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特表2022-510016作業設備の作業経路の設定方法及び制御設備
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-25
(54)【発明の名称】作業設備の作業経路の設定方法及び制御設備
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/02 20200101AFI20220118BHJP
   A01M 7/00 20060101ALI20220118BHJP
【FI】
G05D1/02 Z
G05D1/02 N
A01M7/00 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531822
(86)(22)【出願日】2019-10-17
(85)【翻訳文提出日】2021-06-03
(86)【国際出願番号】 CN2019111771
(87)【国際公開番号】W WO2020119247
(87)【国際公開日】2020-06-18
(31)【優先権主張番号】201811531605.8
(32)【優先日】2018-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517080980
【氏名又は名称】広州極飛科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGZHOU XAIRCRAFT TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Bldg.C,115 Gaopu Rd., Tianhe District, Guangzhou,Guangdong 510000,China
(74)【代理人】
【識別番号】100106220
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 正悟
(72)【発明者】
【氏名】邱 永恒
(72)【発明者】
【氏名】彭 斌
【テーマコード(参考)】
2B121
5H301
【Fターム(参考)】
2B121CB35
2B121CB37
2B121FA04
5H301AA03
5H301AA06
5H301AA10
5H301BB01
5H301CC03
5H301CC04
5H301CC06
5H301CC07
5H301CC10
5H301DD06
(57)【要約】
作業設備の作業経路の設定方法及び制御設備は、農業植物保護作業分野に属する。方法は、表示インターフェースに地図を表示し、地図において、目標領域の境界情報を含む目標領域情報、目標領域に対する計画経路及び可動しるしを表示するステップ(Sll0)と、ユーザーによる可動しるしに対するドラッグ操作に応じて、可動しるしの停留位置を変更するステップ(S120)と、停留位置に基づいて、計画経路から作業経路を特定するステップ(S130)とを含む。ユーザーは、表示インターフェースに表示された地図で直接に可動しるしをドラッグすることにより作業経路を設定することができ、ヒューマンコンピュータインタラクションの全過程が直観的であり、便利になり、ユーザーの学習及び操作に寄与できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示インターフェースに地図を表示し、前記地図において、前記目標領域の境界情報を含む目標領域情報、前記目標領域に対する計画経路及び可動しるしを表示するステップと、
ユーザーによる前記可動しるしに対するドラッグ操作に応じて、前記可動しるしの停留位置を変更するステップと、
前記停留位置に基づいて、前記計画経路から作業経路を特定するステップと、を含むことを特徴とする作業設備の作業経路の設定方法。
【請求項2】
ユーザーによる前記可動しるしに対するドラッグ操作に応じて、前記可動しるしの停留位置を変更するステップは、
ユーザーによる前記可動しるしに対する選択操作に応じて、可動状態に変更するように前記可動しるしを制御するステップと、
ユーザーによる前記可動状態に変更した前記可動しるしに対する移動操作に応じて、前記移動操作にしたがって移動するように前記可動しるしを制御するステップと、
ユーザーによる前記可動状態に変更した前記可動しるしに対する停止操作に応じて、前記可動しるしの停留位置を特定するステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記計画経路において複数の分割予定位置が設けられ、
ユーザーによる前記可動状態に変更した前記可動しるしに対する停止操作に応じて、前記可動しるしの停留位置を特定するステップは、
前記停止操作に対応する前記可動しるしの停止位置を特定するステップと、
前記可動しるしの停止位置に最も近い前記分割予定位置に基づいて、前記停留位置を特定するステップと、
前記停留位置まで移動するように前記可動しるしを制御するステップと、を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記停留位置に基づいて前記計画経路から前記作業経路を特定するステップは、
前記停留位置と前記計画経路との位置関係に基づいて、前記計画経路から前記作業経路を特定するステップを含むことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記計画経路において複数の分割予定位置が設けられ、
前記停留位置と前記計画経路との位置関係に基づいて前記計画経路から前記作業経路を特定するステップは、
前記停留位置に最も近い前記分割予定位置を分割位置として選択し、前記分割位置に基づいて、前記計画経路を分割して、前記作業経路を特定するステップを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記分割位置に基づいて、前記計画経路を分割して、前記作業経路を特定するステップは、
前記分割位置と前記計画経路の始点との間の経路を前記作業経路とする、又は前記分割位置と前記計画経路の終点との間の経路を前記作業経路とするステップを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記可動しるしは、始点可動しるしと終点可動しるしとを含み、前記分割位置は、分割始点位置と分割終点位置とを含み、
前記分割位置に基づいて、前記計画経路を分割して、前記作業経路を特定するステップは、
前記始点可動しるしの停留位置に基づいて、前記分割始点位置を特定するステップと、
前記終点可動しるしの停留位置に基づいて、前記分割終点位置を特定するステップと、
前記計画経路における前記分割始点位置と前記分割終点位置との間に位置する経路を前記作業経路とするステップと、を含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記分割予定位置は、前記始点可動しるしに対応する分割予定始点位置及び前記終点可動しるしに対応する分割予定終点位置を含み、
前記始点可動しるしの停留位置に基づいて前記分割始点位置を特定するステップは、前記始点可動しるしの停留位置に基づいて、前記分割予定始点位置から前記分割始点位置を特定するステップを含み、
前記終点可動しるしの停留位置に基づいて前記分割終点位置を特定するステップは、前記終点可動しるしの停留位置に基づいて、前記分割予定終点位置から前記分割終点位置を特定するステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記停留位置と前記計画経路との位置関係に基づいて前記計画経路から前記作業経路を特定するステップは、
前記停留位置に基づいて、前記計画経路における前記ドラッグ操作の移動軌跡によってカバーされる目標経路を特定するステップと、
前記目標経路に基づいて、前記計画経路から前記作業経路を分割するステップと、を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記地図において、前記作業設備の位置、薬物充填機の位置、該表示インターフェースを含む制御設備の位置及び障害物の位置のうちの少なくとも一方を表示するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記境界情報が示す境界内で前記計画経路が表示され、前記可動しるしが前記停留位置に位置するときに、前記可動しるしの少なくとも一部が前記計画経路と重なるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
表示インターフェースを含むタッチパネルと、プロセッサとを備え、
前記プロセッサは、
表示インターフェースに地図を表示し、前記地図において、前記目標領域の境界情報を含む目標領域情報、前記目標領域に対する計画経路及び可動しるしを表示し、
ユーザーによる前記可動しるしに対するドラッグ操作に応じて、前記可動しるしの停留位置を変更し、
前記停留位置に基づいて、前記計画経路から作業経路を特定するように構成されることを特徴とする作業設備の作業経路を設定する制御設備。
【請求項13】
前記プロセッサにおいて、ユーザーによる前記可動しるしに対するドラッグ操作に応じて、前記可動しるしの停留位置を変更することは、
ユーザーによる前記可動しるしに対する選択操作に応じて、可動状態に変更するように前記可動しるしを制御し、
ユーザーによる前記可動状態に変更した前記可動しるしに対する移動操作に応じて、前記移動操作にしたがって移動するように前記可動しるしを制御し、
ユーザーによる前記可動状態に変更した前記可動しるしに対する停止操作に応じて、前記可動しるしの停留位置を特定するように実施されることを特徴とする請求項12に記載の制御設備。
【請求項14】
前記計画経路において複数の分割予定位置が設けられ、
前記プロセッサにおいて、ユーザーによる前記可動状態に変更した前記可動しるしに対する停止操作に応じて、前記可動しるしの停留位置を特定することは、
前記停止操作に対応する前記可動しるしの停止位置を特定し、
前記可動しるしの停止位置に最も近い前記分割予定位置に基づいて、前記停留位置を特定し、
前記停留位置まで移動するように前記可動しるしを制御するように実施されることを特徴とする請求項13に記載の制御設備。
【請求項15】
前記プロセッサは、前記停留位置と前記計画経路との位置関係に基づいて、前記計画経路から前記作業経路を特定するように構成されることを特徴とする請求項12~14のいずれか1項に記載の制御設備。
【請求項16】
前記計画経路において複数の分割予定位置が設けられ、
前記プロセッサにおいて、前記停留位置と前記計画経路との位置関係に基づいて前記計画経路から前記作業経路を特定することは、
前記停留位置に最も近い前記分割予定位置を分割位置として選択し、前記分割位置に基づいて、前記計画経路を分割して、前記作業経路を特定するように実施されることを特徴とする請求項15に記載の制御設備。
【請求項17】
前記プロセッサにおいて、前記分割位置に基づいて、前記計画経路を分割して、前記作業経路を特定することは、
前記分割位置と前記計画経路の始点との間の経路を前記作業経路とする、又は前記分割位置と前記計画経路の終点との間の経路を前記作業経路とするように実施されることを特徴とする請求項16に記載の制御設備。
【請求項18】
前記可動しるしは、始点可動しるしと終点可動しるしとを含み、前記分割位置は、分割始点位置と分割終点位置とを含み、
前記プロセッサにおいて、前記分割位置に基づいて、前記計画経路を分割して、前記作業経路を特定することは、
前記始点可動しるしの停留位置に基づいて、前記分割始点位置を特定し、
前記終点可動しるしの停留位置に基づいて、前記分割終点位置を特定し、
前記計画経路における前記分割始点位置と前記分割終点位置との間に位置する経路を前記作業経路とするように実施されることを特徴とする請求項16に記載の制御設備。
【請求項19】
前記分割予定位置は、前記始点可動しるしに対応する分割予定始点位置及び前記終点可動しるしに対応する分割予定終点位置を含み、
前記プロセッサにおいて、前記始点可動しるしの停留位置に基づいて前記分割始点位置を特定することは、前記始点可動しるしの停留位置に基づいて、前記分割予定始点位置から前記分割始点位置を特定するように実施され、
前記プロセッサにおいて、前記終点可動しるしの停留位置に基づいて前記分割終点位置を特定することは、前記終点可動しるしの停留位置に基づいて、前記分割予定終点位置から前記分割終点位置を特定するように実施されることを特徴とする請求項18に記載の制御設備。
【請求項20】
前記プロセッサにおいて、前記停留位置と前記計画経路との位置関係に基づいて前記計画経路から前記作業経路を特定することは、
前記停留位置に基づいて、前記計画経路における前記ドラッグ操作の移動軌跡によってカバーされる目標経路を特定し、
前記目標経路に基づいて、前記計画経路から前記作業経路を分割するように実施されることを特徴とする請求項15に記載の制御設備。
【請求項21】
前記プロセッサは、さらに、
前記地図において、前記作業設備の位置、薬物充填機の位置、該表示インターフェースを含む制御設備の位置及び障害物の位置のうちの少なくとも一方を表示するように構成されることを特徴とする請求項12~20のいずれか1項に記載の制御設備。
【請求項22】
前記プロセッサは、さらに、
前記境界情報が示す境界内で前記計画経路が表示され、前記可動しるしが前記停留位置に位置するときに、前記可動しるしの少なくとも一部が前記計画経路と重なるように構成されることを特徴とする請求項12~21のいずれか1項に記載の制御設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関係出願の相互参照
本出願は、2018年12月14日に中国専利局に提出された、出願番号が201811531605.8であり、名称が「作業設備の作業経路の設定方法及び制御設備」である中国出願に基づいて優先権を主張し、その全ての内容が、参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は、農業植物保護作業分野に属し、具体的に、作業設備の作業経路の設定方法及び制御設備に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、農業作業の生産性を向上させ、コストを低減し、収益を高めるために、大規模化、高機械化の農業を発展させている。農業植物保護作業分野において、植物保護ドローンなどの作業設備の開発により、農業作業者の労働負担が低減され、農薬、栄養液などの植物保護薬の散布効率が向上した。そして、植物保護ドローンなどの作業設備を使用して農薬散布作業を行うことにより、さらに農業作業者の農薬との接触時間を短縮でき、農薬による農業作業者の健康への影響を減らすことができる。
【0004】
作業設備により植物保護作業を行う前に、作業設備を対応する領域に割り当てる必要があり、割り当てられる領域に対して、植物保護作業を行う経路を計画する必要がある。
【発明の概要】
【0005】
従来技術における上記問題を少なくとも部分的に解決するために、本出願の実施例は、作業設備の作業経路の設定方法及び制御設備を提供することを目的の1つとする。
【0006】
上記目的を実現するために、本出願の実施例は、表示インターフェースに地図を表示し、前記地図において、前記目標領域の境界情報を含む目標領域情報、前記目標領域に対する計画経路及び可動しるしを表示するステップと、ユーザーによる前記可動しるしに対するドラッグ操作に応じて、前記可動しるしの停留位置を変更するステップと、前記停留位置に基づいて、前記計画経路から作業経路を特定するステップとを含む、作業設備の作業経路の設定方法を提供する。
【0007】
任意選択で、ユーザーによる前記可動しるしに対するドラッグ操作に応じて、前記可動しるしの停留位置を変更するステップは、ユーザーによる前記可動しるしに対する選択操作に応じて、可動状態に変更するように前記可動しるしを制御するステップと、ユーザーによる前記可動状態に変更した前記可動しるしに対する移動操作に応じて、前記移動操作にしたがって移動するように前記可動しるしを制御するステップと、ユーザーによる前記可動状態に変更した前記可動しるしに対する停止操作に応じて、前記可動しるしの停留位置を特定するステップと、を含むことができる。
【0008】
任意選択で、前記計画経路において複数の分割予定位置が設けられ、ユーザーによる前記可動状態に変更した前記可動しるしに対する停止操作に応じて、前記可動しるしの停留位置を特定するステップは、前記停止操作に対応する前記可動しるしの停止位置を特定するステップは、前記可動しるしの停止位置に最も近い前記分割予定位置に基づいて、前記停留位置を特定するステップと、前記停留位置まで移動するように前記可動しるしを制御するステップと、を含むことができる。
【0009】
任意選択で、停留位置に基づいて前記計画経路から作業経路を特定するステップは、前記停留位置と前記計画経路との位置関係に基づいて、前記計画経路から前記作業経路を特定するステップを含むことができる。
【0010】
任意選択で、前記計画経路において複数の分割予定位置が設けられ、前記停留位置と前記計画経路との位置関係に基づいて前記計画経路から前記作業経路を特定するステップは、前記停留位置に最も近い前記分割予定位置を分割位置として選択し、前記分割位置に基づいて、前記計画経路を分割して、前記作業経路を特定するステップを含むことができる。
【0011】
任意選択で、前記分割位置に基づいて、前記計画経路を分割して、前記作業経路を特定するステップは、前記分割位置と前記計画経路の始点との間の経路を前記作業経路とする、又は前記分割位置と前記計画経路の終点との間の経路を前記作業経路とするステップを含むことができる。
【0012】
任意選択で、前記可動しるしは、始点可動しるしと終点可動しるしとを含み、前記分割位置は、分割始点位置と分割終点位置とを含み、前記分割位置に基づいて、前記計画経路を分割して、前記作業経路を特定するステップは、前記始点可動しるしの停留位置に基づいて、前記分割始点位置を特定するステップと、前記終点可動しるしの停留位置に基づいて、前記分割終点位置を特定するステップと、前記計画経路における前記分割始点位置と前記分割終点位置との間に位置する経路を前記作業経路とするステップと、を含むことができる。
【0013】
任意選択で、前記分割予定位置は、前記始点可動しるしに対応する分割予定始点位置及び前記終点可動しるしに対応する分割予定終点位置を含み、前記始点可動しるしの停留位置に基づいて前記分割始点位置を特定するステップは、前記始点可動しるしの停留位置に基づいて、前記分割予定始点位置から前記分割始点位置を特定するステップを含み、前記終点可動しるしの停留位置に基づいて前記分割終点位置を特定するステップは、前記終点可動しるしの停留位置に基づいて、前記分割予定終点位置から前記分割終点位置を特定するステップを含むことができる。
【0014】
任意選択で、前記停留位置と前記計画経路との位置関係に基づいて前記計画経路から前記作業経路を特定するステップは、前記停留位置に基づいて、前記計画経路における前記ドラッグ操作の移動軌跡によってカバーされる目標経路を特定するステップと、前記目標経路に基づいて、前記計画経路から前記作業経路を分割するステップとを含むことができる。
【0015】
任意選択で、前記方法は、前記地図において、前記作業設備の位置、薬物充填機の位置、該表示インターフェースを含む制御設備の位置及び障害物の位置のうちの少なくとも一方を表示するステップをさらに含むことができる。
【0016】
任意選択で、前記方法は、前記境界情報が示す境界内で前記計画経路が表示され、前記可動しるしが前記停留位置に位置するときに、前記可動しるしの少なくとも一部が前記計画経路と重なるステップをさらに含むことができる。
【0017】
他の局面において、本出願の実施例は、表示インターフェースを含むタッチパネルと、プロセッサとを備える作業設備の作業経路を設定する制御設備をさらに提供する。前記プロセッサは、表示インターフェースに地図を表示して、前記地図において、前記目標領域の境界情報を含む目標領域情報、前記目標領域に対する計画経路及び可動しるしを表示し、ユーザーによる前記可動しるしに対するドラッグ操作に応じて、前記可動しるしの停留位置を変更し、前記停留位置に基づいて、前記計画経路から作業経路を特定するように構成される。
【0018】
任意選択で、前記プロセッサにおいて、ユーザーによる前記可動しるしに対するドラッグ操作に応じて、前記可動しるしの停留位置を変更することは、ユーザーによる前記可動しるしに対する選択操作に応じて、可動状態に変更するように前記可動しるしを制御し、ユーザーによる前記可動状態に変更した前記可動しるしに対する移動操作に応じて、前記移動操作にしたがって移動するように前記可動しるしを制御し、ユーザーによる前記可動状態に変更した前記可動しるしに対する停止操作に応じて、前記可動しるしの停留位置を特定するように実施できる。
【0019】
任意選択で、前記計画経路において複数の分割予定位置が設けられ、前記プロセッサにおいて、ユーザーによる前記可動状態に変更した前記可動しるしに対する停止操作に応じて、前記可動しるしの停留位置を特定することは、前記停止操作に対応する前記可動しるしの停止位置を特定し、前記可動しるしの停止位置に最も近い前記分割予定位置に基づいて、前記停留位置を特定し、前記停留位置まで移動するように前記可動しるしを制御するように実施できる。
【0020】
任意選択で、前記プロセッサは、前記停留位置と前記計画経路との位置関係に基づいて、前記計画経路から前記作業経路を特定するように構成できる。
【0021】
任意選択で、前記計画経路において複数の分割予定位置が設けられ、前記プロセッサにおいて、前記停留位置と前記計画経路との位置関係に基づいて前記計画経路から前記作業経路を特定することは、前記停留位置に最も近い前記分割予定位置を分割位置として選択し、前記分割位置に基づいて、前記計画経路を分割して、前記作業経路を特定するように実施できる。
【0022】
任意選択で、前記プロセッサにおいて、前記分割位置に基づいて、前記計画経路を分割して、前記作業経路を特定することは、前記分割位置と前記計画経路の始点との間の経路を前記作業経路とする、又は前記分割位置と前記計画経路の終点との間の経路を前記作業経路とするように実施できる。
【0023】
任意選択で、前記可動しるしは、始点可動しるしと終点可動しるしとを含み、前記分割位置は、分割始点位置と分割終点位置とを含み、前記プロセッサにおいて、前記分割位置に基づいて、前記計画経路を分割して、前記作業経路を特定することは、前記始点可動しるしの停留位置に基づいて、前記分割始点位置を特定し、前記終点可動しるしの停留位置に基づいて、前記分割終点位置を特定し、前記計画経路における前記分割始点位置と前記分割終点位置との間に位置する経路を前記作業経路とするように実施できる。
【0024】
任意選択で、前記分割予定位置は、前記始点可動しるしに対応する分割予定始点位置及び前記終点可動しるしに対応する分割予定終点位置を含み、前記プロセッサにおいて、前記始点可動しるしの停留位置に基づいて前記分割始点位置を特定することは、前記始点可動しるしの停留位置に基づいて、前記分割予定始点位置から前記分割始点位置を特定するように実施され、前記プロセッサにおいて、前記終点可動しるしの停留位置に基づいて前記分割終点位置を特定することは、前記終点可動しるしの停留位置に基づいて、前記分割予定終点位置から前記分割終点位置を特定するように実施できる。
【0025】
任意選択で、前記プロセッサにおいて、前記停留位置と前記計画経路との位置関係に基づいて前記計画経路から前記作業経路を特定することは、前記停留位置に基づいて、前記計画経路における前記ドラッグ操作の移動軌跡によってカバーされる目標経路を特定し、前記目標経路に基づいて、前記計画経路から前記作業経路を分割するように実施できる。
【0026】
任意選択で、前記プロセッサは、さらに、前記地図において、前記作業設備の位置、薬物充填機の位置、該表示インターフェースを含む制御設備の位置及び障害物の位置のうちの少なくとも一方を表示するように構成できる。
【0027】
任意選択で、前記プロセッサは、さらに、前記境界情報が示す境界内で前記計画経路が表示され、前記可動しるしが前記停留位置に位置するときに、前記可動しるしの少なくとも一部が前記計画経路と重なるように構成できる。
【0028】
本出願の実施例の他の特徴及び利点について、以下の具体的な実施形態で詳細に説明する。
【0029】
図面は、本出願の一部として、本出願の実施例に対する理解のためのものであり、以下の具体的な実施形態とともに、本出願の実施例を解釈するためのものであり、本出願を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本出願の実施例による作業設備の作業経路の設定方法を例示的に示すフローチャートである。
図2】本出願の実施例による表示インターフェースを例示的に示す模式図である。
図3】本出願の実施例による作業設備の作業経路を設定する方法を例示的に示すフローチャートである。
図4】本出願の実施例による他の表示インターフェースを例示的に示す模式図である。
図5】本出願の実施例による作業設備の作業経路を設定する制御設備を例示的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照しながら本出願の具体的な実施形態を詳細に説明する。ここで説明する具体的な実施形態は、本出願の実施例を説明、解釈するためのものにすぎず、本出願を限定するものではない。
【0032】
本出願の実施例では、特に断りのない限り、使用している「上、下、頂、底、縦、横、左、右」のような方向を表す用語は、通常、添付図面に示す方向に従うのものである。本出願の実施例に記載された目標領域、計画経路及び作業経路は、通常、地図に表示される目標領域、計画経路及び作業経路のそれぞれに対応するしるしを指す。
【0033】
図1に示すように、本実施例は、作業設備の作業経路の設定方法を提供する。該方法は、制御設備によって実行され、以下のステップを含む。
【0034】
ステップS110は、表示インターフェースに地図を表示し、地図において、目標領域の境界情報を含む目標領域情報、目標領域に対する計画経路及び可動しるしを表示する。
【0035】
ステップS120は、ユーザーによる可動しるしに対するドラッグ操作に応じて、可動しるしの停留位置を変更する。
【0036】
ステップS130は、停留位置に基づいて、計画経路から作業経路を特定する。
【0037】
このように、ユーザーは、表示インターフェースに表示された地図に対して可動しるしを直接にドラッグすることにより、作業経路を設定することができ、ヒューマンコンピュータインタラクションの全過程が直観的であり、便利になり、ユーザーの学習及び操作に寄与できる。そして、地図において作業経路を直接に設定することができるため、ユーザーは、地図に表示された地理的情報を参照にすることができるので、計画経路における各区間経路の対応する実際の地理的エリアをより明瞭かつ正確に特定でき、作業設備の作業経路を正確に設定することに寄与できる。
【0038】
任意選択で、本実施例において、作業設備は、例えば植物保護設備(例えば、ドローン、無人車など)であり、目標領域は、畑又は果樹林などのような作業設備による植物保護作業を実施する地理的エリアであるようにしてもよい。植物保護作業を実施する場合、リモコン又は携帯電話などの制御設備により、作業設備を作業対象の目標領域に割り当て、さらに目標領域に対して、作業設備による植物保護作業を実施するための作業経路を設定する。該制御設備が表示インターフェースを含む。ユーザーは、手(例えば、手のひら、指など)又はタッチペンで表示インターフェースを操作することができる。制御設備は、ユーザーの操作を検知し、ユーザーの操作に応じて処理を行うことができる。
【0039】
また、制御設備は、表示インターフェースに地図を表示することができるとともに、地図に目標領域情報を表示することができる。該目標領域情報は、目標領域の境界情報を含む。該境界情報は、目標領域の境界の地図における位置を表すためのものである。例えば、該目標領域の境界情報が境界枠であってもよい。
【0040】
該目標領域に対する計画経路は、目標領域の境界内に表示され、例えば、位置追跡機能を有する設備により、目標領域を実測して得ることができる。作業設備は、該計画経路に従って作業するとき、通常、目標領域の全体に対して植物保護作業を実施する。該計画経路は、例えば、図2に示す蛇行状経路であってもよい。該経路は、「往復航路」とも呼ばれ、該作業経路に基づいて領域の遍歴作業を行うことができる。
【0041】
また、作業設備で目標領域の全体に対して植物保護作業を行う必要のない場合があるので、該目標領域の計画経路から植物保護作業を行う作業経路を特定する場合がある。これに基づいて、本実施例の1つの実施形態において、制御設備は、さらに地図においてユーザーが操作可能な可動しるしを表示させることができる。該可動しるしの初期位置は、地図に表示される目標領域の境界の位置、即ち、前記境界情報が示す位置に位置してもよい。
【0042】
作業経路を設定する場合、ユーザーが地図における可動しるしをドラッグし、制御設備は、ユーザーによる該可動しるしに対するドラッグ操作に応じて、可動しるしの境界内での停留位置を変更し、停留位置と計画経路との位置関係に基づいて、計画経路から作業経路を特定する。
【0043】
一部の実施例では、ドローンなどの作業設備の作業航路区間を設定するときに、ユーザーは、航路変更画面を開いて作業設備の作業区間を選択する必要がある。航路変更画面の階層が深いため、作業航路区間の設定がより複雑になっており、操作が直観的ではないため、ユーザーの学習及び使用に不便である。本実施例の方法によって、ユーザーは、作業設備の目標領域における作業経路を直観的に且つ便利に設定することができ、ユーザーの学習、使用のコストが低減される。
【0044】
以下、可動しるしをドラッグする動作を例示的に説明する。図3に示すように、本実施例において、上記ステップS120は、以下のステップを含む。
【0045】
ステップS121は、ユーザーによる可動しるしに対する選択操作に応じて、可動状態に変更するように可動しるしを制御する。
【0046】
ステップS122は、ユーザーによる可動状態に変更した可動しるしに対する移動操作に応じて、移動操作にしたがって移動するように可動しるしを制御する。
【0047】
ステップS123は、ユーザーによる可動状態に変更した可動しるしに対する停止操作に応じて、可動しるしの停留位置を特定する。
【0048】
任意選択で、選択操作が例えば可動しるしを長押しする操作(例えば、所定時間を超えるように押し状態を維持する)又はダブルクリックする操作などであり、移動操作が例えば可動しるしを押したまま移動する操作などであり、停止操作が例えば離す操作又は可動しるしを再度ダブルクリックする操作などであるようにしてもよい。例えば、図2に示すように、ユーザーは、指6で可動しるし4を長押しすることにより該可動しるし4を選択する。制御設備は、ユーザーによる可動しるしに対する選択操作を検知した場合、可動状態に変更するように可動しるしを制御し、例えば、振動によって可動しるしが既に可動状態に変更したことをユーザーに通知する。
【0049】
その後、ユーザーは、指6で該可動しるし4を押したまま、地図において左右に移動させる。制御設備は、ユーザーの指6で該可動しるし4を押したまま、地図において移動させることを検知すると、ユーザーの指6の移動にしたがって、可動しるしを地図において移動させるように制御する。ユーザーは、可動しるしを指定位置まで移動したとき、指6を可動しるしから離す。制御設備は、指6が可動しるしから離れたことを検知すると、該指定位置に基づいて可動しるしの停留位置を特定する。これによって、簡単に且つ便利に可動しるしに対してドラッグ操作を行うことができるので、ユーザーの操作効率を向上させられる。
【0050】
可動しるしは、開始しるしと終了しるしに分けられ、直観的な文字又はパターンでその用途を示すことができる。より明確に、操作を容易にするために、可動しるしをより大きく又は太く表示し、さらにアライメントラインを表示してもよい。これによって、ユーザーは、計画経路から作業を実施する航路、即ち作業経路をより容易に選択できる。
【0051】
本実施例において、制御設備は、計画経路において複数の分割予定位置を設けることができる。この場合に、上記ステップS123は、以下のステップを含む。
【0052】
ステップS1231は、停止操作に対応する可動しるしの停止位置を特定する。
【0053】
ステップS1232は、可動しるしの停止位置に最も近い前記分割予定位置に基づいて、停留位置を特定する。
【0054】
ステップS1233は、停留位置まで移動するように可動しるしを制御する。
【0055】
例えば、図2に示すように、表示インターフェースの地図において、目標領域2が矩形エリアで表される。計画経路は、該矩形エリアをカバーする蛇行状経路である。該蛇行状経路は、順次に接続される複数の縦方向経路及び複数の横方向経路を含む。そのうち、複数の縦方向経路が並行して間隔をあけるように設置され、互いに隣接する2つの縦方向経路が1つの横方向経路を介して接続される。複数の縦方向経路の長さが同じであり、複数の横向経路の長さも同じである。
【0056】
ここで、各縦方向経路の始点及び/又は終点(即ち、2つの端点のうちの少なくとも一方)の位置が分割予定位置として設定される。可動しるし3及び可動しるし4が長尺状のドラッグバーである。該ドラッグバーは、例えば、矩形又は楕円形に形成されてもよい。該ドラッグバーの長さは、計画経路における縦方向経路の長さに近く、又はほぼ同じである。該ドラッグバーの幅は、計画経路における横方向経路の幅よりも小さい。
【0057】
なお、可動しるしの形状は、例示的なものにすぎず、矩形又は楕円形に限定されない。例えば、三角形、円形又は半円形などであってもよい。
【0058】
可動しるし3及び可動しるし4のそれぞれの初期位置が目標領域2の左右両側の境界位置にそれぞれ位置するとともに、それらの長手方向が縦方向経路に平行になっている。ユーザーは、可動しるし3又は可動しるし4をドラッグすることにより、それらの停留位置を変更することができる。例えば、図2に示すように、ユーザーは、可動しるし4を目標領域の中間に接近する位置にドラッグすることができる。
【0059】
ユーザーが可動しるしをドラッグするとき、作業経路を正確に特定するために、通常、可動しるしを正確な位置にドラッグする。しかし、ユーザーが可動しるしをドラッグするとき、操作誤差又は視覚的な誤差があるため、可動しるしを正確な目標位置にドラッグすることが困難である。上記問題を解決するため、本実施例において、制御設備は、ユーザーの停止操作に応じて、該停止操作が発生するときの可動しるしの停止位置を特定し、そして、可動しるしの停止位置に最も近い前記分割予定位置に基づいて、停留位置を特定する。
【0060】
例えば、分割予定位置が縦方向経路の端点位置に位置する場合、制御設備は、可動しるしの停止位置を特定したあとに、各縦方向経路の端点と可動しるしの停止位置との間の垂直距離を算出し、可動しるしの停止位置との垂直距離が最も短い端点を有する縦方向経路の位置を特定する。さらに、制御設備は、可動しるしが停留位置に位置するときに、その少なくとも一部が該縦方向経路と重なるように、該縦方向経路の位置に基づいて、可動しるしの停留位置を特定する。そして、制御設備は、停留位置まで移動するように可動しるしを制御する。
【0061】
これによって、ユーザーは、可動しるしに対してドラッグ操作を行うとき、可動しるしを大まかな位置にドラッグすればよい。制御設備によりドラッグする可動しるしを所定の正確な位置(例えば、縦方向経路の位置)に自動に移動することができるため、ユーザーの操作の困難性を低下させ、ユーザーの操作効率を向上させるとともに、選択された作業経路を地図により直観的に且つ明瞭に表示することができる。
【0062】
本実施例において、制御設備が停留位置と計画経路との位置関係に基づいて作業経路を特定する方式は多くある。
【0063】
1つの実施形態において、制御設備は、計画経路において複数の分割予定位置を設けることができる。この場合に、停留位置と計画経路との位置関係に基づいて計画経路から作業経路を特定するステップは、停留位置に最も近い分割予定位置を分割位置として選択し、分割位置に基づいて、計画経路を分割して、作業経路を特定するステップS131を含む。
【0064】
例えば、図2に示すように、計画経路における各縦方向経路のそれぞれの1つの端点を分割予定位置として選択する。可動しるしが停留位置に位置するとき、制御設備は、各分割予定位置と可動しるしとの間の垂直距離を算出して、可動しるしとの垂直距離が最も短い分割予定位置を分割位置として選択する。これによって、計画経路を分割して、必要とする作業経路を作成する。
【0065】
ここで、いくつかの状況では、ユーザーがちょうど可動しるしを縦方向経路にドラッグしたり、制御設備が可動しるしを縦方向経路に自動に移動する場合には、可動しるしが該縦方向経路における分割予定位置と重なるため、このとき、可動しるしと重なる該分割予定位置が可動しるしの停留位置と最も近いと判断され、該分割予定位置を分割位置として計画経路を分割する。
【0066】
本実施例において、表示インターフェースの地図に1つの可動しるしを表示してもよいし、2つの可動しるしを表示してもよい。
【0067】
1つの例において、図2に示すように、地図に可動しるし3及び可動しるし4のうちの一方のみが表示されてもよい。地図に可動しるし3のみが表示される場合、該可動しるし3の初期位置が目標領域の左側境界に位置してもよい。ユーザーは、該可動しるし3の停留位置を変更するように、該可動しるし3に対してドラッグ操作を行う。制御設備は、可動しるし3の停留位置に基づいて1つの分割位置を特定し、計画経路における該分割位置と計画経路の始点との間の経路を作業経路とする。
【0068】
また、地図に可動しるし4のみが表示される場合には、該可動しるし4の初期位置が目標領域の右側境界に位置してもよい。ユーザーは、該可動しるし4の停留位置を変更するように、該可動しるし4に対してドラッグ操作を行う。制御設備は、可動しるし4の停留位置に基づいて1つの分割位置を特定し、計画経路における該分割位置と計画経路の終点との間の経路を作業経路とする。
【0069】
他の例において、地図に可動しるし3及び可動しるし4がともに表示されてもよい。そのうち、可動しるし3を始点可動しるしとし、可動しるし4を終点可動しるしとする。また、作業経路を特定するとき、計画経路において、2つの分割位置、即ち、始点可動しるしに対応する分割始点位置及び終点可動しるしに対応する分割終点位置を特定することができる。そのうち、可動しるし3の初期位置が目標領域の左側境界に位置し、可動しるし4の初期位置が目標領域の右側境界に位置する。ユーザーは、使用するときに、可動しるし3及び可動しるし4のそれぞれの停留位置を個別に変更するように、可動しるし3及び可動しるし4のそれぞれに対してドラッグ操作を行う。そして、制御設備は、可動しるし3の停留位置に基づいて1つの分割始点位置を特定し、可動しるし4の停留位置に基づいて1つの分割終点位置を特定し、計画経路における分割始点位置と分割終点位置との間に位置する経路5を作業経路とする。これによって、作業経路を設定するときに、作業経路の選択区間がより柔軟になり、より正確な植物保護作業を行うことに寄与できる。
【0070】
なお、計画経路に可動しるし3及び可動しるし4のそれぞれに対応して、異なる分割予定位置を設けることができる。例えば、計画経路において、可動しるし3に対応して分割予定始点位置を設け、可動しるし4に対応して分割予定終点位置を設けることができる。ここで、各縦方向経路の2つの端点のうち、計画経路始点との間の距離が比較的に短い端点が分割予定始点位置として設けられ、計画経路終点との間の距離が比較的に短い端点が分割予定終点位置として設けられる。そのうち、計画経路始点又は計画経路終点との間の距離が計画経路に沿う距離を指す。使用するときに、可動しるし3の停留位置に最も近い分割予定始点位置を分割始点位置とし、可動しるし4の停留位置に最も近い分割予定終点位置を分割終点位置とし、計画経路における分割始点位置と分割終点位置との間に位置する経路を作業経路とすることができる。
【0071】
本実施例の他の実施形態において、上記ステップS130は、以下のステップを含む。
【0072】
ステップS132は、可動しるしの停留位置に基づいて、計画経路における該可動しるしに対するドラッグ操作の移動軌跡でカバーされる目標経路を特定する。
【0073】
ステップS133は、前記目標経路に基づいて、計画経路から作業経路を分割する。
【0074】
任意選択で、可動しるしの初期位置を予め設定することができる。例えば、可動しるし3の初期位置が目標領域の左側境界に位置し、可動しるし4の初期位置が目標領域の右側境界に位置してもよい。ユーザーによる可動しるしに対するドラッグ操作が完了したあと、制御設備は、可動しるし3及び可動しるし4のそれぞれの初期位置及び停留位置を特定することができる。例えば、図4に示すように、制御設備は、可動しるし3の初期位置をA1とし、停留位置をA2とし、可動しるし4の初期位置をA3とし、停留位置をA4とする。可動しるし3及び可動しるし4がいずれも長尺状形成される場合、可動しるし3の初期位置A1と停留位置A2とで区画された移動軌跡をエリアS1とし、可動しるし4の初期位置A3と停留位置A4で区画された移動軌跡をエリアS2とする。この場合、エリアS1及びエリアS2がそれぞれ計画経路のうちの一部の経路をカバーし、カバーされるその一部の経路が即ち上記目標経路となる。
【0075】
そして、制御設備は、予め設定された条件に基づいて、移動軌跡にカバーされる経路(即ち、目標経路)を作業経路としたり、計画経路における目標経路以外の経路を作業経路とすることができる。
【0076】
例えば、地図において1つの可動しるしのみが表示される場合、該可動しるしの移動軌跡でカバーされる経路を作業経路とすることができる。また、地図において2つの可動しるしが表示される場合(例えば、図2の可動しるし3及び可動しるし4)、計画経路における2つの可動しるしの移動軌跡でカバーされる経路以外の経路を作業経路とすることができる。
【0077】
本実施例において、作業設備の作業経路の設定方法は、地図において、作業設備の位置、薬物充填機の位置、該表示インターフェースを含む制御設備の位置及び障害物の位置のうちの少なくとも一方を表示するステップをさらに含んでもよい。
【0078】
ここで、上記作業設備の位置、薬物充填機の位置、制御設備の位置及び障害物の位置を事前に測定することができる。地図において作業設備の位置、薬物充填機の位置、制御設備の位置及び障害物の位置を表示することにより、ユーザーは、地図における計画経路の各区間に対応する実際の地理的位置をより便利に特定することができ、作業経路を合理的に設定することができる。例えば、図2において、地図に作業設備1の位置が表示されるため、ユーザーが作業経路を設定するとき、該作業設備の位置を参照しながら、作業経路をより合理的に設定することができる。
【0079】
本実施例において、境界情報が示す境界内で計画経路が表示され、可動しるしが停留位置に位置するとき、前記可動しるしの少なくとも一部が計画経路と重なる。また、ユーザーによる操作が便利になるため、任意選択で、可動しるしの地図における移動範囲は、目標領域の境界情報が示す境界に限定されるようにしてもよい。目標領域の境界内で計画経路を表示することにより、ユーザーは、計画経路と目標領域との位置関係をより明瞭に特定することができ、作業経路を設定することに寄与できる。計画経路が位置するエリア内で可動しるしをドラッグして、計画経路を分割することにより、ユーザーの操作がより便利になり、且つ直観的になる。また、計画経路から作業経路を得たあと、計画経路における作業経路以外の他の経路を表示しなくてもよい。
【0080】
図5に示すように、本出願の実施例は、表示インターフェースを含むタッチパネル10とプロセッサ20とを備える作業設備の作業経路を設定する制御設備をさらに提供する。プロセッサ20は、表示インターフェースに地図を表示し、地図において、目標領域の境界情報を含む目標領域情報、目標領域に対する計画経路及び可動しるしを表示し、ユーザーによる可動しるしに対するドラッグ操作に応じて、可動しるしの停留位置を変更し、停留位置に基づいて、計画経路から作業経路を特定するように構成される。
【0081】
このように、ユーザーは、表示インターフェースに表示された地図に対して、直接に可動しるしをドラッグすることにより作業経路を設定することができ、ヒューマンコンピュータインタラクションの全過程が直観的であり、便利であり、ユーザーの学習及び操作に寄与できる。そして、地図において作業経路を直接に設定することができるため、ユーザーは、地図に表示された地理的情報を参照にすることができるので、計画経路における各区間経路の対応する実際の地理的エリアをより明瞭に、かつ正確に特定でき、作業設備の作業経路を正確に設定することに寄与できる。
【0082】
任意選択で、作業設備は、例えば植物保護設備(例えば、ドローン、無人車などの設備)であり、目標領域が畑又は果樹林などのような作業設備による植物保護作業を実施する地理的エリアであるようにしてもよい。植物保護作業を実施する場合、リモコン又は携帯電話などの制御設備により、作業設備を作業対象の目標領域に割り当て、さらに目標領域に対して、作業設備による植物保護作業を実施する作業経路を設定する。
【0083】
該制御設備は、タッチパネル10とプロセッサ20とを備える。そのうち、タッチパネル10は、静電容量式タッチパネル又は電気抵抗式タッチパネルなどであってもよい。また、プロセッサ20は、シングルチップマイコン、チップ、マイクロコントローラ又は中央処理装置などであってもよく、一定のグラフィックス処理能力を持ってもよい。タッチパネル10は、表示インターフェースを含む。ユーザーは、手又はタッチペンで表示インターフェースにおいて操作することができる。タッチパネル10は、ユーザーの操作を検知し、検知した操作を電気信号に変換してプロセッサ20に伝送することができる。プロセッサ20は、ユーザーの操作を表す該電気信号に基づいて、該当する処理を行うことができる。
【0084】
また、プロセッサ20は、表示インターフェースに地図を表示することができるとともに、地図に目標領域情報を表示することができる。該目標領域情報は、目標領域の境界情報を含む。該境界情報は、目標領域の境界が地図における位置を表すためのものである。例えば、該目標領域の境界情報は、境界枠であってもよい。該目標領域に対する計画経路は、目標領域の境界内に表示され、例えば、位置追跡機能を有する設備により目標領域を実測して得ることができる。作業設備は、該計画経路に従って作業するとき、通常、目標領域の全体に対して植物保護作業を実施する。該計画経路は、例えば、図2に示す蛇行状経路であってもよい。
【0085】
また、作業設備で目標領域の全体に対して植物保護作業を行う必要がない場合があるので、該目標領域の計画経路から植物保護作業を行う作業経路を特定する必要がある。従って、本実施例において、プロセッサ20は、地図において可動しるしをさらに表示することができる。該可動しるしの初期位置は、地図に表示される目標領域の境界の位置に位置してもよい。作業経路を設定する場合、ユーザーが地図における可動しるしをドラッグする。プロセッサ20は、ユーザーによる該可動しるしに対するドラッグ操作に応じて、可動しるしの境界内での停留位置を変更し、停留位置と計画経路との位置関係に基づいて、計画経路から作業経路を特定する。
【0086】
本実施例において、プロセッサ20において、ユーザーによる可動しるしに対するドラッグ操作に応じて可動しるしの停留位置を変更することは、ユーザーによる可動しるしに対する選択操作に応じて、可動状態に変更するように可動しるしを制御し、ユーザーによる可動状態に変更した前記可動しるしに対する移動操作に応じて、移動操作にしたがって移動するように可動しるしを制御し、ユーザーによる可動状態に変更した可動しるしに対する停止操作に応じて、可動しるしの停留位置を特定するように実施される。
【0087】
任意選択で、選択操作が例えば可動しるしを長押しする操作又はダブルクリックする操作などであり、移動操作が例えば可動しるしを押したまま移動する操作などであり、停止操作が例えば離す操作又は可動しるしを再度ダブルクリックする操作などであるようにしてもよい。例えば、図2に示すように、ユーザーは、指6で可動しるし4を長押しすることにより該可動しるし4を選択する。プロセッサ20は、ユーザーによる可動しるしに対する選択操作を検知した場合、可動状態に変更するように可動しるしを制御し、例えば、振動によって可動しるしが既に可動状態に変更したことをユーザーに通知する。その後、ユーザーは、指6で該可動しるし4を押したまま地図において左右に移動させる。プロセッサ20は、ユーザーの指6が該可動しるし4を押したまま地図において移動させることを検知すると、ユーザーの指6の移動にしたがって可動しるしを地図において移動させるように制御する。ユーザーが可動しるしを指定位置まで移動したときに、指6を可動しるしから離すようにする。プロセッサ20は、指6が可動しるしから離れたことを検知すると、該指定位置に基づいて可動しるしの停留位置を特定する。これによって、簡単に且つ便利に可動しるしに対してドラッグ操作を行うことができるので、ユーザーの操作効率を向上させる。
【0088】
本実施例において、プロセッサ20は、計画経路において複数の分割予定位置を設けることができる。この場合に、プロセッサ20において、ユーザーによる可動状態に変更した可動しるしに対する停止操作に応じて、可動しるしの停留位置を特定することは、停止操作に対応する可動しるしの停止位置を特定し、可動しるしの停止位置に最も近い分割予定位置に基づいて、停留位置を特定し、停留位置まで移動するように可動しるしを制御するように実施される。
【0089】
任意選択で、例えば、図2に示すように、表示インターフェースの地図において、目標領域2が矩形エリアで表される。計画経路は、該矩形エリアをカバーする蛇行状経路であるようにしてもよい。該蛇行状経路は、順次に接続される複数の縦方向経路及び複数の横方向経路を含む。そのうち、複数の縦方向経路が並行して間隔をあけるように設置され、互いに隣接する2つの縦方向経路が1つの横方向経路を介して接続される。複数の縦方向経路の長さは、同じであり、複数の横向経路の長さも同じである。
【0090】
ここで、各縦方向経路の始点及び/又は終点(即ち、2つの端点のうちの少なくとも一方)の位置を分割予定位置として設定される。可動しるし3及び可動しるし4が長尺状のドラッグバーである。該ドラッグバーは、例えば、矩形又は楕円形に形成されてもよく、該ドラッグバーの長さは、計画経路における縦方向経路の長さに近く、又はほぼ同じである。該ドラッグバーの幅は、計画経路における横方向経路の幅よりも小さい。なお、可動しるしの形状が矩形又は楕円形に限定されず、三角形又は半円形などであってもよい。
【0091】
可動しるし3及び可動しるし4のそれぞれの初期位置が目標領域2の左右両側の境界位置にそれぞれ位置するとともに、それらの長手方向が縦方向経路に平行になっている。ユーザーは、可動しるし3又は可動しるし4をドラッグすることにより、それらの停留位置を変更することができる。例えば、図2に示すように、ユーザーは、可動しるし4を目標領域の中間に接近する位置にドラッグすることができる。
【0092】
ユーザーが可動しるしをドラッグするとき、作業経路を正確に特定するように、通常、可動しるしを正確な位置にドラッグする。しかし、ユーザーが可動しるしをドラッグするとき、操作誤差又は視覚的な誤差があるため、可動しるしを正確な目標位置にドラッグすることが困難である。
【0093】
上記問題を解決するため、本実施例において、プロセッサ20は、ユーザーの停止操作に応じて、該停止操作が発生するときの可動しるしの停止位置を特定して、そして、可動しるしの停止位置に最も近い前記分割予定位置に基づいて、停留位置を特定する。
【0094】
例えば、分割予定位置が縦方向経路の端点位置に位置する場合、プロセッサ20は、可動しるしの停止位置を特定したあと、各縦方向経路の端点と可動しるしの停止位置との間の垂直距離を算出して、可動しるしの停止位置との垂直距離が最も短い端点を有する縦方向経路の位置を特定する。さらに、プロセッサ20は、可動しるしが該停留位置に位置するときに、その少なくとも一部が該縦方向経路と重なるように、該縦方向経路の位置に基づいて、可動しるしの停留位置を特定する。そして、プロセッサ20は、停留位置まで移動するように可動しるしを制御する。
【0095】
これによって、ユーザーは、可動しるしに対してドラッグ操作を行うとき、可動しるしを大まかな位置にドラッグすればよい。プロセッサ20によりドラッグしるしを所定の正確な位置(例えば、縦方向経路の位置する位置)に自動に移動することができるため、ユーザーの操作の困難性を低下させ、ユーザーの操作効率を向上させるとともに、選択された作業経路を地図により直観的に且つ明瞭に表示することができる。
【0096】
本実施例において、プロセッサ20が停留位置と計画経路との位置関係に基づいて計画経路から作業経路を特定する方式は多くある。
【0097】
1つの実施形態において、プロセッサ20は、計画経路において複数の分割予定位置を設けることができる。この場合に、プロセッサ20において、停留位置と計画経路との位置関係に基づいて計画経路から作業経路を特定することは、停留位置に最も近い分割予定位置を分割位置として選択し、分割位置に基づいて、計画経路を分割して、作業経路を特定するように実施される。
【0098】
例えば、図2に示すように、計画経路における各縦方向経路のそれぞれの1つの端点を分割予定位置として選択する。可動しるしが停留位置に位置するとき、プロセッサ20は、各分割予定位置と可動しるしとの間の垂直距離を算出し、可動しるしとの垂直距離が最も短い分割予定位置を分割位置として選択する。これによって、計画経路を分割して、必要とする作業経路を生成する。
【0099】
ここで、いくつかの状況では、ユーザーがちょうど可動しるしを縦方向経路にドラッグしたり、プロセッサ20が可動しるしを縦方向経路に自動に移動する場合、可動しるしが該縦方向経路における分割予定位置と重なるため、このとき、可動しるしと重なる該分割予定位置が可動しるしの停留位置との距離が最も近いと判断され、該分割予定位置を分割位置として計画経路を分割する。
【0100】
本実施例において、表示インターフェースの地図に1つの可動しるしを表示してもよいし、2つの可動しるしを表示してもよい。
【0101】
1つの例において、図2に示すように、地図に可動しるし3及び可動しるし4のうちの一方のみが表示されてもよい。地図に可動しるし3のみが表示される場合、該可動しるし3の初期位置が目標領域の左側境界に位置してもよい。ユーザーは、該可動しるし3の停留位置を変更するように、該可動しるし3に対してドラッグ操作を行う。プロセッサ20は、可動しるし3の停留位置に基づいて1つの分割位置を特定し、計画経路における該分割位置と計画経路の始点との間の経路を作業経路とする。
【0102】
また、地図に可動しるし4のみが表示される場合、該可動しるし4の初期位置が目標領域の右側境界に位置してもよい。ユーザーは、該可動しるし4の停留位置を変更するように、該可動しるし4に対してドラッグ操作を行う。プロセッサ20は、可動しるし4の停留位置に基づいて1つの分割位置を特定し、計画経路における該分割位置と計画経路の終点との間の経路を作業経路とする。
【0103】
他の例において、地図に可動しるし3及び可動しるし4がともに表示されてもよい。そのうち、可動しるし3を始点可動しるしとし、可動しるし4を終点可動しるしとする。また、作業経路を特定するときに、計画経路において、2つの分割位置、即ち、始点可動しるしに対応する分割始点位置及び終点可動しるしに対応する分割終点位置を特定することができる。そのうち、可動しるし3の初期位置が目標領域の左側境界に位置し、可動しるし4の初期位置が目標領域の右側境界に位置する。
【0104】
ユーザーは、使用するときに、可動しるし3及び可動しるし4のそれぞれの停留位置を個別に変更するように、可動しるし3及び可動しるし4のそれぞれに対してドラッグ操作を行う。そして、プロセッサ20は、可動しるし3の停留位置に基づいて1つの分割始点位置を特定し、可動しるし4の停留位置に基づいて1つの分割終点位置を特定し、計画経路における分割始点位置と分割終点位置との間に位置する経路5を作業経路とする。これによって、作業経路を設定するときに、作業経路の選択区間がより柔軟になり、より正確な植物保護作業を行うことに寄与できる。
【0105】
なお、計画経路に可動しるし3及び可動しるし4のそれぞれに対応して、異なる分割予定位置を設けることができる。例えば、計画経路において、可動しるし3に対応して分割予定始点位置を設け、可動しるし4に対応して分割予定終点位置を設けることができる。ここで、各縦方向経路の2つの端点のうち、計画経路始点との間の距離が比較的に短い端点が分割予定始点位置として設けられ、計画経路終点との間の距離が比較的に短い端点が分割予定終点位置として設けられる。そのうち、計画経路始点又は計画経路終点との間の距離が計画経路に沿う距離を指す。使用するときに、可動しるし3の停留位置に最も近い分割予定始点位置を分割始点位置とし、可動しるし4の停留位置に最も近い分割予定終点位置を分割終点位置とし、計画経路における分割始点位置と分割終点位置との間に位置する経路を作業経路とすることができる。
【0106】
この他の実施形態において、プロセッサ20において、停留位置と計画経路との位置関係に基づいて計画経路から作業経路を特定することは、停留位置に基づいて、計画経路におけるドラッグ操作の移動軌跡でカバーされる目標経路を特定し、目標経路に基づいて、計画経路から作業経路を分割するように実施される。
【0107】
任意選択で、可動しるしの初期位置を予め設定することができる。例えば、可動しるし3の初期位置が目標領域の左側境界に位置し、可動しるし4の初期位置が目標領域の右側境界に位置してもよい。ユーザーによる可動しるしに対するドラッグ操作が完了したあと、プロセッサ20は、可動しるし3及び可動しるし4のそれぞれの初期位置及び停留位置を特定し、該可動しるしをドラッグする過程において、計画経路における該可動しるしの移動軌跡によってカバーされる経路を特定することができる。移動軌跡によってカバーされる経路が目標経路である。そのうち、目標経路を特定する詳細な過程が上記図4に関する説明を参照できるため、ここでその説明を省略する。
【0108】
そして、プロセッサ20は、予め設定された条件に基づいて、移動軌跡でカバーされる目標経路を作業経路としたり、計画経路における移動軌跡でカバーされる経路以外の経路を作業経路とすることができる。
【0109】
例えば、地図において1つの可動しるしのみが表示される場合、プロセッサ20は、該可動しるしの移動軌跡でカバーされる経路を作業経路とすることができる。また、地図において、2つの可動しるしが表示される場合(例えば、図2の可動しるし3及び可動しるし4)、プロセッサ20は、計画経路における2つの可動しるしの移動軌跡でカバーされる経路以外の経路を作業経路とすることができる。例えば、計画経路における図4に示すエリアS1及びエリアS2でカバーされない経路を作業経路として特定することができる。
【0110】
本実施例において、プロセッサ20は、さらに、地図において、作業設備の位置、薬物充填機の位置、該表示インターフェースを含む制御設備の位置及び障害物の位置のうちの少なくとも一方を表示させるように構成されてもよい。ここで、上記作業設備の位置、薬物充填機の位置、制御設備の位置及び障害物の位置を事前に測定することができる。地図において作業設備の位置、薬物充填機の位置、制御設備の位置及び障害物の位置を表示することにより、ユーザーは、地図における計画経路の各区間に対応する実際の地理的位置をより便利に特定することができ、作業経路を合理的に設定することに寄与できる。例えば、図2において、地図に作業設備1の位置が表示されるため、ユーザーが作業経路を設定するとき、該作業設備の位置を参照しながら、作業経路をより合理的に設定することができる。
【0111】
本実施例において、プロセッサ20は、さらに、境界情報が示す境界内で計画経路が表示され、可動しるしが停留位置に位置するとき、該可動しるしの少なくとも一部が計画経路と重なるように構成されてもよい。また、ユーザーによる操作が便利になるため、本実施例において、可動しるしの地図における移動範囲は、目標領域の境界情報が示す境界に限定される。目標領域の境界内で計画経路を表示することにより、ユーザーは、計画経路と目標領域との位置関係をより明瞭に特定することができ、作業経路を設定することに寄与できる。計画経路が位置するエリア内で可動しるしをドラッグして、計画経路を分割することにより、ユーザーの操作過程がより便利になり、且つ直観的になる。また、計画経路から作業経路を得たあと、計画経路における作業経路以外の他の経路を表示しなくてもよい。
【0112】
上記は、図面を参照しながら、本実施例の任意選択できる実施形態を詳細に説明したが、本出願は、上記実施例の詳細に限定されず、本出願の技術的構想範囲内で、本出願の技術案に対して簡単な変更を行うことができ、これらの変更も、本出願の保護範囲に属する。
【0113】
なお、上記具体的な実施形態に説明する各具体的な技術的特徴は、矛盾がない限り、任意適切な方式で組み合わせることができる。説明の重複を避けるために、本実施例において、組合せ可能な方式の説明を省略する。
【0114】
当業者であればわかるように、上記実施形態の方法における全部又は一部のステップは、プログラムの実行により関連ハードウェアで実施されることができる。該プログラムは、記憶媒体に記憶され、シングルチップマイコン、チップ又はプロセッサ(processor)により本出願の実施例における前記方法の全部又は一部のステップを実現するための複数のコマンドを含む。上記の記憶媒体は、プログラムコードが記憶できるUSBディスク、携帯型ハードディスク、リードオンリーメモリ(ROM:Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random-Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等の各種の媒体を含む。
【0115】
なお、本出願における各種の異なる実施形態も任意に組み合わせることができ、本出願の主旨から逸脱しない限り、これらの組み合わせも本出願に開示された内容に属する。
【0116】
産業上の利用可能性
本出願の実施例による作業設備の作業経路の設定方法及び制御設備によって、ユーザーに直観的で且つ便利な作業経路の設定方式を提供し、作業経路を設定するための学習、使用コストが低減される。
【符号の説明】
【0117】
1…作業設備
2…目標領域
3…可動しるし
4…可動しるし
5…経路
6…指
10…タッチパネル
20…プロセッサ
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】