(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-01
(54)【発明の名称】車両用の制動システムのための電磁装置、車両用の制動システムのための電磁装置を動作させるための方法および制御機器、ならびに車両用の制動システム
(51)【国際特許分類】
   H01F   7/06        20060101AFI20220125BHJP        
   B60T   8/94        20060101ALI20220125BHJP        
   B60T   8/171       20060101ALI20220125BHJP        
   B60T  17/18        20060101ALI20220125BHJP        
   B60T   8/34        20060101ALI20220125BHJP        
【FI】
H01F7/06 Z 
B60T8/94 
B60T8/171 Z 
B60T17/18 
B60T8/34 
H01F7/06 H 
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531656
(86)(22)【出願日】2019-11-25
(85)【翻訳文提出日】2021-06-30
(86)【国際出願番号】 EP2019082433
(87)【国際公開番号】W WO2020114822
(87)【国際公開日】2020-06-11
(31)【優先権主張番号】102018130614.8
 
(32)【優先日】2018-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】597007363
【氏名又は名称】クノル-ブレムゼ  ジステーメ  フューア  ヌッツファールツォイゲ  ゲゼルシャフト  ミット  ベシュレンクテル  ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Knorr-Bremse  Systeme  fuer  Nutzfahrzeuge  GmbH
【住所又は居所原語表記】Moosacher  Strasse  80,  D-80809  Muenchen,  Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田  拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川  純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島  秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮  浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島  類
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン  カウフマン
(72)【発明者】
【氏名】トアステン  バイゼ
(72)【発明者】
【氏名】アルフレート  ベーア
(72)【発明者】
【氏名】ヌスレト  ダークテキン
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン  ダンハイム
(72)【発明者】
【氏名】ギュンター  ヘルマン
(72)【発明者】
【氏名】アイクン  カサクヤン
(72)【発明者】
【氏名】フランク  ショル
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン  ディトマー
(72)【発明者】
【氏名】トーマス  フォイヒト
【テーマコード(参考)】
3D049
3D246
5E048
【Fターム(参考)】
3D049BB02
3D049HH20
3D049HH47
3D049HH48
3D049HH51
3D049JJ00
3D049PP02
3D049RR01
3D246GA01
3D246HA64A
3D246KA17
3D246LA32A
3D246LA33A
3D246MA07
3D246MA08
3D246MA19
5E048AB10
5E048CB07
(57)【要約】
  車両用の制動システムのための電磁装置(120)が提示される。この電磁装置(120)は、磁化可能材料からなるアーマチュア(221)を備える。また、この電磁装置(120)は、ブッシュ(222)も備える。アーマチュア(221)は、少なくとも部分的に当該ブッシュ(222)内部に収容可能である。さらに、この電磁装置(120)は、ブッシュ(222)の周りに導電体(223)の少なくとも1つの巻線を有しかつ2つの第1の電気的端子(225,226)を有する第1の巻線アセンブリ(224)を備える。さらに、この電磁装置(120)は、ブッシュ(222)の周りに導電体(223)の少なくとも1つの巻線を有しかつ2つの第2の電気的端子(228,229)を有する第2の巻線アセンブリ(227)を備える。第1の巻線アセンブリ(224)および第2の巻線アセンブリ(227)は、相互にガルバニック絶縁されている。第1の巻線アセンブリ(224)とアーマチュア(221)との間、ならびに前記第2の巻線アセンブリ(227)とアーマチュア(221)との間で、誘導結合が生成可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
  車両(100)用の制動システム(110)のための電磁装置(120)であって、
  磁化可能材料からなるアーマチュア(221)と、
  ブッシュ(222)であって、前記アーマチュア(221)が少なくとも部分的に当該ブッシュ(222)内部に収容可能である、ブッシュ(222)と、
  前記ブッシュ(222)の周りに導電体(223)の少なくとも1つの巻線を有しかつ2つの第1の電気的端子(225,226)を有する第1の巻線アセンブリ(224)と、
  前記ブッシュ(222)の周りに導電体(223)の少なくとも1つの巻線を有しかつ2つの第2の電気的端子(228,229)を有する第2の巻線アセンブリ(227)と、
を備え、
  前記第1の巻線アセンブリ(224)および前記第2の巻線アセンブリ(227)は、相互にガルバニック絶縁されており、
  前記第1の巻線アセンブリ(224)と前記アーマチュア(221)との間、ならびに前記第2の巻線アセンブリ(227)と前記アーマチュア(221)との間で、誘導結合が生成可能である、
電磁装置(120)。
【請求項2】
  前記装置(120)は、前記制動システム(110)のためのアクチュエータとして、またはセンサとして構成されており、かつ/または前記アーマチュア(221)は、前記ブッシュ(222)に対して並進的に相対移動可能に少なくとも部分的に前記ブッシュ(222)内部に収容可能である、請求項1記載の電磁装置(120)。
【請求項3】
  前記ブッシュ(222)の周りに導電体(223)の少なくとも1つの巻線を有しかつ2つの第3の電気的端子(325,326)を有する第3の巻線アセンブリ(324)と、前記ブッシュ(222)の周りに導電体(223)の少なくとも1つの巻線を有しかつ2つの第4の電気的端子(328,329)を有する第4の巻線アセンブリ(327)と、を備え、前記第3の巻線アセンブリ(324)および前記第4の巻線アセンブリ(327)は、相互に、および前記第1の巻線アセンブリ(224)および前記第2の巻線アセンブリ(227)からガルバニック絶縁されており、前記第3の巻線アセンブリ(324)と前記アーマチュア(221)との間、ならびに前記第4の巻線アセンブリ(327)と前記アーマチュア(221)との間で、誘導結合が生成可能である、請求項1または2記載の電磁装置(120)。
【請求項4】
  前記複数の巻線アセンブリ(224,227;324,327)は、電気的に並列および/または電気的に直列に接続可能かまたは接続されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の電磁装置(120)。
【請求項5】
  前記複数の異なる巻線アセンブリ(224,227;324,327)の少なくとも2つの端子(225,226,228,229;325,326,328,329)は、相互に電気的に接続されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の電磁装置(120)。
【請求項6】
  前記電気的端子(225,226,228,229;325,326,328,329)は、少なくとも1つのプラグ(140)によって個別にまたは共通して接触接続可能であるように成形されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の電磁装置(120)。
【請求項7】
  車両(100)用の制動システム(110)のための電磁装置(120)を動作させるための方法(400)であって、
  前記電磁装置(120)は、請求項1から6までのいずれか1項記載の電磁装置(120)であり、前記方法(400)は、
  アーマチュア(221)をブッシュ(222)に対して並進的に相対移動させるために、複数の巻線アセンブリ(224,227;324,327)のうちの少なくとも1つの巻線アセンブリの電気的端子(225,226,228,229;325,326,328,329)に電気的操作信号を印加するステップ(410)、または
  前記アーマチュア(221)と前記ブッシュ(222)との間で並進的な相対移動が発生したかどうか、または前記装置(120)と対象との間で移動が発生したかどうかを検出するために、前記複数の巻線アセンブリ(224,227;324,327)のうちの少なくとも1つの巻線アセンブリの前記電気的端子(225,226,228,229;325,326,328,329)から電気的検出信号を読み取るステップ(420)、を含む、方法(400)。
【請求項8】
  前記印加するステップ(410)において、前記操作信号が、前記制動システム(110)の第1の動作モードでは、前記複数の巻線アセンブリ(224;227)のうちの少なくとも1つの第1の巻線アセンブリの前記電気的端子(225,226;228,229)に印加され、前記制動システム(110)の第2の動作モードでは、前記複数の巻線アセンブリ(227;324,327)のうちの少なくとも1つの第2の巻線アセンブリの前記電気的端子(228,229;325,326,328,329)に印加され、または前記読み取るステップ(420)において、前記検出信号が、前記制動システム(110)の第1の動作モードでは、前記複数の巻線アセンブリ(224;227)のうちの少なくとも1つの第1の巻線アセンブリの前記電気的端子(225,226;228,229)から読み取られ、前記制動システムの第2の動作モードでは、前記複数の巻線アセンブリ(227;324,327)のうちの少なくとも1つの第2の巻線アセンブリの前記電気的端子(228,229;325,326,328,329)から読み取られる、請求項7記載の方法(400)。
【請求項9】
  制御機器(130)であって、該制御機器(130)は、対応するユニットにおいて、請求項7または8記載の方法(400)のステップを実施および/または駆動制御するように構成されている、制御機器(130)。
【請求項10】
  車両(100)用の制動システム(110)であって、該制動システム(110)は、
  請求項1から6までのいずれか1項記載の少なくとも1つの電磁装置(120)と、
  請求項9記載の少なくとも1つの制御機器(130)と、
を備え、
  前記少なくとも1つの制御機器(130)は、前記少なくとも1つの電磁装置(120)の巻線アセンブリ(224,227;324,327)と電気的に接続されている、
制動システム(110)。
【請求項11】
  コンピュータプログラムであって、該コンピュータプログラムは、請求項7または8記載の方法(400)を実施および/または駆動制御するように構成されている、コンピュータプログラム。
【請求項12】
  機械可読記録媒体であって、該機械可読記憶媒体上に請求項11記載のコンピュータプログラムが格納されている、機械可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
  本発明は、車両用の制動システムのための電磁装置、車両用の制動システムのための電磁装置を動作させるための方法、対応する制御機器、ならびに車両用の制動システムに関する。
【0002】
  高度に自動化された運転の場合、車両の運転者は、例えば、常時運転席に座って、修正すべき介入を任される必要はない。それゆえ、従来のフォールバックレベルは、危機的状況には使用できない。プライマリ制動システムが使用できない場合は、冗長的制動システムが運転者のタスクを引き継ぐべきであろう。この点に関する冗長性をマッピングするために、制御機器に対して付加的に、アクチュエータおよびセンサもそれらのケーブル配線とともに冗長的に実施することができる。
【0003】
  このような背景を前提として、本発明の課題は、車両用の制動システムのための改善された電磁装置、車両用の制動システムのための電磁装置を動作させるための改善された方法、改善された制御機器、ならびに車両用の改善された制動システムを提供することである。
【0004】
  この課題は、独立請求項による、車両用の制動システムのための電磁装置、車両用の制動システムのための電磁装置を動作させるための方法、制御機器、車両用の制動システム、ならびに対応するコンピュータプログラムによって達成される。
【0005】
  これらの実施形態によれば、安全技術的に、ならびに付加的もしくは代替的に電圧レベルに関する冗長性を提供するために、特に車両用の制動システムのために、少なくとも1つの冗長的コイルを有する電磁アクチュエータおよびセンサを実装することができる。ここでは、例えば、ソレノイドバルブブッシュまたは誘導センサの周りに、ガルバニック絶縁された導電体の少なくとも2つの巻線アセンブリが配置されてもよく、または配置され得る。したがって、ソレノイドバルブの場合、特にソレノイドバルブを制御するための電力は、ガルバニック絶縁されて共通アーマチュアに加えることができる。センサの場合、評価されるために、両方の巻線アセンブリに均等にアナログ信号を使用することができる。
【0006】
  好適には、実施形態によれば、例えば、制動システムのソレノイドバルブおよびセンサを二重に実装する必要がないため、特にスペースまたは構造空間を節約することができる。さらに、ここでは、冗長的装置の代わりに冗長的コイルを設けるだけなので、コストも節約できる。それにより、制動システムの動作信頼性、ならびに付加的もしくは代替的に車両内で使用される様々な電圧レベルに関する使用帯域幅を向上させることができる。さらに、給電線路の線路抵抗と、電磁装置に接続された制御機器の様々な電流タップとによって引き起こされ得る接地オフセットが、保護すべき必要のある補償電流につながることを回避することができる。
【0007】
  車両用の制動システムのための電磁装置が提示され、ここで、この電磁装置は、以下の特徴、すなわち、磁化可能材料からなるアーマチュアと、ブッシュであって、アーマチュアが少なくとも部分的に当該ブッシュ内部に収容可能であるブッシュと、ブッシュの周りに導電体の少なくとも1つの巻線を有しかつ2つの第1の電気的端子を有する第1の巻線アセンブリと、ブッシュの周りに導電体の少なくとも1つの巻線を有しかつ2つの第2の電気的端子を有する第2の巻線アセンブリと、を備え、ここで、第1の巻線アセンブリおよび第2の巻線アセンブリは、相互にガルバニック絶縁されており、ここで、第1の巻線アセンブリとアーマチュアとの間、ならびに第2の巻線アセンブリとアーマチュアとの間で、誘導結合が生成可能である。
【0008】
  車両は、トラックなどの商用車であり得る。本電磁装置は、電磁的な作用原理、特に、磁化可能材料と、電流が通流する導電体との間の誘導結合に基づくことができる。磁化可能な材料は、強磁性材料であってよい。ブッシュは、非磁性材料または磁化可能材料から成形されてよい。第1の巻線アセンブリの巻数は、第2の巻線アセンブリの巻数に対応させることができる。第1の巻線アセンブリの導電体の寸法も、第2の巻線アセンブリの導電体の寸法に対応させることができる。さらに、第1の巻線アセンブリの導電体の材料も、第2の巻線アセンブリの導電体の材料に対応させることができる。第1の巻線アセンブリの第1の電気的端子には、第1の制御機器が接続可能であってよい。第2の巻線アセンブリの第2の電気的端子には、第1の制御機器または第2の制御機器が接続可能であってもよい。誘導結合は、第1の巻線アセンブリとアーマチュアとの間、ならびに付加的もしくは代替的に第2の巻線アセンブリとアーマチュアとの間で選択的に生成可能である。
【0009】
  1つの実施形態によれば、本装置は、制動システムのためのアクチュエータとして、またはセンサとして構成されてよい。特に、本装置がアクチュエータとして構成されている場合、アーマチュアは、ブッシュに対して並進的に相対移動可能に少なくとも部分的にブッシュ内部に収容可能であるかまたは収容されてもよい。アクチュエータは、制動システムのソレノイドバルブであってもよい。センサは、磁場センサなどであってもよい。そのような実施形態は、アクチュエータも、センサも、冗長的制動システム、ならびに付加的もしくは代替的に冗長的機能性を可能にするために、冗長的コイルで動作させることができるという利点を提供する。
【0010】
  本装置は、ブッシュの周りに導電体の少なくとも1つの巻線を有しかつ2つの第3の電気的端子を有する第3の巻線アセンブリと、ブッシュの周りに導電体の少なくとも1つの巻線を有しかつ2つの第4の電気的端子を有する第4の巻線アセンブリと、を備えることもできる。第3の巻線アセンブリおよび第4の巻線アセンブリは、相互に、および第1の巻線アセンブリおよび第2の巻線アセンブリからガルバニック絶縁されてよい。第3の巻線アセンブリとアーマチュアとの間、ならびに第4の巻線アセンブリとアーマチュアとの間で、誘導結合が生成可能であってよい。そのような実施形態は、車両内の複数の電圧レベルに基づいて電磁装置の正常な動作を可能にすることができるという利点を提供する。
【0011】
  さらに、これらの巻線アセンブリは、電気的に並列に、ならびに付加的もしくは代替的に電気的に直列に接続可能かまたは接続されてもよい。2つの巻線アセンブリは、例えば、電気的に並列に接続されてよい。複数の巻線アセンブリから2つのグループを形成するために、4つの巻線アセンブリから、例えばそれぞれ2つの巻線アセンブリを電気的に直列に接続してもよく、この場合、これらの2つのグループは、電気的に並列に接続してもよい。そのような実施形態は、電磁装置の様々な能力を、簡単かつ安全なやり方で構成し可能にさせることができるという利点を提供する。
【0012】
  さらに、異なる巻線アセンブリの少なくとも2つの端子は、相互に電気的に接続されてもよい。異なる巻線アセンブリの少なくとも2つの端子の電気的接続は、ボンディングまたは他の接続技術を用いて形成されてもよいし、または形成することができる。そのような実施形態は、巻線アセンブリの電気的直列接続を、信頼性が高く、安価でかつ省スペース的なやり方で実現できるという利点を提供する。
【0013】
  電気的端子は、少なくとも1つのプラグによって個別にまたは共通して接触接続可能であるように成形されてもよい。したがって、すべての巻線アセンブリの電気的端子を接触接続させるために、共通のプラグまたは別個のプラグを使用することができる。そのような実施形態は、電磁装置が、同じ外部端子に関して簡単なやり方で異なる使用環境に適合化できるという利点を提供する。
【0014】
  さらに、車両用の制動システムのための電磁装置を動作させるための方法も提示され、ここで、この電磁装置は、上記の電磁装置の実施形態であり、ここで、本方法は、以下のステップ、すなわち、アーマチュアをブッシュに対して並進的に相対移動させるために、複数の巻線アセンブリのうちの少なくとも1つの巻線アセンブリの電気的端子に電気的操作信号を印加するステップか、またはアーマチュアとブッシュとの間で並進的な相対移動が発生したかどうか、または装置と対象との間で移動が発生したかどうかを検出するために、複数の巻線アセンブリのうちの少なくとも1つの巻線アセンブリの電気的端子から電気的検出信号を読み取るステップを含む。
【0015】
  本方法もしくは本方法のステップは、少なくとも1つの制御機器を利用して実施することができる。電磁装置がアクチュエータとして構成されている1つの実施形態によれば、本方法は、印加するステップを含むことができる。電磁装置がセンサとして構成されている別の実施形態によれば、本方法は、読み取るステップを含むことができる。対象は、その移動または位置が検出されるべき車両のコンポーネントであり得る。例えば、対象は、磁極ホイールを有することができる。磁極ホイールの歯は、装置の傍を通って移動することができるため、ここでは、アーマチュアは、ブッシュ内で剛性的に維持することができる。磁気抵抗の変化により、磁場変化が生じる可能性があり、この磁場変化は、巻線アセンブリ内の誘導電圧に結び付く可能性がある。
【0016】
  1つの実施形態によれば、印加するステップにおいて、操作信号が、制動システムの第1の動作モードでは、複数の巻線アセンブリのうちの少なくとも1つの第1の巻線アセンブリの電気的端子に印加され、制動システムの第2の動作モードでは、複数の巻線アセンブリのうちの少なくとも1つの第2の巻線アセンブリの電気的端子に印加され得る。代替的に、読み取るステップにおいて、検出信号が、制動システムの第1の動作モードでは、複数の巻線アセンブリのうちの少なくとも1つの第1の巻線アセンブリの電気的端子から読み取られ、制動システムの第2の動作モードでは、複数の巻線アセンブリのうちの少なくとも1つの第2の巻線アセンブリの電気的端子から読み取られ得る。第1の動作モードは、故障のない動作モードまたは第1の電圧レベルでの動作モードであり得る。第2の動作モードは、故障が発生した場合の動作モードまたは第2の電圧レベルでの動作モードであり得る。そのような実施形態は、簡単かつ省スペース的なやり方で冗長性を制動システム内に形成することができ、ここで、フェイルセーフ動作、ならびに付加的もしくは代替的に複数の電圧を用いた動作を考慮に入れることができるという利点を提供する。
【0017】
  本明細書に提示される取り組みでは、さらに、対応するユニットにおいて、本明細書に提示される方法の変形形態のステップを実施、駆動制御もしくは実行するように構成されている制御機器が得られる。制御機器の形態の本発明のこの変形形態によっても、本発明の基礎となる課題は、迅速かつ効率的に解決することができる。
【0018】
  この目的のために、制御機器は、信号またはデータを処理するための少なくとも1つの計算ユニット、信号またはデータを格納するための少なくとも1つのメモリユニット、センサからセンサ信号を読み取るためのまたは制御信号をアクチュエータに出力するためのセンサもしくはアクチュエータに対する少なくとも1つのインターフェース、および/または通信プロトコル内に埋め込まれたデータを読み取るもしくは出力するための少なくとも1つの通信インターフェースを有し得る。計算ユニットは、例えば、信号プロセッサ、マイクロコントローラなどであってよく、ここで、メモリユニットは、フラッシュメモリ、EEPROM、または磁気的記憶ユニットであってよい。通信インターフェースは、データを無線および/または有線で読み取りまたは出力するように構成されてよく、ここで、有線でデータを読み取りまたは出力できる通信インターフェースは、これらのデータを例えば、対応するデータ伝送線路から電気的または光学的に読み取るか、または対応するデータ伝送線路に出力することができる。
【0019】
  制御機器とは、ここでは、センサ信号を処理し、それに依存して制御および/またはデータ信号を出力する電気的な機器を意味するものと理解することができる。この制御機器は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアによって構成されてよいインターフェースを有することができる。ハードウェアによる構成の場合、インターフェースは、例えば、制御機器の様々な機能を含む、いわゆるシステムASICの一部であってよい。しかしながら、インターフェースが固有の集積回路であるか、または少なくとも部分的に別個の構成要素からなっていることも可能である。ソフトウェアによる構成の場合、インターフェースは、例えば、マイクロコントローラ上に他のソフトウェアモジュールと並んで存在するソフトウェアモジュールであってよい。
【0020】
  さらに、車両用の制動システムも提示され、ここで、この制動システムは以下の特徴、すなわち、前述の電磁装置の実施形態の少なくとも1つの実例と、前述の制御機器の実施形態の少なくとも1つの実例と、を備え、ここで、少なくとも1つの制御機器が、少なくとも1つの電磁装置の巻線アセンブリに電気的に接続されている。
【0021】
  フェイルセーフに関して、ならびに付加的もしくは代替的に複数の電圧レベルに関して、制動システムの冗長的動作を可能にするために,制動システムと一緒に、前述の制御機器の実施形態、ならびに前述の電磁装置の実施形態のそれぞれ少なくとも1つ実例を有利に使用または利用することができる。
【0022】
  半導体メモリ、ハードディスクメモリ、または光学的メモリなどの機械可読担体または記憶媒体上に格納されてよく、上述の実施形態の1つによる方法のステップを実施、実行、および/または駆動制御するために利用されるプログラムコードを備えたコンピュータプログラム製品またはコンピュータプログラムも、特にこのプログラム製品またはプログラムがコンピュータ上または装置上で実行されるときには有利である。
【0023】
  以下の明細書では、本明細書に提示される取り組みの実施例が、図面を参照してより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
            【
図1】1つの実施例による制動システムを備えた車両の概略図である。
 
            【
図2】1つの実施例による電磁装置の概略図である。
 
            【
図3】1つの実施例による電磁装置の概略図である。
 
            【
図4】1つの実施例による動作させるための方法のフローチャートである。
 
          
【0025】
  図1は、1つの実施例による制動システム110を備えた車両100の概略図を示す。この車両100は、自動車、例えば商用車、特にトラックなどである。車両100は、制動システム110を備える。この制動システム110のうち、
図1の図面には、例示的に1つの電磁装置120のみと、例示的に2つの制御機器130とが示されている。
 
【0026】
  1つの実施例によれば、制動システム110は、複数の電磁装置120と制御機器130との別の組み合わせを有することができる。
【0027】
  制御機器130の各々は、電気的にもしくは電気的線路を介して電磁装置120に接続されている。電磁装置120は、次の図面を参照してより詳細に説明される。この箇所では、電磁装置120が、相互にガルバニック絶縁された少なくとも2つの電気的コイルもしくは巻線アセンブリを有していることに留意すべきである。複数の制御機器130のうちの第1の制御機器は、電磁装置120の複数の巻線アセンブリのうちの第1の巻線アセンブリに電気的に接続されている。複数の制御機器130のうちの第2の制御機器は、電磁装置120の複数の巻線アセンブリのうちの第2の巻線アセンブリに電気的に接続されている。
【0028】
  図1に示される実施例によれば、制御機器130の各々は、固有のプラグ140を介して、電磁装置120もしくは電磁装置120の巻線アセンブリのうちのそれぞれ1つに電気的に接続されている。
 
【0029】
  1つの実施例によれば、複数の制御機器130のうちの第1の制御機器は、制動システム110および/または電磁装置120の通常動作を制御するように構成されている。ここでは、複数の制御機器130のうちの第2の制御機器は、制動システム110および/または電磁装置120の冗長性のために設けられた支援動作を制御するように構成されている。別の1つの実施例によれば、複数の制御機器130のうちの第1の制御機器は、電磁装置120を第1の電圧レベルを有する電気信号を利用して駆動制御するように構成されている。ここでは、複数の制御機器130のうちの第2の制御機器は、電磁装置120を第2の電圧レベルを有する電気信号を利用して制御するように構成されている。これらの電圧レベルは相互に異なっている。
【0030】
  1つの実施例によれば、電磁装置120は、アクチュエータとして、例えばソレノイドバルブとして構成されている。ここでは、電磁装置120と、複数の制御機器130のうちの少なくとも1つとの間で電気的操作信号が伝送可能である。別の1つの実施例によれば、電磁装置120はセンサとして構成されている。この場合、電磁装置120と、複数の制御機器130のうちの少なくとも1つとの間で電気的検出信号が伝送可能である。
【0031】
  図2は、1つの実施例による電磁装置120の概略図を示す。この電磁装置120は、
図1の電磁装置に対応するか、または類似している。電磁装置120は、アーマチュア(Anker)221、ブッシュ222、導電性ワイヤ223、2つの第1の電気的端子225および226を有する第1の巻線アセンブリ224、および2つの第2の電気的端子228および229を有する第2の巻線アセンブリ227を備えている。
 
【0032】
  アーマチュア221は、磁化可能な材料で成形されている。より厳密に言及すれば、アーマチュア221は、例えば強磁性材料で成形されている。アーマチュア221は、円筒形状などの長尺形状を有する。アーマチュア221は、ブッシュ222内部に少なくとも部分的に収容されるように配置されている。換言すれば、ブッシュ222は、アーマチュア221の少なくとも1つの部分セクションを取り囲むように成形されている。アーマチュア221は、ブッシュ222に対して剛性的にまたは並進的に相対移動するようにもしくは相対移動可能であるように配置されている。ブッシュ222は、例えば非磁性材料で成形されている。
【0033】
  第1の巻線アセンブリ224は、ブッシュ222の周りに導電性ワイヤ223から成形された導電体の少なくとも1つの巻線、典型的には複数の巻線を有する。さらに、第1の巻線アセンブリ224は、第1の電気的入力端子225および第1の電気的出力端子226を有する。これらの第1の電気的端子225および226は、ここでは、導電体もしくは第1の巻線アセンブリ224の導電体に利用される導電性ワイヤ223の端部を表す。第2の巻線アセンブリ227は、ブッシュ222の周りに導電性ワイヤ223から成形された導電体の少なくとも1つの巻線、典型的には複数の巻線を有する。さらに、第2の巻線アセンブリ227は、第2の電気的入力端子228および第2の電気的出力端子229を有する。これらの第2の電気的端子228および229は、ここでは、導電体もしくは第2の巻線アセンブリ227の導電体に利用される導電性ワイヤ223の端部を表す。
【0034】
  第1の巻線アセンブリ224の導電体には、第1の電流I1を流すことができる。第1の電気的入力端子225と第1の電気的出力端子226との間では、第1の電圧U1を印加もしくは降下させることができる。第2の巻線アセンブリ227の導電体には、第2の電流I2を流すことができる。第2の電気的入力端子228と第2の電気的出力端子229との間では、第2の電圧U2を印加もしくは降下させることができる。
【0035】
  第1の巻線アセンブリ224および第2の巻線アセンブリ227は、ブッシュ222の周りに配置されている。第1の巻線アセンブリ224は、第1の電気コイルを表し、第2の巻線アセンブリ227は第2の電気コイルを表す。第1の巻線アセンブリ224および第2の巻線アセンブリ227は、相互にガルバニック絶縁されている。第1の巻線アセンブリ224および第2の巻線アセンブリ227は、相互に電気的に並列に接続されている。したがって、第1の巻線アセンブリ224とアーマチュア221との間で、誘導結合が生成可能である。例えば、アーマチュア221と、第1の巻線アセンブリ224を有するブッシュ222との間の並進的な相対移動または装置120に対する対象の相対移動が発生すると、第1の電流I1が、第1の巻線アセンブリ224の導電体に流れ、第2の巻線アセンブリ227とアーマチュア221との間で誘導結合が生成可能である。例えば、アーマチュア221と、第2の巻線アセンブリ227を有するブッシュ222との間の並進的な相対移動または装置120に対する対象の相対移動が発生すると、第2の電流I2が、第2の巻線アセンブリ227の導電体に流れる。
【0036】
  ここでは、一方では第1の電気的入力端子225および第1の電気的出力端子226、ならびに他方では第2の電気的入力端子228および第2の電気的出力端子229が、個別のもしくは別個のプラグによって、または共通のプラグによって電気的に接触接続可能である。そのため、例えば、巻線アセンブリ224と227との間の電気的接続が、制動システムの少なくとも1つの制御機器と形成可能である。
【0037】
  図3は、1つの実施例による電磁装置120の概略図を示す。この電磁装置120は、ここでは、付加的に第3の巻線アセンブリ324および第4の巻線アセンブリ327が設けられ、複数の巻線アセンブリ224、227、324、および327の相互接続が変更されている点を除いて、
図2の電磁装置に対応する。
 
【0038】
  第3の巻線アセンブリ324は、ブッシュ222の周りに導電性ワイヤ223から成形された導電体の少なくとも1つの巻線、典型的には複数の巻線を有する。さらに、第3の巻線アセンブリ324は、第3の電気的入力端子325および第3の電気的出力端子326を有する。これらの第3の電気的端子325および326は、ここでは、導電体もしくは第3の巻線アセンブリ324の導電体に利用される導電性ワイヤ223の端部を表す。第4の巻線アセンブリ327は、ブッシュ222の周りに導電性ワイヤ223から成形された導電体の少なくとも1つの巻線、典型的には複数の巻線を有する。さらに、第4の巻線アセンブリ327は、第4の電気的入力端子328および第4の電気的出力端子329を有する。これらの第4の電気的端子328および329は、ここでは、導電体もしくは第4の巻線アセンブリ327の導電体に利用される導電性ワイヤ223の端部を表す。
【0039】
  第3の巻線アセンブリ324および第4の巻線アセンブリ327は、ブッシュ222の周りに配置されている。第3の巻線アセンブリ324は、第3の電気コイルを表し、第4の巻線アセンブリ327は、第4の電気コイルを表す。第3の巻線アセンブリ324および第4の巻線アセンブリ327は、相互にガルバニック絶縁されている。
【0040】
  図3に示される実施例によれば、第1の巻線アセンブリ224および第2の巻線アセンブリ227は、相互に電気的に直列に接続されている。ここでは、第1の電気的出力端子226は、第2の電気的入力端子228に電気的に接続されてよい。第3の巻線アセンブリ324および第4の巻線アセンブリ327は、相互に電気的に直列に接続されている。この目的のために、第3の電気的出力端子326は、第4の電気的入力端子328に電気的に接続されてよい。第1の巻線アセンブリ224および第2の巻線アセンブリ227は、第3の巻線アセンブリ324および第4の巻線アセンブリ327に電気的に並列に接続されている。
 
【0041】
  第1の巻線アセンブリ224の導電体および第2の巻線アセンブリ227の導電体には、それぞれ第1の電流I1の半分を流すことができる。第1の電気的入力端子225と第1の電気的出力端子226との間、ならびに第2の電気的入力端子228と第2の電気的出力端子229との間では、第1の電圧U1を印加もしくは降下させることができる。したがって、第1の巻線アセンブリ224ならびに第2の巻線アセンブリ227と、アーマチュア221との間で誘導結合が生成可能である。例えば、アーマチュア221と、第1の巻線アセンブリ224および第2の巻線アセンブリ227を有するブッシュ222との間の並進的な相対移動または対象と装置120との間の移動が発生すると、第1の電流I1が、第1の巻線アセンブリ224および第2の巻線アセンブリ227の導電体に流れる。
【0042】
  第3の巻線アセンブリ324の導電体および第4の巻線アセンブリ327の導電体には、第2の電流I2を流すことができる。第3の電気的入力端子325と第3の電気的出力端子326との間、ならびに第4の電気入力端子328と第4の電気的出力端子329との間では、それぞれ第2の電圧U2の半分を印加もしくは降下させることができる。したがって、第3の巻線アセンブリ324ならびに第4の巻線アセンブリ327と、アーマチュア221との間で誘導結合が生成可能である。例えば、アーマチュア221と、第3の巻線アセンブリ324および第4の巻線アセンブリ327を有するブッシュ222との間の並進的な相対移動または対象と装置120との間の移動が発生すると、第2の電流I2が第3の巻線アセンブリ324および第4の巻線アセンブリ327の導電体に流れる。
【0043】
  換言すれば、
図3に示される実施例による電磁装置120を用いることにより、車両内で、様々な電圧レベルを冗長的構想と合致させることが可能になる。この目的のために、例えば、4つの巻線アセンブリ224、227、324、および327を設けることができる。巻線アセンブリ224、227、324、および327の適切な構成の場合、電気的な直列回路または並列回路を内部ボンディング結合することによって、例えば、12ボルトまたは24ボルトで動作するソレノイドバルブを実現することができる。また、24ボルトおよび48ボルトの電圧レベルの組み合わせも考えられる。
 
【0044】
  図2もしくは
図3の電磁装置120の巻線アセンブリ224および227もしくは任意付加的に324および327に関して、以下の確定事項が当てはまる。
 
【0045】
  抵抗は以下の関係式から得られる。
R1+R1=2R1=RSerie
            
(R1・R1)/(R1+R1)=R1/2=RParallel
            
  次いで、電流は静的である。
I=U/R
I(U1)=U1/RSerie=U1/2R1
            
I(U1/2)=(U1/2)/RParallel=(U1/2)/(R1/2)=U1/R1
            
これは磁場について以下を意味する。
N(U1)=2N(U1/2)ならば、
B=(μ/2πγ)NI=(μ/2πγ)N(U1)I(U1)=(μ/2πγ)N(U1/2)I(U1/2)。
【0046】
  つまり力は磁場に比例するため、2つの同一の巻線アセンブリを直列もしくは並列に接続することにより、有効電圧は、任意の電圧とその半分の電圧であってよいという結論が得られる。
【0047】
  図4は、1つの実施例による動作させるための方法400のフローチャートを示す。この方法400は、車両用の制動システムのための電磁装置を動作させるために、または動作自体を制御するために実施可能である。ここでは、制動システムは、
図1の制動システムに対応するか、または類似している。動作させるための本方法400の第1の変形形態Aでは、電磁装置は、制動システムのアクチュエータとして、例えばソレノイドバルブとして構成されている。動作させるための本方法400の第2の変形形態Bでは、電磁装置は、制動システムのセンサとして構成されている。
 
【0048】
  第1の変形形態Aでは、動作させるための本方法400は、アーマチュアをブッシュに対して並進的に相対移動させるために、複数の巻線アセンブリのうちの少なくとも1つの巻線アセンブリの電気的端子に電気的操作信号を印加するステップ410を含む。任意選択的に、第1の変形形態Aにおける動作させるための本方法400は、印加するステップ410の前に、要求信号を受信するステップ405も含む。この要求信号は、ここでは、ブッシュに対するアーマチュアの並進的な相対移動が発生する電磁装置の要求された操作を表す。1つの実施例によれば、印加するステップ410では、操作信号は、制動システムの第1の動作モードでは、複数の巻線アセンブリのうちの少なくとも1つの第1の巻線アセンブリの電気的端子に印加され、制動システムの第2の動作モードでは、複数の巻線アセンブリのうちの少なくとも1つの第2の巻線アセンブリの電気的端子に印加される。動作モードとは、通常動作または支援動作もしくは代替的に第1の電圧レベルでの動作または第2の電圧レベルでの動作を意味するものと理解されるべきである。第1の動作モードでは、第1の制御機器を電磁装置の駆動制御のために利用することができ、この場合、第2の動作モードでは、第2の制御機器を電磁装置の駆動制御のために利用することができる。
【0049】
  第2の変形形態Bでは、動作させるための本方法400は、アーマチュアとブッシュとの間で並進的な相対移動が発生したかどうか、または装置と対象との間で移動が発生したかどうか(この場合、アーマチュアはブッシュに対して相対的に剛性的に配置されている)を検出するために、複数の巻線アセンブリのうちの少なくとも1つの巻線アセンブリの電気端子から電気的検出信号を読み取るステップ420を含む。任意選択的に、第2の変形形態Bにおける動作させるための本方法400は、読み取るステップ420の後に、読み取った検出信号を評価するステップ425を含む。1つの実施例によれば、読み取るステップ420では、検出信号が、制動システムの第1の動作モードでは、複数の巻線アセンブリのうちの少なくとも1つの第1の巻線アセンブリの電気的端子から読み取られ、制動システムの第2の動作モードでは、複数の巻線アセンブリのうちの少なくとも1つの第2の巻線アセンブリの電気的端子から読み取られる。
【0050】
  それぞれの動作モードの検出もしくはそれぞれのアクティブな制御機器の検出は、第1の変形形態Aの場合でも、第2の変形形態Bの場合でも、誘導変圧器と同様に考えられる。
【符号の説明】
【0051】
  100      車両
  110      制動システム
  120      電磁装置
  130      制御機器
  140      プラグ
  221      アーマチュア
  222      ブッシュ
  223      導電性ワイヤ
  224      第1の巻線アセンブリ
  225      第1の入力端子
  226      第1の出力端子
  227      第2の巻線アセンブリ
  228      第2の入力端子
  229      第2の出力端子
  I1      第1の電流
  I2      第2の電流
  U1      第1の電圧
  U2      第2の電圧
  324      第3の巻線アセンブリ
  325      第3の入力端子
  326      第3の出力端子
  327      第4の巻線アセンブリ
  328      第4の入力端子
  329      第4の出力端子
  400      動作させるための方法
  405      受信するステップ
  410      印加するステップ
  420      読み取るステップ
  425      評価するステップ
【国際調査報告】