(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-20
(54)【発明の名称】連続式冷凍乾燥器、ホッパ、及び冷凍乾燥方法
(51)【国際特許分類】
F26B 5/06 20060101AFI20220113BHJP
F26B 17/02 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
F26B5/06
F26B17/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021548499
(86)(22)【出願日】2019-10-10
(85)【翻訳文提出日】2021-06-21
(86)【国際出願番号】 NZ2019050133
(87)【国際公開番号】W WO2020091607
(87)【国際公開日】2020-05-07
(32)【優先日】2018-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NZ
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521185088
【氏名又は名称】フリーズ ドライド フーズ ニュージーランド リミティッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ガス,アラスター ジェームス ウッドバーン
(72)【発明者】
【氏名】チットック,オースティン フランク
(72)【発明者】
【氏名】エドワーズ,ブライアン ドナルド
【テーマコード(参考)】
3L113
【Fターム(参考)】
3L113AA08
3L113AB03
3L113AC01
3L113AC23
3L113AC25
3L113AC35
3L113AC45
3L113AC46
3L113AC54
3L113AC56
3L113AC65
3L113AC67
3L113AC76
3L113BA16
3L113CB01
3L113CB15
3L113CB22
3L113DA01
3L113DA08
3L113DA10
(57)【要約】
入口との封止連結を介して、製品を冷凍乾燥チャンバの入口に供給するためのホッパを有する、連続式冷凍乾燥器。ホッパバルブは、凍結乾燥される製品を内部に伴い、ホッパが封止かつ減圧されるのを可能にする。凍結乾燥チャンバの入口バルブ及びホッパバルブは、両方とも開けられて、ホッパとチャンバとの間の通路をもたらし、その一方でホッパ及びチャンバは減圧条件を保たれ得る。ホッパは、外側シェル内に内側シェルを含み、シェル間の空洞を減圧するための減圧ポートを伴う。ホッパバルブは、ホッパポートを介して製品を冷凍乾燥器に供給するのを可能にする。製品は、冷凍乾燥チャンバの入口に連結され、減圧されたホッパの中に投入され、ホッパバルブは、製品を冷凍乾燥チャンバに供給するために開けられ、製品は冷凍乾燥チャンバを通して搬送される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続式凍結乾燥器であって、
a.少なくとも部分的な減圧が可能で、入口から出口まで連続したコンベアを有し、前記入口は入口バルブを有する、冷凍乾燥チャンバと、
b.前記冷凍乾燥チャンバの前記入口に製品を供給するためのホッパであって、前記入口と封止連結を形成するよう構成され、冷凍乾燥される製品を内部に伴い、前記ホッパを封止かつ減圧することを可能にするホッパバルブを含んだ、ホッパと
を備え、
前記ホッパが前記冷凍乾燥チャンバに連結されたとき、前記入口バルブ及び前記ホッパバルブは両方とも開けられ、前記ホッパと前記チャンバとの間に通路を提供する一方で、前記ホッパ及び前記チャンバは減圧された状態を保たれる、連続式冷凍乾燥器。
【請求項2】
前記ホッパの減圧を容易にするために、前記ホッパが前記冷凍乾燥器の入口に連結されたとき、減圧ポートが前記ホッパに連結される、請求項1に記載の連続式凍結乾燥器。
【請求項3】
前記ホッパは、離隔された内側壁と外側壁とを有する二重壁構造であり、壁の間の空間と、前記ホッパの内部との通路を伴う、請求項2の記載の連続式凍結乾燥器。
【請求項4】
前記減圧ポートは、前記ホッパの壁の間の空間に連結される、請求項3に記載の連続式凍結乾燥器。
【請求項5】
前記ホッパバルブはコーンバルブである、請求項1~4のうちいずれか一項に記載の連続式冷凍乾燥器。
【請求項6】
リニアアクチュエータは、前記入口バルブ及びホッパバルブを開けるために伸長される、請求項1~5のうちいずれか一項に記載の連続式冷凍乾燥器。
【請求項7】
冷凍乾燥中に、前記チャンバの頂部から底部へ順次移動する、積み重ねられた複数のトレイを含む、請求項1~6のうちいずれか一項に記載の連続式冷凍乾燥器。
【請求項8】
前記底部トレイは、傾けられて、処理された製品を前記チャンバ出口に送り、次に前記頂部トレイとして配置される、請求項7に記載の連続式冷凍乾燥器。
【請求項9】
製品を、前記頂部トレイを横切って均等に分配するフィーダを含む、請求項7または8に記載の連続式冷凍乾燥器。
【請求項10】
必要な加熱をもたらすために、各高さの前記トレイの上方に配置された放熱要素を含む、請求項1~9のうちいずれか一項に記載の連続式冷凍乾燥器。
【請求項11】
前記放熱要素は、前記頂部から前記底部へと低下する温度勾配を作り出すよう制御される、請求項10に記載の連続式冷凍乾燥器。
【請求項12】
前記チャンバから湿気を除去するため、前記チャンバ内に複数の凝縮器を含む、請求項1~11のうちいずれか一項に記載の連続式冷凍乾燥器。
【請求項13】
各凝縮器は、解凍のために選択的に区分けされ得る区間に位置される、請求項12に記載の連続式冷凍乾燥器。
【請求項14】
各凝縮器は、各区画を封止するために順次横に移動するスクリーンによって順次区分けされる、請求項13に記載の連続式冷凍乾燥器。
【請求項15】
前記出口は、前記出口を介した製品の流れを制御するために、バタフライバルブを含む、請求項1~14のうちいずれか一項に記載の連続式冷凍乾燥
【請求項16】
製品を冷凍乾燥器の入口に供給するためのホッパであって、
a.外側シェルと、
b.前記外側シェル内の内側シェルであって、前記シェル間の空洞を画定し、開口部を含んで前記内側シェルの内部と前記空洞との間に流体移動経路を作り出す、内側シェルと、
c.冷凍乾燥器の入口に連結して、製品を前記冷凍乾燥器に供給するための導管を提供する、製品ポートと、
d.前記空洞を減圧するための減圧ポートと、
e.前記製品ポートを開閉するためのホッパバルブと
を含む、ホッパ。
【請求項17】
前記製品ポートが前記凍結乾燥器の入口に連結する際に、前記減圧ポートは減圧導管と封止連結を形成する、請求項16に記載のホッパ。
【請求項18】
前記減圧ポートは前記製品ポートを取り囲む、請求項17に記載のホッパ。
【請求項19】
前記減圧ポートは環状ポートである、請求項18に記載のホッパ。
【請求項20】
前記ホッパバルブはコーンバルブである、請求項16~19のうちいずれか一項に記載のホッパ。
【請求項21】
連続式冷凍乾燥方法であって、
a.入口及び出口を有する、減圧された冷凍乾燥チャンバを提供するステップと、
b.製品をホッパの中に投入するステップと、
c.前記ホッパを、前記冷凍乾燥チャンバの入口に連結するステップと、
d.前記ホッパを減圧するステップと、
e.前記ホッパと前記入口との間の通路を開け、減圧された前記冷凍乾燥チャンバに製品を入れるのを可能にするステップと、
f.製品を搬入して通し、前記冷凍乾燥チャンバの中で製品を冷凍乾燥するステップと
を含む、連続式冷凍乾燥方法。
【請求項22】
a.減圧された容器を前記出口に連結し、前記冷凍乾燥チャンバの出口と前記容器との間の通路を開けるステップと、
b.処理された製品を、前記出口を通して容器に移動させるステップと
をさらに含む、請求項21に記載の連続式冷凍乾燥方法。
【請求項23】
前記入口は入口バルブを含み、前記ホッパはホッパバルブを含み、両方のバルブは、前記ホッパと前記入口との間の通路を作り出すために開けられる、請求項21または22に記載の方法。
【請求項24】
前記入口バルブ及び前記ホッパバルブは、リニアアクチュエータによって開閉される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
製品が前記入口に供給された後に、前記冷凍乾燥チャンバの出口と前記容器との間の通路は閉じられ、前記ホッパは大気圧まで再加圧され、前記ホッパは取り外される、請求項21~24のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記入口から前記出口へと低下する温度プロファイルに従って、製品が加熱される、請求項21~25のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記チャンバの中の圧力は2ミリバール未満に保たれる、請求項21~26のうちいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続式冷凍乾燥器、製品を冷凍乾燥器に供給するためのホッパ、及び冷凍乾燥方法に関する。
【背景技術】
【0002】
食品などの製品は、大気圧で動作し、熱を使用した蒸発によって湿気を除去する純乾燥システム、または製品を冷凍し、入れ物内の圧力を下げ、次に昇華によって氷を除去することで動作する冷凍乾燥器、を使用して乾燥させ得る。現在の冷凍乾燥機械は、小バッチ乾燥器、または大型で高価な「連続式」乾燥器のカテゴリに分類される。
【0003】
小バッチ乾燥器は、中に製品が投入される単一の入れ物から構成される。この乾燥器は閉鎖かつ減圧され、温度は乾燥プロセスを通して循環される。これらのシステムは、制限されたスループットを有し、多くの労力を必要として、製品重量に対するコストベースにおいて、比較的高い処理コストがかかる。
【0004】
一般的に大型の連続式乾燥器は、トレイが手動で装入される第1のステージを有し、次にこの第1のステージは、減圧された状況下における漸進的加熱(高温から低温)のための後続ステージにトレイが移る前に、減圧される。このようなシステムのスループットは、製品を新たに乾燥器に投入するごとに、加圧/投入/脱圧する必要があるため、制限される。このような機械は、利用する一連の処理ステージ数のために、大きい設置面積を有する。さらにそれらは、比較的高いエネルギー要求と、トレイの装入及び取り出し、ならびに種々のステージにおける開始及び終了のための労力投入コストと、を有する。さらにそれらは、繰り返される加圧及び脱圧サイクルの間、比較的大きいボリュームを減圧される必要がある。多くは、非効率的な流体加熱システムも利用する。これは、所与の処理能力のために、高いプラントコスト及び高い作動コストをもたらす場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目標は、改善された冷凍乾燥器、ホッパ、及び冷凍乾燥方法を提供すること、または社会に有用な選択を少なくとも提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの例示的な実施形態によると、
a.少なくとも部分的な減圧が可能で、入口から出口まで連続したコンベアを有し、この入口は入口バルブを有する、冷凍乾燥チャンバと、
b.冷凍乾燥チャンバの入口に製品を供給するためのホッパであって、この入口と封止連結を形成するよう構成され、冷凍乾燥される製品を内部に伴い、ホッパを封止かつ減圧することを可能にするホッパバルブを含んだ、ホッパと
を備え、
ホッパがチャンバに連結されたとき、入口バルブ及びホッパバルブは両方とも開けられ、ホッパとチャンバとの間に通路を提供する一方で、ホッパ及びチャンバは減圧された状態が保たれる、冷凍乾燥器が提供される。
【0007】
別の例示的な実施形態によると、
a.外側シェルと、
b.外側シェル内の内側シェルであって、これらのシェル間に空洞を画定し、開口部を含んで内側シェルの内部と空洞との間に流体移動経路を作り出す、内側シェルと、
c.冷凍乾燥器の入口に連結して、製品を冷凍乾燥器に供給するための導管を提供する、製品ポートと、
d.空洞を減圧するための減圧ポートと、
e.製品ポートを開閉するためのホッパバルブと
を含んだ、冷凍乾燥器の入口に製品を供給するためのホッパが提供される。
【0008】
別の例示的な実施形態によると、
a.入口及び出口を有する、減圧された冷凍乾燥チャンバを提供するステップと、
b.製品をホッパの中に投入するステップと、
c.ホッパを、冷凍乾燥チャンバの入口に連結するステップと、
d.ホッパを減圧するステップと、
e.ホッパと入口との間の通路を開け、減圧された冷凍乾燥チャンバに製品を入れるのを可能にするステップと、
f.製品を搬送し、冷凍乾燥チャンバの中の製品を冷凍乾燥するステップと
を含んだ、連続式冷凍乾燥方法が提供される。
【0009】
用語「備える、含む(comprise、comprises)」及び「備えている、含んでいる(comprising)」は、様々な管轄下において、排他的または包含的のいずれかの意味に属し得ることを理解されたい。本明細書の目的のために、別途明記しない限り、これらの用語は包含的意味が意図される。すなわち、これらの用語は、直接的な引用、及び他の指定されない構成要素または要素の引用に使用する、列挙された構成要素を包含することを意味するものと、捉えられる。
【0010】
先行技術で、他の書類と正式に結合可能、または共通的な一般知識の一部を形成する、本明細書における任意の書類を参照することは、承認を構成しない。
【0011】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図は、本発明の実施形態を例示し、上述の本発明の一般的な記載、及び以下の実施形態の詳細な記載と共に、本発明の原理を説明する役割を担う。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】ホッパによって製品が供給された冷凍乾燥器の、側断面図である。
【
図2】
図1に示された冷凍乾燥器の、上断面図である。
【
図3】冷凍乾燥器の入口の上方に配置されたホッパの、連結前の側断面図である。
【
図4】冷凍乾燥器の入口に連結されたホッパの、側断面図である。
【
図5】冷凍乾燥器の入口バルブが開けられた、冷凍乾燥器の入口に連結されたホッパの側断面図である。
【
図6】冷凍乾燥器の入口バルブ及びホッパのコーンバルブが開けられた、冷凍乾燥器の入口に連結されたホッパの側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、製品3を冷凍乾燥器に供給するためにホッパ2が連結されたチャンバ1と、処理された製品を受け入れるための容器4と、を含んだ冷凍乾燥器を示す。冷凍乾燥器に入る製品は、トレイ5が下を通過する際に、回転フィーダ6によってトレイ5の上に分配される。いくつかのトレイは、チャンバのサイズに依拠して、各高さに提供される。トレイは、矢印で示されるように、頂部から底部へ順次移動される。バタフライバルブ10が開けられたとき、底部においてトレイ8は傾けられ、出口9を介して製品を容器4の中に解放する。次にトレイ8は、頂部のトレイ位置(トレイ5)に移動される。この事例において電気抵抗要素の形態である、放熱要素7は、各トレイの上方に設けられ、各トレイの製品を加熱する。加熱は、製品が熱くなり湿気が製品から除去されるよう、頂部トレイから底部トレイへ、加熱を低下させるよう制御される。
【0014】
次に
図2における冷凍乾燥器の上面図を参照すると、いくつかの凝縮器11が、チャンバ1内の区画12に設けられているのが確認できる。凝縮器は、製品から氷として除去された水蒸気を捕捉する。この氷は、一般的に厚さ約3~5mmの氷の層が凝縮器の表面に形成されたとき、周期的に除去しなければならない。スクリーン13は、解凍中に区画12にわたって移動する。次に凝縮器は加熱され、凝縮物及び解凍水は、次にチャンバから搬出される。凝縮器を解凍した後、スクリーン13は次の区画12に移動され、次の凝縮器を解凍し得る。
【0015】
図3を参照すると、ホッパ2及びチャンバ入口14の側断面図が示される。全ての構成要素は、円形の水平断面を有する。ホッパ2は、離隔された内側シェル16を支持する外側シェル15によって形成され、これらシェル間の空洞17を画定しているのが確認される。この二重壁構造は、ホッパ内の冷凍製品と、外部の周囲温度との間に断熱をもたらし、微生物学的危険性を引き起こし得る着霜及び凝縮を軽減させる。内側シェルの一方の端部における開口部は、製品をチャンバ入口14に供給するための、製品ポート20を形成する。内側シェル16は、いくつかの開口部18(例示では拡大されている)を有し、内側シェル16の内部と空洞17との間に、流体の移動経路を作り出す。環状開口部19は、ホッパからの流体を排出するための、減圧ポートを形成する。内側シェル16内の流体は、開口部18を通過して空洞17に入り、次に環状開口部19を通って減圧ポート24に出る。コーンバルブ21の形態のホッパバルブが設けられ、製品をホッパ内に保持するために閉じられ得るか、または製品がチャンバ入口14の中に流入するのを可能にするために開けられ得る。
【0016】
チャンバ入口14は入口バルブ22を含む。入口バルブ22は、この事例ではラム23であるリニアアクチュエータによって、上昇及び下降され得る。閉位置において、入口バルブ22は、気密封止をチャンバ1にもたらす。開位置において、入口バルブ22は、製品がホッパ2からチャンバ入口14の中に流入可能となる十分な高さだけ、(ホッパの中に)上昇される。
【0017】
ホッパをチャンバ入口に連結するステップ、ホッパを減圧するステップ、バルブを開けて製品をチャンバ入口に供給するステップ、バルブを閉じるステップ、及びホッパを連結解除するステップ、のシーケンスを、
図3~6に関して説明する。
【0018】
図3は、ホッパ2が上方に配置され、ホッパ2から離隔されている、入口バルブ22によって封止されたチャンバ入口14を示す。ホッパ2には予め凍結された製品が投入されており、コーンバルブ21は閉じられている。次にホッパ2は入口14の上に下降され、
図4に示されるように入口14に連結される。ホッパ2は入口14に連結され、それによって環状開口部19は減圧ポート24と整合され、製品ポート20は製品入口14と整合される。
【0019】
次にホッパは、減圧ポート24を介して減圧される。減圧ポート24は、内側シェル16内の流体を、開口部18を通して中間の空洞17に引込み、次に環状開口部19を通して減圧ポート24に出す。ホッパは、好ましくは2ミリバール未満の、チャンバ内の圧力に近付くか、またはチャンバ内と同じ圧力まで減圧され得る。これは、製品処理に悪影響を与え得る、投入中のチャンバ1内の条件に大きな変動がないことを保証し、必要なエネルギー及び取り扱いも最小限に抑える。
【0020】
次に、リニアアクチュエータ23は、
図5に示されるように、初めに入口バルブ22を開けるために伸長される。リニアアクチュエータは、
図6に示される位置までさらに伸長され、コーンバルブ21も開けて、チャンバ入口14を介して製品を冷凍乾燥器に供給可能にするため、十分な高さに上昇させる。
【0021】
一旦製品が冷凍乾燥器に供給されると、リニアアクチュエータ23は、
図4に示される位置まで後退され、コーンバルブ21及び入口バルブ22の両方を閉じる。次にホッパは、空気を、減圧ポート24を介し、環状開口部19を通して空洞17に、及び開口部18を通して内側シェル16の中に、供給することによって、再加圧される。次にホッパは、連結解除されて取り外され得る。これは、最小限の取り扱いで、かつメインチャンバを加圧及び脱圧する必要なく、いくつかのホッパを介して簡単な投入を促進する。
【0022】
再び
図1を参照すると、入口14を介して供給された製品は、頂部トレイの上のフィーダ6によって、均等に分配される。チャンバは、使用中に少なくとも部分的に、好ましくは2ミリバール以下に減圧される。各トレイは、各高さのトレイの上方に配置された放熱要素7によって必要な加熱をもたらすため、加熱される。放熱要素は、チャンバ1の頂部から底部へ低下させる温度勾配を作り出すよう制御される。トレイは、頂部から底部へ、連続的に下へ移動される。底部トレイ8を空にする準備ができたとき、製品がチャンバ出口9に供給され得るように、底部トレイ8は傾けられる。一旦製品が離れると、底部トレイ8は頂部へ移動し、新たな頂部トレイ5となる。一連のトレイが示されるが、代替のコンベアの形態を利用して、チャンバを通して製品を入口から出口に搬送し得る。
【0023】
製品がチャンバを通過する際に、氷を気体に昇華させる放熱要素7、及び水蒸気を除去する凝縮器によって、湿気は除去される。放熱要素7によってもたらされた熱は、製品の温度が上昇し、かつ湿気が除去される際に、処理経路に沿って低減される。
【0024】
出口9において、容器4は出口9と連結され、約2ミリバールの圧力に減圧される。次にバタフライバルブは開けられ(破線で示される位置)、それによって底部トレイ8から供給された製品は、出口9を通過して容器4の中に入り得る。台車25が容器内に設けられ、処理された製品を集積し得る。台車25が満杯になったとき、バタフライバルブ10は閉じられ、容器4は再加圧され、容器4のドアは開けられて、台車25は取り外されて空の台車と置き換えられ得る。
【0025】
このプラント及びプロセスは以下の利点を提供する。
1.高いスループット。連続的な動作は、投入ごとの、加圧/取り出し/投入/脱圧における遅延を回避する。
2.小さい設置面積。1つのチャンバにおける多層トレイは、一連の処理ステージよりも占める空間が小さい。
3.低い労力投入量。トレイの装入及び取り出し、ならびにステージ開閉に代わる、単純なホッパの装填。従来の大きい処理プラントは、同じスループットのために最大5倍ものオペレータを必要とし得る。
4.小さいエネルギー。
a.小さいボリュームの減圧、ならびに加圧及び脱圧の繰り返しの回避。
b.非効率的な流体加熱の代わりの、ダイレクトIR加熱。
c.一定の冷凍負荷。
5.コスト。小型設計のため、より廉価で冷凍乾燥器を製造する。
6.スケーラビリティ。この設計は任意のスケールで成され得る。従来のバッチと現在利用可能な連続式乾燥器との間に文例される解決策を提供する。
【0026】
本発明を、その実施形態の説明によって例示し、それら実施形態を詳細に説明したが、このような詳細に、添付の特許請求の範囲を制限すること、またはいかなる限定も出願者は意図しない。追加の利点及び変更は、当業者には容易に思い浮かぶであろう。したがって、広義の態様における本発明は、特定の詳細、代表的な装置、及び方法、ならびに、示され説明した例示的な例に限定されない。したがって、出願者の全体的な発明コンセプトの趣旨または範囲から逸脱することなく、これらの詳細からの展開が成され得る。
【国際調査報告】