(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-24
(54)【発明の名称】使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および再生可能な材料のうちの少なくとも1つの材料から作製される単一壁の使い捨て冷却器
(51)【国際特許分類】
B65D 65/40 20060101AFI20220117BHJP
A45C 11/00 20060101ALI20220117BHJP
B65D 81/18 20060101ALI20220117BHJP
【FI】
B65D65/40 F
A45C11/00 L
B65D81/18 A BRQ
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021524237
(86)(22)【出願日】2019-06-19
(85)【翻訳文提出日】2021-05-06
(86)【国際出願番号】 US2019037896
(87)【国際公開番号】W WO2020091849
(87)【国際公開日】2020-05-07
(32)【優先日】2018-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513297450
【氏名又は名称】イグルー プロダクツ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ソト,ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】マルドナド,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】アイヤー,ヴァサンティ
(72)【発明者】
【氏名】バロス,ロキ
【テーマコード(参考)】
3B045
3E067
3E086
【Fターム(参考)】
3B045BA14
3B045CE01
3B045DA41
3B045EA02
3B045FC04
3B045FC10
3B045GC01
3E067AB01
3E067AB26
3E067BA05A
3E067BB01A
3E067BC07A
3E067EA17
3E067EA32
3E067EB27
3E067FA01
3E067FC01
3E067GA01
3E067GD01
3E086AD02
3E086BA02
3E086BA04
3E086BA14
3E086BA15
3E086BA29
3E086BB71
3E086CA01
3E086CA11
3E086DA08
(57)【要約】
単一壁の使い捨て冷却器は、(i)基部と、基部に結合された複数の支持壁とを含む本体であって、複数の支持壁および基部が本体の内部空洞を規定しており、複数の支持壁が基部から上方に延在して、本体の上端に内部空洞と流体連結する開口部を形成している、本体と、(ii)本体と取り外し可能に結合される蓋であって、本体の開口部を覆うように成形された蓋と、を含んでいてよい。本体は、パルプベースの材料から作製されていてよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単一壁の使い捨て冷却器であって、
基部と、前記基部に結合された複数の支持壁とを含む本体であって、前記複数の支持壁のうちの少なくとも1つの支持壁が完全に平坦な面を含み、前記複数の支持壁および前記基部が前記本体の内部空洞を規定しており、前記複数の支持壁が前記基部から上方に延在して、前記本体の上端に前記内部空洞と流体連結する開口部を形成している、本体と、
前記本体と取り外し可能に結合される蓋であって、前記本体の開口部を少なくとも実質的に覆うように成形された蓋と、を備え、
前記本体は、全体的に、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および再生可能な材料のうちの少なくとも1つの材料から作製されている、単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項2】
前記複数の支持壁のうちの1つ以上の支持壁は、前記基部に連続的かつ継ぎ目なく結合されている、請求項1に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項3】
前記使い捨て可能な材料、前記生分解可能な材料、および前記再生可能な材料のうちの少なくとも1つの材料は、パルプベースの材料である、請求項1に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項4】
前記蓋は、前記複数の支持壁の上端の内側に嵌合されるように形成されている、請求項1に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項5】
前記複数の支持壁は、前記複数の支持壁の上端の下方に配置された棚部を有するように形成され、前記棚部は、前記基部と実質的に平行であり、前記蓋は、前記蓋が前記本体の開口部を少なくとも実質的に覆うときに、前記蓋の外縁が前記棚部の内側表面に留まるように形成されている、請求項4に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項6】
前記蓋は、前記蓋の中央領域に配置されたハンドル部分を有するように形成されている、請求項4に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項7】
前記蓋は、前記蓋が前記本体の開口部を少なくとも実質的に覆うときに、前記蓋の外縁が前記複数の支持壁の上端と実質的に同じ高さになるように形成されている、請求項1に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項8】
前記本体は、前記本体の上部領域に配置されたハンドル部分を有するように形成されている、請求項7に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項9】
前記本体および前記蓋から構造的に独立しているハンドルラップをさらに備え、前記ハンドルラップは、前記ハンドルラップの内側に形成された切り抜き部分を備え、
前記蓋が前記本体の開口部を少なくとも実質的に覆うときに、前記ハンドルラップは、前記切り抜き部分が前記本体および前記蓋の上方に位置するように、前記本体および前記蓋の全体を縦方向に取り囲む、請求項7に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項10】
前記ハンドルラップは、全体的に、前記使い捨て可能な材料、前記生分解可能な材料、および前記再生可能な材料の少なくとも1つの材料から作製されている、請求項9に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項11】
前記蓋は、前記蓋が前記本体の開口部を覆うときに、前記蓋の外縁が前記複数の支持壁に対して横方向外側に位置するように形成されている、請求項1に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項12】
前記蓋の外縁は、前記複数の支持壁の上端の下側から下方に延在している、請求項11に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項13】
前記本体は、前記本体の上部領域に配置されたハンドル部分を有するように形成されている、請求項1に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項14】
前記蓋は、前記蓋の頂上部分に配置された1つ以上のカップホルダを有するように形成されている、請求項1に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項15】
前記蓋は、全体的に、パルプベースの材料から作製されている、請求項1に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項16】
前記蓋は、パルプベースでない材料から作製されている、請求項1に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項17】
前記使い捨て可能な材料、前記生分解可能な材料、および前記再生可能な材料の少なくとも1つの材料は、再生紙由来のパルプベースの材料である、請求項1に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項18】
前記使い捨て可能な材料、前記生分解可能な材料、および前記再生可能な材料の少なくとも1つの材料は、再生紙とろうとの組み合わせから作製されたパルプベースの材料である、請求項1に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項19】
前記使い捨て可能な材料、前記生分解可能な材料、および前記再生可能な材料の少なくとも1つの材料は、ろう添加剤を含むパルプベースの材料である、請求項1に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項20】
前記使い捨て可能な材料、前記生分解可能な材料、および前記再生可能な材料の少なくとも1つの材料は、堆肥化可能なパルプベースの材料である、請求項1に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項21】
前記複数の支持壁は、前記基部から外側に向けて延在しており、その結果形成される前記開口部は前記基部よりも大きく、前記単一壁の使い捨て冷却器の前記本体が第2の単一壁の使い捨て冷却器の本体を受け入れるように成形されて、前記第2の単一壁の使い捨て冷却器が前記単一壁の使い捨て冷却器と積み重ね可能になっている、請求項1に記載の単一壁の使い捨て冷却器。
【請求項22】
単一壁の使い捨て冷却器の製造方法であって、
基部と、前記基部に結合された複数の支持壁とを含む、パルプベースの材料を使用した本体であって、前記複数の支持壁のうちの少なくとも1つの支持壁が完全に平坦な面を含み、前記複数の支持壁および前記基部が前記本体の内部空洞を規定し、前記複数の支持壁が前記基部から上方に延在して、前記本体の上部領域に前記内部空洞と流体連結する開口部を形成するように、本体を形成する工程と、
前記本体の開口部を覆うように成形されるように、前記本体と取り外し可能に結合される蓋を形成する工程と、を含む製造方法。
【請求項23】
冷却器であって、
全体的にパルプベースの材料から作製された単一壁の使い捨てシェルを備え、
前記単一壁の使い捨てシェルは、
基部と、前記基部に結合された複数の支持壁とを含む本体であって、前記複数の支持壁のうちの少なくとも1つの支持壁が完全に平坦な面を含み、前記複数の支持壁および前記基部が前記本体の内部空洞を規定しており、前記複数の支持壁が前記基部から上方に延在して、前記本体の上部領域に前記内部空洞と流体連結する開口部を形成している、本体と、
前記本体と取り外し可能に結合される蓋であって、前記本体の開口部を覆うように成形された蓋と、を含み、
前記蓋は、前記複数の支持壁の上端の内側に嵌合するように形成され、前記蓋の頂上部分に配置された1つ以上のカップホルダを有するように形成されている、冷却器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
本特許出願は、米国特許法119条の下で、米国特許仮出願第62/754,829号(発明の名称:「パルプベース材料から作製された単一壁の使い捨て冷却器」、2018年11月2日出願)に基づく優先権を主張する。また、本特許出願の全内容は、本明細書に参照により援用される。
【0002】
〔技術分野〕
本開示は一般に冷却器に関し、より詳細には、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、再生可能な材料のうちの少なくとも1つの材料から作製された単一壁の冷却器に関する。
【背景技術】
【0003】
冷却器、アイスチェスト、アイスボックス等は、一般には内容物(例えば、食品、飲料等)を貯蔵し、前記内容物を保冷するために使用される。多くの冷却器は、繰り返し使用されることを意図した耐久性のある材料を使用して製造されるが、その他の冷却器は、使い捨て可能であるように製造される。使い捨てタイプの冷却器は、従来、ポリスチレン発泡体(すなわち、発泡スチロール)から製造されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
化学物質に抵抗する非生分解性固体でなければ物質を分解するが、ポリスチレンは非生分解性固体だということが問題である。結果として、廃棄されたポリスチレンは何世紀にもわたって環境中に残存するので、ポリスチレン冷却器の廃棄は、重大な環境被害を引き起こす可能性がある。米国中の多くの都市および郡は、この理由のためにポリスチレン製品の販売を禁止する規制を可決した。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、例えばパルプベースの材料などの、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および再生可能な材料のうちの少なくとも1つの材料から作製されている、単一壁の使い捨て冷却器を提供する。パルプベースの材料は堆肥化可能であり、再生可能であり、および/または生分解可能であるので、冷却器を環境に優しい方法で廃棄することができる。その結果、冷却器は、従来のポリスチレン冷却器に比べて素早く分解し、有毒な残留物を発生させない。
【0006】
本開示の実施形態によれば、単一壁の使い捨て冷却器は以下の構成を含んでよい。単一壁の使い捨て冷却器は、(i)基部と、基部に結合された複数の支持壁とを含む本体であって、複数の支持壁のうちの少なくとも1つの支持壁が完全に平坦な面を含み、複数の支持壁および基部が本体の内部空洞を規定しており、複数の支持壁が基部から上方に延在して、本体の上端に内部空洞と流体連結する開口部を形成している、本体と、(ii)本体と取り外し可能に結合される蓋であって、本体の開口部を覆うか、または実質的に覆うように成形された蓋と、を備える。本体は、全体的に、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および再生可能な材料のうちの少なくとも1つの材料から作製されている。いくつかの実施形態によると、複数の支持壁は、基部の縁から連続的または継ぎ目なく形成されているが、他の例示的な実施形態では、1つ以上の支持壁が、基部の対応する縁に、非連続的または継ぎ目を有するように結合される。
【0007】
蓋は、複数の支持壁の上端の内側に嵌合されるように形成されていてもよい。この点において、複数の支持壁は、複数の支持壁の上端の下方に配置された棚部を有するように形成されていてもよい。棚部は、基部と実質的に平行であり、蓋は、蓋が本体の開口部を覆うか、または実質的に覆うときに、蓋の外縁が棚部の内側表面に留まるように形成されていてもよい。また、蓋は、蓋の中央領域に配置されたハンドル部分を有するように形成されていてもよい。
【0008】
蓋は、蓋が本体の開口部を覆うか、または実質的に覆うときに、蓋の外縁が複数の支持壁の上端と実質的に同じ高さになるように形成されていてもよい。この点において、本体は、本体の上部領域に配置されたハンドル部分を有するように形成されていてもよい。
【0009】
単一壁の使い捨て冷却器は、本体および蓋から構造的に独立しているハンドルラップをさらに備えてよく、ハンドルラップは、ハンドルラップの内側に形成された切り抜き部分を備えていてもよい。蓋が本体の開口部を覆うか、または実質的に覆うときに、ハンドルラップは、切り抜き部分が本体および蓋の上方に位置するように、本体および蓋の全体を縦方向に取り囲んでよい。ハンドルラップは、全体的に、パルプベースの材料などの、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および再生可能な材料のうちの少なくとも1つの材料から作製されていてもよい。あるいは他の実施形態では、ハンドルラップは、生分解不可能な材料および/または再生不可能な材料から作製されていてもよい。
【0010】
蓋は、蓋が本体の開口部を覆うときに、蓋の外縁が複数の支持壁に対して横方向外側に位置するように形成されていてもよい。この点において、蓋の外縁は、複数の支持壁の上端の下側から下方に延在していてもよい。
【0011】
本体は、本体の上部領域に配置されたハンドル部分を有するように形成されていてもよい。
【0012】
蓋は、蓋の頂上部分に配置された1つ以上のカップホルダを有するように形成されていてもよい。
【0013】
蓋は、全体的に、パルプベースの材料などの、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および再生可能な材料のうちの少なくとも1つの材料から作製されていてよく、あるいは、プラスチックまたは他のポリマー材料などの生分解不可能な材料および/または再生不可能な材料から作製されていてもよい。プラスチックまたは他のポリマー材料は、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および再生可能な材料のうちの少なくとも1つであってもなくてもよい。
【0014】
使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および再生可能な材料のうち少なくとも1つの材料は、再生紙に由来しうるパルプベースの材料であってよい。また、パルプベースの材料などの、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および再生可能な材料のうちの少なくとも1つの材料は、再生紙とろうとの組み合わせから作製されていてもよい。さらに、パルプベースの材料などの、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および再生可能な材料のうちの少なくとも1つの材料は、ろう添加剤を含んでいてもよい。他の例示的な実施形態では、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および再生可能な材料のうちの少なくとも1つの材料は、紙、サトウキビ、麻、竹、または、他の材料であってよい。他の材料は、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および再生可能な材料のうちの少なくとも1つの材料である。
【0015】
パルプベースの材料などの、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および再生可能な材料のうちの少なくとも1つの材料は、堆肥化可能な材料、再生可能な材料、および/または生分解可能な材料であってよい。
【0016】
さらに、本開示の一実施形態によれば、単一壁の使い捨て冷却器の製造方法は、(i)基部と、基部に結合された複数の支持壁とを含む、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および再生可能な材料のうちの少なくとも1つの材料、例えばパルプベースの材料を使用した本体であって、複数の支持壁のうちの少なくとも1つの支持壁が完全に平坦な面を含み、複数の支持壁および基部が本体の内部空洞を規定し、複数の支持壁が基部から上方に延在して、本体の上部領域に内部空洞と流体連結する開口部を形成するように、本体を形成する工程と、(ii)本体の開口部を覆うか、または実質的に覆うように成形されるように、本体と取り外し可能に結合される蓋を形成する工程と、を含んでよい。いくつかの実施形態によれば、複数の支持壁は、基部の縁から連続的または継ぎ目なく形成されるが、他の例示的な実施形態では、1つ以上の支持壁が、基部の対応する縁に、非連続的または継ぎ目を有するように結合される。
【0017】
さらに、本開示の一実施形態によれば、冷却器は以下の構成を含んでよい。冷却器は、パルプベースの材料などの、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および再生可能な材料のうちの少なくとも1つの材料から全体的に作製された単一壁の使い捨てシェルを含み、単一壁の使い捨てシェルは、(i)基部と、基部に結合された複数の支持壁とを含む本体であって、複数の支持壁のうちの少なくとも1つの支持壁が完全に平坦な面を含み、複数の支持壁および基部が本体の内部空洞を規定しており、複数の支持壁が基部から上方に延在して、本体の上部領域に内部空洞と流体連結する開口部を形成している、本体と、(ii)本体と取り外し可能に結合される蓋であって、本体の開口部を覆うか、または実質的に覆うように成形された蓋と、を含む。蓋は、複数の支持壁の上端の内側に嵌合するように形成されてよく、また、蓋の頂上部分に配置された1つ以上のカップホルダを有するように形成されてもよい。いくつかの実施形態によれば、複数の支持壁は、基部の縁から連続的にまたは継ぎ目なく形成されるが、他の例示的な実施形態では、1つ以上の支持壁が、基部の対応する縁に、非連続的または継ぎ目を有するように結合される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本明細書の実施形態は、添付の図面と併せて以下の説明を参照することによって、より良く理解され得る。添付図面において、同様の参照番号は、同一または機能的に同様の要素を示す。
【
図1A】本開示の第1の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図1B】本開示の第1の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図1C】本開示の第1の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図1D】本開示の第1の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図1E】本開示の第1の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図1F】本開示の第1の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図2A】本開示の第2の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図2B】本開示の第2の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図2C】本開示の第2の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図2D】本開示の第2の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図2E】本開示の第2の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図3A】本開示の第3の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図3B】本開示の第3の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図3C】本開示の第3の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図3D】本開示の第3の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図4A】本開示の第4の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図4B】本開示の第4の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【
図4C】本開示の第4の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【0019】
上記で参照された図面は、必ずしも一定の縮尺ではなく、本開示の基本原理を例示する様々な好ましい特徴のいくらか簡略化された表現を提示することを理解されたい。例えば、特定の寸法、向き、位置、および形状を含む、本開示の特定の設計の特徴は、特定の意図される用途および使用環境によって部分的に決定される。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。当業者が理解するように、記載された実施形態は、全て本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく、様々な異なる方法で修正されてもよい。さらに、本明細書全体を通して、同様の参照番号は、同様の要素を指す。
【0021】
本明細書で使用される用語は特定の実施形態を説明するためだけのものであり、本開示を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される際、(「a」、「an」、および「the」のような)単数形の表現は、文脈に沿わないことが明確に示されない限りは複数形も含意される。本明細書で「備える」および/または「備えている」という用語が用いられる際、述べられた特徴、整数、工程、動作、素子、および/または構成部品の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、工程、動作、素子、構成部品、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しないことをさらに理解されたい。本明細書で用いられる際、「および/または」という用語は、1つ以上の関連する列挙した事項のいずれかおよびすべての組み合わせを含む。
【0022】
ここで本開示の実施形態を参照すると、本明細書で説明する単一壁の使い捨て冷却器は、パルプベースの材料などの、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および/または再生可能な材料(使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および再生可能な材料の少なくとも1つの材料)から作製されてよい。あるいは、単一壁の使い捨て冷却器は、紙、サトウキビ、麻、竹などから作製されてよい。パルプベースの材料、または他の類似したタイプの材料は、堆肥化可能な材料あり、再生可能な材料であり、および/または生分解可能な材料であるので、冷却器を環境に優しい方法で廃棄することができる。その結果、冷却器は、従来のポリスチレン冷却器に比べて素早く分解し、有毒な残留物を発生させない。
【0023】
添付の図面は、開示された単一壁の使い捨て冷却器の様々な実施形態を示す。以下に詳細に記載されるように、
図1A~
図1Fは、本開示の第1の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含み、
図2A~
図2Eは、本開示の第2の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含み、
図3A~
図3Dは、本開示の第3の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含み、
図4A~
図4Cは、本開示の第4の実施形態による単一壁の使い捨て冷却器の図を含む。
【0024】
前述の実施形態およびそれに関連する特徴は、互いに排他的ではないことを理解されたい。本明細書に記載される実施形態に関連して示される特徴のいずれも、本明細書に記載される別の実施形態において採用されてもよい。したがって、本明細書中の様々な実施形態に関する説明は、特定の実施形態に関連するいかなる特徴も、言及されている実施形態のみに限定されることを意味しない。
【0025】
各図に示すように、単一壁の使い捨て冷却器(以下、「冷却器」という)100は、本体200を規定する単一壁の使い捨てシェルを含む。単一壁の使い捨てシェルは、全体的に、パルプベースの材料、紙、サトウキビ、麻、竹、または類似したタイプの材料など、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および/または再生可能な材料から作製されている。本体200は、基部210と、基部210に結合された複数の支持壁220とを含む。複数の支持壁220のうちの1つ以上の支持壁は、接着剤または何らかの他の類似の取り付け機構などによって、基部210の縁に取り付けられていてよい。あるいは、これに代えて、複数の支持壁220のうちの1つ以上の支持壁は、基部210の縁から連続的にまたは継ぎ目なく延在する。支持壁220の少なくとも1つは、完全に平坦な面を含んでいてよい。すなわち、支持壁220は、少なくとも1つの支持壁220の表面全体が単一平面内に配置されるように形成されてよい。一例では、基部210上の対向する位置に配置された2つの支持壁220はそれぞれ、完全に平坦な面を含んでいてよい。一方、基部210上の対向する位置に配置された他の2つの支持壁220はそれぞれ、2つの完全に平坦な支持壁220に対して実質的に垂直であり、完全に平坦な面を含んでいなくてよい。
【0026】
支持壁220および基部210は、本体200の内部空洞230を規定してよい。支持壁220は、基部210から上方に延伸して、本体200の上端に開口部240を形成してよい。開口部240は、本体200の内部空洞230と流体連結してよい。特に、支持壁220のうちの少なくとも1つの支持壁を完全に平坦な面で形成することで、内部空洞230の体積を最大にすることができ、冷却器100内のより大きな貯蔵能力を可能にする。
【0027】
本体200は、様々な特徴を含むように形成されていてよい。例えば、本体200は、本体200の上部領域に配置された1つ以上のハンドル部分を有するように形成されていてよい。一例では、支持壁220は、支持壁220の上端の下に配置された棚部250を有するように形成されていてよい。棚部250は、基部210と実質的に平行であってもよい。したがって、棚部250は、使用者が冷却器100を持ち運ぶために棚部250の外側部分を握るハンドル部分として機能することができる。具体的には、使用者は、棚部250の内側に延在する部分の下に自分の指を巻く(入れる)ことができる。また、更なる追加の空間を棚部250の下に設けて握りやすくするために、支持壁220の中央領域は、くぼみを有するように形成されていてもよい。
【0028】
冷却器100は、本体200の開口部240を覆うか、または実質的に覆うことができる蓋300をさらに含んでいてもよい。この点に関して、蓋300は、様々な方法のいずれかで、冷却器100の本体200と取り外し可能なように結合されてよい。様々な方法のいくつかは、様々な実施形態にわたって本明細書で説明される。蓋300は、本体200の開口部240と一致するように成形されていてよい。
【0029】
蓋300は、様々な特徴を含むように形成されていてよい。例えば、蓋300は、蓋部300の頂上部分に配置された1つ以上のカップホルダ310を有するように形成されていてよい。1つ以上のカップホルダ310は、任意の適切な配置で蓋300の頂上部分に形成されていてよい。1つ以上のカップホルダ310の寸法、位置および数などの特性は変更できる。さらに、以下でより詳細に説明するように、1つ以上のハンドル部分320が蓋300に形成されていてよい。
【0030】
特に、冷却器100の本体200及び蓋300は、全体的に、パルプベースの材料などの、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および/または再生可能な材料から作製されていてよい。あるいは、本体200は、全体的に、パルプベースの材料などの、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および/または再生可能な材料から作製され、蓋300は、プラスチック、他のポリマー材料、または冷却器に使用され得る他の公知の材料のタイプなどの、生分解不可能な材料および/または再生不可能な材料から作製されてもよい。
【0031】
パルプは、当技術分野で一般に知られているように、木材、再生紙、わら、芝、または他の繊維原料からセルロース繊維を化学的または機械的に分離することによって調製される繊維材料である。パルプは、分解時に有毒な残留物を放出することなく、生分解可能であり(すなわち、無害な材料に分解可能であり)、再生可能であり(すなわち、再使用可能、または再使用のために処理可能であり)、および/または堆肥化可能である(すなわち、90~180日以内に分解可能である)ため、ポリスチレンよりも環境に優しいと理解される。
【0032】
場合によっては、冷却器100を作製するためのパルプベースの材料は、すべて消費前の再生紙から得られてもよい。他の場合では、冷却器100を作製するためのパルプベースの材料は、再生紙と、冷却器100の耐水性を高めるために添加されるろう添加剤(例えば、パラフィンワックス)との組み合わせから得られてもよい。さらに他の場合では、少量のロジン(樹脂の固体形態)をパルプベースの材料に添加して、冷却器の耐久性を高めてもよい。しかしながら、パルプベースの材料は、当技術分野で一般的に知られている任意の適切なパルプ製造材料から得られてよいことを理解されたい。さらに、本体200は、紙、サトウキビ、麻、竹、および他の類似したタイプの材料など、他の使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および/または再生可能な材料から形成されてもよい。蓋300はまた、任意に、パルプベースの材料から形成されてもよいし、または、紙、サトウキビ、麻、竹、および他の類似したタイプの材料などの、他の使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および/または再生可能な材料から形成されてもよい。あるいは、蓋300は、生分解不可能な材料および/または再生不可能な材料から形成されてもよい。
【0033】
ここで
図1A~
図1Fを参照すると、本開示の第1の実施形態によれば、蓋300は、複数の支持壁220の上端の内側に嵌合するように形成されていてよい。
図1Aは本開示の第1の実施形態による冷却器100の斜視図を図示し、
図1Bは本開示の第1の実施形態による冷却器100の正面図を図示し、
図1Cは本開示の第1の実施形態による冷却器100の側面図を図示し、
図1Dは本開示の第1の実施形態による冷却器100の上面図を図示し、
図1Eは本開示の第1の実施形態による冷却器100の底面図を図示し、
図1Fは、本開示の第1の実施形態による冷却器100の断面正面図を図示する。
【0034】
図1A~
図1Fに示すように、支持壁220は、支持壁220の上端の下に配置された棚部250を有するように形成されていてよい。棚部250は、上述したように、基部210と実質的に平行になるように形成されていてよい。蓋300は、蓋300が本体200の開口部240を覆うか、または実質的に覆うとき、蓋300の外縁が棚部250の内側表面に留まるように形成されていてよい。
【0035】
さらに、蓋300は、蓋300の中央領域に配置されたハンドル部分320を有するように形成されていてもよい。ハンドル部分320により、使用者は、本体200の開口部240から蓋300を取り外すために、蓋300の上面を握ることが可能となる。ハンドル部分320は、使用者が握りやすいいかなる形状に形成されてもよい。一例では、ハンドル部分320は、
図1A~
図1Fに示すように、くぼみ領域330から外側に突出する蓋300の一部を含んでよい。別の例では、ハンドル部分320は、蓋300の上面から外側に突出する蓋300の一部に形成された細長い開口部(図示せず)を含んでもよい。細長い開口部を形成することにより、使用者は、自分の指を挿入することができる。
【0036】
ここで
図2A~
図2Eを参照すると、本開示の第2の実施形態によれば、蓋300は、蓋300が本体200の開口部240を覆うときに、蓋部300の外縁が複数の支持壁220の横方向外側に位置するように形成されていてよい。
図2Aは本開示の第2の実施形態による冷却器100の斜視図を示し、
図2Bは本開示の第2の実施形態による冷却器100の正面図を示し、
図2Cは本開示の第2の実施形態による冷却器100の側面図を示し、
図2Dは本開示の第2の実施形態による冷却器100の上面図を示し、
図2Eは、本開示の第2の実施形態による冷却器100の断面正面図を示す。
【0037】
図2A~
図2Eに示すように、蓋300の外縁は、支持壁220の上端の下側から下方に延在していてよい。この構成では、蓋300は、支持壁220の上端、すなわち本体200のへりと、本体200の開口部240とを完全に覆うことができる。使用者は、蓋300の外縁をつかんで上方に引き上げることによって、蓋300を本体200の開口部240から持ち上げることができる。
【0038】
ここで
図3A~3Dを参照すると、本開示の第3実施形態によれば、蓋300は、蓋300が本体200の開口部240を覆うときに、蓋300の外縁が複数の支持壁220の上端と実質的に同じ高さになるように形成されていてもよい。
図3Aは本開示の第3の実施形態による冷却器100の斜視図を示し、
図3Bは本開示の第3の実施形態による冷却器100の正面図を示し、
図3Cは本開示の第3の実施形態による冷却器100の側面図を示し、
図3Dは、本開示の第3の実施形態による冷却器100の側断面図を示す。
【0039】
図3A~3Dに示されるように、本体200は、本体200の上部領域に配置されたハンドル部分260を有するように形成されていてよい。この構成では、ハンドル部分260は、支持壁220の上端の一部に形成されたくぼみ領域を含んでよい。ハンドル部分260により、使用者は、蓋300の底面をつかむことができる。使用者は、本体200の上記くぼみ領域内で蓋300の底部を把持し、蓋300を上方に引き上げて本体200の開口部240から蓋300を取り外すことができる。
【0040】
ここで
図4A~4Cを参照すると、本開示の第4の実施形態によれば、冷却器100は、本体200および蓋300から構造的に独立したハンドルラップ400をさらに含んでいてもよい。
図4Aは本開示の第4の実施形態による冷却器100の斜視図を示し、
図4Bは本開示の第4の実施形態による冷却器100の正面図を示し、
図4Cは、本開示の第4の実施形態による冷却器100の側面図を示す。
【0041】
図4A~4Cに示されるように、ハンドルラップ400は、使用者が指を挿入することを可能にする様式で成形された切り抜き部分410を有するように形成されていてもよい。蓋300が本体200の開口部を覆うときに、ハンドルラップ400は、切り欠き部410が本体200及び蓋300の上方に位置するように、本体200及び蓋300の全体を縦方向に取り囲むように構成されていてよい。ハンドルラップ400は、本体200または蓋300のいずれかに物理的なハンドル部分を形成する必要なしに、冷却器100を輸送することを可能にする。
【0042】
この構成では、
図4A~4Cに示すように、蓋300は、蓋300が本体200の開口部240を覆うか、または実質的に覆うときに、蓋300の外縁が複数の支持壁220の上端と実質的に同じ高さになるように形成されていてもよい。ただし、冷却器100は、これに限定されるものではない。
【0043】
本体200と同様に、ハンドルラップ400は、全体的に、パルプベースの材料などの、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および/または再生可能な材料から作製されていてよい。したがって、冷却器100がハンドルラップ400を含む場合、冷却器100のすべての構成部品(すなわち、本体200、蓋300、およびハンドルラップ400)は、堆肥化可能であり、再生可能であり、および/または生分解可能であってよい。あるいは、ハンドルラップ400は、プラスチック、ゴムもしくはゴムのような材料、または生分解可能もしくは再生可能でない他の適切な材料などの、生分解不可能な材料および/または再生不可能な材料から作製されてもよい。
【0044】
上述した実施形態のいずれかによれば、
図1~4を参照すると、第2の冷却器100の本体200は、いくつかの実施形態による第1の冷却器100の本体200と積み重ね可能であってよい。これらの実施形態では、各冷却器100の複数の支持壁220の各々は、支持壁220の遠位端に形成される開口部240が基部210よりも大きくなるように、基部210から外側に(垂直ではなく)向いている。
【0045】
第2の冷却器100の基部210は、第1の冷却器100の開口部240に挿入可能であり、第2の冷却器100が第1の冷却器100の内部空洞230内に下方にスライドするようになっている。同様に、第3の冷却器100の本体200は、第2の冷却器100の内部空洞230内にスライドさせることができる。このスライドは、冷却器100の本体200が互いに積み重ね可能であるときに繰り返すことができる。
【0046】
以上のように、本明細書に記載の単一壁の使い捨て冷却器は、堆肥化可能であり、再生可能であり、および/または生分解可能であるパルプベースの材料などの、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および/または再生可能な材料から作製されていてよい。その結果、冷却器を環境に優しい方法で廃棄することができる。その結果、冷却器は、従来のポリスチレン冷却器と比較して、土壌中に毒性を残すことなく、堆肥環境中で素早く分解する。本明細書に記載の単一壁の冷却器を作製するために使用される、パルプベースの材料などの、使い捨て可能な材料、生分解可能な材料、および/または再生可能な材料は、消費者に使い捨て可能な貯蔵手段を提供しながら、ポリエチレン製品の販売を禁止する現代の規制に準拠することができる。さらに、本明細書に記載の単一壁の使い捨て冷却器は、カップホルダ、ハンドルなどの便利な特徴を含むことができ、冷却器を構成するために使用されるパルプベースの材料にろう添加剤を添加すると、数日間水分を確実に保持することができる。
【0047】
前述の説明は、本開示の特定の実施形態に向けられている。しかしながら、説明された実施形態には、それらの利点のいくつかまたはすべてを達成しながら、他の変形および修正を加えることができることは明らかであろう。したがって、この説明は単に例として解釈されるべきであり、本明細書の実施形態の範囲を別のやり方で限定するものではない。したがって、添付の特許請求の範囲の目的は、本明細書の実施形態の真の精神および範囲内に入る、すべてのそのような変形および修正を包含することである。
【国際調査報告】