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特表2022-510603積層造形プロセスを強化するための閉塞流体の使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-27
(54)【発明の名称】積層造形プロセスを強化するための閉塞流体の使用
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/124 20170101AFI20220120BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20220120BHJP
   B33Y 70/00 20200101ALI20220120BHJP
【FI】
B29C64/124
B33Y10/00
B33Y70/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021528845
(86)(22)【出願日】2019-11-21
(85)【翻訳文提出日】2021-07-06
(86)【国際出願番号】 US2019062598
(87)【国際公開番号】W WO2020106949
(87)【国際公開日】2020-05-28
(31)【優先権主張番号】62/770,403
(32)【優先日】2018-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521216692
【氏名又は名称】アダプティブ スリーディー テクノロジーズ、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルンド、ベンジャミン アール.
(72)【発明者】
【氏名】ルンド、カレブ
(72)【発明者】
【氏名】ハン、シン
【テーマコード(参考)】
4F213
【Fターム(参考)】
4F213AA03
4F213AA16
4F213AA49
4F213AB04
4F213AB12
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL03
4F213WL12
4F213WL23
4F213WL25
(57)【要約】
本開示は、3D印刷中にバット内の樹脂を置換するための、高密度流体(「z流体」)または低密度流体(「a流体」)などの閉塞流体の使用に関する。さらに、a流体は、3D印刷樹脂の保護境界として機能することができ、ここで、a流体は、印刷樹脂の上に位置する。本開示の別の実施形態は、コンピュータ支援設計(CAD)モデルのどの領域が、閉塞流体によって供給される浮力を利用するかを評価するプロセスを提供し、その結果、閉塞流体のないCADモデルの印刷と比較して、最終CADモデルを印刷するために必要な支持構造が少なくなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の工程を含む、3次元物体を生成する方法:
(i)液体ポリマー樹脂および少なくとも1つの閉塞流体をバット中に入れること;
(ii)ビルドテーブルを当該バット中に浸すこと;
(iii)当該ビルドテーブルの表面上に当該液体ポリマー樹脂の層を堆積させること;
(iv)光源から光を投射して、当該樹脂層の一部を硬化させること;
(v)先に硬化した当該樹脂層上に新しい層を堆積させること;
(vi)光源から光を投射して、新しく堆積した樹脂層の一部を硬化させること;
(vii)3次元物体が形成されるまで、工程(iii)から(vi)を繰り返すこと。
【請求項2】
液体ポリマー樹脂のモノマー含有量が、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、または90%を超える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、液体ポリマー樹脂の密度よりも大きい、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、液体ポリマー樹脂の密度よりも小さい、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの閉塞流体が疎水性油である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
疎水性油が、鉱油、桐油、植物油、シリコーン油、灯油、動物油、石炭油、アントラセン油、およびそれらの混合物から選択される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つの閉塞流体が、線状脂肪族アルカン、分岐脂肪族アルカン、環化脂肪族アルカン、アレーン、置換アレーン、線状脂肪族アルケン、分岐脂肪族アルケン、環化脂肪族アルケン、脂肪族カルボン酸、ポリオレフィン、及びそれらの混合物から選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、または0.1未満である、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
20℃での閉塞流体の蒸気圧が、20、18、16、14、12、10、8、6、5、4、3、2、1、0.5または0.1mmHg未満である、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
閉塞流体を通る水蒸気透過性が、1000×10-11、800×10-11、600×10-11、400×10-11、200×10-11、100×10-11、80×10-11、60×10-11、40×10-11、20×10-11、10×10-11、8×10-11、6×10-11、4×10-11、2×10-11、1×10-11、0.5×10-11、0.1×10-11、0.05×10-11、0.01×10-11、0.005×10-11、または0.0001×10-11g・m-1・s-1・Pa-1未満である、請求項4に記載の方法。
【請求項11】
液体ポリマー樹脂中の閉塞流体の溶解度が、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記閉塞流体中の液体ポリマー樹脂の溶解度が、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
液体ポリマー樹脂が、少なくとも1つのフォトベース発生剤をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つのフォトベース発生剤が、下記から選択される、請求項13に記載の方法:
【化I】

【化II】

【化III】

又は、
【化IV】
【請求項15】
液体ポリマー樹脂が、少なくとも1つの染料をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの染料が、2,5-ビス(5-tert-ブチル-ベンゾオキサゾール-2-イル)チオフェン;2-(4-ビフェニリル)-6-フェニルベンゾオキサゾール;1,4-ビス(5-フェニル-2-オキサゾリル)ベンゼン;2,5-ジフェニルオキサゾール;クマリン1;クマリン6;クマリン7;クマリン30;クマリン102;クマリン314;クマリン343または2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール];カーボンブラック、酸化チタン(IV)、酸化亜鉛から選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つの閉塞流体および液体ポリマー樹脂が、それらが別個の層状流体相を形成するように、非混和性である、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つの閉塞流体および液体ポリマー樹脂が、別個の層状流体相を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
バット内の閉塞流体の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、または10000mmよりも大きい、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
バット内の液体ポリマー樹脂の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、または10000mmを超える、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記バットが2つ以上の閉塞流体を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記閉塞流体の密度が、互いに0.1を超えて異なる、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記閉塞流体の粘度が、互いに0.1を超えて異なる、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記バットの総容量の0.1%、0.5%、1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%が、閉塞流体で満たされている、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つの閉塞流体が、脂肪族油、シリコーン油、およびフッ素化油から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つの閉塞流体が過フッ素化流体である、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
過フッ素化流体が、パーフルオロポリエーテル(PFPE)、パーフルオロアルキルエーテル(PFAE)、およびパーフルオロポリアルキルエーテル(PFPAE)から選択される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
パーフルオロポリエーテルが、Fomblin(登録商標)、Krytox(商標)、およびDemnum(商標)から選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも1つの閉塞流体が半フッ素化流体である、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
半フッ素化流体が、半フッ素化ポリエーテルおよび半フッ素化シリコーン含有ポリマーから選択される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記少なくとも1つの閉塞流体が、過フッ素化流体;半フッ素化流体;および/または半フッ素化シリコーン含有ポリマー流体の混合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、または2より大きい、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記少なくとも1つの閉塞流体の平均分子量が、50、100、200、300、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、10000、20000、40000、または60000Daよりも大きい、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
少なくとも1つの閉塞流体の20℃での平均粘度が、1、5、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、2000、3000、4000、5000、6000、8000、10000、または20000cPよりも大きい、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
前記3次元物体の弾性率が、35、30、25、20、15、10、5、または1ショアA未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項36】
下記を含む、印刷するための3Dプリンターを準備する方法:
3D印刷装置のバットに液体ポリマー樹脂を添加すること;及び
バットに閉塞流体を添加すること。
【請求項37】
前記樹脂が、前記閉塞流体の前に前記バットに添加される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記樹脂が、前記閉塞流体の後に前記バットに添加される、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
液体ポリマー樹脂のモノマー含有量が、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、または90%を超える、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、液体ポリマー樹脂の密度よりも大きい、請求項36に記載の方法。
【請求項41】
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、液体ポリマー樹脂の密度よりも小さい、請求項36に記載の方法。
【請求項42】
前記少なくとも1つの閉塞流体が疎水性油である、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
疎水性油が、鉱油、桐油、植物油、シリコーン油、灯油、動物油、石炭油、アントラセン油、およびそれらの混合物から選択される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記少なくとも1つの閉塞流体が、線状脂肪族アルカン、分岐脂肪族アルカン、環化脂肪族アルカン、アレーン、置換アレーン、線状脂肪族アルケン、分岐脂肪族アルケン、環化脂肪族アルケン、脂肪族カルボン酸、ポリオレフィンおよびそれらの混合物から選択される、請求項41に記載の方法。
【請求項45】
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、または0.1未満である、請求項41に記載の方法。
【請求項46】
閉塞流体の20℃での蒸気圧が、20、18、16、14、12、10、8、6、5、4、3、2、1、0.5または0.1mmHg未満である、請求項41に記載の方法。
【請求項47】
前記閉塞流体を通る水蒸気透過性が、1000×10-11、800×10-11、600×10-11、400×10-11、200×10-11、100×10-11、80×10-11、60×10-11、40×10-11、20×10-11、10×10-11、8×10-11、6×10-11、4×10-11、2×10-11、1×10-11、0.5×10-11、0.1×10-11、0.05×10-11、0.01×10-11、0.005×10-11、または0.0001×10-11g・m-1・s-1・Pa-1未満である、請求項41に記載の方法。
【請求項48】
液体ポリマー樹脂中の閉塞流体の溶解度が、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である、請求項36に記載の方法。
【請求項49】
閉塞流体中の液体ポリマー樹脂の溶解度が、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である、請求項36に記載の方法。
【請求項50】
液体ポリマー樹脂が、少なくとも1つのフォトベース発生剤をさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項51】
前記少なくとも1つのフォトベース発生剤が、下記から選択される、請求項50に記載の方法:
【化I】

【化II】

【化III】

又は、
【化IV】
【請求項52】
液体ポリマー樹脂が、少なくとも1つの染料をさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項53】
前記少なくとも1つの染料が、2,5-ビス(5-tert-ブチル-ベンゾオキサゾール-2-イル)チオフェン;2-(4-ビフェニリル)-6-フェニルベンゾオキサゾール;1,4-ビス(5-フェニル-2-オキサゾリル)ベンゼン;2,5-ジフェニルオキサゾール;クマリン1;クマリン6;クマリン7;クマリン30;クマリン102;クマリン314;クマリン343または2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]、カーボンブラック、酸化チタン(IV)、酸化亜鉛から選択される、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記少なくとも1つの閉塞流体および液体ポリマー樹脂は、それらが別個の層状流体相を形成するように、非混和性である、請求項36に記載の方法。
【請求項55】
少なくとも1つの閉塞流体および液体ポリマー樹脂が、別個の層状流体相を形成する、請求項36に記載の方法。
【請求項56】
バット内の閉塞流体の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、10000mmよりも大きい、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
バット内の液体ポリマー樹脂の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、または10000mmよりも大きい、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
前記バットが2つ以上の閉塞流体を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項59】
前記閉塞流体の密度が、互いに0.1を超えて異なる、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記閉塞流体の粘度が、互いに0.1を超えて異なる、請求項58に記載の方法。
【請求項61】
前記バットの総容量の0.1%、0.5%、1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%が、閉塞流体で満たされている、請求項36に記載の方法。
【請求項62】
前記少なくとも1つの閉塞流体が、脂肪族油、シリコーン油、およびフッ素化油から選択される、請求項36に記載の方法。
【請求項63】
前記少なくとも1つの閉塞流体が過フッ素化流体である、請求項36に記載の方法。
【請求項64】
前記少なくとも1つの閉塞流体が、パーフルオロポリエーテル(PFPE)、パーフルオロアルキルエーテル(PFAE)、およびパーフルオロポリアルキルエーテル(PFPAE)から選択される、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
パーフルオロポリエーテルが、Fomblin(登録商標)、Krytox(商標)、およびDemnum(商標)から選択される、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記少なくとも1つの閉塞流体が半フッ素化流体である、請求項36に記載の方法。
【請求項67】
半フッ素化流体が、半フッ素化ポリエーテルおよび半フッ素化シリコーン含有ポリマーから選択される、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記少なくとも1つの閉塞流体が、過フッ素化流体;半フッ素化流体;および半フッ素化シリコーン含有ポリマー流体を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項69】
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、または2よりも大きい、請求項36に記載の方法。
【請求項70】
前記少なくとも1つの閉塞流体の平均分子量が、50、100、200、300、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、10000、20000、40000、または60000Daよりも大きい、請求項36に記載の方法。
【請求項71】
前記少なくとも1つの閉塞流体の20℃での平均粘度が、1、5、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、2000、3000、4000、5000、6000、8000、10000、または20000cPよりも大きい、請求項36に記載の方法。
【請求項72】
下記を含む、3Dプリンター樹脂を安定化する方法:
液体ポリマー樹脂を調製すること;
当該樹脂を容器に移すこと;及び
当該容器に少なくとも1つの保護流体を追加すること、
ここで、当該保護流体は当該樹脂上に浮かんでいる。
【請求項73】
樹脂の粘度が、調製後1日で1%、5%、10%、25%、50%、または75%を超えて増加しない、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
樹脂の粘度が、調製後5日で1%、5%、10%、25%、50%、または75%を超えて増加しない、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
樹脂の粘度が、調製後10日で1%、5%、10%、25%、50%、または75%を超えて増加しない、請求項72に記載の方法。
【請求項76】
容器が3D印刷装置のバットである、請求項72に記載の方法。
【請求項77】
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、液体ポリマー樹脂の密度よりも小さい、請求項72に記載の方法。
【請求項78】
前記少なくとも1つの保護流体が疎水性油である、請求項72に記載の方法。
【請求項79】
疎水性油が、鉱油、桐油、植物油、シリコーン油、灯油、動物油、石炭油、アントラセン油、およびそれらの混合物から選択される、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
少なくとも1つの保護流体が、線状脂肪族アルカン、分岐脂肪族アルカン、環化脂肪族アルカン、アレーン、置換アレーン、線状脂肪族アルケン、分岐脂肪族アルケン、環化脂肪族アルケン、脂肪族カルボン酸、ポリオレフィンおよびそれらの混合物から選択される、請求項72に記載の方法。
【請求項81】
容器の総容量の0.1%、0.5%、1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%が保護流体で満たされている。請求項72に記載の方法。
【請求項82】
容器内の保護流体の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、10000mmよりも大きい、請求項72に記載の方法。
【請求項83】
容器内の液体ポリマー樹脂の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、または10000mmを超える、請求項72に記載の方法。
【請求項84】
前記少なくとも1つの保護流体の密度が、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、または0.1未満である、請求項72に記載の方法。
【請求項85】
前記少なくとも1つの保護流体の平均分子量が、50、100、200、300、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、10000、または20000Daよりも大きい、請求項72に記載の方法。
【請求項86】
前記少なくとも1つの保護流体の20℃での平均粘度が、1、5、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、2000、3000、4000、5000、6000、8000、10000、または20000cPよりも大きい、請求項72に記載の方法。
【請求項87】
保護流体の20℃での蒸気圧が、20、18、16、14、12、10、8、6、5、4、3、2、1、0.5または0.1mmHg未満である、請求項72に記載の方法。
【請求項88】
保護流体を通る水蒸気透過性が、1000×10-11、800×10-11、600×10-11、400×10-11、200×10-11、100×10-11、80×10-11、60×10-11、40×10-11、20×10-11、10×10-11、8×10-11、6×10-11、4×10-11、2×10-11、1×10-11、0.5×10-11、0.1×10-11、0.05×10-11、0.01×10-11、0.005×10-11、または0.0001×10-11g・m-1・s-1・Pa-1未満である、請求項72に記載の方法。
【請求項89】
液体ポリマー樹脂中の保護流体の溶解度が、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である、請求項72に記載の方法。
【請求項90】
保護流体中の液体ポリマー樹脂の溶解度が、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である、請求項72に記載の方法。
【請求項91】
液体ポリマー樹脂のモノマー含有量が、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、または90%を超える、請求項72に記載の方法。
【請求項92】
液体ポリマー樹脂が、少なくとも1つのフォトベース発生剤をさらに含む、請求項72に記載の方法。
【請求項93】
前記少なくとも1つのフォトベース発生剤が、下記から選択される、請求項92に記載の方法:
【化I】

【化II】

【化III】

又は、
【化IV】
【請求項94】
液体ポリマー樹脂が少なくとも1つの染料をさらに含む、請求項72に記載のシステム。
【請求項95】
前記少なくとも1つの染料が、2,5-ビス(5-tert-ブチル-ベンゾオキサゾール-2-イル)チオフェン、2-(4-ビフェニリル)-6-フェニルベンゾオキサゾール;1,4-ビス(5-フェニル-2-オキサゾリル)ベンゼン;2,5-ジフェニルオキサゾール;クマリン1;クマリン6;クマリン7;クマリン30;クマリン102;クマリン314;クマリン343または2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]、カーボンブラック、酸化チタン(IV)、酸化亜鉛から選択される、請求項94に記載のシステム。
【請求項96】
液体ポリマー樹脂および少なくとも1つの保護流体を含む容器を含む、3Dプリンター樹脂を保管するための貯蔵安定性システムであって、
ここで、少なくとも1つの保護流体および液体ポリマー樹脂は、別個の層状流体相を形成し、
ここで、樹脂流体層は、保護流体層の下の容器内に存在する、
前記のシステム。
【請求項97】
樹脂の粘度が、貯蔵1日後に、1%、5%、10%、25%、50%、または75%を超えて増加しない、請求項96に記載のシステム。
【請求項98】
樹脂の粘度が、貯蔵5日後に、1%、5%、10%、25%、50%、または75%を超えて増加しない、請求項96に記載のシステム。
【請求項99】
樹脂の粘度が、貯蔵10日後に、1%、5%、10%、25%、50%、または75%を超えて増加しない、請求項96に記載のシステム。
【請求項100】
前記容器が3D印刷装置のバットである、請求項96に記載のシステム。
【請求項101】
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、液体ポリマー樹脂の密度よりも小さい、請求項96に記載のシステム。
【請求項102】
前記少なくとも1つの保護流体が疎水性油である、請求項96に記載のシステム。
【請求項103】
疎水性油が、鉱油、桐油、植物油、シリコーン油、灯油、動物油、石炭油、アントラセン油、およびそれらの混合物から選択される、請求項102に記載のシステム。
【請求項104】
少なくとも1つの保護流体が、線状脂肪族アルカン、分岐脂肪族アルカン、環化脂肪族アルカン、アレーン、置換アレーン、線状脂肪族アルケン、分岐脂肪族アルケン、環化脂肪族アルケン、脂肪族カルボン酸、ポリオレフィンおよびそれらの混合物から選択される、請求項96に記載のシステム。
【請求項105】
前記容器の総容量の0.1%、0.5%、1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%が保護流体で満たされている、請求項96に記載のシステム。
【請求項106】
容器内の保護流体の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、10000mmよりも大きい、請求項96に記載のシステム。
【請求項107】
容器内の液体ポリマー樹脂の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、または10000mmを超える、請求項96に記載のシステム。
【請求項108】
前記少なくとも1つの保護流体の密度が、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、または0.1未満である、請求項96に記載のシステム。
【請求項109】
前記少なくとも1つの保護流体の平均分子量が、50、100、200、300、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、1000、または20000Daよりも大きい、請求項96に記載のシステム。
【請求項110】
前記少なくとも1つの保護流体の20℃での平均粘度が、1、5、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、2000、3000、4000、5000、6000、8000、10000、または20000cPよりも大きい、請求項96に記載のシステム。
【請求項111】
保護流体の20℃での蒸気圧が、20、18、16、14、12、10、8、6、5、4、3、2、1、0.5または0.1mmHg未満である、請求項96に記載のシステム。
【請求項112】
保護流体を通る水蒸気透過性が、1000×10-11、800×10-11、600×10-11、400×10-11、200×10-11、100×10-11、80×10-11、60×10-11、40×10-11、20×10-11、10×10-11、8×10-11、6×10-11、4×10-11、2×10-11、1×10-11、0.5×10-11、0.1×10-11、0.05×10-11、0.01×10-11、0.005×10-11、または0.0001×10-11g・m-1・s-1・Pa-1未満である、請求項96に記載のシステム。
【請求項113】
液体ポリマー樹脂中の保護流体の20℃での溶解度が、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である、請求項96に記載のシステム。
【請求項114】
保護流体中の液体ポリマー樹脂の溶解度が、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である、請求項96に記載のシステム。
【請求項115】
液体ポリマー樹脂のモノマー含有量が、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、または90%を超える、請求項96に記載のシステム。
【請求項116】
液体ポリマー樹脂が、少なくとも1つのフォトベース発生剤をさらに含む、請求項96に記載のシステム。
【請求項117】
前記少なくとも1つのフォトベース発生剤が、下記から選択される、請求項116に記載のシステム:
【化I】

【化II】

【化III】

又は、
【化IV】
【請求項118】
液体ポリマー樹脂が少なくとも1つの染料をさらに含む、請求項96に記載のシステム。
【請求項119】
前記少なくとも1つの染料が、2,5-ビス(5-tert-ブチル-ベンゾオキサゾール-2-イル)チオフェン;2-(4-ビフェニリル)-6-フェニルベンゾオキサゾール;1,4-ビス(5-フェニル-2-オキサゾリル)ベンゼン;2,5-ジフェニルオキサゾール;クマリン1;クマリン6;クマリン7;クマリン30;クマリン102;クマリン314;クマリン343または2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]、カーボンブラック、酸化チタン(IV)、酸化亜鉛から選択される、請求項118に記載のシステム。
【請求項120】
下記を含む、閉塞流体を洗浄する方法:
(i)閉塞流体を3D印刷装置のバットからトレイに移すことであって、ここで、トレイ内の閉塞流体の層の厚さが事前に選択されている;
(ii)閉塞流体を光源からの光にさらすこと;
(iii)光処理された閉塞流体を物理フィルターに通すこと;
(iv)物理的に濾過された閉塞流体を、真空オーブン内でインキュベートすること;
(v)熱処理された閉塞流体を化学フィルターに通すこと。
【請求項121】
前記閉塞流体が、蠕動ポンプを使用して移送される、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
前記閉塞流体の層の厚さが約1mmから100mmの深さである、請求項120に記載の方法。
【請求項123】
前記光源がUV光源である、請求項120に記載の方法。
【請求項124】
UV光源の波長が、254nm、365nm、385nm、および405nmから選択される、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
トレイ内の閉塞流体の層と光源との間の距離が、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、25、30、40、または50cmより大きい、請求項120に記載の方法。
【請求項126】
前記光源の出力が、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、または150W/mより大きい、請求項120に記載の方法。
【請求項127】
前記閉塞流体が、10、20、30、40、50、60、90、120、180、240、300、または160分を超えて光源に曝される、請求項120に記載の方法。
【請求項128】
物理フィルターが、2000、1000、900、850、800、750、500、650、600、550、500、450、400、350、300、250、200、150、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、5、または1μmのサイズを超える粒子を捕捉する、請求項120に記載の方法。
【請求項129】
前記閉塞流体が、100℃で10mmHgの圧力下で、真空オーブン内で12時間インキュベートされる、請求項120に記載の方法。
【請求項130】
化学フィルターがカーボンブラックフィルターである、請求項120に記載の方法。
【請求項131】
コンピューター支援設計(CAD)モデルのどの領域が、閉塞流体によって供給される浮力を利用するかを評価する方法であって、
これにより、閉塞流体なしでCADモデルを印刷する場合と比較して、最終的なCADモデルを印刷するために必要な支持構造が少なくなり、
下記の工程:
(a)CADモデル中の支持構造を縮小した後、印刷を可能にするためにCADモデル中の支持構造の数と位置を決定することであって、ここで、閉塞流体によって供給される浮力は考慮されない;
(b)CADモデルの印刷を可能にするために、CADモデル中に必要な支持構造の数と位置を決定することであって、ここで、閉塞流体によって供給される浮力が考慮される;及び
(c)工程(a)で決定された支持構造を減算し、及び、工程(b)で決定された支持構造を追加することによって、最終的なCADモデル中に全体の支持構造を生成すること、
を含む、前記の評価方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
この出願は、2018年11月21日に出願された米国仮出願第62/770,403号の優先権を主張し、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
発明の分野
本発明は、一般に、積層造形の分野、より具体的には、3次元(3D)印刷に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
SLAおよびバットDLPは、光を使用して、液体樹脂を固化させて重合物体にする。SLAとDLPには異なる光源(それぞれレーザーとLEDライト)が使用され、異なる線量率が適用されるが、樹脂を硬化させるために各光源が使用する公称線量は同じである。これらのシステムでは、多くの場合、次のものが使用される:(1)部品が液-空気界面でパターン化された光によって硬化され、下降し、別の樹脂層でコーティングされ、プロセスが繰り返されるトップダウン印刷方法;または(2)パターン化された光を樹脂バットの底から照射して、樹脂が流体の下に留まるように光樹脂を層ごとに架橋するボトムアップ印刷方法。
【0004】
トップダウン印刷において、樹脂のバット中に下げられる(下降される)部分は、典型的な印刷で使用される大過剰の樹脂を必要とすることがあり、しばしば、バット内の樹脂の80から90%を未反応のままにする。同様に、ボトムアップ印刷でも、未反応のままの過剰な樹脂が必要になる場合がある。この過剰な樹脂は、樹脂のリフレッシュレートが樹脂全体のパーセンテージとして減少するため、樹脂バット全体を充填するための追加コストと顕著な経年劣化につながることがある。
【0005】
遭遇し得る別の課題は、印刷された部分が印刷中にそれ自体の樹脂中に沈められるため、高モノマー含有量、低架橋密度樹脂での印刷がトップダウンおよびボトムアップシステムで困難であり得ることである。この樹脂は、分子量が200Da未満のモノマーで構成されることが多く、(通常の分子拡散に起因して)印刷された部品を膨潤させ、部品の歪みを引き起こす傾向がある。
【0006】
遭遇し得る別の問題は、軟質材料の初期印刷状態が弱すぎて自重を支えることができないため、軟質材料の印刷がしばしば困難であるということである。これにより、非常に多くの支持体が必要になったり、柔らかい部分を印刷できなくなったりする可能性がある。柔らかい材料の部品をそれ自体の樹脂で印刷する場合、各層が重合、緻密化する可能性があり、印刷が進むにつれて、部品がそれ自体で崩壊し、材料がプリンターから回復できなくなる可能性がある。
【0007】
遭遇し得る別の問題は、いくつかの流体が樹脂バットでの使用に適さない可能性があることである。例えば、水またはアルコール(溶媒)への塩または有機物(糖など)の添加から形成される水性または小分子アルコールベースの流体(例えば、メタノール、エタノールまたはプロパノール)は、以下を含む多くの欠点に悩まされ得る:溶媒の揮発により、z流体の緻密化と粘度の増加が発生;印刷樹脂への溶媒(小分子)の補間;樹脂のz流体への補間(z流体密度を減少させ、反転事象の可能性を増加させる(そこでは、樹脂とz流体が切り替わる));求核試薬(印刷樹脂中のイソシアネートなど)に対する溶媒の反応性;樹脂と比較して比較的密度が低く(密度差が約0.1~0.2)、上記のように樹脂/z流体の反転を引き起こす可能性。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、上記の問題のいずれかを克服するために、改良された3次元(3D)印刷樹脂法の必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
概要
いくつかの実施形態は、下記の方法を含む:
下記の工程を含む、3次元物体を生成する方法:
(i)液体ポリマー樹脂および少なくとも1つの閉塞流体をバット中に入れること;
(ii)ビルドテーブルを当該バット中に浸すこと;
(iii)当該ビルドテーブルの表面上に当該液体ポリマー樹脂の層を堆積させること;
(iv)光源から光を投射して、当該樹脂層の一部を硬化させること;
(v)先に硬化した当該樹脂層上に新しい層を堆積させること;
(vi)光源から光を投射して、新しく堆積した樹脂層の一部を硬化させること;
(vii)3次元物体が形成されるまで、工程(iii)から(vi)を繰り返すこと。
【0010】
いくつかの実施形態は、下記の方法を含む:
下記を含む、印刷するための3Dプリンターを準備する方法:
3D印刷装置のバットに液体ポリマー樹脂を添加すること;及び
バットに閉塞流体を添加すること。
【0011】
いくつかの実施形態は、下記の方法を含む:
下記を含む、3Dプリンター樹脂を安定化する方法:
液体ポリマー樹脂を調製すること;
当該樹脂を容器に移すこと;及び
当該容器に少なくとも1つの保護流体を追加すること、
ここで、当該保護流体は当該樹脂上に浮かんでいる。
【0012】
いくつかの実施形態は、下記のシステムを含む:
液体ポリマー樹脂および少なくとも1つの保護流体を含む容器を含む、3Dプリンター樹脂を保管するための貯蔵安定性システムであって、
ここで、少なくとも1つの保護流体および液体ポリマー樹脂は、別個の層状流体相を形成し、
ここで、樹脂流体層は、保護流体層の下の容器内に存在する、
前記のシステム。
【0013】
いくつかの実施形態は、下記の方法を含む:
下記を含む、閉塞流体を洗浄する方法:
(i)閉塞流体を3D印刷装置のバットからトレイに移すことであって、ここで、トレイ内の閉塞流体の層の厚さが事前に選択されている;
(ii)閉塞流体を光源からの光にさらすこと;
(iii)光処理された閉塞流体を物理フィルターに通すこと;
(iv)物理的に濾過された閉塞流体を、真空オーブン内でインキュベートすること;
(v)熱処理された閉塞流体を化学フィルターに通すこと。
【0014】
いくつかの実施形態は、下記の方法を含む:
コンピューター支援設計(CAD)モデルのどの領域が、閉塞流体によって供給される浮力を利用するかを評価する方法であって、
これにより、閉塞流体なしでCADモデルを印刷する場合と比較して、最終的なCADモデルを印刷するために必要な支持構造が少なくなり、
下記の工程:
(a)CADモデル中の支持構造を縮小した後、印刷を可能にするためにCADモデル中の支持構造の数と位置を決定することであって、ここで、閉塞流体によって供給される浮力は考慮されない;
(b)CADモデルの印刷を可能にするために、CADモデル中に必要な支持構造の数と位置を決定することであって、ここで、閉塞流体によって供給される浮力が考慮される;及び
(c)工程(a)で決定された支持構造を減算し、及び、工程(b)で決定された支持構造を追加することによって、最終的なCADモデル中に全体の支持構造を生成すること、
を含む、前記の評価方法。
【発明を実施するための形態】
【0015】
詳細な説明
本開示は、高密度流体(「z流体」)または低密度流体(「a流体」)などの閉塞流体を使用して、3Dプリントの間にバット内の樹脂を置換することを、記載している。
【0016】
印刷の1つのモードは、パターン化された光が、一般にトップダウン印刷と呼ばれる樹脂表面の上から樹脂表面に照射され、樹脂がz流体上に置かれるモードを含む。z流体は樹脂よりも密度が高いため、その下に沈み、樹脂中で混和しない。この形式の印刷は、トップダウンのデジタルライトプロジェクションバット重合(一般にバットDLPまたは単にDLPと呼ばれる)とステレオリソグラフィー(一般にSLAまたはSLと呼ばれる)の両方と互換性がある。
いくつかの実施形態では、閉塞流体を使用して、印刷に必要な樹脂の量を減らし、樹脂のリフレッシュレートを上げ、樹脂の老化(ポットライフの増加)を減らすことができる。閉塞流体はまた、印刷に必要な支持体の数を減らし、印刷された部品の後処理時間を減らすことができる。印刷部品中の支持体の数が減少すると、部品のクリーニング時間は部品の欠陥(支持体)の数に比例するため、後処理時間が短縮される可能性がある。
【0017】
樹脂のリフレッシュレートの増加は、印刷に利用可能な印刷浴においてより少量の樹脂を使用することによって達成され得る。印刷中に樹脂が消費されるため、残留樹脂は、z液を使用しない場合に通常残る樹脂よりも少なくなり、z液を使用しないシステムと比較してリフレッシュレートが向上する。
【0018】
樹脂の老化の減少(ポットライフの増加)は、より高いリフレッシュレートの関数であり、新しい未老化樹脂をバットに提供する。この新しい樹脂は、老化した(印刷された)樹脂を希釈し、z流体を含まない老化した樹脂と比較して粘度が低い印刷混合物を形成する。
【0019】
樹脂体積の減少は、そうでなければ印刷樹脂によって占められるであろう体積を閉塞する高密度z流体または低密度a流体によって達成され得る。この閉塞された体積により、バットを通常の操作レベルまで満たすことができ、印刷を実行するために必要な樹脂の総量を最大95%削減できる。
過フッ素化流体、半フッ素化流体、および半フッ素化流体は、一般に、3D印刷に使用される樹脂と比較して密度が高くなる。これらのフッ素化オイルは、従来のラジカル媒介化学(例えば、アクリレート、メタクリレート、およびチオール-エン)、ならびにカチオン性およびアニオン性化学を含む、さまざまな積層造形化学と互換性がある。フッ素化ポリマーは化学的不活性で知られている。それらは非常に疎水性であり得る(そして多くの場合、疎油性)。それらは熱的に安定であり得る。そしてそれらはUV照射に対して安定であり得る。フッ素化オイル、低ガラス転移および低分子量の線状または軽分岐ポリマーは、これらの特性を液体の形で保持する場合がある。液体として、それらは一般に低粘度、高密度、および高沸点を示す。具体的には、フッ素化オイルの不活性さは、それらを、求核化学用のz流体(エポキシおよびイソシアネートモノマーなど)に適したものにする。過フッ素化流体の例には、パーフルオロポリエーテル(PFPE)、パーフルオロアルキルエーテル(PFAE)、およびパーフルオロポリアルキルエーテル(PFPAE)またはそれらの混合物が含まれ得る。場合によっては、パーフルオロポリエーテルはFomblin(登録商標)、Krytox(商標)、およびDemnum(商標)から選択される。
【0020】
本開示の一態様は、以下の方法を提供する:
下記の工程を含む、3次元物体を製造するための印刷方法:
(i)液体ポリマー樹脂および少なくとも1つの閉塞流体をバット中に入れること;
(ii)ビルドテーブルを当該バット中に浸すこと;
(iii)当該ビルドテーブルの表面上に当該液体ポリマー樹脂の層を堆積させること;
(iv)光源から光を投射して、当該樹脂層の一部を硬化させること;
(v)先に硬化した当該樹脂層上に新しい層を堆積させること;
(vi)光源から光を投射して、新しく堆積した樹脂層の一部を硬化させること;
(vii)3次元物体が形成されるまで、工程(iii)から(vi)を繰り返すこと。
【0021】
本開示の別の実施形態は、3D印刷装置のバットに液体ポリマー樹脂を添加すること;及びバットに閉塞流体を添加することを含む、印刷するための3Dプリンターを準備する方法を提供する。樹脂は、1つまたは複数の閉塞流体の前または後にバットに加えることができる。少なくとも1つの閉塞流体の密度は、液体ポリマー樹脂の密度よりも大きくても小さくてもよい。
【0022】
場合によっては、少なくとも1つの閉塞流体は、高密度のz流体および/または低密度のa流体を含む。場合によっては、少なくとも1つの閉塞流体の密度は、液体ポリマー樹脂の密度よりも大きい。例えば、組成物の密度は、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、または2より大きくてもよい。場合によっては、少なくとも1つの閉塞流体の密度は、液体ポリマー樹脂の密度よりも低い。例えば、少なくとも1つの閉塞流体の密度は、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、または0.1未満であり得る。
【0023】
場合によっては、閉塞流体の平均分子量は、50、100、200、300、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、10000、20000、4000、または60000Daよりも大きいことがある。閉塞流体の別の態様は、樹脂バットでの使用に適した粘度を有することを含み得る。場合によっては、20℃での組成物の平均粘度が1、5、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、2000、3000、4000、5000、6000、8000、10000、または20000cPを超えることがある。
【0024】
閉塞流体は、脂肪族油、シリコーン油、およびフッ素化油から選択することができる。場合によっては、閉塞流体は過フッ素化流体である。例示的な過フッ素化流体には、パーフルオロポリエーテル(PFPE)(例えば、Fomblin(登録商標)、Krytox(商標)、およびDemnum(商標))、パーフルオロアルキルエーテル(PFAE)、およびパーフルオロポリアルキルエーテル(PFPAE)が含まれる。他の例では、閉塞流体は、半フッ素化ポリエーテルおよび半フッ素化シリコーン含有ポリマーなどの半フッ素化流体である。さらに、閉塞流体は、過フッ素化流体;半フッ素化流体;および/または半フッ素化シリコーン含有ポリマー流体の混合物を含み得る。
【0025】
この方法の1つの態様は、それが異なるモノマー含有量の樹脂と共に使用され得ることである。例えば、液体ポリマー樹脂のモノマー含有量は、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、または90%を超え得る。
【0026】
低密度A流体は、それが樹脂バット内の空間を変位させるように、閉塞流体として使用され得る。A流体は、3D印刷樹脂の保護境界として機能することができ、A流体は、印刷樹脂よりも軽く、樹脂の上に位置する。場合によっては、A流体は不活性であり、低粘度と低密度を有する。A流体は、印刷樹脂中への、または印刷樹脂からのガス種の拡散を減らすために使用できる。例えば、印刷樹脂に入る水蒸気の量を減らすことが望ましい場合がある。疎水性の高いA流体は、この蒸気に対するバリアとして機能し、印刷樹脂への水の取り込みを減らすであろう。逆に、印刷樹脂内の有毒で揮発性の化学物質は、A流体から拡散する有毒物質に対する拡散バリアとして機能するA流体の下に閉じ込められることができる。
【0027】
場合によっては、閉塞流体は疎水性油である。例えば、疎水性油は、鉱油、桐油、植物油、シリコーン油、灯油、動物油、石炭油、アントラセン油、およびそれらの混合物から選択される。場合によっては、少なくとも1つの閉塞流体は、線状脂肪族アルカン、分岐脂肪族アルカン、環化脂肪族アルカン、アレーン、置換アレーン、線状脂肪族アルケン、分岐脂肪族アルケン、環化脂肪族アルカン、脂肪族カルボン酸、ポリオレフィンおよびそれらの混合物から選択される。
【0028】
場合によっては、閉塞流体は、20℃で、20、18、16、14、12、10、8、6、5、4、3、2、1、0.5または0.1mmHg未満の蒸気圧を有する。場合によっては、閉塞流体の水蒸気透過性は、1000×10-11、800×10-11、600×10-11、400×10-11、200×10-11、100×10-11、80×10-11、60×10-11、40×10-11、20×10-11、10×10-11、8×10-11、6×10-11、4×10-11、2×10-11、1×10-11、0.5×10-11、0.1×10-11、0.05×10-11、0.01×10-11、0.005×10-11、または0.0001×10-11g・m-1・s-1・Pa-1未満である。
【0029】
一般に、閉塞流体は、積層造形に使用される樹脂との溶解度が低いことがある。場合によっては、閉塞流体と液体ポリマー樹脂は混和せず、その結果、それらは別々の層状流体相を形成する。場合によっては、液体ポリマー樹脂への閉塞流体の溶解度は、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である。場合によっては、閉塞流体中の液体ポリマー樹脂の溶解度は、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である。場合によっては、閉塞流体と液体ポリマー樹脂は別々の層状流体相を形成する。
【0030】
この方法はまた、樹脂の光誘起重合および架橋に寄与し得る、少なくとも1つのフォトベース発生剤を含む液体ポリマー樹脂を使用することを含み得る。場合によっては、少なくとも1つのフォトベース発生剤が、下記から選択される:
【化I】

【化II】

【化III】

又は、
【化IV】
【0031】
液体ポリマー樹脂は、少なくとも1つの染料をさらに含み得る。場合によっては、少なくとも1つの染料は、2,5-ビス(5-tert-ブチル-ベンゾオキサゾール-2-イル)チオフェン;2-(4-ビフェニリル)-6-フェニルベンゾオキサゾール;1,4-ビス(5-フェニル-2-オキサゾリル)ベンゼン;2,5-ジフェニルオキサゾール;クマリン1;クマリン6;クマリン7;クマリン30;クマリン102;クマリン314;クマリン343または2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール];カーボンブラック、酸化チタン(IV)、酸化亜鉛から選択され得る。
【0032】
樹脂バット内の閉塞流体の厚さは変えることができる。場合によっては、バット内の閉塞流体の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、または10000mmを超えることがある。さらに、バット内の液体ポリマー樹脂の厚さを変えることができる。例えば、場合によっては、バット内の液体ポリマー樹脂の層の厚さは、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、または10000mmよりも大きい。
【0033】
一般に、閉塞流体は、印刷中に部品の周囲から過剰な樹脂を除去するのに役立ち得る(それにより、印刷された部品の膨潤を減少させる)。この方法はまた、2つ以上の閉塞流体で使用され得る。2つ以上の閉塞流体が使用される場合、閉塞流体の密度は、互いに0.1を超えて異なる。さらに、閉塞流体の粘度は、互いに0.1を超えて異なる。場合によっては、2つ以上の閉塞層の添加を使用して、例えば、バットの上部または下部を含む、バット内の異なる高さで樹脂を置換することができる。異なる密度の2つ以上の閉塞流体を加えるこの多段階の積み重ねられたアプローチは、閉塞流体の各層がその残留樹脂に対して連続的により大きな力を加え、それを部品からより完全に追い出すので、印刷された部品の表面に付着する過剰な液体樹脂を除去する手段を提供し得る。これにより、印刷時に部品から余分な樹脂を効果的に「除去」し、印刷された部品中に余分な樹脂が侵入する(これにより、部品が膨張したり、歪んだり、弱くなったりする傾向がある)のを防ぐことができる。場合によっては、閉塞流体の密度が互いに0.1を超えて異なることがある。場合によっては、閉塞流体の粘度が互いに0.1を超えて異なることがある。
【0034】
この方法は、樹脂バットを異なる相対量の閉塞流体で満たすようにカスタマイズすることができる。場合によっては、バット体積全体の0.1%、0.5%、1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%は、閉塞流体で満たされている。
【0035】
この方法は、柔らかい材料を含む様々な硬度値の3D物体を印刷するために使用され得る。閉塞流体を使用すると、場合によっては、超軟質材料の印刷が可能になることがある。なぜなら、閉塞流体が軟質材料を支え、3Dプリント中に所定の位置に保持するからである。場合によっては、3Dプリントされた物体の弾性率が、35、30、25、20、15、10、5、または1ショアA未満である。
【0036】
本開示の別の実施形態は、3Dプリンター樹脂を安定化する方法を含み、当該方法は、液体ポリマー樹脂を調製すること;樹脂を容器に移すこと;及び少なくとも1つの保護流体を容器に加えることを含み、ここで、保護流体は、樹脂上に浮かぶ。
【0037】
本開示の別の実施形態は、3Dプリンター樹脂を貯蔵するための貯蔵安定性システムを含み、当該システムは、液体ポリマー樹脂および少なくとも1つの保護流体を含有する容器を含み、ここで、少なくとも1つの保護流体および液体ポリマー樹脂は、別個の層状流体相を形成し、ここで、樹脂流体層が保護流体層の下の容器内に存在する。場合によっては、容器は3D印刷装置のバットである。
【0038】
樹脂は時間とともに劣化(分解)するので、粘度が増加する可能性がある。場合によっては、少なくとも1つの保護流体を添加すると、劣化を防ぐのに役立ち得る。その結果、樹脂の粘度は、1、5、または10日の保存後、1%、5%、10%、25%、50%、または75%を超えて増加しない。
【0039】
保護層は、樹脂の上に層状にされた流体であり得る。場合によっては、保護層の密度が液体ポリマー樹脂の密度よりも低いことがある。例えば、少なくとも1つの保護流体の密度は、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、または0.1未満であり得る。少なくとも1つの保護流体は、疎水性油であり得るか、または疎水性油を含み得る。例えば、少なくとも1つの保護流体は、鉱油、桐油、植物油、シリコーン油、灯油、動物油、石炭油、アントラセン油、およびそれらの混合物から選択され得る。場合によっては、少なくとも1つの保護流体が、線状脂肪族アルカン、分岐脂肪族アルカン、環化脂肪族アルカン、アレーン、置換アレーン、線状脂肪族アルケン、分岐脂肪族アルケン、環化脂肪族アルカン、脂肪族カルボン酸、ポリオレフィンおよびそれらの混合物から選択される。
【0040】
場合によっては、保護流体の平均分子量は、50、100、200、300、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、10000、20000、40000、または60000Daを超えることがある。保護流体の別の態様は、容器内での使用に適した粘度を有することを含み得る。場合によっては、20℃での組成物の平均粘度が、1、5、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、2000、3000、4000、5000、6000、8000、10000、または20000cPを超えることがある。
【0041】
場合によっては、保護流体は、20℃で、20、18、16、14、12、10、8、6、5、4、3、2、1、0.5または0.1mmHg未満の蒸気圧を有する。場合によっては、保護流体の水蒸気透過性は、1000×10-11、800×10-11、600×10-11、400×10-11、200×10-11、100×10-11、80×10-11、60×10-11、40×10-11、20×10-11、10×10-11、8×10-11、6×10-11、4×10-11、2×10-11、1×10-11、0.5×10-11、0.1×10-11、0.05×10-11、0.01×10-11、0.005×10-11、または0.0001×10-11g・m-1・s-1・Pa-1未満である。
【0042】
一般に、保護流体は、積層造形に使用される樹脂との溶解度が低いことがある。場合によっては、保護流体と液体ポリマー樹脂は混和しないため、別々の層状流体相を形成する。場合によっては、液体ポリマー樹脂中での保護流体の溶解度は、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である。場合によっては、保護流体中での液体ポリマー樹脂の溶解度は、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である。場合によっては、保護流体と液体ポリマー樹脂が別々の層状流体相を形成する。
【0043】
この方法の一態様は、異なるモノマー含有量の樹脂で使用できることである。例えば、液体ポリマー樹脂のモノマー含有量は、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、または90%を超え得る。
【0044】
この方法はまた、樹脂の光誘起重合および架橋に寄与し得る、少なくとも1つのフォトベース発生剤を含む液体ポリマー樹脂を使用することを含み得る。場合によっては、少なくとも1つのフォトベース発生剤が、下記から選択される:
【化I】

【化II】

【化III】

又は、
【化IV】
【0045】
液体ポリマー樹脂は、少なくとも1つの染料をさらに含み得る。場合によっては、少なくとも1つの染料は、2,5-ビス(5-tert-ブチル-ベンゾオキサゾール-2-イル)チオフェン;2-(4-ビフェニリル)-6-フェニルベンゾオキサゾール;1,4-ビス(5-フェニル-2-オキサゾリル)ベンゼン;2,5-ジフェニルオキサゾール;クマリン1;クマリン6;クマリン7;クマリン30;クマリン102;クマリン314;クマリン343または2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール];カーボンブラック、酸化チタン(IV)、酸化亜鉛から選択され得る。
【0046】
容器内の保護流体の厚さは変えることができる。場合によっては、バット内の閉塞流体の層の厚さは、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、または10000mmよりも大きいことができる。さらに、容器内の液体ポリマー樹脂の厚さを変えることができる。例えば、場合によっては、バット内の液体ポリマー樹脂の層の厚さは、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、または10000mmよりも大きいことができる。この方法は、さまざまな相対量の保護流体を容器に充填するようにカスタマイズできる。場合によっては、バット体積全体の0.1%、0.5%、1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%は保護流体で満たされている。
【0047】
本開示の別の実施形態は、下記の方法を含む:
下記を含む、閉塞流体を洗浄する方法:
(i)閉塞流体を3D印刷装置のバットからトレイに移すことであって、ここで、トレイ内の閉塞流体の層の厚さが事前に選択されている;
(ii)閉塞流体を光源からの光にさらすこと;
(iii)光処理された閉塞流体を物理フィルターに通すこと;
(iv)物理的に濾過された閉塞流体を、真空オーブン内でインキュベートすること;
(v)熱処理された閉塞流体を化学フィルターに通すこと。
閉塞流体の層の厚さは、例えば、約1mmから100mmの深さであり得る。場合によっては、閉塞流体は蠕動ポンプを使用して移送される。
【0048】
光源は、閉塞流体を洗浄するために使用することができ、UV光源である。例えば、UV光源の波長は、254nm、365nm、385nm、および405nmから選択され得る。場合によっては、光源とトレイ内の閉塞流体の層との間の距離が、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、25、30、40、または50cmより大きくなることがある。場合によっては、光源の出力は、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、または150W/mを超える。場合によっては、閉塞流体が、10、20、30、40、50、60、90、120、180、240、300、または160分を超えて光源にさらされる。
【0049】
閉塞流体は、物理的フィルターで洗浄することができる。場合によっては、物理フィルターは、2000、1000、900、850、800、750、500、650、600、550、500、450、400、350、300、250、200、150、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、5、または1μmのサイズを超える粒子をキャプチャする。
【0050】
閉塞流体は、それを真空オーブン内でインキュベートすることによって洗浄することができる。場合によっては、閉塞流体を真空オーブン内で、100℃で10mmHgの圧力下で12時間インキュベートする。
【0051】
閉塞流体は、化学フィルターで洗浄することができる。場合によっては、化学フィルターはカーボンブラックフィルターである。
【0052】
本開示の別の実施形態は、下記の方法を提供する:
コンピューター支援設計(CAD)モデルのどの領域が、閉塞流体によって供給される浮力を利用するかを評価する方法であって、
これにより、閉塞流体なしでCADモデルを印刷する場合と比較して、最終的なCADモデルを印刷するために必要な支持構造が少なくなり、
下記の工程:
(a)CADモデル中の支持構造を縮小した後、印刷を可能にするためにCADモデル中の支持構造の数と位置を決定することであって、ここで、閉塞流体によって供給される浮力は考慮されない;
(b)CADモデルの印刷を可能にするために、CADモデル中に必要な支持構造の数と位置を決定することであって、ここで、閉塞流体によって供給される浮力が考慮される;及び
(c)工程(a)で決定された支持構造を減算し、及び、工程(b)で決定された支持構造を追加することによって、最終的なCADモデル中に全体の支持構造を生成すること、
を含む、前記の評価方法。
【0053】

例1. 貯蔵寿命延長実験
3D印刷樹脂のA流体支援貯蔵寿命延長を使用する1つの例は、チオール-イソシアネート樹脂を使用して実証された。チオールとイソシアネートの官能基間の反応性が高いために、チオールとイソシアネートで構成される樹脂は、それ自体では堅牢な貯蔵寿命を示さない場合がある。たとえば、空気中の水分がチオール-イソシアネート反応を効果的に触媒作用し、樹脂を固化させることがある。チオール-イソシアネート樹脂の貯蔵寿命は、樹脂の上部に鉱油などの疎水性流体層を添加することによって延長することができ、これは、水分とチオール-イソシアネート樹脂との接触を減らす。このアプローチは、3D印刷でのバットの光重合に適用できる。
【0054】
5モル%のペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)(PETMP)、95モル%の2,2’-(エチレンジオキシ)ジエタンチオール(EDDT)、および100モル%のヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)から構成される15gのチオール-イソシアネート樹脂を調製し、3つのガラスバイアル中にそれぞれ3つの等しい重量部分に分離することによって、貯蔵寿命延長実験が実施された。1つのバイアルは2グラムの鉱油でトップシールされ、もう1つのバイアルは2グラムのシリコーンオイルでトップシールされた。3つのバイアルを空中に置き、キャップを外した。2日後、参照バイアル(トップシールなし)は完全にゲル化したが、鉱油とシリコーンオイルでシールされた樹脂はまだ透明な液体であり、いくつかのフロックがあった。7日後、シリコーンオイルで覆われた樹脂が固化した。13日後、鉱油で覆われた樹脂が固化した。同じ量(5グラム)および同じ配合(5mol%のPETMP、95mol%のEDDT、および100mol%のHDI)の樹脂と5グラムの鉱油を上部の流体として使用した追跡実験では、樹脂は固化する前に18日間続き得ることが、示された。結論として、シリコーンオイルA-流体はチオール-イソシアネートの貯蔵寿命を少なくとも250%延長し、鉱油A-流体はチオール-イソシアネートの貯蔵寿命を少なくとも800%延長することができた。
【0055】
例2. 3D印刷でのZ流体とA流体の使用
3D印刷中、印刷装置のポリマー樹脂バットは、Z流体またはA流体などの1つまたは複数の閉塞流体で補充される。樹脂は、閉塞流体の前または後に添加される。イソシアネート、チオール-イソシアネート、アルコール-イソシアネート、アミン-イソシアネート、混合ヌクレオフィル-イソシアネート、エポキシ、チオール-エポキシ、アルコール-エポキシ、アミン-エポキシ、または混合ヌクレオフィル-エポキシ、ラジカル、アクリレート、メタクリレートまたはチオール-エン樹脂などのポリマー樹脂が使用される。樹脂の閉塞体積は、バット内の総体積の最大95%を占める。
【0056】
3D物体を作成するための印刷プロトコルを開始すると、3D印刷装置は、上からの又は下からのパターン化された光を使用して、樹脂の層状の重合を可能にする。層が印刷されている間、閉塞流体が樹脂バット内の印刷された層と出会うと、閉塞流体は3D物体から余分な樹脂を除去し、3D印刷された物体になる。
【0057】
【手続補正書】
【提出日】2021-07-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の工程を含む、3次元物体を生成する方法:
(i)液体ポリマー樹脂および少なくとも1つの閉塞流体をバット中に入れること;
(ii)ビルドテーブルを当該バット中に浸すこと;
(iii)当該ビルドテーブルの表面上に当該液体ポリマー樹脂の層を堆積させること;
(iv)光源から光を投射して、当該樹脂層の一部を硬化させること;
(v)先に硬化した当該樹脂層上に新しい層を堆積させること;
(vi)光源から光を投射して、新しく堆積した樹脂層の一部を硬化させること;
(vii)3次元物体が形成されるまで、工程(iii)から(vi)を繰り返すこと。
【請求項2】
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、液体ポリマー樹脂の密度よりも大きい、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、液体ポリマー樹脂の密度よりも小さい、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの閉塞流体が疎水性油である、請求項に記載の方法。
【請求項5】
疎水性油が、鉱油、桐油、植物油、シリコーン油、灯油、動物油、石炭油、アントラセン油、およびそれらの混合物から選択される、請求項に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つの閉塞流体が、線状脂肪族アルカン、分岐脂肪族アルカン、環化脂肪族アルカン、アレーン、置換アレーン、線状脂肪族アルケン、分岐脂肪族アルケン、環化脂肪族アルケン、脂肪族カルボン酸、ポリオレフィン、及びそれらの混合物から選択される、請求項に記載の方法。
【請求項7】
液体ポリマー樹脂が、少なくとも1つのフォトベース発生剤をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つのフォトベース発生剤が、下記から選択される、請求項に記載の方法:
【化I】

【化II】

【化III】

又は、
【化IV】
【請求項9】
液体ポリマー樹脂が、少なくとも1つの染料をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記バットが2つ以上の閉塞流体を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記閉塞流体の密度が、互いに0.1を超えて異なる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記バットの総容量の0.1%、0.5%、1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%が、閉塞流体で満たされている、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの閉塞流体が、脂肪族油、シリコーン油、およびフッ素化油から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの閉塞流体が過フッ素化流体である、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
過フッ素化流体が、パーフルオロポリエーテル(PFPE)、パーフルオロアルキルエーテル(PFAE)、およびパーフルオロポリアルキルエーテル(PFPAE)から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
パーフルオロポリエーテルが、Fomblin(登録商標)、Krytox(商標)、およびDemnum(商標)から選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つの閉塞流体が半フッ素化流体である、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
半フッ素化流体が、半フッ素化ポリエーテルおよび半フッ素化シリコーン含有ポリマーから選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つの閉塞流体が、過フッ素化流体;半フッ素化流体;および/または半フッ素化シリコーン含有ポリマー流体の混合物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、または2より大きい、請求項1に記載の方法。

【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
本発明に関連して、以下の内容を更に開示する。
[1]
下記の工程を含む、3次元物体を生成する方法:
(i)液体ポリマー樹脂および少なくとも1つの閉塞流体をバット中に入れること;
(ii)ビルドテーブルを当該バット中に浸すこと;
(iii)当該ビルドテーブルの表面上に当該液体ポリマー樹脂の層を堆積させること;
(iv)光源から光を投射して、当該樹脂層の一部を硬化させること;
(v)先に硬化した当該樹脂層上に新しい層を堆積させること;
(vi)光源から光を投射して、新しく堆積した樹脂層の一部を硬化させること;
(vii)3次元物体が形成されるまで、工程(iii)から(vi)を繰り返すこと。
[2]
液体ポリマー樹脂のモノマー含有量が、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、または90%を超える、[1]に記載の方法。
[3]
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、液体ポリマー樹脂の密度よりも大きい、[1]に記載の方法。
[4]
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、液体ポリマー樹脂の密度よりも小さい、[1]に記載の方法。
[5]
前記少なくとも1つの閉塞流体が疎水性油である、[4]に記載の方法。
[6]
疎水性油が、鉱油、桐油、植物油、シリコーン油、灯油、動物油、石炭油、アントラセン油、およびそれらの混合物から選択される、[5]に記載の方法。
[7]
少なくとも1つの閉塞流体が、線状脂肪族アルカン、分岐脂肪族アルカン、環化脂肪族アルカン、アレーン、置換アレーン、線状脂肪族アルケン、分岐脂肪族アルケン、環化脂肪族アルケン、脂肪族カルボン酸、ポリオレフィン、及びそれらの混合物から選択される、[4]に記載の方法。
[8]
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、または0.1未満である、[4]に記載の方法。
[9]
20℃での閉塞流体の蒸気圧が、20、18、16、14、12、10、8、6、5、4、3、2、1、0.5または0.1mmHg未満である、[4]に記載の方法。
[10]
閉塞流体を通る水蒸気透過性が、1000×10 -11 、800×10 -11 、600×10 -11 、400×10 -11 、200×10 -11 、100×10 -11 、80×10 -11 、60×10 -11 、40×10 -11 、20×10 -11 、10×10 -11 、8×10 -11 、6×10 -11 、4×10 -11 、2×10 -11 、1×10 -11 、0.5×10 -11 、0.1×10 -11 、0.05×10 -11 、0.01×10 -11 、0.005×10 -11 、または0.0001×10 -11 g・m -1 ・s -1 ・Pa -1 未満である、[4]に記載の方法。
[11]
液体ポリマー樹脂中の閉塞流体の溶解度が、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である、[1]に記載の方法。
[12]
前記閉塞流体中の液体ポリマー樹脂の溶解度が、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である、[1]に記載の方法。
[13]
液体ポリマー樹脂が、少なくとも1つのフォトベース発生剤をさらに含む、[1]に記載の方法。
[14]
前記少なくとも1つのフォトベース発生剤が、下記から選択される、[13]に記載の方法:
【化I】

【化II】

【化III】

又は、
【化IV】

[15]
液体ポリマー樹脂が、少なくとも1つの染料をさらに含む、[1]に記載の方法。
[16]
前記少なくとも1つの染料が、2,5-ビス(5-tert-ブチル-ベンゾオキサゾール-2-イル)チオフェン;2-(4-ビフェニリル)-6-フェニルベンゾオキサゾール;1,4-ビス(5-フェニル-2-オキサゾリル)ベンゼン;2,5-ジフェニルオキサゾール;クマリン1;クマリン6;クマリン7;クマリン30;クマリン102;クマリン314;クマリン343または2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール];カーボンブラック、酸化チタン(IV)、酸化亜鉛から選択される、[15]に記載の方法。
[17]
前記少なくとも1つの閉塞流体および液体ポリマー樹脂が、それらが別個の層状流体相を形成するように、非混和性である、[1]に記載の方法。
[18]
前記少なくとも1つの閉塞流体および液体ポリマー樹脂が、別個の層状流体相を形成する、[1]に記載の方法。
[19]
バット内の閉塞流体の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、または10000mmよりも大きい、[18]に記載の方法。
[20]
バット内の液体ポリマー樹脂の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、または10000mmを超える、[18]に記載の方法。
[21]
前記バットが2つ以上の閉塞流体を含む、[1]に記載の方法。
[22]
前記閉塞流体の密度が、互いに0.1を超えて異なる、[21]に記載の方法。
[23]
前記閉塞流体の粘度が、互いに0.1を超えて異なる、[21]に記載の方法。
[24]
前記バットの総容量の0.1%、0.5%、1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%が、閉塞流体で満たされている、[1]に記載の方法。
[25]
前記少なくとも1つの閉塞流体が、脂肪族油、シリコーン油、およびフッ素化油から選択される、[1]に記載の方法。
[26]
前記少なくとも1つの閉塞流体が過フッ素化流体である、[1]に記載の方法。
[27]
過フッ素化流体が、パーフルオロポリエーテル(PFPE)、パーフルオロアルキルエーテル(PFAE)、およびパーフルオロポリアルキルエーテル(PFPAE)から選択される、[26]に記載の方法。
[28]
パーフルオロポリエーテルが、Fomblin(登録商標)、Krytox(商標)、およびDemnum(商標)から選択される、[27]に記載の方法。
[29]
前記少なくとも1つの閉塞流体が半フッ素化流体である、[1]に記載の方法。
[30]
半フッ素化流体が、半フッ素化ポリエーテルおよび半フッ素化シリコーン含有ポリマーから選択される、請求項29に記載の方法。
[31]
前記少なくとも1つの閉塞流体が、過フッ素化流体;半フッ素化流体;および/または半フッ素化シリコーン含有ポリマー流体の混合物を含む、[1]に記載の方法。
[32]
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、または2より大きい、[1]に記載の方法。
[33]
前記少なくとも1つの閉塞流体の平均分子量が、50、100、200、300、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、10000、20000、40000、または60000Daよりも大きい、[1]に記載の方法。
[34]
少なくとも1つの閉塞流体の20℃での平均粘度が、1、5、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、2000、3000、4000、5000、6000、8000、10000、または20000cPよりも大きい、[1]に記載の方法。
[35]
前記3次元物体の弾性率が、35、30、25、20、15、10、5、または1ショアA未満である、[1]に記載の方法。
[36]
下記を含む、印刷するための3Dプリンターを準備する方法:
3D印刷装置のバットに液体ポリマー樹脂を添加すること;及び
バットに閉塞流体を添加すること。
[37]
前記樹脂が、前記閉塞流体の前に前記バットに添加される、[36]に記載の方法。
[38]
前記樹脂が、前記閉塞流体の後に前記バットに添加される、[36]に記載の方法。
[39]
液体ポリマー樹脂のモノマー含有量が、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、または90%を超える、[36]に記載の方法。
[40]
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、液体ポリマー樹脂の密度よりも大きい、[36]に記載の方法。
[41]
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、液体ポリマー樹脂の密度よりも小さい、[36]に記載の方法。
[42]
前記少なくとも1つの閉塞流体が疎水性油である、[41]に記載の方法。
[43]
疎水性油が、鉱油、桐油、植物油、シリコーン油、灯油、動物油、石炭油、アントラセン油、およびそれらの混合物から選択される、[42]に記載の方法。
[44]
前記少なくとも1つの閉塞流体が、線状脂肪族アルカン、分岐脂肪族アルカン、環化脂肪族アルカン、アレーン、置換アレーン、線状脂肪族アルケン、分岐脂肪族アルケン、環化脂肪族アルケン、脂肪族カルボン酸、ポリオレフィンおよびそれらの混合物から選択される、[41]に記載の方法。
[45]
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、または0.1未満である、[41]に記載の方法。
[46]
閉塞流体の20℃での蒸気圧が、20、18、16、14、12、10、8、6、5、4、3、2、1、0.5または0.1mmHg未満である、[41]に記載の方法。
[47]
前記閉塞流体を通る水蒸気透過性が、1000×10 -11 、800×10 -11 、600×10 -11 、400×10 -11 、200×10 -11 、100×10 -11 、80×10 -11 、60×10 -11 、40×10 -11 、20×10 -11 、10×10 -11 、8×10 -11 、6×10 -11 、4×10 -11 、2×10 -11 、1×10 -11 、0.5×10 -11 、0.1×10 -11 、0.05×10 -11 、0.01×10 -11 、0.005×10 -11 、または0.0001×10 -11 g・m -1 ・s -1 ・Pa -1 未満である、[41]に記載の方法。
[48]
液体ポリマー樹脂中の閉塞流体の溶解度が、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である、[36]に記載の方法。
[49]
閉塞流体中の液体ポリマー樹脂の溶解度が、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である、[36]に記載の方法。
[50]
液体ポリマー樹脂が、少なくとも1つのフォトベース発生剤をさらに含む、[36]に記載の方法。
[51]
前記少なくとも1つのフォトベース発生剤が、下記から選択される、[50]に記載の方法:
【化I】

【化II】

【化III】

又は、
【化IV】

[52]
液体ポリマー樹脂が、少なくとも1つの染料をさらに含む、[36]に記載の方法。
[53]
前記少なくとも1つの染料が、2,5-ビス(5-tert-ブチル-ベンゾオキサゾール-2-イル)チオフェン;2-(4-ビフェニリル)-6-フェニルベンゾオキサゾール;1,4-ビス(5-フェニル-2-オキサゾリル)ベンゼン;2,5-ジフェニルオキサゾール;クマリン1;クマリン6;クマリン7;クマリン30;クマリン102;クマリン314;クマリン343または2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]、カーボンブラック、酸化チタン(IV)、酸化亜鉛から選択される、[52]に記載の方法。
[54]
前記少なくとも1つの閉塞流体および液体ポリマー樹脂は、それらが別個の層状流体相を形成するように、非混和性である、[36]に記載の方法。
[55]
少なくとも1つの閉塞流体および液体ポリマー樹脂が、別個の層状流体相を形成する、[36]に記載の方法。
[56]
バット内の閉塞流体の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、10000mmよりも大きい、[55]に記載の方法。
[57]
バット内の液体ポリマー樹脂の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、または10000mmよりも大きい、[55]に記載の方法。
[58]
前記バットが2つ以上の閉塞流体を含む、[36]に記載の方法。
[59]
前記閉塞流体の密度が、互いに0.1を超えて異なる、[58]に記載の方法。
[60]
前記閉塞流体の粘度が、互いに0.1を超えて異なる、[58]に記載の方法。
[61]
前記バットの総容量の0.1%、0.5%、1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%が、閉塞流体で満たされている、[36]に記載の方法。
[62]
前記少なくとも1つの閉塞流体が、脂肪族油、シリコーン油、およびフッ素化油から選択される、[36]に記載の方法。
[63]
前記少なくとも1つの閉塞流体が過フッ素化流体である、[36]に記載の方法。
[64]
前記少なくとも1つの閉塞流体が、パーフルオロポリエーテル(PFPE)、パーフルオロアルキルエーテル(PFAE)、およびパーフルオロポリアルキルエーテル(PFPAE)から選択される、[63]に記載の方法。
[65]
パーフルオロポリエーテルが、Fomblin(登録商標)、Krytox(商標)、およびDemnum(商標)から選択される、[64]に記載の方法。
[66]
前記少なくとも1つの閉塞流体が半フッ素化流体である、[36]に記載の方法。
[67]
半フッ素化流体が、半フッ素化ポリエーテルおよび半フッ素化シリコーン含有ポリマーから選択される、[66]に記載の方法。
[68]
前記少なくとも1つの閉塞流体が、過フッ素化流体;半フッ素化流体;および半フッ素化シリコーン含有ポリマー流体を含む、[36]に記載の方法。
[69]
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、または2よりも大きい、[36]に記載の方法。
[70]
前記少なくとも1つの閉塞流体の平均分子量が、50、100、200、300、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、10000、20000、40000、または60000Daよりも大きい、[36]に記載の方法。
[71]
前記少なくとも1つの閉塞流体の20℃での平均粘度が、1、5、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、2000、3000、4000、5000、6000、8000、10000、または20000cPよりも大きい、[36]に記載の方法。
[72]
下記を含む、3Dプリンター樹脂を安定化する方法:
液体ポリマー樹脂を調製すること;
当該樹脂を容器に移すこと;及び
当該容器に少なくとも1つの保護流体を追加すること、
ここで、当該保護流体は当該樹脂上に浮かんでいる。
[73]
樹脂の粘度が、調製後1日で1%、5%、10%、25%、50%、または75%を超えて増加しない、[72]に記載の方法。
[74]
樹脂の粘度が、調製後5日で1%、5%、10%、25%、50%、または75%を超えて増加しない、[72]に記載の方法。
[75]
樹脂の粘度が、調製後10日で1%、5%、10%、25%、50%、または75%を超えて増加しない、[72]に記載の方法。
[76]
容器が3D印刷装置のバットである、[72]に記載の方法。
[77]
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、液体ポリマー樹脂の密度よりも小さい、[72]に記載の方法。
[78]
前記少なくとも1つの保護流体が疎水性油である、[72]に記載の方法。
[79]
疎水性油が、鉱油、桐油、植物油、シリコーン油、灯油、動物油、石炭油、アントラセン油、およびそれらの混合物から選択される、[78]に記載の方法。
[80]
少なくとも1つの保護流体が、線状脂肪族アルカン、分岐脂肪族アルカン、環化脂肪族アルカン、アレーン、置換アレーン、線状脂肪族アルケン、分岐脂肪族アルケン、環化脂肪族アルケン、脂肪族カルボン酸、ポリオレフィンおよびそれらの混合物から選択される、[72]に記載の方法。
[81]
容器の総容量の0.1%、0.5%、1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%が保護流体で満たされている。[72]に記載の方法。
[82]
容器内の保護流体の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、10000mmよりも大きい、[72]に記載の方法。
[83]
容器内の液体ポリマー樹脂の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、または10000mmを超える、[72]に記載の方法。
[84]
前記少なくとも1つの保護流体の密度が、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、または0.1未満である、[72]に記載の方法。
[85]
前記少なくとも1つの保護流体の平均分子量が、50、100、200、300、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、10000、または20000Daよりも大きい、[72]に記載の方法。
[86]
前記少なくとも1つの保護流体の20℃での平均粘度が、1、5、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、2000、3000、4000、5000、6000、8000、10000、または20000cPよりも大きい、[72]に記載の方法。
[87]
保護流体の20℃での蒸気圧が、20、18、16、14、12、10、8、6、5、4、3、2、1、0.5または0.1mmHg未満である、[72]に記載の方法。
[88]
保護流体を通る水蒸気透過性が、1000×10 -11 、800×10 -11 、600×10 -11 、400×10 -11 、200×10 -11 、100×10 -11 、80×10 -11 、60×10 -11 、40×10 -11 、20×10 -11 、10×10 -11 、8×10 -11 、6×10 -11 、4×10 -11 、2×10 -11 、1×10 -11 、0.5×10 -11 、0.1×10 -11 、0.05×10 -11 、0.01×10 -11 、0.005×10 -11 、または0.0001×10 -11 g・m -1 ・s -1 ・Pa -1 未満である、[72]に記載の方法。
[89]
液体ポリマー樹脂中の保護流体の溶解度が、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である、[72]に記載の方法。
[90]
保護流体中の液体ポリマー樹脂の溶解度が、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である、[72]に記載の方法。
[91]
液体ポリマー樹脂のモノマー含有量が、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、または90%を超える、[72]に記載の方法。
[92]
液体ポリマー樹脂が、少なくとも1つのフォトベース発生剤をさらに含む、[72]に記載の方法。
[93]
前記少なくとも1つのフォトベース発生剤が、下記から選択される、[92]に記載の方法:
【化I】

【化II】

【化III】

又は、
【化IV】

[94]
液体ポリマー樹脂が少なくとも1つの染料をさらに含む、[72]に記載のシステム。
[95]
前記少なくとも1つの染料が、2,5-ビス(5-tert-ブチル-ベンゾオキサゾール-2-イル)チオフェン、2-(4-ビフェニリル)-6-フェニルベンゾオキサゾール;1,4-ビス(5-フェニル-2-オキサゾリル)ベンゼン;2,5-ジフェニルオキサゾール;クマリン1;クマリン6;クマリン7;クマリン30;クマリン102;クマリン314;クマリン343または2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]、カーボンブラック、酸化チタン(IV)、酸化亜鉛から選択される、[94]に記載のシステム。
[96]
液体ポリマー樹脂および少なくとも1つの保護流体を含む容器を含む、3Dプリンター樹脂を保管するための貯蔵安定性システムであって、
ここで、少なくとも1つの保護流体および液体ポリマー樹脂は、別個の層状流体相を形成し、
ここで、樹脂流体層は、保護流体層の下の容器内に存在する、
前記のシステム。
[97]
樹脂の粘度が、貯蔵1日後に、1%、5%、10%、25%、50%、または75%を超えて増加しない、[96]に記載のシステム。
[98]
樹脂の粘度が、貯蔵5日後に、1%、5%、10%、25%、50%、または75%を超えて増加しない、[96]に記載のシステム。
[99]
樹脂の粘度が、貯蔵10日後に、1%、5%、10%、25%、50%、または75%を超えて増加しない、[96]に記載のシステム。
[100]
前記容器が3D印刷装置のバットである、[96]に記載のシステム。
[101]
前記少なくとも1つの閉塞流体の密度が、液体ポリマー樹脂の密度よりも小さい、[96]に記載のシステム。
[102]
前記少なくとも1つの保護流体が疎水性油である、[96]に記載のシステム。
[103]
疎水性油が、鉱油、桐油、植物油、シリコーン油、灯油、動物油、石炭油、アントラセン油、およびそれらの混合物から選択される、[102]に記載のシステム。
[104]
少なくとも1つの保護流体が、線状脂肪族アルカン、分岐脂肪族アルカン、環化脂肪族アルカン、アレーン、置換アレーン、線状脂肪族アルケン、分岐脂肪族アルケン、環化脂肪族アルケン、脂肪族カルボン酸、ポリオレフィンおよびそれらの混合物から選択される、[96]に記載のシステム。
[105]
前記容器の総容量の0.1%、0.5%、1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%が保護流体で満たされている、[96]に記載のシステム。
[106]
容器内の保護流体の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、10000mmよりも大きい、[96]に記載のシステム。
[107]
容器内の液体ポリマー樹脂の層の厚さが、0.1、0.5、1、2、4、6、8、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、または10000mmを超える、[96]に記載のシステム。
[108]
前記少なくとも1つの保護流体の密度が、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、または0.1未満である、[96]に記載のシステム。
[109]
前記少なくとも1つの保護流体の平均分子量が、50、100、200、300、400、600、800、1000、2000、4000、6000、8000、1000、または20000Daよりも大きい、[96]に記載のシステム。
[110]
前記少なくとも1つの保護流体の20℃での平均粘度が、1、5、10、20、40、60、80、100、200、400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、2000、3000、4000、5000、6000、8000、10000、または20000cPよりも大きい、[96]に記載のシステム。
[111]
保護流体の20℃での蒸気圧が、20、18、16、14、12、10、8、6、5、4、3、2、1、0.5または0.1mmHg未満である、[96]に記載のシステム。
[112]
保護流体を通る水蒸気透過性が、1000×10 -11 、800×10 -11 、600×10 -11 、400×10 -11 、200×10 -11 、100×10 -11 、80×10 -11 、60×10 -11 、40×10 -11 、20×10 -11 、10×10 -11 、8×10 -11 、6×10 -11 、4×10 -11 、2×10 -11 、1×10 -11 、0.5×10 -11 、0.1×10 -11 、0.05×10 -11 、0.01×10 -11 、0.005×10 -11 、または0.0001×10 -11 g・m -1 ・s -1 ・Pa -1 未満である、[96]に記載のシステム。
[113]
液体ポリマー樹脂中の保護流体の20℃での溶解度が、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である、[96]に記載のシステム。
[114]
保護流体中の液体ポリマー樹脂の溶解度が、20℃で、10、5、1、0.5、0.1、0.08、0.06、0.04、0.02、0.01、0.005、0.001g/L未満である、[96]に記載のシステム。
[115]
液体ポリマー樹脂のモノマー含有量が、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、または90%を超える、[96]に記載のシステム。
[116]
液体ポリマー樹脂が、少なくとも1つのフォトベース発生剤をさらに含む、[96]に記載のシステム。
[117]
前記少なくとも1つのフォトベース発生剤が、下記から選択される、[116]に記載のシステム:
【化I】

【化II】

【化III】

又は、
【化IV】

[118]
液体ポリマー樹脂が少なくとも1つの染料をさらに含む、[96]に記載のシステム。
[119]
前記少なくとも1つの染料が、2,5-ビス(5-tert-ブチル-ベンゾオキサゾール-2-イル)チオフェン;2-(4-ビフェニリル)-6-フェニルベンゾオキサゾール;1,4-ビス(5-フェニル-2-オキサゾリル)ベンゼン;2,5-ジフェニルオキサゾール;クマリン1;クマリン6;クマリン7;クマリン30;クマリン102;クマリン314;クマリン343または2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]、カーボンブラック、酸化チタン(IV)、酸化亜鉛から選択される、[118]に記載のシステム。
[120]
下記を含む、閉塞流体を洗浄する方法:
(i)閉塞流体を3D印刷装置のバットからトレイに移すことであって、ここで、トレイ内の閉塞流体の層の厚さが事前に選択されている;
(ii)閉塞流体を光源からの光にさらすこと;
(iii)光処理された閉塞流体を物理フィルターに通すこと;
(iv)物理的に濾過された閉塞流体を、真空オーブン内でインキュベートすること;
(v)熱処理された閉塞流体を化学フィルターに通すこと。
[121]
前記閉塞流体が、蠕動ポンプを使用して移送される、[120]に記載の方法。
[122]
前記閉塞流体の層の厚さが約1mmから100mmの深さである、[120]に記載の方法。
[123]
前記光源がUV光源である、[120]に記載の方法。
[124]
UV光源の波長が、254nm、365nm、385nm、および405nmから選択される、[123]に記載の方法。
[125]
トレイ内の閉塞流体の層と光源との間の距離が、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、25、30、40、または50cmより大きい、[120]に記載の方法。
[126]
前記光源の出力が、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、または150W/m より大きい、[120]に記載の方法。
[127]
前記閉塞流体が、10、20、30、40、50、60、90、120、180、240、300、または160分を超えて光源に曝される、[120]に記載の方法。
[128]
物理フィルターが、2000、1000、900、850、800、750、500、650、600、550、500、450、400、350、300、250、200、150、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、5、または1μmのサイズを超える粒子を捕捉する、[120]に記載の方法。
[129]
前記閉塞流体が、100℃で10mmHgの圧力下で、真空オーブン内で12時間インキュベートされる、[120]に記載の方法。
[130]
化学フィルターがカーボンブラックフィルターである、[120]に記載の方法。
[131]
コンピューター支援設計(CAD)モデルのどの領域が、閉塞流体によって供給される浮力を利用するかを評価する方法であって、
これにより、閉塞流体なしでCADモデルを印刷する場合と比較して、最終的なCADモデルを印刷するために必要な支持構造が少なくなり、
下記の工程:
(a)CADモデル中の支持構造を縮小した後、印刷を可能にするためにCADモデル中の支持構造の数と位置を決定することであって、ここで、閉塞流体によって供給される浮力は考慮されない;
(b)CADモデルの印刷を可能にするために、CADモデル中に必要な支持構造の数と位置を決定することであって、ここで、閉塞流体によって供給される浮力が考慮される;及び
(c)工程(a)で決定された支持構造を減算し、及び、工程(b)で決定された支持構造を追加することによって、最終的なCADモデル中に全体の支持構造を生成すること、
を含む、前記の評価方法。

【国際調査報告】