(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-28
(54)【発明の名称】ガラスセラミック物品
(51)【国際特許分類】
A47B 96/18 20060101AFI20220121BHJP
A47B 77/08 20060101ALI20220121BHJP
A47B 77/00 20060101ALI20220121BHJP
【FI】
A47B96/18 H
A47B96/18 E
A47B77/08 B
A47B77/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021528409
(86)(22)【出願日】2019-11-28
(85)【翻訳文提出日】2021-07-20
(86)【国際出願番号】 FR2019052828
(87)【国際公開番号】W WO2020109730
(87)【国際公開日】2020-06-04
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504374919
【氏名又は名称】ユーロケラ ソシエテ オン ノーム コレクティフ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100217179
【氏名又は名称】村上 智史
(72)【発明者】
【氏名】ティボー ゲドン
(72)【発明者】
【氏名】ミシャエル ラベル
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー ドブレイエ
【テーマコード(参考)】
3B260
【Fターム(参考)】
3B260CA00
3B260GB01
(57)【要約】
特に家庭用及び/又は家具用の物品、特にカウンタートップ又は家具ユニットであって、ガラスセラミック組立体が配置される骨組み(2)を備える物品に関し、前記ガラスセラミック組立体は、ガラス-セラミックプレート(4)と、少なくとも1つの加熱要素(8)を備える電子モジュール(7)とを備え、前記骨組みは、ガラス-セラミックプレートが配置されて固定される支持表面と、前記加熱要素が配置されるハウジングとを備え、前記ガラス-セラミックプレートは、前記骨組みにそれを可逆的に固定するための固定手段(100)を有することを特徴とする物品に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品、特に家庭用及び/又は家具用の物品、特にカウンタートップ又は家具ユニットであって、
ガラスセラミック組立体がその上に配置される骨組み(2)を有しており、
前記ガラスセラミック組立体は、ガラス-セラミックプレート(4)、及び少なくとも一つの加熱要素(8)を含んでいる電子モジュール(7)を含んでおり、
前記骨組みは、前記ガラス-セラミックプレートが配置され、かつ固定される支持表面、及び前記加熱要素が配置されるハウジング(2a、2b)を含んでおり、
前記ガラス-セラミックプレート(4)は、それを前記骨組みに可逆的に固定するための固定手段(100)を直接に有している、
物品。
【請求項2】
前記固定手段(100)は、前記ガラス-セラミックプレート(4)に固定されたねじ棒(112)及び前記ねじ棒にねじ込むことができるナット(114)から形成された少なくとも2つの組立体(110)を含み、前記骨組みは、前記ねじ棒が挿入される少なくとも1つの開口を含む、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
前記ねじ棒(112)は、前記ガラス-セラミックプレート(4)に接着結合されたブロック(113)に取り付けられている、請求項2に記載の物品。
【請求項4】
前記少なくとも2つの組立体(110)は、前記ガラス-セラミックプレートの2つの寸法のうちの大きい方の対称軸上に配置されている、請求項2又は3に記載の物品。
【請求項5】
前記少なくとも2つの組立体(110)は、前記ガラス-セラミックプレートの2つの寸法のうちの小さい方の対称軸上に配置されている、請求項2又は3に記載の物品。
【請求項6】
前記固定手段は、前記ガラス-セラミックプレートの二次元の対称軸に対してペアで対称に配置された、ねじ棒及びナットから形成された少なくとも4つの組立体(110)を備えている、請求項2に記載の物品。
【請求項7】
前記固定手段(120)は、前記ガラス-セラミックプレートに固定された磁石(121)、及び前記骨組みに固定された磁石(121)を備える少なくとも1ペアの磁石(121)を備え、前記磁石は、前記ガラス-セラミックプレート4が前記骨組みに固定されたときに互いに隣り合うように配置されている、請求項1に記載の物品。
【請求項8】
前記固定手段は、前記ガラス-セラミックプレートの2つの寸法のうちの一方の対称軸に対して対称に配置された少なくとも2ペアの磁石(121)を備えている、請求項7に記載の物品。
【請求項9】
前記磁石(121)は、直線ストリップの形状である、請求項8に記載の物品。
【請求項10】
前記磁石(121)は、直角構造の形状である、請求項8に記載の物品。
【請求項11】
前記骨組みは、溝部(120)を含み、前記溝部のそれぞれに、ペアの1つの磁石が配置されている、請求項7~10のいずれか1項に記載の物品。
【請求項12】
前記溝部は、一つのペアの2つの磁石がその中に嵌合することができるような深さを有するように寸法決めされている、請求項11に記載の物品。
【請求項13】
前記溝部の深さは、前記プレートが前記骨組みに固定されたときに、前記骨組みと前記ガラス-セラミックプレートとの一つのペアの2つの磁石がそれぞれ接触するような深さである、請求項12に記載の物品。
【請求項14】
前記加熱要素は、前記骨組みのハウジング内に配置されて固定されており、かつ前記ガラス-セラミックプレートとは独立している、請求項1~13のいずれか1項に記載の物品。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか1項に記載の物品のための、ガラス-セラミックプレート(4)を骨組み(2)に固定する方法であって、以下のステップを有する方法:
前記ガラス-セラミックプレートと前記骨組みを提供すること;
前記骨組み(2)の支持表面(20)上の少なくとも1つのねじ棒の位置を規定し、前記位置に貫通孔を穿孔すること;
前記ガラス-セラミックプレートを、前記支持表面上に配置すること、
前記ねじ棒を接着剤で被覆し、前記ねじ棒を前記ガラス-セラミックプレートに固定するために前記ガラス-セラミックプレートの開口に挿入すること;及び
前記ガラス-セラミックプレートを前記骨組みに可逆的に固定するためにナットを前記ねじ棒に係合させること、
を含む、方法。
【請求項16】
前記支持表面上に前記ガラス-セラミックプレートを配置するステップと、前記ねじ棒を接着剤で被覆するステップとの間に、ブロック(113)が接着結合によって前記ガラス-セラミックプレートに固定され、前記ねじ棒が前記ブロックに接着結合されるステップをさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載のガラス-セラミックプレートを固定する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス-セラミックプレートから形成される物品の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラス-セラミックプレートから形成された物品が存在し、このプレートは、特に家具ユニットのカウンタートップ又は(特に水平である)表面として役立つように意図されており、このプレートは、特に大きな寸法を有し(この物品が例えば、このように形成された家具の一部である)、物品はまた、その稼働のために、又はプレートの稼働のために有用な要素、例えば、加熱要素、電子部品等を含む。
【0003】
ガラスセラミックは、特に、長年、ガラスセラミックホットプレートを形成するために使用されてきており、このガラスセラミックホットプレートは、その魅力的な外観及び清掃の容易さのために、家庭電化製品の小売業者、家庭電化製品の製造業者、及び使用者にとって非常に成功してきた。
【0004】
それらとしては、カウンタートップは、概して、他の材料、例えば、木材、石英、Corian(登録商標)等から作製される。しかしながら、これらのカウンタートップを製造するためのガラス-セラミックプレートの使用は、この材料に特有の課題を引き起こすが、特に魅力的であることが証明されている。
【0005】
ガラスセラミックは、前駆体ガラス(又はマザーガラス若しくはグリーンガラス)と呼ばれるガラスとして出発し、その特定の化学組成は、セラミック化と呼ばれる適切な熱処理によって制御された結晶化をもたらすことを可能にする。この部分的に結晶化した特定の構造は、ガラスセラミックにユニークな特性を与える。
【0006】
各ガラスセラミック製品は、特定の研究及び多数の試験の結果であり、ガラスセラミック及び/又は所望の特性に対する好ましくない影響を危険にさらすことなくガラスセラミックを得るための方法に変更を加えることは非常に困難であり、例えば、ホットプレートとして従来使用される場合、黒色外観のガラス-セラミックプレートは、概して、下にある加熱要素を停止しているときに隠すのに十分に低い可視範囲であって、かつ安全上の理由で前記要素が稼働しているときに前記要素を視覚的に検出することができ、かつ/又は任意のディスプレイを読み取ることができるのに十分に高い可視範囲の、透過率を示さなければならない。また、ガラス-セラミックプレートは、特に家庭用器具の分野において、それらが大きなサイズを有する場合に特に、その使用に必要とされるような十分な機械的強度を有していなければならず、かつ圧力、衝撃(器具等の落下を支持し、それに耐える)等に対する良好な抵抗(例えば、それらがホットプレートとして従来から使用されている場合、EN 60335-2-6規格に従って規定される)を有していなければならない。
【0007】
それに割り当てられた機能を満たすために、ガラス-セラミックプレートは、概して、その最終用途に必要な付属品又は追加の(装飾的又は機能的)要素(例えば、加熱要素又はホットプレート用の制御パネル)、特に電子部品を備え、前記要素又は付属品は、概して、その目的のためにプレートに設けられたハウジング内にセットされることによって、及び/又は、場合によっては存在する任意の加熱領域の領域とは別の領域に接着結合されることによって、プレートに永久的に固定される。したがって、付属品の位置及び選択は、事前に設定され、プレート及びその付属品が組み立てられると、要素に欠陥がある場合、組立品は、特定のツールを使用して分解されなければならず、又は修理は、プレート又は組立品全体を交換することを含む。
【0008】
ガラス-セラミックプレートは、重く、特に大きなプレートであり、概してそれらの支持体に固定されており、安全性と密封のために必要であれば、その間にシールを備えているので、分解作業はいっそう複雑である。その結果、相互作用的及び/又は多機能である家具ユニットのカウンタートップ又は表面を製造するための、電子部品と組み合わされたガラスセラミックの使用は、部品の取り付け又は除去に関して問題を引き起こす。特に、任意の介入は特に複雑であり、場合によっては、欠陥要素の場合に組立品を交換することを伴う変更可能な性質を有する設備が製造される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明は、メンテナンスがより簡単で実行が容易な物品を提供することによって、これらの欠点に対処しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的のために、本発明は、特に家庭用及び/又は家具用の物品、特に、ガラスセラミック組立品が配置される骨組みを備えるカウンタートップ又は家具ユニットに関し、前記ガラスセラミック組立品は、ガラス-セラミックプレートと、少なくとも1つの加熱要素を備える電子モジュールとを備え、前記骨組みは、ガラス-セラミックプレートが配置され、固定される支持表面と、前記加熱要素が配置されるハウジングとを備え、前記ガラス-セラミックプレートは、前記骨組みにそれを可逆的に固定するための固定手段を有することを特徴とする。
【0011】
この物品は、有利には簡単なメンテナンスを可能にするが、これは、故障した場合に、可逆的な固定手段に作用してプレートを骨組みから切り離し、電子モジュールに接近できるようにするだけでよいからである。故障が修理されると、プレートは、容易に骨組みに再び固定することができる。
【0012】
一つの例によれば、固定手段は、ガラス-セラミックプレートに固定されたねじ棒と、ねじ棒にねじ込むことができるナットとから形成された少なくとも2つの組立品を含み、前記骨組みは、ねじ棒が挿入される少なくとも1つの開口を含む。
【0013】
一つの例によれば、少なくとも2つの組立品は、ガラス-セラミックプレートの2つの寸法のうち大きい方の対称軸上に配置される。
【0014】
一つの例によれば、少なくとも2つの組立品は、ガラス-セラミックプレートの2つの寸法のうち大きい方の対称軸上に配置される。
【0015】
一つの例によれば、固定手段は、ガラス-セラミックプレートの2次元の対称軸に対して、ペアで対称に配置された、ねじ棒及びナットから形成された少なくとも4つの組立体を備える。
【0016】
一つの例によれば、固定手段は、ガラス-セラミックプレートに固定された磁石と、骨組みに固定された磁石とを含む少なくとも1ペアの磁石を含み、磁石は、ガラス-セラミックプレート4が骨組みに固定されたときに互いに隣り合うように配置される。
【0017】
一つの例によれば、前記固定手段は、前記ガラス-セラミックプレートの2つの次元のうちの1つの対称軸に関して対称的に配置された、少なくとも2ペアの磁石を備える。
【0018】
一つの例によれば、磁石は、直線状ストリップの形状である。
【0019】
一つの例によれば、磁石は、直角構造の形状である。
【0020】
一つの例によれば、骨組みは、溝を備え、各溝内に、1ペアの磁石うち一つが配置される。
【0021】
一つの例によれば、溝は、1ペアの2つの磁石がその中に嵌まることができるような深さを有するように寸法決めされている。
【0022】
一つの例によれば、溝の深さは、プレートが前記骨組みに固定されるときに、及び骨組みガラス-セラミックプレートのそれぞれの1ペアの2つの磁石が接触するような深さである。
【0023】
一つの例によれば、前記加熱要素は、骨組みのハウジング内に配置され、固定され、ガラス-セラミックプレートから独立している。
【0024】
本発明はまた、ガラス-セラミックプレートを骨組みに固定するための方法に関し、以下のステップを含むことを特徴とする:
ガラス-セラミックプレートと骨組みとを提供すること;
骨組みの支持表面上の少なくとも1つのねじ棒の位置を画定し、前記位置に貫通孔を穿孔すること;
前記ガラス-セラミックプレートを、前記支持表面上に配置すること;
前記ねじ棒を接着剤でコーティングし、それを前記ガラス-セラミックプレートに固定するために、ガラス-セラミックプレートの開口に挿入すること;及び
ガラス-セラミックプレートを骨組み上に維持するために、ナットをねじ棒と係合させること。
【0025】
一つの例によれば、本方法はまた、前記支持表面上に前記ガラス-セラミックプレートを配置するステップと、接着剤でねじ棒を被覆するステップとの間に、ブロックが接着結合によって前記ガラス-セラミックプレートに固定され、前記ねじ棒が前記ブロックに接着結合されるステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
さらなる特定の特徴及び利点は、添付の図面を参照して、完全に非限定的な例として以下に与えられる説明からより明らかになるのであろう:
【0027】
【
図4】
図4は、本発明に係る物品の第1の実施形態の模式図である。
【
図5】
図5は、本発明に係る物品の第1の実施形態の模式図である。
【
図6】
図6a及び
図6bは、第1の実施形態の可逆的な固定手段の配置の模式図である。
【
図7】
図7は、本発明に係る物品の第2の実施形態及び関連する変形の模式図である。
【
図8】
図8a~
図8eは、本発明に係る物品の第1の実施形態の可逆的固定手段の配置の模式図である。
【
図9】
図9は、本発明に係る物品の第2の実施形態及び関連する変形の模式図である。
【
図10】
図10は、第1の実施形態の可逆的な固定手段の配置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1~
図3において、本発明による物品は、料理の準備及び消費、物体の支持、食品の調理等を含む各種(連続的又は同時の)使用を意図した家具ユニット1、例えばアイランド・キッチンである。この家具ユニットは、ガラス-セラミック組立体が配置された骨組み2から形成されている。この骨組み又は家具ユニットは、ガラス-セラミック組立体が配置される支持表面20を備える(
図9aに見られる)。このガラスセラミック組立体は、ガラスセラミックからなるモノリシック基板4の完全に(つまりその全領域にわたって)形成されたカウンタートップ3を形成する。この基板は、平滑な上面とスパイクを設けた下側を有し、厚さ6mmである。基材又はガラス-セラミックプレートは、黒色又は白色、あるいは他の可能な色を有する。
【0029】
このガラスセラミック組立体はまた、電子モジュール7を含み、この電子モジュールは、必要に応じて、プレートの稼働のための要素を含み、これらの要素は、特に、この場合、食品を調理するための加熱要素8、例えばプレート4の下に配置されたインダクタである。加熱要素8の位置は、必要に応じて、要求により加熱領域を画定する、例えばエナメルで作られた、装飾9によってプレートの表面上に示されてもよい(
図1では3つの加熱領域が示されている)。
【0030】
任意に、電子装置7は、制御手段又は電気誘導充電手段を有していてもよい。
【0031】
第1の実施形態では、電子モジュール7は、骨組み2内に、すなわち、前記ガラス-セラミックプレート4を支持する家具ユニット内に配置される。この目的のために、骨組み2は、プレートの稼働のための要素8が配置されるハウジング2aを備える。電子モジュール7は、接着剤又はねじ留め又はクリップ留めによって前記骨組み2に固定される。
【0032】
この構成は、ガラス-セラミックプレート4に質量を付加しないという利点を有し、その下面の張力を制限しつつ、取り扱いを容易にする。240cm×110cm又は360cm×130cmの寸法を有する大きなガラス-セラミックプレートが存在し、したがって、これらはかなりの質量を有するので、この利点はさらに重要である。面積が0.3m2以下のガラスセラミック基板は、標準サイズの基板と考えられ、面積が0.7m2以上のガラスセラミック基板は、大サイズの基板と考えられる。
【0033】
第2の実施形態では、電子モジュール7は、接着剤又はねじ留め又はクリップ留めによって前記ガラス-セラミックプレート4に固定される。したがって、骨組み2は、電子モジュール7が挿入されるハウジング2bを備える。又はウジング2bは、プレートの稼働のための要素8がその内部に収まるように実現されている。電子モジュール7とプレート4との間には、比較的大きな又は小さなギャップが設けられている。
【0034】
本発明によると巧みに、ガラス-セラミックプレート4は、固定手段100を介して骨組みに固定され、固定は可逆的であり、プレート4は、それを骨組み2に可逆的に固定するための固定手段を有する。これは、可逆的な固定手段100は、第1に、ガラス-セラミックプレート4を骨組み2に固定し、第2に、ガラス-セラミックプレート4を骨組み2から分離するために操作され得るようなものであることを意味すると理解される。可逆的固定手段100を操作することによるこの分離は、前記可逆的固定手段100を破壊することなく行われる。このようにして、プレート4を骨組みに再び固定するために、前記可逆的な固定手段100を再び操作することができる。
【0035】
図4及び
図5に見られる第1の実施形態によれば、可逆的な固定手段100は、その上にナット114が固定される、円形断面の少なくとも1つのねじ棒112を備える組立体110を備える。ねじ棒112は、それ自体、ガラス-セラミックプレート4の平面に直角に延びるようにガラス-セラミックプレート4によって支持されている。棒112のガラス-セラミックプレート4へのこの固定は、接着結合によって行うことができる。
【0036】
使用される接着剤は、シリコーン又はエポキシタイプの接着剤である。
【0037】
このように、可逆的な固定手段100は、ガラス-セラミックプレート4に直接的に固定されていることが理解されるのであろう。
【0038】
ガラス-セラミックプレート4が載置される骨組み2は、貫通開口21を備える。これらの貫通開口21は、各棒112がガラス-セラミックプレート4に接着結合され、骨組み2の各開口が互いに向き合い、各棒112が貫通開口21に挿入されることを可能にするように配置される。したがって、骨組み2は、貫通開口21が配置される領域、例えばリム2cを含む。
【0039】
次いで、この挿入によって、ナット114を使用することが可能となり、このナットはその回転作用によって、ねじ棒112上で並進運動を起こすように、前記ねじ棒と協働する。ナット114の並進運動により、後者は、ガラス-セラミックプレート4を骨組み2に固定することができる。
【0040】
貫通開口21は、第1の例では、一定の断面を有し、ねじ棒がその中に挿入されるような寸法にされることが理解されるのであろう。この棒112は、骨組み2から突出し、ナット114をその上に取り付けることができるようになっている。
【0041】
第2の例では、開口21は、棒112の寸法と実質的に類似した寸法を有する第1の部分と、後者がそれに挿入されることを可能にする第2の部分とを含み、その寸法は、ナット114がそれに挿入されることを可能にする。したがって、棒112には、それがナット114と協働することができるように、開口21の第2の部分に突出することができる長さが設けられている。したがって、この第2の例は、棒/ナット組立体を骨組み2の厚さ方向に隠すことを有利に可能にする。
【0042】
ガラス-セラミックプレート4は、
図6aに見られるように、少なくとも2つのねじ棒/ナット組立体110を介して骨組みに固定される。この場合、2つの組立体110は、プレートの2つの長さのうちの大きい方に平行な方向に延びる軸上に位置している。好ましくは、これらの2つの組立体110は、プレート4の対称軸S1上に配置される。さらにより好ましくは、可逆的な固定手段100は、4つのネジ棒/ナット組立体100を備え、
図6bに見られるように、各々の組立体110は、プレート4の角に位置する。これらの組立体110は、このようにガラスセラミックプレート4の二次元の対称軸S1、S2に対して、ペアで対称となるように配置されている。
【0043】
この第1の実施形態の変形例では、ねじ棒112は、部分的にのみねじが切られている。ねじは、棒に沿って延びており、ナット114がその進行先端に到達すると、ガラス-セラミックプレート4が固定され、固定に遊びがないようになっている。
【0044】
図10に見ることができる、この第1の実施形態の別の変形例では、ねじ棒112は、それ自体がプレートに接着結合されたブロック113に取り付けられる。固定手段の一部であるこのブロック113は、棒112の接触面積よりも大きい、基材との接触面積を有する。このより大きな接触面積は、ねじを切った棒112に加えることができる応力に対するより良い抵抗を可能にする。
【0045】
このブロック113は、ねじ棒が取り付けられるか、又は前記棒と一体に作られる要素である。
【0046】
図示されていないこの変形形態の代替形態では、ブロック113は、2つのねじ棒112が前記ブロック113から延びることができるように設計される。
【0047】
この第1の実施形態及びその変形形態は、有利には前記プレートを取り付けるための方法を改善することを可能にする。この改良された取り付け方法は、ガラス-セラミックプレート4が家具ユニット2上に配置された後に、ねじ棒112をガラス-セラミックプレート4に固定することからなる。したがって、この方法は、前記ガラス-セラミックプレート4が家具ユニット2上に配置され、調整されるステップの後に、棒を固定するステップを提供することからなる。
【0048】
ねじ棒112を固定するこのステップは、第一に、骨組み2の支持表面20上の各ねじ棒の位置を定めることからなる。第二に、貫通孔21が、規定された位置にドリル加工される。第三に、ガラス-セラミックプレート4が家具ユニット上に配置され、その後、貫通孔21を通して棒がガラス-セラミックプレート4に固定される。この固定は、前記棒が貫通開口に挿入される前に各棒112に塗布される接着剤によって確保される。
【0049】
ねじ棒単体の場合には、これらは直接ガラス-セラミックプレート4に固定される。
ブロック113が使用されるとき、後者がねじ棒と一緒に作られるならば、棒/ブロック組立体は、ガラス-セラミックプレートに固定される。ブロックと棒とが独立している場合には、ブロック113が接着剤によってガラス-セラミックプレート4に固定され、次に、ねじ棒112が前記ブロック113に固定される。第4に、ナット114は、ねじ棒に接合される。
【0050】
貫通孔21は、棒112を摩擦なくそれらに挿入できるように寸法決めされるのであろう。したがって、貫通孔の最小直径は、ねじ棒112の直径との許容範囲を伴って同一となるように設けることができる。しかしながら、ねじ棒よりもはるかに大きな直径を有する貫通孔21を有することが可能である。この場合、グロメット又はペグは、前記ねじ棒を受け入れるために前記孔21に挿入されることができる。
【0051】
この方法は、有利には取り付けの間に問題がないように、また、オフセットの場合に前記棒112に加えられる応力を回避するように、ねじ棒112と孔21との間に完全な整合を持たせることを可能にする。さらに、これは、骨組み2上に配置される前に固定された棒112を有するガラス-セラミックプレート4と比較して、ガラス-セラミックプレート4を輸送することを容易にする。効果的には、ねじ棒112は、一旦ガラス-セラミックプレート4に取り付けられると、突出する。したがって、棒112への衝撃を回避するようにガラス-セラミックプレート4を操作しなければならず、これは、それらを引きはがしたり変形させたりするリスクを伴う。ガラス-セラミックプレート4が骨組み2上に配置されてから、ねじ112を固定することによって、これらの不都合が回避される。さらに、この方法は、有利には家具ユニットの構成に応じて、すなわち、最もアクセス可能な位置に、及び電子モジュール7が配置される場所以外の位置に、ねじ棒112を配置することを可能にする。
【0052】
図7に見られる、第2の実施形態によれば、可逆的な固定手段100は、少なくとも1ペアの磁石121を備える。この1ペアの磁石は、プレート4上に、特に骨組み2と接触する面上に配置された1つの磁石121と、骨組み2上に、特に前記プレート4と接触する面上に配置された1つの磁石121とを有するように配置される。この1ペアの磁石121は、磁石121が互いに引き合うように配置されており、これは、プレート4上に配置された磁石121が骨組み2上に配置された磁石121によって引き合わされることを意味する。これにより、骨組み2とプレート4との間に牽引力が生じる。
【0053】
各磁石121は、骨組み2又はガラス-セラミックプレート4に、接着剤によって固定されている。骨組みに固定された磁石121は、ネジ止めにより固定することができる。そのために、ねじを挿入できる穴が設けられている。
【0054】
第1の可視的な例によれば、可逆的な固定手段100は、1ペアの磁石121を備え、各磁石121は、ガラス-セラミックプレート4の磁石121が描かれている
図8aに見られるように、矩形の周囲を区切るように設計されたストリップ形状を有する。
【0055】
プレート4を骨組み2に取り付ける間、プレートは、それが支持する磁石121が前記骨組み2によって支持される磁石121と接触するように配置され、プレート4が固定されることを確実にする。
【0056】
第2の実施形態によれば、可逆的な固定手段100は、2ペアの磁石121を備える。これらの磁石121は、ガラス-セラミックプレート4の磁石121が描かれている
図8b及び
図8cに見られるように、直線状のストリップ形状又はU字を区切るように設計されたストリップ形状のような種々の形状を有することができる。これらの磁石121は、プレート4の2つの磁石121がプレート4の2つの寸法のうちの大きい方の寸法の横方向S2に対して対称であるか、又は寸法のうちの大きい方の寸法に平行な軸S1に対して対称であるか、又は対称であるように配置される。
【0057】
図8d及び
図8eに見られる第3の実施形態によれば、可逆的な固定手段100は、4ペアの磁石121を備える。これらの磁石121は、直線ストリップ形状又は直角ストリップ形状、すなわち、直角を形成する2つの部分等、様々な形状を有することができる。
【0058】
これらの磁石121は、ペアで対称的に対向するように配置されている。直角構造の形状の磁石121の場合、これらは、有利にはプレート4及び骨組みのコーナーに配置される。
【0059】
図9a及び9bに見られる本発明の一つの変形例によれば、骨組み2は、骨組み2に固定された磁石121が配置される溝120又はスロットを備えるように設計される。好ましくは、これらの溝又はスロット120は、一つのペアの磁石121を収容するように寸法決めされる。これは、溝又はスロット120が、骨組み上のプレート4の位置決めの間に、各溝又はスロット120が一つのペアの2つの磁石を収容できるような深さを有することを意味するものとして理解されるべきである。この深さは、プレート4が骨組み2に取り付けられたときに、一つのペアの磁石が接触し、プレート4が骨組み2と接触するような深さであってもよい。
【0060】
この変形例は、有利には、磁石121がプレートの平面に直交する牽引に関する固定を可能にするのに対し、これらのスロット120は、横方向の保持を可能にするので、固定を改善することを可能にする。具体的には、プレートの磁石121も溝120又はスロットに挿入されるので、これらの溝又はスロット120の側面は、係止として機能する。したがって、前記プレート4に横方向に力が加えられると、プレート4に接着結合された磁石121は、前記プレートのオフセットを防止するために、溝又はスロット20の側面に当接する。好ましくは、溝又はスロット120の寸法は、磁石をそれらの中に挿入することができ、しかしながら、その中で横方向に動くことができないようなものである。
【0061】
もちろん、本発明は、図示された例に限定されるものではなく、当業者には明らかな様々な方法で変更及び修正することができる。したがって、第3の実施形態では、可逆的な固定手段は、1ペアの磁石と棒/ナット組立体とを組み合わせる。例えば、ガラス-セラミックプレート4を骨組み2に固定するための、4ペアの磁石及び1つの棒/ナット組立体があってもよい。
【国際調査報告】