(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-21
(54)【発明の名称】棒材を取り扱うための装置および方法
(51)【国際特許分類】
B65G 47/10 20060101AFI20220114BHJP
B21F 23/00 20060101ALI20220114BHJP
【FI】
B65G47/10
B21F23/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021525219
(86)(22)【出願日】2019-11-11
(85)【翻訳文提出日】2021-05-31
(86)【国際出願番号】 IT2019050239
(87)【国際公開番号】W WO2020100174
(87)【国際公開日】2020-05-22
(31)【優先権主張番号】102018000010247
(32)【優先日】2018-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592060639
【氏名又は名称】エム・イー・ピー・マシーネ・エレトロニーチェ・ピエガトリーチ・エス・ピー・エイ
【氏名又は名称原語表記】M.E.P. MACCHINE ELETTRONICHE PIEGATRICI SOCIETA PER AZIONI
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】デル ファブロ、ジョルジョ
【テーマコード(参考)】
3F080
4E070
【Fターム(参考)】
3F080AA11
3F080CE02
3F080CE03
3F080CG10
4E070AA01
4E070AC01
4E070CA05
(57)【要約】
棒材を取り扱う装置は、縦長の展開部を有する複数の棒材(B)を支持するように構成された支持面(11)と、支持面(11)の取出し区域(15)から棒材(B)を取り出し、送出区域(16)に送出するように構成された処理装置(24)とを備える。移動装置(17)は、支持面(11)に関連付けられ、棒材(B)を支持面(11)上に均等に配置し、棒材(B)を取出し区域(15)に向かって移動させるように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒材の取扱い装置であって、縦長の展開部を有する複数の棒材(B)を支持するように構成された支持面(11)と、前記支持面(11)の取出し区域(15)から棒材(B)を取り出して送出区域(16)へ送出するように構成された処理装置(24)と、前記支持面(11)に関連付けられ、前記支持面(11)上に前記棒材(B)を配置して取出し区域(15)に向かって移動させるように構成された移動装置(17)とを備える、取扱い装置において、
取扱い装置は、複数の収容ユニット(31)を有する貯蔵部(30)を含み、複数の収容ユニット(31)は長手方向(L)に縦長の展開部を有するとともに、横方向(T)に互いに隣接して配置されており、各収容ユニット(31)は、棒材(B)の各束(F)を収容するように構成されていることと、
取扱い装置は、前記収容ユニット(31)の1つに収容された棒材(B)の少なくとも1つの束(F)を、前記支持面(11)に入射する方向に、前記支持面(11)の下方に位置する第1の状態と、前記支持面(11)の上方に位置する第2の状態との間で移動させるように構成された少なくとも1つの移動ユニット(36)を備えていることと、
前記支持面(11)または前記貯蔵部(30)の少なくとも一方は、前記支持面(11)および前記貯蔵部(30)を、少なくとも部分的に互いに重なり合う第1の位置と、横方向(T)に少なくとも部分的に隣接する第2の位置とに配置するために、前記横方向(T)に選択的に並進可能であることと、を特徴とする、取扱い装置。
【請求項2】
前記支持面(11)または前記貯蔵部(30)の少なくとも一方が、前記支持面(11)または前記貯蔵部(30)の少なくとも一方を並進させるように構成された並進装置(37)に関連付けられていることと、
前記並進装置(37)が、前記支持面(11)または貯蔵部(30)が設置される支持スライダー(38)を備えることと、を特徴とする、請求項1に記載の取扱い装置。
【請求項3】
前記支持面(11)が、該支持面(11)を支持するように構成された支持直立部(39)によって前記支持スライダー(38)上に設置されており、前記支持直立部(39)は、前記支持面(11)の第1の長手方向縁部(12)を自由に、または片持ちした状態にしていることと、
前記支持直立部(39)が、前記支持面(11)の第2の長手方向縁部(13)に接続されていることと、を特徴とする、請求項2に記載の取扱い装置。
【請求項4】
前記貯蔵部(30)が前記支持スライダー(38)に設置されていることと、
前記支持面(11)が、支持構造(40)によって、静止面に対して支持されており、前記支持構造(40)が、前記第2の長手方向縁部(13)に対応して前記支持面(11)に接続されており、前記第1の長手方向縁部(12)を自由に、または片持ちした状態にしていることと、を特徴とする、請求項2に記載の取扱い装置。
【請求項5】
前記移動装置(17)が、前記支持面(11)の長さの延長線上に互いに離れて配置されていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の取扱い装置。
【請求項6】
各収容ユニット(31)が、前記棒材(B)の各束(F)の一部を支持するために、前記長手方向(L)において互いに隣接するとともに、互いに距離を置いた複数の支持フレーム(32)を備えることと、
同一の収容ユニット(31)の隣接する支持フレーム(32)の対の間には、分離間隙(34)が設けられていることと、を特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の取扱い装置。
【請求項7】
少なくとも前記第1の位置において、前記支持面(11)の移動装置(17)が前記隙間(34)に配置され、移動中に前記支持面(11)と貯蔵部(30)とが互いに干渉することを防止することを特徴とする、請求項5または6に記載の取扱い装置。
【請求項8】
前記貯蔵部(30)が前記横方向(T)に選択的に並進可能であることと、
取扱い装置が、単一の移動ユニット(36)であって、少なくとも1つの動作状態において、前記支持面(11)に隣接し、前記移動ユニット(36)に対応してその都度配置される前記収容ユニット(31)のうちの少なくとも1つの収容ユニット(31)の棒材(B)の少なくとも1つの束(F)を移動させるように構成された単一の移動ユニット(36)を備えていることと、を特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の取扱い装置。
【請求項9】
前記移動ユニット(36)が、前記移動ユニット(31)を垂直方向に、または前記横方向(T)および前記長手方向(L)に直交して移動させるように構成されていることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の取扱い装置。
【請求項10】
取扱い装置が、前記支持面(11)に隣接するとともに、複数の棒材(B)を支持するように構成された補助面(44)を含むことと、
前記補助面(44)が前記横方向(T)に選択的に並進可能であり、前記支持面(11)と前記補助面(44)が前記棒材(B)のための単一の移動面を画定するように、少なくとも部分的に前記支持面(11)の間に介在することと、を特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の取扱い装置。
【請求項11】
棒材を取り扱う方法であって、縦長の展開部を有する複数の棒材(B)を支持面(11)上に配置することと、前記棒材(B)を前記支持面(11)上に分配することと、前記棒材(B)を前記支持面(11)の取出し区域(15)に向かって移動させることと、処理装置(24)を用いて、前記支持面(11)の取出し区域(15)から棒材(B)を取り出して、取り出した棒材を送出区域(16)に送出することと、を提供する方法において、
方法は、棒材(B)の複数の束(F)を、貯蔵部(30)の各収容ユニット(31)に配置することを含み、前記収容ユニット(31)が、横方向(T)に互いに隣接して配置されていることと、
方法は、前記収容ユニット(31)の1つに収容された棒材(B)の少なくとも1つの束(F)を、少なくとも1つの移動ユニット(36)を用いて、前記支持面(11)の下方に位置する第1の状態と、前記支持面(11)の上方に位置する第2の状態との間で、前記支持面(11)に入射する方向に移動させることを含むことと、
前記支持面(11)または前記貯蔵部(30)の少なくとも一方を前記横方向(T)に選択的に並進させることにより、前記支持面(11)および前記貯蔵部(30)を、少なくとも部分的に重なり合う第1の位置と、横方向(T)に少なくとも部分的に隣接する第2の位置とに少なくとも配置することを含むことと、を特徴とする、方法。
【請求項12】
前記支持面(11)および前記貯蔵部(30)が第2の位置にあり、前記収容ユニット(31)の少なくとも1つが少なくとも1つの移動ユニット(36)に対応して移動したときに、前記移動ユニット(36)が、第1の状態から第2の状態に移動することと、
続いて、前記支持面(11)および前記貯蔵部(30)が、少なくとも部分的に重なり合う前記第1の位置に配置されることと、
前記少なくとも1つの移動ユニット(36)が、第2の状態から第1の状態に移されて、前記支持面(11)上の棒材(B)のそれぞれの束(F)を離すことと、を特徴とする、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棒材を取り扱うための装置および方法に関する。特に、本発明を使用して、保管された棒材の束から特定の束を取り出し、続いてこの束から一度に1つまたは複数の棒材を取り出し、それらを、下流に配置された1つまたは複数のユーザマシンなどの送出区域に供給することができる。
【背景技術】
【0002】
棒材という用語は、一般に、棒(rod)、補強用の棒、丸材(round piece)、角材(square piece)などの、円形、多角形、または平らな形状の断面を持つ縦長形状の製品を意味する。
【0003】
そのような棒材は金属で作ることができ、例えば建設現場で使用することができる。
曲げ機、あぶみ機、溶接機などのユーザマシンや、破砕プラント、計数プラントなどに棒材を供給することが知られている。
【0004】
適当な貯蔵所からブリッジクレーンなどを使って棒材を取り出し、エンドユーザマシンに供給する供給ステーションに棒材を供給することが知られている。
得られる最終製品に応じて、ユーザマシンに供給される棒材はまた、例えば、直径、材質、形状、表面加工などが異なる種類のものであってもよい。
【0005】
通常、各種類の棒材は、第1の種類の棒材で第1の束を形成し、第2の種類の棒材で第2の束を形成するように、束で供給される。
その都度、棒材の束はブリッジクレーンを使って、それぞれが置かれている貯蔵所から取り出され、供給ステーションに送出される。供給ステーションには、棒材の束が配置される支持面を設けることができる。支持面には、支持面に取り付けられた処理装置によって、その後の取り出しおよびユーザマシンへの供給のために棒材を広げることができる。
【0006】
一定範囲の製品の生産が終了すると、支持面に広がった残りの棒材が再び組み合わされ、結合されて残りの棒材の新しい束を形成する。この新しい束は、ブリッジクレーンによって取り出され、貯蔵所に戻される。
【0007】
ブリッジクレーンで別の種類の棒材の束が取り出され、支持面に移されると、再び前と同じサイクルが始まる。
そのため、棒材を貯蔵所から支持面に移動させる手順や、その逆の手順は、専用の構造物を使用し、貯蔵所から作業面に棒材を移動させる際には、その都度、適切な案内と位置決めを行う作業者を必要とするため、非常に複雑なものとなる。
【0008】
さらに、この棒材の種類を取り替える作業は、時間がかかるだけでなく、供給装置の下流に位置するユーザマシンの中断時間を決定することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明の目的の一つは、エンドユーザマシンに供給する棒材の種類を取り替えるタイミングを簡単にし、軽減することができる棒材の取扱い装置を提供することである。
【0010】
本発明の目的は、異なる種類の棒材を供給ステーションに対応して適切に保管し、その後、供給ステーションに直接配置することができる取扱い装置を提供することであり、したがって、ブリッジクレーン、取出し装置、または、その都度、必要に応じて、異なる種類の棒材を保管するための1つ以上の貯蔵場所から取り出すことができる他の手段を使用する必要がない。
【0011】
本発明の別の目的は、棒材の供給装置を提供することであり、異なる種類の複数の棒材を有する貯蔵場所を、少なくとも供給装置の供給ステーションに直接関連付けることができる。
【0012】
したがって、本発明の目的は、棒材の構成(format)を変更するための機械の停止を避けるために、下流に位置するユーザマシンに棒材を供給することができる供給装置を提供することである。
【0013】
本発明の別の目的は、棒材、特に異なる種類の金属棒を供給するための効果的で自動化された方法を完成させることである。
本出願人は、現状の欠点を克服し、これらおよびその他の目的と利点を得るために、本発明を考案し、試験し、具現化した。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、独立請求項に記載され、特徴付けられているが、従属請求項は、本発明の他の特徴または主な発明の概念の変形を説明している。
上記の目的に従って、本発明による棒材を取り扱うための装置は、縦長の展開部(development)を有する、複数の棒材を支持するように構成された支持面と、支持面の取出し区域から棒材を取り出し、送出区域に送出するように構成された処理装置とを備える。
【0015】
移動装置は支持面に取り付けられており、支持面に棒材を配置し、棒材を取出し区域に向かって移動させるように構成されている。
本発明の一態様によれば、取扱い装置は、長手方向に縦長の展開部を有し、横方向に互いに隣接して配置され、それぞれが棒材の束を収容するように構成された複数の収容ユニットを備えた貯蔵部を有している。
【0016】
棒材の束は、材料の種類、寸法、長さなどによって異なる。
本発明の別の態様によれば、取扱い装置は、支持面の下方に位置する第1の状態と支持面の上方に位置する第2の状態との間で、収容ユニットの1つに収容された棒材の少なくとも1つの束を、支持面に入射する方向に移動させるように構成された少なくとも1つの移動ユニットを備える。
【0017】
本発明の別の態様によれば、支持面または貯蔵部の少なくとも一方は、少なくとも部分的に互いに重なり合う第1の位置と、少なくとも部分的に互いに横方向に隣接する第2の位置とに配置するために、上記のように横方向に選択的に平行移動可能である。
【0018】
支持面または貯蔵部のいずれか一方の移動と、棒材の束の一方または他方の収納ユニットの移動とを適切に調整することにより、棒材の束の各々の棒材の積み降ろし作業を行うことができる。
【0019】
本発明の実施形態はまた、以下を提供する棒材を取り扱う方法に関する。
-支持面上に縦長の展開部を有する複数の棒材を配置すること、
-支持面上に棒材を振り分けること、
-棒材を支持面の取出し区域に向かって移動させること、および、
-取扱い装置を使用して、支持面の取出し区域から棒材を取り出し、送出区域に送ること。
【0020】
本発明の一態様によれば、この方法はまた、少なくとも1つの移動ユニットを用いて、支持面の下方に位置する第1の状態と、支持面の上方に位置する第2の状態との間で、収容ユニットの1つに収容された棒材の少なくとも1つの束を、支持面に入射する方向に移動させることを提供する。
【0021】
さらに、支持面または貯蔵部の少なくとも一方は、支持面および貯蔵部を、少なくとも部分的に互いに重なり合う第1の位置と、少なくとも部分的に互いに横方向に隣接する第2の位置とに配置するために、横方向に選択的に平行移動させられる。
【0022】
本発明のこれらおよび他の特徴は、添付の図面を参照して非限定的な例として与えられた、いくつかの実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明による棒材を取り扱う装置の平面図である。
【
図10】本発明による棒材を取り扱う装置の可能な実施形態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
理解を容易にするために、可能な場合は同じ参照番号を使用して、図面内の同一の共通要素を識別している。一実施形態の要素および特性は、さらに明確にすることなく、他の実施形態に都合よく組み込むことができる。
【0025】
ここで、本発明の様々な実施形態を詳細に参照し、その1つまたは複数の例が添付の図面に示されている。各実施例は、本発明の例示として提供されており、本発明を限定するものとして理解されるべきではない。例えば、示されるかまたは説明される特性は、それらが一実施形態の一部である限り、他の実施形態にまたは他の実施形態と関連して採用されて、別の実施形態を生成することができる。本発明は、そのようなすべての変更や変形を含むものであることが理解される。
【0026】
本発明の実施形態は、全体として参照番号10で示される、棒材Bを取り扱うための装置に関する。
棒材Bは、主に縦長の展開部を有し、本発明による取扱い装置10による処理後に、曲げ、湾曲、あぶみ製造、または溶接などの加工を施すことができる。
【0027】
本発明による取扱い装置10は、複数の棒材B、例えば棒材Bの束Fを支持するように構成された少なくとも1つの支持面11を備える。
支持面11を水平に配置することで、棒材Bが重力によって望ましくない形で移動するのを防ぐことができる。
【0028】
支持面11は、第1の長手方向縁部12と、第1の長手方向縁部12の反対側にある第2の長手方向縁部13と、第1の長手方向縁部12と第2の長手方向縁部13との間に介在する2つの横方向縁部14とを備えている。
【0029】
第1の長手方向縁部12および第2の長手方向縁部13は、処理される棒材Bの長さと実質的に等しいか、またはそれ以上の長さを有する。
実際、棒材Bは、以下に説明する方式に従って、第1の長手方向縁部12および第2の長手方向縁部13に実質的に平行に、支持面11に載置される。
【0030】
支持面11は、棒材Bを支持面11の下流に位置する送出区域16に送られるように、以下に説明する方式に従って、棒材Bを取り出すことに対応して取出し区域15を備えることができる。
【0031】
可能な解決策に従って、取出し区域15は、支持面11の第2の長手方向縁部13に対応して配置される。
本発明の一態様によれば、移動装置17は、支持面11に関連付けられ、棒材Bを支持面11上に均等に配置し、棒材Bを取出し区域15に向かって移動させるように構成される。
【0032】
移動装置17は、棒材Bを互いに平行に移動させるように構成される。
移動装置17は、支持面11の長さ方向に沿って互いに離れた支持面11上に配置され、各移動装置は、棒材Bの一部に作用して各棒材Bの移動を決定する。
【0033】
特に、束になった棒材Bは支持面上11に降ろされ、移動装置17により支持面上で均等に配置され、棒材Bのその後の取り出しを妨げるような棒材Bの重なりまたは相互に絡み合うことを防ぐことができる。
【0034】
可能な解決策によれば、隣接する2つの移動装置17の間には、棒材Bが支持されていない間隙33が形成されている。
可能な解決策によれば、各移動装置17は、横方向Tに縦長の展開部を有し、この展開部は、支持面11の第1の長手方向縁部12の縦長の展開部に対して横方向に、有利には直交するように配置される。
【0035】
特に、各移動装置17は、第1の長手方向縁部12に対応して配置された第1の端部と、第2の長手方向縁部13に対応して配置された第2の端部とを有することができる。
このようにして、移動装置17は、支持面11上に配置されたすべての棒材Bを受けることができる。
【0036】
本発明の可能な実施形態によれば、各移動装置17は、戻り部材19の周りの閉リング内で選択的に移動可能な伝達部材18を備える。
伝達部材18は、戻り部材19の間に、戻りセグメント20を画定し、その少なくとも1つは、支持面11上にあり、横方向Tに配置されている。
【0037】
特に、戻り部材19の戻りセグメント20は、外側を向き、支持面11上にある少なくとも1つの支持表面を有することができる。伝達部材18の各戻りセグメント20は、支持面11上の棒材Bの配置および移動を決定する棒材Bの一部と接触するように配置されている。
【0038】
可能な解決策によれば、戻りセグメント20は、それ自体が、棒材Bが支持されることに対応して支持面11を画定することができる。
本発明の可能な実施形態によれば、伝達部材18は、チェーン、ベルト、またはケーブルのいずれかのうちの少なくとも1つを含む群で選択することができる。
【0039】
図1に示される実施形態によれば、伝達部材18は、例えば、ローラ式のチェーンを含む。ローラチェーンの選択は、チェーンを構成するリンクによって画定される支持表面の不規則性によって、支持面11上に棒材Bが均等に分布するような振動を棒材Bに発生させることができる。
【0040】
実際、ローラチェーンは、横方向Tへの移動中に、棒材Bの振動を誘発し、棒材Bは、
図7~9に示すように、互いに離れて、支持面11上に隣り合って配置される。
戻り部材19は、伝達部材18を戻り部材19の周りに巻き付けるのに適した、ホイール、プーリー、クラウンホイールのいずれかの少なくとも1つを含むことができる。
【0041】
可能な解決策によれば、戻り部材19は、図面では見えないが、ローラチェーンのリンクが係合するクラウンホイールを含む。この解決策により、戻り部材19と伝達部材18との間に往復摺動が生じない。
【0042】
図1に示す可能な解決策によれば、移動装置17は、移動装置17を駆動するように構成されたモーター部材21に接続されている。
図1および3~7に示す解決策によれば、モーター部材21は、すべての移動装置17の動きを同期させるように構成された同期装置22に接続することができ、これにより、横方向における棒材Bの均一で平行な移動を得ることができる。
【0043】
図1および3~7に示す解決策によれば、同期装置22は、モーター部材21および移動装置17と運動学的に接続された伝達シャフト23を備える。モーター部材21を駆動することにより、伝達シャフト23をその軸線を中心に回転させ、すべての移動装置17の同期した同時駆動を決定する。
【0044】
図1に示す実施形態では、伝達シャフト23は、支持面11の第2の長手方向縁部13に対応して配置されている。
伝達シャフト23は、支持面11と実質的に同じ平面上に配置することができ、したがって、取扱い装置10全体の大部分を実質的に収容することができる。
【0045】
本発明の別の態様によれば、取扱い装置10は、支持面11の取出し区域15から棒材Bを取り出し、その棒材Bを送出区域16に送出するように構成された処理装置24を備える。
【0046】
図1および2に示す解決策によれば、処理装置24は、支持面11の長手方向の展開部に沿って相互に距離を置いている。
このようにして、処理装置24はそれぞれ、棒材Bの長手方向の所定の部分に作用して、棒材Bをその全長にわたって支持し、棒材Bの自重による振動を防止する。
【0047】
本発明の一態様によれば、処理装置24は、取出し区域15と送出区域16との間を移動する棒材Bの1つを磁気的に保持するように構成された、例えば磁性のある保持要素を備えた複数の移送アーム25を含む。
【0048】
磁気保持要素は、例えば永久磁石を含むことができる。しかしながら、可能な解決策において、磁気保持要素が、磁界の誘導により選択的に作動する電磁石を含むことは排除されない。
【0049】
本発明の別の態様によれば、移送アーム25は、取出し区域15と送出区域16との間で交互に移動可能であり、その逆も可能である。
本発明の可能な解決策(
図2)によれば、各移送アーム25は第1の端部と第2の端部とを有しており、第1の端部を中心に交互に回転し、第2の端部はそれぞれの保持要素に関連付けられている。
【0050】
移送アーム25は、移送アーム25を取出し区域15から送出区域16へ、またはその逆へと同時に移動させるように選択的に回転可能な共通の回転軸26に設置することができる。
【0051】
特に、移送アーム25は、その第1の端部で回転軸26にキー止めされている。
可能な解決策によれば、回転軸26は、回転軸26をそれ自体の軸線を中心に回転させるように構成された作動部材27に接続されており、それに伴って移送アーム25も回転する。
【0052】
回転軸26により、棒材Bを移動させる全ての移送アーム25の動きを、均等に、かつ変形を起こさずに同期させることができる。
図1~7に示す実施形態によれば、回転軸26は、第2の長手方向縁部13の縦長の展開部に平行に隣接して設置され、実質的にその全長にわたって延びる。
【0053】
移送アーム25の特定の構造とその作動により、一度に1つの製品を保持要素で受け止め保持することができる。さらに、移動装置17によって移送アーム25に供給される棒材Bは、常に整列した状態に保たれ、移動装置17によって推力が加えられる間に棒材Bが重なるのを防ぐ。
【0054】
可能な解決策によれば、取出し区域15には、図面では見えないが、保持要素と接触している棒材Bの1つを検出するように構成された検出装置を設置することができる。
図面に示されていない制御および指令ユニットは、少なくとも検出装置および作動部材27に電気的に接続することができ、すべての検出装置がそれぞれの保持要素と接触している棒材Bを検出した場合にのみ、棒材Bを取出し区域15から送出区域16に移動させるために、処理装置24の作動を指令するように構成されている。これにより、処理装置24を用いて棒材Bを取出し区域15から送出区域16に移送する際に、棒材Bを放したり、棒材Bの一部が把持されなかったりすることが防止される。
【0055】
送出区域16は、支持面11の取出し区域15に対して横方向に隣接している。
本発明の可能な解決策によれば、送出区域16は、支持面11に対して下向きに傾斜した送出面を画定する。このようにして、棒材Bが送出区域16に送出されると、重力によって、下流のユーザマシン28(図には移送機が示されている)に降ろされる。
【0056】
図示されていない変形実施形態によれば、送出区域16は、ユーザマシン28、またはその一部によって画定されてもよい。
本発明の可能な解決策(
図2)によれば、送出区域16は、第1の長手方向縁部12の長手方向の展開部に沿って互いに離間した複数の支持ブラケット29を含むことができる。
【0057】
各支持ブラケット29は、傾斜面として構成することができ、棒材Bの一部を支持するのに適した支持表面を備えることができる。
本発明の可能な実施形態によれば、取扱い装置10は、図面には示されていないが、少なくとも1つの制御および指令ユニットを備え、制御および指令ユニットは、少なくとも移動装置17および処理装置24に接続され、棒材Bの移送のために実行される操作の時間的順序の関数として、その相互の移動を同期させるように構成されている。
【0058】
本発明の別の態様によれば、取扱い装置は、長手方向Lに縦長の展開部を有し、横方向Tに互いに隣接して配置され、それぞれが棒材Bの各束Fを収容するように構成された複数の収容ユニット31を備える貯蔵部30を含む。
【0059】
図面に示されている場合、収容ユニット31は5つであるが、これより多い、または少ないなど、異なる数を排除するものではない。
収容ユニット31は、例えば、異なる大きさ、異なる長さ、異なる種類の材料など、異なる種類の棒材Bをそれぞれ収容するように構成することができる。
【0060】
本発明の一態様によれば、支持面11は、取扱い装置10の少なくとも1つの使用状態において、貯蔵部30とユーザマシン28との間に介在する。特に、貯蔵部30、支持面11、およびユーザマシン28は、横方向Tにおいて順に整列している。
【0061】
本発明の可能な実施形態によれば、各収容ユニット31は、棒材Bの束Fを受け入れるために上向きに開いた凹部を有する凹状の形状を有している。
可能な解決策によれば、各収容ユニット31は、棒材Bの各束Fの一部をそれぞれ支持するために、長手方向Lに互いに隣接して距離を置いた複数の支持フレーム32を含むことができる。
【0062】
本発明の可能な実施形態によれば、同じ収容ユニット31の隣接する支持フレーム32の対の間に、分離空間34を有することができる。
各支持フレーム32は、使用時に上向きに開いて、棒材Bの束Fの一部を支持する収納座部35を備えることができる。
【0063】
本発明の別の態様によれば、取扱い装置10は、収容ユニット31の1つに収容された棒材Bの少なくとも1つの束を、支持面11の下方に位置する第1の状態と、支持面11の上方に位置する第2の状態との間で、支持面11に入射する方向に移動させるように構成された少なくとも1つの移動ユニット36を備える。
【0064】
特に、第1の状態では、それぞれの束Fを有する収容ユニット31は、支持面11の下に位置する平面上で、支持面11と干渉しない位置にある。
第2の状態では、それぞれの束Fを備えた収容ユニット31は、支持面11の上に位置する平面上で、支持面11と干渉しない位置にある。
【0065】
本発明の可能な解決策(
図1~9)によれば、各移動ユニット36には、各収容ユニット31が関連付けられており、各収容ユニット31を他の収容ユニットに対して個別に移動させるように設けられている。特に、各収容ユニット31は、それぞれの移動ユニット36を組み込むことができる。
【0066】
可能な解決策によれば、少なくとも1つの移動ユニット36は、各収容ユニット31を垂直方向に、または横方向Tおよび長手方向Lに対して直交する方向に移動するように構成することができる。
【0067】
本発明の可能な解決策によれば、移動ユニット36は、ジャッキ、線形アクチュエータ、摺動ガイド、チェーン機構、ラックまたはグラブスクリュー機構などの少なくとも1つを備えることができる。
【0068】
可能な解決策によれば、移動ユニット36は、支持フレーム32に関連付けることができる。
本発明の別の態様によれば、支持面11または貯蔵部30の少なくとも一方は、横方向Tに平行な方向に選択的に並進可能であり、支持面11と貯蔵部30を、少なくとも一部が互いに重なる第1の位置と、横方向Tにおいて互いに隣接する第2の位置とに少なくとも配置する。
【0069】
図2に示す実施形態によれば、支持面11は、横方向Tに選択的に並進可能であり、貯蔵部30と少なくとも部分的に重なる第1の位置(
図5、6および9)と、支持面11と貯蔵部30とが互いに隣接して位置する第2の位置とに配置される。この解決策では、貯蔵部30は固定位置に設置される。
【0070】
図3に示す実施形態によれば、支持面11が固定位置に設置される一方で、貯蔵部30は、支持面11の下方に位置する第1の位置と、横方向Tで支持面11に隣接して位置する第2の位置とに配置されるように、横方向Tで選択的に並進可能である。
【0071】
図示されていない本発明の別の変形例によれば、支持面11および貯蔵部30の両方は、第1および第2の位置に移動するために横方向Tに選択的に並進可能である。
本発明の別の態様によれば、支持面11または貯蔵部30の少なくとも一方は、支持面11または貯蔵部30の少なくとも一方を横方向Tに並進させるように構成された並進装置37と関連付けられている。
【0072】
並進装置37は、支持面11または貯蔵部30が設置される支持スライダー38を備えることができる。
支持スライダー38は、横方向Tに実質的に平行に配置された並進ガイドに沿って選択的に並進可能である。
【0073】
可能な解決策に従って、支持スライダー38は、横方向Tにおける支持スライダー38の動きを決定するために設けられたアクチュエータ、モーター、または移動部材を備えることができる。
【0074】
図2の実施形態によれば、支持面11は、支持スライダー38上に設置されている。
この解決策によれば、支持面11は、その第1の長手方向縁部12を片持ちした状態で、支持スライダー38に支持されている。
【0075】
特に、支持面11は、支持直立部39によって支持スライダー38に設置することができ、支持直立部39は支持面11の第2の長手方向縁部13に連結され、支持面11を第2の長手方向縁部13に対応して支持し、第1の長手方向縁部12を自由に、すなわち片持ちした状態にする。
【0076】
このようにして、横方向Tへの並進中に、支持面11は、貯蔵部30と重なることで、その部分が動きの妨げになるのを防ぐことができる。
可能な解決策によれば、支持面11は、支持されていない長さ、すなわち片持ちされた長さを有することができ、その長さは、貯蔵部30の横方向Tにおいて決定される幅と実質的に等しいか、またはそれよりも大きい。
【0077】
本発明の可能な解決策によれば、支持されていない長さは、支持スライダー38への接続のために、第1の長手方向縁部12から支持直立部39にいたる。
図3の実施形態によれば、貯蔵部30は、支持スライダー38に設置されている。
【0078】
この解決策によれば、支持面11は、支持構造体40によって、載置面(resting plane)に対して支持されている。
支持構造40は、支持面11の第2の長手方向縁部13に対応して支持面11に接続することができ、支持面11の第1の長手方向縁部12を自由に、すなわち片持ちした状態に保つ。
【0079】
特に、支持面11の自由長、すなわち、支持されていない片持ちされた長さは、貯蔵部30の幅以上の長さとすることができる。
本発明の可能な解決策によれば、少なくとも上記の第1の位置において、支持面11の移動装置17は、支持フレーム32の隣接する対の間に存在する空間34に配置され、支持面11および貯蔵部30が移動中に互いに干渉するのを防ぐ。
【0080】
本発明の1つの可能な解決策によれば、貯蔵部30は、複数の軸受要素41を備えることができ、その上に支持面11が少なくとも移動中に配置されて、例えば自重や支持する棒材Bの重量によってその上に作用する応力を放出する。
【0081】
軸受要素41は、支持面11の第1の表面の反対側の第2の表面上に配置される。棒材Bの束は、使用中、第1の表面に配置される。
軸受要素41は、支持面11上に置かれた状態での滑りを容易にするために転動要素を備えることができる。
【0082】
次に、
図4~9を参照して、
図2の装置の可能な動作手順を説明する。
所定の種類の棒材Bを供給する必要がある場合(
図4)、所望の種類の棒材Bの各束Fを収容する収容ユニット31を持ち上げ、すなわち、支持面11の下に位置する第1の状態から、支持面11の上に位置する第2の状態に移動させる。支持面11は、その第1の長手方向縁部12の側で貯蔵部30に隣接して配置される。
【0083】
次に、支持面11または貯蔵部30の少なくとも一方を横方向Tに移動させて、支持面11を貯蔵部30に対して少なくとも一部が重なった状態で配置する。
図5に示される場合、支持面11の並進は、横方向Tにおいて指示される。
【0084】
この状態では、移動していない収容ユニット31は、支持面11の下方、すなわち第1の状態のままであり、第2の状態に位置する収容ユニット31は、支持面11の表面部分の上方に位置している。
【0085】
続いて(
図6)、第2の状態にある収容ユニット31は、第2の状態から第1の状態に移され、そこで収容ユニット31は支持面11の下に配置される。この移動中、支持面11の移動装置17との干渉により、棒材Bの束Fは支持面11上に保持され、一方、この束Fを支持した収容ユニット31は支持面の下に自由に配置できる。したがって、この状態では、棒材Bの束Fが支持面11上に配置され、移動装置17の駆動により、処理装置24による後続の棒材Bの取り出しのために、棒材Bを支持面11上に分離、すなわち散在させることが可能である。
【0086】
支持面11および貯蔵部30は、横方向Tにおいて互いに隣接する第2の位置に移動する。
特に、支持面11または貯蔵部30の少なくとも一方、この場合は支持面11を横方向Tに並進させる(
図7)。
【0087】
図8に示すように、支持面11は、その並進中に、個々のまたは場合によっては複数の棒材Bを降ろすことが発生するユーザマシン28に対応して、支持面11の第2の長手方向縁部13とともに移動させることができる。
【0088】
支持面11からの、処理装置24による棒材Bの取り出しが終了すると、支持面11または貯蔵部30の少なくとも一方、図示の場合は支持面11が横方向Tに並進する(
図9)。支持面11の第1の長手方向縁部12は、収容ユニット31の1つ、例えば、棒材Bの束Fが取り出されたものと同じものに対応して移動して、残りの残留棒材Bの支持面11への荷降ろしが行われる。
【0089】
また、この状態では、支持面11は、少なくとも部分的に貯蔵部30と重なり、このようにして、収容ユニット31内の重力による棒材Bの荷降ろしを可能にする。
図10~16に示される可能な実施形態によれば、取扱い装置10は、少なくとも1つの動作状態で支持面11に隣接し、その都度、移動ユニット36に対応して配置されている収容ユニット31のうちの少なくとも1つの収容ユニット31の棒材Bの少なくとも1つの束Fを移動させるように構成された1つの移動ユニット36を備えている。
【0090】
可能な解決策によれば、移動ユニット36は、支持面11に対して、例えばその第1の長手方向縁部12に隣接して、固定位置に設置することができる。
可能な解決策(
図10~16)によれば、貯蔵部30は、移動ユニット36と重なっている収容ユニット31の少なくとも1つをその都度配置するために、並進装置37を用いて横方向Tに選択的に並進可能である。このようにして、移動ユニット36と重なる収容ユニット31に収容される棒材Bの束Fが、第1の状態から第2の状態に移動される。
【0091】
この解決策によれば、支持面11を固定することが可能である。
この場合、移動ユニット36は、互いに対して隣接して配置され、それぞれが束Fの一部を支持するように構成される複数の支持クレードル42を備えることができる。
【0092】
移動ユニット36が貯蔵部30の少なくとも1つの収容ユニット31と重なる状態では、移動ユニット36の支持クレードル42は、収容ユニット31の支持フレーム32に介在させることができる。
【0093】
本発明の可能な実施によれば、取扱い装置10は、支持面11に加えて、第1の支持面11に隣接し、複数の棒材Bを支持するように構成された補助面44を備える。
補助面44は、使用時に、支持面11の第1の長手方向縁部12に対向する第1の長手方向縁部45と、第1の長手方向縁部45の反対側の第2の長手方向縁部46とを有する。
【0094】
第1の長手方向縁部45および第2の長手方向縁部46は、処理される棒材Bの長さと実質的に等しいか、またはそれ以上の長さを有する。実際、棒材Bは、第1の長手方向縁部45および第2の長手方向縁部46に実質的に平行な補助面44上に載置される。
【0095】
補助面44は、支持面11と補助面44とが棒材Bのための単一の移動面を画定するように、補助面44がそれ自体を支持面11に少なくとも部分的に介在するように、横方向Tに選択的に並進可能である。
【0096】
この目的のために、補助面44は、補助面44を横方向Tに移動させるために、並進装置37と実質的に同様の並進ユニット47を備えることができる。
補助面44は、並進装置37への支持面11の設置と実質的に同様の方法で、並進ユニット47上に片持ちした状態で設置することができる。
【0097】
補助面44は、支持面11の移動装置17と実質的に同様の複数の移動装置17を備えることができる。
支持面11と補助面44とが介在した状態では、支持面11の移動装置17を少なくとも部分的に補助面44の移動装置17との間に介在させて、補助面44から支持面11への棒材Bの通過時における棒材Bの脱落、またはその逆における脱落を防止し、相互干渉を防止する。
【0098】
図11および12を参照して、棒材Bを貯蔵部30に載置するための可能な動作手順を説明する。
所定の種類の棒材Bを貯蔵部30の収容ユニット31に載置する必要がある場合、作業者は、ブリッジクレーンを補助的に使用して、棒材Bの束Fを、補助面44の第2の長手方向縁部46に対応させて配置し、また、その束を外す。
【0099】
続いて、補助面44の移動装置17は、棒材Bを第1の長手方向縁部45に向かって移動させるために、棒材Bを補助面44に均等に配置する。
第1の長手方向縁部45に対応して、棒材Bの収容ユニット31への荷降ろしが実行され、これは、説明した動作手順に対して行われたものである。
【0100】
この場合(
図11および12)、収容ユニット31と移動ユニット36との間の干渉を避けるために、移動ユニット36の支持クレードル42が収容ユニット31の収容座部35に対して低い位置にあるように、移動ユニット36は低い位置にある。
【0101】
図13~16を参照して、
図10の取扱い装置10の可能な動作機能手順を説明する。
所定の種類の棒材Bを供給する必要がある場合、所望の種類の棒材Bの各束Fを収容する収容ユニット31が、干渉を避けるために低い位置にある移動ユニット36と重なるように、移動ユニット36に対応して配置されるように、貯蔵部30を移動させる(
図13)。
【0102】
続いて、移動ユニット36を持ち上げて、支持面11および補助面44の下方から、支持面11および補助面44の上方に移動させ、この移動により収容ユニット31に収容されている棒材Bの持ち上げを確認する(
図14)。
【0103】
次に、補助面44を横方向Tに移動させて、補助面44を少なくとも部分的に支持面11に介在させ(
図15)、一方で、移動ユニット36を支持面11および補助面44の上方から支持面11および補助面44の下方に移動させて、補助面44の移動装置17との干渉により、棒材Bを補助面44上に保持する(
図16)。
【0104】
続いて、支持面11上を移動した棒材Bは、
図4~9の動作手順について説明したのと同様の方法で移動する。
図示されていない変形実施形態によれば、移動ユニット36は、支持面11からの、または支持面11への棒材Bの取り出しおよび/または送出を可能にするために、横方向Tに平行な方向にも選択的に移動させることができ、この移動ユニットは選択的に固定または移動させることができる。この解決策では、補助面44を設置する機会も評価することができる。
【0105】
本発明の分野および範囲から逸脱することなく、これまでに説明したように、取扱い装置10および棒材Bを取り扱う方法に対して、部品の変更および/または追加を行うことができることは明らかである。
【0106】
本発明をいくつかの具体的な例を参照して説明してきたが、当業者であれば、特許請求の範囲に記載されているような特徴を有し、したがって、すべてがそれによって定義される保護分野の範囲内に入る、他の多くの同等の形態の取扱い装置10および棒材Bを取り扱う方法を確実に実現することができることも明らかである。
【国際調査報告】