IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インターナショナル フレーバーズ アンド フラグランシズ インコーポレイテッドの特許一覧

特表2022-510972エンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、及びタンパク質のカルボニル化を減少させるための白マツの樹皮抽出物
<>
  • 特表-エンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、及びタンパク質のカルボニル化を減少させるための白マツの樹皮抽出物 図1
  • 特表-エンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、及びタンパク質のカルボニル化を減少させるための白マツの樹皮抽出物 図2
  • 特表-エンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、及びタンパク質のカルボニル化を減少させるための白マツの樹皮抽出物 図3
  • 特表-エンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、及びタンパク質のカルボニル化を減少させるための白マツの樹皮抽出物 図4
  • 特表-エンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、及びタンパク質のカルボニル化を減少させるための白マツの樹皮抽出物 図5
  • 特表-エンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、及びタンパク質のカルボニル化を減少させるための白マツの樹皮抽出物 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-28
(54)【発明の名称】エンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、及びタンパク質のカルボニル化を減少させるための白マツの樹皮抽出物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/9767 20170101AFI20220121BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20220121BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20220121BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20220121BHJP
【FI】
A61K8/9767
A61Q19/00
A61K8/49
A61K8/34
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531220
(86)(22)【出願日】2019-11-26
(85)【翻訳文提出日】2021-05-31
(86)【国際出願番号】 US2019063183
(87)【国際公開番号】W WO2020117550
(87)【国際公開日】2020-06-11
(31)【優先権主張番号】62/774,669
(32)【優先日】2018-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502451731
【氏名又は名称】インターナショナル フレーバーズ アンド フラグランシズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(72)【発明者】
【氏名】ロアン エステル
(72)【発明者】
【氏名】アッティア-ヴィニョー ジョアン
(72)【発明者】
【氏名】ロイヤー マリアナ
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA111
4C083AA112
4C083AC172
4C083AC422
4C083AC471
4C083AC482
4C083AC841
4C083AD092
4C083AD572
4C083CC04
4C083CC05
4C083CC22
4C083CC23
4C083CC24
4C083DD22
4C083DD23
4C083DD27
4C083DD31
4C083DD41
4C083EE16
4C083FF01
(57)【要約】
ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮の水性抽出物を使用する、ケラチノサイト中でのエンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、及び/又はタンパク質のカルボニル化を減少させる方法が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケラチノサイト中でのエンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、又はタンパク質のカルボニル化を減少させる方法であって、ケラチノサイトと、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮の水性抽出物の有効量とを接触させ、それにより前記ケラチノサイト中でのエンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、又はタンパク質のカルボニル化を減少させることを含む方法。
【請求項2】
エンドセリン-1の分泌は、少なくとも30%減少する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
幹細胞因子の合成は、少なくとも50%減少する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
タンパク質のカルボニル化は、少なくとも10%減少する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮の水性抽出物は、約4%のフラボノイド、15%のポリフェノール、0.1%のトランス-レスベラトロール、及び0.1%のカテキンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮の水性抽出物は、クリーム、軟膏、フォーム、ローション、硬膏、ゲル、溶液、又は乳濁液の形態である、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
定義上のメラニン形成とは、メラノサイトと呼ばれる細胞によるメラニン色素の産生のことである。皮膚中のメラノサイトは、ケラチノサイトに囲まれており(1個のメラノサイトは、約36個のケラチノサイトに囲まれており)、メラノサイトは、そのメラニン色素をこれらのケラチノサイトに移す。メラノサイト及びケラチノサイトは、外因性の刺激(例えば、紫外線照射(UVR)及び薬物)又は内因性の刺激(例えば、ケラチノサイト及び線維芽細胞、内分泌細胞、炎症細胞、並びに神経細胞)の後に、広範囲にわたり互いに相互作用する。UVRに反応して、ケラチノサイトは、メラノサイトへのパラクリン作用と共に、いくつかの因子を産生する。より具体的には、ケラチノサイト由来のサイトカイン(例えば、塩基性線維芽細胞増殖因子、エンドセリン-1、α-メラノサイト刺激ホルモン(α-MSH)、幹細胞因子(SCF)、及び一酸化窒素)は、UVB照射後のこのサイトカインの産生及び分泌/放出が上方制御されることが分かっており、且つマイトジェン及び/又はメラノゲンとして作用してヒトメラノサイトの増殖及びメラニン形成を促進させ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
ストローブマツ(Pinus strobus)の抽出物と関連するUV保護及び美白活性が示唆されている(大韓民国特許第100860604号明細書及び米国特許出願公開第2010/0129304号明細書)。しかしながら、これらの文書は、ケラチノサイトへの効果を全く示唆していない。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、ケラチノサイトと、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮の水性抽出物の有効量とを接触させることによる、ケラチノサイト中でのエンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、及び/又はタンパク質のカルボニル化を減少させる方法を提供する。いくつかの実施形態では、エンドセリン-1の分泌は、少なくとも30%減少し;幹細胞因子の合成は、少なくとも50%減少し;タンパク質のカルボニル化は、少なくとも10%減少する。ある特定の実施形態では、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮の水性抽出物は、約4%のフラボノイド、15%のポリフェノール、0.1%のトランス-レスベラトロール、及び0.1%のカテキンを含む。他の実施形態では、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮の水性抽出物は、クリーム、軟膏、フォーム、ローション、硬膏、ゲル、溶液、又は乳濁液の形態である。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物が、α-MSH刺激後に、ネズミのメラノサイト中でのメラニン合成を調節することを示す。
図2】ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物が、ヒトのケラチノサイト中でのエンドセリン-1合成を阻害することを示す。処理(マツ属(Pinus)の樹皮抽出物)なしのケラチノサイト細胞培養物が、コントロールとしての役割を果たした。***p<0.001。
図3】ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物が、ヒトのケラチノサイト中での幹細胞因子(SCF)合成を阻害することを示す。処理(マツ属(Pinus)の樹皮抽出物)なしのケラチノサイト細胞培養物が、コントロールとしての役割を果たした。***p<0.001。
図4】ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物が、ヒトのケラチノサイト中でのタンパク質のカルボニル化を阻害することを示す。HNE(4-ヒドロキシノネナール)を、20μMでのタンパク質のカルボニル化の基準活性化因子として使用した。DNPH(2,4-ジニトロフェニルヒドラジン)を、カルボニル化の検出器として使用した(0.5μg/タンパク質μlの場合に1μL)。*、p<0.05;**、p<0.01。
図5】再構築されたヒト表皮(RHE)を使用する、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物によるメラニン合成阻害を実証するためのエクスビボでのプロトコルデザインの概要である。
図6】ヒトの肌のエクスビボモデルにおいて、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物が肌の色素沈着を阻害することを示す。プラセボ処方(マツ属(Pinus)の樹皮抽出物を含まない処方)で処理されたエクスビボでの培養物を、コントロールとして使用した。**p<0.01、***p<0.001。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本発明では、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮の水性抽出物が、ヒトのメラノサイトの増殖及びメラニン形成に関与するケラチノサイト由来のサイトカインを調節することが発見されている。特に、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物は、ケラチノサイト中でのエンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、及び/又はタンパク質のカルボニル化を減少させる。従って、本発明は、ケラチノサイトと、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮の水性抽出物の有効量とを接触させることによる、ケラチノサイト中でのエンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、又はタンパク質のカルボニル化を減少させる方法を提供する。これらの活性を考慮して、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物は、肌の恒常性の維持で有用であり、且つより輝きのある肌をもたらすための、美白、不透明さ、及び赤みを改善することによる肌の色の調節で有用である。
【0006】
本明細書で使用される場合、「ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮の水性抽出物」及び「ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物」という用語は、水によりストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮から抽出されている物質を指すために互換的に使用される。ストローブマツ(Pinus strobus)(一般的には白マツと称される)の乾燥樹皮を0.5mm未満の粒径まで粉砕し、この粉砕物を熱水抽出に供することにより、本発明のストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物を得ることができる。粉砕された樹皮を、植物原料1部対水5~20部のw/w比(より好ましくは1:16の比)で、水により抽出し得る。最初に、粉砕された樹皮に添加される水は、70℃、75℃、又は80℃超の温度であり、好ましくは85℃である。実際に、70℃未満の温度及び90℃超の温度は、桑の実からのケルセチン及びケンフェロールの抽出に悪影響を及ぼすことが分かっている(Tchabo,etal.(2018)Intern.J.Food Proper.21(1):717-732)。さらに、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮からのプロアントシアニジンの水抽出は、温度に顕著に依存しており、80℃で最大値が達成されることが分かっている(Ku,et al.(2011)Forest Prod. J. 61(4):321-5)。
【0007】
理想的には、ストローブマツ(Pinus strobus)の抽出を、撹拌しつつ且つ追加で加熱することなく、約0.5~5時間(好ましくは約1時間)進行させることができる。粒子状の樹皮物質を(例えば、ろ過及び/又は遠心分離により)除去すると、水性抽出物を乾燥させる。乾燥方法として、噴霧乾燥、凍結乾燥、及び同類のものが挙げられ得るが、これらに限定されない。この抽出物を、乾燥した状態で使用して化粧品製剤に直接組み込み得るが、理想的には、この抽出物を、水とグリセリンとの混合物(例えば、60~90%のグリセリン溶液、より好ましくは70~80%のグリセリン溶液)に溶解させる。具体的には、2.5%の抽出物(固形分)を、20%の水及び77.5%のグリセリンに溶解させる。
【0008】
ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物の活性を、本明細書で例示されているように、ケラトサイト細胞培養物又は再構築されたヒト表皮を使用して評価し得る。ケラトサイト細胞系統及び再構築されたヒト表皮は、当該技術分野で公知であり、商業的供給源から入手可能である。例えば、再構築されたヒト色素沈着表皮(RHPE、肌タイプIV)を、SkinEthic(Lyon,France)から得ることができる。このRHPEは、気液界面が許容する0.4μM TRANSWELLチャンバ上に配置された、包皮からの3Dケラチノサイト及びメラノサイト培養物として特徴付けられる。
【0009】
本発明によれば、ケラチノサイト中でのエンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、及び/又はタンパク質のカルボニル化の減少という所望の活性を示す、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物は、この抽出物の固形分に基づいて、約4%(及び8%以下)のフラボノイド、15%(及び30%以下)のポリフェノール、0.1%のトランス-レスベラトロール、並びに0.1%のカテキンで構成されている。ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物の化学組成を、本明細書で説明されているように決定し得るか、又は任意の他の従来の方法論を使用して決定し得る。例えば、総フラボノイド含有量を、基準化合物としてカテキンを使用するフラボノイド-塩化アルミニウム(AlCl3)複合体形成に基づいて、分光光度法を使用して評価し得る(Zhishen,et al.(1999)Food Chem.64:555-559;da Silva,et al.(2015)Pharmacolgn.Mag.11(41):96-101)。ポリフェノールの定量には、総ポリフェノールの決定にFolin-Ciocalteu法(Singleton et al.,(1965)Am.J.Enol.Vitic.16:144-158)及びPrussian-Blue法(Budini,et al.(1980)J.Agric.Food Chem.28(6):1236-8)等の比色法を用い得る。同様に、ポリフェノールの推定を、例えば、核磁気共鳴、近赤外反射分光法、高速薄層クロマトグラフィー(HPTLC)、質量分析を伴う液体クロマトグラフィー(LC-MS)、高性能キャピラリー電気泳動法(HPCE)、及び高速液体クロマトグラフィー、又はこれらの組み合わせにより行ない得る。トランス-レスベラトロールのレベルを、例えば、直接注入アイソクラチックUV-HPLC法(direct injection isocratic UV-HPLC method)(Arslan & Yilmaz(2013)Asian J.Chem.25(3):1225-8)又は電気化学的測定(Liu,et al.(2017)J.Anal.Methods Chem.2017:5749025)を使用して測定し得る。本抽出物中に存在するカテキンの量を、UV-HPLC(Raju,et al.(2014)Int.Sch.Res.Notices 2014:628196)、LC-MS/MS、又はこれらの組み合わせ(Susanti,et al.(2015)As.Pac.J.Trop.Biomed.5(12):1046-50)により評価し得る。
【0010】
本明細書で示すように、本発明は、ケラチノサイト中でのエンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、及び/又はタンパク質のカルボニル化を減少させる方法を提供する。この方法は、ケラチノサイトと、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮の水性抽出物、又は任意選択的な、この水性抽出物を含む製剤とを接触させることを含む。理想的には、この抽出物を、典型的には、ケラチノサイトへの望ましい効果を有するように肌に塗布する。本発明の方法によれば、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物の有効量を投与することにより、ケラチノサイトによるエンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、及び/又はタンパク質のカルボニル化が測定可能に減少する。特定の実施形態では、エンドセリン-1の分泌は、少なくとも30%、40%、50%、又は60%減少する。他の実施形態では、幹細胞因子の合成は、少なくとも50%又は60%減少する。さらなる実施形態では、タンパク質のカルボニル化は、少なくとも10%又は15%減少する。
【0011】
本明細書の実施例で開示されている方法に加えて、任意の従来の方法を使用して、ケラチノサイトへのストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物の効果を評価し得る。例えば、ケラチノサイトにより分泌されたエンドセリン-1の濃度を、ラジオイムノアッセイ(Ando,et al.(1989)FEBS Lett.245:164-6)又は酵素結合イムノアッセイ(ELISA;Kurita,et al.(2011)Biochem.Biophys.Res.Comm.409(1):103-7)を使用して測定し得る。幹細胞因子の合成を、ウエスタンブロット分析又はELISA(Grabbe,et al.(1996)J.Invest.Dermatol.107:219-224)により測定し得る。タンパク質のカルボニル化分析を、最も一般的にはジニトロフェノールヒドラジンによるカルボニル基の誘導体化、及びイムノアッセイによるジニトロフェノールヒドラジン(DNP)付加物の定量により実行し得る(Alamdari,et al.(2005)Free Rad.Biol.Med.39(10):1362-7;Buss & Winterbourn(2002)Meth.Mol.Biol.186:123-8)。標識フリー技術によるか、又は同位体で標識された誘導体化試薬を使用することによる、カルボニル化したペプチドの同定及び相対的な定量に、質量分光光度法も使用し得る。
【0012】
肌へのストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物の塗布を容易にするために、本発明はまた、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物を含む調製物又は製剤も提供する。そのような組成物は、様々な形態で調製され得、且つ望ましくは、肌への局所塗布を容易にする形態で調製される。従って、調製物の適切な形態として、クリーム、軟膏、フォーム、ローション、硬膏、ゲル、溶液、及び乳濁液が挙げられる。そのような組成物の局所塗布の頻度は、エンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、及び/又はタンパク質のカルボニル化の所望の抑制レベル等のいくつかの因子に依存し得る。本発明の組成物を、望ましくは1日2回で肌に塗布し得、特に望ましくは朝1回及び夜1回で塗布し得る。
【0013】
製剤中に存在するストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物の量は、所望の活性レベル、特定の抽出物に関する特定の調製物の容量、及び他の因子等のいくつかの因子に依存するだろう。(例えば、グリセリン溶液に溶解された)液体として使用される場合には、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物は、全組成物の約0.01%~約50%(wt/wt)である。より望ましくは、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物は、全組成物の約0.10~約25%(wt/wt)である。さらにより望ましくは、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物は、全組成物の約0.25~約10%(wt/wt)である。固体として使用される場合には、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物は、全組成物の約0.001%~10%(wt/wt)である。より望ましくは、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物は、全組成物の約0.002%~1%(wt/wt)である。さらにより望ましくは、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物は、全組成物の約0.005%~0.5%(wt/wt)である。
【0014】
本発明の製剤は、局所塗布に及びヒトの肌への使用に特に適している。従って、本発明はまた、本発明に係る製剤の化粧的使用も含む。具体的には、本発明は、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮の熱水(即ち70~85℃)抽出により得られたストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物を含む組成物の化粧的使用を含む。
【0015】
ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物を含む製剤は、粘性又は半粘性の液体であってもよいし、例えばスプレー又はエアロゾルで使用される可能性がある粘性が低い液体であってもよい。この製剤は、溶液、懸濁液、又は乳濁液の形態を取ってもよい。この製剤は、粉末又は顆粒等の固体の形態を取ってもよく、この固体は、使用前に液体(例えば水)に添加されるように設計されている場合がある。いくつかの実施形態では、この製剤は、この製剤の塗布を容易にするために、スポンジ、綿棒、ブラシ、パッド、ティッシュ、布、ワイプ、皮膚パッチ、又は手当て用品(例えば、包帯、絆創膏、皮膚接着剤、又は組織表面への塗布用に設計されている他の物質)等のキャリアに塗布されているか、又はこのキャリアに塗布され得る。
【0016】
本発明に係る製剤は、局所製剤での使用が知られている賦形剤及び他の添加剤を含み得る。局所塗布用に設計されている製剤での使用に適した賦形剤は、当業者に公知であるだろう。含まれるものは、本製剤の意図された塗布様式及び塗布部位に依存する。肌への局所塗布用の製剤の文脈において、例は、例えばWilliams’ Transdermal and Topical Drug Delivery(Pharmaceutical Press,2003)及び他の類似の参考図書で見出され得る。局所送達戦略の総説に関して、Date,et al.((2006)Skin Pharmacol.Physiol.19(1):2-16)も参照されたく、Skin Delivery Systems((2006)John J Wille,Ed,Blackwell Publishing)も参照されたい。
【0017】
本製剤が、肌の局所塗布を意図されている場合には、適切な添加剤の例として、皮膚軟化薬、保湿剤、香料、抗酸化剤、保存料、安定剤、ゲル化剤、及び界面活性剤が挙げられ、他のものは、Williams’ Transdermal and Topical Drug Delivery(上記参照)で見出され得る。本組成物で使用されるあらゆる追加の添加剤は、刺激性であってはならず、且つケラチノサイト中でのエンドセリン-1の分泌、幹細胞因子の合成、及び/又はタンパク質のカルボニル化の減少という所望の活性に悪影響を及ぼすべきではない。
【0018】
ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物を、独立して使用してもよいし、1種又は複数種の追加の有効成分と組み合わせて使用してもよく、この有効成分として下記が挙げられる:抗菌剤、抗炎症剤(anti-inflammatory agent)、抗ニキビ剤、角質溶解薬、コメド溶解剤、ケラチノサイト及び/又は脂腺細胞の機能を正常化し得る薬剤、抗炎症剤(anti-inflammatory)、抗増殖剤、抗アンドロゲン剤、皮脂抑制(sebostatic)/皮脂抑制(sebosuppressive)剤、鎮痒薬、免疫調節剤、抗刺激剤、創傷治癒を促進する薬剤、日焼け止め剤、肌美白剤、老化防止剤、及びこれらの混合物。
【0019】
本発明の方法で有用な製剤は、化粧品;スキンケア調製物(例えば、皮膚清拭剤、化粧液、又は保湿剤);クレンジング調製物(例えば、洗顔料又はスクラブ洗顔料);コスメシューティカル調製物;トイレタリー製品(例えば、バス用の又はシャワー用の添加剤又は石鹸)に組み込まれ得、そのためにこれらの形態で塗布され得る。この製剤は、皮膚清拭剤等の洗い落とす肌処置製品、又は特にリーブオン(leave-on)肌製品であってもよいし、これらに組み込まれてもよい。
【0020】
本発明は、下記の非限定的な実施例により、より詳細に説明される。
【実施例
【0021】
実施例1:ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物の抽出及び化学組成
ストローブマツ(Pinus strobus)。この抽出物を、カナダの林業で残余のストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮のみを使用して調製した。この樹皮を集め、次いで10%未満の含水率まで乾燥させた。乾燥すると、最初のハンマーミルで2mmまで粉砕し、次いで再度粉砕し、0.5mmまで篩いにかけた。次いで、均一の樹皮原料を、指定された一連のパラメータに従う熱水中での解離により抽出した。より具体的には、この植物材料を、最初に、1:16の重量比で水と混合した。この混合物を85℃にし、熱を取り除き、混合物を、撹拌下で丸1時間にわたり放置した。抽出が完了した後、連続遠心分離機により固体及び液体の最初の分離を行ない、続いてプレスフィルタを使用して微粒子を除去した。得られた透明な抽出物を、真空及び低熱下で濃縮し、続いてフラッシュ低温細菌した。濃縮された抽出物を、何時間にもわたり真空及び低熱下に置いて水を完全に蒸発させて、乾燥粉末を得た。その後、純粋な抽出物と見なされる粉末を、数時間にわたり強い撹拌及び適度な熱の下で、水及びグリセリンの混合物に溶解させた。この混合物を、その後の分析及び最終製品の調製で使用した。
【0022】
化学組成。このストローブマツ(Pinus strobus)の抽出物を、その品質及び有用性を評価するために、調製中に及び調製後に、この調製物の化学的性質に関してモニタリングした。化学的性質には、ポリフェノール、フラボノイド、カテキン、及びトランス-レスベラトロールの量が含まれた。これらの特性を使用して、バッチ間の再現性を確保し、且つ製品の、全体的な定量可能な品質を提供した。当該技術分野では慣例であるように、総フラボノイド含有量の濃度を、校正プロット(5~200μg/mLケルセチン)から算出し、ケルセチン当量として表した。同様に、フェノール含有量を、没食子酸の標準曲線(5~500mg/L)に基づいて、没食子酸当量として算出した。例えば、Chandra,et al.(2014)Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine,vol.2014,Article ID 253875を参照されたい。このストローブマツ(Pinus strobus)の抽出物の化学組成分析は、この抽出物が、4%のフラボノイド(ケルセチン当量)、15%のポリフェノール(没食子酸当量)、0.1%のトランス-レスベラトロール、及び0.1%のカテキンを含むことを示した。
【0023】
実施例2:メラニン合成へのストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物の効果
肌の色素沈着は、メラニン形成を介したメラノサイトによるメラニン合成の結果である。合成されると、メラニンは、ケラチノサイトを介して、メラノソームと呼ばれる小胞中に移動する。次いで、表皮のターンオーバーにより、メラニン色素が表面に出てきて、肌の色素沈着が現れる。肌の色素沈着へのストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物の生理活性を調べるために、B16-F1細胞培養物を使用して、この抽出物のメラニン産生を減少させる能力を評価した。
【0024】
B16-F1細胞(マウスのメラノサイト細胞系統)を、5% のCO2及び95%の湿度の下で37℃にて、10%のウシ胎仔血清、1%の抗生物質(ペニシリン/ストレプトマイシン)、及び1%のL-グルタミンを含むDulbecco’s Modified Eagle’s Medium(DMEM)中で維持した。B16-F1細胞を、1.5×104個の細胞/ウェルで96ウェルプレートに播種した。24時間後、20ng/mlのα-MSHを添加して、メラニン形成を誘発した。同時に、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物(0.00625g/L、0.0125g/L、0.025g/L、及び0.05g/L)を添加し、細胞外培地中でのメラニンの放出に基づいて、メラニン形成合成を測定した。405nmで分光光度計を使用してメラニン濃度を測定し、結果を、α-MSHによるメラニン合成の活性化率として示す。全ての実験条件を、n=3で実施した。この分析は、α-MSH刺激の4日後に、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物がメラニン合成を用量依存的に減少させることを示した(図1)。
【0025】
実施例3:エンドセリン-1合成へのストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物の効果
メラニン形成は、内皮細胞により分泌されるパラクリン因子により誘発される。ケラチノサイトにより合成されるタンパク質であるエンドセリン-1は、メラノサイト膜上の特異的エンドセリンB(ETB)に結合し、メラニン産生を誘発する(Imokawa & Ishida(2014)Int.J.Mol.Sci.15:8293-8315)。従って、ヒトのケラチノサイトによるエンドセリン-1合成へのストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物の効果を評価した。
【0026】
正常ヒト表皮ケラチノサイト(NHEK)を、37℃、5%のCO2、及び95%の湿度にて、CaCl2が補充されたEPILIFE(登録商標)培地(Life Technologies)中で維持して培養した。NHEK細胞を、24時間にわたり、2×104個の細胞/mlの濃度で96ウェルプレートに播種した。1日後、この培地を取り除き、さらなる24時間にわたり、細胞を、様々な濃度のストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物(0.0125g/L、0.025g/L、及び0.05g/L)で処理した。その後、上清を回収し、製造業者のプロトコルに従ってEndothelin Pan Specific ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ;R&D Systems,Minneapolis,MN)を使用することにより、ケラチノサイトからのエンドセリン-1の放出を決定した。
【0027】
結果を、エンドセリン-1の分泌の割合として表し(図2)、この結果は、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物がエンドセリン-1合成の用量依存的な阻害を示すことを示す。
【0028】
実施例4:幹細胞因子の合成へのストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物の効果
エンドセリンと同様に、幹細胞因子(SCF)は、パラクリン因子により誘発され、且つケラチノサイトにより分泌される。SCFは、メラノサイト膜上のc-Kit受容体に結合し、メラニン産生を誘発する(dos Santos Videira,et al.(2013)An.Bras.Dermatologie 88(1):76-83)。従って、ヒトのケラチノサイトによるSCFの合成へのストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物の効果を評価した。
【0029】
NHEK細胞を、37℃、5%のCO2、及び95%の湿度にて、CaCl2が補充されたEPILIFE(登録商標)培地(Life Technologies)中で維持して培養した。NHEK細胞を、24時間にわたり、2×104個の細胞/mlの濃度で96ウェルプレートに播種した。1日後、この培地を交換し、細胞を、6時間にわたり増殖させた。その後、さらなる24時間にわたり、細胞を、様々な濃度のストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物(0.025g/L及び0.05g/L)で処理した。上清を回収し、製造業者のプロトコルに従ってHuman SCF ELISA Developmentキット(PromoKine)を使用して、SCFの放出を決定した。
【0030】
この分析は、0.05g/Lのストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物がSCFの合成を56%阻害することを示した(図3)。
【0031】
実施例4:タンパク質のカルボニル化へのストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物の効果
タンパク質のカルボニル化は、真皮細胞中における酸化ストレスのバイオマーカーである。外的ストレスに曝露された角質層(SC)中で検出されると、タンパク質のカルボニル化は、水分保持力の変化を誘発し、肌の透明感に影響を及ぼすSCの光学的特性の変化も誘発する(Iwai,et al.(2008)Int.J.Cosmet.Sci.30(1):41-46)。さらに、光で老化した肌の分析は、黄色がかった色とカルボニル化修飾との間に相関関係を示す(Ogura,et al.(2011)J.Dermatol.Sci.64(1):45-52)。特に、2,4-ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)によるカルボニル基の誘導体化、その後の分光光度測定又はゲルでの若しくはELISAアッセイでのDNPH特異的抗体による免疫検出を使用して、タンパク質及びタンパク質混合物においてグローバルなレベルでカルボニル化を検出して定量し得る(Rogowka-Wrzesinska,et al.(2014)Free Rad.Res.48(10):1145-62)。従って、DNPHを使用して、ヒトのケラチノサイト中でのタンパク質のカルボニル化へのストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物の効果を評価した。
【0032】
NHEK細胞を、37℃、5%のCO2、及び95%の湿度にて、CaCl2が補充されたEPILIFE(登録商標)培地(Life Technologies)中で維持して培養した。NHEK細胞を、3×105個の細胞/mlの濃度で6ウェルプレートに播種した。70~80%の培養密度で、細胞を、様々な濃度(0.025g/L及び0.05g/L)のストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物で処理した。24時間後、培地を取り除き、さらなる24時間にわたり、細胞を、20μMの4-ヒドロキシノネナール(HNE;タンパク質のカルボニル化の既知の活性因子)で処理した。インキュベーションの終了時に、細胞をすすぎ、溶解させてタンパク質を抽出して定量した(Pierce,Thermo Fisher scientific)。タンパク質のカルボニル化を、DNPH(0.5μg/μLのタンパク質当たりDNPH 1μL)を含むOxyblot(商標)Protein Oxidation Detectionキット(Millipore)を使用して決定した。DNP誘導体化タンパク質を、抗DNP一次抗体及びHRPコンジュゲート二次抗体を使用して検出した。抗体の結合を、タンパク質濃度に対して正規化された化学発光強度に基づいて、Image Jソフトウェアで定量した。全ての実験条件を、n=3で実施した。
【0033】
この分析は、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物が、タンパク質のカルボニル化を有意に少なくとも11%阻害することを示した(図4)。この結果を考慮して、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物は、肌の色の改善で有用である。
【0034】
実施例5:エクスビボでの肌モデルにおけるメラニンの合成の評価
ケラチノサイトにより分泌されるパラクリン因子は、メラノサイト上の特定のメラニン形成受容体を活性化し、それによりメラニンの産生を調節することが分かっている。ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物がメラニン合成を阻害することを実証するために、製剤中でのこの抽出物の効果を、色素沈着した再構築表皮で分析した。
【0035】
1:20のメラノサイト:ケラチノサイト比で、1cm2当たり4×105個の細胞で死滅した真皮の表皮側上に設置したインキュベーションチャンバー中でヒトのメラノサイト及びケラチノサイトを播種することにより、色素沈着していない再構築ヒト表皮(RHE)及び色素沈着したRHEフォトタイプIVを調製した。24時間後、このインキュベーションチャンバーを取り外し、死滅した真皮を3日にわたり浸した。死滅した真皮を、処理前に、8日にわたり気液界面に移した。この気液界面への曝露の8日後、色素沈着したRHE及び色素沈着していないRHEと、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物、プラセボ、陰性コントロール(処理なし)、又は陽性コントロール(コウジ酸)とを接触させた。これは、1日当たり2回の塗布で3日にわたる各製剤の局所塗布を含んだ(図5を参照されたい)。3日後、色素沈着したRHEを、新鮮な培地と、色素沈着していないRHEからの条件付き培地との1:1混合物の存在下で、3日にわたりインキュベートした。
【0036】
この製剤は、表1に列挙する量で、Heliogel(商標)(アクリル酸ナトリウムコポリマー、水添ポリイソブテン、リン脂質、ステアリン酸ポリグリセリル-10、ヒマワリ種子油;Lucas Meyer Cosmetics)、Saboderm TCC(カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド;SABO,S.p.A)、及びDekaben C(フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、イソブチルパラベン、プロピルパラベン;Jan Dekker BV)を含んだ。
【0037】
【表1】
【0038】
色素沈着を、Fontana-Masson染色により評価した。RHE切片を光学顕微鏡でも調べた。高濃度のメラニン領域は高強度の暗信号を生成することから、輝度の増加はメラニン含有量の減少を示す。
【0039】
この分析は、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物による色素沈着したRHEの局所処置によりメラニンの合成が有意に減少し(11.2%)、2倍の用量でコウジ酸によりもたらされるもの(8.1%)を上回ることを示した(図6)。色素沈着していないRHEの上清で処理された色素沈着したRHEも、色素沈着していないRHEがストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物で処理された場合に、メラニン合成を有意に減少させた(7.2%)。このことは、ストローブマツ(Pinus strobus)の樹皮抽出物がケラチノサイトに直接作用し、メラニン形成に必要な調節分子の分泌を調節することを示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】