(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(54)【発明の名称】牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両
(51)【国際特許分類】
B62K 15/00 20060101AFI20220112BHJP
B62K 5/027 20130101ALI20220112BHJP
B62K 5/06 20060101ALI20220112BHJP
B62M 7/12 20060101ALI20220112BHJP
B62J 25/04 20200101ALI20220112BHJP
B62J 45/00 20200101ALI20220112BHJP
B62J 43/10 20200101ALI20220112BHJP
B62J 11/13 20200101ALI20220112BHJP
【FI】
B62K15/00
B62K5/027
B62K5/06
B62M7/12
B62J25/04
B62J45/00
B62J43/10
B62J11/13
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021546034
(86)(22)【出願日】2019-10-08
(85)【翻訳文提出日】2021-06-03
(86)【国際出願番号】 CN2019109916
(87)【国際公開番号】W WO2020078226
(87)【国際公開日】2020-04-23
(31)【優先権主張番号】201811197522.X
(32)【優先日】2018-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521160878
【氏名又は名称】サンテック ユーケー リミテッド.
【氏名又は名称原語表記】SUNTECH UK LIMITED.
【住所又は居所原語表記】25 Ormside Way,Holmethorpe Industrial Est.,Redhill,Surrey RH1 2LW,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100180781
【氏名又は名称】安達 友和
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ジャンミン
【テーマコード(参考)】
3D011
3D212
【Fターム(参考)】
3D011AA03
3D011AC01
3D011AD21
3D212BA02
3D212BA07
(57)【要約】
水平に配置されるシートフレームアセンブリ(1)を備え、その上面に折畳み可能なバックレストが設けられる、牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両が開示される。一対の対称に配置される後輪アセンブリ(2)が、車両の後部に近い位置で、シートフレームアセンブリ(1)の下面に配置され、2つの垂直に下る第1の連結ポスト(101)が、シートフレームアセンブリ(1)の下端の前部近傍に設けられる。フットレストアセンブリ(4)が、第1の連結アセンブリ(3)を介して2つの第1の連結ポスト(101)にヒンジ接続される。フットレストアセンブリ(4)は、シートフレームアセンブリ(1)に平行に配置され、フットレストアセンブリ(4)の面は、シートフレームアセンブリ(1)の面よりも低い。ステアリングコラムアセンブリ(5)が、シートフレームアセンブリ(1)から遠い方のフットレストアセンブリ(4)の端部にヒンジ接続され、動力装置を備える前輪アセンブリ(6)が、ステアリングコラムアセンブリ(5)の下端に取り付けられる。非常に低いフットレストアセンブリ(4)が、第1の連結アセンブリ(3)によってシートフレームアセンブリ(1)にヒンジ接続されるため、ユーザは脚を上げて車両を使用する必要がない。よって、車両の使用は簡便であり、安全面のリスクが低減される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両であって、
前記牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両は、シートフレームアセンブリ(1)を備え、前記シートフレームアセンブリ(1)は、その上面に折畳み式のバックレストを備え、水平に配置され、
2つの対称に配置される後輪アセンブリ(2)が、前記シートフレームアセンブリ(1)の下端の後部に設けられ、
垂直に下る2つの第1の連結ポスト(101)が、前記シートフレームアセンブリ(1)の前記下端の前部近傍に設けられ、
フットレストアセンブリ(4)が、第1の連結アセンブリ(3)を介して、前記2つの第1の連結ポスト(101)の下端にヒンジ接続され、
前記フットレストアセンブリ(4)が、前記シートフレームアセンブリ(1)に平行に配置され、前記フットレストアセンブリ(4)の面が、前記シートフレームアセンブリ(1)の面よりも低く、
ステアリングコラムアセンブリ(5)が、前記シートフレームアセンブリ(1)から遠い方の前記フットレストアセンブリ(4)の端部にヒンジ接続され、
動力装置を備える前輪アセンブリ(6)が、前記ステアリングコラムアセンブリ(5)の下端に取り付けられていることを特徴とする牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両。
【請求項2】
前記第1の連結アセンブリ(3)が、前記第1の連結ポスト(101)の前記下端に固定される第1の連結片(301)を備え、
前記第1の連結片(301)が矩形であり、前記シートフレームアセンブリ(1)に平行に配置され、
前記第1のボルトハウジング(302)が、前記第1の連結片(301)の、前記ステアリングコラムアセンブリ(5)に面する側に取り付けられており、前記第1の連結片(301)の両側が、前記第1のボルトハウジング(302)を通るボルトによって、垂直な2つの第1の連結プレート(303)に連結され、
前記2つの第1の連結プレート(303)が平行に位置決めされ、前記2つの第1の連結プレート(303)の内側面が互いに対面して対称に第1の収容空隙(304)を形成し、
前記第1の収容空隙(304)が矩形であり、前記第1の収容空隙(304)の幅が前記第1の連結片(301)の長さに対応し、2つの第1の収容空隙(304)の下面間の距離が前記第1の連結片(301)の前記幅に対応することを特徴とする、請求項1に記載の牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両。
【請求項3】
前記フットレストアセンブリ(4)が、平行に配置される2つのフットレストサイドフレーム(401)と、前記フットレストサイドフレーム(401)の上方に設けられるフットレストプレート(402)と、を備え、
前記2つのフットレストサイドフレーム(401)間の距離が、前記2つの第1の連結ポスト(101)間の距離に対応することを特徴とする、請求項2に記載の牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両。
【請求項4】
前記シートフレームアセンブリ(1)に近い方の前記フットレストサイドフレーム(401)の端部が、上方に曲がり、垂直な第2の連結ポスト(403)を形成し、
前記第2の連結ポスト(403)の上端に、前記第1の連結片(301)と寸法が等しい第2の連結片(404)が固定され、
第2のボルトハウジング(405)が、前記第2の連結片(404)の、前記ステアリングコラムアセンブリ(5)に面する側に取り付けられ、前記第2の連結片(404)の両側が、前記第2のボルトハウジング(405)を通るボルトによって、前記2つの第1の連結プレート(303)に連結され、
前記第1の収容空隙(304)の長さが、前記第1の連結片(301)及び前記第2の連結片(404)の長さの合計に対応することを特徴とする、請求項3に記載の牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両。
【請求項5】
前記フットレストプレート(402)の下方には、電気車両コントローラ回路基板及びバッテリ室を収容するハウジング空隙があり、前記電気車両コントローラ回路基板及びバッテリが、前記前輪アセンブリ(6)に電気的に接続され、
前記ハウジング空隙の、前記バッテリ室に連結されている側に、前記バッテリに取り付けられる配線用の開口部が設けられていることを特徴とする、請求項4に記載の牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両。
【請求項6】
滑り止めマットが、前記フットレストプレート(402)の上面に設けられることを特徴とする、請求項5に記載の牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両。
【請求項7】
前記ステアリングコラムアセンブリ(5)が、前記ステアリングコラムブラケット(501)を備え、前記ステアリングコラムブラケット(501)の中心が、前記ステアリングコラムブラケット(501)の前記中心を通る軸によって前記ステアリングコラム(502)に交差し、
前記ステアリングコラム(502)の下端が、ブラケットを介して前記前輪アセンブリ(6)に連結され、前記ステアリングコラム(502)の上端が、前記ステアリングハンドル(503)に連結され、
前記ステアリングコラムブラケット(501)の端部が、下方に曲がり、前記フットレストサイドフレーム(401)にヒンジ接続され、前記ステアリングコラムブラケット(501)の2つの端部が、2つの対称かつ垂直な取付プレート(504)に連結され、
前記取付プレート(504)の、前記車両の後部に面する側が、傾斜部になっており、前記取付プレート(504)の前記傾斜部の下端が、取付角(505)を形成し、
前記2つのフットレストサイドフレーム(401)の間に、水平な支持ロッド(506)があり、前記支持ロッド(506)が、両フットレストサイドフレーム(401)に垂直であり、
前記取付プレート(504)の位置に対応する2つの取付ラッチ(507)が、前記支持ロッド(506)にねじ込まれており、前記取付ラッチ(507)の、前記取付プレート(504)に面する側が、前記取付角(505)と前記取付スロット(508)を接続し、
前記取付ラッチ(507)の下端が、圧縮ばねに連結され、前記圧縮ばねの他方の端部が、前記フットレストサイドフレーム(401)に連結されていることを特徴とする、請求項1に記載の牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両。
【請求項8】
動作ハンドルが前記シートフレームアセンブリ(1)に取り付けられ、前記動作ハンドルが、スリーブ付きブレーキワイヤを介して前記取付ラッチ(507)の上端に連結され、前記スリーブ付きブレーキワイヤが、前記フットレストプレート(402)の下に配線されることを特徴とする、請求項7に記載の牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両。
【請求項9】
前記ステアリングコラム(502)が、前記第2の連結アセンブリ(7)を介してヒンジ接続されている上側ステアリングコラム(509)及び下側ステアリングコラム(510)を含み、
前記第2の連結アセンブリ(7)が、前記上側ステアリングコラム(509)の下端に固定されている第3の連結片(701)を備え、
前記第3の連結片(701)が矩形であり、前記上側ステアリングコラム(509)に垂直であり、
前記第3の連結片(701)の、前記シートフレームアセンブリ(1)に面する側が、第3のボルトハウジング(702)に連結され、
前記第3の連結片(701)の両側が、前記第3のボルトハウジング(702)を通る第1の制限ボルト(703)によって、垂直な2つの第2の連結プレート(704)に連結され、
前記2つの第2の連結プレート(704)が平行に位置決めされ、前記2つの第2の連結プレート(704)の内側面が互いに対面して対称に第2の収容空隙(705)を形成し、
前記第2の収容空隙(705)が矩形であり、前記第2の収容空隙(705)の幅が前記第3の連結片(701)の長さに対応し、
前記下側ステアリングコラム(510)の上端が、前記第3の連結片(701)と寸法が等しい第4の連結片(706)に固定され、
前記第4の連結片(706)の、前記シートフレームアセンブリ(1)に面する側が、第4のボルトハウジング(707)に連結され、
前記第4の連結片(706)の両側が、第4のボルトハウジング(707)を通る第2の制限ボルト(708)によって、前記垂直な2つの第2の連結プレート(704)に連結され、
前記第2の収容空隙(705)の長さが、前記第3の連結片(701)と前記第4の連結片(706)の長さの合計に対応し、
前記第2の収容空隙(705)のうちの1つには、垂直な矩形制限プレート(709)が設けられ、前記矩形制限プレート(709)の長さが、前記第2の収容空隙(705)の長さに対応し、
前記矩形制限プレート(709)と前記第2の収容空隙(705)との間に、拡張ばねがあり、前記矩形制限プレート(709)の厚さと前記第3の連結片(701)の幅の合計が、前記2つの第2の収容空隙(705)の下縁部間の距離よりも小さく、
前記矩形制限プレート(709)の上縁部及び下縁部がそれぞれ、上側切欠き(710)及び下側切欠き(711)を形成し、前記上側切欠き(710)の長さと前記下側切欠き(711)の長さが等しく、どちらも前記矩形制限プレート(709)の幅よりも短く、
前記上側切欠き(710)の幅が、前記第3の連結片(701)の厚さに対応し、前記下側切欠き(711)の幅が、前記第4の連結片(706)の厚さに対応することを特徴とする、請求項7に記載の牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両。
【請求項10】
前記第2の連結プレート(704)の、前記シートフレームアセンブリ(1)に面する側に、第3の制限ボルト(712)が横断し、前記第3の制限ボルト(712)が、前記第1の制限ボルト(703)及び前記第2の制限ボルト(708)に平行であり、
前記シートフレームアセンブリ(1)の下面に、前記フットレストプレート(402)に留められる第1のラッチ(102)と、前記第1の制限ボルト(703)、前記第2の制限ボルト(708)、及び前記第3の制限ボルト(712)のうちの1つに留められる第2のラッチ(103)と、があり、
前記シートフレームアセンブリ(1)の凹部に、2つの垂直かつ平行なプレートから成る前輪位置決めクリップ(104)があり、前記プレートの端部が、互いに離れるように外側に広がっており、前記2つのプレート間の距離が、前記前輪アセンブリ(6)の幅に対応することを特徴とする、請求項9に記載の牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可動ツールの分野に属し、詳細には、折畳み可能な電気車両、より詳細には、牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両に関する。
【背景技術】
【0002】
発明者は、2013年に中国特許第103204209号について出願し、折畳み式チェア機能付きの牽引箱型携帯折畳み式電気三輪車を開示した。この三輪車の電気前輪及び制御ハンドルは、フレームベースの下で回転する折畳み可能なフレームを用いることによってシートケース内に収容することができ、次いで、この三輪車は、他の付属構造により、電気三輪車、キャスター付きスーツケース、及びチェアという3つの状態に変換することができる。
【0003】
しかしながら、使用時、上記のものは、以下の欠点を有することが判明した。主連結部は、それぞれ折畳みフレームの上と下にある制御ハンドルと電気前輪と共に折り畳まれる。電気前輪と制御ハンドルがフレームベースの下のシートケース内に確実に収容されるように、折畳みフレームは地面から特定の高さに位置する。そのため、電気三輪車を使用する際に、ユーザは折畳みフレームを越えるように脚を上げて、シートフレームベースに座らなければならない。運転中、ユーザの脚は、前輪の両側のフットレストに置くことしかできない。年配の又は下半身があまり動かない、体の不自由なユーザにとっては、この三輪車は、使用するのに不便なだけではなく、潜在的な安全面のリスクもある。
【発明の概要】
【0004】
上記の問題を解決するため、本発明は、使用中にユーザの脚を高く上げる必要がなく、操作がより簡便であり、ユーザの安全を保証する、牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両を提供する。具体的な解決策は以下の通りである。
【0005】
牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両の機能としては、水平に配置されるシートフレームアセンブリを備え、シートフレームアセンブリの上面に、折畳み可能なバックレストが設けられる。一対の対称に配置された後輪アセンブリが、車両の後部に近い位置で、シートフレームアセンブリの下面に配置され、2つの垂直に下る第1の連結ポストが、シートフレームアセンブリの下端の前部近傍に設けられる。フットレストアセンブリが、第1の連結アセンブリを介して2つの第1の連結ポストの下端にヒンジ接続される。フットレストアセンブリは、シートフレームアセンブリに平行に配置され、フットレストアセンブリの面は、シートフレームアセンブリの面よりも低い。ステアリングコラムアセンブリは、シートフレームアセンブリから遠い方のフットレストアセンブリの端部にヒンジ接続され、動力装置を備える前輪アセンブリが、ステアリングコラムアセンブリに取り付けられる。
【0006】
また、第1の連結アセンブリは、第1の連結ポストの下端に固定される第1の連結片を備え、第1の連結片は、矩形であり、シートフレームアセンブリに平行に配置される。第1のボルトハウジングは、第1の連結片の、ステアリングコラムアセンブリに面する側に取り付けられる。第1の連結片の両側は、第1のボルトハウジングを通るボルトによって2つの垂直な第1の連結プレートに連結される。2つの第1の連結プレートは平行に位置決めされ、2つの第1の連結プレート内側面が互いに対面して対称に第1の収容空隙を形成する。第1の収容空隙は矩形であり、第1の収容空隙の幅は第1の連結片の長さに対応し、2つの第1の収容空隙の下面間の距離は第1の連結片の幅に対応する。
【0007】
また、フットレストアセンブリは、平行に配置される2つのフットレストサイドフレームと、フットレストサイドフレームの上方に設けられるフットレストプレートと、を備える。2つのフットレストサイドフレーム間の距離は、2つの第1の連結ポスト間の距離に対応する。
【0008】
また、シートフレームアセンブリに近い方のフットレストサイドフレームの端部は、上方に曲がり、垂直な第2の連結ポストを形成する。第2の連結ポストの上端には、第1の連結片と寸法が等しい第2の連結片が固定される。第2のボルトハウジングは、第2の連結片の、ステアリングコラムアセンブリに面する側に取り付けられる。第2の連結片の両側は、第2のボルトハウジングを通るボルトによって2つの第1の連結プレートに連結される。第1の収容空隙の長さは、第1の連結片と第2の連結片の長さの合計に対応する。
【0009】
また、フットレストプレートの下方には、電気車両コントローラ回路基板及びバッテリ室を収容するハウジング空隙がある。電気車両コントローラ回路基板とバッテリは、前輪アセンブリに電気的に接続される。ハウジング空隙の、バッテリ室に連結される側に、バッテリに取り付けられる配線用の開口部が設けられる。
【0010】
また、滑り止めマットが、フットレストプレートの上面に設けられる。
【0011】
また、ステアリングコラムアセンブリは、ステアリングコラムブラケットを備え、ステアリングコラムブラケットの中心は、ステアリングコラムブラケットの中心を通る軸によって、ステアリングコラムに交差する。ステアリングコラムの下端は、ブラケットを介して前輪アセンブリに連結される。ステアリングコラムの上端は、ステアリングハンドルに連結される。ステアリングコラムブラケットの端部は下方に曲がり、フットレストサイドフレームにヒンジ接続される。ステアリングコラムブラケットの2つの端部は、2つの対称かつ垂直な取付プレートに連結される。取付プレートの、車両の後部に面する側は、傾斜部になっている。取付プレートの傾斜部の下端は、取付角を形成する。
【0012】
好適には、2つのフットレストサイドフレーム間には、水平な支持ロッドがある。支持ロッドは、両フットレストサイドフレームに垂直である。取付プレートの位置に対応する2つの取付ラッチが、支持ロッドにねじ込まれている。取付ラッチの、取付プレートに面する側は、取付角と取付スロットを接続する。取付ラッチの下端は圧縮ばねに連結され、圧縮ばねの他方の端部は、フットレストサイドフレームに連結される。
【0013】
また、動作ハンドルがシートフレームアセンブリに取り付けられ、動作ハンドルは、スリーブ付きブレーキワイヤを介して取付ラッチの上端に連結され、スリーブ付きブレーキワイヤは、フットレストプレートの下に配線される。
【0014】
また、ステアリングコラムは、第2の連結アセンブリを介してヒンジ接続される上側ステアリングコラム及び下側ステアリングコラムを備える。第2の連結アセンブリは、上側ステアリングコラムの下端に固定される第3の連結片を備える。第3の連結片は、矩形であり、上側ステアリングコラムに垂直である。第3の連結片の、シートフレームアセンブリに面する側は、第3のボルトハウジングに連結される。第3の連結片の両側は、第3のボルトハウジングを通る第1の制限ボルトによって2つの垂直な第2の連結プレートに連結される。2つの第2の連結プレートは平行に位置決めされ、2つの第2の連結プレートの内側面が互いに対面して対称に第2の収容空隙を形成する。第2の収容空隙は矩形であり、第2の収容空隙の幅は第3の連結片の長さに対応する。
【0015】
好適には、下側ステアリングコラムの上端は、第3の連結片と寸法が等しい第4の連結片に固定される。第4の連結片の、シートフレームアセンブリに面する側は、第4のボルトハウジングに連結される。第4の連結片の両側は、第4のボルトハウジングを通る第2の制限ボルトによって2つの垂直な第2の連結プレートに連結される。第2の収容空隙の長さは、第3の連結片と第4の連結片の長さの合計に対応する。
【0016】
好適には、第2の収容空隙のうちの1つには、垂直な矩形制限プレートが設けられ、矩形制限プレートの長さは、第2の収容空隙の長さに対応する。矩形制限プレートと第2の収容空隙との間には、拡張ばねがある。矩形制限プレートの厚さと第3の連結片の幅の合計は、2つの第2の収容空隙の下縁部間の距離よりも小さい。矩形制限プレートの上縁部及び下縁部はそれぞれ、上側切欠き及び下側切欠きを形成する。上側切欠きの長さと下側切欠きの長さは等しく、どちらも矩形制限プレートの幅よりも短い。上側切欠きの幅は、第3の連結片の厚さに対応する。下側切欠きの幅は、第4の連結片の厚さに対応する。
【0017】
また、第2の連結プレートの、シートフレームアセンブリに面する側で、第3の制限ボルトが横断する。第3の制限ボルトは、第1の制限ボルトと第2の制限ボルトに平行である。シートフレームアセンブリの下面には、フットレストプレートに留められる第1のラッチと、第1の制限ボルト、第2の制限ボルト、及び第3の制限ボルトのうちの1つに留められる第2のラッチと、がある。シートフレームアセンブリの凹部には、2つの垂直かつ平行なプレートから成る前輪位置決めクリップがあり、プレートの端部が、互いに離れるように外側に広がっている。2つのプレート間の距離は、前輪アセンブリの幅に対応する。
【0018】
本発明は、以下の利点を有する牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両を開示する。非常に低いフットレストアセンブリが、第1の連結アセンブリによってシートフレームアセンブリにヒンジ接続されるため、ユーザは脚を上げて車両を使用する必要がない。よって、車両の使用は簡便であり、安全面のリスクが低減される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】本発明のフットレストアセンブリの概略構造図である。
【
図3】本発明の第1の連結プレートの概略構造図である。
【
図4】本発明の第1の連結ポストの概略構造図である。
【
図5】本発明の第1の連結アセンブリの概略構造
図I(稼働状態)である。
【
図6】本発明の第1の連結アセンブリの概略構造
図II(折畳み状態)である。
【
図7】本発明のステアリングコラムアセンブリの概略構造図である。
【
図9】本発明の第2の連結アセンブリの概略構造図である。
【
図10】本発明の矩形制限プレートの概略構造図である。
【
図11】本発明のスーツケース状態の概略
図Iである。
【
図12】本発明のスーツケース状態の概略
図II(底面図)である。
【
図13】本発明の前輪位置決めクリップの概略構造図である。
【
図14】本発明のスーツケース状態における第2の連結アセンブリの位置を示す概略
図Iである。
【
図15】本発明のスーツケース状態における第2の連結アセンブリの位置を示す概略
図IIである。
【
図16】本発明のスーツケース状態における第2の連結アセンブリの位置を示す概略
図IIIである。
【
図17】本発明のスーツケース状態(ハンドルが展開されている)を示す概略図である。
【符号の説明】
【0020】
(1)シートフレームアセンブリ
(101)第1の連結ポスト
(102)第1のラッチ
(103)第2のラッチ
(104)前輪位置決めクリップ
(2)後輪アセンブリ
(3)第1の連結アセンブリ
(301)第1の連結片
(302)第1のボルトハウジング
(303)第1の連結プレート
(304)第1の収容空隙
(4)フットレストアセンブリ
(401)フットレストサイドフレーム
(402)フットレストプレート
(403)第2の連結ポスト
(404)第2の連結片
(405)第2のボルトハウジング
(5)ステアリングコラムアセンブリ
(501)ステアリングコラムブラケット
(502)ステアリングコラム
(503)ステアリングハンドル
(504)取付プレート
(505)取付角
(506)支持ロッド
(507)取付ラッチ
(508)取付スロット
(509)上側ステアリングコラム
(510)下側ステアリングコラム
(6)前輪アセンブリ
(7)第2の連結アセンブリ
(701)第3の連結片
(702)第3のボルトハウジング
(703)第1の制限ボルト
(704)第2の連結プレート
(705)第2の収容空隙
(706)第4の連結片
(707)第4のボルトハウジング
(708)第2の制限ボルト
(709)矩形制限プレート
(710)上側切欠き
(711)下側切欠き
(712)第3の制限ボルト
【発明を実施するための形態】
【0021】
技術的な内容、構造上の特徴、及び達成される本発明の目的及び効果を詳細に説明するため、詳細な説明のための添付図面と併せて、以下の例について述べる。
【0022】
本発明の説明において、配向又は位置関係を示す「上側」、「下側」、「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「内」、「外」などの文言は、図面に示される配向又は位置関係に基づくと理解される。これらの表現は、言及されるデバイス又は要素が特定の配向を有さなければならない、又は特定の配向で構成及び操作されなければならないことを指摘又は示唆するものではなく、本発明について説明し、説明を簡易化するために単に便宜上用いられている。したがって、本発明の保護範囲の限定として理解することはできない。
【0023】
図1及び
図2に示されるように、本発明によって開示される牽引箱型迅速折畳み式小型電気車両は、上面に折畳み可能なバックレストを備える、水平に配置されるシートフレームアセンブリ(1)を備える。2つの対称に配置された後輪アセンブリ(2)が、シートフレームアセンブリ(1)の下端の後部に設けられている。2つの垂直に下る第1の連結ポスト(101)が、シートフレームアセンブリ(1)の下端の前部近傍に設けられている。フットレストアセンブリ(4)が、第1の連結アセンブリ(3)を介して、2つの第1の連結ポスト(101)にヒンジ接続されている。フットレストアセンブリ(4)はシートフレームアセンブリ(1)に平行に配置され、フットレストアセンブリ(4)の面は、シートフレームアセンブリ(1)の面よりも低い。ステアリングコラムアセンブリ(5)が、シートフレームアセンブリ(1)から遠い方のフットレストアセンブリ(4)の端部にヒンジ接続され、動力装置を備える前輪アセンブリ(6)が、ステアリングコラムアセンブリ(5)の下端に取り付けられている。フットレストアセンブリ(4)は、平行に配置された2つのフットレストサイドフレーム(401)と、フットレストサイドフレーム(401)の上方に設けられるフットレストプレート(402)と、を備える。2つのフットレストサイドフレーム(401)間の距離は、2つの第1の連結ポスト(101)間の距離に対応する。
【0024】
図2~
図6に示されるように、第1の連結アセンブリ(3)は、第1の連結ポスト(101)の下端に固定される第1の連結片(301)を備える。第1の連結片(301)は矩形であり、シートフレームアセンブリ(1)に平行に配置されている。第1のボルトハウジング(302)は、第1の連結片(301)の、ステアリングコラムアセンブリ(5)に面する側に取り付けられている。第1の連結片(301)の両側は、第1のボルトハウジング(302)を通るボルトによって2つの垂直な第1の連結プレート(303)に連結されている。2つの第1の連結プレート(303)は平行に位置決めされ、2つの第1の連結プレート(303)の内側面が互いに対面して対称に第1の収容空隙(304)を形成している。
第1の収容空隙(304)は矩形であり、第1の収容空隙(304)の幅は第1の連結片(301)の長さに対応し、2つの第1の収容空隙(304)の下面間の距離は第1の連結片(301)の幅に対応する。フットレストサイドフレーム(401)の、シートフレームアセンブリ(1)に近い方の端部は、上方に曲がり、垂直な第2の連結ポスト(403)を形成している。第2の連結ポスト(403)の上端には、第1の連結片(301)と寸法が等しい第2の連結片(404)が固定されている。第2のボルトハウジング(405)は、第2の連結片(404)の、ステアリングコラムアセンブリ(5)に面する側に取り付けられている。第2の連結片(404)の両側は、第2のボルトハウジング(405)を通るボルトによって2つの垂直な第1の連結プレート(303)に連結されている。第1の収容空隙(304)の長さは、第1の連結片(301)と第2の連結片(404)の長さの合計に対応する。
【0025】
フットレストプレート(402)の下方には、電気車両コントローラ回路基板とバッテリ室を収容するハウジング空隙がある。電気車両コントローラ回路基板及びバッテリが、前輪アセンブリ(6)に電気的に接続されている。ハウジング空隙の、バッテリ室に連結されている側に、バッテリに取り付けられる配線用の開口部が設けられている。滑り止めマット(406)(図示せず)が、フットレストプレート(402)の上面に設けられる。
【0026】
図7及び
図8に示されるように、ステアリングコラムアセンブリ(5)は、ステアリングコラムブラケット(501)を備え、ステアリングコラムブラケット(501)の中心は、ステアリングコラムブラケット(501)の中心を通る軸によってステアリングコラム(502)に交差する。ステアリングコラム(502)の下端は、前輪アセンブリ(6)のブラケットを介して前輪アセンブリ(6)に連結されている。ステアリングコラム(502)の上端は、ステアリングハンドル(503)に連結されている。ステアリングコラムブラケット(501)の端部は、下方に曲がり、フットレストサイドフレーム(401)にヒンジ接続されている。ステアリングコラムブラケット(501)の2つの端部は、2つの対称かつ垂直な取付プレート(504)に連結されている。取付プレート(504)の、車両の後部に面する側は、傾斜部になっている。取付プレート(504)の傾斜部の下端は、取付角(505)を形成している。2つのフットレストサイドフレーム(401)の間には、水平な支持ロッド(506)がある。支持ロッド(506)は、両フットレストサイドフレーム(401)に垂直である。取付プレート(504)の位置に対応する2つの取付ラッチ(507)が、支持ロッド(506)にねじ込まれている。取付ラッチ(507)の、取付プレート(504)に面する側は、取付角(505)と取付スロット(508)を接続する。取付ラッチ(507)の下端は圧縮ばねに連結され、圧縮ばねの他方の端部は、フットレストサイドフレーム(401)に連結されている。動作ハンドルはシートフレームアセンブリ(1)に取り付けられ、動作ハンドルは、スリーブ付きブレーキワイヤ(図示せず)を介して取付ラッチ(507)の上端に連結され、スリーブ付きブレーキワイヤは、フットレストプレート(402)の下に配線される。
【0027】
図1及び
図9に示されるように、ステアリングコラム(502)は、第2の連結アセンブリ(7)を介してヒンジ接続されている上側ステアリングコラム(509)及び下側ステアリングコラム(510)を備える。第2の連結アセンブリ(7)は、上側ステアリングコラム(509)の下端に固定されている第3の連結片(701)を備える。第3の連結片(701)は、矩形であり、上側ステアリングコラム(509)に垂直である。第3の連結片(701)の、シートフレームアセンブリ(1)に面する側は、第3のボルトハウジング(702)に連結されている。第3の連結片(701)の両側は、第3のボルトハウジング(702)を通る第1の制限ボルト(703)によって2つの垂直な第2の連結プレート(704)に連結されている。2つの第2の連結プレート(704)は平行に位置決めされ、内側面が互いに対面して対称に第2の収容空隙(705)を形成している。第2の収容空隙(705)は矩形であり、第2の収容空隙(705)の幅は、第3の連結片(701)の長さに対応する。下側ステアリングコラム(510)の上端は、第3の連結片(701)と寸法が等しい第4の連結片(706)に固定されている。第4の連結片(706)の、シートフレームアセンブリ(1)に面する側は、第4のボルトハウジング(707)に連結されている。第4の連結片(706)の両側は、第4のボルトハウジング(707)を通る第2の制限ボルト(708)によって2つの垂直な第2の連結プレート(704)に連結されている。第2の収容空隙(705)の長さは、第3の連結片(701)と第4の連結片(706)の長さの合計に対応する。
【0028】
第2の収容空隙(705)のうちの1つには、矩形制限プレート(709)が設けられ、矩形制限プレート(709)の長さは、第2の収容空隙(705)の長さに対応する。矩形制限プレート(709)と第2の収容空隙(705)との間には、拡張ばねがある。矩形制限プレート(709)の厚さと第3の連結片(701)の幅の合計は、2つの第2の収容空隙(705)の下縁部間の距離よりも小さい。
【0029】
図10に示されるように、矩形制限プレート(709)の上縁部及び下縁部はそれぞれ、上側切欠き(710)及び下側切欠き(711)を形成している。上側切欠き(710)の長さと下側切欠き(711)の長さは等しく、どちらも矩形制限プレート(709)の幅よりも短い。上側切欠き(710)の幅は、第3の連結片(701)の厚さに対応する。下側切欠き(711)の幅は、第4の連結片(706)の厚さに対応する。
【0030】
図9と
図12を比較すると、第2の連結プレート(704)の、シートフレームアセンブリ(1)に面する側で、第3の制限ボルト(712)が横断している。第3の制限ボルト(712)は、第1の制限ボルト(703)及び第2の制限ボルト(708)に平行である。シートフレームアセンブリ(1)の下面には、フットレストプレート(402)に留められる第1のラッチ(102)と、第1の制限ボルト(703)、第2の制限ボルト(708)、及び第3の制限ボルト(712)のうちの1つに留められる第2のラッチ(103)と、がある。
【0031】
図13に示されるように、シートフレームアセンブリ(1)の凹部には、2つの垂直かつ平行なプレートから成る前輪位置決めクリップ(104)があり、プレートの端部は、互いに離れるように外側に広がっている。2つのプレート間の距離は、前輪アセンブリ(6)の幅に対応する。
【0032】
本発明の稼働プロセスは以下の通りである。
【0033】
最初の状態を
図1に示す。このとき、ユーザは、直接乗って、制御ハンドルを用いて電気車両を制御することができる。ユーザは、車両に乗る際に脚を上げる必要がなく、安全度が高い。
【0034】
図1、
図9、及び
図10を参照すると、乗る必要がないときは、まず親指で(709)を押し、(509)を(7)に対して(
図1の視野角方向により)反時計回りに回す。このとき、(509)と(510)は互いにすぐ隣にある。
図7及び
図8を参照すると、(505)が(508)から離れるまで、(507)の上端を右に引っ張る必要がある。このとき、他方の手で(509)と(510)を(501)に対して一緒に時計回りに回転するように移動させ、次に、(509)と(510)の両方を(402)のすぐ隣にとどめる。引き続き
図1を参照すると、(509)、(510)、及び(402)をまとめて(3)に対して時計回りに回し、次に、(509)、(510)、及び(402)を一緒に(1)の下に収容する(注:車輪が動くのを防止するために、(6)は(104)に位置合わせされる)。最後に、(102)が(402)に留められ、(103)が(7)に留められる。このとき、車両の状態は
図11に示されるようになり、電気車両全体が折り畳まれる。
図14を参照すると、(103)が(7)上の(712)に留められるため(
図14では、(712)は(103)によって隠れている)、(509)は物理的に(1)によって遮断され、(509)はこのとき時計回りに回転することができない。電気車両を引きずる必要がある場合、まず(103)の拘束を取り除く必要があり、(708)が(103)によって拘束されるまで(7)を外側に引っぱり出す。この時の車両の状態を
図15に示す。次に、反時計回りに(509)を回し、次に、
図16に示されるように、(509)が(709)によって押されるまで(7)を上方に回転させる。このときの電気車両全体の状態は
図17に示され、ユーザは、動作ハンドルを保持することによって電気車両を直接引きずり、移動させることができる。
【0035】
要約すると、上記は、本発明の稼働機構の単なる一例であり、本発明の保護範囲を限定するものではない。本発明の特許範囲及び本明細書の内容により成される等価の変更及び修正はすべて、本発明の特許によってカバーされる範囲に含まれる。
【国際調査報告】