(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-28
(54)【発明の名称】FinFET構造体及びHKMGメモリ及び論理ゲートを有する分割ゲート不揮発性メモリセル、並びにその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 27/11524 20170101AFI20220121BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20220121BHJP
H01L 27/1157 20170101ALI20220121BHJP
【FI】
H01L27/11524
H01L29/78 371
H01L27/1157
H01L29/78 301M
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531650
(86)(22)【出願日】2019-08-13
(85)【翻訳文提出日】2021-07-30
(86)【国際出願番号】 US2019046300
(87)【国際公開番号】W WO2020117329
(87)【国際公開日】2020-06-11
(32)【優先日】2018-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500147506
【氏名又は名称】シリコン ストーリッジ テクノロージー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SILICON STORAGE TECHNOLOGY, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】特許業務法人英知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ、フェン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジンホ
(72)【発明者】
【氏名】リウ、シアン
(72)【発明者】
【氏名】ジョルバ、セルゲイ
(72)【発明者】
【氏名】デコベルト、キャサリン
(72)【発明者】
【氏名】ドー、ナン
【テーマコード(参考)】
5F083
5F101
5F140
【Fターム(参考)】
5F083EP02
5F083EP17
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5F140BH06
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5F140CE07
(57)【要約】
複数の上向きに延在する半導体基板フィンと、第1のフィンに形成されたメモリセルと、第2のフィンに形成された論理デバイスと、を有する、メモリデバイス。メモリセルは、第1のフィンのソース領域及びドレイン領域であって、それらの間にチャネル領域を有する、ソース領域及びドレイン領域と、第1のフィンの側面及び頂面を含むチャネル領域の第1の部分に沿って延在するポリシリコン浮遊ゲートと、第1のフィンの側面及び頂面を含むチャネル領域の第2の部分に沿って延在する金属選択ゲートと、浮遊ゲートに沿って延在するポリシリコン制御ゲートと、ソース領域に沿って延在するポリシリコン消去ゲートと、を含む。論理デバイスは、第2のフィンのソース領域及びドレイン領域であって、それらの間に第2のチャネル領域を有する、ソース領域及びドレイン領域と、第2のフィンの側面及び頂面を含む第2のチャネル領域に沿って延在する金属論理ゲートと、を含む。
【選択図】
図32A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリデバイスであって、該メモリデバイスは、
複数の上向きに延在するフィンを有する上面を有する半導体基板であって、前記フィンの各々は、互いに対向し、かつ頂面で終端する第1及び第2の側面を含む、半導体基板と、
前記複数のフィンのうちの第1のフィンに形成されたメモリセルであって、
前記第1のフィンに間隔をあけて配置された第1のソース領域及び第1のドレイン領域であって、前記第1のフィンの第1のチャネル領域は、前記第1のソース領域と前記第1のドレイン領域との間の前記第1のフィンの前記頂面及び前記対向する側面に沿って延在している、第1のソース領域及び第1のドレイン領域と、
前記第1のチャネル領域の第1の部分に沿って延在するポリシリコン材料の浮遊ゲートであって、前記浮遊ゲートは、前記第1のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面に沿って延在し、かつ前記第1のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面から絶縁される、浮遊ゲートと、
前記第1のチャネル領域の第2の部分に沿って延在する金属材料の選択ゲートであって、前記選択ゲートは、前記第1のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面に沿って延在し、かつ前記第1のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面から絶縁される、選択ゲートと、
前記浮遊ゲートに沿って延在し、かつ前記浮遊ゲートから絶縁されるポリシリコン材料の制御ゲートと、
前記第1のソース領域に沿って延在し、かつ前記第1のソース領域から絶縁されるポリシリコン材料の消去ゲートと、を含む、メモリセルと、
前記複数のフィンのうちの第2のフィンに形成された論理デバイスであって、
前記第2のフィンに間隔をあけて配置された第2のソース領域及び第2のドレイン領域であって、前記第2のフィンの第2のチャネル領域は、前記第2のソース領域と前記第2のドレイン領域との間の前記第2のフィンの前記頂面及び前記対向する側面に沿って延在している、第2のソース領域及び第2のドレイン領域と、
前記第2のチャネル領域に沿って延在する金属材料の第1の論理ゲートであって、前記第1の論理ゲートは、前記第2のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面に沿って延在し、かつ前記第2のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面から絶縁される、第1の論理ゲートと、を含む、論理デバイスと、を備える、メモリデバイス。
【請求項2】
高K誘電材料は、前記選択ゲートと前記第1のチャネル領域の前記第2の部分との間に配設され、高K誘電材料は、前記第1の論理ゲートと前記第2のチャネル領域との間に配設される、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項3】
前記第1のフィンの前記頂面は、前記第2のフィンの前記頂面に対して陥凹している、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項4】
前記第1のフィンの前記頂面は、前記基板の第1の隆起部分を含み、前記第1のドレイン領域は、前記第1の隆起部分に少なくとも部分的に形成される、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項5】
前記第2のフィンの前記頂面は、前記基板の第2及び第3の隆起部分を含み、前記第2のソース領域は、前記第2の隆起部分に少なくとも部分的に形成され、前記第2のドレイン領域は、前記第3の隆起部分に少なくとも部分的に形成される、請求項4に記載のメモリデバイス。
【請求項6】
第1の方向に延在する長さを有する、前記複数のフィンのうちの第3のフィンであって、前記第1のフィンは、前記第1の方向に対して垂直である第2の方向に延在する長さを有し、前記第1のソース領域は、前記第1のフィンと前記第3のフィンとの交点において前記第1のフィンに形成される、第3のフィンを更に備える、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項7】
前記消去ゲートは、前記第1のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面に沿って延在し、かつ前記第1のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面から絶縁され、前記第3のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面に沿って延在し、かつ前記第3のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面から絶縁される、請求項6に記載のメモリデバイス。
【請求項8】
前記消去ゲートは、前記浮遊ゲートの上縁に沿って延在し、かつ前記浮遊ゲートの上縁から絶縁され、前記消去ゲートは、前記浮遊ゲートの前記上縁に面する切り欠きを含む、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項9】
前記複数のフィンのうちの第3のフィンに形成された第2の論理デバイスであって、
前記第3のフィンに間隔をあけて配置された第3のソース領域及び第3のドレイン領域であって、前記第3のフィンの第3のチャネル領域は、前記第3のソース領域と前記第3のドレイン領域との間を前記第3のフィンの前記頂面及び前記対向する側面に沿って延在する、第3のソース領域及び第3のドレイン領域と、
前記第3のチャネル領域に沿って延在する第2の論理ゲートであって、前記第2の論理ゲートは、前記第3のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面に沿って延在し、かつ前記第3のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面から絶縁される、第2の論理ゲートと、を含む、第2の論理デバイスを更に備える、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項10】
前記第1の論理ゲートは、第1の絶縁材によって前記第2のフィンから絶縁され、
前記第2の論理ゲートは、第2の絶縁材によって前記第3のフィンから絶縁され、
前記第2の絶縁材は、前記第1の絶縁材の厚さよりも大きい厚さを有する、請求項9に記載のメモリデバイス。
【請求項11】
メモリデバイスを形成する方法であって、該方法は、
半導体基板の上面に複数の上向きに延在するフィンを形成するステップであって、前記フィンの各々は、互いに対向し、かつ頂面で終端する第1及び第2の側面を含む、ステップと、
前記複数のフィンのうちの第1のフィンにメモリセルを形成するステップであって、
前記第1のフィンに間隔をあけて配置された第1のソース領域及び第1のドレイン領域を形成するステップであって、前記第1のフィンの第1のチャネル領域は、前記第1のソース領域と前記第1のドレイン領域との間の前記第1のフィンの前記頂面及び前記対向する側面に沿って延在している、形成するステップと、
前記第1のチャネル領域の第1の部分に沿って延在するポリシリコン材料の浮遊ゲートを形成するステップであって、前記浮遊ゲートは、前記第1のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面に沿って延在し、かつ前記第1のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面から絶縁される、形成するステップと、
前記第1のチャネル領域の第2の部分に沿って延在する金属材料の選択ゲートを形成するステップであって、前記選択ゲートは、前記第1のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面に沿って延在し、かつ前記第1のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面から絶縁される、形成するステップと、
前記浮遊ゲートに沿って延在し、かつ前記浮遊ゲートから絶縁されるポリシリコン材料の制御ゲートを形成するステップ、並びに
前記第1のソース領域に沿って延在し、かつ前記第1のソース領域から絶縁されるポリシリコンの消去ゲートを形成するステップ、によるステップと、
前記複数のフィンのうちの第2のフィンに論理デバイスを形成するステップであって、
前記第2のフィンに間隔をあけて配置された第2のソース領域及び第2のドレイン領域を形成するステップであって、前記第2のフィンの第2のチャネル領域は、前記第2のソース領域と前記第2のドレイン領域との間の前記第2のフィンの前記頂面及び前記対向する側面に沿って延在している、形成するステップ、並びに
前記第2のチャネル領域に沿って延在する金属材料の第1の論理ゲートを形成するステップであって、前記第1の論理ゲートは、前記第2のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面に沿って延在し、かつ前記第2のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面から絶縁される、形成するステップ、によるステップと、を含む、方法。
【請求項12】
前記選択ゲート、前記消去ゲート、及び前記第1の論理ゲートの前記形成するステップは、
前記基板の上方にポリシリコン層を形成するステップと、
前記ポリシリコン層の第1のブロックが前記第1のソース領域に沿って延在し、かつ前記第1のソース領域から絶縁され、前記ポリシリコン層の第2のブロックが前記第1のチャネル領域の前記第2の部分に沿って延在し、かつ前記第1のチャネル領域の前記第2の部分から絶縁され、前記ポリシリコン層の第3のブロックが前記第2のチャネル領域に沿って延在し、かつ前記第2のチャネル領域から絶縁されるように、前記ポリシリコン層の部分を除去するステップと、
前記ポリシリコン層の前記第2のブロックを除去して、金属材料の第1のブロックと置換するステップと、
前記ポリシリコン層の前記第3のブロックを除去して、金属材料の第2のブロックと置換するステップと、を含み、
前記ポリシリコン層の前記第1のブロックは前記消去ゲートであり、金属材料の前記第1のブロックは前記選択ゲートであり、金属材料の前記第2のブロックは前記第1の論理ゲートである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ポリシリコン層の前記第2及び第3のブロックを除去するステップの前に、前記消去ゲート及び前記制御ゲートの上方に絶縁層を形成するステップを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記選択ゲートの前記形成するステップは、前記選択ゲートと前記第1のチャネル領域の前記第2の部分との間に配設された高K誘電材料を形成するステップを含み、前記第1の論理ゲートの前記形成するステップは、前記第1の論理ゲートと前記第2のチャネル領域との間に配設された高K誘電材料を形成するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のフィンの前記頂面は、前記第2のフィンの前記頂面に対して陥凹している、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のフィンの前記頂面に第1の隆起部分を形成するステップであって、前記第1のドレイン領域は、前記第1の隆起部分に少なくとも部分的に形成される、ステップを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記第2のフィンの前記頂面に第2の隆起部分を形成するステップであって、前記第2のソース領域は、前記第2の隆起部分に少なくとも部分的に形成される、ステップと、
前記第2のフィンの前記頂面に第3の隆起部分を形成するステップであって、前記第2のドレイン領域は、前記第3の隆起部分に少なくとも部分的に形成される、ステップと、を更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
第1の方向に延在する長さを有する、前記複数のフィンのうちの第3のフィンを形成するステップであって、前記第1のフィンは、前記第1の方向に対して垂直である第2の方向に延在する長さを有し、前記第1のソース領域は、前記第1のフィンと前記第3のフィンとの交点において前記第1のフィンに形成される、ステップを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記消去ゲートは、前記第1のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面に沿って延在し、かつ前記第1のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面から絶縁され、前記第3のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面に沿って延在し、かつ前記第3のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面から絶縁される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記消去ゲートは、前記浮遊ゲートの上縁に沿って延在し、かつ前記浮遊ゲートの前記上縁から絶縁され、前記消去ゲートは、前記浮遊ゲートの前記上縁に面する切り欠きを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項21】
前記複数のフィンのうちの第3のフィンに第2の論理デバイスを形成するステップであって、
前記第3のフィンに間隔をあけて配置された第3のソース領域及び第3のドレイン領域を形成するステップであって、前記第3のフィンの第3のチャネル領域は、前記第3のソース領域と前記第3のドレイン領域との間を前記第3のフィンの前記頂面及び前記対向する側面に沿って延在する、形成するステップ、並びに
前記第3のチャネル領域に沿って延在する第2の論理ゲートを形成するステップであって、前記第2の論理ゲートは、前記第3のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面に沿って延在し、かつ前記第3のフィンの前記第1及び第2の側面並びに前記頂面から絶縁される、形成するステップ、によるステップを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項22】
前記第1の論理ゲートは、第1の絶縁材によって前記第2のフィンから絶縁され、
前記第2の論理ゲートは、第2の絶縁材によって前記第3のフィンから絶縁され、
前記第2の絶縁材は、前記第1の絶縁材の厚さよりも大きい厚さを有する、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本出願は、2018年12月3日に出願された「Split Gate Non-volatile Memory Cells With FINFET Structure And HKMG Memory And Logic Gates,And Method Of Making Same」と題する米国特許出願第16/208,150号の優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
【0003】
本発明は、不揮発性フラッシュメモリセルアレイに関する。
【背景技術】
【0004】
分割ゲート不揮発性メモリデバイスは、当技術分野において周知である。例えば、米国特許第7,927,994号は、分割ゲート不揮発性メモリセルを開示している。
図1は、半導体基板12に形成されたかかる分割ゲートメモリセルの一例を例証する。ソース領域及びドレイン領域16及び14は、基板12の拡散領域として形成され、それらの間にチャネル領域18を画定する。メモリセルは、4つの導電性ゲート、すなわち、前記チャネル領域18の第1の部分及びソース領域16の一部分の上方に配設され、かつ該チャネル領域18の第1の部分及びソース領域16の一部分から絶縁された浮遊ゲート22、該浮遊ゲート22の上方に配設され、かつ浮遊ゲート22から絶縁された制御ゲート26、前記ソース領域16の上方に配設され、かつ該ソース領域16から絶縁された消去ゲート24、及び前記チャネル領域18の第2の部分の上方に配設され、かつチャネル領域18の第2の部分から絶縁された選択ゲート20を含む。導電性接点10が形成されて、前記ドレイン領域14に電気的に接続することができる。チャネル領域は半導体基板の平面に沿って形成されるため、デバイスの幾何形状が小さくなるにつれて、チャネル領域の総面積(例えば、幅)も小さくなる。これにより、ソース領域とドレイン領域との間の電流の流れが低減し、特に、メモリセルの状態を検出するためのより高感度のセンス増幅器が必要になる。
【0005】
リソグラフィサイズが縮小し、それによってチャネル幅が狭くなるという問題は、全ての半導体デバイスに影響を与えるので、Fin-FET型の構造体が提案された。Fin-FET型の構造体において、半導体材料のフィン形部材が、ソース領域をドレイン領域に接続する。このフィン形部材は、頂面で終端する2つの側面を有する。次いで、ソース領域からドレイン領域への電流が、その2つの側面及び頂面に沿って流れ得る。したがって、チャネル領域の幅が増大し、これにより電流の流れが増大する。しかしながら、チャネル領域の幅は、チャネル領域を2つの側面及び頂面に「折り畳み」、それにより、チャネル領域の「占有面積」を減少させることによって、より多くの半導体の実スペースを犠牲にすることなく、増大する。かかるFin-FETを使用する不揮発性メモリセルが開示されており、浮遊ゲートは、フィン形部材の側面のうちの1つに隣接して配設される。先行技術のFin-FET型不揮発性メモリ構造体のいくつかの例(ただし、ゲートの数及び構成は、上記の
図1の平面例から変化するが)としては、米国特許第7,423,310号、同第7,410,913号、及び同第8,461,640号、並びに米国特許公開第2017/0345840号が挙げられる。フィン形部材に論理デバイスを形成することも提案されている。例えば、米国特許公開第2017/0125429号及び係属中の米国特許出願第15/933,124号を参照されたい。
【0006】
しかしながら、これらの先行技術のFin-FET構造体は、電荷を格納するために、浮遊ゲートをスタックドゲート構成に使用すること、又はトラップ材料を使用すること、又はSRO(シリコンリッチ酸化物を使用すること、又はナノ結晶シリコンを使用すること、又はデバイスの製造コストを増加させ得る他のより複雑なメモリセル構成を開示している。
【発明の概要】
【0007】
前述の問題及び必要性は、複数の上向きに延在するフィンを有する上面を有する半導体基板を含むメモリデバイスによって対処され、フィンの各々は、互いに対向し、かつ頂面で終端する第1及び第2の側面と、複数のフィンのうちの第1のフィンに形成されたメモリセルと、複数のフィンのうちの第2のフィンに形成された論理デバイスと、を含む。メモリセルは、第1のフィンに間隔をあけて配置された第1のソース領域及び第1のドレイン領域であって、第1のフィンの第1のチャネル領域は、第1のソース領域と第1のドレイン領域との間の第1のフィンの頂面及び対向する側面に沿って延在している、第1のソース領域及び第1のドレイン領域と、第1のチャネル領域の第1の部分に沿って延在するポリシリコン材料の浮遊ゲートであって、浮遊ゲートは、第1のフィンの第1及び第2の側面並びに頂面に沿って延在し、かつ第1のフィンの第1及び第2の側面並びに頂面から絶縁される、浮遊ゲートと、第1のチャネル領域の第2の部分に沿って延在する金属材料の選択ゲートであって、選択ゲートは、第1のフィンの第1及び第2の側面並びに頂面に沿って延在し、かつ第1のフィンの第1及び第2の側面並びに頂面から絶縁される、選択ゲートと、浮遊ゲートに沿って延在し、かつ浮遊ゲートから絶縁されるポリシリコン材料の制御ゲートと、第1のソース領域に沿って延在し、かつ第1のソース領域から絶縁されるポリシリコン材料の消去ゲートと、を含む。論理デバイスは、第2のフィンに間隔をあけて配置された第2のソース領域及び第2のドレイン領域であって、第2のフィンの第2のチャネル領域は、第2のソース領域と第2のドレイン領域との間の第2のフィンの頂面及び対向する側面に沿って延在している、第2のソース領域及び第2のドレイン領域と、第2のチャネル領域に沿って延在する金属材料の第1の論理ゲートであって、第1の論理ゲートは、第2のフィンの第1及び第2の側面並びに頂面に沿って延在し、かつ第2のフィンの第1及び第2の側面並びに頂面から絶縁される、第1の論理ゲートと、を含む。
【0008】
メモリデバイスを形成する方法は、半導体基板の上面に複数の上向きに延在するフィンを形成するステップであって、フィンの各々は、互いに対向し、かつ頂面で終端する第1及び第2の側面を含む、形成するステップと、複数のフィンのうちの第1のフィンにメモリセルを形成するステップと、複数のフィンのうちの第2のフィンに論理デバイスを形成するステップと、を含む。メモリセルは、第1のフィンに間隔をあけて配置された第1のソース領域及び第1のドレイン領域を形成するステップであって、第1のフィンの第1のチャネル領域は、第1のソース領域と第1のドレイン領域との間の第1のフィンの頂面及び対向する側面に沿って延在している、ステップと、第1のチャネル領域の第1の部分に沿って延在するポリシリコン材料の浮遊ゲートを形成するステップであって、浮遊ゲートは、第1のフィンの第1及び第2の側面並びに頂面に沿って延在し、かつ第1のフィンの第1及び第2の側面並びに頂面から絶縁される、ステップと、第1のチャネル領域の第2の部分に沿って延在する金属材料の選択ゲートを形成するステップであって、選択ゲートは、第1のフィンの第1及び第2の側面並びに頂面に沿って延在し、かつ第1のフィンの第1及び第2の側面並びに頂面から絶縁される、ステップと、浮遊ゲートに沿って延在し、かつ浮遊ゲートにから絶縁されるポリシリコン材料の制御ゲートを形成するステップと、第1のソース領域に沿って延在し、かつ第1のソース領域から絶縁されるポリシリコンの消去ゲートを形成するステップと、によって形成される。論理デバイスは、第2のフィンに間隔をあけて配置された第2のソース領域及び第2のドレイン領域を形成するステップであって、第2のフィンの第2のチャネル領域は、第2のソース領域と第2のドレイン領域との間の第2のフィンの頂面及び対向する側面に沿って延在している、ステップと、第2のチャネル領域に沿って延在する金属材料の第1の論理ゲートを形成するステップであって、第1の論理ゲートは、第2のフィンの第1及び第2の側面並びに頂面に沿って延在し、かつ第2のフィンの第1及び第2の側面並びに頂面から絶縁さる、ステップと、によって形成される。
【0009】
本発明の他の目的及び特徴は、明細書、特許請求の範囲、添付図面を精読することによって明らかになるであろう。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】従来の不揮発性メモリセルの横断面図である。
【
図2】他の図の様々な断面図方向を示すメモリエリアの上面図である。
【
図3A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図3B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図4A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図4B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図5A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図5B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図6A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図6B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図7A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図7B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図8A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図8B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図9A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図9B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図9C】基板の垂直及び水平に延在するフィンを示すメモリエリアの上面図である。
【
図10A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図10B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図11A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図11B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図11C】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図11D】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図12A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図12B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図12C】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図12D】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図12E】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図13A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図13B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図13C】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図13D】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図13E】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図14A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図14B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図14C】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図14D】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図14E】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図15A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図15B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図15C】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図15D】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図15E】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図16A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図16B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図16C】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図16D】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図16E】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図17A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図17B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図17C】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図17D】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図17E】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図18A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図18B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図18C】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図18D】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図18E】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図19A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図19B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図19C】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図19D】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図19E】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図20A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図20B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図20C】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図20D】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図20E】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図21】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図22A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図22B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図22C】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図22D】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図23A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図23B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図24A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図24B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図25A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図25B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図25C】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図26A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図26B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図27A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図27B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図28A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図28B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図29A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図29B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図30A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図30B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図31A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図31B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図32A】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す、メモリエリアの異なる断面位置及び方向の横断面図である。
【
図32B】本発明のメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図33A】本発明の代替実施形態によるメモリデバイスを形成する際のステップを示すメモリエリアの横断面図である。
【
図33B】本発明の代替実施形態によるメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【
図34A】本発明の代替実施形態によるメモリデバイスを形成する際のステップを示すメモリエリアの横断面図である。
【
図34B】本発明の代替実施形態によるメモリデバイスを形成する際のステップを示す論理デバイスエリアの横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本実施形態は、各々が4つのゲート、すなわち、浮遊ゲート28、制御ゲート30、選択ゲート32、及び消去ゲート34を有するFin-FET分割ゲート型メモリセルを有するメモリデバイスを可能にする。Fin-FET論理デバイスは、メモリセルと同じ基板に形成される。
図2は、基板のメモリエリアのメモリセルのミラーペアの構成を示す上面図である。メモリセルのミラーペアは、共通ソース領域36(すなわち、基板の第1の導電型とは異なる第2の導電型を有する基板の領域)を共有し、(第2の導電型の)ドレイン領域38は、隣接するメモリセルのペア(図示せず)間で共有される。この基板は、半導体基板42の上面の交差フィン形状部分40及び41を含む。これらのメモリセルは、フィン形状部分40に形成される。
図2は、順次説明される図の断面図方向a、b、c、d、及びeを更に示す。
【0018】
製造プロセスは、半導体基板42の異なるエリアを選択的に注入することによって開始される。基板42の様々なエリアが
図3A及び
図3Bに示されており(すなわち、
図3A及び
図3Bは、同一の基板42の異なるエリアを示している)、基板は、メモリセル及び論理デバイスに関連する4つのエリア、すなわち、(メモリセルが形成される)メモリエリア42aと、(高電圧論理デバイスが形成される)HVエリア42bと、(コア論理デバイスが形成される)論理コアエリア42cと、(入力/出力論理デバイスが形成される)論理IOエリア42dと、を有する。エリア42b、42c、及び42dは、本明細書では、論理エリアと総称される。好ましくは、選択的な注入は、1つ以上の注入ステップ(例えば、このエリアに形成された高電圧論理デバイスのソースからドレインへの漏出を防止するアンチパンチスルー注入)に晒されるHVエリア42bを除いて、マスキング材料で基板を覆うことによって開始される。これをメモリエリア42aに対して繰り返すことができる(例えば、マスキング材料で他のエリアを覆い、このエリアに形成されたメモリセルのソースからドレインへの漏出を防止するアンチパンチスルー注入を実行する)。
【0019】
次いで、
図4A及び
図4Bに示すように、基板42のメモリエリア42aの上面は、基板の論理エリアと比べて、陥凹している(下がっている)。これは、好ましくは、基板42に材料層(例えば、窒化ケイ素)を形成し、続いて、マスキングステップ(すなわち、フォトレジスト堆積、選択的フォトリソグラフィ露光、及び選択的フォトレジスト除去)を行い、論理エリアの窒化ケイ素にフォトレジストを残すが、メモリエリア42aに窒化ケイ素を露出させたままにすることによって行われる。窒化ケイ素エッチングを使用して、基板面を露出させたまま、メモリエリア42aから窒化ケイ素を除去する。フォトレジスト除去後、基板42の露出部分(メモリエリア42a)を酸化させ、続いて、基板の酸化部分を除去するための湿式酸化物エッチングが続き、基板の頂部を効果的に除去する(その上面を効果的に下げる/陥凹させる)。これらのステップは、所望のレベルの表面凹部Rが達成されるまで(例えば、300~500nm)、繰り返すことができる。次いで、窒化物エッチングを使用して、論理エリアから窒化物を除去する。
【0020】
次いで、フィンが、基板上面に形成される。具体的には、交差するフィンが、メモリエリア42aに形成され、一方では、並列フィンが、論理エリアに形成される。二酸化ケイ素(酸化物)層46は、基板42の4つのエリア(メモリエリア42a、HVエリア42b、論理コアエリア42c、及び論理IOエリア42d)全ての上面に形成される。酸化物層46に窒化ケイ素(窒化物)層48が形成される。ハードマスク材料(例えば、アモルファスカーボン)50が、窒化物層48に形成される。
図5A及び
図5Bに示すように、フォトレジスト52が、ハードマスク材料50に形成され、マスキングステップを使用してパターン形成されて、ハードマスク材料50の交差するストリップのグリッドを露出させる。
図6A及び
図6B(フォトレジスト除去後)に示すように、エッチングを実行して、ハードマスク材料の露出部分を除去し、ハードマスク材料50のストリップを残す。
【0021】
酸化物層54が、構造体の上方に形成される。
図7A及び
図7Bに示すように、この層は、論理エリアでのハードマスク材料のストリップ間の間隔がメモリエリア42aでの間隔よりも大きいため、論理エリアにおいて共形である(メモリエリアではこの層によりハードマスク材料ストリップ間の空間が埋められる)。続いて、異方性酸化物エッチングを行い、これにより、十分に間隔をあけて配置されたハードマスクストリップの垂直な側壁に酸化物のスペーサを残す。
図8A及び
図8Bに示すように、カーボン湿式ストリップエッチングを使用して、カーボンのハードマスク材料を除去する。メモリエリア42aでの
図6Aのハードマスク材料50の2つの隣接するパターンの間の間隔は、
図8Aに示すように合併されたスペーサを形成するために、酸化物層54の2倍以下の厚さであることが好ましい。フォトレジストが、構造体の上方に形成及びパターン形成されて、メモリエリア42aの交互の酸化物スペーサ/ブロック及び、場合によっては、論理エリアのいくつかの酸化物スペーサを覆うフォトレジストのストリップを残す。次いで、酸化物エッチングを使用して、フォトレジストによって露出されたままの酸化物スペーサを除去する。フォトレジストを除去した後、次いで、1つ以上のエッチングを実行して、残りの酸化物スペーサの直下には存在しない、基板42の窒化物48、酸化物46、及び上部の部分を除去し、その結果として、
図9A~
図9B(酸化物スペーサの除去後)に示すように、基板に延在するトレンチ56の形成が得られ、隣接するトレンチ56の間に、基板42の薄いフィン構造体58が残る。フィン58は、メモリエリア42aの垂直(縦列)方向及び水平(横列)方向の両方に延在する(すなわち、それらは、上述したフィン40及び41と同じである)。
図9Cは、メモリエリア42aの上面図を示し、そこでは、フィン58が、グリッドパターン状に横列方向及び縦列方向に延在する(すなわち、縦列方向に延在する長さを有する、垂直に延在するフィンが、横列方向に延在する長さを有する、水平に延在するフィンと、グリッドのような様式で交差する)。メモリエリア42aでは、各フィン58の最終幅は、ほぼ10~50nmであり得る。
【0022】
図9Bは、HVエリア42b、論理コアエリア42c、及び論理IOエリア42dの各々に1つのフィン58のみを示し、
図9Aは、メモリエリア42aに2つのフィン58のみを示しているが、多くの複数のフィンが、各エリアに形成されている。図示されていないが、フィン間の間隔は、エリアに基づいて変化する。例えば、論理コアエリア42cの隣接するフィンの間の距離は、好ましくは、メモリエリア42aの隣接するフィンを分離する距離よりも小さい。絶縁材60(例えば、酸化物)が、構造体の上方に形成され(酸化物60でトレンチ56を充填することを含む)、続いて、酸化物平坦化(例えば、CMP)が行われ、窒化物48の頂部の上方の酸化物60の任意の部分を除去する。ハードマスク層(例えば、窒化物)62が、論理エリアの上方に形成されるが、メモリエリア42aの上方には形成されない。次いで、酸化物エッチングを使用して、メモリエリア42aの酸化物60を陥凹させる(すなわち、同酸化物の上部を除去する)。その結果得られた構造体を、
図10A及び
図10Bに示す。
【0023】
メモリエリア42aのフィン58の頂部にある窒化物48及び酸化物46が、窒化物及び酸化物エッチングで除去される(論理エリアの窒化物層62を保護するためのフォトレジストを使用して)。フォトレジスト除去後、次いで、酸化物層64が、メモリエリア42aの各フィン58の2つの側面及び頂面に形成される(例えば、酸化によって)。次いで、
図11A~
図11Dに示すように、ポリシリコン(ポリ)66が、構造体(酸化物64を含む)に形成される。次いで、ポリ層66のin-situドーピングが実行される。
図12A~
図12Eに示すように、マスキングステップ及びポリエッチングが実行されて、メモリエリア42a(各フィン58の間)のトレンチ56の底部にあるポリ層66の選択された部分を除去する。絶縁層67(例えば、酸化物-窒化物-酸化物の副層を有するONO(oxide-nitride-oxide sublayers))が、構造体に形成される。次いで、ポリシリコン68の厚い層が、ONO層67(in-situドーピングの対象となり得る)に形成される。次いで、ハードマスク層69(例えば、アモルファスカーボン又は窒化物)が、ポリ層68に形成される。その結果得られた構造体が、
図13A~
図13Eに示されている。
【0024】
図14A~
図14Eに示すように、マスキングステップ及び1つ以上のエッチングが実行されて、メモリエリア42aのフィン58の頂部に沿って、ハードマスク層69、ポリ層68、及びONO層67のうちの選択された部分を除去し、メモリエリア42aの各フィン58の頂面には、ゲートスタック構造体のペア(スタックS1及びS2)が残る(これは、ポリブロック68a及び絶縁ブロック69aを含む)。
【0025】
マスキングステップを使用して、スタックS1/S2のペア間のメモリエリア42aの部分をフォトレジストで覆い、続いて、メモリエリア42aのスタックS1/S2の外側に隣接するポリ層66の露出部分を除去するポリエッチングを行う。別個のマスキング及びエッチングプロセスを使用して、論理エリアからハードマスク層69、ポリ層68及び66、並びにONO層67を除去する。
図15A~
図15Eは、このようにして得られた構造体を示す(フォトレジスト除去後)。
【0026】
高温酸化物(HTO)堆積及びアニールが実行されて、ゲートスタックS1及びS2の側面に沿って、酸化物層70を形成する。窒化物堆積及びエッチングが実行されて、酸化物層70に沿って、窒化物層71を形成する。犠牲酸化物スペーサ72が、酸化物の堆積及びエッチングにより、窒化物層71に沿って形成される。その結果得られた構造体を、
図16A~
図16Eに示す。
図17A~
図17Eに示すように、ポリエッチングを使用して、浮遊ゲートポリ層66の露出部分を除去する(メモリエリア42aのスタックS1とスタックS2との間から)。フォトレジスト74は、マスキングステップを使用してゲートスタックペアS1及びS2の各々の間に形成される。次いで、
図18A~
図18Eに示すように、ワード線Vt(WLVT)注入が実行され、続いて、スタックペアS1及びS2の外側の酸化物スペーサ72を除去する酸化物エッチングが行われる(酸化物60の露出部分をわずかに陥凹させる)。
【0027】
フォトレジスト除去後、マスキングステップを使用して、メモリエリア42aをフォトレジストで覆い、窒化物エッチングを使用して、論理エリアを覆う窒化物層62を除去する。フォトレジスト除去後、マスキングステップを使用して、HVエリア42b以外の構造体をフォトレジストで覆い、そのHVエリアは、酸化物及び窒化物エッチングの対象となって、フィン58の窒化物48及び酸化物46を除去し、そしてフィン58の両側の酸化物60を陥凹させる。次いで、
図19A~
図19Eに示すように、酸化物層80が、HVエリア42bで(例えば、急速熱酸化RTO+HTO及びアニール)、及びメモリエリア42aで、露出したフィン58に形成される。
【0028】
マスキングステップを使用して、メモリエリア42aのゲートスタックペアS1及びS2の各々の間のエリア以外の構造体をフォトレジストで覆う。ゲートスタックペアS1及びS2の各々の間の基板で、注入が実行される(すなわち、ソース線SL、すなわち、b断面で示されるようなソース領域36、並びにa断面及びc断面に示されるような水平/横列方向に延在するフィン58のソース線を形成するためのソース線注入)。次いで、
図20A~
図20Eに示すように(フォトレジスト除去後)、酸化物エッチングを使用して、その同じ領域の酸化物80及び72を除去し、続いて、ポリ層66の露出した面、並びにゲートスタックS1及びS2の内側の側壁にトンネル酸化物層84を形成する(例えば、湿式又は部分的湿式の堆積によって、基板の酸化物を厚くし、続いて、HTOの堆積によって、ポリ層66に所望の厚さを達成し、アニールする)。
【0029】
図21(フォトレジスト除去後)に示すように、メモリエリア42a及びHVエリア42bは、フォトレジストによって覆われ、論理コアエリア42c及び論理IOエリア42dは、フィンの頂部の窒化物48を除去するために窒化物エッチングに供され、フィンの頂部の酸化物46を除去するために、かつ酸化物60を陥凹させるために酸化物エッチングに供される。フォトレジスト除去前に、1つ以上の注入が実行される(この注入は、これらのエリアに形成された論理デバイスのソースからドレインへの漏出を防止することになるアンチパンチスルー注入を含むことが好ましい)。マスキングステップを使用して、メモリエリア42a及び論理エリアのゲートスタックS1及びS2の各々の間のエリアをフォトレジストで覆う。次いで、
図22A~
図22Dに示すように、酸化物エッチングを使用して、スタックS1/S2のペアの垂直外側表面に沿った露出酸化物、並びにスタックのペアの外側のフィン58の頂部及び側面の露出酸化物を除去する。
【0030】
次いで、フォトレジストをメモリエリア42a及びHVエリア42bに形成し、続いて、論理コアエリア42c及び論理IOエリア42dの露出したフィン58(及び基板42の他の露出部分)に酸化物86を形成する。論理コアエリア42c及び論理IOエリア42dのフィン58の酸化物86は、好ましくはCVDによって形成され、HVエリア42bのフィン58の酸化物80よりも薄い。フォトレジスト除去後、
図23A~
図23B(メモリエリア構造体の場合)に示すように、ポリ層88が構造体の上方に形成される。
図24A~
図24B(メモリエリア構造体の場合)に示すように、化学機械研磨(CMP)を使用して、構造体の上部を除去し、平坦化する。マスキングステップ及びポリエッチングを使用して、隣接するゲートスタックペアの間のポリ層88の一部を除去し、ゲートスタックS1及びS2の各々の間のポリブロック88a、並びにゲートスタックS1及びS2の各ペアの外側部分のポリブロック88b及び88cを残す。ポリエッチングはまた、論理エリアのポリ層88の部分も除去し、フィン58の上方にポリブロック88dを残す。窒化物90は、ポリブロック88a~88dの上方に形成される。結果として得られた構造体を
図25A~
図25Cに示す(
図25Cは、例えば、メモリエリア42aでメモリセルが形成されるフィンと同じ方向に延在するフィンの頂部に沿った、論理コアエリア42cの直交図を示す)。
【0031】
1つ以上の注入が実行されて、基板42にメモリセル及び論理デバイスのためのソース領域及びドレイン領域を形成する。具体的には、メモリセルドレイン領域38が、ポリブロック88b及び88cに隣接するメモリエリア42aに形成され、論理ソース領域及び論理ドレイン領域92/94が、残りのポリブロック88dに隣接するHVエリア42b、論理コアエリア42c、及び論理IOエリア42dに形成される。好ましくは、注入前に、これらの領域は、マスキングステップ及び酸化物エッチングを実行して、メモリドレイン領域及び論理ソース/ドレイン領域が形成される場所よりも上方に基板表面を露出させることによって強化される。エピタキシャル成長ステップを実行して、基板面にシリコン(Si)又はシリコン炭素(SiC)を成長させ、隆起したシリコン領域96を基板面に残す。後続の注入は、
図26A~
図26Bに示すように、メモリドレイン領域38及び論理ソース/ドレイン領域92/94をこれらの隆起したシリコン領域96に少なくとも部分的に形成する。
【0032】
窒化物の層98を構造体の上方に形成する。絶縁材(ILD酸化物)の厚い層100を窒化物98の上方に形成する。次いで、化学機械研磨を実行して、酸化物100をポリブロック88a/88b/88c/88dの上方の窒化物98の頂部レベルまで除去する(すなわち、窒化物98をエッチングストップとして使用する)。酸化物エッチングバックを使用して、
図27A~
図27Bに示すように、酸化物100の上面を、露出した窒化物の上面より下に陥凹させる。フォトレジスト102を構造体の上方に形成し、続いて、ポリブロック88b/88c/88dの上方のフォトレジスト102の部分を除去するマスキングステップを行う。次に、
図28A~
図28Bに示すように、窒化物エッチングを実行して、ポリブロック88b/88c/88dを露出させる。次いで、
図29A~
図29Bに示すように、ポリエッチングを使用して、露出したポリブロック88b/88c/88dを除去し、トレンチ104が後に残る。論理エリアのポリブロック88dの除去によって露出した基板フィンの酸化物層(トレンチ104の底部)は、任意選択的に、この時点で除去及び/又は置換することができる(メモリエリア42aの対応する酸化物を保護するためにフォトレジストを使用する)。薄い酸化物層106(界面層(IL))をトレンチ104の底部に形成する。高K誘電材料の層108(すなわち、HfO
2、ZrO
2、TiO
2、Ta
2O
5などの酸化物又は他の適切な材料の比誘電率Kよりも大きい比誘電率Kを有する)をトレンチ104の酸化物層106に形成する。次いで、金属材料のブロック110をトレンチ104に形成する(例えば、金属堆積及びCMPによって)。次いで、構造体に窒化物層112を形成する。結果として得られた構造体を
図30A~
図30Bに示す。
【0033】
絶縁体(例えば、ILD酸化物)の層114を構造体の上方に形成し、(例えば、CMPによって)平坦化する。ドレイン領域38、金属ブロック110、並びにポリブロック88a及び68aまで延在し、かつこれらを露出させるコンタクトホールを絶縁材114に形成する。次いで、
図31A~
図31Bに示すように、コンタクトホールに金属を充填して、ドレイン領域38、金属ブロック110、並びにポリブロック88a及び68aに電気的に接続された金属接点116を形成する。
【0034】
メモリエリア42aのフィン58の最終的な構造体を
図32Aに示す。メモリセルのペアが、各フィン58に沿って、端から端まで形成される。各メモリセルは、ソース領域36とドレイン領域38との間に延在する、基板のチャネル領域118(すなわち、ソース領域36とドレイン領域38との間のフィン58の2つの側面、及び頂面に沿った、基板のそれらの部分)を含む。ポリブロック66aは浮遊ゲート28であり、チャネル領域118の第1の部分の上方に配設され、かつチャネル領域118の第1の部分から絶縁される。ポリブロック68aは制御ゲート30であり、浮遊ゲート28の上方に延在し、かつ浮遊ゲート28から絶縁される。制御ゲート30の隣の金属ブロック110は各々、選択ゲート32であり、それらの各々は、チャネル領域118の第2の部分の上方に配設され、かつチャネル領域118の第2の部分から絶縁される。ポリブロック88aは消去ゲート34であり、浮遊ゲート28のペアに隣接し、かつ浮遊ゲート28のペアから絶縁され、ソース領域36の上方に存在し、かつソース領域36から絶縁される。消去ゲート34は、浮遊ゲートのうちの1つの角部に各々面する切り欠きのペアを含む。フィン58は、2つの対向する側面、及び頂面を有する。浮遊ゲート28は、フィン58の周りを取り囲み、その結果、フィン58の対向する両方の側面、及びその頂面に隣接し、かつフィン58の対向する両方の側面、及びその頂面から絶縁される。選択ゲート32はまた、フィン58の周りも取り囲み、その結果、フィン58の対向する両方の側面、及びその頂面に隣接し、かつフィン58の対向する両方の側面、及びその頂面から絶縁される。したがって、本構成の1つの利点は、チャネル領域118の表面積が、平坦なチャネル領域にわたって、等しいサイズのメモリセルに対してサイズが大きい(すなわち、浮遊ゲートと、選択ゲートと、基板との間の表面重なり量が、これらの要素によって占有される基板の水平面積よりも大きい)ことである。
【0035】
HVエリア42b、論理コアエリア42c、及び論理IOエリア42dのフィン58の上部及び周りの最終的な構造体は、各ゲートが各々のフィン58の周りを取り囲み、その結果、そのゲートが、フィン58の対向する両方の側面、及び頂面に隣接し、かつフィン58の対向する両方の側面、及び頂面から絶縁されるという点で、同様である。したがって、本構成の別の利点は、論理デバイスの各々のチャネル領域の表面積が、平坦なチャネル領域にわたって、等しいサイズの論理デバイスに対してサイズが大きい(すなわち、論理ゲートと基板との間の表面重なり量が、この要素によって占有される基板の水平面積よりも大きい)ことである。例えば、論理コアエリア42cの最終構造体を
図32Bに示す。各論理デバイスは、ソース領域92とドレイン領域94との間に延在する、基板のチャネル領域120(すなわち、ソース領域92とドレイン領域94との間のフィン58の2つの側面、及び頂面に沿った、基板のそれらの部分)を含む。金属ブロック110は、チャネル領域120の上方に配設され、かつチャネル領域120から絶縁される(かつその導電性を制御する)論理ゲート122である。
【0036】
メモリエリア42aのメモリセルに関する例示的な動作電圧の2つの別個の非限定的なセットを以下の表1及び表2に提供する。
表1
【表1】
表2
【表2】
【0037】
代替実施形態では、
図33A及び
図33Bに示すように、
図4A及び
図4Bに関して上述したような基板の上面を陥凹させることは省略することができ、その結果、メモリエリア及び論理エリアに最初に形成されたフィン58は、互いに同じ高さである。次いで、メモリエリア42aの酸化物60を陥凹させることの前、その間、又はその後のいずれかに、
図34A及び
図34Bに示すように、メモリエリア42aのフィン58の頂部をシリコンエッチングによって除去し、メモリエリア42aのフィン58の高さを論理エリアのフィン58の高さに対して量Rだけ効果的に低減する。メモリエリア42aの低減された高さのフィン58にメモリセルを形成することは、同様に、論理デバイスゲートの上面と同じ高さで上面を有する、より高いメモリセルゲートをもたらす。
【0038】
本発明の異なる特徴からの多くの利点がある。選択ゲート32及び論理ゲート122のために高K誘電体及び金属を使用することは、セル及び論理デバイスのサイズを増大させることなく、導電性及び性能を増大させ(実際には、メモリセルのサイズの縮小を助ける)、その一方で、消去ゲート34及び浮遊ゲート28のためにポリシリコンを使用することは、これら2つのゲート間の重要なトンネリング性能の制御を維持する。フィン58の頂面及び両側面の周りを取り囲む共形ゲートが、メモリエリア42a(すなわち、浮遊ゲート、消去ゲート、及び選択ゲート)及び論理エリア(すなわち、論理ゲート)の両方に形成され、結合表面積を損なうことなくサイズを更に縮小させることができる。更に、メモリエリア42aのフィンを陥凹させることによって、完成したメモリセル及び論理デバイスの頂部は、メモリセルのゲートスタックが論理デバイスの論理ゲートよりも高い場合であっても、互いにほぼ等しく(すなわち、メモリセルの選択ゲート及び消去ゲートの頂部は、論理領域の論理ゲートの頂部と同じ高さである)、これは、製造性を向上させる。加えて、メモリセル及び最大3つの異なる型の論理デバイスは全て、同じ半導体基板のフィン形基板構造体に形成され、各メモリセルは、単一のフィンに形成され、各論理デバイスは、単一のフィンに形成され、フィン間の間隔の低減を可能にする。ソース線SLの各々は、水平に延在するフィン58のうちの1つに沿って、かつメモリセルの横列を通って延在し、隣接するセル間の分離領域を横切って(横列方向に)延在する連続的なソース線を提供する。これにより、セルをより小さなサイズに縮小することが可能になり、その理由は、この構成により、メモリセルの各ペアのソース線接点を形成する必要性を回避するからである。逆に、フィンに沿って延在する連続的なソース線は、周期的なストラップ接点(例えば、32個又は64個の縦列毎に)を通してストラップに電気的に接続することができる。縦列毎に1つではなく、32個又は64個の縦列毎の接点を有することによって、そのサイズは、メモリサイズであり、したがって、メモリセルのメモリアレイを劇的に低減することができる。制御ゲート30の上方の窒化物69aは、位置合わせの問題を低減し、後続の処理中にスタックゲート構造体(制御ゲート30及び浮遊ゲート28を含む)を保護するのに役立つ。最後に、消去ゲート34及びスタックS1/S2の上方の窒化物90は、ダミーポリブロック88b/88c/88dが除去され、高K誘電体及び金属(HKMG)と置換される間、これらの構造体を保護する。
【0039】
本発明は、上記に説明され、かつ本明細書に例証された実施形態(複数可)に限定されるものではなく、それらの実施形態によって維持される任意の特許請求の範囲に属する任意又は全ての変形例も包含することが理解され得る。例えば、本明細書で本発明に言及することは、任意の特許請求項又は特許請求項の用語の範囲を限定することを意図しておらず、その代わり、単に、1つ以上の特許請求項によって網羅され得る1つ以上の特徴に言及するものである。上述の材料、プロセス、及び数値例は単に代表的なものであり、いずれの請求項も限定するものと見なされるべきではない。更に、全ての方法ステップを、例証した厳密な順序で実行する必要はない。フィンは、メモリエリアと論理エリアとの間に連続的に延在することができる。例えば、メモリエリア42a(メモリセルが形成される)の1つ以上のフィンは、メモリエリア42aから論理エリア(論理デバイスが形成される)へと連続的に延在することができ、この場合、メモリデバイス及び論理デバイスを同じ連続的に形成されたフィンに形成することができる。最後に、単一層の材料をそのような又は同様の材料の複数層として形成することができ、逆もまた同様である。
【0040】
本明細書で使用される、用語「の上方に(over)」及び「に(on)」は共に、「上に直接」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されていない)及び「上に間接的に」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されている)を包括的に含むことに留意されるべきである。同様に、「隣接した」という用語は、「直接隣接した」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されていない)、及び「間接的に隣接した」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されている)を含み、「に取り付けられた」は、「に直接取り付けられた」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されていない)、及び「に間接的に取り付けられた」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されている)を含み、「電気的に結合された」は、「直接電気的に結合された」(中間材料又は要素がそれらの間で要素を電気的に接続していない)、及び「間接的に電気的に結合された」(中間材料又は要素がそれらの間で要素を電気的に接続している)を含む。例えば、「基板の上方に」要素を形成することは、中間材料/要素が介在せずに直接基板にその要素を形成することも、1つ以上の中間材料/要素が介在して間接的に基板にその要素を形成することも含み得る。
【国際調査報告】