(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-31
(54)【発明の名称】PDE9A阻害活性を有する化合物及びその医薬用途
(51)【国際特許分類】
C07D 487/04 20060101AFI20220124BHJP
A61P 7/00 20060101ALI20220124BHJP
A61P 9/04 20060101ALI20220124BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20220124BHJP
A61P 25/14 20060101ALI20220124BHJP
A61P 25/18 20060101ALI20220124BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20220124BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220124BHJP
A61K 31/519 20060101ALI20220124BHJP
【FI】
C07D487/04 143
C07D487/04 CSP
A61P7/00
A61P9/04
A61P25/00
A61P25/14
A61P25/18
A61P25/28
A61P43/00 111
A61K31/519
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531826
(86)(22)【出願日】2019-12-05
(85)【翻訳文提出日】2021-06-03
(86)【国際出願番号】 KR2019017127
(87)【国際公開番号】W WO2020116971
(87)【国際公開日】2020-06-11
(31)【優先権主張番号】10-2018-0156031
(32)【優先日】2018-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】514266091
【氏名又は名称】コリア リサーチ インスティチュート オブ ケミカル テクノロジー
【氏名又は名称原語表記】KOREA RESEARCH INSTITUTE OF CHEMICAL TECHNOLOGY
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】特許業務法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リム チェ ジョ
(72)【発明者】
【氏名】オウ クワン-ソク
(72)【発明者】
【氏名】リ ジョン ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】イ キュ ヤン
(72)【発明者】
【氏名】キム ナク ジョン
(72)【発明者】
【氏名】リ ビュン ホ
(72)【発明者】
【氏名】ソ ホ ウォン
(72)【発明者】
【氏名】キム ス ヒ
(72)【発明者】
【氏名】チェ ジュンヨン
(72)【発明者】
【氏名】リ ミ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】リ ジュ ヒ
【テーマコード(参考)】
4C050
4C086
【Fターム(参考)】
4C050AA01
4C050BB05
4C050CC08
4C050EE04
4C050FF01
4C050GG06
4C050GG07
4C050HH04
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086CB06
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA02
4C086ZA15
4C086ZA16
4C086ZA18
4C086ZA36
4C086ZA37
4C086ZA40
4C086ZC20
(57)【要約】
本発明は、PDE9Aを阻害する活性を有する特定化学構造の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。本発明は、このような化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を提供する。本発明は、本発明による化合物、その塩及びこれらを含む組成物のPDE9A関連疾患の治療または予防用医薬用途を提供する。また、本発明は、本発明による化合物、その塩またはこれらを含む組成物の有効な量を治療が必要な個体に投与することを含むPDE9A関連疾患の治療または予防方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【化1】
化学式1において、
Aは、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたフェニル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC
1-5の直鎖または側鎖アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換された3~6員のシクロアルキル、若しくは、非置換または一つ以上のハロゲンが置換された3~6員のヘテロシクロアルキルであり、
R
1及びR
2は、それぞれ独立して、-H、ハロゲン、-NO
2、-CF
3、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたフェニル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC
1-5の直鎖または側鎖アルキル、若しくは、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC
1-5の直鎖または側鎖アルコキシである。
【請求項2】
前記Aは、フェニル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC
1-5の直鎖または側鎖アルキル、若しくは、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたOまたはSのヘテロ原子を含む3または6員のヘテロシクロアルキルであり、
R
1及びR
2は、それぞれ独立して、-H、ハロゲン、-NO
2、-CF
3、フェニル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC
1-5の直鎖または側鎖アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC
1-5の直鎖または側鎖アルコキシである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項3】
前記Aは、フェニル、
【化2】
であり、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、-H、ハロゲン、-NO
2、-CF
3、-CH
3、-C(CH
3)
3、またはフェニルである、請求項2に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項4】
前記化合物は、
6-((ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-((ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5-フルオロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5-ブロモベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-((ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメチル)チオ)-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-((ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-((ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメチル)チオ)-1-シクロプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-((ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメチル)チオ)-1-イソプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-((ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメチル)チオ)-1-シクロヘキシル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-シクロヘキシル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-シクロプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-イソプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-((1-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-((1-ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エチル)チオ)-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-((1-ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-((1-(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-((1-(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-((1-(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
1-フェニル-6-(((5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((4-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾール[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5-(tert-ブチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((4-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5-ニトロ-6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5,7-ジクロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5,7-ジメチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((6-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
1-フェニル-6-(((5-(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-(((6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-(((5-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-(((4-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5-クロロ-6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-(((4-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5-(tert-ブチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5,7-ジクロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-(((5,7-ジメチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-(((5-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-(((6-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-(((5-(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((4-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5-クロロ-6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((4-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5-(tert-ブチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5,7-ジクロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、
6-(((5,7-ジメチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン、または、
6-(((6-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンである、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、及び薬学的に許容可能な担体を含む組成物。
【請求項6】
有効成分として請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む、ホスホジエステラーゼ9A関連疾患の治療または予防用薬学組成物。
【請求項7】
前記疾患は、神経学的疾患または精神疾患である、請求項6に記載の薬学組成物。
【請求項8】
前記神経学的疾患または精神疾患は、アルツハイマー病、ハンチントン(Huntington)病、小体型認知症(Lewy body demntia)またはピック病(Pick’s syndrome)である、請求項7に記載の薬学組成物。
【請求項9】
前記疾患は、心不全、特に左室駆出率保持性心不全または鎌状赤血球症(sickle cell disease)である、請求項6に記載の薬学組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年12月6日付け出願の韓国特許出願第10-2018-0156031号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、特定構造を有して優れたPDE9A阻害活性を示す一群の化合物に関する。また、本発明は、このような化合物を含む薬学組成物に関する。本発明は、このような化合物を用いて、PDE9A関連疾患を治療する有用な方法に関する。すなわち、本発明は、本発明による化合物のPDE9A関連疾患を治療または予防するための医薬用途に関する。
【背景技術】
【0003】
ホスホジエステラーゼ9A(Phosphodiesterase 9A:以下、「PDE9A」とする)は、脳、特に小脳の新皮質、海馬において主に多く発現しており、cGMP濃度調節を通じたグルタミン酸塩関連信号伝達、すなわち記憶と学習に関連すると知られている。したがって、ホスホジエステラーゼ9Aの抑制は、アルツハイマー疾患、CNS(Central Nervous System)障害、または多様な神経変性プロセスによる認知障害の治療に有用であると知られている。したがって、学習及び記憶の問題を伴うアルツハイマー疾患だけでなく、小体型認知症(Lewy body demntia)、ピック病(Pick’s syndrome)を含む前頭葉変性を伴う痴ほう、パーキンソン病などの認知障害の治療または軽減に有用な薬理ターゲットとして認識されている。
【0004】
近年、脳神経疾患の他にも、心臓疾患を持つ患者、特に左室駆出率保持性心不全(Heart Failure with preserved Ejection Fraction:HFpEF)患者からもホスホジエステラーゼ9Aの過発現が発見され、心臓の病理学的状態を誘導した動物モデルではホスホジエステラーゼ9Aの過発現が誘導されることが観察された。また、ホスホジエステラーゼ9Aの阻害を通じた心機能の改善及び心筋肥大の緩和効果が報告されており、心血管疾患を持つ患者、特に左室駆出率保持性心不全の有用な薬理ターゲットとして最近注目されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、PDE9A阻害活性を有する化合物、これらを有効成分として含む薬学組成物、及びこれらのPDE9A関連疾患の治療または予防用医薬用途を提供することである。
【0006】
また、本発明が解決しようとする他の課題は、PDE9A活性を阻害することを特徴とする、本発明による化合物をPDE9A関連疾患の治療、改善または予防が必要な患者に投与するPDE9A関連疾患の治療または改善方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、下記化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。
【0008】
【0009】
化学式1において、
Aは、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたフェニル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-5の直鎖または側鎖アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換された3~6員のシクロアルキル、若しくは、非置換または一つ以上のハロゲンが置換された3~6員のヘテロシクロアルキルであり;
R1及びR2は、それぞれ独立して、-H、ハロゲン、-NO2、-CF3、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたフェニル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-5の直鎖または側鎖アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-5の直鎖または側鎖アルコキシである。
【0010】
本明細書において用語「ハロゲン」及び「ハロ」とは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。
【0011】
本明細書において用語「シクロアルキル」とは、炭素及び水素原子を有し、炭素-炭素多重結合を有しない単環式(monocyclic)または多環式(polycyclic)の飽和環(ring)を意味する。シクロアルキル基は、例えば(C3-6)シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチル)を含むが、これらに限定されることはない。シクロアルキル基は、選択的に置換され得る。一実施例において、シクロアルキル基は単環式または二環式(dicyclic)の環(リング)である。
【0012】
本明細書において用語「ヘテロシクロアルキル」とは、シクロアルキルの炭素原子のうち一つ以上が窒素、酸素及び硫黄で独立的に置換されている環を意味する。
【0013】
本明細書において「薬学的に許容可能な塩」は、ここで言及した化合物で発見される特定の置換体に依存する比較的に非毒性の酸及び塩基で製造された活性化合物の塩を含む。本発明の化合物が相対的に酸性機能性を含むとき、塩基(base)付加塩は十分な量の所望の塩基、純粋なまたは適当な不活性(inert)溶媒でそのような化合物の中性形態を接触して収得することができる。薬学的に許容可能な塩基付加塩の例は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミノまたはマグネシウムの塩、若しくは類似の塩を含む。本発明の化合物が相対的に塩基性機能性を含むとき、酸性付加塩は十分な量の所望の酸、純粋なまたは適当な不活性溶媒でそのような化合物の中性形態を接触して収得することができる。薬学的に許容可能な酸性付加塩の例は、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、シュウ酸(oxalic)、マレイン酸(maleic)、マロン酸(malonic)、安息香酸、コハク酸、スベリン酸(suberic)、フマル酸(fumaric)、マンデル酸(mandelic)、フタル酸(phthalic)、ベンゼンスルホン酸(benzenesulfonic)、p-トリルスルホン酸(tolylsulfonic)、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸(methanesulfonic)及びその類似体を含む相対的に非毒性の有機酸から由来した塩だけでなく、塩化水素、臭化水素、硝酸、炭酸、一水素炭酸(monohydrogencarbonic)、リン酸(phosphoric)、リン酸一水素、リン酸二水素、硫酸、硫酸一水素、ヨウ化水素または亜リン酸(phosphorous acid)及びその類似体を含む。また、アルギニン酸(arginate)とその類似体のようなアミノ酸の塩及びグルクロン酸(glucuronic)またはガラクツロン酸(galactunoric)とその類似体のような有機酸の類似体を含む。本発明の一部の特定の化合物は、該化合物を塩基性または酸性付加塩に転換させる塩基性及び酸性機能性の両方を有する。
【0014】
本明細書において用語「本発明の化合物」とは、化学式1それぞれの化合物だけでなく、これらのクラスレート(clathrates)、水和物、溶媒化物、または多形体を含む意味である。また、用語「本発明の化合物」とは、その薬学的に許容可能な塩が言及されない場合、本発明の化合物の薬学的に許容可能な塩も含む意味である。一実施例において、本発明の化合物は、立体異性体的に純粋な化合物(例えば、他の立体異性体が実質的にない(例えば、85%ee以上、90%ee以上、95%ee以上、97%ee以上、または99%ee以上))で存在し得る。すなわち、本発明による化学式1の化合物またはその塩が互変理性的(tautomeric)異性体及び/または立体異性体(例えば、幾何異性体(geometrical isomer)及び配座異性体(conformational isomers))である場合、それらの分離した異性体及び混合物それぞれも本発明の化合物の範疇に含まれる。本発明の化合物またはその塩が構造内に非対称炭素(asymmetric carbon)を有している場合、それらの光学活性化合物及びラセミ混合物も本発明の化合物の範疇に含まれる。
【0015】
本明細書で用いられる場合、用語「結晶多形(polymorph)」とは、本発明の化合物の固体結晶形態またはその複合体を意味する。同じ化合物の異なる結晶多形は、異なる物理的、化学的、及び/またはスペクトル的な特性を示す。物理的特性の観点の相違点としては、安定性(例えば、熱または光安定性)、圧縮性と密度(製剤化及び生産物の製造に重要である)、そして溶解率(生物学的な利用率に影響を与える可能性がある)を含むが、これらに限定されない。安定性においての相違は、化学反応性の変化(例えば、他の多形で構成されるときよりある多形で構成されるときに、より迅速に変色になるような差別的な酸化)、または機械的な特徴(例えば、動力学的に好まれた多形体として保存された精製破片が熱力学的にさらに安定した多形に変換)、またはその両方(ある多形の錠剤は、高い湿度でさらに分解に鋭敏)を引き起こす。結晶多形の異なる物理的性質は、それらの加工に影響を与え得る。例えば、ある結晶多形は、他の結晶多形に比べて、例えば、その形態または粒子のサイズ分布に起因して溶媒化合物を形成する可能性が高くなるか、若しくは、濾過または洗浄がより困難になり得る。
【0016】
本明細書において用語「溶媒化合物」とは、非共有分子間の力によって結合した化学量論的または非化学量論的な量の溶媒を含む本発明の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を意味する。好ましい溶媒は、揮発性且つ非毒性であって、ヒトに極少量投与され得る。
【0017】
本明細書において用語「水和物(hydrate)」とは、非共有分子間の力によって結合した化学量論的または非化学量論的な量の水を含む本発明の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を意味する。
【0018】
本明細書において用語「クラスレート(clathrate)」とは、ゲスト分子(例えば、溶媒または水)を閉じ込めておいた空間(例えば、チャネル)を含む結晶格子状の本発明の化合物またはその塩を意味する。
【0019】
本発明による一態様において、好ましくは、上記化学式1の置換基Aは、フェニル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-5の直鎖または側鎖アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたOまたはSのヘテロ原子を含む3または6員のヘテロシクロアルキル、R1及びR2は、それぞれ独立して、-H、ハロゲン、-NO2、-CF3、フェニル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-5の直鎖または側鎖アルキル、非置換または一つ以上のハロゲンが置換されたC1-5の直鎖または側鎖アルコキシである。
【0020】
本発明による一態様において、より好ましくは、上記化学式1の置換基Aは、フェニル、
【化2】
であり、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、-H、ハロゲン、-NO
2、-CF
3、-CH
3、-C(CH
3)
3、またはフェニルである。
【0021】
本発明者らは、上述した目的を達成するため、特にPDE9A阻害活性が高く、またこれらに対する選択性も高い化合物及びその用途を確保するため、多様な化合物を合成し多様な評価実験を行い、最終的に本発明の化合物が本発明の目的に適していることを確認して本発明を完成した。
【0022】
非限定的な、本発明による好ましい化合物の例としては、下記表1の化合物及びその薬学的に許容可能な塩を含む。
【0023】
また、本発明は、下記反応式1に示したように、化学式2で表される化合物と化学式3で表される化合物とを反応させて化学式1で表される化合物を収得する方法A、及び
化学式4で表される化合物と化学式5で表される化合物とを反応させて化学式1で表される化合物を収得する方法Bを提供する。
【0024】
【0025】
反応式1において、A及びRは、上記化学式1にて定義した通りである。
【0026】
以下、本発明による、上記反応式1で表される製造方法について詳しく説明する。
【0027】
本発明による上記化学式1で表される化合物は、上記反応式1に示されたように、化学式2で表されるピラゾロピリミジノン化合物を出発物質として使用し、化学式3で表されるベンゾオキサゾール化合物と塩基存在下でカップリング反応させて製造(方法A)できるか、または、化学式4で表されるチオキソ化合物を出発物質として使用し、化学式5で表されるハロゲン化合物と塩基存在下でカップリング反応させて製造(方法B)でき、具体的な例は以下のようである。
【0028】
製法
上記反応式1に示したように、化学式2で表される化合物と化学式3で表される化合物(方法A)、または、化学式4で表される化合物と化学式5で表される化合物(方法B)を塩基存在下でカップリング反応させて化学式1で表される化合物を製造することができる。
【0029】
このとき、前記塩基は、反応を促進して収率を高めるために使用され、使用可能な塩基としては、N,N-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)などの有機塩基、または、炭酸水素ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基が挙げられ、これらを単独でまたは混合して、当量または過量で使用することができる。
【0030】
さらに、前記反応で使用可能な溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどを単独でまたは混合して使用することができる。反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0031】
出発物質(化学式2で表される化合物)の製法1
上記反応式1の出発物質である化学式2の化合物は、下記反応式2に示したように、化学式6で表される化合物を化学式7で表される化合物と反応させて化学式8で表される化合物を収得する段階(段階1)と、
前記段階1で収得した化学式8で表される化合物を反応させて化学式2で表される化合物を収得する段階(段階2)と、を含む製造方法で製造することができる。
【0032】
【0033】
上記反応式2において、Aは、上記化学式1にて定義した通りである。
【0034】
以下、上記反応式2で表される製造方法について詳しく説明する。
【0035】
上記反応式2で表される製造方法において、前記段階1は、化学式6で表される化合物を化学式7で表される化合物と反応させて化学式8で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、化学式6で表されるハロゲン化物を塩基条件下で縮合反応させて化学式8で表される化合物を収得する段階である。
【0036】
前記反応において、化学式6で表される化合物は商業的に入手可能な化合物を使用した。
【0037】
また、前記反応で使用可能な塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)のような有機塩基、または、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのような無機塩基が挙げられ、これらを当量または過量で使用することができる。
【0038】
また、反応溶媒は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタンなどのようなエーテル溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールのような低級アルコール、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、水などを単独でまたは混合して使用することができ、反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0039】
上記反応式2で表される製造方法において、前記段階2は、前記段階1で収得した化学式8で表される化合物を反応させて化学式2で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、前記段階1で収得した化学式8で表されるハロゲン化合物を塩基条件下で加水分解反応させて化学式2で表されるピラゾロピリミジノン化合物を製造する段階である。
【0040】
このとき、前記塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸セシウム、水酸化バリウムなどのような無機塩基が挙げられ、これらを単独でまたは混合して当量または過量で使用することができる。
【0041】
また、前記反応で使用可能な溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノールのようなアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、水などが挙げられ、これらを単独でまたは混合して使用することができる。反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0042】
出発物質(化学式3または5で表される化合物)の製法2
上記反応式1の出発物質である化学式3の化合物は、下記反応式3に示したように、化学式9で表される化合物を反応させて化学式5で表される化合物を収得する段階(段階1)と、前記段階1で収得した化学式5で表される化合物を反応させて化学式10で表される化合物を収得する段階(段階2)と、前記段階2で収得した化学式10で表される化合物を反応させて化学式3で表される化合物を収得する段階(段階3)と、を含む製造方法で製造することができる。
【0043】
【0044】
上記反応式3において、Rは、上記化学式1にて定義した通りである。
【0045】
以下、上記反応式3で表される製造方法について詳しく説明する。
【0046】
上記反応式3で表される製造方法において、前記段階1は、化学式9で表される化合物から化学式5で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、化学式9で表されるアミノフェノールを塩基条件下で縮合反応させて化学式5で表される化合物を収得する段階である。
【0047】
前記反応において、化学式9で表される化合物は商業的に入手可能な化合物を使用した。
【0048】
また、前記反応で使用可能な塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)のような有機塩基、または、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのような無機塩基が挙げられ、これを当量または過量で使用することができる。
【0049】
また、反応溶媒は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタンなどのようなエーテル溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールのような低級アルコール、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、水などを単独でまたは混合して使用することができ、反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0050】
上記反応式3で表される製造方法において、前記段階2は、前記段階1で収得した化学式5で表される化合物を反応させて化学式10で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、前記段階1で収得した化学式5で表されるハロゲン化合物を置換反応させて化学式10で表されるチオアセチル化合物を製造する段階である。
【0051】
このとき、前記反応で使用可能な溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノールのようなアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、アセトン、水などが挙げられ、これらを単独でまたは混合して使用することができる。反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0052】
上記反応式3で表される製造方法において、前記段階3は、前記段階2で収得した化学式10で表される化合物を反応させて化学式3で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、前記段階2で収得した化学式10で表されるチオアセチル化合物を脱保護反応させて化学式3で表されるチオール化合物を製造する段階である。
【0053】
このとき、前記反応で使用可能な塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)のような有機塩基、または、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのような無機塩基が挙げられ、これを当量または過量で使用することができる。
【0054】
また、反応溶媒は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタンなどのようなエーテル溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールのような低級アルコール、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、水などを単独でまたは混合して使用することができ、反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0055】
出発物質(化学式4で表される化合物)の製法3
上記反応式1の出発物質である化学式4の化合物は、下記反応式4に示したように、化学式11で表される化合物を化学式7で表される化合物と反応させて化学式12で表される化合物を収得する段階(段階1)と、前記段階1で収得した化学式12で表される化合物を反応させて化学式13で表される化合物を収得する段階(段階2)と、前記段階2で収得した化学式13で表される化合物を反応させて化学式4で表される化合物を収得する段階(段階3)と、を含む製造方法で製造することができる。
【0056】
【0057】
上記反応式4において、Aは、上記化学式1にて定義した通りである。
【0058】
以下、上記反応式4で表される製造方法について詳しく説明する。
【0059】
上記反応式4で表される製造方法において、前記段階1は、化学式11で表される化合物を化学式7で表される化合物と反応させて化学式12で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、化学式11で表されるアクリレート化合物を塩基条件下でヒドラジン化合物と縮合反応させて化学式12で表される化合物を収得する段階である。
【0060】
前記反応において、化学式11で表される化合物は商業的に入手可能な化合物を使用した。
【0061】
また、前記反応で使用可能な塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)のような有機塩基、または、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのような無機塩基が挙げられ、これを当量または過量で使用することができる。
【0062】
また、反応溶媒は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタンなどのようなエーテル溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールのような低級アルコール、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、水などを単独でまたは混合して使用することができ、反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0063】
上記反応式4で表される製造方法において、前記段階2は、前記段階1で収得した化学式12で表される化合物を反応させて化学式13で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、前記段階1で収得した化学式12で表されるアミン化合物をチオイソシアネート化合物とカップリング反応させて化学式13で表されるチオ尿素化合物を製造する段階である。
【0064】
このとき、前記反応で使用可能な溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、1,2-ジメトキシエタンのようなエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノールのようなアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、水などが挙げられ、これらを単独でまたは混合して使用することができる。反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0065】
上記反応式4で表される製造方法において、前記段階3は、前記段階2で収得した化学式13で表される化合物を反応させて化学式4で表される化合物を収得する段階であって、具体的には、前記段階2で収得した化学式13で表されるチオ尿素化合物を環化反応させて化学式4で表されるチオキソ化合物を製造する段階である。
【0066】
このとき、前記反応で使用可能な塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(DBU)のような有機塩基、または、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのような無機塩基が挙げられ、これを当量または過量で使用することができる。
【0067】
また、反応溶媒は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタンなどのようなエーテル溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールのような低級アルコール、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、水などを単独でまたは混合して使用することができ、反応温度は0℃~溶媒の沸点である。
【0068】
また、他の態様において、本発明は、本発明による化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の治療的に有効な量、及び薬学的に許容可能な担体を含む薬学組成物を提供する。
【0069】
また、さらに他の態様において、本発明は、本発明による化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の治療的に有効な量を、それを必要とする個体に投与する段階を含む疾病(disease)または状態(condition)を治療する方法を提供し、前記疾病または状態は、ホスホジエステラーゼ9A(Phosphodiesterase 9A)関連疾患である。
【0070】
すなわち、本発明は、本発明による化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として用いることを特徴とする医薬用途を提供する。一態様において、本発明の医薬用途はホスホジエステラーゼ9A関連疾患である。
【0071】
一態様において、前記ホスホジエステラーゼ9A関連疾患は、神経学的疾患または精神疾患である。一態様において、前記神経学的疾患または精神疾患は、アルツハイマー病、ハンチントン(Huntington)病、小体型認知症(Lewy body demntia)またはピック病(Pick’s syndrome)である。
【0072】
また、他の態様において、前記ホスホジエステラーゼ9A関連疾患は、心不全、特に左室駆出率保持性心不全または鎌状赤血球症(sickle cell disease)である。
【0073】
本発明の化合物は、一般的に治療的に有効な量が投与される。本発明の化合物は、任意の適切な経路によって、このような経路に適切な薬学組成物の形態、そして意図された治療のために効果的な投与量で投与され得る。効果的な投与量は、単一または分割投与で、一般的に、約0.001~約100mg/体重kg/日であり、好ましくは約0.01~約50mg/kg/日である。年齢、種、及び治療する疾病または状態に応じて、この範囲の下限未満の投与量のレベルが適切であり得る。他の場合には、さらに多量の投与量が有害な副作用なく使用され得る。多量の投与量は、一日の間に投与するため、幾つかの少量の投与量に分割され得る。適切な投与量を決定するための方法が、本発明が属する分野で周知されており、例えば、文献Remington:The Science and Practice of Pharmacy、Mack Publishing Co.、20th ed.、2000が用いられ得る。
【0074】
上述した疾病または状態を治療するため、本明細書に記載された前記化合物またはその薬学的に許容可能な塩は、次のように投与され得る。
【0075】
経口投与(oral administration)
本発明の化合物は、口腔から投与され得、口腔は嚥下(swallowing)を含む概念である。経口投与によって本発明の化合物が胃腸管(gastrointestinal tract)に入るか、または、例えば、頬側(buccal)または舌下(sublingual)投与のように、口腔から血流へと直接吸収され得る。
【0076】
経口投与のための好適な組成物は、固状、液状、ゲルまたは粉末状であり得、錠剤、トローチ剤(lozenge)、カプセル、顆粒剤、散剤などの剤形を有し得る。
【0077】
経口投与のための組成物は、選択的に腸溶コーティング(enteric coating)され得、腸溶コーティングを通じて遅延(delayed)放出または持続(sustained)放出が行われ得る。すなわち、本発明による経口投与のための組成物は、即時的または変形された放出パターンを有する剤形であり得る。
【0078】
液体剤形は、溶液、シロップ及び懸濁液を含むことができ、このような液状組成物は軟質または硬質カプセル内に充填された形態であり得る。このような剤形は、薬学的に許容可能な担体、例えば、水、エタノール、ポリエチレングリコール、セルロース、またはオイルを含むことができる。また、前記剤形は、一つ以上の乳化剤及び/または懸濁剤を含むことができる。
【0079】
錠剤剤形において、活性成分である薬物の量は、錠剤の総重量に対して約0.05重量%~約95重量%、より一般的には剤形の約2重量%~約50重量%で存在し得る。また、錠剤は、約0.5重量%~約35重量%、より一般的には剤形の約2重量%~約25重量%の崩壊剤を含有し得る。崩壊剤の例としては、乳糖、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム(croscarmellose sodium)、マルトデキストリン、またはこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0080】
錠剤に製造するために含まれる好適な滑沢剤は、約0.1重量%~約5重量%量で存在し得、タルク(talc)、二酸化ケイ素、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウムなどを使用できるが、本発明がこのような添加剤の種類に限定されることはない。
【0081】
錠剤に製造するための結合剤(binder)としては、ゼラチン、ポリエチレングリコール、糖、ガム、デンプン(starch)、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどを使用でき、錠剤に製造するための好適な希釈剤としては、マンニトール、キシリトール、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、デンプン、微結晶セルロースなどを使用できるが、本発明がこのような添加剤の種類に限定されることはない。
【0082】
選択的に錠剤に含まれ得る可溶化剤は、錠剤の総重量に対して約0.1重量%~約3重量%で使用でき、例えば、ポリソルベート、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、プロピレンカーボネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジメチルイソソルバイド、ポリオキシエチレングリコール化した天然または水素化ヒマシ油、HCOR(登録商標)(Nikkol)、オレイルエステル、ゲルシア(Gelucire)(登録商標)、カプリル/カプリン酸モノ/ジグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルトールHS(登録商標)などを本発明による薬学組成物に使用できるが、本発明がこのような可溶化剤の具体的な種類に限定されることはない。
【0083】
非経口投与(parenteral administration)
本発明の化合物は、血流、筋肉、または内臓内に直接投与され得る。非経口投与のための好適な方法は、静脈内(intravenous)、筋肉内(intra-muscular)、皮下動脈内(subcutaneous intraarterial)、腹腔内(intraperitoneal)、髄腔内(intrathecal)、頭蓋内(intracranial)注射などを含む。非経口投与のための好適な装置は、(針及び針ない注射器を含む)注射器及び注入方法を含む。
【0084】
非経口投与のための組成物は、即時的または変形された放出パターンを有する剤形であり得、変形された放出パターンは遅延放出パターンまたは持続放出パターンであり得る。
【0085】
大部分の非経口剤形は、液状組成物であり、このような液状組成物は、本発明による薬効成分、塩、緩衝剤、等張化剤などを含む水溶液である。
【0086】
また、非経口剤形は、乾燥した形態(例えば、凍結乾燥)または滅菌非水溶液として製造され得る。これらの剤形は、滅菌水のような好適なビヒクルと共に使用され得る。溶解度増強剤も非経口溶液の製造に使用され得る。
【0087】
局所投与(topical administration)
本発明の化合物は、皮膚または経皮で局所的に投与され得る。この局所投与のための剤形は、ローション、溶液、クリーム、ジェル、ヒドロゲル、軟膏、フォーム、インプラント、パッチなどを含む。局所投与剤形のための薬学的に許容可能な担体は、水、アルコール、ミネラルオイル、グリセリン、ポリエチレングリコールなどを含むことができる。また、局所投与は、電気穿孔法(electroporation)、イオン導入法(iontophoresis)、音波泳動(phonophoresis)などによって行われ得る。
【0088】
局所投与のための組成物は、即時的または変形された放出パターンを有する剤形であり得、変形された放出パターンは遅延放出パターンまたは持続放出パターンであり得る。
【発明の効果】
【0089】
本発明は、PDE9A活性を阻害して多様な薬理活性を示すことができる化合物、これらを有効成分として含む薬学組成物、これらの医薬用途(特に、神経病的疾患及び精神疾患の治療または改善用途)及びこれらを治療または予防が必要な個体に投与することを含む治療方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0090】
以下、本発明の理解を助けるため、実施例などを挙げて詳しく説明する。しかし、本発明による実施例は多様な他の形態に変形でき、本発明の範囲が下記実施例に限定されると解釈されてはならない。本発明の実施例は、本発明が属した分野で平均的な知識を持つ者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
【0091】
<製造例1>6-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化7】
【0092】
段階1:tert-ブチル2-(テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イリデン)ヒドラジン-1-カルボキシレートの製造
【化8】
【0093】
テトラヒドロ-4H-ピラン-4-オン3g(29.96mmol)を60mlのヘキサンに溶解させ、tert-ブチルカルバゼート3.96g(29.96mmol)を添加して3時間還流撹拌した。反応が終結した後、減圧濃縮して目的化合物を100%の収率で6.4g(29.95mmol)収得した。
【0094】
Rf=0.19(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 9.65 (br s, 1H), 3.69 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 3.60 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 2.41 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 2.27 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 1.43 (s, 9H)
【0095】
段階2:tert-ブチル2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ヒドラジン-1-カルボキシレートの製造
前記段階1で製造したtert-ブチル2-(テトラヒドロ-4H-ピラン-4-イリデン)ヒドラジン-1-カルボキシレート6.4g(29.95mmol)を80mlのTHFに溶解させ、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム12.7g(59.92mmol)を添加して常温で15時間撹拌した。反応が終結した後、30mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:2、v/v)で精製して目的化合物を92%の収率で6g(27.74mmol)収得した。
【0096】
Rf=0.38(ヘキサン:エチルアセテート=1:2、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 6.24 (br s, 1H), 3.95-3.99 (m, 2H), 3.38-3.43 (m, 2H), 3.05-3.11 (m, 1H), 1.75-1.81 (m, 2H), 1.40-1.52 (m, 11H)
【0097】
段階3:(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ヒドラジンヒドロゲンクロリドの製造
前記段階2で合成したtert-ブチル2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ヒドラジン-1-カルボキシレート6g(27.74mmol)を60mlのメタノールに溶解させ、塩酸を添加して50℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、反応液を減圧濃縮して目的化合物を94%の収率で4g(26.21mmol)収得した。
【0098】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.25 (br s, 1H), 3.83-3.92(m, 2H), 3.23-3.31 (m, 2H), 3.08-3.18 (m, 1H), 1.84-1.95 (m, 2H), 1.41-1.54 (m, 2H)
【0099】
段階4:4,6-ジクロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジンの製造
【化9】
【0100】
2,4,6-トリクロロピリミジン-5-カルバルデヒド5.55g(26.21mmol)を60mlのエタノールに溶解させ、-78℃で前記段階3で合成した(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ヒドラジンヒドロゲンクロリド4g(26.21mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン14ml(78.63mmol)を添加して3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液20mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)で精製して目的化合物を91%の収率で6.5g(23.80mmol)収得した。
【0101】
Rf=0.20(ヘキサン:エチルアセテート=9:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.57 (s, 1H), 4.96-5.03 (m, 1H), 3.98-4.02 (m, 2H), 3.56-3.61 (m, 2H), 2.10-2.19 (m, 2H), 1.90-1.95 (m, 2H)
【0102】
段階5:6-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
前記段階4で製造した4,6-ジクロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン6.5g(23.80mmol)を50mlのTHFに溶解させ、2N水酸化ナトリウム25ml(47.60mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、6N塩酸で酸性化させ、析出された固体化合物を濾過して目的化合物を89%の収率で5.4g(21.20mmol)収得した。
【0103】
Rf=0.30(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.21 (br s, 1H), 8.11 (s, 1H), 4.75-4.81 (m, 1H), 3.95-3.99 (m, 2H), 3.51-3.56 (m, 2H), 2.05-2.12 (m, 2H), 1.81-1.86 (m, 2H)
【0104】
<製造例2>ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメタンチオールの製造
【化10】
【0105】
段階1:2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾールの製造
【化11】
【0106】
2-アミノフェノール500mg(4.58mmol)を15mlのキシレンに溶解させ、塩化クロロアセチル0.55ml(6.87mmol)を0℃で添加して撹拌した。30分後、トリエチルアミン0.7ml(5.04mmol)を添加して3時間還流撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=7:1、v/v)で精製して目的化合物を78%の収率で600mg(3.58mmol)収得した。
【0107】
Rf=0.47(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.76-7.80 (m, 2H), 7.41-7.48 (m, 2H), 5.07 (s, 2H)
【0108】
段階2:S-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメチル)エタンチオエートの製造
前記段階1で合成した2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール280mg(1.67mmol)を8mlのアセトンに溶解させ、チオ酢酸カリウム286mg(2.50mmol)を添加して60℃で1時間撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)で精製して目的化合物を84%の収率で290mg(1.39mmol)収得した。
【0109】
Rf=0.28(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.68-7.73 (m, 1H), 7.49-7.54 (m, 1H), 7.30-7.37 (m, 2H), 4.41 (s, 2H), 2.45 (s, 3H)
【0110】
段階3:ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメタンチオールの製造
前記段階1で合成したS-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメチル)エタンチオエート290mg(1.39mmol)を4mlのメタノールと水1mlとの混合溶媒に溶解させ、炭酸カリウム386mg(2.79mmol)を添加して常温で2時間撹拌した。反応が終結した後、30mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液20mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮して目的化合物を74%の収率で170mg(1.03mmol)収得した。
【0111】
Rf=0.40(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.70-7.73 (m, 1H), 7.49-7.55 (m, 1H), 7.32-7.39 (m, 2H), 4.17 (s, 1.3H), 3.99 (d, J = 8.3 Hz, 0.7H), 2.24 (t, J =8.3 Hz, 0.4H), 1.65 (s, 0.6H)
【0112】
<実施例1>6-((ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化12】
【0113】
前記製造例1で収得した6-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.20mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例2で収得したベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメタンチオール65mg(0.39mmol)及び炭酸カリウム83mg(0.60mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を72%の収率で55mg(0.14mmol)収得した。
【0114】
Rf=0.21(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.65 (br s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.68-7.71 (m, 2H), 7.33-7.39 (m, 2H), 4.80 (s, 2H), 4.50-4.57 (m, 1H), 3.84-3.89 (m, 2H), 3.35-3.40 (m, 2H), 1.89-1.97 (m, 2H), 1.51-1.56 (m, 2H)
【0115】
<製造例3>6-クロロ-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化13】
【0116】
段階1:4,6-ジクロロ-1-フェニル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジンの製造
【化14】
【0117】
2,4,6-トリクロロピリミジン-5-カルバルデヒド2g(9.44mmol)を30mlのエタノールに溶解させ、-78℃でフェニルヒドラジンヒドロクロリド0.9ml(9.44mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン4.8ml(28.32mmol)を添加して3時間撹拌した。反応が終結した後、300mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液200mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=20:1、v/v)で精製して目的化合物を68%の収率で1.7g(6.41mmol)収得した。
【0118】
Rf=0.50(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.35 (s, 1H), 8.17 (d, J =8.5 Hz, 2H), 7.59 (dd, J = 8.5, 7.6 Hz, 2H), 7.44 (dd, J= 7.6, 7.6 Hz, 1H)
【0119】
段階2:6-クロロ-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
前記段階1で製造した4,6-ジクロロ-1-フェニル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン1.9g(8.98mmol)を20mlのTHFに溶解させ、2N水酸化ナトリウム10ml(17.96mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、6N塩酸で酸性化させ、析出された固体化合物を濾過して目的化合物を99%の収率で2.2g(8.98mmol)収得した。
【0120】
Rf=0.23(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.47 (br s, 1H), 8.35 (s, 1H), 7.94 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.58 (dd, J = 8.0, 7.4 Hz, 2H), 7.43 (dd, J= 7.4, 7.4 Hz, 1H)
【0121】
<実施例2>6-((ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化15】
【0122】
前記製造例2で収得した6-クロロ-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン60mg(0.24mmol)を5mlのDMFに溶解させ、前記製造例2で収得したベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメタンチオール150mg(0.91mmol)及び炭酸カリウム186mg(1.35mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を78%の収率で70mg(0.19mmol)収得した。
【0123】
Rf=0.27(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.96 (br s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.93 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.69 (dd, J = 8.8, 8.3 Hz, 2H), 7.45 (dd, J= 7.8, 7.5 Hz, 2H), 7.32-7.38 (m, 3H), 5.75 (s, 2H)
【0124】
<製造例4>(5-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオールの製造
【化16】
【0125】
段階1:2-(クロロメチル)-5-メチルベンゾ[d]オキサゾールの製造
【化17】
【0126】
2-アミノ-4-メチルフェノール500mg(4.06mmol)を15mlのキシレンに溶解させ、塩化クロロアセチル0.48ml(6.09mmol)を0℃で添加して撹拌した。30分後、トリエチルアミン0.62ml(4.47mmol)を添加して3時間還流撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を33%の収率で240mg(1.32mmol)収得した。
【0127】
Rf=0.54(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.54 (s, 1H), 7.45 (d, J =8.3 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 4.76 (s, 2H), 2.49 (s, 3H)
【0128】
段階2:S-((-5-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)エタンチオエートの製造
前記段階1で合成した2-(クロロメチル)-5-メチルベンゾ[d]オキサゾール220mg(1.21mmol)を6mlのアセトンに溶解させ、チオ酢酸カリウム208mg(1.82mmol)を添加して60℃で1時間撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)で精製して目的化合物を93%の収率で250mg(1.13mmol)収得した。
【0129】
Rf=0.40(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.49 (s, 1H), 7.39 (d, J =8.3 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 4.40 (s, 2H), 2.47 (s, 3H), 2.45 (s, 3H)
【0130】
段階3:(5-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオールの製造
前記段階2で合成したS-((-5-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)エタンチオエート230mg(1.04mmol)を4mlのメタノールと水1mlとの混合溶媒に溶解させ、炭酸カリウム287mg(2.08mmol)を添加して常温で2時間撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)で精製して目的化合物を91%の収率で170mg(0.95mmol)収得した。
【0131】
Rf=0.17(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.49 (s, 1H), 7.41 (d, J =8.3 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 3.96 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 2.48 (s, 3H), 2.23 (t, J = 8.4 Hz, 1H)
【0132】
<実施例3>6-(((5-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化18】
【0133】
前記製造例2で製造した6-クロロ-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.20mmol)を5mlのDMFに溶解させ、前記製造例4で合成した(5-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオール100mg(0.55mmol)及び炭酸カリウム83mg(0.60mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を77%の収率で60mg(0.15mmol)収得した。
【0134】
Rf=0.27(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.91 (br s, 1H), 7.94 (d, J =7.8 Hz, 2H), 7.56 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.49 (s, 1H), 7.47 (dd, J = 7.8, 7.4 Hz, 2H), 7.36 (dd, J =7.4, 7.4 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.79 (s, 2H), 2.38 (s, 3H)
【0135】
<製造例5>(5-フルオロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオールの製造
【化19】
【0136】
段階1:2-(クロロメチル)-5-メチルベンゾ[d]オキサゾールの製造
【化20】
【0137】
2-アミノ-4-フルオロフェノール500mg(3.93mmol)を15mlのキシレンに溶解させ、塩化クロロアセチル0.50ml(5.90mmol)を0℃で添加して撹拌した。30分後、トリエチルアミン0.60ml(4.32mmol)を添加して3時間還流撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を27%の収率で200mg(1.08mmol)収得した。
【0138】
Rf=0.56(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.52 (dd, J = 8.9, 4.8 Hz, 1H), 7.45 (dd, J =8.1, 2.5 Hz, 1H), 7.16 (ddd, J = 9.1, 8.9, 2.5 Hz, 1H), 4.76 (s, 2H)
【0139】
段階2:S-((-5-フルオロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)エタンチオエートの製造
前記段階1で合成した2-(クロロメチル)-5-フルオロベンゾ[d]オキサゾール180mg(0.97mmol)を6mlのアセトンに溶解させ、チオ酢酸カリウム166mg(1.45mmol)を添加して60℃で1時間撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)で精製して目的化合物を96%の収率で210mg(0.93mmol)収得した。
【0140】
Rf=0.44(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.45 (dd, J = 8.8, 4.2 Hz, 1H), 7.39 (dd, J =8.3, 2.7 Hz, 1H), 7.09 (ddd, J = 9.0, 8.8, 2.7 Hz, 1H), 4.40 (s, 2H), 2.46 (s, 3H)
【0141】
段階3:(5-フルオロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオールの製造
前記段階2で合成したS-((-5-フルオロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)エタンチオエート190mg(0.84mmol)を4mlのメタノールと水1mlとの混合溶媒に溶解させ、炭酸カリウム233mg(1.69mmol)を添加して常温で2時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液20mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)で精製して目的化合物を75%の収率で115mg(0.63mmol)収得した。
【0142】
Rf=0.22(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.47 (dd, J = 8.8, 4.1 Hz, 1H), 7.40 (dd, J =9.2, 2.5 Hz, 1H), 7.10 (ddd, J = 9.2, 8.8, 2.5 Hz, 1H), 3.97 (d, J= 8.2 Hz, 2H), 2.25 (t, J = 8.2 Hz, 1H)
【0143】
<実施例4>6-(((5-フルオロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化21】
【0144】
前記製造例2で製造した6-クロロ-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.20mmol)を5mlのDMFに溶解させ、前記製造例5で合成した(5-フルオロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオール90mg(0.49mmol)及び炭酸カリウム83mg(0.60mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を69%の収率で54mg(0.14mmol)収得した。
【0145】
Rf=0.27(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.91 (br s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.90 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.72 (dd, J = 8.3, 4.7 Hz, 1H), 7.60 (dd, J= 9.2, 2.6 Hz, 1H), 7.46 (dd, J =8.3, 7.4 Hz, 2H), 7.36 (dd, J = 7.4, 7.4 Hz, 1H), 7.22 (ddd, J= 9.1, 8.3, 2.6 Hz, 1H), 4.82 (s, 2H)
【0146】
<製造例6>(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオールの製造
【化22】
【0147】
段階1:2-(クロロメチル)-6-メチルベンゾ[d]オキサゾールの製造
【化23】
【0148】
6-アミノ-m-クレゾール500mg(4.00mmol)を15mlのキシレンに溶解させ、塩化クロロアセチル0.48ml(6.09mmol)を0℃で添加して撹拌した。30分後、トリエチルアミン0.62ml(4.47mmol)を添加して3時間還流撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=20:1、v/v)で精製して目的化合物を88%の収率で640mg(3.52mmol)収得した。
【0149】
Rf=0.64(ヘキサン:エチルアセテート=9:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.52 (dd, J = 8.9, 4.8 Hz, 1H), 7.45 (dd, J =8.1, 2.5 Hz, 1H), 7.16 (ddd, J = 9.1, 8.9, 2.5 Hz, 1H), 4.76 (s, 2H)
【0150】
段階2:S-((-6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)エタンチオエートの製造
前記段階1で合成した2-(クロロメチル)-6-メチルベンゾ[d]オキサゾール600mg(3.30mmol)を10mlのアセトンに溶解させ、チオ酢酸カリウム566mg(4.96mmol)を添加して60℃で1時間撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)で精製して目的化合物を94%の収率で690mg(3.12mmol)収得した。
【0151】
Rf=0.18(ヘキサン:エチルアセテート=9:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.57 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.31 (s, 1H), 7.15 (d, J =8.0 Hz, 1H), 4.39 (s, 2H), 2.48 (s, 3H), 2.44 (s, 3H)
【0152】
段階3:(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオールの製造
前記段階2で合成したS-((-6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)エタンチオエート500mg(2.26mmol)を6mlのメタノールと水1mlとの混合溶媒に溶解させ、炭酸カリウム624mg(4.52mmol)を添加して常温で2時間撹拌した。反応が終結した後、50mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液50mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)で精製して目的化合物を91%の収率で370mg(2.06mmol)収得した。
【0153】
Rf=0.36(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.58 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.33 (s, 1H), 7.17 (d, J =8.0 Hz, 1H), 3.96 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 2.50 (s, 3H), 2.22 (t, J = 8.3 Hz, 1H)
【0154】
<実施例5>6-(((6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化24】
【0155】
前記製造例2で収得した6-クロロ-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.20mmol)を5mlのDMFに溶解させ、前記製造例6で合成した(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオール108mg(0.60mmol)及び炭酸カリウム83mg(0.60mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を86%の収率で67mg(0.17mmol)収得した。
【0156】
Rf=0.27(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.94 (br s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.94 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.45-7.49 (m, 3H), 7.37 (dd, J = 7.5, 7.5 Hz, 1H), 7.16 (d, J =8.2 Hz, 1H), 4.79 (s, 2H), 2.41 (s, 3H)
【0157】
<製造例7>(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオールの製造
【化25】
【0158】
段階1:2-クロロ-N-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)アセトアミドの製造
【化26】
【0159】
2-アミノ-4-クロロフェノール1g(6.96mmol)を20mlのMCに溶解させ、塩化クロロアセチル0.83ml(10.44mmol)を0℃で添加して撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)で精製して目的化合物を85%の収率で1.3g(5.91mmol)収得した。
【0160】
Rf=0.20(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) 10.81 (br s, 1H), 6.94-6.98 (m, 2H), 6.90 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.59 (s, 2H)
【0161】
段階2:5-クロロ-2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾールの製造
前記段階1で合成した2-クロロ-N-(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)アセトアミド200mg(0.91mmol)を5mlのフェノールに溶解させ、p-トルエンスルホン酸78mg(0.45mmol)を添加して3時間還流撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を98%の収率で180mg(0.89mmol)収得した。
【0162】
Rf=0.48(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.93 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.85 (d, J =8.6 Hz, 1H), 7.53 (dd, J = 8.6, 2.0 Hz, 1H), 5.09 (s, 2H)
【0163】
段階3:S-((5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)エタンチオエートの製造
前記段階2で合成した5-クロロ-2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール180mg(0.89mmol)を6mlのアセトンに溶解させ、チオ酢酸カリウム152mg(1.33mmol)を添加して60℃で1時間撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)で精製して目的化合物を93%の収率で200mg(0.83mmol)収得した。
【0164】
Rf=0.38(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.84 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.76 (d, J =8.5 Hz, 1H), 7.45 (dd, J = 8.5, 1.9 Hz, 1H), 4.47 (s, 2H), 2.43 (s, 3H)
【0165】
段階4:(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオールの製造
前記段階3で合成したS-((5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)エタンチオエート200mg(0.83mmol)を5mlのメタノールと水1mlとの混合溶媒に溶解させ、炭酸カリウム229mg(1.66mmol)を添加して常温で2時間撹拌した。反応が終結した後、30mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)で精製して目的化合物を96%の収率で160mg(0.80mmol)収得した。
【0166】
Rf=0.28(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.70 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.46 (d, J =8.4 Hz, 1H), 7.35 (dd, J = 8.4, 2.0 Hz, 1H), 3.97 (d, J= 8.2 Hz, 2H), 2.25 (t, J = 8.2 Hz, 1H)
【0167】
<実施例6>6-(((5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化27】
【0168】
前記製造例2で製造した6-クロロ-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン60mg(0.24mmol)を5mlのDMFに溶解させ、前記製造例7で合成した(5-クロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオール150mg(0.75mmol)及び炭酸カリウム100mg(0.72mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を96%の収率で95mg(0.23mmol)収得した。
【0169】
Rf=0.17(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.95 (br s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.91 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.83 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.47 (dd, J = 8.3, 7.5 Hz, 2H), 7.42 (dd, J= 8.6, 2.1 Hz, 1H), 7.36 (dd, J =7.5, 7.5 Hz, 1H), 4.84 (s, 2H)
【0170】
<製造例8>(5-ブロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオールの製造
【化28】
【0171】
段階1:2-クロロ-N-(5-ブロモ-2-ヒドロキシフェニル)アセトアミドの製造
【化29】
【0172】
2-アミノ-4-ブロモフェノール500mg(2.66mmol)を10mlのMCに溶解させ、塩化クロロアセチル0.32ml(3.99mmol)を0℃で添加して撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)で精製して目的化合物を85%の収率で600mg(2.27mmol)収得した。
【0173】
Rf=0.23(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 8.37 (br s, 1H), 7.12 (dd, J =8.5, 2.3 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 4.65 (s, 2H)
【0174】
段階2:5-ブロモ-2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾールの製造
前記段階1で合成した2-クロロ-N-(5-ブロモ-2-ヒドロキシフェニル)アセトアミド600mg(2.27mmol)を8mlのフェノールに溶解させ、p-トルエンスルホン酸195mg(1.13mmol)を添加して3時間還流撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を61%の収率で340mg(1.38mmol)収得した。
【0175】
Rf=0.50(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.06 (d, J= 2.0 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.65 (dd, J =8.6, 2.0 Hz, 1H), 5.09 (s, 2H)
【0176】
段階3:S-((5-ブロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)エタンチオエートの製造
前記段階2で合成した5-ブロモ-2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール320mg(1.30mmol)を6mlのアセトンに溶解させ、チオ酢酸カリウム222mg(1.95mmol)を添加して60℃で1時間撹拌した。反応が終結した後、100mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液100mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)で精製して目的化合物を97%の収率で360mg(1.26mmol)収得した。
【0177】
Rf=0.39(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.97 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.72 (d, J =8.5 Hz, 1H), 7.57 (dd, J = 8.5, 1.7 Hz, 1H), 4.48 (s, 2H), 2.43 (s, 3H)
【0178】
段階4:(5-ブロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオールの製造
前記段階3で合成したS-((5-ブロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)エタンチオエート350mg(1.22mmol)を5mlのメタノールと水1mlとの混合溶媒に溶解させ、炭酸カリウム338mg(2.45mmol)を添加して常温で2時間撹拌した。反応が終結した後、30mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)で精製して目的化合物を97%の収率で290mg(1.19mmol)収得した。
Rf=0.30(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.85 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.49 (dd, J =8.5, 1.9 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 3.97 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 2.25 (t, J = 8.3 Hz, 1H)
【0179】
<実施例7>6-(((5-ブロモベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化30】
【0180】
前記製造例2で収得した6-クロロ-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン60mg(0.24mmol)を5mlのDMFに溶解させ、前記製造例8で合成した(5-ブロモベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオール180mg(0.75mmol)及び炭酸カリウム100mg(0.72mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を81%の収率で88mg(0.19mmol)収得した。
【0181】
Rf=0.28(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.95 (br s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.96 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.70 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.54 (dd, J = 8.5, 1.9 Hz, 1H), 7.47 (dd, J= 8.5, 7.2 Hz, 2H), 7.36 (dd, J =7.2, 7.2 Hz, 1H), 4.84 (s, 2H)
【0182】
<製造例9>6-クロロ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化31】
【0183】
段階1:tert-ブチル2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシリデン)ヒドラジン-1-カルボキシレートの製造
【化32】
【0184】
4,4-ジフルオロシクロヘキサノン300mg(2.24mmol)を6mlのヘキサンに溶解させ、tert-ブチルカルバゼート296mg(2.24mmol)を添加して3時間還流撹拌した。反応が終結した後、減圧濃縮して目的化合物を100%の収率で550mg(2.24mmol)収得した。
【0185】
Rf=0.30(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.72 (br s, 1H), 2.45 (t, J =6.4 Hz, 2H), 2.37 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 1.99-2.12 (m, 4H), 1.43 (s, 9H)
【0186】
段階2:tert-ブチル2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)ヒドラジン-1-カルボキシレートの製造
前記段階1で合成したtert-ブチル2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシリデン)ヒドラジン-1-カルボキシレート550mg(2.21mmol)を5mlのTHFに溶解させ、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム950mg(4.48mmol)を添加して常温で15時間撹拌した。反応が終結した後、30mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)で精製して目的化合物を84%の収率で465mg(1.86mmol)収得した。
【0187】
Rf=0.45(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.20 (br s, 1H), 4.38 (br s, 1H), 2.86-2.95 (m, 1H), 1.93-2.11 (m, 2H), 1.59-1.83 (m, 4H), 1.41-1.49 (m, 2H), 1.38 (s, 9H)
【0188】
段階3:(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)ヒドラジンヒドロゲンクロリドの製造
前記段階2で合成したtert-ブチル2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)ヒドラジン-1-カルボキシレート465mg(1.86mmol)を5mlのメタノールに溶解させ、塩酸を添加して50℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、反応液を減圧濃縮して目的化合物を96%の収率で335mg(1.79mmol)収得した。
【0189】
Rf=0.00(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.05-3.12 (m, 1H), 1.96-2.09 (m, 4H), 1.79-1.91 (m, 2H), 1.52-1.59 (m, 2H)
【0190】
段階4:4,6-ジクロロ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジンの製造
2,4,6-トリクロロピリミジン-5-カルバルデヒド340mg(1.61mmol)を5mlのエタノールに溶解させ、-78℃で前記段階3で合成した(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)ヒドラジンヒドロゲンクロリド300mg(1.61mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン0.86ml(4.82mmol)を添加して3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液20mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を73%の収率で360mg(1.17mmol)収得した。
【0191】
Rf=0.35(ヘキサン:エチルアセテート=9:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.57 (s, 1H), 4.97-5.04 (m, 1H), 2.13-2.23 (m, 6H), 2.03-2.07 (m, 2H)
【0192】
段階5:6-クロロ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
前記段階4で製造した4,6-ジクロロ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン340mg(1.11mmol)を5mlのTHFに溶解させ、2N水酸化ナトリウム1.2ml(2.21mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、6N塩酸で酸性化させ、析出された固体化合物を濾過して目的化合物を99%の収率で320mg(1.11mmol)収得した。
【0193】
Rf=0.38(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.11 (s, 1H), 4.77-4.81 (m, 1H), 2.08-2.17 (m, 6H), 1.94-2.00 (m, 2H)
【0194】
<実施例8>6-((ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメチル)チオ)-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化33】
【0195】
前記製造例9で収得した6-クロロ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.17mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例2で収得したベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメタンチオール43mg(0.26mmol)及び炭酸カリウム70mg(0.51mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を80%の収率で57mg(0.13mmol)収得した。
【0196】
Rf=0.20(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.67 (br s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.68-7.71 (m, 2H), 7.34-7.40 (m, 2H), 4.83 (s, 2H), 3.54-3.60 (m, 1H), 1.90-2.08 (m, 6H), 1.74-1.78 (m, 2H)
【0197】
<製造例10>6-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化34】
【0198】
段階1:tert-ブチル2-(テトラヒドロ-4H-チオピラン-4-イリデン)ヒドラジン-1-カルボキシレートの製造
【化35】
【0199】
テトラヒドロ-4H-チオピラン-4-オン3.3g(28.40mmol)を60mlのヘキサンに溶解させ、tert-ブチルカルバゼート4.13g(31.24mmol)を添加して3時間還流撹拌した。反応が終結した後、減圧濃縮して目的化合物を100%の収率で6.5g(28.40mmol)収得した。
【0200】
Rf=0.15(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 9.67 (br s, 1H), 2.73-2.76 (m, 2H), 2.65-2.68 (m, 2H), 2.60-2.63 (m, 2H), 2.47-2.50 (m, 2H), 1.43 (s, 9H)
【0201】
段階2:tert-ブチル2-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)ヒドラジン-1-カルボキシレートの製造
前記段階1で合成したtert-ブチル2-(テトラヒドロ-4H-チオピラン-4-イリデン)ヒドラジン-1-カルボキシレート6.4g(28.40mmol)を80mlのTHFに溶解させ、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム12g(56.80mmol)を添加して常温で15時間撹拌した。反応が終結した後、300mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液300mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=2:1、v/v)で精製して目的化合物を98%の収率で6.5g(27.97mmol)収得した。
【0202】
Rf=0.34(ヘキサン:エチルアセテート=2:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.20 (br s, 1H), 4.28 (br s, 1H), 2.65-2.73 (m, 3H), 2.05-2.49 (m, 2H), 1.93-1.98 (m, 2H), 1.34-1.43 (m, 1H)
【0203】
段階3:(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)ヒドラジンヒドロゲンクロリドの製造
前記段階2で合成したtert-ブチル2-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)ヒドラジン-1-カルボキシレート6.5g(27.97mmol)を60mlのメタノールに溶解させ、塩酸を添加して50℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、反応液を減圧濃縮して目的化合物を94%の収率で4.7g(27.97mmol)収得した。
【0204】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 2.91-2.96 (m, 1H), 2.66-2.72 (m, 2H), 2.57-2.62 (m, 2H), 2.25-2.29 (m, 2H), 1.53-1.60 (m, 2H)
【0205】
段階4:4,6-ジクロロ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジンの製造
2,4,6-トリクロロピリミジン-5-カルバルデヒド5.9g(27.97mmol)を60mlのエタノールに溶解させ、-78℃で前記段階3で合成した(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)ヒドラジンヒドロゲンクロリド4.7g(27.97mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン15ml(83.91mmol)を添加して3時間撹拌した。反応が終結した後、200mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液200mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)で精製して目的化合物を86%の収率で7g(24.20mmol)収得した。
【0206】
Rf=0.41(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.57 (s, 1H), 4.78-4.85 (m, 1H), 2.93-2.98 (m, 2H), 2.73-2.78 (m, 2H), 2.15-2.25 (m, 4H)
【0207】
段階5:6-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【0208】
前記段階4で製造した4,6-ジクロロ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン7g(24.20mmol)を50mlのTHFに溶解させ、2N水酸化ナトリウム25ml(47.60mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、6N塩酸で酸性化させ、析出された固体化合物を濾過して目的化合物を87%の収率で5.7g(21.05mmol)収得した。
【0209】
Rf=0.31(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.20 (br s, 1H), 8.11 (s, 1H), 4.56-4.63 (m, 1H), 2.88-2.94 (m, 2H), 2.72-2.76 (m, 2H), 2.10-2.20 (m, 4H)
【0210】
<実施例9>6-((ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化36】
【0211】
前記製造例10で収得した6-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.18mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例2で収得したベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメタンチオール46mg(0.28mmol)及び炭酸カリウム75mg(0.54mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を86%の収率で62mg(0.15mmol)収得した。
【0212】
Rf=0.36(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.65 (br s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.69-7.72 (m, 2H), 7.34-7.40 (m, 2H), 4.81 (s, 2H), 4.33-4.39 (m, 1H), 2.68-2.74 (m, 2H), 2.59-2.64 (m, 2H), 1.97-2.04 (m, 2H), 1.88-1.93 (m, 2H)
【0213】
<製造例11>6-クロロ-1-シクロプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化37】
【0214】
段階1:4,6-ジクロロ-1-シクロプロピル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジンの製造
【化38】
【0215】
2,4,6-トリクロロピリミジン-5-カルバルデヒド1.95g(9.21mmol)を30mlのエタノールに溶解させ、-78℃でシクロプロピルヒドラジンヒドロゲンクロリド1g(9.21mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン4.8ml(27.63mmol)を添加して3時間撹拌した。反応が終結した後、200mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液200mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を45%の収率で950mg(4.15mmol)収得した。
【0216】
Rf=0.45(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 8.10 (s, 1H), 3.88-3.92 (m, 1H), 1.35-1.38 (m, 2H), 1.21-1.25 (m, 2H)
【0217】
段階2:6-クロロ-1-シクロプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
前記段階1で製造した4,6-ジクロロ-1-シクロプロピル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン930mg(4.06mmol)を12mlのTHFに溶解させ、2N水酸化ナトリウム4ml(8.12mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、6N塩酸で酸性化させ、析出された固体化合物を濾過して目的化合物を80%の収率で680mg(3.23mmol)収得した。
【0218】
Rf=0.28(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.20 (br s, 1H), 8.02 (s, 1H), 3.78-3.82 (m, 1H), 1.05-1.15 (m, 4H)
【0219】
<実施例10>6-((ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメチル)チオ)-1-シクロプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化39】
【0220】
前記製造例11で収得した6-クロロ-1-シクロプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.24mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例2で収得したベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメタンチオール59mg(0.36mmol)及び炭酸カリウム100mg(0.72mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を59%の収率で48mg(0.14mmol)収得した。
【0221】
Rf=0.28(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.64 (br s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.69-7.72 (m, 2H), 7.34-7.40 (m, 2H), 4.83 (s, 2H), 3.65-3.69 (m, 1H), 0.95-0.99 (m, 2H), 0.90-0.94 (m, 2H)
【0222】
<製造例12>6-クロロ-1-イソプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化40】
【0223】
段階1:4,6-ジクロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジンの製造
【化41】
【0224】
2,4,6-トリクロロピリミジン-5-カルバルデヒド2.22g(10.49mmol)を30mlのエタノールに溶解させ、-78℃でイソプロピルヒドラジンヒドロゲンクロリド1.16g(10.49mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン5.5ml(31.47mmol)を添加して3時間撹拌した。反応が終結した後、200mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液200mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を87%の収率で2.1g(9.08mmol)収得した。
【0225】
Rf=0.48(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 8.16 (s, 1H), 5.16-5.22 (m, 1H), 1.60 (d, J = 6.7 Hz, 6H)
【0226】
段階2:6-クロロ-1-イソプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
前記段階1で製造した4,6-ジクロロ-1-イソプロピル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン2g(8.65mmol)を12mlのTHFに溶解させ、2N水酸化ナトリウム8.6ml(17.13mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、6N塩酸で酸性化させ、析出された固体化合物を濾過して目的化合物を92%の収率で1.7g(7.99mmol)収得した。
【0227】
Rf=0.29(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.16 (br s, 1H), 8.08 (s, 1H), 4.85-4.91 (m, 1H), 1.44 (d, J = 7.0 Hz, 6H)
【0228】
<実施例11>6-((ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメチル)チオ)-1-イソプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化42】
【0229】
前記製造例12で収得した6-クロロ-1-イソプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.23mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例2で収得したベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメタンチオール58mg(0.35mmol)及び炭酸カリウム100mg(0.72mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を56%の収率で44mg(0.13mmol)収得した。
【0230】
Rf=0.44(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.60 (br s, 1H), 7.91 (s, 1H), 7.68-7.72 (m, 2H), 7.33-7.39 (m, 2H), 4.79 (s, 2H), 4.70-4.75 (m, 1H), 1.22 (d, J = 6.5 Hz, 6H)
【0231】
<製造例13>6-クロロ-1-シクロヘキシル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化43】
【0232】
段階1:4,6-ジクロロ-1-シクロヘキシル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジンの製造
【化44】
【0233】
2,4,6-トリクロロピリミジン-5-カルバルデヒド4.39g(20.71mmol)を50mlのエタノールに溶解させ、-78℃でシクロヘキシルヒドラジンヒドロゲンクロリド3.12g(20.71mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン11ml(62.13mmol)を添加して3時間撹拌した。反応が終結した後、200mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液200mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を92%の収率で5.2g(19.18mmol)収得した。
【0234】
Rf=0.39(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 8.15 (s, 1H), 4.75-4.82 (m, 1H), 2.01-2.08 (m, 2H), 1.93-1.99 (m, 2H), 1.77-1.81 (m, 1H), 1.48-1.57 (m, 2H), 1.30-1.39 (m, 1H), 1.01-1.04 (m, 2H)
【0235】
段階2:6-クロロ-1-シクロヘキシル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
前記段階1で製造した4,6-ジクロロ-1-シクロヘキシル-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン5g(18.44mmol)を12mlのTHFに溶解させ、2N水酸化ナトリウム19ml(36.88mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、6N塩酸で酸性化させ、析出された固体化合物を濾過して目的化合物を98%の収率で4.6g(18.20mmol)収得した。
【0236】
Rf=0.35(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.18 (br s, 1H0, 8.07 (s, 1H), 4.46-4.52 (m, 1H), 1.80-1.87 (m, 4H), 1.66-1.69 (m, 1H), 1.40-1.48 (m, 2H), 1.18-1.25 (m, 1H)
【0237】
<実施例12>6-((ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメチル)チオ)-1-シクロヘキシル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化45】
【0238】
前記製造例13で収得した6-クロロ-1-シクロヘキシル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.20mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例2で収得したベンゾ[d]オキサゾール-2-イルメタンチオール49mg(0.30mmol)及び炭酸カリウム83mg(0.60mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を72%の収率で55mg(0.14mmol)収得した。
【0239】
Rf=0.27(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.61 (br s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.67-7.69 (m, 2H), 7.33-7.39 (m, 2H), 4.79 (s, 2H), 4.25-4.31 (m, 1H), 1.56-1.74 (m, 7H), 1.26-1.34 (m, 2H), 1.16-1.21 (m, 1H)
【0240】
<実施例13>6-(((6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化46】
【0241】
前記製造例9で収得した6-クロロ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.17mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例6で収得した(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオール61mg(0.34mmol)及び炭酸カリウム70mg(0.51mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を82%の収率で60mg(0.14mmol)収得した。
【0242】
Rf=0.30(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.67 (br s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.55 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.18 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.80 (s, 2H), 4.52-4.58 (m, 1H), 2.42 (s, 3H), 1.89-2.10 (m, 6H), 1.74-1.78 (m, 2H)
【0243】
<実施例14>6-(((6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化47】
【0244】
前記製造例1で収得した6-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.20mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例6で収得した(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオール72mg(0.40mmol)及び炭酸カリウム83mg(0.60mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を64%の収率で51mg(0.13mmol)収得した。
【0245】
Rf=0.40(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.65 (br s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.54 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.17 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.77 (s, 2H), 4.51-4.57 (m, 1H), 3.86-3.89 (m, 2H), 3.37-3.41 (m, 2H), 2.42 (s, 3H), 1.90-1.98 (m, 2H), 1.52-1.55 (m, 2H)
【0246】
<実施例15>6-(((6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化48】
【0247】
前記製造例10で収得した6-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.18mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例6で収得した(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオール64mg(0.36mmol)及び炭酸カリウム75mg(0.54mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を78%の収率で59mg(0.14mmol)収得した。
【0248】
Rf=0.33(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.64 (br s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.56 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.18 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.78 (s, 2H), 4.33-4.39 (m, 1H), 2.70-2.75 (m, 2H), 2.62-2.66 (m, 2H), 2.42 (s, 3H), 1.97-2.05 (m, 2H), 1.89-1.93 (m, 2H)
【0249】
<実施例16>6-(((6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-シクロヘキシル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化49】
【0250】
前記製造例13で収得した6-クロロ-1-シクロヘキシル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.20mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例6で収得した(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオール72mg(0.40mmol)及び炭酸カリウム83mg(0.60mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を70%の収率で55mg(0.14mmol)収得した。
【0251】
Rf=0.45(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.62 (br s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.54 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.17 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.76 (s, 2H), 4.25-4.32 (m, 1H), 2.41 (s, 3H), 1.56-1.75 (m, 7H), 1.27-1.36 (m, 2H), 1.15-1.23 (m, 1H)
【0252】
<実施例17>6-(((6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-シクロプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化50】
【0253】
前記製造例11で収得した6-クロロ-1-シクロプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.24mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例6で収得した(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオール86mg(0.48mmol)及び炭酸カリウム100mg(0.72mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を59%の収率で50mg(0.14mmol)収得した。
【0254】
Rf=0.29(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.64 (br s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.57 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.17 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.81 (s, 2H), 3.66-3.71 (m, 1H), 2.43 (s, 3H), 0.91-1.01 (m, 4H)
【0255】
<実施例18>6-(((6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-イソプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化51】
【0256】
前記製造例12で収得した6-クロロ-1-イソプロピル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.24mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例6で収得した(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオール82mg(0.46mmol)及び炭酸カリウム95mg(0.69mmol)を添加して60℃で3時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を68%の収率で56mg(0.16mmol)収得した。
【0257】
Rf=0.21(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.60 (br s, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.55 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.17 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.76 (s, 2H), 4.71-4.75 (m, 1H), 2.42 (s, 3H), 1.23 (d, J= 6.5 Hz, 6H)
【0258】
<製造例14>1-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エタン-1-チオールの製造
【化52】
【0259】
2-アミノフェノール1g(9.16mmol)を20mlのトルエンに溶解させ、チオ乳酸1ml(9.16mmol)を添加して5時間還流撹拌した。その後、p-トルエンスルホン酸1.6g(9.16mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、50mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液50mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=2:1、v/v)で精製して目的化合物を15%の収率で240mg(1.33mmol)収得した。
【0260】
Rf=0.50(ヘキサン:エチルアセテート=2:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.71-7.73 (m, 1H), 7.53-7.55 (m, 1H), 7.35-7.37 (m, 2H), 4.34-4.39 (m, 1H), 2.42 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 1.90 (d, J =6.9 Hz, 2H)
【0261】
<実施例19>6-((1-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化53】
【0262】
前記製造例3で収得した6-クロロ-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.20mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例14で収得した1-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エタン-1-チオール55mg(0.30mmol)及び炭酸カリウム83mg(0.61mmol)を添加して60℃で1時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液20mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を63%の収率で49mg(0.13mmol)収得した。
【0263】
Rf=0.37(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.90 (br s, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.96-7.99 (m, 2H), 7.74 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.51-7.54 (m, 2H), 7.34-7.40 (m, 3H), 5.38-5.42 (m, 1H), 1.89 (d, J = 5.1 Hz, 3H)
【0264】
<実施例20>6-((1-ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エチル)チオ)-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化54】
【0265】
前記製造例9で収得した6-クロロ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン25mg(0.08mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例14で収得した1-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エタン-1-チオール55mg(0.30mmol)及び炭酸カリウム36mg(0.24mmol)を添加して60℃で1時間撹拌した。反応が終結した後、10mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液40mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を80%の収率で30mg(0.07mmol)収得した。
【0266】
Rf=0.33(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.65 (br s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.71-7.74 (m, 2H), 7.36-7.42 (m, 2H), 5.43 (q, J = 7.4 Hz, 1H), 4.55-4.61 (m, 1H), 2.07-2.17 (m, 4H), 1.96-2.01 (m, 2H), 1.89 (d, J = 7.4 Hz, 3H), 1.83-1.90 (m, 1H), 1.74-1.76 (m, 1H)
【0267】
<実施例21>6-((1-ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化55】
【0268】
前記製造例1で収得した6-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン30mg(0.12mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例14で収得した1-(ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エタン-1-チオール42mg(0.23mmol)及び炭酸カリウム50mg(0.37mmol)を添加して60℃で1時間撹拌した。反応が終結した後、10mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液40mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を36%の収率で17mg(0.04mmol)収得した。
【0269】
Rf=0.33(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.63 (br s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.71-7.73 (m, 2H), 7.35-7.40 (m, 2H), 5.37 (q, J = 7.3 Hz, 1H), 4.50-4.56 (m, 1H), 3.87-3.93 (m, 2H), 3.36-3.45 (m, 2H), 1.90-2.04 (m, 2H), 1.87 (d, J =7.3 Hz, 3H), 1.63-1.66 (m, 1H), 1.47-1.51 (m, 1H)
【0270】
<製造例15>1-(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エタン-1-チオールの製造
【化56】
【0271】
2-アミノ-5-メチルフェノール1g(8.12mmol)を10mlのトルエンに溶解させ、チオ乳酸0.72ml(8.13mmol)を添加して100℃で24時間撹拌した。反応が終結した後、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を22%の収率で384mg(1.83mmol)収得した。
【0272】
Rf=0.48(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.59 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.33 (s, 1H), 7.17 (d, J =8.2 Hz, 1H), 4.31-4.37 (m, 1H), 2.50 (s, 3H), 2.40 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 1.88 (d, J =7.1 Hz, 3H)
【0273】
<実施例22>1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-((1-(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化57】
【0274】
前記製造例9で収得した6-クロロ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.17mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例15で収得した1-(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エタン-1-チオール72mg(0.35mmol)及び炭酸カリウム72mg(0.52mmol)を添加して60℃で1時間撹拌した。反応が終結した後、10mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液40mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を75%の収率で60mg(0.13mmol)収得した。
【0275】
Rf=0.18(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.67 (br s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.59 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.20 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 5.40 (q, J =7.0 Hz, 1H), 4.54-4.59 (m, 1H), 2.42 (s, 3H), 1.91-2.19 (m, 7H), 1.87 (d, J =7.0 Hz, 3H), 1.73-1.76 (m, 1H)
【0276】
<実施例23>6-((1-(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化58】
【0277】
前記製造例1で収得した6-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.20mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例15で収得した1-(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エタン-1-チオール84mg(0.40mmol)及び炭酸カリウム83mg(0.60mmol)を添加して60℃で1時間撹拌した。反応が終結した後、10mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液40mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を66%の収率で50mg(0.12mmol)収得した。
【0278】
Rf=0.11(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.62 (br s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.59 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.19 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.35 (q, J =7.1 Hz, 1H), 4.51-4.57 (m, 1H), 3.98-3.95 (m, 2H), 3.38-3.47 (m, 2H), 2.42 (s, 3H), 1.87-2.06 (m, 2H), 1.86 (d, J= 7.1 Hz, 3H), 1.65-1.68 (m, 1H), 1.48-1.51 (m, 1H)
【0279】
<実施例24>6-((1-(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化59】
【0280】
前記製造例10で収得した6-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン50mg(0.18mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例15で収得した1-(6-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)エタン-1-チオール77mg(0.37mmol)及び炭酸カリウム75mg(0.54mmol)を添加して60℃で1時間撹拌した。反応が終結した後、10mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液40mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を77%の収率で62mg(0.14mmol)収得した。
【0281】
Rf=0.19(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.61 (br s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.60 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.20 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 5.37 (q, J =7.0 Hz, 1H), 4.34-4.40 (m, 1H), 2.66-2.82 (m, 4H), 2.42 (s, 3H), 1.96-2.12 (m, 3H), 1.88-1.91 (m, 1H), 1.86 (d, J= 7.0 Hz, 3H)
【0282】
<製造例16>(5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオールの製造
【化60】
【0283】
段階1:5-ブロモ-2-メチルベンゾ[d]オキサゾールの製造
【化61】
【0284】
2-アミノ-4-ブロモフェノール220mg(1.17mmol)をオルト酢酸トリエチル0.43ml(2.34mmol)及び酢酸7μl(0.12mmol)に溶解させ、100℃で0.5時間撹拌した。反応が終結した後、10mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液10mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)で精製して目的化合物を92%の収率で228mg(1.07mmol)収得した。
【0285】
Rf=0.36(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.81 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.44 (dd, J =8.6, 1.4 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 2.67 (s, 3H)
【0286】
段階2:2-メチル-5-フェニルベンゾ[d]オキサゾールの製造
前記段階1で製造した5-ブロモ-2-メチルベンゾ[d]オキサゾール210mg(0.99mmol)をジオキサンと水との混合溶液に溶解させ、フェニルボロン酸181mg(1.48mmol)、Pd(dppf)Cl240mg(0.05mmol)及び炭酸カリウム410mg(2.97mmol)を添加して1時間還流撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液20mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=4:1、v/v)で精製して目的化合物を96%の収率で199mg(0.95mmol)収得した。
【0287】
Rf=0.25(ヘキサン:エチルアセテート=5:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.87 (s, 1H), 7.64 (d, J =7.3 Hz, 2H), 7.54-7.55 (m, 2H), 7.48 (dd, J = 7.5, 7.3 Hz, 2H), 7.38 (dd, J =7.3, 7.3 Hz, 1H), 2.69 (s, 3H)
【0288】
段階3:2-(ブロモメチル)-5-フェニルベンゾ[d]オキサゾールの製造
前記段階2で製造した2-メチル-5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール199mg(0.95mmol)をクロロベンゼンに溶解させ、N-ブロモスクシンイミド169mg(0.95mmol)及びAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)31mg(0.19mmol)を添加して2時間還流撹拌した。反応が終結した後、反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=8:1、v/v)で精製して目的化合物を40%の収率で110mg(0.38mmol)収得した。
【0289】
Rf=0.30(ヘキサン:エチルアセテート=8:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.94 (s, 1H), 7.61-7.66 (m, 4H), 7.49 (dd, J = 7.7, 7.4 Hz, 2H), 7.40 (dd, J= 7.4, 7.4 Hz, 1H), 4.64 (s, 2H)
【0290】
段階4:S-((5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)エタンチオエートの製造
前記段階3で製造した2-(ブロモメチル)-5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール100mg(0.34mmol)をアセトンに溶解させ、チオ酢酸カリウム59mg(0.52mmol)を添加して50℃で1時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液20mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して目的化合物を96%の収率で95mg(0.33mmol)収得した。
【0291】
Rf=0.23(ヘキサン:エチルアセテート=6:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.90 (s, 1H), 7.58-7.62 (m, 4H), 7.48 (dd, J = 7.7, 7.4 Hz, 2H), 7.39 (dd, J= 7.4, 7.4 Hz, 1H), 4.44 (s, 2H), 2.47 (s, 3H)
【0292】
段階5:(5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオールの製造
前記段階4で製造したS-((5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)エタンチオエート90mg(0.32mmol)を6mlのメタノールと水との混合溶媒に溶解させ、炭酸カリウム131mg(0.95mmol)を添加して常温で1時間撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液20mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して目的化合物を99%の収率で75mg(0.31mmol)収得した。
【0293】
Rf=0.14(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ 7.90 (s, 1H), 7.58-7.63 (m, 4H), 7.49 (dd, J = 7.8, 7.5 Hz, 2H), 7.39 (dd, J= 7.5, 7.5 Hz, 1H), 4.01 (d, J =8.1 Hz, 2H), 2.27 (t, J = 8.1 Hz, 1H)
【0294】
<実施例25>1-フェニル-6-(((5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化62】
【0295】
前記製造例3で収得した6-クロロ-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン38mg(0.15mmol)を3mlのDMFに溶解させ、前記製造例16で収得した(5-フェニルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メタンチオール75mg(0.31mmol)及び炭酸カリウム128mg(0.93mmol)を添加して60℃で1時間撹拌した。反応が終結した後、10mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液40mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)で精製して目的化合物を71%の収率で50mg(0.11mmol)収得した。
【0296】
Rf=0.35(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.96 (br s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.95-7.97 (m, 3H), 7.78 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.65-7.69 (m, 3H), 7.45-7.51 (m, 4H), 7.35-7.39 (m, 2H), 4.86 (s, 2H)
【0297】
<製造例17>1-フェニル-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オンの製造
【化63】
【0298】
段階1:エチル5-アミノ-1-フェニル-1H-ピラゾール-4-カルボキシレートの製造
【化64】
【0299】
エチル(E)-2-シアノ-3-エトキシアクリレート5g(30mmol)をエタノール100mlに溶解させ、フェニルヒドラジン3.9g(36mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、反応液を減圧濃縮して反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を100%の収率で7g(30mmol)収得した。
【0300】
Rf=0.30(ヘキサン:エチルアセテート=4:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.75 (s, 1H), 7.55 - 7.45 (m, 4H), 7.41 - 7.34 (m, 1H), 5.36 (br s, 2H), 4.28 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.35 (t, J =7.1 Hz, 3H)。
【0301】
段階2:1-フェニル-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
前記段階1で収得したエチル5-アミノ-1-フェニル-1H-ピラゾール-4-カルボキシレート7g(30mmol)をテトラヒドロフラン60mlに溶解させ、イソチオシアン酸ベンゾイル4.95ml(39mmol)を添加して13時間還流撹拌した。その後、2N水酸化ナトリウム92mlを添加して30分間還流撹拌した。反応が終結した後、2N塩酸で中和し酢酸を添加して固体を析出させた。水、ヘキサン、ジクロロメタンで精製して目的化合物を60%の収率で4.48g(18.34mmol)収得した。
【0302】
Rf=0.15(ジクロロメタン:メタノール=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 11.27 (br s, 1H), 10.46 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.87 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.68 - 7.47 (m, 3H)
【0303】
<製造例18>2-(クロロメチル)-4-メチルベンゾ[d]オキサゾールの製造
【化65】
【0304】
2-アミノ-3-メチルフェノール300mg(2.44mmol)をキシレン6mlに溶解させ、塩化クロロアセチル0.29ml(3.66mmol)をゆっくり添加して0℃で2時間撹拌した。その後、トリエチルアミン0.37ml(2.68mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液30mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を82%の収率で363mg(2.0mmol)収得した。
【0305】
Rf=0.5(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.36 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.28 - 7.24 (m, 1H), 7.15 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 4.77 (s, 2H), 2.62 (s, 3H)
【0306】
<実施例26>6-(((4-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾール[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化66】
【0307】
前記製造例17で収得した1-フェニル-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.16mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例18で収得した2-(クロロメチル)-4-メチルベンゾ[d]オキサゾール33mg(0.18mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.1mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、反応溶液を減圧濃縮してカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を86%の収率で55mg(0.14mmol)収得した。
【0308】
Rf=0.3(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.22 (s, 1H), 8.06 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.53 - 7.44 (m, 3H), 7.40 - 7.38 (m, 1H), 7.26 - 7.23 (m, 1H), 7.15 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 4.82 (s, 2H), 2.48 (s, 3H)
【0309】
<製造例19>5-(tert-ブチル)-2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾールの製造
【化67】
【0310】
2-アミノ-4-(tert-ブチル)フェノール200mg(1.21mmol)をキシレン5mlに溶解させ、塩化クロロアセチル0.14ml(1.81mmol)をゆっくり添加して0℃で2時間撹拌した。その後、トリエチルアミン0.19ml(1.33mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液20mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=20:1、v/v)で精製して目的化合物を57%の収率で154mg(0.69mmol)収得した。
【0311】
Rf=0.55(ヘキサン:エチルアセテート=4:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.77 (s, 1H), 7.50 - 7.46 (m, 2H), 4.76 (s, 2H), 1.40 (s, 9H)
【0312】
<実施例27>6-(((5-(tert-ブチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化68】
【0313】
前記製造例17で収得した1-フェニル-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン20mg(0.08mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例19で収得した5-(tert-ブチル)-2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール20mg(0.09mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.05mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、反応溶液を減圧濃縮してカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を100%の収率で36mg(0.08mmol)収得した。
【0314】
Rf=0.3(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.17 (s, 1H), 7.98 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.66 (s, 1H), 7.57 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.49 - 7.45 (m, 2H), 7.43 - 7.41 (d, J= 8.6 Hz, 1H), 7.36 - 7.34 (m, 1H), 4.78 (s, 2H), 1.30 (s, 9H)
【0315】
<製造例20>2-(クロロメチル)-6-ニトロベンゾ[d]オキサゾールの製造
【化69】
【0316】
2-アミノ-5-ニトロフェノール200mg(1.30mmol)をキシレン5mlに溶解させ、塩化クロロアセチル0.16ml(1.95mmol)をゆっくり添加して0℃で2時間撹拌した。その後、トリエチルアミン0.2ml(1.43mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液20mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を67%の収率で190mg(0.89mmol)収得した。
【0317】
Rf=0.4(ヘキサン:エチルアセテート=4:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.47 (s, 1H), 8.33 (d, J = 8.8, 1H), 7.87 (d, J = 8.8, 1H), 4.82 (s, 2H)
【0318】
<実施例28>6-(((6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化70】
【0319】
前記製造例17で収得した1-フェニル-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.16mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例20で収得した2-(クロロメチル)-6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール38mg(0.18mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.1mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、反応溶液を減圧濃縮してカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=100:1、v/v)で精製して目的化合物を32%の収率で22mg(0.05mmol)収得した。
【0320】
Rf=0.3(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.59 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.24 (dd, J = 8.8, 2.3 Hz, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.91 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 7.7 Hz, 2H), 7.52 - 7.45 (m, 2H), 7.39 - 7.36 (m, 1H), 4.90 (s, 2H)
【0321】
<製造例21>2-(クロロメチル)-5-ニトロベンゾ[d]オキサゾールの製造
【化71】
【0322】
2-アミノ-4-ニトロフェノール400mg(2.60mmol)をキシレン5mlに溶解させ、塩化クロロアセチル0.32ml(3.90mmol)をゆっくり添加して0℃で2時間撹拌した。その後、トリエチルアミン0.4ml(2.86mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、20mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液20mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を8%の収率で42mg(0.19mmol)収得した。
【0323】
Rf=0.4(ヘキサン:エチルアセテート=4:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.66 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.38 (dd, J = 9.0, 2.2 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.80 (s, 2H)
【0324】
<実施例29>6-(((5-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化72】
【0325】
前記製造例17で収得した1-フェニル-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.16mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例21で収得した2-(クロロメチル)-5-ニトロベンゾ[d]オキサゾール37mg(0.17mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.05mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、反応溶液を減圧濃縮してカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=100:1、v/v)で精製して目的化合物を41%の収率で28mg(0.06mmol)収得した。
【0326】
Rf=0.3(ジクロロメタン:メタノール=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.96 (s, 1H), 8.58 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.28 (dd, J = 9.0, 2.3 Hz, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.94 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.48 (dd, J = 7.7, 8.1 Hz, 2H), 7.36 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.90 (s, 2H)
【0327】
<製造例22>2-(クロロメチル)-4-ニトロベンゾ[d]オキサゾールの製造
【化73】
【0328】
2-アミノ-3-ニトロフェノール600mg(3.89mmol)をキシレン10mlに溶解させ、塩化クロロアセチル0.66ml(5.83mmol)をゆっくり添加して0℃で2時間撹拌した。その後、トリエチルアミン0.6ml(4.27mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、40mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液40mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を61%の収率で508mg(2.39mmol)収得した。
【0329】
Rf=0.4(ヘキサン:エチルアセテート=4:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.27 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.96 (d, J= 8.2 Hz, 1H), 7.61 (dd, J = 8.2, 8.2 Hz, 1H), 4.90 (s, 2H)
【0330】
<実施例30>6-(((4-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化74】
【0331】
前記製造例17で収得した1-フェニル-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.16mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例22で収得した2-(クロロメチル)-4-ニトロベンゾ[d]オキサゾール38mg(0.17mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.05mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、反応溶液を減圧濃縮してカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=100:1、v/v)で精製して目的化合物を50%の収率で34mg(0.08mmol)収得した。
【0332】
Rf=0.3(ジクロロメタン:メタノール=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.88 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 8.17 - 8.14 (m, 1H), 8.01 - 7.96 (m, 3H), 7.60 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.55 - 7.52 (m, 2H), 7.47 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.13 (s, 2H)
【0333】
<製造例23>5-クロロ-2-(クロロメチル)-6-ニトロベンゾ[d]オキサゾールの製造
【化75】
【0334】
2-アミノ-4-クロロ-5-ニトロフェノール500mg(2.65mmol)をキシレン8mlに溶解させ、塩化クロロアセチル0.32ml(3.97mmol)をゆっくり添加して0℃で2時間撹拌した。その後、トリエチルアミン0.41ml(2.91mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、40mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液40mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を50%の収率で329mg(1.33mmol)収得した。
【0335】
Rf=0.4(ヘキサン:エチルアセテート=4:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.15 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 4.80 (s, 2H)
【0336】
<実施例31>6-(((5-ニトロ-6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化76】
【0337】
前記製造例17で収得した1-フェニル-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.16mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例23で収得した5-クロロ-2-(クロロメチル)-6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール45mg(0.17mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.1mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、反応溶液を減圧濃縮してカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=100:1、v/v)で精製して目的化合物を29%の収率で22mg(0.05mmol)収得した。
【0338】
Rf=0.2(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 10.63 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 7.96 - 7.93 (m, 1H), 7.86 - 7.84 (m, 1H), 7.51 - 7.47 (m, 2H), 7.37 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.90 (s, 2H)
【0339】
<製造例24>5,7-ジクロロ-2-(クロロメチル)-ベンゾ[d]オキサゾールの製造
【化77】
【0340】
2-アミノ-4,6-ジクロロフェノール500mg(2.81mmol)をキシレン10mlに溶解させ、塩化クロロアセチル0.34ml(4.21mmol)をゆっくり添加して0℃で2時間撹拌した。その後、トリエチルアミン0.43ml(3.09mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、40mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液40mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を71%の収率で470mg(1.99mmol)収得した。
【0341】
Rf=0.4(ヘキサン:エチルアセテート=4:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.62 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 4.77 (s, 2H)
【0342】
<実施例32>6-(((5,7-ジクロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化78】
【0343】
前記製造例17で収得した1-フェニル-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.16mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例24で収得した5,7-ジクロロ-2-(クロロメチル)-ベンゾ[d]オキサゾール43mg(0.17mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.1mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エーテル、エチルアセテートで精製して目的化合物を15%の収率で11mg(0.02mmol)収得した。
【0344】
Rf=0.3(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.20 (s, 1H), 7.92 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.34 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 4.86 (s, 2H)
【0345】
<製造例25>2-(クロロメチル)-5,7-ジメチルベンゾ[d]オキサゾールの製造
【化79】
【0346】
2-アミノ-4,6-ジメチルフェノール500mg(3.64mmol)をキシレン10mlに溶解させ、塩化クロロアセチル0.44ml(5.46mmol)をゆっくり添加して0℃で2時間撹拌した。その後、トリエチルアミン0.56ml(4.00mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、40mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液40mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を67%の収率で479mg(2.45mmol)収得した。
【0347】
Rf=0.4(ヘキサン:エチルアセテート=4:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.31 (s, 1H), 6.95 (s, 1H), 4.71 (s, 2H), 2.46 (s, 3H), 2.38 (s, 3H)
【0348】
<実施例33>6-(((5,7-ジメチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化80】
【0349】
前記製造例17で収得した1-フェニル-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.16mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例24で収得した2-(クロロメチル)-5,7-ジメチルベンゾ[d]オキサゾール35mg(0.17mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.1mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、反応溶液を減圧濃縮してカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=100:1、v/v)で精製して目的化合物を26%の収率で17mg(0.04mmol)収得した。
【0350】
Rf=0.3(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.24 (s, 1H), 7.99 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.45 (dd, J = 7.9, 7.3 Hz, 2H), 7.37 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.00 (s, 1H), 4.80 (s, 2H), 2.38 (s, 3H), 2.34 (s, 3H)
【0351】
<製造例26>2-(クロロメチル)-5-メトキシベンゾ[d]オキサゾールの製造
【化81】
【0352】
2-アミノ-4-メトキシフェノール412mg(2.96mmol)をキシレン10mlに溶解させ、塩化クロロアセチル0.35ml(4.44mmol)をゆっくり添加して0℃で2時間撹拌した。その後、トリエチルアミン0.45ml(3.25mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、40mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液40mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=20:1、v/v)で精製して目的化合物を43%の収率で254mg(1.29mmol)収得した。
【0353】
Rf=0.4(ヘキサン:エチルアセテート=4:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.48 - 7.38 (m, 1H), 7.21 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 6.99 (dd, J = 9.0, 2.6 Hz, 1H), 4.74 (s, 2H), 3.86 (s, 3H)
【0354】
<実施例34>6-(((5-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化82】
【0355】
前記製造例17で収得した1-フェニル-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.16mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例25で収得した2-(クロロメチル)-5メトキシベンゾ[d]オキサゾール36mg(0.17mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.1mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エーテル、エチルアセテートで精製して目的化合物を23%の収率で15mg(0.04mmol)収得した。
【0356】
Rf=0.2(ジクロロメタン:メタノール=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.94 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.94 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.59 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.48 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 7.37 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.94 (dd, J = 8.9, 2.6 Hz, 1H), 4.80 (s, 2H), 3.77 (s, 3H)
【0357】
<製造例27>2-(クロロメチル)-6-メトキシベンゾ[d]オキサゾールの製造
【化83】
【0358】
2-アミノ-5-メトキシフェノール412mg(2.96mmol)をキシレン10mlに溶解させ、塩化クロロアセチル0.35ml(4.44mmol)をゆっくり添加して0℃で2時間撹拌した。その後、トリエチルアミン0.45ml(3.25mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、40mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液40mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=20:1、v/v)で精製して目的化合物を40%の収率で236mg(1.19mmol)収得した。
【0359】
Rf=0.4(ヘキサン:エチルアセテート=4:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.58 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.03 (d, J= 2.4 Hz, 1H), 6.94 (dd, J = 8.8, 2.4 Hz, 1H), 4.72 (s, 2H), 3.83 (s, 3H)
【0360】
<実施例35>6-(((6-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-フェニル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化84】
【0361】
前記製造例17で収得した1-フェニル-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.16mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例26で収得した2-(クロロメチル)-6-メトキシベンゾ[d]オキサゾール36mg(0.17mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.1mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エーテル、エチルアセテートで精製して目的化合物を38%の収率で25mg(0.06mmol)収得した。
【0362】
Rf=0.2(ジクロロメタン:メタノール=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.93 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.97 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.58 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.50 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 7.38 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.93 (dd, J = 8.8, 2.4 Hz, 1H), 4.79 (s, 2H), 3.79 (s, 3H)
【0363】
<製造例28>2-(クロロメチル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾールの製造
【化85】
【0364】
2-アミノ-4-(トリフルオロメチル)フェノール776mg(4.38mmol)をキシレン12mlに溶解させ、塩化クロロアセチル0.52ml(6.57mmol)をゆっくり添加して0℃で2時間撹拌した。その後、トリエチルアミン0.67ml(4.82mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、40mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液40mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=10:1、v/v)で精製して目的化合物を27%の収率で275mg(1.17mmol)収得した。
【0365】
Rf=0.5(ヘキサン:エチルアセテート=4:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.09 - 8.02 (m, 1H), 7.73 - 7.64 (m, 2H), 4.81 (s, 2H)
【0366】
<実施例36>1-フェニル-6-(((5-(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化86】
【0367】
前記製造例17で収得した1-フェニル-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.16mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例27で収得した2-(クロロメチル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール41mg(0.17mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.1mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エーテル、エチルアセテートで精製して目的化合物を34%の収率で25mg(0.06mmol)収得した。
【0368】
Rf=0.25(ジクロロメタン:メタノール=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.97 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.16 - 8.12 (m, 1H), 7.96 - 7.90 (m, 3H), 7.75 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.47 (dd, J = 7.7, 8.1 Hz, 2H), 7.35 (dd, J = 7.5, 7.7 Hz, 1H), 4.88 (s, 2H)
【0369】
<製造例29>1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オンの製造
【化87】
【0370】
段階1:エチル5-アミノ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシレートの製造
【化88】
【0371】
エチル(E)-2-シアノ-3-エトキシアクリレート1g(5.91mmol)をエタノール30mlに溶解させ、(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)ヒドラジン1.32g(7.09mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、50mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液50mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)で精製して目的化合物を73%の収率で1.16g(4.31mmol)収得した。
【0372】
Rf=0.40(ヘキサン:エチルアセテート=3:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.65 (s, 1H), 5.03 (br s, 2H), 429 (q, J = 8.0 Hz, 2H), 3.95-3.90 (m, 1H), 2.34-2.27 (m, 4H), 2.08 - 1.84 (m, 4H), 1.36 (t, J = 8.0 Hz, 4H)
【0373】
段階2:エチル5-(3-ベンゾイルチオウレイド)-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシレートの製造
前記段階1で収得したエチル5-アミノ-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシレート200mg(0.73mmol)をテトラヒドロフラン5mlに溶解させ、イソチオシアン酸ベンゾイル0.12ml(0.87mmol)を添加して2時間還流撹拌した。反応が終結した後、反応液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=2:1、v/v)で精製して目的化合物を98%の収率で312mg(0.72mmol)収得した。
【0374】
Rf=0.55(ヘキサン:エチルアセテート=2:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 12.17 (s, 1H), 9.44 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.97 (d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.73 (dd, J = 7.8 Hz, 7.8 Hz, 1H), 7.61 (dd, J = 7.8 Hz, 7.8 Hz, 2H), 4.29 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 2.42 - 2.26 (m, 4H), 2.16-2.10 (m, 2H), 1.91-1.80 (m, 2H), 1.30 (t, J = 7.3 Hz, 3H)
【0375】
段階3:1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オンの製造
前記段階2で収得したエチル5-(3-ベンゾイルチオウレイド)-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシレート100mg(0.23mmol)をエタノール3mlに溶解させ、ナトリウムtert-ブトキシド44mg(0.46mmol)を添加して常温で3時間撹拌した。反応が終結した後、1N塩酸で中和して固体を析出させ、それを水、エーテル、エチルアセテートで精製して目的化合物を76%の収率で50mg(0.17mmol)収得した。
【0376】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.44 (br s, 1H), 12.19 (br s, 1H), 7.96 (s, 1H), 4.77 (s, 1H), 2.37 - 1.81 (m, 8H)
【0377】
<実施例37>1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-(((6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化89】
【0378】
前記製造例29で収得した1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.14mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例20で収得した2-(クロロメチル)-6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール33mg(0.15mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.08mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エーテル、エチルアセテートで精製して目的化合物を75%の収率で48mg(0.10mmol)収得した。
【0379】
Rf=0.30(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.71 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.29 (dd, J = 8.8, 2.3 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.93 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.90 (s, 2H), 4.54 - 4.49 (m, 1H), 2.09 - 1.89 (m, 6H), 1.78 - 1.68 (m, 2H)
【0380】
<実施例38>1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-(((5-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化90】
【0381】
前記製造例29で収得した1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン24mg(0.08mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例21で収得した2-(クロロメチル)-5-ニトロベンゾ[d]オキサゾール20mg(0.09mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.05mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エーテル、エチルアセテートで精製して目的化合物を63%の収率で41mg(0.09mmol)収得した。
【0382】
Rf=0.20(ジクロロメタン:メタノール=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.69 (s, 1H), 8.60 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.32 (dd, J = 8.9, 2.3 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 4.90 (s, 2H), 4.55 (s, 1H), 2.10 - 1.90 (m, 6H), 1.79 - 1.71 (m, 2H)
【0383】
<実施例39>1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-(((4-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化91】
【0384】
前記製造例29で収得した1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.14mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例22で収得した2-(クロロメチル)-4-ニトロベンゾ[d]オキサゾール33mg(0.15mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.08mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エーテル、エチルアセテートで精製して目的化合物を21%の収率で13mg(0.03mmol)収得した。
【0385】
Rf=0.20(ジクロロメタン:メタノール=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.54 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.35 - 7.16 (m, 3H), 4.93 - 4.81 (m, 1H), 4.18 (s, 2H), 2.12 - 1.96 (m, 5H), 1.95 - 1.83 (m, 3H)
【0386】
<実施例40>6-(((5-クロロ-6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化92】
【0387】
前記製造例29で収得した1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.14mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例23で収得した5-クロロ-2-(クロロメチル)-6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール38mg(0.15mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.08mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エーテル、エチルアセテートで精製して目的化合物を100%の収率で70mg(0.14mmol)収得した。
【0388】
Rf=0.20(ジクロロメタン:メタノール=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.66 (s, 1H), 8.82 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 4.89 (s, 1H), 4.55 - 4.47 (m, 1H), 2.29 - 1.70 (m, 8H)
【0389】
<実施例41>1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-(((4-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化93】
【0390】
前記製造例29で収得した1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.14mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例18で収得した2-(クロロメチル)-4-メチルベンゾ[d]オキサゾール28mg(0.15mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.08mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エチルアセテートで精製して目的化合物を66%の収率で39mg(0.09mmol)収得した。
【0391】
Rf=0.30(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.97 (s, 1H), 7.48 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.27 (dd, J = 8.0, 7.6 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.83 (s, 2H), 4.67 - 4.54 (m, 1H), 2.49 (s, 3H), 2.18 - 1.96 (m, 5H), 1.95 - 1.77 (m, 3H)
【0392】
<実施例42>6-(((5-(tert-ブチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化94】
【0393】
前記製造例29で収得した1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.14mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例19で収得した5-(tert-ブチル)-2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール34mg(0.15mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.08mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、反応液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=100:1、v/v)で精製して目的化合物を97%の収率で64mg(0.13mmol)収得した。
【0394】
Rf=0.30(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.67 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.64 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.44 (dd, J = 8.6, 2.9 Hz, 1H), 4.79 (s, 2H), 4.55 - 4.50 (m, 1H), 2.09 - 1.86 (m, 6H), 1.76 - 1.71 (m, 2H), 1.32 (s, 9H)
【0395】
<実施例43>6-(((5,7-ジクロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化95】
【0396】
前記製造例29で収得した1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.14mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例24で収得した5,7-ジクロロ-2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール36mg(0.15mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.08mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エチルアセテートで精製して目的化合物を25%の収率で17mg(0.03mmol)収得した。
【0397】
Rf=0.20(ジクロロメタン:メタノール=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.94 (s, 1H), 7.85 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 4.85 (s, 2H), 4.55 - 4.50 (m, 1H), 2.12 - 1.74 (m, 8H)
【0398】
<実施例44>1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-(((5,7-ジメチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化96】
【0399】
前記製造例29で収得した1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.14mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例25で収得した5,7-ジメチル-2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール30mg(0.15mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.08mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エチルアセテートで精製して目的化合物を36%の収率で22mg(0.05mmol)収得した。
【0400】
Rf=0.20(ジクロロメタン:メタノール=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.95 (s, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.02 (s, 1H), 4.79 (s, 2H), 4.59 (s, 1H), 2.38 (d, J = 19.4 Hz, 5H), 2.04 (q, J = 10.9, 9.9 Hz, 4H), 1.91 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 1.79 (d, J= 11.3 Hz, 2H)
【0401】
<実施例45>1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-(((5-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化97】
【0402】
前記製造例29で収得した1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.14mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例26で収得した5-メトキシ-2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール30mg(0.15mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.08mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エチルアセテートで精製して目的化合物を70%の収率で43mg(0.09mmol)収得した。
【0403】
Rf=0.20(ジクロロメタン:メタノール=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.67 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.59 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.96 (dd, J = 8.9, 2.6 Hz, 1H), 4.80 (s, 2H), 4.63 - 4.48 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 2.14 - 1.87 (m, 6H), 1.81 - 1.74 (m, 2H)
【0404】
<実施例46>1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-(((6-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化98】
【0405】
前記製造例29で収得した1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.14mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例27で収得した6-メトキシ-2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール30mg(0.15mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.08mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エチルアセテートで精製して目的化合物を37%の収率で23mg(0.05mmol)収得した。
【0406】
Rf=0.20(ジクロロメタン:メタノール=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.66 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.56 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.95 (dd, J = 8.7, 2.4 Hz, 1H), 4.79 (s, 2H), 4.60 (s, 1H), 3.80 (s, 3H), δ 2.16 - 1.88 (m, 6H), 1.86 - 1.73 (m, 2H)
【0407】
<実施例47>1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-(((5-(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化99】
【0408】
前記製造例29で収得した1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.14mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例28で収得した5-(トリフルオロメチル)-2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール36mg(0.15mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.08mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エチルアセテートで精製して目的化合物を78%の収率で53mg(0.11mmol)収得した。
【0409】
Rf=0.25(ジクロロメタン:メタノール=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.71 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.97 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.77 (dd, J = 8.7, 1.8 Hz, 1H), 4.86 (s, 2H), 4.51 (s, 1H), 2.10 - 1.93 (m, 6H), 1.76 - 1.70 (m, 2H)
【0410】
<製造例30>1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オンの製造
【化100】
【0411】
段階1:エチル5-アミノ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシレートの製造
【化101】
【0412】
エチル(E)-2-シアノ-3-エトキシアクリレート2.08g(12.3mmol)をエタノール30mlに溶解させ、(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ヒドラジン2.25g(14.76mmol)を添加して15時間還流撹拌した。反応が終結した後、50mlのエチルアセテートで抽出し、無機塩溶液50mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥して反応液を減圧濃縮した。反応濾液をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)で精製して目的化合物を75%の収率で2.2g(9.22mmol)収得した。
【0413】
Rf=0.50(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.66 (s, 1H), 5.04 (br s, 2H), 4.29 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.19-4.10 (m, 2H), 4.08 - 3.94 (m, 1H), 3.60-3.45 (m, 2H), 2.40-2.20 (m, 2H), 1.92-1.80 (m, 2H), 1.36 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
【0414】
段階2:エチル5-(3-ベンゾイルチオウレイド)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシレートの製造
前記段階1で収得したエチル5-アミノ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシレート2.20g(9.22mmol)をテトラヒドロフラン30mlに溶解させ、イソチオシアン酸ベンゾイル1.48ml(11.06mmol)を添加して2時間還流撹拌した。反応が終結した後、反応液を減圧濃縮し、ヘキサンで精製して目的化合物を95%の収率で3.54g(8.74mmol)収得した。
【0415】
Rf=0.60(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 12.16 (br s, 1H), 9.53 (br s, 1H), 8.02 (s, 1H), 7.98 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.71 (dd, J = 7.4 Hz, 7.4 Hz, 1H), 7.60 (dd, J = 7.4 Hz, 7.4 Hz, 2H), 4.44 - 4.34 (m, 1H), 4.28 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.17 - 4.09 (m, 2H), 3.58-3.50 (m, 2H), 2.37-2.30 (m, 2H), 2.10-2.00 (m, 2H), 1.31 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
【0416】
段階3:1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オンの製造
前記段階2で収得したエチル5-(3-ベンゾイルチオウレイド)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキシレート100mg(0.25mmol)をエタノール3mlに溶解させ、2N水酸化ナトリウム0.75ml(1.50mmol)を添加して30分間還流撹拌した。反応が終結した後、1N塩酸で中和して固体を析出させ、それを水、ヘキサンで精製して目的化合物を48%の収率で30mg(0.12mmol)収得した。
【0417】
Rf=0.00(ヘキサン:エチルアセテート=1:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 13.48 (br s, 1H), 12.17 (br s, 1H), 7.95 (s, 1H), 4.91-4.82 (m, 1H), 4.08-3.91 (m, 2H), 3.55-3.45 (m, 2H), 2.10-1.90 (m, 2H), 1.90-1.76 (m, 2H)
【0418】
<実施例48>6-(((6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化102】
【0419】
前記製造例30で収得した1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.15mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例20で収得した2-(クロロメチル)-6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール37mg(0.16mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.09mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エーテル、エチルアセテートで精製して目的化合物を36%の収率で24mg(0.06mmol)収得した。
【0420】
Rf=0.30(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.74 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.28 (dd, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 4.88 (s, 2H), 4.52 - 4.43 (m, 1H), 3.87 - 3.82 (m, 2H), 3.45 - 3.36 (m, 2H), 1.95 - 1.87 (m, 2H), 1.52 - 1.48 (m, 2H)
【0421】
<実施例49>6-(((5-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化103】
【0422】
前記製造例30で収得した1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.15mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例21で収得した2-(クロロメチル)-5-ニトロベンゾ[d]オキサゾール37mg(0.16mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.09mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エーテル、エチルアセテートで精製して目的化合物を60%の収率で41mg(0.09mmol)収得した。
【0423】
Rf=0.30(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.68 (s, 1H), 8.60 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.31 (dd, J = 9.0, 2.3 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.94 (s, 1H), 4.87 (s, 2H), 4.53 - 4.46 (m, 1H), 3.89 - 3.82 (m, 2H), 3.42 - 3.36 (m, 2H), 1.96 - 1.88 (m, 2H), 1.54 - 1.50 (m, 2H)
【0424】
<実施例50>6-(((4-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化104】
【0425】
前記製造例30で収得した1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.15mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例22で収得した2-(クロロメチル)-4-ニトロベンゾ[d]オキサゾール37mg(0.16mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.09mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エーテル、エチルアセテートで精製して目的化合物を39%の収率で26mg(0.06mmol)収得した。
【0426】
Rf=0.30(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.97 (s, 1H), 7.29 (dd, J = 7.5, 2.2 Hz, 1H), 7.25 - 7.18 (m, 2H), 4.90 - 4.84 (m, 1H), 4.18 (s, 2H), 3.90 - 3.86 (m, 2H), 3.39 - 3.35 (m, 2H), 2.04 - 1.96 (m, 2H), 1.77 - 1.70 (m, 2H)
【0427】
<実施例51>6-(((5-クロロ-6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化105】
【0428】
前記製造例30で収得した1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.15mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例23で収得した5-クロロ-2-(クロロメチル)-6-ニトロベンゾ[d]オキサゾール43mg(0.16mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.09mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エーテル、エチルアセテートで精製して目的化合物を27%の収率で20mg(0.04mmol)収得した。
【0429】
Rf=0.30(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.70 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 4.87 (s, 2H), 4.47 - 4.40 (m, 1H), 3.89 - 3.81 (m, 2H), 3.40 - 3.37 (m, 2H), 1.93 - 1.86 (m, 2H), 1.53 - 1.48 (m, 2H)
【0430】
<実施例52>6-(((4-メチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化106】
【0431】
前記製造例30で収得した1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.15mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例18で収得した2-(クロロメチル)-4-メチルベンゾ[d]オキサゾール32mg(0.16mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.09mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エチルアセテートで精製して目的化合物を22%の収率で14mg(0.03mmol)収得した。
【0432】
Rf=0.30(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.58 (br s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.49 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.25 (dd, J = 8.1, 7.5 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.81 (s, 2H), 4.62 - 4.55 (m, 1H), 3.89 (dd, J = 11.0, 4.4 Hz, 2H), 3.41 - 3.36 (m, 2H), 2.49 (s, 3H), 2.04 - 1.91 (m, 2H), 1.65 - 1.61 (m, 2H)
【0433】
<実施例53>6-(((5-(tert-ブチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化107】
【0434】
前記製造例30で収得した1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.15mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例19で収得した5-(tert-ブチル)-2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール39mg(0.16mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.09mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、反応液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=100:1、v/v)で精製して目的化合物を33%の収率で23mg(0.05mmol)収得した。
【0435】
Rf=0.30(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.94 (s, 1H), 7.64 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.42 (dd, J = 8.7, 2.0 Hz, 1H), 4.77 (s, 2H), 4.55 - 4.49 (m, 1H), 3.87 - 3.84 (m, 2H), 3.39 - 3.35 (m, 2H), 1.99 - 1.90 (m, 2H), 1.56 - 1.50 (m, 2H), 1.31 (s, 9H)
【0436】
<実施例54>6-(((5,7-ジクロロベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化108】
【0437】
前記製造例30で収得した1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.15mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例24で収得した5,7-ジクロロ-2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール41mg(0.16mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.09mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エチルアセテートで精製して目的化合物を57%の収率で41mg(0.09mmol)収得した。
【0438】
Rf=0.30(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.67 (br s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.86 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 4.85 (s, 2H), 4.54 - 4.45 (m, 1H), 3.88 - 3.84 (m, 2H), 3.39 - 3.34 (m, 2H), 1.98 - 1.90 (m, 2H), 1.58 - 1.54 (m, 2H)
【0439】
<実施例55>6-(((5,7-ジメチルベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化109】
【0440】
前記製造例30で収得した1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.15mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例25で収得した5,7-ジメチル-2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール34mg(0.16mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.09mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エチルアセテートで精製して目的化合物を36%の収率で22mg(0.05mmol)収得した。
【0441】
Rf=0.30(ジクロロメタン:メタノール=20:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.62 (br s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.27 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.00 (s, 1H), 4.78 (s, 2H), 4.61 - 4.55 (m, 1H), 3.88 - 3.84 (m, 2H), 3.41 - 3.35 (m, 2H), 2.41 (s, 3H), 2.35 (s, 3H), 2.00 - 1.90 (m, 2H), 1.62 - 1.58 (m, 2H)
【0442】
<実施例56>6-(((6-メトキシベンゾ[d]オキサゾール-2-イル)メチル)チオ)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの製造
【化110】
【0443】
前記製造例30で収得した1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-チオキソ-1,5,6,7-テトラヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリジン-4-オン40mg(0.15mmol)をメタノール3mlに溶解させ、前記製造例27で収得した6-メトキシ-2-(クロロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール35mg(0.16mmol)及び2N水酸化ナトリウム0.09mlを添加して12時間還流撹拌した。反応が終結した後、析出された固体を水、エチルアセテートで精製して目的化合物を74%の収率で48mg(0.12mmol)収得した。
【0444】
Rf=0.20(ジクロロメタン:メタノール=10:1、v/v)
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 12.64 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.55 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.94 (dd, J = 8.7, 2.4 Hz, 1H), 4.76 (s, 2H), 4.64 - 4.53 (m, 1H), 3.94 - 3.86 (m, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.46 - 3.38 (m, 2H), 2.03 - 1.90 (m, 2H), 1.62 - 1.55 (m, 2H)
【0445】
下記表に実施例1~56で製造した化合物の化学構造式をまとめて示した。
【0446】
【0447】
【0448】
【0449】
【0450】
【0451】
【0452】
本発明による代表的な化合物のホスホジエステラーゼ9Aに対する抑制活性をMDS社(MDS Analytical Technologies、Sunyvale、CA、USA)で提供する偏光分析法(IMAP-FP screening express kit)に基づいて実験した。緩衝溶液は、反応溶液(MDS社で提供する0.01%のTween 20が含まれた反応溶液を5倍希釈した後、5mMのDTTを添加)及び偏光検出溶液(MDS社で提供する結合溶液A、Bをそれぞれ3:1の比率で混合してIMAP結合試薬1/600を添加)の二種を準備し、100μMの基質(Fl-cGMP基質;MDS)と3.6μg/mlの酵素PDE9A(ab54113、Abcam社)を準備した。3.6μg/mlのPDE9Aと100μMの基質をそれぞれ20ng/ml(最終反応濃度:5ng/ml)、400nM(最終反応濃度:100nM)になるように希釈した。すべての希釈と準備過程で使用される緩衝溶液は、1mMのDTTが添加された1×反応溶液であり、偏光検出溶液は最後に偏光を誘導するとき使用した。
【0453】
準備した試料の分注は、黒色微小板(Multiwell 384 well plates、#3573、Corning Life Sciences、Lowell、MA、USA)に16チャネルピペット(multi 16-channel、Finnpipette、Thermo Scientific、Essex、UK)を用いて各ウェル当り全体反応体積が20μlになるように反応物を分注した。このとき、陰性対照群としては、2%DMSO 10μl、基質液5μl、反応溶液5μlを使用し、陽性対照群としては、2%DMSO 10μl、基質液5μl、PDE9A溶液5μlを使用した。実験群としては、合成例で製造した化合物10μl、基質液5μl、PDE9A溶液5μlを使用した。酵素-基質反応前に約10分間化合物と酵素との前処理を施した後、cGMP5μlを添加して酵素反応を誘導した。各化合物、酵素、基質は、反応時にそれぞれ全体体積の50%、25%、25%を占めるようになるため、添加直前にはそれぞれ2倍、4倍、4倍の高濃度で準備した。前記酵素反応の後、1分間軽く振って常温で1時間酵素反応を誘導し、偏光を誘導するために予め準備した偏光検出溶液60μlを添加して偏光を誘導した。蛍光検出溶液内には3価のメタルイオンから構成されているナノ粒子が混合されており、これは酵素反応によって露出したリン酸と結合することで分子量増加による偏光を誘導する。常温でそのまま2時間放置した後、偏光(Fluorescence Polarization、FP)値を多機能測定機(multilabel counter、Envision、PerkinElmer、Turku、Finland)を用いて測定し(放出波長:P-535nm、S-535nm、励起波長:480nm)、その結果をインビトロでPDE9Aを50%阻害した化合物の濃度であるIC50値で示した(表2)。
【0454】
【0455】
表2において、%で示された値は該当化合物10μMにおけるPDE9Aの抑制%を意味する。
【国際調査報告】