IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コリア エアロスペース リサーチ インスティトゥートの特許一覧

<>
  • 特表-群飛制御方法及び群飛制御システム 図1
  • 特表-群飛制御方法及び群飛制御システム 図2
  • 特表-群飛制御方法及び群飛制御システム 図3
  • 特表-群飛制御方法及び群飛制御システム 図4
  • 特表-群飛制御方法及び群飛制御システム 図5A
  • 特表-群飛制御方法及び群飛制御システム 図5B
  • 特表-群飛制御方法及び群飛制御システム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-01
(54)【発明の名称】群飛制御方法及び群飛制御システム
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/10 20060101AFI20220125BHJP
   G01S 19/04 20100101ALI20220125BHJP
【FI】
G05D1/10
G01S19/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021526697
(86)(22)【出願日】2019-11-15
(85)【翻訳文提出日】2021-06-29
(86)【国際出願番号】 KR2019015648
(87)【国際公開番号】W WO2020101426
(87)【国際公開日】2020-05-22
(31)【優先権主張番号】10-2018-0141814
(32)【優先日】2018-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515018286
【氏名又は名称】コリア エアロスペース リサーチ インスティトゥート
【氏名又は名称原語表記】KOREA AEROSPACE RESEARCH INSTITUTE
【住所又は居所原語表記】169-84, Gwahak-ro, Yuseong-gu, Daejeon 305-806 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ムン,スン テ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ド ユン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ジュン ミン
【テーマコード(参考)】
5H301
5J062
【Fターム(参考)】
5H301AA06
5H301AA10
5H301CC04
5H301CC07
5H301DD07
5H301DD17
5H301GG07
5H301LL03
5H301LL06
5J062BB03
5J062CC07
5J062EE00
(57)【要約】
群飛制御方法及び群飛制御システムが開示される。本発明の一実施形態に係る群飛制御方法は、精密位置の測定時にに必要な補正信号を、近距離無線通信に接続されている複数の飛行体にブロードキャスト送信するステップと、前記補正信号のブロードキャスト送信により、前記複数の飛行体から送信される飛行体の状態に関するナビゲーション信号を受信するステップと、前記ナビゲーション信号から前記補正信号の受信の有無を確認し、通信状態を判断するステップと、前記通信状態の判断結果に応じて、前記補正信号をブロードキャスト送信する周期を調整し、前記複数の飛行体間の群飛を制御するステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
精密位置の測定時に必要な補正信号を、近距離無線通信に接続された複数の飛行体にブロードキャスト送信するステップと、
前記補正信号のブロードキャスト送信により、前記複数の飛行体から送信される飛行体の状態に関するナビゲーション信号を受信するステップと、
前記ナビゲーション信号から前記補正信号の受信の有無を確認し、通信状態を判断するステップと、
前記通信状態の判断結果に応じて、前記補正信号をブロードキャスト送信する周期を調整し、前記複数の飛行体間の群飛を制御するステップと、
を含む群飛制御方法。
【請求項2】
RTK基地局は、保有している精密位置に基づいて搬送波の位相に対する補正値を生成し、
前記ブロードキャスト送信するステップは、
前記補正値の含まれている前記補正信号が前記RTK基地局から伝達されるステップと、
前記補正信号の伝達に連動して、前記補正信号を、ワイファイ通信を介して前記複数の飛行体に1回送信するステップと、
を含む、請求項1に記載の群飛制御方法。
【請求項3】
前記複数の飛行体それぞれは、バッテリ残量、搭載されているシナリオ情報のエラー、及び危険状況のうち少なくとも1つの飛行体の状態を示す前記ナビゲーション信号を、前記補正信号の受信の有無を含んで生成し、
前記ナビゲーション信号を受信するステップは、前記複数の飛行体それぞれに付与された飛行体番号の順に、ワイファイ通信を介してTDMA方式で前記ナビゲーション信号を受信するステップを含む、請求項1に記載の群飛制御方法。
【請求項4】
前記ナビゲーション信号から前記補正信号を受信したものと確認される飛行体の数が閾値以上であれば、
前記群飛を開始する開始時間情報を前記複数の飛行体にブロードキャスト送信するステップと、
前記開始時間情報が到来するまでの残余時間をカウントダウンし、前記カウントダウンするごとに前記残余時間を前記複数の飛行体にブロードキャスト送信して通知するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の群飛制御方法。
【請求項5】
前記補正信号をブロードキャスト送信するとき、前記補正信号に前記群飛を開始する開始時間情報をさらに含ませて送信するステップと、
前記補正信号のブロードキャスト送信から、前記開始時間情報が到来するまでの残余時間の間に、前記複数の飛行体それぞれから時分割方式で送信される前記ナビゲーション信号の受信を待機するステップと、
をさらに含む、請求項4に記載の群飛制御方法。
【請求項6】
前記開始時間情報が到来したとき、前記ナビゲーション信号から前記補正信号を受信したものと確認される飛行体の数が閾値未満であるか、前記ナビゲーション信号を送信していない飛行体の数が閾値以上であれば、前記群飛をキャンセルするステップをさらに含む、請求項5に記載の群飛制御方法。
【請求項7】
前記通信状態が良好であると判断される場合、前記複数の飛行体それぞれに前記ナビゲーション信号の送信保留を通知するステップをさらに含み、
前記送信保留の通知後、前記複数の飛行体それぞれで航法衛星からの衛星信号を前記補正信号により補正して精密位置を測定することにより、
前記複数の飛行体間の群飛を制御するステップは、前記精密位置と、前記群飛のためのシナリオ情報を用いて前記群飛を制御するステップを含む、請求項1に記載の群飛制御方法。
【請求項8】
前記シナリオ情報は、前記複数の飛行体内のメモリ部に搭載され、
前記複数の飛行体間の群飛を制御するステップは、
前記シナリオ情報が前記メモリ部からロードされていないか又は損傷され、前記シナリオ情報のエラーを示すナビゲーション信号が任意の飛行体から受信される場合、前記シナリオ情報を前記任意の飛行体に送信するステップをさらに含む、請求項7に記載の群飛制御方法。
【請求項9】
前記複数の飛行体間の群飛を制御するステップは、前記複数の飛行体それぞれに受信される前記衛星信号内の時間情報に基づいて、前記シナリオ情報を前記複数の飛行体それぞれに同期化し、同期化された前記シナリオ情報により前記群飛を制御するステップをさらに含む、請求項7に記載の群飛制御方法。
【請求項10】
前記通信状態を判断するステップは、前記複数の飛行体の数に対する、前記ナビゲーション信号から前記補正信号を受信したものと確認される飛行体の数に応じて通信の成功率を算出し、前記通信の成功率が指定された比率未満であれば、前記通信状態が不良であると判断するステップを含み、
前記通信状態が不良であると判断される場合、前記複数の飛行体間の群飛を制御するステップは、
前記補正信号をブロードキャスト送信する周期を短縮させ、前記補正信号の送信回数を増やすステップと、又は、
前記複数の飛行体それぞれにおける前記ナビゲーション信号の送信周期を延長させ、前記ナビゲーション信号の送信回数を減らすステップと、
を含む、請求項1に記載の群飛制御方法。
【請求項11】
精密位置の測定時に必要な補正信号を、近距離無線通信に接続された複数の飛行体にブロードキャスト送信する送信部と、
前記補正信号のブロードキャスト送信により、前記複数の飛行体から送信される飛行体の状態に関するナビゲーション信号を受信する受信部と、
前記ナビゲーション信号から前記補正信号の受信の有無を確認し、通信状態を判断する判断部と、
前記通信状態の判断結果に応じて、前記補正信号をブロードキャスト送信する周期を調整して前記複数の飛行体間の群飛を制御する地上制御部と、
を含む群飛制御システム。
【請求項12】
前記複数の飛行体それぞれは、バッテリ残量、搭載されているシナリオ情報のエラー、及び危険状況のうち少なくとも1つの飛行体の状態を示す前記ナビゲーション信号を、前記補正信号の受信の有無を含んで生成し、
前記受信部は、前記複数の飛行体それぞれに付与された飛行体番号の順に、ワイファイ通信を介してTDMA方式で前記ナビゲーション信号を受信する、請求項11に記載の群飛制御システム。
【請求項13】
前記ナビゲーション信号から前記補正信号を受信したものと確認される飛行体の数が閾値以上であれば、
前記地上制御部は、
前記送信部を介して前記群飛を開始する開始時間情報を前記複数の飛行体にブロードキャスト送信し、
前記開始時間情報が到来するまでの残余時間をカウントダウンし、
前記カウントダウンするごとに、前記送信部を介して前記残余時間を前記複数の飛行体にブロードキャスト送信して通知する、請求項11に記載の群飛制御システム。
【請求項14】
前記複数の飛行体内のメモリ部には、前記群飛のためのシナリオ情報が搭載され、
前記シナリオ情報が前記メモリ部からロードされていないか又は損傷され、前記シナリオ情報のエラーを示すナビゲーション信号が任意の飛行体から受信される場合、前記地上制御部は、前記送信部を介して前記シナリオ情報を前記任意の飛行体に送信する、請求項11に記載の群飛制御システム。
【請求項15】
前記地上制御部は、前記複数の飛行体それぞれに受信される前記衛星信号内の時間情報に基づいて、前記シナリオ情報を前記複数の飛行体それぞれに同期化し、同期化された前記シナリオ情報により前記群飛を制御する、請求項14に記載の群飛制御システム。
【請求項16】
前記判断部は、前記複数の飛行体の数に対する、前記ナビゲーション信号から前記補正信号を受信したものと確認される飛行体の数に応じて通信の成功率を算出し、前記通信の成功率が指定された比率未満であれば、前記通信状態を不良であると判断し、
前記通信状態が不良であると判断される場合、前記地上制御部は、前記補正信号をブロードキャスト送信する周期を短縮させ、前記補正信号の送信回数を増やしたり、又は、
前記複数の飛行体それぞれにおける前記ナビゲーション信号の送信周期を延長させ、前記ナビゲーション信号の送信回数を増加する、請求項11に記載の群飛制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の無人小型の飛行体を群飛するための通信制御技術に関し、より詳細には、ワイファイ(WiFi)通信を通した群飛制御の安定性の向上に関する。
【背景技術】
【0002】
1)公開番号:10-2018-0106608(2018.10.01)、「群飛用無人飛行船及びその制御方法」
2)公開番号:10-2018-0054009(2018.05.24)、「群飛のフォーメーションを維持するためのドローン及びその方法」
3)登録番号:10-1765250(2017.07.31)、「複数の無人飛行体の飛行スケジュール情報生成装置、複数の無人飛行体の飛行制御方法及び無人飛行体」 複数のドローンやロボットの通信のために一般に幅広く普及されているワイファイ(WiFi)通信が用いられている。
【0003】
しかし、ワイファイ通信は、CDMA/CA方式として、複数のオブジェクトに接続されれば衝突(Collision)が発生する恐れがあり、これによって通信に混線が生じることがある。このような通信混線は、オブジェクトの数が増加するほどさらに増大する。
【0004】
そのため、衝突回避(Collision Avoidence)を実行することになれば、通信遅延が急激に増加してリアルタイム性が保障されないため、リアルタイムにの測位が困難になり、複数の飛行体あるいはロボットを同時にコントロールするのに限界をあり得る。
【0005】
図1は、従来における一実施形態に係る群飛制御システムを示す図である。
図1を参照すると、従来における一実施形態に係る群飛制御システム100において、各ドローン130は、RTK基地局110から個別的に送信される補正信号に基づいて自身の精密位置を測定することができる。
【0006】
即ち、RTK基地局110において、各ドローン130に補正信号を個別送信し、地上局120では、各ドローン130に群飛のためのシナリオ情報を個別送信するため、ドローン130の数が増加するほど、群飛制御のために地上側に送信しなければならない情報が増加し、通信に混線が生じる恐れがある。
【0007】
このように、従来における群飛制御システム100において、複数のドローン130の群飛制御のために送受信される全体パケット数dsystem1は、次の数式(1)のように算出されてもよい。
system1=n×(dbase×10+dscen×20+dnav×1) (1)
【0008】
ここで、dbaseは、RTK基地局110から各ドローン130に送信する補正信号であり、dscenは、地上局120から各ドローン130に送信するシナリオ情報であり、dnavは、各ドローン130から地上局120に送信するナビゲーション信号であり、nは、ドローン130の数を意味する。
【0009】
即ち、数式(1)によれば、ドローン130の数(「n」)が増加するほど、全体パケット数(「dsystem1」)の数が増加するため、ワイファイ通信を利用するときデータに衝突が生じやすく、リアルタイム性が保障されないことから複数のドローン130の群飛を制御することが難しくなる。
【0010】
このような問題を解決するために、時間を分割し、特定の時間帯には1つのドローン130にのみデータを送信するようにするTDMA方式が提案されているが、このようなTDMA方式は、別途の通信システムを開発しなければならないため、システムの構築及び運営のための多くのコストが費やされ、群飛に適していないこともある。
【発明の概要】
【0011】
本発明の実施形態は、ワイファイ通信のためのデータ分配技術により、複数の飛行体間にワイファイ通信を行うとき発生する衝突を回避しながらも、リアルタイム性を保障し、複数の飛行体の群飛を効率よく制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施形態に係る群飛制御方法は、精密位置の測定時に必要な補正信号を、近距離無線通信に接続された複数の飛行体にブロードキャスト送信するステップと、前記補正信号のブロードキャスト送信により、前記複数の飛行体から送信される飛行体の状態に関するナビゲーション信号を受信するステップと、前記ナビゲーション信号から前記補正信号の受信の有無を確認し、通信状態を判断するステップと、前記通信状態の判断結果に応じて、前記補正信号をブロードキャスト送信する周期を調整し、前記複数の飛行体間の群飛を制御するステップとを含む。
【0013】
また、本発明の一実施形態に係る群飛制御システムは、精密位置の測定時に必要な補正信号を、近距離無線通信に接続された複数の飛行体にブロードキャスト送信する送信部と、前記補正信号のブロードキャスト送信により、前記複数の飛行体から送信される飛行体の状態に関するナビゲーション信号を受信する受信部と、前記ナビゲーション信号から前記補正信号の受信の有無を確認し、通信状態を判断する判断部と、前記通信状態の判断結果に応じて、前記補正信号をブロードキャスト送信する周期を調整して前記複数の飛行体間の群飛を制御する地上制御部とを含む。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一実施形態によれば、ワイファイ通信を用いて群飛を実現することにおいて、複数の飛行体と地上局との間に送受信される信号の送信周期を通信状態に応じて適応的に調整し、全体的に信号の送信量を減らすことでデータの衝突による通信混線を防止し、複数の飛行体の群飛を効率よく制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】従来における一実施形態に係る群飛制御システムを示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係る群飛制御システムの内部構成を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係る群飛制御システムを示す図である。
図4】本発明の一実施形態に係る群飛制御システムにおいて、開始時間の指定を介して、複数の飛行体の群飛を制御する過程を説明するための図である。
図5A】本発明の一実施形態に係る群飛制御システムにおいて、補正信号の送信周期を調整する一例を示す図である。
図5B】本発明の一実施形態に係る群飛制御システムにおいて、補正信号の送信周期を調整する一例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態に係る群飛制御方法の順序を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
下記で説明する実施形態は様々な変更が加えられ得る。特許出願の範囲はこのような実施形態によって制限も限定もされない。各図面に提示した同じ参照符号は同じ部材を示す。本明細書で開示する特定の構造的又は機能的な説明は単に実施形態を説明するための目的として例示したものであり、実施形態は様々な異なる形態で実施され、本発明は本明細書で説明した実施形態に限定されるものではない。
【0017】
本明細書で用いる用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられるものであって、本発明を限定しようとする意図はない。単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味をもたない限り複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」等の用語は明細書上に記載した特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを示すものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものとして理解しなければならない。
【0018】
異なる定義がされない限り、技術的であるか又は科学的な用語を含むここで用いる全ての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に用いられる予め定義された用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈すべきであって、本明細書で明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されることはない。
【0019】
また、図面を参照して説明する際に、図面符号に拘わらず同じ構成要素は同じ参照符号を付与し、これに対する重複する説明は省略する。実施形態の説明において関連する公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に曖昧にすると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0020】
本発明の一実施形態に係る群飛制御システムは、地上のコントロールシステム(以下、地上局)に含まれて実現されることができる。群飛制御システムは、地上局の管理者の入力に応じて制御されてもよい。
【0021】
図2は、本発明の一実施形態に係る群飛制御システムの内部構成を示すブロック図である。
図2を参照すると、本発明の一実施形態に係る群飛制御システム200は、送信部210、受信部220、判断部230、及び地上制御部240を含んで構成される。
【0022】
送信部210は、精密位置を測定するとき必要な補正信号を近距離無線通信に接続されている複数の飛行体250にブロードキャスト送信する。
【0023】
一例として、RTK基地局(Real Time Kinematic)201は、保有している精密位置に基づいて搬送波の位相に対する補正値を生成し、送信部210は、前記補正値の含まれている前記補正信号が前記RTK基地局201から伝達され、前記補正信号の伝達に連動して前記補正信号を、ワイファイ(WiFi)通信を介して前記複数の飛行体250に1回に同時送信することができる。
【0024】
RTK基地局201は、精密な位置情報を有している基準国の搬送波の位相に対する補正値を生成し、飛行体250においてリアルタイムにcm単位の正確度の測位結果が取得されるようにする。
【0025】
飛行体250は、ドローン、飛行型ロボットのような無人小型飛行体を称する。
一例として、飛行体250は、通信部251、測位部252、メモリ部253及び制御部254を含んで構成されてもよい。
【0026】
飛行体250内の通信部251は、近距離無線通信を介して送信部210からブロードキャスト送信される補正信号を受信し、前記補正信号の受信の有無が含まれているナビゲーション信号を群飛制御システム200に送信する機能を果たす。ここで、近距離無線通信の一例として、ワイファイ通信が例示されてもよい。
【0027】
飛行体250内の測位部252は、航法衛星202から受信される衛星信号(例えば、「GPS信号」)を前記補正信号により補正し、飛行体250の精密位置をリアルタイムに測定する機能を果たす。
【0028】
飛行体250内のメモリ部253は、複数の飛行体250の群飛のためのシナリオ情報を格納する機能を有する。
【0029】
飛行体250内の制御部254は、前記精密位置と、メモリ部253に搭載されている前記シナリオ情報を用いて飛行体250を駆動する機能をする。
【0030】
例えば、制御部254は、前記精密位置が、前記シナリオ情報で指示する位置に移動するよう、飛行体250を駆動することができる。
【0031】
受信部220は、前記補正信号のブロードキャスト送信により、複数の飛行体250から送信される飛行体の状態に関するナビゲーション信号を受信する。
【0032】
一例として、受信部220は、複数の飛行体250それぞれに付与された飛行体番号の順に、ワイファイ通信を介してTDMA方式(時分割方式)で前記ナビゲーション信号を受信してもよい。
【0033】
従来におけるワイファイ通信を用いた群飛制御時に、複数の飛行体250それぞれに補正信号を一々個別送信することとは異なって、本明細書では、複数の飛行体250に補正信号を一括送信するため、複数の飛行体250それぞれで前記補正信号を正常に受信したか否かを確認する必要がある。
【0034】
複数の飛行体250のそれぞれは、バッテリ残量、搭載されているシナリオ情報のエラー、及び危険状況のうち少なくとも1つを含むナビゲーション信号を生成し、地上局に飛行体250の状態を通知し、一定の周期でナビゲーション信号を生成するときに前記補正信号の受信の有無をさらに含むことにより、飛行体250の補正信号受信の有無も共に通知することができる。
【0035】
このように、受信部220は、前記補正信号の受信の有無を含んで複数の飛行体250のそれぞれから送信されるナビゲーション信号を順番に受信することができる。
【0036】
判断部230は、前記ナビゲーション信号から前記補正信号の受信の有無を確認し、通信状態を判断する。
【0037】
一例として、判断部230は、前記ナビゲーション信号から前記補正信号を受信したものと確認される飛行体の数が閾値以上であれば、現在の通信状態を良好であると判断してもよい。
【0038】
異なる一例として、判断部230は、前記ナビゲーション信号から前記補正信号を受信したものと確認される飛行体の数が閾値未満であれば、前記通信状態が不良であると判断してもよい。
【0039】
また、判断部230は、全体飛行体の数に対する、前記ナビゲーション信号から前記補正信号を受信したものと確認される飛行体の数に応じて通信の成功率を算出し、前記通信の成功率が指定された比率未満であれば、前記通信状態が不良であると判断してもよい。
【0040】
地上制御部240は、前記通信状態の判断結果に応じて、前記補正信号をブロードキャスト送信する周期を調整し、前記複数の飛行体間の群飛を制御する。
【0041】
一例として、地上制御部240は、判断部230によって通信状態が不良であると判断される場合、前記補正信号をブロードキャスト送信する周期を短縮させ、前記補正信号の送信回数を増やすことができる。
【0042】
例えば、図5A及び図5Bを参照すると、地上制御部240は、通信状態が悪ければ、単位時間(1秒)当たり補正信号を1回送信するという図5Aから、単位時間(1秒)当たり補正信号を2回送信する図5Bのように、補正信号の送信周期を1/2に短縮させる調整を行うことができる。
【0043】
そのため、地上制御部240は、補正信号をさらに頻繁に送信して単位時間当り送信される補正信号を2倍に増やすことで、より多くの飛行体250で前記補正信号を受信できるようにし、自身の精密位置の測定を介して群飛に参加するようにすることができる。
【0044】
このように、本発明によれば、送信部210から前記補正信号を各飛行体250にブロードキャスト送信することによって補正信号を送信するパケット数を減らすことができ、また、複数の飛行体250のそれぞれにシナリオ情報を内蔵させ、シナリオ情報に関する信号を各飛行体250に個別送信する過程が省略されることにより、全体的な送信パケット数を大幅減らし、データの衝突の可能性を低下させることができる。
【0045】
しかし、依然として、各飛行体250から送信するナビゲーション信号により飛行体250の数が増加するほど、データ衝突及び通信混線が発生する恐れがあり得る。
【0046】
そのため、地上制御部240は、通信状態に応じてナビゲーション信号の送信周期を調整し、データの衝突及び通信混線の問題を最小化することができる。
【0047】
一例として、地上制御部240は、通信状態が良好であれば、複数の飛行体250の群飛制御が十分にできることから、各飛行体250で補正信号の受信の有無を通知するためのナビゲーション信号の送信は、これ以上不要であると判断することができる。
【0048】
地上制御部240は、送信部210を介して複数の飛行体250それぞれに、前記補正信号の受信の有無を含んでいる前記ナビゲーション信号の送信保留を通知する。すなわち、送信部210は、前記複数の飛行体それぞれに前記補正信号の正常受信を通知するための前記ナビゲーション信号をこれ以上送信しないよう通知することができる。
【0049】
この場合、前記複数の飛行体それぞれは、前記送信保留の通知により、航法衛星202からの衛星信号を前記補正信号により補正することで精密位置が測定可能になり、地上制御部240は、前記精密位置と前記群飛のためのシナリオ情報を用いて前記群飛を制御することができる。
【0050】
異なる一例として、地上制御部240は、通信状態が不良であれば、飛行体250の数だけ送信されるナビゲーション信号の送信量を低減するために、ナビゲーション信号の送信周期を調整することができる。
【0051】
具体的に、地上制御部240は、判断部230によって前記通信状態が不良であると判断されれば、複数の飛行体250のそれぞれにおけるナビゲーション信号の送信周期を延長させ、前記ナビゲーション信号の送信回数を減らすことができる。
【0052】
そのために、地上制御部240は、通信状態に応じてナビゲーション信号の送信周期を調整し、調整したナビゲーション信号の送信周期を前記補正信号に含ませて複数の飛行体250に送信することで、これを通じて複数の飛行体250のそれぞれでナビゲーション信号の送信回数を減らす一方、前記補正信号の受信可能な時間を増加させることができる。
【0053】
例えば、地上制御部240は、通信状態が悪ければ、複数の飛行体250のそれぞれでナビゲーション信号を送信する送信周期を遅延させ、可能な限りナビゲーション信号の送信回数を減らすことで、ナビゲーション信号によるデータの衝突を低減することができる。
【0054】
その結果、全体の信量は次の数式(2)のように減らすことができる。シナリオ信号は送信されず、補正信号(「dbase」)はブロードキャスト送信されるため1回送信され、ナビゲーション信号(「dnav」)の送信回数は、飛行体250の数(「n」)に比例するが、通信状態に応じて送信周期(送信回数)が調整可能であるため、全体パケット数(「dsystem2」)は、数式(1)よりも著しく減らすことができる。
system2=(dbase×1+nxdnav×1) (2)
【0055】
このように、本発明によれば、ブロードキャスト送信する補正信号の送信周期を適応的に調整し、さらに、ナビゲーション信号の送信周期を調整して、飛行体の数に関わらず全体的に送信されるデータパケットを減らすことによってデータの衝突を最小化し、少ないデータの送受信により複数の飛行体の群飛を効率よく制御することができる。
【0056】
本明細書において、複数の飛行体250は、前記群飛のためのシナリオ情報をメモリ部253に搭載するように設計されてもよい。この場合、地上の制御システムにおいて、各飛行体でシナリオ情報を送信する過程が省略され、全体的なデータ送信量を減らすことができる。
【0057】
ここで、前記シナリオ情報がメモリ部253からロードされていないか、あるいは損傷され、前記シナリオ情報のエラーを示すナビゲーション信号が任意の飛行体から受信される場合、地上制御部240は、送信部210を介して前記シナリオ情報を前記任意の飛行体に送信することができる。このように、本発明によれば、緊急状況である場合にのみシナリオ情報を当該の飛行体へ送信することで、全体的なデータ送信量は低くなる。
【0058】
また、複数の飛行体250のそれぞれにシナリオ情報が内蔵されているため、複数の飛行体250の群飛制御を開始する前に、各シナリオ情報を同期化する必要がある。
【0059】
地上制御部240は、複数の飛行体250のそれぞれに全て受信される前記衛星信号(GPS信号)内の時間情報に基づいて、前記シナリオ情報を複数の飛行体250のそれぞれに同期化し、同期化された前記シナリオ情報によって前記群飛を制御することができる。
【0060】
実施形態により、地上制御部240は、前記ナビゲーション信号から前記補正信号を受信するものと確認される飛行体の数が閾値以上であれば、送信部210を介して前記群飛を開始する開始時間情報を複数の飛行体250にブロードキャスト送信してもよい。
【0061】
即ち、地上制御部240は、通信状態が良好であると判断されれば、群飛の開始時間情報(予約時間)を別途に指定し、複数の飛行体250のそれぞれに通知することができる。そのため、複数の飛行体250のそれぞれで補正信号を受信することにより、直ちに群飛を開始するものではなく、群飛の実際の開始まで一定間隔(例えば、「30秒」)を有するようにし、他の飛行体250においても補正信号が受信できるように待機することができる。
【0062】
他の実施形態において、送信部210は、前記開始時間情報を別途の信号として複数の飛行体250にブロードキャスティング送信するものではなく、前記補正信号をブロードキャスト送信するとき、前記補正信号に前記群飛を開始する開始時間情報をさらに含ませて送信してもよい。
【0063】
この場合、受信部220は、前記補正信号のブロードキャスト送信から、前記開始時間情報が到来するまでの残余時間の間に、前記複数の飛行体それぞれから時分割方式で送信される前記ナビゲーション信号の受信を待機することができる。
【0064】
地上制御部240は、前記開始時間情報が到来するまでの残余時間をカウントダウンし、前記カウントダウンするごとに、送信部210を介して、前記残余時間を複数の飛行体250にブロードキャスト送信して通知することができる。
【0065】
言い換えれば、地上制御部240は、群飛の開始時点と、実際の開始までの全ての過程を中央で統制することができる。
【0066】
一方、実施形態により、地上制御部240は、前記開始時間情報が到来したとき、前記ナビゲーション信号から前記補正信号を受信するものと確認される飛行体の数が閾値未満であるか、前記ナビゲーション信号を送信していない飛行体の数が閾値以上であれば、前記群飛をキャンセルしてもよい。
【0067】
このように、本発明の一実施形態によれば、ワイファイ通信を用いて群飛を実現することにおいて、複数の飛行体と地上局との間に送受信される信号の送信周期を通信状態に応じて適応的に調整し、全体的に信号の送信量を減らすことで、データの衝突による通信混線を防止し、複数の飛行体の群飛を効率よく制御することができる。
【0068】
図3は、本発明の一実施形態に係る群飛制御システムを示す図である。
図3を参照すると、本発明の一実施形態に係る群飛制御システム300は、RTK基地局310、地上局320及び複数の飛行体330を含んで構成される。
【0069】
RTK基地局310は、保有している精密位置に基づいて搬送波の位相に対する補正値を生成し、前記補正値を地上局320に伝達する。
【0070】
地上局320は、前記補正値をRTK基地局310から伝達されれば、前記補正値を含んでいる補正信号を、ワイファイ通信で接続されている複数の飛行体330にブロードキャスティング送信する。
【0071】
複数の飛行体330のそれぞれは、航法衛星から受信されるGPS信号を、前記補正信号を用いて補正し、自身の精密位置を測定する。
【0072】
ここで、複数の飛行体330のそれぞれは、飛行体の状態に関するナビゲーション信号を生成して周期的に地上局320に送信し、地上局320から前記補正信号が受信されれば、前記ナビゲーション信号内の補正信号の受信の有無を「受信」として含ませてもよい。
【0073】
地上局320は、前記ナビゲーション信号を介して、ブロードキャスティングを通じて送信した前記補正信号が各飛行体330に正常受信されたかを確認する。
【0074】
また、地上局320は、前記ナビゲーション信号の受信により、群飛を開始する開始時間情報を複数の飛行体330にブロードキャスト送信する。
【0075】
複数の飛行体330のそれぞれは、メモリ部に搭載されている群飛のためのシナリオ情報をロードし、前記GPS信号内の時間情報に合わせて前記シナリオ情報を同期化する。
【0076】
前記開始時間が到来すれば、複数の飛行体330のそれぞれは、同期化された前記シナリオ情報及び前記精密位置を用いて群飛を開始する。
【0077】
前記開始時間が到来しなければ、地上局320は、前記開始時間情報内の開始時間(予約時間)までの残余時間をカウントダウンするごとに、複数の飛行体330にブロードキャスト送信して通知することができる。
【0078】
実施形態により、地上局320は、前記ナビゲーション信号が閾値以上受信されるかを確認し、ナビゲーション信号が閾値以上受信されれば、通信状態をデータの衝突が発生していない良好な状態として判断することができる。この場合、地上局320は、まだナビゲーション信号を送信していない飛行体330にナビゲーション信号の送信保留を通知し、不要なナビゲーション信号の送信を減らすことができる。
【0079】
また、地上局320は、ナビゲーション信号が閾値未満であると受信される場合、通信状態が不良と判断する。この場合、地上局320は、前記補正信号の送信周期を短縮して補正信号の送信回数を増やすことで、より多くの飛行体330において補正信号が受信できるようにする。
【0080】
また、地上局320は、通信状態を不良であると判断されれば、ナビゲーション信号の送信周期を延長させてナビゲーション信号の送信回数を減らすことで、複数の飛行体330から送信されるナビゲーション信号によるデータの衝突及び通信混線の問題を緩和することができる。
【0081】
そのために、地上局320は、前記ナビゲーション信号の延長された送信周期を補正信号に含み、複数の飛行体330へ送信することができ、複数の飛行体330のそれぞれでは前記補正信号内の送信周期に応じてナビゲーション信号の送信時期をできるだけ遅延させることができる。
【0082】
一方、地上局320は、前記開始時間が到来したにもかかわらず、前記ナビゲーション信号が閾値以上に受信されなければ、これ以上待機することなく前記群飛をキャンセルしてもよい。
【0083】
このように、本発明の一実施形態によれば、ワイファイ通信を用いて群飛を実現することにおいて、既存に飛行体の数に応じて増加される全体のパケット送受信量を減らしてデータの衝突を最小化することができ、複数の飛行体の群飛を高い正確度で効率よく制御することができる。
【0084】
図4は、本発明の一実施形態に係る群飛制御システムにおいて、開始時間の指定を通じて複数の飛行体の群飛を制御する過程を説明するための図である。
【0085】
図4を参照すると、本発明の一実施形態に係る群飛制御システム(以下、地上局)において、複数の飛行体(以下、「ドローン#1~#3」)は、メモリ部に内蔵されている群飛のためのシナリオ情報をそれぞれロードし、航法衛星から受信されるGPS信号内の時間情報により各シナリオ情報の同期を合わせることができる。
【0086】
「ドローン#1~#3」は、地上局からブロードキャスト送信される補正信号を受信することで、前記補正信号の正常受信を通知するナビゲーション信号を地上局に送信し、前記GPS信号を前記補正信号により補正して精密位置を測定することができる。
【0087】
地上局は、「ドローン#1~#3」で前記補正信号を受信したと確認されれば、群飛を開始する開始時間情報を「ドローン#1~#3」にブロードキャスト送信してもよい。あるいは、前記開始時間情報は、前記補正信号にさらに含まれてブロードキャスト送信されてもよい。
【0088】
地上局は、前記開始時間が到来するまで、開始時間情報内の開始時間(予約時間)までの残余時間をカウントダウンし、カウントダウンするごとに、「ドローン#1~#3」に残余時間をブロードキャスト送信して通知することができる。
【0089】
「ドローン#1~#3」は、前記残余時間が「0」になれば、即ち、前記開始時間が到来すれば、同期化された前記シナリオ情報及び前記精密位置を用いて群飛を開始することができる。
【0090】
図5A図5Bは、本発明の一実施形態に係る群飛制御システムにおいて、補正信号の送信周期を調整する一例を示す図である。
【0091】
図5A及び図5Bを参照すると、本発明の一実施形態に係る群飛制御システムは、複数の飛行体から受信されるナビゲーション信号を介して、補正信号が受信された飛行体の数をカウントし、カウントした飛行体の数が全体の飛行体数の一定の比率未満であれば、通信状態を不良として判断する。
【0092】
この場合、群飛制御システムは、図5Aに示すように、単位時間(「1秒」)当たり補正信号を1回送信する送信周期から、図5Bに示すように、単位時間(「1秒」)当たり補正信号を2回送信する送信周期に補正信号の送信周期を調整することができる。
【0093】
言い換えれば、群飛制御システムは、補正信号の送信周期を1/2に短縮させることで、単位時間当たり送信される補正信号の量を2倍増加させることができる。
【0094】
そのため、群飛制御システムは、より多くの飛行体において前記補正信号を受信できるようにし、群飛を効率よく制御することができる。
【0095】
図6は、本発明の一実施形態に係る群飛制御方法の順序を示すフローチャートである。
図6を参照すると、ステップ610において、地上局は、複数の飛行体に補正信号をワイファイ通信を介してブロードキャスティング送信する。
【0096】
ステップ620において、複数の飛行体それぞれは、前記補正信号を用いて精密位置を測定する。
【0097】
ステップ630において、複数の飛行体それぞれは、メモリ部に搭載されているシナリオ情報をGPS信号内の時間情報に合わせて同期化する。
【0098】
ステップ640において、地上局は、開始時間が到来するかを確認する。
【0099】
ステップ650において、地上局は、開始時間が到来していなければ、前記開始時間までの残余時間をカウントダウンしながら、複数の飛行体からのナビゲーション信号の受信を待機する。
【0100】
ステップ660において、地上局は、ナビゲーション信号が閾値以上に受信されるかを確認する。
【0101】
ステップ660における確認結果、ナビゲーション信号が閾値以上に受信されれば、地上局は、ステップ640に移動して開始時間が到来したかを再び確認する。
【0102】
又は、ステップ660における確認結果、ナビゲーション信号が閾値以上受信されなければ、ステップ670において、地上局は群飛をキャンセルする。
【0103】
ステップ680において、複数の飛行体それぞれは、開始時間が到来することにより、前記シナリオ情報と前記精密位置を用いて群飛を開始する。
【0104】
他の実施形態において、群飛制御システム200は、精密位置を測定するとき必要な補正信号を、近距離無線通信に接続されている複数の飛行体にブロードキャスト送信し、前記補正信号のブロードキャスト送信により、前記複数の飛行体から送信される飛行体の状態に関するナビゲーション信号を受信し、前記ナビゲーション信号から前記補正信号の受信の有無を確認して通信状態を判断し、前記通信状態の判断結果に応じて、前記補正信号をブロードキャスト送信する周期を調整して複数の飛行体間の群飛を制御することができる。
【0105】
このように、本発明によれば、ワイファイ通信のためのデータ分配技術によって、複数の飛行体間にワイファイ通信を行うとき発生する衝突を回避しながらもリアルタイム性を保障し、複数の飛行体の群飛を効率よく制御することができる。
【0106】
実施形態に係る方法は、様々なコンピュータ手段を介して実施されるプログラム命令の形態で具現され、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される。記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独又は組み合せて含む。記録媒体及びプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計して構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例として、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気-光媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含む。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。ハードウェア装置は、本発明に示す動作を実行するために一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成してもよく、その逆も同様である。
【0107】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、又はそのうちの一つ以上の組合せを含み、希望通りに動作するように処理装置を構成するか、或いは独立的又は結合的に処理装置に命令することができる。ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置によって解釈されるか、或いは処理装置に命令又はデータを提供するために、いずれかの類型の機械、構成要素、物理的装置、仮想装置、コンピュータ格納媒体又は装置、又は送信される信号波により永久的又は一時的に具体化することができる。ソフトウェアはネットワークに連結されたコンピュータシステム上に分散され、分散した方法で格納されるか又は実行され得る。ソフトウェア及びデータは一つ以上のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納され得る。
【0108】
上述したように実施形態が、たとえ限定された図面によって説明されたが、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、前述に基づいて様々な技術的な修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順に実行されたり、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態に組合わせられたり、他の構成要素又は均等物によって置換されても適切な結果を達成することができる。
【0109】
したがって、他の具現、他の実施形態、及び特許請求の範囲と均等なものなども後述する請求範囲の範囲に属する。
【符号の説明】
【0110】
200:群飛制御システム
201:RTK基地局
202:航法衛星
210:送信部
220:受信部
230:判断部
240:地上制御部
250:飛行体
251:通信部
252:測位部
253:メモリ部
254:制御部
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
【国際調査報告】