(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-24
(54)【発明の名称】衣類処理剤投入装置、洗濯機及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
D06F 39/02 20060101AFI20220117BHJP
D06F 33/37 20200101ALI20220117BHJP
【FI】
D06F39/02 Z
D06F33/37
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021517662
(86)(22)【出願日】2019-09-09
(85)【翻訳文提出日】2021-05-25
(86)【国際出願番号】 CN2019104891
(87)【国際公開番号】W WO2020063309
(87)【国際公開日】2020-04-02
(31)【優先権主張番号】201811146418.8
(32)【優先日】2018-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】520148792
【氏名又は名称】海爾智家股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】趙志強
(72)【発明者】
【氏名】許升
(72)【発明者】
【氏名】呂佩師
【テーマコード(参考)】
3B166
3B167
【Fターム(参考)】
3B166AA15
3B166AE02
3B166AE07
3B166BA48
3B166BA82
3B166BA83
3B166CA02
3B166CA11
3B166CB01
3B166CB11
3B166FA01
3B166FA06
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3B166FB05
3B166GA06
3B166GA12
3B167AA15
3B167AE02
3B167AE07
3B167BA48
3B167BA82
3B167BA83
3B167FB01
3B167FB05
3B167JA62
3B167KA02
3B167LC12
3B167LE05
3B167LG05
(57)【要約】
本発明は、衣類処理剤投入装置、洗濯機及びその制御方法を提供する。衣類処理剤投入装置は、空圧口を有する空圧駆動装置と、投入室を有しており、投入室に給液口、吐液口及び空気口が設けられており、給液口に給液一方向開通部材が設けられている空圧投入装置と、衣類処理剤を貯蔵する貯蔵室を内部に有する貯蔵装置、を含む。前記空圧投入装置は、空気口が空圧駆動装置の空圧口と連通しており、給液口が貯蔵装置と連通している。本発明の前記空圧駆動装置は、空圧投入装置内を吸気により減圧する。すると、給液一方向開通部材は給液口を開放して貯蔵装置内の衣類処理剤を引き込む。また、空圧駆動装置は、空圧投入装置内を通気により加圧する。すると、給液一方向開通部材は、給液口を閉止して衣類処理剤を吐液口から排出する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類処理剤投入装置であって、
空圧口を有する空圧駆動装置と、
投入室を有しており、前記投入室に給液口、吐液口及び空気口が設けられており、前記給液口に給液一方向開通部材が設けられている空圧投入装置と、
衣類処理剤を貯蔵する貯蔵室を内部に有する貯蔵装置と、を含み、
前記空圧投入装置は、前記空気口が前記空圧駆動装置の空圧口と連通しており、前記給液口が前記貯蔵装置と連通しており、
前記空圧駆動装置が前記空圧投入装置内を吸気により減圧すると、前記給液一方向開通部材が前記給液口を開放して前記貯蔵装置内の衣類処理剤を引き込み、前記空圧駆動装置が前記空圧投入装置内を通気により加圧すると、前記給液一方向開通部材が前記給液口を閉止して衣類処理剤を前記吐液口から排出することを特徴とする衣類処理剤投入装置。
【請求項2】
前記空圧駆動装置は空圧室及び空圧部材を含み、前記空圧口は前記空圧室と連通しており、前記空圧部材は、往復運動により前記空圧室の容積を変化させて、前記空圧駆動装置の吸気による減圧/通気による加圧を実現することを特徴とする請求項1に記載の衣類処理剤投入装置。
【請求項3】
前記空圧駆動装置はハウジングを含み、前記ハウジングの内部には、伸縮変形可能なフレキシブル収容体が備わっており、前記フレキシブル収容体の一端は開口しており、且つ前記ハウジングの内壁に密封状に接続されており、前記フレキシブル収容体及び前記ハウジングの双方によって、容積が変動可能な空圧室が形成され、前記空圧口は、前記ハウジングに設けられて前記フレキシブル収容体の開口端と連通していることを特徴とする請求項2に記載の衣類処理剤投入装置。
【請求項4】
前記空圧部材は、前記ハウジング内に設置されて往復運動する摺動部材と、前記摺動部材を往復運動させるよう駆動する駆動部材とを含み、前記摺動部材が前記フレキシブル収容体に向かって運動し、前記フレキシブル収容体を圧縮して変形させると、前記空圧室が縮小し、圧縮されたガスが前記空圧投入装置内に進入して通気による加圧がなされ、前記摺動部材が前記フレキシブル収容体から離れると、前記フレキシブル収容体は変形から回復し、前記空圧投入装置内を吸気により減圧し、
好ましくは、更に、前記フレキシブル収容体を位置復帰させる弾性復元装置を含むことを特徴とする請求項3に記載の衣類処理剤投入装置。
【請求項5】
前記駆動部材は、駆動モータと、前記駆動モータの出力軸に装着されるカムを含み、前記カムは、前記摺動部材との転動接触を維持し、前記モータは前記カムを回動させ、前記カムの回動ストロークが次第に大きくなる過程では、前記カムが前記摺動部材を前記フレキシブル収容体に向かって運動させるよう押動することで、前記フレキシブル収容体が圧縮されて変形し、前記カムの回動ストロークが次第に小さくなる過程では、前記摺動部材が前記フレキシブル収容体から離れることで、前記フレキシブル収容体が変形から回復することを特徴とする請求項3又は4に記載の衣類処理剤投入装置。
【請求項6】
前記空圧投入装置は投入室を内部に有するハウジングを含み、前記給液口、前記吐液口及び前記空気口は、それぞれ前記ハウジングに設けられて前記投入室と連通しており、前記給液一方向開通部材は、前記給液口を閉塞する閉塞ボールであり、
前記空圧駆動装置が前記空圧投入装置内を吸気により減圧すると、前記閉塞ボールが前記投入室内に運動し、前記給液口を開放して前記貯蔵装置内の衣類処理剤を引き込み、前記空圧駆動装置が前記空圧投入装置内を通気により加圧すると、前記閉塞ボールが前記給液口まで運動して閉塞することを特徴とする請求項1に記載の衣類処理剤投入装置。
【請求項7】
前記空圧投入装置は投入室を内部に有するハウジングを含み、前記給液口、前記吐液口及び前記空気口は、それぞれ前記ハウジングに設けられて前記投入室と連通しており、前記給液一方向開通部材は、前記給液口に密封状に装着される逆止弁であり、
空圧駆動装置が前記空圧投入装置内を吸気により減圧すると、前記逆止弁が前記給液口を開放して前記貯蔵装置内の衣類処理剤を引き込み、前記空圧駆動装置が前記空圧投入装置内を通気により加圧すると、前記逆止弁が前記給液口を閉塞することを特徴とする請求項1に記載の衣類処理剤投入装置。
【請求項8】
前記吐液口には、前記給液一方向開通部材とは逆方向に開通する吐液一方向開通部材が設けられており、
好ましくは、前記吐液一方向開通部材は、前記吐液口に密封状に装着される逆止弁であることを特徴とする請求項6又は7に記載の衣類処理剤投入装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の衣類処理剤投入装置を備える洗濯機であって、
洗剤ケースを含み、前記衣類処理剤投入装置の吐液口が洗剤ケースと連通していることを特徴とする洗濯機。
【請求項10】
請求項9に記載の洗濯機の制御方法であって、
洗濯機の給水過程において、衣類処理剤投入装置の空圧駆動装置が空圧投入装置内を吸気により減圧するよう制御すると、給液一方向開通部材が給液口を開放して貯蔵装置内の衣類処理剤を引き込み、空圧駆動装置が空圧投入装置内を通気により加圧すると、給液一方向開通部材が給液口を閉止して衣類処理剤を吐液口から排出することを特徴とする制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯機における洗剤投入の技術分野に関し、具体的には、衣類処理剤投入装置、洗濯機及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯機は、人々の日常生活において最も広く使用されている家電製品である。技術の絶え間ない発展と進歩に伴って、洗濯機の研究開発では、洗濯に関する基本的な要望を満たしたうえで、ユーザエクスペリエンスを向上させることをますます重視するようになっている。一方で、洗剤の自動投入機能を備える洗濯機が増えている。この場合、洗濯機を用いて洗濯する際にユーザが手動で洗剤を投入する必要がないため、ユーザによる使用の利便性が極めて向上し、ユーザエクスペリエンスが高まる。
【0003】
従来の洗濯機における洗剤の自動投入方式では、一般的にベンチュリの原理を用いた投入が行われている。この方式では、給水管の直径の変化に伴って圧力に変化が生じ、一定の負圧を形成することができる。これにより、洗剤が給水管に引き込まれ、給水とともに比較的均一に洗濯機の洗浄外槽に投入される。しかし、このような洗剤の自動投入方式の場合には、構造の設計や組み付けに一定の要求が課されるため、実現にあたり構造が相対的に複雑化し、コストも上昇する。そのほか、モータ駆動形式のギヤポンプ、ぜん動ポンプ、ピストンポンプにより投入を行う洗濯機も存在するが、このような方式ではモータやポンプを別途追加する必要があり、コストが上昇する。また、的確な定量投入を実現することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上を鑑みて、本発明では、従来の洗濯機における洗剤の自動投入は的確さに欠け、複数種類を投入する際の性能に劣るとの課題を主に解決するために、原理がより合理的であり、実際の操作がいっそう簡便で実行性に優れ、且つ複数種類の機能の異なる洗剤及びケア剤を的確且つ定量で投入可能な投入装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明の第1の目的は、衣類処理剤投入装置を提供することである。具体的には、以下の技術方案を用いる。衣類処理剤投入装置は、空圧口を有する空圧駆動装置と、投入室を有しており、投入室に給液口、吐液口及び空気口が設けられており、給液口に給液一方向開通部材が設けられている空圧投入装置と、衣類処理剤を貯蔵する貯蔵室を内部に有する貯蔵装置、を含む。前記空圧投入装置は、空気口が空圧駆動装置の空圧口と連通しており、給液口が貯蔵装置と連通している。前記空圧駆動装置は、空圧投入装置内を吸気により減圧する。すると、給液一方向開通部材は、給液口を開放して貯蔵装置内の衣類処理剤を引き込む。また、空圧駆動装置は、空圧投入装置内を通気により加圧する。すると、給液一方向開通部材は、給液口を閉止して衣類処理剤を吐液口から排出する。
【0006】
更に、前記空圧駆動装置は、空圧室及び空圧部材を含む。前記空圧口は空圧室と連通している。また、前記空圧部材は、往復運動により空圧室の容積を変化させて、空圧駆動装置の吸気による減圧/通気による加圧を実現する。
【0007】
更に、前記空圧駆動装置はハウジングを含む。ハウジングの内部には、伸縮変形可能なフレキシブル収容体が備わっている。フレキシブル収容体の一端は開口しており、且つハウジングの内壁に密封状に接続されている。フレキシブル収容体とハウジングの双方によって、容積が変動可能な空圧室が形成される。前記空圧口は、ハウジングに設けられてフレキシブル収容体の開口端と連通している。
【0008】
更に、前記空圧部材は、ハウジング内に設置されて往復運動する摺動部材と、摺動部材を往復運動させるよう駆動する駆動部材を含む。摺動部材は、フレキシブル収容体に向かって運動し、フレキシブル収容体を圧縮して変形させる。すると、空圧室が縮小し、圧縮されたガスが空圧投入装置内に進入して通気による加圧がなされる。摺動部材がフレキシブル収容体から離れると、フレキシブル収容体は変形から回復し、空圧投入装置内を吸気により減圧する。
【0009】
好ましくは、更に、フレキシブル収容体を位置復帰させる弾性復元装置を含む。
【0010】
更に、前記駆動部材は、駆動モータと、駆動モータの出力軸に装着されるカムを含む。前記カムは、摺動部材との転動接触を維持する。前記モータはカムを回動させる。カムの回動ストロークが次第に大きくなる過程では、カムが摺動部材をフレキシブル収容体に向かって運動させるよう押動する。これにより、フレキシブル収容体が圧縮されて変形する。一方、カムの回動ストロークが次第に小さくなる過程では、摺動部材がフレキシブル収容体から離れることで、フレキシブル収容体が変形から回復する。
【0011】
更に、前記空圧投入装置は投入室を内部に有するハウジングを含む。前記給液口、吐液口及び空気口は、それぞれハウジングに設けられて投入室と連通している。また、前記給液一方向開通部材は、給液口を閉塞する閉塞ボールである。
【0012】
空圧駆動装置は、空圧投入装置内を吸気により減圧する。すると、閉塞ボールが投入室内に運動して給液口を開放し、貯蔵装置内の衣類処理剤を引き込む。また、空圧駆動装置は、空圧投入装置内を通気により加圧する。すると、閉塞ボールが給液口まで運動して閉塞する。
【0013】
更に、前記空圧投入装置は投入室を内部に有するハウジングを含む。前記給液口、吐液口及び空気口は、それぞれハウジングに設けられて投入室と連通している。また、前記給液一方向開通部材は、給液口に密封状に装着される逆止弁である。
【0014】
空圧駆動装置は、空圧投入装置内を吸気により減圧する。すると、逆止弁が給液口を開放し、貯蔵装置内の衣類処理剤を引き込む。また、空圧駆動装置は、空圧投入装置内を通気により加圧する。すると、逆止弁が給液口を閉塞する。
【0015】
更に、前記吐液口には、給液一方向開通部材とは逆方向に開通する吐液一方向開通部材が設けられている。
【0016】
好ましくは、前記吐液一方向開通部材は、吐液口に密封状に装着される逆止弁である。
【0017】
本発明の第2の目的は、洗濯機を提供することである。具体的には、以下の技術方案を用いる。
【0018】
前記衣類処理剤投入装置を備える洗濯機は、洗剤ケースを含み、前記衣類処理剤投入装置の吐液口が洗剤ケースと連通している。
【0019】
本発明の第3の目的は、洗濯機を提供することである。具体的には、以下の技術方案を用いる。
【0020】
洗濯機の制御方法は、洗濯機の給水過程において、衣類処理装置の空圧駆動装置が空圧投入装置内を吸気により減圧するよう制御する。すると、給液一方向開通部材は、給液口を開放して貯蔵装置内の衣類処理剤を引き込む。また、空圧駆動装置は、空圧投入装置内を通気により加圧する。すると、給液一方向開通部材は、給液口を閉止して衣類処理剤を吐液口から排出する。
【発明の効果】
【0021】
本発明の衣類処理剤投入装置は、空圧駆動方式で洗剤の引き込み及び投入を行う。そのため、原理がより合理的であり、実際の操作もいっそう簡便で実行性に優れる。且つ、構造全体が一段とシンプルになる。また、空圧駆動装置を制御することで的確な投入を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、本発明の実施例における洗濯機の立体構造を示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施例における衣類処理剤投入装置の構造を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施例における衣類処理剤投入装置の空圧駆動装置の構造を示す第1の図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施例における衣類処理剤投入装置の空圧駆動装置の構造を示す第2の図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施例における衣類処理剤投入装置の空圧投入装置の構造を示す図である(実施形態1の開常態)。
【
図6】
図6は、本発明の実施例における衣類処理剤投入装置の空圧投入装置の構造を示す図である(実施形態1の閉常態)。
【
図7】
図7は、本発明の実施例における衣類処理剤投入装置の空圧投入装置の構造を示す図である(実施形態2の開常態)。
【
図8】
図8は、本発明の実施例における衣類処理剤投入装置の空圧投入装置の構造を示す図である(実施形態2の閉常態)。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、図面を組み合わせて、本発明の衣類処理剤投入装置、洗濯機及びその制御方法について詳述する。
【0024】
図2に示すように、本実施例における衣類処理剤投入装置は、空圧口を有する空圧駆動装置1000と、投入室を有しており、投入室に給液口、吐液口及び空気口が設けられており、給液口に給液一方向開通部材が設けられている空圧投入装置と、衣類処理剤を貯蔵する貯蔵室を内部に有する貯蔵装置、を含む。
【0025】
前記空圧投入装置は、空気口が空圧駆動装置の空圧口と連通しており、給液口が貯蔵装置と連通している。
【0026】
前記空圧駆動装置は、空圧投入装置内を吸気により減圧する。すると、給液一方向開通部材は、給液口を開放して貯蔵装置内の衣類処理剤を引き込む。また、空圧駆動装置は、空圧投入装置内を通気により加圧する。すると、給液一方向開通部材は、給液口を閉止して衣類処理剤を吐液口から排出する。
【0027】
本実施例の衣類処理剤投入装置は、主に、空圧駆動装置1000、投入部分1200(空圧投入装置及び貯蔵装置)、及び洗剤ケース1400という3つの部分を含む。空圧駆動装置1000は、空圧投入装置内のガスを吸引及び圧縮することが可能である。この過程で、空圧投入装置は、貯蔵装置内の衣類処理剤を引き込んで洗剤ケース1400に排出する。洗濯機の給水管路1500は洗剤ケース1400と連通しており、洗剤ケース1400に洗浄水を進入させる。洗浄水は、衣類処理剤を押し流して洗濯機の洗浄槽内に進入させる。
【0028】
本実施例の空圧駆動装置1000と空圧投入装置は空圧管1100を通じて連通しており、空圧投入装置と洗剤ケース1400は投入管1300を通じて連通している。
【0029】
本実施例の衣類処理剤投入装置は、空圧駆動方式で洗剤の引き込み及び投入を行う。そのため、原理がより合理的であり、実際の操作もいっそう簡便で実行性に優れる。且つ、構造全体が一段とシンプルになる。また、空圧駆動装置1000を制御することで的確な投入を実現できる。
【0030】
図3及び
図4に示すように、本実施例における前記空圧駆動装置1000は、空圧室及び空圧部材を含む。前記空圧口は空圧室と連通している。また、前記空圧部材は、往復運動により空圧室の容積を変化させて、空圧駆動装置の吸気による減圧/通気による加圧を実現する。
【0031】
具体的に、本実施例の前記空圧駆動装置はハウジング1005を含む。ハウジング1005の内部には、伸縮変形可能なフレキシブル収容体1006が備わっている。フレキシブル収容体1006の一端は開口しており、且つハウジング1005の内壁に密封状に接続されている。フレキシブル収容体1006とハウジング1005の双方によって、容積が変動可能な空圧室が形成される。前記空圧口1007は、ハウジング1005に設けられてフレキシブル収容体1006の開口端と連通している。
【0032】
本実施例の一実施形態として、
図3に示すように、ハウジング1005の底部は開口している。開口には、固定ネジ1008によって密封プレート1009が装着されている。前記フレキシブル収容体1006の開口は、密封プレート1009とハウジング1005の間に密封状に装着されている。また、前記空圧口1007は密封プレート1009の側壁に設けられている。
【0033】
本実施例の前記空圧管1100と空圧口1007は、クランプ等の手段でしっかりと密封状に接続される。また、接着といったその他の任意の手段で密封状にしっかりと接続してもよい。
【0034】
本実施例の一実施形態として、
図4に示すように、ハウジング1005の底部は開口している。開口には、固定ネジ1008によって密封プレート1009が装着されている。フレキシブル収容体1006は、密封プレート1009とハウジング1005の間に密封状に装着されている。また、前記空圧口1007は、フレキシブル収容体1006の底部に設けられている。
【0035】
好ましくは、前記フレキシブル収容体はエアーバッグであり、更には、ネジ状に伸縮するエアーバッグである。
【0036】
エアーバッグは一定の剛性及び弾性を有しており、押圧されたあと迅速に形状を回復可能である。材質は、プラスチック、ゴム、シリコーン、ポリウレタン等の高分子材料として製造すればよい。
【0037】
前記フレキシブル収容体1006の開口は、接着などによって空圧管1100に直に密封状に固定接続される。例えば、空圧管1100は剛性であり、エアーバッグの口に直に挿入してクランプにより密封状に接続することができる。
【0038】
本実施例の一実施形態として、前記空圧部材は、ハウジング内に設置されて往復運動する摺動部材1004と、摺動部材を往復運動させるよう駆動する駆動部材を含む。摺動部材1004は、フレキシブル収容体1006に向かって運動し、フレキシブル収容体1006を圧縮して変形させる。すると、空圧室が縮小し、圧縮されたガスが空圧投入装置内に進入して通気による加圧がなされる。摺動部材がフレキシブル収容体1006から離れると、フレキシブル収容体1006は変形から回復し、空圧投入装置内を吸気により減圧する。本実施例では、駆動部材により摺動部材を駆動させ、フレキシブル収容体1006を圧縮して変形させることで自動投入を実現する。
【0039】
好ましくは、更に、フレキシブル収容体を位置復帰させる弾性復元装置を含む。また、前記摺動部材1004はスライダである。
【0040】
更に、前記駆動部材は、駆動モータ1001と、駆動モータ1001の出力軸1003に装着されるカム1002を含む。前記カム1002は、摺動部材1004との転動接触を維持する。前記モータ1001はカム1002を回動させる。カム1002の回動ストロークが次第に大きくなる過程では、カム1002が摺動部材1004をフレキシブル収容体1006に向かって運動させるよう押動する。これにより、フレキシブル収容体1006が圧縮されて変形する。一方、カム1002の回動ストロークが次第に小さくなる過程では、摺動部材1004がフレキシブル収容体1006から離れることで、フレキシブル収容体1006が変形から回復する。摺動部材1004がフレキシブル収容体1006から離れる際にはカム1002からの規制を受けないため、フレキシブル収容体1006は変形からの回復時に摺動部材1004を押しながら位置復帰することができる。なお、摺動部材1004を位置復帰させるための弾性復元部材(例えばバネ)を追加してもよい。
【0041】
図5及び
図6に示すように、本実施例の前記空圧投入装置は、投入室を内部に有するハウジング1201を含む。前記給液口1203、吐液口1206及び空気口1207は、それぞれハウジングに設けられて投入室と連通している。また、前記給液一方向開通部材は、給液口を閉塞する閉塞ボール1202である。
【0042】
空圧駆動装置は、空圧投入装置内を吸気により減圧する。すると、閉塞ボール1202が投入室内に運動して給液口1203を開放し、貯蔵装置内の衣類処理剤を引き込む。また、空圧駆動装置は、空圧投入装置内を通気により加圧する。すると、閉塞ボール1202が給液口1203まで運動して閉塞する。
【0043】
図7及び
図8に示すように、前記空圧投入装置は投入室を内部に有するハウジング1201を含む。前記給液口、吐液口及び空気口は、それぞれハウジングに設けられて投入室と連通している。また、前記給液一方向開通部材は、給液口に密封状に装着される逆止弁1208である。
【0044】
空圧駆動装置は、空圧投入装置内を吸気により減圧する。すると、逆止弁1207が給液口を開放し、貯蔵装置内の衣類処理剤を引き込む。また、空圧駆動装置は、空圧投入装置内を通気により加圧する。すると、逆止弁1207が給液口を閉塞する。
【0045】
更に、前記吐液口1206には、給液一方向開通部材とは逆方向に開通する吐液一方向開通部材1209が設けられている。
【0046】
好ましくは、前記吐液一方向開通部材は、吐液口に密封状に装着される逆止弁である。
【0047】
本実施例の貯蔵装置は貯蔵ケース1204を含む。貯蔵ケース1204内には衣類処理剤1205が貯蔵される。空圧投入装置は貯蔵ケース1204内に配置され、且つ給液口1203が洗剤内に沈められる。
【0048】
本実施例では、貯蔵ケース1204を複数含み、例えば、洗剤、柔軟剤、消毒剤等の異なる衣類処理剤をそれぞれ貯蔵してもよい。また、各貯蔵ケース1204内に空圧投入装置を1つずつ設置し、対応する空圧投入装置を制御することで然るべき衣類処理剤を投入する。
【0049】
図1及び
図2に示すように、更に、本実施例は、前記衣類処理剤投入装置を備える洗濯機を開示する。当該洗濯機は洗剤ケース1400を含み、前記衣類処理剤投入装置の吐液口が洗剤ケース1400と連通している。
【0050】
パルセータ洗濯機の場合を例示すると、洗濯機はハウジング400を含む。ハウジング内には、内槽300と外槽700が設置されている。また、ハウジング400の上部にはパネルベース200が設置されている。パネルベース200内には、内槽300に衣類を投入するための衣類投入口が備わっている。また、パネルベースには、開放/閉止可能な上カバー100が装着されている。且つ、パネルベースの前部には制御パネル600が設置されている。パネルベースにおける制御パネルの反対側には洗剤ケース1400が設置されている。洗剤ケース1400は、開放/閉止可能な洗剤ケースカバープレート800を有している。
【0051】
本実施例の衣類処理装置はハウジング200内に設置されている。
【0052】
更に、本実施例は洗濯機の制御方法を提供する。当該制御方法では、洗濯機の給水過程において、衣類処理装置の空圧駆動装置が空圧投入装置内を吸気により減圧するよう制御する。すると、給液一方向開通部材は、給液口を開放して貯蔵装置内の衣類処理剤を引き込む。また、空圧駆動装置は、空圧投入装置内を通気により加圧する。すると、給液一方向開通部材は、給液口を閉止して衣類処理剤を吐液口から排出する。
【0053】
更に、洗濯機の給水過程において、衣類処理剤投入装置が衣類処理剤を投入するよう制御する。
【0054】
更に、衣類が内槽に投入されたあと衣類を計量し、衣類の重量に基づいて衣類処理剤の投入量を決定するとともに、投入量に基づいて衣類処理装置が定量投入を行うよう制御してもよい。
【0055】
或いは、ユーザが衣類処理剤の投入量を選択し、ユーザの選択に従って、衣類処理装置が投入量通りに定量投入するよう制御してもよい。
【0056】
以上は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を何らかの形式に制限するものではない。本発明については好ましい実施例によって上記のように開示したが、本発明を限定するとの主旨ではない。本発明の技術方案を逸脱しない範囲において、当業者が上記で提示した技術内容を用いて実施可能なわずかな変形或いは補足は、同等に変形された等価の実施例とみなされ、いずれも本発明の技術方案の内容を逸脱するものではない。また、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に加えられる任意の簡単な修正、同等の変形及び補足は、いずれも本発明の方案の範囲に属する。
【国際調査報告】