(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-26
(54)【発明の名称】音波決済のためのモバイル端末、磁場変換装置、及び音波決済システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/32 20120101AFI20220119BHJP
G06Q 20/10 20120101ALI20220119BHJP
H04B 11/00 20060101ALI20220119BHJP
H04B 5/02 20060101ALI20220119BHJP
【FI】
G06Q20/32
G06Q20/10
H04B11/00 A
H04B11/00 B
H04B5/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2020540566
(86)(22)【出願日】2020-04-08
(85)【翻訳文提出日】2020-07-21
(86)【国際出願番号】 KR2020004715
(87)【国際公開番号】W WO2021096003
(87)【国際公開日】2021-05-20
(31)【優先権主張番号】10-2019-0145264
(32)【優先日】2019-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0042267
(32)【優先日】2020-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518106353
【氏名又は名称】シンハン カード カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SHINHAN CARD CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】(Fine Avenue, Euljiro 2-ga) No. A, 100, Eulji-ro,Jung-Gu, Seoul, 04551, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】517112052
【氏名又は名称】ダンソル プラス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】テ・ヒュン・リュ
(72)【発明者】
【氏名】ジェ・チュル・イ
(72)【発明者】
【氏名】チャン・スン・イム
(72)【発明者】
【氏名】ミ・ヨン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ス・ウォン・イ
【テーマコード(参考)】
5K012
5L055
【Fターム(参考)】
5K012AB03
5K012AC08
5K012AC10
5L055AA22
5L055AA64
(57)【要約】
一実施形態に係るモバイル端末は、カード情報に対応するトークン情報を音波信号に変換して送信し、磁場変換装置は受信された音波信号からトークン情報を復元し、再び磁場信号に変換して加盟店端末に送信することで決済を行うことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル端末において、
カード情報を選択するユーザ入力を受信する入力部と、
前記ユーザ入力によって選択されたカード情報に対応するトークン発行が承認される場合、カード会社サーバから物理的なカードを指示するトークン番号を受信する通信部と、
サービス提供者の識別のために、対象サービス提供者を指示する区分コード及び前記トークン番号を含むトークン情報を生成するプロセッサと、
前記生成されたトークン情報から変換された音波信号を出力して磁場変換装置に伝達する音波出力部と、
を含むモバイル端末。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記区分コード及び前記トークン番号の数字の個数(number count)以上のスロットで構成される単一のデータフレームを用いて、前記トークン情報を音波信号に変換する、請求項1に記載のモバイル端末。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記音波出力部に設定された音量が閾値音量以下である場合に応答して、前記音波出力部の音量を目標音量に増加させる、請求項1に記載のモバイル端末。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記音波出力部の音量を一時的に前記目標音量まで増加させた後、再び既存の音量に復元する、請求項3に記載のモバイル端末。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記トークン情報から変換された前記音波信号の出力開示時点(output start time)から出力終了時点(output end time)までの区間を含む時間の長さ(time length)の間に、前記音波出力部の音量を前記目標音量に保持する、請求項3に記載のモバイル端末。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記音波出力部によって再生中である音源の音帯域の少なくとも一部の帯域が、前記音波信号に割り当てられた音帯域にオーバーラップ(overlap)される場合に応答して、前記音源の再生を中断する、請求項3に記載のモバイル端末。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記音波出力部によって再生中である音源の音帯域が前記音波信号に割り当てられた音帯域と重ならない場合に応答して、前記音源の再生を継続する、請求項3に記載のモバイル端末。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記音波信号の出力のために一時的に音量を増加させるとき、音量調節に関するインターフェースのディスプレイ出力を制限する、請求項3に記載のモバイル端末。
【請求項9】
前記プロセッサは、対象サービス提供者を指示する区分コード、装置設定コード、及び装置設定データを含む装置設定情報を取得し、
前記音波出力部は、前記磁場変換装置の装置設定を変更するための前記装置設定情報から変換された音波信号を出力する、請求項1に記載のモバイル端末。
【請求項10】
前記装置設定データは、待機時間、トークン送出間隔、トークン送出時間の長さ、音波受信距離、声出力部設定値、ビットごとの磁場生成間隔、プリアンブル、及びテストモードのうち少なくとも1つに対する設定値を含む、請求項9に記載のモバイル端末。
【請求項11】
磁場変換装置において、
モバイル端末により出力される音波信号を受信する音波受信部と、
前記受信された音波信号がトークン情報を含みながら、前記トークン情報の区分コードが前記磁場変換装置に割り当てられた対象サービス提供者を指示する場合に応答して、前記トークン情報を一連の2進値に変換するプロセッサと、
前記一連の2進値に対応する電流の供給に応答して、前記トークン情報を用いた決済を行うために磁場の方向が交互に変更される磁場信号を生成する磁場出力部と、
を含む磁場変換装置。
【請求項12】
前記音波受信部は、前記区分コード及び前記トークン番号の数字の個数以上のスロットで構成される単一のデータフレームの前記トークン情報に対応する音波信号を受信する、請求項11に記載の磁場変換装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記トークン情報に含まれたトークン番号をクレジットカードのトラックデータに変換し、前記トラックデータを前記一連の2進値に変換する、請求項11に記載の磁場変換装置。
【請求項14】
前記磁場出力部は、フェライトコア及び前記フェライトコアを取り囲むワインディングを含むコイルを含み、
前記磁場変換装置は、電流方向を交互に変更しながら前記コイルで電流パルスを提供する電力供給部をさらに含み、
前記コイルは、前記電流パルスの供給に応答して、前記電流方向に対応する磁場の方向の磁場信号を生成する、請求項11に記載の磁場変換装置。
【請求項15】
前記電力供給部は、第1ビット値に対して第1パルス間隔で電流パルスを前記コイルに提供し、第2ビット値に対して第2パルス間隔に電流パルスを前記コイルに提供する、請求項14に記載の磁場変換装置。
【請求項16】
前記第2パルス間隔は、前記第1パルス間隔の半分である、請求項15に記載の磁場変換装置。
【請求項17】
前記電力供給部は、
前記第1ビット値に対応する区間の開始時点及び終了時点で互いに反対の電流方向の電流パルスを前記コイルに印加し、前記開始時点及び前記終了時点の間では電流パルスをディスエーブル(disable)し、
前記第2ビット値に対応する区間の開始時点及び終了時点で第1電流方向の電流パルスを前記コイルに印加し、前記開始時点及び前記終了時点の間で前記第1電流方向と反対になる第2電流方向の電流パルスを印加する、請求項15に記載の磁場変換装置。
【請求項18】
前記電流パルスのパルス幅はパルス間隔よりも小さい、請求項14に記載の磁場変換装置。
【請求項19】
前記磁場変換装置は、加盟店端末及びモバイル端末のうち少なくとも1つに取り付け可能である、請求項11に記載の磁場変換装置。
【請求項20】
前記プロセッサは、前記受信された音波信号から装置設定コードが識別される場合に応答して、前記音波信号から装置設定データを抽出し、抽出された装置設定データを用いて前記磁場変換装置の装置設定を変更する、請求項11に記載の磁場変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下、音波決済に関する技術が提供される。
【背景技術】
【0002】
既存の音波決済技術は、特定のスマートフォンに内蔵されているH/Wをベースに駆動するため、特定のH/Wメーカーが提供する特定の端末でのみ使用可能であった。
【0003】
スマートフォンを活用したモバイルペイ(Pay)の市場が広がるにつれ、各種のモバイルペイアプリ(Pay App)がサービスされているが、既存のオフラインインフラを適切に活用することができず、サービスに大きな不便を与えている現実である。
【0004】
これを克服するための技術が、スマートフォンと従来におけるMST(Magnetic Secure Transmission)の決済端末との間の非接触通信によるデータ送信方式がサービスされているが、これは特定メーカーの特定端末においてのみ当該機能を使用することができ、これもまた完全な解決策にはなり得ない。
【0005】
ここで、特定メーカーの特定端末だけでなく、全ての様々な端末においてもMST決済端末間の非接触通信によるデータ送信を可能にする技術が求められている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係るモバイル端末は、カード情報を選択するユーザ入力を受信する入力部と、前記ユーザ入力によって選択されたカード情報に対応するトークン発行が承認される場合、カード会社サーバから物理的なカードを指示するトークン番号を受信する通信部と、サービス提供者の識別のために、対象サービス提供者を指示する区分コード及び前記トークン番号を含むトークン情報を生成するプロセッサと、前記生成されたトークン情報から変換された音波信号を出力して磁場変換装置に伝達する音波出力部とを含むことができる。
【0007】
前記プロセッサは、前記区分コード及び前記トークン番号の数字の個数(number count)以上のスロットで構成される単一のデータフレームを用いて、前記トークン情報を音波信号に変換することができる。
【0008】
前記プロセッサは、前記音波出力部に設定された音量が閾値音量以下である場合に応答して、前記音波出力部の音量を目標音量に増加させることができる。
【0009】
前記プロセッサは、前記音波出力部の音量を一時的に前記目標音量まで増加させた後、再び既存の音量に復元することができる。
【0010】
前記プロセッサは、前記トークン情報から変換された前記音波信号の出力開示時点(output start time)から出力終了時点(output end time)までの区間を含む時間の長さ(time length)の間に、前記音波出力部の音量を前記目標音量に保持することができる。
【0011】
前記プロセッサは、前記音波出力部によって再生中である音源の音帯域の少なくとも一部の帯域が、前記音波信号に割り当てられた音帯域にオーバーラップ(overlap)される場合に応答して、前記音源の再生を中断することができる。
【0012】
前記プロセッサは、前記音波出力部によって再生中である音源の音帯域が前記音波信号に割り当てられた音帯域と重ならない場合に応答して、前記音源の再生を継続することができる。
【0013】
前記プロセッサは、前記音波信号の出力のために一時的に音量を増加させるとき、音量調節に関するインターフェースのディスプレイ出力を制限することができる。
【0014】
前記プロセッサは、対象サービス提供者を指示する区分コード、装置設定コード、及び装置設定データを含む装置設定情報を取得し、前記音波出力部は、前記磁場変換装置の装置設定を変更するための前記装置設定情報から変換された音波信号を出力することができる。
【0015】
前記装置設定データは、待機時間、トークン送出間隔、トークン送出時間の長さ、音波受信距離、声出力部設定値、ビットごとの磁場生成間隔、プリアンブル、及びテストモードのうち少なくとも1つに対する設定値を含むことができる。
【0016】
一実施形態に係る磁場変換装置は、モバイル端末により出力される音波信号を受信する音波受信部と、前記受信された音波信号がトークン情報を含みながら、前記トークン情報の区分コードが前記磁場変換装置に割り当てられた対象サービス提供者を指示する場合に応答して、前記トークン情報を一連の2進値に変換するプロセッサと、前記一連の2進値に対応する電流の供給に応答して、前記トークン情報を用いた決済を行うために磁場の方向が交互に変更される磁場信号を生成する磁場出力部とを含むことができる。
【0017】
前記音波受信部は、前記区分コード及び前記トークン番号の数字の個数以上のスロットで構成される単一のデータフレームの前記トークン情報に対応する音波信号を受信することができる。
【0018】
前記プロセッサは、前記トークン情報に含まれたトークン番号をクレジットカードのトラックデータに変換し、前記トラックデータを前記一連の2進値に変換することができる。
【0019】
前記磁場出力部は、フェライトコア及び前記フェライトコアを取り囲むワインディングを含むコイルを含み、前記磁場変換装置は、電流方向を交互に変更しながら前記コイルで電流パルスを提供する電力供給部をさらに含み、前記コイルは、前記電流パルスの供給に応答して、前記電流方向に対応する磁場の方向の磁場信号を生成することができる。
【0020】
前記電力供給部は、第1ビット値に対して第1パルス間隔で電流パルスを前記コイルに提供し、第2ビット値に対して第2パルス間隔に電流パルスを前記コイルに提供することができる。
【0021】
前記第2パルス間隔は、前記第1パルス間隔の半分であり得る。
【0022】
前記電力供給部は、前記第1ビット値に対応する区間の開始時点及び終了時点で互いに反対の電流方向の電流パルスを前記コイルに印加し、前記開始時点及び前記終了時点の間では電流パルスをディスエーブル(disable)し、前記第2ビット値に対応する区間の開始時点及び終了時点で第1電流方向の電流パルスを前記コイルに印加し、前記開始時点及び前記終了時点の間で前記第1電流方向と反対になる第2電流方向の電流パルスを印加することができる。
【0023】
前記電流パルスのパルス幅はパルス間隔よりも小さくてもよい。
【0024】
前記磁場変換装置は、加盟店端末及びモバイル端末のうち少なくとも1つに取り付け可能である。
【0025】
前記プロセッサは、前記受信された音波信号から装置設定コードが識別される場合に応答して、前記音波信号から装置設定データを抽出し、抽出された装置設定データを用いて前記磁場変換装置の装置設定を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図4】一実施形態に係るモバイル端末の構成を示すブロック図である。
【
図5】一実施形態に係るモバイル端末における音波送信の過程を示す図である。
【
図6】一実施形態に係るトークン情報のデータフレームを示す図である。
【
図7】一実施形態に係る音量調節方法を示すフローチャートである。
【
図8】一実施形態に係る装置設定情報のデータフレームを示す図である。
【
図9】一実施形態に係る磁場変換装置の構成を示すブロック図である。
【
図10】一実施形態に係る磁場変換装置の内部配置を示す図である。
【
図11】一実施形態に係る磁場出力部を示す図である。
【
図12】一実施形態に係る磁場変換装置によってシミュレートされる磁気ストライプを説明する。
【
図13】一実施形態により第1ビット値を表現するために磁場出力部に印加される電流信号を説明する図である。
【
図14】第2ビット値を表現するために磁場出力部に印加される電流信号を説明する。
【
図15】一実施形態に係る磁場変換装置が加盟店端末に取り付けられた例示を説明する。
【
図16A】一実施形態に係る磁場変換装置がモバイル端末に取り付けられた例示を説明する。
【
図16B】一実施形態に係る磁場変換装置がモバイル端末に取り付けられた例示を説明する。
【
図16C】一実施形態に係る磁場変換装置がモバイル端末に取り付けられた例示を説明する。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付の図面を参照して実施形態を詳細に説明する。しかし、実施形態には多様な変更が加えられることができ、特許出願の権利範囲がこの実施形態により制限されたり限定されることはない。実施形態に対するすべての変更、均等物ないし代替物が権利範囲に含まれるものとして理解されなければならない。
【0028】
実施形態で用いる用語は、単に説明の目的として使用されるものであって、限定することを意図するものと解釈されてはならない。単数の表現は、文脈上、明らかに異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定するためのものであり、一つ又はそれ以上の異なる特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものとして理解されなければならない。
【0029】
異なる定義がされない限り、技術的であるか又は科学的な用語を含み、ここで用いる全ての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に用いられる予め定義された用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈すべきであって、本明細書で明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されることはない。
【0030】
また、添付図面を参照して説明することにおいて、図面符号に関係なく、同じ構成要素は同じ参照符号を付与し、これに対する重複する説明は省略することにする。実施形態の説明において、関連する公知技術に対する具体的な説明が実施形態の要旨を不要に曖昧にするものと判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0031】
また、実施形態の構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することがある。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものにすぎず、その用語によって該当の構成要素の本質や順番又は順序などが限定されない。いずれかの構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」されると記載されている場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に連結されたり接続され得るが、各構成要素の間に更なる構成要素が「連結」、「結合」又は「接続」され得ると理解されるべきである。
【0032】
いずれか一つの実施形態に含まれている構成要素と、共通の機能を含む構成要素は、他の実施形態で同じ名称を用いて説明することにする。反対となる記載がない以上、いずれか一つの実施形態に記載した説明は、他の実施形態にも適用されることができ、重複する範囲において具体的な説明は省略することにする。
【0033】
【0034】
一実施形態に係る音波決済システム100は、モバイル端末110、磁場変換装置120、カード会社サーバ130、及び加盟店端末140を含む。
【0035】
モバイル端末110は、決済のためのカード情報に対応するトークン情報を取得し、取得されたトークン情報を音波信号に変換して出力する。モバイル端末110は、磁場変換装置120に音波信号を伝達する。
【0036】
磁場変換装置120は、音波信号を受信し、受信された音波信号からトークン情報を取得する。磁場変換装置120は、トークン情報を2進値に変換し、変換された2進値に対応する磁場信号を生成する。磁場変換装置120は、磁場信号を加盟店端末140に伝達する。
【0037】
加盟店端末140は、磁気カード読み取り機(magnetic card reader)を含んでもよく、磁気読み取り機を用いて磁場変換装置120から磁場信号を受信することができる。加盟店端末140は、磁場信号からトークン情報を復号化し、トークン情報を用いてカード会社サーバ130に対して決済を要求する。加盟店端末140は、カード会社サーバ130から決済要求に対する承認結果を受信する。
【0038】
カード会社サーバ130は、トークン発行及び決済検証を行ってもよい。例えば、カード会社サーバ130は、モバイル端末110のユーザ認証が成功した場合に応答して、カード情報に対応するトークン番号をモバイル端末110に発行することができる。他の例として、カード会社サーバ130は、加盟店端末140からの決済要求が有効な場合に応答して、当該決済を承認することができる。本明細書において、説明の便宜のためにカード会社サーバ130として説明したが、これに限定されることなく、トークン発行機関のサーバであってもよい。
【0039】
一実施形態によれば、モバイル端末110と磁場変換装置120との間の音波通信可能距離は30cm以内であってもよく、磁場変換装置120及び加盟店端末140のストライプ読み取り機のヘッド間の磁気通信可能な距離は5cm以内であってもよい。モバイル端末110、磁場変換装置120、加盟店端末140、及びカード会社サーバ130の動作については後述する。
【0040】
図2及び
図3は、一実施形態に係る音波決済方法を示す。
【0041】
【0042】
まず、モバイル端末110には、音波決済をサポートするアプリケーションがインストールされる。モバイル端末110は、アプリケーションを介して音波決済機能をサポートする。例えば、モバイル端末110は、アプリケーションを実行する間にユーザから音波決済機能が選択される場合に応答して、
図2に示された音波決済プロセスを開示することができる。
【0043】
ステップ210において、モバイル端末110は、カード会社サーバ130に対してトークン情報を要求する。例えば、モバイル端末110は、トークンを発行しようとするカード情報を選択し、選択されたカード情報に対応するトークンの発行をカード会社サーバ130に要求する。ユーザアカウントに複数のカード情報が登録されている場合、モバイル端末110は、複数のカード情報に対する選択インターフェースを提供する。モバイル端末110は、決済ごとに複数のカード情報のうち、ユーザが使用しようとするカード情報を選択するようにする。ここで、モバイル端末110は、ユーザ認証を行うことができ、カード会社サーバ130は、ユーザ認証が成功した場合に応答してトークンを発行することができる。
【0044】
トークンは、実際の物理的なカードとは区別される。例えば、トークン番号は、実際の物理的なカードの一連番号とは異なり、物理的なカードを指示する仮想カード番号を示す。本明細書において、トークンは、固定型決済トークンを主に説明するが、これに限定されることはない。
【0045】
そして、ステップ220において、カード会社サーバ130は、トークン情報を発行する。例えば、カード会社サーバ130は、ユーザ認証成功の際に、トークン(例えば、固定型決済トークン)を発行し、モバイル端末110に送信する。
【0046】
次に、モバイル端末110及び磁場変換装置120は、音波変換プロセス201を行うことができ、磁場変換装置120及び加盟店端末140は、磁場送出プロセス202を行う。
【0047】
例えば、ステップ230において、モバイル端末110は、トークン情報を音波信号に変換する。そして、ステップ240において、モバイル端末110は、音波信号を送出する。次に、ステップ251において、磁場変換装置120は音波信号を受信する。
【0048】
また、ステップ252において、磁場変換装置120は、受信された音波信号を磁場信号に変換する。例えば、磁場変換装置120は、受信された音波信号からトークン情報を復号化し、復号化されたトークン情報を磁場信号に変換する。ステップ260において、磁場変換装置120は磁場信号を送出する。ステップ270において、加盟店端末140は、カード会社サーバ130に決済の承認を要求する。例えば、加盟店端末140は、磁場変換装置120から受信された磁場信号からトークン情報を復号化し、復号化されたトークン情報を用いて決済を要求する。ステップ280において、カード会社サーバ130は、復号化されたトークン情報の有効性に基づいて承認の有無を決定し、承認結果を加盟店端末140に通知する。
【0049】
【0050】
まず、ステップ311において、モバイル端末110は、カード会社サーバ130にトークンを要求し、ステップ312において、カード会社サーバ130からトークンを受信する。ステップ313において、モバイル端末110は、カード会社に対応するトークンを生成する。
【0051】
ここで、カード会社サーバ130は、トークン番号と共にモードコード(mode code)を用いてトークンを区別する。モードコードは、トークン発行及びトークンを用いた決済承認時に用いられるコードとして、モバイル端末110とカード会社サーバ130との間の通信を指示するトークン発行コード値、及び加盟店端末140とカード会社サーバ130との間の通信を指示するPOS(point of sale)エントリモード値のうちの1つである。ステップ311,312において、モバイル端末110は、モードコードとしてトークン発行コード値をトークン番号と共に送信し、カード会社サーバ130は、モードコードとしてトークン発行コード値が識別される場合に応答して、トークン発行プロセスを開示することができる。
【0052】
モバイル端末110は、トークン情報に対応する音波信号を出力する。後述するが、トークン情報は、トークン番号と共に区分コードを含むことができる。例えば、ステップ315において、モバイル端末110は、音波送出のためにトークン番号を送出用周波数信号に変換する。例えば、モバイル端末110は、トークン番号の各スロットごとに該当する値(例えば、十進数値)に対応する周波数を割り当てることで、周波数信号を生成することができる。個別スロットの値ごとに互いに異なる周波数が割り当てられる。ここで、モバイル端末110は、周波数信号を暗号化して送出用周波数信号を生成する。ステップ316において、モバイル端末110は、生成された送出用周波数信号を用いて、PCM(Pulse Code Modulation)変換を行うことで、PCM音源を生成する。ステップ317において、モバイル端末110は、生成されたPCM音源を再生することで、音波信号を出力する。
【0053】
ステップ321において、磁場変換装置120は、PCM音源を受信する。例えば、磁場変換装置120は、モバイル端末110から出力される音波信号を受信する。ステップ322において、磁場変換装置120は、音波信号からトークン番号を復号化する。例えば、磁場変換装置120は、音波信号で検出される周波数に基づいてトークン情報を復号化する。ステップ323において、磁場変換装置120は、インダクタ(例えば、コイル)を用いてトークン番号に対応する磁場信号を送出してもよい。
加盟店端末140は、磁場変換装置120から磁場信号を受信する。加盟店端末140は、磁気カード読み取り部を介して、磁場信号の形態となったトークン情報を認識及び復号化する。ステップ341において、加盟店端末140は、復号化されたトークン情報をPG(Payment Gateway)社サーバ350に送信する。参考として、説明の便宜のために、PG社サーバ350を例にしたが、これに限定されることなく、VAN(Value-Added Network)社のサーバがトークン情報を受信及び伝達してもよい。
【0054】
ステップ352において、PG社サーバ350は、加盟店端末140から復号化されたトークン情報を受信する。ステップ353において、PG社サーバ350は、カード会社サーバ130に対してトークンの承認を要求する。ステップ354において、PG社サーバ350は、トークン承認要求をカード会社サーバ130に送信する。カード会社サーバ130は、PG社サーバ350から受信されたトークン番号の有効性を検証する。ステップ335において、カード会社サーバ130は、有効性検証の結果に応じて、カード会社の承認結果をPG社サーバ350及びモバイル端末110に伝達する。カード会社サーバ130は、トークン番号が有効(valid)である場合、決済を承認し、無効(invalid)である場合、決済を拒絶する。その後、ステップ356において、PG社サーバ350は、加盟店端末140に承認結果を伝達する。
【0055】
ここで、加盟店端末140は、コードコードとしてPOSエントリモード値をトークン番号と共に、PG社サーバ350を経由してカード会社サーバ130に伝達することができる。但し、これに限定されることなく、加盟店端末140及びPG社サーバ350のうち少なくとも1つが、コードモードに基づいて取引タイプを判別し、トークン発行機関に取引承認を要求することができる。カード会社サーバ130は、モードコードとしてPOSエントリモード値が識別される場合に応答して、決済承認プロセスを行うことができる。
【0056】
図4は、一実施形態に係るモバイル端末の構成を示すブロック図である。
【0057】
一実施形態に係るモバイル端末400は、入力部410、通信部420、プロセッサ430、音波出力部440、ディスプレイ450、及びメモリ460を含む。入力部410、通信部420、プロセッサ430、音波出力部440、ディスプレイ450、及びメモリ460は、通信バス490を用いてデータを通信する。
【0058】
入力部410は、カード情報を選択するユーザ入力を受信する。例えば、入力部410は、後述するディスプレイ450と一体に実現されるタッチディスプレイ450として、ユーザからタッチ入力を受信できるが、入力部410がこれに限定されることはない。カード情報は、物理的なカードを指示する情報として、例えば、物理的なカードの一連番号の少なくとも一部に関する情報を含んでもよい。
【0059】
通信部420は、ユーザ入力によって選択されたカード情報に対応するトークン発行が承認される場合、カード会社サーバから物理的なカードを指示するトークン番号を受信する。例えば、通信部420は、カード会社サーバにトークン発行を要求し、発行されたトークン番号を受信することができる。
【0060】
プロセッサ430は、サービス提供者の識別のために、対象サービス提供者を指示する区分コード及びトークン番号を含むトークン情報を生成する。トークン情報は、下記の
図6を参照して詳細に説明する。
【0061】
音波出力部440は、生成されたトークン情報から変換された音波信号を出力して磁場変換装置に伝達する。例えば、音波出力部440は、トークン情報から変換された周波数信号に対応するPCM音源を再生する。音波出力部440は、スピーカであってもよい。
【0062】
ディスプレイ450は、音波決済機能をサポートするためのインターフェースを出力する。例えば、ディスプレイ450は、ユーザに選択可能なカード情報のリスト、決済プロセスの進行状態、ユーザ認証の有無、及び音波送信の有無を指示するグラフィックオブジェクトを出力する。ディスプレイ450の出力は、下記の
図5を参照して説明する。
【0063】
メモリ460は、モバイル端末400における音波送信のために要求されるデータを一時的又は半永久的に格納する。例えば、メモリ460は、カード情報、トークン情報、及び装置設定情報などを格納することができる。
【0064】
図5は、一実施形態に係るモバイル端末における音波送信の過程を示す図である。
【0065】
一実施形態に係るモバイル端末のディスプレイは、決済方式を選択できるインターフェース510を提供する。例えば、モバイル端末は、音波決済機能を指示するオブジェクト511に対するユーザ入力が取得される場合に応答して、カード選択インターフェース520に進むことができる。ディスプレイは、カード選択インターフェース520からユーザによって選択可能なカード情報のリストを可視化することができる。モバイル端末は、カード選択インターフェース520において、1つ以上のカード情報のうち1つのカード情報を指示するオブジェクト521に対するユーザ入力が取得される場合に応答して、当該カード情報を選択する。モバイル端末は、ディスプレイを介してユーザ認証インターフェース530を出力することで、ユーザ認証を要求することができる。例えば、モバイル端末は、生体認証オブジェクト531を出力することによりユーザにユーザ認証を要求することができる。ユーザ認証が成功した場合に応答して、モバイル端末は音波変換及び送出を行う。音波変換及び送出は上述したため、省略する。
【0066】
例えば、モバイル端末は、ディスプレイを介して音波送出インターフェース540を出力する。モバイル端末は、ユーザに音波送出が進行中であるという点を直観的にガイドする。但し、これに限定されることなく、モバイル端末は、設定に応じて音波送出インターフェース540の露出を制限してもよい。モバイル端末は、ユーザ認証が成功した後、設定された時間の間にトークン情報から変換された音波信号を出力することができる。
【0067】
ユーザは、磁場変換装置の電源ボタン550を押す(push)ことで、磁場変換装置を活性化する。活性化した磁場変換装置は、周辺の音を予め決定した時間(例えば、10秒)の間に監視しながら、変換可能な情報を認識する。磁場変換装置は、モバイル端末から出力される音波信号を受信する。磁場変換装置は、音波信号を磁場信号に変換して加盟店端末560に伝達することができる。
【0068】
図6は、一実施形態に係るトークン情報のデータフレームを示す図である。
トークン情報600は、区分コード610及びトークン番号620を含む。一実施形態によれば、トークン情報600は、固定型トークンであってもよいが、これに限定されることはない。トークン情報600は、n個のスロットを含むデータフレームとして実現し得る。ここで、nは1以上の整数であってもよく、
図6において、例示的にn=40であってもよい。トークン情報600の各スロットは、10進数による値を含む。例えば、トークン情報600の各スロットは0以上9以下の整数を含んでもよい。トークン情報600の各スロットは、バイト(byte)に対応する。
【0069】
トークン番号620は、物理的なカード(例えば、磁気ストライプが形成された磁気カード)を指示する一連の値(例えば、一連番号)として、例えば、物理的なカードの一連番号とは異なる一連の値を含む。トークン番号620は、例えば、m個の値で構成されてもよく、mは1以上n以下の整数であってもよい。
図6において、m=36である例示を説明する。但し、トークン番号620で数字の個数(number count)がこれに限定されることなく、カード会社に応じて変わり得る。
図6において、トークン番号620は、5番目のスロットから40番目のスロットまで割り当てられることができる。
【0070】
区分コード610は、他のサービス提供者と区別するためのコードである。例えば、A社において「1111」という区分コード610を使用する場合、B社は「2222」という区分コード610を使用してもよい。従って、他のサービス提供者による音波信号が混在する状況であっても、磁場変換装置は、対象サービス提供者による音波信号を識別することができる。区分コード610は、
図6において、1番目から4番目のスロットまで割り当てられることができる。
【0071】
一実施形態によれば、プロセッサはトークン情報600を、複数のデータフレームを用いて変換してもよい。例えば、プロセッサは、トークン番号620の一部及び区分コード610を含む第1フレーム、及びトークン番号620の残りを含む第2フレームに分けてトークン情報600を変換してもよい。第1フレームは、1番目から20番目のスロットを含み、第2フレームは、21番目から40番目フレームを含んでもよい。但し、これに限定されることはない。
【0072】
任意のカード会社により提供されるトークン値が、第1フレームよりも短い長さを有する場合、1バイトスペースに対して0として認識されながら、全く異なるカードとして識別されるため、処理不可という現象が生じる可能性がある。下記のように、トークン情報600が単一のデータフレームを用いて変換される場合、上述した処理不可の現象が防止される。
【0073】
一実施形態に係るプロセッサは、区分コード610及びトークン番号620の数字の個数(number count)以上のスロットから構成される単一のデータフレームを用いて、トークン情報600を音波信号に変換することができる。
図6において、単一のデータフレームは、区分コード610の数字の個数及びトークン番号620の数字の個数の合計に対応する個数のスロットから構成されているが、これに限定されることはない。データフレームは、データの開始を指示する情報及びデータの終了を指示する情報を、区分コード610及びトークン番号620の前後にさらに含んでもよい。
【0074】
図7は、一実施形態に係る音量調節方法を示すフローチャートである。
【0075】
まず、ステップ741において、モバイル端末のプロセッサは、音波出力部に設定された音量が閾値音量以下である場合に応答して、音波出力部の音量を目標音量に増加させる。閾値音量は、例えば、ミュート状態を指示する値であってもよい。目標音量は、閾値音量を超過する値であってもよい。従って、ユーザによってミュート状態であっても、追加的な操作なしに、モバイル端末は、トークン情報から変換された音波信号を磁場変換装置に伝達することができる。
【0076】
そして、ステップ742において、プロセッサは、トークン情報から変換された音波信号の出力開示時点(output start time)から出力終了時点(output end time)までの区間を含む時間の長さ(time length)の間に、音波出力部の音量を目標音量に保持することができる。
【0077】
一実施形態によれば、プロセッサは、音波出力部によって再生中である音源の音帯域の少なくとも一部の帯域が、音波信号に割り当てられた音帯域にオーバーラップ(overlap)される場合に応答して、音源の再生を中断する。また、プロセッサは、音波出力部によって再生中である音源の音帯域が音波信号に割り当てられた音帯域と重ならない場合に応答して、音源の再生を継続することができる。従って、モバイル端末は、ユーザによって現在の作業を妨害しないながらも決済のための音波信号を出力することができる。但し、これに限定されることなく、プロセッサは、帯域に関係がなく、音波出力部により再生中である音源が存在する場合、音波送出の間に当該音源の再生を中断することもできる。
【0078】
次に、ステップ743において、プロセッサは、音波出力部の音量を一時的に目標音量まで増加させてから、再び既存の音量に復元する。従って、追加的な操作がなくても、モバイル端末は、ユーザが既存に設定していた音量を簡便に提供することができる。また、トークン情報から変換された音波信号の出力が終了した後、プロセッサは、中断された音源の再生を再開してもよい。
【0079】
さらに、プロセッサは、音波信号の出力のために一時的に音量を増加させるとき、音量調節に関するインターフェースのディスプレイ出力を制限することができる。従って、モバイル端末は、ユーザの現在の作業を妨害しないながらも自動で音量を調節することができる。また、モバイル端末は、周辺のノイズの大きさを測定し、周辺騒音の大きさに基づいて上述した目標音量を決定してもよい。
【0080】
図8は、一実施形態に係る装置設定情報のデータフレームを示す図である。
【0081】
一実施形態に係るモバイル端末は、装置設定情報を取得し、装置設定情報を音波信号に変換して出力する。例えば、モバイル端末の音波出力部が磁場変換装置の装置設定を変更するための装置設定情報から変換された音波信号を出力する。磁場変換装置は、装置設定情報800を含む音波信号を受信する場合に応答して、装置設定を変更することができる。
【0082】
磁場変換装置は、ファームウェアに格納されたデフォルト(default)装置の設定により動作し得る。その後、上述した装置設定情報を受信する場合に応答して、磁場変換装置は、装置そのものの装置設定を変更する。例えば、磁場変換装置は、ユーザの好みに応じて受信距離を調整したり、ビープ音をOFFさせたりする設定と、サービス政策あるいは磁場発生間隔の調整などを行ってもよい。ユーザ及び/又はサービス提供者は、メンテナンス及び修正が必要である場合に、装置設定情報を用いて磁場変換装置のファームウェア設定を修正することができる。例えば、法令変化などに従うために、サービス提供者によりモバイル端末にインストールされたアプリケーションのアップデートなどがある場合、磁場変換装置の直接的なアップデートなくとも、サービス提供者は、数多くのモバイル端末を介して複数の磁場変換装置をアップデートすることができる。
【0083】
装置設定情報は、磁場変換装置を設定するための情報として、区分コード811、装置設定コード812、及び装置設定データを含む。上述したように、トークン情報及び装置設定情報は、同じフォーマットのデータフレームのように表現される。
図8において、例示的に第1フレーム810及び第2フレーム820に分けて表現したが、これに限定されることなく、装置設定情報も単一のデータフレームとして実現されてもよい。
【0084】
区分コード811は、上述したようにサービス提供者を区別するための識別子として、対象サービス提供者を指示する値を含む。対象サービス提供者は、モバイル端末にインストールされた音波決済アプリケーション及び磁場変換装置によりサポート可能なサービス提供者を示す。
【0085】
装置設定コード812は、データフレームが装置設定に関するデータを含むことを指示する値である。磁場変換装置は、装置設定コード812に基づいて、データフレームに含まれている情報をトークン情報及び装置設定情報のうちの1つに識別することができる。例えば、磁場変換装置は、データフレームで予め決定した区間のスロット(例えば、5番目から20番目のスロット)に含まれている一連の値が装置設定コード812にマッチングする場合に応答して、当該データフレームが装置設定情報に関するデータを含むものと決定する。
【0086】
装置設定データは、待機時間、トークン送出間隔、トークン送出時間の長さ、音波受信距離、声出力部設定値、ビットごとの磁場生成間隔、プリアンブル、及びテストモードのうち少なくとも1つに対する設定値を含む。以下は、装置設定データとして第1設定データ821から第9設定データについて説明する。
【0087】
第1設定データ821は、音波受信待機時間を設定するためのデータを示す。音波受信待機時間は、磁場変換装置が駆動された後、音波受信を待機する時間を示す。音波受信待機時間は、例えば、10以上99以下の値に設定可能であり、単位は秒であってもよい。
【0088】
第2設定データ822は、トークン送出間隔を設定するためのデータを示す。トークン送出間隔は、トークン情報に対応する磁場信号の送出が繰り返される間隔を示す。トークン送出間隔は、例えば、500以上9999以下の値に設定可能であり、単位はmsであってもよい。第2設定データ822が1000に設定されるとき、磁場変換装置は、1秒の間隔でトークン番号に対応する磁場信号を繰り返し送出する。
【0089】
第3設定データ823は、トークン送出時間の長さを設定するためのデータを示す。トークン送出時間の長さは、磁場変換装置が磁場信号を送出する総時間の長さを示す。トークン送出時間の長さは、例えば、10以上99以下の値に設定可能であり、単位は秒であってもよい。第3設定データ823が10であり、第2設定データ822が1000であり、10秒の間に1秒の間隔で磁場信号が送出され得る。
【0090】
第4設定データ824は、音波受信距離を設定するためのデータを示す。音波受信距離は、モバイル端末の音波出力部から磁場変換装置によって受信可能な距離を示す。音波受信距離は、例えば、100以上500以下の値に設定可能であり、単位はmmであってもよい。一実施形態に係る音波通信は、別途のペアリングステップがないため、モバイル端末のスピーカ出力を大きくすると、磁場変換装置のマイクが音波信号を受信する。従って、スマートフォンの音量を最大(例えば、100)にして出力する場合、モバイル端末の音波出力部(例えば、スピーカ)から受信可能な距離が設定される必要がある。音波受信距離は、磁場変換装置の音波受信部(例えば、マイクロホン)に受信される音波信号の音波強度(例えば、デシベル単位)を距離に換算したものである。磁場変換装置は、受信された音波信号の音波強度を現在の受信距離に変換し、現在の受信距離を以前に設定された装置設定値(例えば、最小受信距離)と比較して、現在の受信距離が最小受信距離以下である場合、当該音波信号を排除することができる。
【0091】
第5設定データ825は、磁場変換装置の声出力部設定値(例えば、オンオフ)を設定するためのデータを示す。第5設定データ825は、声出力部をオン(ON)するための値として1、オフするための値として0を含む。ユーザの設定に応じて、ビープ音がオンオフされる。
【0092】
第6設定データ826は、ビットごとの磁場生成間隔を設定するためのデータを示す。後述するが、磁場変換装置によって受信されたトークン情報は、トラック2データフォーマットによる二進数(binary number)に変換される。ビットごとの磁場生成間隔は、変換された二進数の各ビット値に対応する磁場発生間隔を示す。磁場発生間隔は、下記の
図11を参照して説明する。加盟店に設けられた決済ポス(POS)端末の種類は無数に多い。加盟店端末のうち、リーダー機の認識速度が遅くて認識できない古いタイプの端末があり得る。この場合、間隔の微細調整が必要である。
【0093】
第7設定データ827及び第8設定データ828は、プリアンブルを設定するためのデータを示す。第7設定データ827は、磁気カード読み取り機によって認識可能な開始プリアンブル、第8設定データ828は、終了プリアンブルを設定するために使用される。
【0094】
第9設定データ829は、テストモードを設定するためのデータを示してもよい。QC(quality check)モードに進入するための値は1、一般モードに進入するための値は0であってもよい。
【0095】
上述したように、モバイル端末は、音波を介して磁場変換装置の装置設定を変更することができる。一実施形態に係るモバイル端末は、装置設定情報に関する音波信号を生成して出力する。磁場変換装置は、装置設定情報に関する音波信号を受信する場合に応答して、当該装置設定情報を反映する。従って、モバイル端末は、磁場変換装置とワイファイ、ブルートゥース(登録商標)などのような通信モジュールとのペアリングがなくても、磁場変換装置に対する便利な装置設定を提供することができる。特に、磁場変換装置に追加的な通信モジュールが不要であるため、磁場変換装置は、より少ない単価で小型化が可能である。
【0096】
図9は、一実施形態に係る磁場変換装置の構成を示すブロック図である。
【0097】
一実施形態に係る磁場変換装置900は、音波受信部910、プロセッサ920、電力供給部930、磁場出力部940、及び声出力部950を含む。
【0098】
音波受信部910は、モバイル端末により出力される音波信号を受信する。例えば、音波受信部910はマイクロホンを含む。音波受信部910は、区分コード及びトークン番号の数字の個数以上のスロットから構成される単一のデータフレームのトークン情報に対応する音波信号を受信する。
【0099】
プロセッサ920は、受信された音波信号がトークン情報を含みながら、トークン情報の区分コードが磁場変換装置900に割り当てられた対象サービス提供者を指示する場合に応答して、トークン情報を一連の2進値に変換する。プロセッサ920は、音波信号がトークン情報を含む場合、トークン情報の2進変換を行うことができる。また、プロセッサ920は、トークン情報の区分コードが磁場変換装置900によってサポートされる対象コード(例えば、対象サービス提供者は指示するコード)にマッチングする場合、トークン情報の2進変換を行うことができる。従って、磁場変換装置900は、所望するサービス提供者によって提供されるトークン情報についてのみ2進変換を行うことができる。2進変換は、下記の
図12を参照して説明する。
【0100】
また、プロセッサ920は、受信された音波信号から装置設定コードが識別される場合に応答して、音波信号から装置設定データを抽出し、抽出された装置設定データを用いて磁場変換装置900の装置設定を変更する。例えば、プロセッサ920は、音波信号に含まれている装置設定コードがモバイル端末及び磁場変換装置900の間に、予め定義された装置設定コードにマッチングするか否かを判別する。従って、プロセッサ920は、別途のペアリングなくても、装置設定コードマッチングの有無に応じて装置設定変更の有無を決定することができる。
【0101】
電力供給部930は、磁場出力部940に電力を供給する。電力供給部930は、磁場出力部940に電流パルスを提供することで、磁場出力部940による磁場生成を誘導する。電力供給部930の動作については、下記の
図13及び
図14を参照して説明する。
【0102】
磁場出力部940は、一連の2進値に対応する電流の供給に応答して、トークン情報を用いた決済を行うために、磁場の方向が交互に変更される磁場信号を生成する。
【0103】
声出力部950は、音波受信及び磁場変換に関連する情報を声信号として出力する。例えば、磁場変換装置900は、モバイル端末から受信された音波信号がトークン情報を含み、当該トークン情報が有効な場合に応答して、声出力部950を介して正常情報を受信したことを指示する受信ビープ音を出力する。
【0104】
図10は、一実施形態に係る磁場変換装置の内部配置を示す図である。
【0105】
一実施形態に係る磁場変換装置1000は、
図10に示すように、モバイル端末の一面(例えば、後面)に取り付けられる。磁場変換装置1000は、ハウジング内部に複数の回路素子を収容する。例えば、基板1001の一面上にマイク1010、コイル1040、スピーカ1050、バッテリ1060、電源ボタン1070、及び有線充電端子1080が配置される。基板1001の反対面には、バッテリ1060を充電するための電力を無線で受信するインダクタが配置されてもよい。従って、磁場変換装置1000は、制限されたフォームファクタ内で音波受信及び磁場変換を行うことができる。以下では、制限されたフォームファクタ内に配置されたコイルによる強い磁場信号の生成を説明する。
【0106】
図11は、一実施形態に係る磁場出力部を示す図である。
【0107】
一実施形態に係る磁場出力部940は、例えば、磁場生成コイルに実現することができる。例えば、磁場生成コイルは、フェリ磁性(ferrimagnetic)の特性を有する磁気コア1141(以下、「コア」)及びコア1141を取り囲むワインディング1142(winding)を含む。
【0108】
コア1141は、フェライトコアであってもよい。コア1141は柱状として、例えば、円柱又は多角柱の形状であってもよい。ワインディング1142は、伝導性導線(conductive wire)であってもよい。ワインディング1142は、柱形状であるコア1141の外面を取り囲むように配置される。磁場生成コイルには、電磁シールド(magnetic shield)が使用されない。磁場生成コイルは、ワインディング1142で発生した磁場信号をフェライトのフェリ磁性特性に応じて増幅する。例えば、磁場生成コイルは、ワインディング1142によって発生する磁場信号を500倍以上に増幅して発生させ得る。磁場生成コイルは、例えば、185uH~200uHのインダクタンス値を有するインダクタであってもよい。コア1141は、
図10に示すように制限されたフォームファクタ内で、ハウジングの長手方向及びコア1141の長手方向が平行するよう、磁場変換装置1000のハウジング内部に収容される。従って、磁場生成コイルは、制限されたフォームファクタ内でも上述したインダクタンスを有することができる。
【0109】
一実施形態によれば、磁場変換装置の電力供給部930は、電流方向を交互に変更しながらコイルに電流パルスを提供することができる。例えば、電力供給部930は、1.5V~3.3Vで30mAの電流を有する電力を、上述した磁場生成コイルに供給する。例えば、電力供給部930は、受信されたトークン番号のビット値に対応する電流を、100~150ms(microsecond)の間隔で交差して磁場生成コイルに供給する。
【0110】
コイルは、電流パルスの供給に応答して電流方向に対応する磁場の方向の磁場信号を生成する。例えば、電力供給部930は、第1電流方向1151にワインディング1142に電流パルスを供給する。この場合、ワインディング1142により第1磁場の方向1161の磁場信号が誘導される。電力供給部930は、第2電流方向1152にワインディング1142に電流パルスを供給してもよい。この場合、ワインディング1142により第2磁場の方向1162の磁場信号が誘導される。第1磁場の方向1161及び第2磁場の方向1162のうちの1つは、磁石のN極方向に対応し、残りは磁石のS極方向に対応する。
【0111】
図12は、一実施形態に係る磁場変換装置によってシミュレートされる磁気ストライプを説明する。
【0112】
一実施形態によれば、プロセッサは、トークン情報に含まれているトークン番号をクレジットカードのトラックデータに変換し、トラックデータを一連の2進値に変換する。例えば、プロセッサは、
図6によるトークン情報から36桁のトークン番号を磁気クレジットカードのトラック2データに変換し、トラック2データを二進数に変換する。
【0113】
トラックデータは、クレジットカード(例えば、デビットカード、ギフトカードなど)の裏面の磁気ストライプ(magnetic stripe)の中にあるトラック2つにエンコーディングされて格納された情報を示す。クレジットカードの裏面の磁気線には、トラックが3個ある。トラック2フォーマットは、75bpi(bit per inch)であり、4ビット及びパリティビット文字を40個含むことができる。但し、トラック2フォーマットは例示的なものであり、トラックデータのフォーマットがこれに限定されることはない。
【0114】
例えば、物理的クレジットカードの一面に形成される磁気ストライプは、磁石のN極及びS極が交互に配置されてもよい。磁気カード信号により読み出されるヘッド信号(head signal)1220は、各極性の磁石ごとにインパルス波形を含む。パルス波形1230は、ヘッド信号1220に基づいて取得される。パルス波形1230から2進信号1240が復号化される。
【0115】
図12に示すように、各スロットに対応する区間内で磁石極性の交代配置間の間隔において、ビット値1を指示する場合の間隔が、ビット値0を指示する場合の間隔よりも小さくてもよい。例えば、ビット値1を指示する場合の間隔が、ビット値0を指示する場合の間隔の半分であってもよい。
【0116】
図13は、一実施形態により第1ビット値を表現するために磁場出力部に印加される電流信号を説明し、
図14は、第2ビット値を表現するために磁場出力部に印加される電流信号を説明する。
【0117】
電力供給部は、第1ビット値(例えば、ビット値「0」)1390に対して第1パルス間隔1315に電流パルス1320をコイルに提供する。例えば、
図13に示すように、電力供給部は、第1ビット値1390に対応する区間の開始時点1311及び終了時点1312で互いに反対の電流方向の電流パルス1320をコイルに印加し、開始時点1311及び終了時点1312の間では電流パルスをディスエーブル(disable)する。言い換えれば、電力供給部は、第1電流方向の電流パルスをパルス幅1325の間に印加し、第1パルス間隔1315が経過した後、第2電流方向の電流パルスをパルス幅1325の間に印加する。第1パルス間隔1315は、パルス幅1325の20倍以上であってもよい。例えば、パルス幅1325は10μs(microsecond)であり、第1パルス間隔は200μs以上300μs以下であってもよい。
【0118】
また、電力供給部は、第2ビット値(例えば、ビット値「1」)1490に対して第2パルス間隔1416に電流パルス1421,1422,1423をコイルに提供する。ここで、第2パルス間隔1416は、第1パルス間隔1415の半分であってもよい。
図14に示すように、電力供給部は、第2ビット値1490に対応する区間の開始時点1411及び終了時点1412で第1電流方向の電流パルス1421,1422をコイルに印加し、開始地点1411及び終了時点1412の間で第1電流方向に反対の第2電流方向の電流パルス1423を印加する。
【0119】
コイルに供給される電流パルスのパルス間隔が極めて狭ければ、磁場の方向性が増加するが、磁気カード読み取り機の解読認識率が低くなり、パルス間隔が極めて広ければ、磁場の方向性が減少して磁気カード読み取り機の解読認識率が増加する。
【0120】
電流パルスのパルス幅1425は、パルス間隔よりも小さくてもよい。第2パルス間隔1416は、パルス幅1425の10倍以上であってもよい。パルスが印加されない区間が、パルスが印加される区間よりも長いため、電流消費が最小化される。例えば、パルス幅1425は10μs(microsecond)であり、第2パルス間隔1416は100μs以上150μs以下であってもよい。100μs以上150μs以下の第2パルス間隔1416の下で、磁場の強度(intensity)及び方向性(orientation)と磁気カード読み取り機の解読認識率が最適化される。
【0121】
パルス波形は正弦波であるが、これに限定されることなく、他の波形も使用されてもよい。パルス幅に対応する区間の間に電流が印加され、残りの区間の間コイルに供給される電流が遮断される。
【0122】
従って、磁場変換装置は、
図13及び
図14に示すように、コイルに印加される電流の方向を交互に変更しながら、ビット値に応じてパルス間隔を設定することで、
図12に示したような磁気カードの磁気ストライプのスワイプによる磁場変化をシミュレートすることができる。
【0123】
図15は、一実施形態に係る磁場変換装置が加盟店端末に取り付けられた例示を説明する。
図16A~
図16Cは、一実施形態に係る磁場変換装置がモバイル端末に取り付けられた例示を説明する。
【0124】
一実施形態に係る磁場変換装置は、加盟店端末及びモバイル端末のうち少なくとも1つに取り付け可能である。
【0125】
例えば、
図15に示すように、磁場変換装置120は、加盟店端末1510に取り付けられる。磁場変換装置120は、ハウジング1523(例えば、金網で構成されたハウジング1523)に収容され、電源1521を介して加盟店端末1510から電力が供給される。磁場変換装置120は、両面テープなどを用いて加盟店端末1510に取り付けられてもよい。
【0126】
また、
図16A~
図16Cに示すように、磁場変換装置120は、モバイル端末に取り付けられてもよい。
図16Aは、磁場変換装置120が取り付けられたモバイル端末の後面、
図16Bは下面、
図16Cは側面を示している。磁場変換装置120はハウジング1622に収容され、ハウジング1622がモバイル端末に取り付けられている。磁場変換装置120は、バッテリ1624から電源1621が供給される。バッテリ充電部1623はバッテリ1624を充電する。ハウジング1622には、オンオフボタン1625及び状態表示LED(Light Emitting Diode)1626が形成される。オンオフボタン1625によって磁場変換装置120が駆動される。また、ハウジング1622は、開閉可能な蓋1622aを含んでいる。また、磁場変換装置120の音波受信部1627は、モバイル端末のスピーカ1611に隣接して配置されてもよい。
【0127】
実施形態に係る方法は、様々なコンピュータ手段を介して実施されるプログラム命令の形態で具現され、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される。記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独又は組み合せて含む。記録媒体及びプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計して構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例として、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体(magnetic media)、CD-ROM、DVDのような光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical media)、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含む。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。ハードウェア装置は、本発明に示す動作を実行するために1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成してもよく、その逆も同様である。
【0128】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム(computer program)、コード(code)、命令(instruction)、又はそのうちの一つ以上の組合せを含み、希望の通りに動作するよう処理装置を構成したり、独立的又は結合的(collectively)に処理装置を命令することができる。ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置によって解釈されたり処理装置に命令又はデータを提供するために、いずれかの類型の機械、構成要素、物理的装置、仮想装置、コンピュータ格納媒体又は装置、又は送信される信号波に永久的又は一時的に具体化することができる。ソフトウェアはネットワークに連結されたコンピュータシステム上に分散され、分散した方法で格納されたり実行され得る。ソフトウェア及びデータは一つ以上のコンピュータで読出し可能な記録媒体に格納され得る。
【0129】
上述したように実施形態をたとえ限定された図面によって説明したが、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、上記の説明に基づいて様々な技術的な修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順で実行されるし、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合又は組み合わせられてもよいし、他の構成要素又は均等物によって置き換え又は置換されたとしても適切な結果を達成することができる。
【0130】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されて定められるものではなく、特許請求の範囲及び特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
【国際調査報告】