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特表2022-509684インテリジェント薬剤箱アッセンブリ及び植物保護機械
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-21
(54)【発明の名称】インテリジェント薬剤箱アッセンブリ及び植物保護機械
(51)【国際特許分類】
   A01M 7/00 20060101AFI20220114BHJP
   G01F 23/62 20060101ALI20220114BHJP
【FI】
A01M7/00 H
G01F23/62 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531136
(86)(22)【出願日】2019-10-14
(85)【翻訳文提出日】2021-05-31
(86)【国際出願番号】 CN2019111080
(87)【国際公開番号】W WO2020134368
(87)【国際公開日】2020-07-02
(31)【優先権主張番号】201811640758.6
(32)【優先日】2018-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517080980
【氏名又は名称】広州極飛科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGZHOU XAIRCRAFT TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Bldg.C,115 Gaopu Rd., Tianhe District, Guangzhou,Guangdong 510000,China
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ジャン
【テーマコード(参考)】
2B121
2F013
【Fターム(参考)】
2B121CB35
2B121CB37
2B121CB61
2B121CB69
2F013BC00
2F013CB10
2F013CC10
(57)【要約】
インテリジェント薬剤箱アッセンブリは、蓋体(2)と測定アッセンブリ(3)とを備え、測定アッセンブリが薬剤箱本体内に延伸するように取り付けられ、蓋体が、薬剤箱本体に接続できるとともに測定アッセンブリを薬剤箱本体に圧締固定できるように設置される。該インテリジェント薬剤箱アッセンブリによれば、着脱時に、測定アッセンブリを軸方向に沿って挿脱することができるとともに、蓋体を利用して圧締固定するので、例えば蓋体の締め付け時に、測定アッセンブリがともに回転されることを防ぐことができ、各部品の着脱を容易に行うことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋体(2)と測定アッセンブリ(3)とを備え、前記測定アッセンブリ(3)が、薬剤箱本体(1)内に延伸するように取り付けられ、前記蓋体(2)が、前記薬剤箱本体(1)に接続できるとともに前記測定アッセンブリ(3)を前記薬剤箱本体(1)に圧締固定できるように設置される、ことを特徴とするインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項2】
前記薬剤箱本体(1)に取付孔(11)が形成され、前記測定アッセンブリ(3)が前記取付孔(11)の上縁に支持される蓋体支持部(3044)を有し、前記蓋体(2)が、前記蓋体支持部(3044)を圧締できるように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項3】
前記蓋体(2)は周壁(201)と頂壁(202)とを有し、前記周壁(201)の内側に、前記取付孔(11)に螺合するための雌ねじ(203)が形成され、前記蓋体(2)が前記頂壁(202)の底を介して前記蓋体支持部(3044)を圧締する、ことを特徴とする請求項2に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項4】
前記測定アッセンブリ(3)は、収容チャンパー(301)と、前記収容チャンパー(301)に取り付けられるマザーボード(302)とを有し、前記マザーボード(302)が、前記薬剤箱本体(1)内に延伸する液位センサ(303)と電気接続する、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項5】
前記測定アッセンブリ(3)は上ハウジング(304)と下ハウジング(305)とを備え、前記上ハウジング(304)が前記下ハウジング(305)に取外し可能に密封接続されることにより、前記マザーボード(302)を収容する前記収容チャンパー(301)が形成される、ことを特徴とする請求項4に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項6】
前記測定アッセンブリ(3)は、前記下ハウジング(305)から前記薬剤箱本体(1)内へ延伸するセンサ保護筒(306)をさらに備え、前記液位センサ(303)が前記下ハウジング(305)を穿通して前記センサ保護筒(306)内に延伸する、ことを特徴とする請求項5に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項7】
前記センサ保護筒(306)は、取外し可能に接続される複数の保護筒セグメント(3061)を含む、ことを特徴とする請求項6に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項8】
前記測定アッセンブリ(3)は、前記センサ保護筒(306)と並行に延伸する浮子ガイドバー(310)をさらに備え、前記浮子ガイドバー(310)に、前記液位センサ(303)の動作をトリガーできるように構成される浮子(311)がスライド可能に環装される、ことを特徴とする請求項6又は7に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項9】
前記浮子ガイドバー(310)の一端に、前記センサ保護筒(306)の頂部における係止溝(3063)と係合固定するように構成されるクリップ(317)が設置され、前記浮子ガイドバー(310)の他端に、ねじエンドキャップ(318)を介して前記センサ保護筒(306)の底部と固定するように構成される位置制限部材(319)が設置される、ことを特徴とする請求項8に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項10】
前記下ハウジング(305)の前記上ハウジング(304)に向かう側の周縁に、内部に密封リング(312)が設置される環状溝(3052)が形成され、前記上ハウジング(304)が、前記密封リング(312)を圧締するとともに、前記上ハウジング(304)のハウジング接続部(3045)を穿通する第2ねじ締付部材(316)により前記下ハウジング(305)に固定される、ことを特徴とする請求項5~9のいずれか1項に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項11】
前記下ハウジング(305)に、前記収容チャンパー(301)から隔絶する気流路(30511)を備える接続管(3051)が設置され、前記気流路(30511)が、前記薬剤箱本体(1)の内チャンパー(12)と外部空間(200)とを連通するように構成される、ことを特徴とする請求項5~10のいずれか1項に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項12】
前記上ハウジング(304)と前記下ハウジング(305)との周方向の相対位置を制限するように、前記上ハウジング(304)のハウジング接続部(3045)に位置決め凹溝(3042)が形成され、前記下ハウジング(305)における前記接続管(3051)が前記位置決め凹溝(3042)を穿通して延伸する、ことを特徴とする請求項11に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項13】
前記蓋体(2)に通気孔(21)が形成され、前記接続管(3051)に通気管(307)が接続され、前記薬剤箱本体(1)の内チャンパー(12)が、順に前記通気管(307)、前記接続管(3051)及び前記通気孔(21)を介して前記外部空間(200)と連通する、ことを特徴とする請求項11又は12に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項14】
前記通気管(307)は、少なくとも1つの完全な螺旋形状をなし、前記下ハウジング(305)に、前記接続管(3051)から離間する連通管(3053)がさらに設置され、前記通気管(307)の一端が前記接続管(3051)に接続され、前記通気管(307)の他端が、前記連通管(3053)に接続されるとともに前記連通管(3053)を介して前記薬剤箱本体(1)の内チャンパー(12)と連通する、ことを特徴とする請求項13に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項15】
前記連通管(3053)の側壁に切欠(3053a)が形成され、前記通気管(307)が、前記連通管(3053)に外挿又は内挿されるとともに、前記切欠(3053a)を介して前記薬剤箱本体(1)の内チャンパー(12)と連通する、ことを特徴とする請求項14に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項16】
前記蓋体(2)は、円柱状を呈しており、軸方向に接する大径部(23)と小径部(24)とを有し、前記大径部(23)の外径が前記小径部(24)の外径より大きく、前記大径部(23)の内周壁に前記薬剤箱本体(1)の取付孔(11)に螺合するための雌ねじ(203)が形成され、前記大径部(23)の外周壁に、交互に設けられる凹部(231)と凸部(232)が形成され、前記通気孔(21)が前記小径部(24)に形成される、ことを特徴とする請求項13~15のいずれか1項に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項17】
前記測定アッセンブリ(3)に、前記上ハウジング(304)に取り付けられるボタン回路基板(308)が設置され、前記ボタン回路基板(308)がポゴピンコネクタ(309)を介して前記マザーボード(302)に電気接続される、ことを特徴とする請求項5~16のいずれか1項に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項18】
前記蓋体(2)に中心貫通孔(22)が形成され、前記中心貫通孔(22)から前記ボタン回路基板(308)におけるボタンを操作するように、前記上ハウジング(304)に前記中心貫通孔(22)に合わせる突起部(3041)が形成される、ことを特徴とする請求項17に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ。
【請求項19】
請求項1~18のいずれか1項に記載のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ(100)を備えることを特徴とする植物保護機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、植物保護用設備の分野に属し、具体的に、インテリジェント薬剤箱アッセンブリ及び植物保護機械に関する。
【0002】
関係出願の相互参照
本開示は、2018年12月29日に中国専利局に提出された、出願番号が201811640758.6であり、名称が「インテリジェント薬剤箱アッセンブリ及び植物保護機械」である中国出願に基づいて優先権を主張し、その全ての内容が、参照により本開示に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
農業技術の発展に伴い、例えば、植物保護機械(植物保護用ドローン)は農薬散布などの大規模化作業においてますます多く活用される。そのうち、インテリジェント薬剤箱が配置された植物保護用ドローンは、現在の薬剤量をリアルタイムで監視することができるので、作業経路に対する合理的な設計を実現したり、適時に帰還して薬剤を充填したりするなどのインテリジェント化作業が可能である。
【0004】
関連技術において、中の液位を測定可能な液位センサが設置される液体貯留箱がある。該液位センサが液体貯留箱蓋と一体化される。したがって、上記関連技術は、液体貯留箱蓋の開閉時に、一体化された液位センサもともに動作されるので、使用が不便である欠点がある。
【発明の概要】
【0005】
本開示の目的は、例えば、関連技術における液体貯留箱の使用不便の問題を改善できるインテリジェント薬剤箱アッセンブリを提供することを含む。着脱や制御時に操作を容易にするように、該インテリジェント薬剤箱アッセンブリは、蓋体と例えば液位を測定する測定アッセンブリとが互いに独立して設置される。
【0006】
本開示の目的は、関連技術における液体貯留箱の使用不便の問題を改善できる上記インテリジェント薬剤箱アッセンブリを備える植物保護機械を提供することをさらに含む。
【0007】
本開示の実施例は下記のように実現できる。
【0008】
本開示の実施例はインテリジェント薬剤箱アッセンブリを提供する。該インテリジェント薬剤箱アッセンブリは、蓋体と測定アッセンブリとを備え、前記測定アッセンブリが、薬剤箱本体内に延伸するように取り付けられ、前記蓋体が、前記薬剤箱本体に接続できるとともに前記測定アッセンブリを前記薬剤箱本体に圧締固定できるように設置される。
【0009】
任意で、前記薬剤箱本体に取付孔が形成され、前記測定アッセンブリが前記取付孔の上縁に支持される蓋体支持部を有し、前記蓋体が、前記蓋体支持部を圧締できるように構成される。
【0010】
任意で、前記蓋体は周壁と頂壁とを有し、前記周壁の内側に、前記取付孔に螺合するための雌ねじが形成され、前記蓋体が前記頂壁の底を介して前記蓋体支持部を圧締する。
【0011】
任意で、前記測定アッセンブリは、収容チャンパーと、前記収容チャンパーに取り付けられるマザーボードとを有し、前記マザーボードが、前記薬剤箱本体内に延伸する液位センサと電気接続する。
【0012】
任意で、前記測定アッセンブリは上ハウジングと下ハウジングとを備え、前記上ハウジングが前記下ハウジングに取外し可能に密封接続されることにより、前記マザーボードを収容する前記収容チャンパーが形成される。
【0013】
任意で、前記測定アッセンブリは、前記下ハウジングから前記薬剤箱本体内へ延伸するセンサ保護筒をさらに備え、前記液位センサが前記下ハウジングを穿通して前記センサ保護筒内に延伸する。
【0014】
任意で、前記センサ保護筒は、取外し可能に接続される複数の保護筒セグメントを含む。
【0015】
任意で、前記測定アッセンブリは、前記センサ保護筒と並行に延伸する浮子ガイドバーをさらに備え、前記浮子ガイドバーに、前記液位センサの動作をトリガーできるように構成される浮子がスライド可能に環装される。
【0016】
任意で、前記浮子ガイドバーの一端に、前記センサ保護筒の頂部における係止溝と係合固定するように構成されるクリップが設置され、前記浮子ガイドバーの他端に、ねじエンドキャップを介して前記センサ保護筒の底部と固定するように構成される位置制限部材が設置される。
【0017】
任意で、前記下ハウジングの前記上ハウジングに向かう側の周縁に、内部に密封リングが設置される環状溝が形成され、前記上ハウジングが、前記密封リングを圧締するとともに、前記上ハウジングのハウジング接続部を穿通する第2ねじ締付部材により前記下ハウジングに固定される。
【0018】
任意で、前記下ハウジングに、前記収容チャンパーから隔絶する気流路を備える接続管が設置され、前記気流路が、前記薬剤箱本体の内チャンパーと外部空間とを連通するように構成される。
【0019】
任意で、前記上ハウジングと前記下ハウジングとの周方向の相対位置を制限するように、前記上ハウジングのハウジング接続部に位置決め凹溝が形成され、前記下ハウジングにおける前記接続管が前記位置決め凹溝を穿通して延伸する。
【0020】
任意で、前記蓋体に通気孔が形成され、前記接続管に通気管が接続され、前記薬剤箱本体の内チャンパーが、順に前記通気管、前記接続管及び前記通気孔を介して前記外部空間と連通する。
【0021】
任意で、前記通気管は、少なくとも1つの完全な螺旋形状をなし、前記下ハウジングに、前記接続管から離間する連通管がさらに設置され、前記通気管の一端が接続管に接続され、前記通気管の他端が、前記連通管に接続されるとともに前記連通管を介して前記薬剤箱本体の内チャンパーと連通する。
【0022】
任意で、前記連通管の側壁に切欠が形成され、前記通気管が、前記連通管に外挿又は内挿されるとともに、前記切欠を介して前記薬剤箱本体の内チャンパーと連通する。
【0023】
任意で、前記蓋体は、円柱状を呈しており、軸方向に接する大径部と小径部とを有し、前記大径部の外径が前記小径部の外径より大きく、前記大径部の内周壁に薬剤箱本体の取付孔に螺合するための雌ねじが形成され、前記大径部の外周壁に、交互に設けられる凹部と凸部が形成され、前記通気孔が前記小径部に形成される。
【0024】
任意で、前記測定アッセンブリに、前記上ハウジングに取り付けられるボタン回路基板が設置され、前記ボタン回路基板がポゴピンコネクタを介して前記マザーボードに電気接続される。
【0025】
任意で、前記蓋体に中心貫通孔が形成され、前記中心貫通孔から前記ボタン回路基板におけるボタンを操作するように、前記上ハウジングに前記中心貫通孔に合わせる突起部が形成される。
【0026】
本開示の実施例は、上記のインテリジェント薬剤箱アッセンブリを備える植物保護機械をさらに提供する。
【0027】
従来技術に比べて、本開示の実施例は、例えば下記の有益効果を有する。
【0028】
上記の技術案によれば、本開示の実施例によるインテリジェント薬剤箱アッセンブリは、着脱時に、測定アッセンブリを取付孔の軸方向に沿って挿脱することができるとともに、蓋体を利用して圧締固定するので、例えば蓋体の締め付け時に、測定アッセンブリがともに回転されることを防ぐことができ、各部品の着脱を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本開示の実施例の技術案をより明瞭に説明するため、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明する。下記の図面は、本開示の一部の実施例を示すものにすぎず、範囲を限定するものではない。当業者は、発明能力を用いなくても、これらの図面をもとに他の関連図面を得ることが可能である。
【0030】
図1】本実施例によるインテリジェント薬剤箱アッセンブリの模式的構成図である。
図2】蓋体と測定アッセンブリとの組み立てるときの模式的構成図である。
図3図2における蓋体と測定アッセンブリとの組み立てるときの構成の分解図である。
図4図3におけるA箇所の部分拡大図である。
図5図3における蓋体の斜視構成図である。
図6】本実施例による測定アッセンブリのある角度から見た模式的構成図である。
図7】通気管が取り外された本実施例による測定アッセンブリの別の角度から見た模式的構成図である。
図8図6における測定アッセンブリの上ハウジングの模式的構成図である。
図9図6における測定アッセンブリの下ハウジング及び基礎保護筒セグメントの模式的構成図である。
図10図6における測定アッセンブリの(延長)保護筒セグメントの模式的構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照しながら本開示の具体的な実施形態を詳細に説明する。なお、ここで説明する具体的な実施形態は、本開示を説明、解釈するためのものにすぎず、本開示を限定するものではない。
【0032】
また、同様な符号は、図面において同様なものを示すので、1つの図面で定義された場合、その他の図面でさらに定義、解釈することが不要になる。
【0033】
本開示の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「内」、「外」等の用語で表された方向又は位置関係は、図面に基づくものであり、或いは該発明製品の使用時の通常の配置方向又は位置関係であり、本開示を便宜的に及び簡略に説明するためのものにすぎず、該当装置又は要素が、必ずしも特定の方向を有したり、特定の方向に構成、操作されたり、することを明示又は暗示するものではないため、本開示を限定するものではないと理解すべきである。
【0034】
また、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、区別して説明するためのものにすぎず、相対重要性を明示又は暗示するものではないと理解すべきである。
【0035】
本開示の説明において、明確な定義や限定がない限り、「設置」、「取付」「連係」、「接続」などの用語を、広義的に理解すべきである。例えば、固定接続でもよいし、取外し可能な接続でもよいし、一体的な接続でもよい。そして、機械的な接続でもよいし、電気的な接続でもよい。また、直接接続してもよいし、中間物を介して間接的に接続してもよいし、2つの素子の内部が連通してもよい。当業者は、本開示における上記用語の具体的な意味を、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0036】
以下の説明において、インテリジェント薬剤箱アッセンブリに対する複数の技術改良案があり、矛盾がない限り、これらの技術改良案は、全部又は一部だけを適当に組み合わせて使用することができる。なお、本開示の技術的構想から逸脱しない限り、インテリジェント薬剤箱アッセンブリにおける関連構成及び接続関係を簡単に変形させて他の変形技術案を得ることができる。インテリジェント薬剤箱アッセンブリの使用過程において、蓋体及び測定アッセンブリが損壊しやすい部品であり、また、該インテリジェント薬剤箱アッセンブリは、蓋体及び測定アッセンブリと接続する薬剤箱本体を必ずしも備えるとは限らない。
【0037】
関連技術において、植物保護機械に用いられる液体貯留箱に、通常液位センサが設置され、液位センサが、浮子の液位の変化に従って高さの異なる位置の磁気スイッチがトリガーされることにより、液体貯留箱内の液位を測定することができる。しかしながら、一般的に、液位センサが液体貯留箱蓋に一体化され、該液体貯留箱蓋が、収容空間を規定する上部カバー及び下部カバーを含み、液位センサと接続するプロセサを収容空間に設置する。上記関連技術は、液体貯留箱蓋の開閉時に、一体化された液位センサもともに動作されるので、使用が不便である欠点がある。
【0038】
本実施例によるインテリジェント薬剤箱アッセンブリ100はこの問題を改善することができる。以下、本実施例によるインテリジェント薬剤箱アッセンブリ100を詳細に説明する。
【0039】
図1は、例えば植物保護用ドローンなどの植物保護機械に適用できるインテリジェント薬剤箱アッセンブリ100を示した。該インテリジェント薬剤箱アッセンブリ100は、薬剤箱本体1と、蓋体2と、測定アッセンブリ3とを備える。薬剤箱本体1は、逆L字状の断面を有する構成に形成されるので、比較的に大きい容積を有するとともに、植物保護用ドローンの機体に容易に取り付けることができる。蓋体2及び測定アッセンブリ3は、薬剤箱本体1に形成された取付孔11に取り付けることができる。通常、該取付孔11は、薬液を注入する注液孔として、薬剤箱本体1の頂壁に形成される。薬剤箱本体1の内チャンパー12内における薬液が完全に散布され又は規定量より少なくなった場合、蓋体2及び測定アッセンブリ3を取り外して該取付孔11から薬液を注入することができる。薬液の注入が完了したら、測定アッセンブリ3を薬剤箱本体1内に挿入して取り付け、蓋体2を薬剤箱本体1の取付孔11に接続して測定アッセンブリ3を薬剤箱本体1に圧締固定する。
【0040】
具体的に、本実施例の説明において、特に断りのない限り、使用される例えば「頂部、頂壁、底部、底端」などの方向用語は、通常図1に基づく方向である。例えば、測定アッセンブリ3の頂部は、該測定アッセンブリ3の蓋体2に近接する部分であり、測定アッセンブリ3の底部は、薬剤箱本体1内に挿入した該測定アッセンブリ3の、箱底に近接する部分(取付状態)である。同様に、使用される「内」、「外」のような方向用語は、該当部品自身の輪郭に対する内、外を指す。
【0041】
図1及び図2に示すように、取付状態で、測定アッセンブリ3が取付孔11を通って薬剤箱本体1内に挿入するので、薬剤箱本体1内の液位、薬液の温度などのパラメーターをリアルタイムで測定できる。蓋体2は、取付孔11に接続されるとともに、測定アッセンブリ3を薬剤箱本体1に圧締固定する(具体的に、取付孔11に固定する)。本実施例において、薬剤箱本体1の取付孔11の外周壁に雄ねじ111が形成され、蓋体2の内周壁に雄ねじ111と螺合する雌ねじ203が形成され、したがって、蓋体2を取付孔11に締め付けることにより測定アッセンブリ3を圧締固定するとともに該取付孔11を封じることができる。任意で、係合などの方式で蓋体2を取付孔11に接続してもよい。
【0042】
本実施例において、インテリジェント薬剤箱アッセンブリ100は、蓋体2と測定アッセンブリ3とが互いに独立して設置される(測定アッセンブリ3が蓋体2に一体化されていない)ので、着脱時に測定アッセンブリ3を取付孔11(具体的に、円孔)の軸方向に沿って挿脱することができるとともに、蓋体2を利用して圧締固定することができる。これにより、例えば蓋体2の締めつけ時に、測定アッセンブリ3がともに回転されることを防ぐことができ、各部品の着脱を容易に行うことができる。また、着脱過程において、測定アッセンブリ3の蓋体2に伴う回転で薬剤箱本体1内の薬液が攪乱されることを避けることができ、薬液の衝撃作用で該測定アッセンブリ3の変形、破損、測定不正確などの問題を引き起こす可能性を低減できる。
【0043】
図2図10に示すように、インテリジェント薬剤箱アッセンブリ100の測定アッセンブリ3は、薬液情報をセンシングするように構成される液位センシングユニット(薬剤箱本体1内に挿入する)と、薬液情報を受信、処理するように構成されるデータ処理ユニットとに大別することができる。液位センシングユニットは、薬剤箱本体1内に挿入する液位センサ303を含み、データ処理ユニットは、該液位センサ303に電気接続されるマザーボード302などを含む。作業過程において液位センサ303に通電するため、マザーボード302及び液位センサ303と薬剤箱本体1内の薬液との接触を防ぐ必要がある。ここで、液位センサ303及びマザーボード302は、従来製品を使用することができるので、その原理及び作用、効果などの説明を省略する。
【0044】
また、薬剤箱本体1内の薬液を順調に外へ散布するように、薬剤箱本体1の内チャンパー12と外部空間200との圧力均衡を保つように構成される薬剤箱通気構造を設置してもよい。従来技術では、例えば液位センサ素子と薬剤箱通気構造とが隔てて配置することによれば、薬剤箱通気構造の排気に伴う薬液湿気に起因したマザーボード302のような電子部品の損壊をよく防ぐことができるが、インテリジェント薬剤箱アッセンブリ100の製造コスト及び構造の複雑さを増やす。
【0045】
そこで、本実施例では、薬剤箱通気構造を測定アッセンブリ3に一体化するように設置し、構造の複雑さを低減するとともに、マザーボード302及び気流路30511の設置により、薬液湿気とマザーボード302との接触を防ぐことができる。具体的に、測定アッセンブリ3は、上ハウジング304と下ハウジング305とを有し、上ハウジング304と下ハウジング305とが取外し可能に密封接続されることにより収容チャンパー301が形成され、マザーボード302が該収容チャンパー301内に取り付けられる。薬剤箱通気構造が通気可能な気流路30511を有し、該気流路30511と収容チャンパー301とを隔絶させれば、薬液湿気とマザーボード302との接触を防ぐことができる。なお、測定アッセンブリ3が含む2つのハウジングは、左右に配置するものであってもよい。例えば、測定アッセンブリ3は、左ハウジングと右ハウジングとを有し、左ハウジングと右ハウジングとが取外し可能に密封接続されることにより収容チャンパー301が形成される。
【0046】
本実施例において、図3図6図9に示すように、下ハウジング305は、薬剤箱本体1の取付孔11にかけるように構成される縁部を有し、該縁部が囲んで、収容チャンパー301の本体部分とする凹みチャンパーが形成される。該下ハウジング305に、収容チャンパー301から隔絶する気流路30511を備えるとともに薬剤箱本体1の内チャンパー12と外部空間200とを連通する接続管3051が設置される。これにより、薬剤箱本体1の内チャンパー12と外部空間200との圧力均衡を保つことができ、薬液を順調に排出することができる。また、薬剤箱通気構造を測定アッセンブリ3に一体化させて設置することにより、薬剤箱本体1に透気孔を別途に設けることが不要で、液体注入、測定及び透気のための構造を共に液体注入孔とする取付孔11に配置することができ、インテリジェント薬剤箱アッセンブリ100の構造の複雑さを低減することができる。なお、上記の「外部空間200」は、インテリジェント薬剤箱アッセンブリ100の外部の空間を指す。即ち、接続管3051を介して薬剤箱本体1の内チャンパー12と空気との連通を保つことができる。
【0047】
下ハウジング305における接続管3051を介して通気することにより薬剤箱本体1の内外気圧の均衡を保つ場合、薬剤箱本体1内の薬液が振動などで接続管3051から流出する恐れがある。そこで、接続管3051の薬剤箱本体1の内部に向かう側に通気管307を接続してもよい。したがって、作動過程において薬剤箱本体1内の薬液の飛散が発生しても、飛散した薬液が直接接続管3051を通って外部空間200に流出できない。具体的に、蓋体2に通気孔21が形成され、薬剤箱本体1の内チャンパー12が、順に該通気管307、接続管3051及び通気孔21を介して外部空間200と連通する。
【0048】
本実施例において、通気管307は、少なくとも1つの完全な螺旋形状をなす。図6及び図7に示すように、下ハウジング305に、前記接続管3051と、該接続管3051から離間して設けられる連通管3053とが設置され、通気管307の一端が接続管3051に接続され、通気管307の他端が該連通管3053に接続されるとともに該連通管3053を介して薬剤箱本体1の内チャンパー12と連通する。この2つの端の間の中間部分は螺旋状で延伸するとともに、少なくとも1つの完全な螺旋形状をなす。これにより、薬液が連通管3053のところで飛散して通気管307に進入する場合、この部分の薬液が重力を克服してさらに螺旋の頂部を通らなければ、接続管3051から流出することがないため、このような設置によれば、薬液の流出の可能性を効果的に低減させることができる。通気管307は、例えばゴムで作製される可撓管であって、縛り固定部材により接続されて完全な螺旋形状をなす。ここで、縛り固定部材は、2つ又は複数の管のセグメントを縛ることができる接続部品を指す。
【0049】
多種の従来方式によって連通管3053のところで通気管307と薬剤箱本体1の内チャンパー12とを連通してもよい。図7に示す構成において、連通管3053の側壁に切欠3053aが形成され、通気管307が該連通管3053に外挿又は内挿されるとともに、該連通管3053の根元の位置で突起構造(図示しない)に支持されることにより、該切欠3053aを介して薬剤箱本体1の内腔12と連通する。任意で、連通管3053に切欠3053aを設けずに、通気管307を連通管3053に締まりばめで設置して、通気管307及び連通管3053の側壁に対して削孔する方式により通気管307と薬剤箱本体1の内チャンパー12との連通を実現してもよい。
【0050】
接続管3051の他端では、蓋体2における通気孔21を介して外部空間200と連通する。図5に示すように、蓋体2は、略円柱状を呈しており、軸方向に接する大径部23と小径部24とを有する。大径部23の内周壁に、薬剤箱本体1の取付孔11に螺合するための雌ねじ203が形成され、大径部23の外周壁に、交互に設けられた凹部231と凸部232が形成される。作業者が該凸部232により蓋体2を回して着脱を実現できる。通気孔21は小径部24に形成される。これにより、薬液が該通気孔21を通って流出する場合、大径部23の外径が小径部24の外径より大きいため、薬液が凸部232の径方向の表面に流されることをある程度に避けることができて、作業者が薬液を接触する可能性を低減できる。即ち、薬液が通気孔21を通って流出しても、一般的に凹部231内に流されるしかない。
【0051】
図8は、測定アッセンブリ3の上ハウジング304を示す。該上ハウジング304は、蓋体支持部3044と、ハウジング接続部3045と、突起部3041とを備える。該突起部3041に、ボタン回路基板308を取り付けるためのざぐり溝3043が形成される。具体的に、蓋体支持部3044が取付孔11の上縁に支持され、蓋体2が取付孔11に取り付けられたとき、該蓋体支持部3044を圧締することができる。より具体的に、蓋体2の周壁201の内側に、取付孔11に螺合するための雌ねじ203が形成されるため、蓋体2が取付孔11に取り付けられたとき、蓋体2の頂壁202の底により該蓋体支持部3044が圧締される。
【0052】
図3図6図8及び図9に示すように、上ハウジング304が下ハウジング305に取外し可能に密封接続されるので、収容チャンパー301の密封性を保つとともに該収容チャンパー301内に配置する例えば電池、マザーボード302などの素子を交換することができる。具体的に、下ハウジング305の上ハウジング304に向かう側の周縁に、環状溝3052が形成され、該環状溝3052内に密封リング312が設置され、上ハウジング304が、該密封リング312を圧締するとともに、ハウジング接続部3045を穿通する第2ねじ締付部材316(例えば、ねじ)により下ハウジング305に固定される。
【0053】
上ハウジング304と下ハウジング305との周方向の相対位置を制限して、取付に寄与するように、上ハウジング304のハウジング接続部3045に位置決め凹溝3042が形成され、下ハウジング305における接続管3051が該位置決め凹溝3042を通って延伸可能に設計される。
【0054】
蓋体2は、上ハウジング304の突起部3041に対応する位置において、中心貫通孔22を有する。取付状態で、蓋体2が上ハウジング304に覆設され、突起部3041が中心貫通孔22内に入り込み、蓋体2の頂壁202の内側が蓋体支持部3044に支持されるように測定アッセンブリ3を圧締固定する。具体的に、測定アッセンブリ3全体を薬剤箱本体1に圧締固定するように、蓋体支持部3044が取付孔11の上縁に支持され、蓋体2が該蓋体支持部3044を圧締する。
【0055】
本実施例において、測定アッセンブリ3に、上ハウジング304に取り付けられるボタン回路基板308が設置され、ボタン回路基板308を第1ねじ締付部材314(例えば、ねじ)によりざぐり溝3043内に固定することができる。収容チャンパー301の密封性を確保するため、ボタン回路基板308の収容チャンパー301に向かう側に防水シリカゲル313を設置してもよい。該ボタン回路基板308がポゴピンコネクタ309を介してマザーボード302に電気接続されるため、蓋体2の中心貫通孔22からボタン回路基板308におけるボタンを直接操作することができ、蓋体2を取り外せずに測定アッセンブリ3の起動、停止の操作を実現できて、使用利便性を効果的に改善できる。ボタン回路基板308の収容チャンパー301を離間する側にも防水シリカゲル313を設置してもよく、見栄え及び操作の手触りを改善するように突起部3041の上面にボタンフィルム315を設置する。
【0056】
測定アッセンブリ3は、マザーボード302に電気接続される液位センサ303により、薬剤箱本体1内の液位の変化をセンシングして測定する。液位センサ303は多種の形式で適宜に構成することができる。本実施例において、液位センサ303は、回路基板と、該回路基板に設置される複数の磁気スイッチとを有する。該磁気スイッチは、浮子311(以下で詳細に説明)によってトリガーされて相応の液位信号を取得することができる。通電素子と薬剤箱本体1内の薬液との接触を防ぐため、本実施例において、センサ保護筒306(具体的に、円筒である)を利用して液位センサ303と薬液とを隔絶し、液位センサ303が該センサ保護筒306内に設置されることができる。例えば、前記磁気スイッチが設置される回路基板は、柵状のものであって、該センサ保護筒306内に延伸する。即ち、該測定アッセンブリ3は、下ハウジング305から薬剤箱本体1内へ延伸するセンサ保護筒306をさらに備え、液位センサ303が下ハウジング305を穿通してセンサ保護筒306内に延伸する。
【0057】
センサ保護筒306の細長い構造に対して、一体成形であれば高い金型製作コストを招く。本実施例において、図3及び図10に示すように、センサ保護筒306は、取外し可能に接続する複数の保護筒セグメント3061を含むように構成される。したがって、各保護筒セグメント3061を別々で成形して、互いに接続することにより必要のセンサ保護筒306を形成する。このような設置であれば、適用する薬剤箱本体1の寸法(深さ)に応じて、接続して形成するセンサ保護筒306の長さを選択でき、適応性がよい。
【0058】
上記複数の保護筒セグメント3061は、同一の長さ又は異なる長さであってもよい。図3に示すように、センサ保護筒306の複数の保護筒セグメント3061は、基礎保護筒セグメント306a、延長保護筒セグメント306b及び底端保護筒セグメント306cを含む。そのうち、基礎保護筒セグメント306aは、下ハウジング305と一体に形成することができ、その底端に1つ又は複数の延長保護筒セグメント306bが接続され、該延長保護筒セグメント306bの基礎保護筒セグメント306aを離間する端に底端保護筒セグメント306cが接続される。接続を容易にするとともに優れる密封性を確保するため、各保護筒セグメント3061の端部にねじ部3062を形成してもよい。例えば、延長保護筒セグメント306bは、一端に雌ねじを有し、他端に雄ねじを有するように構成され、ねじ接続の密封性を利用して薬液が接続部位を通ってセンサ保護筒306内に進入することを防ぐ。
【0059】
センサ保護筒306内の液位センサ303は、薬液量の変化に従って昇降する浮子311によってトリガーされる。測定の正確性を保証するように、該浮子311は、適切な方式で液位センサ303との間隔を維持する。図2図3において、測定アッセンブリ3は、センサ保護筒306と並行して延伸する浮子ガイドバー310をさらに備え、浮子311が浮子ガイドバー310にスライド可能に環装される。
【0060】
薬液の腐食速度を軽減するように、浮子ガイドバー310がステンレス中空管であってもよい。優れる組立性及び測定精度を有するように、該浮子ガイドバー310の一端に、センサ保護筒306の頂部における係止溝3063と係合固定するためのクリップ317が設置され、浮子ガイドバー310の他端に、周方向位置制限構造を備えるとともに、ねじエンドキャップ318を介してセンサ保護筒306の底部と固定するように構成される位置制限部材319が設置される。
【0061】
具体的に、基礎保護筒セグメント306aにおける浮子ガイドバー310の上端部に対応する位置に係止溝3063が設置され、クリップ317が該係止溝3063に係止することができる。底端保護筒セグメント306cの外周壁に、位置制限部材319に合わせる周方向位置制限構造が形成されるので、浮子ガイドバー310とセンサ保護筒306との周方向における相対位置を限定し、浮子ガイドバー310の底端がセンサ保護筒306の中心軸線の周りに回転することを防ぎ、浮子311を、センサ保護筒306の中心軸線に平行する方向において上下に浮動するように保ち、高い測定精度を保証することができる。
【0062】
図4に示すように、前記底端保護筒セグメント306c及び位置制限部材319の周方向位置制限構造は、それぞれ底端保護筒セグメント306cの底端部の外周面に形成される外歯部3064及び位置制限部材319に形成される内歯部3191であることができる。したがって、組立を容易にするため、位置制限部材319に、互いに離間して平行に延伸する貫通孔と止まり穴を形成してもよい。内歯部3191が貫通孔内に形成され、浮子ガイドバー310が止まり穴内に挿着され、該位置制限部材319が、センサ保護筒306の底端に接続されるねじエンドキャップ318により固定される。組み立るとき、まずは複数の保護筒セグメント3061を接続してセンサ保護筒306を形成し、そして位置制限部材319を、周方向位置制限構造を互いに係合させるように底端保護筒セグメント306cに環装し、そして、ねじエンドキャップ318をセンサ保護筒306の底端に螺合することにより、位置制限部材319を挟持固定するとともに、センサ保護筒306の底端開口(存在する場合)を封じる。そして、クリップ317が接続される浮子ガイドバー310の底端を位置制限部材319の止まり穴に挿入するとともに、クリップ317をセンサ保護筒306における係止溝3063に挟持させる。
【0063】
植物保護作業をよりよく実行するため、薬剤箱本体1内の液位を監視、測定を行う以外、測定アッセンブリ3を用いて薬液の温度を監視、測定してもよい。したがって、センサ保護筒306の底端部の位置に温度センサを設置してもよい。例えば、該温度センサを底端保護筒セグメント306cに設置する。
【0064】
本実施例は、上記のインテリジェント薬剤箱アッセンブリ100を備える植物保護機械をさらに提供する。
【0065】
該植物保護機械が植物保護用ドローンであってもよく、インテリジェント薬剤箱アッセンブリ100が植物保護用ドローンの機体に取り付けられる。該植物保護機械が植物保護用無人車であってもよく、インテリジェント薬剤箱アッセンブリ100が植物保護用無人車の車体に取り付けられる。該植物保護機械は該インテリジェント薬剤箱アッセンブリ100のすべての機能を備える。
【0066】
いくつかの実施例
図1を参照する。図1に示すインテリジェント薬剤箱アッセンブリ100は、薬剤箱本体1、蓋体2及び測定アッセンブリ3を備える。薬剤箱本体1の内部に薬液を収容するための内チャンパー12が形成され、薬剤箱本体1の頂壁に雄ねじ111を有する取付孔11が開設され、取付孔11が内チャンパー12と連通し、測定アッセンブリ3が取付孔11から内チャンパー12内に挿入される。蓋体2の周壁201の内側に雄ねじ111と螺合する雌ねじ203が設けられ、蓋体2と取付孔11とがねじ接続して取付孔11を封じるとともに、蓋体2の頂壁202の底が測定アッセンブリ3の頂部を押し付けて測定アッセンブリ3を薬剤箱本体1内に圧締固定する。蓋体2及び測定アッセンブリ3が薬剤箱本体1から取り外されたとき、内チャンパー12が取付孔11を介して外部空間200と連通する。
【0067】
図2を参照する。図2に示す蓋体2が測定アッセンブリ3と組み立てられ、蓋体2が測定アッセンブリ3の頂部に覆設される。測定アッセンブリ3は、通気管307、並列に設置されるセンサ保護筒306と浮子ガイドバー310を備える。センサ保護筒306と浮子ガイドバー310の底部が位置制限部材319により固定され、浮子ガイドバー310に浮子311がスライド可能に環装される。
【0068】
図3を参照する。図3に示す測定アッセンブリ3は、マザーボード302、液位センサ303、上ハウジング304、下ハウジング305、センサ保護筒306、通気管307、ボタン回路基板308、ポゴピンコネクタ309、浮子ガイドバー310、浮子311、密封リング312、防水シリカゲル313、第1ねじ締付部材314、ボタンフィルム315、第2ねじ締付部材316、クリップ317、ねじエンドキャップ318及び位置制限部材319を備える。下ハウジング305の上ハウジング304に近接する側に密封リング312が設置され、上ハウジング304と下ハウジング305とが第2ねじ締付部材316により接続して固定される。上ハウジング304が密封リング312に当着されて、密封接続を実現し、よってマザーボード302を上ハウジング304と下ハウジング305との間に収容する。ボタン回路基板308は、第1ねじ締付部材314により上ハウジング304に固定され、ボタン回路基板308の反対する両側にそれぞれ防水シリカゲル313が設置され、ボタン回路基板308がポゴピンコネクタ309を介してマザーボード302と電気接続する。ボタン回路基板308のボタンにボタンフィルム315が覆設され、該ボタンを蓋体2の中心の孔から突き出す。通気管307の両端がそれぞれ下ハウジング305と接続する。センサ保護筒306は、順に設置される複数の保護筒セグメント3061(図10を参照)を含み、具体的に、順に設置される基礎保護筒セグメント306a、延長保護筒セグメント306b及び底端保護筒セグメント306cを含み、基礎保護筒セグメント306aの上端が下ハウジング305と接続する。液位センサ303は該センサ保護筒306内に設置される。浮子ガイドバー310の上端がクリップ317を介して基礎保護筒セグメント306aに係合され、浮子ガイドバー310の底端が位置制限部材319に固定されるとともに、ねじエンドキャップ318により底端保護筒セグメント306cの底端に固定される。浮子ガイドバー310に浮子311がスライド可能に環装される。
【0069】
図4を参照する。図4に示す隣接する2つの保護筒セグメント3061の端部はねじ部3062によりねじ固定される。底端保護筒セグメント306cの底端に外歯部3064が設けられ、位置制限部材319に外歯部3064と噛合する内歯部3191が設けられ、ねじエンドキャップ318が内歯部3191を穿通して底端保護筒セグメント306cの底端に固定される。
【0070】
図5を参照する。図5に示す蓋体2は、円柱状を呈しており、軸方向に接する大径部23と小径部24とを有する。大径部23の外径が小径部24の外径より大きく、大径部23の外周壁に、交互に設けられた凹部231と凸部232が形成される。通気孔21は、大径部23と小径部24との接続位置に位置し、具体的に小径部24に開設され、その数が複数であり、蓋体2の周方向に沿って間隔をあけて均等に分布される。蓋体2の中心に中心貫通孔22が開設される。
【0071】
図6及び図7を参照する。図6及び図7に示す測定アッセンブリ3は、第2ねじ締付部材316により密封接続される上ハウジング304と下ハウジング305とを備える。下ハウジング305に接続管3051及び連通管3053が設置され、通気管307の両端がそれぞれ接続管3051及び連通管3053と接続し、通気管307の一端が接続管3051の気流路32511を介して外部空間200と連通し、通気管307の他端が、連通管3053における切欠3053aを介して下ハウジング305の下方空間と連通する(取付状態で、薬剤箱本体1の内チャンパー12と連通する)。センサ保護筒306の上端が下ハウジング305と接続し、浮子ガイドバー310とセンサ保護筒306とが並列に設置され、浮子ガイドバー310の上端がクリップ317を介してセンサ保護筒306の上端に係合固定され、浮子ガイドバー310の底端が、位置制限部材319及びねじエンドキャップ318を介してセンサ保護筒306の底端に固定される。浮子ガイドバー310に浮子311がスライド可能に環装される。
【0072】
図8を参照する。図8に示す上ハウジング304は、一体成形された突起部3041、蓋体支持部3044及びハウジング接続部3045を備える。突起部3041に、ボタン回路基板308を取り付けるためのざぐり溝3043が形成される。下ハウジング305における接続管3051が該位置決め凹溝3042を穿通して延伸できるように、ハウジング接続部3045に位置決め凹溝3042が形成される。
【0073】
図9を参照する。図9に示す下ハウジング305は、収容チャンパー301を有し、且つ接続管3051と、密封リング312を配置する環状溝3052とが設置される。下ハウジング305の底端に、クリップ317と係合する係止溝3063が設けられる基礎保護筒セグメント306aが接続される。基礎保護筒セグメント306aの底端にねじ部3062が設けられる。
【0074】
図10を参照する。図10に示す保護筒セグメント3061は、延長保護筒セグメント306bであり、その底端にねじ部3062が設けられる。
【0075】
上記は、図面を参照しながら、本開示の具体的な実施形態を説明したが、本開示はこれに限定されない。本開示の技術的構想の範囲内において、本開示の技術案に対して多種の簡単な変形を行うことができる。例えば、収容チャンパー301を形成するように構成されるハウジングは、別々の上ハウジング304と下ハウジング305とに分けるとは限らなく、接続管3051の設置位置として、収容チャンパー301を穿通して延伸してもよい。簡単な変形は、各具体的な技術的特徴の任意の適切な方式での組み合わせも含む。不必要な重複を避けるため、本開示において、各種の実施可能な組み合わせの案を説明しないが、これらの簡単な変形や組み合わせも本開示の開示内容であると見なすべき、本開示の保護範囲に属する。
【産業上の利用可能性】
【0076】
上記により、本開示はインテリジェント薬剤箱アッセンブリ、及び植物保護機械を提供する。インテリジェント薬剤箱アッセンブリは、構造が簡単で、取り付け、取り外し、及び操作が容易である。
【符号の説明】
【0077】
100 インテリジェント薬剤箱アッセンブリ
1 薬剤箱本体
11 取付孔
111 雄ねじ
12 内チャンパー
2 蓋体
201 周壁
202 頂壁
203 雌ねじ
21 通気孔
22 中心貫通孔
23 大径部
231 凹部
232 凸部
24 小径部
3 測定アッセンブリ
301 収容チャンパー
302 マザーボード
303 液位センサ
304 上ハウジング
3041 突起部
3042 位置決め凹溝
3043 ざぐり溝
3044 蓋体支持部
3045 ハウジング接続部
305 下ハウジング
3051 接続管
30511 気流路
3052 環状溝
3053 連通管
3053a 切欠
306 センサ保護筒
3061 保護筒セグメント
3062 ねじ部
3063 係止溝
3064 外歯部
306a 基礎保護筒セグメント
306b 延長保護筒セグメント
306c 底端保護筒セグメント
307 通気管
308 ボタン回路基板
309 ポゴピンコネクタ
310 浮子ガイドバー
311 浮子
312 密封リング
313 防水シリカゲル
314 第1ねじ締付部材
315 ボタンフィルム
316 第2ねじ締付部材
317 クリップ
318 ねじエンドキャップ
319 位置制限部材
3191 内歯部
200 外部空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】