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▶ シンジェンタ パーティシペーションズ アーゲーの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-21
(54)【発明の名称】殺微生物性チアゾール誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 417/12 20060101AFI20220114BHJP
   A01N 43/78 20060101ALI20220114BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20220114BHJP
【FI】
C07D417/12 CSP
A01N43/78 D
A01P3/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531261
(86)(22)【出願日】2019-11-28
(85)【翻訳文提出日】2021-05-31
(86)【国際出願番号】 EP2019082975
(87)【国際公開番号】W WO2020109509
(87)【国際公開日】2020-06-04
(31)【優先権主張番号】18209591.9
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519295993
【氏名又は名称】シンジェンタ パーティシペーションズ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100218578
【弁理士】
【氏名又は名称】河井 愛美
(72)【発明者】
【氏名】バーンズ デヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】モナコ マッティア リカルド
(72)【発明者】
【氏名】レンディーネ ステファノ
(72)【発明者】
【氏名】ランバース クレメンス
(72)【発明者】
【氏名】エドマンズ アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ブリューム マティアス
【テーマコード(参考)】
4C063
4H011
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063BB09
4C063CC62
4C063DD12
4C063EE03
4H011AA01
4H011AA03
4H011BB10
4H011DA13
4H011DC05
(57)【要約】
有害生物防除剤、特に殺菌・殺カビ剤として有用である、式(I)の化合物
(式中、置換基は請求項1に定義されているとおりである)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物:
【化1】
(式中、
YはC-F、C-H又はNであり;
1は、水素、ハロゲン、シアノ、C1~C4アルキル、C1~C4アルコキシ、C1~C4ハロアルキル又はHC(O)NH-であり;
2は、C1~C8アルキル、C1~C8ハロアルキル、C1~C8アルコキシ、C3~C8シクロアルキル、C3~C8シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、前記シクロアルキル基は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、フェニル、フェニルC1~C2アルキル(ここで、前記フェニル環は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1~C2アルキル(ここで、前記ヘテロアリールは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5員又は6員芳香族単環式環である)、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1~C2アルキル(ここで、前記ヘテロシクリルは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む4員、5員又は6員非芳香族単環式環である)、又は、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2、3、4又は5個のヘテロ原子を任意選択により含む5員~12員非芳香族環状又はスピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系であり、ここで、前記スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系は各々、C1~C2アルキレンリンカーを介して分子の残部に任意選択により結合しており;
3は、ハロゲン、C1~C4アルキル、C1~C4アルコキシ、C1~C4ハロアルキル、C3~C8シクロアルキル又はC3~C8シクロアルキルC1~C2アルキルであり;
XはN又はC-Hである)
又は、その塩若しくはN-オキシド。
【請求項2】
1は、クロロ、ブロモ、メチル、メトキシ又はHC(O)NH-である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
1はメチル又はHC(O)NH-である、請求項1又は請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
1はメチルである、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
2は、C1~C6アルキル、C1~C3アルコキシ、C3~C6シクロアルキル、C3~C6シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、前記シクロアルキル基は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、フェニル、フェニルC1~C2アルキル(ここで、前記フェニル環は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、ヘテロアリール(ここで、前記ヘテロアリールは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む5員又は6員芳香族単環式環である)、ヘテロシクリル(ここで、前記ヘテロシクリルは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む4員、5員又は6員非芳香族単環式環である)、又は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1個のヘテロ原子を任意選択により含む5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系である、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
2は、C1~C6アルキル、C3~C6シクロアルキル、C3~C6シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、前記シクロアルキル基は、R3により表される1又は2個の基で任意選択により置換されている)、フェニルC1~C2アルキル(ここで、前記フェニル環は、R3により表される1又は2個の基で任意選択により置換されている)、又は、5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系である、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
2は、n-ブチル、イソブチル、n-ペンチル、イソペンチル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、1-(シクロプロピルメチル)シクロプロピルメチル、シクロブチル、2,2-ジメチルシクロブチル、1-メチルシクロペンチル、ベンジル、1-フェニルエチル、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニルメチル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル又はスピロ[シクロブタン-1,2’-インダニル]である、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
3は、C1~C3アルキル、C1~C3ハロアルキル又はC3~C6シクロアルキルC1~C2アルキルである、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
XはNである、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
YはC-Fである、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
前記式(I)の化合物は、2-[シアノ-(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-N-(2,2-ジメチルシクロブチル)-5-ホルムアミド-チアゾール-4-カルボキサミド(1.b.25)、2-[シアノ-(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-N-[[1-(シクロプロピルメチル)シクロプロピル]メチル]-5-メチル-チアゾール-4-カルボキサミド(1.f.23)、2-[シアノ-(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-5-メチル-N-スピロ[3.3]ヘプタン-3-イル-チアゾール-4-カルボキサミド(1.e.23)、2-[シアノ-(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-5-メチル-N-スピロ[3.4]オクタン-3-イル-チアゾール-4-カルボキサミド(1.c.23)、2-[シアノ-(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-5-メチル-N-スピロ[シクロブタン-2,2’-インダン]-1-イル-チアゾール-4-カルボキサミド(1.d.23)又は2-[シアノ-(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-N-(2,2-ジメチルシクロブチル)-5-メチル-チアゾール-4-カルボキサミド(1.b.23)である、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の殺菌・殺カビ的に有効な量の式(I)の化合物を含む農薬組成物。
【請求項13】
少なくとも1種の追加の活性処方成分及び/又は農芸化学的に許容される希釈剤又はキャリアをさらに含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
植物病原性微生物による有用な植物の外寄生を防除又は予防する方法であって、殺菌・殺カビ的に有効な量の請求項1~11のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、又は、活性処方成分としてこの化合物を含む組成物を、前記植物、その一部又はその生息地に適用する、方法。
【請求項15】
殺菌・殺カビ剤としての請求項1~11のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、殺微生物活性、特に殺菌・殺カビ活性を有する活性処方成分としての殺微生物チアゾール誘導体に関する。本発明はまた、これらのチアゾール誘導体の調製、少なくとも1種のチアゾール誘導体を含む農薬組成物、並びに、植物病原性微生物、好ましくは真菌による、植物、収穫された食用作物、種子若しくは非生体物質の外寄生を防除又は予防するための、農業又は園芸におけるチアゾール誘導体又はその組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2010/012793号及び国際公開第2017/207362号には、殺有害生物剤としてチアゾール誘導体が記載されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明によれば、式(I)の化合物:
【化1】
(式中、
YはC-F、C-H又はNであり;
1は、水素、ハロゲン、シアノ、C1~C4アルキル、C1~C4アルコキシ、C1~C4ハロアルキル又はHC(O)NH-であり;
2は、C1~C8アルキル、C1~C8ハロアルキル、C1~C8アルコキシ、C3~C8シクロアルキル、C3~C8シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、シクロアルキル基は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、フェニル、フェニルC1~C2アルキル(ここで、フェニル環は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1~C2アルキル(ここで、ヘテロアリールは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5員又は6員芳香族単環式環である)、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1~C2アルキル(ここで、ヘテロシクリルは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む4員、5員又は6員非芳香族単環式環である)、又は、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2、3、4又は5個のヘテロ原子を任意選択により含む5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系であり、ここで、スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系は各々、C1~C2アルキレンリンカーを介して分子の残部に任意選択により結合しており;
3は、ハロゲン、C1~C4アルキル、C1~C4アルコキシ、C1~C4ハロアルキル、C3~C8シクロアルキル又はC3~C8シクロアルキルC1~C2アルキルであり;
XはN又はCHである)
又は、その塩若しくはN-オキシドが提供されている。
【0004】
意外なことに、式(I)の新規化合物が、実用的な目的のために、真菌によって引き起こされる病害に対して植物を保護する非常に有利なレベルの生物学的活性を有することが見出された。
【0005】
さらに、新規式(I)の化合物は、これらと対応する、例えば国際公開第2017/207362号から公知である遊離アミンと比した場合に(すなわち、窒素上のニトリル基が水素で置換される場合)、向上した溶解特性(特に非極性溶剤中におけるもの)、及び/又は、光安定性特性を示し得ることが見出された。
【0006】
本発明の第2の態様によれば、殺菌・殺カビ的に有効な量の本発明に係る式(I)の化合物を含む農薬組成物が提供されている。このような農業用組成物はさらに、少なくとも1種の追加の有効成分、及び/又は、農芸化学的に許容可能な希釈剤若しくはキャリアを含んでいてもよい。
【0007】
本発明の第3の態様によれば、植物病原性微生物による有用な植物の外寄生を防除又は予防する方法が提供されており、ここでは、殺菌・殺カビ的に有効な量の式(I)の化合物、又は、活性処方成分としてこの化合物を含む組成物が、植物、その一部又はその生息地に適用される。
【0008】
本発明の第4の態様によれば、殺菌・殺カビ剤としての式(I)の化合物の使用が提供されている。本発明のこの特定の態様によれば、使用は、手術又は治療によるヒト又は動物の身体の処置のための方法を含んでいてもいなくてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0009】
置換基が「任意選択により置換されている」と記載されている場合、これは、例えば、1、2又は3個のR3置換基といった、同等又は異なる置換基を1個以上有していてもいなくてもよいことを意味する。例えば、1、2又は3個のハロゲンで置換されているC1-C6アルキルは、特に限定されないが、-CH2Cl、-CHCl2、-CCl3、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CH2CF3又は-CF2CH3基を含んでいてもよい。他の例としては、1、2又は3個のハロゲンで置換されているC1-C6アルコキシは、特に限定されないが、CH2ClO-、CHCl2O-、CCl3O-、CH2FO-、CHF2O-、CF3O-、CF3CH2O-又はCH3CF2O-基を含んでいてもよい。
【0010】
本明細書において用いられるところ、「シアノ」という用語は、-CN基を意味する。
【0011】
本明細書において用いられるところ、「ハロゲン」という用語は、フッ素(フルオロ)、塩素(クロロ)、臭素(ブロモ)又はヨウ素(ヨード)を指す。
【0012】
本明細書において用いられるところ、「C1-C8アルキル」という用語は、炭素及び水素原子のみから構成され、不飽和を含まず、1~8個の炭素原子を有し、並びに、単結合によって分子の残部に結合している直鎖又は分岐鎖炭化水素鎖ラジカルを指す。「C1-C6アルキル」、「C1-C4アルキル」及び「C1-C3アルキル」という用語は、相応に解釈されるべきである。C1-C8アルキルの例としては、これらに限定されないが、メチル、エチル、n-プロピル及びこれらの異性体、例えば、イソ-プロピルが挙げられる。「C1-6アルキレン」基とはC1-C6アルキルの対応する定義を指すが、ただし、2つの単結合によって分子の残部に結合しているラジカルを除く。「C1-2アルキレン」という用語は、相応に解釈されるべきである。C1-C6アルキレン、の例としては、これらに限定されないが、-CH2-、-CH2CH2-及び-(CH23-が挙げられる。
【0013】
本明細書において用いられるところ、「C1~C8ハロアルキル」という用語は、1個以上の同一又は異なるハロゲン原子により置換されている一般に上記に定義されているC1~C8アルキルラジカルを指す。C1~C8ハロアルキルの例としては、これらに限定されないが、トリフルオロメチルが挙げられる。
【0014】
本明細書において用いられるところ、「C1~C8アルコキシ」という用語は、Raが一般に上記に定義されているC1~C8アルキルラジカルである式-ORaのラジカルを指す。「C1~C6アルコキシ」、「C1~C4アルコキシ」及び「C1~C3アルコキシ」という用語も相応に解釈されるべきである。C1~C8アルコキシの例としては、これらに限定されないが、メトキシ、エトキシ、1-メチルエトキシ(イソプロポキシ)及びプロポキシが挙げられる。
【0015】
本明細書において用いられるところ、「C3~C6シクロアルキル」という用語は、単環式飽和環系であると共に3~6個の炭素原子を含有するラジカルを指す。「C3~C4シクロアルキル」という用語は、相応に解釈されるべきである。C3~C6シクロアルキルの例としては、これらに限定されないが、シクロプロピル、1-メチルシクロプロピル、2-メチルシクロプロピル、シクロブチル、1-メチルシクロブチル、1,1-ジメチルシクロブチル、2-メチルシクロブチル及び2,2-ジメチルシクロブチルが挙げられる。
【0016】
本明細書において用いられるところ、「C3~C6シクロアルキルC1~C2アルキル」という用語は、上記に定義されているC1~C2アルキレンリンカーによって分子の残部に結合しているC3~C6シクロアルキル環を指す。
【0017】
本明細書において用いられるところ、「フェニルC1~C2アルキル」という用語は、上記に定義されているC1~C2アルキレンリンカーにより分子の残部に結合しているフェニル環を指す。フェニルC1~C2アルキルの例としては、これらに限定されないが、ベンジル及び1-フェニルエチルが挙げられる。
【0018】
本明細書において用いられるところ、「ヘテロアリール」という用語は、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5員又は6員芳香族単環式環ラジカルを指す。ヘテロアリールの例としては、これらに限定されないが、フラニル、ピロリル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジル又はピリジルが挙げられる。
【0019】
本明細書において用いられるところ、「ヘテロアリールC1~C2アルキル」という用語は、上記に定義されているC1~C2アルキレンリンカーによって分子の残部に結合しているヘテロアリール環を指す。
【0020】
本明細書において用いられるところ、「ヘテロシクリル」という用語は、1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む安定な4員、5員若しくは6員非芳香族単環式環を指し、ここで、ヘテロ原子は、窒素、酸素及び硫黄から個々に選択される。ヘテロシクリルラジカルは、炭素原子又はヘテロ原子を介して分子の残部に結合していてもよい。ヘテロシクリルの例としては、これらに限定されないが、アジリジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ジオキソラニル、ジチオラニル及びチアゾリジニルが挙げられる。
【0021】
本明細書において用いられるところ、「ヘテロシクリルC1~C2アルキル」という用語は、上記に定義されているC1~C2アルキレンリンカーによって分子の残部に結合しているヘテロシクリル環を指す。
【0022】
本明細書において用いられるところ、「スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環」は、1個の炭素原子で結合された、すなわち、1個の炭素原子を共有する2つの環を含む非芳香族二環系である。スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系の例としては、これらに限定されないが、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル、スピロ[4.5]デカニル、スピロ[シクロブタン-1,2’-インダニル]、又はスピロ[シクロペンタン-1,2’-テトラリニル]が挙げられる。
【0023】
式(I)の化合物中に1個以上の不斉炭素原子の存在が可能であるとは、その化合物が光学異性形態、すなわち、鏡像異性形態又はジアステレオ異性形態をとり得ることを意味する。また、単結合に係る回転の制限によってアストロプ異性体が生じ得る。式(I)は、すべてのこれらの可能性のある異性形態及びその混合物を含むことが意図されている。本発明は、式(I)の化合物に係るすべてのこれらの可能性のある異性形態及びその混合物を含む。同様に、式(I)は、すべての可能性のある互変異性体を含むことが意図されている。本発明は、式(I)の化合物に係るすべての可能性のある互変異性形態を含む。
【0024】
各事例において、本発明に係る式(I)の化合物は、遊離形態、N-オキシドとしての酸化型、又は、例えば農業経済学的に使用可能な塩形態といった塩形態である。
【0025】
N-オキシドは、第三級アミンの酸化型、又は、窒素含有芳香族複素環式化合物の酸化型である。これらは、例えば、書籍“Heterocyclic N-oxides”,A.Albini and S.Pietra,CRC Press,Boca Raton(1991)に記載されている。
【0026】
以下のリストは、式(I)の化合物に関する置換基R1、R2、R3、X及びYについての、好ましい定義を含む定義を提供する。これらの置換基のいずれか1つについて、以下に示される定義のいずれかが、以下又は本明細書の他の箇所に示されるいずれかの他の置換基のいずれかの定義と組み合わされ得る。
【0027】
YはC-F、C-H又はNである。一実施形態において、YはC-Fである。他の実施形態において、YはC-Hである。さらなる実施形態において、YはNである。
【0028】
1は、水素、ハロゲン、シアノ、C1~C4アルキル、C1~C4アルコキシ、C1~C4ハロアルキル又はHC(O)NH-である。好ましくは、R1は、水素、ハロゲン、C1~C3アルキル、C1~C3アルコキシ、C1~C2ハロアルキル又はHC(O)NH-であり、より好ましくは、ハロゲン、C1~C2アルキル、C1~C2アルコキシ又はHC(O)NH-である。さらにより好ましくは、R2は、クロロ、ブロモ、メチル、メトキシ又はHC(O)NH-である。よりなお好ましくは、R1は、メチル又はHC(O)NH-であり、及び、もっとも好ましくはメチルである。
【0029】
2は、C1~C8アルキル、C1~C8ハロアルキル、C1~C8アルコキシ、C3~C8シクロアルキル、C3~C8シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、シクロアルキル基は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、フェニル、フェニルC1~C2アルキル(ここで、フェニル環は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1~C2アルキル(ここで、ヘテロアリールは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5員又は6員芳香族単環式環である)、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1~C2アルキル(ここで、ヘテロシクリルは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む4員、5員又は6員非芳香族単環式環である)、又は、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2、3、4又は5個のヘテロ原子を任意選択により含む5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系であり、ここで、スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系は各々、C1~C2アルキレンリンカーを介して分子の残部に任意選択により結合している。
【0030】
好ましくは、R2は、C1~C6アルキル、C1~C4ハロアルキル、C1~C4アルコキシ、C3~C6シクロアルキル、C3~C6シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、シクロアルキル基は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、フェニル、フェニルC1~C2アルキル(ここで、フェニル環は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1~C2アルキル(ここで、ヘテロアリールは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む5員又は6員芳香族単環式環である)、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1~C2アルキル(ここで、ヘテロシクリルは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む4員、5員又は6員非芳香族単環式環である)、又は、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を任意選択により含む5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系であり、ここで、スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系は各々、C1~C2アルキレンリンカーを介して分子の残部に任意選択により結合している。
【0031】
より好ましくは、R2は、C1~C6アルキル、C1~C3アルコキシ、C3~C6シクロアルキル、C3~C6シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、シクロアルキル基は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、フェニル、フェニルC1~C2アルキル(ここで、フェニル環は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、ヘテロアリール(ここで、ヘテロアリールは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む5員又は6員芳香族単環式環である)、ヘテロシクリル(ここで、ヘテロシクリルは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む4員、5員又は6員非芳香族単環式環である)、又は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1個のヘテロ原子を任意選択により含む5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系である。
【0032】
さらにより好ましくは、R2は、C1~C6アルキル、C3~C6シクロアルキル、C3~C6シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、シクロアルキル基は、R3により表される1又は2個の基で任意選択により置換されている)、フェニルC1~C2アルキル(ここで、フェニル環は、R3により表される1又は2個の基で任意選択により置換されている)、又は、5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系である。
【0033】
より好ましくは、R2は、C1~C6アルキル、C3~C5シクロアルキル、C3~C5シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、シクロアルキル基は、R3により表される1又は2個の基で任意選択により置換されている)、フェニルC1~C2アルキル(ここで、フェニル環は、R3により表される1又は2個の基で任意選択により置換されている)、又は、5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系である。
【0034】
さらにより好ましくは、R2は、n-ブチル、イソブチル、n-ペンチル、イソペンチル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、1-(シクロプロピルメチル)シクロプロピルメチル、シクロブチル、2,2-ジメチルシクロブチル、1-メチルシクロペンチル、ベンジル、1-フェニルエチル、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニルメチル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル又はスピロ[シクロブタン-1,2’-インダニル]であり、及び、もっとも好ましくは、1-(シクロプロピルメチル)シクロプロピルメチル、シクロブチル、2,2-ジメチルシクロブチル、スピロ[3.3]ヘプタン-3-イル、スピロ[3.4]オクタン-3-イル又はスピロ[シクロブタン-1,2’-インダン]-1-イルである。
【0035】
一組の実施形態において、R2は、C1~C8アルキル、C1~C8ハロアルキル、C1~C8アルコキシ、C3~C8シクロアルキル、C3~C8シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、シクロアルキル基は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、フェニル、フェニルC1~C2アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1~C2アルキル(ここで、ヘテロアリールは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む5員又は6員芳香族単環式環である)、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1~C2アルキル(ここで、ヘテロシクリルは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む4員、5員又は6員非芳香族単環式環である)、又は、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2、3、4又は5個のヘテロ原子を任意選択により含む5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系であり、ここで、スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系は各々、C1~C2アルキレンリンカーを介して分子の残部に任意選択により結合している。
【0036】
好ましくは、R2は、C1~C6アルキル、C1~C4ハロアルキル、C1~C4アルコキシ、C3~C6シクロアルキル、C3~C6シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、シクロアルキル基は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、フェニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールC1~C2アルキル(ここで、ヘテロアリールは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む5員又は6員芳香族単環式環である)、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1~C2アルキル(ここで、ヘテロシクリルは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む4員、5員又は6員非芳香族単環式環である)、又は、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を任意選択により含む5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系であり、ここで、スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系は各々、C1~C2アルキレンリンカーを介して分子の残部に任意選択により結合している。
【0037】
より好ましくは、R2は、C1~C4アルキル、C1~C3アルコキシ、C3~C6シクロアルキル、C3~C6シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、シクロアルキル基は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、フェニル、ヘテロアリール(ここで、ヘテロアリールは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む5員又は6員芳香族単環式環である)、ヘテロシクリル(ここで、ヘテロシクリルは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む4員、5員又は6員非芳香族単環式環である)、又は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1個のヘテロ原子を任意選択により含む5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系である。
【0038】
さらにより好ましくは、R2はC3~C6シクロアルキル、C3~C6シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、シクロアルキル基は、R3によって表される1又は2個の基で任意選択により置換されている)であり、又は、5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-、又はカルボトリ-シクリル環系である。
【0039】
より好ましくは、R2はC3~C4シクロアルキル、C3~C4シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、シクロアルキル基は、R3によって表される1又は2個の基で任意選択により置換されている)であり、又は、5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-、又はカルボトリ-シクリル環系である。
【0040】
さらにより好ましくは、R2は、1-(シクロプロピルメチル)シクロプロピルメチル、シクロブチル、2,2-ジメチルシクロブチル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル又はスピロ[シクロブタン-1,2’-インダニル]であり、及び、もっとも好ましくは、1-(シクロプロピルメチル)シクロプロピルメチル、シクロブチル、2,2-ジメチルシクロブチル、スピロ[3.3]ヘプタン-3-イル、スピロ[3.4]オクタン-3-イル又はスピロ[シクロブタン-1,2’-インダン]-1-イルである。
【0041】
3は、ハロゲン、C1~C4アルキル、C1~C4アルコキシ、C1~C4ハロアルキル、C3~C8シクロアルキル又はC3~C8シクロアルキルC1~C2アルキルである。好ましくは、R3は、ハロゲン、C1~C3アルキル、C1~C3アルコキシ、C1~C2ハロアルキル、C3~C6シクロアルキル又はC3~C6シクロアルキルC1~C2アルキルであり、より好ましくは、ハロゲン、C1~C3アルキル、C1~C3アルコキシ、C1~C3ハロアルキル又はC3~C6シクロアルキルC1~C2アルキルである。さらにより好ましくは、R3は、C1~C3アルキル、C1~C3ハロアルキル又はC3~C6シクロアルキルC1~C2アルキルである。より好ましくは、R3は、メチル、エチル、イソプロピル、トリフルオロメチル、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル又はシクロブチルエチルであり、及び、もっとも好ましくは、R3は、メチル、トリフルオロメチル又はシクロプロピルメチルである。
【0042】
一組の実施形態において、R3は、C1~C3アルキル又はC3~C6シクロアルキルC1~C2アルキルである。好ましくは、R3は、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル又はシクロブチルエチルであり、及び、より好ましくは、R3はメチル又はシクロプロピルメチルである。
【0043】
XはN又はC-Hである。一実施形態において、XはNである。他の実施形態において、XはC-Hである。
【0044】
本発明に係る式(I)の化合物において、好ましくは:
1は、水素、ハロゲン、C1~C3アルキル、C1~C3アルコキシ、C1~C2ハロアルキル又はHC(O)NH-であり;
2は、C1~C6アルキル、C1~C3アルコキシ、C3~C6シクロアルキル、C3~C6シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、シクロアルキル基は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、フェニル、フェニルC1~C2アルキル(ここで、フェニル環は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、ヘテロアリール(ここで、ヘテロアリールは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む5員又は6員芳香族単環式環である)、ヘテロシクリル(ここで、ヘテロシクリルは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む4員、5員又は6員非芳香族単環式環である)、又は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1個のヘテロ原子を任意選択により含む5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系であり;
3は、C1~C3アルキル、C1~C3ハロアルキル又はC3~C6シクロアルキルC1~C2アルキルであり;
XはN又はC-Hであり;並びに
YはC-F、C-H又はNである。
【0045】
より好ましくは、R1はメチル又はHC(O)NH-であり;
2は、C1~C6アルキル、C3~C5シクロアルキル、C3~C5シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、シクロアルキル基は、R3により表される1又は2個の基で任意選択により置換されている)、フェニルC1~C2アルキル(ここで、フェニル環は、R3により表される1又は2個の基で任意選択により置換されている)、又は、5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系であり;
3は、C1~C3アルキル、C1~C3ハロアルキル又はC3~C6シクロアルキルC1~C2アルキルであり;
XはN又はC-Hであり;並びに
YはC-F、C-H又はNである。
【0046】
さらにより好ましくは、R1はメチル又はHC(O)NH-であり、
2は、n-ブチル、イソブチル、n-ペンチル、イソペンチル、2,2-ジメチルプロピル、n-ヘキシル、1-(シクロプロピルメチル)シクロプロピルメチル、シクロブチル、2,2-ジメチルシクロブチル、1-メチルシクロペンチル、ベンジル、1-フェニルエチル、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニルメチル、スピロ[3.3]ヘプタニル、スピロ[3.4]オクタニル又はスピロ[シクロブタン-1,2’-インダニルであり;
XはN又はC-Hであり;及び
YはC-F、C-H又はNである。
【0047】
好ましい実施形態の他の組においては、本発明に係る式(I)の化合物において、好ましくは:
1は、水素、ハロゲン、C1~C3アルキル、C1~C3アルコキシ、C1~C2ハロアルキル又はHC(O)NH-であり;
2は、C1~C4アルキル、C1~C3アルコキシ、C3~C6シクロアルキル、C3~C6シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、シクロアルキル基は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、フェニル、ヘテロアリール(ここで、ヘテロアリールは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む5員又は6員芳香族単環式環である)、ヘテロシクリル(ここで、ヘテロシクリルは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む4員、5員又は6員非芳香族単環式環である)、又は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1個のヘテロ原子を任意選択により含む5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系であり;
3は、C1~C3アルキル又はC3~C6シクロアルキルC1~C2アルキルであり;
XはN又はC-Hであり;並びに
YはC-F、C-H又はNである。
【0048】
より好ましくは、R1は、ハロゲン、C1~C2アルキル、C1~C2アルコキシ又はHC(O)NH-であり;
2は、C1~C4アルキル、C1~C3アルコキシ、C3~C6シクロアルキル、C3~C6シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、シクロアルキル基は、R3により表される1~3個の基で任意選択により置換されている)、フェニル、ヘテロアリール(ここで、ヘテロアリールは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む5員又は6員芳香族単環式環である)、ヘテロシクリル(ここで、ヘテロシクリルは、窒素、酸素及び硫黄から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む4員、5員又は6員非芳香族単環式環である)、又は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1個のヘテロ原子を任意選択により含む5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系であり;
3は、C1~C3アルキル又はC3~C6シクロアルキルC1~C2アルキルであり;
XはNであり;並びに
YはC-Fである。
【0049】
さらにより好ましくは、R1はメチル又はHC(O)NH-であり;
2は、C3~C4シクロアルキル、C3~C4シクロアルキルC1~C2アルキル(ここで、シクロアルキル基は、R3により表される1又は2個の基で任意選択により置換されている)、又は、5員~12員非芳香族スピロ環式カルボジ-又はカルボトリ-シクリル環系であり;
3は、メチル又はシクロプロピルメチルであり;
XはNであり;並びに
YはC-Fである。
【0050】
特に好ましい実施形態において、式(I)の化合物は:
【化2】
である。
【0051】
さらに好ましい実施形態において、式(I)の化合物は、2-[シアノ-(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-N-(2,2-ジメチルシクロブチル)-5-ホルムアミド-チアゾール-4-カルボキサミド(1.b.25)、2-[シアノ-(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-N-[[1-(シクロプロピルメチル)シクロプロピル]メチル]-5-メチル-チアゾール-4-カルボキサミド(1.f.23)、2-[シアノ-(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-5-メチル-N-スピロ[3.3]ヘプタン-3-イル-チアゾール-4-カルボキサミド(1.e.23)、2-[シアノ-(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-5-メチル-N-スピロ[シクロブタン-2,2’-インダン]-1-イル-チアゾール-4-カルボキサミド(1.d.23)又は2-[シアノ-(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-N-(2,2-ジメチルシクロブチル)-5-メチル-チアゾール-4-カルボキサミド(1.b.23)である。
【0052】
本発明の化合物は以下のスキームに示されているとおりに形成することが可能であり、ここでは、別段の定めがある場合を除き、各可変要素の定義は、式(I)の化合物について上記に定義されているとおりである。
【0053】
1、R2、X及びYが式(I)に定義されているとおりである本発明に係る式(I)の化合物は、加熱、又は、塩基、好ましくは水素化ナトリウム若しくはリチウム塩基による補助を伴う、式(III)の化合物(ここで、R11はハロゲン、好ましくはブロモである)による式(II)の化合物(ここで、R1、R2、X及びYは式(I)に定義されているとおりである)の変換により得ることが可能である。これは、以下のスキーム1に示されている。
スキーム1
【化3】
【0054】
式(II)の化合物(ここで、R1、R2、X及びYは式(I)に定義されているとおりである)は、加熱、若しくは、塩基による補助を伴うか、又は、遷移金属触媒ブッフバルト・ハートウィグ(Buchwald-Hartwig)アミノ化の条件下における、式(V)の化合物(ここで、R1及びR2は式(I)に定義されているとおりであり、並びに、R12はハロゲン、好ましくはブロモである)による式(IV)の化合物(ここで、X及びYは式(I)に定義されているとおりである)の変換により得ることが可能である。これは、以下のスキーム2に示されている。
スキーム2
【化4】
【0055】
式(V)の化合物(ここで、R1及びR2は式(I)に定義されているとおりであり、並びに、R12はハロゲン、好ましくはブロモである)は、中間体酸塩化物を介して、又は、ペプチドカップリング剤を伴って直接、式(VI)の化合物(ここで、R1は式(I)に定義されているとおりであり、及び、R12はハロゲン、好ましくはブロモである)及び式(VII)の化合物(ここで、R2は式(I)に定義されているとおりである)の変換により得ることが可能である。これは、以下のスキーム3に示されている。
スキーム3
【化5】
【0056】
式(VI)の化合物(ここで、R1は式(I)に定義されているとおりであり、及び、R12はハロゲン、好ましくはブロモである)は、式(VIII)の化合物(ここで、R1は式(I)に定義されているとおりであり、R12はハロゲン、好ましくはブロモであり、及び、R13はC1~C6アルキルである)及び塩基変換により得ることが可能である。これは、以下のスキーム4に示されている。
スキーム4
【化6】
【0057】
或いは、式(II)の化合物(ここで、R1、R2、X及びYは、式(I)について定義されているとおりである)は、中間体酸塩化物を介して、又は、ペプチドカップリング剤を伴って直接、式(VII)の化合物(ここで、R2は、式(I)について定義されているとおりである)を伴う、式(IX)の化合物(ここで、R1、X及びYは、式(I)について定義されているとおりである)の変換により得ることが可能である。これは、以下のスキーム5に示されている
スキーム5
【化7】
【0058】
式(IX)の化合物(ここで、R1、X及びYは式(I)について定義されているとおりである)は、塩基を伴って、式(X)の化合物(ここで、R1、X及びYは、式(I)について定義されているとおりであり、及びR13はC1-C6アルキルである)の変換により得ることが可能である。これは、以下のスキーム6に示されている。
スキーム6
【化8】
【0059】
式(X)の化合物(ここで、R1、X及びYは式(I)に定義されているとおりであり、及び、R13はC1~C6アルキルである)は、加熱、若しくは、塩基による補助を伴うか、又は、遷移金属触媒ブッフバルト・ハートウィグ(Buchwald-Hartwig)アミノ化の条件下における、式(VII)の化合物(ここで、R1は式(I)に定義されているとおりであり、R12はハロゲン、好ましくはブロモであり、及び、R13はC1~C6アルキルである)による式(IV)の化合物(ここで、X及びYは式(I)に定義されているとおりである)の変換により得ることが可能である。これは、以下のスキーム7に示されている。
スキーム7
【化9】
【0060】
或いは、式(X)の化合物(ここで、R1、X及びYは式(I)について定義されているとおりであり、及び、R13はC1-C6アルキルである)は、遷移金属触媒ブッフバルト・ハートウィグ(Buchwald-Hartwig)アミノ化の条件下で、式(XII)の化合物(ここで、R1は式(I)について定義されているとおりであり、及び、R13はC1-C6アルキルである)を伴う、式(XI)の化合物(ここで、X及びYは式(I)に定義されているとおりであり、及び、R12はハロゲン、好ましくはブロモ又はヨードである)の変換により得ることが可能である。これは、以下のスキーム8に示されている。
スキーム8
【化10】
【0061】
或いは、式(II)の化合物(ここで、R1、R2、X及びYは、式(I)について定義されているとおりである)は、加熱することにより、又は、塩基による補助を伴って、又は、遷移金属触媒ブッフバルト・ハートウィグ(Buchwald-Hartwig)アミノ化の条件下で、式(XIII)の化合物(ここで、R1及びR2は、式(I)について定義されているとおりである)を伴う、式(XI)の化合物(ここで、X及びYは式(I)に定義されているとおりであり、及び、R12はハロゲン、好ましくはブロモ又はヨードである)の変換により得ることが可能である。これは、以下のスキーム9に示されている。
スキーム9
【化11】
【0062】
或いは、本発明に係る式(I)の化合物(ここで、R1、R2、X及びYは式(I)に定義されているとおりである)は、加熱、若しくは、塩基による補助を伴うか、又は、遷移金属触媒ブッフバルト・ハートウィグ(Buchwald-Hartwig)アミノ化の条件下における、式(XIV)の化合物(ここで、X及びYは式(I)に定義されているとおりである)による式(V)の化合物(ここで、R1及びR2は式(I)に定義されているとおりであり、並びに、R12は、ハロゲン、好ましくはブロモである)の変換により得ることが可能である。これは、以下のスキーム10に示されている。
スキーム10
【化12】
【0063】
式(XIV)の化合物(ここで、X及びYは式(I)に定義されているとおりである)は、加熱、又は、塩基による補助を伴う、式(III)の化合物(ここで、R11はハロゲン、好ましくはブロモである)による式(XV)の化合物(ここで、X及びYは式(I)に定義されているとおりである)の変換により得ることが可能である。これは、以下のスキーム11に示されている。
スキーム11
【化13】
【0064】
意外なことに、式(I)の新規化合物が、実用的な目的のために、真菌によって引き起こされる病害に対して植物を保護する非常に有利なレベルの生物学的活性を有することがここに見出された。
【0065】
式(I)の化合物は、農業部門及び関連する使用分野において、例えば、植物有害生物又は非生体材料の防除、ヒトに対して潜在的に有害である腐敗性微生物若しくは生物の防除に係る活性処方成分として用いられることが可能である。新規化合物は、低施用量での優れた活性、植物による優れた耐容性、及び、環境に対して安全であることにより際だって優れたものである。これらはきわめて有用な治療的特性、予防的特性及び浸透移行特性を有すると共に、数多くの栽培植物の保護に用いられ得る。式(I)の化合物は、有用な植物の異なる作物の植物又は植物の一部(果実、花、葉、茎、塊茎、根)に生じる有害生物を阻害又は駆除するために、他方では、同時に、後に成長する植物のこれらの部位をも例えば植物病原性微生物から保護するために用いられることが可能である。
【0066】
本発明はさらに、微生物による被害を受けやすい植物又は植物繁殖体及び/又は収穫された食用作物の外寄生を、植物又は植物繁殖体及び/又は収穫された食用作物を処理することにより防除又は予防する方法に関し、ここでは、有効量の式(I)の化合物が、植物、その一部又はその生息地に適用される。
【0067】
式(I)の化合物を殺菌・殺カビ剤として用いることも可能である。「殺菌・殺カビ剤」という用語は、本明細書において用いられるところ、真菌の増殖を防除し、変性させ、又は、防止する化合物を意味する。「殺菌・殺カビ的に有効な量」という用語は、真菌の増殖に効果をもたらすことが可能である、このような化合物又はこのような化合物の組み合わせの量を意味する。防除又は変性効果は、死滅、遅滞等などの自然の発育からの逸脱のすべてを含み、予防は、真菌による感染を予防するための植物におけるバリア又は他の防御形成を含む。
【0068】
土壌中で発生する真菌性感染症、並びに、植物病原性真菌に対する保護のために、例えば果実、塊茎若しくは穀粒などの種子又は植物挿穂(例えばイネ)といった植物繁殖体を処理する粉衣剤として式(I)の化合物を用いることも可能である。この繁殖体は、植え付け前に式(I)の化合物を含む組成物で処理することが可能である:例えば、種子は、播種される前に粉衣されることが可能である。
【0069】
本発明の活性処方成分はまた、種子を液体配合物中に含浸させるか、又は、種子を固体配合物でコーティングすることにより穀粒に適用(コーティング)することが可能である。組成物はまた、繁殖体が植え付けられる際に植え付け箇所に適用が可能であり、例えば、播種の最中において蒔き溝に適用が可能である。本発明はまた、このような植物繁殖体の処理方法、及び、このようにして処理された植物繁殖体にも関する。
【0070】
さらに、本発明に係る化合物は、例えば、木材及び木材系工業用製品を含む工業用材料の保護、食品保管、衛生管理といった関連する分野における真菌の防除に用いられることが可能である。
【0071】
加えて、本発明は、例えば材木、壁板及び塗料といった非生体材料を真菌による作用から保護するために用いられることが可能である。
【0072】
式(I)の化合物は、例えば、病害に係る真菌及び真菌性媒介物、並びに、植物病原性バクテリア及びウイルスに対して有効であり得る。これらの病害に係る真菌及び真菌性媒介物、並びに、植物病原性バクテリア及びウイルスは例えば以下のとおりである。
防除され得る、これらの病害に係る真菌及び真菌媒介物、並びに、植物病原性バクテリア及びウイルスは、例えば以下のとおりである。
アブシジアコリムビフェラ(Absidia corymbifera)、アルテルナリア属の一種(Alternaria spp)、アファノミセス属の一種(Aphanomyces spp)、アスコキタ属の一種(Ascochyta spp)、A.フラバス(A.flavus)、A.フミガーツス(A.fumigatus)、A.ニズランス(A.nidulans)、A.ニガー(A.niger)、A.テルス(A.terrus)を含むアスペルギルス属の一種(Aspergillus spp.)、A.プルランス(A.pullulans)を含むアウレオバシジウム属の一種(Aureobasidium spp.)、ブラストミセスデルマチチディス(Blastomyces dermatitidis)、ブルメリアグラミニス(Blumeria graminis)、ブレミアラクツカエ(Bremia lactucae)、B.ドチデア(B.dothidea)、B.オブツサ(B.obtusa)のボトリオスファエリア属の一種(Botryosphaeria spp.)、B.シネレア(B.cinerea)を含むボトリチス属の一種(Botrytis spp.)、C.アルビカンス(C.albicans)、C.グラブラータ(C.glabrata)、C.クルセイ(C.krusei)、C.ルシタニエ(C.lusitaniae)、C.パラプシロシス(C.parapsilosis)、C.トロピカリス(C.tropicalis)のカンジダ属の一種(Candida spp.)、セファロアスクスフラグランス(Cephaloascus fragrans)、セラトシスチス属の一種(Ceratocystis spp)、C.アラキジコラ(C.arachidicola)を含むセルコスポラ属の一種(Cercospora spp.)、セルコスポリジウムペルソナツム(Cercosporidium personatum)、クラドスポリウム属の一種(Cladosporium spp)、クラビセプスプルプレア(Claviceps purpurea)、
コクシジオイデスイミティス(Coccidioides immitis)、コクリオボルス属の一種(Cochliobolus spp)、C.ムサエ(C.musae)を含むコレトトリカム属の一種(Colletotrichum spp.)、
クリプトコッカスネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)、ジアポルテ属の一種(Diaporthe spp)、ジディメラ属の一種(Didymella spp)、ドレックスレラ属の一種(Drechslera spp)、エルシノエ属の一種(Elsinoe spp)、
エピデルモフィトン属の一種(Epidermophyton spp)、エルウィニアアミロボラ(Erwinia amylovora)、E.シコラセアルム(E.cichoracearum)を含むエリシフェ種(Erysiphe spp.)、
ユーチパラタ(Eutypa lata)、F.クルモルム(F.culmorum)、F.グラミネアルム(F.graminearum)、F.ラングセチエ(F.langsethiae)、F.モニリホルメ(F.moniliforme)、F.オキシスポルム(F.oxysporum)、F.プロリフェラツム(F.proliferatum)、F.スブグルチナンス(F.subglutinans)、F.ソラニ(F.solani)を含むフザリウム属の一種(Fusarium spp.)、ゲーウマノミセスグラミニス(Gaeumannomyces graminis)、ギベレラフジクロイ(Gibberella fujikuroi)、グロエオデスポミゲナ(Gloeodes pomigena)、グロエオスポリウムムサルム(Gloeosporium musarum)、グロメレラシングレート(Glomerella cingulate)、ガイグナルディアビドウェリイ(Guignardia bidwellii)、ギムノスポランギウム ジュニペリ-ヴィルギニアネ(Gymnosporangium juniperi-virginianae)、ヘルミントスポリウム属の一種(Helminthosporium spp)、ヘミレイア属の一種(Hemileia spp)、H.カプスラツム(H.capsulatum)を含むヒストプラズマ属の一種(Histoplasma spp.)、ラエチサリアフシホルミス(Laetisaria fuciformis)、レプトグラフィウムリンドベルギ(Leptographium lindbergi)、レベイルラタウリカ(Leveillula taurica)、ロフォデルミウムセディチオスム(Lophodermium seditiosum)、コムギ赤かび病菌(Microdochium nivale)、ミクロスポルム属の一種(Microsporum spp)、モニリニア属の一種(Monilinia spp)、ムコール属の一種(Mucor spp)、コムギ葉枯病菌(M.graminicola)、M.ポミ(M.pomi)を含むミコスファエレラ属の一種(Mycosphaerella spp.)、オンコバシジウムテオブロマエオン(Oncobasidium theobromaeon)、オフィオストマピセエ(Ophiostoma piceae)、パラコジディオイデス属の一種(Paracoccidioides spp)、P.ディジタツム(P.digitatum)、P.イタリクム(P.italicum)を含むペニシリウム属の一種(Penicillium spp.)、ペトリエリジウム属の一種(Petriellidium spp)、P.メイディス(P.maydis)、P.フィリピネンシス(P.philippinensis)及びP.ソルギ(P.sorghi)を含むペロノスクレロスポラ属の一種(Peronosclerospora spp.)、ペロノスポラ属の一種(Peronospora spp)、コムギふ枯病菌(Phaeosphaeria nodorum)、ファコプソラパチリジ(Phakopsora pachyrhizi)、フェリヌスイグニアルス(Phellinus igniarus)、フィアロフォラ属の一種(Phialophora spp)、フォーマ属の一種(Phoma spp)、ホモプシスビティコーラ(Phomopsis viticola)、P.インフェスタンス(P.infestans)を含むフィトフトラ属の一種(Phytophthora spp.)、P.ハルステジイ(P.halstedii)、P.ビチコラ(P.viticola)を含むプラスモパラ属の一種(Plasmopara spp.)、プレオスポラ属の一種(Pleospora spp.)、リンゴうどんこ病菌(P.leucotricha)を含むポドスファエラ属の一種(Podosphaera spp.)、ポリミキサグラミニス(Polymyxa graminis)、ポリミキサベタエ(Polymyxa betae)、シュードセルコスポレラヘルポトリコイド(Pseudocercosporella herpotrichoides)、シュードモナス属の一種(Pseudomonas spp)、P.クベンシス(P.cubensis)、P.フムリ(P.humuli)を含むシュードペロノスポラ属の一種(Pseudoperonospora spp.)、シュードペジザトラケイフィラ(Pseudopeziza tracheiphila)、P.ホルデイ(P.hordei)、P.レコンディタ(P.recondita)、P.ストリイホルミス(P.striiformis)、P.トリチシナ(P.triticina)を含むプッシニア属の一種(Puccinia spp.)、ピレノペジザ属の一種(Pyrenopeziza spp)、ピレノホラ属の一種(Pyrenophora spp)、イネいもち病菌(P.oryzae)を含むピリクラリア属の一種(Pyricularia spp.)、P.ウルチムム(P.ultimum)を含むピシウム属の一種(Pythium spp.)、ラムラリア属の一種(Ramularia spp)、リゾクトニア属の一種(Rhizoctonia spp)、リゾムコールプシルス(Rhizomucor pusillus)、リゾプスアリズス(Rhizopus arrhizus)、リンコスポリウム属の一種(Rhynchosporium spp)、S.アピオスペルムム(S.apiospermum)及びS.プロリフィカンス(S.prolificans)を含むセドスポリウム属の一種(Scedosporium spp.)、スキゾチリウムポミ(Schizothyrium pomi)、
スクレロチニア属の一種(Sclerotinia spp)、スクレロチウム属の一種(Sclerotium spp)、S.ノドルム(S.nodorum)、S.トリティシ(S.tritici)を含むセプトリア属の一種(Septoria spp)、スファエロテカマクラリス(Sphaerotheca macularis)、スファエロテカフスカ(Sphaerotheca fusca)(スファエロテカフリギネア(Sphaerotheca fuliginea))、スポロトリクス属の一種(Sporothorix spp)、スタゴノスポラノドルム(Stagonospora nodorum)、ステムフィリウム属の一種(Stemphylium spp.)、ステレウムヒルスツム(Stereum hirsutum)、タナテホルスククメリス(Thanatephorus cucumeris)、チエラビオプシスバシコラ(Thielaviopsis basicola)、チレチア属の一種(Tilletia spp)、T.ハルジアヌム(T.harzianum)、T.シュードコニンギイ(T.pseudokoningii)、T.ヴィリデ(T.viride)を含むトリコデルマ属の一種(Trichoderma spp.)、
トリコフィトン属の一種(Trichophyton spp)、チフラ属の一種(Typhula spp)、ウンシヌラネカトル(Uncinula necator)、ウロシスチス(Urocystis spp)、ウスチラゴ属の一種(Ustilago spp)、V.イナエクアリス(V.inaequalis)を含むベンチュリア属の一種(Venturia spp.)、ベルチシリウム属の一種(Verticillium spp)及びキサントモナス属の一種(Xanthomonas spp)。
【0073】
本発明の範囲内においては、保護されるべき標的作物及び/又は有用な植物は、典型的には、例えばブラックベリー、ブルーベリー、クランベリー、ラズベリー及びイチゴといった液果植物;例えばオオムギ、トウモロコシ(コーン)、キビ、カラスムギ、イネ、ライ麦、モロコシ属(sorghum)ライコムギ及びコムギといった穀類;例えば綿、亜麻、アサ、ジュート及びサイザルといった繊維植物;例えば糖質及び飼料ビート、コーヒー、ホップ、マスタード、アブラナ(カノーラ)、ケシ、サトウキビ、ヒマワリ、チャ及びタバコといった農作物;例えばリンゴ、アンズ、アボカド、バナナ、サクランボ、柑橘類、ネクタリン、モモ、セイヨウナシ及びセイヨウスモモといった果樹;例えばバミューダグラス、イチゴツナギ、ベントグラス、センチピードグラス、ウシノケグサ、ライグラス、アメリカシバ及びノシバといった草;バジル、ルリジサ、チャイブ、コリアンダー、ラベンダー、ラベージ、ミント、オレガノ、パセリ、ローズマリー、セージ及びタイムなどのハーブ;例えばインゲンマメ、レンズマメ、エンドウマメ及びダイズ、インゲンマメといったマメ科植物;例えばアーモンド、カシュー、落花生、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ペカン、ピスタチオ及びクルミといった堅果;例えばアブラヤシといったヤシ;例えば花、低木及び高木といった観賞用植物;例えばカカオ、ココナツ、オリーヴ及びゴムといった他の高木;例えばアスパラガス、ナス、ブロッコリ、キャベツ、ニンジン、キュウリ、ニンニク、レタス、ペポカボチャ、メロン、オクラ、タマネギ、コショウ、ジャガイモ、カボチャ、ダイオウ、ホウレンソウ及びトマトといった野菜;並びに、例えばブドウといったつる植物などの多年生及び1年生作物を含む。
【0074】
「有用な植物」という用語は、従来の交配又は遺伝子操作方法によって、ブロモキシニルのような除草剤、又は、ある分類の除草剤(例えば、HPPD抑制剤、ALS抑制剤、例えばプリミスルフロン、プロスルフロン及びトリフロキシスルフロン、EPSPS(5-エノール-ピロビル-シキメート-3-リン酸塩-シンターゼ)抑制剤、GS(グルタミンシンテターゼ)抑制剤又はPPO(プロトポルフィリノーゲン-オキシダーゼ)抑制剤など)に対する耐性がもたらされた有用な植物をも含むと理解されるべきである。従来の交配方法(突然変異誘発)によって、例えばイマザモックスといったイミダゾリノンに対する耐性がもたらされた作物の一例は、Clearfield(登録商標)夏ナタネ(カノーラ)である。遺伝子操作方法によって除草剤又はあるクラスの除草剤に対する耐性がもたらされた作物の例としては、商品名RoundupReady(登録商標)、Herculex I(登録商標)及びLibertyLink(登録商標)で市販されているグリホサート-及びグルホシネート-耐性トウモロコシ品種が挙げられる。
【0075】
「有用な植物」という用語は、特にバチルス属(Bacillus)のものといった例えばトキシン産生バクテリア由来の公知であるものなどの1種以上の選択的に作用するトキシンを合成可能であるよう、組換えDNA技術を用いて形質転換された有用な植物をも含むと理解されるべきである。
【0076】
このような植物の例は:YieldGard(登録商標)(CryIA(b)トキシンを発現するトウモロコシ品種);YieldGard根食い線虫(登録商標)(CryIIIB(b1)トキシンを発現するトウモロコシ品種);YieldGard Plus(登録商標)(CryIA(b)及びCryIIIB(b1)トキシンを発現するトウモロコシ品種);Starlink(登録商標)(Cry9(c)トキシンを発現するトウモロコシ品種);Herculex I(登録商標)(CryIF(a2)トキシン及び酵素ホスフィノトリシンN-アセチルトランスフェラーゼ(PAT)を発現して、除草剤グルホシネートアンモニウムに対する耐性を達成しているトウモロコシ品種);NuCOTN 33B(登録商標)(CryIA(c)トキシンを発現する綿品種);Bollgard I(登録商標)(CryIA(c)トキシンを発現する綿品種);Bollgard II(登録商標)(CryIA(c)及びCryIIA(b)トキシンを発現する綿品種);VIPCOT(登録商標)(VIPトキシンを発現する綿品種);NewLeaf(登録商標)(CryIIIAトキシンを発現するジャガイモ品種);NatureGard(登録商標)Agrisure(登録商標)GT利点(GA21グリホサート耐性形質)、Agrisure(登録商標)CB利点(Bt11コーン穿孔性害虫(CB)形質)、Agrisure(登録商標)RW(コーン根食い線虫形質)及びProtecta(登録商標)である。
【0077】
「作物」という用語は、特にバチルス属(Bacillus)のものといった例えばトキシン産生バクテリア由来の公知であるものなどの1種以上の選択的に作用するトキシンを合成可能であるよう、組換えDNA技術を用いて形質転換された作物植物をも含むと理解されるべきである。
【0078】
形質転換植物によって発現されることが可能であるトキシンとしては、例えば、セレウス菌(Bacillus cereus)又はバチルスポピリエ(Bacillus popilliae)由来の殺虫性タンパク質;又は、例えばCry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1若しくはCry9Cといったδ-エンドトキシンなどのバチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)由来の殺虫性タンパク質、又は、例えばVip1、Vip2、Vip3若しくはVip3Aといった栄養型殺虫性タンパク質(Vip);又は、フォトラブダスルミネッセンス(Photorhabdus luminescens)、ゼノラブダスネマトフィルス(Xenorhabdus nematophilus)などの、例えばフォトラブダス属の一種(Photorhabdus spp.)若しくはゼノラブダス属の一種(Xenorhabdus spp.)といった線虫共生バクテリアの殺虫性タンパク質;サソリトキシン、クモトキシン、大型のハチ(wasp)トキシン及び他の昆虫特異的神経トキシンなどの動物によって生成されるトキシン;ストレプトミセス(Streptomycete)トキシンなどの真菌によって生成されるトキシン、エンドウマメレクチン、オオムギレクチン又はマツユキソウレクチンなどの植物レクチン;アグルチニン;トリプシン抑制剤、セリンタンパク分解酵素抑制剤、パタチン、シスタチン、パパイン抑制剤などのプロテイナーゼ抑制剤;リシン、トウモロコシ-RIP、アブリン、ルフィン、サポリン又はブリオジンなどのリボソーム-不活性化タンパク質(RIP);3-ヒドロキシステロイドキシダーゼ、エクジステロイド-UDP-グリコシル-トランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、エクジソン抑制剤、HMG-COA-レダクターゼなどのステロイド代謝酵素、ナトリウム又はカルシウム遮断剤などのイオンチャネル遮断剤、幼虫ホルモンエステラーゼ、利尿ホルモン受容体、スチルベンシンターゼ、ビベンジルシンターゼ、キチナーゼ及びグルカナーゼが挙げられる。
【0079】
本発明の文脈においては、例えばCry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1若しくはCry9Cといったδ-エンドトキシン、又は、例えばVip1、Vip2、Vip3若しくはVip3Aといった栄養型殺虫性タンパク質(Vip)とは、特にハイブリッドトキシン、切断型トキシン及び修飾トキシンでもあることが理解されるべきである。ハイブリッドトキシンは、これらのタンパク質の異なるドメインの新たな組み合わせによって組換えで生成される(例えば、国際公開第02/15701号を参照のこと)。例えば切断型Cry1Abといった切断型トキシンが公知である。修飾トキシンの場合、天然トキシンの1種以上のアミノ酸が置換される。このようなアミノ酸置換において、好ましくは自然に存在しないタンパク分解酵素認識配列がトキシンに挿入され、例えば、Cry3A055の場合には、カテプシン-G-認識配列がCry3Aトキシンに挿入される(国際公開第03/018810号を参照のこと)。
【0080】
このようなトキシン、又は、このようなトキシンを合成可能な形質転換植物の例が、例えば、欧州特許出願公開第0 374 753号明細書、国際公開第93/07278号、国際公開第95/34656号、欧州特許出願公開第0 427 529号明細書、欧州特許出願公開第451 878号明細書及び国際公開第03/052073号に開示されている。
【0081】
このような形質転換植物の調製プロセスは一般に当業者に公知であり、例えば、上記の刊行物において記載されている。CryI-タイプデオキシリボ核酸及びその調製は、例えば、国際公開第95/34656号、欧州特許出願公開第0 367 474号明細書、欧州特許出願公開第0 401 979号明細書及び国際公開第90/13651号から公知である。
【0082】
形質転換植物に含有されるトキシンは、有害な昆虫に対する耐性を植物に付与する。このような昆虫は昆虫の分類群のいずれかのものであることが可能であるが、特に、甲虫(鞘翅目)、双翅昆虫(双翅目)及び蝶(鱗翅目)に通例見出される。
【0083】
殺虫耐性をコードし、1種以上のトキシンを発現する1種以上の遺伝子を含有する形質転換植物は公知であり、そのいくつかは市販されている。このような植物の例は:YieldGard(登録商標)(Cry1Abトキシンを発現するトウモロコシ品種);YieldGard Rootworm(登録商標)(Cry3Bb1トキシンを発現するトウモロコシ品種);YieldGard Plus(登録商標)(Cry1Ab及びCry3Bb1トキシンを発現するトウモロコシ品種);Starlink(登録商標)(Cry9Cトキシンを発現するトウモロコシ品種);Herculex I(登録商標)(Cry1Fa2トキシン及び酵素ホスフィノトリシンN-アセチルトランスフェラーゼ(PAT)を発現して除草剤グルホシネートアンモニウムに対する耐性を達成されているトウモロコシ品種);NuCOTN 33B(登録商標)(Cry1Acトキシンを発現する綿品種);Bollgard I(登録商標)(Cry1Acトキシンを発現する綿品種);Bollgard II(登録商標)(Cry1Ac及びCry2Abトキシンを発現する綿品種);VipCot(登録商標)(Vip3A及びCry1Abトキシンを発現する綿品種);NewLeaf(登録商標)(Cry3Aトキシンを発現するジャガイモ品種);NatureGard(登録商標)、Agrisure(登録商標)GT Advantage(GA21グリホサート-耐性形質)、Agrisure(登録商標)CB Advantage(Bt11コーン穿孔性害虫(CB)形質)及びProtecta(登録商標)である。
【0084】
このような形質転換作物のさらなる例は以下のとおりである。
1.Syngenta Seeds SAS,Chemin de l’Hobit 27,F-31 790 St.Sauveur,France製Bt11トウモロコシ、登録番号C/FR/96/05/10。切断型Cry1Abトキシンのトランスジェニック発現により、アワノメイガ(ヨーロッパアワノメイガ(Ostrinia nubilalis)及びセサミアノナグリオイデス(Sesamia nonagrioides))に対する耐性が付与された遺伝子操作されたトウモロコシ(Zea mays)。Bt11トウモロコシはまた、酵素PATをトランスジェニック発現して除草剤グルホシネートアンモニウムに対する耐性を達成している。
【0085】
2.Syngenta Seeds SAS,Chemin de l’Hobit 27,F-31 790 St.Sauveur,France製Bt176トウモロコシ、登録番号C/FR/96/05/10。Cry1Abトキシンのトランスジェニック発現によって、アワノメイガ(ヨーロッパアワノメイガ(Ostrinia nubilalis)及びセサミアノナグリオイデス(Sesamia nonagrioides))に対する耐性が付与された遺伝子操作されたトウモロコシ(Zea mays)。Bt176トウモロコシはまた、酵素PATをトランスジェニック発現して除草剤グルホシネートアンモニウムに対する耐性を達成している。
【0086】
3.Syngenta Seeds SAS,Chemin de l’Hobit 27,F-31 790 St.Sauveur,France製MIR604トウモロコシ、登録番号C/FR/96/05/10。修飾Cry3Aトキシンのトランスジェニック発現により昆虫耐性が付与されたトウモロコシ。このトキシンは、カテプシン-G-タンパク分解酵素認識配列の挿入により修飾されたCry3A055である。このような形質転換トウモロコシ植物の調製は、国際公開第03/018810号に記載されている。
【0087】
4.Monsanto Europe S.A.270-272 Avenue de Tervuren,B-1150 Brussels,Belgium製MON863トウモロコシ、登録番号C/DE/02/9。MON863は、Cry3Bb1トキシンを発現し、一定の鞘翅目昆虫に対する耐性を有する。
【0088】
5.Monsanto Europe S.A.270-272 Avenue de Tervuren,B-1150 Brussels,Belgium製IPC531綿、登録番号C/ES/96/02。
【0089】
6.Pioneer Overseas Corporation,Avenue Tedesco,7 B-1160 Brussels,Belgium製1507トウモロコシ、登録番号C/NL/00/10。一定の鱗翅目昆虫に対する耐性を達成するタンパク質Cry1Fの発現、及び、除草剤グルホシネートアンモニウムに対する耐性を達成するためのPATタンパク質の発現のために遺伝子操作されたトウモロコシ。
【0090】
7.Monsanto Europe S.A.270-272 Avenue de Tervuren,B-1150 Brussels,Belgium製NK603×MON810トウモロコシ、登録番号C/GB/02/M3/03。遺伝子操作品種NK603及びMON810を交配させることによる従来交配型ハイブリッドトウモロコシ品種からなる。NK603×MON810トウモロコシは、アグロバクテリウム属の一種(Agrobacterium sp.)の菌株CP4から得られるタンパク質CP4 EPSPSをトランスジェニック発現し、これにより、除草剤Roundup(登録商標)(グリホサートを含有)に対する耐性が付与され、また、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis subsp.kurstaki)から得られるCry1Abトキシンをトランスジェニック発現し、これにより、アワノメイガを含む一定の鱗翅目に対する耐性がもたらされる。
【0091】
本明細書において用いられるところ、「生息地」という用語は、植物が成長している圃場、又は、栽培されている植物の種子が播種された圃場、又は、種子が土壌に蒔かれることとなる圃場を意味する。これは、土壌、種子及び実生、並びに、確立した植生を含む。
【0092】
「植物」という用語は、種子、実生、苗、根、塊茎、茎、柄、群葉及び果実を含む植物のすべての物理的な部分を指す。
【0093】
「植物繁殖体」という用語は、その増殖に用いられることが可能である種子などの植物の生殖部、及び、挿し木若しくは例えばジャガイモといった塊茎などの栄養体を表すと理解される。例えば種子(厳密な意味で)、根、果実、塊茎、鱗茎、根茎及び植物の部分が挙げられ得る。発芽後若しくは土壌から出芽した後に移植されることとなる発芽した植物及び若芽もまた挙げられる。これらの若芽は、移植前に浸漬による完全又は部分的な処置によって保護されてもよい。好ましくは、「植物繁殖体」は種子を表すと理解される。
【0094】
慣用名を用いて本明細書において言及される有害生物防除剤は、例えば、“The Pesticide Manual”,15th Ed.,British Crop Protection Council 2009から公知である。
【0095】
式(I)の化合物は、そのままの形態で、又は、好ましくは、配合技術分野において簡便に採用される補助剤と一緒に用いられ得る。この目的のためにこれらは、公知の様式で、乳化性濃縮物、コーティング用ペースト、直接噴射可能若しくは希釈可能な溶液又は懸濁液、希釈エマルジョン、水和剤、可溶性粉末、粉剤、粒質物、及び、例えば高分子物質中のカプセルに簡便に配合され得る。組成物のタイプと同様に、吹付け、霧吹き、散粉、散布、コーティング又は掛け流しなどの適用方法が、意図される目的及びその時点での状況に応じて選択される。組成物はまた、安定化剤、消泡剤、粘度調節剤、バインダ又は粘着剤、並びに、肥料、微量元素の供給源、又は、特別な効果を得るための他の配合物などのさらなる補助剤を含有していてもよい。
【0096】
例えば農業に用いられる好適なキャリア及び補助剤は、固体又は液体であることが可能であり、配合技術において有用な物質であり、例えば天然若しくは再生ミネラル物質、溶剤、分散剤、湿潤剤、粘着剤、増粘剤、バインダ又は肥料である。このようなキャリアは、例えば国際公開第97/33890号に記載されている。
【0097】
式(I)の化合物は通常組成物の形態で用いられ、処理されるべき作物領域又は植物に、さらなる化合物と同時に、又は、順次に適用されることが可能である。これらのさらなる化合物は、例えば肥料若しくは微量元素供与物、又は、植物の成長に影響を及ぼす他の調製物であることが可能である。これらはまた、選択的な除草剤若しくは非選択的な除草剤、並びに、殺虫剤、殺菌・殺カビ剤、殺菌剤、殺線虫剤、軟体動物駆除剤であることが可能であり、又は、これらの調製物の数種の混合物であって、所望の場合には配合物の分野において慣例的に利用されるさらなるキャリア、界面活性剤若しくは適用促進補助剤を伴う混合物であることが可能である。
【0098】
式(I)の化合物は、活性処方成分として少なくとも1種の式(I)の化合物を含む、植物病原性微生物に対する防除若しくは保護のための(殺菌・殺カビ)組成物の形態で用いられ得、又は、遊離形態若しくは農芸化学的に使用可能な塩形態の上記に定義されている少なくとも1種の好ましい個別の化合物と、上記の補助剤の少なくとも1種との形態で用いられ得る。
【0099】
本発明は、少なくとも1種の式(I)の化合物、農学的に許容可能なキャリア、及び、任意選択により補助剤を含む、組成物、好ましくは殺菌・殺カビ組成物を提供する。農学的に許容可能なキャリアは、例えば農業用途に好適なキャリアである。農業用キャリアは技術分野において周知である。好ましくは、前記組成物は、式(I)の化合物に追加して、少なくとも1種以上の有害生物防除的に活性な化合物、例えば追加の殺菌・殺カビ性活性処方成分を含んでいてもよい。
【0100】
式(I)の化合物は、組成物における唯一の活性処方成分であってもよく、また、適切な場合、有害生物防除剤、殺菌・殺カビ剤、共力剤、除草剤又は植物成長調節剤などの1種以上の追加の活性処方成分と混合されてもよい。追加の活性処方成分は、いくつかの場合において、予期しない相乗的活性をもたらし得る。
【0101】
好適な追加の活性処方成分の例としては、以下のアシルアミノ酸殺菌・殺カビ剤、脂肪族窒素殺菌・殺カビ剤、アミド殺菌・殺カビ剤、アニリド殺菌・殺カビ剤、抗生物質殺菌・殺カビ剤、芳香族殺菌・殺カビ剤、ヒ素殺菌・殺カビ剤、アリールフェニルケトン殺菌・殺カビ剤、ベンズアミド殺菌・殺カビ剤、ベンズアニリド殺菌・殺カビ剤、ベンズイミダゾール殺菌・殺カビ剤、ベンゾチアゾール殺菌・殺カビ剤、植物学的殺菌・殺カビ剤、架橋ジフェニル殺菌・殺カビ剤、カルバメート殺菌・殺カビ剤、カルバニレート殺菌・殺カビ剤、コナゾール殺菌・殺カビ剤、銅殺菌・殺カビ剤、ジカルボキシイミド殺菌・殺カビ剤、ジニトロフェノール殺菌・殺カビ剤、ジチオカルバメート殺菌・殺カビ剤、ジチオラン殺菌・殺カビ剤、フラミド殺菌・殺カビ剤、フラニリド殺菌・殺カビ剤、ヒドラジド殺菌・殺カビ剤、イミダゾール殺菌・殺カビ剤、水銀殺菌・殺カビ剤、モルホリン殺菌・殺カビ剤、有機リン殺菌・殺カビ剤、有機スズ殺菌・殺カビ剤、オキサチイン殺菌・殺カビ剤、オキサゾール殺菌・殺カビ剤、フェニルスルファミド殺菌・殺カビ剤、ポリスルフィド殺菌・殺カビ剤、ピラゾール殺菌・殺カビ剤、ピリジン殺菌・殺カビ剤、ピリミジン殺菌・殺カビ剤、ピロール殺菌・殺カビ剤、第4級アンモニウム殺菌・殺カビ剤、キノリン殺菌・殺カビ剤、キノン殺菌・殺カビ剤、キノキサリン殺菌・殺カビ剤、ストロビルリン殺菌・殺カビ剤、スルホンアニリド殺菌・殺カビ剤、チアジアゾール殺菌・殺カビ剤、チアゾール殺菌・殺カビ剤、チアゾリジン殺菌・殺カビ剤、チオカルバメート殺菌・殺カビ剤、チオフェン殺菌・殺カビ剤、トリアジン殺菌・殺カビ剤、トリアゾール殺菌・殺カビ剤、トリアゾロピリミジン殺菌・殺カビ剤、尿素殺菌・殺カビ剤、バリンアミド殺菌・殺カビ剤及び亜鉛殺菌・殺カビ剤が挙げられる。
【0102】
好適な追加の有効成分の例としてはまた、以下を含む:石油、1,1-ビス(4-クロロフェニル)-2-エトキシエタノール、2,4-ジクロロフェニルベンゼンスルホネート、2-フルオロ-N-メチル-N-1-シンナムアルデヒド、4-クロロフェニルフェニルスルホン、アセトプロール、アルドキシカルブ、アミジチオン、アミドチオエート、アミトン、シュウ酸水素アミトン、アミトラズ、アラマイト、三酸化ヒ素、アゾベンゼン、アゾトエート、ベノミル、ベノキサホス、ベンジル安息香酸塩、ビキサフェン、ブロフェンバレレート、ブロモシクレン、ブロモホス、ブロモプロピレート、ブプロフェジン、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、ブチルピリダベン、多硫酸カルシウム、カンフェクロール、カルバノレート、カルボフェノチオン、シミアゾール、チノメチオナート、クロルベンシド、クロルジメホルム、クロルジメホルムヒドロクロリド、クロルフェネトール、クロルフェンソン、クロロフェンスルフィド、クロロベンジラート、クロロメブホルム、クロロメチウロン、クロロプロピレート、クロルチオホス、シネリンI、シネリンII、シネリンス、クロサンテル、クマホス、クロタミトン、クロトキシホス、クフラエブ、シアントエート、DCPM、DDT、デメフィオン、デメフィオン-O、デメフィオン-S、デメトン-メチル、デメトン-O、デメトン-O-メチル、デメトン-S、デメトン-S-メチル、デメトン-S-メチルスルホン、ジクロフルアニド、ジクロルボス、ジクリホス、ジエノクロル、ジメホクス、ジネクス、ジネクスジクレキシン、ジノカップ-4、ジノカップ-6、ジノクトン、ジノペントン、ジノスルホン、ジノテルボン、ジオキサチオン、ジフェニルスルホン、ジスルフィラム、DNOC、ドフェナピン、ドラメクチン、エンドチオン、エピリノメクチン、エトエートメチル、エトリムホス、フェナザフロル、酸化フェンブタスズ、フェノチオカルブ、フェンピラド、フェンピロキシメート、フェンピラザミン、フェンソン、フェントリファニル、フルベンジミン、フルシクロクスロン、フルエネチル、フルオルベンシド、FMC1137、ホルメタネート、ホルメタネートヒドロクロリド、ホルムパラネート、γ-HCH、グリオジン、ハルフェンプロクス、ヘキサデシルシクロプロパンカルボキシレート、イソカルボホス、ジャスモリンI、ジャスモリンII、ジョドフェンホス、リンダン、マロノベン、メカルバム、メホスフォラン、メスルフェン、メタクリホス、臭化メチル、メトルカルブ、メキサカルベート、ミルベマイシンオキシム、 ミパホクス、モノクロトホス、モルホチオン、モキシデクチン、ナレド、4-クロロ-2-(2-クロロ-2-メチル-プロピル)-5-[(6-ヨード-3-ピリジル)メトキシ]ピリダジン-3-オン、ニフルリジド、ニッコマイシン、ニトリラカルブ、ニトリラカルブ1:1塩化亜鉛錯体、オメトエート、オキシデプロホス、オキシジスルホトン、pp’-DDT、パラチオン、ペルメトリン、フェンカプトン、ホサロン、ホスホラン、ホスファミドン、ポリクロロテルペン、ポリナクチン、プロクロノール、プロマシル、プロポキスル、プロチダチオン、プロトエート、ピレトリンI、ピレトリンII、ピレトリン、ピリダフェンチオン、ピリミテート、キナルホス、キンチオホス、R-1492、ホスグリシン、ロテノン、シュラダン、セブホス、セラメクチン、ソファミド、SSI-121、スルフィラム、スルフラミド、スルホテプ、硫黄、ジフロビダジン、τ-フルバリネート、TEPP、テルバム、テトラジホン、テトラスル、チアフェノクス、チオカルボキシム、チオファノックス、チオメトン、チオキノックス、ツリンギエンシン、トリアミホス、トリアラテン、トリアゾホス、トリアズロン、トリフェノホス、トリナクチン、バミドチオン、バニリプロール、ベトキサジン、ニオクタノン酸銅、硫酸銅、シブトリン、ジクロン、ジクロロフェン、エンドタール、フェンチン、消石灰、ナーバム、キノクラミン、キノンアミド、シマジン、酢酸トリフェニルスズ、水酸化トリフェニルスズ、クルホメート、ピペラジン、チオファネート、クロラロース、フェンチオン、ピリジン-4-アミン、ストリキニン、1-ヒドロキシ-1H-ピリジン-2-チオン、4-(キノキサリン-2-イルアミノ)ベンゼンスルホンアミド、8-硫酸ヒドロキシキノリン、ブロノポール、水酸化銅、クレゾール、ジピリチオン、ドジチン、フェナミノスルフ、ホルムアルデヒド、ヒドラルガフェン、カスガマイシン、カスガマイシンヒドロクロリド水和物、ニッケルビス(ジメチルジチオカルバメート)、ニトラピリン、オクチリノン、オキソリン酸、オキシテトラサイクリン、硫酸ヒドロキシキノリンカリウム、プロベナゾール、ストレプトマイシン、ストレプトマイシンセスキスルフェート、テクロフタラム、チオメルサール、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana)GV、アグロバクテリウムラジオバクター(Agrobacterium radiobacter)、 アムブリセイウス属の種(Amblyseius spp.)、アナグラファファルシフェラ(Anagrapha falcifera)NPV、アングルスアトムス(Anagrus atomus)、アブラコバチ(Aphelinus abdominalis)、コレマンアブラバチ(Aphidius colemani)、ショクガタマバエ(Aphidoletes aphidimyza)、オートグラファカリホルニカ(Autographa californica)NPV、バチルススファエリクス(Bacillus sphaericus Neide)、ベアウベリアブロングニアルチイ(Beauveria brongniartii)、ヤマトクサカゲロウ(Chrysoperla carnea)、ツマアカオオヒメテントウ(Cryptolaemus montrouzieri)、コドリンガ(Cydia pomonella)GV、ハモグリコマユバチ(Dacnusa sibirica)、イサエアヒメコバチ(Diglyphus isaea)、オンシツツヤコバチ(Encarsia formosa)、サバクツヤコバチ(Eretmocerus eremicus)、ヘテロルハブジチスバクテリオホラ(Heterorhabditis bacteriophora)及びH.メギジス(H.megidis)、ヒポダミアコンベルゲンス(Hippodamia convergens)、フジコナヒゲナガトビコバチ(Leptomastix dactylopii)、マクロロフスカリジノサス(Macrolophus caliginosus)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)NPV、メタフィクスヘルボルス(Metaphycus helvolus)、メタリジウムアニソプリエ変種アクリヅム(Metarhizium anisopliae var.acridum)、メタリジウムアニソプリエ変種アニソプリエ(Metarhizium anisopliae var.anisopliae)、マツノキハバチ(Neodiprion sertifer)NPV及びN.レコンティ(N.lecontei)NPV、ヒメハナカメムシ属の種(Orius spp.)、パエシロマイセスフモソロセウス(Paecilomyces fumosoroseus)、チリカブリダニ(Phytoseiulus persimilis)、ステイネルネマビビオニス(Steinernema bibionis)、ステイネルネマカルポカプサエ(Steinernema carpocapsae)、ステイネルネマフェルチアエ(Steinernema feltiae)、ステイネルネマグラセリ(Steinernema glaseri)、ステイネルネマリオブラエb(Steinernema riobrave)、ステイネルネマリオブラビス(Steinernema riobravis)、ステイネルネマスカプテリスキ(Steinernema scapterisci)、ステイネルネマ属の種(Steinernema spp.)、トリコグラマ属の種(Trichogramma spp.)、チフロドロムスオクシデンタリス(Typhlodromus occidentalis)、ベルチシリウムレカニイ(Verticillium lecanii)、アホレート、ビサジル、ブスルファン、ジマチフ、ヘメル、ヘムパ、メテパ、メチオテパ、メチルアホレート、モルジド、ペンフルロン、テパ、チオヘムパ、チオテパ、トレタミン、ウレデパ、(E)-デカ-5-エン-1-イルアセテート+(E)-デカ-5-エン-1-オール、(E)-トリデカ-4-エン-1-イルアセテート、(E)-6-メチルヘプタ-2-エン-4-オール、(E,Z)-テトラデカ-4,10-ジエン-1-イルアセテート、(Z)-ドデカ-7-エン-1-イルアセテート、(Z)-ヘキサデカ-11-エナール、(Z)-ヘキサデカ-11-エン-1-イルアセテート、(Z)-ヘキサデカ-13-エン-11-イン-1-イルアセテート、(Z)-イコサ-13-エン-10-オン、(Z)-テトラデカ-7-エン-1-アル、(Z)-テトラデカ-9-エン-1-オール、(Z)-テトラデカ-9-エン-1-イルアセテート、(7E,9Z)-ドデカ-7,9-ジエン-1-イルアセテート、(9Z,11E)-テトラデカ-9,11-ジエン-1-イルアセテート、(9Z,12E)-テトラデカ-9,12-ジエン-1-イルアセテート、14-メチルオクタデカ-1-エン、4-メチルノナン-5-オール+4-メチルノナン-5-オン、α-ムルチストリアチン、ブレビコミン、コドレルレ、コドレモン、クエルレ、ジスパールア、ドデカ-8-エン-1-イルアセテート、ドデカ-9-エン-1-イルアセテート、ドデカ-8、10-ジエン-1-イルアセテート、ドミニカルア、エチル4-メチルオクタノエート、オイゲノール、フロンタリン、グランドルア、グランドルアI、グランドルアII、グランドルアIII、グランドルアIV、ヘキサルア、イプスジエノール、イプセノール、ジャポニルア、リネアチン、リトルア、ループルア、メドルア、メガトモ酸、メチルオイゲノール、ムスカルア、オクタデカ-2,13-ジエン-1-イルアセテート、オクタデカ-3,13-ジエン-1-イルアセテート、オルフラルア、オリクタルア、オストラモン、シグルア、ソルジジン、スルカトール、テトラデカ-11-エン-1-イルアセテート、トリメドルア、トリメドルアA、トリメドルアB1、トリメドルアB2、トリメドルアC、トランク-コール(trunc-call)、2-(オクチルチオ)エタノール、ブタピロノキシル、ブトキシ(ポリプロピレングリコール)、ジブチルアジペート、フタル酸ジブチル、ジブチルコハク酸塩、ジエチルトルアミド、ジメチルカルベート、ジメチルフタレート、エチルヘキサンジオール、ヘキサミド、メトキン-ブチル、メチルネオデカンアミド、オキサメート、ピカリジン、1-ジクロロ-1-ニトロエタン、1,1-ジクロロ-2,2-ビス(4-エチルフェニル)エタン、1,2-ジクロロプロパン+1,3-ジクロロプロペン、1-ブロモ-2-クロロエタン、2,2,2-トリクロロ-1-(3,4-ジクロロフェニル)酢酸エチル、2,2-ジクロロビニル2-エチルスルフィニルエチルメチルリン酸塩、2-(1,3-ジチオラン-2-イル)フェニルジメチルカルバメート、2-(2-ブトキシエトキシ)エチルチオシアネート、2-(4,5-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニルメチルカルバメート、2-(4-クロロ-3,5-キシリルオキシ)エタノール、2-クロロビニルジエチルリン酸塩、2-イミダゾリドン、2-イソバレリルインダン-1,3-ジオン、2-メチル(プロプ-2-イニル)アミノフェニルメチルカルバメート、2-チオシアナトエチルラウレート、3-ブロモ-1-クロロプロプ-1-エン、3-メチル-1-フェニルピラゾール-5-イルジメチルカルバメート、4-メチル(プロプ-2
-イニル)アミノ-3,5-キシリルメチルカルバメート、5,5-ジメチル-3-オキソシクロヘキサ-1-エニルジメチルカルバメート、アセチオン、アクリロニトリル、アルドリン、アロサミジン、アリキシカルブ、α-エクジソン、リン化アルミニウム、アミノカルブ、アナバシン、アチダチオン、アザメチホス、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)δエンドトキシン、バリウムヘキサフルオロシリケート、バリウムポリスルフィド、バルトリン、バイエル22/190、バイエル22408、β-シフルトリン、β-シペルメトリン、バイオエタノメトリン、ビオパーメトリン、ビス(2-クロロエチル)エーテル、ホウ酸ナトリウム、ブロムフェンビンホス、ブロモ-DDT、ブフェンカルブ、ブタカルブ、ブタチオホス、ブトネート、ヒ酸カルシウム、シアン化カルシウム、二硫化炭素、四塩化炭素、カルタップヒドロクロリド、セバジン、クロルビシクレン、クロルダン、クロルデコン、クロロホルム、クロルピクリン、クロルホキシム、クロルプラゾホス、シス-レスメスリン、シスメトリン、クロシトリン、アセト亜ヒ酸銅、ヒ酸銅、オレイン酸銅、クミトエート、氷晶石、CS708、シアノフェンホス、シアノホス、シクレトリン、シチオエート、d-テトラメトリン、DAEP、ダゾメット、デカルボフラン、ジアミダホス、ジカプトン、ジクロロフェンチオン、ジクレシル、ジシクラニル、ディルドリン、ジエチル5-メチルピラゾール-3-イルリン酸塩、ジロール、ジメフルトリン、ジメタン、ジメトリン、ジメチルビンホス、ジメチラン、ジノプロプ、ジノサム、ジノセブ、ジオフェノラン、ジオキサベンゾホス、ジチクロホス、DSP、エクジステロン、EI 1642、EMPC、EPBP、エタホス、エチオフェンカルブ、ギ酸エチル、エチレンジブロミド、ジクロロエタン、エチレンオキシド、EXD、フェンクロルホス、フェネタカルブ、フェニトロチオン、フェノキサクリム、フェンピリトリン、フェンスルホチオン、フェンチオン-エチル、フルコフロン、ホスメチラン、ホスピレート、ホスチエタン、フラチオカルブ、フレトリン、グアザチン、グアザチン酢酸塩、テトラチオカルボン酸ナトリウム、ハルフェンプロクス、HCH、HEOD、ヘプタクロール、ヘテロホス、HHDN、シアン化水素、ヒキンカルブ、IPSP、イサゾホス、イソベンザン、イソドリン、イソフェンホス、イソラン、イソプロチオラン、イソキサチオン、幼虫ホルモンI、幼虫ホルモンII、幼虫ホルモンIII、ケレバン、キノプレン、砒酸鉛、レプトホス、リリムホス、リチダチオン、m-クメニルメチルカルバメート、リン化マグネシウム、マジドクス、メカルホン、メナゾン、塩化第一水銀、メスルフェンホス、メタム、メタム-カリウム、メタム-ナトリウム、メタンフッ化スルホニル、メトクロトホス、メトプレン、メトトリン、メトキシクロル、メチルイソチオシアネート、メチルクロロホルム、塩化メチレン、メトキサジアゾン、ミレックス、ナフタロホス、ナフタレン、NC-170、ニコチン、ニコチンスルフェート、ニチアジン、ノルニコチン、O-5-ジクロロ-4-ヨードフェニルO-エチルエチルホスホノチオエート、O,O-ジエチルO-4-メチル-2-オキソ-2H-クロメン-7-イルホスホロチオネート、O,O-ジエチルO-6-メチル-2-プロピルピリミジン-4-イルホスホロチオネート、O,O,O’,O’-テトラプロピルジチオピロホスフェート、オレイン酸、パラ-ジクロロベンゼン、パラチオン-メチル、ペンタクロロフェノール、ラウリン酸ペンタクロロフェニル、PH60-38、フェンカプトン、ホスニクロル、ホスフィン、ホキシム-メチル、ピリメタホス、ポリクロロジシクロペンタジエン異性体、亜ヒ酸カリウム、カリウムチオシアネート、プレコセンI、プレコセンII、プレコセンIII、ピリミドホス、プロフルトリン、プロメカルブ、プロチオホス、ピラゾホス、ピレスメトリン、カッシア、キナルホス-メチル、キノチオン、ラホキサニド、レスメスリン、ロテノン、カデトリン、リアニア、リアノジン、サバジラ)、シュラダン、セブホス、SI-0009、チアプロニル、亜ヒ酸ナトリウム、シアン化ナトリウム、ナトリウムフッ化物、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム、ペンタクロロフェノキシドナトリウム塩、セレン酸ナトリウム、チオシアン酸ナトリウム、スルコフロン、スルコフロン-ナトリウム、スルフリルフッ化物、スルプロホス、タール油、チオナジン、TDE、テブピリムホス、テメホス、テラレスリン、テトラクロロエタン、チクロホス、チオシクラム、チオシクラム水素オキサレート、チオナジン、チオスルタップ、チオスルタップ-ナトリウム、トラロメトリン、トランスパーメトリン、トリアザメート、トリクロルメタホス-3、トリクロロナト、トリメタカルブ、トルプロカルブ、トリクロピリカルブ、トリプレン、ベラトリジン、ベラトリン、XMC、ζメトリン、亜鉛ホスフィド、ゾラプロホス、及びメペルフルトリン、テトラメチルフルトリン、ビス(トリブチルスズ)オキシド、ブロモアセタミド、第二鉄リン酸塩、ニクロスアミド-オラミン、酸化トリブチルスズ、ピリモルフ、トリフェンモルフ、1,2-ジブロモ-3-クロロプロパン、1,3-ジクロロプロペン、3,4-ジクロロテトラヒドロチオフェン1,1-ジオキシド、3-(4-クロロフェニル)-5-メチルロダニン、5-メチル-6-チオキソ-1,3,5-チアジアジナン-3-イル酢酸、6-イソペンテニルアミノプリン、ベンクロチアズ、サイトカイニン、DCIP、ルフラール、イサミドホス、カイネチン、ミロテシウムベルカリア(Myrothecium verrucaria)組成物、テトラクロロチオフェン、キシレノルス、ゼアチン、
エチルキサントゲン酸カリウム、アシベンゾラル、アシベンゾラル-S-メチル、オオイタドリ(Reynoutria sachalinensis)抽出物、α-クロロヒドリン、アンツ、炭酸バリウム、ビスチオセミ、ブロジファクム、ブロマジオロン、ブロメタリン、クロロファシノン、コレカルシフェロール、クマクロル、クマフリル、クマテトラリル、クリミジン、ジフェナクム、ジフェチアロン、ジファシノン、エルゴカルシフェロール、フロクマフェン、フルオロアセタミド、フルプロパジン、フルプロパジンヒドロクロリド、ノルボルミド、ホスアセチム、リン、ピンドン、ピリヌロン、シリロシド、フルオロ酢酸ナトリウム、硫酸タリウム、ワルファリン、2-(2-ブトキシエトキシ)エチルピペロニレート、5-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-3-ヘキシルシクロヘキサ-2-エノン、ファルネソール+ネロリドール、ベルブチン、MGK 264、ピペロニルブトキシド、ピプロタール、プロピル異性体、S421、セサメックス、セサスモリン、スルホキシド、アントラキノン、ナフテン酸銅、オキシ塩化銅、ジシクロペンタジエン、チラム、ナフテン酸亜鉛、ジラム、イマニン、リバビリン、酸化水銀(II)、チオファネート-メチル、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、フラメトピル、ヘキサコナゾール、イマザリル、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、パクロブトラゾール、ペフラゾエート、ペンコナゾール、プロチオコナゾール、ピリフェノックス、プロクロラズ、プロピコナゾール、ピリソキサゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリフルミゾール、トリチコナゾール、アンシミドール、フェナリモル、ヌアリモル、ブピリメート、ジメチリモール、エチリモール、ドデモルフ、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、スピロキサミン、トリデモルフ、シプロジニル、メパニピリム、ピリメタニル、フェンピクロニル、フルジオキソニル、ベナラキシル、フララキシル、メタラキシル、R-メタラキシル、オフレース、オキサジキシル、カルベンダジム、デバカルブ、フベリダゾール、チアベンダゾール、クロゾリネート、ジクロゾリン、ミクロゾリン、プロシミドン、ビンクロゾリン、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルトラニル、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、チフルザミド、ドジン、イミノクタジン、アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロブリン、フェナミンストロビン、フルフェノキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシム-メチル、メトミノストロビン、トリフロキシストロビン、オリザストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、フェルバム、マンコゼブ、マンネブ、メチラム、プロピネブ、ジネブ、カプタホール、キャプタン、フルオロイミド、ホルペット、トリルフルアニド、ボルドー液、酸化銅、マンカッパー、オキシン銅、ニトロタル-イソプロピル、エディフェンホス、イプロベンホス、ホスジフェン、トルコホス-メチル、アニラジン、ベンチアバリカルブ、ブラストサイジン-S、クロロネブ、クロロタロニル、シフルフェナミド、シモキサニル、ジクロシメット、ジクロメジン、
ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジメトモルフ、フルモルフ、ジチアノン、エタボキサム、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェンアミドン、フェノキサニル、フェリムゾン、フルアジナム、フルオピコリド、フルスルファミド、フルキサピロキサド、フェンヘキサミド、ホセチル-アルミニウム、ヒメキサゾール、イプロバリカルブ、シアゾファミド、メタスルホカルブ、メトラフェノン、ペンシクロン、フタリド、ポリオキシン、プロパモカルブ、ピリベンカルブ、プロキナジド、ピロキロン、ピリオフェノン、キノキシフェン、キントゼン、チアジニル、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリホリン、バリダマイシン、バリフェナレート、ゾキサミド、マンジプロパミド、イソピラザム、セダキサン、ベンゾビンジフルピル、ピジフルメトフェン、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(3’,4’,5’-トリフルオロ-ビフェニル-2-イル)-アミド、イソフルシプラム、イソチアニル、ジピメチトロン、6-エチル-5,7-ジオキソ-ピロロ[4,5][1,4]ジチイノ[1,2-c]イソチアゾール-3-カルボニトリル、2-(ジフルオロメチル)-N-[3-エチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル]ピリジン-3-カルボキサミド、4-(2,6-ジフルオロフェニル)-6-メチル-5-フェニル-ピリダジン-3-カルボニトリル、(R)-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-[1,1,3-トリメチルインダン-4-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド、4-(2-ブロモ-4-フルオロ-フェニル)-N-(2-クロロ-6-フルオロ-フェニル)-2,5-ジメチル-ピラゾール-3-アミン、4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロ-6-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、フルインダピル、クメトキシストロビン(ジアキシアングジュンジ(jiaxiangjunzhi))、ルベンミキシアナン(lvbenmixianan)、ジクロベンチアゾクス、マンデストロビン、3-(4,4-ジフルオロ-3,4-ジヒドロ-3,3-ジメチルイソキノリン-1-イル)キノロン、2-[2-フルオロ-6-[(8-フルオロ-2-メチル-3-キノリル)オキシ]フェニル]プロパン-2-オール、オキサチアピプロリン、t-ブチルN-[6-[[[(1-メチルテトラゾール-5-イル)-フェニル-メチレン]アミノ]オキシメチル]-2-ピリジル]カルバメート、ピラジフルミド、インピルフルキサム、ツロールプロカルブ、メフェントリフルコナゾール、イプフェントリフルコナゾール、2-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-3-エチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル]ピリジン-3-カルボキサミド、N’-(2,5-ジメチル-4-フェノキシ-フェニル)-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン、N’-[4-(4,5-ジクロロチアゾール-2-イル)オキシ-2,5-ジメチル-フェニル]-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン、[2-[3-[2-[1-[2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)ピラゾール-1-イル]アセチル]-4-ピペリジル]チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロイソキサゾール-5-イル]-3-クロロ-フェニル]メタンスルホン酸、ブタ-3-イニルN-[6-[[(Z)-[(1-メチルテトラゾール-5-イル)-フェニル-メチレン]アミノ]オキシメチル]-2-ピリジル]カルバメート、メチルN-[[5-[4-(2,4-ジメチルフェニル)トリアゾール-2-イル]-2-メチル-フェニル]メチル]カルバメート、3-クロロ-6-メチル-5-フェニル-4-(2,4,6-トリフルオロフェニル)ピリダジン、ピリダクロメチル、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-[1,1,3-トリメチルインダン-4-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド、1-[2-[[1-(4-クロロフェニル)ピラゾール-3-イル]オキシメチル]-3-メチル-フェニル]-4-メチル-テトラゾール-5-オン、1-メチル-4-[3-メチル-2-[[2-メチル-4-(3,4,5-トリメチルピラゾール-1-イル)フェノキシ]メチル]フェニル]テトラゾール-5-オン、アミノピリフェン、アメトクトラジン、アミスルブロム、ペンフルフェン、(Z,2E)-5-[1-(4-クロロフェニル)ピラゾール-3-イル]オキシ-2-メトキシイミノ-N,3-ジメチル-ペンタ-3-エンアミド、フロリルピコキサミド、フェンピコキサミド、テブフロキン、イププルフェノキン、キノフメリン、イソフェタミド、N-[2-[2,4-ジクロロ-フェノキシ]フェニル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-[2-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェニル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-ピラゾール-4-カルボキサミド、ベンゾチオストロビン、フェナマクリル、5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール亜鉛塩(2:1)、フルオピラム、フルチアニル、フルオピモミド、ピラプロポイン、ピカルブトラゾクス、2-(ジフルオロメチル)-N-(3-エチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル)ピリジン-3-カルボキサミド、2-(ジフルオロメチル)-N-((3R)-1,1,3-トリメチルインダン-4-イル)ピリジン-3-カルボキサミド、4-[[6-[2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-3-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピル]-3-ピリジル]オキシ]ベンゾニトリル、メチルテトラプロール、2-(ジフルオロメチル)-N-((3R)-1,1,3-トリメチルインダン-4-イル)ピリジン-3-カルボキサミド、α-(1,1-ジメチルエチル)-α-[4’-(トリフルオロメトキシ)[1,1’-ビフェニル]-4-イル]-5-ピリミジンメタノール、フルオキサピプロリン、エノキサストロビン、4-[[6-[2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-3-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピル]-3-ピリジル]オキシ]ベンゾニトリル、4-[[6-[2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-3-(5-スルファニル-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピル]-3-ピリジル]オキシ]ベンゾニトリル、4-[[6-[2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-3-(5-チオキソ-4H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロピル]-3-ピリジル]オキシ]ベンゾニトリル、トリネキサパック、クモキシストロビン、チョンサンマイシン(zhongshengmycin)、チオジアゾール銅、亜鉛チアゾール、アメクトトラクチン、イプロジオン、N-メトキシ-N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]シクロプロパンカルボキサミド、N,2-ジメトキシ-N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]プロパンアミド、N-エチル-2-メチル-N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]プロパンアミド、1-メトキシ-3-メチル-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]尿素、1,3-ジメトキシ-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]尿素、3-エチル-1-メトキシ-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]尿素、N-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]プロパンアミド、4,4-ジメチル-2-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]イソキサゾリジン-3-オン、5,5-ジメチル-2-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]イソキサゾリジン-3-オン、エチル1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]ピラゾール-4-カルボキシレート、N,N-ジメチル-1-[[4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル]メチル]-1,2,4-トリアゾール-3-アミン(これは、国際公開第2017/055473号、国際公開第2017/055469号、国際公開第2017/093348号及び国際公開第2017/118689号に記載の方法により調製され得る)、2-[6-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジル]-1-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール(この化合物は、国際公開第2017/029179号に記載の方法により調製され得る)、2-[6-(4-ブロモフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)-3-ピリジル]-1-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール(この化合物は、国際公開第2017/029179号に記載の方法により調製され得る)、3-[2-(1-クロロシクロプロピル)-3-(2-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシ-プロピル]イミダゾール-4-カルボニトリル(この化合物は、国際公開第2016/156290号に記載の方法により調製され得る)、3-[2-(1-クロロシクロプロピル)-3-(3-クロロ-2-フルオロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-プロピル]イミダゾール-4-カルボニトリル(この化合物は、国際公開第2016/156290号に記載の方法により調製され得る)、4-フェノキシフェニル)メチル2-アミノ-6-メチル-ピリジン-3-カルボキシレート(この化合物は、国際公開第2014/006945号に記載の方法により調製され得る)、2,6-ジメチル-1H,5H-[1,4]ジチイノ[2,3-c:5,6-c’]ジピロール-1,3,5,7(2H,6H)-テトロン(この化合物は、国際公開第2011/138281号に記載の方法により調製され得る)、N-メチル-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンゼンカルボチオアミド、N-メチル-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]ベンズアミド、(Z,2E)-5-[1-(2,4-ジクロロフェニル)ピラゾール-3-イル]オキシ-2-メトキシイミノ-N,3-ジメチル-ペンタ-3-エンアミド(この化合物は、国際公開第2018/153707号に記載の方法により調製され得る)、N’-(2-クロロ-5-メチル-4-フェノキシ-フェニル)-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン、N’-[2-クロロ-4-(2-フルオロフェノキシ)-5-メチル-フェニル]-N-エチル-N-メチル-ホルムアミジン(この化合物は、国際公開第2016/202742号に記載の方法により調製され得る)、2-(ジフルオロメチル)-N-[(3S)-3-エチル-1,1-ジメチル-インダン-4-イル]ピリジン-3-カルボキサミド(この化合物は、国際公開第2014/095675号に記載の方法により調製され得る)。
【0103】
本発明の化合物はまた、駆虫薬薬剤との組み合わせで用いられ得る。このような駆虫薬としては、欧州特許第357460号明細書、欧州特許第444964号明細書及び欧州特許第594291号明細書に記載されているとおり、イベルメクチン、アベルメクチン、アバメクチン、エマメクチン、エピリノメクチン、ドラメクチン、セラメクチン、モキシデクチン、ネマデクチン及びミルベマイシン誘導体などの化合物の大環式ラクトンクラスから選択される化合物が挙げられる。追加の駆虫薬としては、米国特許第5015630号明細書、国際公開第9415944号及び国際公開第9522552号に記載されているものなどの半合成及び生合成アベルメクチン/ミルベマイシン誘導体が挙げられる。追加の駆虫薬としては、アルベンダゾール、カンベンダゾール、フェンベンダゾール、フルベンダゾール、メベンダゾール、オキシフェンダゾール、オキシベンダゾール、パルベンダゾール、及び、このクラスの他の構成要素などのベンズイミダゾールが挙げられる。追加の駆虫薬としては、イミダゾチアゾール、及び、テトラミソール、レバミゾール、パモ酸ピランテル(pyrantel pamoate)、オキサンテル又はモランテルなどのテトラヒドロピリミジンが挙げられる。追加の駆虫薬としては、トリクラベンダゾール及びクロルスロンなどのフルキシド、並びに、プラジカンテル及びエプシプランテルなどのセストサイド(cestocide)が挙げられる。
【0104】
本発明の化合物は、パラヘルクアミド/マルクホルチンクラスの駆虫薬の誘導体及び類似体、並びに、米国特許第5478855号明細書、米国特許第4639771号明細書及び独国特許第19520936号明細書に開示されているものなどの抗寄生虫性オキサゾリンとの組み合わせで用いられ得る。
【0105】
本発明の化合物は、国際公開第9615121号に記載されている一般的なクラスのジオキソモルホリン抗寄生虫性薬剤の誘導体及び類似体との組み合わせで、また、国際公開第9611945号、国際公開第9319053号、国際公開第9325543号、欧州特許第626375号明細書、欧州特許第382173号明細書、国際公開第9419334号、欧州特許第382173号明細書、及び、欧州特許第503538号明細書に記載のものなどの駆虫活性環式デプシペプチドとの組み合わせで用いられ得る。
【0106】
本発明の化合物は、他の外寄生生物撲滅薬;例えば、フィプロニル;ピレスロイド;有機リン酸エステル;ルフェヌロンなどの昆虫成長調節剤;テブフェノジド等などのエクジソンアゴニスト;イミダクロプリド等などのネオニコチノイドとの組み合わせで用いられ得る。
【0107】
本発明の化合物は、例えば国際公開第95/19363号又は国際公開第04/72086号に記載のものといったテルペンアルカロイドであって、特にこれらに開示の化合物との組み合わせで用いられ得る。
【0108】
本発明の化合物が組み合わされて用いられ得るこのような生物学的に有効な化合物の他の例としては、これらに限定されることはないが、以下が挙げられる。
有機リン酸エステル:アセフェート、アザメチホス、アジンホス-エチル、アジンホス-メチル、ブロモホス、ブロモホス-エチル、カズサホス、クロルエトキシホス、クロルピリホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、デメトン、デメトン-S-メチル、デメトン-S-メチルスルホン、ジアリホス、ダイアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、エチオン、エトプロホス、エトリムホス、ファンファー、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フルピラゾホス、フォノホス、ホルモチオン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、イサゾホス、イソチオエート、イソキサチオン、マラチオン、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メチル-パラチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシデメトン-メチル、パラオキソン、パラチオン、パラチオン-メチル、フェントエート、ホサロン、ホスホラン、ホスホカルブ、ホスメット、ホスファミドン、ホレート、ホキシム、ピリミホス、ピリミホス-メチル、プロフェノホス、プロパホス、プロエタムホス、プロチオホス、ピラクロホス、ピリダペンチオン、キナルホス、スルプロホス、テメホス、テルブホス、テブピリムホス、テトラクロルビンホス、チメトン(thimeton)、トリアゾホス、トリクロルホン、バミドチオン。
【0109】
カルバメート:アラニカルブ、アルジカルブ、2-sec-ブチルフェニルメチルカルバメート、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、クロエトカルブ、エチオフェンカルブ、フェノキシカルブ、フェンチオカルブ、フラチオカルブ、HCN-801、イソプロカルブ、インドキサカルブ、メチオカルブ、メソミル、5-メチル-m-クメニルブチリル(メチル)カルバメート、オキサミル、ピリミカーブ、プロポキスル、チオジカルブ、チオファノックス、トリアザメート、UC-51717。
【0110】
ピレスロイド:アクリナチン(acrinathin)、アレトリン、アルファメトリン(alphametrin)、5-ベンジル-3-フリルメチル(E)-(1R)-シス-2,2-ジメチル-3-(2-オキソチオラン-3-イリデンメチル)シクロプロパンカルボキシレート、ビフェントリン、β-シフルトリン、シフルトリン、α-シペルメトリン、β-シペルメトリン、ビオアレトリン、ビオアレトリン((S)-シクロペンチル異性体)、ビオレスメトリン、ビフェントリン、NCI-85193、シクロプロトリン、シハロトリン、シチトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、エムペントリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロクス、フェンフルトリン、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、フルバリネート(D異性体)、イミプロトリン、シハロトリン、λ-シハロトリン、ペルメトリン、フェノトリン、プラレトリン、ピレトリン(天然生成物)、レスメスリン、テトラメトリン、トランスフルトリン、θ-シペルメトリン、シラフルオフェン、t-フルバリネート、テフルトリン、トラロメトリン、ζ-シペルメトリン。
【0111】
節足動物成長調節剤:a)キチン合成抑制剤:ベンゾイル尿素:クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン、ブプロフェジン、ジオフェノラン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、クロルフェンタジン;b)エクジソンアンタゴニスト:ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド;c)ジュベノイド:ピリプロキシフェン、メトプレン(S-メトプレンを含む)、フェノキシカルブ;d)脂質生合成抑制剤:スピロジクロフェン。
【0112】
他の抗寄生虫薬:アセキノシル、アミトラズ、AKD-1022、ANS-118、アザジラクチン、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)、ベンサルタップ、ビフェナゼート、ビナパクリル、ブロモプロピレート、BTG-504、BTG-505、カンフェクロール、カルタップ、クロロベンジレート、クロルジメホルム、クロルフェナピル、クロマフェノジド、クロチアニジン(clothianidine)、シロマジン、ジアクロデン、ジアフェンチウロン、DBI-3204、ジナクチン、ジヒドロキシメチルジヒドロキシピロリジン、ジノブトン、ジノカップ、エンドスルファン、エチプロール、エトフェンプロクス、フェナザキン、フルマイト、MTI-800、フェンピロキシメート、フルアクリピリム、フルベンジミン、フルブロシトリネート、フルフェンジン、フルフェンプロックス、フルプロキシフェン、ハロフェンプロックス(halofenprox)、ヒドラメチルノン、IKI-220、カネマイト、NC-196、ニームガード、ニジノルテルフラン、ニテンピラム、SD-35651、WL-108477、ピリダリル、プロパルギット、プロトリフェンブト、ピメトロジン(pymethrozine)、ピリダベン、ピリミジフェン、NC-1111、R-195、RH-0345、RH-2485、RYI-210、S-1283、S-1833、SI-8601、シラフルオフェン、シロマジン、スピノサド、テブフェンピラド、テトラジホン、テトラナクチン(tetranactin)、チアクロプリド、チオシクラム、チアメトキサム、トルフェンピラド、トリアザメート、トリエトキシスピノシン、トリナクチン、ベルブチン、ベルタレク、YI-5301。
【0113】
生物剤:バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis ssp aizawai,kurstaki)、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)δエンドトキシン、バキュロウイルス、昆虫病原性バクテリア、ウイルス及び真菌。
【0114】
殺菌剤:クロルテトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、ストレプトマイシン。
【0115】
他の生物剤:エンロフロキサシン、フェバンテル、ペネタメート、モロキシカム、セファレキシン、カナマイシン、ピモベンダン、クレンブテロール、オメプラゾール、チアムリン、ベナゼプリル、ピリプロール、セフキノム、フロルフェニコール、ブセレリン、セフォベシン、ツラスロマイシン、セフチオウル、カルプロフェン、メタフルミゾン、プラジクアランテル、トリクラベンダゾール。
【0116】
本発明の他の態様は、式(I)の化合物若しくは上記に定義されている好ましい個別の化合物、少なくとも1種の式(I)の化合物若しくは少なくとも1種の上記に定義されている好ましい個別の化合物を含む組成物、又は、少なくとも1種の式(I)の化合物若しくは少なくとも1種の上記に定義されている好ましい個別の化合物を含む殺菌・殺カビ若しくは殺虫性混合物であって、上記の他の殺菌・殺カビ剤若しくは殺虫剤を伴う混和物における使用であり、作物植物、例えば種子といったその繁殖体、例えば収穫された食品作物といった収穫された作物などの例えば有用な植物といった植物、又は、昆虫若しくは好ましくは真菌性生物といった植物病原性微生物による非生体材料に係る外寄生を防除若しくは予防するための使用に関する。
【0117】
本発明のさらなる態様は、作物植物、例えば種子といったその繁殖体、例えば収穫された食品作物といった収穫された作物などの例えば有用な植物といった植物、又は、昆虫、若しくは、特に真菌性生物といった植物病原性若しくはヒトに対して潜在的に有害である腐敗性微生物若しくは生物による非生体材料に係る外寄生を防除若しくは予防する方法に関し、この方法は、式(I)の化合物若しくは上記に定義されている好ましい個別の化合物を、活性処方成分として植物、植物の一部若しくはその生息地、その繁殖体、又は、非生体材料のいずれかの部分に適用するステップを含む。
【0118】
防除若しくは予防とは、昆虫による、又は、特に真菌性生物といった植物病原性若しくはヒトに対して潜在的に有害である腐敗性微生物若しくは生物による外寄生を、向上が実証されるレベルまで低減させることを意味する。
【0119】
特に真菌性生物といった植物病原性微生物又は昆虫による作物植物の外寄生を防除若しくは予防する好ましい方法であって、式(I)の化合物又は前記化合物の少なくとも1種を含有する農芸化学組成物の適用を含む方法は、葉面処理である。適用頻度及び適用量は、対応する病原体又は昆虫による外寄生のリスクに応じることとなる。しかしながら、式(I)の化合物はまた、植物の生息地に液体配合物を灌注することにより、又は、例えば粒状形態(土壌施用)の固体形態で化合物を土壌に適用することにより、土壌(浸透移行作用)を介して根から植物に浸透させることが可能である。水稲作物の場合、このような粒質物を湛水した水田に適用することが可能である。式(I)の化合物はまた、種子又は塊茎を殺菌・殺カビ剤の液体配合物に含浸させることにより、又は、これらを固体配合物でコーティングすることにより、種子に適用(コーティング)され得る。
【0120】
例えば、式(I)の化合物と、所望の場合に、式(I)の化合物をカプセル化する固体又は液体補助剤又はモノマーとを含有する組成物といった配合物は、公知の様式で、典型的には、化合物を例えば溶剤、固体キャリア及び任意選択により表面活性化合物(界面活性剤)といった増量剤と一緒に均質に混合し、及び/又は、粉砕することにより調製され得る。
【0121】
有利な適用量は通常、1ヘクタール(ha)当たり、5g~2kgの活性処方成分(a.i.)、好ましくは10g~1kg a.i./ha、もっとも好ましくは、20g~600g a.i./haである。種子灌注剤として用いられる場合、簡便な投与量は、1kgの種子に対して10mg~1gの活性物質である。
【0122】
本発明の組み合わせが種子の処理に用いられる場合、1kgの種子に対して0.001~50gの式(I)の化合物、好ましくは、1kgの種子に対して0.01~10gの量が一般に十分とされる。
【0123】
本発明の組成物は、いずれかの従来の形態、例えば、二液系、乾燥種子処理用粉末(DS)、種子処理用エマルジョン(ES)、種子処理用流動性濃縮物(FS)、種子処理用溶液(LS)、種子処理用水分散性粉末(WS)、種子処理用カプセル懸濁液(CF)、種子処理用ゲル(GF)、エマルジョン濃縮物(EC)、懸濁液濃縮物(SC)、サスポエマルジョン(SE)、カプセル懸濁液(CS)、水分散性顆粒(WG)、乳化性顆粒(EG)、エマルジョン、油中水型(EO)、エマルジョン、水中油型(EW)、マイクロエマルジョン(ME)、油分散体(OD)、油混和性の流動体(OF)、混油性液体(OL)、可溶性濃縮物(SL)、超低体積懸濁液(SU)、超低体積液体(UL)、工業用濃縮物(TK)、分散性濃縮物(DC)、水和剤(WP)、又は、農学的に許容可能な補助剤と組み合わされるいずれかの技術的に好ましい配合物の形態で採用され得る。
【0124】
このような組成物は、従来の様式で、例えば活性処方成分を、適切な不活性配合物(希釈剤、溶剤、充填材、並びに、界面活性剤、殺生剤、不凍剤、展着剤、増粘剤及びアジュバント活性効果をもたらす化合物などの任意により他の配合成分)と混合することにより、生成され得る。また、従来の緩効性配合物は、長期にわたって持続する効力が意図される場合に採用され得る。特に、水分散性濃縮物(例えばEC、SC、DC、OD、SE、EW、EO等)、水和剤及び顆粒などの吹付け形態で適用される配合物は、例えばホルムアルデヒドとナフタレンスルホン酸塩との縮合物、アルキルアリールスルホネート、リグニンスルホン酸塩、脂肪アルキルスルフェート、及びエトキシル化アルキルフェノール及びエトキシル化脂肪族アルコールといった、湿潤剤及び分散剤及びアジュバント効果をもたらす他の化合物などの界面活性剤を含有していてもよい。
【0125】
種子粉衣配合物は種子にそれ自体公知である様式で適用され、例えば水性懸濁液又は種子に良好な接着性を有する乾燥粉末形態といった好適な種子粉衣配合物形態で、本発明の組み合わせ及び希釈剤を利用する。このような種子粉衣配合物は技術分野において公知である。種子粉衣配合物は、単一種の活性処方成分を含有していても、又は、例えば緩効性カプセル若しくはマイクロカプセルとしてカプセル化形態で活性処方成分の組み合わせを含有していてもよい。
【0126】
普通、配合物は、0.01~90重量%の活性薬剤、0~20%の農学的に許容可能な界面活性剤、並びに、10~99.99%の固体又は液体不活性配合物及び補助剤を含み、活性薬剤は、少なくとも式(I)の化合物を、コンポーネント(B)及び(C)、及び、任意により他の活性薬剤、特に殺菌剤又は防腐剤等を一緒に伴って構成されている。組成物の濃縮形態は、一般に、約2~80%、好ましくは約5~70重量%の活性薬剤を含有する。配合物の適用形態は、例えば0.01~20重量%、好ましくは0.01~5重量%の活性薬剤を含有し得る。市販製品は濃縮物として配合されていることが好ましいであろうが、エンドユーザーは通常希釈した配合物を利用することとなる。
【0127】
以下の表1は、本発明に係る個々の式(I)の化合物の例を例示する。
【0128】
【表1】
【0129】
ここで、
a)R1、X及びYが表1において定義されているとおりである、30種の式(I.a)の化合物。
【化14】
【0130】
b)R1、X及びYが表1において定義されているとおりである、30種の式(I.b)の化合物。
【化15】
【0131】
c)R1、X及びYが表1において定義されているとおりである、30種の式(I.c)の化合物。
【化16】
【0132】
d)R1、X及びYが表1において定義されているとおりである、30種の式(I.d)の化合物。
【化17】
【0133】
e)R1、X及びYが表1において定義されているとおりである、30種の式(I.e)の化合物。
【化18】
【0134】
f)R1、X及びYが表1において定義されているとおりである、30種の式(I.f)の化合物。
【化19】
【0135】
g)R1、X及びYが表1において定義されているとおりである、30種の式(I.g)の化合物。
【化20】
【0136】
h)R1、X及びYが表1において定義されているとおりである、30種の式(I.h)の化合物。
【化21】
【0137】
i)R1、X及びYが表1において定義されているとおりである、30種の式(I.i)の化合物。
【化22】
【0138】
j)R1、X及びYが表1において定義されているとおりである、30種の式(I.j)の化合物。
【化23】
【0139】
k)R1、X及びYが表1において定義されているとおりである、30種の式(I.k)の化合物。
【化24】
【0140】
l)R1、X及びYが表1において定義されているとおりである、30種の式(I.l)の化合物。
【化25】
【0141】
m)R1、X及びYが表1において定義されているとおりである、30種の式(I.m)の化合物。
【化26】
【0142】
n)R1、X及びYが表1において定義されているとおりである、30種の式(I.n)の化合物。
【化27】
【0143】
o)R1、X及びYが表1において定義されているとおりである、30種の式(I.o)の化合物。
【化28】
【0144】
p)R1、X及びYが表1において定義されているとおりである、30種の式(I.p)の化合物。
【化29】
【0145】
配合例
【0146】
【表2】
【0147】
有効成分を補助剤と十分に混合し、この混合物を好適なミルで十分に粉砕することで水和剤が得られ、これを水で希釈して、所望の濃度の懸濁液を得ることが可能である。
【0148】
【表3】
【0149】
有効成分を補助剤と十分に混合し、この混合物を好適なミルで十分に粉砕することで、種子処理に直接用いることが可能である粉末が得られる。
【0150】
乳化性濃縮物
有効成分[式(I)の化合物] 10%
オクチルフェノールポリエチレングリコールエーテル 3%
(4~5 molのエチレンオキシド)
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 3%
ヒマシ油ポリグリコールエーテル(35molのエチレンオキシド) 4%
シクロヘキサノン 30%
キシレン混合物 50%
【0151】
植物の保護に用いることが可能であるいずれかの要求される希釈率のエマルジョンは、この濃縮物から水による希釈で得ることが可能である。
【0152】
【表4】
【0153】
すぐに使用可能な粉剤は、有効成分をキャリアと混合し、この混合物を好適なミルで粉砕することにより得られる。このような粉末はまた、種子の乾燥粉衣に用いることが可能である。
【0154】
押出し顆粒
有効成分[式(I)の化合物] 15%
リグノスルホン酸ナトリウム 2%
カルボキシメチルセルロース 1%
カオリン 82%
【0155】
有効成分を混合し、補助剤と共に粉砕し、この混合物を水で加湿する。混合物を押し出し、次いで、空気流中で乾燥させる。
【0156】
被覆顆粒
有効成分[式(I)の化合物] 8%
ポリエチレングリコール(mol.wt.200) 3%
カオリン 89%
【0157】
細かく粉砕した有効成分を、ポリエチレングリコールで加湿したカオリンにミキサ中で均一に適用する。粉塵を発生させない被覆顆粒がこれにより得られる。
【0158】
懸濁液濃縮物
有効成分[式(I)の化合物] 40%
プロピレングリコール 0%
ノニルフェノールポリエチレングリコールエーテル(15molのエチレンオキシド) 6%
リグノスルホン酸ナトリウム 10%
カルボキシメチルセルロース 1%
シリコーン油(75 %水中エマルジョンの形態) 1%
水 32%
【0159】
細かく粉砕した有効成分を補助剤と完全に混合して懸濁液濃縮物を得、これから、いずれかの所望の希釈率を有する懸濁液を水による希釈で得ることが可能である。このような希釈により、生存している植物、並びに、植物繁殖材料を、吹付け、注ぎかけ、又は、浸漬により処理し、微生物による外寄生から保護することが可能である。
【0160】
種子処理用のフロアブル剤濃縮物
有効成分[式(I)の化合物] 40%
プロピレングリコール 5%
コポリマーブタノールPO/EO 2%
トリスチレンフェノール+10~20モルEO 2%
1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン(20%水溶液の形態)0.5%
モノアゾ顔料カルシウム塩 5%
シリコーン油(75 %水中エマルジョンの形態) 0.2%
水 45.3%
【0161】
細かく粉砕した有効成分を補助剤と完全に混合して懸濁液濃縮物を得、これから、いずれかの所望の希釈率を有する懸濁液を水による希釈で得ることが可能である。このような希釈により、生存している植物、並びに、植物繁殖材料を、吹付け、注ぎかけ、又は、浸漬により処理し、微生物による外寄生から保護することが可能である。
【0162】
緩効性カプセル懸濁液
28部の式(I)の化合物の組み合わせを、2部の芳香族溶剤及び7部のトルエンジイソシアネート/ポリメチレン-ポリフェニルイソシアネート混合物(8:1)と混合する。この混合物を、1.2部のポリビニルアルコール、0.05部の脱泡剤及び51.6部の水の混合物中で、所望の粒径が達成されるまで乳化させる。このエマルジョンに、2.8部の1,6-ジアミノヘキサンの5.3部の水中の混合物を添加する。この混合物を重合反応が完了するまで撹拌する。
【0163】
得られたカプセル懸濁液を、0.25部の増粘剤及び3部の分散剤を添加することにより安定化させる。このカプセル懸濁液配合物は、28%の有効成分を含有するものである。中間カプセル直径は8~15ミクロンである。
【0164】
この目的に好適な装置中で、得られる配合物を水性懸濁液として種子に適用する。
【実施例
【0165】
以下の実施例は本発明を例示するものである。本発明の化合物は低施用量でのより高い効力により公知の化合物から区別可能であり、これは、実施例において概説されている実験手法を用い、必要に応じて、例えば50ppm、12.5ppm、6ppm、3ppm、1.5ppm、0.8ppm又は0.2ppmといったより少ない施用量を用いることで当業者により検証可能である。
【0166】
式(I)の化合物は、とりわけ、真菌によって引き起こされる病害に対して植物を保護するための有利なレベルの生物学的活性、又は、農薬活性処方成分(例えば、高い生物学的活性、有利な範囲の活性、高い安全性プロファイル(向上した作物の耐性を含む)、向上した物理化学的特性、又は、高い生分解性)としての使用に係る優れた特性を含む、多くの有益性を有し得る。
【0167】
略語リスト
bs=幅広線
℃=摂氏度
CDCl3=クロロホルム-d
d=二重項
Pd2(dba)3 =トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
DIPEA=N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMF=ジメチルホルムアミド
h=時間
HATU=1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロリン酸
m=多重項
MHz=メガヘルツ
mp=融点
N=ノルマル
ppm=百万分率
s=一重項
THF=テトラヒドロフラン
キサントホス =4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン
【0168】
実施例1:この実施例は、2-[シアノ-(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-N-(2,2-ジメチルシクロブチル)-5-メチル-チアゾール-4-カルボキサミド(化合物I.b.23)の調製を例示する
【化30】
a)メチル2-[(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-5-メチル-チアゾール-4-カルボキシレートの調製
【化31】

アルゴン雰囲気下で、キサントホス(0.2当量)、Pd2(dba)3(0.1当量)及び炭酸セシウム(2当量)を、メチル2-ブロモ-5-メチル-チアゾール-4-カルボキシレート(4.6g、18.5mmol、1当量)及び2,6-ジフルオロピリジン-4-アミン(1当量)の1,4-ジオキサン(660mL)中の脱気した撹拌混合物に添加した。反応を加熱還流し、4時間撹拌し、その後、温度を室温に冷ました。混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトでろ過し、得られたろ液をロータリーエバポレータを用いて濃縮した。シリカゲル(シクロヘキサン/酢酸エチルの溶離液混合物)におけるカラムクロマトグラフィによる精製で、所望のメチル2-[(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-5-メチル-チアゾール-4-カルボキシレート(1.8g、6.31mmol)を得た。1H-NMR(400 MHz,CDCl3):δ=2.73(s,3H),3.94(s,3H),6.75(s,1H)。
【0169】
b)2-[(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-5-メチル-チアゾール-4-カルボン酸の調製
【化32】
水酸化リチウム一水和物(4当量)を、2-[(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-5-メチル-チアゾール-4-カルボン酸(1.8g、6.31mmol)のテトラヒドロフラン(35mL)及び水(12mL)の混合物中の溶液に添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、溶剤を減圧中で除去した。残渣を酢酸エチル及び水で希釈し、次いで、2N塩酸をpHが3~4に達するまでゆっくりと添加した。形成された沈殿物をろ過により単離し、水で2回洗浄して、所望の生成物2-[(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-5-メチル-チアゾール-4-カルボン酸(1.55g、5.71mmol)を得た。1H-NMR(400 MHz,(CD32SO):δ=2.69(s,3H),7.30(s,2H),11.35(bs,1H),12.90(bs,1H)。
【0170】
c)2-[(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-N-(2,2-ジメチルシクロブチル)-5-メチル-チアゾール-4-カルボキサミドの調製
【化33】
(2,2-ジメチルシクロブチル)塩化アンモニウム(1.1当量)、HATU(1.1当量)及びDIPEA(2.6当量)を、2-[(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-5-メチル-チアゾール-4-カルボン酸(250mg、0.92mmol、1当量)のDMF溶液(9.2mL)に順番に添加した。得られた溶液を、出発材料(LCMS対照)が消費されるまで室温で1時間撹拌した。次いで、飽和NaHCO3溶液を混合物に添加し、この溶液を酢酸エチルで3回抽出した。有機相を組み合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレータにより揮発物を除去した。シリカゲル(溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチルの混合物)におけるカラムクロマトグラフィによる精製で、所望の生成物2-[(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-N-(2,2-ジメチルシクロブチル)-5-メチル-チアゾール-4-カルボキサミド(280mg、86%収率)を得た。1H-NMR(400 MHz,CDCl3):d=1.17(s,3H),1.20(s,3H),1.50-1.75(m,2H),1.86-1.92(m,1H),2.29-2.36(m,1H),2.79(s,3H),4.25-4.31(m,1H),6.87(s,2H),7.32(d,1H),7.67(s,1H)。
【0171】
d)2-[シアノ-(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-N-(2,2-ジメチルシクロブチル)-5-メチル-チアゾール-4-カルボキサミド(化合物I.b.23)
【化34】
ブチルリチウム(ヘキサン中の2.5M溶液、1.25当量)を、-78℃で、2-[(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-N-(2,2-ジメチルシクロブチル)-5-メチル-チアゾール-4-カルボキサミド(300mg、0.85mmol、1当量)のTHF(4.3mL)中の撹拌溶液に添加した。30分後、ブロモシアンをこの溶液に添加し、反応は室温に達し、2時間撹拌した。次いで、反応をNaHCO3飽和水溶液で失活させ、水性相を酢酸エチルで3回抽出した。組み合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、揮発物をロータリーエバポレータを用いて除去した。シリカゲル(溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチルの混合物)におけるカラムクロマトグラフィによる精製で、所望の生成物2-[シアノ-(2,6-ジフルオロ-4-ピリジル)アミノ]-N-(2,2-ジメチルシクロブチル)-5-メチル-チアゾール-4-カルボキサミド(190mg、0.50mmol、59%収率)を得た。1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ=1.10(s,3H),1.21(s,3H),1.55-1.69(m,2H),1.80-1.93(m,1H),2.25-2-35(m,1H),2.90(s,3H),4.25-4.31(m,1H),6.92(s,2H),7.12(d,1H)。
【0172】
本明細書を通して、温度は摂氏度(℃)であり、及び、「m.p.」は融点を意味する。LC/MSは液体クロマトグラフィ質量分光測定を意味し、装置及び方法の記載は以下のとおりである
【0173】
方法A:Waters製ACQUITY UPLC、Waters UPLC HSS T3、粒径1.8μm、30×2.1mmのカラム、0.85mL/分、60℃、H2O/MeOH 95:5+0.05% HCOOH(90%)/CH3CN+0.05% HCOOH(10%)-1.2分-CH3CN+0.05% HCOOH(100%)-0.30分、Waters製ACQUITY SQD質量分光計、イオン化法:エレクトロスプレー(ESI)、極性:陽イオン、キャピラリ(kV)3.00、コーン(V)30.00、抽出器(V)2.00、ソース温度(℃)150、脱溶剤温度(℃)350、コーンガス流(L/Hr)0、脱溶剤ガス流(L/Hr)650)。
【0174】
方法B:Waters製ACQUITY UPLC、Waters UPLC HSS T3、粒径1.8μm、30×2.1mmのカラム、0.85mL/分、60℃、H2O/MeOH 95:5+0.05% HCOOH(90%)/CH3CN+0.05% HCOOH(10%)-2.7分-CH3CN+0.05% HCOOH(100%)-0.30分、Waters製ACQUITY SQD質量分光計、イオン化法:エレクトロスプレー(ESI)、極性:陽イオン、キャピラリ(kV)3.00、コーン(V)30.00、抽出器(V)2.00、ソース温度(℃)150、脱溶剤温度(℃)350、コーンガス流(L/Hr)0、脱溶剤ガス流(L/Hr)650))。
【0175】
方法C:MS:Waters製ZQ Mass Spectrometer(シングル四重極型質量分光計)
機器パラメータ:イオン化法:エレクトロスプレー極性:陽(陰)イオンキャピラリ(kV)3.00、コーン(V)30.00、抽出器(V)2.00、ガス温度(℃)350、乾燥ガス流(mL/分)9.8、ネブライザ圧力45psig、質量範囲:90~1000Da。
【0176】
HPLC:Agilent製HP 1100 HPLC:溶剤デガッサ、クォータナリーポンプ(ZCQ)/バイナリポンプ(ZDQ)、被加熱カラムコンパートメント及びダイオード-アレイ検出器。カラム:porpshell 120 C18、2.7μm粒径、120Å、4.6×50mm、温度:30℃。DAD波長範囲(nm):190~400溶剤勾配:A=水+0.1% HCOOH。B=アセトニトリル+0.08% HCOOH。
【0177】
【表5】
【0178】
【表6-1】
【表6-2】
【表6-3】
【表6-4】
【表6-5】
【表6-6】
【0179】
意外なことに、新規式(I)の化合物は、これらと対応する、例えば国際公開第2017/207362号から公知である遊離アミンと比した場合に(すなわち、窒素上のニトリル基が水素で置換される場合)、向上した溶解特性(特に非極性溶剤中におけるもの)、及び/又は、光安定性特性を示し得ることが見出された。
【0180】
以下の説明を通して、LogPは分配係数の対数を意味し、ppmは百万分率を意味し、及び、T50は照射条件下における化合物の半減期を表す。
【0181】
これらの計測に用いた方法を以下に示す。
【0182】
分配係数
オクタノール-水分配係数(LogPと表記)を、オクタノールでコーティングした逆相小型カラムを用いるHPLC法により計測した。分配係数Pは、HPLC保持因子に正比例する。この方法に係る一般原則は、例えばJ.Pharm.Sci.,67(1978)1364-7に記載されている。
【0183】
Waters製HPLCシステム(モデル1525バイナリポンプ;サーモスタット付きの2707オートサンプラー、及び、モデル2298発光ダイオードアレイ検出器)を、Hichrom小型カラム及びpH7に調節された20mMリン酸塩緩衝剤を含有し、1-オクタノール(Aldrich、HPLCグレード)で飽和させた水性移動相で用いた。用いた小型カラムは、内径4.6mm×長さ4mm又は内径2mm×長さ10mmのHiRPB固定相であった。アニソール(Aldrich、99%+純度、LogP 2.11)を一次標準として用いてシステムを較正した。
【0184】
光安定性
光安定性テストは、太陽光のスペクトル及び強度を再現するフィルタ補正したキセノンランプシステム(Atlas Suntest)を用いて、ガラス表面上への化合物及び配合物の薄いフィルム状の沈着物に照射することにより行った。Suntestのスペクトル出力は、正午での、典型的な一日における最高照射レベル(UK、真夏)である750W/m2にセットした。
【0185】
典型的には、テスト化合物をHPLCグレードのメタノール中に溶解して、1g/Lのストック溶液を得た。或いは、配合した化合物を水中に同じ濃度で懸濁させた。テスト溶液の2μLの小滴を顕微鏡のカバーガラス上の3D印刷したホルダ内に滴下し、乾燥させ、次いで、Suntest中において様々な回数で照射した。次いで、カバーガラスをSuntestから取り出し、4本のドラムバイアルに入れ;1mLの洗浄溶剤(典型的には30:70アセトニトリル:0.2%水性ギ酸)を添加し、バイアルを振盪して化合物を溶液中に抽出した。溶液を逆相HPLCにより分析した(典型的には、0.2%ギ酸で酸性化した混合水性:アセトニトリル移動相を用いる、Waters製UPLCシステム+発光ダイオードアレイ(PDA)及びWaters製カラム(BEH C18、100×2.1mm×1.7μm)を使用)。ピークの検出を各候補化合物に最適な波長で行い、PDAピーク面積を定量化に用いた。%損失対時間のプロットを用いて、テスト化合物の最初の50%の損失にかかる時間であるT50値を推定した。
【0186】
溶解度
テスト化合物の飽和溶液を、緩衝剤水溶液(10mM混合リン酸塩、pH7.20)又はヘプタン中において調製した。典型的には、1mLの緩衝剤又はヘプタンを含む、2本のドラムバイアル中の1mgのテスト化合物を、最初に超音波浴中に20分間置いた後、ローラ振盪機において一晩(20時間)放置した。次いで、飽和サンプルをMillex-HV 0.45ミクロンシリンジフィルタ(溶剤に応じて水性又は非水性版)でろ過した。次いで、水性サンプルをLCMSへ直接注入することで分析し、PDA検出を用いるピーク面積を既知の濃度を有する標準(ヘプタンサンプルを先ず乾燥させ、LCに適合する溶剤、典型的には30:70アセトニトリル:0.2%ギ酸に再度溶解させた)と比較した。プロトコルの差として、溶解度がきわめて低いことが予期される化合物についてはフィルタを事前に飽和させ、及び、油については飽和サンプルの遠心分離を行った。
【0187】
以下の表3は、国際公開第2017/207362号の従来技術における化合物に対する意外な物理化学特性(分配係数LogP、ヘプタン中への溶解度及び/又は光安定性)を例示する。
【0188】
【表7】
【0189】
生物学的実施例
実施例B1:アルテルナリア ソラニ(Alternaria solani)/トマト/葉片(夏疫病)
トマト葉片(cv.Baby)を、マルチウェルプレート(24ウェル型)中の寒天上に置き、水で希釈した配合されたテスト化合物を噴霧する。適用から2日後に、葉片に、真菌の胞子懸濁液を播種する。播種した葉片を、気候キャビネット中において、12/12時間(明/暗)の光環境下に、23℃/21℃(昼/夜)及び80%(rh)でインキュベートし、化合物の活性を、適切なレベルの病害による損傷が未処理の検査用葉片に現れた時点で(適用から5~7日後)、未処理のものと比した病害防除として評価する。
【0190】
以下の化合物が、同一の条件下で大幅な病害の発生を示す未処理の対照と比して、200ppmで、アルテルナリアソラニ(Alternaria solani)の少なくとも80%の防除をもたらした:I.a.23、I.b.08、I.b.23、I.c.23、I.g.23、I.i.23、I.k.18、I.m.18。
【0191】
実施例B2:ボトリオチニアフッケリアナ(Botryotinia fuckeliana)(ボトリチス シネレア(Botrytis cinerea))/液体培養(灰色カビ病)
極低温保管しておいた真菌の分生子を栄養液体培地(Vogels液体培地)に直接混合する。テスト化合物の(DMSO)溶液をマイクロタイタープレート(96ウェル型)に入れた後、真菌の芽胞を含有する栄養液体培地を加える。テストプレートを24℃でインキュベートし、適用から3~4日間後に、成長の阻害を測光法により測定する。
【0192】
以下の化合物が、同一の条件下で大幅な病害の発生を示す未処理の対照と比して、20ppmで、ボトリオチニアフッケリアナ(Botryotinia fuckeliana)の少なくとも80%の防除をもたらした:I.b.23、I.c.23、I.h.23、I.k.23、I.o.23。
【0193】
実施例B3:グロメレララゲナリウム(Glomerella lagenarium)(コレトトリカムラゲナリウム(Colletotrichum lagenarium))/液体培養(炭疽病)
極低温保管しておいた真菌の分生子を栄養液体培地(PDBジャガイモブドウ糖液体培地)に直接混合する。テスト化合物の(DMSO)溶液をマイクロタイタープレート(96ウェル型)に入れた後、真菌の芽胞を含有する栄養液体培地を加える。テストプレートを24℃でインキュベートし、適用から3~4日間後に、成長の阻害を測光法により計測する。
【0194】
以下の化合物が、同一の条件下で大幅な病害の発生を示す未処理の対照と比して、20ppmで、グロメレララゲナリウム(Glomerella lagenarium)の少なくとも80%の防除をもたらした:I.a.18、I.b.08、I.b.18、I.b.23、I.b.25、I.c.23、I.d.23、I.e.23、I.f.23、I.g.08、I.g.23、I.h.18、I.h.23、I.i.23、I.j.23、I.k.18、I.k.23、I.l.18、I.l.23、I.m.18、I.o.23、I.p.23。
【0195】
実施例B4:ブルメリアグラミニスf.sp.トリシチ(Blumeria graminis f.sp.tritici)(うどん粉病菌(Erysiphe graminis f.sp.tritici))/コムギ/葉片予防(コムギにおけるウドンコ病)
コムギ葉の一部(cv.Kanzler)をマルチウェルプレート(24ウェル型)中の寒天上に置き、水で希釈した配合されたテスト化合物を噴霧する。適用から1日後に、ウドンコ病に感染した植物をテストプレート上で振ることにより葉片に播種した。播種した葉片を、気候チャンバ中において、24時間の暗闇、これに続く、12時間の光/12時間の暗闇の光環境下に、20℃及び60%の相対湿度でインキュベートし、この化合物の活性を、適切なレベルの病害による損傷が未処理の検査用葉の一部に現れた時点で(適用から6~8日後)、未処理のものと比した病害防除として評価する。
【0196】
以下の化合物が、同一の条件下で大幅な病害の発生を示す未処理の対照と比して、200ppmで、ブルメリアグラミニスf.sp.トリシチ(Blumeria graminis f.sp.tritici)の少なくとも80%の防除をもたらした:I.a.23、I.b.08、I.b.18、I.b.23、I.c.23、I.d.23、I.e.23、I.f.23、I.g.08、I.g.23、I.h.23、I.i.23、I.j.23、I.k.18、I.k.23、I.l.23、I.m.18、I.o.23、I.p.23。
【0197】
実施例B5:フザリウムクルモルム(Fusarium culmorum)/コムギ/小穂予防(胴枯れ病)
コムギ小穂(cv.Monsun)をマルチウェルプレート(24ウェル型)中の寒天の上に載せ、水で希釈した配合したテスト化合物を噴霧する。適用から1日後に、小穂を真菌の胞子懸濁液で播種する。気候室中において、72時間の半暗闇、これに続く、12時間の光/12時間の暗闇の光環境下、20℃及び60%の相対湿度で播種した小穂をインキュベートし、化合物の活性を、適切なレベルの病害による損傷が未処理の検査用小穂に現れた時点で(適用から6~8日間)、未処理のものと比した病害防除割合として評価する。
【0198】
以下の化合物が、同一の条件下で大幅な病害の発生を示す未処理の対照と比して、200ppmで、フザリウムクルモルム(Fusarium culmorum)の少なくとも80%の防除をもたらした:I.b.23。
【0199】
実施例B6:コムギふ枯病菌(Phaeosphaeria nodorum)(セプトリアノドルム(Septoria nodorum))/コムギ/葉片予防的(ふ枯病)
コムギの葉の断片(cv.Kanzler)をマルチウェルプレート(24ウェル型)中の寒天上に置き、水中に希釈した配合したテスト化合物を噴霧する。葉片に、適用から2日後に、真菌の胞子懸濁液を播種する。播種されたテスト葉片を、20℃及び75% rhで、12時間の明かり/12時間の暗闇の光環境下に、人工気候室中においてインキュベートし、適切なレベルの病害が未処理の検査用葉片において現れる場合(適用から5~7日後)、化合物の活性度を未処理のものと比した病害の防除割合として評価する。
【0200】
以下の化合物が、同一の条件下で大幅な病害の発生を示す未処理の対照と比して、200ppmで、コムギふ枯病菌(Phaeosphaeria nodorum)の少なくとも80%の防除をもたらした:I.a.23、I.b.23、I.d.23、I.f.23、I.g.23、I.i.23、I.k.18、I.k.23。
【0201】
実施例B7:モノグラフェラニバリス(Monographella nivalis)(コムギ赤かび病菌(Microdochium nivale))/液体培養(穀類の根腐れ病)
極低温保管しておいた真菌の分生子を栄養液体培地(PDBジャガイモブドウ糖液体培地)に直接混合する。テスト化合物の(DMSO)溶液をマイクロタイタープレート(96ウェル型)に入れた後、真菌の芽胞を含有する栄養液体培地を加える。テストプレートを24℃でインキュベートし、適用から4~5日間後に、成長の阻害を測光法により測定する。
【0202】
以下の化合物が、同一の条件下で大幅な病害の発生を示す未処理の対照と比して、20ppmで、モノグラフェラニバリス(Monographella nivalis)の少なくとも80%の防除をもたらした:I.a.18、I.a.23、I.b.08、I.b.18、I.b.23、I.b.25、I.c.23、I.d.23、I.e.23、I.f.23、I.g.08、I.g.23、I.h.18、I.h.23、I.i.23、I.j.23、I.k.18、I.k.23、I.l.18、I.l.23、I.m.18、I.o.23、I.p.23。
【0203】
実施例B8:ミコスファエレラアラキディス(Mycosphaerella arachidis)(セルコスポラアラキディコーラ(Cercospora arachidicola))/液体培養(早期斑点病)
極低温保管しておいた真菌の分生子を栄養液体培地(PDBジャガイモブドウ糖液体培地)に直接混合する。テスト化合物の(DMSO)溶液をマイクロタイタープレート(96ウェル型)に入れた後、真菌の芽胞を含有する栄養液体培地を加える。テストプレートを24℃でインキュベートし、適用から4~5日間後に、成長の阻害を測光法により測定する。
【0204】
以下の化合物が、同一の条件下で大幅な病害の発生を示す未処理の対照と比して、20ppmで、ミコスファエレラアラキディス(Mycosphaerella arachidis)の少なくとも80%の防除をもたらした:I.a.18、I.b.08、I.b.18、I.b.23、I.c.23、I.d.23、I.e.23、I.f.23、I.g.08、I.g.23、I.h.18、I.h.23、I.i.23、I.k.18、I.k.23、I.l.18、I.l.23、I.m.18、I.o.23、I.p.23。
【0205】
実施例B9:ファコプソラパチリジ(Phakopsora pachyrhizi)/ダイズ/予防的(ダイズさび病)
ダイズ葉片をマルチウェルプレート(24ウェル型)中の水寒天上に置き、水中に希釈した配合したテスト化合物を噴霧する。適用から1日後に、葉の裏面に胞子懸濁液を吹付けることにより葉片に播種する。人工気候室中、暗闇で、20℃及び75% rhにおける24~36時間のインキュベーション期間の後、葉片を、12時間の明かり/日及び75% rhで、20℃で保持する。化合物の活性を、適切なレベルの病害が未処理の検査用葉片に現れた時点で(適用から12~14日後)、未処理のものと比した病害防除割合として評価する。
【0206】
以下の化合物が、同一の条件下で大幅な病害の発生を示す未処理の対照と比して、200ppmで、ファコプソラパチリジ(Phakopsora pachyrhizi)の少なくとも80%の防除をもたらした:I.b.23、I.f.23、I.g.23、I.h.23、I.i.23、I.l.23、I.p.23。
【0207】
実施例B10:プラズモパラビチコーラ(Plasmopara viticola)/ブドウ/葉片予防的(疫病)
ブドウの葉片をマルチウェルプレート(24ウェル型)中の水寒天上に置き、水中に希釈した配合したテスト化合物を噴霧する。葉片に、適用から1日後に、真菌の胞子懸濁液を播種する。気候キャビネット中において、12時間の明かり/12時間の暗闇の光環境下に、19℃及び80%の相対湿度で播種した葉片をインキュベートし、化合物の活性を、未処理の検査用葉片に適切なレベルの病害による損傷が現れた時点(適用から6~8日後)で、未処理のものと比した病害防除として評価する。
【0208】
以下の化合物が、同一の条件下で大幅な病害の発生を示す未処理の対照と比して、200ppmで、プラズモパラビチコーラ(Plasmopara viticola)の少なくとも80%の防除をもたらした:I.g.08、I.l.18。
【0209】
実施例B11
:プッシニアレコンディタf.sp.トリティシ(Puccinia recondita f.sp.tritici)/コムギ/葉片治療的(赤さび病)
コムギの葉の断片(cv.Kanzler)をマルチウェルプレート(24ウェル型)中の寒天上に置く。葉の断片に真菌の胞子懸濁液を播種する。プレートは、暗中に、19℃及び75% rhで保管する。水中に希釈した配合したテスト化合物を播種の1日後に適用する。葉の断片を、19℃及び75% rhで、12時間の明かり/12時間の暗闇の光環境下に、人工気候室中においてインキュベートし、適切なレベルの病害が未処理の検査用葉の断片において現れる場合(適用から6~8日後)、化合物の活性度を未処理のものと比した病害の防除割合として評価する。
【0210】
以下の化合物が、同一の条件下で大幅な病害の発生を示す未処理の対照と比して、200ppmで、プッシニアレコンディタf.sp.トリティシ(Puccinia recondita f.sp.tritici)の少なくとも80%の防除をもたらした:I.b.23、I.c.23、I.h.23、I.i.23、I.k.23、I.l.23、I.p.23。
【0211】
実施例B12:プッシニアレコンディタf.sp.トリティシ(Puccinia recondita f.sp.tritici)/コムギ/葉片予防的(赤さび病)
コムギの葉の断片(cv.Kanzler)をマルチウェルプレート(24ウェル型)中の寒天上に置き、水中に希釈した配合したテスト化合物を噴霧する。葉片に、適用から1日後に、真菌の胞子懸濁液を播種する。播種した葉の断片を、19℃及び75% rhで、12時間の明かり/12時間の暗闇の光環境下に、人工気候室中においてインキュベートし、化合物の活性を、適切なレベルの病害が未処理の検査用葉の断片に現れた時点で(適用から7~9日後)、未処理のものと比した病害防除割合として評価する。
【0212】
以下の化合物が、同一の条件下で大幅な病害の発生を示す未処理の対照と比して、200ppmで、プッシニアレコンディタf.sp.トリティシ(Puccinia recondita f.sp.tritici)の少なくとも80%の防除をもたらした:I.a.18、I.a.23、I.b.08、I.b.18、I.b.23、I.c.23、I.d.23、I.e.23、I.f.23、I.g.08、I.g.23、I.h.18、I.h.23、I.i.23、I.j.23、I.k.23、I.l.18、I.l.23、I.m.18、I.o.23、I.p.23。
【0213】
実施例B13:マグナポルテグリセア(Magnaporthe grisea)(イネいもち病菌(Pyricularia oryzae))/イネ/葉片予防的(稲熱病)
イネの葉の断片(cv.Ballila)をマルチウェルプレート(24ウェル型)中の寒天上に置き、水中に希釈した配合したテスト化合物を噴霧する。葉の断片に、適用から2日後に、真菌の胞子懸濁液を播種する。播種した葉の断片を、22℃及び80% rhで、24時間の暗闇、続いて、12時間の明かり/12時間の暗闇の光環境下に、人工気候室中においてインキュベートし、化合物の活性を、適切なレベルの病害が未処理の検査用葉の断片に現れた時点で(適用から5~7日後)、未処理のものと比した病害防除割合として評価する。
【0214】
以下の化合物が、同一の条件下で大幅な病害の発生を示す未処理の対照と比して、200ppmで、マグナポルテグリセア(Magnaporthe grisea)の少なくとも80%の防除をもたらした:I.a.18、I.a.23、I.b.08、I.b.18、I.b.23、I.c.23、I.d.23、I.e.23、I.f.23、I.g.08、I.g.23、I.h.23、I.i.23、I.j.23、I.k.18、I.k.23、I.l.18、I.l.23、I.m.18、I.o.23、I.p.23。
【0215】
実施例B14:ピレノホラテレス(Pyrenophora teres)/オオムギ/葉片予防的(網斑病)
オオムギの葉の断片(cv.Hasso)をマルチウェルプレート(24ウェル型)中の寒天上に置き、水中に希釈した配合したテスト化合物を噴霧する。葉の断片に、適用から2日後に、真菌の胞子懸濁液を播種する。播種した葉の断片を、20℃及び65% rhで、12時間の明かり/12時間の暗闇の光環境下に、人工気候室中においてインキュベートし、化合物の活性を、適切なレベルの病害が未処理の検査用葉の断片に現れた時点で(適用から5~7日後)、未処理のものと比して病害防除として評価する。
【0216】
以下の化合物が、同一の条件下で大幅な病害の発生を示す未処理の対照と比して、200ppmで、ピレノホラテレス(Pyrenophora teres)の少なくとも80%の防除をもたらした:I.a.23、I.b.18、I.b.23、I.c.23、I.d.23、I.g.23、I.i.23、I.k.23、I.p.23。
【0217】
実施例B15:スクレロティニアスクレロティオルム(Sclerotinia sclerotiorum)/液体培養(菌核病)
新たに増殖させた液体培養の真菌の菌糸体断片を、栄養液体培地(PDBジャガイモブドウ糖液体培地)に直接混合する。テスト化合物の(DMSO)溶液をマイクロタイタープレート(96ウェル型)に入れた後、真菌材料を含む栄養液体培地を加える。テストプレートを24℃でインキュベートし、適用から3~4日間後に、成長の阻害を測光法により測定する。
【0218】
以下の化合物が、同一の条件下で大幅な病害の発生を示す未処理の対照と比して、20ppmで、スクレロティニアスクレロティオルム(Sclerotinia sclerotiorum)の少なくとも80%の防除をもたらした:I.b.18、I.b.23、I.c.23、I.f.23、I.g.23、I.h.23、I.i.23。
【0219】
実施例B16:コムギ葉枯病菌(Mycosphaerella graminicola)(セプトリアトリティシ(Septoria tritici))/液体培養(葉枯病)
極低温保管しておいた真菌の分生子を栄養液体培地(PDBジャガイモブドウ糖液体培地)に直接混合する。テスト化合物の(DMSO)溶液をマイクロタイタープレート(96ウェル型)に入れた後、真菌の芽胞を含有する栄養液体培地を加える。テストプレートを24℃でインキュベートし、適用から4~5日間後に、成長の阻害を測光法により測定する。
【0220】
以下の化合物が、同一の条件下で大幅な病害の発生を示す未処理の対照と比して、20ppmで、コムギ葉枯病菌(Mycosphaerella graminicola)の少なくとも80%の防除をもたらした:I.a.23、I.b.08、I.b.18、I.b.23、I.b.25、I.c.23、I.d.23、I.e.23、I.f.23、I.g.23、I.h.18、I.h.23、I.i.23、I.j.23、I.k.18、I.k.23、I.l.18、I.l.23、I.m.18、I.o.23、I.p.23。
【国際調査報告】