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特表2022-510924センサキャリブレーション方法及び装置、記憶媒体、キャリブレーションシステム並びにプログラム製品
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-28
(54)【発明の名称】センサキャリブレーション方法及び装置、記憶媒体、キャリブレーションシステム並びにプログラム製品
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/00 20060101AFI20220121BHJP
【FI】
G01B11/00 H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021530296
(86)(22)【出願日】2020-10-21
(85)【翻訳文提出日】2021-05-26
(86)【国際出願番号】 CN2020122559
(87)【国際公開番号】W WO2021098439
(87)【国際公開日】2021-05-27
(31)【優先権主張番号】201911126534.8
(32)【優先日】2019-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.MATLAB
(71)【出願人】
【識別番号】521228835
【氏名又は名称】商▲湯▼集▲團▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】SENSETIME GROUP LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ 政
(72)【発明者】
【氏名】▲イェン▼ 国行
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 春▲曉▼
(72)【発明者】
【氏名】石 建萍
【テーマコード(参考)】
2F065
【Fターム(参考)】
2F065AA04
2F065BB27
2F065CC11
2F065DD03
2F065FF01
2F065FF04
2F065FF11
2F065GG04
2F065JJ03
2F065JJ26
2F065QQ38
(57)【要約】
本発明はセンサキャリブレーション方法及び装置、記憶媒体、キャリブレーションシステム並びにプログラム製品を提供する。センサはレーダとカメラとを含み、第1キャリブレーションプレートは前記レーダと前記カメラとの共通視野範囲内に位置し、前記方法は、前記カメラによって、前記第1キャリブレーションプレートのポーズ情報が異なる複数の第1画像を収集するステップと、予めキャリブレーションされた前記カメラの第1内部パラメータを取得し、前記第1内部パラメータ及び前記複数の第1画像に基づいて、各ポーズでの第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定するステップと、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートの複数セットのレーダポイントクラウドデータを取得し、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータと、前記複数セットのレーダポイントクラウドデータとに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定するステップと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサキャリブレーション方法であって、
センサは、レーダとカメラとを含み、第1キャリブレーションプレートは、前記レーダと前記カメラとの共通視野範囲内に位置し、
前記カメラによって、前記第1キャリブレーションプレートのポーズ情報が異なる複数の第1画像を収集するステップと、
予めキャリブレーションされた前記カメラの第1内部パラメータを取得するステップと、
前記第1内部パラメータ及び前記複数の第1画像に基づいて、各ポーズでの第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定するステップと、
前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートの複数セットのレーダポイントクラウドデータを取得するステップと、
前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータと、前記複数セットのレーダポイントクラウドデータとに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定するステップと、を含むことを特徴とするセンサキャリブレーション方法。
【請求項2】
前記予めキャリブレーションされた前記カメラの第1内部パラメータを取得する前に、前記センサキャリブレーション方法は、前記センサの初回キャリブレーションに応じて、前記カメラをキャリブレーションして前記カメラの前記第1内部パラメータを取得するステップを更に含み、
前記予めキャリブレーションされた前記カメラの第1内部パラメータを取得するステップは、
前記センサの再度キャリブレーションに応じて、前記センサの初回キャリブレーションで取得された前記カメラの前記第1内部パラメータを取得することを含むことを特徴とする請求項1に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項3】
第2キャリブレーションプレートは、前記カメラの視野範囲内に位置し、
前記カメラをキャリブレーションして前記カメラの前記第1内部パラメータを取得するステップは、
前記カメラによって、前記第2キャリブレーションプレートのポーズ情報が異なる複数の第2画像を収集することと、
前記複数の第2画像に基づいて、前記カメラの複数の第1候補内部パラメータをそれぞれ決定し、前記第2画像のそれぞれは、1つの第1候補内部パラメータに対応することと、
前記複数の第1候補内部パラメータのうちの1つの第1候補内部パラメータを前記第1内部パラメータとして決定することと、を含むことを特徴とする請求項2に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項4】
前記複数の第1候補内部パラメータのうちの1つの第1候補内部パラメータを前記第1内部パラメータとして決定することは、
前記カメラによって、前記複数の第1候補内部パラメータのそれぞれに従い、カメラ座標系におけるプリセット点をピクセル座標系に投影し、前記ピクセル座標系における前記プリセット点の複数の第1座標値を取得することと、
第1候補内部パラメータごとに、検証画像における前記プリセット点の第2座標値を取得し、第2座標値に対応する第1座標値を決定して、対応関係を有する座標対を取得し、前記検証画像は、前記複数の第2画像のうちの1つ又は複数の第2画像であることと、
第1候補内部パラメータごとに、当該第1候補内部パラメータに含まれる座標対における第1座標値と第2座標値との間の距離を決定することと、
前記複数の第1候補内部パラメータのうち、距離が最も小さい第1候補内部パラメータを前記カメラの第1内部パラメータとして決定することと、を含むことを特徴とする、請求項3に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項5】
前記第1内部パラメータ及び前記複数の第1画像に基づいて、各ポーズでの第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定するステップは、
前記複数の第1画像のうちの第1画像ごとに、前記第1内部パラメータに基づいて、当該第1画像に対し歪み除去処理を行い、当該第1画像に対応する第3画像を取得することと、
複数の前記第3画像に基づいて、前記カメラの第2内部パラメータを決定することと、
複数の前記第3画像及び前記カメラの第2内部パラメータに基づいて、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定することと、を含むことを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項6】
前記複数の前記第3画像及び前記カメラの第2内部パラメータに基づいて、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定することは、
前記第3画像のそれぞれに対応するホモグラフィ行列をそれぞれ決定することと、
前記カメラの第2内部パラメータ及び複数のホモグラフィ行列に基づいて、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定することと、を含むことを特徴とする請求項5に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項7】
前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータと、前記複数セットのレーダポイントクラウドデータとに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定するステップは、
各ポーズでの第1キャリブレーションプレートごとに、当該第1キャリブレーションプレートの前記カメラに対する外部パラメータ、及び前記レーダと前記カメラとの間の外部パラメータの参照値に基づいて、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータのうち、当該第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの目標レーダポイントクラウドデータを決定することと、
複数セットの前記目標レーダポイントクラウドデータのそれぞれと前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートとの間のマッチング関係に基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定することと、を含むことを特徴とする請求項6に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項8】
当該第1キャリブレーションプレートの前記カメラに対する外部パラメータ、及び前記レーダと前記カメラとの間の外部パラメータの参照値に基づいて、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータのうち、当該第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの目標レーダポイントクラウドデータを決定することは、
当該第1キャリブレーションプレートの前記カメラに対する前記外部パラメータ、及び前記レーダと前記カメラとの間の前記外部パラメータの参照値に基づいて、前記第1キャリブレーションプレートの所在する候補位置を決定することと、
前記候補位置に基づいて、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータにおいて前記第1キャリブレーションプレートの所在する目標平面を決定することと、
当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータに対応する前記目標平面において、当該第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの目標レーダポイントクラウドデータを決定することと、を含むことを特徴とする請求項7に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項9】
前記候補位置に基づいて、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータにおいて、前記第1キャリブレーションプレートの所在する目標平面を決定することは、
当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータにおいて、2つ以上の第1レーダグループを決定し、前記第1レーダグループのそれぞれは、ランダムに選択された、前記候補位置に対応する領域内に位置する複数の第1レーダポイントを含むことと、
第1レーダグループごとに、対応する第1平面を決定し、前記第1レーダグループごとに対応する第1平面は、当該第1レーダグループの複数の第1レーダポイントを含むことと、
前記第1平面ごとに、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータにおける前記複数の第1レーダポイント以外の別のレーダポイントから前記第1平面までの距離を決定することと、
前記第1平面ごとに、前記別のレーダポイントのうち前記距離が閾値よりも小さいレーダポイントを第2レーダポイントとすることと、
前記第1平面ごとに、前記第2レーダポイントを前記第1平面に含まれるレーダポイントとして決定することと、
前記2つ以上の前記第1平面のうち、含まれるレーダポイントの数が最も多い1つの第1平面を前記目標平面とすることと、を含むことを特徴とする請求項8に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項10】
当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータに対応する前記目標平面において、当該第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの目標レーダポイントクラウドデータを決定することは、
前記目標平面において、当該第1キャリブレーションプレートの寸法に基づいて、初期の第1円形領域を決定することと、
前記レーダポイントクラウドデータにおいて、前記初期の第1円形領域内に位置するいずれか1つのレーダポイントを第1円形領域の第1円心としてランダムに選択することにより、前記レーダポイントクラウドデータにおける前記第1円形領域の位置を決定することと、
前記第1円心を始点とし、前記レーダポイントクラウドデータにおいて前記第1円形領域内に位置する複数の第3レーダポイントを終点として、複数の第1ベクトルをそれぞれ取得することと、
前記複数の第1ベクトルを加算して第2ベクトルを取得することと、
前記第2ベクトルに基づいて、当該第1キャリブレーションプレートの目標中心位置を決定することと、
当該第1キャリブレーションプレートの前記目標中心位置、及び前記第1キャリブレーションプレートの寸法に基づいて、前記レーダポイントクラウドデータのうち、当該第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの前記目標レーダポイントクラウドデータを決定することと、を含むことを特徴とする請求項8又は9に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項11】
前記第2ベクトルに基づいて、当該第1キャリブレーションプレートの目標中心位置を決定することは、
前記第2ベクトルの終点を第2円心として、前記第2円心、及び当該第1キャリブレーションプレートの寸法に基づいて、第2円形領域を決定することと、
前記第2円心を始点とし、前記レーダポイントクラウドデータにおいて前記第2円形領域内に位置する複数の第4レーダポイントを終点として、複数の第3ベクトルをそれぞれ決定することと、
前記複数の第3ベクトルを加算して第4ベクトルを取得することと、
前記第4ベクトルのベクトル値がプリセット値に収束したか否かを判定することと、
前記第4ベクトルのベクトル値が前記プリセット値に収束したことに応じて、収束した前記第4ベクトルに対応する第2円心を当該第1キャリブレーションプレートの候補中心位置とすることと、
前記候補中心位置と当該第1キャリブレーションプレートの中心位置とが重なり合うことに応じて、前記候補中心位置を前記目標中心位置とすることと、を含むことを特徴とする請求項10に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項12】
前記第4ベクトルのベクトル値が前記プリセット値に収束していないことに応じて、収束していない前記第4ベクトルの終点を前記第2円心として、前記複数の第3ベクトルを再決定し、前記第4ベクトルを再決定することを更に含むことを特徴とする請求項11に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項13】
前記候補中心位置と当該第1キャリブレーションプレートの前記中心位置とが重なり合っていないことに応じて、前記候補中心位置を再決定することを更に含むことを特徴とする請求項11に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項14】
前記複数セットの前記目標レーダポイントクラウドデータのそれぞれと、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートとの間のマッチング関係に基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定することは、
3以上の整数であるg個のマッチング関係に基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の1つの候補外部パラメータを決定することと、
前記レーダと前記カメラとの間の複数の候補外部パラメータに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の前記目標外部パラメータを決定することと、を含むことを特徴とする請求項7~13の何れか一項に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項15】
前記レーダと前記カメラとの間の複数の候補外部パラメータに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の前記目標外部パラメータを決定することは、
前記レーダによって、候補外部パラメータのそれぞれに基づいて、前記第1キャリブレーションプレートに対して投影を行い、前記第1画像のいずれか1つに投影して1セットの投影データを生成することと、
複数セットの投影データにおいて、投影が当該第1画像とのマッチング度が最も高い1セットの投影データを目標投影データとして決定することと、
前記目標投影データに対応する候補外部パラメータを前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータとして決定することと、を含むことを特徴とする請求項14に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項16】
前記レーダと前記カメラとは、車両に配備され、前記レーダは、レーザーレーダであることを特徴とする、請求項1~15の何れか一項に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項17】
前記カメラの前記第1内部パラメータをキャリブレーションするための第2キャリブレーションプレートは、前記カメラの視野範囲内に位置し、
前記カメラの地面に対する距離は、前記レーダの地面に対する距離よりも大きく、
前記第2キャリブレーションプレートと前記カメラとの間の水平距離は、前記第1キャリブレーションプレートと前記カメラとの間の水平距離よりも小さく、
前記複数の第2画像は、前記第2キャリブレーションプレート全体を含むことを特徴とする請求項16に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項18】
前記第1画像は、前記第1キャリブレーションプレート全体を含み、前記レーダポイントクラウドデータは、前記第1キャリブレーションプレート全体に基づいて取得されたポイントクラウドデータを含むことを特徴とする請求項1~17の何れか一項に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項19】
センサキャリブレーション装置であって、
センサは、レーダとカメラとを含み、第1キャリブレーションプレートは、前記レーダと前記カメラとの共通視野範囲内に位置し、
前記カメラによって、前記第1キャリブレーションプレートのポーズ情報が異なる複数の第1画像を収集するための第1収集モジュールと、
予めキャリブレーションされた前記カメラの第1内部パラメータを取得し、前記第1内部パラメータ及び前記複数の第1画像に基づいて、各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定するための第1決定モジュールと、
前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートの複数セットのレーダポイントクラウドデータを取得し、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータと、前記複数セットのレーダポイントクラウドデータとに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定するための第2決定モジュールと、を備えることを特徴とするセンサキャリブレーション装置。
【請求項20】
コンピュータプログラムを記憶しているコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されたときに、前記プロセッサに請求項1から18の何れか一項に記載のセンサキャリブレーション方法を実施させることを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項21】
センサキャリブレーション装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能指令を記憶するためのメモリと、を備え、
前記プロセッサは、前記実行可能指令を呼び出すことにより、請求項1から18の何れか一項に記載のセンサキャリブレーション方法を実施するように構成されることを特徴とするセンサキャリブレーション装置。
【請求項22】
キャリブレーションシステムであって、
カメラ、レーダ及び第1キャリブレーションプレートを備え、
前記第1キャリブレーションプレートは、前記カメラと前記レーダとの共通視野範囲内に位置し、前記第1キャリブレーションプレートの異なる収集時点におけるポーズ情報は、異なることを特徴とするキャリブレーションシステム。
【請求項23】
コンピュータ可読コードを含むコンピュータプログラム製品であって、
前記コンピュータ可読コードが機器で運転されたときに、前記機器に請求項1から18の何れか一項に記載のセンサキャリブレーション方法を実施させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータビジョン分野に関し、具体的に、センサキャリブレーション方法及び装置、記憶媒体、キャリブレーションシステム並びにプログラム製品に関する。
【0002】
<[関連出願の相互引用]>
本発明は、2019年11月18日に提出された、発明の名称が「センサキャリブレーション方法及び装置、記憶媒体、キャリブレーションシステム」であり、出願番号が201911126534.8である中国特許出願の優先権を主張し、当該中国特許出願の全ての内容が援用により本願に組み入れられる。
【背景技術】
【0003】
コンピュータビジョンの発展につれて、機器・設備には、ますます多くのセンサが配備されてきている。異なるセンサは、異なるタイプのデータを提供できる。例えば、機器・設備には、レーダとカメラとの組み合わせが含まれる。レーダとカメラから提供されたデータに基づいて、周囲の環境への感知を機器・設備に学習させることができる。
【0004】
レーダとカメラを同時に使用する場合に、環境感知の精度は、レーダとカメラとの間の外部パラメータ(Extrinsic Parameter)の精度に依存している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、レーダとカメラの共同キャリブレーションを実現するためのセンサキャリブレーション方法及び装置、記憶媒体、キャリブレーションシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例の第1態様は、センサキャリブレーション方法を提供する。センサは、レーダとカメラとを含み、第1キャリブレーションプレートは、前記レーダと前記カメラとの共通視野範囲内に位置し、前記センサキャリブレーション方法は、前記カメラによって、前記第1キャリブレーションプレートのポーズ情報が異なる複数の第1画像を収集するステップと、予めキャリブレーションされた前記カメラの第1内部パラメータを取得するステップと、前記第1内部パラメータ及び前記複数の第1画像に基づいて、各ポーズでの第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定するステップと、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートの複数セットのレーダポイントクラウドデータを取得するステップと、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータと、前記複数セットのレーダポイントクラウドデータとに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定するステップと、を含む。
【0007】
本発明の実施例の第2態様は、センサキャリブレーション装置を提供する。センサは、レーダとカメラとを含み、第1キャリブレーションプレートは、前記レーダと前記カメラとの共通視野範囲内に位置し、前記センサキャリブレーション装置は、前記カメラによって、前記第1キャリブレーションプレートのポーズ情報が異なる複数の第1画像を収集するための第1収集モジュールと、予めキャリブレーションされた前記カメラの第1内部パラメータを取得し、前記第1内部パラメータ及び前記複数の第1画像に基づいて、各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定するための第1決定モジュールと、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートの複数セットのレーダポイントクラウドデータを取得し、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータと、前記複数セットのレーダポイントクラウドデータとに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定するための第2決定モジュールと、を備える。
【0008】
本発明の実施例の第3態様は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。前記記憶媒体には、コンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されたときに、前記プロセッサに上記第1態様の何れか一項に記載のセンサキャリブレーション方法を実施させる。
【0009】
本発明の実施例の第4態様は、センサキャリブレーション装置を提供する。前記センサキャリブレーション装置は、プロセッサと、前記プロセッサの実行可能指令を記憶するためのメモリと、を備え、前記プロセッサは、前記実行可能指令を呼び出すことにより、第1態様の何れか一項に記載のセンサキャリブレーション方法を実施するように構成される。
【0010】
本発明の実施例の第5態様は、キャリブレーションシステムを提供する。前記キャリブレーションシステムは、カメラ、レーダ及び第1キャリブレーションプレートを備え、前記第1キャリブレーションプレートは、前記カメラと前記レーダとの共通視野範囲内に位置し、前記第1キャリブレーションプレートの異なる収集時点におけるポーズ情報は、異なる。
【0011】
本発明の実施例の第6態様は、コンピュータプログラム製品を提供する。前記コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読コードを含み、前記コンピュータ可読コードが機器で運転されたときに、前記機器に第1態様の何れか一項に記載のセンサキャリブレーション方法を実施させる。
【発明の効果】
【0012】
本実施例において、センサをキャリブレーションする、例えば、レーダとカメラとの間の目標外部パラメータをキャリブレーションする場合に、予めキャリブレーションされたカメラの第1内部パラメータを取得し、予めキャリブレーションされたカメラの第1内部パラメータに基づいて、各ポーズでの第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、カメラに対する外部パラメータを決定することで、各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、カメラに対する外部パラメータと、複数セットのレーダポイントクラウドデータとに基づいて、レーダとカメラとの間の目標外部パラメータを決定することができる。キャリブレーション中に、予めキャリブレーションされたカメラの第1内部パラメータ、及び複数の第1画像に基づいて、第1キャリブレーションプレートのカメラに対する外部パラメータを取得する。つまり、カメラとレーダとの間の相対的位置関係又は仰俯角が変わった場合、予めキャリブレーションされたカメラの第1内部パラメータに基づいて、センサのキャリブレーションを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
ここでの図面は、明細書に組み込まれて明細書の一部を構成し、本発明に合致する実施例を示しつつ、明細書の記載とともに本発明の原理を解釈するために用いられる。
図1】本発明の1つの例示的な実施例に係るセンサキャリブレーション方法のフローチャートである。
図2】本発明の1つの例示的な実施例に係る共通の視野の模式図である。
図3】本発明の1つの例示的な実施例に係る異なる姿勢でのキャリブレーションプレートの模式図である。
図4】本発明の1つの例示的な実施例に係るレーダ送信の模式図である。
図5】本発明の別の1つの例示的な実施例に係るセンサキャリブレーション方法のフローチャートである。
図6】本発明の1つの例示的な実施例に係るカメラの視野の模式図である。
図7】本発明のまた別の1つの例示的な実施例に係るセンサキャリブレーション方法のフローチャートである。
図8】本発明の1つの例示的な実施例示により示されている、第2キャリブレーションプレートを含む第2画像の模式図である。
図9】本発明の更に別の1つの例示的な実施例に係るセンサキャリブレーション方法のフローチャートである。
図10A】本発明の1つの例示的な実施例に係るプリセット点を投影する場面の模式図である。
図10B】本発明の1つの例示的な実施例に係る対応関係を有する座標対を決定する場面の模式図である。
図11】本発明の更に別の1つの例示的な実施例に係るセンサキャリブレーション方法のフローチャートである。
図12】本発明の更に別の1つの例示的な実施例に係るセンサキャリブレーション方法のフローチャートである。
図13】本発明の更に別の1つの例示的な実施例に係るセンサキャリブレーション方法のフローチャートである。
図14】本発明の更に別の1つの例示的な実施例に係るセンサキャリブレーション方法のフローチャートである。
図15】本発明の更に別の1つの例示的な実施例に係るセンサキャリブレーション方法のフローチャートである。
図16】本発明の更に別の1つの例示的な実施例に係るセンサキャリブレーション方法のフローチャートである。
図17】本発明の1つの例示的な実施例に係る複数の第1ベクトルを決定する模式図である。
図18】本発明の更に別の1つの例示的な実施例に係るセンサキャリブレーション方法のフローチャートである。
図19】本発明の更に別の1つの例示的な実施例に係るセンサキャリブレーション方法のフローチャートである。
図20】本発明の更に別の1つの例示的な実施例に係るセンサキャリブレーション方法のフローチャートである。
図21A】本発明の1つの例示的な実施例に係るレーダによって第1キャリブレーションプレートを投影する模式図である。
図21B】本発明の1つの例示的な実施例に係るレーダによって第1キャリブレーションプレートを投影する別の模式図である。
図22】本発明の1つの例示的な実施例に係る車両にレーダとカメラとが配備されている模式図である。
図23】本発明の一例示的な実施例に係る車両に配備されているレーダとカメラに対応する第1キャリブレーションプレートと第2キャリブレーションプレートの位置の模式図である。
図24】本発明の一例示的な実施例に係るセンサキャリブレーション装置のブロック図である。
図25】本発明の別の1つの例示的な実施例に係るセンサキャリブレーション装置ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ここで、例示的な実施例を詳細に説明する。その例示は、図面に示される。以下の記述は、図面に係る際、別途示さない限り、異なる図面における同じ符号が同じ又は類似する要素を示す。以下の例示的な実施例に記述される実施形態が本発明と一致する全ての実施形態を代表するわけではない。逆に、それらは、単に添付する特許請求の範囲に詳細に記述されるような、本発明の幾つかの態様に一致する装置及び方法の例である。
【0015】
本発明で使用される用語は、単に特定の実施例を記述する目的であり、本発明を制限するためのものではない。本発明及び添付する特許請求の範囲で使用される単数形式の「一種」、「前記」及び「当該」も、文脈から他の意味を明瞭で分かる場合でなければ、複数の形式を含むことを意図する。理解すべきことは、本文で使用される用語「及び/又は」が、1つ又は複数の関連する列挙項目を含む如何なる或いは全ての可能な組み合わせを指す。
【0016】
理解すべきことは、本発明において第1、第2、第3等という用語を用いて各種の情報を記述するが、これらの情報は、これらの用語に限定されるものではない。これらの用語は、単に同一のタイプの情報同士を区分するために用いられる。例えば、本発明の範囲を逸脱しない限り、第1情報が第2情報と呼称されてもよく、類似的に、第2情報が第1情報と呼称されてもよい。これは、コンテキストに依存する。例えば、ここで使用される言葉「場合」は、「…とき」や「…ときに」あるいは「特定の状況に応じて」として解釈されてもよい。
【0017】
本発明は、センサキャリブレーション方法を提供する。センサのキャリブレーションとは、センサの内部パラメータ(Intrinsic Parameter)及び外部パラメータをキャリブレーションすることである。
【0018】
センサの内部パラメータとは、センサ自体の特性を反映するためのパラメータを意味している。センサが出荷後、内部パラメータは理論的に変わらないが、実際の使用において、内部パラメータが変わることがある。カメラを例に取ると、使用中、カメラの各部品の位置関係の変化により、内部パラメータの変化を引き起こすことがある。キャリブレーションされた内部パラメータは通常、真の内部パラメータに近似するものであるに過ぎず、内部パラメータの真値ではない。
【0019】
以下では、カメラとレーダとを含むセンサを例として、センサの内部パラメータを説明する。カメラの内部パラメータとは、カメラ自体の特性を反映するためのパラメータを意味し、u、v、S、f、及びrの中の一つであっても複数であってもよいが、これらに限定されない。なお、uとvはそれぞれ、ピクセル座標系の原点から、カメラが位置しているカメラ座標系の原点までの横方向及び縦方向のピクセル数を表すものであり、単位がピクセルである。SとSはそれぞれ、横方向及び縦方向の単位長さあたりのピクセル数であり、単位長さがミリメートルであってよい。fはカメラの焦点距離である。rは、画像の歪みによるピクセルからイメージャの中心までの距離の値であり、本発明の実施例において、イメージャの中心は、カメラの焦点中心である。本発明に記載のカメラは、カメラであっても、ビデオカメラであっても、写真撮影機能を備えた他の機器であってもよく、制限されるものではない。
【0020】
レーダの内部パラメータとは、レーダ自体の特性を反映するためのパラメータを意味し、送信機の電力と型式、受信機の感度と型式、アンテナのパラメータと型式、ディスプレイの数と型式などの少なくとも1つであっても、複数であってもよいが、これらに限定されない。本発明に記載のレーダは、レーザー検出・測距(Light Detection and Ranging、LiDAR)システムであっても、無線レーダであってもよく、制限されるものではない。
【0021】
センサの外部パラメータとは、物体がワールド座標系における位置と、この物体がセンサ座標系における位置との間の変換関係のパラメータを意味している。なお、複数のセンサが含まれる場合、センサの外部パラメータには、更に、複数のセンサの座標系の間の変換関係を反映するためのパラメータが含まれる。以下も同様に、カメラとレーダとを含むセンサを例として、センサの外部パラメータを説明する。
【0022】
カメラの外部パラメータとは、点をワールド座標系からカメラ座標系に変換するためのパラメータを意味している。本発明の実施例において、キャリブレーションプレートのカメラに対する外部パラメータは、ワールド座標系におけるキャリブレーションプレートをカメラ座標系に変換するのに必要とされる位置及び/又は姿勢の変化パラメータなどを反映するために使用することができる。
【0023】
カメラの外部パラメータには、ワールド座標系におけるキャリブレーションプレートをカメラ座標系に変換するのに必要とされる位置及び/又は姿勢の変化パラメータなどの1つ又は複数の組み合わせが含まれ得るが、これらに制限されるものではない。
【0024】
また、カメラについて、歪みパラメータを考慮する必要もあり、歪みパラメータには、径方向(radial)の歪みパラメータ及び接線方向(tangential)の歪み係数が含まれる。径方向の歪み及び接線方向の歪みはそれぞれ、画像のピクセル点が、歪み中心を中心点として、長さ方向又は接線方向に沿って生じる位置ずれであり、これにより画像が変形する。
【0025】
ワールド座標系におけるキャリブレーションプレートをカメラ座標系に変換するのに必要とされる位置及び/又は姿勢の変化パラメータには、回転行列R及び平行移動行列Tが含まれ得る。なお、回転行列Rは、ワールド座標系におけるキャリブレーションプレートをカメラ座標系に変換する場合、x、y、zの3つの座標軸のそれぞれに対する回転角度パラメータであり、平行移動行列Tは、ワールド座標系におけるキャリブレーションプレートをカメラ座標系に変換する場合、原点の平行移動パラメータである。
【0026】
レーダの外部パラメータとは、点をワールド座標系からレーダ座標系に変換するためのパラメータを意味している。本発明の実施例において、キャリブレーションプレートのレーダ対する外部パラメータは、ワールド座標系におけるキャリブレーションプレートをレーダ座標系に変換するのに必要とされる位置及び/又は姿勢の変化パラメータなどを反映するために使用することができる。
【0027】
カメラとレーダとの間の目標外部パラメータとは、レーダ座標系とカメラ座標系との間の変換関係を反映するためのパラメータを意味しており、カメラとレーダとの間の外部パラメータは、カメラ座標系に対するレーダ座標系の位置及び姿勢の変化などを反映することができる。
【0028】
例えば、センサがカメラとレーダとを含む場合、センサをキャリブレーションすることは、カメラの内部パラメータ、レーダの内部パラメータ、カメラとレーダとの間の目標外部パラメータのいずれか1種又は複数種の組み合わせに対してキャリブレーションを行うことを意味している。また、キャリブレーションプレートによって上記内部パラメータ及び/又は外部パラメータを決定することができ、例えば、キャリブレーションプレートのカメラに対する外部パラメータ、及びキャリブレーションプレートのレーダに対する外部パラメータによって、カメラとレーダとの間の目標外部パラメータを決定することができる。なお、実際にキャリブレーションされるパラメータは、上記で挙げられたものを含むことができるが、これらに制限されるものではない。
【0029】
例えば、センサがカメラとレーダとを含む場合、センサキャリブレーション方法は、図1に示すように、以下のステップを含むことができる。
【0030】
ステップ101において、前記カメラによって、第1キャリブレーションプレートのポーズ情報が異なる複数の第1画像を収集する。
【0031】
本発明の実施例において、レーダは、レーザービームを放射することでターゲットの位置、速度などの特徴量を検出するレーザーレーダ、又はミリ波帯域で動作するミリ波レーダなどであってよい。
【0032】
視野とは、センサの位置を変えることなく、放射される光、電磁波などでカバーできる範囲である。本発明の実施例において、レーダを含むセンサを例に取ると、視野とは、レーダから放射されるレーザービーム又は電磁波などでカバーできる範囲であり、カメラを含むセンサを例に取ると、視野とは、カメラのレンズにより撮影できる範囲である。
【0033】
本発明の実施例において、第1キャリブレーションプレート230は、例えば、図2に示すように、レーダ210とカメラ220との共通の視野231の範囲内に位置する。なお、共通の視野231の範囲とは、センサに含まれるセンシング素子のそれぞれがカバーする範囲が重なり合っている部分、即ちレーダ210でカバーする範囲(例えば、図におけるレーダ視野211)とカメラ220が撮影する範囲(例えば、図におけるカメラ視野221)が重なり合っている部分(例えば、図における点線で示す部分)である。
【0034】
本発明の実施例において、第1キャリブレーションプレートは、円形、長方形又は正方形である固定間隔パターンを有するアレイプレートを用いることができる。例えば、図3のいずれか1つの第1画像に示すように、長方形である白黒格子の交互のアレイプレートを用いることができる。もちろん、キャリブレーションプレートのパターンには、他の規則的なパターン、又は不規則であるが特徴点セット、特徴エッジなどの特徴パラメータを備えたパターンが含まれ得るが、ここで、キャリブレーションプレートの形状、パターンなどに制限がない。
【0035】
このステップにおいて、レーダとカメラとの間の目標外部パラメータの精度を上げるために、カメラによって収集された第1画像の数は複数、例えば20枚を超えてもよい。本発明の実施例において、収集された複数の第1画像において、第1キャリブレーションプレートのポーズが異なってもよく、つまり、複数の第1画像のうち少なくとも一部の画像がそれぞれ、第1キャリブレーションプレートの異なるポーズ、例えば異なる位置及び/又は姿勢を表してもよい。例えば、図3に示す複数の第1画像において、第1キャリブレーションプレートには、ピッチ(pitch)角、ロール(roll)角、ヨー(yaw)角の3次元での姿勢の変化が存在している。これは、複数の第1画像が、第1キャリブレーションプレートが異なる位置及び/又は姿勢において収集されたものであることを意味し、つまり、異なる第1画像に含まれる第1キャリブレーションプレートのポーズ情報が同じであって異なってもよいが、第1キャリブレーションプレートの異なるポーズ情報を含む第1画像が少なくとも2枚存在している。なお、第1画像それぞれに、第1キャリブレーションプレート全体が含まれる必要がある。
【0036】
また、第1画像の数がm枚で、第1キャリブレーションプレートのポーズの数がn個であってもよい。m、nは、何れも2以上の整数である。
【0037】
また、ポーズ情報には、3次元空間における第1キャリブレーションプレートの姿勢を反映するための情報が含まれる。例えば、図3に示す第1キャリブレーションプレートのポーズ情報は、第1キャリブレーションプレートのピッチ角、ロール角、ヨー角の3次元のうち少なくとも1つでの姿勢の変化であってもよい。なお、カメラにより第1画像を収集する時、第1キャリブレーションプレートを静止状態にしてもよい。例えば、ブラケットで第1キャリブレーションプレートを固定してもよい。
【0038】
一形態において、ポーズ情報には更に位置情報が含まれる。収集された複数の第1画像には、複数種の距離(つまり、短い距離、中程度の距離、長い距離など)での第1キャリブレーションプレートが異なるポーズでの画像が含まれ得る。レーダによって生成されたレーザーが第1キャリブレーションプレート全体をカバーできるようにするためには、通常は第1キャリブレーションプレートを配置するときに、第1キャリブレーションプレートをレーダから離れて配置する。異なる距離で配置された第1キャリブレーションプレートの画像を収集するときに、第1キャリブレーションプレートからカメラまでの距離dが小さい場合、例えば、距離dが距離閾値Dよりも小さい場合に、異なる姿勢での第1キャリブレーションプレートを含む複数の第1画像を収集する。dが大きい場合に応じて、例えば、dが距離閾値Dよりも大きい場合に、異なる姿勢での第1キャリブレーションプレートを含む複数の第1画像を更に収集してもよい。距離dが中程度である場合に、例えば、距離dが上記2つの距離閾値の間、即ちD<d<Dである場合に応じて、異なる姿勢での第1キャリブレーションプレートを含む複数の第1画像を更に収集してもよい。これにより、第1キャリブレーションプレートとカメラとの間の複数種の距離で撮影された第1画像が得られる。異なる距離での第1画像は、これらのポーズ情報が異なる。
【0039】
本発明の実施例において、その後より精度よく第1キャリブレーションプレートのカメラに対する外部パラメータを決定するために、複数の第1画像には、第1キャリブレーションプレート全体が含まれ得る。例えば、図3に示す複数の第1画像において、第1画像に占める第1キャリブレーションプレートの面積の割合が異なる。例えば、距離dが長いと、第1画像に占める第1キャリブレーションプレートの面積の割合が小さく、距離dが短いと、第1画像に占める第1キャリブレーションプレートの面積の割合が大きい。
【0040】
ステップ102において、予めキャリブレーションされた前記カメラの第1内部パラメータを取得し、前記第1内部パラメータ及び前記複数の第1画像に基づいて、各ポーズでの第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定する。
【0041】
カメラの視野のエッジに歪みが大きくなるため、歪みパラメータをより正確に決定する必要がある。また、歪みパラメータがカメラの内部パラメータに大きな影響を与えるため、複数の第1画像に基づいて、カメラの内部パラメータを直接キャリブレーションすれば、キャリブレーションの結果が十分に正確ではない可能性がある。本発明の実施例において、予めキャリブレーションされたカメラの第1内部パラメータを直接取得することができ、カメラの第1内部パラメータ、及びカメラによって収集されたその前の複数の第1画像に基づいて、異なるポーズでの第1キャリブレーションプレートの前記カメラに対する外部パラメータを決定することができる。
【0042】
本発明の実施例において、カメラの第1内部パラメータは、センサを初回キャリブレーションするとき、カメラをキャリブレーションして取得したカメラの内部パラメータである。カメラの内部パラメータを初回キャリブレーションするとき、カメラによって第2キャリブレーションプレート全体を含む複数の第2画像を収集し、複数の第2画像に基づいて、カメラの第1内部パラメータをキャリブレーションする。なお、複数の第2画像において、前記第2キャリブレーションプレートのポーズ情報は異なる。第2キャリブレーションプレートはカメラに近づき、かつカメラの視野のエッジに近づいてもよく、これにより、決定されたカメラの第1内部パラメータは、複数の第1画像によってキャリブレーションされたカメラの内部パラメータよりも正確になる。本発明の実施例において、カメラの第1内部パラメータを初回キャリブレーションした後、センサを再度キャリブレーションするとき、予めキャリブレーションされたカメラの第1内部パラメータを直接取得することができる。更に、張正友キャリブレーション法等の方法によってカメラの第1内部パラメータをキャリブレーションしてもよい。第1内部パラメータ及び複数の第1画像に基づいて、第1キャリブレーションプレートのカメラに対する、回転行列R及び平行移動行列Tを含む外部パラメータを決定する。
【0043】
ステップ103において、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートの複数セットのレーダポイントクラウドデータを取得し、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータと、前記複数セットのレーダポイントクラウドデータとに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定する。
【0044】
本発明の実施例において、カメラによって異なるポーズでの第1キャリブレーションプレートの複数の第1画像が収集されたが、各ポーズでの第1キャリブレーションプレートごとに、対応するレーダポイントクラウドデータを同時に収集することができる。なお、レーダポイントクラウドデータは、当該レーダから放射されたレーザー又は電磁波が、異なるポーズでの第1キャリブレーションプレートを透過して生じた、複数のレーダポイントを含むデータである。また、最終的に決定されたレーダとカメラとの間の目標外部パラメータの精度を上げるために、当該レーダポイントクラウドデータは、第1キャリブレーションプレート全体に基づいて取得されたポイントクラウドデータを含む。
【0045】
例えば、図4に示すように、第1キャリブレーションプレート420の全てのエッジに、レーダ410から放射されたレーザー又は電磁波が透過されるために、第1キャリブレーションプレート420のエッジとレーダ410から放射されたレーザー又は電磁波とは平行ではなく、一定の角度を有してもよく、これにより、その後レーダポイントクラウドデータのうち、第1キャリブレーションプレートにマッチングする目標レーダポイントクラウドデータをより好適に決定することができる。
【0046】
前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータは、カメラとレーダとの間の外部パラメータである。
【0047】
上記実施例において、キャリブレーションするときに、予めキャリブレーションされたカメラの第1内部パラメータ、及び複数の第1画像に基づいて、第1キャリブレーションプレートのカメラに対する外部パラメータを取得する。つまり、カメラとレーダとの間の相対的位置関係又は仰俯角が変わった場合、予めキャリブレーションされたカメラの第1内部パラメータに基づいて、センサのキャリブレーションを行うことができる。
【0048】
幾つかの選択可能な実施例において、例えば、図5に示すように、上記ステップ102を実行して予めキャリブレーションされた前記カメラの第1内部パラメータを取得する前に、この方法は、更にステップ100を含む。
【0049】
ステップ100において、前記センサの初回キャリブレーションに応じて、前記カメラをキャリブレーションして前記カメラの前記第1内部パラメータを取得する。
【0050】
本発明の実施例において、センサが初めてキャリブレーションされる場合、カメラをキャリブレーションして、カメラの第1内部パラメータを取得することができる。
【0051】
ステップ102において、予めキャリブレーションされたカメラの第1内部パラメータを取得することは、前記センサの再度キャリブレーションに応じて、前記センサを初回キャリブレーションして取得された前記カメラの前記第1内部パラメータを取得することを含むことができる。
【0052】
センサを再度キャリブレーションする場合、例えば、センサにおけるレーダとカメラとの間の目標外部パラメータを再度キャリブレーションしたい場合、センサを初回キャリブレーションして取得されたカメラの第1内部パラメータを直接取得することができる。
【0053】
上記実施例において、センサの初回キャリブレーションに応じて、カメラをキャリブレーションして、カメラの第1内部パラメータを取得し、センサの再度キャリブレーションに応じて、センサを初回キャリブレーションして取得されたカメラの第1内部パラメータを直接取得することができる。これにより、カメラの内部パラメータのキャリブレーション過程と、レーダとカメラとの間の目標外部パラメータのキャリブレーション過程が別々に行われ、センサの再度キャリブレーション過程では、直接センサを初回キャリブレーションして取得されたカメラの第1内部パラメータに基づいて、センサのキャリブレーションを行うことができ、カメラの内部パラメータを繰り返しキャリブレーションする必要がなく、目標外部パラメータを決定する速度が効果的に向上する。
【0054】
幾つかの選択可能な実施例において、センサを初回キャリブレーションする場合、第2キャリブレーションプレートがカメラの視野範囲内に位置すべきであり、第2画像には、例えば、図6に示すように、第2キャリブレーションプレート全体が含まれ得る。初回キャリブレーションされたカメラの第1内部パラメータの精度を上げるために、第2キャリブレーションプレート620をカメラ610のカメラ視野611のエッジに位置させてもよい。
【0055】
上記ステップ100は、例えば、図7に示すように、下記のステップを含むことができる。
【0056】
ステップ100-1において、前記カメラによって、複数の第2画像を収集する。
【0057】
なお、前記複数の第2画像において、前記第2キャリブレーションプレートのポーズ情報が異なる。
【0058】
第2キャリブレーションプレートは、第1キャリブレーションプレートと同じであっても異なってもよい。本発明の実施例において、第1キャリブレーションプレートが第2キャリブレーションプレートと同じであるとは、同様なキャリブレーションプレートで第1キャリブレーションプレート及び第2キャリブレーションプレートの機能を実現することを意味する。ただし、同一のキャリブレーションプレートを第2キャリブレーションプレートとして使用する場合、当該同一のキャリブレーションプレートの第1キャリブレーションプレートとしてのポーズを用いてもよいが、もちろん、当該同一のキャリブレーションプレートの第1キャリブレーションプレートとしてのポーズに相違しているポーズを用いてもよい。第1キャリブレーションプレートが第2キャリブレーションプレートと異なるとは、完全に又は部分的に異なるキャリブレーションプレートで第1キャリブレーションプレート及び第2キャリブレーションプレートの機能をそれぞれ実現することを意味している。なお、ポーズ情報には、第2キャリブレーションプレートの、3次元空間における姿勢、例えば、ピッチ角、ロール角、ヨー角の3次元での姿勢の変化が含まれ得る。
【0059】
カメラによって第2画像を収集するときに、第2キャリブレーションプレートを静止状態にすべきである。ブラケットで第2キャリブレーションプレートを固定してもよい。
【0060】
カメラによって第2画像を収集するときに、第1内部パラメータの精度を上げるために、第2キャリブレーションプレートをできるだけカメラの視野のエッジに近づけることによって、カメラによって収集された複数の第2画像において、前記第2画像に占める第2キャリブレーションプレートの割合はプリセット値より大きくなる。任意的に、前記プリセット値は具体的な数値であっても、範囲値であってもよい。プリセット値が範囲値である場合を例に取ると、プリセット値の範囲値は、カメラの全ての第1内部パラメータの精度に影響するので、その後決定されたカメラの第1内部パラメータの精度を上げるために、プリセット値を[0.8,1]の間の数値にしてもよい。例えば、図8に示すように、この図において、画像全体に占める第2キャリブレーションプレートの割合は、プリセット値の範囲にあるので、この図を第2画像とすることができる。
【0061】
決定されたカメラの第1内部パラメータの精度を上げるために、カメラによって収集された第2画像の数は複数、例えば20枚を超えてもよい。本発明の実施例において、収集された複数の第2画像における第2キャリブレーションプレートのポーズ情報が異なってもよく、つまり、複数の第2画像のうち少なくとも一部の画像がそれぞれ第2キャリブレーションプレートの異なるポーズを表してもよく、例えば、ピッチ角、ロール角、ヨー角の3次元での姿勢の変化がある。これは、複数の第2画像が、第2キャリブレーションプレートが異なる位置及び/又は姿勢において収集されたものであることを意味し、つまり、異なる第2画像に含まれる第2キャリブレーションプレートのポーズ情報が同じであって異なってもよいが、第2キャリブレーションプレートの異なるポーズ情報を含む第2画像が少なくとも2枚存在している。なお、第2画像それぞれに、第2キャリブレーションプレート全体が含まれる必要がある。
【0062】
なお、第2画像の数がc枚で、第2キャリブレーションプレートのポーズの数がd個であってもよい。c、dはともに2以上の整数である。cは上述した第1画像の数であるmに等しくても、等しくなくてもよく、同様に、dは上述した第2キャリブレーションプレートのポーズの数であるnに等しくても、等しくなくてもよい。
【0063】
カメラの第1内部パラメータの精度を上げるために、カメラによって収集された複数の第2画像にぼやけが生じてはならない。なお、ぼやけは、センサの移動、即ち、カメラの移動によるカメラと第2キャリブレーションプレートとの間の相対的移動によって生じる可能性がある。任意的に、カメラによって収集された複数の第2画像には、移動によるぼやけのある画像があるかいなかを確認して、移動によるぼやけのある画像を除外する。あるいは、プリセットスクリプトによって移動によるぼやけのある画像を除外してもよい。
【0064】
ステップ100-2において、前記複数の第2画像に基づいて、前記カメラの複数の第1候補内部パラメータをそれぞれ決定し、前記複数の第1候補内部パラメータのうちの1つの第1候補内部パラメータを前記第1内部パラメータとして決定する。
【0065】
本発明の実施例において、プリセットされたmatlabツールボックスで、複数の第2画像に基づいて、カメラの複数の第1候補内部パラメータをそれぞれキャリブレーションすることができる。
【0066】
複数の第1候補内部パラメータの中の第1候補内部パラメータごとに、前記カメラによって、カメラ座標系におけるプリセット点をピクセル座標系に再投影し、対応する投影点を得て、そして、投影点と、対応するプリセット点とのピクセル座標系における誤差を比較して、プリセット点の誤差値を得ることができる。各第1候補内部パラメータのそれぞれによる誤差値を比較して、誤差値が最も小さい1つの第1候補内部パラメータをカメラの第1内部パラメータとする。
【0067】
上記ステップ100-1、100-2は、センサを初回キャリブレーションするときに、カメラの第1内部パラメータをキャリブレーションするための過程であり、ステップ101との実行の順序に制限がない。センサを再度キャリブレーションするとき、予めキャリブレーションされたカメラの第1内部パラメータを直接取得することができる。
【0068】
本発明の実施例において、カメラの第1候補内部パラメータは、カメラによって収集された異なるポーズ情報を含む第2キャリブレーションプレートの複数の第2画像のそれぞれに基づいて決定された、カメラの複数の第1候補内部パラメータである。第1候補内部パラメータのうち、上述したように決定された、投影点と、対応するプリセット点とのピクセル座標系における誤差値が最も小さい1つの第1候補内部パラメータは、カメラの第1内部パラメータとして選ばれる。
【0069】
上記実施例において、カメラの複数の第1候補内部パラメータを決定して、複数の第1候補内部パラメータのうち1つを第1内部パラメータとして決定することができ、カメラの内部パラメータを決定する精度及び正確度が向上し、有用性が高い。
【0070】
幾つかの選択可能な実施例において、例えば、図9に示すように、ステップ100-2は、下記のステップを含むことができる。
【0071】
ステップ100-21において、前記カメラによって、前記複数の第1候補内部パラメータのそれぞれに従い、カメラ座標系におけるプリセット点をピクセル座標系に投影し、前記ピクセル座標系における前記プリセット点の複数の第1座標値を取得する。
【0072】
プリセット点の数は1つでも複数でもよく、カメラは、プリセット点のそれぞれについて、異なる第1候補内部パラメータを用いて、カメラ座標系におけるプリセット点をピクセル座標系に投影し、ピクセル座標系における各プリセット点それぞれの複数の第1座標値を取得することができる。
【0073】
例えば、図10Aに示すように、3D空間における1つのプリセット点Pを2D空間に投影して、対応する第1座標値P1を取得する。
【0074】
ステップ100-22において、候補内部パラメータのそれぞれについて、前記複数の第2画像のうちの1つ又は複数の第2画像である検証画像における、前記プリセット点の第2座標値を取得し、第2座標値に対応する第1座標値を決定して、対応関係を有する座標対を取得する。
【0075】
候補内部パラメータのそれぞれについて、ピクセル座標系におけるプリセット点の第2座標値を決定することができる。例えば、図10Bに示す第2座標値がP2であり、第2座標値P2に対応する第1座標値P1を決定する。候補内部パラメータのそれぞれについて、対応関係を有する複数の座標対が得られる。例えば、第1候補内部パラメータについて、P2がP1に対応しており、P1とP2が1つの座標対をなす。また、例えば、第2候補内部パラメータについて、P2’がP1’に対応しており、P1’とP2’がもう1つの座標対をなす。
【0076】
前記検証画像が複数の第2画像である場合、候補内部パラメータiについて、検証画像jにおけるプリセット点の第2座標値、及び当該第2座標値に対応する第1座標値を取得して、1つの座標対Pi jを構成し、そして、複数の検証画像における当該プリセット点の複数の座標対P 、P 、P 、・・・を得て、Pと表記することができる。
【0077】
ステップ100-23において、第1候補内部パラメータごとに、当該第1候補内部パラメータに含まれる座標対における第1座標値と第2座標値との間の距離を決定し、複数の第1候補内部パラメータのうち、距離が最も小さい第1候補内部パラメータを前記カメラの第1内部パラメータとして決定する。
【0078】
本発明の実施例において、各座標対における第1座標値と第2座標値との間の距離を計算してもよい。最小距離に対応する1つの第1候補内部パラメータをカメラの第1内部パラメータとすることができる。
【0079】
第1座標値と第2座標値との間の距離をそれぞれd1、d2、及びd3とし、d2が最も小さく、d2に対応するのは第1候補内部パラメータ2であれば、第1候補内部パラメータ2をカメラの第1内部パラメータとすることができる。
【0080】
第1候補内部パラメータiに複数の座標対が含まれると、Pにおける座標対ごとに距離を計算して、複数の座標対の総距離を得ることができ、例えば、座標対それぞれの距離を加算して、当該総距離を得ることができる。第1候補パラメータそれぞれの総距離を比較して、複数の第1候補内部パラメータのうち総距離が最も小さい第1候補内部パラメータを前記カメラの第1内部パラメータとして決定することができる。
【0081】
以上、便宜上、プリセット点が1つである場合に対して説明した。当業者であれば、プリセット点が複数であってもよいことが分かる。複数のプリセット点の場合に、第1内部パラメータを取得する方法は、1つのプリセット点の場合と類似している。例えば、第1候補内部パラメータごとに、プリセット点ごとに座標対の距離を計算し、そして、複数のプリセット点の距離の平均値を計算して、複数の第1候補内部パラメータのうち距離の平均値が最も小さい1つの第1候補内部パラメータを前記カメラの第1内部パラメータとして決定することができる。
【0082】
上記実施例において、再投影誤差が最も小さい1つの第1候補内部パラメータをカメラの目標内部パラメータとすることで、カメラの第1内部パラメータがより正確になる。
【0083】
幾つかの選択可能な実施例において、例えば、図11に示すように、ステップ102は、下記のステップを含むことができる。
【0084】
ステップ102-1において、前記複数の第1画像のうちの第1画像ごとに、前記第1内部パラメータに従い、当該第1画像に対し歪み除去処理を行い、当該第1画像に対応する第3画像を取得する。
【0085】
例えば、レーダとカメラとがともに設けられている機器・設備、例えば、レーダとカメラとがともに設けられている車両に配備されている、画像処理機能を備えた設備(当該設備は、レーダ、カメラ又は他の設備であってもよい)は、複数の第1画像に対し歪み除去処理を行うことができる。
【0086】
本発明の実施例において、その後第1キャリブレーションプレートのカメラに対する外部パラメータを相対的正確に得るために、予めキャリブレーションされたカメラの第1内部パラメータに基づいて、複数の第1画像に対し歪み除去を行い、複数の第3画像を得て、複数の第3画像に基づいて、カメラの第2内部パラメータ、即ち歪みのない理想的な状況でのカメラの内部パラメータを決定し、そして、カメラの第2内部パラメータに基づいて、第1キャリブレーションプレートのカメラに対する外部パラメータを決定することができる。
【0087】
なお、カメラの内部パラメータは、式1に示すように、内部パラメータ行列A’で表すことができる。各パラメータの意味は、カメラのパラメータに対する前述した説明を参照されたい。
【数1】
【0088】
複数の第1画像に対し歪み除去処理を行う過程は、上記内部パラメータ行列A’において、歪みによるピクセルのイメージャ中心からの距離値rの影響をなくし、rをできるだけ0にすることである。歪みによる影響をなくした内部パラメータ行列Aは、式2に表すことができる。
【数2】
【0089】
このようにして、それぞれ第1画像に対応する複数の第3画像が取得される。
【0090】
ステップ102-2において、複数の第3画像に基づいて、前記カメラの第2内部パラメータを決定する。
【0091】
プリセットされたmatlabツールボックスによって、歪み除去処理した複数の第3画像に基づいて、カメラの複数の第2候補内部パラメータをそれぞれ決定して、カメラによって、異なる第2候補内部パラメータのそれぞれを用いて、カメラ座標系におけるプリセット点をピクセル座標系に投影して、複数の第3座標値を取得することができる。観測されたプリセット点のそれぞれの、ピクセル座標系における第4座標値と、対応する第3座標値とを、対応関係を有する1つの座標対として、複数の座標対のうち最小距離に対応する1つの第2候補内部パラメータをカメラの第2内部パラメータとする。
【0092】
本発明の実施例において、第2内部パラメータは、歪み除去した複数の第3画像に基づいて決定されたカメラの内部パラメータである。
【0093】
カメラの複数の第2候補内部パラメータは、カメラによって収集された異なるポーズ情報を含む第1キャリブレーションプレートの複数の第1画像に基づいて歪み除去して得られた複数の第3画像に基づいて決定された、カメラの理想状態下での複数の内部パラメータである。第2内部パラメータは、複数の第2候補内部パラメータにおいて決定された、投影点と、対応するリセット点とのピクセル座標系における誤差値が最も小さい1つの第2候補内部パラメータであり、第2内部パラメータは、歪みのない理想状態下でのカメラの内部パラメータである。
【0094】
ステップ102-3において、複数の第3画像及び前記カメラの第2内部パラメータに基づいて、各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定する。
【0095】
まず、第3画像のそれぞれに対応するホモグラフィ(Homography)行列Hを計算して、複数のホモグラフィ行列Hを得て、そして、第2内部パラメータ及び複数のホモグラフィ行列に基づいて、異なるポーズでの第1キャリブレーションプレートのカメラに対する外部パラメータを計算することができ、外部パラメータは、回転行列R及び平行移動行列Tを含んでもよい。
【0096】
なお、ホモグラフィ行列は、ワールド座標系とピクセル座標系との間の位置のマッピング関係を表す行列である。
【0097】
上記実施例において、カメラの第1内部パラメータに基づいて、カメラによって撮影された複数の第1画像に対し歪み除去を行い、複数の第3画像を取得し、複数の第3画像に基づいて、カメラの第2内部パラメータを決定することができ、第2内部パラメータは、理想状況での歪みのないカメラの内部パラメータに相当する。そして、複数の第3画像及び第2内部パラメータに基づいて、第1キャリブレーションプレートのカメラに対する外部パラメータを決定する。このようにして得られた第1キャリブレーションプレートの前記カメラに対する外部パラメータの精度がより高くなる。
【0098】
幾つかの選択可能な実施例において、例えば、図12に示すように、上記ステップ102-3は、下記のステップを含むことができる。
【0099】
ステップ102-31において、前記第3画像それぞれに対応するホモグラフィ行列を決定する。
【0100】
本発明の実施例において、第3画像のそれぞれに対応するホモグラフィ行列Hは、以下のように計算することができる。
【数3】
【数4】
、r、rは、回転行列Rを構成する回転列ベクトルであり、範囲は1×3であり、tは、平行移動行列Tのベクトル形式である。
【0101】
式3及び式4から、式5が得られる。
【数5】
(u,v)はピクセル座標であり、(X,Y)は、キャリブレーションプレートの座標に対応し、sはスケールファクタである。
【0102】
本発明の実施例において、式5によって、複数の第3画像のそれぞれに対応するホモグラフィ行列Hを計算することができる。
【0103】
ステップ102-32において、前記カメラの第2内部パラメータ及び複数の前記ホモグラフィ行列に基づいて、各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定する。
【0104】
計算して複数のホモグラフィ行列Hを得た後、異なるポーズでの前記第1キャリブレーションプレートの前記カメラに対する外部パラメータRとTを決定する場合、上記式4によって計算することができる。ホモグラフィ行列Hは3×3の行列であり、式4は、更にとして表すことができる。λは、スケールファクタを表す。
【数6】
【0105】
計算した結果は、r=λA-1、r=λA-1、r=r×r
である。ここで、
【数7】
である。r、r、及びrは、3×3の回転行列Rを構成している。
【0106】
式6から計算した結果は、t=λA-1であり、tは、3×1の平行移動行列Tを構成している。
【0107】
上記実施例において、第3画像のそれぞれに対応するホモグラフィ行列を決定し、得られた複数のホモグラフィ行列及びカメラの第2内部パラメータに基づいて、各ポーズでの第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、カメラに対する外部パラメータを決定することができ、第1キャリブレーションプレートのカメラに対する外部パラメータがより正確になる。
【0108】
幾つかの選択可能な実施例において、例えば、図13に示すように、上記ステップ103は、下記のステップを含むことができる。
【0109】
ステップ103-1において、各ポーズでの第1キャリブレーションプレートごとに、当該第1キャリブレーションプレートの前記カメラに対する外部パラメータ、及び前記レーダと前記カメラとの間の外部パラメータの参照値に基づいて、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータのうち、当該第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの目標レーダポイントクラウドデータを決定する。
【0110】
なお、外部パラメータの参照値は、レーダとカメラとの大体の位置及び向きに基づいて得られた概算したレーダとカメラとの間の外部パラメータ値である。外部パラメータの参照値に基づいて、レーダが位置している座標系とカメラ座標系とを重ね合わせて、カメラ座標系に統合することができる。
【0111】
本発明の実施例において、各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれについて、前記第1キャリブレーションプレートの前記カメラに対する外部パラメータ、及び前記レーダと前記カメラとの間の外部パラメータの参照値に基づいて、MSAC(M-estimator SAmple Consensus)アルゴリズムによって、第1キャリブレーションプレートの所在する目標平面を決定することができる。更に、ミーンシフト(MeanShift)クラスターアルゴリズムによって、前記目標平面で、対応するレーダポイントクラウドデータのうち、第1キャリブレーションプレートにマッチングする目標レーダポイントクラウドデータを決定する。
【0112】
ステップ103-2において、複数セットの前記目標レーダポイントクラウドデータのそれぞれと、各ポーズでの第1キャリブレーションプレートとの間のマッチング関係に基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定する。
【0113】
本発明の実施例において、レーダからカメラへのポーズは1つのみである。しかしながら、レーダとカメラとの間の目標外部パラメータを決定するとき、使用される第1キャリブレーションプレートのポーズは複数、例えばn個があり、したがって、ステップ103-1において、nセットの目標レーダポイントクラウドデータが得られ、これらnセットの目標レーダポイントクラウドデータはそれぞれ、n個のポーズでの第1キャリブレーションプレートのそれぞれにマッチングして、n個のマッチング関係を得ることができる。そして、これらn個のマッチング関係に基づいて、レーダとカメラとの間の外部パラメータを計算することができる。
【0114】
本発明の実施例において、複数セットの目標レーダポイントクラウドデータと前記第1キャリブレーションプレートとの間のマッチング関係に基づいて、最小二乗法によって前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定することができる。
【0115】
上記実施例において、各ポーズでの第1キャリブレーションプレートごとに、当該第1キャリブレーションプレートの前記カメラに対する外部パラメータ、及び前記レーダと前記カメラとの間の外部パラメータの参照値に基づいて、MSACアルゴリズムによって、第1キャリブレーションプレートの所在する目標平面を決定することができる。更に、ミーンシフトクラスターアルゴリズムによって、前記目標平面で、対応するレーダポイントクラウドデータのうち、第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの目標レーダポイントクラウドデータを決定する。レーダポイントクラウドデータから第1キャリブレーションプレートにマッチングする目標レーダポイントクラウドデータが自動的に決定され、マッチングの誤差が低減され、ポイントクラウドのマッチングの精度が向上する。複数セットの前記目標レーダポイントクラウドデータと前記第1キャリブレーションプレートとの間のマッチング関係に基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定することで、レーダとカメラとの間の目標外部パラメータを迅速に決定することができ、目標外部パラメータの精度が向上する。
【0116】
幾つかの選択可能な実施例において、例えば図14に示すように、いずれか1つのポーズでの第1キャリブレーションプレートについて、上記ステップ103-1は、下記のステップを含むことができる。
【0117】
ステップ103-11において、当該第1キャリブレーションプレートの前記カメラに対する外部パラメータ、及び前記レーダと前記カメラとの間の外部パラメータの参照値に基づいて、当該第1キャリブレーションプレートの所在する候補位置を決定する。
【0118】
本発明の実施例において、まず、当該ポーズでの第1キャリブレーションプレートの前記カメラに対する外部パラメータ、及び推測した前記レーダと前記カメラとの間の外部パラメータの参照値に基づいて、当該第1キャリブレーションプレートについて収集されたレーダポイントクラウドデータにおいて、第1キャリブレーションプレートの所在する位置を推測して、当該第1キャリブレーションプレートが位置している大体の位置と向きを取得する。第1キャリブレーションプレートが位置している大体の位置と向きを推測した候補位置とする。当該候補位置は、レーダポイントクラウドデータで構成された図において、当該第1キャリブレーションプレートの大体の位置を表す。
【0119】
ステップ103-12において、前記候補位置に基づいて、当該ポーズにおけるレーダポイントクラウドデータにおいて当該第1キャリブレーションプレートの所在する目標平面を決定する。
【0120】
本発明の実施例において、当該ポーズで収集された1セットのレーダポイントクラウドデータにおいて、前記候補位置に対応する領域内に位置する複数の第1レーダポイントをランダムに選択して、複数の第1レーダポイントで構成された第1平面を取得することができる。このような選択を複数回繰り返して、複数の第1平面が得られる。
【0121】
そして、第1平面ごとに、当該レーダポイントクラウドデータにおいて複数の第1レーダポイント以外の別のレーダポイントから第1平面までの距離を計算する。別のレーダポイントにおける前記距離値がプリセット閾値よりも小さいレーダポイントを第2レーダポイントとし、第2レーダポイントを第1平面におけるレーダポイントとして決定する。レーダポイントの数が最も多い1つの第1平面を第1キャリブレーションプレートの所在する目標平面とする。当該目標平面は、レーダポイントクラウドデータで構成された図において、当該第1キャリブレーションプレートが位置している平面を表す。
【0122】
ステップ103-13において、前記目標平面において、当該ポーズでの第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの目標レーダポイントクラウドデータを決定する。
【0123】
各目標平面において、第1キャリブレーションプレートの寸法に応じて、第1円形領域をランダムに決定する。初期の第1円形領域は、第1キャリブレーションプレートの外接円に対応する領域であってもよい。各セットの前記レーダポイントクラウドデータにおいて、初期の第1円形領域内におけるいずれか1つのレーダポイントを第1円形領域の第1円心としてランダムに選択して、前記レーダポイントクラウドデータにおける前記第1円形領域の位置を調整する。なお、第1キャリブレーションプレートの寸法は、レーダポイントクラウドデータで構成された図における第1キャリブレーションプレートの大きさである。
【0124】
前記第1円心を始点とし、前記レーダポイントクラウドデータにおいて前記第1円形領域内に位置する複数の第3レーダポイントを終点として、複数の第1ベクトルをそれぞれ取得する。前記複数の第1ベクトルを加算して第2ベクトルを取得する。そして、第2ベクトルに基づいて、第1キャリブレーションプレートの目標中心位置を決定する。なお、第1キャリブレーションプレートの目標中心位置は、レーダポイントクラウドデータで構成された図において決定された第1キャリブレーションプレートの中心位置である。
【0125】
更に、前記第1キャリブレーションプレートの前記目標中心位置及び前記第1キャリブレーションプレートの寸法に基づいて、前記レーダポイントクラウドデータのうち、前記第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの目標レーダポイントクラウドデータを決定する。
【0126】
幾つかの選択可能な実施例において、例えば、図15に示すように、ステップ103-12は、下記のステップを含むことができる。
【0127】
ステップ103-121において、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータにおいて、2つ以上の第1レーダグループを決定し、第1レーダグループごとに、対応する第1平面を決定する。第1レーダグループのそれぞれは、ダムに選択された、候補位置に対応する領域内に位置する複数の第1レーダポイントを含み、第1レーダグループごとに対応する第1平面は、当該第1レーダグループの複数の第1レーダポイントを含む。
【0128】
本発明の実施例において、いずれか1つのポーズに対応する前記レーダポイントクラウドデータにおいて、前記候補位置に対応する領域における複数の第1レーダポイントを毎回ランダムに選択し、1つの第1レーダグループを取得することができ、毎回、当該第1レーダグループの複数の第1レーダポイントで構成された第1平面を取得することができる。複数回で複数の第1レーダポイントをランダムに選択すれば、複数の第1平面を取得できる。
【0129】
例えば、レーダポイントが1、2、3、4、5、6、7、8を含む場合、1回目では、第1レーダポイント1、2、3、4をランダムに選択して、第1平面1を構成し、2回目では、第1レーダポイント1、2、4、及び6をランダムに選択して、第1平面2を構成し、3回目では、第1レーダポイント2、6、7、及び8をランダムに選択して、第1平面3を構成した。
【0130】
ステップ103-122において、前記第1平面ごとに、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータにおける前記複数の第1レーダポイント以外の別のレーダポイントから前記第1平面までの距離を決定する。
【0131】
例えば、第1平面1について、別のレーダポイント5、6、7、8のそれぞれから第1平面1までの距離値、第1平面2について、別のレーダポイント3、5、7、8のそれぞれから第1平面2までの距離値、同様に、第1平面3について、別のレーダポイント1、3、4、5のそれぞれから第1平面3までの距離値を計算することができる。
【0132】
ステップ103-123において、前記第1平面ごとに、前記別のレーダポイントのうち前記距離が閾値よりも小さいレーダポイントを第2レーダポイントとし、前記第2レーダポイントを前記第1平面に含まれるレーダポイントとして決定する。
【0133】
例えば、第1平面1について、別のレーダポイント5から第1平面1までの距離値がプリセット閾値よりも小さい場合、レーダポイント5を第2レーダポイントとして、最終的に、第1平面1は、レーダポイント1、2、3、4、及び5を含み、同様に、第1平面2がレーダポイント1、2、4、6、7を含むものとしても、第1平面3がレーダポイント1、3、4、5、6、8を含むものとしてもよい。
【0134】
ステップ103-124において、2つ以上の前記第1平面のうち、含まれるレーダポイントの数が最も多い1つの第1平面を前記目標平面とする。
【0135】
レーダポイントの数が最も多い1つの第1平面、例えば、第1平面3を第1キャリブレーションプレートの所在する目標平面とする。
【0136】
上記方法では、各セットのレーダポイントクラウドデータのそれぞれについて、いずれかのポーズでの第1キャリブレーションプレートが位置している1つの目標平面を決定することができる。フィッティングされた目標平面はより正確になり、有用性が高い。
【0137】
幾つかの選択可能な実施例において、例えば、図16に示すように、ステップ103-13は、下記のステップを含むことができる。
【0138】
ステップ103-131において、前記目標平面において、前記第1キャリブレーションプレートの寸法に基づいて、初期の第1円形領域を決定する。
【0139】
本発明の実施例において、第1キャリブレーションプレートの所在する目標平面が決定された後、目標平面において第1キャリブレーションプレートの寸法に応じて初期の第1円形領域を決定することができ、当該初期の第1円形領域の大きさは、当該第1キャリブレーションプレートの外接円の大きさにすることができる。なお、第1キャリブレーションプレートの寸法は、レーダポイントクラウドデータで構成された図における第1キャリブレーションプレートの大きさである。
【0140】
ステップ103-132において、前記レーダポイントクラウドデータにおいて、前記初期の第1円形領域内に位置するいずれか1つのレーダポイントを第1円形領域の第1円心としてランダムに選択して、前記レーダポイントクラウドデータにおける前記第1円形領域の位置を決定する。
【0141】
本発明の実施例において、初期の第1円形領域が決定された後、前記初期の第1円形領域内におけるレーダポイントクラウドデータにおいて、1つのレーダポイントを当該第1円形領域の第1円心としてランダムに選択する。その後、第1円心によって、レーダポイントクラウドデータにおける第1円形領域の位置を調整する。第1円形領域の半径と初期の第1円形領域の半径とが同じである。
【0142】
ステップ103-133において、前記第1円心を始点とし、前記レーダポイントクラウドデータにおいて前記第1円形領域内に位置する複数の第3レーダポイントを終点として、複数の第1ベクトルをそれぞれ取得する。
【0143】
本発明の実施例において、例えば、図17に示すように、第1円心170を始点とし、レーダポイントクラウドデータにおいて前記第1円形領域内に位置する複数の第3レーダポイント171を終点として、複数の第1ベクトル172を取得することができる。
【0144】
幾つかの例において、図17に示すように、第3レーダポイント171は、円形領域を効果的にカバーできる。
【0145】
ステップ103-134において、前記複数の第1ベクトルを加算して第2ベクトルを取得する。
【0146】
本発明の実施例において、全ての第1ベクトルを加算して、ミーンシフトベクトル、即ち第2ベクトルが得られる。
【0147】
ステップ103-135において、前記第2ベクトルに基づいて、前記第1キャリブレーションプレートの目標中心位置を決定する。
【0148】
本発明の実施例において、第2ベクトルの終点を第2円心として、第1キャリブレーションプレートの寸法に基づいて、第2円形領域を得る。第2円形領域内における複数の第4レーダポイントを終点として、第2円心を始点とし、複数の第3ベクトルをそれぞれ取得する。複数の第3ベクトルを加算して第4ベクトルを取得し、そして、第4ベクトルの終点を新たな第2円心として、新たな第2円形領域を得て、第4ベクトルがプリセット値に収束するまで、上述した第4ベクトルを決定するステップを繰り返し、その時対応する第2円心を第1キャリブレーションプレートの候補中心位置とする。当該候補中心位置は、レーダポイントクラウドデータで構成された図における第1キャリブレーションプレートの候補中心位置である。
【0149】
当該候補中心位置と第1キャリブレーションプレートの中心位置とが重なり合っているか否かを確認してもよく、重なり合っている場合、候補中心位置を直接目標中心位置とすることができ、そうでなければ、最終的な目標中心位置を決定するまで、改めて新たな前記候補中心位置を決定することができる。
【0150】
ステップ103-136において、前記第1キャリブレーションプレートの前記目標中心位置、及び前記第1キャリブレーションプレートの寸法に基づいて、前記レーダポイントクラウドデータのうち、当該第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの前記目標レーダポイントクラウドデータを決定する。
【0151】
本発明の実施例において、第1キャリブレーションプレートの前記目標中心位置が決定された後、第1キャリブレーションプレートの目標中心位置及び寸法に基づいて、第1キャリブレーションプレートに対応する位置を決定することができ、第1キャリブレーションプレートと実際の当該ポーズでの第1キャリブレーションプレートとがマッチングすることで、レーダポイントクラウドデータにおいて当該ポーズでの第1キャリブレーションプレートの位置にマッチングするレーダポイントクラウドデータを目標レーダポイントクラウドデータとすることができる。
【0152】
幾つかの選択可能な実施例において、例えば、図18に示すように、ステップ103-135は、下記のステップを含むことができる。
【0153】
ステップ103-1351において、前記第2ベクトルの終点を第2円心として、前記第2円心、及び前記第1キャリブレーションプレートの寸法に基づいて、第2円形領域を決定する。
【0154】
本発明の実施例において、第2ベクトルの終点を第2円心として、再び第2円心を新たな円心として、半径を第1キャリブレーションプレートの外接円の半径として、第2円形領域を得る。
【0155】
ステップ103-1352において、前記第2円心を始点とし、前記レーダポイントクラウドデータにおいて前記第2円形領域内に位置する複数の第4レーダポイントを終点として、複数の第3ベクトルをそれぞれ決定する。
【0156】
本発明の実施例において、再び第2円心を始点とし、レーダポイントクラウドデータにおいて第2円心領域内に位置する複数の第4レーダポイントを終点として、複数の第3ベクトルをそれぞれ取得する。
【0157】
ステップ103-1353において、前記複数の第3ベクトルを加算して第4ベクトルを取得する。
【0158】
ステップ103-1354において、第4ベクトルのベクトル値がプリセット値に収束したか否かを判定する。
【0159】
第4ベクトルのベクトル値がプリセット値に収束すれば、ステップ103-1356に遷移する。第4ベクトルのベクトル値がプリセット値に収束していなければ、ステップ103-1355に遷移する。任意的に、プリセット値をゼロに近づけてもよい。
【0160】
ステップ103-1355において、前記第4ベクトルの終点を前記第2円心として、前記第2円心及び前記第1キャリブレーションプレートの寸法に基づいて、前記第2円形領域を決定して、ステップ103-1352に遷移する。
【0161】
本発明の実施例において、第4ベクトルの終点を再び新たな第2円心として、上記ステップ103-1352から103-1354のように、もう一度計算して新たな第4ベクトルを得て、第4ベクトルのベクトル値が収束したかいなかを判定する。最終的に得られた第4ベクトルのベクトル値がプリセット値に収束するまで、上述した過程を繰り返す。
【0162】
ステップ103-1356において、収束した前記第4ベクトルに対応する前記第2円心を前記第1キャリブレーションプレートの候補中心位置とする。
【0163】
本発明の実施例において、第4ベクトルのベクトル値が前記プリセット値に収束した場合、第4ベクトルに対応する第2円心を第1キャリブレーションプレートの候補中心位置とすることができる。
【0164】
ステップ103-1357において、前記候補中心位置と前記第1キャリブレーションプレートの中心位置とが重なり合うことに応じて、前記候補中心位置を前記目標中心位置とする。
【0165】
本発明の実施例において、レーダポイントクラウドデータで構成された図において、候補中心位置と第1キャリブレーションプレートの中心位置とが重なり合っているか否かを判定し、重なり合っていれば、直接当該候補中心位置作を最終的な第1キャリブレーションプレートの目標中心位置とすることができる。幾つかの選択可能な実施例において、例えば、図19に示すように、ステップ103-135は、更に下記のステップを含むことができる。
【0166】
ステップ103-1358において、前記候補中心位置と前記第1キャリブレーションプレートの前記中心位置とが重なり合っていないことに応じて、前記候補中心位置を再決定する。
【0167】
候補中心位置と前記第1キャリブレーションプレートの前記中心位置とが重なり合っていない場合、当該第2円形領域内における全てのレーダポイントを削除し、新たな第2円形領域を再決定することができる。あるいは、この1セットのレーダポイントクラウドデータを直接削除し、第1キャリブレーションプレートの他の姿勢に対応する別の1セットのレーダポイントクラウドデータに基づいて、決定された候補中心位置と前記第1キャリブレーションプレートの前記中心位置とが重なり合うまで、改めて第1キャリブレーションプレートの候補中心位置を決定する。
【0168】
その際、再びステップ103-1357を実行し、当該候補中心位置を第1キャリブレーションプレートの現在の目標姿勢に対応する目標中心位置とする。
【0169】
幾つかの選択可能な実施例において、ステップ103-2は、g個のマッチング関係に基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の1つの候補外部パラメータを決定し、前記レーダと前記カメラとの間の複数の候補外部パラメータに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定することを含むことができる。
【0170】
本発明の実施例において、g個のマッチング関係に基づいて、最小二乗法によって、レーダと前記カメラとの間の外部パラメータの誤差の二乗和を最小化することで、1つの候補外部パラメータを決定することができる。gは3以上の整数である。
【0171】
例えば、ポーズ情報1を有する第1キャリブレーションプレートは、目標レーダポイントクラウドデータ1に対応し、ポーズ情報2を有する第1キャリブレーションプレートは、目標レーダポイントクラウドデータ2に対応し、以下同様に、n個のマッチング関係を有している。最初の3つのマッチング関係に基づいて、候補外部パラメータ1を決定し、最初の4つのマッチング関係に基づいて、候補外部パラメータ2を決定し、最初の2つのマッチング関係、及び4つ目のマッチング関係に基づいて、候補外部パラメータ3を決定することなどして、複数の候補外部パラメータを決定することができる。
【0172】
上記決定された複数の候補外部パラメータのうち投影効果が最も好ましい1つの候補外部パラメータを前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータとして決定する。
【0173】
上記実施例において、複数のマッチング関係のそれぞれに基づいて、レーダとカメラとの間の候補外部パラメータを決定し、複数の候補外部パラメータから、投影効果が最も好ましい1つの候補外部パラメータをレーダとカメラとの間の目標外部パラメータとして選択することで、レーダとカメラとの間の目標外部パラメータの精度が向上する。
【0174】
幾つかの選択可能な実施例において、例えば、図20に示すように、ステップ103は、更に下記のステップを含むことができる。
【0175】
ステップ103-21において、前記レーダによって、候補外部パラメータのそれぞれに基づいて、前記第1キャリブレーションプレートに対して投影を行い、第1画像のいずれか1つに投影して1セットの投影データを生成する。
【0176】
例えば、図21Aに示すように、カメラ座標系において、レーダとカメラとの間の各候補外部パラメータ、カメラ内部パラメータの行列、及びレーダポイントクラウドデータを乗算することで、レーダポイントクラウドデータを第1画像のいずれか1つに投影し、1セットの投影データを取得することができる。当該レーダポイントクラウドデータは、前に収集された複数セットのレーダポイントクラウドデータの中の1セットであっても、新たに収集されたレーダポイントクラウドデータであってもよい。引き続きより好適に比較するために、収集された目標には、第1キャリブレーションプレートが含まれる必要がある。
【0177】
ステップ103-22において、複数セットの投影データにおいて、投影が前記第1画像とのマッチング度が最も高い1セットの投影データを目標投影データとして決定する。
【0178】
複数セットの投影データにおいて、投影が第1画像とのマッチング度が最も高い1セットの投影データを目標投影データとして決定する。例えば、それぞれ第1画像に投影して得られた2セットの投影データのうち、例えば、図21A及び図21Bに示すように、図21Aの投影効果が図21Bの投影効果よりも好ましいので、図21Aに対応する投影データは、目標投影データである。
【0179】
ステップ103-23において、前記目標投影データに対応する候補外部パラメータを前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータとして決定する。
【0180】
目標投影データに対応する候補外部パラメータは、レーダとカメラとの間の目標外部パラメータである。
【0181】
上記実施例において、投影効果により複数の候補外部パラメータを検証して、投影効果が最も良い候補外部パラメータを最終的な目標外部パラメータとすることができ、レーダとカメラとの間の目標外部パラメータの精度が向上する。
【0182】
幾つかの選択可能な実施例において、上記レーダとカメラとが車両に配備することができ、レーダには、レーザーレーダが用いられ、任意的に、車両の異なる位置にレーダとカメラとを同時に配備することができ、例えば、図22に示すように、車両の前方、後方、フロントガラスなどの位置のいずれにもレーダ2220とカメラ2210とを配備することができる。カメラ2210の第1内部パラメータが決定された後、改めてレーダ2220とカメラ2210との間の目標外部パラメータを決定する必要があれば、直接予めキャリブレーションされた第1内部パラメータを取得して、目標外部パラメータを迅速に決定することができるとともに、レーダ2220とカメラ2210との間の目標外部パラメータの精度が向上する。
【0183】
本発明の実施例に係る上記方法は、手動運転又は自動運転乗り物、例えば、飛行機、車両、ドローン、無人自動車、ロボットなどの機器・設備に用いることができる。車両を例に取ると、レーダとカメラの2つのセンサがセンターコンソールの上、フロントガラスの近くに配置することができる。車両の移動により、レーダとカメラの少なくとも一方の姿勢が変化することになり、その時、レーダとカメラとの間の外部パラメータを改めてキャリブレーションする必要がある。フロントガラスによる光線の屈折などの影響により、その前にキャリブレーションされたカメラの内部パラメータが使用中正確でなくなり、更にレーダとカメラとの間の外部パラメータの精度に影響を及ぼす。
【0184】
本発明の実施例において、直接予めキャリブレーションされたカメラの第1内部パラメータ、及びカメラによって収集された複数の第1画像に基づいて、異なるポーズ情報を有する第1キャリブレーションプレートのカメラに対する外部パラメータを決定し、そして、異なる位置情報を有する第1キャリブレーションプレートの複数セットのレーダポイントクラウドデータを取得し、前記異なるポーズ情報を有する前記第1キャリブレーションプレートの、前記カメラに対する外部パラメータ、及び前記複数セットのレーダポイントクラウドデータに基づいて、最終的に、レーザーレーダとカメラとの間の目標外部パラメータを決定することができる。レーザーレーダとカメラとの間の目標外部パラメータを迅速に決定することができ、有用性が高い。
【0185】
幾つかの選択可能な実施例において、レーダが、車両のフロントバンパーに、カメラが、車両のバックミラーに配置され、例えば、図23に示すように、第1キャリブレーションプレート2331は、レーダ2320とカメラ2310との共通視野範囲内に位置し、第1キャリブレーションプレートは、地面に固定しても、又は作業員の手で持つなどしてもよい。
【0186】
カメラ2310は、第1内部パラメータをキャリブレーションする場合、第1キャリブレーションプレート2331が含まれる複数の第1画像を利用すれば、レーダ2320とカメラ2310が同一の水平面にないため、カメラ2310は地面から遠く、複数の第1画像において、第1キャリブレーションプレート2331が第1画像の一部しか占めていない可能性があり、この場合、複数の第1画像に基づいてキャリブレーションされたカメラ2310の内部パラメータの精度が低い。
【0187】
本発明の実施例において、カメラ2310の視野範囲内に位置し且つカメラ2310に近い第2キャリブレーションプレート2332によって、カメラの内部パラメータのキャリブレーションを行うことができ、第2キャリブレーションプレート2332と前記カメラ2310との間の水平距離が、前記第1キャリブレーションプレート2331と前記カメラ2310との間の水平距離よりも小さく、第2キャリブレーションプレート2332は車両に固定してもよく、この場合、収集された第2画像には、第2キャリブレーションプレート2332全体が含まれてもよく、更に、相対的正確なカメラ2310の第1内部パラメータが得られる。
【0188】
上記実施例において、カメラ2310とレーダ2320が車両に配置され、カメラ2310の地面に対する距離は、レーダ2320の地面に対する距離よりも大きく、第2キャリブレーションプレート2332とカメラ2310との間の水平距離は、第1キャリブレーションプレート2331とカメラ2310との間の水平距離よりも小さく、カメラ2310によって収集された複数の第2画像には、第2キャリブレーションプレート2332全体が含まれ、これにより、カメラの内部パラメータをキャリブレーションする精度が向上する。
【0189】
上記方法実施例に対応し、本発明は、装置の実施例を更に提供する。
【0190】
図24に示すように、図24は、本発明の1つの例示的な実施例に係るセンサキャリブレーション装置のブロック図である。第1キャリブレーションプレートは、前記レーダと前記カメラとの共通視野範囲内に位置し、装置は、前記カメラによって、前記第1キャリブレーションプレートのポーズ情報が異なる複数の第1画像を収集するための第1収集モジュール210と、予めキャリブレーションされた前記カメラの第1内部パラメータを取得し、前記第1内部パラメータ及び前記複数の第1画像に基づいて、各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定するための第1決定モジュール220と、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートの複数セットのレーダポイントクラウドデータを取得し、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータと、前記複数セットのレーダポイントクラウドデータとに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定するための第2決定モジュール230と、を備える。
【0191】
幾つかの選択可能な実施例において、前記装置は、前記センサの初回キャリブレーションに応じて、前記カメラをキャリブレーションして前記カメラの前記第1内部パラメータを取得するためのキャリブレーションモジュールを更に備え、前記第1決定モジュールは、前記センサの再度キャリブレーションに応じて、前記センサの初回キャリブレーションで取得された前記カメラの前記第1内部パラメータを取得するための取得サブモジュールを備える。
【0192】
幾つかの選択可能な実施例において、第2キャリブレーションプレートは、前記カメラの視野範囲内に位置し、前記キャリブレーションモジュールは、前記カメラによって、前記第2キャリブレーションプレートのポーズ情報が異なる複数の第2画像を収集するための収集サブモジュールと、前記複数の第2画像に基づいて、前記カメラの複数の第1候補内部パラメータをそれぞれ決定し、前記複数の第1候補内部パラメータのうちの1つの第1候補内部パラメータを前記第1内部パラメータとして決定するための第1決定サブモジュールであって、前記第2画像のそれぞれは、1つの第1候補内部パラメータに対応する第1決定サブモジュールと、を備える。
【0193】
幾つかの選択可能な実施例において、前記第1決定サブモジュールは、前記カメラによって、前記複数の第1候補内部パラメータのそれぞれに従い、カメラ座標系におけるプリセット点をピクセル座標系に投影し、前記ピクセル座標系における前記プリセット点の複数の第1座標値を取得するための投影手段と、第1候補内部パラメータごとに、検証画像における前記プリセット点の第2座標値を取得し、第2座標値に対応する第1座標値を決定して、対応関係を有する座標対を取得するための第1決定手段であって、前記検証画像は、前記複数の第2画像のうちの1つ又は複数の第2画像である第1決定手段と、第1候補内部パラメータごとに、当該第1候補内部パラメータに含まれる座標対における第1座標値と第2座標値との間の距離を決定し、前記複数の第1候補内部パラメータのうち、距離が最も小さい第1候補内部パラメータを前記カメラの第1内部パラメータとして決定するための第2決定手段と、を備える。
【0194】
幾つかの選択可能な実施例において、前記第1決定モジュールは、前記複数の第1画像のうちの第1画像ごとに、前記第1内部パラメータに基づいて、当該第1画像に対し歪み除去処理を行い、当該第1画像に対応する第3画像を取得するための歪み除去サブモジュールと、複数の前記第3画像に基づいて、前記カメラの第2内部パラメータを決定するための第2決定サブモジュールと、複数の前記第3画像及び前記カメラの第2内部パラメータに基づいて、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定するための第3決定サブモジュールと、を備える。
【0195】
幾つかの選択可能な実施例において、前記第3決定サブモジュールは、前記第3画像のそれぞれに対応するホモグラフィ行列をそれぞれ決定するための第3決定手段と、前記カメラの第2内部パラメータ及び複数のホモグラフィ行列に基づいて、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定するための第4決定手段と、を備える。
【0196】
幾つかの選択可能な実施例において、前記第2決定モジュールは、各ポーズでの第1キャリブレーションプレートごとに、当該第1キャリブレーションプレートの前記カメラに対する外部パラメータ、及び前記レーダと前記カメラとの間の外部パラメータの参照値に基づいて、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータのうち、当該第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの目標レーダポイントクラウドデータを決定するための第4決定サブモジュールと、複数セットの前記目標レーダポイントクラウドデータのそれぞれと前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートとの間のマッチング関係に基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定するための第5決定サブモジュールと、備える。
【0197】
幾つかの選択可能な実施例において、前記第4決定サブモジュールは、当該第1キャリブレーションプレートの前記カメラに対する前記外部パラメータ、及び前記レーダと前記カメラとの間の前記外部パラメータの参照値に基づいて、前記第1キャリブレーションプレートの所在する候補位置を決定するための第5決定手段と、前記候補位置に基づいて、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータにおいて前記第1キャリブレーションプレートの所在する目標平面を決定するための第6決定手段と、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータに対応する前記目標平面において、当該第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの目標レーダポイントクラウドデータを決定するための第7決定手段と、を備える。
【0198】
幾つかの選択可能な実施例において、前記第6決定手段は、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータにおいて、2つ以上の第1レーダグループを決定し、第1レーダグループごとに、対応する第1平面を決定するための第1決定サブ手段であって、前記第1レーダグループのそれぞれは、ランダムに選択された、前記候補位置に対応する領域内に位置する複数の第1レーダポイントを含み、前記第1レーダグループごとに対応する第1平面は、当該第1レーダグループの複数の第1レーダポイントを含む第1決定サブ手段と、前記第1平面ごとに、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータにおける前記複数の第1レーダポイント以外の別のレーダポイントから前記第1平面までの距離を決定するための第2決定サブ手段と、前記第1平面ごとに、前記別のレーダポイントのうち前記距離が閾値よりも小さいレーダポイントを第2レーダポイントとし、前記第2レーダポイントを前記第1平面に含まれるレーダポイントとして決定するための第3決定サブ手段と、前記2つ以上の前記第1平面のうち、含まれるレーダポイントの数が最も多い1つの第1平面を前記目標平面とするための第4決定サブ手段と、を備える。
【0199】
幾つかの選択可能な実施例において、前記第7決定手段は、前記目標平面において、当該第1キャリブレーションプレートの寸法に基づいて、初期の第1円形領域を決定するための第5決定サブ手段と、前記レーダポイントクラウドデータにおいて、前記初期の第1円形領域内に位置するいずれか1つのレーダポイントを第1円形領域の第1円心としてランダムに選択することにより、前記レーダポイントクラウドデータにおける前記第1円形領域の位置を決定するための選定サブ手段と、前記第1円心を始点とし、前記レーダポイントクラウドデータにおいて前記第1円形領域内に位置する複数の第3レーダポイントを終点として、複数の第1ベクトルをそれぞれ取得するための第6決定サブ手段と、前記複数の第1ベクトルを加算して第2ベクトルを取得するための第7決定サブ手段と、前記第2ベクトルに基づいて、当該第1キャリブレーションプレートの目標中心位置を決定するための第8決定サブ手段と、当該第1キャリブレーションプレートの前記目標中心位置、及び前記第1キャリブレーションプレートの寸法に基づいて、前記レーダポイントクラウドデータのうち、当該第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの前記目標レーダポイントクラウドデータを決定するための第9決定サブ手段と、を備える。
【0200】
幾つかの選択可能な実施例において、前記第8決定サブ手段は、前記第2ベクトルの終点を第2円心として、前記第2円心、及び当該第1キャリブレーションプレートの寸法に基づいて、第2円形領域を決定し、前記第2円心を始点とし、前記レーダポイントクラウドデータにおいて前記第2円形領域内に位置する複数の第4レーダポイントを終点として、複数の第3ベクトルをそれぞれ決定し、前記複数の第3ベクトルを加算して第4ベクトルを取得し、前記第4ベクトルのベクトル値がプリセット値に収束したか否かを判定し、前記第4ベクトルのベクトル値が前記プリセット値に収束したことに応じて、収束した前記第4ベクトルに対応する第2円心を当該第1キャリブレーションプレートの候補中心位置とし、前記候補中心位置と当該第1キャリブレーションプレートの中心位置とが重なり合うことに応じて、前記候補中心位置を前記目標中心位置とする。
【0201】
幾つかの選択可能な実施例において、前記第8決定サブ手段は、更に、前記第4ベクトルのベクトル値が前記プリセット値に収束していないことに応じて、収束していない前記第4ベクトルの終点を前記第2円心として、前記複数の第3ベクトルを再決定し、前記第4ベクトルを再決定する。
【0202】
幾つかの選択可能な実施例において、前記第8決定サブ手段は、更に、前記候補中心位置と当該第1キャリブレーションプレートの前記中心位置とが重なり合っていないことに応じて、前記候補中心位置を再決定する。
【0203】
幾つかの選択可能な実施例において、前記第5決定サブモジュールは、3以上の整数であるg個のマッチング関係に基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の1つの候補外部パラメータを決定し、前記レーダと前記カメラとの間の複数の候補外部パラメータに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の前記目標外部パラメータを決定するための第8決定手段を備える。
【0204】
幾つかの選択可能な実施例において、前記第8決定手段は、前記レーダによって、候補外部パラメータのそれぞれに基づいて、前記第1キャリブレーションプレートに対して投影を行い、前記第1画像のいずれか1つに投影して1セットの投影データを生成するための第10決定サブ手段と、複数セットの投影データにおいて、投影が当該第1画像とのマッチング度が最も高い1セットの投影データを目標投影データとして決定するための第11決定サブ手段と、前記目標投影データに対応する候補外部パラメータを前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータとして決定するための第12決定サブ手段と、を備える。
【0205】
幾つかの選択可能な実施例において、前記レーダと前記カメラとは、車両に配備され、前記レーダは、レーザーレーダである。
【0206】
幾つかの選択可能な実施例において、第2キャリブレーションプレートは、前記カメラの視野範囲内に位置し、前記第2キャリブレーションプレートは、前記カメラの前記第1内部パラメータをキャリブレーションし、前記カメラの地面に対する距離は、前記レーダの地面に対する距離よりも大きく、前記第2キャリブレーションプレートと前記カメラとの間の水平距離は、前記第1キャリブレーションプレートと前記カメラとの間の水平距離よりも小さく、前記複数の第2画像は、前記第2キャリブレーションプレート全体を含む。
【0207】
幾つかの選択可能な実施例において、前記第1画像は、前記第1キャリブレーションプレート全体を含み、前記レーダポイントクラウドデータは、前記第1キャリブレーションプレート全体に基づいて取得されたポイントクラウドデータを含む。
【0208】
装置実施例は、方法実施例に基本的に対応するため、その関連箇所が方法実施例部分の説明を参照すればよい。上述した装置実施例は、単に例示であり、その中、分離部品として説明される手段が物理的に分離されるものであってもよくでなくてもよい。また、手段として表示される部品は、物理手段であってもでなくてもよい。更に、それらの手段は、1箇所に位置してもよく、複数のネットワークセルに分散してもよい。実際の需要に応じてその中の一部又は全部のモジュールを選択して本発明の技術案の目的を果たすことが可能である。当業者は、進歩性に値する労働をせずに、理解して実施可能である。
【0209】
本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。記憶媒体には、コンピュータプログラムが記憶され、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されたときに、前記プロセッサに上記何れか1つのセンサキャリブレーション方法を実施させる。ただし、前記コンピュータ可読記憶媒体は、不揮発性記憶媒体であってもよい。
【0210】
幾つかの選択可能な実施例において、本発明の実施例は、コンピュータプログラム製品を提供する。当該コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読コードを含み、コンピュータ可読コードが機器で運転されたときに、前記機器に上記何れか1つの実施例に供されるセンサキャリブレーション方法を実施するための指令を実行させる。
【0211】
幾つかの選択可能な実施例において、本発明の実施例は、別の種類のコンピュータプログラム製品を提供する。当該コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読指令を記憶し、指令が実行されたときに、コンピュータに上記何れか1つの実施例に供されるセンサキャリブレーション方法の操作を実施させる。
【0212】
当該コンピュータプログラム製品は、具体的にハードウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。ある好適な実施例において、前記コンピュータプログラム製品は、コンピュータ記憶媒体として具現化されてもよく、別の好適な実施例において、コンピュータプログラム製品は、ソフトウェア製品、例えばソフトウェア開発キット(Software Development Kit、SDK)等として具現化される。
【0213】
本発明の実施例は、センサキャリブレーション装置を更に提供する。当該センサキャリブレーション装置は、プロセッサと、プロセッサの実行可能指令を記憶するためのメモリとを備え、プロセッサは、前記実行可能指令を呼び出すことにより、上記何れか一項に記載のセンサキャリブレーション方法を実施するように構成される。
【0214】
図25は、本発明の実施例に係るセンサキャリブレーション装置のハードウェア構造模式図である。当該センサキャリブレーション装置310は、プロセッサ311を備え、入力装置312、出力装置313、メモリ314及びバス315も備えてもよい。当該入力装置312、出力装置313、メモリ314及びプロセッサ311は、バス315を介して互いに接続されている。
【0215】
メモリは、ランダムメモリ(random access memory、RAM)、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read only memory、EPROM)、又は携帯型読み出し専用メモリ(compact disc read-only memory、CD-ROM)を含むが、それらに限定されない。当該メモリは、関連する指令及びデータを記憶する。
【0216】
入力装置は、データ及び/又は信号を入力し、出力装置は、データ及び/又は信号を出力する。出力装置と入力装置は、それぞれ独立するデバイスであってもよく、1つのデバイス全体であってもよい。
【0217】
プロセッサは、1つ又は複数のプロセッサを含んでもよく、例えば、1つ又は複数の中央処理装置(central processing unit、CPU)を含む。プロセッサが1つのCPUである場合に、当該CPUは、シングルコアCPUであってもよく、マルチコアCPUであってもよい。
【0218】
プロセッサは、当該メモリにおけるプログラムコード及びデータを呼び出して上記方法実施例におけるステップを実行する。詳細は、方法実施例における記述を参照すればよいため、ここで繰り返して説明しない。
【0219】
理解できるように、図25は、単に1種のセンサキャリブレーション装置の簡素化設計を示す。実際の応用において、センサキャリブレーション装置は、必要な他の素子をそれぞれ含んでもよく、任意数の入力/出力装置、プロセッサ、コントローラ、メモリ等を含むが、それらに限定されない。本発明の実施例を実現可能な如何なるセンサキャリブレーション装置も本発明の保護範囲内に含まれる。
【0220】
幾つかの実施例において、本発明の実施例に係る装置が有する機能や備えるモジュールは、上記方法実施例に記述された方法を実行してもよい。その具体的な実施は、上記方法実施例の記述を参照すればよい。簡素化のために、ここで繰り返して説明しない。
【0221】
本発明の実施例は、キャリブレーションシステムを更に提供する。前記キャリブレーションシステムは、カメラ、レーダ及び第1キャリブレーションプレートを備える。前記第1キャリブレーションプレートは、前記カメラと前記レーダとの共通視野範囲内に位置し、前記第1キャリブレーションプレートの異なる収集時点におけるポーズ情報は、異なる。
【0222】
当業者は、明細書を考慮してここで開示された本発明を実践した後、本発明の他の実施案を容易に想到し得る。本発明は、本発明の如何なる変形、用途又は適応的変化もカバーすることを意図する。これらの変形、用途又は適応的変化は、本発明の一般的な原理に従い、本発明に開示されていない当分野における公知常識或いは慣用技術手段を含む。明細書及び実施例は、単に例示と見なされ、本発明の真の範囲及び要旨は、請求項から与えられる。
【0223】
上述したのは、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を制限するためのものではない。本発明の精神及び原則内でなされた如何なる変更、均等物による置換、改良等も、本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21A
図21B
図22
図23
図24
図25
【手続補正書】
【提出日】2021-05-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサキャリブレーション方法であって、
センサは、レーダとカメラとを含み、第1キャリブレーションプレートは、前記レーダと前記カメラとの共通視野範囲内に位置し、
前記カメラによって、前記第1キャリブレーションプレートのポーズ情報が異なる複数の第1画像を収集するステップと、
予めキャリブレーションされた前記カメラの第1内部パラメータを取得するステップと、
前記第1内部パラメータ及び前記複数の第1画像に基づいて、各ポーズでの第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定するステップと、
前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートの複数セットのレーダポイントクラウドデータを取得するステップと、
前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータと、前記複数セットのレーダポイントクラウドデータとに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定するステップと、を含むことを特徴とするセンサキャリブレーション方法。
【請求項2】
前記予めキャリブレーションされた前記カメラの第1内部パラメータを取得する前に、前記センサキャリブレーション方法は、前記センサの初回キャリブレーションに応じて、前記カメラをキャリブレーションして前記カメラの前記第1内部パラメータを取得するステップを更に含み、
前記予めキャリブレーションされた前記カメラの第1内部パラメータを取得するステップは、
前記センサの再度キャリブレーションに応じて、前記センサの初回キャリブレーションで取得された前記カメラの前記第1内部パラメータを取得することを含み、
及び/又は、
前記第1内部パラメータ及び前記複数の第1画像に基づいて、各ポーズでの第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定するステップは、
前記複数の第1画像のうちの第1画像ごとに、前記第1内部パラメータに基づいて、当該第1画像に対し歪み除去処理を行い、当該第1画像に対応する第3画像を取得することと、
複数の前記第3画像に基づいて、前記カメラの第2内部パラメータを決定することと、
複数の前記第3画像及び前記カメラの第2内部パラメータに基づいて、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定することと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項3】
第2キャリブレーションプレートは、前記カメラの視野範囲内に位置し、
前記カメラをキャリブレーションして前記カメラの前記第1内部パラメータを取得するステップは、
前記カメラによって、前記第2キャリブレーションプレートのポーズ情報が異なる複数の第2画像を収集することと、
前記複数の第2画像に基づいて、前記カメラの複数の第1候補内部パラメータをそれぞれ決定し、前記第2画像のそれぞれは、1つの第1候補内部パラメータに対応することと、
前記複数の第1候補内部パラメータのうちの1つの第1候補内部パラメータを前記第1内部パラメータとして決定することと、を含み、
及び/又は、
前記複数の前記第3画像及び前記カメラの第2内部パラメータに基づいて、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定することは、
前記第3画像のそれぞれに対応するホモグラフィ行列をそれぞれ決定することと、
前記カメラの第2内部パラメータ及び複数のホモグラフィ行列に基づいて、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定することと、を含む
ことを特徴とする請求項2に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項4】
前記複数の第1候補内部パラメータのうちの1つの第1候補内部パラメータを前記第1内部パラメータとして決定することは、
前記カメラによって、前記複数の第1候補内部パラメータのそれぞれに従い、カメラ座標系におけるプリセット点をピクセル座標系に投影し、前記ピクセル座標系における前記プリセット点の複数の第1座標値を取得することと、
第1候補内部パラメータごとに、検証画像における前記プリセット点の第2座標値を取得し、第2座標値に対応する第1座標値を決定して、対応関係を有する座標対を取得し、前記検証画像は、前記複数の第2画像のうちの1つ又は複数の第2画像であることと、
第1候補内部パラメータごとに、当該第1候補内部パラメータに含まれる座標対における第1座標値と第2座標値との間の距離を決定することと、
前記複数の第1候補内部パラメータのうち、距離が最も小さい第1候補内部パラメータを前記カメラの第1内部パラメータとして決定することと、を含み、
及び/又は、
前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータと、前記複数セットのレーダポイントクラウドデータとに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定するステップは、
各ポーズでの第1キャリブレーションプレートごとに、当該第1キャリブレーションプレートの前記カメラに対する外部パラメータ、及び前記レーダと前記カメラとの間の外部パラメータの参照値に基づいて、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータのうち、当該第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの目標レーダポイントクラウドデータを決定することと、
複数セットの前記目標レーダポイントクラウドデータのそれぞれと前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートとの間のマッチング関係に基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定することと、を含む
ことを特徴とする請求項に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項5】
当該第1キャリブレーションプレートの前記カメラに対する外部パラメータ、及び前記レーダと前記カメラとの間の外部パラメータの参照値に基づいて、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータのうち、当該第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの目標レーダポイントクラウドデータを決定することは、
当該第1キャリブレーションプレートの前記カメラに対する前記外部パラメータ、及び前記レーダと前記カメラとの間の前記外部パラメータの参照値に基づいて、前記第1キャリブレーションプレートの所在する候補位置を決定することと、
前記候補位置に基づいて、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータにおいて前記第1キャリブレーションプレートの所在する目標平面を決定することと、
当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータに対応する前記目標平面において、当該第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの目標レーダポイントクラウドデータを決定することと、を含み、
及び/又は、
前記複数セットの前記目標レーダポイントクラウドデータのそれぞれと、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートとの間のマッチング関係に基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定することは、
3以上の整数であるg個のマッチング関係に基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の1つの候補外部パラメータを決定することと、
前記レーダと前記カメラとの間の複数の候補外部パラメータに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の前記目標外部パラメータを決定することと、を含む
ことを特徴とする請求項に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項6】
前記候補位置に基づいて、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータにおいて、前記第1キャリブレーションプレートの所在する目標平面を決定することは、
当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータにおいて、2つ以上の第1レーダグループを決定し、前記第1レーダグループのそれぞれは、ランダムに選択された、前記候補位置に対応する領域内に位置する複数の第1レーダポイントを含むことと、
第1レーダグループごとに、対応する第1平面を決定し、前記第1レーダグループごとに対応する第1平面は、当該第1レーダグループの複数の第1レーダポイントを含むことと、
前記第1平面ごとに、当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータにおける前記複数の第1レーダポイント以外の別のレーダポイントから前記第1平面までの距離を決定することと、
前記第1平面ごとに、前記別のレーダポイントのうち前記距離が閾値よりも小さいレーダポイントを第2レーダポイントとすることと、
前記第1平面ごとに、前記第2レーダポイントを前記第1平面に含まれるレーダポイントとして決定することと、
前記2つ以上の前記第1平面のうち、含まれるレーダポイントの数が最も多い1つの第1平面を前記目標平面とすることと、を含み、
及び/又は、
当該ポーズにおける前記レーダポイントクラウドデータに対応する前記目標平面において、当該第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの目標レーダポイントクラウドデータを決定することは、
前記目標平面において、当該第1キャリブレーションプレートの寸法に基づいて、初期の第1円形領域を決定することと、
前記レーダポイントクラウドデータにおいて、前記初期の第1円形領域内に位置するいずれか1つのレーダポイントを第1円形領域の第1円心としてランダムに選択することにより、前記レーダポイントクラウドデータにおける前記第1円形領域の位置を決定することと、
前記第1円心を始点とし、前記レーダポイントクラウドデータにおいて前記第1円形領域内に位置する複数の第3レーダポイントを終点として、複数の第1ベクトルをそれぞれ取得することと、
前記複数の第1ベクトルを加算して第2ベクトルを取得することと、
前記第2ベクトルに基づいて、当該第1キャリブレーションプレートの目標中心位置を決定することと、
当該第1キャリブレーションプレートの前記目標中心位置、及び前記第1キャリブレーションプレートの寸法に基づいて、前記レーダポイントクラウドデータのうち、当該第1キャリブレーションプレートにマッチングする1セットの前記目標レーダポイントクラウドデータを決定することと、を含む
ことを特徴とする請求項に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項7】
前記第2ベクトルに基づいて、当該第1キャリブレーションプレートの目標中心位置を決定することは、
前記第2ベクトルの終点を第2円心として、前記第2円心、及び当該第1キャリブレーションプレートの寸法に基づいて、第2円形領域を決定することと、
前記第2円心を始点とし、前記レーダポイントクラウドデータにおいて前記第2円形領域内に位置する複数の第4レーダポイントを終点として、複数の第3ベクトルをそれぞれ決定することと、
前記複数の第3ベクトルを加算して第4ベクトルを取得することと、
前記第4ベクトルのベクトル値がプリセット値に収束したか否かを判定することと、
前記第4ベクトルのベクトル値が前記プリセット値に収束したことに応じて、収束した前記第4ベクトルに対応する第2円心を当該第1キャリブレーションプレートの候補中心位置とすることと、
前記候補中心位置と当該第1キャリブレーションプレートの中心位置とが重なり合うことに応じて、前記候補中心位置を前記目標中心位置とすることと、
前記候補中心位置と当該第1キャリブレーションプレートの前記中心位置とが重なり合っていないことに応じて、前記候補中心位置を再決定することとを、更に含むことを特徴とする請求項に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項8】
前記レーダと前記カメラとの間の複数の候補外部パラメータに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の前記目標外部パラメータを決定することは、
前記レーダによって、候補外部パラメータのそれぞれに基づいて、前記第1キャリブレーションプレートに対して投影を行い、前記第1画像のいずれか1つに投影して1セットの投影データを生成することと、
複数セットの投影データにおいて、投影が当該第1画像とのマッチング度が最も高い1セットの投影データを目標投影データとして決定することと、
前記目標投影データに対応する候補外部パラメータを前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータとして決定することと、を含むことを特徴とする請求項に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項9】
前記レーダと前記カメラとは、車両に配備され、前記レーダは、レーザーレーダであり、
及び/又は、
前記第1画像は、前記第1キャリブレーションプレート全体を含み、前記レーダポイントクラウドデータは、前記第1キャリブレーションプレート全体に基づいて取得されたポイントクラウドデータを含む
ことを特徴とする請求項1~の何れか一項に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項10】
前記カメラの前記第1内部パラメータをキャリブレーションするための第2キャリブレーションプレートは、前記カメラの視野範囲内に位置し、
前記カメラの地面に対する距離は、前記レーダの地面に対する距離よりも大きく、
前記第2キャリブレーションプレートと前記カメラとの間の水平距離は、前記第1キャリブレーションプレートと前記カメラとの間の水平距離よりも小さく、
前記複数の第2画像は、前記第2キャリブレーションプレート全体を含むことを特徴とする請求項に記載のセンサキャリブレーション方法。
【請求項11】
センサキャリブレーション装置であって、
センサは、レーダとカメラとを含み、第1キャリブレーションプレートは、前記レーダと前記カメラとの共通視野範囲内に位置し、
前記カメラによって、前記第1キャリブレーションプレートのポーズ情報が異なる複数の第1画像を収集するための第1収集モジュールと、
予めキャリブレーションされた前記カメラの第1内部パラメータを取得し、前記第1内部パラメータ及び前記複数の第1画像に基づいて、各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータを決定するための第1決定モジュールと、
前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートの複数セットのレーダポイントクラウドデータを取得し、前記各ポーズでの前記第1キャリブレーションプレートのそれぞれの、前記カメラに対する外部パラメータと、前記複数セットのレーダポイントクラウドデータとに基づいて、前記レーダと前記カメラとの間の目標外部パラメータを決定するための第2決定モジュールと、を備えることを特徴とするセンサキャリブレーション装置。
【請求項12】
コンピュータプログラムを記憶しているコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されたときに、前記プロセッサに請求項1から10の何れか一項に記載のセンサキャリブレーション方法を実施させることを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
センサキャリブレーション装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサの実行可能指令を記憶するためのメモリと、を備え、
前記プロセッサは、前記実行可能指令を呼び出すことにより、請求項1から10の何れか一項に記載のセンサキャリブレーション方法を実施するように構成されることを特徴とするセンサキャリブレーション装置。

【国際調査報告】