(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-01
(54)【発明の名称】ブロックチェーン基盤のコンテンツ共有創作サーバー、コンテンツ配給サーバーおよびこれを含むシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220125BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021520980
(86)(22)【出願日】2019-01-25
(85)【翻訳文提出日】2021-04-15
(86)【国際出願番号】 KR2019001075
(87)【国際公開番号】W WO2020085582
(87)【国際公開日】2020-04-30
(32)【優先日】2018-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】10-2019-0006079
(32)【優先日】2019-01-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521040798
【氏名又は名称】バク ギオブ
【氏名又は名称原語表記】PARK,Ki Eob
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】バク ギオブ
(72)【発明者】
【氏名】ソン ヨンウク
(72)【発明者】
【氏名】ホン ジョンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】チョェ セナ
(72)【発明者】
【氏名】ムン ゴンヨン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ピルギュ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ソンギョン
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
一実施例に係るコンテンツ共有創作サーバーは、第1使用者のコンテンツ生成のためのプロジェクト開始要請に基づいて、プロジェクト識別情報を生成する動作、プロジェクト開始要請に基づいたトークンを発行する規約の第1スマートコントラクトを発生させる動作、既指定したコントラクト口座に第2使用者が暗号貨幣を振替させる場合、前記トークンを前記第2使用者の口座に振替させる規約の第2スマートコントラクトを発生させる動作、コントラクト口座が保有した暗号貨幣を第1使用者が支給を受けるように、既指定された量または比率に基づいて振替実行トランザクションが発生すると、コントラクト口座から第1使用者の口座に振替させる規約の第3スマートコントラクトを発生させる動作、およびプロジェクトの進行に対して第2使用者が評価した評価情報に基づいて振替実行トランザクションの発生を決定する動作を遂行できる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ共有創作サーバーにおいて、
前記サーバーが提供するサービスに参加する使用者の端末およびブロックチェーンネットワークと通信するための通信インターフェースと、
所定の動作を遂行するようにする命令語を保存する一つ以上のメモリと、
前記一つ以上のメモリと動作可能に連結されて前記命令語を実行するように設定された一つ以上のプロセッサとを含み、
前記サービスに参加する使用者は前記ブロックチェーンネットワーク上の口座を保有し、前記一つ以上のメモリは前記口座情報を保存し、
前記一つ以上のプロセッサは、
第1使用者のコンテンツ製作のためのプロジェクト開始要請に基づいてプロジェクトを特定するプロジェクト識別情報を生成する動作、
前記プロジェクト開始要請に基づいたトークンを発行する規約の第1スマートコントラクトを前記ブロックチェーンネットワーク上に発生させる動作、
既指定したコントラクト口座に第2使用者が暗号貨幣を振替させる場合、前記トークンを前記第2使用者の口座に振替させる規約の第2スマートコントラクトを前記ブロックチェーンネットワーク上に発生させる動作、
前記プロジェクト進行中に前記コントラクト口座が保有した暗号貨幣を前記第1使用者が支給を受けることができる量または比率を指定して、前記進行中に前記サーバーによって前記ブロックチェーンネットワークで振替を発生させる振替実行トランザクションが発生すると、前記コントラクト口座に既指定された量または比率の暗号貨幣を前記第1使用者の口座に振替させる規約の第3スマートコントラクトを前記ブロックチェーンネットワーク上に発生させる動作、および
前記プロジェクトの進行に対して前記第2使用者が評価した評価情報に基づいて前記振替実行トランザクションの発生を決定する動作を遂行する、コンテンツ共有創作サーバー。
【請求項2】
前記一つ以上のプロセッサは、
前記プロジェクトの進行が完了してコンテンツが生成された場合、
消費者端末から所定金額を受信しながら前記コンテンツを提供し、前記受信した金額を集計する動作、
前記受信した金額を前記暗号貨幣に変換する動作、および
前記第2使用者それぞれの口座が保有した前記トークンの数量に比例して、前記変換した暗号貨幣が前記第2使用者それぞれの口座に振替されるようにする規約の第4スマートコントラクトを前記ブロックチェーンネットワーク上に発生させる動作をさらに遂行する、請求項1に記載のコンテンツ共有創作サーバー。
【請求項3】
前記プロジェクト開始要請は、
前記コンテンツの企画案、前記プロジェクトの進行に必要な要素および前記プロジェクトのキーワードに対する情報を含む、請求項1に記載のコンテンツ共有創作サーバー。
【請求項4】
前記一つ以上のプロセッサは、
前記プロジェクトの進行に必要な要素に基づいて、前記サービスに参加する使用者のうち一部の使用者の情報を前記第1使用者に推薦し、前記一部の使用者のうち前記プロジェクトを一緒に進行することに選択されたチーム員に対する情報および前記チーム員に割当された持分情報を前記メモリに保存する、請求項3に記載のコンテンツ共有創作サーバー。
【請求項5】
前記一つ以上のメモリは、
前記サービスに参加する使用者の識別情報を保存し、前記使用者の識別情報に前記使用者が指定したメタデータをマッピングして保存し、
前記推薦は、
前記一つ以上のプロセッサが、前記メモリに保存されたメタデータ間の密接度および出演頻度数を算出し、前記キーワードに対応するメタデータから密接度および出演頻度数が高い第1メタデータを判別して、前記第1メタデータとマッピングされて保存された使用者の識別情報を前記第1使用者に提供して遂行される、請求項4に記載のコンテンツ共有創作サーバー。
【請求項6】
前記推薦は、
前記一つ以上のプロセッサが、前記第1メタデータを判別した後、前記第1メタデータと密接度および出演頻度数が高い第2メタデータを判別し、前記キーワードから判別されたメタデータの順序通りに前記第1メタデータおよび前記第2メタデータをマインドマップ形式で出力し、前記キーワード、第1メタデータおよび第2メタデータのすべてとマッピングされて保存された使用者の識別情報を前記第1使用者に提供して遂行される、請求項5に記載のコンテンツ共有創作サーバー。
【請求項7】
前記第1スマートコントラクトは、
前記プロジェクト識別情報、前記トークンの名称、前記トークンの発行量、前記トークンが発行される各口座、前記トークンの発行量のうち、前記プロジェクトチーム員に割当された比率に対する情報を含み、
前記プロジェクトチーム員に割当された比率のトークンが前記プロジェクトチーム員に割当された持分によって前記チーム員の各口座に発行されるようにする規約のデジタル命令語を含む、請求項4に記載のコンテンツ共有創作サーバー。
【請求項8】
前記第2スマートコントラクトは、
前記コントラクト口座、前記コントラクト口座に前記暗号貨幣の振替を受ける期間、および前記コントラクト口座が前記第2使用者の口座に振替できる前記トークンの数量に対する情報を含む、請求項1に記載のコンテンツ共有創作サーバー。
【請求項9】
前記第2スマートコントラクトは、
前記暗号貨幣の振替を受ける期間内に前記振替できる前記トークンの数量がすべて消尽されない場合、前記第2使用者から振替を受けた暗号貨幣を前記第2使用者の口座に振替させる規約のデジタル命令語を含む、請求項8に記載のコンテンツ共有創作サーバー。
【請求項10】
前記第3スマートコントラクトは、
前記プロジェクトの進行の各過程に対する情報、前記各過程に対して指定された暗号貨幣の量または比率、前記振替実行トランザクションを許容させる主体として前記サーバーの口座、前記指定された暗号貨幣の支給を受ける口座に対する情報を含む、請求項1に記載のコンテンツ共有創作サーバー。
【請求項11】
前記第3スマートコントラクトは、
前記プロジェクトの進行の各過程ごとに前記指定された量または比率に基づいて、前記各過程中に前記サーバーが指定した秘密鍵による署名を通じて前記振替実行トランザクションが発生すると、前記各過程に指定された量または比率の暗号貨幣を前記コントラクト口座から前記第1使用者の口座に振替させる規約のデジタル命令語を含む、請求項10に記載のコンテンツ共有創作サーバー。
【請求項12】
コンテンツ配給サーバーおよび請求項1に記載されたコンテンツ共有創作サーバーを含むコンテンツシステムにおいて、
前記コンテンツ配給サーバーは、前記コンテンツ共有創作サーバーから完成されたコンテンツを受信し、所定金額を受信しながら消費者端末に前記コンテンツを提供し、所定の期間単位で前記金額を集計して前記コンテンツ共有創作サーバーに伝送し、
前記コンテンツ共有創作サーバーは、前記集計された金額を受信して所定の暗号貨幣に変換し、前記コンテンツと関連したものでマッピングされたトークンを保有した使用者の口座が保有した前記トークンの数量に比例して、前記変換した暗号貨幣が前記使用者それぞれの口座に振替されるようにする規約のスマートコントラクトを前記ブロックチェーンネットワーク上に発生させる動作をさらに遂行する、コンテンツシステム。
【請求項13】
コンテンツ共有創作サーバーが遂行するコンテンツ共有創作方法において、
第1使用者のコンテンツ生成のためのプロジェクト開始要請に基づいてプロジェクトを特定するプロジェクト識別情報を生成する段階(前記サーバーが提供するサービスに参加する使用者はブロックチェーンネットワーク上の口座を保有する)と、
前記プロジェクト開始要請に基づいたトークンを発行する規約の第1スマートコントラクトを前記ブロックチェーンネットワーク上に発生させる段階と、
既指定したコントラクト口座に第2使用者が暗号貨幣を振替させる場合、前記トークンを前記第2使用者の口座に振替させる規約の第2スマートコントラクトを前記ブロックチェーンネットワーク上に発生させる段階と、
前記プロジェクト進行中に前記コントラクト口座が保有した暗号貨幣を前記第1使用者が支給を受けることができる量または比率を指定して、前記進行中に前記サーバーによって前記ブロックチェーンネットワークで振替を発生させる振替実行トランザクションが発生すると、前記コントラクト口座に既指定された量または比率の暗号貨幣を前記第1使用者の口座に振替させる規約の第3スマートコントラクトを前記ブロックチェーンネットワーク上に発生させる段階と、
前記プロジェクトの進行に対して前記第2使用者が評価した評価情報に基づいて前記振替実行トランザクションの発生を決定する段階とを含む、コンテンツ共有創作方法。
【請求項14】
前記方法は、
前記プロジェクトの進行が完了してコンテンツが生成された場合、
消費者端末から所定金額を受信しながら前記コンテンツを提供し、前記受信した金額を集計する段階と、
前記受信した金額を前記暗号貨幣に変換する段階と、
前記第2使用者それぞれの口座が保有した前記トークンの数量に比例して、前記変換した暗号貨幣が前記第2使用者それぞれの口座に振替されるようにする規約の第4スマートコントラクトを前記ブロックチェーンネットワーク上に発生させる段階とをさらに遂行する、請求項13に記載のコンテンツ共有創作方法。
【請求項15】
前記プロジェクト開始要請は、
前記コンテンツの企画案、前記プロジェクトの進行に必要な要素および前記プロジェクトのキーワードに対する情報を含み、
前記方法は、
前記プロジェクトの進行に必要な要素に基づいて、前記サービスに参加する使用者のうち一部の使用者の情報を前記第1使用者に推薦する段階および前記一部の使用者のうち前記プロジェクトを一緒に進行することに選択されたチーム員に対する情報および前記チーム員に割当された持分情報を前記メモリに保存する段階をさらに含み、
前記第1スマートコントラクトは、
前記プロジェクト識別情報、前記トークンの名称、前記トークンの発行量、前記トークンが発行される各口座、前記トークンの発行量のうち前記プロジェクトチーム員に割当された比率に対する情報を含み、
前記プロジェクトチーム員に割当された比率のトークンが前記プロジェクトチーム員に割当された持分によって前記チーム員の各口座に発行されるようにする規約のデジタル命令語を含む、請求項13に記載のコンテンツ共有創作方法。
【請求項16】
前記第2スマートコントラクトは、
前記コントラクト口座、前記コントラクト口座に前記暗号貨幣の振替を受ける期間および前記コントラクト口座が前記第2使用者の口座に振替できる前記トークンの数量に対する情報を含み、
前記暗号貨幣の振替を受ける期間内に前記振替できる前記トークンの数量がすべて消尽されない場合、前記第2使用者から振替を受けた暗号貨幣を前記第2使用者の口座に振替させる規約のデジタル命令語を含む、請求項13に記載のコンテンツ共有創作方法。
【請求項17】
前記第3スマートコントラクトは、
前記プロジェクトの進行の各過程に対する情報、前記各過程に対して指定された暗号貨幣の量または比率、前記振替実行トランザクションを許容させる主体として前記サーバーの口座、前記指定された暗号貨幣の支給を受ける口座に対する情報を含む、請求項13に記載のコンテンツ共有創作方法。
【請求項18】
前記第3スマートコントラクトは、
前記プロジェクトの進行の各過程ごとに前記指定された量または比率に基づいて、前記各過程中に前記サーバーが指定した秘密鍵による署名を通じて前記振替実行トランザクションが発生すると、前記各過程に指定された量または比率の暗号貨幣を前記コントラクト口座から前記第1使用者の口座に振替させる規約のデジタル命令語を含む、請求項17に記載のコンテンツ共有創作方法。
【請求項19】
請求項13~請求項18のいずれか一項に記載された方法をプロセッサが遂行するようにする命令語を含むコンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能記録媒体。
【請求項20】
請求項13~請求項18のいずれか一項に記載された方法をプロセッサが遂行するようにする、コンピュータ読み取り可能記録媒体に保存されたコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本文書の実施例はブロックチェーンを活用して製作者の共有創作環境と、透明な投資および公正な配給環境を提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
コンテンツを楽しめる媒体が日増しに多様化し、OTT(over the top)サービスの登場と共にコンテンツ産業の規模は幾何級数的に成長している。
【0003】
一つのコンテンツが完成されて消費者に提供されるまでは多様な分野の人材と資本が必要である。しかし、既存のコンテンツ産業構造においてアマチュア製作者やコンテンツ分野に関心を有する個人たちは、いくら立派なコンテンツアイデアを有したとしても製作に必要な人的ネットワーク、装備、空間およびコンテンツに対する著作権の保護などの多様な要素を備えていくのに大きな困難が伴うため、コンテンツの製作段階でプロジェクトが中断されてしまう場合が殆どである。
【0004】
また、アマチュア製作者や個人たちがコンテンツを完成させたとしても、コンテンツを消費者に披露する段階まで行く段階で難航することが多い。コンテンツの配給市場は、過去から現在に至るまで大型配給会社が支配しているのが実情である。このような理由で、良質のコンテンツが消費者に披露する機会もなく消えたり、製作者の意図とは異なってコンテンツが商業的な方向に変質したりもする。このため、コンテンツ消費者は多様なコンテンツを楽しめる権利を享受できなくなる可能性が大きい。
【0005】
このような問題点は長い間提起されてきたにもかかわらず、これまで明確な解決策を見出せないでいる。既存のコンテンツ産業には、製作者、投資者、配給者、消費者がすべて満足できる新しい環境の造成を通じての解決方法が必要であるのが実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本文書の実施例は、コンテンツの製作、投資および配給などのコンテンツ産業の全般的な過程で多様なアイデア共有および協業環境を提供できるコミュニティを活性化し、透明性を担保するブロックチェーン技術をつなぎ併せて、コンテンツの製作者、投資者、消費者がすべて満足できる新しいコンテンツプラットホームを構築することによって既存のコンテンツ産業構造の問題を解決しようとする。
【0007】
より具体的には、本文書の実施例は、一つのプラットホーム内でコンテンツ製作に必要な人的ネットワーク、装備、空間などの多様な要素が設けられた協力環境を提供し、製作者がコンテンツ著作権の保護を受けることができる範囲内で自由に自分たちのアイデアを共有してコンテンツを製作できる環境を提供し、各種分野の専門家らと疎通できるコミュニティを通じて合理的意思を決定できる環境を提供しようとする。
【0008】
また、本文書の実施例は、ブロックチェーン技術を通じて製作者が自身のプロジェクト進行状況を投資者に公開し、投資者が自身の投資金がどのように使われているかを把握できるようにして、製作者が誠実にコンテンツを製作するように動機を誘発し、ひいては誠実に製作されているコンテンツに投資がさらに円滑になされるようにする好循環の環境を提供しようとする。
【0009】
併せて、本文書の実施例は、プラットホーム内で完成されたコンテンツを消費者に提供し、消費者は自身の好みに合うコンテンツの推薦を受けて多様なコンテンツを消費することができ、ブロックチェーンに記録された持分を通じて製作者および投資者にコンテンツによって発生した収益が透明に分配され得る環境を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施例に係るコンテンツ共有創作サーバーは、前記サーバーが提供するサービスに参加する使用者の端末およびブロックチェーンネットワークと通信するための通信インターフェースと、所定の動作を遂行するようにする命令語を保存する一つ以上のメモリと、前記一つ以上のメモリと動作可能に連結されて前記命令語を実行するように設定された一つ以上のプロセッサとを含み(前記サービスに参加する使用者は前記ブロックチェーンネットワーク上の口座を保有し、前記一つ以上のメモリは前記口座情報を保存する)、前記一つ以上のプロセッサは、第1使用者のコンテンツ製作のためのプロジェクト開始要請に基づいてプロジェクトを特定するプロジェクト識別情報を生成する動作、前記プロジェクト開始要請に基づいたトークンを発行する規約の第1スマートコントラクトを前記ブロックチェーンネットワーク上に発生させる動作、既指定したコントラクト口座に第2使用者が暗号貨幣を振替させる場合、前記トークンを前記第2使用者の口座に振替させる規約の第2スマートコントラクトを前記ブロックチェーンネットワーク上に発生させる動作、前記プロジェクト進行中に前記コントラクト口座が保有した暗号貨幣を前記第1使用者が支給を受けることができる量または比率を指定して、前記進行中に前記サーバーによって前記ブロックチェーンネットワークで振替を発生させる振替実行トランザクションが発生すると、前記コントラクト口座に既指定された量または比率の暗号貨幣を前記第1使用者の口座に振替させる規約の第3スマートコントラクトを前記ブロックチェーンネットワーク上に発生させる動作、および前記プロジェクトの進行に対して前記第2使用者が評価した評価情報に基づいて前記振替実行トランザクションの発生を決定する動作を遂行できる。
【0011】
一実施例に係るコンテンツ共有創作サーバーが遂行するコンテンツ共有創作方法は、第1使用者のコンテンツ生成のためのプロジェクト開始要請に基づいてプロジェクトを特定するプロジェクト識別情報を生成する段階(前記サーバーが提供するサービスに参加する使用者はブロックチェーンネットワーク上の口座を保有する)と、前記プロジェクト開始要請に基づいたトークンを発行する規約の第1スマートコントラクトを前記ブロックチェーンネットワーク上に発生させる段階と、既指定したコントラクト口座に第2使用者が暗号貨幣を振替させる場合、前記トークンを前記第2使用者の口座に振替させる規約の第2スマートコントラクトを前記ブロックチェーンネットワーク上に発生させる段階と、前記プロジェクト進行中に前記コントラクト口座が保有した暗号貨幣を前記第1使用者が支給を受けることができる量または比率を指定して、前記進行中に前記サーバーによって前記ブロックチェーンネットワークで振替を発生させる振替実行トランザクションが発生すると、前記コントラクト口座に既指定された量または比率の暗号貨幣を前記第1使用者の口座に振替させる規約の第3スマートコントラクトを前記ブロックチェーンネットワーク上に発生させる段階と、前記プロジェクトの進行に対して前記第2使用者が評価した評価情報に基づいて前記振替実行トランザクションの発生を決定する段階とを含むことができる。
【0012】
一実施例に係るコンテンツシステムは、コンテンツ共有創作サーバーから完成されたコンテンツを受信し、所定金額を受信しながら消費者端末に前記コンテンツを提供し、所定の期間単位で前記金額を集計して前記コンテンツ共有創作サーバーに伝送するコンテンツ配給サーバーと、前記集計された金額を受信して所定の暗号貨幣に変換し、前記コンテンツと関連したものでマッピングされたトークンを保有した使用者の口座が保有した前記トークンの数量に比例して、前記変換した暗号貨幣が前記使用者それぞれの口座に振替されるようにする規約のスマートコントラクトを前記ブロックチェーンネットワーク上に発生させる動作を遂行するコンテンツ共有創作サーバーとを含むことができる。
【発明の効果】
【0013】
本文書の実施例によると、コンテンツ製作段階で製作者はコンテンツを一緒に製作する最適なチーム員を検索し、容易にプロジェクトを進行できる環境の提供を受けることができる。また、投資者はコンテンツの製作現況を容易に確認することができ、コンテンツの製作を後援するために小額であっても手軽に投資が可能である。
【0014】
本文書の実施例によると、クラウドファンディング金額支給段階で投資者の投資金はコントラクト口座に保管され、プロジェクトに対する投資者の評価によって投資金が流用され得るため、製作者に、プロジェクト進行過程を公開し誠実に遂行する動機を誘発し、投資者はプロジェクトの進行過程を見守ることができ、投資金が安全に使われることを確認することができる。
【0015】
本文書の実施例によると、コンテンツ配給段階で製作者は完成されたコンテンツをコンテンツ配給サーバーを通じて消費者に流通させることができ、消費者は自身の好みに合うコンテンツの推薦を受けて多様なコンテンツを消費することができ、投資者はコンテンツによって発生した収益を透明に分配を受けることができる。
【0016】
このような実施例により、コンテンツの製作者、投資者、消費者がすべて満足できる新しい生態系を作ることができる。
【0017】
この他に、本文書を通じて直接的または間接的に把握される多様な効果が提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】一実施例に係るシステムとブロックチェーンネットワークの動作環境を示す構成図である。
【
図2】一実施例に係るコンテンツ共有創作サーバーの構成ブロック図である。
【
図3】一実施例に係るコンテンツ配給サーバーの構成ブロック図である。
【
図4】製作者がコンテンツ共有創作サーバーにプロジェクトを開始する実施例である。
【
図5】
図4による実施例の具体的な例示として、映画の製作を所望する製作者がコンテンツの法的保護の支援を受け、コミュニティを通じてプロジェクトのチーム員を募集する実施例である。
【
図6】コンテンツ共有創作サーバーがプロジェクト開始要請に基づいて、プロジェクトの製作に必要な他の製作者をチーム員として推薦する検索サービスの例示図である。
【
図7】コンテンツ共有創作サーバーが製作者端末の要請に基づいて、ブロックチェーンネットワーク上でトークンを生成しクラウドファンディングを開始する動作の実施例である。
【
図8】コンテンツ共有創作サーバーがクラウドファンディングが完了した暗号貨幣をコントラクト口座に保管し、プロジェクトの進行にしたがって暗号貨幣を支給するスマートコントラクトを生成する実施例である。
【
図9】コンテンツ配給サーバーが完成されたコンテンツを消費者に配給し、コンテンツ共有創作サーバーが投資者にコンテンツの収益を分配する実施例である。 図面の説明と関連して、同一または類似する構成要素については同一または類似する参照符号が使われ得る。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の多様な実施例が添付された図面を参照して記載される。しかし、これは本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の実施例の多様な変更(modification)、均等物(equivalent)、および/または代替物(alternative)を含むものと理解されるべきである。
【0020】
図1は、一実施例に係るコンテンツシステム10とブロックチェーンネットワーク20の動作環境を示す構成図である。
図1を参照すると、一実施例に係るコンテンツシステム10はブロックチェーンネットワーク20と連動して動作することができる。以下、一実施例に係るコンテンツシステム10の構成について先に詳察し、コンテンツシステム10と連動するブロックチェーンネットワーク20を説明する。
【0021】
一実施例に係るコンテンツシステム10はコンテンツの製作、投資および配給などの全過程をシステムに参加するすべての使用者に透明に公開し、コンテンツに対する投資金が安全に流用され得るようにし、コンテンツによって発生した収益が正当に分配されるように、ブロックチェーンネットワーク20と協力してコンテンツの製作、投資および配給サービスを提供することができる。コンテンツは映画、音楽、演劇、文学、写真、漫画、アニメーション、コンピュータゲームなど、人間の創作活動により創出される創作物を含むことができる。
【0022】
一実施例に係るコンテンツシステム10はコンテンツ共有創作サーバー100、コンテンツ配給サーバー200、取引所サーバー300、製作者端末400、投資者端末500および消費者端末600を含むことができる。コンテンツ共有創作サーバー100、コンテンツ配給サーバー200、取引所サーバー300、製作者端末400、投資者端末500および消費者端末600は、ネットワークを通じて動作可能に連結されて情報を送受信することができる。例えば、ネットワークはLAN(local area network)、WAN(wide area network)、バーチャルネットワーク、遠隔通信などの有無線通信ネットワークを含むことができる。
【0023】
一実施例に係るコンテンツシステム10の構成のうちシステムのサービスを受ける構成は、製作者端末400、投資者端末500および消費者端末600を含むことができる。
【0024】
製作者端末400は製作者が使う端末である。製作者はコンテンツのアイデア開始から完成までコンテンツ製作に参加する者を含むことができる。製作者は、製作者端末400を通じてコンテンツシステム10でコンテンツ生成のためのプロジェクトを一緒にする他の製作者を探すことができ、プロジェクトを後援する投資者を探すことができ、完成されたコンテンツを消費者に配給させるサービスの提供を受けることができる。
【0025】
投資者端末500は投資者が使う端末である。投資者はコンテンツの製作に必要な資本を後援する者を含むことができる。投資者は、投資者端末500を通じてコンテンツシステム10で投資するコンテンツを検索し、コンテンツの製作過程と投資金の使用過程を透明に見守ることができ、完成されたコンテンツによって発生する収益の分配を受けるサービスの提供を受けることができる。
【0026】
消費者端末600は消費者が使う端末である。消費者は完成されたコンテンツに対して費用を支払ってコンテンツの提供を受ける者を含むことができる。消費者は消費者端末600を通じてコンテンツシステム10で自身の好みに合うコンテンツを検索して多様な形態でコンテンツの提供を受けることができる。
【0027】
以下、「製作者、投資者、消費者」を総称する場合は「使用者」と指称し、「製作者端末400、投資者端末500、消費者端末600」を総称する場合は「使用者端末」と指称することにする。
【0028】
使用者はコンテンツシステム10で一つの役割のみを遂行するのではなく、複数の役割を遂行することができる。例えば、製作者が自身のコンテンツまたは他のコンテンツの投資者となり得、多様なコンテンツを消費する消費者となり得る。これを通じて、使用者は目的にしたがって自発的に多様な役割を遂行して、互いに助け合うことができる好循環の生態系を作り出すことができる。
【0029】
使用者端末400、500、600はネットワークを通じて情報を送受信できる多様な形態の装置で具現され得る。例えば、携帯用通信装置(例:スマートフォン)、コンピュータ装置、携帯用マルチメディア装置、ノートパソコン、タブレットPCなどを含むことができる。
【0030】
一実施例に係るコンテンツシステム10の構成のうちシステムのサービスを提供する構成は、コンテンツ共有創作サーバー100、コンテンツ配給サーバー200および取引所サーバー300を含むことができる。
【0031】
コンテンツ共有創作サーバー100はコンテンツの製作から投資および配給を一つのプラットホーム内で解決できるサービスを提供することができる。コンテンツ共有創作サーバー100は製作者のアイデアさえよければコンテンツを効率的に製作できる環境を提供し、投資者が後援中のコンテンツの製作過程を見守り投資金がどのように使われているかを確認できるようにし、コンテンツによって発生した収益金が透明に分配され得る環境を提供することができる。
【0032】
コンテンツ配給サーバー200は完成されたコンテンツが多様な消費者に提供されるように配給し、コンテンツによる収益金が製作者および投資者に透明に分配され得るようにするサービスを提供することができる。
【0033】
取引所サーバー300はコンテンツシステム10に参加する主体が法定貨幣、暗号貨幣またはトークンを互いに取引または変換できるサービスを提供することができる。取引所サーバー300は分散型取引所(decentralized exchange)を含むことができる。暗号貨幣およびトークンはブロックチェーンネットワーク20に対する説明で後述する。
【0034】
ブロックチェーンネットワーク20はネットワークを通じてコンテンツシステム10と連動してコンテンツシステム10で発生するデータを処理することができる。ブロックチェーンネットワーク20はブロックチェーン構造の分散データベースを具現するP2Pネットワークシステムと理解され得る。コンテンツシステム10はブロックチェーンネットワーク20だけでなく、多様な他の構造(例:DAG構造など)の分散データベースを具現するP2Pネットワークシステムと協力して決済サービスを提供することができる。
【0035】
ブロックチェーンネットワーク20は互いに連結された複数個のコンピューティング装置(以下、「ノード」)を含むP2Pネットワークと理解され得、それぞれのノードは一つ以上のプロセッサを含んで演算を遂行できる。コンテンツシステム10に参加する使用者はブロックチェーンネットワーク20に登録されたブロックチェーン口座情報を有することができる。
【0036】
ブロックチェーン口座情報は秘密鍵(private key)と公開鍵(public key)を含むことができる。秘密鍵は、ブロックチェーンネットワーク20でトランザクション(例:第1使用者口座から第2使用者口座に「デジタル支給手段」が振替されるようにするトランザクション、スマートコントラクトをブロックチェーンネットワーク20上に配布するトランザクション、スマートコントラクトを実行させるトランザクションなど)が発生するようにするための使用者のデジタル署名として機能することができる。公開鍵は使用者の口座住所(account address、以下、「口座」)として機能することができる。多様な実施例において、口座は人が認識できる(human-readable)文字列または数字列を含むことができる。
【0037】
前述した例示に記載された「デジタル支給手段」は暗号貨幣(crypto currency)を含むことができる。暗号貨幣はブロックチェーンネットワーク20内で分散型システム方式で記録される支給手段であり、デジタルトークン(digital token、以下「トークン」)を含む概念の用語で使われたりもするが、本文書の説明では理解の便宜のために「暗号貨幣」と「トークン」を下記のように区分して使うことにする。
【0038】
本文書の説明において、暗号貨幣は一つのブロックチェーンネットワーク20が誕生する瞬間からデータ記録および信頼維持の補償手段として使われる支給手段を指称し、このような意味で暗号貨幣を指称する場合にはネイティブ暗号貨幣という名称で呼ばれたりもする。ただし、本文書の特許請求の範囲に記載された「暗号貨幣」という用語は必ずしも「ネイティブ暗号貨幣」の概念のみを含むものではなく、「トークン」の概念も含むことができる。
【0039】
本文書の説明において、トークンは一つのブロックチェーンネットワーク20で付加的に発生したデジタル交換手段として所定の用途または価値を有することができる。トークンはブロックチェーンネットワーク20に参加するノードが自発的に生成することができ、ブロックチェーンネットワーク20内で分散型システム方式でトークンの発生、振替、使用情報が記録され得る。
【0040】
前述した用語の概念によると、イーサリアムブロックチェーンネットワーク20を例示として説明する場合、暗号貨幣はイーサリアムを意味し、トークンはERC-20規約に沿ってイーサリアムブロックチェーンネットワーク20で発行されたERC-20トークンを意味し得る。
【0041】
トランザクションはブロックチェーンネットワーク20を利用するノード(例:コンテンツ共有創作サーバー100、コンテンツ配給サーバー200、取引所サーバー300、製作者端末400、投資者端末500、消費者端末600)によって発生し得る。トランザクションはコンテンツの製作、投資、配給、収益などに関連した情報、または暗号貨幣/トークンの振替に関する情報、スマートコントラクトに関する情報を含むことができる。ノードはトランザクションの処理結果をブロックチェーンを通じて確認することができる。
【0042】
ブロックチェーンネットワーク20上で発生するトランザクションは、前記トランザクションを生成した主体のブロックチェーン口座の秘密鍵によって暗号化署名されるため、ブロックチェーンネットワーク20上に偽・変造が不可能な暗号学的証明データとして記録され得る。
【0043】
トランザクションが発生すると、ブロックチェーンネットワーク20のノードは発生したトランザクションの無欠性を検証し、ブロックチェーンネットワーク20に具現された合意アルゴリズム(例:POW、POS、DPOSなど)に基づいて既生成されたブロックに続く新しいブロックを生成し、新しく生成されたブロックは他のノードに伝播しながらトランザクションが実行され得る。ブロックは複数のトランザクション情報を含むことができる。
【0044】
ブロックに対する情報はノードが共有するトランザクションデータベースに保存され得る。トランザクションデータベースは複数個のノードが同一情報を共有する公共元帳(public ledger)として理解され得る。
【0045】
ブロックチェーンネットワーク20は多様なノードによって提供される多様なスマートコントラクトを配布および実行することができる。スマートコントラクトはデジタル命令語で記載された規約であって、ブロックチェーンネットワーク20で規約の条件に従うイベントが発生する場合、定められた規約に沿って特定のトランザクションが発生するようにしたり他のスマートコントラクトを実行することができる。
【0046】
スマートコントラクトはコントラクト口座(contract account)を保有することができる。コントラクト口座はブロックチェーンネットワーク20に含まれたノードまたは他のスマートコントラクトが前記スマートコントラクトを動作させるためにトランザクションを発生させる住所として理解され得る。コントラクト口座はトランザクションメッセージを受けた場合、内部規約で定められたデジタル命令語によって次の動作(例:特定のトランザクションを生成、メッセージを読んだり他の口座へメッセージ伝送、他のスマートコントラクトを生成)を遂行できる。
【0047】
以下、一実施例に係るコンテンツシステム10のサービスを提供するコンテンツ共有創作サーバー100およびコンテンツ配給サーバー200の構成について
図2および
図3を参照して説明する。
【0048】
図2は一実施例に係るコンテンツ共有創作サーバー100の構成ブロック図である。
【0049】
図2を参照すると、一実施例に係るコンテンツ共有創作サーバー100はプロセッサ110、メモリ120および通信インターフェース130を含むことができる。
【0050】
プロセッサ110はコンテンツ共有創作サーバー100の全般的な動作を制御することができる。プロセッサ110はプロジェクト管理モジュール111、コントラクト管理モジュール113および制御モジュール115を含むことができる。コンテンツ共有創作サーバー100は一つ以上のプロセッサ110を含むことができる。プロセッサ110はメモリ120に保存された命令語を実行して、プロジェクト管理モジュール111、コントラクト管理モジュール113および制御モジュール115を駆動させることができる。プロジェクト管理モジュール111、コントラクト管理モジュール113および制御モジュール115によって遂行される動作は、プロセッサ110によって遂行される動作として理解され得る。
【0051】
図2では各モジュールの基本的な機能を先に説明し、
図4~
図9を通じてプロセッサが遂行する一連の動作を説明する。
【0052】
プロジェクト管理モジュール111は、製作者が進行するプロジェクトと関連した情報を管理および制御することができる。例えば、プロジェクト管理モジュール111は製作者が進行するプロジェクトの識別情報を生成し、プロジェクトのチーム員リストを管理し、プロジェクトのスケジュールを管理することができる。
【0053】
コントラクト管理モジュール113は、ブロックチェーンネットワーク20に配布されるスマートコントラクト関連情報を生成し、特定の規約に沿ってスマートコントラクトを生成し、スマートコントラクトをブロックチェーンネットワーク20に配布することができる。
【0054】
制御モジュール115はプロジェクトの進行またはトランザクションの発生に関連した動作を制御することができる。例えば、製作者のプロジェクトを一緒に進行するチーム員を使用者DB121から検索して製作者に推薦したり、コンテンツに対する評価セッションを開設することができ、トランザクション生成の有無を決定することができる。
【0055】
メモリ120は使用者DB121、プロジェクトDB123、コンテンツDB125を含むことができ、プロセッサ110の動作を遂行させることができる命令語を保存することができる。
【0056】
使用者DB121は、コンテンツシステム10に参加する使用者の識別情報、使用者のブロックチェーン口座情報、使用者のプロフィールおよびポートフォリオ情報を保存することができる。
【0057】
プロジェクトDB123は、製作者が開始したプロジェクトと関連したすべての情報およびプロジェクトによって発生するスマートコントラクト関連情報を保存することができる。
【0058】
コンテンツDB125は、製作者が製作中のコンテンツまたは製作を完了したコンテンツに関する情報を保存することができる。
【0059】
通信インターフェース130はブロックチェーンネットワーク20と通信し、コンテンツシステム10に含まれた構成と情報を送受信できるようにする。このために、通信インターフェース130は無線通信モジュールまたは有線通信モジュールを含むことができる。
【0060】
図3は、一実施例に係るコンテンツ配給サーバー200の構成ブロック図である。
【0061】
図3を参照すると、一実施例に係るコンテンツ共有創作サーバー100はプロセッサ210、メモリ220および通信インターフェース230を含むことができる。
【0062】
プロセッサ210はコンテンツ配給サーバー200の全般的な動作を制御することができる。プロセッサ210はストリーミングモジュール211、決済モジュール213および収益集計モジュール215を含むことができる。コンテンツ配給サーバー200は一つ以上のプロセッサ210を含むことができる。プロセッサ210はメモリ220に保存された命令語を実行してストリーミングモジュール211、決済モジュール213および収益集計モジュール215を駆動させることができる。ストリーミングモジュール211、決済モジュール213および収益集計モジュール215によって遂行される動作はプロセッサ210によって遂行される動作として理解され得る。
【0063】
図3では各モジュールの基本的な機能を先に説明し、
図4~
図9を通じてプロセッサ210が遂行する一連の動作を説明する。
【0064】
ストリーミングモジュール211は製作者が完成させたコンテンツを使用者に提供することができる。例えば、使用者の好みを反映してコンテンツDB223に保存されたコンテンツを推薦し、使用者から所定金額を受信しながらストリーミングサービスを提供することができる。
【0065】
決済モジュール213はコンテンツ提供時に使用者から所定金額の決済を受けることができる。金額は法定貨幣、暗号貨幣およびトークンを含むことができる。コンテンツ配給サーバー200は決済代行サービスサーバー(図示されず)を利用して金額を受信してもよい。
【0066】
収益集計モジュール215は一定期間別に特定のコンテンツによって発生した収益を集計することができる。収益集計モジュール215はコンテンツが直接販売された収益、コンテンツの照会数および再生した時間によるストリーミング収益、コンテンツと結合された広告によって発生した収益などを集計することができる。
【0067】
メモリ220は使用者DB221、コンテンツDB223、収益DB225を含むことができ、プロセッサ210の動作を遂行させることができる命令語を保存することができる。
【0068】
使用者DB221は、使用者の選好度、使用者の識別情報、使用者のブロックチェーン口座情報を保存することができる。
【0069】
コンテンツDB223は、配給するコンテンツおよびコンテンツと関連した情報(例:製作者、製作者のプロジェクト情報など)を保存することができる。
【0070】
収益DB225は、コンテンツが販売された収益、コンテンツの照会数および再生した時間によるストリーミング収益、コンテンツの広告による収益に対する情報を含むことができる。
【0071】
通信インターフェース230はブロックチェーンネットワーク20と通信し、コンテンツシステム10に含まれた構成と情報を送受信できるようにする。このために、通信インターフェース230は無線通信モジュールまたは有線通信モジュールを含むことができる。
【0072】
本文書の説明ではコンテンツシステム10のサービスを提供する主体をコンテンツ共有創作サーバー100、コンテンツ配給サーバー200および取引所サーバー300に分けて説明するが、コンテンツ共有創作サーバー100が前述したコンテンツ配給サーバー200および取引所サーバー300の構成および機能をすべて含んで、一つのサーバー内ですべての機能および動作を遂行してもよい。
【0073】
以下、コンテンツシステム10を構成する各主体が相互作用する動作を
図4~
図9を参照して説明する。
【0074】
図4は、コンテンツ共有創作サーバー100が製作者端末400のプロジェクト開始要請によってプロジェクト環境を生成する動作の実施例である。
【0075】
製作者端末400は、特定のコンテンツの製作を所望する製作者からプロジェクト開始情報の入力を受けることができる(1001)。プロジェクト開始情報はコンテンツの企画案、進行計画およびプロジェクトの進行に必要な要素であって、構成員、装備、空間などに対する情報を含むことができる。
【0076】
製作者端末400は、前記プロジェクト開始情報に基づいてコンテンツ共有創作サーバー100にプロジェクト開始要請メッセージを伝送することができる(1003)。プロジェクト開始要請は製作者が入力したプロジェクト開始情報が含まれ得る。コンテンツ共有創作サーバー100はプロジェクト開始要請メッセージをパッシングしてプロジェクト開始情報を確認することができる。
【0077】
コンテンツ共有創作サーバー100はプロジェクト開始要請に基づいて、プロジェクトを特定するプロジェクト識別情報(例:プロジェクトID)を生成し、開始されたプロジェクト識別情報とプロジェクト開始要請に含まれたデータをマッピングしてプロジェクトDBに保存することができる(1004)。
【0078】
コンテンツ共有創作サーバー100はプロジェクト開始要請に基づいて、該当プロジェクトを進行するのに適切なチーム員として使用者DB121に保存された他の製作者を選別することができる(1005)。
【0079】
図6は、コンテンツ共有創作サーバー100がプロジェクト開始要請に基づいて、プロジェクトの製作に必要な他の製作者をチーム員として推薦する検索サービスの例示図である。
【0080】
コンテンツ共有創作サーバー100は使用者DB121に使用者のプロフィールおよびポートフォリオにマッピングされた分野、業務、経歴などに対するメタデータに基づいて、使用者DBに含まれたメタデータ間の密接度および出演頻度数を算出することができる。コンテンツ共有創作サーバー100は製作者端末から製作者が入力した特定キーワードの伝送を受けると、キーワードと密接度および出演頻度数が高い一つ以上のメタデータを抽出し、抽出されたメタデータを含む使用者の識別情報(例:使用者ID)を出力することができる。
【0081】
例えば、製作者はプロジェクト開始要請時にプロジェクトのキーワードを直接入力したり、またはあらかじめ提供されるリスト内でキーワードを選択することができる。もし、製作者が選択したキーワードが「映画製作」である場合、コンテンツ共有創作サーバー100は、一次的に「映画製作」と密接度または出演頻度数が高いメタデータとして「撮影監督、俳優」を抽出し、2次的に「撮影監督」と密接度または出演頻度数が高いメタデータとして「カメラ、居住地、ジャンル」を抽出することができる。これは製作者の選択または設定によって、前記1次的、2次的段階以降に関連したメタデータが継続して抽出されるように抽出の段階が変更され得る。コンテンツ共有創作サーバー100は最初のキーワードから抽出されたメタデータに前記1次的、2次的抽出段階の順序が反映されるように、抽出段階の順序でキーワードおよびメタデータを連結してマインドマップまたはツリー構造の形式で製作者端末400に提供することができる。この時、製作者が特定のメタデータを選択する場合、キーワードから関連したメタデータをすべて含む使用者の識別情報を使用者DBで検索して出力することができる。
【0082】
例えば、
図6で製作者が「20代」を選択した場合、「映画製作、俳優、男性、年齢、20代」のメタデータをすべて含む他の製作者のIDを出力することができ、プロジェクト開始をした製作者が出力されたIDを選択すると、コンテンツ共有創作サーバー100は選択された製作者IDとマッピングされて保存されている製作者のプロフィール、ポートフォリオを使用者DB121で検索してより詳しい情報を提供することができる(1007)。
【0083】
製作者端末400は、コンテンツ共有創作サーバー100が推薦した他の製作者のうちプロジェクトを一緒にする製作者の入力を受けることができる(1009)。例えば、製作者が製作者端末400を通じて製作者1、製作者2を選択した場合、製作者端末400に製作者1の端末400-1、製作者2の端末400-2の個人連絡先が提供されてプロジェクト参加を直接協議したり(1011a)、またはすべての製作者がコンテンツ共有創作サーバー100を通じてプロジェクト参加を協議することができる(1011b)。
【0084】
製作者端末400は協議された製作者に対する情報をコンテンツ共有創作サーバー100に伝送することができる(1013)。例えば、製作者1、製作者2がすべてプロジェクトに参加することにしたとすると、製作者1、2のIDをコンテンツ共有創作サーバー100に伝送することができる。
【0085】
コンテンツ共有創作サーバー100は、プロジェクトに参加する製作者の識別情報にプロジェクト識別情報をマッピングしてプロジェクトDBに保存することができる。
【0086】
図4および
図6の実施例によると、製作者はコンテンツを一緒に製作する最適なチーム員を募集して効率的にプロジェクトを進行できる環境の提供を受けることができる。
【0087】
図5は
図4による実施例の具体的な例示として、映画の製作を所望する製作者がコンテンツの法的保護の支援を受け、コミュニティを通じてプロジェクトのチーム員を募集する実施例である。製作者端末400とコンテンツ共有創作サーバー100間に伝送されるメッセージ、使用者検索動作およびデータ保存動作についての具体的な内容は
図4とともに説明したので、重複する内容は省略する。
【0088】
製作者端末400は自身が構想したコンテンツの製作を所望する使用者(以下、「プロジェクトオーナー(project owner)」)からプロジェクト開始情報の入力を受けることができる(1101)。例えば、プロジェクトオーナーが映画の製作を所望する場合、プロジェクト開始情報は映画に対するシナリオ、映画製作に必要なチーム員、映画製作に必要な装備および空間に対する情報を含むことができる。
【0089】
コンテンツ共有創作サーバー100は、プロジェクト開始要請によって新しいプロジェクトを特定するプロジェクト識別情報を生成してプロジェクトDB122に保存することができる(1105)。
【0090】
コンテンツ共有創作サーバー100はプロジェクトオーナーが入力した必要なチーム員および装備に対する情報に基づいて、プロジェクトを進行するのに適切なチーム員として使用者DB121に保存された他の使用者を推薦することができる(1107)。例えば、コンテンツ共有創作サーバー100はプロジェクト開始情報を分析して、コンテンツに対して法的保護が優先的に必要であると判別されると、使用者DB121に保存されている使用者のうち法律専門家である使用者を優先的に推薦することができる(1109)。
【0091】
一実施例として、コンテンツ共有創作サーバー100は著作権専門家をコンテンツの著作権保護の役割担当であってプロジェクトに参加する使用者として推薦し、プロジェクトオーナーは製作者端末400を通じて著作権専門家である使用者の製作者端末400-1と直接プロジェクト参加を協議したり、コンテンツ共有創作サーバー100が提供するコミュニティを通じて協議することができる(1111)。
【0092】
著作権専門家のプロジェクト参加によってコンテンツの著作権保護に対する案が準備されたのであれば、プロジェクトオーナーは選択に応じてプロジェクト開始情報をコンテンツ共有創作サーバー100が提供するコミュニティ内に公開することができる。例えば、プロジェクト開始情報として映画に対するシナリオ、映画製作に必要なチーム員として俳優、照明監督、撮影監督、映画製作に必要な装備としてカメラ、スタジオなどを公開することができる。公開時、コンテンツ共有創作サーバー100が提供するコミュニティに参加する使用者は製作者端末400-1~400-kを通じて公開されたプロジェクト開始情報を確認することができ、特定プロジェクトに参加する意思があるのであれば、コンテンツ共有創作サーバー100が提供するコミュニティを通じて所望するプロジェクトに対して参加を要請することができる。
【0093】
コンテンツ共有創作サーバー100は、製作者端末400にプロジェクトに対して参加を要請した製作者端末400-1~400-kの使用者情報を提供することができる。プロジェクトオーナーは、製作者端末400を通じて推薦された使用者情報のうち所望する製作者端末400-2と直接プロジェクト参加を協議したり、コンテンツ共有創作サーバー100が提供するコミュニティ内でプロジェクト参加を協議することができる(1108)。
【0094】
プロジェクトオーナーはプロジェクト開始情報の公開とは別途に、コンテンツ共有創作サーバー100が推薦する使用者とプロジェクト参加を協議することができる。コンテンツ共有創作サーバー100はプロジェクトに必要なチーム員、装備および空間に対する情報に基づいて、プロジェクトを進行するのに適切なチーム員として使用者DB121に保存された他の使用者を選別することができる(1113)。例えば、プロジェクトオーナーが「30代俳優」、「恐怖映画照明監督」、「超高速カメラ」、「閉鎖された建物」を必要なチーム員、装備および空間として指定したのであれば、映画シナリオの条件に適切な俳優および照明監督の使用者リストと、超高速カメラを保有した使用者および閉鎖された建物を提供できる使用者リストを推薦することができる。
【0095】
プロジェクトオーナーは、製作者端末400を通じて使用者リストを確認してプロジェクトを一緒にしたい使用者を選択し(1115)、選択した使用者の製作者端末400-kを通じて直接プロジェクト参加を協議したり、コンテンツ共有創作サーバー100が提供するコミュニティを通じてプロジェクト参加を協議することができる(1117)。
【0096】
プロジェクトに参加するチーム員が一定比率以上構成されたのであれば、プロジェクトオーナーはプロジェクトに参加するチーム員と持分を協議することができる(1119)。例えば、プロジェクトオーナーA、著作権専門家B、照明監督C、俳優D、製作スタジオをレンタル提供する使用者E、カメラをレンタル提供する使用者Fがプロジェクトに参加した状態で、それぞれの持分をA-20%、B-10%、C-10%、D-10%、E-10%、F-5%として協議することができ、残り35%を後でプロジェクトに参加するチーム員またはコンテンツ共有創作サーバー100のコミュニティを通じてコンテンツ製作に対する良いアイデアを提供する使用者に付与する持分として留保させることができる。ここで、持分は
図7で説明されるトークンの分配比率に関連し、これに対する具体的な説明は
図7と共に後述することにする。
【0097】
プロジェクトオーナーは、製作者端末400を通じてコンテンツ共有創作サーバー100にプロジェクト参加使用者関連情報を伝送することができる(1121)。プロジェクト参加使用者関連情報はプロジェクトに参加するチーム員の使用者識別情報、各チーム員の役割、チーム員の持分と留保された持分に対する情報を含むことができる。コンテンツ共有創作サーバー100はプロジェクト識別情報にプロジェクト参加使用者関連情報をマッピングしてプロジェクトDB122に保存することができる(1123)。
【0098】
前述した
図5の説明を通じて列挙される情報の種類は具体的な例示に過ぎず、本文書の実施例の範囲を限定するものではない。
【0099】
図7は、コンテンツ共有創作サーバー100が製作者端末400の要請に基づいて、ブロックチェーンネットワーク20上にトークンを生成しクラウドファンディングを開始する動作の実施例である。
【0100】
一実施例によると、ブロックチェーンネットワーク20上で生成されるトークンを、製作者が投資者からプロジェクトに対する後援を受けるための媒介体として使うことができる。
【0101】
製作者端末400は製作者から生成されるトークンに対する情報の入力を受けることができる(1201)。トークンに対する情報は、製作者が開始したプロジェクト識別情報、トークンの名称、トークンの発行量、プロジェクト内チーム員の持分比率、プロジェクト内の留保された持分比率、クラウドファンディングで使われるトークンの比率およびトークンが発行される口座情報を含むことができる。
【0102】
例えば、発行する全体のトークン数量のうち、クラウドファンディングで使うトークンの比率が60%であれば、発行されるトークンのうち60%のトークンは以降に説明されるクラウドファンディングに使われるように、製作者端末400とマッピングされたブロックチェーン口座またはコンテンツ共有創作サーバー100のブロックチェーン口座に発行されるように指定することができる。残り40%のトークンは、
図5で説明したプロジェクト内のチーム員の持分および留保された持分に応じてチーム員それぞれのブロックチェーン口座に発行されるようにすることができる。留保された持分は製作者端末400とマッピングされたブロックチェーン口座またはコンテンツ共有創作サーバー100のブロックチェーン口座に発行させることができ、今後新しいチーム員の参加またはコンテンツ共有創作サーバー100が提供するコミュニティでコンテンツに対するアイデアを提示した使用者にトークンを分配することができる。
【0103】
製作者端末400は、入力を受けた情報に基づいてコンテンツ共有創作サーバー100にトークン生成要請メッセージを伝送することができる(1203)。トークン生成要請メッセージは
図4および
図5のプロジェクト開始要請メッセージに含まれてもよい。
【0104】
コンテンツ共有創作サーバー100は
図7のトークン生成要請メッセージに基づいて、指定された口座に定められた数量のトークンを発行する規約の第1スマートコントラクト関連情報を生成し(1205)、第1スマートコントラクトをブロックチェーンネットワーク20に配布することができる(1207)。第1スマートコントラクトはプロジェクト識別情報、トークンの名称、トークンの発行量およびトークンが発行される口座、各口座に入金されなければならないトークンの比率に対する情報を含むことができる。
【0105】
コンテンツ共有創作サーバー100は第1スマートコントラクトで発行されるトークン間に同一の規約が適用されるように、前述した第1スマートコントラクトに含まれる情報または含まれるパラメータを規約として指定することができる。例えば、イーサリアムブロックチェーンネットワーク20の場合、ERC-20がこのような規約の一つである。
【0106】
ブロックチェーンネットワーク20は、第1スマートコントラクトを実行して第1スマートコントラクトに指定された口座に定められた数量のトークンを発行することができる(1209)。
【0107】
プロジェクトのチーム員である製作者はそれぞれの製作者端末400、400-1~400-kを通じてブロックチェーンネットワーク20に接続して、自身のブロックチェーン口座に発行されたトークンを確認することができる(1211)。
【0108】
製作者端末400は製作者からクラウドファンディングに対する情報の入力を受けることができる(1202)。クラウドファンディングは、製作者がプロジェクトを進行するにおいて投資者から必要な資本(例:暗号貨幣)の支援を受けるために、資本を支援する意思がある投資者に、投資した暗号貨幣に対する補償として発行されたトークンを支給する過程を含むことができる。
【0109】
投資者が受けることになるトークンは、該当コンテンツに対して有する持分であり、プロジェクトの進行過程を見ることができる権限として作用することができる。
図5を通じて説明されたプロジェクト内のチーム員がコンテンツに対して有する持分はトークンの分配を受けるための比率を意味し、トークンが発行された後からはトークンが発行された全体数量のうちそれぞれが保有したトークンの数量の比率によってコンテンツの持分比率が決定され得る。
【0110】
製作者はクラウドファンディング情報をブロックチェーンネットワーク20に公開して、プロジェクトに対する支援を所望する使用者を投資者として参加させることができる。クラウドファンディング情報はプロジェクト識別情報、プロジェクトアイデア、プロジェクト企画案、プロジェクトチーム員、プロジェクトスケジュール、トークンの価格、募金期間、目標募金数量、クラウドファンディング時に投資者に支給するトークンを保有し投資者から暗号貨幣の入金を受けるコントラクト口座情報を含むことができる。
【0111】
製作者端末400はコンテンツ共有創作サーバー100にクラウドファンディングの開始を要請することができる(1204)。
【0112】
一実施例に係る、クラウドファンディングはブロックチェーンネットワーク20上で行われ得る。コンテンツ共有創作サーバー100は、クラウドファンディングがブロックチェーンネットワーク20上で行われるように、第2スマートコントラクト関連情報を生成し(1206)、第2スマートコントラクトをブロックチェーンネットワーク20に伝送することができる(1208)。第2スマートコントラクトは投資者の口座からコントラクト口座に所定の暗号貨幣が入金される場合、前記投資者の口座に所定の暗号貨幣に対して既設定された量または比率のトークンが振替されるようにするデジタル命令語の規約に沿って前記クラウドファンディング関連情報を含むことができる。
【0113】
第2スマートコントラクトは定められた募金期間まで目標募金数量を達成できない場合、コントラクト口座に入金された暗号貨幣を振替させた本来の投資者の口座に再び振替されるようにするデジタル命令語を含むことができる。
【0114】
コンテンツ共有創作サーバー100は第2スマートコントラクトで行われるクラウドファンディングに同一の規約が適用されるように、前述した第2スマートコントラクトに含まれる情報または含まれるパラメータを規約として指定することができる。
【0115】
ブロックチェーンネットワーク20は第2スマートコントラクトをノードに配布し、コントラクト口座にトランザクションが発生すると、第2スマートコントラクトの規約に沿った動作が実行されるようにすることができる(1210)。
【0116】
投資者端末500-1~500-nは第2スマートコントラクトがブロックチェーンネットワーク20に配布されると、コントラクト口座に暗号貨幣を振替させるトランザクションをブロックチェーンネットワーク20に伝送することができる(1212)。
【0117】
ブロックチェーンネットワーク20は第2スマートコントラクトのコントラクト口座に投資者が振替した暗号貨幣の数量に応じて、定められた規約の通り既設定された量または比率のトークンを前記投資者の口座に振替させるトランザクションを発生させることができる(1214)。投資者端末500-1~500-nはブロックチェーンネットワーク20に接続してトークンの振替内訳を確認することができる(1216)。
【0118】
図7の実施例によると、第2スマートコントラクトによって製作者と投資者間に契約不履行のような問題が発生しないようにできる。投資者はプロジェクト関連情報をブロックチェーンネットワーク20を通じて容易に確認することができ、投資金が小額であっても誰でも投資が可能である。投資金は製作者の口座ではなくコントラクト口座に保管されるため、後述する
図8の実施例を通じて安全に保管され、プロジェクトの進行過程で透明に使われ得る。
【0119】
図8は、コンテンツ共有創作サーバー100がクラウドファンディングが完了した暗号貨幣をコントラクト口座に保管し、プロジェクトの進行にしたがって暗号貨幣を支給するスマートコントラクトを生成する実施例である。
【0120】
一実施例によると、製作者はクラウドファンディングが完了してコントラクト口座に振替された暗号貨幣を使うために、プロジェクトの進行のために必要な資金(例:暗号貨幣)に対する計画案を提出し、プロジェクトの進行が計画案に合うように遂行されているかに対する使用者の評価を受けて、評価結果が基準を満足する場合にコントラクト口座から暗号貨幣の支給を受けて使うことができる。
【0121】
製作者端末400は製作者からプロジェクト計画の入力を受けることができる(1401)。製作者端末400はコンテンツ共有創作サーバー100に前記プロジェクト計画を伝送することができる(1403)。プロジェクト計画は、プロジェクト進行過程、各過程に対する具体的な計画、各過程に対して必要な資金として指定された暗号貨幣の量または比率を含むことができる。例えば、製作者はプロジェクトの進行過程を、「事前準備段階->製作段階->CG処理段階->最終修正段階」で計画した場合、各過程の暗号貨幣支給数量を「100個->500個->400個->200個」に指定したり、または5%->50%->30%->15%に指定することができる。
【0122】
コンテンツ共有創作サーバー100はプロジェクト計画の伝送を受けて計画が適切であると判断されると、コントラクト口座が保有した暗号貨幣にエスクロー規約を生成するために第3スマートコントラクトに含まれる関連情報を生成することができる(1405)。もし、プロジェクト計画が不適切であると判断されると、コンテンツ共有創作サーバー100は製作者端末400にプロジェクト計画に対する修正を要請することができる。
【0123】
第3スマートコントラクト関連情報は、プロジェクトの進行の各過程に対する情報、プロジェクトの進行の各過程ごとに支給を受けることができるように指定された暗号貨幣の量または比率、指定された量または比率の暗号貨幣の振替を発生させる振替実行トランザクションを許容させる主体としてサーバー100が指定した口座情報、指定された量または比率の暗号貨幣を支給を受ける口座に対する情報を含むことができる。
【0124】
コンテンツ共有創作サーバー100は第3スマートコントラクト関連情報に基づいて、エスクロー規約がデジタル命令語で記載された第3スマートコントラクトをブロックチェーンネットワーク20上に配布することができる(1407)。第3スマートコントラクトはプロジェクトの進行の各過程ごとに、サーバーが指定した秘密鍵の署名によって振替実行トランザクションが発生すると、各過程に指定された量または比率の暗号貨幣をコントラクト口座から製作者の口座に振替させる規約のデジタル命令語を含むことができる。
【0125】
ブロックチェーンネットワーク20は第3スマートコントラクトをノードに配布し、第3スマートコントラクトにトランザクションが発生すると、第3スマートコントラクトの規約に沿った動作が実行されるようにすることができる(1409)。
【0126】
一実施例によると、製作者はプロジェクト過程の成果物をアップロードして評価によってコントラクト口座に保有された暗号貨幣使用の有無の許可を得ることができる。
【0127】
製作者端末400はプロジェクト進行過程の成果物をコンテンツ共有創作サーバー100にアップロードし(1402)、プロジェクトに対する費用支援要請メッセージをコンテンツ共有創作サーバー100に伝送することができる(1404)。成果物とは、コンテンツを完成させるためにプロジェクトの各過程を進行することによって算出された有形または無形の証拠資料を含むことができる。
【0128】
コンテンツ共有創作サーバー100は投資者がアップロードされた成果物に対する評価を進行できるように、ブロックチェーンネットワーク20上の第2スマートコントラクトを確認し、トークンを保有した口座リストに基づいて使用者DB121を通じて投資者を確認することができる(1406)。使用者DB121には投資者口座と投資者識別情報(例:投資者ID)がマッピングされて既保存され得る。
【0129】
コンテンツ共有創作サーバー100はプロジェクトの進行過程に対する評価セッションを開設し(1408)、ブロックチェーンネットワーク20を通じて確認した投資者の投資者端末500にプロジェクトの進行過程に対する評価を要請することができる(1410、1412)。
【0130】
投資者端末500-1~500-nはコンテンツ製作環境提供サーバーに接続して、評価セッションを通じてプロジェクトの進行過程を評価することができる。例えば、投資者は成果物を確認して支援の有無に対するボーティング(voting)を実施することができる。
【0131】
コンテンツ共有創作サーバー100は投資者の評価に基づいて費用支援の有無を決定することができる(1414)。コンテンツ共有創作サーバー100は、投資者のボーティング数が既設定された数または比率を超過した場合、製作者が該当過程に対する支援金を受領できるように評価基準を設定することができる。
【0132】
コンテンツ共有創作サーバー100は、評価基準が満足された場合、コントラクト口座から指定された量または比率の暗号貨幣が製作者口座に振替されるように、振替発生トランザクションを第3スマートコントラクトに伝送することができる(1416)。コンテンツ共有創作サーバー100は第3スマートコントラクトに指定した秘密鍵を通じて署名して振替実行トランザクションをブロックチェーンネットワーク20に伝送することができる。
【0133】
ブロックチェーンネットワーク20は振替実行トランザクションが既配布された第3スマートコントラクトの規約に沿った条件に符合する場合、既指定された量または比率の暗号貨幣をコントラクト口座から製作者の口座に振替させるトランザクションを発生させることができる(1418)。
【0134】
図8の実施例によると、第3スマートコントラクトによって投資者の投資金はコントラクト口座に保管され、プロジェクトに対する投資者の評価によって投資金が流用され得るため、製作者がプロジェクト進行過程を公開し誠実に遂行する動機を誘発し、投資者はプロジェクトの進行過程を見守ることができ、投資金が安全に使われることを確認することができる。
図8の実施例を通じて、プロジェクトの各過程ごとに後援過程が繰り返されることによって製作者はコンテンツを完成させることができ、完成されたコンテンツは後述する
図9の実施例によって消費者に配給され得る。
【0135】
図9は、コンテンツ配給サーバー200が完成されたコンテンツを消費者に配給し、コンテンツ共有創作サーバー100が投資者にコンテンツの収益を分配する実施例である。
【0136】
製作者端末400はコンテンツ共有創作サーバー100に完成されたコンテンツをアップロードすることができる(1601)。コンテンツ共有創作サーバー100はコンテンツ配給サーバー200にコンテンツを伝送することができる(1603)。
【0137】
コンテンツ配給サーバー200は消費者端末600にコンテンツを提供し、提供に対する代価として一定の金額を受信することができる(1605)。金額は法定貨幣、暗号貨幣またはトークンを含むことができ、消費者端末600は電子決済サービスサーバー(図示されず)を通じて金額を支払うことができる。コンテンツ配給サーバー200は消費者端末600に好みを反映してコンテンツを推薦することができ、コンテンツの販売またはストリーミングサービスを提供することができる。
【0138】
コンテンツ配給サーバー200は一定期間別に特定のコンテンツによって発生した収益を集計することができる(1602)。収益の集計は消費者によって直接販売された収益と、照会数および再生した時間によるストリーミング収益、広告による収益などを反映することができる。コンテンツ配給サーバー200は集計された収益をコンテンツ共有創作サーバー100に伝送することができる(1604)。
【0139】
コンテンツ共有創作サーバー100は受信した収益がブロックチェーンネットワーク20上で投資者(製作者は自身が発行したトークンを保有すれば製作者も投資者の概念に含まれる)に分配されるように、受信した収益を暗号貨幣に変換することができる(1606)。コンテンツ共有創作サーバー100は直接保有している暗号貨幣と受信した収益を変換したり、取引所サーバー300を通じて受信した収益を暗号貨幣に変換することができる。
【0140】
コンテンツ共有創作サーバー100は、投資者それぞれの口座が保有したトークンの数量に比例して暗号貨幣が投資者それぞれの口座に振替されるようにする規約の第4スマートコントラクトを生成して、ブロックチェーンネットワーク20上に配布することができる(1608)。第4スマートコントラクトは投資者に支給される暗号貨幣が入金されている口座、トークンを保有した口座リストおよび各口座のトークン保有量に対する情報を含むことができる。
【0141】
ブロックチェーンネットワーク20は配布された第4スマートコントラクトの規約に沿って、支給される暗号貨幣を保有した口座からトークンの比率に比例するように投資者の口座に振替させるトランザクションを発生させることができる(1610)。投資者はコンテンツの収益によって分配を受けた暗号貨幣をブロックチェーンネットワーク20に接続して確認することができる(1612)。
【0142】
図9の実施例によると、製作者は完成されたコンテンツをコンテンツ配給サーバー200を通じて消費者に流通させることができ、投資者は投資したコンテンツによって発生した収益を透明に分配を受けることができる。
【0143】
コンテンツシステム10に含まれた主体が動作する方法の遂行主体および段階は、
図2~
図3と共に説明された構成と、
図4~
図9とともに説明されたコンテンツシステム10に含まれた主体の動作を通じて理解され得る。
図4~
図9とともに説明された動作の順序は例示に過ぎず、その時系列的な順序が限定されるものではなく、設計により論理的に変更することができる。
【0144】
本文書の多様な実施例およびこれに使われた用語は、本文書に記載された技術的特徴を特定の実施例に限定しようとするものではなく、該当実施例の多様な変更、均等物、または代替物を含むものと理解されるべきである。図面の説明と関連して、類似するまたは関連する構成要素については類似する参照符号が使われ得る。アイテムに対応する名詞の単数型は関連した文脈上明白に異なるように指示しない限り、アイテムの一つまたは複数個を含むことができる。
【0145】
本文書で、「AまたはB」、「AおよびBのうち少なくとも一つ」、「AまたはBのうち少なくとも一つ」、「A、BまたはC」、「A、BおよびCのうち少なくとも一つ」、および「A、B、またはCのうち少なくとも一つ」のような文面それぞれは、その文面のうち該当する文面に共に羅列された項目のすべての可能な組み合わせを含むことができる。「第1」、「第2」、または「第1」または「第2」のような用語は、単に該当構成要素を他の該当構成要素と区分するために使われ得、該当構成要素を他の側面(例:重要性または順序)から限定しない。ある(例:第1)構成要素が他の(例:第2)構成要素に、「機能的に」または「通信的に」という用語とともに、またはこのような用語なしに、「結合」または「接続」と言及された場合、それはある構成要素が他の構成要素に直接的に(例:有線で)、無線で、または第3構成要素を通じて連結され得るということを意味する。
【0146】
本文書で使われた用語「モジュール」は、ハードウェア、ソフトウェアまたはファームウェアで具現されたユニットを含むことができ、例えば、ロジック、論理ブロック、部品、または回路などの用語と互いに互換的に使われ得る。モジュールは、一体に構成された部品または一つまたはそれ以上の機能を遂行する、部品の最小単位またはその一部となり得る。例えば、一実施例によると、モジュールはASIC(application-specific integrated circuit)の形態で具現され得る。
【0147】
本文書の多様な実施例は、機器(例:電子装置)により読み取り可能な保存媒体(例:メモリ)に保存された一つ以上の命令語を含むソフトウェア(例:プログラム)で具現され得る。保存媒体は、RAM(random access memory)、メモリバッファ、ハードドライブ、データベース、EPROM(erasable programmable read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、ROM(read-only memory)および/またはなどを含むことができる。
【0148】
また、本文書の実施例のプロセッサは、保存媒体から保存された一つ以上の命令語のうち少なくとも一つの命令を呼び出し、それを実行することができる。これは機器が呼び出された少なくとも一つの命令語によって、少なくとも一つの機能を遂行するように運営されることを可能にする。このような一つ以上の命令語はコンパイラによって生成されたコードまたはインタープリタによって実行され得るコードを含むことができる。プロセッサは汎用プロセッサ、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)などであり得る。
【0149】
機器で読み取り可能な保存媒体は、非一過性(non-transitory)の保存媒体の形態で提供され得る。ここで、「非一過性」は保存媒体が実在(tangible)する装置であり、信号(例:電磁波)を含まないということを意味するだけであり、この用語はデータが保存媒体に半永久的に保存される場合と臨時的に保存される場合を区分しない。
【0150】
本文書に開示された多様な実施例に係る方法はコンピュータプログラム製品(computer program product)に含まれて提供され得る。コンピュータプログラム製品は商品として販売者および購買者間で取り引きされ得る。コンピュータプログラム製品は機器で読み取り可能な保存媒体(例:compact disc read only memory(CD-ROM))の形態で配布されたり、またはアプリケーションストア(例:プレイストア)を通じて、または二つの使用者装置(例:スマートフォン)間で直接、オンラインで配布(例:ダウンロードまたはアップロード)され得る。オンライン配布の場合に、コンピュータプログラム製品の少なくとも一部はメーカーのサーバー、アプリケーションストアのサーバー、または中継サーバーのメモリのような機器で読み取り可能な保存媒体に少なくとも一時保存されたり、臨時的に生成され得る。
【0151】
多様な実施例によると、記述した構成要素のそれぞれの構成要素(例:モジュールまたはプログラム)は単数または複数の個体を含むことができる。多様な実施例によると、前述した該当構成要素のうち一つ以上の構成要素または動作が省略されたり、または一つ以上の他の構成要素または動作が追加され得る。代替または追加的に、複数の構成要素(例:モジュールまたはプログラム)は一つの構成要素で統合され得る。このような場合、統合された構成要素は複数の構成要素それぞれの構成要素の一つ以上の機能を、統合前に複数の構成要素のうち該当構成要素によって遂行されるのと同一または類似するように遂行できる。多様な実施例によると、モジュール、プログラムまたは他の構成要素によって遂行される動作は、順次、並列的に、繰り返し、またはヒューリスティックに実行されたり、動作のうち一つ以上が他の順序で実行または省略されたり、または一つ以上の他の動作が追加され得る。
【国際調査報告】