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特表2022-511370堆肥化可能または再生利用可能な冷却容器
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  • 特表-堆肥化可能または再生利用可能な冷却容器 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-31
(54)【発明の名称】堆肥化可能または再生利用可能な冷却容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/38 20060101AFI20220124BHJP
【FI】
B65D81/38 P
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021517576
(86)(22)【出願日】2019-09-27
(85)【翻訳文提出日】2021-05-28
(86)【国際出願番号】 US2019053659
(87)【国際公開番号】W WO2020069444
(87)【国際公開日】2020-04-02
(31)【優先権主張番号】62/738,556
(32)【優先日】2018-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/172,571
(32)【優先日】2018-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.STYROFOAM
(71)【出願人】
【識別番号】518346317
【氏名又は名称】ヴェリクール, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ジョーブ, ダレル
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067BA01B
3E067BA01C
3E067BA25B
3E067BA25C
3E067BB06B
3E067BB06C
3E067BC06B
3E067BC06C
3E067CA07
3E067DA10
3E067EA18
3E067EE40
3E067FA05
3E067FC01
3E067GA02
3E067GA04
3E067GA12
3E067GD01
(57)【要約】
容器のためのタブは、主に植物繊維および/またはでんぷんで形成された固体の堆肥化可能または再生利用可能なシートで各々形成された内側タブおよび外側タブを含む。内側タブおよび外側タブの両方が、フロアと、共通の縁部に沿ってフロアに結合され、共通の縁部に沿って2つの隣接する側壁に各々結合される複数の側壁と、側壁の頂部に設けられるリムとを含む。内側タブのリムが、外側タブのリム上に載置され、および固定されることにより、外側タブの側壁が内側タブの側壁を囲み、内側タブの側壁から離間される状態で、内側タブの側壁が、外側タブの複数の側壁の間の空間の中へ下側に延在する。内側タブの側壁と外側タブの側壁との間の容積が、空洞を提供する。
【選択図】図2B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却容器のためのタブであって、前記タブが、
主に植物繊維および/またはでんぷんで形成された固体の堆肥化可能または再生利用可能なシートで形成された内側タブであって、前記内側タブが、
第1のフロア、
第1の共通の縁部に沿って前記第1のフロアに連続して結合され、各々が第2の共通の縁部に沿って2つの隣接する第1の側壁に連続して結合されて前記タブの内部空間を囲む、複数の第1の側壁、および
前記側壁の頂部に設けられる第1のリム
を含む、内側タブと、
主に植物繊維および/またはでんぷんで形成された固体の堆肥化可能または再生利用可能なシートで形成された外側タブであって、前記外側タブが、
第2のフロア、
第3の縁部に沿って前記第2のフロアに連続して結合され、各々が第4の共通の縁部に沿って2つの隣接する第2の側壁に連続して結合される、複数の第2の側壁、および
前記第2の側壁の頂部に設けられる第2のリム
を含む、外側タブと
を備え、
前記内側タブの前記第1のリムが、前記外側タブの前記第2のリム上に載置され、および固定されることにより、前記複数の第2の側壁が前記複数の第1の側壁を囲み前記複数の第1の側壁から離間された状態で、前記複数の第1の側壁が前記複数の第2の側壁の間の空間の中へ下側に延在し、前記複数の第1の側壁と前記複数の第2の側壁との間の容積が空洞を提供する、タブ。
【請求項2】
前記複数の第1の側壁が、前記第1のフロアに対してある斜角で傾斜しており、前記複数の第2の側壁が、前記第2のフロアに対してある斜角で傾斜している、請求項1に記載のタブ。
【請求項3】
前記複数の第1の側壁のうちの少なくとも2つの対向する側壁が、前記少なくとも2つの対向する側壁の外側に凹部を画定する内側に延在する第1の突出部を含み、前記複数の第2の側壁のうちの少なくとも別の2つの対向する側壁が、前記少なくとも2つの対向する側壁の隣接する側壁の相補的な凹部の中に嵌め込まれる内側に延在する第2の突出部を含む、請求項1に記載のタブ。
【請求項4】
前記第2の突出部が、前記相補的な凹部の中に摩擦嵌合される、請求項3に記載のタブ。
【請求項5】
前記相補的な凹部および前記第2の突出部が、前記凹部の頂端部よりも下側端部においてより幅広である、請求項3に記載のタブ。
【請求項6】
前記相補的な凹部および前記第2の突出部が、台形である、請求項5に記載のタブ。
【請求項7】
前記内側タブの前記第1のリムが、接着剤により前記側壁の前記第2のリムに固定される、請求項1に記載のタブ。
【請求項8】
前記空洞が、空である、請求項1に記載のタブ。
【請求項9】
前記空洞の中に堆肥化可能または再生利用可能な遊離しやすい材料を含む、請求項1に記載のタブ。
【請求項10】
前記内側タブが、主に第1の植物繊維で形成されており、前記外側タブが、主に前記第1の植物繊維で形成されており、前記遊離しやすい材料が、でんぷんまたは別の第2の植物繊維を含む、請求項9に記載のタブ。
【請求項11】
前記遊離しやすい材料が、スターチペレットを含む、請求項10に記載のタブ。
【請求項12】
前記内側タブが、主に植物繊維で形成されており、前記外側タブが、主に植物繊維で形成されている、請求項1に記載のタブ。
【請求項13】
前記内側タブおよび前記外側タブが、同じ植物繊維で形成されており、前記同じ植物繊維が、紙パルプまたは野菜繊維パルプを含む、請求項12に記載のタブ。
【請求項14】
前記内側タブの少なくとも内側表面の上に形成された湿気バリアフィルムを備える、請求項1に記載のタブ。
【請求項15】
前記外側タブの外側表面の上に形成された湿気バリアフィルムを備える、請求項14に記載のタブ。
【請求項16】
植物繊維および/またはでんぷんに混合される湿気バリア材料を備える、請求項1に記載のタブ。
【請求項17】
前記第1のフロアが、前記第2のフロアの上方で懸架されて前記第2のフロアから離間され、第1のフロアと前記第2のフロアとの間の容積が、前記空洞の一部分を提供する、請求項1に記載のタブ。
【請求項18】
前記第1のフロアおよび前記第2のフロアの少なくとも一方が、前記第1のフロアおよび前記第2のフロアの他方に接触するように延在する突出部を含む、請求項1に記載のタブ。
【請求項19】
容器であって、
請求項1に記載のタブと、
蓋であって、前記蓋が、
主に植物繊維および/またはでんぷんで形成された固体の堆肥化可能または再生利用可能なシートで形成された上側蓋であって、前記上側蓋が、
第1の中心部分、および
前記第1の中心部分を囲む第3のリム部分
を含む、上側蓋、ならびに
主に植物繊維および/またはでんぷんで形成された固体の堆肥化可能または再生利用可能なシートで形成された下側蓋であって、前記下側蓋が、
第2の中心部分、および
前記第2の中心部分を囲む第4のリム部分
を含む、下側蓋
を含む、蓋と
を備え、
前記上側蓋の前記第3のリムが、前記下側蓋の前記第4のリムの上に載置され、および固定されることにより、前記第1の中心部分が、前記第2の中心部分の上方で懸架されて前記第2の中心部分から離間され、前記上側蓋と前記下側蓋との間の容積が、第2の空洞を提供する、容器。
【請求項20】
前記タブまたは前記蓋のうちの一方のリムが、前記タブまたは前記蓋のうちの他方のリムの中の凹部にスナップ嵌合されるための突出部を含む、請求項19に記載の容器。
【請求項21】
少なくとも前記下側蓋の底部表面を覆う湿気バリア層を備える、請求項19に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、堆肥化可能または再生利用可能な容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の冷却容器は、例えばポリエチレンなどの、成形プラスチックで形成された内側壁および外側壁を備える本体を有する。これらの壁の間に、例えば、別のプラスチック、または例としてStyrofoamなどの発泡スチロール(EPS:expanded polystyrene)、などの、断熱材料が挟まれる。別法として、冷却容器は、断熱材料を保持するための分離壁を有しない、例えば全体としてプラスチックまたはEPSである、単一の一体型本体であってもよい。例えば、冷却容器は、成形ポリスチレンから形成され得る。例えば、氷、ドライアイス、またはゲルパックなどの冷却剤は、アイテムが保管されている状態の冷却容器の本体内の空洞の中に配置され得る。
【0003】
EPSは、比較的安価であり、多様な形状へと容易に形成されるが、再生利用可能ではなく、または堆肥化可能ではない。同様に、断熱のために使用されるプラスチックは、一般に再生利用可能ではない。結果として、冷却容器を廃棄することが問題となる可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
例えば縁石(curbside)の堆肥化ビン(bin:容器)または再生利用可能なビンを使用する、堆肥化可能または再生利用可能な容器が説明される。
【0005】
一態様で、容器のためのタブ(tub:槽)が、主に植物繊維および/またはでんぷんで形成された固体の堆肥化可能または再生利用可能なシートで形成された内側タブと、主に植物繊維および/またはでんぷんで形成された固体の堆肥化可能または再生利用可能なシートで形成された外側タブとを含む。内側タブが、第1のフロアと、第1の共通の縁部に沿って第1のフロアに結合され、各々が第2の共通の縁部に沿って2つの隣接する第1の側壁に結合されてタブの内部空間を囲む複数の第1の側壁と、側壁の頂部に設けられる第1のリムとを含む。外側タブが、第2のフロアと、第3の縁部に沿って第2のフロアに結合され、各々が第4の共通の縁部に沿って2つの隣接する第2の側壁に結合される複数の第2の側壁と、第2の側壁の頂部に設けられる第2のリムとを含む。内側タブの第1のリムが、外側タブの第2のリム上に載置され、および固定されることにより、複数の第2の側壁が複数の第1の側壁を囲み、複数の第1の側壁から離間される状態で、複数の第1の側壁が、複数の第2の側壁の間の空間の中へ下側に延在する。複数の第1の側壁と複数の第2の側壁との間の容積が、空洞を提供する。
【0006】
実装形態は、以下の特徴のうちの1つまたは複数の特徴を含むことができる。
【0007】
複数の第1の側壁が、第1のフロアに対してある斜角で傾斜していてよく、複数の第2の側壁が、第2のフロアに対してある斜角で傾斜していてよい。複数の第1の側壁の少なくとも2つの対向する側壁が、少なくとも2つの対向する側壁の外側に凹部を画定する内側に延在する第1の突出部を含むことができる。複数の第2の側壁の少なくとも別の2つの対向する側壁が、少なくとも2つの対向する側壁の隣接する側壁の相補的な凹部の中に嵌め込まれる内側に延在する第2の突出部を含むことができる。第2の突出部が、相補的な凹部の中に摩擦嵌合され得る。第2の突出部および相補的な凹部が、凹部の頂端部よりも下側端部においてより幅広であってよい。凹部および第2の突出部は、台形であってよい。
【0008】
内側タブの第1のリムが、接着剤により側壁の第2のリムに固定され得る。
【0009】
空洞は空であってよい。堆肥化可能または再生利用可能な遊離しやすい材料(loose material)が、空洞の中に配置され得る。内側タブが、主に第1の植物繊維で形成され得、外側タブが、主に第1の植物繊維で形成され得、遊離しやすい材料が、でんぷんまたは別の第2の植物繊維を含み得る。遊離しやすい材料が、スターチペレットを含み得る。内側タブが、主に植物繊維で形成され得、外側タブが、主に植物繊維で形成され得る。内側タブおよび外側タブが、例えば紙パルプまたは野菜繊維パルプなどの、同じ植物繊維で形成され得る。
【0010】
湿気バリアフィルムが、内側タブの少なくとも内側表面の上に形成され得る。湿気バリアフィルムが、外側タブの外側表面の上に形成され得る。湿気バリア材料が、植物繊維および/またはでんぷんに混合され得る。
【0011】
第1のフロアが、第2のフロアの上方で懸架されて第2のフロアから離間され得、第1のフロアと第2のフロアとの間の容積が、空洞の一部分を提供することができる。第1のフロアおよび第2のフロアの少なくとも一方が、第1のフロアおよび第2のフロアの他方に接触するように延在する突出部を含むことができる。
【0012】
容器は、タブと蓋とを含むことができる。蓋が、主に植物繊維および/またはでんぷんで形成された固体の堆肥化可能または再生利用可能なシートで形成された上側蓋、ならびに主に植物繊維および/またはでんぷんで形成された固体の堆肥化可能または再生利用可能なシートで形成された下側蓋を含むことができる。上側蓋が、第1の中心部分、および第1の中心部分を囲む第3のリム部分を含むことができる。下側蓋が、第2の中心部分、および第2の中心部分を囲む第4のリム部分を含むことができる。上側蓋の第3のリムが、下側蓋の第4のリムの上に載置され、および固定され得ることにより、第1の中心部分が第2の中心部分の上方で懸架されて第2の中心部分から離間される。上側蓋と下側蓋との間の容積が、第2の空洞を提供することができる。
【0013】
タブまたは蓋のうちの一方のリムが、タブまたは蓋のうちの他方のリムの中の凹部にスナップ嵌合されるための突出部を含むことができる。湿気バリア層が、少なくとも下側蓋の底部表面を覆うことができる。
【0014】
潜在的な利点に、以下のうちの1つまたは複数が含まれ得る(これらのみに限定されない)。容器が全体として堆肥化可能または再生利用可能となり得、したがって、容器の構成要素のすべてが容易に廃棄可能となる。容器が断熱性を有することができ、その結果、容器が食物などの低温物質を保管することができる。容器が耐水性を有することができ、その結果、容器の内部での水滴または湿潤物質からの水の漏洩が容器を劣化させない。
【0015】
任意選択で、内部の液体が、容器の底部表面上に形成された1つまたは複数の孔を通して容器から排出され得る。したがって、物質が湿った状態になるかまたは蓄積した水の中に浸された状態になる危険が低減され得る。
【0016】
1つまたは複数の実施形態の詳細が、添付図面および以下の説明に記載される。説明および図面から、ならびに特許請求の範囲から、他の特徴、目的、および利点が明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1A】容器の分解斜視図である。
図1B】容器の分解斜視図である。
図1C】容器の分解斜視図である。
図1D】組み立てられた容器の斜視図である。
図2A】容器の概略分解側断面図である。
図2B】容器の概略分解側断面図である。
図2C】組み立てられた容器の概略側断面図である。
図3】蓋およびタブの中に配置されるフィラー材料を有する組み立てられた容器の概略側断面図である。
図4】容器からの構成要素を提供するシートの概略断面図である。
図5】容器の概略上面断面図である。
図6】組み立てられた容器の別の実装形態の概略側断面図である。
図7】容器の別の実装形態の概略側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
種々の図面における同様の参照符号は、同様の要素を示す。
【0019】
最初に、いくつかの用語が好都合となり得る。「生体分解性」は、単に、製品が最終的に分解して無害の物質となることを意味する。「再生利用可能」は、製品が再使用可能となり得るかまたは再使用に適するものとなるために処理され得ることを示す。多くの材料が特別のプロセスによって再利用され得るが、「沿道(street-side)で再生利用可能」は、都市ごみ廃棄処理管理局による回収および再利用(2018年時点)のために沿道の家庭用のまたはビジネス用の再生利用可能なビンの中に一般には配置され得る材料を意味する。「堆肥化可能」は、例えば180日以内といったように製品が迅速に分解することおよび製品が肥料として使用され得る材料となるように分解することの両方を示す(例えば、ASTM D6400またはEN13432に従う)。「生体分解性」である製品は「堆肥化可能」である必要はない(通常は、堆肥化可能ではない)。そもそも、「生体分解性」の製品が分解することにおいて特に時間制限が存在しないことから、迅速に分解する必要がない。例えば、アルミニウム缶でも所定の数百年にわたって生分解することになる。また、迅速に分解する生体分解性の製品でも、肥料に適する材料を提供しない可能性がある。
【0020】
例えばEPSなどの、容器のための多くの従来の断熱材料は堆肥化可能ではなく、また沿道で再生利用可能でもない。
【0021】
少なくとも一定の断熱能力を有する容器を形成するための1つの手法は、例えば圧縮された有機繊維パルプである、堆肥化可能または沿道で再生利用可能な材料から容器の内側壁および外側壁を形成することである。内側壁と外側壁との間の空間が空であってよいか、あるいは例えばスターチペレットまたは有機繊維である堆肥化可能または沿道で再生利用可能な遊離しやすい形態の別の断熱材料を充填されていてよい。容器の少なくとも内側壁が、生体分解性のまたは沿道で再生利用可能な層であってよい湿気バリアで被覆され得る。
【0022】
図1A図1B、および図1Cは、容器100の分解斜視図である。図1Dは、組み立てられた容器100の斜視図である。
【0023】
いくつかの実施形態で、容器100が全体として堆肥化可能であり、つまり堆肥化可能な材料から構成される。いくつかの実装形態で、容器100が全体として沿道で再生利用可能であり、つまり沿道で再生利用可能な材料から構成される。いくつかの実装形態で、容器が堆肥化可能であることおよび沿道で再生利用可能であることの組み合わせの材料で形成される。
【0024】
容器が、タブ110と、タブ110の頂部の上に嵌め込まれるカバー140とを有する。タブ110がより幅広の端部において開いている概略錐台形であり、例えば直四角形(right rectangular)の錐台形である。つまり、タブが、水平な長方形の底部と、底部の外側縁部からある斜角で延在する側壁とを有する。斜角が底部を基準として45~80°であってよい。タブ110がその頂部において開いており、それによりアイテムを保管するために容器の内部空間114にアクセスするのを可能にする。
【0025】
カバー140は、概して平坦なパネルであり、例えば、概して長方形の固体である。カバー140がタブ110の頂部の中の開口部の上に嵌め込まれ得、それにより内部空間114を密閉する。内部空間114の幅は、3インチ~48インチとすることができる。いくつかの実装形態で、内部空間114が正方形形状を有することができる。いくつかの他の実装形態で、内部空間114が長方形形状を有することができる。いくつかの他の実装形態で、内部エリア114が円形形状を有することができる。内部空間114が、8~400クオートのボリュームを有することができ、例えば16~64クオートのボリュームを有することができる。
【0026】
タブおよびカバーの縁部が、上で述べた概略の形状から逸脱することなく、面取りされていてよいかまたは丸みを有してよい。
【0027】
図1A~1Cおよび2A~2Bを参照すると、タブ110が外側タブ120および内側タブ130から形成される。外側タブ120および内側タブ130の各々が、そのより幅広の端部において開いている概略直四角形の錐台形となるように形成される比較的薄いシートである。
【0028】
例えば、外側タブ120が、概略長方形のフロア122と、フロア122の外側縁部からある斜角で延在する側壁124とを有する。リム126が側壁124の上側縁部から外側に延在することができる。
【0029】
同様に、内側タブ130が、概略長方形のフロア132と、フロア132の外側縁部からある斜角で延在する側壁134とを有する。リム136が側壁134の上側縁部から外側に延在することができる。
【0030】
図2Bに示されるように、内側タブ130のリム136が外側タブ120のリム126上に着座する。リム126、136が例えば接着剤により固定され得る。内側タブ130の錐台形部分が外側タブ120の錐台形部分より狭くなっており、それにより内側タブ130および外側タブ120のそれぞれの側壁126および136の間に隙間を残す。任意選択で、内側タブ130のフロア132と外側タブ120のフロア126との間に隙間が存在してよい。外側タブ120と内側タブ130との間の隙間が、タブ110によって包囲される空洞112を画定する。外側タブ120および内側タブ130が空洞112を囲む材料のシェルを提供する。内側タブ130と外側タブ120との間の隙間G1の幅が約0.635cm(0.25インチ)~5.08cm(2インチ)であってよく、例えば1.27cm(0.5インチ)~2.54cm(1インチ)であってよい。隙間が一様な幅を有するように示されているが、これは必須ではない。
【0031】
図1A~1Cおよび2A~2Bに戻ると、蓋140が上側蓋150および下側蓋160から形成される。上側蓋150および下側蓋160の各々が、概略平坦な長方形となるように形成される比較的薄いシートである。
【0032】
上側蓋150が、概略長方形の中央部分152と、中央部分152の外側縁部から外側に延在するリム156とを有する。同様に、下側蓋160が、概略長方形の中央部分162と、中央部分162の外側縁部から外側に延在するリム166とを有する。
【0033】
図2Bに示されるように、上側蓋150のリム156が下側蓋160のリム166上に着座する。リム156、166が例えば接着剤により固定され得る。リムが、接触時に上側蓋150の中央部分152と下側蓋160の中央部分166との間に隙間を存在させるように、成形される。上側蓋150と下側蓋160との間の隙間が蓋140の中に空洞142を画定する。上側蓋150および下側蓋160が空洞142を囲む材料のシェルを提供する。
【0034】
下側蓋160が、下側蓋160の周縁部において上側に延在する凹部168を有するように形成され得る。加えて、内側タブ130が、下側タブ130の周縁部において上側に延在する突出部138を有するように成形され得る。タブ110上の突出部138が、カバー150内の凹部168の中で摩擦嵌合またはスナップ嵌合を実現するように成形され得ることにより、蓋140がタブ110に取り外し可能に固定され得る。別法としてまたは加えて、下側に延在する凹部が内側タブの中に形成され得、下側に延在する突出部がカバーの中に形成され得る。
【0035】
容器100の各構成要素、つまり、外側タブ120、内側タブ130、上側蓋150、および下側蓋160が、主に堆肥化可能および/または沿道で再生利用可能な材料で形成される本体である。本文脈では、「固体」は、構成要素が単一ユニットとして一体に維持されるということを示す。
【0036】
上で述べたように、各構成要素が比較的薄い「シート」から形成される。つまり、種々の非平坦な形状(例えば、内側タブ、外側タブなど)となるように形成されるが、各構成要素が比較的一様である厚さを有する。突出部または凹部が、シートを成形することによって提供され得る(シートの厚さを増大させるかまたは縮小させる突出部または窪みによるものではない)。
【0037】
各シートが約0.5mmから25mmの厚さを有することができ、例えば、1.5mmから25mm、例えば3mmから25mm、例えば、1.5mmから3mm、の厚さを有することができる。例えば1.5mm以上の十分な厚さを有するシートが、容器により、例えば少なくとも22.7kg(50lb)といったように、例えば22.7kg(50lb)~90.7kg(200lb)、22.7kg(50lb)~45.4kg(100lb)、または45.4kg(100lb)~90.7kg(200lb)の、十分に大きい重量を保持するのを可能にするため、容器の構造剛性を向上させることができる。
【0038】
各構成要素が同じ材料から形成され得る。各構成要素が一様な均質組成を有することができる。
【0039】
これらの構成要素を形成するための堆肥化可能および/または沿道で再生利用可能な材料の例として、植物繊維、でんぷん、またはその組み合わせがある。植物繊維が紙パルプまたは野菜繊維パルプであり得る。例えば、植物繊維が、やし殻、トウモロコシの皮、麻、綿、竹、またはバガスからの繊維であってよい。いくつかの事例で、異なる植物からの植物繊維の組み合わせが使用されてもよい。でんぷんは穀物スターチであってよく、例えば、コーンスターチ、小麦スターチまたはソルガム(ソルガムはミロとしても知られる)、例としてポテトスターチなどのルートスターチ、またはベジタブルスターチであってよい。いくつかの事例で、異なるでんぷんの組み合わせが使用されてもよい。
【0040】
いくつかの実装形態で、構成要素が植物繊維から構成される。いくつかの事例で、でんぷんおよび植物繊維の組み合わせが使用され得、構成要素がでんぷんおよび植物繊維から構成され得る。
【0041】
構成要素の堆肥化可能な性質または沿道で再生利用可能な性質に干渉しない、例えば、防腐剤または抗真菌薬、接着剤、あるいは軟化剤などの、他の材料が、少量のみではあるが、存在してもよい。例えば、本体110の重量の、例えば少なくとも90~95%といったように、少なくとも85%が植物繊維および/またはでんぷんである。ポリビニルアルコールが例えば5~10重量%で存在してよい。
【0042】
各構成要素が「連続する」一体の層である。本文脈では、「連続する」が、材料組成において不連続になることなく、つまり、継ぎ目を意味するような、隙間、接着剤、溶融部分、または同様の分裂部分を材料組成に存在させることなく、複数の部分が接合されることを示す。
【0043】
外側タブ120では、フロア122が、フロア122の外側縁部に沿って側壁124に「連続して」接合され、各々の側壁124が共通の縁部に沿ってその隣接する側壁に「連続して」接合される。同様に、内側タブ130では、フロア132がフロア132の外側縁部に沿って側壁134に「連続して」接合され、各々の側壁134が共通の縁部に沿ってその隣接する側壁に「連続して」接合される。
【0044】
いくつかの実装形態で、タブ110の表面が概略平坦である。いくつかの他の実装形態で、内側タブ130が、例えばアイスパックまたはゲルパックを保持するための、1つまたは複数の外側に延在する凹部を有する。同様に、いくつかの実装形態で、内側タブ130が、例えば保持されるべきアイテムを配置するのを補助するためのまたは構造的支持を強化するための、例えばタブ(tab:ツメ)またはストラットなどの、種々の内側に延在する突出部を有する。加えて、いくつかの実装形態で、本体の外側表面が、例えば構造的支持を強化するためのまたはクッション性を提供するための、例えばパッドまたはストラットなどの、種々の突出部を有することができる。
【0045】
図2Cを参照すると、いくつかの実装形態で、タブ110の内部の空洞112および蓋140の内部の空洞142が空であってよく、つまり空気を充填されていてよい。
【0046】
図2Cを参照すると、いくつかの実装形態で、タブ110の内部の空洞112および/または蓋140の内部の空洞142がフィラー材料180を含む。具体的には、空洞112および/または空洞142が、堆肥化可能または沿道で再生利用可能な材料を含むことができる。
【0047】
いくつかの実装形態で、フィラーが遊離しやすい材料であり、例えば、ペレット、細断された材料、繊維、または粉末などである。例えば、コアが、スターチペレット、細断された紙、緩んだ植物繊維、でんぷん粉末などで構成され得る。任意選択で、遊離しやすい材料が、空洞112および/または空洞142を囲む材料のシェル内で圧縮され得る。
【0048】
いくつかの実装形態で、シェルおよびフィラーが異なる組成を有する。例えば、シェルが主に植物繊維で形成され得、対してフィラーが主にでんぷんで形成される。別の実施例として、シェルが、例えば紙などの第1の種類の植物繊維で主に形成され得、フィラーが例えばやし殻またはトウモロコシの皮などの第2の種類の植物繊維で形成され得る。別の実施例として、シェルが、主にでんぷんで形成され得、対してフィラーが、主に植物繊維で形成され得る。別の実施例として、シェルが例えばコーンスターチなどの第1の種類のでんぷんで主に形成され得、対してフィラーが例えばルートスターチなどの第2の種類のでんぷんで主に形成され得る。
【0049】
別の実施例として、シェルが、主にでんぷんまたは植物繊維で形成され得、対してフィラーが、例えばポリエチレンなどの沿道で再生利用可能なプラスチックで主に形成される。例えば、フィラーが細断されたポリエチレンまたはポリエチレンのペレットであってよい。この実施例では、シェルが堆肥化可能および再生利用可能であり、対してコアが再生利用可能である。別の実施例として、シェルが、例えばポリエチレンなどの沿道で再生利用可能なプラスチックで形成され得、フィラーが、主にでんぷんまたは植物繊維で形成され得る。
【0050】
いくつかの実装形態で、シェルおよびフィラーが同じ組成を有することができるが、シェルの組成およびフィラーの組成は異なる形で処理され得る。例えば、シェルおよびフィラーの両方が主に植物繊維で形成され得る。しかし、シェルのために使用される植物繊維は乾燥プロセス中に第1の温度で処理され得、対してフィラーのために使用される植物繊維は乾燥プロセス中に第2の温度で処理され得る。
【0051】
いくつかの実装形態で、シェルおよびフィラーが異なる硬さ(firmness)を有することができる。例えば、シェルが、フィラーを提供する材料より硬い材料で主に形成され得る。
【0052】
別法として、シェルおよびフィラーが同じ組成を有することができる。
【0053】
いくつかの実装形態で、空洞112のサイズ、空洞内の材料(存在する場合)、およびタブ110の材料が併せて、例えば4~24時間にわたって腐敗性食品を低温で維持するといったような、一般的なレジャー用途のための冷却容器として機能するための十分な断熱性を容器に提供するように機能することができる。
【0054】
図4を参照すると、構成要素のシート(例えば、内側タブ130、外側タブ120、上側カバー150、下側カバー160)のうちの1つまたは複数が湿気バリア層を有することができる。図4に示されるように、構成要素が、例えば植物繊維で形成される、シート180と、シート180の一方側または両方の側に形成される湿気バリア層182とを有することができる。湿気バリア層1820が、防水性、耐水性、または撥水性を有する層であってよい。
【0055】
図3および図4を参照すると、いくつかの実装形態で、湿気バリア層182が、内部空間114を囲むタブ100の内部表面上のみに、つまり内側タブ130の内側表面および下側カバー160の下側表面の上のみに形成される。いくつかの実装形態で、湿気バリア層182が、タブ110およびカバー150の外部表面上のみに、つまり、内側タブ130の内側表面、外側タブ120の外側表面、上側カバー150の上側表面、および下側カバー160の下側表面の上のみに形成される。いくつかの実装形態で、湿気バリア層182が各構成要素を完全に包囲する。
【0056】
湿気バリア層182が生体分解性を有する層または堆肥化可能な層であってよい。層182が、水が層182に浸透するのを防止または阻害し、例えば内部114から外に出るのを防止する。いくつかの実装形態で、湿気バリア層182が気密性を有することができる。湿気バリア182が特定の有意な安定性を構成要素にいくらかでも与える必要はなく、構成要素の剛性がシート180の材料から得られる。
【0057】
いくつかの実装形態で、湿気バリア層182が堆肥化可能であってよい。例えば、湿気バリア層がワックスであってよい。別の実施例として、湿気バリア層が、例えばASTM D6400の規格を満たすバイオプラスチックなどの、堆肥化可能なプラスチックであってよい。堆肥化可能な層のための例として材料には、ポリ乳酸(PLA:polylactic acid)、ポリ(ベータ-アミノ)エステル(PBAE:poly(beta-amino)ester)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA:polyhydroxyalkanoate)、ポリカプロラクトン(PCL:polycapralactone)、ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT:polybutyrate adipate terephthalate)、ポリビニルアルコール(PVA:polyvinylalcohol)、またはエチレンビニルアルコール(EVOH:ethylene vinyl alcohol)の1つまたは複数を基にしたポリマーが含まれる。加えて、これらの材料の任意の組み合わせが湿気バリア層182のために使用されてもよい。例えば、PBATおよびPEの組み合わせが湿気バリア層182のために使用されてもよい。別の実施例として、PEおよびPLAの組み合わせが湿気バリア層182のために使用されてもよい。
【0058】
いくつかの実装形態で、層182が沿道で再生利用可能および生体分解性であってよい。層182のための適切な材料は、例えばポリエチレンフィルムといったような、ポリエチレンである。例えば、層が、LDPE、MDPE、HDPE、またはポリエチレンテレフタレートを含むことができる。ポリエチレンの利点は、製造が容易であること、および良好な耐水性を有することである。
【0059】
いくつかの実装形態で、別個の湿気バリア層が存在しないが、例えば上で考察したポリマーのうちの1つのポリマーといったような、湿気バリア材料が、構成要素を提供する例えば植物繊維またはパルプなどの有機製品に混合されてもよい。
【0060】
湿気バリア層182が液体形態でシート180の上に加えられて硬化され得る。別法として、層182がシート180の上に噴射され得る。噴射層が湿気バリアを提供することができる。例えば、防水性、耐水性、または撥水性を有する材料がパネルの上に噴射され得る。いくつかの実装形態で、層がポリ乳酸(PLA:polylactic acid)であってよい。
【0061】
でんぷんベースの断熱の問題は水中ででんぷんが容易に溶解することである。保管されるアイテムが低温であるかまたは冷却剤が容器100の内部に配置される場合、容器100の内部表面上で凝結が発生し得る。しかし、湿気バリア層182が、例えば水滴などの液体が例えばでんぷんまたは植物繊維などのシート180の材料に到達するのを防止する。しかし、いくつかの実装形態で、構成要素のシート180が環境に露出され、つまり、構成要素を覆うまたは囲む層が存在しない。
【0062】
図1A~1Dを参照すると、外側タブ120および内側タブ130の側壁が完全に平坦である必要はない。むしろ、外側タブ120および内側タブ130の側壁が多様な凹部または突出部を有することができる。図5がタブ110を通る断面図を示しており、外側タブ120および内側タブ130の両方を示す。
【0063】
図1A図1Dおよび図5を参照すると、外側タブ120の各側壁124が、側壁124の概略平坦な部分200から内側に延在する凹み202を有することができる。凹み202が、側壁124の頂部より側壁124の底部(フロア122)においてより幅広であってよい。例えば、凹み202が台形であってよい。凹み202が外側タブ120のリップ126の手前で終端してよい。
【0064】
内側タブ130の各側壁134が、概略平坦な部分210から外側に延在する2つの突出部212を有することができる。2つの突出部212の間の側壁134の部分が凹部214を提供する。凹部214が側壁134の頂部より側壁134の底部(フロア122)においてより幅広であってよい。例えば、凹部214が台形であってよい。凹み202が外側タブ120のリップ126の手前で終端してよい。
【0065】
内側タブ130の側壁134の概略平坦な部分210と外側タブ120の側壁124の概略平坦な部分200との間の空間が空洞112を提供する。
【0066】
内側タブ130の中の凹部214および外側タブ120の中の凹み202が相補的な形状を有し、その結果、凹み202が凹部214の中に堅固に嵌め込まれる(図5が分かり易い説明のために小さい隙間を示す)。これにより内側タブ130が外側タブ120に対して摩擦嵌合されることが可能となる。これにより、リム126、136において内側タブ130および外側タブ120を取り付けるために接着剤のみを使用する場合と比較して、構造安定性を向上させることができる。図1A~1Dが側壁ごとに1つの凹みおよび凹部を示しているが、インターロックする複数の凹みおよび凹部が存在してもよい。
【0067】
内側タブ130の内部側で、突出部212が空気流れのための溝を提供し、それにより、内部空間114内で保持されるアイテムの全体を通る低温空気の流れの一様性を向上させる。別法としてまたは加えて、溝が、例えば氷またはゲルパックなどの、冷却剤を配置するための空間を提供することができる。
【0068】
図6を参照すると、上で説明した特徴と組み合わされ得るいくつかの実装形態で、内側タブ130のフロア132が、外側タブ120のフロア122に接触するように下側に延在する1つまたは複数の突出部220を有する。別法としてまたは加えて、外側タブ120のフロア122が、内側タブ130のフロア132に接触するように上側に延在する1つまたは複数の突出部を有することができる。このような突出部が、フロア132に対してダメージを与えることなく、内側タブ130によって保持され得る重量を増大させるための構造的支持を実現することができる。
【0069】
上で説明した特徴と組み合わされ得るいくつかの実装形態で、内側タブ130が、例えば保持されるべきアイテムを配置するのを補助するためのまたは構造的支持を強化するための、例えばタブ(tab:ツメ)またはストラットなどの、種々の突出部を有する。
【0070】
上で説明した特徴と組み合わされ得るいくつかの実装形態で、外側タブ120のフロア122が下側に延在する1つまたは複数の突出部を有することができる。このような突出部が、構造的支持を実現することができ、および/または例えば地面などの支持面上に容器100を配置するときの衝撃を吸収することができる。
【0071】
上で説明した特徴と組み合わされ得るいくつかの実装形態で、容器100が、外側タブ120の2つの対向する側壁124の中で水平方向に延在する凹みを有することができる。これらの凹みが、使用者が運ぶために容器100を手で持つことを可能にする。
【0072】
上で説明した特徴と組み合わされ得るいくつかの実装形態で、タブ110のフロアが、内側タブ130のフロア132から外側タブ120のフロア122まで延在する1つまたは複数の導管を有する。内部エリア114内のすべての液体がこれらの導管を通して容器100の外部まで排出され得る。
【0073】
図1A~1Dに示されるタブ1100が概して台形であるが、タブが例えば概して直線的な角柱などといったように箱のような形状を有してよいか、または、側壁の傾斜を有さない、例えば、八角形、円筒形などの、他の断面形状を有してもよい。
【0074】
図7を参照すると、いくつかの実装形態で、タブ110および蓋140の各々が単一のシートのみで形成され、空洞112または空洞142を有さない。タブ100を形成するシートが外側タブ120または内側タブ130を形成するシートに類似してよく、蓋140を形成するシートが上側蓋150または下側蓋160を形成するシートであってよい。
【0075】
容器100を製造する場合、植物繊維が適切なサイズまで挽かれて液体を加えられ、それによりスラリーが形成される。例えば、例えば段ボールなどの、使用済みの紙製品が、紙製品を挽いて水を加えて再生利用の木材パルプを形成するという形で、再生利用され得る。適切である場合、耐水性を向上させるための接着剤がスラリーに加えられ得る。また、適切である場合、湿気バリア材料がスラリーに加えられる。次いで、スラリーが真空成型機に送られ、例えば上述の構成要素のうちの1つの構成要素である、所望の形状のモールドを作る。簡単に言うと、構成要素のための所望の形状を有するスクリーンがスラリーのリザーバの中まで降下させられ、繊維材料(および添加物)をスクリーン上まで吸引するための真空が適用される。スクリーンがリザーバから取り出され、スクリーンが対合プレートの中に配置され得る。これによりスクリーン上で積み重ねられたスラリーが圧縮され、液体が除去され、シートが形成される。任意選択で、熱が加えられ得る。次いで、構成要素が、例えば図2Aおよび図2Bに示されるように接着剤により取り付けられる形で、組立てられ得る。
【0076】
いくつかの実装形態で、容器100が全体として堆肥化可能であり、つまり堆肥化可能な材料から構成される。タブ110およびカバー150の両方が堆肥化可能である場合、容器100の全体が堆肥化するビンにおけるユニットとして廃棄され得る。
【0077】
いくつかの実装形態で、容器100が全体として沿道で再生利用可能であり、つまり沿道で再生利用可能な材料から構成される。タブ110およびカバー150の両方が沿道で再生利用可能である場合、容器100が全体として再生利用可能なビンにおけるユニットとして廃棄され得る。
【0078】
いくつかの実装形態で、容器は、堆肥化可能な材料と沿道で再生利用可能な材料との組み合わせで形成される。具体的には、種々の構成要素(外側タブ120、内側タブ130、上側カバー150、下側カバー160)が、例えば植物繊維パルプなどの沿道で再生利用可能な材料から構成され得、対して空洞112、142内のフィラー材料が例えばペレットまたは粉末の形態のでんぷんなどの堆肥化可能な材料から構成され得る。
【0079】
結論
「頂部」、「底部」、「垂直」、および「横方向」などの種々の用語が使用されるが、これらの用語が、箱20の開口部が頂部にあるという想定のもとで構成要素の相対配置を示しており、必ずしも重力を基準として向きを示しているわけではなく、使用時に、またはさらには組み立て時に、容器10が横にされたり重力を基準として逆さにされたりしてもよい、ということを理解されたい。「わずかに」という用語は約5%以下を意味し、例えば2%以下を意味する。
【0080】
多数の実施形態を説明してきた。しかし、本発明の精神および範囲から逸脱することなく多くの修正形態が作られ得ることが理解されよう。したがって、他の実施形態も以下の特許請求の範囲内にある。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】