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▶ ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-26
(54)【発明の名称】手袋
(51)【国際特許分類】
   A41D 19/015 20060101AFI20220119BHJP
   A41D 19/00 20060101ALI20220119BHJP
【FI】
A41D19/015 130
A41D19/00 N
A41D19/00 M
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021532065
(86)(22)【出願日】2019-12-04
(85)【翻訳文提出日】2021-07-27
(86)【国際出願番号】 US2019064462
(87)【国際公開番号】W WO2020117932
(87)【国際公開日】2020-06-11
(31)【優先権主張番号】62/775,676
(32)【優先日】2018-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144417
【弁理士】
【氏名又は名称】堂垣 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147212
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ケルシー タッカ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ エリス
【テーマコード(参考)】
3B033
【Fターム(参考)】
3B033AA27
3B033AB05
(57)【要約】
手袋(1)及びグローブライナー(4)は提供され、前記グローブライナー(4)は手のひら部分(11a)及び指部分(11b)を含み、前記指部分(11b)はフィンガーシースを含み、前記ライナー(4)は複数の断熱層(6,8,10)をさらに含み、前記複数の断熱層は、第一の断熱層(6)、第二の断熱層(8)及び第三の断熱層(10)を含み、前記第一の断熱層(6)は前記手のひら部分(11a)及び前記指部分(11b)を実質的に横切って延在し、前記第二の断熱層(8)は前記指部分(11b)の少なくとも一部を横切って延在し、前記第三の断熱層(10)は前記指部分(11b)の少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手のひら部分及び指部分を含む手袋であって、前記指部分はフィンガーシースを含み、前記手袋は複数の断熱層をさらに含み、前記複数の断熱層は第一の断熱層、第二の断熱層及び第三の断熱層を含み、前記第一の断熱層は前記手のひら部分及び前記指部分を実質的に横切って延在し、前記第二の断熱層は前記指部分の少なくとも一部を横切って延在し、前記第三の断熱層は前記指部分の少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、手袋。
【請求項2】
前記第一の断熱層は前記手のひら部分及び前記指部分の実質的にすべてを横切って延在する、請求項1記載の手袋。
【請求項3】
前記第二の断熱層は前記指部分の少なくとも半分を横切って延在する、請求項1又は請求項2記載の手袋。
【請求項4】
前記第二の断熱層は、指先からフィンガーシースに沿って、指先から少なくとも3分の2まで延在する、請求項3記載の手袋。
【請求項5】
前記第二の断熱層は、使用中に、前記フィンガーシース内の指先からほぼ指の主要指関節の位置まで延在する、請求項4記載の手袋。
【請求項6】
前記第三の断熱層は、少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも3分の1を横切って延在する、先行の請求項のいずれか1項記載の手袋。
【請求項7】
前記第三の断熱層は、指先からフィンガーシースに沿って、指先から約3分の1まで延在する、請求項6記載の手袋。
【請求項8】
前記第三の断熱層は、使用中に、少なくとも1つのフィンガーシース内の指先から指の非主要指関節の位置まで延在する、請求項7記載の手袋。
【請求項9】
前記第三の断熱層は小指フィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、先行の請求項のいずれか1項記載の手袋。
【請求項10】
前記第三の断熱層は、前記指部分の少なくとも2つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、先行の請求項のいずれか1項記載の手袋。
【請求項11】
前記第三の断熱層は、小指フィンガーシース及び人差し指フィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、請求項10記載の手袋。
【請求項12】
前記複数の断熱層は、ロフト断熱材又は複合材料から選ばれる熱抵抗性材料を含み、前記複合材料はポリマー及び断熱性粒子を含む、先行の請求項のいずれか1項記載の手袋。
【請求項13】
前記ポリマーは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である、請求項12記載の手袋。
【請求項14】
前記断熱性粒子は膨張性ミクロスフェア又はエアロゲル粒子である、請求項12又は請求項13記載の手袋。
【請求項15】
少なくとも前記第一の断熱層はロフト断熱材である、請求項12~14のいずれか1項記載の手袋。
【請求項16】
少なくとも前記第二の断熱層は、ePTFEと膨張熱可塑性ミクロスフェアとの複合材を含む、請求項12~15のいずれか1項記載の手袋。
【請求項17】
少なくとも前記第三の断熱層は、ePTFEとエアロゲル粒子との複合材を含む、請求項12~16のいずれか1項記載の手袋。
【請求項18】
前記複数の層は、前記指部分の少なくとも1つのフィンガーシースの一部を横切って延在する第四の断熱層を含む、先行の請求項のいずれか1項記載の手袋。
【請求項19】
手のひら部分及び指部分を含むグローブライナーであって、前記指部分はフィンガーシースを含み、前記グローブライナーは複数の断熱層をさらに含み、そして前記複数の断熱層は、第一の断熱層、第二の断熱層及び第三の断熱層を含み、前記第一の断熱層は、前記手のひら部分及び前記指部分を実質的に横切って延在し、前記第二の断熱層は、前記指部分の少なくとも一部を横切って延在し、前記第三の断熱層は、前記指部分の少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、グローブライナー。
【請求項20】
請求項19記載のグローブライナーを含む手袋。
【請求項21】
手のひら部分及びフィンガーシースを含む指部分を有する手袋の製造方法であって、前記方法は工程:
(a)支持層、第一の断熱層、第二の断熱層、第三の断熱層及びグローブシェルを提供すること、
(b)前記第一の断熱層、前記第二の断熱層及び前記第三の断熱層を前記支持層に固定して、グローブライナーを形成すること、及び、
(c)前記支持層ならびに前記第一の断熱層、前記第二の断熱層及び前記第三の断熱層を前記グローブシェルに固定して手袋を形成すること、
を含み、ここで、前記第一の断熱層は、前記手のひら部分及び前記指部分を実質的に横切って延在し、前記第二の断熱層は、前記指部分の少なくとも一部を横切って延在し、前記第三の断熱層は、前記指部分の少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本開示は、断熱の分野、より具体的には手袋の断熱の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
現在知られている手袋は、典型的に、使用者の手の暖かさ又は柔軟性を優先する。例えば、手袋が使用者の手に優れた断熱性を提供する必要がある場合に、これらの手袋は、典型的に、手を保護し、可能な限り多くの暖かさを保持するための断熱層に断熱又は熱抵抗性材料の層を含む。しかしながら、高レベルの暖かさ又は断熱性が必要な場合に、複数層の断熱層とし又は1つ以上の断熱層の厚さを増加させると、手袋の体積が増加し、その結果、得られる手袋がかさばり、それゆえ、手袋の柔軟性が低下する。それにより、使用者が手袋をはめた手で作業を行うことがより困難になる。
【0003】
あるいは、手袋に優れた柔軟性が必要な場合に、手袋の体積を最小限に抑える必要があり、したがって、典型的に、例えば使用者が手袋を着用しながら複雑な作業を行うことができることを確保するために断熱層の数を減らし、手袋の断熱が犠牲になる。
【0004】
したがって、高レベルの断熱性を提供すると同時に、手袋の柔軟性が改良された手袋が必要である。
【発明の概要】
【0005】
要旨
本発明の第一の態様によれば、手のひら部分及び指部分を含む手袋であって、前記指部分はフィンガーシースを含み、前記手袋は複数の断熱層をさらに含み、前記複数の断熱層は第一の断熱層、第二の断熱層及び第三の断熱層を含み、前記第一の断熱層は手のひら部分及び指部分を実質的に横切って延在し、前記第二の断熱層は指部分の少なくとも一部を横切って延在し、前記第三の断熱層は指部分の少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在している、手袋は提供される。
【0006】
疑義を避けるために、使用中、使用者の指は指部分の中にあり、使用者の手のひらは手袋の手のひら部分の中にある。さらに、「断熱層」という用語は、断熱性又は熱抵抗性の材料を含む断熱層を指すことが意図される。したがって、断熱層は、断熱層の材料を通る熱の少なくとも一部の伝達を防止し又は損なう。
【0007】
「少なくとも一部を横切って延在する」という用語は、指部分又は手のひら部分の少なくとも一部を覆う断熱層を指すことが意図される。参照される断熱層は、指部分のフィンガースリーブ又は手のひら部分の側部の一部を覆うことができる。参照された断熱層は、指部分のフィンガースリーブ又は手のひら部分の上部又は下部の一部を覆うことができる。したがって、「横切って延在する」という用語は、指部分又は手のひら部分の側部及び/又は上部及び/又は下部の少なくとも一部を覆う断熱層を指す。
【0008】
「手のひら部分及び指部分を実質的に横切って延在する」という用語は、手のひら部分及び指部分の少なくとも過半部分を横切って、ほとんどを横切って又はすべてを横切って延在する断熱層を指す。例えば、断熱層は、手のひら部分の少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%又はすべてを横切って延在することができる。断熱層は、指部分の少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%又はすべてを横切って延在することができる。典型的には、断熱層は、手のひら部分及び/又は指部分の少なくとも90%を横切って延在する。
【0009】
手のひら部分及び指部分を横切って延在する第一の断熱層、指部分を横切って延在する第二の断熱層及び少なくとも1つのフィンガースリーブの少なくとも一部を横切って延在する第三の断熱層を含む手袋の提供により、断熱性の均一な分布を有する手袋よりも、使用者により均一な暖かさを提供する手袋になることを見出した。
【0010】
第三の断熱層は、指部分のフィンガーシースのサブセットの少なくとも一部を横切って延在することができる。したがって、第三の断熱層は、指部分の少なくとも1つのフィンガーシースを横切って延在しない。
【0011】
さらに、手袋上に選択的に配置される第二の断熱層及び第三の断熱層の提供は、使用者の操作の最大の自由を維持しながら、使用者の手、特に指により大きな暖かさを提供する。理論に縛られることなく、追加の断熱材を戦略的に配置することで、使用者の手が暖かくなり、手袋のかさばりを最小限に抑えて、手の指の動きの自由を可能な限り維持することを確保する。
【0012】
第一の断熱層は、手のひら部分及び指部分の実質的にすべてを横切って延在することができる。したがって、第一の断熱層は、使用中に使用者の手の全体又は実質的に全体を覆う又はカプセル化することができる。
【0013】
第二の断熱層は、指部分の少なくとも半分を横切って延在することができる。したがって、第二の断熱層は、指部分の各フィンガーシースの少なくとも半分を横切って延在することができる。第二の断熱層は、フィンガーシースの指先から所与のフィンガーシースに沿って、指先からフィンガーシースに沿って少なくとも半分まで延在することができる。
【0014】
第二の断熱層は、指先からフィンガーシースに沿って指先から少なくとも3分の2まで延在することができる。
【0015】
典型的には、指部分は、手の各指のためのフィンガーシースを含む。したがって、指部分は、親指フィンガーシース、人差し指フィンガーシース、中指フィンガーシース、薬指フィンガーシース及び小指フィンガーシースを含むことができる。
【0016】
幾つかの実施形態において、第二の断熱層は、親指フィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在することができる。第二の断熱層は、親指フィンガーシース及び小指フィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在することができる。第二の断熱層は、親指フィンガーシース、小指フィンガーシース及び人差し指フィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在することができる。
【0017】
親指を除く手の4本の指(人差し指又はフォーフィンガー、中指、薬指、ピンキーフィンガー又は小指)のそれぞれには、主要指関節(近位指節間関節、PIP)と非主要指関節(遠位指節間関節、DIP)という2つの関節がある。各指は、中手指節関節(MCP)によって手のひら部分に結合されている。
【0018】
したがって、第二の断熱層は、使用中に指先からフィンガーシース内の指のほぼ主要指関節の位置まで延在することができる。
【0019】
第三の断熱層は、少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも3分の1を横切って延在することができる。第三の断熱層は、指先からフィンガーシースに沿って約3分の1まで指先から延在することができる。第三の断熱層は、使用中に、少なくとも1つのフィンガーシース内の指の非主要指関節の位置まで指先から延在することができる。
【0020】
第三の断熱層は、指部分の少なくとも2つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在することができる。第三の断熱層は、指部分の少なくとも3つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在することができる。
【0021】
幾つかの実施形態において、第三の断熱層は、小指フィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在することができる。
【0022】
幾つかの実施形態において、第三の断熱層は、人差し指フィンガーシースの少なくとも一部を実質的に横切って延在することができる。
【0023】
幾つかの実施形態において、第三の断熱層は、小指フィンガーシース及び人差し指フィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在することができる。
【0024】
小指フィンガーシースの少なくとも一部及び/又は人差し指フィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する第三の断熱層の提供は、指部分全体を横切って又は小指及び/又は人差し指フィンガーシース全体を横切って延在する第三の断熱層を必要とせずに、手にさらに改良された断熱性を提供することが見出された。したがって、少なくとも幾つかの実施形態の手袋は、手袋のより大きな柔軟性を保持しながら、さらに改良された断熱性を提供する。
【0025】
幾つかの実施形態において、第三の断熱層は、親指フィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在することができる。第三の断熱層は、親指フィンガーシース及び小指フィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在することができる。第三の断熱層は、親指フィンガーシース、小指フィンガーシース及び人差し指フィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在することができる。
【0026】
少なくとも幾つかの実施形態において、第三の断熱層は、少なくとも1つのフィンガーシースを横切って延在しない。したがって、少なくとも1つのフィンガーシースは、第三の断熱層を含まない。
【0027】
典型的には、複数の断熱層は熱抵抗性材料を含む。複数の断熱層の熱抵抗性材料は、複数の断熱層のそれぞれについて同じであることができる。複数の断熱層の熱抵抗性材料は、複数の断熱層内の少なくとも1つの層について異なることができる。複数の断熱層の熱抵抗性材料は、複数の断熱層内の2つの層で異なることができる。熱抵抗性材料は、複数の層内の層ごとに異なることができる。
【0028】
複数の断熱層の熱抵抗性材料は、異なるフィンガーシース間の所与の断熱層について異なっていることができる。例えば、人差し指フィンガーシース上の第二の断熱層の熱抵抗性材料は、中指フィンガーシース上の第二の断熱層の熱抵抗性材料と異なることができる。したがって、所与の断熱層の熱抵抗性材料は、特定の使用又は使用者のための移動の自由及び/又は器用さの要件が考慮され、他の指よりも器用である必要がある使用者の手の指を覆うフィンガーシースに、より柔軟な材料が使用されうることを確保するように適合されうる。例えば、親指フィンガーシース及び人差し指フィンガーシースは、他のフィンガーシースよりも柔軟である必要があることがあり、したがって、所与の断熱層の熱抵抗性材料は、中指フィンガーシース、薬指フィンガーシース及び小指フィンガーシースの熱抵抗性材料よりも、親指フィンガーシース及び人差し指フィンガーシースでより柔軟になるように選択されうる。
【0029】
熱抵抗性材料は、ロフト断熱材、又は、ポリマーと断熱性粒子との複合材であることができる。
【0030】
「ロフト断熱材」という用語は、本明細書で使用されるときに、天然繊維断熱材及び合成繊維断熱材などの繊維系断熱材を指す。
【0031】
天然繊維断熱材の例としては、ウール又はダウンが挙げられる。適切な合成繊維断熱材の例としては、ポリエステルが挙げられる。生体ポリマー由来の断熱材の例としては、PLA(ポリ乳酸)が挙げられる。
【0032】
複合材のポリマーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン(PU)、ポリエステル(PES)、ポリプロピレン(PP)、ポリエーテル又は高分子量ポリエチレン、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ペルフルオロアルコキシ(PFA)、フッ素化エチレン-プロピレン(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレン-クロロトリフルオロエチレン(ECTFE)又はそれらのコポリマー又は混合物からなる群より選ばれることができる。
【0033】
複数の断熱層のうちの少なくとも1つは機能層を含むことができる。機能層は、通気性膜を含むことができ、又は通気性膜であることができる。機能層は、防水膜であることができ、又は、防水膜を含むことができる。機能層は、通気性かつ防水性の膜であることができ、又は通気性かつ防水性の膜を含むことができる。膜は、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリアクリレート、コポリエーテルエステル及びコポリエーテルアミド、ならびに他の適切な熱可塑性及びエラストマーフィルムから選択することができる。特定の実施形態において、防水性で通気性の膜は、フルオロポリマー、特に微孔性延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)から製造されうる。微孔性ポリテトラフルオロエチレン膜は、W.L. Gore & Associates, Inc.の米国特許第3,953,566号及び同第4,187,390号明細書に教示されているように、延伸ポリテトラフルオロエチレンの膜であることができる。延伸ポリテトラフルオロエチレンのそのような膜は、メリーランド州エルクトンのW.L. Gore & Associates, Inc.から商品名GORE-TEX(登録商標)布帛で市販されているラミネートに存在する。通気性かつ防水性の機能層は、メリーランド州エルクトンのW.L. Gore & Associates, Inc.に譲渡された米国特許第4,194,041号及び同第4,942,214号明細書の教示に実質的に従って作製されたポリウレタンコーティングされた微孔性延伸ポリテトラフルオロエチレン膜から構成されうる。
【0034】
機能層は、熱抵抗性材料の耐久性を高めることができる。機能層は、耐久性のある膜であることができる。機能層は、耐久性テキスタイルを含むことができる。
【0035】
機能層はラミネートであることができる。
【0036】
幾つかの実施形態において、ポリマーは、PTFE、PVF、PVDF、PFA、FEP、PCTFE、ETFE、PVDF、ECTFE又はそれらのコポリマー又は混合物からなる群より選ばれるフルオロポリマーであることができる。
【0037】
幾つかの実施形態において、フルオロポリマーは延伸フルオロポリマーであることができる。
【0038】
好ましい実施形態において、フルオロポリマーは延伸ポリテトラフルオロエチレンである。
【0039】
断熱性粒子は、膨張可能なミクロスフェア又はエアロゲル粒子であることができる。
【0040】
膨張可能なミクロスフェアは、加熱されると膨張するガスをカプセル化している熱可塑性ミクロスフェアであることができる。膨張可能なミクロスフェアは、加熱されると膨張する揮発性液体をカプセル化している熱可塑性ミクロスフェアであることができる。
【0041】
熱可塑性樹脂はアクリロニトリル又はメタクリロニトリルであることができる。ガスは、ペンタン、イソペンタン、ブタン又はヘキサンなどの短鎖アルカンであることができる。ガスはイソペンタンであることができる。例えば、膨張可能なミクロスフェアは、スウェーデンのサンズベイルにあるNobel Industriesから入手可能なExpancel(登録商標)であることができる。
【0042】
膨張したミクロスフェアは、9ミクロン~17ミクロンの平均初期直径を有することができる。膨張したミクロスフェアは、40~60ミクロンの平均膨張直径を有することができる。膨張したミクロスフェアは、1250~1300kg/mの未膨張真密度及び20kg/m未満の膨張密度を有することができる。
【0043】
適切な複合材料の例は、米国特許第5,750,931号及び同第5,468,314号明細書に記載されているとおりのExpancel(登録商標)粒子を含む延伸PTFEであり、上記文献を参照により本明細書に取り込む。
【0044】
典型的に、複数の断熱層内の少なくとも1つの断熱層がポリマーと膨張可能なミクロスフェアとの複合材料を含む実施形態において、膨張可能なミクロスフェアは膨張した状態にある。
【0045】
エアロゲル粒子は、固体で、剛性で、乾燥した材料であり、粉末形態で商業的に入手することができる。エアロゲル材料を組み込んだフルオロポリマーを含む適切な熱抵抗性材料は、米国特許出願第2015/0176749号及び同第2017/0203552号明細書に記載されおり、これらを参照により本明細書に取り込む。エアロゲル粒子は、シリカ又はヒュームドシリカなどのシリコン、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、イットリウム及びバナジウムの無機酸化物から形成されたもの、炭素、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリイミド、ポリフルフラールアルコール、フェノールフルフリルアルコール、メラミンホルムアルデヒド、レコルシナルホルムアルデヒド、クレゾール、ホルムアルデヒド、ポリシアヌレート、ポリアクリルアミド、エポキシド、寒天及びアガロースから調製されたものからなる群より選ばれることができる。
【0046】
幾つかの実施形態において、エアロゲル粒子はシリカから形成される。エアロゲル粒子は、ヒュームドシリカから形成されうる。
【0047】
エアロゲル粒子の密度は、100kg/m未満、75kg/m未満、50kg/m未満、25kg/m未満又は10kg/m未満であることができる。少なくとも1つの実施形態において、エアロゲル粒子は、約30kg/m~約50kg/mのバルク密度を有する。
【0048】
複数の層のうちの少なくとも1つの断熱層の熱抵抗性材料は、50mW/mK以下の熱伝導率を有することができる。複数の層のうちの少なくとも1つの断熱層の熱抵抗性材料は、30mW/mK以下の熱伝導率を有することができる。複数の層のうちの少なくとも1つの断熱層の熱抵抗性材料は、25mW/mK以下の熱伝導率を有することができる。複数の層のうちの少なくとも1つの断熱層の熱抵抗性材料は、20mW/mK以下の熱伝導率を有することができる。複数の層のうちの少なくとも1つの断熱層の熱抵抗性材料は、15mW/mK以下の熱伝導率を有することができる。
【0049】
第一の断熱層の熱抵抗性材料は、第二の断熱層の熱抵抗性材料と異なっていることができる。第一の断熱層の熱抵抗性材料は、第三の断熱層の熱抵抗性材料と異なっていることができる。
【0050】
第二の断熱層の熱抵抗性材料は、第三の断熱層の熱抵抗性材料と異なっていることができる。
【0051】
第一の断熱層及び/又は第二の断熱層及び/又は第三の断熱層は、能動加熱要素を含むことができる。能動加熱要素は、電力を伝導するときに熱を発生するように動作可能な導電性スレッド又はストランドを含むことができる。したがって、第一の断熱層及び/又は第二の断熱層及び/又は第三の断熱層は、組み込まれているフィンガーシースを能動的に加熱するように構成されうる。能動加熱要素によって生成される熱の量は、能動加熱要素に供給される電力を調整することによって構成可能であることができる。
【0052】
第一の断熱層は、熱抵抗性材料及び能動加熱要素を含むことができる。第二の断熱層は、熱抵抗性材料及び能動加熱要素を含むことができる。第三の断熱性要素は、熱抵抗性材料及び能動加熱要素を含むことができる。
【0053】
少なくとも第一の断熱層は、ロフト断熱材であることができる。幾つかの実施形態において、第二の層はロフト断熱材を含むことができる。幾つかの実施形態において、第三の層は、ロフト断熱材を含むことができる。
【0054】
少なくとも第二の断熱層は、ePTFE及び膨張した熱可塑性ミクロスフェアを含むことができる。少なくとも第二の断熱層は、ePTFE及びExpancel(登録商標)を含むことができる。
【0055】
少なくとも第三の断熱層は、ePTFEとエアロゲル粒子との複合材を含むことができる。幾つかの実施形態において、第二の層は、ePTFEとエアロゲル粒子との複合材を含むことができる。幾つかの実施形態において、第一の層は、ePTFEとエアロゲル粒子との複合材を含むことができる。
【0056】
例えば、幾つかの実施形態において、複数の層は、同じ断熱性材料を含むことができる。代替の実施形態において、複数の層のうちの2つ以上は同じ断熱性材料を含むことができる。さらなる代替の実施形態において、複数の層のうちの3つの層は、異なる断熱性材料を含むことができる。
【0057】
複数の層は、指部分の少なくとも1つのフィンガーシースの一部を横切って延在する第四の断熱層を含むことができる。第四の断熱層は、第三の断熱層と同じ又は類似の材料を含むことができる。第四の断熱層は、第三の断熱層と異なる材料を含むことができる。第四の断熱層は、第二の断熱層と同じ又は類似の材料を含むことができる。第四の断熱層は、第一の断熱層と同じ又は類似の材料を含むことができる。
【0058】
断熱層が実質的に手のひら部分又は指部分を横切って延在するものとして記載される場合に、断熱層は、使用中に手のひら部分又は指部分の前部の上を延在することができる。断熱層は、使用中に手のひら部分又は指部分の後部の上を延在することができる。断熱層は、使用中に手のひら部分又は指部分の前部及び後部の上を延在することができる。
【0059】
断熱層が指部分の少なくとも一部を横切って延在するものとして記載される場合に、断熱層は、使用中に指部分の前記少なくとも一部の前部を横切って延在することができる。断熱層は、使用中に指部分の前記少なくとも一部の後部を横切って延在することができる。断熱層は、使用中に指部分の前記少なくとも一部の後部及び前部の両方を横切って延在することができる。
【0060】
断熱層が少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在するものとして記載される場合に、断熱層は、使用中に少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部の前部を横切って延在することができる。断熱層は、使用中に少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部の後部を横切って延在することができる。断熱層は、使用中に少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部の前部及び後部を横切って延在することができる。
【0061】
複数の断熱層内の断熱層が指部分、フィンガーシース又は手のひら部分の前側及び後側を覆う実施形態において、その断熱層は、前記指部分、フィンガーシース又は手のひら部分を包み込むか又は取り囲むことができる。
【0062】
典型的には、手袋は、複数の断熱層のうちの1つ以上の層が固定される支持層を含む。支持層は、例えば、断熱材、テキスタイル、皮革、ポリマー又はウェビングを含むことができる。
【0063】
複数の断熱層は、ガンカット、変更ガンカット、フォーシェット又は連続フォーシェットを使用することからなる群より選ばれることができるパターンを使用して、一緒に縫い合わされ及び/又は存在する場合には支持層上に縫い合わされることができる。
【0064】
幾つかの実施形態において、複数の断熱層は、フォーシェット又は連続フォーシェットを使用して、一緒に縫い合わされ及び/又は存在する場合には支持層上に縫い合わされることができる。
【0065】
複数の断熱層は、一緒に接着され及び/又は存在する場合には支持層上に接着されることができる。複数の断熱層は、適切なグルー又は接着剤を使用して、あるいはステッチング又はスティッチ結合を使用して一緒に接着されることができる。複数の層は、存在する場合には支持層上に適切なグルー又は接着剤を使用して接着されることができる。
【0066】
複数の断熱層は、ヒートシーリングを使用して一緒に接着されることができる。例えば、少なくとも1つの断熱層がePTFEなどのフルオロポリマーを含む実施形態において、熱及び圧力下でそれら自体に結合されることができる。少なくとも1つの断熱層は、例えば、約60~約180℃、約70~160℃又は約80~約130℃の範囲の温度に加熱されることによって、それ自体に結合されうる。少なくとも1つの断熱層は、例えば、約10000kPa~約17300kPa、約11000kPa~約16000kPa、約11000kPa~約14000kPaの圧力でプレスすることによってそれ自体に結合されうる。少なくとも1つの断熱層は、例えば、1~10秒、1~8秒又は2~6秒の期間にわたってプレスされうる。
【0067】
複数の断熱層のうちの1つ以上の断熱層は、断熱層の材料を先行の断熱層上又はバッカー上に噴霧することによって形成することができる。複数の断熱層のうちの1つ以上の断熱層は、材料に浸漬することによって形成することができる。適切な方法は、Rouanetら(US2006/0125158)に記載されており、そして参照により本明細書に取り込まれる。エアロゲルを含む複数の断熱層のうちの1つ以上の断熱層は、エアロゲルを噴霧することによって、又は液体エアロゲルに浸漬することによって適用されうる。エアロゲルを手袋又はライナーに適用するこの方法は、層にシームがなく、より安価で簡単であることができる。
【0068】
少なくとも幾つかの実施形態において、複数の断熱層が提供され、第一の断熱層は使用中に使用者の手に最も近く、第三の断熱層は使用中に使用者の手から最も遠く、第二の断熱層は、第一の断熱層と第三の断熱層との間にあるが、一般に、複数の断熱層は、幾つかの実施形態において、代わりの順序で手袋に提供されうることを理解されたい。例えば、第三の断熱層は、第一の断熱層と第二の断熱層との間に提供されてもよく、又は、第三の断熱層は、使用中に使用者の手に最も近くに提供されてもよい。
【0069】
幾つかの実施形態において、手袋は、手のひら部分から延在し、使用中に使用者の手首の少なくとも一部を覆うスリーブ部分を含む。
【0070】
第一の断熱層は、スリーブ部分の実質的にすべてを横切って延在することができる。
【0071】
幾つかの実施形態において、1つ以上の断熱層を処理して、1つ以上の断熱層の断熱性を変更して、1つ以上の断熱層の柔軟性を改良することができる。例えば、1つ以上の断熱層は、エンボス加工され、穿刺され、膨張され、スコアリングされ又はノッチングされうる。したがって、処理された1つ以上の断熱層を含む手袋は、1つ以上の処理された断熱層なしの断熱層を有する対応する手袋よりも柔軟であることができる。さらに、処理された1つ以上の断熱層を含む手袋は、手袋の断熱性を実質的に維持しながら、より柔軟にすることができる。「スコアリングされる」という用語は、曲げ/材料の屈曲性を改良したい方向に平行な圧力を加えて、材料に平らな線を作成することを指す。
【0072】
幾つかの実施形態において、複数の断熱層のうちの1つ以上の層の熱抵抗性材料は、フィンガーシースの一部の特定のフィンガーシースの周りに熱抵抗性材料のシートを折り畳むことによって形成することができる。熱抵抗性材料のシートを、フィンガーシース又はフィンガーシースの一部の周りに折り畳む前に、特定の形状に切断することができる。特定の形状は、上部、第一の側部及び第二の側部を含むことができる。組み立て中に、熱抵抗性材料のシートをフィンガーシース又はフィンガーシースの一部の下に配置することができる。熱抵抗性材料のシートの上部を、フィンガーシース又はフィンガーシースの一部の上に折りたたむことができる。第一の側部を上部の上に折りたたむことができ、第二の側部は第一の側部の上に折りたたむことができる。したがって、第一の側部は、上部とオーバーラップすることができる。第二の側部は、第一の側部及び/又は上部とオーバーラップすることができる。
【0073】
上記のように熱抵抗性材料の成形シートを折り畳むことによって形成された断熱層は、例えば、オーバーラッピング部分により断熱層を逃れるために熱が移動しなければならない経路の増加により、断熱層を通る熱伝達に対してより抵抗性があることができる。
【0074】
上部は、フィンガーシース又は先行する断熱層に接着されうる。第一の側部は、上部に接着されうる。第二の側部は、第一の側部に接着されうる。
【0075】
第二の態様によれば、手のひら部分及び指部分を含むグローブライナーであって、前記指部分はフィンガーシースを含み、前記グローブライナーは複数の断熱層をさらに含み、前記複数の断熱層は第一の断熱層、第二の断熱層及び第三の断熱層を含み、前記第一の断熱層は、手のひら部分及び指部分を実質的に横切って延在し、前記第二の断熱層は、指部分の少なくとも一部を横切って延在し、前記第三の断熱層は、指部分の少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、グローブライナーが提供される。
【0076】
グローブライナーは支持層を含むことができる。1つ以上の断熱層を支持層に固定することができる。
【0077】
本発明は、第三の態様において、第二の態様のグローブライナーを含む手袋にまで及ぶ。
【0078】
グローブライナーは、グローブシェルに縫い付けられ、接着され、又はさもなければ取り付けられ又は固定されうる。
【0079】
グローブライナーは、インサートの内側にテープ又は接着剤で貼り付けることができる。インサートは、防水性材料を含むことができる。したがって、インサートは防水性インサートであることができる。
【0080】
グローブシェルは、例えば、革、羊毛系材料又は綿系材料などの天然材料を含むことができる。グローブシェルは、例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン又はそれらの組み合わせなどのポリマーなどの合成材料を含むことができる。グローブシェルは、防水性材料を含むことができ、したがって、グローブシェルは、防水性グローブシェルであることができる。
【0081】
本発明は、手のひら部分及びフィンガーシースを含む指部分を有する手袋の製造方法の第四の態様にまで及び、前記方法は、以下の工程:
(a)支持層、第一の断熱層、第二の断熱層、第三の断熱層及びグローブシェルを提供すること、
(b)第一の断熱層、第二の断熱層及び第三の断熱層を支持層に固定して、グローブライナーを形成すること、及び、
(c)支持層ならびに第一の断熱層、第二の断熱層及び第三の断熱層をグローブシェルに固定して手袋を形成すること、
を含み、
ここで、第一の断熱層は、手のひら部分及び指部分を実質的に横切って延在し、第二の断熱層は、指部分の少なくとも一部を横切って延在し、第三の断熱層は、指部分の少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する。
【0082】
第一の断熱層は支持層に固定されうる。第二の断熱層は第一の断熱層に固定されうる。第三の断熱層は第二の断熱層に固定されうる。
【0083】
第三の断熱層は支持層に固定されうる。第二の断熱層は支持層に固定されうる。
【0084】
第三の断熱層は、指部分のフィンガーシースのサブセットの少なくとも一部を横切って延在することができる。したがって、第三の断熱層は、指部分の少なくとも1つのフィンガーシースを横切って延在しない。
【0085】
第一の態様の好ましい任意の特徴は、第二から第四の態様の好ましい任意の特徴である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
図の簡単な説明
次に、本発明の実施形態を、非限定的な例として、添付の図面を参照して記載する。
図1図1:1つの実施形態による手袋の断面図である。
図2図2:1つの実施形態によるグローブライナーの断面図である。
図3図3:断熱層が見えるようにするために人差し指の切り取り部分を示す1つの実施形態による手袋の斜視図である。
図4図4:1つの実施形態によるグローブライナーの断面図である。
図5図5:A)小指に均一な断熱材分布を有する手袋の熱抵抗マップ、B)小指に層状の断熱材を有する実施形態による手袋の熱抵抗マップである。
図6図6:A)小指に均一な断熱材分布を有する手袋、及びB)小指に層状の断熱材分布を有する実施形態による手袋の皮膚温度マップである。20℃の等温線を白破線で示す。
図7図7:A)均一な断熱材分布を有する手袋、B)小指の一部に追加の断熱層を有する実施形態による手袋、及びC)小指の部分に2つの追加の断熱層を有する手袋の温度マップである。20℃の等温線を白破線で示す。
図8図8:1つの実施形態による、断熱層を形成する前の断熱層のシートパターンである。そして
図9図9:A)第二の断熱層を適用する前の第一の断熱層を有する例示のグローブライニング、B)図8のシートパターンの上に配置された第一の断熱層を含む親指フィンガースリーブ、C)親指フィンガースリーブの第一の断熱層上のシートパターンの上部の折り畳み、及びD)親指フィンガースリーブの上で組み立てられた完全な第二の断熱層を有する手袋である。
【発明を実施するための形態】
【0087】
詳細な説明
本発明の様々な実施形態の作成及び使用が以下で詳細に論じられているが、本発明は、多種多様な特定の状況で具体化することができる多くの適用可能な発明の概念を提供することを理解されたい。本明細書で論じられる特定の実施形態は、本発明を作成及び使用するための特定の方法の単なる例示であり、本発明の範囲を定めるものではない。
【0088】
本発明の理解を容易にするために、幾つかの用語を以下に定義する。本明細書で定義される用語は、本発明に関連する分野の当業者によって一般的に理解されるような意味を有する。「a」、「an」、「the」などの用語は、単一物のみを指すことを意図したものではなく、特定の例を説明するのに使用できる一般的なクラスを含む。本明細書の用語は、本発明の特定の実施形態を記載するために使用されるが、それらの使用は、特許請求の範囲に示される場合を除いて、本発明の範囲を定めるものではない。
【0089】
本発明の様々な態様の手袋及びグローブライナーは、本発明の範囲を定めることなく、以下の実施例に例示されており、その範囲は、後続の特許請求の範囲によって規定されるべきである。
【実施例
【0090】
例1
図1~3を参照すると、断熱性手袋1は、グローブシェル2及びグローブライナー4を含み、グローブライナー4は、断熱材の第一の層6(第一の断熱層として作用する)、断熱材の第二の層8(第二の断熱層として作用する)及び断熱材の第三の層10(第三の断熱層として作用する)を含む。
【0091】
グローブライナー4は手のひら部分11a及び指部分11bを含む。指部分11bは、小指フィンガーシース、薬指フィンガーシース、中指フィンガーシース、人差し指フィンガーシース及び親指フィンガーシースからなる5本のフィンガーシースを含む。指部分11bの各フィンガーシースは手のひら部分11aに接続されている。
【0092】
断熱材の第一の層6は、グローブライナー4の手のひら部分11a及び指部分11bの前側12及び後側14を覆い、ロフト断熱材を含む。
【0093】
断熱材の第二の層8は、指部分11bのフィンガーシースを覆う。断熱材の第二の層8は各フィンガーシースを包囲する。断熱材の第二の層8は、例えば、米国特許第5,750,931号及び同第5,468,314号明細書によって教示されるとおりの方法に従って調製されたExpancel(登録商標)膨張ミクロスフェアを含むePTFEを含む(45%PTFE/50%Expancel(登録商標)膨張ミクロスフェア、5%ケッチェンブラックカーボンの固形分)
【0094】
断熱材の第三の層10は、指先から主要指関節(PIP)まで小指フィンガーシースを覆い、指先から主要指関節(PIP)まで人差し指フィンガーシースを覆う。断熱材の第三の層10は、米国特許出願公開第2015/0176479号及び同第2007/0203552号明細書によって教示されるとおりの方法に従って調製されたエアロゲル粒子を含むePTFEを含み、例えば、70質量%の米国マサチューセッツ州ボストンのエノバエアロゲルMT1200から得られたシリカエアロゲル/30質量%のPTFEを含む。
【0095】
グローブシェル2は、手のひら部分11aの前部に革を含み、手のひら部分11aの後部及び指部分11bにナイロン、ポリエステル及びポリウレタンブレンドテキスタイルを含む。
【0096】
断熱材の第三の層10の位置を、手袋の手の熱勾配に対する追加の断熱材の層の効果を示すために、熱マッピングを使用して検証した(例えば、図9Bを参照されたい)。生理学的な環境上の活動レベルの入力を備えた分析システム(ANSYS)の物理的な手のモデルを使用して、熱マッピングを生成した。
【0097】
グローブライナー4をグローブシェル2に挿入してグローブ1を形成する。
【0098】
そのように製造された手袋1は、指部分の特定の区別される部分にのみ第二の断熱層及び第三の断熱層を提供することによって手袋1のかさを最小限に抑えながら、使用中の使用者の手に良好な断熱性を提供する。
【0099】
例2
図4を参照すると、断熱手袋は、グローブシェル及びグローブライナー404を含む。グローブライナー404は手のひら部分406及び指部分408を含む。グローブライナー404はまた、第一の断熱層410、第二の断熱層412、第三の断熱層414及び第四の断熱層416を含む。
【0100】
第一の断熱層410は、グローブライナー404の手のひら部分406及び指部分408全体に均等に分布された200gのロフト断熱材を含む。
【0101】
第二の断熱層412は、2mmの厚さのExpancel(登録商標)充填ePTFEの層を含む。第二の断熱層412は各フィンガーシースを包囲する。
【0102】
第三の断熱層414及び第四の断熱層416は、エアロゲルが充填されたePTFEの1mmの層を含む。第三の断熱層414は、指先から人差し指フィンガーシース及び小指フィンガーシースの第一の主要指関節(PIP)まで延在する。第四の断熱層416は、指先から小指フィンガーシースの非主要指関節(DIP)まで延在する。
【0103】
グローブシェルは、手のひら部分の前部に革、手のひら部分の後部及び指部分にナイロン、ポリエステル、ポリウレタンのブレンドテキスタイルを含む。
【0104】
グローブライナーは、3Mモデル#77-CCスプレー接着剤を使用してグローブシェル内に固定されている。
【0105】
手袋の熱性能を、図5~7に示すように、熱ヒートマップモデリングを使用して検証した。図5は、A)小指に均一な断熱材分布を有する手袋の熱抵抗マップ、B)小指に層状断熱材を有する実施形態による手袋の熱抵抗マップを示し、各画像の断熱層の合計熱抵抗はは同じである。
【0106】
図6は、A)小指に均一な断熱材分布を有する手袋、及びB)小指に層状断熱材分布を有する実施形態による手袋の皮膚温度マップを示す。図5に関して、合計熱抵抗は各画像で同じであり、唯一の違いは熱抵抗の分布である。20℃の等温線は白破線で示されている。
【0107】
したがって、均一な被覆から特定の層状被覆への断熱材料の再分布は、平均指温度の上昇をもたらすことが分かる。
【0108】
図7は、A)均一な断熱材分布を有する手袋、B)小指の一部に追加の断熱層を有する実施形態による手袋、及び、C)小指の一部に2つの追加の断熱層を有する手袋の温度マップを示す。20℃の等温線は白破線で示されている。
【0109】
代替の実施形態によれば、第二の断熱層808は、図8及び図9に示されるように、親指フィンガースリーブ810上に形成される。第二の断熱層の適用の前の、親指フィンガースリーブ810上に第一の断熱層を有する例示のグローブライニング800は図9Aに示される。第一の断熱層812を含む親指フィンガースリーブ810は、図8図9B)のシートパターン800の上に配置される。シートパターン800は、上部802、第一の側部804及び第二の側部806を含む。次に、シートパターン800の上部802は、親指フィンガースリーブ810の第一の断熱層上に折り畳まれ、これは図9Cに示される。次に、第一の側部804及び第二の側部806が順次折り畳まれて、断熱接着テープを適用して第二の側部806を固定し、それによって第二の断熱層を形成する。得られた第二の断熱層を図9Dに示す。このように断熱層を形成することにより、断熱層のシームの数が減少し、それによって断熱層内の保温性を改良することが見出された。
【0110】
見てわかるように、小指の特定のポイントに追加の断熱層を設けることで、手袋の改良された熱性能を提供する。
【0111】
本発明の承認された実施形態がこれまでに記載されてきたが、部品の形態、設計、構造及び配置における多くの様々な変更及び修正が、本発明から逸脱することなく他の実施形態に対して行われうることは容易に明らかである。そのようなすべての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲で規定される本発明の一部としての実施形態として考えられることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7A-B】
図7C
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
【手続補正書】
【提出日】2021-07-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0111
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0111】
本発明の承認された実施形態がこれまでに記載されてきたが、部品の形態、設計、構造及び配置における多くの様々な変更及び修正が、本発明から逸脱することなく他の実施形態に対して行われうることは容易に明らかである。そのようなすべての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲で規定される本発明の一部としての実施形態として考えられることを理解されたい。
(態様)
(態様1)
手のひら部分及び指部分を含む手袋であって、前記指部分はフィンガーシースを含み、前記手袋は複数の断熱層をさらに含み、前記複数の断熱層は第一の断熱層、第二の断熱層及び第三の断熱層を含み、前記第一の断熱層は前記手のひら部分及び前記指部分を実質的に横切って延在し、前記第二の断熱層は前記指部分の少なくとも一部を横切って延在し、前記第三の断熱層は前記指部分の少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、手袋。
(態様2)
前記第一の断熱層は前記手のひら部分及び前記指部分の実質的にすべてを横切って延在する、態様1記載の手袋。
(態様3)
前記第二の断熱層は前記指部分の少なくとも半分を横切って延在する、態様1又は態様2記載の手袋。
(態様4)
前記第二の断熱層は、指先からフィンガーシースに沿って、指先から少なくとも3分の2まで延在する、態様3記載の手袋。
(態様5)
前記第二の断熱層は、使用中に、前記フィンガーシース内の指先からほぼ指の主要指関節の位置まで延在する、態様4記載の手袋。
(態様6)
前記第三の断熱層は、少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも3分の1を横切って延在する、先行の態様のいずれか1項記載の手袋。
(態様7)
前記第三の断熱層は、指先からフィンガーシースに沿って、指先から約3分の1まで延在する、態様6記載の手袋。
(態様8)
前記第三の断熱層は、使用中に、少なくとも1つのフィンガーシース内の指先から指の非主要指関節の位置まで延在する、態様7記載の手袋。
(態様9)
前記第三の断熱層は小指フィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、先行の態様のいずれか1項記載の手袋。
(態様10)
前記第三の断熱層は、前記指部分の少なくとも2つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、先行の態様のいずれか1項記載の手袋。
(態様11)
前記第三の断熱層は、小指フィンガーシース及び人差し指フィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、態様10記載の手袋。
(態様12)
前記複数の断熱層は、ロフト断熱材又は複合材料から選ばれる熱抵抗性材料を含み、前記複合材料はポリマー及び断熱性粒子を含む、先行の態様のいずれか1項記載の手袋。
(態様13)
前記ポリマーは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である、態様12記載の手袋。
(態様14)
前記断熱性粒子は膨張性ミクロスフェア又はエアロゲル粒子である、態様12又は態様13記載の手袋。
(態様15)
少なくとも前記第一の断熱層はロフト断熱材である、態様12~14のいずれか1項記載の手袋。
(態様16)
少なくとも前記第二の断熱層は、ePTFEと膨張熱可塑性ミクロスフェアとの複合材を含む、態様12~15のいずれか1項記載の手袋。
(態様17)
少なくとも前記第三の断熱層は、ePTFEとエアロゲル粒子との複合材を含む、態様12~16のいずれか1項記載の手袋。
(態様18)
前記複数の層は、前記指部分の少なくとも1つのフィンガーシースの一部を横切って延在する第四の断熱層を含む、先行の態様のいずれか1項記載の手袋。
(態様19)
手のひら部分及び指部分を含むグローブライナーであって、前記指部分はフィンガーシースを含み、前記グローブライナーは複数の断熱層をさらに含み、そして前記複数の断熱層は、第一の断熱層、第二の断熱層及び第三の断熱層を含み、前記第一の断熱層は、前記手のひら部分及び前記指部分を実質的に横切って延在し、前記第二の断熱層は、前記指部分の少なくとも一部を横切って延在し、前記第三の断熱層は、前記指部分の少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、グローブライナー。
(態様20)
態様19記載のグローブライナーを含む手袋。
(態様21)
手のひら部分及びフィンガーシースを含む指部分を有する手袋の製造方法であって、前記方法は工程:
(a)支持層、第一の断熱層、第二の断熱層、第三の断熱層及びグローブシェルを提供すること、
(b)前記第一の断熱層、前記第二の断熱層及び前記第三の断熱層を前記支持層に固定して、グローブライナーを形成すること、及び、
(c)前記支持層ならびに前記第一の断熱層、前記第二の断熱層及び前記第三の断熱層を前記グローブシェルに固定して手袋を形成すること、
を含み、ここで、前記第一の断熱層は、前記手のひら部分及び前記指部分を実質的に横切って延在し、前記第二の断熱層は、前記指部分の少なくとも一部を横切って延在し、前記第三の断熱層は、前記指部分の少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手のひら部分及び指部分を含む手袋であって、前記指部分はフィンガーシースを含み、前記手袋は複数の断熱層をさらに含み、前記複数の断熱層は第一の断熱層、第二の断熱層及び第三の断熱層を含み、前記第一の断熱層は前記手のひら部分及び前記指部分を実質的に横切って延在し、前記第二の断熱層は前記指部分の少なくとも一部を横切って延在し、前記第三の断熱層は前記指部分の少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、手袋。
【請求項2】
前記第一の断熱層は前記手のひら部分及び前記指部分の実質的にすべてを横切って延在する、請求項1記載の手袋。
【請求項3】
前記第二の断熱層は前記指部分の少なくとも半分を横切って延在し、任意選択的に前記第二の断熱層は、指先からフィンガーシースに沿って、指先から少なくとも3分の2まで延在し、任意選択的に前記第二の断熱層は、使用中に、前記フィンガーシース内の指先からほぼ指の主要指関節の位置まで延在する、請求項1又は請求項2記載の手袋。
【請求項4】
前記第三の断熱層は、少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも3分の1を横切って延在し、任意選択的に前記第三の断熱層は、指先からフィンガーシースに沿って、指先から約3分の1まで延在し、任意選択的に前記第三の断熱層は、使用中に、少なくとも1つのフィンガーシース内の指先から指の非主要指関節の位置まで延在する、請求項1~3のいずれか1項記載の手袋。
【請求項5】
前記第三の断熱層は小指フィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、請求項1~4のいずれか1項記載の手袋。
【請求項6】
前記第三の断熱層は、前記指部分の少なくとも2つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、請求項1~5のいずれか1項記載の手袋。
【請求項7】
前記第三の断熱層は、小指フィンガーシース及び人差し指フィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、請求項記載の手袋。
【請求項8】
前記複数の断熱層は、ロフト断熱材又は複合材料から選ばれる熱抵抗性材料を含み、前記複合材料はポリマー及び断熱性粒子を含む、請求項1~7のいずれか1項記載の手袋。
【請求項9】
前記ポリマーは延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)である、請求項記載の手袋。
【請求項10】
前記断熱性粒子は膨張性ミクロスフェア又はエアロゲル粒子である、請求項又は請求項記載の手袋。
【請求項11】
少なくとも前記第一の断熱層はロフト断熱材である、請求項10のいずれか1項記載の手袋。
【請求項12】
少なくとも前記第二の断熱層は、ePTFEと膨張熱可塑性ミクロスフェアとの複合材を含む、請求項11のいずれか1項記載の手袋。
【請求項13】
少なくとも前記第三の断熱層は、ePTFEとエアロゲル粒子との複合材を含む、請求項12のいずれか1項記載の手袋。
【請求項14】
前記複数の層は、前記指部分の少なくとも1つのフィンガーシースの一部を横切って延在する第四の断熱層を含む、請求項1~13のいずれか1項記載の手袋。
【請求項15】
前記第一の断熱層および/または前記第二の断熱層および/または前記第三の断熱層は、能動加熱要素を含むことができる、請求項1~14のいずれか1項記載の手袋。
【請求項16】
手のひら部分及び指部分を含むグローブライナーであって、前記指部分はフィンガーシースを含み、前記グローブライナーは複数の断熱層をさらに含み、そして前記複数の断熱層は、第一の断熱層、第二の断熱層及び第三の断熱層を含み、前記第一の断熱層は、前記手のひら部分及び前記指部分を実質的に横切って延在し、前記第二の断熱層は、前記指部分の少なくとも一部を横切って延在し、前記第三の断熱層は、前記指部分の少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、グローブライナー。
【請求項17】
請求項16記載のグローブライナーを含む手袋。
【請求項18】
手のひら部分及びフィンガーシースを含む指部分を有する手袋の製造方法であって、前記方法は工程:
(a)支持層、第一の断熱層、第二の断熱層、第三の断熱層及びグローブシェルを提供すること、
(b)前記第一の断熱層、前記第二の断熱層及び前記第三の断熱層を前記支持層に固定して、グローブライナーを形成すること、及び、
(c)前記支持層ならびに前記第一の断熱層、前記第二の断熱層及び前記第三の断熱層を前記グローブシェルに固定して手袋を形成すること、
を含み、ここで、前記第一の断熱層は、前記手のひら部分及び前記指部分を実質的に横切って延在し、前記第二の断熱層は、前記指部分の少なくとも一部を横切って延在し、前記第三の断熱層は、前記指部分の少なくとも1つのフィンガーシースの少なくとも一部を横切って延在する、方法。
【国際調査報告】