(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-20
(54)【発明の名称】非クルクミノイドの水溶性粒子とクルクミノイドの水溶性粒子から構成される製剤
(51)【国際特許分類】
A61K 36/9066 20060101AFI20220113BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20220113BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20220113BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20220113BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20220113BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20220113BHJP
A61P 1/00 20060101ALI20220113BHJP
A61P 1/18 20060101ALI20220113BHJP
A61P 1/02 20060101ALI20220113BHJP
A61P 17/06 20060101ALI20220113BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20220113BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20220113BHJP
A61P 31/18 20060101ALI20220113BHJP
A61P 7/06 20060101ALI20220113BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20220113BHJP
A61P 7/02 20060101ALI20220113BHJP
A61P 25/14 20060101ALI20220113BHJP
A61P 25/02 20060101ALI20220113BHJP
A61P 13/08 20060101ALI20220113BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20220113BHJP
A61K 31/12 20060101ALI20220113BHJP
A61K 9/107 20060101ALI20220113BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20220113BHJP
A61K 47/14 20060101ALI20220113BHJP
A61K 9/14 20060101ALI20220113BHJP
A61K 47/10 20060101ALI20220113BHJP
A23L 33/105 20160101ALI20220113BHJP
【FI】
A61K36/9066
A61P9/00
A61P35/00
A61P19/02
A61P27/02
A61P1/04
A61P1/00
A61P1/18
A61P1/02
A61P17/06
A61P9/10 101
A61P13/12
A61P31/18
A61P7/06
A61P1/16
A61P7/02
A61P25/14
A61P25/02
A61P13/08
A61P3/10
A61K31/12
A61K9/107
A61K47/26
A61K47/14
A61K9/14
A61K47/10
A23L33/105
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021547989
(86)(22)【出願日】2019-10-23
(85)【翻訳文提出日】2021-04-22
(86)【国際出願番号】 IN2019050780
(87)【国際公開番号】W WO2020084634
(87)【国際公開日】2020-04-30
(31)【優先権主張番号】201841039937
(32)【優先日】2018-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521175861
【氏名又は名称】スタビコン ライフ サイエンシズ プライベート リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】521175872
【氏名又は名称】リラス ライフ サイエンシズ プライベート リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】521175894
【氏名又は名称】ノーカ トレーディング エルエルピー
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ランカ,ヴイジャイ クマル
(72)【発明者】
【氏名】シャルマ,マリニ
(72)【発明者】
【氏名】パトラ,プラナブ クマル
(72)【発明者】
【氏名】サウダガル,グラブセイン
(72)【発明者】
【氏名】ジー,ヤシュバンス
(72)【発明者】
【氏名】ボスラ,ヘマンス クマル
(72)【発明者】
【氏名】イェンガル,シュリニヴァサン シェシャ
【テーマコード(参考)】
4B018
4C076
4C088
4C206
【Fターム(参考)】
4B018LE01
4B018LE02
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(57)【要約】
実施形態は、粒子から構成されている製剤に関するものであり、粒子はウコン色素またはクルクミン除去ウコンオ色素、あるいはウコン油、もしくはそれらの組み合わせである。そこでは、化合物は、水溶性で安全である。また、この化合物は、pH緩衝材を含まず、さらに、クルクミノイドを構成している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウコン色素またはクルクミン除去ウコン色素またはウコンオ油から成る粒子を構成している化合物で成り立った製剤で、そこにおいて、化合物は水溶性であり、治療上安全である。また、そこでは、化合物はpH緩衝剤を含まない。さらに、そこでは、化合物はクルクミノイドを構成している。
【請求項2】
請求項1の製剤では、化合物は、約1重量%~約10%のクルクミノイドを構成している。
【請求項3】
請求項1の製剤では、化合物は、約40~70重量%のウコン色素を構成している。また、ウコン色素は、約50~97重量%のクルクミノイドおよび50~99重量%のツルメロンを構成している。
【請求項4】
請求項1の製剤では、約5~70重量%のクルクミン除去ウコン色素を構成している。
【請求項5】
請求項1の製剤では、さらに、水中油型乳化剤を構成している。そして、非イオン性水中油型乳化剤は、次のポリオキシエチレン製品から選択される:水添植物油、ポリエトキシル化ヒマシ油、ポリエトキシル化水添ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、および/またはそれらの組み合わせ。
【請求項6】
請求項1の製剤では、さらに、溶剤を構成している。そこでは、溶剤は次のものを 構成している:エチルアルコール、イソプロピルアルコール、グリコフロール、ポリエチレングリコール、グリセロール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、N-メチル-2-ピロリドン、またはそれらの組み合わせ。
【請求項7】
請求項1の製剤では、粒子は40~1000 nmの平均粒子径である。
【請求項8】
製剤はクルクミノイド、非クルクミノイド、親油性溶剤から成る粒子を構成している。
【請求項9】
請求項8の製剤では、親油性溶剤はトリグリセリドを構成している。
【請求項10】
請求項8の製剤では、トリグリセリドは次のものを構成している:カプリル酸トリグリセリド、鎖状脂肪酸トリグリセリド含有油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、リノール酸エチル、脂肪酸のオレイン酸エチルエステル、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジラウリン酸プロピレングリコール、またはプロピレングリコール脂肪酸エステル含有油。
【請求項11】
請求項8の製剤では、粒子は、粒子の平均の大きさが500 nm以下である。
【請求項12】
請求項8の製剤では、さらに薬学的に許容された賦形剤を構成している。
【請求項13】
請求項8の製剤では、さらに、吸収剤を構成している。そこでは、吸収剤は次のものを構成している。ポリエチレングリコール、マルトデキストリン、可溶性デンプン、加水分解デンプン、食物繊維、水溶性オリゴ糖、チコリ、デキストラン、セルロース、ポリビニルピロリドンのコポリマー、糖アルコール、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、セルロース誘導体、またはこれらの組み合わせ。そこでは、セルロース誘導体は、ヒドロキシプロピルメチル・セルロース、ヒドロキシプロピル・セルロース、シクロデキストリン、またはそれらの組み合わせを構成している。
【請求項14】
請求項8の製剤では、さらに、 希釈剤、充填剤、または結合剤を構成している。そこでは、希釈剤、充填剤、または結合剤は、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、キャンディ、砂糖、またはそれらの組み合わせを構成している。
【請求項15】
請求項8の製剤では、水溶性ポリマーを構成している。そこでは、水溶性ポリマーは、次のものを構成している:ポリグルタミン酸、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、プロピレングリコールエステル、オレイン酸ポリグリセロール、ポリビニルアルコール、非エトキシル化ポリマー、またはそれらの組み合わせ。
【請求項16】
ルクミノイドと非クルクミノイド、または薬学的に許容される塩もしくはそれらの誘導体を構成している水溶性製剤では、水溶性製剤は、水溶性製剤の形態として治療上安全かつ安定している。
【請求項17】
クルクミノイドを構成する第一粒子、およびクルクミン除去ウコン色素または非クルクミノイドを含むウコン油から成る第二の粒子から構成されている水溶性製剤では、水溶性製剤は、水溶性製剤の形態として治療上安全かつ安定している。
【請求項18】
クルクミノイドと非クルクミノイドから構成されている製剤では、その化合物は次の特性を持つ:
a) ウコン色素、クルクミン除去ウコン色素、ウコン色素、またはそれらの組み合わせでのクルクミノイドの可溶化、その結果としての30%未満の沈殿物負荷を有する透明な溶液の存在;
b) ウコン色素、クルクミン除去ウコン色素、またはウコン油、あるいは、クルクミノイドと非クルクミノイドの組み合わせでの可溶化、そこでは、粒子の平均の大きさが40~1000 nmである;
C) この製剤は、最低でも24時間、粒子の沈殿や分離が見られない;
d) この製剤は、200部の水に1部の製剤の割合で水に加えた場合、最低でも15分間は粒子の沈殿や分離が見られない。
【請求項19】
請求項18の製剤では、製剤は、多数のクルクミノイドと多数の非クルクミノイドを構成している。
【請求項20】
構成方式:
a) クルクミノイド、クルクミン除去ウコン色素、非イオン性乳化剤を混合して混合物を形成する;
b) 混合物を交互に超音波処理、および休ませ、透明な溶液を取得する;
C) 水溶性クルクマ製剤を調剤する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連する出願
本出願は、2018年10月23日に出願された「CURCUMIN COMPOSITIONS AND PROCESS FOR PREPARING SAME」のインド仮出願第IN 201841039937号の優先権を主張するものである。これは、参照により、その全体の中に組み込まれている。
【0002】
ここに提示されている発明は、化粧品、医薬品、栄養補助食品、食品の分野に関するものである。また、この発明は、クルクミノイドと非クルクミノイドの水溶性組成物およびその製剤にも関連している。
【背景技術】
【0003】
ウコンの背景情報は、多くの先行技術で明らかになっている:「ウコン (Curcuma longa) は、南アジア・南東熱帯アジアで広く栽培されている多年生のハーブである。ウコンの根茎は、食用や薬用として最も用いられる部分だ。「ウコンは、最初に根茎を処理して粉末にする。それが溶媒抽出によってウコン色素 (TO) になる」(Nagarajan et al., 2010)。TOはクルクミノイドおよび非クルクミノイドの中に豊富に存在する(非クルクミノイドは、ウコンから派生した、生物学的に活発なクルクミノイドの無い化合物である)。クルクミノイドはウコンの黄色い色素で、ウコン色素からは分離している。クルクミノイドは薬学特性の研究にまで使用されている。クルクミンはクルクミノイドの主要な種類である。「クルクミンは抗酸化、抗炎症、抗菌、抗発がん物質作用があることがわかっている。さらに、肝腎保護、血栓症抑制、心筋梗塞のリスクの減少のほか、低血糖、リウマチに効果があることが広く知られている」(Anand P et al., 2007)。
【0004】
Jayaprakasha et al.(2001)によると、「色素からクルクミンが分離した後の母液は、ウコン色素を除去したクルクミンとして知られている(CRTO)。」CRTOは現在のことろ、産業廃棄物と考えられており、ボイラーに捨てられている。CRTOは抗菌特性があることが知られている(Jayaprakasha et al., 2001)。CRTOはまた、天然の抗酸化剤/保存剤のほか、さまざまな食品の冷却剤ともなっている(Nagarajan et al., 2010)。これは、クルクミノイドに残ったものと、油、樹脂とから構成される非クルクミノイドの化合物である。「非クルクミノイドは、複雑な腫瘍、薬の効かない悪性腫瘍など、さまざまな細胞に対して幅広い抗がん作用がある。」「非クルクミノイドを使った製法で行われた臨床研究では、安定した結果が出ており、特に、がんなどの数多くの疾病と戦う医療市場で力強い味方になることがわかっている。」(Nair et al., 2019、非クルクミノイドの効用についての評価)。
【0005】
クルクミノイド(またはクルクミン)および非クルクミノイドの医療効果と治療への使用は、溶解性と生物可用性が低いため、限定されている(Nair et al., 2019; Anand P et al., 2007)。
【0006】
現在までに、「クルクミノイドの生物可用性を改善するために、数多くの手法が試されている。」まず、そうした手法には、ピペリンなどのグルクロン酸化を防ぐアジュバントの使用がある。次に、リポソマル・クルクミン。3番目に、クルクミンナノ粒子、4番目に、クルクミン・リン樹脂複合体の使用、そして5番目に、クルクミン構造化アナログの使用となる(e.g., EF-24)」 (Anand P et al., 2007)。
【0007】
US 8,568,815 B2は、「a)クルクミンおよびγ-シクロデキストリンのアルキル、またはエーテル誘導体との水溶性複合体の製法であり、a)クルクミンおよびγ-シクロデキストリン誘導体とを約1:1~1:6のモル比で、少なくとも11のpHの水相中に入れて溶液を形成し、b)溶液のpHをpH8以下に下げ、それによってクルクミンの安定したシクロデキストリン複合体が前記水相中に形成されることを含む方法」に関連している。先行技術では、製剤中にpH緩衝剤を使用することがわかっています。治療用製剤にpHを使用すると、生体内のイオン依存性の生化学反応に不明な変化がある場合があります。Ferreira et al., 2015は次のように説明しています。リン酸塩、クエン酸塩、ホウ酸塩、コハク酸塩などの緩衝剤は、生体内や複雑なシステムで使用する場合、欠点があります。
【0008】
US 2016/0128939 A9は、「10重量%以下、好ましくは7.5重量%以下、特に好ましくは6重量%以下の量のクルクミンと、HLB値が13から18の範囲にある少なくとも1つの乳化剤、特にポリソルベート80またはポリソルベート20、あるいはポリソルベート20とポリソルベート80の混合物からなる可溶化剤」に関連しており、「また、そこでは、クルクミンが担持されたミセルの平均直径が、5nmから40nmの間、できれば6nmから20nmの間、さらにできれば7nmから10nmの間です」と述べている。小さいナノ粒子はナノ毒性を持つ可能性があり、それ故、潜在的に、治療には安全ではない。Exbrayat et al.(2015)は、ナノ粒子(NP)は小さいため、「細胞内に移動し、ミトコンドリアなどの小器官に到達して、細胞の代謝を変化させ、細胞死を誘発する」と説明している。Exbrayat et al. はまた、ナノ粒子の有害な毒性はナノ粒子の大きさが小さければ小さいほど強いことも発見した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
私たちは、その研究結果の通り、上に定義したように、非クルクミノイドの溶解性と生物可溶性を工場させる作業はできないことがわかった。非クルクミノイドは「クルクミノイドと同等の効力がある」(Nair et al., 2019)。クルクミノイドと非クルクミノイドを含む水溶性製剤は、両方とも治療に安全で安定している。それは水溶性製剤が存在しないためである。
【0010】
従って、クルクミノイドと非クルクミノイド、またはそれらの薬学的に許容される塩や誘導体を含む水溶性製剤を開発することは、長年の間、必要性として満たされていなかった。そこでは、この水溶性製剤は、両方とも水溶性製剤の形をとり、治療に安全で安心なものとなっている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
実施形態は、クルクミノイドおよび非クルクミノイドと、pH緩衝剤のない乳化剤から構成されている水溶性クルクマ製剤に関するものである。
【0012】
別の実施形態は、自己ナノ乳化型製剤として安定性が向上したクルクミノイドと非クルクミノイドから構成されている、水溶性クルクマ製剤に関するものである。
【0013】
別の実施形態は、治療上安全な超微細から微細な粒子のあるクルクミノイドと非クルクミノイドから構成されている水溶性クルクマ製剤に関するものである。
【0014】
実施形態は、pH緩衝剤のないクルクミン除去ウコンオレオレジン-CRTOと、クルクミノイドおよび乳化剤から構成されている水溶性クルクマ製剤に関するものである。
【0015】
別の実施形態は、自己ナノ乳化型製剤として安定性が改善された、CRTOとクルクミノイドから構成されている水溶性クルクマに関するものである。
【0016】
別の実施形態は、CRTOと超微粒子から微粒子のクルクミノイドを含む、治療上安全な水溶性クルクマ製剤に関するものである。
【0017】
別の実施形態は、ウコンオレオレジン-TOとクルクミノイドおよび乳化剤から構成されている、pH緩衝剤のない水溶性クルクマ製剤に関するものである。
【0018】
別の実施形態は、TOおよび自己ナノ乳化型製剤として生体安定性が改善されたクルクミノイドから構成されている水溶性クルクマ製剤に関するものである。
【0019】
別の実施形態は、TOと治療上安全な超微粒子から微粒子のクルクミノイドで構成されている水溶性クルクマ製剤に関するものである。.
【0020】
別の実施形態は、pH緩衝剤のないウコン油-TOILとクルクミノイドおよび乳化剤から構成されている水溶性クルクマ製剤に関するものである。
【0021】
別の実施形態は、TOILおよび自己ナノ乳化型製剤として生体安定性が改善されたクルクミノイドから構成されている水溶性クルクマ製剤に関するものである。
【0022】
別の実施形態は、TOILと、治療上安全な超微粒子から微粒子のクルクミノイドで構成されている水溶性組成物に関するものである
【0023】
別の実施形態は、TOまたはCRTO、あるいはTOIL、もしくはそれらの組み合わせと、治療上安全な超微粒子から微粒子のクルクミノイドで構成されている水溶性クルクマ製剤に関するものである。
【0024】
実施形態は、ウコン色素またはクルクミンを除去したウコン色素-CRTOから成る粒子から構成されるクルクマ製剤に関するものである。ここでは、化合物は水溶性で治療上安全である。
【0025】
他の実施形態は、次のようなクルクマ製剤に関するものである:化合物がpH緩和剤を含まず、それ故、その化合物が多くのクルクミノイドを構成している;化合物が約1重量%~約10重量%のクルクミノイドを含む;化合物が約10重量%以上のクルクミノイドを含む;化合物が約40重量%~70重量%のウコン色素を含む;ウコン色素がクルクミノイド約50~97%、ターメロン約50~99%で構成されているもの;化合物が約5重量%~約69%のクルクミン除去ウコン色素を構成している;クルクミン除去ウコン色素が約1~50%のクルクミノイド、50~99%のターメロンを構成している;化合物が非イオン性水中油型乳化剤を多く含む;化合物がHLB 9~18、できれば11~16であるもの;化合物が約30~45重量%の非イオン性水中油型乳化剤を含むもの;非イオン性水中油型乳化剤は、水添植物油のポリオキシエチレン製品、ポリエトキシル化ヒマシ油、ポリエトキシル化水添ヒマシ油、ポリオキシエチレン-ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体および/またはそれらの組み合わせから選ばれている;N-メチル-2-ピロリドンまたはその混合物;粒子の大きさは1000~40nm;そこでは、できれば、粒子が500nm以下のもの。
【0026】
別の実施形態は、クルクミノイド、非クルクミノイドおよび親油性溶媒から成る粒子で構成されているクルクマ製剤に関するものである。
【0027】
他の実施形態は、クルクマ製剤中の親油性溶媒が化合物の約5重量%~約70重量%であることに関するものである;化合物の親油性溶媒は、クルクミノイドの約50~約200重量%である;親油性溶媒はトリグリセリドで構成されている;トリグリセリドは次のもので構成されている:フラクショナルオイル、カプリル酸トリグリセリド、鎖状脂肪酸トリグリセリドを含む油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、リノール酸エチル、脂肪酸のオレイン酸エチルエステル、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジラウ酸プロピレングリコール、またはプロピレングリコール脂肪酸エステルを含む油;この化合物はまた、非イオン性油中水型乳化剤でも構成されている;非イオン性油中水型乳化剤は30重量%~45重量%である;非イオン性油中水型乳化剤は、水添植物油、ポリエトキシル化ヒマシ油、ポリエトキシル化水添ヒマシ油、ポリオキシエチレン-ソルビタン-脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、またはこれらの組み合わさったもので構成されている;この化合物はさらに、溶媒で構成されている;溶媒は次のもので構成されている;エチルアルコール、イソプロピルアルコール、グリコフロール、ポリエチレングリコール、グリセロール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、N-メチル-2-ピロリドン、エチルアルコール、またはそれらの混合物;粒子の大きさは1000~40nmである;粒子の大きさは、できれば500nmが望ましい;この化合物はまた、製薬的に許容される賦形剤で構成されている;この化合物はまた、吸収剤でも構成されている;吸収剤は次のもので構成されている:ポリエチレングリコール、マルトデキストリン、水溶性デンプン、加水分解デンプン、食物繊維、水溶性オリゴ糖、チコリ、デキストラン、セルロース、ポリビニルピロリドンの共重合体、糖アルコール、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、セルロース誘導体、またはそれらの組み合わせ;セルロース誘導体は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シクロデキストリン、またはそれらが組み合わさったもので構成されている;この化合物はまた、希釈剤、充填剤、または結合剤で構成されている;希釈剤、充填剤、または結合剤は、マンニトール、ソルビトール、乳糖、飴、砂糖、またはそれらの組み合わせで構成されている;この化合物はまた、水溶性ポリマーでこうせいされている;水溶性ポリマーは、次のもので構成されている:ポリグルタミン酸、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、プロピレングリコールエステル、オレイン酸ポリグリセロール、ポリビニルアルコール、非エトキシル化ポリマー、またはそれらの組み合わせ;この化合物はまた、次のもので構成されている:安定剤、界面活性剤、可塑剤、潤滑剤、還元剤、緩衝剤、甘味料、基剤、吸着剤、矯味薬、結合剤、懸濁剤、酸化防止剤、光沢剤、コーティング剤、湿潤剤、ゲル化剤、湿潤改質剤、充填剤、消泡剤、冷蔵剤、着色料、香料、糖衣剤、等温化剤、軟化剤、乳化剤、起泡剤、pH調整剤、泡立ち防止剤、香料、保存料、希釈剤、希釈剤、香料、等温化剤。同位体化剤、軟化剤、乳化剤、発泡剤、pH調整剤、泡立ち防止剤、香料、防腐剤、希釈剤、賦形剤、分散剤、崩壊剤、香料、乾燥剤、防腐剤、可溶化剤、溶剤、超塑性剤、帯電防止剤、拡張剤、保湿剤、またはそれらの組み合わせ;この化合物の形態は、個体、半固体、または液体である;形態は、水滴、粉末、錠剤、カプセル、トローチ、経皮吸収パッチ、クリーム、またはそれらの組み合わせである;錠剤は、人間の舌または口の中で15~30分以内で溶けるか、分解する;クルクミンは複数のクルクミンで構成されている;この製剤はまた、薬学的に許容される賦形剤で構成されている;そこでは、製剤は複数のクルクミノイドおよび複数の非クルクミノイドで構成されている。
【0028】
別の実施形態は、クルクミノイドと非クルクミノイド、または薬学的に許容される塩、もしくはそれらの誘導体を含む水溶性クルクマ製剤に関するものである。そこでは、この水溶性製剤は、治療上安全で、水溶性製剤の形態としても安定している。
【0029】
さらに別の実施形態は、クルクミノイドから成る第1の粒子と、非クルクミノイドを含むクルクミン除去ウコン色素、または薬学的に許容される塩、もしくはそれらの誘導体から成る第2の粒子で構成される水溶性クルクマ製剤に関するものである。そこでは、この水溶性製剤は、治療上安全で、水溶性製剤の形態としても安定している。
【0030】
さらに別の実施形態は、クルクミノイドから成る第1粒子と、ウコン色素またはクルクミンを除去したウコン色素、あるいはウコン油またはそれらの組み合わせ、もしくは、薬学的に許容される塩やそれらの誘導体に由来する非クルクミノイドから成る第2粒子で構成されている水溶性クルクマ製剤に関するものである。そこでは、この水溶性製剤は、治療上安全で、水溶性製剤の形態としても安定している。
【0031】
さらに別の実施形態は、クルクミノイドと非クルクミノイドから成る化合物で構成されている製剤に関するものである。そこでは、化合物は次の特性を持つ:a) ウコン色素、クルクミン除去ウコン色素、ウコン油、またはそれらの組み合わせのクルクミノイドの可溶化、その結果として30%以下の沈殿物負荷を有する透明な溶液;b) ウコン油、クルクミン除去ウコン色素、ウコン油またはクルクミノイドと非クルクミノイドの組み合わせの可溶化、平均40~1000 nmの大きさの粒子;c) 最低24時間粒子の沈殿や分離が見られない製剤;d) 水200部に製剤1部の割合の水を加えたときに最低15分間粒子の沈殿や分離が見られない製剤。
【0032】
別の実施形態は、次のことに関するものである:クルクミノイド、CRTO、非イオン性水中油型乳化剤、および均一な混合を形成する溶媒から構成される水溶性クルクマ液の調製方法;手順(a)の混合を一度に10秒間超音波処理し、交互に30秒間休ませて透明な溶液を取得すること;そして、明な溶液を水性媒体で希釈し、所望の濃度のクルクマ液滴を取得すること。
【0033】
別の実施形態は、次のことに関するものである:クルクミノイド、CRTOおよび均一な混合を形成する非イオン性乳化剤から構成される水溶性クルクマ粉末の調製法;手順(a)の混合を一度に10秒間超音波処理し、30秒間休ませることを交互に繰り返すことで濃厚なペーストを取得数rこと;攪拌を続けながら吸着剤を添加し、混合物を取得すること;手順(c)の混合物を冷却して、乾燥した脆い塊を取得すること;乾燥した脆い塊を粉砕して、水溶性のクルクマ粉末を取得する;そして、水溶性クルクマ粉末をパッキングすること。
【0034】
別の実施形態は、経皮クルクマ・パッチの調製方法に関するものである。
【0035】
別の実施形態は、次のことに関するものである:クルクミノイド、中鎖トリグリセリド、非イオン性乳化剤、吸着剤および混合を形成する溶媒から構成されている水溶性クルクマ液の調製方法;手順(a)の混合を一度に10秒間超音波処理し、交互に30秒間休ませて透明な溶液を取得すること;そして、清澄液を水性媒体で希釈して所望の濃度のクルクマ液滴を取得すること。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】
図1はクルクマ製剤のフロー図を示している。
【
図2】
図2はクルクマ複合粒子の模式図を示している。
【
図3a】
図3aは、クルクミン粉末の粒子径と推移に要する時間(推移時間またはラグタイム)の相関関係を示すグラフである。
【
図3b】
図3bは、CRTOの粒子径と推移に要する時間(推移時間またはラグタイム)の相関関係を示すグラフである。
【
図3c】
図3cは、TOの粒子径と推移に要する時間(推移時間またはラグタイム)の相関関係を示すグラフである。
【
図3d】
図3dは、実施例1の粒子径と推移に要する時間(水位時間またはラグタイム)の相関関係を示すグラフである。
【
図3e】
図3eは、実施例2の粒子径と推移に要する時間(水位時間またはラグタイム)の相関関係を示すグラフである。
【
図3f】
図3fは、実施例3の粒子径と推移に要する時間(水位時間またはラグタイム)の相関関係を示すグラフである。
【
図3g】
図3gは、実施例4の粒子径と推移に要する時間(水位時間またはラグタイム)の相関関係を示すグラフである。
【
図5c】
図5cは、PEGベースのCurcuma Drops(Curcumin + CRTO)製剤のXRDを示している。
【
図5d】
図5dは、PGベースのCurcuma Drops(Curcumin + CRTO)製剤のXRDを示している。
【
図5e】
図5eは、エタノールベースのCurcuma Drops(Curcumin + CRTO)製剤のXRDを示している。
【
図5f】
図5fは、エタノールベースのクルクミン水滴(クルクミン + CRTO)製剤のXRDを示している。
【
図5g】
図5gは、PEGベースのクルクミン水滴(クルクミン + CRTO)製剤のXRDを示している。
【
図6a(1)】
図6a(1)はクルクミン粉末のSEM画像を示している。
【
図6a(2)】
図6a(2)はクルクミン粉末の拡大SEM画像を示している。
【
図6c(1)】
図6c(1)はインプロセスの混合構造のSEM画像を示している。
【
図6c(2)】
図6c(2)は工程中の混合構造の拡大SEM画像を示している。
【
図6d(1)】
図6d(1)は、中間混合固化した混合構造のSEM画像を示している。
【
図6d(2)】
図6d(2)は、中間混合固化した混合構造のSEM画像を示している。
【
図6d(3)】
図6d(3)は、中間混合固化した混合構造のSEM画像を示している。
【
図6d(4)】
図6d(4)は、中間混合固化した混合構造のSEM画像を示している。
【
図6e】
図6eは、完成品であるクルクマ液滴のSEM画像である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
冠詞「a」および「an」は、本明細書では、冠詞の文法上の目的語の1つまたは複数(すなわち、少なくとも1つ)を指す。例として、「ある要素」とは、1つの要素または複数の要素を意味する。
【0038】
ここで、「含む」、「含む」、または「~を特徴とする」と同義の「~を含む」という用語は、包括的またはオープンエンドであると定義される。また、文脈上明らかにそうでないことが要求されない限り、追加の非推奨の要素や方法手順を除外するものではない。
【0039】
すべてのパーセンテージは、特に記載のない限り、w/wで定義されている。すべての測定値は、特に明記されていない限り、国際単位系規格(SI)に基づいて定義される。
【0040】
本発明の範囲を十分に理解するために、本説明で使用される以下の用語をここで定義する。
【0041】
「治療上安全」とは、ウコンの主要な活性成分であるクルクミノイドと非クルクミノイドを組み合わせた製剤を低用量で使用することにより、所望の治療効果が得られることを意味し、その用量はクルクミノイドと非クルクミノイドの合計含有量が1mg~500mgの範囲である。
【0042】
「クルクマ」という用語は、クルクミノイドと非クルクミノイドからなるウコンの生物学的活性化合物を組み合わせた製剤と定義される。
【0043】
「水溶性」という用語は、クルクマ液剤が最低でも24時間、粒子の沈殿や分離を起こさずに透明な溶液の形で留まる能力、および1:200以上の比率で水に加えたときに最低でも15分間、粒子の沈殿や分離を起こさずに透明な溶液になる能力と定義される。
【0044】
クルクミンという用語は、ウコンに含まれる生物学的に活性なクルクミノイドと定義される。
【0045】
クルクミノイドという用語は、ウコンから発見された直鎖状のジアリルヘプタノイドで、クルクミンまたはクルクミンの誘導体を含むものと定義される。
【0046】
「クルクミン」、「クルクミノイド」および「クルクミノイド」という用語は、別段の記載がない限り、交互に使用することができる。ネイティブクルクミンは、クルクミン、デメトキシクルクミン、ビスデメトキシクルクミン、およびそれらの混合物から構成されている。
【0047】
「非クルクミノイド」という用語は、クルクミノイド以外の生物活性化合物、特にウコンから発見されたクルクミンのない生物活性化合物と定義される。
【0048】
ウコンとは、ショウガ科クルクマ属の根茎性草本多年草で、特にCurcuma Long(クルクマロンガ)を指す。
【0049】
「pH緩衝剤」という用語は、弱酸とその共役塩基、または弱塩基とその共役酸の混合物と定義される。
【0050】
「薬学的に許容される賦形剤」とは、医薬品有効成分(API)以外の物質で、安全性が適切に評価されたもので、薬物送達システムに意図的に含まれる、製造中の薬物製剤の処理を容易にする物質と定義される;また、安定性、生物可用性、または患者の受容性を保護、支援、および/または強化する;薬物製剤の有効性および/または送達を促進し、保存期間中の薬物製剤の完全性の維持を補助する。
【0051】
「粒子」という用語は、物質の微小な部分と定義され、そのサイズが1~100ナノメートルの範囲にあるものは超微粒子およびナノ粒子と呼ばれる。また、100~2500ナノメートルの範囲にあるものは微粒子と呼ばれる。
【0052】
有効径という用語は、所定のサンプルに含まれる粒子の平均サイズとして定義される。有効径は、サンプルに含まれる粒子の直径の合計を、サンプルに含まれる粒子の数で割ったものに等しい。
【0053】
多分散性とは、粒子径の幅を示す指標で、多分散性指数(PDI)で表される。PDIは、与えられたサンプル内の粒子径の集団の分布を表すものである 。そこでのPDIの数値は、粒子径に関して完全に均一なサンプルの0.0から、複数の粒子径の集団を持つ高度に多分散なサンプルの1.0までの範囲である。
【0054】
30%未満の堆積物負荷という用語は、肉眼で見たときに溶液中の粒子によって引き起こされる、透明な溶液中の区別できないかすみと定義される。また、これは透明な溶液をWhatmann社製の42番の濾紙で濾過した後、濾紙に残った残渣を計算して測定したものである。
【0055】
「安定」という用語は、クルクマ製剤を通常の環境条件(温度25℃、相対湿度60%)で最大6ヶ月間保存した場合に、水に1:200以上の割合で添加すると、透明で澄んだ溶液となり、水にクルクマ製剤を添加して調製した溶液を15分以内に経口摂取しても、粒子の分離や沈殿が生じないことと定義される。
【0056】
「ウコン色素(TO)」という用語は、粘性のある油性液体、ペースト状の半固体、または硬い非晶質固体の形をしたウコンの抽出物で、様々な濃度のクルクミノイドと必須揮発性油を含むものと定義される。そこでは、揮発性油は、様々な濃度の非クルクミノイドの混合物で構成されている。
【0057】
「ウコン油(TOIL)」という用語は、濃度の異なる非クルクミノイドの混合物から構成される本質的な揮発性油と定義される。
【0058】
「クルクミン除去ウコン色素(CRTO)」という用語は、TOからクルクミンを少なくとも1回抽出した後に得られる母液と定義される。TOは残留溶媒を除去した後、抽出プロセスに使用され、非クルクミノイドの混合物を含む本質的な揮発性油を構成する。また、この用語はさまざまな濃度のクルクミノイドを指す場合がある。
【0059】
親水性-親油性バランス(HLB)とは、界面活性剤分子の親水性部分と親油性部分の相対的な効率と定義される。
【0060】
「乳化剤」という用語は、乳化の安定化剤として作用する、乳化の作用因子化合物または物質と定義される。乳剤とは、通常は混じり合わない2つ以上の液体の混合物である。乳化剤は、非混和性の液体が混合物の中で互いに分離するのを防ぐものである。また、乳化剤は界面活性剤の一種であると定義されることもある。
【0061】
「水中油型乳化剤」という用語は、水中油型乳剤の安定化剤として作用する、乳化剤化合物または物質と定義される。そこでは、油は分散相であり、水は連続相である。
【0062】
「非イオン性水中油型乳化剤」という用語は、水中油型乳剤の安定化剤として作用する、乳化剤化合物・物質と定義さる。そこでは、油は乳化物質の親水性部分にあり、イオン性基を含まない。
【0063】
乳化剤、界面活性剤という用語は、特に断りのない限り、同じ意味で使われる場合がある。
【0064】
親油性溶媒とは、他の親油性物質を溶解することができる物質と定義される。
【0065】
溶剤という用語は、他の物質を溶かすことができる液体と定義される。
【0066】
薬学的に許容される賦形剤とは、有効成分(API)以外の物質で、安全性が適切に評価され、薬物送達システムに意図的に含まれており、製造中の薬物製剤の処理を容易にするものと定義される;また、安定性、生物可用性、または患者の受容性を保護、支援、および/または強化する;さらに、薬物製剤の有効性および/または送達を促進し、保存期間中の薬物製剤の完全性の維持を補助する。
【0067】
吸着剤という用語は、液体中の粒子をその表面に結合する能力を持つ固体と定義される。
【0068】
希釈剤、充填剤、結合剤という用語は、医薬品/医療製品の製剤に望ましい物理的・機能的特性を与える、薬学的に許容される賦形剤と定義される。
【0069】
キャリアという用語は、製薬的に許容される賦形剤として定義される。これらの製品は、原薬と相互作用し、原薬の特性を高めるように設計されている。原薬=API。
【0070】
ある実施形態では、本発明は、CRTO、クルクミノイド、および乳化剤またはその薬学的に許容される塩、もしくはその誘導体からなる、pH緩衝剤のない水溶性クルクマ製剤に関するものである。いくつかの実施形態では、本発明は、TO、クルクミノイド、および乳化剤またはその薬学的に許容される塩もしくはその誘導体を含む、pH緩衝剤のない水溶性クルクマ製剤に関するものである。
【0071】
ある実施形態では、クルクマ製剤は次のものを構成している:
化合物の1~10%w/wのクルクミンおよび/またはその代謝物;
5~70 % w/w CRTO;
30~45 % w/w 非イオン乳化剤
0.01%~90% w/wの1つ以上のその他の薬学的に許容された賦形剤または担体。
【0072】
ある実施形態では、クルクマ製剤は次のものを構成している:
化合物の1~10%w/wのクルクミンおよび/またはその代謝物;
5~70 % w/wのTOIL;
30~45 % w/w 非イオン乳化剤
0.01%~90% w/wの1つ以上のその他の薬学的に許容された賦形剤または担体。
【0073】
ある実施形態では、クルクマ製剤は次のものを構成している:
化合物の1~10%w/wのクルクミンおよび/またはその代謝物;
5~70 % w/wのTO;
30~45 % w/w 非イオン乳化剤;
0.01%~90% w/wの1つ以上のその他の薬学的に許容された賦形剤または担体。
【0074】
ある実施形態では、本発明は、治療上安全なクルクミノイドおよび非クルクミノイドを持った、超微粒子および微粒子からなる水溶性クルクマ製剤に関するものである。
【0075】
いくつかの実施形態では、本発明は、治療上安全な超微粒子および微細粒子を持った、TOおよびクルクミノイドを含む水溶性クルクマ製剤に関するものである。
【0076】
いくつかの実施形態では、本発明は、治療上安全な超微粒子および微細粒子を持った、CRTOおよびクルクミノイドから構成されている水溶性クルクマ製剤に関するものである。
【0077】
ある実施形態では、クルクマ製剤は、治療上安全なTOILおよびクルクミノイドの超微粒子および微粒子を構成している。
ある実施形態では、クルクマ製剤は、治療上安全なTO、CRTO、TOILおよびクルクミノイドの超微粒子および微粒子を構成している。
【0078】
ある実施形態では、クルクマ製剤の平均粒子径は約40nmから200nmの間である。いくつかの実施形態では、クルクマ製剤の平均粒子径は約40nmから100nmの間である。いくつかの実施形態では、クルクマ製剤の平均粒子径は約40nmから300nmの間である。いくつかの実施形態では、クルクマ製剤の平均粒子径は約40nmから500nmの間である。いくつかの実施形態では、クルクマ製剤化合物の平均粒子径は約40nmから1000nmの間である。いくつかの実施形態では、クルクマ製剤の平均粒子径は40nmから2500nmの間である。いくつかの実施形態では、クルクマ製剤の平均粒子径は約201nmから300nmの間である。いくつかの実施形態では、クルクマ製剤の平均粒子径は約301nmから400nmの間である。いくつかの実施形態では、クルクマ製剤化合物の平均粒子径は約401nmから500nmの間である。いくつかの実施形態では、クルクマ製剤の平均粒子径は約501nmから1000nmの間である。いくつかの実施形態では、クルクマ製剤の平均粒子径は約1001nmから2000nmの間である。
いくつかの実施形態では、クルクマ製剤の平均粒子径、40nm~100nmの範囲の超微粒子と100nm~2500nmの範囲の微粒子の組み合わせである。
【0079】
いくつかの側面では、クルクミノイドおよび/または非クルクミノイドを欠いた空白の超微粒子および微粒子がクルクマ製剤に存在することができる。
【0080】
ある実施形態では、CRTOは、非クルクミノイドの混合物および/またはTOからの抽出後の残留量のクルクミノイドを構成している。いくつかの実施形態では、CRTOは、デメトキシクルクミン、ビスデメトキシクルクミン、芳香性ターメロン、β-トランス-フラネセン、芳香性クルクメン、クルロン、α-ジンギベレン、β-ビサボレン。酸化カリオフィレン、α-ペランドレン、β-シメン、1,8-シネオール、トランス-オシメン、α-テルピネオール、デヒドロクルクメン、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸および/またはそれらの混合物に関するものである。
【0081】
ある実施形態では、TOまたはCRTOは、セスキテルペン、単量体のフェニルプロペン、ジアリルペンタノイド、テトラヒドロクルクミン、シクロクルクミンなどのクルクミンフリー化合物を含む、ジアリルヘプタノイドおよび/またはそれらの混合物、モノテルペン、ステロイド、アルカロイド、ジテルペン、トリテルペノイド、脂肪酸、糖、タンパク質、炭水化物、繊維、ミネラル、樹脂および/またはそれらの混合物から構成される。いくつかの実施形態では、非クルクミノイドは、ターメロン、ターメロノール、ターメロン、ターメリン、ヒマチャラン、ベルガモタン、アリストレン、シリナン、カーブラン、セドラン、ジヒドロジンゲロン、セスキサビナン、セスキフェランドレン、クルクメン、エレメン、ビサクロンの混合物を構成している。クルジオン、シクロクルクミン、ゲルマクロン、フラノジエン、クルクモール、カレビンA、アクロン、サンタラン、グアイアン、クルロン、カルバクロール、リモネン、テトラヒドロクルクミン、ヘキサヒドロクルクミン、オクタヒドロクルクミン、フェルラ酸、これらの精油の形態および/またはそれらの混合物を構成している。
【0082】
ある実施形態では、CRTO中のクルクミンおよび/またはその代謝物の量は1~50%w/wであり、CRTO中の非クルクミノイドの量は49~99%w/wである。いくつかの実施形態では、CRTOに含まれるクルクミンおよび/またはその代謝物の量は1~50%w/wであり、CRTOに含まれるターメロン類の量は5~40%w/wである。
【0083】
ある実施形態では、TOは、クルクミンおよび/またはその代謝物と非クルクミノイドを構成し、クルクミンの量および/またはその代謝物の量は1~95%、非クルクミノイドの量は05~99%である。ある実施形態では、TOは、クルクミンおよび/またはその代謝物と非クルクミノイドを構成し、クルクミンの量および/またはその代謝物の量は1~95%、非クルクミノイドの量は05~99%である。
【0084】
ある実施形態では、TOILまたはEVOは、クルクミンおよび/またはその代謝物と非クルクミノイドを構成し、クルクミンおよび/またはその代謝物の量は1~15%、非クルクミノイドの量は5~75%である。いくつかの実施形態では、トイルは、クルクミンおよび/またはその代謝物とターメロンを構成し、クルクミンおよび/またはその代謝物の量は1~10%、ターメロンの量は5~40%である。
【0085】
ある実施形態では、本発明は、CRTOおよびクルクミノイドで構成されている水溶性クルクマ化合物、またはその薬学的に許容される塩、あるいは自己乳化型製剤としての安定性が向上したその誘導体に関するものである。ある実施形態では、本発明は、CRTOおよびクルクミノイドで構成されている水溶性クルクマ化合物、またはその薬学的に許容される塩、あるいは自己乳化型製剤としての安定性が向上したその誘導体に関するものである。いくつかの実施形態では、本発明は、TOILまたはEVOと、自己ナノ乳化型製剤として生物学的安定性が改善されたクルクミノイドから構成されている水溶性クルクマ製剤に関するものである。いくつかの実施形態では、本発明は、自己ナノ乳化型製剤として生物学的安定性が改善されたTOILまたはEVO、TO、CRTOおよびクルクミノイドを構成している水溶性クルクマ製剤に関するものである。
【0086】
ある実施形態では、化合物は非イオン性乳化剤を構成している。いくつかの実施形態では、化合物は非イオン性の水中油型乳化剤を構成している。
【0087】
ある実施形態では、乳化剤の量はクルクマ製剤の30~45%w/wである。
【0088】
ある実施形態では、非イオン性水中油型乳剤は、高いHLB値を持ち、水溶解性が高い。非イオン性乳剤のHLB値は、9~18、できれば11~16が好ましい。いくつかの実施形態では、本開示の乳化剤を単独または組み合わせて使用して、クルクマ製剤の総HLBを9~18に維持することができる。
【0089】
本開示の、ある実施形態では、非イオン性水中油型乳化剤は、水素化植物油のポリオキシエチレン生成物から構成されている群に選択されるが、これに限定されない。それらは、市販のダルダ、マーガリン、ポリエトキシル化ヒマシ油、ポリエトキシル化水添ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、またはこれらの組み合わせなどである。商業的には次から利用可能である:Kolliphor(登録商標) EL(PEG-35ヒマシ油)、Kolliphor(登録商標) RH40(PEG-40水添ヒマシ油)、Kolliphor(登録商標) RH60(PEG-60水添ヒマシ油)、Labrasol(登録商標)(PEG-8カプリル酸/カプリン酸グリセリド)、Gelucire(登録商標)(ステアロイルポリオキシルグリセリド)、ポリソルベート。PLURONIC(登録商標) L-64およびL-127(エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドベースのブロック共重合体)、TRITON(登録商標) X 100(ポリエチレングリコールtert-オクチルフェニルエーテル)、SIMULSOL(登録商標)(ポリオキシエチル化ラウリン酸アルコールからなるポリオキシエチル化製品。NIKKOL(登録商標) HCO-50(ポリオキシエチレン(50)水添ヒマシ油)、NIKKOL(登録商標) HCO-35(ポリオキシエチレン(35)水添ヒマシ油)、NIKKOL(登録商標) HCO-40(ポリオキシエチレン(40)水添ヒマシ油)、NIKKOL(登録商標) HCO-60(ポリオキシエチレン(60)水添ヒマシ油)、TWEENS(登録商標)(ポリソルベート類)およびそれらの混合物など。
【0090】
ある実施形態では、溶媒は、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、グリコフロール、ポリエチレングリコール(PEG200、400)、グリセロール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、N-メチル-2-ピロリドンおよびエチルアルコールおよび/またはそれらの混合物からなる群から選択される。
【0091】
ある実施形態では、親油性溶媒は、次のものから選択されるが、これらに限定されない:中鎖脂肪酸トリグリセリド、カプリル酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、および/または中鎖脂肪酸トリグリセリドを含む油。ここでは、8~12個の炭素原子の脂肪族鎖を有する2または3個の脂肪酸を有するトリグリセリド、CAPTEX300、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、リノール酸エチル、オレイン酸エチルの脂肪酸エステル、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジラウリン酸プロピレングリコール、またはプロピレングリコールジ脂肪酸エステルを含むオイルおよび/またはそれらの混合物と定義される。
【0092】
ある実施形態では、親油性溶媒はクルクミンの50~200%w/wである。いくつかの実施形態では、親油性溶媒は化合物の5~70%w/wである。
【0093】
ある実施形態では、この化合物は、次の適切で薬学的に許容される賦形剤を含むが、これらに限定されない:吸着剤、希釈剤、充填剤、甘味料、香料、ポリマー、担体、ゲル化剤、安定剤、界面活性剤、可塑剤、潤滑剤、還元剤、緩衝剤、甘味料、ベース、矯正薬、結合剤、懸濁剤、酸化防止剤、研磨剤、コーティング剤、湿潤剤、ゲル化剤、湿潤調整剤、充填剤、消泡剤、冷蔵剤、着色料、香料 香水、糖衣剤、等時性剤、軟化剤、乳化剤、起泡剤、pH調整剤、泡立ち防止剤、香料、防腐剤、希釈剤、賦形剤、分散剤、崩壊剤、香料、乾燥剤、防腐剤、防腐剤、可溶化剤、溶剤、超塑性剤、帯電防止剤、拡張剤、保湿剤など。
【0094】
ある実施形態では、吸着剤は次のものに選択されるが、これらに限定されない:PEG 6000、マルトデキストリン、デンプン、加水分解デンプン、繊維(チコリーなどの植物由来の可溶性オリゴ糖)、デキストラン、セルロース、ポリビニルピロリドンのコポリマー、イソマルト、ソルビトール、キシリトール、マンニトールなどの糖アルコール、セルロース誘導体(ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)および/またはヒドロキシプロピルセルロース(HPC)など)、シクロデキストリンおよびその誘導体、また、それらの組み合わせ。いくつかの実施形態では、吸着剤はPEG 6000(60oCで溶融)および/またはマルトデキストリンである。
【0095】
ある実施形態では、希釈剤または充填剤または結合剤は、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、ハードボイルドキャンディ、コンフェクショナリーシュガーから選択されるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、希釈剤または充填剤、あるいは結合剤は、マンニトールまたはソルビトールである。
【0096】
ある実施形態では、担体は水溶性ポリマーであるが、次に限定されない:ポリグルタミン酸、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、プロピレングリコールエステル、オレイン酸ポリグリセロール、ポリビニルアルコール、ステアリン酸グリセリル(および)ポリグリセリル-6パルミテート/サクシネート(および)セテアリルアルコール(NatraGem(登録商標)EW)、N-(2-ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド(PHPMA)などの非エトキシル化ポリマー。ポリエチレングリコールは、約300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000の数平均分子量を持つ可能性がある。
【0097】
ある実施形態では、ゲル化剤は次から選択されるが、これらに限定されない:カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、メチルセルロース、ポロキサマー、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、トラガカント、キサンタンガム
【0098】
ある実施形態では、化合物は、固体(例えば、錠剤またはピル)、液体(例えば、溶液、懸濁液またはローション)、あるいは半固体(例えば、ゲル、クリームまたは軟膏)、もしくは液滴または粉末、またはカプセルの形で口で摂取することができる。いくつかの実施形態では、これらの合成物を口に入れ、治療上有効な量の化合物を利用できるようにして、摂取成分を調製する。そのようにして、これらは、水溶性組成物として調製され、液状で提供され、凍結乾燥され、カプセル化され、または時間放出、遅延放出、あるいは腸内に入れるのに適した形で、もしくは口に入れる医薬品、栄養補助食品、またはビタミンに通常使用されるあらゆる形で提供される。または、食品や、その他の摂取製品と組み合わることができる。いくつかの実施形態では、口腔内可溶性錠剤は、舌または頬腔内で15~30分以内に溶解する。いくつかの実施形態では、口腔内可溶性錠剤はトローチである。いくつかの実施形態では、トローチは頬側に置くと溶け、吸うことで咽頭(のど)周辺で効果を発揮する。いくつかの実施形態では、トローチは約5分間で溶ける。いくつかの実施形態では、化合物は、鼻腔スプレー、吸入技術、経皮型、経粘膜型、眼薬、座薬、注射、または静脈内注入によって適用される。いくつかの実施形態では、化合物を他の栄養補助食品、ビタミン、アミノ酸、タンパク質、食物繊維、蜂蜜などの天然物と組み合わせて、経口摂取可能な二日酔い防止または健康飲料として提供することができる。
【0099】
ある実施形態では、この化合物は、次の炎症性疾患に限定されない、人間のさまざまな症状の治療に使用することができる:癌、心血管疾患、関節炎、ブドウ膜炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、刺激性腸疾患、熱帯性膵炎、消化性潰瘍、胃潰瘍、特発性眼窩炎症性偽腫瘍、口腔苔癬、胃炎症、硝子体炎、乾癬、急性冠症候群 、アテローム性動脈硬化症、糖尿病、糖尿病性腎症、糖尿病性微小血管障害、ループス腎炎、腎状態、後天性免疫不全症候群、β-サラセミア、胆道ジスキネジア、デジェリン-ソッタス病、胆嚢炎、慢性細菌性前立腺炎。
【0100】
本開示の別の実施形態では、化合物を調製するためのプロセスが開示される。ある実施形態では、次のものを含むが、これらに限定されない技術により、化合物を配合することができる。超音波処理、乳化、溶媒滴定、粉砕、噴霧乾燥、固体分散、ホットメルト押出し、凍結乾燥、超臨界流体技術などの方法で実行できる、ナノ/ミクロ沈殿物。
【0101】
本開示の、ある実施形態では、水溶性クルクマ液滴の調製には次の手順がある:
a. クルクミン、TO、またはCRTO、あるいはTOIL、もしくはそれらの組み合わせ、非イオン性水中油型乳化剤、および溶媒を混合して均一な混合物を形成する;
b. 手順(a)の混合物を一度に10秒間超音波処理し、交互に30秒間休ませて透明な溶液を取得する;そして、
c. 透明な溶液を水性媒体で希釈し、所望の濃度のクルクマドロップを取得する。
【0102】
本開示の、ひとつの実施形態では、水溶性クルクマ粉体の調製には次の手順がある:
a. クルクミン、TO、またはCRTO、あるいはTOIL、もしくはそれらの組み合わせ、および非イオン性乳化剤を混合して均一な混合物を形成する;
b. 手順(a)の混合物を一度に10秒間超音波処理し、30秒間休ませることを交互に繰り返すことで、濃厚なペーストを取得する;
c. 手順(b)のペーストに連続で撹拌した吸着剤を加えて混合物を取得する;
d. 手順(c)の混合物を冷却して、乾燥した脆い塊を取得する;
e. その乾燥した脆い塊を粉砕して、水溶性のクルクマ粉末を取得する;そして、
f. 水溶性クルクマ粉末をパッキングする。
【0103】
本開示の、ある実施形態では、水溶性クルクマ製剤の調製には、次の手順がある;
a. クルクミン、TO、CRTO、TOIL、またはそれらの組み合わせと、非イオン性乳化剤を混合して均一な混合物を形成する;
b. 手順(a)の混合物を一度に10秒間超音波照射し、30秒間休ませることを交互に繰り返すことで、濃厚なペーストを取得する;
c. 手順(b)のペーストに、連続で撹拌した吸着剤を加えて混合物を取得する;
d. 手順(c)の混合物を冷却して、乾燥した脆い塊を取得する;
e. その乾燥した脆い塊を粉砕して、粉末を取得する;
f. 取得した粉末に、薬学的に許容される希釈剤、充填剤、結合剤、甘味料、香料を加え、混合・融合し、混合物を取得する;
g. 混ぜた混合物を圧縮して、従来型および/または水溶性の錠剤/トローチを製造する;
水溶性クルクマのタブレット/トローチのパッケージ;
h. 手順(g)で取得した錠剤を適量の精製水で溶解し、水溶性の液体を取得する
i. 水溶性クルクマ液をパッケージする。
【0104】
本開示の、ある実施形態では、経皮クルクマパッチの調製には、次の手順がある:
a. クルクミン、TO、CRTO、TOIL、またはそれらの組み合わせと、非イオン性乳化剤を混合して均一な混合物を形成する;
b. 手順(a)の混合物を一度に10秒、30秒と交互に超音波処理して、濃厚なペーストを取得する;手順(b)の濃厚なペーストに連続で撹拌した吸着剤を加える;エタノールおよび塩化メチレンなどの溶媒を混合して混合溶媒を調製する;
c. ヒドロキシ・プロピル・メチルセルロースおよびエチルセルロースを乳鉢と乳棒で混合し、ポリマー混合物を調製する;
d. 手順(d)の溶媒混合物の第3部分の量をポリマー混合物に加える;
e. 均一なポリマー溶液が得られるまで、ポリマー混合物を均質化する;
f. 手順(e)の上記ポリマー溶液にフタル酸ジエチルを混合する;手順bの超音波処理された混合物を、取得した混合物に均一な溶液、または分散液が得られるまで混合する;取得した溶液、または分散液を最終的な容量にする;結果として得られた溶液を、次のような容器に注ぐ;直径9cmのプラスチック製シャーレ(シャーレの底面にアルミホイルを固定したもの)に、気泡を入れずにシャーレの全周に均一に分散させる、上記の溶液を室温で8~10時間乾燥させるか、または完全に乾燥したフィルムが得られるまで40℃の乾燥機で保持する、支持体として剥離フィルムがアルミ箔の片面に取得される。
【0105】
本開示の、ひとつの実施形態では、水溶性クルクマド水滴を調製には、次の手順がある:
a. クルクミン、TO、CRTO、TOIL、またはそれらの組み合わせ、中鎖トリグリセリド、非イオン性乳化剤、吸着剤および溶媒を混合して皇后物を形成する;
b. 手順(a)の混合物を一度に10秒、交互に30秒休ませることで、透明な溶液を取得する;
c. そして、透明な溶液を水性媒体で希釈し、所望の濃度のクルクマ水滴を取得する。
【0106】
本開示の、ひとつの実施形態では、水溶性クルクマ粉体の調製には、次の手順がある:
a. クルクミン、TO、CRTO、TOIL、またはそれらの組み合わせ、中鎖トリグリセリド、および非イオン性乳化剤を混合して混合物を形成する;
b. 手順(a)の混合物を一度に10秒、30秒と交互に超音波照射し、濃厚なクルクミンペーストを取得する;
c. 手順(b)のクルクミンペーストに、60℃で溶融したPEG-6000などの吸着剤を混合し、冷却して乾燥した脆い塊を取得する;
d. 手順(c)の乾燥した脆い塊を粉砕して、水溶性のクルクマ粉末を取得した。
【0107】
本開示の、ひとつの実施形態では、水溶性クルクマ錠剤の調製には、次の手順がある:
a. クルクミン、TO、CRTO、TOIL、またはそれらの組み合わせ、中鎖トリグリセリド、非イオン性乳化剤を混合し、溶媒に分散させる;
b. 手順(a)の混合物を一度に10秒、30秒と交互に超音波照射し、濃厚なクルクミンペーストを取得する;
c. 手順(b)のクルクミンペーストと、60℃で溶融したPEG-6000などの吸着剤を混合し、冷却して乾燥した脆い塊を取得する;
d. 手順(c)の乾燥した脆い塊を粉砕して、水溶性のクルクマ粉末を取得する;
e. 手順(d)のクルクマ粉末に、薬学的に許容される賦形剤を添加して、錠剤を取得する。
【0108】
本発明は、次の実施例で説明されており、特に明記されていない限り、すべての部品と量は、重量となっている。次に説明する実施例は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されることを意図していない。
【0109】
作業例
【0110】
例1
エタノールを基剤とするクルクマ液滴の混合物は表1に示されている。
【表1】
*「クルクミン(95%)」とは、クルクミノイド95重量%以上の混合物を意味する。
サンプル1のクルクマ液滴は、以下の手順に従って配合した:
手順1:Kolliphor ELを取り、撹拌してCRTOを加える。この混合物を攪拌しながら、80℃~120℃の間の必要な温度になるまで加熱する。この混合物にクルクミンパウダーをゆっくりと加え、80℃~120℃の間で温度を維持しながら攪拌を続ける。クルクミンの添加が完了するまで、5分間撹拌を続ける。濃い褐色の溶液が出現したら、熱を取り除き、混合物の温度が40℃に下がるまで撹拌を続ける。
手順-2:スクラロースを一定量のエタノールに撹拌しながら、溶解させる。10分間、撹拌を続ける。
手順-3:手順-1にゆっくりと手順-2を加え、10分間、撹拌を続ける。
手順-4:手順-3の容量に超音波粉砕装置(UP200st Ultrasonic processor、Hielscher、ドイツ製)を使用して、次のパラメータで超音波処理を実施する。
・ 超音波加工 - バッチサイズに応じる。
・ エネルギー:50000ワット
・ 温度カットオフ:40℃。
・ オンタイムサイクル:10~20秒
・ オフタイムサイクル20~30秒
・ サイクル数:混合物に一定のエネルギーが伝わるまで。
手順-7:クルクマ液滴を適切な水滴収納容器に入れる。
【0111】
例2
プロピレングリコール(PG)を基剤とするクルクマ液滴の化合は表2に示されている。
【表2】
サンプル2のクルクマ液滴は、次の手順に従って配合した。
手順-1:Kolliphor ELを取り、撹拌してCRTOを加える。この混合物を攪拌しながら、80℃~120℃の間の必要な温度になるまで加熱する。この混合物にクルクミンパウダーをゆっくりと加え、80℃~120℃の間で温度を維持しながら攪拌を続ける。クルクミンの添加が完了するまで、5分間撹拌を続ける。濃い褐色の溶液が出現したら、熱を取り除き、混合物の温度が40℃に下がるまで撹拌を続ける。
手順-2:HPMC E-5を取り、撹拌しながら、一定量の精製水に分散させる。5分間、撹拌を続ける。
手順-3:手順-1にゆっくりと手順-2を加え、撹拌を続ける。5分間、撹拌を続ける。
手順-4:規定量のスクラロースを取り、撹拌しながら、手順-3の容量に加える。10分間、撹拌を続ける。
手順-5:一定量のプロピレングリコールを取り、撹拌しながら、手順-4の容量に加える。15分間、撹拌を続ける。
手順-6:手順-5の容量に超音波粉砕装置(UP200st Ultrasonic processor、Hielscher、ドイツ製)を使用して、次のパラメータで超音波処理を実施する。
・ 超音波加工 - バッチサイズに応じる。
・ エネルギー:50000watts。
・ 温度カットオフ:40℃。
・ オンタイムサイクル:10~20秒
・ オフタイムサイクル20~30秒
・ サイクル数:混合物に一定のエネルギーが伝わるまで。
手順-7:クルクマ液滴を適切な水滴収納容器に入れる。
【0112】
例3
ポリエチレングリコール(PEG)を配合したクルクマ液滴の化合は表3に示されている。
【表3】
サンプル3のクルクマ液滴は、以下の手順に従って配合した:
手順-1:Kolliphor ELを取り、撹拌してCRTOを加える。この混合物を攪拌しながら、80℃~120℃の間の必要な温度になるまで加熱する。この混合物にクルクミンパウダーをゆっくりと加え、80℃~120℃の間で温度を維持しながら、攪拌を続ける。
クルクミンの添加が完了するまで、続けて5分間、撹拌を続ける。濃い褐色の溶液が出現したら、熱を取り除き、混合物の温度が40℃に下がるまで撹拌を続ける。
手順-2:HPMC E-5を取り、撹拌しながら、一定量の精製水に分散させる。5分間、撹拌を続ける。
手順-3:手順-1にゆっくりと手順-2を加え、撹拌を続ける。5分間、撹拌を続ける。
手順-4:規定量のスクラロースを取り、撹拌しながら、手順-3の容量に加える。10分間、撹拌を続ける。
手順-5:一定量のPEG-400を取り、撹拌しながら、手順-4の容量に加える。15分間、撹拌を続ける。
手順-6:手順-5の容量に超音波粉砕装置(UP200st Ultrasonic processor、Hielscher、ドイツ製)を使用して、次のパラメータで超音波処理を実施する。
・ 超音波加工 - バッチサイズに応じる。
・ エネルギー:50000watts。
・ 温度カットオフ:40℃。
・ オンタイムサイクル:10~20秒
・ オフタイムサイクル20~30秒
・ サイクル数:混合物に一定のエネルギーが伝わるまで。
手順-7:クルクマ液滴を適切な水滴収納容器に入れる。
【0113】
例4
CRTO&PEG400でクルクミンの注入量を増やしたクルクマ液剤。PEG400を用いたクルクマ液滴の化合は表4に示されている。
【表4】
サンプル4のクルクマ液滴は、以下の手順に従って配合した:
手順-1:Kolliphor ELを取り、撹拌しながら、CRTO(クルクミン10%注入)を加える。この混合物を攪拌しながら、100℃~120℃の間の必要な温度になるまで加熱する。この混合物にクルクミンパウダーをゆっくりと加え、100℃~120℃の間で温度を維持しながら攪拌を続ける。クルクミンの添加が完了するまで、5分間撹拌を続ける。
手順-2:HPMC E-5を取り、撹拌しながら、一定量の精製水に分散させる。5分間、撹拌を続ける。
手順-3:手順-1に手順-2をゆっくりと加え、100℃~120℃の温度で攪拌する。5分間、撹拌を続ける。
手順-4:PEG-400を取り、攪拌しながら、100℃~120℃で必要な温度になるまで加熱する。100℃~120℃の温度を維持しながら、撹拌を続けて、指定のクルクミンをゆっくりと加える。5分間、撹拌を続ける。
手順-5:手順1に手順4をゆっくりと加え、100℃~120℃の温度を維持しながら、撹拌を続ける。熱を取り除き、混合物の温度が70℃に下がるまで撹拌を続ける。
手順6:手順-5の容量に超音波粉砕装置(UP200st Ultrasonic processor、Hielscher、ドイツ製)を使用して、次のパラメータで超音波処理を実施する。
・ 超音波加工 - バッチサイズに応じる。
・ エネルギー:150000watts。
・ 温度カットオフ:120℃。
・ オンタイムサイクル:10~20秒
・ オフタイムサイクル20~30秒
・ サイクル数:混合物に一定のエネルギーが伝わるまで。
手順-7:取得したクルクミン液滴を適切な水滴収納容器に入れる。
【0114】
例5
クルクマ液滴の各種バッチ式は表5に示されている。
【表5】
例5のすべてのサンプルの、超音波処理の実行手順は、製造中は同一に保たれた。超音波処理は次の手順に従って実行された:
例05のさまざまなサンプルは、次の手順に従って製造された:
例05のサンプル05は、次の手順に従って製造された:
手順-1:スクラロースを加え、手動でエタノールに溶かす。
手順-2:クルクミンをCaptex 300とKolliphor ELに分散させてステンレス製の容器に入れ、手動で攪拌しながら、80℃~130℃で加熱する。
手順-3:手順-2を室温になるまで冷やす。温度を30°C -35°Cに保ち、手順1を手順2に加える。手順2にカルダモン・フレーバーを加える。
手順-4:エタノールで量を調整する。
手順-5:表6に示されている条件で超音波処理を行う。
【表6】
例05のサンプル06は、次の手順に従って製造された:
手順-1:Kolliphor EL & CRTOをステンレス製の容器に取り、1200~1400rpmで攪拌しながら、80℃~120℃で加熱する。1200~1400rpmで続けて撹拌しながら、濃い黄褐色の溶液が現れるまで、クルクミン粉末をゆっくりと加える。
手順-2:手順-1を室温になるまで冷やす。
手順-3:スクラロースを加え、手動でエタノールに溶かす。1200-1400 rpmで撹拌しながら、これに手順1を加える。
手順-4:表07に示されている条件で手順1に超音波処理を実行する。
【表7】
例05のサンプル07は、次の手順に従って製造された:
手順-1:Kolliphor ELをステンレス製の容器に取り、1200~1400rpmで撹拌しながら、80℃~120℃で加熱する。1200~1400rpmで続けて撹拌しながら、濃い黄褐色の溶液が現れるまで、クルクミン粉末をゆっくりと加える。
手順-2:手順-1を室温になるまで冷やす。
手順-3:手動で撹拌しながら、CRTOをゆっくりと加える。
手順-4:表8で示されている条件で手順1に超音波処理を実行する。
【表8】
例05のサンプル08は、次の手順に従って製造された:
手順-1:Kolliphor ELおよびCRTOをステンレス製の容器に取り、1200~1400rpmで攪拌しながら、40℃で加熱する。1200~1400rpmで続けて撹拌しながら、濃い黄褐色の溶液が現れるまで、クルクミン粉末をゆっくりと加える。
手順-2:スクラロース、メントールを添加し、手動でエタノールに溶解する。
手順-3:手順-1を室温になるまで冷やす。
手順-4:表9で示されている条件で手順1に超音波処理を実行する。
【表9】
例05のサンプル09は、次の手順に従って製造された:
手順-1:Kolliphor EL & CRTOをステンレス製の容器に取り、1200~1400rpmで攪拌しながら、80℃~120℃で加熱する。1200~1400rpmで攪拌しながら、クルクミンとブラックペッパーの粉末を褐色の溶液が観察されるまでゆっくりと加える。
手順-2:手順-1を室温になるまで冷やす。
手順-3:スクラロースを加え、手動でエタノールに溶かす。1200-1400 rpmで撹拌しながら、これに手順1を加える。
手順-4:表10で示されている条件で手順1に超音波処理を実行する。
【表10】
例5のサンプル10、11、14、16は、次の手順に従って製造された:
手順-1:Kolliphor EL & CRTOをステンレス製の容器に取り、1200~1400rpmで攪拌しながら、80℃~120℃で加熱する。1200~1400rpmで続けて撹拌しながら、濃い黄褐色の溶液が現れるまで、クルクミン粉末をゆっくりと加える。
手順-2:1200~1400rpmで続けて攪拌しながら、手順-1を室温になるまで冷やす。
手順-3:スクラロースを加え、800~1000rpmで10分間撹拌しながら、エタノールに溶解させる。これを1200~1400rpmで撹拌しながら、手順2に加える。
手順-3:表11に示されている条件で手順2に超音波処理を実行する。
【表11】
例05のサンプル12は、次の手順に従って製造された:
手順-1:Kolliphor EL & CRTOをステンレス製の容器に入れて、加熱する。温度が65℃に達したら、1800rpmで続けて撹拌しながら、クルクミン粉末をゆっくりと加える。温度を80℃~120℃に保ち、1800rpmで30分間続けて撹拌する。
手順-2:1900 rpmで撹拌しながら、手順1を40°Cになるまで冷やす。スクラロースを加えて攪拌する。
手順-3:プロピレングリコールで量を調整し、2200rpmで30分間攪拌する。
手順-4:表12で示されている条件で超音波処理を実行する。
【表12】
例05のサンプル13は、次の手順に従って製造された:
手順-1:Kolliphor EL、Captex 300、CRTO油をステンレス製の容器に入れ、1800rpmで攪拌しながら、80℃~120℃で加熱する。1800rpmで撹拌しながら、溶液が褐色になるまで、クルクミン粉末をゆっくりと加えます。
手順-2:1800~1900rpmで続けて攪拌しながら、手順-1を40℃になるまで冷やす。スクラロースを加えて10分間攪拌する。
手順-3:プロピレングリコールで量を調整し、1800~1900rpmで15分間攪拌する。
手順-4:表13に示された条件で超音波処理を実行する。
【表13】
例05のサンプル15は、次の手順に従って製造された:
手順-1:HPMC E-5を取り、700~900rpmで撹拌しながら、精製水に分散させ、30分間放置して膨張させる。
手順-2:Kolliphor EL & CRTOをステンレス製の容器に取り、1200~1400rpmで攪拌しながら、80℃~120℃で加熱する。1200~1400rpmで続けて撹拌しながら、濃い黄褐色の溶液が現れるまで、クルクミン粉末をゆっくりと加える。
手順-3:手順-2にプロピレングリコールを1200~1400rpmで10分間撹拌しながら加え、さらに、1200~1400rpmでスクラロースを撹拌しながら加える。手順-2を室温になるまで冷やす。
手順-3:1200-1400 rpmで撹拌しながら、手順2に手順1を加える。
手順-4:表14に示された条件で手順2に超音波処理を実行する。
【表14】
例05の異なるサンプル番号の最終製品の物理的特性が異なることが観察された。サンプル番号05、06、07、12、13では、沈殿/沈殿物が現れた。サンプル番号08、09では、沈殿/沈殿物が現れなかったが、味が付けられている。サンプル番号10、11、14、16では、沈殿/沈殿物が現れなかったが、味はなく、エタノールが存在している。サンプル番号15では、沈殿/沈殿物が現れなかったが、味はなく、プロピレングリコールとHPMCが存在している。
【0115】
例6
例6のクルクマ液滴の化合は、表15に示されている。
【表15】
**「Q.S」は、味付け剤の場合の味付けなど、希望の目的に十分合った量を意味する。
例6の化合物は、次の手順に従って調製された:クルクミン、CRTO、コリフォアEL、エタノールを秤量し、混合して混合物を形成した;Hiescherウルトラサウンド超音波処理機器を使用して、取得した混合物を一度に10秒間超音波処理し、総電力が50,000ワットのエネルギーになるまで、30秒間、交互に休ませ、クルクミン溶液を取得した。
このクルクミン溶液は、水200mlに1~10mlを加えて水で希釈し、透明な溶液を取得した。透明な溶液は1 mg/mlクルクミンを含んでいる。5滴(5mg相当)を舌に置くか、口に入れる。
【0116】
例7
例7のクルクミン粉末の化合は、表16に示されている。
【表16】
例7の化合物は、次の手順に従って調製された:クルクミン、CRTO、コリフォアELを量り、混合して混合物を形成した。Hiescherウルトラサウンド超音波処理機器を使用して、取得した混合物を一度に10秒間超音波処理し、総電力が50,000ワットのエネルギーになるまで、30秒間、交互に休ませ、濃いペーストを取得した。この濃いペーストに、続けて撹拌しながら、PEG6000(60℃で溶融)を加え、均一な混合物を取得した。この混合物を冷却して乾燥した脆い塊を取得し、これを粉砕してクルクマ粉末を取得した。
【0117】
例8
口径溶解クルクマ粉末の構成は表17に示されている。
【表17】
例8の化合物は、PEG6000をマルトデキストリンに置き換えた以外は、例7に従って調製された。
【0118】
例9 口径溶解クルクミン錠剤の化合は、表18に示されている。
【表18】
例9の化合物は、次の手順に従って調製された:最初に、例7に従ってクルクミン粉末が形成された。次に、クルクマ粉末に適切な賦形剤を加えて、錠剤を形成した。
【0119】
例10
口径溶解クルクミン錠剤の化合は、表19に示されている。
【表19】
例10の化合物は、PEG6000をマルトデキストリンに置き換えた以外は、例09に従って調製された。
【0120】
例11
口径溶解クルクマ・トローチの化合は、表20に示されている。
【表20】
例11の化合物は、次の手順に従って調製された:最初に、例7に従ってクルクミン粉末が形成された。クルクマ粉末に適切な賦形剤を加えてロゼンジを形成した。
【0121】
例12
クルクマ・トローチの化合は、表21に示されている。
【表21】
例12の化合物は、PEG6000をマルトデキストリンに置き換えた以外は、例11に従って調製された。
【0122】
例13
クルクマを担持した経皮吸収パッチの化合は、表22に示されている。
【表22】
例13の化合物は、次の手順に従って調製された:例13の化合物は、次の手順にに従って調製された:クルクミン、CRTO、Kolliphor ELを混合してクルクマ混合物を形成した、容器内のこの混合物は、Hiescherウルトラサウンド超音波機器を使用して、一度に10秒、交互に30秒、合計50,000ワットのエネルギーになるまで超音波処理し、クルクマペーストを取得した。エタノールと塩化メチレンを混合して混合溶媒を調製した。HPMCとエチルセルロースを混合してポリマー混合物を形成した。溶媒混合物とポリマー混合物を混合し、ポリマー溶液を取得した。フタル酸ジエチルとクルクマペーストをポリマー溶液に混ぜ、均一な混合物を形成した。この均一な混合物をペトリ皿に流し込み、乾燥させてフィルムを取得した。
【0123】
例14
水溶性クルクマ粉末の化合は、表23に示されている。
【表23】
注意:「^」は、スクラロースが他の甘味料に置き換えられる場合があることを意味する。
例14の化合物は、次の手順で調製された、Captex 300とKolliphor ELを混合し、混合物を形成した、容器内の混合物は、Hiescherウルトラサウンド超音波処理機器を使用して、一度に10秒、交互に30秒、合計50,000ワットのエネルギーになるまで超音波処理し、クルクマペーストを取得した;クルクマペーストに60℃で溶かしたPEG-6000を混ぜ、バターペーパーを敷いたステンレストレイに流し込み、室温で冷やして乾燥した脆い塊を取得した;乾燥した脆い塊を粉砕し、#40メッシュのふるいにかけ、水溶性のクルクマ粉末を取得した。クルクマ粉末には、薬学的に許容される希釈剤や充填剤、結合剤、甘味料、香料などが添加されている。
【0124】
例15
口径溶解クルクマ錠剤の化合は、表24に示されている。
【表24】
クルクマ粉末は、例14に記載されている手順に従って取得された。次に、薬学的に許容される賦形剤をクルクマ粉体に添加、混合、配合して混合物を取得した。この混合物を圧縮して、通常の錠剤と口腔内溶解錠剤を製造した。
【0125】
例16
クルクマ・トローチの化合は、表25に示されている。
【表25】
クルクマ粉末は、例14に記載されている手順に従って取得された。次に、薬学的に許容される賦形剤をクルクマ粉体に添加、混合、配合して混合物を取得した。この混合物を圧縮して、従来のトローチと口腔内溶解性トローチを製造した。ソルビトールは、固ゆでキャンディ/菓子の砂糖/マンニトールなどで代用できる。
【0126】
例17
クルクマ・ナノ液滴の化合は、表26に示されている。
【表26】
実施例17の化合物は、次の手順に従って調製された:クルクミン、TO、Captex 300、Kolliphor EL、エタノールを量り、混合して混合物を形成した;取得した混合物をHiescherウルトラサウンド超音波処理機器を使用して、一度に10秒、交互に30秒、合計50,000ワットのエネルギーになるまで超音波処理し、クルクマ溶液を取得した。
【0127】
クルクマ製剤の物理的、化学的、機能的分析方法
【0128】
粒子径の解析
原料(クルクミンパウダー、CRTO、TO)および製剤(実施例1、2、3、4)の粒子径は、ブルックヘブン粒子分析装置(BPA)を使用して、ゼータ電位の原理で測定した。BPAは、光線(レーザー)が粒子群によって散乱される際に、光の散乱の角度は粒子の大きさに反比例する(つまり、粒子の大きさが小さいほど、光の散乱の角度は大きくなる)という原理に基づいている。ナノ粒子分析装置は、後方散乱を利用し、相関関数を構築することで、粒子の大きさを測定する。ブルックヘブンのナノ装置は、ナノ粒子、高分子集合体、その他の小さな分子/粒子の特性評価に適したソリューションである。
原料(CRTO / TO / クルクミン粉末)の粒子径は、大きさがさまざまである。製剤化してナノ化工程を経ると、平均2μmの範囲の出発物質の大きさが、40-157 nmに変化する。表27は、ブルックヘブンの機器によって測定された、原料および最終製品の(有効直径および多分散性)などの物理的パラメータを示している。
【表27】
図3は、粒子径と推移にかかる時間(水位時間またはラグタイム)の相関関係を表している。粒子が小さければ小さいほど、サンプルにかかる時間は短くなる。
図3a~
図3gのグラフ表示から、原料の粒子径をナノ化すると、ナノ化した製剤はタイムラグが短くなることが推測できる。原料と配合サンプルの粒度分布は、
図4a~
図4gにグラフ化されている。
図4は、粒子の大きさが大きくなるにつれ、強度が比例して増加することを表している。その後、粒子の直径には、大きな影響はなく、強度は一貫して減少する。しかし、粒子の安定性は、大きさがさらに大きくなるにつれて増加し、最終的には安定する。
【0129】
ゼータ電位試験
4種類の製剤のゼータ電位は、表28に示されている。ゼータ電位(動電学的電位とも呼ばれる)は、物質が液体媒体に接触したときにその表面に生じる。粒子のゼータ電位は、粒子が静電的に互いに反発する能力を反映しているため、コロイド分散液の安定性の重要な指標となる。ゼータ電位の高い乳剤は、ブラウン運動が継続しているため、電気的に安定してる。一方で、ゼータ電位のない、あるいは非常に低い乳剤は、凝集しやすく、安定性が悪くなる。すべての例01~04の、高い負のゼータ電位は、クルクマ製剤が長期間にわたって乳剤として安定していることを示している。ここでいう長期間とは、少なくとも6ヶ月である。
【表28】
【0130】
安定性試験
クルクマ液滴の安定性試験は、クルクマ液滴サンプルを温度25°C±2°C、相対湿度60%±5%、および温度40°C±2°C、相対湿度75%±5%で保存することにより実行された。クルクマ液滴サンプルは、表29に示すように、入手可能な安定性データに基づいて、12か月まで良好な安定性を示したことが観察された。製剤例1(エタノール製剤)と例2(PG製剤)の異なるモル比が、上記と異なる温度および相対湿度の下でテストされた。
【表29】
【0131】
構造および地形試験:
原料と配合製品の構造的証拠は、X線回折(XRD)と走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して、判定された。XRDは、物質中に存在する結晶相を特定し、化学組成情報を明らかにするために使用される。各グロビュールは、非常に均一に分散した形で有効成分を構成している。XRDから取得したグラフ表示は、
図5に示されている。
図5aは、性質が結晶性のクルクミン粉末のパターンを示しており、
図5bは、CRTOのアモルファス構造を示している。
ポリエチレングリコール(PEG)で調製されたクルクマ液滴製剤のXRDと、クルクミン粉末を使用したプロピレングリコール(PG)、また、原料および賦形剤としてのCRTOは、
図5cと5dに記述されている。クルクミン粉末を使用してエタノールの中で調製されたクルクミン液滴製剤のXRDと、原料および賦形剤としてのCRTOは、
図5dと
図5eにされている。
図5fはまた、原料および賦形剤としてクルクミン粉末とCRTOを使用した、ポリエチレングリコール(PEGベース)の中で調製したクルクマ液滴製剤も示している。XRDグラフは、製剤の非晶質構造を証明している。これは、クルクミンを適切な賦形剤と混合し、ナノ化処理(粒子径の縮小)を行った後にわかったものである。原料と完成品のXRD調査では、原料の結晶化したものが配合や均質化によって徐々に非晶質に変化することがわかった。この非結晶質形は、製品の溶解性を助け、長期間安定性を維持する。SEMは、表面トポグラフィーおよび化合の情報を提供します。原料のクルクミン粉末のSEM写真は、
図6a(1)と
図6a(2)に示されています。図は、クルクミン粉末の大きな立方体ブロック構造を示している。
図6a(2)は、
図6a(1)の2倍に拡大されている。
図6bはCRTOのSEM画像である。製剤工程では、クルクミン粉末とCRTO、そして賦形剤が混合、均質化、超音波処理され、最終製品となる。
図6c(1)と
図6c(2)は、工程中の混合構造である。
図6c(2)は、
図6c(1)の5倍に拡大されている。
図6d(1)、6d(2)、6d(3)、6d(4)は、均質化手順の中間段階での変異トポグラフィー領域のSEM図である。
図6eは、最終製品のSEM画像を表している。さまざまな化合段階のSEM画像は、原料がナノ化され、賦形剤で適切にコーティングされていることを表している。SEM分析は、
図2のクルクミノイドと非クルクミノイドの粒子の模式図を実証している。そこでは、クルクミノイドまたは非クルクミノイドの粒子が超音波処理とともに賦形剤でコーティングされている。結果として、製剤の粒子の溶解性が高まり、また、製剤は水性媒体で希釈されるときにもそうなる。
【0132】
参考文献としての出版物
特許や出版物を含む、すべての出版物および参考文献、ここで引用されている適用は、その全体が参照により組み込まれている。
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【手続補正書】
【提出日】2021-10-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウコン色素またはクルクミン除去ウコン色素から成る粒子で構成されている化合物を含む製剤では、化合物は水溶性で薬学的に安全である。そこでは、化合物はpH緩衝剤を含まない。また、この化合物はさらに、クルクミノイドを構成する。
【請求項2】
請求項1の製剤では、化合物は約1重量%~10重量%のクルクミノイドを構成している。
【請求項3】
請求項1の製剤では、化合物は約40~70重量%のウコン色素を構成している。そこでは、ウコン色素は約50~97重量%のクルクミノイド、ツルメロンの約50~99重量%で構成されている。
【請求項4】
請求項1の製剤では、化合物はクルクミン除去ウコン色素の約5~70重量%を構成している。
【請求項5】
請求項1の製剤では、さらに、非イオン性油中水型乳化剤を構成し、そこでは、非イオン性油中水型乳化剤は、次のポリオキシエチレン製品から選択される:水添植物油、ポリエトキシル化ヒマシ油、ポリエトキシル化水添ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、または/およびそれらの組み合わせ。
【請求項6】
請求項1の製剤では、溶剤を構成している。そこでは、溶剤は次のものを構成している:エチルアルコール、イソプロピルアルコール、グリコフロール、ポリエチレングリコール、グリセロール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、N-メチル-2-ピロリドン、またはそれらの混合物。
【請求項7】
請求項1の製剤では、粒子は、平均の大きさが 40~1000 nmである。
【請求項8】
クルクミノイド、非クルクミノイド、および親油性溶媒から成る粒子から構成されている製剤。
【請求項9】
請求項8の製剤では、親油性溶媒はトリグリセリドを構成している。
【請求項10】
請求項9の製剤では、トリグリセリドは次のものを構成している:カプリル酸トリグリセリド、鎖状脂肪酸トリグリセリド含有油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、リノール酸エチル、脂肪酸のオレイン酸エチルエステル、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジラウリン酸プロピレングリコール、またはプロピレングリコール脂肪酸エステル含有油。
【請求項11】
請求項8の製剤では、粒子は、平均の大きさが500 nm以下である。
【請求項12】
請求項8の製剤では、薬学的に許容できる賦形剤を構成している。
【請求項13】
請求項8の製剤では、さらに吸収剤を構成している。そこでは、吸収剤は次のものを構成している:ポリエチレングリコール、マルトデキストリン、水溶性デンプン、加水分解デンプン、食物繊維、水溶性オリゴ糖、チコリー、デキストラン、セルロース、ポリビニルピロリドンの共重合体、糖アルコール、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、セルロース誘導体、またはそれらの組み合わせ。そこでは、セルロース誘導体は、ヒドロキシプロピルメチル・セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シクロデキストリン、またはそれらの組み合わせを構成している。
【請求項14】
請求項8の製剤では、希釈剤、充填剤、結合剤を構成している。そこでは、希釈剤、充填剤、結合剤は、マンニトール、ソルビトール、乳糖、飴、砂糖を構成している。
【請求項15】
請求項8の製剤では、さらに、水溶性ポリマーを構成している。そこでは、水溶性ポリマーは、次のものを構成している:ポリグルタミン酸、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、プロピレングリコールエステル、オレイン酸ポリグリセロール、ポリビニルアルコール、非エトキシル化ポリマー、またはそれらの組み合わせ。
【請求項16】
水溶性製剤は、クルクミノイド、非クルクミノイド、または薬学的に許容される塩、もしくはそれらの誘導体を構成している。そこでは、水溶性製剤は、水溶性製剤の形態として薬学的に安全かつ安定している。
【請求項17】
クルクミノイドを含む第一粒子、およびクルクミノイド除去ウコン色素またはウコン油を含む第二粒子、あるいは薬学的に許容される塩、またはそれらの誘導体から構成されている水溶性製剤では、水溶性製剤は、水溶性製剤の形態として薬学的に安全かつ安定している。
【請求項18】
クルクミノイドまたは非クルクミノイドから成る化合物から構成している製剤では、化合物は次のような性質を持つ:
a) ウコン色素、クルクミン除去ウコン色素、ウコン油、またはそれらの組み合わせの、クルクミノイドの可溶化。その結果としての30%以下の沈殿物負荷を持つ透明な溶液;
b) ウコン色素、クルクミン除去ウコン色素、ウコン油、またはクルクミノイドおよび非クルクミノイドの組み合わせで、次のような大きさの粒子があるもの。粒子は、平均の大きさが 40~1000 nm;
c) この製剤は、最低でも24時間、粒子の沈殿または分離が見られない。
d) この製剤は、水に200部の水に1部の製剤の割合で添加した場合、最低15分間、粒子の沈殿または分離が見られない。
【請求項19】
請求項18の製剤では、製剤は複数のクルクミノイドおよび複数の非クルクミノイドを構成している。
【請求項20】
構成方式:
a) クルクミノイド、クルクミノイド除去ウコン色素、非イオン乳化剤を混合して混合物を形成する;
b) 混合物を交互に超音波処理、および休ませて透明な溶液を取得する;
c) 水溶性クルクマ製剤を調剤する。
【請求項21】
請求項1の製剤では、さらに、ウコン油を構成している。
【国際調査報告】