(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-31
(54)【発明の名称】モータービークルのシートのクッション材の製造方法
(51)【国際特許分類】
A47C 27/15 20060101AFI20220124BHJP
B60N 2/90 20180101ALI20220124BHJP
A47C 7/18 20060101ALI20220124BHJP
B29C 44/00 20060101ALI20220124BHJP
B29C 44/06 20060101ALI20220124BHJP
B29C 44/36 20060101ALI20220124BHJP
B29C 39/12 20060101ALI20220124BHJP
B29C 39/24 20060101ALI20220124BHJP
【FI】
A47C27/15 A
B60N2/90
A47C7/18
B29C44/00 A
B29C44/06
B29C44/36
B29C39/12
B29C39/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021529413
(86)(22)【出願日】2019-11-19
(85)【翻訳文提出日】2021-07-19
(86)【国際出願番号】 EP2019081726
(87)【国際公開番号】W WO2020109069
(87)【国際公開日】2020-06-04
(32)【優先日】2018-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519027420
【氏名又は名称】テスカ フランス
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ジョルジュ,ローラン
【テーマコード(参考)】
3B084
3B087
3B096
4F204
4F214
【Fターム(参考)】
3B084CA07
3B084CB01
3B087DE05
3B096AB09
4F204AB02
4F204AD05
4F204AD08
4F204AD16
4F204AD17
4F204AG03
4F204AG20
4F204AH26
4F204EA01
4F204EB01
4F204EB22
4F204EF01
4F204EF05
4F204EK17
4F214AB02
4F214AD05
4F214AD08
4F214AD16
4F214AD17
4F214AG03
4F214AG20
4F214AH26
4F214UA01
4F214UB01
4F214UB22
4F214UD17
4F214UF01
4F214UF05
4F214UF27
(57)【要約】
本発明は、モータービークルのシートのクッションを製造する方法に関する。前記方法は、被覆材料層(3)および弾性的に圧縮可能な発泡体の副層(4)を備える複合体のフォーマット(2)を備えるカバーを提供し、ならびに、熱可塑性ポリウレタン系の薄膜(8)を前記副層上に配置する。前記薄膜は、それが発泡体の形成中に放出される熱の作用の下で破壊されるような、融点およびメルトマスフローインデックスを有し、前記薄膜は、発泡体の浸透に対して二層の障壁を形成できるように補強シート(11)を備える。前記補強シートは、前記薄膜の融点よりも高い融点を有する、および、前記薄膜のメルトマスフローインデックスよりも小さなメルトマスフローインデックスを有する熱可塑性ポリウレタン系のものであり、その結果、前記補強シートは、熱の作用下でのその破壊が遅れるように、前記薄膜よりも大きな強度を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータービークルのシート用のクッション(1)を製造する方法であって、
被覆材料層(3)と、弾性的に圧縮可能な発泡体の副層(4)とを備える複合体のフォーマット(2)を備えるカバーを提供する工程と、
成形キャビティ(6)を画定するモールド(5)内の所定の位置に前記フォーマットを置く工程であって、前記被覆層は前記キャビティの壁(7)に向かって配置される工程と、
前記副層の上に熱可塑性ポリウレタン系の薄膜(8)を配置する工程と、
弾性的に圧縮可能な発泡体前駆物質混合物(9)を、前記キャビティ内に注入する工程であって、これにより詰め物ブロック(10)を作り、前記薄膜は、それが前記ブロックの発泡体の形成中に放出される熱の作用の下で破壊されるような、融点およびメルトマスフローインデックスを有し、その結果、前記ブロックの発泡体を前記副層の厚み内に実質的に浸透させることなく、前記ブロックによる前記副層のオーバーモールドを可能にすることができる工程と、
前記発泡体を膨張させた後、得られるクッション(1)を離型する工程と、
を含む製造方法において、
前記薄膜には、前記キャビティの方へと向けられている補強シート(11)が備えられ、その結果、前記薄膜は、発泡体の前記浸透に対して二層の障壁を形成し、
前記シートは、前記薄膜の融点よりも高い融点を有する、および、前記薄膜のメルトマスフローインデックスよりも小さなメルトマスフローインデックスを有する熱可塑性ポリウレタン系のものであり、その結果、前記シートは、前記熱の作用の下で遅れて破壊されるように、前記薄膜と比較して増大した抵抗を有することができることを特徴とする、製造方法。
【請求項2】
前記薄膜(8)は、45~52℃の融点、および、17~26g/10分のメルトマスフローインデックスを有し、
前記シート(11)は、53~60℃の融点、および、6~16g/10分のメルトマスフローインデックスを有することを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記薄膜(8)は、48~52℃の融点、および、22~26g/10分のメルトマスフローインデックスを有し、
前記シート(11)は、53~57℃の融点、および、12~16g/10分のメルトマスフローインデックスを有することを特徴とする、請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記薄膜(8)および前記シート(11)の各々は、7~20ミクロンの厚さを有することを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項5】
前記発泡体副層(4)は、0.028±0.002の密度を有することを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の製造方法によって製造されるモータービークルのシート用のクッション(1)であって、
第1のフォーマット(2)を備えるカバーであって、前記フォーマットは、被覆材料層(3)と、弾性的に圧縮可能な発泡体の副層(4)とを備えており、特に、前記弾性的に圧縮可能な発泡体の副層(4)はポリウレタン系であるカバーと、
弾性的に圧縮可能な発泡体で作られる詰め物ブロック(10)であって、前記ブロックは、前記副層をその厚み内に発泡体が実質的に存在しないようにしておきながら、前記フォーマットをオーバーモールドする詰め物ブロック(10)と、
を備える、クッション。
【請求項7】
請求項6に記載のクッション(1)を備えるモータービークルのシートであって、前記クッションは前記カバーの周縁部によって前記シートの枠組に結合している、モータービークルのシート。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、モータービークルのシートのクッションの製造方法、かかる方法によって製造されるクッション、および、かかるクッションを備えるモータービークルのシートに関する。
【0002】
特に文献WO2018/020149A1からは、モータービークルのシートのクッションを製造するための方法を実施することが知られており、前記方法は以下の工程を含む:
‐被覆材料層と、弾性的に圧縮可能な発泡体の副層とを備える複合体のフォーマットを備えるカバーを提供する工程;
‐成形キャビティを画定するモールド内の所定の位置に前記フォーマットを置く工程であって、前記被覆層は前記キャビティの壁に向かって配置される工程;
‐前記副層の上に熱可塑性ポリウレタン系の薄膜を配置する工程;
‐弾性的に圧縮可能な発泡体前駆物質混合物を、前記キャビティ内に注入する工程であって、これにより詰め物ブロックを作り、前記薄膜は、それが前記ブロックの発泡体の形成中に放出される熱の作用の下で破壊されるような、融点およびメルトマスフローインデックス(melt mass-flow index)を有し、その結果、前記ブロックの発泡体を前記副層の厚み内に実質的に浸透させることなく、前記ブロックによる前記副層のオーバーモールド(overmoulding)を可能にすることができる工程;
‐前記発泡体を膨張させた後、得られるクッションを離型する工程。
【0003】
かかる方法では、少なくとも前記フォーマットを通じて、カバーが前記詰め物ブロックに固定されたクッションが製造される。それは、前記ブロック上にドレーピングによって取り付けられたカバーの場合に従来使用されているもののようなバイアス手段を使用する必要を避ける。
【0004】
さらに、前記薄膜は、前記ブロックの前記発泡体の前記形成中に放出される熱の前記作用下で破壊されてしまっている。その結果、前記ブロックの前記副層へのオーバーモールドを可能とする。
【0005】
そして、前記薄膜の溶融温度および溶融状態の流動性を適切に選択することにより、このオーバーモールドの操作は、前記ブロックの前記発泡体が前記副層の厚み内に実質的にいかなる浸透をすることもなく行われる。
【0006】
実際、前記薄膜は熱の作用の下で次第に破壊する。前記副層内への前記形成発泡体の浸透が最小限に抑えられるようなコンシステンシー(consistence)を、その部分架橋によって前記形成発泡体がいったんとると、それは、前記形成発泡体が前記副層との接触に至ることができるようにする。
【0007】
これは、堅い外皮の不在をもたらし、クッションの湿度および温度の快適性を変える。これは、副層内への発泡体の浸透によって引き起こされたものであろう。
【0008】
しかしながら、場合によっては、推奨されるような薄膜が十分に頑強ではないことが分かる。
【0009】
これは、特にカバーが複雑な幾何学形状を有し、薄膜がかなりの変形を受けることを余儀なくされる場合である。それは、特に局所的な穿孔を通して、前記薄膜の早すぎる破壊につながり得る。それは、形成発泡体が依然として過度に液体の形態であって、実質的に前記副層に浸透しやすい状態の間に、副層をオーバーモールドすることにつながり得る。
【0010】
これはまた、クッションが高い支持能力を有すべき場合(例えば、シートクッションの場合)にも当てはまる。これは、より多くの発泡体前駆物質混合物でモールドを充たすよう強いて、成形キャビティ内の圧力の上昇につながり、前述の薄膜の早すぎる破壊の現象につながり得る。
【0011】
このような場合、薄膜の急速すぎる破壊が観察される。それは、圧力の上昇時間の終わりにモールド内の発泡体の圧力の上昇を防止し、クッションの快適性および/またはアスペクト特性の劣化をもたらす(クレーター(または「潰れ」)の形態の)前記発泡体の表面の欠陥をもたらし得る。
【0012】
そして、真空吸引を用いて、カバーをモールドの壁に押し当てると、この現象は悪化する。この技術は特に、前記カバーが、例えば装飾の溝の存在により、複雑な幾何学的形状を有する場合に適用される。
【0013】
本発明は、この欠点を克服することを目的としている。
【0014】
この目的のために、第1の態様によれば、本発明は、モータービークルのシートのクッションを製造するための方法を提供し、前記方法は、以下の工程を含む:
‐被覆材料層と、弾性的に圧縮可能な発泡体の副層とを備える複合体のフォーマットを備えるカバーを提供する工程;
‐成形キャビティを画定するモールド内の所定の位置に前記フォーマットを置く工程であって、前記被覆層は前記キャビティの壁に向かって配置される工程;
‐前記副層の上に熱可塑性ポリウレタン系の薄膜を配置する工程;
‐弾性的に圧縮可能な発泡体前駆物質混合物を、前記キャビティ内に注入する工程であって、これにより詰め物ブロックを作り、前記薄膜は、それが前記ブロックの発泡体の形成中に放出される熱の作用下で破壊されるような、融点およびメルトマスフローインデックスを有し、その結果、前記ブロックの発泡体を前記副層の厚み内に実質的に浸透させることなく、前記ブロックによる前記副層のオーバーモールドを可能にすることができる工程;
‐前記発泡体を膨張させた後、得られるクッションを離型する工程。
【0015】
そして、前記薄膜には、前記キャビティの方へと向けられている補強シートが備えられる。その結果、前記薄膜は、発泡体の浸透に対して二層の障壁を形成する。前記シートは前記薄膜の融点よりも高い融点を有し、かつ前記薄膜のメルトマスフローインデックスよりも小さいメルトマスフローインデックスを有する熱可塑性ポリウレタンに基づくものである。その結果、前記シートは、前記熱の作用下で遅れて破壊されるように、前記薄膜と比較して増大した抵抗を有する。
【0016】
該補強シートは、薄膜の物性に近い物性を有する。しかし、それは、熱に対してわずかにより大きな耐性があり、および、わずかに小さな流動性を有する。これは、境界障壁に頑強性の向上を与え、破壊の遅れを可能にする。
【0017】
このように、モールド内の圧力は長時間(例えば10~15秒以上)維持され得、それによって、上昇時間の終わりにその形態を安定させ、その表面上にクレーターが形成されるのを回避する。
【0018】
薄膜なしでシートのみを使用することも可能であったが、出願人は数多くの試験の結果、前記シートが前記薄膜よりも小さな結合能力を有することを観察した。それは、オーバーモールドの完了時に、副層とブロックとの間に十分な結合を保証することを可能にしない。
【0019】
このために、かかるシートを主に補強物として設ける薄膜が備えられ、前記薄膜が結合の役割を主に果たしているのである。
【0020】
詳細には、提案された構成を有する、特に信頼性のある製造方法であって、特にカバーが複雑な幾何学的形状を有するクッションの場合に、二層の障壁が早く破壊しすぎる危険性なく、キャビティの壁に向かう前記カバーの真空吸引パッキング(vacuum suction packing)の実施をさらに可能にする製造方法が提供されている。
【0021】
他の態様によれば、本発明は、かかる方法によって製造されるクッション、および、かかるクッションを備えるモータービークルのシートを提供する。
【0022】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面を参照しながら行われる以下の説明から明らかになるだろう:
[
図1]は、一実施形態による、製造中のクッションの概略部分断面図であり、発泡体前駆物質混合物が、モールド内にちょうど射出されているところのものである。
【0023】
[
図2]は、一度製造が完了した後の、
図1のクッションの概略部分断面図である。
【0024】
図面を参照すると、モータービークルのシートのクッション1を製造する方法が記載されている。前記方法は、以下の工程を含む:
・被覆材料層3と、弾性的に圧縮可能な発泡体の副層4とを備える複合体のフォーマット2を備えるカバーを提供する工程;
・成形キャビティ6を画定するモールド5内の所定の位置に前記フォーマットを置く工程であって、前記被覆層は前記キャビティの壁7に向かって配置される工程;
・前記副層の上に熱可塑性ポリウレタン系の薄膜8を配置する工程;
・弾性的に圧縮可能な発泡体前駆物質混合物9を、前記キャビティ内に注入する工程であって、これにより詰め物ブロック10を作り、前記薄膜は、それが前記ブロックの発泡体の形成中に放出される熱の作用下で破壊されるような、融点およびメルトマスフローインデックスを有し、その結果、前記ブロックの発泡体を前記副層の厚み内に実質的に浸透させることなく、前記ブロックによる前記副層のオーバーモールドを可能にすることができる工程;
・前記発泡体を膨張させた後、得られるクッション1を離型する工程。
【0025】
そして、前記薄膜には、前記キャビティの方へと向けられている補強シート11が備えられる。その結果、前記薄膜は、発泡体の浸透に対して二層の障壁を形成する。前記シートは前記薄膜の融点よりも高い融点を有し、かつ前記薄膜のメルトマスフローインデックスよりも小さいメルトマスフローインデックスを有する熱可塑性ポリウレタンに基づくものである。その結果、前記シートは、前記熱の作用下で遅れて破壊されるように、前記薄膜と比較して増大した抵抗を有することができる。
【0026】
特に、メルトマスフローインデックスは、出願日に有効なNF規格T51‐016にしたがって、ピストンに2.160kgの質量で荷重を加えられる強制流キャピラリーレオメーター(forced-flow capillary rheometer)を用いて、190℃で測定される。
【0027】
また特に、融点は、出願日に有効な規格ISO11357にしたがって、示差走査熱量測定(differential scanning calorimetry: DSC)によって測定される。
【0028】
一実施形態によれば、
・薄膜8は、45~52℃の融点、および、17~26g/10分のメルトマスフローインデックスを有する;
・シート11は、53~60℃の融点、および、6~16g/10分のメルトマスフローインデックスを有する。
【0029】
より詳細には、一実施形態によれば、
・薄膜8は、48~52℃の融点と、22~26g/10分のメルトマスフローインデックスとを有する;
・シート11は、53~57℃の融点および12~16g/10分のメルトマスフローインデックスを有する。
【0030】
多くの試験によって、本出願人は、このような特性を有する薄膜8およびシート11によって、素晴らしい結果を観察することができている。
【0031】
一実施形態によれば、薄膜8およびシート11の各々は、7~20ミクロンの厚さを有する。
【0032】
一実施形態によれば、薄膜8を作製するために使用されるポリオールは、ポリエステル系である。
【0033】
一実施形態によれば、シート11を作製するために使用されるポリオールは、ポリエステル系である。
【0034】
一実施形態によれば、薄膜8を作製するために使用されるイソシアネートは芳香族基を含む。
【0035】
一実施形態によれば、シート11を作製するために使用されるイソシアネートは芳香族基を含む。
【0036】
一実施形態によれば、発泡体副層4は、0.028±0.002の密度を有する。これは通常、ドレーピングにより詰め物ブロックに結合するカバーに使用される発泡体の質の悪さに対応するものであって、前記ブロックによって前記カバーをオーバーモールドすることによるものではない。
【0037】
このような低コストの副層4を用いることにより、クッション1を低コストで製造することができる。
【0038】
このような副層4の使用は、本明細書に上述したようなシート11を備える薄膜8の使用によって可能になる。
【0039】
一実施形態によれば、発泡体副層4は、ポリウレタン系である。
【0040】
一実施形態によれば、発泡体副層4は、1.5~2mmの厚さを有する。
【0041】
図示された実施形態によれば、発泡体副層4はその外面に、保護布12、特に長方形または円形の網目模様を備える保護布12を備える。
【0042】
図示された実施形態によれば、該カバーは、特に縫うことによって第1のフォーマット2に端部同士を結合している第2のフォーマットを備える。前記第2のフォーマットは、詰め物ブロック10によってオーバーモールドされていない。
【0043】
一実施形態によれば、第2のフォーマットはクッション1の横方向部分に配置される。詰め物ブロック10からのその分離は、乗客が車両に出入りするときにそれが受ける曲がりに関して、前記ブロックのより良好な強度を可能にする。
【0044】
一実施形態によれば、ブロック10の発泡体は、それが第1のフォーマット2または第2のフォーマットのうちのいずれに向かい合って位置しているのかに応じて異なる密度を有する。前記発泡体は、特にクッション1の横方向部分において、増大した密度を有し、その結果、乗客をしっかりと横方向に支持することができる。
【0045】
さて、このような方法によって製造されるモータービークルのシート用のクッション1が説明されているが、前記クッションは以下を含んでいる:
・第1のフォーマット2を備えるカバーであって、前記フォーマットは、被覆材料層3と、弾性的に圧縮可能な発泡体の副層4とを備えており、特に、前記弾性的に圧縮可能な発泡体の副層4はポリウレタン系であるカバー;
・弾性的に圧縮可能な発泡体で作られる詰め物ブロック10であって、前記ブロックは、前記副層をその厚み内に発泡体が実質的に存在しないようにしておきながら、前記フォーマットをオーバーモールドする詰め物ブロック10。
【0046】
最後に、モータービークルのシートであって、このようなクッション1を備え、前記クッションは該カバーの周縁部によって前記シートの枠組に結合している、図示されていないモータービークルのシートが記載される。
【0047】
クッション1をシートの枠組上に結合させるために、カバーの周縁部には、例えば裁縫によって取り付けられる輪郭が特に使用され、前記輪郭は、前記枠組上に設けられる固定部分にぴたりと収まっている。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【
図1】一実施形態による、製造中のクッションの概略部分断面図であり、発泡体前駆物質混合物が、モールド内にちょうど射出されているところのものである。
【
図2】一度製造が完了した後の、
図1のクッションの概略部分断面図である。
【国際調査報告】