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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-26
(54)【発明の名称】携帯型顕微結像装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20210101AFI20220119BHJP
   G03B 17/14 20210101ALI20220119BHJP
【FI】
G03B17/56 F
G03B17/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021529729
(86)(22)【出願日】2019-05-20
(85)【翻訳文提出日】2021-05-25
(86)【国際出願番号】 CN2019087520
(87)【国際公開番号】W WO2020113909
(87)【国際公開日】2020-06-11
(31)【優先権主張番号】201811482933.3
(32)【優先日】2018-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521003586
【氏名又は名称】肯維捷斯(武漢)科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】胡 慶磊
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲凱▼
(72)【発明者】
【氏名】李 寧
(72)【発明者】
【氏名】李 夢▲ティン▼
【テーマコード(参考)】
2H101
2H105
【Fターム(参考)】
2H101EE08
2H101EE12
2H105CC03
2H105CC04
(57)【要約】
本発明は、カメラ(31)と照明器具(32)とを有する携帯型結像機器(3)に着脱可能に接続された携帯型顕微結像装置であって、撮像レンズ(1)と、本体部(2)とを含み、前記本体部(2)は、透明または半透明の固体材料からなり、その長さ方向の厚さが均一であり、前記本体部(2)の正面(20b)の外面の一部に、前記照明器具(32)を覆うように独立の鏡面反射層または乱反射層が設けられ、前記鏡面反射層または乱反射層は、光を透過しない材料からなり、前記本体部(2)の正面(20b)の外周辺との間に閉環状光透過リングが形成され、前記本体部(2)の取り付け穴(21)は、本体部の正面(20b)における開口したサイズが前記撮像レンズ(1)のサイズより大きいものである携帯型顕微結像装置を開示する。構造の再最適化設計によって、結像装置がコンパクト・軽量で、便利・使いやすく、結像品質が高く、拡大倍率が大きくなるようにする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ(31)と照明器具(32)とを有する携帯型結像機器(3)に着脱可能に接続され、撮像レンズ(1)と本体部(2)とを含み、前記撮像レンズ(1)は、少なくとも一部が前記本体部(2)の取り付け穴(21)に取り付けられ、前記撮像レンズ(1)は、レンズと、撮像レンズパッケージとを含み、前記撮像レンズ(1)は、前記携帯型結像機器(3)のカメラ(31)に対向して取り付けられる携帯型顕微結像装置であって、
前記本体部(2)は、透明または半透明の固体材料からなり、その長さ方向の厚さが均一であり、前記本体部(2)の正面(20b)の外面の一部に、前記照明器具(32)を覆うように独立の鏡面反射層または乱反射層が設けられ、前記鏡面反射層または乱反射層は、光を透過しない材料からなり、前記本体部(2)の正面(20b)の外周辺との間に閉環状光透過リングが形成され、
前記本体部(2)の裏面(20a)は、粘着または吸着によって前記携帯型結像機器(3)の取り付け面に着脱可能に接続され、かつ、前記撮像レンズ(1)から遠い一端に、オプショナルパーツを着脱可能に拡張して取り付けるためのオプショナルパーツ取り付け溝が設けられ、
前記本体部(2)の取り付け穴(21)は、本体部の正面(20b)における開口したサイズが前記撮像レンズ(1)のサイズより大きいものである
ことを特徴とする携帯型顕微結像装置。
【請求項2】
前記本体部(2)の正面(20b)の前記鏡面反射層または乱反射層の外側に、文字及び/又はグラフィックマークが設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型顕微結像装置。
【請求項3】
前記本体部(2)の裏面(20a)に、外側が前記携帯型結像機器(3)の取り付け面に繰り返して粘着接続するための粘着層(41)が設けられ、前記撮像レンズ(1)の取り付け穴(21)に対応して前記粘着層(41)に穴が開いている
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型顕微結像装置。
【請求項4】
前記粘着層(41)は、前記撮像レンズ(1)を周回するリング状であり、前記本体部(2)の裏面(20a)上にリング状凹溝が対応して設けられ、前記粘着層(41)は、その厚さの一部がリング状凹溝に埋め込まれるとともにその内側がリング状凹溝に粘着接続及び/又は嵌合接続され、前記粘着層(41)は、前記携帯型結像機器(3)の照明器具(32)の前記本体部の裏面(20a)における投影領域を覆わないように設けられ、
または、
前記粘着層(41)は、長尺状であり、その内側が前記本体部の裏面(20a)に接続され、前記粘着層(41)は、前記携帯型結像機器(3)の照明器具(32)の前記本体部の裏面(20a)における投影領域を覆うように設けられ、前記粘着層(41)は、透明または半透明の材料からなる
ことを特徴とする請求項3に記載の携帯型顕微結像装置。
【請求項5】
前記本体部(2)の裏面(20a)に、外側が前記携帯型結像機器(3)の取り付け面に吸着接続するための吸着パッドが設けられ、前記撮像レンズ(1)の取り付け穴(21)に対応して前記吸着パッドに穴が開いている
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型顕微結像装置。
【請求項6】
前記吸着パッドは、前記撮像レンズ(1)を周回するリング状であり、前記本体部(2)の裏面(20a)上にリング状凹溝が対応して設けられ、前記吸着パッドは、その厚さの一部がリング状凹溝に埋め込まれるとともにその内側がリング状凹溝に接続され、前記吸着パッドは、前記携帯型結像機器(3)の照明器具(32)の前記本体部の裏面(20a)における投影領域を覆わないように設けられ、
または、
前記吸着パッドは、長尺状であり、その内側が前記本体部の裏面(20a)に接続され、前記吸着パッドは、前記携帯型結像機器(3)の照明器具(32)の前記本体部の裏面(20a)における投影領域を覆うように設けられ、前記吸着パッドは、透明または半透明の材料からなる
ことを特徴とする請求項5に記載の携帯型顕微結像装置。
【請求項7】
前記本体部(2)の取り付け穴(21)には、最小直径が前記撮像レンズ(1)の直径に等しく、かつテーパ面が透明または半透明の面である1つのテーパ穴(211)が含まれる
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型顕微結像装置。
【請求項8】
前記本体部(2)の取り付け穴(21)には、直径が前記撮像レンズ(1)の直径より大きく、かつ表面が透明または半透明の面である1つの円柱形座ぐり穴(212)が含まれる
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型顕微結像装置。
【請求項9】
前記オプショナルパーツはフートパッド(5)であり、前記取り付け溝はフートパッド取り付け溝であり、前記フートパッド(5)は、その厚さの一部がフートパッド取り付け溝に埋め込まれるとともに、その内側がリング状凹溝に繰り返して粘着接続され、及び/又はフートパッド取り付け溝に繰り返して嵌合接続される
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型顕微結像装置。
【請求項10】
前記本体部(2)の厚さtが3.5mm以上であるとともに、本体部の正面(20b)から撮像レンズの物側の端面(10b)までの距離が撮像レンズ(1)の作動距離(w)を超えない
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型顕微結像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顕微結像分野に属しており、具体的には、携帯型顕微結像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
顕微鏡は、顕微構造を観測することができる。伝統的な顕微鏡は、対物レンズと接眼レンズとからなり、顕微構造を拡大して人間の目の明視距離に提示するためのものである。デジタル顕微鏡は、人間の目に代えてエリアアレイ光電検知器によって検知することで、画像をデジタル画像ファイルとして記録でき、信号の収集が便利に行うようにする。
【0003】
顕微鏡は、通常、そのサイズが大きいため、テーブルの上に置かれる卓上型顕微鏡であることが多い。小型化の携帯型のデジタル顕微鏡及び携帯電話と協働して使用される携帯電話顕微鏡では、顕微鏡の携帯上の問題を解決しているが、ある程度の制限があり、つまり、外付けの光源による照明が必要となり、照明器具と顕微鏡本体とが結合し合うと電池も必要となるため、全体の構造が大きくなってしまう。出願人は、先行出願であるCN108681188Aに、ある程度の改良手段が提出されているが、実際的に使用されると、その導光反射端及び撮像レンズ取り付け穴などの構成を採用すれば、携帯電話のカメラと照明器具との距離が近いとき、反射端により取り付け穴に導光された照明光の一部が、顕微対象を介して撮像レンズに反射されるのではなく、直接に撮像レンズに照射されることを避けることはできなくかつその割合が高いため、結像が不均一になってしまい、結像品質の向上が必要となり、また、撮像レンズが携帯電話の本体から突出している種類などに対しては、本体部の着脱可能な取り付け方式のさらなる改良が必要となることを見つけ出す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上のような従来技術の欠点または改良のいずれか1つに対しては、本発明は、構造の再最適化設計によって結像装置がコンパクト・軽量で、便利・使いやすく、拡大倍率が大きくなるようにして、かつ異なる種類の便携機器への適応性が強く、結像品質がさらに向上することで、特に携帯電話などのリムーバブル電子結像機器の補強結像モジュールとして適合する携帯型顕微結像装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明に係る一方面は、カメラと照明器具とを有する携帯型結像機器に着脱可能に接続され、撮像レンズと本体部とを含み、前記撮像レンズは、少なくとも一部が前記本体部の取り付け穴に取り付けられ、前記撮像レンズは、レンズと、撮像レンズパッケージとを含み、前記撮像レンズは、前記携帯型結像機器のカメラに対向して取り付けられる携帯型顕微結像装置であって、
前記本体部は、透明または半透明の固体材料からなり、その長さ方向の厚さが均一であり、前記本体部の正面の外面の一部に、前記照明器具を覆うように独立の鏡面反射層または乱反射層が設けられ、前記鏡面反射層または乱反射層は、光を透過しない材料からなり、前記本体部の正面の外周辺との間に閉環状光透過リングが形成され、
前記本体部の裏面は、粘着または吸着によって前記携帯型結像機器の取り付け面に着脱可能に接続され、かつ、前記撮像レンズから遠い一端に、オプショナルパーツを着脱可能に拡張して取り付けるためのオプショナルパーツ取り付け溝が設けられ、
前記本体部の取り付け穴は、本体部の正面における開口したサイズが前記撮像レンズのサイズより大きいものである、携帯型顕微結像装置が提供される。
【0006】
前記本体部の正面の前記鏡面反射層または乱反射層の外側に、文字及び/又はグラフィックマークが設けられることが好ましい。
【0007】
前記本体部の裏面に、外側が前記携帯型結像機器の取り付け面に繰り返して粘着接続するための粘着層が設けられ、前記撮像レンズの取り付け穴に対応して前記粘着層に穴が開いていることが好ましい。
【0008】
前記粘着層は、前記撮像レンズを周回するリング状であり、前記本体部の裏面上にリング状凹溝が対応して設けられ、前記粘着層は、その厚さの一部がリング状凹溝に埋め込まれるとともにその内側がリング状凹溝に粘着接続及び/又は嵌合接続され、前記粘着層は、前記携帯型結像機器の照明器具の前記本体部の裏面における投影領域を覆わないように設けられ、
または、
前記粘着層は、長尺状であり、その内側が前記本体部の裏面に接続され、前記粘着層は、前記携帯型結像機器の照明器具の前記本体部の裏面における投影領域を覆うように設けられ、前記粘着層は、透明または半透明の材料からなることが好ましい。
【0009】
前記本体部の裏面に、外側が前記携帯型結像機器の取り付け面に吸着接続するための吸着パッドが設けられ、前記撮像レンズの取り付け穴に対応して前記吸着パッドに穴が開いていることが好ましい。
【0010】
前記吸着パッドは、前記撮像レンズを周回するリング状であり、前記本体部の裏面上にリング状凹溝が対応して設けられ、前記吸着パッドは、その厚さの一部がリング状凹溝に埋め込まれるとともにその内側がリング状凹溝に接続され、前記吸着パッドは、前記携帯型結像機器の照明器具の前記本体部の裏面における投影領域を覆わないように設けられ、
または、
前記吸着パッドは、長尺状であり、その内側が前記本体部の裏面に接続され、前記吸着パッドは、前記携帯型結像機器の照明器具の前記本体部の裏面における投影領域を覆うように設けられ、前記吸着パッドは、透明または半透明の材料からなることが好ましい。
【0011】
前記本体部の取り付け穴には、最小直径が前記撮像レンズの直径に等しく、かつテーパ面が透明または半透明の面である1つのテーパ穴が含まれることが好ましい。
【0012】
前記本体部の取り付け穴には、直径が前記撮像レンズの直径より大きく、かつ表面が透明または半透明の面である1つの円柱形座ぐり穴が含まれることが好ましい。
【0013】
前記オプショナルパーツはフートパッドであり、前記取り付け溝はフートパッド取り付け溝であり、前記フートパッドは、その厚さの一部がフートパッド取り付け溝に埋め込まれるとともに、その内側がリング状凹溝に繰り返して粘着接続され、及び/又はフートパッド取り付け溝に繰り返して嵌合接続されることが好ましい。
【0014】
前記本体部の厚さtが3.5mm以上であるとともに、本体部の正面から撮像レンズの物側の端面までの距離が撮像レンズの作動距離wを超えないことが好ましい。
【0015】
上記の好適な技術的特徴は、互いに矛盾しない限り組み合わせることができる。
【0016】
以上をまとめると、本発明では考えられる以上のような技術的手段は、従来技術と比べて、以下のような有利な効果を有している。
【0017】
1、本発明の携帯型顕微結像装置によれば、個別の光源を設けることなく、本体部の導光チャンバー、特に本体部正面反射層と取り付け穴の特別な構造を設けることで、端部による導光できる反射端を設けることなく、携帯型結像機器が有する光源が反射、屈折および散乱によって撮像レンズ付近に照明光を形成するようにすることができることによって、照明の需要の満足も結像装置の体積の縮小もでき、携帯性が実現しているとともに、取り付け穴における照明光が直接撮像レンズへ入射することを避けて、均一な結像ができることになり、結像品質がさらに向上している。
【0018】
2、本発明の携帯型顕微結像装置では、体積を縮小した上、撮像レンズの焦点距離が小さく、拡大倍率が大きくなるため、微小距離結像に適用できる。
【0019】
3、本発明の携帯型顕微結像装置によれば、本体部正面反射層と本体部の縁との間に設けられた閉環状光透過リングによって、使用時に、導光チャンバー内の照明光を光透過リングのスロットで透過し、即ち、大量の照明光の損失を避けることができ、また、照明器具による光リングによって結像装置製品を明るく、美しく、鮮やかに、そしてハイテクにし、消費者や見物人にとって非常に魅力的なものにします。
【0020】
4、本発明の携帯型顕微結像装置では、伝統的なジグと比べて、本体部の裏面が粘着または吸着によって携帯型結像機器の取り付け面に着脱可能に接続され、複数の形態の粘着層または吸着パッドの構造設計に応じて、異なる種類と規格の携帯型結像機器の撮像レンズと照明器具の距離と位置に対する適応性の需要を満足しており、汎用性と適応性が向上している。
【0021】
5、本発明の携帯型顕微結像装置によれば、オプショナルパーツを拡張して取り付けるためのオプショナルパーツ取り付け溝が提供され、特に、携帯型結像機器のカメラが携帯型結像機器の表面から突出する時、オプショナルのフートパッドを取り付けることで、本体部と携帯型結像機器との間を支持して、本体部が携帯型結像機器に取り付けられた後、より安定になり、かつさらに使用に便利となるようにする。
【0022】
6、本発明の携帯型顕微結像装置によれば、繰り返しの試行試験によって、本体部の厚さ及び撮像レンズの取り付け位置の具体的な制限が与えられ、導光と結像の効果を最適な状態にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明の携帯型顕微結像装置の正面視の模式図である。
図2図2は、本発明の携帯型顕微結像装置の断面視の模式図である。
図3図3は、本発明の携帯型顕微結像装置と携帯型結像機器との協働使用の模式図である。
図4図4は、本発明の携帯型顕微結像装置の取り付け穴の一実施の形態の模式図である。
図5図5は、本発明の携帯型顕微結像装置の取り付け穴の他の実施の形態の模式図である。
図6図6は、本発明の携帯型顕微結像装置の幾何学的なサイズのパラメータの模式図である。
図7図7は、本発明の携帯型顕微結像装置と携帯型結像機器との接続形態の模式図である。
図8図8は、本発明の携帯型顕微結像装置と携帯型結像機器との他の接続形態の模式図である。
図9図9は、本発明の携帯型顕微結像装置のオプショナルパーツの正面視の模式図である。
図10図10は、本発明の携帯型顕微結像装置のオプショナルパーツの側面視の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の目的、技術的手段及び利点をより明らかにするために、図面及び実施例と組み合わせて本発明をさらに詳細的に説明する。ここで説明される具体的な実施例は、本発明を解釈するためだけであるが、本発明を限定しないことを理解すべきである。なお、以下で説明される本発明の各実施の形態に係る技術的特徴は、互いに矛盾しない限り組み合わせることができる。以下、具体的な実施の形態と組み合わせて本発明をさらに詳細的に説明する。
【0025】
図1~3に示すように、本発明の携帯型顕微結像装置は、カメラ31と照明器具32を有する携帯型結像機器3に着脱可能に接続される。この携帯型結像機器3は、例えば携帯電話、タブレット端末などであり、カメラ31と照明器具32とを有する。照明器具32は、例えばフラッシュ、フィルライトなどである。
【0026】
この携帯型顕微結像装置は、撮像レンズ1と本体部2とを含む。前記撮像レンズ1は、少なくとも一部が前記本体部2の取り付け穴21に取り付けられる。前記撮像レンズ1は、レンズ、撮像レンズパッケージを含む。撮像レンズ1のレンズは、球面レンズや非球面レンズからなり、単一枚のレンズでもよく、複数枚からなるレンズ群であってもよい。好ましくは、撮像レンズ1には、非球面レンズが含まれ、かつ複数枚のレンズでレンズ群を構成する。前記撮像レンズパッケージは、撮像レンズ1の機械的パッケージ構造を与えている。図3に示すように、前記撮像レンズ1は、前記携帯型結像機器3のカメラ31に対向して取り付けられる。
【0027】
図1~3に示すように、前記本体部2は、透明または半透明の固体材料からなり、その長さ方向の厚さが均一である。また、本体部2は、機械構成及び導光による作用を発揮している。本体部2の導光機能は、携帯型結像機器3の照明器具32(例えばフラッシュ)が発する光が撮像レンズ1により結像される物体に導入されるようにする。前記本体部2の正面20bの外面の一部に、前記照明器具32を覆うように独立の鏡面反射層または乱反射層が設けられる。前記鏡面反射層または乱反射層は、光を透過しない材料からなり、前記本体部2の正面20bの外周辺との間に閉環状光透過リングが形成される。前記本体部2の正面20bの前記鏡面反射層または乱反射層の外側に文字及び/又はグラフィックマークが設けられる。本発明の携帯型顕微結像装置によれば、本体部正面反射層と本体部の縁との間に設けられた閉環状光透過リングによって、使用時に、導光チャンバー内の照明光を光透過リングのスロットで透過し、即ち、大量の照明光の損失を避けることができ、また、照明器具による光リングによって結像装置製品を明るく、美しく、鮮やかに、そしてハイテクにし、消費者や見物人にとって非常に魅力的なものにします。
【0028】
図4~5に示すように、前記本体部2の取り付け穴21は、本体部の正面20bにおける開口したサイズが前記撮像レンズ1のサイズより大きいものである。
【0029】
図4に示すように、前記本体部2の取り付け穴21には、最小直径が前記撮像レンズ1の直径に等しく、かつテーパ面が透明または半透明の面である1つのテーパ穴211が含まれる。
【0030】
または、図5に示すように、前記本体部2の取り付け穴21には、直径が前記撮像レンズ1の直径より大きく、かつ表面が透明または半透明の面である1つの円柱形座ぐり穴212が含まれる。
【0031】
図6に示すように、均一で明らかな照明を与えるために、前記本体部2の厚さt(正裏面の法線方向の厚さ)が3.5mm以上であるとともに、本体部の正面20bから撮像レンズの物側の端面10bまでの距離が撮像レンズ1の作動距離wを超えないようにする。前記撮像レンズの作動距離とは、撮像レンズが前記携帯型結像機器と協働して作動するとき、明瞭に結像できる領域から撮像レンズの物側の端面10bまでの距離を意味する。本発明の携帯型顕微結像装置によれば、繰り返しの試行試験によって、本体部の厚さ及び撮像レンズの取り付け位置の具体的な制限が与えられ、導光と結像の効果を最適な状態にすることができる。
【0032】
図7~8に示すように、前記本体部2の裏面20aは、前記携帯型結像機器3の取り付け面に着脱可能に貼り付けまたは吸着して接続され、かつ、前記撮像レンズ1から遠い一端に、オプショナルパーツを着脱可能に拡張して取り付けるためのオプショナルパーツ取り付け溝が設けられる。
【0033】
図7に示すように、前記本体部2の裏面20aに、外側が前記携帯型結像機器3の取り付け面に繰り返して粘着接続するための粘着層41が設けられ、前記撮像レンズ1の取り付け穴21に対応して前記粘着層41に穴が開いている。
【0034】
図7に示すように、前記粘着層41は、前記撮像レンズ1を周回するリング状であり、前記本体部2の裏面20a上にリング状凹溝が対応して設けられ、前記粘着層41は、その厚さの一部がリング状凹溝に埋め込まれるとともにその内側がリング状凹溝に粘着接続及び/又は嵌合接続され、前記粘着層41は、前記携帯型結像機器3の照明器具32の前記本体部の裏面20aにおける投影領域を覆わないように設けられる。
【0035】
または、図8に示すように、前記粘着層41は、長尺状であり、その内側が前記本体部の裏面20aに接続され、前記粘着層41は、前記携帯型結像機器3の照明器具32の前記本体部の裏面20aにおける投影領域を覆うように設けられ、前記粘着層41は、透明または半透明の材料からなる。
【0036】
前記本体部2の裏面20aに、外側が前記携帯型結像機器3の取り付け面に吸着接続するための吸着パッド(図示せず)が設けられ、前記撮像レンズ1の取り付け穴21に対応して前記吸着パッドに穴が開いている。
【0037】
前記吸着パッドは、前記撮像レンズ1を周回するリング状であり、前記本体部2の裏面20a上にリング状凹溝が対応して設けられ、前記吸着パッドは、その厚さの一部がリング状凹溝に埋め込まれるとともにその内側がリング状凹溝に接続され、前記吸着パッドは、前記携帯型結像機器3の照明器具32の前記本体部の裏面20aにおける投影領域を覆わないように設けられ、
または、前記吸着パッドは、長尺状であり、その内側が前記本体部の裏面20aに接続され、前記吸着パッドは、前記携帯型結像機器3の照明器具32の前記本体部の裏面20aにおける投影領域を覆うように設けられ、前記吸着パッドは、透明または半透明の材料からなる。
【0038】
前記本体部は、挟持方式で前記携帯型結像機器に接続されてもよい。挟持に用いられるジグは、クランプであってもよく、スマホケースであってもよい。携帯型結像機器に固定するためのものである。前記ジグと本体部とは、永久な固定接続であってもよく、着脱可能な接続であってもよい。前記ジグと本体部との固定形態が着脱可能な接続である場合、前記ジグと本体部とは、スナップ、螺合、磁石などによって固定される。
【0039】
本発明の携帯型顕微結像装置では、伝統的なジグと比べて、本体部の裏面が粘着または吸着によって携帯型結像機器の取り付け面に着脱可能に接続され、複数の形態の粘着層または吸着パッドの構造設計に応じて、距離と位置に対する異なる種類と規格の携帯型結像機器の撮像レンズと照明器具の適応性の需要を満足しており、汎用性と適応性が向上している。
【0040】
図9~10に示すように、前記オプショナルパーツはフートパッド5であり、前記取り付け溝はフートパッド取り付け溝であり、前記フートパッド5は、その厚さの一部がフートパッド取り付け溝に埋め込まれるとともに、その内側がリング状凹溝に繰り返して粘着接続され、及び/又はフートパッド取り付け溝に繰り返して嵌合接続される。好ましくは、前記フートパッドは、シリカゲルに類似する柔軟な弾性材料である。本発明の携帯型顕微結像装置によれば、オプショナルパーツを拡張して取り付けるためのオプショナルパーツ取り付け溝が提供され、特に、携帯型結像機器のカメラが携帯型結像機器の表面から突出する時、オプショナルのフートパッドを取り付けることで、本体部と携帯型結像機器との間を支持する。その理由は、この場合の取り付け面は、撮像レンズ付近のみで携帯型結像機器と接触するが、これ以外の支持がないからである。これによって、フートパッドを用いて、本体部が携帯型結像機器に取り付けられた後、より安定になり、かつさらに使用に便利となるようにする。
【0041】
本発明の携帯型顕微結像装置によれば、構造の再最適化設計によって結像装置がコンパクト・軽量で、便利・使いやすく、拡大倍率が大きくなるようにして、かつ異なる種類の便携機器への適応性が強く、結像品質がさらに向上することで、特に携帯電話などのリムーバブル電子結像機器の補強結像モジュールとして適合する。
【0042】
本発明の携帯型顕微結像装置によれば、個別の光源を設けることなく、本体部の導光チャンバー、特に本体部正面反射層と取り付け穴の特別な構造を設けることで、端部による導光できる反射端を設けることなく、携帯型結像機器が有する光源が反射、屈折および散乱によって撮像レンズ付近に照明光を形成するようにすることができることによって、照明の需要の満足も結像装置の体積の縮小もでき、携帯性が実現しているとともに、取り付け穴における照明光が直接撮像レンズへ入射することを避けて、均一な結像ができることになり、結像品質がさらに向上している。
【0043】
本発明の携帯型顕微結像装置では、体積を縮小した上、撮像レンズの焦点距離が小さく、拡大倍率が大きくなるため、微小距離結像に適用できる。
【0044】
当業者にとって、以上は本発明の好適な実施例を示したものにすぎないが、本発明を限定するためのものではない。本発明の精神と原則で行われるいかなる修正、等価置換及び改良などはいずれも本発明の技術的範囲に包含されることは、当業者には理解されるところである。
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【国際調査報告】