(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-20
(54)【発明の名称】空気除塵システム及び方法
(51)【国際特許分類】
B03C 3/40 20060101AFI20220113BHJP
B03C 3/74 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
B03C3/40 A
B03C3/74 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021547631
(86)(22)【出願日】2019-10-21
(85)【翻訳文提出日】2021-06-22
(86)【国際出願番号】 CN2019112346
(87)【国際公開番号】W WO2020083249
(87)【国際公開日】2020-04-30
(31)【優先権主張番号】201811227550.1
(32)【優先日】2018-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201811227573.2
(32)【優先日】2018-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201811308119.X
(32)【優先日】2018-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201811525874.3
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201811527816.4
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201811563797.0
(32)【優先日】2018-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910340445.7
(32)【優先日】2019-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910446294.3
(32)【優先日】2019-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910465124.X
(32)【優先日】2019-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910521796.8
(32)【優先日】2019-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910522488.7
(32)【優先日】2019-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910521793.4
(32)【優先日】2019-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910605156.5
(32)【優先日】2019-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910636710.6
(32)【優先日】2019-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521174945
【氏名又は名称】シャンハイ ビシューフー エンタープライズ マネジメント カンパニー、リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】タン、ワンフー
(72)【発明者】
【氏名】デュアン、チージュン
(72)【発明者】
【氏名】ズー、ヨンガン
(72)【発明者】
【氏名】シ、ヨン
【テーマコード(参考)】
4D054
【Fターム(参考)】
4D054AA11
4D054BA01
4D054BC31
4D054DA11
4D054DA20
(57)【要約】
空気除塵システム(101)であって、除塵システム入口、除塵システム出口、及び電界装置(1014)を備え、前記電界装置(1014)は電界装置入口(1011)と、電界装置出口と、電離除塵電界を生成する除塵電界カソード(10142)および除塵電界アノード(10141)とを含み、前記除塵電界アノード(10142)は前記電界装置入口(1011)の近傍にある第1アノード部(101412)および前記電界装置出口の近傍にある第2アノード部(101411)を含み、前記第1アノード部(101412)と前記第2アノード部(101411)との間に少なくとも1つのカソード支持板(10143)が配置される。当該空気除塵システム(101)は空気中の粒子状物質を効果的に除去することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電界装置を備え、前記電界装置は電界装置入口と、電界装置出口と、電離除塵電界を生成する除塵電界カソードおよび除塵電界アノードとを含み、前記除塵電界アノードは、前記電界装置入口に近い第1アノード部と、前記電界装置出口に近い第2アノード部とを有し、前記第1アノード部と前記第2アノード部との間に少なくとも1つのカソード支持板が配置されることを特徴とする、空気除塵システム。
【請求項2】
前記電界装置は、前記カソード支持板と前記除塵電界アノードとの間の絶縁を実現するための絶縁機構を更に有することを特徴とする請求項1に記載の空気除塵システム。
【請求項3】
前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードの間に電界流路が形成され、前記絶縁機構は前記電界流路外に配置されることを特徴とする請求項2に記載の空気除塵システム。
【請求項4】
前記絶縁機構は、絶縁部と断熱部とを有し;前記絶縁部の材料は、セラミック材料またはガラス材料であることを特徴とする請求項2または3に記載の空気除塵システム。
【請求項5】
前記絶縁部は、傘状串セラミック柱、傘状串ガラス柱、柱状串セラミック柱、または柱状ガラス柱であり、傘内外または柱内外に施釉されていることを特徴とする請求項4に記載の空気除塵システム。
【請求項6】
傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の外縁と前記除塵電界アノードとの距離は電界距離の1.4倍より大きく、傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の傘突出エッジ間隔の総和は傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の絶縁間隔の1.4倍より大きく、傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の傘縁内部深さの全長は傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の絶縁距離の1.4倍より大きいことを特徴とする請求項5に記載の空気除塵システム。
【請求項7】
前記第1アノード部の長さは、前記除塵電界アノードの長さの1/10~1/4、1/4~1/3、1/3~1/2、1/2~2/3、2/3~3/4、又は3/4~9/10であることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の空気除塵システム。
【請求項8】
前記第1アノード部の長さは、ほこりの一部を除去し、前記絶縁機構及び前記カソード支持板に堆積するほこりを低減し、ほこりによる電気的破壊を低減するのに十分な長さであることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の空気除塵システム。
【請求項9】
前記第2アノード部は、集塵部と予備の集塵部とを有することを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の空気除塵システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気浄化分野に属し、空気除塵システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
空気は地球の表面を層状に覆い、透明で無色無臭であり、主に窒素と酸素からなり、人類の生存と生産に重要な影響を与える。人々の生活水準の継続的な改善により、人々は徐々に大気質の重要性を認識してきた。従来技術では、通常ろ過網などを使用して空気の除塵を行う。しかし、この方式の除塵効果が不安定であり、エネルギー消費量がおおきく、且つ二次汚染を起こしやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記従来技術の欠点に鑑み、従来技術では空気除塵を効果的に行うことができないという問題を解決するための空気除塵システムおよび方法を提供することを目的とする。本発明は、電離除塵方法を創造的に使用して、空気の除塵処理を行い、この方法は、差圧がなく、空気に対する抵抗を生じず、空気中の広範囲の汚染物質を収集でき、除塵能力がより高く、除塵効率がより高い。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的及び他の関連する目的を達成するために、本発明は、以下の態様を提供する:
1 本発明による態様1は、除塵システム入口、除塵システム出口、及び電界装置を備える空気除塵システムである。
2 本発明による態様2は、上記態様1において、前記電界装置は電界装置入口と、電界装置出口と、電離除塵電界を生成する除塵電界カソードおよび除塵電界アノードとを含む。
3 本発明による態様3は、上記態様2において、前記除塵電界アノードは、前記電界装置入口に近い第1アノード部と、前記電界装置出口に近い第2アノード部とを有し、前記第1アノード部と前記第2アノード部との間に少なくとも1つのカソード支持板が配置される。
4 本発明による態様4は、上記態様3において、 前記電界装置は、前記カソード支持板と前記除塵電界アノードとの間の絶縁を実現するための絶縁機構を更に有する。
5 本発明による態様5は、上記態様4において、 前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードの間に電界流路が形成され、前記絶縁機構は前記電界流路外に配置される。
6 本発明による態様6は、上記態様4または5において、前記絶縁機構は、絶縁部と断熱部とを有し;前記絶縁部の材料は、セラミック材料またはガラス材料である。
7 本発明による態様7は、上記態様6において、前記絶縁部は、傘状串セラミック柱、傘状串ガラス柱、柱状串セラミック柱、または柱状ガラス柱であり、傘内外または柱内外に施釉されている。
8 本発明による態様8は、上記態様7において、傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の外縁と前記除塵電界アノードとの距離は電界距離の1.4倍より大きく、傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の傘突出エッジ間隔の総和は傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の絶縁間隔の1.4倍より大きく、傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の傘縁内部深さの全長は傘状串セラミック柱または傘状串ガラス柱の絶縁距離の1.4倍より大きい。
9 本発明による態様9は、上記態様3~8のいずれかにおいて、前記第1アノード部の長さは、前記除塵電界アノードの長さの1/10~1/4、1/4~1/3、1/3~1/2、1/2~2/3、2/3~3/4、又は3/4~9/10である。
10 本発明による態様10は、上記態様3~9のいずれかにおいて、前記第1アノード部の長さは、ほこりの一部を除去し、前記絶縁機構及び前記カソード支持板に堆積するほこりを低減し、ほこりによる電気的破壊を低減するのに十分な長さである。
11 本発明による態様11は、上記態様3~10のいずれかにおいて、前記第2アノード部は、集塵部と、予備の集塵部とを有する。
12 本発明による態様12は、上記態様2~11のいずれかにおいて、前記除塵電界カソードは電極棒を少なくとも1本有する。
13 本発明による態様13は、上記態様12において、前記電極棒の直径は3mm以下である。
14 本発明による態様14は、上記態様12又は13において、前記電極棒の形状は、針状、多角状、バリ状、ねじ付き棒状、又は柱状である。
15 本発明による態様15は、上記態様2~14のいずれかにおいて、前記除塵電界アノードが中空の管束からなる。
16 本発明による態様16は、上記態様15において、前記除塵電界アノードの管束の中空断面は円形または多角形である。
17 本発明による態様17は、上記態様16において、前記多角形は六角形である。
18 本発明による態様18は、上記態様14~17のいずれかにおいて、前記除塵電界アノードの管束はハニカム状である。
19 本発明による態様19は、上記態様2~18のいずれかにおいて、前記除塵電界カソードは前記除塵電界アノードの内部を貫通する。
20 本発明による態様20は、上記態様2~19のいずれかにおいて、電界にほこりがある程度蓄積すると、前記電界装置がほこりの掃除を行う。
21 本発明による態様21は、上記態様20において、前記電界装置が電界電流を検出することで、ほこりがある程度蓄積したか、ほこりの掃除が必要であるかを判断する。
22 本発明による態様22は、上記態様20または21において、前記電界装置は、電界電圧を上げることでほこりの掃除を行う。
23 本発明による態様23は、上記態様20または21において、前記電界装置は、電界バックコロナ放電の現象を利用してほこりの掃除を行う。
24 本発明による態様24は、上記態様20または21において、前記電界装置は、電界バックコロナ放電の現象を利用して電界電圧を上げ、注入電流を制限し、ほこりの掃除を行う。
25 本発明による態様25は、上記態様20または21において、前記電界装置は、電界バックコロナ放電の現象を利用して電界電圧を上げ、注入電流を制限し、アノードのカーボン堆積位置で発生する急激な放電によりプラズマを発生させ、前記プラズマが埃の有機成分を深く酸化し、ポリマー結合を切断し、小分子の二酸化炭素と水を形成してほこりの掃除を行う。
26 本発明による態様26は、上記態様2~25のいずれかにおいて、前記電界装置は、前記電離除塵電界と平行でない補助電界を生成する補助電界ユニットを更に含む。
27 本発明による態様27は、上記態様2~25のいずれかにおいて、前記電界装置は補助電界ユニットを更に有し、前記電離除塵電界は流路を有し、前記補助電界ユニットは前記流路と垂直でない補助電界を生成する。
28 本発明による態様28は、上記態様26または27において、前記補助電界ユニットは第1電極を有し、前記補助電界ユニットの第1電極は前記電離除塵電界の入口又はその近傍に配置される。
29 本発明による態様29は、上記態様28において、前記第1電極はカソードである。
30 本発明による態様30は、上記態様28または29において、前記補助電界ユニットの第1電極は、前記除塵電界カソードの延びである。
31 本発明による態様31は、上記態様30において、前記補助電界ユニットの第1電極と前記除塵電界アノードは夾角αを有し、且つ0°<α≦125°、45°≦α≦125°、60°≦α≦100°、またはα=90°である。
32 本発明による態様32は、上記態様26~31のいずれかにおいて、前記補助電界ユニットは第2電極を有し、前記補助電界ユニットの第2電極は前記電離除塵電界の出口又はその近傍に配置される。
33 本発明による態様33は、上記態様32において、前記第2電極はアノードである。
34 本発明による態様34は、上記態様32または33において、前記補助電界ユニットの第2電極は、前記除塵電界アノードの延びである。
35 本発明による態様35は、上記態様34において、前記補助電界ユニットの第2電極と前記除塵電界カソードは夾角αを有し、且つ0°<α≦125°、45°≦α≦125°、60°≦α≦100°、またはα=90°である。
36 本発明による態様36は、上記態様26~29、32または33のいずれかにおいて、前記補助電界の電極と前記電離除塵電界の電極は、独立に配置される。
37 本発明による態様37は、上記態様2~36のいずれかにおいて、前記除塵電界アノードの集塵面積と前記除塵電界カソードの放電面積の比率は1.667:1~1680:1である。
38 本発明による態様38は、上記態様2~36のいずれかにおいて、前記除塵電界アノードの集塵面積と前記除塵電界カソードの放電面積の比率は6.67:1~56.67:1である。
39 本発明による態様39は、上記態様2~38のいずれかにおいて、前記除塵電界カソードの直径は1~3mmであり、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードとの極間隔は2.5~139.9mmであり;前記除塵電界アノードの集塵面積と前記除塵電界カソードの放電面積の比率は1.667:1~1680:1である。
40 本発明による態様40は、上記態様2~38のいずれかにおいて、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードとの極間隔は150mm未満である。
41 本発明による態様41は、上記態様2~38のいずれかにおいて、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードとの極間隔は2.5~139.9mmである。
42 本発明による態様42は、上記態様2~38のいずれかにおいて、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードとの極間隔は5~100mmである。
43 本発明による態様43は、上記態様2~42のいずれかにおいて、前記除塵電界アノードの長さは10~180mmである。
44 本発明による態様44は、上記態様2~42のいずれかにおいて、前記除塵電界アノードの長さは60~180mmである。
45 本発明による態様45は、上記態様2~44のいずれかにおいて、前記除塵電界カソードの長さは30~180mmである。
46 本発明による態様46は、上記態様2~44のいずれかにおいて、前記除塵電界カソードの長さは54~176mmである。
47 本発明による態様47は、上記態様26~46のいずれかにおいて、運転時における前記電離除塵電界の結合回数≦3である。
48 本発明による態様48は、上記態様2~46のいずれかにおいて、前記除塵電界アノードの集塵面積と前記除塵電界カソードの放電面積の比率、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードとの極間隔、前記除塵電界アノードの長さ及び前記除塵電界カソードの長さは、前記電離除塵電界の結合回数≦3となるようにする。
49 本発明による態様49は、上記態様2~48のいずれかにおいて、前記電離除塵電界の電圧値の範囲は1kv~50kvである。
50 本発明による態様50は、上記態様2~49のいずれかにおいて、前記電界装置は若干の接続筐体を有し、直列接続された電界段が前記接続筐体により接続される。
51 本発明による態様51は、上記態様50において、隣接する電界段の距離は前記極間隔の1.4倍よりも大きい。
52 本発明による態様52は、上記態様2~51のいずれかにおいて、前記電界装置は、前記電界装置入口と、前記除塵電界アノードおよび前記除塵電界カソードにより形成される電離除塵電界との間に位置する前面電極を更に有する。
53 本発明による態様53は、上記態様52において、前記前面電極は、点状、線状、網状、オリフィス板状、板状、針棒状、ボールケージ状、箱状、管状、素材の自然な形態または素材の加工形態である。
54 本発明による態様54は、上記態様52または53において、前記前面電極には貫通孔が設けられている。
55 本発明による態様55は、上記態様54において、前記貫通孔は多角形、円形、楕円形、正方形、長方形、台形、又は菱形である。
56 本発明による態様56は、上記態様54または55において、前記貫通孔の大きさは0.1~3mmである。
57 本発明による態様57は、上記態様52~56のいずれかにおいて、前記前面電極は、固体、液体、気体分子クラスター、またはプラズマの1つまたは複数の形態の組み合わせである。
58 本発明による態様58は、上記態様52~57のいずれかにおいて、前記前面電極は、導電性混合物質、生体の自然的な混合によって形成された導電性物質、または物体の人工的な加工によって形成された導電性物質である。
59 本発明による態様59は、上記態様52~58のいずれかにおいて、前記前面電極は304ステンレス鋼またはグラファイトである。
60 本発明による態様60は、上記態様52~58のいずれかにおいて、前記前面電極は、イオンを含む導電性液体である。
61 本発明による態様61は、上記態様52~60のいずれかにおいて、運転時、汚染物質を含む空気が前記除塵電界カソード、除塵電界アノードによって形成される電離除塵電界に入る前に、且つ汚染物質を含む空気が前記前面電極を通過する際に、前記前面電極が空気中の汚染物質を帯電させる。
62 本発明による態様62は、上記態様61において、汚染物質を含む空気が前記電離除塵電界に入ると、前記除塵電界アノードが、帯電した汚染物質に吸引力を与え、汚染物質を前記除塵電界アノードに付着するまで前記除塵電界アノードに向かって移動させる。
63 本発明による態様63は、上記態様61または62において、前記前面電極は電子を汚染物質に導き、より多くの汚染物質を帯電させるように、電子は前記前面電極と前記除塵電界アノードとの間の汚染物質間で移動する。
64 本発明による態様64は、上記態様61~63のいずれかにおいて、前記前面電極と前記除塵電界アノードは汚染物質を介して電子を伝導して、電流を形成する。
65 本発明による態様65は、上記態様61~64のいずれかにおいて、前記前面電極は、汚染物質に接触することによって汚染物質を帯電させる。
66 本発明による態様66は、上記態様61~65のいずれかにおいて、前記前面電極は、エネルギ波動によって汚染物質を帯電させる。
67 本発明による態様67は、上記態様61~66のいずれかにおいて、前記前面電極には、貫通孔が設けられている。
68 本発明による態様68は、上記態様52~67のいずれかにおいて、前記前面電極は線状であり、前記除塵電界アノードは面状である。
69 本発明による態様69は、上記態様52~68のいずれかにおいて、前記前面電極は前記除塵電界アノードと垂直である。
70 本発明による態様70は、上記態様52~69のいずれかにおいて、前記前面電極は前記除塵電界アノードと平行である。
71 本発明による態様71は、上記態様51~69のいずれかにおいて、前記前面電極は曲線状または円弧状である。
72 本発明による態様72は、上記態様52~71のいずれかにおいて、前記前面電極は金網を使用する。
73 本発明による態様73は、上記態様52~72のいずれかにおいて、前記前面電極と前記除塵電界アノード間の電圧と、前記除塵電界カソードと前記除塵電界アノード間の電圧が異なる。
74 本発明による態様74は、上記態様52~73のいずれかにおいて、前記前面電極と前記除塵電界アノード間の電圧は、コロナ開始電圧よりも小さい。
75 本発明による態様75は、上記態様52~74のいずれかにおいて、前記前面電極と前記除塵電界アノード間の電圧は0.1kv~2kv/mmである。
76 本発明による態様76は、上記態様52~75のいずれかにおいて、前記電界装置は流路を含み、前記前面電極は前記流路に位置し;流路の断面積に対する前記前面電極の断面積の比率は99%~10%、90%~10%、80%~20%、70%~30%、60%~40%または50%である
77 本発明による態様77は、上記態様2~76のいずれかにおいて、前記電界装置は、エレクトレット素子を備える。
78 本発明による態様78は、上記態様77において、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードの電源がオンになると、前記エレクトレット素子は前記電離除塵電界にある。
79 本発明による態様79は、上記態様77または78において、前記エレクトレット素子は、前記電界装置出口の近傍に配置され、又は前記電界装置出口に設けられている。
80 本発明による態様80は、上記態様78~79のいずれかにおいて、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードは流路を形成し、前記エレクトレット素子は前記流路に設けられている。
81 本発明による態様81は、上記態様80において、前記流路は流路出口を含み、前記エレクトレット素子は、前記流路出口の近傍に配置され、又は前記流路出口に設けられている。
82 本発明による態様82は、上記態様80または81において、流路の横断面に対して、前記流路における前記エレクトレット素子の横断面は、5%~100%である。
83 本発明による態様83は、上記態様82において、流路の横断面に対して、前記流路における前記エレクトレット素子の横断面は10%~90%、20%~80%、または40%~60%である。
84 本発明による態様84は、上記態様77~83のいずれかにおいて、前記電離除塵電界は、前記エレクトレット素子を充電する。
85 本発明による態様85は、上記態様77~84のいずれかにおいて、前記エレクトレット素子は多孔質構造を持つ。
86 本発明による態様86は、上記態様77~85のいずれかにおいて、前記エレクトレット素子は織物である。
87 本発明による態様87は、上記態様77~86のいずれかにおいて、前記除塵電界アノード内部は管状であり、前記エレクトレット素子外部は管状であり、前記エレクトレット素子外部は前記除塵電界アノード内部に外接する。
88 本発明による態様88は、上記態様77~87のいずれかにおいて、前記エレクトレット素子と前記除塵電界アノードとは取り外し可能に接続されている。
89 本発明による態様89は、上記態様77~88のいずれかにおいて、前記エレクトレット素子の材料にはエレクトレット特性を有する無機化合物が含まれる。
90 本発明による態様90は、上記態様89において、前記無機化合物は、酸素含有化合物、窒素含有化合物またはガラス繊維の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
91 本発明による態様91は、上記態様90において、前記酸素含有化合物は、金属ベースの酸化物、酸素含有複合体、および酸素含有無機ヘテロポリ酸塩の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
92 本発明による態様92は、上記態様91において、前記金属ベースの酸化物は、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化バリウム、酸化タンタル、酸化ケイ素、酸化鉛、及び酸化スズの1つ又は複数の組み合わせから選択される。
93 本発明による態様93は、上記態様91において、前記金属ベースの酸化物は酸化アルミニウムである。
94 本発明による態様94は、上記態様91において、前記酸素含有複合体は、チタン-ジルコニウム複合酸化物又はチタン-バリウム複合酸化物の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
95 本発明による態様95は、上記態様91において、前記酸素含有無機ヘテロポリ酸塩は、チタン酸ジルコニウム、チタン酸ジルコン酸鉛、またはチタン酸バリウムの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
96 本発明による態様96は、上記態様90において、前記窒素含有化合物は窒化ケイ素である。
97 本発明による態様97は、上記態様77~96のいずれかにおいて、前記エレクトレット素子の材料にはエレクトレット特性を有する有機化合物が含まれる。
98 本発明による態様98は、上記態様97において、前記有機化合物は、フッ素重合体、ポリカーボネート、PP、PE、PVC、天然ワックス、樹脂、およびロジンの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
99 本発明による態様99は、上記態様98において、前記フッ素重合体は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリパーフルオロエチレンプロピレン、可溶性ポリテトラフルオロエチレン、およびポリフッ化ビニリデンの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
100 本発明による態様100は、上記態様98において、前記フッ素重合体は、ポリテトラフルオロエチレンである。
101 本発明による態様101は、上記態様1~100のいずれかにおいて、さらに空気均等化装置を備える。
102 本発明による態様102は、上記態様101において、前記空気均等化装置は、前記除塵システム入口と、前記除塵電界アノード及び前記除塵電界カソードにより形成される電離除塵電界との間にあり、前記除塵電界アノードが直方体である場合、前記空気均等化装置は、前記除塵電界アノードの片側に設けられる吸気管と、他側に設けられる排気管とを備え、前記吸気管と前記排気管とは対向する。
103 本発明による態様103は、上記態様101において、前記空気均等化装置は、前記除塵システム入口と、前記除塵電界アノード及び前記除塵電界カソードにより形成される電離除塵電界との間にあり、前記除塵電界アノードが円柱体である場合、前記空気均等化装置は複数の回転可能な空気均等化ブレードで構成される。
104 本発明による態様104は、上記態様101において、前記空気均等化装置は、第一ベンチュリ板空気均等化機構と、前記除塵電界アノードの排気端に配置される第二ベンチュリ板空気均等化機構とを含み、前記第一ベンチュリ板空気均等化機構に吸気穴が設けられ、前記第二ベンチュリ板空気均等化機構に排気穴が設けられ、前記吸気穴と前記排気穴とがずれて配列され、且つ正面から吸気して側面から排気し、サイクロン構造を形成する。
105 本発明による態様105は、上記態様1~104のいずれかにおいて、前記電界装置出口と前記除塵システム出口との間に、前記電界装置で発生したオゾンを除去または低減するためのオゾン除去装置をさらに備える。
106 本発明による態様106は、上記態様105において、前記オゾン除去装置は、オゾン分解器をさらに備える。
107 本発明による態様107は、上記態様106において、前記オゾン分解器は、紫外線オゾン分解器および触媒化オゾン分解器の少なくとも1つから選択される。
108 本発明による態様108は、上記態様1~107のいずれかにおいて、遠心分離機構をさらに備える。
109 本発明による態様109は、上記態様108において、前記遠心分離機構は、気流の流れ方向を変更する気流転向通路を含む。
110 本発明による態様110は、上記態様109において、前記気流転向通路は、空気を円周方向に流せる。
111 本発明による態様111は、上記態様108または109において、前記気流転向通路は、螺旋状又は円錐状である。
112 本発明による態様112は、上記態様108~111のいずれかにおいて、前記遠心分離機構は、分離筒を備える。
113 本発明による態様113は、上記態様112において、前記分離筒に前記気流転向通路が設けられ、前記分離筒の底部に排塵口が設けられている。
114 本発明による態様114は、上記態様112または113において、前記分離筒の側壁に、前記気流転向通路の第1端部と連通する吸気口が設けられている。
115 本発明による態様115は、上記態様112~114のいずれかにおいて、前記分離筒の頂部に、前記気流転向通路の第2端部と連通する空気出口が設けられている。
116 本発明による態様116は、空気電界除塵方法であって、以下のステップを含む:
粉塵を含む空気を、除塵電界アノードと除塵電界カソードによって生成される電離除塵電界に通す;
電離除塵電界にほこりが蓄積すると、ほこりの掃除を行う。
117 本発明による態様117は、態様116の空気電界除塵方法において、電界バックコロナ放電の現象を利用してほこりの掃除を完了する。
118 本発明による態様118は、態様116の空気電界除塵方法において、電界バックコロナ放電の現象を利用して電圧を上げ、注入電流を制限してほこりの掃除を完了する。
119 本発明による態様119は、態様116の空気電界除塵方法において、電界バックコロナ放電の現象を利用して電圧を上げ、注入電流を制限して、アノードの集塵位置で発生する急激な放電によりプラズマを発生させ、前記プラズマがほこりの有機成分を深く酸化し、ポリマー結合を切断し小分子の二酸化炭素と水を形成してほこりの掃除を完了する。
120 本発明による態様120は、態様116~119のいずれかに記載の空気電界除塵方法において、前記除塵電界カソードは電極棒を少なくとも1本有する。
121 本発明による態様121は、態様120に記載の空気電界除塵方法において、前記電極棒の直径は3mm以下である。
122 本発明による態様122は、態様120または121に記載の空気電界除塵方法において、前記電極棒の形状は、針状、多角状、バリ状、ねじ付き棒状、又は柱状である。
123 本発明による態様123は、態様116~122のいずれかに記載の空気電界除塵方法において、前記除塵電界アノードは中空の管束からなる。
124 本発明による態様124は、態様123に記載の空気電界除塵方法において、前記陽極管束の中空断面は円形または多角形である。
125 本発明による態様125は、態様124に記載の空気電界除塵方法において、前記多角形は六角形である。
126 本発明による態様126は、態様123~125のいずれかに記載の空気電界除塵方法において、前記除塵電界アノードの管束はハニカム状である。
127 本発明による態様127は、態様116~126のいずれかに記載の空気電界除塵方法において、前記除塵電界カソードは前記除塵電界アノードの内部を貫通する。
128 本発明による態様128は、態様116~127のいずれかに記載の空気電界除塵方法において、電界電流が所定値まで増加したことを検出した場合に、ほこりの掃除を行う。
129 本発明による態様129は、空気の酸素増加方法であって、以下のステップを含む:
空気を1つの流路に通す;
流路内に電界を生成させ、前記電界は、前記流路と垂直でなく、入口および出口を有する。
130 本発明による態様130は、態様129に記載の空気の酸素増加方法において、前記電界は、前記流路を形成する第1アノードおよび第1カソードを含み、前記流路は前記入口と出口を連通する。
131 本発明による態様131は、態様129~130のいずれかに記載の空気の酸素増加方法において、前記第1アノードおよび第1カソードは前記空気中の酸素を電離する。
132 本発明による態様132は、態様129~131のいずれかに記載の空気の酸素増加方法において、前記電界は、前記入口又はその近傍に配置される第2電極を含む。
133 本発明による態様133は、態様132に記載の空気の酸素増加方法において、前記第2電極はカソードである。
134 本発明による態様134は、態様132または133に記載の空気の酸素増加方法において、前記第2電極は前記第1カソードの延びである。
135 本発明による態様135は、態様134に記載の空気の酸素増加方法において、前記第2電極と前記第1アノードは夾角αを有し、且つ0°<α≦125°、45°≦α≦125°、60°≦α≦100°、またはα=90°である。
136 本発明による態様136は、態様129~135のいずれかに記載の空気の酸素増加方法において、前記電界は、前記出口又はその近傍に配置される第3電極を含む。
137 本発明による態様137は、態様136に記載の空気の酸素増加方法において、前記第3電極はアノードである。
138 本発明による態様138は、態様136または137に記載の空気の酸素増加方法において、前記第3電極は前記第1アノードの延びである。
139 本発明による態様139は、態様138に記載の空気の酸素増加方法において、前記第3電極と前記第1カソードは夾角αを有し、且つ0°<α≦125°、45°≦α≦125°、60°≦α≦100°、またはα=90°である。
140 本発明による態様140は、態様134~139のいずれかに記載の空気の酸素増加方法において、前記第3電極と、前記第1アノードおよび第1カソードは独立に配置される。
141 本発明による態様141は、態様132~140のいずれかに記載の空気の酸素増加方法において、前記第2電極と、前記第1アノードおよび第1カソードは独立に配置される。
142 本発明による態様142は、態様130~141のいずれかに記載の空気の酸素増加方法において、前記第1カソードは電極棒を少なくとも1本有する。
143 本発明による態様143は、態様130~142のいずれかに記載の空気の酸素増加方法において、前記第1アノードは中空の管束からなる。
144 本発明による態様144は、態様143に記載の空気の酸素増加方法において、前記陽極管束の中空断面は円形または多角形である。
145 本発明による態様145は、態様144に記載の空気の酸素増加方法において、前記多角形は六角形である。
146 本発明による態様146は、態様143~145のいずれかに記載の空気の酸素増加方法において、前記第1アノードの管束はハニカム状である。
147 本発明による態様147は、態様130~146のいずれかに記載の空気の酸素増加方法において、前記第1カソードは前記第1アノードの内部を貫通する。
148 本発明による態様148は、態様130~147のいずれかに記載の空気の酸素増加方法において、前記電界が前記流路内の酸素イオンに作用し、酸素イオンの流量を増加させ、前記出口空気の酸素含有量を増加させる。
149 本発明による態様149は、除塵電界結合を低減する方法であって、以下のステップを含む:
電界結合の回数が少なくなるように、除塵電界アノードのパラメータ又は/及び除塵電界カソードのパラメータを選択する。
150 本発明による態様150は、態様149に記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記除塵電界アノードの集塵面積と除塵電界カソードの放電面積との比率を選択することを含む。
151 本発明による態様151は、態様150に記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記除塵電界アノードの集塵面積と前記除塵電界カソードの放電面積との比率が1.667:1~1680:1であることを選択することを含む。
152 本発明による態様152は、態様150に記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記除塵電界アノードの集塵面積と前記除塵電界カソードの放電面積との比率が6.67:1~56.67:1であることを選択することを含む。
153 本発明による態様153は、態様149~152のいずれかに記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記除塵電界カソードの直径が1~3mmであり、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードとの極間隔が2.5~139.9mmであり;前記除塵電界アノードの集塵面積と前記除塵電界カソードの放電面積との比率が1.667:1~1680:1であることを選択することを含む。
154 本発明による態様154は、態様149~153のいずれかに記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードとの極間隔が150mm未満であることを選択することを含む。
155 本発明による態様155は、態様149~153のいずれかに記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードとの極間隔が2.5~139.9mmであることを選択することを含む。
156 本発明による態様156は、態様149~153のいずれかに記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードとの極間隔が5~100mmであることを選択することを含む。
157 本発明による態様157は、態様149~156のいずれかに記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記除塵電界アノードの長さが10~180mmであることを選択することを含む。
158 本発明による態様158は、態様149~156のいずれかに記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記除塵電界アノードの長さが60~180mmであることを選択することを含む。
159 本発明による態様159は、態様149~158のいずれかに記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記除塵電界カソードの長さが30~180mmであることを選択することを含む。
160 本発明による態様160は、態様149~158のいずれかに記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記除塵電界カソードの長さが54~176mmであることを選択することを含む。
161 本発明による態様161は、態様149~160のいずれかに記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記除塵電界カソードが電極棒を少なくとも1本有することを選択することを含む。
162 本発明による態様162は、態様161に記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記電極棒の直径が3mm以下であることを選択することを含む。
163 本発明による態様163は、態様161または162に記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記電極棒の形状が、針状、多角状、バリ状、ねじ付き棒状、又は柱状であることを選択することを含む。
164 本発明による態様164は、態様149~163のいずれかに記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記除塵電界アノードが中空の管束からなることを選択することを含む。
165 本発明による態様165は、態様164に記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記陽極管束の中空断面が円形または多角形であることを選択することを含む。
166 本発明による態様166は、態様165に記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記多角形が六角形であることを選択することを含む。
167 本発明による態様167は、態様164~166のいずれかに記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記除塵電界アノードの管束がハニカム状であることを選択することを含む。
168 本発明による態様168は、態様149~167のいずれかに記載の除塵電界結合を低減する方法において、前記除塵電界カソードが前記除塵電界アノードの内部を貫通することを選択することを含む。
169 本発明による態様169は、態様149~168のいずれかに記載の除塵電界結合を低減する方法において、電界結合の回数≦3になるように、前記除塵電界アノード又は/及び除塵電界カソードのサイズを選択することを含む。
170 本発明による態様170は、空気除塵方法であって、以下のステップを含む:
1) 電離除塵電界を利用して、空気中の粒子状物質を吸着する;
2) 電離除塵電界を利用して、エレクトレット素子を充電する。
171 本発明による態様171は、態様170に記載の空気除塵方法において、前記エレクトレット素子は、電界装置出口の近傍に配置され、又は電界装置出口に設けられている。
172 本発明による態様172は、態様170に記載の空気除塵方法において、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードが空気流路を形成し、前記エレクトレット素子が前記流路に設けられている。
173 本発明による態様173は、態様172に記載の空気除塵方法において、前記空気流路は空気流路出口を含み、前記エレクトレット素子は、前記空気流路出口の近傍に配置され、又は前記空気流路出口に設けられている。
174 本発明による態様174は、態様170~173のいずれかに記載の空気除塵方法において、電離除塵電界に通電駆動電圧がないとき、充電されたエレクトレット素子を利用して、空気中の粒子状物質を吸着する。
175 本発明による態様175は、態様174に記載の空気除塵方法において、充電されたたエレクトレット素子が空気中の一定量の粒子状物質を吸着した後、新しいエレクトレット素子に交換する。
176 本発明による態様176は、態様175に記載の空気除塵方法において、新しいエレクトレット素子に交換した後、電離除塵電界を再開して空気中の粒子状物質を吸着し、また、新しいエレクトレット素子を充電する。
177 本発明による態様177は、態様170~176のいずれかに記載の空気除塵方法において、前記エレクトレット素子の材料にはエレクトレット特性を有する無機化合物が含まれる。
178 本発明による態様178は、態様177に記載の空気除塵方法において、前記無機化合物は、酸素含有化合物、窒素含有化合物またはガラス繊維の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
179 本発明による態様179は、態様178に記載の空気除塵方法において、前記酸素含有化合物は、金属ベースの酸化物、酸素含有複合体、および酸素含有無機ヘテロポリ酸塩の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
180 本発明による態様180は、態様179に記載の空気除塵方法において、前記金属ベースの酸化物は、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化バリウム、酸化タンタル、酸化ケイ素、酸化鉛、及び酸化スズの1つ又は複数の組み合わせから選択される。
181 本発明による態様181は、態様179に記載の空気除塵方法において、前記金属ベースの酸化物は酸化アルミニウムである。
182 本発明による態様182は、態様179に記載の空気除塵方法において、前記酸素含有複合体は、チタン-ジルコニウム複合酸化物又はチタン-バリウム複合酸化物の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
183 本発明による態様183は、態様179に記載の空気除塵方法において、前記酸素含有無機ヘテロポリ酸塩は、チタン酸ジルコニウム、チタン酸ジルコン酸鉛、またはチタン酸バリウムの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
184 本発明による態様184は、態様178に記載の空気除塵方法において、前記窒素含有化合物は窒化ケイ素である。
185 本発明による態様185は、態様170~176のいずれかに記載の空気除塵方法において、前記エレクトレット素子の材料にはエレクトレット特性を有する有機化合物が含まれる。
186 本発明による態様186は、態様185に記載の空気除塵方法において、前記有機化合物は、フッ素重合体、ポリカーボネート、PP、PE、PVC、天然ワックス、樹脂、およびロジンの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
187 本発明による態様187は、態様186に記載の空気除塵方法において、前記フッ素重合体は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリパーフルオロエチレンプロピレン、可溶性ポリテトラフルオロエチレン、およびポリフッ化ビニリデンの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
188 本発明による態様188は、態様186に記載の空気除塵方法において、前記フッ素重合体は、ポリテトラフルオロエチレンである。
189 本発明による態様189は、前記空気が電離除塵を経てから、電離除塵によって発生したオゾンを除去または低減するというステップを含むことを特徴とする空気除塵方法である。
190 本発明による態様190は、態様189に記載の空気除塵方法において、電離除塵によって発生したオゾンをオゾン分解する。
191 本発明による態様191は、態様189に記載の空気除塵方法において、前記オゾン分解は、紫外線分解および触媒分解の少なくとも1つから選択される。
本出願では「空気」は広い定義を持ち、すべてのガスを含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】本発明の空気除塵システムにおける電界装置の一実施例の構造図である。
【
図2】本発明の空気除塵システムにおける、電界装置内に設けられる第1水濾過機構のもう1つの実施例の構造図である。
【
図3A】本発明の空気除塵システムにおける電界装置の空気均等化装置の一実施構造図である。
【
図3B】本発明の空気除塵システムにおける電界装置の空気均等化装置のもう1つの実施構造図である。
【
図3C】本発明の空気除塵システムにおける電界装置の空気均等化装置の更にもう1つの実施構造図である。
【
図3D】本発明の空気除塵システムにおける電界装置の第二ベンチュリ板空気均等化機構の平面構造図である。
【
図4】本発明の実施例2に係る電界装置の模式図である。
【
図5】本発明の実施例3に係る電界装置の概略図である。
【
図7】実施例3に係る流路の横断面に対する、流路におけるエレクトレット素子の横断面の比率の概略図である。
【
図8】本発明の実施例4に係る空気除塵システムの模式図である。
【
図10】
図9の電界発生ユニットのA‐A視図である。
【
図11】長さと角度を付けた
図9の電界発生ユニットのA‐A視図である。
【
図12】2つの電界段を持つ電界装置の構造図である。
【
図13】本発明の実施例17に係る電界装置の構造図である。
【
図14】本発明の実施例19に係る電界装置の構造図である。
【
図15】本発明の実施例20に係る電界装置の構造図である。
【
図16】本発明の実施例22に係る電界装置の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、特定の具体的な実施例に基づき本発明の実施形態を説明する。当業者が本明細書が開示している内容により本発明の利点および効果を容易に理解できる。
【0007】
本明細書の添付図面において描かれた構造、比例、大小などのいずれも明細書が開示している内容に合わせて、当業者が理解や参照できるものに過ぎず、本発明の実施可能な限定条件を限定するものではないので、実質に技術的意義がなく、本発明による効果および達成できる目的に影響を与えない場合、どのような構造の修飾、比例関係の変更又は大小の調整は、いずれも本発明が開示している技術内容の範疇に属するものである。また、本発明の明細書に引用された「上」、「下」、「左」、「右」、「中間」および「一」などの用語も単に記載を容易に理解させるため、本発明の実施可能な範囲を限定するものではなく、技術内容を実質的に変更していない場合、その相対的関係の変更または調整は、本発明の実施可能な範囲に見なされるべきである。
【0008】
本発明の1つの実施例において、本発明は、除塵システム入口、除塵システム出口、及び電界装置を備える空気除塵システムを提供する。
【0009】
本発明の1つの実施例における空気除塵システムは、遠心分離機構を備える。本発明の1つの実施例において、遠心分離機構は、気流の流れ方向を変更する気流転向通路を含む。粒子状物質を含むガスが気流転向通路を流れるとき、ガスの流れ方向が変化し;気流転向通路の側壁、すなわち遠心分離機構の内壁に衝突するまでガス中の粒子状物質等は慣性により元の方向に移動し続け、遠心分離機構の内壁に衝突すると、元の方向に移動し続けなく、重力により下方に落下して、ガスから粒子状物質が分離される。
【0010】
本発明の1つの実施例において、気流転向通路は、ガスを円周方向に流せる。本発明の1つの実施例において、気流転向通路は、螺旋状又は円錐状でよい。本発明の1つの実施例において、遠心分離機構は、分離筒を含む。分離筒に前記気流転向通路が設けられ、分離筒の底部に排塵口が設けられている。分離筒の側壁には、気流転向通路の第1端部と連通する吸気口が設けられている。分離筒の頂部には、気流転向通路の第2端部と連通する空気出口が設けられている。空気出口は排気口とも呼ばれ、要求される吸気量に応じて排気口の大きさを設定することができる。ガスが吸気口から分離筒の気流転向通路に流入した後、ガスは直線運動から円運動に変わり、ガス中の粒子状物質は慣性により分離筒の内壁に衝突するまで直線方向に運動を続け、分離筒の内壁に衝突すると、粒子状物質はガスと共に流れ続けず、粒子状物質は重力により沈下し、その結果、粒子状物質はガスから分離され、粒子状物質は最終的に底部の排塵口から排出され、ガスは最終的に頂部の排気口から排出される。本発明の1つの実施例において、電界装置入口は、遠心分離機構の排気口と連通する。分離筒の空気出口は、分離筒と電界装置との接続部に位置する。
【0011】
本発明の1つの実施例において、遠心分離機構は、折り曲げ型構造でよい。遠心分離機構の形状は、ドーナツ型、回字型、十字型、T字型、L字型、凹字型、または折型の1つまたは複数種類の形状の組み合わせでよい。遠心分離機構の気流転向通路は、少なくとも1つのターンを有する。ガスがこのターンを流れる際にその流れ方向が変わり、遠心分離機構の内壁に衝突するまでガス中の粒子状物質は慣性により元の方向に移動し続け、衝突した後、粒子状物質は重力により沈下し、ガスから粒子状物質は分離され、最終的に下端の粉塵出口から排出され、ガスは最終的に排気口から排出される。
【0012】
本発明の1つの実施例において、遠心分離機構の排気口に第1濾過層を設けることができ、第1濾過層は金属メッシュ片を含むことができ、金属メッシュ片は気流方向に垂直に設けることができる。金属メッシュ片は、排気口から排出されたガスを濾過して、ガス中の分離されない粒子状物質を濾過する。
【0013】
本発明の1つの実施例において、空気除塵システムは、さらに空気均等化装置を含むことができる。この空気均等化装置は電界装置の前に配置され、電界装置に入った気流を均一に通過させることができる。
【0014】
本発明の1つの実施例において、電界装置の除塵電界アノードは立方体でよく、空気均等化装置は、除塵電界アノードの吸気端に位置するカソード支持板の片側に配置された吸気管と、カソード支持板の他側に配置された排気管とを含むことができ、そのうち、吸気管を取り付ける側と排気管を取り付ける側とは対向する。空気均等化装置は、電界装置に入った気流に静電界を均一に通過させることができる。
【0015】
本発明の1つの実施例において、除塵電界アノードは円柱体でよく、空気均等化装置は前記除塵システム入口と、前記除塵電界アノード及び前記除塵電界カソードによって形成される電離除塵電界との間にあり、且つ、空気均等化装置は電界装置入口を中心に回転する若干の空気均等化ブレードを含む。空気均等化装置は、変化する吸気量に除塵電界アノードによって生成される電界を均一に通過させることができ、それと同時に、除塵電界アノードの内部温度を一定に保ち、十分な酸素を確保することができる。空気均等化装置は、電界装置に入った気流に静電界を均一に通過させることができる。
【0016】
本発明の1つの実施例において、空気均等化装置は、除塵電界アノードの吸気端に配置された空気導入板と除塵電界アノードの排気端に配置された空気排出板を含み、空気導入板に吸気穴を開けており、空気排出板に排気穴を開けており、吸気穴と排気穴がずれて配列されており、且つ正面から吸気して側面から排気することで、サイクロン構造を形成する。空気均等化装置は、電界装置に入った気流に静電界を均一に通過させることができる。
【0017】
本発明の1つの実施例において、空気除塵システムは除塵システム入口、除塵システム出口、及び電界装置を備えることができる。前記電界装置は電界装置とも呼ばれる。本発明の1つの実施例において、電界装置は、電界装置入口、電界装置出口、及び電界装置入口と電界装置出口の間に位置する前面電極を含むことができ、ガスが電界装置入口から前面電極を流れる時、ガス中の粒子状物質等が帯電する。
【0018】
本発明の1つの実施例において、電界装置は、電界装置入口と、除塵電界アノードと除塵電界カソードによって形成される電離除塵電界との間にある前面電極を含む。ガスが電界装置入口から前面電極を流れると、ガス中の粒子状物質などが帯電する。
【0019】
本発明の1つの実施例において、前面電極の形状は点状、線状、網状、オリフィス板状、板状、針棒状、ボールケージ状、箱状、管状、素材の自然な形態または素材の加工形態でよい。前面電極がポーラス構造の場合、前面電極に1つまたは複数の吸気貫通穴が設けられている。本発明の1つの実施例において、吸気貫通穴の形状は、多角形、円形、楕円形、正方形、長方形、台形、または菱形でよい。本発明の1つの実施例において、吸気貫通穴の輪郭サイズは0.1~3mm、0.1~0.2mm、0.2~0.5mm、0.5~1mm、1~1.2mm、1.2~1.5mm、1.5~2mm、2~2.5mm、2.5~2.8mmまたは2.8~3mmでよい。
【0020】
本発明の1つの実施例において、前面電極の形態は、固体、液体、気体の分子クラスター、プラズマ、導電性混合物質、生体の自然的な混合によって形成された導電性物質、または物体の人工的な加工によって形成された導電性物質の1つまたは複数の形態の組み合わせでよい。前面電極が固体の場合、304ステンレス鋼などの固体金属、またはグラファイトなどの他の固体導体を使用できる。前面電極が液体の場合、イオン含有導電性液体でよい。
動作中、汚染物質を含むガスが除塵電界アノードと除塵電界カソードによって形成される電離除塵電界に入る前、且つ汚染物質を含むガスが前面電極を通過するとき、前面電極はガス中の汚染物質を帯電させる。汚染物質を含むガスが電離除塵電界に入ると、除塵電界アノードは帯電した汚染物質に吸引力を与え、汚染物質を除塵電界アノードに付着するまで除塵電界アノードに向かって移動させる。
【0021】
本発明の1つの実施例において、前面電極は電子を汚染物質に導き、電子は前面電極と除塵電界アノードとの間の汚染物質間を移動し、より多くの汚染物質を帯電させる。前面電極と除塵電界アノードは汚染物質を介して電子を伝導して電流を形成する。
【0022】
本発明の1つの実施例において、前面電極は汚染物質に接触することによって汚染物質を帯電させる。本発明の1つの実施例において、前面電極はエネルギー波動によって汚染物質を帯電させる。本発明の1つの実施例において、前面電極は汚染物質に接触することによって、汚染物質に電子を移し、汚染物質を帯電させる。本発明の1つの実施例において、前面電極はエネルギー波動によって、汚染物質に電子を移し、汚染物質を帯電させる。
【0023】
本発明の1つの実施例において、前面電極は線状であり、除塵電界アノードは面状である。本発明の1つの実施例において、前面電極は除塵電界アノードと垂直である。本発明の1つの実施例において、前面電極は除塵電界アノードと平行である。本発明の1つの実施例において、前面電極は曲線状または円弧状である。本発明の1つの実施例において、前面電極は金網を使用する。本発明の1つの実施例において、前面電極と除塵電界アノード間の電圧は、除塵電界カソードと除塵電界アノード間の電圧とは異なる。本発明の1つの実施例において、前面電極と除塵電界アノード間の電圧はコロナ開始電圧より小さい。コロナ開始電圧は、除塵電界カソードと除塵電界アノード間の電圧の最小値である。本発明の1つの実施例において、前面電極と除塵電界アノード間の電圧は0.1~2kv/mmでよい。
【0024】
本発明の1つの実施例において、電界装置は流路を含み、前面電極は流路に位置する。本発明の1つの実施例において、流路の断面積に対する前面電極の断面積の比率は99%~10%、90%~10%、80%~20%、70%~30%、60%~40%または50%である。前面電極の断面積は、断面に沿った前面電極の実体部分の面積の合計を指す。本発明の1つの実施例において、前面電極は負電位を持つ。
【0025】
本発明の1つの実施例において、電界装置入口からガスが流路に流入し、ガス中の導電性の強い金属粉塵、ミスト、またはエアロゾルなどの汚染物質は、前面電極に接触したとき、あるいは前面電極との距離が一定の範囲に達したとき、直接に負電荷を帯び、そして、すべての汚染物質は、気流とともに電離除塵電界に入り、除塵電界アノードは負電荷を帯びた金属粉塵、ミスト、またはエアロゾルなどに吸引力を与え、それらの汚染物質が除塵電界アノードに付着するまで除塵電界アノードへ負電荷を帯びた汚染物質を移動させ、それらの汚染物質の収集を実現するとともに、除塵電界アノードと除塵電界カソードによって形成される電離除塵電界は、ガス中の酸素を電離して酸素イオンを取得し、且つ、負電荷を帯びた酸素イオンは普通粉塵と結合した後、普通粉塵に負電荷を帯びさせ、除塵電界アノードはそれらの負電荷を帯びた粉塵などの汚染物質に吸引力を与え、それらの汚染物質が除塵電界アノードに付着するまで除塵電界アノードへ粉塵などの汚染物質を移動させ、それらの普通粉塵などの汚染物質の収集も実現する。それによって、ガス中の導電性の強い汚染物質と導電性の弱い汚染物質の両方を収集し、除塵電界アノードがガス中のより広範囲の汚染物質を収集できるようにさせ、且つ、収集能力がより強く、収集効率がより高い。
【0026】
本発明の1つの実施例において、電界装置入口は、分離機構の排気口と連通する。
【0027】
本発明の1つの実施例において、電界装置は、除塵電界カソード及び除塵電界アノードを含むことができ、除塵電界カソードと除塵電界アノードは電離除塵電界を形成する。ガスは電離除塵電界に入り、ガス中の酸素イオンが電離されて多数の電荷を帯びた酸素イオンを形成させ、酸素イオンはガス中の粉塵などの粒子状物質と結合して粒子状物質を荷電させ、除塵電界アノードは、負電荷を帯びた粒子状物質に吸着力を与え、除塵電界アノードに粒子状物質を吸着させることで、ガス中の粒子状物質を除去する。
【0028】
本発明の1つの実施例において、前記除塵電界カソードは、若干のカソードフィラメントを含む。カソードフィラメントの直径は0.1mm~20mmでよく、このサイズパラメータはアプリケーションと集塵要件に応じて調整できる。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントの直径は3mm以下である。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントは、放電しやすく、耐熱性があり、自重に耐え、電気化学的安定性のある金属線または合金線を使用している。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントの材質はチタンである。カソードフィラメントの具体的な形状は除塵電界アノードの形状に応じて調整でき、例えば、除塵電界アノードの集塵面が平坦な場合、カソードフィラメントの断面は円形になり、除塵電界アノードの集塵面が円弧面の場合、カソードフィラメントは多面体に設計する必要がある。カソードフィラメントの長さは除塵電界アノードに応じて調整する。
【0029】
本発明の1つの実施例において、前記除塵電界カソードは若干のカソードバーを含む。本発明の1つの実施例において、前記カソードバーの直径は3mm以下である。本発明の1つの実施例において、カソードバーは、放電しやすい金属棒または合金棒を使用している。カソードバーの形状は針状、多角形、バリ状、ねじ付き棒状または柱状などでよい。カソードバーの形状は除塵電界アノードの形状に応じて調整でき、例えば、除塵電界アノードの集塵面が平坦な場合、カソードバーの断面は円形に設計する必要があり、除塵電界アノードの集塵面が円弧面の場合、カソードバーは多面体に設計する必要がある。
【0030】
本発明の1つの実施例において、除塵電界カソードは除塵電界アノード内に穿設されている。
【0031】
本発明の1つの実施例において、除塵電界アノードは、1つまたは平行に配置された複数の中空陽極管を含む。複数の中空陽極管がある場合、すべての中空陽極管はハニカム状の除塵電界アノードを形成する。本発明の1つの実施例において、中空陽極管の断面は円形または多角形でよい。中空陽極管の断面は円形の場合、除塵電界アノードと除塵電界カソードの間に均一な電界が形成され、中空陽極管の内壁に集塵しにくい。中空陽極管の断面は三角形の場合、中空陽極管の内壁には、3つの集塵面と3つの遠隔ほこり保持角を形成でき、この構造の中空陽極管は、ほこり保持率が最も高い。中空陽極管の断面は四角形の場合、4つの集塵面と4つのほこり保持角を取得できるが、組立構造が不安定である。中空陽極管の断面は六角形の場合、6つの集塵面と6つのほこり保持角を形成でき、集塵面とほこり保持率がバランスに達する。中空陽極管の断面はより多角形の場合、より多くの集塵辺を得ることができるが、ほこり保持率は失われる。本発明の1つの実施例において、中空陽極管の内接円の直径は5mm~400mmの範囲である。
【0032】
本発明の1つの実施例において、除塵電界カソードはカソード支持板に取り付けられ、カソード支持板と除塵電界アノードは絶縁機構で接続されている。前記絶縁機構は前記カソード支持板と前記除塵電界アノードとの間の絶縁を実現するためのものである。本発明の1つの実施例において、除塵電界アノードは第1アノード部および第2アノード部を含み、前記第1アノード部は電界装置入口の近傍にあり、第2アノード部は電界装置出口の近傍にある。カソード支持板と絶縁機構は第1アノード部と第2アノード部との間にあり、すなわち、絶縁機構は電離電界の中央または除塵電界カソードの中央に取り付けられ、除塵電界カソードをよく支持することができ、且つ除塵電界アノードに対する除塵電界カソードの固定という役割を果たし、除塵電界アノードと除塵電界カソード間の設定距離を維持する。従来技術では、カソードの支持点はカソードの端部にあり、カソードとアノードとの間の距離を維持することは困難である。本発明の1つの実施例において、絶縁機構は電界の流路外である電界流路外に配置され、ガス中のほこりなどが絶縁機構に集まることによって絶縁機構が破壊または導電することを防止或いは減少する。
【0033】
本発明の1つの実施例において、絶縁機構は高電圧耐性セラミック絶縁子を使用して、除塵電界カソードと除塵電界アノードを絶縁する。除塵電界アノードはシェルとも呼ばれる。
【0034】
本発明の1つの実施例において、第1アノード部は、ガスの流れ方向に第1カソード支持板と絶縁機構の前に位置し、第1アノード部はガス中の水を除去でき、水が絶縁機構に入ることで絶縁機構の短絡やスパークになることを防止できる。また、第1アノード部は、ガス中のかなりのほこりを除去でき、ガスが絶縁機構を通過する際にかなりのほこりはすでに除去され、ほこりによる絶縁機構の短絡の可能性を低減する。本発明の1つの実施例において、絶縁機構はセラミック絶縁柱を含む。第1アノード部の設計は、主にセラミック絶縁柱がガス中の粒子状物質により汚染されるのを防ぐためのものであり、ガスがセラミック絶縁柱を汚染すると、除塵電界アノードと除塵電界カソードは導通され、除塵電界アノードの集塵機能が無効になる。従って、第1アノード部の設計は、セラミック絶縁柱の汚染を効果的に低減することができ、製品の使用時間を増加することができる。ガスが電界流路を流れる過程では、第1アノード部と除塵電界カソードは最初に汚染性ガスに接触し、次に絶縁機構はガスに接触して、最初に除塵し、次に絶縁機構を通過するという目的を達成させ、絶縁機構に対する汚染を減らし、クリーニングとメンテナンスのサイクルを延長し、電極を使用した後の絶縁サポートに対応する。前記第1アノード部の長さは、ほこりの一部を除去し、前記絶縁機構及び前記カソード支持板に堆積するほこりを低減し、ほこりによる電気的破壊を低減するのに十分な長さである。本発明の1つの実施例において、第1アノード部の長さは、除塵電界アノードの全長の1/10~1/4、1/4~1/3、1/3~1/2、1/2~2/3、2/3~3/4、あるいは3/4~9/10である。
【0035】
本発明の1つの実施例において、第2アノード部は、ガスの流れ方向にカソード支持板と絶縁機構の後に位置する。第2アノード部は集塵部と予備の集塵部を含む。そのうち、集塵部は静電気を利用してガス中の粒子状物質を吸着し、この集塵部は集塵面積を拡大して、電界装置の使用時間を延長するためのものである。予備の集塵部は集塵部にフェイルセーフを提供できる。予備の集塵部は、設計される除塵要件を満たすことを前提として、集塵面積をさらに拡大して除塵効果を向上するためのものである。予備の集塵部は、前段の集塵の補充として使用される。本発明の1つの実施例において、第1アノード部と第2アノード部は、異なる電源を使用してもよい。
【0036】
本発明の1つの実施例において、除塵電界カソードと除塵電界アノードの電位差が非常に大きいから、除塵電界カソードと除塵電界アノードとの導通を防止するために、絶縁機構は除塵電界カソードと除塵電界アノードとの間の電界流路外に配置される。従って、絶縁機構は除塵電界アノードの外側に吊り下げられる。本発明の1つの実施例において、絶縁機構はセラミック、ガラスなどの非導体温度耐性材料を採用できる。本発明の1つの実施例において、空気のない完全気密な材料は絶縁要件が絶縁隔離厚さ>0.3mm/kvであり、空気の絶縁要件が>1.4mm/kvである。除塵電界カソードと除塵電界アノードとの極間隔の1.4倍に応じて、絶縁距離を設定することができる。本発明の1つの実施例において、絶縁機構はセラミックを使用して表面に施釉されており、接着剤や有機材料を使用して充填、接続することはできなく、耐熱性は摂氏350度を超える。
【0037】
本発明の1つの実施例において、絶縁機構は絶縁部と断熱部を含む。絶縁機構に防汚機能を持たせるために、絶縁部の材料はセラミック材またはガラス材を使用する。本発明の1つの実施例において、絶縁部は、傘状串セラミック柱またはガラス柱でよく、傘内外に施釉されている。傘状串セラミック柱またはガラス柱の外縁と除塵電界アノードとの距離は、電界距離の1.4倍よりも大きく、すなわち、極間隔の1.4倍よりも大きい。傘状串セラミック柱またはガラス柱の傘突出エッジ間隔の総和は、傘状串セラミック柱の絶縁間隔の1.4倍よりも大きい。傘状串セラミック柱またはガラス柱の傘縁内部深さの全長は傘状串セラミック柱の絶縁距離の1.4倍よりも大きい。また、絶縁部は柱状串セラミック柱またはガラス柱でもよく、柱内外に施釉されている。本発明の1つの実施例において、絶縁部はまたタワー状でもよい。
【0038】
本発明の1つの実施例において、絶縁部には加熱棒を設置しており、絶縁部周辺の温度が露点に近づくと、加熱棒は始動して加熱する。使用時の絶縁部の内外の温度差により、絶縁部の内外、外部で結露が発生しやすい。絶縁部の外面は自発的またはガスにより加熱されて高温になることがあり、やけどを防ぐために必要な絶縁保護が必要である。断熱部は、絶縁部の外側に位置する保護エンクロージャ、および脱硝浄化反応チャンバーを含む。本発明の1つの実施例において、絶縁部の後部における結露する必要がある位置に同様に断熱する必要があり、環境と放熱の高温で結露コンポーネントの加熱を防止する。
【0039】
本発明の1つの実施例において、電界装置の電源の引出し線は傘状串セラミック柱またはガラス柱を使用して壁越しに接続されており、壁内はフレキシブル接点を使用してカソード支持板を接続し、壁外は気密絶縁保護配線キャップを使用して抜き差しで接続されており、引出し線の壁越し導体と壁との絶縁距離は、傘状串セラミック柱またはガラス柱のセラミック絶縁距離よりも大きい。本発明の1つの実施例において、高圧部分はリード線をキャンセルし、端部に直接取り付けられ、安全を確保するために、高圧モジュールの全体的な外部絶縁はip68で保護されており、媒体を熱交換と放熱に用いる。
【0040】
本発明の1つの実施例において、除塵電界カソードと除塵電界アノードは非対称構造を採用している。対称電界では、極性粒子は1つの同じ大きさで方向が反対の力を受け、極性粒子は電界内で往復運動し;非対称電界では、極性粒子は2つの大きさが異なる力を受け、極性粒子はより大きな力の方向に移動し、結合を回避できる。
【0041】
本発明の電界装置の除塵電界カソードと除塵電界アノードは電離除塵電界を形成する。本発明の1つの実施例において、電離除塵電界の電界結合を低減するために、電界結合を低減する方法は、除塵電界アノードの集塵面積と除塵電界カソードの放電面積の比率を選択して、電界結合の回数≦3になるようにするステップを含む。本発明の1つの実施例において、除塵電界アノードの集塵面積と除塵電界カソードの放電面積の比率は1.667:1~1680:1、3.334:1~113.34:1、6.67:1~56.67:1、または13.34:1~28.33:1でよい。この実施例では、比較的大きな面積を有する除塵電界アノードの集塵面積および比較的小さな面積を有する除塵電界カソードの放電面積を選択し、具体的には上記の面積比を選択して、除塵電界カソードの放電面積を小さくして吸引力を減少し、除塵電界アノードの集塵面積を大きくして吸引力を拡大することができ、すなわち、除塵電界カソードと除塵電界アノードの間で非対称の電極吸引力が発生し、荷電した粉塵が除塵電界アノードの集塵面に落下し、極性は変化するが、除塵電界カソードによって吸引されなくなり、これにより、電界結合を低減し、電界結合の回数≦3という目的を実現する。つまり、電界の極間隔が150mm未満の場合、電界結合の回数≦3であり、電界エネルギー消費量が少なく、電界によるエアロゾル、ウォーターミスト、オイルミスト、ルースでなめらかな粒子状物質の結合消費量を削減でき、電界の電力を30~50%節約できる。集塵面積は除塵電界アノードの作業面の面積を指し、例えば、除塵電界アノードが中空の正六角形管状である場合、集塵面積は中空の正六角形管状の内表面積であり、集塵面積はほこり蓄積面積とも呼ばれる。放電面積は除塵電界カソードの作業面の面積を指し、例えば、除塵電界カソードが棒状である場合、放電面積は棒状の外表面積である。
【0042】
本発明の1つの実施例において、除塵電界アノードの長さは10~180mm、10~20mm、20~30mm、60~180mm、30~40mm、40~50mm、50~60mm、60~70mm、70~80mm、80~90mm、90~100mm、100~110mm、110~120mm、120~130mm、130~140mm、140~150mm、150~160mm、160~170mm、170~180mm、60mm、180mm、10mmまたは30mmでよい。除塵電界アノードの長さは、除塵電界アノードの作業面の一端から他端までの最小の長さを指す。この長さの除塵電界アノードを選択すると、電界結合を効果的に低減することができる。
【0043】
本発明の1つの実施例において、除塵電界アノードの長さは10~90mm、15~20mm、20~25mm、25~30mm、30~35mm、35~40mm、40~45mm、45~50mm、50~55mm、55~60mm、60~65mm、65~70mm、70~75mm、75~80mm、80~85mmまたは85~90mmでよく、この長さの設計により、除塵電界アノードおよび電界装置に高温耐性特性を持たせることができ、電界装置に高温衝撃下で高効率の集塵能力を持たせる。
【0044】
本発明の1つの実施例において、除塵電界カソードの長さは30~180mm、54~176mm、30~40mm、40~50mm、50~54mm、54~60mm、60~70mm、70~80mm、80~90mm、90~100mm、100~110mm、110~120mm、120~130mm、130~140mm、140~150mm、150~160mm、160~170mm、170~176mm、170~180mm、54mm、180mmまたは30mmでよい。除塵電界カソードの長さは、除塵電界カソードの作業面の一端から他端までの最小の長さを指す。この長さの除塵電界カソードを選択すると、電界結合を効果的に低減することができる。
【0045】
本発明の1つの実施例において、除塵電界カソードの長さは10~90mm、15~20mm、20~25mm、25~30mm、30~35mm、35~40mm、40~45mm、45~50mm、50~55mm、55~60mm、60~65mm、65~70mm、70~75mm、75~80mm、80~85mmまたは85~90mmでよく、この長さの設計により、除塵電界カソードおよび電界装置に高温耐性特性を持たせることができ、電界装置に高温衝撃下で高効率の集塵能力を持たせる。
【0046】
本発明の1つの実施例において、除塵電界アノードと除塵電界カソードとの距離は5~30mm、2.5~139.9mm、9.9~139.9mm、2.5~9.9mm、9.9~20mm、20~30mm、30~40mm、40~50mm、50~60mm、60~70mm、70~80mm、80~90mm、90~100mm、100~110mm、110~120mm、120~130mm、130~139.9mm、9.9mm、139.9mmまたは2.5mmでよい。除塵電界アノードと除塵電界カソードとの距離は極間隔とも呼ばれる。極間隔とは、具体的には除塵電界アノードと除塵電界カソードの作業面間の最小垂直距離を指す。このような極間隔の選択により、電界結合を効果的に低減し、電界装置に高温耐性特性を持たせることができる。
【0047】
本発明の1つの実施例において、前記除塵電界カソードの直径は1~3mmであり、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードの極間隔は2.5~139.9mmであり、前記除塵電界アノードの集塵面積と前記除塵電界カソードの放電面積の比率は1.667:1~1680:1である。
【0048】
電離除塵の独自の性能を考慮して、電離除塵は、ガス中の粒子状物質を除去するために使用することができる。しかし、多くの大学、研究機関、および企業による長年の研究の後、既存の電界除塵装置は粒子状物質の約70%しか除去できなく、多くの業界ニーズを満たすことができない。また、従来技術の電界除塵装置は、かさばりすぎる。
【0049】
本発明の発明者は、従来技術における電界除塵装置の欠点が電界結合によって引き起こされることを研究を通じて発見した。本発明は、電界結合の回数を減らすことによって、電界除塵装置のサイズ(すなわち、体積)を大幅に減らすことができる。例えば、本発明によって提供される電離除塵装置のサイズは、既存の電離除塵装置のサイズの約1/5である。許容可能な粒子除去率を得るために、既存の電離除塵装置のガス流量は約1m/sに設定され、本発明は、ガス流量を6m/sに増加しても依然として高い粒子除去率を得られるからである。所定流量のガスを処理する場合、ガス速度が増加するにつれて、電界除塵装置のサイズを小さくすることができる。
【0050】
また、本発明は粒子除去効率を大幅に向上することができる。例えば、ガス流量が約1m/sの場合、従来技術の電界除塵装置はエンジン排気ガス中の粒子状物質の約70%を除去することができるが、本発明は、ガス流量が6m/sの場合でも粒子状物質の約99%を除去することができる。
【0051】
発明者は、電界結合の作用を発見し、電界結合の回数を減らす方法を発見したので、本発明は、上記の予想外の結果を達成した。
【0052】
除塵電界アノードと除塵電界カソードとの間の電離除塵電界は第1電界とも呼ばれる。本発明の1つの実施例において、除塵電界アノードと除塵電界カソードとの間にもまた第1電界と平行ではない第2電界を形成する。本発明のもう1つの実施例において、前記第2電界は前記電離除塵電界の流路と垂直でない。第2電界は補助電界とも呼ばれ、1つ又は2つの第1補助電極で形成されることができ、第2電界が1つの第1補助電極で形成された場合、この第1補助電極は、電離除塵電界入口または出口に配置されることができ、この第1補助電極は、負電位または正電位を持つことができる。そのうち、前記第1補助電極がカソードである場合、前記電離除塵電界入口またはその近傍に配置され;前記第1補助電極と前記除塵電界アノードは夾角αを有し、且つ、0°<α≦125°、45°≦α≦125°、60°≦α≦100°またはα=90°である。前記第1補助電極がアノードである場合、前記電離除塵電界出口またはその近傍に配置され;前記第1補助電極と前記除塵電界カソードは夾角αを有し、且つ、0°<α≦125°、45°≦α≦125°、60°≦α≦100°またはα=90°である。第2電界が2つの第1補助電極によって形成される場合、1つの第1補助電極は負電位を持ち、もう1つの第1補助電極は正電位を持つことができ;1つの第1補助電極は電離電界入口に配置され、もう1つの第1補助電極は電離電界出口に配置されることができる。また、第1補助電極は、除塵電界カソードまたは除塵電界アノードの一部でよく、すなわち、第1補助電極は、除塵電界カソードまたは除塵電界アノードの延長部から構成されることができ、この時、除塵電界カソードと除塵電界アノードの長さは異なる。第1補助電極は1つの独立の電極でもよく、つまり第1補助電極は除塵電界カソードまたは除塵電界アノードの一部でなくてもよい。この時、第2電界の電圧は第1電界の電圧とは異なり、動作状況に応じて個別に制御できる。
【0053】
第2電界は、除塵電界アノードと除塵電界カソード間の負電荷を帯びた酸素イオン流に電離電界出口に向かう力を加えることができ、その結果、除塵電界アノードと除塵電界カソード間の負電荷を帯びた酸素イオン流に出口に向かう移動速度を持たせることができる。ガスが電離電界に入り、電離電界出口の方向に流れる過程では、負電荷を帯びた酸素イオンも除塵電界アノードで電離電界出口に向かって移動し、且つ、負電荷を帯びた酸素イオンは除塵電界アノードで電離電界出口に向かって移動する過程でガス中の粒子状物質などと結合し、酸素イオンは出口に向かう移動速度を持つため、酸素イオンが粒子状物質と結合するとき、両者の間に強い衝突が発生せず、強い衝突によって引き起こされる大きなエネルギー消費を回避でき、酸素イオンは粒子状物質と結合しやすいようになり、また、ガス中の粒子状物質の荷電効率をより高くさせ、さらに除塵電界アノードの作用で、より多くの粒子状物質を収集できるため、電界装置のより高い除塵効率を保証できる。電界装置がイオン流の方向に沿って電界に入る粒子状物質の収集率は、逆イオン流の方向に沿って電界に入る粒子状物質の収集率のほぼ2倍であり、それにより、電界の集塵効率を向上して電界の電力消費を削減できる。また、従来技術では、集塵電界の除塵効率が低い主な理由も、電界に入る粉塵の方向が電界内のイオン流の方向とは反対または垂直であるため、粉塵とイオン流が激しく衝突して大きなエネルギー消費を引き起こし、それと同時に、荷電効率にも影響を与えるため、従来技術の電界集塵効率が低下し、エネルギー消費量が増加するようになる。電界装置がガス中の粉塵を収集するとき、ガスと粉塵はイオン流の方向に沿って電界に入り、粉塵は完全に荷電され、電界の電力消費は少なくなり、単極電界の集塵効率は99.99%に達する。ガスや粉塵は逆イオン流の方向に沿って電界に入ると、粉塵は完全に荷電されず、電界の電力消費も増加し、集塵効率は40%~75%になる。本発明の1つの実施例において、電界装置によって形成されるイオン流は、動力のないファンの流体輸送、吸気酸素増加、または熱交換などに有益である。
【0054】
除塵電界アノードが吸気中の粒子状物質などを収集し続けるにつれて、粒子状物質などが除塵電界アノードに蓄積してほこりを形成し、ほこりの厚さが増加し続け、極間隔が短くなる。本発明の1つの実施例において、電界にほこりが蓄積すると、前記電界装置は電界電流を検出し、以下のいずれかの方法でほこり掃除を行う。
(1)前記電界装置は電界電流が所定の値まで増加したことを検出した場合に、電界電圧を上げる。
(2)前記電界装置は電界電流が所定の値まで増加したことを検出した場合に、電界バックコロナ放電の現象を利用して、ほこり掃除を完了する。
(3)前記電界装置は電界電流が所定の値まで増加したことを検出した場合に、電界バックコロナ放電の現象を利用して電界電圧を上げ、注入電流を制限し、ほこり掃除を完了する。
(4)前記電界装置は電界電流が所定の値まで増加したことを検出した場合に、電界バックコロナ放電の現象を利用して電界電圧を上げ、注入電流を制限し、アノードのカーボン堆積位置で発生する急激な放電によりプラズマを生成させ、前記プラズマはほこりの有機成分を深く酸化し、ポリマー結合を切断して小分子の二酸化炭素と水を形成して、ほこり掃除を完了する。
【0055】
本発明の1つの実施例において、除塵電界アノードと除塵電界カソードは、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されている。除塵電界アノードと除塵電界カソードに印加される電圧は、適切な電圧レベルを選択する必要があり、具体的に選択される電圧レベルは、電界装置の体積、耐熱性、ほこり保持率などによって異なる。例えば、電圧は1kvから50kvであり、設計時にまず耐熱性条件、極間隔と温度のパラメータを考慮してください。1MM<30度、集塵面積が0.1平方/千立方メートル/時間より大きく、電界の長さが単一チューブの内接円の5倍より大きく、電界の気流速度を9m/s未満に制御する。本発明の1つの実施例において、除塵電界アノードは第1中空陽極管から構成され、ハニカム状である。第1中空陽極管のポートの形状は円形または多角形でよい。本発明の1つの実施例において、第1中空陽極管の内接円は5~400mmの範囲であり、対応する電圧は0.1~120kvであり、第1中空陽極管の対応する電流は0.1~30Aである。異なる内接円は異なるコロナ電圧に対応して、約1KV/1MMである。
【0056】
本発明の1つの実施例において、電界装置は第1電界段を含み、この第1電界段は若干の第1電界発生ユニットを含み、第1電界発生ユニットは、1つまたは複数を有してもよい。第1電界発生ユニットは第1集塵ユニットとも呼ばれ、第1集塵ユニットは、上記除塵電界アノードおよび除塵電界カソードを含み、第1集塵ユニットは、1つまたは複数を有する。複数の第1電界段がある場合、電界装置の集塵効率を効果的に向上することができる。同じ第1電界段では、各除塵電界アノードは同じ極性であり、各除塵電界カソードは同じ極性である。且つ、複数の第1電界段がある場合、各第1電界段は直列に接続される。本発明の1つの実施例において、電界装置はさらに若干の接続筐体を含み、直列接続された第1電界段は接続筐体で接続されており;隣接する2つの第1電界段の距離は極間隔の1.4倍よりも大きい。
【0057】
本発明の1つの実施例において、電界でエレクトレット材料を充電する。電界装置が故障した場合、充電されたエレクトレット材料は除塵に用いられる。
【0058】
本発明の1つの実施例において、前記電界装置はエレクトレット素子を含む。
【0059】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子は前記除塵電界アノードに配置されている。
【0060】
本発明の1つの実施例において、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードの電源がオンになると、電離除塵電界を形成し、前記エレクトレット素子が前記電離除塵電界にある。
【0061】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子は電界装置出口の近傍にあり、あるいは、前記エレクトレット素子は電界装置出口に配置されている。
【0062】
本発明の1つの実施例において、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードは流路を形成し、前記エレクトレット素子は前記流路に配置されている。
【0063】
本発明の1つの実施例において、前記流路は流路出口を含み、前記エレクトレット素子は前記流路出口の近傍に配置され、又は前記流路出口に設けられている。
【0064】
本発明の1つの実施例において、流路の横断面に対して、前記流路における前記エレクトレット素子の横断面は5%~100%である。
【0065】
本発明の1つの実施例において、流路の横断面に対して、流路における前記エレクトレット素子の横断面は10%~90%、20%~80%または40%~60%である。
【0066】
本発明の1つの実施例において、前記電離除塵電界は前記エレクトレット素子を充電する。
【0067】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子は多孔質構造を持つ。
【0068】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子は織物である。
【0069】
本発明の1つの実施例において、前記除塵電界アノード内部は管状であり、前記エレクトレット素子外部は管状であり、前記エレクトレット素子外部は前記除塵電界アノード内部に外接する。
【0070】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子と前記除塵電界アノードとは取り外し可能に接続されている。
【0071】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子の材料にはエレクトレット特性を有する無機化合物が含まれる。前記エレクトレット特性とは、外部電源により充電された後、エレクトレット素子が電荷を帯び、電源から完全に離れていても一定の電荷を維持し、電極として電界電極の作用を起こす能力を指す。
【0072】
本発明の1つの実施例において、前記無機化合物は酸素含有化合物、窒素含有化合物またはガラス繊維の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0073】
本発明の1つの実施例において、前記酸素含有化合物は金属ベースの酸化物、酸素含有複合体、および酸素含有無機ヘテロポリ酸塩の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0074】
本発明の1つの実施例において、前記金属ベースの酸化物は酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化バリウム、酸化タンタル、酸化ケイ素、酸化鉛、および酸化スズの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0075】
本発明の1つの実施例において、前記金属ベースの酸化物は酸化アルミニウムである。
【0076】
本発明の1つの実施例において、前記酸素含有複合体はチタン-ジルコニウム複合酸化物またはチタン-バリウム複合酸化物の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0077】
本発明の1つの実施例において、前記酸素含有無機ヘテロポリ酸塩はチタン酸ジルコニウム、チタン酸ジルコン酸鉛、またはチタン酸バリウムの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0078】
本発明の1つの実施例において、前記窒素含有化合物は窒化ケイ素である。
【0079】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子の材料にはエレクトレット特性を有する有機化合物が含まれる。前記エレクトレット特性とは、外部電源により充電された後、エレクトレット素子が電荷を帯び、電源から完全に離れていても一定の電荷を維持し、電極として電界電極の作用を起こす能力を指す。
【0080】
本発明の1つの実施例において、前記有機化合物はフッ素重合体、ポリカーボネート、PP、PE、PVC、天然ワックス、樹脂、およびロジンの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0081】
本発明の1つの実施例において、前記フッ素重合体はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリパーフルオロエチレンプロピレン(Teflon-FEP)、可溶性ポリテトラフルオロエチレン(PFA)、およびポリフッ化ビニリデン(PVDF)の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0082】
本発明の1つの実施例において、前記フッ素重合体はポリテトラフルオロエチレンである。
【0083】
通電駆動電圧の条件下で電離除塵電界を生成し、電離除塵電界を利用して処理対象の一部を電離し、空気中の粒子状物質を吸着し、同時にエレクトレット素子を充電し、電界装置が故障した場合、すなわち通電駆動電圧がないとき、充電されたエレクトレット素子は電界を生成し、充電されたエレクトレット素子によって生成された電界を利用して、空気中の粒子状物質を吸着し、つまり、電離除塵電界が故障した場合でも、粒子状物質を吸着することができる。
【0084】
本発明の1つの実施例において、前記空気除塵システムは電界装置出口と空気除塵システム出口との間に、前記電界装置で発生したオゾンを除去または低減するためのオゾン除去装置をさらに備える。
【0085】
本発明の1つの実施例において、前記オゾン除去装置は、オゾン分解器を備える。
【0086】
本発明の1つの実施例において、前記オゾン分解器は、紫外線オゾン分解器および触媒オゾン分解器の少なくとも1つから選択される。
【0087】
本発明の空気除塵システムは、前記電界装置で発生したオゾンを除去または低減するためのオゾン除去装置をさらに備える。
【0088】
本発明の1つの実施例において、本発明は空気除塵方法を提供し、この方法は、以下のステップを含む:
粉塵を含む空気を、除塵電界アノードと除塵電界カソードによって生成される電離除塵電界に通す;
電界にほこりが蓄積すると、ほこりの掃除を行う。
【0089】
本発明の1つの実施例において、検出された電界電流が所定の値まで増加すると、ほこりの掃除を行う。
【0090】
本発明の1つの実施例において、電界にほこりが蓄積すると、以下のいずれかの方式でほこりの掃除を行う。
(1)電界バックコロナ放電の現象を利用してほこりの掃除を完了する。
(2)電界バックコロナ放電の現象を利用して電圧を上げ、注入電流を制限し、ほこりの掃除を完了する。
(3)電界バックコロナ放電の現象を利用して電圧を上げ、注入電流を制限し、アノードのほこり蓄積位置で発生する急激な放電によって、ほこりの有機成分を深く酸化し、ポリマー結合を切断して小分子の二酸化炭素と水を形成するプラズマを生成させ、ほこりの掃除を完了する。
好ましくは、前記ほこりはカーボンブラックである。
【0091】
本発明の1つの実施例において、前記除塵電界カソードは、若干のカソードフィラメントを含む。カソードフィラメントの直径は0.1mm~20mmでよく、このサイズパラメータはアプリケーションと集塵要件に応じて調整できる。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントの直径は3mm以下である。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントは、放電しやすく、耐熱性があり、自重に耐え、電気化学的安定性のある金属線または合金線を使用している。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントの材質はチタンである。カソードフィラメントの具体的な形状は除塵電界アノードの形状に応じて調整でき、例えば、除塵電界アノードの集塵面が平坦な場合、カソードフィラメントの断面は円形になり、除塵電界アノードの集塵面が円弧面の場合、カソードフィラメントは多面体に設計する必要がある。カソードフィラメントの長さは除塵電界アノードに応じて調整する。
【0092】
本発明の1つの実施例において、前記除塵電界カソードは若干のカソードバーを含む。本発明の1つの実施例において、前記カソードバーの直径は3mm以下である。本発明の1つの実施例において、カソードバーは、放電しやすい金属棒または合金棒を使用している。カソードバーの形状は針状、多角形、バリ状、ねじ付き棒状または柱状などでよい。カソードバーの形状は除塵電界アノードの形状に応じて調整でき、例えば、除塵電界アノードの集塵面が平坦な場合、カソードバーの断面は円形に設計する必要があり、除塵電界アノードの集塵面が円弧面の場合、カソードバーは多面体に設計する必要がある。
【0093】
本発明の1つの実施例において、除塵電界カソードは除塵電界アノード内に穿設されている。
【0094】
本発明の1つの実施例において、除塵電界アノードは、1つまたは平行に配置された複数の中空陽極管を含む。複数の中空陽極管がある場合、すべての中空陽極管はハニカム状の除塵電界アノードを形成する。本発明の1つの実施例において、中空陽極管の断面は円形または多角形でよい。中空陽極管の断面は円形の場合、除塵電界アノードと除塵電界カソードの間に均一な電界が形成され、中空陽極管の内壁に集塵しにくい。中空陽極管の断面は三角形の場合、中空陽極管の内壁には、3つの集塵面と3つの遠隔ほこり保持角を形成でき、この構造の中空陽極管は、ほこり保持率が最も高い。中空陽極管の断面は四角形の場合、4つの集塵面と4つのほこり保持角を取得できるが、組立構造が不安定である。中空陽極管の断面は六角形の場合、6つの集塵面と6つのほこり保持角を形成でき、集塵面とほこり保持率がバランスに達する。中空陽極管の断面はより多角形の場合、より多くの集塵辺を得ることができるが、ほこり保持率は失われる。本発明の1つの実施例において、中空陽極管の内接円の直径は5mm~400mmの範囲である。
【0095】
本発明の1つの実施例において、本発明は空気加速方法を提供し、この方法は、以下のステップを含む:
空気を1つの流路に通す;
流路内に電界を生成させ、前記電界は、前記流路と垂直でなく、入口および出口を有する。
そのうち、前記電界は、前記空気を電離する。
【0096】
本発明の1つの実施例において、前記電界は、前記流路を形成する第1アノードおよび第1カソードを含み、前記流路は前記入口と出口を連通する。前記第1アノード及び第1カソードは、前記流路内の空気を電離する。
【0097】
本発明の1つの実施例において、前記電界は、前記入口又はその近傍に配置される第2電極を含む。
そのうち、前記第2電極はカソードであり、前記第1カソードの延びである。好ましくは、前記第2電極と前記第1アノードは夾角αを有し、且つ、0°<α≦125°、45°≦α≦125°、60°≦α≦100°またはα=90°である。
【0098】
本発明の1つの実施例において、前記第2電極と、前記第1アノードおよび第1カソードは独立に配置される。
【0099】
本発明の1つの実施例において、前記電界は、前記入口又はその近傍に配置される第3電極を含む。
そのうち、前記第3電極はアノードであり、前記第3電極は前記第1アノードの延びである。好ましくは、前記第3電極と前記第1カソードは夾角αを有し、且つ、0°<α≦125°、45°≦α≦125°、60°≦α≦100°またはα=90°である。
【0100】
本発明の1つの実施例において、前記第3電極と、前記第1アノードおよび第1カソードは独立に配置される。
【0101】
本発明の1つの実施例において、前記第1カソードは若干のカソードフィラメントを含む。カソードフィラメントの直径は0.1mm~20mmでよく、このサイズパラメータはアプリケーションと集塵要件に応じて調整できる。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントの直径は3mm以下である。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントは、放電しやすく、耐熱性があり、自重に耐え、電気化学的安定性のある金属線または合金線を使用している。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントの材質はチタンである。カソードフィラメントの具体的な形状は第1アノードの形状に応じて調整でき、例えば、第1アノードの集塵面が平坦な場合、カソードフィラメントの断面は円形になり;第1アノードの集塵面が円弧面の場合、カソードフィラメントは多面体に設計する必要がある。カソードフィラメントの長さは第1アノードに応じて調整する。
【0102】
本発明の1つの実施例において、前記第1カソードは若干のカソードバーを含む。本発明の1つの実施例において、前記カソードバーの直径は3mm以下である。本発明の1つの実施例において、カソードバーは、放電しやすい金属棒または合金棒を使用している。カソードバーの形状は針状、多角形、バリ状、ねじ付き棒状または柱状などでよい。カソードバーの形状は第1アノードの形状に応じて調整でき、例えば、第1アノードの集塵面が平坦な場合、カソードバーの断面は円形に設計する必要があり;第1アノードの集塵面が円弧面の場合、カソードバーは多面体に設計する必要がある。
【0103】
本発明の1つの実施例において、第1カソードは第1アノードを貫通する。
【0104】
本発明の1つの実施例において、第1アノードは1つまたは平行に配置された複数の中空陽極管を含む。複数の中空陽極管がある場合、すべての中空陽極管はハニカム状の第1アノードを形成する。本発明の1つの実施例において、中空陽極管の断面は円形または多角形でよい。中空陽極管の断面は円形の場合、第1アノードと第1カソードの間に均一な電界が形成され、中空陽極管の内壁に集塵しにくい。中空陽極管の断面は三角形の場合、中空陽極管の内壁には、3つの集塵面と3つの遠隔ほこり保持角を形成でき、この構造の中空陽極管は、ほこり保持率が最も高い。中空陽極管の断面は四角形の場合、4つの集塵面と4つのほこり保持角を取得できるが、組立構造が不安定である。中空陽極管の断面は六角形の場合、6つの集塵面と6つのほこり保持角を形成でき、集塵面とほこり保持率がバランスに達する。中空陽極管の断面はより多角形の場合、より多くの集塵辺を得ることができるが、ほこり保持率は失われる。本発明の1つの実施例において、中空陽極管の内接円の直径は5mm~400mmの範囲である。
【0105】
1つの実施例において、本発明は空気除塵電界結合を低減する方法を提供し、この方法は、以下のステップを含む:
空気を、除塵電界アノードと除塵電界カソードによって生成される電離除塵電界に通す;
前記除塵電界アノード又は/及び除塵電界カソードを選択する。
【0106】
本発明の1つの実施例において、選択された前記除塵電界アノード又は/及び除塵電界カソードのサイズは電界結合の回数≦3になるようにする。
具体的には、前記除塵電界アノードの集塵面積と除塵電界カソードの放電面積の比率を選択する。好ましくは、前記除塵電界アノードの集塵面積と前記除塵電界カソードの放電面積の比率が1.667:1~1680:1であることを選択する。
より好ましくは、前記除塵電界アノードの集塵面積と前記除塵電界カソードの放電面積の比率が6.67:1~56.67:1であることを選択する。
【0107】
本発明の1つの実施例において、前記除塵電界カソードの直径は1~3mmであり、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードの極間隔は2.5~139.9mmであり、前記除塵電界アノードの集塵面積と前記除塵電界カソードの放電面積の比率は1.667:1~1680:1である。
好ましくは、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードの極間隔が150mm未満であることを選択する。
好ましくは、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードの極間隔が2.5~139.9mmであることを選択する。より好ましくは、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードの極間隔が5.0~100mmであることを選択する。
好ましくは、前記除塵電界アノードの長さが10~180mmであることを選択する。より好ましくは、前記除塵電界アノードの長さが60~180mmであることを選択する。
好ましくは、前記除塵電界カソードの長さが30~180mmであることを選択する。より好ましくは、前記除塵電界カソードの長さが54~176mmであることを選択する。
【0108】
本発明の1つの実施例において、前記除塵電界カソードは、若干のカソードフィラメントを含む。カソードフィラメントの直径は0.1mm~20mmでよく、このサイズパラメータはアプリケーションと集塵要件に応じて調整できる。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントの直径は3mm以下である。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントは、放電しやすく、耐熱性があり、自重に耐え、電気化学的安定性のある金属線または合金線を使用している。本発明の1つの実施例において、カソードフィラメントの材質はチタンである。カソードフィラメントの具体的な形状は除塵電界アノードの形状に応じて調整でき、例えば、除塵電界アノードの集塵面が平坦な場合、カソードフィラメントの断面は円形になり、除塵電界アノードの集塵面が円弧面の場合、カソードフィラメントは多面体に設計する必要がある。カソードフィラメントの長さは除塵電界アノードに応じて調整する。
【0109】
本発明の1つの実施例において、前記除塵電界カソードは若干のカソードバーを含む。本発明の1つの実施例において、前記カソードバーの直径は3mm以下である。本発明の1つの実施例において、カソードバーは、放電しやすい金属棒または合金棒を使用している。カソードバーの形状は針状、多角形、バリ状、ねじ付き棒状または柱状などでよい。カソードバーの形状は除塵電界アノードの形状に応じて調整でき、例えば、除塵電界アノードの集塵面が平坦な場合、カソードバーの断面は円形に設計する必要があり、除塵電界アノードの集塵面が円弧面の場合、カソードバーは多面体に設計する必要がある。
【0110】
本発明の1つの実施例において、除塵電界カソードは除塵電界アノード内に穿設されている。
【0111】
本発明の1つの実施例において、除塵電界アノードは、1つまたは平行に配置された複数の中空陽極管を含む。複数の中空陽極管がある場合、すべての中空陽極管はハニカム状の除塵電界アノードを形成する。本発明の1つの実施例において、中空陽極管の断面は円形または多角形でよい。中空陽極管の断面は円形の場合、除塵電界アノードと除塵電界カソードの間に均一な電界が形成され、中空陽極管の内壁に集塵しにくい。中空陽極管の断面は三角形の場合、中空陽極管の内壁には、3つの集塵面と3つの遠隔ほこり保持角を形成でき、この構造の中空陽極管は、ほこり保持率が最も高い。中空陽極管の断面は四角形の場合、4つの集塵面と4つのほこり保持角を取得できるが、組立構造が不安定である。中空陽極管の断面は六角形の場合、6つの集塵面と6つのほこり保持角を形成でき、集塵面とほこり保持率がバランスに達する。中空陽極管の断面はより多角形の場合、より多くの集塵辺を得ることができるが、ほこり保持率は失われる。本発明の1つの実施例において、中空陽極管の内接円の直径は5mm~400mmの範囲である。
【0112】
1つの実施例において、本発明は空気除塵方法を提供し、この方法は、以下のステップを含む:
1 電離除塵電界を利用して、空気中の粒子状物質を吸着する;
2 電離除塵電界を利用して、エレクトレット素子を充電する。
【0113】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子は電界装置出口の近傍にあり、あるいは、前記エレクトレット素子は電界装置出口に配置されている。
【0114】
本発明の1つの実施例において、前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードは流路を形成し、前記エレクトレット素子は前記流路に配置されている。
【0115】
本発明の1つの実施例において、前記流路は流路出口を含み、前記エレクトレット素子は前記流路出口の近傍に配置され、又は前記流路出口に設けられている。
【0116】
本発明の1つの実施例において、電離除塵電界に通電駆動電圧がないとき、充電されたエレクトレット素子によって空気中の粒子状物質を吸着する。
【0117】
本発明の1つの実施例において、充電されたエレクトレット素子が空気中の一定量の粒子状物質を吸着した後、新しいエレクトレット素子に交換する。
【0118】
本発明の1つの実施例において、新しいエレクトレット素子に交換した後、電離除塵電界を再開して空気中の粒子状物質を吸着し、また、新しいエレクトレット素子を充電する。
【0119】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子の材料にはエレクトレット特性を有する無機化合物が含まれる。前記エレクトレット特性とは、外部電源により充電された後、エレクトレット素子が電荷を帯び、電源から完全に離れていても一定の電荷を維持し、電極として電界電極の作用を起こす能力を指す。
【0120】
本発明の1つの実施例において、前記無機化合物は酸素含有化合物、窒素含有化合物またはガラス繊維の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0121】
本発明の1つの実施例において、前記酸素含有化合物は金属ベースの酸化物、酸素含有複合体、および酸素含有無機ヘテロポリ酸塩の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0122】
本発明の1つの実施例において、前記金属ベースの酸化物は酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化バリウム、酸化タンタル、酸化ケイ素、酸化鉛、および酸化スズの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0123】
本発明の1つの実施例において、前記金属ベースの酸化物は酸化アルミニウムである。
【0124】
本発明の1つの実施例において、前記酸素含有複合体はチタン-ジルコニウム複合酸化物またはチタン-バリウム複合酸化物の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0125】
本発明の1つの実施例において、前記酸素含有無機ヘテロポリ酸塩はチタン酸ジルコニウム、チタン酸ジルコン酸鉛、またはチタン酸バリウムの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0126】
本発明の1つの実施例において、前記窒素含有化合物は窒化ケイ素である。
【0127】
本発明の1つの実施例において、前記エレクトレット素子の材料にはエレクトレット特性を有する有機化合物が含まれる。前記エレクトレット特性とは、外部電源により充電された後、エレクトレット素子が電荷を帯び、電源から完全に離れていても一定の電荷を維持し、電極として電界電極の作用を起こす能力を指す。
【0128】
本発明の1つの実施例において、前記有機化合物はフッ素重合体、ポリカーボネート、PP、PE、PVC、天然ワックス、樹脂、およびロジンの1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0129】
本発明の1つの実施例において、前記フッ素重合体はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリパーフルオロエチレンプロピレン(Teflon-FEP)、可溶性ポリテトラフルオロエチレン(PFA)、およびポリフッ化ビニリデン(PVDF)の1つまたは複数の組み合わせから選択される。
【0130】
本発明の1つの実施例において、前記フッ素重合体はポリテトラフルオロエチレンである。
【0131】
本発明の1つの実施例において、本発明は、前記空気が空気電離除塵を経てから、空気電離除塵によって発生したオゾンを除去または低減するというステップを含む空気除塵方法を提供する。
【0132】
本発明の1つの実施例において、空気電離除塵によって発生したオゾンをオゾン分解する。
【0133】
本発明の1つの実施例において、前記オゾン分解は、紫外線分解および触媒分解の少なくとも1つから選択される。
【0134】
以下、本発明に係る空気除塵システム及び方法を具体的な実施例に基づいて説明する。
【0135】
実施例1
図1を参照してください。
図1は、1つの実施例における空気除塵システムの構造図である。前記空気除塵システム101は、電界装置入口1011、遠心分離機構1012、第1水濾過機構1013、電界装置1014、絶縁機構1015、空気均等化装置、第2水濾過機構1017及び/又はオゾン機構1018を備える。
【0136】
本発明では、第1水濾過機構1013及び/又は第2水濾過機構1017は任意選択であり、すなわち、本発明による提供される空気除塵システムは、第1水濾過機構1013及び/又は第2水濾過機構1017を含んでもよく、第1水濾過機構1013及び/又は第2水濾過機構1017を含まなくてもよい。
【0137】
図1に示すように、前記遠心分離機構1012の吸気壁には、前記電界装置入口1011が設けられ、粒子状物質を含むガスを受け取るようになっている。
【0138】
前記空気除塵システム101の下端に設けられた遠心分離機構1012は円錐筒を採用する。円錐筒と電界装置1014との接続部は1つの排気口であり、前記排気口には粒子状物質を濾過するための第1濾過層が設けられる。前記円錐筒の筒底に、粒子状物質を受け取る粉塵出口が設けられる。
【0139】
具体的には、粒子状物質を含むガスは、通常12~30m/sの速度で電界装置入口1011から遠心分離機構1012に入ると、ガスは直線運動から円運動に変わる。ほとんどの旋回気流は、壁に沿って円筒体から下方にコーンに向かって螺旋状に流れる。また、粒子状物質は遠心力により分離機構の内壁に振り飛ばされ、内壁に接触すると、内壁近傍の下方への軸流速度の運動量により壁面に沿って落下し、粉塵出口から排出される。旋回下降する外旋気流は、下降の過程で分離機構の中心部へ次々と流入して求心的なラジアル気流となり、この部分の気流は旋回上昇する内旋气流となる。内、外旋気流の旋回方向は同じである。最後に、浄化されたガスは、排気口及び第1ろ過網(図示せず)を経て前記電界装置1014に排出され、一部の分離されない比較的細かい塵埃も逃げられない。
【0140】
前記遠心分離機構1012内に配置される第1水濾過機構1013は、前記電界装置入口1011に配置される第1電極を含み、第1電極は導電性メッシュ板であり、前記導電性メッシュ板は、電源投入後、電子を液体の水に伝導するために用いられる。本実施例では、帯電した液体の水を吸着するための第2電極は、前記電界装置1014のアノードほこり蓄積部である除塵電界アノード10141である。
【0141】
図2を参照して下さい。
図2は、前記空気除塵システム内に設けられる第1水濾過機構のもう1つの実施例の構造図である。前記第1水濾過機構の第1電極10131は前記吸気口に配置され、前記第1電極10131は、負電位を持つ導電性メッシュ板である。同時に、本実施例の第2電極10132は、前記吸気装置内に配置され、平面網状であり、且つ、第2電極10132は正電位を持ち、コレクターとも呼ばれる。本実施例では、第2電極10132は具体的に平面網状であり、且つ、第1電極10131は第2電極10132と平行である。本実施例では、第1電極10131と第2電極10132との間にメッシュ電界が形成される。また、第1電極10131は、金属ワイヤで構成される網状構造であり、この第1電極10131は金網で構成される。本実施例では、第2電極10132の面積は、第1電極10131の面積よりも大きい。前記電界装置1014は、除塵電界アノード10141と、除塵電界アノード10141に配置される除塵電界カソード10142とを含み、除塵電界アノード10141と除塵電界カソード10142との間に非対称静電界が形成される。そのうち、粒子状物質を含むガスが前記排気口を通って前記電界装置1014に入った後、前記除塵電界カソード10142が放電しているから、前記ガスを電離して、前記粒子状物質に負電荷を持たせ、前記除塵電界アノード10141に移動させ、前記除塵電界アノード10141に堆積する。
【0142】
具体的には、前記除塵電界アノード10141の内部はハニカム状で中空の陽極管束群から構成され、陽極管束のポートの形状は六角形である。
【0143】
前記除塵電界カソード10142は1対1対応で前記陽極管束群の各陽極管束を通す若干の電極棒を含み、そのうち、前記電極棒の形状は針状、多角形、バリ状、ねじ付き棒状または柱状である。
【0144】
本実施例では、前記除塵電界カソード10142の排気端は前記除塵電界アノード10141の排気端よりも低く、且つ前記除塵電界カソード10142の排気端は前記除塵電界アノード10141の吸気端と同一平面上にあるため、前記電界装置1014の内部で加速電界を形成する。
【0145】
前記絶縁機構1015は、絶縁部と断熱部とを含む。前記絶縁部の材料はセラミック材またはガラス材を使用する。前記絶縁部は、傘状串セラミック柱又はガラス柱、柱状串セラミック柱またはガラス柱であり、傘内外または柱内外に施釉されている。
【0146】
図1に示すように、本発明の1つの実施例において、除塵電界カソード10142はカソード支持板10143に取り付けられ、カソード支持板10143と除塵電界アノード10141は絶縁機構1015で接続されている。前記絶縁機構1015は前記カソード支持板10143と前記除塵電界アノード10141との間の絶縁を実現するためのものである。本発明の1つの実施例において、除塵電界アノード10141は第1アノード部101412および第2アノード部101411を含み、前記第1アノード部101412は電界装置入口の近傍にあり、第2アノード部101411は電界装置出口の近傍にある。カソード支持板と絶縁機構は第1アノード部101412と第2アノード部101411との間にあり、すなわち、絶縁機構1015は電離電界の中央または除塵電界カソード10142の中央に取り付けられ、除塵電界カソード10142をよく支持することができ、且つ除塵電界アノード10141に対する除塵電界カソード10142の固定という役割を果たし、除塵電界カソード10142と除塵電界アノード10141間の設定距離を維持する。
【0147】
【0148】
図3Aに示すように、前記除塵電界アノードの外形が円柱体である場合、前記空気均等化装置1016は、前記除塵システム入口1011と、前記除塵電界アノード及び前記除塵電界カソードによって形成される電離除塵電界との間にあり、且つ前記除塵システム入口1011を中心に回転する若干の空気均等化ブレード10161からなる。前記空気均等化装置は、空気に前記除塵電界アノードによって生成される電界を通過させることができる。それと同時に、前記除塵電界アノードの内部温度を一定に保ち、十分な酸素を確保することができる。
【0149】
図3Bに示すように、前記除塵電界アノードの外形が立方体である場合、前記空気均等化装置1020は、
前記除塵電界アノードの片側に配置された吸気管10201と、
前記除塵電界アノードの他側に配置された排気管10202とを含み、そのうち、吸気管10201を取り付ける側と排気管10202を取り付ける側とは対向する。
【0150】
図3Cに示すように、前記空気均等化装置1026は、さらに前記除塵電界アノードの吸気端に配置された第1ベンチュリ板空気均等化機構1028と、前記除塵電界アノードの排気端に配置された第2ベンチュリ板空気均等化機構1030(
図3Dに示すような第2ベンチュリ板空気均等化機構の平面図から見ると、折型である)とを含み、前記第1ベンチュリ板空気均等化機構に吸気穴を開けており、前記第2ベンチュリ板空気均等化機構に排気穴を開けており、前記吸気穴と前記排気穴がずれて配列されており、且つ正面から吸気して側面から排気することで、サイクロン構造を形成する。
【0151】
本実施例において、前記電界装置1014と前記第2水濾過機構1017との接続部には、前記電界装置1014により処理されなかった粒径の小さい微粒子を濾過するための第2ろ過網が設けられる。
【0152】
前記排気端に配置される第2水濾過機構1017は、第3ろ過網、回転軸及び止水球を含む。
【0153】
前記第3ろ過網は、回転軸を介して傾斜的に前記排気端に取り付けられ、前記第3ろ過網の前記空気出口に対応する位置には止水球が取り付けられる。流入しようとするガスが前記第3ろ過網を回転軸の周りに回転させ、前記第3ろ過網に水膜を形成し、前記止水球は前記排気端を塞いで水分の流出を防止する。
【0154】
前記除塵電界システムの排気端に設けられる前記オゾン機構1018は、オゾン除去ランプを用いる。
【0155】
実施例2
図4に示すような電界装置は、除塵電界アノード10141と、除塵電界カソード10142と、エレクトレット素子205とを含み、前記除塵電界アノード10141と前記除塵電界カソード10142の電源がオンになると、電離除塵電界を形成し、前記エレクトレット素子205は前記電離除塵電界に設けられ、
図4の矢印方向は処理対象の流れ方向である。前記エレクトレット素子は電界装置出口に配置されている。前記電離除塵電界は前記エレクトレット素子を充電する。前記エレクトレット素子は多孔質構造を持ち、前記エレクトレット素子の材料は酸化アルミニウムである。前記除塵電界アノード内部は管状であり、前記エレクトレット素子外部は管状であり、前記エレクトレット素子外部は前記除塵電界アノード内部に外接する。前記エレクトレット素子と前記除塵電界アノードは取り外し可能に接続されている。
【0156】
空気除塵方法であって、以下のステップを含む:
a)電離除塵電界を利用して、空気中の粒子状物質を吸着する;
b)電離除塵電界を利用して、エレクトレット素子を充電する。
【0157】
そのうち、前記エレクトレット素子は電界装置出口に配置され;前記エレクトレット素子の材料は酸化アルミニウムであり;電離除塵電界に通電駆動電圧がないとき、充電されたエレクトレット素子によって空気中の粒子状物質を吸着し;充電されたエレクトレット素子が空気中の一定量の粒子状物質を吸着した後、新しいエレクトレット素子に交換し;新しいエレクトレット素子に交換した後、電離除塵電界を再開して空気中の粒子状物質を吸着し、また、新しいエレクトレット素子を充電する。
【0158】
実施例3
図5及び
図6に示すような電界装置は、除塵電界アノード10141と、除塵電界カソード10142と、エレクトレット素子205とを含み、前記除塵電界アノード10141と前記除塵電界カソード10142は流路292を形成し、前記エレクトレット素子205は前記流路292に設けられ、
図5の矢印方向は処理対象の流れ方向である。前記流路292は流路出口を含み、前記エレクトレット素子205は前記流路出口の近傍にある。流路の横断面に対して、前記流路における前記エレクトレット素子の横断面は10%であり、すなわち、
図7に示すように、S2/(S1+S2)*100%であり、そのうち、S2である第1横断面積は前記流路における前記エレクトレット素子の横断面積であり、S1である第1横断面積とS2である第2横断面積の合計は流路の横断面積であり、S1である第1横断面積は除塵電界カソード10142の横断面積を含まない。前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードの電源がオンになると、電離除塵電界を形成する。前記電離除塵電界は前記エレクトレット素子を充電する。前記エレクトレット素子は多孔質構造を持ち、前記エレクトレット素子の材料はポリテトラフルオロエチレンである。前記除塵電界アノード内部は管状であり、前記エレクトレット素子外部は管状であり、前記エレクトレット素子外部は前記除塵電界アノード内部に外接する。前記エレクトレット素子と前記除塵電界アノードは取り外し可能に接続されている。
【0159】
本発明の1つの実施例において、空気除塵方法は、以下のステップを含む:
1)電離除塵電界を利用して、空気中の粒子状物質を吸着する;
2)電離除塵電界を利用して、エレクトレット素子を充電する。
そのうち、前記エレクトレット素子は前記流路出口の近傍に配置され;前記エレクトレット素子の材料はポリテトラフルオロエチレンであり;電離除塵電界に通電駆動電圧がないとき、充電されたエレクトレット素子によって空気中の粒子状物質を吸着し;充電されたエレクトレット素子が空気中の一定量の粒子状物質を吸着した後、新しいエレクトレット素子に交換し;新しいエレクトレット素子に交換した後、電離除塵電界を再開して空気中の粒子状物質を吸着し、また、新しいエレクトレット素子を充電する。
【0160】
実施例4
図8に示すように、前記空気除塵システムは、除塵電界アノード10141及び除塵電界カソード10142を含む電界装置と、前記電界装置で発生したオゾンを除去または低減するためのオゾン除去装置206とを備え、前記オゾン除去装置は電界装置出口と空気除塵システム出口との間に配置される。前記除塵電界アノード10141と前記除塵電界カソード10142は、電離除塵電界を生成するために用いられる。前記オゾン除去装置は、前記電界装置で発生したオゾンを分解するオゾン分解器を備え、前記オゾン分解器は紫外線オゾン分解器であり、図中の矢印方向は吸気の流れ方向である。
【0161】
前記空気が空気電離除塵を経てから、空気電離除塵によって発生したオゾンをオゾン分解し、前記オゾン分解は紫外線分解であるというステップを含む空気除塵方法。
【0162】
前記オゾン除去装置は、前記電界装置で発生したオゾンを除去または低減し、空気中の酸素が電離に関与してオゾンを形成するからである。
【0163】
実施例5
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用されることができ、
図9に示すように、電界を生成するための除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052を含み、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、除塵電界アノード4051は正電位を持ち、除塵電界カソード4052は負電位を持つ。
【0164】
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は放電電界を形成し、この放電電界は1つの静電界である。
【0165】
図9、
図10、
図11に示すように、本実施例では除塵電界アノード4051は中空のの正六角形管状であり、除塵電界カソード4052は棒状であり、除塵電界カソード4052は除塵電界アノード4051に穿設されている。
【0166】
電界結合を低減する方法は、以下のステップを含み:除塵電界アノード4051の集塵面積と除塵電界カソード4052の放電面積の比率が6.67:1であり、除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の極間隔が9.9mmであり、除塵電界アノード4051の長さが60mmであり、除塵電界カソード4052の長さが54mmであることを選択し;前記除塵電界アノード4051は流体通路を含み、前記流体通路は入口端と出口端を含み、前記除塵電界カソード4052は前記流体通路に配置され、前記除塵電界カソード4052は集塵極の流体通路方向に沿って延在し、除塵電界アノード4051の入口端は除塵電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、除塵電界アノード4051の出口端と除塵電界カソード4052の出口近傍端は夾角αを有し、且つα=118°、さらに、除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の作用で、より多くの処理対象を収集でき、電界結合の回数≦3という目的を実現する。電界によるエアロゾル、ウォーターミスト、オイルミスト、ルースでなめらかな粒子状物質の結合消費量を削減でき、電界の電力を30~50%節約できる。
【0167】
本実施例では、電界装置は、上記の複数の電界発生ユニットからなる電界段を含み、前記電界段は複数あり、複数の集塵ユニットを利用して、当該電界装置の集塵効率を効果的に向上させる。同じ電界段では、各除塵電界アノードは同じ極性であり、各除塵電界カソードは同じ極性である。
【0168】
複数の電界段がある場合、各電界段は直列に接続されており、直列接続された電界段は接続筐体で接続されており、隣接する2つの電界段の距離は極間隔の1.4倍より大きい。
図12に示すように、前記電界段は2段であり、すなわち第1段電界と第2段電界であり、第1段電界と第2段電界は接続筐体で直列に接続されている。
【0169】
本実施例では、上記処理対象は、粒子状の粉塵でよく、エアロゾル、ウォーターミスト、オイルミストなど処理を必要とする不純物でもよい。
【0170】
実施例6
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用されることができ、
図9に示すように、電界を生成するための除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052を含み、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、除塵電界アノード4051は正電位を持ち、除塵電界カソード4052は負電位を持つ。
【0171】
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は放電電界を形成し、この放電電界は1つの静電界である。
【0172】
本実施例では除塵電界アノード4051は中空のの正六角形管状であり、除塵電界カソード4052は棒状であり、除塵電界カソード4052は除塵電界アノード4051に穿設されている。
【0173】
電界結合を低減する方法は、以下のステップを含み:除塵電界アノード4051の集塵面積と除塵電界カソード4052の放電面積の比率が1680:1であり、除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の極間隔が139.9mmであり、除塵電界アノード4051の長さが180mmであり、除塵電界カソード4052の長さが180mmであることを選択し;前記除塵電界アノード4051は流体通路を含み、前記流体通路は入口端と出口端を含み、前記除塵電界カソード4052は前記流体通路に配置され、前記除塵電界カソード4052は集塵極の流体通路方向に沿って延在し、除塵電界アノード4051の入口端は除塵電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、除塵電界アノード4051の出口端は除塵電界カソード4052の出口近傍端と同一平面上にあり、さらに、除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の作用で、より多くの処理対象を収集でき、電界結合の回数≦3という目的を実現する。電界によるエアロゾル、ウォーターミスト、オイルミスト、ルースでなめらかな粒子状物質の結合消費量を削減でき、電界の電力を20~40%節約できる。
【0174】
本実施例では、上記処理対象は、粒子状の粉塵でよく、エアロゾル、ウォーターミスト、オイルミストなど処理を必要とする不純物でもよい。
【0175】
実施例7
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用されることができ、
図9に示すように、電界を生成するための除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052を含み、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、除塵電界アノード4051は正電位を持ち、除塵電界カソード4052は負電位を持つ。
【0176】
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は放電電界を形成し、この放電電界は1つの静電界である。
【0177】
本実施例では除塵電界アノード4051は中空のの正六角形管状であり、除塵電界カソード4052は棒状であり、除塵電界カソード4052は除塵電界アノード4051に穿設されている。
【0178】
電界結合を低減する方法は、以下のステップを含み:除塵電界アノード4051の集塵面積と除塵電界カソード4052の放電面積の比率が1.667:1であり、除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の極間隔が2.4mmであり、除塵電界アノード4051の長さが30mmであり、除塵電界カソード4052の長さが30mmであることを選択し;前記除塵電界アノード4051は流体通路を含み、前記流体通路は入口端と出口端を含み、前記除塵電界カソード4052は前記流体通路に配置され、前記除塵電界カソード4052は集塵極の流体通路方向に沿って延在し、除塵電界アノード4051の入口端は除塵電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、除塵電界アノード4051の出口端は除塵電界カソード4052の出口近傍端と同一平面上にあり、さらに、除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の作用で、より多くの処理対象を収集でき、電界結合の回数≦3という目的を実現する。電界によるエアロゾル、ウォーターミスト、オイルミスト、ルースでなめらかな粒子状物質の結合消費量を削減でき、電界の電力を10~30%節約できる。
【0179】
本実施例では、上記処理対象は、粒子状の粉塵でよく、エアロゾル、ウォーターミスト、オイルミストなど処理を必要とする不純物でもよい。
【0180】
実施例8
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用されることができ、
図9に示すように、電界を生成するための除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052を含み、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、除塵電界アノード4051は正電位を持ち、除塵電界カソード4052は負電位を持つ。
【0181】
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は放電電界を形成し、この放電電界は1つの静電界である。
【0182】
図9、
図10、
図11に示すように、本実施例では除塵電界アノード4051は中空のの正六角形管状であり、除塵電界カソード4052は棒状であり、除塵電界カソード4052は除塵電界アノード4051に穿設され、除塵電界アノード4051の集塵面積と除塵電界カソード4052の放電面積の比率が6.67:1であり、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の極間隔は9.9mmであり、除塵電界アノード4051の長さは60mmであり、除塵電界カソード4052の長さは54mmであり、前記除塵電界アノード4051は流体通路を含み、前記流体通路は入口端と出口端を含み、前記除塵電界カソード4052は前記流体通路に配置され、前記除塵電界カソード4052は集塵極の流体通路方向に沿って延在し、除塵電界アノード4051の入口端は除塵電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、除塵電界アノード4051の出口端と除塵電界カソード4052の出口近傍端は夾角αを有し、且つα=118°、さらに、除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の作用で、より多くの処理対象を収集でき、当該電界発生ユニットのより高い集塵効率を保証でき、代表的な排気ガス粒子pm0.23に対する集塵効率は99.99%である。
【0183】
本実施例では、電界装置は、上記の複数の電界発生ユニットからなる電界段を含み、前記電界段は複数あり、複数の集塵ユニットを利用して、当該電界装置の集塵効率を効果的に向上させる。同じ電界段では、各除塵電界アノードは同じ極性であり、各除塵電界カソードは同じ極性である。
【0184】
複数の電界段がある場合、各電界段は直列に接続されており、直列接続された電界段は接続筐体で接続されており、隣接する2つの電界段の距離は極間隔の1.4倍より大きい。
図12に示すように、前記電界段は2段であり、すなわち第1段電界4053と第2段電界4054であり、第1段電界4053と第2段電界4054は接続筐体4055で直列に接続されている。
【0185】
本実施例では、上記処理対象は、粒子状の粉塵でよく、エアロゾル、ウォーターミスト、オイルミストなど処理を必要とする不純物でもよい。
【0186】
実施例9
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用されることができ、
図9に示すように、電界を生成するための除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052を含み、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、除塵電界アノード4051は正電位を持ち、除塵電界カソード4052は負電位を持つ。
【0187】
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は放電電界を形成し、この放電電界は1つの静電界である。
【0188】
本実施例では除塵電界アノード4051は中空のの正六角形管状であり、除塵電界カソード4052は棒状であり、除塵電界カソード4052は除塵電界アノード4051に穿設され、除塵電界アノード4051の集塵面積と除塵電界カソード4052の放電面積の比率が1680:1であり、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の極間隔は139.9mmであり、除塵電界アノード4051の長さは180mmであり、除塵電界カソード4052の長さは180mmであり、前記除塵電界アノード4051は流体通路を含み、前記流体通路は入口端と出口端を含み、前記除塵電界カソード4052は前記流体通路に配置され、前記除塵電界カソード4052は集塵極の流体通路方向に沿って延在し、除塵電界アノード4051の入口端は除塵電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、除塵電界アノード4051の出口端は除塵電界カソード4052の出口近傍端と同一平面上にあり、さらに、除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の作用で、より多くの処理対象を収集でき、当該電界装置のより高い集塵効率を保証でき、代表的な排気ガス粒子pm0.23に対する集塵効率は99.99%である。
【0189】
本実施例では、電界装置は、上記の複数の電界発生ユニットからなる電界段を含み、前記電界段は複数あり、複数の集塵ユニットを利用して、当該電界装置の集塵効率を効果的に向上させる。同じ電界段では、各除塵電界アノードは同じ極性であり、各除塵電界カソードは同じ極性である。
【0190】
本実施例では、上記処理対象は、粒子状の粉塵でよく、エアロゾル、ウォーターミスト、オイルミストなど処理を必要とする不純物でもよい。
【0191】
実施例10
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用されることができ、
図9に示すように、電界を生成するための除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052を含み、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、除塵電界アノード4051は正電位を持ち、除塵電界カソード4052は負電位を持つ。
【0192】
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は放電電界を形成し、この放電電界は1つの静電界である。
【0193】
本実施例では、除塵電界アノード4051は中空の正六角形管状であり、除塵電界カソード4052は棒状であり、除塵電界カソード4052は除塵電界アノード4051に穿設され、除塵電界アノード4051の集塵面積と除塵電界カソード4052の放電面積の比率は1.667:1であり、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の極間隔は2.4mmである。除塵電界アノード4051の長さは30mmであり、除塵電界カソード4052の長さは30mmであり、前記除塵電界アノード4051は流体通路を含み、前記流体通路は入口端と出口端を含み、前記除塵電界カソード4052は前記流体通路に配置され、前記除塵電界カソード4052は集塵極の流体通路方向に沿って延在し、除塵電界アノード4051の入口端は除塵電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、除塵電界アノード4051の出口端は除塵電界カソード4052の出口近傍端と同一平面上にあり、さらに、除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の作用で、より多くの処理対象を収集でき、当該電界装置のより高い集塵効率を保証でき、代表的な排気ガス粒子pm0.23に対する集塵効率は99.99%である。
【0194】
本実施例では、除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は集塵ユニットを構成し、且つこの集塵ユニットは複数あり、複数の集塵ユニットを利用して、当該電界装置の集塵効率を効果的に向上させる。
【0195】
本実施例では、上記処理対象は、粒子状の粉塵でよく、エアロゾル、ウォーターミスト、オイルミストなど処理を必要とする不純物でもよい。
【0196】
実施例11
本実施例では、空気除塵システムは、上記実施例8、実施例9或いは実施例10における電界装置を含む。空気はまずこの電界装置を流れる必要があり、この電界装置で空気中の粉塵などの処理対象を効果的に除去し、空気をより清浄にさせ、粉塵などの不純物をより少なくさせる。
【0197】
実施例12
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用されることができ、
図9に示すように、電界を生成するための除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052を含み、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、除塵電界アノード4051は正電位を持ち、除塵電界カソード4052は負電位を持つ。
【0198】
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は放電電界を形成し、この放電電界は1つの静電界である。
【0199】
本実施例では、除塵電界アノード4051は中空の正六角形管状であり、除塵電界カソード4052は棒状であり、除塵電界カソード4052は除塵電界アノード4051に穿設され、除塵電界アノード4051の長さは5cmであり、除塵電界カソード4052の長さは5cmであり、前記除塵電界アノード4051は流体通路を含み、前記流体通路は入口端と出口端を含み、前記除塵電界カソード4052は前記流体通路に配置され、前記除塵電界カソード4052は集塵極の流体通路方向に沿って延在し、除塵電界アノード4051の入口端は除塵電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、除塵電界アノード4051の出口端は除塵電界カソード4052の出口近傍端と同一平面上にあり、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の極間隔は9.9mmであり、さらに、除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の作用で、高温衝撃に耐え、より多くの処理対象を収集でき、当該電界発生ユニットのより高い集塵効率を保証できる。電界温度が200℃の場合、対応する集塵効率は99.9%であり、電界温度が400℃の場合、対応する集塵効率は90%であり、電界温度が500℃の場合、対応する集塵効率は50%である。
【0200】
本実施例では、電界装置は、上記の複数の電界発生ユニットからなる電界段を含み、前記電界段は複数あり、複数の集塵ユニットを利用して、当該電界装置の集塵効率を効果的に向上させる。同じ電界段では、各除塵電界アノードは同じ極性であり、各除塵電界カソードは同じ極性である。
【0201】
本実施例では、上記処理対象は粒子状の粉塵でよい。
【0202】
実施例13
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用されることができ、
図9に示すように、電界を生成するための除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052を含み、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、除塵電界アノード4051は正電位を持ち、除塵電界カソード4052は負電位を持つ。
【0203】
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は放電電界を形成し、この放電電界は1つの静電界である。
【0204】
本実施例では、除塵電界アノード4051は中空の正六角形管状であり、除塵電界カソード4052は棒状であり、除塵電界カソード4052は除塵電界アノード4051に穿設され、除塵電界アノード4051の長さは9cmであり、除塵電界カソード4052の長さは9cmであり、前記除塵電界アノード4051は流体通路を含み、前記流体通路は入口端と出口端を含み、前記除塵電界カソード4052は前記流体通路に配置され、前記除塵電界カソード4052は集塵極の流体通路方向に沿って延在し、除塵電界アノード4051の入口端は除塵電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、除塵電界アノード4051の出口端は除塵電界カソード4052の出口近傍端と同一平面上にあり、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の極間隔は139.9mmであり、さらに、除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の作用で、高温衝撃に耐え、より多くの処理対象を収集でき、当該電界発生ユニットのより高い集塵効率を保証できる。電界温度が200℃の場合、対応する集塵効率は99.9%であり、電界温度が400℃の場合、対応する集塵効率は90%であり、電界温度が500℃の場合、対応する集塵効率は50%である。
【0205】
本実施例では、電界装置は、上記の複数の電界発生ユニットからなる電界段を含み、前記電界段は複数あり、複数の集塵ユニットを利用して、当該電界装置の集塵効率を効果的に向上させる。同じ電界段では、各除塵電界アノードは同じ極性であり、各除塵電界カソードは同じ極性である。
【0206】
本実施例では、上記処理対象は粒子状の粉塵でよい。
実施例14
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用されることができ、
図9に示すように、電界を生成するための除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052を含み、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、除塵電界アノード4051は正電位を持ち、除塵電界カソード4052は負電位を持つ。
【0207】
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は放電電界を形成し、この放電電界は1つの静電界である。
【0208】
本実施例では、除塵電界アノード4051は中空の正六角形管状であり、除塵電界カソード4052は棒状であり、除塵電界カソード4052は除塵電界アノード4051に穿設され、除塵電界アノード4051の長さは1cmであり、除塵電界カソード4052の長さは1cmであり、前記除塵電界アノード4051は流体通路を含み、前記流体通路は入口端と出口端を含み、前記除塵電界カソード4052は前記流体通路に配置され、前記除塵電界カソード4052は集塵極の流体通路方向に沿って延在し、除塵電界アノード4051の入口端は除塵電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、除塵電界アノード4051の出口端は除塵電界カソード4052の出口近傍端と同一平面上にあり、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の極間隔は2.4mmであり、さらに、除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の作用で、高温衝撃に耐え、より多くの処理対象を収集でき、当該電界発生ユニットのより高い集塵効率を保証できる。電界温度が200℃の場合、対応する集塵効率は99.9%であり、電界温度が400℃の場合、対応する集塵効率は90%であり、電界温度が500℃の場合、対応する集塵効率は50%である。
【0209】
本実施例では、電界装置は、上記の複数の電界発生ユニットからなる電界段を含み、前記電界段は複数あり、複数の集塵ユニットを利用して、当該電界装置の集塵効率を効果的に向上させる。同じ電界段では、各除塵電界アノードは同じ極性であり、各除塵電界カソードは同じ極性である。
【0210】
複数の電界段がある場合、各電界段は直列に接続されており、直列接続された電界段は接続筐体で接続されており、隣接する2つの電界段の距離は極間隔の1.4倍より大きい。前記電界段は2段であり、すなわち第1段電界と第2段電界であり、第1段電界と第2段電界は接続筐体で直列に接続されている。
【0211】
本実施例では、上記処理対象は粒子状の粉塵でよい。
【0212】
実施例15
本実施例では、電界発生ユニットは電界装置に応用されることができ、
図9に示すように、電界を生成するための除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052を含み、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は、それぞれ電源の2つの電極に電気的に接続されており、前記電源はDC電源であり、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052はそれぞれDC電源のアノードとカソードに電気的に接続されている。本実施例では、除塵電界アノード4051は正電位を持ち、除塵電界カソード4052は負電位を持つ。
【0213】
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052は放電電界を形成し、この放電電界は1つの静電界である。
【0214】
図9と
図10に示すように、本実施例では、除塵電界アノード4051は中空の正六角形管状であり、除塵電界カソード4052は棒状であり、除塵電界カソード4052は除塵電界アノード4051に穿設され、除塵電界アノード4051の長さは3cmであり、除塵電界カソード4052の長さは2cmであり、前記除塵電界アノード4051は流体通路を含み、前記流体通路は入口端と出口端を含み、前記除塵電界カソード4052は前記流体通路に配置され、前記除塵電界カソード4052は集塵極の流体通路方向に沿って延在し、除塵電界アノード4051の入口端は除塵電界カソード4052の入口近傍端と同一平面上にあり、除塵電界アノード4051の出口端と除塵電界カソード4052の出口近傍端は夾角αを有し、且つα=90°、前記除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の極間隔は20mmであり、さらに、除塵電界アノード4051と除塵電界カソード4052の作用で、高温衝撃に耐え、より多くの処理対象を収集でき、当該電界発生ユニットのより高い集塵効率を保証できる。電界温度が200℃の場合、対応する集塵効率は99.9%であり、電界温度が400℃の場合、対応する集塵効率は90%であり、電界温度が500℃の場合、対応する集塵効率は50%である。
【0215】
本実施例では、電界装置は、上記の複数の電界発生ユニットからなる電界段を含み、前記電界段は複数あり、複数の集塵ユニットを利用して、当該電界装置の集塵効率を効果的に向上させる。同じ電界段では、各集塵極は同じ極性であり、各放電極は同じ極性である。
【0216】
複数の電界段がある場合、各電界段は直列に接続されており、直列接続された電界段は接続筐体で接続されており、隣接する2つの電界段の距離は極間隔の1.4倍より大きい。
図12に示すように、前記電界段は2段であり、すなわち第1段電界と第2段電界であり、第1段電界と第2段電界は接続筐体で直列に接続されている。
【0217】
本実施例では、上記処理対象は粒子状の粉塵でよい。
【0218】
実施例16
本実施例では、空気除塵システムは、上記実施例12、実施例13、実施例14或いは実施例15における電界装置を含む。空気はまずこの電界装置を流れる必要があり、この電界装置で空気中の粉塵などの処理対象を効果的に除去し、空気をより清浄にさせ、粉塵などの不純物をより少なくさせる。
【0219】
実施例17
本実施例では、電界装置は空気除塵システムに応用されることができ、除塵電界カソード5081と除塵電界アノード5082を含み、除塵電界カソード5081と除塵電界アノード5082は、それぞれDC電源のカソードとアノードに電気的に接続されており、補助電極5083はDC電源のアノードに電気的に接続されている。本実施例では、除塵電界カソード5081は負電位を持ち、除塵電界アノード5082と補助電極5083はいずれも正電位を持つ。
【0220】
同時に、
図13に示すように、本実施例では、補助電極5083は除塵電界アノード5082と固定的に接続されている。除塵電界アノード5082がDC電源のアノードに電気的に接続された後、補助電極5083もDC電源のアノードに電気的に接続され、且つ補助電極5083と除塵電界アノード5082は同じな正電位を持つ。
【0221】
図13に示すように、本実施例では、補助電極5083は前後方向に延在することができ、つまり、補助電極5083の長さ方向は除塵電界アノード5082の長さ方向と同じでよい。
【0222】
図13に示すように、本実施例では、除塵電界アノード5082は管状であり、除塵電界カソード5081は棒状であり、除塵電界カソード5081は除塵電界アノード5082に穿設されている。同時に、本実施例では、上記の補助電極5083も管状であり、補助電極5083と除塵電界アノード5082は陽極管5084を構成する。陽極管5084の前端は除塵電界カソード5081と同一平面上にあり、陽極管5084の後端は後方に延びて除塵電界カソード5081の後端を超え、この陽極管5084の除塵電界カソード5081より後方に延びる部分は上記の補助電極5083である。つまり、本実施例では、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081の長さは同じであり、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081は前後方向で対向し、補助電極5083は、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081の後方に位置する。このようにして、補助電極5083と除塵電界カソード5081は補助電界を形成し、この補助電界は、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081間の負電荷を帯びた酸素イオン流に後ろに向かう力をかけ、その結果、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081間の負電荷を帯びた酸素イオン流に後ろに向かう移動速度を持たせる。処理対象を含むガスが前から後ろに陽極管5084に流れるとき、負電荷を帯びた酸素イオンは、除塵電界アノード5082へ後ろに向かって移動する過程で処理対象と結合し、酸素イオンは後ろに向かう移動速度を持つため、酸素イオンは処理対象と結合するとき、両者の間に強い衝突が発生せず、強い衝突によって引き起こされる大きなエネルギー消費を回避でき、酸素イオンは処理対象と結合しやすいようになり、また、ガス中の処理対象の荷電効率をより高くさせ、さらに除塵電界アノード5082と陽極管5084の作用で、より多くの処理対象を収集できるため、当該電界装置のより高い除塵効率を保証できる。
【0223】
また、
図13に示すように、本実施例では、陽極管5084の後端と除塵電界カソード5081の後端は夾角αを有し、且つ、0°<α≦125°、45°≦α≦125°、60°≦α≦100°またはα=90°である。
【0224】
本実施例では、除塵電界アノード5082、補助電極5083及び除塵電界カソード5081は除塵ユニットを構成し、且つこの除塵ユニットは複数あり、複数の除塵ユニットを利用して、当該電界装置の除塵効率を効果的に向上させる。
【0225】
本実施例では、上記処理対象は、粒子状の粉塵でよく、他の処理を必要とする不純物でもよい。
【0226】
本実施例では、具体的にDC電源はDC高電圧電源でよい。上記の除塵電界カソード5081と除塵電界アノード5082は放電電界を形成し、この放電電界は1つの静電界である。上記の補助電極5083がない場合、除塵電界カソード5081と除塵電界アノード5082との間の電界でイオン流は電極に垂直する方向に2つの電極間に往復流れ、イオンが電極間に往復して消費されるようになる。そのため、本実施例は補助電極5083を利用して電極の相対位置をずらして、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081との間に相対的な不均衡を形成する。この不均衡は、電界内のイオン流を偏向させる。当該電界装置は補助電極5083を利用して、イオン流に方向性を持たせる電界を形成する。本実施例では、上記の電界装置は加速方向を有する電界装置とも呼ばれる。当該電界装置がイオン流の方向に沿って電界に入る粒子状物質の収集率は、逆イオン流の方向に沿って電界に入る粒子状物質の収集率のほぼ2倍であり、それにより、電界の集塵効率を向上して電界の電力消費を削減できる。また、従来技術では、集塵電界の除塵効率が低い主な理由も、電界に入る粉塵の方向が電界内のイオン流の方向とは反対または垂直であるため、粉塵とイオン流が激しく衝突して大きなエネルギー消費を引き起こし、それと同時に、荷電効率にも影響を与えるため、従来技術の電界集塵効率が低下し、エネルギー消費量が増加するようになる。
【0227】
本実施例では、電界装置がガス中の粉塵を収集するとき、ガスと粉塵はイオン流の方向に沿って電界に入り、粉塵は完全に荷電され、電界の電力消費は少なくなり、単極電界の集塵効率は99.99%に達する。ガスや粉塵は逆イオン流の方向に沿って電界に入ると、粉塵は完全に荷電されず、電界の電力消費も増加し、集塵効率は40%~75%になる。また、本実施例では、電界装置によって形成されるイオン流は、動力のないファンの流体輸送、酸素増加、または熱交換などに有益である。
【0228】
実施例18
本実施例では、電界装置は空気除塵システムに応用されることができ、除塵電界カソード5081と除塵電界アノード5082を含み、除塵電界カソード5081と除塵電界アノード5082は、それぞれDC電源のカソードとアノードに電気的に接続されており、補助電極5083はDC電源のカソードに電気的に接続されている。本実施例では、補助電極5083と除塵電界カソード5081はいずれも負電位を持ち、除塵電界アノード5082は正電位を持つ。
【0229】
本実施例では、補助電極5083は除塵電界カソード5081と固定的に接続される。このようにして、除塵電界カソード5081がDC電源のカソードに電気的に接続された後、補助電極5083もDC電源のカソードに電気的に接続される。同時に、本実施例では補助電極5083は前後方向に延在する。
【0230】
本実施例では、除塵電界アノード5082は管状であり、除塵電界カソード5081は棒状であり、除塵電界カソード5081は除塵電界アノード5082に穿設されている。同時に、本実施例では、上記の補助電極5083も棒状であり、且つ補助電極5083と除塵電界カソード5081はカソードバーを構成する。このカソードバーの前端は前方に延びて除塵電界アノード5082の前端を超え、このカソードバーの除塵電界アノード5082より前方に延びる部分は上記の補助電極5083である。つまり、本実施例では、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081の長さは同じであり、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081は前後方向で対向し、補助電極5083は、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081の前方に位置する。このようにして、補助電極5083と除塵電界アノード5081は補助電界を形成し、この補助電界は、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081間の負電荷を帯びた酸素イオン流に後ろに向かう力をかけ、その結果、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081間の負電荷を帯びた酸素イオン流に後ろに向かう移動速度を持たせる。処理対象を含むガスが前から後ろに管状の除塵電界アノード5082に流れるとき、負電荷を帯びた酸素イオンは、除塵電界アノード5082へ後ろに向かって移動する過程で処理対象と結合し、酸素イオンは後ろに向かう移動速度を持つため、酸素イオンは処理対象と結合するとき、両者の間に強い衝突が発生せず、強い衝突によって引き起こされる大きなエネルギー消費を回避でき、酸素イオンは処理対象と結合しやすいようになり、また、ガス中の処理対象の荷電効率をより高くさせ、さらに除塵電界アノード5082の作用で、より多くの処理対象を収集できるため、当該電界装置のより高い除塵効率を保証できる。
【0231】
本実施例では、除塵電界アノード5082、補助電極5083及び除塵電界カソード5081は除塵ユニットを構成し、且つこの除塵ユニットは複数あり、複数の除塵ユニットを利用して、当該電界装置の除塵効率を効果的に向上させる。
【0232】
本実施例では、上記処理対象は、粒子状の粉塵でよく、他の処理を必要とする不純物でもよい。
【0233】
実施例19
図14に示すように、本実施例では、電界装置は空気除塵システムに応用されることができ、補助電極5083は左右方向に延在する。本実施例では、補助電極5083の長さ方向は、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081の長さ方向とは異なる。且つ、具体的に補助電極5083は除塵電界アノード5082に垂直でよい。
【0234】
本実施例では、除塵電界カソード5081と除塵電界アノード5082は、それぞれDC電源のカソードとアノードに電気的に接続されており、補助電極5083はDC電源のアノードに電気的に接続されている。本実施例では、除塵電界カソード5081は負電位を持ち、除塵電界アノード5082と補助電極5083はいずれも正電位を持つ。
【0235】
図14に示すように、本実施例では、除塵電界カソード5081と除塵電界アノード5082は前後方向で対向し、補助電極5083は、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081の後方に位置する。このようにして、補助電極5083と除塵電界カソード5081は補助電界を形成し、この補助電界は、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081間の負電荷を帯びた酸素イオン流に後ろに向かう力をかけ、その結果、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081間の負電荷を帯びた酸素イオン流に後ろに向かう移動速度を持たせる。処理対象を含むガスが前から後ろに除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081間の電界に流れるとき、負電荷を帯びた酸素イオンは、除塵電界アノード5082へ後ろに向かって移動する過程で処理対象と結合し、酸素イオンは後ろに向かう移動速度を持つため、酸素イオンは処理対象と結合するとき、両者の間に強い衝突が発生せず、強い衝突によって引き起こされる大きなエネルギー消費を回避でき、酸素イオンは処理対象と結合しやすいようになり、また、ガス中の処理対象の荷電効率をより高くさせ、さらに除塵電界アノード5082の作用で、より多くの処理対象を収集できるため、当該電界装置のより高い除塵効率を保証できる。
【0236】
実施例20
図15に示すように、本実施例では、電界装置は空気除塵システムに応用されることができ、補助電極5083は左右方向に延在する。本実施例では、補助電極5083の長さ方向は、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081の長さ方向とは異なる。且つ、具体的に補助電極5083は除塵電界カソード5081に垂直でよい。
【0237】
本実施例では、除塵電界カソード5081と除塵電界アノード5082は、それぞれDC電源のカソードとアノードに電気的に接続されており、補助電極5083はDC電源のカソードに電気的に接続されている。本実施例では、除塵電界カソード5081と補助電極5083はいずれも負電位を持ち、除塵電界アノード5082は正電位を持つ。
【0238】
図15に示すように、本実施例では、除塵電界カソード5081と除塵電界アノード5082は前後方向で対向し、補助電極5083は、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081の前方に位置する。このようにして、補助電極5083と除塵電界アノード5081は補助電界を形成し、この補助電界は、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081間の負電荷を帯びた酸素イオン流に後ろに向かう力をかけ、その結果、除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081間の負電荷を帯びた酸素イオン流に後ろに向かう移動速度を持たせる。処理対象を含むガスが前から後ろに除塵電界アノード5082と除塵電界カソード5081間の電界に流れるとき、負電荷を帯びた酸素イオンは、除塵電界アノード5082へ後ろに向かって移動する過程で処理対象と結合し、酸素イオンは後ろに向かう移動速度を持つため、酸素イオンは処理対象と結合するとき、両者の間に強い衝突が発生せず、強い衝突によって引き起こされる大きなエネルギー消費を回避でき、酸素イオンは処理対象と結合しやすいようになり、また、ガス中の処理対象の荷電効率をより高くさせ、さらに除塵電界アノード5082の作用で、より多くの処理対象を収集できるため、当該電界装置のより高い除塵効率を保証できる。
【0239】
実施例21
本実施例では、空気除塵システムは、上記実施例17、18、19或いは20における電界装置を含む。空気はまずこの電界装置を流れる必要があり、この電界装置で空気中の粉塵などの処理対象を効果的に除去し、空気をより清浄にさせ、粉塵などの不純物をより少なくさせる。
【0240】
実施例22(前面電極)
図16に示すように、本実施例は順次連通する電界装置入口3085、流路3086、電界流路3087、及び電界装置出口3088を含む電界装置を提供し、流路3086には前面電極3083が取り付けられ、流路3086の断面積に対する前面電極3083の断面積の比率は99%~10%であり、電界装置は更に除塵電界カソード3081と除塵電界アノード3082を含み、電界流路3087は除塵電界カソード3081と除塵電界アノード3082との間に位置する。本発明の電界装置の動作原理は、汚染物質を含むガスは電界装置入口3085から流路3086に入り、流路3086に取り付けられる前面電極3083は電子を汚染物質の一部に伝導して汚染物質の一部を帯電させ、汚染物質が流路3086から電界流路3087に入ると、除塵電界アノード3082は帯電した汚染物質に吸引力をかけ、帯電した汚染物質が除塵電界アノード3082に付着するまで除塵電界アノード3082に向かって移動すると同時に、電界流路3087では除塵電界カソード3081と除塵電界アノード3082との間に電離除塵電界が形成され、この電離除塵電界は他の一部の未帯電の汚染物質を帯電させ、このようにして他の一部の汚染物質が帯電した後も同様に除塵電界アノード3082による吸引力を受けて、最終的に除塵電界アノード3082に付着することにより、上記電界装置による汚染物質の帯電効率がより高くなり、帯電がより充分になり、更に除塵電界アノード3082がより多くの汚染物質を捕集することができ、本発明の電界装置による汚染物質の捕集効率がより高くなる。
【0241】
前面電極3083の断面積は、断面に沿った前面電極3083の実体部分の面積の合計を指す。また、流路3086の断面積に対する前面電極3083の断面積の比率は99%~10%、90%~10%、80%~20%、70%~30%、60%~40%または50%である。
【0242】
図16に示すように、本実施例では、前面電極3083及び除塵電界カソード3081はDC電源のカソードに電気的に接続されており、除塵電界アノード3082はDC電源のアノードに電気的に接続されている。本実施例では、前面電極3083と除塵電界カソード3081はいずれも負電位を持ち、除塵電界アノード3082は正電位を持つ。
【0243】
図16に示すように、本実施例では、前面電極3083は、具体的には網状である。このようにして、流路3086をガスが流れると、前面電極3083が網状であるという構造特徴を利用して、ガス及び汚染物質が前面電極3083を容易に流れるようになり、ガス中の汚染物質が前面電極3083に十分に接触するようになることで、前面電極3083は、電子をより多くの汚染物質に伝導することができ、汚染物質の帯電効率をより高くさせる。
【0244】
図16に示すように、本実施例では、除塵電界アノード3082は管状であり、除塵電界カソード3081は棒状であり、除塵電界カソード3081は除塵電界アノード3082に穿設されている。本実施例では、除塵電界アノード3082と除塵電界カソード3081は非対称構造である。ガスが、除塵電界カソード3081と除塵電界アノード3082との間に形成される電離電界に流入すると、汚染物質を帯電させ、且つ、除塵電界アノード3082による吸引力の作用で、帯電した汚染物質が除塵電界アノード3082の内壁に収集される。
【0245】
また、
図16に示すように、本実施例では、除塵電界アノード3082及び除塵電界カソード3081は共に前後方向に延在し、除塵電界アノード3082の前端は、前後方向に除塵電界カソード3081の前端よりも前方に位置する。且つ、
図16に示すように、除塵電界アノード3082の後端は、前後方向に除塵電界カソード3081の後端よりも後方に位置する。本実施例では、除塵電界アノード3082の前後方向に沿う長さをより長くすることで、除塵電界アノード3082の内壁の吸着面積がより大きくなり、負電位を持つ汚染物質に対する吸引力がより大きくなり、より多くの汚染物質を捕集することができる。
【0246】
図16に示すように、本実施例では除塵電界カソード3081と除塵電界アノード3082は電離ユニットを構成しており、電離ユニットは複数あるから、複数の電離ユニットでより多くの汚染物質を捕集することができ、汚染物質に対する当該電界装置の捕集能力がより強くなり、捕集効率がより高くなる。
【0247】
本実施例では、上記の汚染物質には、導電性の弱い普通粉塵等や、導電性の強い金属粉塵、ミスト、エアロゾル等が含まれる。本実施例では、電界装置が、ガス中の導電性の弱い普通粉塵や導電性の強い汚染物質を収集する過程は以下の通りである:電界装置入口3085からガスが流路3086に流入し、ガス中の導電性の強い金属粉塵、ミスト、またはエアロゾルなどの汚染物質は、前面電極3083に接触したとき、あるいは前面電極3083との距離が一定の範囲に達したとき、直接に負電荷を帯び、そして、すべての汚染物質は、気流とともに電界流路3087に入り、除塵電界アノード3082は負電荷を帯びた金属粉塵、ミスト、またはエアロゾルなどに吸引力をかけ、それらの汚染物質を収集するとともに、除塵電界アノード3082と除塵電界カソード3081は電離電界を形成し、この電離電界は、ガス中の酸素を電離して酸素イオンを取得し、且つ、負電荷を帯びた酸素イオンは普通粉塵と結合した後、普通粉塵に負電荷を帯びさせ、除塵電界アノード3082はそれらの負電荷を帯びた粉塵に吸引力をかけ、それらの汚染物質を収集することによって、ガス中の導電性の強い汚染物質と導電性の弱い汚染物質の両方を収集し、当該電界装置がより広範囲の汚染物質を収集できるようにさせ、且つ、収集能力がより強い。
【0248】
本実施例では、上記除塵電界カソード3081はコロナ荷電電極とも呼ばれる。上記のDC電源は、具体的にはDC高電圧電源である。前面電極3083と除塵電界アノード3082との間に直流高電圧を印加して導電性回路を形成させ;除塵電界カソード3081と除塵電界アノード3082との間に直流高電圧を印加して、電離放電コロナ電界を形成させる。本実施例では、前面電極3083は密に分布する導体である。帯電しやすい粉塵が前面電極3083を通過するとき、前面電極3083は直接に電子を粉塵に供与し、粉塵は帯電し、その後異極の除塵電界アノード3082によって吸着され;同時に未帯電の粉塵は、除塵電界カソード3081と除塵電界アノード3082によって形成される電離領域を通過し、電離領域に形成される電離酸素は電子を粉塵に荷電させ、粉塵は引き続き帯電し、異極の除塵電界アノード3082に吸着される。
【0249】
本実施例では、電界装置は、2種類以上の通電方式を形成することができる。例えば、ガス中の酸素が十分である場合、除塵電界カソード3081と除塵電界アノード3082との間に形成される電離放電コロナ電界を利用して酸素を電離し、汚染物質を荷電させ、除塵電界アノード3082によって汚染物質を収集することができ;また、ガス中の酸素含有量が少なすぎる場合や、無酸素状態や、汚染物質が導電性含塵ミストなどの場合、前面電極3083により直接汚染物質を通電させ、十分に帯電させた後、汚染物質は除塵電界アノード3082に吸着される。本実施例では、上記2つの帯電方式の電界を用いて、荷電しやすい高抵抗値の粉塵と、通電しやすい低抵抗値の金属粉塵、エアロゾル、ミスト等を同時に収集することができる。両方の通電方式を併用することで、電界の適用範囲が広がる。
【0250】
要約すれば、本発明は、従来技術における様々な欠点を効果的に克服し、高い工業的価値を有する。
【0251】
上記の実施例は本発明の原理および効果を例示的に説明するだけであり、本発明を限定するものではない。いずれの当業者は本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、上記の実施例を修正や変更してもよい。従って、発明の属する技術分野で通常の知識を有する者によって、本発明に開示された精神および技術思想から逸脱することなく行われたすべての等価の修正または変更は、依然として本発明の請求の範囲に含まれる。例えば、本出願では「空気」は広い定義を持ち、排気や排気ガスなどすべてのガスを含む。従って、本出願の請求(例えば、「空気除塵システム」、「空気電界除塵方法」、「空気の酸素増加方法」、「空気除塵方法」)の保護範囲にはすべての「ガス」が含まれるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2021-06-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電界装置入口、電界装置出口、および電離除塵電界を生成するための除塵電界カソードと除塵電界アノードを備え、前記除塵電界アノードは、第1アノード部及び第2アノード部を備え、前記第1アノード部は前記電界装置入口に近く、前記第2アノード部は前記電界装置出口に近く、前記第1アノード部と前記第2アノード部との間に少なくとも1つのカソード支持板が配置されていることを特徴とする電界装置。
【請求項2】
前記カソード支持板と前記除塵電界アノードとの間の絶縁を実現するための絶縁機構を更に有することを特徴とする、請求項1に記載の電界装置。
【請求項3】
前記除塵電界アノードと前記除塵電界カソードの間に電界流路が形成され、前記絶縁機構は前記電界流路外に配置されることを特徴とする、請求項2に記載の電界装置。
【請求項4】
前記絶縁機構は、絶縁部と断熱部とを有し;前記絶縁部の材料は、セラミック材料またはガラス材料であることを特徴とする、請求項2に記載の電界装置。
【請求項5】
前記第1アノード部の長さは、前記除塵電界アノードの長さの1/10~1/4、1/4~1/3、1/3~1/2、1/2~2/3、2/3~3/4、または3/4~9/10であることを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載の電界装置。
【請求項6】
前記第2アノード部は、集塵部と予備の集塵部とを有することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の電界装置。
【請求項7】
前記除塵電界カソードが前記除塵電界アノードの内部を貫通し、前記除塵電界アノードが、1つまたは平行に配置された複数の中空陽極管を含むことを特徴とする、請求項1~6のいずれかに記載の電界装置。
【請求項8】
前記除塵電界アノードが中空の管束からなり、前記除塵電界アノードの管束の中空断面は円形または多角形であることを特徴とする、請求項7に記載の電界装置。
【請求項9】
前記除塵電界アノードの管束がハニカム状であることを特徴とする、請求項8に記載の電界装置。
【請求項10】
前記除塵電界アノードの長さが10~180mm、10~20mm、20~30mm、60~180mm、30~40mm、40~50mm、50~60mm、60~70mm、70~80mm、80~90mm、90~100mm、100~110mm、110~120mm、120~130mm、130~140mm、140~150mm、150~160mm、160~170mm、170~180mm、60mm、180mm、10mm、30mm、10~90mm、15~20mm、20~25mm、25~30mm、30~35mm、35~40mm、40~45mm、45~50mm、50~55mm、55~60mm、60~65mm、65~70mm、70~75mm、75~80mm、80~85mmおよび85~90mmから選ばれるいずれかであり、および/または前記除塵電界カソードの長さが30~180mm、54~176mm、30~40mm、40~50mm、50~54mm、54~60mm、60~70mm、70~80mm、80~90mm、90~100mm、100~110mm、110~120mm、120~130mm、130~140mm、140~150mm、150~160mm、160~170mm、170~176 mm、170~180mm、54mm、180mm、30mm、10~90mm、15~20mm、20~25mm、25~30mm、30~35mm、35~40mm、40~45mm、45~50mm、50~55mm、55~60mm、60~65mm、65~70mm、70~75mm、75~80mm、80~85mmおよび85~90mmから選ばれるいずれかであることを特徴とする、請求項1~9のいずれかに記載の電界装置。
【請求項11】
前記除塵電界アノードの集塵面積と前記除塵電界カソードの放電面積の比率が1.667:1-1680:1;3.334:1-113.34:1;6.67:1-56.67:1;13.34:1-28.33:1から選ばれる1つであることを特徴とする、請求項1~10のいずれかに記載の電界装置。
【請求項12】
前記除塵電界カソードが少なくとも1本の電極棒または若干のカソードフィラメントを有し、前記電極棒または前記カソードフィラメントの直径が3mm以下であり、前記吸気ガス除塵電界アノードと前記吸気ガス除塵電界カソードの極間隔が150mm未満、2.5~139.9mm、5.0~100mm、5~30mm、9.9~139.9mm、2.5~9.9mm、9.9~20mm、20~30mm、30~40mm、40~50mm、50~60mm、60~70mm、70~80mm、80~90mm、90~100mm、100~110mm、110~120mm、120~130mm、130~139.9mm、9.9mm、139.9mmおよび2.5mmから選ばれる1つであることを特徴とする、請求項1-11のいずれかに記載の電界装置。
【請求項13】
電界にほこりが蓄積すると、前記電界装置は電界電流を検出し、以下のいずれかの方法でカーボンブラック洗浄を行うことを特徴とする、請求項1~12のいずれかに記載の電界装置:
(1)前記電界装置は電界電流が所定の値まで増加したことを検出した場合に、電界電圧を上げる;
(2)前記電界装置は電界電流が所定の値まで増加したことを検出した場合に、電界バックコロナ放電の現象を利用して、ほこり掃除を完了する;
(3)前記電界装置は電界電流が所定の値まで増加したことを検出した場合に、電界バックコロナ放電の現象を利用して電界電圧を上げ、注入電流を制限し、ほこり掃除を完了する;
(4)前記電界装置は電界電流が所定の値まで増加したことを検出した場合に、電界バックコロナ放電の現象を利用して電界電圧を上げ、注入電流を制限し、アノードのカーボン堆積位置で発生する急激な放電によりプラズマを生成させ、前記プラズマはほこりの有機成分を深く酸化し、ポリマー結合を切断して小分子の二酸化炭素と水を形成して、ほこり掃除を完了する。
【請求項14】
前面電極をさらに有し、運転時、汚染物質を含むガスが前記除塵電界カソード、除塵電界アノードによって形成される電離除塵電界に入る前に、且つ汚染物質を含むガスが前記前面電極を通過する際に、前記前面電極がガス中の汚染物質を帯電させることを特徴とする、請求項1~13のいずれかに記載の電界装置。
【請求項15】
前記電界装置はエレクトレット素子をさらに含み、前記エレクトレット素子は前記電離除塵電界にあることを特徴とする、請求項1~14のいずれかに記載の電界装置。
【請求項16】
前記電界装置は補助電界ユニットを更に有し、前記電離除塵電界は流路を有し、前記補助電界ユニットは前記流路と垂直でない補助電界を生成することを特徴とする、請求項1~15のいずれかに記載の電界装置。
【請求項17】
請求項1~16のいずれかに記載の電界装置を備えることを特徴とする空気除塵システム。
【請求項18】
さらに空気均等化装置を含むことを特徴とする、請求項17に記載の空気除塵システム。
【請求項19】
前記電界装置で発生したオゾンを除去または低減するためのオゾン除去装置をさらに備えることを特徴とする、請求項17に記載の空気除塵システム。
【請求項20】
さらに遠心分離機構を備えることを特徴とする、請求項17に記載の空気除塵システム。
【国際調査報告】