(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-31
(54)【発明の名称】2-ステージ・タグを備えた閉鎖体
(51)【国際特許分類】
B65D 51/24 20060101AFI20220124BHJP
B65D 41/34 20060101ALI20220124BHJP
G06K 19/073 20060101ALI20220124BHJP
G06K 19/077 20060101ALI20220124BHJP
【FI】
B65D51/24
B65D41/34 114
G06K19/073 081
G06K19/077 304
G06K19/077 220
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021506467
(86)(22)【出願日】2019-07-31
(85)【翻訳文提出日】2021-04-02
(86)【国際出願番号】 US2019044555
(87)【国際公開番号】W WO2020033215
(87)【国際公開日】2020-02-13
(32)【優先日】2018-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517319813
【氏名又は名称】クロージャー・システムズ・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】CLOSURE SYSTEMS INTERNATIONAL INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】特許業務法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】ミガス,ジェレマイア
(72)【発明者】
【氏名】モリン,ジェレミー
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA04
3E084AA12
3E084AA24
3E084AB01
3E084BA01
3E084CA01
3E084CC03
3E084DA01
3E084DB02
3E084DB05
3E084DB12
3E084DC03
3E084FB01
3E084GA01
3E084GB01
3E084GB08
3E084JA20
3E084KB01
3E084LD01
(57)【要約】
閉鎖体(10)は、上部壁部分(12)、上部壁部分から垂下する環状スカート部分(14)、及び不正開封防止バンド(18)を含む。上記スカート部分は、内周側雌ねじ形成部を含んでいる。上記不正開封防止バンドは、上記スカート部分から垂下し、且つ破断可能な接続部(22)によって上記スカート部分に少なくとも部分的に取り外し可能に接続されている。上記閉鎖体はさらに、その中に埋め込まれた2-ステージ・タグ(50)を含んでいる。上記2-ステージ・タグは、アンテナ(52)、複数のリード部を備えたスイッチ(5)、及びチップ又は集積回路(56)を含む。上記スイッチの電流経路は、上記不正開封防止バンドが上記スカート部分から少なくとも部分的に破断された後に遮断される。上記チップは、未開封の及び開封された位置に対応する第1及び第2読み取り可能コードを格納する。上記破断可能な接続部は、2-ステージ・タグを通して延在し且つ少なくとも2つのブリッジを含んでいる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉鎖体であって、
ポリマーの上部壁部分と、
前記ポリマーの上部壁部分から垂下するポリマーの環状スカート部分であって、容器の外周側雄ねじ形成部と嵌め合せ係合するための内周側雌ねじ形成部を含む前記環状スカート部分と、
を含む
第1閉鎖部分、及び、
ポリマーの不正開封防止バンドであって、前記ポリマーの環状スカート部分から垂下し、且つ、破断、可能な接続部によって前記ポリマーの環状スカート部分に少なくとも部分的に取り外し可能に接続されている前記不正開封防止バンド、
を含む
第2閉鎖部分、
を備え、
前記閉鎖体は、未開封の位置と開封された位置とを有し、
前記開封された位置は、前記不正開封防止バンドが前記ポリマーの環状スカート部分から少なくとも部分的に破断されたときに生じ、
前記閉鎖体は、その中に埋め込まれた2-ステージ・タグを含み、
前記2-ステージ・タグは、アンテナ、複数のリード部を備えたスイッチ、及び、チップ又は集積回路を含み、
前記スイッチの電流経路は、前記不正開封防止バンドが前記ポリマーの環状スカート部分から少なくとも部分的に破断された後に遮断され、
前記チップ又は集積回路は、第1読み取り可能コード及び第2読み取り可能コードを格納し、
前記第1読み取り可能コードは、前記閉鎖体が前記未開封の位置にあるときに取得され、
前記第2読み取り可能コードは、前記閉鎖体が前記開封された位置にあるときに取得され、
前記破断可能な接続部は、前記2-ステージ・タグを通して延在し、且つ、少なくとも2つのブリッジを含んでいる、
上記閉鎖体。
【請求項2】
前記2-ステージ・タグは、2-ステージ・NFCタグである、請求項1に記載の閉鎖体。
【請求項3】
前記2-ステージ・NFCタグは、受動型である、請求項2に記載の閉鎖体。
【請求項4】
前記2-ステージ・NFCタグは、能動型である、請求項2に記載の閉鎖体。
【請求項5】
前記2-ステージ・タグは、2-ステージ・RFIDタグである、請求項1に記載の閉鎖体。
【請求項6】
前記2-ステージ・RFIDタグは、受動型である、請求項5に記載の閉鎖体。
【請求項7】
前記2-ステージ・RFIDタグは、能動型である、請求項5に記載の閉鎖体。
【請求項8】
前記閉鎖体は、一体型閉鎖体である、請求項1に記載の閉鎖体。
【請求項9】
前記閉鎖体は、ポリオレフィンを含む、請求項1に記載の閉鎖体。
【請求項10】
前記第1閉鎖部分は、前記ポリマーの上部壁部分から垂下するポリマーの連続プラグシール部をさらに含み、
前記連続プラグシール部は、前記ポリマーの環状スカート部分の内面から間隙を空けられている、請求項1に記載の閉鎖体。
【請求項11】
前記2-ステージ・タグは、前記閉鎖体の外面と同一の高さにある、請求項1に記載の閉鎖体。
【請求項12】
包装であって、
開口部を規定するネック部分を有する容器であって、前記ネック部分に外周側雄ねじ形成部を有する前記容器、及び
前記開口部を閉じるために、前記容器の前記ネック部分に取り付けられるように構成された閉鎖体であって、
第1閉鎖部分と第2閉鎖部分とを含み、
前記第1閉鎖部分は、ポリマーの上部壁部分、前記ポリマーの上部壁部分から垂下するポリマーの環状スカート部分を含み、
前記環状スカート部分は、容器の外周側雄ねじ形成部と嵌め合せ係合するための内周側雌ねじ形成部を含み、
前記第2閉鎖部分は、ポリマー不正開封防止バンドを含み、
前記不正開封防止バンドは、前記ポリマーの環状スカート部分から垂下し、且つ、破断可能な接続部によって、前記ポリマーの環状スカート部分に少なくとも部分的に取り外し可能に接続されている、
前記閉鎖体、
を備え、
前記閉鎖体は、未開封の位置と開封された位置とを有し、
前記開封された位置は、前記不正開封防止バンドが、前記ポリマーの環状スカート部分から少なくとも部分的に破断されたときに生じ、
前記閉鎖体は、その中に埋め込まれた2-ステージ・タグを含み、
前記2-ステージ・タグは、アンテナ、複数のリード部を備えたスイッチ、及びチップ又は集積回路、を含み、
前記スイッチの電流経路は、前記不正開封防止バンドが前記ポリマーの環状スカート部分から少なくとも部分的に破断された後に遮断され、
前記チップ又は集積回路は、第1読み取り可能コード及び第2読み取り可能コードを格納し、
前記第1読み取り可能コードは、前記閉鎖体が前記未開の位置にあるときに取得され、
前記第2読み取り可能コードは、前記閉鎖体が前記開封された位置にあるときに取得され、
前記破断可能な接続部は、前記2-ステージ・タグを通して延在し、且つ少なくとも2つのブリッジを含んでいる、
上記包装。
【請求項13】
前記2-ステージ・タグは、2-ステージ・NFCタグである、請求項12に記載の包装。
【請求項14】
前記2-ステージ・タグは、2-ステージ・RFIDタグである、請求項12に記載の包装。
【請求項15】
前記閉鎖体は、ポリオレフィンを含んでいる、請求項12に記載の包装。
【請求項16】
前記2-ステージ・タグは、前記閉鎖体の外面と面一である、請求項12に記載の包装。
【請求項17】
閉鎖体を形成する方法であって、
型に2-ステージ・タグを挿入するステップであって、前記2-ステージ・タグは、アンテナ、複数のリード部を有するスイッチ、及び、チップ又は集積回路、を含み、前記チップ又は集積回路は、第1読み取り可能コード及び第2読み取り可能コードを格納し、前記第1読み取り可能コードは、前記閉鎖体が未開封の位置にあるときに取得され、前記第2読み取り可能コードは、前記閉鎖体が開封された位置にあるときに取得される、ステップ、
ポリマー材料を前記型に挿入するステップ、
前記ポリマーの上部壁部分及び前記ポリマーの上部壁部分から垂下するポリマーの環状スカート部分を形成するステップであって、前記環状スカート部分は、容器の外周側雄ねじ形成部と嵌め合せ係合するための内周側雌ねじ形成部を含んでいる、ステップ、
前記形成物を前記型から取り出すステップであって、前記2-ステージ・タグは、前記ポリマー材料内に埋め込まれる、ステップ、及び、
前記形成物の下部に、前記環状スカート部分と不正開封防止バンドとを部分的に取り外し可能に接続する破断可能な接続部を形成するような全周にわたる線を形成するように、切れ目を入れるステップであって、前記破断可能な接続部は、前記2-ステージ・タグを通して延在し且つ少なくとも2つのブリッジを含んでいる、ステップ、
を含み、
前記スイッチの電流経路は、前記不正開封防止バンドが前記ポリマーの環状スカート部分から少なくとも部分的に破断された後に、遮断される、
上記方法。
【請求項18】
前記2-ステージ・タグは、前記閉鎖体の外面と面一に配置される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記2-ステージ・タグは、2-ステージ・NFCタグである、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記2-ステージ・タグは、2-ステージ・RFIDタグである、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、米国特許出願第16/057,708号(2018年8月7日出願)についての優先権を主張するものであり、参照によってその内容は全体として本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本発明は、一般的に、包装におけるポリマー(高分子)の閉鎖体に関する。より具体的に本発明は、不正開封防止バンド及び2-ステージ(2段階又は2位置又は2状態)・タグを備えたポリマーの閉鎖体に関する。
【背景技術】
【0003】
ポリマーの閉鎖体は、容器と組み合わせて、長年にわたり多くの用途に用いられてきた。容器と共に用いられてきたポリマーの閉鎖体の1つのタイプは、不正開封防止用のポリマーの閉鎖体である。不正開封防止閉鎖体は、閉鎖体が開かれた場合にユーザーに目に見える表示を提供することによって、不正開封を防止又は禁止するために用いられる。この視覚的表示は、不正開封防止機能が破断さされた後、通常、閉鎖体を2つの別々の構成部分に分割する。次に、閉鎖体の上側部分が容器から取り外され、その結果、容器の内容物にアクセスできるようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
閉鎖体の所望の特性全部を実行しつつ、開封される前及び開封された後の夫々の読み取りを提供する能力を有する不正開封防止機能を備える閉鎖体を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1の実施形態によれば、閉鎖体は、第1閉鎖部分と第2閉鎖部分とを含む。上記第1閉鎖部分は、ポリマーの上部壁部分、上記ポリマーの上部壁部分から垂下するポリマーの環状スカート部分を含む。上記環状スカート部分は、容器の外周側雄ねじ形成部と嵌め合せ係合するための内周側雌ねじ形成部を含む。上記第2閉鎖部分は、ポリマーの不正開封防止バンドを含む。上記不正開封防止バンドは、上記ポリマーの環状スカート部分から垂下し、且つ破断可能な接続部によって上記ポリマーの環状スカート部分に少なくとも部分的に取り外し可能に接続されている。上記閉鎖体は、未開封の位置と開封された位置とを有する。上記不正開封防止バンドが上記ポリマーの環状スカート部分から少なくとも部分的に破断されたときに、上記開封された位置は生じる。上記閉鎖体は、その中に埋め込まれた2-ステージ・タグを含む。上記2-ステージ・タグは、アンテナ、複数のリード部を備えたスイッチ、及び、チップ又は集積回路を含む。上記スイッチの電流経路は、上記不正開封防止バンドが上記ポリマーの環状スカート部分から少なくとも部分的に破断された後、遮断される。上記チップ又は集積回路は、第1読み取り可能コード及び第2読み取り可能コードを格納している。上記第1読み取り可能コードは、上記閉鎖体が上記未開封の位置にあるときに取得される。上記第2読み取り可能コードは、上記閉鎖体が開封された位置にあるときに取得される。破断可能な接続部は、2-ステージ・タグを通して延在し、且つ少なくとも2つのブリッジを含んでいる。
【0006】
別の実施形態によれば、包装が形成される。上記包装は、容器と閉鎖体とで構成されている。上記容器は、開口部を規定するネック部分を有する。上記容器は、ネック部分に外周側雄ねじ形成部を有する。上記閉鎖体は、上記開口部を閉じるために上記容器の上記ネック部分に適合するように構成されている。上記閉鎖体は、第1閉鎖部分と第2閉鎖部分とを含む。上記第1閉鎖部分は、ポリマーの上部壁部分、上記ポリマーの上部壁部分から垂下するポリマーの環状スカート部分を含む。上記環状スカート部分は、容器の外周側雄ねじ形成部と嵌め合せ係合するための内周側雌ねじ形成部を含む。上記第2閉鎖部分は、ポリマーの不正開封防止バンドを含む。上記不正開封防止バンドは、上記ポリマーの環状スカート部分から垂下し、破断可能な接続部によって上記ポリマーの環状スカート部分に少なくとも部分的に取り外し可能に接続されている。上記閉鎖体は、未開封の位置と開封された位置とを有する。上記開封された位置は、上記不正開封防止バンドが上記ポリマーの環状スカート部分から少なくとも部分的に破断されたときに生じる。
【0007】
上記閉鎖体は、その中に埋め込まれた2-ステージ・タグを含む。上記2-ステージ・タグは、アンテナ、複数のリード部を備えたスイッチ、及びチップ又は集積回路を含む。上記スイッチの電流経路は、上記不正開封防止バンドが上記ポリマーの環状スカート部分から少なくとも部分的に破断された後に遮断される。上記チップ又は集積回路は、第1読み取り可能コード及び第2読み取り可能コードを格納する。上記第1読み取り可能コードは、上記閉鎖体が未開の位置にあるときに取得される。上記第2読み取り可能コードは、上記閉鎖体が開かれた位置にあるときに取得される。上記破断可能な接続部は、上記2-ステージ・タグを通して延在し且つ少なくとも2つのブリッジを含む。
【0008】
1つの方法によって、閉鎖体が形成される。2-ステージ・タグが型に挿入される。上記2-ステージ・タグは、アンテナ、複数のリード部を有するスイッチ、及び、チップ又は集積回路を含む。上記チップ又は集積回路は、第1読み取り可能コード及び第2読み取り可能コードを格納する。上記第1読み取り可能コードは、上記閉鎖体が未開封の位置にあるときに取得される。上記第2読み取り可能コードは、上記閉鎖体が開封された位置にあるときに取得される。ポリマー材料が上記型に挿入される。上記ポリマーの上部壁部分及び上記ポリマーの上部壁部分から垂下するポリマーの環状スカート部分が形成される。上記環状スカート部分は、容器の外周側雄ねじ形成部と嵌め合せ係合するための内周側雌ねじ形成部を含む。上記形成物は上記型から取り出される。上記2-ステージ・タグは、ポリマー材料内に埋め込まれている。上記形成物の下部は、上記環状スカート部分と不正開封防止バンドとを部分的に取り外し可能に接続する破断可能な接続部を形成するような全周にわたる線を形成するように、切れ目を入れられる。上記破断可能な接続部は、2-ステージ・タグを通して延在し且つ少なくとも2つのブリッジを含んでいる。上記スイッチの電流経路は、上記不正開封防止バンドが上記ポリマーの環状スカート部分から少なくとも部分的に破断された後に、遮断される。
【0009】
上記の要約は、本発明の各実施形態又は全ての態様を表すことを意図するものではない。本発明の追加の特徴及び利点は、以下に記載される詳細な説明及び図面から明らかである。
【0010】
本発明の別の利点は、以下の詳細な説明を読み且つ以下の図面を参照することで明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】1実施形態による、未開封の位置での閉鎖体の上面斜視図である。
【
図1B】
図1Aにおける線分1B-1Bに概ね沿って取られた断面図である。
【
図2】
図1Aの閉鎖体の開封された位置における上面斜視図である。
【
図3A】1実施形態による閉じられた位置における、
図1Aの閉鎖体及び容器を含んでいる包装の上面斜視図である。
【
図3B】
図3Aにおける線分3B-3Bに概ね沿って取られた断面図である。
【
図4】別の実施形態によるチップ又は集積回路である。
【
図5】さらに別の実施形態によるチップ又は集積回路である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、様々な修正及び代替の形態を受け入れる余地がある一方、その特定の実施形態が、図面における例によって示され、本明細書において以下詳細に説明される。しかし、開示された特定の形態に本発明を限定することを意図するものではなく、逆に、添付された請求項により規定された本発明の精神及び範囲内にある全ての修正物、同等物、及び代替物を包含することを意図していることを理解されたい。
【0013】
図1A、1B、及び、
図2は、本発明の1実施形態によるポリマー閉鎖体10を示す。閉鎖体は、製品を収容する容器又はボトルに配置されるように構成されている。製品は、通常は液体製品であるが、固体製品、又は、液体製品と固体製品との組み合わせでもよい。
図1A、1B、及び、
図2のポリマーの閉鎖体10は、一体型の閉鎖体センブリである。ポリマーの閉鎖体10は、一般的に円筒形である。
【0014】
引き続き
図1A、1B、及び、
図2を参照する。ポリマーの閉鎖体10は、ポリマーの上部壁部分12、このポリマーの上部壁部分12から垂下するポリマーの環状スカート部分14、ポリマーの連続プラグシール部16(
図1B)、及び、不正開封防止バンド(tamper-evident band)18を含む。この実施形態において、上部壁部分12は、いかなる開口部も持たず、閉鎖体の上部全体にわたって延在している。
【0015】
ポリマーの環状スカート部分は、
図1Bに示されるように、内周側雌ねじ形成部(internal thread formation)30を含む。内周側雌ねじ形成部は、1実施形態において複数の先導部を含む。内周側雌ねじ形成部30は、容器のネック部分の対応する外周側雄ねじ形成部(external thread formation)と嵌め合せ係合するように構成されている。
図1Bに示された内周側雌ねじ形成部30は、第1閉鎖先導部36及び第2閉鎖先導部38を含む。内周側雌ねじ形成部は、別の実施形態において連続的であり得ることが意図されている。
【0016】
第1閉鎖先導部36は、ポリマーの上部壁部分12の近くの第1の位置(
図1Bには示されていない)で始まり、不正開封防止バンド18に近い第2の位置36aまでらせん状に延在する。同様に、第2閉鎖先導部38は、ポリマーの上部壁部分12の近くの第1の位置(
図1Bには示されていない)で始まり、不正開封防止バンド18に近い第2の位置(
図1Bには示されていない)までらせん状に延在する。第1及び第2閉鎖先導部36、38は、まとめて二重先導部閉鎖ねじと呼ばれる。第1及び第2閉鎖先導部36、38の夫々は連続している。第1及び第2閉鎖先導部36、38の夫々の第1の位置は、互いにおよそ180度離れて配置され、したがって、閉鎖体10のほぼ反対側から始まる。
【0017】
第1及び第2閉鎖先導部は不連続であり得ることが意図されている。閉鎖体の内周側雌ねじ形成部は、らせんねじ形成部とは異なる可能性があることも意図されている。別の内周側雌ねじ形成部が閉鎖体において使用され得ることもまた意図されている。
【0018】
図1Bのポリマーの連続プラグシール部16は、ポリマーの上部壁部分12から垂下している。連続プラグシール部16は、ポリマーの環状スカート部分14の内側面から間隙間を空けられている。
【0019】
別の実施形態において、閉鎖体は、ポリマーのライナー(裏地)、及び、上部壁部分と上記ポリマーのライナーとの間に配置されたポリマーのディスクを用いて密封することができる。これは2体型の閉鎖体である。ポリマーのライナー及びポリマーのディスクを含む閉鎖体の例は、参照により本明細書に組み込まれる米国公開第2018/0099795号に見出すことができるが、これに限定されるものではない。閉鎖体を密封する際に、別の密封方法を使用しうることも意図されている。
【0020】
特に
図1Bを参照すると、閉鎖体10のポリマーの不正開封防止バンド18は、その閉鎖体の底部(即ち、ポリマーの上部壁部分12の反対側の端部)に置かれている。不正開封防止バンド18は、環状スカート部分14から垂下し、且つ破断可能な接続部22によって部分的に取り外し可能に環状スカート部分14に接続されている。不正開封防止バンド18は、容器の内容物が既にアクセスされた可能性があることをユーザに示すように、容器と連動して動作する。より具体的には、不正開封防止バンド18は、例えば
図2に示されるように、ユーザが包装を開けて容器にアクセスした場合に、環状スカート部分14から部分的に分離するように設計されている。1実施形態において、破断可能な接続部は、ミシン目入り線又は分割線(scoring or scored lines)、刻み目(notchs)、リーダー(leaders)、切れ目(nicks)又は別の破断され易い線を用いて形成されうる。
【0021】
閉鎖体10は、2-ステージ・タグ50を含む。1実施形態における2-ステージ・タグは、2-ステージ・NFC(near field communication:近距離無線通信)タグである。別の実施形態において、2-ステージ・タグは、RFID(無線周波識別)タグである。別の無線通信タグが使用されうることも意図されている。
【0022】
図1A及び
図2に示された2-ステージ・タグ50は、アンテナ52、スイッチ54、及び、チップ又は集積回路56を含む。
図1Cは、スイッチ54及びチップ又は集積回路56を含んでいる。チップ又は集積回路56は、アンテナ52及びスイッチ54と動作可能に接続されている。チップ又は集積回路56は、第1及び第2読み取り可能コードを格納する。第1及び第2読み取り可能コードは、開封前と開封後の夫々のコードである。以下で論じられるように、2-ステージ・タグ50は、望ましくは、閉鎖体の外表面と同じ高さに配置される。
【0023】
2-ステージ・タグ50は、
図4に関して以下で説明するように、象嵌(inlay:詰め物)を含みうる。象嵌160は、2-ステージ・タグ150の残りの部分をまとめるのに役立つ。
【0024】
図1A及び
図2に戻って参照すると、アンテナ52は、情報に関する機器との通信及びインタフェースを支援するアンテナである。この情報には、第1及び第2読み取り可能コードが含まれるが、これらに限定されるものではない。アンテナ52は、機器がチップ又は集積回路56によって運ばれる電子情報(例えば、第1及び第2読み取り可能コード)を検索できるように、機器との所望のインタフェースを提供する。アンテナは、いくつかの実施形態において、機器からの遠隔入力を受信するように構成されうる。その遠隔入力はチップ又は集積回路に転送される。この機器は、適切な読み取り装置又はスキャナーでありうる。
【0025】
アンテナ52は、
図1Aに示されたように環状スカート部分14に配置されている。このアンテナは、閉鎖体の上部壁部分に配置されうることが意図されている。
【0026】
いくつかの実施形態において、アンテナ52は、電源への物理的接続なしに外部から電力供給されるべきチップ又は集積回路と協調する。この実施形態において、チップ又は集積回路は受動型(パッシブ型)である。
【0027】
アンテナ52は、通常は、少なくとも1つの金属を含む。アンテナの形成に使用されうる金属の例は、アルミニウム及び銅であるが、これらに限定されるものではない。アンテナを形成する際に、少なくとも別の金属又は導電性材料を使用しうることが意図されている。
【0028】
不正開封防止バンド18がポリマーの環状スカート部分14から少なくとも部分的に破断された後、スイッチ54の電流経路は遮断される。このことは、
図1A、1C、及び、
図2を比較するとき、具体的に示されている。スイッチ54は、第1部分54a及び第2部分54bを含み、且つ
図1A、1Cにおける閉ループ内にある。スイッチ54は、第1リード部54c及び第2リード部54dを含む。第1部分54aはポリマーの環状スカート部分14上に配置され、一方、第2部分54bは不正開封防止バンド18上に配置されている。
【0029】
スイッチ54は、通常は、少なくとも1つの金属を含む。スイッチの形成に使用されうる金属の例は、アルミニウム及び銅であるが、これらに限定するものではない。スイッチを形成する際に、少なくとも別の金属又は導電性材料を使用しうることが意図されている。
【0030】
閉鎖体が未開封位置にあるとき、スイッチ54の第1部分54a及び第2部分54bは、第1リード部54cと第2リード部54dとが動作可能に接続されるように、1つの連続した部品に形成される。これは、例えば、
図1A、1Cに示されている。
図1A、1Cに示されたように、スイッチ54の電流経路は、チップ又は集積回路56と動作可能に接続され、閉ループ回路内にある。この閉ループ回路は、破断可能な接続部の配置に関係なく、閉ループ回路を維持する。破断可能な接続部22を介して不正開封防止バンド18がポリマーの環状スカート部分14から破断された場合、スイッチ54の第1部分54aと第2部分54bとは切り離され且つ別個の部分になり、第1及び第2リード部54c、54dは動作可能には接続されない。このことは、例えば
図2に示されている。
図2に示されたように、スイッチ54の電流経路は遮断され、チップ又は集積回路56を有する開ループ回路を形成する。
【0031】
スイッチ54は、空間58が形成されるように構成されている。空間58は、その中にどのような金属又はそれ以外の導電性材料なしに形成されている。空間58は、ポリマーの環状スカート部分14及び不正開封防止バンド18の両方に置かれている。空間58は、破断可能な接続部22を介して不正開封防止バンド18がポリマーの環状スカート部分14から破断された後、開ループを提供するのに役立つ。
【0032】
図1A、1Cに示されるように、スイッチ54は、一般的な長方形の形状に形成されている。スイッチは、
図1Aに示されたものとは異なる形状、及び/又は、サイズでありうることが意図されている。
【0033】
チップ又は集積回路56は、スイッチ54の電流経路を読み取り、ループが閉ループであるか開ループであるかを決定する。ループが閉じている場合、第1読み取り可能コードが取得される。ループが開いている場合、第2読み取り可能コードが取得される。2-ステージ・タグ50は、第1読み取り可能コード及び第2読み取り可能コードを含んでいる。回路の遮断が発生すると、第2読み取り可能コードが読み取られる。このことは、破断可能な接続部22を介して不正開封防止バンド18がポリマーの環状スカート部分14から破断された後に、第1部分54aと第2部分54bとが切り離され且つ別個の部分になるときに、生じる。
【0034】
第1及び第2読み取り可能コードは、偽造防止、販売促進、及び、データ管理を支援することができる。偽造防止には、ブランド保護、追跡、盗難防止が含まれるが、これらに限定されるものではない。製品販売促進には、クーポン、懸賞、ロイヤルティプログラム、又は、再注文の機会が含まれるが、これらに限定されるものではない。データ管理には、調査/販売の統計、追跡監視、調査場所、人口統計データ、ロイヤルティプログラム、在庫切れ監視が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0035】
第1及び第2読み取り可能コードは、関連する機器との間でインタフェースを取るように構成されている。例えば、第1読み取り可能コードは、購入時にスキャンされ、後ほど製品を開いた後にスキャンされうる。1実施形態において、第1読み取り可能コードは「未開封の包装」を読み取ることができ、第2読み取り可能コードは「開封された包装」を読み取ることができる。第1及び第2読み取り可能コードは、ブランド情報を有しうる。第1及び第2読み取り可能コードは、第2読み取り可能コードが賞品が獲得されたことを示すように、促進指示を有しうる。製品の販売促進に関して別の指示が提供されうることが意図されている。第1及び第2読み取り可能コードは、別の実施形態においてデータ監視の側面に向けられうる。
【0036】
1実施形態におけるチップ又は集積回路は、受動型(パッシブ型)である。この実施形態においては、チップ又は集積回路は外部から電力供給をされるので、このことは、チップ又は集積回路に電力供給をするために、それに動作可能に接続される内部電源の必要性を無くする。
【0037】
別の実施形態において、チップ又は集積回路は能動型(アクティブ型)でありうることが意図されている。この実施形態において、コンパクトな電源がチップ又は集積回路に動作可能に接続されている。
【0038】
4リード部チップを含んでいる異なるチップ又は集積回路が使用されうることが意図されている。この実施形態において、2つのリード部がアンテナに接続され、2つのリード部がスイッチに接続されている。これは、例えば
図1A、1Cに示されている。本発明において、別のチップ又は集積回路が使用しうることが意図されている。
【0039】
2-ステージ・タグ50は、環状スカート部分14と不正開封防止バンド18とに配置されているように示されている。2-ステージ・タグは、上部壁部分、環状スカート部分、及び、不正開封防止バンド上に配置されうることが意図されている。
【0040】
図1Cは、いくつかの構造体の長さを示す。長さL1及びL2は、一般的に約2mm~約4mmであり、より典型的には、約2.5mm~約3.5mmである。長さL3は、一般的に約0.1mm~約0.3mmであり、より典型的には、約0.15mm~約0.25mmである。長さL4は、一般的に約20mm~約40mmであり、より典型的には約25mm~約35mmである。長さL4は、2-ステージ・タグ50の水平部分の長さである。長さL5は、一般的に約0.5mm~約1.5mmであり、より典型的には約0.75mm~約1.25mmである。長さL5はブリッジの長さである。長さL9は、一般的に約8mm~約18mmであり、より典型的には約10mm~約16mmである。L9は、分割線、刻み目、又は切れ目の長さに、それに隣接する1つのブリッジ22a又は22bの長さを加えたものである。2で割られた長さL4の長さL9に対する比率(L4/2:L9)は、1.1より大きく、より一般的には1.2又は1.4より大きくなる。このことは、開ループ内に留まり且つ2-ステージ・タグの各半分に1のブリッジを含むところの2-ステージ・タグの作成に役立つ。
【0041】
図1Cはまた、いくつかの構造体の高さを示す。高さH1は、一般的に約0.1mm~約1mm、より典型的には約0.2mm~約0.8mm、さらにより典型的には約0.4mm~約0.6mmである。高さH2は、一般的に約4mm~約8mmであり、より典型的には約5mm~約8mmである。高さH3は、一般的に約2mm~約4mmであり、より典型的には約2.5mm~約3.5mmである。高さH1のH3に対する比率は、切れ目の堅牢性を規定し、数値が小さいほど、タグに対して且つ分割線の高さの変動に対してより堅牢になる。
【0042】
図4を参照すると、別の実施形態による2-ステージ・タグ150が示されている。2-ステージ・タグ150は、アンテナ152、スイッチ154、及び、チップ又は集積回路156を含む。チップ又は集積回路156は、第1及び第2の読み取り可能コードを格納し、上記の2-ステージ・タグ50と同様に機能する。2-ステージ・タグ150は、開封されていない状態(閉ループ)で示されている。これは、不正開封防止バンドが破断可能な接続部を介してポリマーの環状スカート部分から切り離される前である。
図4のスイッチ154は、一般に逆T字形である。このスイッチは、第1リード部154c及び第2リード部154dを含む。スイッチは、
図4に示されたものとは異なる形状、及び/又は、サイズでありうることが意図されている。2-ステージ・タグ150は、スイッチ154内に形成された空間158を含む。2-ステージ・タグ150はまた、象嵌160をさらに含む。象嵌160は、2-ステージ・タグ150の残りの部分を一緒に保つのを助ける。象嵌は、望ましくは、閉鎖体の残りの部分と容易に結合する材料から構成されている。象嵌は、通常、ポリマー材料であり、多くの場合、閉鎖体と同じ材料で形成されている。
【0043】
図5を参照すると、別の実施形態による2-ステージ・タグ250が示されている。2-ステージ・タグ250は、アンテナ252、スイッチ254、及び、チップ又は集積回路256を含む。チップ又は集積回路256は、第1及び第2の読み取り可能コードを格納し、上記の2-ステージ・タグ50と同様に機能する。2-ステージ・タグ250は、開封されていない状態(閉ループ)で示されており、これは、不正開封防止バンドが破断可能な接続部を介してポリマーの環状スカート部分から切り離される前である。2段250は、スイッチ254内に形成された空間258を含む。スイッチ254は、その中に形成された複数のリード部254c、254dを示している。2-ステージ・タグ250は長方形の形状である。2-ステージ・タグは、
図5に示されるものとは異なる形状、及び/又は、サイズでありうることが意図されている。
図5はまた、その中に形成された複数のブリッジ222a、222bを備えた破断可能な接続部222を含む。
【0044】
図5は、いくつかの構造物の長さを示している。長さL6は、一般的に約10mm~約40mm、典型的には約15mm~約30mm、より典型的には約20mm~約30mmである。長さL6は、2-ステージ・タグ50の長さである。長さL7は、一般的に約0.1mm~約0.3mmであり、より典型的には約0.15mm~約0.25mmである。長さL8は、一般的に約0.5mm~約1.5mmであり、より典型的には、約0.75mm~約1.25mmである。長さL8はブリッジの長さである。長さL10は、一般的に約5mm~約18mmであり、より典型的には約7mm~約14mmである。L10は、分割線、刻み目又は切れ目の長さに、それに隣接するブリッジ222bの長さを加えたものである。長さL6を2で割った長さの長さL10に対する比率(L6/2:L10)は、1.1より大きく、より一般的には1.2又は1.4より大きくなる。これは、開ループ内に留まり且つ2-ステージ・タグの各々の半分上のブリッジを含む2-ステージ・タグを作成するのを助ける。
【0045】
図5はまた、いくつかの構造物の高さを示している。高さH4は、一般的に約0.1mm~約1mm、より典型的には約0.2mm~約0.8mm、さらにより典型的には約0.4mm~約0.6mmである。高さH5は、一般的に約2mm~約4mmであり、より典型的には約2.5mm~約3.5mmである。高さH6は、一般的に約4mm~約8mmであり、より典型的には約5mm~約8mmである。高さH4のH5に対する比率は、切れ目の堅牢性を規定し、数値が小さいほど、タグに対し及び分割線の高さの変動に対してより堅牢になる。
【0046】
包装を形成する閉鎖体及び容器の1つの非限定的な例が、
図3A、3Bに関連して示され説明される。
【0047】
本発明の閉鎖体は、
図3A、3Bの包装100を形成するために用いられる容器108と共に使用されうる。容器108の一部分が、
図3A、3Bに示されており、開口部を規定するネック部分102を含んでいる。容器108のネック部分102は、外周側雄ねじ形成部104及び連続外側リング部110を含む。外周側雄ねじ形成部104は、第1最終先導部136及び最終先導部138を含む(
図3B)。外周側雄ねじ形成部104(最終先導部136、138)は、対応する内周側雌ねじ形成部30(閉鎖体先導部36、38)と係合して、包装100を密封する。
【0048】
第1最終先導部136は、容器108の開放端の近くで始まり、らせん状に、容器の閉鎖端に近い第2の位置まで延在する。同様に、第2最終先導部138は、容器108の開放端の近くで始まり、らせん状に、容器の閉鎖端に近い第2の位置まで延在する。第1及び第2最終先導部136、138のそれぞれは連続している。第1及び第2最終先導部136、138の第1の位置は、互いにおよそ180度離れて配置され、したがって、容器108のネック部分102の反対側から始まる。容器108を開くとき、第1閉鎖先導部36は望ましくは第1最終先導部136と接触しており、第2閉鎖先導部38は望ましくは第2最終先導部138と接触している。容器の外周側雄ねじ形成部は、不連続な先導部を有しうることが意図されている。
【0049】
容器の外周側雄ねじ形成部は、容器108に関して開示されたものとは異なりうることが意図されている。
【0050】
連続外側リング部110は、破断可能な接続部22の破断によって第1閉鎖部分10aが容器108のネック部分102からねじを緩められるときに、不正開封防止バンド18を位置決めするのに役立つ。
【0051】
本発明の閉鎖体は、脱酸素剤物質を含みうる。この脱酸素剤物質は、閉鎖体内に分布していても、又は、別の層であってもよい。脱酸素剤物質は、容器内の酸素を除去するのを助ける任意の物質でありうるが、その一方で容器内の内容物にほとんど又はまったく影響を与えない。
【0052】
代わりに又は追加として、閉鎖体は、酸素バリア物質を含みうる。酸素バリア物質は、別の層として追加することも、閉鎖体自体の中に統合することもできる。酸素バリア物質は、閉鎖体を通して酸素が容器に入るのを防止又は抑制するのに役立つ。これらの物質には、エチレンビニルアルコール(EVOH)が含まれるが、これらに限定されるものではない。別の酸素バリア物質が閉鎖体に使用されうることが意図されている。
【0053】
上部壁部分12及び環状スカート部分14は、ポリマー材料でできている。上部壁部分12、環状スカート部分14、及び連続プラグシール部16は、通常、オレフィン(例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP))、PET、又は、それらの混合で作られている。使用されうるポリエチレンの一例は、高密度ポリエチレン(HDPE)である。上部壁部分、環状スカート部分、及び、連続プラグシール部は、別のポリマー材料で作られうることが意図されている。不正開封防止バンド18は、通常、上部壁部分12、環状スカート部分14、及び、連続プラグシール部16と同じ材料でできている。
【0054】
閉鎖体は、通常、射出若しくは圧縮成形法、押し出し法、又は、それらの組み合わせなどの工程によって形成される。
【0055】
1の方法において、2-ステージ・タグは、第1及び第2閉鎖部分を形成するポリマー材料でインサート成形される。具体的には、2-ステージ・タグは型に配置され、次いでポリマー材料が型に加えられる。ポリマー材料は、2-ステージ・タグとともに型から取り出される。この方法による2-ステージ・タグは、閉鎖体の外面と同一の高さにあり、ポリマー材料内に埋め込まれている。
【0056】
型から取り出された後、更なる処理が、型からの成形品に対して行われる。具体的には、破断可能な接続部が次に形成される。不正開封防止バンドを形成する破断可能な接続部は、1つの方法では刃物を用いて生じる。破断可能な接続部は、
図1Bの全周にわたる線42に沿って1つの処理で形成され、且つ、破断可能な接続部22を介する、両方の、全周にわたる線42に沿った、接続の分離を提供するために、ミシン目入り線又は分割線、刻み目、リーダー、切れ目又は別の破断され易い線を用いる。この破断可能な接続部はまた、
図1Aに示されたように2-ステージ・タグ50の一部分を通して延在している。破断可能な接続部は、通常、閉鎖体10の周囲の回りに延在する。全周にわたる線は、
図1Bに示されたものとは異なり得ることが意図されている。
【0057】
不正開封防止バンド18がポリマーの環状スカート部分14から破断された後にスイッチ54の第1部分54aと第2部分54bとが別個の部分に分離されうるように、上で議論された2-ステージ・タグは、最終的に形成された不正開封防止バンド18に関して位置決めされ固定される。
【0058】
本方法はいくつかの理由で有利である。埋め込まれた2-ステージ・タグは、ポリマー材料内にしっかりと配置され、このことは、閉鎖体の残りの部分から取り外すのを非常に困難にする。このことは、閉鎖体の2-ステージ・タグの不正開封を防止又は禁止するのに役立つ。閉鎖体の外面と同じ高さであることによって、ユーザーが破断可能な接続部を介して閉鎖体を開き、2-ステージ・タグを別個の部分に分離するときに、問題は軽減又は除去される。本方法はまた、破断可能な接続部によって形成されたブリッジの強度が弱すぎたり強すぎたりしないことにより、ブリッジの強度とのより良いバランスを提供する。このプロセスの2-ステージ・タグは、ユーザーへの美的魅力をも改善する。
【0059】
容器108は、通常、ポリマー材料でできている。ポリマーの容器の形成に用いられる材料の例の1つは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、又は、それらを使用する混合であるが、これらに限定されるものではない。容器は、他のポリマー材料又はコポリマー材料で形成されうることが意図されている。容器はガラスで形成されうることもまた意図されている。容器108は、通常、カプセル化された酸素バリア層を有するか、又は、その容器に組み込まれた酸素バリア材料を有している。
【0060】
容器108を開き且つその中の製品へアクセスするために、容器108に対して閉鎖体10を回転させることによって、閉鎖体10はねじを外される。ねじを外された後、閉鎖体10は離間する。
【0061】
ポリマーの閉鎖体は、低温及び高温の両方の用途が望ましい。ポリマーの閉鎖体は、低温用途(例えば、室温又は低温充填)において使用されうる。これらの用途には、水、スポーツドリンク、無菌用途(例えば乳製品)、及び、加圧製品(例えば炭酸清涼飲料)が含まれる。別の低温用途は、本発明のポリマーの閉鎖体とともに使用されうることが意図されている。
【0062】
ポリマーの閉鎖体は、高温用途(例えば、高温充填、加熱殺菌、及び、レトルト用途)で用いられうる。高温充填用途は、通常、約185oFの温度で実行されるが、加熱殺菌を伴う高温充填は、通常、約205oFの温度で実行される。レトルト用途は、通常、250oFを超える温度で行われる。本発明のポリマーの閉鎖体は、他の高温用途で使用されうることが意図されている。
【国際調査報告】