(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-28
(54)【発明の名称】導光板を備えるバックライト、結果的に得られたディスプレイデバイス、それを製造する方法およびそれを使用する方法
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20220121BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20220121BHJP
【FI】
F21S2/00 432
G02F1/13357
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021530156
(86)(22)【出願日】2019-11-21
(85)【翻訳文提出日】2021-07-27
(86)【国際出願番号】 US2019062556
(87)【国際公開番号】W WO2020112477
(87)【国際公開日】2020-06-04
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100123652
【氏名又は名称】坂野 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】アレン,カーク リチャード
(72)【発明者】
【氏名】クーノ,アレクサンダー リー
(72)【発明者】
【氏名】ミー,シアン-ドン
(72)【発明者】
【氏名】モウ,ジンファー
【テーマコード(参考)】
2H391
3K244
【Fターム(参考)】
2H391AA16
2H391AB04
2H391AC13
2H391AC26
2H391AC53
2H391AD09
2H391AD26
2H391AD27
2H391AD36
2H391AD37
2H391CA06
2H391CA10
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2H391DA03
2H391DA08
2H391EB03
2H391FA07
2H391FA12
3K244AA01
3K244BA07
3K244BA37
3K244BA48
3K244CA03
3K244DA01
3K244EA02
3K244EA04
3K244EA13
3K244GA01
3K244GA02
3K244LA01
(57)【要約】
ディスプレイデバイスにおける液晶ディスプレイ(LCD)ユニット用のバックライトユニットが提供される。バックライトユニットは、導光板(LGP)と、第1の光源とを含む。導光板は、2つの主面と、2つの主面間の第1の側壁面とを有する。第1の光源は、導光板の第1の壁面と接触しているかまたは近接していて、導光板と光学的に結合されている。導光板は、例えば、LCDユニットについての寸法、例えば、長さより長い寸法、例えば、長さを有する。第1の光源は、LCDユニットについての寸法、例えば、長さ以上の寸法、例えば、長さを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイデバイスにおける液晶ディスプレイ(LCD)ユニット用のバックライトユニットであって、
第1の主面、前記第1の主面と反対側の第2の主面および前記第1の主面と前記第2の主面との間の第1の側壁面を有する導光板と、
前記第1の側壁面と接触しているかまたは近接していて、前記導光板と光学的に結合されている第1の光源と
を備え、
前記導光板は、前記LCDユニットについての所定の長さより長い長さを有し、前記第1の光源は、前記LCDユニットについての前記所定の長さ以上の長さを有する、
バックライトユニット。
【請求項2】
前記導光板の前記長さが、前記第1の光源の前記長さより長い、請求項1記載のバックライトユニット。
【請求項3】
前記導光板が、ガラス、ポリマーおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項1または2記載のバックライトユニット。
【請求項4】
前記導光板が、約0.01mm~約6mmの範囲の厚さを有するガラスを備える、請求項1から3までのいずれか1項記載のバックライトユニット。
【請求項5】
前記導光板が、約100mm~約1,000mmの範囲の最小曲率半径まで動的に曲げ可能に構成されている、請求項4記載のバックライトユニット。
【請求項6】
ディスプレイデバイスであって、
液晶ディスプレイ(LCD)ユニットと、
バックライトユニットであって、
第1の主面、前記第1の主面と反対側の第2の主面および前記第1の主面と前記第2の主面との間の第1の側壁面を有する導光板ならびに
前記第1の側壁面と接触しているかまたは近接していて、前記導光板と光学的に結合されている第1の光源
を備えるバックライトユニットと
を備え、
前記導光板は、前記LCDユニットの長さより長い長さを有し、前記第1の光源は、前記LCDユニットの前記長さ以上の長さを有する、
ディスプレイデバイス。
【請求項7】
前記導光板の前記長さが、前記第1の光源の前記長さより長い、請求項6記載のディスプレイデバイス。
【請求項8】
前記導光板が、ガラス、ポリマーおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、請求項6または7記載のディスプレイデバイス。
【請求項9】
前記導光板が、ガラスを備え、前記導光板が、約0.01mm~約6mmの範囲の厚さを有し、約100mm~約1,000mmの範囲の最小曲率半径まで動的に曲げ可能に構成されている、請求項6から8までのいずれか1項記載のディスプレイデバイス。
【請求項10】
前記第1の光源と前記第1の側壁面との間のギャップが、約0.01mm未満である、請求項9記載のディスプレイデバイス。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本願は、米国特許法第119条のもと、2019年3月28日に出願された米国仮特許出願第62/825,207号明細書および2018年11月30日に出願された米国仮特許出願第62/773,593号明細書の優先権の利益を主張し、その内容が依拠され、その内容全体を参照により本明細書に援用するものとする。
【技術分野】
【0002】
本開示は、概して、導光板および結果的に得られたディスプレイデバイスに関する。より詳細には、開示された主題は、導光板、このような導光板を備えるバックライトおよび結果的に得られたディスプレイデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
液晶ディスプレイ(LCD)は、種々の電子機器、例えば、携帯電話、ラップトップ、電子タブレット、テレビ、およびコンピュータモニタに使用されている。LCDは、光を発生させるためのバックライトユニット(BLU)を備えることができる。次いで、光は変換され、フィルタリングされかつ/または偏光されて、所望の画像を生成することができる。しかしながら、他のディスプレイデバイスと比較して、LCDは、輝度、コントラスト比、効率および視野角に制限がある場合がある。電力要求およびデバイスサイズ(例えば、厚さ)のバランスを有する、輝度、コントラスト比および色域の改善が継続的に望まれている。
【0004】
自動車用ディスプレイは、各種のディスプレイタイプ、例えば、LCDを含むことができ、機器クラスタディスプレイ、センタースタックディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、リアシートエンターテイメントディスプレイおよび電子ミラーディスプレイとして使用される。広い運転条件のために、このような自動車用ディスプレイは、高-低温および湿度サイクルに耐える必要がある。また、そのようなディスプレイは、太陽光下での可読性を可能にするのに十分に明るくもある必要がある。近年の自動車用ディスプレイは、この性能を達成するために、1000nit(cd/m2)以上に向かって進歩していっている。
【0005】
従来のフラットかつリジッドなディスプレイデバイスに加えて、湾曲かつ/またはフレキシブルディスプレイデバイスにも高い需要がある。導光板およびバックライトユニットには、ほとんど柔軟性がない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、可撓性であることができ、良好な輝度および太陽光下での可読性を提供することができるバックライトを有する、湾曲かつ/またはフレキシブルディスプレイデバイス、例えば、自動車用ディスプレイを提供するのが有利であろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、ディスプレイデバイスにおける液晶ディスプレイ(LCD)ユニット用のバックライトユニット、結果的に得られたディスプレイデバイス、バックライトユニットまたはディスプレイデバイスを製造する方法およびバックライトユニットまたはディスプレイデバイスを使用する方法を提供する。
【0008】
幾つかの実施形態によれば、バックライトユニットは、導光板(LGP)と、第1の光源とを備える。LGPは、第1の主面と、第1の主面と反対側の第2の主面と、第1の主面と第2の主面との間の第1の側壁面とを有する。第1の光源は、第1の側壁面と接触しているかまたは近接していて、LGPと光学的に結合されている。幾つかの実施形態では、LGPは、LCDユニットについての所定の寸法、例えば、長さより大きい寸法、例えば、長さを有する。例えば、LCDユニットの長さに対するLGPの長さの比は、1.2以上である。このような比についての範囲の例は、1.2~3、2~3、3~5または任意の適切な範囲を含むが、これらに限定されない。LGPは、1つのLCDユニットのサイズよりはるかに大きいサイズを有することができる。LGPは、2つ以上のLCDユニットを照明するのに使用することができる。第1の光源は、LCDユニットについての所定の寸法、例えば、長さ以上の寸法、例えば、長さを有する。幾つかの実施形態では、LGPの長さは、第1の光源の長さより長くてよい。
【0009】
導光板(LGP)は、ガラス、ポリマーおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含むことができるかまたはそれらから製造される。LGPは、高い光透過率で透明であり、フレキシブルディプレイおよびリジッドディスプレイの両方のために構成されていてよい。幾つかの実施形態では、LGPは、強化ガラスを備えるかまたは強化ガラスから製造される。このようなガラスは、イオン交換により化学的に、熱的にまたは化学的および熱的の両方で強化される。LGPは、約0.01mm~約6mm、例えば、約0.01mm~約0.6mm、約0.01mm~約0.7mmもしくは約0.01mm~約1.6mmの範囲または任意の他の適切な範囲の厚さを有する。LGPは、約100mmの最小曲率半径まで動的に曲げ可能に構成されている。例えば、曲率半径は、約100mm~約10,000mm、約100mm~約5,000mm、約100mm~約4,000mm、約100mm~約3,000mm、約100mm~約2,000mm、約100mm~約1,000mm、約100mm~約400mm、約200mm~約400mm、約100mm~約500mmの範囲または任意の他の適切な範囲にあってよい。
【0010】
幾つかの実施形態では、LGPは、リジッドディスプレイ用途に適した任意の厚さを有する任意のガラスから製造される。幾つかの実施形態では、LGPは、フレキシブルディスプレイ用途およびリジッドディスプレイ用途の両方に適した厚さを有するポリマーから製造される。
【0011】
幾つかの実施形態では、導光板は、第1の側壁面と反対側の第2の側壁面をさらに備え、バックライトユニットは、第2の側壁面に接触しているかまたは近接していて、導光板と光学的に結合されている第2の光源を備える。各光源は、LCDスクリーンまたはLGPの長さ方向(すなわち、長辺)に沿って配設されている。第3の光源を、LCDスクリーンまたはLGPの幅方向に沿って配設することもできる。この構成は、LCDスクリーンまたはLGPの長さ方向に沿って配設された2つの光源と組み合わせて使用することができる。
【0012】
幾つかの実施形態では、各光源は、複数の別個の発光ダイオード(LED)を備える。各別個のLEDは、長さ(Pw)を有する。複数の別個のLEDは、0.5~0.95(例えば、0.75~0.86)の範囲のPw/Pの比での単位寸法またはピッチ(P)を有する繰返しパターンで配設されている。ピッチ(P)は、1つのLEDの長さと、隣接する2つのLED間のギャップを含む。
【0013】
一態様では、本開示は、LCDユニットと、本明細書に記載されたバックライトユニットとを備える、ディスプレイデバイスを提供する。LGPは、第1の主面と、第1の主面と反対側の第2の主面と、第1の主面と第2の主面との間の第1の壁面とを有する。第1の光源は、第1の側壁面と接触しているかまたは近接していて、導光板と光学的に結合されている。LGPは、LCDユニットの寸法、例えば、長さより大きい寸法、例えば、長さを有する。第1の光源は、LCDユニットの長さ以上の寸法、例えば、長さを有する。LGPの長さは、第1の光源の長さより長くてよい。
【0014】
幾つかの実施形態では、導光板は、LCDユニットの寸法、例えば、長さよりはるかに大きい寸法、例えば、長さを有し、1つ以上の追加のLCDユニットを照明するように構成されている。
【0015】
導光板(LGP)は、ガラス、ポリマーおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含むことができるかまたはそれらから製造される。例えば、幾つかの実施形態では、LGPは、化学的または熱的に強化されたガラスを備えるかまたはこれから製造される。LGPは、約0.01mm~約0.7mmの範囲の厚さを有し、500mm以下または約100mm~約500mmの最小曲率半径に動的に曲げ可能に構成されている。曲率半径は、100mm~1,000mm(例えば、100~400mmまたは200~400mm)の範囲にあってよい。光源と側壁面との間のギャップは、約0.01mm未満であってよい。幾つかの実施形態では、光源は、LGPの側壁面と直接接触していてよい。
【0016】
幾つかの実施形態では、各光源は、複数の別個のLEDを備える。各LEDは、長さ(Pw)を有する。複数の別個のLEDは、0.5~0.95(例えば、0.75~0.86)の範囲のPw/Pの比での単位寸法(P)を有する繰返しパターンで配設されている。
【0017】
ディスプレイデバイスは、1つ以上のコンポーネント、例えば、光取出し器、反射体、少なくとも1つのプリズムフィルム、タッチパネル、カバーレンズおよびそれらの組み合わせをさらに備えてよい。
【0018】
幾つかの実施形態によれば、記載されたディスプレイデバイスは、ガラス製のLGPを含み、任意の適切な分野における湾曲またはフレキシブルディスプレイ用途、例えば、自動車用ディスプレイ用途のために構成されていてよい。幾つかの実施形態では、このようなデバイスは、少なくとも1つのLCDユニットと、バックライトユニットとを備える。バックライトユニットは、LGPと、第1の光源とを備える。LGPは、第1の主面と、第1の主面と反対側の第2の主面と、第1の主面と第2の主面との間の第1の側壁面とを有する。第1の光源は、第1側壁面と接触しているかまたは近接している。導光板は、少なくとも1つのLCDユニットの寸法、例えば、長さより大きい寸法、例えば、長さを有する。第1の光源は、少なくともLCDユニットの寸法以上の寸法、例えば、長さを有する。LGPは、ガラス製である。幾つかの実施形態では、LGPは、約0.01mm~約0.7mmの範囲の厚さを有し、100mm、例えば、100mm~1,000mmまたは約100mm~約500mmの範囲の最小曲率半径まで動的に曲げ可能に構成されている。幾つかの実施形態では、導光板は、第1の側壁面と反対側の第2の側壁面をさらに備え、バックライトユニットは、第2の側壁面と接触しているかまたは近接していて、LGPと光学的に結合されている第2の光源を備える。
【0019】
幾つかの実施形態では、各光源は、複数の別個のLEDを備える。複数の別個のLEDは、0.5~0.95(例えば、0.75~0.86)の範囲のPw/Pの比での単位寸法またはピッチ(P)を有する繰返しパターンで配設されている。ここで、Pwは、各LEDの長さである。
【0020】
別の態様では、本開示は、本明細書に記載されたバックライトユニットを製造する方法または本明細書に記載されたディスプレイデバイスを製造する方法を提供する。このようなディスプレイデバイスを製造する方法は、LCDユニットを提供するステップと、バックライトユニットを形成するステップと、バックライトユニットとLCDユニットとを、ディスプレイデバイスを形成するように組み立てるステップとを含む。
【0021】
別の態様では、本開示は、本明細書に記載されたバックライトユニットを使用する方法または本明細書に記載されたディスプレイデバイスを使用する方法を提供する。このような方法は、バックライトユニット内の導光板が平坦な位置からまたは第1の曲率半径から第2の曲率半径まで曲げられるように、ディスプレイデバイスを曲げるステップを含む。第1または第2の曲率半径のうちの一方は、約100mm~約1,000mm(例えば、100~400mmまたは200~400mm)の範囲にあってよい。
【0022】
本明細書に記載された、結果的に得られたバックライトユニットおよび結果的に得られたディスプレイデバイスは、高い輝度を有する。例えば、幾つかの実施形態では、バックライトユニットは、約15,000nit(cd/m2)~約68,000nit(cd/m2)の範囲の輝度を有し、ディスプレイデバイスは、約10mA~30mAの範囲の電流で約1,000nit(cd/m2)~約4,700nit(cd/m2)の範囲の輝度を有する。優れた輝度に加えて、バックライトおよびディスプレイデバイスは、他の性能、例えば、熱安定性を有する。
【0023】
本開示で提供された製品は、種々の用途に使用することができる。例えば、幾つかの実施形態では、この製品は、フレキシブルバックライトを含む自動車用ディスプレイである。フレキシブルバックライトは、動的に曲げ可能でありかつ太陽光下で可読なガラス製の導光板を含む。
【0024】
追加の特徴および利点は、以下の詳細な説明で説明されるであろうし、一部は、その説明から当業者に容易に明らかになりまたは以下の詳細な説明、特許請求の範囲および添付の図面を含む本明細書に記載された実施形態を実施することにより認識されるであろう。
【0025】
前述の一般的な説明および下記の詳細な説明は両方とも、単に例示的なものであり、特許請求の範囲の性質および特徴を理解するための概観または枠組みを提供することを意図していることを理解されたい。添付の図面は、更なる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。図面は、1つ以上の実施形態を示し、説明と共に、種々の実施形態の原理および動作を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本開示は、添付の図面と併せて読めば、下記の詳細な説明から最も良く理解される。一般的な慣行によれば、図面の種々の特徴は、必ずしも縮尺通りではないことが強調される。それどころか、明瞭にするために、種々の特徴の寸法を、任意に拡大しまたは縮小している。明細書および図面の全体を通して、同様の参照符号は、同じ特徴を示す。
【
図1A】幾つかの実施形態に係る例示的なフレキシブルディスプレイデバイスを示す斜視図である。
【
図1B】幾つかの実施形態に係る導光板(LGP)と1つの光源とを備える、例示的なバックライトユニットを有する例示的なフレキシブルディスプレイデバイスを示す平面図である。
【
図1C】幾つかの実施形態に係る導光板(LGP)と2つの光源とを備える、例示的なバックライトユニットを有する例示的なフレキシブルディスプレイデバイスを示す平面図である。
【
図1D】幾つかの実施形態に係る(線A-A’に沿った)
図1Cの例示的なフレキシブルディスプレイデバイスを示す断面図である。
【
図2A】幾つかの実施形態に係る例示的な寸法を有する例示的なディスプレイデバイスを示す平面図である。
【
図2B】幾つかの実施形態に係る
図2Aの例示的なディスプレイデバイスにおける1つの光源の例示的な部分の拡大図である。
【
図3】幾つかの実施形態における例示的なプロトタイプバックライトユニットの性能を示す平面図である。
【
図4】垂直方向および水平方向に沿った
図3のプロトタイプバックライトユニットの空間輝度分布を示す図である。
【
図5A】幾つかの実施形態に従って、1つまたは2つの光源がオンにされた場合の、例示的なプロトタイプバックライトユニットの性能を示す平面図である。
【
図5B】幾つかの実施形態に従って、1つまたは2つの光源がオンにされた場合の、例示的なプロトタイプバックライトユニットの性能を示す平面図である。
【
図5C】幾つかの実施形態に従って、1つまたは2つの光源がオンにされた場合の、例示的なプロトタイプバックライトユニットの性能を示す平面図である。
【
図6】幾つかの実施形態に従って、1つまたは2つの光源がオンにされた場合の、中心水平線(B-B’)に沿った
図5A~
図5Cのプロトタイプバックライトユニット(約1.93のL
LED/L
LCD比を有する)の空間輝度分布を示す。
【
図7】幾つかの実施形態に従って、1つまたは2つの光源がオンにされた場合の、中心水平方向(B-B’)に沿った
図5A~
図5Cのプロトタイプバックライト(約1のL
LED/L
LCD比を有する)の空間輝度分布を示す。
【
図8】幾つかの実施形態に係る例示的な導光板の曲率半径を変化させるのに使用される例示的な装置を示す斜視図である。
【
図9A】幾つかの実施形態に従って、例示的な導光板が第1の曲率半径(R1)で動的に曲げられることを示す断面図である。
【
図9B】幾つかの実施形態に従って、例示的な導光板が第2の曲率半径(R2)で動的に曲げられることを示す断面図である。
【
図10】幾つかの実施形態に係る例示的なディスプレイデバイスを製造する例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図11】幾つかの実施形態に係る例示的なディスプレイデバイスを使用する例示的な方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
例示的な実施形態のこの説明は、添付の図面と関連付けて読まれることが意図されている。添付の図面は、記述された説明全体の一部と見なされる。本明細書において、相対的な用語、例えば、「下方」、「上方」、「水平」、「垂直」、「上に」、「下に」、「上へ」、「下へ」、「上部」および「底部」ならびにそれらの派生語(例えば、「水平に」、「下方に」、「上方に」等)は、検討中の図面に記載されまたは示された向きを指すと解釈されるべきである。これらの相対的な用語は、説明の便宜のためであり、装置が特定の向きで構築されまたは操作されることを必要としない。接続、取付け、結合等の用語、例えば、「接続されている」および「相互接続されている」は、特に断らない限り、構造が直接的にかまたは介在する構造を介して間接的にかのいずれかで互いに固定されまたは取り付けられる関係および可動または不動の取付けまたは関係の両方を指す。
【0028】
以下の説明の目的で、以下に記載される実施形態は、代替的な変形例および実施形態を想定することができると理解されたい。本明細書に記載された特定の物品、組成物および/または方法は例示的なものであり、限定するものと見なされるべきではないことも理解されたい。
【0029】
本開示において、単数形「a」、「an」および「the」は、複数の言及を含む。特定の数値への言及は、特に断らない限り、少なくともその特定の値を含む。値が先行する「約」の使用により、近似として表される場合、特定の値は、別の実施形態を形成すると理解されるであろう。本明細書で使用する場合、「約X」(Xは、数値である)は、好ましくは、列挙された値の±10%を含むことを指す。例えば、「約8」という表現は、好ましくは、7.2~8.8の値を含むことを指す。存在する全ての範囲が含まれ、組み合わせ可能である。例えば、「1~5」の範囲が列挙される場合、列挙された範囲は、「1~4」、「1~3」、「1~2」「1~2および4~5」、「1~3および5」、「2~5」等の範囲を含むと解釈されるべきである。加えて、代替物の列挙が、肯定的に提供される場合、このような列挙は、代替物のいずれかが例えば、特許請求の範囲における否定的な限定により除外される場合があることを意味すると解釈することができる。例えば、「1~5」の範囲が列挙される場合、列挙された範囲は、1、2、3、4または5のいずれかが否定的に除外される状況を含むと解釈することができる。このため、「1~5」の列挙は、「1および3~5であるが、2ではない」または単に「2が含まれない」と解釈することができる。本明細書において肯定的に列挙される任意の構成要素、要素、属性またはステップは、このような構成要素、要素、属性またはステップが代替物として列挙されるかどうかまたはそれらが単独で列挙されるかどうかにかかわらず、特許請求の範囲において明示的に除外される場合があることが意図される。
【0030】
自動車用ディスプレイは、湾曲カバー基板を含むことができる湾曲形状因子に向かう傾向にある。このようなディスプレイに使用されるバックライトユニット(BLU)は、平坦であるかまたは湾曲していることができる。湾曲カバー基板により、自動車の内装設計へのディスプレイのより没入型の統合のためのより広い可能性が可能となる。平坦なカバー基板を有するディスプレイと比較して、湾曲ディスプレイは、特別な材料、処理装置および新規な計測技術を必要とする。自動車産業の高い技術仕様要求を満たすために、湾曲自動車用ディスプレイは、応力誘起角光漏れおよび角ムラとして技術的困難に直面する。一方、湾曲ディスプレイは、湾曲形状におけるバックライトの高い輝度均一性および機械的信頼性を維持しなければならず、所望の小さな厚さを有し、二次元(2D)局所調光能力を有することが期待される。
【0031】
より進歩した自動車用ディスプレイは、動的に曲げ可能な形状因子に向かって推進しており、これは、曲率半径をユーザの選択に応じて変化させることができることを意味する。対照的に、上記言及された湾曲形状因子は、固定された曲率半径のみを必要とする。
【0032】
液晶ディスプレイ(LCD)は、平坦であるかまたは湾曲していることができる。湾曲LCDは、より良い適合性の点で湾曲BLUから利益を得る。湾曲BLUは、導光フィルム(LGF)とも呼ばれる場合があるプラスチック導光板(LGP)を含むことができる。プラスチックLGPベースのBLUは、LGP厚さの厚さが小さい場合、例えば、0.7mmより薄い場合、可撓性であることができる。薄いプラスチックLGPは、ポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)またはポリカーボネート(PC)製であることができる。
【0033】
薄いプラスチックLGPベースのBLUは、自動車用ディスプレイのための太陽光下での可読性を可能にする高い輝度を生じさせることができない場合がある。高い光束および小さなLEDが必要なためである。発光ダイオード(LED)から発生するかなりの熱により、プラスチックLGPに反りが生じる場合がある。熱による影響を低減するために、LEDとプラスチックLGPとの間のギャップは十分に大きく保たれ、その結果、光結合効率が低く、輝度が低くなる。
【0034】
他方、太陽光下での可読性を可能にする高い輝度のBLUは、2mmまたは3mmより厚い場合がある厚いプラスチックLGPで製造することができる。厚いLGPにより、より大きなLEDの使用が可能となる。しかしながら、このような厚さでは、LGPは脆く、動的に曲げ可能なような可撓性がない。
【0035】
本開示は、ディスプレイデバイスにおける液晶ディスプレイデバイス(LCD)ユニット用のバックライトユニット、得られたディスプレイデバイス、バックライトユニットまたはディスプレイデバイスを製造する方法および使用する方法を提供する。バックライトおよび得られたディスプレイデバイスは、種々の用途において直面する課題を満たすために提供される。例えば、幾つかの実施形態では、本開示は、フレキシブルバックライトを含むディスプレイデバイスを提供する。このフレキシブルバックライトは、動的に曲げ可能でありかつ太陽光下で可読なガラスLGPを含む。関連する説明は、単に例示のためのものである。また、本開示で提供される製品は、湾曲ディスプレイおよびリジッドディスプレイのためのガラスベースのLGPを含むこともでき、フレキシブルディスプレイおよびリジッドディスプレイの両方のためのポリマーベースのLGPを含むことができる。
【0036】
「バックライト」および「バックライトユニット」という用語は、本開示において互換的に使用される。特に断らない限り、本明細書で使用される「バックライト」または「バックライトユニット」という用語は、ディスプレイの背面からディスプレイを照明するディスプレイに光を提供する装置または照明の形態を包含すると理解される。
【0037】
LGPは、透明または実質的に透明である。本明細書で使用する場合、「透明」という用語は、約1mmの厚さのLGPが可視領域のスペクトル(400~700nm)において、約85%超の透過率を有することを指すのを意図している。例えば、例示的な透明LGPは、可視光範囲において、約85%超、例えば、約90%超、約95%超または約99%超の透過率(それらの間の全ての範囲および部分範囲を含む)を有することができる。種々の実施形態によれば、LGPは、可視領域において、約50%未満、例えば、約45%未満、約40%未満、約35%未満、約30%未満、約25%未満または約20%未満(それらの間の全ての範囲および部分範囲を含む)の透過率を有することができる。特定の実施形態では、例示的なLGPは、紫外線(UV)領域(100~400nm)において、約50%超の透過率、例えば、約55%超、約60%超、約65%超、約70%超、約75%超、約80%超、約85%超、約90%超、約95%超または約99%超(それらの間の全ての範囲および部分範囲を含む)の透過率を有することができる。
【0038】
特に断らない限り、本明細書で使用される「光学的に結合されている」という用語は、光波および/または光信号を伝達するために、2つ以上のコンポーネントまたはデバイスが相互接続されていることを意味すると理解される。例えば、光源が、導光板と光学的に結合されている場合、光源から発せられた光は、導光板内に伝達されまたは結合される。
【0039】
特に断らない限り、本明細書で使用される「ガラス物品」または「ガラス」という用語は、全体的にまたは部分的にガラス製の任意の物体を包含すると理解される。ガラス物品には、モノリシック基板またはガラスとガラスとの積層体、ガラスと非ガラス材料との積層体、ガラスと結晶性材料との積層体およびガラスとガラスセラミックス(非晶質相および結晶相を含む)との積層体を含む。特に断らない限り、全てのガラス組成は、酸化物ベースでのモルパーセント(モル%)で表される。
【0040】
「応力分布」は、強化ガラス物品の位置に対する応力のプロットである。ガラス物品が圧縮応力下にある圧縮応力(CS)領域は、この物品の第1の表面から圧縮深さ(DOC)まで延在する。中央張力領域は、ガラス物品のDOCから中央部分内に延在し、ガラス物品が引張応力下にある領域を含む。
【0041】
本明細書で使用する場合、圧縮深さ(DOC)は、ガラス物品内の応力が圧縮応力から引張応力に変化する深さを指す。DOCでは、応力は、正の(圧縮)応力から負の(引張)応力に交差し、このため、ゼロの応力値を示す。機械技術で通常使用される慣例によれば、圧縮は、負の(<0)応力として表され、張力は、正の(>0)応力として表される。ただし、本説明全体を通して、圧縮応力(CS)および中心張力(CT)は、正の値または絶対値として、すなわち、本明細書で列挙されるように、CS=|CS|およびCT=|CT|として表される。最大中心張力(最大CTまたはCTmax)は、中心張力領域における最大引張応力を指す。最大圧縮応力(最大CSまたはCTmax)は、CS領域における最大CS応力を指す。
【0042】
本明細書で使用する場合、「交換深さ」、「層の深さ」(DOL)、「層の化学的深さ」および「化学層の深さ」という用語は、互換的に使用することができ、一般的には、イオン交換プロセス(IOX)により促進されるイオン交換が特定のイオンについて起こる深さを説明する。DOLは、ガラス物品内の深さ(すなわち、ガラス物品の表面からその内部領域までの距離)を指す。この深さにおいて、金属酸化物またはアルカリ金属酸化物のイオン(例えば、金属イオンまたはアルカリ金属イオン)が、ガラス物品内に拡散し、イオンの濃度は、グロー放電-光放出分光法(GD-OES)により決定された場合、最小値に達する。幾つかの実施形態では、DOLは、イオン交換(IOX)プロセスにより導入される最も遅く拡散するイオンまたは最大のイオンの交換の深さとして与えられる。
【0043】
特に断らない限り、CTおよびCSは、本明細書において、メガパスカル(MPa)で表され、厚さは、ミリメートルで表され、DOCおよびDOLは、μm(マイクロメートル)で表される。
【0044】
表面でのCSは、市販の機器、例えば、Orihara Industrial Co., Ltd(Japan)製のFSM-6000を使用する表面応力計(FSM)により測定される。表面応力測定は、ガラスの複屈折に関する応力光学係数(SOC)の正確な測定に依存する。次に、SOCは、ASTM規格C770-16、表題「Standard Test Method for Measurement of Glass Stress-Optical Coefficient」(その内容全体が参照により本明細書に援用される)に記載されている手順C(ガラスディスク法)に従って測定される。
【0045】
最大CT値は、当技術分野において公知の散乱光偏光鏡(SCALP)技術を使用して測定される。
【0046】
DOCは、イオン交換処理に応じて、FSMまたはSCALPにより測定することができる。ガラス物品中の応力が、ガラス物品内でカリウムイオンを交換することにより生じる場合、FSMを使用して、DOCを測定する。応力が、ガラス物品内でナトリウムイオンを交換することにより生じる場合、SCALPを使用して、DOCを測定する。ガラス物品中の応力が、ガラス内でカリウムイオンおよびナトリウムイオンの両方を交換することにより生じる場合、DOCは、SCALPにより測定される。ナトリウムの交換深さは、DOCを示し、カリウムイオンの交換深さは、圧縮応力の大きさの変化(ただし、圧縮から引張への応力の変化ではない)を示すと考えられる。このようなガラス物品中のカリウムイオンの交換深さ(またはDOL)は、FSMにより測定される。
【0047】
応力分布の属性を測定するために、屈折近接場(RNF)法を使用することもできる。RNF法が利用される場合、SCALPにより提供される最大CT値が利用される。特に、RNF法により測定される応力分布は、力のバランスがとれ、SCALP測定により提供される最大CT値に対して較正される。RNF法は、米国特許第8,854,623号明細書、発明の名称「Systems and methods for measuring a profile characteristic of a glass sample」(その全体が参照により本明細書に援用される)に記載されている。特に、RNF法は、ガラス物品を参照ブロックに隣接して配置するステップと、1Hz~50Hzのレートで直交偏光間において切り替えられる偏光切替え光ビームを生成するステップと、偏光切替え光ビームにおける出力量を測定するステップと、偏光切替え参照信号を生成するステップとを含む。ここで、各直交偏光における出力の測定量は、互いに50%以内である。この方法は、異なる深さのために、偏光切替え光ビームを、ガラスサンプルおよび参照ブロックを通して、ガラスサンプル内に透過させるステップと、次いで、透過された偏光切替え光ビームを、リレー光学系を用いて信号光検出器に中継するステップとをさらに含み、この信号光検出器は、偏光切替え検出器信号を生じさせる。また、この方法は、参照信号により検出器信号を分割して、正規化検出器信号を形成するステップと、正規化検出器信号からガラスサンプルのプロファイル特性を決定するステップも含む。
【0048】
【0049】
本開示の一態様は、その高輝度のために太陽光下で可読でありかつ動的に曲げ可能であり、ユーザがその曲率を変化させることが可能であり、高い輝度を提供する、バックライトに関する。1つ以上の実施形態では、バックライトは、省電力およびより高いダイナミックレンジのために局所的な調光を行うことも可能である。
【0050】
バックライトの実施形態は、インストルメントクラスタディスプレイ、センタースタックディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、リアシートエンターテイメントディスプレイおよび電子ミラーディスプレイを含むが、これらに限定されない電子コンポーネントの一部を形成する自動車用ディスプレイに使用することができる。1つ以上の実施形態では、バックライトユニットは、各種の表面プロファイルに適合させることができ、フレキシブルLCDおよびフレキシブルカバーレンズと一体化して、フレキシブルディスプレイモジュールを形成することができる。
【0051】
図1Aを参照して、例示的なディスプレイデバイス10は、破線のボックスで強調表示された動的に曲げ可能なディスプレイデバイス20と、バックライト30とを含む。幾つかの実施形態では、LCDディスプレイユニット50を含む曲げ可能なディスプレイデバイス20は、センタースタック自動車用ディスプレイデバイスの一部であることができる。例示的なディスプレイデバイス10の前面16上で、電子ボタンまたは制御部18を使用して、ディスプレイデバイス10の一部または全体を曲げかつ/または表示される所望の情報を選択することができる。制御部18を押すことによるユーザの選択に応じて、曲げ可能なディスプレイ20またはディスプレイデバイス10全体を、長さ(または垂直)方向に曲げることができる。ディスプレイユニット(例えば、LCD、OLED等)およびバックライトに加えて、このようなディスプレイデバイスは、動的に曲げ可能なカバー基板を必要とする。
【0052】
図1B~
図1Dを参照して、例示的なディスプレイデバイス60(または62)は、バックライトユニット30と、LCDユニット50とを備える。バックライトユニット30は、導光板(LGP)32と、光源40とを備える。幾つかの実施形態では、例示的なディスプレイデバイス60(または62)は、例示の目的で破線領域に強調表示されている、少なくとも1つの動的に曲げ可能なディスプレイ20を含むことができる。装置全体が、動的に曲げ可能である場合がある。
図1Bに示される例示的なディスプレイデバイス60および
図1Cに示される例示的なディスプレイデバイス62は、本明細書に記載された光源40の数および位置を除いて同じである。
【0053】
LGP32は、第1の主面32aと、第1の主面32aと反対側の第2の主面32bと、第1の主面32aと第2の主面32bとの間の第1の側壁面32cとを有する。第1の光源40は、第1の壁面32cに接触しているかまたは近接しており、LGP32と光学的に結合されている。
【0054】
図1Bを参照して、例示的なディスプレイデバイス60において、第1の光源40は、幾つかの実施形態では、LGP32の幅(または水平)方向に沿って配設されていることもできる。
図1Cを参照して、2つの光源40が使用される。LGP32は、第1の側壁面と反対側の第2の側壁面32cをさらに備える。バックライトユニット30は、第2の側壁面32cと接触しているかまたは近接しており、LGPと光学的に結合されている第2の光源40を備える。各光源40は、LGP32の2つの対向する側壁面32cそれぞれと接触してまたは隣接して配設されている。各光源40は、LGP32またはLCDスクリーンもしくはユニット50の長さ方向(すなわち、長辺方向)または幅方向に沿って配設されている。
図1Bおよび
図1Cにおける構成は、LCDユニット50のサイズおよび向きに応じて、単独でまたは組み合わせて使用することができる。特に断らない限り、第1の光源40についての説明は、別の光源、例えば、第2または第3の光源にも適用される。
【0055】
光源40は、発光ダイオード(LED)を備え、幾つかの実施形態では、LEDストリップであることができる。また、光源40は、幾つかの実施形態では、OLEDおよび蛍光を含むことができる。光源40は、LGP32と機械的に結合されているかもしくはLGP32上に取り付けられていることができるまたは例えば、無機もしくは有機接着剤を使用してLGP32と接着させることができる。例えば、エポキシ、シリコーンまたはポリイミド等のポリマーを使用して、光源40をLGP32上に接着させることができる。
【0056】
幾つかの実施形態では、光源40とLGP32の側壁面32cとの間のギャップは、約0.01mm未満であることができる。幾つかの実施形態では、光源は、LGP32の側壁面と直接接触していることができる。LGP32が、薄い強化ガラス製である場合、LGP32は、光源40がLGP32と近接しているかまたは接触している場合であっても、発生する可能性のある熱を放散することができまたは同熱に耐えることができる。このため、LGP32の輝度が、大幅に改善される。
【0057】
図1Dを参照して、ディスプレイデバイス60または62は、1つ以上のコンポーネント、例えば、光取出し器33、反射体31、拡散シート34、少なくとも1つのプリズムフィルム36、タッチパネル52、カバーレンズ54およびそれらの任意の組み合わせをさらに備えることができる。光の均一性を改善するために、良好な透明性およびパターン化された微細構造を有する光取出し器を、LGP32の第1および/または第2の主表面上に、場合により被覆しまたは印刷することができる。幾つかの実施形態では、LGP32は、他の被覆を有さない1つの層のみである。
図1Dに示されたように、反射体(または底部反射体)31は、光をLGP32に向かって戻すように反射させるために、LGP32の下に配設することができる。拡散シート34および少なくとも1つのプリズムフィルム36(例えば、2つのプリズムフィルム36a,36b)は、LGP32の上方およびディスプレイユニット50(例えば、LCD)の下方に配設することができる。また、タッチパネル52は、ディスプレイユニット50の上方に配設することができる。カバーレンズ54は、タッチパネル52の上方に配設されている。
図1Dに示されたこれらのコンポーネント同士を、互いに接触してまたは接触せずに積み重ねることができる。他の実施形態では、LGP32は、その上に光取出し器33が設けられる追加の層を有する。追加の層は、光取出し器33とLGP32との間の改善された接着性等の利点を提供することができる。
【0058】
導光板(LGP)32は、ガラス、ポリマーおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含むことができまたはそれらから製造することができる。LGP32は、高い光透過率で透明であり、フレキシブルディスプレイおよびリジッドディスプレイの両方のために構成されていることができる。
【0059】
幾つかの実施形態では、LGP32は、強化ガラスを備えるかまたは強化ガラスから製造される。このようなガラスは、イオン交換により化学的に、熱的にまたは化学的および熱的の両方で強化される。LGP32は、約0.01mm~約6mm、例えば、約0.01mm~約0.7mmもしくは約0.01mm~約1.6mmの範囲または任意の他の適切な範囲の厚さを有する。LGP32は、約100mmの最小曲率半径まで動的に曲げ可能に構成されている。最大曲率半径は、LGPが平坦である場合、無限大になることができる。幾つかの実施形態では、その曲率半径は、約100mm~約1,000mm、例えば、約100mm~約400mm、約200mm~約400mmの範囲または任意の他の適切な範囲にあることができる。
【0060】
図2Aを参照して、幾つかの実施形態では、LGP32は、LCDユニットについての寸法、例えば、長さより大きい寸法、例えば、長さを有する。LCDユニットの寸法またはサイズを予め決定することができる。例えば、LCDユニット50の長さに対するLGP32の長さの比は、1.2以上である。このような比についての範囲の例は、1.2~3、2~3、3~5または任意の適切な範囲を含むが、これらに限定されない。LGP32は、1つのLCDユニット50のサイズよりはるかに大きいサイズを有することができる。幾つかの実施形態では、LGPは、2つ以上のLCDユニットを照明するのに使用することができる。光源40は、LCDユニットについての寸法、例えば、長さ以上の寸法、例えば、長さを有する。幾つかの実施形態では、LGP32の長さは、光源40の長さより長いことができる。幾つかの実施形態では、LGP32は、1つ以上の追加のLCDユニットを照明するように成形されかつ寸法決めされる。LGP32の長さは、光源40の長さよりはるかに長いことができる。
【0061】
これらの寸法関係は、フレキシブルバックライトおよびリジッドバックライトの両方に適用される。幾つかの実施形態では、LGP32は、フレキシブルバックライトについて記載された薄い強化ガラスを有する任意のガラスから製造されるかまたはリジッドディスプレイ用途に適した任意の厚さを有する。幾つかの実施形態では、LGP32は、フレキシブルディスプレイ用途およびリジッドディスプレイ用途の両方に適した厚さを有するポリマーから製造される。
【0062】
図2Aに、種々の寸法の定義を示す。この定義は、LEDの長さがL
LEDであり、LGPの長さおよび幅がL
LGPおよびW
LGPであり、LCDの長さおよび幅がL
LCDおよびW
LCDであり、LEDパッケージ幅およびLEDピッチがそれぞれPwおよびPであることを含む。幾つかの実施形態における比較バックライトでは、LGPが、LED光が均一に混合されるのを可能にするために、長さおよび幅の両方において、対応するディスプレイよりわずかに大きい、例えば、わずか数ミリメートル大きいだけである。反射テープは、LEDが隣接していないLGPの縁部に、場合により適用することができる。
図2Aに示されたバックライトでは、LGPは、LCDより顕著に大きくすることができ、これにより、複数のディスプレイを単一のLGP片により照明することができる。例えば、L
LGP/L
LCDは、約2.9である。LEDの長さは、LCDの長さ以上、すなわち、L
LED/L
LCD≧1とすることができる。
【0063】
図2Bを参照して、幾つかの実施形態では、各光源40は、複数の発光ダイオード(LED)を備える。各LEDは、長さ(Pw)を有する。複数のLEDは、ピッチ(P)を有する繰返しパターンで配設されている。Pw/Pの比は、0.5~0.95(例えば、0.75~0.86)の範囲にあることができる。ピッチ(P)は、1つのLEDの長さと、隣接する2つのLED間のギャップとを含む。
【0064】
LGP用のガラス物品の選択により、バックライト30の動的曲げ性が決まる。例えば、1つ以上の実施形態では、LGP32用のガラス物品の厚さにより、第1の曲率半径から約100mm以上(例えば、約100mm~約10000mm、約100mm~約5000mm、約100mm~約4000mm、約100mm~約3000mm、約100mm~約2000mm、約100mm~約1000mm、約100mm~約1500mm、約100mm~約1000mm、約100mm~約1250mm、約100mm~約1000mm、約100mm~約750mm、約100mm~約500mm、約100mm~約250mm、約100mm~約200mm、約150mm~約1500mm、約200mm~約1500mm、約1000mm~約400mm、約200mm~約400mm、約300mm~約1500mm、約400mm~約1500mm、約500mm~約1500mm、約750mm~約1500mm、約1000mm~約1500mm、約1250mm~約1500mm)の第2の曲率半径までのLGPの動的曲げが可能となる。1つ以上の実施形態では、ガラス物品の厚さにより、光源との効果的な光学的結合が可能となる。
【0065】
例示的なガラスは、アルミノケイ酸塩、アルカリ-アルミノケイ酸塩、ホウケイ酸塩、アルカリ-ホウケイ酸塩、アルミノホウケイ酸塩、アルカリ-アルミノホウケイ酸塩および他の適切なガラスを含むが、これらに限定されない。
【0066】
1つ以上の実施形態では、LGP32用のガラス物品は強化されている。1つ以上の実施形態では、ガラス物品は、この物品の部分間の熱膨張係数のミスマッチを利用して、圧縮応力領域および引張応力を示す中心領域を作り出すことにより、機械的に強化することができる。幾つかの実施形態では、ガラス物品は、ガラス転移点を超える温度までガラスを加熱し、次いで、急速に冷却することにより熱的に強化することができる。
【0067】
1つ以上の実施形態では、LGP32用のガラス物品は、イオン交換により化学的に強化することができる。イオン交換プロセスにおいて、ガラス物品の表面またはその近くのイオンは、同じ原子価または酸化状態を有するより大きなイオンにより置き換えられるかまたはそれと交換される。ガラス物品が、アルカリアルミノケイ酸塩ガラスを含む実施形態では、物品の表面層中のイオンおよびより大きなイオンは、一価のアルカリ金属カチオン、例えば、Li+、Na+、K+、Rb+およびCs+である。代替的には、表面層中の1価のカチオンを、アルカリ金属カチオン以外の1価のカチオン、例えば、Ag+等により置き換えることができる。このような実施形態では、ガラス物品内で交換された一価のイオン(またはカチオン)により、応力が生じる。
【0068】
イオン交換プロセスは、ガラス物品中のより小さなイオンと交換されるより大きなイオンを含有する1つ以上の溶融塩浴中にガラス物品を浸漬することにより行うことができる。水性塩浴も利用することができることに留意されたい。加えて、浴の組成は、2つ以上のタイプのより大きなイオン(例えば、Na+およびK+)または単一のより大きなイオンを含むことができる。イオン交換プロセスについてのパラメータ(浴組成および温度、浸漬時間、塩浴(または複数の塩浴)中へのガラス物品の浸漬回数、複数の塩浴の使用、追加のステップ、例えば、アニーリング、洗浄等を含むが、これらに限定されない)が、一般的には、ガラス物品の組成(物品の構造および存在する任意の結晶相を含む)ならびに強化により生じるガラス物品の所望のCS、DOCおよびCT値により決定されることが、当業者に理解されるであろう。例示的な溶融浴組成は、より大きなアルカリ金属イオンの硝酸塩、硫酸塩および塩化物を含むことができる。典型的な硝酸塩は、KNO3、NaNO3、LiNO3、NaSO4およびそれらの組み合わせを含む。溶融塩浴の温度は、典型的には、約380℃~約450℃の範囲にあり、一方、浸漬時間は、ガラス物品の厚さ、浴温度およびガラス(または一価のイオン)拡散率に応じて、約15分~約100時間の範囲にある。ただし、上記されたものとは異なる温度および浸漬時間を使用することもできる。
【0069】
1つ以上の実施形態では、LGP32用のガラス物品を、約370℃~約480℃の温度を有する100%のNaNO3、100%のKNO3またはNaNO3とKNO3との組み合わせの溶融塩浴に浸漬させることができる。幾つかの実施形態では、ガラス物品を、約1%~約99%のKNO3および約1%~約99%のNaNO3を含む溶融混合塩浴中に浸漬させることができる。1つ以上の実施形態では、ガラス物品を、第1の浴に浸漬させた後に、第2の浴に浸漬させることができる。第1および第2の浴は、互いに異なる組成および/または温度を有する場合がある。第1および第2の浴への浸漬時間は変化させることができる。例えば、第1の浴への浸漬は、第2の浴への浸漬より長くすることができる。
【0070】
1つ以上の実施形態では、ガラス物品は、約420℃未満(例えば、約400℃または約380℃)の温度を有するNaNO3およびKNO3(例えば、49%/51%、50%/50%、51%/49%)を含む溶融混合塩浴に、約5時間未満またはさらに約4時間以内の間浸漬させることができる。1つ以上の実施形態では、ガラス物品を、430℃の温度を有する第1の混合溶融塩浴(例えば、75%のKNO3/25%のNaNO3)に8時間浸漬させ、次いで、第1の混合溶融塩浴より低い温度を有するKNO3の第2の純粋な溶融塩浴により短い期間(例えば、約4時間)浸漬させる。
【0071】
イオン交換条件は、「スパイク」を提供するようにまたは得られるガラス物品の表面またはその近くの応力分布の傾斜を増大させるように調整することができる。スパイクは、より大きな表面CS値をもたらすことができる。このスパイクは、本明細書に記載されたガラス物品に使用されるガラス組成の固有の特性のために、単一組成または混合組成を有する浴を使用して、単一の浴または複数の浴により達成することができる。
【0072】
1つ以上の実施形態では、2種以上の1価のイオンが、ガラス物品内で交換される場合、異なる一価のイオンは、ガラス物品内の異なる深さに交換する(かつ異なる深さでガラス物品内に異なる大きさの応力を発生させる)ことができる。応力発生イオンの得られた相対的深さを決定することができ、この相対的深さにより、応力分布の異なる特性が生じる。
【0073】
1つ以上の実施形態では、ガラス製品は、約200MPa~約1000MPa(例えば、約300MPa~約1000MPa、約400MPa~約1000MPa、約500MPa~約1000MPa、約600MPa~約1000MPa、約700MPa~約1000MPa、約800MPa~約1000MPa、約300MPa~約900MPa、約300MPa~約800MPa、約300MPa~約700MPa、約300MPa~約600MPa、約300MPa~約500MPaまたは約300MPa~約400MPa)の範囲の表面CSを有する。前述のCS値は、主面において測定することができまたはCS領域内の主表面からの深さで見出すことができる。
【0074】
1つ以上の実施形態では、CTmaxの大きさは、約80MPa以下、約78MPa以下、約76MPa以下、約75MPa以下、約74MPa以下、約72MPa以下、約70MPa以下、約68MPa以下、約66MPa以下、約65MPa以下、約64MPa以下、約62MPa以下、約60MPa以下、約58MPa以下、約56MPa以下、約55MPa以下、約54MPa以下、約52MPa以下または約50MPa以下である。1つ以上の実施形態では、CTmaxの大きさは、約40MPa~約80MPa、約45MPa~約80MPa、約50MPa~約80MPa、約55MPa~約80MPa、約60MPa~約80MPa、約65MPa~約80MPa、約70MPa~約80MPa、約40MPa~約75MPa、約40MPa~約70MPa、約40MPa~約65MPa、約40MPa~約60MPa、約40MPa~約55MPaまたは約40MPa~約50MPaの範囲にある。1つ以上の実施形態では、CTmaxの大きさの前述の範囲は、ガラス物品が実質的に平坦な構成にある(例えば、ガラス物品が、約5000mm超または約10,000mm超の曲率半径を有する)場合に存在する。
【0075】
1つ以上の実施形態では、LGP32のガラス物品は、約0.6mm以下(例えば、約0.1mm~約0.6mm、約0.2mm~約0.6mm、約0.25mm~約0.6mm、約0.3mm~約0.6mm、約0.4mm~約0.6mm、約0.5mm~約0.6mm、約0.1mm~約0.55mm、約0.1mm~約0.5mm、約0.1mm~約0.4mmまたは約0.1mm~約0.3mm)の厚さを有することができる。1つ以上の実施形態では、ガラス物品は、約0.55mmの厚さを有する。
【0076】
1つ以上の実施形態では、LGP32のガラス物品は、光を取り出し、目標とする均一性を満たすためにガラス物品上に配設された光取出し器を含む。
【0077】
一例では、光源40または複数の光源42から発せられた光は、LGP32内に結合される。1つ以上の実施形態では、光源40または複数の光源42は、LEDを備える。1つ以上の実施形態では、光源40または複数の光源42はそれぞれ、20mAの電流で約18ルーメンを発し、約0.46mmの発光高さを有する。その最大電流は、30mAである。このため、光源40とLGP32との間のギャップを、実用上可能な限り小さくすることができるという条件で、光源40または複数の光源42から発せられる光の大部分を、LGPのガラス物品内で結合させることができる。例えば、ギャップは、0.01mm以下であることができる。ガラスLGPは、プラスチックLGPとは異なり、高温および/または高湿度により生じる反りを全く受けないためである。20mAの電流で9ルーメン以上を発するLEDを使用することもできる。
【0078】
強化ガラスは、フレキシブル導光板として、ソーダ石灰ガラスより良好である。4点曲げ試験に基づいて、同じ端部仕上げを有する1.1mm厚のソーダ石灰ガラスおよび1.1mm厚の強化ガラスIOX-GGについてのASTM規格C-158を行う。ソーダ石灰ガラスについての曲げ強度は、90.6MPaであり、それに基づいて計算された曲げ半径または曲率半径は、約420mmである。強化ガラスIOX-GGについては、曲げ強度は、707MPaであり、それに基づいて計算された曲げ半径または曲率半径は、約54mmである。強化ガラスは、100mm以上の曲率半径で曲げることができる。
【0079】
幾つかの実施形態では、LGP32は、少なくとも1種のポリマーから製造される。適切なポリマー材料の例は、環状オレフィンコポリマー、ポリエステル、ポリアクリレート、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド、シリコーン、フルオロシリコーン、非晶質フルオロポリマー、任意の他の適切なポリマーおよびそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない。ポリエステルの例は、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない。幾つかの実施形態では、LGP32は、ガラスと少なくとも1種のポリマーとの組み合わせを含むことができる。例えば、少なくとも1種のポリマーを、ガラスベースのLGPの表面上に被覆することができまたは光取出し器としてパターン状に形成することができる。
【0080】
幾つかの実施形態によれば、記載されたディスプレイデバイス60または62は、ガラス製のLGPを含み、自動車用ディスプレイ用途等の任意の適切な分野における湾曲またはフレキシブルディスプレイ用途のために構成されていることができる。幾つかの実施形態では、このようなデバイスは、少なくとも1つのLCDユニット50と、バックライトユニット30とを備える。バックライトユニット30は、LGP32と、第1の光源40とを有する。LGP32は、第1および第2の主面32aと32bとの間に第1の側壁32cを有する。第1の光源40は、第1の側壁面32cと接触しているかまたは近接している。LGP32は、少なくとも1つのLCDユニット50の寸法、例えば、長さより大きい寸法、例えば、長さを有する。光源40は、少なくとも1つのLCDユニット50の長さ以上の寸法、例えば、長さを有する。LGP32は、ガラス製であり、約0.01mm~約0.7mmの範囲の厚さを有することができる。LGP32は、約100mmの最小曲率半径および無限遠の最大曲率半径に動的に曲げ可能であるように構成されている。幾つかの実施形態では、その曲率半径は、100mm~1,000mmの範囲にあることができる。幾つかの実施形態では、LGP32は、第2の側壁面32cをさらに備え、バックライトユニット30は、第2の側壁面と接触しているかまたは近接しており、LGP32と光学的に結合されている第2の光源40を備える。第1および第2の側壁面32cは互いに対向している。
【0081】
幾つかの実施形態では、各光源40は、0.5~0.95(例えば、0.7~0.86)の範囲のPw/Pの比でのピッチ(P)を有する繰返しパターンで配設された複数の別個のLED42を備える。ここで、Pwは、各LEDの長さである。幾つかの実施形態では、比Pw/Pは、0.6~0.95の範囲にあることができる。幾つかの実施形態では、Pw/Pの比は、より高い光束を提供するために、事実上可能な限り1に近いことが好ましい。他の実施形態では、Pw/Pの比は、一部の用途について十分な光束が利用可能である場合には、0.6程度に小さくすることができる。
【0082】
本明細書に記載されたバックライトユニット30および得られたディスプレイデバイス62は、高い輝度を有する。例えば、幾つかの実施形態では、バックライトユニット30は、約15,000nit(cd/m2)~約68,000nit(cd/m2)の範囲の輝度を有し、例示的なディスプレイデバイス62は、25℃の周囲温度において、約10mA~30mAの範囲の電流で約1,000nit(cd/m2)~約4,700nit(cd/m2)の範囲の輝度を有する。
【0083】
いかなる特定の理論に拘束されるものではないが、少なくとも幾つかの要因が、幾つかの実施形態では、バックライトユニット30および得られたディスプレイデバイス62の高い輝度に寄与する。これらの要因は、(1)本明細書に記載されたLGP32、例えば、強化ガラスを備えるLGPの化学組成、構造および機械的強度、(2)本明細書に記載されたLGP32の厚さ、例えば、ガラスベースのLGPの厚さ範囲、(3)本明細書に記載されたLGP32、例えば、ガラスベースのLGPの耐熱性または熱緩和特性、(4)本明細書に記載されたコンポーネント、例えば、LGP30、光源40およびディスプレイユニット50の相対的なサイズおよび寸法ならびに(5)本明細書に記載された個々の光源寸法に対するピッチ寸法の比を含む。これらの因子は、網羅的ではなく、単独でまたは任意の組み合わせで利用することができる。
【0084】
実施例および性能
図1C~
図1Dおよび
図2A~
図2Bを参照して、ガラスベースのLGP32を有する曲げ可能なバックライト30のプロトタイプを製造した。このようなバックライトは、高い輝度および動的曲げ性を提供する。ガラスLGPベースのバックライトは、2つの重要なコンポーネント:光取出し器と共にLGP32を形成するフレキシブルガラス物品と、高い輝度を有する2つの光源40、例えば、LEDとを含む。各光源40は、LGP32の長さ方向の各辺に配設されている。光源40としてのLEDからの光は、LGP32内に端部結合され、続けて、取り出される。また、バックライト30は、
図1Dに示されているように、LGP32の下にある底部反射体31と、LGPの上方にある拡散シート34および2つのプリズムフィルム36とを含む。
【0085】
LGP用のガラスの選択は重要である。ガラスの厚さは、200mmまたは100mmの曲率半径を可能にするのに十分に小さく、LED光を効果的に結合するのに十分に大きい必要がある。強化ガラスは、動的な曲げを維持するのに役立つ。プロトタイプでは、ガラスLGPは、0.55mmの厚さを有する強化ガラスで製造されている。このガラスは、使用後の残留強度を高めると共に、高い端部強度、引掻きおよび鋭い接触損傷に対する高い表面耐性ならびに優れた表面品質を備えた、本来の損傷耐性を改良させた設計となっている。ガラスは、200mmの半径まで曲げることができる。ガラスLGP端部の仕上げも重要である。4つの側壁を研磨することは、ガラス切断中に生じた欠陥を取り除くのに重要である。一実施形態では、側壁は、直線または平坦であるように研磨される。平坦な側壁は、光結合効率において有利である。別の実施形態では、側壁は、丸みを帯びるように研磨され、丸みを帯びた側壁は、機械的強度において有利である。
【0086】
光取出し器33は、光を取り出し、目標とする均一性を満たすために、ガラスLGP上に印刷される。光源として使用されるLEDについては、各LEDは、20mAの電流で約18ルーメンを発し、発光高さは、約0.46mmであり、その最大電流は、30mAである。このため、LEDとLGPとの間のギャップを実用上可能な限り小さくすることができるという条件で、LEDから発せられた光の大部分は、0.55mm厚のガラスLGP内で結合させることができる。ギャップは、0.01mm以下であることができる。ガラスLGPは、プラスチックLGPとは異なり、高温および/または高湿度により生じる反りを全く受けないためである。光取出し器33は、白色インク、例えば、Mimakiから入手可能なLH-100 UV硬化性白色インクでインクジェット印刷される。他の適切な材料を使用することもできる。また、光取出し器を形成するために、他の適切な製法、例えば、スクリーン印刷を使用することもできる。
【0087】
LEDバーは、ターゲットディスプレイに高い輝度を提供するように設計される。比LLED/LLCDは、約1.93である。表1に、バックライトの寸法をまとめる。
【0088】
【0089】
プロトタイプバックライトのバックライト均一性および輝度を測定した。
図3に、平坦である場合のプロトタイプバックライトの写真を示す。両LEDセットがオンにされている。光取出しパターンの長さおよび幅であるL
pおよびW
pはそれぞれ、LCDの長さおよび幅よりわずかに大きい。光取出しパターンは、光取出し器のパターンを指す。このパターンにおいて、光取出し器の密度が変化する。特に、光取出し器の密度は、LEDから測定される距離と共に上昇する。光取出し器の最大面密度は、パターンの中央で発生し、70%~100%である。光取出し器の面密度は、選択された面積に対する光取出し器を囲む正方形の面積の比として定義される。写真は、RadiantのProMetric Imaging Colorimeter(モデルIC-PMI16)で撮影した。9点輝度マップ(端点が、液晶の端部から10%である)によれば、L
min/L
maxとして定義される輝度均一性は、約81%である。水平方向の黒い領域は、LEDを隠し、垂直方向の黒い領域は、LCDの照明に必要のない残留光をブロックする。
【0090】
図4に、
図3に示された中心垂直方向および水平方向に沿ったバックライトの空間輝度分布を示す。バックライトの中心輝度は、約20.0mAの各LED電流Iで約46000nit(cd/m
2)に達する。市販の7’’(177/8mm)LCD(通常、後部ガラス基板上に反射偏光子を備えた白色LCD)をバックライトの上に置いた場合、ディスプレイ輝度は、約3100nit(cd/m
2)で測定される。輝度を、RadiantのProMetric Imaging Colorimeter(モデルIC-PMI16)で測定する。また、輝度を、任意の他の輝度計、例えば、Photo Research製のPR-680分光放射計で測定することもできる。
【0091】
表2に、バックライトについての中心輝度値(「バックライト輝度」)およびLCDを備えたバックライトの中心輝度値(「ディスプレイ輝度」)をまとめる。太字の値は、測定されたものであり、他の値は、輝度と電流との間およびバックライト輝度とディスプレイ輝度との間の線形関係を仮定において算出したものである。プロトタイプに使用されたLCDの透過率は、約6.8%であると測定される。
【0092】
LLED/LLCDが約1.00である場合、LCDを直接的に照明しない余分なLEDがブロックされた。ディスプレイ輝度は、20mAの電流で約2000nit(cd/m2)と予想される。比LLED/LLCDが大きくなるのにつれて、ディスプレイ輝度が高くなる。ただし、ディスプレイ輝度は、比LLED/LLCDより低い割合で高くなる。このことは、LEDがLCDのアクティブ領域を直接的に照明しない場合、光損失が発生することを示す。
【0093】
プロトタイプバックライトで達成された輝度値は、ディスプレイウィーク2018展示会に示された自動車用ディスプレイデモで報告された1000nit(cd/m2)の約2~3倍である。
【0094】
【0095】
プロトタイプバックライトは、局所的な調光機能も有している。
図5A~
図5Cは、3つの条件:それぞれ、左側のセットのLEDをオンにし(
図5A)、右側のセットのLEDをオンにし(
図5B)、両方のセットのLEDをオンにした(
図5C)条件下でのプロトタイプバックライトの写真である。電流I=16.4mAにおいて、L
LED/L
LCDを約1.93で行う。
【0096】
図6に、3つの条件:(a)左側のセットのLEDをオンにし、(b)右側のセットのLEDをオンにし、(c)両方のセットのLEDをオンにした条件下での、
図5A~
図5Cに示された中心水平線(B-B’)に沿った空間輝度分布を示す。局所調光の程度を、LDI=1-非照明ゾーンにおける平均輝度/照明ゾーンにおける平均輝度として定義される局所調光指数により測定した。例えば、
図6の曲線(a)に基づいて、LDI=1-(-45mm~0mmの位置についての平均輝度/0mm~45mmの位置についての平均輝度)。曲線(b)に基づいて、LDI=1-(0mm~45mmの位置についての平均輝度/-45mm~0mmの位置についての平均輝度)。いずれの場合も、LDIは、約78%であった。
【0097】
L
LED/L
LCDが約1.00である場合、LCDを直接的に照明しない余分なLEDがブロックされた。
図6と同様に、
図7に、3つの条件における中心水平線に沿った空間輝度分布を示す。輝度レベルは、非照明ゾーンではより急速に低下する。局所調光指数は、約85%に向上する。このLDIは、レンチキュラーレンズを使用するエッジライトバックライトからの74%~83%の典型的な値に匹敵するかまたはそれ以上である。
【0098】
プロトタイプでは、同じセットのLEDが、同じ電源に配線されているため、各LEDを、個々にオンまたはオフにすることができない。ただし、各LEDまたはLEDのサブセットが、別々に切替え可能であれば、二次元の局所調光を実現可能であると考えられる。さらに、当技術分野において公知の複数のレンチキュラーレンズを、LGPの上面または底面に追加して、コリメーションひいては局所調光を向上させることができる。
【0099】
図8に、ガラスLGP、バックライト全体、LCDおよびカバー基板を動的に曲げるのを可能にする、例示的な固定具80を示す。ガラスLGPまたはバックライト全体の曲率は、凹から平坦まで平坦から凸まで変化させることができる。固定具80は、ベース支持体83を有するベース81を含む。固定具80は、LGP32の一端を保持するための第1の支持体82と、ガラスLGP32の中間部分を支持するための第2の支持体84とを含む、ガラスLGP32のための支持体をさらに含む。ガラスホルダ86は、ガラスLGP32の他端をビーム88に沿って保持し、移動させるために使用される。ガラスホルダ86の頂部上のバネ90コンポーネント、例えば、バネ90等のコンポーネントにより、凸形状のガラスLGP32が可能となる。ガラスホルダの底部上のバネ90等の別のコンポーネントにより、凹形状のガラスLGP32が可能となる。また、固定具80は、ガラスホルダ86をビーム88に沿って移動させるように構成されている回転ホイールまたは他の手段92を含むこともできる。
【0100】
図9A~
図9Bは、固定具80を使用して、ガラスLGP32をどのように曲げることができるかを示す断面図である。2つの支持体82,84は、動的に曲げ可能かつ湾曲した領域の端部において、ガラスを所定の形状に維持するのに使用される。一例によれば、ガラスの幅方向(水平)において、2つの支持体82,84の幅は、0.25’’(約6.35mm)より大きい。2つの支持体82,84およびガラスLGP32はそれぞれ、任意の適切な接着剤により互いに結合することができる。ガラスホルダ86は、ガラスLGPが支持体84からガラスホルダ86まで均一な半径を有することができるように、ガラス端部にモーメントを提供するように設計されている。バネ剛性は、ガラス寸法の関数である。制御可能な均一曲面形状を有する動的に曲げ可能な機械的固定具設計は、顧客の装置と適合し、光学的歪みを回避することができる。
【0101】
図9A~
図9Bを参照して、ガラスLGP32または得られたバックライト30は、(ガラスLGP32またはバックライト30が、例えば、
図9Aに示された第1の曲率半径R1を有する)第1の位置に配置することができる。ガラスLGP32またはバックライト30を、ガラスLGP32またはバックライト30が(バックライトが、例えば、
図9Bに示された第2の曲率半径R2を有する)第2の位置に曲げられるように曲げることができまたは動的に曲げることができる。R2は、R1未満であることができる。
図9Bを参照して、幾つかの実施形態では、ガラスホルダ86は、より小さい曲率半径を有するより密な曲げを可能にするように、より長い長さを有する。
【0102】
また、本開示は、本明細書に記載されたバックライトユニットを製造する方法または本明細書に記載されたディスプレイデバイスを製造する方法も提供する。
図10を参照して、例示的な方法100は、ディスプレイデバイスを製造するのに使用される。ステップ102において、LCDユニット50を提供する。ステップ104において、バックライトユニット30を、LGP32、光源40および本明細書に記載された他のコンポーネントを使用することにより形成する。ステップ106において、バックライトユニット30およびLCDユニット50を、ディスプレイデバイスを形成するように組み立てる。他のコンポーネント、例えば、タッチパネル52およびカバーレンズ54も、LCDユニット50の上方に配置することができる。
【0103】
また、本開示は、本明細書に記載されたバックライトユニットを使用する方法または本明細書に記載されたディスプレイデバイスを使用する方法も提供する。
図11を参照して、例示的な方法120が示されている。ディスプレイデバイスを、バックライトユニット30中のLGP32を平坦な位置または第1の曲率半径から第2の曲率半径まで曲げるように曲げることができる。例えば、ステップ122において、例示的なディスプレイデバイス62を、LGP32が平坦である第1の位置で提供することができる。ステップ124において、例示的なディスプレイデバイス62を、LGP32が第1の曲率半径(R1、
図9A)を有するように曲げる。ステップ126において、例示的なディスプレイデバイス62を、LGP32が第2の曲率半径(R2、
図9B)を有するようにさらに曲げる。LGP32は、凹状または凸状の位置にあることができる。第1または第2の曲率半径のうちの一方は、約100mm~約1,000mm(例えば、100~400mm、200~400mm、100~500mmまたは200~500mm)の範囲にあることができる。
【0104】
本発明のバックライトは、LCDを照明するために記載されているが、バックライトは、LCDがない場合には、単独での高輝度照明ユニットとしても使用することができる。幾つかの実施形態では、照明ユニットは、曲面に適合可能である。照明ユニットは、上記されたバックライトについての特徴を有する。簡潔にするために、バックライトユニットを参照して上記提供された構造の説明は繰り返されない。
【0105】
本開示の態様(1)は、ディスプレイデバイスにおける液晶ディスプレイ(LCD)ユニット用のバックライトユニットであって、第1の主面、第1の主面と反対側の第2の主面および第1の主面と第2の主面との間の第1の側壁面を有する導光板と、第1の側壁面と接触しているかまたは近接していて、導光板と光学的に結合されている第1の光源とを備え、導光板が、LCDユニットについての所定の長さより長い長さを有し、第1の光源が、LCDユニットについての所定の長さ以上の長さを有する、バックライトユニットに関する。
【0106】
態様(2)は、導光板の長さが、第1の光源の長さより長い、態様(1)記載のバックライトユニットに関する。
【0107】
態様(3)は、LCDユニットの長さに対する導光板の長さの比が、1.2以上である、態様(1)または(2)記載のバックライトユニットに関する。
【0108】
態様(4)は、導光板が、ガラス、ポリマーおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、態様(1)から(3)までのいずれか1つ記載のバックライトユニットに関する。
【0109】
態様(5)は、導光板が、化学的または熱的に強化されたガラスを備える、態様(1)から(4)までのいずれか1つ記載のバックライトユニットに関する。
【0110】
態様(6)は、導光板が、約0.01mm~約6mmの範囲の厚さを有する、態様(5)記載のバックライトユニットに関する。
【0111】
態様(7)は、導光板が、約0.01mm~約0.7mmの範囲の厚さを有する、態様(5)記載のバックライトユニットに関する。
【0112】
態様(8)は、導光板が、約100mmの最小曲率半径まで動的に曲げ可能に構成されている、態様(5)から(7)までのいずれか1つ記載のバックライトユニットに関する。
【0113】
態様(9)は、導光板が、第1の側壁面と反対側の第2の側壁面をさらに備え、バックライトユニットが、第2の側壁面と接触しているかまたは近接していて、導光板と光学的に結合されている第2の光源を備える、態様(1)から(8)までのいずれか1つ記載のバックライトユニットに関する。
【0114】
態様(10)は、第1の光源が、複数の別個のLEDを備える、態様(1)から(9)までのいずれか1つ記載のバックライトユニットに関する。
【0115】
態様(11)は、各別個のLEDが、長さ(Pw)を有し、複数の別個のLEDが、0.5~0.95の範囲のPw/Pの比でのピッチ(P)を有する繰返しパターンで配設されている、態様(10)記載のバックライトユニットに関する。
【0116】
態様(12)は、ディスプレイデバイスであって、液晶ディスプレイ(LCD)ユニットと、バックライトユニットであって、第1の主面、第1の主面と反対側の第2の主面および第1の主面と第2の主面との間の第1の側壁面を有する導光板ならびに第1の側壁面と接触しているかまたは近接していて、導光板と光学的に結合されている第1の光源を備えるバックライトユニットとを備え、導光板が、LCDユニットの長さより長い長さを有し、第1の光源が、LCDユニットの長さ以上の長さを有する、ディスプレイデバイスに関する。
【0117】
態様(13)は、導光板の長さが、第1の光源の長さより長い、態様(12)記載のディスプレイデバイスに関する。
【0118】
態様(14)は、導光板が、1つ以上の追加のLCDユニットを照明するように構成されている、態様(12)または(13)記載のディスプレイデバイスに関する。
【0119】
態様(15)は、導光板が、ガラス、ポリマーおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、態様(12)から(14)までのいずれか1つ記載のディスプレイデバイスに関する。
【0120】
態様(16)は、導光板が、化学的または熱的に強化されたガラスを備える、態様(12)から(15)までのいずれか1つ記載のディスプレイデバイスに関する。
【0121】
態様(17)は、導光板が、約0.01mm~約0.7mmの範囲の厚さを有し、100mmの最小曲率半径まで動的に曲げ可能に構成されている、態様(16)記載のディスプレイデバイスに関する。
【0122】
態様(18)は、第1の光源と第1の側壁面との間のギャップが、約0.01mm未満である、態様(16)または(17)記載のディスプレイデバイスに関する。
【0123】
態様(19)は、第1の光源が、複数の別個のLEDを備える、態様(12)から(18)までのいずれか1つ記載のディスプレイデバイスに関する。
【0124】
態様(20)は、各別個のLEDが、長さ(Pw)を有し、複数の別個のLEDが、0.5~0.95の範囲のPw/Pの比でのピッチ(P)を有する繰返しパターンで配設されている、態様(19)記載のディスプレイデバイスに関する。
【0125】
態様(21)は、光取出し器、反射体、少なくとも1つのプリズムフィルム、タッチパネル、カバーレンズおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のコンポーネントをさらに備える、態様(12)から(20)までのいずれか1つ記載のディスプレイデバイスに関する。
【0126】
態様(22)は、態様(12)から(21)までのいずれか1つ記載のディスプレイデバイスを製造する方法であって、LCDユニットを提供するステップと、バックライトユニットを形成するステップと、バックライトユニットとLCDユニットとを、ディスプレイデバイスを形成するように組み立てるステップとを含む、方法に関する。
【0127】
態様(23)は、態様(12)から(21)までのいずれか1つ記載のディスプレイデバイスを使用する方法であって、バックライトユニット内の導光板を平坦な位置からまたは第1の曲率半径から第2の曲率半径に曲げるように、ディスプレイデバイスを曲げるステップを含む、方法に関する。
【0128】
態様(24)は、第1または第2の曲率半径のうちの一方が、約100mm~約10,000mmの範囲にある、態様(23)記載のディスプレイデバイスを使用する方法に関する。
【0129】
態様(25)は、ディスプレイデバイスであって、少なくとも1つの液晶ディスプレイ(LCD)ユニットと、バックライトユニットであって、第1の主面、第1の主面と反対側の第2の主面および第1の主面と第2の主面との間の第1の側壁面を有する導光板ならびに第1の側壁面と接触しているかまたは近接していて、導光板と光学的に結合されている第1の光源を備えるバックライトユニットとを備え、導光板が、少なくとも1つのLCDユニットの長さより長い長さを有し、第1の光源が、少なくとも1つのLCDユニットの長さ以上の長さを有し、導光板が、約0.01mm~約0.7mmの範囲の厚さを有するガラスを備え、導光板が、100mmの範囲の最小曲率半径まで動的に曲げ可能に構成されている、ディスプレイデバイスに関する。
【0130】
態様(26)は、導光板が、第1の側壁面と反対側の第2の側壁面をさらに備え、バックライトユニットが、第2の側壁面と接触しているかまたは近接していて、導光板と光学的に結合されている第2の光源を備える、態様(25)記載のディスプレイデバイスに関する。
【0131】
態様(27)は、第1および第2の光源がそれぞれ、複数の別個のLEDを備え、各別個のLEDが、長さ(Pw)を有し、複数の別個のLEDが、0.75~0.86の範囲のPw/Pの比でのピッチ(P)を有する繰返しパターンで配設されている、態様(26)記載のディスプレイデバイスに関する。
【0132】
態様(28)は、バックライトユニットが、約15,000nit(cd/m2)~約68,000nit(cd/m2)の範囲の輝度を有し、ディスプレイデバイスが、約10mA~30mAの範囲の電流で約1,000nit(cd/m2)~約4,700nit(cd/m2)の範囲の輝度を有する、態様(25)から(27)までのいずれか1つ記載のディスプレイデバイスに関する。
【0133】
本主題は、例示的な実施形態に関して説明されてきたが、それに限定されない。むしろ、添付の特許請求の範囲は、当業者によりなされ得る他の変形例および実施形態を含むように、広く解釈されるべきである。
【0134】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0135】
実施形態1
ディスプレイデバイスにおける液晶ディスプレイ(LCD)ユニット用のバックライトユニットであって、
第1の主面、前記第1の主面と反対側の第2の主面および前記第1の主面と前記第2の主面との間の第1の側壁面を有する導光板と、
前記第1の側壁面と接触しているかまたは近接していて、前記導光板と光学的に結合されている第1の光源と
を備え、
前記導光板は、前記LCDユニットについての所定の長さより長い長さを有し、前記第1の光源は、前記LCDユニットについての前記所定の長さ以上の長さを有する、
バックライトユニット。
【0136】
実施形態2
前記導光板の前記長さが、前記第1の光源の前記長さより長い、実施形態1記載のバックライトユニット。
【0137】
実施形態3
前記LCDユニットの前記長さに対する前記導光板の前記長さの比が、1.2以上である、実施形態1または2記載のバックライトユニット。
【0138】
実施形態4
前記導光板が、ガラス、ポリマーおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、実施形態1から3までのいずれか1つ記載のバックライトユニット。
【0139】
実施形態5
前記導光板が、化学的または熱的に強化されたガラスを備える、実施形態1から4までのいずれか1つ記載のバックライトユニット。
【0140】
実施形態6
前記導光板が、約0.01mm~約6mmの範囲の厚さを有する、実施形態5記載のバックライトユニット。
【0141】
実施形態7
前記導光板が、約0.01mm~約0.7mmの範囲の厚さを有する、実施形態5記載のバックライトユニット。
【0142】
実施形態8
前記導光板が、約100mmの最小曲率半径まで動的に曲げ可能に構成されている、実施形態5から7までのいずれか1つ記載のバックライトユニット。
【0143】
実施形態9
前記導光板が、前記第1の側壁面と反対側の第2の側壁面をさらに備え、前記バックライトユニットが、前記第2の側壁面と接触しているかまたは近接していて、前記導光板と光学的に結合されている第2の光源を備える、実施形態1から8までのいずれか1つ記載のバックライトユニット。
【0144】
実施形態10
前記第1の光源が、複数の別個のLEDを備える、実施形態1から9までのいずれか1つ記載のバックライトユニット。
【0145】
実施形態11
各別個のLEDが、長さ(Pw)を有し、前記複数の別個のLEDが、0.5~0.95の範囲のPw/Pの比でのピッチ(P)を有する繰返しパターンで配設されている、実施形態10記載のバックライトユニット。
【0146】
実施形態12
ディスプレイデバイスであって、
液晶ディスプレイ(LCD)ユニットと、
バックライトユニットであって、
第1の主面、前記第1の主面と反対側の第2の主面および前記第1の主面と前記第2の主面との間の第1の側壁面を有する導光板ならびに
前記第1の側壁面と接触しているかまたは近接していて、前記導光板と光学的に結合されている第1の光源
を備えるバックライトユニットと
を備え、
前記導光板は、前記LCDユニットの長さより長い長さを有し、前記第1の光源は、前記LCDユニットの前記長さ以上の長さを有する、
ディスプレイデバイス。
【0147】
実施形態13
前記導光板の前記長さが、前記第1の光源の前記長さより長い、実施形態12記載のディスプレイデバイス。
【0148】
実施形態14
前記導光板が、1つ以上の追加のLCDユニットを照明するように構成されている、実施形態12または13記載のディスプレイデバイス。
【0149】
実施形態15
前記導光板が、ガラス、ポリマーおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、実施形態12から14までのいずれか1つ記載のディスプレイデバイス。
【0150】
実施形態16
前記導光板が、化学的または熱的に強化されたガラスを備える、実施形態12から15までのいずれか1つ記載のディスプレイデバイス。
【0151】
実施形態17
前記導光板が、約0.01mm~約0.7mmの範囲の厚さを有し、500mm未満の最小曲率半径まで動的に曲げ可能に構成されている、実施形態16記載のディスプレイデバイス。
【0152】
実施形態18
前記第1の光源と前記第1の側壁面との間のギャップが、約0.01mm未満である、実施形態16または17記載のディスプレイデバイス。
【0153】
実施形態19
前記第1の光源が、複数の別個のLEDを備える、実施形態12から18までのいずれか1つ記載のディスプレイデバイス。
【0154】
実施形態20
各別個のLEDが、長さ(Pw)を有し、前記複数の別個のLEDが、0.5~0.95の範囲のPw/Pの比でのピッチ(P)を有する繰返しパターンで配設されている、実施形態19記載のディスプレイデバイス。
【0155】
実施形態21
光取出し器、反射体、少なくとも1つのプリズムフィルム、タッチパネル、カバーレンズおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のコンポーネントをさらに備える、実施形態12から20までのいずれか1つ記載のディスプレイデバイス。
【0156】
実施形態22
実施形態12から21までのいずれか1つ記載のディスプレイデバイスを製造する方法であって、
前記LCDユニットを提供するステップと、
前記バックライトユニットを形成するステップと、
前記バックライトユニットと前記LCDユニットとを、前記ディスプレイデバイスを形成するように組み立てるステップと
を含む、方法。
【0157】
実施形態23
実施形態12から21までのいずれか1つ記載のディスプレイデバイスを使用する方法であって、
前記バックライトユニット内の前記導光板を平坦な位置からまたは第1の曲率半径から第2の曲率半径に曲げるように、前記ディスプレイデバイスを曲げるステップ
を含む、方法。
【0158】
実施形態24
前記第1または前記第2の曲率半径のうちの一方が、約100mm~約10,000mmの範囲にある、実施形態23記載の方法。
【0159】
実施形態25
ディスプレイデバイスであって、
少なくとも1つの液晶ディスプレイ(LCD)ユニットと、
バックライトユニットであって、
第1の主面、前記第1の主面と反対側の第2の主面および前記第1の主面と前記第2の主面との間の第1の側壁面を有する導光板ならびに
前記第1の側壁面と接触しているかまたは近接していて、前記導光板と光学的に結合されている第1の光源
を備えるバックライトユニットと
を備え、
前記導光板は、前記少なくとも1つのLCDユニットの長さより長い長さを有し、前記第1の光源は、前記少なくとも1つのLCDユニットの前記長さ以上の長さを有し、
前記導光板は、約0.01mm~約0.7mmの範囲の厚さを有するガラスを備え、前記導光板は、100mm~約500mmの範囲の最小曲率半径まで動的に曲げ可能に構成されている、
ディスプレイデバイス。
【0160】
実施形態26
前記導光板が、前記第1の側壁面と反対側の第2の側壁面をさらに備え、前記バックライトユニットが、前記第2の側壁面と接触しているかまたは近接していて、前記導光板と光学的に結合されている第2の光源を備える、実施形態25記載のディスプレイデバイス。
【0161】
実施形態27
前記第1および前記第2の光源がそれぞれ、複数の別個のLEDを備え、各別個のLEDが、長さ(Pw)を有し、前記複数の別個のLEDが、0.75~0.86の範囲のPw/Pの比でのピッチ(P)を有する繰返しパターンで配設されている、実施形態26記載のディスプレイデバイス。
【0162】
実施形態28
前記バックライトユニットが、約15,000nit(cd/m2)~約68,000nit(cd/m2)の範囲の輝度を有し、前記ディスプレイデバイスが、約10mA~30mAの範囲の電流で約1,000nit(cd/m2)~約4,700nit(cd/m2)の範囲の輝度を有する、実施形態25から27までのいずれか1つ記載のディスプレイデバイス。
【国際調査報告】