IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ルイス ダイナミック ジオメトリー ピーティーワイ リミテッドの特許一覧

特表2022-5104201つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイス
<>
  • 特表-1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイス 図1
  • 特表-1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイス 図2
  • 特表-1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイス 図3
  • 特表-1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイス 図4
  • 特表-1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイス 図5
  • 特表-1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイス 図6
  • 特表-1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイス 図7
  • 特表-1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイス 図8
  • 特表-1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイス 図9
  • 特表-1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイス 図10
  • 特表-1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイス 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-26
(54)【発明の名称】1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイス
(51)【国際特許分類】
   B43L 13/00 20060101AFI20220119BHJP
【FI】
B43L13/00 T
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531856
(86)(22)【出願日】2019-12-04
(85)【翻訳文提出日】2021-07-29
(86)【国際出願番号】 AU2019051323
(87)【国際公開番号】W WO2020113268
(87)【国際公開日】2020-06-11
(31)【優先権主張番号】2018904595
(32)【優先日】2018-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521239602
【氏名又は名称】ルイス ダイナミック ジオメトリー ピーティーワイ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100141025
【弁理士】
【氏名又は名称】阿久津 勝久
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】ルイス,ジョン,トレバー
(57)【要約】
1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイス(10)は、下部半透明シート(20)と、上部半透明シート(30)であり、下部半透明シート(20)の上に位置づけられ、上部半透明シート(30)を下部半透明シートに対して回転させることができるように、角度の頂点に位置合せするための枢動点(15)において下部半透明シート(20)に枢軸的に接続される、上部半透明シート(30)とを含み、半透明シート(20、30)は、角度の辺に位置合せするための直線辺線(21、31)と、90度で二等分直線(92)によって二等分される2つの点(E、F)の間の固定長の直線(91)によって定められたTツール(90)を使用した複数の漸進的軌跡曲線(22、32)であり、二等分直線(92)が角度の頂点を通過するときのTツール(90)の点Eの位置に対応する点をマークすることによって各軌跡曲線(22、32)が形成され、Tツール(90)の点Fが、直線辺線(21、31)に最初に位置づけられるか、または前の軌跡曲線(22、32)でのTツールの前の点Eに位置づけられる、複数の漸進的軌跡曲線(22、32)とに対応する視覚的指標によりマークされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイスであって、
下部半透明シートと、
前記下部半透明シートの上に位置づけられる上部半透明シートであって、前記上部半透明シートは、前記上部半透明シートを前記下部半透明シートに対して回転可能とするために、前記角度の頂点に位置合せする枢動点で、前記下部半透明シートに対し枢軸的に接続される、上部半透明シートとを含み、
前記半透明シートは、視覚的指標によりマークされ、前記視覚的指標は、
前記角度の一辺に位置合せするための直線辺線と、
Tツールを使用した漸進的な複数の軌跡曲線であって、前記Tツールは、90度で二等分直線(B)によって二等分される2つの点(E、F)の間の固定長の直線(EF)によって定められ、前記二等分直線(B)が前記角度の前記頂点を通過するとき、前記Tツールの点Eの位置に対応する点をマークすることによって、各軌跡曲線が形成され、前記Tツールの点Fが、前記直線辺線に最初に位置づけられるか、または前の軌跡曲線での前記Tツールの前の点Eに位置づけられる、複数の軌跡曲線と
に対応する、デバイス。
【請求項2】
前記半透明シートが、前記枢動点に対応する中心を有する複数の円弧に対応する視覚的指標をさらに含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記半透明シートが、複数の漸近線区域に対応する視覚的指標をさらに含み、各漸近線区域が、前記直線(EF)の前記固定長に対応する同じ高さを有し、前記直線辺線と平行に配列される、請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記半透明シートが透明である、請求項1、2、または3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記シートが、可撓性材料または剛性材料から製作される、請求項1から4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記シートは、前記下部半透明シートの下に位置づけられる、孔またはスロット含み、前記孔またはスロットは、前記角度が描かれる筆記媒体に筆記具がマークすることを可能とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記漸近線区域の各々が、異なる色、濃淡、またはパターンであり、両方のシートの前記漸近線区域が同じである、請求項3から6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
請求項1に記載のデバイスを使用して1つの角度をn個のより小さい等しい角度に分割するための方法であって、
下部半透明シートの直線辺線が前記角度の第1の辺に位置合わせされるように、前記下部半透明シートを位置づけることと、
上部半透明シートの直線辺線が前記角度の第2の辺に位置合わせされるように、前記上部半透明シートを位置づけることと、
前記角度の頂点の上に枢動点を位置づけることとを含み、
n個の四辺形区域が、前記半透明シートの前記直線辺線間で、前記上部半透明シートの軌跡曲線と前記下部半透明シートの軌跡曲線との複数の交差によって画定され、前記枢動点から遠位にある前記n個の四辺形区域の交差している前記軌跡曲線のn-1個の交点がマークされる、方法。
【請求項9】
前記角度の前記頂点と、前記マークされたn-1個の交点との間に、角度分割直線を描くことをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
角度の二等分および多数の二等分(2、4、8、16など)は、従来の機械ツールおよび機械デバイスを使用して可能であると考えられる。
【0003】
直定規、例えば、定規、とコンパスを使用して、角度を三等分にすることは数学上不可能である。
【0004】
角度を三等分する多くの従来の試みが提案されている。これらには、アルキメデスの角度三等分の方法と、さらにヒッピアスのクワドラトリクスと呼ばれる曲線の使用とが含まれる。しかしながら、これらの両方の方法は、時間がかかり、かつ、多数の線を逐次の段階的方法で注意深く描くことを必要とする。
【0005】
米国特許第2208137号明細書は、1つの端部で一緒に枢動する2つの側辺と、2つの側辺の枢動点に隣接して装着された垂直部材とを有する角度分割機器を開示している。
【0006】
米国特許第3906638号明細書は、複数のブレードを含む角度分割器を開示している。各ブレードの中心からの等しい数の目盛があり、前記複数のブレードのうちの2つの最も外側のブレードの中心の外側にある等しい数の目盛と脚が一致する、角度の等しい角度セグメントを決定する。
【0007】
角度を分割するための従来の機械デバイスおよび機器は、扱いにくく、角度を単に三等分にするのにかなりの時間を要し、かつ、角度を3つ以上の等しいより小さい角度に分割する従来の機械デバイスおよび機器は知られていない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の概念は、製造するのに安価であり、使用するのに簡単で便利であり、角度をより小さい等しい角度に分割するために効率的で、効果的で、確実に機能する簡単な機械的構造のデバイスを使用して、角度を等しいより小さい角度に分割する(例えば、二等分する、または三等分する)ことが望ましいという認識から生じる。そのようなデバイスには、数学の学生、建築家、エンジニア、設計者、および測量士にとって非常に有用な利点がある。
【0009】
本発明は、1つの態様では、1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイスであり、デバイスは、下部半透明シートを含む。デバイスには、上部半透明シートであり、下部半透明シートの上に位置づけられ、上部半透明シートを下部半透明シートに対して回転させることができるように、角度の頂点に位置合せするための枢動点において下部半透明シートに枢軸的に接続される、上部半透明シートがさらに含まれる。半透明シートは、角度の辺に位置合せするための直線辺線と、90度で二等分直線(B)によって二等分される2つの点(E、F)の間の固定長の直線(EF)によって定められたTツールを使用した複数の漸進的軌跡曲線であり、二等分直線(B)が角度の頂点を通過するときのTツールの点Eの位置に対応する点をマークすることによって各軌跡曲線が形成され、Tツールの点Fが、直線辺線に最初に位置づけられるか、または前の軌跡曲線でのTツールの前の点Eに位置づけられる、複数の漸進的軌跡曲線とに対応する視覚的指標によりマークされる。
【0010】
半透明シートは、枢動点に対応する中心を有する複数の円弧に対応する視覚的指標をさらに含むことができる。
【0011】
各半透明シートは、複数の漸近線区域に対応する視覚的指標をさらに含むことができ、
各漸近線区域が、直線(EF)の固定長に対応する同じ高さを有し、直線辺線と平行に配列される。
【0012】
シートは、透明とすることができる。
【0013】
シートは、可撓性材料または剛性材料から製作することができる。
【0014】
下部半透明シートの下に位置づけられ、角度を描く筆記媒体に筆記具がマークできるようにする孔またはスロットを、シートは含むことができる。
【0015】
各漸近線区域は、異なる色、濃淡、またはパターンとすることができ、両方のシートの漸近線区域は同じである。
【0016】
第2の態様では、記載されたデバイスを使用して、1つの角度をn個のより小さい等しい角度に分割するための方法が提供される。この方法は、下部半透明シートの直線辺線が角度の第1の辺に位置合わせされるように下部半透明シートを位置づけることを含む。この方法は、上部半透明シートの直線辺線が角度の第2の辺に位置合わせされるように上部半透明シートを位置づけることをさらに含む。この方法は、角度の頂点の上に枢動点を位置づけることをさらに含む。n個の四辺形区域が、半透明シートの直線辺線間での上部半透明シートの軌跡曲線と下部半透明シートの軌跡曲線との交差によって画定され、枢動点から遠位にあるn個の四辺形区域の交差している軌跡曲線のn-1個の交点がマークされる。
【0017】
この方法は、角度の頂点と、マークされたn-1個の交点との間に角度分割直線を描くことをさらに含むことができる。
【0018】
角度に配置した後のTツールに関連する軌跡は、角度の多くの分割を表し、視覚的に示す。角度が小さい場合、より小さいサイズのTツールは、小さい軌跡曲線を示すことができる。
【0019】
本発明による他の利点および特徴は、本明細書を全体的に読めば当業者には明らかになる。
【0020】
本発明の例示的で非網羅的な実施形態が、同様の参考番号が同様の要素を表す付随の図面を参照して以下で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】1つの角度を複数のより小さい等しい角度に分割するためのデバイスの写真であり、互いに対して90度回転された2つのシートを示す。
図2】2つのシートが、90度よりも小さい角度で、第1の位置で互いに対して回転されている図1のデバイスの写真である。
図3】2つのシートが、60度の角度を分割するために、第2の位置で互いに対して回転されている図1のデバイスの写真である。
図4】Tツールがデバイスの軌跡曲線をどのように生成するかを示す図である。
図5】分離された形態のときのデバイスの2つのシートを示す図である。
図6】各軌跡曲線に対応するマークされた数字と、異なる半径をもつ複数の円弧とを示すデバイスのシートの図である。
図7】軌跡曲線が図1のデバイスよりもさらに離間しているデバイスの別の実施形態のシートの図である。
図8】円形形状シートが矩形シートの代わりに使用されるデバイスのさらなる別の実施形態の図である。
図9】デバイスの軌跡曲線を生成するために使用されるTツールを示す図である。
図10】軌跡曲線、漸近線、および漸近線区域を示すデバイスのシート、ならびに軌跡曲線を生成するTツールの関係の図である。
図11】Tツールを使用した角度UVWの二等分、三等分、または五等分を示す一連の例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明による角度を複数のn個のより小さい等しい角度に分割するための好ましいデバイスが、図1から図3および図5から図7に示され、全般的に、参照番号10で示される。より小さい等しい角度の数は、nで表すことができ、ここで、nは正の整数である。デバイス10は、下部半透明シート20を含む。デバイス10は、上部半透明シート30をさらに含み、上部半透明シート30は、下部半透明シート20の上に配置され、下部半透明シート20に対して回転可能である。上部半透明シート30は、枢動点15で下部半透明シート20に枢軸的に接続される。枢動点15は、使用時に角度の頂点に位置合わせされなければならない。枢軸接続により、上部半透明シート30は、枢動点15を中心にして下部半透明シート20に対して回転することができる。
【0023】
半透明シート20、30は、各々、角度のそれぞれの辺に位置合せするための直線辺線21、31に対応する視覚的指標でマークされる。
【0024】
半透明シート20、30は、Tツール90を使用して、複数の漸進的軌跡曲線22、32に対応する視覚的指標でマークされる。Tツール90は、2つの点(E、F)間の固定長の直線(EF)91によって定められる。直線(EF)は、90度で二等分直線(B)92によって二等分される。各軌跡曲線22は、二等分直線(B)が角度の頂点を通過するときのTツール90の点Eの位置に対応する点をマークすることによって形成される。Tツール90の点Fは、直線辺線に最初に位置づけられるか、または前の軌跡曲線22でのTツール90の前の点Eに位置づけられる。
【0025】
軌跡曲線22、32は、引き出され、360度まで進み、無限大まで延びると想像することができる。
【0026】
別の実施形態では、半透明シート20、30は、枢動点に対応する中心を有する複数の円弧41、51に対応する視覚的指標をさらに含む。
【0027】
別の実施形態では、半透明シート20、30は、複数の漸近線区域61、71に対応する視覚的指標をさらに含む。各漸近線区域61、71は、同じ高さを有し、直線辺線21、31と平行に配列される。各漸近線区域61、71の高さは、Tツール90の直線(EF)の固定長に対応する。
【0028】
1つの実施形態では、シート20、30は透明である。透明である場合、印刷されたテキストと、線のマーキングとを除いてシート20、30には濃淡または色は存在しない。
【0029】
シート20、30は、可撓性材料または剛性材料から製作される。
【0030】
シート20、30は、角度を描く筆記媒体に筆記具がマークできるようにするための孔またはスロットを含む。筆記媒体、例えば紙は、下部半透明シート20の下に位置づけられる。
【0031】
各漸近線区域61、71は、異なる色、濃淡、またはパターンとすることができる。各シート20、30の漸近線区域61、71が互いに重ね合わされると、異なる色の混合が一意的な色を作り出すことができ、それは、有用な視覚的補助であり、ユーザが容易に識別可能であり、認識の負荷を軽減する。両方のシート20、30の漸近線区域61、71は、同じであり、それにより、それらは正しく整列することができ、すなわち、着色および/または濃淡は並ぶことができる
【0032】
図3を参照すると、使用するとき、デバイス10を使用して1つの角度をn個のより小さい等しい角度に分割する方法は、以下の通りである。下部半透明シート20は、下部半透明シート20の直線辺線21が角度の第1の辺に位置合わせされるように位置づけられる。上部半透明シート30は、上部半透明シート30の直線辺線31が角度の第2の辺に位置合わせされるように位置づけられる。枢動点15は、角度の頂点の上に位置づけられる。シート20、30、および枢動点15を位置づける順序またはシークエンスは、任意の順序とすることができる。
【0033】
n個の四辺形区域(例えば、菱形)が、半透明シート20、30の直線辺線21、31間で、上部半透明シート30の軌跡曲線32と下部半透明シート20の軌跡曲線22との交差によって画定される。枢動点15から遠位にあるn個の四辺形区域の交差している軌跡曲線22、32のn-1個の交点がマークされる。
【0034】
角度の頂点と、マークされたn-1個の交点との間に角度分割直線を引くことができる。
【0035】
図4および図9を参照すると、角度分割(二等分以外)のためのデバイスを作り出すために使用されるすべてのTツール90は、点Eから点Fをつなぐ直線91の長さが同じでなければならない。分割が進むにつれて、第1のTツール90は、F点が角度UVWのVWに沿って通過しロックされ、E点が角度UVWに依存しない軌跡または軌跡曲線22を描くことにより推測され得るものよりも明確になる。同様に、第2のTツール90、例えば、第1のTツール90のE1は、第2のTツール90の点F2に位置合わせされ、後続のTツール90の3、4、5などが位置合わせされ、それらの軌跡曲線22の各線描は、無限遠で線ABから離れて生じるそれらの漸近線に近づく。各軌跡曲線22は、EFの長さ91だけ分離される。曲線の鏡像が、UV線から離れて生じる。
【0036】
軌跡曲線22は、最終的にAが任意の角度の頂点である線ABであり、VWおよびその鏡像VUを表す線ABから描くことができる。
【0037】
ある点で線ABから離れて生じる一連の位置合わせされたTツール90で描くことによって、軌跡曲線22は、AEおよびEFと等しい半径を有する円の弦のようになる。Tツール90のいくつかのこれらのセットが異なる半径で描かれ、対応する点Eがマークされる場合、線ABから離れたEの各軌跡曲線22の経路をマークすることができ、線ABから離れて生じる軌跡曲線22を表すようにつなぐことができる。特定の軌跡曲線22に関連するE点の数が多いほど、使用されるTツール90のセットの異なる半径の数に応じて、軌跡曲線22の正確さが向上する。軌跡曲線22の式を使用することによって、正確さは、多くの方法で、例えば、軌跡曲線22をデジタルで描くためのコンピュータからの支援で、ほとんど完全に向上させることができる。
【0038】
2つの透明または半透明シート20、30が軌跡曲線22、32を示すように製作される場合、シートの一方が他方の鏡像であり(または逆にされており)、2つのシートが、点Aで互いに対して旋回され、角度の1つの辺に配置された一方のシートの線ABおよび他方のシートの他の線ABにより位置づけられ、角度Aが角度の頂点に配置されると、軌跡曲線22、32は、角度の頂点から外側に1、2、3、4などの順序で漸進的分割をもつ菱形様四分円を定義する角度分割の位置で交差することになる。
【0039】
Tツール90の異なるセットが進み、それにより、軌跡曲線22、32を描くための点Eが進められる。
【0040】
図9を参照すると、ユークリッドの公準は直線および点を含む。本発明はTツール90と呼ばれるツールを提供し、それは、固定長の直線91によってつながれた2つの点E、Fと、点E、Fを直角に二等分する二等分線92とを有する。本質的に、Tツール90は、90度で交差する2つの直線である。Tツール90の二等分線92は、常に、分割されるべき角度の頂点Aを通過するように位置合わせされる。Tツール90の点E、Fが、分割されるべき任意の角度に配置され、Tツール90の二等分線92が、角度の頂点を通過するようにされる場合、二等分線92は、鋭角または鈍角の角度を二等分することになる。Tツール90は、幾何学的に適合可能な任意のサイズで製作することができ、任意の角度を透明フィルムまたはプラスチック材料上で分割するために使用することができる。フィルムまたはプラスチック材料は、点E、Fに対応する孔を有することができ、二等分線92は視覚的にマークされる。Tツール90は、角度UVWを二等分するために使用することができ、ここで、Vは角度の頂点である。
【0041】
図11を参照すると、Tツール90は、製作された後、角度を分割するために何回も使用することができる。適切なサイズのTツール90が選択される。E、F間の線91の長さは、多分割で使用されるTツール90では同一でなければならない。角度が上述のように二等分され、点E、Fが紙上にマークされ、紙上のマークされた点はC、Dである。Tツール90は、角度の二等分線上の二等分線92と一致して移動され、点Ceおよび点Deがマークされる。線C-Ceおよび線D-Deが描かれる。角度の任意の奇数分割の中心弦は、円弧の固定半径でこの区域に正確に適合することができる。Tツール90は、点Eが線D-De上に存在し、点Fが線VW上に存在するまで、Vを通る二等分線92と一致してD-DeとDWとの間を移動される。点Eは、マークされ、D3とラベル付けされ、点Fは、マークされ、F3とラベル付けされる。点D3と点F3を接続する円弧が描かれ、またはTツール90がC3に配置され、角度が三等分される。
【0042】
漸近線は、Tツール90の点E、Fが無限遠で線AB(角度の辺に対して配置された線)から離れて整列した無限遠での点から引き込まれた直線である。隣接する漸近線間の区域は、漸近線区域61、71と呼ばれる。第1のTツール90は、線ABに対して位置合わせされた点Fを有し、Tツール90の二等分線92が常に頂点A(後で角度の頂点Aに配置される)を通過するように頂点Aから相対的に回転する。点Eは、線ABから離れて第1の軌跡曲線22の線を引き出すためのものである。第2のTツール90の点Fはまた、二等分線92がやはり頂点Aを通過する状態で後に続き、点Eは、線ABから離れて第2の軌跡曲線22を引き出すためのものである。第3のTツール90は、軌跡曲線22に沿って前の第2のTツール90の点Eに位置合わせされた点Fを有し、第3のTツール90の点Eは、第3の軌跡曲線22を引き出すためのものである、等々。
【0043】
図4および図10を参照すると、Tツール90のE点の漸進的軌跡曲線は、すべて、前の漸近線から寸法EF離れており、線ABと平行である漸近線の方に漸進的に進む。
【0044】
任意の円または円弧を用いて、適切なサイズのTツール90のE点およびF点を位置づけることができ、二等分の点をマークすることによって、円の中心を通過することになる二等分線を描くことができ、これを2回行うことによって、円または円弧の中心が見つかることになる。
【0045】
すべての角度は、Tツール90のE点およびF点を通過する、二等分線に沿った中心をもつ円弧を有することができる。これらの角度が、三等分で、または計算によってより多くの数で分割される場合、それらは、EとFとの間の線の長さに対して固有に引き出すことができる、三等分の各円弧および軌跡または他の軌跡の限定された点で交差することになる。Tツールは、E、Fにおける孔と、三等分の軌跡または他の軌跡に対応するスロットとを用いて製作されてもよい。Tツール90が紙に描かれた任意の角度に位置づけられると、E、Fがマークされ、軌跡が紙に描かれる。円弧が、角度の頂点を中心としてE、Fを通って描かれると、交点は、例えば、角度の三等分の点をマークすることになる。180度では、角度は、最初に、二等分し、次いで、各半分を三等分して、実際に、角度を6分割し、1つおきに分割の点とする。
【0046】
必要なものはTツール90だけであり、そこで、三等分の軌跡を提供することができる。Tツール90は、点E、Fの貫通孔と、軌跡を描くためのスロットとを伴って、透明プラスチック材料で製作することができる。頂点に中心をもつ円弧がE、Fを通過すると、角度を分割するための交点が存在することになる。Tツール90は、頂点で二等分線92に点を通過させることができる場合、円弧を描くことができ、EまたはFで孔を通して点を描くことを使用して、円弧または軌跡が描かれる。
【0047】
Tツール90は、Vを頂点とする角度UVWに配置される。角度UVWは二等分され、点Cおよび点Dは、Tツール90のE、Fに対応してマークされる。Tツール90は、角度の二等分線に沿って上に移動され、追加の点が、再度、E、Fに対応して、ラベル付けされた点Ceおよび点Deとしてマークされ得る。線がCeおよびCならびにDeおよびDを通して描かれる場合、平行ビームは角度を二等分することになる。Tツール90が角度の頂点を通る二等分線92を用いて配置され、Tツール90のEがDe上にあり、Tツール90のFがVW上にある場合、角度は、EがDDeと出会うところでTツール90によって三等分にされることになる。この点がマークされ、Tツール90は、中央ブリームの二等分線に再度位置づけられ、Tツール90の点FはDeに沿った三等分の第1の点であり、Tツール90の点Eに対応する点CCeを三等分の第2の点のためにマークする。三等分の最初の点を通過しているVに中心がある円弧は、CCe上の三等分の他の点を通過することになる。
【0048】
図11を参照すると、Tツール90の線EFは弦に似ており、弦を使用した角度の奇数分割はすべて、中央ブリームに沿った中央弦を有することになる。三等分の後、2つのTツール90は、分割されるべき角度の頂点を通る二等分線に移ることができる。一方のTツール90はVWに沿って移動する点Fを有し、他方は、DDeに沿った点Eを有する。DDeからの点FおよびVWからのEは一致し、そしてそこで、五等分のそれらの交点をマークすることができる。デバイス10のシート20、30に対してTツール90を使用するには、すべてのTツールが線EFについて同じ長さを有することが必要とされる。
【0049】
Vを頂点とする角度UVWを考える。辺の長さに沿ってVに中心がある任意の円弧は、主要な弦である弦を有する。任意の円弧は、円の分割であり、主要な弦は、半径に関連する固定サイズである。半径の任意の乗算は、円弧および弦の長さに同じ量を乗算する。Tツール90が分割のために位置づけられるとき、一部のTツール90のE、F点は、Tツール90の対応するE点およびF点の直線漸近線を有する直線VU、VWに沿ってならびにCCeおよびDDeに沿ってロックされて移動する。すべての他のE点およびF点は、軌跡曲線22に沿って進むが、これらのE点およびF点の各々は線VUおよびVWから生じる。しかしながら、これらは、想像することができる無限遠に明確な漸近線の点を有し、VW、VU、CCe、およびDDeと平行なこれら点から平行に引き戻すことができる。これは、角度を分割するときにTツール90の進行を説明するのに役立ち、かつ、Tツール90を位置づけるのに役立つ。Tツール90のF点が線VWに沿って徐々に進むにつれて、弦EFは線VWに対してより垂直になる。これにより、角度分割に関連する円弧の半径とその主要な弦の増大が描かれる。二等分の曲線が生じる。漸近線の交差に関連して円弧を描くことができる。
【0050】
円弧内のTツール90の数は、頂点からの進行の数に等しく、Tツール90は円弧の成長を制限し、そこで、半径の増加が小さくなるほど、および弦と円弧との間の距離の収縮が小さくなるほど、各進行は次第に少なくなる。簡単にするために、Tツール90の弦と同じ直径をもつ円を使用して、Tツール90を表す。漸近線は、Tツールの進行に関連する。Tツール90の一部のE点およびF点の経路は、線CCeに沿って固定されたE点と、線DDeに沿って固定されたF点を有する中央のTツールなどの第1の漸近線で移動する固定直線であり、別のTツール90のF点は、線VUに沿ってE点と同様に進行するとき、線VWに沿って固定される。Tツール90が整列すると、角度が分割される。
【0051】
いくつかの実施形態では、Tツールの代わりに、ちょうど互いに接触する等しいサイズの円を使用することができる。
【0052】
Tツール90は「T」として説明されたが、基本的な「T」を組み込み、EFと二等分線との交差に長方形ボックス、または菱形、または円を含む他の形態が可能である。
【0053】
図8を参照すると、矩形シート20、30が説明されたが、シート20、30の他の形状、例えば、半円などが可能である。
【0054】
異なると明記されない限り、本明細書で説明されたあらゆる構成要素は、製造することが可能であると理解され、そのため、一緒にまたは別々に製造することができる。
【0055】
その上、本開示を解釈する際に、すべての用語は、文脈に矛盾しない最も広い妥当な方法で解釈されるべきである。特に、「備える、含む(comprises)」および「備えている、含んでいる(comprising)」という用語は、要素、構成要素、またはステップを非排他的な方法で参照し、参照された要素、構成要素、またはステップは、存在することができ、または利用することができ、または明確に参照されていない他の要素、構成要素、もしくはステップと組み合わせることを示すとして解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0056】
10 デバイス
15 枢動点
20 下部半透明シート
21 直線辺線
22 漸進的軌跡曲線
30 上部半透明シート
31 直線辺線
32 漸進的軌跡曲線
41 円弧
51 円弧
61 漸近線区域
71 漸近線区域
90 Tツール
91 直線
92 二等分線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】