(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-01
(54)【発明の名称】収縮フィルムによるタグ取付け
(51)【国際特許分類】
G09F 3/04 20060101AFI20220125BHJP
G09F 3/14 20060101ALI20220125BHJP
B65B 53/00 20060101ALI20220125BHJP
【FI】
G09F3/04 C
G09F3/14 Z
B65B53/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531563
(86)(22)【出願日】2019-11-07
(85)【翻訳文提出日】2021-06-02
(86)【国際出願番号】 US2019060195
(87)【国際公開番号】W WO2020117420
(87)【国際公開日】2020-06-11
(32)【優先日】2018-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509294139
【氏名又は名称】ベッドフォード インダストリーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】特許業務法人ナガトアンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】シラー, デビッド
(72)【発明者】
【氏名】ミルブラス, エリック
(57)【要約】
一態様では、物品(30)は、第1熱収縮性ポリマーシート(40)から形成された第1スリーブ(72)を含み、第1熱収縮性ポリマーシート(40)は対向する第1縁部(58)および第2縁部(59)を有し、第1スリーブ(72)は第1縁部(58)に近接する第1継ぎ目(60)を含んで形成される。第1熱収縮性ポリマーシート(40)の一部(78)は、第1スリーブ(72)と第2縁部(59)との間に延在する。タグ(38)は、タグ(38)と第1熱収縮性ポリマーシート(40)の部分(78)の第1重複領域(50)において、第2縁部(59)に近接する第1熱収縮性ポリマーシート(40)の部分(78)に接合される。別の態様では、物品(30)は、熱収縮性ポリマーシート(40)と、シート(40)に接合されたタグ(38)とを含む。熱収縮性ポリマーシート(40)は、中央領域(84)と、シート(40)を貫通して配置された複数のスリット(68)とを有し、複数のスリット(68)の少なくとも1つは中央領域(84)を部分的に取り囲むように配向されている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向する第1縁部及び第2縁部を有する第1熱収縮ポリマーシートから形成される第1スリーブであって、前記第1縁部に近接する第1継目を含んで形成される第1スリーブと、
前記第1スリーブ及び前記第2縁部の間に延在する前記第1熱収縮ポリマーシートの部分と、
前記第2縁部に近接する前記第1熱収縮ポリマーシートの前記部分に接合されるタグであって、前記第1熱収縮ポリマーシートの前記部分と前記タグとの第1重複領域において接合されるタグと、を含む物品。
【請求項2】
前記第1継目は実質的に直線であり、前記第1継目に平行な前記タグの高さ寸法は、前記第1スリーブの第1開放端及び第2開放端の間の前記第1継目の長さ以下である、請求項1記載の物品。
【請求項3】
前記第1熱収縮ポリマーシートの前記部分に配設されたネックを含み、前記ネックは、前記タグの前記高さ寸法よりも小さい、前記タグの高さ寸法に平行に測定された寸法を有する、請求項2記載の物品。
【請求項4】
前記タグと前記第1熱収縮ポリマーシートの前記部分との間の接合部が前記ネックに配設されている、請求項3記載の物品。
【請求項5】
前記第1スリーブは、前記第1熱収縮ポリマーシートを貫通して配設された開口を含む、請求項1から4までのいずれか一項記載の物品。
【請求項6】
前記開口は、前記第1継目に対し前記第1スリーブの反対側に位置付けられている、請求項5記載の物品。
【請求項7】
前記第1重複領域は前記タグの全体を含まない、請求項1から6までのいずれか一項記載の物品。
【請求項8】
対向する第3縁部及び第4縁部を有する第2熱収縮ポリマーシートから形成される第2スリーブを含み、前記第2スリーブは、前記第3縁部に近接する第2継目を含んで形成され、前記タグは、前記第4縁部に近接する前記第2熱収縮ポリマーシートに接合される、請求項1から7までのいずれか一項記載の物品。
【請求項9】
熱収縮ポリマーシートであって、中央領域と前記シートを貫通して配設された複数のスリットとを含み、前記複数のスリットのうち少なくとも一つは前記中央領域を部分的に囲むように配向されている、熱収縮ポリマーシートと、
前記シートに接合されるタグと、を含む物品。
【請求項10】
前記中央領域は円形であり、前記複数のスリットのうちの少なくとも一つは前記中央領域と同心である、請求項9記載の物品。
【請求項11】
前記中央領域及び前記複数のスリットは前記物品における製品取付部を形成しており、前記物品は、前記製品取付部と前記タグとの間に配設されたネックを更に含む、請求項9又は10記載の物品。
【請求項12】
前記ネックは前記タグの部分として形成されている、請求項11記載の物品。
【請求項13】
前記タグは前記シートに重複領域において接合されている、請求項9から12までのいずれか一項記載の物品。
【請求項14】
前記中央領域は前記シートを貫通する開口を含む、請求項9から13までのいずれか一項記載の物品。
【請求項15】
前記開口は円形であり、前記複数のスリットのうち少なくとも一つは前記開口と同心である、請求項14記載の物品。
ZWES0010W1
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
商品に関するバンドを使用する商品ラベル付けは、多くの従来技術が存在する。これまでに知られているバンドとしては、非弾性部分に結合した弾性部分を有するものや、ゴムバンドと一般に呼ばれる無端弾性バンドがある。
【0002】
例えば、1950年7月25日付の米国特許第2,516,292号(Bennett)は、収縮時の張力下でバナナを常に保持するための、弾性および非弾性部分から成る予備成形ラベリング物品を教示している。バンドの弾性および非弾性部分の端部は、重ね合わされ、接着剤でまたは他の方法で一体に結合される。1998年3月31日付の米国特許第5,733,652号(Stowmanら)は、必ずしも弾性ではない材料の別個のストリップを介在させてまたは介在させずに、弾性材料のストリップの端部を現場で結合することを含む技術による商品の結束を論じている。しかしながら、現場での結合は、商品の結束が行われる現場に(例えば熱融着によって結合を形成するために)結束用装置を運ぶことを伴うか、または結合の現場で(例えばライナー保護接触または感圧接着剤層を使用することによって結合を形成するために)剥離ライナーを除去し、配置することを伴う。どちらのアプローチも、ラベルの現場適用に理想的ではない。また、結合された部分の予備成形バンドまたは結合された部分の現場成形バンドのいずれかが商品の周りに引き伸ばされると、商品に圧縮力を及ぼす。結合部分が伸張するライン内にあり、使用中に延伸する伸張力を受けるので、そのような状況下で結合分離を防止するために比較的強い結合が必要となる。更なる問題は、例えばUPCバーコード等の商品を取り囲む伸張されたバンド上の機械可読コードの信頼性が疑わしいことである。
【0003】
ゴムの無端バンド(一般にゴムバンドと呼ばれる)が使用される場合、米国特許第5,617,656号(Ludlowら)、米国特許第5,697,177(Ludlowら)、および米国特許第6,058,639(Tinklenberg)にて教示されるように、タグを付着させるための2つの工程が生じる。タグがゴムバンドから区別され、チェックアウトスキャニングでの取り扱いが容易な信頼性のあるUPCバーコード読み取りを実行することができるので、2段階アプローチは過去においてより一般的なアプローチの1つであったが、それは最も効率的であるとは云えない。
【0004】
商品の結束とスキャン信頼性のあるバーコード読み取りを同時に達成するために、単一ステップの適用が可能な公知の商品マーキング物品が、1998年7月14日付けの米国特許第5,778,583号(Larsen)に記載されている。この場合、ゴムバンドが商品の周りに結束状態に固定される前に、タグの一部でゴムバンドの周りを取り囲むことによってタグがゴムバンドに取り付けられる。しかしながら、この先行技術の物品の製造に関し、経済性は顕著な特徴とはならない。
【0005】
ラベル付けのために弾性バンドを使用するときに遭遇する問題は、バンドが使用者によって容易に除去され得ることである。このような取り外しは、望ましくないことに、消費者が製品間でラベルやタグを取り外し又は付け替えることを可能にする。したがって、場合によっては、タグを製品に取り付けるためのより恒久的な方法が望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、物品は、第1熱収縮性ポリマーシートから形成された第1スリーブを含み、第1熱収縮性ポリマーシートは対向する第1縁部および第2縁部を有し、第1スリーブは第1縁部に近接する第1継ぎ目を含んで形成される。第1熱収縮性ポリマーシートの一部は、第1スリーブと第2縁部との間に延在する。タグは、タグと第1熱収縮性ポリマーシートの部分の第1重複領域において、第2縁部に近接する第1熱収縮性ポリマーシートの部分に接合される。
【0007】
別の態様では、物品は、熱収縮性ポリマーシートと、シートに接合されたタグとを含む。熱収縮性ポリマーシートは、中央領域と、シートを貫通して配置された複数のスリットとを有し、複数のスリットの少なくとも1つは中央領域を部分的に取り囲むように配向されている。
【0008】
本開示は、その様々な組み合わせにおいて、以下の項目の列挙によって特徴付けられてもよい。
1.対向する第1縁部及び第2縁部を有する第1熱収縮ポリマーシートから形成される第1スリーブであって、前記第1縁部に近接する第1継目を含んで形成される第1スリーブと、前記第1スリーブ及び前記第2縁部の間に延在する前記第1熱収縮ポリマーシートの部分と、第2縁部に近接する前記第1熱収縮ポリマーシートの前記部分に接合されるタグであって、前記第1熱収縮ポリマーシートの前記部分と前記タグとの第1重複領域において接合されるタグと、を含む物品。
2.前記第1継目は実質的に直線であり、前記第1継目に平行な前記タグの高さ寸法は、前記第1スリーブの第1開放端及び第2開放端の間の前記第1継目の長さ以下である、項目1記載の物品。
3.前記第1熱収縮ポリマーシートの前記部分に配設されたネックを含み、前記ネックは、前記タグの前記高さ寸法よりも小さい、前記タグの高さ寸法に平行に測定された寸法を有する、項目2記載の物品。
4.前記タグと前記第1熱収縮ポリマーシートの前記部分との間の接合部が前記ネックに配設されている、項目3記載の物品。
5.前記第1スリーブは、前記第1熱収縮ポリマーシートを貫通して配設された開口を含む、項目1から4までのいずれか一項記載の物品。
6.前記開口は、前記第1継目に対し前記第1スリーブの反対側に位置付けられている、項目5記載の物品。
7.前記第1重複領域は前記タグの全体を含まない、項目1から6までのいずれか一項記載の物品。
8.対向する第3縁部及び第4縁部を有する第2熱収縮ポリマーシートから形成される第2スリーブを含み、前記第2スリーブは、前記第3縁部に近接する第2継目を含んで形成され、前記タグは、前記第4縁部に近接する前記第2熱収縮ポリマーシートに接合される、項目1から7までのいずれか一項記載の物品。
9.前記タグは前記第2熱収縮ポリマーシートに第2重複領域において接合されている、項目8記載の物品。
10.前記第1重複領域における前記タグの高さは、前記第2重複領域における前記タグの高さとは異なる、項目9記載の物品。
11.熱収縮ポリマーシートであって、中央領域と前記シートを貫通して配設された複数のスリットとを含み、前記複数のスリットのうち少なくとも一つは前記中央領域を部分的に囲むように配向されている、熱収縮ポリマーシートと、前記シートに接合されるタグと、を含む物品。
12.前記中央領域は円形であり、前記複数のスリットのうちの少なくとも一つは前記中央領域と同心である、項目11記載の物品。
13.前記中央領域及び前記複数のスリットは前記物品における製品取付部を形成しており、前記物品は、前記製品取付部と前記タグとの間に配設されたネックを更に含む、項目11又は12記載の物品。
14.前記ネックは前記タグの部分として形成されている、項目11記載の物品。
15.前記タグは前記シートに重複領域において接合されている、項目11から14までのいずれか一項記載の物品。
16.前記重複領域は前記タグの全体を含まない、項目15記載の物品。
17.前記中央領域は前記シートを貫通する開口を含む、項目11から16までのいずれか一項記載の物品。
18.前記開口は円形であり、前記複数のスリットのうち少なくとも一つは前記開口と同心である、項目17記載の物品。
【0009】
この概要は、以下の「発明を実施するための形態」でさらに説明する概念を簡略化した形で紹介するためのものである。この発明の概要は、開示された主題または特許請求された主題の重要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図しておらず、開示された主題または特許請求された主題のそれぞれの開示された実施形態または全ての実装を説明することを意図していない。具体的には、1つの実施形態に関して本明細書で開示される特徴が別の実施形態に等しく適用可能であってよい。さらに、この発明の概要は、特許請求される主題の範囲を規定する際の助けとして使用されることを意図していない。多くの他の新規な利点、特徴、および関係は、この説明が進むにつれて明らかになる。以下の図面および説明は、実施形態をより具体的な説明する。
【0010】
開示される主題は添付の図面を参照してさらに説明され、同様の構造またはシステム要素はいくつかの図面を通して同様の参照番号によって示される。すべての説明は、いくつかの実施形態全体を通して同様の構造および類似の構造に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、製品上で使用するために配置された例示的なタグ物品の斜視図である。
【
図2】
図2は、製品のキャップおよびネックの周りに配置されたスリーブを有するタグ物品の例示的な図である。
【
図3】
図3は、キャップ及びネックの周りでスリーブを収縮させることによって製品に取り付けられたタグ物品の斜視図である。
【
図4A】
図4Aは、複数のタグアセンブリを形成することができる積層ウェブアセンブリの部分平面図である。
【
図4B】
図4Bは、複数の接続されたタグアセンブリを画定するように切断した後のウェブアセンブリの平面図である。
【
図5】
図5は、スリーブ形状に巻かれた、
図4に示されるウェブのタグアセンブリの1つの斜視図である。
【
図6】
図6は、製品に取り付けられたタグ物品の第2例示的な実施形態の斜視図である。
【
図7】
図7は、製品に取り付けられたタグ物品の第3の例示的な実施形態の斜視図である。
【
図8】
図8は、製品に取り付けられたタグ物品の第4の例示的な実施形態の斜視図である。
【
図12】
図12は、第5の例示的な実施形態におけるタグ物品の構成要素の分解図である。
【
図13】
図13は、製品と共に使用するために配置された、
図12の構成要素を有する付着タグ物品の斜視図である。
【
図14B】
図14Bは、製品の一部分の周囲で収縮フィルムスリーブを収縮させることによって第5実施形態のタグ物品が取付けられた製品の斜視図である。
【
図15】
図15は、タグ物品の第6の例示的な実施形態の構成要素の分解図である。
【
図16A】
図16Aは、タグ物品の第7の例示的な実施形態の構成要素の分解図である。
【
図16B】
図16Bは、タグ物品の第8の例示的な実施形態の構成要素の分解図である。
【
図17】
図17は、第6の実施形態に係る付着タグ物品を2つの製品に使用した状態で示す斜視図である。
【
図24】
図24は、製品と共に使用されるタグ物品の第11の例示的な実施形態の斜視図である。
【0012】
上述したように特定された図は開示された主題のいくつかの実施形態を説明しているが、本開示に記載されているように、他の実施形態の説明も意図するものである。すべての場合において、この開示は、開示された主題の説明を目的として表すものであって、当該主題を限定するものではない。当業者であれば、本開示の原理の範囲を逸脱することなく、多数の他の修正および実施形態に想到し得ることを理解されたい。
【0013】
図面は、一定の縮尺で描かれていない場合がある。特に、いくつかの特徴は、明確にするために、他の特徴と比較して拡大されてもよい。さらに、上方、下方、上側、下側、上端、下端、側面、右、左、垂直、水平などの用語が使用される場合、それらは、説明の理解を容易にするためにのみ使用されることが理解されるべきである。構造は、他の方法で適応されてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1~
図3は、タグ物品30aを製品32aに取り付けるための方法における連続的なステップを示す。図示の実施形態では、製品32aは、ネック34、および、蓋、カバーまたはキャップ36を有するボトルとして構成されている。しかしながら、タグ物品30は例えば、缶、チューブ、ボックス、バッグ、及び製品の束などの他の構成の製品と共に使用するように構成することができる。さらに、図面では製品32の上側部分へのタグ物品30の取り付けを示しているが、タグ物品は追加的にまたは代替的に、製品の他の部分の周りに、またはより小さい製品の全体の周りに配置されてもよい。この説明では一部の要素が数字で参照されており、当該数字は小文字を含む場合と含まない場合がある。構成要素の特定の実施形態が記載されるとき、その説明は、数字および文字の指定を使用する。一般的に構成要素を記載する場合、その説明は文字の指定を用いずに数字のみを使用する。構成要素の全ての説明は、矛盾する説明の場合を除いて、同様の又は類似の要素(同じ番号で示される)にも適用される。
【0015】
例示的な実施形態では、タグ物品30は、収縮フィルム40に取付けられたタグ38を有するように構成される。例示的な実施形態では、収縮フィルム40aは、
図1および
図2に示すように、製品32aのキャップ36およびネック34を通過するような大きさのスリーブとして構成される。実質的に円形の断面を有するスリーブが図示されているが、スリーブは例えば、正方形または長方形の断面を有する開口管状スリーブのような他の形状を有してもよい。所定の位置に配置されると、収縮フィルム40aに熱を加えてスリーブをネック34及びキャップ36の周りで収縮させ、それにより、
図3に示すように、タグ物品30a及びこれに関連するタグ38aを製品32aに恒久的に取付けることができる。例示的な実施形態では、スリーブの直径方向に最大の収縮が生じ、且つスリーブの高さ方向に最小の収縮が生じるように、収縮フィルム40aに適した材料が適応される。例示的な実施形態では、(
図1および
図2のような)約2インチの初期直径を有するスリーブが、必要に応じて(
図3のような)ネック34で約0.5インチの直径まで収縮することができる。
【0016】
図4Aは積層ウェブ42の一部を示す平面図であり、そこから複数のタグアセンブリ30aが形成され得る。
図4Bは、複数の接続されたタグアセンブリ30aを画定するように切断した後のウェブ42の平面図である。
図9は、
図4の線9-9に沿って切断したウェブ42の断面図である。
【0017】
図4Aに示すように、タグアセンブリ30aを製造する例示的な方法では、インラインウェブ処理システムを使用して、収縮フィルム40のストリップとタグ材料38のストリップとを含む積層ウェブ42が形成される。
図4Bに示すように、隣接するタグアセンブリ30aは、例示的な実施形態では境界線44によって描かれている。図示の実施形態では、ウェブ42は、複数のタグ38aが取り付けられた収縮フィルム40のストリップを含む。ウェブ42は、前面46と、反対側の背面48(
図9に示されている)とを有する。例示的な実施形態では、タグ材料ストリップ38は重複領域50で収縮フィルムストリップ40と重なり合っており、その結果、タグ材料ストリップ38と収縮フィルムストリップ40との間の接合部52がウェブ42の前面46に見える。重複領域50は、収縮を引き起こすために収縮フィルムストリップ40の材料が熱を受けたときに、タグ材料ストリップ38が収縮フィルムストリップ40から分離しないことを確実にするのに十分な領域である。
【0018】
図4Bに示すように、ウェブ42は、複数の接続されたタグ物品30を画定するために、切断などによって処理されている。このような切断は、例えばレーザ切断装置によって行うことができる。ウェブ42は、所望の数の物品30を直列に含むのに十分な長さで製造することができる。代替的に、ウェブは、2つ以上のタグ材料38のストリップを備えてもよい。タグ材料38の第2ストリップは例えば、縁部58に近接した収縮フィルム40に重なり合って結合するように設けることができる。ウェブは、単一の図示された列ではなく、多くの物品30を提供するように切断され得る。ウェブ上にタグ物品の多数の列を提供するために、他のウェブレイアウトも考えられる。さらに、図示された実施形態は、タグストリップ38の縁部70まで延在しない収縮フィルム40の縁部59を含むが、収縮フィルム40はタグ材料の複数の平行なストリップ38の下に横たわる連続シートの形態で提供されてもよい。
【0019】
図示の実施例では、切断線54に沿って連続的な切断が行われ、境界線44において少なくとも部分的な切断が行われる。図示の実施形態では、切断線54が隣接するタグ38aを互いに完全に切断して分離し、各タグ38と当該タグそれぞれの収縮フィルム40との間の接合部52に近接して狭幅ネック56を提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、接合部52における継目がネック56のようなタグ物品30の狭幅部分に配置される。従って、収縮フィルムストリップ40の収縮は、タグ38の主要部分に望ましくない皺又は他の変形を生じさせない。
【0020】
別の実施形態では、ウェブ42のタグ物品30aを互いに完全に分離するために、各境界線44において完全な切断が行われる。1つの使用方法では、
図4Bおよび
図5に例示されているように、ウェブ42の収縮フィルム40は、ネック56の近くに縁部58を位置させるように、(
図4Bのように配向されている場合は水平に;
図5のように配向されている場合は垂直に)ロールされる。継ぎ目60は、多くのタグ物品30aを横切って収縮フィルム40の連続スリーブ72を形成するために設けられる。継ぎ合わされたウェブ42は、平坦化され、アプリケーション機械で使用するためにロールまたはスプール構成に巻き取られる。アプリケーション機械は、製品32aに個々のタグ物品30aを置く直前に、境界線44に沿ってウェブ42を切断する。
【0021】
切断線54での切断から生じる過剰なウェブ材料(すなわち、余剰材料)は、好ましくは除去される。いくつかの実施形態では、隣接するタグ38は、互いに断裂可能に接続されたままであってよい。境界線44は、ミシン目、刻み目線、全深さまたは部分深さの切断線、および隣接するタグ物品30を接続する断裂可能な脆弱線または脆弱輪郭を形成する他の機構を用いて、断裂可能に接続された隣接するタグ物品30の輪郭を描くことができる。さらに、境界線44の特定の形状および構成が示されているが、他の形態および形状が使用されてもよい。例えば、境界線44は、直線である必要はなく、曲線および他の形状を含むことができる。例えば、シートに巻く、折り畳む、または切断すること、および切断されたシートを積み重ねることなどによって、タグ物品の少なくともいくつかを結合し続けながら、ウェブ42をさらに処理することができる。隣接するタグ物品30は、境界線44において断裂可能に接続されたままであってよい。代替的に又は追加的に、個々のタグ物品30は、さらなる使用のために完全に切断されてもよい。
【0022】
図9に示すように、タグ材料38のストリップと収縮フィルム40のストリップとは、平坦な重複領域50に沿って接合されている。収縮フィルム40は熱収縮性ポリマーのシートから形成されており、タグ38用の材料は、ドレープ性および柔軟性であってもよく、したがって常に平坦な形態で示されるわけではないが、性質が平坦なシート材料のストリップから形成されている。この意味で、ウェブ42はシート状である。タグストリップ38及び収縮フィルムシート40は、各々のシート特性が他方のシート特性と調整されるように接合され、ウェブ42に全体的に単一のシート状特性を与える。
【0023】
重複領域50は、タグストリップ38が収縮フィルム40の上に横たわり、収縮フィルム40と重なる位置に形成される。
図4Bおよび
図9に示すように、タグストリップ38および収縮フィルム40は、重複領域50全体に沿って接合されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、タグストリップ38及び収縮フィルム40は、重複領域50の幾つかの部分においてのみ一体に接合されてもよい。さらに、タグストリップ38と収縮フィルム40とを一体に接合するのを補助するために、重複領域50の幾つかの部分または全部に沿ってタグストリップ38と収縮フィルム40との間に接着剤が提供されてもよい。
【0024】
タグストリップ38のための材料は、好ましくは可撓性であって柔軟であるが、ほとんどの用途のために非伸張性(例えば、伸縮性ではなく、弾性ではない)である。本開示の目的のために、弾性材料は弛緩状態で初期寸法を有するものであり、この寸法は伸張などの張力下で増大し、さらに、当該張力の解放時に、この寸法は、初期非伸張寸法に戻るか、またはほぼ初期非伸張寸法に戻る。例示的な実施形態では、タグストリップ38の材料は、手で加えられる力の下で、実質的に非弾性であって非伸縮性である。例えば、タグストリップ38用のシート材料は、ユニバーサルプロダクトコード(UPC)記号、並びに他の人間が読み取り可能又は機械が読み取り可能なマークの、確実にスキャン可能な(すなわち、歪んでいない)印刷を実行するのに十分な寸法安定性を有することができる。さらに、例示的な実施形態では、タグストリップ38の材料は、収縮フィルム40を収縮させるのに十分な熱を加えることによって、収縮したり、溶融したり、さもなければ形態を変化させたりしない。
【0025】
例示的な実施形態では、タグストリップ38用のシート材料は十分に耐水性を有しており、これにより、水中に置かれたときに、崩壊せず、著しく皺がよることなく、ひだができることなく、または傷つけられることなく変形することもない。さらに、例示的な実施形態では、標識62に使用されるインクまたは他の印刷媒体は、(スーパーマーケットの農産物ディスプレイにおいて一般的であるように)水および洗浄操作を繰り返し受けたときに崩壊または破壊を回避するのに十分な耐水性を有する。タグストリップ38のためのシート材料はまた、取扱い中にそれに対する損傷を抑止するのに十分な耐引裂性を有するという意味で、いくらか強靭であるべきである。
【0026】
タグストリップ38を形成するのに適した材料としては、紙、ポリスチレン系熱可塑性材料、ポリオレフィン系熱可塑性材料、ポリエステルなどが挙げられる。例示的な適切な熱可塑性材料としては、スチレン、エチレン、プロピレンのポリマー、ならびに種々の他のモノマー、および(例えば、コポリマーおよびターポリマーを作製するためなど)モノマーの混合物が挙げられる。ポリエステルプラスチックおよびいくつかの他のシート厚さは非常に薄くすることができ、3ミル(0.08mm)または4ミル(0.10mm)の範囲に至っても、依然として所望の靭性および実際的な非弾性を示す。
【0027】
ポリマーは、印刷インキがシート材料の表面上に容易に受け入れられるように配合することができる。ポリマーはまた、標識62のための印刷インクの受容性を高めるために、特別な表面処理で処理することができ、この標識62はタグ38の前面および/または背面に設けることができる。タグストリップ38のための適切なシート材料の正確な構造および組成は、幅広く変化し得る。タグストリップ38と相性がよく、タグストリップ38に受け入れられ、かつそれに保持される様々な市販の任意のインクが、任意の望ましい色で、標識62を印刷するために使用され得る。水溶性インクを使用することが望ましい場合には、印刷されたマークの耐水性を高めるために、水不溶性プラスチックの薄膜をインク上に塗布することができる。
【0028】
タグストリップ38の耐衝撃性を増大させるために、スチレンブタジエンスチレン耐衝撃性改良剤は、ポリスチレン材料の重量の約40パーセントまでの量で有用であり得る。このような材料のタグストリップ38は、伸長に対して非常に安定である。それらは、製造および使用中の取扱いの容易さに寄与するわずかな剛性によってバランスされた所望の可撓性を有する。このようなタグストリップ38はまた、例えばIllinois Tool Worksの一部門であるウィスコンシン州ハートランドのPillar Technologiesから入手可能なコロナ処理などの表面処理を最初に受けた場合特に、確実に印刷され得る。この処理は、プラスチック基材上のインクおよび接着剤の濡れ性および接着特性を向上させる。
【0029】
収縮フィルム40は、種々の熱収縮材料のいずれかから作製され得る。例えば、好適なポリマー材料としては、ノースカロライナ州グリーンズボロのBonset America Corporationから市販されている、印刷可能な熱収縮性ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル(PETG)またはスチレンブタジエンスチレン(SBS/OPS)が挙げられる。別の適切な材料は、オハイオ州コロンブスのPlastic Suppliers社から入手可能なポリ乳酸(PLA)生分解性収縮フィルムである。
【0030】
タグ物品30の材料の選択は、コスト、及び収縮フィルム40との接合適合性などの要因を考慮に入れることができる。一般に、類似の材料は非類似の材料よりも良好に(ポリマー結合によるように)互いに結合する傾向があり、同様の極性の材料は、通常、異なる極性の材料よりも良好に結合する。したがって、タグ材料の選択は、収縮フィルムと同じファミリーのポリマーから行うことができ、例えばこれらのポリマーは、収縮フィルムに存在するモノマーに関連するか、または収縮フィルムに存在するモノマーと同じモノマーを少なくともいくつか含む。コロナ処理などの表面処理も、結合を改善するのに役立つ。さらに、材料の極性を調整する相溶化剤を使用して、結合を改善することができる。さらなる情報はLudlowらの米国特許第8,635,795号に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。
【0031】
重複領域50上に熱及び圧力を加える等による熱溶接は、タグ38と収縮フィルム40との間の結合を形成するのに有用である。超音波溶接は、層を一体化し、タグ38と収縮フィルム40との間の凝集結合を達成するための別の方法である。収縮フィルム40の溶融ポリマーをタグストリップ38に押し出すことは、ウェブ42を形成する別の方法である。この方法は、重複領域50における収縮フィルム40およびタグストリップ38の分子または分子の一部が互いに相互拡散する場合に特に有効であり得る。結合はまた、重複領域50に中間層(例えば、接着剤)を介在させることによって形成されてもよく、タグ材料および収縮フィルム材料の両方は、それらの中間材料への親和性のため、当該中間層に容易に結合する。さらに、結合が達成されるべき表面領域の処理が効果的であり得る。タグ材料が多孔質(例えば、紙および「テスリン」と呼ばれる多孔質ポリマー製品)であり、収縮フィルム材料が溶融状態または少なくとも軟化状態で適用されて多孔質タグ38の空隙または隙間に圧入される場合、機械的結合でさえも有効であり得る。重複領域50における一体化した平坦な結合を形成して予想される使用において層間剥離に耐えることができるように、タグ38を収縮フィルム40と接合する任意の有用な結合技術および構造が適切である。
【0032】
図5は、境界線44に沿った破断などによってウェブ42から取り外され、スリーブ構成に巻回された個々のタグ物品30aの斜視図である。
図4Aおよび
図4Bに示すように、収縮フィルム40は、タグ材料ストリップ38から離れた縁部58を含む。
図5に示すように、当該縁部58が圧延され、縁部58が収縮フィルム40の別の部分と合致する位置又はその近傍に接合継ぎ目60が形成される。例示的な実施形態では収縮フィルム40は視覚的に透明または半透明の材料で形成されるので、継ぎ目60はタグ物品30aの外側から見ることができる。しかしながら、図示の実施形態では、縁部58は、収縮フィルム40にその下側(スリーブ72の内面)で接触することを理解されたい。継ぎ目60は、例えば超音波溶接で、収縮フィルム40の部分をそれ自体に結合することによって形成される。収縮フィルム40にこのようなスリーブ構成を形成するのに適した装置には、ミネソタ州Plymouth Accraply社から市販されているAccraSeam(登録商標)FC Stanford Shrink Sleeve Converting Equipmentが含まれる。
【0033】
所望の表示特性を付与するために、タグ物品30の多くの異なる構成が可能である。例えば、
図6は、製品32bと共に使用されるタグ物品30bの第2例示的な実施形態を示す。
図7は、製品32cと共に使用されるタグ物品30cの第3の例示的な実施形態を示す。
【0034】
図8は、製品32dと共に使用されるタグ物品30dの第4の例示的な実施形態を示す。
図8Aおよび
図8Bは、
図8のタグ物品30dの変形例を示す。
図8Aおよび
図8Bのタグ物品30dでは、タグ物品30d’が製品32d’に取り付けられたときに、タグ38d’がスリーブ72d’から吊り下げられ、且つ当該タグ38d’がスリーブ72d’から下向きに垂れ下がるように、ネック56d’はより長い寸法を有する。さらに、タグ38d´と収縮フィルム40d´との間の重複領域50d´は比較的小さい。重複領域50d’の外側のタグ38d’の一部分には、ユーザがタグ38d’の主要部分をタグ物品30d’から切り離すことができる切取り線86が設けられている。このようにして、タグ38d’の主要部分は、例えば製品32d’の分離可能なクーポンとして機能することができる。切取り線86を重複領域50d’の外側に配置することにより、タグ38d’の材料のみが切取られるはずであり、収縮フィルム40d’の一体性は影響を受けないので、切取りをより容易に達成することができる。切取り線86を形成するようにミシン目が図示されているが、境界線44を参照して説明したものを含み、任意の形態の脆弱ラインを使用することができる。
【0035】
したがって、本開示のタグアセンブリ30は多くの異なる形状および設計で構成され得るものであり、タグ38及び収縮フィルム40の形状やサイズの変更、ネック56の有無などのタグ38及び収縮フィルム40の間の接続構造、ならびにそれらの構造の変形を含む。
【0036】
さらに、標識62は、タグ38および/または収縮フィルム40に設けられてもよい。標識62は、タグ物品30に印刷、エンボス加工、または他の方法で提供される情報または装飾物を含むことができる。さらに、または代替的に、タグ物品30は、例えば芳香剤、または発光粒子もしくは反射粒子などの他の物質を担持してもよい。
【0037】
図10および
図11はそれぞれ、
図6に示されるタグ物品30bおよび
図7に示されるタグ物品30cの実施形態のための構成要素の分解図である。タグアセンブリ30b、30cを形成するために、収縮フィルム40およびタグ38のこれらの構成要素は例えば、
図9に示されるように、重ね合わされ、そして一体に結合される。
【0038】
図12は、タグ物品30eの第5の例示的な構成のための構成要素の分解図である。タグ物品30eを形成するために、収縮フィルム40eおよびタグ38eの構成要素は、例えば、
図9を参照して説明されるように、重ね合わされ、そして一体に結合される。
図12及び
図13に示すように、収縮フィルム40eは、製品32eのキャップ36eが通過できる大きさの開口62を有する。
図13および
図14Aに示すように、開口62を通してキャップ36eを挿入した後、収縮フィルム40eの一部が製品32eのネック34eで静止し、収縮フィルム40eのスリーブがキャップ36eの上部および側部を包囲する。
図14Bに示すように、収縮フィルム40eを収縮させるのに十分な熱を加えた後、タグ物品30eは、タグ38eおよびその標識62を展示できるように製品32eに取り付けられる。
【0039】
図15は、タグ物品30fの第6の例示的な実施形態の構成要素の分解図であり、当該タグ物品30fは、2つの収縮フィルム40fおよび40f’、及び、当該収縮フィルム40f、40f’の間において当該収縮フィルム40f、40f’のそれぞれに結合されるように構成されたタグ38fを含む。
【0040】
図16Aは、タグ物品30g’の第7の例示的な実施形態の構成要素の分解図であり、当該タグ物品30g’は、中間タグ38g’の両端に接合するように構成された2つの収縮フィルム40gおよび40g’を含み、当該中間タグ38g’は、それぞれの収縮フィルム40g、40g’の幅に対応する端部幅を有する階段状構成を有する。
【0041】
図16Bは、タグ物品30g’’の第8の例示的な実施形態の構成要素の分解図であり、当該タグ物品30g’’は、中間タグ38g’’の両端に接合するように構成された2つの収縮フィルム40gおよび40g’を含み、当該中間タグ38g’’は、それぞれの収縮フィルム40g、40g’の幅に対応する端部幅を有するテーパ形状を有する。
【0042】
図17は使用中のタグ物品30fの斜視図であり、この場合、
図5の収縮フィルム40aで説明したように、収縮フィルム40f、40f’の各々はスリーブに形成されている。収縮フィルム40f、40f’の2つのスリーブは、タグ物品30aについて
図1~3に関して示したのと同様の方法で、それぞれの製品32f、32f’に取り付けられる。
図17に示すように、タグ物品30fは製品32f’を製品32fに永久的に取り付けることを可能にし、当該製品間のタグ38fに標識62を表示することが可能になる。このようなタグ物品30fの使用は、例えば、製品32fが主要製品であり、製品32f’が追加製品、補助製品、またはサンプル製品である状況において特に有利である。収縮フィルム40f、40f’の各々で製品32f、32f’に結合する収縮スリーブの恒久的な性質のために、タグ物品30fは、意図せずまたは不適切に製品32fから製品32f’が分離されることを防止する。さらに、2つの取付けられた製品32f、32f’の間の取っ手として働くように、タグ38fは図示されたものよりも長く形成することができる。
【0043】
図18は、タグ物品30hの第9の例示的な実施形態の平面図である。この実施形態では、タグ38hおよび収縮フィルム40hは、例えば
図9に関して上述したように接合される。しかしながら、収縮フィルム40hをスリーブ構成で形成するのではなく、収縮フィルム40hは、中央領域84を通る開口66を有する平坦なフィルム片として構成される。
【0044】
収縮フィルムストリップ40は、タグ38から離れた縁部58から、タグ38に隣接して配置された縁部59まで延在する。図示の実施形態では、開口66は円形であり、当該開口66を同心円状に包囲する収縮フィルム40hの一部も実質的に円形である。しかし、実質的に平坦な収縮フィルム部分40hのための他の形状および構成もまた適切である。図示の実施形態では、収縮フィルム40hは、部分的に同心円状にかつ開口66の周囲に形成された複数の切り込み、スロットまたはスリット68を含む。これらのスリット68は初期の平坦または平面構成から収縮フィルム40hが収縮することを容易にするものであり、これにより、例えば
図20に示されるように、収縮フィルム40hは、製品32hの部分輪郭に一層容易に合致することが可能になる。
【0045】
図18に示されるようなタグ物品30hの利点は、平坦な、最初は平面構成に対し、追加の管またはスリーブ形成工程を必要としないことである。別の違いは、二軸収縮性材料が収縮フィルム40hに最も適していることである。例示的な実施形態では、そのような二軸収縮性材料は、2つの直交する方向のそれぞれにおいて約50%収縮することができる。対照的に、他のタグ物品30a~gのスリーブの変形例では、収縮フィルム40a~gに設けられた任意の図形または他の標識が収縮時に過度に歪まないように、収縮性材料は通常、製品32に対して主に水平方向に一軸方向に収縮する。
【0046】
使用のために
図19に示されるように、タグ物品30hの収縮フィルム40hは、例えば、キャップ36hおよびネック34h等の製品の一部が開口66を通して挿入されるように、製品32hの全体に亘って配置される。続いて、熱を加えて収縮フィルム40hを収縮させ、収縮膜40hが収縮することによって製品32hの輪郭に密接に形成する。
【0047】
図21~
図23は、収縮フィルム40iが自身を通過する開口を有しないことを除いて、タグ物品30hと同様であるタグ物品30iの第10の例示的な実施形態を示す。従って、使用時には
図21及び
図22に示すように、収縮フィルム40iはキャップ36i等の製品32iの一部の頂部に残り、キャップ36iの周りで収縮し、それに合致する。
【0048】
図24はタグ物品30jの第11の例示的な実施形態の立面図であり、タグ32jが延長された細長いネック56と、ネック56の頂部までのシームレスなタグとを有すること以外、タグ物品30iと同様である。製品32jはネック34と当該製品の本体との間に顕著な肩部70を有する形状なので、細長いネック56は、タグ38jが肩部70に沿って横方向に突出するのではなく、製品32jの本体に沿って下向きにぶら下がることを可能にする。さらに、タグ38jの材料は、ネック56上に完全に延在し、シームレスなタグ展示を提供する。図示の実施形態では、タグ38と収縮フィルム40との間の接合部52(標識62を有するタグ38の展示側)が、ネック部分56の頂部に配置される。タグ38の反対側におけるタグ38と収縮フィルム40との重複領域は、ネック56に沿って、且つ任意選択でタグ38jの主たる展示領域の部分の上に下向きに延在する。タグ物品30が使用される製品32に対するタグ物品30の所望の表示特徴を考慮して、タグアセンブリ30の構成要素に多くの変形を行うことができる。
【0049】
開示された物品を限定するものではない例示的な実施形態が説明される。
図1~
図17に示す例示的な実施形態では、物品30は、熱収縮ポリマーシート40から形成されたスリーブ72(
図5に付番されている)を含む。シート40は、対向する第1及び第2縁部58、59を有する。スリーブ72は、対向する第1および第2開放端74、76を有し、スリーブ72は、第1縁部58に近接する継ぎ目60を用いて形成される。シート40の部分78は、スリーブ72から第2縁部59に延びている。タグ38は、当該タグ38の重複領域50における第2縁部59に近接するシート40の部分78、及び、接合部52及び縁部59の間のシート40の部分78に接合される。例示的な実施形態では、重複領域50はタグ38の全体を含まない。
【0050】
例示的な実施形態では、継ぎ目60は実質的に直線状であり、継ぎ目60に平行なタグ38の高さ寸法82は第1開放端74と第2開放端76との間の継ぎ目60の長さ80より短い。例示的な実施形態では、ネック56はシート40の部分78に配置され、当該ネック56はタグ38の高さ寸法82よりも小さい、タグ38の高さ寸法82に平行に測定された寸法を有する。例示的な実施形態では、タグ38とシート40の部分78との間の接合部52は、ネック56に配置される。
図12~
図14Bに示す例示的な実施形態では、スリーブ72がシート40を貫通して配置された穴62を含む。例示的な実施形態では、穴62は、継ぎ目60に対しスリーブ72の反対側に配置される。
【0051】
例示的な実施形態では、物品30f、30g’、30g’’は、第1スリーブ72fおよび第2スリーブ72f’を含む。第1スリーブ72fは第1熱収縮性ポリマーシート40f,40gから形成され、第1シート40f,40gは対向する第1及び第2縁部58,59を有する。第1スリーブ72fには、第1縁部58に近接する継ぎ目60が形成されている。第2スリーブ72f’は、第2熱収縮性ポリマーシート40f’、40g’から形成される。第2シート40f’、40g’は、対向する第3および第4の縁部58、59を有する。第2スリーブ72f’には、第3の縁部58に近接する継ぎ目60が形成されている。タグ38f、38g’、38g’’は、第2縁部59に近接して第1シート40f、40gに接合され、且つ、第4の縁部59に近接して第2シート40f’、40g’に接合される。物品30f、30g’、30g’’の例示的な実施形態では、タグ38f、38g’、38g’’は第1重複領域50で第1シート40f、40gに接合され、タグ38f、38g’、38g’’は第2重複領域50で第2シート40f’、40g’に接合される。例示的な物品30f、30g’、30g’’では、第1重複領域でのタグ38f、38g’、38g’’の高さは、第1重複領域での第1シート40f、40gの高さにほぼ一致する。例示的な物品30fでは、第1重複領域(縁部59付近)での第1シート40fの高さは、第1重複領域(縁部58付近など)の外側の第1シート40fの高さとは異なる。例示的な物品30g’、30g’’では、第1重複領域(シート40gを含む)でのタグ38g’、38g’’の高さは、第2重複領域(シート40g’を含む)でのタグ38g’、38g’’の高さとは異なる。
【0052】
例示的な実施形態では、物品30h、30i、30jは熱収縮性ポリマーシート40h、40i、40jを含み、当該熱収縮性ポリマーシート40h、40i、40jは、中央領域84と、当該シート40h、40i、40jを貫通して配置された複数のスリット68とを有する。複数のスリット68のうちの少なくとも1つは、中央領域68を部分的に囲むか、または包囲するように配向される。タグ38h,38i,38jは、シート40h,40i,40jに接着されている。例示的な実施形態では、中央領域84は円形であり、複数のスリット68のうちの少なくとも1つは中央領域84と同心である。例示的な実施形態では、中央領域84および複数のスリット68は物品30h、30i、30jの製品取り付け部分を形成し、物品30h、30i、30jは当該製品取り付け部分とタグ38h、38i、38jとの間に配置されたネック56をさらに含む。物品30jの実施形態では、ネック56はタグ38jの一部として形成される。タグ38h、38i、38jは、重複領域50でシート40h、40i、40jに接合される。いくつかの実施形態では、重複領域50はタグ38h、38i、38jの全体を含まない。物品30hの実施形態では、中央領域84はシート40hを貫通する開口66を含む。例示的な実施形態において、開口66は円形であり、複数のスリット68のうちの少なくとも1つは開口66と同心である。円形の収縮フィルム、円形の開口および部分的に円形の切断部が図示されているが、長円形、楕円形、正方形、長方形、三角形、および他の曲線および多角形の形状を含み、これらの構成要素のための他の形状も適切である。
【0053】
本開示の主題がいくつかの実施形態を参照して説明されてきたが、当業者は本開示の範囲から逸脱することなく、形態および詳細において変更がなされ得ることを認識するであろう。さらに、1つの実施形態に関して開示された任意の特徴は、別の実施形態に組み込まれてもよく、その逆もまた同様である。
ZWES0010W1
【国際調査報告】