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特表2022-510012外科用装置、外科用システムおよび外科用装置の構成方法
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  • 特表-外科用装置、外科用システムおよび外科用装置の構成方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-25
(54)【発明の名称】外科用装置、外科用システムおよび外科用装置の構成方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/92 20060101AFI20220118BHJP
   A61B 17/14 20060101ALI20220118BHJP
   A61B 17/16 20060101ALI20220118BHJP
   A61B 17/32 20060101ALI20220118BHJP
【FI】
A61B17/92
A61B17/14
A61B17/16
A61B17/32 510
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531655
(86)(22)【出願日】2019-12-02
(85)【翻訳文提出日】2021-07-30
(86)【国際出願番号】 EP2019083325
(87)【国際公開番号】W WO2020114974
(87)【国際公開日】2020-06-11
(31)【優先権主張番号】01488/18
(32)【優先日】2018-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501485227
【氏名又は名称】ウッドウェルディング・アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】メイヤー,ヨルク
(72)【発明者】
【氏名】ロメオ,ドメニコ
(72)【発明者】
【氏名】ノイハウス,ドミニク
(72)【発明者】
【氏名】シュベリー,アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】べーアシュテヒャー,ルッツ
(72)【発明者】
【氏名】べーアシュテヒャー,ジャン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160JJ42
4C160LL01
4C160LL04
4C160LL07
4C160LL11
4C160NN01
(57)【要約】
本発明の一態様によれば、器具に入力されるエネルギーを生成することを含む外科手術のための外科用装置が提供される。器具は、エネルギーの入力によって人間または動物の骨組織に埋め込まれるインプラント、ならびに、外科手術においてインプラントへのエネルギーの入力によって人間または動物の生体骨組織を切断および/または打ち抜きするための超音波骨切断および/または打ち抜きツールであるツールのうちの1つである。装置は、制御デバイス(1)と、少なくとも1つのハンドピース(3)とを備え、ハンドピースは、手術中に外科医によって保持され、エネルギーを器具に結合するように整えられる。装置は、器具専用の器具データを器具データキャリア(25)から読み出すように整えられた読み取りデバイス(27)をさらに備える。制御デバイス(1)は、器具データに応じて、ハンドピース(3)が器具に適しているかをチェックし、器具データに応じて動作パラメータを選択するように整えられ、プログラムされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科手術中に器具に入力されるエネルギーを生成するための外科用装置であって、前記器具は、前記エネルギーの前記入力によって人間または動物の骨組織に埋め込まれるインプラント、ならびに、人間または動物の生体骨組織を切断および/または打ち抜きするための超音波骨切断および/または打ち抜きツールであるツールのうちの1つであり、前記装置は、制御デバイスと、少なくとも1つのハンドピースとを備え、前記ハンドピースは、前記手術中に外科医によって保持され、前記エネルギーを前記器具に結合するように整えられ、前記装置は、器具データキャリアから、前記器具に専用の器具データを読み出すように整えられた読み取りデバイスをさらに備え、前記制御デバイスは、前記器具データに応じて、前記ハンドピースが前記器具に適しているかをチェックし、前記器具データに応じて前記外科手術のための動作パラメータを選択するように整えられ、プログラムされる、外科用装置。
【請求項2】
前記器具データから前記動作パラメータの少なくとも一部を抽出するように整えられ、プログラムされている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記器具データから抽出された器具タイプ情報を使用してデータベースから前記動作パラメータの少なくとも一部を抽出するように整えられている、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記エネルギーが機械的振動エネルギーであり、前記ハンドピースが振動発生器を備える、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記読み取りデバイスは、非接触読み出しプロセスのために整えられている、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記読み取りデバイスは、前記制御デバイス内に一体化される、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記読み取りデバイスが、前記制御デバイスおよび前記ハンドピースの両方から分離した滅菌可能な読み取りデバイスユニット内に一体化されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記ハンドピースは交換可能であり、前記制御デバイスは、前記ハンドピースを自動的に識別するように整えられている、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記ハンドピースが前記器具に不適切であると識別された場合にメッセージを出力し、および/または手術を中断するように整えられている、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記ハンドピースが以前に使用された頻度および修正が必要であるかを示す損耗データを、前記制御デバイスおよび/または前記ハンドピースのメモリに記憶しているように整えられている、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記ハンドピースとは別個の、入力ツールを備える動作制御デバイスをさらに備え、前記装置は、前記入力ツールへの入力に応じて前記ハンドピースを作動させるように整えられている、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記入力ツールがフットペタルである、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記インプラントのインプラントタイプが前記器具データから抽出された後に、確認が入力されることを要求するように整えられ、プログラムされている、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
動作パワーレベルがオペレータによって調整可能であり、前記動作パワーレベルが設定され得る値が、前記器具データに依存する、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記器具を冷却するように整えられた冷却デバイスをさらに備える、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
冷却力がオペレータによって調整可能であり、前記動作パワーレベルが設定され得る値が、前記器具データに依存する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記器具データに応じて前記動作パワーレベルが設定され得る前記値は、前記オペレータによって調整されたパワーレベルにさらに依存する、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記冷却力が、動作パワーレベルに依存するように制御される、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
外部コンピュータおよび/またはネットワークへのインターフェースをさらに備え、前記装置が、手術中に測定されるデータを出力するように構成される、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記エネルギーは機械的振動エネルギーであり、前記ハンドピースは、超音波トランスデューサを有する振動発生器を備え、前記手術中に測定されるデータは、前記超音波トランスデューサの制御のフィードバックを含む、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
先行する請求項のいずれか1項に記載の装置を備え、前記器具を収容する器具パッケージをさらに備える外科用システムであって、前記システムが、前記読み取りデバイスによって読み取り可能な器具データキャリアをさらに備え、前記器具データキャリアが、前記パッケージ内に一体化され、または、別個のアイテムとして提供される、外科用システム。
【請求項22】
前記器具データキャリアは、前記パッケージに収容された別個のアイテムとして提供される、請求項21に記載の外科用システム。
【請求項23】
前記器具が、前記ハンドピースによって前記器具に結合されるエネルギーによって液化可能な熱可塑性材料を含む、請求項21または22に記載の外科用システム。
【請求項24】
前記読み取りデバイスが前記ハンドピースとは別個である、請求項21~23のいずれか1項に記載の外科用システム。
【請求項25】
前記読み取りデバイスは、前記制御デバイス内に一体化されている、請求項24に記載の外科用システム。
【請求項26】
外科手術のために外科用システムを構成する方法であって、
外科手術中に器具に入力されるエネルギーを生成する外科用装置を提供するステップであって、前記器具は、前記エネルギーの前記入力によって人間または動物の骨組織に埋め込まれるインプラント、ならびに、人間または動物の生体骨組織を切断および/または打ち抜きするための超音波骨切断および/または打ち抜きツールであるツールのうちの1つであり、前記装置は、制御デバイスと、少なくとも1つのハンドピースとを備え、前記ハンドピースは、前記手術中に外科医によって保持され、前記エネルギーを前記器具に結合するように整えられている、外科用装置を提供するステップと、
前記器具および前記器具に割り当てられた、搬送される器具データを提供するステップと、
前記器具データキャリアから器具データを読み出すステップであって、前記器具データは前記器具に専用である、読み出すステップと、
前記器具データを使用して、前記ハンドピースが前記器具に適しているかをチェックするステップと
前記器具データに依存する動作パラメータを設定することによって前記外科手術を実行するように前記装置を構成するステップと
を含む、方法。
【請求項27】
前記動作パラメータを設定することは、前記器具データに属する動作パラメータ設定を前記動作パラメータとして使用することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記動作パラメータを設定することは、前記器具データを使用して器具タイプを識別することと、メモリに記憶され、前記器具タイプに割り当てられた動作パラメータ設定を前記動作パラメータとして使用することとを含む、請求項26または27に記載の方法。
【請求項29】
認識された前記器具の器具タイプに関する情報を出力するステップと、
出力に応答して確認が入力されたかをチェックするステップと
をさらに含む、請求項26~28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記装置は、前記ハンドピースを作動および停止させるための動作制御部を有し、前記確認するステップにおいて、前記動作制御部を介して確認が入力されたかをチェックされる、請求項29に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療技術の分野に属する。より詳細には、本発明は、ヒトまたは動物の組織にインプラントを埋め込むための、および/またはヒトまたは動物の生体骨組織を切断および/または打ち抜きするための外科用装置に関する。本発明はさらに、システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第02/069817号パンフレット、国際公開第2011/054124号パンフレットおよび他の刊行物は、以下の原理に基づくインプラントを埋め込む方法を教示している。インプラントは、固体状態の液化可能な、例えば熱可塑性の材料を含む。機械的振動エネルギーが、熱可塑性材料の一部が液化するまで熱可塑性材料に衝突するために使用される。液化した材料が、硬質組織(特に骨組織)の構造に押し込まれ、再固化後にインプラントを固定する。この手法には、特に2つのカテゴリのインプラントがあり、第1のカテゴリのインプラントは、熱可塑性材料を含むインプラント表面またはインプラント表面の少なくとも一部を有する。固定プロセスのために、インプラントは、材料が流動可能になるまで組織に対して(または実施形態では組織に近接している間に相手方要素に対して)押圧される。第2のカテゴリに属する場合、インプラントは、中空空間を有する液化不可能な材料の本体を備え、液化可能要素が、液化可能要素の少なくとも一部が液体になるまで機械的振動エネルギーが印加されている間に本体内に押し付けられ、液化した熱可塑性材料は、インプラントを固定するために中空空間の少なくとも1つの開口部を通って周囲組織内に押し込まれる。両方のカテゴリは、任意選択的に、インプラントの雄ねじなどの従来の固定手段と組み合わされてもよい。例えば、国際公開第2008/034277号パンフレット、国際公開第2009/055952号パンフレット、国際公開第2009/132472号パンフレット、国際公開第2010/045751号パンフレットで説明されているように、ソノトロードが引張力を受ける変形形態を含むさらなる変形形態がある。
【0003】
機械的振動エネルギーを印加するための機器および埋め込み中に適用されるパラメータの両方が、インプラントおよび関連するソノトロードに依存する。上記で挙げた2つのカテゴリ間の違いだけでなく、寸法、材料、形状、および場合によっては指示依存パラメータを含む他のパラメータに応じた違いもある。手術前の外科医またはそのチームは、インプラントと器具との適切な組み合わせを選択し、器具が準備されて良好な状態にあることを確認し、器具の適切な設定をプログラムまたは選択し、手術中に正しいパラメータを適用する必要がある。これは、いくらかの労力を必要とし、間違いの原因となり得る。
【0004】
超音波振動を骨切断または微小破壊に用いることも知られている。この目的のために、超音波切断および/または打ち抜きツールが使用される。そのような切断および/または打ち抜きツールは、振動発生装置に結合され得る。また、この場合、器具および動作パラメータは、特定の切断および/または打ち抜きツールに依存し、外科医および外科医のチームは、動作前に対応する選択を行わなければならない。切断ツールおよび打ち抜きツールは、過熱による壊死およびツールの損傷を回避するために冷却を必要とすることが多い。また、冷却レベルは、外科医およびそのチームによって選択される必要がある。
【0005】
国際公開第03/013372号パンフレットは、制御コンソールと、制御コンソールによって動力供給されるハンドピースとを有する外科用電動ツールシステムを開示している。切断アクセサリなどのアクセサリがハンドピースに結合される。アクセサリは、アクセサリの動作および/または物理的特性を記述する識別チップを備える。ハンドピースは、誘導結合によってハンドピースがアクセサリ内のデータを読み取ることを可能にするコイルを備える。この構成は、ハンドピース内の読み出しコイルおよび関連する電子機器が比較的大きく(アクセサリ内の識別チップが小さい場合)、かつアクセサリとの物理インターフェースに比較的近いことを必要とする。物理インターフェースに近い比較的大きいハンドピースと読み出し装置の両方を実装することは、すべての用途にとって容易ではない。また、識別チップは滅菌可能である必要があり、アクセサリとハンドピースの両方の材料は導電性であってはならない。
【0006】
米国特許出願公開第2014/0039495号明細書は、超音波振動によって締め具を固定する方法を開示している。米国特許出願公開第2014/0039495号明細書は、締結具が内蔵RFIDタグを有し得ることについて述べている。
【0007】
米国特許出願公開第2014/0031726号明細書は、軟組織の処置のための低周波超音波外科用システムを開示している。システムは、発生器に結合された超音波デバイスと、遠位機能チップとを備えることができる。遠位機能チップは、RFIDまたはNFCデバイスなどの内蔵通信デバイスを有することができる。一例では、超音波デバイスの通信ユニットは、遠位機能チップの通信デバイスと通信し、どの種類の遠位機能チップが現在それに結合されているかを発生器に報告する。この情報に基づいて、発生器は、超音波デバイス内のトランスデューサに印加される電気信号を再構成することができる。
【0008】
これらのアプローチはすべて、システムのそれぞれの手で着用する部分が読み取りデバイスを必要とし、身体組織と密接に接触し、したがって滅菌可能である必要がある部分(アクセサリ/締結具/遠位機能チップ)がチップを担持しなければならないという共通点を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の目的は、従来技術の欠点を克服し、特に埋め込みまたは骨切断および/もしくは打ち抜きのためのシステムの準備をより容易かつ/またはより確実にする器具および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様によれば、外科手術においてエネルギーをインプラントに入力することによってインプラントを埋め込むため、および/または超音波組織処置ツールによって人間または動物の生体骨組織を切断および/または打ち抜きするための外科用装置が提供され、装置は、制御デバイスと、少なくとも1つのハンドピースとを備え、ハンドピースは、手術中に外科医によって保持され、エネルギーをインプラントまたは器具に結合するように整えられ、装置は、器具データキャリアから、インプラントまたは器具に専用の器具データを読み出すように整えられた読み取りデバイスを備え、制御デバイスは、器具データに応じて、ハンドピースがインプラントまたは器具に適しているかをチェックし、器具データに応じて動作パラメータを選択する(設定可能である)ように整えられ、プログラムされる。
【0011】
ハンドピースがインプラントまたはツールに適しているかのチェックは、任意選択的に、ソノトロード(適用可能であれば、ハンドピースおよびインプラントに適合するか)を含む振動要素のチェーン全体、または骨切断の場合には使用されているブレードを含むシステム全体のチェックを含むことができる。
【0012】
器具データキャリアは、インプラントデータキャリアまたはツールデータキャリアであってもよい。
【0013】
超音波組織処置ツールは、特に、骨切断ツール、すなわち骨切断および/または骨打ち抜きのためのツールであってもよい。しかしながら、それはまた、穿孔ツール、研磨ツール、創面切除ツール、焼灼ツールなどであってもよい。
【0014】
装置は、実施形態では、特に、注入および処置(骨切断/打ち抜きなど)の両方のために構成することができ、エネルギーは機械的振動エネルギーである。このとき、装置は、認識された器具がインプラントである場合には埋め込みのための動作パラメータを選択し、認識された器具が骨切断/打ち抜きツールである場合には骨切断/打ち抜きのための動作パラメータを選択するように構成され得る。
【0015】
しかしながら、装置が埋め込みのみ、または例えば骨切断/骨打ち抜きのみに特化していることも可能である。
【0016】
器具がインプラントであり、エネルギーが機械的振動エネルギーである場合、ハンドピースは、振動エネルギーをインプラントに結合するためのアウトカップリング面を有するソノトロードを整えるか、または整える必要がある。ソノトロードはインプラントに依存し得る。実施形態では、認識されたインプラントのタイプに関する情報が出力され、外科医またはそのチームの誰かが、適切なソノトロードを選択すること、および/または既に存在するソノトロードが実際に適切であるかを検査することを要求される。
【0017】
第1の可能性によれば、外科医は、可能性のあるソノトロードのリストからソノトロードを選択することができる。この目的のために、装置は、認識されたインプラントに関する情報に加えて、適切なソノトロードタイプに関する情報も出力することができる。
【0018】
第2の可能性によれば、ソノトロードまたはそのパッケージは、データキャリアも含むことができ(ソノトロードデータキャリア)、ソノトロードに関する情報も、器具を用いて順次、読み取りデバイスによって読み取ることができる。この実施形態では、読み出された情報が、ソノトロードがインプラントと一致しない、および/または選択されたハンドピースに適していないことを示す場合、装置は警告を発し、および/または動作を実行する準備を整えない。
【0019】
第3の可能性によれば、アルゴリズムは、例えばソノトロードの振動特性(固有振動数、無負荷電力)を器具データキャリアから受信した対応する特性と比較することによって、どのソノトロードがハンドピース上にあるかを認識する。
【0020】
さらなる第4の可能性によれば、器具は、特定の方法で特定のソノトロードと共に埋め込まれる/使用されるように指定される。このとき、使用されるソノトロードを規定する指示に応じて、同じ器具(インプラント)を異なるパッケージで提供することができる。例えば、1つの特定のインプラントは、短いソノトロードを用いて開放手術で埋め込まれてもよく、一方、長いソノトロードを用いて、例えば内視鏡的に埋め込まれてもよい。設定可能な動作パラメータは、これら2つの指示の間で異なり、インプラントは、開放手術または内視鏡で使用される場合、異なるパッケージに入り、パッケージは、それに応じて異なる器具データを有する器具データキャリアを担持する。
【0021】
第1のオプションによる器具データは、設定可能な動作パラメータを含むことができ、すなわち、装置は、器具データからこれらの動作パラメータを抽出する。設定可能な動作パラメータは、実施形態において、使用されるソノトロードに応じて与えられてもよく、ソノトロードのタイプに関する情報は、例えば、上記で説明した方法のうちの1つで取得される。
【0022】
器具データの一部として動作パラメータを提供することは、本発明による所与の外科用装置が、外科用装置が送達された時点では存在しなかった新しいタイプの器具(インプラント、骨切断/打ち抜きツール)上で操作される場合でも、常に適切なパラメータで動作することができるという利点を特徴とする。同じ利点が、特定の器具の動作レジームが更新される場合にも存在する。
【0023】
加えて、または代替として、第2のオプションによれば、器具データは、器具のタイプを識別することができる。このとき、異なるタイプの器具の設定可能な動作パラメータは、(例えば、定期的に更新される)外科用装置のメモリに記憶されてもよく、または、装置にとって、外部記憶装置、例えばクラウドまたはネットワークを介してアクセス可能な専用サーバを介してアクセス可能であってもよい。
【0024】
設定可能な動作パラメータおよび/または器具のタイプを含むことに加えて、またはその代わりに、器具データは、例えば、製造バッジまたはさらには固有の器具識別子に関する情報を含むことができる器具の識別情報を含むことができる。それにより、例えば使用日、超音波印加時刻(持続時間)、パワー、潜在的なエラー)などのプロセス中に記録されたデータを含む動作パラメータを器具とリンクさせ、インターネットへのインターフェースを介して電子患者ファイルとリンクさせることが選択肢となる。
【0025】
エネルギーは、機械的振動エネルギーであってもよい。この目的のために、ハンドピースは振動発生器を備えてもよい。特に、そのような振動発生器は、接続線を介して制御デバイスから入来する信号によって給電されてもよい。
【0026】
器具データに含まれるさらなる任意選択のデータ部分は、光、貫流弁の制御および/または前進(推進)機構などの、超音波印加以外の機能の制御パラメータを含むことができる。
【0027】
読み取りデバイスは、非接触読み取りプロセス、例えばRFID読み取りプロセスのために整えられてもよい。したがって、器具データキャリアは、非接触で読み出されるように整えられてもよい。特に、器具データキャリアは、RFIDチップ、特に、受動型RFIDチップであってもよい。代替として、読み出しプロセスは、異なる手段を介して実行されてもよい。例えば、器具データキャリアは、QRコード(QRコードは登録商標)またはバーコードなどの光学的に読み取り可能なコードであってもよく、したがって、読み取りデバイスは、それに応じた光学的読み取りデバイスを含んでもよい。
【0028】
RFIDチップのような光学的に読み取り可能なコードまたは他の半導体ベースのデータキャリアは、上述の第1のオプションおよび/または第2のオプションのいずれかに従って構成することができる。すなわち、光学的に読み取り可能なコードは、動作パラメータ(特にQRコード(QRコードは登録商標)などの大量のデータを含む可能性のあるコード)を含んでもよく、またはタイプを識別するためのID(特に、例えばバーコード、小型QRコードタグ(QRコードは登録商標)、または他のより小さい光学的に読み取り可能なコード)のみを含んでもよい。
【0029】
器具データキャリアは、アプリケーション名(テキスト)、器具がそれによって動作する任意のハンドピースのID番号、器具の名前(テキスト)、UDIコード、バッチ番号、ともに使用しなければならないハンドピースの名前(テキスト)、適用可能な場合、ともに使用されるソノトロードの識別情報(器具がインプラントである場合)、この特定の器具/ソノトロードを有するハンドピースの、最大および最小オン時間、後続のアプリケーション間の最小間隔、開始遅延、振幅および/または周波数制御挙動のPID設定、平均共振周波数、ならびに場合によっては最小および最大共振周波数、アプリケーションに必要な振幅、最適位相位置、最大パワー、ならびに器具の使用期限などの動作パラメータ、最適な動作に対して予測され、実効的に結果として得られる動作パラメータおよび/または他のデータに相当する、結果として得られる動作パラメータ(すなわち、設定することができないが、装置が設定可能な動作パラメータによって実行されたときに結果として得られる動作パラメータ、例えば、結果として得られる動作パラメータは、他のパラメータが設定された場合の電力消費または力対前進特性など)のうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0030】
読み取りデバイスは、制御デバイスに属していてもよい。これは、例えば、制御デバイスのハウジング内に一体化されてもよい。任意選択的に、次に保持される器具データキャリアの読み出し位置が、そのようなハウジング上にマークされてもよい。制御デバイスのハウジング内に一体化される代わりに、読み取りデバイスは、ハンドピースとは別個の専用読み取りデバイスハウジング内に存在してもよい。この場合も、読み取りデバイスは制御デバイスと通信可能に接続される。
【0031】
特に、これは読み取りデバイスが制御デバイスに属し(例えば、ハウジングに組み込まれ)、器具データキャリアが器具自体から分離されている場合に有利である。器具とは別個のそのようなデータキャリアは、例えば、パッケージ内に一体化されてもよく、または別個のデバイス、例えばチップカードとして存在してもよく、それはパッケージ内に、またはパッケージと共に、または要件に応じて、それとは別個に送達されてもよい。
【0032】
器具とは別個の器具データキャリアは、第1に、器具データキャリアが滅菌環境にある必要がなく、したがって滅菌可能である必要がないという利点を有する。第2に、読み取りデバイスは比較的大きくすることができ、読み取りプロセスをロバストにし、読み取りデバイスに対する器具データキャリアの正確な位置は、読み取りプロセスが機能するために必ずしも正確に規定される必要はない。第3に、RFIDを考慮する必要がないため、ハンドピースのより単純な構築(滅菌可能である必要がある)が可能になり、より柔軟になり、また同じ制御デバイスによって異なるハンドピースを制御することもできる。従来技術の解決策と比較した第4の利点は、器具データキャリアがエネルギー、特に機械振動エネルギーを受けない環境にあることである。したがって、器具データキャリアの損傷のリスクが少なくなる。さらに別の利点は、例えば新たな洞察が得られたために動作パラメータが変化した場合、器具全体を交換する必要がなく、例えばオペレータに送られるチップカード上に新しい器具データキャリアを提供するだけで十分であることである。
【0033】
特に、器具データが(設定可能な)動作パラメータを含み、かつ器具データキャリアがパッシブRFIDチップなどの受動型チップである場合(この組み合わせは、特に安全で柔軟であり、コスト効率が高いために多くの用途に好ましい)、大量のデータを器具データキャリアから装置に送信する必要がある。これらの実施形態では、大型の読み取りデバイスがさらなる利点をもたらす。大型の読み取りデバイスは制御デバイスに容易に一体化することができる。
【0034】
特別な用途では、代替構成がオプションであり得る。このオプションは、特に器具が長期間のインプラントである場合に適用される。このオプションでは、器具データキャリアは器具内に一体化されてもよい。このとき、読み取りデバイスは、制御ユニットおよびハンドピースから分離した滅菌可能な読み取りデバイスユニットに一体化される。また、このような代替構成では、読み取りデバイスがハンドピース内に一体化されている従来技術の解決策とは対照的に、読み取りデバイスは比較的大きくすることができる。
【0035】
多くの実施形態では、ハンドピースは交換可能である。これは、異なるインプラントおよび/もしくは外科的指示に適合された異なるハンドピースの間で選択することができること、ならびに/またはハンドピースが、例えば特定の回数の使用後に交換可能であることを意味する。
【0036】
制御デバイスは、例えばハンドピースを制御デバイスに接続する接続線を介してハンドピースを自動的に識別するようにさらに整えられてもよい。この目的のために、ハンドピースは、メモリを備えたチップなどのハンドピース情報キャリアを備えてもよく、制御デバイスは、ハンドピース情報キャリアから情報を読み出すことができてもよい。さらに、制御デバイス(および/または任意選択的にハンドピース自体)は、ハンドピースがインプラントに適していない場合、メッセージを出力し、動作しないように整えられてもよい。例えば、器具データは、適切なハンドピースおよび/またはサイズ、パワー、共振特性などの適切なハンドピースのパラメータに関するデータを含むことができる。
【0037】
加えて、または代替として、装置は、ハンドピースが以前に使用された頻度および修正が必要かを示す損耗データを記憶しており、および/または損耗データをハンドピースから読み出すように整えられてもよい。制御部は、任意選択的に、ハンドピースがもはや使用されるべきでないことを損耗データが示す場合(以前の修正なしで)、メッセージを発行し、動作しないようにプログラムされてもよい。
【0038】
加えて、またはさらに別の代替として、制御デバイスは、得られた動作パラメータを予測値と比較することができる。例えば、読み出された器具データは、予測される結果として生じる動作パラメータのセットを含むことができ、制御デバイスは、予測される結果として生じる動作パラメータの比較によって、プロセスが成功したかを検出することができる。例えば、予測される力および/またはパワー対前進特性を予め設定された値と比較することによって、制御デバイスは、周囲の組織に押し込むのに成功したポリマー材料の量を推定することができる。この量が予測値を下回る場合、警告を発することができ、外科医は埋め込みを繰り返す必要があるかを決定することができる。
【0039】
装置は、ハンドピースに加えて、ユーザがハンドピースを作動させることができる動作制御デバイスを備えてもよい。この目的のために、動作制御デバイスは入力ツールを備えてもよい。特に、このような動作制御デバイスは、足で操作可能であってもよい。特に、そのような動作制御デバイスは、フットペダルを含むことができる。動作制御デバイスは、ハンドピースを保持する外科医によって操作されるように構成されてもよい。特に、動作制御デバイスは、十分に長い動作制御デバイスラインによって制御デバイスに接続されてもよく、および/または制御デバイスと無線通信してもよい。
【0040】
動作制御デバイスは、動作中にパワーを操作する役割を果たす、すなわち、外科医は、動作制御デバイスによって、ハンドピースによって出力されるパワーを作動させることができる。
【0041】
足で操作される動作制御デバイスを備える代わりに、動作制御部がハンドピースに属してもよい。例えば、ハンドピースは、電源のオンおよびオフを切り替えるための押しボタンまたはレバーなどを備えることができる。
【0042】
両方の場合において、一般に、動作制御部を使用してハンドピースを作動および停止させることができる。しかしながら、任意選択的にプロファイルとしてのパワー、周波数などの動作パラメータは、選択された器具に依存し得、特に読み出される器具データに属することによって、または器具データから抽出された器具タイプ情報に依存して選択されることによって、本明細書で教示される手法に従って設定されてもよい。
【0043】
実施形態では、装置は、ソノトロードに結合された器具またはツール(ソノトロードなど)を冷却するように整えられた冷却デバイスを含む。これらの実施形態は、特に、器具が超音波骨切断および/または打ち抜きツールである実施形態であってもよい。これらの実施形態では、制御デバイスは、冷却デバイスの冷却力を制御するように整えられてもよい。特に、制御デバイスによって設定され、例えば器具データキャリアに記憶され、そこから読み出される動作パラメータは、冷却デバイスの動作パラメータを含むことができる。冷却パラメータは、外科医が器具を操作する方法とは無関係に器具が過熱されてはならないことを保証する冷却力を含む。
【0044】
例えば、特定の器具に必要な冷却力は、場合によっては入力パワーに応じて、実験で決定することができる。必要な冷却力は、器具データの一部として記憶されてもよい。
【0045】
実施形態では、制御デバイスは、動作パワーが選択可能であるように整えられる。特に、器具データは、例えば、明示的に最大パワーおよび最小パワーを含むことによって、離散数の選択可能なパワーレベルを含むことなどによって、適用可能な最大パワーおよび最小パワー(最大パワーおよび最小パワーは器具ごとに異なり得る)を設定することを可能にする情報を含むことができる。
【0046】
走査デバイスは、例えば、「+」および「-」ボタン、スライダ、回転ノブなど(これらすべての制御要素は、任意選択的に、例えば利用可能であればタッチスクリーン上の仮想的なものであってもよい)を有することによって動作パワーが設定されるように整えることができる。制御デバイスは、特に、器具データに応じて動作パワーの設定を可能にするようにプログラムすることができ、すなわち、動作パラメータを器具に依存する合理的なレベルにのみ設定できることを確実にすることができる。合理的なレベルは、器具が動作可能であるが、器具もしくはハンドピースへの損傷、または望ましくない組織壊死もしくは他の組織損傷が回避されるレベルである。
【0047】
選択可能な動作パワーと冷却の両方を含む実施形態では、動作パワー/冷却力のペアリングは、いずれの場合にも損傷が防止されるように選択することができる。
【0048】
第1の変形例では、冷却力は器具データに依存する定数に設定され、冷却力は、装置がこの器具の最大選択可能動作パワーにおいて動作するときにも器具を冷却するのに十分である。
【0049】
第2の変形例では、冷却力は、選択された動作パワーに依存し、この動作パワーに対して一定である値に設定される。
【0050】
第3の変形例では、冷却力は、設定された動作パワーに依存し得る範囲で選択可能である。例えば有限数の冷却力レベルによって規定される冷却力範囲は、選択可能な最も低い冷却力においてさえ、望ましくない損傷が排除されるようなものであってもよい。
【0051】
選択可能な冷却力は、例えば、外科医が動作側をより良く見るために冷却力を減少させるか、または例えば洗浄のために冷却力を増加させる必要がある状況において有用であり得る。
【0052】
1つの冷却デバイス(冷却液の1つの流れ)を使用して、最初にハンドピース内の超音波トランスデューサ、および次に切断/打ち抜きプロセスにおいてブレードの両方を連続的に冷却する場合にも、特別な要件が発生する可能性がある。ブレードの温度は、パワーレベルと冷却速度の両方に依存し、トランスデューサにおける熱吸収により、高パワーレベルでは、ブレードに到達するときの冷却液の温度は、低パワーレベルと比較して高くなる。したがって、指定されたパラメータに対するブレード温度の依存性は、この連続冷却状況ではより複雑であり、ブレード温度は、非線形にパワーレベルに依存する可能性がある。これらの状況では、これは、例えば処置の最後の焼灼のために、短時間の高いブレード温度を達成するために使用され得る。
【0053】
選択可能な動作パワーおよび/または選択可能な冷却力を含むすべての実施形態において、制御デバイスは、記憶された器具データに応じて、装置が常に安全な範囲で動作することを確実にすることができる。従来技術とは対照的に、外科医またはそのスタッフは、合理的な動作パワーおよび冷却力の計算を実行する必要はなく、安全モードでのみ動作することができ、設定は安全範囲内でのみ選択可能である。
【0054】
器具データを取得するために、および/または装置のプログラミングのために、動作パワー/冷却力ペアリングの安全範囲は、実験もしくは計算によって、またはこれらの任意の組み合わせによって決定される、器具に依存した方法であり得る。
【0055】
実施形態では、装置は、器具タイプが装置によって識別された後に確認を要求するように整えられる。例えば、装置は、識別された器具タイプを出力することができる。このような出力は、例えば、制御デバイスのディスプレイを介して行われてもよい。適用可能であれば、システムのすべての関連要素、例えばソノトロードおよびインプラント、ソノトロードおよびブレードなどを出力することができる。装置は、器具(または適用可能であればシステム全体)が意図されたタイプであることが確認された後にのみ動作するように構成されてもよい。これにより、外科医は、インプラントの誤った選択または誤った認識を認識する可能性がある。このようにして、本発明の実施形態は、保護制御ループをもたらす。
【0056】
そのような確認は、補助人員によって制御デバイスに直接入力されてもよい。代替として、実施形態では、確認入力は、特に動作制御部(該当する場合、動作制御デバイスおよび/またはハンドピースの動作制御部など)を介して、制御デバイスから離れた装置を介して行われなければならない。これらの実施形態では、そのような確認は、実施形態において、動作制御部を介して、したがって外科医自身によって行われるという事実は、規制上の要求および全体的な制御の観点から有利であり得る。補助人員が確認できるシステムとは対照的に、外科医による確認はより直接的であり、したがってより安全であると考えられる。
【0057】
実施形態では、ハンドピースが結合された制御デバイスは、器具がハンドピースに既に結合されているか否かにかかわらず、自己走査を実行するように整えられる。この自己走査では、例えば、ハンドピース-器具ペアリングに依存する共振周波数のようなパラメータ、または他の特定の特性が二重チェックされる。
【0058】
本発明はまた、外科用装置と、読み取りデバイスによって読み取り可能な器具データキャリアを備える少なくとも1つの器具とを備えるシステムに関する。この場合、器具は、インプラントを骨組織に固定するためのエネルギーによって液化可能な熱可塑性材料を含む上述の種類のインプラントであるか、または器具は、超音波骨切断および/または骨打ち抜きツールである。
【0059】
器具データキャリアは、特に器具のパッケージ内もしくはパッケージ上に存在してもよく、または別個のデータキャリアデバイス、例えばチップカードとして提供されてもよい。しかしながら、器具データキャリアが器具自体上に存在することも排除されない。器具がインプラントである場合、これは、例えば、手術中に、手術後に患者の体内に残るインプラント本体から切り離されるその一部にあってもよい。器具が骨切断および/または骨打ち抜きツールである場合、これは、その近位部分(ヘッド部分)上にあってもよく、その部分は、切断/打ち抜きプロセス中に骨組織と直接接触しない。
【0060】
本発明はさらに、前述の特定の種類の器具を有する器具パッケージに関し、器具パッケージは、器具データキャリアを含み、器具データキャリアは、上述の種類の装置の動作パラメータを含む器具データを含む。特に、動作パラメータは、振動発生器を備えるハンドピースの動作パラメータであってもよく、例えば、振動力、振動周波数、振動発生器に印加される電圧(電圧は振幅を規定する)のうちの少なくとも1つを含む、振動発生器の動作パラメータを含んでもよい。動作パラメータは、時間の関数として、入力エネルギーの関数として、および/または経路の関数として、これらのうちの少なくとも1つの展開を含むことができる。
【0061】
装置は、プロセスデータを記憶するようにさらに構成されてもよい。プロセスデータは、器具データの少なくとも一部を含むことができ、したがって、消費電力、持続時間、経路などの測定されたパラメータ(結果として生じる動作パラメータ)に関するデータを器具データと相関させることを可能にすることができる。装置は、プロセスデータが直接、リアルタイムで読み出され、および/またはプロセス後にいつでも記憶され、読み出されるように構成されてもよい。そのようなデータの読み出しは、プロセスを分析するために、また文書化のために、コンピュータなどの外部デバイスによって使用され得る。加えて、または代替として、前述のように、プロセスデータは、患者ファイルの一部になるように、および/または医療介入の成功の分析のために外科医によって使用されるように記憶されてもよい。
【0062】
したがって、装置は、適切なインターフェースを介して、手術中に測定されたデータなどの外科手術に関する情報を出力するように整えられてもよい。そのような出力は、患者データにリンクすることができ、例えば、電子患者ファイルの一部になることができ、および/または医療介入の成功の分析のために外科医によって使用することができる。加えて、または代替として、データは、例えば匿名化された方法で、患者から独立した方法で手術データの集合を収集するさらなるデータベースに供給されてもよい。それにより、多数の埋め込みプロセスを分析および最適化することができ、または問題がしばしば存在するセンター(例えば、病院または病院内の事業体)を識別することもでき、それにより介入することができる。
【0063】
手術中に測定されたデータを出力する手法は、超音波装置が、患者データを必要とせずに、手術の成功に関する多くの情報をプロセスパラメータから逸脱させることを可能にする固有の機会を提供するという洞察に基づいている。例えば、埋め込み力および出力パワーは、装置のフィードバック、すなわち装置が設定可能な動作パラメータに従って(例えば、共振時に、予め設定された振幅で、または予め設定されたパワーで)動作するために必要な電気信号から逸脱し得る。これは、ドリルなどの従来技術のツールとは対照的である。他の取得可能なデータは、組織による抵抗または幾何学的寸法の変化の指標としての埋め込み中の共振周波数のシフト、埋め込み持続時間(短すぎたり長すぎたりすると、障害を示す可能性がある)、使用されるパワースペクトルなどを含む。
【0064】
本発明はさらに、外科手術のための外科用システムを構成する方法に関し、本方法は、
-外科手術中に器具に入力されるエネルギーを生成するための外科用装置を提供するステップであって、器具は、エネルギーの入力によって人間または動物の骨組織に埋め込まれるインプラント、ならびに人間または動物の生体骨組織を切断および/または打ち抜きするための超音波骨切断および/または打ち抜きツールであるツールのうちの1つであり、装置は、制御デバイスと、少なくとも1つのハンドピースとを備え、ハンドピースは、手術中に外科医によって保持され、エネルギーをインプラントに結合するように整えられている、外科用装置を提供するステップと、
-インプラントに割り当てられた、搬送される器具および器具データを提供するステップと、
-器具データキャリアから器具データを読み出すステップであって、器具データは器具専用である、読み出すステップと、
-器具データを使用して、ハンドピースが器具に適しているかをチェックするステップと、
-器具データに依存する動作パラメータを設定することによって外科手術を実行するための装置を構成するステップとを含む。
【0065】
その後、装置は、例えば制御デバイスから電力供給されるハンドピースがエネルギーを器具に結合するために使用される動作の準備ができており、動作制御部はエネルギー源を作動または停止させるために使用される。
【0066】
動作パラメータを設定することは、器具データに属する動作パラメータ設定を動作パラメータとして使用することを含むことができる。加えて、または代替として、動作パラメータを設定することは、器具データを使用して器具タイプを識別することと、メモリに記憶され、器具タイプに割り当てられた動作パラメータ設定を動作パラメータとして使用することとを含むことができる。
【0067】
本方法は、読み出すステップの後に、
-器具の認識された器具タイプに関する情報を出力するステップと、
-出力に応答して確認が入力されたかをチェックするステップとのさらなるステップを含むことができる。
【0068】
特に、装置が動作制御部を有する場合、チェックするステップにおいて、例えば二重作動によって、動作制御部を介して確認が入力されたかをチェックされる。
【0069】
加えて、または代替として、方法は、ハンドピースまたはハンドピースの損耗データを記憶する他のメモリから損耗データを読み出すさらなるステップを含んでもよい。この目的のために、ハンドピースは、ハンドピースデータキャリアを備えてもよい。ハンドピースデータキャリアは、例えば、EPROMを含んでもよい。このハンドピースデータキャリアには、ハンドピースの任意の使用が記録される。ハンドピースデータキャリアはまた、修正を記録してもよく、および/または修正においてリセットされるように整えられてもよい。制御デバイスは、損耗データが最大作業サイクル数を超えたことを示す場合、警告を発するように、および/または、さらにハンドピースを作動させないように構成することができる。
【0070】
ハンドピースデータキャリアに記憶されるさらなるデータは、ハンドピースID番号、元の状態における含まれるトランスデューサの共振周波数、異なる有効なトランスデューサを平衡させるためのハンドピースの較正ファクタ、ハンドピースの製造日、および/またはハンドピースが修正されなければならなくなるまでの上述の最大作業サイクル数を含むことができる。
【0071】
また、寿命の終わりに実際に達する前に予測される寿命の終わりを予測することを可能にする情報を、器具データおよび/またはハンドピースデータの一部として記憶することも選択肢になる。このようにして、交換を適時に編成することができるという点において、病院などの機関による計画がより容易になる。寿命の早期終了の警告を可能にすることができる情報は、特定のハンドピースの許容偏差および時間の関数としての偏差の変化(傾向分析)を含むことができる。
【0072】
この方法は、本明細書で前述したように、ハンドピースの自己走査を実行する任意選択のステップをさらに含むことができる。
【0073】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図面は概略図である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
図1】リーダを備える制御デバイスと、ハンドピースとを有する装置を示す図である。
図2】装置の要素の概略図である。
図3】代替的な装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0075】
好ましい実施形態の説明
図1に示す装置は、ハンドピース3に接続可能な制御デバイス1を備える。ハンドピース3は、例えば、ソノトロード5、105を機械装置に設定するように整えられた振動発生器を備える。振動発生器を作動させるための電気信号は、接続線7を介して制御デバイス1によって供給することができる。しかしながら、制御デバイスがハンドピースにコマンドを送信するのみであり、ハンドピース自体が電気信号を生成するための制御部を備えることも可能であり得る。さらに別の代替例として、制御デバイス1が振動発生器を備え、接続線7が機械的振動をハンドピース3に伝達することが理論的に可能である。
【0076】
装置は、オペレータのための(すなわち、一般的には外科医のためのもの)動作制御デバイス9をさらに備える。図示の実施形態における動作制御デバイス9は、特にフットペダル11を備えることによって、足操作制御部として実装されるように示されている。代替的な実施形態では、動作制御デバイス9は、ハンドピース3の操作要素(スイッチ、レバーなど)として存在してもよい。また、足で操作される少なくとも1つの操作要素と手で操作される少なくとも1つの要素の両方を備える分散型動作制御デバイスを有する実施形態も可能である。さらに別の実施形態は、異なる形態の別個の動作制御デバイスを含んでもよい。
【0077】
しかしながら、足操作制御部を有する図示の実施形態などの多くの実施形態では、ハンドピースを操作する人が動作制御デバイスも操作することができることが好ましい。これは、例えば、動作制御デバイス9が手術室の無菌区画に配置されるように、すなわち一般に無菌ではない制御デバイス1から遠隔して配置されるように整えられることを意味し得る。したがって、接続線7および動作制御デバイス接続線13は、これに十分な長さを有することができる。例えば、接続線7および制御デバイス接続線13の両方は、各々少なくとも2 mの長さを有することができる。接続線の一方または両方を置き換える無線接続は除外されない。
【0078】
図1はまた、装置によって埋め込まれるためのインプラントの2つのカテゴリを示す。第1のカテゴリは、例えば、その表面の少なくとも一部に熱可塑性材料を含むピン形状インプラント101である。例えば、ピン形状インプラントは、熱可塑性材料からなってもよい。埋め込みのために、ソノトロード5は、インプラントが骨組織と接触している間、およびソノトロード5が機械的振動を受けて機械的振動エネルギーをインプラントに結合している間、インプラント101の近位に面するインカップリング面に押し付けられる。インプラントと骨組織との間の摩擦により、振動エネルギーはインプラントと骨組織との間の界面において少なくとも部分的に吸収され、それによって熱可塑性材料が加熱され、流動可能になり、骨組織内に押し込まれる。再固化後、これはインプラントを骨組織内に固定する。例えば、国際公開第02/069817号パンフレットを参照されたい。インプラントの第2のカテゴリは、例えば国際公開第2011/054124号パンフレットに記載されているように、中空空間と、熱可塑性要素103の熱可塑性材料を周囲の組織に押し込み可能である少なくとも1つの開口部とを有するシース要素102を備える。
【0079】
さらに、図1は、ハンドピース3に取り付けられる代替的なソノトロード105も示しており、この代替的なソノトロード105は、超音波骨切断および/または骨打ち抜きツール、例えば、スイス特許出願第01166/18号に記載されているようなブレード状ツールである。例えば、装置は、インプラントを埋め込むためのソノトロード5と、超音波骨切断および/または打ち抜きツールの両方のためのハンドピース3を支持するように整えられてもよい。寸法および材料パラメータに応じて、同じハンドピース3であっても、一方では埋め込み、他方では骨切断/打ち抜きに使用できることは排除されない。
【0080】
図1は、使用されるべき器具(計画された動作に応じて、第1のカテゴリもしくは第2のカテゴリのインプラントまたはツール)のためのパッケージ21をさらに示し、器具パッケージ21には、例えばRFIDチップなどの器具データキャリア25が取り付けられている。
【0081】
パッケージ内に存在する代わりに、器具データキャリアは、別個のチップカードなど、すなわち専用のデータキャリアデバイスとして送達されてもよい。
【0082】
図2は、装置の要素の概略図を示す。制御デバイス1は、ハンドピース3および動作制御デバイス9(図示の実施形態ではフットピース)と通信するように整えられた電子制御モジュール21を備える。さらに、それは、外部データキャリア、すなわち例えば器具データキャリア25からデータを読み取ることができる通信インターフェースモジュール23を備える。
【0083】
インターフェースモジュールは、図1に概略的に示すように、RFIDリーダ27などのリーダを備えることができる。リーダは、器具データキャリア25からデータを読み出すように整えられている。制御デバイス1は、ディスプレイ28および/または他のユーザインターフェース要素をさらに備えることができる。図1の実施形態では、制御デバイスは、ユーザインターフェースの一部としてボタン29をさらに有する。より一般的には、ユーザインターフェースは、タッチスクリーンなどを含む任意の適切な入力および/または出力手段を備えることができる。
【0084】
制御デバイスは、外部コンピュータと通信するためのコンピュータインターフェースおよび/またはコンピュータネットワークと直接通信するためのウェブインターフェースなどをさらに備えることができる。
【0085】
器具データキャリア25は、器具パッケージに取り付けられてもよく、あるいは直接器具に取り付けられてもよい。これは、以下のうちの少なくとも1つを含む情報を含む器具データを含む。
-器具タイプを明確に識別する識別情報、
-制御部が器具のタイプに特に適合した方法で動作プロセスを制御することを可能にする制御パラメータを含む制御情報。
【0086】
器具データキャリアは、集積回路データキャリア(例えば、RFIDチップ、すなわちRFIDトランスポンダまたはRFIDタグ)などの電子的に読み取り可能なデータキャリアの形態または光学的に読み取り可能なラベル(例えば、QRコード(QRコードは登録商標)、バーコードまたは他のコード)の形態などの任意の適切な物理的形態を有することができる。
【0087】
器具データキャリアが識別を可能にする情報(ID情報)を含む場合、任意選択的に、制御部は、異なるインプラントタイプについて上記で開示された種類の制御パラメータを記憶していてもよい。次いで、制御部は、ID情報に基づいて制御パラメータを選択することができる。制御部はまた、外部コンピュータから、またはネットワーク31を介して直接的または間接的に、例えば専用サーバまたはクラウドから、必要な情報を取得するためにコンピュータインターフェースまたはウェブインターフェース(または同様のもの)を使用するように整えられてもよい。コンピュータインターフェースまたはウェブインターフェース(または同様のもの)はまた、患者のファイル、外科医による分析、ならびに/または分析のための装置の製造業者および/もしくはオペレータによる分析のために、手術に関するデータを出力する役割を果たすこともできる。
【0088】
ハンドピース3は、ハンドピースの使用を記録するハンドピースデータキャリア33を備えることができる。そのような記録は、(適用されている特定の作業サイクルによって特徴付けられ得る)動作の単純なカウントを含むことができ、または例えば、使用時間、全体的な(積分された)エネルギー、またはさらには各個々の適用の詳細を記録することによって、より複雑になり得る。これにより、制御デバイス1は、損耗データを読み出し、それに依存したさらなる動作を行うことができる。加えて、または代替として、ハンドピースデータキャリア33は、例えば、ソノトロード振幅および/または機器性能の正確な制御を保証するためのハンドピースの較正データを含むことができる。
【0089】
図3は、制御デバイスによって制御される動作パラメータが冷却力を含み得るという原理を示す。より具体的には、図3は、器具として超音波切断ツール105を担持するハンドピース3に接続された制御デバイス1を示す。ハンドピースは、滅菌冷却剤(例えば、滅菌水)がそれを通じて搬送され、そこから冷却剤73が切断ツール105上に噴霧される(噴霧ヘッド74)、冷却剤管71にさらに接続される。制御可能なポンプ72も制御デバイスによって制御される。制御可能なポンプは、例えばローラポンプであってもよい。別個の制御デバイス(制御可能なポンプに加えて、またはその代替として)も可能である。制御可能なポンプ(または他の貫流コントローラ)は、制御デバイスに一体化されてもよく、または図3に示されるように制御デバイスから分離されてもよい。
【0090】
冷却剤は、ハンドピース、またはブレード、もしくはその両方に直列または並列に使用することができる。噴霧ヘッドによってブレードに噴霧される代わりに、図3に示すように、冷却剤をハンドピースおよびカニューレ挿入ソノトロードを通してブレードに導くことも可能である。この後者の可能性は、ブレードに加えてハンドピースも冷却されるべきである場合に特に好ましい場合がある。
【0091】
制御デバイスによって制御される冷却剤の流れは、器具データキャリアから読み出されるデータに依存し、これは、前述のように、例えば、制御デバイスへの入力を介して制限内に設定され得る。これに加えて、またはこれに代えて(および冷却剤パイプの存在とは無関係に)、超音波パワーは、同じく前述したように、器具データキャリアから読み出されたデータに依存する制限内で設定可能であってもよい。
【0092】
図3は、すべてのデバイス、または少なくともすべてのデバイスの外面が無菌である必要がある無菌領域と、制御デバイスを有する非無菌領域との間の区分81を概略的に示す。器具データキャリア25がパッケージ21上に存在する場合、リーダ27は非無菌領域内にあってもよい。
【0093】
手術が埋め込みプロセスである場合、手術のための装置を準備するために以下のプロセスが適用され得る。
-第1のステップにおいて、制御デバイス1は、動作制御デバイス9(該当する場合)およびハンドピース3が存在するか、すなわち、それぞれ動作制御デバイスおよびハンドピースへの通信リンクが存在するかをチェックする。動作制御デバイスおよび/またはハンドピースが、物理接続線7;13によって制御デバイスに接続されるように整えられている場合、チェックは、それぞれの接続線が差し込まれているか、および動作制御デバイス/ハンドピースが動作しているかのチェックを含む。チェックのうちの少なくとも1つが否定的な結果を有する場合(すなわち、両方ではないにせよ、動作制御デバイスとハンドピースとが良好な順序で接続されている)、プロセスは停止し、ディスプレイを介して、および/または他の手段によって、対応するメッセージが出力される。
【0094】
別個の動作制御デバイスを有しない実施形態では、第1のステップはハンドピース3のみのチェックを含むことができる。
-第2の任意選択のステップにおいて、制御デバイスは、ハンドピースから損耗データを読み取り、例えば、記憶された作業サイクル数がハンドピースの修正または交換が必要であることを意味するかをチェックする。そうである場合、対応するメッセージが出力される。そうでない場合、装置は、プロセスが次のステップに進む準備ができていることを示す。
-第3のステップにおいて、器具データ(インプラントデータ)が読み出される。例えば、この目的のために、人(外科医であってもよく、あるいは補助人員であってもよい)は、インターフェースモジュールのリーダに十分に近いインプラントのパッケージ(またはチップカードなど)を保持する。読み出しステップは、パッケージ/チップカードがリーダの近くに一定時間(数秒、例えば2~5秒など)保持され、読み出しが成功した後に確認信号、例えば音響信号が出力されることを含むことができる。
-第4のステップにおいて、この器具データに基づいて、制御部は、選択された接続されたハンドピースが特定のインプラントタイプに適しているかをチェックする。そうでない場合、装置は対応するメッセージを出力し、プロセスは停止される。どの種類のハンドピースが特定のインプラントタイプに適合するかに関する情報は、制御デバイスに記憶されてもよく、外部ソースから制御デバイスによってアクセス可能であってもよく、および/またはインプラントデータの一部であってもよい。
-第5の任意選択のステップにおいて、装置は、インプラントが既にそれに結合されているか否かにかかわらず、ハンドピースの自己走査を実行する。この自己走査では、例えば、共振周波数のようなパラメータ(ハンドピース-器具ペアリングに依存する)、または他の特定の特性が二重チェックされる。
-次に(該当する場合、第5のステップが不規則性をもたらさなかった場合)、第6のステップにおいて、オペレータは、例えば動作制御デバイスへの適切な入力(フットペダルへのダブルクリックなど)によって、自身の準備ができていることを確認するように要求される。制御デバイスは、確認要求に先立って、インプラントのタイプなどの、読み出されたデータに基づくインプラントに関する情報を出力してもよく、出力情報は、確認前にオペレータによって検討されるように要求される。特に、オペレータまたは補助人員は、ディスプレイからインプラントタイプを読み取り、認識されたインプラントタイプの知識を得た後にのみ確認するように要求されてもよい。
-確認後、装置は埋め込みの準備が整う。
-埋め込み後または埋め込み中に、制御デバイスからデータを出力することができる。
【0095】
特定の要件および使用されるシステムに応じて、このプロセスの変形が可能である。
その後の埋め込みは、例えば、国際公開第02/069817号パンフレット、国際公開第2011/054124号パンフレットまたは熱可塑性材料を含むインプラントの機械的振動を用いた埋め込みに関する任意の他の刊行物に記載されているような既知の方法で可能であり得る。
【0096】
器具が超音波骨切断および/または骨打ち抜きツールである場合、同じプロセスを使用することができ、インプラントデータを搬送するインプラントデータキャリアを有するインプラントパッケージ内の、特定のタイプのインプラントの代わりに、ツールデータを搬送するツールデータキャリアを有するツールパッケージ内の、特定のタイプの切断/打ち抜きツールが使用される。次いで、第5の任意選択のステップにおいて、次いで、例えばハンドピースに連結されたツールを用いて自己走査が実行される。
【0097】
準備プロセス後の手術は、例えば、機械的振動がツールに結合されている間にツールを骨組織に押し付けて、切断/打ち抜きのために骨組織を局所的に破壊することによって、従来技術から知られているように実行することができる。実施形態では、このプロセスは、例えばPCT/EP2019/067749に記載されているように、微小破壊プロセスとして使用されてもよく、すなわち、骨切断および/または打ち抜きツールは、治癒プロセスを支援するために表面的にのみ骨組織を破壊するように整えられてもよい。
図1
図2
図3
【国際調査報告】