(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-25
(54)【発明の名称】陸空両用車両及びそのパワートレイン
(51)【国際特許分類】
B60F 5/02 20060101AFI20220118BHJP
B64C 27/08 20060101ALI20220118BHJP
B64D 27/04 20060101ALI20220118BHJP
B64D 27/24 20060101ALI20220118BHJP
B64C 37/00 20060101ALI20220118BHJP
B60K 17/02 20060101ALI20220118BHJP
【FI】
B60F5/02
B64C27/08
B64D27/04
B64D27/24
B64C37/00
B60K17/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2020553451
(86)(22)【出願日】2019-11-29
(85)【翻訳文提出日】2020-11-25
(86)【国際出願番号】 SG2019050587
(87)【国際公開番号】W WO2021107859
(87)【国際公開日】2021-06-03
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520373419
【氏名又は名称】ケール ジェン ギャング
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ケール ジェン ギャング
【テーマコード(参考)】
3D039
【Fターム(参考)】
3D039AA02
3D039AB00
3D039AB26
3D039AC01
3D039AC24
3D039AD01
(57)【要約】
エンジンと、主駆動軸アセンブリと、エンジンと主駆動軸アセンブリとに連結された一次クラッチ機構と、主駆動軸アセンブリに横方向に連結された車軸と、車軸の端部に連結された駆動部材を有する二次クラッチ機構と、二次クラッチ機構の第1従動部材に連結された駆動車輪と、二次クラッチ機構の第2従動部材に連結された空気推進ユニットとを備え、一次クラッチ機構は、主駆動軸アセンブリとエンジンとを接続又は接断するように動作可能であり、二次クラッチ機構は、駆動車輪及び/又は空気推進ユニットを前記車軸に接続又は接断すべく、第1従動部材及び/又は第2従動部材を駆動部材と係合又は解放するように、動作可能である。車両はパワートレインを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
陸空両用車両のためのパワートレインであって、
少なくとも1つの出力軸を有するエンジンと、
駆動部材が前記エンジンの前記少なくとも1つの出力軸によって回転可能となるように、前記エンジンの前記少なくとも1つの出力軸に連結された一次クラッチ機構と、
前記一次クラッチ機構の従動部材に連結された主駆動軸アセンブリと、
前記主駆動軸アセンブリに横方向に連結され、前記主駆動軸アセンブリによって駆動される車軸と、
駆動部材が前記車軸によって回転可能となるように、前記車軸の端部に連結された二次クラッチ機構と、
前記二次クラッチ機構の第1従動部材に連結された駆動車輪と、
前記二次クラッチ機構の第2従動部材に連結された空気推進ユニットと、を備え、
前記一次クラッチ機構は、前記主駆動軸アセンブリと前記エンジンの前記少なくとも1つの出力軸とを接続又は接断すべく、前記一次クラッチ機構の前記被動部材と前記一次クラッチ機構の前記駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能であり、
前記二次クラッチ機構は、前記駆動車輪と前記車軸とを接続又は接断すべく、前記二次クラッチ機構の前記第1従動部材と前記二次クラッチ機構の前記駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能であり、
前記二次クラッチ機構は、前記空気推進ユニットと前記車軸とを接続又は接断すべく、前記二次クラッチ機構の前記第2従動部材と前記二次クラッチ機構の前記駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能である、パワートレイン。
【請求項2】
前記エンジンによって動力を与えられるように前記エンジンに連結された発電機をさらに備える、請求項1に記載のパワートレイン。
【請求項3】
前記一次クラッチ機構は、別の従動部材を有し、
前記発電機のロータは、前記一次クラッチ機構の前記別の従動部材に連結され、
前記一次クラッチ機構は、前記発電機の前記ロータと前記エンジンの前記少なくとも1つの出力軸とを接続又は接断すべく、前記一次クラッチ機構の前記別の従動部材と前記一次クラッチ機構の前記駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能である、請求項2に記載のパワートレイン。
【請求項4】
前記空気推進ユニットと前記二次クラッチ機構との間の接続配置は、
第1端部が前記二次クラッチ機構の前記第2従動部材に連結された長手軸と、
前記伝達軸の第2端部に連結された太陽歯車を有する遊星歯車セットと、
前記伝達軸に取り付けられた電気ハブモータと、を備え、
前記電気ハブモータは、前記伝達軸に対して、前記伝達軸の長手軸を中心にハブモータ本体を回転させるように動作可能であり、
前記遊星歯車セットの輪歯車は、前記ハブモータ本体に連結され、
前記遊星歯車セットの遊星歯車の各中心を接続する遊星枠は、前記空気推進ユニットに連結され、
前記電気ハブモータは、前記発電機に電気的に連結される、請求項2又は3に記載のパワートレイン。
【請求項5】
前記空気推進ユニットは、垂直揚力を提供する推力を生成できるように、前記駆動車輪の回転軸に垂直なファンブレード回転軸によって配向された推力ファンユニットを備える、請求項1~4のいずれか1項に記載のパワートレイン。
【請求項6】
前記推力ファンユニットと前記二次クラッチ機構の前記第2従動部材との間にコンバータ機構が接続され、前記コンバータ機構は、前記第2従動部材の回転軸に対する回転を前記推力ファンユニットの前記ファンブレード回転軸に対する回転に変換する、請求項5に記載のパワートレイン。
【請求項7】
前記接続配置は、前記コンバータ機構をさらに備え、前記コンバータ機構は、前記遊星歯車セットの前記遊星枠と前記推力ファンユニットとの間に接続される、請求項4と組み合わせて請求項6に記載のパワートレイン。
【請求項8】
前記コンバータ機構は、傘歯車配置、ウォーム歯車配置、又は、チェーン駆動配置を有する、請求項6又は7に記載のパワートレイン。
【請求項9】
前記推力ファンユニットは、直列に配置された複数のファンステージを備える、請求項5~8のいずれか1項に記載のパワートレイン。
【請求項10】
前記複数のファンステージは、交互のファンステージが逆回転できるように配置されることができる、請求項9に記載のパワートレイン。
【請求項11】
前記推力ファンユニットは、減速遊星歯車ボックスを介して別のファンステージに連結され、駆動される少なくとも1つのファンステージを備える、請求項9又は10に記載のパワートレイン。
【請求項12】
前記推力ファンユニットは、推力ベクトル機構を備える、請求項5~11のいずれか1項に記載のパワートレイン。
【請求項13】
前記推力ベクトル機構は、前記推力ファンユニットの出口において固定ハブから半径方向に配置された複数の中空ベーンを備え、前記複数の中空ベーンのそれぞれは、
各中空ベーンの先端の開口部と、
前記各中空ベーンの一方側のベーン面に沿って長手方向に延在する少なくとも1つのスロットと、を備え、
前記開口部及び前記少なくとも1つのスロットは、前記各中空ベーンの内部キャビティへのアクセスを提供する、請求項12に記載のパワートレイン。
【請求項14】
前記複数の中空ベーンのそれぞれは、前記少なくとも1つのスロットを形成するために、前記各中空ベーンの前記ベーン面に沿って長手方向に延在する複数の細長い制御面スラットを備え、前記複数の細長い制御面スラットは、ルーバ配置である、請求項13に記載のパワートレイン。
【請求項15】
前記複数の細長い制御面スラットのそれぞれは、ねじれ輪郭を有することができる、請求項14に記載のパワートレイン。
【請求項16】
前記複数の細長い制御面スラットのそれぞれは、各長手軸に対して回転可能である、請求項14又は15に記載のパワートレイン。
【請求項17】
前記複数の中空ベーンのそれぞれは、各長手軸に対して回転可能である、請求項13~16のいずれか1項に記載のパワートレイン。
【請求項18】
水平空気推進ユニットと、
前記水平空気推進ユニットを駆動するために前記水平空気推進ユニットに連結された電気モータと、をさらに備え、
前記電気モータは、前記発電機に電気的に連結されている、請求項2~17のいずれか1項に記載のパワートレイン。
【請求項19】
駆動部材が前記電気モータによって回転可能となるように、前記電気モータに連結された補助クラッチ機構をさらに備え、
前記水平空気推進ユニットは、前記補助クラッチ機構の第1従動部材に連結され、前記補助クラッチ機構は、前記水平空気推進ユニットと前記電気モータとを接続又は接断すべく、前記補助クラッチ機構の前記第1従動部材と前記補助クラッチ機構の前記駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能であり、
前記主駆動軸アセンブリは、前記補助クラッチ機構の第2従動部材に連結され、前記補助クラッチ機構は、前記主駆動軸アセンブリと前記電気モータとを接続又は接断すべく、前記補助クラッチ機構の前記第2従動部材と前記補助クラッチ機構の前記駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能である、請求項18に記載のパワートレイン。
【請求項20】
陸空両用車両であって、
請求項1~19のいずれか1項に記載のパワートレインと、
複数の車輪と、
少なくとも1つの空気推進ユニットと、を備え、
前記車輪の少なくとも1つは、陸上で前記車両を駆動するために提供される前記駆動車輪であり、
前記少なくとも1つの空気推進ユニットは、前記車両の空中走行のための揚力及び/又は前方推力を提供する、陸空両用車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
様々な実施例は、一般的に、陸空両用車両、そのような車両のためのパワートレイン、及び、そのような車両のための車軸アセンブリに関する。特に、様々な実施例は、一般的に、空飛ぶ車、空飛ぶ車のためのパワートレイン、及び、空飛ぶ車のための車軸アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、市場において、様々な種類の空飛ぶ車が商品化されている。例えば、空飛ぶ車のPAL-Vは、デュアルドライブトレインを有するデュアルエンジン構造を特徴とする。このような構造では、1つのエンジンは、路上での走行に使用され、もう1つのエンジンは、空中での飛行に使用される。別の例として、空飛ぶ車のAeromobil(エアロモービル)は、1つのスイッチ機構によって2つの別々のモードを実行するための発電機/エンジンを特徴とする。このスイッチ機構は、飛行のためのプロペラへの動力供給と、運転のための一対の電気モータへの動力供給との間で切り替え可能である。しかし、スイッチ機構が故障した場合、空飛ぶ車を操作する代わりの方法はない。これらの空飛ぶ車は、運転及び飛行のための別々のパワートレインを有する、又は、飛行及び運転のための別々のドライブトレインの駆動の間で切り替え可能な1つの発電機/エンジンを有する。したがって、それらは、一般的に、過剰な重量及び空間を占める複数のドライブトレインを有すると同時に陸上及び空中走行のための推進故障の場合のバックアップが欠如する。
【0003】
したがって、上記の問題に対処するために、陸空両用車両のコストに対する性能を損なうことなく、より効果的なパワートレインの解決策が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
様々な実施例によると、陸空両用車両のためのパワートレインが提供される。パワートレインは、少なくとも1つの出力シャフトを有するエンジンを有することができる。パワートレインは、一次クラッチ機構を有することができる。一次クラッチ機構は、その駆動部材がエンジンの少なくとも1つの出力軸によって回転可能となるようにエンジンの少なくとも1つの出力軸に連結されている。パワートレインは、一次クラッチ機構の従動部材に連結された主駆動軸アセンブリを有することができる。一次クラッチ機構は、主駆動軸アセンブリとエンジンの少なくとも1つの出力軸とを接続又は接断すべく、一次クラッチ機構の従動部材と一次クラッチ機構の駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能である。パワートレインは、主駆動軸アセンブリに横方向に連結され、主駆動軸アセンブリによって駆動される車軸を有することができる。パワートレインは、二次クラッチ機構を有することができる。二次クラッチ機構は、その駆動部材が車軸によって回転可能となるように車軸の端部に連結されている。パワートレインは、二次クラッチ機構の第1従動部材に連結された駆動車輪を有することができる。二次クラッチ機構は、駆動車輪と車軸とを接続又は接断すべく、二次クラッチ機構の第1従動部材と二次クラッチ機構の駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能である。パワートレインは、二次クラッチ機構の第2従動部材に連結された空気推進ユニットを有することができる。二次クラッチ機構は、空気推進ユニットと車軸とを接続又は接断すべく、二次クラッチ機構の第2従動部材と二次クラッチ機構の駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能である。
【0005】
様々な実施例によると、陸空両用車両が提供される。陸空両用車両は、本明細書に記載されるようなパワートレインを有することができる。陸空両用車両は、複数の車輪を有することができる。様々な実施例によれば、車輪のうちの少なくとも1つは、陸上で車両を駆動するために設けられる駆動車輪とすることができる。陸空両用車両は、車両の空中走行のための揚力及び/又は前方推力を提供するための少なくとも1つの空気推進ユニットを有することができる。
【0006】
様々な実施例によれば、陸空両用車両のための車軸アセンブリが提供される。車軸アセンブリは、車軸を有することができる。車軸アセンブリは、クラッチ機構の駆動部材が車軸によって回転可能となるように車軸の端部に連結されたクラッチ機構を有することができる。車軸アセンブリは、クラッチ機構の第1従動部材に連結された駆動車輪を有することができる。クラッチ機構は、駆動車輪と車軸とを接続又は接断すべく、クラッチ機構の第1従動部材とクラッチ機構の駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能である。車軸アセンブリは、クラッチ機構の第2従動部材に連結された空気推進ユニットを有することができる。クラッチ機構は、空気推進ユニットと車軸とを接続又は接断すべく、クラッチ機構の第2従動部材とクラッチ機構の駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図面において、同様の参照符号は、一般的に、異なる図面を通して同一の部分を参照する。図面は、必ずしも縮尺通りではなく、代わりに、本発明の原理を示すことに重点が置かれている。以下の説明では、様々な実施例は以下の図面を参照して説明される。
【
図1A】
図1Aは、様々な実施例による陸空両用車両のためのパワートレインの概略図を示す。
【
図1B】
図1Bは、様々な実施例による
図1Aのパワートレインの一次クラッチ機構の概略図を示す。
【
図1C】
図1Cは、様々な実施例による
図1Aのパワートレインの車軸アセンブリの概略図を示す。
【
図2A】
図2Aは、様々な実施例による陸空両用車両のためのパワートレインの分解図を示す。
【
図2C】
図2Cは、様々な実施例による
図2Aのパワートレインの車軸アセンブリの分解図を示す。
【
図2E】
図2Eは、様々な実施例による
図2Aのパワートレインの第1推力ファンユニットの出口の下側斜視図を示す。
【
図2F】
図2Fは、様々な実施例による
図2Eの第1推力ファンユニットの出口における推力ベクトル機構の拡大図を示す。
【
図3A】
図3Aは、様々な実施例による陸空両用車両のためのパワートレインの概略図を示す。
【
図3B】
図3Bは、様々な実施例による
図3Aのパワートレインの補助クラッチ機構の概略図を示す。
【
図4】
図4は、様々な実施例による陸空両用車両のためのパワートレインの分解上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
装置に関連して以下に説明される実施例は、それぞれの方法に対して同様に有効であり、その逆も同様である。さらに、以下に記載される実施例は組み合わされてもよく、例えば、1つの実施例の一部は別の実施例の一部と組み合わされてもよいことが理解されるであろう。
【0009】
「上」、「上方」、「上面」、「下面」、「底」、「下」、「側方」、「後方」、「左」、「右」、「前方」、「側面」、「横」、「上方」、「下方」などの用語は、以下の説明で使用される場合、便宜上、相対的な位置又は方向の理解を助けるために使用され、任意の装置又は構造又は任意の装置若しくは構造の任意の部分の向きを限定することを意図するものではない。加えて、単数形の用語は、文脈が明確に他を示さない限り、複数形の基準を含む。同様に、「又は」という用語は、文脈が明確に他を示さない限り、「及び」を含むことを意図する。
【0010】
様々な実施例は、一般的に、陸空両用車両のためのパワートレインと、陸空両用車両とに関する。特に、様々な実施例は、一般的に、空飛ぶ車のパワートレインと、空飛ぶ車とに関する。様々な実施例によると、パワートレインは、機械エネルギー、位置エネルギー、電気エネルギー、化学エネルギー、太陽エネルギー、原子力エネルギー等のエネルギーを推進目的の運動エネルギーに変換するために使用される全ての構成要素を有することができる。様々な実施例によると、陸空両用車両又は空飛ぶ車は、地上及び空中の両方による輸送を提供する道路走行可能な航空機若しくは車両、又は、道路走行及び空中飛行可能な車両、又は、地上走行及び空中走行のためのマルチモード輸送車両とすることができる。
【0011】
様々な実施例は、任意の車両が飛行を達成することを可能にし、同時に、陸上で走行を可能にするパワートレインを提供する。様々な実施例によると、パワートレインは、互いにバックアップ又はフェイルセーフとして機能するために冗長性として電気的及び機械的動作の間で容易に切り替え可能である。様々な実施例によると、パワートレインの電気的及び機械的構成要素は、単一の組み合わされた軸又は駆動軸内で動作するように一体化されている。様々な実施例によると、パワートレインは、安全要件として、両モードを切り替えるために、電気アクチュエータ、機械アクチュエータ、油圧アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、又は、他の適切なアクチュエータの任意又は組み合わせの使用を可能にする。様々な実施例によると、パワートレインは、真の二重冗長安全システムを可能にすることができる。それによって、全ての電気システムが故障した場合、陸上又は空中にかかわらず、エンジンのみを使用して車両を操縦することができる。
【0012】
様々な実施例によると、パワートレインは、バッテリの大きさ又は容量によって制限されることなく必要とされる電力を供給するために、車載用発電機を有することができる。様々な実施例によると、パワートレインは、少なくとも1つのエンジンと、それに連結された少なくとも1つの発電機と、部品を相互接続するための遊星歯車アレイを使用する機械駆動軸と、を有することができる。様々な実施例によると、少なくとも1つの発電器は、第2発電システムとしての役割を果たすことができる。様々な実施例によると、少なくとも1つの発電器は、クラッチ機構を介して、又は、トルク伝達歯車ボックスを介して、機械駆動軸に連結されることができる。様々な実施例によると、パワートレインは、また、軸が平行に整列され、推力が同じ方向に生成されることを可能にする電気モータのアレイを有することができる。様々な実施例によると、少なくとも1つの発電機によって生成された電力を使用して、パワートレインに付加的なトルクを提供する電気モータのアレイに電力を供給することができる。生成された電力は、バッテリを充電するために使用することができ、バッテリは、次に、電気モータのアレイに電力を供給する。様々な実施例によると、電気モータのアレイは、本質的に圧縮性の駆動ファン又はプロペラに連結され、推力を生成することができる。様々な実施例によると、ファンは、垂直及び水平向きに配置されることができる。様々な実施例によると、垂直に配置されたファンは、揚力を生成するための垂直方向の推力を生成することができる。
【0013】
様々な実施例によると、パワートレインは、マルチモードによる走行を可能にすることができる。例えば、パワートレインは、4つの異なる動作モードでの走行、すなわち、電気モードでの飛行、機械モードでの飛行、電気モードでの陸上走行、及び、機械モードでの陸上走行を可能にすることができる。別の例として、パワートレインは、6つの異なる動作モードでの走行、すなわち、電気モードでの飛行、機械モードでの飛行、ハイブリッドモードでの飛行、電気モードでの陸上走行、機械モードでの陸上走行、及び、ハイブリッドモードでの陸上走行を可能にすることができる。
【0014】
様々な実施例によると、電気モードでの飛行のために、電気モータによって作動され、垂直方向に配置されたファンは、揚力を発生させる役割を果たす。さらに、電気モータによって作動され、水平方向に配置されたファンは、前方推力を発生させる役割を果たす。車両の指向性移動は、垂直ファンの最終スタータアセンブリによって達成されることができ、それによって、推力を横方向に向けることを可能にするために、それぞれのナセルの側面の出口を解放することができる。
【0015】
様々な実施例によると、機械モードでの飛行のために、同じ垂直ファンは、主変速駆動装置に連結されることができる。様々な実施例によると、垂直ファンは、ギア、チェーン、ベルトなどを介して主変速駆動装置に連結されることができる。
【0016】
様々な実施例によると、ハイブリッドモードでの飛行のために、飛行は、電気モードでの飛行と機械モードでの飛行との同時動作によって達成されることができ、それによって、両方のモードのトルク伝達は、トルク伝達機構によって合計される。
【0017】
様々な実施例によると、電気モードでの陸上走行のために、水平ファン用の電気モータは、動力伝達アセンブリを介して主変速駆動装置に連結されることができる。
【0018】
様々な実施例によると、機械モードでの陸上走行のために、エンジンは、主変速駆動装置に係合して車輪を直接駆動するクラッチに機械的に連結されることができる。
【0019】
様々な実施例によると、ハイブリッドモードでの陸上走行のために、陸上走行は、電気モードでの陸上走行と機械モードでの陸上走行との同時動作によって達成されることができる。それによって、両モードのトルク伝達は、トルク伝達機構によって合計される。
【0020】
以下の例は、様々な実施例に関する。
【0021】
例1は、陸空両用車両のためのパワートレインであり、パワートレインは、少なくとも1つの出力軸を有するエンジンと、駆動部材がエンジンの少なくとも1つの出力軸によって回転可能となるようにエンジンの少なくとも1つの出力軸に連結された一次クラッチ機構と、一次クラッチ機構の従動部材に連結された主駆動軸アセンブリと、主駆動軸アセンブリに横方向に連結され、主駆動軸アセンブリによって駆動される車軸と、駆動部材が車軸によって回転可能となるように車軸の端部に連結された二次クラッチ機構と、二次クラッチ機構の第1従動部材に連結された駆動車輪と、二次クラッチ機構に連結された空気推進ユニットと、を備える。一次クラッチ機構は、主駆動軸アセンブリとエンジンの少なくとも1つの出力軸とを接続又は接断すべく、一次クラッチ機構の従動部材と一次クラッチ機構の駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能である。二次クラッチ機構は、駆動車輪と車軸とを接続又は接断すべく、二次クラッチ機構の第1従動部材と二次クラッチ機構の駆動部材と係合又は解放するように、動作可能である。二次クラッチ機構は、空気推進ユニットと車軸とを接続又は接断すべく、二次クラッチ機構の第2従動部材と二次クラッチ機構の駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能である。
【0022】
例2では、例1の主題は、任意に、パワートレインは、エンジンによって動力を与えられるようにエンジンに連結された発電機を有することができる構成を有することができる。
【0023】
例3では、例2の主題は、任意に、一次クラッチ機構は、別の従動部材を備えることができ、発電機のロータは、一次クラッチ機構の別の従動部材に連結され、一次クラッチ機構は、発電機のロータとエンジンの少なくとも1つの出力軸とを接続又は接断すべく、一次クラッチ機構の別の従動部材と一次クラッチ機構の駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能である構成を有することができる。
【0024】
例4では、例2又は3の主題は、任意に、空気推進ユニットと二次クラッチ機構との間の接続配置は、第1端部が二次クラッチ機構の第2従動部材に連結された伝達軸と、伝達軸の第2端部に連結された太陽歯車を有する遊星歯車セット、伝達軸に取り付けられ、伝達軸に対して、伝達軸の長手軸を中心にハブモータ本体を回転させるように動作可能な電気ハブモータと、を備え、遊星歯車セットの輪歯車は、ハブモータ本体に連結され、遊星歯車セットの遊星歯車の各中心を連結する遊星枠は、空気推進ユニットに連結され、電気ハブモータは、発電機に電気的に連結されている、構成を有することができる。
【0025】
例5では、例4の主題は、任意に、電気ハブモータは、発電機に接続されているバッテリに電気的に連結されている、構成を有することができる。
【0026】
例6では、例1~5のいずれか1つの主題は、任意に、空気推進ユニットは、垂直揚力を提供する推力を生成できるように、駆動車輪の回転軸に垂直なファンブレード回転軸によって配向された推力ファンユニットを有することができる、構成を有することができる。
【0027】
例7では、例6の主題は、任意に、コンバータ機構は、推力ファンユニットと二次クラッチ機構の第2従動部材との間に接続されることができ、コンバータ機構は、第2従動部材の回転軸に対する回転を推力ファンユニットのファンブレード回転軸に対する回転に変換することができる、構成を有することができる。
【0028】
例8では、例7の主題は、任意に、接続配置は、コンバータ機構をさらに有することができ、コンバータ機構は、遊星歯車セットの遊星枠と推力ファンユニットとの間に接続されている、構成を有することができる。
【0029】
例9では、例7又は8の主題は、任意に、コンバータ機構は、傘歯車配置又はウォーム歯車配置を有することができる、構成を有することができる。
【0030】
例10では、例6~9のいずれか1つの主題は、任意に、推力ファンユニットは、直列に配置された複数のファンステージを有することができる、構成を有することができる。
【0031】
例11では、例10の主題は、任意に、複数のファンステージは、交互のファンステージが逆回転できるように配置されることができる、構成を有することができる。
【0032】
例12では、例11の主題は、任意に、複数のファンステージのうちの1つ又は複数の歯車ボックスは、交互のファンステージが逆回転できるように構成及び配置されることができる、構成を有することができる。
【0033】
例13において、例10~12のいずれか1つの主題は、任意に、推力ファンユニットは、減速遊星歯車ボックスを介して別のファンステージに連結され、それによって駆動される少なくとも1つのファンステージを有することができる、構成を有することもできる。
【0034】
例14では、例6~13のいずれか1つの主題は、任意に、推力ファンユニットは、推力ベクトル機構を有することができる、構成を有することができる。
【0035】
例15では、例14の主題は、任意に、推力ベクトル機構は、推力ファンユニットの出口の固定ハブから半径方向に配置された複数の中空ベーンを有することができ、複数の中空ベーンのそれぞれは、各中空ベーンの先端の開口部と、各中空ベーンの一方側のベーン面に沿って長手方向に延在する少なくとも1つのスロットと、を有することができ、開口部及び少なくとも1つのスロットは、各中空ベーンの内部キャビティへのアクセスを提供する、構成を有することができる。
【0036】
例16では、例15の主題は、任意に、複数の中空ベーンのそれぞれは、少なくとも1つのスロットを形成するために、各中空ベーンのベーン面に沿って長手方向に延在する複数の細長い制御面スラットを有することができ、複数の細長い制御面スラットはルーバ配置である、構成を有することができる。
【0037】
例17では、例16の主題は、任意に、複数の細長い制御面スラットのそれぞれは、空気流をより良く収容するように、ねじれ輪郭を有することができる、構成を有することができる。
【0038】
例18では、例16又は17の主題は、任意に、複数の細長い制御面スラットのそれぞれは、各長手軸に対して回転可能である、構成を有することができる。
【0039】
例19では、例15~18のいずれか1つの主題は、任意に、複数の中空ベーンのそれぞれは、各長手軸に対して回転可能である、構成を有することができる。
【0040】
例20では、例2~19のいずれか1つの主題は、任意に、パワートレインは、水平空気推進ユニットと、水平空気推進ユニットを駆動するために水平空気推進ユニットに連結された電気モータと、有し、電気モータは、発電機に電気的に連結されている、構成を有することができる。
【0041】
例21では、例20の主題は、任意に、パワートレインは、駆動部材が電気モータによって回転可能となるように、電気モータに連結された補助クラッチ機構を有することができ、水平空気推進ユニットは、補助クラッチ機構の第1従動部材に連結され、補助クラッチ機構は、水平空気推進ユニットと電気モータとを接続又は接断すべく、補助クラッチ機構の第1従動部材と補助クラッチ機構の駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能であり、主駆動軸アセンブリは、補助クラッチ機構の第2従動部材に連結され、補助クラッチ機構は、主駆動軸アセンブリと電気モータとを接続又は接断すべく、補助クラッチ機構の第2駆動部材と補助クラッチ機構の駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能である、構成を有することができる。
【0042】
例22は、陸空両用車両であり、例1~21のいずれか1つに記載のパワートレインと、車輪の少なくとも1つが陸上で車両を駆動するために設けられた駆動車輪である複数の車輪と、車両の空中走行のための揚力及び/又は前方推力を提供するための少なくとも1つの空気推進ユニットと、を有する。
【0043】
例23は、陸空両用車両のための車軸アセンブリであり、車軸アセンブリは、車軸と、駆動部材が車軸によって回転可能となるように車軸の端部に連結されたクラッチ機構と、クラッチ機構の第1従動部材に連結された駆動車輪と、クラッチ機構の第1従動部材に連結された空気推進ユニットと、を有し、クラッチ機構は、駆動車輪と車軸とを接続又は接断すべく、クラッチ機構の第1従動部材とクラッチ機構の駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能であり、クラッチ機構は、空気推進ユニットと車軸とを接続又は接断すべく、クラッチ機構の第2従動部材とクラッチ機構の駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能ある。
【0044】
例24では、例23の主題は、任意に、空気推進ユニットとクラッチ機構との間の接続配置は、第1端部がクラッチ機構の第2従動部材に連結された伝達軸と、伝達軸の第2端部に連結された太陽歯車を有する遊星歯車セットと、伝達軸に取り付けられた電気ハブモータと、を備え、電気ハブモータは、伝達軸に対して、伝達軸の長手軸を中心にハブモータ本体を回転させるように動作可能であり、遊星歯車セットの輪歯車は、ハブモータ本体に連結され、遊星歯車セットの遊星歯車の各中心を連結する遊星枠は、空気推進ユニットに連結されている、構成を有することができる。
【0045】
例25では、例23又は24の主題は、任意に、空気推進ユニットは、垂直揚力を提供する推力を生成できるように、駆動車輪の回転軸に垂直なファンブレード回転軸によって配向された推力ファンユニットを有することができる、構成を有することができる。
【0046】
例26では、例25の主題は、任意に、接続配置は、コンバータ機構をさらに有することができ、コンバータ機構は、遊星歯車セットの遊星枠と推力ファンユニットとの間に接続され、コンバータ機構は、遊星歯車セットの遊星枠の回転軸に対する回転を推力ファンユニットのファンブレード回転軸に対する回転に変換する、構成を有することができる。
【0047】
例27は、推力ファンユニットであり、直列に配置された複数のファンステージと、 推力ベクトル機構と、を有し、推力ベクトル機構は、推力ファンユニットの出口の固定ハブから半径方向に配置された複数の中空ベーンを有し、複数の中空ベーンのそれぞれは、各中空ベーンの先端の開口部と、各中空ベーンの一方側のベーン面に沿って長手方向に延在する少なくとも1つのスロットと、を有し、開口部及び少なくとも1つのスロットは、各中空ベーンの内部キャビティへのアクセスを提供する。
【0048】
例28では、例27の主題は、任意に、複数の中空ベーンのそれぞれは、少なくとも1つのスロットを形成するために、各中空ベーンのベーン面に沿って長手方向に延在する複数の細長い制御面スラットを有することもでき、複数の細長い制御面スラットは、ルーバ配置である、構成を有することができる。様々な実施例によると、複数の細長い制御面スラットのそれぞれは、空気の流れをより良く収容するように、ねじれ輪郭を有することができる。
【0049】
例29では、例28の主題は、任意に、複数の細長い制御面スラットのそれぞれが、空気の流れをより良く収容するように、ねじれ輪郭を有することができる、構成を有することができる。
【0050】
例30では、例28又は29の主題は、任意に、複数の細長い制御面スラットのそれぞれは、各長手軸に対して回転可能である、構成を有することができる。
【0051】
例31では、例27~30のいずれか1つの主題は、任意に、複数の中空ベーンのそれぞれは、各長手軸に対して回転可能である、構成を有することができる。
【0052】
図1Aは、様々な実施例による陸空両用車両101のためのパワートレイン100の概略図を示す。様々な実施例によると、陸空両用車両101は、パワートレイン100を有することができる。様々な実施例によると、パワートレイン100は、エンジン110、又は、少なくとも1つのエンジン110、又は、1つ以上のエンジン110を有することができる。様々な実施例によると、エンジン110は、熱エンジンのような自動車用エンジンを有することもがきる。様々な実施例によると、熱エンジンとして、内燃機関エンジン、又は、外燃機関エンジン、又は、蒸気機関、又は、ガソリンエンジン、又は、気化器エンジン、又は、ディーゼルエンジン、又は、タービンエンジン(横方向推力及び機械トルクを同時に提供することができる)などが挙げられる。しかしながら、熱エンジンはこれらに限定されない。様々な実施例によると、エンジン110は、少なくとも1つの出力軸112(又は1つ以上の出力軸112)を有することができる。様々な実施例によると、エンジン110は、少なくとも1つの出力軸112に回転運動を生成することができる。様々な実施例によると、少なくとも1つの出力軸112は、横方向に配置又は同軸に配置されることができる。
【0053】
図1Bは、様々な実施例による
図1Aのパワートレイン100の一次クラッチ機構120の概略図を示す。様々な実施例によると、パワートレイン100は、一次クラッチ機構120を有することができる。一次クラッチ機構120は、一次クラッチ機構120の駆動部材122がエンジン110の少なくとも1つの出力軸112によって回転可能となるように、エンジン110の少なくとも1つの出力軸112に連結されている。したがって、一次クラッチ機構120は、少なくとも1つの出力軸112がエンジン110の動作中に回転すると、一次クラッチ機構120の駆動部材122が少なくとも1つの出力軸112と同じ速度で回転するように、エンジン110の少なくとも1つの出力軸112に固定的に連結されることができる駆動部材122を有することができる。様々な実施例によると、エンジン110の少なくとも1つの出力軸112と一次クラッチ機構120の駆動部材122とは、単一の回転ユニットとして機能するように、一体的に、接続又は接合又は形成されることができる。
【0054】
様々な実施例によると、パワートレイン100は、一次クラッチ機構120の従動部材126に連結された主駆動軸アセンブリ130を有することができる。様々な実施例によると、一次クラッチ機構120の従動部材126は、従動部材126と主駆動軸アセンブリ130とが一緒に回転するように、主駆動軸アセンブリ130に固定的に連結されることができる。したがって、一次クラッチ機構120の従動部材126と主駆動軸アセンブリ130とは、単一の回転ユニットとして機能するように、一体的に、接続又は接合又は形成されることができる。様々な実施例によると、主駆動軸アセンブリ130は、車両101の前部107から車両101の後部109に向けて長手方向に延在することができる。様々な実施例によると、主駆動軸アセンブリ130は、車両の長さに沿ってトルク及び回転を伝達することができる。様々な実施例によると、主駆動軸アセンブリ130は、単一部品として形成された単一の軸を有することができる。様々な実施例によると、主駆動軸アセンブリ130は、主駆動軸アセンブリ130を形成するために互いに接合された複数の部分を有することができる。様々な実施例によると、複数の部分は、主駆動軸アセンブリ130を形成するために、自在軸継手又は弾性継手等を介して接合されることができる。様々な実施例によると、主駆動軸アセンブリ130は、伝達ケース(例えば、伝達ケースアセンブリ134)に接続された複数の部分を有することができる。例えば、主駆動軸アセンブリ130は、パワートレイン100の前部を伝達ケースに接続する第1部分と、伝達ケースをパワートレイン100の後部に接続する第2部分とを有することができる。
【0055】
図1Bは、一次クラッチ機構120を説明するためのみの目的で提供されており、限定的に解釈されない。エンジン110の少なくとも1つの出力軸112が横方向に配置されると、追加の運動変換配置をもたらすことを理解されたい。追加の運動変換配置では、少なくとも1つの出力軸112及び主駆動軸アセンブリ120が非平行又は非同軸であるとき、エンジン110の少なくとも1つの出力軸112の回転を主駆動軸アセンブリ120に伝達することができるように、エンジン110の少なくとも1つの出力軸112を一次クラッチ機構120の駆動部材112に接続し、及び/又は、一次クラッチ機構120の従動部材126を主駆動軸アセンブリ120に接続する。さらに、一次クラッチ機構120の駆動部材112、一次クラッチ機構120の従動部材126、及び、一次クラッチ機構120の別の従動部材124(後述する)の構成及び配置は、それぞれの機能及び目的を果たすために任意の好適な態様とすることができることを理解されたい。
図1Bにおいて、例として、一次クラッチ機構120の駆動部材112、一次クラッチ機構120の従動部材126、及び、一次クラッチ機構の別の従動部材124の構成及び配置が示されている。
図1Bにおいて、主駆動軸アセンブリ130と発電機114(後述する)とは、一次クラッチ機構120の同じ側に配置され、エンジン110は、一次クラッチ機構120と反対側に配置される。一次クラッチ機構120の駆動部材112、第1クラッチ機構120の従動部材126、及び、一次クラッチ機構の別の従動部材124が次のように構成及び配置されるように、一次クラッチ機構120を構成することができることを理解されたい。エンジン110及び発電機114は、一次クラッチ機構120の同じ側に配置されることができ、主駆動軸アセンブリ130は、一次クラッチ機構120と反対側に配置することができる。
【0056】
様々な実施例によると、一次クラッチ機構120は、主駆動軸アセンブリ130とエンジン110の少なくとも1つの出力軸112とを接続又は接断すべく、一次クラッチ機構120の従動部材126と一次クラッチ機構120の駆動部材122とを係合又は解放するように、動作可能である。したがって、一次クラッチ機構120の従動部材126が一次クラッチ機構120の駆動部材122に係合されると、それらは、一緒に係止され、同じ速度で回転することができる。したがって、主駆動軸アセンブリ130とエンジン110の少なくとも1つの出力軸112とは、単一のユニットとして回転するように、一次クラッチ機構120によって互いに接続されることができる。それによって、エンジン110の少なくとも1つの出力軸112の回転は、主駆動軸アセンブリ130に伝達される。一次クラッチ機構120の従動部材126が一次クラッチ機構120の駆動部材122から解放されると、それらは、分離され、互いに独立することができる。したがって、エンジン110の少なくとも1つの出力軸112の回転が主駆動軸アセンブリ130に伝達されないように、主駆動軸アセンブリ130及びエンジン110の少なくとも1つの出力軸112は、一次クラッチ機構120によって、互いに解放されることができる。
【0057】
図1Aに戻って参照すると、様々な実施例では、パワートレイン100は、主駆動軸アセンブリ130に横方向に連結され、主駆動軸アセンブリ130によって駆動される第1車軸140aを有することができる。様々な実施例によると、第1車軸140aは、主駆動軸アセンブリ130からの回転及びトルクを第1車軸140aの遠位端142aに伝達することができる。様々な実施例によると、第1車軸140aは、主駆動軸アセンブリ130の回転を第1車軸140aに伝達する際に、主駆動軸アセンブリ130の回転軸の方向を車軸140aの回転軸の方向に対して略90°変更することができるように、主駆動軸アセンブリ130に対して垂直とすることができる。
【0058】
図1Cは、様々な実施例による
図1Aのパワートレイン100の車軸アセンブリ102の概略図を示す。様々な実施例によると、パワートレイン100又はパワートレイン100の車軸アセンブリ102は、第1の二次クラッチ機構150aの駆動部材152が第1車軸140aによって回転可能となるように、第1車軸140aの遠位端142aに連結された第1の二次クラッチ機構150aを有することができる。したがって、第1の二次クラッチ機構150aは、エンジン110の動作中に第1車軸140aが主駆動軸アセンブリ130によって回転すると、第1の二次クラッチ機構150aの駆動部材152が第1車軸140aと同じ速度で回転するように、第1車軸140aに固定的に連結されることのできる駆動部材152を有することができる。様々な実施例によると、第1の二次クラッチ機構150aの第1車軸140aと駆動部材152とは、単一の回転ユニットとして機能するように、一体的に、接続又は接合又は形成されることができる。
【0059】
様々な実施例によると、パワートレイン100又はパワートレイン100の車軸アセンブリ102は、第1の二次クラッチ機構150aの第1従動部材154に連結された第1駆動車輪160aを有することができる。様々な実施例によると、第1従動部材154と第1駆動車輪160とが一緒に回転するように、第1の二次クラッチ機構150aの第1従動部材154は、第1駆動車輪160aに固定的に連結されることができる。したがって、第1の二次クラッチ機構150aの第1従動部材154及び第1駆動車輪160aは、単一の回転ユニットとして機能するように、一体的に、接続又は接合又は形成されることができる。様々な実施例によると、第1駆動車輪160aは、車両101の第1側部103に配置されることができる。様々な実施例によると、第1の二次クラッチ機構150aの第1従動部材154は、トルク及び回転を第1駆動車輪160aに伝達することができる。
【0060】
様々な実施例によると、第1の二次クラッチ機構150aは、第1駆動車輪160aと第1車軸140aとを接続又は接断すべく、第1の二次クラッチ機構150aの第1従動部材154と第1の二次クラッチ機構150aの駆動部材152とを係合又は解放するように、動作可能である。したがって、第1の二次クラッチ機構150aの第1従動部材154が第1の二次クラッチ機構150aの駆動部材152に係合されると、それらは、一緒に係止され、同じ速度で回転することができる。したがって、第1駆動車輪160aと第1車軸140aとは、単一のユニットとして回転するように、第1の二次クラッチ機構150aによって一緒に接続されることができる。これによって、第1車軸140aの回転は、エンジン110の動作からの主駆動軸アセンブリ130の回転に起因して、第1駆動車輪160aに伝達される。第1の二次クラッチ機構150aの第1従動部材154が第1の二次クラッチ機構150aの駆動部材152から解放されると、それらは、分離され、互いに独立することができる。したがって、第1車軸140aの回転が第1駆動車輪160aに伝達されないように、第1駆動車輪160aと第1車軸140aとは、第1の二次クラッチ機構150aによって互いに解放されることができる。
【0061】
様々な実施例によると、パワートレイン100又はパワートレイン100の車軸アセンブリ102は、第1の二次クラッチ機構150aの第2従動部材156に連結された第1空気推進ユニット170aを有することができる。様々な実施例によると、第1の二次クラッチ機構150aの第2従動部材156は、第2従動部材156が第1空気推進ユニット170aを回転駆動するように、第1空気推進ユニット170aに連結されることができる。したがって、第1の二次クラッチ機構150aの第2従動部材156と第1空気推進ユニット170aとは、第1空気推進ユニット170aを駆動する役割を果たすため、第1の二次クラッチ機構150aの第2従動部材156が回転するように、接続又は接合又は組み立てられることができる。様々な実施例によると、第1空気推進ユニット170aは、飛行のための推力を生成するように構成されることができる。様々な実施例によると、第1空気推進ユニット170aは、車両101の第1側部103に配置されることができる。様々な実施例によると、第1空気推進ユニット170aは、第1駆動車輪160aに隣接して配置されることができる。様々な実施例によると、第1の二次クラッチ機構150aの第2従動部材156は、トルク及び回転を伝達して第1空気推進ユニット170aを駆動することができる。様々な実施例によると、パワートレイン100又はパワートレイン100の車軸アセンブリ102は、第1空気推進ユニット170aと第1の二次クラッチ機構150aとの間に第1接続配置180aを有することができる。様々な実施例によると、第1接続配置180aは、第1の二次クラッチ機構150aの第2従動部材156を第1空気推進ユニット170aに接続し、第1空気推進ユニット170aを駆動させるためのトルク及び回転を伝達するために、歯車又はベルト又はチェーン又はリンク又はその他の適切な部材のいずれか又は組み合わせを有することができる。
【0062】
様々な実施例によると、第1の二次クラッチ機構150aは、第1空気推進ユニット170aと第1車軸140aとを接続又は接断すべく、第1の二次クラッチ機構150aの第2従動部材156と第1の二次クラッチ機構150aの駆動部材152とを係合又は解放するように、動作可能である。したがって、第1の二次クラッチ機構150aの第2従動部材156が第1の二次クラッチ機構150aの駆動部材152に係合されると、それらは、一緒に係止され、同じ速度で回転することができる。したがって、第1空気推進ユニット170aと第1車軸140aとは、第1空気推進ユニット170aを駆動するように、第1の二次クラッチ機構150aによって一緒に接続されることができる。これによって、第1車軸140aの回転は、エンジン110の動作からの主駆動軸アセンブリ130の回転に起因して、第1空気推進ユニット170aを駆動するように伝達される。また、第1の二次クラッチ機構150aの第2従動部材156が第1の二次クラッチ機構150aの駆動部材152から解放されると、それらは、分離され、互いに独立することができる。したがって、第1空気推進ユニット170aと第1車軸140aとは、第1車軸140aの回転が第1空気推進ユニット170aに伝達されないように、第1の二次クラッチ機構150aによって互いに接断されることができる。
【0063】
様々な実施例によると、第1の二次クラッチ機構150aは、第1駆動車輪160aと第1空気推進ユニット170aとを第1車軸140aと独立して接続するように、第1の二次クラッチ機構150aの第1従動部材154又は第1の二次クラッチ機構150aの第2従動部材156のいずれかを第1の二次クラッチ機構150aの駆動部材152に係合させるように、構成されることができる。様々な実施例によると、第1の二次クラッチ機構150aは、第1駆動車輪160aと第1空気推進ユニット170aとを第1車軸140aから独立して接断するように、第1の二次クラッチ機構150aの第1従動部材154又は第1の二次クラッチ機構150aの第2従動部材156のいずれかを第1の二次クラッチ機構150aの駆動部材152から解放するように、構成されることができる。
【0064】
図1Cは、二次クラッチ機構120を説明するためのみの目的で提供されており、限定的に解釈されない。なお、第1の二次クラッチ機構150aの駆動部材152、第1の二次クラッチ機構150aの第1従動部材154、及び、第1の二次クラッチ機構150aの第2従動部材156の構成及び配置は、それぞれの機能及び目的を果たすために任意の適切な態様とすることができる。
図1Cには、第1の二次クラッチ機構150aの駆動部材152と、第1の二次クラッチ機構150aの第1従動部材154と、第1の二次クラッチ機構150の第2従動部材156とは、第1駆動車輪160aと第1空気推進ユニット170aとが第1の二次クラッチ機構150aの同じ側に接続されるように、構成及び配置されることができることが例として示されている。また、第1の二次クラッチ機構150aは以下の通り理解される。第1の二次クラッチ機構150aの駆動部材152と、第1の二次クラッチ機構150aの第1従動部材154と、第1の二次クラッチ機構150aの第2従動部材156とは、第1空気推進ユニット170aと第1車軸140aとが第1の二次クラッチ機構150aの同じ側に接続され、第1駆動車輪160aが第1の二次クラッチ機構150aと反対側に接続されるように、構成されることもできる。
【0065】
図1Aに戻って参照すると、様々な実施例によると、パワートレイン100は、第1車軸140aを主駆動軸アセンブリ130に連結する差動アセンブリ132を有することができる。様々な実施例によると、第1車軸140aは、差動アセンブリ132に接続された半車軸とすることができる。したがって、第1車軸140aは、差動アセンブリ132から車両101の第1側部103に延在することができる。
【0066】
様々な実施例によると、パワートレイン100は、差動アセンブリ132に連結された第2車軸140bを有することができる。したがって、第2車軸140bは、差動アセンブリ132から車両101の第2側部105に延在することができる。様々な実施例によると、パワートレイン100は、第2車軸140bの遠位端142bに連結された第2の二次クラッチ機構150bと、第2の二次クラッチ機構150bに連結された第2駆動車輪160bと、第2の二次クラッチ機構150bに連結された第2空気推進ユニット170bと、第2空気推進ユニット170bと第2の二次クラッチ機構150bとの間の第2接続配置180bと、を有することができる。様々な実施例によると、第2車軸140b、第2の二次クラッチ機構150b、第2駆車輪160b、第2空気推進ユニット170b、及び、第2接続配置180bは、上記したように、第1車軸140a、第1の二次クラッチ機構150a、第1駆動車輪160a、第1空気推進ユニット170a、及び、第1接続配置180aの場合と同様に連結されることができる。
【0067】
様々な実施例によると、パワートレイン100は、伝達ケースアセンブリ134と、第2駆動軸アセンブリ136とを有することができる。伝達ケースアセンブリ134は、主駆動軸アセンブリ130を第2駆動軸アセンブリ136に連結することができる。様々な実施例によると、伝達ケースアセンブリ134は、主駆動軸アセンブリ130から第2駆動軸アセンブリ136に回転及びトルクを伝達するように、構成されることができる。様々な実施例によると、パワートレイン100は、第3車軸140cを第2駆動軸アセンブリ136に連結する補助差動アセンブリ138を有することができる。様々な実施例によると、第3車軸140cは、補助差動アセンブリ138に接続された半車軸とすることもできる。したがって、第3車軸140cは、補助差動アセンブリ138から車両101の第1側部103に延在することができる。様々な実施例によると、パワートレイン100は、第3車軸140cの遠位端142cに連結された第3の二次クラッチ機構150cと、第3の二次クラッチ機構150cに連結された第3駆動車輪160cと、第3の二次クラッチ機構150cに連結された第3空気推進ユニット170cと、第3空気推進ユニット170cと第3の二次クラッチ機構150cとの間の第3接続配置180cと、を有することができる。様々な実施例によると、第3車軸140c、第3の二次クラッチ機構150c、第3駆動車輪160c、第3空気推進ユニット170c、及び、第3接続配置180cは、上記したように、第1車軸140a、第1の二次クラッチ機構150a、第1駆動車輪160a、第1空気推進ユニット170a、及び、第1接続配置180aの場合と同様に連結されることができる。
【0068】
様々な実施例によると、パワートレイン100は、補助差動アセンブリ138に連結されることができる第4車軸140dを有することができる。したがって、第4車軸140dは、補助差動アセンブリ138から車両101の第2側部105に延在することができる。様々な実施例によると、パワートレイン100は、第4車軸140dの遠位端142dに連結された第4の二次クラッチ機構150dと、第4の二次クラッチ機構150dに連結された第4駆動車輪160dと、第4の二次クラッチ機構150dに連結された第4空気推進ユニット170dと、第4空気推進ユニット170dと第4の二次クラッチ機構150dとの間の第4接続配置180dと、を有することができる。様々な実施例によると、第4車軸140d、第4の二次クラッチ機構150d、第4駆動車輪160d、第4空気推進ユニット170d、及び、第4接続配置180dは、上記したように、第1車軸140a、第1の二次クラッチ機構150a、第1駆動車輪160a、第1空気推進ユニット170a、及び、第1接続配置180aの場合と同様に連結されることができる。
【0069】
様々な実施例によると、パワートレイン100は、エンジン110によって駆動されるようにエンジン110に連結された発電機114、又は、少なくとも1つの発電機114、又は、1つ以上の発電機114を有することができる。様々な実施例によると、発電機114は、発電のために構成されることができる、それによって、エンジン110からの原動力(又は機械エネルギー)は、電気回路で使用するために電力に変換されることができる。様々な実施例によると、発電機114は、直流発電機又は交流発電機を有することができる。
【0070】
図1Bを参照すると、様々な実施例によると、一次クラッチ機構120は、別の従動部材124を有することができる。様々な実施例によると、発電機114のロータ116は、一次クラッチ機構120の別の従動部材124に連結されることができる。様々な実施例によると、一次クラッチ機構120の別の従動部材124は、別の従動部材124とロータ116とが一緒に回転するように、発電機114のロータ116に固定的に連結されることができる。したがって、一次クラッチ機構120の別の従動部材124と発電機114のロータ116とは、単一の回転ユニットとして機能するように、一体的に、接続又は接合又は形成されることができる。様々な実施例によると、一次クラッチ機構120の別の従動部材124は、ロータ116を回転させて電気を発生させるために、トルク及び回転を発電機114のロータ116に伝達することができる。様々な実施例によると、発電機114は、ロータ116が主駆動軸アセンブリ130と同軸となるように整列された状態で配置されることができる。様々な実施例によると、発電機114のロータ116に連結される一次クラッチ機構120の別の従動部材124と、主駆動軸アセンブリ130に連結される一次クラッチ機構120の従動部材126とは、主駆動軸アセンブリ130の同じ側(又は端部)に機械的に連結されることができる。様々な実施例によると、ロータ116は、長手方向に延在する中央チャネルを有する中空シリンダとすることができる。それによって、ロータ116は、主駆動軸アセンブリ130の一部分を取り囲み、主駆動軸アセンブリ130は、ロータ116の中央チャネルを通って延在する。例えば、
図2Aの発電機214のロータ216を参照。
【0071】
様々な実施例によると、一次クラッチ機構120は、発電機114のロータ116とエンジン110の少なくとも1つの出力軸112とを接続又は接断すべく、一次クラッチ機構120の別の従動部材124と一次クラッチ機構120の駆動部材122とを係合又は解放するように、動作可能である。したがって、一次クラッチ機構120の別の従動部材124が一次クラッチ機構120の駆動部材122に係合されると、それらは、一緒に係止され、同じ速度で回転することができる。したがって、発電機114のロータ116とエンジン110の少なくとも1つの出力軸112とは、単一のユニットとして回転するように、一次クラッチ機構120によって一緒に接続されることができる。それによって、エンジン110の少なくとも1つの出力軸112の回転は、発電のために発電機114のロータ116に伝達される。一次クラッチ機構120の別の従動部材124が一次クラッチ機構120の駆動部材122から解放されると、それらは、分離され、互いに独立することができる。したがって、エンジン110の少なくとも1つの出力軸112の回転が発電機114のロータ116に伝達されなくなるように、発電機114のロータ116とエンジン110の少なくとも1つの出力軸112とは、一次クラッチ機構120によって互いに解放されることができる。
【0072】
様々な実施例によると、一次クラッチ機構120は、主駆動軸アセンブリ130及び発電機114のロータ116をエンジン110の少なくとも1つの出力軸112に同時に接続すべく、従動部材126及び別の従動部材124を駆動部材122に同時に係合するように、構成されることができる。様々な実施例によると、一次クラッチ機構120は、エンジン110の少なくとも1つの出力軸112から主駆動軸アセンブリ130及び発電機114のロータ116を同時に解放すべく、駆動部材122から従動部材126及び別の従動部材124を同時に接断するように、構成されることができる。様々な実施例によると、一次クラッチ機構120は、主駆動軸アセンブリ130又は発電機114のロータ116をエンジン110の少なくとも1つの出力軸112に独立して接続すべく、従動部材126又は別の従動部材124のいずれかを駆動部材122に係合するように、構成されることができる。様々な実施例によると、一次クラッチ機構120は、エンジン110の少なくとも1つの出力軸112から主駆動軸アセンブリ130又は発電機114のロータ116を独立して接断すべく、駆動部材122から従動部材126又は別の従動部材124のいずれかを解放するように、構成されることができる。
【0073】
様々な実施例によると、第1空気推進ユニット170aは、
図1Aに示されるように、線118aによって概略的に示されるように、発電機114によって電気的に動力を供給されることができる。様々な実施例によると、パワートレイン100は、第1空気推進ユニット170aに動力を供給するために、発電機114と第1空気推進ユニット170aとの間に接続された第1電気モータ(例えば、
図2Aの第1電気ハブモータ262aを参照)を有することができる。様々な実施例によると、第1電気モータは、発電機114からの電気エネルギーを第1電気モータのモータ軸の回転形態の機械エネルギーに変換するように、構成されることができる。様々な実施例によると、第1電気モータは、第1空気推進ユニット170aの内臓モータ、又は、第1空気推進ユニット170aに連結された第1電気ハブモータ262aなどの外部モータを有することができる。様々な実施例によると、第1電気モータは、発電機114に接続されたバッテリに電気的に連結されることができる。同様に、第2空気推進ユニット170b、第3空気推進ユニット170c、及び、第4空気推進ユニット170dのそれぞれは、
図1Aに示すように、それぞれの線118b、118c、118dによって概略的に示されるように、発電機114によって電気的に動力を供給されることができる。様々な実施例によると、パワートレイン100は、発電機114と第2空気推進ユニット170bとの間に接続された第2電気モータ(例えば、
図2Aの第2電気ハブモータ262bを参照)と、発電機114と第3空気推進ユニット170cとの間に接続された第3電気モータ(例えば、
図2Aの第3電気ハブモータ262cを参照)と、発電機114と第4空気推進ユニット170dとの間に接続された第4電気モータ(例えば、
図2Aの第4電気ハブモータ262dを参照)と、を有することができる。様々な実施例によると、第2電気モータ、第3電気モータ、及び、第4電気モータのそれぞれは、発電機114と電気的に接続してバッテリに電気的に連結されることができる。様々な実施例によると、発電機114は、各電気モータに電力を供給するためにバッテリを充電することができる。
【0074】
図2Aは、様々な実施例による陸空両用車両のためのパワートレイン200の分解図を示す。
図2Bは、様々な実施例による
図2Aのパワートレイン200の上面図(分解図)を示す。
図2Cは、様々な実施例によるパワートレイン200の車軸アセンブリ202の分解図を示す。様々な実施例によると、陸空両用車両は、パワートレイン200を有することができる。様々な実施例によると、パワートレイン200は、
図1Aのパワートレイン100と同様に、エンジン210と、一次クラッチ機構220と、主駆動軸アセンブリ230と、を有することができる。これらは、上記したように、
図1Aのパワートレイン100のエンジン110と、一次クラッチ機構120と、主駆動軸アセンブリ130と同様の方法で一緒に連結されることができる。様々な実施例によると、パワートレイン200又はパワートレイン200の車軸アセンブリ202は、
図1Aのパワートレイン100又は
図1Cのパワートレイン100の車軸アセンブリ102と同様に、第1車軸240a、第1の二次クラッチ機構250a、第1駆動車輪260a、第1空気推進ユニット270a、及び、第1接続配置280aを有することができる。これらは、
図1Aのパワートレイン100又は
図1Cの車軸アセンブリ102の第1車軸140a、第1の二次クラッチ機構150a、第1駆動車輪160a、第1空気推進ユニット170a、及び、第1接続配置180aと同様の方法で一緒に連結されることができる。
【0075】
様々な実施例によると、
図2Aのパワートレイン200の第1車軸240aは、
図1Aのパワートレイン100の第1車軸140a及び主駆動軸アセンブリ130と同様の方法で
図2Aのパワートレイン200の主駆動軸アセンブリ230に連結されることができる。様々な実施例によると、パワートレイン200は、
図1Aのパワートレイン100と同様に、第1車軸240aを主駆動軸アセンブリ230に連結する差動アセンブリ232を有することができる。
【0076】
様々な実施例によると、パワートレイン200は、
図1Aのパワートレイン100と同様に、差動アセンブリ232に連結された第2車軸240bを有することができる。様々な実施例によると、パワートレイン200は、
図1Aのパワートレイン100と同様に、第2の二次クラッチ機構250bと、第2駆動車輪260bと、第2空気推進ユニット270bと、
図1Aのパワートレイン100と同様の方法で連結された第2接続配置280bと、を有することができる。
【0077】
様々な実施例によると、パワートレイン200は、
図1Aのパワートレイン100と同様に、第2駆動軸アセンブリ236を主駆動軸アセンブリ230に連結する伝達ケースアセンブリ234を有することができる。様々な実施例によると、パワートレイン200は、
図1Aのパワートレイン100と同様に、第3車軸240cを第2駆動軸アセンブリ236に連結する補助差動アセンブリ238を有することができる。様々な実施例によると、パワートレイン200は、
図1Aのパワートレイン100と同様に、第3の二次クラッチ機構250cと、第3駆動車輪260cと、第3空気推進ユニット270cと、
図1Aのパワートレイン100と同様に連結された第3接続配置280cと、を有することができる。
【0078】
様々な実施例によると、パワートレイン200は、
図1Aのパワートレイン100と同様に、補助差動アセンブリ238に連結されことができる第4車軸240dを有することができる。様々な実施例によると、パワートレイン200は、
図1Aのパワートレイン100と同様に、第4の二次クラッチ機構250dと、第4駆動車輪260dと、第4空気推進ユニット270dと、
図1Aのパワートレイン100と同様に連結された第4接続配置280dと、を有することができる。
【0079】
図2Cを参照すると、様々な実施例によると、パワートレイン200又はパワートレイン200の車軸アセンブリ202において、第1空気推進ユニット270aと第1の二次クラッチ機構250aとの間の第1接続配置280aは、第1の二次クラッチ機構250aの第2従動部材(例えば、
図1Cの第2従動部材156を参照)に連結された第1端部281を有する第1伝達軸282aを有することができる。様々な実施例によると、第1の二次クラッチ機構250aの第2従動部材は、第2従動部材と第1伝達軸282aとが一緒に回転することができるように、第1伝達軸282aに固定的に連結されることができる。したがって、第1の二次クラッチ機構250aと第1伝達軸282aの第2従動部材とは、単一の回転ユニットとして機能するように、一体的に、接続又は接合又は形成されることができる。様々な実施例によると、第1伝達軸282aは、挿入されることもできる、又は、第1駆動車輪260aを通って延在することもできる。様々な実施例によると、第1伝達軸282aと第1駆動車輪260aとは、互いに独立して回転することができる。様々な実施例によると、第1の二次クラッチ機構250aの第2従動部材が第1の二次クラッチ機構250aの駆動部材に係合されると、第1車軸240aのトルク及び回転は、第1伝達軸282aに伝達されることができる。
【0080】
様々な実施例によると、第1接続配置280aは、第1伝達軸282aの第2端部283に連結された太陽歯車285を備えた第1遊星歯車セット284aをさらに有することができる。様々な実施例によると、第1遊星歯車セット284aの太陽歯車285は、第1遊星歯車セット284aの太陽歯車285と第1伝達軸282aとが一緒に回転するように、第1伝達軸282aに固定的に連結されることができる。したがって、第1遊星歯車セット284aと第1伝達軸282aの太陽歯車285とは、単一の回転ユニットとして機能するように、一体的に、接続又は接合又は形成されることができる。
【0081】
様々な実施例によると、第1接続配置280aは、第1伝達軸282aに取り付けられた第1電気ハブモータ262aをさらに有することができる。様々な実施例によると、第1電気ハブモータ262aは、第1伝達軸282aに対して、第1伝達軸282aの長手軸を中心にハブモータ本体264を回転させるように動作可能である。したがって、第1伝達軸282aが固定され、第1電気ハブモータ262aが動作すると、ハブモータ本体264は第1伝達軸282aに対して回転することができる。
【0082】
様々な実施例によると、第1遊星歯車セット284aの輪歯車286は、ハブモータ本体264に連結されることができる。様々な実施例によると、第1遊星歯車セット284aの輪歯車286は、第1遊星歯車セット284aの輪歯車286とハブモータ本体264とが一緒に回転するように、ハブモータ本体264に固定的に連結されることができる。したがって、第1遊星歯車セット284a及びハブモータ本体264の輪歯車286は、単一の回転ユニットとして機能するように、一体的に接続又は接合されることができる。
【0083】
様々な実施例によると、第1伝達軸282aが固定され、電気ハブモータ262aが動作すると、ハブモータ本体264は、第1遊星歯車セット284aの太陽歯車285に対して第1遊星歯車セット284aの輪歯車286を回転させるように、第1伝達軸282a(又は第1伝達軸282aの長手軸)に対して回転することができる。したがって、輪歯車286と太陽歯車285との間の相対的な回転によって、遊星歯車セット284aの遊星歯車288は、太陽歯車285に対して回転及び移動することができる。したがって、遊星歯車セット284aの遊星歯車288が太陽歯車285に対して回転及び移動することから、遊星歯車セット284aの遊星歯車288の各中心を接続する遊星枠287は、第1伝達軸282aの長手軸(又は輪歯車286の回転軸)に対して回転することができ、電気ハブモータ262aのトルク及び回転を伝達することができる。様々な実施例によると、第1伝達軸282aが回転し(第1車軸240aの回転により)、電気ハブモータ262aの動作が停止すると、ハブモータ本体264は、第1伝達軸282aが回転することから第1伝達軸282aと協力して一緒に回転することができる。したがって、第1遊星歯車セット284aの輪歯車286は、第1遊星歯車セット284aの太陽歯車285と協力して一緒に回転し、遊星歯車セット284aの遊星枠287の回転を直接駆動し、第1車軸240aの機械トルク及び回転を遊星歯車セット284aの遊星枠287に伝達することができる。
【0084】
様々な実施例によると、遊星歯車セット284aの遊星枠287は、第1空気推進ユニット270aを駆動して推力を生成するために、第1空気推進ユニット270aに連結されることができる。したがって、遊星歯車セット284a及び第1空気推進ユニット270aの遊星枠287は、遊星歯車セット284aの遊星枠287が第1空気推進ユニット270aを駆動すべく回転することができるように、接続又は接合又は組み立てられることができる。様々な実施例によると、遊星歯車セット284aの遊星枠287は、トルク及び回転を伝達し、第1空気推進ユニット270aを駆動することができる。
【0085】
様々な実施例によると、第1電気ハブモータ262aは、発電機214に電気的に連結されることができる。したがって、発電機214が電力を生成するように動作すると、電力が使用され、遊星歯車セット284aの遊星枠287を電気的に駆動するために、電気ハブモータ262aを動作及び駆動し、第1空気推進ユニット270aを駆動することができる。様々な実施例によると、第1電気ハブモータ262aは、発電機214に接続されたバッテリに電気的に連結されることができる。様々な実施例によると、発電機214は、第1電気ハブモータ262aに電力を供給するためにバッテリを充電することができる。
【0086】
様々な実施例によると、第2空気推進ユニット270bと第2の二次クラッチ機構250bとの間の第2接続配置280bは、第1接続配置280aと同様の方法で連結された第2伝達軸282bと、第2遊星歯車セット284bと、第2電気ハブモータ262bと、を有することができる。様々な実施例によると、第3空気推進ユニット270cと第3の二次クラッチ機構250cとの間の第3接続配置280cは、第1接続配置280aと同様の方法で連結された第3伝達軸282cと、第3遊星歯車セット284cと、第3電気ハブモータ262cと、を有することができる。様々な実施例によると、第4空気推進ユニット270dと第4の二次クラッチ機構250dとの間の第4接続配置280dは、第1接続配置280aと同様の方法で連結された第4伝達軸282dと、第4遊星歯車セット284dと、第4電気ハブモータ262dと、を有することができる。
【0087】
様々な実施例によると、各電気ハブモータ262b、262c、262dは、発電機214に電気的に連結されることができる。したがって、発電機214を作動させて電力が生成されると、電力が使用され、各空気推進ユニット270b、270c、270dを駆動するために、各電気ハブモータ262b、262c、262dが動作及び駆動されることができる。様々な実施例によると、各電気ハブモータ262b、262c、262dは、発電機214に接続されたバッテリに電気的に連結されることができる。様々な実施例によると、発電機214は、各電気ハブモータ262b、262c、262dに電力を供給するためにバッテリを充電することができる。
【0088】
様々な実施例によると、第1空気推進ユニット270aは、垂直揚力を提供する推力を生成できるように、第1駆動車輪260aの回転軸に垂直なファンブレード回転軸によって配向された第1推力ファンユニット271a又はプロペラを有することができる。様々な実施例によると、第1推力ファンユニット271aは、ダクテッドファン、ターボファン、ファンジェットなどを有することができるが、これらに限定されない。様々な実施例によると、第1推力ファンユニット271aは、地面に推力を向け、揚力を生成するように、配向されることができる。様々な実施例によると、第1推力ファンユニット271aは、直接垂直揚力推力を生成できるように、垂直に配向されることができる。したがって、第1推力ファンユニット271aのファンブレード回転軸は、第1駆動車輪260aの水平回転軸に対して垂直でもよく、直交してもよい。様々な実施例によると、第1推力ファンユニット271aは、間接的な垂直揚力推力を生成できるように、非垂直に配向されることもできる。
【0089】
様々な実施例によると、第1の二次クラッチ機構250aの第1推力ファンユニット271aと第2従動部材(例えば、
図1Cの第2従動部材156参照)との間に第1コンバータ機構289aを接続することができる。様々な実施例によると、第1コンバータ機構289aは、第2従動部材の回転軸に対する回転を推力ファンユニット271aのファンブレード回転軸に対する回転に変換することができる。したがって、第1コンバータ機構289aは、トルク及び回転が第1コンバータ機構289aを介して伝達され、推力ファンユニット271aを駆動すべく、回転軸の方向を変更するように、構成されることができる。
【0090】
様々な実施例によると、第1接続配置280aは、第1コンバータ機構289aを有することができる。様々な実施例によると、第1コンバータ機構289aは、第1遊星歯車セット284aの遊星枠287と第1推力ファンユニット271aとの間に接続されることができる。様々な実施例によると、第1コンバータ機構289aは、第1遊星歯車セット284aの遊星枠287の回転軸に対する回転を推力ファンユニット271aのファンブレード回転軸に対する回転に変換することができる。したがって、第1コンバータ機構289aは、トルク及び回転が第1遊星歯車セット284aの遊星枠287から第1コンバータ機構289aを介して伝達され、推力ファンユニット271aを駆動することから、回転軸の方向を変更するように、構成されることができる。様々な実施例によると、第1コンバータ機構289aは、傘歯車配置又はウォーム歯車又はチェーン駆動配置を有することができる。様々な実施例によると、チェーン駆動配置は、機械トルクを推力ファンユニット271aに伝達するためのチェーンの枠である歯車を有することができる。
【0091】
様々な実施例によると、第2空気推進ユニット270bは、第1空気推進ユニット270aと同様に、垂直揚力推力を生成するように配向された第2推力ファンユニット271bを有することができる。様々な実施例によると、第2コンバータ機構289bは、第1コンバータ機構289aと同様に、第2推力ファンユニット271bと第2の二次クラッチ機構250bとの間に接続されることができる。様々な実施例によると、第2接続配置280bは、第1接続配置280aと同様に、第2コンバータ機構289bを有することができる。
【0092】
様々な実施例によると、第3空気推進ユニット270cは、第1空気推進ユニット270aと同様に、垂直揚力推力を生成するように配向された第3推力ファンユニット271cを有することができる。様々な実施例によると、第3コンバータ機構289cは、第1コンバータ機構289aと同様に、第3推力ファンユニット271cと第3の二次クラッチ機構250cとの間に接続されることができる。様々な実施例によると、第3接続配置280cは、第1接続配置280aと同様に、第3コンバータ機構289cを有することができる。
【0093】
様々な実施例によると、第4空気推進ユニット270dは、第1空気推進ユニット270aと同様に、垂直揚力推力を生成するように配向された第4推力ファンユニット271dを有することができる。様々な実施例によると、第4コンバータ機構289dは、第1コンバータ機構289aと同様に、第4推力ファンユニット271dと第4の二次クラッチ機構250dとの間に接続されることができる。様々な実施例によると、第4接続配置280dは、第1接続配置280aと同様に、第4コンバータ機構289dを有することができる。
【0094】
図2Dは、様々な実施例によるパワートレイン200の車軸アセンブリ202の側面図を示す。様々な実施例によると、第1推力ファンユニット271aは、直列に配置された複数のファンステージ272を有することができる。したがって、推力ファンユニット271aの複数のファンステージ272は、複数のファンステージ272を通る流路を作り出すために、順番に積み重ねる、又は、順番に配置されることができる。様々な実施例によると、推力ファンユニット271aの複数のファンステージ272は、2つ以上のファンステージを有することができる。様々な実施例によると、第1コンバータ機構289aは、推力ファンユニット271aの複数のファンステージ272に接続するために2つ以上の傘歯車273aを有ことができる。様々な実施例によると、第1コンバータ機構289aは、2つ以上の傘歯車273aを推力ファンユニット271aの複数のファンステージ272に接続するためにベルト又はチェーン配置273bを有することができる。したがって、それぞれのファンステージは、第1コンバータ機構289aによって駆動されることができる。
図2A及び
図2Dに示すように、様々な実施例によると、複数のファンステージ272は、3つのファンステージ272a、272b、272cを有することができる。様々な実施例によると、複数のファンステージ272は、交互のファンステージが逆回転することができるように配置されることができる。様々な実施例によると、複数のファンステージ272の1つ以上の歯車ボックスは、交互のファンステージが逆回転することができるように、構成され、配置されることができる。様々な実施例によると、推力ファンユニットの複数のファンステージ272は、ファンブレード又はプロペラの有無にかかわらず、コンプレッサステージのようなサブステージを有することもできる。
【0095】
様々な実施例によると、第1推力ファンユニット271aは、減速遊星歯車ボックスを介して別のファンステージに連結され、駆動される少なくとも1つのファンステージを有することができる。したがって、少なくとも1つのファンステージは、別のファンステージとは異なる速度で回転することができる。
【0096】
図2Eは、様々な実施例による第1推力ファンユニット271aの出口274の下側斜視図を示す。
図2Fは、第1推力ファンユニット271aの出口274における推力ベクトル機構290の拡大図を示す。様々な実施例によると、第1推力ファンユニット271aは、推力ベクトル機構290を有することができる。様々な実施例によると、推力ベクトル機構290は、第1推力ファンユニット271aの出口274に配置されることができる。様々な実施例によると、推力ベクトル機構290は、第1推力ファンユニット271aの出口274の一部を形成することができる。
【0097】
様々な実施例によると、推力ベクトル機構290は、第1推力ファンユニット271aの出口274において固定ハブ294から半径方向に配置された複数の中空ベーン292を有することができる。様々な実施例によると、固定ハブ294は、第1推力ファンユニット271aの出口274に固定的に取り付けられることができる。様々な実施例によると、複数の中空ベーン292は、半径方向に又は固定ハブ294から半径方向に延在することができる。
【0098】
様々な実施例によると、複数の中空ベーン292のそれぞれは、各長手軸に対して回転可能である。したがって、複数の中空ベーン292のそれぞれは、各長手軸に対して回転することができ、第1推力ファンユニット271aによって生成される推力の方向に対して各中空ベーンの配向を変化させることができる。
【0099】
様々な実施例によると、複数の中空ベーン292のそれぞれは、各中空ベーン292の先端295に開口部296有することができる。様々な実施例によると、開口部296は、固定ハブ294に対して各中空ベーン292の遠位端に配置することができる。様々な実施例によると、各中空ベーン292の長手軸は、それぞれの開口部296を貫通することができる。様々な実施例によると、各開口部296は、それぞれの中空ベーン292の長手軸に垂直であることができる。
【0100】
図2Fを参照すると、様々な実施例によると、複数の中空ベーン292のそれぞれは、各中空ベーン292の第1ベーン面299に沿って長手方向に整列され延在する少なくとも1つのスロット298を有することができる。様々な実施例によると、複数の中空ベーン292のそれぞれは、少なくとも1つのスロット298、又は、1つ以上のスロット298、又は、複数のスロット298を有することができる。様々な実施例によると、少なくとも1つのスロット298は、各中空ベーン292の第1ベーン面299で長手方向に延在する細長い開口部であることができる。様々な実施例によると、各中空ベーン292の第2面には、任意の開口部又はスロットを設けることはない。
【0101】
様々な実施例によると、各中空ベーン292の先端295の開口部296及び各中空ベーン292の少なくとも1つのスロット298は、各中空ベーン292の内部キャビティへのアクセスを提供することができる。
【0102】
様々な実施例によると、複数の中空ベーン292のそれぞれは、その長手軸に対して回転し、推力の方向を誘導又は案内又は変化させ、車両を操舵することができる。様々な実施例によると、ベーン面299が空気の流れに対向する(すなわち、ベーン面299が空気の流れに垂直であり、各中空ベーン292の風上側に配向される)状態で各中空ベーン292が水平方向に回転されると、空気の流れは、ベーン面299に沿って少なくとも1つのスロット298を介して各中空ベーン292に入り、各中空ベーン292の先端295で開口部296を介して各中空ベーン292から出ることができる。したがって、各中空ベーン292を回転させ配向させることによる空気の流れの変化は、操舵のために推力の方向を誘導又は案内又は変化させることができる。様々な実施例によると、ベーン面が空気の流れに沿って並べられた状態で各中空ベーン292が垂直方向に回転されると(すなわち、ベーン面299が空気の流れと共に流線をなすように配向される)、空気の流れは、ベーン面299に沿って少なくとも1つのスロット298を介して各中空ベーン292に入ることなく、一般に、各中空ベーン292上を流れることができる。したがって、このような配向では、各中空ベーン292は、推力の方向を変えることはない。
【0103】
様々な実施例によると、複数の中空ベーン292のそれぞれは、少なくとも1つのスロット298を形成するために、各中空ベーン292のベーン面299に沿って長手方向に整列し延在する複数の細長い制御面スラット297を有することができる。様々な実施例によると、複数の細長い制御面スラット297は、ルーバ配置であることができる。様々な実施例によると、複数の細長い制御面スラット297(又は少なくとも2つの細長い制御面スラット297)は、その間に少なくとも1つのスロット298を形成するように、ルーバ配置において、互いに長手方向に及び平行に配置されることができる。様々な実施例によると、複数の細長い制御面スラット297は、各中空ベーン292が水平方向にあるとき、複数の細長い制御面スラット297が少なくとも1つのスロット298を通る空気の流れを案内又は偏向させることができ、各中空ベーン292が垂直方向にあるとき、複数の細長い制御面スラット297が各中空ベーン292を通る空気の流れを案内又は偏向させることができるように、整列されることができる。様々な実施例によると、複数の細長い制御面スラット297のそれぞれは、空気の流れをより良く収容するように、ねじれ輪郭を有することができる。したがって、複数の細長い制御面スラット297のそれぞれは、空気の流れのためにその長手軸に沿ってねじれを有することができる。
【0104】
様々な実施例によると、各中空ベーン292の複数の細長い制御面スラットのそれぞれは、各長手軸に対して回転可能である。様々な実施例によると、各中空ベーン292は、各中空ベーン292の各長手軸に対して回転可能である、又は、回転可能ではない。様々な実施例によると、各中空ベーン292の複数の細長い制御面スラットを回転させて、少なくとも1つのスロット298を介してベーン面299に沿って各中空ベーン292内に空気の流れを配向又は案内する。その結果、車両を操舵するために推力の方向を誘導又は案内又は変更させるように、空気の流れは、各中空ベーン292の先端295の開口部296を介してそれぞれの中空ベーン292から出てることができる。
【0105】
様々な実施例によると、推力ベクトル機構290は、複数の中空ベーン292のサブセットを作動させて、気流を再配向するために気流を捕捉し、車両を操縦するように、構成されることができる。例えば、複数の中空ベーン292が各長手軸に対して回転可能であると、推力ベクトル機構290は、必要に応じて気流を捕捉するために複数の中空ベーン292のサブセットを回転させるために、複数の中空ベーン292のサブセットの対応する歯車293と係合する作動輪歯車機構291を有することができる。様々な実施例によると、複数の中空ベーン292のサブセット以外の残りの中空ベーン292は、作動輪歯車機構291が残りの中空ベーン292を回転させないように、任意の対応する歯車293を自由にすることができる。様々な実施例によると、複数の中空ベーン292のサブセットは、第1推力ファンユニット271aが配置されている車両の各面から離れて配向された各先端295を有する中空ベーン292のグループとすることができる。
【0106】
様々な実施例によると、第2推力ファンユニット271b及び第2コンバータ機構289b、第3推力ファンユニット271c及び第3コンバータ機構289c、第4推力ファンユニット271d及び第4コンバータ機構289dは、前述したように、第1推力ファンユニット271a及び第1コンバータ機構289aと同様とすることができる。
【0107】
図3Aは、様々な実施例による陸空両用車両301のためのパワートレイン300の概略図を示す。様々な実施例によると、陸空両用車両301は、パワートレイン300を有することができる。様々な実施例によると、
図3Aのパワートレイン300は、
図1Aのパワートレイン100及び/又は
図2Aのパワートレイン200のすべての特徴を有する。したがって、
図1Aのパワートレイン100及び/又は
図2Aのパワートレイン200に適用可能なすべての特徴、変化、修正、及び、変形は、
図3Aのパワートレイン300にも適用可能である。様々な実施例によると、
図3Aのパワートレイン300は、以下の追加の特徴及び/又は制限をさらに有することもできる点で
図1Aのパワートレイン100及び/又は
図2Aのパワートレイン200とは異なることができる。
【0108】
様々な実施例によると、パワートレイン300は、水平空気推進ユニット375、又は、少なくとも1つの水平空気推進ユニット375、又は、1つ以上の水平空気推進ユニット375を有することができる。様々な実施例によると、水平空気推進ユニット375は、空中で車両301を前方に進めるための推力を生成するように構成されることができる。様々な実施例によると、パワートレイン300は、水平空気推進ユニット375に連結され、水平空気推進ユニット375を駆動する電気モータ365を有することができる。したがって、電気モータ365は、水平空気推進ユニット375を駆動するためのトルク及び回転を水平空気推進ユニット375に伝達することができる。様々な実施例によると、電気モータ365は、線319によって示されるように、発電機314に電気的に連結されることもできる。したがって、電気モータ365は、発電機314によって電気的に電力を供給されることができる。様々な実施例によると、電気モータ365は、発電機314に接続されたバッテリに電気的に連結されることができる。様々な実施例によると、発電機314は、電気モータ365に電力を供給するためにバッテリを充電することができる。
【0109】
図3Bは、様々な実施例による
図3Aのパワートレイン300の補助クラッチ機構351の概略図を示す。様々な実施例によると、パワートレイン300は、補助クラッチ機構351の駆動部材353が電気モータ365によって回転可能となるように、電気モータ365に連結された補助クラッチ機構351を有することができる。様々な実施例によると、補助クラッチ機構351は、駆動軸367が電気モータ365の動作中に回転されると、補助クラッチ機構351の駆動部材353が電気モータ365の駆動軸367と同じ速度で回転するように、電気モータ365の駆動軸367に固定的に連結されることができる駆動部材353を有することができる。様々な実施例によると、電気モータ365の駆動軸367と補助クラッチ機構351の駆動部材353とは、単一の回転ユニットとして機能するように、一体的に、接続又は接合又は形成されることができる。
【0110】
様々な実施例によると、水平空気推進ユニット375は、補助クラッチ機構351の第1従動部材355に連結されることができる。様々な実施例によると、補助クラッチ機構351の第1従動部材355は、補助クラッチ機構351の第1従動部材355が水平空気推進ユニット375を回転駆動するように、水平空気推進ユニット375に連結されることができる。様々な実施例によると、水平空気推進ユニット375は、水平推力ファンユニットを有することができる。様々な実施例によると、水平推力ファンユニットの形態の水平空気推進ユニット375は、ファン車軸377を有することができる。様々な実施例によると、補助クラッチ機構351の第1従動部材355は、第1従動部材355と水平空気推進ユニット375のファン車軸377とが一緒に回転するように、水平空気推進ユニット375のファン車軸377に固定的に連結されることができる。したがって、補助クラッチ機構351の従動部材355と水平空気推進ユニット375のファン車軸377とは、単一の回転ユニットとして機能するように、一体的に、接続又は接合又は形成されることができる。様々な実施例によると、補助クラッチ機構351の第1従動部材355は、水平空気推進ユニット375を駆動するために水平空気推進ユニット375のファン車軸377にトルク及び回転を伝達し、推力を発生することができる。
【0111】
様々な実施例によると、補助クラッチ機構351は、水平空気推進ユニット375のファン車軸377と電気モータ365の駆動軸367とを接続又は接断すべく、補助クラッチ機構351の第1従動部材355と補助クラッチ機構351の駆動部材353とを係合又は解放するように、動作可能である。したがって、補助クラッチ機構351の第1従動部材355が補助クラッチ機構351の駆動部材353に係合すると、それらは、互いに係止され、同じ速度で回転することができる。したがって、水平空気推進ユニット375のファン車軸377と電気モータ365の駆動軸367とを単一のユニットとして回転するように、補助クラッチ機構351で一緒に接続することができる。これによって、電気モータ365の駆動軸367の回転は、水平空気推進ユニット375のファン車軸377に伝達される。補助クラッチ機構351の第1従動部材355が補助クラッチ機構351の駆動部材353から解放されると、それらは、分離され、互いに独立することができる。したがって、電気モータ365の駆動軸367の回転が水平空気推進ユニット375のファン車軸377に伝達されないように、水平空気推進ユニット375のファン車軸377と電気モータ365の駆動軸367とは、補助クラッチ機構351によって互いに接断されることができる。
【0112】
様々な実施例によると、主駆動軸アセンブリ330は、補助クラッチ機構351の第2従動部材357に連結されることができる。様々な実施例によると、補助クラッチ機構351の第2従動部材357は、補助クラッチ機構351の第2従動部材357が主駆動軸アセンブリ330を回転駆動するように、機械接続アセンブリ337を介して主駆動軸アセンブリ330に連結されることができる。したがって、補助クラッチ機構351の第2従動部材357と主駆動軸アセンブリ330とは、補助クラッチ機構351の第2従動部材357が主駆動軸アセンブリ330を駆動する役割を果たすように回転することができるように、機械接続アセンブリ337を介して、接続又は接合又は組み立てられることができる。様々な実施例によると、補助クラッチ機構351の第2従動部材357は、トルク及び回転を伝達し、主駆動軸アセンブリ330を駆動することができる。
【0113】
様々な実施例によると、パワートレイン300の機械接続アセンブリ337は、補助クラッチ機構351の第2従動部材357から補助駆動軸335にトルク及び回転を伝達するように、歯車又はベルト又はチェーン又はリンクのいずれか1つ又は組み合わせを介して補助クラッチ機構351の第2従動部材357に連結された補助駆動軸335を有することができる。様々な実施例によると、パワートレイン300の機械接続アセンブリ337は、補助伝達ケースアセンブリ333を有することができる。補助伝達ケースアセンブリ333は、主駆動軸アセンブリ330を補助駆動軸355に連結することができる。様々な実施例によると、伝達ケースアセンブリ333は、補助駆動軸335からの回転及びトルクを主駆動軸アセンブリ330に伝達するように、構成されることができる。様々な実施例によると、補助クラッチ機構351の第2従動部材357は、トルク及び回転を伝達して、補助駆動軸335及び補助伝達ケースアセンブリ333を介して主駆動軸アセンブリ330を駆動することができる。
【0114】
様々な実施例によると、補助クラッチ機構351は、主駆動軸アセンブリ330と電気モータ365とを接続又は接断すべく、補助クラッチ機構351の第2従動部材357と補助クラッチ機構351の駆動部材353とを係合又は解放するように、動作可能である。したがって、補助クラッチ機構351の第2従動部材357が補助クラッチ機構351の駆動部材353に係合されると、それらは、互いに係止され、同じ速度で回転することができる。したがって、主駆動軸アセンブリ330及び電気モータ365は、電気モータ365を用いて主駆動軸アセンブリ330を駆動するように、補助クラッチ機構351によって一緒に接続されることもできる。それによって、電気モータ365の駆動軸367の回転は、主駆動軸アセンブリ330を駆動するために伝達される。補助クラッチ機構351の第2従動部材357が補助クラッチ機構351の駆動部材353から解放されると、それらは、分離され、互いに独立することができる。したがって、主駆動軸アセンブリ330及び電気モータ365は、電気モータ365の駆動軸367の回転が主駆動軸アセンブリ330に伝達されないように、補助クラッチ機構351によって互いに接断されることもできる。
【0115】
図3Bは、補助クラッチ機構351を説明するためのみ目的で提供されており、限定的に解釈されない。なお、補助クラッチ機構351の駆動部材353、補助クラッチ機構351の第1従動部材355、補助クラッチ機構351の第2従動部材357、及び、補助クラッチ機構351と主駆動軸アセンブリ330とを接続する機械接続アセンブリ337の構成及び配置は、それぞれの機能及び目的を果たすために任意の適切な態様とすることができる。
図3Bにおいて、補助クラッチ機構351の駆動部材353、補助クラッチ機構351の第1駆動部材355、及び、補助クラッチ機構351の第2駆動部材357は、水平空気推進ユニット375と機械接続アセンブリ337とが補助クラッチ機構351の同じ側に接続され、電気モータ365が補助クラッチ機構351と反対側に接続されるように、構成及び配置されることができる。また、補助クラッチ機構351において、補助クラッチ機構351の駆動部材353、補助クラッチ機構351の第1駆動部材355、及び、補助クラッチ機構351の第2従動部材357は、機械接続アセンブリ337及び電気モータ365が補助クラッチ機構351の同じ側に接続され、水平空気推進ユニット375が補助クラッチ機構351と反対側に接続されるように、構成及び配置されることもできる。
【0116】
図4は、様々な実施例による陸空両用車両のためのパワートレイン400の分解上面図を示す。様々な実施例によると、陸空両用車両は、パワートレイン400を有することができる。様々な実施例によると、
図4のパワートレイン400は、
図1Aのパワートレイン100及び/又は
図2Aのパワートレイン200のすべての特徴を有する。したがって、
図1Aのパワートレイン100及び/又は
図2Aのパワートレイン200に適用可能な全ての特徴、変化、修正、及び、変形は、
図4のパワートレイン400にも適用可能である。様々な実施例によると、
図4のパワートレイン400は、
図3Aのパワートレイン300の変形とすることができる。様々な実施例によると、
図4のパワートレイン400は、
図4のパワートレイン400が以下の変更例及び/又は変形例をさらに有することができる点で、
図3Aのパワートレイン300とは異なることができる。
【0117】
様々な実施例によると、パワートレイン400は、
図3Aのパワートレイン300と同様に、水平空気推進ユニット475、又は、少なくとも1つの水平空気推進ユニット475、又は、1つ以上の水平空気推進ユニット475を有することができる。様々な実施例によると、パワートレイン400は、
図3Aのパワートレイン300と同様に、水平空気推進ユニット475に連結され、水平空気推進ユニット475を駆動する電気モータ465を有することができる。したがって、電気モータ465は、水平空気推進ユニット475を駆動するためのトルク及び回転を水平空気推進ユニット475に伝達することができる。様々な実施例によると、電気モータ465は、バッテリ(図示せず)に電気的に連結されることができる。様々な実施例によると、バッテリは、発電機414に接続され、これによって充電されることができる。したがって、電気モータ465は、バッテリによって電力を供給されることができる。
【0118】
様々な実施例によると、パワートレイン400は、
図3Aのパワートレイン300と同様に、補助クラッチ機構351と
図3Aの電気モータ365との間と同様の方法で、電気モータ365に接続された補助クラッチ機構451を有することができる。様々な実施例によると、水平空気推進ユニット475は、
図3Aの水平空気推進ユニット375と補助クラッチ機構351との間と同様の方法で、補助クラッチ機構451に連結されることができる。様々な実施例によると、補助クラッチ機構451は、
図3Aの補助クラッチ機構351と同様に、水平空気推進ユニット475と電気モータ465とを接続又は接断するべく、補助クラッチ機構451を係合又は解放するように、動作可能である。
【0119】
様々な実施例によると、パワートレイン400の主駆動軸アセンブリ430は、パワートレイン300の主駆動軸アセンブリ330と同様に、補助クラッチ機構451が主駆動軸アセンブリ430を駆動するために係合又は解放されるように、機械接続アセンブリ437を介して補助クラッチ機構451に連結されることができる。様々な実施例によると、補助クラッチ機構451は、主駆動軸アセンブリ430を駆動するために、電気モータ465からトルク及び回転を伝達するように係合されることができる。
【0120】
様々な実施例によると、パワートレイン400は、パワートレイン400の機械接続アセンブリ437が補助クラッチ機構451を伝達ケースアセンブリ434に連結する補助駆動軸435を有することができ、また、伝達ケースアセンブリ434が第2駆動軸アセンブリ436及び主駆動軸アセンブリ430に接続している点で、
図3Aのパワートレイン300と異なることができる。様々な実施例によると、伝達ケースアセンブリ434は、補助駆動軸435から主駆動軸アセンブリ430及び第2駆動軸アセンブリ436に電気モータ465に由来する回転及びトルクを伝達するように、構成されることができる。様々な実施例によると、補助クラッチ機構451は、
図3Aの補助クラッチ機構351と同様に、主駆動軸アセンブリ430と電気モータ465とを接続又は接断すべく、係合又は解放するように、動作可能である。
【0121】
様々な実施例は、陸空両用車両、及び、上記した様々な問題に対処した陸空両用車両を提供している。様々な実施例は、陸上車両の従来のパワートレインとは異なり、単一の駆動軸に対する単一のクラッチに基づくものではない。様々な実施例では、2段クラッチ構成又は多段クラッチ構成、すなわち、パワートレインの発電側の少なくとも第1段クラッチ機構と、パワートレインの推進側の少なくとも第2段クラッチ機構とが提供され、陸上輸送及び空中輸送のための機械的動作及び電気的動作の両方を支配し、したがって、必要なときに多数の動作モード又は構成を許容する。例えば、多数の動作モードは、4つの異なる動作モード、すなわち、電気モードでの飛行、機械モードでの飛行、電気モードでの陸上走行、及び、機械モードでの陸上走行を有することができる。別の例として、多数の動作モードは、6つの異なる動作モード、すなわち、電気モードでの飛行、機械モードでの飛行、ハイブリッドモードでの飛行、電気モードでの陸上走行、機械モードでの陸上走行、及び、ハイブリッドモードでの陸上走行を有することができる。
【0122】
様々な実施例によると、電気モードでの飛行のために、電気システムを使用する飛行は、発電機システムから生成された電力を使用して、電気自動車、例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、又は、6つ以上の自動車に電力を供給し、これらの自動車は、クラッチを介して接続された遊星駆動を介して自動車に取り付けられた推力ファンから推力を生成する。様々な実施例によると、水平軸に推力を提供するように位置決めされた少なくとも1つの推力ファンがあり、垂直軸に推力を与えるように少なくとも1つの推力ファンが位置決めされている。様々な実施例によると、全ての推力ファンは、出力圧力が入力圧力よりも高い圧縮性のものとすることができる。様々な実施例によると、6つの電気モータ及び6つの推力ファン構成がある場合、水平軸に推力を提供するために推力ファンのうちの2つを位置決めすることができ、垂直軸に推力を提供するために推力ファンのうちの4つを位置決めすることができる。様々な実施例によると、特に垂直に対向する推力ファンに関して、それらは、電気アクチュエータを介して作動される輪歯車の使用によってそれぞれの長手軸に対して回転可能な複数のベーンを有する推力ベクトル機構を有することができる。この動作は、同時に、スロットに対向する1組の側面を開いて、空気の流れが側面から出ることを可能にし、これは、横方向の移動を可能にする。
【0123】
様々な実施例によると、機械モードでの飛行のために、機械システムを使用する飛行は、電気飛行モードで使用される同じ推力ファンが直接歯車駆動アセンブリを介して作動される2段又は多段クラッチ構成を介した第2飛行伝達システムへの陸上走行のための機械伝達システムの噛み合いによって達成されることができる。
【0124】
様々な実施例によると、電気モードでの陸上走行のために、水平軸に推力を提供する推力ファンに接続されるモータは、同じ2段又は多段クラッチ構成を介して車輪の駆動軸に接続されることができる。
【0125】
様々な実施例によると、機械モードでの陸上走行のために、陸上走行のための機械伝達システムは、同じ2段又は多段クラッチ構成を介して車輪に接続されることができる。
【0126】
本発明は、特定の実施例を参照して示され、説明されてきたが、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、形態及び詳細の様々な変更、修正、変形を行うことができることを当業者は理解されたい。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその範囲内のすべての変更によって示される。
【手続補正書】
【提出日】2020-11-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
陸空両用車両のためのパワートレインであって、
少なくとも1つの出力軸を有するエンジンと、
駆動部材が前記エンジンの前記少なくとも1つの出力軸によって回転可能となるように、前記エンジンの前記少なくとも1つの出力軸に連結された一次クラッチ機構と、
前記一次クラッチ機構の従動部材に連結された主駆動軸アセンブリと、
前記主駆動軸アセンブリに横方向に連結され、前記主駆動軸アセンブリによって駆動される車軸と、
二次クラッチ機構であって、前記車軸の端部の前記二次クラッチ機構の駆動部材が前記車軸によって回転可能となるように、前記車軸の端部に連結された二次クラッチ機構と、
前記二次クラッチ機構の第1従動部材に連結された駆動車輪と、
前記二次クラッチ機構の第2従動部材に連結された空気推進ユニットと、を備え、
前記一次クラッチ機構は、前記主駆動軸アセンブリと前記エンジンの前記少なくとも1つの出力軸とを接続又は接断すべく、前記一次クラッチ機構の前記被動部材と前記一次クラッチ機構の前記駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能であり、
前記二次クラッチ機構は、前記駆動車輪と前記車軸とを接続又は接断すべく、前記二次クラッチ機構の前記第1従動部材と前記二次クラッチ機構の前記駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能であり、
前記二次クラッチ機構は、前記空気推進ユニットと前記車軸とを接続又は接断すべく、前記二次クラッチ機構の前記第2従動部材と前記二次クラッチ機構の前記駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能である、パワートレイン。
【請求項2】
前記エンジンによって動力を与えられるように前記エンジンに連結された発電機をさらに備える、請求項1に記載のパワートレイン。
【請求項3】
前記一次クラッチ機構は、別の従動部材を有し、
前記発電機のロータは、前記一次クラッチ機構の前記別の従動部材に連結され、
前記一次クラッチ機構は、前記発電機の前記ロータと前記エンジンの前記少なくとも1つの出力軸とを接続又は接断すべく、前記一次クラッチ機構の前記別の従動部材と前記一次クラッチ機構の前記駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能である、請求項2に記載のパワートレイン。
【請求項4】
前記空気推進ユニットと前記二次クラッチ機構との間の接続配置は、
第1端部が前記二次クラッチ機構の前記第2従動部材に連結された長手軸と、
前記伝達軸の第2端部に連結された太陽歯車を有する遊星歯車セットと、
前記伝達軸に取り付けられた電気ハブモータと、を備え、
前記電気ハブモータは、前記伝達軸に対して、前記伝達軸の長手軸を中心にハブモータ本体を回転させるように動作可能であり、
前記遊星歯車セットの輪歯車は、前記ハブモータ本体に連結され、
前記遊星歯車セットの遊星歯車の各中心を接続する遊星枠は、前記空気推進ユニットに連結され、
前記電気ハブモータは、前記発電機に電気的に連結される、請求項2又は3に記載のパワートレイン。
【請求項5】
前記空気推進ユニットは、垂直揚力を提供する推力を生成できるように、前記駆動車輪の回転軸に垂直なファンブレード回転軸によって配向された推力ファンユニットを備える、請求項1~4のいずれか1項に記載のパワートレイン。
【請求項6】
前記推力ファンユニットと前記二次クラッチ機構の前記第2従動部材との間にコンバータ機構が接続され、前記コンバータ機構は、前記第2従動部材の回転軸に対する回転を前記推力ファンユニットの前記ファンブレード回転軸に対する回転に変換する、請求項5に記載のパワートレイン。
【請求項7】
前記接続配置は、前記コンバータ機構をさらに備え、前記コンバータ機構は、前記遊星歯車セットの前記遊星枠と前記推力ファンユニットとの間に接続される、請求項4と組み合わせて請求項6に記載のパワートレイン。
【請求項8】
前記コンバータ機構は、傘歯車配置、ウォーム歯車配置、又は、チェーン駆動配置を有する、請求項6又は7に記載のパワートレイン。
【請求項9】
前記推力ファンユニットは、直列に配置された複数のファンステージを備える、請求項5~8のいずれか1項に記載のパワートレイン。
【請求項10】
前記複数のファンステージは、交互のファンステージが逆回転できるように配置されることができる、請求項9に記載のパワートレイン。
【請求項11】
前記推力ファンユニットは、減速遊星歯車ボックスを介して別のファンステージに連結され、駆動される少なくとも1つのファンステージを備える、請求項9又は10に記載のパワートレイン。
【請求項12】
前記推力ファンユニットは、推力ベクトル機構を備える、請求項5~11のいずれか1項に記載のパワートレイン。
【請求項13】
前記推力ベクトル機構は、前記推力ファンユニットの出口において固定ハブから半径方向に配置された複数の中空ベーンを備え、前記複数の中空ベーンのそれぞれは、
各中空ベーンの先端の開口部と、
前記各中空ベーンの一方側のベーン面に沿って長手方向に延在する少なくとも1つのスロットと、を備え、
前記開口部及び前記少なくとも1つのスロットは、前記各中空ベーンの内部キャビティへのアクセスを提供する、請求項12に記載のパワートレイン。
【請求項14】
前記複数の中空ベーンのそれぞれは、前記少なくとも1つのスロットを形成するために、前記各中空ベーンの前記ベーン面に沿って長手方向に延在する複数の細長い制御面スラットを備え、前記複数の細長い制御面スラットは、ルーバ配置である、請求項13に記載のパワートレイン。
【請求項15】
前記複数の細長い制御面スラットのそれぞれは、ねじれ輪郭を有することができる、請求項14に記載のパワートレイン。
【請求項16】
前記複数の細長い制御面スラットのそれぞれは、各長手軸に対して回転可能である、請求項14又は15に記載のパワートレイン。
【請求項17】
前記複数の中空ベーンのそれぞれは、各長手軸に対して回転可能である、請求項13~16のいずれか1項に記載のパワートレイン。
【請求項18】
水平空気推進ユニットと、
前記水平空気推進ユニットを駆動するために前記水平空気推進ユニットに連結された電気モータと、をさらに備え、
前記電気モータは、前記発電機に電気的に連結されている、請求項2~17のいずれか1項に記載のパワートレイン。
【請求項19】
駆動部材が前記電気モータによって回転可能となるように、前記電気モータに連結された補助クラッチ機構をさらに備え、
前記水平空気推進ユニットは、前記補助クラッチ機構の第1従動部材に連結され、前記補助クラッチ機構は、前記水平空気推進ユニットと前記電気モータとを接続又は接断すべく、前記補助クラッチ機構の前記第1従動部材と前記補助クラッチ機構の前記駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能であり、
前記主駆動軸アセンブリは、前記補助クラッチ機構の第2従動部材に連結され、前記補助クラッチ機構は、前記主駆動軸アセンブリと前記電気モータとを接続又は接断すべく、前記補助クラッチ機構の前記第2従動部材と前記補助クラッチ機構の前記駆動部材とを係合又は解放するように、動作可能である、請求項18に記載のパワートレイン。
【請求項20】
陸空両用車両であって、
請求項1~19のいずれか1項に記載のパワートレインと、
複数の車輪と、
少なくとも1つの空気推進ユニットと、を備え、
前記車輪の少なくとも1つは、陸上で前記車両を駆動するために提供される前記駆動車輪であり、
前記少なくとも1つの空気推進ユニットは、前記車両の空中走行のための揚力及び/又は前方推力を提供する、陸空両用車両。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0055】
図1Bは、一次クラッチ機構120を説明するためのみの目的で提供されており、限定的に解釈されない。エンジン110の少なくとも1つの出力軸112が横方向に配置されると、追加の運動変換配置をもたらすことを理解されたい。追加の運動変換配置では、少なくとも1つの出力軸112及び主駆動軸アセンブリ
130が非平行又は非同軸であるとき、エンジン110の少なくとも1つの出力軸112の回転を主駆動軸アセンブリ
130に伝達することができるように、エンジン110の少なくとも1つの出力軸112を一次クラッチ機構120の駆動部材
122に接続し、及び/又は、一次クラッチ機構120の従動部材126を主駆動軸アセンブリ120に接続する。さらに、一次クラッチ機構120の駆動部材
122、一次クラッチ機構120の従動部材126、及び、一次クラッチ機構120の別の従動部材124(後述する)の構成及び配置は、それぞれの機能及び目的を果たすために任意の好適な態様とすることができることを理解されたい。
図1Bにおいて、例として、一次クラッチ機構120の駆動部材
122、一次クラッチ機構120の従動部材126、及び、一次クラッチ機構の別の従動部材124の構成及び配置が示されている。
図1Bにおいて、主駆動軸アセンブリ130と発電機114(後述する)とは、一次クラッチ機構120の同じ側に配置され、エンジン110は、一次クラッチ機構120と反対側に配置される。一次クラッチ機構120の駆動部材
122、第1クラッチ機構120の従動部材126、及び、一次クラッチ機構の別の従動部材124が次のように構成及び配置されるように、一次クラッチ機構120を構成することができることを理解されたい。エンジン110及び発電機114は、一次クラッチ機構120の同じ側に配置されることができ、主駆動軸アセンブリ130は、一次クラッチ機構120と反対側に配置することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0064】
図1Cは、二次クラッチ機構
150aを説明するためのみの目的で提供されており、限定的に解釈されない。なお、第1の二次クラッチ機構150aの駆動部材152、第1の二次クラッチ機構150aの第1従動部材154、及び、第1の二次クラッチ機構150aの第2従動部材156の構成及び配置は、それぞれの機能及び目的を果たすために任意の適切な態様とすることができる。
図1Cには、第1の二次クラッチ機構150aの駆動部材152と、第1の二次クラッチ機構150aの第1従動部材154と、第1の二次クラッチ機構150の第2従動部材156とは、第1駆動車輪160aと第1空気推進ユニット170aとが第1の二次クラッチ機構150aの同じ側に接続されるように、構成及び配置されることができることが例として示されている。また、第1の二次クラッチ機構150aは以下の通り理解される。第1の二次クラッチ機構150aの駆動部材152と、第1の二次クラッチ機構150aの第1従動部材154と、第1の二次クラッチ機構150aの第2従動部材156とは、第1空気推進ユニット170aと第1車軸140aとが第1の二次クラッチ機構150aの同じ側に接続され、第1駆動車輪160aが第1の二次クラッチ機構150aと反対側に接続されるように、構成されることもできる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0113
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0113】
様々な実施例によると、パワートレイン300の機械接続アセンブリ337は、補助クラッチ機構351の第2従動部材357から補助駆動軸335にトルク及び回転を伝達するように、歯車又はベルト又はチェーン又はリンクのいずれか1つ又は組み合わせを介して補助クラッチ機構351の第2従動部材357に連結された補助駆動軸335を有することができる。様々な実施例によると、パワートレイン300の機械接続アセンブリ337は、補助伝達ケースアセンブリ333を有することができる。補助伝達ケースアセンブリ333は、主駆動軸アセンブリ330を補助駆動軸335に連結することができる。様々な実施例によると、伝達ケースアセンブリ333は、補助駆動軸335からの回転及びトルクを主駆動軸アセンブリ330に伝達するように、構成されることができる。様々な実施例によると、補助クラッチ機構351の第2従動部材357は、トルク及び回転を伝達して、補助駆動軸335及び補助伝達ケースアセンブリ333を介して主駆動軸アセンブリ330を駆動することができる。
【国際調査報告】