(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-26
(54)【発明の名称】感知パネルを備える衛生監視デバイス
(51)【国際特許分類】
G01N 27/00 20060101AFI20220119BHJP
G01N 27/02 20060101ALI20220119BHJP
A61F 13/42 20060101ALI20220119BHJP
A61F 5/44 20060101ALI20220119BHJP
【FI】
G01N27/00 H
G01N27/02 D
A61F13/42 F
A61F5/44 S
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531773
(86)(22)【出願日】2018-12-20
(85)【翻訳文提出日】2021-06-03
(86)【国際出願番号】 EP2018086218
(87)【国際公開番号】W WO2020126000
(87)【国際公開日】2020-06-25
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506215320
【氏名又は名称】エシティ・ハイジーン・アンド・ヘルス・アクチエボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ミーケル・エーバリ
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア・カーニー
(72)【発明者】
【氏名】ヘンリク・ペッテション-ファルク
(72)【発明者】
【氏名】アンデシュ・オルソン
【テーマコード(参考)】
2G060
3B200
4C098
【Fターム(参考)】
2G060AA07
2G060AE11
2G060AF06
2G060AG03
2G060AG10
2G060FA01
2G060JA06
2G060KA05
3B200AA01
3B200DE11
3B200DF04
4C098AA09
4C098CC02
4C098CC14
4C098CD08
4C098CD09
(57)【要約】
衛生監視デバイスが提供される。衛生監視デバイスは、感知パネルを備える。感知パネルは、長手方向軸を画成する細長可撓性パネルを含む。細長可撓性パネルは、長手方向軸と交差する方向に互いに相隔てて並ぶプレートの第1の対を備える。細長可撓性パネルは、長手方向軸と交差する方向に互いに相隔てて並ぶプレートの第2の対を備える。プレートの第1の対およびプレートの第2の対は、細長可撓性パネルの可撓性基板上に配設される。プレートの第1の対の各プレートおよびプレートの第2の対の各プレートは、細長可撓性パネルの長手方向軸に沿って細長くなっている。プレートの第1の対は、プレートの第2の対に対して長手方向軸に沿ってオフセットされている。衛生監視デバイスは、これらのプレートのうちの2つのプレートの間のインピーダンスを測定するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
感知パネルを備える衛生監視デバイスであって、感知パネルは、
長手方向軸を画成する細長可撓性パネルであって、前記細長可撓性パネルは前記長手方向軸と交差する方向に互いに相隔てて並ぶプレートの第1の対と、前記長手方向軸と交差する方向に互いに相隔てて並ぶプレートの第2の対とを備え、プレートの前記第1の対およびプレートの前記第2の対は前記細長可撓性パネルの可撓性基板上に配設される、細長可撓性パネルを備え、
プレートの前記第1の対の各プレートおよびプレートの前記第2の対の各プレートは、前記細長可撓性パネルの前記長手方向軸に沿って細長くなっており、
プレートの前記第1の対は、プレートの前記第2の対に対して前記長手方向軸に沿ってオフセットされ、
前記衛生監視デバイスは、前記プレートのうちの2つのプレートの間のインピーダンスを測定するように構成される、衛生監視デバイス。
【請求項2】
前記プレートは、前記可撓性基板の一方の側に配設され、
前記細長可撓性パネルは、前記可撓性基板の他方の側に配設されている接地プレートをさらに備える請求項1に記載の衛生監視デバイス。
【請求項3】
前記接地プレートは、前記可撓性基板の平面内で前記プレートと部分的にまたは完全に重なり合う請求項2に記載の衛生監視デバイス。
【請求項4】
プレートの前記第1の対の前記プレートの各々の前記長手方向軸は平行であり、および/またはプレートの前記第2の対の前記プレートの各々の前記長手方向軸は平行であり、任意選択で、プレートの前記第1の対の前記プレートは、プレートの前記第2の対の前記プレートと平行である請求項1から3のいずれか一項に記載の衛生監視デバイス。
【請求項5】
プレートの前記第1の対の前記プレートの各々の前記長手方向軸は一点に集中し、および/またはプレートの前記第2の対の前記プレートの各々の前記長手方向軸は一点に集中する請求項1から4のいずれか一項に記載の衛生監視デバイス。
【請求項6】
前記プレートのうちの少なくとも1つは、略長方形形状、先細り形状、または湾曲形状を有する請求項1から5のいずれか一項に記載の衛生監視デバイス。
【請求項7】
自由空間内のプレートの前記第1の対の前記プレートの間の前記インピーダンスは、第1の値を有し、自由空間内のプレートの前記第2の対の前記プレートの間の前記インピーダンスは、第2の値を有し、前記第1の値と前記第2の値は異なる請求項1から6のいずれか一項に記載の衛生監視デバイス。
【請求項8】
プレートの前記第1の対の前記プレートのうちの少なくとも1つは、プレートの前記第2の対の前記プレートのうちの少なくとも1つとは異なる形状を有し、任意選択で、プレートの前記第1の対の前記プレートのうちの少なくとも1つは、プレートの前記第2の対の前記プレートのうちの少なくとも1つとは異なる幅および/または長さを有する請求項1から7のいずれか一項に記載の衛生監視デバイス。
【請求項9】
プレートの前記第1の対の前記プレートは、第1の距離だけ相隔てて並び、
プレートの前記第2の対の前記プレートは、第2の距離だけ相隔てて並び、前記第1の距離と前記第2の距離は異なる請求項1から8のいずれか一項に記載の衛生監視デバイス。
【請求項10】
前記プレートの各々に電気的に接続されている監視ユニットを備え、
前記監視ユニットは、前記2つのプレートの間の前記インピーダンスを測定するように構成される請求項1から9のいずれか一項に記載の衛生監視デバイス。
【請求項11】
前記2つのプレートは、プレートの同じ対の中のプレートである請求項1から10のいずれか一項に記載の衛生監視デバイス。
【請求項12】
前記2つのプレートは、プレートの異なる対の中のプレートである請求項1から10のいずれか一項に記載の衛生監視デバイス。
【請求項13】
前記2つのプレートのうちの第1のプレートは、前記長手方向軸に垂直な方向に沿って前記細長可撓性パネルの第1の側にあり、
前記2つのプレートのうちの第2のプレートは、前記長手方向軸に垂直な前記方向に沿って前記細長可撓性パネルの第2の反対の側にある請求項12に記載の衛生監視デバイス。
【請求項14】
前記細長可撓性パネルは、前記長手方向軸と交差する方向に互いに相隔てて並ぶプレートの第3の対をさらに備え、プレートの前記第3の対は前記可撓性基板上に配設され、任意選択で、前記2つのプレートのうち少なくとも一方は、プレートの前記第3の対の中のプレートである請求項1から13のいずれか一項に記載の衛生監視デバイス。
【請求項15】
プレートの前記第3の対は、プレートの前記第1および第2の対の各々に対して前記長手方向軸に沿ってオフセットされ、プレートの前記第2の対は、プレートの前記第1の対とプレートの前記第2の対との間に前記長手方向軸に沿って配設され、任意選択で、前記2つのプレートのうちの一方は、プレートの前記第1の対の中のプレートであり、前記2つのプレートのうちの他方は、プレートの前記第3の対の中のプレートである請求項14に記載の衛生監視デバイス。
【請求項16】
前記2つのプレートは、プレートの同じ対の中のプレートであり、前記衛生監視デバイスは、前記プレートのうちの第2の2つのプレートの間の第2のインピーダンスを測定するようにさらに構成され、前記第2の2つのプレートはプレートの異なる対の中のプレートであり、任意選択で、前記衛生監視デバイスは、2つのプレートのありとあらゆる可能な組合せの間の前記インピーダンスを個別に測定するように構成される請求項1から15のいずれか一項に記載の衛生監視デバイス。
【請求項17】
前記細長可撓性パネルは、前記プレートを完全に覆う絶縁層をさらに備える請求項1から16のいずれか一項に記載の衛生監視デバイス。
【請求項18】
前記衛生監視デバイスは、着用可能な吸収性衛生用品に取り外し可能に取り付け可能であるように構成される請求項1から17のいずれか一項に記載の衛生監視デバイス。
【請求項19】
前記着用可能な吸収性衛生用品に取り外し可能に取り付け可能であるように構成されているマジックテープタイプのファスナーを備える請求項18に記載の衛生監視デバイス。
【請求項20】
前記マジックテープタイプのファスナーは、前記細長可撓性パネル上に配設され、任意選択で、前記マジックテープタイプのファスナーは、前記プレート上に配設される請求項19に記載の衛生監視デバイス。
【請求項21】
前記衛生監視デバイスは、着用可能な吸収性衛生用品に取り付け可能であるように構成され、
前記衛生監視デバイスは、前記衛生監視デバイスが前記着用可能な吸収性衛生用品に取り付けられることを可能にするように構成されている感圧性接着剤を備え、任意選択で、前記感圧性接着剤は、前記細長可撓性パネル上に配設され、さらに任意選択で、前記感圧性接着剤は、前記プレート上に配設される請求項1から17のいずれか一項に記載の衛生監視デバイス。
【請求項22】
システムであって、
前胴回り領域、後胴回り領域、股間領域、および長手方向軸を画成する着用可能な吸収性衛生用品であって、前記着用可能な吸収性衛生用品が、
使用時に着用者の方に向くように適合されている液体透過性最上層と、
前記液体透過性最上層と反対側の裏層と、
少なくとも前記股間領域内にあり、前記液体透過性最上層と前記裏層との間に配置される吸収性コアと
を備える着用可能な吸収性衛生用品と、
請求項1から21のいずれか一項に記載の前記衛生監視デバイスと、
を備えるシステム。
【請求項23】
前記衛生監視デバイスは、前記着用可能な吸収性衛生用品の前記裏層に取り付け可能であるように構成される請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記衛生監視デバイスおよび前記裏層は各々、対応するマジックテープタイプのファスナーを備える請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記細長可撓性パネルは、前記細長可撓性パネルの前記長手方向軸が前記着用可能な吸収性衛生用品の前記長手方向軸と平行になり得るように適合される請求項22、23、または24に記載のシステム。
【請求項26】
前記衛生監視デバイスは、前記細長可撓性パネルの前記長手方向軸が前記着用可能な吸収性衛生用品の前記長手方向軸と平行になるように前記着用可能な吸収性衛生用品に取り付けられる請求項22から25のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項27】
前記プレートは、前記吸収性コアによって画成される領域内に完全に配設されるように構成される請求項22から26のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項28】
キットであって、
前胴回り領域、後胴回り領域、股間領域、および長手方向軸を画成する着用可能な吸収性衛生用品であって、前記着用可能な吸収性衛生用品が、
使用時に着用者の方に向くように適合されている液体透過性最上層と、
前記液体透過性最上層と反対側の裏層と、
前記股間領域内にあり、前記液体透過性最上層と前記裏層との間に配置される吸収性コアと
を備える着用可能な吸収性衛生用品と、
請求項1から21のいずれか一項に記載の前記衛生監視デバイスと、
を含むキット。
【請求項29】
2つのプレートの間のインピーダンスを測定することを含む、請求項1から21のいずれか一項に記載の前記衛生監視デバイスによって実行される方法。
【請求項30】
前記プレートのうちの第2の2つのプレートの間の第2のインピーダンスを測定することをさらに含む請求項29に記載の方法。
【請求項31】
自由空間内の前記2つのプレートの間の前記インピーダンスは、第1の値を有し、前記第2の2つのプレートの間の前記インピーダンスは、第2の値を有し、前記第1の値と前記第2の値は異なる請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記2つのプレートの間で測定された前記インピーダンスを分析することによって衛生事象を検出することをさらに含む請求項29、30、または31に記載の方法。
【請求項33】
前記第2の2つのプレートの間で測定された前記第2のインピーダンスを分析することによって衛生事象を検出することをさらに含み、任意選択で、前記2つのプレートの間で測定された前記インピーダンスを分析することによって、および前記第2の2つのプレートの間で測定された前記インピーダンスを分析することによって、衛生事象を検出することを含む請求項30から32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記インピーダンスを分析することによって検出される前記衛生事象と、前記第2のインピーダンスを分析することによって検出される前記衛生事象とは、同じ衛生事象であり、任意選択で、前記衛生事象は、排尿または排便である請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記インピーダンスを分析することによって検出される前記衛生事象と、前記第2のインピーダンスを分析することによって検出される前記衛生事象とは、異なる衛生事象であり、任意選択で、一方の衛生事象は排尿であり、他方の衛生事象は排便である請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記2つのプレートのうちの少なくとも一方または両方の前記プレートは、前記第2の2つのプレートのうちの少なくとも一方または両方の前記プレートよりも大きな幅を有し、前記インピーダンスを分析することによって検出される前記衛生事象は排便であり、前記第2のインピーダンスを分析することによって検出される前記衛生事象は排尿である請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記2つのプレートの間で測定された前記インピーダンスを分析することによって、種々の衛生用品のうちから、前記衛生監視デバイスが取り付けられている衛生用品を識別することをさらに含む請求項29から36のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、感知パネルを備える衛生監視デバイス、特に、細長可撓性パネルを有する感知パネルを備える衛生監視デバイスに関するものである。本開示は、システムおよびそれを含むキット、ならびにそれによって実施される方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
衛生監視デバイスは、使用者の衛生状態を監視するために使用され得る。たとえば、衛生監視デバイスは、使用者に関連付けられた特定の物質の湿気レベル、温度、および/または濃度を監視し得る。いくつかの知られているデバイスでは、衛生監視デバイスは、使用者によって着用される用品に取り付けられ、衛生監視デバイスがその用品の衛生状態を監視し得る。いくつかのデバイスでは、衛生監視デバイスは、ソイリング事象(soiling event)などの、使用者の監視されている衛生状態に関係する情報を伝送する。それに加えて、または代替的に、いくつかのデバイスにおいて、衛生監視デバイスは、ソイリング事象の検出を通知するために、音などの警報を発生する。
【0003】
いくつかの衛生監視デバイスは、用品の表面または用品内に取り付けられるように構成される、1つまたは複数の感知プレートを有する感知パネルを備える。そのような感知パネルは、使用者の動きに応じて変化し得る用品の形状に適合する必要があり得るので、感知パネルは可撓性を有し得る。
【0004】
典型的な感知プレートは、正方形または円形であり、感知パネルの長さに沿ってオフセットされるように配設される。そのような構成は、本出願人の同時係属出願第PCT/EP2017/079675号において開示されている。
【0005】
しかしながら、用品が使用者によって着用されたときに感知パネルが取る典型的な湾曲形状のせいで、これらの典型的な配置構成において感知パネルの感知プレートの間に望ましくない結合が生じ得る。特に、感知プレートが隣接するプレート間のインピーダンスを測定するように適合されているときに、隣接するプレートから離れている追加のプレートで意図しない結合が生じる可能性がある。特に、プレートの典型的な配置構成は、用品の衛生状態を決定するために使用される用品の状態に敏感であるよりは、使用者自身および/または使用者によって着用される衣類などの、不要な要因に敏感である傾向がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】同時係属出願第PCT/EP2017/079675号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、衛生状態をより正確に検出することを可能にする衛生監視デバイスが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様において、衛生監視デバイスが提供される。衛生監視デバイスは、感知パネルを備える。感知パネルは、長手方向軸を画成する細長可撓性パネルを含む。細長可撓性パネルは、長手方向軸と交差する方向に互いに相隔てて並ぶプレートの第1の対を備える。細長可撓性パネルは、長手方向軸と交差する方向に互いに相隔てて並ぶプレートの第2の対を備える。プレートの第1の対およびプレートの第2の対は、細長可撓性パネルの可撓性基板上に配設される。プレートの第1の対の各プレートおよびプレートの第2の対の各プレートは、細長可撓性パネルの長手方向軸に沿って細長くなっている。プレートの第1の対は、プレートの第2の対に対して長手方向軸に沿ってオフセットされている。衛生監視デバイスは、これらのプレートのうちの2つのプレートの間のインピーダンスを測定するように構成される。
【0009】
その間のインピーダンスを測定するように構成されている細長プレートを使用することによって、感知パネルによって取られる湾曲形状に関係なく、プレート間の電界線が衛生監視デバイス(すなわち用品)のすぐ近くの領域に対してより局在化されることを可能にすることがわかっている。したがって、衛生監視デバイスのすぐ近く以外の領域における誘電率および抵抗の変化(たとえば、使用者または使用者の衣類によって引き起こされる)は、プレート間のインピーダンスに大きな影響を及ぼさない。
【0010】
したがって、そのような構成では、衛生状態をより正確に検出することを可能にする衛生監視デバイスが提供される。
【0011】
いくつかの実施形態において、プレートの第1の対のプレートは、細長可撓性パネルの長手方向軸に沿って部分的または完全に重なり合う。いくつかの実施形態において、プレートの第2の対のプレートは、細長可撓性パネルの長手方向軸に沿って部分的または完全に重なり合う。言い換えると、プレートの第1の対のプレートおよび/またはプレートの第2の対のプレートは、細長可撓性パネルの長手方向軸に沿って部分的または完全に重なり合う長手方向伸長部を有する。
【0012】
本明細書で使用するとき、「(相)隔てて並ぶ」とは、プレートが互いに接触していないことを意味する。本開示全体を通して、プレートはどれも互いに接触していない。
【0013】
いくつかの実施形態において、プレートの第1の対のプレートは、同じ平面内に置かれる。いくつかの実施形態において、プレートの第2の対のプレートは、同じ平面内に置かれる。言い換えると、プレートの第1の対のプレートおよび/またはプレートの第2の対のプレートは、同一平面上にある。
【0014】
いくつかの実施形態において、プレートの第1の対のプレートは、可撓性基板と同じ平面内に置かれる。いくつかの実施形態において、プレートの第2の対のプレートは、可撓性基板と同じ平面内に置かれる。
【0015】
いくつかの実施形態において、相隔てて並ぶプレートの対のプレートは、長手方向軸に垂直な細長可撓性パネルの横方向軸に沿って相隔てて並ぶ。
【0016】
プレートの長手方向軸は、細長可撓性パネルの長手方向軸に平行である。
【0017】
本開示全体を通して、インピーダンスの測定は、任意選択で、インピーダンスの大きさの測定および/または計算であってよい。
【0018】
いくつかの実施形態において、プレートは、可撓性基板の一方の側に配設され、細長可撓性パネルは、可撓性基板の他方の側に配設されている接地プレートをさらに備える。
【0019】
プレートの反対側に配設されている接地プレートを使用すると、その結果、プレート間の電界は衛生監視デバイスの一方の側にのみ大きく局在化される。
【0020】
したがって、衛生監視デバイスで実行される測定は、もっぱらデバイスの一方の側のみに対して感度が高い、すなわち、デバイスの他方の側の誘電率および抵抗は、測定されるインピーダンスに著しい影響を及ぼさない。
【0021】
プレートの他方の側の誘電率および抵抗は、頻繁に変化する傾向があり得る(たとえば、使用者によって着用される衣類の変化による)。しかしながら、上記の構成では、測定されたインピーダンスは、これらの変化の著しい影響を受けず、その結果、検出の精度が改善される。
【0022】
いくつかの実施形態において、接地プレートは、可撓性基板の平面内でそれらのプレートと部分的にまたは完全に重なり合う。
【0023】
この構成では、接地プレートは、衛生監視デバイスの一方の側にのみ電界をより最適に局在化し得る。
【0024】
いくつかの実施形態において、プレートの第1の対のプレートの各々の長手方向軸は平行である。それに加えて、または代替的に、プレートの第2の対のプレートの各々の長手方向軸は平行である。プレートの第1の対のプレートは、プレートの第2の対のプレートと平行であってよい。
【0025】
このような構成では、プレート間の電界をさらに制約することが可能であり、これは衛生状態の検出の精度をさらに改善する。
【0026】
いくつかの実施形態において、プレートの第1の対のプレートの各々の長手方向軸は一点に集中する。それに加えて、または代替的に、プレートの第2の対のプレートの各々の長手方向軸は一点に集中する。
【0027】
このような構成では、電界は、互いに近い位置にあるプレートの端部の方へより局在化され、その結果、プレートのその端部の方へより局在化された感度の領域が生じる。したがって、プレートは、プレートの反対側にある2つの異なるタイプの滲出液に敏感であるように配置構成され得る。
【0028】
いくつかの実施形態において、プレートの少なくとも1つは、略長方形形状、先細り形状、または湾曲形状を有している。
【0029】
いくつかの実施形態において、プレートの少なくとも1つは、角が丸い略長方形の形状を有している。
【0030】
いくつかの実施形態において、自由空間内のプレートの第1の対のプレートの間のインピーダンスは、第1の値を有する。自由空間内のプレートの第2の対のプレートの間のインピーダンスは、第2の値を有する。第1の値と第2の値は異なる。
【0031】
本開示全体を通して、プレートの任意の2つの対の間のインピーダンスの比較は、プレートの2つの対の間において同じ周波数で測定されたインピーダンスの比較への参照である。たとえば、プレートの各対のインピーダンスは、10kHz、20kHz、30kHz、40kHz、50kHz、60kHz、または70kHzなどの、1つの同じ周波数で測定され得る。
【0032】
自由空間内のインピーダンスが異なるようにプレートの2つの対の特性が異なるので、特定のタイプのソイリングに対してより感度が高くなるようにプレートの各対を手直しすることが可能である。たとえば、プレートの第1の対は、尿の測定に対してより感度が高くなるように構成され得るが、プレートの第2の対は、糞便の測定に対してより感度が高くなるように構成され得る。
【0033】
いくつかの実施形態において、プレートの第1の対のプレートの少なくとも一方または両方が、プレートの第2の対のプレートの少なくとも一方または両方と異なる形状を有している。プレートの第1の対のプレートの少なくとも一方または両方は、プレートの第2の対のプレートの少なくとも一方または両方と異なる幅および/または長さを有し得る。
【0034】
いくつかの実施形態において、プレートの第1の対のプレートは、第1の距離だけ相隔てて並ぶ。プレートの第2の対のプレートは、第2の距離だけ相隔てて並ぶ。第1の距離と第2の距離とは異なる。
【0035】
いくつかの実施形態において、衛生監視デバイスは、プレートの各々に電気的に接続されている監視ユニットを備える。監視ユニットは、2つのプレートの間のインピーダンスを測定するように構成される。
【0036】
いくつかの実施形態において、2つのプレートは、プレートの同じ対の中のプレートである。
【0037】
そのような構成では、2つのプレートの間の結合は、主に反応によるものであり、そのことが、着用可能な吸収性衛生用品の低い飽和度を測定するときの分解能を改善することを可能にする。
【0038】
いくつかの実施形態において、2つのプレートは、プレートの異なる対の中のプレートである。
【0039】
そのような構成では、2つのプレートの間の結合は、主に抵抗によるものであり、そのことが、着用可能な吸収性衛生用品の高い飽和度を測定するときの分解能を改善することを可能にする。
【0040】
特に、2つのプレートがプレートの異なる対の中のプレートであるときに、2つのプレートが同じ対の中のプレートである状況とは反対に2つのプレートは細長可撓性パネルの長手方向軸に沿ってより大きい間隔を有している。着用可能な衛生用品における飽和度が大きいほど、大量の滲出液が着用可能な衛生用品内に形成されて吸収材料(すなわち、超吸収材料)/滲出液ゲルを形成し、用品の長さに沿って大きさが拡張する傾向があり、2つのプレートは滲出液の体積の対向する側を励起する。上記の構成では、2つのプレートの間の結合は、主に抵抗によるものであり、したがって、滲出液の体積のサイズが大きくなるにつれ、2つのプレート間の抵抗が体系的に低下し、これにより、より高い分解能による測定を可能にする。
【0041】
いくつかの実施形態において、2つのプレートのうちの第1のプレートは、長手方向軸に垂直な方向に沿って、細長可撓性パネルの第1の側にある。2つのプレートのうちの第2のプレートは、長手方向軸に垂直な方向に沿って、細長可撓性パネルの第2の反対の側にある。
【0042】
いくつかの実施形態において、2つのプレートは、長手方向軸と交差する方向に互いにオフセットされる。一実施形態において、2つのプレートは、長手方向軸に垂直な方向に沿って互いに対向している。
【0043】
このような構成では、2つのプレートが細長可撓性パネルを横切って対角線上に配設されるので、衛生監視デバイスの感度は、着用可能な吸収性衛生用品のより大きな部分を横切って延在するように配置構成され得る。
【0044】
いくつかの実施形態において、細長可撓性パネルは、長手方向軸と交差する方向に互いに相隔てて並ぶプレートの第3の対をさらに備え、プレートの第3の対は可撓性基板上に配設されている。2つのプレートのうち少なくとも一方は、プレートの第3の対の中のプレートである。
【0045】
そのような構成により、測定の精度が改善され得る。
【0046】
いくつかの実施形態において、プレートの第3の対は、プレートの第1および第2の対の各々に対して長手方向軸に沿ってオフセットされる。
【0047】
プレートの第2の対は、プレートの第1の対とプレートの第2の対との間に長手方向軸に沿って配設される。
【0048】
いくつかの実施形態において、2つのプレートのうちの一方は、プレートの第1の対の中のプレートであり、2つのプレートのうちの他方は、プレートの第3の対の中のプレートである。
【0049】
そのような構成では、2つのプレートの間の結合は、主に抵抗によるものであり、そのことが、着用可能な吸収性衛生用品の高い飽和度を測定するときの分解能を改善することを可能にする。
【0050】
具体的には、上で説明されたのと同様に、2つのプレートがプレートの対向する対の中のプレートであるとき、2つのプレートが同じ対/隣り合う対の中のプレートである状況とは反対に、2つのプレートは細長可撓性パネルの長手方向軸に沿ってより大きい間隔を有している。着用可能な衛生用品における飽和度が大きいほど、大量の滲出液が着用可能な衛生用品内に形成されて吸収材料(すなわち、超吸収材料)/滲出液ゲルを形成し、用品の長さに沿って大きさが拡張する傾向があり、2つのプレートは滲出液の体積の対向する側を励起する。上記の構成では、2つのプレートの間の結合は、主に抵抗によるものであり、したがって、滲出液の体積のサイズが大きくなるにつれ、2つのプレート間の抵抗が体系的に低下し、これにより、より高い分解能による測定を可能にする。
【0051】
いくつかの実施形態において、2つのプレートは、プレートの同じ対の中のプレートである。衛生監視デバイスは、これらのプレートのうちの第2の2つのプレートの間の第2のインピーダンスを測定するようにさらに構成される。第2の2つのプレートは、プレートの異なる対の中のプレートであってよい。
【0052】
いくつかの実施形態において、衛生監視デバイスは、2つのプレートのありとあらゆる可能な組合せの間のインピーダンスを個別に測定するように構成される。
【0053】
いくつかの実施形態において、衛生監視デバイスは、2つのプレートの2つ、3つ、4つ、5つ、または6つの組合せの間のインピーダンスを個別に測定するように構成される。
【0054】
そのような構成では、測定された2つのプレートの異なるペアリングが、着用可能な吸収性衛生用品における特定の衛生事象および/または飽和レベルを測定することに特に適しているので、衛生監視デバイスは、衛生状態の正確な評価を提供するプレートのペアリング(またはペアリングの組合せ)に基づき衛生状態の決定を行うものとしてよい。
【0055】
いくつかの実施形態において、細長可撓性パネルは、プレートを完全に覆う絶縁層をさらに備える。
【0056】
そのような構成では、2つのプレートの間の純粋に抵抗による結合が回避されてよく、これはインピーダンス測定の値を改善する。
【0057】
いくつかの実施形態において、衛生監視デバイスは、着用可能な吸収性衛生用品に取り付け可能であるように構成される。
【0058】
いくつかの実施形態において、衛生監視デバイスは、着用可能な吸収性衛生用品に取り外し可能に取り付け可能であるように構成される。
【0059】
いくつかの実施形態において、衛生監視デバイスは、着用可能な吸収性衛生用品に取り外し可能に取り付け可能であるように構成されているマジックテープ(登録商標)タイプのファスナーを備える。
【0060】
いくつかの実施形態において、マジックテープ(登録商標)タイプのファスナーは、細長可撓性パネル上に配設される。マジックテープ(登録商標)タイプのファスナーは、プレート上に配設されていてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態において、衛生監視デバイスは、着用可能な吸収性衛生用品に取り付け可能であるように構成される。衛生監視デバイスは、衛生監視デバイスが着用可能な吸収性衛生用品に取り付けられることを可能にするように構成されている感圧性接着剤を備える。感圧性接着剤は、細長可撓性パネル上に配設されてもよい。感圧性接着剤は、プレート上に配設されてもよい。
【0062】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのプレートまたはすべてのプレートは、細長可撓性パネルの横方向Tに幅WPを有する。幅WPは、4mmから7mmの間、好ましくは6mmであってよい。
【0063】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのプレートまたはすべてのプレートは、細長可撓性パネルの長手方向Lに長さLPを有する。長さLPは、45mmから1000mmの間、好ましくは180mmから220mmの間、より好ましくは200mmであってよい。
【0064】
プレートの少なくとも1つの対またはすべての対の中のプレートは、細長可撓性パネルの横方向Tに沿って距離WSAだけ相隔てて並ぶ。
【0065】
距離WSAは、4mmから7mmの間、好ましくは6mmであってよい。
【0066】
プレートの少なくとも1つの対またはすべての対の中のプレートは、プレート15a、15bの第2の対のプレートに対して長手方向軸に沿って距離LSAだけ相隔てて並ぶ。距離LSAは、4mmから7mmの間、好ましくは6mmであってよい。
【0067】
好ましくは、距離WSAと距離LSAは同じである。
【0068】
細長可撓性パネルは、長手方向Lに長さLSPを有する。いくつかの実施形態において、長さLPは、長さLSPの20%から40%の間、好ましくは30%であってよい。
【0069】
本発明の第2の態様において、前胴回り領域、後胴回り領域、股間領域、および長手方向軸を画成する着用可能な吸収性衛生用品を含むシステムが提供される。着用可能な吸収性衛生用品は、使用中に着用者の方に向くように適合された液体透過性最上層を備える。着用可能な吸収性衛生用品は、最上層と反対側の裏層を備える。着用可能な吸収性衛生用品は、少なくとも股間領域内にあり、最上層と裏層との間に配置される吸収性コアを備える。システムは、本明細書において説明されている任意の実施形態の衛生監視デバイスをさらに含む。
【0070】
着用可能な吸収性衛生用品の長手方向軸は、前胴回り領域から後胴回り領域まで延在する。
【0071】
裏層は、液体不透過性を有し、任意選択で、裏層は、通気性または蒸気透過性を有する。
【0072】
そのような構成により、用品の衛生状態がより正確に検出され得る。
【0073】
いくつかの実施形態において、衛生監視デバイスは、着用可能な吸収性衛生用品の裏層に取り付け可能であるように構成される。
【0074】
衛生監視デバイスは、裏層の外側表面に取り付け可能であるように構成される。特に、衛生監視デバイスは、吸収性コアに面する裏層の表面の反対側にある裏層の表面に取り付け可能であるように構成される。
【0075】
いくつかの実施形態において、衛生監視デバイスは、着用可能な吸収性衛生用品の裏層に取り外し可能に取り付け可能であるように構成される。
【0076】
いくつかの実施形態において、衛生監視デバイスおよび裏層は各々、対応するマジックテープ(登録商標)タイプのファスナーを備える。
【0077】
いくつかの実施形態において、細長可撓性パネルは、細長可撓性パネルの長手方向軸が着用可能な吸収性衛生用品の長手方向軸と平行になり得るように適合される。
【0078】
いくつかの実施形態において、衛生監視デバイスは、細長可撓性パネルの長手方向軸が着用可能な吸収性衛生用品の長手方向軸と平行になるように着用可能な吸収性衛生用品に取り付けられる。
【0079】
そのような構成により、着用可能な吸収性衛生用品は、用品の長手方向軸に沿った通常の使用時に湾曲する傾向があるので、これらの配置構成は、用品の典型的な使用時に用品が湾曲したときでも衛生状態をより正確に検出することを可能にする。
【0080】
いくつかの実施形態において、プレートは、吸収性コアによって画成される領域内に完全に配設されるように構成される。
【0081】
いくつかの実施形態において、吸収性コアは、長手方向軸に沿ってコア長を有する。細長可撓性パネルの長手方向軸に沿ったプレートの広がりは、感知長を定める。いくつかの実施形態において、感知長は、コア長の50%から100%である。
【0082】
典型的な感知プレート(正方形または円形)では、感知領域が吸収性用品にあまり局在化されないので、感知細長片が長ければ長いほど、用品それ自体の状態に敏感ではなくむしろ、使用者自身および/または使用者によって着用されている衣類などの望ましくない要因により誤差が大きくなることが分かっている。
【0083】
細長プレートおよびコア長の50%から100%の感知長さを使用すると、吸収性用品の状態をより完全に検出することが可能になり、その一方で用品が湾曲している間の測定の精度を改善することがわかっている。特に、細長プレートを使用することは、感知パネルによって取られる湾曲した形状に関わらず、プレート間の電界線が衛生監視デバイス(すなわち用品)のすぐ近くの領域により局在化されることを可能にし、延いては、精度を損なうことなくより長い感知長を可能にする。
【0084】
したがって、そのような構成により、衛生監視デバイスが湾曲しているときに、衛生状態をより正確により完全に検出することを可能にする衛生監視デバイスが提供される。
【0085】
いくつかの実施形態において、感知長は15cmから40cmであるか、または感知長は40cmから80cmである。
【0086】
いくつかの実施形態において、感知長は、コア長の60%から95%である。
【0087】
そのような構成により、衛生監視デバイスは、衛生監視デバイスが湾曲しているときに衛生状態をより正確により完全に検出することを可能にするようにさらに最適化される。
【0088】
いくつかの実施形態において、感知長は18cmから38cmであるか、または感知長は38cmから76cmである。
【0089】
いくつかの実施形態において、感知長は、コア長の70%から80%である。
【0090】
そのような構成により、衛生監視デバイスは、衛生監視デバイスが湾曲しているときに衛生状態をより正確により完全に検出することを可能にするようにさらに最適化される。
【0091】
いくつかの実施形態において、感知長は21cmから32cmであるか、または感知長は32cmから64cmである。
【0092】
本発明の第3の態様において、前胴回り領域、後胴回り領域、股間領域、および長手方向軸を画成する着用可能な吸収性衛生用品を含むキットが提供される。着用可能な吸収性衛生用品は、使用中に着用者の方に向くように適合された液体透過性最上層を備える。着用可能な吸収性衛生用品は、最上層と反対側の裏層を備える。着用可能な吸収性衛生用品は、股間領域内にあり、最上層と裏層との間に配置される吸収性コアを備える。キットは、本明細書において説明されている任意の実施形態の衛生監視デバイスをさらに含む。
【0093】
そのような構成により、用品の衛生状態は、より正確に検出され得る。
【0094】
本発明の第4の態様において、着用可能な吸収性衛生用品の裏層に取り外し可能に取り付けられるように適合されている衛生監視デバイスが提供される。衛生監視デバイスは、感知パネルを有する。感知パネルは、長手方向軸を画成し、プレートを含む、細長可撓性パネルを含む。プレートは、互いに相隔てて並ぶプレートの対を備える。プレートは、細長可撓性パネルの可撓性基板上に配設される。プレートの各々は、細長可撓性パネルの長手方向軸に沿って細長い。衛生監視デバイスは、これらのプレートのうちの2つのプレートの間のインピーダンスを測定するように構成される。細長可撓性パネルの長手方向軸に沿ったプレートの広がりは、感知長を定める。感知長は、15cmから40cmまたは40cmから80cmである。
【0095】
そのような構成により、衛生監視デバイスが湾曲しているときに、衛生状態をより正確により完全に検出することを可能にする衛生監視デバイスが提供される。
【0096】
本発明の第5の態様において、本明細書で説明されている実施形態のうちのいずれかの衛生監視デバイスによって実施される方法が提供される。この方法は、2つのプレートの間のインピーダンスを測定することを含む。
【0097】
そのような方法では、衛生監視デバイスの衛生状態をより正確に検出することが可能である。
【0098】
一実装形態において、方法は、これらのプレートのうちの第2の2つのプレートの間の第2のインピーダンスを測定することをさらに含む。
【0099】
そのような方法では、2つの測定されたプレートの異なるペアリングが、着用可能な吸収性衛生用品におけるいくつかの衛生事象および/または飽和レベルを測定することに特に適しているため、デバイス内の異なる位置に局在化された事象同士を弁別し、および/または衛生事象をより正確に決定することが可能である。
【0100】
一実装形態では、自由空間内の2つのプレートの間のインピーダンスは、第1の値を有する。第2の2つのプレートの間のインピーダンスは、第2の値を有する。第1の値と第2の値は、異なる。
【0101】
自由空間内のインピーダンスが異なるようにプレートの2つの対の特性が異なるので、特定のタイプのソイリングに対してより感度が高くなるようにプレートの各対を手直しすることが可能である。
【0102】
一実装形態において、方法は、2つのプレートの間で測定されたインピーダンスを分析することによって衛生事象を検出することをさらに含む。
【0103】
そのような方法では、衛生事象と、センサー細長片の周りの環境への他の局所的攪乱要因とを正確に弁別することが可能である。
【0104】
一実装形態において、方法は、第2の2つのプレートの間で測定された第2のインピーダンスを分析することによって衛生事象を検出することをさらに含む。この方法は、2つのプレートの間で測定されたインピーダンスを分析することによって、および第2の2つのプレートの間で測定されたインピーダンスを分析することによって、衛生事象を検出することを含み得る。
【0105】
そのような方法により、第2の2つのプレートの近くに局在化される衛生事象と、第2の2つのプレートの周りの環境への他の局所的攪乱要因とを正確に弁別することが可能である。
【0106】
一実装形態において、インピーダンスを分析することによって検出される衛生事象と、第2のインピーダンスを分析することによって検出される衛生事象とは、同じ衛生事象である。衛生事象は、排尿または排便であってよい。
【0107】
そのような方法により、プレートの第2の対の近くに局在化される衛生事象と、プレートの第2の対の周りの環境への他の局所的攪乱要因とを正確に弁別することが可能である。
【0108】
一実装形態において、インピーダンスを分析することによって検出される衛生事象と、第2のインピーダンスを分析することによって検出される衛生事象とは、異なる衛生事象である。一方の衛生事象は排尿であってよく、他方の衛生事象は排便である。
【0109】
そのような方法では、プレートに対する空間的局在に基づき衛生事象を正確に弁別することが可能である。
【0110】
一実装形態において、2つのプレートのうちの少なくとも一方または両方のプレートは、第2の2つのプレートのうちの少なくとも一方または両方のプレートよりも大きな幅を有している。インピーダンスを分析することによって検出される衛生事象は排便であってよく、第2のインピーダンスを分析することによって検出される衛生事象は排尿であってよい。
【0111】
このような方法では、プレートの第1の対から発せられる電界は、プレートの第2の対から発せられる電界よりも大きな距離にわたって延在する。糞便はソイリング事象において用品中に浸透する傾向がないので、糞便は尿に比べてプレートから遠い位置に配設される。
【0112】
したがって、この方法では、排尿/糞便をより正確に検出することが可能である。
【0113】
いくつかの実装形態において、プレートの第1の対は、着用可能な吸収性衛生用品の後胴回り領域の方へ配設される。いくつかの実装形態において、プレートの第2の対は、着用可能な吸収性衛生用品の前胴回り領域の方へ配設される。
【0114】
一実装形態において、方法は、2つのプレートの間で測定されたインピーダンスを分析することによって、種々の衛生用品のうちから、衛生監視デバイスが取り付けられている衛生用品を識別することをさらに含む。
【0115】
そのような方法により、細長片を、それが使用されることを意図されている用品とともに正しく使用していることを確認することが可能である。
【0116】
いくつかの実装形態において、衛生監視デバイスは、細長可撓性パネルの長手方向軸が着用可能な吸収性衛生用品の長手方向軸に実質的に平行になるように着用可能な衛生用品に取り付けられる。
【0117】
本明細書において説明されているすべての実施形態について、裏層は、液体不透過性を有し、任意選択で、裏層は、通気性または蒸気透過性を有する。
【0118】
本明細書において説明されているすべての実施形態について、衛生監視デバイスは、裏層の外側表面に取り付け可能であるように構成され得る。特に、衛生監視デバイスは、吸収性コアに面する裏層の表面の反対側にある裏層の表面に取り付け可能であるように構成され得る。
【0119】
本明細書において説明されているすべての実施形態について、細長可撓性パネルは、細長フレックスPCBパネルであってよい。感知パネルの様々なコンポーネント、特に、プレート、トラック、および接点は、印刷されるコンポーネントであってよい。
【0120】
本明細書において説明されているすべての実施形態について、着用可能な吸収性衛生用品は、開放型おむつ、パンツ型おむつ、ベルト付きおむつ、尿漏れ防止パッド、または生理用ナプキンであってよい。
【0121】
本明細書において説明されているすべての実施形態について、測定されたインピーダンスに基づき検出される衛生事象は、尿などの液体の存在、または糞便の存在であり得る。
【0122】
本明細書において説明されているすべての実施形態について、吸収性コアは、体液を吸収するように適合され得る。吸収性コアは、灯心現象および構造的完全性のためのフラッフウッドパルプコンポーネント、および液体を収容するための高吸収性材料(または超高吸収剤)、または当技術分野で知られている他の組成物を含み得る。
【0123】
本明細書において説明されているすべての実施形態について、断りのない限り、細長可撓性パネルのプレートはすべて、実質的に同じ長さおよび幅を有してよく、任意選択で、実質的に同じ形状およびサイズのものであってよい。
【0124】
本開示全体を通して、要素の長さ/幅への参照は、要素が平らに置かれたときの、また要素が伸長可能である場合には、要素が完全に伸長した構成になっている間の、要素の関連する寸法を指す。
【0125】
本発明をよく理解するために、またそれをどのように実行に移すことができるかを示すために、単なる一例として添付図面を参照することにする。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【
図1】使用者の衛生状態を監視するための衛生監視デバイスを示す図である。
【
図2】衛生監視デバイスの感知パネルを示す図である。
【
図3】衛生監視デバイスの感知パネルを示す図である。
【
図4】衛生監視デバイスを備える着用可能な吸収性衛生用品を示す図である。
【
図5】感知パネルの代替的一実施形態を示す図である。
【
図6】感知パネルの別の代替的実施形態を示す図である。
【
図7A】用品の近くにある
図6の感知パネルの断面を示す図である。
【
図7B】用品の近くにある
図6の感知パネルの断面を示す図である。
【
図8】感知パネルのさらなる代替的実施形態を示す図である。
【
図9】感知パネルのさらなる代替的実施形態を示す図である。
【
図10】感知パネルのさらなる代替的実施形態を示す図である。
【
図11】感知パネルのさらなる代替的実施形態を示す図である。
【
図12】感知パネルの一実施形態の寸法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0127】
図1は、使用者の衛生状態を監視するための衛生監視デバイス10を示す図である。衛生監視デバイス10は、用品の衛生状態を監視し得るように使用者の着用可能な用品に取り外し可能に取り付けられ得る。特に、衛生監視デバイス10は、着用可能な吸収性用品100(
図4、
図7A、および
図7Bを参照)の裏層104の外側表面に取り外し可能に取り付け可能であるが、他の構成も企図される。この目的のために、衛生監視デバイス10は、対応するマジックテープ(登録商標)タイプのファスナー(図示せず)を任意選択で有し得る着用可能な吸収性衛生用品100に取り外し可能に取り付け可能であるように構成されているマジックテープ(登録商標)タイプのファスナー(図示せず)をさらに備える。本明細書では、他のタイプのファスナーも企図される。
【0128】
衛生監視デバイス10は、ハウジング11と、細長片の形態の感知パネル12とを備える。感知パネル12は、ハウジング11の両側に延在する。しかしながら、他の実施形態では、感知パネル12は、ハウジング11の一方の側にのみ延在し得る。感知パネル12は、以下で説明されるように、上に印刷された様々なコンポーネントを有する細長フレックスPCBパネルの形態をとる。
【0129】
衛生監視デバイスは、用品の衛生状態に関する情報(たとえば、電気信号の形態の)を感知パネル12から受信するように構成されている感知パネル12に取り外し可能に設けられている監視ユニット(図示せず)を備える。この実施形態では、監視ユニットは、ハウジング11内に配設される。いくつかの実施形態において、衛生監視デバイス10は、集中処理サーバ(図示せず)などの、外部デバイスにデータを伝送するように構成されている送信機(図示せず)をさらに備える。衛生監視デバイス10は、用品の監視されている衛生状態に関係する情報を伝送するように構成される。いくつかの実施形態において、衛生監視デバイス10は、用品の特定の衛生状態が検出されたときにアラームを鳴らすか、または視覚的もしくは触覚的指示などの別の形態の警告を発するように構成され得る。この実施形態では、送信機は、ハウジング11内に配設される。
【0130】
図2に示されているように、衛生監視デバイス10の感知パネル12は、長手方向軸Lと横方向軸Tとを有する細長フレックスPCBパネルを有する。
【0131】
細長フレックスPCBパネルは、細長フレックスPCBパネルの可撓性基板13上に配設されているプレートを備える。プレートは、各々互いから離間する。本明細書において使用するとき、「プレート」は、導電性のプレートを指す。
【0132】
具体的には、細長フレックスPCBパネルは、互いに相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対を有する。プレート14a、14bの第1の対は、細長フレックスPCBパネルの可撓性基板13上に配設される。プレート14a、14bの第1の対のプレートは、細長フレックスPCBパネルの横軸Tに沿って、互いに相隔てて並ぶか、または互いに対してオフセットされる。言い換えると、プレート14a、14bの第1の対のプレートは、細長フレックスPCBパネルの長手方向軸Lと垂直に交差する方向に沿って互いに相隔てて並ぶか、または互いからオフセットされる。他の実施形態では、プレート14a、14bの第1の対のプレートは、細長フレックスPCBパネルの長手方向軸Lと交差する任意の方向に沿って互いに相隔てて並ぶか、または互いからオフセットされる。
【0133】
プレート14a、14bの対は、同一平面上にある。同様に、プレート15a、15bの対も、同一平面上にある。プレート14a、14b、15a、15bの各々は、可撓性基板と同じ平面内にある。
【0134】
相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対は、その間のインピーダンスを監視ユニットによって測定することを可能にするように構成される。
【0135】
図2を見るとわかるように、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対の各プレートは、細長フレックスPCBパネルの長手方向軸Lに沿って細長くなっている。プレート14a、14bの長手方向軸は、互いに平行である。
【0136】
各プレート14a、14bは、長方形の形状をしている。
【0137】
相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対のプレートは、細長フレックスPCBパネルの長手方向軸Lに沿って実質的に整列されている。
【0138】
しかしながら、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対の特定の配置構成が与えられているが、以下に例示されているように、プレートの他の形状および配置構成も本明細書において企図されている。
【0139】
プレート14a、14bの第1の対に加えて、細長フレックスPCBパネルは、可撓性基板13上に配設されているプレート15a、15bの第2の対も有する。プレート15a、15bの第2の対は、上で説明されているプレート14a、14bの第1の対に類似しており、したがって、簡潔にするために、この点に関してはさらなる詳細を示さない。プレート14a、14bの第1の対に関して本明細書において説明されているすべての態様は、プレート15a、15bの第2の対にも等しく適用可能である。
【0140】
図2を見るとわかるように、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対および相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対は、細長フレックスPCBパネルの長手方向軸Lに沿って相隔てて並ぶ。言い換えると、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対は、相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対に対して細長フレックスPCBパネルの長手方向軸Lに沿ってオフセットされる。
【0141】
図2に示されている実施形態において、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対は、相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対に対して細長フレックスPCBパネルの長手方向軸Lに沿って重なり合わない。しかしながら、代替的実施形態において、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対は、相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対に対して細長フレックスPCBパネルの長手方向軸Lに沿って(せいぜい)部分的に重なり合う。
【0142】
可撓性基板13は、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対および相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対の各々が監視ユニット(図示せず)に電気的に結合されることを可能にするように構成されているトラック16および接点17を設けられている。たとえば、監視ユニット(図示せず)の接点は、それぞれの接点17に接触し、それぞれのプレートを監視ユニット(図示せず)と電気的に結合するものとしてよい。
【0143】
衛生監視デバイス10は、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対および相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対が着用可能な用品に近づけられ、たとえば、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対および相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対の各々におけるそれぞれのプレートの間のインピーダンスの測定によって、用品の衛生状態を測定し得るように構成される。2つのプレートの間のインピーダンスの測定は、当業者に知られているような任意の都合のよい方法によって実施され得る。
【0144】
任意の特定の動作理論に束縛されることを望むことなく、プレートの幾何学的形状を調整することで、プレートの間の電界線が周囲環境内に貫入する範囲を調整する。たとえば、長い距離で離間されたプレートの間の電界線は、局所的環境内により深く貫通し得る。そのような効果については、以下で詳細に説明される
図7Aおよび
図7Bを参照すると理解され得る。したがって、これらはプレートから長い距離のところでの環境内の変化のより強い影響を受けることになる。
【0145】
プレートの幾何学的形状は、感知パネル12が使用されるべき吸収性用品または種々の吸収性用品の予想される構造に基づき決定され得る。たとえば、吸収性コア内に特定の厚さの吸収材料を有する吸収性用品とともに使用するために、プレートの間隔は、プレートの間の電界線がコア内に貫通するが、コアを越えて著しく貫通することのないことを確実にするように調整され得る。そのような構成は、プレートの間の結合がコア内の変化、たとえば、液体吸収には敏感であるが、着用者の身体の動きには敏感でないようにできる。他の構成では、プレートの間隔は、プレートの間の電界線がコアをほんのわずか貫通することを可能にするように調整され得る。
【0146】
上記に加えて、衛生監視デバイス10は、プレートの2つの異なる対の中の2つのプレートの間のインピーダンスを測定するように構成される。この特定の実施形態において、衛生監視デバイス10は、2つのプレートのありとあらゆる可能な組合せの間のインピーダンスを個別に測定するように構成される。特に、衛生監視デバイス10は、プレート14aとプレート14b、プレート15aとプレート15b、プレート14aとプレート15a、プレート14aとプレート15b、プレート14bとプレート15a、およびプレート14bとプレート15bの間のインピーダンスを個別に測定するように構成される。
【0147】
プレート14aとプレート15bとの間のインピーダンスが測定されるか、またはプレート14bとプレート15aとの間のインピーダンスが測定される状況では、第1のプレートは(すなわち、プレート14aまたはプレート14bは、それぞれ)、横軸Tに沿って細長フレックスPCBパネルの第1の側にあり、第2のプレートは(すなわち、プレート15bまたはプレート15aは、それぞれ)、横軸Tに沿って細長フレックスPCBパネルの第2の側にあり、第2の側は、横軸Tに沿って第1の側とは反対の側にある。
【0148】
衛生監視デバイス10は、2つのプレートのいずれかの間のインピーダンスを測定することと、任意選択で、異なる2つのプレートの間の第2のインピーダンスを測定することとを含む方法を実行してよい。
【0149】
たとえば、衛生監視デバイス10は、相隔てて並ぶ第1の対のプレート14a、14bのプレートの間のインピーダンスを測定することを含む方法を実行してよい。相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対の間の測定されたインピーダンスは、監視ユニットによって、衛生用品の第1の領域内の衛生状態を決定するために使用され得る。
【0150】
特に、衛生監視デバイスは、プレートの間のインピーダンスの変化に基づき尿または糞便インサルト(insult)などの衛生事象を識別し得る。インピーダンスの変化は、1つまたは複数の周波数におけるプレートの応答のインピーダンスの大きさの変化に基づき検出され得る。たとえば、尿インサルトは、所与の周波数におけるプレートの応答の大きさの変化に関連付けられ得るが、糞便インサルトは、応答の大きさの異なる変化に関連付けられ得る。
【0151】
さらに、衛生監視デバイスは、複数の周波数におけるプレートの応答に基づき衛生事象を識別するものとしてよい。たとえば、尿インサルトは、もっぱら1つの周波数においてプレートのインピーダンスの大きさの変化と関連付けられ得るが、糞便インサルトは、もっぱら第2の、異なる周波数において大きさの変化と関連付けられ得る。
【0152】
一構成において、衛生監視デバイスは、プレートの第1の特性周波数応答を、尿インサルトなどの第1の事象に関連付け、プレートの第2の特性周波数応答を、糞便インサルトなどの第2の事象に関連付けるものとしてよい。
【0153】
この方法は、相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対のプレートの間の第2のインピーダンスを測定することをさらに含み得る。測定された第2のインピーダンスは、監視ユニットによって、衛生用品の第2の領域内の衛生状態を決定するために使用され得る。ここでもまた、衛生監視デバイスは、プレートの間のインピーダンスの変化に基づき衛生事象を識別するものとしてよく、インピーダンスの変化は、測定されたインピーダンスの大きさの変化に基づき検出され得る。
【0154】
第1のインピーダンスおよび第2のインピーダンスの分析によって検出される衛生事象は異なっていてもよく、たとえば、第1の事象が排尿であり、第2の事象が排便であってよい。監視デバイスは、事象が生じている間、駆動信号に対する最も強い応答をもたらす一対のプレートに関連付けられた領域に基づき異なる事象を弁別し得る。監視デバイスは、1つまたは複数の周波数でプレートの間で測定されたインピーダンスの大きさに関する考察に基づき、併せてまたは代替的に、異なる事象を弁別してもよい。たとえば、衛生監視デバイスは、1つまたは複数の周波数におけるプレートの一方または両方の対の応答を、対応する別個の事象のセットと相関する特性応答のセットと比較し、その応答に最もよく一致する事象を選択し得る。
【0155】
衛生監視デバイス10は、意図された用品への細長片12の取り付けを確認する方法も実行し得る。たとえば、細長片12が自由空間内にあるのか、保管構成であるのか、または吸収性用品に当てて配置構成されているのかによって、プレートの一方または両方の対の応答が異なり得る。プレートの一方または両方の対の応答を確認することによって、衛生監視デバイスは、上で説明されている異なる衛生事象の分類に似たメカニズムによって、細長片が意図された用品に正しく取り付けられていることを確認し得る。さらに、衛生監視デバイスは、ここでもまた上で説明されているような異なる衛生事象の分類に似たメカニズムによって、1つまたは複数の周波数におけるプレートの一方または両方の対の応答の大きさの考察に基づき、細長片が種々の衛生用品のうちのどの用品に取り付けられているかを確認し得る。
【0156】
図2は、細長フレックスPCBパネルの可撓性基板13の第1の側に印刷されている感知パネル12の様々なコンポーネント/要素を示している。
図3は、可撓性基板13の対向する側と、その上に印刷されている様々なコンポーネント/要素を示している。
【0157】
図3を見るとわかるように、細長フレックスPCBパネルは、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対および相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対から、可撓性基板13の対向する側に配設されている接地プレート18をさらに備える。ポリマーコーティングなどの、水不浸透性誘電体層でプレートを覆い、それにより、プレートを保護し、水分がプレートの間に入って短絡を引き起こすのを回避するものとしてよい。
【0158】
図3において、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対、相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対、および接点17は、想像線で示されている。トラック16は、図解しやすくするために示されていないが、
図2に示されている方式で配置構成される。
【0159】
接地プレート18は、可撓性基板13の第2の側に配設され、接地(相対的接地)、たとえば、監視ユニット内の接地に接続され得る接点18aを画成する。
【0160】
接地プレート18は、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対、相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対、トラック16(
図3には示されていない)、および接点17と完全に重なるように配置構成される。しかしながら、接地プレート18の他の配置構成は、部分的にしか重ならないことが企図されている。
【0161】
接地プレート18は、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対および相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対から発せられる電界を遮蔽するように構成される。言い換えると、接地プレート18は、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対および相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対から発せられる電界を減衰するように構成される。そのような構成によって、プレートから発せられる電界は、主に可撓性基板13の第1の側に向けられる。
【0162】
図4は、衛生監視デバイス10を有する着用可能な吸収性衛生用品100を示している。
図4に示されている実施形態において、着用可能な吸収性衛生用品100は開放型おむつであるが、他の着用可能な吸収性衛生用品も本明細書において企図されている。図解しやすくするために、衛生監視デバイス10のハウジング11は、
図4には示されていない。
【0163】
着用可能な吸収性衛生用品100は、前胴回り領域101、股間領域102、および後胴回り領域103を画成する。
図7Aおよび
図7Bに示されているように、着用可能な吸収性衛生用品100は、使用時に着用者の方に向くように適合された液体透過性最上層106と、最上層の反対側の裏層104と、最上層106と裏層104との間に配置される吸収性部材/コア105とを備える。
【0164】
着用可能な吸収性衛生用品100は、
図4に示されているように、また当業者であれば理解するように、長手方向軸L'および垂直な横方向軸T'を定める。
【0165】
衛生監視デバイス10は、
図4に示されているように、感知パネル12(および細長フレックスPCBパネル)の長手方向軸Lが着用可能な吸収性衛生用品100の長手方向軸L'と平行になるように配設される。
【0166】
図4に示されている実施形態において、感知パネル12、および特に、細長フレックスPCBパネルは、胴回り領域101、股間領域102、および後胴回り領域103内に延在する。さらに、プレートは、胴回り領域101、股間領域102、および後胴回り領域103内に延在する長手方向の広がりを有する。
【0167】
衛生監視デバイス10、および特に、感知パネル12は、吸収性部材の側とは反対の側の裏層に配設されるように構成され得る。言い換えると、衛生監視デバイス10、および特に感知パネル12は、裏層の外側に配設されるように構成され得る。たとえば、衛生監視デバイス10は、任意の手段によって裏層に取り外し可能に取り付けられてよく、特に、感知パネル10は、VELCRO(登録商標)などのマジックテープ(登録商標)によって裏層に取り外し可能に取り付けられ得る。感知パネルは、プレートが吸収性コア105によって画成される領域内に完全に配設されるように構成される。しかしながら、感知パネルは、プレートが吸収性コア105によって画成される領域の外側に部分的に延在するように構成されることも企図される。
【0168】
吸収性コア105は、着用可能な吸収性衛生用品100の長手方向軸L'に沿ってコア長LCを有する。
【0169】
細長フレックスPCBパネルの長手方向軸Lに沿ったプレートの広がりは、感知長LSを定める。言い換えると、プレートの対向する最も長手方向に間隔を空けた点は、感知長LSだけ隔てられる。
【0170】
図4の実施形態において、感知長L
Sは、コア長L
Cの75%である。しかしながら、感知長L
Sは、コア長L
Cの50%から100%であり得ることが企図される。
【0171】
子供に使用するのに適している着用可能な吸収性衛生用品は、たとえば、コア長LCが15から50cmである吸収性コアを有し得る。
【0172】
そのような衛生用品に適合されたセンサーは、8、15、20から50、40または30cmの感知長LSを有し得る。
【0173】
大人に使用するのに適している着用可能な吸収性衛生用品は、たとえば、コア長LCが40から100cmである吸収性コアを有し得る。
【0174】
そのような衛生用品に適合されたセンサーは、20、30、40から100、90、80、70cmの感知長LSを有し得る。
【0175】
他の実施形態では、衛生監視デバイス10、および特に、感知パネル12は、液体透過性最上層と裏層との間に、いくつかの実施形態では、吸収性部材と裏層との間に配設されてよい。そのような実施形態において、細長フレックスPCBパネルは、プレートを完全に覆う絶縁層を備え得る。
【0176】
図5は、感知パネル12の代替的一実施形態を示している。
図5に示されている実施形態は、
図2および
図3に示されている実施形態に類似しており、類似の要素を含む。したがって、簡潔にするために、違いのみが以下で詳述される。
【0177】
特に、
図5に示されているように、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対のプレートは、相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対のプレートに比べて、細長フレックスPCBパネルの横方向Tで大きい幅を有する。
【0178】
それによって、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対は、配置構成される感知パネルが当たる吸収性用品に深く浸透しない材料に対して応答性がよい。したがって、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対は、吸収性コアへの吸収がより大きな困難を伴う傾向があり、インサルトの後にその表面上に置かれ得る、糞便を優先的に検出するように構成される。それによって、相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対は、配置構成される感知パネルが当たる吸収性用品に深く浸透する材料に対して応答性がよい。したがって、相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対は、吸収性コア中により容易に吸収される傾向を有し、中に完全に吸収され得る、尿を検出するように構成される。
【0179】
相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対は、着用可能な吸収性衛生用品100の後胴回り領域103の方へ配設されるように構成される。
【0180】
相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対は、着用可能な吸収性衛生用品100の前胴回り領域101の方へ配設されるように構成される。
【0181】
図6は、感知パネル12の別の代替的実施形態を示している。
図6に示されている実施形態は、
図2および
図3に示されている実施形態に類似しており、類似の要素を含む。したがって、簡潔にするために、違いのみが以下で詳述される。
【0182】
具体的には、
図6に示されているように、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対のプレートは、相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対のプレートに比べて大きい距離だけ横方向Tに離間している。
【0183】
相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対は、着用可能な吸収性衛生用品100の後胴回り領域103の方へ配設されるように構成される。
【0184】
相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対は、着用可能な吸収性衛生用品100の前胴回り領域101の方へ配設されるように構成される。
【0185】
図7Aおよび
図7Bは各々、
図6の感知パネル12が着用可能な吸収性衛生用品100の裏層104上に配設されている着用可能な吸収性衛生用品100の断面を示している。
図7Aは、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対を含む断面を示し、
図7Bは、相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対を含む断面を示している。
【0186】
理論に束縛されることは望まないが、
図7Aおよび
図7Bは、それに加えて、プレートの対の間の典型的な電界Eを示しており、各場合において、プレート14aおよび15aは負に帯電し、プレート14bおよび15bは正に帯電している。
【0187】
図7Aおよび
図7Bに示されているように、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対の間の電界Eは、相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対の間の電界Eに比べて、基板13からより遠くに延在する傾向がある。
【0188】
最上層106より上の(すなわち、最上層106の着用者の方に向いている側)の相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対の間の電界Eの強さは、相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対の間の電界Eの強さよりも大きい。
【0189】
それによって、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対は、配置構成される感知パネルが当たる吸収性用品に深く浸透しない材料に対して応答性がよい。したがって、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対は、吸収性コア105への吸収がより大きな困難を伴う傾向があり、インサルトの後にその表面上に置かれ得る、糞便を優先的に検出するように構成される。それによって、相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対は、配置構成される感知パネルが当たる吸収性用品に深く浸透する材料に対して応答性がよい。したがって、相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対は、吸収性コア105中により容易に吸収される傾向を有し、中に完全に吸収され得る、尿を検出するように構成される。
【0190】
図8は、感知パネル12の別の代替的実施形態を示している。
図8に示されている実施形態は、
図2および
図3に示されている実施形態に類似しており、類似の要素を含む。したがって、簡潔にするために、違いのみが以下で詳述される。
【0191】
具体的には、
図8に示されているように、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対のプレートの各々および相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対のプレートの各々は、先細り形状を有している。言い換えると、プレートの各々は、プレートの長手方向軸に沿って移動するにつれ減少する幅を有する。減少する幅の分だけ、長手方向軸に沿って移動するそれぞれのプレートの間の間隙が増大する。間隙が大きくなると、上で説明されているように、プレートは、より遠くの距離で環境に対してより敏感になる。したがって、
図6のプレートは、長手方向の一方の端部では、他方の端部に比べて、距離感度の増大を示す。
【0192】
図8に示されている実施形態において、幅は、プレートの全長に沿って減少する。しかしながら、代替的実施形態において、幅は、プレートの長さの一部のみに沿って減少する。言い換えると、プレートは、先細り部分を備える。他の代替的実施形態では、
図10に示されているように、プレートは、それ自体、先細りでなくてもよいが、感知細長片の長手方向軸に沿って収束するように配置構成されてよく、類似の効果が得られる。
【0193】
図8に示されているように、プレートのより狭い部分は、細長フレックスPCBパネルの中心の方へ配設される。そのような構成は、衛生事象とそのような領域での使用者の身体の動きとの間の弁別を改善している可能性がある。しかしながら、代替的実施形態では、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対のより広い部分および/または相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対のより狭い部分は、細長フレックスPCBパネルの中心の方へ配設され得る。このような構成は、パネルの中心の付近で生じる衛生事象への応答時間を改善し得る。
【0194】
図8に示されている構成に対する代替的構成において、プレート14a、14bの単一の対のみが設けられてよく、細長片の第1の端部に間隔の広い部分を、細長片の第2の端部に間隔の狭い部分を提示している。なおもさらなる代替的方法として、プレートのそのような単一の対は、端部に間隔の広い部分(または間隔の狭い部分)を、端部と端部との間に対応する間隔の狭い部分(または間隔の広い部分)を有するものとしてよい。上記のように、間隔の広い部分および間隔の狭い部分は、プレートの幅を変える、プレートを傾斜させるか、またはその両方を行うことによって形成され得る。
【0195】
図9は、感知パネル12の別の代替的実施形態を示している。
図9に示されている実施形態は、
図2および
図3に示されている実施形態に類似しており、類似の要素を含む。したがって、簡潔にするために、違いのみが以下で詳述される。
【0196】
具体的には、
図9に示されているように、相隔てて並ぶプレート14a、14bの第1の対のプレートの各々および相隔てて並ぶプレート15a、15bの第2の対のプレートの各々は、波を打った形状を有し、これは湾曲形状の特有の形態である。
【0197】
上記の開示は、長手方向に配置構成されているプレートの3つ、4つ、5つ、またはそれ以上の対に拡張され得る。
【0198】
たとえば、
図11は、感知パネル12の別の代替的実施形態を示している。
図11に示されている実施形態は、
図2および
図3に示されている実施形態に類似しており、類似の要素を含む。したがって、簡潔にするために、違いのみが以下で詳述される。
【0199】
具体的には、
図11に示されているように、感知パネル12は、プレート19a、19bの第1の対と、プレート20a、20bの第2の対と、プレート21a、21bの第3の対とを備える。プレート19a、19bの第1の対、プレート20a、20bの第2の対、およびプレート21a、21bの第3の対は、各々、細長フレックスPCBパネルの長手方向軸Lに沿って互いからオフセットされる。プレート20a、20bの第2の対は、プレート19a、19bの第1の対とプレート21a、21bの第3の対との間に長手方向Lに配設される。
【0200】
プレートのこれらの対は、上記の実施形態のいずれかで説明されているプレート14a、14bおよび15a、15bの対に類似する方式で配置構成され、構成されている。
【0201】
衛生監視デバイス10は、少なくともプレート19a、19bの第1の対の中のプレートとプレート21a、21bの第3の対の中のプレートとの間のインピーダンスを測定するように構成され得る。
【0202】
衛生監視デバイス10は、さらにプレート19a、19bの第1の対の中のプレートとプレート20a、20bの第2の対の中のプレートとの間のインピーダンスを測定するようにも構成され得る。それに加えて、または代替的に、衛生監視デバイス10は、さらに、プレートの同じ対の中の2つのプレートの間(すなわち、プレート19aと19bの間、プレート20aと20bの間、またはプレート21aと21bの間)でもインピーダンスを測定するように構成され得る。
【0203】
衛生監視デバイス10は、2つのプレートのありとあらゆる可能な組合せの間のインピーダンスを個別に測定するように構成され得る。
【0204】
図12は、図解をしやすくするためにいくつかの要素が省かれている
図2および
図3に示されている感知パネル12の実施形態を示す。
【0205】
図12を見るとわかるように、各プレートは、細長フレックスPCBパネルの横方向Tの幅W
Pと、細長フレックスPCBパネルの長手方向Lの長さL
Pとを有する。
【0206】
図12を見るとわかるように、プレートの各対の中のプレートは、細長フレックスPCBパネルの横方向Tに沿って距離W
SAだけ相隔てて並ぶ。プレート14a、14bの第1の対の中のプレートは、プレート15a、15bの第2の対のプレートに対して長手方向軸に沿って距離L
SAだけオフセットされる。
【0207】
図12の実施形態において、幅W
Pはすべてのプレートについて6mmである。本明細書において、幅W
Pは、4mmから7mmの間であり得ることが企図されている。
【0208】
図12の実施形態において、長さL
Pは200mmである。本明細書において、長さL
Pは、45mmから1000mm、好ましくは180mmから220mmの間であり得ることが企図されている。
【0209】
図12の実施形態において、距離W
SAは6mmである。本明細書において、距離W
SAは、4mmから7mmの間であり得ることが企図されている。
【0210】
図12の実施形態において、距離L
SAは6mmである。本明細書において、距離L
SAは、4mmから7mmの間であり得ることが企図されている。
【0211】
好ましくは、距離WSAと距離LSAは同じである。
【0212】
細長フレックスPCBパネルは、長手方向Lに長さLSPを有する。長さLPは、長さLSPの20%から40%の間、好ましくは30%であってよい。
【0213】
以上の説明は、本開示が当業者によってどのように容易に実施され得るかを十分に明らかにするものと考えられるけれども、純粋に例示的なものとみなされるべきである。
【0214】
たとえば、上記の実施形態では、相隔てて並ぶ電極の2つまたはそれ以上の対を説明しているけれども、衛生監視デバイスは、相隔てて並ぶ電極の異なる個数の対を備えることが企図されている。たとえば、衛生監視デバイスは、相隔てて並ぶ電極の単一の対のみを備え得る。
【0215】
また、衛生監視デバイスがプレートの単一の対を備える構成では、プレートは、フレックスPCBパネルの横方向Tおよび/または長手方向Lに沿って相隔てて並ぶものとしてよい。
【0216】
さらに、上記実施形態では、相隔てて並ぶ電極の対のプレート同士が同じであるが、プレートは異なる可能性がある。たとえば、プレート14aおよびプレート14bは、異なる形状を有し得る。それに加えて、または代替的に、プレート15aおよびプレート15bは、異なる形状を有し得る。たとえば、プレートは、実質的に直線状であるか、ジグザグ形態であるか、正弦波形態であるか、または不規則な形態であり得る。
【0217】
それに加えて、上記の実施形態では、衛生監視デバイス10が、2つのプレートのありとあらゆる可能な組合せの間のインピーダンスを個別に測定するように構成されているが、衛生監視デバイス10は、単一の2つのプレートの間のインピーダンスを測定するように構成されていることが企図されている。
【0218】
さらに、上記の実施形態では、衛生監視デバイス10は、細長フレックスPCBパネルを備えているが、他のパネルが使用され得ることが企図されている。たとえば、衛生監視デバイスは、任意の種類の細長可撓性パネルを備え得る。さらなるコンポーネント、特に、プレート、トラック、および接点は、当技術分野で知られている任意の手段によって形成され得る。
【0219】
上記のすべては、本開示の範囲に完全に収まっており、上で開示されている特定の組合せに限定されることなく、上で説明されている特徴の1つまたは複数の組合せが適用される代替的実施形態の基礎を成すと考えられる。
【0220】
この点に照らして、本開示の教示を実装する多くの代替的形態がある。当業者であれば、この技術分野における自分の普通の一般的な知識に照らして、開示されているか、または上記から導出可能であるかのいずれかの、それの一部またはすべての技術的効果を維持しつつ、本開示の範囲内で自分の状況に合わせて上記の開示を修正し、適合させることができるものと期待される。そのような同等の修正形態または適応形態はすべて、付属の請求項によって定義されているように本発明の範囲内に収まる。
【符号の説明】
【0221】
10 衛生監視デバイス
11 ハウジング
12 感知パネル
13 可撓性基板
14a、14b プレート
15a、15b プレート
16 トラック
17 接点
18 接地プレート
18a 接点
19a、19b プレート
20a、20b プレート
21a、21b プレート
100 着用可能な吸収性用品
101 前胴回り領域
102 股間領域
103 後胴回り領域
104 裏層
105 吸収性部材/コア
106 液体透過性最上層
【国際調査報告】