IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ スコット ブラッドリー ベイカーの特許一覧

特表2022-510168エアベントアセンブリ及びエアベント制御システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-26
(54)【発明の名称】エアベントアセンブリ及びエアベント制御システム
(51)【国際特許分類】
   B60H 1/34 20060101AFI20220119BHJP
   B60H 1/00 20060101ALI20220119BHJP
【FI】
B60H1/34 611
B60H1/34 671A
B60H1/34 671B
B60H1/34 631
B60H1/00 103A
B60H1/00 103G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021529708
(86)(22)【出願日】2019-11-26
(85)【翻訳文提出日】2021-07-13
(86)【国際出願番号】 US2019063259
(87)【国際公開番号】W WO2020112778
(87)【国際公開日】2020-06-04
(31)【優先権主張番号】62/771,940
(32)【優先日】2018-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521225502
【氏名又は名称】スコット ブラッドリー ベイカー
【氏名又は名称原語表記】Scott Bradley BAKER
【住所又は居所原語表記】5530 Kester Avenue, Sherman Oaks, California 91411 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100124707
【弁理士】
【氏名又は名称】夫 世進
(72)【発明者】
【氏名】スコット ブラッドリー ベイカー
【テーマコード(参考)】
3L211
【Fターム(参考)】
3L211BA43
3L211DA14
3L211DA15
3L211DA82
(57)【要約】
エアベント制御システムは、第1のハウジング内の第1の軸上に取り付けられた空気流方向付け部品と、第1のハウジングが取り付けられた内部空間を定める第2のハウジングとを備える。第1のモータが空気流方向付け部品を第1のハウジング内の角度位置に動かし、第2のモータが第2のハウジング内に含まれる第1のハウジングを旋回させる。前方開口部及び後方開口部は、空気流を、後方開口部から前方開口部への方向へと可能にする。コントローラは、第1の軸上の空気流方向付け部品の角度位置、及び第2の軸上の第1のハウジングの角度位置を設定する。第1のハウジングに対する空気流方向付け部品の位置及び第2のハウジングに対する第1のハウジングの位置はそれぞれ、排出空気流の方向を選択的に調節する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気流を方向付ける、第1のハウジング内の第1の軸上に取り付けられた空気流方向付け部品と、
内部空間を定める側壁を有する第2のハウジングであって、前記第1のハウジングが、前記第2のハウジングの前記内部空間において、前記第1のハウジングを旋回させる第2の軸上に取り付けられている第2のハウジングと、
前記空気流方向付け部品を前記第1のハウジング内に含まれる前記第1の軸を中心とする角度位置に動かす第1のモータと、
前記第2のハウジング内に含まれる前記第2の軸を中心に前記第1のハウジングを旋回させる第2のモータと、
前方開口部及び後方開口部であって、前記エアベント制御システムを通る空気流の方向が前記後方開口部から前記前方開口部に向かう、前方開口部及び後方開口部と、
前記空気流方向付け部品の前記角度位置を前記第1の軸上に設定し、前記第1のハウジングの前記角度位置を前記第2の軸上に設定する制御装置であって、前記第1のハウジングに対する前記空気流方向付け部品の位置及び前記第2のハウジングに対する前記第1のハウジングの位置がそれぞれ前記エアベント制御システムを通って排出される前記空気流の方向を選択的に調節する制御装置と
を備える、エアベント制御システム。
【請求項2】
前記空気流の方向が通路を通る複数の空気通過経路を有する前記空気流方向付け部品によって調節され、前記第1のモータが前記第1のハウジング内でその位置を調整することにより前記空気流方向付け部品を動かす、請求項1に記載のエアベント制御システム。
【請求項3】
前記空気流方向付け部品が前記第1の軸上に旋回可能に取り付けられ、前記第1の軸がドライブシャフトに接続された前記第1のモータによって制御され、前記第1のモータが、前記制御装置によって提供された情報に基づいて前記空気流方向付け部品を位置付けるように前記ドライブシャフトを回転させる、請求項1に記載のエアベント制御システム。
【請求項4】
前記空気流方向付け部品が前記第1の軸上に旋回可能に取り付けられ、前記第1の軸がドライブシャフトに接続された前記第1のモータによって制御され、前記第2のモータが、前記制御装置によって提供された情報に基づいて前記第1のハウジングを前記第2の軸上に位置付けるように前記ドライブシャフトを回転させる、請求項1に記載のエアベント制御システム。
【請求項5】
前記第2のハウジングが基部に取り付けられるように構成され、前記基部が車両の表面又は建物の壁面から選択される、請求項1に記載のエアベント制御システム。
【請求項6】
前記第1のモータ及び前記第2のモータが作動され、前記第1のハウジング内の前記空気流方向付け部品及び前記第2のハウジング内の前記第1のハウジングをそれぞれ選択された位置に最短経路を用いて移動するように略同時に動作する、請求項1に記載のエアベント制御システム。
【請求項7】
前記空気流の排出量を調整するように移動可能である空気量制御フラップをさらに備える、請求項1に記載のエアベント制御システム。
【請求項8】
前記空気量制御フラップを前記制御装置から受信した指示に従って選択的に位置付けする第3のモータをさらに備える、請求項7に記載のエアベント制御システム。
【請求項9】
前記第1のハウジングが、その中に略垂直位置に配置されている前記複数の空気流方向付け部品を備えて略長方形を定める側壁を有し、第2のハウジングが前記第1のハウジングが収容される前記内部空間を定める対応する長方形を有する、請求項1に記載のエアベント制御システム。
【請求項10】
前記第1のモータが回転ギアに取り付けられ、ギアラックが前記回転ギアによって駆動されて前記回転ギアの回転方向に従った前後直線運動を行い、前記ギアラックが空気流方向付け部品にそれぞれ接続された一連の旋回アームに取り付けられてこれらを動かし、前記ギアラックの前後運動が前記空気流方向付け部品の前記角度位置を動かすことにより前記空気流の排出方向を調整する、請求項9に記載のエアベント制御システム。
【請求項11】
複数の温度センサをさらに備え、前記温度センサが前記制御装置に接続され、前記制御装置に情報を提供し、前記制御装置が前記第1のモータ、第2のモータ、及び第3のモータを作動させ、前記第1のモータ及び前記第2のモータが、前記温度センサから受信した前記情報に基づいて排出される空気流の方向を調整し、前記第3のモータが、許可された前記空気流量を調節する、請求項8に記載のエアベント制御システム。
【請求項12】
前記温度センサが電線によって前記制御装置に接続され、前記制御装置に情報を提供する、請求項11に記載のエアベント制御システム。
【請求項13】
前記温度センサが前記制御装置に無線で接続され、前記制御装置に情報を提供する、請求項1に記載のエアベント制御システム。
【請求項14】
前記空気制御フラップが、その端部において第1及び第2の対向する旋回ポストに接続された平板のような構造を備え、前記第3のモータが、これにより回転する前記第1の旋回ポストを、空気流が妨げられる第1の閉鎖位置と空気流が完全に円滑になる第2の開放位置との間で前記空気制御フラップを動かすように動作する、請求項8に記載のエアベント制御システム。
【請求項15】
前記空気量制御フラップが、空気流排出要請に従い、前記第1の閉鎖位置と前記第2の開放位置との間のいかなる位置にも徐々に位置付けられて固定可能である、請求項14に記載のエアベント制御システム。
【請求項16】
前記制御装置が、使用者による操作のためのコントロールパネルをさらに備える、請求項1に記載のエアベント制御システム。
【請求項17】
前記コントロールパネルが複数のエアベント操作者制御装置を備え、各操作者制御装置が特定のエアベントに関連付けられる、請求項16に記載のエアベント制御システム。
【請求項18】
前記操作者制御装置用のプリセット制御装置をさらに備え、前記ベントが、前記プリセット制御装置を作動させることにより特定の使用者が予め選択した配置に位置付け可能である、請求項16に記載のエアベント制御システム。
【請求項19】
前記コントロールパネルがジョイスティックをさらに備え、前記ジョイスティックの特定の方向への移動が、関連付けたエアベントから前記空気流を対応する方向に排出させる、請求項16に記載のエアベント制御システム。
【請求項20】
前記コントロールパネルがトラックボールをさらに備え、前記トラックボールの特定の方向への移動が、関連付けたエアベントから空気流を対応する方向に排出させる、請求項16に記載のエアベント制御システム。
【請求項21】
前記コントロールパネルが、エアベントを選択し、選択されたエアベントからの空気流量及び空気流の方向を制御するための電子タッチスクリーンを備える、請求項16に記載のエアベント制御システム。
【請求項22】
第2の位置で使用するための第2のコントロールパネルを備える、請求項16に記載のエアベント制御システム。
【請求項23】
前記第1の軸が略垂直であり、前記第2の軸が略水平である、請求項1に記載のエアベント制御システム。
【請求項24】
前記第1の軸が前記第2の軸と略直角をなす、請求項1に記載のエアベント制御システム。
【請求項25】
エアベント制御システムのエアベントからの空気排出方向及び空気量を制御する方法であって、
空間を通る空気流を定め、側壁を有する第1のハウジング内に取り付けられた空気流方向付け部品を備え、
内部空間を定める側壁を有する第2のハウジングに前記第1のハウジングを取り付ける工程であって、前記第1のハウジングが前記第2のハウジングの前記内部空間内の前記第2のハウジングの前記側壁に取り付けられる工程と、
前記第1のハウジングの第1の軸を中心とした角度位置に前記空気流方向付け部品を旋回させるための第1のモータを取り付ける工程と、
前記第2のハウジングの第2の軸を中心に前記第1のハウジングを旋回させるための第2のモータを取り付ける工程と、
前記第1の軸又は前記第2の軸と同様の軸を中心に空気流量制御フラップを旋回させるための第3のモータを取り付ける工程と、
前記空気流方向付け部品の後方開口部から前方開口部に空気流を方向付ける工程と、
制御装置を前記第1のモータ、第2のモータ、及び第3のモータに接続する工程であって、前記制御装置が前記第1のハウジング内の第1の軸上に前記空気流方向付け部品の前記角度位置を設定し、前記第2のハウジング内の前記第2の軸上に前記第1のハウジングの位置を設定し、及び所望の空気流量を調整するために前記空気流量制御フラップの前記角度位置を設定するためのものであり、前記第1のハウジング内の前記空気流方向付け部品の位置及び前記第2のハウジング内の前記第1のハウジングの位置がそれぞれ相互に対して前記空気流の排出方向を選択的に調整する工程とを含む、方法。
【請求項26】
空気流をある角度範囲に方向付ける、第1のハウジング内の垂直軸上又は水平軸上に取り付けられた空気流方向付け部品と、
内部空間の境界を定める側壁を有する第2のハウジングであって、前記第1のハウジングが前記第2のハウジングの前記内部空間内の水平軸上又は垂直軸上に取り付けられ、前記第1のハウジングをある角度範囲で旋回可能にする第2のハウジングと、
前記第1のハウジング内に含まれるその軸を中心とした角度位置に前記空気流方向付け部品を動かすための第1のモータと、
前記第2のハウジング内に含まれるその軸を中心に前記第1のハウジングを旋回させるための第2のモータと、
前記ベントを通過する空気量を制御する前記空気流量フラップを旋回させるための第3のモータと、
前方開口部及び後方開口部であって、前記ベントを通る空気流の方向が前記後方開口部から前記前方開口部に向けられた、前方開口部及び後方開口部と、
前記空気流方向付け部品の前記角度位置を前記水平軸上に設定し、前記第1のハウジングの前記角度位置を前記垂直軸上に設定するための制御装置であって、前記第1のハウジングに対する前記空気流方向付け部品の位置及び前記第2のハウジングに対する前記第1のハウジングの位置がそれぞれ前記ベントを通って排出される空気流の方向を選択的に調整し、前記制御装置が前記ベントを通って排出される前記空気流量をさらに設定する前記制御装置とを備える、エアベント制御システム。
【請求項27】
前記空気流方向付け部品が複数の空気流経路を含む、請求項26に記載のエアベント制御システム。
【請求項28】
前記空気流方向付け部品が単一の空気流経路を作る、請求項26に記載のエアベント制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアベントアセンブリに関する。本発明のエアベントアセンブリはこれを通過する空気流を制御するために利用され、このような制御は、エアベントアセンブリから排出されるこのような空気流の方向のほか、エアベントアセンブリを通過させる空気量にまで及び得る。本発明のエアベントアセンブリは、幅広い様々な種類の空間において、このような空間に流入する空気を制御し且つ調整するために使用され得る。これらには、例えば、車両のほか、商業用又は居住用に関わらず部屋又は建築物空間が含まれ得る。本発明は、これらの例に限定されない。
【背景技術】
【0002】
数十年にわたる自動車の発展と共に、多数のエレメントが変化してきた。最大の変化の1つは、1960年代に空調の出現と共に到来した。無論、それ以前のシステムが整っていたが、これらは、管内で氷上に空気を流す車両に適応させたスワンプ冷却システムの性質を持つことが多かった。
【0003】
「クローズドシステム」空調システムが車両に導入された際、数個の部品を有していた。以降の全数十年間で少なくとも変化を遂げてきた1つの部品は、運転者及び乗客が求める場所に空気を方向付ける室内ベントである。左右上下に移動可能な簡素なグリルが典型の機構であり、これにより広範囲の方向に冷気を送ることができる。
【0004】
車両内のこれらのベントの調節には、典型的には、人がベント制御レバーまで手を上げ、ベントの位置を調節し、その後通気経路の前方から手を下ろし、その調節が求めたものに達したかどうかを確認することが必要である。多くの場合、調節中に人の手及び腕が空気流を妨げることが多いため、いくつかの連続的な調節が必要となる。これは時間のかかることであるばかりでなく、人が手を伸ばしながらベントに注意を向ける度に彼らは道路を見ないことになるため、安全上の危険要因にもなり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明のエアベントアセンブリは、ベントの調節中にベントから人への冷気経路からいかなる障害をも取り除くことを容易にするものである。この機能は、より少ない連続的な調節と、運転者が、彼らの肌への冷気がいかなる必要な調節をも決定するために道路への集中が維持可能となるより大幅に安全で効果的且つ効率的な工程とを考慮したものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここで定義する本発明は、車両空調システム用の遠隔制御ベントを備える。
【0007】
今日車両で利用可能な空調暖房ベントは、人が求める場所に正確に方向付けられた空気を得るために多数の調節を必要とする。これは、ベントを調節するためにとられる行動が、人に、彼らの手及び腕を人への空気流を妨げるような位置に置くことを求めることが多いためである。このため、人は、彼らが調節したばかりのベントの前方から彼らの手及び腕を遠ざけるまで空気がどこに流れているのかを知り得ない。これは、空気流の方向が求める配置に十分に近くなるまで繰り返される可能性のある行動である。
【0008】
本発明の一実施形態は、A/C又は暖房器の使用者に、ノブ、又は、例えばジョイスティック又はトラックボールなどの他の種類の位置指示器に手を置かせるのみのものである。様々な方向にジョイスティックを動かすことにより、ベントは、上下左右に移動可能であるとともにこれら2つの交差する方向のあらゆる組み合わせで移動可能であり、多数のモータに相互に連携して動くように指示するための電子機器及び書き込まれたコンピュータコーディングによって可能となるものであり、これにより空気流の幅広い方向選択を可能にする。
【0009】
このリモートシステムにより、運転者は、ジョイスティック又は他の制御装置を調節する間、目を道路に維持できる。ベントを所望の配置に方向付けるために肌に接触する空気を利用しながら、空気が所望の方向に流れた時に調節を停止できる。
【0010】
本発明は、車両内の全ベントに対してグループプリセットのほか各プリセット位置を有する主コントロールパネルを考慮したものであり、乗客に影響をもたらし得るベントを操作するための乗客用の補助コントロールパネルをも考慮したものである。
【0011】
本発明は、正方形から長方形、円形まで、あらゆる形状及び寸法のベントを含め得るものであり、操作を実行するためにデジタル形式を利用し得る。一実施形態において、方向コントローラは、使用者がそのクレードル内でボールを転がして指示したようにベントを動かす、ちょうどトラックボールのようなものである。
【0012】
コントロールパネルを構成可能な多数の方法、コントロールパネルが提供可能な多数の操作、及び指示機構を設計可能な多数の方法がある。目的の共通点は、車両の空調ベントを遠隔で調節し、空気流量及び排気方向を調整することである。
【0013】
必要とされる構成部品のそれぞれの設計が多様な形状及び寸法であり得る一方、機能性は、車両空調ベントが実際のベント自体への接触なしに調節可能であることに一貫している。本発明はまた、より大型の車両における多数列の座席を収容するようにも構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】空調装置(A/C)及び暖房システムに使用するための本発明の一態様によるエアベントアセンブリの前面斜視図である。
図2】面板で固定された、自動車ダッシュパネルと同様のマウンティングパネルに取り付けられたエアベントアセンブリの前面斜視図である。
図3】「ボール」形状の空気流方向付け部品の前面斜視図である。
図4】旋回ポスト及び回転モータを取り付けて示す「ボール」形状空気流方向付け部品の後面斜視図である。
図5】下部旋回ピンからモータロック機構までを詳細に示す、「ボール」形状空気流方向付け部品の詳細な側面後面斜視図である。
図6】外側旋回リング第1のハウジングに取り付けられた図5に見られるロック機構を示す「ボール」形状空気流方向付け部品の底面斜視図である。
図7】円形外側旋回リング第1のハウジングに取り付けられたボール形状空気流方向付け部品の底面後面斜視図であり、ボール形状空気流方向付け部品の後部が右方向に回転している。
図8図7の空気流方向付け部品の最上部前面斜視図であり、ボール形状空気流方向付け部品を外側リング第1のハウジングに接続する上部旋回ピンを詳細に示し、右方向に回転したボール形状空気流方向付け部品の前部を示す。
図9図7に示すボール形状空気流方向付け部品の前面斜視図であり、ボール形状空気流方向付け部品を外側リング第1のハウジングに接続する上部旋回ピンを詳細に示し、左方向に回転したボール形状空気流方向付け部品を示す。
図10】ボール形状空気流方向付け部品及び外側旋回リング第1のハウジングの後面図であり、リングに差し込まれたボールの最上部及び底部の旋回ピン、外側リングの外側右側に差し込まれた旋回ピンを示し、外側リングの左側用の旋回ピンの詳細を示す。
図11】その中に取り付けられた全部品を示してはいない、前部及び後部の第2のハウジングを示す後面図であり、右側外側リングポストをベアリング内に示し、左側外側リングポストが外側リングをベアリングを通して回転モータに接続している。
図12】第2のハウジングの後部を実線で示し、第2のハウジングの前部を破線で示した側面図であり、その最上端部を後方に回転させ、その底端部を前方に回転させて、第2のハウジングの前部の中に保持されたボール形状空気流方向付け部品を方向付け、空気を上方角度に方向付けている外側リングを詳細に示している。
図13】第2のハウジングの後部を実線で示し、第2のハウジングの前部を破線で示した側面図であり、その最上端部を前方に回転させ、その底端部を後方に回転させて、第2のハウジングの前部の中に保持されたボール形状空気流方向付け部品を方向付け、空気を下方角度に方向付けている外側リングを詳細に示している。
図14図1に示した完成エアベントアセンブリの前面図であり、ボール形状空気流方向付け部品と外側リング第1のハウジングとの間の回転機能能力を、外側リング第1のハウジングと第2のハウジングの前部との間の回転機能能力と組み合わせて利用することにより、空気流を下方且つ左方向に方向付けているボール形状空気流方向付け部品を説明するものである。
図15図1に示した完成エアベントアセンブリの前面図であり、ボール形状空気流方向付け部品と外側リング第1のハウジングとの間の回転機能能力を、外側リング第1のハウジングと第2のハウジングの前部との間の回転機能能力と組み合わせて利用することにより、空気流を上方且つ右方向に方向付けているボール形状空気流方向付け部品を説明するものである。
図16】後部ハウジングの延長吸気口の内側の空気流量制御フラップを示す後面斜視図であり、空気流量制御フラップを開放位置で示している。
図17図16に見られるような空気流量制御フラップを示し、第2のハウジングの前部及び後部はこれらの全内部部品と共に取り除かれており、空気流量制御フラップがベアリングによって固定された一対の旋回ピンの間に保持され、回転モータ及び開放位置に示したフラップに1本の旋回ピンが取り付けられている。
図18図17に見られるような空気流量制御フラップを示し、空気流量制御フラップは閉鎖位置にある。
図19図16に示すようなエアベントアセンブリを説明するものであり、空気流量制御フラップを閉鎖位置で示している。
図20】複数の空気流方向付け部品を備えた長方形のエアベントアセンブリを有する、本発明のエアベントアセンブリのさらなる一実施形態の前面図である。
図21図20に示したエアベントアセンブリの斜視図である。
図22】複数の空気流方向付け部品を取り除いた、図21のエアベントアセンブリの後面斜視図である。
図23】エアベントアセンブリの回転部品及び回転モータを露出した切断斜視図である。
図24】複数の空気流方向付け部品を前方位置に示し、空気流を上方角度に方向付けている前面斜視図である。
図25】複数の空気流方向付け部品を前方位置に示し、空気流を下方角度に方向付けている前面斜視図である。
図26】複数の空気流方向付け部品を左側から右側に移動させる部品を説明する斜視図である。
図27】複数の空気流方向付け部品を左側から右側に移動させる部品と、さらに複数の空気流方向付け部品が右方向に移動するように特定の部品が移動する方向とを説明する底部斜視図である。
図28】複数の空気流方向付け部品を左側から右側に移動させる部品と、さらに複数の空気流方向付け部品が左方向に移動するように特定の部品が移動する方向とを説明する斜視図である。
図29】空気流を下方且つ右方向に方向付けるように位置付けされた複数の空気流方向付け部品を示す前面図である。
図30】空気流を上方且つ左方向に方向付けるように位置付けされた複数の空気流方向付け部品を示す前面図である。
図31】複数の空気流方向付け部品を左側から右側に移動させる部品を被覆する側部モータカバー、底部モータカバー及びパーティションを説明する前面図である。
図32】空気流量制御フラップを閉鎖位置に示した第3の回転モータを説明する後面斜視図である。
図33図32に見られるような空気流量制御フラップと、閉鎖位置にある空気流量制御フラップを回転させるように要求された部品とを説明するものである。
図34】空気流量制御フラップと、空気流量制御フラップを回転させるように要求された部品とを説明するものであり、空気流量制御フラップは図35に見られるような開放位置にある。
図35】空気流量制御フラップを開放位置に示した第3の回転モータを説明する後面斜視図である。
図36】部品が室内に配置された(室内は不図示)本発明の一実施形態の側面図を示す。
図37】本発明の一実施形態を説明するものであり、主コントロールパネルを示す。
図38】主コントロールパネルのさらなる一実施形態を示す。
図39】補助コントロールパネルの一実施形態を示す。
図40】本発明の一実施形態における部品を示す車両乗客コンパートメントの上面切断斜視図である。
図41図40を様々な方向の情報と共に示す。
図42図40を様々な方向の情報と共に示す。
図43】本発明の一実施形態における部品のレイアウトを示す斜視図である。
図44】内部モータを説明するために一部の部品を取り除いた図43と同様の図である。
図45】本発明の別の実施形態における家具を示す部屋又は空間の上面図を概略的に説明するものである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ここで本発明の例示的な好適実施形態を示す、本明細書に添付した様々な図面について参照する。説明する実施形態は本発明の様々な見解及び視点を示すが、本発明はこれらの特定の詳細及び構成に限定されない。
【0016】
図面の図1は、ボール形状空気流方向付け部品ベント2が第2のハウジングの前部3及び第2のハウジングの後部4の内部に保持されたエアベントアセンブリ1の前面側の図を示す。第2のハウジングの前部及び後部は複数のボルト6によって共に保持され、第2のハウジングの後部4は吸気用の突出ネック5を有する。
【0017】
図2は、図1に詳細に示したようなエアベントアセンブリの前面側の図を示し、車両ダッシュパネルと同様の取り付け板7、ダッシュパネル7にエアベントアセンブリ部品を取り付けるための固定フェイスリング8、及び複数のフェイスリング螺子9をさらに説明するものである。これらの部品は、組み合わせると、エアベントアセンブリを様々な場所に取り付け可能になる。
【0018】
図面の図3は、空気を通過させるために多数の空気流経路10を一体化させたボール形状空気流方向付け部品2の中心を僅かに外した前面図を示す。回転旋回ピンを収納するための上端穴部11が示されている。
【0019】
図面の図4は、中心を僅かに外した後面図を説明するものであり、上部回転旋回ピン12が差し込まれたボール形状空気流方向付け部品2、ボール形状空気流方向付け部品2の中の複数の空気流経路10、ワイヤリングハーネス15を備えた回転モータ13、ベントボール空気流方向付け部品2の底部から突出したモータドライブシャフト14、及びモータアクセス取り付け板36を示す。モータ13は、駆動時、空気流方向付け部品の動きを回転させて、空気流の方向を空気流方向付け部品2によって調整する。
【0020】
図面の図5は、モータドライブシャフト14に取り付けられた、肩部17及びロック突起18を有するモータドライブシャフトカラー16を示す。
【0021】
図面の図6は、複数のモータカバー取り付け穴部19を備えるボール形状空気流方向付け部品2の僅かに角度を付けた底面図を示す。外側リング第1のハウジング20は、ボール形状空気流方向付け部品2を、上部旋回ピン12(不図示)、及びモータドライブシャフト14に取り付けられ且つ凹部21内に固定されたモータドライブシャフトカラー肩部17によって支持している。凹部21は、ロック突起18を収容するためのさらなるロック突起凹部22を有する。ロック突起凹部22内に係合されたロック突起18及びボール形状空気流方向付け部品2内に固定された回転モータ13により、モータ13が作動してモータドライブシャフト14をいずれかの方向に回転すると、ボール形状空気流方向付け部品2が外側リング第1のハウジング20内で回転するか、又は外側リング第1のハウジング20がボール形状空気流方向付け部品2の周りを回転する。外側リング第1のハウジング20自体が第2のハウジングの前部内に固定されると(不図示)、以下の図でさらに詳細に示すように、回転モータ13によって開始された回転動作は、ボール形状空気流方向付け部品2を左方向又は右方向への選択可能な角度に外側リング第1のハウジング20内で回転させる。この図では、ボール形状空気流方向付け部品2は、矢印23によって示すように右側に向いている。
【0022】
図面の図7図6に示したものと同様の図であり、外側リング第1のハウジング20に取り付けられ、矢印24によって示すように左側に向けられたボール形状空気流方向付け部品2を示している。
【0023】
図面の図8は、ボール形状空気流方向付け部品2が外側リング第1のハウジング20内に回転可能に固定された僅かに傾けた上面図を示し、凹部25内に固定されたベアリング26内の上端旋回ピン12を詳細に示している。外側リング第1のハウジング20は、リング回転ポスト穴部27を含む。ボール形状空気流方向付け部品2は、ベントスロット10によって示すように右側に向いている。
【0024】
図9は、ボール形状空気流方向付け部品2がベントスロット10によって示すように左方向を向いていることを除き、図8と同様の図である。
【0025】
図面の図10は、外側リング第1のハウジング20に取り付けられたボール形状空気流方向付け部品、外側リング第1のハウジング20内に固定されたベアリング肩部34を備えるリング回転ポスト33、ベアリング肩部29を備えるリング回転ロックポスト28、リング差し込み突出部31、ロック突起32、及びロックポストからモータへのキー溝突出部30の角度を付けた後面図を示す。リング差し込み突出部31は外側リング回転ポスト穴部27内に差し込まれ、ロック突起32は外側リング回転ポスト穴部ロック27Aの中に係合しロックされる。外側リングは、ロックポスト28の軸を中心に回転可能に旋回し、前部ハウジング内に取り付けられた回転モータに付与されたコンピュータ入力指示によって回転運動をもたらす。
【0026】
図面の図11は、第2のハウジングの前部及び後部のないエアベントアセンブリを前面図で示す。ボール形状空気流方向付け部品2は、いずれも本実施形態の垂直面にある回転旋回ピン12及びモータドライブシャフトカラー16によって外側リング第1のハウジング20に回転可能に取り付けられている。外側リング20に埋め込まれたリング回転ポスト33を備える外側リング第1のハウジング20は水平面にあり、リング回転ポスト33は露出した肩部34及びこれにさらに取り付けられたベアリング35をも有する。リング回転ロックポスト28は、ベアリング35の中に挿入されている。リング回転ロックポスト肩部29は露出し、これも水平面にあり、一端が外側リング第1のハウジング20に挿入され、他端では回転モータ38と接続されている。ワイヤリングハーネス39、回転モータ取り付け板37も示されている。モータ取り付け板37はモータ38に取り付けられ、そして第2のハウジングの前部(不図示)に取り付けられている。モータ自体が回転するモータドライブシャフトは、第2のハウジングの前部に取り付けられて作動されると、内部で外側リング第1のハウジング20を回転させ、さらなる図で示すように、外側リング第1のハウジング20の最上部を前方にも後方にも選択可能な角度だけ動かす。
【0027】
図12は、第2のハウジングの前部3を破線で示したエアベントアセンブリの側面図であり、最上部が第2のハウジングの後部4に向かって後方に傾くように回転した外側リング第1のハウジング20を示している。この回転により、ボール形状空気流方向付け部品2は、空気がこれを通過する際に空気流を上方に方向付ける。リング回転ポスト33は、回転の軸点としての役割を果たす。
【0028】
図13は、第2のハウジングの前部3を破線で示した側面図であり、最上部が第2のハウジングの後部4から離れて前方へ傾くように回転した外側リング第1のハウジング20を示している。この回転により、ボール形状空気流方向付け部品2は、空気がこれを通過する際に空気流を下方に方向付ける。リング回転ポスト33は、回転の軸点としての役割を果たす。
【0029】
図14はエアベントアセンブリ1の前面図であり、矢印41によって示すように空気流を下方且つ左方向に方向付けているボール形状空気流方向付け部品2を示す。この角度は、外側リング第1のハウジング20内のボール形状空気流方向付け部品2の回転動作能力と、第2のハウジングの前部3内の外側リング第1のハウジング20の回転動作能力とを組み合わせることによって達成される。図示のように、第2のハウジングの前部3には外側リングモータカバー40が取り付けられている。
【0030】
図15はエアベントアセンブリ1の前面図であり、矢印42によって示すように空気流を上方且つ右方向に方向付けているボール形状空気流方向付け部品2を示している。この角度は、外側リング第1のハウジング20内のボール形状空気流方向付け部品2の回転動作能力と第2のハウジングの前部3内の外側リング第1のハウジング20の回転動作能力とを組み合わせることによって達成される。図示するように、第2のハウジングの前部3には外側リングモータカバー40が取り付けられている。
【0031】
図16は、エアベントアセンブリの僅かに傾けた後面図を説明するものであり、ベントアセンブリを通過できる空気量を調整する空気量制御フラップ44を収納する吸気領域5Aを示す。回転モータが、多数の角度選択により空気量制御フラップ44の位置を調節し、これによりエアベントアセンブリを通過する空気を操作者が求める量だけ可能にする。空気量制御フラップ44はモータカバー43によって被覆され、ワイヤリングハーネス45によって動力が供給されている。空気量フラップ44は、この図では大開放位置で示されている。
【0032】
図17図16のフラップ44を示し、第2のハウジングの前部及び後部及びこれらの中に収納されている全内部部品が取り除かれており、空気量制御フラップ44及びその直結する部品のみが示されている。空気量制御フラップ44は、フラップ収納回転ポスト48とフラップモータシャフトポスト51との間に保持されている。ポスト48及びポスト51の両方は、一対の保持クリップ50によって後部ハウジング4の後部吸気口5内に取り付けられた一対のベアリング49内で回転する。モータ板47は、回転モータ46を固定している。空気量フラップ44は、大開放位置で示されている。
【0033】
図18は、空気量制御フラップ44が完全閉鎖位置にあることを除き、図17と同様の図を説明するものである。
【0034】
図19は、空気量制御フラップ44が完全閉鎖位置にあることを除き、図16と同様の図を示している。
【0035】
図面の図20は、本発明のさらなる一実施形態を示す。この図において、長方形の空調ベントアセンブリ100は、第1のハウジング102及び第2のハウジング101、複数の空気流方向付け部品103、複数のアセンブリ取り付け穴106、及び第2のハウジング101に取り付けられた回転モータカバー105を備える。
【0036】
図21は、図20に示した実施形態の前面上面図を説明するものであり、第2のハウジング101、第1のハウジング102、回転モータ104、及び回転モータ取り付け板107を詳細に示している。
【0037】
図面の図22は、空気流方向付け部品103が取り除かれた僅かにずらした後面図であり、複数の下部空気流方向付け部品取り付け穴108、回転ロック旋回ポスト109、及び回転モータ104を詳細に示している。
【0038】
図23図22と同様の図であり、第2のハウジング101内で第1のハウジング102を回転させるように要求された回転部品を詳細に示す切断図である。回転モータ104は、外側ハウジング101に取り付けられたモータ板107に取り付けられている。モータドライブシャフト113がベアリング115内に固定されたドライブシャフト旋回シャフト114に係合し内部でロックされており、ベアリング115は第2のハウジング101内で保持され、保持クリップ116で固定されている。ドライブシャフト旋回ポスト114は、第1のハウジングと第2のハウジングとの間に設定距離を維持するための肩部117を有し、第1のハウジング102の中にロックされている。
【0039】
回転旋回ポスト109は内側ハウジング102内に固定され、ベアリング111の中に部分的に収容されており、ベアリング111は、保持クリップ112によって外側ハウジング101内でロックされている。回転旋回ピン109は、第1のハウジングと第2のハウジングとの間で設定距離を維持するための肩部118を有する。回転モータ104がコントロールパネル部品を介して方向指示を受けると、モータドライブシャフト113を回転させ、モータドライブシャフト113はドライブシャフト旋回ポスト114を回転させ、ドライブシャフト旋回ポスト114は全空気流の方向を上方又は下方に向けるように第1のハウジング102を回転させる。回転モータ104は多数の停止位置又は停止角度を提供する能力を有し、空気流をベントアセンブリの可能最上位置からベントアセンブリの可能最下位置まで方向付ける。位置変更要請は、実際の制御装置「ジョイスティック」又は「トラックボール」(又は他のいかなる種類の制御装置)を動かす使用者から回転モータ104に情報を中継送信するコントローラに指示され得るものであり、これにより空気流の方向を変更する使用者の要請をエアベントアセンブリ自体に中継送信する。
【0040】
図24は、空気流を上方角度に方向付けるために第2のハウジング101内の回転モータ104(不図示)によって回転させた第1のハウジング102を示す前面側の図である。
【0041】
図25は、空気流を下方角度に方向付けるために第2のハウジング101内の回転モータ104(不図示)によって回転させた第1のハウジング102を示す前面側の図である。複数の空気流方向付け部品下部ポスト120、空気流方向付け部品上部ポスト120A、及び空気流方向付け部品上部取り付けポスト穴108Aについても示している。
【0042】
図26は、角度を付けた側部前面後面図であり、第2のハウジング101が第1のハウジング102を収容し、第1のハウジングが空気流方向付け部品103を収容している。第1のハウジング102の底部側において詳細に示すように、空気流の左方向への方向付けから空気流の右方向への方向付けまでの動作範囲にわたり空気流方向付け部品103を動かすことのできる完全な機械システムがある。第1のハウジングモータ板128は、一対の取り付け螺子129によって第1のハウジング102の底部側102Aに取り付けられている。モータ板128には第1のハウジング回転モータ131が一対の取り付け螺子130によって取り付けられており、モータ131は、「ジョイスティック棒」「トラックボール」タイプの方向入力装置を介したコンピュータからの入力により指示されたように時計回り及び反時計回りに回転するドライブシャフトを有する。ドライブシャフトは、これに固定されたギア132を有する。ギア132は、第1のハウジング102の底面102Aに渡って摺動するギアラック123と係合し、一対のギアラックアライメントスロット124と係合する一対のギアアライメントポスト125間で制限された移動範囲で移動可能に固定されている。複数の空気流方向付け部品旋回アーム121があり、各下部空気流方向付け部品取り付けポスト120が1つの空気流方向付け部品旋回アーム121を取り付けて備わっている。ギアラック123は多数の方向ポスト126を有し、各ポスト126は一端がギアラック123に固定され、各方向ポスト126の反対側の一端は旋回アームスロット122の内側に自由に納まっている。各旋回アーム121は、旋回アームスロット122を含む。回転モータ131がコンピュータ(又は他の場所)からの要請を受信すると、これはギア132を回転させるドライブシャフトを回転させ、ギアラック123を移動させる。ギアラック123はある位置から別の位置へ移動し、旋回アームスロット122との移動可能な係合により旋回アーム121を先導するギアラック方向ポスト126によって旋回アーム121の角度を変更する。旋回アーム121はギアラック方向ポスト126によって移動し、旋回アーム121が空気流方向付け部品下部取り付けポスト120に安定して固定されているために、空気流方向付け部品103に方向を変化させる。
【0043】
図27は、エアベントアセンブリの後側後面図を説明するものであり、回転モータギア132が矢印133によって示すように時計回りに回転する際に起こる動作を詳細に示している。ギアラック123と係合するモータギア132のこの回転は、ギアラック123を矢印134によって示すように右方向に移動させ、これにより旋回アーム121を矢印135によって示すように右方向に旋回させる。下部空気流方向付け部品取り付けポスト120に固定された旋回アーム121は、空気流方向付け部品103をも矢印136によって示すように右方向に回転させ、空気流をその方向に方向付ける。
【0044】
図28はエアベントアセンブリの後側後面図を示し、回転モータギア132が矢印133Aによって示すように反時計回りに回転した際に起こる動作を詳細に示している。ギアラック123と係合するギア132のこの回転は、ギアラック123を矢印134Aによって示すように左方向に移動させ、これにより旋回アーム121を矢印135Aによって示すように左方向に旋回させる。下部空気流方向付け部品取り付けポスト120に固定された旋回アーム121は、空気流方向付け部品103をも矢印136Aによって示すように左方向に回転させ、空気流をその方向に方向付ける。
【0045】
図29は本実施形態のエアベントアセンブリの前面側の図を説明するものであり、第2のハウジング101は典型の取り付け位置にある。空気流は、矢印140によって示すように下方且つ右方向に方向付けされている。空気流のこの角度位置は、第2のハウジングモータ及び第1のハウジングモータが相互に組み合わされて移動するように指示された際に作られる。第2のハウジングモータによって促された第1のハウジング102の上下動作能力と、第1のハウジングモータによって促された空気流方向付け部品の左から右へ及び右から左への動作能力との組み合わせは、空気流の方向を、上部中央である「12時」から「1時」、「2時」、「3時」、下部中央である「6時」まで、「12時」の位置に戻るまで「目盛り盤」の全範囲を含めることができる。
【0046】
図30は、第2のハウジング101が典型の取り付け位置にある本発明の本実施形態における前面側の図を示す。空気流は、矢印141によって示すように上方且つ左方向に方向付けされている。空気流のこの角度位置は、第2のハウジングモータ及び第1のハウジングモータが相互に組み合わされて移動するように指示された際に作られる。第2のハウジングモータによって促された第1のハウジング102の上下動作能力と、第1のハウジングモータによって促された空気流方向付け部品の左から右及び右から左への動作能力との組み合わせは、空気流の方向を、上部中央である「12時」から「1時」、「2時」、「3時」、下部中央である「6時」まで、「12時」の位置に戻るまで「目盛り盤」の全範囲を含めることができる。
【0047】
図31は、中心をずらした角度のエアベントアセンブリを示し、第2のハウジングモータカバー105、第1のハウジングモータカバー143、及び旋回アームカバー142を説明するものである。
【0048】
図32は、第2のハウジング101が延長吸気ネック101Aを有する一実施形態を示し、延長長さは、第2のハウジング101の延長ネック領域101Bの内側に空気流量制御フラップ144を収容するために利用される。空気流フラップ144は、モータ板147によって第2のハウジングに取り付けられた回転モータ146によって回転可能に制御される。空気流量制御フラップ144は、エアベントアセンブリを通る空気流を制限する閉鎖位置で示されている。
【0049】
図33は図面の図32と同様の図であるが、空気量制御フラップ及びフラップの回転を容易にするために直接必要とされる部品を除く全部品を取り除いたものである。空気流量制御フラップ144は、一方の側で、ベアリング148内で回転する空気フラップ旋回ポスト145に固定され、ベアリング148は第2のハウジング内に保持クリップ149によって固定されている。空気フラップ144は、旋回ポスト145の反対側において、回転モータ146ドライブシャフトにも接続するモータシャフトポスト150に固定されている。モータシャフトポスト150は、第2のハウジング内で保持クリップによって固定もされているベアリング148内を回転する。回転モータ146は、モータ板が第2のハウジング101の側部に固定される前に、モータ板147に固定されている。空気流量フラップ144は閉鎖位置で示されており、空気流をベントアセンブリを通して制限しているか又は妨げている。
【0050】
図34図33と同様の図を示しており、本図では空気流量制御フラップ144が全空気流をベント通過可能にする開放位置で示されていることが異なる。制御装置によって回転モータ146に送信された指示は、空気流量フラップが開放可能か又は閉鎖可能になる多数の角度を可能にし、これにより空気量流をエアベントアセンブリを通して制御し、使用者が求める結果をもたらす。
【0051】
図面の図35は、空気流量フラップ144が全空気流がベントアセンブリを通過可能となる開放位置で示されている状態を説明するものである。制御装置によって回転モータ146に送信された指示又は電子指示は、空気流量制御フラップが開閉可能になる多数の角度を可能にし、これによりエアベントアセンブリを通過する空気量流を制御し、使用者が求める結果をもたらす。
【0052】
図36は、本発明の構成要素が、車両の乗客コンパートメントに配置され得る様態を説明するものである。車両の内部が不図示であるが、レイアウトは一般的な車両構成を表している。ダッシュパネル7が示されており、多数の今日の車両で適正に典型である場所に数個のエアベントアセンブリ1を収納している。センターコンソール160に取り付けられた主コントロールパネル162が、運転者が通気及び空気流の方向を制御し、調整し、位置付けるのに容易にアクセス可能にしている。乗客が乗客側領域において通気を制御できるように、補助/乗客側コントロールパネル163を設けている。
【0053】
図37は、主コントロールフェイスパネル165に搭載された複数の個々の制御機能を有する主コントローラ162の一実施形態を示している。トラックボールタイプのコントローラ164が無数の位置のうちの1つへと動かされると、選択されたエアベントを通過する空気流の方向を制御する。それぞれが4つのベントの形状をした複数の制御ボタン又はオペレータ167A、167B、167C、及び167Dにより、1つの特定のベントを所望されるように位置付けし、選択された空気流量及び方向をもたらすことが可能となる。使用者は、制御ボタン167Aに接続されたベントを位置付け、その後制御ボタン167Bに移り、そのスイッチに接続されたベントを位置付けることができる。4つのベントすべてが位置付けられて所望の結果が得られると、使用者は、複数のプリセットスイッチ166A、166B、166C、166Dのうちの1つにそれらを関連付けることにより、これらのベント位置を予め設定可能である。これらのプリセットスイッチにより、多数の様々な運転者が、プリセットスイッチボタンのうちの1つを押すことにより、このような使用者の好みに従ってエアベントを正確にプログラムし調整することが可能となる。
【0054】
図面の図38はコントローラの前面側の図を示しており、エアベント空気流の方向及び流量を変更するための「ジョイスティック」タイプの方向コントローラを備えた、図37に示した一般的なタイプの主コントロールパネルを説明するものである。
【0055】
図面の図39はコントローラの前面側の図を示し、エアベントの方向変更要請のためのマウストラックボールコントローラ164、一対の制御ボタン167C及び167Dを備えた乗客側コントロールパネル163を説明するものであり、それぞれが1つの特定のベントに、典型的には乗客席に関連付けて、所望されるように位置付け可能にしている。使用者は、制御ボタン167Cに接続されたベントを位置付けし、その後制御ボタン167Dに移り、そのスイッチに接続されたベントを位置付けでき、これにより乗客コンパートメントの乗客側の2つのベントに対して乗客の制御をもたらす。
【0056】
図40は、フロントガラス201及び乗客ドア202を備える内部乗客領域を露出するために切断した自動車の乗客コンパートメント200を概略的に説明するものである。多数の温度センサ203が乗客領域の周りに配置され、乗客領域における現在の温度情報を監視して収集し、その蓄積された情報を矢印205によって示すように主コントロールパネル204に送信するようにプログラムされている。センサは、乗客席に限定されず、いかなる1つ以上の場所にも配置可能であることに言及しておく。
【0057】
図41は、車両乗客コンパートメントを概略的に説明するものであり、温度センサから受信した情報を診断し分析した後、矢印206によって示すように複数のエアベント207に方向要請を送信するコントロールパネル204を示している。本発明の一形態において、エアベントはこのような方向要請に応じて位置付けされ、他の領域への流れを低減させながら、増大させた冷気又は暖気を車両の1つの特定領域に送る。目的は、無論、車両の客室を通して等しく一貫した温度を提供することであり、恐らく太陽に面する車両の一部が車両の他の部分よりも熱を多く受け得る状況に対応することであり、このため車両を通して適度に一貫した温度を確保するための空気流の補償を要請するものである。
【0058】
図42は、温度センサ203から主コントロールパネル204を介して情報を受信した複数のエアベントアセンブリ207を示し、ベントから矢印207A、207B、207C、及び207Dによって示すような多数の方向に流出する空気の性質に調節して、乗客コンパートメントを通して均等に温度のバランスを取っている。温度センサ203のデータ収集情報は、主コントロールパネル204に入力されたセンサ情報に基づいてコンピュータソフトウェアにより、「バランスモード」に設定されている主コントロールパネルを用いて収集され分析され、エアベント207は温度センサデータに適応するように動き、一例のようにある特定の窓又は領域に午後の日差しが集中することにより発生する暑い場所のない、実質的に同一の一定温度を有する全乗客コンパートメントを得られる。
【0059】
図43は、本発明の一実施形態において必要とされる構成要素の詳細を示す図である。温度データを収集する複数の温度センサ203、そのデータを編成する主コントロールパネル204、その編成されたデータを利用してベントを通る空気流の垂直面上の方向を調整する空気流方向付け部品回転モータ208、その編成されたデータを利用してベントを通る空気流の水平面上の方向を調整する外側リング第1のハウジング回転モータ209、及びその編成されたデータを利用して、いかなる特定の場所にも必要とされる空気流量を調整する空気流量制御フラップ回転モータ210を、具体的に示している。主コントロールパネル204でのコンピュータ処理により達成される空気流方向付け部品回転モータ208及び外側リング第1のハウジング回転モータ209の組み合わせにより、エアベントアセンブリ自体が空気流を方向付けできる多数の方向が可能となり、エアベントアセンブリの動きは、水平面移動の後に垂直面移動をするというよりもむしろ、ある位置から別の位置への直接且つ円滑な経路を含むものである。
【0060】
図44図43と同様の図であり、3つの回転モータ、即ち、空気流方向付け部品回転モータ208、外側リング第1のハウジング回転モータ209、及び空気流量制御フラップ回転モータ210を明確に表すためにいくつかの構成要素を取り除いて示している。3つのモータは主コントロールパネル204からデータを受信し、空気流の方向及び空気流量を要請されたように調整する。
【0061】
図45は本発明の別の適用を説明するものであり、一対のテーブル213、多数の椅子214、及び長椅子215を備える一般的な部屋を示す。複数の温度センサ217が、温度情報を監視し、データを主コントロールパネル216に転送するために広い空間の周りに配置されており、主コントロールパネル216は、広い空間の様々な領域の異なる温度についてセンサからのデータを蓄積し、そのデータを広い空間の周りの様々な位置に配置されたエアベント218にデジタル信号によって転送する。これらのエアベントはこれに応じ、広い空間に渡りより均等に一貫して温度のバランスを取るような方法で空気流を方向付けるように調節する。この機能は、主コントロールパネルが「バランスモード」に設定されている場合に起こり得る。主コントロールパネル内の制御スティック装置により、ベントを通る空気流の方向を手動で方向付けることも可能である。
【0062】
本発明によるエアベントシステムの様々な実施形態及び実例により、システムの使用者が、選択されたエアベントからの空気流の方向及び空気流量を遠隔且つ電子技術により制御することが可能となる。これは、エアベントからの空気流の便益を受けるのに望ましい位置に着席している間、手又は腕が空気流の経路を妨げることなく、運転者又は乗客がコントロールパネルを用いて空気流パラメータを電子技術的に設定可能である車両において大きな機能的利益をもたらすものである。あるエアベントアセンブリからの空気流が設定されてある場合、使用者はコントロールパネルを利用して、他の周囲のエアベントアセンブリからの空気流を最適に方向付け可能である。
【0063】
エアベント制御システムはまた、居住用、工業用、及びビジネス用の部屋及び空間などの他の空間においても有益に適用される。システムにより、一人ひとりが着席し得る場所、及び周囲温度の変動がそれ程重要でない領域と比較して、温度の一貫性を維持するのがより重要である場所に配慮しながら、1つ以上のエアベントアセンブリからの空気を方向付け可能となる。
【0064】
さらに、本発明のエアベント制御システムは、1人以上の使用者がコントロールパネルを使用して手動で調整する必要がない。むしろ、暖めるべき空間又は冷やすべき空間に戦略的に配置されたセンサが、センサが配置された場所における温度変化に基づいてリアルタイムで入力を行い、この情報をコントローラに送信でき、コントローラはその空間に配置された複数のエアベントアセンブリからの空気流を調整且つ調節し、その空間の様々な場所において一貫した温度を維持するのを確実にする。
【0065】
この説明を通して、示した実施形態及び例は、開示又は請求した装置及び手段に限定するよりもむしろ、典型例として考慮される必要がある。本明細書に提示した多数の例には方法の行為又はシステム要素の特定の組み合わせが含まれ、これらの行為及び要素は、同一の目的を達成するために他の方法で組み合わせ得ることを理解する必要がある。一実施形態と関連させてのみ考察した行為、要素及び特徴は、他の実施形態における同様の役割から除外することを意図するものではない。
【0066】
本明細書で使用する「複数の」は、2つ以上を意味する。本明細書で使用する「一式」の品目には、1つ以上の品目が含まれる。本明細書で使用する、記述した説明又は請求項のいずれにおいても、用語「含む(comprising)」、「含む(including)」、「備える(carrying)」、「有する(having)」、「含む(containing)」、「含む(involving)」等は、オープンエンドである、即ち、含むが限定しないことを意味することが理解される。移行句「からなる(consisting of)」及び「基本的に~からなる(consisting essentially of)」のみは、それぞれ、請求項についてクローズド又はセミクローズド移行句である。請求構成要素を修飾するための、請求項における「第1の」、「第2の」、「第3の」等の序数詞の使用は、ある請求構成要素の別の構成要素からのいかなる優先度、優先順位、又は順序、又は方法の行為が実行される時間的順序をもそれ自体によって含意するものではないが、請求要素を区別するために、ある名称を有する請求構成要素を同一名称を有する別の構成要素(序数詞の使用がなければ)と区別するためのラベルとしてのみ使用される。本明細書で使用する「及び/又は」は、列記した項目が代替可能なものであることを意味するが、この代替可能なものには列記した品目のいかなる組み合わせもまた含まれることを意味する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
【国際調査報告】