(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-20
(54)【発明の名称】デバイスの相互動作
(51)【国際特許分類】
A61B 34/30 20160101AFI20220113BHJP
【FI】
A61B34/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021518572
(86)(22)【出願日】2019-10-03
(85)【翻訳文提出日】2021-04-09
(86)【国際出願番号】 GB2019052796
(87)【国際公開番号】W WO2020070505
(87)【国際公開日】2020-04-09
(32)【優先日】2018-10-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516263638
【氏名又は名称】シーエムアール サージカル リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CMR SURGICAL LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110001966
【氏名又は名称】特許業務法人笠井中根国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100147717
【氏名又は名称】中根 美枝
(74)【代理人】
【識別番号】100103252
【氏名又は名称】笠井 美孝
(72)【発明者】
【氏名】メンジーズ,ルパート
(72)【発明者】
【氏名】ロバーツ,ポール クリストファー
(57)【要約】
外科用ロボットシステムであって、外科用ロボットと、外科用ロボットに結合されたユーザインターフェースコンソールであって、それによって、ユーザが外科用ロボットの運動を制御することができる、ユーザインターフェースコンソールと、ロボットによって実施される外科的手技からのデータをロギングするためのデータロガーと、ポータブルユーザ端末と、を備え、システムが、データロガーおよびユーザ端末のうちの一方によって制御可能なディスプレイであって、データロガーおよびユーザ端末のうちのその一方が、機械可読コードを表示するように構成されており、それによって、データロガーまたはユーザ端末のユーザが識別され得る、ディスプレイと、データロガーおよびユーザ端末のうちのもう一方に結合されたカメラと、をさらに備え、データロガーおよびユーザ端末のうちの当該もう一方が、カメラから機械可読コードの画像を受信すると、そのコードをデコードして、データロガーまたはユーザ端末のユーザを識別し、識別された実体が、ロボットによって実施される手技と関連してロギングされることを引き起こすように構成されている、外科用ロボットシステム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用ロボットシステムであって、
外科用ロボットと、
前記外科用ロボットに結合されたユーザインターフェースコンソールであって、それによって、ユーザが前記外科用ロボットの運動を制御することができる、ユーザインターフェースコンソールと、
前記ロボットによって実施される外科的手技からのデータをロギングするためのデータロガーと、
ポータブルユーザ端末と、を備え、
前記システムが、
前記データロガーおよび前記ユーザ端末のうちの一方によって制御可能なディスプレイであって、前記データロガーおよび前記ユーザ端末のうちのその一方が、機械可読コードを表示するように構成されており、それによって、前記データロガーまたは前記ユーザ端末のユーザが、識別され得る、ディスプレイと、
前記データロガーおよび前記ユーザ端末のうちのもう一方に結合されたカメラと、をさらに備え、
前記データロガーおよび前記ユーザ端末のうちの前記もう一方が、前記カメラから機械可読コードの画像を受信すると、そのコードをデコードして、前記データロガーまたは前記ユーザ端末のユーザを識別し、識別された実体が、前記ロボットによって実施される手技と関連してロギングされることを引き起こすように構成されている、外科用ロボットシステム。
【請求項2】
前記外科用ロボットが、ロボットアームを備え、前記ロボットアームが、そこに前記アームのエンドエフェクタとして取り付けられた外科用器具を有する、請求項1に記載の外科用ロボットシステム。
【請求項3】
前記カメラが、前記データロガーに結合されている、請求項1または2に記載の外科用ロボットシステム。
【請求項4】
前記外科用ロボットが、手術室内に位置し、前記カメラが、その視野が前記手術室内に延在するように位置付けられている、請求項3に記載の外科用ロボットシステム。
【請求項5】
前記カメラが、前記手術室の外側に位置する、請求項4に記載の外科用ロボットシステム。
【請求項6】
前記ポータブルユーザ端末が、前記端末を使用するユーザのIDの関数として前記機械可読コードをローカルに生成するように構成されている、請求項3~5のいずれかに記載の外科用ロボットシステム。
【請求項7】
前記ポータブルユーザ端末が、現在の時間の関数として前記機械可読コードをローカルに生成するように構成されている、請求項3~6のいずれかに記載の外科用ロボットシステム。
【請求項8】
前記ポータブルユーザ端末が、データであって、それによって、前記コードが前記ポータブルユーザ端末に対して認証され得る、データを含むように、前記機械可読コードをローカルに生成するように構成されている、請求項3~7のいずれかに記載の外科用ロボットシステム。
【請求項9】
前記データロガーが、前記カメラから機械可読コードの画像を受信すると、そのコードがポータブルユーザ端末に対して認証されているかどうかを決定し、かつその決定が否定的なものであった場合、前記ロボットによって実施される手技に関連して前記コードによって識別される任意のユーザの前記IDをロギングしないことを決定するように構成されている、請求項3~8のいずれかに記載の外科用ロボットシステム。
【請求項10】
前記データロガーが、前記カメラから機械可読コードの画像を受信すると、前記コードによって示される時間を決定し、かつその時間が前記現在の時間よりも前に所定の時間を超えている場合、前記ロボットによって実施される手技に関連して前記コードによって識別される任意のユーザの前記IDをロギングしないことを決定するように構成されている、請求項3~9のいずれかに記載の外科用ロボットシステム。
【請求項11】
前記カメラが、前記ポータブルユーザ端末に結合されている、請求項1または2に記載の外科用ロボットシステム。
【請求項12】
前記データロガーが、(i)前記データロガーのID、(ii)前記データロガーに機能的に結合されたロボット設備のID、(iii)前記データロガーに一意なデータを生成するために前記データロガーによって実装されるアルゴリズム、および(iv)現在の時間のうちの1つ以上の関数として、前記機械可読コードを生成するように構成されている、請求項11に記載の外科用ロボットシステム。
【請求項13】
前記データロガーが、データであって、それによって、前記データロガーが前記ポータブルユーザ端末に対して認証され得る、データを含むように、前記機械可読コードをローカルに生成するように構成されている、請求項11または12に記載の外科用ロボットシステム。
【請求項14】
前記ポータブルユーザ端末が、前記カメラから機械可読コードの画像を受信すると、そのコードがデータロガーを真正に示しているかどうかを決定し、かつその決定が肯定的なものであった場合、前記端末に関連付けられたユーザの前記IDを前記ロボットによって実施される手技に関連付けるためのデータを送信することを決定するように構成されている、請求項11~13のいずれかに記載の外科用ロボットシステム。
【請求項15】
外科用ロボットシステムの性能を分析する方法であって、前記方法が、
外科用ロボットを使用して外科的手技を実施することと、
前記手技中に、複数回にわたって前記ロボットの状態を測定することと、
前記複数回にわたる前記ロボットの前記測定された状態を示すログデータを記憶することであって、前記手技に関与するユーザの表示、および前記手技におけるユーザ自身の役割を含む、記憶することと、
メトリックのセットを定義するデータセットを記憶することであって、各メトリックが前記外科用ロボットの1つ以上の状態を定義し、役割を示す、記憶することと、
前記ログデータ内の前記外科用ロボットの前記定義された1つ以上の状態を識別し、かつそれによって、前記外科用ロボットの性能のインジケータを導出することによって、前記メトリックのうちの1つを前記記憶されたログデータに適用することと、
前記メトリックによって示された前記役割を前記手技において有していたとして前記ログデータによって示される前記ユーザに前記性能のインジケータを選択的にレポートすることと、を含む、方法。
【請求項16】
メトリックが、前記外科用ロボットの初期状態および前記外科用ロボットの最終状態を定義し、そのメトリックを前記記憶されたデータに適用する前記ステップが、前記ロボットが前記初期状態および前記最終状態にある間に、前記外科的手技中に経過した時間を決定することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記選択的にレポートするステップが、前記メトリックによって示された前記役割を前記手技において有していたとして前記ログデータによって示される前記ユーザに前記性能のインジケータを前記レポートすることを優先させることを含む、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
前記選択的にレポートするステップが、前記メトリックによって示された前記役割以外の、前記手技における役割を有していたとして前記ログデータによって示される少なくとも1人のユーザに前記性能のインジケータを前記レポートすることを遮断することを含む、請求項15~17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
前記適用するステップが、サーバで実施され、前記方法が、
前記メトリックによって示された前記役割を前記手技において有していたとして前記ログデータによって示される前記ユーザに関連付けられたモバイルユーザ端末で前記性能のインジケータを受信するステップと、
前記モバイルユーザ端末上に前記性能のインジケータを表示するステップと、を含む、請求項15~18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記外科的手技が、手術室内で実施され、前記方法が、
前記外科的手技に着手するステップと、
前記着手するステップに続いて、モバイルユーザ端末およびデータロガーのうちの一方に機械可読コードを表示するステップであって、それによって、前記データロガーまたは前記ユーザ端末のユーザが識別され得る、表示するステップと、
前記コードの画像を、前記データロガーおよび前記ユーザ端末のうちのもう一方に結合されたカメラによってキャプチャするステップと、
前記表示するステップに続いて、前記手技を終了するステップと、を含み、
前記コードを分析し、それによって識別された前記ユーザまたは前記データロガーの前記IDを決定し、かつ
(i)前記カメラが前記データロガーに結合されている場合には、前記コードによって識別された前記ユーザに関連付けられた役割を決定し、そのユーザを、前記データロガーによって行われる手技に関与するものとして識別する前記ログデータを記憶するか、または
(ii)前記カメラが前記ユーザ端末に結合されている場合には、前記コードによって識別された前記データロガーによって実施される手技を決定し、その手技に関与するものとして前記ユーザ端末のユーザを識別する前記ログデータを記憶する、請求項15~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記カメラが、前記データロガーに結合されており、前記ユーザの役割が、前記コードに示される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記カメラが、前記データロガーに結合されており、前記方法が、複数のユーザを各々それぞれの役割にマッピングするデータベースを記憶することを含み、前記ユーザに関連付けられた役割を決定する前記ステップが、そのユーザを前記データベースからルックアップし、前記ユーザに関連付けられた前記役割を検索することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記外科的手技が、手術室内で実施され、前記方法が、
前記外科的手技に着手するステップと、
前記着手するステップに続いて、前記手術室に設置されたディスプレイユニット上に、前記手技を識別する機械可読コードを表示するステップと、
ユーザに関連付けられたモバイルユーザ端末によって前記コードの画像をキャプチャするステップと、
前記表示するステップに続いて、前記手技を終了するステップと、を含み、
前記コードを分析して、前記手技の前記IDを決定し、
前記端末の前記ユーザに関連付けられた役割を決定し、ならびに
前記着手するステップと前記終了するステップとの間のある時点で、そのユーザに関連付けられたモバイルユーザ端末によって前記手技を識別するコードの画像を前記キャプチャすることに応答して、そのユーザを、前記手技に関与し、前記決定された役割を有するものとして示す前記ログデータを記憶する、請求項15~22のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、相互動作するデバイスに関する。デバイスは、例えば、ロボットの外科的手技に関する情報を採取および分配することができる。
【背景技術】
【0002】
外科用ロボットは、ヒトまたは動物に対して医療的手技を実施するために使用される。外科用ロボットは典型的に、外科用器具であるエンドエフェクタをサポートする、移動可能な機構(ロボットアーム)を備える。機構は、エンドエフェクタを外科的部位まで移動させ、エンドエフェクタを操作して外科手術を実施するように再構成され得る。ロボットは典型的に、ロボットに通信可能に結合されたコンソールを操作する外科医によって制御され、部分的または完全に自動化された外科手術も想定されている。
【0003】
従来の手動による外科手術よりも優れたロボット外科手術の潜在的な利点の1つは、ロボット外科手術により、外科的手技がどのように実施されるかについて、より簡単にデータを収集することができることである。外科手術中のロボットの運動を監視し、ロギングし、以前の手技で起こったことと比較して、プロセスの改善を識別するのを助けることができる。これを達成するために、システムが、どのスタッフが特定の手技に関与したかを知ることが望ましいであろう。
【0004】
原則として、外科的手技に関する大量のデータが、自動化された方法で採取され、記憶されて、対象となる当事者に分配され得る。しかしながら、これを十分な技術的防護策をとらずに行うと、採取されたデータが未承認の当事者の所有物となり得るリスクがある。このようにして採取された機密性の高い外科的データの喪失を阻止するためのセキュリティ手段が求められている。
【発明の概要】
【0005】
1つの態様によれば、外科用ロボットシステムであって、外科用ロボットと、外科用ロボットに結合されたユーザインターフェースコンソールであって、それによって、ユーザが外科用ロボットの運動を制御することができる、ユーザインターフェースコンソールと、ロボットによって実施される外科的手技からのデータをロギングするためのデータロガーと、ポータブルユーザ端末と、を備え、システムが、データロガーおよびユーザ端末のうちの一方によって制御可能なディスプレイであって、データロガーおよびユーザ端末のうちのその一方が、機械可読コードを表示するように構成されており、それによって、データロガーまたはユーザ端末のユーザが、識別され得る、ディスプレイと、データロガーおよびユーザ端末のうちのもう一方に結合されたカメラと、をさらに備え、データロガーおよびユーザ端末のうちの当該もう一方が、カメラから機械可読コードの画像を受信すると、そのコードをデコードして、データロガーまたはユーザ端末のユーザを識別し、識別された実体が、ロボットによって実施される手技と関連してロギングされることを引き起こすように構成されている、外科用ロボットシステムが提供される。
【0006】
外科用ロボットは、ロボットアームを備えることができ、ロボットアームは、そこにアームのエンドエフェクタとして取り付けられた外科用器具を有する。
【0007】
カメラは、データロガーに結合され得る。
【0008】
外科用ロボットは、手術室内に位置し得る。カメラは、その視野が手術室内に延在するように位置付けられ得る。
【0009】
カメラは、手術室の外側に位置し得る。
【0010】
ポータブルユーザ端末は、端末を使用するユーザのIDの関数として機械可読コードをローカルに生成するように構成され得る。
【0011】
ポータブルユーザ端末は、現在の時間の関数として機械可読コードをローカルに生成するように構成され得る。
【0012】
ポータブルユーザ端末は、データであって、それによって、コードがポータブルユーザ端末に対して認証され得る、データを含むように、機械可読コードをローカルに生成するように構成され得る。
【0013】
データロガーは、カメラから機械可読コードの画像を受信すると、そのコードがポータブルユーザ端末に対して認証されているかどうかを決定し、かつその決定が否定的なものであった場合、ロボットによって実施される手技に関連してコードによって識別される任意のユーザのIDをロギングしないことを決定するように構成され得る。
【0014】
データロガーは、カメラから機械可読コードの画像を受信すると、コードによって示される時間を決定し、かつその時間が現在の時間よりも前に所定の時間を超えている場合、ロボットによって実施される手技に関連してコードによって識別される任意のユーザのIDをロギングしないことを決定するように構成され得る。
【0015】
カメラは、ポータブルユーザ端末に結合され得る。
【0016】
データロガーは、(i)データロガーのID、(ii)データロガーに機能的に結合されたロボット設備のID、(iii)データロガーに一意なデータを生成するためにデータロガーによって実装されるアルゴリズム、および(iv)現在の時間のうちの1つ以上の関数として、機械可読コードを生成するように構成され得る。
【0017】
データロガーは、データであって、それによって、データロガーがポータブルユーザ端末に対して認証され得る、データを含むように、機械可読コードをローカルに生成するように構成され得る。
【0018】
ポータブルユーザ端末は、カメラから機械可読コードの画像を受信すると、そのコードがデータロガーを真正に示しているかどうかを決定し、かつその決定が肯定的なものであった場合、端末に関連付けられたユーザのIDをロボットによって実施される手技に関連付けるためのデータを送信することを決定するように構成され得る。
【0019】
第2の態様によれば、外科用ロボットシステムの性能を分析するための方法であって、方法が、外科用ロボットを使用して外科的手技を実施することと、手技中に、複数回にわたってロボットの状態を測定することと、複数回にわたるロボットの測定された状態を示すログデータを記憶することであって、手技に関与するユーザの表示、および手技におけるユーザ自身の役割を含む、記憶することと、メトリックのセットを定義するデータセットを記憶することであって、各メトリックが外科用ロボットの1つ以上の状態を定義し、役割を示す、記憶することと、ログデータ内の外科用ロボットの定義された1つ以上の状態を識別し、かつそれによって、外科用ロボットの性能のインジケータを導出することによって、メトリックのうちの1つを記憶されたログデータに適用することと、メトリックによって示された役割を手技において有していたとしてログデータによって示されるユーザに性能のインジケータを選択的にレポートすることと、を含む、方法が提供される。
【0020】
メトリックは、外科用ロボットの初期状態および外科用ロボットの最終状態を定義し得、そのメトリックを記憶されたデータに適用するステップは、ロボットが初期状態および最終状態にある間に、外科的手技中に経過した時間を決定することを含み得る。
【0021】
選択的にレポートするステップは、メトリックによって示された役割を手技において有していたとしてログデータによって示されるユーザに性能のインジケータをレポートすることを優先させることを含み得る。
【0022】
選択的にレポートするステップは、メトリックによって示された役割以外の、手技における役割を有していたとしてログデータによって示される少なくとも1人のユーザに性能のインジケータをレポートすることを遮断することを含み得る。
【0023】
適用するステップは、サーバで実施することができ、方法は、メトリックによって示された役割を手技において有していたとしてログデータによって示されるユーザに関連付けられたモバイルユーザ端末で性能のインジケータを受信するステップと、モバイルユーザ端末上に性能のインジケータを表示するステップと、を含み得る。
【0024】
外科的手技は、手術室内で実施され得、方法は、外科的手技に着手するステップと、着手するステップに続いて、モバイルユーザ端末およびデータロガーのうちの一方に機械可読コードを表示するステップであって、それによって、データロガーまたはユーザ端末のユーザが識別され得る、表示するステップと、コードの画像を、データロガーおよびユーザ端末のうちのもう一方に結合されたカメラによってキャプチャするステップと、表示するステップに続いて、手技を終了するステップと、を含み、コードを分析し、それによって識別されたユーザまたはデータロガーのIDを決定し、かつ(i)カメラがデータロガーに結合されている場合には、コードによって識別されたユーザに関連付けられた役割を決定し、そのユーザを、データロガーによって行われる手技に関与するものとして識別するログデータを記憶するか、または(ii)カメラがユーザ端末に結合されている場合には、コードによって識別されたデータロガーによって実施される手技を決定し、その手技に関与するものとしてユーザ端末のユーザを識別するログデータを記憶する。
【0025】
カメラは、データロガーに結合され得る。
【0026】
ユーザの役割は、コードに示され得る。
【0027】
コードは、例えば、手技に対して所定のIDによって指定されるように、手技のタイプの関数として生成され得る。
【0028】
方法は、複数のユーザを各々それぞれの役割にマッピングするデータベースを記憶することを含み得る。ユーザに関連付けられた役割を決定するステップは、そのユーザをデータベースからルックアップし、ユーザに関連付けられた役割を検索することを含み得る。
【0029】
外科的手技は、手術室内で実施され得、方法は、外科的手技に着手するステップと、着手するステップに続いて、手術室に設置されたディスプレイユニット上に、手技を識別する機械可読コードを表示するステップと、ユーザに関連付けられたモバイルユーザ端末によってコードの画像をキャプチャするステップと、表示するステップに続いて、手技を終了するステップと、を含み得、 コードを分析して、手技のIDを決定し、端末のユーザに関連付けられた役割を決定し、ならびに着手するステップと終了するステップとの間のある時点で、そのユーザに関連付けられたモバイルユーザ端末によって手技を識別するコードの画像をキャプチャすることに応答して、そのユーザを、手技に関与し、決定された役割を有するものとして示すログデータを記憶する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
ここで、添付図面を参照して、本発明を例として説明する。
【
図1】ユーザ端末上に表示される可視コードを検出することによってユーザが識別される、相互動作するデバイスのセットを示している。
【
図2】ユーザ端末を使用して可視コードを検出することによってユーザが識別される、相互動作するデバイスのセットを示している。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、相互動作して、ロボット手技の性能に関連する情報を分配することができるデバイスのセットを示している。この場合、その手技は外科的手技である。
【0032】
外科用ロボットの設置は、概して1で示されている。設置は、2つの外科用ロボット2、3を含む。各外科用ロボットは、基部6、7から延在するロボットアーム4、5を有する。各アームは、可撓性のジョイントによって互いにおよびそれぞれの基部に対して関節式に連結されている一連の剛性アーム要素を備える。ジョイントは、モータまたは油圧アクチュエータなどの駆動部を備え、駆動部は、アームの運動を、それらのジョイントで駆動することができる。各アームは、その遠位端においてエンドエフェクタ8、9で終端する。この実施例では、エンドエフェクタ8は把持ツールであり、エンドエフェクタ9は内視鏡である。ロボットは、任意の好適な設計のものであってもよい。異なるエンドエフェクタ、例えば、切断ツールまたは照射ツールを使用することができる。
【0033】
データリンク10、11は、各ロボットを制御ユニット12に通信可能に接続する。制御ユニットは、プロセッサ13およびメモリ14を備える。メモリは、制御ユニットがその機能を行うことができるように、プロセッサによって実行可能な非一時的な方法でコードを記憶する。データリンクは、有線リンクであってもよいか、または無線リンクであってもよい。データリンク10、11は、制御ユニット12からの信号をロボットまで搬送して、ジョイント駆動部を制御する。データリンクはまた、ロボットからの信号を、アームによって検知されたデータを伝達する制御ユニットまで搬送する。検知されたデータには、内視鏡9によってキャプチャされた画像が含まれ得る。検知されたデータには、アーム上のポジションセンサおよび/または力センサによって収集され得る、アームの姿勢および/またはアームに作用する力を示す情報が含まれ得る。制御ユニットは、ロボット手技中に収集されたデータを記憶するために使用され得るキャッシュメモリ15を含む。
【0034】
ロボットアームは、手術台17を有する手術室16内に位置する。カメラ18は、ロボットの作業フィールドの概観を有するように、手術室内に位置する。データリンク19は、カメラ18から制御ユニット12までビデオデータを搬送する。データリンク19はまた、例えば、カメラに移動またはズームするように指令するために、制御ユニット12からカメラまでデータを搬送し得る。制御ユニット12は、手術室16の内側、もしくは外側にあってもよいか、またはその機能のうちの一部が手術室16の内側に実装され、一部が外側に実装され得る。
【0035】
外科用ロボットの設置は、外科医コンソール20を有する。外科医コンソールは、手術室16の中に、またはそこから遠隔に位置し得る。外科医コンソールは、アーム4、5の状態を制御するためのインプット21、22を含む。この実施例では、インプットは、リンケージの姿勢を検知するためのポジションセンサを装備した平行四辺形のリンケージ上に装着されるハンドグリップである。データリンク23は、コンソールから制御ユニット12までデータを搬送し、インプットの姿勢、および例えば、ハンドグリップ上に装着されたスイッチを操作することによって、オペレータによって合図され得る任意の他の情報を示す。外科医コンソールは、ディスプレイ24を備える。ディスプレイは、インプット21、22を操作するユーザに対して視認可能であるように配置される。ディスプレイは、データリンク23を介して制御ユニット12から送信されたビデオストリームを表示する。ビデオストリームには、(例えば、内視鏡9またはカメラ18からの)ビデオと、制御ユニット12によって生成される状態情報と、が含まれ得る。
【0036】
カメラ25は、データリンク26によって制御ユニット12に結合される。このカメラの機能を以下でさらに説明する。カメラ25は、手術室16内に装着され得る。カメラ25は、手術室16の外側に装着され得るが、手術室の内側の視野を有する。16。代替的に、カメラ25は、手術室16から完全に遠隔に装着され得る。
【0037】
制御ユニット12は、ネットワーク27を介してデータサーバ28に接続される。データサーバは、プロセッサ29およびメモリ30を備える。メモリは、データサーバがその機能を行うことができるように、プロセッサによって実行可能な非一時的な方法でコードを記憶する。データサーバはまた、過去のロボット手技に関連する情報を記憶するためのキャッシュメモリ31を有する。
【0038】
ユーザ端末32が提供される。ユーザ端末は、例えば、スマートフォン、タブレット、ノート型コンピュータ、またはデスクトップ型コンピュータであってもよい。ユーザ端末は、プロセッサ33およびメモリ34を備える。メモリは、ユーザ端末がその機能を行うことができるように、プロセッサによって実行可能な非一時的な方法でコードを記憶する。ユーザ端末はまた、情報を表示するようにプロセッサ33によって制御され得るディスプレイ35と、インプットデバイス36と、を備え、インプットデバイス36によって、ユーザはプロセッサおよび通信インターフェース37にインプットを提供することができる。インプットデバイスは、例えば、キーパッドであってもよいか、またはタッチスクリーン膜であってもよい。通信インターフェースは、有線または無線通信インターフェースであってもよい。便宜的に、通信インターフェースは、セルラープロトコルおよび/またはIEEE802.11bプロトコルをサポートする、無線通信インターフェースである。通信インターフェース37は、ネットワーク27に接続され、そのネットワークを介してサーバ28に接続され得る。
【0039】
ここで、
図1に示されるシステムの操作について説明する。
【0040】
外科的手技を実施するために、患者は、手術室16に連れて来られ、ロボット2、3の作業範囲内での手技の意図される部位とともに手術台17の上に置かれる。適切なエンドエフェクタがロボットに取り付けられる。手技を支援するために、医療スタッフが手術室内にいてもよい。プロセッサ13は、コードを実行して以下の機能を実施するように構成されている。
1.外科医コンソール20から、インプット21、22の姿勢、および外科医コンソールからの任意の他のインプットに関する情報を受信し、その情報に依存してロボット2、3のジョイント駆動部を制御する機能。これにより、外科医は、ロボットアーム4、5を移動させ、それらのエンドエフェクタを制御することができる。これを達成するために、メモリ14に記憶されているコードは、各インプット21、22のポジションおよび/または姿勢と、アーム4、5のうちのそれぞれ1つのポジションおよび/または姿勢との間でマッピングを定義し得る。インプットのうちの1つが移動すると、それは、そのインプット上のセンサによって検出され、インプットの新しいポジションおよび/または姿勢を定義する情報が、データリンク23を介して制御ユニット12に送信される。制御ユニットは、その情報を解釈し、それぞれのロボットアームの対応する目標となる姿勢、またはアームのエンドエフェクタの目標となるポジションを決定する。制御ユニットは、そのポジションまたは姿勢を達成するためにアームのどのジョイントのどの移動が必要かを決定し、次いで、データリンク10または11を介して信号を送信して、適切なアームのジョイント駆動部を、その姿勢またはポジションを達成するようにアームを適切な構成へと移動させる。
2.アーム2、3、外科医コンソール20、カメラ18、カメラ25、およびロボットまたは手術室16に関連付けられた任意の他のデータ収集ユニット38からデータを受信し、そのデータをキャッシュメモリ15に記憶する機能。データ収集ユニット38は、血圧モニタ、パルスモニタ、呼吸モニタなどの患者モニタを含み得る。データ収集ユニット38はまた、手術室から音声情報を収集するためのマイクロホンを含み得る。受信されるデータとしては、例えば、ロボットアームもしくはその一部の姿勢、ロボットアームの構成要素上で経験する力もしくはトルク(例えば、アームのジョイントに対する負荷、もしくはアームのエンドエフェクタが経験する力)、アームの検知用エンドエフェクタによって収集されるデータ(例えば、内視鏡9からのビデオフィード)、カメラ18からのビデオフィード、外科医コンソールから受信されるインプット(例えば、アーム21、22の姿勢、これらのアームもしくはこれらのアームの任意のジョイントに加えられる力、これらのアーム上のハンドグリップのポジション、および外科医コンソール上で行われる任意のボタンの押下もしくは他のインプット)、ならびに手術室16からの音声フィードなどのユニット38からのデータ、および患者のバイタルサインに関するデータのうちのいずれか1つ以上を示すものが挙げられ得る。
3.アウトプットビデオフィードを生成してディスプレイ24を制御する機能。アウトプットビデオフィードには、内視鏡9および/またはカメラ18からのビデオが含まれ得る。これらは、ロボット2、3および患者の状態を示す、テキストまたはグラフィックなどのサインによって補完され得る。
【0041】
外科的手技が完了すると、または外科的手技が行われている間、制御ユニット12は、上記の機能2を通して収集されたデータの一部またはすべてを、任意選択的に、(i)外科医コンソールから受信したインプットを定義するデータ、および(ii)制御ユニットによって決定される他のデータ(例えば、目標となるアームの姿勢)と一緒に、サーバ28に送信する。サーバ28のプロセッサ29は、受信したデータをキャッシュメモリ31に記憶する。
【0042】
特定の手技についての情報は、手技のコンテキストを示すデータと一緒に記憶され得る。そのコンテキストデータには、手技の実施に関与するスタッフのID、これらのスタッフの役割、手技が実施された患者のID、手技の性質(外科手術が実施された身体の領域、およびに任意選択的に、使用された技術の表示が含まれ得る)、手技で使用されるエンドエフェクタ、手技で使用される任意の設備のID(例えば、アーム4、5およびそれらの任意の構成要素のシリアル番号)、手技の実施前に行われたステップもしくは手技の実施前に使用された設備(例えば、患者の病歴、患者の診断、患者の医療用撮像、患者のモデリング、および患者に対して行われた測定のいずれか)を示す情報、手技を実施するチームの1人以上のメンバーを示す情報、手技が実施された時間および/もしくは日付、手技の持続時間、ならびに術後の成果(例えば、手技の成果、手技の合併症、追跡治療、および入院期間の長さいずれか)のいずれかが含まれ得る。上記の情報のうちの一部またはすべては、限定された数のインプット、例えば、はい/いいえフラグを受け入れることができる所定のフィールドに記憶される値によって記憶され得る。これは、キャプチャされたデータの後続の分析を支援することができる。コンテキスト情報は、外科医用コンソール20もしくはコンピュータ端末39、別の人物が操作するコンソールで入力することによって収集され得るか、または以下に説明するような自動化された方法で入力され得る。
【0043】
デバイス32のユーザは、サーバ28とユーザアカウントをセットアップすることができる。これは、従来の方法で、ユーザがデバイス32をサーバ28と通信させ、かつそれによって、ユーザ名およびパスワードなど、ユーザが将来サーバに対して認証し得るセキュリティ証明書を確立することによって行うことができる。次いで、証明書またはそれらのセキュアな表現がサーバ28によって記憶され、それにより、将来ユーザを認識することができる。ユーザは、自分自身のユーザアカウントに関連付けられた追加情報をサーバに提供し得る。その追加情報には、例えば、ユーザ名、ニックネーム、ユーザが働く場所、およびユーザの職業または役割のいずれかが含まれ得る。例えば、医療従事者の場合、ユーザのアカウントには、ユーザが手術室技術者または外科医であるという表示が含まれ得る。ユーザ端末32は、サーバ28と通信する専用アプリケーションを動かすことができる。そのアプリケーションを定義するコードは、プロセッサ33による実行のためにメモリ34に記憶され得る。代替的に、ユーザ端末32は、ウェブブラウザなどの汎用通信アプリケーションによってサーバと通信し得る。
【0044】
ここで、ユーザ端末32のいくつかの機能について説明する。
【0045】
端末32のユーザは、サーバ28にログオンし、ロボットシステム1によって行われた以前の手技についてメモリ28に記憶されている情報を見直すことができる。例えば、ユーザは、(i)内視鏡9もしくはカメラ18からのビデオデータをメモリ31からダウンロードし、それをデバイスのディスプレイ35上で視認することができるか、または(ii)ロボット2、3、もしくは手技が実施されている患者のうちの1つ以上の状態に関する情報をメモリ31からダウンロードし、それをデバイス上に表示することができる。サーバは、サーバ28から特定の情報をダウンロードする能力が特定のユーザまたはユーザのクラスに制限されるように構成され得る。例えば、特定の手技に関する情報をダウンロードする能力は、手技に関与したスタッフとしてサーバ28に記録されたユーザ、またはかかるスタッフの管理者としてサーバ28に記録されたユーザに制限され得る。
【0046】
上で考察されるように、システムが、外科的手技に関与した個人を識別するために、これらの個人のIDを、外科医コンソール20またはコンピュータ端末39に入力することによって、制御ユニット12に提供することができる。しかしながら、このアプローチは、いくつかの問題を有する。例えば、外科医コンソール20は、従来のキーボードを有していない場合があり、手術室内のユーザが自分自身の証明書をコンピュータ端末39に入力することが予想される場合、衛生を維持することが難しい可能性がある。関連する個人を識別する別のアプローチは、個人が自分自身の端末32にインプットを提供して、当該個人が手技に関与しようとしていることを示すため、および端末がそのインプットを直接またはサーバ28を介してのいずれかで制御ユニット12に送信するためのものである。このアプローチの問題は、制御ユニット12への未承認のアクセスがもたらされたという結果は潜在的に深刻であるため、制御ユニット12とネットワーク27との間の通信が非常にセキュアであることが望ましいということである。最大限のセキュリティのために、制御ユニット12が、ネットワーク27からのいかなる着信トラフィックも受け入れないことが好ましい。これは、ユーザIDがサーバ28またはユーザ端末32から入れられることを除外する。
【0047】
図1のシステムでは、ユーザが、カメラ25によって制御ユニット12に対して自分自身を識別することが可能である。これを行うことができる1つの方法は、カメラ25によって検知され、次いで、制御ユニット12によってデコードされ得る画像を表示して、ユーザのIDを決定するように、ユーザが自分自身の端末32を制御することによるものである。その画像は、テキスト、またはより好ましくは、ディスプレイ35がカメラ25に向けられているユーザ端末32のインスタンス41上に示される二次元バーコード40などの数多くの高コントラストの幾何学的形状であってもよい。より詳細には、この識別プロセスは、以下の方法で機能し得る。
1.制御ユニット12が、新しいロボット手技の性能のために準備ができている。
2.端末32のユーザが、端末のユーザインターフェースをナビゲートして、端末に画像40を表示させる。
3.画像40が、検知された画像を制御ユニット12に送信するカメラ25に示される。
4.制御ユニット12のプロセッサ13が、コードを実行して、画像をデコードし、かつそれによって、個人を識別する。
5.プロセッサ13が、行われる手技に関連して、個人のIDをキャッシュメモリ15に記憶する。
【0048】
画像は、メモリ34に記憶されているコードによって定義されるアルゴリズムを使用して端末32で生成され得るか、またはサーバ28から端末32によってダウンロードされ得る。画像は、ユーザのID、および任意選択的に、画像に関連付けられたタイムスタンプを示し得る。タイムスタンプは、画像が生成されたとき、または画像の妥当性が失効したときの時間を示し得る。制御ユニット12は、画像が妥当である期間のみ、画像を妥当なインプットとして受け入れるように構成され得る。画像は、画像内に表現される他のデータのチェックサムまたはハッシュなどの妥当性検査データを含み得、それにより、制御ユニット12は、画像が妥当であることを検証することができる。妥当性検査データは、ハッシュ、または公開/秘密鍵認証もしくは暗号化アルゴリズムなどの関数の結果を定義し得る。例えば、秘密の鍵を、サーバ28によってユーザ端末に送信し、ユーザ端末およびサーバによって記憶することができる。妥当性検査データは、秘密の鍵と一緒に画像によって示されるデータのサブセットのハッシュを含み得る。サーバは、記憶した鍵を使用してハッシュを確認することによってユーザを認証することができる。妥当性検査データを使用して、端末のユーザのIDを認証し、ユーザがシステムにアクセスする資格を有することを検証することができる。妥当性検査データは、ユーザ端末に入力されたパスコードによって拡張され得る。このようにして、特定のユーザが端末を所有していることをさらに認証することができる。これは、ある人物が別のユーザになりすますことを防止するのを助ける場合がある。41でユーザ識別画像をユーザ端末上に表示し、それをインプットとしてカメラ25を介して得ることによって、ユーザは、ユーザが端末39に触れることなく、かつネットワーク27から制御ユニット12への着信データが遮断された状態で、システムに対して識別され得る。ユーザは、カメラ25にコードを示すとき、手術室16内にいてもよい。
【0049】
ユーザをシステムに対して識別することができる別の方法は、ユーザが自分自身の端末32を制御して機械可読画像を検出することによるものである。
図2は、この動作モードをサポートする
図1のシステムのバージョンを示している。
図2では、同様の部品が
図1のものと同じように番号付けされている。ユーザ端末32は、画像をキャプチャし、それらをプロセッサ33に渡すことができるカメラ42を含むか、またはそれに接続される。手術室16の中または近くにビデオ画面43が提供される。ビデオ画面は、制御ユニット12によって制御される。手技の初めでは、制御ユニット12が、ディスプレイ24および/またはディスプレイ43を制御して画像を示す。その画像は、テキスト、またはより好ましくは、二次元バーコード44などの数多くの高コントラストの幾何学的形状であってもよい。その画像は、カメラ42によって検知され、プロセッサ33に渡され得る。プロセッサ33は、画像をデコードして、その中に埋め込まれたデータを決定することができる。次いで、プロセッサ33により、画像またはデコード済みの埋め込まれたデータを、端末32のユーザを識別する情報とともにサーバ28に送信することができる。サーバ28は、その情報を使用して、端末のユーザが手技に従事しようとしていることを確立することができる。それをサーバ28が決定し得る1つの方法は、手技の識別子が画像に埋め込まれ、プロセッサ33またはサーバ28によって画像からデコードされているかどうかである。それをサーバ28が決定し得る別の方法は、画像が手技の特徴(例えば、制御ユニット12によって手技に対してランダムに生成されていること)であり、次いで、制御ユニット12によって、画像が関連する手技の表示と一緒にサーバ28に送信されているかどうかである。別の選択肢は、画像が手技の特徴(例えば、サーバ28によって手技に対してランダムに生成されていること)であり、次いで、サーバ28によって、手技の設定に関連して制御ユニット12に送信されることである。手技に関与する他の端末のユーザは、画像44をキャプチャするために同様のステップを行い、かつそれによって、サーバ28に手技を登録することができる。このようにして、サーバ28は、誰が手技に関与したかを決定することができる。手技におけるユーザの役割は、その手技に関連してユーザによって具体的に指定され得るか、端末32で事前に記憶され、サーバ28に送信され得るか、またはサーバ28で、例えば、サーバ上のユーザのアカウント設定で事前に記憶され得る。
【0050】
1つ以上のロボット手術の手技が行われた後、十分な権利を有するシステムのユーザは、これらの手技に関する情報にユーザ端末32を使用してアクセスすることができる。そのアクセス方法のいくつかの実施例は以下のように行うことができる。
1.ユーザは、手技の画像および/またはビデオを視認し得る。これらは、内視鏡9またはカメラ18によってキャプチャされている可能性がある。画像および/またはビデオは、ユーザ端末32のディスプレイ35上に提示され得る。画像および/またはビデオは、ロボット設備および/または患者の状態に関連するデータと一緒に、視認されている画像またはビデオの一部と同時に提示され得る。その状態情報は、画像/ビデオの上に重ねられ得るか、またはそれと一緒に表示され得る。状態情報には、例えば、ロボットアームのポジションまたは姿勢を示す情報、ロボットアームに取り付けられたエンドエフェクタのタイプを識別する情報、患者のバイタルサインに関する情報、および手技の開始以降の時間またはその識別可能なセグメントを示す情報のいずれか1つ以上が含まれ得る。
2.ユーザは、個々の手技または複数の手技に関連する、サーバ28によって生成されたメトリックを視認することができる。かかるメトリックの実施例には、手技の合計持続時間、手技中にエンドエフェクタが変化した数、および手技中にロボットのエンドエフェクタの先端が移動した合計距離が含まれ得る。これらの値は、制御ユニット12によってサーバ28に提供されるデータに依存して、サーバ28によって計算され得る。
3.サーバ28は、ユーザが関与した手技について保持するデータに依存して、ユーザに対する推奨事項を生成し得る。サーバによって決定される推奨事項は、ユーザのユーザアカウントのためにサーバ28に記憶されているユーザの役割、または特定の手技のために示されるユーザの役割のいずれかに依存し得る。例えば、ユーザの役割が外科医である場合、端末は、縫合技術を改善するための技術に関する情報をサーバ28から受信し、それを表示することができるが、ユーザの役割が麻酔医である場合、端末は、過去の手技間で患者のバイタルサインを比較する情報をサーバ28から受信し、それを表示することができる。
4.ユーザは、制御ユニット12または端末20から直接、端末32にデータ、例えば、ビデオデータをダウンロードすることができる。これは、端末32と制御ユニット12との間の有線もしくは無線接続を介して、またはユーザが制御ユニット12に必要なデータを、メモリスティックなどの取り外し可能なメモリデバイス81に記憶させ、それをサーバ12もしくは端末20から取り外し、それを端末32に嵌合することによって行うことができる。制御ユニット12または端末20は、取り外し可能なメモリデバイスに物理的に嵌合し、取り外し可能なメモリデバイスと通信して、取り外し可能なメモリデバイスにデータを記憶するためのコネクタ80を有し得る。
【0051】
制御ユニット12および/またはサーバ28は、手技に参加した外科チームのメンバーのIDを示すデータを記憶し得る。手技の後、サーバ28は、その手技に関連するデータを、これらの参加者または参加者のサブセットの各々に対して利用可能にすることができる。これは、ユーザが、自分自身の端末32上で動いているアプリケーションによってサーバにアクセスすること、サーバがユーザのIDを認証すること、および次いで、サーバを、そのユーザが関与していたものとして示された手技に関するアプリケーションデータを介して、そのユーザに対して利用可能にすることによって達成することができる。利用可能にされるデータは、いくつかの方法でサーバ28に提供され得る。1つのアプローチでは、データは、ネットワーク27を介してデータリンク上で、制御ユニット12または端末20によってサーバに送信される。別のアプローチでは、データは、取り外し可能なデータキャリア81に、データキャリアが、例えば、ソケット80で、制御ユニット12または端末20に物理的に接続されているときに、制御ユニット12または端末20によって記憶され得る。次いで、取り外し可能なデータキャリア81を外科用設備との物理的な接続から取り外し、別個のコンピュータまで持って行くことができ、そのコンピュータから、そのデータをサーバ28にアップロードすることができる。これは、外科用設備がネットワーク27への接続を有する必要性を回避するか、または特にキャプチャされたデータがビデオ情報を含む場合に、かかる接続を介して送信する必要のあるデータの量を低減することができる。データは、暗号化された形式で、取り外し可能なデータキャリアに記憶して、その暗号化された形式でサーバ28に送信し、次いで、サーバ28によって復号化することができる。
【0052】
ロボット手技に関するフィードバックの品質を改善するために、手技に関与するスタッフのIDを、制御ユニット12またはサーバ28によって実施される分析および/またはレポートの際に考慮することができる。制御ユニット12またはサーバ28は、特定のユーザの役割をロボットシステムのそれぞれの性能特徴に関連付ける役割分析データを(例えば、メモリ15または30に)保持し得る。例えば、外科的手技中に時々、アーム上の器具を変更する必要がある。役割分析データは、患者からの器具の抜去と、同じアームに取り付けられた異なる器具の再挿入との間の時間的な隔たりを、その手技に対して外科用アシスタントの役割を果たしていたユーザに関連付けることができる。別の実施例では、役割分析データは、手技中に実施された縫合の数を、その手技に対して外科医の役割を果たすユーザに関連付けることができる。13または33などのプロセッサは、(i)1つ以上のロボット手技がどのように実施されたかを示す情報(「A」)、(ii)その/またはそれらの手技の間にどのユーザがどの役割を果たしたかを示す情報(「B」)、および任意選択的に、(iii)これらの手技の各々の間にどの外科的手技が実施されたかを示す情報(「C」)と一緒に、役割分析データへのアクセスを有する。次いで、プロセッサは、以下のタスクのうちの1つ以上を実施することができる。
1.手技(任意選択的に、情報Cによって示されるものと同じタイプの手技)の複数の性能にわたって情報Aを集約し、集約したデータを、性能の閾値レベルを示す記憶されているデータと比較するタスク。次いで、プロセッサは、その比較の結果に基づいて、閾値と比較した外科チーム全体としての、またはそのチームの個人としての性能を示すレポートを生成し得る。個人のレポートを生成するために、プロセッサは、その個人が手技でとった役割に対応するように、役割分析データによって示されるこれらのメトリックについて選択的にレポートし得る。
2.手技の特定の性能に関する情報Aを、(i)性能の閾値レベルを示す記憶されているデータ、または(ii)手技(任意選択的に、情報Cによって示されるものと同じタイプの手技)の複数の性能にわたって集約された情報Aのいずれかと比較するタスク。次いで、プロセッサは、その比較の結果に基づいて、閾値と比較した外科チーム全体としての、またはそのチームの個人としての性能を示すレポートを生成し得る。個人のレポートを生成するために、プロセッサは、その個人が手技でとった役割に対応するように、役割分析データによって示されるこれらのメトリックについて選択的にレポートし得る。
ユーザは、これらのレポートを、ユーザ端末32を使用してサーバ28にログオンすることによって、サーバ28から検索し得る。
【0053】
ロボットシステムの性能は、システムのユーザのIDに依存して修正され得る。例えば、特定のユーザが手技の外科医として行動している場合、端末20は、そのユーザの事前に記憶された操作の好みに設定され得る。これらの好みは、端末20もしくは別のかかる端末によって、またはユーザのデバイス32上で動いているアプリケーションを介して、以前に定義されていてもよい。次いで、これらがデバイス32またはサーバ28に記憶され得る。記憶されている好みは、任意の好適な機構、例えば、デバイス38が表示し、カメラ25に対して視認可能にされた機械可読パターンによって、端末20および/または制御ユニット12に送信され得る。問題のユーザが外科医として行動している場合、好みには、例えば、制御感度またはディスプレイ24上の特定の情報のポジションが含まれ得る。問題のユーザが手術室看護師として行動している場合、好みには、例えば、どのロボットアームが内視鏡を搬送するかが含まれ得る。スタッフのその他のメンバーに対して、他の好みを設定することができる。
【0054】
上述の実施例では、システムは、ロボットの外科的手技に関する情報を採取および分配する。他の実施例では、システムは、製造もしくは機械的修理、または資材取り扱い手技などの他のロボット手技、あるいは非ロボットの外科的手技に関する情報を採取および分配し得る。
【0055】
図1では、制御ユニット12およびサーバ28は、統合型ユニットとして例示されている。実際には、それらの機能は、複数のデバイス間および/または場所間に分配され得る。
【0056】
ネットワーク27は、インターネットなどの公的にアクセス可能なネットワークであってもよい。
【0057】
これにより、本出願人は、本明細書に記載の各個々の特徴および2つ以上のかかる特徴の任意の組み合わせを、かかる特徴または組み合わせが、当業者の共通の一般知識に照らして、全体として本明細書に基づいて行うことができるような程度まで、かかる特徴または特徴の組み合わせが、本明細書に開示される任意の問題を解決するかどうかにかかわらず、かつ特許請求の範囲の範囲を限定することなく、分離して開示する。本出願人は、本発明の態様が、任意のかかる個々の特徴または特徴の組み合わせからなり得ることを示している。前述の説明を考慮すると、本発明の範囲内で様々な修正を行うことができることは当業者には明らかであろう。
【手続補正書】
【提出日】2021-04-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用ロボットシステムであって、
外科用ロボットと、
前記外科用ロボットに結合されたユーザインターフェースコンソールであって、それによって、ユーザが前記外科用ロボットの運動を制御することができる、ユーザインターフェースコンソールと、
前記ロボットによって実施される外科的手技からのデータをロギングするためのデータロガーと、
ポータブルユーザ端末と、を備え、
前記システムが、
前記データロガーおよび前記ユーザ端末のうちの一方によって制御可能なディスプレイであって、前記データロガーおよび前記ユーザ端末のうちのその一方が、機械可読コードを表示するように構成されており、それによって、前記データロガーまたは前記ユーザ端末のユーザが、識別され得る、ディスプレイと、
前記データロガーおよび前記ユーザ端末のうちのもう一方に結合されたカメラと、をさらに備え、
前記データロガーおよび前記ユーザ端末のうちの前記もう一方が、前記カメラから機械可読コードの画像を受信すると、そのコードをデコードして、前記データロガーまたは前記ユーザ端末のユーザを識別し、識別された実体が、前記ロボットによって実施される手技と関連してロギングされることを引き起こすように構成されている、外科用ロボットシステム。
【請求項2】
前記外科用ロボットが、ロボットアームを備え、前記ロボットアームが、そこに前記アームのエンドエフェクタとして取り付けられた外科用器具を有する、請求項1に記載の外科用ロボットシステム。
【請求項3】
前記カメラが、前記データロガーに結合されている、請求項1または2に記載の外科用ロボットシステム。
【請求項4】
前記外科用ロボットが、手術室内に位置し、前記カメラが、その視野が前記手術室内に延在するように位置付けられている、請求項3に記載の外科用ロボットシステム。
【請求項5】
前記カメラが、前記手術室の外側に位置する、請求項4に記載の外科用ロボットシステム。
【請求項6】
前記ポータブルユーザ端末が、前記端末を使用するユーザのIDの関数として前記機械可読コードをローカルに生成するように構成されている、請求項3~5のいずれかに記載の外科用ロボットシステム。
【請求項7】
前記ポータブルユーザ端末が、
現在の時間の関数として前記機械可読コードをローカルに生成し、かつ/または
データであって、それによって、前記コードが前記ポータブルユーザ端末に対して認証され得る、データを含むように、前記機械可読コードをローカルに生成するように構成されている、請求項3~6のいずれかに記載の外科用ロボットシステム。
【請求項8】
前記データロガーが、前記カメラから機械可読コードの画像を受信すると、
そのコードがポータブルユーザ端末に対して認証されているかどうかを決定し、かつその決定が否定的なものであった場合、前記ロボットによって実施される手技に関連して前記コードによって識別される任意のユーザの前記IDをロギングしないことを決定
し、かつ/または
前記コードによって示される時間を決定し、かつその時間が前記現在の時間よりも前に所定の時間を超えている場合、前記ロボットによって実施される手技に関連して前記コードによって識別される任意のユーザの前記IDをロギングしないことを決定するように構成されている、請求項3~
7のいずれかに記載の外科用ロボットシステム。
【請求項9】
前記カメラが、前記ポータブルユーザ端末に結合されている、請求項1または2に記載の外科用ロボットシステム。
【請求項10】
前記データロガーが、(i)前記データロガーのID、(ii)前記データロガーに機能的に結合されたロボット設備のID、(iii)前記データロガーに一意なデータを生成するために前記データロガーによって実装されるアルゴリズム、および(iv)現在の時間のうちの1つ以上の関数として、前記機械可読コードを生成するように構成されている、請求項
9に記載の外科用ロボットシステム。
【請求項11】
前記データロガーが、データであって、それによって、前記データロガーが前記ポータブルユーザ端末に対して認証され得る、データを含むように、前記機械可読コードをローカルに生成するように構成されている、請求項
9または
10に記載の外科用ロボットシステム。
【請求項12】
前記ポータブルユーザ端末が、前記カメラから機械可読コードの画像を受信すると、そのコードがデータロガーを真正に示しているかどうかを決定し、かつその決定が肯定的なものであった場合、前記端末に関連付けられたユーザの前記IDを前記ロボットによって実施される手技に関連付けるためのデータを送信することを決定するように構成されている、請求項
9~11のいずれかに記載の外科用ロボットシステム。
【請求項13】
外科用ロボットシステムの性能を分析する方法であって、前記方法が、
外科用ロボットを使用して外科的手技を実施することと、
前記手技中に、複数回にわたって前記ロボットの状態を測定することと、
前記複数回にわたる前記ロボットの前記測定された状態を示すログデータを記憶することであって、前記手技に関与するユーザの表示、および前記手技におけるユーザ自身の役割を含む、記憶することと、
メトリックのセットを定義するデータセットを記憶することであって、各メトリックが前記外科用ロボットの1つ以上の状態を定義し、役割を示す、記憶することと、
前記ログデータ内の前記外科用ロボットの前記定義された1つ以上の状態を識別し、かつそれによって、前記外科用ロボットの性能のインジケータを導出することによって、前記メトリックのうちの1つを前記記憶されたログデータに適用することと、
前記メトリックによって示された前記役割を前記手技において有していたとして前記ログデータによって示される前記ユーザに前記性能のインジケータを選択的にレポートすることと、を含む、方法。
【請求項14】
メトリックが、前記外科用ロボットの初期状態および前記外科用ロボットの最終状態を定義し、そのメトリックを前記記憶されたデータに適用する前記ステップが、前記ロボットが前記初期状態および前記最終状態にある間に、前記外科的手技中に経過した時間を決定することを含む、請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
前記選択的にレポートするステップが、前記メトリックによって示された前記役割を前記手技において有していたとして前記ログデータによって示される前記ユーザに前記性能のインジケータを前記レポートすることを優先させることを含む、請求項
13または
14に記載の方法。
【請求項16】
前記選択的にレポートするステップが、前記メトリックによって示された前記役割以外の、前記手技における役割を有していたとして前記ログデータによって示される少なくとも1人のユーザに前記性能のインジケータを前記レポートすることを遮断することを含む、請求項
13~15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記適用するステップが、サーバで実施され、前記方法が、
前記メトリックによって示された前記役割を前記手技において有していたとして前記ログデータによって示される前記ユーザに関連付けられたモバイルユーザ端末で前記性能のインジケータを受信するステップと、
前記モバイルユーザ端末上に前記性能のインジケータを表示するステップと、を含む、請求項
13~16のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記外科的手技が、手術室内で実施され、前記方法が、
前記外科的手技に着手するステップと、
前記着手するステップに続いて、モバイルユーザ端末およびデータロガーのうちの一方に機械可読コードを表示するステップであって、それによって、前記データロガーまたは前記ユーザ端末のユーザが識別され得る、表示するステップと、
前記コードの画像を、前記データロガーおよび前記ユーザ端末のうちのもう一方に結合されたカメラによってキャプチャするステップと、
前記表示するステップに続いて、前記手技を終了するステップと、を含み、
前記コードを分析し、それによって識別された前記ユーザまたは前記データロガーの前記IDを決定し、かつ
(i)前記カメラが前記データロガーに結合されている場合には、前記コードによって識別された前記ユーザに関連付けられた役割を決定し、そのユーザを、前記データロガーによって行われる手技に関与するものとして識別する前記ログデータを記憶するか、または
(ii)前記カメラが前記ユーザ端末に結合されている場合には、前記コードによって識別された前記データロガーによって実施される手技を決定し、その手技に関与するものとして前記ユーザ端末のユーザを識別する前記ログデータを記憶する、請求項
13~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記カメラが、前記データロガーに結合されており、前記ユーザの役割が、前記コードに示される
か、または前記方法が、複数のユーザを各々それぞれの役割にマッピングするデータベースを記憶することを含み、前記ユーザに関連付けられた役割を決定する前記ステップが、そのユーザを前記データベースからルックアップし、前記ユーザに関連付けられた前記役割を検索することを含む、請求項
18に記載の方法。
【請求項20】
前記外科的手技が、手術室内で実施され、前記方法が、
前記外科的手技に着手するステップと、
前記着手するステップに続いて、前記手術室に設置されたディスプレイユニット上に、前記手技を識別する機械可読コードを表示するステップと、
ユーザに関連付けられたモバイルユーザ端末によって前記コードの画像をキャプチャするステップと、
前記表示するステップに続いて、前記手技を終了するステップと、を含み、
前記コードを分析して、前記手技の前記IDを決定し、
前記端末の前記ユーザに関連付けられた役割を決定し、ならびに
前記着手するステップと前記終了するステップとの間のある時点で、そのユーザに関連付けられたモバイルユーザ端末によって前記手技を識別するコードの画像を前記キャプチャすることに応答して、そのユーザを、前記手技に関与し、前記決定された役割を有するものとして示す前記ログデータを記憶する、請求項
13~19のいずれか一項に記載の方法。
【国際調査報告】