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  • 特表-一体型フィルターを備えた逆止弁 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-26
(54)【発明の名称】一体型フィルターを備えた逆止弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 51/00 20060101AFI20220119BHJP
   F16K 15/14 20060101ALI20220119BHJP
   A61M 39/24 20060101ALI20220119BHJP
【FI】
F16K51/00 B
F16K15/14
A61M39/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021530844
(86)(22)【出願日】2019-10-31
(85)【翻訳文提出日】2021-07-08
(86)【国際出願番号】 US2019059238
(87)【国際公開番号】W WO2020112299
(87)【国際公開日】2020-06-04
(31)【優先権主張番号】16/205,122
(32)【優先日】2018-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フェイス、レイモンド ピー.
(72)【発明者】
【氏名】メイソン、ユージーン
【テーマコード(参考)】
3H058
3H066
4C066
【Fターム(参考)】
3H058AA13
3H058BB33
3H058EE20
3H066AA01
3H066BA38
4C066AA07
4C066BB02
4C066CC02
4C066MM03
4C066MM09
4C066MM10
4C066QQ15
(57)【要約】
逆止弁は、入口部を画定する上側ハウジングと、出口部を画定する下側ハウジングと、入口部および出口部を流体接続するために、上側ハウジングと下側ハウジングとの間に間置されており、上側ハウジングおよび下側ハウジングによって画定されている、キャビティーとを含むことが可能である。逆止弁は、第1の方向への流体フローを選択的に許容し、第1の方向とは反対側の第2の方向への流体逆流を防止する、キャビティーの中に装着されている可撓性の弁部材をさらに含むことが可能である。フィルター部材は、可撓性の弁部材の上流に、上側ハウジングの中に装着され得る。フィルター部材は、細長い部分を有することが可能であり、細長い部分は、流体フローに露出されるフィルター部材の表面積を最大化するように、および、逆止弁を通って流れる流体の中の望ましくない物質の通過を制限するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
逆止弁であって、前記逆止弁は、
前記逆止弁の入口部を画定する上側ハウジングと;
前記逆止弁の出口部を画定する下側ハウジングと;
前記入口部および前記出口部を流体接続するために、前記上側ハウジングと前記下側ハウジングとの間に間置されており、前記上側ハウジングおよび前記下側ハウジングによって画定されている、キャビティーと;
第1の方向への流体フローを選択的に許容し、前記第1の方向とは反対側の第2の方向への流体逆流を防止する、前記キャビティーの中に装着されている可撓性の弁部材と;
前記可撓性の弁部材の上流に前記上側ハウジングの中に装着されているフィルター部材であって、前記フィルター部材は、細長い部分を有しており、前記細長い部分は、前記流体フローに露出される前記フィルター部材の表面積を最大化するように、および、前記逆止弁を通って流れる流体の中の望ましくない物質の通過を制限するように構成されている、フィルター部材と
を含む、逆止弁。
【請求項2】
前記上側ハウジングは、内部表面を有する円筒状の本体部を含み;
前記フィルター部材は、円筒状の細長いステム部分とヘッド部分とを含むT字形状のフィルターを含み、前記円筒状の細長いステム部分は、前記内部表面から間隔を離して配置されている、請求項1に記載の逆止弁。
【請求項3】
前記ステム部分は、締まり嵌めによって前記上側ハウジングの中に装着されている、請求項2に記載の逆止弁。
【請求項4】
前記ステム部分は、第1の直径を含み、前記ヘッド部分は、第2の直径を含み、前記第2の直径は、前記第1の直径よりも大きくなっている、請求項2に記載の逆止弁。
【請求項5】
前記フィルター部材は、プラスチック材料、コルク材料、織布材料、および不織布材料からなる群から選択される多孔性の材料を含む、請求項1に記載の逆止弁。
【請求項6】
前記下側ハウジングは、その中央部分において前記キャビティーの中に配設されているサポート部分を含み、前記サポート部分の中心軸線は、前記逆止弁の中心長手方向軸線と整合させられており;
前記弁部材は、前記サポート部分の上に装着さおよび支持されるように構成されている、請求項1に記載の逆止弁。
【請求項7】
前記上側ハウジングは、内部表面および外部表面を含み、前記内部表面は、上流内部表面および下流内部表面を含み;
前記上側ハウジングの前記下流内部表面は、前記キャビティーの中へ延在する突起部を含み、前記突起部は、前記フィルター部材の中心軸線の周りに円形に配設されている、請求項1に記載の逆止弁。
【請求項8】
シーリング表面が、前記突起部の遠位端部に画定されており;
閉状態において、前記弁部材は、前記シーリング表面に接触し、前記シーリング表面を通過する流体フローを制限するように構成されている、請求項7に記載の逆止弁。
【請求項9】
上流圧力が前記弁部材に印加されているときには、前記弁部材は、前記シーリング表面から離れるように撓み、前記入口部および前記キャビティーを流体連通させるように構成されており;
下流圧力が前記弁部材に印加されているときには、前記弁部材は、前記シーリング表面に向けて撓み、前記入口部と前記キャビティーとの間の流体連通を遮断し、前記出口部から前記入口部への流体の逆流を制限するように構成されている、請求項7に記載の逆止弁。
【請求項10】
前記上側ハウジングは、内部表面および外部表面を含み、前記内部表面は、上流内部表面および下流内部表面を含み;
前記上流内部表面は、少なくとも1つのストップを含み、前記少なくとも1つのストップは、前記上流内部表面から半径方向内向きに突出しており、前記弁部材による上流方向への前記フィルター部材の軸線方向の変位を制限する、請求項1に記載の逆止弁。
【請求項11】
前記上側ハウジングは、内部表面および外部表面を含み、前記内部表面は、上流内部表面および下流内部表面を含み;
前記下流内部表面は、その上に形成された複数のリブを含み、前記複数のリブは、前記キャビティーの中に配設されており、前記下流内部表面から半径方向内向きに突出し、前記キャビティーの中に前記弁部材をセンタリングする、請求項1に記載の逆止弁。
【請求項12】
前記フィルター部材は、中空の中央チャネルを含み、前記中空の中央チャネルは、前記フィルター部材の軸線中心を通って長手方向に延在している、請求項1に記載の逆止弁。
【請求項13】
前記入口ポート、前記中空の中央チャネル、および前記出口ポートは、前記逆止弁の中心長手方向軸線に沿って整合させられている、請求項12に記載の逆止弁。
【請求項14】
前記入口ポート、前記中空の中央チャネル、および前記出口ポートは、流体連通され、フローチャネルを画定しており、前記フローチャネルを通って、前記流体は、前記逆止弁を通って流れる、請求項13に記載の逆止弁。
【請求項15】
逆止弁であって、前記逆止弁は、
前記逆止弁の入口部を含む上側ハウジングと;
前記上側ハウジングに軸線方向に連結されており、前記逆止弁の出口部を含む下側ハウジングと;
前記入口部および前記出口部を流体接続するために、前記上側ハウジングおよび前記下側ハウジングによって協働して形成されているキャビティーと;
前記入口部と出口部との間に延在しており、前記キャビティーと流体連通されているフロー通路と;
第1の方向への流体フローを選択的に許容し、前記第1の方向とは反対側の第2の方向への流体逆流を防止する、前記キャビティーの中に装着されている可撓性の弁部材と;
細長いフィルター部材であって、前記フィルター部材は、前記可撓性の弁部材の上流に前記フロー通路の中に装着されており、前記流体フローに露出される前記フィルター部材の表面積を最大化し、前記可撓性の弁部材に向けて流れる流体の中の望ましくない物質の通過を制限する、細長いフィルター部材と
を含む、逆止弁。
【請求項16】
前記フィルター部材は、前記上側ハウジングの中の前記フロー通路の中に圧入することによって、前記上側ハウジングの中に装着されている、請求項15に記載の逆止弁。
【請求項17】
前記上側ハウジングは、内部表面を有する円筒状の本体部を含み;
前記フィルター部材は、円筒状の細長いステム部分とヘッド部分とを含むT字形状のフィルターを含み、前記円筒状の細長いステム部分は、前記内部表面から間隔を離して配置されている、請求項15に記載の逆止弁。
【請求項18】
前記フィルター部材は、前記ヘッド部分および前記ステム部分の少なくとも一部分を通って長手方向に延在する中空の中央チャネルを含む、請求項17に記載の逆止弁。
【請求項19】
前記入口ポート、前記中空の中央チャネル、および前記出口ポートは、互いに同軸に整合させられている、請求項18に記載の逆止弁。
【請求項20】
前記キャビティーの中の前記上側ハウジングの内部表面は、軸線方向に延在する突起部を含み、前記突起部は、前記キャビティーの中の前記フロー通路の周りに円形に配設されており;
シーリング表面が、円形の前記突起部の遠位端部に画定されており、前記弁部材は、前記シーリング表面に接触し、前記シーリング表面を横切る流体フローを制限するように構成されている、請求項15に記載の逆止弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、逆止弁に関し、より具体的には、逆止弁を通って流れる流体の中の粒子状物質を濾過するための濾過メカニズムを有する逆止弁に関する。
【背景技術】
【0002】
患者は、一般に、IV溶液を注入され、IV溶液は、最初にIVリザーバー(ボトルまたはバッグ)の中に提供されており、IVラインを通して患者の静脈の中へ点滴注入される。典型的に、注入ポートが、IVラインに沿って提供されており、シリンジとともに機能するように適合されており、注入液がIV溶液に追加されることを可能にする。また、逆止弁が、一般に、IVラインの中に含まれており、患者の方向への流体フローのみを可能にする。これは、注入液が患者に向けて下流に流れ、IVリザーバーに向けて上流には流れないことを保証する。
【発明の概要】
【0003】
IV逆止弁は、通常、IVセットを通る流体(たとえば、注入溶液)の移動が存在しないときには閉じられている。たとえば、流体の移動が存在しないときには、逆止弁は閉じられており、流体が入口ポートを通過することを許容しない。流体がIVセットを通って流れるときには、IV逆止弁が開き、流体がIV逆止弁の一方の端部から他方の端部へ流れることを可能にする。しかし、多くの弁は、留まっているグリット(grit)および粒子の影響を受けやすい。グリットが留まっている間にリバース・フローが適用されるときには、入口ポートは、完全にシールせず、小さい漏出を生成させ、それは、弁を役に立たないものにする。
【0004】
流体の漏出および逆流につながるグリットの滞留を防止する一体型フィルター部材を備えたIV逆止弁を提供することが、有利であることとなる。本明細書で説明されているのは、これらの所望の機能および目的を実現する一体型フィルターを有する逆止弁である。
【0005】
逆止弁は、逆止弁の入口部を画定する上側ハウジングと;逆止弁の出口部を画定する下側ハウジングと;入口部および出口部を流体接続するために、上側ハウジングと下側ハウジングとの間に間置されており、上側ハウジングおよび下側ハウジングによって画定されている、キャビティーとを含む。逆止弁は、第1の方向への流体フローを選択的に許容し、第1の方向とは反対側の第2の方向への流体逆流を防止する、キャビティーの中に装着されている可撓性の弁部材と、可撓性の弁部材の上流に上側ハウジングの中に装着されているフィルター部材とをさらに含む。フィルター部材は、細長い部分を有しており、細長い部分は、流体フローに露出されるフィルター部材の表面積を最大化するように、および、逆止弁を通って流れる流体の中の望ましくない物質の通過を制限するように構成されている。
【0006】
逆止弁は、逆止弁の入口部を含む上側ハウジングと;上側ハウジングに軸線方向に連結されており、逆止弁の出口部を含む下側ハウジングと;入口部および出口部を流体接続するために、上側ハウジングおよび下側ハウジングによって協働して形成されているキャビティーとを含む。逆止弁は、入口部と出口部との間に延在しており、キャビティーと流体連通されているフロー通路と;キャビティーの中に装着されている可撓性の弁部材と;可撓性の弁部材の上流にフロー通路の中に装着されている細長いフィルター部材とをさらに含む。可撓性の弁部材は、第1の方向への流体フローを選択的に許容し、第1の方向とは反対側の第2の方向への流体逆流を防止する。細長いフィルター部材は、流体フローに露出されるその表面積を最大化し、可撓性の弁部材に向けて流れる流体の中の望ましくない物質の通過を制限する。
【0007】
以下の図は、実施形態の特定の態様を図示するために含まれており、排他的な実施形態として見られるべきではない。開示されている主題は、当業者に考え付くこととなるように、および、本開示の利益を有するように、形態および機能において、かなりの修正例、代替例、組み合わせ、および均等物が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示のいくつかの実施形態による逆止弁の分解図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態による、閉状態にある逆止弁を図示する図であり、閉状態では、逆止弁は、リバース方向への流体フローを制限する、図である。
図3】本開示のいくつかの実施形態による、上流圧力を受けているときに開状態にある逆止弁を図示する図であり、開状態では、逆止弁は、順方向への流体フローを許容する、図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
下記に記載されている詳細な説明は、主題の技術のさまざまな構成を説明しており、主題の技術が実践され得る唯一の構成を表すことを意図していない。詳細な説明は、主題の技術の完全な理解を提供する目的のための特定の詳細を含む。したがって、寸法は、非限定的な例として特定の態様に関して提供され得る。しかし、主題の技術はこれらの特定の詳細なしに実践され得るということが当業者に明らかになることとなる。いくつかの場合には、周知の構造体およびコンポーネントは、主題の技術の概念を曖昧にすることを回避するために、ブロック図の形態で示されている。
【0010】
本開示は、主題の技術の例を含み、添付の特許請求の範囲を限定しないということが理解されるべきである。主題の技術のさまざまな態様は、ここで、特定の(しかし、非限定的な)例にしたがって開示されることとなる。本開示に説明されているさまざまな実施形態は、異なる方式および変形例で、所望の用途または実装にしたがって実施され得る。
【0011】
本明細書は、一般的に、逆止弁に関し、より具体的には、たとえば、限定なしに、逆止弁を通って流れる流体の中の粒子状物質を濾過するための濾過メカニズムを有する逆止弁に関する。本明細書で説明されている本逆止弁は、従来のフィルターと比較して、延長および増加された濾過表面積(流体がそれを通って流れる)を提供する円筒状の細長い部分を有するフィルター・メカニズムを提供する。増加された表面積は、有利には、流体が逆止弁の入口部から出口部へ流れるときの、改善および強化された流体の濾過能力を可能にする。追加的に、フィルター・メカニズムは、形状が細長いので、フィルター・メカニズムの直径、ひいては、それに対応する逆止弁(フィルター・メカニズムがその中に収容される)のサイズが、最小化され得る。
【0012】
さまざまな実施形態によれば、フィルター・メカニズムは、最大で200KPaまでのリバース・フローから結果として生じる背圧に耐えることができる多孔性の材料から形成され得る。有利には、後者の構成は、リバース流体フローから結果として生じる背圧の下でフィルター・メカニズムがつぶれる可能性を最小化することが可能である。そのうえ、逆止弁は、少なくとも1つの軸線方向に延在するストップを含むことが可能であり、ストップは、過度の背圧が逆止弁の中に経験されるときに、フィルター・メカニズムが入口部の中へ上向きに変位させられることを防止するように機能する。ストップの存在に起因して、フィルター・メカニズムは、撓まされた弁部材によって働かされる力の結果として、上向きに入口部の中へ変位させられることを防止される。そうであるので、フィルター・メカニズムは、有利には、サポートまたはセーフガードとして作用し、過度のリバース・フロー圧力が経験されるときに、弁部材が過度に弓形に曲がらないように保護することが可能である。
【0013】
図1は、本開示のいくつかの実施形態による逆止弁100の分解図である。示されているように、逆止弁100の上部部分(すなわち、上側ハウジング10)が、断面図で表示されており、逆止弁100の特徴のうちのいくつかをより明確に図示している。図1を参照すると、逆止弁100は、軸線方向に延在する本体部101を含み、本体部101は、中心長手方向軸線Xを画定している。本体部101は、概して円筒状の(または、チューブ状の)構造体であることが可能であり、上側ハウジング10および下側ハウジング15を含むことが可能である。上側ハウジング10は、第1の端部部分12および軸線方向に反対側の第2の端部部分14を含むことが可能である。図示されているように、第2の端部部分14における上側ハウジング10の半径方向の延在は、第1の端部部分12におけるその半径方向の延在よりも大きくなっていることが可能である。下側ハウジング15は、上流内部表面52を含むことが可能であり、第2の端部部分14および下側ハウジング15の上流内部表面52は、互いに軸線方向に接触し、逆止弁100のキャビティー30を協働して形成することが可能である。
【0014】
上側ハウジング10は、第1の端部12において逆止弁100の入口部20を含むことが可能であり、下側ハウジング15は、逆止弁100の出口部25を含むことが可能である。本体部101は、内部フロー通路85を画定することが可能であり、内部フロー通路85は、入口部20と出口部25との間に軸線方向に延在しており、入口部20および出口部25に流体連通している。理解されるように、逆止弁100は、流体が入口部20から出口部25へ(矢印Aによって示されているように)流れることを許容することが可能であり、また、出口部25から入口部20への(矢印Bによって示されているような)流体フローを最小化する(または、そうでなければ制限する)ことが可能である。示されているように、上側ハウジング10および下側ハウジング15は、入口部20および出口部25を流体接続するためのキャビティー30を画定することが可能である。示されている実施形態において、可撓性の弁部材35が、キャビティー30の中に装着され得り、第1の方向(矢印Aによって示されている)への流体フローを選択的に許容し、第1の方向とは反対側の第2の方向(矢印Bによって示されている)への流体逆流(リバース・フロー)を防止する。弁部材35は、下側ハウジング14のサポート部分50の上に装着され得る。図1に図示されているように、サポート部分50は、キャビティー30の中に中央に配設され得り、サポート部分の中心軸線Xは、本体部101の中心長手方向軸線Xと同軸に整合させられ得る。サポート部分50は、下側ハウジング15の上流内部表面52に連結されるか、上流内部表面52と一体的に形成されるか、または、その他の方法で上流内部表面52から突出し、キャビティー30の中へ延在することが可能である。さらに詳細に下記に議論されているように、キャビティー30は、内部フロー通路85の一部を形成することが可能であり、または、その他の方法で、内部フロー通路85と流体連通され得り、したがって、入口部20から出口部25へ流れる流体は、キャビティー30を介して流れることが可能である。
【0015】
いくつかの実施形態によれば、中心長手方向軸線Xを画定するフィルター部材40が、可撓性の弁部材35の上流の位置において、上側ハウジング10の中に装着され得る。フィルター部材40は、流体フローに露出されるフィルター部材40の表面積を最大化するように構成された細長い形状を有することが可能である。このように、フィルター部材は、逆止弁100を通って流れる流体の中の望ましくない物質の通過を制限および最小化するように構成され得る。たとえば、示されているように、フィルター部材40は、逆の「T」の形状、または、シルクハットの形状で形成され得る。この効果のために、フィルター部材40は、細長いステム部分42およびヘッド部分44を含むことが可能である。上述の構成は、細長いステム部分が、従来のフィルターと比較して、延長および増加された濾過表面積(流体がそれを通って流れる)を提供するという点で有利である。増加された表面積は、流体が入口部20から出口部25へ流れるときの、改善および強化された流体の濾過能力を可能にする。
【0016】
示されている実施形態において、フィルター部材40は、上側ハウジング10の中の内部フロー通路85によって画定されるキャビティーの中に装着され得る。示されているように、および、図2を参照してさらに詳細に下記に説明されることとなるように、フィルター部材40は、弁部材35の上流の位置において、上側ハウジングの中へ圧入され得る。上側ハウジングの中にフィルター部材40を圧入することは、従来の締結技法および結合技法を使用する必要性を排除し、従来の締結技法および結合技法は、追加的な機器および材料を必要とする可能性があり、それによって、組み立ての複雑さおよび関連のコストを増加させる可能性がある。したがって、上述の構成は、簡単でコスト効率の良い機械的にロバストなフィルター一体型逆止弁アッセンブリを提供する。
【0017】
他の実施形態において、フィルター部材40は、内部フロー通路85を画定するキャビティーの中の上側ハウジング10の内部壁部に連結または結合され得る。たとえば、フィルター部材40は、それに限定されないが、超音波溶接、ヒート・シーリング、インサート成形、接着、または他の取り付け方法を含む、任意の適当な方法を通して結合され得る。いくつかの実施形態において、少なくともフィルター部材40のヘッド部分44は、上側ハウジング10の成形プロセスの一部として、上側ハウジング10の内部壁部とともに一体的に形成され得る。
【0018】
本開示のさまざまな実施形態によれば、フィルター部材40の少なくとも一部分は、材料を欠いていることが可能である。たとえば、フィルター部材40は、中空の中央チャネル72を含むことが可能であり、中空の中央チャネル72は、フィルター部材40の中心軸線Xを通って長手方向に延在している。示されているように、中空の中央チャネル72は、ステム部分42を通って部分的に延在し、ヘッド部分44を完全に通って延在することが可能である。しかし、他の実施形態において、中空の中央チャネル72は、ステム部分42およびヘッド部分44のそれぞれを通って部分的にのみ延在することが可能である。動作時に、流体は、入口部20から内部フロー通路85の中へ流れ、内部フロー通路85において、流体は、フィルター部材40によって濾過される。図3により詳細に示されているように、流体は、内部フロー通路85から、フィルター部材40の中へ、ステム部分42の上部表面58および側壁部68を通って、ならびに、フィルター部材40のヘッド部分74を通って流れる。いくつかの実施形態において、フィルター部材40のステム部分42の中で濾過された流体は、次いで、中央チャネル72の中へ進行し、弁部材35(開状態になっているときに)を通過して、出口部25の中へ進行し、逆止弁100を退出する。
【0019】
フィルター部材40は、特定のサイズの粒子状物質が通過すること、潜在的に到達すること、および、弁部材35の故障を引き起こすことを防止することができる多孔性の材料から形成され得る。たとえば、フィルター部材40は、多孔性のプラスチック材料から形成され得る。代替的に、フィルター部材40は、不織布鋳造材料、コルク材料、または任意の他の多孔性のファブリックもしくは材料から作製され得る。フィルター部材40は、複数の小さい孔部を備えて形成され得り、または、それは、サイズが約0.2ミクロンから100.0ミクロンの細孔を提供するように織られ得る。いくつかの実施形態において、フィルター部材40は、流体圧力の下で「逆T」または「シルクハット」を維持することができる金属またはポリマー材料などのような、可撓性の材料であることが可能である。さらに、フィルター部材40は、非膨潤性材料から作製され得り、さらに詳細に下記に議論されることとなるように、ステム部分42と上側ハウジング10の内部壁部または表面との間のギャップを維持するようになっている。いくつかの実施形態において、フィルター部材40は、3リットル毎時から8リットル毎時の間の流量に耐えることまたは濾過することができる材料から形成され得る。追加的に、フィルター部材40は、最大で200KPaまでのリバース・フローから結果として生じる背圧に耐えることができる多孔性の材料から形成され得る。有利には、後者の構成は、リバース流体フローから結果として生じる背圧の下でフィルター部材40がつぶれる可能性を最小化することが可能である。
【0020】
図2および図3は、本開示のいくつかの実施形態による逆止弁100の断面図である。図2は、本開示のいくつかの実施形態による、閉状態にある逆止弁100を図示しており、閉状態では、逆止弁100は、リバース方向への流体フローを制限する。示されているように、上側ハウジング10は、内部表面55を含むことが可能であり、内部表面55は、上側ハウジング10の内部の長さに沿って延在しており、フロー通路85を画定している(図1に図示されている)。上側ハウジング10は、外部表面60をさらに含むことが可能であり、外部表面60は、本体部101の外部を画定している。内部表面55は、上流内部表面57および下流内部表面59を含むことが可能である。キャビティー30は、上側ハウジング102の下流内部表面59によって少なくとも部分的に画定され得る。示されている実施形態において、下流内部表面59は、上流内部表面57から半径方向外向きに延在している。下流内部表面59は、突起部65を含むことが可能であり、突起部65は、本体部101の中心長手方向軸線Xの周りに円形に延在しており、また、キャビティー30の中へ延在している。いくつかの実施形態において、突起部65は、その遠位端部においてシーリング表面70を画定している。突起部65、ひいては、シーリング表面70は、弁部材35の上方にリングのように配設され得る。逆止弁100の通常閉状態において、弁部材35は、シーリング表面70に接触している。弁部材35がシーリング表面70に接触しているので、出口部25から入口部20へのリバース方向への流体のフロー(矢印Bによって図示されている)が防止される。
【0021】
動作の間に、下流圧力(すなわち、出口部25から入口部20へ流れる流体によって印加される圧力(矢印Bによって示されている))が弁部材35に印加されるときには、弁部材は、シーリング表面70に向けて撓み、入口部20とキャビティー30との間の流体連通を遮断し、それによって、出口部25から入口部20への流体の逆流を制限することが可能である。流体の逆流を防止することは、それが望ましくない粒子状物質(たとえば、二次的な経路からディスペンスされる薬物の中に含有されている)が逆止弁を通って逆流すること(それによって、患者が適正な薬物投与濃度を受け取ることまたは薬物の適時の送達を妨げること)を制限するという点で有利である。
【0022】
いくつかの実施形態によれば、弁部材35は、流体不透過性である可撓性の弾性材料から形成され得る。たとえば、弁部材35は、シリコン材料から作製され得る。しかし、他の実施形態において、弁部材35は、天然ゴムもしくは合成ゴムまたはプラスチックなどのような、任意の非粘着性の弾性材料から形成され得る。弁部材は、70以下のショア硬度を有する材料から形成され得る。
【0023】
示されている実施形態において、弁部材35は、逆止弁の本体部101の概して円筒状の形状に対応する概して円形のディスク形状を有することが可能である。しかし、本開示のさまざまな実施形態は、上述の構成に限定されない。いくつかの実施形態において、弁部材35は、シーリング表面70をカバーして覆うのに十分なエリアに広がることができる正方形の、長方形の、多角形の、または任意の他の形状などのような、非円形形状を有することが可能である。
【0024】
いくつかの実施形態において、弁部材35は、任意の特定の形状またはサイズに限定されない。しかし、示されている実施形態において、弁部材35のサイズは、上流または下流の力のいずれかを受けるときの弁部材の所望の撓み/曲げ特性に基づいて限定され得る。たとえば、弁部材35は、流体圧力の下で屈曲するかまたは曲がるようにサイズ決めおよび形状決めされ得り、フロー通路85を介してキャビティー30の中への流体の(入口部20から出口部25への)順方向フローを許容し、リバース方向への流体フローを制限する。いくつかの実施形態において、弁部材35は、下側ハウジング15のサポート部分50の上に装着された湾曲した柔軟なディスクであることが可能である。
【0025】
示されているように、弁部材35は、キャビティー30の中に中央に装着され得る。この目的のために、下流内部表面59は、弁部材35をキャビティー30の中で中央に整合させるために下流内部表面59の上に形成された複数のリブ80を含むことが可能である。示されているように、複数のリブ80は、下流内部表面59から半径方向内向きに突出する様式で、キャビティー30の中に配設され得る。上述の構成は、複数のリブ80が組み立ての間の弁部材35の正確なセンタリングのためのガイド部材として作用するという点で有利である。したがって、リブ80は、歪んだまたはその他の方法で不整合した望ましくない様式で弁部材35が組み立てられることを防止する。これは、濾過のために最大表面積が存在していることを保証することとなり、フィルターが内側壁部と接触したとしても制限的になることができない。
【0026】
組み立ての間に、弁部材35は、サポート部分50の上に装着され得り、次いで、上側ハウジング10が、下側ハウジング15の上に低下させられ得る。弁部材35は、弁部材35の周辺縁部がシーリング表面70を覆っている状態で、シーリング表面70に接触するように配設され得る。組み立てられるときに、弁部材35は、周辺縁部においてわずかに上向きの曲がりを有することが可能であり、それは、逆止弁100の通常閉状態を生成させる。フィルター部材40は、フロー通路85を画定しているキャビティーの中へ押し込まれてキャビティーの中に整合させられることによって、上側ハウジングの中に組み立てられ得る。いくつかの実施形態において、フィルター部材40のヘッド部分44は、フロー通路85の中に画定されているキャビティーの下側部分と整合させられ、その中に圧入される。図1に示されているように、ヘッド部分44は、フロー通路85(フィルター部材40がその中に位置決めされている)を画定する内部表面55の直径よりもわずかに大きい直径D2を伴って形成され得る。したがって、組み立ての間に、ヘッド部分44は、内部表面55の中へ圧入され、内部表面55と緊密な締まり嵌めを形成することが可能である。いくつかの実施形態において、弁部材40のステム部分42の直径D1は、ヘッド部分の直径D2よりも小さくなっていることが可能である。したがって、弁部材40がフロー通路85の中に組み立てられるときには、ギャップ56が、ステム部分42と内部表面55との間に形成され得る。したがって、逆止弁100に進入する流体は、下記に説明されることとなるように、フロー通路85の中へ流れ、フィルター部材40(フィルター部材40において、流体が濾過され、望ましくない粒子状物質を捕捉する)を通って流れ、キャビティー30の中へ流れることが可能である。
【0027】
いくつかの実施形態によれば、上側ハウジング10は、少なくとも1つの軸線方向に延在するストップ75を含むことが可能であり、ストップ75は、上流内部表面57から半径方向内向きに突出している。少なくとも1つのストップ75は、フィルター部材40のステム部分42の直ぐ上方または上流に配設される突出表面として構成され得る。ストップ75は、内部表面55とステム部分42の側壁部68の外側表面との間のギャップ56のサイズよりも大きい距離で、上流内部表面57から半径方向内向きに突出することが可能である。ギャップ56のサイズよりも大きい距離で半径方向内向きに突出することによって、ストップ75は、過度の背圧が逆止弁100の中に経験されるときに、フィルター部材40が入口部20の中へ上向きに変位させられることを防止するように機能する。たとえば、弁部材35に働かされる過度の背圧は、弁部材がヘッド部分44に当接して弁部材40に上向きの力を働かせるような程度まで、弁部材が撓むかまたは曲がることを引き起こす可能性がある。ストップ75の存在に起因して、フィルター部材40は、撓まされた弁部材40によって働かされる力の結果として、上向きに入口部20の中へ変位させられることを防止される。そうであるので、フィルター部材40は、有利には、サポートまたはセーフガードとして作用し、過度のリバース・フロー圧力が経験されるときに、弁部材35が過度に弓形に曲がらないように保護することが可能である。さらに、ストップ75は、また、フィルターが「底打ち(bottoming out)」することを防止し、「底打ち」は、フィルター部材40の円筒状の壁部へのフローを断つこととなる。
【0028】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、上流圧力を受けているときに開状態にある逆止弁100を図示しており、ここで、逆止弁100は、順方向への流体フローを許容している。示されているように、動作の間に、流体は、入口部20を介して逆止弁100に進入し、フロー通路85の中へ流れ、フィルター部材40の上部壁部46を通って流れ、キャビティー30の中へ流れることが可能である。先に議論されているように、弁部材40のステム部分42の直径D1は、ヘッド部分の直径D2よりも小さくなっていることが可能であるので、ギャップ56が、ステム部分42と内部表面55との間に形成され得る。したがって、逆止弁100に進入する流体は、フロー通路85の中へ流れ、フィルター部材40の上部壁部46および側壁部を通って流れ(フィルター部材40において、流体が濾過され、望ましくない粒子状物質を捕捉する)、キャビティー30の中へ流れることが可能である。フィルター部材40の細孔よりもサイズが大きい任意のグリットまたは他の望ましくない粒子状物質は、フィルター部材40の中に捕捉され得り、弁部材35へ下流に通過することを防止され得る。
【0029】
弁部材35に印加される上流圧力(すなわち、入口部20から出口部25へ流れる流体によって印加される圧力(矢印Aによって示されている))は、弁部材35がその外側縁部において弓形に曲がるかまたは下向きに曲がること、および、シーリング表面70から離れるように撓むことを引き起こす。したがって、逆止弁は、閉状態(図2に図示されている)から開状態(図3に図示されている)へシフトされ、開状態では、入口部20、キャビティー30、および出口部25が、流体連通されている。開状態では、ギャップ95が、シーリング表面70と弁部材35の上部表面との間に生成され、濾過された流体がそれを通って流れることを可能にすることができる。次いで、濾過された流体90は、ギャップ95を通ってキャビティー30の中へ流れ、矢印によって示されているように、下側ハウジング15の中の出口部25を介して逆止弁100を退出することが可能である。
【0030】
上述の構成は、弁部材40のステム部分42の細長い形状が、フロー通路85の中を進行する流体のろ過のために最大化された表面積を提供するという点で有利である。さらに、フィルター部材40が弁部材の上流に位置決めされている構成は、それが弁部材35への望ましくない粒子状物質の通過を防止する(それは、そうでなければ、弁部材に対して損傷または摩耗を引き起こす可能性がある)という点で有利である。また、上述の構成は、望ましくない粒子状物質が弁部材40とシーリング表面70との間に潜在的に留まった状態になる(それによって、弁部材35がリバース・フロー(逆流)に対抗して完全に閉じてシールすることを妨げる)ことを防止する。
【0031】
それとは対照的に、一体型フィルター部材を含まない従来の逆止弁構成では、低フロー条件の間に、流体フローの結果として逆止弁に働かされる圧力は、グリット(または、他の望ましくない粒子状物質)がギャップ95を通過することができるように、逆止弁を完全に開ける(たとえば、弁部材35を撓ませる)のに十分でない可能性がある。そのような条件では、グリットは、ギャップ95の中に留まる可能性があり、弁が、完全に閉じない可能性がある。望ましくないことには、これは、逆止弁が「漏れる」ことを引き起こし、流体がリバース方向に弁を通って流れることを可能にし、それによって、逆止弁を効果のないものにする。
【0032】
本開示は、本明細書で説明されているさまざまな態様を任意の当業者が実践することを可能にするために提供される。本開示は、主題の技術のさまざまな例を提供し、主題の技術は、これらの例に限定されない。これらの態様に対するさまざまな修正例は、容易に当業者に明らかになることとなり、本明細書で定義される一般的な原理は、他の態様にも適用され得る。
【0033】
単数形でのエレメントへの言及は、具体的にそのように記述されていない限り、「1つおよび1つだけ」を意味することを意図しているのではなく、むしろ、「1つまたは複数」を意味することを意図している。具体的にそうでないことを記述されていない限り、「いくつか」という用語は、1つまたは複数を指す。男性の代名詞(たとえば、彼の)は、女性および中性の性別(たとえば、「彼女の」および「その」)を含み、その逆もまた同様である。見出しおよび小見出しは(それが存在する場合には)、便宜のためだけに使用されており、本発明を限定していない。
【0034】
「例示的な」という語句は、例または図示としての役割を果たす」ということを意味するために本明細書で使用されている。「例示的な」として本明細書で説明されている任意の態様または設計は、必ずしも、他の態様または設計を上回って好適または有利であるとして解釈されるとは限らない。1つの態様では、本明細書で説明されているさまざまな代替的な構成および動作は、少なくとも均等であると考えられ得る。
【0035】
本明細書で使用されているように、一連のアイテムに先行する「の少なくとも1つ」という語句は(アイテムのいずれかを分離するために「または」という用語を伴う)、リストのそれぞれのアイテムというよりもむしろ、全体としてリストを修飾している。「の少なくとも1つ」という語句は、少なくとも1つのアイテムを選択することを要求しない。むしろ、その語句は、アイテムの任意の1つの少なくとも1つ、および/または、アイテムの任意の組み合わせの少なくとも1つ、および/または、アイテムのそれぞれの少なくとも1つを含むという意味を許容する。例として、「A、B、またはCの少なくとも1つ」という語句は、Aだけ、Bだけ、もしくはCだけ;または、A、B、およびCの任意の組み合わせを指すことが可能である。
【0036】
「態様」などのような語句は、そのような態様が主題の技術に必須であるということ、または、そのような態様が主題の技術のすべての構成に適用されるということを暗示していない。ある態様に関する開示は、すべての構成、または、1つもしくは複数の構成に適用され得る。態様は、1つまたは複数の例を提供することが可能である。ある態様などのような語句は、1つまたは複数の態様を指すことが可能であり、その逆もまた同様に可能である。「実施形態」などのような語句は、そのような実施形態が主題の技術に必須であるということ、または、そのような実施形態が主題の技術のすべての構成に適用されるということを暗示してない。ある実施形態に関する開示は、すべての実施形態、または、1つもしくは複数の実施形態に適用され得る。実施形態は、1つまたは複数の例を提供することが可能である。ある実施形態などのような語句は、1つまたは複数の実施形態を指すことが可能であり、その逆もまた同様に可能である。「構成」などのような語句は、そのような構成が主題の技術に必須であるということ、または、そのような構成が主題の技術のすべての構成に適用されるということを暗示していない。ある構成に関する開示は、すべての構成、または、1つもしくは複数の構成に適用され得る。構成は、1つまたは複数の例を提供することが可能である。ある構成などのような語句は、1つまたは複数の構成を指すことが可能であり、その逆もまた同様に可能である。
【0037】
1つの態様では、別段の記述がない限り、本明細書(以下に続く特許請求の範囲を含む)に記載されているすべての測定値、値、レーティング、位置、大きさ、サイズ、および他の仕様は、概算であり、正確ではない。1つの態様では、それらは、それらが関連する機能、および、それらが関連する技術分野において慣用的なものと一貫する、合理的な範囲を有することが意図されている。
【0038】
開示されているプロセスまたは方法の中のステップまたは動作の特定の順序または階層は、例示的なアプローチの図示であるということが理解される。実装嗜好またはシナリオに基づいて、ステップ、動作、またはプロセスの特定の順序または階層は、再配置され得るということが理解される。ステップ、動作、またはプロセスのうちのいくつかは、同時に実施され得る。いくつかの実装嗜好またはシナリオにおいて、特定の動作は、実施されてもよく、または、実施されなくてもよい。ステップ、動作、またはプロセスのうちのいくつかまたはすべては、ユーザーの介入なしに、自動的に実施され得る。付随する方法の請求項は、サンプルの順序でさまざまなステップ、動作、またはプロセスのエレメントを提示し、提示されている特定の順序または階層に限定されることを意味していない。
【0039】
本開示の全体を通して説明されているさまざまな態様のエレメントに対するすべての構造的で機能的な均等物(公知であるかまたは後に当業者に公知になる)は、参照により本明細書に明示的に組み込まれており、特許請求の範囲によって包含されることが意図されている。そのうえ、本明細書で開示されているものは、そのような開示が特許請求の範囲の中に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公衆に供されているということを意図していない。請求項のエレメントは、エレメントが「のための手段(means for)」という語句を使用して明示的に記載されていない限り、または、方法の請求項のケースでは、エレメントが「のためのステップ(step for)」という語句を使用して記載されていない限り、米国特許法第112条(f)の条項の下で解釈されるべきではない。そのうえ、「含む(include)」または「有する」などという用語が使用される範囲において、そのような用語は、「含む(comprise)」が請求項の中の移行句として用いられるときに解釈されるときの「含む(comprise)」という用語と同様の様式で、包含的であることが意図されている。
【0040】
本開示の発明の名称、背景、図面の簡単な説明、および要約は、ここで本開示の中へ組み込まれており、本開示の例示目的の例として提供され、限定的な説明として提供されてはいない。それらが特許請求の範囲または意味を限定するために使用されることとはならないという理解の下で、それは提出されている。加えて、詳細な説明において、説明は例示目的の例を提供しており、さまざまな特徴が、本開示を合理化する目的のために、さまざまな実施形態において一緒にグループ化されているということを見ることができる。この開示の方法は、特許請求されている主題が、それぞれの請求項の中に明示的に記載されているよりも多い特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明の主題は、単一の開示された構成または動作のすべての特徴よりも少ないものにある。以下の特許請求の範囲は、これによって詳細な説明の中へ組み込まれており、それぞれの請求項は、別個に特許請求される主題として独立して存在している。
【0041】
特許請求の範囲は、本明細書で説明されている態様に限定されることは意図されておらず、特許請求の範囲の文言と一貫する全範囲を与えられるべきであり、すべての法的な均等物を包含するものとする。それにもかかわらず、請求項のいずれも、米国特許法第101条、第102条、または第103条の要件を満たさない主題を包含することを意図しておらず、それらがそのように解釈されるべきでもない。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2020-02-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
IVセットにおいて使用するための逆止弁であって、前記逆止弁は、
前記逆止弁の入口部を画定する上側ハウジングと;
前記逆止弁の出口部を画定する下側ハウジングと;
前記入口部および前記出口部を流体接続するために、前記上側ハウジングと前記下側ハウジングとの間に間置されており、前記上側ハウジングおよび前記下側ハウジングによって画定されている、キャビティーと;
第1の方向への流体フローを選択的に許容し、前記第1の方向とは反対側の第2の方向への流体逆流を防止する、前記キャビティーの中に装着されている可撓性の弁部材と;
前記可撓性の弁部材の上流に前記上側ハウジングの中に装着されているフィルター部材であって、前記フィルター部材は、細長い部分を有しており、前記細長い部分は、前記流体フローに露出される前記フィルター部材の表面積を最大化するように、および、前記逆止弁を通って流れる流体の中の望ましくない物質の通過を制限するように構成されている、フィルター部材と
を含む、逆止弁。
【請求項2】
前記上側ハウジングは、内部表面を有する円筒状の本体部を含み;
前記フィルター部材は、円筒状の細長いステム部分とヘッド部分とを含むT字形状のフィルターを含み、前記円筒状の細長いステム部分は、前記内部表面から間隔を離して配置されている、請求項1に記載の逆止弁。
【請求項3】
前記ステム部分は、締まり嵌めによって前記上側ハウジングの中に装着されている、請求項2に記載の逆止弁。
【請求項4】
前記ステム部分は、第1の直径を含み、前記ヘッド部分は、第2の直径を含み、前記第2の直径は、前記第1の直径よりも大きくなっている、請求項2に記載の逆止弁。
【請求項5】
前記フィルター部材は、プラスチック材料、コルク材料、織布材料、および不織布材料からなる群から選択される多孔性の材料を含む、請求項1に記載の逆止弁。
【請求項6】
前記下側ハウジングは、その中央部分において前記キャビティーの中に配設されているサポート部分を含み、前記サポート部分の中心軸線は、前記逆止弁の中心長手方向軸線と整合させられており;
前記弁部材は、前記サポート部分の上に装着さおよび支持されるように構成されている、請求項1に記載の逆止弁。
【請求項7】
前記上側ハウジングは、内部表面および外部表面を含み、前記内部表面は、上流内部表面および下流内部表面を含み;
前記上側ハウジングの前記下流内部表面は、前記キャビティーの中へ延在する突起部を含み、前記突起部は、前記フィルター部材の中心軸線の周りに円形に配設されている、請求項1に記載の逆止弁。
【請求項8】
シーリング表面が、前記突起部の遠位端部に画定されており;
閉状態において、前記弁部材は、前記シーリング表面に接触し、前記シーリング表面を通過する流体フローを制限するように構成されている、請求項7に記載の逆止弁。
【請求項9】
上流圧力が前記弁部材に印加されているときには、前記弁部材は、前記シーリング表面から離れるように撓み、前記入口部および前記キャビティーを流体連通させるように構成されており;
下流圧力が前記弁部材に印加されているときには、前記弁部材は、前記シーリング表面に向けて撓み、前記入口部と前記キャビティーとの間の流体連通を遮断し、前記出口部から前記入口部への流体の逆流を制限するように構成されている、請求項に記載の逆止弁。
【請求項10】
前記上側ハウジングは、内部表面および外部表面を含み、前記内部表面は、上流内部表面および下流内部表面を含み;
前記上流内部表面は、少なくとも1つのストップを含み、前記少なくとも1つのストップは、前記上流内部表面から半径方向内向きに突出しており、前記弁部材による上流方向への前記フィルター部材の軸線方向の変位を制限する、請求項1に記載の逆止弁。
【請求項11】
前記上側ハウジングは、内部表面および外部表面を含み、前記内部表面は、上流内部表面および下流内部表面を含み;
前記下流内部表面は、その上に形成された複数のリブを含み、前記複数のリブは、前記キャビティーの中に配設されており、前記下流内部表面から半径方向内向きに突出し、前記キャビティーの中に前記弁部材をセンタリングする、請求項1に記載の逆止弁。
【請求項12】
前記フィルター部材は、中空の中央チャネルを含み、前記中空の中央チャネルは、前記フィルター部材の軸線中心を通って長手方向に延在している、請求項1に記載の逆止弁。
【請求項13】
前記入口、前記中空の中央チャネル、および前記出口は、前記逆止弁の中心長手方向軸線に沿って整合させられている、請求項12に記載の逆止弁。
【請求項14】
前記入口、前記中空の中央チャネル、および前記出口は、流体連通され、フローチャネルを画定しており、前記フローチャネルを通って、前記流体は、前記逆止弁を通って流れる、請求項13に記載の逆止弁。
【請求項15】
IVセットにおいて使用するための逆止弁であって、前記逆止弁は、
前記逆止弁の入口部を含む上側ハウジングと;
前記上側ハウジングに軸線方向に連結されており、前記逆止弁の出口部を含む下側ハウジングと;
前記入口部および前記出口部を流体接続するために、前記上側ハウジングおよび前記下側ハウジングによって協働して形成されているキャビティーと;
前記入口部と出口部との間に延在しており、前記キャビティーと流体連通されているフロー通路と;
第1の方向への流体フローを選択的に許容し、前記第1の方向とは反対側の第2の方向への流体逆流を防止する、前記キャビティーの中に装着されている可撓性の弁部材と;
細長いフィルター部材であって、前記フィルター部材は、前記可撓性の弁部材の上流に前記フロー通路の中に装着されており、前記流体フローに露出される前記フィルター部材の表面積を最大化し、前記可撓性の弁部材に向けて流れる流体の中の望ましくない物質の通過を制限する、細長いフィルター部材と
を含む、逆止弁。
【請求項16】
前記フィルター部材は、前記上側ハウジングの中の前記フロー通路の中に圧入することによって、前記上側ハウジングの中に装着されている、請求項15に記載の逆止弁。
【請求項17】
前記上側ハウジングは、内部表面を有する円筒状の本体部を含み;
前記フィルター部材は、円筒状の細長いステム部分とヘッド部分とを含むT字形状のフィルターを含み、前記円筒状の細長いステム部分は、前記内部表面から間隔を離して配置されている、請求項15に記載の逆止弁。
【請求項18】
前記フィルター部材は、前記ヘッド部分および前記ステム部分の少なくとも一部分を通って長手方向に延在する中空の中央チャネルを含む、請求項17に記載の逆止弁。
【請求項19】
前記入口、前記中空の中央チャネル、および前記出口は、互いに同軸に整合させられている、請求項18に記載の逆止弁。
【請求項20】
前記キャビティーの中の前記上側ハウジングの内部表面は、軸線方向に延在する突起部を含み、前記突起部は、前記キャビティーの中の前記フロー通路の周りに円形に配設されており;
シーリング表面が、円形の前記突起部の遠位端部に画定されており、前記弁部材は、前記シーリング表面に接触し、前記シーリング表面を横切る流体フローを制限するように構成されている、請求項15に記載の逆止弁。
【国際調査報告】