(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(54)【発明の名称】自己後退式踏み段
(51)【国際特許分類】
E06C 9/06 20060101AFI20220112BHJP
E06C 1/39 20060101ALI20220112BHJP
【FI】
E06C9/06 Z
E06C1/39 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021547606
(86)(22)【出願日】2019-10-25
(85)【翻訳文提出日】2021-06-08
(86)【国際出願番号】 CA2019051516
(87)【国際公開番号】W WO2020082188
(87)【国際公開日】2020-04-30
(32)【優先日】2018-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521177555
【氏名又は名称】リード,フレデリック
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】リード,フレデリック
【テーマコード(参考)】
2E044
【Fターム(参考)】
2E044AA01
2E044BA06
2E044BA14
2E044BB10
2E044BC03
2E044EC04
2E044ED05
(57)【要約】
使用者が自分自身を床より上に持ち上げるのを支援するための自己後退式踏み段が開示される。自己後退式踏み段は、自己後退式フット部材と、自己後退式フット部材に結合された円筒形アセンブリとを備える。フット部材は、ある位置から別の位置に移動するように構成されている。円筒形アセンブリは、回転部材、1つまたは複数のばね部材、および隆起部材を含む。回転部材は、フット部材を所定の位置に移動するように構成される。さらに、回転部材に結合されたばね部材は、フット部材を所定の位置から自己後退させるように構成される。円筒形アセンブリに配置された隆起部材は、ばね部材による後退の際にフット部材を所定の位置に保持するためのストッパとして作用するように構成される。自己後退式踏み段は、フット部材のベース部に耐荷重部材をさらに備える。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が自分自身を床より上に持ち上げるのを支援するための自己後退式踏み段であって、
ある位置から別の位置へ移動するように構成された自己後退式フット部材と、
前記自己後退式フット部材と結合された円筒形アセンブリとを備え、前記円筒形アセンブリは、
前記フット部材を所定の位置に移動するように構成された回転部材と、
前記フット部材を前記所定の位置から自己後退させるように構成された、前記回転部材に結合された1つまたは複数のばね部材と、
前記ばね部材による後退の際に前記フット部材を所定の位置に保持するためのストッパとして作用するように構成された、前記円筒形アセンブリに配置された隆起部材と
を備える、自己後退式踏み段。
【請求項2】
前記フット部材が、少なくとも2つの踏み段を備える階段部材である、請求項1に記載の自己後退式踏み段。
【請求項3】
前記フット部材のベース部に耐荷重部材をさらに備える、請求項1に記載の自己後退式踏み段。
【請求項4】
自己後退式踏み段であって、
フット部材であって、
少なくとも2つの踏み段、および
前記フット部材のベース部の耐荷重部材、
を備えるフット部材と、
前記フット部材に結合され、床に取り付け可能な円筒形アセンブリであって、前記フット部材を水平位置と垂直位置との間で移動するように構成された回転部材を備える円筒形アセンブリと
を備える自己後退式踏み段。
【請求項5】
前記円筒形アセンブリが、前記フット部材を後退させるように構成された1つまたは複数のばね部材をさらに備える、請求項4に記載の自己後退式踏み段。
【請求項6】
前記1つまたは複数のばね部材が前記回転部材に取り付けられる、請求項4または5に記載の自己後退式踏み段。
【請求項7】
前記ばね部材と前記円筒形アセンブリとの間に提供された1つまたは複数のホイールをさらに備え、前記ホイールのそれぞれは1つまたは複数の穴を備え、前記ホイールは前記ばね部材の強度を変えるように構成される、請求項4~6のいずれか一項に記載の自己後退式踏み段。
【請求項8】
前記ばね部材が前記フット部材を前記水平位置から前記垂直位置へ後退させるように構成される、請求項7に記載の自己後退式踏み段。
【請求項9】
前記円筒形アセンブリが、前記フット部材を所定の位置に保持するストッパとして作用するように構成された隆起部材をさらに備える、請求項4~8のいずれか一項に記載の自己後退式踏み段。
【請求項10】
前記フット部材の展開が、足を少なくとも1つの踏み段の上に置いて下方向に押すことによって実行されるように構成される、請求項4~9のいずれか一項に記載の自己後退式踏み段。
【請求項11】
前記少なくとも2つの踏み段が上部踏み段および下部踏み段を備え、前記下部踏み段の奥行きは前記上部踏み段の奥行きよりも小さい、請求項4~10のいずれか一項に記載の自己後退式踏み段。
【請求項12】
前記耐荷重部材が前記フット部材の前縁から後退している、請求項4~10のいずれか一項に記載の自己後退式踏み段。
【請求項13】
自己後退式踏み段であって、
フット部材であって、
少なくとも第1の踏み段および第2の踏み段と、
前記フット部材のベース部に配置された耐荷重部材と
を備えるフット部材、ならびに
前記フット部材に結合され、固定水平面に取り付けられるように構成された回転アセンブリであって、前記フット部材が前記固定面に対して使用位置から休止位置へ回転することを可能にするように構成された回転部材を備える回転アセンブリ、
を備える自己後退式踏み段。
【請求項14】
前記回転アセンブリが、前記フット部材を前記使用位置から前記休止位置へ後退させるように構成された後退機構を備える、請求項13に記載の自己後退式踏み段。
【請求項15】
前記後退機構が1つまたは複数の付勢部材を備える、請求項14に記載の自己後退式踏み段。
【請求項16】
前記回転アセンブリが、前記付勢部材に取り付けられた1つまたは複数のダンパをさらに備える、請求項15に記載の自己後退式踏み段。
【請求項17】
前記後退機構がモータを備える、請求項14に記載の自己後退式踏み段。
【請求項18】
前記円筒形アセンブリが、前記フット部材を介して加えられた荷重を支持するように構成される、請求項13~17のいずれか一項に記載の自己後退式踏み段。
【請求項19】
前記第1の踏み段が10インチの高さと6インチの奥行きを有し、前記第2の踏み段が5インチの高さと4インチの奥行きを有する、請求項13~17のいずれか一項に記載の自己後退式踏み段。
【請求項20】
前記回転アセンブリが、前記フット部材を前記休止位置に保持するためのストッパをさらに備える、請求項13に記載の自己後退式踏み段。
【請求項21】
前記回転アセンブリが、湾曲した上面を備え、前記フット部材が、前記回転アセンブリの前記湾曲した上面と結合する湾曲面を備える、請求項13~20のいずれか一項に記載の自己後退式踏み段。
【請求項22】
前記第1の踏み段の奥行きが前記第2の踏み段の奥行きの50%~80%である、請求項13~21のいずれか一項に記載の自己後退式踏み段。
【請求項23】
前記耐荷重部材が、前記フット部材の前縁から離れて、および前記フット部材の2つの側縁から離れて配置される、請求項13~22のいずれか一項に記載の自己後退式踏み段。
【請求項24】
前記フット部材が、前記フット部材が休止位置にあるときに使用者が角度の付いた前縁に表示された指示を読むことができるように角度が付けられた、角度の付いた前縁を備える、請求項13~23のいずれか一項に記載の自己後退式踏み段。
【請求項25】
床、
流し台、および
前記床に取り付けられた請求項1~24のいずれか一項に記載の自己後退式踏み段、
を備えたシステムであって、前記フット部材は前記休止位置において前記流し台の前縁の少なくとも3インチ後ろに完全に配置される、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年10月26日に提出された米国仮特許出願第62/750,858号の優先権を主張し、その明細書は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
A.技術分野
本出願は、概して、床に取り付けられた後退式踏み段に関する。より具体的には、本出願は、特に流し台にアクセスするために、使用者が床より上に自分自身を持ち上げるのを支援するための自己後退式踏み段に関する。
【背景技術】
【0003】
B.関連技術の記載
手洗いは公衆衛生に大きく貢献する。しかしながら、ほとんどすべての公衆洗面所では、低身長の人は流し台にアクセスできない。それというのも、昇降装置や低い流し台を備えた公衆洗面所はほとんどないためである。低身長の人は小さな人と小さな子供である。親が子供たちに公衆洗面所で手を洗ってもらいたい場合、親は子供を適切な高さまで上げるために、子供たちを持ち上げて自分とカウンタートップとの間に挟む必要がある。この不快な配置は、不自然な姿勢で抱かれている子供にとっても、子供を持ち上げなければならない親にとっても非常に骨の折れるものである。多くの場合、小さな人は彼らを持ち上げることができるより高身長の人を伴わないので、彼らが公衆洗面所で流し台を使用する方法はない。前述の問題に対処するわずかな従来技術の参考文献について以下のように考察する。
【0004】
John Scott HunterらのUS9611691号は、キャビネット内踏み段スツールを開示している。キャビネットで使用するためのキャビネット内踏み段スツールは内部領域を画定し、キャビネット内踏み段スツールは一対の直立した側壁を有するフレームワークを含み、各側壁は後部セクションと、後部セクションから前方および下方に延びる前部セクションとを有する。上部踏み段は、それぞれの後部セクションの上縁の間に広がる。下部踏み段は、それぞれの下部セクションの上縁の間に広がる。それぞれは、丸みを帯びた構成を有する後足を含み、その結果、後足がキャビネットの底壁に載り、前部セクションがキャビネットの開口部を通って前方に延びる展開された構成と、後足がキャビネットの底壁に載り、前部セクションがキャビネットの内部領域の内側にある格納された構成との間でフレームワークはその上で枢動可能に移動可能である。キャビネット内踏み段スツールは、必然的に流し台の下のキャビネット内に設置するように設計され、キャビネットの底壁は、流し台の前の床よりも高い。US9611691号の
図5に示されるように、この構成では、前足が床に到達し、後足がキャビネットの底壁に配置されるため、踏み段スツールの必要な高さが増す。これにより、踏み段スツールはかさばる。さらに、踏み段スツールは手動機構を使用してキャビネットから引き出され、キャビネットに戻される。これにより使用者は洗面所の表面に触れることを余儀なくされ、これは衛生的ではない可能性がある。
【0005】
Hartridge Virginia MasdenのUS2881040号は、食器棚等のための仕舞い込み型のスライド可能な踏み段チェアを開示している。後退可能な踏み段ラダーとチェアの組み合わせが提供され、これは複数の上部キャビネットのいずれか1つにアクセスするためにガイドトラック上でキッチンカウンターの前部に沿ってスライドするように適合され、また格納するためにカウンターキャビネットの1つ内に後退されるように前記トラックを中心に旋回するように適合される。これら従来技術の参考文献は、使用者が自分自身を床より上に持ち上げるのを支援する機能を提供しているが、それらは使用者に最適な機能を提供することができず、また、使用者はデバイスを手動で格納位置に移動する必要がある。さらに、それらはキャビネット内に設置される。
【0006】
今後、使用者が自分自身を床より上に持ち上げるのを支援するための経済的な設計を含む自己後退式の踏み段を提供する必要がある。
【発明の概要】
【0007】
本出願は、特に流し台にアクセスするために、人が自分自身を床より上に持ち上げるのを支援するための自己後退式踏み段を開示する。
【0008】
本出願によれば、自己後退式踏み段は、自己後退式フット部材と、自己後退式フット部材と結合された円筒形アセンブリとを備える。フット部材は、ある位置から別の位置に移動するように構成されている。一実施形態では、フット部材は、垂直位置または休止位置と水平位置または展開位置との間を移動するように構成される。円筒形アセンブリは、回転部材、1つまたは複数のばね部材、および隆起部材を含む。回転部材は、フット部材を所定の位置に移動するように構成される。一実施形態では、回転部材は、フット部材を水平位置に移動するように構成される。
【0009】
さらに、回転部材に結合されたばね部材は、フット部材を所定の位置から自己後退させるように構成される。一実施形態では、ばね部材は、フット部材を水平位置から垂直位置に自己後退させるように構成される。円筒形アセンブリに配置された隆起部材は、ばね部材による後退時にフット部材を所定の位置に保持するためのストッパとして機能するように構成される。一実施形態では、隆起部材は、ばね部材による後退時にフット部材を垂直位置に保持するためのストッパとして機能するように構成される。自己後退式踏み段は、フット部材のベース部に耐荷重部材をさらに備える。一実施形態では、耐荷重部材は、水平位置で地面より上にフット部材を保持するように構成される。一実施形態では、フット部材は、少なくとも2つの踏み段を備える階段部材である。
【0010】
いくつかの実施形態では、本開示は、フット部材および円筒形アセンブリを含み得る自己後退式踏み段に関する。フット部材は、少なくとも2つの踏み段と、フット部材のベース部に配置された耐荷重部材とを含み得る。円筒形アセンブリは、フット部材に結合可能であり、また床に取り付け可能であり得、水平位置と垂直位置との間でフット部材を移動するように構成された回転部材を含み得る。
【0011】
本開示の自己後退式アセンブリは、以下の特徴のいずれかを独立してまたは任意の組み合わせで含み得る。円筒形アセンブリは、フット部材を後退させるように構成された1つまたは複数のばね部材を含み得、1つまたは複数のばね部材は回転部材に取り付けることができる。ばね部材と円筒形アセンブリとの間に1つまたは複数のホイールを設けることができ、ホイールのそれぞれは1つまたは複数の穴を有し得、ホイールはばね部材の強度を変えるように構成される。ばね部材は、フット部材を水平位置から垂直位置に後退させるように構成することができる。円筒形アセンブリは、フット部材を所定の位置に保持するためのストッパとして機能するように構成された隆起部材を含み得る。自己後退式踏み段は、足を少なくとも1つの踏み段の上に置き、少なくとも1つの踏み段を下向きに押すことによってフット部材の展開が実行されるように構成することができる。フット部材の少なくとも2つの踏み段は、上部踏み段および下部踏み段を含み得、下部踏み段の奥行きは、上部踏み段の奥行きよりも小さい。耐荷重部材は、フット部材の前縁から後退され得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、本開示は、フット部材および回転アセンブリを含み得る自己後退式踏み段に関する。フット部材は、少なくとも第1の踏み段および第2の踏み段と、フット部材のベース部に配置された耐荷重部材とを含み得る。回転アセンブリは、フット部材に結合され得、固定された水平面に取り付けられるように構成され得る。回転アセンブリは、フット部材が固定面に対して使用位置から休止位置まで回転することを可能にするように構成された回転部材を含み得る。
【0013】
本開示の自己後退式アセンブリは、以下の特徴のいずれかを独立してまたは任意の組み合わせで含み得る。回転アセンブリは、フット部材を使用位置から休止位置に後退させるように構成された後退機構を含み得る。後退機構は、1つまたは複数の付勢部材および/またはモータを含み得る。回転アセンブリは、付勢部材に取り付けられた1つまたは複数のダンパを含み得る。円筒形アセンブリは、フット部材を介して加えられる荷重を支持するように構成することができる。第1の踏み段の高さは10インチ、奥行きは6インチであり得、第2の踏み段の高さは5インチ、奥行きは4インチであり得る。回転アセンブリは、フット部材を休止位置に保持するためのストッパを含み得る。回転アセンブリは、湾曲した上面を有し得、フット部材は、回転アセンブリの湾曲した上面と結合する湾曲した表面を有し得る。第1の踏み段の奥行きは、第2の踏み段の奥行きの50%~80%の間であり得る。耐荷重部材は、フット部材の前縁から離れて、およびフット部材の2つの側縁から離れて配置することができる。フット部材は、フット部材が休止位置にあるときに使用者が角度の付いた前縁に表示された指示を読むことができるように角度が付けられた、角度の付いた前縁を含み得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、本開示は、床、流し台、および自己後退式踏み段月床を含むシステムに関し、自己後退式踏み段のフット部材は、休止位置において、流し台の前縁の少なくとも3インチ後ろに完全に配置される。自己後退式踏み段は、上記の特徴のいずれかを有し得る。
【0015】
本発明の他の目的、特徴および利点は、以下の詳細な記載から明らかになるであろう。しかしながら、本発明の趣旨および範囲内の様々な変更および修正がこの詳細な記載から当業者に明らかになるので、詳細な記載および特定の例は、本発明の特定の実施形態を示す一方で、例示としてのみ与えられていることを理解されたい。
【0016】
前述の概要、ならびに本発明の以下の詳細な記載は、添付の図面と併せて読む場合、より深く理解される。本発明を説明するために、本発明の例示的な構成が図面に示されている。しかしながら、本発明は、本明細書に開示される特定の方法および構造に限定されない。図面中の数字によって参照される方法ステップまたは構造の記載は、本明細書の後続の図面において同じ数字によって示されるその方法ステップまたは構造の記載に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1A】本発明の一実施形態による、流し台の下に設置された自己後退式踏み段を例示的に示している。
【
図1B】本発明の一実施形態による、流し台の下に設置された2つの自己後退式踏み段の動作を例示的に示している。
【
図2】本発明の一実施形態による、自己後退式踏み段の斜視図を例示的に示している。
【
図3】本発明の一実施形態による、自己後退式踏み段の背面図を例示的に示している。
【
図4】本発明の一実施形態による、円筒形アセンブリの斜視図を例示的に示している。
【
図5A】本発明の一実施形態による、自己後退式踏み段の側面図および正面図を例示的に示している。
【
図5B】本発明の一実施形態による、自己後退式踏み段の側面図および正面図を例示的に示している。
【
図6A】本開示による自己後退式踏み段の部分的に組み立てられた図を例示的に示している。
【
図6B】本開示による自己後退式踏み段の部分的に組み立てられた近接図を例示的に示している。
【
図6C】本開示による付勢部材を受け入れるための複数の穴を示す、自己後退式踏み段の部分的に組み立てられた近接図を例示的に示している。
【
図7A】本開示によるエンドピースを例示的に示している。
【
図7B】本開示によるエンドピースおよびプレートを例示的に示している。
【
図7C】本開示によるエンドピースの断面図を例示的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここで、本発明の実施形態が、図を参照して記載される。本発明は、その趣旨または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化され得ることが期待される。記載された実施形態は、すべての点で例示としてのみ考慮されるべきであり、限定的ではないと見なされるべきである。
【0019】
図1Aおよび
図1Bを参照すると、本発明は、使用者が床より上に自分自身を持ち上げるのを支援するための自己後退式踏み段100を開示している。
図2を参照すると、本発明によれば、自己後退式踏み段100は、自己後退式フット部材102と、フット部材102に結合された円筒形アセンブリ104とを備える。一実施形態では、自己後退式フット部材102は、ある位置から別の位置へ移動するように構成される。一実施形態では、フット部材102は、円筒形アセンブリ104の回転部材を介して所定の位置に移動するように構成される。さらに、フット部材102は、円筒形アセンブリ104の1つまたは複数のばね部材112を介して所定の位置から自己後退するように構成される。
【0020】
別の実施形態では、フット部材102は、垂直位置と水平位置との間を移動するように構成される。一実施形態では、フット部材102は、円筒形アセンブリ104の回転部材を介して水平位置に移動するように構成される。さらに、フット部材102は、円筒形アセンブリ104のばね部材112を介して所定の位置から自己後退するように構成される。
【0021】
図2を参照すると、フット部材102は、少なくとも2つの踏み段106を含む階段部材である。一実施形態では、フット部材102は、階段部材の少なくとも1つの踏み段106に足を置くことによって、垂直位置から水平位置に変位される。
図3を参照すると、自己後退式フット部材102に結合された円筒形アセンブリ104が示されている。
【0022】
図4を参照すると、フット部材102の円筒形アセンブリ104が示されている。円筒形アセンブリ104は、隆起部材110、回転部材、およびばね部材112を備える。一実施形態では、回転部材は、フット部材102を水平位置に移動させるように構成される。一実施形態では、回転部材に結合されたばね部材112は、フット部材102を水平位置から垂直位置に自己後退させるように構成される。一実施形態では、隆起部材110は、円筒形アセンブリ104に配置され、ばね部材112による後退時に踏み段を垂直位置に保持するためのストッパとして機能するように構成される。
【0023】
図5Aを参照すると、フット部材102のベース部は、水平位置にある間にフット部材102を地面より上に保持するように適合された少なくとも1つの耐荷重部材108をさらに備える。一実施形態では、自己後退式踏み段100の寸法は変化し得る。一実施形態では、ばね部材112の強度を変化させるために、1つまたは複数の穴を有するホイールが円筒形アセンブリ104とばね部材112との間に提供される。一実施形態では、円筒形アセンブリ104は、限定されないが、成形プラスチックを含む材料で作られる。フット部材102は、様々な材料から製造することができる。例えば、主要本体は、滑り止め部材106aおよび106bが接着または付着された状態で回転成形することによりプラスチックから作製することができる。プラスチック部品の射出成形もまた、部材102を形成するために組み立てられるのに適し得る。
【0024】
本発明の動作中、フット部材102の展開は、少なくとも1つの踏み段106に足を置き、下向きに押すことによって行われる。回転部材は、使用者の足で加えられた力により、フット部材102を休止位置から水平位置に移動させる。さらに、踏み段106から足を取り除くと、円筒形アセンブリ104のばね部材112は、フット部材102を休止位置に自己後退させるように適合される。
【0025】
有利には、本発明は、使用者が流し台にアクセスするために自分自身を床より上に持ち上げるのを支援する。さらに、少なくとも2つの踏み段106を含む階段部材は、自己後退式踏み段100の子供または小さな人々などの使用者への容易なアクセスを促す。本発明によれば、自己後退式機能は、自己後退式踏み段100の格納位置または垂直位置への自動的な移行を可能にする。
【0026】
本発明の好ましい実施形態が、本発明を実施するための本発明者らに知られている最良の形態を含めて、本明細書に記載されている。例示された実施形態は例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではないことを理解されたい。
【0027】
前述の記載は、本発明の例示的な実施形態を含む。このように本発明の例示的な実施形態を記載してきたが、開示内は例示にすぎず、本発明の範囲内で他の様々な代替、適合、および修正を行うことができることを当業者は気付くはずである。方法のステップを特定の順序で単に列記または番号付けすることは、その方法のステップの順序に対する制限を構成しない。本発明の多くの修正および他の実施形態は、前述の記載に提示された教示の利益を有する本発明が属する当業者に思い浮かぶであろう。本明細書では特定の用語が使用され得るが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定の目的では使用されない。したがって、本発明は、本明細書に示される特定の実施形態に限定されない。
【0028】
上に開示された実施形態の追加の特徴および利点が、
図1~5を参照して以下に記載される。一般に、本開示は、流し台に到達するために子供によって使用され得る踏み段に関する。この踏み段は、使用していないときに自動的に休止位置に後退する機構を含み得る。踏み段100は、使用者が立つように構成されたフット部材102と、フット部材が休止位置と使用位置との間で回転できるように構成された回転アセンブリ104とを備え得る。いくつかの実施形態では、フット部材102は、第1の踏み段106aおよび第2の踏み段106bを含み得る。いくつかの実施形態では、回転アセンブリ104は、上記のような円筒形アセンブリであり得る。
【0029】
上で考察したように、フット部材102は、2つ以上の踏み段106a、106bおよび耐荷重部材108を含み得る。踏み段106a、106bは、滑り止め材料によって覆われ得るか、または滑り止め表面を有するように製造プロセス中にテクスチャ加工され得る。フット部材102は、傾斜した後面118を有し得、これにより、フット部材102が回転アセンブリ104に接続する点に対して第2の踏み段106bが前方位置にあることが可能になり得る。
【0030】
耐荷重部材108は、
図5A~5Bに明確に示されている。耐荷重部材108は、フット部材102のベース/底面から延在し得る。耐荷重部材108は、
図5Aに示すように、フット部材102の幅に関してフット部材102の中心に配置することができる。したがって、耐荷重部材108は、フット部材102の各側縁から1インチから5インチの距離で配置することができる。耐荷重部材108は、
図5Bに示すように、フット部材102の前縁からオフセットすることができる。したがって、耐荷重部材108は、フット部材102の前縁から1インチから5インチの距離で配置することができる。いくつかの実施形態では、耐荷重部材108は、フット部材102のすべての縁から数インチ以上離れて配置することができる。この配置は、フット部材102が使用位置に移動されるときに、使用者の足が耐荷重部材108の下に捕捉される/挟まれることを防止する。いくつかの実施形態では、耐荷重部材108は、製造上の考慮事項に基づいて、フット部材102のベース上に配置され得る。例えば、耐荷重部材108は、第1の踏み段106aおよび第2の踏み段106bの両方の下に配置され得る。耐荷重部材108のこの位置は、踏み段106a、106bのいずれかを介して加えられる重量を支持し得、フット部材102を部分的または実質的に中空のユニットとして製造することを可能にし得る。
【0031】
回転アセンブリ104は、床などの固定面に取り付けることができ、フット部材102が固定面に対して回転することを可能にし得る。回転アセンブリ104は、フット部材102が使用位置と休止位置との間を移動することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、使用位置は、フット部材102の耐荷重部材108が床に載るように、実質的に垂直であり得る。いくつかの実施形態では、休止位置は、フット部材102が回転アセンブリから上方に延びるように、実質的に水平であり得る。例えば、
図1Bは、使用位置における第1の踏み段100(前)と、使用位置と休止位置との間の第2の踏み段100(後)とを示している。
【0032】
踏み段100が使用されていないとき、回転アセンブリ104は、フット部材102を使用位置から休止位置に自己後退させ得る。踏み段100が使用されていないとき、フット部材102は休止位置に維持され得る。使用者が足を使用して第1の踏み段106aを引き下げることにより、フットアセンブリ102を使用位置に移動させ得る。次に、使用者は、フットアセンブリ102の上に立つことによって、フットアセンブリ102を使用位置に維持し得る。使用者がフットアセンブリ102から降りると、回転アセンブリは、フットアセンブリ102を休止位置に後退させ得る。この場合、「使用者」には複数の人が含まれ得る。例えば、大人がフット部材102を使用位置に動かし、次に子供が踏み段100を使用し得る。上記の機構は、使用者の手が踏み段100に接触するのを防ぐことによって踏み段100の衛生性を改善することができる。それはまた、使用していないときに踏み段100を目立たない休止位置に自己移動させることにより、利便性と安全性を改善し得る。
【0033】
上で考察したように、回転アセンブリ104は、回転部材120を含み得る。回転部材120は、回転アセンブリ104が取り付けられている固定面に対してフット部材102が回転することを可能にするように構成され得る。いくつかの実施形態では、
図3に示されるように、回転部材120はシャフトであり得る。1つまたは複数の付勢部材112、またはばね部材を回転部材120に取り付けて、使用者が踏み段部材102上に立っていないときに踏み段部材102を自己後退させることができる。いくつかの実施形態では、付勢部材112は、
図3に示されるように、トーションばねであり得る。付勢部材112はまた、トーションロッド、空気圧機構、または当技術分野で知られている他の任意の付勢手段であり得る。いくつかの実施形態では、ダンパを付勢部材に取り付けて、踏み段部材102の動きを変調することができる。いくつかの実施形態では、モータを使用して、踏み段部材102を自己後退させることができる。モータは、モーションまたは重量センサによって作動させることができる。
【0034】
回転アセンブリ104はまた、ハウジングを含み得る。ハウジングは、プレート122、上面124、および1つまたは複数のエンドプレート132を備え得る。プレート122は、床などの固定面に取り付けられるように構成され得る。
図3に示されるように、プレート122は、1つまたは複数のボルト126およびナット128を使用して床に取り付けることができる。プレート122はまた、当技術分野で知られている他の任意の手段を使用して床に取り付けることができる。プレート122は、回転アセンブリ104の他の構成要素に取り付けられる垂直延在部130を含み得る。
【0035】
上面124は、全体的に湾曲したまたは円筒形の表面を含み得る。上面124は、踏み段部材の裏側に配置された湾曲した延在部(図示せず)と結合し得る。
図2に示すように、回転部材204の上面124は、フット部材102とぴったりとフィットするが、フット部材102と回転アセンブリ102との間の滑らかな回転を依然として可能にするように形成され得る。ぴったりとフィットすることにより、靴紐または子供の指などの物体が踏み段100に引っ掛かることが防止され得る。それはまた、踏み段100を洗浄する際の容易さおよび完全性を改善し得る。
【0036】
上面124は、エンドプレート132に接続され得、および/またはエンドプレート132と一体に形成され得る。
図3に示されるように、エンドプレート132は、1つまたは複数のボルトおよびナットまたは当技術分野で知られている他の任意の手段を介してプレート122に接続され得る。これは、プレート122、回転アセンブリ104の残りの構成要素、およびフット部材102の間の必要な接続を提供し得る。上面およびエンドプレート132は、清掃が容易であり且つ潜在的に危険な鋭いエッジのない連続した曲面を形成し得る。
【0037】
図1~5は、踏み段100の例示的な寸法およびそれが設置され得る環境を示している。一般に、踏み段100の寸法は、踏み段100が浴室の流し台に到達するために子供によって容易に使用され得るように選択され得る。踏み段100が非使用時に流し台を使用する大人および流し台の周りの掃除の邪魔にならないように、寸法を選択することもできる。
【0038】
図1~5は、踏み段100の以下の9つの寸法を示している:使用位置における踏み段100の全長、L;休止位置における踏み段100の全高、H;フット部材102の幅、W1;回転アセンブリ104の幅、W2;フット部材102の第1の踏み段106aの高さ、H1;フット部材102の第2の踏み段106bの高さ、H2;フット部材102の耐荷重部材108の高さ、H3;フット部材102の第1の踏み段106aの奥行き、D1;フット部材102の第2の踏み段106bの奥行き。
【0039】
W1は、子供が上に立つ際にフット部材102が安定するように選択され得、W2は、回転アセンブリ104がフット部材102に必要な支持を提供するように選択され得る。いくつかの実施形態では、W1は、9インチから20インチの間、10インチから18インチの間、または12インチから14インチの間であり得る。いくつかの実施形態では、W2は、W1よりも約2インチから6インチ大きいか、またはW1よりも約3インチから5インチ大きい場合がある。
【0040】
H1およびH2は、フット部材102が流し台に到達するために子供によって容易に使用され得るように選択され得る。言い換えれば、H1とH2は、子供がそれらを容易に登ることができるほど十分に低く、子供がそれらを使用して流し台に到達することができるほど十分に高い。H3は、フット部材102が、使用者の足を下に挟まないように地面から十分に高くなるように選択することができる。いくつかの実施形態では、H2は、6インチから15インチの間、9インチから12インチの間、または約10インチであり得る。いくつかの実施形態では、H1は、H2の25%から75%の間、H2の40%から60%の間、またはH2の約50%であり得る。いくつかの実施形態では、H1は約5インチであり得る。いくつかの実施形態では、H3は、0から4インチの間、または約2インチであり得る。
【0041】
D2は、子供がフット部材102の第2の踏み段106b上に安定して立つことができるように選択され得る。D1は、子供が第1の踏み段106aから第2の踏み段106bに容易に踏み出し得、そして第1の踏み段106aの上で安定して立つことができ得るまたはできないように選択され得る。言い換えれば、D1は、小さな子供が第1の踏み段106aを踏み段として使用し得るが、その上に立つことができないほど十分に小さい可能性がある。足が大きすぎて第1の踏み段106aを踏み段として使用できない子供は、第2の踏み段106bを直接踏み込むのに十分に背が高い可能性がある。いくつかの実施形態では、D2は、4インチから15インチの間、6インチから12インチの間、または約8インチであり得る。いくつかの実施形態では、D1は、D2の25%から100%の間、D2の50%から80%、またはD2の約65%であり得る。いくつかの実施形態では、D1は約2インチであり得る。D1をD2よりも小さくすることにより、踏み段100を持ち上げるのに必要な付勢機構の力を低減することができ、同様に、耐荷重部材108の位置を回転軸の近くに配置することができる。
【0042】
D1およびD2は、踏み段100の全長L/直立高さHに寄与する。
図1Aおよび1Bを参照すると、踏み段100が使用位置にあるときに測定された踏み段100の長さLは、踏み段100が休止位置にあるときに測定された踏み段100の直立高さHにほぼ等しいことが分かる。踏み段100の長さL/直立高さHを最小化すると、踏み段100がよりコンパクトになり、したがって公衆洗面所でより簡単に機能する。これは、踏み段100の周りの領域を洗浄できる容易さを改善し得る。それはまた、踏み段100が休止位置にあるときに、踏み段100のフット部材102が、踏み段100がその下に配置されている流し台に接触するのを防止し得る。踏み段100が流し台または流し台の下のパイプ等と干渉しないように、直立高さHを選択することができる。例えば、直立高さHは、それがその下に設置されている流し台の高さよりも実質的に低くてもよい。踏み段100の長さL/直立高さHを最小化することはまた、フット部材102の全体重量を減少させ得、それにより、回転アセンブリ104がフット部材102を後退させるために加えなければならない力を減少させ得る。
【0043】
図1Aおよび1Bを参照すると、踏み段100はまた、流し台を使用する人との干渉を最小にする方法で、それがその下に設置される流し台114に対して配置され得る。特に、回転アセンブリ104の前縁116(
図5を参照)は、流し台114の前縁の後ろに距離をとって配置され得る。その距離は、踏み段100が休止位置にあるときに流し台を使用する成人が踏み段100を彼らの足または脚と接触しないように選択され得る。踏み段100は、それが休止位置にあるとき、フット部材全体が回転アセンブリ104の前縁116と垂直に一直線上にあるかまたはその後ろにあるように構成され得る。いくつかの実施形態では、耐荷重部材108などのフット部材102の一部は、回転アセンブリの前縁116の前に延在し得る。いくつかの実施形態では、回転アセンブリ104の前縁116は、流し台114の前縁の0インチ~12インチ後ろ、流し台114の前縁の2インチ~8インチ後ろ、または流し台114の前縁の3インチ~4インチ後ろに設置され得る。
【0044】
踏み段100は、当技術分野で知られている任意の手段を使用して設置することができる。上で考察したように、それは流し台の近くの洗面所、特に公衆洗面所に設置することができる。踏み段を設置する例示的な方法は、
図1~5を参照して以下に記載されている。設置場所は、上記のパラメータに基づいて選択することができる。例えば、設置場所は、回転アセンブリの前縁を流し台の前縁の3~4インチ後ろに配置し得る。回転アセンブリ104のプレート122は、ナットおよびボルトまたは当技術分野で知られている任意の取り付け手段を使用して、設置場所に取り付けることができる。踏み段部材102と、プレート122を除く回転アセンブリ104の構成要素は、互いに組み立てることができる。組み立ては、踏み段100の設置前に、または設置と同じプロセスの一部として実施することができる。エンドプレート132は、上で考察した他の構成要素と組み立てられても、組み立てられなくてもよい。組み立てられた構成要素は、回転部材120の構成要素および回転アセンブリ104の他の構成要素がプレート122の垂直延在部130と結合するように、設置されたプレート122上に配置され得る。いくつかの実施形態では、回転部材120および/またはばね部材112を垂直延在部130に接続することができる。エンドプレート132が他の構成要素と事前に組み立てられていない場合、それらは上面122の端部に配置することができる。ナットおよびボルトまたは当技術分野で知られる他の任意の手段を使用してエンドプレート132をプレート122に固定することができる。
【0045】
図6~7は、自己後退式踏み段100の追加の実施形態を示す。当業者は、異なる図に示され、異なる実施形態で考察される特徴が、本開示の範囲から逸脱することなく互いに組み合わせることができることを認識するであろう。
【0046】
図6A~6Cは、フット部材102および回転アセンブリ104を含む自己後退式踏み段100を示している。フット部材102は、上記のフット部材102と同様であり得る。フット部材102は、角度の付いた前縁140を含み得、これは、フット部材102が休止位置にあるときに使用者がその上に表示される指示142を読むことができるように角度を付けることができる。フット部材108はまた、底面に配置された耐荷重部材108を含み得る。耐荷重部材108は丸みを帯びた縁部を有し、これにより、自己後退式踏み段100の清掃が容易になり得る。耐荷重部材108は、
図6Aに示されるように、底面に形成され、地面に接触するように構成された延在部を含み得る。
【0047】
フット部材は、後部位置に湾曲面144および回転延在部150を含み得る。湾曲面144は、以下で詳述される回転アセンブリ104の相補的な湾曲部と結合するように構成することができる。回転延在部150は、
図6A~6Cに示されるように一般に円筒形であり得るか、または回転を可能にする任意の他の形状を有し得る。
【0048】
フット部材102は、当技術分野で知られている任意の手段によって製造することができる。このような手段には、ブロー成形、射出成形、回転成形、三次元印刷、および従来の機械加工が含まれ得る。いくつかの実施形態では、フット部材102は実質的に中空であり得る。フット部材102は外壁を含み得、内壁を有し得、その結果、フット部材内に内部空洞が形成される。いくつかの実施形態では、フット部材102の外壁は、約1/16インチの厚さであり得る。フット部材102の構造および材料は、それを軽量にすることを可能にし得る。
【0049】
回転アセンブリ104は、内部構成要素を含むハウジングを含み得る。回転アセンブリ104のハウジングは、プレート146および2つのエンドピース148を含み得る。これらの構成要素は、
図7A~7Cにさらに詳細に示されている。
【0050】
内部構成要素は、1つまたは複数の付勢部材112および1つまたは複数の回転部材120を含み得る。付勢部材112は、
図6A~6Cに示されるようなトーションばね、または弾性部材、空気圧部材もしくはモータなどの他の任意の付勢手段を含み得る。付勢部材112は、一端でフット部材102の回転延在部150に取り付けることができる。付勢部材112の他端は、ハウジングのエンドピース148と係合し得る。いくつかの実施形態では、
図6Cに示されるように、回転延在部150は、付勢部材112が取り付けられ得る複数の穴を含み得る。付勢部材112を異なる穴に取り付けると、付勢部材112がフット部材102を後退させるために加える力が変更され得る。
【0051】
いくつかの実施形態では、
図6A~6Cに示されるように、回転部材120は、フット部材102の回転延在部150に固く取り付けられ得、ベアリング154を介してエンドピース148に回転的に接続され得る。いくつかの実施形態では、回転部材120は、エンドピース148に固く取り付けられ得、フット部材102に回転的に接続され得る。
【0052】
図7A~7Cは、回転アセンブリ104のハウジングを示す。上で考察したように、ハウジングは、プレート146および2つのエンドピース148を含み得る。プレート146は、洗面所の床または他の水平面に取り付けられるように構成され得る。いくつかの実施形態では、プレートは、
図6Bに示されるようにボルトおよびナットを介して、または当技術分野で知られている他の任意の手段を介して表面に取り付けることができる。プレート146は、
図6Bに示されるように、ボルトを介して、または当技術分野で知られている他の任意の手段を介してエンドピース148に取り付けるように構成された垂直延在部152を備え得る。垂直延在部152は、湾曲したまたは角度の付いた角を含み得、真っ直ぐな上縁を有し得る。真っ直ぐな上縁は、アイテムが回転延在部150と垂直延在部152との間に捕捉されるのを防ぐために、回転延在部150と十分に密接に結合し得る。
【0053】
エンドピース148は、以下と結合するように構成された表面156を含み得る:プレート146(表面156a)、フット部材102の回転延在部150(表面156b)、ベアリング154(表面156c)。プレート146と結合する表面156aは、プレートの外面がエンドピース148の外面と同一平面になるように、凹部を含み得る。表面156aは、プレート148がエンドピース148に固く取り付けられ得るように、ボルト穴などの1つまたは複数の結合構造を含み得る。エンドピース148はまた、付勢部材112と係合するように構成された内部ノッチ158を含み得る。付勢部材112は、トーションばねであり得、内部ノッチ158は、付勢部材112の端部を保持し得る。
【0054】
当業者は、エンドピース148の形状が、自己後退式踏み段100の他の構成要素に基づいて決定されることを認識するであろう。したがって、他の構成要素が
図6~7に示されるものから変更される場合、エンドピース148は、示されているものとは異なる場合がある。例えば、付勢部材112がトーションばねではなく弾性部材である場合、エンドピース148は、内部ノッチ158の代わりに、またはそれに加えて、弾性部材の取り付け点を含み得る。当業者は、他のそのような修正を容易に想像することができるであろう。
【0055】
エンドピース148および回転延在部150は、特定の点を超えるフット部材102の回転を防止するように構成され得る。
図6A~6Cに示されるように、回転延在部150は、ストッパ160を含み得る。
図7A~7Cに示されるように、エンドピース148は、ストッパ160に係合する相補面162を含み得る。いくつかの実施形態では、ストッパ160と相補面162の係合は、フット部材102を休止位置に保持し得る。
【0056】
回転アセンブリ104は、当技術分野で知られている任意の手段によって製造することができる。いくつかの実施形態では、プレート146は、機械加工されたシートメタルを含み得、エンドピース148は、プラスチックを含み得る。エンドピース148は、回転成形、射出成形、または当技術分野で知られている他の任意の手段によって形成することができる。エンドピース148のいくつかの部分は、金属または別の材料を使用して補強することができる。回転アセンブリ104は、一般に、頑丈かつ軽量であるように製造することができる。例えば、エンドピース148は、
図7Cに示されるように、実質的に中空であり得る。いくつかの実施形態では、エンドピース148は、約1/16インチの厚さの外壁を含み得る。回転アセンブリ104、すなわちハウジングの外面は、ほとんどまたはもっぱら曲面を有するように製造することができる。これにより、ハウジングの清掃が容易になり得、また、指、足、衣類、またはその他のものが自己後退式踏み段に引っ掛かることが防止され得る。
【0057】
踏み段100は、当技術分野で知られている任意の手段を使用して設置することができる。上で考察したように、それは流し台の近くの洗面所、特に公衆洗面所に設置することができる。踏み段を設置する例示的な方法は、
図6~7を参照して以下に記載されている。設置場所は、上記のパラメータに基づいて選択することができる。例えば、設置場所は、回転アセンブリの前縁を流し台の前縁の3~4インチ後ろに配置することができる。回転アセンブリ104のプレート146は、ナットおよびボルトまたは当技術分野で知られている任意の取り付け手段を使用して、設置場所に取り付けることができる。踏み段部材102と、プレート122を除く回転アセンブリ104の構成要素は、互いに組み立てることができる。付勢部材112は、いくつかの実施形態において適切な剛性を提供するために、回転延在部150の特定の穴に接続され得る。組み立ては、踏み段100の設置前に、または設置と同じプロセスの一部として実施することができる。組み立てられた構成要素は、エンドピース148がプレート146の垂直延在部152と結合するように、取り付けられたプレート146上に配置され得る。ナットおよびボルトまたは当技術分野で知られている他の任意の手段を使用して、エンドピース148をプレート146に固定することができる。
【0058】
本明細書に開示される自己後退式踏み段の利点を、本開示全体を通して記載してきた。それらを便宜上ここで要約する。この踏み段は、子供が通常の流し台にアクセスすることを可能にすることによって、洗面所の利便性を改善する可能性がある。それはまた、使用者の足だけを使用して踏み段を使用位置に配置できるようにすることによって、および使用していないときに踏み段を自己後退させることによって、安全性と衛生性を改善する可能性がある。それは設置面積が比較的小さく、清掃とメンテナンスが簡単である可能性がある。この踏み段はまた、足および衣服がその中にも下にも引っ掛からないように構成することができる。
【国際調査報告】