(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-20
(54)【発明の名称】前立腺及び痔の治療機器
(51)【国際特許分類】
A61N 1/36 20060101AFI20220113BHJP
A61N 2/10 20060101ALI20220113BHJP
A61F 7/00 20060101ALI20220113BHJP
A61H 21/00 20060101ALI20220113BHJP
A61H 23/02 20060101ALI20220113BHJP
A61H 19/00 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
A61N1/36
A61N2/10
A61F7/00 300
A61H21/00
A61H23/02 330
A61H23/02 360
A61H19/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021548483
(86)(22)【出願日】2018-12-28
(85)【翻訳文提出日】2021-06-14
(86)【国際出願番号】 KR2018016943
(87)【国際公開番号】W WO2020085580
(87)【国際公開日】2020-04-30
(31)【優先権主張番号】10-2018-0129033
(32)【優先日】2018-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516178561
【氏名又は名称】ムン,ミョン コン
(71)【出願人】
【識別番号】521179870
【氏名又は名称】ムン,ソン ヒ
(71)【出願人】
【識別番号】510058863
【氏名又は名称】ザ カトリック ユニバーシティ オブ コリア インダストリー-アカデミック コーオペレイション ファウンデーション
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ムン,ミョン コン
(72)【発明者】
【氏名】ムン,ソン ヒ
(72)【発明者】
【氏名】ベ,ウン ジン
(72)【発明者】
【氏名】キム,セ ウン
【テーマコード(参考)】
4C053
4C074
4C099
4C106
【Fターム(参考)】
4C053JJ02
4C053JJ13
4C053JJ21
4C053JJ33
4C053JJ34
4C053JJ36
4C074AA01
4C074AA02
4C074BB05
4C074CC01
4C074GG11
4C074HH03
4C074HH05
4C074HH08
4C099AA01
4C099CA17
4C099EA08
4C099GA30
4C099JA01
4C099LA07
4C106AA01
4C106BB12
4C106CC03
4C106EE01
4C106EE04
4C106EE08
(57)【要約】
【課題】電気刺激、振動及び熱で肛門をマッサージし、磁力で血液の循環を助けるうえ、前立腺が健康になるようにする、前立腺及び痔の治療機器を提供する。
【解決手段】本発明の前立腺及び痔の治療機器は、内部に直流電源が印加されたときに充電される第1の充電バッテリー、電気信号を無線で送受信する第1の無線通信機、及び前記第1の無線通信機から出力される電気信号によって電流を出力する出力回路を含むボディモジュールと、ボディモジュールから垂直な方向に形成され、外周面に長さ方向に沿って離間設置されて電流の印加を受ける複数の電極、内部に設置されて電流の印加を受けたときに振動を発生させる振動体、熱を発生させる発熱体、及び内部の上端部に設置されて磁力を発生させる磁石を含むプローブモジュールとを備える肛門挿入部;
並びに内部に直流電源が印加されたときに充電される第2の充電バッテリーと、前記第1の無線通信機と無線通信可能な第2の無線通信機と、前記第2の無線通信機から出力される電気信号を変更する制御モジュールとが備えられたコントロール部;
を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に直流電源が印加されたときに充電される第1の充電バッテリー、電気信号を無線で送受信する第1の無線通信機、及び前記第1の無線通信機から出力される電気信号によって電流を出力する出力回路を含むボディモジュールと、前記ボディモジュールから垂直な方向に形成され、外周面に長さ方向に沿って離間設置されて前記電流の印加を受ける複数の電極と、内部に設置されて電流の印加を受けたときに振動を発生させる振動体、熱を発生させる発熱体、及び内部の上端部に設置されて磁力を発生させる磁石を含むプローブモジュールとを備える肛門挿入部;
並びに内部に直流電源が印加されたときに充電される第2の充電バッテリーと、前記第1の無線通信機と無線通信可能な第2の無線通信機と、前記第2の無線通信機から出力される電気信号を変更する制御モジュールとが備えられたコントロール部;
を含む、前立腺及び痔の治療機器。
【請求項2】
外部から印加される交流電源を直流電源に変換するコンバータモジュールと、内部に前記肛門挿入部及び前記コントロール部を垂直に収容した後で固定する複数の収容空間モジュールとを含むことで、前記収容空間モジュールに固定された前記肛門挿入部と前記コントロール部に前記直流電源を印加して前記第1の充電バッテリーと前記第2の充電バッテリーを充電させるコンバータ充電部をさらに含む、請求項1に記載の前立腺及び痔の治療機器。
【請求項3】
前記コンバータ充電部は、前記収容空間モジュールに固定された前記肛門挿入部及び前記コントロール部を覆う蓋部と結合し、
前記蓋部は、前記コンバータ充電部と接する下面に位置磁石を含み、
前記コンバータ充電部は、前記蓋部と接する上面に磁気センサーを含むことで、前記コンバータ充電部は、前記磁気センサーが位置磁石を検知したときに第1の信号を発生させ、前記第2の充電バッテリーを充電するときに第2の信号を発生させることで、前記コントロール部の外側面に設置された少なくとも一つの紫外線ランプを作動させる、請求項2に記載の前立腺及び痔の治療機器。
【請求項4】
前記複数の電極は、下部電極、中間電極及び上部電極を含むことで、前記電流が印加されたとき、前記下部電極と前記中間電極、又は前記下部電極と前記上部電極、又は前記中間電極と前記上部電極が作動することができる、請求項1に記載の前立腺及び痔の治療機器。
【請求項5】
前記出力回路は、所定の中周波電流を出力する中周波電流出力回路を含み、前記電極は、前記中周波電流出力回路から出力された中周波電流がそれぞれ通電される中周波電極板を含むことができる、請求項4に記載の前立腺及び痔の治療機器。
【請求項6】
前記コントロール部は、前立腺の治療モードと痔の治療モードから構成される治療モードを有するモード選択モジュールを含み、
前記制御モジュールは、前記モード選択モジュールから選択された治療モードに応じて、前記第2の無線通信機から互いに異なる電気信号を出力させることができる、請求項1に記載の前立腺及び痔の治療機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器の技術分野に属する。特に、本発明は、医療機器の中でも、肛門に機器を挿入して前立腺または痔を治療する機器の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
前立腺は、精巣と共に、生殖を可能にする生殖器官の一つである。このような前立腺は、精液を構成する液体成分の一部を作って分泌する。前立腺は、精液の約35%程度に相当する前立腺液を生産する。
【0003】
前立腺液は、精子に栄養を供給し、射精された精液を固まらないようにして精子の運動性を増進させる。また、アルカリ性を帯びて卵管の強酸性を中和させることにより、精子が安全に卵管を通って卵子と出会って受精が行われるようにする。つまり、前立腺液は精子の受精能力を高める。受精能力を高める前立腺液は頑丈な前立腺から生産される。
【0004】
健康な前立腺は、正しい生活習慣で維持できる。しかし、現代社会の30代の多くの男性は、飲酒や喫煙をして前立腺の健康が悪化している。このため、多くの30代の男性は、前立腺疾患、例えば前立腺肥大症に苦しんでいる。医療業界では、前立腺疾患を持つ男性の悩みを解決しようとして、前立腺疾患を治すことができる機器について盛んに開発している。一例として、韓国公開特許第10-2001-0011952号公報に開示された超音波前立腺治療器が開発された。
【0005】
ところが、開発された前立腺治療器は、プローブから発生させる熱の誤差が大きいのみならず、熱で治療することができる治療範囲が狭いという問題を持っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2001-0011952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、電気刺激、振動及び熱で肛門をマッサージし、磁力で血液の循環を助けるうえ、前立腺及び肛門の健康が改善されるようにする。
【0008】
本発明の技術的課題は、上述した課題に限定されず、上述していない別の技術的課題は、以降の記載から当業者に明確に理解できるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の技術的課題を達成するための本発明の前立腺及び痔の治療機器は、
内部に直流電源が印加されたときに充電される第1の充電バッテリー、電気信号を無線で送受信する第1の無線通信機、及び前記第1の無線通信機から出力される電気信号によって電流を出力する出力回路を含むボディモジュールと、前記ボディモジュールから垂直な方向に形成され、外周面に長さ方向に沿って離間設置されて前記電流の印加を受ける複数の電極、内部に設置されて電流の印加を受けたときに振動を発生させる振動体、熱を発生させる発熱体、及び内部の上端部に設置されて磁力を発生させる磁石を含むプローブモジュールとを備える肛門挿入部;
並びに内部に直流電源が印加されたときに充電される第2の充電バッテリーと、前記第1の無線通信機と無線通信可能な第2の無線通信機と、前記第2の無線通信機から出力される電気信号を変更する制御モジュールとが備えられたコントロール部;
を含む。
【0010】
外部から印加される交流電源を直流電源に変換するコンバータモジュールと、内部に前記肛門挿入部及び前記コントロール部を垂直に収容した後で固定する複数の収容空間モジュールとを含むことで、前記収容空間モジュールに固定された前記肛門挿入部と前記コントロール部に前記直流電源を印加して前記第1の充電バッテリーと前記第2の充電バッテリーを充電させるコンバータ充電部をさらに含む。
【0011】
前記コントロール部は、外側面に設置された少なくとも一つの紫外線ランプを含むことで、前記第2の充電バッテリーが充電されるときに前記紫外線ランプを作動させることができる。
【0012】
前記コンバータ充電部は、前記収容空間モジュールに固定された前記肛門挿入部及び前記コントロール部を覆う蓋部と結合され、
前記蓋部は、前記コンバータ充電部と接する下面に位置磁石を含み、
前記コンバータ充電部は、前記蓋部と接する上面に磁気センサーを含むことにより、前記コンバータ充電部は、前記磁気センサーが位置磁石を検知したときに第1の信号を発生させ、前記第2の充電バッテリーを充電するときに第2の信号を発生させることで、前記コントロール部の外側面に設置された少なくとも一つの紫外線ランプを作動させることができる。
【0013】
前記複数の電極は、下部電極、中間電極及び上部電極を含むことで、前記電流が印加されたとき、前記下部電極と前記中間電極、又は前記下部電極と前記上部電極、又は前記中間電極と前記上部電極が作動することができる。
【0014】
前記出力回路は、所定の中周波電流を出力する中周波電流出力回路を含み、前記電極は、前記中周波電流出力回路から出力された中周波電流がそれぞれ通電される中周波電極板を含むことができる。
【0015】
前記コントロール部は、前立腺の治療モードと痔の治療モードから構成される治療モードを有するモード選択モジュールを含み、
前記制御モジュールは、前記モード選択モジュールから選択された治療モードに応じて、前記第2の無線通信機から互いに異なる電気信号を出力させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る前立腺及び痔の治療機器は、上端の一部にのみ発熱体が設置され、発生する熱の温度変化を最小限に抑えることができる。
【0017】
本発明は、発熱体から発生する熱の温度変化を最小限に抑え、前立腺に一定の温度の熱が完全に伝達できるようにする。また、本発明は、複数のチャネルで電気刺激を発生させて治療の範囲を拡大し、正確な電気治療ができるようにする。さらに、本発明は、刺激の強さを調節して、患者が受ける衝撃を最小限に抑えることができる。
【0018】
また、本発明は、電気治療の際に振動を発生させることにより、肛門の内部をマッサージし、肛門内の血液の循環を助けることができる。
【0019】
また、本発明は、自体の紫外線照射を用いた殺菌機能によって、肛門挿入部上にある細菌を滅菌させて、肛門挿入部が安全に再利用できるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施形態に係る前立腺及び痔の治療機器を示す斜視図である。
【
図2】
図1の前立腺及び痔の治療機器がカバー部及びコンバータ充電部に結合される状態を示す結合斜視図である。
【
図3】
図1の肛門挿入部の内部構成を概略的に示す肛門挿入部の内部状態とコントロール部の内部構成を概略的に示すコントロール部の内部状態を示す図である。
【
図4】
図1のコントロール部によって作動する肛門挿入部の作動状態を示す図である。
【
図8】
図1の肛門挿入部が紫外線によって殺菌される状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0022】
本発明の実施形態は、当該技術分野における通常の知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものであり、下記の実施形態は、様々な異なる形態に変形することができる。このため、発明の範囲が下記の実施形態に限定されるものではない。
【0023】
また、本明細書の図面における同一の符号は同一の要素を示す。
【0024】
以下、本発明の一実施形態を示す図面を参照して説明する。
【0025】
まず、
図1を参照して、本発明の一実施形態に係る前立腺及び痔の治療機器について概括的に説明する。
【0026】
図1は本発明の一実施形態に係る前立腺及び痔の治療機器を示す斜視図である。
【0027】
本発明の一実施形態に係る前立腺及び痔の治療機器1は、肛門挿入部10が人体の肛門に挿入されることにより、前立腺に電気、振動及び熱などの刺激を与えて前立腺の健康を向上させることができる。また、前立腺及び痔の治療機器1は、肛門A(
図5を参照)に電気、振動及び熱の刺激、そして磁力の刺激を与えて肛門の血液循環を助けることにより、肛門に発生する病気、例えば痔などを緩和させることができる。
【0028】
つまり、本発明の前立腺及び痔の治療機器1は、肛門Aに肛門挿入部10を挿入した後、電気刺激、振動、熱及び磁力を発生させて、前立腺及び肛門が健康になるようにすることができる。
【0029】
このような前立腺及び痔の治療機器1は、人体の肛門Aに挿入される肛門挿入部10、及び肛門挿入部10と無線通信し、肛門挿入部10の作動を制御するコントロール部20などで構成できる。
【0030】
以下、
図2及び
図3を参照して、前立腺及び痔の治療機器の構成要素、及び前立腺及び痔の治療機器に結合される要素について具体的に説明する。
【0031】
図2は
図1の前立腺及び痔の治療機器がカバー部及びコンバータ充電部に結合される状態を示す結合斜視図、
図3は
図1の肛門挿入部の内部構成を概略的に示す肛門挿入部の内部状態、及びコントロール部の内部構成を概略的に示すコントロール部の内部状態を示す図である。
【0032】
肛門挿入部10は、コンバータ充電部30の第2収容空間モジュール322に挿入されるボディモジュール110と、肛門Aに挿入されて前立腺に接触することができるプローブモジュール120とから構成できる。
【0033】
ボディモジュール110は、長さが高さよりも長い楕円球状に形成できる。ただし、ボディモジュール110の形状は、このような楕円球の形状に限定されるものではない。ボディモジュール110の形状は、ユーザーが容易に把持することができ、コンバータ充電部30の第2収容空間モジュール322に容易に挿入できる形状に限って多様に変更できる。
【0034】
ボディモジュール110の内部には、第1の充電バッテリー111、第1の無線通信機112及び出力回路113などが設置できる。このとき、第1の充電バッテリー111は、コンバータ充電部30を介して印加される直流電源によって充電され、第1の無線通信機112を作動させることができる。第1の無線通信機112は、作動し、電気信号を無線で送受信することができ、出力回路113に印加することができる。
【0035】
出力回路113は、第1の無線通信機112から伝達される電気信号を演算して、プローブモジュール120に設置された各種装置に電流を印加することができる。このとき、出力回路113は、中周波電流出力回路で形成され、所定の中周波電流を出力することができる。
【0036】
プローブモジュール120は、ボディモジュール110の上側面の中央部から垂直な方向に形成される。プローブモジュール120は、前述した各種装置、すなわち、複数の電極、振動体、発熱体及び磁石などを含む。ここで、複数の電極121は、下部電極121a、中間電極121b及び上部電極121cで構成されることにより、プローブモジュール120の外側面に一定間隔離間して形成できる。一例として、下部電極121aは、ボディモジュール110に隣接しているプローブモジュール120の下端部に設置され、中間電極121bは、下部電極121aから上端部の方向に一定間隔離間して設置され、上部電極121cは、中間電極121bから上端部の方向に一定間隔離間して設置される。
【0037】
このような複数の電極121は、出力回路が中周波電流出力回路で形成されたとき、中周波電流出力回路から出力された中周波電流を通電させることができる中周波電極板で形成できる。
【0038】
また、複数の電極121には接着パッドが付着できる。ここで、接着パッドは、肛門に何らの刺激や傷も与えないようにする通電用接着パッドであり得る。
【0039】
振動体122は、出力回路113から印加される電流の大きさに応じて、互いに異なる強さの振動を発生させることができる。このような振動体122は、複数の電極121から電気刺激を発生させるときに同時に作動し、肛門の内部をマッサージすることができる。このとき、振動体122から発生する振動は、肛門の内部をマッサージし、肛門内の血液循環を助けることで、前立腺及び肛門が健康になるようにする。さらに、振動は、肛門とプローブモジュール120との間の摩擦係数を減少させ、ユーザーが、プローブモジュール120に付いている接着パッドが分離されていないままでプローブモジュール120を肛門から抜くことができるようにする。
【0040】
発熱体124は、出力回路から印加される電流に応じて、互いに異なる強さの熱を発生させることができる。このような発熱体124は、プローブモジュール120の最上端と上部電極121cとの間に設置されることができる。つまり、発熱体124は、プローブモジュール120は前立腺と接触する部分に形成されることができる。
【0041】
このような発熱体124は、プローブモジュール120の最上端と上部電極121cとの間隔よりも小さい高さと、その高さよりも短い幅で形成できる。つまり、発熱体124は、プローブモジュール120の内部に小さいサイズで形成できる。小さいサイズの発熱体124は、最小限の温度変化を発生させながら、前立腺に一定の熱を伝えることができる。
【0042】
磁石123は、発熱体124とプローブモジュール120の最上端との間に設置され、磁力を発生させる。磁石123は、肛門内の血液の循環を促進させることにより、痔疾患を緩和させることができる。
【0043】
コントロール部20は、肛門挿入部10と無線通信して、肛門挿入部10から発生する電気、振動及び熱の大きさを制御する。このようなコントロール部20の内部には、第2の充電バッテリー211、第2の無線通信機212、制御モジュール213、第2出力回路113及びモード選択モジュール215などが設置されることができる。そして、コントロール部の外部の一面には、タッチパネルとなる表示部216が設置され、その他面には、紫外線ランプ220が設置されることができる。
【0044】
このとき、内部に設置された第2の充電バッテリー211は、前述した第1の充電バッテリー111と同様に、コンバータ充電部30を介して印加される直流電源によって充電される。この充電された電荷で、第1の無線通信機112と無線通信される第2の無線通信機212、及び第2の無線通信機212から発生する電気信号を変更する制御モジュール213を作動させることができる。
【0045】
ここで、制御モジュール213は、マイクロコントローラユニット(Micro Controller Unit)、すなわちMCUとなり、第2の無線通信機212を作動させることができる第2出力回路113を駆動させることができる。
【0046】
また、制御モジュール213は、モード選択モジュール215と連結されることにより、モード選択モジュール215から入力される信号を演算して信号を出力することができる。
【0047】
モード選択モジュール215は、前立腺の治療モードと痔の治療モードを含むことにより、表示部216を介してユーザーが選択した治療モードに応じて、制御モジュール213に互いに異なる電気信号を印加することができる。一例として、モード選択モジュール215は、前立腺治療モードのときに「A」電気信号を発生させ、痔の治療モードのときに「B」電気信号を発生させて制御モジュール213に印加することができる。
【0048】
制御モジュール213は、モード選択モジュール215から印加される互いに異なる電気信号を演算して、それに対応する電気信号を発生させることにより、第2の無線通信機212から互いに異なる電気信号を出力することができる。
【0049】
本発明の肛門挿入部10及びコントロール部20は、コンバータ充電部30に垂直に挿入されて固定された後、充電できる。コンバータ充電部30は、内部に設置されたコンバータモジュール310、及び外部に形成された複数の収容空間モジュール320を含む。
【0050】
コンバータ充電部30は、コンバータモジュール310が外部からの交流電源を直流電源に変換して、第1収容空間モジュール320に挿入された肛門挿入部10、及び第2収容空間モジュール320に挿入されたコントロール部20を充電する。
【0051】
また、コンバータ充電部30は、蓋部40と接する面上に設置され、蓋部との着脱結合を検知する磁気センサーを含むことができる。このとき、磁気センサーは、電源線がある方の位置、すなわち後面に設置されるか、或いは後面を基準に左側の面または右側の面の上に設置されることができる。しかし、これは一例に過ぎず、磁気センサーの設置位置がこれに限定されるものではなく、磁気センサーは面の上の様々な位置に設置できる。
【0052】
また、コンバータ充電部30は、磁気センサー、肛門挿入部10及びコントロール部20を充電する状態を信号として演算して出力する演算信号出力器を含むことができる。
【0053】
このようなコンバータ充電部30は、肛門挿入部10とコントロール部20を収容した後、蓋部40に対して着脱されて蓋部40と結合または分離されることができる。そして、蓋部40との着脱分離を検知し、第1収容空間モジュール321と第2収容空間モジュール322に固定されたコントロール部20に電気信号を印加することができる。
【0054】
蓋部40は、一面は一部が平らな面に形成され、縦断面は弓形アーチ状の形状に形成されることができる。例えば、
図2に示すような形状に形成されることができる。
【0055】
このような蓋部40のコンバータ充電部30と接する下面には、コンバータ充電部30の磁気センサーのターンオン及びターンオフ作動を制御する位置磁石が設置されることができる。ここで、位置磁石は、蓋部40がコンバータ充電部30に接したとき、磁気センサーと接触する蓋部の下面に設置されることができる。
【0056】
このような蓋部40は、平らな面が形成された側が前面となるようにコンバータ充電部30に結合されることができる。つまり、蓋部40は、コンバータ充電部30と常に同一の方向に結合されることができる。
【0057】
蓋部40とコンバータ充電部30は、位置磁石と磁気センサーを介して、蓋部40とコンバータ充電部30との結合有無が検知されることができる。
【0058】
蓋部40とコントロール部20とは結合され、ユーザーが前立腺及び痔の治療機器1、すなわち、肛門挿入部10とコントロール部20を手軽に持ち運ぶことができるようにする。さらに、蓋部40とコンバータ充電部30との結合有無に応じて、コントロール部20は、肛門挿入部10を殺菌するように作動することができる。コントロール部20を用いた肛門挿入部10に対する殺菌の具体的な説明は後述する。
【0059】
以下、
図4を参照して、コントロール部を用いた肛門挿入部の作動制御状態について説明する。
【0060】
図4は
図1のコントロール部によって作動する肛門挿入部の作動状態を示す図である。
【0061】
コントロール部20は、第2の無線通信機212から出力される電気信号を肛門挿入部10の第1の無線通信機112に送信し、肛門挿入部10の作動を制御することができる。一例として、コントロール部20は、
図4の(a)に示すように、肛門挿入部10の発熱体124から熱が発生するようにすることができる。そして、上部電極121cと中間電極12bから電気刺激が発生するようにすることができる。また、コントロール部20は、
図4の(b)に示すように、上部電極121cと下部電極121aから電気刺激が発生するようにすることができ、
図4の(c)に示すように、中間電極121bと下部電極121aから電気刺激が発生するようにすることができる。
【0062】
このように、コントロール部20は、肛門挿入部10が複数のチャネルを介して電気刺激を発生させ、特定の治療部位に電気刺激を正確に与えることができる。また、コントロール部は、第2の出力回路を介して、第1の無線通信機112で受信される電気信号の大きさを変更して、電極から発生する刺激の強さを調節することにより、患者がそれぞれ痛みとして感じることができる強さを最小限に抑えることができる。
【0063】
以下、
図5~
図7を参照して、本発明の一実施形態に係る前立腺及び痔の治療機器の使用状態について具体的に説明する。
【0064】
図5は患者の肛門に肛門挿入部に挿入される状態を示す図、
図6は患者の肛門に肛門挿入部が挿入された状態を示す図である。
図7は肛門に肛門挿入部が挿入されて作動する状態を示す図である。
【0065】
図5に示すように、肛門挿入部10は身体の肛門に挿入できる。肛門挿入部10のプローブモジュール120は、挿入されるとき、肛門に傷を付けないように円筒状に形成されることができる。
【0066】
図6に示すように、肛門挿入部10は、第1の無線通信機112を介してコントロール部20の第2の無線通信機212と無線通信して作動が制御できる。
【0067】
図7に示すように、肛門挿入部10は、肛門Aに挿入された状態でコントロール部20の制御に基づいて互いに異なるように作動し、互いに異なる刺激を発生させて前立腺疾患及び肛門疾患を治療することができる。前述したように、肛門挿入部10は、コントロール部20によって作動し、発熱体124を介して熱を発生させることができる。そして、肛門挿入部10は、上部電極121cと中間電極121bを介して電気刺激を発生させるか、或いは上部電極121cと下部電極121aを介して電気刺激を発生させることができる。そして、中間電極121bと下部電極121aを介して電気刺激を発生させることができる。
【0068】
このように、複数のチャネルの電気刺激は、不必要な部位に電気刺激を与えず、特定の部位にのみ電気刺激を与えることにより、電気治療の効果を高めることができる。また、肛門挿入部10は、電気刺激を発生させるとき、振動体122を介して振動を発生させることができる。肛門挿入部10は、電気刺激と振動を一緒に発生させて肛門を適切にマッサージし、肛門内の血液の循環が円滑に行われるようにする。
【0069】
以下、
図8を参照して、肛門挿入部が殺菌される状態について説明する。
【0070】
図8は
図1の肛門挿入部が紫外線によって殺菌される状態を示す図である。
【0071】
コントロール部20は、外側面の他面に設置された紫外線ランプ220を少なくとも一つ含む。ここで、紫外線ランプ220は、図示のように縦方向に一つが形成されるか、横方向に一つまたは複数個が形成されることができる。
【0072】
紫外線ランプ220は、コントロール部20が殺菌モードに設定された後、コンバータ充電部30に挿入されることにより、コンバータ充電部30を介して電源が印加されるとき、ターンオンされて紫外線を発生させることができる。
【0073】
または、紫外線ランプ220は、蓋部40の位置磁石とコンバータ充電部30の磁気センサーとの相互作用によって磁気センサーがターンオンされたときに発生する第1の信号と、コントロール部20の第2の充電バッテリー211が充電されるときに発生する第2の信号が印加される場合、作動することができる。
【0074】
つまり、紫外線ランプ200は、コンバータ充電部30の収容空間モジュール320にコントロール部20が挿入されて充電され、コンバータ充電部30に蓋部40が締結されたときに作動することができる。
【0075】
紫外線ランプ220は、コンバータ充電部30に離間して固定された肛門挿入部10に向かって紫外線Bを照射し、肛門挿入部10に付いている細菌を殺菌する。蓋部40の内部面には、光を反射する媒質が付着して、紫外線ランプ220から出力される紫外線Bを反射させることにより、紫外線ランプ220から直接紫外線をあてない肛門挿入部10の反対面も殺菌されるようにする。
【0076】
このように、肛門挿入部10及びコントロール部20の充電の際に、肛門挿入部10を殺菌することにより、肛門挿入部10が一定に殺菌されるようにする。そして、肛門挿入部10及びコントロール部20の充電が完了して肛門挿入部10が再利用されるとき、安全に再利用できるようにすることができる。
【0077】
以上、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、その技術的思想や必須の特徴を変更せず、本発明が他の具体的な形態で実施できるということを理解できるであろう。したがって、以上で記述した実施形態は、すべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。
【国際調査報告】