(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(54)【発明の名称】金属ワークピースの製造方法
(51)【国際特許分類】
G05B 19/418 20060101AFI20220112BHJP
B21B 37/00 20060101ALI20220112BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
B21B37/00 240
B21B37/00 260
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021545329
(86)(22)【出願日】2020-01-21
(85)【翻訳文提出日】2021-04-09
(86)【国際出願番号】 EP2020051354
(87)【国際公開番号】W WO2020160898
(87)【国際公開日】2020-08-13
(31)【優先権主張番号】102019103012.9
(32)【優先日】2019-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521152068
【氏名又は名称】ティッセンクルップ ホーエンリンブルク ゲーエムベーハー
(71)【出願人】
【識別番号】501186597
【氏名又は名称】ティッセンクルップ アクチェンゲゼルシャフト
【住所又は居所原語表記】ThyssenKrupp Allee 1 45143 Essen Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】シュルツ,マルセル
(72)【発明者】
【氏名】クメッチュ,シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】マンタイ,ペーター
(72)【発明者】
【氏名】エヴェルト,トマス
【テーマコード(参考)】
3C100
4E124
【Fターム(参考)】
3C100AA22
3C100AA29
3C100AA59
3C100BB12
3C100BB13
3C100BB15
3C100BB33
3C100CC02
3C100EE10
4E124AA07
4E124AA08
4E124BB07
4E124BB09
4E124BB10
4E124CC03
4E124DD01
4E124DD12
4E124EE14
4E124EE16
(57)【要約】
本発明は、所望の金属ワークピース(134)を製造するための方法に関する。ここで、当該方法は、以下:
- 熱間圧延による細長い完成材料(116;222)の製造、ここで、前記完成材料(116;222)には、第1のデータセット(112)が割り当てられ、ここで、前記完成材料(116;222)は、その長手方向で複数の第1のセグメントに論理的に分割され、ここで、前記第1のデータセットは、前記第1のセグメントのそれぞれのセグメントを特徴付ける第1の物理データ(228)を有すること、
- 前記所望の金属ワークピース(134)を得るための処理プロセスによる前記完成材料(116;222)の処理、ここで、前記処理プロセスは、前記完成材料(116;222)に論理的に割り当てられる前記第1のセグメントを特徴付けるそれらの第1の物理データ(228)に少なくとも部分的に基づいて制御されること、
を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所望の金属ワークピースを製造する方法であって、以下:
- 熱間圧延による細長い完成材料の製造、ここで、前記完成材料には、第1のデータセットが割り当てられ、ここで、前記完成材料は、その長手方向で複数の第1のセグメントに論理的に分割され、ここで、前記第1のデータセットは、前記第1のセグメントのそれぞれのセグメントを特徴付ける第1の物理データを有すること、
- 前記所望の金属ワークピースを得るための処理プロセスによる前記完成材料の処理、ここで、前記処理プロセスは、前記完成材料に論理的に割り当てられる前記第1のセグメントを特徴付けるそれらの第1の物理データに少なくとも部分的に基づいて制御されること、
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、ここで、製造仕様のセットが与えられ、ここで、前記製造仕様のそれぞれは、前記処理プロセスによって製造される金属ワークピースの第1の物理データを含み、ここで、前記処理プロセスの制御は、以下:
- 前記第1のデータセットに含まれる前記第1の物理データを前記製造仕様に含まれる、前記処理プロセスによって生成される前記完成材料の加工によって生成できる、物理データと比較することによる評価、
- 前記処理プロセスで加工するための製造可能な金属ワークピースの中から、所望の金属ワークピースを選択すること、
を含む方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、ここで、前記評価は、それから製造される金属ワークピースを製造することができる前記完成材料の部分の決定を含み、ここで、前記完成材料の加工は、前記所望の金属ワークピースに関して決定された前記完成材料の部分の加工を含む、方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法であって、ここで、前記処理プロセスの制御は、前記所望の金属ワークピースを得るための前記第1のデータセットに基づく物理的曲げパラメータ及び/又はパンチングパラメータ及び/又は圧延パラメータの特定の定義を含む、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、ここで、前記物理的曲げパラメータ及び/又はパンチングパラメータ及び/又は圧延パラメータの前記特定の定義は、処理される前記完成材料の部分に論理的に割り当てられたそれらの第1のセグメントの第1の物理データに基づいて行われる、方法。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の方法であって、ここで、前記物理的圧延パラメータは、圧延速度及び/又は圧延厚さ及び/又は中間焼鈍温度及び/又はスキンパスパラメータを含む、方法。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の方法であって、ここで、
- 前記完成材料の処理は、処理される前記完成材料に論理的に割り当てられた、それらの第1のセグメントの第2の物理データの取得を含み、
- 前記第1の物理データは、前記第2の物理データとの妥当性についてチェックされ、
- 前記妥当性チェックに基づいて、測定システムが最適化され、それに基づいて、前記第1の及び/又は第2の物理データが記録された、又はここで、前記妥当性チェックに基づいて、熱間圧延によって製造されるさらなる完成材料の処理が調整されるかもしくは停止される、方法。
【請求項8】
以下:
- 前記完成材料の実際の重量と理論上の重量との比較、ここで、前記理論上の重量は、前記第1の物理データから計算されること、
- 前記実際の重量が前記理論上の重量から事前定義された許容値を超えて逸脱した場合、ユーザーインターフェイスを介した信号の出力、
をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の方法であって、ここで、熱間圧延による前記完成材料の前記製造は、連続的に接続された製造ユニットによるいくつかの処理ステップを介して行われ、ここで、前記製造ユニットによる処理は、細長い中間生成物をもたらし、ここで、最後の生産ユニットによる処理により、中間生成物として完成材料が得られる、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、ここで、前記中間生成物の所与の中間生成物に第2のデータセットが割り当てられている、ここで、前記所与の中間生成物は、その長手方向において複数の第2のセグメントに論理的に分割され、ここで、前記第2のデータセットは、前記第2のセグメントのそれぞれのセグメントを特徴付ける第3の物理データを含み、ここで、前記所与の中間生成物の前記完成材料への前記処理は、既知の方法で前記中間生成物の物理的特性に影響を与える、ここで、前記第1の物理データは、前記第3の物理データから計算され、且つ計算は、既知の影響を考慮に入れる、方法。
【請求項11】
前記既知の影響が、機械的及び/又は幾何学的影響を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
請求項10又は11に記載の方法であって、ここで、前記完成材料の形状は、前記所与の中間生成物の形状とは異なり、ここで、前記既知の影響が形状の違いを含み、ここで、前記第3の物理データからの前記第1の物理データの前記計算は、形状の違いに起因する前記第1のセグメントへの前記第2のセグメントの割り当てを考慮に入れる、方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、ここで、当該方法は、前記第1の物理データと前記第3の物理データとの妥当性チェック及び前記形状の違いを含み、ここで、妥当性チェックが不可能な場合、信号はユーザーインターフェースを介して出力される、方法。
【請求項14】
前述の請求項9から13のいずれか一項に記載の方法であって、ここで、前記中間生成物の所与の中間製品の処理は、前記処理を実行する製造ユニットの動作パラメータで行われ、ここで、前記所与の中間生成物の処理は、前記第1のセグメントに割り当てることができるそれぞれの動作パラメータを用いた前記中間生成物の処理をもたらす、ここで、特に前記第1のセグメントのための前記第1の物理データは、前記処理で使用される動作パラメータを含む、方法。
【請求項15】
請求項12に記載の方法であって、ここで、前記動作パラメータは、以下:
- 処理中にそれぞれの処理された中間生成物に作用する力及び/又は温度、及び/又は
- 処理速度、及び/又は
- 前記製造ユニットによる処理中に使用されるローラーのクラウニング、
を含む方法。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか一項に記載の方法であって、ここで、所与のセグメントに関連する前記第1の、第2の、及び/又は第3の物理データは、以下: 絶対値、平均値、最小値、最大値、標準偏差、のうちの少なくとも1つを含む、方法。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか一項に記載の方法であって、ここで、前記第1の、第2の、及び/又は第3の物理データは、所与のセグメントに関連するセグメントの以下の特性: 機械的特性、幾何学的特性、のうちの少なくとも1つを説明する、方法。
【請求項18】
所望の金属ワークピースを製造するためのシステムであって、当該システムは、
- 熱間圧延による細長い完成材料を製造するように設計されている、ここで、前記完成材料には、第1のデータセットが割り当てられ、ここで、前記完成材料は、その長手方向で複数の第1のセグメントに論理的に分割され、ここで、前記第1のセグメントのそれぞれの第1のデータセットは、前記セグメントを特徴付ける第1の物理データを含む、
- 前記所望の金属ワークピースを得るための処理プロセスによって前記完成材料を処理するように設計されている、ここで、前記処理プロセスは、前記完成材料に論理的に割り当てられる前記第1のセグメントを特徴付けるそれらの第1の物理データに少なくとも部分的に基づいて制御される、
システム。
【請求項19】
熱間圧延機の製造プラントを制御する方法であって、ここで、当該方法は、前記熱間圧延機の前記製造プラントにより、
- 熱間圧延によって細長い完成材料を製造すること、ここで、前記完成材料には、第1のデータセットが割り当てられ、ここで、前記完成材料は、その長手方向で複数の第1のセグメントに論理的に分割され、ここで、前記第1のセグメントのそれぞれの第1のデータセットは、前記セグメントを特徴付ける第1の物理データを含むこと、
- 前記第1の物理データに基づく処理プロセスによる前記完成材料の処理を制御するために、前記第1のデータセットを製造プラントの生産施設に送信すること、
を含む、方法。
【請求項20】
熱間圧延機の製造プラントを制御するための装置(102)であって、ここで、当該装置は、プログラム命令を備えたプロセッサ及びメモリを含み、ここで、前記プログラム命令の実行は、前記熱間圧延機の製造プラントを:
- 熱間圧延によって細長い完成材料を製造するように、ここで、前記完成材料には、第1のデータセットが割り当てられ、ここで、前記完成材料は、その長手方向で複数の第1のセグメントに論理的に分割され、ここで、前記第1のセグメントのそれぞれの第1のデータセットは、前記セグメントを特徴付ける第1の物理データを含む、
- 前記第1の物理データに基づく処理プロセスによる前記完成材料の処理を制御するために、前記第1のデータセットを製造プラントの生産施設に送信するように、
制御する、装置。
【請求項21】
完成材料から所望の金属ワークピースを製造するための処理プラントの製造プラント(132)を制御するための方法であって、ここで、当該方法は、前記処理プラントの前記製造プラント(132)によって、:
- 第1のデータセットを受信すること、ここで、完成材料には、第1のデータセットが割り当てられ、ここで、前記完成材料は、その長手方向で複数の第1のセグメントに論理的に分割され、ここで、前記第1のセグメントのそれぞれの第1のデータセットは、前記セグメントを特徴付ける第1の物理データを含むこと、
- 前記所望の金属ワークピースを得るため、前記完成材料を、処理プロセスを通して処理すること、ここで、前記処理プロセスは、前記完成材料に論理的に割り当てられる前記第1のセグメントを特徴付けるそれらの第1の物理データに少なくとも部分的に基づくこと、
を含む方法。
【請求項22】
処理プラントの製造プラント(132)を制御するための装置(122)であって、ここで、当該装置は、プログラム命令を備えたプロセッサ(124)及びメモリ(128)を含み、ここで、前記プログラム命令の実行は、前記処理プラントの製造プラント(132)を、
- 第1のデータセットを受信するために、ここで、完成材料には、第1のデータセットが割り当てられ、ここで、前記完成材料は、その長手方向で複数の第1のセグメントに論理的に分割され、ここで、前記第1のセグメントのそれぞれの第1のデータセットは、前記セグメントを特徴付ける第1の物理データを含む、
- 所望の金属ワークピースを得るための処理プロセスを通じて前記完成材料を処理するために、ここで、前記処理プロセスは、前記完成材料に論理的に割り当てられた前記第1のセグメントを特徴付ける前記第1の物理データに少なくとも部分的に基づいている、
制御する装置。
【請求項23】
前述の請求項の1つによる方法を実行するためにプロセッサによって実行され得る命令を備えたコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属ワークピースの製造方法、熱間圧延機の生産工場を管理する方法、熱間圧延機の生産工場を制御するための装置、加工工場の生産工場を管理する方法、加工工場の生産工場を制御するための装置、並びにコンピュータプログラム製品、に関する。
【背景技術】
【0002】
さまざまな材料、例えば鋼、銅合金、アルミニウムなど、で作られたスラブ(Brammen)は、連続鋳造工場で製造され、さらに圧延機で処理される
【0003】
さらなる処理は、典型的には、いくつかの段階で、すなわち、一方では熱間圧延機で、次に冷間圧延機で行われる。熱間圧延機は、スラブ(Brammen)を再結晶温度を超える対応する温度に加熱し、圧力を加えることによって熱間圧延機のロールギャップ内で指定された厚さにスラブを減らす方法を利用する。スラブの体積は同じままなので、長さと幅に対応する変化がある。熱間圧延プロセスの結果として、スラブは最終的に、例えば、いわゆるコイルを形成するためにリールに巻かれるストリップ(Band)をもたらす。
【0004】
さらに、ストリップは、例えば、酸洗いプロセス、焼きなましプロセスを使用し、コイルを分割することによって、すなわち、それを長さにスリットすることによって、さらなる処理ステップで、熱間圧延機でさらに処理される。そのため、幅の広いコイルからいくつかの幅の狭い個々のコイルを作成できる。結果として、これは最終製品又は完成材料をもたらし、これは、適切に梱包された後、例えば、冷間圧延機、自動車サプライヤーの工場、又は一般的に金属加工会社が利用できるようにすることができる。
【0005】
冷間圧延では、例えば、熱間圧延されたストリップが室温でさらに薄く圧延され、所望の加工特性が設定される。例えば、いわゆる仕上げプロセスの一部として、冷間圧延ストリップに腐食保護を提供することも可能である。
【0006】
自動車供給業者又は一般に金属加工会社の工場では、様々な処理ステップが、例えば、所望の金属加工物に打ち抜き、曲げ、塗装、フライス加工などによって、ストリップをさらに処理することができる。例えば、これにより、さまざまな目的の穴あきシート、車両のドア、エンジンフード、又は一般的なボディパーツ、ツールパーツなど、目的の金属ワークピースが作成される可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、所望の金属ワークピースを製造する改良された方法、対応するシステム、圧延機の生産工場を管理する方法、圧延機の生産工場を制御するための装置、加工工場の生産工場を管理する方法、加工工場の生産工場を制御するための装置、及びコンピュータプログラム製品を提供するという目的に基づいている。本発明の基礎となる目的は、独立特許クレームの特徴によって達成される。本発明の実施形態は、従属請求項に明記されている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
所望の金属ワークピースを製造するための方法が提供され、当該方法は以下:
- 熱間圧延による細長い完成材料の製造、ここで、第1のデータセットが完成材料に割り当てられ、ここで、完成した材料は、その長手方向で複数の第1のセグメントに論理的に分割され、ここで、第1のデータセットは、第1のセグメントのそれぞれのセグメントを特徴付ける第1の物理データを含むこと、
- 目的の金属ワークピースを得るための処理プロセスによる完成材料の処理、ここで、処理プロセスは、第1の物理データに基づいて少なくとも部分的に制御され、これは、完成した材料に論理的に割り当てられる第1のセグメントを特徴づけること、
を含む。
【0009】
本発明の実施形態は、完成した材料の一部に論理的に割り当てられた第1のセグメントを特徴付ける関連する物理データを考慮に入れることによって、完成材料の少なくとも一部の処理は、加工プロセスによって、完成材料のこの少なくとも一部に対して特に実行できるという利点を有する可能性がある。処理プロセスは、加工される完成材料の一部が各セグメントで同じ物性を持っていると自動的に想定することはなく、むしろ、それは完成した材料の実際の特性を説明するデジタルの物理的な第1のデータにアクセスすることができる。対応する方法で、処理プロセスは、完成した材料のこれらの実際の物理的特性に非常に具体的に適合及び制御することができる。
【0010】
一般に、一般性を失うことなく、以下のいくつかの例では、完成した材料がストリップの(Bandes)形であると想定されており、ここで、長手方向は、ストリップの主な伸長方向を意味する。例えば、完成した材料はコイルとして巻き上げられ、処理プロセスに送られ、そこで巻き戻される。この点で、ストリップのセグメンテーションにより、完成した材料の処理に関して考慮される「デジタルコイル」と言うこともできる。
【0011】
さらに、以下では、一般性を失うことなく、例えば、処理プロセスが冷間圧延プロセスを含むか、又は冷間圧延プロセスであると仮定する。ただし、すでに上で述べたように、処理プロセスは一般に任意の金属加工プロセスにすることができる。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、一組の製造仕様が与えられ、ここで、各製造仕様には、処理プロセスによって製造される金属ワークピースの第1の物理データが含まれており、ここで、処理の制御は、以下:
- 第1のデータセットに含まれる第1の物理データを製造仕様に含まれる、完成した材料を処理プロセスで処理することにより、生成される物理データと比較することによる評価、
- 処理プロセスで加工するために、製造可能な金属ワークピースから所望の金属ワークピースを選択すること、
を含む。
【0013】
冷間圧延機の例では、これには一連の異なる製造仕様があり、これは、例えば、異なる方法で処理される完成材料の許容厚さ公差を指定する。第1の物理データは、完成した材料の長さ全体に広がる大きな許容誤差を示している可能性があり、そのため、このような許容範囲の広がりとまったく互換性のある、製造される金属ワークピースの製造指定子のみが問題になる。したがって、評価では、製造仕様と、それに互換性のある第1のデータセットに含まれる第1の物理データに基づいて、これらの金属ワークピースを選択できる。
【0014】
製造される金属ワークピースのどれが冷間圧延プロセス、一般的には処理プロセスによって完成材料を処理することによって「製造」され得るかを決定する基準は、多様な性質のものである可能性がある。上記の例は、基本的な互換性に関するものであった。つまり、第1の物理データが製造仕様に含まれる許容範囲情報に準拠しているかどうかに関する、単純な「はい」と「いいえ」の決定を意味する。別の可能な基準は、例えば、製造される金属ワークピースのどれが、処理プロセスを通じて完成した材料を処理することによって最も効率的に製造され得るかということである。効率は、生産速度を指すこともあり、異なる第1の物理データは、完成した材料又はその一部を冷間圧延機で処理できる最大速度に確実に影響を与えるためである。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、評価には、例えば、上記を参照、最も効率的に、及び/又は所望の公差及び/又は所望の製造仕様で、製造される金属片を製造することができる完成材料の部品の決定が含まれる。ここで、完成材料の機械加工は、所望の金属ワークピースに関して決定された完成材料の部分の機械加工を含む。したがって、完全なコイル、すなわち冷間圧延プロセスを通じて利用可能な細長い完成材料全体が、一般に、所望の金属ワークピースを製造するために処理されなければならないことは、自動的に想定されることはない。代わりに、完成した材料の特定の部分が、特定の適合性又は互換性のために目的の金属ワークピースの製造のための処理プロセスに供給されないかどうか、又はそれらも除外されるかどうかを判断するための追加の評価もある。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、処理プロセスの制御は、目的の金属ワークピースを取得するための物理的な曲げパラメータ及び/又は第1のデータセットに基づくパンチングパラメータ及び/又は圧延パラメータ、の特定の定義を含む。ここで、例えば、物理的曲げパラメータ及び/又はパンチングパラメータ及び/又は圧延パラメータの特定の定義は、それらの第1のセグメントの第1の物理データに基づく。これらは、処理される完成材料の部分に論理的に割り当てられる。物理的パラメータには、例えば、圧延速度及び/又は圧延厚さ及び/又は中間焼鈍温度及び/又はスキンパスパラメータ(Dressierparameter)が含まれる。その他のパラメータは、パンチング速度、パンチング力、最終曲げを達成するための個々の曲げプロセスの数、アニーリング温度を包含する、パンチング又は曲げ中に使用される温度などである。
【0017】
結果として、それぞれのセグメントの個々の処理のための処理プロセスは、セグメント固有に制御することができた。その結果、最終的には非常に高品質の望ましい金属ワークピースが得られる可能性がある。例えば、鋼を冷間圧延する場合、圧延プロセスに応じて強度が比較的大きく変化するため、最終的に目的の機械的特性を確保するために、ここで中間焼鈍を実行する必要がある。ただし、材料の厚さはセグメントの性質に応じて変化する可能性があり、関連する機械的圧延プロセスは機械的特性に異なる影響を及ぼすため、中間アニーリング温度を前の機械的処理に個別に調整することで制御できる。これは、第1の物理的速度(例えば厚さ)に依存する。そのため、例えばストラップの全長にわたって、全体的に高い均一性の機械的品質を保証できる。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、完成材料の処理は、処理される完成材料に論理的に割り当てられたそれらの第1のセグメントの第2の物理データを記録することを含む。ここで、第1の物理データは、第2の物理データで妥当性についてチェックされ、妥当性チェックに基づいて、測定システムが最適化され、それに基づいて、第1の及び/又は第2の物理データが記録されたか、又は、ここで、妥当性チェックに基づいて、熱間圧延によって製造されるさらなる完成材料の処理が適合又は停止される。
【0019】
例えば、第1と第2の物理データが記録された測定システムの記録品質が異なる場合、検出品質の低い測定システムは、検出品質の高い測定システムの測定結果を使用して最適化できる。例えば、測定の外れ値をより簡単に検出でき、低品質の測定システムによって得られた測定結果を対応する方法で平滑化できる。例えば、機械学習アルゴリズムを使用して、低品質の測定システムの測定結果を最適化することもできる。ここで、機械学習アルゴリズム又は機械学習モデルは、2つの測定システムによって利用可能になった物理データを使用して非常に簡単な方法でトレーニングできる。このように、例えば、現在、他の測定システムからの他の物理データによる妥当性チェックがない場合でも、高温又は加工プラント、特に冷間圧延機のプロセスを制御するため、検出品質の低い測定システムも高い信頼性で使用できる。
【0020】
すでに述べたように、妥当性チェックに基づいて、熱間圧延によって製造されるさらなる完成材料の処理を適合させること又は停止することも可能である。例えば、完成した材料の厚さの仕様が、第1の物理データで指定されているように、第2の物理データの対応する厚さの測定値と一致しないと判断された場合、これは、熱間圧延機での最後の厚さ測定後の後続の材料処理操作の1つに問題があり、最終材料の厚さが予期せず減少することを示している可能性がある。通常、例えば、熱間圧延機での酸洗いプロセス(Beizprozess)では、熱間圧延ストリップの厚さの所定のわずかな減少のみが発生する。ここで、この厚みの減少が期待値を上回っている場合は、酸洗い工程(Beizvorgang)での製造上の問題が発生している可能性がある。したがって、妥当性チェックにより、製造される他の完成材料の製造中に発生する可能性のある不合格を防ぐことができる。次に、熱間圧延機の設備(Anlage)を最適化し、それに応じて適合させることができる。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、当該方法は、完成した材料の実際の重量(Gewichts)を理論上の重量(Gewicht)と比較することをさらに含む。ここで、理論上の重量(Gewicht)は第1の物理データから計算される。実際の重量が理論上の重量から事前定義された許容値を超えて逸脱した場合、信号はユーザーインターフェースを介して出力される。熱間圧延機の一部で、例えば製造された完成材料の包装など、材料が出て行くとき、又は加工工場が商品を受け取ったとき、つまり完成材料を受け取ったときに、完成した材料が実際に必要な量で存在するかどうかを確認できる。例えば、セグメント上の完成した材料の長さにわたって指定された材料の連続的な幅と厚さを、対応する出荷重量、つまり完成材料の最終重量が、完成材料の全長に対してどのようにならなければならないかを計算できる。ここで、事前定義された許容値を超える上記の偏差が発生した場合、例えば、これは、第1又は第2の物理データを決定するための障害のある測定システム、又は測定値を第1又は第2の物理データに変換するときに存在するエラーを示している可能性がある。
【0022】
ユーザーインターフェイスは、端末デバイス又はソフトウェアモジュールと人間との間のヒューマンツーマシン(H2M)インターフェイスを表すことができ、送信された信号(イベント)はさらに手動で処理される。これには、デジタル及びアナログディスプレイデバイス、グラフィックユーザーインターフェイス、音声制御ユーザーインターフェイス、移動体通信デバイスで信号を表示及び再生するためのアプリケーションの使用などが含まれる。ユーザーインターフェイスが、2つの端末又はソフトウェアモジュール間の通信用のマシンツーマシン(M2M)インターフェイスである可能性もある。ここで、送信された信号(イベント)は、指定されたロジックに従って完全に自動的に処理される。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、完成した材料は、直列に接続された製造ユニットを使用して、いくつかの処理ステップを介して熱間圧延することによって製造される。ここで、製造ユニットによる処理が、例えばストリップの形の細長い中間生成物をもたらし、ここで、最後の生産ユニットによる処理により、完成材料(Fertigmaterial)が中間生成物になる。
【0024】
例えば、第2のデータセットは、中間生成物の特定の中間生成物に割り当てられる。ここで、所与の中間生成物はまた、その長手方向で複数の第2のセグメントに論理的に分割され、ここで、第2のデータセットは、第2のセグメントのそれぞれのセグメントを特徴付ける第3の物理データを有し、ここで、所与の中間生成物の完成材料への加工が、既知の方法で中間生成物の物理データに影響を与え、ここで、第1の物理データは、第3の物理データから計算され、且つ計算は、以前に知られている影響を考慮に入れる。
【0025】
例えば、以前から知られている影響には、機械的及び/又は幾何学的な影響が含まれる。
【0026】
これには、各生産ユニットの熱間圧延プロセスを制御、監視、又はログに記録し、最後に必要な最初の物理データを利用できるようにするため、一方では対応する測定システムを数回提供する必要がないという利点がある。所与の中間生成物の最終材料への処理が既知の方法で中間生成物の物理的特性に影響を与える場合、一方では、この物理データに基づいて処理を担当する処理ユニットを制御し、他方では、所与の中間生成物の処理から生じる、以前に知られている影響についての事前の知識を通して、第3の物理データから第1の物理データを理論的に計算することで十分である。
【0027】
第1の物理データの一部の測定又は決定が実行されるべきではない理由、及びこれらの第1の物理データが第3の物理データから少なくとも部分的に計算される理由は変えることができる。ここでの例は、コイルの分割であり、そのため、最も単純なケースでは、特定の幅のコイルは、それぞれ幅の狭い2つの個別のコイルになる。分割プロセスは事前定義された方法でコイルを処理するため、例えば、コイルを分割する前の第3の物理データとして、コイルの幅がセグメント固有に記録されていれば十分である可能性がある。そのため、対応するセグメント固有のコイル幅(ストリップ幅)は、分割後に得られる各コイルの第1の物理データの一部として計算できる。―したがって、幅を決定するために必要な2つの測定プロセスはないが、幅に対して必要な先行測定プロセスは1つだけである。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、完成材料の形状は、所与の中間生成物の形状とは異なる。ここで、以前に知られている影響が形状の違いを含み、ここで、第3の物理データからの第1の物理データの計算は、形状の違いに起因する第1のセグメントへの第2のセグメントの割り当てを考慮に入れる。例えば、形状の違いは、圧延プロセスによる特定の中間生成物の伸びに起因する可能性があり、そのため、例えば10cmの長さ(完成材料の長手方向に見た)の元々の第2のセグメントは、圧延プロセス後に30cmの長さの引き伸ばされた第1のセグメントになる。それでも第3の物理データを第1の物理データに変換するために、したがって、形状の違いに起因する第2のセグメントの第1のセグメントへの拡張、したがって製造された完成材料上の第1のセグメントの対応する論理的配置を考慮に入れる必要がある。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、当該方法は、第1の物理データと第3の物理データとの妥当性チェック、及び形状の違いを含む。ここで、妥当性チェックが不可能な場合は、ユーザーインターフェースを介して信号が再度出力される。これは、熱間圧延機で行うことができる。例えば、中間生成物のセグメント固有の厚さを示す第3の物理データがわかっている場合、且つ、下流の生産ステップは、圧延プロセスのために事前定義された方法で厚さが減少し、及びしたがって長さがそれに応じて増加することが保証される場合、このようにして、完成材料に関して下流の製造ステップで測定された長さ情報を第1の物理データとして使用して、厚さに関する3番目の物理データを使用して妥当性チェックを実行することができる。
【0030】
本発明の一実施形態によれば、中間生成物の所与の中間生成物の処理は、処理を実行する製造ユニットの動作パラメータを用いて行われる。ここで、所与の中間製品の処理は、それぞれの動作パラメータで第1のセグメントに割り当てることができる中間生成物の処理をもたらし、ここで、特に第1のセグメントのための第1の物理データは、それぞれの処理で使用される動作パラメータを含む。
【0031】
例えば、動作パラメータには次のもの: 処理中にそれぞれの処理された中間生成物に作用する力及び/又は温度、及び/又は処理速度、及び/又は製造ユニットによる処理中に使用されるローラーのクラウニング(Balligkeit)、を含む。
【0032】
中間生成物の処理に使用される対応する製造ユニットの動作パラメータに関する特定の知識により、処理プラント、例えば冷間圧延機は、最適化されたセグメント固有の方法で完成材料の後続の処理を実行することも可能になる。例えば、セグメント固有の動作パラメータは、完成した材料の機械的強度特性、例えば靭性、延性、弾性特性などに影響を与える可能性がある。処理プラント内のすべてのセグメントに対して、所望の金属ワークピースの所望の機械的特性を均一に設定するために、セグメント固有の動作パラメータをこれに使用することができる。これは、例えば、セグメントを特徴付ける幾何学的データの形式での具体的な測定結果を使用して、処理プロセスを制御できるだけでなく、特定の物理的特性をセグメント固有に決定できる操作パラメータも使用できることを意味する。
【0033】
本発明の一実施形態によれば、特定のセグメントに関連する第1、第2、及び/又は第3の物理データは、次の: 絶対値及び/又は平均値及び/又は最小値及び/又は最大値及び/又は標準偏差、のうちの少なくとも1つを含む。
【0034】
例えば、第1、第2、及び/又は第3の物理データは、特定のセグメントに関するセグメントの次の特性: 機械的特性及び/又は幾何学的特性、のうちの少なくとも1つを記述する。
【0035】
さらなる態様では、本発明は、所望の金属ワークピースを製造するためのシステムに関する。
ここで、当該システムは、:
- 熱間圧延による細長い完成材料の製造用に設計されており、ここで、第1のデータセットが完成材料に割り当てられ、ここで、完成材料は、その長手方向で複数の第1のセグメントに論理的に分割され、ここで、第1のデータセットは、第1のセグメントのそれぞれのセグメントを特徴付ける第1の物理データを含む、
- 所望の金属ワークピースを得るための処理プロセスを通じて完成材料を処理するように設計されており、ここで、処理プロセスは、完成材料に論理的に割り当てられた第1のセグメントを特徴付けるそれらの第1の物理データに基づいて少なくとも部分的に制御される、
のように設計されている。
【0036】
別の態様では、本発明は、圧延機の製造プラントを制御するための方法に関する。ここで、熱間圧延機の製造プラントを通るプロセスは、以下:
- 熱間圧延によって細長い完成材料を製造することであって、ここで、第1のデータセットが完成材料に割り当てられ、ここで、完成材料は、その長手方向で複数の第1のセグメントに論理的に分割され、ここで、第1のデータセットは、第1のセグメントのそれぞれのセグメントを特徴付ける第1の物理データを含むこと、
- 第1の物理データに基づいて処理プロセスによって完成材料の処理を制御するために、第1のデータセットを処理プラントの生産施設に送信すること、
を含む。
【0037】
さらなる態様では、本発明は、圧延機の製造プラントを制御するための装置に関する。ここで、装置は、プロセッサと、プログラム命令を備えたメモリを含み、ここで、プログラム命令の実行は、熱間圧延機の生産プラントを、
- 熱間圧延による細長い完成材料の生産のために、ここで、第1のデータセットが完成材料に割り当てられ、ここで、完成材料は、その長手方向で複数の第1のセグメントに論理的に分割され、ここで、第1のデータセットは、第1のセグメントのそれぞれのセグメントを特徴付ける第1の物理データを有する、ために、
- 第1の物理データに基づく処理プロセスを通じて完成材料の処理を制御するために、第1のデータセットを処理プラントの製造プラントに送信するために、
制御する。
【0038】
さらなる態様では、本発明は、熱間圧延機の製造プラントを制御するための方法に関する。ここで、
当該方法は、熱間圧延機の製造施設によって、:
- 第1のデータセットを受け取ることであって、ここで、第1のデータセットが完成材料に割り当てられ、ここで、完成材料は、その長手方向で複数の第1のセグメントに論理的に分割され、ここで、第1のデータセットは、第1のセグメントのそれぞれのセグメントを特徴付ける第1の物理データを含むこと、
- 所望の金属ワークピースを取得するために、完成材料を処理プロセスを通して処理することであって、ここで、処理プロセスは、完成材料に論理的に割り当てられた第1のセグメントを特徴付ける第1の物理データに少なくとも部分的に基づいていること、
を含む。
【0039】
さらなる態様では、本発明は、処理プラントの製造プラント、特に冷間圧延機を制御するための装置に関する。ここで、当該装置は、プロセッサ及びプログラム命令を備えたメモリを含み、ここで、プログラム命令の実行は、処理プラントの製造プラントを、
- 第1のデータセットを受信するため、ここで、第1のデータセットが完成材料に割り当てられている、ここで、完成材料は、その長手方向で複数の第1のセグメントに論理的に分割され、ここで、第1のデータセットは、第1のセグメントのそれぞれのセグメントを特徴付ける第1の物理データを含む、
- 目的の金属ワークピースを得るための処理プロセスを通じて完成材料を処理するため、ここで、処理プロセスは、完成材料に論理的に割り当てられた第1のセグメントを特徴付ける第1の物理データに少なくとも部分的に基づいている、
制御する。
【0040】
さらなる態様では、本発明は、処理プラントの製造プラントを制御するための装置に関する。ここで、当該装置は、プログラム命令を備えたプロセッサ及びメモリを含み、ここで、プログラム命令の実行は、処理プラントの製造プラントを、
- 第1のデータセットを受信するために、ここで、第1のデータセットが完成材料に割り当てられ、ここで、完成材料は、その長手方向で複数の第1のセグメントに論理的に分割され、ここで、第1のデータセットは、第1のセグメントのそれぞれのセグメントを特徴付ける第1の物理データを含む、
- 所望の金属ワークピースを得るための処理プロセスを通じて完成材料を処理するために、ここで、処理プロセスは、完成材料に論理的に割り当てられた第1のセグメントを特徴付ける第1の物理データに少なくとも部分的に基づいている、
制御する。
【0041】
さらなる実施形態では、本発明は、コンピュータプログラム製品、方法を実行するためのプロセッサによって実行可能な命令を含む。
【0042】
上記の実施形態は、これらの組み合わせが相互に排他的でないという条件で、任意の所望の方法で互いに組み合わせることができる。
【0043】
当業者は、本発明の態様が、デバイス、方法、又はコンピュータプログラム製品として具体化できることを理解するであろう。したがって、本発明の態様は、純粋なハードウェアの実施形態、純粋なソフトウェアの実施形態(ファームウェア、メモリ内のソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、又はソフトウェアとハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形をとることができ、これらはすべて、本明細書では総称して「回路」、「モジュール」又は「システム」と呼ばれることがある。さらに、本発明の態様は、1つ又は複数のコンピュータ可読媒体によってコンピュータ実行可能コードの形で運ばれるコンピュータプログラム製品の形をとることができる。
【0044】
1つ又は複数のコンピュータ可読媒体(複数可)の任意の組み合わせを使用することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であり得る。本明細書で使用される「コンピュータ可読記憶媒体」は、コンピューティングデバイスのプロセッサによって実行可能な命令を記憶することができる有形の記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読不揮発性記憶媒体と呼ぶことができる。コンピュータ可読記憶媒体は、有形のコンピュータ可読媒体と呼ばれることもある。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体はまた、コンピューティングデバイスのプロセッサによるアクセスを可能にするデータを記憶することができる場合がある。コンピュータ可読記憶媒体の例には、以下: フロッピーディスク、磁気ハードディスク、ソリッドステートハードディスク、フラッシュメモリ、USBスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、光学ディスク、磁気光学ディスク、及びプロセッサのレジスタファイル、が含まれるが、これらに限定されない。光ディスクの例には、CD-ROM、CD-RW、CD-R、DVD-ROM、DVD-RW、又はDVD-Rディスクなどのコンパクトディスク(CD)及びデジタル多用途ディスク(DVD)が含まれる。コンピュータ可読記憶媒体という用語は、ネットワーク又は通信リンクを介してコンピューティングデバイスから取得するのに適した、さまざまな種類の記録媒体も指す。例えば、データには、モデム、インターネット、又はローカルエリアネットワークを介してアクセスできる。コンピュータ可読媒体上で実行されるコンピュータ実行可能コードは、無線、有線、光ファイバー、RFなどを包含するがこれらに限定されない任意の適切な媒体、又は前述の媒体の任意の適切な組み合わせを介して送信することができる。
【0045】
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベース信号(ベースバンド)又は搬送波(搬送波)の一部として、コンピュータ可読プログラムコードを含む伝搬データ信号を含み得る。そのような伝搬信号は、電磁形態、光学形態、又はそれらの任意の適切な組み合わせを包含するがこれらに限定されない任意の形態であり得る。コンピュータで読み取り可能な信号媒体の場合、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、デバイス、又は装置によって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを送信、配布、又は転送することができる任意のコンピュータ可読媒体であり得る。
【0046】
「コンピュータストレージ」又は「メモリ」は、コンピュータ可読記憶媒体の例である。コンピュータメモリは、プロセッサが直接アクセスできるメモリである。
【0047】
「コンピュータデータストレージ」又は「データストレージ」は、コンピュータ可読記憶媒体の別の例である。コンピュータデータストレージは、一時的ではないコンピュータ可読ストレージメディアである。いくつかの実施形態では、コンピュータメモリはまた、コンピュータデータメモリであり得るか、又はその逆であり得る。
【0048】
本明細書で使用される場合、「プロセッサ」は、プログラム又はマシンで実行可能な命令又はコンピュータで実行可能なコードを実行することができる電子コンポーネントを含む。「プロセッサ」を含むコンピューティングデバイスへの言及は、複数のプロセッサ又はプロセッシングコアを含む可能性があると解釈する必要がある。プロセッサは、例えば、マルチコアプロセッサであり得る。プロセッサは、単一のコンピュータシステム内の、又は複数のコンピュータシステムに分散された、プロセッサの集合を指すこともある。コンピューティングデバイス又はコンピュータという用語は、それぞれが1つ又は複数のプロセッサを含むコンピューティングデバイス又はコンピュータのコレクション又はネットワークを示す可能性があるように、解釈する必要がある。コンピュータの実行可能コードは、同じコンピューティングデバイス内、又は複数のコンピュータに分散できる、複数のプロセッサで実行できる。
【0049】
コンピュータ実行可能コードは、プロセッサに本発明の一態様を実行させる機械実行可能命令又はプログラムを含み得る。本発明の態様の演算を実行するためのコンピュータ実行可能コードは、Java、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、又はプログラミング言語「C」などの同様の従来の手続き型プログラミング言語、又は同様のプログラミング言語を含む、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書くことができ、且つマシンで実行可能な命令に変換される。場合によっては、コンピュータの実行可能コードは、高級プログラミング言語の形式又は事前に翻訳された形式である可能性があり、マシンの実行可能命令を生成するインタープリタと組み合わせて使用できる。
【0050】
コンピュータ実行可能コードは、完全にユーザのコンピュータ上で、一部はユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、一部はユーザのコンピュータ上で、一部はリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ又はサーバ上で実行できる。後者の場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を包含する、任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続できるか、又は、外部コンピュータとの接続を確立できる(例えば、インターネットサービスプロバイダーを使用したインターネット経由)。
【0051】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、デバイス(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して説明される。フローチャート、表現、及び/又はブロック回路図の各ブロック又はブロックの一部は、おそらくコンピュータ実行可能コードの形で、コンピュータプログラム命令によって実行できることが指摘されている。さらに、異なるフローチャート、表現、及び/又はブロック図のブロックの組み合わせは、それらが相互に排他的でない場合に組み合わせることができることが指摘されている。これらのコンピュータプログラム命令は、デバイスを作成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラム可能なデータ処理デバイスのプロセッサに提供することができる。それにより、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理デバイスのプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで定義された機能/ステップを実行するための手段を生成する。
【0052】
コンピュータ可読媒体に記憶された命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定された機能/ステップを実装する命令を含む製造品(Hersteeungserzeugnis)を生成するように、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理デバイス又は他のデバイスを特定の方法で機能するように制御することができる、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読媒体に保存することもできる。
【0053】
コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理デバイス、又は他のデバイス上で一連のプロセスステップを実行させて、コンピュータ上で実行されるプロセスを生成させるため、コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置又は他の装置に記憶することができる。それにより、コンピュータ又は他のプログラマブルデバイス上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定された機能/ステップを実装するための方法を生成する。
【図面の簡単な説明】
【0054】
以下では、本発明の実施形態を、図面を参照してより詳細に説明する。
【
図1】
図1は、所望の金属ワークピースを製造するためのシステムのブロック図を示す。
【
図2】
図2は、所望の金属ワークピースを製造するためのシステムのブロック図を示す。
【
図3】
図3は、所望の金属ワークピースを製造するための方法の流れ図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下では、互いに類似している要素は、とりわけ同じ参照記号で識別される。
【0056】
図1は、熱間圧延機100を制御するためのモジュール102と、処理プラント132を制御するためのモジュール102とを有するシステムのブロック図を示している。モジュール102又は122はそれぞれ、プロセッサ104又は124、通信インターフェース106又は126、及び対応するプログラム命令110又は130をそれぞれ備えたメモリ108又は128を有する。以下では、加工工場を例えば冷間圧延機とする。
【0057】
完成材料116は、熱間圧延機100によって製造される。一般性を制限することなく、以下では、細長い完成材料は、コイルに巻くことができる金属ストリップであると想定されている。しかしながら、完成した材料は、一般に、ストリップ、厚板(Grobblech)、プロファイル、ロッド要素などであり得ることに留意されたい。
【0058】
したがって、例えば、コイル116が製造され、これは、コイル116を形成するために巻かれたストリップの長手方向120において様々なセグメント118に論理的に分割される。各セグメント118に関して、物理データ114はメモリ108に記憶される。物理データ全体は、メモリ108に格納されるデータセット112の一部である。物理データは、例えば、特にセグメントのそれぞれについて、セグメント幅、セグメント長さ、セグメント厚さ、長さ及び幅の関数としてのセグメントの厚さプロファイルなどであり得る。
【0059】
図1の例では、モジュール102は、コイル116の製造のために熱間圧延機100を制御することができる。しかしながら、熱間圧延機100を制御するための対応する制御ユニットが、モジュール102とは別に提供されること、及びモジュール102は、物理データ114の記憶又は取得、及び例えば、モジュール122のインターフェース106からインターフェース126へのそれらの送信のためにのみ提供されることも可能である。
【0060】
コイル116は、そこから1つ又は複数の所望の金属ワークピース134、例えば薄い板金要素134を製造するために、冷間圧延機132でさらに処理することができる。ここでは、一般性を失うことなく、冷間圧延によって製造される所望の金属片が冷間圧延された薄いシートであると想定されている。製造される所望の金属ワークピースは、一般に、薄い板金、超微細板金、ストリップ、及び様々な形状のプロファイルであり得る。
【0061】
冷間圧延プロセス(一般的な処理プロセス)は、完成材料116、すなわちコイルに論理的に割り当てられたセグメント118を特徴付ける物理データ114に基づいて、モジュール122によって少なくとも部分的に制御される。したがって、命令130は、コイル116の処理が、少なくとも物理データ114に基づいて、冷間圧延プロセスによって影響を受けることを確実にする。
【0062】
図2は、熱間圧延機の製造プラント200と冷間圧延機の製造プラント202とのブロック図を示している。熱間圧延機の製造プラントは、連結機械(Aggregate)とも呼ばれる様々な製造ユニット204を含む。例えば、スラブ鋳造(Brammenguss)を実行する連続鋳造プラント(Strangusanlage)は、製造プラントの一部ではない。それにもかかわらず、完全を期すために、連続鋳造プラント(Strangusanlage)は、参照番号206と共に
図2のブロック図に含まれている。なぜなら、スラブ鋳造から生じるスラブ(Bramme)218は、通常、後続の処理ステップの開始点であるためである。
【0063】
製造されたスラブ218は、例えば、対応する連結機械(Aggregat)204内の熱間圧延プロセスでストリップに圧延することができる。ここで中間生成物220として熱間圧延ストリップが生じる。この下流には、製造ユニット204「冷却」がある。ここで、冷却後、冷却されたストリップが生じ、これは、リールに巻き取られた後、中間生成物220「コイル」になる。この中間生成物はまた、例えば、製造ユニット204の「酸洗い」によってコイルからストリップを巻き戻した後にそれを酸洗いし、次にそれを巻き戻すことによってさらに処理することができる。ここで、酸洗いされたコイルは、これから中間生成物220として生じる。
【0064】
これの下流は、製造ユニット「焼きなまし(Gluehen)」204であり、ここで、中間生成物220としてそこから焼きなましコイルが生じる。最後のステップは、製造ユニット「分割」204による分割である。ここで、これにより、最終的にはスプリットコイルが最終製品になる。これは、巻かれたストリップ(Band)であり、したがって、例えば、上記の細長い完成材料222である。この完成した材料222は、対応する包装ユニットによって処理ステップ216の「包装」で包装され、次いで冷間圧延機で利用可能にされ得る。
【0065】
中間生成物から最終生成物までの処理ステップの順序は変化する可能性があり、本明細書の文脈において固定されていると見なされるべきではないことに留意されたい。例えば、酸洗いの前に焼きなましを行うことができる。アニーリングやスリットなどの個別の製造工程は絶対に必要というわけではなく、客の仕様によっては完全に省略できる。
【0066】
熱間圧延機200の領域では、完成材料222の第1の物理データ228を検出するセンサ224が提供される。上記のように、これらの第1の物理データは、セグメント固有に記録され、第1のデータセットの形態で格納され、完成材料222に割り当てられる。完成材料222はコイルであるため、コイルに第1の物理データが「補足」されると、「デジタルコイル」も使用される。これは、コイルを物理的にほぼ完全に特徴付ける。動作パラメータ232はまた、第1の物理データ228の一部であり得る。これにより、個々の製造ユニット204は、対応する中間生成物及び完成材料も製造した。動作パラメータ232は、処理、温度、処理速度などで使用される力を含み得る。これらの動作パラメータ232はまた、セグメント固有に、対応するデータセット内の第1の物理データ228として含まれ得る。動作パラメータ232及び/又はセンサ224によって検出された値をさらに処理し、さらに処理した後、第1の物理データ228として格納することも可能である。
【0067】
別の可能性は、個々の中間生成物220は、対応するセンサ224を介して分析されること、及び対応する分析結果が、いわゆる第3の物理データ226として計算230にかけられることである。計算230は、例えば、それぞれの中間生成物220をさらに処理して完成材料を形成した後、第1の物理データ228が第3の物理データからどのように生じるかを予測する。計算230はオプションであり、例えば、1つ又は複数の後続の処理ステップ204のために中間生成物が正確に定義された方法で変化する場合に使用することができる。そのため、対応する物理データを一度記録してから、その後の処理ステップに関して外挿するか、対応する物理データの開発を予測するだけで十分である。中間生成物を完成材料にさらに加工することによって物理データが何らかの形で変化すると想定してはならない場合は、第3の物理データを第1の物理データとして変更せずに採用することもできる。
【0068】
冷間圧延機202の部分には、評価モジュール234があり、これは、例えば、モジュール122内の命令130の形で実装することができる(
図1を参照)。熱間圧延機によって完成材料222として製造されたコイルが今度は冷間圧延機でさらに処理される場合、したがって、様々なさらなる処理ステップの制御は、対応する物理的圧延パラメータ236がそこから生成又は適合されるという点で、物理データ228に基づいて行うことができる。繰り返し、これはセグメント固有で実行できる。ここで、圧延パラメータ236は、例えば、圧延プロセスの速度又は焼きなましプロセスの焼きなまし温度を含み得る。これらは、直列に接続された連結機械(Aggregate)244「圧延」及び「焼きなまし」によってもたらされる。
【0069】
当業者は、例えば、厳しい公差と良好な表面品質で高度な変形を保証するため、連結機械244による(Aggregats)圧延が冷間圧延機における例示的なプロセスであり、例えば、酸洗いされたストリップがその幾何学的形状にエンドレスストリップとしてさらに処理されることを理解している。冷間圧延中に硬化した材料は、「再結晶」方式で焼きなましして、さらなる処理のために成形特性を復元することができる。以下でより詳細に説明されていないさらなるステップは、例えば、降伏点が除去され、板金表面が平滑化されるか、又は意図的に粗面化及び圧縮されるスキンパス成形(Dressieren)であり、並びに、例えば、ラッピングシステムの表面欠陥について材料を検査し、腐食保護を提供できる調整仕上げ(Adjustage)である。同様に、ここでは、適切に望ましい幾何学的形状にスリット及びカットすることが可能である。これはすべて、対応する連結機械(Aggregate)244によって実施することができる。
【0070】
例えば、評価モジュール234は、製造される異なる金属ワークピースの異なる製造仕様を有するデータベース238にアクセスすることができる。製造仕様には、例えば、製造される各金属ワークピース、例えば、製造される板金ストリップあたりの所望の幅、所望の厚さ、対応する公差仕様、材質仕様等、が含まれている。モジュール234で利用可能にされる第1の物理データ228に応じて、モジュール234は、第1の物理データ228を製造仕様238に含まれる物理データと比較することにより、特に冷間圧延プロセスを使用してコイル222を機械加工することによって最適に製造できる金属ワークピースを選択することができる。モジュール234は、第1の物理データ228を製造仕様238に含まれる物理データと比較することにより、特に冷間圧延プロセスを使用してコイル222を機械加工することによって最適に製造できる金属ワークピースを選択することができる。例えば、製造される特定の金属ワークピースの製造仕様238において、この目的のために使用されるストリップの厚さに関する公差仕様は、非常に厳しく、完成品222は、これらの狭い公差仕様を正確に満たすことができる。そのため、モジュール234は、実際に、完成材料222をこの製造仕様238に割り当てる。逆に、許容範囲がますます狭くなる製造仕様があり、完成材料222がより狭い許容範囲を満たさない場合、モジュール234は、次に、より広い許容範囲を有する所望の金属ワークピースが完成材料222から製造されるべきであると決定することができる。
【0071】
冷間圧延機202の側では、完成材料222もまた、センサ224によって分析される。例えば、完成した材料の第2の物理データは、後続の圧延プロセスのためにコイルの巻き戻し中に記録され、モジュール240に供給される。モジュール240は、命令110の形でモジュール102のメモリ108に含まれ得、妥当性チェックを実行して、そして、例えば、セグメント固有の第1の物理データ228及び第2の物理データ208が互いにもっともらしく一致するかどうかを決定する。第1の及び第2の物理データの相互の妥当性チェックが不可能であることが判明した場合、これには異なるステップが必要になる可能性がある。1つの可能性は、センサ224を最適化、適合、又は修理することである。もっともらしいとは言えない第1の物理データが記録された後に現れる中間生成物220又は完成材料222の材料改変などを考慮に入れるため、熱間圧延機側の製造プロセスを適応させることも可能である。
【0072】
図3は、所望の金属ワークピースを製造するための方法の流れ図を示している。ここで、
図2は、説明の目的で、ここで再び扱われることになっている。当該方法は、ステップ300で出発材料の処理から始まり、ここで、ステップ302の対応する中間生成物は、各処理ステップから生じる。これは中間生成物220の1つである。オプションで、ステップ304において、各中間生成物に関して第3の物理データを取得することが可能である。
【0073】
ステップ302で生成された中間生成物は、これから最終的に完成材料を得るために、ステップ306でさらに処理される。中間生成物を完成材料に加工する際に使用される熱間圧延機の動作パラメータは、オプションのステップ308で記録することができる。原則として、各処理ステップでセグメント固有の方法で第3の物理データと動作パラメータを記録することが可能である。ステップ306の後、完成材料の第1の物理データの一部が、例えば、ステップ310で記録される。ここで、例えば、完成材料をスキャンして測定することができる。しかしながら、完成した材料の第1の物理データが、例えば、計算又は変更されていない転送によって、例えば、ステップ304で記録された第3の物理データから、ステップ306の前にすでに完全に記録又は決定されている可能性もある。
【0074】
ステップ312において、第1の物理データが決定され、これは、例えば、ステップ310で取得された第1の物理データを収集すること、並びに(ステップ304からの)第3の物理データからさらに第1の物理データを計算することを含み得る。さらに、ステップ310で取得された第1の物理データは、ステップ308で取得された動作パラメータによって補足され得る。第3の物理データからの第1の物理データの計算は、例えば、ステップ302からの処理ステップ306に起因する中間生成物の形状の変化が、セグメント固有の方法で考慮されることが可能である。
【0075】
図3の例では、完成材料のオプションの計量プロセスがステップ314で行われる。ここで、次に、第1の物理データ及び総重量(Gesamtgewicht)に基づいて、製造された完成材料が実際に重量に関して前の処理ステップによって製造された完成材料に対応できるかどうかについて、ステップ316で妥当性チェックを実行することができる
【0076】
次に、第1の物理データは、例えば、ステップ318での妥当性チェックの成功などのデータセットとしての伝達プロセスによって冷間圧延機に利用可能にされ、ステップ320で冷間圧延機によって評価される。オプションのステップ322において、冷間圧延機は、特に受信された第1の物理データ及び関連する完成材料についての生産仕様に基づいて、所望の金属ワークピースを評価することができる。これは、最適な方法で、例えば、エネルギー効率又は時間効率又は材料効率の方法、あるいはそれらの組み合わせで、完成材料から製造することができる。ステップ326(冷間圧延機又は熱間圧延機によって実施される)の妥当性チェックの範囲内で、第1の物理データが第2の物理データとも一致するかどうかを決定するため、冷間圧延機は、オプションで、ステップ324で、受け取った完成材料の第2の物理データを決定することも可能である。
【0077】
コイルに関して、コイルごとに個別のプロセス値(例えば、コイルの平均厚さ)のみを提供する代わりに、現在、コイルと一緒にストリップの長さ全体にわたって連続値(例えば、1メートルのセグメント内のコイルのストリップの厚さ)を提供することが提案されている。コイルデータを準備し、妥当性をチェックし、それを冷間圧延機に転送するプロセスは、例えば、この方法で提供された物理データに基づいて、熱間圧延機と冷間圧延機の生産設備をより的を絞った方法で管理し、生産量を増やし、製品の品質をさらに向上させるため、付加価値を提供する。物理データは、例えば直接入力信号として、冷間圧延機の製造プラントの制御アルゴリズムに流れ込むことができる。
【0078】
コイルのデジタル画像は、顧客の生産計画と管理の否定的な領域にも影響を及ぼす。例えば、冷間圧延機は、コイルの厚さプロットを使用して、この「原材料(Vormaterial)」が顧客の使用目的に適合しているかどうかを事前に認識することができる。
【0079】
例えば、熱間圧延機の品質管理システムにおける第2の物理データの形式でのターゲットを絞ったデータフィードバックにより、妥当性のチェックとそこでの測定システムの改善が可能になり、データ駆動型フィードバックのフレームワーク内で、熱間圧延機の製品品質が最適化される。
【0080】
好ましくは、圧延、酸洗い、焼きなましなどの製造連結機械(Fertigugngsaggregaten)204で実行されるすべての製造ステップは、第3の物理データとして連続的に記憶され、プログラムによって完成材料222の最終寸法にスケーリングされる(例えば、圧縮、ストレッチ)。ストリップの短縮や各製造ステップでのストリップの走行方向の変更も考慮され、例えば、ストリップの最初と最後からの測定値をミラーリングすることにより、個々の連結機械(Aggregaten)204のプロセスを制御するERPシステムから取得される。
【0081】
各ランニングストリップメーターのコイルデータは、連続した元のデータから分析され、例えば、平均値、最小値、最大値として保存される。測定値の数とセグメントごとの標準偏差も決定して保存できる。特に、一元的に利用できるデータは、妥当性チェックによって(モジュール240を参照。これは、第1の物理データ228及び対応する出荷重量に関しても機能することができる)、例えば出荷重量をメートル単位の測定データ長に変換することによって、整合性を自動的にチェックできる。例えば冷間圧延連結機械(Kaltwalzaggregate)に入るときにコイル入力を測定するときなど、第2の物理データをフィードバックすることによって、熱間圧延機の測定システムの妥当性をチェックし、製品の品質を最適化することができる。
【0082】
冷間圧延機では、転送された第1の物理データを、製造プラントで使用する前の早い段階で表示及び分析することができる。例えば、顧客の使用目的に基づいて、対応する製造指図の対応する製造仕様にプレマテリアルコイル(完成材料として)を割り当てることに関して、対応する否定的な行動も可能である。冷間圧延機は、原材料の実際の値に基づいて連結機械(Aggregate)の割り当てを調整し、ストリップが供給される前にインテリジェントな連結機械制御によって生産ステップを調整することもできる。例えば、冷間圧延機は、圧延速度などの困難なストリップセクションに、より早く、より効果的に適応し、残りのストリップセクションに最大速度で移動できる。ストリップ速度のこのプロアクティブな最適化は、顧客の製造品質の向上とプラントの生産性の向上につながる。ストリップ速度の影響は、圧延パラメータ236を使用して
図2に記載された。
【0083】
さらなる例では、測定変数(例えば、幅、厚さ)ごとの熱間圧延及びピッキングプロセスで収集された第3の物理データ226は、メーターセグメントに圧縮され、平均値、最小値及び最大値、標準偏差、平均測定値の数として格納されることが可能である。圧延、酸洗い、焼きなましなどの実際の製造ステップは、熱間圧延機の対応する制御システムから呼び出され、それに応じてコイルデータがスケーリングされる。次に、コイル長の前述の妥当性チェックが出荷重量を使用して実行され、顧客に送信される正しいコイル長が保証される。妥当性チェックが成功すると、データはコイルと一緒に処理プラント、例えば冷間圧延機、で利用できるようになる。
【符号の説明】
【0084】
100 熱間圧延機
102 モジュール
104 プロセッサ
106 インターフェース
108 ストレージ
110 命令
112 データセット(Datensatz)
114 物理データ
116 コイル
118 セグメント
120 長手方向
122 モジュール
124 プロセッサ
126 インターフェース
128 126
130 命令
134 金属ワークピース
200 熱間圧延機
202 冷間圧延機
204 連結機械(Aggregat)
206 スラブ鋳造
216 包装ユニット
218 スラブ(Bramme)
220 中間生成物
222 完成材料(Fertigmaterial)
224 センサ
226 第3の物理データ
228 第1の物理データ
230 計算モジュール
232 動作パラメータ
234 評価モジュール
236 圧延パラメータ
238 製造仕様
240 妥当性チェックモジュール
244 連結機械(Aggregat)
【0085】
請求項1
所望の金属ワークピース(134)を製造する方法であって、以下:
- 熱間圧延による細長い完成材料(116;222)の製造、ここで、前記完成材料(116;222)には、第1のデータセット(112)が割り当てられ、ここで、前記完成材料(116;222)は、その長手方向で複数の第1のセグメント(118)に論理的に分割され、ここで、前記第1のデータセットは、前記第1のセグメント(118)のそれぞれのセグメントを特徴付ける第1の物理データ(228)を有すること、
- 前記所望の金属ワークピース(134)を得るための処理プロセスによる前記完成材料(116;222)の処理、ここで、前記処理プロセスは、前記完成材料(116;222)に論理的に割り当てられる前記第1のセグメント(118)を特徴付けるそれらの第1の物理データ(228)に少なくとも部分的に基づいて制御されること、
を含む方法。
請求項2
請求項1に記載の方法であって、ここで、製造仕様(238)のセットが与えられ、ここで、前記製造仕様(238)のそれぞれは、前記処理プロセスによって製造される金属ワークピースの第1の物理データ(228)を含み、ここで、前記処理プロセスの制御は、以下:
- 前記第1のデータセットに含まれる前記第1の物理データ(228)を前記製造仕様(238)に含まれる、前記処理プロセスによって生成される前記完成材料(116;222)の加工によって生成できる、物理データと比較することによる評価、
- 前記処理プロセスで加工するための製造可能な金属ワークピースの中から、所望の金属ワークピース(134)を選択すること、
を含む方法。
請求項3
請求項2に記載の方法であって、ここで、前記評価は、それから製造される金属ワークピースを製造することができる前記完成材料(116;222)の部分の決定を含み、ここで、前記完成材料(116;222)の加工は、前記所望の金属ワークピース(134)に関して決定された前記完成材料(116;222)の部分の加工を含む、方法。
請求項4
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法であって、ここで、前記処理プロセスの制御は、前記所望の金属ワークピース(134)を得るための前記第1のデータセットに基づく物理的曲げパラメータ及び/又はパンチングパラメータ及び/又は圧延パラメータ(236)の特定の定義を含む、方法。
請求項5
請求項4に記載の方法であって、ここで、前記物理的曲げパラメータ及び/又はパンチングパラメータ及び/又は圧延パラメータ(236)の前記特定の定義は、処理される前記完成材料(116;222)の部分に論理的に割り当てられたそれらの第1のセグメント(118)の第1の物理データ(228)に基づいて行われる、方法。
請求項6
請求項4又は5に記載の方法であって、ここで、前記物理的圧延パラメータ(236)は、圧延速度及び/又は圧延厚さ及び/又は中間焼鈍温度及び/又はスキンパスパラメータを含む、方法。
請求項7
請求項1から6のいずれか一項に記載の方法であって、ここで、
- 前記完成材料(116;222)の処理は、処理される前記完成材料(116;222)に論理的に割り当てられた、それらの第1のセグメント(118)の第2の物理データ(208)の取得を含み、
- 前記第1の物理データ(228)は、前記第2の物理データ(208)との妥当性についてチェックされ、
- 前記妥当性チェック(240)に基づいて、測定システム(224)が最適化され、それに基づいて、前記第1の及び/又は第2の物理データ(208)が記録された、又はここで、前記妥当性チェック(240)に基づいて、熱間圧延によって製造されるさらなる完成材料(116;222)の処理が調整されるかもしくは停止される、方法。
請求項8
以下:
- 前記完成材料(116;222)の実際の重量と理論上の重量との比較、ここで、前記理論上の重量は、前記第1の物理データ(228)から計算されること、
- 前記実際の重量が前記理論上の重量から事前定義された許容値を超えて逸脱した場合、ユーザーインターフェイスを介した信号の出力、
をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
請求項9
請求項1から8のいずれか一項に記載の方法であって、ここで、熱間圧延による前記完成材料(116;222)の前記製造は、連続的に接続された製造ユニット(204)によるいくつかの処理ステップを介して行われ、ここで、前記製造ユニット(204)による処理は、細長い中間生成物(220)をもたらし、ここで、最後の生産ユニット(204)による処理により、中間生成物(220)として完成材料(116;222)が得られる、方法。
請求項10
請求項9に記載の方法であって、ここで、前記中間生成物(220)の所与の中間生成物(220)に第2のデータセットが割り当てられている、ここで、前記所与の中間生成物(220)は、その長手方向において複数の第2のセグメントに論理的に分割され、ここで、前記第2のデータセットは、前記第2のセグメントのそれぞれのセグメントを特徴付ける第3の物理データ(226)を含み、ここで、前記所与の中間生成物(220)の前記完成材料(116;222)への前記処理は、既知の方法で前記中間生成物(220)の物理的特性に影響を与える、ここで、前記第1の物理データ(228)は、前記第3の物理データ(226)から計算され、且つ計算(230)は、既知の影響を考慮に入れる、方法。
請求項11
前記既知の影響が、機械的及び/又は幾何学的影響を含む、請求項10に記載の方法。
請求項12
請求項10又は11に記載の方法であって、ここで、前記完成材料(116;222)の形状は、前記所与の中間生成物(220)の形状とは異なり、ここで、前記既知の影響が形状の違いを含み、ここで、前記第3の物理データ(226)からの前記第1の物理データ(228)の前記計算(230)は、形状の違いに起因する前記第1のセグメント(118)への前記第2のセグメントの割り当てを考慮に入れる、方法。
請求項13
請求項12に記載の方法であって、ここで、当該方法は、前記第1の物理データ(228)と前記第3の物理データ(226)との妥当性チェック及び前記形状の違いを含み、ここで、妥当性チェックが不可能な場合、信号はユーザーインターフェースを介して出力される、方法。
請求項14
前述の請求項9から13のいずれか一項に記載の方法であって、ここで、前記中間生成物(220)の所与の中間製品(220)の処理は、前記処理を実行する製造ユニットの動作パラメータ(232)で行われ、ここで、前記所与の中間生成物(220)の処理は、前記第1のセグメント(118)に割り当てることができるそれぞれの動作パラメータを用いた前記中間生成物(220)の処理をもたらす、ここで、特に前記第1のセグメント(118)のための前記第1の物理データ(228)は、前記処理で使用される動作パラメータ(232)を含む、方法。
請求項15
請求項12に記載の方法であって、ここで、前記動作パラメータ(232)は、以下:
- 処理中にそれぞれの処理された中間生成物(220)に作用する力及び/又は温度、及び/又は
- 処理速度、及び/又は
- 前記製造ユニットによる処理中に使用されるローラーのクラウニング、
を含む方法。
請求項16
請求項1から15のいずれか一項に記載の方法であって、ここで、所与のセグメントに関連する前記第1(228)、第2(208)、及び/又は第3の物理データ(226)は、以下: 絶対値、平均値、最小値、最大値、標準偏差、のうちの少なくとも1つを含む、方法。
請求項17
請求項1から16のいずれか一項に記載の方法であって、ここで、前記第1の(228)、第2の(208)、及び/又は第3の物理データ(226)は、所与のセグメントに関連するセグメントの以下の特性: 機械的特性、幾何学的特性、のうちの少なくとも1つを説明する、方法。
請求項18
所望の金属ワークピース(134)を製造するためのシステムであって、当該システムは、
- 熱間圧延による細長い完成材料(116;222)を製造するように設計されている、ここで、前記完成材料(116;222)には、第1のデータセット(112)が割り当てられ、ここで、前記完成材料(116;222)は、その長手方向で複数の第1のセグメント(118)に論理的に分割され、ここで、前記第1のセグメント(118)のそれぞれの第1のデータセット(112)は、前記セグメントを特徴付ける第1の物理データ(228)を含む、
- 前記所望の金属ワークピース(134)を得るための処理プロセスによって前記完成材料(116;222)を処理するように設計されている、ここで、前記処理プロセスは、前記完成材料(116;222)に論理的に割り当てられる前記第1のセグメント(118)を特徴付けるそれらの第1の物理データ(228)に少なくとも部分的に基づいて制御される、
システム。
請求項19
熱間圧延機の製造プラント(100)を制御する方法であって、ここで、当該方法は、前記熱間圧延機の前記製造プラント(100)により、
- 熱間圧延によって細長い完成材料(116;222)を製造すること、ここで、前記完成材料(116;222)には、第1のデータセット(112)が割り当てられ、ここで、前記完成材料(116;222)は、その長手方向で複数の第1のセグメント(118)に論理的に分割され、ここで、前記第1のセグメント(118)のそれぞれの第1のデータセット(112)は、前記セグメントを特徴付ける第1の物理データ(228)を含むこと、
- 前記第1の物理データ(228)に基づく処理プロセスによる前記完成材料(116;222)の処理を制御するために、前記第1のデータセットを製造プラントの生産施設に送信すること、
を含む、方法。
請求項20
熱間圧延機の製造プラント(100)を制御するための装置(102)であって、ここで、当該装置は、プログラム命令(110)を備えたプロセッサ(104)及びメモリ(108)を含み、ここで、前記プログラム命令(110)の実行は、前記熱間圧延機の製造プラント(100)を:
- 熱間圧延によって細長い完成材料(116;222)を製造するように、ここで、前記完成材料(116;222)には、第1のデータセット(112)が割り当てられ、ここで、前記完成材料(116;222)は、その長手方向で複数の第1のセグメント(118)に論理的に分割され、ここで、前記第1のセグメント(118)のそれぞれの第1のデータセット(112)は、前記セグメントを特徴付ける第1の物理データ(228)を含む、
- 前記第1の物理データ(228)に基づく処理プロセスによる前記完成材料(116;222)の処理を制御するために、前記第1のデータセットを製造プラントの生産施設に送信するように、
制御する、装置。
請求項21
完成材料から所望の金属ワークピース(134)を製造するための処理プラントの製造プラント(132)を制御するための方法であって、ここで、当該方法は、前記処理プラントの前記製造プラント(132)によって、:
- 第1のデータセット(112)を受信すること、ここで、完成材料(116;222)には、第1のデータセット(112)が割り当てられ、ここで、前記完成材料(116;222)は、その長手方向で複数の第1のセグメント(118)に論理的に分割され、ここで、前記第1のセグメント(118)のそれぞれの第1のデータセット(112)は、前記セグメントを特徴付ける第1の物理データ(228)を含むこと、
- 前記所望の金属ワークピース(134)を得るため、前記完成材料(116;222)を、処理プロセスを通して処理すること、ここで、前記処理プロセスは、前記完成材料(116;222)に論理的に割り当てられる前記第1のセグメント(118)を特徴付けるそれらの第1の物理データ(228)に少なくとも部分的に基づくこと、
を含む方法。
請求項22
処理プラントの製造プラント(132)を制御するための装置(122)であって、ここで、当該装置は、プログラム命令(130)を備えたプロセッサ(124)及びメモリ(128)を含み、ここで、前記プログラム命令(130)の実行は、前記処理プラントの製造プラント(132)を、
- 第1のデータセット(112)を受信するために、ここで、完成材料(116;222)には、第1のデータセット(112)が割り当てられ、ここで、前記完成材料(116;222)は、その長手方向で複数の第1のセグメント(118)に論理的に分割され、ここで、前記第1のセグメント(118)のそれぞれの第1のデータセット(112)は、前記セグメントを特徴付ける第1の物理データ(228)を含む、
- 前記所望の金属ワークピース(134)を得るための処理プロセスを通じて前記完成材料(116;222)を処理するために、ここで、前記処理プロセスは、前記完成材料(116;222)に論理的に割り当てられた前記第1のセグメント(118)を特徴付ける前記第1の物理データ(228)に少なくとも部分的に基づいている、
制御する装置。
請求項23
前述の請求項の1つによる方法を実行するためにプロセッサによって実行され得る命令を備えたコンピュータプログラム製品。
【国際調査報告】