(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(54)【発明の名称】外科用円形ステープラにおいて発射するための力を減少させるためのデュアルレバー
(51)【国際特許分類】
A61B 17/115 20060101AFI20220112BHJP
【FI】
A61B17/115
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021544965
(86)(22)【出願日】2019-10-11
(85)【翻訳文提出日】2021-05-17
(86)【国際出願番号】 IB2019058692
(87)【国際公開番号】W WO2020079548
(87)【国際公開日】2020-04-23
(32)【優先日】2018-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517076008
【氏名又は名称】エシコン エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Ethicon LLC
【住所又は居所原語表記】#475 Street C, Suite 401, Los Frailes Industrial Park, Guaynabo, Puerto Rico 00969, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】バコス・グレゴリー・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ストークス・マイケル・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイコブズ・マイケル・エイ
(72)【発明者】
【氏名】ラバセトウォー・ディーシャ・ブイ
(72)【発明者】
【氏名】スコット・グレゴリー・ジー
(72)【発明者】
【氏名】モルガン・ニコラス・エム
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160CC02
4C160CC36
4C160KL03
4C160MM43
4C160NN12
4C160NN15
(57)【要約】
装置は、ハンドル(300)及びシャフト部分を有する本体アセンブリと、シャフト部分に固定されたステープルデッキを有するエンドエフェクタと、アンビルと、発射アセンブリと、を備える。エンドエフェクタは、両方ともステープルデッキに対して作動するように構成された、トロカールと、ステープルドライバと、を更に含む。ステープルドライバは、未発射位置と発射済位置との間の距離にわたって作動することができる。トロカールは、間隙距離を画定するようにアンビルと連結することができる。発射アセンブリは、第1の枢軸(305)を介して本体アセンブリと回動可能に連結されたトリガ(304)と、ステープルドライバを作動させるように構成されたドライバアクチュエータ(316)と、第2の枢軸(330)を介してトリガ及びドライバアクチュエータと回動可能に連結されたリンケージアセンブリ(320)と、を含む。この場合、第2の枢軸は、第1の枢軸に対して近位である。リンケージアセンブリは、トリガが第1の枢軸を中心に回動することに応答して、ドライバアクチュエータを駆動することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
(a)本体アセンブリであって、
(i)ハンドル部分と、
(ii)前記ハンドル部分から遠位に延在するシャフト部分と、を含む、本体アセンブリと、
(b)エンドエフェクタであって、
(i)前記シャフト部分に対して固定されたステープルデッキと、
(ii)トロカールであって、前記トロカールは、前記ステープルデッキに対して作動するように動作可能である、トロカールと、
(iii)ステープルドライバであって、前記ステープルドライバは、未発射位置と発射済位置との間の距離にわたって前記ステープルデッキに対して作動するように動作可能である、ステープルドライバと、を含む、エンドエフェクタと、
(c)前記トロカールに選択的に結合するように動作可能なアンビルであって、前記トロカールは、間隙距離を画定するように前記ステープルデッキに対して前記アンビルを作動させるように動作可能である、アンビルと、
(d)発射アセンブリであって、
(i)第1の枢軸を介して前記本体アセンブリと回動可能に連結されたトリガと、
(ii)前記未発射位置と前記発射済位置との間の前記距離にわたって、前記ステープルドライバを作動させるように構成されたドライバアクチュエータと、
(iii)前記トリガ及び前記ドライバアクチュエータと回動可能に連結されたリンケージアセンブリであって、前記リンケージアセンブリは、第2の枢軸を介して前記トリガと回動可能に連結され、前記第2の枢軸は、前記第1の枢軸に対して近位であり、前記リンケージアセンブリは、前記トリガが前記第1の枢軸を中心に回動することに応答して、経路に沿って前記ドライバアクチュエータを駆動するように構成されている、リンケージアセンブリと、を含む、発射アセンブリと、を備える、装置。
【請求項2】
前記リンケージアセンブリは、駆動リンクを含み、前記駆動リンクは、前記第2の枢軸を介して前記トリガと回動可能に連結されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記駆動リンクは、前記ドライバアクチュエータと回動可能に連結されている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記駆動リンクは細長いスロットを画定し、前記ドライバアクチュエータは、前記細長いスロット内に摺動可能に収容された突起部を含む、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記リンケージアセンブリは、前記突起部及び前記細長いスロットを介して前記ドライバアクチュエータと回動可能に連結されている、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記リンケージアセンブリが前記ドライバアクチュエータを駆動するように構成された前記経路は、前記未発射位置と前記発射済位置との間の前記距離の第1の部分に一致している、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記トリガは、前記未発射位置と前記発射済位置との間の前記距離の第2の部分の間で前記ドライバアクチュエータを駆動するように構成されている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記第2の部分は前記第1の部分に対して近位である、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記トリガは、ピンとスロットとの関係によって前記ドライバアクチュエータと連結され、前記トリガは、前記ピンとスロットとの関係によって前記未発射位置と前記発射済位置との間の前記距離の前記第2の位置に沿って前記ドライバアクチュエータを駆動するように構成されている、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記リンケージアセンブリは、第1のリンク及び第2のリンクを含み、前記第1のリンクは、前記第2の枢軸を介して前記トリガと回動可能に連結され、前記第2のリンクは、前記ドライバアクチュエータと回動可能に連結され、前記第1のリンク及び前記第2のリンクは、中間枢軸を介して回動可能に連結されている、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記リンケージアセンブリは、前記本体アセンブリに回動可能に連結された第3のリンクを含み、前記第3のリンクはまた、前記中間枢軸を介して前記第1のリンク及び前記第2のリンクに回動可能に連結されている、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記リンケージアセンブリは、前記本体アセンブリに対して固定された拘束体を含み、前記拘束体は、前記リンケージアセンブリが前記経路に沿って前記ドライバアクチュエータを駆動する際、前記第1のリンクをガイドするように構成されている、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ドライバアクチュエータはチャネルを画定し、前記第2のリンクは、前記チャネル内で前記ドライバアクチュエータと回動可能に連結されている、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記第2のリンクは、前記チャネル内に収容されたピンを含む、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記エンドエフェクタは、前記未発射位置と前記発射済位置との間で前記ステープルドライバと共に作動するように構成された円筒状ナイフを更に含む、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
ロックアウト機構を更に備え、前記ロックアウト機構は、前記間隙距離が所定の範囲内になるまで、前記トリガが前記本体に向かって回動することを防止するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記ハンドル部分の近位端に回転自在に配設された調節ノブを更に備え、前記調節ノブは、前記ステープルデッキに対して前記トロカールを作動させるように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
装置であって、
(a)本体アセンブリであって、
(i)ハンドル部分と、
(ii)前記ハンドル部分から遠位に延在するシャフト部分と、を含む、本体アセンブリと、
(b)エンドエフェクタであって、
(i)前記シャフト部分に対して固定されたステープルデッキと、
(ii)トロカールであって、前記トロカールは、前記ステープルデッキに対して作動するように動作可能である、トロカールと、
(iii)ステープルドライバであって、前記ステープルドライバは、未発射位置と発射済位置との間の距離にわたって前記ステープルデッキに対して作動するように動作可能である、ステープルドライバと、を含む、エンドエフェクタと、
(c)前記トロカールに選択的に結合するように動作可能なアンビルであって、前記トロカールは、間隙距離を画定するように前記ステープルデッキに対して前記アンビルを作動させるように動作可能である、アンビルと、
(d)発射アセンブリであって、
(i)前記ステープルドライバに連結されたキャリッジと、
(ii)前記本体アセンブリと回動可能に連結されたトリガであって、前記トリガは、開放位置と、第1の閉鎖位置と、第2の閉鎖位置との間で回動するように構成され、前記トリガは、前記トリガが前記開放位置と前記第1の閉鎖位置との間で回動することに応答して、前記キャリッジ及び前記ステープルドライバを前記未発射位置から中間位置に駆動するように構成されている、トリガと、
(iii)前記キャリッジ及び前記トリガと回転可能に連結された駆動リンクであって、前記駆動リンクは、前記トリガが前記第1の閉鎖位置と前記第2の閉鎖位置との間で回動することに応答して、前記キャリッジ及び前記ステープルドライバを前記中間位置から第1の位置へ駆動するように構成されている、駆動リンクと、を含む、発射アセンブリと、を備える、装置。前記ドライバアクチュエータ及び前記ステープルドライバ。
【請求項19】
前記駆動リンクはチャネルを画定し、前記キャリッジは突起部を含み、前記突起部は、前記チャネル内に摺動可能に収容されている、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
装置であって、
(a)本体アセンブリであって、
(i)ハンドル部分と、
(ii)前記ハンドル部分から遠位に延在するシャフト部分と、を含む、本体アセンブリと、
(b)エンドエフェクタであって、
(i)前記シャフト部分に対して固定されたステープルデッキと、
(ii)トロカールであって、前記トロカールは、前記ステープルデッキに対して作動するように動作可能である、トロカールと、
(iii)ステープルドライバであって、前記ステープルドライバは、未発射位置と発射済位置との間の距離にわたって前記ステープルデッキに対して作動するように動作可能である、ステープルドライバと、を含む、エンドエフェクタと、
(c)前記トロカールに選択的に結合するように動作可能なアンビルであって、前記トロカールは、間隙距離を画定するように前記ステープルデッキに対して前記アンビルを作動させるように動作可能である、アンビルと、
(d)発射アセンブリであって、
(i)前記本体アセンブリと回動可能に連結されたトリガと、
(ii)前記未発射位置と前記発射済位置との間の前記距離にわたって、前記ステープルドライバを作動させるように構成されたドライバアクチュエータと、
(iii)中間枢軸において全てが連結された入力リンク、作動リンク、及びガイドリンクを含むリンケージアセンブリであって、前記ガイドリンクは、前記本体アセンブリと連結され、前記作動リンクは、前記ドライバアクチュエータと連結され、前記入力リンクは、前記トリガと連結され、前記リンケージアセンブリは、前記トリガが前記本体アセンブリに向かって回動することに応答して、前記未発射位置と前記発射済位置との間の前記距離にわたって、前記ドライバアクチュエータ及び前記ステープルドライバを作動させるように構成されている、リンケージアセンブリと、を含む、発射アセンブリと、を備える、装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
一部の外科手術(例えば、大腸外科手術、肥満外科手術、胸部外科手術など)において、患者の消化管の一部分(例えば、胃腸管及び/又は食道など)は、望ましくない組織を除去するために又はその他の理由によって、切除される場合がある。組織を取り除いた後、端々吻合により、消化管の残りの部位を相互に結合することができる。端々吻合により、吻合部位から、いかなる種類の漏れを生じることもなく、消化管の1つの部位から消化管の他の部位へと実質的に遮るもののない流路を与えることができる。
【0002】
端々吻合を提供するために用いられ得る器具の1つの例として、円形ステープラがある。いくつかのそのようなステープラは、組織の層を挟み、挟んだ組織の層を切断し、かつ挟んだ組織の層を貫通してステープルを打ち込み、組織の層を切断した端部の近傍で組織を実質的に相互に封止して、解剖学的管腔の切断された2つの端部を接合するように動作可能である。円形ステープラは、組織を切断し、かつ実質的に同時にその組織を封止するように構成することができる。例えば、円形ステープラは、吻合においてステープルの環状配列に対して内側である余分な組織を切断して、吻合で接合される解剖学的管腔部間の実質的に滑らかな移行を提供し得る。円形ステープラは、観血手術において、又は内視鏡手術において用いられ得る。いくつかの例では、円形ステープラの一部を、患者の身体に元々ある開口部を通して挿入する。
【0003】
円形ステープラの例は、1993年4月27日に発行された米国特許第5,205,459号、発明の名称「Surgical Anastomosis Stapling Instrument」;1993年12月21日に発行された米国特許第5,271,544号、発明の名称「Surgical Anastomosis Stapling Instrument」;1994年1月4日に発行された米国特許第5,275,322号、発明の名称「Surgical Anastomosis Stapling Instrument」;1994年2月15日に発行された米国特許第5,285,945号、発明の名称「Surgical Anastomosis Stapling Instrument」;1994年3月8日に発行された米国特許第5,292,053号、発明の名称「Surgical Anastomosis Stapling Instrument」;1994年8月2日に発行された米国特許第5,333,773号、発明の名称「Surgical Anastomosis Stapling Instrument」;1994年9月27日に発行された米国特許第5,350,104号、発明の名称「Surgical Anastomosis Stapling Instrument」;1996年7月9日に発行された米国特許第5,533,661号、発明の名称「Surgical Anastomosis Stapling Instrument」;及び2014年12月16日に発行された米国特許第8,910,847号、発明の名称「Low Cost Anvil Assembly for a Circular Stapler」に記載されている。上に引用した米国特許の各々の開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
様々な種類の外科用ステープル留め器具及び関連構成要素が作製され使用されてきたが、本発明者ら以前には、添付の特許請求の範囲に記載されている発明を誰も作製又は使用したことがないものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本明細書は、本技術を具体的に指摘し、かつ明確にこの技術を特許請求する、特許請求の範囲により完結するが、本技術は、以下のある特定の実施例の説明を添付図面と併せ読むことでよりよく理解されるものと考えられ、図面において同様の参照符号は同じ要素を特定する。
【
図1】例示的な外科用円形ステープル留め器具の側立面図である。
【
図2】
図1の外科用器具の例示的なアンビルの斜視図である。
【
図4】
図1の外科用器具のステープル留めヘッドアセンブリの斜視図である。
【
図5】
図5のステープル留めヘッドアセンブリの分解斜視図である。
【
図6】
図1の外科用器具の例示的な閉鎖システムの斜視図である。
【
図8A】未発射位置にあるトリガ、及びロック位置にあるロックアウト機構が示す、本体の一部分が取り除かれた、
図1の外科用器具の例示的なアクチュエータハンドルアセンブリの拡大側面図である。
【
図8B】発射済位置にあるトリガ、及びロック解除位置にあるロックアウト機構を示す、
図8Aのアクチュエータハンドルアセンブリの拡大側立面図である。
【
図9A】アンビルが組織の第1の管状部分内にあり、ステープル留めヘッドアセンブリが組織の第2の管状部分内にある、第1の開放位置にある
図2のアンビルを示す、
図5のステープル留めヘッドアセンブリの拡大長手方向断面図である。
【
図9B】アンビルが組織の第1の管状部分内にあり、ステープル留めヘッドアセンブリが組織の第2の管状部分内にある、閉鎖位置にある
図2のアンビルを示す、
図5のステープル留めヘッドアセンブリの拡大長手方向断面図である。
【
図9C】余分な組織が切断されて、組織の第1の管状部分及び組織の第2の管状部分が共にステープル留めされるように、例示的なステープルドライバ及びブレードが発射済位置にある、閉鎖位置にある
図2のアンビルを示す、
図5のステープル留めヘッドアセンブリの拡大長手方向断面図である。
【
図9D】組織の第1の管状部分及び組織の第2の管状部分が取り付けられている、第2の開放位置にある
図2のアンビルを示す、
図5のステープル留めヘッドアセンブリの拡大長手方向断面図である。
【
図9E】
図5のステープル留めヘッドアセンブリ及び
図2のアンビルが取り外された後の、完了した端々吻合を残している、第1の管状部分及び第2の管状部分の拡大長手方向断面図である。
【
図10】
図2のアンビルに対して形成された例示的なステープルの拡大部分断面図である。
【
図11A】未発射位置にあるトリガ、及びロック位置にあるロックアウト機構を示す、本体の一部分が取り除かれた、
図1の外科用器具に容易に組み込まれ得る代替的なアクチュエータハンドルアセンブリの立面側面図である。
【
図11B】ある程度まで発射済位置にあるトリガ、及びロック解除位置にあるロックアウト機構を示す、本体の一部分が取り除かれた、
図11Aのアクチュエータハンドルアセンブリの立面側面図である。
【
図11C】発射済位置にあるトリガ、及びロック解除位置にあるロックアウト機構を示す、本体の一部分が取り除かれた、
図11Aのアクチュエータハンドルアセンブリの立面側面図である。
【
図12A】未発射位置にあるトリガを示す、本体の一部分が取り除かれた、
図1の外科用器具に容易に組み込まれ得る代替的なアクチュエータハンドルアセンブリの立面側面図である。
【
図12B】ある程度まで発射済位置にあるトリガを示す、本体の一部分が取り除かれた、
図12Aのアクチュエータハンドルアセンブリの立面側面図である。
【
図12C】発射済位置にあるトリガを示す、本体の一部分が取り除かれた、
図12Aのアクチュエータハンドルアセンブリの立面側面図である。
【
図13A】未発射位置にあるトリガを示す、本体の一部分が取り除かれた、
図1の外科用器具に容易に組み込まれ得る代替的なアクチュエータハンドルアセンブリの立面側面図である。
【
図13B】発射済位置にあるトリガを示す、本体の一部分が取り除かれた、
図13Aのアクチュエータハンドルアセンブリの立面側面図である。
【
図14A】未発射位置にあるトリガを示す、本体の一部分が取り除かれた、
図1の外科用器具に容易に組み込まれ得る代替的なアクチュエータハンドルアセンブリの立面側面図である。
【
図14B】発射済位置にあるトリガを示す、本体の一部分が取り除かれた、
図14Aのアクチュエータハンドルアセンブリの立面側面図である。
【
図15】
図1の外科用器具に容易に組み込まれ得る代替的なアクチュエータハンドルアセンブリの断面側面図である。
【
図16】
図15のアクチュエータハンドルアセンブリの
図15の線16-16に沿う断面図である。
【
図17】
図1の外科用器具に容易に組み込まれ得る代替的なアクチュエータハンドルアセンブリの断面側面図である。
【
図18】
図1の外科用器具に容易に組み込まれ得る代替的なアクチュエータハンドルアセンブリの断面側面図である。
【
図19】
図18のアクチュエータハンドルアセンブリの入力シャフト及び入力かさ歯車の断面側面図である。
【
図20】入力シャフトの例示的な雄型連結部の
図19の線20-20に沿う断面図である。
【
図21】入力シャフトの別の例示的な雄型連結部の
図19の線20-20に沿う断面図である。
【
図22】入力シャフトのなお別の例示的な雄型連結部の
図19の線20-20に沿ってとられた断面図である。
【
図23】モータ駆動回転部材と連結された
図18のアクチュエータハンドルアセンブリの入力シャフト及び入力かさ歯車の断面側面図である。
【
図24】回転ハンドルと連結された
図18のアクチュエータハンドルアセンブリの入力シャフト及び入力かさ歯車の断面側面図である。
【
図25】追加の弾性入力かさ部ハウジングが本体に取り付けられた、
図18のアクチュエータハンドルアセンブリの断面側面図である。
【
図26】本体の一部分が取り除かれた、
図1の外科用器具に容易に組み込まれ得る代替的なアクチュエータハンドルアセンブリの立面側面図である。
【
図27】
図26の代替的なアクチュエータハンドルアセンブリのドライバアクチュエータ及び駆動プレートの斜視図である。
【
図28】
図1の外科用器具に容易に組み込まれ得る代替的なアクチュエータハンドルアセンブリの断面側面図である。
【
図29】
図1の外科用器具に容易に組み込まれ得る代替的なアンビルの断面正面図である。
【
図30A】ステープルヘッドアセンブリが最初にアンビルの近位表面に対して複数のステープルを発射して、ステープルが最初に形成され、組織の切断が不完全である状態を示す、
図1の外科用器具に容易に組み込まれ得る代替的なステープルヘッドアセンブリと連結された
図29のアンビルの断面正面図である。
【
図30B】ステープルヘッドアセンブリがアンビルの近位表面に対して複数のステープルを発射して、ステープルが形成され、組織が切断されている状態を示す、
図20Aの代替的なステープルヘッドアセンブリと連結された
図29のアンビルの断面正面図である。
【
図30C】ステープルヘッドアセンブリがアンビルの近位表面に対して複数のステープルを発射して、ステープルが形成され、組織が切断され、ナイフが更に遠位に作動されている状態を示す、
図20Aの代替的なステープルヘッドアセンブリと連結された
図29のアンビルの断面正面図である。
【0006】
図面は、いかなる方法でも限定することを意図しておらず、本技術の様々な実施形態は、図面に必ずしも描写されていないものを含め、その他の様々な方法で実施し得ることが企図される。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部をなす添付図面は、本技術のいくつかの態様を例示しており、その説明と共に本技術の原理を説明するものであるが、本技術は、示される厳密な配置に限定されないことが理解される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本技術の特定の実施例の以下の説明は、その範囲を限定する目的で用いられるべきではない。本技術の他の実施例、特徴、態様、実施形態、及び利点は、実例として、本技術を実施する上で想到される最良の態様の1つである以下の説明により、当業者には明らかとなるであろう。理解されるように、本明細書に記載される技術は、いずれもその技術から逸脱することなく、その他の異なる、かつ明らかな態様が可能である。したがって、図面及び説明は、限定的な性質のものではなく、例示的な性質のものと見なされるべきである。
【0008】
I.例示的な外科用円形ステープル留め器具の概要
図1~
図10は、ステープル留めヘッドアセンブリ(200)、シャフトアセンブリ(60)、及びアクチュエータハンドルアセンブリ(70)を有する例示的な外科用円形ステープル留め器具(10)を示し、各々については、以下により詳細に説明する。ステープル留めヘッドアセンブリ(200)が、シャフトアセンブリ(60)の遠位端に連結している一方、シャフトアセンブリ(60)は、アクチュエータハンドルアセンブリ(70)から遠位方向に延在している。端的には、アクチュエータハンドルアセンブリ(70)は、ステープル留めヘッドアセンブリ(200)のステープルドライバ部材(250)を作動させて、ステープル留めヘッドアセンブリ(200)から複数のステープル(66)を駆動するように動作可能である。ステープル(66)は、器具(10)の遠位端に選択的に取り付けられるアンビル(40)によって曲げられて完成したステープルを形成する。したがって、器具(10)を利用して、
図9A~
図9Eに示されるように、組織(2)をステープル留めすることができる。
【0009】
本例では、器具(10)は閉鎖システム及び発射システムを備える。以下により詳細に記載されるように、閉鎖システム及びアンビル(40)は、アンビル(40)とステープル留めヘッドアセンブリ(200)との間に組織をクランプするように動作可能である。また、以下により詳細に記載されるように、発射システム及びアンビル(40)は、アンビル(40)とステープル留めヘッドアセンブリ(200)との間にクランプされた組織を切断してステープル留めするように動作可能である。
【0010】
閉鎖システムは、トロカール(230)、トロカールアクチュエータ(231)、接続バンド部分(235)、及び調節ノブ(98)を備える。トロカールアクチュエータ(231)は、接続バンド部分(235)を介してトロカール(230)に連結されている。アンビル(40)は、トロカール(230)の遠位端に選択的に連結することができる。以下により詳細に記載されるように、調節ノブ(98)は、トロカール(230)をステープル留めヘッドアセンブリ(200)に対して長手方向に直動させ、これにより、アンビル(40)がトロカール(230)に好適に連結されたときに、アンビル(40)を直動させて、アンビル(40)とステープル留めヘッドアセンブリ(200)との間で組織を更にクランプするように動作可能である。
【0011】
発射システムは、トリガ(74)、トリガ作動アセンブリ(84)、ドライバアクチュエータ(64)、及びステープルドライバ部材(250)を備える。ステープルドライバ部材(250)は、ステープルドライバ部材(250)が長手方向に作動されたときに、組織を切断するように構成されたナイフ部材(240)を含む。加えて、ステープルドライバ部材(250)を長手方向に作動させると、ステープルドライバ部材(250)がステープル(66)も遠位方向に駆動するように、ステープル(66)は、ステープルドライバ部材(250)の複数のステープルドライバに対して遠位に配置されている。それ故、トリガ(74)が作動され、トリガ作動アセンブリ(84)がドライバアクチュエータ(64)を介してステープルドライバ部材(250)を作動させたとき、ナイフ部材(240)及びステープルドライバ(252)は、組織(2)をほぼ同時に切断すると共に、ステープル留めヘッドアセンブリ(200)に対して遠位方向に組織内へとステープル(66)を駆動させる。次に、閉鎖システム及び発射システムの構成要素と機能性について、より詳細に説明する。
【0012】
A.例示的なアンビル
アンビル(40)についての以後の考察では、「遠位」及び「近位」という用語(並びにこれらのバリエーション)は、アンビル(40)がトロカール(230)と好適に連結された場合のアンビル(40)の向きに関連して使用されることとなる。したがって、アンビル(40)の近位要素は、器具(10)の操作者により近い側にある一方で、アンビル(40)の遠位要素は、器具(10)の操作者により遠い側にある。
【0013】
図2~
図3に最もよく見られるように、本例のアンビル(40)は、ヘッド(48)及び近位シャフト(44)を備える。上記したように、かつ以下でより詳細に記載されるように、本例のアンビル(40)はトロカール(230)と選択的に連結することができ、連結されると、ステープル留めヘッドアセンブリ(200)に対するトロカール(230)の移動は、ステープル留めヘッドアセンブリ(200)に対してアンビル(40)も移動させる。
【0014】
ヘッド(48)は、複数のステープル成形ポケット(52)を画定する近位表面(50)を含む。ステープル成形ポケット(52)は、同心状の2列の環状配列で配置される。一部の他の形態では、ステープル成形ポケット(52)は、同心状の3列以上の列の環状配列で配置される。ステープル成形ポケット(52)は、ステープルがステープル成形ポケット(52)内に駆動されると、ステープルを変形させるように構成されている。したがって、アンビル(40)が閉鎖位置にあり、ステープル(66)がステープル留めヘッドアセンブリ(200)からステープル成形ポケット(52)内に駆動されると、各ステープル成形ポケット(52)は、当該技術分野において既知のように、概ね「U」字のステープル(66)を「B」形状に変形させることができる。
図2に最もよく見られるように、近位表面(50)は内縁部(54)で終端し、それによって近位シャフト(44)の周りを囲む環状凹部(56)の外側の境界線が画定される。
【0015】
近位シャフト(44)は孔(46)を画定し、孔(46)内に位置する一対の回動ラッチ部材(30)を含む。
図3に最もよく見られるように、各ラッチ部材(30)は、T字の遠位端(32)と、丸みのある近位端(34)と、近位端(34)に対して遠位に位置するラッチシェルフ(36)とを含む。T字の遠位端(32)が、ラッチ部材(30)を孔(46)内に固定する。ラッチ部材(30)は、近位端(34)が近位シャフト(44)の側壁を貫通して形成される横方向開口部(42)の近位端に位置付けられるように、孔(46)内に位置付けられる。このようにして横方向開口部(42)は、近位端(34)及びラッチシェルフ(36)が近位シャフト(44)によって画定される長手方向軸線から径方向外側に反ることができるようなクリアランスを提供する。しかしながら、ラッチ部材(30)は、近位端(34)とラッチシェルフ(36)とを径方向内側に、近位シャフト(44)によって画定される長手方向軸線に向かって弾性的に付勢するように構成されている。したがって、ラッチ部材(30)は、アンビル(40)をステープル留めヘッドアセンブリ(200)のトロカール(230)に選択的に固定することを可能にする保持クリップとして機能する。しかしながら、ラッチ部材(30)は、任意で設けられるものに過ぎないということが理解されるはずである。アンビル(40)は、他の任意の好適な構成要素、機構、又は技法を用いて、トロカール(230)に取り外し可能に固定され得る。
【0016】
上記のものに加えて又はその代わりに、アンビル(40)は、下記特許文献の教示のうちの少なくとも一部に従って、更に構築され、かつ動作可能であってもよい。米国特許第5,205,459号;同第5,271,544号;同第5,275,322号;同第5,285,945号;同第5,292,053号;同第5,333,773号;同第5,350,104号;同第5,533,661号;同第8,910,847号;及び/又は米国特許出願公開第2016/0374684号(これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる)。更に他の好適な構成については、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0017】
B.例示的なステープル留めヘッドアセンブリ
図4~
図5に最もよく見られるように、本例のステープル留めヘッドアセンブリ(200)は、シャフトアセンブリ(60)の遠位端に連結されており、摺動可能なステープルドライバ部材(250)を収容する管状ケーシング(210)を備える。円筒状内側芯部材(212)が、管状ケーシング(210)内を遠位に延在している。管状ケーシング(210)は、管状ケーシング(210)がステープル留めヘッドアセンブリ(200)にとって機械的土台として機能するように、シャフトアセンブリ(60)の外部シース(62)にしっかりと固定されている。
【0018】
トロカール(230)は、管状ケーシング(210)の内側芯部材(212)内に同軸的に配置されている。上記したように、かつ以下により詳しく記載するように、トロカール(230)は、調節ノブ(98)がハンドルアセンブリ(70)の本体(72)に対して回転するのに応じて管状ケーシング(210)に対して遠位及び近位方向に直動するよう動作可能である。トロカール(230)は、シャフト(232)とヘッド(234)とを備える。ヘッド(234)は、尖形状の先端部(236)と、内側向きに延在する近位表面(238)と、を含む。したがって、シャフト(232)は、ヘッド(234)のちょうど近位で外径が小さくなっていて、表面(238)が、シャフト(232)のその小さくなった外径部分とヘッド(234)の外径との間の移行部を提供する。本例では、先端部(236)が尖形状であるが、先端部(236)は鋭利ではない。したがって、先端部(236)は、組織との不注意な接触による組織への外傷を容易には引き起こさない。ヘッド(234)、及びシャフト(232)の遠位部分は、アンビル(40)の孔(46)に挿入されるように構成されている。近位表面(238)とラッチシェルフ(36)とは、アンビル(40)の近位シャフト(44)がトロカール(230)上に完全に着座した場合に、ラッチシェルフ(36)が近位表面(238)に係合するような、補完的な位置と構成とを有する。したがって、アンビル(40)は、ラッチ部材(30)とヘッド(234)との間のスナップ嵌めを介してトロカール(230)に固定することができる。それに加えて、又はその代わりに、トロカール(230)は、アンビル(40)をトロカール(230)の方へ引き付けることができる磁性部分(図示せず)を備えていてもよい。アンビル(40)及びトロカール(230)に対するなお更なる構成及び配置が、本明細書における教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0019】
ステープルドライバ部材(250)は、以下により詳しく説明するように、アクチュエータハンドルアセンブリ(70)のトリガ(74)の回転に応じて管状ケーシング(210)内で長手方向に作動するよう動作可能である。ステープルドライバ部材(250)は、ステープルドライバ(252)の遠位に提示された2列の同心環状配列を含む。ステープルドライバ(252)は、上記のステープル成形ポケット(52)の配置に対応するように配置されている。
図9A~
図9Bに最もよく見られるように、各ステープルドライバ(252)は、対応するステープル(66)の下に位置する。ステープルドライバ(252)の配置は、上記のように、ステープル成形ポケット(52)の配置とちょうど同じように修正され得る。ステープルドライバ部材(250)はまた、管状ケーシング(210)の芯部材(212)を同軸的に受容するように構成されている孔(254)を画定する。スタッド(256)の環状配列が、孔(254)を取り囲む遠位に提示された表面から遠位方向に突出している。
【0020】
円筒状ナイフ部材(240)は、ステープルドライバ部材(250)内に、同軸的に位置付けられている。ナイフ部材(240)は、遠位に提示された、鋭利な円形の刃先(242)を含む。ナイフ部材(240)は、ステープルドライバ(252)の内側の環状配列により画定される直径よりも小さい外径を、ナイフ部材(240)が画定するようにサイズ決めされている。ナイフ部材(240)はまた、管状ケーシング(210)の芯部材(212)を同軸的に受容するように構成されている開口部を画定する。ナイフ部材(240)に形成された開口部(246)の環状配列は、ステープルドライバ部材(250)のスタッド(256)の環状配列を補完するように構成され、ナイフ部材(240)は、スタッド(256)と開口部(346)とを介してステープルドライバ部材(250)にしっかりと固定されるようになっている。したがって、ステープル留めドライバ部材(250)が管状ケーシング(210)に対して作動されると、同様にナイフ部材(240)も作動される。ナイフ部材(240)とステープルドライバ部材(250)との間の他の好適な構造的関係については、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0021】
デッキ部材(220)が、管状ケーシング(210)に固定的に取り付けられている。デッキ部材(220)は、ステープル開口部(224)の同心の2列の環状配列を画定する遠位に提示されたデッキ表面(222)を含み、各ステープル開口部(224)は、ステープル(66)を収容するそれ自体のステープルポケット(226)を有する。ステープル開口部(224)及びステープルポケット(226)は、上記のステープルドライバ(252)及びステープル成形ポケット(52)の配置に対応するように配置されている。したがって、ステープルドライバ部材(250)が、トリガ(74)の回転に応じて管状ケーシング(210)に対して遠位方向に作動されると、各ステープルドライバ(252)は、対応するステープル(66)をそのステープルポケット(226)から、デッキ部材(220)の対応するステープル開口部(224)を介して駆動する。アンビル(40)が閉鎖位置にあるとき、ステープル(66)は、対応するステープル成形ポケット(52)の中へと駆動され、ステープル(66)の脚部(68)を曲げ、それによって、アンビル(40)とステープル留めヘッドアセンブリ(200)との間に位置する物質をステープル留めする。
【0022】
ステープル開口部(224)の配置は、上記のように、ステープル成形ポケット(52)の配置とちょうど同じように修正され得る。また、ステープル留めヘッドアセンブリ(200)が作動される前に、ステープル(66)をステープル留めヘッドアセンブリ(200)内に収容するために、様々な構造及び技法が用いられ得るということも理解されたい。ステープルをステープル留めヘッドアセンブリ(200)内に収容するために用いられるそのような構造及び技法は、ステープル留めヘッドアセンブリ(200)が作動される前に、ステープルが、ステープル開口部(224)から誤って脱落するのを防ぎ得る。このような構造及び技法が取り得る様々な好適な形態については、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0023】
図5に最もよく見られるように、デッキ部材(220)は、ナイフ部材(240)が画定する外径よりも、ほんのわずかに大きい内径を画定する。かくしてデッキ部材(220)は、ナイフ部材(240)が遠位方向に、刃先(242)がデッキ表面(222)の遠位に位置する点まで移動するのを可能にするように構成されている。
【0024】
上記のものに加えて又はその代わりに、ステープル留めヘッドアセンブリ(200)が、下記の特許文献の教示の少なくとも一部に従って更に構築され、かつ動作可能であってもよい。米国特許第5,205,459号;同第5,271,544号;同第5,275,322号;同第5,285,945号;同第5,292,053号;同第5,333,773号;同第5,350,104号;同第5,533,661号;同第8,910,847号;及び/又は米国特許出願公開第2016/0374684号(これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる)。更に他の好適な構成については、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0025】
C.代表的なシャフトアセンブリ
図9A~
図9Dに示したように、ステープル留めヘッドアセンブリ(200)及びトロカール(230)は、シャフトアセンブリ(60)の遠位端に位置付けられている。本例のシャフトアセンブリ(60)は、外側管状部材(62)と、ドライバアクチュエータ(64)と、接続バンド部分(235)と、を備える。外側管状部材(62)は、ステープル留めヘッドアセンブリ(200)の管状ケーシング(210)に、かつアクチュエータハンドルアセンブリ(70)の本体(72)に連結され、それによって、外側管状部材の中で作動する構成要素に対して機械的な基盤を提供する。
図9A~
図9Bに見られるように、ドライバアクチュエータ(64)の近位端は、以下に説明するように、アクチュエータハンドルアセンブリ(70)のトリガ作動アセンブリ(84)に連結されている。ドライバアクチュエータ(64)の遠位端は、トリガ(74)の回転でステープルドライバ部材(250)が長手方向に作動するように、ステープルドライバ部材(250)に連結される。
図9A~
図9Dに示したように、ドライバアクチュエータ(64)は、トロカール(230)に連結されているトロカールアクチュエータ(231)及び接続バンド部分(235)が、ドライバアクチュエータ(64)内で、かつドライバアクチュエータ(64)に対して、長手方向に作動できるように、開放した長手方向軸線を有する管状部材を備える。本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるように、ドライバアクチュエータ(64)内に他の構成要素を配設してもよい。
【0026】
本例では、シャフトアセンブリ(60)は、予め成形された屈曲部を有するアクチュエータハンドルアセンブリ(70)から遠位に延在している。一部の形態では、予め成形された屈曲部は、患者の大腸内にステープル留めヘッドアセンブリ(200)を位置付けることを容易にするように構成されている。使用できる様々な好適な曲がり角度又は曲率半径が、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。上述のように、アクチュエータ(231)は、可撓性バンド部分(235)を介してトロカール(230)と連結されている。可撓性バンド部分(235)は、予め成形された屈曲部の近位に位置するアクチュエータ(231)の遠位端から延在して、予め成形された屈曲部の遠位に位置するトロカール(230)と連結することができる。可撓性バンド部分(235)は、シャフトアセンブリ(60)の予め成形された屈曲部の長手方向輪郭に沿った直動の間に屈曲するように寸法決めされてもよい。そのような場合、トロカールアクチュエータ(231)は、アクチュエータハンドルアセンブリ(70)内に摺動可能に収容されてもよく、一方で、トロカール(230)は、管状ケーシング(210)内に摺動可能に収容される。可撓性バンド部分(235)は、本明細書における教示を考慮することで当業者には明らかであるように、ピン又は任意の他の好適な手段を介して、トロカール(230)及びアクチュエータ(231)の両方に接続されてもよい。
【0027】
シャフトアセンブリ(60)は、以下の特許文献の少なくとも一部の教示に従って更に構築されてもよい。米国特許第5,205,459号;同第5,271,544号;同第5,275,322号;同第5,285,945号;同第5,292,053号;同第5,333,773号;同第5,350,104号;同第5,533,661号;同第8,910,847号;及び/又は同第9,936,949号(これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれ、かつ/又は本明細書における教示を考慮することで当業者には明らかとなるような他の構成に従って組み込まれる)。
【0028】
D.例示的なアクチュエータハンドルアセンブリ
次に、
図6~
図8Bを参照すると、アクチュエータハンドルアセンブリ(70)は、本体(72)、トリガ(74)、ロックアウト機構(82)、トリガ作動アセンブリ(84)、及びトロカール作動アセンブリ(90)を備える。本例のトリガ(74)は、トリガ(74)が未発射位置(
図8Aに図示)から発射済位置(
図8Bに図示)に回転することで上述したドライバアクチュエータ(64)が作動するように、本体(72)に回動可能に取り付けられ、トリガ作動アセンブリ(84)に連結されている。バネ(78)は、本体(72)及びトリガ(74)に連結され、未発射位置に向かってトリガ(74)を付勢する。ロックアウト機構(82)は、本体(72)に連結された回動可能な部材である。
図8Aに示すように、第1のロック位置では、ロックアウト機構(82)がトリガ(74)と係合してユーザによるトリガ(74)の作動に機械的に抵抗するように、ロックアウト機構(82)は上方へと本体(72)から離れるように回動される。
図1及び
図8Bに示されているような第2のロック解除位置では、ロックアウト機構(82)は、ユーザがトリガ(74)を作動できるように下方へ回動される。したがって、ロックアウト機構(82)が第2の位置にある状態では、トリガ(74)は、トリガ作動アセンブリ(84)と係合して器具(10)を発射させることができる。
【0029】
図8A~
図8Bに示したように、本例のトリガ作動アセンブリ(84)は、ドライバアクチュエータ(64)の近位端と係合する摺動可能なトリガキャリッジ(86)を備える。キャリッジ(86)は、キャリッジ(86)の近位端上に、トリガ(74)から延びる一対のトリガアーム(76)を保持し係合するための一組のタブ(88)を備える。したがって、トリガ(74)が回動するとき、キャリッジ(86)は、長手方向に作動し、長手方向への動きをドライバアクチュエータ(64)に伝達する。図示されている例では、キャリッジ(86)は、ドライバアクチュエータ(64)の近位端に固定して連結されているが、これは単に任意選択のものである。実際には、1つの単なる例示的な代替例では、遠位のバネ(図示せず)がドライバアクチュエータ(64)を、アクチュエータハンドルアセンブリ(70)に対して近位方向に付勢した状態で、キャリッジ(86)はドライバアクチュエータ(64)に単に当接してもよい。
【0030】
トリガ作動アセンブリ(84)は、以下の特許文献の少なくとも一部の教示に従って更に構築されてもよい。米国特許第5,205,459号;同第5,271,544号;同第5,275,322号;同第5,285,945号;同第5,292,053号;同第5,333,773号;同第5,350,104号;同第5,533,661号;同第8,910,847号;及び/又は同第9,936,949号(これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれ、かつ/又は本明細書における教示を考慮することで当業者には明らかとなるような他の構成に従って組み込まれる)。
【0031】
本体(72)はまた、調節ノブ(98)の回転に反応してトロカール(230)を長手方向に作動するように構成されたトロカール作動アセンブリ(90)を収容する。
図6~
図7に最もよく示されているように、本例のトロカール作動アセンブリ(90)は、調節ノブ(98)、溝付きシャンク(94)、及びスリーブ(92)を備える。溝付きシャンク(94)は、調節ノブ(98)及びスリーブ(92)の両方によって画定されるチャネル(93)内に摺動可能に収容されている。本実施例の溝付きシャンク(94)は、トロカールアクチュエータ(231)の近位端に位置する。他の変形例では、溝付きシャンク(94)及びトロカールアクチュエータ(231)は、その代わりに、長手方向の移動を伝達するように係合する別個の構成要素であってもよい。溝付きシャンク(94)は本体(72)の内部で直動するように構成されているが、溝付きシャンク(94)は本体(72)の内部で回転しない。調節ノブ(98)は、本体(72)の近位端によって回転可能に支持され、内部タブ(95)を介して溝付きシャンク(94)と係合するスリーブ(92)を回転させるように動作可能である。調節ノブ(98)はまた、以下により詳細に説明するように、雌ねじ(97)を画定する。本例の溝付きシャンク(94)は、溝付きシャンク(94)の外側表面に形成された連続的な溝(96)を備える。したがって、調節ノブ(98)を回転させると、スリーブ(92)の内部タブ(95)が溝(96)内に載り、溝付きシャンク(94)はスリーブ(92)に対して長手方向に作動する。溝付きシャンク(94)はトロカールアクチュエータ(231)の近位端に位置するため、調節ノブ(98)が第1の方向に回転することによって、トロカールアクチュエータ(231)がアクチュエータハンドルアセンブリ(70)に対して遠位に前進する。トロカール(230)がアンビル(40)と連結されると、アンビル(40)もまたステープル留めヘッドアセンブリ(200)に対して遠位に前進することによって、間隙距離dとして知られる、アンビル(40)の近位表面(50)とデッキ部材(220)の遠位に向けられたデッキ表面(222)間の距離を増加させる。調節ノブ(98)を反対方向に回転させることにより、トロカールアクチュエータ(231)は、アクチュエータハンドルアセンブリ(70)に対して近位側に作動して、トロカール(230)がアンビル(40)と連結されると、アンビル(40)とステープル留めヘッドアセンブリ(200)との間の間隙距離dを縮小させる。このように、トロカール作動アセンブリ(90)は、調節ノブ(98)の回転に反応してトロカール(230)を作動させるように動作可能である。トロカール作動アセンブリ(90)のための他の好適な構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。
【0032】
本例の溝(96)は、軸線方向の距離当たり様々な溝のピッチ又は数を有する複数の異なる部分(96A、96B、96C)を備える。この溝(96)は、遠位部分(96A)、中間部分(96B)、及び近位部分(96C)に分けられている。
図7に示したように、遠位部分(96A)は、溝付きシャンク(94)の軸線方向の短い距離にわたって細かいピッチ又は多くの溝を備える。中間部分(96B)は、スリーブ(92)の内部タブ(95)が軸線方向距離に沿って通過するために必要な回転が比較的少なくなるように、軸線方向長さ当たりに比較的粗いピッチ又は数少ない溝を有する区分を備える。(
図9Aに示すように)アンビル(40)がステープル留めヘッドアセンブリ(200)に対して最初の遠位位置にあるとき、スリーブ(92)の内部タブ(95)は中間部分(96B)に位置している。したがって、間隙距離dは、スリーブ(92)の内部タブ(95)が中間部分(96B)を通過する間に、調節ノブ(98)の比較的少ない回転によって急速に縮小してもよい。本例の近位部分(96C)は、遠位部分(96A)と実質的に同様であり、軸線方向に短い距離を通過するために必要な回転数が多くなるように、溝付きシャンク(94)の軸線方向の短い距離にわたって細かいピッチ又は数多くの溝を備える。本例の近位部分(96C)は、(
図9Bに示されるように)アンビル(40)がステープル留めヘッドアセンブリ(200)に実質的に近い場合、ノブ(98)によって画定される雌ねじ(97)と係合し、その結果、以下により詳細に説明するように、表示バー(110)は表示窓(120)内を目盛り(130)に沿って移動して、アンビルの間隙が所望の動作範囲内にあることを示す。したがって、溝(96)の近位部分(96C)がノブ(98)の雌ねじ(97)と係合する近位位置に溝付きシャンク(94)が到達すると、調節ノブ(98)が回転するたびに比較的少量だけ間隙距離dが縮小して、微調節ができる。近位部分(96C)がノブ(98)の雌ねじ(97)と係合したとき、スリーブ(92)の内部タブ(95)は溝(96)から係合解除され得る。
【0033】
トロカール作動アセンブリ(90)は、以下の特許文献の少なくとも一部の教示に従って更に構築されてもよい。米国特許第5,205,459号;同第5,271,544号;同第5,275,322号;同第5,285,945号;同第5,292,053号;同第5,333,773号;同第5,350,104号;同第5,533,661号;及び/又は同第9,936,949号(これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれ、かつ/又は本明細書における教示を考慮することで当業者には明らかとなるような他の構成に従って組み込まれる)。
【0034】
上記したように、間隙距離dは、アンビル(40)とステープル留めヘッドアセンブリ(200)間の距離に相当する。器具(10)が患者の体内に挿入されるとき、この間隙距離dは容易に視認できないことがある。したがって、トリガ(74)の反対側に位置する表示窓(120)を通して視認できるように、可動式の表示バー(110)が提供される。以下に更に詳細に説明されるように、表示バー(110)は、調節ノブ(98)の回転に応じて動くように動作可能であり、表示バー(110)の位置は、間隙距離dを表すようにする。表示窓(120)は、目盛り(130)を更に備え、その目盛り(130)は、アンビルの間隙が所望の動作範囲(例えば、緑色の領域つまり「グリーンゾーン」)内にあることと、目盛り(130)の各端部に対応するステープルの圧縮の表現と、を示す。単なる一例として、第1のステープル画像(132)は高さの高いステープルを示し、第2のステープル画像(134)は高さの低いステープルを示している。したがって、ユーザは、連結されたアンビル(40)のステープル留めヘッドアセンブリ(200)に対する位置を、表示バー(110)及び目盛り(130)を介して視認できる。したがって、その後、ユーザは、調節ノブ(98)を介してアンビル(40)の配置を調節することができる。
【0035】
図6~
図7に示す例では、溝付きシャンク(94)の遠位に位置する貫通孔(233)を介してトロカールアクチュエータ(231)の中間部分に、U字クリップ(100)が取り付けられる。本例では、トロカールアクチュエータ(231)の延長部が、ハンドルアセンブリ(70)のハウジング内にあるスロットと係合し、調節ノブ(98)を回転させたときにトロカールアクチュエータ(231)がその軸周りに回転するのを防ぐ。表示バー(110)が例示的な使用中に適切な間隙距離dを示し得るように、器具(10)内のトロカールアクチュエータ(231)の適切な配置を較正する必要があり得る。本例のU字クリップ(100)は、その対向する各側面上に、ねじ、ボルト、ピンなどの取り付け部材を受け入れるための細長いスロット(102)を更に備え、目盛り(130)に対して表示バー(110)を較正する目的で、U字クリップ(100)の細長いスロット(102)の長手方向の位置をトロカールアクチュエータ(231)に対して選択的に調節する。変形例によっては、取り付け部材(例えば、ねじ、ボルト、ピンなど)は、本体(72)の一部分と係合して、調節ノブ(98)を回転させたときにトロカールアクチュエータ(231)がその軸周りに回転するのを実質的に防ぐ。
【0036】
図6~
図7に示したように、アクチュエータハンドルアセンブリ(70)は、インジケータ(104)と係合し、回動させるように構成されたインジケータブラケット(140)を更に含む。本実施例のインジケータブラケット(140)は、本体(72)に形成された一対のスロットに沿って、本体(72)に対して摺動可能である。インジケータブラケット(140)は、長方形のプレート(144)、インジケータアーム(146)、及び角度付きフランジ(142)を備える。角度付きフランジ(142)は、長方形のプレート(144)の近位端に形成され、トロカールアクチュエータ(231)及び/又は溝付きシャンク(94)上に摺動可能に取り付けるための開口(143)を備える。フランジ(142)をU字クリップ(100)に対して付勢するために、フランジ(142)と本体(72)のボス(152)との間にコイルバネ(150)が介在している。したがって、U字クリップ(100)がトロカールアクチュエータ(231)及び/又は溝付きシャンク(94)により遠位に作動するとき、コイルバネ(150)は、インジケータブラケット(140)を付勢して、U字クリップ(100)と共に遠位方向に移動させる。それに加えて、U字クリップ(100)は、トロカールアクチュエータ(231)及び/又は溝付きシャンク(94)が近位方向に直動するときに、インジケータブラケット(140)をボス(152)に対して近位方向に付勢し、これによってコイルバネ(150)を圧縮する。変形例によっては、インジケータブラケット(140)は、トロカールアクチュエータ(231)及び/又は溝付きシャンク(94)にしっかりと固定されてもよい。
【0037】
本例では、インジケータブラケット(140)が、間隙距離dが所望の動作範囲(例えば、緑色の領域つまり「グリーンゾーン」)内にあるときには該当しない長手方向の位置にあるとき、ロックアウト機構(82)の一部分がインジケータブラケット(140)の表面(141)に当接する。間隙距離dが所望の動作範囲(例えば、緑色の領域つまり「グリーンゾーン」)内にあるとき、インジケータブラケット(140)が狭くなって、インジケータアーム(146)のどちらかの側に一対の間隙(145)ができ、ロックアウト機構(82)が回動することが可能になり、それによってトリガ(74)が解放される。したがって、ロックアウト機構(82)及びインジケータブラケット(140)は、アンビル(40)が所定の動作範囲に来るまでにユーザがトリガ(74)を解除して動作させてしまうことを実質的に防ぐことができる。ロックアウト機構(82)は、変形例によっては完全に省略され得る。
【0038】
この動作範囲は、簡潔に上述した通り、目盛り(130)に対して示されたインジケータ(104)の表示バー(110)を介して、ユーザに視覚的に伝達されてもよい。インジケータブラケット(140)の遠位端には、インジケータ(104)の移動を制御するために横方向に突出するフィンガ(148)で終端する、遠位方向に突出するインジケータアーム(146)がある。
図7に最もよく示されている、インジケータアーム(146)及びフィンガ(148)は、インジケータ(104)のタブ(106)と係合するように構成され、インジケータブラケット(140)が長手方向に作動したときにインジケータ(104)が回動する。本実施例では、インジケータ(104)は、インジケータ(104)の第1の端部で本体(72)に回動可能に連結されていたが、これは単に任意選択のものであり、インジケータ(104)のための他の枢軸点が、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかとなるであろう。表示バー(110)は、表示バー(110)がインジケータブラケット(140)の作動に応じて移動するように、インジケータ(104)の第2の端部に配置されている。したがって、上述したように、表示バー(110)は、アンビル(40)の近位表面(50)とデッキ部材(220)の遠位に提示されるデッキ表面(222)との間の相対的な間隙距離dを示すために、表示窓(120)を通して目盛り(図示せず)に対して表示される。
【0039】
当然のことながら、インジケータブラケット(140)、インジケータ(104)、及び/又はアクチュエータハンドルアセンブリ(70)は、以下の特許文献の少なくとも一部の教示に従って更に構築されてもよい。米国特許第5,205,459号;同第5,271,544号;同第5,275,322号;同第5,285,945号;同第5,292,053号;同第5,333,773号;同第5,350,104号;同第5,533,661号;及び/又は同第8,910,847号;及び/又は同第9,936,949号(これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれ、かつ/又は本明細書における教示を考慮することで当業者には明らかとなるような他の構成に従って組み込まれる)。
【0040】
E.外科用円形ステープル留め器具の例示的な使用
図8A~
図8B及び
図9A~
図9Eは、上記の説明に従って、外科用円形ステープル留め器具(10)の例示的な使用を示す。上述のように、アンビル(40)は、管状ケーシング(210)及びデッキ部材(220)に対するトロカール(230)の移動が、管状ケーシング(210)及びデッキ部材(220)に対するアンビル(40)の移動をもたらすように、トロカール(230)と選択的に連結することができる。別個の構成要素としてのアンビル(40)の場合は、アンビル(40)は、トロカール(230)と連結される前に、最初に、組織(2)の一部分に挿入され、固定されてもよいことを理解すべきである。例示的なものに過ぎないが、ステープル留めヘッドアセンブリ(200)が組織(2)の第2の管状部分に挿入され、固定された状態で、アンビル(40)が、組織(2)の第1の管状部分に挿入され、固定されてもよい。例えば、組織(2)の第1の管状部分は、アンビル(40)の一部分に対して、又はアンビル(40)の一部分の周囲に縫合されてもよく、組織(2)の第2の管状部分は、トロカール(230)に対して、又はトロカール(230)の周囲に縫合されてもよい。
【0041】
図9Aに示したように、次に、アンビル(40)は、アンビル(40)のラッチ部材(30)とトロカール(230)のヘッド(234)との間のスナップ嵌めなど、上記の説明に従ってトロカール(230)に連結されてもよい。
図9Aでは、トロカール(230)は、最も遠位の作動位置に示されている。トロカール(230)は、上記の説明に従ってノブ(98)の回転によって、最も遠位の作動位置に作動されてもよい。このようにトロカール(230)が伸長した位置にくることで、アンビル(40)を取り付ける前に組織(2)が連結され得る面積をより広く与えることができる。トロカール(230)が伸長した位置にくることで、アンビル(40)のトロカール(230)に対する取り付けをより容易にすることもできる。
図9Aに示す位置では、ロックアウト機構(82)は、上記の説明に従ってインジケータブラケット(140)の表面(141)によって引き起こされる干渉によってトリガ(74)をロック解除するように回動できないため、ロックアウト機構(82)によって
図8Aに示す位置にトリガ(74)がロックされる。
【0042】
上述したように、アンビル(40)がトロカール(230)に連結されると、調節ノブ(98)の回転により、トロカール(230)及びアンビル(40)の両方を直動させ、それによって間隙距離dを拡大又は減少させることができる。例えば、
図9A~
図9Bに順次示されるように、アンビル(40)は、アクチュエータハンドルアセンブリ(70)に対して、初期の開放位置(
図9A)から閉鎖位置(
図9B)へと近位方向に作動することが示されており、間隙距離dは好適な所定の範囲内にある。
図9Aに示す位置では、溝付きシャンク(94)は、溝(96)の中間部分(96B)がスリーブ(92)の内部タブ(95)と係合する遠位位置にあることを理解されたい。
【0043】
間隙距離dが好適な所定の範囲内にあると、上記の説明に従って、表示バー(110)は、表示窓(120)内で移動することができ、相対間隙距離dが所望の動作範囲(例えば、緑色の領域つまり「グリーンゾーン」)内にあることを示す。同様に、
図9Bに示す位置では、溝付きシャンク(94)は、溝(96)の近位部分(96C)がノブ(98)の雌ねじ(97)と係合する近位位置にあることを理解されたい。したがって、調節ノブ(98)の各回転により、微調整をするために比較的少量だけ間隙距離dを低減することができる。
【0044】
図8A~
図8Bに示されるように、間隙距離dが好適な所定の範囲内にあると、上記の説明に従って、ロックアウト機構(82)は、本体(72)に対してロック解除位置へと回動することができ、トリガ(74)は、本体(72)に対して回動して、トリガ作動アセンブリ(84)と係合することができる。
図8Bに示されるように、ロックアウト機構(82)がロック解除位置へと回動すると、トリガ(74)は、本体(72)に向かって回動して、トリガアーム(76)が、タブ(88)に対して駆動し、摺動可能なトリガキャリッジ(86)及びドライバアクチュエータ(64)を遠位方向に作動させるようにする。
図9Cに示すように、ドライバアクチュエータ(64)の遠位作動は、摺動可能なステープルドライバ部材(250)、ステープルドライバ(252)、及び円筒状ナイフ部材(240)を遠位に駆動する。ステープルドライバ(252)の遠位前進は、ステープル(66)を対応するステープル成形ポケット(52)に対して駆動し、それによってアンビル(40)とステープル留めヘッドアセンブリ(200)との間に組織(2)をステープル留めして、組織(2)の連続的な管状部分を形成する。更に、円筒状ナイフ部材(240)の遠位前進は、新たに形成されたステープル(66)の半径方向内側に位置する余分な組織を切断する。ステープル留めヘッドアセンブリ(200)は、以下により詳細に説明するように、ユーザがアクチュエータハンドルアセンブリ(70)のトリガ(74)を回動させることによって、組織(2)をステープル留めして切断するように動作可能である。
【0045】
図9Dに最もよく示されるように、トリガ(74)が組織(2)をステープル留めして切断するように作動されると、ユーザは次に回転可能なノブ(98)を回してアンビル(40)を遠位方向に前進させ、それによって、アンビル(40)の近位表面(50)とデッキ部材(220)の遠位に提示されたデッキ表面(222)との間に把持された組織(2)の部分を解放することができる。
図9Eに最もよく示されるように、以前に把持された組織(2)が解放された状態で、ユーザは次に器具(10)を取り外し、それによって、組織(2)の連続的な管状部分を背後に残すことができる。
【0046】
II.外科用円形ステープル留め器具用の例示的な代替の作動ハンドルアセンブリ
場合によって、操作者は、上記の説明に従って、摺動可能なトリガキャリッジ(86)、ドライバアクチュエータ(64)、ステープルドライバ(250)、及びナイフ(240)を好適に作動させるために、トリガ(74)を十分に作動させることができない場合がある。例えば、操作者は、トリガ(74)を開放位置から発射済位置まで完全に作動させるのに必要である手の強さを欠く場合がある。操作者がトリガ(74)を開放位置から発射済位置まで完全に作動させることができない場合、ステープル(66)を完全に形成することができないので、吻合部を完全に固定できない。したがって、本明細書における説明に従って、ステープル(66)を好適に形成するために、トリガアーム(76)及びタブ(88)を介してトリガキャリッジ(86)を好適に作動させて、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を発射させるように、トリガ(74)が必要とする力と比較して、より小さい投入時の力を必要とするように設計されたトリガ作動アセンブリを提供することが所望され得る。
【0047】
トリガ(74)を好適に作動させるための投入時の力を減少させるように器具(10)がどのように再構成され得るかの様々な例が、以下でより詳細に説明されることとなるが、本明細書における教示を考慮することで他の例が当業者には明らかとなるであろう。以下に説明する例は、上述した器具(10)と実質的に同様に機能できることを理解すべきである。特に、以下に記載する外科用円形ステープル留め器具を使用して、環状配列で組織をステープル留めし、ステープルの環状配列の内側にある余分な組織を切断し、吻合された管腔部分どうしの間で実質的に滑らかな移行を実現できる。
【0048】
A.リンケージアセンブリを有する例示的なトリガ作動アセンブリ
図11A~
図11Cは、上記の器具(10)に容易に組み込まれ得る例示的な代替のアクチュエータハンドルアセンブリ(300)を示す。アクチュエータハンドルアセンブリ(300)は、以下に詳述する相違点を除いて、上述したアクチュエータハンドルアセンブリ(70)と実質的に同様である。したがって、明示的に示されるか又は記載されていない場合、アクチュエータハンドルアセンブリ(300)は、上述したアクチュエータハンドルアセンブリ(70)の様々な特徴及び機能を有し得る。
【0049】
アクチュエータハンドルアセンブリ(300)は、本体(302)と、トリガ(304)と、ロックアウト機構(306)と、調節ノブ(308)と、トロカールアクチュエータ(309)と、を含み、これらは、以下に詳述する相違点を除いて、それぞれ、上述した本体(72)、トリガ(74)、ロックアウト機構(82)、調節ノブ(98)、及びトロカールアクチュエータ(231)と実質的に同様である。更に、アクチュエータハンドルアセンブリ(300)は、上記の説明に従って、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を好適に作動させて、ステープル(66)を完全に形成するために必要な投入時の力を減少させるように構成された代替的なトリガ作動アセンブリ(310)を含む。
【0050】
トリガ作動アセンブリ(310)は、摺動可能なトリガキャリッジ(312)及びドライバアクチュエータ(316)を含み、これらは、以下に詳述する相違点を除いて、上述した摺動可能なトリガキャリッジ(86)及びドライバアクチュエータ(64)と実質的に同様である。したがって、トリガキャリッジ(312)は、本体(302)内に摺動可能に収容され、一方、ドライバアクチュエータ(316)は、一方の端部でトリガキャリッジ(312)に連結され、他方の端部でステープルドライバ(250)及びナイフ(240)に連結される。トリガ(304)は、トリガ枢軸(305)を介して本体(302)に回動可能に連結されている。上記のトリガ(74)、トリガキャリッジ(86)、及びドライバアクチュエータ(64)と同様に、トリガ(304)は、上記の説明に従って、トリガキャリッジ(312)及びドライバアクチュエータ(316)を直動させて、それによって、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を作動させるために、本体(302)に対して回動するように動作可能である。しかしながら、トリガ(304)が、タブ(88)及びトリガアーム(76)を介してトリガキャリッジ(312)を駆動する代わりに、トリガ作動アセンブリ(310)は、本明細書における説明に従って、キャリッジ(312)を好適に作動させるために、トリガ(304)とトリガキャリッジ(312)との間に連結されたリンケージアセンブリ(320)を含む。
【0051】
リンケージアセンブリ(320)は、入力リンク(322)、本体リンク(324)、作動リンク(326)、及び拘束体(318)を含む。入力リンク(322)は、トリガ回動ピン(330)を介してトリガ(304)に回動可能に取り付けられ、本体リンク(324)は、本体接続ピン(334)を介して本体(302)に回動可能に取り付けられ、作動リンク(326)は、キャリッジ接続ピン(336)及びトリガキャリッジ(312)によって画定されたチャネル(314)を介して、トリガキャリッジ(312)に摺動可能かつ回動可能に接続されている。入力リンク(322)、本体リンク(324)、及び作動リンク(326)は全て、接続ピン(332)を介して互いに回動可能に接続されている。接続ピン(332)は、トリガ(304)が本明細書における説明に従って作動すると、本体(302)に対して作動するように構成されている。接続ピン(332)は、入力リンク(322)、本体リンク(324)、及び作動リンク(326)の3つ全てに取り付けられているため、接続ピン(332)は、リンク(322、324、326)によって決定される可動域を有する。
【0052】
上記の説明に従って、操作者がナイフ(240)及びステープルドライバ(250)を発射する準備ができている場合、操作者は、トリガ(304)が本体(302)に対して回動することができるように、ロック機構(306)をロック解除位置に回動させることができる。次に、
図11A~
図11Bに示されるように、操作者は、第1の可動域を通って本体(302)に対してトリガ(304)を回動させることができる。第1の可動域の間、入力リンク(322)は、リンク(326、324)がピン(336、334)を中心にそれぞれ回転するように、回動するトリガ(304)からの力を作動リンク(326)及び本体リンク(324)の両方に伝達するように構成されている。上述したように、本体リンク(324)は、本体接続ピン(334)を介して本体(302)に連結されている。本体リンク(324)は、
図11B~
図11Aに示されるように、第1の可動域の間の入力リンク(322)及び作動リンク(326)の動きを拘束及び画定するのに役立つ。換言すれば、本体リンク(324)は、操作者がトリガ枢軸(305)を中心にトリガ(304)を回動させるとき、入力リンク(322)及び作動リンク(326)の両方が同じ動きに一貫して追従することを確実にするよう補助する。
【0053】
接続ピン(334)の動きは本体リンク(324)によって拘束されるため、第1の可動域の間の接続ピン(332)に対する作動リンク(326)の回転により、作動リンク(326)は、キャリッジ接続ピン(336)とチャネル(314)との間の接触を介して、キャリッジ(312)を遠位に駆動させる。第1の可動域の間、キャリッジ(312)及びドライバアクチュエータ(316)は、上記の説明に従って、組織を最初に切断し、アンビル(40)に対してステープル(66)を発射するために、遠位に作動し得る。当然のことながら、キャリッジ(312)及びドライバアクチュエータ(316)は、本明細書における教示を考慮することで当業者には明らかとなるように、任意の他の好適な距離にわたって遠位に作動され得る。
【0054】
次に、操作者は、本明細書における説明に従って、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)の発射が完了して、組織を好適に切断し、ステープル(66)を好適に圧縮するように、キャリッジ(312)及びドライバアクチュエータ(316)を更に遠位方向に作動させるために、
図11B~
図11Cに示すように、トリガ(304)を第2の可動域にわたって更に回動させることができる。以下により詳細に記載されるように、リンケージアセンブリ(320)は、本明細書における説明に従って、発射ストロークを完了するために必要とされる力を減少させるための機械的利点を提供する。発射ストロークの終了時に、ナイフ(240)は、発射プロセスの完了を触知的にかつ/又は聴覚的に確認するために、環状凹部(56)内に収容されたワッシャを破断するように構成され得る。任意選択的にではあるが、これはまた、発射ストロークを完了するために必要とされる力を増加させ得る。
【0055】
ひとたび操作者が、リンケージアセンブリ(320)が
図11Bに示す位置に到達するように、トリガ(304)を十分に回動させると、作動リンク(326)が拘束体(318)内で接触するように回転する。拘束体(318)は、本体(302)に対して固定されている。したがって、拘束体(318)が作動リンク(326)に当接すると、拘束体(318)は、作動リンク(326)が拘束体(318)の上方のキャリッジ接続ピン(336)を中心に(反時計回り方向に)過剰に回転することを防止する。
【0056】
拘束体(318)の上のキャリッジ接続ピン(336)を中心とした作動リンク(326)の過剰な回転により、本体(302)に対してキャリッジ(312)をまた遠位に作動させることなく、接続ピン(336)がチャネル(314)に対して近位に直動することを可能にし得る。換言すれば、拘束体(318)の上方の作動リンク(326)の過剰な回転により、本体(302)に対してキャリッジ(312)を作動させることができない接続ピン(336)の移動を可能にし得る。
【0057】
図11B~
図11Cに示されるように、拘束体(318)が、キャリッジ接続ピン(336)を中心とした作動リンク(326)の過剰な回転を防止するので、接続ピン(336)及び作動リンク(326)は、第2の可動域の間にキャリッジ(312)を遠位に駆動することができる。具体的には、接続ピン(332)は、本体リンク(324)によって画定された経路の周りで入力リンク(322)によって作動され、拘束体(318)は、接続ピン(332)の作動によって引き起こされたリンク(326)の移動が、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)を好適に発射するキャリッジ(312)と位置合わせされた方向へのキャリッジ接続ピン(336)の線形運動に移行されるように、作動リンク(326)に接触する。更に、リンケージアセンブリ(320)は、発射ストロークを完了するための機械的利点を増大させ、それによって、アンビル(40)とステープルヘッドアセンブリ(200)との間に捕捉された組織を好適にステープル留め及び切断するために必要とされる投入時の力を減少させる。
【0058】
発射ストロークが完了すると、操作者は、トリガ(304)を解放するか、又はトリガ(304)を本体(302)から離れる方向に回動させることができる。トリガ(304)は、リンケージアセンブリ(320)が、本明細書における説明に従って、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)を近位に作動させるように、
図11Aに示される位置に付勢され得る。
【0059】
図12A~
図12Cは、上記の器具(10)に容易に組み込まれ得る例示的な代替のアクチュエータハンドルアセンブリ(350)を示す。アクチュエータハンドルアセンブリ(350)は、以下に詳述する相違点を除いて、上述したアクチュエータハンドルアセンブリ(70)と実質的に同様である。したがって、明示的に示されるか又は記載されていない場合、アクチュエータハンドルアセンブリ(350)は、上述のアクチュエータハンドルアセンブリ(70)の様々な特徴及び機能を有し得る。
【0060】
アクチュエータハンドルアセンブリ(350)は、本体(352)と、トリガ(354)と、調節ノブ(358)と、を含み、これらは、以下に詳述する相違点を除いて、それぞれ、上述した本体(72)、トリガ(74)、及び調節ノブ(98)と実質的に同様である。更に、アクチュエータハンドルアセンブリ(350)は、上記の説明に従って、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を好適に作動させて、ステープル(66)を完全に形成するために必要な投入時の力を減少させるように構成された代替的なトリガ作動アセンブリ(360)を含む。
【0061】
トリガ作動アセンブリ(360)は、摺動可能なトリガキャリッジ(362)及びドライバアクチュエータ(366)を含み、これらは、以下に詳述する相違点を除いて、上述した摺動可能なトリガキャリッジ(86)及びドライバアクチュエータ(64)と実質的に同様である。したがって、トリガキャリッジ(362)は、本体(352)内に摺動可能に収容され、一方、ドライバアクチュエータ(366)は、一方の端部においてトリガキャリッジ(362)に連結され、他方の端部においてステープルドライバ(250)及びナイフ(240)に連結されている。トリガ(354)は、トリガ枢軸(355)を介して本体(352)に回動可能に連結されている。上記のトリガ(74)、トリガキャリッジ(86)、及びドライバアクチュエータ(64)と同様に、トリガ(354)は、上記の説明に従って、トリガキャリッジ(362)及びドライバアクチュエータ(366)を直動させ、それによって、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を作動させるために、本体(352)に対して回動するように動作可能である。しかしながら、トリガ(354)が、タブ(88)及びトリガアーム(76)を介してトリガキャリッジ(362)を駆動する代わりに、トリガ作動アセンブリ(360)は、キャリッジ(362)及びドライバアクチュエータ(366)を遠位に作動させるために、トリガピン(368)と、トリガ(354)と連結された駆動リンク(370)と、を含む。
【0062】
トリガピン(368)は、トリガ(354)に取り付けられ、キャリッジ(362)によって画定されたチャネル(364)内に摺動可能に収容されている。以下でより詳細に説明するように、(
図12A~
図12Bに示されるように)トリガピン(368)は、第1の可動域の間にキャリッジ(362)を遠位に駆動するために、チャネル(364)の遠位端に当接するように構成されている。駆動リンク(370)は、回動可能な連結部(372)を介してトリガ(354)に回動可能に接続されている。更に、駆動リンク(370)は、キャリッジピン(365)を摺動可能に収容する細長いスロット(374)を画定する。キャリッジピン(365)は、キャリッジ(362)に対して相対的である。キャリッジピン(365)は、スロット(374)内に摺動可能に収容されている。更に、駆動リンク(370)は、キャリッジピン(365)を中心に回転するように構成されている。以下でより詳細に説明するように、スロット(374)の近位端は、駆動リンク(370)がキャリッジ(362)を遠位に作動させ得るように、第2の可動域の間にキャリッジピン(365)に当接するように構成されている。
【0063】
図12A~
図12Bに示されるように、上記の説明に従って、操作者がナイフ(240)及びステープルドライバ(250)を発射する準備ができている場合、操作者は、第1の可動域を通ってトリガ枢軸(355)を中心に本体(352)に対してトリガ(354)を回動させることができる。第1の可動域の間、トリガピン(368)は、トリガ(354)が第1の可動域で回動すると、トリガピン(368)がキャリッジ(362)を遠位に駆動するように、キャリッジチャネル(364)の遠位端に当接する。キャリッジ(362)及びドライバアクチュエータ(366)は、上記の説明に従って、組織を最初に切断し、アンビル(40)に対してステープル(66)を発射するために、遠位に作動し得る。当然のことながら、キャリッジ(362)及びドライバアクチュエータ(366)は、本明細書における教示を考慮することで当業者には明らかとなるように、任意の他の好適な距離にわたって遠位に作動され得る。
【0064】
第1の可動域の間、駆動リンク(370)はキャリッジピン(365)に対して回転し、一方、キャリッジピン(365)はスロット(374)の遠位端からスロット(374)の近位端までスロット(374)内で直動することを理解されたい。したがって、駆動リンク(370)は、第1の可動域の間、キャリッジ(362)を遠位に駆動する支援をしない。
【0065】
次に、操作者は、本明細書における説明に従って、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)の発射が完了して、組織を好適に切断し、ステープル(66)を好適に圧縮するように、キャリッジ(362)及びドライバアクチュエータ(366)を更に遠位方向に作動させるために、
図12B~
図12Cに示すように、トリガ(354)を第2の可動域にわたって更に回動させることができる。駆動リンク(370)は、第2の可動域の間に機械的利点を提供し、それによってアンビル(40)とステープルヘッドアセンブリ(200)との間に捕捉された組織を好適にステープル留め及び切断するために必要な投入時の力を減少させる。発射ストロークの終了時に、ナイフ(240)は、発射プロセスの完了を触知的にかつ/又は聴覚的に確認するために、環状凹部(56)内に収容されたワッシャを破断するように構成され得る。任意選択的にではあるが、これはまた、発射ストロークを完了するために必要とされる力を増加させ得る。
【0066】
操作者が、駆動リンク(370)が
図12Bに示す位置に到達するようにトリガ(354)を十分に回動させると、キャリッジピン(365)はスロット(374)の近位端に当接する。操作者がトリガ(354)を第2の可動域にわたって回動させると、駆動リンク(370)によって画定されたスロット(374)の近位端は、駆動リンク(370)が第2の可動域の間にキャリッジ(362)を遠位方向に作動させるようにキャリッジピン(365)と係合する。更に、トリガピン(368)は、キャリッジチャネル(364)の遠位端から係合解除し、トリガピン(368)がキャリッジ(362)をもはや駆動しなくなる。トリガ(354)が第2の可動域にわたって回動すると、駆動リンク(370)は、連結部(372)及びキャリッジピン(365)の両方を中心に回動する。駆動リンク(370)とキャリッジピン(365)との間の係合は、発射ストロークを完了するように、第2の可動域の間の機械的利点を提供し、それによって、アンビル(40)とステープルヘッドアセンブリ(200)との間に捕捉された組織を好適にステープル留め及び切断するために必要な投入時の力を減少させる。
【0067】
発射ストロークが完了すると、操作者は、トリガ(354)を解放するか、又はトリガ(354)を本体(352)から離れる方向に回動させることができる。トリガ(354)は、本明細書における説明に従って、駆動リンク(370)及びトリガピン(368)が、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)を近位に作動させるように、
図12Aに示す位置に付勢され得る。
【0068】
B.可変トリガ枢軸を有する例示的な代替のトリガ作動アセンブリ
図13A~
図13Bは、上記の器具(10)に容易に組み込まれ得る例示的な代替のアクチュエータハンドルアセンブリ(400)を示す。アクチュエータハンドルアセンブリ(400)は、以下に詳述する相違点を除いて、上述したアクチュエータハンドルアセンブリ(70)と実質的に同様である。したがって、明示的に示されるか又は記載されていない場合、アクチュエータハンドルアセンブリ(400)は、上述のアクチュエータハンドルアセンブリ(70)の様々な特徴及び機能を有し得る。
【0069】
アクチュエータハンドルアセンブリ(400)は、本体(402)と、トリガ(404)と、調節ノブ(408)と、を含み、これらは、以下に詳述する相違点を除いて、それぞれ、上述した本体(72)、トリガ(74)、及び調節ノブ(98)と実質的に同様である。更に、アクチュエータハンドルアセンブリ(400)は、上記の説明に従って、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を好適に作動させて、ステープル(66)を完全に形成するために必要な投入時の力を減少させるように構成された代替的なトリガ作動アセンブリ(410)を含む。
【0070】
トリガ作動アセンブリ(410)は、摺動可能なトリガキャリッジ(412)及びドライバアクチュエータ(416)を含み、これらは、以下に詳述する相違点を除いて、上述した摺動可能なトリガキャリッジ(86)及びドライバアクチュエータ(64)と実質的に同様である。したがって、トリガキャリッジ(412)は、本体(402)内に摺動可能に収容される一方、ドライバアクチュエータ(416)は、一方の端部においてトリガキャリッジ(412)に連結され、遠位端においてステープルドライバ(250)及びナイフ(240)に連結されている。トリガ(404)は、本体(402)によって画定された回動スロット(405)内に収容された可変トリガ枢軸(418)を介して本体(402)に回動可能に連結されている。上記のトリガ(74)、トリガキャリッジ(86)、及びドライバアクチュエータ(64)と同様に、トリガ(404)は、上記の説明に従って、トリガキャリッジ(412)及びドライバアクチュエータ(416)を直動させ、それによって、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を作動させるために、本体(402)に対して回動するように動作可能である。しかしながら、トリガ(404)がタブ(88)及びトリガアーム(76)を介してトリガキャリッジ(412)を駆動する代わりに、トリガ(404)は、トリガスロット(420)及びキャリッジ(412)の駆動を補助するピン(414)を介してキャリッジ(412)と連結されている。以下でより詳細に説明するように、トリガ(404)が本体(402)に向かって回動すると、発射の最終段階の間にトリガ(404)の機械的利点を増大させるために、可変トリガ枢軸(418)とピン(414)との間の距離が変化する。
【0071】
上述したように、キャリッジ(412)は、ピン(414)を含む。ピン(414)は、トリガ(404)によって画定されたスロット(420)内に収容される。トリガ(404)は、トリガ(404)が本体(402)に向かって回動すると、スロット(420)とピン(414)との間の相互作用によってキャリッジ(412)を駆動するように構成されている。トリガ(404)のスロット(420)は、遠位端(422)から近位端(424)に延在している。トリガ(404)のスロット(420)は、トリガ(404)の可変枢軸(418)に対して固定されていることを理解されたい。
【0072】
上述のように、トリガ(404)は、本体(402)によって画定された回動スロット(405)内に収容された可変トリガ枢軸(418)を介して本体(402)に回動可能に連結されている。更に、トリガ(404)はカム面(426)を含む一方、本体(402)は、対応するカム面(406)を含む。
図13A~
図13Bに示されるように、トリガ(404)を本体(402)の中心に向かって横方向に作動させるために、トリガ(404)が本体(402)に向かって回動する一方、カム面(406、426)は互いに当接するように構成されている。換言すれば、カム面(406、426)は、本体(402)によって画定された回動スロット(405)内で可変トリガ枢軸(418)を下方に駆動するために互いに当接する。
【0073】
したがって、上記の説明に従って、操作者がナイフ(240)及びステープルドライバ(250)を発射する準備ができている例示的な使用の間、操作者は、本体(402)に対してトリガ(404)を回動させることができる。本体(402)に対するトリガ(404)の初期回動中、キャリッジピン(414)は、トリガスロット(420)の遠位端(422)内にあり、したがって、可変トリガ枢軸(418)から離れる方向の第1の距離の範囲内にある。トリガスロット(420)は、本明細書における説明に従って、キャリッジ(412)を遠位に作動させるために、キャリッジピン(414)と依然として係合している。しかしながら、トリガ(404)が本体(402)により接近して回動すると、カム面(406、426)が互いに係合して、回動スロット(405)内で可変トリガ枢軸(418)を下方に駆動する。これにより、次に、キャリッジピン(414)をトリガスロット(420)の近位端(424)に向かって駆動する。したがって、カム面(406、426)間の相互作用により、可変トリガ枢軸(418)をキャリッジピン(414)により近づけて駆動し、これにより、ドライバアクチュエータ(416)の発射中に機械的利点が増加する。
【0074】
発射ストロークが完了すると、操作者は、トリガ(404)を解放するか、又はトリガ(404)を本体(402)から離れるように回動させることができる。トリガ(404)は、トリガスロット(420)及びキャリッジピン(414)が、本明細書における説明に従って、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)を近位に作動させるように、
図13Aに示す位置に付勢されてもよい。
【0075】
C.複合歯車を有する例示的な代替のトリガ作動アセンブリ
図14A~
図14Bは、上記の器具(10)に容易に組み込まれ得る例示的な代替のアクチュエータハンドルアセンブリ(450)を示す。アクチュエータハンドルアセンブリ(450)は、以下に詳述する相違点を除いて、上述したアクチュエータハンドルアセンブリ(70)と実質的に同様である。したがって、明示的に示されるか又は記載されていない場合、アクチュエータハンドルアセンブリ(450)は、上述のアクチュエータハンドルアセンブリ(70)の様々な特徴及び機能を有し得る。
【0076】
アクチュエータハンドルアセンブリ(450)は、本体(452)と、トリガ(454)と、調節ノブ(458)と、を含み、これらは、以下に詳述する相違点を除いて、それぞれ、上述した本体(72)、トリガ(74)、及び調節ノブ(98)と実質的に同様である。更に、アクチュエータハンドルアセンブリ(450)は、上記の説明に従って、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を好適に作動させて、ステープル(66)を完全に形成するために必要な投入時の力を減少させるように構成された代替的なトリガ作動アセンブリ(460)を含む。
【0077】
トリガ作動アセンブリ(460)は、摺動可能なトリガキャリッジ(462)及びドライバアクチュエータ(466)を含み、これらは、以下に詳述する相違点を除いて、上述した摺動可能なトリガキャリッジ(86)及びドライバアクチュエータ(64)と実質的に同様である。したがって、トリガキャリッジ(462)は、本体(452)内に摺動可能に収容され、一方、ドライバアクチュエータ(466)は、一方の端部でトリガキャリッジ(462)に連結され、遠位端でステープルドライバ(250)及びナイフ(240)に連結されている。トリガ(454)は、トリガ枢軸(455)を介して本体(452)に回動可能に連結されている。上記のトリガ(74)、トリガキャリッジ(86)、及びドライバアクチュエータ(64)と同様に、トリガ(454)は、上記の説明に従って、トリガキャリッジ(462)及びドライバアクチュエータ(466)を直動させ、それによって、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を作動させるために、本体(452)に対して回動するように動作可能である。しかしながら、トリガ(454)がタブ(88)及びトリガアーム(76)を介してトリガキャリッジ(462)を駆動する代わりに、トリガ作動アセンブリ(460)は、入力ラック(480)と、複合ピニオン歯車(470)と、発射ストロークを完了するためにトリガキャリッジ(462)を遠位に作動させるための機械的利点を提供するように構成された近位に延在する出力ラック(468)と、を含む。
【0078】
トリガ(454)は、ピン(464)を収容するスロット(456)を画定する。ピン(464)は、ピン(464)の作動がトリガキャリッジ(462)の作動につながるように、トリガキャリッジ(462)に取り付けられている。スロット(456)は、トリガ(454)をトリガ枢軸(455)を中心に最初に回動させることにより、最初にトリガキャリッジ(462)を遠位に駆動するように構成されるようにピン(464)と相互作用し得る。
【0079】
上述したように、トリガ作動アセンブリ(460)は、複合ピニオン歯車(470)と、近位に延在する出力ラック(468)と、を含む。複合ピニオン歯車(470)は、回動ピン(475)を介して本体(452)と回動可能に連結されている。複合ピニオン歯車(470)は、複数の入力歯(474)を有する入力歯車(472)と、複数の出力歯(478)を有する出力歯車(476)と、を含む。入力歯車(472)及び出力歯車(476)は、回動ピン(475)を中心に共に回転するように構成されている。入力歯車(472)は、出力歯車(476)よりも小さい直径を有し、これにより、キャリッジ(462)の発射中に機械的利点を提供するために、複合ピニオン歯車(470)がトルク増幅器として作用することを可能にする。
【0080】
トリガ作動アセンブリ(460)は、トリガ(454)に接続され、かつトリガ(454)から下方に延在する入力ラック(480)を含む。
図14Bに示すように、入力ラック(480)は、入力歯車(472)の歯(474)と選択的に噛み合うように構成された複数の歯(482)を含む。具体的には、入力ラック(480)は、トリガ(454)が本体(452)に向かって回動する際に入力歯車(472)と連結するように構成されている。互いに連結されると、入力ラック(480)は、トリガ(454)の回動に応答して、入力歯車(472)、それ故に、出力歯車(476)を回転させするように構成されている。トリガ(454)を本体(452)に向かって回動させると、第1の角度方向に、入力歯車(472)を回転させ、それ故に、出力歯車(476)を回転させる一方、トリガ(454)が本体(452)から離れるように回動すると、第2の反対の角度方向に、入力歯車(472)を回転させ、それ故に、出力歯車(476)を回転させる。
【0081】
近位に延在する出力ラック(468)は、出力ラック(468)の作動がキャリッジ(462)の対応する作動を引き起こすように、キャリッジ(462)に対して固定されている。出力ラック(468)は、出力ラック(468)が本体(452)に対して近位及び遠位に直動することができるが、出力ラック(468)が本体(452)に対して回転方向に拘束されるように、本体(452)と摺動可能に連結されている。近位に延在する出力ラック(468)は、出力歯車(476)の歯(478)と噛合するように寸法決めされた複数の歯(465)を含む。したがって、出力歯車(476)の回転により、出力ラック(468)の直動を引き起こす。具体的には、第1の角度方向への出力歯車(476)の回転により、出力ラック(468)の遠位方向への直動を駆動し、一方、第2の反対の角度方向における出力歯車(476)の回転により、出力ラック(468)の近位方向への直動を駆動する。したがって、入力ラック(480)が入力歯車(472)と好適に噛合された場合、本体(452)に向かってトリガ(454)を回動させると、出力ラック(468)が遠位に直動し、一方、トリガ(454)を本体(452)から離れる方向に回動させると、出力ラック(468)が近位に直動する。
【0082】
入力歯車(472)及び出力歯車(476)は異なる直径を有するが、共に回転するので、出力歯車(476)は、操作者がトリガ(454)を回動させることによって提供される入力トルクと比較して、増幅されたトルク値を有する。この増幅されたトルク値は、上記の説明に従って、操作者がトリガキャリッジ(462)を好適に作動させるのに必要な投入時の力の量を減少させることができる機械的利点を創出する。
【0083】
入力ラック(480)は、本明細書における教示を考慮することで当業者には明らかとなるように、発射ストロークの任意の好適な部分の間に入力歯車(472)と連結するように寸法決めされてもよいことを理解されたい。単に任意選択にではあるが、入力歯車(472)及び入力ラック(480)が連結する前に、トリガ(454)は、ピン(464)及びスロット(456)を介してキャリッジ(462)を作動させることができる。
【0084】
発射ストロークが完了すると、操作者は、トリガ(454)を解放するか、又は本体(452)から離れる方向にトリガ(454)を回動させることができる。トリガ(454)は、トリガ作動アセンブリ(460)が、本明細書における説明に従って、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)を近位に作動させるように、
図14Aに示す位置に付勢され得る。
【0085】
D.回転駆動ナットを有する例示的な代替のトリガ作動アセンブリ
図15~
図16は、上記の器具(10)に容易に組み込まれ得る例示的な代替のアクチュエータハンドルアセンブリ(500)を示す。アクチュエータハンドルアセンブリ(500)は、以下に詳述する相違点を除いて、上述したアクチュエータハンドルアセンブリ(70)と実質的に同様である。したがって、明示的に示されるか又は記載されていない場合、アクチュエータハンドルアセンブリ(500)は、上述のアクチュエータハンドルアセンブリ(70)の様々な特徴及び機能を有し得る。
【0086】
アクチュエータハンドルアセンブリ(500)は、本体(502)と、調節ノブ(508)と、トロカールアクチュエータ(509)と、を含み、これらは、以下に詳述する相違点を除いて、それぞれ、上述した本体(72)、調節ノブ(98)、及びトロカールアクチュエータ(231)と実質的に同様である。更に、アクチュエータハンドルアセンブリ(500)は、上記の説明に従って、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を好適に作動させて、ステープル(66)を完全に形成するために必要な投入時の力を減少させるように構成された代替的な発射アセンブリ(510)を含む。
【0087】
発射アセンブリ(510)は、直動キャリッジ(512)を含み、これは、上述の摺動可能なトリガキャリッジ(86)と実質的に同様である。明示的に示されていないが、キャリッジ(512)は、上述のドライバアクチュエータ(64)と実質的に同様であるドライバアクチュエータ(図示せず)と連結されることを理解されたい。したがって、キャリッジ(512)は、本体(502)内に摺動可能に収容され、一方、ドライバアクチュエータ(図示せず)は、一方の端部でキャリッジ(512)に連結され、他方の端部でステープルドライバ(250)及びナイフ(240)に連結される。キャリッジ(512)は、キャリッジ(512)が本体(502)に対して長手方向に直動し得る一方、キャリッジ(512)が、本体(502)に対して長手方向軸線を中心に回転し得ないように、本体(502)に対して回転方向に拘束されている。更に、キャリッジ(512)は、軸線方向に保持された駆動ナット(522)のねじと好適に噛合するねじ(514)を含む。以下でより詳細に説明するように、キャリッジ(512)は、上記の説明に従って、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を発射するために、軸線方向に保持された駆動ナット(522)の回転に応答して直動するように構成されている。
【0088】
発射アセンブリ(510)はまた、本体(502)内に回転可能に配設された回転駆動ハンドル(520)を含む。回転駆動ハンドル(520)は、ハンドルアセンブリ(500)の長手方向軸線を中心に回転し得るが、その他の点では、本体(502)に対して直動し得ない。具体的には、
図16に最もよく示されるように、本体(502)は、回転通路(506)を画定する一対のリブ(504)を含む。更に、回転駆動ハンドル(520)は、本明細書における教示を考慮することで当業者には明らかとなるように、トロカールアクチュエータ(509)又は任意の他の好適な直動構成要素を摺動可能に受容する長手方向貫通孔経路を画定する。回転駆動ハンドル(520)は、リブ(504)間の回転通路(506)内で回転することができる。したがって、現在の例では、回転駆動ハンドル(520)は、約180度回転した後、通路(506)を画定する対向するリブ(504)に接触し得る。現在の例では、2つのリブ(504)が使用されているが、本明細書における教示を考慮することで当業者には明らかとなるように、任意の他の好適な数のリブが使用されてもよい。例えば、1つのリブ(504)、3つのリブ(504)、又は4つのリブ(504)が使用されてもよい。
【0089】
回転駆動ハンドル(520)は、駆動ハンドル(520)及び駆動ナット(522)が本体(502)に対して共に回転するように、軸線方向に保持された駆動ナット(522)と連結されている。したがって、操作者がキャリッジ(512)を作動させることを所望する場合、キャリッジ(512)を遠位に直動させて、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)を発射するために、操作者は、本体(502)の長手方向軸線を中心に第1の角度方向にハンドル(520)を回転させ得る。具体的には、ねじ山(514)及び軸線方向の保持されたナット(522)の噛合により、キャリッジ(512)が本体(502)と回転方向に拘束され、依然摺動可能に連結されているという事実により、ナット(522)の回転によりキャリッジ(512)を直動させることを可能にする。キャリッジ(512)を直動させる軸線方向に保持されたナット(522)及びねじ山(514)は、駆動ハンドル(520)が一方のリブ(504)から他方のリブ(504)まで回転することにより、キャリッジ(512)がナイフ(240)及びステープルドライバ(250)を完全な発射済位置まで完全に作動させることを可能にするように寸法決めされてもよい。あるいは、操作者は、キャリッジ(512)を近位に直動させるために、本体(502)の長手方向軸線を中心に、第2の反対の角度方向に駆動ハンドル(520)を回転させ得る。
【0090】
回転駆動ハンドル(520)は、本体(502)から離れるように横方向に延在する一対のハンドルを有する。回転駆動ハンドル(520)は、上述の説明に従って、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)を好適に発射するように、キャリッジ(512)を遠位に直動させるために、駆動ハンドル(520)を回転させるのに必要な力の量を減少させるように、機械的利点を提供するために、任意の好適な距離だけ本体(502)から離れる方向に延在してもよい。
【0091】
図17は、上記の器具(10)に容易に組み込まれ得る例示的な代替のアクチュエータハンドルアセンブリ(530)を示す。アクチュエータハンドルアセンブリ(530)は、以下に詳述する相違点を除いて、上述したアクチュエータハンドルアセンブリ(70)と実質的に同様である。したがって、明示的に示されるか又は記載されていない場合、アクチュエータハンドルアセンブリ(530)は、上述のアクチュエータハンドルアセンブリ(70)の様々な特徴及び機能を有し得る。
【0092】
アクチュエータハンドルアセンブリ(530)は、本体(532)と、調節ノブ(538)と、トロカールアクチュエータ(539)と、を含み、これらは、以下に詳述する相違点を除いて、それぞれ、上述した本体(72)、調節ノブ(98)、及びトロカールアクチュエータ(231)と実質的に同様である。更に、アクチュエータハンドルアセンブリ(530)は、上記の説明に従って、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を好適に作動させて、ステープル(66)を完全に形成するために必要な投入時の力を減少させるように構成された代替的な発射アセンブリ(540)を含む。
【0093】
発射アセンブリ(540)は、上述の摺動可能なトリガキャリッジ(86)と実質的に同様である直動キャリッジ(542)を含む。明示的に示されていないが、摺動可能なキャリッジ(542)は、上述のドライバアクチュエータ(64)と実質的に同様であるドライバアクチュエータ(図示せず)と連結されることを理解されたい。したがって、キャリッジ(542)は、本体(532)内に摺動可能に収容され、一方、ドライバアクチュエータ(図示せず)は、一方の端部でキャリッジ(542)に連結され、他方の端部でステープルドライバ(250)及びナイフ(240)に連結されている。キャリッジ(542)は、キャリッジ(542)が本体(532)に対して長手方向に直動し得、一方、キャリッジ(542)が、本体(532)に対して長手方向軸線を中心に回転し得ないように、本体(532)に対して回転方向に拘束されている。更に、キャリッジ(542)は、軸線方向に保持された駆動ナット(558)のねじと好適に噛合する歯(544)を含む。以下でより詳細に説明するように、キャリッジ(542)は、上記の説明に従って、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を発射するために、軸線方向に保持された駆動ナット(558)の回転に応答して直動するように構成されている。
【0094】
上述の発射アセンブリ(510)と同様に、発射アセンブリ(540)はまた、本体(532)内に回転可能に配設された回転駆動ハンドル(550)を含む。したがって、回転駆動ハンドル(550)は、ハンドルアセンブリ(530)の長手方向軸線を中心に回転し得るが、その他の点では、本体(532)に対して直動し得ない。具体的には、上述の本体(502)と同様に、本体(532)は、回転通路(536)を画定する一対のリブ(図示せず)を含む。更に、回転駆動ハンドル(550)は、本明細書における教示を考慮することで当業者には明らかとなるように、トロカールアクチュエータ(539)又は任意の他の好適な直動構成要素を摺動可能に受容する長手方向貫通路を画定する。回転駆動ハンドル(550)は、リブ(図示せず)間の回転通路(536)内で回転することができる。したがって、現在の例では、回転駆動ハンドル(550)は、約180度回転した後、通路(506)を画定する対向するリブ(図示せず)に接触し得る。2つのリブが現在の例に使用されているが、本明細書における教示を考慮することで当業者には明らかとなるように、任意の他の好適な数のリブが使用されてもよい。例えば、1つのリブ、3つのリブ、又は4つのリブが使用されてもよい。
【0095】
上述の発射アセンブリ(510)とは異なり、回転駆動ハンドル(550)は、軸線方向に保持された駆動ナット(558)と直接連結されていない。代わりに、軸線方向に保持された駆動ナット(558)は、出力かさ歯車(556)に直接連結され、一方、回転駆動ハンドル(550)は、入力かさ歯車(552)と連結されている。かさ歯車(552、556)は、中間かさ歯車(554)を介して共に連結されている。したがって、ハンドル(530)の長手方向軸線を中心とした第1の角度方向への駆動ハンドル(550)の回転により、ハンドル(530)の長手方向軸線を中心とした第1の角度方向への入力かさ歯車(552)の回転を生じさせ、次に、中間かさ歯車(554)の回転を、ハンドル(530)の長手方向軸線に垂直な軸線を中心に第1の角度方向に駆動し、ハンドル(530)の長手方向軸線を中心とした第2の反対の角度方向に出力かさ歯車(556)を駆動する。第2の角度方向における出力かさ歯車(556)の回転により、軸線方向に保持された駆動ナット(558)を第2の角度方向に駆動する。第2の角度方向への軸線方向に保持された駆動ナット(558)の回転は、駆動ナット(558)とキャリッジ(542)の歯(544)との噛合により、キャリッジ(542)を遠位に駆動する。操作者は、上記の説明に従って、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)を好適に発射するように、ハンドル(550)を回転させ続けることができる。
【0096】
あるいは、操作者は、本明細書における説明に従って、キャリッジ(542)を近位に直動させるために、ハンドル(550)を本体(532)の長手方向軸線を中心に第2の反対の角度方向に回転させ得る。
【0097】
回転駆動ハンドル(550)は、本体(532)から離れるように横方向に延在する一対のハンドルを有する。回転駆動ハンドル(550)は、上述の説明に従って、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)を好適に発射するように、キャリッジ(542)を遠位に直動させるために、駆動ハンドル(550)を回転させるのに必要な力の量を減少させるように、機械的利点を提供するために、任意の好適な距離だけ本体(532)から離れる方向に延在してもよい。
【0098】
図18は、上記の器具(10)に容易に組み込まれ得る例示的な代替のアクチュエータハンドルアセンブリ(560)を示す。アクチュエータハンドルアセンブリ(560)は、以下に詳述する相違点を除いて、上述したアクチュエータハンドルアセンブリ(70)と実質的に同様である。したがって、明示的に示されるか又は記載されていない場合、アクチュエータハンドルアセンブリ(560)は、上述のアクチュエータハンドルアセンブリ(70)の様々な特徴及び機能を有し得る。
【0099】
アクチュエータハンドルアセンブリ(560)は、本体(562)と、調節ノブ(568)と、トロカールアクチュエータ(569)と、を含み、これらは、以下に詳述する相違点を除いて、それぞれ、上述した本体(72)、調節ノブ(98)、及びトロカールアクチュエータ(231)と実質的に同様である。更に、アクチュエータハンドルアセンブリ(560)は、上記の説明に従って、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を好適に作動させて、ステープル(66)を完全に形成するために必要な投入時の力を減少させるように構成された代替的な発射アセンブリ(570)を含む。
【0100】
発射アセンブリ(570)は、直動キャリッジ(572)を含み、これは、上述の摺動可能キャリッジ(86)と実質的に同様である。明示的に示されていないが、直動キャリッジ(572)は、上述のドライバアクチュエータ(64)と実質的に同様であるドライバアクチュエータ(図示せず)と連結されていることを理解されたい。したがって、キャリッジ(572)は、本体(562)内に摺動可能に収容され、一方、ドライバアクチュエータ(図示せず)は、一方の端部でキャリッジ(572)に連結され、他方の端部でステープルドライバ(250)及びナイフ(240)に連結されている。キャリッジ(572)は、キャリッジ(572)が本体(562)に対して長手方向に直動し得る一方、キャリッジ(572)が、本体(562)に対して長手方向軸線を中心に回転し得ないように、本体(562)に対して回転方向に拘束されている。更に、キャリッジ(572)は、軸線方向に保持された駆動ナット(588)のねじと好適に噛合する歯(574)を含む。以下でより詳細に説明するように、キャリッジ(572)は、上記の説明に従って、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を発射するために、軸線方向に保持された駆動ナット(588)の回転に応答して直動するように構成されている。
【0101】
発射アセンブリ(570)はまた、回転ドライバハンドル(580)と、入力シャフト(582)と、入力かさ歯車(584)と、出力かさ歯車(586)と、を含む。軸線方向に保持された駆動ナット(588)は、出力かさ歯車(586)に直接連結され、これにより、出力かさ歯車(586)の回転は、軸線方向に保持された駆動ナット(588)の回転を同じ角度方向に駆動する。入力かさ歯車(584)は、ハンドル(560)の長手方向軸線に垂直な軸線(581)を中心とした入力かさ歯車(584)の回転により、ハンドル(560)の長手方向軸線を中心とした出力かさ歯車(586)及び軸線方向に保持された駆動ナット(588)の回転を駆動するように、出力かさ歯車(586)と好適に噛合している。
【0102】
入力かさ歯車(584)は、入力シャフト(582)に直接接続され、これにより、軸線(581)を中心とした入力シャフト(582)の回転により、入力かさ歯車(584)の軸線(581)を中心とした同じ角度方向への回転を駆動する。入力かさ歯車(584)は、入力かさ歯車(584)が軸線(581)を中心に回転し得るように、本体(562)内に回転可能に収容されているが、本体(562)に対して長手方向に直動することはできない。いくつかの実施例では、以下でより詳細に説明するように、入力かさ歯車(584)及び入力シャフト(582)は、出力かさ歯車(586)と選択的に係合解除するために、軸線(581)に沿って本体(562)に対して直動するように構成されてもよい。入力シャフト(582)は、入力かさ歯車(584)から、本体(562)によって画定された開口部を通って延在し、雄型連結機構(590)で終端する。雄型連結機構(590)は、軸線(581)を中心としたドライバハンドル(580)の回転がまた軸線(581)を中心とした入力シャフト(582)の回転を駆動するように、回転ドライバハンドル(580)の雌型連結機構(583)に取り付けられるように寸法決めされている。
【0103】
軸線(581)を中心としたハンドル(580)の第1の角度方向への回転により、入力シャフト(582)及び入力かさ歯車(584)を軸線(581)を中心に第1の角度方向に回転させる。入力かさ歯車(584)は、出力かさ歯車(586)及び軸線方向に保持された駆動ナット(588)をハンドルアセンブリ(560)の長手方向軸線を中心に第1の角度方向に回転させるために、出力かさ歯車(586)と噛合する。ハンドルアセンブリ(560)の長手方向軸線を中心とした第1の角度方向における、軸線方向に保持された駆動ナット(588)の回転により、駆動ナット(588)とキャリッジ(542)の歯(574)との噛合により、キャリッジ(572)を遠位方向に駆動する。操作者は、上記の説明に従って、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)を好適に発射するように、軸線(581)を中心にハンドル(580)を回転させ続けることができる。発射が完了すると、操作者は、本明細書における説明に従って、キャリッジ(572)を近位に直動させるために、ハンドル(580)を軸線(581)を中心に第2の反対の角度方向に回転させ得る。
【0104】
回転駆動ハンドル(550)は、上述の説明に従って、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)を好適に発射するように、キャリッジ(572)を遠位に直動させるために必要な力の量を減少させるように、入力シャフト(582)を回転させるための機械的利点を提供するために、軸線(581)から離れる方向に長手方向に延在する。
【0105】
ドライバハンドル(580)は、入力シャフト(582)に恒久的に固着されてもよく、又は入力シャフト(582)と選択的に連結するように構成されてもよいことを理解されたい。入力シャフト(582)及び回転ハンドル(580)が選択的に連結するように構成された例では、連結機構(583、590)は、連結機構(583、590)が好適に位置合わせされたときに、軸線(581)に沿ってハンドル(580)を作動させることによって分離及び連結することができる。好適に連結されると、連結機構(583、590)は、ハンドル(580)が本明細書における説明に従って、入力シャフト(582)を好適に回転させることができるように、作動ハンドル(580)がトルクを入力シャフト(582)に伝達することを可能にし得る。現在の例では、入力シャフト(582)は雄型連結機構(590)を含み、ハンドル(580)は雌型連結機構(583)を含むが、ハンドル(580)が雄型連結部を含み、入力シャフト(582)が雌型連結部を含むように、これらの機構が反転されてもよい。
【0106】
図20~
図22は、ハンドル(580)と入力シャフト(582)との間でトルクを好適に伝達するために使用され得る、雄型連結機構(590)の例示的な断面構成を示す。雌型連結機構(583)は、雄型連結機構(590A、590B、590C)の断面に対応するように寸法決めされてもよいことを理解されたい。
図20では、雄型連結機構(590A)は、正方形の断面形状を有する。
図21では、雄型連結機構(590B)は六角形の断面形状を有する。
図22では、雄型連結機構(590C)は星形断面形状を有する。本明細書を考慮することで当業者には明らかになるように、雄型連結機構(590)の他の任意の好適な形状を使用することができる。
【0107】
雌型連結機構(583)を有する回転ハンドル(580)を使用して、入力シャフト(582)を回転させることができるが、本明細書における教示を考慮することで当業者には明らかとなるように、他の代替的な回転入力デバイスを使用することができる。例えば、
図23に示すように、雌型連結部(592)を有するモータ駆動回転体(585)を使用して、本明細書における説明に従って、入力シャフト(582)を軸線(581)を中心に駆動することができる。あるいは、
図24に示すように、回転バー(597)を選択的に受容する貫通孔(598)を画定する代替的な入力シャフト(596)が使用されてもよい。
【0108】
上述のように、場合によっては、入力シャフト(582)及び入力かさ歯車(584)は、軸線(581)に沿って作動するように構成されてもよい。具体的には、入力シャフト(582)及びかさ歯車(584)は、かさ歯車(584)が出力かさ歯車(586)と選択的に分離され得るように、軸線(581)に沿って作動するように構成されてもよい。更に、キャリッジ(572)及び/又は駆動ナット(588)は、付勢要素(579)によって近位方向に付勢され得る。そのような例では、駆動ナット(588)は、軸線方向に保持されなくてもよいが、近位位置と遠位位置との間で作動することが可能であり得る。したがって、発射プロセスが完了した後、操作者は、軸線(581)に沿って入力かさ歯車(584)を作動させて、出力かさ歯車(586)から係合解除して、ハンドル(580)を軸線(581)を中心に更に回転させる必要なく、付勢要素がキャリッジ(572)及びナット(588)を近位に作動させて、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)を発射前の位置に好適に戻すことができる。
【0109】
一例では、
図25に示すように、開口部(564)を画定する本体(562)の代わりに、本体(562)は、入力かさ歯車(584)及び入力シャフト(582)の一部分を収容する弾性入力かさ部ハウジング(576)を含む。弾性入力かさ部ハウジング(576)は、第1の肩部(578)及び第2の肩部(577)を含む。更に、かさ部ハウジング(576)及び第2の肩部(577)の一部は、係合解除ポケット(575)を画定する。入力かさ部(584)は、入力かさ部(584)が出力かさ部(586)と係合したときに第1の肩部(578)に当接するように構成されている。したがって、操作者は、上述の説明に従って、キャリッジ(572)を好適に作動させるために、入力シャフト(582)を回転させることができる。発射が完了した後、操作者は、かさ歯車(584)が出力かさ歯車(586)を係合解除するように、入力シャフト(582)及び入力かさ歯車(584)を軸線(581)に沿って作動させることができる。入力かさ歯車(584)は、弾性入力かさ部ハウジング(576)を屈曲させることができ、これにより、かさ歯車(584)の一部分が、係合解除されたポケット(575)内に入り、第2の肩部(577)に当接する。このようにして、付勢要素(579)は、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)が発射前の位置に戻るように、キャリッジ(572)及び駆動ナット(588)を近位に作動させ得る。入力かさ歯車(584)が出力かさ歯車(586)から係合解除された状態では、入力シャフト(582)の回転により、もはやキャリッジ(572)を作動させ得ない。
【0110】
E.複数の励起トリガを有する例示的な代替のトリガ作動アセンブリ
図26は、上記の器具(10)に容易に組み込まれ得る例示的な代替のアクチュエータハンドルアセンブリ(600)を示す。アクチュエータハンドルアセンブリ(600)は、以下に詳述する相違点を除いて、上述したアクチュエータハンドルアセンブリ(70)と実質的に同様である。したがって、明示的に示されるか又は記載されていない場合、アクチュエータハンドルアセンブリ(600)は、上述のアクチュエータハンドルアセンブリ(70)の様々な特徴及び機能を有し得る。
【0111】
アクチュエータハンドルアセンブリ(600)は、本体(602)と、トリガ(604)と、ロックアウト機構(606)と、調節ノブ(608)と、トロカールアクチュエータ(609)と、を含み、これらは、以下に詳述する相違点を除いて、それぞれ、上述した本体(72)、トリガ(74)、ロックアウト機構(82)、調節ノブ(98)、及びトロカールアクチュエータ(231)と実質的に同様である。トリガ(604)は、回動ピン(605)を介して本体(602)と回動可能に連結されている。トリガ(604)はまた、駆動突起部(624)を含む。更に、アクチュエータハンドルアセンブリ(600)は、上記の説明に従って、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を好適に作動させて、ステープル(66)を完全に形成するために必要な投入時の力を減少させるように構成された代替的なトリガ作動アセンブリ(610)を含む。
【0112】
トリガ作動アセンブリ(610)は、以下に詳述する相違点を除いて、上述したドライバアクチュエータ(64)と実質的に同様であり得るドライバアクチュエータ(616)を含む。更に、トリガ作動アセンブリ(610)は、駆動プレート(612)と、係止及び解放プレート(614)と、駆動プレート付勢要素(620)と、係止プレート付勢要素(622)と、解放ボタン(630)と、を含む。以下でより詳細に説明するように、トリガ(604)は、駆動突起部(624)が駆動プレート(612)及びドライバアクチュエータ(616)を遠位に漸増的に作動させるように、本体(602)に向かって、かつ本体(602)から離れる方向に複数回回動されてもよい。
【0113】
駆動プレート(612)並びに係止及び解放プレート(614)はそれぞれ、ドライバアクチュエータ(616)を受容する開口部(615)を画定する。
図27に示すように、駆動プレート(612)は、ドライバアクチュエータ(616)を把持するために、第1の方向(626)に作動され得、ドライバアクチュエータ(616)を解放するために、第2の方向(628)に作動され得る。係止及び解放プレート(614)はまた、ドライバアクチュエータ(616)を把持するように第1の方向に作動され得、ドライバアクチュエータ(616)を解放するように第2の方向に作動され得ることを理解されたい。
【0114】
バネなどの駆動プレート付勢要素(620)は、駆動プレート(612)と本体(602)との間に延在し、一方、バネなどの係止プレート付勢要素(622)は、本体(602)のリブ(618)と係止及び解放プレート(614)との間に延在する。駆動プレート付勢要素(620)は、駆動プレート(612)を、ドライバアクチュエータ(616)との係合を解放するプレート(612)と関連付けられた方向に付勢し、一方、係止プレート付勢要素(622)は、係止及び解放プレート(614)を、ドライバアクチュエータ(616)を把持するプレート(614)に関連付けられた方向に付勢する。
【0115】
上記の説明に従って、操作者がドライバアクチュエータ(616)を遠位に作動させることを所望する場合、操作者は、駆動突起部(624)が、ドライバアクチュエータ(616)を把持している駆動プレート(612)に関連付けられた方向に駆動プレート(612)を押すように、トリガ(604)を回動させ得る。したがって、駆動突起部(624)は、駆動プレート(612)がドライバアクチュエータ(616)を把持し、ドライバアクチュエータ(616)を遠位に漸増的に押すように付勢要素(620)の付勢力を超えている。駆動プレート(612)から、ドライバアクチュエータ(616)を遠位に漸増的に押す力は、係止プレート(614)の係止する力よりも大きい。操作者は、トリガ(604)が本体(602)から離れる方向に回動するようにトリガ(604)を解放することができる。したがって、付勢要素(620)は、駆動プレート(612)がもはやドライバアクチュエータ(616)を把持しない元の位置に駆動プレート(612)を戻す。付勢要素(620)が駆動プレート(612)を近位に押し、かつ駆動プレート(612)がドライバアクチュエータ(616)と係合解除されたときに、係止及び解放プレート(614)は、ドライバアクチュエータ(616)と係合して、本体(602)に対するドライバアクチュエータ(616)の長手方向の位置を維持することを理解されたい。操作者は、上述の説明に従って、ドライバアクチュエータ(616)を遠位に漸増的に駆動するように、トリガ(604)を本体(602)に向かって再び回動させ得る。操作者は、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)が組織を切断及びステープル留めするように好適に作動するまで、このプロセスを繰り返すことができる。したがって、操作者は、トリガ(604)を本体(602)に向かって作動させるために必要な力を減少させることができ、その代わりに、ドライバアクチュエータ(616)を漸増的に発射させるために、本体(602)に向かって、かつ本体(602)から離れる方向に複数回トリガ(604)を上下運動させることができる。
【0116】
ナイフ(240)とステープルドライバ(250)が組織を好適に切断及びステープル留めするのに十分な時間、開放位置と閉鎖位置との間でトリガ(604)が回動されると、操作者は、付勢要素(622)の付勢力を超えることにより、係止及び解放プレート(614)を係合解除位置に押す解放ボタン(630)を押すことができる。両方のプレート(612、614)が係合解除位置にある状態では、ナイフ(240)及びステープルドライバ(250)は、近位の位置、すなわち、発射前の位置に向かって作動し得る。
【0117】
F.油圧マルチプライヤを有する例示的な代替のトリガ作動アセンブリ
図28は、上記の器具(10)に容易に組み込まれ得る例示的な代替のアクチュエータハンドルアセンブリ(650)を示す。アクチュエータハンドルアセンブリ(650)は、以下に詳述する相違点を除いて、上述したアクチュエータハンドルアセンブリ(70)と実質的に同様である。したがって、明示的に示されるか又は記載されていない場合、アクチュエータハンドルアセンブリ(650)は、上述のアクチュエータハンドルアセンブリ(70)の様々な特徴及び機能を有し得る。
【0118】
アクチュエータハンドルアセンブリ(650)は、以下に詳述する相違点を除いて、上述した本体(72)と実質的に同様である本体(652)を含む。明示的に示されていないが、アクチュエータハンドルアセンブリ(650)はまた、上述のトリガ(74)と実質的に同様であるトリガを含むことを理解されたい。更に、アクチュエータハンドルアセンブリ(650)は、上記の説明に従って、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)を好適に作動させて、ステープル(66)を完全に形成するために必要とされる投入時の力を減少させるように構成された代替的なトリガ作動アセンブリ(660)を含む。具体的には、トリガ作動アセンブリ(660)は、トリガによって提供された投入時の力とドライバアクチュエータ(666)を作動させる出力の力との間に介在する油圧マルチプライヤアセンブリ(570)を含む。
【0119】
トリガ作動アセンブリ(660)は、摺動可能なトリガキャリッジ(662)と、油圧マルチプライヤ(670)と、ドライバアクチュエータ(666)と、を含む。摺動可能なトリガキャリッジ(662)は、上述のトリガキャリッジ(86)と実質的に同様であってもよい。したがって、摺動可能なトリガキャリッジ(662)は、トリガの回転運動/力を直動運動/力に変換するように構成されている。ドライバアクチュエータ(666)は、上述したドライバアクチュエータ(64)と実質的に同様であってもよい。したがって、ドライバアクチュエータ(666)は、ドライバアクチュエータ(666)がドライバアクチュエータ(666)の近位端に付与された力をナイフ(240)及びステープルドライバ(250)上に伝達することができるように、遠位端でナイフ(240)及びステープルドライバ(250)に接続されてもよい。油圧マルチプライヤ(670)は、トリガキャリッジ(662)とドライバアクチュエータ(660)との間に介在する。油圧マルチプライヤ(670)は、油圧マルチプライヤ(670)の近位端及び遠位端において終了する長手方向貫通孔(668)を画定する。貫通孔(668)は、トロカールアクチュエータ(231)などの器具(10)の様々な他の構成要素を摺動可能に受容するように寸法決めされている。
【0120】
油圧マルチプライヤ(670)は、本体(652)に固定された外筒(672)を含む。外筒(672)は、近位キャップ(674)、遠位キャップ(676)、近位ピストン(680)、及び遠位ピストン(682)を摺動可能に収容する。近位キャップ(674)及び遠位キャップ(676)は、キャップシール(675、677)をそれぞれ含む。キャップシール(675、677)は、キャップ(674、676)の外側部分と外筒(672)の内側部分との間に介在する。キャップシール(675、677)は、外筒(672)の内側側壁とキャップ(674、676)との間に流体密封圧力封止を提供し、一方、キャップ(674、676)が外筒(672)に対して直動することを可能にする。
【0121】
ピストン(680、682)はそれぞれ、ピストンシール(686、688)を含む。ピストンシール(686、688)は、キャップ(674、676)の内側側壁内に配設される。ピストンシール(686、688)は、キャップ(674、676)の内側側壁間に流体密封圧力封止を提供する。ピストン(680、682)は、ピストン(680、682)が外筒(672)内で共に直動するように互いに接続されている。近位ピストン(680)は、キャップ(674)の領域内に収容されている近位面(694)を含む。近位面(694)及びキャップ(674)は共に、入力作動油室(690)を画定する。遠位ピストン(682)は、キャップ(676)の領域内に収容されている遠位面(696)を含む。遠位面(696)及びキャップ(676)は共に、出力作動油室(692)を画定する。出力作動油室(692)及び入力作動油室(690)は、本明細書における教示を考慮することで当業者には明らかとなるように、任意の好適な作動油で充填されてもよい。
【0122】
遠位面(696)の表面積は、近位面(694)の表面積よりも小さく寸法決めされ、一方、ピストン(680)の近位端の表面積は、ピストン(682)の遠位端の表面よりも大きい。これらの差により、トリガキャリッジ(662)からドライバアクチュエータ(666)までの力のマルチプライヤを提供することができる。具体的には、操作者がトリガを回動させて、トリガキャリッジ(662)に遠位に提示された力を提供すると、遠位に提示された力が近位キャップ(674)に伝達される。次いで、近位キャップ(674)は、入力作動油室(690)に圧力を加え、これが次に両方のピストン(680、682)を前方に駆動する。遠位ピストン(682)は、出力作動油室(692)に圧力を及ぼし、これは、次に、遠位キャップ(676)を作動させ、次に、増幅した力をドライバアクチュエータ(666)に付与する。
【0123】
III.例示的な代替のアンビル
図29~
図30Cは、上記の器具(10)に容易に組み込まれ得る例示的な代替のステープルヘッドアセンブリ(700)及び例示的な代替のアンビル(710)を示す。ステープルヘッドアセンブリ(700)は、上記のステープルヘッドアセンブリ(200)と実質的に同様である。したがって、明示的に示されるか又は記載されていない場合、ステープルヘッドアセンブリ(700)は、上述のステープルヘッドアセンブリ(200)の様々な特徴及び機能を含み得る。更に、アンビル(710)は、以下に詳述する相違点を除いて、上記のアンビル(40)と実質的に同様である。したがって、明示的に示されるか又は記載されていない場合、アンビル(710)は、上記のアンビル(40)の様々な特徴及び機能を含み得る。
【0124】
アンビル(710)は、環状凹部(718)を画定するアンビルヘッド(712)と、近位表面(714)と、近位シャフト(716)と、を含み、これらは、以下に詳述する相違点を除いて、それぞれ、上述した環状凹部(56)を画定するアンビルヘッド(48)、近位表面(50)、及び近位シャフト(44)と実質的に同様である。したがって、近位表面(714)は、上記の説明に従って、ステープル(66)を好適に変形させるように構成された複数のステープル成形ポケットを画定し得、一方、近位シャフト(716)は、好適な間隙距離dを画定するために、アンビル(710)をステープルヘッドアセンブリ(700)に対して作動させるために、トロカールと選択的に連結するように構成され得る。更に、アンビル(710)は、環状凹部(718)内に収容された直動切断板(720)を含む。以下でより詳細に説明されるように、切断板(720)は、上記の説明に従って、アンビル(710)とステープルヘッドアセンブリ(700)との間に捕捉された組織を好適に切断及びステープル留めするのに必要な力の量を減少させることを補助するために、ステープルヘッドアセンブリ(700)の例示的な発射中に、環状凹部(718)内で作動するように構成されている。
【0125】
切断板(720)は、第1のバネ(722)を介してアンビルヘッド(712)に連結されている。第2のバネ(724)は、切断板(720)とアンビルヘッド(712)との間に収容されている。しかしながら、切断板(720)が初期の休止位置にある間、第2のバネ(724)が切断板(720)と接触しないように、第2のバネ(724)は第1のバネ(722)よりも短い。第2のバネ(724)のバネ定数は、第1のバネ(722)のバネ定数よりも大きい。
【0126】
図30Aは、ステープル(66)が最初に形成される発射プロセス中にステープルヘッドアセンブリ(700)が連結されたアンビル(710)を示す。このとき、切断板(720)は、第1のバネ(722)が圧縮されるように、環状凹部(718)内で作動される。第1のバネ(722)の圧縮による切断板(720)の移動により、ナイフ(240)は組織を切断することなく、ステープル(66)を近位表面(714)に対して作動させるステープルドライバ(250)によってステープル(66)が最初に形成されることを可能にし得る。これにより、ステープルドライバ(250)及びナイフ(240)の負荷プロファイルの補助さえ可能となる。
【0127】
図30Bは、ステープル(66)が形成され、切断が完了している発射プロセス中にステープルヘッドアセンブリ(700)が連結されたアンビル(710)を示す。この時点で、切断板(720)は、切断板(720)が第2のバネ(724)に係合し、第2のバネ(724)を圧縮させるように、環状凹部(718)内で作動される。
図30Cは、ナイフ(240)が更に遠位に作動される発射プロセス中にステープルヘッドアセンブリ(700)が連結されたアンビルを示す。
図30Cの瞬間において、両方のバネ(722、724)は完全に圧縮されている。これにより、ナイフ(240)が「オーバーストローク」を実行して、組織が十分に確実に切断されることを可能にする。
【0128】
発射ストローク中に切断板(720)が作動することを可能にすることにより、ステープル(66)が形成され、その後、続いて組織を切断することができ、これにより、負荷プロファイルを更に排除することができる。これにより、組織を十分にステープル留め及び切断するために必要とされる投入時の力の量を減少させることができる。
【0129】
IV.例示的な組み合わせ
以下の実施例は、本明細書の教示を組み合わせるか又は適用することができる、様々な非網羅的な方法に関する。以下の実施例は、本出願における又は本出願後の出願におけるどの時点でも提示され得る、いずれの特許請求の範囲の適用範囲をも限定することを目的としたものではない。一切の否定要素を意図するものではない。以下の実施例は、単なる例示の目的で与えられるものに過ぎない。本明細書の様々な教示は、他の多くの方法で構成及び適用が可能であると考えられる。また、いくつかの変形では、以下の実施例において言及される特定の特徴を省略してよいことも考えられる。したがって、本発明者又は本発明者の利益の承継者により、後日、そうである旨が明示的に示されない限り、以下に言及される態様又は特徴のいずれも重要なものとして見なされるべきではない。以下に言及される特徴以外の更なる特徴を含む請求項が本出願において、又は本出願に関連する後の書類提出において示される場合、それらの更なる特徴は、特許性に関連するいかなる理由によっても追加されたものとして仮定されるべきではない。
【実施例1】
【0130】
装置であって、(a)本体アセンブリであって、(i)ハンドル部分と、(ii)ハンドル部分から遠位に延在するシャフト部分と、を含む、本体アセンブリと、(b)エンドエフェクタであって、(i)シャフト部分に対して固定されたステープルデッキと、(ii)トロカールであって、トロカールは、ステープルデッキに対して作動するように動作可能である、トロカールと、(iii)ステープルドライバであって、ステープルドライバは、未発射位置と発射済位置との間の距離にわたってステープルデッキに対して作動するように動作可能である、ステープルドライバと、を含む、エンドエフェクタと、(c)トロカールに選択的に結合するように動作可能なアンビルであって、トロカールは、間隙距離を画定するようにステープルデッキに対してアンビルを作動させるように動作可能である、アンビルと、(d)発射アセンブリであって、(i)第1の枢軸を介して本体アセンブリと回動可能に連結されたトリガと、(ii)未発射位置と発射済位置との間の距離にわたって、ステープルドライバを作動させるように構成されたドライバアクチュエータと、(iii)トリガ及びドライバアクチュエータと回動可能に連結されたリンケージアセンブリであって、リンケージアセンブリは、第2の枢軸を介してトリガと回動可能に連結され、第2の枢軸は、第1の枢軸に対して近位であり、リンケージアセンブリは、トリガが第1の枢軸を中心に回動することに応答して、経路に沿ってドライバアクチュエータを駆動するように構成されている、リンケージアセンブリと、を含む、発射アセンブリと、を備える、装置。
【実施例2】
【0131】
リンケージアセンブリは、駆動リンクを含み、駆動リンクは、第2の枢軸を介してトリガと回動可能に連結されている、実施例1に記載の装置。
【実施例3】
【0132】
駆動リンクは、ドライバアクチュエータと回動可能に連結されている、実施例2に記載の装置。
【実施例4】
【0133】
駆動リンクは細長いスロットを画定し、ドライバアクチュエータは、細長いスロット内に摺動可能に収容された突起部を含む、実施例3に記載の装置。
【実施例5】
【0134】
リンケージアセンブリは、突起部及び細長いスロットを介してドライバアクチュエータと回動可能に連結されている、実施例4に記載の装置。
【実施例6】
【0135】
リンケージアセンブリがドライバアクチュエータを駆動するように構成された経路は、未発射位置と発射済位置との間の距離の第1の部分に一致している、実施例1~5のいずれか1つ以上に記載の装置。
【実施例7】
【0136】
トリガは、未発射位置と発射済位置との間の距離の第2の部分の間でドライバアクチュエータを駆動するように構成されている、実施例6に記載の装置。
【実施例8】
【0137】
第2の部分は第1の部分に対して近位である、実施例7に記載の装置。
【実施例9】
【0138】
トリガは、ピンとスロットとの関係によってドライバアクチュエータと連結され、トリガは、ピンとスロットとの関係によって未発射位置と発射済位置との間の距離の第2の位置に沿ってドライバアクチュエータを駆動するように構成されている、実施例7及び8又は実施例7若しくは8に記載の装置。
【実施例10】
【0139】
リンケージアセンブリは、第1のリンク及び第2のリンクを含み、第1のリンクは、第2の枢軸を介してトリガと回動可能に連結され、第2のリンクは、ドライバアクチュエータと回動可能に連結され、第1のリンク及び第2のリンクは、中間枢軸を介して回動可能に連結されている、実施例1~9のいずれか1つ以上に記載の装置。
【実施例11】
【0140】
リンケージアセンブリは、本体アセンブリに回動可能に連結された第3のリンクを含み、第3のリンクはまた、中間枢軸を介して第1のリンク及び第2のリンクに回動可能に連結されている、実施例10に記載の装置。
【実施例12】
【0141】
リンケージアセンブリは、本体アセンブリに対して固定された拘束体を含み、拘束体は、リンケージアセンブリが経路に沿ってドライバアクチュエータを駆動する際、第1のリンクをガイドするように構成されている、実施例11に記載の装置。
【実施例13】
【0142】
ドライバアクチュエータはチャネルを画定し、第2のリンクは、チャネル内でドライバアクチュエータと回動可能に連結されている、実施例10~12のいずれか1つ以上に記載の装置。
【実施例14】
【0143】
第2のリンクは、チャネル内に収容されたピンを含む、実施例13に記載の装置。
【実施例15】
【0144】
エンドエフェクタは、未発射位置と発射済位置との間でステープルドライバと共に作動するように構成された円筒状ナイフを更に含む、実施例1~14のいずれか1つ以上に記載の装置。
【実施例16】
【0145】
ロックアウト機構を更に備え、ロックアウト機構は、間隙距離が所定の範囲内になるまで、トリガが本体に向かって回動することを防止するように構成されている、実施例1~15のいずれか1つ以上に記載の装置。
【実施例17】
【0146】
ハンドル部分の近位端に回転自在に配設された調節ノブを更に備え、調節ノブは、ステープルデッキに対してトロカールを作動させるように構成されている、実施例1~16のいずれか1つ以上に記載の装置。
【実施例18】
【0147】
装置であって、(a)本体アセンブリであって、(i)ハンドル部分と、(ii)ハンドル部分から遠位に延在するシャフト部分と、を含む、本体アセンブリと、(b)エンドエフェクタであって、(i)シャフト部分に対して固定されたステープルデッキと、(ii)トロカールであって、トロカールは、ステープルデッキに対して作動するように動作可能である、トロカールと、(iii)ステープルドライバであって、ステープルドライバは、未発射位置と発射済位置との間の距離にわたってステープルデッキに対して作動するように動作可能である、ステープルドライバと、を含む、エンドエフェクタと、(c)トロカールに選択的に結合するように動作可能なアンビルであって、トロカールは、間隙距離を画定するようにステープルデッキに対してアンビルを作動させるように動作可能である、アンビルと、(d)発射アセンブリであって、(i)ステープルドライバに連結されたキャリッジと、(ii)本体アセンブリと回動可能に連結されたトリガであって、トリガは、開放位置と、第1の閉鎖位置と、第2の閉鎖位置との間で回動するように構成され、トリガは、トリガが開放位置と第1の閉鎖位置との間で回動することに応答して、キャリッジ及びステープルドライバを未発射位置から中間位置に駆動するように構成されている、トリガと、(iii)キャリッジ及びトリガと回転可能に連結された駆動リンクであって、駆動リンクは、トリガが第1の閉鎖位置と第2の閉鎖位置との間で回動することに応答して、キャリッジ及びステープルドライバを中間位置から第1の位置へ駆動するように構成されている、駆動リンクと、を含む、発射アセンブリと、を備える、装置。ドライバアクチュエータ及びステープルドライバ。
【実施例19】
【0148】
駆動リンクはチャネルを画定し、キャリッジは突起部を含み、突起部は、チャネル内に摺動可能に収容されている、実施例18に記載の装置。
【実施例20】
【0149】
装置であって、(a)本体アセンブリであって、(i)ハンドル部分と、(ii)ハンドル部分から遠位に延在するシャフト部分と、を含む、本体アセンブリと、(b)エンドエフェクタであって、(i)シャフト部分に対して固定されたステープルデッキと、(ii)トロカールであって、トロカールは、ステープルデッキに対して作動するように動作可能である、トロカールと、(iii)ステープルドライバであって、ステープルドライバは、未発射位置と発射済位置との間の距離にわたってステープルデッキに対して作動するように動作可能である、ステープルドライバと、を含む、エンドエフェクタと、(c)トロカールに選択的に結合するように動作可能なアンビルであって、トロカールは、間隙距離を画定するようにステープルデッキに対してアンビルを作動させるように動作可能である、アンビルと、(d)発射アセンブリであって、(i)本体アセンブリと回動可能に連結されたトリガと、(ii)未発射位置と発射済位置との間の距離にわたって、ステープルドライバを作動させるように構成されたドライバアクチュエータと、(iii)中間枢軸において全てが連結された入力リンク、作動リンク、及びガイドリンクを含むリンケージアセンブリであって、ガイドリンクは、本体アセンブリと連結され、作動リンクは、ドライバアクチュエータと連結され、入力リンクは、トリガと連結され、リンケージアセンブリは、トリガが本体アセンブリに向かって回動することに応答して、未発射位置と発射済位置との間の距離にわたって、ドライバアクチュエータ及びステープルドライバを作動させるように構成されている、リンケージアセンブリと、を含む、発射アセンブリと、を備える、装置。
【0150】
V.その他
本明細書に記載の教示、表現、実施形態、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上は、本明細書に記載の他の教示、表現、実施形態、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上と組み合わされてもよい。したがって、上記の教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに対して独立して考慮されるべきではない。本明細書の教示に照らして、本明細書の教示を組み合わせることができる様々な好適な方法が、当業者には容易に明らかとなろう。このような修正及び変形は、「特許請求の範囲」内に含まれるものとする。
【0151】
本明細書における教示の少なくとも一部は、2010年9月14日に発行された米国特許第7,794,475号、発明の名称「Surgical Staples Having Compressible or Crushable Members for Securing Tissue Therein and Stapling Instruments for Deploying the Same」(この開示内容は参照により本明細書に組み込まれる);2017年2月21日に発行された米国特許第9,572,573号、発明の名称「Trans-Oral Circular Anvil Introduction System with Dilation Feature」(この開示内容は参照により本明細書に組み込まれる);2016年3月22日に発行された米国特許第9,289,207号、発明の名称「Surgical Staple with Integral Pledget for Tip Deflection」(この開示内容は参照により本明細書に組み込まれる);2014年6月12日に公開された米国特許出願公開第2014/0158747号、発明の名称「Surgical Stapler with Varying Staple Widths along Different Circumferences」(この開示内容は参照により本明細書に組み込まれる);2016年11月22日に発行された米国特許第9,498,222号、発明の名称「Pivoting Anvil for Surgical Circular Stapler」(この開示内容は参照により本明細書に組み込まれる);2017年8月8日に発行された米国特許第9,724,100号、発明の名称「Circular Anvil Introduction System with Alignment Feature」(この開示内容は参照により本明細書に組み込まれる);2017年1月3日に発行された米国特許第9,532,783号、発明の名称「Circular Stapler with Selectable Motorized and Manual Control,Including a Control Ring」(この開示内容は参照により本明細書に組み込まれる);2017年3月21日に発行された米国特許第9,597,081号、発明の名称「Motor Driven Rotary Input Circular Stapler with Modular End Effector」(この開示内容は参照により本明細書に組み込まれる);及び/又は2016年10月11日に発行された米国特許第9,463,022号、発明の名称「Motor Driven Rotary Input Circular Stapler with Lockable Flexible Shaft」(この開示内容は参照により本明細書に組み込まれる)のうちの1つ以上の教示と容易に組み合わせることができる。このような教示を組み合わせることができる種々の好適な方法が当業者に明らかになるであろう。
【0152】
更に、本明細書に記載する教示、表現、実施形態、実施例などのうちの任意の1つ以上を、以下で説明する教示、表現、実施形態、実施例などのいずれか1つ以上と組み合わせることができる。「Latch to Prevent Back-Driving of Circular Surgical Stapler」と題する、本明細書と同日に出願された、米国出願第[代理人参照番号END8627USNP]、「Dual Stage Closure System for Circular Surgical Stapler」と題する、本明細書と同日に出願された、米国出願第[代理人参照番号END8628USNP]。これらの出願のそれぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0153】
本明細書に参照により組み込まれると言及されるいかなる特許、公報、又はその他の開示内容も、全体的に又は部分的に、組み込まれる内容が現行の定義、見解、又は本開示に記載されるその他の開示内容とあくまで矛盾しない範囲でのみ本明細書に組み込まれると理解されるべきである。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参照により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。参照により本明細書に組み込まれると言及されているが、現行の定義、見解、又は本明細書に記載される他の開示内容と矛盾する任意の内容、又はそれらの部分は、組み込まれた内容と現行の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ、組み込まれるものとする。
【0154】
上記のデバイスの変形形態は、医療専門家により行われる従来の医療処置及び手術における用途のみではなく、ロボット支援された医療処置及び手術における用途をも有することができる。単に一例として、本明細書の様々な教示は、ロボット外科用システム、例えばIntuitive Surgical,Inc.(Sunnyvale,California)によるDAVINCI(商標)システムなどに容易に組み込まれ得る。
【0155】
上記の変形形態は、1回の使用後に廃棄されるように設計されてもよいし、又はそれらは複数回使用されるように設計されることもできる。変形形態は、いずれか又は両方の場合においても、少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整され得る。再調整は、デバイスの分解工程、それに続く特定の部品の洗浄又は交換工程、及びその後の再組み立て工程の、任意の組み合わせを含み得る。特に、デバイスのいくつかの変形形態は分解することができ、また、デバイスの任意の数の特定の部分若しくは部品を、任意の組み合わせで選択的に交換又は取り外してもよい。特定の部品の洗浄及び/又は交換の際、装置の一部の変更例は、再調整用の施設で、又は処置の直前にオペレータのいずれかによって、その後の使用のために再組み立てされてもよい。当業者であれば、デバイスの再調整において、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を利用することができることを理解するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整されたデバイスは、全て本発明の範囲内にある。
【0156】
単に一例として、本明細書に記載される変形形態は、処置の前及び/又は後に滅菌されてもよい。1つの滅菌技術では、デバイスをプラスチック製又はTYVEK製のバックなど、閉鎖及び封止された容器に入れる。次いで、容器及びデバイスを、γ線、X線、又は高エネルギー電子線などの、容器を透過し得る放射線場に置いてもよい。放射線は、デバイス上及び容器内の細菌を死滅させ得る。次に、滅菌されたデバイスを、後の使用のために、滅菌容器内に保管してもよい。β線若しくはγ線、エチレンオキシド、又は水蒸気が挙げられるがこれらに限定されない、当該技術分野で既知のその他の任意の技術を用いて、デバイスを滅菌してもよい。
【0157】
以上、本発明の様々な実施形態を示し、記載したが、当業者による適切な改変により、本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の方法及びシステムの更なる適合化を実現することができる。そのような可能な改変のうちのいくつかについて述べたが、他の改変も当業者には明らかになるであろう。例えば、上記の実施例、実施形態、形状、材料、寸法、比率、工程などは例示的なものであって、必須のものではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲の観点から考慮されるべきものであり、本明細書及び図面に示され記載された構造及び動作の細部に限定されないものとして理解される。
【0158】
〔実施の態様〕
(1) 装置であって、
(a)本体アセンブリであって、
(i)ハンドル部分と、
(ii)前記ハンドル部分から遠位に延在するシャフト部分と、を含む、本体アセンブリと、
(b)エンドエフェクタであって、
(i)前記シャフト部分に対して固定されたステープルデッキと、
(ii)トロカールであって、前記トロカールは、前記ステープルデッキに対して作動するように動作可能である、トロカールと、
(iii)ステープルドライバであって、前記ステープルドライバは、未発射位置と発射済位置との間の距離にわたって前記ステープルデッキに対して作動するように動作可能である、ステープルドライバと、を含む、エンドエフェクタと、
(c)前記トロカールに選択的に結合するように動作可能なアンビルであって、前記トロカールは、間隙距離を画定するように前記ステープルデッキに対して前記アンビルを作動させるように動作可能である、アンビルと、
(d)発射アセンブリであって、
(i)第1の枢軸を介して前記本体アセンブリと回動可能に連結されたトリガと、
(ii)前記未発射位置と前記発射済位置との間の前記距離にわたって、前記ステープルドライバを作動させるように構成されたドライバアクチュエータと、
(iii)前記トリガ及び前記ドライバアクチュエータと回動可能に連結されたリンケージアセンブリであって、前記リンケージアセンブリは、第2の枢軸を介して前記トリガと回動可能に連結され、前記第2の枢軸は、前記第1の枢軸に対して近位であり、前記リンケージアセンブリは、前記トリガが前記第1の枢軸を中心に回動することに応答して、経路に沿って前記ドライバアクチュエータを駆動するように構成されている、リンケージアセンブリと、を含む、発射アセンブリと、を備える、装置。
(2) 前記リンケージアセンブリは、駆動リンクを含み、前記駆動リンクは、前記第2の枢軸を介して前記トリガと回動可能に連結されている、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記駆動リンクは、前記ドライバアクチュエータと回動可能に連結されている、実施態様2に記載の装置。
(4) 前記駆動リンクは細長いスロットを画定し、前記ドライバアクチュエータは、前記細長いスロット内に摺動可能に収容された突起部を含む、実施態様3に記載の装置。
(5) 前記リンケージアセンブリは、前記突起部及び前記細長いスロットを介して前記ドライバアクチュエータと回動可能に連結されている、実施態様4に記載の装置。
【0159】
(6) 前記リンケージアセンブリが前記ドライバアクチュエータを駆動するように構成された前記経路は、前記未発射位置と前記発射済位置との間の前記距離の第1の部分に一致している、実施態様1に記載の装置。
(7) 前記トリガは、前記未発射位置と前記発射済位置との間の前記距離の第2の部分の間で前記ドライバアクチュエータを駆動するように構成されている、実施態様6に記載の装置。
(8) 前記第2の部分は前記第1の部分に対して近位である、実施態様7に記載の装置。
(9) 前記トリガは、ピンとスロットとの関係によって前記ドライバアクチュエータと連結され、前記トリガは、前記ピンとスロットとの関係によって前記未発射位置と前記発射済位置との間の前記距離の前記第2の位置に沿って前記ドライバアクチュエータを駆動するように構成されている、実施態様7に記載の装置。
(10) 前記リンケージアセンブリは、第1のリンク及び第2のリンクを含み、前記第1のリンクは、前記第2の枢軸を介して前記トリガと回動可能に連結され、前記第2のリンクは、前記ドライバアクチュエータと回動可能に連結され、前記第1のリンク及び前記第2のリンクは、中間枢軸を介して回動可能に連結されている、実施態様1に記載の装置。
【0160】
(11) 前記リンケージアセンブリは、前記本体アセンブリに回動可能に連結された第3のリンクを含み、前記第3のリンクはまた、前記中間枢軸を介して前記第1のリンク及び前記第2のリンクに回動可能に連結されている、実施態様10に記載の装置。
(12) 前記リンケージアセンブリは、前記本体アセンブリに対して固定された拘束体を含み、前記拘束体は、前記リンケージアセンブリが前記経路に沿って前記ドライバアクチュエータを駆動する際、前記第1のリンクをガイドするように構成されている、実施態様11に記載の装置。
(13) 前記ドライバアクチュエータはチャネルを画定し、前記第2のリンクは、前記チャネル内で前記ドライバアクチュエータと回動可能に連結されている、実施態様10に記載の装置。
(14) 前記第2のリンクは、前記チャネル内に収容されたピンを含む、実施態様13に記載の装置。
(15) 前記エンドエフェクタは、前記未発射位置と前記発射済位置との間で前記ステープルドライバと共に作動するように構成された円筒状ナイフを更に含む、実施態様1に記載の装置。
【0161】
(16) ロックアウト機構を更に備え、前記ロックアウト機構は、前記間隙距離が所定の範囲内になるまで、前記トリガが前記本体に向かって回動することを防止するように構成されている、実施態様1に記載の装置。
(17) 前記ハンドル部分の近位端に回転自在に配設された調節ノブを更に備え、前記調節ノブは、前記ステープルデッキに対して前記トロカールを作動させるように構成されている、実施態様1に記載の装置。
(18) 装置であって、
(a)本体アセンブリであって、
(i)ハンドル部分と、
(ii)前記ハンドル部分から遠位に延在するシャフト部分と、を含む、本体アセンブリと、
(b)エンドエフェクタであって、
(i)前記シャフト部分に対して固定されたステープルデッキと、
(ii)トロカールであって、前記トロカールは、前記ステープルデッキに対して作動するように動作可能である、トロカールと、
(iii)ステープルドライバであって、前記ステープルドライバは、未発射位置と発射済位置との間の距離にわたって前記ステープルデッキに対して作動するように動作可能である、ステープルドライバと、を含む、エンドエフェクタと、
(c)前記トロカールに選択的に結合するように動作可能なアンビルであって、前記トロカールは、間隙距離を画定するように前記ステープルデッキに対して前記アンビルを作動させるように動作可能である、アンビルと、
(d)発射アセンブリであって、
(i)前記ステープルドライバに連結されたキャリッジと、
(ii)前記本体アセンブリと回動可能に連結されたトリガであって、前記トリガは、開放位置と、第1の閉鎖位置と、第2の閉鎖位置との間で回動するように構成され、前記トリガは、前記トリガが前記開放位置と前記第1の閉鎖位置との間で回動することに応答して、前記キャリッジ及び前記ステープルドライバを前記未発射位置から中間位置に駆動するように構成されている、トリガと、
(iii)前記キャリッジ及び前記トリガと回転可能に連結された駆動リンクであって、前記駆動リンクは、前記トリガが前記第1の閉鎖位置と前記第2の閉鎖位置との間で回動することに応答して、前記キャリッジ及び前記ステープルドライバを前記中間位置から第1の位置へ駆動するように構成されている、駆動リンクと、を含む、発射アセンブリと、を備える、装置。前記ドライバアクチュエータ及び前記ステープルドライバ。
(19) 前記駆動リンクはチャネルを画定し、前記キャリッジは突起部を含み、前記突起部は、前記チャネル内に摺動可能に収容されている、実施態様18に記載の装置。
(20) 装置であって、
(a)本体アセンブリであって、
(i)ハンドル部分と、
(ii)前記ハンドル部分から遠位に延在するシャフト部分と、を含む、本体アセンブリと、
(b)エンドエフェクタであって、
(i)前記シャフト部分に対して固定されたステープルデッキと、
(ii)トロカールであって、前記トロカールは、前記ステープルデッキに対して作動するように動作可能である、トロカールと、
(iii)ステープルドライバであって、前記ステープルドライバは、未発射位置と発射済位置との間の距離にわたって前記ステープルデッキに対して作動するように動作可能である、ステープルドライバと、を含む、エンドエフェクタと、
(c)前記トロカールに選択的に結合するように動作可能なアンビルであって、前記トロカールは、間隙距離を画定するように前記ステープルデッキに対して前記アンビルを作動させるように動作可能である、アンビルと、
(d)発射アセンブリであって、
(i)前記本体アセンブリと回動可能に連結されたトリガと、
(ii)前記未発射位置と前記発射済位置との間の前記距離にわたって、前記ステープルドライバを作動させるように構成されたドライバアクチュエータと、
(iii)中間枢軸において全てが連結された入力リンク、作動リンク、及びガイドリンクを含むリンケージアセンブリであって、前記ガイドリンクは、前記本体アセンブリと連結され、前記作動リンクは、前記ドライバアクチュエータと連結され、前記入力リンクは、前記トリガと連結され、前記リンケージアセンブリは、前記トリガが前記本体アセンブリに向かって回動することに応答して、前記未発射位置と前記発射済位置との間の前記距離にわたって、前記ドライバアクチュエータ及び前記ステープルドライバを作動させるように構成されている、リンケージアセンブリと、を含む、発射アセンブリと、を備える、装置。
【国際調査報告】