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▶ セージ プロダクツ リミテッド ライアビリティ カンパニーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-28
(54)【発明の名称】口腔ケアシステム及びパッケージ
(51)【国際特許分類】
   A46B 15/00 20060101AFI20220121BHJP
   A61C 17/00 20060101ALI20220121BHJP
【FI】
A46B15/00 K
A61C17/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531989
(86)(22)【出願日】2019-12-06
(85)【翻訳文提出日】2021-07-28
(86)【国際出願番号】 US2019065042
(87)【国際公開番号】W WO2020118235
(87)【国際公開日】2020-06-11
(31)【優先権主張番号】62/776,620
(32)【優先日】2018-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/816,735
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519169557
【氏名又は名称】セージ プロダクツ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファウラー ポール エム
(72)【発明者】
【氏名】ケーグル ロナルド シー
(72)【発明者】
【氏名】セバスチャン テリサ エル
(72)【発明者】
【氏名】ラピンチャック ティモシー ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ブーロス キャサリン エス
(72)【発明者】
【氏名】パテル アビ アール
【テーマコード(参考)】
3B202
【Fターム(参考)】
3B202AA06
3B202AB18
3B202AB22
3B202CA02
3B202CA08
3B202GB03
(57)【要約】
口腔ケア計画キットは、パッケージユニットを含む。前記パッケージユニットは、歯ブラシ及び口腔液容器を含む口腔ケアシステムと、クリップとを含み、前記クリップは、前記口腔ケアシステムが前記クリップに係合されている間は、前記歯ブラシが前記口腔液容器内に押し込まれないように、前記口腔ケアシステムの第1の部分に係合するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯ブラシ及び口腔液容器を有する口腔ケアシステムと、
クリップとを備え、
前記クリップは、前記口腔ケアシステムが前記クリップに係合されている間は、前記歯ブラシが前記口腔液容器内に押し込まれないように、前記口腔ケアシステムの第1の部分に係合するように構成されたパッケージユニットを備えた口腔ケア計画キット。
【請求項2】
前記パッケージユニットは、前記クリップを支持するように構成された取付部を備えた
請求項1に記載の口腔ケア計画キット。
【請求項3】
前記取付部は、パネルである
請求項2に記載の口腔ケア計画キット。
【請求項4】
前記パネルは、裏材部、左フラップ、及び右フラップを備え、前記パネルは、前記裏材部、前記左フラップ、及び前記右フラップによって支持された状態で直立するように構成されている
請求項3に記載の口腔ケア計画キット。
【請求項5】
前記クリップは、前記口腔ケアシステムの第1の部分と着脱可能に連結して、前記口腔ケアシステムの前記第1の部分に係合するように構成されている
請求項1に記載の口腔ケア計画キット。
【請求項6】
前記口腔ケアシステムは、前記クリップの一対の平坦部分を受容するように構成された一対の溝を備える
請求項1に記載の口腔ケア計画キット。
【請求項7】
前記口腔ケアシステムの前記口腔液容器が、前記口腔ケアシステムの下部に収容された予め測定された量の口腔液を収容し、かつ
前記口腔ケアシステムの前記一対の溝は、前記一対の平坦部分が前記一対の溝によって受容されている間は、前記歯ブラシが前記口腔液容器内に押し込まれないように構成されている
請求項6に記載の口腔ケア計画キット。
【請求項8】
前記クリップは、前記口腔ケアシステムが使用された後に、前記第1の部分とは異なる前記口腔ケアシステムの第2の部分に係合するように構成されている
請求項6に記載の口腔ケア計画キット。
【請求項9】
前記口腔ケアシステムの前記歯ブラシは、吸引ポートと、前記吸引ポートに取り外し可能に挿入されるように構成されたプランジャーとを含む
請求項1に記載の口腔ケア計画キット。
【請求項10】
前記パッケージユニットを包むラッパーをさらに備える
請求項1に記載の口腔ケア計画キット。
【請求項11】
口腔ケアシステムをパッケージユニットに収容するステップであって、前記パッケージユニットは、歯ブラシ及び口腔液容器を有する口腔ケアシステムと、クリップとを備え、前記クリップは、前記口腔ケアシステムが前記クリップによって係合されている間は、前記歯ブラシが前記口腔液容器内に押し込まれないように、前記口腔ケアシステムの第1の部分に係合するように構成されたステップと、
前記パッケージユニットをラッパーに封入するステップとを備えた
口腔ケア計画キットを提供する方法。
【請求項12】
前記パッケージユニットは、前記クリップを支持するように構成された取付部を備える
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記取付部は、パネルである
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記パネルは、中間部、左フラップ、及び右フラップをさらに備え、前記パネルは、前記中間部、前記左フラップ、及び前記右フラップによって支持された状態で直立するように構成されている
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記クリップは、前記口腔ケアシステムの第1の部分と着脱可能に連結して、前記口腔ケアシステムの第1の部分に係合するように構成されている
請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記口腔ケアシステムは、前記クリップの一対の平坦部分を受容するように構成された一対の溝を備える
請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記口腔ケアシステムの前記口腔液容器が、前記口腔ケアシステムの下部に収容された予め測定された量の口腔液を収容し、かつ
前記口腔ケアシステムの前記一対の溝は、前記一対の平坦部分が前記一対の溝によって受容されている間は、前記歯ブラシが前記口腔液容器内に押し込まれないように構成されている
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記クリップは、前記口腔ケアシステムが使用された後に、前記第1の部分とは異なる前記口腔ケアシステムの第2の部分に係合するように構成されている
請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記口腔ケアシステムの前記歯ブラシは、吸引ポートと、前記吸引ポートに取り外し可能に挿入されるように構成されたプランジャーとを含む
請求項11に記載の方法。
【請求項20】
口腔ケア計画キット用のパッケージシステムであって、
パッケージユニットと、
前記パッケージユニットを包むラッパーとを備え、
前記パッケージユニットは、
取付部と、
一対の平坦部分を有し、前記取付部によって支持された取付要素と、
歯ブラシ、及び口腔液容器を含み、前記歯ブラシは、吸引ポート、及び前記吸引ポートに取り外し可能に挿入されるように構成されたプランジャーを含む口腔ケアシステムとを有し、
前記口腔ケアシステムは、前記一対の平坦部分を受容するように構成された一対の溝を備えるパッケージシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2018年12月7日に提出された、米国仮出願第62/776,620号、及び2019年3月11日に出願された米国仮出願第62,816,735号の利益及び優先権を主張するものであり、これらはいずれもその全体が参照により本願に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
標準的な歯ブラシの設計は、患者が免疫系に障害を有する可能性がある病院又は他の医療治療施設での使用には理想的に適合していない。このような環境では、例えば、肺炎にかかるなど、病気や感染症のリスクが増加する。したがって、1日3~4回のブラッシングを含む適切な口腔ケア計画を遵守することが重要である。
【0003】
繰り返し使用されるため、病院環境で標準的な歯ブラシを使用すると、細菌感染、又は他の病気や感染症の拡散のリスクが高まる。さらに、標準的な歯ブラシは、唾を吐くことができない、あるいは自発的に口から液体を取り除くことができない、水に容易にアクセスできない、あるいは標準的なサイズと形状を有する歯ブラシを保持して使用することが困難な一部の患者にも適していない。また、標準的な歯磨き粉は、そのような患者さんには適していないかもしれないし、そのような患者さんにとっては、適切な量の歯磨き粉を見つけて歯ブラシに塗ることが難しいかもしれない。
【0004】
多くの状況では、口腔ケアのような衛生習慣を複数回繰り返さなければならない。例えば、口腔ケアでは、一連のマウスケア製品を、例えば、定期的なクリーニング活動のために繰り返し使用しなければならず、そこでは、排出、歯のブラッシング、及び口や歯茎の綿棒でのケアがあり得る。各処置の繰り返しは、数時間毎等の所定の間隔をおいて行われるため、医療従事者又は患者にとって、必要な1つ又は複数の器具を一日中繰り返し集めることは面倒なことである。
【0005】
さらに、病院の環境では、患者は1日に一定の回数(例えば、1日4回)歯を磨くことが推奨されるが、多くの患者は実際には推奨された回数、歯を磨かない(例えば、1日4回ではなく、1日2回しか歯を磨かないかもしれない)。そのため、医療従事者が1日に使用する一定数の歯ブラシユニットを患者に提供しても、患者が実際にはすべてを使用しない場合があり、開封済みであるが未使用であり、汚染を防ぐために廃棄しなければならない歯ブラシユニットの無駄が発生する。さらに、特に患者が自分の使用について正直でない場合や、その日の活動を正確に思い出せない場合に、医療従事者が口腔ケアの推奨事項を遵守しているかどうかを確認することは困難であろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態は、口腔ケア計画キットに関するものである。前記口腔ケア計画キットは、パッケージユニットを含む。前記パッケージユニットは、歯ブラシ及び口腔液容器を含む口腔ケアシステムと、クリップとを含み、前記クリップは、前記口腔ケアシステムが前記クリップに係合されている間は、前記歯ブラシが前記口腔液容器内に押し込まれないように、前記口腔ケアシステムの第1の部分に係合するように構成されている。いくつかの実施形態では、前記クリップは、前記口腔ケアシステムの部分に係合して、前記歯ブラシが前記口腔液容器の中に押し込まれるのを防ぐように構成された部品である。いくつかの実施形態では、前記クリップは、前記パッケージユニット又はその一部によって支持されるように構成される。
【0007】
一実施形態は、口腔ケア計画ユニットに関する。前記口腔ケア計画ユニットは、パッケージユニットと、パッケージユニットを包むラッパーとを含む。前記パッケージユニットは、パネルと、前記パネルによって支持される少なくとも1つまたは複数のクリップと、少なくとも1つ又は複数の口腔ケアシステムとを含む。各クリップは、口腔ケアシステムの一部と係合するように構成されている。各口腔ケアシステムは、歯ブラシと、口腔液容器とを含む。
【0008】
別の実施形態は、口腔ケア計画キットを提供する方法に関する。本方法は、口腔ケアシステムをパッケージユニットに収容するステップを含む。前記パッケージユニットは、歯ブラシ及び口腔液容器を含む口腔ケアシステムと、クリップとを含む。前記クリップは、前記口腔ケアシステムが前記クリップに係合されている間は、前記歯ブラシが前記口腔液容器内に押し込まれないように、前記口腔ケアシステムの一部に係合するように構成されている。また、本方法は、前記パッケージユニットをラッパーに封入するステップを含む。
【0009】
別の実施形態は、口腔ケア計画ユニットを提供する方法に関するものである。本方法は、少なくとも1つ又は複数の口腔ケアシステムをパッケージユニットに収容するステップを含む。前記パッケージユニットは、パネルと、前記パネルによって支持される少なくとも1つ又は複数のクリップとを含む。各クリップは、口腔ケアシステムの一部に係合するように構成されている。各口腔ケアシステムは、歯ブラシ及び口腔液容器を含む。本方法は、前記パッケージユニットをラッパーに封入するステップをさらに含む。
【0010】
別の実施形態は、口腔ケア計画キットのためのパッケージシステムに関するものである。前記パッケージシステムは、パッケージユニットを含む。前記パッケージユニットは、取付部と、前記取付部によって支持された取付要素と、口腔ケアシステムとを含み、前記取付要素は、一対の平坦部分を含む。前記口腔ケアシステムは、吸引ポート、及び前記吸引ポートに取り外し可能に挿入されるように構成されたプランジャーを含む歯ブラシと、口腔液容器とを含む。前記口腔ケアシステムは、前記取付要素の一対の平坦部分を受容するように構成された一対の溝を含む。また、前記パッケージシステムは、前記パッケージユニットを包むラッパーを含む。
【0011】
別の実施形態は、口腔ケア計画ユニットに関するものである。前記口腔ケア計画ユニットは、パッケージユニットと、前記パッケージユニットを包むラッパーとを含む。前記パッケージユニットは、パネルと、前記パネルによって支持された少なくとも1つ又は複数のクリップとを含む。各クリップは、一組のプロングを含み、各プロングは、平坦部分を含む。前記パッケージユニットは、少なくとも1つ又は複数の口腔ケアシステムをさらに含む。各口腔ケアシステムは、一組の溝を含む。各クリップの前記平坦部分は、口腔ケアシステムの前記一組の溝を受け入れるように構成されている。各口腔ケアシステムは、吸引ポートと、前記吸引ポートに取り外し可能に挿入されるように構成されたプランジャーとを含む歯ブラシと、口腔液容器とを含む。
【0012】
別の実施形態は、口腔ケア計画キットに関するものである。前記口腔ケア計画キットは、少なくとも1つの口腔ケアシステムを担持する第1のパッケージユニットと、前記第1のパッケージユニットを封入する第1のラッパーとを含む。前記口腔ケア計画キットは、少なくとも1つの口腔ケアシステムを担持する第2のパッケージユニットと、第2のパッケージユニットを封入し、前記第1のラッパーに接続された第2のラッパーとをさらに含む。前記第1のパッケージユニットと前記第2のパッケージユニットは、前記第1のパッケージユニットを前記第1のラッパーから取り外すことができ、前記第2のパッケージユニットを前記第2のラッパーから独立して取り外すことができるように封入されている。各口腔ケアシステムは、歯ブラシと口腔液容器とを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、前記口腔ケア計画キットは、ある期間にわたって患者が使用することが推奨される量の口腔ケアシステムを含み、前記第1のパッケージユニット又は前記第2のパッケージユニットの少なくとも一方は、前記期間にわたって前記患者が使用することが予想される量の口腔ケアシステムを含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、前記口腔ケア計画キットは、4つの口腔ケアシステムを含み、前記第1のパッケージユニット及び前記第2のパッケージユニットのそれぞれは、2つの口腔ケアシステムを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、前記口腔ケア計画キットは、それぞれが2つの口腔ケアシステムを含む前記第1のパッケージユニット及び前記第2のパッケージユニットを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、前記口腔ケア計画キットは、壊れやすい接続部を介して前記第1のラッパーに接続された前記第2のラッパーを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、前記口腔ケア計画キットは、前記第1のパッケージユニット及び前記第2のパッケージユニットが背中合わせに提供され、かつ前記第1のパッケージユニット及び前記第2のパッケージユニットの背面を露出させるために、前記第1のパッケージユニット及び前記第2のパッケージユニットを移動させることができるように前記第1のラッパーに接続された前記第2のラッパーを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、前記口腔ケア計画キットは、前記第1のラッパー及び前記第2のラッパーであって、前記第1のパッケージユニット及び前記第2のパッケージユニットの前記背面を覆う前記ラッパーの部分で、弱い接着剤で一緒に一時的にくっつけたものを含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、前記口腔ケア計画キットは、それぞれの口腔ケアシステムの下側部分を受け入れる各口腔ケアシステムのための凹所を有する前記第1のパッケージユニット及び前記第2のパッケージユニットを含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、前記口腔ケア計画キットは、それぞれの口腔ケアシステムの上側部分が受け入れられるスロットをパッケージユニットの張出部に有する第1のパッケージユニット及び第2のパッケージユニットのそれぞれを含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、前記口腔ケア計画キットは、一組の溝を有する各口腔ケアシステムを含み、各溝は、前記スロットを囲む前記張出部の一部を受け入れるように構成されている。
【0022】
いくつかの実施形態では、前記口腔ケア計画キットは、前記口腔ケアシステムの下部に収容された予め測定された量の口腔液を含む各口腔ケアシステムの口腔液容器と、前記口腔ケアシステムが前記パッケージユニット内に収容されている間、前記歯ブラシが前記口腔液内に押し込まれないように構成された前記一組の溝とを含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、前記口腔ケア計画キットは、前記口腔ケアシステムが使用された後に、前記口腔ケアシステムを前記パッケージユニットに戻せないように構成された前記一組の溝を含む。
【0024】
別の実施形態は、患者のために口腔ケアシステムのキットを提供する方法に関するものである。本方法は、1つ以上の口腔ケアシステムを含む第1の口腔ケアセットを第1のパッケージユニットに収容するステップと、1つ以上の口腔ケアシステムを含む第2の口腔ケアセットを第2のパッケージユニットに収容するステップとを含み、各口腔ケアシステムは、歯ブラシ及び口腔液容器を含む。本方法は、前記第1のパッケージユニットを第1のラッパーに封入するステップと、前記第2のパッケージユニットを第2のラッパーに封入するステップとをさらに含む。本方法は、前記第1のパッケージユニットを前記第1のラッパーから取り外すことができ、前記第2のパッケージユニットを前記第2のラッパーから別々に取り外すことができるように、前記第2のラッパーを前記第1のラッパーに接続するステップと、口腔ケア計画を完了するために、前記第1及び第2のセットを患者に提供するステップと、をさらに含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、本方法は、前記キットが、ある期間にわたって患者が使用するために推奨される量の口腔ケアシステムを含むことを含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、本方法は、4つの口腔ケアシステムを含み、前記キットは、ある期間にわたって患者による使用が推奨される口腔ケアシステムの量を含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、本方法は、壊れやすい接続部を介して前記第1のラッパーに接続された前記第2のラッパーを含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、本方法は、前記第1のパッケージユニット及び前記第2のパッケージユニットが背中合わせに提供され、前記第1のパッケージユニット及び前記第2のパッケージユニットの背面を露出させるために、前記第1のパッケージユニット及び前記第2のパッケージユニットを互いに相対的に移動させることができるように提供される前記キットを含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、本方法は、前記第1のラッパー及び前記第2のラッパーであって、前記第1のパッケージユニット及び前記第2のパッケージユニットの前記背面を覆う前記ラッパーの部分で、弱い接着剤で一時的に一緒にくっつけられたものを含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、本方法は、各口腔ケアシステムのために前記パッケージユニットの張出部に凹所及びスロットを有する前記第1のパッケージユニット及び前記第2のパッケージユニットを含み、前記第1のパッケージユニットに口腔ケアシステムの前記第1のセットを収容するステップは、前記第1のセットの各口腔ケアシステムの下側部分を前記第1のパッケージユニットの凹所に挿入するステップと、各口腔ケアシステムの上側部分を前記第1のパッケージユニットの対応するスロットにスライドさせるステップとを含む。また、前記第2のパッケージユニットに口腔ケアシステムの前記第2のセットを収容するステップは、前記第2セットの各口腔ケアシステムの下側部分を前記第2のパッケージユニットの凹所に挿入するステップと、各口腔ケアシステムの上側部分を前記第2のパッケージユニットの対応するスロットにスライドさせるステップとを含む。
【0031】
いくつかの実施形態において、本方法は、一組の溝を有する各口腔ケアシステムを含み、各口腔ケアシステムの上側部分をスロットにスライドさせるステップは、前記一組の溝をスライドさせて前記スロットを囲む前記張出部の一部を受け入れるステップを含む。
【0032】
いくつかの実施形態において、本方法は、前記口腔ケアシステムの下部に予め測定された量の口腔液を含む各口腔ケアシステムの前記口腔液容器と、前記口腔ケアシステムが前記パッケージユニット内に収容されている間、前記歯ブラシが前記口腔液内に押し込まれないように構成された前記一組の溝とを含む。
【0033】
いくつかの実施形態において、本方法は、前記口腔ケアシステムが使用された後に、前記口腔ケアシステムを前記パッケージユニットに戻せないように構成された前記一組の溝を含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、本方法は、口腔ケア計画を完了するために、前記第1及び第2のセットを患者に提供するステップを含む。
【0035】
いくつかの実施形態では、本方法は、前記第1の口腔ケアセットの患者の利用の権利を提供するために、前記第2のラッパーから前記第1のラッパーを分離するステップを含む。
【0036】
この概要は例示的なものであり、いかなる意味でも限定的なものであることを意図していない。本明細書に記載された装置又はプロセスの他の態様、発明的特徴、及び利点は、同様の参照符号が同様の要素を参照する添付の図と併せて、本明細書に記載された詳細な説明において明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
以下の開示は、全体として、添付の図面と併せて読むときに、提供される詳細な説明を参照することによって最もよく理解され得る。
図1図1は、例示的な実施形態に係る、口腔ケアシステムの概略側面図である。
図2図2は、例示的な実施形態に係る、歯ブラシの側面図である。
図3図3は、例示的な実施形態に係る、図2の歯ブラシの側面図である。
図4図4は、例示的な実施形態に係る、図2の歯ブラシの側面図である。
図5図5は、例示的な実施形態に係る、図2の歯ブラシの側面斜視図である。
図6図6は、例示的な実施形態に係る、図2の歯ブラシの上面斜視図である。
図7図7は、例示的な実施形態に係る、図1の口腔液ボトルの概略側面斜視図である。
図8図8は、例示的な実施形態に係る、図7の口腔液ボトルの概略側面図である。
図9図9は、例示的な実施形態に係る、図7の口腔液ボトルの概略側面図である。
図10図10は、例示的な実施形態に係る、図7の口腔液ボトルにカチッと閉まるように構成されたシリンダ溶液カップの概略側面斜視図である。
図11図11は、例示的な実施形態に係る、図10のシリンダ溶液カップの概略側面図である。
図12図12は、例示的な実施形態に係る、図10のシリンダ溶液カップの概略側面図である。
図13図13は、例示的な実施形態に係る、シールを備えた図10のシリンダ溶液カップの側面斜視図である。
図14図14は、別の例示的な実施形態に係る、口腔液ボトルの概略側面斜視図である。
図15図15は、例示的な実施形態に係る、図14の口腔液ボトルの概略側面図である。
図16図16は、別の例示的な実施形態に係る、シリンダ溶液カップの側面斜視図である。
図17図17は、別の例示的な実施形態に係る、シリンダ溶液カップの側面斜視図である。
図18図18は、例示的な実施形態に係る、図1のスピットンストローの概略側面斜視図である。
図19図19は、例示的な実施形態に係る、図16のスピットンストローの側面図である。
図20図20は、例示的な実施形態に係る、図16のスピットンストローの側面図である。
図21図21は、例示的な実施形態に係る、図1の口腔ケアシステムを使用するステップを示す。
図22図22は、例示的な実施形態に係る、図1の口腔ケアシステムを使用するステップを示す。
図23図23は、例示的な実施形態に係る、図1の口腔ケアシステムを使用するステップを示す。
図24図24は、例示的な実施形態に係る、図1の口腔ケアシステムを使用するステップを示す。
図25図25は、例示的な実施形態に係る、図1の口腔ケアシステムを使用するステップを示す。
図26図26は、例示的な実施形態に係る、図1の口腔ケアシステムを使用するステップを示す。
図27図27は、例示的な実施形態に係る、図1の口腔ケアシステムを使用するステップを示す。
図28図28は、例示的な実施形態に係る、図1の口腔ケアシステムを使用するステップを示す。
図29図29は、例示的な実施形態に係る、口腔ケアシステムを保持するためのパッケージユニットの側面斜視図である。
図30図30は、例示的な実施形態に係る、図29のパッケージユニットの背面図である。
図31図31は、例示的な実施形態に係る、図29のパッケージユニットの上面図である。
図32図32は、例示的な実施形態に係る、図29のパッケージユニットの側面図である。
図33図33は、例示的な実施形態に係る、口腔ケアシステムを保持する図29のパッケージユニットの側面斜視図である。
図34図34は、例示的な実施形態に係る、図33の口腔ケアシステムの側面図である。
図35図35は、例示的な実施形態に係る、図33の口腔ケアシステムの側面図である。
図36図36は、例示的な実施形態に係る、図33の口腔ケアシステムを保持する図29のパッケージユニットの側面斜視図である。
図37図37は、例示的な実施形態に係る、ラッパーに収容された図33のパッケージユニットの側面斜視図である。
図38図38は、例示的な実施形態に係る、キットとして一緒に取り付けられた図37の2つの包まれたパッケージユニットの側面斜視図である。
図39図39は、例示的な実施形態に係る、キットとして一緒に取り付けられた図37の2つの包まれたパッケージユニットの側面斜視図である。
図40図40は、例示的な実施形態に係る、口腔ケアシステムを保持するための別のパッケージユニットの側面斜視図である。
図41図41は、例示的な実施形態に係る、図40のパッケージユニットの背面図である。
図42図42は、例示的な実施形態に係る、図40のパッケージユニットの上面図である。
図43図43は、例示的な実施形態に係る、口腔ケアシステムを保持する図40のパッケージユニットの側面斜視図である。
図44図44は、例示的な実施形態に係る、口腔ケアシステムを保持する図40のパッケージユニットの側面斜視図である。
図45図45は、例示的な実施形態に係る、ラッパーに収容された図43のパッケージユニットの側面斜視図である。
図46図46は、例示的な実施形態に係る、口腔ケアシステムを保持するための別のパッケージユニットの側面斜視図である。
図47図47は、例示的な実施形態に係る、図46のパッケージユニットの背面図である。
図48図48は、例示的な実施形態に係る、図46のパッケージユニットの上面図である。
図49図49は、例示的な実施形態に係る、口腔ケアシステムを保持する図46のパッケージユニットの側面斜視図である。
図50図50は、例示的な実施形態に係る、ラッパーに収容された図49のパッケージユニットの側面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
特定の例示的な実施形態を詳細に示す図に目を向ける前に、本開示は、説明に記載された、又は図示された詳細又は方法論に限定されないことが理解されるべきである。また、本明細書で使用されている用語は、説明を目的としたものであり、限定するものとみなされるべきではないことも理解されるべきである。
【0039】
記載された様々な実施形態によれば、口腔ケア計画を完了するために必要なすべてのツール及び付属品、及び口腔ケア製品を使用するまで保持するためのパッケージを提供することによって、前記計画の遵守を改善させる口腔ケア製品が説明されている。様々な例示的な実施形態によれば、病院環境で使用するための口腔ケアシステムは、口腔ケアデバイス(例えば、歯ブラシ)と、単位用量の口腔液容器とを含む。口腔ケアデバイス及び/又は口腔ケアシステムは、単回使用を意図されてもよい。さらに、様々な例示的な実施形態によれば、パッケージは、1つ以上の口腔ケアシステムを保持するように構成される(例えば、図29及び37に示すように)。口腔ケアシステム及び口腔ケアシステム用のパッケージの様々な実施形態は、以下でさらに詳細に説明される。
【0040】
最初に図1を参照すると、例示的な実施形態に係る口腔ケアシステム100の概略側面斜視図が示されている。口腔ケアシステム100は、口腔液容器102として示される単位用量口腔液容器と、歯ブラシ104として示される歯ブラシとを含む。さらに、図示されているように、単位用量口腔液容器102は、口腔液ボトル106、シリンダ溶液カップ108、及びスピットンストロー110を含む。
【0041】
図2~4を参照すると、例示的な実施形態に係る歯ブラシ104の側面図が示されている。歯ブラシ104は、下部ステム202に連結されたハンドル200を含み、下部ステム202は、今度はヘッド204に連結される。ヘッド204は、毛214と、フォーム部216とを含む。ハンドル200は、上部ステム206から延びるディスク状の突起208を有する上部ステム206を含む。突起208の直径は、上部ステム206の長さに沿って変化し、人間工学的に有益なデザインを提供する。例えば、突起208は、歯ブラシ104のハンドルを広くして、握る力や能力の低い患者が歯ブラシ104を容易に握れるようにする。図2~4に示すように、いくつかの実施形態では、突起208は、歯ブラシ104の底部付近では幅が広く、下部ステム202と上部ステム206とが出会う位置付近では幅が狭い。図2~4にさらに示すように、ある実施形態では、突起208は、上部ステム206の中央付近でも狭くなっている。
【0042】
さらに、図3に示すように、突起208が、ヘッド204の背面(例えば、フォーム部216を有するヘッド204の側面であって、毛214と反対側の側面)の方向よりも、ヘッド204の前面(例えば、毛214を有するヘッド204の側面)の方向に、ハンドル200の上部ステム206を通り過ぎて延びるように、突起208の中心は上部ステム206からオフセットされている。突起208は、上部ステム206からオフセットされているので、歯ブラシ104は、毛214を押しつぶすことなく、図1に示すように、スピットンストロー110に挿入することができる。さらに、突起208は、突起シール218a及び突起シール218bを含む。突起シール218a及び218bは、以下でさらに詳細に説明するように、汚染物質(例えば、ほこり)が口腔液容器102の内部に入るのを防ぐために、スピットンストロー110の中央導管を塞ぐように構成されている。
【0043】
様々な配置において、上部ステム206は、その中に吸引を行うために中空である。したがって、上部ステム206は、歯ブラシ104の側面斜視図を示した図5にさらに詳細に示されているように、吸引機構に連結するように構成された吸引ポート210を含む。さらに、上部ステム206は、突出吸引開口部212を含む。突出吸引開口部212は、患者が当該開口上に指を置いて上部ステム206を介した吸引を作動させることができるように、配置されるとともに突起208を超えて延びている。上部ステム206とヘッド204との間に延びる下部ステム202は、ヘッド204と吸引ポート210との間を吸引力が移動するように中空になっている。
【0044】
上述したように、ヘッド204は、毛214と、フォーム部216とを含む。いくつかの実施形態では、フォーム部216は、歯ブラシ104の上面斜視図を示す図6に示すように、ヘッド204の背面及び側面の両方に配置されている。他の実施形態では、フォーム部216は、歯ブラシヘッド204の背面又は側面の一方のみに配置されている。さらに、いくつかの実施形態では、フォーム部216は、歯ブラシ104のヘッド204に接着されているが、他の実施形態では、フォーム部216は、別の機構を介して(例えば、干渉フィットを介して)ヘッド204に取り付けられている。図示されているように、いくつかの実施形態では、フォーム部216は、クレンジングを助けるための隆起を有する。様々な配置において、ヘッド204はまた、ユーザの口からの流体(例えば、唾液、防腐剤又は他の口腔ケア液など)の吸引を行うために、1つ以上の吸引孔を含む。吸引孔は、ヘッド204の上面、前面、及び/又は背面に配置されている。図2~6に示す実施形態では、歯ブラシ104は、ヘッド204の中心を横方向に貫通して形成された吸引孔220aと、歯ブラシ104の上端に形成された吸引孔220bとを含む。
【0045】
様々な装置において、歯ブラシ104は、コアアウト射出成形を用いて製造される。いくつかの実施形態では、歯ブラシ104は、上部ステム206、突起208、下部ステム202、及びヘッド204を形成する一体的な単一の射出成形品である。他の実施形態では、歯ブラシ104は、別々の部品で製造され、完成した歯ブラシ104を形成するために組み立てられる。例えば、上部ステム206及び下部ステム202は、単一の射出成形品として一緒に形成されるか、又は、後に一緒に接続される別々の部品として形成される。しかしながら、歯ブラシ104は例示的なものであることが意図されており、口腔ケアシステム100は、他の実施形態において、異なる設計の歯ブラシと共に使用されてもよいことを理解すべきである。
【0046】
次に図7~9を参照すると、例示的な実施形態に係る口腔液ボトル106の概略的な側面図が示されている。口腔液ボトル106は、容器300と、口腔液ボトル106の内側部分内に画定された内部チャンバ302とを含み、内部チャンバ302は、出口304を含む。図7~9に示すように、内部チャンバ302は、ネック部308に向かって狭くなる漏斗部306を含む。したがって、内部チャンバ302は、以下でさらに詳細に説明するように、スピットンストロー110を受け入れるためのチャネルを提供する。漏斗部306はまた、口腔液容器102をさらにこぼれにくくする。図示の実施形態では、口腔液ボトル106の容器300は、中空の円形シリンダとして構成されているが、他の実施形態では、容器300は、別の形状(例えば、長方形の形状)を有する。さらに、口腔液ボトル106は、口腔ケアシステム100の他の構成要素と比較して比較的背が高く、口腔液ボトル106の上部から下部に向かって広がるように構成されており、これにより、口腔液ボトル106及び口腔液容器102が全体として安定するようになっている。
【0047】
容器300は、容器300の下部からシリンダ溶液カップ108を受け入れるように構成されている。図7に示すように、容器300は、シリンダ溶液カップ108を受け入れるための開放した下部を有するが、他の実施形態では、容器300は、シリンダ溶液カップ108を異なる方法で受け入れる(例えば、シリンダ溶液カップ108をスライドさせるためのスロットを含む)構造になっている。様々な実施形態では、容器300は、シリンダ溶液カップ108を容器300に固着させるためのアパーチャー310を含む。アパーチャー310は、容器300において様々な配置がされてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、容器300は、図7に示されているように、容器300の下部の近くに、互いに対向する2つのアパーチャー310のセットを含む。
【0048】
図10は、例示的な実施形態に係るシリンダ溶液カップ108の概略側面斜視図である。図11及び図12は、例示的な実施形態に係るシリンダ溶液カップ108の概略側面図である。シリンダ溶液カップ108は、口腔ケアシステム100の下部における予め測定された量の口腔液のための貯蔵所として機能するように構成された基部400を含む。さらに、シリンダ溶液カップ108は、歯を磨いている患者からのブラッシング廃棄物を受け取る。基部400は、スピットンストロー110の端部を受け入れるのに十分な幅を有するとともに、以下にさらに詳細に説明するように、スピットンストロー110に設けられた歯ブラシ104のヘッド204が、その中に入れられた口腔液に少なくとも部分的に浸ることができる程度の深さを有するように構成されている。さらに、シリンダ溶液カップ108は、歯ブラシ104及びスピットンストロー110を口腔液に浸したときに、押しのけ量による口腔液のかさの変化によって、例えば歯ブラシ104のヘッド204を口腔液に実質的に浸すことができると同時に、カップ108の上部から口腔液をこぼさないように、十分な量の口腔液を保持するように構成されている。いくつかの実施形態では、シリンダ溶液カップ108は、約7.5mLの口腔液を保持するように構成されている。
【0049】
シリンダ溶液カップ108は、出っ張り404を規定し、突起406を保持する枠402を含む。突起406は、シリンダ溶液カップ108を口腔液ボトル106の容器300に固着するために突起406をアパーチャー310にスナップ留めできるように、口腔液ボトル106のアパーチャー310と提携するように間隔を空けている。さらに、枠402、及びシリンダ溶液カップ108全体は、突起406がアパーチャー310にスナップ留めされたときに、口腔液ボトル106の容器300及び枠402が液体を収容できるように構成されている。
【0050】
さらに、シリンダ溶液カップ108は、基部400が突出する内部空間を定義する脚部408を含む。脚部408は、シリンダ溶液カップ108と、シリンダ溶液カップ108が口腔液ボトル106にスナップ留めされると、口腔液容器102とに、全体として安定した台座を提供するように間隔をあけて配置されている。シリンダ溶液カップ108は、安定した台座を提供する任意の数の脚部408を含んでもよいが、図10~12に示す実施形態では、シリンダ溶液カップ108は4つの脚部408を有する。
【0051】
枠はまた、シリンダ溶液カップ108の上部に、基部400に注ぎ込む開口410を定義する。様々な実施形態において、開口410は、図13に示されているように、シール412によって覆われている。シール412は、ホイル、プラスチック、又は、貫通又は破断可能な他の壊れやすい材料で形成される。シール412は、口腔ケアシステム100が使用されるまで、口腔液を基部400内に封じ込めるように構成されている。しかしながら、シール412はまた、以下でさらに詳細に説明するように、患者が口腔ケアシステム100を使用するときにスピットンストロー110によって突き刺されるなどして、破断されるように構成される。シール412が破られるか又は突き刺された後、歯ブラシ104のヘッド204は、基部400内に収容された口腔液に少なくとも部分的に浸される。あるいは、他の実施形態では、開口410は、代わりに、発泡体、ゴム、又はクロスカットを有する同様の可撓性材料で作られたカバー等、別の貫通可能な障壁を介して封止される。
【0052】
次に図14及び図15を参照すると、例示的な実施形態に係る口腔液ボトル116の概略側面図が示されている。口腔液ボトル106と同様に、口腔液ボトル116は、容器500と、口腔液ボトル116の内側部分内に画定された内部チャンバ502とを含み、内部チャンバ502は、出口504を含む。また、内部チャンバ502は、ネック部508に向かって狭くなる漏斗部506を含み、スピットンストロー110を受け入れるためのチャネルを提供するとともに、こぼれにくくする。図示の実施形態では、口腔液ボトル106の容器500は、円筒形のシリンダとして構成されているが、他の実施形態では、容器500は、別の形状(例えば、長方形の形状)を有する。口腔液ボトル116は、さらに、口腔液ボトル116の上部から下部に向かって広がるように構成されており、このことが、口腔液ボトル116に安定性を提供する。しかしながら、口腔液ボトル106とは異なり、口腔液ボトル116は、口腔液容器102に安定した台座を提供する脚部512も含む。口腔液ボトル116は、安定した台座を提供する任意の数の脚部512を含んでもよいが、図14及び図15に示す実施形態では、口腔液ボトル116は4つの脚部512を有する。
【0053】
さらに、口腔液ボトル106のように開放した下部を含むのではなく、口腔液ボトル116の下部は、シリンダ溶液カップ(例えば、図16及び17に示すシリンダ溶液カップ)を受け入れるように構成された開口516を含む下部出っ張り514を含む。様々な実施形態において、開口516は、下部出っ張り514内に向かって横方向に延びる、シリンダ溶液カップを口腔液ボトル116に固着するためのアパーチャー510を含む。アパーチャー510は、開口516に沿って様々な配置を有してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、開口516は、脚部512の間の空間に対向して配置されたアパーチャー510を含む。他の実施形態では、開口516は、シリンダ溶液カップの外周上の対応する隆起部を受け入れるように構成された開口516周りの縁等、シリンダ溶液カップを口腔液ボトル116に固着するための異なる機構を含んでもよい。さらに、いくつかの実施形態では、口腔液ボトル106は、下部出っ張り514を含まず、その代わりに下部出っ張り514がシリンダ溶液カップに設けられる。そのような実施形態では、口腔液ボトル106は、例えば、口腔液ボトル106のアパーチャー310と同様に、出っ張りを備えたシリンダ溶液カップを受け入れるように構成された容器500のアパーチャー510を含む。
【0054】
ここで図16を参照すると、例示的な実施形態に係るシリンダ溶液カップ118の側面斜視図が示されている。図16に示すように、シリンダ溶液カップ118は、シリンダ溶液カップ108の基部400と同様である。このように、シリンダ溶液カップ118は、口腔液の貯蔵所として機能し、ブラッシング廃棄物を受け取るようにも構成されている。さらに、シリンダ溶液カップ118は、スピットンストロー110の端部を受け入れるのに十分な幅を有するとともに、歯ブラシ104のヘッド204がその中に入れられた口腔液に少なくとも部分的に浸ることができる程度の深さを有するように構成されている。シリンダ溶液カップ118は、突起606を保持する枠602を含む。突起606は、シリンダ溶液カップ108を口腔液ボトル106の開口516に固着するために、アパーチャー510と提携するように間隔を空けている。例えば、突起606は、脚部512の間の空間に対向して配置されている口腔液ボトル116のアパーチャー510と提携するように、枠602上に配置されている。したがって、口腔液ボトル116及びシリンダ溶液カップ118から口腔液容器を組み立てる人は、突起606を脚部512の間の空間に合わせることによって、シリンダ溶液カップ118を口腔液ボトル116に合わせることができる。さらに、枠602、及びシリンダ溶液カップ118全体は、突起606がアパーチャー510にスナップ留めされたときに、口腔液ボトル106の容器500及び枠602が液体を収容できるように構成されている。
【0055】
枠602はまた、シリンダ溶液カップ118の上部に、シリンダ溶液カップ118の本体に注ぎ込む開口610を定義する。様々な実施形態において、開口610は、図17に示されているように、シール612によって覆われている。様々な装置において、シール612は、シリンダ溶液カップ108のシール412と同様に構成される。
【0056】
次に図18を参照すると、例示的な実施形態に係るスピットンストロー110の概略側面斜視図が示されている。スピットンストロー110は、漏斗700を含み、漏斗700の基部702で、その端部に開口706を有する管704に接続する。漏斗700及び管704は、管704が容器300内に突出するように、口腔液ボトル106の内部チャンバ302に挿入されるように構成されている。したがって、スピットンストロー110は、患者による歯ブラシ(例えば、歯ブラシ104)の使用中又は使用後に、容器300の内部へのブラッシング廃棄物の通過を容易にする。漏斗700は、患者がブラッシング中にブラッシング廃棄物を投入するためのより大きな領域を提供し、単位用量口腔液容器102への吐き出しに関連するあらゆるめんどうを最小限に抑える。漏斗700及び管704は、次に、ブラッシング廃棄物を、スピットンストロー110の入口708及び開口706を介して容器300に流す。さらに、スピットンストロー110の端部は、開口706の水平面がストロー110の軸線に対して斜めに位置するように、斜めにカットされている。このようにして、開口706におけるストロー110の端部は、一方側に切断部710を形成する先端縁を構成する。切断部710は、例えば、口腔液ボトル106にスナップされたシリンダ溶液カップ108のシール412や、口腔液ボトル116にスナップされたシリンダ溶液カップ118のシール612を破断又は破損するために使用することができる。
【0057】
次に図19及び20を参照すると、例示的な実施形態に係るスピットンストロー110の側面図が示されている。図19及び20に示すように、漏斗基部702は、基部702がスピットンストロー110の管704の上部よりも広くなるように注ぎ口を含む。したがって、スピットンストロー110は、突起シール218aが基部702上に載るように、漏斗700及び管704に形成されたスピットンストロー110の中央チャネル内で歯ブラシ104を受け入れるように構成されており、それによって、組み立てられた後に、外部の汚染物質から口腔ケアシステム100を密封することができる。さらに、管704は、突起シール218bをその中にぴったりと収めるのに十分な幅の直径を有する大きさであり、外部の汚染物質から口腔ケアシステム100をさらに密封する。さらに、図示されているように、管704は、くぼみ712を含む。くぼみ712は、歯ブラシ104が管704に挿入されると、歯ブラシ104をスピットンストロー110から取り外すために小さな力を加えなければならないように、歯ブラシ104のヘッド204の下に位置するように構成されている。
【0058】
図19及び図20に示すように、スピットンストロー110の管704は、突起714も含む。突起714は、スピットンストロー110を口腔液ボトル106の内部チャンバ302に挿入できるように角度が付けられているが、一旦挿入されると、スピットンストロー110が内部チャンバ302から引き出されるのを防ぐために、口腔液ボトル106の出口304に突き当たるように構成されている。このように、突起714は、一度挿入されたスピットンストロー110が口腔液ボトル106から引き出されるのを防ぐ。図19及び図20に示す実施形態では、スピットンストロー110は2つの突起714を含むが、他の実施形態では、スピットンストロー110はより多くの突起714を含んでもよい。
【0059】
代わりに、他の実施形態では、スピットンストロー110、口腔液ボトル106、及び/又はシリンダ溶液カップ108は、スピットンストロー110が口腔液ボトル106から滑り出るのを防止するための異なる機構を含む。一例では、スピットンストロー110は、管704の長さのさらに下に突起714を含み、シリンダ溶液カップ108の上部は、突起714と係合するノッチを含む。したがって、スピットンストロー110がカップ108に押し込まれると、突起714とノッチとの係合により、スピットンストロー110がカップ108からその後引き出されることを防止できる。別の例では、漏斗700は突起を含み、口腔液ボトル106の上部は、スピットンストロー110が口腔液ボトル106内に十分に押し込まれると、ノッチが突起と係合し、スピットンストロー110がその後ノッチを超えて引き戻されることができないように、突起と係合するノッチを含む。
【0060】
さらに、スピットンストロー110は、スピットンストロー110の管704の側壁に形成されたアパーチャー716を含む。このアパーチャー716により、口腔液ボトル106、シリンダ溶液カップ108、及びスピットンストロー110を含む口腔液容器102は、こぼれにくくなっている。例えば、口腔液容器102を傾けたときに、容器300内に含まれる液体(例えば、未使用の口腔液、ブラッシング廃棄物)は、スピットンストロー110の管704内に流入しても、その後、管704の側壁に設けられたアパーチャー716を通って流出し、容器300内に戻ることがある。アパーチャー716は、管04の構造的完全性を損なうことなく、管704から流出する最大量の流れを提供するように設計されている。
【0061】
さらに、いくつかの実施形態では、スピットンストロー110は、スピットンストロー110が口腔液ボトル106内に押し込まれると(例えば、歯ブラシのヘッド204をシリンダ溶液カップ108内の口腔液に浸すために)、スピットンストロー110が上方に引っ張られるのを防止するように構成された突起を含む。一例として、スピットンストロー110は、アパーチャー716の上のスピットンストロー110の管704に設けられた突起(例えば、管704の反対側に設けられた2つの突起)を含む。突起は、スピットンストロー110が口腔液ボトル106に押し込まれる前に、口腔液ボトル106のネック部308の上で止まる。スピットンストロー110を口腔液ボトル106内に押し込むために、ユーザは、ネック部308を介して突起を押し出すために、小さな下向きの力を加えなければならない。そして、スピットンストロー110が口腔液ボトル106の中に押し込まれると、突起は出口304の下に位置し、ネック部308の中に引き戻すことができない。このように、スピットンストロー110が口腔液ボトル106及びシリンダ溶液カップ108に押し込まれると、スピットンストロー110は上方に押し上げられない。このように、これらの突起は、ユーザが歯ブラシ104を口腔液ボトル106及びスピットンストロー110から引き抜くのを助ける。
【0062】
図1に戻って、組み立てられた口腔ケアシステム100が示されている。したがって、シリンダ溶液カップ108の突起406が口腔液ボトル106のアパーチャー310に嵌るように、シリンダ溶液カップ108が口腔液ボトル106にスナップ留めされている。さらに、スピットンストロー110は、突起714がスピットンストロー110が口腔液容器102から引き出されるのを防ぐように、口腔液ボトル106の内部チャンバ302に挿入されている。図示のように、図1の実施形態では、口腔液容器102の構成要素(すなわち、口腔液ボトル106、シリンダ溶液カップ108、及びスピットンストロー110)は、円形の断面を有するように構成されているが、他の実施形態では、構成要素は、異なる断面(例えば、楕円形、長円形、正方形、長方形、六角形、八角形、又は他の多辺形の断面)を有してもよい。あるいは、他の実施形態では、シリンダ溶液カップ118の突起606が口腔液ボトル116のアパーチャー510に嵌るように、シリンダ溶液カップ118が口腔液ボトル116にスナップ留めされ、スピットンストロー110が口腔液ボトル116の内部チャンバ502に挿入されて、組み立てられた口腔ケアシステムが形成される。
【0063】
また、歯ブラシ104は、図1のスピットンストロー110の管704に挿入されている。歯ブラシ104のヘッド204は、くぼみ712が歯ブラシ104をスピットンストロー110内に保持し、スピットンストロー110から歯ブラシ104を取り外すために小さな力を加えなければならないように、くぼみ712の下に配置されている。したがって、突起シール218aは、スピットンストロー110の基部702上に載り、突起シール218bは、管704内に収まっている。突起シール218a及び218bは、共に、外部の汚染物質から口腔ケアシステム100の内部を密封する。さらに、基部702上に静止している突起シール218aは、歯ブラシ104が管704内に完全に滑り込み、容器300内に入るのを防ぐ。同様に、突起シール218bは、突起シール218bの外周が管704の壁に突き当たるように、管704にぴったりとフィットし、口腔液容器102をさらに密封する。さらに、突起208が歯ブラシ104の中心からオフセットされているという事実は、歯ブラシ104を、歯ブラシヘッド204の毛214を押しつぶすことなく、スピットンストロー110に挿入することを可能にする。
【0064】
いくつかの実施形態では、口腔ケアシステム100は、図1に示すように、予め組み立てられたユニットとしてパッケージ化されている。他の実施形態では、口腔ケアシステム100は、医療従事者又は患者などのユーザが口腔ケアシステム100を組み立てなければならないように、別個の構成要素としてパッケージ化される(例えば、口腔液ボトル106、歯ブラシ104、シリンダ溶液カップ108、及びスピットンストロー110が別個にパッケージ化される)。さらに、口腔ケアシステム100の構成要素は、任意の種類の適切なこぼれにくい衛生的な材料から製造される。例えば、いくつかの実施形態では、シール412はポリエチレンフィルムから作られ、シリンダ溶液カップ108はポリエチレンカップである。さらに、いくつかの実施形態では、口腔液ボトル106及びスピットンストロー110は、ポリプロピレンで作られている。
【0065】
次に、図21~28を参照すると、使用の処置中の口腔ケアシステム100の側面図が示されている。はじめに、図21及び22は、組み立てられた口腔ケアシステム100の使用前の側面図を描いている。図示されているように、スピットンストロー110のポイント710は、シリンダ溶液カップ108のシール412に近接して静止している。口腔ケアシステム100を使用するために、患者又は医療従事者は、したがって、スピットンストロー110のポイント710がシール412を破るまで、矢印800で示されているように歯ブラシ104及び/又はスピットンストロー110を押す。いくつかの実施形態では、スピットンストロー110は、容器300内で約0.64cm(0.25インチ)移動することができる。したがって、患者又は医療従事者は、スピットンストロー110を第1の方向に移動させ、続いてスピットンストロー110をシール412に向かって反対方向に押して、シール412の切断等の破断を容易にすることができる。
【0066】
次に、患者又は医療従事者は、歯ブラシ104及び/又はスピットンストロー110を、スピットンストロー110の開口706及び歯ブラシ104のヘッド204がシリンダ溶液カップ108の基部400内に収容された口腔液に実質的に浸るように、矢印802で示された方向に押し続ける。患者又は医療従事者は、図23及び図24に示すように、スピットンストロー110のポイント710がシリンダ溶液カップ108の底部の近辺に到達するまで押す。そうすることで、歯ブラシ104のヘッド204が口腔液に実質的に浸されるようになる。さらに、いくつかの実施形態では、スピットンストロー110をシリンダ溶液カップ108の基部400に押し込むことで、スピットンストロー110が口腔液ボトル106から実質的に上方に引っ張られないように、スピットンストロー110の管704に設けられた突起を押して口腔液ボトル106のネック部308を通す。
【0067】
歯ブラシヘッド204が口腔液に実質的に浸されたら、患者又は医療従事者は、歯ブラシ104及び/又はスピットンストロー110を矢印804で示された方向に引っ張る。そうすることで、スピットンストロー110及びその中に入れられた歯ブラシ104が引き出される。スピットンストロー110は、図25及び図26に示すように、スピットンストロー110の管704の突起714が口腔液容器102の出口304に接触するまで引き出され続ける。したがって、突起714は、スピットンストロー110がさらに引き出されるのを防ぐ。あるいは、いくつかの実施形態では、スピットンストロー110は、スピットンストロー110の管704に設けられた突起を含み、これら突起が押されて口腔液ボトル106のネック部308を通った後は、スピットンストロー110が口腔液ボトル106から実質的に上方に引き出されるのを防止する。
【0068】
この時点で、患者又は医療従事者は、図25に示すように、歯ブラシ104のヘッド204がくぼみ712を過ぎてスピットンストロー110から出るまで、歯ブラシ104を矢印806で示された方向に引っ張り続ける。いくつかの実施形態では、管704は、歯ブラシ104がスピットンストロー110から引き出されるときに、歯ブラシ104のヘッド204から余分な口腔液を絞り出すように構成される。歯ブラシ104が口腔ケアシステム100から取り外されると、図26に示すように、スピットンストロー110は、口腔液ボトル106の中及び/又はシリンダ溶液カップ108の中に再び落ちる。あるいは、スピットンストロー110が、ネック部308を通って押し出されると出口304と係合する突起を含む場合、スピットンストロー110は、口腔液ボトル106及び/又はシリンダ溶液カップ108の中に残る。このように、医療従事者は、患者が口腔ケアシステム100を使用したことを、図26に示すように、スピットンストロー110が口腔液容器102に対して元の位置にあるか、あるいは口腔液ボトル106の中にさらに入っているかを見て、使用したことを容易に確認することができる。
【0069】
患者が歯ブラシ104を口腔ケアシステム100から引き出したら、患者は歯ブラシ104を標準的な方法で使用して、患者の歯を磨くことができる。ブラッシング中又はブラッシング後に、患者はスピットンストロー110の漏斗700に唾を吐いて、患者の口から口腔液を除去する。患者が口腔ケア治療を終えたとき、口腔ケアシステム100は廃棄されることになっている。いくつかの段取りでは、患者は、口腔ケアシステム100を廃棄する前に、歯ブラシ104をスピットンストロー110の管704に再挿入する。
【0070】
図21~28で使用している様子を図示した口腔ケアシステム100は、例示的なものであることを意図しており、代わりに他の口腔ケアシステム及び構成を他の実施形態で使用してもよいことが理解されるべきである。例えば、いくつかの実施形態では、口腔液ボトル106の代わりに、図14及び15に示す口腔液ボトル116が使用され、シリンダ溶液カップ108の代わりに、図16及び17に示すシリンダ溶液カップ118が使用される。さらに、口腔ケアシステムは、吸引ポート210及び突出吸引開口部212が使用されていないとき(例えば、図44に示すように)、流体が吸引ポート210及び突出吸引開口部212を通って逆流するのを防止するために、歯ブラシ104の吸引ポート210内に適合するように構成された取り外し可能なプランジャー等、追加の又は異なる構成要素を含んでもよい。
【0071】
次に、図29~33を参照すると、例示的な実施形態に係る口腔ケアシステム100等の口腔ケアシステムを保持するためのパッケージユニット120の図が示されている。図29は、パッケージユニット120の側面斜視図である。図29に示すように、パッケージユニット120は、上部900と下部902とを含む。上部900は、パッケージユニット120の背面を形成するパネル904を含む。パネルは、前面906と、パッケージユニット120の背面図を示す図30に示すように、背面908とを含む。
【0072】
下部902は、パネル904、基部912、サイドフラップ916、及び上張出部918から形成される口腔ケアシステム容器910を含む。図29に示すように、基部912は、パッケージユニット120が保持するように構成された口腔ケアシステムの各々のための凹所920を含む。各凹所920は、口腔ケアシステムの下側部分を受け入れて保持するように構成される。例えば、凹所920は、シリンダ溶液カップ108の基部400及び脚部408、又はシリンダ溶液カップ118及び口腔液ボトル116の脚部512を受け入れるように構成されている。さらに、上張出部918は、パッケージユニット120が保持するように構成された口腔ケアシステムのそれぞれに対応するスロット922を含む。各スロット922は、パッケージユニット120の上面図を示す図31に示されるように、パッケージユニット120の対応する凹所920の上に配置される。各スロット922は、歯ブラシ104及び/又はスピットンストロー110等の口腔ケアシステムの上側部分を受け入れて固定するように構成されている。例示として、いくつかの実施形態では、スピットンストロー110は、以下でさらに詳細に説明するように、口腔ケアシステム100をパッケージユニット120に固定するために、スロット922の両縁を受容するように構成された溝を含む。図32は、パッケージユニット120の左側面図を示す。図32に示すように、各サイドフラップ916は、側面924を含む。
【0073】
様々な実施形態において、パッケージユニット120は、厚紙、カード用紙、又はプラスチックシート等の柔軟で可撓性のある材料で製作される。さらに、いくつかの実施形態では、パッケージユニット120は、平らなシート(例えば、厚紙の平らなシート)として形成され、口腔ケアシステム容器910を含む、図29~32に示す構成に折り畳めるように構成される。したがって、そのような実施形態では、パッケージユニット120は、タブ及び挿入物、タブ及び接着剤、又はパッケージユニット120を平らなシートから組み立てるための別の機構を含む。
【0074】
さらに、様々な実施形態において、パッケージユニット120の構成は、口腔ケアシステムをパッケージ化及び提供するための設置面積を小さくする。例えば、パッケージユニット120は、テーブル表面のスペースを殆ど要さないか、又はテーブル表面の最小限のスペースを要し、このことは、多くの病院の状況において、患者のテーブル表面の利用の権利は限られているかもしれないので、有益である。同時に、パッケージユニット120自体は、マーケティングのため、口腔ケアシステムの使用説明書の提供のため、薬剤情報の提供のため等に、様々なアレンジで使用できる多量の表面スペースを含む。例えば、一実施形態では、前面906は、口腔ケアシステムの使用に関する簡単な説明を含む。背面908は、病院環境で口腔ケアシステムを使用することが有益である理由、口腔ケアシステムの使用に関する詳細な説明、薬剤情報、及び製造者情報を含む。側面924は、口腔ケアシステムの使用、及び口腔ケアシステムを使用することが有益である理由に関する追加の簡単な情報を含む。さらに、基部912の正面部分等、パッケージユニット120のさらなる表面も使用されてもよい。
【0075】
次に、図33を参照すると、例示的な実施形態に係る、口腔ケアシステム1000を保持するパッケージユニット120の側面斜視図が示されている。様々な実施形態において、口腔ケアシステム1000は、口腔ケアシステム100と同様に構成されており、各口腔ケアシステム1000は、口腔液容器1002(例えば、口腔液ボトル1006、シリンダ溶液カップ(見えない)、及びスピットンストロー1010を含む)と、歯ブラシ1004とを含む。さらに、様々な実施形態において、各口腔ケアシステム1000のこれらの構成要素は、上述した口腔液容器102、歯ブラシ104、口腔液ボトル106又は116、シリンダ溶液カップ108又は118、及びスピットンストロー110と同様に構成される。図33に示すように、パッケージユニット120の各凹所920は、口腔ケアシステム1000の下側部分を受容する形状(例えば、脚部408又は脚部512を受容する形状)である。さらに、各スロット922は、スピットンストロー1010等の口腔ケアシステム1000の上側部分を受容する形状になっている。
【0076】
さらに、いくつかの実施形態では、スピットンストロー1010は、スロット922の両縁の周りにフィットするように構成された溝1020を備える。図34及び35は、例示的な実施形態に係る、口腔ケアシステム1000の側面図である。図34及び35に示すように、スピットンストロー1010は、スピットンストロー1010の対向する側面に設けられた一組の溝1020を含む。各溝1020は、スロット922を形成する縁の一部の周りにフィットするように構成されている。さらに、図35に示されているように、各溝1020は、より幅広の端部1022を含む。より幅広の端部1022は、スロット922の縁を受容するように構成されており、そのより幅広のサイズに基づいて、口腔ケアシステム1000をパッケージユニット120に配置する個人が溝1020をスロット922の縁に合わせることを容易にすることによって、その個人を助ける。スピットンストロー1010の溝1020の1つに挿入されたスロット922の1つの縁は、口腔ケアシステム1000を保持するパッケージユニット120の側面斜視図である図36に示されている。
【0077】
スロット922を形成する縁の部分が溝1020に受容されると、溝1020は、口腔ケアシステム1000をパッケージユニット120内に収容するのに役立つ。さらに、様々な配置において、溝1020は、医療従事者が患者が口腔ケア計画を遵守しているかどうかを判断するのにも役立つ。そもそも、いくつかの配置では、溝1020は、口腔ケアシステム1000がパッケージユニット120から取り出されるまで、スピットンストロー1010及び歯ブラシ1004がシリンダ溶液カップ1008内に下方に押し込まれないように構成されている。例えば、溝1020は、スロット922と係合して、スピットンストロー1010及び歯ブラシ1004の下方への移動を防止する。このように、溝1020は、例えば、口腔ケアシステム1000を組み立てて流通させる間に、早まった侵入に起因して口腔ケアシステム1000を廃棄しなければならないような、シリンダ溶液カップ1008への早まった侵入から口腔ケアシステム100を助ける。
【0078】
さらに、いくつかの配置では、溝1020は、患者が口腔ケアシステム1000を使用したら、口腔ケアシステム1000をパッケージユニット120に再挿入できないように、スピットンストロー1010上に構成されている。例えば、溝1020は、口腔液容器1002の頂部と整列している。したがって、患者が歯ブラシ1004及びスピットンストロー1010をシリンダ溶液カップ1008に押し込むことによって口腔ケアシステム1000を使用すると、溝は口腔液ボトル1006の頂部よりも下に永久的に移動する(例えば、スピットンストロー1010は、スピットンストロー1010が口腔液ボトル1006に押し込まれると、スピットンストロー1010が引き上げられて口腔液ボトル1006から出てくるのを防止する突起を含むため)。このように、患者は一度使用した口腔ケアシステム1000をパッケージユニット120に戻すことができないため、溝1020は、装置の精査を必要とせずに、患者が口腔ケアシステム100を実際に使用したかどうかを医療従事者が判断するのに役立つ。患者が口腔ケアシステム1000を使用したと主張しても、口腔ケアシステム1000がパッケージユニット120に残っていれば、医療従事者は、患者が口腔ケアシステム1000を実際に使用していないことを知ることができる。ひいては、このことは、医療従事者が、患者が口腔ケア計画を遵守しているかどうかを判断するのに役立つ。
【0079】
図37を参照すると、例示的な実施形態に係る、口腔ケアシステム1000をその中に保持し、ラッパー130に収容されたパッケージユニット120の側面斜視図が示されている。様々な配置において、パッケージユニット120は、衛生的な理由で(例えば、口腔ケアシステム1000から汚染物質を遠ざけるために)、ラッパー130に包まれるように構成される。したがって、口腔ケアシステム1000を使用する準備ができたら、パッケージユニット120はラッパー130から取り外される。
【0080】
いくつかの実施形態では、パッケージユニット120は、図37に示すように、ラッパー130内に個別に(例えば、単一の口腔ケア計画ユニットとして)提供されてもよい。これは、手術前等の口腔ケアシステムに対する1回限りの特別な患者の必要性によるものであるかもしれない。しかし、多くの病院の状況では、患者は1日に一定の回数歯を磨くことが推奨されるが、多くの患者は1日に推奨される回数よりも少ない回数で歯を磨くことがある。例えば、1日4回の歯磨きが推奨されていても、1日2回しか歯磨きをしない患者さんも少なくない。そのため、医療従事者は、多くの患者が使用しないであろう歯ブラシユニットを患者に提供している。歯ブラシユニットが開封された場合(例えば、パッケージユニット120がラッパー130から取り外されて口腔ケアシステム1000が露出した場合)、開封された歯ブラシユニットの汚染を防ぐなどの衛生上の理由から、使用されているか否かに関わらず廃棄しなければならない場合がある。これは、病院による歯ブラシユニットのむだづかいにつながる可能性がある。
【0081】
したがって、様々な実施形態において、ラッパーに収容されたパッケージユニットは、患者が一定期間に実際に使用すると予想される数の口腔ケアシステムを保持するように構成される。例えば、患者は1日に4回歯を磨くことが推奨されるかもしれないが、多くの患者は1日に2回しか歯を磨かないかもしれない。そういうものとして、パッケージユニット120は、図33及び図37に示すように、2つの口腔ケアシステム1000を収容するように構成されている。したがって、患者には、期間中に使用することが推奨される口腔ケアシステムの総数を収容する複数のパッケージユニットが提供されうる(例えば、1日に4回、患者の歯を磨く際に使用するために、それぞれが2つの口腔ケアシステム1000を収容する2つのパッケージユニット120)。しかしながら、患者は、患者が期間中に推奨される数の口腔ケアシステムを完全に使用しない場合、残りの包装されていない口腔ケアシステムを将来の使用のために保存することができるように、それぞれのパッケージユニットを封入するラッパーから各パッケージユニットを別々に取り外すことができる。例えば、図29~33、36、及び37に示すパッケージユニット120の実施形態を参照すると、患者には、1日に4回患者の歯を磨く際に使用するための4つの口腔ケアシステム1000を共に含む2つの別個の包装されたパッケージユニット120が提供されてもよい。しかし、患者が、推奨される1日に4回ではなく、1日に2回しか歯を磨かない場合、患者は、1つのラッパー130内の1つのパッケージユニット120内に含まれる2つの口腔ケアシステム1000を使用するだけである。そして、残りの未開封のパッケージユニット120は、将来使用するために保管できる。
【0082】
さらに、いくつかの実施形態では、口腔ケアシステムを収容するパッケージユニットは、各キットが1日に使用することが推奨される数の口腔ケアユニットを含むように、一緒に束ねられるように構成される。例示として、各キットは、少なくとも2つのパッケージユニットを含み、それは、第1のパッケージユニットに収容された口腔ケアシステムの第1のセットと、第2のパッケージユニットに収容された口腔ケアシステムの第2のセットとを含む。例えば、図38及び図39は、キット140として一緒に取り付けられた2つのパッケージユニット120の側面斜視図を示す。各パッケージユニット120は、全体として、キット140が4つの口腔ケアシステム1000を含むように、2つの口腔ケアシステム1000を含む。患者は、1日に4つの口腔ケアシステム1000をすべて使用することが推奨されるが、多くの患者は1日に2つの口腔ケアシステム1000しか使用しないことが予想される。このように、各パッケージユニット120は、ラッパー130に個別に封入されており、キット140内のパッケージユニット120を個別に分離して開封できるように、他のパッケージユニット120との壊すことのできる接続部を含む。したがって、患者が2つの口腔ケアシステム1000のみを使用する場合、患者は1つのパッケージユニット120のみを開封し、他のパッケージユニット120を将来の使用のためにラッパー130に安全に封入したままにする。さらに、いくつかの配置では、パッケージユニット120は、例えば、ラッパー130の間の壊れやすい穴の開いた接続部を介して一緒に接続される。この接続部は、2つのラッパー130を一緒に保持するが、2つのラッパー、ひいては2つのパッケージユニット120を、穴の開いた接続部に力を加えることによって引き離すことができる。
【0083】
いくつかの実施形態では、図38に示すように、キット140内のパッケージユニット120は、背中合わせで提供される(例えば、2つのパッケージユニット120の背面908が一緒に提供される)。キット140のこの構成は、2つのパッケージユニット120のパネル904を一緒に取り上げる個人によって、2つのパッケージユニット120を一度に取り扱うことができるので有益である。さらに、キット140のこの構成は、2つのパッケージユニット120をコンパクトに(例えば、2つのパッケージユニット120がテーブルの小さな表面積を占めるように)一緒に提供することを可能にする。しかし、このような実施形態では、キット140のパッケージユニット120は、図39に示すように、個人が各パッケージユニット120の背面908を見ることができるように、分離可能であってもよい。例えば、背面908は、コンプライアンス上の理由から、1つのラッパー(又は複数のラッパー)130の開封を必要とすることなく観察可能でなければならない薬剤情報通知を含んでもよい。
【0084】
一つの配置では、パッケージユニット120のラッパー130は、図39に示されているように、それぞれのラッパーの1つの垂直縁部132に壊れやすい接続部を含む。したがって、パッケージユニット120は、図38に示すように背中合わせに設けることができるが、図39に示すようにパッケージユニット120が横並びになるように、垂直縁部132上のヒンジ状の壊れやすい接続部を中心に回転させることもできる。さらに、別の配置では、ラッパー130は、パッケージユニット120の背面908を覆うラッパー130の部分に、弱い接着剤を備える。このように、パッケージユニット120は、図38に示すように背中合わせに設けられ、各パッケージユニットのラッパー130は、ラッパー130の背面908を覆う部分の弱い接着剤で一緒に一時的にくっつけられる。しかし、接着剤を引き離すために小さな力を加え、図39に示すようにパッケージユニット120が横並びになるまでパッケージユニット120を回転させることで、パッケージユニット120を離れさせることができる。さらに別の配置では、ラッパー130は、2つのラッパー130の上端縁部134に壊れやすい接続部を備える。このようにして、ラッパー130は、図38に示すようにパッケージユニット120が背中合わせになるように連結されるが、パッケージユニット120の背面908は、背面908が観察可能になるように(例えば、一方のパッケージユニット120を時計回りに回転させ、他方のパッケージユニット120を反時計回りに回転させることによって)分離することができる。さらに別の配置では、ラッパー130は、2つのラッパー130の下端縁部135に壊れやすい接続部を備える。
【0085】
しかしながら、口腔ケアシステム1000及びパッケージユニット120の上記の実施形態は、例示的なものであることを意図しており、本明細書に記載された口腔ケアシステム1000及びパッケージユニット120は、他の実施形態において異なる形で提供及び構成され得ることが理解されるべきである。例えば、いくつかの代替的な実施形態では、各パッケージユニット120は、1つの口腔ケアシステム1000を保持するように構成され、別々に包装される。このように、患者には毎日4つの別々のパッケージユニット120が提供され、各パッケージユニット120は1つの口腔ケアシステム1000を保持する。他の例では、各パッケージユニット120は、1つの口腔ケアシステム1000を保持するように構成され、別々に包装されているが、4つのパッケージユニット120のラッパーが一緒に接続されて(例えば、ラッパーの垂直方向の縁に沿って設けられた壊れやすい接続部を介して)、4つのパッケージユニット120のキットを形成する。このようにして、患者には、毎日1つのキットを提供される。あるいは、他の実施形態では、各パッケージユニット120は、2つ以上の口腔ケアシステム1000を保持するように構成され、かつ/又は各キットは、2つ以上のパッケージユニット120を含む。一例では、多数のパッケージユニット120が、パッケージユニット120のラッパーに沿って壊れやすい接続部で一緒に接続され、医療従事者が、一緒に接続された多数のパッケージユニット120から、患者に必要な数のパッケージユニット120を分離する。さらなる実施形態では、各パッケージユニット120は、各パッケージユニット120が、推奨される患者の歯磨きを1日に4回行うのに十分な口腔ケアシステム1000を保持することができるように、4つの口腔ケアシステム1000を保持するように構成されている。これにより、医療従事者が、患者が1日に4回歯を磨かないと、病院によって口腔ケアシステム1000を無駄にするリスクがあることを確かめることを促進できる。さらに、他の実施形態では、患者には、3つの口腔ケアシステム1000又は5つの口腔ケアシステム1000のように、1日に異なる数の口腔ケアシステム1000が提供される。このように、パッケージユニット120は、異なる数の口腔ケアシステムを保持するように構成されてもよい。例えば、患者が1日に3回歯を磨くことが推奨される場合、患者に提供される束は、2つの口腔ケアシステム1000を保持するパッケージユニット120と、1つの口腔ケアシステム1000を保持するパッケージユニット120とを含んでもよい。
【0086】
次に、図40~45を参照すると、例示的な実施形態に係る、口腔ケアシステム100又は口腔ケアシステム1000等の口腔ケアシステムを保持する別のパッケージユニット150の図が示されている。図40は、パッケージユニット150の側面斜視図である。図40に示すように、パッケージユニット150は、取付部、例えば裏材部1102を有するパネル1100で形成されている。裏材部1102は、左フラップ1104及び右フラップ1106に(例えば、中間部1102と左フラップ1104及び右フラップ1106との間のパネル1100の折り目を介して)さらに接続されていてもよい。例えば、左フラップ1104及び右フラップ1106により、パッケージユニット150は、さらなる支持体なしに直立することができる。しかし、左フラップ1104及び右フラップ1106を含まない単一の裏材部1102も、口腔ケアシステムの下部と組み合わせて使用され、パッケージユニットを直立させることができる。パネル1100はまた、前面1108と、パッケージユニット150の背面図を示す図41に示すように、背面1110とを含む。
【0087】
図40に戻ると、パッケージユニット150は、口腔ケアシステム(複数可)をパネル1100などの取付部に連結するための1つ以上の取付要素をさらに含む。図示の実施形態では、取付要素はクリップ1112であり、各クリップ1112は口腔ケアシステムを保持するように構成されている。例えば、図40に示すパッケージユニット150は、2つのクリップ1112を含むが、他の実施形態では、パッケージユニットが1つのクリップ1112を含んでもよいし、2つ以上のクリップを含んでもよいことを理解すべきである。各クリップ1112は、図41に示されるように、クリップ1112の背面の突起1116がフィットするパネル1100の穴1114を介してパネル1100に取り付けられ、クリップ1112をパネル1100上に支持する。パッケージユニット150の上面図を図示した図42に示すように、各クリップ1112は、口腔ケアシステムの一部の周りにフィットして係合するように構成された一組のプロング1118を一緒に含む。いくつかの実施形態では、図40及び図42に示されているように、各プロング1118はまた、平坦部分1120を含む。平坦部分1120は、口腔ケアシステムの一組の溝、例えば溝1020(図43及び44を参照)を受容して、口腔ケアシステムをパッケージユニット内の所定の位置により良く保持するとともに、輸送中又はその他の使用前の口腔ケアシステムの移動を防止するように構成される。さらに、平坦部分1120は、口腔ケアシステムが使用された後に、溝を受容できない場合がある(例えば、口腔ケアシステム1000を参照して上述したように、溝がスピットンストローの下で窪んでいるため)。このように、口腔ケアシステムは、一度使用されると、クリップ1112に適切に戻せない。しかしながら、クリップ1112は、他の方法で口腔ケアシステムに係合するように構成されてもよい。例えば、クリップ1112は、可撓性又は半可撓性のプラスチックで形成されてもよく、したがって、口腔ケアシステムの一部を受け入れて係合するように曲がってもよい。いくつかの実施形態では、クリップ1112は、パネル1100に連結又は取り付けられておらず、むしろパッケージユニット150でパネル1100から独立して配置されていてもよい。例えば、パネル1110に取り付けられていないが、クリップ1112は、口腔ケアシステムの移動を防止するために(例えば、口腔ケアシステム1000を参照して上述したように、歯ブラシ1004が口腔液ボトル1006に押し込まれるのを防止するために)、口腔ケアシステムの一部に係合するように同様に構成されてもよい。さらに、クリップ1112は、口腔ケアシステムが使用された後に、溝1020以外の口腔ケアシステムの部分に係合するように構成されてもよい。例えば、クリップ1112は、口腔ケアシステムが使用された後に、スピットンストロー1010の一部、又は口腔ケアシステムの別の部分に係合するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、クリップ1112は、歯ブラシ1004が口腔液容器1006内に押し込まれるのを防止するように別の方法で構成されてもよい。例えば、クリップ1112は、線状の部材(例えば、棒等)として構成されてもよい。クリップ1112はさらに、歯ブラシ1004の口腔液容器1006内への押し込みを防止及び/又は許可するように、口腔ケアシステムに着脱可能に連結されるか、または口腔ケアシステムに関して作動するように構成されてもよい。
【0088】
したがって、図43は、例示的な実施形態に係る、口腔ケアシステム1200を保持するパッケージユニット150の側面斜視図である。様々な実施形態において、口腔ケアシステム1200は、口腔ケアシステム100と同様に構成され、各口腔ケアシステム1200は、口腔液容器1202(例えば、口腔液ボトル1206、シリンダ溶液カップ1208、及びスピットンストロー1210を含む)と、歯ブラシ1204とを含む。さらに、様々な実施形態において、各口腔ケアシステム1200の構成要素は、上述した口腔液容器102、歯ブラシ104、口腔液ボトル106又は116、シリンダ溶液カップ108又は118、及びスピットンストロー110と同様に構成される。また、各口腔ケアシステム1200は、上述した口腔ケアシステム1000の溝1020と同様の溝1220を含む。さらに、口腔ケアシステム1200は、歯ブラシ1204の吸引ポート1224にフィットするように取り外し可能に挿入されるように構成されたプランジャー1222を含む。例えば、プランジャー1222は、吸引ポート1224又は突出吸引開口部212が使用されていないとき、具体的には、図23~29を参照して上述したように、歯ブラシ1204がシリンダ溶液カップ1208に押し込まれている間に、口腔液が吸引ポート1224又は突出吸引開口部212から逆流するのを防止することができる。しかしながら、プランジャー1222は、ユーザが歯ブラシ1204を吸引装置に取り付けるためにプランジャー1222を取り外すことができるように、取り外し可能である。歯ブラシがシリンダ溶液カップに押し込まれたときに口腔液が逆流するのを防ぐために、吸引ポート210及び突出吸引開口部212を閉塞するように構成された他の取り外し可能な要素を含むことができるパッケージユニットの他の実施形態があり得ることが理解される。例えば、取り外し可能なキャップが、吸引ポート210及び突出吸引開口部212を覆い、かつ/又はさもなければ塞いでもよい。これらの取り外し可能な要素は、ブラシ等の口腔ケアシステムの部品に連結されたり、パッケージユニットに取り付けられたり、あるいは独立した要素であってもよい。
【0089】
図43及び44に示すように、各クリップ1112のプロング1118は、口腔ケアシステム1200を保持し、各プロング1118の平坦部分1120は、口腔ケアシステム1200の溝1220にフィットする。さらに、パネル1100は、口腔ケアシステム1200がクリップ1112に挿入されたときに、各口腔ケアシステム1200の下側部分がパネル1110と同じ高さで終わるように構成されている。例えば、図43に示すように、口腔液ボトル1206上の脚部1212(例えば、脚部512と同様に構成されている)の下部は、パネル1100と口腔ケアシステム1200とが一緒に(例えば、パネル1100の左フラップ1104及び右フラップ1106と口腔ケアシステム1200の脚部1212とによって)直立するように、パネル1100の下部と同じ高さになっている。
【0090】
様々な実施形態において、パッケージユニット120と同様に、パッケージユニット150は、厚紙、カード用紙、又はプラスチックシート等の柔軟で可撓性のある材料で製作される。例えば、パッケージユニット150は、図40~45に示す構成に折り畳むように構成された平らなシート(例えば、厚紙の平らなシート)として形成されてもよい(例えば、平らなシート上の線及び/又は引っかき傷に沿って)。さらに、様々な実施形態において、また、パッケージユニット120と同様に、パッケージユニット150の構成は、口腔ケアシステムをパッケージ化及び提供するための設置面積を小さくする。一例として、パッケージユニット150は、テーブル表面のスペースを殆ど要さないか、又はテーブル表面の最小限のスペースを要する。しかしながら、パッケージユニット150は、マーケティングのため、口腔ケアシステムの使用説明書の提供のため、薬剤情報の提供のため等、様々なアレンジで使用できる多量の表面スペースを提供する。例えば、一実施形態では、左フラップ1104及び中間部1102の前面1108は、口腔ケアシステムのラベル又はロゴ、及び口腔ケアシステムの使用に関する簡単な指示を含む。左フラップ1104の前面11108及び右フラップの前面1108の追加のスペースには、口腔ケアシステムの使用に関する事実と、病院環境で口腔ケアシステムを使用することが有益である理由に関する情報とが含まれる。中間部1102の背面1110は、薬剤情報を含み、右フラップ1106の背面1110は、口腔ケアシステムを使用するための詳細な指示を含み、左フラップ1104の背面1110は、口腔ケアシステムの使用に関する追加の事実と、病院環境で口腔ケアシステムを使用することが有益である理由に関する情報を含む。
【0091】
他の実施形態では、口腔ケアシステムの取付部は、パネル1100のような平坦なパネルでなくてもよい。取付部は、1つ又は複数の口腔ケアシステムを直接的又は間接的に、好ましくは直立した姿勢で一緒に固定及び/又は保持することができる任意の要素または構造であってもよい。いくつかの例では、取付部は、円周の周りに1つ又は複数の取付要素を有する円筒形取付部であってもよい。他の実施形態では、クリップ1112等、これに限定されない複数の取付要素が一緒に接続されて取付要素の配列を形成し、取付部は、取付要素が連結される追加の要素を含まない。さらに、取付要素が、1つ又は複数の口腔ケアシステム1200を固定することが可能であり、口腔液ボトル106に対する歯ブラシ1204の早まった活動化を防止するために口腔ケアシステム1200の溝1220によって受容されるように構成された延長された実質的に平坦な部分を有する限り、クリップ1112として以外の構成で提供されてもよい。
【0092】
図45を参照すると、例示的な実施形態に係る、その中に口腔ケアシステム1200を保持し、ラッパー160に収容されたパッケージユニット150の側面斜視図が示されている。パッケージユニット120と同様に、様々な配置において、パッケージユニット150は、衛生的な理由で(例えば、口腔ケアシステム1200から汚染物質を遠ざけるために)、ラッパー160に包まれるように構成される。したがって、口腔ケアシステム1200を使用する準備ができたとき、パッケージユニット150はラッパー160から取り外される。いくつかの実施形態では、パッケージユニット150は、図44に示すように(例えば、口腔ケア計画ユニットとして)、ラッパー160内で個別に提供される。他の実施形態では、パッケージユニット150は、パッケージユニット150を封入するラッパー160の間に壊れやすい接続部を有する複数のパッケージユニット150を含む、キット140と同様のキットで提供されてもよい。
【0093】
図46~50を参照すると、例示的な実施形態に係る、口腔ケアシステム100、口腔ケアシステム1000、又は口腔ケアシステム1200等の口腔ケアシステムを保持するための別のパッケージユニット170の図が示されている。図46は、パッケージユニット170の側面斜視図である。図46に示すように、パッケージユニット170は、パッケージユニット150と同様に構成されており、左フラップ1104及び右フラップ1106に接続された中間部1102に分割された単一パネル1100を含む。図46、ならびに図47(パッケージユニット170の背面図を示す)及び図48(パッケージユニット170の上面図を示す)にさらに示されるように、パッケージユニット170は、口腔ケアシステムを保持するように構成されたクリップ1112をさらに含む。しかし、図47~50に示すパッケージユニット170は、図40~45に示すパッケージユニット150よりも幅が広く、4つのクリップ1112を含む。このように、パッケージユニット170は、例示的な実施形態に係る、パッケージユニット170の側面斜視図を示す図49に示すように、4つの口腔ケアシステム1200を保持するように構成される。
【0094】
図50を参照すると、例示的な実施形態に係る、口腔ケアシステム1200をその中に保持し、ラッパー180の中に収容されたパッケージユニット170の側面斜視図が示されている。パッケージユニット170は、上述したように、パッケージユニット120及びパッケージユニット150と同様の理由でラッパー180に包まれてもよく、使用時にはラッパー180から取り出される。さらに、いくつかの実施形態では、パッケージユニット170は、ラッパー180内で個別に提供され(例えば、口腔ケアレジメントユニットとして)、一方、他の実施形態では、パッケージユニット170は、パッケージユニット170を封入するラッパー180の間に壊れやすい接続部を有する複数のパッケージユニット170を含む、140と同様のキットで提供されてもよい。
【0095】
本明細書で利用されるように、用語「約」、「およそ」、「実質的に」、及び類似の用語は、本開示の主題が関係する技術分野の当業者による一般的かつ受け入れられた使用法と一致する広い意味を有することが意図される。これらの用語は、記載及び請求された特定の特徴の説明を、これらの特徴の範囲を提供された詳細な数値範囲に制限することなく可能にすることを意図していることが、本開示を検討する当業者によって理解されるべきである。したがって、これらの用語は、記載及び請求された主題の実質的でない又は取るに足らない修正又は変更が、添付の請求項に記載された本開示の範囲内であると考えられることを示すものと解釈されるべきである。
【0096】
本明細書で使用される「連結」という用語及びその変形は、2つの部材を直接的又は間接的に互いに結合することを意味する。そのような結合は、静止(例えば、永久又は固定)していても、移動可能(例えば、取り外し可能又は着脱可能)であってもよい。このような結合は、2つの部材が互いに直接連結された状態、1つ以上の別個の介在部材及び互いに連結された任意の追加の中間部材を用いて2つの部材が互いに連結された状態、又は、2つの部材のうちの1つと一体的に形成された介在部材を用いて2つの部材が互いに連結された状態で達成されてもよい。「連結」又はその変形が追加の用語(例えば、直接連結された)によって修飾される場合、上記で提供された「連結」の一般的な定義は、追加の用語の平易な言語の意味(例えば、「直接連結」とは、別個の介在部材なしに2つの部材を結合することを意味する)によって修飾され、結果として、上記で提供された「連結」の一般的な定義よりも狭い定義となる。
【0097】
本明細書において、要素の位置(例えば、「頂部」、「底部」、「上」、「下」)への言及は、単に、図中の様々な要素の向きを説明するために使用される。様々な要素の向きは、他の例示的な実施形態に応じて異なる可能性があり、そのような変形は、本開示に包含されることが意図されていることに留意されるべきである。
【0098】
例示的な実施形態の要素の構造及び配置は、例示に過ぎない。本開示のいくつかの実施形態のみを詳細に説明してきたが、本開示を検討する当業者は、記載されている主題の新規の教示及び利点から実質的に逸脱することなく、多くの変更が可能であること(例えば、様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状及び割合、パラメータの値、取り付け配置、材料の使用、色、方向等の変形)を容易に理解するであろう。例えば、一体的に形成されたものとして示されている要素は、複数の部品又は要素で構成されてもよい。要素及びアセンブリは、十分な強度又は耐久性を提供する多種多様な材料のいずれかから、多種多様な色、テクスチャ、及び組み合わせのいずれかで構成されてもよい。さらに、本明細書では、「例示的」という言葉が、例、事例、又は説明として役立つことを意味するように使用されている。本明細書で「例示的」と記載されている実施形態又はデザインは、必ずしも他の実施形態又はデザインよりも好ましい又は有利であると解釈されるものではない。むしろ、「例示的」という言葉の使用は、概念を具体的に示すことを意図している。したがって、そのような変更はすべて、本開示の範囲に含まれることが意図されている。添付の請求項の範囲から逸脱することなく、好ましい実施形態及び他の例示的な実施形態の設計、動作条件、及び配置において、他の置換、修正、変更、及び省略を行うことができる。
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【国際調査報告】