(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-01
(54)【発明の名称】拡大された活性領域を有する構成素子および製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 33/38 20100101AFI20220125BHJP
【FI】
H01L33/38
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021518196
(86)(22)【出願日】2019-09-27
(85)【翻訳文提出日】2021-05-28
(86)【国際出願番号】 EP2019076277
(87)【国際公開番号】W WO2020070022
(87)【国際公開日】2020-04-09
(31)【優先権主張番号】102018124341.3
(32)【優先日】2018-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】599133716
【氏名又は名称】オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Osram Opto Semiconductors GmbH
【住所又は居所原語表記】Leibnizstrasse 4, D-93055 Regensburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ルッツ ヘッペル
【テーマコード(参考)】
5F241
【Fターム(参考)】
5F241AA03
5F241CA04
5F241CA12
5F241CA40
5F241CA74
5F241CA93
(57)【要約】
半導体本体(2)と、第1の電極(3)と、第2の電極(4)と、備えた構成素子(10)が提示され、ここで、半導体本体は、第1の半導体層(21)と、第2の半導体層(22)と、その間に位置する活性領域(23)と、を有する。第1の電極は、第1の半導体層と電気的に接触接続するように構成され、第1の半導体層における均一な電流分配のための第1の分配ウェブ(30)を有する。第2の電極は、第2の半導体層と電気的に接触接続するように構成され、第2の半導体層における均一な電流分配のための第2の分配ウェブ(40)を有する。第1の分配ウェブと第2の分配ウェブとは、半導体本体の同一の側の所定の領域で上下に配置されており、ここで、第1の分配ウェブと第2の分配ウェブとは、平面図で見て所定の領域で重なり合い、半導体本体を所々でのみ覆っている。その他に、第1の分配ウェブは、所々で第2の半導体層および活性領域を貫通して第1の半導体層まで延在し、ここで、活性領域は、半導体本体と第1の分配ウェブとの重なり合い領域において所々でのみ除去されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体本体(2)と、第1の電極(3)と、第2の電極(4)と、を備えた構成素子(10)であって、
-前記半導体本体は、第1の半導体層(21)と、第2の半導体層(22)と、その間に位置する活性領域(23)と、を有し、
-前記第1の電極は、前記第1の半導体層と電気的に接触接続するように構成され、前記第1の半導体層における均一な電流分配のための第1の分配ウェブ(30)を有し、
-前記第2の電極は、前記第2の半導体層と電気的に接触接続するように構成され、前記第2の半導体層における均一な電流分配のための第2の分配ウェブ(40)を有し、
-前記第1の分配ウェブと前記第2の分配ウェブとは、少なくとも前記半導体本体の同一の側の所定の領域で上下に配置され、平面図で見て重なり合い、前記半導体本体を所々でのみ覆っており、
-前記第1の分配ウェブは、所々で前記第2の半導体層および前記活性領域を貫通して前記第1の半導体層まで延在し、前記活性領域は、前記半導体本体と前記第1の分配ウェブとの重なり合い領域において所々でのみ除去されており、
-前記半導体本体は、開口部(20)を有し、前記第1の分配ウェブと前記第2の分配ウェブとは、平面図で見て前記開口部内の所定の領域および前記開口部外の所定の領域で重なり合っている、構成素子(10)。
【請求項2】
前記構成素子は、前記半導体本体(2)が成長している基板(1)を有し、前記第1の電極(3)と前記第2の電極(4)とは、前記基板とは反対側の前記半導体本体の同じ主平面(2V)上で上下に配置されている、請求項1記載の構成素子(10)。
【請求項3】
前記基板(1)は、サファイア基板である、請求項2記載の構成素子(10)。
【請求項4】
前記開口部(20)は、前記第2の半導体層(22)および前記活性領域(23)を貫通して前記半導体層(21)内へ延在し、
-前記開口部内の前記第1の分配ウェブ(30)は、貫通コンタクト(33)を形成し、
-前記開口部の側壁(20W)は、絶縁層(5,51)によって覆われており、
-前記貫通コンタクトと前記半導体本体との間の横方向の距離(30D)は、前記開口部内の前記絶縁層の単層厚さ(5D)によって正確に与えられている、請求項1から3までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項5】
前記開口部(20)の前記側壁(20W)は、前記活性領域(23)の主延在面と90°±30°の角度を形成する、請求項4記載の構成素子(10)。
【請求項6】
-前記半導体本体(2)は、それぞれ前記第2の半導体層(22)および前記活性領域(23)を貫通して前記第1の半導体層(21)まで延在する横方向に離間された複数の開口部(20)を有し、
-複数の第1の分配ウェブ(30)および複数の第2の分配ウェブ(40)が、前記開口部内の所定の領域および前記開口部外の所定の領域に形成され、
-前記第1の分配ウェブは第1の分配構造部を形成し、前記第2の分配ウェブは第2の分配構造部を形成し、前記第1の分配構造部の少なくとも50%は、前記半導体本体の平面図で見て前記第2の分配構造部内に位置しているか、またはその逆の構成になっている、請求項1から5までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項7】
前記第1の分配ウェブ(30)は、放射線反射的に構成され、前記開口部(20)の底面から垂直方向に沿って前記側壁(20W)を介して前記半導体本体(2)とは反対側の前記開口部外の前記絶縁層(5)の主領域(50)の表面まで延在し、前記第1の分配ウェブは、平面図で見て前記開口部を越えて側方に突出する、請求項4から6までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項8】
前記半導体本体(2)は、それぞれ前記第2の半導体層(22)および前記活性領域(23)を貫通して前記第1の半導体層(21)まで延在する横方向に離間された複数の前記開口部(20)を有し、前記第1の分配ウェブ(30)および/または前記第2の分配ウェブ(40)は、連結的に形成され、前記開口部内の所定の領域および前記開口部外の所定の領域に配置されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項9】
-前記第1の電極(3)は、前記第1の分配ウェブ(30)に導電的に接続された任意にアクセス可能な第1の接続パッド(3P)を有し、
-前記第2の電極(4)は、前記第2の分配ウェブ(40)に導電的に接続された任意にアクセス可能な第2の接続パッド(4P)を有し、
-前記活性領域(23)は、前記半導体本体(2)と、前記第1および/または前記第2の接続パッドとの重なり合い領域において少なくとも部分的に除去されない、請求項1から8までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項10】
前記第1の電極(3)は、金属から形成された複数のストリップ形状の第1の分配ウェブ(30)を有し、前記第1の分配ウェブは、平面図で見て前記半導体本体(2)の横方向の主平面(2V)の最大で10%を覆っている、請求項1から9までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項11】
前記第2の電極(4)は、金属から形成された複数のストリップ形状の第2の分配ウェブ(40)を有し、前記第2の分配ウェブは、平面図で見て前記半導体本体(2)の横方向の主平面(2V)の最大で10%を覆っている、請求項1から10までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項12】
前記第2の電極(4)は、放射線非透過性でストリップ形状の複数の第2の分配ウェブ(40)、放射線非透過性の接続パッド(4P)、放射線透過性の接続層(41)、および放射線透過性の接触層(42)を有し、前記第2の電極は、平面図で見て前記活性領域(23)または前記半導体本体(2)を完全に覆っている、請求項1から11までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項13】
前記構成素子は、放射発光半導体チップとして構成されており、
-前記活性領域(23)は、前記構成素子の動作中に電磁放射を生成するように構成されており、
-前記第1の電極(3)は、前記生成された放射線に対して非透過性に構成され、平面図で見て前記活性領域(23)を部分的にのみ覆っており、
-前記第2の電極(4)は、所定の領域では前記生成された放射線に対して非透過性に構成され、所定の領域では前記生成された放射線に対して透過性に構成され、平面図で見て前記活性領域(23)を完全に覆っている、請求項1から12までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項14】
前記第1の電極(3)は、放射線非透過性でストリップ形状の複数の第1の分配ウェブ(30)および放射線非透過性の接続パッド(3P)を有し、前記第1の電極は、平面図で見て前記活性領域(23)または前記半導体本体(2)を部分的にのみ覆っている、請求項1から13までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項15】
請求項4から7までのいずれか1項記載の構成素子(10)を製造するための方法であって、
絶縁層(5)が、平面図で見て開口部(20)外の主領域(50)、ならびに少なくとも部分的に前記開口部(20)内の部分領域(51)から形成され、前記主領域は、前記部分領域に直接隣接し、別個の方法ステップで前記部分領域の前に形成される、方法。
【請求項16】
-前記主領域(50)は、前記開口部(20)の形成前に、第2の電極(4)の放射線透過性で導電性の接続層(41)への第1の不動態層(70)の被着によって形成され、
-前記部分領域(51)は、前記開口部の形成後、前記開口部の表面への第2の不動態層(71)の被着によって形成され、前記第2の不動態層は、前記開口部の側壁(20W)および底面に対してコンフォーマルに延び、前記開口部の前記側壁(20W)および前記底面を最初は完全に覆い、
-前記第2の不動態層は、前記開口部の前記底面の露出のために所々で除去され、前記開口部の前記側壁に残留する前記第2の不動態層は、前記絶縁層の前記部分領域を形成する、請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記開口部(20)の前記底面の露出のために、前記第2の不動態層(71)は、異方性エッチングプロセスおよびマスクレスエッチングプロセスによって所々で除去される、請求項16記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構成素子、特に、例えば発光ダイオード半導体チップなどのオプトエレクトロニクス半導体チップに関する。さらに、本発明は、構成素子、特に本明細書で説明する構成素子を製造するための方法に関する。
【0002】
構成素子、特に放射発光構成素子の効率的な動作のために、構成素子の半導体本体内の均一な電流分配が望まれる。この目的のために、特に透明な導電層と組み合わせて、金属製の電流分配ウェブを使用することができる。ただし、これは、吸収損失につながる可能性があり、これによって、構成素子の効率が低下する。半導体本体の同一の側の電流分配ウェブが、異なる半導体層に導電的に接続されている場合、半導体層間に配置された活性領域の一部が除去され、これにより、構成素子の効率がさらに低下する。
【0003】
解決すべき課題の1つは、効率が改善されかつ吸収損失の少ない構成素子、特に放射発光半導体チップを提供することである。さらなる課題の1つは、1つまたは複数の非常に効率的な構成素子、特に本明細書で説明する構成素子を製造するための信頼性が高くて費用効果の高い方法を提供することである。
【0004】
これらの課題は、独立請求項による構成素子によって解決され、さらに独立請求項に関連して説明された方法によって解決される。本構成素子または本方法のさらなる実施形態は、さらなる請求項の対象である。
【0005】
半導体本体を含む構成素子、特に放射発光半導体チップが提示される。この半導体本体は、特に、好適には紫外線、可視光線、または赤外線のスペクトル範囲で電磁放射を生成するように構成された活性領域を有する。この活性領域は、特に第1の半導体層と第2の半導体層との間に配置され、ここで、第1の半導体層および第2の半導体層は、特にそれらの導電型に関して相互に異なっている。例えば、活性領域は、半導体本体のpn接合領域に位置する。半導体本体は、特にダイオード構造を有する。第1の半導体層、第2の半導体層、および/または活性領域は、単層もしくは複層で形成されてもよい。
【0006】
本構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、この構成素子は、第1の電極および第2の電極を備える。第1の電極は、例えば、第1の半導体層と電気的に接触接続するように構成されている。第2の電極は、例えば、第2の半導体層と電気的に接触接続するように構成されている。特に、第1の電極と第2の電極は、半導体本体の同一の側に配置されている。例えば、第1の電極は、外部からアクセス可能な第1の接続パッドを構成素子の露出表面に有する。第2の電極は、外部からアクセス可能な第2の接続パッドを構成素子の同じ露出表面に有することができる。第1の接続パッドおよび第2の接続パッドを介して、構成素子は、外部から電気的に接触接続可能であってもよく、これは、外部の電圧源に導電的に接続可能であることを意味する。
【0007】
本構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、第1の電極は、第1の分配ウェブ、例えば、第1の電流分配ウェブを有する。第1の分配ウェブは、例えば第1の接続パッドに導電的に接続されている。例えば、第1の分配ウェブは、所定の領域で第1の接続パッドと間接的にまたは直接電気的な接触接続状態にある。第1の分配ウェブは、所定の領域で第1の半導体層と直接電気的に接触接続することができる。特に、第1の分配ウェブは、複数の箇所で第1の半導体層と電気的に接触接続しており、例えば、直接電気的に接触接続している。第1の分配ウェブは、好適には、構成素子の動作中に特に第1の接続パッドを介して半導体本体内に印加される電荷担体を横方向に分配するように構成されている。したがって、第1の分配ウェブは、第1の半導体層における均一な電流分配のために構成されている。
【0008】
第1の電極は、複数のそのような第1の分配ウェブを有することができる。例えば、第1の分配ウェブは、例えば、コンタクトフィンガー構造またはコンタクトフレーム構造の形態の特に連結的な第1の分配構造部を形成する。半導体本体の平面図で見て、第1の分配ウェブ、特にすべての第1の分配ウェブ、または第1の分配構造部全体または第1の電極全体は、半導体本体を好適には部分的にのみ覆う。
【0009】
本構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、半導体本体は、垂直方向に沿って第2の半導体層および活性領域を貫通して第1の半導体層まで延在する少なくとも1つの開口部を有する。特に、この開口部は、第1の半導体層内へ延在している。半導体本体は、複数のそのような開口部を有することができ、これらの開口部は、特に相互に絶縁されて配置され、したがって、相互に横方向に離間している。
【0010】
垂直方向とは、特に活性領域の主延在面に対して垂直な方向を意味するものと理解される。横方向とは、特に活性領域の主延在面に対して平行に延びる方向を意味するものと理解される。垂直方向および横方向は、相互にほぼ直交している。
【0011】
第1の分配ウェブは、開口部内の所定の領域および開口部外の所定の領域に配置されてもよい。開口部内では、第1の分配ウェブは、所定の領域で第1の半導体層に直接隣接することができる。第1の分配ウェブは、開口部の側壁を部分的または完全に覆うことができる。
【0012】
開口部内で、第1の分配ウェブは、第1の電極の貫通コンタクトを形成し、ここで、この貫通コンタクトは、第2の半導体層および活性領域を通り横方向に沿って第1の半導体層内へ延在する。第1の分配ウェブを第2の半導体層および開口部内の活性領域から電気的に絶縁するために、絶縁層または絶縁層の少なくとも部分領域は、横方向で半導体本体と第1の分配ウェブもしくは貫通コンタクトとの間に配置されてもよい。
【0013】
開口部外では、第1の分配ウェブは、平面図で見て開口部を越えて側方に突出することができる。特に、第1の分配ウェブは、連結的または一体的に形成されている。開口部外では、絶縁層は、垂直方向で第1の分配ウェブと半導体本体との間の所定の領域に配置された主領域を有することができる。開口部内の部分領域および絶縁層の主領域は、特に直接相互に隣接している。それらは、同じ材料から形成されてもよいし、または異なる材料から形成されてもよい。半導体本体の平面図で見て、第1の分配ウェブは、複数の開口部と重なり合うことができる。各開口部内では、第1の分配ウェブは、電気的に接触接続しており、特に第1の半導体層と直接電気的に接触接続している。
【0014】
本構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、第2の電極は、第2の分配ウェブ、例えば、第2の電流分配ウェブを有する。第2の分配ウェブは、特に第2の接続パッドに導電的に接続されている。例えば、第2の分配ウェブは、所定の領域で第2の接続パッドと直接電気的な接触接続状態にある。特に、第2の分配ウェブは、第2の電極の接続層および接触層を介して第2の半導体層に導電的に接続されている。接続層および/または接触層は、放射線透過性の導電性材料から、例えば透明な導電性酸化物、例えばITOから形成されてもよい。
【0015】
第2の分配ウェブは、接触層に間接的にまたは直接隣接することが可能である。接続層は、第2の半導体層に間接的にまたは直接隣接することができる。垂直方向に沿って、所定の領域で半導体本体の開口部内に延在し、それによって開口部の側壁を覆う絶縁層は、接触層と接続層との間の所定の領域に配置されてもよい。この絶縁層は、接続層が接触層に導電的に接続される複数の貫通孔を有することができる。
【0016】
第2の電極は、本明細書で説明される複数の第2の分配ウェブを有することができる。例えば、第2の分配ウェブは、例えばコンタクトフィンガー構造またはコンタクトフレーム構造の形態の特に連結的な第2の分配構造部を形成する。半導体本体の平面図で見て、第2の分配ウェブ、例えば第2の分配構造部を形成するすべての第2の分配ウェブは、半導体本体を部分的にのみ覆う。特に、第2の分配ウェブは、接触層内、接続層内、ひいては第2の半導体層内における均一な電流分配のために構成されている。第2の分配ウェブは、接続層および/または接触層上で分配され、特に接触層内の均一な横方向の電流分配のために構成された導電性の導体路と見なすことができる。第1の分配ウェブも、複数の箇所で第1の半導体層と電気的に接触接続する導電性の導体路と見なすことができる。
【0017】
好適には、1つまたは複数の第2の分配ウェブは、その電気抵抗が接続層および/または接触層の材料の電気抵抗よりも低い材料から形成されている。この意味では、1つまたは複数の第2の分配ウェブは、構成素子の動作中に特に第2の接続パッドを介して半導体本体に印加される電荷担体の横方向の分配のために構成されている。第2の分配ウェブ、第2の接続パッド、接続層、および/または接触層を備えた第2の電極は、平面図で見て半導体本体を完全に覆うか、またはほぼ完全に、例えば半導体本体の主平面または第2の半導体層の表面の80%、90%、95%、または99%までを覆うことが可能である。
【0018】
構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、第1の分配ウェブと第2の分配ウェブとは、少なくとも半導体本体の同一の側の所定の領域で上下に配置され、ここで、第1の分配ウェブと第2の分配ウェブとは、半導体本体の平面図で見て重なり合っている。第1の分配ウェブと第2の分配ウェブとは、特にそれらの1つまたは複数の重なり合い領域において、構成素子の垂直方向で異なる平面上に位置している。平面図で見れば、第1の分配ウェブは、垂直方向に沿ってほぼ半導体本体と第2の分配ウェブとの間に配置されている。第1の分配ウェブおよび第2の分配ウェブは、それぞれ、放射線非透過性の材料、例えば金属、特に同じ金属から形成されてもよい。
【0019】
構成素子の少なくとも1つの実施形態では、本構成素子は、半導体本体と、第1の電極と、第2の電極と、を備え、ここで、半導体本体は、第1の半導体層と、第2の半導体層と、その間に位置する活性領域と、を有する。第1の電極は、第1の半導体層と電気的に接触接続するように構成され、第1の半導体層における均一な電流分配のための第1の分配ウェブを有する。第2の電極は、第2の半導体層と電気的に接触接続するように構成され、第2の半導体層における均一な電流分配のための第2の分配ウェブを有する。第1の分配ウェブと第2の分配ウェブとは、少なくとも半導体本体の同一の側の所定の領域で上下に配置されており、ここで、第1の分配ウェブと第2の分配ウェブとは平面図で見て重なり合い、半導体本体を所々でのみ覆っている。好適には、第1の分配ウェブは、所々で第2の半導体層および活性領域を貫通して第1の半導体層まで延在し、ここで、活性領域は、半導体本体と第1の分配ウェブとの重なり合い領域において所々でのみ除去されている。
【0020】
構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、本構成素子は、半導体本体が好適には成長している基板を有する。第1の電極と第2の電極とは、特に、基板とは反対側の半導体本体の同じ主平面上で上下に配置されている。例えば、この基板は、半導体本体がエピタキシャル成長している成長基板である。特に、この基板は、サファイア基板である。
【0021】
構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、本構成素子は、特に構成素子の放射線出射面として構成された、基板とは反対側の前面を有する。第1の電極および/または第2の電極は、構成素子の前面に形成されている。構成素子は、複数の放射線出射面を有することが可能である。例えば、構成素子は、ボリュームエミッタとして構成されている。ボリュームエミッタの場合、構成素子の動作中に生成される電磁放射は、構成素子の前面を介してだけでなく、特に構成素子の側面および/または背面を介して構成素子から出力結合することもできる。特に、構成素子の動作中に生成される電磁放射は、構成素子からすべての空間方向に出力結合可能である。構成素子の背面は、基板の表面によって形成されてもよい。この基板は、構成素子の動作中に生成される電磁放射を透過するように構成されてもよい。
【0022】
構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、半導体本体は、第2の半導体層および活性領域を貫通して半導体層内へ延在する少なくとも1つの開口部を有する。特に、開口部内の第1の分配ウェブは、第1の電極の貫通コンタクトを形成する。開口部の側壁は、絶縁層の部分領域によって覆われてもよい。好適には、貫通コンタクトと半導体本体との間の横方向の距離は、絶縁層の部分領域の単層厚さによって正確に与えられている。
【0023】
構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、開口部の側壁は、活性領域の主延在面と90°±30°の角度、例えば90°±20°の角度、90°±10°の角度、または90°±5°の角度を形成する。開口部は、特に、開口部の底面からの垂直方向の距離の増加に伴って拡大する断面を有する。開口部の底面は、第1の半導体層の開口部内に露出する表面であってもよい。
【0024】
構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、第1の分配ウェブと第2の分配ウェブとは、平面図で見て開口部内でも、開口部外でも重なり合っている。半導体本体の平面図で見て、第2の分配ウェブは、半導体本体の1つまたは複数の開口部を少なくとも部分的に覆うことができる。第2の分配ウェブは、1つまたは複数の開口部内の所定の領域に延在することが可能である。第2の分配ウェブは、開口部外の所定の領域および開口部内の所定の領域に配置されてもよい。
【0025】
構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、第1の分配ウェブは、放射線反射的に、特に構成素子の動作中に生成される放射線に対して反射的に構成されている。第1の分配ウェブは、垂直方向に沿って、特に開口部の底面から側壁を介して半導体本体とは反対側の絶縁層の主領域の表面まで延在する。半導体本体の平面図で見て、第1の分配ウェブは、開口部を越えて側方に突出することができる。
【0026】
半導体本体は、例えば、その中に形成された貫通コンタクト、その中に形成された絶縁層、ならびに/またはその中に配置された第1および/または第2の分配ウェブを備えた、本明細書で説明される複数の開口部を有することができる。
【0027】
構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、半導体本体は、それぞれ第2の半導体層および活性領域を貫通して第1の半導体層まで延在する横方向に離間された複数の開口部を有し、ここで、第1の分配ウェブおよび/または第2の分配ウェブは、連結的に形成され、開口部内の所定の領域および開口部外の所定の領域に配置されている。開口部内では、活性領域は、特に存在しない。例えば、活性領域は、開口部の領域に開口部を形成する際に、第1の半導体層の露出のために除去される。活性領域は、開口部間の横方向の介在領域には、引き続き存在する。1つ以上の開口部が存在する場合でさえ、半導体本体の活性領域全体は連結的に構成されてもよい。換言すれば、活性領域は、活性領域の残りの部分から空間的に遮断され、ひいては絶縁されている部分領域を含まなくてもよい。
【0028】
第1の分配ウェブまたは第2の分配ウェブが、開口部内の所定の領域および開口部外の所定の領域に配置されている場合、それらは、活性領域が所々でのみ除去される、除去されない、または完全に除去される、半導体本体との重なり合い領域を有し得る。特に、活性領域は、半導体本体の開口部との重なり合い領域でのみ除去される。開口部外の重なり合い領域では、半導体本体は、さらに電磁放射を生成するように構成されてもよい。第1の分配ウェブおよび/または第2の分配ウェブが、同じ被覆面積のもとで半導体本体の開口部内のみに、もしくはほぼ半導体本体の開口部内のみに配置され、活性領域の大半が除去されている場合と比較して、分配ウェブが開口部内の所定の領域および開口部外の所定の領域に形成される構成素子の効率が増加し得る。なぜなら、この構成素子は、より大きな活性領域を有しているからである。
【0029】
構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、第1の分配ウェブは、平面図で見て、開口部外の外側長さ部分と、開口部内の内側長さ部分とを有する。外側長さ部分は、内側長さ部分より長くてもよく、またはその逆の構成でもよい。例えば、内側長さ部分と外側長さ部分との間の比は、0.05以上20以下、0.1以上10以下、例えば、0.2以上8以下、または0.25以上4以下である。本構成素子は、平面図で見て、すべての第1の分配ウェブの外側全長部分と内側全長部分とを有し、ここで、内側全長部分と外側全長部分との間の比は、0.05以上20以下、0.1以上10以下、例えば、0.2以上8以下、または0.25以上4以下であってもよい。外側全長部分は、内側全長部分より長くてもよく、またはその逆の構成でもよい。
【0030】
構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、第1の電極は、第1の分配ウェブに導電的に接続された任意にアクセス可能な第1の接続パッドを有する。第2の電極は、第2の分配ウェブに導電的に接続された任意にアクセス可能な第2の接続パッドを有する。第1の接続パッドおよび第2の接続パッドは、特に半導体本体上に位置し、平面図で見て半導体本体との重なり合い領域を有する。好適には、活性領域は、半導体本体と、第1および/または第2の接続パッドとの重なり合い領域において少なくとも部分的に除去されない。換言すれば、活性領域は、半導体本体と第1および/または第2の接続パッドとの間の重なり合い領域において完全にもしくは部分的に存在する。
【0031】
第1の接続パッドと第2の接続パッドとは、平面図で見て特に重なり合い領域を含まない。第1の接続パッドおよび/または第2の接続パッドは、半導体本体の平面図で見て完全に半導体本体の開口部の外部、例えば側方に形成されることが可能である。この場合、第1および/または第2の接続パッドは、半導体本体の開口部との重なり合い領域を含まない。
【0032】
さらに、第1の接続パッドまたは第2の接続パッドは、開口部および/または第1の分配ウェブを平面図で見て少なくとも部分的に覆うことが可能である。通常、接続パッドは金属から形成されており、したがって、放射線非透過性である。第1の接続パッドまたは第2の接続パッドが、活性領域が除去された半導体本体の開口部を覆うか、または導電性に関して好適には金属から形成され、したがって放射線非透過性の第1の分配ウェブを覆う場合、構成素子のシェーディング面は総じて低減させることができる。代替的に、第1の接続パッドおよび/または第2の接続パッドは、半導体本体の各開口部内に配置されることが可能である。この場合、半導体本体は、第1および/または第2の接続パッドとの重なり合い領域を有し、そこでは、活性領域が部分的または完全に除去されている。
【0033】
構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、第1の電極は、特に金属から形成された複数のストリップ形状の第1の分配ウェブを有する。第1の分配ウェブは、平面図で見て半導体本体の横方向の主平面の最大で15%、10%、5%、または最大で3%を覆い、例えば1%以上10%以下、または1%以上5%以下を覆っている。第2の電極は、特に金属から形成された複数のストリップ形状の第2の分配ウェブを有することができる。第1および第2の分配ウェブは、同じ金属から、または異なる金属から形成されてもよい。特に、第2の分配ウェブは、平面図で見て半導体本体の横方向の主平面の最大で15%、10%、5%、または最大で3%を覆い、例えば、1%以上10%以下、または1%以上5%以下を覆っている。第1および第2の分配ウェブは、平面図で見て、半導体本体の横方向の主平面の最大で25%、20%、15%、10%、または最大で5%を覆い、例えば1%以上15%以下、1%~10%、または1%以上5%以下を覆うことが可能である。
【0034】
分配ウェブは、これが半導体本体の平面図で見て縦方向の長さおよび横方向の幅を有し、ここで、幅に対する長さの比が例えば少なくとも3、5、10、または少なくとも20である場合、ストリップ形状に構成されている。例えば、分配ウェブの幅に対する長さの比は、3以上300以下、3以上200以下、3以上100以下、または3以上50以下である。
【0035】
分配ウェブ、特にストリップ形状の分配ウェブは、相互に直接隣接して、フレーム形状、分岐状、フィンガー構造状に構成されるか、または他の形状をとることができる共通の分配構造部を形成することができる。分配ウェブからなる共通の分配構造部は、例えば関連する接続パッドに導電的に接続され、連結的または一体的に構成されてもよい。
【0036】
構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、第1の分配ウェブ、特にすべての第1の分配ウェブは、第1の分配構造部を形成する。第2の分配ウェブ、特にすべての第2の分配ウェブは、第2の分配構造部を形成する。第2の分配構造部は、少なくとも所々で第1の分配構造部の上もしくは上方に配置されている。第1の分配構造部は、垂直方向でほぼ第2の分配構造部と半導体本体との間に配置されている。
【0037】
第1の分配構造部と第2の分配構造部とは、半導体本体の平面図で見て少なくとも所々で重なり合っている。第1の分配構造部と第2の分配構造部とが重なり合っている領域は、第1の半導体層との接触接続の際の横方向の電流分配用にも、第2の半導体層との接触接続の際の横方向の電流分配用にも構成されている。例えば、第1の分配構造部の少なくとも10%、30%、50%、70%、または少なくとも90%は、半導体本体の平面図で見て第2の分配構造部内に位置し、またはその逆の構成になっている。第1の分配構造部と第2の分配構造部とが平面図で見て重なり合うことなく隣接して配置されている構成素子に比べて、活性領域の、分配ウェブによって覆われた面を低減することができる。
【0038】
構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、第2の電極は、放射線非透過性でストリップ形状の複数の第2の分配ウェブ、放射線非透過性の接続パッド、放射線透過性の接続層、および放射線透過性の接触層を有する。平面図で見て、第2の電極全体は、活性領域または半導体本体を完全に覆うことができる。
【0039】
接続層および接触層は、好適には、透明な導電性材料から形成される。第2の分配ウェブは、例えば接触層を介して接続層に導電的に接続されている。接続層は、特に第2の半導体層に直接隣接している。平面図で見て、接続層および/または接触層は、半導体本体または活性領域を完全にまたはほぼ完全に、例えば半導体本体または活性領域の主平面の70%、80%、90%、95%、または99%までを覆うことができる。
【0040】
構成素子の少なくとも1つの実施形態によれば、本構成素子は、放射発光半導体チップとして構成されている。活性領域は、構成素子の動作中に電磁放射を生成するように構成されている。第1の電極は、生成された放射線に対して非透過性に構成され、平面図で見て活性領域を特に部分的にのみ覆っている。第2の電極は、所定の領域では生成された放射線に対して非透過性に構成され、所定の領域では生成された放射線に対して透過性に構成されている。平面図で見て、第2の電極全体は、活性領域を完全に覆うことができる。第1の電極は、放射線非透過性でストリップ形状の複数の第1の分配ウェブおよび放射線非透過性の接続パッドを有することができ、ここで、第1の電極は、平面図で見て活性領域および/または半導体本体を部分的にのみ覆っている。
【0041】
ここでは、構成素子を製造するための方法が提示され、この構成素子の半導体本体は、半導体本体の第1の半導体層と電気的に接触接続するための1つまたは複数の開口部を有し、ここで、絶縁層は、開口部内の所定の領域および開口部外の所定の領域に形成されるここで説明する方法は、ここで説明する構成素子の製造に特に適している。それゆえ、構成素子に関連して説明される特徴は、方法に対しても用いることができ、その逆の構成も可能である。
【0042】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、第1の光面の活性領域は、第1および/または第2の分配ウェブ用に設けられた半導体本体の領域すべてで除去されるわけではない。第1の半導体層の電気的な接触接続のための接続面、特にn型導電性側の接続面を露出させるために、横方向に離間された複数の開口部が、特に第2の半導体層および活性領域を貫通して第1の半導体層まで形成される。これは、特にいわゆるメサエッチングによって行われる。
【0043】
開口部またはメサトレンチの底面および側壁、ならびにそこに露出された活性領域の不動態化は、絶縁層の形成によって、特に別個の光技術なしで実施される。それにより、開口部に形成された貫通コンタクトと半導体本体との間、または貫通コンタクトと関連する開口部の側壁との間の横方向におけるさらなる面特性は生じない。
【0044】
本方法の少なくとも1つの実施形態では、絶縁層は、平面図で見て開口部外の主領域、ならびに少なくとも部分的にもしくは専ら開口部内の部分領域から形成される。特に、主領域は、部分領域に直接隣接し、例えば、開口部の1つ以上の縁部に隣接する。好適には、主領域は、別個の方法ステップで部分領域の前に形成される。主領域および部分領域は、同じ材料から、例えばSiO2から形成されてもよいし、あるいは異なる材料から形成されてもよい。
【0045】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、主領域は、開口部の形成前に、特に第2の電極の放射線透過性で導電性の接続層への第1の不動態層の被着によって形成される。部分領域は、開口部の形成後、開口部の表面への第2の不動態層の被着によって形成されてもよく、この場合、第2の不動態層は、開口部の側壁および底面に対してコンフォーマルに延びる。
【0046】
第2の不動態層は、開口部の底面および/または側壁を最初は完全に覆うことができる。開口部の底面の露出のために、第2の不動態層は所々で除去され、この場合、開口部の側壁に残留する第2の不動態層は、特に開口部内の絶縁層の部分領域を形成する。特に好適には、第2の不動態層は、開口部の底面の露出のために、異方性エッチングプロセスおよび/またはマスクレスエッチングプロセスによって所々で除去される。第1および/または第2の不動態層の形成、または絶縁層の主領域および/または部分領域の形成は、光技術の使用なしで、特に付加的な光面なしで実施することができる。
【0047】
絶縁層が形成される前に、特に透明な導電性材料からなる接続層を、第2の半導体層に平坦に被着することができる。接続層は、特に、第2の半導体層の電気的な接触接続に、例えばp型導電性側の電気的な接触接続に用いられる。接続層は、数ナノメートルの、例えば約10nmもしくは20nmであってもよいし、例えば3nm以上30nm以下であってもよい、垂直方向の層厚さを有する。第2の半導体層への接続層の被着は、特に開口部の生成のためのメサエッチングの前に行うことが可能である。
【0048】
例えば第1の不動態層による不動態化およびメサエッチングの後、特に第2の不動態層による新たな再不動態化の後、エッチングプロセス、特にマスクレスエッチングプロセスを、電気的な接触接続のために設けられる第1の半導体層の接触面、特に開口部の底面が、再び絶縁層、特に第2の不動態層を含まないように所期のように実施することができる。それに対して、開口部の側壁は、依然として例えば第2の不動態層によって、また接続層は、依然として第1の不動態層および場合によっては付加的に第2の不動態層によって、覆われるかもしくはカプセル化されている。
【0049】
残留する第2の不動態層によって形成される、開口部内の絶縁層の部分領域は、特に、半導体本体と貫通コンタクトとの間のいわゆる横方向の「スペーサー」として用いられる。開口部内では、絶縁層の部分領域全体が、特に、部分領域によって覆われた側壁または開口部の側壁に対して平行に延びている。第2の不動態層は、開口部外で完全に除去することができる。開口部外の絶縁層の主領域を形成する第1の不動態層は、スペーサーを形成するためのエッチングプロセスの犠牲層として部分的に機能することができる。
【0050】
第1および/または第2の分配ウェブは、開口部内の所定の領域および開口部外の所定の領域に形成することができ、ここで、活性領域は開口部内でのみ除去される。開口部外では、構成素子は、活性領域が存在する、つまり除去されない、半導体本体と分配ウェブとの重なり合い領域を有することができる。総じて、これにより、電磁放射の生成のために設けられる活性面は、特に分配ウェブ、とりわけ第1の分配ウェブが、専らまたは主として、半導体本体の大きな開口部内または広幅な開口部内に配置されている場合と比較して、より多くなる。
【0051】
特に、1つまたは複数の第1の分配ウェブは、構成素子の垂直方向で様々な平面上に、例えば開口部の1つ以上の底面に直近の横方向の平面上に、開口部の側壁上に、および接続層の上方の横方向の平面上に、例えば半導体本体とは反対側の絶縁層の表面上に直接位置している。この場合、1つまたは複数の第1の分配ウェブは、開口部の縁部を再形成することができる。開口部の縁部における絶縁層および/または分配ウェブの再形成および自己調整に基づいて、開口部の側壁と、第1の分配ウェブの貫通コンタクトとして形成された部分領域との間で開口部を不必要に拡大する付加的な面特性は実際上生じない。それにより、構成素子は、電磁放射の生成のために、効果的に、より多くの活性面を備える。
【0052】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、第1の接続パッドおよび/または第2の接続パッドは、半導体本体の平面図で見て開口部の側方に形成される。そのような接続パッドは、特に自由にアクセス可能であり、構成素子と外部電圧源との電気的な接触接続のために設けられている。これらの接続パッドは、それぞれ約80マイクロメートル、例えば50マイクロメートル以上150マイクロメートル以下の直径を有することができる。特に、接続パッドとの重なり合い領域の活性領域は除去されず、依然として光発生のために通電可能であり、これによって、構成素子の内部量子効率が向上する。さらに、そのような接続パッドの特に開口部外の取り付けは、付加的なマスク面を必要としない。
【0053】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、1つまたは複数の第1の分配ウェブは、開口部内および開口部外に形成される。開口部内では、第1の分配ウェブは、開口部の輪郭に相応して形成することができ、その際、この開口部を、特に垂直方向に沿って完全に充填することはできない。換言すれば、第1の分配ウェブは、開口部の底面および側壁に対してコンフォーマルに延びる。開口部内にある第1の分配ウェブの部分領域は、第1の電極の貫通コンタクトを形成している。この貫通コンタクトは、特に第1の半導体層に直接隣接している。貫通コンタクトと半導体本体との間の横方向の距離は、特に、開口部内の絶縁層の部分領域の単層厚さによって、つまり、スペーサーの横方向の単層厚さによって正確に与えられている。
【0054】
本構成素子または本方法のさらなる実施形態および発展形態は、
図1A~
図3Eおよび
図4A~
図4Eに関連して以下で説明される実施例から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図1A】平面図で見た構成素子の比較例の概略図である。
【
図1B】垂直方向の断面図で見た構成素子の比較例の概略図である。
【
図1C】垂直方向の断面図で見た構成素子の比較例の概略図である。
【
図1D】垂直方向の断面図で見た構成素子の比較例の概略図である。
【
図2A】平面図で見た構成素子の1つの実施例の概略図である。
【
図2B】垂直方向の断面図で見た構成素子の1つの実施例の1つの区分の概略図である。
【
図2C】垂直方向の断面図で見た構成素子の1つの実施例の別の区分の概略図である。
【
図2D】垂直方向の断面図で見た構成素子の1つの実施例のさらに別の区分の概略図である。
【
図2E】垂直方向の断面図で見た構成素子の1つの実施例のさらに別の区分の概略図である。
【
図3A】平面図で見た構成素子のさらなる実施例の概略図である。
【
図3B】垂直方向の断面図で見た構成素子のさらなる実施例の1つの区分の概略図である。
【
図3C】垂直方向の断面図で見た構成素子のさらなる実施例の別の区分の概略図である。
【
図3D】平面図で見た構成素子のさらなる実施例の概略図である。
【
図3E】平面図で見た構成素子のさらなる実施例の概略図である。
【
図4A】1つまたは複数の構成素子を製造するための方法ステップの概略図である。
【
図4B】1つまたは複数の構成素子を製造するための方法ステップの概略図である。
【
図4C】1つまたは複数の構成素子を製造するための方法ステップの概略図である。
【
図4D】1つまたは複数の構成素子を製造するための方法ステップの概略図である。
【
図4E】1つまたは複数の構成素子を製造するための方法ステップの概略図である。
【0056】
同一の要素、同種の要素、または同一に作用する要素には、図面中同じ参照符号が付されている。これらの図面はそれぞれ概略図であり、それゆえ、必ずしも正確な縮尺ではない。むしろ、比較的小さな要素、特に層厚さは、明確にするために誇張的に大きく表示され得る。
【0057】
図1Aは、構成素子10の半導体本体2の平面図で見た比較例を示す。
図1B、
図1C、および
図1Dは、
図1Aに示される切断面NP、NN’、およびPP’に沿ったそれぞれ垂直方向の断面図で見た構成素子10の区分を示す。
【0058】
半導体本体2は基板1上に配置され、第1の半導体層21、第2の半導体層22、および活性領域23を有することができ、ここで、活性領域23は、垂直方向で第1の半導体層21と第2の半導体層22との間に配置されている。第1の半導体層21は、垂直方向で基板1と活性領域23との間に配置されている。特に、第1の半導体層21は、n型導電性で構成されている。第2の半導体層22は、p型導電性で構成されてもよい。例えば、基板1は、半導体本体がエピタキシャル成長している成長基板である。
【0059】
半導体本体2は、III/V族またはII/VI族の化合物半導体材料から形成されてもよい。III/V族の化合物半導体材料は、3族の典型元素と5族の典型元素とを有している。II/VI族の化合物半導体材料は、2族の典型元素と6族の典型元素とを有している。特に、半導体本体2は、GaNに基づいており、サファイア基板1上で成長している。
【0060】
半導体本体2は、基板1とは反対側の前面側主平面2Vと、基板1に面する背面側主平面2Rとを有する。特に、背面側主平面2Rは、基板1の前面1Vにほぼ直接隣接する第1の半導体層21の表面によって形成されている。基板1は、前面1Vとは反対側の背面1Rを有し、この背面1Rは、特に構成素子10の背面10Rを形成する。この構成素子は、背面10Rとは反対側の前面10Vを有する。特に、前面10Vおよび背面10Rは、構成素子10を垂直方向に沿って画定している。構成素子10の動作中、前面10Vにおいて生成された放射線は、構成素子10から出力結合することができる。基板1が放射線透過性に構成されている場合、背面10Rにおける電磁放射は、構成素子10から出力結合することが可能である。前面10Vおよび/または背面10Rは、構成素子10の放射線出射面として構成されてもよい。
【0061】
半導体本体2は、少なくとも所定の領域で前面側主平面2Vから第2の半導体層22および活性領域23を貫通して第1の半導体層21内へ延在する開口部20を有する。開口部20内では活性領域23が除去され、特に完全に除去されている(
図1B)。平面図で見て、開口部20は、連結的にかつほぼフレーム形状に形成されてもよい(
図1A)。特に、開口部20は、構成素子10の第1の電極3および/または第2の電極4を収容するように構成されている。
【0062】
開口部20内では、第1の電極3と第2の電極4とは、垂直方向に沿って特に上下に配置されている。電気的な絶縁のために、絶縁層5、特に絶縁層の主領域50が、垂直方向で第1の電極3と第2の電極4との間の所定の領域に配置されてもよい。合目的的に絶縁層5は、電気絶縁材料、例えば酸化ケイ素、例えばSiO2から形成されている。第1の電極3は、第1の半導体層21と電気的に接触接続するように構成されてもよい。第2の電極4は、特に第2の半導体層22と電気的に接触接続するように構成されている。
【0063】
第1の電極3は、少なくとも1つの第1の分配ウェブ30を有することができ、この第1の分配ウェブ30は、第1の電極3の接続パッド3Pに導電的に接続されている。第1の接続パッド3Pは、例えば直径が拡大された開口部20の領域に位置している。第1の分配ウェブ30は、第1の半導体層21と電気的に接触接続し、特に直接電気的に接触接続する。第1の電極3は、複数のそのような第1の分配ウェブ30を有することができる。1つまたは複数の第1の分配ウェブ30は、特に、第1の半導体層21内での電気的な接触接続および横方向の電流拡散に用いられる。
【0064】
第2の電極4は、少なくとも1つの第2の分配ウェブ40を有することができ、この第2の分配ウェブ40は、接続パッド4Pに、特に第2の電極4の接続パッド4Pに直接導電的に接続されている。接続パッド4Pは、例えば直径が拡大された開口部20のさらなる領域に位置している。換言すれば、接続パッド3Pまたは4Pは、第1の分配ウェブ30および/または第2の分配ウェブ40が配置されている領域と比較して、拡大された直径もしくは拡大された局所的な延在長さを有する開口部の領域に位置している。構成素子10の異なる電気的極性に割り当てられた接続パッド3Pおよび4Pを介して、構成素子10は、外部から電気的に接触接続させることができる。好適には、接続パッド3Pおよび4Pは、外部からアクセス可能である。接続パッド3Pおよび4Pは、それぞれボンディングパッド面として、例えばワイヤボンディング面として構成されてもよい。
【0065】
第2の分配ウェブ40は、例えば接続層41および接触層42を介して、第2の半導体層22に導電的に接続されている(
図1Bおよび
図1D参照)。第2の分配ウェブ40は、所定の領域で接触層42と直接電気的に接触接続することができる。絶縁層5は、接触層42と接続層41との間の垂直方向の所定の領域に配置され、ここで、接触層42は、1つまたは複数の貫通コンタクト4Tを介して接続層41と導電的に接続されている。1つまたは複数の貫通コンタクト4Tは、絶縁層5の主領域50を貫通して延在している。特に、これらの貫通コンタクト4Tは、それらの密度および断面に関して、接触層42から接続層41への均一な電流印加が達成可能であるように構成されている。したがって、接触層42および接続層41は、第2の電極4の電流拡散層として用いられ、ここで、1つまたは複数の第2の分配ウェブ40は、接触層42内の横方向の電流拡散のために構成されている。
【0066】
第2の電極4は、複数のそのような第2の分配ウェブ40を有することができる。1つまたは複数の第2の分配ウェブ40は、特に、接触層42内、接続層41内、およびひいては、特に接続層41に直接隣接する第2の半導体層22内の電気的な接触接続および横方向の電流拡散に用いられる。
【0067】
接触層42および/または接続層41は、第2の分配ウェブ40の材料よりも低い導電率を有する材料、例えば放射線透過性でかつ導電性の材料から形成されてもよい。平面図で見て、第2の分配ウェブ40またはすべての分配ウェブ40よりも、接触層42および/または接続層41の方が、半導体本体2または第2の半導体層22の主平面2Vのうちの広い部分を覆うことができる。
【0068】
図1A、
図1B、
図1C、および
図1Dに示される比較例によれば、第1の接続パッド3P、第2の接続パッド4P、第1の分配ウェブ30、第2の分配ウェブ40、ならびに/または複数の分配ウェブ30および40は、少なくとも部分的にもしくは専ら開口部20内に位置している。それゆえ、開口部20は、第1の接続パッド3P、第2の接続パッド4P、第1の分配ウェブ30、第2の分配ウェブ40、ならびに/または複数の分配ウェブ30および40を収容するために十分な大きさおよび幅に設計されるべきである。ただし、これは、構成素子10の活性面の大部分が失われることにつながる。なぜなら、活性領域23が開口部20内にもはや存在していないからである。
【0069】
図1Bでは、第1の分配ウェブ30を有する第1の電極3、第2の分配ウェブ40を有する第2の電極4、および絶縁層5が、開口部20の領域内で幾分詳細に示されている。
【0070】
1つまたは複数の第1の分配ウェブ30は、平面図で見て特に専ら開口部20内に配置され、したがって、特に第1の電極の接続層31として構成された内側部分領域30Iのみを有する。接続層31または第1の分配ウェブ30は、特にどこにおいても第1の半導体層21に直接隣接している。1つまたは複数の第2の分配ウェブ40は、平面図で見て専ら開口部20内に配置されてもよい。したがって、第1の分配ウェブ30と第2の分配ウェブ40とは、上下に配置され、重なり合い領域を有する。
【0071】
開口部20外では、絶縁層5は、特に接続層41と接触層42との間に配置された主領域50を有する。開口部20内では、絶縁層5は、第1の部分領域51、第2の部分領域52、および第3の部分領域53を有する。第1の部分領域51は、開口部20の側壁20Wを特に完全に覆っている。第3の部分領域53は、第1の分配ウェブ30と第2の分配ウェブ40との間に配置され、第1の分配ウェブ30を第2の分配ウェブ40から電気的に絶縁するために設けられている。第2の部分領域52は、第1の部分領域51と第3の部分領域53との間で横方向に沿って延在している。半導体本体2と第1の分配ウェブ30および/または第2の分配ウェブ40との間の横方向の距離30Dは、特に、絶縁層5の単層厚さ5Dの倍数である。第2の部分領域52の存在に基づき、この領域では活性領域23が除去される。それゆえ、絶縁層5の第2の部分領域52は、可及的に小さく維持されることが望ましい。
【0072】
図1Cに示される区分は、実質的に、
図1Bに示される構成素子10の区分に対応する。
図1Bとは異なり、区分NN’は、第1の接続パッド3Pの領域に位置する。この接続パッド3Pは、開口部20内、特に完全に開口部20内で絶縁層5上、および第1の分配ウェブ30上に配置されてもよい。絶縁層5、特に絶縁層5の第3の部分領域53を貫通して延在する第1の電極3の貫通コンタクト3Tによって、第1の接続パッド3Pは、第1の分配ウェブ30に導電的に接続されている。
図1Cによれば、活性領域23は、半導体本体2と第1の接続パッド3Pとの重なり合い領域には存在しない。
【0073】
図1Dに示される区分は、実質的に、
図1Bに示される構成素子10の区分に対応する。
図1Bとは異なり、区分PP’は、第2の接続パッド4Pの領域に位置する。
【0074】
接続パッド4Pは、開口部20内、特に完全に開口部20内で接触層42上、絶縁層5上、および第1の分配ウェブ30上に配置されてもよい。特に、接続層41は、平面図で見て、開口部20の1つまたは複数の領域内には存在しない。接触層42は、所定の領域で開口部20内に延在することができる。垂直方向では、接触層42は、ほぼ第2の接続パッド4Pと絶縁層5もしくは絶縁層5の第3の部分領域53との間に配置されている。第2の接続パッド4Pは、第1の分配ウェブ30の上方に配置され、第1の分配ウェブ30との重なり合い領域を有している。
図1Dによれば、活性領域23は、半導体本体2と第2の接続パッド4Pとの重なり合い領域には存在しない。
【0075】
図2Aに示される実施例は、実質的に、構成素子10について
図1Aに示される実施例に対応する。
図1Aとは異なり、第1の接続パッド3Pおよび/または第2の接続パッド4Pは、平面図で見て1つまたは複数の開口部20外に配置されている。
図2Aによれば、活性領域23は、半導体本体2と第1の接続パッド3Pおよび/または第2の接続パッド4Pとの重なり合い領域に存在する(
図2Cおよび
図2D参照)。
【0076】
図1Aとはさらに異なり、
図2Aによる構成素子10は、横方向に離間された複数の開口部20を有する。共にこれらの開口部20は、フレーム形状、分岐状、またはフィンガー構造状に配置されてもよい。
図1Aと比較して、
図2Aに示される開口部20のすべての断面の合計は、
図1Aに示される開口部20の断面よりも小さくてもよい。第1の分配ウェブ30、複数の第1の分配ウェブ30、第2の分配ウェブ40、および/または複数の第2の分配ウェブ40は、所定の領域では開口部20内に配置されてもよく、所定の領域では開口部20外に配置されてもよい。開口部20外では、半導体本体2は、活性領域23が存在する、すなわち除去されていない、第1の分配ウェブ30および/または第2の分配ウェブ40との重なり合い領域を有することができる(
図2C、
図2D、および
図2E参照)。
【0077】
図2B、
図2C、
図2D、および
図2Eは、
図2Aに示される様々な切断面NP、N’P’、NN’、およびPP’に沿ったそれぞれ垂直方向の断面図で見た構成素子10の区分を示す。
【0078】
図2Bに示される区分は、実質的に、
図1Bに示される構成素子10の区分に対応する。
図1Bとは異なり、第1の分配ウェブ30は、開口部20内では内側部分領域30Iを有し、開口部20外では外側部分領域30Aを有する。内側部分領域30Iは、特に第1の半導体層21に直接隣接する接続層31と、接続層31を外側部分領域30Aに接続する貫通コンタクト33と、を含む。貫通コンタクト33は、接続層31を横方向で囲繞する。この意味では、接続層31は、貫通コンタクト33の一部と見なすことができる。
【0079】
第1の分配ウェブ30は、部分的にのみ開口部20を満たし、開口部20の輪郭に相応して形成される。特に、第1の分配ウェブ30と半導体本体2との間、または貫通コンタクト33と半導体本体2との間の横方向の距離30Dは、開口部20内の絶縁層5の単層厚さ5Dによって、つまり絶縁層5の部分領域51もしくはスペーサー51の単層厚さ5Dによって与えられる。
図1Bと比較して、開口部20内の絶縁層5は、開口部20の側壁20Wを覆う第1の部分領域51のみを有する。この絶縁層5は、特に、例えば
図1Bに示されるような第2の部分領域52および/または第3の部分領域53を含まない。
【0080】
開口部20外では、絶縁層5は、主領域50を有する。この主領域50は、特に、部分領域51に、例えば1つの開口部20の縁部に直接隣接するか、または複数の部分領域51に、例えば複数の開口部20の縁部に直接隣接する。例えば、主領域50は、第1の不動態層70によって形成されている。1つまたは複数の部分領域51は、第2の不動態層71によって形成されてもよい。主領域50と、主領域50に隣接する部分領域51とは、特に、絶縁層5の異なる部分層として形成されている。これらの部分層間の境界線または境界面は、
図2B中破線で示されている。
図1Bと比較して、
図2Bでは、開口部20の側壁20Wは、活性領域23の主要延在面と急峻な角度、詳細には約90°±30°の角度を形成する。したがって、開口部20の縮小された断面を達成することができ、これにより、活性領域23の除去される活性面がより少なくなる。
【0081】
図1Bとはさらに異なり、
図2Bによる第2の分配ウェブ40は、部分的に開口部20内に配置され、開口部20外で横方向ならびに垂直方向に配置されている。所定の領域で、第2の分配ウェブ40は、開口部20内へ延在することができる。第2の分配ウェブ40は、接触層42に直接隣接することができる。構成素子10は分離層6を有しており、この分離層6は、特に電気的に絶縁性に構成され、所定の領域で開口部20内に配置され、所定の領域で開口部20外に配置されている。
【0082】
例えば、分離層6は、第1の分配ウェブ30と第2の分配ウェブ40との間に配置された第1の部分層60を有する。分離層6は、所定の領域で絶縁層5に直接隣接することができる。分離層6および絶縁層5は、同じ材料から、または異なる材料から形成されてもよい。特に、分離層6および絶縁層5は、様々なプロセスステップで製造され、そのため、分離層6と絶縁層5との間の境界面が認識可能である。開口部20は、絶縁層5、分離層6、第1の分配ウェブ30、および第2の分配ウェブ40で完全に満たされてもよい。
【0083】
図2Cに示される区分は、実質的に、
図1Cに示される構成素子10の区分に対応する。
図1Cとは異なり、第1の接続パッド3Pを有する区分NN’に開口部20は形成されない。それゆえ、第1の接続パッド3Pは、開口部20外に位置している。開口部20外では、第1の分配ウェブ30および/または第1の接続パッド3Pは、絶縁層5および接続層41に配置されている。特に、第1の分配ウェブ30および/または第1の接続パッド3Pの全体が、半導体本体2の上方に、例えば半導体本体2の前面側主平面2Vの上方に位置している。
【0084】
図2Dに示される区分は、実質的に、
図1Dに示される構成素子10の区分に対応する。
図1Dとは異なり、第2の接続パッド4Pを有する区分PP’に開口部20は形成されない。第2の接続パッド4Pは、開口部20外に位置している。開口部20外では、第1の分配ウェブ30および/または第2の接続パッド4Pの全体が、絶縁層5および接続層41に配置され、特に半導体本体2の上方に、例えば半導体本体2の前面側主平面2Vの上方に配置されている。
【0085】
第2の接続パッド4Pおよび接触層42は、第1の分配ウェブ30の上方に配置され、第1の分配ウェブ30との重なり合い領域を有する。分離層6は、第2の部分層6Pを有しており、この第2の部分層6Pは、平面図で見て第1の分配ウェブをカプセル化し、この第1の分配ウェブを、接触層42および/または第2の分配ウェブ40または第2の接続パッド4Pから電気的に絶縁している。第1の部分層60および第2の部分層6Pは、相互に横方向に離間させてもよい。第2の接続パッド4Pの平面図で見て活性領域23は、重なり合い領域において除去されておらず、それゆえ存在している。
【0086】
図2Eに示される区分は、実質的に、
図2Dに示される構成素子10の区分に対応する。
図2Dとは異なり、区分N’P’には、第2の接続パッド4Pは存在せず、むしろ第2の分配ウェブ40が存在する。その他の点では、
図2Eに示される区分N’P’は、
図2Dに示される区分PP’と同一であってもよい。
【0087】
図3Aに示される実施例は、実質的に、
図2Aに示される構成素子10についての実施例に対応する。連結的な開口部20が平面図で見てほぼ第1の接続パッド3Pから第2の接続パッド4Pまで延在する
図2Aと相違して、この連結的な開口部20は、
図3Aでは横方向に離間された複数の開口部20に分割されている。
【0088】
【0089】
図3Bおよび
図3Cでは、開口部20内および開口部20外の第1の分配ウェブ30の延在がさらに詳細に示される。第1の接続パッド3Pへの領域まで、ならびに開口部20内の第1の半導体層21の電気的な接触接続のために、第1の分配ウェブ30は、絶縁層5および分離層6によってカプセル化されてもよく、特に完全にカプセル化されてもよい。平面図で見て、半導体本体2、ならびに第1の分配ウェブ30および/または第2の分配ウェブ40は、活性領域23が除去された開口部20内の重なり合い領域と、活性領域23が存在する開口部20外の重なり合い領域とを有することができる。その他に、開口部20内の第1の分配ウェブ30は、開口部外の第1の分配ウェブよりも垂直方向により深い平面上に位置していることも示されている。
【0090】
図3Dに示される実施例は、実質的に、
図3Aに示される構成素子10についての実施例に対応するが、
図3Dでは、接続パッド3P、4P、ならびに分配ウェブ30および40が、内側部分領域30Iおよび40I、ならびに外側部分領域30Aおよび40Aとともに明示的に示されているという違いがある。第1の分配ウェブ30と第2の分配ウェブ40とは、平面図で見て重なり合い、上下に配置され、所定の領域で相互に平行に延びている。第1の分配ウェブ30および第2の分配ウェブ40は、平面図で見てそれぞれフレーム状の分配構造部を形成することができる。
【0091】
図3Eに示される実施例は、実質的に、
図3Dに示される構成素子10の実施例に対応するが、1つまたは複数の開口部20が、平面図で見て特に関連する1つまたは複数の分配ウェブ30または40によって完全に覆われているという違いがある。
【0092】
図3Dによれば、1つまたは複数の開口部20は、平面図で見てそれぞれ、第1および/または第2の分配ウェブ30もしくは40の横方向の幅よりも長い横方向の幅を有することができる。開口部20または分配ウェブ30もしくは40の横方向の幅は、特に、開口部20または分配ウェブ30もしくは40の横方向の延在長さであり、これは分配ウェブ30もしくは40の長手方向軸線に対して垂直方向に配向されている。それに対して、
図3Eによれば、開口部20の横方向の幅は、関連する第1および/または第2の分配ウェブ30もしくは40の横方向の幅と最大で正確に同じ長さであるか、またはそれよりも短い。
【0093】
【0094】
図4A~
図4Eは、1つまたは複数の構成素子10を製造するためのいくつかの方法ステップの概略図を示す。
【0095】
図4Aによれば、半導体本体2が提供される。この半導体本体2は、基板1、特に成長基板1に配置されてもよい。半導体本体2には、接続層41が、例えば第2の電極4の一部として被着される。
【0096】
図4Bによれば、絶縁層5が、特に第1の不動態層70の形態で接続層41に被着される。
【0097】
図4Cによれば、1つまたは複数の開口部20は、不動態層70、接続層41、第2の半導体層22、および活性領域23を貫通して第1の半導体層21内へ形成される。平面図で見て、不動態層70および/または接続層41は、半導体本体2を最初は完全に覆うことができ、開口部20の形成後、開口部20外の半導体本体2を依然として完全に覆うことができる。
【0098】
図4Dによれば、第2の不動態層71は、この第2の不動態層71が平面図で見て開口部20または半導体本体2を完全に覆うように半導体本体2に被着される。第2の不動態層71は、第1の不動態層70、開口部20の底面および/または側壁を最初は完全に覆うことができる。
【0099】
図4Eによれば、第2の不動態層71は、各開口部20の底面の露出のために所々で除去され、ここで、開口部20の側壁上に残留する第2の不動態層71は、開口部20内の絶縁層5の部分領域51を形成する。開口部20外では、第2の不動態層71は、完全に除去することができ、これにより、第1の不動態層70が露出される。特に好適には、第2の不動態層71は、異方性エッチングプロセスおよび/またはマスクレスエッチングプロセスによって所々で除去される。第1の不動態層70は、ここでは部分的に除去され、したがって薄くなる可能性がある。その意味では、第1の不動態層70は、第2の不動態層71が部分的に除去される際の犠牲層として機能することができる。露出または薄くされた第1の不動態層70は、特に、開口部20外の絶縁層5の主領域50を形成する。
【0100】
開口部20の側壁に残留する第2の不動態層71は、特に、例えば第1の分配ウェブ30または第1の電極3の貫通コンタクト33を形成するためのさらなるプロセスステップにおいて開口部20内のスペーサーとして用いられる。第1の不動態層70および第2の不動態層71は、同じ材料、例えばSiO2から形成されてもよいし、または異なる電気絶縁材料から形成されてもよい。
【0101】
したがって、
図4A~
図4Eに示される方法ステップにより、第2の電極4の特に放射線透過性で導電性の接続層41を、絶縁層5の主領域50の形成前に第2の半導体層22に平坦に被着することができ、ここで、引き続き主領域50は、接続層41への第1の不動態層70の被着によって形成される。部分領域51は、開口部20の形成後、特に別個の光技術なしで、主領域50および開口部20への第2の不動態層71の平坦な被着によって形成される。その際、第2の不動態層71は、第1の主領域50、ならびに開口部20の側壁20Wおよび底面を最初は完全に覆うことができ、ここで、第2の不動態層71は、引き続き同様に付加的な光技術なしでも所々で除去される。残留する第2の不動態層71は、特に、側壁20W上の絶縁層5の部分領域51を形成する。この意味では、絶縁層5の部分領域51は、開口部20の側壁20W上で自己調整されて形成されることができ、ここで、部分領域51は、側壁20Wに対して平行に、または側壁20Wに対してコンフォーマルに延びる。これにより、第1の分配ウェブ30と半導体本体2との間、または貫通コンタクト33と半導体本体2との間の横方向の距離30Dを最小化することができ、これは、例えば開口部20内の部分領域51の単層厚さによって与えられる。
【0102】
この特許出願は、独国特許出願公開第102018124341.3号明細書の優先権を主張しており、その開示内容は援用により本明細書に組み込まれる。
【0103】
本発明は、実施例に基づく発明の説明によってこれらの実施例に限定されるものではない。むしろ、本発明は、あらゆる新規の特徴ならびにこれらの特徴のあらゆる組み合わせを含む。これは、特に当該の特徴または当該の組み合わせ自体が明示的に特許請求の範囲または実施例に提示されていない場合であっても、特許請求の範囲の特徴のあらゆる組み合わせを包含する。
【符号の説明】
【0104】
10 構成素子
10V 構成素子の前面
10R 構成素子の背面
1 基板
1V 基板の前面
1R 基板の背面
2 半導体本体
2V 半導体本体の前面側主平面
2R 半導体本体の背面側主平面
20 半導体本体の開口部
20W 半導体本体の開口部の側壁
21 第1の半導体層
22 第2の半導体層
23 活性領域
3 第1の電極
30 第1の電極の分配ウェブ
31 第1の電極の接続層
33 第1の電極の貫通コンタクト
30A 第1の分配ウェブの外側部分領域
30D 分配ウェブと半導体本体との間、または貫通コンタクトと半導体本体との間の距離
30I 第1の分配ウェブの内側部分領域
3P 第1の電極の接続パッド
3T 第1の電極の貫通コンタクト
4 第2の電極
40 第2の電極の分配ウェブ
40A 第2の分配ウェブの外側部分領域
40I 第2の分配ウェブの内側部分領域
41 第2の電極の接続層
42 第2の電極の接触層
4P 第2の電極の接続パッド
4T 第2の電極の貫通コンタクト
5 絶縁層
50 絶縁層の主領域
51 絶縁層/スペーサーの第1の部分領域
52 絶縁層の第2の部分領域
53 絶縁層の第3の部分領域
5D 絶縁層の層厚さ
6 分離層
60 分離層の第1の部分層
6P 分離層の第2の部分層
70 第1の不動態層
71 第2の不動態層
【手続補正書】
【提出日】2021-05-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体本体(2)と、第1の電極(3)と、第2の電極(4)と、を備えた構成素子(10)であって、
-前記半導体本体は、第1の半導体層(21)と、第2の半導体層(22)と、その間に位置する活性領域(23)と、を有し、
-前記第1の電極は、前記第1の半導体層と電気的に接触接続するように構成され、前記第1の半導体層における均一な電流分配のための第1の分配ウェブ(30)を有し、
-前記第2の電極は、前記第2の半導体層と電気的に接触接続するように構成され、前記第2の半導体層における均一な電流分配のための第2の分配ウェブ(40)を有し、
-前記第1の分配ウェブと前記第2の分配ウェブとは、少なくとも前記半導体本体の同一の側の所定の領域で上下に配置され、平面図で見て重なり合い、前記半導体本体を所々でのみ覆っており、
-前記第1の分配ウェブは、所々で前記第2の半導体層および前記活性領域を貫通して前記第1の半導体層まで延在し、前記活性領域は、前記半導体本体と前記第1の分配ウェブとの重なり合い領域において所々でのみ除去されており、
-前記半導体本体は、開口部(20)を有し、前記第1の分配ウェブと前記第2の分配ウェブとは、平面図で見て前記開口部内の所定の領域および前記開口部外の所定の領域で重なり合って
おり、
-
前記第2の電極(4)は、放射線非透過性でストリップ形状の複数の第2の分配ウェブ(40)、放射線非透過性の接続パッド(4P)、放射線透過性の接続層(41)、および放射線透過性の接触層(42)を有し、
-
前記第2の電極は、平面図で見て前記活性領域(23)または前記半導体本体(2)を完全に覆っており、
-
前記接続層(41)は、前記第2の半導体層(22)に直接隣接し、
-
絶縁層(5)が、垂直方向で前記接触層(42)と前記接続層(41)との間に配置されており、
-
前記接触層(42)は、複数の貫通コンタクト(4T)を介して前記絶縁層(5)を貫通して前記接続層(41)と導電的に接続されている、構成素子(10)。
【請求項2】
前記構成素子は、前記半導体本体(2)が成長している基板(1)を有し、前記第1の電極(3)と前記第2の電極(4)とは、前記基板とは反対側の前記半導体本体の同じ主平面(2V)上で上下に配置されている、請求項1記載の構成素子(10)。
【請求項3】
前記基板(1)は、サファイア基板である、請求項2記載の構成素子(10)。
【請求項4】
前記開口部(20)は、前記第2の半導体層(22)および前記活性領域(23)を貫通して前記半導体層(21)内へ延在し、
-前記開口部内の前記第1の分配ウェブ(30)は、貫通コンタクト(33)を形成し、
-前記開口部の側壁(20W)は、絶縁層(5,51)によって覆われており、
-前記貫通コンタクトと前記半導体本体との間の横方向の距離(30D)は、前記開口部内の前記絶縁層の単層厚さ(5D)によって正確に与えられている、請求項1から3までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項5】
前記開口部(20)の前記側壁(20W)は、前記活性領域(23)の主延在面と90°±30°の角度を形成する、請求項4記載の構成素子(10)。
【請求項6】
-前記半導体本体(2)は、それぞれ前記第2の半導体層(22)および前記活性領域(23)を貫通して前記第1の半導体層(21)まで延在する横方向に離間された複数の開口部(20)を有し、
-複数の第1の分配ウェブ(30)および複数の第2の分配ウェブ(40)が、前記開口部内の所定の領域および前記開口部外の所定の領域に形成され、
-前記第1の分配ウェブは第1の分配構造部を形成し、前記第2の分配ウェブは第2の分配構造部を形成し、前記第1の分配構造部の少なくとも50%は、前記半導体本体の平面図で見て前記第2の分配構造部内に位置しているか、またはその逆の構成になっている、請求項1から5までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項7】
前記第1の分配ウェブ(30)は、放射線反射的に構成され、前記開口部(20)の底面から垂直方向に沿って前記側壁(20W)を介して前記半導体本体(2)とは反対側の前記開口部外の前記絶縁層(5)の主領域(50)の表面まで延在し、前記第1の分配ウェブは、平面図で見て前記開口部を越えて側方に突出する、請求項4から6までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項8】
前記半導体本体(2)は、それぞれ前記第2の半導体層(22)および前記活性領域(23)を貫通して前記第1の半導体層(21)まで延在する横方向に離間された複数の前記開口部(20)を有し、前記第1の分配ウェブ(30)および/または前記第2の分配ウェブ(40)は、連結的に形成され、前記開口部内の所定の領域および前記開口部外の所定の領域に配置されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項9】
-前記第1の電極(3)は、前記第1の分配ウェブ(30)に導電的に接続された任意にアクセス可能な第1の接続パッド(3P)を有し、
-前記第2の電極(4)は、前記第2の分配ウェブ(40)に導電的に接続された任意にアクセス可能な第2の接続パッド(4P)を有し、
-前記活性領域(23)は、前記半導体本体(2)と、前記第1および/または前記第2の接続パッドとの重なり合い領域において少なくとも部分的に除去され
ず、
-
前記第1の接続パッド(3P)および/または前記第2の接続パッド(4P)は、前記半導体本体(2)の各開口部(20)内に配置されている、請求項1から8までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項10】
前記第1の電極(3)は、金属から形成された複数のストリップ形状の第1の分配ウェブ(30)を有し、前記第1の分配ウェブは、平面図で見て前記半導体本体(2)の横方向の主平面(2V)の最大で10%を覆っている、請求項1から9までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項11】
前記第2の電極(4)は、金属から形成された複数のストリップ形状の第2の分配ウェブ(40)を有し、前記第2の分配ウェブは、平面図で見て前記半導体本体(2)の横方向の主平面(2V)の最大で10%を覆っている、請求項1から10までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項12】
-
前記第1の電極(3)は、前記第1の分配ウェブ(30)に導電的に接続された任意にアクセス可能な第1の接続パッド(3P)を有し、
-
前記第2の電極(4)は、前記第2の分配ウェブ(40)に導電的に接続された任意にアクセス可能な第2の接続パッド(4P)を有し、
-
前記第2の接続パッド(40)は、平面図で見て前記第1の分配ウェブ(30)を覆っている、請求項1から11までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項13】
前記構成素子は、放射発光半導体チップとして構成されており、
-前記活性領域(23)は、前記構成素子の動作中に電磁放射を生成するように構成されており、
-前記第1の電極(3)は、前記生成された放射線に対して非透過性に構成され、平面図で見て前記活性領域(23)を部分的にのみ覆っており、
-前記第2の電極(4)は、所定の領域では前記生成された放射線に対して非透過性に構成され、所定の領域では前記生成された放射線に対して透過性に構成され、平面図で見て前記活性領域(23)を完全に覆っている、請求項1から12までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項14】
前記第1の電極(3)は、放射線非透過性でストリップ形状の複数の第1の分配ウェブ(30)および放射線非透過性の接続パッド(3P)を有し、前記第1の電極は、平面図で見て前記活性領域(23)または前記半導体本体(2)を部分的にのみ覆っている、請求項1から13までのいずれか1項記載の構成素子(10)。
【請求項15】
請求項
1から
14までのいずれか1項記載の構成素子(10)を製造するための方法であって、
絶縁層(5)が、平面図で見て開口部(20)外の主領域(50)、ならびに少なくとも部分的に前記開口部(20)内の部分領域(51)から形成され、前記主領域は、前記部分領域に直接隣接し、別個の方法ステップで前記部分領域の前に形成される、方法。
【請求項16】
-前記主領域(50)は、前記開口部(20)の形成前に、第2の電極(4)の放射線透過性で導電性の接続層(41)への第1の不動態層(70)の被着によって形成され、
-前記部分領域(51)は、前記開口部の形成後、前記開口部の表面への第2の不動態層(71)の被着によって形成され、前記第2の不動態層は、前記開口部の側壁(20W)および底面に対してコンフォーマルに延び、前記開口部の前記側壁(20W)および前記底面を最初は完全に覆い、
-前記第2の不動態層は、前記開口部の前記底面の露出のために所々で除去され、前記開口部の前記側壁に残留する前記第2の不動態層は、前記絶縁層の前記部分領域を形成する、請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記開口部(20)の前記底面の露出のために、前記第2の不動態層(71)は、異方性エッチングプロセスおよびマスクレスエッチングプロセスによって所々で除去される、請求項16記載の方法。
【請求項18】
半導体本体(2)と、第1の電極(3)と、第2の電極(4)と、を備えた構成素子(10)であって、
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前記半導体本体は、第1の半導体層(21)と、第2の半導体層(22)と、その間に位置する活性領域(23)と、を有し、
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前記第1の電極は、前記第1の半導体層と電気的に接触接続するように構成され、前記第1の半導体層への均一な電流分配のための第1の分配ウェブ(30)を有し、
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前記第2の電極は、前記第2の半導体層と電気的に接触接続するように構成され、前記第2の半導体層への均一な電流分配のための第2の分配ウェブ(40)を有し、
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前記第1の分配ウェブと前記第2の分配ウェブとは、少なくとも前記半導体本体の同一の側の所定の領域で上下に配置され、平面図で見て重なり合い、前記半導体本体を所々でのみ覆っており、
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前記第1の分配ウェブは、所々で前記第2の半導体層および前記活性領域を貫通して前記第1の半導体層まで延在し、前記活性領域は、前記半導体本体と前記第1の分配ウェブとの重なり合い領域において所々でのみ除去されており、
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前記半導体本体は、開口部(20)を有し、前記第1の分配ウェブと前記第2の分配ウェブとは、平面図で見て前記開口部内の所定の領域および前記開口部外の所定の領域で重なり合い、
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前記第1の電極(3)は、前記第1の分配ウェブ(30)に導電的に接続された任意にアクセス可能な第1の接続パッド(3P)を有し、
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前記第2の電極(4)は、前記第2の分配ウェブ(40)に導電的に接続された任意にアクセス可能な第2の接続パッド(4P)を有し、
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前記第1の接続パッド(3P)および/または前記第2の接続パッド(4P)は、前記半導体本体(2)の各開口部(20)内に配置されている、構成素子(10)。
【請求項19】
半導体本体(2)と、第1の電極(3)と、第2の電極(4)と、を備えた構成素子(10)であって、
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前記半導体本体は、第1の半導体層(21)と、第2の半導体層(22)と、その間に位置する活性領域(23)と、を有し、
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前記第1の電極は、前記第1の半導体層と電気的に接触接続するように構成され、前記第1の半導体層への均一な電流分配のための第1の分配ウェブ(30)を有し、
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前記第2の電極は、前記第2の半導体層と電気的に接触接続するように構成され、前記第2の半導体層への均一な電流分配のための第2の分配ウェブ(40)を有し、
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前記第1の分配ウェブと前記第2の分配ウェブとは、少なくとも前記半導体本体と同じ側の所定の領域で上下に配置され、平面図で見て重なり合い、前記半導体本体を所々でのみ覆っており、
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前記第1の分配ウェブは、所々で前記第2の半導体層および前記活性領域を貫通して前記第1の半導体層まで延在し、前記活性領域は、前記半導体本体と前記第1の分配ウェブとの重なり合い
領域において所々でのみ除去されており、
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前記半導体本体は、開口部(20)を有し、前記第1の分配ウェブと前記第2の分配ウェブとは、平面図で見て前記開口部内の所定の領域および前記開口部外の所定の領域で重なり合い、
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前記第1の電極(3)は、前記第1の分配ウェブ(30)に導電的に接続された任意にアクセス可能な第1の接続パッド(3P)を有し、
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前記第1の電極(3)は、前記第1の分配ウェブ(30)に導電的に接続された任意にアクセス可能な第1の接続パッド(3P)を有し、
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前記第2の電極(4)は、前記第2の分配ウェブ(40)に導電的に接続された任意にアクセス可能な第2の接続パッド(4P)を有し、
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前記第2の接続パッド(40)は、平面図で見て前記第1の分配ウェブ(30)を覆っている、構成素子(10)。
【国際調査報告】