化合物N-(4-ブロモ-6-クロロピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミドを得た。
LC-MS: m/z 356.9, 358.9 (M+H)+
【0645】
工程D
N-(6-クロロ-4-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(4-ブロモ-6-クロロピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミド(500mg、1.4mmol、1当量)、2,6-ジメトキシアニリン(214mg、1.4mmol、1当量)、Pd(OAc)2(63mg、0.28mmol、0.2当量)、キサントホス(324mg、0.56mmol、0.4当量)、およびK2CO3(386mg、2.8mmol、2.0当量)の1.4-ジオキサン(10mL)懸濁液をN2雰囲気下、マイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。混合物をセライトを通じて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 100/1)で精製して所望の生成物N-(6-クロロ-4-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミドを得た。
LC-MS: m/z 430.1 (M+H)+
【0646】
工程E
クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジン
N-(6-クロロ-4-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミド(110mg、0.25mmol)のAcOH(10mL)溶液をマイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。反応溶液を室温に冷却した後、明黄色析出物を濾去し、EtOAc/PE = 1/2(2*0.5 mL)ですすいで標記化合物クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジンを得た。
【0647】
工程E
N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)メタンスルホンアミド
クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジン(48mg、0.12mmol、1当量)、メタンスルホンアミド(22mg、0.23mmol、2当量)、CuI(44mg、0.23mmol、2当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(33mg、0.23mmol、2当量)、およびK
2CO
3(48mg、0.23mmol、3当量)のDMF(2mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって130℃で1.5時間攪拌した。反応溶液を水(150mL)で希釈し、EtOAc(3*100mL)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 100/1で溶離)で精製して標記化合物を黄色固体(30mg、収率55%)として得た。
【0648】
【0649】
工程A
N-(3-ブロモ-5-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
3-ブロモ-5-クロロピラジン-2-アミン(14.1g、67.6mmol、1.0当量)およびトルエン(60mL)の混合物にAlMe
3(2mol/L、51mL、102mmol、1.5当量)を加え、得られた混合物を55℃で30分間攪拌した。6-エトキシピコリン酸エチル(14.5g、74.4mmol、1.1当量)を加え、混合物を110℃で1.5時間攪拌した。混合物を1N HCl(102mL、102mmol、1.5当量)で反応停止させ、DCM(3*500mL)で抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をDCM中で再スラリー化して標記化合物N-(3-ブロモ-5-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを明黄色固体(12g、収率50%)として得た。
LC-MS: m/z 356.9, 358.9 (M+H)
+
【0650】
工程B
N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(3-ブロモ-5-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(1g、2.8mmol、1.0当量)、2,6-ジメトキシアニリン(475mg、3.4mmol、1.1当量)、Pd(OAc)
2(126mg、0.56mmol、0.2当量)、キサントホス(650mg、1.12mmol、0.4当量)、およびK
2CO
3(772mg、5.6mmol、2.0当量)の1.4-ジオキサン(15mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。混合物をセライトを通じて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(100% DCM)で精製して所望の生成物N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを黄色固体(6.3g、収率52%)として得た。
LC-MS: m/z 430.1 (M+H)
+
【0651】
工程C
6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(2.0g、4.66mmol)のAcOH(10mL)溶液をマイクロ波照射によって130℃で2時間攪拌した。混合物を室温に冷却し、析出物を濾去し、EtOAc/PE = 1/2で洗浄して標記化合物6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンを明黄色固体(1.6g、収率83%)として得た。
LC-MS: m/z 412.1 (M+H)
+
【0652】
工程D
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(実施例2)
6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(1g、2.43mmol)、メタンスルホンアミド(462mg、4.87mmol、3.0当量)、CuI(924mg、4.87mmol、3.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(691mg、4.87mmol、3.0当量)、およびK
2CO
3(1,006mg、7.29mmol、3当量)のDMF(10mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって130℃で1.5時間攪拌した。混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、セライトを通じて濾過した。濾液をK
2CO
3水溶液(2mol/L、50mL)上に注ぎ、15分間攪拌した。次に水相を分離し、EtOAc(2*30mL)で洗浄した。水相をギ酸でpH = 4に調整し、DCM(3*100mL)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をDCM/MeOH = 20/1~10/1で溶離するフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して標記化合物N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(実施例2)を黄色固体(800mg、収率70%)として得た。
【0653】
実施例22
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)シクロプロパンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、シクロプロパンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(22mg、収率37%)。
【0654】
実施例23
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ピリジン-2-スルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、ピリジン-2-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(30mg、収率23%)。
【0655】
実施例24
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ピリジン-3-スルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、ピリジン-3-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(58mg、収率54%)。
【0656】
実施例25
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ピリジン-4-スルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、ピリジン-4-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(45mg、収率57%)。
【0657】
実施例26
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(ピリジン-3-イル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、ピリジン-3-イルメタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(24mg、収率25%)。
【0658】
実施例27
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(ピリジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、ピリジン-2-イルメタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(30mg、収率37%)。
【0659】
【0660】
工程A
ピリミジン-2-イルメタノール
メチル ピリミジン-2-カルボキシレート(25g、181mmol、1.0当量)のMeOH(500mL)溶液に0℃でNaBH
4(8.2g、217mmol、1.2当量)を加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌した。反応混合物をH
2O(10mL)で反応停止させ、減圧濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1)で精製して標記化合物ピリミジン-2-イルメタノールを黄色油状物(16g、収率80%)として得た。
LC-MS: m/z 111.0 (M+H)
+
【0661】
工程B
2-((ピリミジン-2-イルメチル)チオ)ベンゾ[d]チアゾール
ピリミジン-2-イルメタノール(16.6g、151mmol、1.0当量)、ベンゾ[d]チアゾール-2-チオール(30g、181mmol、1.2当量)、およびPPh
3(47.4g、181mmol、1.2当量)のTHF(500mL)溶液に0℃でDEAD(36.6g、181mmol、1.2当量)を加えた。混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物をHCl-ジオキサンで反応停止させ、白色析出物を濾去した。次に固体を1N Na
2CO
3水溶液(100mL)に溶解させ、EtOAc(3*200mL)で抽出した。一緒にした有機相を減圧濃縮して標記化合物2-((ピリミジン-2-イルメチル)チオ)ベンゾ[d]チアゾールを粗黄色固体(27g、収率77%)として得た。
LC-MS: m/z 260.0 (M+H)
+
【0662】
工程C
2-((ピリミジン-2-イルメチル)スルホニル)ベンゾ[d]チアゾール
2-((ピリミジン-2-イルメチル)チオ)ベンゾ[d]チアゾール(27g、104mmol、1.0当量)のDCM(500mL)溶液にm-CPBA(51g、249mmol、2.4当量)を加えた。混合物を室温で16時間攪拌し、1N Na
2SO
3水溶液で反応停止させた。有機相を分離し、飽和Na
2CO
3で洗浄し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 5/1)で精製して標記化合物2-((ピリミジン-2-イルメチル)スルホニル)ベンゾ[d]チアゾールを白色固体(17g、収率80%)として得た。
LC-MS: m/z 292.0 (M+H)
+
【0663】
工程D
ピリミジン-2-イルメタンスルホンアミド
2-((ピリミジン-2-イルメチル)スルホニル)ベンゾ[d]チアゾール(500mg、1.7mmol、1.0当量)のMeOH(10mL)溶液にK
2CO
3(1.2g、8.5mmol、5.0当量)を加えた。混合物を室温で10分間攪拌した後、NH
2OSO
3H(250mg、2.0mmol、1.2当量)のH
2O(1mL)溶液を加えた。混合物を室温で15分間攪拌し、別のNH
2OSO
3H(250mg、2.0mmol、1.2当量)のH
2O(1mL)溶液を加えた。得られた混合物を室温で60時間攪拌した。混合物を蒸発させ、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 50/1)で精製して標記化合物ピリミジン-2-イルメタンスルホンアミドを白色固体(100mg、収率34%)として得た。
【0664】
実施例28
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(ピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、ピリミジン-2-イルメタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(27mg、収率34%)。
【0665】
2-シクロプロピルエタンスルホンアミド
ピリミジン-2-イルメタンスルホンアミドの調製法に従って、工程Aにおいて2-シクロプロピルエタノールを使用して標記化合物を調製した。
LC-MS: m/z 150.2 (M+H)
+
【0666】
実施例29
2-シクロプロピル-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)エタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例1)から出発して、2-シクロプロピルエタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(50mg、収率47%)。
【0667】
オキセタン-3-スルホンアミド
ピリミジン-2-イルメタンスルホンアミドの調製法に従って、工程Aにおいてオキセタン-3-オールを使用して標記化合物を調製した。
【0668】
実施例30
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)オキセタン-3-スルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、オキセタン-3-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(36.3mg、収率35%)。
【0669】
【0670】
工程A
2-(シクロブチルチオ)ピリミジン
PPh
3(4.37g、16.7mmol、1.2当量)のTHF(30mL)溶液にN
2雰囲気下、0℃でDIAD(3.37g、16.7mmol、1.2当量)を滴下した。混合物を0℃で10分間攪拌した後、ピリミジン-2-チオール(1.867g、16.7mmol、1.2当量)およびシクロブタノール(1.0g、13.9mmol、1.0当量)のTHF(10mL)中混合物を加えた。得られた混合物を0℃で10分間、室温で1時間攪拌した。反応溶液を濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 6/1)で精製して所望の2-(シクロブチルチオ)ピリミジンを黄色油状物(2.0g、収率87%)として得た。
LC-MS: m/z 167.0 (M+H)
+
【0671】
工程B
2-(シクロブチルスルホニル)ピリミジン
m-CPBA(5.7g、33.1mmol、3当量)のDCM(80mL)溶液に2-(シクロブチルチオ)ピリミジン(1.83g、11.0mmol、1.0当量)を加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。飽和Na
2S
2O
3水溶液(20mL)を加え、混合物を室温で30分間攪拌した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1)で精製して標記化合物2-(シクロブチルスルホニル)ピリミジンを黄色固体(1.7g、収率78%)として得た。
LC-MS: m/z 199.0 (M+H)
+
【0672】
工程C
シクロブタンスルホンアミド
2-(シクロブチルスルホニル)ピリミジン(1.75g、8.84mmol、1.0当量)のMeOH(40mL)溶液にNaOMe(5.4mol/L、1.64mL、1.0当量)を加えた。反応混合物を0℃で30分間攪拌した後、NaOAc(906mg、11.05mmol、1.25当量)およびHOSO
3NH
2(1.25g、11.05mmol、1.25当量)の水(5mL)溶液を加えた。得られた混合物を室温で16時間攪拌した。反応懸濁液を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1)で精製して標記化合物シクロブタンスルホンアミドを白色固体(300mg、収率25%)として得た。
LC-MS: m/z 136.0 (M+H)
+
【0673】
実施例31
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)シクロブタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、シクロブタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(85mg、収率64%)。
【0674】
実施例32
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-N-メチルメタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例1)から出発して、N-メチルメタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(40mg、収率75%)。
【0675】
trans-3-(ベンジルオキシ)シクロブタン-1-スルホンアミド
シクロブタンスルホンアミドの調製法に従って、工程Aにおいてcis-3-(ベンジルオキシ)シクロブタノールを使用して標記化合物を調製した。
【0676】
【0677】
trans-3-(ベンジルオキシ)-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)シクロブタン-1-スルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、trans-3-(ベンジルオキシ)シクロブタン-1-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(460mg、収率48%)。
【0678】
実施例33
cis-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-3-ヒドロキシシクロブタン-1-スルホンアミド
trans-3-(ベンジルオキシ)-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)シクロブタン-1-スルホンアミド(200mg、0.324mmol、1.0当量)のDCM(16mL)中混合物にN
2雰囲気下、0℃でトリフルオロメタンスルホン酸(1mL)および無水トリフルオロメタンスルホン酸(0.5mL)を加えた。得られた混合物をN
2雰囲気下、0℃で15分間攪拌した。次にNaHCO
3水溶液(3mol/L)を加えて混合物をpH = 6に調整し、混合物中にDCM(60mL)を加えた。一緒にした有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 20/1~10/1で溶離)で精製して標記化合物を褐色固体(50mg、収率29%)として得た。
【0679】
工程B
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-3-オキソシクロブタン-1-スルホンアミド
cis-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-3-ヒドロキシシクロブタン-1-スルホンアミド(実施例33、60mg、0.114mmol、1.0当量)のDCM(2mL)溶液を0℃に冷却し、デス-マーチンペルヨージナン(193mg、0.456mmol、4当量)を加えた。混合物を室温で終夜攪拌した。混合物をNa
2SO
3(水溶液)、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を分取TLCで精製してN-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-3-オキソシクロブタン-1-スルホンアミドを明黄色固体(50mg、収率83%)として得た。
LC-MS: m/z 525.2 (M+H)
+
【0680】
実施例34
trans-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-3-ヒドロキシシクロブタン-1-スルホンアミド
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-3-オキソシクロブタン-1-スルホンアミド(50mg、0.095mmol、1.0当量)のMeOH(1mL)溶液を0℃に冷却し、NaBH
4(7.2mg、0.191mmol、3.0当量)を加えた。混合物を室温に昇温させ、2時間攪拌した。その後、H
2O(1mL)を加え、混合物をDCMで3回抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、濃縮し、分取TLCで精製して標記化合物を白色固体(22mg、収率44%)として得た。
【0681】
ピリミジン-5-イルメタンスルホンアミド
シクロブタンスルホンアミドの調製法に従って、工程Aにおいてピリミジン-5-イルメタノールを使用して標記化合物を調製した。
【0682】
実施例35
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(ピリミジン-5-イル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、ピリミジン-5-イルメタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0683】
【0684】
工程A
テトラヒドロ-2H-ピラン-4-スルホンアミド
テトラヒドロ-2H-ピラン-4-スルホニルクロリド(300mg、1.6mmol、1.6当量)のアセトン(5mL)溶液にNH
4OH水溶液(34重量%、10mL、140mmol、88当量)を加えた。混合物を室温で終夜攪拌した後、濃縮乾固させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/EtOAc = 2/1)で精製して標記化合物テトラヒドロ-2H-ピラン-4-スルホンアミドを白色固体(150mg、収率56%)として得た。
LC-MS: m/z 166.2 (M+H)
+
【0685】
実施例36
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-スルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(25mg、収率32%)。
【0686】
モルホリン-4-スルホンアミド
テトラヒドロ-2H-ピラン-4-スルホンアミドの調製法に従って、モルホリン-4-スルホニルクロリドを使用して標記化合物を調製した。
【0687】
実施例37
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)モルホリン-4-スルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例1)から出発して、モルホリン-4-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(39mg、収率65%)。
【0688】
ベンジル 4-(スルファモイルメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
テトラヒドロ-2H-ピラン-4-スルホンアミドの調製法に従って、ベンジル 4-((クロロスルホニル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレートを使用して標記化合物を調製した(350mg、収率56%)。
LC-MS: m/z 313.1 (M+H)
+。
【0689】
ベンジル-4-((N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)スルファモイル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
方法Cの工程Dに従って、N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、ベンジル 4-(スルファモイルメチル)ピペリジン-1-カルボキシレートを使用して標記化合物を調製した(210mg、収率45%)。
LC-MS: m/z 688.2 (M+H)
+
【0690】
実施例38
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(ピペリジン-4-イル)メタンスルホンアミド
ベンジル-4-((N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)スルファモイル)メチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(55g、0.08mmol、1.0当量)および濃HCl(1mL)のEtOH(4mL)溶液を90℃で8時間還流させた。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 10/1)で精製して標記化合物を黄色固体(40mg、収率90%)として得た。
【0691】
4-オキソシクロヘキサン-1-スルホンアミド
テトラヒドロ-2H-ピラン-4-スルホンアミドの調製法に従って、4-オキソシクロヘキサン-1-スルホニルクロリドを使用して標記化合物を調製した(150mg、収率56%)。
LC-MS: m/z 178.0 (M+H)
+
【0692】
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-4-オキソシクロヘキサン-1-スルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、4-オキソシクロヘキサン-1-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(140mg、収率69%)。
LC-MS: m/z 553.2 (M+H)
+
【0693】
実施例39
trans-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-4-ヒドロキシシクロヘキサン-1-スルホンアミド
実施例40
cis-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-4-ヒドロキシシクロヘキサン-1-スルホンアミド
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-4-オキソシクロヘキサン-1-スルホンアミド(135mg、0.244mmol、1.0当量)のMeOH(10mL)溶液にNaBH
4(18.6mg、0.49mmol、3.0当量)を加えた。混合物を0℃で30分間、室温で3時間攪拌した。反応溶液を1N HCl(25mL)で反応停止させ、DCM(3*25mL)で抽出した。一緒にした有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を分取TLC(DCM/MeOH = 10/1)で精製して実施例39(50mg、収率37%)および実施例40(12mg、収率9%)を白色固体として得た。
実施例39:
実施例40:
【0694】
【0695】
工程A
ピリミジン-2-スルホニルクロリド
2-メルカプトピリミジン(1.1g、10mmol)のCH
2Cl
2(60mL)および1N HCl(55.0mL、55.0mmol)溶液に-20℃で次亜塩素酸ナトリウム(30.9mL、60.0mmol)を急速に攪拌しながら滴下した。添加が完了した後、混合物を-20℃で15分間攪拌した。有機層を分離し、次の工程に直接使用した。
【0696】
工程B
ピリミジン-2-スルホンアミド
NH
4OH(水溶液、34%、60mL)に0℃でピリミジン-2-スルホニルクロリドのCH
2Cl
2(60mL)溶液を加え、混合物を室温にゆっくりと昇温させ、1時間攪拌した。混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/MeOH = 20/1)で精製して標記化合物ピリミジン-2-スルホンアミドを明黄色固体(350mg、1.98mmol、2工程で収率20%)として得た。
LC-MS: m/z 160.0 (M+H)
+
【0697】
実施例41
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ピリミジン-2-スルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例1)から出発して、ピリミジン-2-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(55mg、収率70%)。
【0698】
【0699】
工程A
4-ヒドロキシピペリジン-1-スルホンアミド
ピペリジン-4-オール(1.0g、10mmol、1.0当量)および硫酸ジアミド(960mg、10mmol、1.0当量)のジオキサン(20mL)中混合物を120℃で16時間攪拌した。蒸発後、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 10/1で溶離)で精製して標記化合物4-ヒドロキシピペリジン-1-スルホンアミドを白色固体(1.09g、収率61%)として得た。
【0700】
実施例42
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-スルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、4-ヒドロキシピペリジン-1-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(34.5mg、収率31%)。
【0701】
【0702】
実施例43
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例15)から出発して、メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(26mg、収率23%)。
【0703】
実施例44
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例15)から出発して、2-シクロプロピルエタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(30mg、収率16%)。
【0704】
実施例45
1-シクロプロピル-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例15)から出発して、シクロプロピルメタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(20mg、収率32%)。
【0705】
【0706】
実施例46
1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-N-(4-メトキシベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-アミン
5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例15、100mg、0.24mmol、1.0当量)、PMBNH
2(67mg、0.48mmol、2.0当量)、キサントホス(29mg、0.048mmol、0.2当量)、Pd
2(dba)
3(23mg、0.024mmol、0.1当量)、
tBuOK(55mg、0.48mmol、2.0当量)のトルエン(5mL)中混合物をN
2雰囲気下、110℃で16時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 10/1~1/1)で精製して標記化合物を黄色固体(30mg、収率24%)として得た。
【0707】
【0708】
工程A
N-(5-クロロ-3-((2-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(3-ブロモ-5-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(100mg、0.28mmol、1.0当量)、2-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)アニリン(53.5mg、0.28mmol、1.0当量)、Pd
2(dba)
3(102mg、0.11mmol、0.4当量)、キサントホス(130mg、0.22mmol、0.8当量)、およびK
2CO
3(77mg、0.56mmol、2.0当量)の1.4-ジオキサン(2mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって130℃で2時間攪拌した。混合物をセライトを通じて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/PE = 1/6で溶離)で精製して標記化合物N-(5-クロロ-3-((2-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを黄色固体(2mg、収率2%)として、また、副生成物2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1-(2-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-オール(実施例47、22mg、収率18%)を得た。
LC-MS: m/z 468.1 (M+H)
+
【0709】
実施例47
2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1-(2-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-オール
【0710】
工程B
6-クロロ-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1-(2-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
N-(5-クロロ-3-((2-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)フェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(35mg、0.075mmol)のAcOH(2mL)溶液をマイクロ波照射によって130℃で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣を分取TLCで精製して標記化合物6-クロロ-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1-(2-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンを黄色固体(25mg、収率74%)として得た。
LC-MS: m/z 450.0 (M+H)
+
【0711】
実施例48
N-(2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1-(2-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
6-クロロ-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1-(2-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(25mg、0.056mmol)、メタンスルホンアミド(11mg、0.112mmol、2当量)、CuI(21mg、0.112mmol、2当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(16mg、0.112mmol、2当量)、およびK
2CO
3(23mg、0.167mmol、3当量)のDMF(2mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって130℃で2時間攪拌した。混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、セライトを通じて濾過した。濾液をK
2CO
3水溶液(2mol/L、50mL)に注ぎ、15分間攪拌した。次に水相を分離し、EtOAc(2*30mL)で洗浄した。水相を1N HClでpH = 3に調整し、DCM(3*100mL)で抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 20/1~10/1で溶離)で精製して標記化合物を白色固体(10mg、収率35%)として得た。
【0712】
実施例49
N-(2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1-(3-メトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
方法Eに従って、工程Aにおいて3-メトキシピリジン-2-アミンを使用して標記化合物を調製した。
【0713】
実施例50
N-(ベンジルスルホニル)-4-(2-フルオロ-6-メトキシフェニル)-5-(6-メトキシピリジン-2-イル)-4H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド
方法Eに従って、工程Aにおいて2-フルオロ-6-メトキシアニリンを使用して標記化合物を調製した。
【0714】
【0715】
工程A
N-(3,5-ジブロモピラジン-2-イル)-6-メトキシピコリンアミド
3,5-ジブロモピラジン-2-アミン(13.6g、54mmol、1.3当量)のTHF溶液にアルゴン雰囲気下、室温でAlMe
3(1.6mol/L、34mL、54mmol、1.3当量)を滴下した。混合物を室温で0.5時間攪拌した。次に3,5-ジブロモピラジン-2-アミン(6.8g、41mmol、1.0当量)を1回で加えた。混合物を60℃で1.5時間攪拌し、1N HCl(水溶液)で反応停止させ、酢酸エチルで3回抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して標記化合物N-(3,5-ジブロモピラジン-2-イル)-6-メトキシピコリンアミドを黄色固体(14g、収率88.1%)として得た。
LC-MS: m/z 386.8, 388.8, 390.8 (M+H)
+
【0716】
工程B
N-(5-ブロモ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-メトキシピコリンアミド
N-(3,5-ジブロモピラジン-2-イル)-6-メトキシピコリンアミド(600mg、1.54mmol、1.0当量)、2,6-ジメトキシアニリン(236mg、1.54mmol、1.0当量)、Pd(OAc)
2(70mg、0.31mmol、0.2当量)、キサントホス(358mg、0.62mmol、0.4当量)、およびK
2CO
3(440mg、3.1mmol、2.0当量)の1.4-ジオキサン(10mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。混合物をセライトを通じて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 4/1)で精製して所望の生成物N-(5-ブロモ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-メトキシピコリンアミド(70mg、収率10%)を得た。
LC-MS: m/z 459.9, 461.9 (M+H)
+
【0717】
工程C
6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
N-(5-ブロモ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-メトキシピコリンアミド(700mg、1.53mmol)のAcOH(10mL)溶液をマイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製して所望の生成物6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンを明黄色固体(475mg、70%)として得た。
LC-MS: m/z 442.3, 444.3 (M+H)
+
【0718】
実施例51
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-メトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
方法Fに従って、工程Dにおいてメタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(72mg、収率78%)。
【0719】
実施例52
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-メトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ピリジン-2-スルホンアミド
方法Fに従って、工程Dにおいてピリジン-2-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(34mg、収率33%)。
【0720】
実施例53
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-メトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ピリミジン-2-スルホンアミド
方法Fに従って、工程Dにおいてピリジン-2-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(15mg、収率29%)。
【0721】
【0722】
工程A
6-フルオロピコリン酸メチル
6-フルオロピコリン酸(10.0g、71mmol、1.0当量)および炭酸銀(I)(19.5g、71mmol、1.0当量)のCHCl
3(100mL)懸濁液にヨウ化メチル(20g、142mmol、3.0当量)を加えた。懸濁液を30℃で1日間攪拌した。不溶物を濾去し、濾過ケークをCHCl
3で洗浄した。濾液を減圧濃縮して標記化合物を明黄色固体(9.0g、収率82%)として得た。この物質をさらに精製せずに次の工程に使用した。
LC-MS: m/z 156.0 (M+H)
+
【0723】
工程B
6-シクロプロポキシピコリン酸
シクロプロパノール(1.5g、25.8mmol、3.0当量)のジオキサン(20mL)中混合物に0℃でNaH(1032mg、25.8mmol、3.0当量)を加え、混合物を0℃で30分間攪拌した。次に6-フルオロピコリン酸メチル(2.0g、12.9mmol、1.0当量)を加え、混合物を25℃で2時間攪拌した。反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液で反応停止させた。混合物をEtOAcで3回洗浄した。水相を濃塩酸で酸性化し、DCM(3*30mL)で抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して6-シクロプロポキシピコリン酸を白色固体(600mg、収率13%)として得た。
LC-MS: m/z 180.0 (M+H)
+
【0724】
工程C
6-シクロプロポキシピコリン酸メチル
6-シクロプロポキシピコリン酸(590mg、3.29mmol、1.0当量)および炭酸銀(I)(1091mg、3.95mmol、1.2当量)のCHCl
3(10ml)懸濁液にヨウ化メチル(0.41ml、6.59mmol、3.0当量)を加えた。懸濁液を30℃で4時間攪拌した。不溶物を濾去し、濾過ケークをCHCl
3で洗浄した。濾液を濃縮して標記化合物6-シクロプロポキシピコリン酸メチルを明黄色油状物(600mg、収率94%)として得た。この物質をさらに精製せずに次の工程に使用した。
LC-MS: m/z 194.0 (M+H)
+
【0725】
工程D
N-(3-ブロモ-5-クロロピラジン-2-イル)-6-シクロプロポキシピコリンアミド
3-ブロモ-5-クロロピラジン-2-アミン(644mg、3.1mmol、1.0当量)およびトルエン(10mL)の混合物にAlMe
3(1.6mol/Lトルエン溶液、4mL、6.2mmol、2.0当量)を加えた。混合物を50℃で30分間攪拌した後、6-シクロプロポキシピコリン酸メチル(600mg、3.1mmol、1.0当量)を加えた。混合物を110℃で1時間攪拌し、1N HCl水溶液で反応停止させた。混合物をDCMで3回抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(100% DCM)で精製して標記化合物N-(3-ブロモ-5-クロロピラジン-2-イル)-6-シクロプロポキシピコリンアミド(500mg、収率44%)を得た。
LC-MS: m/z 369.0, 371.0 (M+H)
+
【0726】
工程E
N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-シクロプロポキシピコリンアミド
N-(3-ブロモ-5-クロロピラジン-2-イル)-6-シクロプロポキシピコリンアミド(500mg、1.36mmol、1.0当量)、2,6-ジメトキシアニリン(229mg、1.49mmol、1.1当量)、Pd(OAc)
2(61mg、0.27mmol、0.2当量)、キサントホス(315mg、0.54mmol、0.4当量)、およびK
2CO
3(375mg、2.72mmol、2.0当量)の1.4-ジオキサン(3mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって125℃で2時間攪拌した。混合物をセライトを通じて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(100% DCM)で精製して標記化合物N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-シクロプロポキシピコリンアミドを黄色固体(247mg、収率41%)として得た。
LC-MS: m/z 442.1 (M+H)
+
【0727】
工程F
6-クロロ-2-(6-シクロプロポキシピリジン-2-イル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-シクロプロポキシピコリンアミド(247mg、0.56mmol、1.0当量)のAcOH(2mL)溶液をマイクロ波照射によって130℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、析出物を濾去し、EA/PE = 1/2の溶媒混合物で洗浄して標記化合物6-クロロ-2-(6-シクロプロポキシピリジン-2-イル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンを明黄色固体(170mg、収率72%)として得た。
LC-MS: m/z 424.1 (M+H)
+
【0728】
実施例54
N-(2-(6-シクロプロポキシピリジン-2-イル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
6-クロロ-2-(6-シクロプロポキシピリジン-2-イル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(80mg、0.19mmol、1.0当量)、メタンスルホンアミド(36.1mg、0.38mmol、2.0当量)、CuI(72mg、0.38mmol、2.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(54mg、0.38mmol、2.0当量)、およびK
2CO
3(78mg、0.57mmol、3.0当量)のDMF(3mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、セライトを通じて濾過した。濾液を水(50mL)に注いだ。混合物を1N HClでpH = 4に調整し、EA(3*100mL)で抽出した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 20/1で溶離)で精製して標記化合物を白色固体(55mg、収率60%)として得た。
【0729】
【0730】
工程A
6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピコリン酸
6-ブロモピコリン酸メチル(4.3g、20mmol、1.0当量)、エチル 2-オキソシクロヘキサン-1-カルボキシレート(680mg、4mmol、0.2当量)、CuI(380mg、2mmol、0.1当量)、およびCs
2CO
3(9.1g、28mmol、1.4当量)の2,2,2-トリフルオロエタン-1-オール中混合物(14.0g、280mmol、14当量)を窒素雰囲気下、78℃で20時間加熱した。反応混合物を20℃に冷却し、水(200mL)に注ぎ、混合物を1N HCl(水溶液)でpH = 5に調整し、DCM(3*20mL)で抽出した。一緒にした有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して標記化合物6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピコリン酸を黄色固体(3.3g、収率74%)として得た。
LC-MS: m/z 222.0 (M+H)
+
【0731】
工程B
6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピコリン酸メチル
6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピコリン酸(2.2g、10mmol、1.0当量)のメタノール(20mL)溶液にH
2SO
4(濃)2滴を加えた。混合物を20℃で20時間攪拌し、H
2O(100mL)で希釈し、DCM(3*20mL)で抽出した。一緒にした有機相を無水亜硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EA = 20/1)で精製して標記化合物6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピコリン酸メチルを無色油状物(2.1g、収率88%)として得た。
LC-MS: m/z 236.1 (M+H)
+
【0732】
実施例55
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-(トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
方法Gに従って、工程Dにおいて6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピコリン酸メチルを使用して標記化合物を調製した(15mg、収率10%)。
【0733】
【0734】
工程A
6-(トリフルオロメトキシ)ピコリン酸メチル
2-クロロ-6-(トリフルオロメトキシ)ピリジン(5.0g、25.3mmol、1.0当量)のMeOH(120mL)溶液にPd(dppf)Cl
2(930mg、1.27mmol、0.05当量)を加えた。混合物を水素雰囲気(50Psi)下、100℃で48時間攪拌した。反応混合物を20℃に冷却し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EA = 10/1)で精製して標記化合物6-(トリフルオロメトキシ)ピコリン酸メチルを黄色油状物(3.85g、収率68%)として得た。
LC-MS: m/z 222.0 (M+H)
+
【0735】
実施例56
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-(トリフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
方法Gに従って、工程Dにおいて6-(トリフルオロメトキシ)ピコリン酸メチルを使用して標記化合物を調製した(30mg、収率15%)。
【0736】
実施例57
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(エトキシメチル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ベンゼンスルホンアミド
方法Gに従って、工程Dにおいて2-エトキシ酢酸エチルを、工程Gにおいてベンゼンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(39mg、収率29%)。
【0737】
【0738】
工程A
6-ブロモ-N
2
-(ペンタン-3-イル)ピラジン-2,3-ジアミン
3,5-ジブロモピラジン-2-アミン(1.0g、3.98mmol、1.0当量)のペンタン-3-アミン(10mL)懸濁液をマイクロ波照射によって150℃で1時間攪拌した。混合物を水(15mL)で希釈し、EtOAc(3*50mL)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 20/1~5/1で溶離)で精製して標記化合物6-ブロモ-N
2-(ペンタン-3-イル)ピラジン-2,3-ジアミンを明黄色固体(0.9g、収率88%)として得た。LC-MS: m/z 259.1, 261.1 (M+H)
+
【0739】
工程B
N-(5-ブロモ-3-(ペンタン-3-イルアミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
6-ブロモ-N
2-(ペンタン-3-イル)ピラジン-2,3-ジアミン(900mg、3.5mmol、1.1当量)のトルエン(20mL)溶液に室温でAl(Me)
3(1.6mol/Lトルエン溶液、10mL、15.9mmol、5当量)を滴下した。混合物を50℃で30分間攪拌した後、6-エトキシピコリン酸エチル(686mg、3.2mmol、1.0当量)を加え、混合物を110℃で2時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で反応停止させた後、EtOAc(3*50mL)で抽出した。一緒にした有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 20/1~5/1で溶離)で精製して標記化合物N-(5-ブロモ-3-(ペンタン-3-イルアミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを明黄色固体(0.65g、収率46%)として得た。LC-MS: m/z 408.1, 410.1 (M+H)
+
【0740】
工程C
6-ブロモ-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1-(ペンタン-3-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
N-(5-ブロモ-3-(ペンタン-3-イルアミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(650mg、1.6mmol、1.0当量)のAcOH(10mL)溶液にPOCl
3 1滴を加えた。混合物をマイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。混合物を室温に冷却し、蒸発させ、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 20/1~5/1で溶離)で精製して標記化合物6-ブロモ-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1-(ペンタン-3-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンを明黄色固体(450mg、収率72%)として得た。
LC-MS: m/z 390.1, 392.1 (M+H)
+
【0741】
実施例58
N-(2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1-(ペンタン-3-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
6-ブロモ-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1-(ペンタン-3-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(50mg、0.13mmol、1.0当量)、メタンスルホンアミド(24mg、0.26mmol、3.0当量)、CuI(49mg、0.26mmol、3.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(37mg、0.26mmol、3.0当量)、およびK
2CO
3(53mg、0.39mmol、3当量)のDMF(5mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって115℃で1.5時間攪拌した。混合物を水(15mL)で希釈し、EtOAc(3*50mL)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を分取TLC(PE/EtOAc = 1/2)で精製して標記化合物N-(2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1-(ペンタン-3-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミドを明黄色固体(40mg、収率76%)として得た。
【0742】
実施例59
N-(2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1-イソプロピル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
方法Hに従って、工程Aにおいてプロパン-2-アミンを使用して標記化合物を調製した。
【0743】
【0744】
工程A
3-ヒドロキシ-3-メチルブチル 4-メチルベンゼンスルホネート
3-メチルブタン-1,3-ジオール(20.8g、200mmol、1.0当量)のピリジン(40mL)溶液に0℃でTsCl(39.6g、208mmol、1.0当量)を加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物を飽和NH
4Clで中和し、DCM(3*100mL)で抽出した。抽出物を減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EA = 1/1)で精製して標記化合物3-ヒドロキシ-3-メチルブチル 4-メチルベンゼンスルホネートを黄色油状物(45g、収率90%)として得た。
LC-MS: m/z 259.0 (M+H)
+
【0745】
工程B
4-ヨード-2-メチルブタン-2-オール
3-ヒドロキシ-3-メチルブチル 4-メチルベンゼンスルホネート(6g、23.2mmol、1.0当量)のアセトン(100mL)溶液にNaI(8.7g、58mmol、2.5当量)を加えた。反応混合物を60℃で2時間攪拌し、減圧濃縮した。残渣をEtOAcで希釈し、水およびブラインで洗浄した。有機相を減圧濃縮して標記粗化合物4-ヨード-2-メチルブタン-2-オールを褐色油状物(3.6g、収率72%)として得た。
LC-MS: m/z 215.0 (M+H)
+
【0746】
工程C
4-(ベンゾ[d]チアゾール-2-イルチオ)-2-メチルブタン-2-オール
4-ヨード-2-メチルブタン-2-オール(3.6g、11.8mmol、1.0当量)およびベンゾ[d]チアゾール-2-チオール(3.4g、20.2mmol、1.2当量)のTHF(85mL)溶液にEt
3N(3.4g、33.6mmol、2.0当量)を加えた。得られた混合物を85℃で16時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EA = 10/1)で精製して標記化合物4-(ベンゾ[d]チアゾール-2-イルチオ)-2-メチルブタン-2-オールを黄色固体(3.5g、収率83%)として得た。
LC-MS: m/z 254.0 (M+H)
+
【0747】
工程D
4-(ベンゾ[d]チアゾール-2-イルスルホニル)-2-メチルブタン-2-オール
4-(ベンゾ[d]チアゾール-2-イルチオ)-2-メチルブタン-2-オール(3.3g、13mmol、1.0当量)のDCM(80mL)懸濁液にm-CPBA(5.8g、28.7mmol、2.2当量)を加えた。得られた混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物をNa
2SO
3(水溶液)、飽和NaHCO
3(水溶液)、およびブラインで順次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 2/1)で精製して標記化合物4-(ベンゾ[d]チアゾール-2-イルスルホニル)-2-メチルブタン-2-オールを白色固体(3.5g、収率88%)として得た。
LC-MS: m/z 286.0 (M+H)
+
【0748】
工程E
2-((3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ブチル)スルホニル)ベンゾ[d]チアゾール
4-(ベンゾ[d]チアゾール-2-イルスルホニル)-2-メチルブタン-2-オール(0.5g、1.75mmol、1.0当量)のDCM(15mL)溶液に0℃でDHP(0.2g、2.28mmol、1.3当量)およびPPTS(50mg)を加えた。混合物を室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 7/1)で精製して標記化合物2-((3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ブチル)スルホニル)ベンゾ[d]チアゾールを白色固体(0.6g、収率94%)として得た。
LC-MS: m/z 370.1 (M+H)
+
【0749】
工程F
3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ブタン-1-スルホンアミド
2-((3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ブチル)スルホニル)ベンゾ[d]チアゾール(550mg、1.5mmol、1.0当量)のMeOH(15mL)懸濁液にK
2CO
3(1.0g、7.5mmol、5.0当量)を加えた。混合物を25℃で2時間攪拌した後、NH
2OSO
3H(250mg、2.3mmol、1.5当量)を加えた。次に混合物を室温で16時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1)で精製して標記化合物3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ブタン-1-スルホンアミドを無色油状物(210mg、収率59%)として得た。
LC-MS: m/z 252.1 (M+H)
+
【0750】
工程G
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ブタン-1-スルホンアミド
6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(100mg、0.22mmol、1.0当量)、3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ブタン-1-スルホンアミド(100mg、0.22mmol、2.0当量)、(1R,2R)-N
1,N
2-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(62mg、0.44mmol、3.0当量)、CuI(84mg、0.44mmol、3.0当量)、およびK
2CO
3(91mg、0.66mmol、3当量)のDMF(4mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって115℃で2時間攪拌した。反応液をH
2O(20mL)に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水およびブラインで洗浄し、無水MgSO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1)で精製して標記化合物N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ブタン-1-スルホンアミドを黄色油状物(100mg、収率73%)として得た。
LC-MS: m/z 627.3 (M+H)
+
【0751】
実施例60
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-3-ヒドロキシ-3-メチルブタン-1-スルホンアミド
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ブタン-1-スルホンアミド(100mg、0.16mmol、1.0当量)のMeOH(4mL)懸濁液にHCl(濃、0.3mL)を加え、得られた混合物を室温で10分間攪拌した。混合物を蒸発させ、EtOAcで希釈した後、NaHCO
3(水溶液)で洗浄した。有機相を減圧濃縮し、残渣を分取TLC(DCM/MeOH = 20/1)で精製して標記化合物N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-3-ヒドロキシ-3-メチルブタン-1-スルホンアミドを黄色固体(35mg、収率40%)として得た。
【0752】
【0753】
工程A
メチル 1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロパンカルボキシレート
メチル 1-ヒドロキシシクロプロパンカルボキシレート(5g、43.1mmol、1.0当量)をDCM(40mL)に溶解させた。次にDHP(3.8g、45.2mmol、1.05当量)およびPPTS(1.1g、4.3mmol、0.1当量)を加えた。混合物を室温で3時間攪拌した。その後、DCMを除去し、残渣にEt
2Oおよびブラインを加えた。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 20/1)で精製して標記化合物メチル 1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロパンカルボキシレートを無色油状物(7.66g、収率93%)として得た。
LC-MS: m/z 201.1 (M+H)
+
【0754】
工程B
(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メタノール
メチル 1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロパンカルボキシレート(7.66g、38.3mmol、1.0当量)のTHF(30mL)溶液を0℃に冷却した。次にLiAlH
4(1mol/L THF溶液、76.6mL、76.6mmol、3.0当量)を滴下した。0℃で0.5時間攪拌後、反応混合物をEt
2Oで希釈し、H
2O(3mL)を滴下して反応停止させた。その後、4N NaOH(水溶液3mL)を加え、続いてH
2O(3*3 mL)を加えた。得られた懸濁液を濾過し、濾過ケークをEtOAcで3回洗浄した。濾液の有機層を分離し、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 3/1)で精製して標記化合物(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メタノールを無色油状物(5.8g、収率88%)として得た。
LC-MS: m/z 172.2 (M+H)
+
【0755】
工程C
2-(((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メチル)チオ)ベンゾ[d]チアゾール
(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メタノール(2g、11.6mmol、1.0当量)、ベンゾ[d]チアゾール-2-チオール(2.24g、14.5mmol、1.25当量)、およびPPh
3(3.8g、14.5mmol、1.25当量)を無水THF(12mL)に溶解させた。溶液を-78℃に冷却し、DIAD(2.93g、14.5mmol、1.25当量)を滴下した。混合物を室温で終夜攪拌した。その後、混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製して標記化合物2-(((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メチル)チオ)ベンゾ[d]チアゾールを明黄色固体(3.03g、収率81%)として得た。
LC-MS: m/z 322.1 (M+H)
+
【0756】
工程D
1-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルスルホニル)メチル)シクロプロパノール
2-(((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メチル)チオ)ベンゾ[d]チアゾール(3.03g、9.4mmol、1.0当量)をDCM(10mL)に溶解させ、m-CPBA(3.57g、20.7mmol、2.2当量)を加えた。溶液を室温で終夜攪拌した。反応混合物をNa
2SO
3(水溶液)、飽和NaHCO
3(水溶液)、およびブラインで順次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製して標記化合物1-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルスルホニル)メチル)シクロプロパノールを無色油状物(1.4g、収率55%)として得た。
LC-MS: m/z 270.0 (M+H)
+
【0757】
工程E
2-(((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メチル)スルホニル)ベンゾ[d]チアゾール
1-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルスルホニル)メチル)シクロプロパノール(1.4g、5.20mmol、1.0当量)をDCM(2mL)に溶解させた。次にDHP(492mg、5.72mmol、1.1当量)およびPPTS(261mg、1.04mmol、0.2当量)を加えた。混合物を室温で終夜攪拌した。次にDCMを除去し、残渣にEt
2Oおよびブラインを加えた。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 10/1)で精製して2-(((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メチル)スルホニル)ベンゾ[d]チアゾールを白色固体(839mg、収率45%)として得た。LC-MS: m/z 354.1 (M+H)
+
【0758】
工程F
(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メタンスルホンアミド
2-(((1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メチル)スルホニル)ベンゾ[d]チアゾール(839mg、2.37mmol、1.0当量)をMeOH(4mL)に溶解させ、K
2CO
3(492mg、3.56mmol、1.5当量)を加えた。混合物を室温で1.5時間攪拌した。その後、別のK
2CO
3(982mg、7.11mmol、3当量)およびNH
2OSO
3(401mg、3.56mmol、1.5当量)を加えた。反応混合物を室温で終夜攪拌した。次にMeOHを除去し、残渣をH
2Oに溶解させた。混合物をEtOAcで3回抽出した。有機層を一緒にし、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 2/1)で精製して(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メタンスルホンアミドを無色油状物(210mg、収率38%)として得た。
【0759】
工程G
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メタンスルホンアミド
6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(69mg、0.15mmol、0.5当量)、(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メタンスルホンアミド(71mg、0.30mmol、1.0当量)、CuI(57mg、0.30mmol、1.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(43mg、0.30mmol、1.0当量)、およびK
2CO
3(68mg、0.45mmol、1.5当量)のDMF(1mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって115℃で2時間攪拌した。混合物を水(5mL)で希釈し、EtOAcで3回抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 4/1)で精製してN-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メタンスルホンアミドを黄色固体(40mg、収率44%)として得た。
LC-MS: m/z 611.2 (M+H)
+
【0760】
実施例61
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(1-ヒドロキシシクロプロピル)メタンスルホンアミド
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メタンスルホンアミド(45mg、0.074mmol、1.0当量)をDCM(1mL)に溶解させ、PPTS(19mg、0.037mmol、0.5当量)を加えた。混合物を室温で終夜攪拌した。混合物を濃縮し、逆相フラッシュクロマトグラフィーで精製して標記化合物を白色固体(30mg、収率77%)として得た。
【0761】
【0762】
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)-1-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例15)から出発して、(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(121mg、収率66%)。
LC-MS: m/z 611.0 (M+H)
+
【0763】
実施例62
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)-1-(1-ヒドロキシシクロプロピル)メタンスルホンアミド
実施例61の調製法と同じアプローチに従って標記化合物を調製した(22mg、収率28%)。
【0764】
【0765】
工程A
N-(2-ブロモ-6-クロロピリジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミド
2-ブロモ-6-クロロピリジン-3-アミン(2g、10mmol、1.0当量)のトルエン(30mL)溶液に0℃でトリメチルアルミニウム(2mol/Lトルエン溶液、7.5mL、15mmol、1.5当量)を加えた。混合物を80℃で1時間攪拌した後、6-エトキシピコリン酸エチル(2g、10mmol、1.0当量)を加えた。得られた混合物を90℃で16時間攪拌した。混合物を4N HCl(水溶液)で反応停止させ、DCM(3*80mL)で抽出した。抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をMeOHで洗浄して標記化合物N-(2-ブロモ-6-クロロピリジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミドを黄色固体(2.3g、収率67%)として得た。
LC-MS: m/z 355.0, 357.0 (M+H)
+
【0766】
工程B
N-(6-クロロ-2-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピリジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(2-ブロモ-6-クロロピリジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミド(1.2g、3.4mmol、1.0当量)、2,6-ジメトキシアニリン(516mg、3.4mmol、1.0当量)、Pd
2(dba)
3(616mg、0.7mmol、0.2当量)、キサントホス(578mg、1.4mmol、0.4当量)、およびK
2CO
3(1.4g、10mmol、3当量)の1.4-ジオキサン(15mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって100℃で2時間攪拌した。混合物をDCM(20mL)で希釈し、セライトを通じて濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 5/1)で精製して標記化合物N-(6-クロロ-2-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピリジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミドを白色固体(1g、収率69%)として得た。
LC-MS: m/z 429.1 (M+H)
+
【0767】
工程C
5-クロロ-3-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン
N-(6-クロロ-2-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピリジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミド(0.3g、0.7mmol、1.0当量)のAcOH(10mL)溶液にPOCl
3 1滴(触媒)を加えた。混合物をマイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した後、室温に冷却した。析出物を濾去し、EtOAc/PE = 1/2の混合物で洗浄して標記化合物5-クロロ-3-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジンを白色固体(60mg、収率20%)として得た。
LC-MS: m/z 411 (M+H)
+
【0768】
実施例63
N-(3-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-5-イル)メタンスルホンアミド
5-クロロ-3-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン(70mg、0.17mmol、1.0当量)、メタンスルホンアミド(32mg、0.34mmol、3.0当量)、CuI(65mg、0.34mmol、3.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(48mg、0.34mmol、3.0当量)、およびK
2CO
3(70mg、0.51mmol、3当量)のDMF(3mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって120℃で10時間攪拌した。混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、セライトを通じて濾過した。濾液を水(150mL)に注いだ後、EtOAc(2*100mL)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 20/1で溶離)で精製して標記化合物N-(3-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-5-イル)メタンスルホンアミドを白色固体(30mg、収率30%)として得た。
【0769】
【0770】
工程A
N-(3,5-ジブロモ-6-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
3,5-ジブロモ-6-クロロピラジン-2-アミン(2g、6.97mmol、1.0当量)のトルエン(50mL)溶液にN
2雰囲気下、0℃でAl(Me)
3(2mol/Lトルエン溶液、5.2mL、10.4mmol、1.5当量)を滴下した。混合物を0℃で30分間、50℃で30分間攪拌した後、6-エトキシピコリン酸エチル(1.36g、6.97mmol、1.0当量)を加えた。混合物を50℃で3時間攪拌した。反応混合物を1N HCl(100mL)で反応停止させた後、DCM(2*50mL)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣にMeOH(50mL)を加えた。析出物を濾去して標記化合物N-(3,5-ジブロモ-6-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを黄色固体(2.3g、収率76%)として得た。
LC-MS: m/z 434.9, 436.9, 438.9 (M+H)
+
【0771】
工程B
N-(5-ブロモ-6-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(3,5-ジブロモ-6-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(1.0g、2.3mmol、1.0当量)、2,6-ジメトキシアニリン(351mg、2.3mmol、1.0当量)、Pd
2(dba)
3(420mg、0.46mmol、0.2当量)、キサントホス(530mg、0.52mmol、0.4当量)、およびK
2CO
3(632mg、4.6mmol、3.0当量)の1.4-ジオキサン(15mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって100℃で2時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮乾固させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 10/1~5/1で溶離)で精製して標記化合物N-(5-ブロモ-6-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを黄色固体(480mg、収率41%)として得た。LC-MS: m/z 508.0, 510.0 (M+H)
+
【0772】
工程C
6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
N-(5-ブロモ-6-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド アミド(400mg、0.78mmol、1.0当量)のAcOH(10mL)溶液をマイクロ波照射によって110℃で4時間攪拌した。混合物を室温に冷却し、析出物を濾去して標記化合物6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンを黄色固体(220mg、収率57%)として得た。
LC-MS: m/z 490.0, 492.0 (M+H)
+
【0773】
実施例64
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(200mg、0.41mmol、1.0当量)、メタンスルホンアミド(38mg、0.41mmol、1.0当量)、CuI(155mg、0.82mmol、3.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(116mg、0.82mmol、3.0当量)、およびK
2CO
3(168mg、1.2mmol、3当量)のDMF(10mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって60℃で1時間攪拌した。混合物を1N HCl(20mL)で希釈し、EtOAc(2*50mL)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して標記化合物を黄色固体(120mg、収率59%)として得た。
【0774】
【0775】
工程A
2-アミノ-6-アリルピラジン
6-ブロモピラジン-2-アミン(1.0g、5.7mmol、1.0当量)、2-アリル-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(1.9g、11.5mmol、3.0当量)、Pd(dppf)Cl
2・CH
2Cl
2(470mg、0.57mmol、0.1当量)、およびK
2CO
3(2.37g、1.72mmol、0.06当量)のTHF/H
2O(15mL/1.5mL)懸濁液をN
2雰囲気下、100℃で終夜攪拌した。反応混合物をH
2O(20mL)上に注ぎ、EtOAc(3*20mL)で抽出した。抽出物を水(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 6/1~2/1で溶離)で精製して標記化合物2-アミノ-6-アリルピラジンを黄色固体(570mg、収率74%)として得た。LC-MS: m/z 136.2 (M+H)
+
【0776】
工程B
2-(ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-6-アリルピラジン
2-アミノ-6-アリルピラジン(1g、7.4mmol、1.0当量)のTHF(30mL)溶液に0℃でDMAP(181mg、1.48mmol、0.2当量)、およびBoc
2O(6.5g、29.6mmol、4.0当量)を加えた。得られた混合物を室温で3時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 40/1で溶離)で精製して標記化合物2-(ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-6-アリルピラジンを白色固体(1.6g、収率64%)として得た。LC-MS: m/z 336.4 (M+H)
+
【0777】
工程C
2-アミノ-6-(シクロプロピルメチル)ピラジン
Et
2Zn(9mL、17.9mmol、10.0当量)のDCM(100mL)溶液にN
2圧下、0℃でCH
2I
2(4.8g、17.9mmol、10.0当量)を加えた。得られた混合物をN
2圧下、0℃で20分間攪拌した後、2-(ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-6-アリルピラジン(600mg、1.79mmol、1.0当量)を加えた。混合物をN
2圧下、室温で1時間攪拌した。反応混合物をNH
4Cl水溶液(50mL)上に注ぎ、EtOAc(2*50mL)で抽出した。抽出物を無水MgSO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 10/1~2/1)で精製して標記化合物2-アミノ-6-(シクロプロピルメチル)ピラジンを白色固体(120mg、収率23%)として得た。
LC-MS: m/z 150.2 (M+H)
+
【0778】
工程D
2-アミノ-3,5-ジブロモ-6-(シクロプロピルメチル)ピラジン
2-アミノ-6-(シクロプロピルメチル)ピラジン(230mg、1.5mmol、1.0当量)のTHF(10mL)溶液にN
2圧下、0℃でNBS(1.1g、6.17mmol、4.0当量)を加えた。混合物を室温で3時間攪拌した。混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 40/1~20/1で溶離)で精製して標記2-アミノ-3,5-ジブロモ-6-(シクロプロピルメチル)ピラジンを黄色油状物(240mg、収率49%)として得た。
LC-MS: m/z 305.9, 307.9, 309.9 (M+H)
+
【0779】
工程E
N-(3,5-ジブロモ-6-(シクロプロピルメチル)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
3,5-ジブロモ-6-(シクロプロピルメチル)ピラジン-2-アミン(240mg、0.78mmol、1.0当量)のトルエン(5mL)溶液にN
2雰囲気下、0℃でAl(Me)
3(2mol/Lトルエン溶液、0.6mL、1.17mmol、1.5当量)を滴下した。混合物を0℃で20分間、50℃で30分間攪拌した後、6-エトキシピコリン酸エチル(230mg、1.17mmol、1.5当量)を加えた。得られた混合物を50℃で4時間攪拌した。反応混合物を1N HCl(10mL)で反応停止させた後、DCM(2*30mL)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 20/1で溶離)で精製して標記化合物N-(3,5-ジブロモ-6-(シクロプロピルメチル)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを白色固体(320mg、収率89%)として得た。
LC-MS: m/z 455.0, 457.0, 459.0 (M+H)
+
【0780】
工程F
N-(5-ブロモ-6-(シクロプロピルメチル)-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(3,5-ジブロモ-6-(シクロプロピルメチル)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(120mg、0.26mmol、1.0当量)、2,6-ジメトキシアニリン(40mg、0.26mmol、1.0当量)、Pd
2(dba)
3(48mg、0.053mmol、0.2当量)、キサントホス(61mg、0.11mmol、0.4当量)、およびK
2CO
3(73mg、0.53mmol、3.0当量)の1.4-ジオキサン(4mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって100℃で2時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮乾固させた。残渣を分取TLC(PE/EtOAc = 15/1)で精製して標記化合物N-(5-ブロモ-6-(シクロプロピルメチル)-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを黄色油状物(55mg、収率40%)として得た。
LC-MS: m/z 528.1, 530.1 (M+H)
+
【0781】
工程G
6-ブロモ-5-(シクロプロピルメチル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
N-(5-ブロモ-6-(シクロプロピルメチル)-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(100mg、0.19mmol、1.0当量)のAcOH(5mL)溶液をマイクロ波照射によって110℃で3時間攪拌した。混合物を減圧濃縮した。残渣をEtOAc(40mL)に溶解させ、NaHCO
3(水溶液、30mL)で洗浄した。有機相を無水MgSO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を分取TLC(100% DCM)で精製して標記化合物6-ブロモ-5-(シクロプロピルメチル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンを白色固体(80mg、収率83%)として得た。
LC-MS: m/z 510.1, 512.1 (M+H)
+
【0782】
実施例65
N-(5-(シクロプロピルメチル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
6-ブロモ-5-(シクロプロピルメチル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(80mg、0.16mmol、1.0当量)、メタンスルホンアミド(30mg、0.31mmol、2.0当量)、CuI(60mg、0.31mmol、3.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(45mg、0.31mmol、3.0当量)、およびK
2CO
3(65mg、0.47mmol、3当量)のDMF(5mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって100℃で2時間攪拌した。混合物を1N HCl(水溶液、20mL)で希釈し、EtOAc(3*20mL)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製して標記化合物を白色固体(55mg、収率67%)として得た。
【0783】
【0784】
工程A
6-(シクロプロピルエチニル)ピラジン-2-アミン
6-ブロモピラジン-2-アミン(3.48g、20mmol、1.0当量)、エチニルシクロプロパン(2.5mL、30mmol、1.5当量)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(1.4g、2mmol、0.1当量)、Et
3N(8.3mL、60mmol、3当量)のTHF(10mL)中混合物に室温でヨウ化第一銅(380mg、2mmol、0.1当量)を加えた。得られた混合物を封管中、N
2雰囲気下、80℃で16時間攪拌した。反応混合物を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 20/1~3/1で溶離)で精製して標記化合物6-(シクロプロピルエチニル)ピラジン-2-アミンを褐色固体(2.6g、収率82%)として得た。
【0785】
工程B
6-(2-シクロプロピルエチル)ピラジン-2-アミン
6-(シクロプロピルエチニル)ピラジン-2-アミン(2.1g、6.8mmol、1.0当量)のTHF(15mL)およびMeOH(15mL)中混合物に室温で10% Pd/C(400mg)を加えた。得られた混合物を水素雰囲気(70Psi)下、室温で80時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して標記化合物6-(2-シクロプロピルエチル)ピラジン-2-アミンを褐色固体(1.5g、収率70%)として得た。
【0786】
工程C
3,5-ジブロモ-6-(2-シクロプロピルエチル)ピラジン-2-アミン
6-(2-シクロプロピルエチル)ピラジン-2-アミン(400mg、2.45mmol、1.0当量)のTHF(10mL)中混合物に室温でNBS(1.74g、9.80mmol、4当量)を加えた。得られた混合物をN
2雰囲気下、室温で3.5時間攪拌した。混合物を酢酸エチル(70mL)で希釈し、Na
2SO
3(3mol/L、20mL)、水(35mL)、およびブライン(60mL)で順次洗浄した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 20/1~5/1で溶離)で精製して標記化合物3,5-ジブロモ-6-(2-シクロプロピルエチル)ピラジン-2-アミンを黄色固体(600mg、収率76%)として得た。
【0787】
実施例66
N-(5-(2-シクロプロピルエチル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
実施例65の工程E~Hに従って、工程Eにおいて3,5-ジブロモ-6-(2-シクロプロピルエチル)ピラジン-2-アミンを使用して標記化合物を調製した。
【0788】
【0789】
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(実施例1)から出発して、N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(250mg、収率64%)。
LC-MS: m/z 591.2 (M+H)
+
【0790】
工程A
N-(シクロプロピルメチル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-N-(4-メトキシベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-アミン
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-N-(4-メトキシベンジル)メタンスルホンアミド(30mg、0.05mmol、1.0当量)のDMF(2mL)溶液にNaH(3.0mg、0.076mmol、1.5当量)を加えた。混合物をN
2下、室温で0.5時間攪拌した後、(ブロモメチル)シクロプロパン(14mg、0.1mmol、3.0当量)を加えた。混合物を室温で終夜攪拌した。混合物をH
2O(10mL)で反応停止させ、EtOAc(3*15mL)で抽出した。抽出物を水(10mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、無水MgSO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を分取TLC(PE/EtOAc = 3/2)で精製して標記化合物N-(シクロプロピルメチル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-N-(4-メトキシベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-アミンを黄色固体(23mg、収率70%)として得た。
LC-MS: m/z 567.3 (M+H)
+
【0791】
実施例67
N-(シクロプロピルメチル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-アミン
N-(シクロプロピルメチル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-N-(4-メトキシベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-アミン(20mg、0.03mmol、1.0当量)のDCM(5mL)溶液に0℃でTFA(18mg、0.15mmol、5当量)を加えた。混合物を室温で終夜攪拌した。混合物を濃縮乾固させた。残渣を分取TLC(PE/EtOAc = 1/1)で精製して標記化合物を黄色固体(3mg、収率21%)として得た。
【0792】
【0793】
工程A
2,4-ジメトキシ-3-ニトロピリジン
2,4-ジクロロ-3-ニトロピリジン(10g、51.8mmol、1.0当量)をMeOHに溶解させ、溶液を0℃に冷却した。次にNaOMe溶液(2mol/L MeOH溶液、78mL、155.4mmol、3.0当量)を滴下した。60℃で2時間攪拌後、反応溶液を氷上に注いだ。得られた混合物をEtOAc(3*100mL)で抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮して標記化合物2,4-ジメトキシ-3-ニトロピリジンを明黄色固体(9.0g、収率94%)として得た。粗生成物を精製せずに次の工程に使用した。
LC-MS: m/z 185.0 (M+H)
+
【0794】
工程B
2,4-ジメトキシピリジン-3-アミン
2,4-ジメトキシ-3-ニトロピリジン(9.0g、48.6mmol、1.0当量)をMeOHに溶解させ、10% Pd/C(1.8g)を加えた。混合物を50psi H
2雰囲気下、室温で攪拌した。混合物を濾過し、濾過ケークをMeOH(3*50mL)で洗浄した。濾液を濃縮して2,4-ジメトキシピリジン-3-アミンを灰色固体(7.5g、収率99%)として得た。粗生成物を次の工程に直接使用した。
LC-MS: m/z 155.1 (M+H)
+
【0795】
実施例68
N-(1-(2,4-ジメトキシピリジン-3-イル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
方法Eに従って、工程Aにおいて2,4-ジメトキシピリジン-3-アミンを使用して標記化合物を調製した。
【0796】
【0797】
工程A
ピラジン-2-イルメチル メタンスルホネート
ピラジン-2-イルメタノール(3.0g、27.3mmol、1.0当量)およびトリエチルアミン(5.1g、50mmol、1.8当量)のDCM(20mL)中混合物にMsCl(5.72g、50mmol、1.8当量)を10分かけて滴下した。得られた混合物を室温で2時間攪拌した。次に混合物を水で希釈し、DCM(3*30mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮して標記化合物を黄色油状物(推定収率100%)として得た。粗化合物をさらに精製せずに次の工程に使用した。LC-MS: m/z 189.0 (M+H)
+
【0798】
工程B
S-(ピラジン-2-イルメチル) エタンチオエート
ピラジン-2-イルメチル メタンスルホネート(5.1g、27.3mmol、1.0当量)のアセトン(40mL)溶液にチオ酢酸カリウム(4.7g、40.9mmol、1.5当量)を1回で加え、得られた混合物を60℃で終夜攪拌した。次に混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1で溶離)で精製して標記化合物S-(ピラジン-2-イルメチル) エタンチオエートを黄色油状物(3.6g、2工程で収率79%)として得た。LC-MS: m/z 169.0 (M+H)
+
【0799】
工程C
ピラジン-2-イルメタンチオール
S-(ピラジン-2-イルメチル) エタンチオエート(1.0g、5.95mmol、1.0当量)のTHF(15mL)溶液にKOH(1.0g、17.8mmol、3当量)の水(50mL)溶液を加えた。混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物を1N HCl(水溶液)で酸性化し、DCM(3*15mL)で抽出した。一緒にした有機相を次の工程に直接使用した。LC-MS: m/z 127.0 (M+H)
+
【0800】
工程D
ピラジン-2-イルメタンスルホニルクロリド
ピラジン-2-イルメタンチオール(750mg、5.95mmol、1.0当量)のDCM(45mL)および1N HCl(35.7mL、35.7mmol、6.0当量)溶液に-20℃で次亜塩素酸ナトリウム(26.6mL、35.7mmol、6.0当量)を急速に攪拌しながら滴下した。添加が完了した後、混合物を-20℃で2時間攪拌した。有機層を分離し、次の工程に直接使用した。
【0801】
工程E
ピラジン-2-イルメタンスルホンアミド
NH
4OH(水溶液、34%、40mL)に0℃でピリミジン-2-スルホニルクロリドのDCM(45mL)溶液を加えた。得られた混合物を室温にゆっくりと昇温させ、1時間攪拌した。混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 20/1で溶離)で精製して標記化合物ピラジン-2-イルメタンスルホンアミドを明黄色固体(180mg、3工程で収率17%)として得た。
【0802】
実施例69
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(ピラジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、ピラジン-2-イルメタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した(45mg、収率48%)。
【0803】
【0804】
工程A
N-(2,4-ジメトキシベンジル)メタンスルホンアミド
(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(5.00g、29.9mmol、1.0当量)のDCM(50mL)溶液を0℃に冷却した。次に、溶液にトリエチルアミン(6.10g、8.38mL、59.8mmol、2.0当量)および塩化メタンスルホニル(4.10g、35.9mmol、1.2当量)を0℃で加えた。混合物を室温で終夜攪拌した。反応混合物を飽和NaHCO
3溶液(60mL)上に注ぎ、DCM(60mL*2)で抽出した。一緒にした有機層を0.5M HCl(水溶液、60mL)で洗浄した。Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮してN-(2,4-ジメトキシベンジル)メタンスルホンアミドを明黄色固体(7.30g、収率99%)として得た。
【0805】
工程B
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-スルホンアミド
N-(2,4-ジメトキシベンジル)メタンスルホンアミド(1.50g、6.10mmol、1.0当量)の無水THF(6mL)溶液を-78℃に冷却した。溶液にn-BuLi(5.40mL、13.5mmol、2.5Mヘキサン溶液、2.2当量)を-78℃で滴下した。得られた混合物を-78℃で30分間攪拌した後、アセトン(1.10g、1.40mL、18.3mmol、3.0当量)を加えた。反応混合物を室温に昇温させ、10分間攪拌した。次に混合物を飽和NH
4Cl溶液(30mL)上に注ぎ、EtOAc(30mL*2)で抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 10/1~4/1で溶離)で精製してN-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-スルホンアミドを無色油状物(580mg、収率31%)として得た。
【0806】
工程C
2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-スルホンアミド
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-スルホンアミド(380mg、1.25mmol)のDCM(10mL)溶液を0℃に冷却した後、溶液にTFA(0.5mL)を加えた。混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をDCM/ヘキサン(15mL/15mL)中、室温で1時間攪拌した。次に得られた混合物を濾過した。濾過ケークをヘキサンで洗浄して2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-スルホンアミドを白色固体(220mg、収率90%)として得た。
【0807】
実施例70
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-スルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0808】
【0809】
工程A
4-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルチオ)メチル)-1-メチルピペリジン-2-オン
4-(ヒドロキシメチル)-1-メチルピペリジン-2-オン(600mg、4.20mmol、1.0当量)、ベンゾ[d]チアゾール-2-チオール(912mg、5.50mmol、1.3当量)、およびPPh
3(1.65g、6.30mmol、1.5当量)の無水THF(25mL)溶液に0℃でDEAD(1.1g、6.3mmol、1.5当量)を加えた。得られた混合物を室温で16時間攪拌した。混合物を減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 30/1で溶離)で精製して4-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルチオ)メチル)-1-メチルピペリジン-2-オンを白色固体(1.00g、収率86%)として得た。LC-MS: m/z 293.1 (M+H)
+
【0810】
工程B
4-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルスルホニル)メチル)-1-メチルピペリジン-2-オン
4-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルチオ)メチル)-1-メチルピペリジン-2-オン(1.1g、3.8mmol、1.0当量)のDCM(20mL)懸濁液にm-CPBA(1.85g、9.1mmol、2.4当量)を加えた。混合物を室温で16時間攪拌した。混合物をNa
2SO
3水溶液、Na
2CO
3水溶液、およびブラインで洗浄した。有機相を減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 30/1で溶離)で精製して標記化合物を白色固体(800mg、収率72%)として得た。LC-MS: m/z 325.1 (M+H)
+
【0811】
工程C
(1-メチル-2-オキソピペリジン-4-イル)メタンスルホンアミド
4-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルスルホニル)メチル)-1-メチルピペリジン-2-オン(400mg、1.2mmol、1.0当量)のMeOH(10mL)懸濁液にK
2CO
3(840mg、6.10mmol、5.0当量)を加えた。得られた混合物を室温で10分間攪拌した。次にNH
2OSO
3H(330mg、2.9mmol、2.4当量)のH
2O(2mL)溶液を加えた。混合物を室温で16時間攪拌した。得られた混合物を減圧濃縮し、残渣を逆相分取HPLC(CH
3CN/H
2O = 5/95~90/10で溶離)で精製して標記化合物(1-メチル-2-オキソピペリジン-4-イル)メタンスルホンアミドを白色固体(190mg、収率75%)として得た。
【0812】
実施例71
(S)-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(1-メチル-2-オキソピペリジン-4-イル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(1-メチル-2-オキソピペリジン-4-イル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製し、キラル分離により分離した。
【0813】
実施例72
(R)-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(1-メチル-2-オキソピペリジン-4-イル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(1-メチル-2-オキソピペリジン-4-イル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製し、キラル分離により分離した。
【0814】
【0815】
工程A
ピロリジン-1-スルホンアミド
ピロリジン(3.30g、42.3mmol、1.0当量)のジオキサン(100mL)溶液に硫酸ジアミド(10.0g、104mmol、2.5当量)を加えた。反応混合物を110℃で16時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮し、DCM中で再スラリー化し、濾過してピロリジン-1-スルホンアミドを白色固体(5.00g、収率71%)として得た。
【0816】
実施例73
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ピロリジン-1-スルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、ピロリジン-1-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0817】
tert-ブチル 4-スルファモイルピペラジン-1-カルボキシレート
ピロリジン-1-スルホンアミドの調製法に従って、tert-ブチル ピペラジン-1-カルボキシレートを使用して標記化合物を調製した。LC-MS: m/z 266.1 (M+H)
+
【0818】
tert-ブチル 4-(N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)スルファモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート
方法Cの工程Dに従って、6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、tert-ブチル 4-スルファモイルピペラジン-1-カルボキシレートを使用して標記化合物を調製した。LC-MS: m/z 641.2 (M+H)
+
【0819】
実施例74
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ピペラジン-1-スルホンアミド
tert-ブチル 4-(N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)スルファモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート(86.0mg、0.1mmol)のHCl/MeOH(4mol/L、2mL)溶液を室温で3時間攪拌した。次に混合物を減圧濃縮した。残渣を逆相HPLCで精製してN-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ピペラジン-1-スルホンアミドのHCl塩を明黄色固体(51.0mg、収率70%)として得た。
【0820】
ピペリジン-1-スルホンアミド
ピロリジン-1-スルホンアミドの調製法に従って、ピペリジンを使用して標記化合物を調製した。
【0821】
実施例75
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ピペリジン-1-スルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、ピペリジン-1-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0822】
実施例76
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-N',N'-ジメチルスルファミド
方法Cの工程Dに従って、6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、N,N-ジメチルスルファミドを使用して標記化合物を調製した。
【0823】
実施例77
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-N'-メチル-N'-シクロプロピルスルファミド
方法Cの工程Dに従って、6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、N-メチル-N-シクロプロピルスルファミドを使用して標記化合物を調製した。
【0824】
実施例78
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(5-フルオロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(5-フルオロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0825】
実施例79
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(5-フルオロピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(5-フルオロピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0826】
実施例80
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(5-メチルピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(5-メチルピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0827】
【0828】
工程A
trans-メチル 3-ヒドロキシ-3-メチルシクロブタン-1-カルボキシレート
メチル 3-オキソシクロブタン-1-カルボキシレート(1.05g、8.19mmol、1当量)を無水THF(10mL)に溶解させ、-78℃に冷却した。MeMgBr(3mol/Lジエチルエーテル溶液)(8.2mL、24.6mmol、3当量)を滴下した。混合物を-20℃で2時間攪拌した。反応液を飽和NH
4Cl溶液(10mL)で反応停止させ、DCM(20mL*3)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 20/1)で精製してtrans-メチル 3-ヒドロキシ-3-メチルシクロブタン-1-カルボキシレートを無色油状物(410mg、収率36.7%)として得た。LC-MS: m/z 145.1 (M+H)
+, 127.1 (M-OH)
+
【0829】
工程B
trans-メチル 3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブタン-1-カルボキシレート
trans-メチル 3-ヒドロキシ-3-メチルシクロブタン-1-カルボキシレート(410mg、2.84mmol、1当量)をDCM(5mL)に溶解させた。次にジヒドロピラン(239mg、3.41mmol、0.258mL、1.2当量)および4-トルエンスルホン酸ピリジニウム(142mg、0.568mmol、0.2当量)を加えた。溶液を室温で4時間攪拌した。混合物を酢酸エチル20mLで希釈し、水、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 20/1で溶離)で精製してtrans-メチル 3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブタン-1-カルボキシレートを透明油状物(240mg、収率37%)として得た。
【0830】
工程C
trans-(3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メタノール
trans-メチル 3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブタン-1-カルボキシレート(240mg、1.05mmol、1当量)の無水THF(5mL)溶液を0℃に冷却した。LiAlH
4溶液(1moL/L THF溶液、2.10mmol、2当量)2.1 mLを滴下した。混合物を0℃で2時間攪拌した。反応液を水1mLで反応停止させ、DCM(5mL*3)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 2/1で溶離)で精製してtrans-(3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メタノールを無色油状物(120mg、収率57%)として得た。
【0831】
工程D
trans-2-(((3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)チオ)ベンゾ[d]チアゾール
trans-(3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メタノール(120mg、0.599mmol、1当量)、ベンゾ[d]チアゾール-2-チオール(120mg、0.719mmol、1.2当量)、およびPPh
3(188mg、0.719mmol、1.2当量)を無水THF(5mL)に溶解させ、-78℃に冷却した。次にDIAD(145mg、0.142mL、0.719mmol、1.2当量)を滴下した。反応混合物を室温で終夜攪拌した。反応混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 10/1で溶離)で精製してtrans-2-(((3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)チオ)ベンゾ[d]チアゾールを無色油状物(150mg、収率72%)として得た。
【0832】
工程E
trans-3-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルスルホニル)メチル)-1-メチルシクロブタン-1-オール
trans-2-(((3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)チオ)ベンゾ[d]チアゾール(150mg、0.429mmol、1当量)をDCM(10mL)に溶解させ、m-CPBA(190mg、純度85%、0.944mmol、2.2当量)を部分的に加えた。混合物を室温で終夜攪拌し、DCM(10mL)で希釈し、飽和Na
2S
2O
3溶液、飽和NaHCO
3溶液、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 4/1で溶離)で精製してtrans-3-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルスルホニル)メチル)-1-メチルシクロブタン-1-オールを白色固体(100mg、収率78%)として得た。LC-MS: m/z 298.1 (M+H)
+
【0833】
工程F
trans-2-(((3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)スルホニル)ベンゾ[d]チアゾール
trans-3-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルスルホニル)メチル)-1-メチルシクロブタン-1-オール(420mg、1.41mmol、1当量)のDCM(5mL)溶液にジヒドロピラン(225mg、2.68mmol、1.9当量)およびPPTS(67.3mg、0.268mmol、0.19当量)を加えた。混合物を室温で終夜攪拌した。次に混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、ブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 5/1で溶離)で精製してtrans-2-(((3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)スルホニル)ベンゾ[d]チアゾールを白色固体(180mg、収率34%)として得た。
【0834】
工程G
trans-(3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メタンスルホンアミド
trans-2-(((3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メチル)スルホニル)ベンゾ[d]チアゾール(2.80g、7.34mmol、1.0当量)をMeOH(20mL)に溶解させ、K
2CO
3(1.53g、11.1mmol)を加えた。混合物を室温で1.5時間攪拌した。混合物を濃縮し、H
2O(40mL)で希釈し、EtOAc(20mL)で洗浄した。水相を減圧下で凍結乾燥させて白色~黄色固体を得た。固体をMeOH(8mL)に懸濁させ、K
2CO
3(3.04g、22.0mmol、3.0当量)を加えた。NH
2OSO
3H(1.07g、9.54mmol、1.3当量)をH
2O(7mL)に溶解させ、混合物中にゆっくりと加えた。混合物を室温で終夜攪拌した。次にMeOHを除去し、反応混合物をDCM(20mL*3)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 2/1で溶離)で精製してtrans-(3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メタンスルホンアミドを明黄色油状物(1.14g、収率59%)として得た。
【0835】
工程H
trans-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-((1r,3r)-3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、trans-(3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。LC-MS: m/z 639.2 (M+H)
+
【0836】
工程I
trans-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-((1r,3r)-3-ヒドロキシ-3-メチルシクロブチル)メタンスルホンアミド(実施例81)
trans-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-((1r,3r)-3-メチル-3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロブチル)メタンスルホンアミド(150mg、0.235mmol)のHCOOH(5mL)溶液を室温で終夜攪拌した。混合物を減圧濃縮し、残渣を分取TLC(DCM/MeOH = 20/1で溶離)および逆相分取HPLC(0.1% HCOOHを含むCH
3CN/H
2O = 5/95~95/5で溶離)で精製してtrans-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-((1r,3r)-3-ヒドロキシ-3-メチルシクロブチル)メタンスルホンアミドを明黄色固体(62.0mg、収率47%)として得た。
【0837】
【0838】
工程A
ナトリウム ブタ-2-イン-1-スルホネート
Na
2SO
3(947mg、7.5mmol、1.0当量)のH
2O(10mL)溶液に室温で1-ブロモブタ-2-イン(1.0g、7.5mmol、1.0当量)を加えた。混合物を20℃で0.5時間攪拌した。混合物を60℃で1.5時間攪拌し、減圧下で蒸発乾固させてブタ-2-イン-1-スルホネートの粗ナトリウム塩を白色固体(1.95g、粗生成物)として得た。LC-MS: m/z 156.9 (M+H)
+
【0839】
工程B
ブタ-2-イン-1-スルホンアミド
ブタ-2-イン-1-スルホネートナトリウム塩(粗生成物200mg、0.77mmol、1.0当量)のDCM(5mL)懸濁液にN
2下、0℃で(COCl)
2(163mg、1.28mmol、1.7当量)を加えた。混合物を室温で4時間攪拌した。混合物をNH
4OH(5mL)のアセトン(5mL)溶液に0℃で加えた。得られた混合物を0℃で1時間攪拌した。混合物を減圧濃縮した。残渣をEtOAc(20mL)中で5分間攪拌し、濾過した。濾液を減圧濃縮した。新たな残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 3/1)で精製してブタ-2-イン-1-スルホンアミドを白色固体(58.0mg、収率57%)として得た。
【0840】
実施例82
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ブタ-2-イン-1-スルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、ブタ-2-イン-1-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0841】
実施例83
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(5-メチルピリジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Cの工程Dに従って、6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(5-メチルピリジン-2-イル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0842】
実施例84
N-(1-(2,4-ジメトキシピリジン-3-イル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
標記化合物は、キラル分離により得られた実施例68のアトロプ異性体であった。絶対配置は任意的に割り当てられたものである。
【0843】
実施例85
N-(1-(2,4-ジメトキシピリジン-3-イル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
標記化合物は、キラル分離により得られた実施例68のアトロプ異性体であった。絶対配置は任意的に割り当てられたものである。
【0844】
【0845】
工程A
6-エチルピラジン-2-アミン
6-クロロピラジン-2-アミン(10.0g、77.2mmol、1.0当量)およびNi(dppp)Cl
2(4.18g、7.72mmol、0.1当量)の無水ジオキサン(80mL)中混合物にN
2雰囲気下、0℃でEt
2Zn(2mol/Lヘキサン溶液、77.0mL、154mmol、2.0当量)を加えた。反応混合物を終夜還流させた。反応液をMeOHで反応停止させ、減圧濃縮した。残渣をEtOAcとブラインとの間で分配した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 2/1で溶離)で精製して6-エチルピラジン-2-アミンを黄色固体(3.57g、収率37%)として得た。LC-MS: m/z 124.1 (M+H)
+
【0846】
工程B
3,5-ジブロモ-6-エチルピラジン-2-アミン
6-エチルピラジン-2-アミン(3.57g、29.0mmol、1.0当量)のTHF(50mL)中混合物に0℃でNBS(20.7g、116mmol、4.0当量)を加えた。得られた混合物を室温で3時間攪拌した。混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、飽和Na
2SO
3水溶液およびブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 20/1で溶離)で精製して標記化合物3,5-ジブロモ-6-エチルピラジン-2-アミンを黄色油状物(6.65g、収率82%)として得た。LC-MS: m/z 279.8, 281.8, 283.8 (M+H)
+
【0847】
工程C
N-(3,5-ジブロモ-6-エチルピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
3,5-ジブロモ-6-エチルピラジン-2-アミン(6.65g、23.7mmol、1.0当量)のトルエン(100mL)溶液にN
2雰囲気下、0℃でAlMe
3(2mol/Lトルエン溶液、17.8mL、35.5mmol、1.50当量)を滴下した。混合物を0℃で30分間、80℃で30分間攪拌した後、6-エトキシピコリン酸エチル(6.00g、30.8mmol、1.3当量)を加えた。得られた混合物を80℃で終夜攪拌した。反応混合物を1N HCl水溶液で反応停止させ、DCM(200mL*2)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をMeOH(30mL)中で30分間攪拌した。混合物を濾過し、濾過ケークによりN-(3,5-ジブロモ-6-エチルピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを白色固体(7.87g、収率77%)として得た。LC-MS: m/z 428.5, 430.5, 432.5 (M+H)
+
【0848】
工程D
N-(5-ブロモ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)-6-エチルピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(3,5-ジブロモ-6-エチルピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(1.00g、2.33mmol、1.0当量)、2,6-ジメトキシアニリン(536mg、3.50mmol、1.5当量)、Pd
2(dba)
3(213mg、0.233mmol、0.1当量)、キサントホス(270mg、0.466mmol、0.2当量)、およびK
2CO
3(805mg、5.83mmol、2.5当量)の1.4-ジオキサン(10mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。混合物をセライトを通じて濾過し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 20/1で溶離)で精製してN-(5-ブロモ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)-6-エチルピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを黄色固体(630mg、収率54%)として得た。LC-MS: m/z 501.6, 503.5 (M+H)
+
【0849】
工程E
6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-エチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
N-(5-ブロモ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)-6-エチルピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(330mg、0.660mmol)のAcOH(12mL)溶液をマイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。反応混合物を飽和Na
2CO
3に注ぎ、DCMで抽出した。有機相を無水MgSO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をEtOAc/PE = 1/2で洗浄して6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-エチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンを黄色固体(520mg、収率81%)として得た。粗生成物をさらに精製せずに次の工程に使用した。LC-MS: m/z 484.0, 486.0 (M+H)
+
【0850】
工程F
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-エチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(実施例86)
6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-エチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(100mg、0.21mmol、1.0当量)、メタンスルホンアミド(80.0mg、0.840mmol、4.0当量)、CuI(80.0mg、0.420mmol、2.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(60.0mg、0.420mmol、2.0当量)、およびK
2CO
3(87.0mg、0.630mmol、3.0当量)のDMF(4mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって110℃で2時間攪拌した。混合物をDCM(10mL)で希釈し、濾過した。濾液を濃縮した。残渣を分取HPLCで精製してN-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-エチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミドを黄色固体(46.9mg、収率46%)として得た。
【0851】
実施例87
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-メチル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
方法Iに従って、工程Bにおいて6-エチルピラジン-2-アミンの代わりに6-メチルピラジン-2-アミンを使用して標記化合物を調製した。
【0852】
【0853】
工程A
(シクロブチルメチル)マグネシウムブロミド
Mg(1.60g、67.5mmol、1.5当量)およびI
2(3片)のTHF(40mL)溶液に(ブロモメチル)シクロブタン(1.10mL、12.0mmol、0.25当量)を加えた。混合物を加熱して反応を開始した。次に(ブロモメチル)シクロブタン(3.5mL、33mmol、0.75当量)を加えた。混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物を次の工程に直接使用した。
【0854】
工程B
(6-(シクロブチルメチル)ピラジン-2-イル)-ビス-カルバミン酸tert-ブチルエステル
(6-クロロピラジン-2-イル)-ビス-カルバミン酸tert-ブチルエステル(5.00g、15.0mmol、1当量)およびFe(acac)
3(265mg、0.750mmol、0.05当量)のNMP/THF(5mL/50mL)溶液に0℃で前工程の(シクロブチルメチル)マグネシウムブロミド溶液を加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、濾過した。有機相をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 10/1で溶離)で精製して(6-(シクロブチルメチル)ピラジン-2-イル)-ビス-カルバミン酸tert-ブチルエステルを白色固体(2.40g、収率53%)として得た。LC-MS: m/z 364.2 (M+H)
+
【0855】
工程C
6-(シクロブチルメチル)ピラジン-2-アミン
(6-(シクロブチルメチル)ピラジン-2-イル)-ビス-カルバミン酸tert-ブチルエステル(2.00g、7.60mmol、1.0当量)のMeOH(40mL)懸濁液に0℃でHCl/ジオキサン(4mol/L、20mL)を加えた。混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後、EtOAcで希釈し、4N NaHCO
3水溶液で洗浄した。有機相を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1)で精製して6-(シクロブチルメチル)ピラジン-2-アミンを白色固体(770mg、収率77%)として得た。LC-MS: m/z 164.1 (M+H)
+
【0856】
実施例88
N-(5-(シクロブチルメチル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
方法Iに従って、工程Bにおいて6-エチルピラジン-2-アミンの代わりに6-(シクロブチルメチル)ピラジン-2-アミンを使用して標記化合物を調製した。
【0857】
【0858】
工程A
2-クロロ-6-シクロプロポキシピラジン
シクロプロパノール(3.84g、66.2mmol、1.5当量)のTHF(80mL)溶液に0℃でNaH(ミネラルオイル中60%、2.64g、66.2mmol、1.5当量)を加えた。混合物を0℃で15分間攪拌した。2,6-ジクロロピラジン(6.57g、44.1mmol、1.0当量)の溶液を加えた。混合物を0℃で30分間攪拌した後、室温に昇温させ、さらに1時間攪拌した。反応液を飽和NH
4Cl溶液(50mL)の添加により反応停止させ、EtOAc(50mL*3)で抽出した。一緒にした有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 20/1で溶離)で精製して標記化合物2-クロロ-6-シクロプロポキシピラジンを白色固体(6.19g、収率82%)として得た。
【0859】
工程B
6-シクロプロポキシ-N-(4-メトキシベンジル)ピラジン-2-アミン
封管中に2-クロロ-6-シクロプロポキシピラジン(2.00g、11.8mmol、1.0当量)のPMBNH
2(10mL)溶液を加えた。混合物をマイクロ波照射によって160℃で2時間攪拌した。混合物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1で溶離)で精製して標記化合物6-シクロプロポキシ-N-(4-メトキシベンジル)ピラジン-2-アミンを黄色固体(2.67g、収率83%)として得た。LC-MS: m/z 272.1 (M+H)
+
【0860】
工程C
6-シクロプロポキシピラジン-2-アミン
6-シクロプロポキシ-N-(4-メトキシベンジル)ピラジン-2-アミン(2.67g、9.90mmol、1.0当量)のTFA(50mL)溶液を60℃で終夜攪拌した。溶媒を減圧留去した。残渣をDCM(50mL)に再溶解させ、飽和NaHCO
3溶液(50mL*3)で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1で溶離)で精製して標記化合物6-シクロプロポキシピラジン-2-アミンを黄色固体(1.46g、収率97%)として得た。
【0861】
実施例89
N-(5-シクロプロポキシ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
方法Iに従って、工程Bにおいて6-エチルピラジン-2-アミンの代わりに6-シクロプロポキシピラジン-2-アミンを使用して標記化合物を調製した。
【0862】
【0863】
工程A
N-(3-ブロモ-6-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
6-エトキシピコリン酸エチル(500mg、2.60mmol、1.0当量)および3-ブロモ-6-クロロピラジン-2-アミン(530mg、2.60mmol、1.0当量)のトルエン中混合物を0℃に冷却し、AlMe
3(2.0mol/Lトルエン溶液、1.95mL、1.5当量)を滴下した。反応混合物を100℃で16時間攪拌した。混合物を飽和NH
4Cl溶液で反応停止させ、EtOAc(20mL*3)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 10/1で溶離)で精製してN-(3-ブロモ-6-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを白色固体(500mg、収率55%)として得た。
【0864】
工程B
N-(6-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(3-ブロモ-6-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(500mg、1.40mmol、1.0当量)、2,6-ジメトキシアニリン(430mg、2.80mmol、2.0当量)、キサントホス(162mg、0.28mmol、0.2当量)、Pd
2(dba)
3(128mg、0.140mmol、0.1当量)、カリウムt-ブトキシド(297mg、2.80mmol、2.0当量)のトルエン(10mL)中混合物をN
2雰囲気下、110℃で16時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 10/1で溶離)で精製してN-(6-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを明黄色固体(80.0mg、収率13%)として得た。
【0865】
工程C
5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(ANPA-0002825)
N-(6-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(280mg、0.560mmol、1.0当量)のAcOH(2mL)溶液をマイクロ波照射によって120℃で1時間攪拌した。混合物を減圧濃縮した。残渣をエーテルで洗浄し、濾過し、乾燥させて標記化合物5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンを白色固体(200mg、収率75%)として得た。
【0866】
工程D
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)モルホリン-4-スルホンアミド(実施例90)
5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(42.0mg、0.1mmol、1.0当量)、モルホリン-4-スルホンアミド(34.0mg、0.2mmol、2.0当量)、CuI(38.0mg、0.2mmol、2.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(29.0mg、0.2mmol、2.0当量)、およびK
2CO
3(42.0mg、0.3mmol、3当量)のDMF(5mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって135℃で6時間攪拌した。反応液を1N HCOOH水溶液(30mL)で反応停止させ、EtOAc(3*60mL)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を分取HPLC(CH
3CN/H
2O = 5/95~90/10で溶離)で精製してN-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)モルホリン-4-スルホンアミドを淡黄色固体(17.0mg、収率32%)として得た。
【0867】
実施例91
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)-1-(5-メチルピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Jの工程Dに従って、5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(5-メチルピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0868】
実施例92
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)シクロプロパンスルホンアミド
方法Jの工程Dに従って、5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、シクロプロパンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0869】
【0870】
工程A
tert-ブチル 3-((N-(2,4-ジメトキシベンジル)スルファモイル)メチル)-3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボキシレート
N-(2,4-ジメトキシベンジル)-メタンスルホンアミド(500mg、2.04mmol、1.0当量)のTHF(4mL)溶液にN
2下、-70℃でn-BuLi(2.5mL、2.5mol/L THF溶液、6.25mmol、3.1当量)を滴下した。反応混合物を-70℃で1時間攪拌した後、tert-ブチル 3-オキソアゼチジン-1-カルボキシレート(699mg、4.08mmol、2.0当量)のTHF(4mL)溶液を滴下した。-70℃で1時間後、反応混合物を室温にゆっくりと昇温させ、終夜攪拌した。反応液をMeOH 5mLで反応停止させ、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/PE = 2/3で溶離)で精製してtert-ブチル 3-((N-(2,4-ジメトキシベンジル)スルファモイル)メチル)-3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボキシレートを淡黄色固体(520mg、収率61%)として得た。LC-MS: m/z 417.1 (M+H)
+
【0871】
工程B
(3-ヒドロキシアゼチジン-3-イル)メタンスルホンアミド
tert-ブチル 3-((N-(2,4-ジメトキシベンジル)スルファモイル)メチル)-3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボキシレート(470mg、1.10mmol、1.0当量)のDCM(10mL)溶液にトリフルオロエタン酸(0.5mL)を加えた。反応混合物を室温で終夜攪拌した。それを濾過し、濾過ケークをメタノールに再溶解させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して(3-ヒドロキシアゼチジン-3-イル)メタンスルホンアミドTFA塩を白色固体(100mg、収率54%)として得た。LC-MS: m/z 167.0 (M+H)
+
【0872】
工程C
(3-ヒドロキシ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メタンスルホンアミド
(3-ヒドロキシアゼチジン-3-イル)メタンスルホンアミド(100mg、0.600mmol、1.0当量)のメタノール(10mL)溶液に0℃でトリエチルアミン(242mg、2.40mmol、4.0当量)および二炭酸ジ-tert-ブチル(137mg、0.630mmol、1.05当量)を加えた。混合物を40℃で終夜攪拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 40/1で溶離)で精製して(3-ヒドロキシ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メタンスルホンアミドを白色固体(80.0mg、収率47%)として得た。LC-MS: m/z 267.1 (M+H)
+
【0873】
工程D
tert-ブチル 3-((N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)スルファモイル)メチル)-3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボキシレート
(3-ヒドロキシ-1-メチルアゼチジン-3-イル)メタンスルホンアミド(80.0mg、0.300mmol、1.0当量)、5-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(273mg、0.600mmol、2.0当量)、CuI(114mg、0.600mmol、2.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(85.3mg、0.600mmol、2.0当量)、およびK
2CO
3(124mg、0.900mmol、3.0当量)のDMF(2mL)溶液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって110℃で2時間攪拌した。混合物をDCM(20mL)で希釈し、ギ酸(2mL)で酸性化し、DCM(20mL*2)で抽出した。有機相を減圧濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 40/1で溶離)で精製してtert-ブチル 3-((N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)スルファモイル)メチル)-3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボキシレートを淡黄色固体(70.0mg、収率36%)として得た。LC-MS: m/z 642.1 (M+H)+
【0874】
工程E
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)-1-(3-ヒドロキシアゼチジン-3-イル)メタンスルホンアミド(実施例93)
tert-ブチル 3-((N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)スルファモイル)メチル)-3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボキシレート(70.0mg、0.109mmol)のAcOH(5mL)溶液を室温で終夜攪拌した。反応混合物を水酸化アンモニウムでpH = 7~8に調整し、減圧濃縮した。残渣を分取HPLCで精製してN-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)-1-(3-ヒドロキシアゼチジン-3-イル)メタンスルホンアミドを黄色固体(20.0mg、収率34%)として得た。
【0875】
【0876】
工程A
N-(3,5-ジブロモ-6-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
3,5-ジブロモ-6-クロロピラジン-2-アミン(2.00g、6.97mmol、1.0当量)の無水トルエン(50mL)溶液にN
2雰囲気下、0℃でAl(Me)
3(2mol/Lトルエン溶液、5.20mL、10.4mmol、1.5当量)を滴下した。混合物を0℃で30分間、50℃で30分間攪拌した後、6-エトキシピコリン酸エチル(1.36g、6.97mmol、1.0当量)を加えた。混合物を50℃で3時間攪拌した。反応混合物を1N HCl溶液(100mL)で反応停止させた後、DCM(50mL*2)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をMeOH(50mL)中で再スラリー化した。混合物を濾過して標記化合物N-(3,5-ジブロモ-6-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを黄色固体(2.30g、収率76%)として得た。LC-MS: m/z 434.9, 436.9, 438.9 (M+H)
+
【0877】
工程B
N-(5-ブロモ-6-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(3,5-ジブロモ-6-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(1.00g、2.30mmol、1.0当量)、2,6-ジメトキシアニリン(351mg、2.30mmol、1.0当量)、Pd
2(dba)
3(420mg、0.460mmol、0.2当量)、キサントホス(530mg、0.520mmol、0.4当量)、およびK
2CO
3(632mg、4.60mmol、3.0当量)の1.4-ジオキサン(15mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって100℃で2時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮乾固させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 10/1~5/1で溶離)で精製してN-(5-ブロモ-6-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを黄色固体(480mg、収率41%)として得た。LC-MS: m/z 508.0, 510.0 (M+H)
+
【0878】
工程C
6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
N-(5-ブロモ-6-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド アミド(400mg、0.780mmol、1.0当量)のAcOH(10mL)溶液をマイクロ波照射によって110℃で4時間攪拌した。混合物を室温に冷却し、析出物を濾去して標記化合物6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンを黄色固体(220mg、収率57%)として得た。LC-MS: m/z 490.0, 492.0 (M+H)
+
【0879】
工程D
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(実施例64)
6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(200mg、0.410mmol、1.0当量)、メタンスルホンアミド(38.0mg、0.410mmol、1.0当量)、CuI(155mg、0.820mmol、2.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(116mg、0.820mmol、2.0当量)、およびK
2CO
3(168mg、1.23mmol、3.0当量)のDMF(10mL)懸濁液をN
2雰囲気下、100℃で2時間攪拌した。混合物を1N HCl溶液(20mL)で希釈し、EtOAc(2*50mL)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製してN-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミドを黄色固体(120mg、収率59%)として得た。
【0880】
【0881】
工程A
2-(クロロメチル)-3-フルオロピリジン
(3-フルオロピリジン-2-イル)メタノール(1.80g、13.8mmol、1.0当量)のDCM(20mL)溶液に0℃でSOCl
2(2.50mL、35.0mmol、2.5当量)を滴下した。得られた混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液で反応停止させ、DCM(3*20mL)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 5/1で溶離)で精製して2-(クロロメチル)-3-フルオロピリジン(1.33g、収率66%)を得た。LC-MS: m/z 146.0, 148.0 (M+H)
+
【0882】
工程B
S-((3-フルオロピリジン-2-イル)メチル) エタンチオエート
2-(クロロメチル)-3-フルオロピリジン(1.00g、6.70mmol、1.0当量)のアセトン(20mL)溶液にカリウム エタンチオエート(918mg、8.00mmol、1.2当量)を1回で加えた。得られた混合物を終夜還流させた。反応混合物をショートシリカゲルカラムを通じて濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 5/1で溶離)で精製してS-((3-フルオロピリジン-2-イル)メチル) エタンチオエート(1.00g、収率81%)を得た。LC-MS: m/z 186.0 (M+H)
+
【0883】
工程C
(3-フルオロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミド
S-((3-フルオロピリジン-2-イル)メチル) エタンチオエート(500mg、2.70mmol、1.0当量)のDCM(17mL)および1N HCl溶液(16.2mL、16.2mmol、6.0当量)中急速攪拌溶液に-20℃で次亜塩素酸ナトリウム(9%水溶液)(12.0mL、16.2mmol、6.0当量)を滴下した。添加完了後、混合物を-20℃で1時間攪拌した。次にNH
3(気体)を混合物に-20℃で10分間吹き込んだ。混合物を室温にゆっくりと昇温させ、1時間攪拌した。混合物を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 25/1で溶離)で精製して(3-フルオロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミドを白色固体(250mg、収率49%)として得た。LC-MS: m/z 191.0 (M+H)
+
【0884】
実施例94
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(3-フルオロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(3-フルオロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0885】
ピリジン-2-イルメタンスルホンアミド
(3-フルオロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミドの調製法に従って、工程Aにおいて2-(クロロメチル)ピリジンを使用してピリジン-2-イルメタンスルホンアミドを調製した。LC-MS: m/z 173.0 (M+H)
+
【0886】
実施例95
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(ピリジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、ピリジン-2-イルメタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0887】
(5-フルオロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミド
(3-フルオロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミドの調製法に従って、工程Aにおいて(5-フルオロピリジン-2-イル)メタノールを使用して(5-フルオロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミドを調製した。LC-MS: m/z 191.0 (M+H)
+
【0888】
実施例96
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(5-フルオロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(3-フルオロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0889】
実施例97
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)シクロプロパンスルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、シクロプロパンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0890】
モルホリン-4-スルホンアミド
ピロリジン-1-スルホンアミドの調製法に従って、モルホリンを使用して標記化合物を調製した。
【0891】
実施例98
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)モルホリン-4-スルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、モルホリン-4-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0892】
【0893】
工程A
5-フルオロピリジン-2-チオール
2-ブロモ-5-フルオロピリジン(3.00g、17.0mmol、1.0当量)の無水トルエン(2mL)溶液を-78℃でn-BuLi(7.48mL、2.5mol/Lヘキサン溶液、18.7mmol、1.1当量)の無水トルエン(38mL)溶液に滴下した。反応混合物を-78℃で5分間攪拌した。溶液に硫黄粉末(0.550g、17.0mmol、1.0当量)を加えた後、得られた混合物を室温に昇温させ、さらに1時間攪拌した。反応混合物をH
2O(1mL)で反応停止させ、HCl(1N)でpHを3.0に調整した。得られた混合物をDCM(25mL*3)で抽出した。一緒にした有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 2/1で溶離)で精製して標記化合物5-フルオロピリジン-2-チオールを黄色固体(700mg、収率32%)として得た。LC-MS: m/z 130.0 (M+H)
+
【0894】
工程B
5-フルオロピリジン-2-スルホニルクロリド
5-フルオロピリジン-2-チオール(0.700g、5.40mmol、1.0当量)のDCM(20mL)および1N HCl溶液(20.1mL、20.1mmol、3.7当量)中急速攪拌溶液に0℃で次亜塩素酸ナトリウム(9%水溶液)(10mL、20.1mmol、3.7当量)を滴下した。添加が完了した後、混合物を0℃で30分間攪拌した。有機層を分離し、次の工程に直接使用した。
【0895】
工程C
5-フルオロピリジン-2-スルホンアミド
5-フルオロピリジン-2-スルホニルクロリドのDCM(20mL)溶液を0℃でNH
4OH(水溶液、34%、15mL)に加え、混合物を室温にゆっくりと昇温させ、1時間攪拌した。混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1で溶離)で精製して5-フルオロピリジン-2-スルホンアミドを橙色固体(170mg、2工程で収率18%)として得た。LC-MS: m/z 177.0 (M+H)
+
【0896】
実施例99
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-5-フルオロピリジン-2-スルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、5-フルオロピリジン-2-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0897】
実施例100
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(2-フルオロ-4-メチルフェニル)メタンスルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(2-フルオロ-4-メチルフェニル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0898】
実施例101
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-5-メチルピリジン-2-スルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、5-メチルピリジン-2-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0899】
実施例102
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ピリジン-2-スルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、ピリジン-2-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0900】
【0901】
工程A
4-(フルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド
4-メチルベンゼンスルホンアミド(1.71g、10.0mmol、1.0当量)、AgNO
3(340mg、2.00mmol、0.2当量)、Na
2S
2O
8(11.9g、50.0mmol、5当量)、およびSelectfluor(14.2g、40.0mmol、4当量)のCH
3CN(75 mL)およびH
2O(75mL)中混合物をN
2下、80℃で5時間攪拌した。得られた混合物をDCM(3*50mL)で抽出した。一緒にした有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM/Et
3N = 100/1で溶離)で精製して標記化合物4-(フルオロメチル)ベンゼンスルホンアミドを黄色固体(0.61g、純度84%、収率27%)として得た。
【0902】
実施例103
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-4-(フルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、4-(フルオロメチル)ベンゼンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0903】
実施例104
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ピリジン-3-スルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、ピリジン-3-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0904】
実施例105
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(5-フルオロピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(5-フルオロピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0905】
【0906】
工程A
4-(ヒドロキシメチル)ベンゼンスルホンアミド
4-スルファモイル安息香酸(5.00g、25.0mmol、1.0当量)のTHF(250mL)溶液に0℃でB
2H
6(100mL、1mol/L THF溶液、100mmol、4当量)を滴下した。混合物を0℃で0.5時間攪拌した。混合物を室温にゆっくりと昇温させ、さらに18時間攪拌した。次に混合物を0℃に冷却し、MeOH 50mLを滴下した。1時間還流後、溶液に2mol/L HCl(50mL)を加え、反応混合物をさらに30分間還流させた。混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 100/8で溶離)で精製して4-(ヒドロキシメチル)ベンゼンスルホンアミドを白色固体(3.12g、収率67%)として得た。
【0907】
工程B
4-ホルミルベンゼンスルホンアミド
4-(ヒドロキシメチル)ベンゼンスルホンアミド(1.00g、5.35mmol、1.0当量)およびデス-マーチンペルヨージナン(3.40g、8.02mmol、1.5当量)のCH
3CN(40mL)中混合物を80℃で2時間攪拌した。次にNaHCO
3水溶液およびNa
2S
2O
3水溶液を加えた。混合物を濾過し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1で溶離)で精製して4-ホルミルベンゼンスルホンアミドを白色固体(820mg、収率83%)として得た。
【0908】
工程C
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-4-ホルミルベンゼンスルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、4-ホルミルベンゼンスルホンアミドを使用してN-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-4-ホルミルベンゼンスルホンアミドを調製した。LC-MS: m/z 595.1 (M+H)
+
【0909】
実施例106
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-4-(ジフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-4-ホルミルベンゼンスルホンアミド(10.0mg、0.017mmol、1.0当量)のDCM(1mL)中攪拌溶液に-78℃でDAST(5.60*10
-6L、0.042mmol、2.5当量)を加えた。次に冷却浴を取り外した。反応混合物を室温に昇温させ、1.5時間攪拌した。追加のDAST(5.60*10
-6L、0.042mmol、2.5当量)を加えた。得られた混合物を室温で終夜攪拌した。混合物を減圧濃縮し、残渣を分取HPLC(CH
3CN/H
2O = 5/95~95/5で溶離)で精製してN-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-4-(ジフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミドを黄色固体(2.5mg、収率24%)として得た。
【0910】
実施例107
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)メタンスルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(3-フルオロ-4-メチルフェニル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0911】
実施例108
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(4-フルオロフェニル)メタンスルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(4-フルオロフェニル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0912】
実施例109
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(ピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、ピリミジン-2-イルメタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0913】
実施例110
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ブタ-2-イン-1-スルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、ブタ-2-イン-1-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0914】
実施例111
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-スルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0915】
実施例112
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-N'-メチル-N'-シクロプロピルスルファミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、N-メチル-N-シクロプロピルスルファミドを使用して標記化合物を調製した。
【0916】
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メタンスルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メタンスルホンアミドを使用してN-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)シクロプロピル)メタンスルホンアミドを調製した。LC-MS: m/z 645.2 (M+H)
+
【0917】
実施例113
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(1-ヒドロキシシクロプロピル)メタンスルホンアミド
実施例81の合成法の工程Iに従って標記化合物を調製した。
【0918】
実施例114
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(5-メチルピリジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(5-メチルピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0919】
実施例115
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-((1r,3r)-3-ヒドロキシ-3-メチルシクロブチル)メタンスルホンアミド
実施例81に従って、工程Hにおいて6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンを使用して標記化合物を調製した。
【0920】
実施例116
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-4-ヒドロキシピペリジン-1-スルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、4-ヒドロキシピペリジン-1-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0921】
【0922】
工程A
3,5-ジメトキシイソニコチノニトリル
3,5-ジクロロイソニコチノニトリル(10.0g、57.8mmol、1.0当量)のMeOH(100mL)溶液にMeONa(43.0mL、5.4mol/L MeOH溶液、231mmol、4.0当量)を加えた。混合物を4時間還流させた。反応液をH
2O(5mL)の添加により反応停止させ、減圧濃縮した。残渣をH
2Oで洗浄し、減圧乾燥させて標記化合物3,5-ジメトキシイソニコチノニトリルを白色固体(8.88g、収率94%)として得た。LC-MS: m/z 165.1 (M+H)
+
【0923】
工程B
3,5-ジメトキシイソニコチン酸
3,5-ジメトキシイソニコチノニトリル(8.88g、54.1mmol、1.0当量)のH
2SO
4(8mol/L H
2O溶液、120mL)中溶液を120℃で6時間攪拌した。得られた混合物を次の工程に直接使用した。LC-MS: m/z 184.1 (M+H)
+
【0924】
工程C
3,5-ジメトキシイソニコチン酸メチル
工程Bの溶液にMeOH(50mL)を加えた。混合物を終夜還流させた。1N NaOH水溶液を使用して混合物のpHを8に調整した。得られた混合物をEtOAc(3*100mL)で抽出した。一緒にした有機相をブライン(100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1で溶離)で精製して3,5-ジメトキシイソニコチン酸メチルを白色固体(5.50g、2工程で収率52%)として得た。
【0925】
工程D
3,5-ジメトキシイソニコチン酸
3,5-ジメトキシイソニコチン酸メチル(5.50g、28.0mmol、1.0当量)のTHF(20mL)およびH
2O(10mL)溶液にNaOH(2.24g、56.0mmol、2.0当量)を加えた。混合物を50℃で終夜攪拌した。HCl溶液(5.6mol/L H
2O溶液、56.0mmol、2.0当量)10mLを加えた後、混合物を減圧濃縮した。残渣を次の工程に直接使用した。LC-MS: m/z 184.1 (M+H)
+
【0926】
工程E
3,5-ジメトキシピリジン-4-アミン
3,5-ジメトキシイソニコチン酸(5.12g、28.0mmol、1当量)のTHF 50mL溶液にN
2下でEt
3N(12.7g、126mmol、17.4mL、4.5当量)およびDPPA(11.6g、42.0mmol、1.5当量)を加えた。混合物をN
2下、70℃で2時間攪拌した後、H
2O(10mL)を加えた。反応混合物を終夜攪拌した。得られた混合物をDCM(50mL*3)で抽出した。一緒にした有機相をブライン(100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 20/1で溶離)で精製して3,5-ジメトキシピリジン-4-アミンを白色固体(2.46g、2工程で収率57%)として得た。
【0927】
実施例117
N-(5-クロロ-1-(3,5-ジメトキシピリジン-4-イル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
方法Kの工程Bに従って、N-(3,5-ジブロモ-6-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、3,5-ジメトキシピリジン-4-アミンを使用して標記化合物を調製した。
【0928】
実施例118
N-(5-クロロ-1-(3,5-ジメトキシピリジン-4-イル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)シクロプロパンスルホンアミド
方法Kに従って、N-(3,5-ジブロモ-6-クロロピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドから出発して、工程Bにおいて3,5-ジメトキシピリジン-4-アミンを、工程Dにおいてシクロプロパンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0929】
【0930】
工程A
6-エトキシピコリン酸
6-エトキシピコリン酸エチル(2.60g、13.3mmol、1.0当量)のEtOH(30mL)溶液に水酸化ナトリウム溶液(1mol/L、40.0mL、40.0mmol、3当量)を加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌した。反応混合物を1N HCl水溶液でpH = 2に酸性化し、酢酸エチル(50mL*3)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO
4で乾燥させ、減圧濃縮して標記化合物6-エトキシピコリン酸を白色固体(2.20g、収率100%)として得た。
【0931】
工程B
6-エトキシピコリノイルクロリド
6-エトキシピコリン酸(20.0g、120mmol、1.0当量)およびC
2O
2Cl
2(23.3g、180mmol、1.5当量)のDCM(100mL)溶液にアルゴン雰囲気下、0℃でDMF 6滴を滴下した。得られた混合物を0℃で2時間攪拌した。混合物を濃縮して粗生成物を得て、これを次の工程に直接使用した。
【0932】
工程C
N-(4-ブロモ-6-クロロピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミド
4-ブロモ-6-クロロピリダジン-3-アミン(25.1g、120mmol、1.0当量)のTHF(200mL)溶液に0℃でNaH(ミネラルオイル中60%)(14.4g、360mmol、3.0当量)を加えた。得られた混合物を室温で1時間攪拌した。上記混合物に0℃で6-エトキシピコリノイルクロリド(22.2g、120mmol、1.0当量)のDCM(30mL)溶液を滴下した後、混合物を室温で終夜攪拌した。混合物を飽和NH
4Cl溶液で反応停止させた。混合物をDCM(100mL*3)で抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1で溶離)で精製してN-(4-ブロモ-6-クロロピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミドを白色固体(29.5g、収率69%)として得た。LC-MS: m/z 356.9, 358.9 (M+H)
+
【0933】
工程D
N-(6-クロロ-4-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(4-ブロモ-6-クロロピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミド(1.07g、3.00mmol、1.0当量)、2,6-ジメトキシアニリン(688mg、4.50mmol、1.5当量)、Pd
2(dba)
3(275mg、0.300mmol、0.1当量)、キサントホス(695mg、1.20mmol、0.4当量)、およびK
2CO
3(828mg、6.0mmol、2.0当量)の1.4-ジオキサン(15mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって120℃で3時間攪拌した。混合物をセライトを通じて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 3/1で溶離)で精製してN-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを黄色固体(800mg、収率62%)として得た。LC-MS: m/z 430.1 (M+H)
+
【0934】
工程E
クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジン
N-(6-クロロ-4-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミド(110mg、0.250mmol)のAcOH(10mL)溶液をマイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却した後、明黄色析出物を濾去し、EtOAc/PE = 1/2(5mL*2)ですすいでクロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジンを明黄色固体(70.0mg、収率67%)として得た。
【0935】
工程F
N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)メタンスルホンアミド(実施例21)
クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジン(48.0mg、0.120mmol、1.0当量)、メタンスルホンアミド(22.0mg、0.230mmol、2.0当量)、CuI(44.0mg、0.230mmol、2.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(33.0mg、0.230mmol、2.0当量)、およびK
2CO
3(49.7mg、0.36mmol、3当量)のDMF(2mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって130℃で1.5時間攪拌した。反応溶液を水(10mL)で希釈し、EtOAc(10mL*3)で抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 100/1で溶離)で精製してN-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)メタンスルホンアミドを黄色固体(30.0mg、収率55%)として得た。
【0936】
実施例119
N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)シクロプロパンスルホンアミド
方法Lの工程Fに従って、クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジンから出発して、シクロプロパンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0937】
実施例120
N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)-5-フルオロピリジン-2-スルホンアミド
方法Lの工程Fに従って、クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジンから出発して、5-フルオロピリジン-2-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0938】
実施例121
N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)モルホリン-4-スルホンアミド
方法Lの工程Fに従って、クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジンから出発して、モルホリン-4-スルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0939】
実施例122
N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)-1-(4-フルオロフェニル)メタンスルホンアミド
方法Lの工程Fに従って、クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジンから出発して、(4-フルオロフェニル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0940】
(5-クロロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミド
(3-フルオロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミドの調製法に従って、工程Aにおいて(5-クロロピリジン-2-イル)メタノールを使用して(5-クロロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミドを調製した。
【0941】
実施例123
1-(5-クロロピリジン-2-イル)-N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)メタンスルホンアミド
方法Lの工程Fに従って、クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジンから出発して、(5-クロロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0942】
実施例124
N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)-1-(5-メチルピリジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Lの工程Fに従って、クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジンから出発して、(5-メチルピリジン-2-イル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0943】
実施例125
N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)-1-(5-フルオロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Lの工程Fに従って、クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジンから出発して、(5-フルオロピリジン-2-イル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0944】
実施例126
N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)-1-(5-メチルピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Lの工程Fに従って、クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジンから出発して、(5-メチルピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0945】
実施例127
N-(5-(2,6-ジメトキシフェニル)-6-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-1-(ピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Lの工程Fに従って、クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジンから出発して、ピリミジン-2-イルメタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0946】
実施例128
N-(5-(2,6-ジメトキシフェニル)-6-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシ-3-メチルシクロブチル)メタンスルホンアミド
実施例81に従って、工程Hにおいてクロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジンを使用して標記化合物を調製した。
【0947】
実施例129
N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)-1-(5-ヒドロキシピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミド
標記化合物は、方法Lの工程Fに従って、クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジンから出発して、(5-フルオロピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミドを使用して調製された副生成物であった。
【0948】
【0949】
工程A
5-メチルフラン-2-カルボニルクロリド
5-メチルフラン-2-カルボン酸(1.50g、11.9mmol、1.0当量)および塩化オキサリル(3.00g、23.8mmol、2.0当量)のDCM(20mL)溶液に0℃でDMF(0.1mL)を加えた。得られた混合物を0℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮して5-メチルフラン-2-カルボニルクロリドを得て、これを次の工程に直接使用した。
【0950】
工程B
N-(4-ブロモ-6-クロロピリダジン-3-イル)-5-メチルフラン-2-カルボキサミド
4-ブロモ-6-クロロピリダジン-3-アミン(2.40g、11.9mmol、1.0当量)のTHF(20mL)溶液に0℃でNaH(ミネラルオイル中60%)(857mg、34.8mmol、3当量)を加えた。混合物を室温で1時間攪拌した後、5-メチルフラン-2-カルボニルクロリドのDCM(10mL)溶液を滴下した。混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(10mL)で反応停止させ、DCM(50mL*3)で抽出した。一緒にした有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/PE = 2/3で溶離)で精製してN-(4-ブロモ-6-クロロピリダジン-3-イル)-5-メチルフラン-2-カルボキサミドを明黄色固体(2.20g、収率58%)として得た。LC-MS: m/z 315.9, 317.9 (M+H)
+
【0951】
工程C
N-(6-クロロ-4-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピリダジン-3-イル)-5-メチルフラン-2-カルボキサミド
N-(4-ブロモ-6-クロロピリダジン-3-イル)-5-メチルフラン-2-カルボキサミド(1.20g、3.80mmol、1.0当量)、2,6-ジメトキシアニリン(583mg、3.80mmol、1.0当量)、Pd(OAc)
2(170mg、0.760mmol、0.2当量)、キサントホス(880mg、1.50mmol、0.4当量)、およびK
2CO
3(1.05g、7.60mmol、2.0当量)の1.4-ジオキサン(10mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって100℃で3時間攪拌した。混合物をセライトを通じて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/PE = 1/2)で精製してN-(6-クロロ-4-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピリダジン-3-イル)-5-メチルフラン-2-カルボキサミドを黄色固体(330mg、収率22%)として得た。LC-MS: m/z 389.1, 391.1 (M+H)
+
【0952】
工程D
クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(5-メチルフラン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジン
N-(6-クロロ-4-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピリダジン-3-イル)-5-メチルフラン-2-カルボキサミド(300mg、0.770mmol)のAcOH(10mL)溶液をマイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。反応溶液を室温に冷却した後、明黄色析出物を濾去し、(DCM/MeOH = 100/1で溶離)ですすいでクロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(5-メチルフラン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジンを明黄色固体(200mg、収率70%)として得た。LC-MS: m/z 371.1 (M+H)
+
【0953】
工程E
N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(5-メチルフラン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)メタンスルホンアミド(実施例130)
クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(5-メチルフラン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジン(200mg、0.540mmol、1.0当量)、メタンスルホンアミド(102mg、1.08mmol、2.0当量)、CuI(103mg、0.540mmol、1.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(77.0mg、0.540mmol、1.0当量)、およびK
2CO
3(224mg、1.62mmol、3.0当量)のDMF(10mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって140℃で4時間攪拌した。反応溶液を水(50mL)で希釈し、EtOAc(50mL*3)で抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を分取HPLCで精製してN-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(5-メチルフラン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)メタンスルホンアミドを黄色固体(70.0mg、収率30%)として得た。
【0954】
【0955】
工程A
N-(3-ブロモ-5-クロロピラジン-2-イル)アセトアミド
化合物3-ブロモ-5-クロロピラジン-2-アミン(12.4g、60mmol、1.0当量)の無水THF(100mL)溶液にNaH(ミネラルオイル中60%、7.20g、180mmol、3.0当量)を加えた。得られた混合物を0℃で1時間攪拌した。次に、混合物に無水酢酸(6.80mL、72.0mmol、1.2当量)を滴下し、混合物を室温で12時間攪拌した。混合物を1N HCl(200mL)で反応停止させ、EtOAc(300mL*3)で抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 3/1で溶離)で精製してN-(3-ブロモ-5-クロロピラジン-2-イル)アセトアミドを白色固体(10.0g、収率67%)として得た。LC-MS: m/z 249.9, 251.9 (M+H)
+
【0956】
工程B
N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)アセトアミド
N-(3-ブロモ-5-クロロピラジン-2-イル)アセトアミド(11.5g、46.4mmol、1.0当量)、2,6-ジメトキシアニリン(7.10g、46.4mmol、1.0当量)、Pd(OAc)
2(2.10g、9.28mmol、0.2当量)、キサントホス(8.06g、13.9mmol、0.3当量)、およびK
2CO
3(12.8g、92.8mmol、2.0当量)の1.4-ジオキサン(80mL)懸濁液をN
2雰囲気下、110℃で3時間攪拌した。混合物をセライトを通じて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 2/1で溶離)で精製してN-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)アセトアミドを黄色固体(4.48g、収率30%)として得た。LC-MS: m/z 323.1 (M+H)
+
【0957】
工程C
6-クロロ-N2-(2,6-ジメトキシフェニル)ピラジン-2,3-ジアミン
N-(5-クロロ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)アセトアミド(1.70g、5.30mmol、1.0当量)および濃HCl(20mL)のEtOH(30mL)中混合物を100℃で4時間還流させた。反応混合物を室温に冷却した後、2N NaOH水溶液でpH = 8~9に塩基性化した。混合物をEtOAc(80mL*3)で抽出した。一緒にした有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 3/1で溶離)で精製して6-クロロ-N2-(2,6-ジメトキシフェニル)ピラジン-2,3-ジアミンを黄色固体(1.10g、収率74%)として得た。LC-MS: m/z 281.0 (M+H)
+
【0958】
工程D
6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(5-メチルフラン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
6-クロロ-N
2-(2,6-ジメトキシフェニル)ピラジン-2,3-ジアミン(500mg、1.78mmol、1.0当量)および5-メチルフラン-2-カルボン酸(1.12g、8.90mmol、5.0当量)のPOCl
3(10mL)中混合物を窒素雰囲気下、100℃で終夜攪拌した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をDCMに再溶解させ、1mol/L NaOH水溶液でpH = 6に塩基性化した。有機相を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1で溶離)で精製して6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(5-メチルフラン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンを淡白色固体(100mg、収率15%)として得た。LC-MS: m/z 371.1 (M+H)
+
【0959】
工程E
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(5-メチルフラン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(実施例131)
6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(5-メチルフラン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(100mg、0.270mmol、1.0当量)、メタンスルホンアミド(128mg、1.35mmol、5.0当量)、CuI(102mg、0.540mmol、2.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(76.0mg、0.540mmol、2.0当量)、およびK
2CO
3(111mg、0.810mmol、3当量)のDMF(5mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。混合物をH
2O(20mL)で希釈し、HCOOHでpH = 5に調整した後、DCM(20mL*3)で抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を分取HPLC(0.1% HCOOHを含むCH
3CN/H
2O = 5/95~90/10で溶離)で精製してN-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(5-メチルフラン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミドを白色固体(45.0mg、収率39%)として得た。
【0960】
実施例132
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(5-メチルピリジン-3-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
方法Mの工程Dに従って、6-クロロ-N2-(2,6-ジメトキシフェニル)ピラジン-2,3-ジアミンから出発して、5-メチルニコチン酸を使用して標記化合物を調製した。
【0961】
実施例133
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(5-メチルピリジン-3-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)シクロプロパンスルホンアミド
方法Mに従って、工程Dにおいて5-メチルニコチン酸を、工程Eにおいてシクロプロパンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0962】
【0963】
工程A
6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-2-チオール
6-クロロ-N
2-(2,6-ジメトキシフェニル)ピラジン-2,3-ジアミン(1.12g、4mmol、1.0当量)の無水THF(50mL)溶液にNaH(ミネラルオイル中60%、1.60g、40.0mmol、10.0当量)を加えた。得られた混合物をN
2雰囲気下、0℃で0.5時間攪拌した。次にジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタンチオン(1.42g、8.00mmol、2.0当量)を0℃で加えた。次に得られた混合物を65℃で3時間還流させた。反応混合物を室温に冷却した後、2N HCl水溶液でpH = 5~6に調整した。混合物をEtOAc(50mL*3)で抽出した。一緒にした有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 3/1で溶離)で精製して6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-2-チオール(1.0g、収率77%)を黄色固体として得た。LC-MS: m/z 323.1 (M+H)
+
【0964】
工程B
6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(メチルチオ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-2-チオール(1.40g、4.30mmol、1.0当量)およびK
2CO
3(1.80g、12.9mmol、3.0当量)の無水THF(20mL)中混合物にN
2雰囲気下、0℃でCH
3I(3.10g、21.5mmol、5.0当量)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/2で溶離)で精製して6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(メチルチオ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンを黄色固体(1.10g、収率75%)として得た。LC-MS: m/z 337.0, 339.0 (M+H)
+
【0965】
工程C
6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
化合物6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(メチルチオ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(1.18g、3.50mmol、1.0当量)およびm-CPBA(純度85%)(1.56g、7.70mmol、2.2当量)のDCM(20mL)溶液を0℃で5時間攪拌した。反応液をDCM(20mL)で希釈し、飽和Na
2S
2O
3水溶液、Na
2CO
3水溶液、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/3で溶離)で精製して6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンを黄色固体(400mg、収率31%)として得た。LC-MS: m/z 369.1, 371.1 (M+H)
+
【0966】
工程D
6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-プロポキシ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン
K
2CO
3(225mg、1.63mmol、1.5当量)の1-プロパノール(10mL)中混合物を室温で0.5時間攪拌した。次に混合物に6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(400 mg、1.09mmol、1.0当量)の1-プロパノール(10mL)溶液を加えた。得られた混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 100/1で溶離)で精製して6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-プロポキシ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンを白色固体(200mg、収率53%)として得た。LC-MS: m/z 349.0, 351.0 (M+H)
+
【0967】
工程E
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-プロポキシ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ベンゼンスルホンアミド(実施例134)
6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-プロポキシ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(100mg、0.287mmol、1.0当量)、ベンゼンスルホンアミド(90mg、0.574mmol、2.0当量)、CuI(109mg、0.574mmol、2.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(82mg、0.574mmol、2.0当量)、およびK
2CO
3(119mg、0.861mmol、3.0当量)のDMF(1.5mL)中混合物をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって115℃で8時間攪拌した。反応混合物を2N HCl水溶液でpH = 4~6に酸性化し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1で溶離)で精製してN-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-プロポキシ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)ベンゼンスルホンアミドを白色固体(9.00mg、収率7%)として得た。
【0968】
実施例135
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-ヒドロキシ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(200mg、0.400mmol、1.0当量)、水(36.0mg、2.00mmol、5当量)、CuI(152mg、0.800mmol、2.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(114mg、0.800mmol、2.0当量)、およびK
2CO
3(276mg、2.00mmol、5当量)のDMF(3mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって100℃で2時間攪拌した。反応液を水(60mL)で希釈した後、EtOAc(60mL*3)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 80/1~20/1で溶離)で精製してN-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-ヒドロキシ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミドを黄色固体(21.0mg、収率11%)として得た。
【0969】
実施例136
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-(3-ヒドロキシアゼチジン-1-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(270mg、0.534mmol、1.0当量)、アゼチジン-3-オール塩酸塩(176mg、1.60mmol、3.0当量)、CuI(203mg、1.07mmol、2.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(152mg、1.07mmol、2.0当量)、およびK
2CO
3(369mg、2.67mmol、5当量)のDMF(6mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって115℃で3.5時間攪拌した。反応混合物を水(60mL)で希釈した後、EtOAc(60mL*3)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 80/1~20/1で溶離)および分取HPLCで精製してN-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-(3-ヒドロキシアゼチジン-1-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミドを黄色固体(1.2mg、収率0.4%)として得た。
【0970】
実施例137
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-ビニル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(50.5mg、0.100mmol、1.0当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-ビニル-1,3,2-ジオキサボロラン(20.0μL、0.120mmol、1.2当量)、およびK
3PO
4(42.5mg、0.200mmol、2.0当量)のTHF/水(2.5mL/0.6mL)懸濁液に室温でPd(dppf)Cl
2(7.30mg、0.0100mmol、0.1当量)を加えた。得られた混合物を脱気し、N
2を3回再充填した後、N
2雰囲気下、100℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈した後、EtOAc(50mL*2)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 80/1~25/1で溶離)で精製してN-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-ビニル-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミドを黄色固体(20.0mg、収率40%)として得た。
【0971】
【0972】
工程A
5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-N-(4-メトキシベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-アミン
6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン(1.00g、2.04mmol、1.0当量)のPMBNH
2(10mL)溶液をマイクロ波照射によって105℃で1時間攪拌した。反応混合物をH
2O(10mL)で希釈し、HCl(水溶液)でpH = 4~6に調整し、DCM(50mL*3)で抽出した。一緒にした有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 1/1で溶離)で精製して5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-N-(4-メトキシベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-アミンを黄色固体(790mg、収率71%)として得た。LC-MS: m/z 547.1 (M+H)
+
【0973】
工程B
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-6-((4-メトキシベンジル)アミノ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)メタンスルホンアミド
5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-N-(4-メトキシベンジル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-アミン(790mg、1.45mmol、1.0当量)、メタンスルホンアミド(276mg、2.90mmol、2.0当量)、CuI(551mg、2.90mmol、2.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(412mg、2.90mmol、2.0当量)、およびK
2CO
3(600mg、4.35mmol、3.0当量)のDMF(1.5mL)中混合物をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって120℃で3時間攪拌した。反応混合物をHCOOHでpH = 4~6に酸性化し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 10/1で溶離)で精製してN-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-6-((4-メトキシベンジル)アミノ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)メタンスルホンアミドを黄色固体(350mg、収率39%)として得た。LC-MS: m/z 606.1 (M+H)+
【0974】
工程C
N-(6-アミノ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)メタンスルホンアミド
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-6-((4-メトキシベンジル)アミノ)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)メタンスルホンアミド(359mg、0.57mmol)のTFA/DCM(5mL/5mL)溶液を50℃で1時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 10/1で溶離)で精製してN-(6-アミノ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)メタンスルホンアミドを黄色固体(160mg、収率58%)として得た。LC-MS: m/z 486.1 (M+H)
+
【0975】
工程D
N-(6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)メタンスルホンアミド(実施例138)
N-(6-アミノ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)メタンスルホンアミド(160mg、0.33mmol、1.0当量)、CuCl(130mg、1.32mmol、4.0当量)、およびCuCl
2(265mg、1.98mmol、6.0当量)のCH
3CN(1.5mL)中混合物をN
2雰囲気下、室温で0.5時間攪拌した。次に、混合物に亜硝酸イソペンチル(231mg、1.98mmol、6.0当量)を加え、反応混合物を室温で24時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 10/1で溶離)および分取HPLCで精製してN-(6-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル)メタンスルホンアミドを白色固体(3.00mg、収率1.8%)として得た。
【0976】
【0977】
工程A
6-クロロ-N-(3,5-ジメトキシベンジル)-5-メチルピリダジン-3-アミン
3,6-ジクロロ-4-メチルピリダジン(4.00g、24.7mmol、1.0当量)および2,4-ジメトキシベンジルアミン(32.8g、196mmol、8当量)のn-BuOH(40mL)中混合物をマイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/PE = 2/3で溶離)で精製して6-クロロ-N-(3,5-ジメトキシベンジル)-5-メチルピリダジン-3-アミンを明黄色固体(6.20g、収率85.7%)として得た。LC-MS: m/z 294.0, 296.0 (M+H)
+
【0978】
工程B
6-クロロ-5-メチルピリダジン-3-アミン
6-クロロ-N-(3,5-ジメトキシベンジル)-5-メチルピリダジン-3-アミン(6.20g、0.77mmol、1.0当量)のTFA(60mL)溶液を室温で終夜攪拌した。混合物を濃縮し、DCMに溶解させた。溶液を1mol/L NaOH水溶液でpH = 6に塩基性化した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮し、残渣をEtOAc中で再スラリー化して6-クロロ-5-メチルピリダジン-3-アミンを明黄色固体(2.30g、収率79%)として得た。LC-MS: m/z 144.0, 146.0 (M+H)
+
【0979】
工程C
4-ブロモ-6-クロロ-5-メチルピリダジン-3-アミン
6-クロロ-5-メチルピリダジン-3-アミンおよび3-クロロ-5-メチルピリダジン-6-アミン(2.30g、16.0mmol、1.0当量)ならびにNaHCO
3(8.40g、40.0mmol、2.5当量)のMeOH(100mL)中混合物を0℃でBr
2(2.80g、17.6mmol、1.1当量)により処理した。混合物を0℃で4時間攪拌した後、濾過した。濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 30/1で溶離)で精製して4-ブロモ-6-クロロ-5-メチルピリダジン-3-アミンを白色固体(940mg、収率26%)として得た。LC-MS: m/z 221.9, 223.9 (M+H)
+
【0980】
工程D
N-(4-ブロモ-6-クロロ-5-メチルピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミド
4-ブロモ-6-クロロ-5-メチルピリダジン-3-アミン(946mg、4.25mmol、1.0当量)のTHF(20mL)溶液に0℃でNaH(ミネラルオイル中60%、510mg、12.8mmol、3.0当量)を加えた。混合物を0℃で1時間攪拌した後、6-エトキシピコリノイルクロリド(946mg、5.1mmol、1.2当量)のDCM(10mL)溶液を滴下した。得られた混合物を室温で終夜攪拌した。反応混合物をNH
4Cl溶液(水溶液、10mL)で反応停止させ、DCM(50mL*3)で抽出した。一緒にした有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 100/3で溶離)で精製してN-(4-ブロモ-6-クロロ-5-メチルピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミドを明黄色固体(700mg、収率44%)として得た。LC-MS: m/z 371.0, 373.0 (M+H)
+
【0981】
工程E
N-(6-クロロ-4-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)-5-メチルピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(4-ブロモ-6-クロロ-5-メチルピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミド(600mg、1.60mmol、1.0当量)、2,6-ジメトキシアニリン(372mg、2.40mmol、1.5当量)、Pd
2(dba)
3(150mg、0.160mmol、0.1当量)、キサントホス(378mg、0.640mmol、0.4当量)、およびK
2CO
3(450mg、3.20mmol、2.0当量)の1.4-ジオキサン(20mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって130℃で3時間攪拌した。混合物をセライトを通じて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/DCM = 1/3)で精製してN-(6-クロロ-4-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)-5-メチルピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミドを黄色固体(77mg、収率9%)として得た。LC-MS: m/z 444.1, 446.1 (M+H)
+
【0982】
工程F
クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-6-メチル-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジン
N-(6-クロロ-4-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)-5-メチルピリダジン-3-イル)-6-エトキシピコリンアミド(77.0mg、0.170mmol)のAcOH(5mL)溶液をマイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。混合物を減圧濃縮し、残渣を分取TLC(EtOAc/PE = 1/1)で精製してクロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-6-メチル-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジンを白色固体(15.0 mg、収率20%)として得た。LC-MS: m/z 426.1, 428.1 (M+H)
+
【0983】
工程G
N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-6-メチル-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)メタンスルホンアミド(実施例139)
クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-6-メチル-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジン(15.0mg、0.0350mmol、1.0当量)、メタンスルホンアミド(17.0mg、0.180mmol、6当量)、CuI(13.0mg、0.070mmol、2.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(10.0mg、0.070mmol、2.0当量)、およびK
2CO
3(15mg、0.105mmol、3当量)のDMF(2mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって140℃で4時間攪拌した。反応液を水(10mL)で希釈し、EtOAc(10mL*3)で抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を分取HPLC(0.1% HCOOHを含むCH
3CN/H
2O = 5/95~90/10で溶離)で精製してN-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-6-メチル-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)メタンスルホンアミドを黄色固体(4.00mg、収率23%)として得た。
【0984】
【0985】
工程A
N-(5-((ベンジルオキシ)メチル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(404mg、0.800mmol、1.0当量)、カリウム ((ベンジルオキシ)メチル)トリフルオロボレート(456mg、2.00mmol、2.5当量)、K
3PO
4(509.6mg、2.40mmol、3当量)のジオキサン/水(6mL/2mL)懸濁液に室温でPd
2(dba)
3(146mg、0.16mmol、0.2当量)を加えた。得られた混合物を脱気し、N
2を3回再充填した後、N
2雰囲気下、100℃で50時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈した後、EtOAc(50mL*2)で抽出した。一緒にした有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 120/1~35/1で溶離)で精製してN-(5-((ベンジルオキシ)メチル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミドを黄色固体(70.0mg、収率14.8%)として得た。LC-MS: m/z 591.0 (M+H)
+
【0986】
工程B
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-(ヒドロキシメチル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(実施例140)
N-(5-((ベンジルオキシ)メチル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(100mg、0.169mmol、1.0当量)のDCM(5mL)中混合物にN
2雰囲気下、-78℃でトリフルオロメタンスルホン酸(1mL)および無水トリフルオロメタンスルホン酸(0.5mL)を加えた。得られた混合物をN
2雰囲気下、-78℃で3.5時間攪拌した。次に混合物をNaHCO
3水溶液(3mol/L)でpH = 6に塩基性化した。混合物をDCM(20mL*3)で抽出した。一緒にした有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 50/1~25/1で溶離)で精製してN-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-(ヒドロキシメチル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミドを黄色固体(30.0mg、収率36%)として得た。
【0987】
工程C
N-(5-((ジフルオロメトキシ)メチル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(実施例141)
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-(ヒドロキシメチル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(50.0mg、0.100mmol、1当量)、KOAc(98.2mg、1.00mmol、10当量)のDCM/H
2O(8mL/8mL)中混合物にN
2雰囲気下、室温で(ブロモジフルオロメチル)トリメチルシラン(122mg、0.600mmol、6当量)を加えた。得られた混合物をN
2雰囲気下、室温で5日間攪拌した。次に混合物をDCM(10mL*2)で抽出した。一緒にした有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 50/1~30/1で溶離)および分取HPLCで精製してN-(5-((ジフルオロメトキシ)メチル)-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミドを黄色固体(2.20mg、収率4%)として得た。
【0988】
実施例142
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(5-メチルピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(5-メチルピリミジン-2-イル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0989】
実施例143
N-(5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)-1-(3-フルオロフェニル)メタンスルホンアミド
方法Kの工程Dに従って、6-ブロモ-5-クロロ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジンから出発して、(3-フルオロフェニル)メタンスルホンアミドを使用して標記化合物を調製した。
【0990】
【0991】
工程A
5-クロロ-2-アミノ(ビス-カルバマト)ピリミジン
2-クロロピリミジン-5-アミン(5.00g、39.0mmol、1.0当量)のTHF溶液にBoc
2O(17.9g、82.0mmol、2.1当量)およびDMAP(476mg、3.90mmol、0.10当量)を加えた。混合物を室温で3時間攪拌した。TLCは出発原料が完全に消費されたことを示した。混合物を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA = 15/1)で精製して5-クロロ-2-アミノ(ビス-カルバマト)ピリミジンを白色固体(11.6g、収率91%)として得た。LC-MS: m/z 329.8 (M+H)+
【0992】
工程B
メチル 5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン-2-カルボキシレート
5-クロロ-2-アミノ(ビス-カルバマト)ピリミジン(10.6g、32.0mmol、1.0当量)のMeOH(200ml)およびDMF(40ml)溶液にTEA(9.72g、96.0mol、3.0当量)およびPd(dppf)Cl
2(3.51g、5.00mmol、0.16当量)を加えた。懸濁液を脱気し、COで数回掃流した。混合物をCO(3MPa)下、120℃で終夜攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA = 2/1)で精製してメチル 5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン-2-カルボキシレートを黄色固体(5.32g、収率65%)として得た。LC-MS: m/z 254.0 (M+H)+
【0993】
工程C
tert-ブチル (2-(ヒドロキシメチル)ピリミジン-5-イル)カルバメート
メチル 5-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ピリミジン-2-カルボキシレート(5.32g、21.0mmol、1.0当量)のMeOH(50mL)溶液に0℃でNaBH
4(954mg、25.2mmol、1.2当量)を加えた。混合物を室温で5時間攪拌した。次に混合物をH
2O(50mL)で希釈し、DCM(50ml*3)で抽出した。一緒にしたDCM層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 40/1)で精製してtert-ブチル (2-(ヒドロキシメチル)ピリミジン-5-イル)カルバメートを黄色固体(2.90g、収率61%)として得た。LC-MS: m/z 226.01 (M+H)+
【0994】
工程D
tert-ブチル (2-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルチオ)メチル)ピリミジン-5-イル)カルバメート
tert-ブチル (2-(ヒドロキシメチル)ピリミジン-5-イル)カルバメート(2.93g、13.0mmol、1.0当量)、ベンゾ[d]チアゾール-2-チオール(2.61g、15.6mmol、1.2当量)、およびPPh
3(4.10g、15.6mmol、1.2当量)のTHF溶液に0℃でDEAD(2.72g、15.6mmol、1.2当量)を加えた。混合物を室温で16時間攪拌した。混合物を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA = 5/1)で精製してtert-ブチル (2-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルチオ)メチル)ピリミジン-5-イル)カルバメートを黄色固体(4.50g、収率92%)として得た。LC-MS: m/z 374.9 (M+H)+
【0995】
工程E
tert-ブチル (2-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルスルホニル)メチル)ピリミジン-5-イル)カルバメート
tert-ブチル (2-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルチオ)メチル)ピリミジン-5-イル)カルバメート(3.00g、8.02mmol、1.0当量)のDCM(60mL)溶液にm-CPBA(純度85%)(1.95g、9.62mmol、1.20当量)を加えた。混合物を室温で16時間攪拌し、1N Na
2SO
3水溶液で反応停止させた。有機相を分離し、飽和Na
2CO
3水溶液およびブラインで洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 3/1で溶離)で精製してtert-ブチル (2-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルスルホニル)メチル)ピリミジン-5-イル)カルバメートを白色固体(1.39g、収率43%)として得た。LC-MS: m/z 407.0 (M+H)+
【0996】
工程F
tert-ブチル (2-(スルファモイルメチル)ピリミジン-5-イル)カルバメート
tert-ブチル (2-((ベンゾ[d]チアゾール-2-イルスルホニル)メチル)ピリミジン-5-イル)カルバメート(1.39g、3.42mmol、1.0当量)のMeOH(30mL)溶液にK
2CO
3(2.36g、17.1mmol、5.0当量)を加えた。混合物を室温で30分間攪拌した後、H
2O 20mL、およびNH
2OSO
3H(929mg、8.21mmol、2.4当量)のH
2O(10mL)溶液を加えた。得られた混合物を室温で16時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 20/1)で精製して標記化合物tert-ブチル (2-(スルファモイルメチル)ピリミジン-5-イル)カルバメートを白色固体(310mg、収率31%)として得た。
【0997】
工程G
1-(5-アミノピリミジン-2-イル)-N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)メタンスルホンアミド
tert-ブチル (2-(スルファモイルメチル)ピリミジン-5-イル)カルバメート(166mg、0.576mmol、1.2当量)、クロロ-7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジン(200mg、0.490mmol、1.0当量)、trans-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(70.0mg、0.490mmol、1.0当量)、CuI(93.0mg、0.490mmol、1.0当量)、NaI(74.0mg、0.490mmol、1.0当量)、およびK
2CO
3(135mg、0.980mmol、2.0当量)のDMF(4mL)懸濁液をN
2雰囲気下、マイクロ波照射によって140℃で2時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を分取HPLC(0.1% HCOOHを含むCH
3CN/H
2O = 5/95~95/5で溶離)で精製して1-(5-アミノピリミジン-2-イル)-N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)メタンスルホンアミドを黄色固体(70.0mg、収率25%)として得た。LC-MS: m/z 564.3 (M+H)+
【0998】
工程H
1-(5-クロロピリミジン-2-イル)-N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)メタンスルホンアミド(実施例144)
1-(5-アミノピリミジン-2-イル)-N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)メタンスルホンアミド(80.0mg、0.140mmol、1.0当量)、CuCl(28.0mg、0.280mmol、2.0当量)、CuCl
2(56.0mg、0.420mmol、3.0当量)のDCM(4mL)懸濁液を0℃で10分間攪拌した。亜硝酸tert-ブチル(43.0mg、0.420mmol、3.0当量)を加えた。混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を分取TLC(DCM/MeOH = 30/1)で精製して粗生成物を得て、これを分取HPLC(0.1% HCOOHを含むCH
3CN/H
2O = 5/95~95/5で溶離)でさらに精製して1-(5-クロロピリミジン-2-イル)-N-(7-(2,6-ジメトキシフェニル)-8-(6-エトキシピリジン-2-イル)-7H-イミダゾ[4,5-c]ピリダジニル)メタンスルホンアミドを黄色固体(3.00mg、収率4%)として得た。
【0999】
【1000】
工程A
N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(6-クロロピラジン-2-イル) tert-ブチル カルバメート
6-クロロピラジン-2-アミン(20.0g、154mmol、1.0当量)および(Boc)
2O(101g、462mmol、3.0当量)のDCM(250mL)溶液にDMAP(1.90g、15.4mmol、0.10当量)を加えた。混合物を室温で3時間攪拌した。溶媒を減圧蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 95/5で溶離)で精製して標記化合物N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(6-クロロピラジン-2-イル) tert-ブチル カルバメートを白色固体(49.8g、収率98%)として得た。LC-MS: m/z 330.1 (M+H)
+
【1001】
工程B
N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(6-アセチルアミドピラジン-2-イル) tert-ブチル カルバメート
N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(6-クロロピラジン-2-イル) tert-ブチル カルバメート(15.0g、45.6mmol、1.0当量)、アセトアミド(5.40g、91.2mmol、2.0当量)、Pd(OAc)
2(2.10g、9.12mmol、0.20当量)、キサントホス(10.5g、18.2mmol、0.40当量)、およびK
2CO
3(12.6g、91.2mmol、2.0当量)の1,4-ジオキサン(250mL)懸濁液をN
2下で5時間還流させた。反応混合物を水(500mL)に注ぎ、DCM(500mL*3)で抽出した。抽出物を無水Na
2SO
4で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 3/1で溶離)で精製して標記化合物N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(6-アセチルアミドピラジン-2-イル) tert-ブチル カルバメートを黄色固体(14.0g、収率87%)として得た。LC-MS: m/z 353.2 (M+H)
+
【1002】
工程C
N-(6-アミノピラジン-2-イル)アセトアミド
N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(6-アセチルアミドピラジン-2-イル) tert-ブチル カルバメート(14.0g、39.8mmol、1.0当量)のDCM(200mL)溶液にTFA(40mL)を加えた。混合物を室温で1時間攪拌した。次に混合物をNa
2CO
3水溶液でpH 8に調整し、得られた混合物を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 20/1で溶離)で精製して標記化合物N-(6-アミノピラジン-2-イル)アセトアミドを黄色固体(5.00g、収率83%)として得た。LC-MS: m/z 153.1 (M+H)
+
【1003】
工程D
N-(6-アミノ-3,5-ジブロモピラジン-2-イル)アセトアミド
N-(6-アミノピラジン-2-イル)アセトアミド(5.00g、32.9mmol、1.0当量)のACN(400mL)溶液にN
2下でNBS(12.9g、72.4mmol、2.2当量)を加えた。得られた混合物を室温で4時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をH
2Oで3回洗浄した。得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 30/1で溶離)で精製して標記化合物N-(6-アミノ-3,5-ジブロモピラジン-2-イル)アセトアミドを明黄色固体(7.70g、収率76%)として得た。
【1004】
工程E
N-(6-アセトアミド-3,5-ジブロモピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(6-アミノ-3,5-ジブロモピラジン-2-イル)アセトアミド(5.00g、16.1mmol、1.0当量)のTHF(200mL)溶液に0℃でNaH(ミネラルオイル中60%、3.40g、48.4mmol、3.0当量)を加えた。混合物を室温に昇温させ、1時間攪拌し続けた。6-エトキシピコリノイルクロリド(3.60g、19.4mmol、1.20当量)のDCM(10mL)溶液を0℃で滴下した。混合物を室温でさらに1時間攪拌した。次に混合物をHCl水溶液でpH 7に調整し、溶媒を減圧蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/EtOAc = 4/1で溶離)で精製して標記化合物N-(6-アセトアミド-3,5-ジブロモピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを淡黄色固体(3.20g、収率43%)として得た。LC-MS: m/z 457.9, 459.9, 461.9 (M+H)
+
【1005】
工程F
N-(6-アミノ-3,5-ジブロモピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(6-アセトアミド-3,5-ジブロモピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(3.20g、6.97mmol、1.0当量)のHCl(15%水溶液、60mL)およびMeOH(100mL)溶液を50℃で5時間攪拌した。次に混合物をNa
2CO
3水溶液でpH 8に調整し、混合物を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 30/1で溶離)で精製して標記化合物N-(6-アミノ-3,5-ジブロモピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを黄色固体(2.00g、収率67%)として得た。LC-MS: m/z 415.9, 417.9, 419.9 (M+H)
+
【1006】
工程G
N-(6-ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-3,5-ジブロモピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(6-アミノ-3,5-ジブロモピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(2.00g、4.70mmol、1.0当量)および(Boc)
2O(2.00g、9.40mmol、2.0当量)のDCM(100mL)懸濁液にEt
3N(1.50g、14.1mmol、3.0当量)およびDMAP(57.3mg、0.470mmol、0.10当量)を加えた。混合物を室温で3時間攪拌した。次に混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 4/1で溶離)で精製して標記化合物N-(6-ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-3,5-ジブロモピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを白色固体(1.10g、収率39%)として得た。LC-MS: m/z 616.0, 618.0, 620.0 (M+H)
+
【1007】
工程H
N-(6-ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-5-ブロモ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド
N-(6-ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-3,5-ジブロモピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(980mg、1.60mmol、1.0当量)、2,6-ジメトキシアニリン(487mg、3.20mmol、2.0当量)、Pd
2(dba)
3(293mg、0.300mmol、0.20当量)、キサントホス(371mg、0.600mmol、0.40当量)、およびK
2CO
3(657mg、4.80mmol、3.0当量)の1,4-ジオキサン(12mL)懸濁液をN
2下、マイクロ波照射によって120℃で2時間攪拌した。次に混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 5/1で溶離)で精製して標記化合物N-(6-ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-5-ブロモ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミドを黄色固体(750mg、収率69%)として得た。
LC-MS: m/z 689.2, 691.2 (M+H)
+
【1008】
工程I
6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-アミン
N-(6-ビス(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-5-ブロモ-3-((2,6-ジメトキシフェニル)アミノ)ピラジン-2-イル)-6-エトキシピコリンアミド(750mg、1.10mmol、1.0当量)のAcOH(10mL)溶液をマイクロ波照射によって145℃で1時間攪拌した。次に混合物を減圧濃縮し、残渣を分取HPLC(0.1% TFAを含むCH
3CN/H
2O = 5/95~95/5で溶離)で精製して標記化合物6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-アミンを黄色固体(200mg、収率39%)として得た。LC-MS: m/z 471.1, 473.1 (M+H)
+
【1009】
工程J
N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル) tert-ブチル カルバメート
6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-アミン(200mg、0.400mmol、1.0当量)および(Boc)
2O(463mg、2.00mmol、5.0当量)の1,4-ジオキサン(10mL)溶液にEt
3N(139mg、1.20mmol、3.0当量)およびDMAP(5.30mg、0.0400mmol、0.10当量)を加えた。混合物を80℃で終夜攪拌した。次に反応混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc = 2/1で溶離)で精製して標記化合物N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル) tert-ブチル カルバメートを黄色固体(200mg、収率71%)として得た。LC-MS: m/z 671.2, 673.2 (M+H)
+
【1010】
工程K
N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-6-(メチルスルホンアミド)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル) tert-ブチル カルバメート
N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(6-ブロモ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル) tert-ブチル カルバメート(200mg、0.300mmol、1.0当量)、メタンスルホンアミド(143mg、1.50mmol、5.0当量)、N
1,N
2-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミン(85.0mg、0.600mmol、2.0当量)、CuI(114mg、0.600mmol、2.0当量)、およびK
2CO
3(124mg、0.900mmol、3.0当量)のDMF(5mL)懸濁液をN
2下、マイクロ波照射によって120℃で5時間攪拌した。混合物を水(50mL)およびHCOOH(2mL)の混合物に注ぎ、DCM(50mL*3)で抽出した。一緒にした有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧濃縮した。残渣を分取HPLC(0.1% HCOOHを含むCH
3CN/H
2O = 5/95~95/5で溶離)で精製して標記化合物N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-6-(メチルスルホンアミド)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル) tert-ブチル カルバメートを黄色固体(48.0mg、収率23%)として得た。LC-MS: m/z 686.3 (M+H)
+
【1011】
工程L
N-(5-アミノ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(実施例145)
N-(tert-ブトキシカルボニル)-N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-6-(メチルスルホンアミド)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-5-イル) tert-ブチル カルバメート(48.0mg、0.0700mmol、1.0当量)のHCOOH(10mL)溶液を室温で1時間攪拌した。混合物を減圧濃縮し、残渣を分取HPLC(0.1% TFAを含むCH
3CN/H
2O = 5/95~95/5で溶離)で精製して標記化合物N-(5-アミノ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミドを黄色固体(27.0mg、収率80%)として得た。
【1012】
工程M
N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-フルオロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(実施例146)
N-(5-アミノ-1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミド(27.0mg、0.0600mmol、1.0当量)のアセトニトリル(2mL)およびHBF
4(48%水溶液、0.800mL)中混合物に0℃でNaNO
2(4.70mg、0.0690mmol、1.15当量)を加えた。室温で1時間攪拌後、反応混合物を水(50mL)に注ぎ、DCM(50mL)で抽出した。抽出物を蒸発乾固させ、残渣を分取HPLC(0.1% HCOOHを含むCH
3CN/H
2O = 5/95~95/5で溶離)で精製して標記化合物N-(1-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-(6-エトキシピリジン-2-イル)-5-フルオロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-6-イル)メタンスルホンアミドを黄色固体(5.00mg、収率20%)として得た。
【1013】
化合物を評価するための方法
APJ受容体の活性化は、百日咳毒素感受性様式での細胞におけるフォルスコリン刺激サイクリックAMP(cAMP)産生を阻害することが知られており、これはGタンパク質ヘテロ三量体複合体のGαIサブユニットに主に結合することを示すものである。APJ受容体の活性化は、Gタンパク質を通じたシグナル伝達、およびcAMPの阻害以外に、β-アレスチンの動員、受容体の内部移行、および細胞外制御キナーゼ(ERK)の活性化も生じさせる。エビデンスは、Gi誘導性cAMP阻害を通じたシグナル伝達が所望の変力性および血管拡張性薬理応答を誘発し、一方、アレスチンの動員が受容体の内部移行、下方制御、最終的には心肥大を生じさせることを示唆している。
【1014】
Gi結合に関する機能活性を最適化するために、本発明者らは、DiscoverXが開発したAPJ受容体を安定的に発現するCHO-K1細胞株を利用した。APJR受容体を発現する細胞を384ウェルマイクロタイタープレートに播種し、37℃および5% CO2で終夜インキュベートして細胞を付着および増殖させた。次に細胞から培地を吸引で除き、15uLの2:1ハンクス平衡塩類溶液(HBSS)/10mM Hepes : cAMP XS+ Ab試薬で置き換えた。次に、4×EC80フォルスコリンを含むアッセイバッファー中の、4×最終濃度で予め作製した化合物試料ストック5マイクロリットル(5uL)を、細胞に加え、37℃で30分間インキュベートした。
【1015】
インキュベーション後、酵素断片コンプリメンテーション法(EFC)と呼ばれる技術を使用してアッセイシグナルを生成した。EFCでは、酵素B-ガラクトシダーゼを2つの相補的部分(EAおよびED)に分割する。断片EDは、cAMPと融合し、アッセイフォーマットにおいてcAMP特異的抗体への結合に対して内因性cAMPと競合する。外因性EA断片が遊離ED-cAMP(cAMP特異的抗体に結合していない)に結合する際に、活性化B-Galが形成される。活性化酵素レベルを、検出可能な発光シグナルを生成するB-gal化学発光基質の変換を通じて検出し、標準的なマイクロタイタープレート上で読み取る。
【1016】
EFCを使用するcAMPの検出に関する方法論は、cAMP XS+ ED/CL溶解カクテル20uLと共に1時間インキュベートした後、cAMP XS+ EA試薬20uLと共に室温で3時間インキュベートすることを必要とする。シグナル生成後、マイクロプレートをPerkinElmer Envision機器によって化学発光シグナル検出を利用して読み取った。
【1017】
化合物の活性をCBISデータ解析スイート(カリフォルニア州ChemInnovation)を使用して解析した。活性パーセントを、下記式を使用して計算した。
%活性 = 100% x (1-(試験試料の平均RLU - 最大対照の平均RLU)/(媒体対照の平均RLU - 最大対照の平均RLU))
【1018】
上記のアッセイにより確定された本発明の例示的化合物の生物活性を表1に示す。APJ cAMP EC50効力範囲は以下の通りである: A: EC50<1nM; B: 1≦EC50<100nM; C: 100≦EC50<10,000nM。
【1019】
【1020】
本発明のいくつかの態様を説明してきたにもかかわらず、本発明の真意および範囲を逸脱することなく様々な修正を行うことができると理解されよう。したがって、他の態様は添付の特許請求の範囲内である。
【国際調査報告】